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  1. 青森県議会 2009-08-21
    平成21年農林水産委員会 本文 開催日: 2009-08-21


    取得元: 青森県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-08
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 ○開 会  午前11時01分 ◯岡元委員長  ただいまから農林水産委員会を開きます。  慣例により、会議の記録署名委員を指名いたします。西谷委員古村委員にお願いいたします。  本日の審査案件は、特定付託案件であります。  初めに、部長より報告事項があります。──有馬農林水産部長。 2 ◯有馬農林水産部長  それでは、今回、4点につきまして御報告を申し上げます。  まず1点目として、平成21年産リンゴ予想収穫量についてです。平成21年8月3日現在での予想収穫量でございます。  本年産の予想収穫量は、4月の低温等によって花芽の障害、それから開花期以降の不順天候による不受精花の発生が見られたものの、総じて標準着果量は確保されており、肥大が良好で、着果量の多かった20年産の実収量よりも7%少ない46万400トンと見込まれています。  品種別では、つがるが4万8,600トン、王林は5万1,200トンと前年をやや下回り、ジョナゴールドは5万7,900トン、ふじは24万1,900トンと前年をかなり下回る見込みでございます。  この推計方法でございますが、8月3日に調査した平均の着果数、それから肥大の状況等から推計したものでございまして、今後の気象条件等によって変動することがございます。  今後の対応でございますが、ならせ過ぎの園地がまだ見られることから、これからも関係団体と一体となって見直し摘果の徹底を指導し、高品質リンゴ生産を推進してまいります。  また、ひょう害リンゴ全国販売キャンペーン等によって昨年度消費の拡大の底上げが図られたことから、これをさらにこれから販売促進活動に生かしていって、本県産のリンゴのPRを徹底していきたいというふうに考えています。  また、今後の出荷・販売に当たっては、計画出荷、それから台湾等への一層の輸出拡大、そういったことで価格の安定維持に努めていきたいというふうに考えています。  次に2点目でございます。農作物の生育と農作業の進捗状況等についてですが、 まず7月から8月前半の気象の状況ですが、平均気温は7月が平年と比べて0. 3度、8月前半が1.3度ほど下回っています。日照時間は、平年に比べて7月 が70%、8月前半は56%と少なく、反対に降水量のほうは7月が252%、 8月前半で120%と多い状況になっています。  今後の見通しでございますが、平均気温は低目、降水量のほうは少な目、日照時間は、日本海側が平年並み、太平洋側は少ないというふうに予測されているところでございます。  次のページをお開きいただきまして、農作物の生育、それから作業の進捗状況と今後の対策でございますが、水稲につきましては、出穂が平年より4日遅い8月17日でおおむね終了ということになっています。
     今後の対策として、水管理については2ないし3センチ程度の浅水としますが、湿田や中干し等が不十分な水田では間断かんがいを行って、根の老化防止に努めてもらうように指導してまいります。  また、落水の時期でございますが、湿田では出穂後20から25日、乾田では30から35日を目安に行うということと、斑点米の発生になるカメムシ類の防除を徹底して指導していきたいというふうに思います。  畑作、野菜、花卉でございますが、大豆の生育は平年を下回っておりまして、開花期が2日から7日おくれています。ナガイモゴボウ、ネギなどの生育も平年を下回っております。トマトのほうは小玉傾向で、着色がおくれております。花のほう、花卉のほうは生育はおおむね順調でございます。  今後の対策として、特に大豆等では排水対策の徹底を指導してまいります。また、生育状況に応じた肥培管理温度管理を徹底すること、トマト灰色カビ病など病害虫の防除の徹底を指導してます。  リンゴ等果樹につきましてですが、ふじを初めとするリンゴについては、果実肥大は平年を上回っております。つがるの熟度ですが、かたさのほう、硬度のほうは平年より低いということで、糖度、着色は平年並みと見込まれております。西洋ナシ、桃の肥大は平年を上回っています。  今後の対策ですが、リンゴについては見直し摘果を徹底する。それからつがる等の早生種や桃の晩生種については適期収穫を徹底するということと、最後になりますけれども、病害虫の防除の徹底ということになります。  それから、飼料作物です。牧草の草丈は平年を下回っております。2番草の収量作業進捗率は、8月10日現在で平年よりおくれています。サイレージ用トウモロコシの生育は、草丈、葉数とも平年を下回っています。  今後の対策ですが、2番草は、長雨が予想される場合はサイレージに切りかえるなど、天候に応じた収穫調製作業に努めて、刈り取り後の追肥を指導してまいります。サイレージ用トウモロコシについては、適期収穫を指導してまいります。  次に、県産農産物の販売の動向でございます。  野菜につきまして、8月上旬の東京都の中央卸売市場の状況を見ますと、ナガイモの価格は、昨年と比較すると安値となっておりますが、過去5カ年平均に比べて8%ほど下回っております。ニンニクの価格は、昨年が非常に高値だったわけですが、これと比較しますと安い価格でございますが、過去5カ年平均に比べて20%下回っています。大根は、昨年と比較しますと大幅に高く、過去5カ年平均に比べても45%上回っております。トマトです。昨年と比較すると大幅に高く、過去5カ年に比べて21%上回っています。バレイショの価格は昨年よりも大幅に高く、過去5カ年に比べて137%高いという状況です。  リンゴについては、最終版ですが、8月上旬は価格が上昇して、過去5カ年の平均並みとなりました。  子牛については、黒毛和種の子牛価格については、景気衰退影響等を受けて牛肉価格が低迷していることと肥育農家導入意欲が依然減退しているということで、過去5カ年平均で85%というふうになっております。  次に最後、4点目でございます。最近の漁模様等についてでございます。  まず7月の主要魚種の動向ですが、スルメイカは、日本海では平年並み、津軽海峡で低調、太平洋で好調に推移しました。クロマグロは、日本海で平年並み、津軽海峡で好調、太平洋で低調、ブリは、日本海で低調、津軽海峡で好調、太平洋でやや好調に推移しました。ウスメバルは日本海で好調に推移してきました。  沿岸の水温でございますが、8月6日から10日までの半旬の平均水温は、日本海で22度台から24度台、津軽海峡では20度台から22度台、陸奥湾では20度台から22度台、太平洋では18度台から20度台というふうになっていまして、全体として見ますと、平年差、平均で0.76度低いという状況になっております。  最近のその他の事項ですが、8月上旬の主要漁獲物については、沿岸全域スルメイカクロマグロ、ブリとなっています。  陸奥湾のホタテガイの状況でございます。平成20年産貝の生育は順調でございます。また、21年産貝の稚貝の採取も順調でございまして、必要数は確保できる見込みとなっています。  八戸港の水揚げの状況です。7月の水揚げは1万3,406トンということで、前年同月よりも151%増加、金額で25億6,000万円で91%増加ということで、その要因としては、スルメイカ、船凍アカイカ水揚げの増加が挙げられます。なお、1月から7月までの累計数量水揚げで3万9,752トンで、前年同期累計よりも11%の増、累計金額では84億6,400万円で、4%の減となっています。  それから最後ですが、大型クラゲの状況です。日本海沿岸を北上しておりまして、現在、新潟県沿岸まで到達が確認されております。今後、早ければ、8月下旬ごろには秋田県から青森県の沖合に達することが今予測されています。  以上でございます。 3 ◯岡元委員長  ただいまの報告事項及び特定付託案件について、質疑を行います。  なお、質疑は所管外にわたらないよう、簡明に願います。  質疑ありませんか。──中谷委員。 4 ◯中谷委員  おはようございます。  私からは1点、「日本一健康な土づくり運動」についてをテーマにしてお伺いをいたしたいと思います。  ただいま部長の報告にもありましたように、特に県南でここしばらくお日様を見たことがない日がずっと続いておりました。お盆の13日あたりから幾らかずつ良くなってきたんですが、今、部長からもあったように、出穂が平均より4日遅いということで、ある民間調査によりますと、青森県全体で、ことしの米は不良ではないのかなという予想が出ております。  その中でも、これは8月12日のマスコミですから10日現在だと思うんですが、上北郡が今言うとおり、出穂の進捗率がわずか10%ということで、平年の約45%から46%近くおくれているということで、米についても大変心配なことでございます。  それからまた、ほかの作物についても、ナガイモゴボウ、これの成長も平年を下回っているということ、特に気になるのが飼料作物の牧草の件なんですけれども、1番草も余りよくなかったと。まして、今度はまた2番草も長雨でなかなか収穫がうまく進んでいないということで、どうもことしの県南地域については、農業についてもちょっと出来秋に向けて不安があるんではないのかなと思っております。  ただ、そればかりでなくて、いい点は、先ほど言ったように、大根とか、あるいはバレイショ、この価格がいいということで、特に横浜町あたりバレイショ一大産地なわけですが、確かに畑に入って、長雨で畑がぬるぬるして、収穫時期がちょっとずれたけれども、販売価格は大変いいよということで、これはまた明るいニュースなのかなと思っております。  そういう中で、県としては、攻めの農林水産業ということを前面に上げて運動しているわけでありますが、その中にあっても、ことしからは総合販売戦略セカンドステージに入るということで、新たな展開をしているというところであります。  そしてまた、このセカンドステージのほう、パンフレットを拝見させていただきましたけれども、この中の一番の未来につなぐ3つの基盤ということで取り上げているのが命の源の水と、支える力の人と、はぐくむもとの土ということでうたっているわけですが、私もこのことには本当に同感をしております。農業においては、何の作物についてもやっぱり最後は健康な土づくりが一番のもとになって、いい品物もつくるし、また、消費者にとって安全・安心な生産物の提供にもつながるという観点を持っておりまして、今青森県として進めている、まさしくはぐくむもととなる健康な土づくり運動については大きな関心を寄せてまいりました。  そういう観点からお伺いをしたいんですが、今、「日本一健康な土づくり運動」というのももう3年目を迎えたと認識をしております。昨年あたり簡易キットなんかを全部回して、それぞれの普及に努めたと伺っておりますけれども、この土づくり運動3年目を迎えて、生産者取り組みに対してどのような効果が出てきているのか、あるいは現在の農家がこの土づくり運動に対する取り組み等々についてどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。 5 ◯三浦食の安全・安心推進課長  では、ただいまの土づくり運動に対する御質問にお答えいたします。  「日本一健康な土づくり運動」は、県内すべての販売農家が健康な土づくりに取り組むということを目指してこれまで推進してきております。その柱として、圃場の状態を把握するための科学的な土壌診断の実施、あるいは全農などが行う土壌分析体制の整備ということ、それからもう一つの柱としては、堆肥センターを改修整備して良質な堆肥を安定的に供給できる体制をつくるということ、それから3点目としては、農家の労働力不足に対応しまして、堆肥の散布なりわらのすき込みなり、そういった作業を請け負う体制づくりということを重点的に進めてきております。  その結果、これまでに農家の土づくり意識は、相当高くなっておりまして、土壌診断などに取り組んで、いろいろ環境に優しい農業を進めていく土づくりファーマーというのがもう既に2万8,000戸に達しております。また、昨年以来肥料価格が高騰してございますが、そういうこともあって、過剰な施肥はしないんだと。必要な分だけ肥料は入れるんだということで、化学肥料を減らして、それからあと、地域の中で循環利用できる堆肥、稲わらなんかを使った、地域資源を使った堆肥を施用する、そういった取り組みが今ふえてきているという状況にあります。  そのほか、県内で受託をして土づくりの推進をしていく、そういう受託組織作業組織がこの2年間で新たに62組織が育成されてきているということもありまして、今後も継続的に土づくりを進めていける体制が整いつつあるというふうに見ております。 6 ◯中谷委員  今聞くところによりますと、まず農家の土づくりの意識の向上が図られているというような回答があったわけですが、私はこれが大変重要ではないのかなと思っております。私も農林委員会になってことし2年目で、昨年も4回、ことしも1回県内視察をさせていただきましたが、まさしく我々が行くところの農家というのは本当にモデル的な農家で、本当に農業に対する熱意があらわれて、あるいはハウス栽培等についても、私たちの視察先のリーダーシップをとっている農家とかそういうところにお邪魔するわけですが、あに図らんや、私のところは余り農業は盛んではないんですが、コカブとかやっている農家もいるんですが、その同じコカブ農家の中でも、一生懸命土づくりからやっている農家と、まさしく肥料も配合肥料等々をまぜて畑にすき込んでやっている農家もあるわけです。  そういう意味では、先ほど、三浦課長からあったように、各農家がそれぞれ自分が持っている田んぼ、畑、そういう土地にいかに愛着を持って、関心を持ってこれから農家みずからが土づくりに励むという、これが原点なんですが、これの向上が図られたということについては、私はこの運動の大きな成果の一つだろうと思って、評価をしたいなと思っております。  それと、先ほど出た、私も県南ですから、耕畜連携についてもいろんな関心を持っているわけですが、今の酪農家というのはみんな堆肥盤を持っていて、堆肥づくりに励んでいるわけですが、その堆肥づくりについても、そういう需要がだんだん出てくると、やはり今度は競争の世界になりますから、それぞれがいい堆肥をつくろうという努力するわけです。それがまたよく回転していくというようなこともございますので、ぜひともまたこれについても進めていただきたいし、また、先ほど出たように、化学肥料の減少に努めるというお話もありましたけれども、まさしく今肥料高騰の問題も農家にとっては大きな問題になっています。  そういう意味では、全部がまざった配合の肥料じゃなくて、単品で使うんだということもこの前の聞き取りの中で伺った例もあります。そのことによってかなりコストの削減につながるということも出てきているわけでありますが、そういう成果を踏まえて、これからもセカンドステージの完結に向かってこの運動は展開されていくと思うんですけれども、どのような方向性を持って進めていくのか、お伺いをしたいと思います。 7 ◯三浦食の安全・安心推進課長  冒頭中谷委員からの御発言にもありましたけれども、この健康な土づくりといいますのは、安全・安心でおいしい、そういった農産物づくりのまず基本であります。攻めの農林水産業を支えていく柱になる、土台となる部分でありますことから、今後の運動の推進に当たりましては、このことを改めて周知徹底させていきたい。その上で生産者あるいは関係団体と一緒になって運動を進めていきたいというふうに考えております。  その中でも、ただいまも触れておりましたけれども、肥料価格に関連しまして、環境負荷の少ない、例えば環境に優しい肥料への転換とか部分施肥とか、いろいろそういった取り組みを進めて、過剰な施肥は行わず、化学肥料を減らしていく、あるいは堆肥などの有機質資源を有効に使っていくということをさらに進めてまいりたい。そして、健康な土づくりを通じて安全・安心でおいしい農産物づくりを進めている、こういう努力が、本県の生産者のいろんな努力が消費者のほうにも伝わっていくように、さまざまその取り組みを情報発信していきたいというふうに考えております。 8 ◯中谷委員  最後に意見として申し上げたいんですが、今、課長がおっしゃったように、これから本当にこの日本一健康な土づくりがより各販売農家に浸透していければということを望みます。  そして、課長もおっしゃっていましたけれども、土づくりファーマー、2万8,000ということでしょう。それから、請負体制受託組織の仕組みが62というふうに出ていますけれども、これもまだまだ組織づくりも大事だし、土づくりファーマーの増加にも努めていただいて、最後にもう一回耕畜連携に戻しますけれども、昨年も稲わら商談とかやったようなことを聞きますけれども、ぜひこれも軌道に乗せてほしいんです。  せっかく、こちらでは稲わらが余っていると、県南のほうでは敷きわらが足りないとか、そういうこともあるわけですから、そういうお互いの、きちっとマッチングするような稲わら商談会等々も充実をさせながら、常に、先ほど言ったように、すべての販売農家が参加できると。もちろんこれは父ちゃん、母ちゃんでやっている小さい農家は無理でしょうけれども、自分たちの農家の作業に対する、土づくりに対する意欲というものをもっともっと進めるような運動に展開していただくよう要望して終わります。 9 ◯岡元委員長  ほかに質疑ありませんか。──高樋委員。 10 ◯高樋委員  先ほど平成21年産リンゴ予想収穫量についての報告をいただきましたけれども、私も園地を回ってみますと、摘果に一生懸命努めているのは重々承知しています。ただ、現実には、大分ことしは玉伸びがいいようで、農家の方にどうだと聞きますと、大分量がとれるのでないかという話をする方々もいる状況のようです。  それとあわせて、今度逆に、ことしも霜の害が結構出ておりまして、黒石ですと山手と平場が結構被害が多く、ちょうど真ん中辺が被害がないようでありますけれども、ただ、そうなりますと、県のほうは今、一生懸命適正着果を目指して、生食で売っていこうという、そういう方向性は十分わかるんですが、結果的にはやはりことしも、大分ジュース用リンゴも出るように予想されているんですけれども、そこで、昨年度、一生懸命ひょう害等々が出たリンゴを農家の方の所得につなげていこうということでジュース用等々をやってきたわけでありますけれども、20年産のリンゴ果汁在庫量がどのようになっているのか。聞くといろんな話が出てきていまして、本当に在庫量はどういうふうになっているのかということに、皆関心を持っているようでありますので、その辺をお伺いいたします。 11 ◯塩谷りんご果樹課長  平成20年産リンゴ加工処理量についてですけれども、まず、ひょうの被害とかつる割れがあったということで、11万2,000トンと大幅に増加して、この量というのは過去5カ年平均の7万1,000トンの158%になっています。県内の6業者が、6つの加工業者が、国の果汁特別冷凍保管等対策事業を活用しまして、生果換算で約2万7,000トンの果汁を在庫として冷凍保管しているというのが今の状況です。  例年この時期なんですけれども、飲料メーカー等へのリンゴの果汁の出荷も終わりまして、普通であれば在庫がほとんどないというような状況なんですけれども、ことしは、今言ったように多くの在庫を抱えている状況だなという形で県としては見ています。  以上です。 12 ◯高樋委員  多くの在庫量を抱えておる中で、やはりこれはではどうするのかという話になっていくんだと思うんですが、その販売対策をどのように考えておられるのかお伺いします。 13 ◯平舘総合販売戦略課長  リンゴ果汁在庫量が多いということへの販売対策をお答えします。  先ほども塩谷課長のほうからも説明ありましたが、20年産のリンゴ果汁在庫量、これが例年に比べて極めて多いということで、県では、経済対策で実施しました緊急雇用対策創出事業を活用しまして、現在、県内スーパー10店舗に県産リンゴジュースと、ジュースだけでなく、時期になれば生果もなんですが、専任の宣伝販売強化推進員を配置しております。その中で試飲販売も実施しておりまして、引き続きこれも実施していきます。  それから、毎年定例的に実施しております県内の旅館、ホテルさんに何とかリンゴジュースを使ってくださいというふうな拡大要請、それから県内外でのフェアの際の消費宣伝活動、これについても強化してきたところです。  それから、新たな動きとしましては、JR東日本の関係なんですが、6月10日から7月の末にかけまして、首都圏駅構内や、関連会社を通じました販売に取り組みまして、当初の目標を大幅に上回る販売実績となっておりまして、おかげさまで継続した販売から先の通常取引も行われております。  それから、今後、県外の大手量販店で、これから秋口にかけていろいろ活動していくわけなんですが、青森県フェアでの試飲販売を引き続きメーン商材の一つとして取り上げて強化するほか、先ほど申しました宣伝販売強化推進員、この配置も現在の10店舗から18に拡大したいと。それからあわせまして、観光のほうが実施しております新幹線絡みのいろんなキャンペーンの場にも乗り込んでPR活動などに取り組むこととしております。  ちょっと長くなりましたが、なお、来週の28日にリンゴジュースを搾っている方々で組織しています青森県りんご加工協会との意見交換がございます。その中で、協会の方々の意見等も踏まえながらより一層の販売促進に努めていきたいというふうに考えてございます。 14 ◯高樋委員  いろいろ取り組んでいるようであります。また、ことしは特にこちらのほうは寒かったせいもあって、やっぱりこういう飲料関係がなかなか伸び悩んだというのもあるようでありますけれども、ただ、先般ちょっとあるところとお話ししていましたら、実際私もなんですけれども、今、日本人全体が健康志向になってきておりまして、商品に対するカロリー計算というのをすごく今、関心を持って見ているんです。私自身もジュースを飲むときに、これが大体何カロリーあるのかということをすごく注意しながら飲んでいまして、結構リンゴジュースというのはカロリーが高いんです。あわせて、メーカーによっていろいろ違いますけれども、カロリーの表示も全くないリンゴジュースもたくさんあるんです。個人でつくっているリンゴジュースは特にないんです。  そこで、販売戦略として考えていかなければいけないのは、消費者ニーズをどうとらえていくのかという部分だと思うんです。健康志向の部分ではいいのかもわかりませんけれども、ただ、実際、カロリーが高いとやっぱり消費量がどんどん減っていくわけでありますので。逆に言いますと、昔は水で割って、10%のリンゴジュースとかそういうのがよくあって、よく我々は小さいときに飲んだんですけれども、でも逆に、その志向へいっているのかなという感じもしています。売る努力というのは当然大事なんですけれども、消費者ニーズというのももう一度探ってみる時期に来ているのではないかなという感じがいたしております。  あわせて、これはリンゴだけでなく、すべての農水産物の地産地消というものにいろいろ県も取り組んでいるようでありますけれども、やはりこのリンゴジュース、特に去年、ことしにかけて果汁の量が異常に多いときですから、じゃこれをどう消化させていくのかという部分を考えますと、県内消費にどう努めていくのかということもある意味では大事なんだと思うんです。  牛乳メーカーの方々は、給食に牛乳を使っていただくとかいろいろそういうことも取り組んでおられるようで、実際小・中学校においても、大体牛乳がまた給食には出てきているようなんですけれども、逆にこのリンゴジュースも給食に取り入れるぐらいの考え方も私は必要なのかなというふうな感じがいたしております。  いずれにしても、今、これから、先ほどのお話で、そういうリンゴジュースにかかわるメーカーの方々とのいろんな意見交換もあるようでありますから、いろんな部分でもっと掘り下げた議論をしながら、少しでもリンゴ果汁の消費を拡大させるようになお一層努めていただくことを要望して終わります。 15 ◯岡元委員長  ほかに質疑ありませんか。──古村委員。 16 ◯古村委員  冒頭報告ありました本年産米の農産物の状況、特に米とリンゴの作況なり生産状況と販売環境についてお尋ねをしたいと思います。  まず第1に、先般、民間の調査会社が本県の米の作況予想として90、言ってみれば全くの不作でありますけれども、そういうような報道が出ましたけれども、県のほうではこの作柄をどう見ているのかと。さらにはまた、天候不順によって品質、相当悪い米がとれるのではないかと、そういう心配をしていますので、まずこの点についてお尋ねをいたします。 17 ◯津島農産園芸課長  8月5日に民間の情報会社が本県の米の作況指数を90ということで公表したわけなんですが、これは7月末までの気象条件等をもとに予想されたものでございまして、穂ばらみ期である7月下旬の平均気温が平年より2度程度低いというふうな天候状態であったもので、そのために厳しい予想になったのかなというふうに見ております。  県としましては、確かに出穂が4日ほどおくれたわけですが、出穂後の開花・受精が順調で、早い圃場では稲穂が傾き始めています。そういうふうなことから障害不稔の程度は軽く、今後の登熟状況によってはほぼ平年並みの作柄や品質まで回復できるというふうに見てございます。  なお、今後とも、この生育状況あるいは登熟状況の推移をしっかり把握しまして、生産情報の発行や研修会の開催等を通じて適時適切な作柄の確保に指導を徹底してまいりたいというふうに考えております。  以上です。
    18 ◯古村委員  一斉に出穂したり登熟すればこの生産は安定するという話もあるんですが、次々に出穂していくとなれば、刈ってみたら、豊作だと思っていたのが思わぬ減収だと、こういうのが農家でも経験があるというんだけれども、ことしはそれに当たるんではないか。と同時に、品質の悪化、いろいろ青米とか胴割れとか、そういうものも出てくるんではないかという話を聞きますが、この辺はどんなものですか。 19 ◯津島農産園芸課長  先ほどの答弁にも若干含まれていたんですが、いわゆる出穂期そのものは昨年あるいは平年との比較で4日おくれたということをお話をしました。出穂後の開花・受精から穂が傾くまで、これは例年10日ほどかかると言われております。ことし、県南方面の状況も聞いたところ、例年よりも穂の傾き方が早いと。要するに傾くまでの期間が二、三日早いというふうなことも聞いています。  確かに出穂の時期も大事なんですが、その出穂後の開花がいかにスムーズに行われたのかどうかというのが非常に大きなポイントでございまして、その点ではことしは非常に順調に開花が行われたと見ております。  そこで、最終的な品質なり収量への影響についてなんですが、今後、平年並みに気象が経過したとすれば、これまでのおくれを挽回できるというふうに現在見ております。また、そのように生産者の方々にも呼びかけていきたいというふうに思っております。 20 ◯古村委員  次の質問なんですが、「つがるロマン」、それから近年は「まっしぐら」と、こういうことで、「つがるロマン」については中弘南北、極端に言えば。「まっしぐら」については県南あるいは海岸付近の冷涼地帯と言えばいいんですか、そういうところが適地適作だという観点で、すみ分けをすれば一番いいんでしょうけれども、リンゴの場合と同じく、品種の賞味期限というのも意外と早いんではないかということで、この「まっしぐら」について、私の近辺では、非常につくりやすい、しかも反収も多いと。  じゃ農家のさがと言うんですか、しみついた性格からいけば、やっぱりつくりやすくて反収が多いのをどうしてもつくりたい、こういう空気があるので、果たしてこの「つがるロマン」と「まっしぐら」の関係というんですか、特徴をきちんと踏まえて生産者に周知徹底を図って、適地適作、適産と言うんですか、そういうことで良質米を生産していくというのが必要ではないかという感じを持っているんですが、まずこの「つがるロマン」と「まっしぐら」の本年産の作付状況とその特徴等についてお聞かせいただきたいと思います。 21 ◯津島農産園芸課長  まず特徴のほうからお話をします。「つがるロマン」につきましては、県産米の看板品種として食味、品質とも良好な特徴を備えているというふうなことで、委員お話の気象条件あるいは土壌条件に恵まれた中南あるいはこれに隣接する西北地域を中心に作付されています。  「まっしぐら」につきましては、いもち病に強く、減農薬栽培にも向いているというふうなことで、ただ、「つがるロマン」よりも出穂が若干早いために、気象条件等が厳しい地域での作付に向いているというようなことで作付を進めております。  現状の作付状況については、種もみの配付状況から見たわけなんですが、「つがるロマン」が54%、「まっしぐら」が42%ということで、この2品種で県全体の96%を占めて、両輪となって作付されているという状況になっております。  以上です。 22 ◯古村委員  それで、どちらも食味、品質とも良好だとはいうものの、「つがるロマン」にしろ「まっしぐら」にしろ、業務用というんですか、外食に向けている割合が多いんではないかと思うので、この辺で、もっと特徴を出していくとすれば、「つがるロマン」が家庭向きというか単食向きというか、そういうすみ分けをしての販売対策というのはなされているものか。  言ってみれば青森県としては、何だかんだといっても「つがるロマン」は横綱だと。「まっしぐら」は大関だと、こういう位置づけで販売戦略をしていくのかどうか、そういうことをお尋ねを申し上げます。 23 ◯津島農産園芸課長  「つがるロマン」と「まっしぐら」、当然業務用であれ単品であれ売っていくと、販売をしていくということが生産者の所得確保につながるわけであり、また、販売をしていくための最も大事なポイントとして、現状、食味というのは、これは避けて通れない問題でございます。  食味に関して言えば、「まっしぐら」より「つがるロマン」が確実に上でございまして、青森県産米を米の主産地として売っていくというためには、やはり委員がお話しされた、横綱と言われる「つがるロマン」で食味、品質がよいという、そのPRを前面に出しながらやっていく必要があると。  ただし、「つがるロマン」だけでは、気象条件が厳しいところであれば作柄が心配だというふうなこともあって、この寒さにも強い、そして、品質、食味も確保できる「まっしぐら」もぜひやっていきたいんだと、そういう位置づけでやっております。  以上です。 24 ◯古村委員  この米について、この価格なんですが、最近は何か価格帯が値下がり傾向にあるという話なんですが、その辺はどんなものでしょう。 25 ◯津島農産園芸課長  県産米の生産者の手取り額で報告をいたします。平成18年の「つがるロマン」が1万1,612円、19年が1万1,450円、平成20年が、これは暫定ですけれども、1万2,100円ということで、ほぼ横ばいもしくは平成20年に若干高くなっている。「まっしぐら」も大体同じような傾向で、「つがるロマン」より「まっしぐら」は数百円安いという状況になってございます。 26 ◯平舘総合販売戦略課長  ちょっと関連でございますので。  先ほど先生のほうから「つがるロマン」と「まっしぐら」の用途というんですか、その考え方ということで御質問ありましたので。  参考までに、全農がつくっています、各農協が入って、JAライス戦略なるものがあるんですが、その中では、「つがるロマン」は、先ほどの食味のよさを前面に出した家庭向け短期販売もいたしています。それから、「まっしぐら」についても、やっぱりちょっと落ちるということで、これは業務用向け、そちらのほうに向けるということですみ分けしてございます。 27 ◯古村委員  それでは、本県産リンゴの生産状況についてでありますけれども、新聞なりいろいろと見ますと、県のほうでは、私に言わせれば、しつこいほど摘果、適正な着果確保、まずしつこい。しつこいほど呼びかけている。いいんだけれども。  それで、私も何回か、はしごに上がってみれば、やっぱり傷ついたものとか変形果がいっぱいあるんだけれども、落とせば何もなくなってしまうという感じもあるんだけれども、それにしてもしつこいと。  それで、何でこうしつこく適正着果を呼びかけるのかなと思ったので、私の勝手な思いつきだけれども、やっぱりこれは県のほうは生産過剰、これを恐れているのではないか。したがって、2年続き、リンゴ価格が暴落をする。そうなればこれは大変だと。したがって、高品質リンゴをとるということを前提にして、すそものも出さない、加工品も出さない、先ほど高樋委員が心配していたように、ジュースももういっぱいいっぱいだということからいけば、収穫する前に下へ落としてしまったほうがいいのではないかという思惑があって、うるさいほど適正着果を呼びかけているのではないかと思っていますけれども、その辺で、ことしも生産過剰を心配しているのかと。執拗に呼びかけるそのねらいとは何かというのをお聞きをしたいと思っていました。 28 ◯塩谷りんご果樹課長  部長の報告事項にありましたけれども、46万400トンということで見込み数量になっています。この量というのは前年産の7%少ないとか、あるいは過去10カ年の平均をやや上回る量だということで私どもは見ています。  今までの価格が暴落したとかという状況をちょっと振り返ってみますと、平成13年、14年、それから昨年産というのがあるわけです。この年というのは、まず開花期が早まったということ。つまり、開花期が早まれば肥大がよくなるというのが一つあります。  それからあと、その年というのは、霜とかひょうとかの被害がありまして、やはり着果過多になって摘果がおくれたというのがあって、ならせ過ぎがあったということである程度の量が出てきて、それで価格が低迷したということがありました。  ということで、県としましては、そういう霜・ひょう害等で摘果がおくれ、着果過多となったり、予想以上に収穫量が多くて価格低迷の一因となりました今までの、20年産を含めましてですね、そういう反省を踏まえまして、やはり本年産というのはこれまで以上に品質に重点を置いた適正着果を基本とした運動を展開していかなければだめだということで、そういう適正着果をきちんとやってくださいという形で進めています。  今後も、収穫まで、着果量の点検とか見直しの、品質の悪いものを下に落とすとかそういうことをやりながら、高品質なリンゴを生産して消費者サイドに供給しまして、農家の所得向上ということを図っていきたいということで考えています。 29 ◯古村委員  ふじなんかを見ても、ことし、うちの畑もそうなんだけれども、葉が大きく随分見栄えがいい。そういうところこそなっていないと言えばいいか。だから、そんなに生産量というのは多いのだろうかという、私の狭いところだけ見ればそういう感じするのだけれども、リンゴの葉っぱはまず大きく、色が濃く、そしてなっていないという現状があるのだけれども。だから、県のほうでさらに摘果を呼びかけるというのは何か別な腹があるのかなと思ってこういう質問をさせていただいたところであります。  問題は価格の関係なんですが、ことしの価格、販売環境というものを県はどのように見ているのかということです。  県のほうでは、今答弁にも少しありましたけれども、20年産のリンゴ販売対策を検証していまして、供給量が多かったと。そして、これからは適正着果を心がけて、高品質のリンゴを維持することが価格の面でプラスだという話が出されていますけれども、やはりこの高品質リンゴがこれからの価格対策にとってはポイントになるのか、この辺を改めてお聞きしたいと思います。 30 ◯塩谷りんご果樹課長  リンゴをめぐる販売環境ということでお答えしますけれども、リンゴの収穫量については、国全体で見れば、昨年産の91万トンよりも下回る86万トン程度と予想しています。特にこの中で長野県産については、春先の凍霜害とかひょう害によりまして品質低下や着果不足の影響で、昨年よりも下回るんじゃないかという形で聞こえてきています。  一方、市場関係者によりますと、今はまだ8月なんですけれども、競合果実であります桃とかナシが生育が早まって、前倒し出荷されているということが一つあります。それから、品質的には、やっぱり長雨、それから日照不足の影響で日持ちがちょっとよくないというのがありまして、価格は軟調ぎみに推移しているという状況があります。  本年産リンゴの出荷が始まるころには、桃、ナシが前倒し出荷されているということで、量的には少なくなるだろうという形で見ていますけれども、しかし、本当の最大のライバルであるミカンについては、表年ということで、前年対比115%の105万程度が見込まれているというような状況になっています。  こうした状況の中で、依然としてやはり経済不況というのがありまして、消費者が低価格志向だということがありますので、やっぱり県としては、本県産リンゴと競合する果実や違う産地との競争に打ち勝っていくということのためには、引き続き食味、品質とも良好な高品質リンゴを生産していくことが必要であると考えております。 31 ◯古村委員  ちょっと通告している話題からずれている感じがしてきましたので、もとに戻します。  まず、リンゴを販売するに当たって、毎年度、販売目標、例えば、県内ではこれだけ、県外ではこれだけ、海外販売はこれだけの数量、海外販売については何か3万トンという数字なんかも記憶にあるんですが、そういう販売目標計画みたいなものを策定して取り組んでいるものなのかどうか。 32 ◯塩谷りんご果樹課長  8月24日からりんご対策協議会の総会とか地区別会議とかがあります。 33 ◯古村委員  りん対協というやつ。 34 ◯塩谷りんご果樹課長  ええ。その中で、私たちが発表しました46万400トンをもとに県外出荷、つまり昨年度の実績等を踏まえまして、県外出荷をどれくらいにするか、輸出をどれくらいにして、そして県外出荷については月別に品種別でどれくらいの出荷量にするかということを検討して、それを、市場関係者とか参りますので、その方に提示して、青森県はこういう形でいくということを発表しております。 35 ◯古村委員  実績とのずれというのはあるものですか。例えば20年産でも、その販売計画と実績との。去年でなくてもおととしでも構わないので。大体でいいんだけれども。 36 ◯塩谷りんご果樹課長  やはり20年産というのは量が多かったということがありまして、過去3カ年、4カ年とかを踏まえましてつくっていきますので、そうずれはないような形になっています。  それからもう一つ、市場関係者のほうからも、例えばサンふじについては5月まで引っ張ってくれるなとか、そういうのがありますので、その要望を受けながら、4月までに販売を終えるとか、そういう形でやっています。 37 ◯古村委員  それから、リンゴの販売環境を整える上では、やっぱり、知事、県みずからが先頭を切っています台湾、海外へのリンゴ輸出ということになるんですが、これもこれから相当な意味合いを持つと思うんですけれども、まず、台湾の輸出に当たっての農薬問題がどの程度進展しているのかお尋ねします。 38 ◯塩谷りんご果樹課長  台湾の農薬残留については、今まで申し上げてきたとおり、国とか、あるいは台北、東京の目黒にあります大使館みたいなところで、台北駐日経済文化代表のことなんですけれども、そういうところに参りまして、基準値を早く設定してくれということで要望しているところでございますけれども、この結果、台湾側にも動きがありまして、6月には1種類の農薬が基準設定されました。  それから、1、2月に検査農薬を含む2つの農薬についても、本当は6月の15日に台湾側のホームページに載りましたので、それから60日ぐらいで、8月15日ぐらいになればホームページでその修正が出るという話を聞いていますけれども、今のところ、きょうも見てきたんですけれども、ホームページにはまだ掲載されていないと。恐らく、推定ですけれども、今、台湾のほうで台風などがありまして、そういうことで衛生上のほうも、風災害の農薬検査とか食品検査とかに没頭しているということも書いていましたので、それでちょっとおくれているのかなという形では見ています。  これからこの三剤がなるんですけれども、そのほかにまだ42農薬があるので、その辺についても台湾側のほうに基準値の設定を呼びかける。また、県内では、台湾側で残留基準値のない農薬の使用を控えるよう呼びかけていくということと、それから台湾の現行の残留基準に対応した農薬の散布体系と。それから全農青森本部さんと連携しながら、一般的な防除による残留状況の調査とかをやりまして、今後の台湾向けの輸出に支障が出ないようにやっていきたいと考えています。 39 ◯古村委員  聞くところによれば、仮に今のまま台湾のほうで結論を出さないとすれば、台湾に輸出できるリンゴの対象園地というのは弘前農協の600町歩しかないという話も聞くんだけれども、その辺はどうなんですか。 40 ◯塩谷りんご果樹課長  それは、そういう形で基準値の農薬を使ってやっている畑はそうなんですけれども、そのほかに、弘果に持ってくる人たちとか、そういう形のものでも、防除履歴がはっきりしていますので、その辺でやっていけば十分いけるという形で見ています。 41 ◯古村委員  最後に、台湾、東南アジア、ああいう暑い国にリンゴを輸出する際に、果たして、税関を通って倉庫に入って、仲卸とか流通経路を通って店頭に並ぶ、そういうのを考えた場合に、その間のリンゴの品質管理は外国ではどうなっているものなのか。冷蔵庫へ入れているのか、ただ普通の倉庫へ入れているものなのかと。  というのは、褐変問題がいろいろ議論になっているわけだ。だから、これから安定して海外へ向けるというふうになれば、冷蔵庫がないのであれば、普通冷蔵庫ぐらいは、確かにあっちの業者の話だろうけれども、そういう品質管理をするための技術提供なり資金援助なんかもしていくべきでないかということがきょうの朝、頭に浮かんだんですが、そういうのはどうなっているものなんでしょうか。私は行ったこともないけれども。 42 ◯平舘総合販売戦略課長
     海外へのリンゴの品質管理の状況です。  リンゴは結局寒い青森から暑いほうの台湾とか香港とか東南アジアに行くわけですので、常識的に考えても、黙っていればだんだんリンゴは劣化していくと。  これらにつきましては、県内からリンゴを輸出している方々は、相手方にきちっとまず、商品管理はこういうふうにしなければだめですよというのはちゃんと伝えてございます。  それに対して、台湾の例えば大手輸入業者は、きちんと自前で冷蔵施設を確保している例が多いですし、それから、小売り段階の百貨店、こういうところの大手販売業者も自前での冷蔵施設を保有しておりまして、大きな品質低下は見られないというふうに我々は受けとめております。 43 ◯古村委員  きょうこういう質問をしたというのは、なかなか勤め口がなくて、最近農家でもちらほらと若い人が、仕方がないから家にいて百姓をやるしかない。こういうようなのが見えていましたので、この際、ことし幾らかでも農作物販売価格がよければ、少しでもつなぎを持って希望を持たせるんであれば就業者も定着傾向になっていくんではないかと。ある意味じゃ、よく言うピンチはチャンスという、こういうぐあいにとらえて、やっぱり農林水産部なんかも必死になってやっていただければという思いで質問いたしました。  終わります。 44 ◯岡元委員長  ほかに質疑ありませんか。──今副委員長。 45 ◯今委員  わら焼き防止対策について。3点すべて質問をいたします。  第1点、わら焼きの状況はどのように推移しているのか。  第2点、県は、わら焼きがなくならない要因をどのように考えているのか。  最後、3点、本年度のわら焼き防止対策の内容について伺いたいと思います。 46 ◯三浦食の安全・安心推進課長  3点の御質問にお答えいたします。  まず第1点目、わら焼きの状況の推移でございます。県内のわら焼き面積は、昭和50年代、50年近辺は約2万ヘクタールということで、水田の約4分の1ぐらいはわら焼きが行われていたようでございました。  その後、いろいろ県のほうでもいろんなわら焼き防止の取り組みをしてきているということがありまして、平成10年には10分の1ぐらいに減ってございます。平成15年には1,700ヘクタール、平成20年、最近の数字ですが、1,400ヘクタールぐらいのわら焼き面積ということで、面積自体は相当減ってきておると。平成20年であれば、水田の約3%ぐらいでわら焼きが行われているというふうな状況になっております。  それから第2点目の御質問ですが、わら焼きがなくならない理由ということなんですが、水田農家、稲作農家の高齢化がかなり進んでございます。したがって、田んぼの稲株を、わらを運びまして撤去するという作業がなかなか難しい。それも、乾いた状態で運び出せればいいんですけれども、水を吸うと相当大変なことになっちゃうということがございます。それと、わらの収集あるいはすき込みを受託組織にお願いすると、場所や条件によってはお金がかかるということがございます。それから3点目としまして、わらを集めたとして、先ほど中谷委員のほうからも御発言あったんですが、耕畜連携がうまくいけばいいんですけれども、なかなか、個々の農家では相手方を探し出すというのがうまくいかないという点もございます。それでなかなかわら焼き根絶というところまではいかないで、3%ではありますけれども、1,400ヘクタールではありますけれども、まだ依然として続いているという状況がございます。  それから、第3点目の御質問です。ことしのわら焼き防止の取り組みということでございます。これまでと同様に県では、市町村と連携しながら巡回指導というものをやっていきます。それから、「稲わらふりーでん」ということで、わらを欲しいという方々がその田んぼに出かけていってわらを持って帰れるような、そういう取り組みも拡大して進めていくということを引き続きやっていきます。  それから、これまでとちょっと違う取り組みとしまして、今まで19年、20年ということで、わら焼きのシャットアウト大作戦というのを2カ年やってきております。これは、県や市町村、あるいは関係の方々、職員が、わら焼きが目立つ地域に入り込んで、個別に、昼も、あるいは夕方も農家に行って、わらを焼かないで有効に使わせて欲しいと、集めさせて欲しいということを申し上げて、わら焼き防止を図ると。稲わらの有効利用につなげていくという取り組みをしてきてございます。  19年、20年は、それをやった地区のわら焼き率が、やらないときに比べて6割減、あるいは7割減というかなりな成果が上がっているということから、ことしは、国の緊急雇用対策というものを使って、その働きかけをする頭数、これを雇用で、県内津軽地域の6市でおよそ100人ぐらい雇用を図って、職員と一緒に回っていただく、あるいは稲わらの収集に直接当たっていただくということをやろうとしております。そういうことをすることによって、人手がなくて、労力がなくて、わらを焼くしかないという高齢農家のわら焼きなんかも減らすようにしていきたいというふうに考えています。  さらに、これまでもやってきているんですが、稲わらの収集機を導入する際に単独で助成するということで、稲わらの収集組織をさらに育成していくと。  先ほどの畜産農家との連携ということもございましたが、稲わらの流通促進商談会というのをこの間、7月31日に開催したわけでございますが、わらが欲しい、それから、わらを集めたけれども、売りたいと、そういう方々のマッチングを図る機会をふやしていきたいということで、稲わらの円滑な流通の促進にも努めていくことにしております。  以上です。 47 ◯岡元委員長  ほかに質疑はありせんか。  [「なし」と呼ぶ者あり]  ないようでありますから、これをもって審査を終わります。  以上をもって、農林水産委員会を終わります。 ○閉 会  午後 0時06分 Copyright © Aomori Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...