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  1. 奈良県議会 2020-02-01
    03月25日-07号


    取得元: 奈良県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-06-18
    令和 2年  2月 定例会(第340回) 令和二年        第三百四十回定例奈良県議会会議録 第七号 二月   令和二年三月二十五日(水曜日)午後一時四分開議   --------------------------------          出席議員(四十一名)        一番 小村尚己          二番 樋口清士        三番 植村佳史          四番 川口延良        五番 山中益敏          六番 亀甲義明        七番 中川 崇          八番 小林 誠        九番 浦西敦史         一〇番 欠員       一一番 池田慎久         一二番 西川 均       一三番 乾 浩之         一四番 松本宗弘       一五番 大国正博         一六番 太田 敦       一七番 佐藤光紀         一八番 清水 勉       一九番 阪口 保         二〇番 井岡正徳       二一番 田中惟允         二二番 中野雅史       二三番 奥山博康         二四番 荻田義雄       二五番 岩田国夫         二六番 小林照代       二七番 山村幸穂         二八番 猪奥美里       二九番 尾崎充典         三〇番 藤野良次       三一番 和田恵治         三二番 国中憲治       三三番 米田忠則         三五番 粒谷友示       三六番 秋本登志嗣        三七番 小泉米造       三八番 中村 昭         三九番 今井光子       四〇番 森山賀文         四一番 田尻 匠       四二番 山本進章         四三番 川口正志          欠席議員(一名)       三四番 出口武男   --------------------------------        議事日程 一、追加議案の上程 一、予算審査特別委員長報告 一、常任委員長報告 一、令和二年度議案、議第一号から議第四十八号、令和元年度議案、議第百号から議第百十七号、報第三十三号及び報第三十四号の採決 一、追加議案の上程と同採決 一、意見書等決議 一、副知事の選任同意 一、議員派遣の件 一、常任委員会の閉会中審査事件の上程と同採決   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) これより本日の会議を開きます。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) この際、お諮りします。 追加議案の上程及び同採決、意見書等決議、副知事の選任同意議員派遣の件を本日の日程に追加することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決します。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、包括外部監査人から、包括外部監査の結果報告及びこれに添える意見の提出があり、その写しをお手元に配付しておりますので、ご了承願います。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、本日、知事から議案二件が提出されました。 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配付しておりますので、ご了承願います。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、令和元年度議案、議第百十七号及び議第百十八号を一括議題とします。 知事に追加提出議案提案理由の説明を求めます。 ◎知事(荒井正吾) (登壇)ただいま提出しました議案について、その概要をご説明いたします。 まず、議第百十七号は、令和元年度一般会計補正予算案です。 今回の補正予算案におきましては、国と歩調をあわせた、新型コロナウイルス感染症対策の経費について、四億八百万円余を追加計上いたしました。 以下、その内容についてご説明いたします。 まず、認可外保育施設高齢者福祉施設等が必要とする、マスクや消毒液が確保できるよう支援いたします。 次に、市町村が実施する障害児放課後等デイサービスについてですが、特別支援学校等を臨時休業したため、利用の増加を伴いますので、その追加経費を負担いたします。 また、県社会福祉協議会生活福祉資金特例貸付の創設に対応し、貸付原資の積み増しを支援することといたしました。 さらに、就労系障害福祉事業所が行うテレワークの導入や、障害者福祉施設等個室化改修を支援いたします。 このほか、新型コロナウイルス感染の判定を行う検査費用について、保険適用されますが、その自己負担分について公費で負担するとともに、特別支援学校臨時休業期間中における学校給食の材料費について、保護者負担を全額軽減いたします。 繰越明許費につきましては、これらの新型コロナウイルス感染症対策のうち、年度内に完了が見込めないものについて、四千八百万円余を翌年度に繰り越すものです。 次に、議第百十八号は、副知事の選任に関する議案です。 以上が今回提出した議案の概要です。 どうぞ慎重にご審議のうえ、よろしくご議決またはご同意いただきますよう、お願いいたします。 ○議長(粒谷友示) この際、お諮りします。 ただいま上程中の令和元年度議案、議第百十七号については、質疑を省略し、現在設置中の予算審査特別委員会に付託の上、調査並びに審査することにしたいと思いますが、ご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決します。 委員会開催のため、しばらく休憩します。 △午後一時九分休憩    -------------------------------- △午後二時二十三分再開 ○議長(粒谷友示) 休憩前に引き続き会議を開きます。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) まず、令和二年度議案、議第一号から議第四十八号、並びに令和元年度議案、議第百号から議第百十七号、報第三十三号及び報第三十四号を一括議題とします。 まず、予算審査特別委員会に付託しました各議案の審査の経過と結果について、同委員長の報告を求めます。 --三十七番小泉米造議員。 ◆三十七番(小泉米造) (登壇)予算審査特別委員会を代表いたしまして、ご報告申し上げます。 当委員会は、去る三月九日の本会議において設置され、付託を受けました議案、すなわち「令和二年度奈良一般会計予算」案、「令和二年度公立大学法人奈良県立医科大学関係経費特別会計予算」案ほか十四特別会計予算案、並びに「令和元年度奈良一般会計補正予算」案(第四号、第五号、第六号)ほか七特別会計補正予算案について、議会機能のひとつである審査・監視機能の重要性を踏まえ、知事をはじめ関係理事者の出席のもと、鋭意調査並びに審査を行ったところであります。 その経過と結果の概要につきまして、順次申し述べることといたします。 まず、令和二年度一般会計及び特別会計予算案、すなわち議第一号から議第十六号並びに令和元年度一般会計補正予算案(第四号)、すなわち議第百号について申し上げます。 知事は、就任以来、県政の目指すべき姿を、「地域の自立を図り、くらしやすい奈良を創る」こととし、昨年六月に発表された「奈良新『都』づくり戦略」案を土台に、奈良をさらに良くする戦略を実行する一方、「もっと良くなる奈良」を目指した「奈良県政の発展の目標と道筋」について、この度「奈良新『都』づくり戦略2020」としてとりまとめられました。 本県では、これから急激な人口減少と急速な高齢化が襲い、また、成熟したベッドタウンと同様の諸課題に直面しており、これらの課題を克服し、奈良県をもっと良くするためにも、「奈良新『都』づくり戦略2020」を土台に、県政各分野の戦略を実行することとされています。 このような考え方のもと、編成されました新年度予算案は、一般会計総額五千六百九億四千三百万円、前年度の六月補正後予算に比べて六・四%の増となりました。この主たる要因は、財政の健全性を引き続き確保するため、昨年三月に解散した奈良県道路公社の清算金収入を地域・経済活性化基金に積み立てる等とされたほか、県債管理基金を活用した臨時財政対策債繰上償還額の増加によるものです。 この新年度予算案と併せて、財源として有利な国の補正予算を積極的に活用され、道路や河川の防災・減災対策などを進めるため、令和元年度一般会計補正予算案百七億七千七百万円余を編成されました。 次に、三月九日に追加提出された議第百一号から議第百八号の令和元年度一般会計補正予算案(第五号)及び特別会計補正予算案については、ふるさと奈良応援寄附金の増に伴うふるさと奈良応援基金への積み立てや、令和元年台風第十九号により被災した長野県及び福島県の要請に応じて、災害救助活動を実施した県内の市町への負担金の交付のほか、諸般の事情により必要と認められる経費を増額する一方、県税等の収入見込みの減による市町村への県税交付金等の減額など、事業の年度内の執行を見通した減額補正をされました。 さらに、本日、追加提出された議第百十七号の令和元年度一般会計補正予算案(第六号)については、国と歩調をあわせた、新型コロナウイルス感染症対策の経費を追加計上されたところであります。 次に、採決の結果を申し上げます。 令和二年度議案、議第一号については、創生奈良委員から、知れば知るほど奈良はおもしろい観光キャンペーン推進事業の本年度の負担金の使途が不明瞭である等の理由により、日本維新の会委員から、NAFICについては、開校以来、募集定員に満たない学科がある中、今回の予算はその抜本的な対策になるとは考えられず、またプロの料理人を育てるという専門性の高い分野においては、民間事業者の取組を支援することが望ましいとの理由により、反対であるとの意見の開陳があり、また他の委員からも反対意見がありましたことから、起立採決の結果、賛成多数をもって原案どおり可決することに決しました。また、同じく反対意見のありました、令和二年度議案、議第十四号、並びに令和元年度議案、議第百一号及び議第百三号についても、起立採決の結果、賛成多数をもっていずれも原案どおり可決することに決しました。 なお、残余の議案、すなわち令和二年度議案、議第二号から議第十三号、議第十五号、議第十六号、並びに令和元年度議案、議第百号、議第百二号及び議第百四号から議第百八号については、全会一致をもっていずれも原案どおり可決することに決しました。 次に、本日、調査並びに審査のため付託を受けました追加議案、すなわち令和元年度議案、議第百十七号「令和元年度奈良一般会計補正予算(第六号)」については、全会一致をもって原案どおり可決することに決しました。 以上が、付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果であります。 また、委員各位から行政各般にわたる数多くの要望・意見の開陳があり、その主な要望・意見については、次のとおりであります。 一 市町村等関係機関との連携を密にし、新型コロナウイルス感染症拡大防止に全力で取り組まれたいこと。 一 非常事態に備えた物資の備蓄について、新型コロナウイルス感染症など疾病の拡大防止等にも対応できるよう、市町村とも連携して、内容を見直されたいこと。 一 本県の強みである歴史文化資源を活用した奈良の魅力と併せて、良質な県産品についても、国内外への情報発信を推進されたいこと。 一 聖徳太子没後一四〇〇年にあたる二〇二一年を見据え、太子ゆかり文化資源を活用した情報発信に取り組まれたいこと。 一 重症心身障害児(者)支援センターの機能が発揮されるよう、市町村等のコーディネーターの確保や資質向上に取り組まれたいこと。 一 令和十二年の国民スポーツ大会全国障害者スポーツ大会の開催に向け、関係機関と連携し、準備を進められたいこと。 一 本県の畜産ブランドを守るためにも、CSF(豚熱)対策の更なる強化を図られたいこと。 一 近年、全国各地で大規模な洪水被害が頻繁に発生していることを踏まえ、内水対策や河川の浚渫等の治水対策をより一層推進されたいこと。 一 県民が安全で安心して暮らせるよう、老朽化した交通安全施設の更新に努められたいこと。 一 県内公立学校における教育の情報化を推進するため、学習環境の整備やICTに精通した教員の育成に取り組まれたいこと。 以上、これをもって予算審査特別委員会の報告といたします。 何とぞ議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 次に、所管の常任委員会に付託しました、各議案の審査の経過と結果について、各常任委員長の報告を求めます。 まず、総務警察委員長の報告を求めます。--十三番乾浩之議員。 ◆十三番(乾浩之) (登壇)総務警察委員会のご報告を申し上げます。 去る三月九日の本会議におきまして、総務警察委員会に付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果につきまして、ご報告を申し上げます。 当委員会は、三月十一日に委員会を開催し、付託されました議案十六件につきまして、理事者の出席を求め、慎重に調査並びに審査を行いました。 その結果、令和二年度議案、議第二十四号及び議第四十五号につきましては、賛成多数をもちまして、原案どおり可決することに決しました。また、令和二年度議案、議第十七号中・当委員会所管分、議第十九号、議第二十一号から議第二十三号、議第二十五号、議第二十六号、議第二十七号中・当委員会所管分及び議第四十四号並びに令和元年度議案、議第百九号、議第百十一号、議第百十五号及び議第百十六号につきましては、全会一致をもちまして、いずれも原案どおり可決することに決しました。 また、令和元年度議案、報第三十四号中・当委員会所管分につきましては、理事者から詳細な報告を受けたところであります。 以上、総務警察委員会委員長報告といたします。 何とぞ、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 次に、厚生委員長の報告を求めます。--十五番大国正博議員。 ◆十五番(大国正博) (登壇)厚生委員会のご報告を申し上げます。 去る三月九日の本会議におきまして、厚生委員会に付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果につきまして、ご報告を申し上げます。 当委員会は、三月十一日に委員会を開催し、付託されました議案十一件につきまして、理事者の出席を求め、慎重に調査並びに審査を行いました。 その結果、令和二年度議案、議第二十七号中・当委員会所管分、議第二十九号から議第三十二号、議第三十八号、議第四十六号及び議第四十七号並びに令和元年度議案、議第百十二号及び議第百十三号につきましては、全会一致をもちまして、いずれも原案どおり可決することに決しました。 また、令和元年度議案、報第三十四号中・当委員会所管分につきましては、理事者から詳細な報告を受けたところであります。 以上、厚生委員会委員長報告といたします。 何とぞ、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 次に、経済労働委員長の報告を求めます。--四番川口延良議員。 ◆四番(川口延良) (登壇)経済労働委員会のご報告を申し上げます。 去る三月九日の本会議におきまして、経済労働委員会に付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果につきまして、ご報告申し上げます。 当委員会は、三月十日に委員会を開催し、付託されました議案十件につきまして、理事者の出席を求め、慎重に調査並びに審査を行いました。 その結果、令和二年度議案、議第十七号中・当委員会所管分、議第二十七号中・当委員会所管分、議第三十四号、議第三十七号及び議第三十九号から議第四十二号並びに令和元年度議案、議第百十四号につきましては、全会一致をもちまして、いずれも原案どおり可決することに決しました。 また、令和元年度議案、報第三十四号中・当委員会所管分につきましては、理事者から詳細な報告を受けたところであります。 以上、経済労働委員会委員長報告といたします。 何とぞ、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 次に、建設委員長の報告を求めます。--四十一番田尻匠議員
    ◆四十一番(田尻匠) (登壇)建設委員会のご報告を申し上げます。 去る三月九日の本会議におきまして、建設委員会に付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果につきまして、ご報告を申し上げます。 当委員会は、三月十日に委員会を開催し、付託されました議案八件につきまして、理事者の出席を求め、慎重に調査並びに審査を行いました。 その結果、令和二年度議案、議第十七号中・当委員会所管分、議第二十七号中・当委員会所管分、議第三十五号、議第四十三号、議第四十八号並びに令和元年度議案、議第百十号及び報第三十三号につきましては、全会一致をもちまして、いずれも原案どおり可決又は承認することに決しました。 また、令和元年度議案、報第三十四号中・当委員会所管分につきましては、理事者から詳細な報告を受けたところであります。 以上、建設委員会委員長報告といたします。 何とぞ、議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 次に、文教くらし委員長の報告を求めます。--三十九番今井光子議員。 ◆三十九番(今井光子) (登壇)文教くらし委員会のご報告を申し上げます。 去る三月九日の本会議におきまして、文教くらし委員会に付託を受けました議案の調査並びに審査の経過と結果につきまして、ご報告を申し上げます。 当委員会は、三月十日に委員会を開催し、付託されました議案六件につきまして、理事者の出席を求め、慎重に調査並びに審査を行いました。 その結果、令和二年度議案、議第十八号、議第二十号、議第二十七号中・当委員会所管分、議第二十八号、議第三十三号及び議第三十六号につきましては、全会一致をもちまして、いずれも原案どおり可決することに決しました。 以上、文教くらし委員会委員長報告といたします。 ○議長(粒谷友示) 次に、二十七番山村幸穂議員ほか三名から、令和二年度議案、議第一号「令和二年度奈良一般会計予算」に対し、修正の動議が提出されましたので、これを議題とします。 修正案はお手元に配付しておりますので、ご了承願います。 二十六番小林照代議員に、提案理由の説明を求めます。--二十六番小林照代議員。 ◆二十六番(小林照代) (登壇)日本共産党を代表して、令和二年度一般会計予算、修正案の提案理由を説明いたします。詳しくはお手元の別紙一と二をごらんください。 本修正案は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う影響のもと、中小業者への経済支援保健体制強化を進めるとともに、県民生活を応援し、県内経済の活性化を願い、特に、子どもの貧困対策を強化することや、未来ある若い世代を応援すること、高齢者の暮らしを支えることを念頭に置いて提案をするものです。 第一に、子育て世代の支援を強め、ひとり親家庭の支援や障害者福祉を推進するため、子ども医療費助成制度福祉医療制度窓口負担のない制度に改めます。その際に減額される国庫負担金を、市町村負担分も含めて県が補助するための四億円を計上するとともに、一部負担金をなくすために七億円を計上するものです。 第二に、高額な大学学費により、経済的理由で学ぶ権利が奪われている学生を支援し、若い世代の県内定住を促進する制度として、大学生給付型奨学金制度を提案します。この制度は、一億二千万円を計上し、経済的に厳しい環境にありながらも学ぶ意欲を持つ奈良県出身の大学生に対し、年間授業料に匹敵する六十万円を四年間支給し、卒業後、奈良県内の事業所に就職する、あるいは定住した場合には返還を免除するもので、一学年当たり五十名、四学年で二百名分の奨学金を創設します。本制度が若い世代の学びを応援し、県内定住を促進することを願って提案するものです。 第三に、高齢者の生活を支えるため、後期高齢者保険料負担軽減補助金を一億円支出します。また、国民健康保険窓口負担軽減を図るための基金、介護保険料利用者利用料負担軽減を図るための基金を創設し、それぞれ一億円を支出します。 第四に、学校給食費の地産地消を広げ、同時に、耕作放棄地の解消を図ることを目指し、奈良県産給食推進事業費を一億円増額します。 第五に、商店街の活性化を図るため、商店街リニューアル事業費を創設します。 第六に、地域経済の振興を図るため、住宅リフォーム助成制度のうち、特に経済効果が大きかった一般助成制度を復活させ、一億円計上します。住宅リフォーム助成制度地元業者の仕事をふやし、中小企業を振興するとともに、若い世代のリフォーム定住を促すことになります。 第七に、新型コロナウイルスの影響にかかわって、本議会では国の政策を受けて補正予算案も提案されていますが、県としても独自に対応すべき課題に備え、緊急対策費一億四千七百万円を計上します。 これらの事業を進めるために必要な一般財源は約二十億一千万円です。これらは不要不急の大型事業の見直し、県民合意が得がたいと考えられる事業の見直しで捻出することができます。 第一に、総務費です。 万博の理念には賛同しますが、大阪・関西万博はカジノ誘致とセットで進める内容であり、賛同できません。人工の埋め立て地に、台風シーズンに集客することへの懸念もあります。マイナンバー制度は、膨大な個人の情報を国が一手に握ることへの懸念が広がっており、国民のプライバシーを危うくする仕組みづくりを強引に推進することは認められません。東アジア地方政府会合や平城遷都一三〇〇年記念アジアコスモポリタン賞受賞関連事業は、その内容に対する県民理解が広がっているとは考えられません。奈良県への陸上自衛隊駐屯地誘致は、防衛省もその必要性を認めていません。自衛隊の主たる任務は国防であり、防災を強化するのなら、消防学校の新築移転と不足する消防人員の充足を優先すべきです。国民保護法体制整備推進事業は、国民保護を口実に県民を戦争に動員するための体制づくりであり、憲法に反するものです。これらの事業を見直すこととし、総務費は三億八百三十万六千円減額します。 第二に、文化・教育・くらし創造費です。 記紀・万葉プロジェクト二〇二〇集大成事業県民合意が低いと考えられます。奈良の仏像海外展示事業の意義は認めますが、経費がかかり過ぎていることから賛同できません。人権啓発推進事業、「なら・ヒューマンフェスティバル開催事業、差別をなくす強調月間事業人権パートナー養成活用事業市町村等人権問題啓発事業は、人権擁護の施策として適当でないと考えます。 企業主導型保育は、施設基準などを緩和し、保育の質や安全性の確保を置き去りにする制度です。他県では、定員割れをする施設が相次ぐとともに、脆弱な開設審査の体制につけ込まれ、補助金が詐取される事件まで起きました。未収金対策強化事業は、民間債権回収業者に委託するなどし、給与の差し押さえなどを行うなど、困窮する滞納者への寄り添ったものとは言えません。これらの事業を見直し、文化・教育・くらし創造費を二千百五十八万九千円減額します。 第三に、食と農の振興費です。 NAFICを核としたにぎわいづくり事業は、四年連続で定員割れが続く同校の実態を直視して、高級レストランのオーナーを養成するというコンセプトを見直す必要があります。この地域におけるにぎわいづくり事業も計画を見直す必要があります。また、奈良の農産物海外販路開拓事業は費用対効果が明確ではありません。よって、食と農の振興費を六千九百八十六万円減額します。 第四に、産業観光振興費です。 戦略的企業誘致事業及び企業立地促進補助事業は、進出企業に多額の補助金は必要ないと考えます。なら大立山まつりは、動員型のイベントで市町村関係者の負担も大きく、集客数のカウントや経済効果の算出などにかかわって、これまでも県議会で議論が噴出しました。当初は、この大立山まつりの目的について、観光客が減少する時期に開催することで集客を図るとしていましたが、一昨年からは観光客の集まる若草山の山焼きと日程を合わせて、昨年からは、なら瑠璃会イベントと日程を合わせるなど、当初の目的からどんどんかけ離れています。また、平城宮跡をイベント広場として扱い、演出方法についても平城宮跡の真実性と大きく異なります。本来、祭りは参加者の内発的動機によって発祥し、自発的取り組みで発展するものであり、企画そのものを中止するべきです。世界観光機関との連携強化事業やガストロノミーツーリズム推進事業は効果に疑問があります。よって、産業観光振興費を十億一千二百三十二万一千円減額します。 第五に、県土マネジメント費です。 京奈和自動車道促進対策事業、大宮通りの植栽及び修景整備事業、直轄道路事業のうち大和北道路部分につきましては、必要性が認められません。リニア中央新幹線は莫大な費用がかかり、公費投入が懸念されることや、電力消費が大きく、省エネに反すること、電磁波被曝など安全性の未確立など問題が大きく、建設そのものに国民的意義が乏しいことから、誘致するべきではありません。奈良公園施設魅力向上事業のうち、吉城園周辺整備事業や高畑裁判所跡地整備事業は、名勝地であり幾重にも規制が設けられた地域へ、ルールを曲げて高級ホテルを誘致するものであり、奈良公園の魅力向上につながるとは考えられません。平城宮跡の利活用推進事業のうち朱雀大路東側地区事業は、膨大な費用をかける一方で、史実に基づかない復元を含むものであり、見直しすべきです。よって、県土マネジメント費を三十五億六千六百三十四万四千円減額します。 第六に、教育費です。 人権教育推進体制事業など四つの事業については、差別解消に役立たず、人権教育にふさわしくないと考えます。また、学校教育アドバイザリーチーム運営事業は、固定的な指導方針を教育現場に押しつけるものとなっており、教育現場の困難解消に役立たないと考えます。就学前教育推進事業は、全国学力テスト・体力テストにおける本県児童生徒の結果のうち、学習意欲、規範意識、自尊感情、体力の指標が全国平均と比べてわずかに低いことを理由に、子どもたちを早期から競争主義的な教育体制に組み込むものです。個々の子どもの成長に応じた柔軟な保育活動に制約を加えるものであり、保育者の自由な発想に基づく保育活動を阻害しかねません。教育費を一千七百二十三万三千円減額します。以上で提案理由の説明といたします。何とぞ議員各位のご賛同をお願いいたします。 ○議長(粒谷友示) お諮りします。 本修正案については、質疑及び討論を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、ご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認めます。 これより、令和二年度議案、議第一号に対する山村幸穂議員ほか三名から提出されました修正の動議について、起立により採決します。 本修正案に賛成の議員の起立を求めます。     (賛成者起立) 賛成の議員は、しばらくの間、ご起立願います。 ご着席願います。 起立少数であります。 よって、本修正案は否決されました。 次に、委員長報告に対する質疑を省略し、これより討論に入ります。 討論の通告がありますので、二十七番山村幸穂議員に発言を許します。--二十七番山村幸穂議員。 ◆二十七番(山村幸穂) (登壇)議案について、日本共産党の意見を述べます。 令和二年度一般会計予算について、もっと良くなる奈良といいますが、歴史的景観と文化遺産の調和した名勝奈良公園内へ、ホテルやレストランなどの集客施設の新しい建物を建設する計画、世界遺産平城宮跡国営公園に、体験館として正倉院に似せた建物の建設は必要性が認められません。また、五條市への自衛隊誘致、二千メートル滑走路の整備は、住民合意が得られていません。また、京奈和自動車道の大和北道路は、渋滞対策としての整備効果は乏しく、リニア新幹線誘致は、リニアの整備そのものが大きな環境破壊につながることから危ぶまれています。さらに、リニア新線の整備検討は県民の理解を得られません。 農業の振興のためとしてきたNAFICは、開設以来定員割れで、レストランも集客が減少するもとで、新たなセミナーハウスの整備は見直すべきです。地域振興というなら、別の方法を検討すべきと考えます。 消費税一〇%への増税が県内事業者の営業と県民の暮らしを直撃しています。そこへ新型コロナウイルスの追い打ちで、県経済にも大打撃が予測されます。今こそ政府に消費税減税を求めていただきたい。 暮らしと営業を守る県の役割がますます重要です。 高い国民健康保険料や介護保険の負担軽減、子どもの医療費助成制度の現物給付化の拡充、給付型奨学金制度の拡充など、切実な要望こそ実現を求めます。よって、反対いたします。 次に、議第十四号国民健康保険事業費特別会計は、国民健康保険の県単位化により、保険料軽減ではなく引き上げにつながり、これまで市町村独自に保険料軽減のために一般会計からの繰り入れも行っていましたが、これも認められず、県独自の保険料軽減策はありません。よって、反対します。 議第二十号は県費負担教職員の定数を減らすもの、議第二十四号は一般職職員給与を減額するもの、議第三十六号は、公立の小中学校の教員に八時間労働の原則を崩し、変形労働時間制を条例で導入可能とするものであり、反対です。 議第四十二号、食と農の振興に関する条例は、食のブランド化を基本として、売れる農産物を重点化されていますが、本県農業振興のためには、家族農業を応援し、学校給食など安全・安心な食料を求める県民との協働を進めて、食料の自給率向上を位置づけることが大切と考えます。農業者の団体からも意見が出されています。この条例によって計画が策定されることになることから、必要な条例であるとは思いますが、農業振興につながるのか疑念があり、反対します。 議第四十五号は大型開発優先の計画です。 議第百一号と議第百三号は、奈良公園バスターミナルの開設に伴って、利用の見込み違いによるものであり、利用者や関係者との事前協議がなされていなかったことが原因であることから、反対いたします。以上で反対討論を終わります。 ○議長(粒谷友示) 次に、十一番池田慎久議員に発言を許します。--十一番池田慎久議員。 ◆十一番(池田慎久) (登壇)私は、自由民主党を代表して、全ての議案に賛成の立場から討論を行います。 荒井知事は、就任以来、地域の自立を図り、暮らしやすい奈良をつくることを県政の目指すべき姿とし、さまざまな分野の課題解決に取り組まれてきました。その成果が身近なところで形としてあらわれてきていると感じております。 しかし、本県の抱える急激な人口減少と急速な高齢化など諸課題がまだあるとして、知事は奈良県をもっとよくするために「奈良新『都』づくり戦略2020」を取りまとめられました。この戦略をもとに今定例会に提出されました予算案について、具体的に意見を申し上げます。 まず、地域経済活性化への取り組み、とりわけ企業誘致については、過去十二年で三百三十三件の工場誘致を行われ、平成三十年は全国十一位、近畿では二位という成果を上げられました。引き続き安定した雇用の創出につながるよう、企業誘致や産業用地創出の取り組みを進められるよう期待しております。 また、観光振興については、奈良県コンベンションセンターのオープンにより、MICEの誘致や新たなにぎわいの創出などへの取り組みを進められ、来県者及び県内宿泊者の増加につながることを期待するものであります。 次に、大規模広域防災拠点については、南海トラフ巨大地震など大規模災害の発生に備え、県内外から大量の人的・物的支援を受け入れ、迅速に被災地を支援できるよう二千メートル級の滑走路を有する防災拠点の整備を段階的に進められます。 また、リニア中央新幹線の奈良市附近駅と関西国際空港を直結するリニア新幹線についての調査・検討や、近鉄大和西大寺駅の高架化及び近鉄奈良線の移設についての検討も進められます。 次に、令和四年までに健康寿命日本一となることを目標に、地域ごとの健康データの収集・分析やデータを活用したがん対策の推進などに取り組まれます。 また、国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会の二〇三〇年奈良県開催を目指し、主会場など拠点施設の整備基本計画の策定に取り組まれます。 さらに、南部・東部地域においては、若者の流出抑制と関係人口の拡大を目指し、ローカルベンチャーが生まれる小規模多機能型拠点や観光拠点の整備、並びに奥大和で活躍する人材の育成に取り組まれます。 一方、財政マネジメントでは、県債管理基金を活用した臨時財政対策債の繰上償還などによる県債残高を減少する取り組みや、財源として有利な国の補正予算の活用など、財政健全性の維持にも努力されております。 また、新型コロナウイルス感染症への対応についても、二月の令和元年度予備費の充用による対応に加え、国の新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策第二弾が三月十日に発表されたことを受け、本県における対策をより一層強化するために補正予算を組むなど、迅速かつ的確に対応していただいていることも高く評価できるものであります。 これらの予算案は、いずれも県政各分野において積極果敢に諸施策を実行し、奈良県をもっとよくしようとする荒井知事の熱い思いが感じられるものであり、着実に実施、実行されることを期待しております。 なお、執行に当たっては、最大限の効果が得られるよう、引き続き努力されることを要望いたします。 また、予算外の議案についても、予算案に関連して必要とされる条例の制定及び改正案等であり、いずれも適切なものであります。 以上のことから、自由民主党といたしましては、今定例会に提出されました全ての議案について、賛成の意を表明いたします。 ○議長(粒谷友示) これをもって討論を終結します。 これより採決に入ります。 まず、令和二年度議案、議第一号について、起立により採決します。 令和二年度議案、議第一号について原案どおり決することに、賛成の議員の起立を求めます。     (賛成者起立) 賛成の議員は、しばらくの間、ご起立願います。 ご着席願います。 起立多数であります。 よって、本案は原案のとおり決しました。 次に、令和二年度議案、議第十四号、議第二十号、議第二十四号、議第三十六号、議第四十二号及び議第四十五号、並びに令和元年度議案、議第百一号及び議第百三号について、起立により採決します。 以上の議案を、各委員長報告どおりそれぞれ決することに、賛成の議員の起立を求めます。     (賛成者起立) 賛成の議員は、しばらくの間、ご起立願います。 ご着席願います。 起立多数であります。 よって、本案はいずれも各委員長報告のとおり決しました。 次に、令和二年度議案、議第二号から議第十三号、議第十五号から議第十九号、議第二十一号から議第二十三号、議第二十五号から議第三十五号、議第三十七号から議第四十一号、議第四十三号、議第四十四号及び議第四十六号から議第四十八号、並びに令和元年度議案、議第百号、議第百二号、議第百四号から議第百十七号、報第三十三号及び報第三十四号について、各委員長報告どおりに、それぞれ決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認めます。 よって、本案はいずれも各委員長報告のとおり決しました。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、四十番森山賀文議員ほか九名から、令和二年度議案、議第四十九号「奈良県議会委員会条例の一部を改正する条例」についての議案が提出されましたので、これを議題とします。 議案はお手元に配付しておりますので、ご了承願います。 お諮りします。 本案については、提案理由説明、質疑、委員会付託及び討論を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、ご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認めます。 お諮りします。 令和二年度議案、議第四十九号については、原案どおり可決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認めます。 よって、本案については、原案どおり可決されました。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、二十三番奥山博康議員より、決議第一号、第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議の動議が提出されましたので、奥山博康議員に趣旨弁明を求めます。--二十三番奥山博康議員。 ◆二十三番(奥山博康) (登壇)決議第一号、第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議(案)につきましては、決議案文の朗読をもって提案にかえさせていただきたいと思います。 △決議第一号      第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議(案) 国民体育大会は、我が国最大のスポーツの祭典として、広く国民の間にスポーツを普及し、国民の健康増進と体力の向上を図るとともに、地方スポーツの振興と地方文化の発展に大きく寄与してきた。また、全国障害者スポーツ大会は、障害のある選手が競技等を通じ、スポーツの楽しさを体験するとともに、国民の障害に対する理解を深め、障害者の社会参加の推進に寄与してきた。 本県においては、昭和五十九年に“駆けよ大和路はばたけ未来”をスローガンとして、第三十九回国民体育大会「わかくさ国体」と“この力伸ばそう生かそうたくましく”をスローガンとして、第二十回全国身体障害者スポーツ大会「わかくさ大会」を開催した。輝かしい成績と感動を与えた本県選手団の活躍や、県民総参加で大会を支えた誇りと自信は、その後の県勢発展に大きな影響を与えた。 二巡目となる国民スポーツ大会及び全国障害者スポーツ大会を本県に招致することは、競技スポーツの振興はもとより、障害のある人もない人もともにスポーツに親しみ、スポーツの力で地域活性化を図る機会につながる。 また、県内全域を会場として大会を開催することで、来県される方々に本県の自然・歴史・文化などの魅力を体感いただける絶好の機会となり、観光振興にも資するものである。 よって、奈良県議会は、令和十二年の第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会を本県に招致することを強く要望する。 以上、決議する。     令和二年三月二十五日                         奈良県議会 何とぞ議員各位のご賛同を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 十八番清水勉議員。 ◆十八番(清水勉) ただいま奥山博康議員から提案されました決議第一号、第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議(案)に賛成いたします。 ○議長(粒谷友示) 四十二番山本進章議員。 ◆四十二番(山本進章) ただいま奥山博康議員から提案されました決議第一号、第八十五回国民スポーツ大会及び第三十回全国障害者スポーツ大会の招致に関する決議(案)に賛成します。 ○議長(粒谷友示) ただいまの動議は、正規の賛成があって成立しました。 よって、直ちに議題とします。 お諮りします。 決議第一号については、二十三番奥山博康議員の動議のとおり決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決し、会議規則第四十一条の二の規定により措置することにします。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、三番植村佳史議員より、意見書第二号、国会における憲法論議の推進と国民的議論を求める意見書決議方の動議が提出されましたので、植村佳史議員に趣旨弁明を求めます。--三番植村佳史議員。 ◆三番(植村佳史) (登壇)意見書第二号、国会における憲法論議の推進と国民的議論を求める意見書(案)につきまして、意見書案文の朗読をもって提案にかえさせていただきます。 △意見書第二号      国会における憲法論議の推進と国民的議論を求める意見書(案) 日本国憲法は、昭和二十二年五月三日の施行以来、国民主権、平和主義、基本的人権の尊重の三原則の下、我が国の発展に重要な役割を果たしてきた。この三原則こそ、現憲法の根幹をなすものであり、今後も堅持されなければならない。 現憲法の制定に係る昭和二十一年六月二十八日の国会審議において吉田茂首相は、我が国においては、国際平和団体の樹立によりあらゆる侵略を目的とする戦争が防止されることを前提として、正当防衛権を認めることそれ自身が有害である旨の答弁を行い、先の大戦の反省の上に立って世界平和への我が国の国際貢献の方向を明確にした。 この経緯を原点として、今日も我が国は現憲法の理念を堅持しなければならない。しかし、今日に至るまでの約七〇年間、一度の改正も行われておらず、この間、我が国を巡る内外の諸情勢に大きな変化が生じていることに鑑みれば、憲法について護憲、改憲、加憲、創憲など様々な意見がある中で、直面する諸課題から国民の安全を確保し、福祉の向上を図る内容であることが求められる。 このような状況の中、国会でも、平成十九年の国民投票法の成立に伴い、憲法審査会が設置され、憲法論議が始められている。 憲法は、国家の基本規定であり、その内容については、国会はもちろんのこと、主権者である国民が幅広く議論し、その結果が反映されるべきである。 よって、国会及び政府は、日本国憲法について、国会において国民投票法の透明化等を盛り込んだ改正を含め、議論を推進するとともに、国民的議論を喚起することを強く求める。 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。     令和二年三月二十五日                         奈良県議会 何とぞ議員各位のご賛同を賜りますようよろしくお願いいたします。 ○議長(粒谷友示) 十二番西川均議員。 ◆十二番(西川均) ただいま植村佳史議員から提案されました意見書第二号、国会における憲法論議の推進と国民的議論を求める意見書(案)に賛成いたします。 ○議長(粒谷友示) 四十二番山本進章議員。 ◆四十二番(山本進章) ただいま植村佳史議員から提案されました意見書第二号、国会における憲法論議の推進と国民的議論を求める意見書(案)に賛成します。 ○議長(粒谷友示) ただいまの動議は、正規の賛成があって成立しました。 よって、直ちに議題とします。 お諮りします。 意見書第二号については、三番植村佳史議員の動議のとおり決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決し、会議規則第四十一条の二の規定により措置することにします。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、二十九番尾崎充典議員より、意見書第三号、請願採択を踏まえ「各交通事業者への働きかけを強める」意見書決議方の動議が提出されましたので、尾崎充典議員に趣旨弁明を求めます。--二十九番尾崎充典議員。 ◆二十九番(尾崎充典) (登壇)意見書第三号、請願採択を踏まえ「各交通事業者への働きかけを強める」意見書(案)につきましては、意見書案文の朗読をもって提案にかえさせていただきます。 △意見書第三号      請願採択を踏まえ「各交通事業者への働きかけを強める」意見書(案) オリンピック・パラリンピックの開催を前にバリアフリーの機運が高まっており、第一九八回国会では「精神障害者の交通運賃に関する請願」が衆参両院で採択された。 障害者基本法では、精神障害者は身体障害者及び知的障害者と同じ障害者として定義されている。障害者が移動をする際に公共交通機関の役割は必要不可欠なものとなっている。現在、身体・知的障害者に適用されている交通運賃割引制度から精神障害者は除外されている。精神障害者においても「自立」と「平等」及び「社会参加」を促進するためには、身体障害者及び知的障害者と同じように精神障害者にも交通運賃割引制度が適用されなければならない。 この間、大手私鉄では、西鉄が全国で初となる精神障害者の運賃割引を実施し、政令市の札幌市、名古屋市、福岡市の公営交通においても地下鉄など全国共通の運賃割引制度が導入されてきた。平成三十年十月に発表された航空会社の三障害共通の割引制度の実現は、「ユニバーサルデザイン二〇二〇行動計画」による国の働きかけが航空事業者に受け止められたものである。 こうした状況を踏まえ、全国に輸送網を持つJR、大手私鉄及び高速道路等の交通事業者は、請願採択という国会の意思を尊重し、速やかに、精神障害者にも他障害者同等の交通運賃割引制度の適用に踏み切る必要がある。 よって、奈良県議会は、国会及び政府に対し、精神障害者についても、身体障害者及び知的障害者と同等に交通運賃割引制度の適用対象とするよう公共交通運輸事業者等にさらなる働きかけを強めるよう要望する。 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。     令和二年三月二十五日                         奈良県議会 何とぞ議員各位のご賛同を賜りますようよろしくお願いいたします。 ○議長(粒谷友示) 七番中川崇議員。 ◆七番(中川崇) ただいま尾崎充典議員から提案されました意見書第三号、請願採択を踏まえ「各交通事業者への働きかけを強める」意見書(案)に賛成いたします。 ○議長(粒谷友示) 十六番太田敦議員。 ◆十六番(太田敦) ただいま尾崎充典議員から提案されました意見書第三号、請願採択を踏まえ「各交通事業者への働きかけを強める」意見書(案)に賛成いたします。 ○議長(粒谷友示) ただいまの動議は、正規の賛成があって成立しました。 よって、直ちに議題とします。 お諮りします。 意見書第三号については、二十九番尾崎充典議員の動議のとおり決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決し、会議規則第四十一条の二の規定により措置することにします。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、六番亀甲義明議員より、意見書第四号、中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書決議方の動議が提出されましたので、亀甲義明議員に趣旨弁明を求めます。--六番亀甲義明議員。 ◆六番(亀甲義明) (登壇)意見書第四号、中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書(案)につきましては、意見書案文の朗読をもって提案にかえさせていただきます。 △意見書第四号      中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書(案) 従来、ひきこもりは主として若年・青年層の課題としてイメージされてきた。しかし最近では、就職氷河期世代も含め中高年層に及ぶ大きな社会問題としてクローズアップされてきている。 政府が中高年層を対象に初めて実施した全国規模の調査が、昨年三月公表されたが、四〇~六四歳のひきこもりが全国で約六一万人にのぼるという推計は社会に大きな衝撃を与えた。ひきこもり期間の長期化や高齢化により、高齢者の親とともに社会的に孤立するケースも少なくない。 政府としては、これまで都道府県・政令市への「ひきこもり地域支援センター」の設置や「ひきこもりサポーター養成研修・派遣事業」を行ってきたが、今後は、より身近な場所での相談支援の実施や社会参加の場の充実など、就職氷河期世代も含めた中高年のひきこもりに対して、これまで以上に実効性ある支援と対策を講じるべきである。 そこで政府におかれては、中高年のひきこもりは、個々人やその家族だけの問題ではなく、社会全体で受け止めるべき大変重大な課題と捉え、次の事項について早急に取り組むことを強く求める。               記 一 より身近な場所での相談支援を行うため、自立相談支援機関の窓口にアウトリーチ支援員を配置し、同行相談や信頼関係の構築といった対本人型のアウトリーチ支援を効果的に実施できるよう、県や市町村を支援すること。 二 ひきこもりにある中高年者に適した支援の充実を図るため、市区町村による「ひきこもりサポート事業」のさらなる強化を図ること。具体的には、中高年が参加しやすくなるような居場所づくりやボランティア活動など就労に限らない多様な社会参加の場の確保。さらには家族に対する相談や講習会などの取り組みを促進すること。 三 「八〇五〇問題」など世帯の複合的なニーズやライフステージの変化に柔軟に対応できるよう、「断らない相談支援」や「伴走型支援」など、市区町村がこれまでの制度の枠を超えて包括的に支援することが出来る新たな仕組みを構築すること。 以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。     令和二年三月二十五日                         奈良県議会 何とぞ議員各位のご賛同を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(粒谷友示) 四番川口延良議員。 ◆四番(川口延良) ただいま亀甲義明議員から提案されました意見書第四号、中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書(案)に賛成をいたします。 ○議長(粒谷友示) 十一番池田慎久議員。 ◆十一番(池田慎久) ただいま亀甲義明議員から提案されました意見書第四号、中高年のひきこもりに対する実効性ある支援と対策を求める意見書(案)に賛成いたします。 ○議長(粒谷友示) ただいまの動議は、正規の賛成があって成立しました。 よって、直ちに議題とします。 お諮りします。 意見書第四号については、六番亀甲義明議員の動議のとおり決することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決し、会議規則第四十一条の二の規定により措置することにします。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、令和元年度議案、議第百十八号を議題とします。 議案については、質疑、委員会付託及び討論を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、ご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認めます。 令和元年度議案、議第百十八号「副知事の選任について」お諮りします。 本案については、原案に同意することに決して、ご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、本案はこれに同意することに決しました。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、村田崇副知事のご挨拶があります。 ◎副知事(村田崇) 議長並びに議員各位のご配慮により、このようにご挨拶をさせていただく場を頂戴し、心から感謝を申し上げます。 皆様、既にご承知のとおり、私はこの三月末日をもちまして退任することとなりました。この間、三年九カ月もの長い期間にわたり、議員の皆様方からは大変温かいご指導を賜ってまいりました。厚く御礼を申し上げます。 この後は、少し立場は変わる形になりますけれども、引き続き変わらず奈良県政の発展や地方自治のさらなる推進のために尽くしてまいりたいと思っておりますので、引き続き皆様方にご指導、ご鞭撻を頂戴できればと存じております。 また、あわせまして、先ほどご同意いただきました末光新副知事にも、私と変わらぬ、あるいはそれ以上のご交誼を賜ればと存じます。 最後になりましたが、議員の皆様には、くれぐれもご自愛いただき、さらなる奈良県政の発展のために、ますますご活躍されることを祈念申し上げまして、私からの退任のご挨拶とさせていただきます。本当にありがとうございました。(拍手) ○議長(粒谷友示) 次に、ただいま副知事の選任同意を与えました末光大毅総務部長のご挨拶があります。 ◎総務部長(末光大毅) ただいま選任にご同意を賜りまして、誠にありがとうございました。 この上は、微力ではございますが、奈良県政発展のため、精いっぱい力を尽くしてまいる所存でございます。 議員の先生方には、引き続きご指導、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。どうもありがとうございました。(拍手)   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、「議員派遣の件」を議題とします。 お諮りします。 本件については、会議規則第九十五条の規定により、お手元に配付のとおり、議員を派遣することにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決します。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 次に、常任委員会の閉会中審査事件について、お諮りします。 奈良県議会委員会条例の所管事項のとおり常任委員会に閉会中の審査を付託することとし、その期間は次期六月定例会開会までとしたいと思いますが、これにご異議ありませんか。     (「異議なし」の声起こる) ご異議がないものと認め、さように決します。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) 以上をもって、今期議会に付議されました議案は、全て議了しました。 よって、本日の会議を閉じます。   -------------------------------- ○議長(粒谷友示) これをもって、令和二年二月第三百四十回奈良県議会定例会を閉会します。   -------------------------------- △閉会式 ○議長(粒谷友示) (登壇)二月定例県議会の閉会に当たりまして、一言ご挨拶を申し上げます。 二月二十六日の開会以来本日まで、議員各位におかれましては、令和二年度予算をはじめとする多数の重要議案及び県政の諸課題について、終始熱心に調査、審議をいただき、議案は全てこれを議了し、ここに閉会の運びとなりました。 これもひとえに議員各位のご協力のたまものと、心から感謝申し上げる次第でございます。 また、知事をはじめ理事者各位には、議会審議に寄せられました真摯な態度に深く敬意を表しますとともに、審議の過程において議員各位から述べられました意見、要望につきましては、県民の声として十分に尊重いただき、今後の県政の執行に十分反映いただきますよう望むものでございます。 さて、新型コロナウイルス感染症は世界的に拡大しており、人々の暮らしや経済に大きな影響を及ぼしています。 県議会におきましても、この問題の重大性を考慮し、国に早期の対応を求めるため、特に開会日に感染防止対策を求める意見書を全会一致で可決したほか、本日は理事者から追加提出されました新型コロナウイルス対策に係る補正予算についても議決したところです。 今後も、理事者と連携し、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う諸課題の解決に全力を尽くし、県民の生命と安全・安心な暮らしの確保に取り組むところでございます。 最後になりましたが、報道関係者各位のご協力に対しまして、厚く御礼を申し上げ、閉会の挨拶といたします。 ◎知事(荒井正吾) (登壇)定例県議会の閉会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。 今議会にご提案いたしました各議案につきましては、終始熱心にご審議をいただきました。いずれも原案どおりご議決またはご承認いただきました。誠にありがとうございます。 本会議並びに予算審査特別委員会をはじめ、各委員会の審議の過程でいただきましたご意見、ご提言などにつきましては、これを尊重し、今後の県政運営に反映させるよう努めてまいりたく存じます。 議員各位におかれましては、今後とも県勢発展のため、一層のご支援、ご協力をいただきますようお願い申し上げまして、閉会のご挨拶といたします。ありがとうございました。 △午後三時四十三分閉会 地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。       奈良県議会議長  粒谷友示       同   副議長  森山賀文       署名議員     松本宗弘       署名議員     大国正博       署名議員     太田 敦...