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  1. 仙台市議会 2016-01-21
    都市整備建設委員会 本文 2016-01-21


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯委員長  ただいまから都市整備建設委員会を開会いたします。  本日の日程は、お手元に配付のプリントのとおりであります。  なお、委員会終了後、引き続き協議会を開催し、委員会審査事項以外の所管事項について、当局からの報告及び質問等を願いますので、よろしくお願いいたします。              《閉会中継続審査について》 2: ◯委員長  それでは、これより審査に入ります。  審査事項は、「仙台水道における水質管理について」であります。水道局より説明願います。 3: ◯水道事業管理者  水道局では、市民の皆様に水道水安心してお使いいただくため、水源から蛇口に至る各段階における適正な水質検査水質管理体制充実強化を図るなど、安全で良質な水道水の供給に取り組んでおります。より高品質水道水を目指した水質管理取り組みにつきまして、水質検査課長から御説明申し上げます。 4: ◯水質検査課長  それでは、資料1に基づき仙台水道における水質管理について御説明いたします。  管理者より冒頭の説明をいたしましたので、私からは1の水質基準概要、(1)水質基準等から御説明申し上げます。  国は水道法により水道水が満たさなければならない基準を定めており、51の具体的な基準省令で規定しております。また、衛生上必要な措置として残留塩素濃度についても規定されております。これらは、全ての水道事業者が遵守しなければならないもので、検査方法も定められております。  このほか、水質基準には入らないものの、より質の高いおいしい水を目指すために、水質管理上留意すべきものとして、26の水質管理目標設定項目とその目標値が示されております。  図1に水質基準などの概要をお示ししておりますが、詳細については別添1にて御説明します。  5ページの次の別添1をごらんください。  水質基準水道法第4条にございますように、文言で定められております。具体的にはその下の表に示した51の項目省令により定められております。また、右下に示しますように、残留塩素濃度についてはその下限値が定められております。  裏面をごらんください。  上段の青で示しております水質管理目標設定項目は26項目でございますが、項目1のアンチモン及びその化合物などのように、水質基準ではない新たな項目として19項目、また、項目14のマンガンなどのように水質基準に定める基準値より厳しい目標値を定めている7項目からなっております。それぞれの検査につきましては、緑で示しました色、濁り、残留塩素については毎日の検査が義務づけられており、それ以外の水質基準などにかかわる項目はおおむね1月に1回検査を行っております。  また、下段に黄色で示しておりますのは、水質基準項目以外に仙台水道局が独自に調査を行っている項目でございます。  では、最初の1ページにお戻りください。
     水道局ではただいま御説明しました法令による水質基準及び農薬類約80項目を含む水質管理目標設定項目、さらにその他の項目と合わせて約200の項目について検査を実施し、水道水の安全と良好な品質確保を図っているところでございます。  次に、基準等改正への対応についてでございます。  水質基準水質管理目標設定項目は最新の科学的知見を踏まえて逐次見直され、近年ではほぼ毎年改正が行われております。  2ページの表1をごらんください。これは最近の改正状況でございます。例えば表の下段平成27年度は水道水製造過程塩素を加えることによって精製する物質ジクロロ酢酸トリクロロ酢酸の大幅な基準値強化がなされました。本市におきましては、水質監視強化し、その状況に応じて浄水処理方法を変更するなど適切に対応しております。水道局では、水質基準などの改正動向につきましても常に情報収集を行い、確実に対応しております。  続きまして、2、仙台市独自の水質目標についてでございます。水道局ではお客様に安全で質の高い水道水をより実感していただけるよう、国の基準を上回る仙台市独自の水質目標を昨年度新たに設定いたしました。  表2をごらんください。  目標設定に当たっては、日ごろからお客様の関心の高い安心、おいしさ、外観の3点に着目し設定しております。例えばおいしさの観点からは、カビ臭原因物質であります2-メチルイソボルネオールなどを設定し、そのほか表に示しました7項目について目標値設定しております。また、これにあわせまして、各浄水場出口ごと浄水管理目標設定するなど、よりレベルの高い水質管理に取り組んでおります。この結果、2-MIBに起因するカビ臭に関するお問い合わせがほとんどなくなるなど、成果が着実に出てきているところでございます。  3ページをごらんください。3、高品質水道水を目指してでございます。  水道局では、今述べましたとおりの独自の水質目標をクリアしながら、さらに安心で高品質水道水を実現していくために、ハードソフトの両面から浄水処理能力水質検査能力の一層の向上を図っていく必要があり、各種の取り組みを行っております。  まず、高度浄水処理設備整備などについてでございます。仙台水道は、豊かな自然に囲まれたダム湖や河川など良質な水を原水としておりますが、水源への汚染物質の流入などの事態も想定されます。これらのリスクに迅速に対処するとともに、今後の水質基準などの強化にも的確に対応していくためには、さまざまな物質の吸着、除去が可能な活性炭活用が最も有効です。そこで、主要な浄水場であります茂庭、国見、中原浄水場活性炭処理を行う恒久的な注入設備整備し、平成28年度には福岡浄水場にも設置を予定しております。  図-2は、茂庭浄水場整備しました活性炭注入設備フロー図ですが、粉末活性炭は常時貯蔵され、必要に応じて溶解し、原水に注入されます。  続きまして、高性能な水質検査機器整備などについてでございます。  水質基準などの検査及び水質管理に当たっては、水源から蛇口までの各段階で微生物から化学物質まで、さまざまな項目をごく微量レベルまで測定する検査体制を整えておく必要があります。また、新たな検査項目の追加や基準値などの強化にも速やかに対応することも求められます。  4ページをごらんください。  水道局では、検査機器整備更新というハード面での対応とともに、職員の検査技術向上というソフト面からの対応も着実に進めているところでございます。下の写真は水質検査実施状況ですが、左側は特殊な光を当てることのできる顕微鏡を用いた耐塩素性病原生物調査、中央は多くの成分を含む試料をガス化し、さらにそれをイオン化することにより、物質を特定し計測できる機械を用いたカビ臭物質検査状況、また右側は水道水を直接注入し、消毒生成物や一度に数多くの農薬を測定できる機器による分析状況でございます。  続きまして、水源から蛇口に至るまでの水質管理についてでございます。  アからウのように、水源からお客様蛇口まで各段階において監視検査を行い、水質管理を行うとともに、お客様からのお問い合わせや相談に対しましては、必要に応じてお宅を訪問し水質検査を実施するなど、適切に対応しております。  5ページに移ります。水質検査信頼性確保についてでございます。  水質検査の結果は、水道水安全性を保証する基礎となるもので、正確性と高い信頼性が求められます。水道局では、水道GLPの認定を平成18年11月に北海道・東北地区で一番最初に取得し、昨年度2度目の更新を行っております。  この水道GLPとは、日本水道協会が創設した規範で、水質検査を実施する機関が管理された体制のもとで適切に検査を実施することにより、検査結果の信頼性確保することを目的として、平成16年9月に定められたものでございます。  水道局では、この水道GLP体制を維持することにより、仙台市の水質検査の精度と信頼性第三者機関により客観的に保証されることになりますので、認証が継続されるよう、引き続き取り組んでまいります。  最後に4、今後の取り組みについてでございます。  これまで御説明いたしました取り組みにより、市内給水栓26カ所の検査結果では、水質基準51項目のうち22項目につきましては、検出値平均水質基準値に比較して低い値となっているほか、他の29項目は不検出であり、極めて高い安全性を実現しております。また、お客様からは、きき水などを通して、仙台水道水は硬度が低くまろやかでおいしいとの評価もいただいております。  今後とも水道局では、高いレベルでの安全性やおいしさを確保するとともに、将来にわたりお客様安心、信頼して使用していただける水道水水質管理に努めてまいります。 5: ◯委員長  ただいまの説明に対して何か質問等はございませんか。 6: ◯相沢和紀委員  水質管理において、国基準を上回る水質目標を立てて、より安全でよりおいしい水を提供されていることに対して、まず敬意を表しておきたいと思います。特に衛生管理の面で消毒、滅菌は特にしっかりしなければならない項目であり、そのために塩素による殺菌が行われているという説明がありました。仙台市内全体で使用される水量は1日平均で約35万トンほどと理解しておりますけれども、この塩素剤はどの程度使用されているのでしょうか。また、その費用年間でどれぐらいになっているのか伺います。 7: ◯水質検査課長  仙台市では塩素剤として次亜塩素酸ナトリウム使用しておりますが、市内浄水場における次亜塩素酸ナトリウム使用量は1日平均で約3.5トン、年間で約1,300トン、金額にして約7,000万円となっております。 8: ◯相沢和紀委員  かなり多い量が使用されていると思います。塩素剤使用については、説明資料2ページの中段に記されているように、発がん性物質として懸念されるトリハロメタンが生成される可能性があり、国の基準が0.1ミリグラムであるのに対して、その半分以下の0.04ミリとしている。このことについても評価したいと思います。しかし、ゼロではないわけであります。  一方で、この一般水道を使って家庭で金魚を飼う場合など、塩素濃度が高いと死んでしまうことなどがあって、塩素使用について敏感になっている市民も少なからずいると聞いております。殺菌の手法として塩素使用する方法以外に紫外線使用して行うことも広く知られていると思いますけれども、しかし水道水には、今の説明にもありますように使用されていないということです。どのような理由によるものなのか伺っておきます。 9: ◯水質検査課長  委員のおっしゃるとおり、紫外線殺菌作用がございます。この殺菌作用は、紫外線を照射しているときのみとなりますので、塩素のような持続性がないことから、最終的な消毒方法としては塩素を用いることになっております。 10: ◯相沢和紀委員  浄水場から出て、一般市民の方の口に入るまで時間がかかる。その間に紫外線を使った場合はその効力がなくなるということだろうと思います。  さきにも説明がありましたけれども、より少ない塩素処理することが、よりおいしい水になると思うわけであります。そういった意味では、紫外線殺菌装置とあわせて使用することは有効ではないかと考えるのですが、この点についてはいかがでしょうか。 11: ◯水質検査課長  紫外線塩素併用でございますが、現在は先ほども説明しましたが、耐塩素性病原生物クリプトスポリジウム等でございますが、その対策用としての併用例はございますけれども、仙台市の水源状況から、紫外線併用する必要はないと考えております。 12: ◯相沢和紀委員  水質が他の都市に比べて、非常にいいということもあるのかもしれませんけれども、ぜひ他都市事例等を含めて研究をさらにしていただければと思います。  直接水質にかかわることではございませんけれども、説明にありました高度浄水処理に使われている粉末活性炭処理について伺っておきたいと思います。粉末活性炭使用については、施設によって大きく異なると推察いたします。夏場など使用量が多い月はどの程度の量となっているのか、まず伺っておきます。 13: ◯水質検査課長  粉末活性炭は、カビ臭原因となる臭気物質除去消毒生成物の抑制を目的として用いておりますが、ほぼ通年で使用しております。平成26年度は5月が最大で約18トン、年間で約50トン使用しております。 14: ◯相沢和紀委員  今、年間で50トンの使用ということでございました。50トンといいますと、そんなに比重的には重くないわけですから、大型ダンプで7台から10台ぐらいになるのかなと思います。その粉末活性炭は有機物であり、今説明があったように、微小の固形物のさまざまな物質を吸着した後、ろ過されて、一般的には産業廃棄物として処理されていると考えます。この有効活用策などは検討しているのでしょうか。例えば下水道などにおいては、汚泥の有効利用が盛んに、仙台も含め行われているところでございますけれども、仙台市の水道局として、どのように対応されているのか伺っておきます。 15: ◯水道局施設課長  使用後の粉末活性炭を含む浄水発生土につきましては、園芸用原料として売却を行っているほか、セメントの原料建設改良土原料として、現在全量の有効活用を図ってございます。 16: ◯相沢和紀委員  ちなみに、その発生したものについて、価値を生み出しているのか、それとも廃棄物として、利用はされているけれども、処理費用がかかっているのか伺っておきます。 17: ◯水道局施設課長  実績としまして、園芸用途となって売却益を得ているものが約2割ほど、残る8割ほどが処理費用をかけての処分となってございます。 18: ◯委員長  ほかにございませんか。               〔「なし」と呼ぶ者あり〕 19: ◯委員長  なければ、これをもって委員会を閉会いたします。...