今般見直す内容につきましては
冒頭教育長が御説明いたしましたとおり、これまで宮城
県教育委員会と共同で実施してまいりました市立学校の
教員採用選考について、平成30年度、平成29年度実施になりますが、その採用選考から本市単独で実施することでございます。
ただ、この見直しによりまして、これまで県と共同に賄っていた事務や費用の負担を本市のみで負うことになり、相当程度の負担増を見込んでいるところでもあるため、
事務費用負担抑制等の観点から筆記試験問題の作成、印刷、採点の事務についてのみ、引き続き県と共同で行うこととした次第でございます。
2の見直しによる変更内容に記載のとおり、表形式で見直しによる実施内容の違いをまとめましたが、この見直しにより募集ガイド、ポスター、パンフレット、募集要項等は本市で作成することになり、募集要項に掲載する採用予定数、受験資格、
選考方法等についても本市のみの判断で決定できるようになることが大きな変更点でございます。
4:
◯特別支援教育課長 松陵小学校跡施設への
県立特別支援学校分校設置について御説明申し上げます。
初めに、経過を申し上げます。
特別支援学校の狭隘化が懸案となっていたことから、平成26年3月に宮城県から本市に対して、
特別支援学校分校に転用可能な教室の提供について協力依頼があり、情報提供いたしました。その後、教室数に加えて
スクールバスの乗り入れや教職員の駐車場確保などの点から
県教育委員会と検討しまして、
松陵小学校跡施設に絞って分校設置の可能性を探ってまいりました。
平成27年5月に地域の皆様を対象に2回の説明会を開催いたしました。説明会では子供たちのために役立つものであり有効に活用してほしい、地域の利活用にも配慮してほしいなどの御意見が出されました。このほかの御意見や質問も含めまして、町内会の回覧板によって地域の皆様に広くお知らせいたしました。その後、7月に
連合町内会役員会において分校設置の御了承をいただきました。
これを受けまして、
県教育委員会と協議を重ね、今般基本的に合意したものでございます。今後、詳細や必要な手続などについて県と協議調整を進めてまいります。
1の内容ですが、
県立小松島支援学校の分校としまして、校舎、体育館、校庭を無償で貸与するものです。期間は狭隘化が解消するまでであり、現時点でいつまでと決められない状況にございます。分校は小学部、中学部の児童生徒30名から40名で、仙台市に在住する児童生徒が対象となります。建物以外でも給食を仙台市
学校給食センターから提供することで調整を進めております。
2、開校は平成30年4月の予定です。県におきまして平成28年度に設計、平成29年度に工事を行います。工事内容として考えられるものは、段差解消や手すりの設置、教室への手洗い、流しの設置、
スクールバスの進入経路の工事などでございます。
現在、跡施設は地域の皆様が体育館や校庭を使った
スポーツ活動、一部の教室を使った文化活動に利用されていますので、分校開校後も教育活動に支障がないようにしながら、地域の活動が継続できる方法について県と調整してまいります。
5: ◯生涯学習課長 仙台市
科学館改修等における
PFI導入可能性調査の結果につきまして御説明させていただきます。資料5でございます。
本市科学館は、科学技術に関する知識の普及啓発を目的といたします
社会教育施設でございます。平成2年5月に竣工いたしまして、現在築25年が経過し、施設及び展示物の老朽化、展示内容の陳腐化などにより、施設の大規模改修や
展示リニューアルが必要な時期を迎えております。
本市の
行財政改革プラン2010中間見直しにおきましては、科学館について
学校教育活動への支援など、事業の質を確保しながら効果的、効率的な運営管理のため、
指定管理者制度を導入するとともに、
PFI手法の導入についても民間の資金やノウハウを幅広く活用し、効果的、効率的に施設の整備やサービスの提供を行っていくため、その可能性について具体的に検討を行うこととしておるところでございます。
これに基づきまして
PFI導入可能性調査を実施したところでございますが、今回の調査は
地方公共団体に対しまして内閣府が委託した
アドバイザーを派遣し、民間活力を活用した事業の実施に向けた検討支援を行うといった内閣府の事業に応募いたしましたところ、平成26年度の事業に採択され、実施したものでございます。
事業計画の検討及び
PFI導入可能性調査を平成26年9月から開始いたしまして、その調査結果が平成27年10月19日付で内閣府から公表されたところであります。これを受けまして11月及び12月の
教育委員会で調査結果の報告、協議を行いまして、
PFI手法導入についての検討を進めていくこととしたところでございます。
それでは、資料1、調査の概要をごらんください。
(1)想定した事業の内容でございます。今回の調査におきましては
PFI手法と
指定管理者制度を活用し、
民間事業者に1)科学館の建物設備の大規模改修、2)
展示リニューアル、2ページに移りまして3)になりますが、改修後の
維持管理業務、4)運営業務、これらを包括的に委託する事業を想定いたしました。
なお、4)運営業務のうち学芸業務、
社会教育業務、管理業務などにつきましては、民間の事業者への委託を想定いたしましたが、科学館の現在の業務のうち
学校教育業務につきましては、事業の質を確保するため
PFI手法等を導入した後も市職員を残しまして、引き続き直営で実施することを想定いたしました。
次に、(2)想定した
事業スキームをごらんいただきたいと思います。
1)事業方式につきましては、
民間事業者が既存の施設の改修とその後の管理運営を行います
PFI-RO方式というものを考えてございます。本市では既に5件の
PFI事業が先行事例としてございますが、いずれも施設を新規に整備する方式を採用しております。既存の施設の改修を行うRO方式というのは初めての事例という形になります。
次に、2)事業の類型につきましては、科学館の
入館料収入について
指定管理者制度の利用料金制の形をとりまして、
民間事業者が収受し、その
入館料収入では賄い切れない経費等について、
サービス提供の対価として市から委託料として支払う、いわゆる混合型と呼ばれる形態を考えているところでございます。
次に、3)事業期間につきましては、
改修工事期間を含めて20年間と想定いたしました。これは平成26年3月に策定されました仙台市
公共施設総合マネジメントプランにおけます大規模改修の
保全サイクルの目安であります、おおむね20年との整合を図ったものでございます。
続きまして、大きな2番、調査結果をごらんいただきたいと思います。
先ほど申し上げました想定のもと、本調査では従来手法による整備と比較した場合の財政負担の軽減効果、いわゆるVFMを算定いたしまして定量的評価を行っております。VFMは従来手法で事業を実施した場合に係る
公的財政負担の見込み額、PSCという部分ですが、それと、
PFI手法で実施した場合の
公的財政負担の見込み額、
PFI-LCCということですが、こちらを現在価値化に換算して比較をすることで算出いたしております。
本市では仙台市
PFI活用指針におきまして、
PFI手法の導入の判断基準をこのVFMが3%以上かつ現在価値換算後1億円以上としておりますが、本調査の結果といたしましては、VFMがパーセンテージでいいますと3.11%、金額ベースでは2億7502万5000円という結果となりました。
PFI手法の活用によりまして財政負担の縮減、民間のノウハウを生かしました施設の長寿命化、サービスの向上などが期待されるところでございます。
最後に、今後の進め方でございます。
建物、設備の改修範囲や
民間事業者に求めます
サービス水準など、事業の枠組み及びVFMを精査していく必要がございますので、今後
アドバイザーの支援を受けるための業務委託を行い、
PFI手法の導入に向けた検討を進めていく予定としております。その後、検討の結果を踏まえまして平成29年度当初に事業者を決定し、
PFI手法を導入することとなった場合で想定いたしますと、平成29年度から平成30年度にかけて
事業者選定と改修工事の設計、平成31年度から平成32年度にかけて改修工事を行い、平成32年度中の
リニューアルオープンを想定しているところでございます。
なお、本日は参考資料といたしまして、内閣府が策定して公表いたしました調査報告書の要約版をお配りしておりますが、この資料の最後のほうに記載しております内閣府のウェブサイトのほうで、詳細版のほうがダウンロードできることになっているところでございます。
6: ◯委員長 ただいまの報告に対し何か質問等はございますか。
7:
◯佐藤幸雄委員 それでは、私のほうからは仙台市科学館の改修等における
PFI手法導入の可能性の調査のところの確認をさせていただければと思います。
仙台市科学館は平成2年5月、築25年というふうな御説明が今ございました。その中でさまざまな検討をされたという中で、現状、近々で仙台市科学館、年度ごとにどれぐらいの方が入館されているのか、お示しをいただければと思います。
8: ◯参事兼科学館副館長 科学館の入館者数についてでございます。過去5年間の数字を1,000人単位で申し上げますと、平成22年度は15万1000人、平成23年度は13万7000人、平成24年度は17万8000人、平成25年度は16万8000人、平成26年度は18万8000人となってございます。
なお、
東日本大震災の影響によりまして、平成23年3月の後半から6月までの4カ月弱の休館を余儀なくされたこともございまして、平成23年度は入館者数が少なくなっているところでございます。
9:
◯佐藤幸雄委員 震災があってその分ちょっと下がっている年がありましたけれども、今お話を伺うと順調に入館者数もふえているということがわかりました。
その上で、私もこのPFIにつきましては、他都市にも行って
さまざま事例も見てまいりました。今回は内閣府のそういった制度を使って、さまざま検討されたというふうにお伺いをしましたけれども、率直にこの手法をさまざま検討されている中で、このよさというものがここの文章にはありますけれども、お感じになられたことをお話をいただければと思います。
10: ◯生涯学習部長
PFI手法の活用のよさという御質問でございますけれども、まず財政負担の縮減が期待できます。それから、施設管理につきましては、民間の技術やノウハウを生かして施設の長寿命化を図りますとともに、予防保全の方法によりまして維持管理のさらなる効率化が図られるものというふうに考えてございます。
また、運営につきましては、民間の経験ですとか発想力、創意工夫を生かした
民間ならではの魅力ある
展示方法等を御提案いただくということとともに、市民のニーズに応えた企画展や科学教室等を実施していただくことで、より多くの市民の皆様に足を運んでいただける施設となりますこと、そして、将来にわたりましてより効果的、効率的に科学館を運営していくこと、こういったことがよさとして考えられると思ってございます。
11:
◯佐藤幸雄委員 今、本当に民間の力、そしてまた費用の面という部分で非常に私もそうだなというふうに思うわけでございます。本当に民間は日進月歩でさまざまな開発であったりとか知恵とか持っているわけでございまして、そしてまた、それを利活用してやはり市民の皆様に使いやすく、そしてまた、最新の情報を提供していくということは非常に大事かなというふうに思っております。
そういう部分では、本当に市民の皆様の声を聞くということが大前提でございますが、このような形の取り組みをしながら、本当に最新の情報、そしてまた使いやすいという、そういった手法で本当に進めていただければというふうに思っておりますので、よろしくお願いします。
12:
◯田村稔委員 一つは、
松陵小学校跡地の
特別支援学校、
小松島支援学校の分校なんですけれども、規模として小学部、中学部合わせて30名程度ということなんだけれども、この人数は適正なの。何か少ないんじゃないかなとちょっと心配をしておるんですが。またすぐに増設なんていうことのないように、その辺の推移という、先を読んだ数字をきちっと把握していただきたいというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
13:
◯特別支援教育課長 分校の人数でございますが、
県教育委員会におきまして、
小松島支援学校のどの学区を分校のエリアとするかというふうなことについて、現在調整を進めているというふうに聞いております。本校は本校でそのまま残るわけですので、その部分の一部の子供たちが移るということになります。学区の線引きをする際には保護者の方の理解も当然必要となりますので、今、
県教育委員会において調整を行っているというふうに聞いております。
14:
◯田村稔委員 関係者の保護者からは待ち望んでいた施設でございますので、すばらしいものをつくっていただきたいと、早急に進めていただきたいというふうに思っております。
あわせて科学館について。私も何度かお邪魔したことがあります。まさに施設の老朽化というか、特に展示物の老朽化。あれでは児童生徒の授業の一環として利用しているわけですけれども、児童生徒がこれでは本当に満足しませんよ。だから、本当に展示物のことは考えて、こういうものはやはり、まさに民間の方々のお知恵を入れていただきたいと思います。
それから、私は何よりも考えていただきたいと思っているのは、名称です。仙台市科学館なんて子供たちにとっておもしろくも何にもない。こんな名前。やはり、科学館でも前に特別展示をやったことがあるんです。恐竜展とか、夏休みに合わせてやる。このときは物すごく来館者多いんです。やはり、子供たちが興味を持っていること。だから、仙台市科学館でいいんだけれども、愛称みたいな、何とかザウルスとか、そういうふうなことをやはり名称を考えていくというのは大事なことだと思います。やはり児童生徒が興味を持つと、行ってみたいなと思うような、まず名称から考えていくべきで、仙台市科学館なんていう名前は、本当に役人の考えることだね。この辺をまずちょっと考えていただきたいと思います。
例えば、前行ったときは、ちょうどたまたま、乗ると自動的に走る、セグウェイなんかがあったんです。これに乗れるなんていうと、これは集まりますよ。だから、
愛称セグウェイでもいいんです。何しろ子供たちが興味を持つような、科学にいろいろまず興味を持ってもらうような、そういう名称というのはすごく大事なことだというふうに思っておりますので、その辺もこれを進める上で御当局から御提案みたいなものをしていただければ大変ありがたいなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。
15: ◯教育長 今、展示物のことや科学館という名称のことについての御質問でございました。展示物につきましては資料にもございますように、やはり、科学関係というのはもう日進月歩で、展示の寿命がだんだん短くなっているというのも事実でございます。そういう点で、今回この
PFI導入というものを機会に、もしそういうことになれば、
展示リニューアルも今までより、より機動的に
リニューアルが可能になるような工夫を民間の力をかりて、これからより敏速に展示ができることで多くの来館者を迎えていきたいとまず思っております。
それと、名称につきまして、いろいろ名前を変更したらいいんではないかということでございます。科学館、この今現在の地においては25年という年月でございますが、スタートからは約50年以上たっているところでございまして、一定程度この仙台市科学館という名前が浸透しているのも一方でございます。
その一方、中身が新しい施設ということをイメージ化することも必要という御意見を、今承ったところでございますので、これは今後いろいろ検討をさせていただければと思います。
16:
◯辻隆一委員 ちょっと4点ほどあったんですが、まとめて2点についてお尋ねをしたいと思います。
まず一つ、資料3でお示しのあった
教職員選考の
実施形態見直しについてでございますが、政令市20市のうち実情はどうなっているのか、まずお示しいただきたいと思います。今までは県と共同で試験をやっていたのか、あるいは単独でやるようになったのか、その辺の実態はまずどうなっているか、お示しいただきたいと思います。
17:
◯教職員課長 実際に仙台市と県が分かれて
教員採用選考をしていくわけですが、これまで仙台市のように共同でやってきたところが4校残っていたということでございます。
18:
◯辻隆一委員 私もこの問題についてはほかの都市の事例もちょっと参考にさせていただいたこともあるんですが、単独でやるとどうしても、
政令指定都市は中心都市ですから、例えば宮城県のうちの仙台市を希望する先生たちが多くなって、仙台市の採用試験のほうに集中してしまうと。そういうことになると、もちろん希望者が多くなれば試験も非常に難しくなるという点もあったり、やはりどうしても仙台市に残りたいという方は浪人してでも次の年まず仙台市を受けるという、先生たちの浪人が出はしないかという、そういう心配もあって、非常にこの点についてはどのように考えているのか。他都市の事例も含めてどういう御認識をお持ちなのか、お尋ねしたいと思います。
19:
◯教職員課長 先ほどのまず一つ訂正、4校と申し上げましたが、4市の間違いでございます。大変失礼いたしました。
仙台市と県で分かれて実施をすることで採用者数が多く集まるのではないかということで、我々のほうといたしましては当然多く集まっていただければ、それは人材を選んでいく上では非常にいいものと考えておりますが、実際に仙台市を希望するかしないかというところにつきましては、実際に実施してみないとわからないのではないかという思いは持っています。それは現在仙台市と宮城県で共同で実施している
教員採用試験でも、もし採用になった場合、仙台市がいいか、それとも宮城県がいいかという希望をとっているところでございますが、その7割がどちらでもよいという状況でございます。残りの3割について2割が仙台市、1割が宮城県ということでございますので、その7割がどのように動くかというところは、ちょっとこちらのほうでそこが想定はできていないところではございますが、多く集まればいい選考ができていくというところがありますが、もともとのところ、そういう割合だというところがありますので、ちょっと実際にやってみないと、こちらでは具体的にはわからないというところが実際のところだと認識しております。
20:
◯辻隆一委員 現状は確かに市採用と県採用とあって、そして、県採用になって仙台市以外のところで勤務しても、いずれまた人事交流で仙台市に戻ってくることも可能だという意識があるから、皆さんそういうどちらでもいいという方が多いんじゃないかと、私はそういうふうに見ているんですけれども、実際、今回平成30年度から仙台市の単独の採用試験となったら、その人はもう市外に行けないし、あるいはそれ以外の県で採用になった人は、市に戻ってくることができないんじゃないかという、そういうおそれがあるとすれば、私はやはり仙台市に集中してしまうんじゃないかという、そういう懸念があるからお尋ねをしているわけで、やはりほかの都市でも、仙台市みたいに四十数%も人口が集中しているような都市だと、やはりどうしても仙台市に、あるいは教育機関が整っているところにという希望者が多いのは必然のことであって、そういうことから見れば、やはり仙台市に集中してしまって、さっき言ったような事態が起きないかということを懸念するわけです。
したがって、いずれ現段階でも県職員の採用と市採用の職員との人事交流というのは、実際ある程度緩やかにやっているというふうに私は理解しているんですけれども、そういう実態があるからこそ、そういう筋立ちの採用はどこでもという意識になっているのかもしれませんが、これはまた、もうそういう固定化されてくるということになれば、やはりその意識は変わってくるんじゃないかなというふうに思います。
したがって、今後こういう人事交流のあり方というのはもうちょっと、もう固定化されてしまうんじゃないかという概念じゃなくて、もうちょっと人事交流のあり方も含めてやはり検討していかないと、この問題はちょっと非常にまずい制度になっていくんじゃないかという懸念をするんですが、いかがでしょうか。
21: ◯教育長 今回の
教員採用選考の市独自での単独実施ということでの御質問でございますが、基本的に、私たち今まで共同でやったものを今度単独でやるという意義です。これはやはり、仙台市の教職員の資質をより向上させるためには単独で採用することに意義があると。これは今、県とは共同でやっておりますことから、県教委とここ1年近く協議を重ねた結果、単独で実施することに御理解を得て、これから行うことでございます。
基本的にこれから受験者は、同日に宮城県と仙台市の試験があるわけですので、これはもう自分でどちらかを選ばなければならないわけです。実際、一般職の行政職等はもう既に宮城県とか仙台市との試験を同日に行っております。もう何十年も前から。それはやはり自治体としては、よりいい人材をとるためにはこれはやむを得ないというふうに考えるところでございます。
そういうところで、より教育に関する多様化、複雑化しているところで、学校における教職員の求められるものというのはより高まってきております。そういう点で、心身ともにこれから乗り越えていく人材、それを自分たちの目でしっかりと採用していく必要があると。ちょうど平成29年度の県費教職員が今度市費化するというこのタイミング、この機会をしっかり捉えて実施していく必要があるというところでございます。
それと、他都市の状況ではもう仙台はかなり後ろのほうになりまして、先ほど言いましたように4市の中の一つでございます。今のおおむねの状況では、この4市のうち千葉市が従来どおり共同で県と実施するというような方向のようですが、仙台市を含めて残りの3市は単独で実施する流れと伺っておりますので、政令市もほとんど単独実施という形態に、今、流れとしてはあるかと思います。
そういう点で、人事交流のお話の点では、より今までも人事交流は行っておりましたが、この点については県とも今後もさらに協議を重ねながら人事交流の必要性は当然残っておりますので、必要な人事の点については今後も人事交流は続けてまいりたいという考えでおるところでございます。
22:
◯辻隆一委員 次に、科学館の関係でお尋ねをしたいと思います。
PFIでやる事業の中の4)に、運営業務というところがありますけれども、この中で
学校教育業務というのは事業の質を確保するため市の職員を残し直営で実施するという説明でございます。これまでも、例えば天文台なんかもそうなんですけれども、科学館なんかもやはり事業の一環として活用するということで、仙台方式ということで評価を得てきた歴史があると思うんです。そういう意味からすれば確かにこういったところまでPFIで担保できるのかというと非常に心配する面があるので、ここは残すんだということはいいと思うんですが、具体的にどこまでの範囲を残すのかということについての議論というのはされているのか。ここに括弧して「等」と書いていますけれども、実際
学校教育業務の中のどの辺までを職員がやるのかということについての具体的な考えというのはあるんでしょうか。
23: ◯生涯学習課長
学校教育業務につきましては、現在市内全ての中学2年生を対象とした科学館授業を行っておりますが、今回残すことを前堤とします業務につきましては、この科学館学習として、例えば実験室で行っております実験学習及び展示室での展示物やワークシートを活用いたしました調べ学習の実施、そして、その企画あるいは準備、教材の作成などを行いますとともに、学校支援機器の貸し出しなども行うことを想定しているものでございます。また、あわせまして夏休みの仙台市児童生徒理科作品展でありますとか、自由研究教室などの業務につきましても、この
学校教育業務の中に残す形を想定しているところでございます。
24:
◯辻隆一委員 今説明がございましたけれども、しかし一方で、例えば学芸業務、こういったものは全部委託をするというふうになると、実際かかわっている先生たち、職員として残っている方々がこれとの連携がなくて、やはり連携していかなければいけないわけですよね。ところが、連携していくに当たって、具体的に一方では委託された方々が企画をしているところを先生たち、職員がそれを授業で使うというようなことになったりすると、やはりそれぞれの立場もいろいろ課題があると思うんです。
もちろん
PFI事業のように委託をされると、市職員がそこに対して委託された職員に指揮命令系統なんかできるわけじゃないので、そういった課題も残りますから、そういったことを考えると、ここの学芸業務と
学校教育業務を切り離すということは非常に何か課題が出てくるんじゃないかと思うんですけれども、やはり、切り離したときにそういう職員同士の連携とか、そういった非常に難しい課題が新たに生じないかということを懸念するんですけれども、その辺はいかがなんですか。
25: ◯生涯学習課長 ただいまお話しいただきましたように、
学校教育業務と展示、研究などのいわゆる学芸業務につきましては、それぞれ密接に関係するものではございますが、例えば
展示リニューアルにおきまして事前協議を義務づけることでありますとか、あるいは市職員、いわゆる教員の方と民間の事業者によります連絡調整会議のようなものにおいて、日ごろから情報交換を行うことなどによりまして、
学校教育業務と学芸業務が互いにフィードバックできるような連携強化に努めまして、より効果的な事業運営が実施できますよう、そういった仕組みづくりに向けて努力してまいりたいというふうに考えているところでございます。
26: ◯ふるくぼ和子委員 私からも何点か伺っていきたいと思います。
まず、資料3の
教員採用選考の実施形態の見直しについてと、資料4の
県立特別支援学校の分校設置というものに、ちょっと関連し合いながら伺いたいと思います。
まず、
特別支援学校についてなんですけれども、定数が今回拡大をするということですから、それ自体は歓迎をしたいというふうに思っています。しかし、特別支援を必要とする仙台の子供の人数ということに照らして考えれば、充足するとはちょっと私は思えないと見ておりますけれども、この辺はまずいかがでしょうか、伺います。
27:
◯特別支援教育課長 今回の
小松島支援学校の分校開設、そして平成29年4月に予定しております利府支援学校塩釜分校の開設により、これらの学校の狭隘化は改善されるものと考えております。
県教育委員会の推計では仙台圏域の知的障害
特別支援学校の児童生徒は平成31年度まで増加傾向が続き、その後横ばいが続くと予想されております。今後、
県教育委員会におきまして、平成27年3月にまとめられました宮城県特別支援教育将来構想実施計画に基づき、県有施設の活用、地域の小中学校の校舎や余裕教室を活用した分校設置などの対応策が検討されるものと思われます。
28: ◯ふるくぼ和子委員 結局、特別支援教育を必要とする仙台の子供の人数に照らして、充足はまだしてないという認識だったと理解をしたいと思います。
仙台市で
特別支援学校を増設することをずっとこれまで私も求めてきました。少なくとも鶴ケ谷の
特別支援学校の分校設置、これぐらいせめて踏み出すということは、やはり市民の願いとの関係でも決してこれはなくなってはいない課題だというふうに思うんですけれども、その現実性の問題ではなくて、市民の特別支援教育を必要とする子供たちの通学の保障、教育の保障、あるいは定員との関係です。この観点からそういう課題としてきちんと認識しているかという確認も含めて、これは伺っておきたいなというふうに思うんですが、いかがでしょうか。
29:
◯特別支援教育課長 これまでも議会で答弁してまいりましたように、制度的に
特別支援学校の整備は県において行うべきものであり、その中で本市として協力可能なことは協力するというのが基本的な考え方でございます。今後も県に対して効果的な対応を要望するとともに、県からさらに具体的な要請があった場合には可能な限り協力してまいりたいと考えております。
30: ◯ふるくぼ和子委員 答弁を伺えば伺うほど必要性がないということの理由説明みたいに聞こえてならないんです。今回もできたばかりの小松島の
特別支援学校で既に狭隘化が想定されると。そういうことを受けて松陵小学校の跡地利用で分校を設置したいと、協議が整ったので実現できる運びになった。これ自身は前進だということで私も評価はします。
ただ、このことだけでもって先ほどおっしゃった平成31年度までふえるけれども、その後については横ばいだということをとって、今の特別支援教育を、豊かな教育を受けたい、受けさせようという、ここの関係で実際に仙台市内のそうした子供たちが豊かな教育としての
特別支援学校が保障されているという、もう満たされていて必要ないという認識なのかどうかということをきちんと確認をしたいんです。
特別支援学校をもっとふやさなくてはいけない、分校も含めて定員をもっと図るということを、当面数年にわたっては必要なんだという認識かどうかということを、ここをちょっとはっきりさせていただきたいというふうに思うんですが、確認をします。
31: ◯教育長 今、課長からも御答弁申し上げましたが、特別支援教育全体につきましては、もちろん仙台市も県もより環境整備、さらに特別支援教育そのものの充実に向かって協力し合うということは今までも変わりませんし、これからも一層連携していくことになろうかと思います。
今回、松陵小学校の跡施設を
小松島支援学校の分校として実現できる運びになったということは、ある意味ではまさに県市連携の一つのあらわれでございます。特に仙台市の北部、利府のほうも非常に狭隘化が進んでいたということで、県教委においては塩竈市のほうに分校を設置するということも同時に発表されました。
そして、開校間もない
小松島支援学校も狭隘化が進んできたというところで、今回まさに地理的にもマッチする松陵小学校の跡施設、この点で実現が可能な運びになりましたので、特に北部に関しては一定程度の解消ができてくるのかなというふうに私どもも県教委も認識しているところでございます。
県教委としては南部のほうも現実狭隘化が進んでいるということで、これは課題というふうにお聞きしております。先ほども御答弁申し上げましたように、私たちも可能なところは協力していくと。今現在、すぐ、南部において具体的に協力できるというところがあるわけではございませんが、今後も県教委と意見交換を重ねながら役割分担をしっかりとり続けていきたいというところでございます。
32: ◯ふるくぼ和子委員 設置の主体が県であるということであるが、私は仙台市もちゃんと一翼を担って仙台市でつくったほうがいいし、つくるべきだということを求めているわけだけれども、定数との関係で仙台市域の中に
特別支援学校があって、さっき学区という話もありましたけれども、やはり通学の関係があるわけなので、どうしても定数との関係で近隣の市町村にある
特別支援学校に長時間かけても、やはり行かざるを得ないという子供が仙台市民の中にいるとすれば、それはやはり直ちに速やかに解消されてほしいというふうに、きちんとこれは仙台市の
教育委員会としても認識を持っているという、こういうことでいいんですよね。大丈夫ですよね。確認します。
33: ◯教育長 狭隘化の問題は当然通学とも密接にかかわってくるところでございます。そういう点で、宮城県教委においても当然そこも踏まえて学区を設定しているところでございますので、基本的には今後そういう調整をさらに県教委は工夫をして調整を図られるものと存じますので、第一義的には支援学校の学区というところでは、県教委がまず設定されるものを認識しております。
34: ◯ふるくぼ和子委員 今の制度の枠組みの中でそうだということはわかっているんです。県がそういう認識を持つか持たないかだけに委ねてしまうということではないでしょうということなんです。仙台市のほうからも、やはりまだ南部のほうに課題が残っているので、ぜひそれはそれこそ仙台ができることも提供しながら、今回の分校もそうでしたよね。小学校の分校設置についてもそうでした。そういう手法でというのであれば、もう仙台市がとにかく問題意識、仙台市民のそうした子供たちの教育の条件を整備するんだという立場で物を言っていくかいかないかという、ここだというふうに思うんです。
設置の今のあり方、県に責任があるということについては繰り返し伺ってきましたし、そこについて繰り返し答弁されるという気持ちもわかりますけれども、その際にもきちんとそこは仙台市として必要なんだという立場に立ってもらわなければ、これはだめなんだなというふうに思うんです。それが発展していって本当に必要だというふうになるんであれば、やはりそこは市独自でも頑張るということにつながっていく、そういうふうにならなくてはいけない課題だと捉えています。
後でこのことはもう一度増設を含めて伺いたいと思いますが、その前にそういうふうにまだまだ足りないという私は認識なのですから伺うわけですけれども、2018年度からはその2017年度からの権限移譲も受けて、市独自に教員を採用するということを実施するという話になりました。
特別支援学校の教員についても仙台市の独自というふうに当然なるんだというふうに思うんですけれども、これは具体的にどうなるのかということもあるんですけれども、考え方などもあわせて確認もさせていただきたいと思います。
35:
◯教職員課長 ただいま御指摘いただいたとおり、
特別支援学校の教員については、仙台市が独自で採用することとなります。従来の宮城
県教育委員会との共同による採用選考においては、特別支援教育の専門性は当然認識しつつも、
特別支援学校区分での職員配置による人事の固定化や組織の停滞のリスク等を伴うことから、本市といたしましては、この件に関する対応については慎重に行ってまいったところでございます。
しかしながら、多くの自治体が
特別支援学校の枠を設けている現状も把握しており、より専門性を必要としている学校現場の実態もございますことから、他都市における採用後の配置、異動先等での運用方法をさらに研究いたしまして、本市の特別支援教育に必要な教員採用のあり方について総合的に今後検討してまいりたいと存じます。
36: ◯ふるくぼ和子委員 おっしゃるように市内の小中学校には特別支援学級も全てあるわけですし、仙台市独自で
特別支援学校の鶴ケ谷の教員の採用ということになっても、人的交流というものが決して私も不可能だというふうには思いません。むしろそこで特別支援教育に携わる教員を固定化するよりも、もっともっと広げながら障害理解を深めていくとか、特別支援教育の専門性を高めていくとか、その役割を果たすという意味でもぜひ検討しながら、そこはいい方向にということでお願いはしたいというふうに思いますが、そういうものだというふうに捉えています。
その仙台市の特別支援教育を充実をさせていくという点でも、やはり先ほどの話に戻りますが、仙台市独自の
特別支援学校をきちんと厚くしていくということ、増設、増員ということを決断していくというのが当然の課題というふうに私はなっていくんじゃないかと。特別支援教育の専門性を高めるとか広げるとかいう点についても課題になるんじゃないかというふうに思いますが、この点についても御所見を伺っておきたいと思います。
37: ◯教育長 今、教職員課長からもお答え申し上げましたが、今後教員の採用という点で特別支援教育の専門性を有する教員の採用という道がさらに広がったかなというふうには我々も認識しております。そういう点で、今回の単独実施により、この点については前向きに私も検討してまいりたいと思っているところでございます。
特別支援学校の増設については先ほどお答えいたしましたように、私どもは県市の役割分担の中で可能な限り協力するというスタンスで今後も進めていきたいと思っております。
38: ◯ふるくぼ和子委員 県立の
特別支援学校の市内の定員が今回はふえるということ、それは大変歓迎をするというのは先ほども述べたとおりですが、やはり総じて足りないという実態は解消されていないわけですから、権限移譲も受けて市独自で人員もふやすこともできるわけだから増設もするということ、そのための教員養成もしっかりと位置づけて取り組んでいくこと、これらが実際可能に、その権限移譲の中でなるわけですから、市としての取り組みをこれは求めておきたいというふうに思います。
その次に移りますが、そもそも今やはり教職員の多忙化という問題です。これがそのままいじめの課題などとも重なり合って大きな焦点になっていると思っています。あわせて教職員自身が心の健康を損ねて病休、長期休職になっているというケースも年々深刻化しているなというふうに認識をしていますけれども、休職者のうち精神疾患の割合というのは仙台市の場合どうなっているのか、伺いたいと思います。
39:
◯教職員課長 平成26年度におきましては、休職者に限って申し上げれば39名の休職者に対し精神疾患が30名で、その割合は76.9%でございます。
40: ◯ふるくぼ和子委員 他都市の状況も伺いたいと思いますが、これは県単位でやっているということもあるので、宮城県、山形県、秋田県、これらとまず比較をしてどうなのか。あと、主な
政令指定都市の割合についても把握されている範囲で結構ですので、お示しいただきたいと思います。
41:
◯教職員課長 文部科学省のデータによりますと、平成26年度においては、宮城県においては74名の休職者に対し精神疾患が51名で、割合としては68.9%。山形県につきましては73名中34名で46.6%、秋田県につきましては40名中22名で55%でございます。
主な政令市におきましては、さいたま市が45名中28名で62.2%、千葉市が23名中15名で65.2%、広島市については97名中63名で64.9%となってございます。
42: ◯ふるくぼ和子委員 なぜ宮城県や仙台市がこんなにも割合が高いのかということなんです。ほかの都市と比べて政令市の中で、そもそも70なんていう数字は出てこない。仙台市は76.9%ですが、宮城県、山形県、秋田県を比べても宮城県だけが70%に限りなく高い68.9%ということになっています。私はこのことは目をそらさずにきちんと分析をするという必要があるんだと思っています。心や体を壊すような勤務実態になっているんじゃないか、それを解消するどんな方法があるのかと。こういうことを真剣に検討していく、議論していくということが必要だと思います。
私は少人数学級をぜひということを求めてきて、この精神疾患そのものが少人数学級だけに解決の手法だということで求めるわけではありませんけれども、やはりこの数字、山形県も秋田県も県単位で少人数学級を実施していますから、それもやはり影響としてあらわれているんじゃないかと、こういう視点での分析も必要だと思っています。
政令指定都市の広島市等でも同じだと思います。
ここで精神疾患の割合が宮城県では高い、仙台市では高いという、ここについて着目をして注目をしてやるべきだと思います。この点でも仙台市独自の判断で教職員の採用を今後行おうということなわけですから、少人数学級への移行も当然のこととして、これは今すぐやれとか来年やれとか、もちろん言いたいし、これまでも言ってきましたけれども、せめてやるという方向性を明確にする、実施宣言をするということを行うべきだというふうに思います。少人数学級への移行を位置づけてやるという方向性を打ち出す、このことを改めて求めておきたいと思いますが、伺いたいと思います。
43: ◯教育長 今、教職員の休職者、特に精神疾患の割合のところのお話がございました。私たちも本当にこの点については全体の休職者の中では割合が高いという認識はしております。その背景にはやはり教職員の多忙化と、あと学校における、今、いろいろな対応等で従来に増して多様化、複雑化、専門化しているというところで、なかなか教職員自体がそちらのほうに回り切れていない、結果的にいろいろメンタルな面を抱えているという現実はあろうかと思います。そこにつきまして、今までも多忙化解消につきましては局内にいろいろな取り組みを行ったり、あと学校現場の教職員から話を伺う場、意見交換の場等も持ちながら今までも進めてきたところではございます。
そういう中で、やはり、今後ある程度一定の人員を支援していかなければ、なかなか解消に結びつかないというのも、これも私ども認識しております。今回のいじめの事案からも見て取れますように、やはり教職員の多忙化によるなかなか人手不足といいますか、そちらも課題の一つというふうに認識しておりますので、その点については今後十分対応を、検討を今しているところでございますので、その点について今後形にしてまいりたいと思っております。
もう一方の先ほどの少人数化といいますか、いわゆる35人学級のお話でございますが、この点につきましては国の教職員定数の改善というのが、まず大前提として基本になっております。これは国へも要望はいたしているところでございます。その点から、今そこの点について私ども35人学級をすぐ踏み切るというような考えは持ってはおりません。まだまだいろいろ課題等がございますので、その点については今後も慎重に検討をし続けていきたいと思っているところでございます。
44: ◯ふるくぼ和子委員 やらないという答弁だったというふうに受けとめて、希望をつないでいきたいなというふうに思っていますし、引き続きこれは求め続けていきたい課題として思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
続けて資料5の
PFI事業にいきたいと思います。
科学館の
PFI事業可能性調査の結果についてですけれども、科学館の改修事業で
PFI事業を導入する検討を行ったという御報告でした。建てかえだとか、丸々の新事業とかということではなくて、改修事業にわざわざ
PFI事業を行うということにどんなメリットがあるのか。行革計画にあるからやるんだとか、そういうことではないはずですから、教育施設のあり方から検討すべきだというふうに思いますし、その教育施設のあり方から検討をという経過が、今回提案する中に、途中にきちんとあったのかどうか、伺いたいと思います。
45: ◯生涯学習課長 本市では厳しい財政状況が続く中で、中長期的な展望を持ち、効果的、効率的な行政運営を推進していくため
行財政改革プランを策定し、その中で科学館の長寿命化、魅力の向上等を図るために実施する施設の大規模改修をより効果的、効率的に整備を進めるため、
PFI手法の導入の可能性について具体的に検討を行うこととしております。
今回、これに基づきまして、科学館の大規模改修につきまして
PFI手法の導入の可能性について調査を行ったところでございますが、施設の改修におきましても民間の資金やノウハウを活用することで、財政負担の軽減や施設の長寿命化、維持管理の一層の効率化などのメリットが期待されているところでございます。
46: ◯ふるくぼ和子委員 やはりPFIは行革プランで言われているからなんです。教育施設のあり方としてどうなのかという検討が、専門家や教育局や
教育委員会の中でなかったということなんでしょうか、今の答弁は。
47: ◯生涯学習課長 科学館の運営に関します、例えばあり方などの検討につきましては、これまでも科学館協議会などにおきまして検討されております。そして、科学館は科学技術に関する知識の普及啓発を図ることを目的とした
社会教育施設でありますので、こういった役割を果たすという設置目的のもとに、今回市民サービスの向上を図りながら、あるいは将来にわたってより効果的な効率的な運営を行っていく手法として、
PFI導入の可能性をあわせて検討し、今回調査をしたという形でございます。
48: ◯ふるくぼ和子委員 要するにみずから検討して、みずからが選択したんじゃなくて、行革プランにあって行革プランで言われているからそういうことも考えに入れましょうねということだとすれば、やはりそれは教育施設のあり方としてどうなのかということが結実した形で出てきているものではないというふうに言わざるを得ません。
PFIの活用指針ではVFM3%以上かつ現在価値換算後1億円以上というものを導入の基準というふうにしています。国任せで行われた今回の可能性調査ですけれども、VFMは3.11%、2億5700万余ということです。
国の調査報告書を見せていただきました。この中にある事業における収支の想定というものを見せていただいたんですけれども、これはVFMを出すための数字ということになると思います。初期の大規模改修費であるとか修繕の際の更新の工事費であるとか、展示の
リニューアル費であるとか維持管理費など、従来手法よりPFIのほうが全て安くなって計算されて表として示されています。これはかかる工事費だとか改修費、維持管理費、なぜ従来手法よりPFIのほうが安くなるんですか。材料が何か悪くなるんでしょうか。それとも市の工事はそもそも高過ぎる、何か吹っかけているというようなことになるんでしょうか。どうしてこういうふうな差が出るのか、まず伺います。
49: ◯生涯学習課長
導入可能性調査を行った中で
民間事業者へのアンケート調査等によりますと、改修工事につきましては、例えば工事の短縮あるいは工法の工夫、長期的な仕事量の確保によるスケールメリットの出現などによりまして、費用の削減が可能となるというふうに言われております。あわせまして、例えば修繕あるいは更新工事につきましても、初期の改修工事と同一の施工業者による一括した管理、あるいは予防保全などの手法によりまして費用の削減が見込まれますほか、維持管理費につきましては従来分割発注したものを一括発注することなどでの効率化、あるいは人員配置の工夫などによります人件費の削減などによりまして、費用の削減が図られるものというふうになっているところでございます。
50: ◯ふるくぼ和子委員 仙台市が従来でやっている発注方法に問題があるとも受け取れるような中身ではないかというふうに私は思います。工事を一つするのに民間がやって安くて、公共工事は高いと、従来手法では高いということだとすると大問題だと思います。そうですよね。入札だとか、その辺もどうなんだという話にもなってくる話です。
要するにどんな数字でも操作可能だということだと私はこれを見て感じました。PFIをやると決めて仕事にかかるから、やるための数字も出す。こういう関係でしかないんじゃないかというふうに思えてなりません。まして今回たったの0.11%なんですよね。3%以上に対して3.11%。0.11%上回ったという、こうしたお粗末な結果です。ちょっとでも工事費や運営管理費が下がれば吹っ飛んでしまう。こういう数字になっているんじゃないでしょうか。これでは信憑性のかけらもないと言わざるを得ません。
そして、
学校教育業務は直営でやるんだというふうに、まるで特徴点のように挙げて強調していますが、そんなの当たり前のことです。科学館に学校教育の位置づけだけでなくて、興味関心を持って訪れてくる全ての子供たちに対して等しく知識や好奇心を満たすための材料が無条件に提供されなければならない、これが科学館であり教育施設のはずです。民間に身売りをしてしまうことに抵抗がないということ自体が私は改められなければならない発想だと思うし、もっと真剣に教育施設のあり方としてどうなのかということの議論がされてしかるべきだというふうに思います。こういう点で、こうした国任せの
PFI事業を調査したからこんな結果でしたなんていうような進め方はやめて、PFIについてもやめるということを表明すべきだということを求めたいと思います。
51: ◯生涯学習部長 科学に興味関心を持って訪れる全ての子供たちにとっても、より一層魅力のある科学館にしていく必要があるものというふうに考えております。厳しい財政状況の中で市民の皆様のニーズに応えながら、より魅力のある施設にしていくためにも、今回効果的、効率的な管理運営の手法であるPFIについての
導入可能性調査を行いましたが、導入基準を上回る調査結果でございましたことから、今後さらに詳細な検討を進めてまいりたいと考えております。
52: ◯ふるくぼ和子委員 その調査結果、評価自身がどうにでもなるということの指摘もさせていただきました。自主事業と称してそういう
民間事業者が、例えば展示の操作や材料にかかわる費用をとれるようにできるとか、子供の知的な好奇心に応えられない、こういうことがあってはならないですよね。科学館は教育施設ですから。当然皆さんにきちんと知的好奇心を満たしてもらう、そして知りたいと、楽しいと思って帰っていく、それが満たされて帰っていくということが行われなければならない。そうした科学館として、引き続き教育施設として子供たちの学びに応えられる市の施設として直営で改修するということを強く求めて、これは求めるだけにして終わりにしたいと思います。
53: ◯斎藤範夫委員 それでは、私は
松陵小学校跡施設、それから科学館、それから教育大綱、大きく3点について質疑をさせていただきたいと思います。
松陵小学校でございますけれども、先ほどの御説明では宮城県に土地と建物を貸与するということです。これは具体的にどういう条件で貸与するんですか。
54:
◯特別支援教育課長 校舎全部、それから体育館、校庭を一括して無償で貸与するというものでございます。ただし、プールにつきましては支援学校のほうでそれほど利用頻度は多くないと、また、別なプールも使うことが可能だということで、プールのほうは除外されております。
55: ◯斎藤範夫委員 期間は何年ですか。
56:
◯特別支援教育課長 狭隘化が一定程度解消するまでということですので、現時点でそれが何年先かというのは見通しが立ちにくい状況でございますので、現段階で何年という期間は定めることができない状況です。
57: ◯斎藤範夫委員 期間を定めない貸与ってあるんですか。ちゃんと契約を結ぶんでしょう。ちゃんとその辺具体的に条件を定めて貸与するんじゃないですか。いかがですか。
58:
◯特別支援教育課長 細かい部分は今後調整していくことにはなりますが、子供の数ということですので、今後期間について、現段階ではちょっとはっきりわからないんですが、詰めていく、そして決めていくということになろうかと思います。
59: ◯斎藤範夫委員 確認しますけれども、これからの作業、具体的にその契約のための協議、これは協議したんじゃないんですか。協議調整を進めますか。では、具体的にいつまでに契約を結ぶんですか。その中で貸与条件、期間を定めない貸与ってあるんですか。あり得ないんじゃないですか。
60: ◯学校教育部長 県への貸与の詳細につきましては今後検討調整してまいるところでございまして、その中で貸与の契約を結ぶような形になりますが、その中で貸与の期間を何年と定めて、それを更新していくような形で契約のほうを締結していくようなことを考えているところでございまして、最終的にトータルで何年間というところが、まだ子供たちの数、状況を見てということがありますので、最終で何年間というところが決めていないところでございまして、契約そのものは一定期間、例えば1年ごとの更新ですとか5年ごとの更新ですとか、そういった形で契約を結んでいきたいと考えているところでございます。
61: ◯斎藤範夫委員 こんな細かい話を聞きたいわけじゃないんです。だから、具体的にいつ契約を結ぶのか、そのためにどういうスケジュールで進むのか、その契約の中でこういうこともあります、こういうこともあります、そんなことでこういう報告するんですか。より煮詰まった話じゃないんですか。
62: ◯学校教育部長 まず、県との間では先ほど課長より答弁いたしました無償での貸与というところまでの合意はできてございます。そして、それに基づきまして詳細の契約を結んでいくということの現在詰めの作業を行っているところでございまして、最終的にいつの時点で契約を結ぶかという点につきまして確定しているところではまだないところでございます。
ただし、平成28年度から県で設計が入ってまいります。平成29年度には工事を行ってまいります。当然それに入る前には契約を結ぶということで考えているところでございます。
63: ◯斎藤範夫委員 この話をしてもなかなか回答が出てこないようなんですけれども、私が聞きたいのは無償でということなんです。何で無償なんですか。この土地は松森の山を県が二束三文で買って、これは仙台市が結構高い値段で買っているんです。それ小学校が廃校になったということだけれども、市の土地であり、市の施設なんです。これを何で無償で。これ宮城県に無償で貸与するというんでしょう。教育施設だから無償で貸与、そういうことじゃないと思うんです。
教育委員会として無償で貸与する条件というのは何か決まっているんですか。なぜ無償なんですか。
64: ◯学校教育部長 今回の貸与条件につきましては、やはり
特別支援学校の分校の設置ということにつきましては、本市といたしましてもやはり進めていただきたいという考えのもと行ったところでございます。その際、私どもとしてもやはり必要性を感じるというところでございまして、通常であれば貸与という際は有償であるところではございますが、私どもといたしましても市の内部、財政当局とも協議の上、仙台市民のお子さん方が通う学校、分校の設置という趣旨で、無償で貸与することが可能かどうかということで協議をいたしまして、市内部として無償で貸与するということにつきまして合意を得た上で県へ条件を提示したところでございます。
65: ◯斎藤範夫委員 別に
特別支援学校を設置することに反対しているわけじゃないんです。市の施設、土地建物を無償で貸与するというのは大変な条件なんです。いろいろなことを私は調べたことがありますけれども、市の施設を無償で貸与するというのは大変な条件なんです。これは仙台市の子供が通う学校施設だから無償だというような説明でしたよね。それでは到底納得できないです。財政当局と協議して無償だから無償なんだと、そういう何かどこかの組織の大きくない行政組織みたいないいかげんな行政をされたんでは困るんです。きっちり決められた内部規則でもってやると。もちろん今話ありました、小さくたってしっかりしているところもある。大きくたっていいかげんなところがあるということです。
その話はともかくとして、やはりしっかりとしたルールのもとに無償であると。あるいはこれは有償だ。あるいはこういう条件だというものがあってしかるべきだと思うんですけれども、この場合具体的にどういうことで無償に至ったのかということを聞いているんです。お答えください。
66: ◯学校規模適正化推進室長 閉校になった学校なんですけれども、一応貸し付けをするというときにまず基本になる行政財産の目的外使用許可基準というものを参考にさせていただきました。ただ、行政目的がもう終わっているということですので普通財産としての扱いになるか、そこも話をさせていただきましたが、この許可基準の中で減免という規定がございます。国なり公共団体については減免ができると。ましてや本市の利益になるものについては100%減免ができるということで財政当局と協議をしたところでございます。
67: ◯斎藤範夫委員 では、この種の施設、教育施設、子供が利用する施設であれば今後とも無償になるんですか。どうも今の説明ではわからない。だから、本市の子供たちが通うから無償だと。あくまでも行政財産ですよね。行政財産としての対応ですよね。だから、今の説明では私はちょっと理解に苦しむんです。
68: ◯学校規模適正化推進室長 行政財産、学校としての行政目的は一応閉校していますので終わっていますので、教育財産ではありますけれども、教育財産の中の普通財産のような形の位置づけになるのかなと思います。
69: ◯斎藤範夫委員 そうではなくて、そんないいかげんな区分じゃないんです、この財産というのは。だから、何で無償なのと。無償の理由を具体的に挙げてください。趣旨は県からお金をとるべきですよ。だって、これは県から高い金で買って、仙台市の血税、市民の血税を注ぎ込んでつくった施設なんですよ。学校だから無償という話はない。当然有償で、お金を取って貸すべきじゃないですかということを聞いているんです。
70: ◯教育長 有償で貸すべきでないかという御質問だったと思いますが、私ども、説明が重複するかもしれませんが、県市の協力関係の中で今回支援学校の分校という形で実現をいたしたわけでございます。本市の協力できるというところでは閉校した松陵小学校を提供するというところで、もちろんそこで有償か無償かということはあろうかと思いますが、総合的に見て仙台市の障害児がほとんど通う支援学校の分校というところで、役割分担として無償という形で役割を果たすことが可能というふうに判断したところもございます。
あと、これはもう前例になりますが、1年間でしたが長命ケ丘小学校が、光明支援学校が非常に一時期狭隘化いたしまして、お貸ししたときが四、五年前か七、八年前になったかと思いますが、そこのときに1年ほどやはり無償で空き教室をお貸しした経過がございます。そういう前例も踏まえながら、私ども今回の事例につきましては無償というところで庁内合意をいただいたところでございます。
71: ◯斎藤範夫委員 そうしますと、今の教育長の答弁で、教育長としては無償で貸与したいと、そういうことですよね。無償で貸与したいんで他局と交渉して、その条件で貸与することになったと。つまり教育長の意向でやったということですよね。そういうふうに理解いたします。
次に科学館の関係ですけれども、先ほど来質疑がございました。メリット、デメリット、いろいろな話があるんだけれども、その部分については余り触れないことにしながら、ちょっとそもそもその調査、この調査そのものがよく理解できないんだけれども、この調査というのが内閣府の調査だということなんだけれども、具体的にどういう手順で進められたんですか。もう内閣府に丸投げ。それとも仙台市の意向が反映されるように何かの検討委員会がどこに設置されておったとかということなのか、もうお金も人も全部丸投げ、発想も丸投げ、全部丸投げでしょうか。いかがでしょうか。
72: ◯生涯学習課長 今回の内閣府の調査につきましては、その想定するべき条件というものはやはり必要でございまして、今回の資料にもお示ししておりますとおり、例えば各業務につきまして全てを
PFI事業者が行うのではなくて、学校業務を残しておきたいこととか、それから、工事のタイミングあるいは展示の
リニューアルについても20年間の事業期間の間で10年間に一度程度の
展示リニューアルを行いますとか、そういった想定される諸条件を提示した上で、実際の調査そのものにつきましては内閣府が委託いたしましたコンサルタント業者の中で調査を行ったという形で、その結果を私どもが頂戴したという形になってございます。
73: ◯斎藤範夫委員 であれば、内閣府の調査において内閣府はどういう業者に委託したんですか。あるいは内閣府は、通常シンクタンクに委託するとき検討委員会みたいなものをつくっていろいろやったりするんです。この場合、内閣府はどういうやり方をしたんですか。
74: ◯生涯学習課長 東京都内の幾つかの
PFI事業等々について実績のありますコンサルタント会社に委託したという形になってございます。
75: ◯斎藤範夫委員 だから、委託したのはわかるんです。さっきおっしゃったじゃないですか。だから、具体的にどの業者に委託して、何ていう業者に委託して、そして、その委託しっ放しじゃなくて、そこに例えば検討委員会をつくったりするんです。あるいは、内閣府がこれみずからわざわざこのためにつくらないだろうけれども。やり方はいろいろで、例えば委託先に委員会をつくったりするんです。やり方はいろいろあるんだよ。だから、この場合はどういうやり方をしたんですかとお尋ねしているんです。
76: ◯生涯学習課長 今回調査をいたしました会社は日本経済研究所というコンサルタント会社でございます。こちらの会社の中で私どもの想定しました条件に基づいて、この会社の中で調査を実施したという形になってございます。実際の中で小委員会、委員会のようなものを設置したという話は聞いてございませんが、私どものほうへのヒアリングあるいは現地の視察なども含めまして、実際はこの会社のほうが動かれたという形になるかと思います。
77: ◯斎藤範夫委員 内閣府が日本経済研究所に委託してやったから余り仙台市はわからないみたいな話だけれども、これ実際に内閣府が調査した期間、いつからいつまでですか。そして、先ほど仙台市に対する科学館に対するヒアリングとかありましたけれども、仙台市に対する調査は具体的にどういう形で行われたんですか。
78: ◯生涯学習課長 実際の調査開始は平成26年9月から始まったわけでございます。9月から年末、12月までにかけまして私ども仙台のほうの現地の視察、調査、それから私ども、それから実際事業をやっております科学館等々のヒアリング等を実施してございます。数度にわたって打ち合わせ、調査をしております。実際報告書という形で検討がなされてでき上がったのは、ここの報告書を見ますと年度末の中で報告書という形が平成26年度内にはでき上がったようでございますが、私どものほうに正式に報告といいますか、公表という形でお示しいただいたのが先ほど御説明申し上げましたが、年が明けまして平成27年10月19日に公表という形で報告いただいたものでございます。
79: ◯斎藤範夫委員 大分前の委員会でそういう説明があったのかもしれませんが、今回そういう御報告がないというのは非常に残念でした。
それで、これは内閣府が調査したものだと。仙台市はおっしゃるとおりですとするかどうかというのはこれからなんでしょうね。資料の中に3の今後の進め方にありますよね。今後
アドバイザーの支援を受けるための業務委託を行いと。これも何かよくわからないんです。これはまた内閣府のひもつきの事業なんですか。
80: ◯生涯学習課長 来年度以降の事業という形になろうかと思いますが、この
アドバイザーに委託しての事業というものの中身につきましては、まず一つは、こちらは先ほど申し上げました調査に関連しました業者あるいは組織とはまた別の形でございます。仙台市の中で今回PFIを導入するに当たりまして、先ほど申し上げました改修という形で仙台市で初めての事業でありますので、改修の範囲でありますとか現在の老朽化度合い、それから民間の事業者が行います業務あるいは市が行います業務の最終的な詳細な詰めといいますか、役割分担の整理等々から導き出される最終的なVFM効果みたいなものにつきまして、
アドバイザーの支援を受けながらその形、結果を委託するという形を今のところ想定しているところでございます。
81: ◯斎藤範夫委員 そうしますと、平成28年度に業務委託を行って、本市としてこれが
PFI手法導入に向けた具体的な検討を行うということに理解したんですけれども、それで、先ほど来皆さんから御質問ございました、私も科学館運営協議会のようなものにしばらくかかわったこともありますので、科学館の業務については重々承知しているつもりでおります。中学校の理科授業を補完する大変全国に誇れる取り組みとか、いろいろございます。
先ほど科学館のネーミングの話もございましたけれども、ネーミングの話はともかくとして、やはり科学館が科学館たるゆえんというのは多分学芸業務なんだろうと思うんです。その分がすっかり、抜けるとは言わない。これはやはりPFIあるいは委託するときの大変難しい部分だと私は思います。
その他の部分についてはかなり委託することによって、あるいはPFIを導入することによって民間の手法、活力、いろいろなすばらしい効果が期待できるんだけれども、やはり科学館の科学館たるゆえんの部分をどうやってしっかり確保していくのかな、その特色を出しているのかなと、そこ非常に私もやはりかなり懸念しているところなんです。
ここについては先ほど来いろいろな議論がございましたけれども、どんなイメージをお持ちなんですか。それとも全くなしでこれから検討なんていうことは言わないでしょうけれども、いかがでしょうか。
82: ◯生涯学習課長 科学館につきましては、博物館法に基づく博物館という位置づけもありますことから、やはりその有資格者とも言えます学芸員の資格者という形の者を配置しなければならないという形になっているものでございます。
そういった意味におきまして、今後民間を進めます学芸業務の中におきましても、現在そういう学芸員の資格者の配置についてもある程度の人数について義務づけることでありますこととか、もう一つは、現在そういう意味では展示、それから
学校教育業務等々につきましては指導主事の先生方を中心に行っていただいてるわけですが、そういったものを今回お示ししているような想定でいきますと、ある程度役割分担をそれぞれ明確にしながら専門性を持ってやっていくと。その上で必要な部分についてはきちんと連携をとっていくんだという形のものを確保しながらやっていくというふうに思っておりますので、そこの専門性みたいなものについて発揮していただきたいなというふうに思っているところでございます。
83: ◯斎藤範夫委員 まだ時間があるようですから、よく研究してください。この部分を失ったのでは、そもそも科学館の意義がもうなくなってしまうということにもなりかねない。そこはしっかり研究していただきたいなと思います。
この報告の最後の質問ですが、いわゆる教育大綱です。これは首長が定めるものだということで、今、首長、仙台市長が定めたものですからこの程度のものなのかなと思います。教育長をされたというんだけれども、教育現場もよく存じ上げない、教育現場の評判も悪い市長ですから、この程度の非常に即物的な、夢も希望もない、評価にも値しないものをおつくりになったと。これは奥山市長らしい教育大綱であることはそのとおりでしょう。
しかし、この教育大綱の補助執行機関は教育長なんですよね。ですから、先ほど御説明の中で、市長と教育委員の教育総合会議においてこれを協議して定めたということなんです。ですから、そういう意味では実際の策定に携わったのは教育長です。そういう意味で、本市の教育現場は一生懸命頑張っているんだけれども、
教育委員会並びに教育長の劣化が著しいなと、大変残念だなというふうに私は思います。
その感想を述べた上で、いろいろもう全部問題なんです。だけれども、具体にちょっと1点だけ確認させていただきますけれども、その前に教育長、これこんな即物的な教育大綱をつくっていいのと、少し夢や希望のある教育大綱をつくりましょうと、そういう話が
総合教育会議で全然出なかったんですか。あるいは教育長もそういうことは頭の隅にもないし発言にも出なかった、そういうことですか。
84: ◯教育長 この教育大綱をつくるに当たってのいろいろ協議というのは、昨年4月から制度施行に伴いまして
総合教育会議がスタートいたしました。特にその時点ではやはり今後の、特にポスト復興、復興後の仙台、そして、人口減少社会を迎える仙台、それを今後どう教育の中で向上発展させていくかという議論を、特に前半部はさせていただいたところでございます。
そういう点で、ある程度反映いたしているところが特に10ページ、人口減少社会に対応した教育の取り組みと。そういうところで、やはり今の現状がそのままいくと少子化はもうかなりの前から進展はいたしておりますが、その中で総体としての人口減少社会を迎えるところで、
教育委員会は学校教育のみならず社会教育も担当しているところでございますので、子供が学んだ後、もうこの仙台を去っていくというようなことがさらに進んでいくと、これは非常に人口減少社会の負の部分が出てくるという危機感を持ちながら、やはりこれをどう食いとめていくか、もしくは新たな人口を呼び込んでいくようなこと、これは教育のみならず仙台市のまちづくり全体で考えていく必要があるというような議論もさせていただいたところでございます。
そういう点で、現実を踏まえて今進めている教育をさらに一歩一歩進展させていくようなことが大綱の中で触れられていることで、我々それを踏まえて今後さらに教育を充実させていきたいと考えているところでございます。
85: ◯斎藤範夫委員 では、ここからちょっと具体に2点ほどお尋ねしましょう。この教育大綱に関しては市民
教育委員会に何度か御報告、御説明がございました。直近ですと第4回定例会の委員会において御報告がございました。
では、第4回定例会から具体的に何が変わったんですか。それとも全然変わっていないんですか。単につくりましたという話なんですけれども、我々にもいろいろな意見を求めたり、あるいはいろいろなところで御意見を拝聴したりされてきたと思うんです。だから、具体的に何がどうなったんですか。
86: ◯教育局参事兼総務課長 具体的にはいじめに関する記述を幾らか追記しております。例えば6ページの基本方針の部分ですが、3(1)1)の部分、いじめの未然防止・予防の徹底ということで、まずいじめを防止するためにはいじめが起きる背景、そういったところにも目を向ける必要があるであろうと。そういったところに目を向けながら、子供たちの自己肯定感とかを育むような教育が必要であろうといった部分、また、2)にありますけれども、早期発見・早期対応ということで、早期対応ということにはなりますけれども、いじめを行った子供に対する指導というところ、そこら辺もしっかりやっていくべきではないかといったような内容を詳しく書かせていただいております。主な部分はそういったところでございます。
87: ◯斎藤範夫委員 そうしますと、6ページの基本方針の(1)の1)と2)を主に見直しましたよということですね。
それで、ちょっと別な点でお聞きしたいのが、3ページの仙台市の教育の課題の中で継続的な課題として学力・体力の向上としてあるんです。学力については御報告もあった。体力についても御報告があったのかどうかわかりませんけれども、マスコミ報道あるいはその他の資料等によると本市の児童生徒の体力がかなり低下してきていると、全国的に見ても低レベルにあると私は理解、認識しているんですが、直近の調査からいって今どういう状況にあるんでしたか。確認のためにお尋ねします。
88: ◯健康教育課長 本市の児童生徒の体力の調査結果の状況でございますが、まず体力の前に体格的には非常に大きい子供が多いということで、全国平均を上回っているという状況がございます。それから、体力の場合は走る、投げるなどの8種目の種目をデータとしまして示しているわけですけれども、全国平均よりもやや下回っているという状況がございますが、宮城県全体の平均よりは上回っているというような状況でございます。
ただ、もう1点だけ。全国的な傾向として児童生徒の体力が下がっているという傾向がございます。仙台市もそのとおりの状況で、同じでございます。
89: ◯斎藤範夫委員 今、御説明ございました。本市の学力についてはかなり全国的に見ても高いレベルにある、あるいは学力向上のための
教育委員会としての取り組みも成果を上げてきているという面がございますけれども、体力については、宮城県よりは高いと言うけれども、ちょっとその比較の対象が悪いんだと思うんです。やはり低下傾向あるいは低いレベルにあるんだと思うんです。そういう意味で、この体力の向上というのはある意味学力の向上なんかよりも重要なのかもしれない。
しかしながら、ささっと1文字、2文字、あるいは7ページに方針でも、これタイトルは学力・体力の向上云々と書いているけれども、文章中に体力ってどこにも出てこないんですよね。そんなにおろそかにしていいのかなと。
だから、確かにいじめの問題はうんと吟味してつけ加えましたと。それはそれで否定はしません。しかし、やはり本市の教育の課題の部分で大事な部分をやはり見落としてはいけないんじゃないかなと。例えば体力ということで申し上げました。ですから、これは首長が、市長が定めるものだから市長のレベルに応じた大綱ですのでこれ以上は申し上げませんが、そういう意味では大変課題もある、問題もある、評価に値しないような大綱であるというふうに思います。教育長、御感想ありましたら、どうぞお願いします。
90: ◯教育長 まず、例示されました体力についてでございますが、これについては私も認識は実はおおむね一致しておりまして、ここ数年来、体力の全体的な低下傾向、全国と仙台市もやはり恐らく居住環境、この社会状況の中で体を動かす機会が年々乏しくなってきているというのも、それが反映されているものと認識しておりまして、この体力向上に関しては私も就任当初からこの課題認識がございまして、今後これは地道な毎日何らかの運動を取り入れていくと、そういうことを今学校に働きかけているところでございます。結果としてはすぐなかなかでないところではございますが、やはり学校の中で例えば始業時間前にちょっと運動をするとか、休憩中にするとか、そして、問題は学校だけで行うのではなくて、やはり家庭の中でもそれを取り入れていくとか、そういうような習慣化が一番実は急がば回れかなと思っておるところでございます。
やはり学力だけで世の中渡っていけるわけではございません。やはり体力があってこそということで、これは7ページも触れておりますが、確かな学力、豊かな心、健やかな体というのは、この三位一体、これは普遍というか、不易の原理だと思っておりますので、これに関しては今後も力をつけていきたいというところでございます。これに関しては私どもが教育振興基本計画のほうにしっかり反映させていきたいと考えているところでございます。
91: ◯委員長 ほかに報告に対しての御質問はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
92: ◯委員長 なければ、以上で報告事項関係を終了します。
この際、当局から報告を受けた事項以外で皆様から何か発言等がありましたら、お願いいたします。
93: ◯加藤けんいち委員 何か随分手が挙がりましたので、私からちょっと簡単にやりとりしないように一発で聞きたいと思います。
初めに、成人式のあり方の関係なんですけれども、たしかことしの成人式参加者人数等の発表がありましたけれども、ここ四、五年ずっと何か60%ぐらいの参加者で推移をしてきていると。
ちょっと気づきましたのは、実行委員会形式をとってせっかく一生懸命頑張っていらっしゃるのに、式典が終わると一気に会場から成人の皆様がいなくなってしまうと言ったらちょっとあれなんですけれども、もうちょっと工夫が必要なんではないかと。
例えば塩竈市なんかはハウンドドックの大友康平がサプライズで来たとかありましたけれども、私が言いたいのは、式典は厳粛なままでいいと思うんです。式典はきちんと厳粛にやる。ことしの成人式のときは第2部のほうの最初に伊達武将隊さんが登場したり、例えばオープニングはああいうところに持っていきたいとか、あとは組織的、厳粛な式典が終わった後に、タレント性の高い人がいいかは別ですけれども、もうちょっとせっかく第2部にも結びつけられるような仕掛けがちょっと必要なんではないかなというのがまず1点でございます。
あともう1点は、式典の中身、30分ちょい、20分が歌だったんですよね。決して歌が悪いとか申し上げていないんですが、ちょっと選曲をもう少し考えたほうがいいんではないのかなというのは、サスペンス劇場のような曲から入りまして、ちょっとお祝いにふさわしい曲がちょっと少なかったんではないのかな。
例えば今のことし成人を迎える人たちが中学生時代に音楽コンクールの課題曲であったりとか、もう少し郷里を懐かしめるような曲目というものもちょっと入れていくことによって、ちょっと工夫がなされるんではないのかなというふうに思っていましたんで、この成人式のあり方について。何か昔を見るとマジックショーとか、やっているんですよね。イリュージョンショーとかやっている時期もあるようです。10年以上前は。誤解がないように何度もいいますけれども、式典にそういったイリュージョンを入れろという話ではなくて、式典は厳粛に、ただ、第2部でのいろいろな実行委員会の仕掛けの中でもう少し魅力のあるような成人式のあり方というものを今後検討してはどうかと思うんですけれども、2点についてお尋ねをしたいと思います。
94: ◯生涯学習課長 ただいまお話ございました成人式の式典及びその後の交流の広場といいますか、第2部につきましての御質問、御意見でございました。
まず、第1部といいますか、式典のほうにつきましては、ここ数年音楽を中心とした式典の構成という形になってございますが、その選曲といいますか、楽曲につきましてはその年々にまつわるいろいろな時代背景などを踏まえながら、関係者の皆様とともに検討をしているわけではございますが、そもそも成人式自体が新成人をお祝いし、そして励ますという祝日法の趣旨に鑑みまして、成人の皆様が社会の一歩を踏み出すという、そういう後押しができるような内容にできますよう、今後とも関係者とも相談しながら進めてまいりたいと思っております。
あわせまして、第2部の交流の広場につきましては、今委員のお話もございましたとおり、新成人の有志の運営スタッフによります企画運営をやってございます。こちらのほうにつきましても運営スタッフの中から、例えば家族への感謝の気持ちとか、大人としての自覚あるいは責任のようなものをみずからの企画で運営したいというような、そういう意思を尊重しながらやってきているところでございます。
方法といたしましては、みずからが手づくりの案内状を実際の成人式の招待の中に同封させていただいたりとか、そういったいろいろな工夫を彼らなりにやりながら運営しているわけではございますが、今お話にございましたような仕掛けといいますか、そういったものも含めまして新成人の一層の参加促進という観点にもなりますので、そういったステージ上の案内方法なども含めまして、今後とも引き続き検討してまいりたいと思います。
95: ◯加藤けんいち委員 ぜひせっかく忙しい中、実行委員の皆様頑張っていらっしゃいますので、その実行委員会の皆さんに丸投げではなくて、あり方全体の中で少し行政のほうからバックアップができるような、ぜひそんな仕掛けもお願いをしたいと思います。
もう1点だけ。全く別件なんですが、泉岳自然ふれあい館の料金の減免措置の関係でございまして、実はこれについては私どもの会派の中で何度か取り上げさせていただいて要望してきた内容でございます。いわゆるスポーツ少年団とかの方々が減免の対象になっていないと。ただ、子供たちの利用促進等考えれば、そういったところの減免もきちんと対応すべきではないかと、こんなお話をさせていただいておったんですが、新年度、そろそろ4月を迎えますので、この状況等の変化があればお聞きをしておきたいと思います。
96: ◯生涯学習課長 泉岳自然ふれあい館におけます利用料金の減免につきましては、開館当初より例えば市内の学校の利用につきましては10割減免を初めといたしまして、規定を設けて運用取り扱いをしてまいりました。その後、施設の利用状況でありますとか、さきの市議会での御議論などを踏まえまして、その見直しについて検討してまいりました。
このたび、ただいまお話のありました例えば市内のボーイスカウトあるいはガールスカウト、それからスポーツ少年団が果たしております青少年の健全育成などの役割、こういったものがこういった団体が泉岳自然ふれあい館において自然体験活動を行う、こういったことの意義は大きいものと考えられますことから、これらの団体の利用促進を図るということも踏まえまして、平成28年度の利用分からいわゆる子供会と同じような取り扱い、いわゆる5割減免という形の見直しをするということで、諸規定、基準の改定を行っているところでございます。
細かいことで言いますと、平成28年4月1日施行という形で減免基準の改正を行ってございまして、現在指定管理者とも調整しながら関係団体への周知を図っているというところでございます。
97: ◯委員長 発言者があと3名いらっしゃるようなので、暫時休憩いたします。再開は4時5分といたしますので、よろしくお願いいたします。