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  1. 鹿児島市議会 2017-10-01
    09月12日-02号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成29年第3回定例会(9・10月)   議事日程 第二号     平成二十九年九月十二日(火曜)午前十時 開議第 一 第二〇号議案ないし第四二号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 四十九人)  一  番   中  元  かつあき  議員  二  番   霜  出  佳  寿  議員  三  番   平  山  タカヒサ  議員  四  番   園  山  え  り  議員  五  番   佐  藤  高  広  議員  六  番   瀬 戸 山  つ よ し  議員  七  番   杉  尾  ひ ろ き  議員  八  番   徳  利  こ う じ  議員  九  番   薗  田  裕  之  議員  十  番   し ら が  郁  代  議員  十一 番   松  尾  ま こ と  議員  十二 番   中  原  ち か ら  議員  十三 番   米  山  たいすけ  議員  十四 番   たてやま  清  隆  議員  十五 番   わ き た  高  徳  議員  十六 番   奥  山 よしじろう  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   志  摩  れ い 子  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   井  上     剛  議員  二十一番   上  田  ゆういち  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   大  森     忍  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   大  園  た つ や  議員  二十六番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七番   川  越  桂  路  議員  二十八番   山  口  た け し  議員  二十九番   仮  屋  秀  一  議員  三十 番   中  島  蔵  人  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   田  中  良  一  議員  三十三番   小  森  のぶたか  議員  三十四番   ふじくぼ  博  文  議員  三十五番   森  山  き よ み  議員  三十六番   三 反 園  輝  男  議員  三十七番   大  園  盛  仁  議員  三十八番   小  川  み さ 子  議員  三十九番   小  森  こうぶん  議員  四十 番   上  門  秀  彦  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   幾  村  清  徳  議員  四十三番   平  山     哲  議員  四十四番   入  船  攻  一  議員  四十五番   う え だ  勇  作  議員  四十六番   崎  元  ひろのり  議員  四十八番   ふ じ た  太  一  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員────────────────────────────────────────   (欠席議員 一人)  四十七番   秋  広  正  健  議員────────────────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   福  田  健  勇  君  事務局参事  議事課長   尾 ノ 上  優  二  君  事務局参事  総務課長   福  重  正  史  君  政務調査課長 池  田  雅  光  君  議事課主幹  議事係長   上 久 保     泰  君  議事課主幹  委員会係長  西  田  慎  一  君  議事課主査  小  倉  秀  幸  君  議事課主任  海 江 田  拓  郎  君────────────────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松  永  範  芳  君  副市長    松  山  芳  英  君  教育長    杉  元  羊  一  君  代表監査委員 中  園  博  揮  君  交通局長   鞍  掛  貞  之  君  水道局長   秋  野  博  臣  君  総務局長   内  山     薫  君  企画財政局長 鉾 之 原     誠  君  市民局長   星  野  泰  啓  君  環境局長   古  江  朋  子  君  健康福祉局長 上 之 園     彰  君  産業局長   山  下  正  昭  君  観光交流局長 山  口  順  一  君  建設局長   水  元  修  一  君  消防局長   中  薗  正  人  君  病院事務局長 有  村  隆  生  君  市長室長   松  枝  岩  根  君  総務局参事  総務部長   白  石  貴  雄  君  税務部長   西     俊 一 郎  君  企画部長   原     亮  司  君  企画財政局参事  財政部長   中  園  豊  明  君  市民局参事  危機管理部長 湯 通 堂     直  君  市民文化部長 田  畑  浩  秋  君  環境部長   池  田  哲  也  君  環境局参事  資源循環部長 柿  元  孝  志  君  すこやか長寿部長         椎  木  明  彦  君  こども未来部長中  野  和  久  君  福祉部長   日  高  照  夫  君  保健所長   土  井  由 利 子  君  産業振興部長 千  堂  和  弘  君  農林水産部長 大  迫  壮  一  君  観光交流局次長玉  利     淳  君  建設管理部長 松  窪  正  英  君  都市計画部長 坂  元     浩  君  建築部長   屋  野  伸  洋  君  道路部長   中  川  英  一  君  消防局次長  安  樂     剛  君  病院事務局次長西  村     司  君  交通局次長  小  倉  洋  一  君  水道局総務部長鬼  丸  泰  岳  君  船舶局次長  横  山     博  君  教育委員会事務局管理部長         緒  方  康  久  君──────────────────────────────────────── 平成二十九年九月十二日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第二号のとおりであります。 △第二〇号議案―第四二号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第二〇号議案ないし第四二号議案の議案二十三件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略いたします。 △代表質疑 ○議長(上門秀彦君) これより質疑に入ります。 まず、代表質疑の発言を順次許可いたします。 最初に、中原ちから議員。   [中原ちから議員 登壇](拍手) ◆(中原ちから議員) 二〇一七年第三回市議会定例会において、社民・市民フォーラムを代表し質疑を行います。 まず、七月の九州北部豪雨により犠牲となられた皆様の御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、被災された皆様方に心からお見舞い申し上げます。 初めに、市長の政治姿勢について伺います。 ことしの夏も殊のほか暑い夏でした。鹿児島市にとっては、ここまで大きな災害や事件・事故もなく、割と平穏な二〇一七年度の前半ではなかったでしょうか。 来年の大河ドラマ「西郷どん」の放送に向けて、撮影の開始や大河ドラマ館の建設、明治維新百五十周年事業等が進み、次第に「西郷どん」ブームが感じられるようになってきました。 しかしながら、世界的には、相変わらず多発するテロの脅威、アメリカ、ヨーロッパで台頭する排外・人種差別主義、日本でも嫌韓・嫌中の異常な報道と土人発言に象徴される沖縄の県民に対する差別発言等、国民を分断する動きが加速しているように思えてなりません。 森市長は、本年度の予算案説明の所信の中で、世界的な保護主義の懸念や我が国の人口減少と、その結果生じる経済活動の縮小、そして地方都市の衰退への懸念を示されました。この国は今どこへ向かおうとしているのでしょうか。 北朝鮮のミサイル発射、さらには六度目の核実験の実施等、到底容認できるものではありませんが、日本政府の対応は危機をあおるばかりで、二度と戦争をしないと誓った国として、平和的にあらゆるチャンネルを使った外交手段で解決していこうという政府の姿勢が見えないのが残念でなりません。 一方、私たちの生活は、いわゆるアベノミクスでどうなったでしょうか。厚生労働省の毎月勤労統計調査による名目・実質賃金一つとっても一九九七年から下がり続けていますし、さまざまな指標でも、税や社会保障に係る負担は大幅増、株価と一部の富裕層だけは裕福になっているのがアベノミクスの結果で、明らかに破綻していると言えます。 また、安倍内閣の強権的な政治運営は、あれだけの反対があったにもかかわらず、また、国民の理解を得られないままの、いわゆる共謀罪法の強行採決、森友、加計学園問題に見られる政治の恣意的な運営というより、常軌を逸した利益誘導策には、国民の政治への信頼は遠のくばかりです。 このような国内外の情勢を受けて、まず、市長に伺います。 第一に、市長は、北朝鮮のミサイル発射や核実験等の行動と、これを抑制するための政府の対応についてどのような見解をお持ちですか。 第二、私たちは、アベノミクスは一部の企業や株主たちは恩恵にあずかっていると思いますが、指摘したように、多くの国民の生活は悪くなっていると思いますが、国民生活の視点から市長の御所見は。 第三、安倍内閣の強権な国会運営で成立した共謀罪、組織犯罪処罰法について、安倍総理は丁寧な説明を続けると記者会見で述べていましたが、到底丁寧な説明はなされていないと思いますが、市長は丁寧な説明がなされているとお考えですか。 第四、災害に強いまちづくりに関して伺います。 市長は、七月二十五日から二十八日にかけて、京都大学の井口教授らとインドネシアに二つの活火山の現地調査をされ、大きな成果があったと伺っています。 そこで、今回の視察の成果並びに印象的な教訓等について伺うものです。 また、ことし七月十一日、喜入沖で震度五強の地震があり、私を含め多くの市民が驚きました。その後、八月に震度四の地震があり、市民の間では、「桜島大爆発との関連はないか」、「桜島大爆発の対策は議論されているが、地震対策は大丈夫か」と声を聞きます。地震と大噴火との関連性を含め、地震、桜島大爆発等に対して、自然災害に強いまちづくりという市長の公約を含めた所見を伺うものです。 第五に、ことしもまた八月がやってきました。象徴的だったのは、安倍首相が長崎の被爆者の面談で、「あなたはどこの国の総理ですか」、「あなたは私たちを見捨てるのですか」と問われたことでした。唯一の被爆国でありながら、核兵器禁止条約の制定交渉に参加しないことに対する不信と不満と無念さのあらわれでしょうか。長崎市の田上市長も到底容認できないと非難し、条約への参加を要請しています。 鹿児島市は平和都市宣言をし、日本非核宣言自治体協議会に参加しています。森市長、日本政府は当然、核兵器禁止条約には参加すべきとお考えと思いますが、あえてお聞きします。 第六に、八月十五日の第二次世界大戦戦亡者慰霊祭で、市長は、「私を含め総人口の八割を超える人々が戦後生まれとなりました。今を生きる私たちは、肌身で感じた戦争の悲惨さを語り継ぎ、これを直接受け継ぐことができる最後の世代であることを改めて自覚し、世界の恒久平和実現に向け一層の努力を続けてまいりたいと思う」と述べています。全く同感であります。 現に、先月の十五日の終戦記念日を前に、NHKが全国の十八歳と十九歳を対象に行った世論調査によりますと、日本が終戦を迎えた日について一四%が知らないと回答していることには驚きを隠せません。 また、我々は、八月十八日に、沖縄の糸満市にある糸数アブチラガマを訪れました。この糸数アブチラガマとは、自然の洞窟を利用した南風原陸軍病院分室の跡でございます。そのときガイドさんがおっしゃっていたのは、「私自身も戦争の体験者でないので、どのように伝えたら戦争の悲惨さや当時の苦しさなど思いが伝わるのか悩みます」。特に修学旅行で訪れる学生さんたちに語りかける際には気を使うそうであります。 このように、多くの戦争の史跡や体験者が残る沖縄でも、最近は戦争の記憶の風化を確実に感じているようですし、それらを後世に伝え続けることの難しさを私自身改めて認識させられました。市長、戦争の悲惨さを語り継いでいくことへの難しさをどのように認識されていますか。 また、今の平和な社会を今後も構築していこうという気持ちを育て、受け継いでいくために何をしなければならないとお考えですか。例えば、本市の中学生を沖縄に派遣し、平和学習の一環で戦跡体験などをさせてはいかがですか。見解を伺います。 次に、市職員の定数等について伺います。 地方公務員を取り巻く状況については、正規・非正規問わず、さまざまな問題・課題が提起されています。長時間労働の問題、再任用の問題、雇いどめ、費用弁償支給の拡大等、さまざまな問題が惹起しています。 そこで今回は、再任用との関係で、定数内欠員問題について伺います。 まず、再任用制度が開始された平成十四年四月採用の方から平成二十九年四月採用の十六年間において、第一に、再任用を希望した職員数と実際再任用した職員の乖離はないものか。 第二に、今まで定数内欠員が生じた年はないものか。本年度を含めて、過去五年間の実態を明らかにされたい。 第三、ことし四月の企業を含めた欠員の状況を理由、背景を含めて明らかにされたい。 第四に、職員の確保は行政の最も基本的な責務です。中途退職者や産休、病休並びに長期療養者については、暦年の状況を見るとその傾向や大枠の数は予想できることから、欠員の対応は可能であると考えますが、ことしのように欠員を絶対生じさせないためにどのような対応をされるのか見解を伺います。 次に、公文書の管理について伺います。 加計、森友学園の問題の国会の質疑を聞いていますと、公文書とはどういうもので、その取り扱いはどのようになされるべきか。地方自治体でも都合のいいように、あるときは破棄しました、あるときはパソコンに共有していますと言われるといかがなものかと思うのです。 そこで、公文書の規定や管理についてであります。 第一に、本市においても、議会での取材や市民の方々の声、委員会や審議会の議事録、市長の会見等さまざまな文書があるわけですが、どこまでを公文書としているのか、公文書の定義、それはどのような根拠に基づいているのか。 第二に、その公文書の管理・保存の考え方、規定はあるのかないのか、その根拠は何か。 第三、その公文書は市民に対して公開されるのか、情報公開条例に基づいて公開されるものなのか、条例にかかわらず公開されるものなのか、実態はどうなっているのか。 第四に、本市でも外部の方々を入れた審議会や無論、内部の会議、その他企業の経営審議会等、多くの審議会などがありますが、それらの会議はどれくらいあり、全て記録しているのか。記録している会議とそうでない会議のすみ分けはどのような基準なのか。 第五に、その記録されている会議の会議録は全て公開されているのか。 第六、全て公開されていないなら、原則は全て公開されるべきと考えるがどうか。 次に、平成二十八年度一般会計及び特別会計の決算について伺います。 平成二十八年度の一般会計及び特別会計の決算総額は、歳入総額三千九百二億九千百十九万三千円となり、対前年度比四十三億五百六十七万六千円の一・一%増、歳出は三千八百七十四億三十一万二千円となり、対前年度比で七十四億二千八百九万六千円の二%増となっています。また、単年度収支は、一般会計、特別会計ともに赤字となっているようです。 そこでまず、第一に、二十八年度の一般会計及び特別会計決算の特徴並びにその評価について示してください。また、単年度収支が赤字となった主な理由を示してください。 第二に、健全化判断比率について、実質公債費比率は対前年度比〇・七ポイント減の三・二%、将来負担比率は〇・二ポイント減の二四・二%となって、やや改善されているようですが、この要因と見解を示してください。 第三、一般会計の歳入について伺います。 まず、自主財源と依存財源の比率で見ると、自主財源が構成比で〇・九ポイント増加した主な要因、また、市税収入の増はどのような要因なのか。 次に、依存財源のうち、地方交付税と国庫支出金が減少した要因について示してください。 特に、普通交付税や臨時財政対策債が大きく減少していることから、将来への懸念と対策についての見解。 また、自主財源の収入未済額については減少傾向で、収入率も向上し、不納欠損額も減少しましたが、依然としてその高い比率を滞納繰り越し分が占めている状況です。徴収に関してどのような取り組みをし、その結果をどのように評価されているのか。 そのほか、歳入に関する特徴があれば示してください。 第四に、一般会計の歳出について伺います。 まず、土木費の執行率が八八・五%となっている要因は何か。 また、災害復旧費は執行率が七一・〇%となっていますが、幸いなことに災害が少なかったということなのか、見解を明らかにされたい。 また、入札執行残などは、適時適切な補正により、他の事業への充当も可能と思われるが、どのように対応しているのか。 さらに、二十八年度、市民福祉や市民生活の向上に対し、新規事業を初めとする諸施策を執行されたわけですが、市民生活との関連で最も効果が上がった施策を幾つか具体的に示していただきたいのです。 第五に、平成三十年度予算編成に向けて、歳入及び歳出に留意すること、また、県や国に対して重点的に要望することは何か示してください。 次に、地方創生に関する野村総合研究所の報告に関して伺います。 本年七月五日、野村総合研究所が「ランキングによる都市の持つ「成長可能性」の可視化~地方創生の成功の鍵はどこにあるのか~」というレポートを発表し、その中で成長可能性都市ランキングを発表しました。全国百都市を対象とした調査で、鹿児島市はポテンシャルランキングで福岡市に次いで第二位、総合ランキングでも五位にランクされ、第三者の評価ですので非常にありがたいことです。 そこで伺います。 第一に、高い評価を受けた理由として、コミュニティーの成熟、活気ある雰囲気、外部人材の受け入れや多様性への寛容度が高い等が挙げられていますが、鹿児島にいるとなかなか実感が湧かないのですが、具体的にはどのような施策や実態を指していると理解しているか。 第二、また、弱いところは、外国人の活躍が八十六位、学術面の国際交流が八十三位、地域の経済力が八十三位と低い評価となっているが、このことから、本市として具体的に何に力を入れていくべきと考えるか。 第三、市長に伺います。市政運営の責任者として、この評価をどのように受けとめていらっしゃいますか。 次に、川内原子力発電所に関連してお尋ねいたします。 本年七月二十八日、経済産業省・資源エネルギー庁は、原発から出る高レベル放射性廃棄物を地下深くに埋設する最終処分地の適否について、地図上に示した科学的特性マップを作成・公表しました。 八月八日付の地元新聞によりますと、マップ公表後の取材で県内全自治体が受け入れについて反対を表明したとのことです。また、川内原発におきましては、敷地内にたまり続けることで、事故時における放射能拡散のリスクが高まり、鹿児島市民の安全も脅かされることになることから伺います。 第一、最終処分場の受け入れの反対の理由についてお示しください。 第二、稼働中の川内原発敷地内における使用済み核燃料の貯蔵容量と現時点の貯蔵割合及び満杯になるまでの期間。 第三に、原子炉等規制法において原則四十年としている原発の運転期間について、市長の見解をお示しください。 次に、国民健康保険の県との共同運営に関して伺います。 二〇一八年度から、国民健康保険の運営主体が市町村から都道府県に移管されることにより、県と市町村が国保を共同運営することになります。国においては、スケールメリットを生かして財政基盤を強化すること等を柱としていますが、共同通信社の全国調査によると、来年度の保険料水準について、約三分の一の自治体が上がると予想、半分の自治体がわからないと回答するなど、先行きが不透明と言えます。 さらに、さきの地元紙でも、県の試算の結果、本紙は今年度の保険税必要額が増額されるとの報道がなされました。国保加入世帯平均所得金額は低所得層が多いことから、これ以上の負担は避けるべきであると考えます。 そこで伺います。 第一、現在の本市の一人当たりの保険税調定額は県内で何番目か。 第二に、本市の所得に対する一人当たりの保険税の負担割合は健保組合や全国の市町村国保の平均と比べてどうか。 第三に、県との共同運営に伴う被保険者への影響について、県が試算した本市の今年度の保険税必要額は二・二〇%の増額となっているが、二〇一八年度は負担増とならないか。被保険者の負担増に対する激変緩和の手法はどのようなものか、どのような効果が期待されるのか。国における財政支援策はあるのか、あるとすればどのような内容か。 次に、北部清掃工場のごみピットへのごみ収集車転落事故について伺います。 報道によりますと、八月十五日、北部清掃工場でごみ収集車が可燃ごみ集積所に転落し、運転手がけがを負うという事故が発生し、また、同様の事故が二〇〇八年八月に南部清掃工場でも発生していることから、今回の事故の教訓と再発防止等について順次伺います。 第一、事故の概要をお示しください。 第二、この事故の発生によって、市民生活への影響はなかったものか。 第三、今回の事故の要因と明らかになった課題についてお示しください。 第四、収集車の過積載が要因であるとするならば、搬入時の過積載を防止するシステムが必要だと考えますが、見解をお示しください。 第五、今後の対応と再発防止は大変重要であると考えます。見解をお示しください。 次に、鹿児島市地球温暖化対策アクションプランの数値目標等の変更について伺います。 第一に、鹿児島市地球温暖化対策アクションプランの数値目標等の変更の背景。 第二に、二〇二一年度の温室効果ガス排出量削減目標一二%減による本市の影響。 第三に、温室効果ガス総排出量削減の今後の見通しと市民の取り組みについてお示しください。 次に、かごしま自然百選活用事業について伺います。 第一に、改めて本事業の目的及び事業内容。 第二に、かごしま自然百選案内看板の設置について、本年度は二十八カ所の設置予定ですが、現時点での設置時期、設置場所等が決まっているのであればお示しください。 次に、児童相談所の設置について伺います。 第一回定例会の代表質疑におきまして、児童相談所の設置に関しては、我が会派が一定の質疑を行い、スケジュールについては、施設の機能、人材確保策を含めて検討するとのことでしたので、その後の取り組みについて伺います。 第一に、現在の鹿児島県の体制はどのようになっているのか。 第二に、本市で設置する場合、新たに採用する必要がある職種はどんなものがあるのか。 第三に、国からの財政的な措置はどのようなものがあるのか。 第四、県との協議の状況はどうなっているのか。 第五に、中核市で設置している横須賀市など他都市への調査の状況はどうか。 第六に、設置に向けた主な課題はどのようなものがあるのか。 第七に、市民健康福祉委員会で七月に行政視察した板橋区においては、人材育成について、都への長期研修などに四年間は必要としていますが、いつごろの開設を予定しているのか。 それぞれ答弁願います。 次に、障害福祉行政について伺います。 第二回定例会において議決した障害福祉サービスの事業の人員、設備及び運営の基準に関する条例一部改正による影響について伺います。 障害者就労継続支援A型事業所については、さきの定例会の答弁により、本市においても事業所数や利用者数が、直近の五年間でそれぞれ三・七五倍、二・四二倍とふえていることが明らかとなっています。しかし、厚労省が四月から補助金の支給要件等を厳格化する政令を施行したことにより、全国的に事業の廃業に伴い利用者の大量解雇が発生していることが地元紙で報道されていました。 そのことに関連して、以下伺います。 第一、条例施行後の本市のA型事業所の廃業者数及び利用者数について。 第二に、解雇された利用者に対する善後策について。 第三、今後の事業者への指導方針についてお示しください。 次に、高齢者福祉行政について伺います。 第六期鹿児島市高齢者保健福祉・介護保険事業計画において、高齢者が健やかに暮らせる生きがい対策として、高齢者福祉センター等管理運営事業がありますが、市監査委員から提出された意見書によると、全ての高齢者福祉センターの利用件数が激減したとのこと。その原因が、浴室使用料を設定したことによると監査委員から指摘されています。同センターは、利用されて初めて設置目的が達成される施設であることから伺います。 第一に、全体的に利用者が減少傾向にある中で、使用料を設定したことへの考え方。 第二に、利用者が激減したことに対する当局の見解。 第三に、利用者数の回復に向けた具体的な取り組み。 次に、農林水産業の振興について伺います。 第一に、本市農林水産業振興プランにおける振興の基本的な方向の中で、今回の補正予算をどのように位置づけているのか示してください。 次に、今回の補正予算について、具体的に伺います。 農業の持続的発展を進めるためには、遊休農地の発生を抑制し、認定農業者や新規就農者への農地を集約するなど、耕作しやすい優良な農地をつくるために基盤整備は必要です。また、地域住民の生活にも農道などの整備も必要不可欠で要望も多いところです。 そこで、第二に、本市の農地整備の現状と課題。 第三に、今回の土地改良事業の主な整備内容。 第四に、今後の基盤整備についての考え方をあわせて示してください。 また、五年後に本県で開催される全国和牛能力共進会に関連する予算が計上されていることから、幾つか伺います。 第五に、本市の畜産の現状、課題と振興の方向について示してください。 第六に、全国和牛能力共進会における本市畜産農家の実績はどうなっているのか。 第七、五年後の全国和牛能力共進会に向けて資質改善など、どのような取り組みを行うものか示してください。 次に、サッカースタジアム建設について伺います。 森市長は四期目の公約で、オール鹿児島でサッカースタジアムなどの施設を整備しますとされ、当選されました。 本年第二回定例会では、場所や整備主体、今後のスケジュール等については協議会の中で検討と答弁されています。 先日、八月二十五日に開催された第三回の整備検討協議会では、冒頭に県の担当者が、県のドルフィンポート周辺はサッカースタジアムの立地は考えていないという発言があり、この発言の真意について波紋を呼んでいます。また、協議会では、施設の立地条件については都心部が望ましいという意見でまとまったようです。 そこで伺います。 第一に、県の担当者の意見は、知事並びに県議会を含めた県の最終的な意思なのか、一担当者の意見なのか。 第二に、スタジアムと組み合わせる施設として温泉施設やフィットネスクラブ、ショッピングモール等が検討されているが、三回協議会では、複合的な用途についての意見はどのような意見が多かったのか。 第三に、まちの新たなシンボルとなる施設等、国の指針に沿った施設整備も期待されているが、国の施設整備の補助はどのようなものがあり、補助額はどのくらいか。 第四に、最後に、協議会では、年内にあと二回開催し、来年一月に市長への提言という日程になっているが、気になるのは、提言を受けて市長がどうされるかです。中心市街地に整備することが望ましいという提言を仮に受けたとして、県の土地と重なった場合、県の意向をどのようにされるのか。提言とは全く違う方向等はないわけですので、市長の現時点での見解を伺うものです。 次に、鶴丸城御楼門復元支援事業について伺います。 平成二十七年二月に本会議で予算案が議決され、財源は交付金約一・二億円、本市の一般財源約三千万円、計一億五千万円を同年八月に県及び民間団体で構成する建設協議会へ寄附金として拠出し、その後、本年一月、会計検査院の調査の後、内閣府会計検査院への本市の説明を経て、追加の調査の末、国へ返金という流れのようです。 事は、約九千万円という本市独自のお金を経緯はどうであれ、国へ返還しなくてはならないということに対する検証はしておくべきという立場から数点伺います。 第一に、内閣府との協議の中で同意を得ているわけですが、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の概要をまずお示しください。 鶴丸城御楼門復元事業は、この交付金制度になじむものであったのか。 第三に、会計検査院、内閣府並びに本市、本県の主張とその相違点。 第四に、本市独自の事業でない事業に国の交付金を充てることに対する教訓、並びに国との協議に当たっての今後の教訓についてどのような見解かお示しください。 次に、大型客船入港の状況と今後の対応について伺います。 平成二十八年の鹿児島市観光統計によると、外国人宿泊観光客は、対前年度比三六・七%増の二十六万七千百二十五人と大幅に伸びています。また、観光客船入港状況を見ると、今後も増加する傾向にあるようです。 そこで伺います。 第一、マリンポートかごしまへの入港状況について、過去五年間にわたり入港した数、大きさ、国別の人数について明らかにされたい。 第二に、中心市街地から遠いことやバスの確保、市電の混雑など問題点も指摘されているが、現状に対する問題点・課題について。 第三に、大きさや寄港の間隔、受け入れ側の対応などいろいろあると考えられますが、マリンポートかごしまは何トンまでの船が年間何隻までが寄港、受け入れ可能なのか。 第四に、中心市街地に近い北埠頭へ一部の客船が寄港することは経済効果を含めてさまざまな効果があると考えるが、北埠頭に接岸することに対する本市の見解。 第五に、北埠頭へ寄港するための護岸の整備などについて県議会でも論議されているやに仄聞しますが、県としては、北埠頭整備に関してどのような考え方を持ち、現在どのような整備をしているのか、今後の計画があれば伺います。 次に、豪雨による自然災害への対応について伺います。 八・六水害後に出された鹿児島大学の研究報告書によると、平成五年八月六日に、鹿児島市では、夕方十七時から十九時にかけての二時間に百九ミリ、二十四時間降水量二百五十九ミリの集中豪雨に見舞われ、この年は台風や長雨の影響であれほどの大災害になったとあります。 しかし、あれから二十年以上経過し、全国各地で異常な降水量による豪雨災害が発生しています。平成二十四年七月の九州北部豪雨では、熊本県の阿蘇市で二十四時間で四百九十二ミリ、福岡県八女市で四百十五ミリ、ことしの七月の九州北部豪雨では、福岡県朝倉市では七月六日の午前八時までの二十四時間で約一千ミリ、日田市では約六百ミリの雨量を観測しています。 あの八・六大災害時の二十四時間降雨量二百五十九ミリをはるかに超える大量の雨量が観測されていることから、本市の河川は大丈夫なのかという不安が生じるのは当然です。 そこで伺います。 第一に、甲突川の激特事業完了後のデータとして、水位の観測地点がある岩崎橋付近における過去十五年間の水位について、上位三位と発生した日を示していただきたい。 第二、同じく激特事業完了後の甲突川の岩崎橋周辺における十五年間の雨量データについて、上位三位の時間雨量とそれが発生した日を示していただきたい。 第三に、甲突川は何メートルまでだと氾濫しないのか。 第四に、仮に、ことし七月の九州北部豪雨の朝倉市、日田市等の降水量一千ミリ、六百ミリが降ったとき、本市の主な河川は大丈夫か。当局は自信を持って大丈夫と言えるか。 第五、相手が自然ですので、絶対大丈夫とは言えないと思いますが、日常的な訓練や豪雨時の避難の時期・場所等、市民の皆さんは何に気をつけたらよいのでしょうか。河川改修の課題を含め、今後の課題について明らかにされたい。 次に、空き家の適正管理に関する相談について伺います。 住宅・土地統計調査によると、平成二十五年で、全国には約八百二十万戸の空き家があると言われ、空き家率にして一三・五%、過去最高を記録しております。また、六十五歳以上が住む一戸建て住宅約七百二十万戸で、一戸建ての四戸に一戸は空き家予備軍と言われています。 そんな中、本市においては、法に先んじて、鹿児島市空き家等の適正管理に関する条例の制定を初め、各種施策を展開しております。 そこで、今回は市民からの空き家等の相談について伺います。 第一、平成二十年度と二十八年度を比較して、空き家等の相談件数及び寄せられる主な相談内容を示してください。また、近年の傾向とその要因分析、さらには今後どのように推移すると考えているのか。 第二に、空き家等に関して寄せられた相談に対し、どれくらい改善に至っているのかお聞かせください。 第三、相談先である建築指導課、空家活用アドバイザー、金融機関、シルバー人材センター、ビルメンテナンス協会、それぞれの役割はどのようになっているのか。また、市民がいずれか一カ所に問い合わせれば、いわゆるワンストップで済むようになっているか。 第四に、さて、ここで紹介したいのが、長島町で開催された不動産なんでも相談会であります。長島町の総務課にお聞きいたしましたところ、行政、業者、銀行が一体となり、無料で誰でも空き家を含め各種相談にワンストップで相談できたので、訪れた方に好評をいただいたようであります。当然、相談会を開くので告知をしますから、多くの市民が知ることになりますし、ワンストップにすることにより市民の利便性が高まります。それらの効果が期待できることから、当局の見解を伺いたいのであります。 次に、住宅セーフティネット法について伺います。 さて、空き家対策の一方で、国においては、住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する法律、いわゆる住宅セーフティネット法がことし一部改正されております。 国として、賃貸用の空き家等を活用した住宅セーフティーネットの強化に乗り出しており、その一環といたしまして、第二四号議案 鹿児島市手数料条例一部改正の件が今議会に上程されていることから、以下伺ってまいります。 第一に、今回の法一部改正の特徴は何かお聞かせください。 第二に、国の示す登録制度の概要、目的、市民のメリットとその詳細。 第三に、国の登録件数の年間目標と仮に本市のノルマを試算すると何戸ほどになるのか。 第四に、今回の第二四号議案 鹿児島市手数料条例一部改正の件における手数料徴収の考え方と金額の考え方は。 第五に、国の示す家賃補助や改修費補助を含め、当局の今後の考え方をお聞かせください。 以上、一回目の質問といたします。 それぞれ答弁を求めます。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 中原ちから議員にお答えいたします。 我が国を取り巻く安全保障環境は、北朝鮮の弾道ミサイル発射や核実験などにより一段と厳しさを増しております。これらの対応に当たりましては、国において、関係各国との緊密な連携のもと、外交による話し合いを基本に、国民の命と安全と暮らしをしっかり守っていただきたいと考えております。 安倍政権発足以降の四年間で本市の景気は緩やかな回復が続いており、雇用環境も改善される一方、有効求人倍率や最低賃金においては全国に比べ低い状況にあると認識しております。 改正組織犯罪処罰法につきましては、さまざまな議論や意見がある中で成立・施行されたものであり、国において引き続き、国民の不安や懸念が払拭されるよう丁寧に対応していただき、適正な運用が図られることを期待いたしております。 インドネシアでの現地調査におきましては、火砕流で被災した遺構を目の当たりにし、火山災害の恐ろしさを改めて痛感したほか、滞在中、スレマン県知事など火山防災にかかわる多くの方々から直接噴火当時の対応状況について伺うことができ、大変有意義であったと思っております。 その中で特に印象に残っていることは、防災教育が徹底され、避難の際には、集落ごとにボランティアによる助け合いの体制が構築されていること。また、噴火時には、政府や自治体、防災機関等が綿密に情報を共有し、事前に避難に当たっていたことでございます。同じく火山と共生する都市として、今回得られた知識や教訓を本市の対策に生かしてまいりたいと考えております。 七月の喜入沖地震と桜島の火山活動との明確な関連性は確認できておりませんが、発生直後は直ちに警戒本部を設置し、迅速な防災対応に当たったところでございます。 私は、安全・安心に暮らせる、災害に強い強靭なまちづくりをマニフェストに掲げ、桜島の大規模噴火とその後に発生する可能性のある地震に備え、大量降灰対策や建物の耐震化などに取り組んでいるところでございます。 今後におきましても、本市の総合的な防災力の充実に向けたハード・ソフト両面からの各種対策を積極的に推進してまいりたいと考えております。 核兵器禁止条約について、外務大臣は、核兵器のない世界を目指す我が国の考え方とアプローチを異にしていると述べられております。 私は、我が国が唯一の被爆国として、多くのとうとい生命を一瞬にして失う悲惨な体験をし、また、その後遺症により不安な生活を強いられている方々が現在もおられることに思いをいたすとき、平和都市を宣言している本市の市長として、一日も早いあらゆる国の核兵器の全面廃絶と世界の恒久平和の達成を心から願っているところでございます。 今日、私を初め国民の多くが戦争を知らない世代となり、戦争の記憶は薄れつつあると言われております。私はこのような中、今を生きる私どもが平和のとうとさや戦争の悲惨さを次の世代に語り継いでいくことが極めて重要なことであると考えております。 また、未来を担う子供たちには、歴史の教訓を学び取ることの大切さと、そのことを踏まえて未来に向かってどう生かしていくかということを考えてもらうことが大切であると考えております。 お触れになりました中学生の平和学習については、修学旅行の訪問地として、長崎、広島、沖縄も選定しているところであり、今後においても、各種の平和事業に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 私は、第五次総合計画の都市像に、「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」を掲げ、その実現を目指し、これまで各面からの取り組みを進めてきたところでございます。 今回の野村総合研究所成長可能性都市ランキングにおきましては、人・まち・みどり、それぞれに対して高い評価がなされていると受けとめており、これまでの取り組みの成果もこの評価につながったものと考えております。 今後とも、本市の豊かな地域資源や南九州の中核都市としての強みを生かしながら、評価の低かった国際交流や経済の分野を含め、後期基本計画や地方創生総合戦略に掲げた施策の着実な推進に努めてまいりたいと考えております。 高レベル放射性廃棄物の最終処分場受け入れにつきましては、最近、喜入沖で地震が頻発していることや、近い将来、桜島で大正噴火級の大規模噴火やそれに伴う震度七クラスの地震発生も想定されていることに加え、六千年から一万年に一回程度の頻度で噴火が起きるとされているカルデラが南九州に複数存在することなどのリスクを考慮すれば、本市としても受け入れられないものと考えているところでございます。 原子炉の運転期間については、福島第一原発事故後の法改正により、使用年数の経過に従って、経年劣化等により増大する安全性のリスクを低減するため、原則四十年とされたことや、今後ふえ続ける放射性廃棄物の問題等もあることから、四十年が望ましいと考えております。 私は、マニフェストでも掲げましたように、安定的な電力の供給に向けた再生可能エネルギーや省エネルギー技術の利用・導入に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 サッカー等スタジアムにつきましては、本市にふさわしい整備のあり方について協議会を設け、検討をいただいているところであり、現在、整備の必要性が整理され、立地条件等につきましても一定の方向性が確認されたとの報告を受けております。今後さらに、整備手法などさまざまな視点から御協議の上、提言をいただきたいと考えているところでございます。 このスタジアム整備は、オール鹿児島で取り組むことが肝要であり、そのためにも県を初め、市民や企業の皆様などさまざまな団体の方々の協力も得ながら取り組んでまいりたいと考えております。 ◎総務局長(内山薫君) お答えいたします。 職員の再任用については、平成十四年度の制度開始以降、市長事務部局における希望者二百六十人のうち、再任用されなかった者は二十一年度以前に四人おります。 市長事務部局の各年度四月一日時点における欠員の状況を二十五年度から二十九年度まで順次申し上げますと、一人、三人、三人、五人、九人でございます。 本年四月一日時点での企業を含めた欠員は五十三人で、その主な理由といたしましては、職員採用試験実施後に見込み以上の退職者が生じたことや、市立病院においては、看護師等の免許取得の関係から採用時期が五月になったことなどによるものでございます。 職員の採用に当たりましては、従来から退職者や休職者等についての情報やこれまでの傾向等を考慮し、採用者の確保に努めてきておりますが、欠員の現状を踏まえ、退職者等の見込みについてこれまで以上に慎重に検討し、欠員が生じることがないよう努めてまいりたいと考えております。 次に、公文書の管理についてですが、公文書の定義は、鹿児島市情報公開条例において、職員が職務上作成し、または取得した文書、図画及び電磁的記録であって、組織的に用いるものとして保有しているものと規定しており、その管理体制、保存期間等については、公文書管理規則及び文書取扱規程において定めております。 公文書の公開につきましては、情報公開条例に基づく開示請求による開示を行っているほか、本市ホームページや市政情報コーナー等において、条例等に基づく公表あるいは情報提供として積極的に公開しているものもございます。 法律または条例等に規定されている会議は、本市内部の会議を除いておよそ百九十ございます。会議録はほとんどの会議で作成しておりますが、公文書管理規則に基づき、事案が軽微なものや意思決定に当たらないものについては作成しておりません。 また、会議録は情報公開条例に基づく開示請求により、不開示情報を除き全て開示しているほか、同条例の趣旨に沿って、内容が個人に関するものである場合など公表になじまないものを除き、ホームページ等で公表しているものもございます。 これらの会議録の公開については、情報公開条例の趣旨も踏まえ、市民の市政に対する理解と信頼を深めるとともに、市民への説明責任が全うされるよう、今後とも一層努めてまいりたいと考えております。 次に、二十八年度決算において市税収入が増加した主な要因は、家屋の新増築などによる固定資産税の増や給与所得の増加等による個人市民税の増、企業収益の改善等による法人市民税の増などでございます。 徴収につきましては、債権ごとに債権管理条例に基づく徴収計画を策定し、効率的な滞納整理や債権差し押さえ等の徴収対策の強化に取り組むとともに、県と連携した個人住民税等徴収対策を行った結果、収入未済額等の縮減に結びついたものと考えております。 以上でございます。 ◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。 平成二十八年度の決算につきましては、市税は増加したものの、地方交付税の減や社会保障関係経費の増加等により厳しい財政運営となりましたが、可能な限りの収入の確保と経費支出の効率化に努めたことなどにより、一般会計、特別会計全体で実質収支は黒字となり、健全財政を維持することができたものと考えております。 単年度収支の赤字については、二十七年度の実質収支が地方消費税交付金の増などにより、平年と比較して高かったことによるものでございます。 健全化判断比率についてでございますが、実質公債費比率は、元利償還金が減少したことなどにより、また、将来負担比率は地方債現在高が減少したことなどにより改善しております。いずれの比率も、国が定める早期健全化基準を大きく下回っており、財政の健全性は維持できているものと考えております。 自主財源比率が増加した主な要因は、前年度と比較して繰越金が二十九億円増加したことでございます。 地方交付税は、市税の増など基準財政収入額が増加したことにより、国庫支出金は谷山地区連続立体交差事業費の減などにより、いずれも減少したものでございます。 普通交付税と臨時財政対策債につきましては、今後も合併算定がえの段階的縮減等の影響があることから減少すると見込んでおり、引き続き、市税などの収入率の向上や国・県支出金の活用など、各面から財源確保に努めていく必要があると考えております。 このほか、歳入につきましては、二十七年度と比べ、借換債の増に伴い市債が増加しております。 土木費の執行率は、繰越事業費が二十八億円と大きかったことによるもので、災害復旧費の執行率は、現計予算に対し災害が少なかったことによるものでございます。 入札執行残などにつきましては、必要な時期に補正予算を計上するなど、適時適切な予算管理に努めているところでございます。 市民福祉の向上につながった主な事業といたしましては、複合災害時の避難計画及び長期避難生活支援対策の策定や保育士・保育所支援センターの設置、こども医療費の助成などがございます。 三十年度の予算編成につきましては、市税等の一般財源総額の大幅な増が見込めない一方、扶助費等は増加するなど厳しい状況が予想されます。 このような中、歳入では、市税など自主財源の確保に最大限の努力を図るとともに、新たな財源の開拓に努め、歳出では、徹底した予算の重点化、経費支出の効率化を進めてまいりたいと考えております。また、国に対しては、地方財政対策における必要な一般財源総額の確保を、県に対しては、本市と関連のある事業等の実施における十分な連携を要望してまいりたいと考えております。 次に、野村総合研究所成長可能性都市ランキングにおきまして、本市については、地域コミュニティーのきずなが強く、助け合えるなど居心地がよい、高齢者や子育て世代も安心して暮らせる雰囲気がある、住民の生活環境への満足度が高く、町並みも美しいなど高い評価を受けたところであり、これらについては、本市が進めてまいりましたコミュニティビジョンの推進やきめ細かな福祉や子育て支援の充実、市電軌道敷緑化を初めとした潤い環境の創出などの取り組みが関連しているものと考えております。 評価が低かった分野につきましては、国際交流センターの整備や大学との連携などにより国際交流を推進し、留学生など在住外国人と市民が互いに学び合い、国際意識を高めるとともに、企業や人材の誘致、ビジネスの創出、地場産業の振興等の推進により雇用を拡大し、地域経済の活性化を図るなど、地方創生に資する取り組みをより一層推進してまいりたいと考えております。 地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金は、平成二十六年十二月に閣議決定された地方への好循環拡大に向けた緊急経済対策を踏まえ、地方版総合戦略の早期かつ有効な策定とこれに関する優良施策等の実施に対し国が支援するため、二十六年度補正予算において設けられたものでございます。 鶴丸城御楼門復元支援事業は、民間が主導してきた復元の取り組みに対する支援でございますが、同事業への同交付金の活用については、県を通じて内閣府と事前協議を行い、交付申請の上、決定を受けたものでございます。 地方創生関連交付金につきましては、官民協働が重要とされており、今後とも民間団体等との協働事業への活用も検討してまいりたいと考えておりますが、交付金を充当した事業の執行状況については適宜適切に把握する必要があると考えております。 また、今回の交付金の執行に係る指摘を重く受けとめ、国の交付金制度に係る関係通知等の十分な確認や取り扱いに疑義が生じた場合における関係官庁との協議の徹底について全庁的に注意を喚起したところでございます。 以上でございます。 ◎市民局長(星野泰啓君) お答えいたします。 川内原発の使用済み核燃料の状況についてでございますが、九州電力によりますと、使用済み核燃料は、本年六月末現在で三千二百二十四体の貯蔵容量に対しまして、約六割に当たる二千三十八体を保管しており、今後十年から十五年は貯蔵できるとのことでございます。 次に、本市国保の一人当たりの保険税調定額は、平成二十八年度において、県内四十三市町村中、高いほうから十七番目でございます。 一人当たりの所得に対する国保税負担率について、二十七年度で申し上げますと、本市国保は一一・九%、全国平均は、市町村国保九・八%、健保組合五・七%となっており、本市の負担率は他を上回っている状況でございます。 今回、県が公表した一人当たり保険税必要額につきましては、二十九年度分を試算したものであり、三十年度保険税は、今後県から示される三十年度標準保険料率等を参考に、各自治体において検討することとなっております。 また、激変緩和措置につきましては、国のガイドラインにおいて、県が市町村ごとの納付金の額を決定する際の配慮として、医療費水準や所得水準を考慮した指数を用いることや県繰入金の活用などが示されており、これらの措置により、保険料負担の急激な増加が抑制されるものと考えております。 国の財政支援策としましては、二十七年度から低所得者対策の強化のため約一千七百億円、三十年度からは、保険者努力支援などさらに約一千七百億円の公費充実を行うこととされております。 以上でございます。 ◎環境局長(古江朋子君) お答えいたします。 ごみ収集車転落事故は、八月十五日火曜日、午前十一時四十五分ごろ、北部清掃工場において、燃やせるごみを一時的に貯蔵するごみピットに一般廃棄物収集運搬業許可業者のごみ収集車が転落し、運転手が負傷したものでございます。 事故の発生した火曜日は燃やせるごみの収集日でしたが、直営・委託の車両については南部清掃工場に搬入したことから、市民生活への影響はなかったところでございます。 今回の事故は、収集車の過積載が転落の要因ではないかと考えられるところですが、清掃工場においては、搬入時と退出時の二回計量システムを採用していることから、搬入時において過積載であるかどうか把握できないことが課題であり、システムの変更を検討する必要があると考えています。 事故を受けまして、翌日の八月十六日に、全ての一般廃棄物収集運搬業許可業者に対し、過積載の根絶など法令遵守の通知文書を発送いたしました。 今後は、計量履歴を確認して、過積載が判明した業者に対する指導を徹底するとともに、清掃工場においても注意喚起等を図ってまいりたいと考えております。 次に、本市の地球温暖化対策アクションプランの数値目標等の変更は、国際的枠組みのパリ協定を踏まえ、昨年五月に国が新たに設定した中期目標に合わせて、本プランについても温室効果ガス排出量の削減率等の数値について、基準年度を二〇一三年度とするとともに、二〇二一年度の削減目標を変更したものでございます。 今回、一二%としたことにより、五十六万四千トンのCO2の削減を目指すこととなります。 この目標達成に向けては、引き続き温室効果ガスの排出量削減に取り組む必要があることから、今後とも、市民と協働・連携しながら、プランに掲げる再生可能エネルギーや省エネ技術の利用推進などの施策を着実に進めてまいりたいと考えております。 次に、かごしま自然百選活用事業は、本市の自然の魅力を広く周知し、生物多様性への市民の理解を深めるため、ガイドブックを配布するとともに、案内看板を設置するものでございます。 案内看板については、平成三十三年度までの五カ年で、地域別に順次設置することとしており、本年度は磯海岸や天保山の松林など、中央地域及び伊敷地域の十カ所に設置する予定で作業を進めているところでございます。また、三重岳自然遊歩道など既存の看板が設置されている十八カ所につきましては、自然百選のシールを看板に貼付することとしております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 県内の児童相談所の体制につきましては、本市にある中央児童相談所のほか、大隅児童相談所、大島児童相談所の計三カ所設置されており、このうち中央児童相談所は、県内の相談所の実情を把握するとともに、技術的援助や措置の調整など他の相談所を援助する機能も担っております。 国の運営指針等によりますと、児童相談所には、所長のほか児童福祉司及び児童心理司並びにこれらの指導等を行うそれぞれのスーパーバイザー、さらには弁護士、医師等を置くことが標準とされており、また一時保護所には、保育士や栄養士などのほか、乳児が入所する場合には看護師を置かなければならないとされております。 児童相談所に係る財政措置としては、交付税措置や一時保護所の整備費など一部の経費に対する補助金等がございますが、財政運営への負担を考えますと、さらなる支援が必要ではないかと考えております。 国は、二十八年六月の法改正において、法執行後五年を目途として、中核市及び特別区が児童相談所を設置することができるよう、その設置に係る支援その他の必要な措置を講ずるとされておりますことから、今後、国の動向を注視しながら検討を進めてまいりたいと考えております。 県との協議につきましては、本年四月以降、関係部署と人材確保に当たっての連携・協力等について協議を行っているところでございます。 他都市の調査につきましては、二十八年度に熊本市を、本年七月に中核市である横須賀市を視察し、児童相談所の機能や設置までの経過、専門職員等の配置状況等について調査したところでございます。 児童相談所の設置に向けては、人材の育成・確保のほか、財源の確保、県との役割の明確化、国等からの継続的かつ安定的な支援などが課題と考えております。 児童相談所の設置につきましては、国の支援策の動向に注視するとともに、スケジュールも含め、施設の機能、人材確保策等について各面から整理・検討しているところであり、現時点では具体的な時期をお示しできる段階にはないところでございます。 次に、本市の就労継続支援A型事業所につきましては、本年六月の条例改正後に廃止した事業所は二カ所で、届け出時点における利用者数は二十七人でございました。 障害者総合支援法において、就労継続支援事業者が事業を廃止しようとする場合、その責務として、引き続き利用者が希望する障害福祉サービス等が提供されるよう、他の事業者等との連絡調整、その他の便宜の提供を行うこととされておりますことから、廃止の届け出に際し、そのことを確認しているところでございます。 事業者が事業を廃止または休止しようとするときは、利用者の希望や面談記録、移動先、サービス等が確認できる資料を提出させ、利用者に対し責任ある対応を図るよう指導を徹底してまいりたいと考えております。 また、事業の廃止に際し利用者の受け入れ先が決まらない場合には、市としても関係機関や関係団体と協力して受け入れ先の調整に努めてまいりたいと考えております。 次に、高齢者福祉センター等につきましては、維持管理に多額の費用が見込まれることなどから、民間にも同種の施設がある浴室については、受益者負担の観点から使用料を設定したものでございます。 高齢者福祉センター等の二十八年度の利用者は、浴室使用料を設定した他都市の状況などから、浴室においては約一割程度減少するものと見込んでおりましたが、予想を上回る減となったほか、トレーニング室や娯楽室などの減少もあり、約二五%の減となったところでございます。その一方で、集会室や水着浴室などの利用者は増加したところでございます。 利用者の増加に向けた取り組みでございますが、これまでも高齢者の関心が高い講座を実施するなど利用促進に努めているところであり、今後におきましても、指定管理者と十分に協議を行いながら、あらゆる機会を通じてセンターの広報を行うとともに、高齢者のニーズに応じた講座や交流事業の実施など、さらなるサービスの向上策に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎産業局長(山下正昭君) 農林水産業の振興についてお答えします。 今回の補正予算は、第二期農林水産業振興プランにおいて、基本方向、農業・農村の振興の中の基本施策、生産の振興と流通の促進と農地の利用促進と農村地域の整備などに位置づけられており、黒牛の資質向上や農道の整備等を推進するものでございます。 本市の農地整備の現状は、国・県の補助事業のほか、市の単独事業により、圃場整備や基幹的な農道、かんがい排水等の整備を中心に行っており、課題といたしましては、これらを補完する支線の農道や水路の整備について地元からの要望が多いことから、時間を要していることなどでございます。 今回の土地改良事業の主な整備内容でございますが、農道等の拡幅改良、安全対策及び排水対策などの工事を行うほか、用排水路の機能改善を行うものでございます。 今後の基盤整備についての考え方でございますが、地元の方々からの要望などを踏まえ、国・県の補助事業を導入するなど、農地の集約化やコスト低減につながる圃場整備や農道、用排水路等の整備促進に努めてまいります。 次に、本市の畜産は、肉用牛を中心に養豚、酪農等の経営が行われており、都市化の進展や高齢化などに伴い、農家戸数、飼養頭数ともに減少していることから、生産基盤を充実することなどが課題となっております。 市内の畜産経営は規模が小さい農家が多いことから、受精卵移植技術の活用や優良種畜の確保による鹿児島黒牛などの資質向上を進め、経営基盤の確立を図っているところでございます。 全国和牛能力共進会における本市畜産農家の実績といたしましては、平成十九年の第九回大会及び二十四年の第十回大会にそれぞれ一頭が出品され、第九回大会で一等賞を、第十回大会では優等賞及び特別賞を受賞しております。 今月開催された第十一回宮城大会において本県が日本一に輝いたところであり、五年後に本県で開催されます第十二回大会での連覇に向けて、本年度から優良繁殖雌牛の導入と肥育技術の実証について支援するほか、受精卵移植事業などにより資質改善を図るとともに、県など関係機関と連携し、継続的な飼養管理指導を行ってまいります。 以上でございます。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 サッカー等スタジアムについてでございますが、第三回協議会における県の担当者の発言は、これまで知事が県議会や定例記者会見の場で発言された内容であると伺っております。 スタジアムと組み合わせる施設につきましては、施設全体のコンセプトを設定し、稼働率や収益性の高いものと組み合わせるべきといった意見が出されたところでございます。 社会資本整備総合交付金など、スポーツ施設の整備にも対応する国の補助制度は幾つかございますが、その活用に当たってはさまざまな要件などがあるところでございます。 次に、地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の返還についてでございますが、市・県ともに建設協議会の支出をもって同交付金に係る事業は完了したとの認識でおりましたが、会計検査院から、建設協議会においては交付金に相当する額の大半が執行されていない旨の指摘を受け、また、内閣府におきましても会計検査院と同様の見解でありましたことから、過大とされた交付金相当額を返還しようとするものでございます。 次に、マリンポートかごしまへのクルーズ船の寄港回数を平成二十四年から二十八年まで順に申し上げますと、三十二、二十三、三十三、五十三、八十二回でございます。船の大きさにつきましては、二十八年にそれまでで最大である十一万トン級の船が二十三回入港しております。また、中国からの乗船客が多いようでございます。 クルーズ船入港時には、マリンポートかごしまから中心市街地までのアクセスの確保や中心市街地におけるバスの混雑などの課題があると考えております。 マリンポートかごしまにおいては、七月二十九日にこれまでで最大となる十四万トン級のマジェスティック・プリンセスが初寄港したところです。県によりますと、マリンポートかごしまにおいて、ことしは百十五回の寄港が予定されており、予約が重複し寄港できないケースが発生しているとのことでございます。 北埠頭は、本市のシンボルである桜島の眼前でもあり、本市の魅力を十分に感じていただける港であることに加え、中心市街地に隣接していることから、乗船客の利便性や本市への経済効果がより高くなると考えているところでございます。 県によりますと、北埠頭については、おおむね五万トン級の寄港が可能であると考え、現在より多くの国際クルーズ船を受け入れるために、保安施設の整備等を進めているとのことでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(水元修一君) 建設局関係について順次お答えいたします。 豪雨による自然災害について、甲突川岩崎橋付近における水位とその発生日を県の観測データに基づき上位から順に申し上げますと、四・四七メートル、平成二十年十月一日、四・一一メートル、二十二年六月二十日、四・〇九メートル、十七年九月六日でございます。 また、時間雨量とその発生日について、観測所である伊敷分遣隊のデータに基づき上位から順に申し上げますと、六十二・五ミリ、二十二年六月二十日、六十ミリ、十八年七月五日、五十六・五ミリ、二十九年六月三十日となっております。 次に、甲突川の氾濫危険水位は、岩崎橋付近で五・四四メートルとなっております。 次に、お触れの降水量が降った場合と課題につきましては、私のほうで一括して答弁いたします。 降水量一千ミリなどにおける結果の推定については県からは示されていないところですが、本市としては、引き続き水位の監視などを行い、県などの関係機関と連携し、必要な対応を図ってまいりたいと考えております。 課題につきましては、河川改修では、未整備箇所の整備促進を図っていくことが必要と考えております。また、災害への備えとして、平時においては、防災マップ等を活用し、想定される浸水の深さや避難所の場所を確認いただくほか、自主防災組織等による防災訓練の実施など、地域の防災力向上を図っていただきたいと考えております。 豪雨の際は、テレビやインターネットなどから情報を積極的に収集し、状況が切迫する前に早目の避難を実施していただきたいと考えております。 次に、空き家等の適正管理に関する相談について、件数を二十年度と二十八年度で順次申し上げますと、空き家等と住家等は合計で二十六件、二百四十四件、空き地は二百十五件、二百二件であり、主な内容は、屋根材が落下しそうで危険、草木が生い茂り不衛生などでございます。傾向として、二十六年度以降、空き家等の相談が急増しておりますが、これは空家等対策の推進に関する特別措置法の制定により、空き家問題への関心が高まったためと考えております。今後は、空き家の増加が予測されることから、相談も増加するものと考えております。 二十八年度までの改善状況は、空き家等と住家等がおよそ五割、空き地がおよそ六割となっております。空き家等についての相談先の役割は、建築指導課が管理不全な空き家等の相談対応や空家活用アドバイザー派遣を行い、金融機関、シルバー人材センター、ビルメンテナンス協会が空き家に関する本市との協定に基づき、金利の優遇や管理についての無料相談等を行うこととなっております。また、協定に関連する相談を本市が受けた場合は、協定先を案内することとなります。 長島町の相談会は、関連する異業種が一堂に会するものであったことから、来場者が利用しやすいイベントであり、十五名の方から相談を受けたと伺っております。本市としては、成果や効果を含め、今後の取り組みを注視してまいります。 次に、改正住宅セーフティネット法の特徴は、住宅確保要配慮者向け賃貸住宅の登録制度や住宅金融支援機構による登録住宅の改修費への融資、支援法人等による要配慮者への入居支援などが新たに規定されたところでございます。 登録制度は、大家が要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅として県や中核市等に登録できるもので、要配慮者の入居円滑化を目的に、入居希望者向けに情報の提供を行うほか、大家に対して改修費補助などの支援ができることとなっております。 国は、年間五万戸の登録を目標としており、世帯数で換算しますと、本市では年間およそ二百五十戸になります。 手数料については、登録の審査に係る経費を大家に負担していただくもので、国が示した審査時間に基づき算出した額としております。 登録住宅への補助については、今後、国による改修費補助の状況を注視し、他都市の状況等も参考にするとともに、県居住支援協議会と連携を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中原ちから議員 登壇] ◆(中原ちから議員) それぞれ答弁いただきました。 市長の政治姿勢について、各面より質疑をさせていただきました。 北朝鮮のミサイル発射と核実験強行は到底許されません。先般のJアラート発令の状況は、まさに戦時下ではないかと思うくらいです。幾ら安全保障の環境が厳しいからといって、圧力だけでは何らかの機会に一触即発の事態から戦争に至ったことは歴史が語っているところです。 我が国はあれだけの犠牲を払い、再び戦火を交えないと誓ったはずです。外交の努力と話し合いで解決することが市民・県民の願いですので、市長もそのことを市民の代表として国へ訴えていただきたいと切に願っています。 災害に強いまちづくりについては、喜入沖地震と桜島の火山活動との明確な関連性は確認できていないとのこと。今回の地震発生後、迅速に対応されたことは一定評価するとともに、インドネシアの調査を踏まえ、今後の本市の防災力の充実に取り組まれるよう要望しておきます。 核兵器の禁止条約に参加することに対して明確な答弁はありませんでしたが、日本政府のとっている対応は、唯一の被爆国としてでなく、核兵器をなくすという一般的な対応しかしていない点が批判されるのです。被爆国として先頭に立って、せめて核兵器禁止条約には参加すべきです。市長の思いは一緒だと理解しておきます。 平和のとうとさや戦争の悲惨さを次の世代に語り継ぐことは極めて重要との答弁でした。全く同感であります。市長も次の世代に語り継いでいくことの難しさを認識されていると思いますので、それらを踏まえ、今後の平和事業に取り組まれるよう要望しておきます。 市職員の欠員の実態と対応について答弁いただきました。 欠員の状況については、本年度は、市長事務部局が九人と例年になく非常に多いようですし、企業を含めると本年四月は五十三人と多いことが明らかになりました。今後は答弁にあったように、これまで以上に慎重に検討し、欠員が生じないような対応を要請しておきます。 公文書の管理について答弁いただきました。 市民の皆さんと協力・協働の市政遂行は市長の公約でもあります。そのためには情報の共有は必要不可欠です。そのためにも、可能な限り情報の積極的公開を要請しておきます。 野村総合研究所の報告に関しては高い評価を受け、森市長も満足とまではいかないまでも、市政運営に自信を持たれたかもしれません。しかし、人口減少社会における地方創生は非常に厳しいかじ取りです。評価の低かった分野については十分分析し、具体的な施策を展開されるよう要望しておきます。 原発の運転期間の延長への見解について、四十年が望ましいとの答弁をいただきました。昨年六月、原子力規制委員会が高浜原発一、二号機の運転延長を認めたことからすると、放射性廃棄物の認識を含めて一歩踏み込んだ答弁であり、評価いたします。廃炉後の電力確保に向け、積極的に取り組まれるよう要請しておきます。 国保の県との共同運営について、今回の試算は、あくまで平成二十九年度と二十七年度との比較であり、三十年度については、今後、県から示される標準保険税率等を参考に本市において検討されるとのことです。当局におかれましては、被保険者の方々へ、混乱を招かないよう、県との共同運営について早期に丁寧な説明がされるよう要請しておきます。 また、本市の国保加入者の一人当たりの平均所得は約六十万円で、市民一人当たりの平均所得約二百七十万円と比較して四分の一にも満たないことから、これ以上の負担増とならないよう、国の支援拡大を含め対応されるよう、あわせて要請しておきます。 ごみ収集車の事故については、搬入時において過積載であるかどうか把握できないことが課題であることから、システムの変更を検討されるということです。人間が行うことですので事故は起こります。その事故を最小限に防ぐためのシステムは必要不可欠ですので、十分検討していただくことを要請します。 かごしま自然百選活用事業について伺いました。 いよいよ案内板の設置が始まります。本年度は磯海岸や天保山の松林を初め十カ所の予定の模様です。市民にわかりやすく、そして環境に配慮した案内板になるよう期待いたしておきます。 児童相談所の設置については、人材の育成・確保や財源の確保など課題もあり、開設予定時期は未定とのことです。児童相談所設置は市長のマニフェストでもあり、今後どう具体化していくのか、当面見守ってまいります。 就労継続支援A型事業所の条例改正後の状況については、本市においても全国と同様の状況が見受けられるようです。利用者が不利益とならないよう対応されることを強く要請しておきます。 高齢者福祉センターの利用者の増加に向けた取り組みについては、高齢者の生きがい対策として、同センターの利用促進のため、利用していない高齢者を含めて幅広くニーズを把握されるよう要請しておきます。 農林水産業の振興については、ことしの全国和牛能力共進会において鹿児島県は総合優勝を果たしました。大変喜ばしいことです。本市の畜産農家の入賞実績もあるようですので、関係機関と連携した継続的な管理指導を期待しておきます。 サッカースタジアムの建設について、市民の皆さんの一番の関心はどんなものをということもありますが、どこにつくるかということです。都心部となると限られてきます。限られた土地が県の所有地となると県との協議が必要になってくることから、県との協議をどうされるのかを一番聞きたいところですが、オール鹿児島でということですので、今回はこれ以上は聞きませんが、市民の皆さんや議会の声を大切にしていただきたいということだけは申し上げておきます。 大型客船の入港状況と今後の対応については、マリンポートかごしまへの入港状況が非常に多くなっていること、予約が重複しているので、県も北埠頭の利活用を考えて、本年度、保安施設の整備を進めているとのこと。県が現在整備しているソーラスフェンスもほぼでき上がったようですし、五万トン級の客船が来年、北埠頭へ寄港する環境が整いつつあるようです。十万トン級の大型客船はマリンポートへ、五万トン級までの客船は北埠頭へというすみ分けをし、北埠頭から徒歩で中心市街地へ来る外国人の方々の流れになることを期待しておきます。 豪雨による自然災害への対応について答弁いただきました。 甲突川の岩崎橋付近の氾濫危険水位は五・四四メートルで、今まで平成二十二年六月二十日に一時間六十二・五ミリ降ったときに四・一一メートルの水位だったとのこと。ことしの九州北部の豪雨では、二十四時間に一千ミリという豪雨を観測しております。降水量と水位の関係を立証することは難しいことは理解しますが、地球温暖化で経験したことのない想定外の豪雨が発生することも事実です。当局とされては、常に緊張感を持ちながら、一義的には河川の氾濫がないこと、次には、万が一氾濫しそうになったときの市民への対応について、啓発・訓練を要請しておきます。 空き家等の対策については今後も相談がふえるとの認識ですので、他都市の取り組み等を調査研究されるなど、相談者の利便性と改善状況の向上に努力していただきますよう要請しておきます。 いわゆる住宅セーフティネット法については、登録制度の国の年間目標五万戸に対し、仮ではありますが、本市では年間約二百五十戸とのことですので、国や他都市の動向を注視し、適時適切に対応していただくよう要望しておきます。 新しい質問に入ります。 次に、高層建築物の防火対策について伺います。 本年六月、ロンドンの二十四階建て住宅で火災が生じ、多くの方が犠牲になったことは記憶に新しいことです。消防法の規定では、高さ三十一メートル、十一階建て以上の建物を高層建築物とされています。東京消防庁は、昨年一年間に立入検査をした都内の高層マンション五百七十六棟のうち八割の四百六十三棟が消防法違反を指摘されたことが明らかになりました。違反の中身は、消防法第八条にある防火管理者の未設置、さらには消防訓練の未実施等があるようです。 ところで、本市には、消防法に規定されているものはどれくらいあるのか。高層建築物の防火対策について、以下伺ってまいります。 第一、本市には高層建築物は何棟あるのか、そのうちいわゆるマンションは何棟か。 第二、消防法では高層建築物に対する立入検査の規定はどうなっているのか。 第三、その規定に基づき立ち入りした検査の状況はどうか。 第四、直近の検査の結果、消防法違反の状況はどうか。 第五、その主な違反件数と内容について明らかにされたい。 第六、法に反している場合、速やかに改善しなくてはならないが、具体的な指導はどのようにしてきたのか。今後、強力な指導を行うべきと考えるが、局長の見解を伺います。 次に、ドクターカーの運用拡大について伺います。 市立病院において、救急医の体制が整ったことから、今まで月曜から土曜までの運用から日・祝日まで運用を拡大し、先月六日から開始されたようです。半歩前進です。 そこで、現状と今後の課題について伺います。 第一に、市立病院で救急医の体制が整ったことが理由に挙げられていますが、具体的には何名が何名になったのか。 第二、救急医は増員されたが、看護師の増員はされたのか。 第三に、日曜日や祝日の運用はどのような実態か。 第四に、二十四時間体制になるには医師、看護師等あと何人必要か。 第五に、市民の皆様の命を守る体制が肝要と考えます。いつまでに二十四時間体制に移行できるのか。課題は何名の医師の確保か、他の課題はないか、それぞれお示しください。 次に、全国学力・学習状況調査について伺います。 先日、地元紙の一面に、「全国学力テスト、本県中学生全国平均を全て下回る」という見出しで大きく報道されていました。学力についてはさまざまな論議があり、今までも戦後の基礎学力論、一九九一年学習指導要領の新学力観、そして生きる力、今では学力テストだけではなく、生徒の作品や学習活動の観察結果、ディベート力等も学力としての対象になることも論議され、現在実施されている全国学力・学習状況調査の結果だけに一喜一憂することは本質を見誤ることも指摘されております。 そのような立場から、以下伺います。 全国学力・学習状況調査の実施目的は何か。 第二に、本市の現状について、ここ五年間の調査の結果をどう評価しているか。 第三、授業で過去の問題を繰り返し実施しているような実態はないか、調査したことはないのか。 第四、課題についてどう認識しているのか。 第五、今後の対応として、教育条件整備の責任ある行政課題は何か。 第六、結果の公表についてはどのような見解か、実態はどうか、それぞれお示しください。 次に、パークゴルフ場整備事業について伺います。 パークゴルフ場整備事業は、本年度の新規事業として、約一千五百万円が計上され、事業が進められています。 本市においても、年間七万人程度の利用者数も見込まれるなど、市民にとっても関心の高い事業となっています。 そこで、第一に、本年度策定予定の基本計画案の策定状況とパブリックコメント実施に当たっては、候補地を絞り込む必要があると推察いたしますが、候補地を絞り込んでおられるのであればお示しください。 第二に、今後のスケジュールについてお示しください。 次に、交通事業について伺います。 第二次鹿児島市交通事業経営健全化計画の計画期間は、経営審議会からの答申や協議の場の設置の要請など、一定の時間を要することを踏まえ、三年間と設定したと仄聞しております。 前計画の五年間に比べ、三年間と期間も短く、スピード感を要することから幾つか伺ってまいります。 第一に、第二次経営健全化計画の現時点における主な新規及び拡充の施策の進捗状況を示してください。 次に、計画と管理の受委託契約との関係について伺います。 第一に、計画期間は三年間、契約は五年ですが、契約期間中においても金額等の契約変更は可能なのか。 第二に、北営業所のダイヤは見直したのか。今後予定されているのか。 第三に、ダイヤ見直しにより経費縮減の効果と市民への周知をどう考えているのか。 第四、管理の受委託契約を見直し、経費縮減につなげるべきと考えるがどうか。 第五、管理の受委託契約の今以上の拡大はないと理解してよいかお答えください。 次に、電車・バスの事故について伺います。 第一、過去三年間の電車及び直営・委託別のバスの事故の発生件数。 第二、発生原因は局側か相手側か、人為的ミスか構造的なものか示してください。 第三、ソフト面の対策として、局内の研修状況はどうなっているのか。 第四、ハード面の対策として、ドライブレコーダーの取りつけ状況はどうなっているのか。 第五、中洲通電停付近で発生した電車脱線は、ポイントが原因とされています。同様なポイントが幾つあり、どのように改修するのか示してください。 第六に、一層の安全運行のための各種施策の考え方を示してください。 次に、上下水道事業について伺います。 検針及び料金徴収等業務委託について伺います。 平成二十九年第一回定例会において、二十九年度から三十四年度までの限度額二十億九千五百二十万円の債務負担行為が設定され、いよいよ今年度、公募型プロポーザル方式で決定されることから、以下、幾つか伺ってまいります。 第一、そもそも、検針業務等は現在委託しているわけですが、それを大規模な委託にするようですので、背景や理由、目的について改めて示してください。 第二に、現在の検針業務等の委託についてどのように検証しているのか、課題はなかったのかお示しください。 第三に、今回の業務委託の範囲と、現在そこにかかわっている局職員の処遇、市民サービス低下の懸念や個人情報の管理などどのように考えているのかお示しください。 第四に、公開されている募集では、申し込みの締め切りが八月四日、参加資格審査結果を通知し、八月下旬に説明会となっていますが、何社が参加しているのか。また、いつごろ誰がどのように決定するのか、具体的なスケジュールも含めて示してください。 第五に、公募型プロポーザル方式ですから、提案内容や決定理由など、透明性の確保の観点から公開すべきと思いますが、考え方を示してください。 次に、船舶事業について伺います。 平成二十九年度は、純損失を予算計上せざるを得ない厳しい経営環境のもとでスタートいたしました。一方で、観光統計で見ると、観光客数の増加が示されていますが、その傾向が船舶事業の収支にもあらわれているものか伺うものです。 第一に、二十八年度に比較して、車両航送数並びに輸送人員について、観光客を初め増加傾向があらわれているものか、それぞれ具体的に示してください。 第二に、納涼観光船の運航期間を短縮した結果をどのように分析しているのか示してください。 第三に、よりみちクルーズ船など、クルーズ、貸し切り船の状況をどのように分析し、今後どのようにPRしていくのか示してください。 第四、桜島港側のフェリーターミナル及び第二、第三バースの完成時期はいつごろか。完成するとバリアフリーとなると考えますがどうか。 一方で、鹿児島港側のフェリーターミナルは、建物自体はバリアフリーですが、バースはフェリーの二階車両甲板にしかつながらず、例えば車椅子の方がエレベーターのない第十五、第十六櫻島丸の客室に行くためには、船員の方が抱えて階段を上っているのが現状で、バリアフリーと呼ぶにはほど遠いと思います。この現状を踏まえ、鹿児島港側のフェリーターミナルのバース改修を早急に県へ要請すべきと考えますが、見解をお聞かせください。 以上、二回目の質問といたします。 それぞれ答弁を求めます。 ◎副市長(松山芳英君) 船舶事業についてお答えいたします。 平成二十九年四月から七月までについて、前年度の比較で申し上げますと、車両台数は一〇四・七%、旅客人数は一一〇・四%、また、観光客向けの共通利用券「キュート」の販売収益は二二三・九%とそれぞれ増となっております。 桜島納涼観光船につきましては、今年度から八月限定運航としております。台風の影響等による運休もあり、二十六日間の運航で、乗船者数は前年度に比べ約四千人減の一万六千五百九人となっておりますが、一日当たりでは百人以上上回ったことから、効率的な運航になったものと考えております。 よりみちクルーズにつきましては、LCCの就航や海外クルーズ船の寄港などにより、利用される外国人観光客は増加しているようであります。また、貸し切り船については、今年度から納涼船期間中の運航を行っておりませんが、前年度と同程度の件数を確保できているところであります。今後も引き続き、県内外での誘致活動やSNSなどでの情報発信に努めるとともに、観光交流局など、関係部署・団体と連携しながら利用促進を図ってまいりたいと考えております。 次に、新たなフェリーターミナルにつきましては、平成三十年三月末に完成予定であり、第二、第三バースについては、三十二年三月末の完成を予定しております。整備後の施設はエレベーターなどの設置やターミナル三階から船舶客室へ直接乗船できる人道橋の整備を行うことでバリアフリー化が図られるものと考えております。 最後に、鹿児島港ターミナル施設のバース等の改修につきましては、バリアフリー化の観点から、今後とも管理者である県に改修の要請を行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎消防局長(中薗正人君) お答えいたします。 本市の高層建築物の棟数は、平成二十九年四月一日現在で五百五十九棟で、そのうちマンションは三百五十三棟でございます。 立入検査は、消防法第四条の規定に基づき、防火対象物の位置、構造、設備や管理の状況について実施しており、消防職員二名以上で、消防法令違反のあるものは年一回以上、これ以外のものは一年から五年の間で行っております。 次に、違反の状況は、二十九年四月一日現在、高層マンション三百五十三棟のうち百六十五棟、四六・七%の違反率となっております。 主な内容と件数は、消防訓練の未実施が百五件、消防用設備等点検結果の未報告が三十六件、消防計画の未作成が二十一件、防火管理者の未選任が二十件となっております。 今までの指導状況は、マンションの関係者に対し、消防訓練の実施や防火管理の資格取得の督励を行うなど助成指導を行い改善を進めてきたところでございます。今後におきましても、防火管理対策について粘り強い指導を行い、さらなる防火安全性の向上を図ってまいりたいと考えております。 次に、ドクターカーの運用拡大については、八月における日曜・祝日のドクターカー出場は、五日間で十八件、一日当たり三・六件で、これまでの平日の出場と同程度となっております。 以上でございます。
    ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 全国学力・学習状況調査の目的は、義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図るとともに、学校における児童生徒への指導の充実や学習状況の改善等に役立てること、さらに、そのような取り組みを通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立することであります。 全国学力調査の平均正答率のこの五年間の結果は、小学校国語AB、算数AB、中学校国語AB、数学ABのいずれにおいても県を上回っており、全国との比較におきましては、年度により全国をやや下回る教科が見られるものの、おおむね上回っている状況にあります。今後とも学習状況調査の結果も踏まえ、各種研修会の充実や各学校における指導改善に生かしていく必要があると考えております。 過去の問題の取り扱いにつきましては、調査を行ったことはございませんが、全国調査本来の目的から外れ、結果のみを重視したドリル的な扱いをすることのないようこれまで指導してきているところです。 全国の結果との比較におきまして、小学校国語B、活用に関する問題でやや下回る結果となりました。今後、国語A、知識に関する問題や算数・数学も含め、知識、活用の両面から課題を分析し、それを解決するため、具体的な学習指導例を紹介するなどして、学力向上への取り組みをさらに充実する必要があると考えております。 教育条件整備の取り組み例としましては、学習支援員の配置や先進校との教員交流、タブレット端末の整備等があるようでございます。本市としましては、学力向上を初めとする学校教育の諸課題に取り組むために、教員の資質向上を図るとともに、教育環境の充実に努めてまいりたいと考えております。 各学校の結果の公表につきましては、国語、算数・数学ごとに全国を一〇〇とし、それに対する市と各学校の割合をレーダーチャートであらわしたものと、各学校の課題に対する改善に向けた授業や家庭学習の対応策を記載したものを学校だよりやホームページなどで公表するよう指導しております。今後も序列化や過度な競争が生じないようにするという文部科学省の配慮事項に基づき、各学校を指導してまいりたいと考えております 次に、パークゴルフ場の整備につきましては、平成二十八年度の可能性調査で候補地とされました、かごしま健康の森公園、都市農業センター、四元工業団地につきまして、整備可能なホール数、想定事業費、交通アクセスなどを比較検討し、庁内に設置しましたパークゴルフ場整備検討委員会におきまして、かごしま健康の森公園としたところで、現在、基本計画素案の策定を進めております。 今後のスケジュールにつきましては、年内を目途に基本計画素案の検討・策定を行い、その後、パブリックコメント手続を実施し、本年度中に基本計画を策定することとしております。 以上でございます。 ◎交通局長(鞍掛貞之君) 交通事業についてお答えいたします。 第二次経営健全化計画に掲げた主な新規施策等について、現時点での進捗状況でございますが、リフトつき貸し切り観光バスの導入につきましては、本年六月に入札契約を行っており、三十一年度末に納入予定となっております。また、市電の全線利用など、新たな定期券制度の創設等につきましては、来年一月の販売開始を目指し、認可に係る協議を国との間で進めているところでございます。 次に、バス路線に係る管理の受委託につきましては、委託料の金額等の変更は契約書の中で双方の協議により可能となっております。 北営業所管内の路線につきましては、二十四年度の受委託開始以降、一部路線について局舎移転や運行状況に対応したダイヤの見直しを行っております。また、本年十月には、国道三号を運行する系統について、渋滞による遅延解消や利用者減等に対応するため、運行本数を削減するとともに、効率的な運行のために、経路の一部を見直すなどダイヤ改正を実施することにしており、これらのことによって運行経費の縮減を図りたいと考えております。 利用者に対しましては、対象路線を走る車両やバス停にお知らせ文を掲示するほか、市民のひろばやホームページ、フェイスブック等を活用して十分な周知を図ってまいりたいと考えております。 今回の受委託に係るダイヤ見直しにつきましては、現在、運行を委託している路線の中で、委託の割合をふやして、委託に係る業務量を据え置くことにより、委託料は減額しないことにしたいと考えております。委託の割合をふやすことにより、局職員の時間外勤務手当の減による経費縮減が図られ、労働環境の改善につながるものと考えております。 現時点におきましては、新たな路線を委託することは考えていないところでございます。 次に、二十八年度まで三カ年の事故発生件数を順に申し上げますと、電車は、五十五、四十九、三十三で、バスは、直営、四十六、三十九、三十七、委託、四十七、三十七、三十一でございます。 事故の原因でございますが、電車はほとんどが軌道敷内への右折進入車両による接触など相手側に起因するもので、その他は乗降や発進の際の運転士の安全確認不足などでございます。バスにつきましては、電車と同様に、運転士の安全確認不足のほか、バス停や交差点における相手車両からの接触、追突などでございます。 局内における安全運転や事故防止に関する研修につきましては、外部講師による安全教育や職員による添乗指導のほか、交通安全週間等に合わせた全乗務員への研修などを実施しております。 ドライブレコーダーにつきましては、電車は全ての車両に設置済みであり、バスは現在約半数が未設置でございますが、本年度末までに全車両への設置を完了する予定でございます。 中洲通電車停留場にある分岐器、いわゆるポイントと同じ構造のものは十三カ所あります。今回の事故原因が主として老朽化によるものであったことから、日常の点検を強化するとともに、ポイント設備を計画的に更新するなど再発防止に努めてまいりたいと考えております。 最後に、一層の安全運行を推進するため、安全運転に関する職員研修の充実や全車両へのドライブレコーダーの整備及び積極的活用、老朽化した軌道や架線の設備更新など、第二次経営健全化計画に定めた各種施策の実施に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎水道局長(秋野博臣君) 本市の上下水道事業は、水需要が減少傾向にある中で、施設の老朽化に伴う更新費用の増加が見込まれるなど、厳しい経営環境に置かれております。このため、お客様サービスの向上や事業運営の効率化、経費の縮減が図られる業務について民間委託を推進し、より効率的な経営に取り組んでおります。今回計画している検針及び料金徴収等業務についても同様の効果が見込めること、また、既に多くの都市で同様な取り組みが進んでいることなどから包括委託を行うものでございます。 現在の検針業務等は定例検針に基づく調定、転居精算による現地検針に基づく随時調定等を平成二十年度から法人委託しており、検針業務の課題であった検針員の確保難が解消されたほか、使用開始、使用中止の窓口の一本化や経費縮減などの効果もあり、おおむね順調に遂行されていると考えております。 今回の業務委託では、今までの検針業務、転居精算業務等に加え、お客様料金センターを設置し、窓口業務の一元化と営業時間の延長を行うとともに、検針、調定業務から、収納、滞納整理業務までの一本化などを行うこととしております。委託後、その業務に従事していた職員は、担当がえや人事異動などを行うことになります。 個人情報の管理につきましては、情報セキュリティー、コンプライアンス体制の評価をプロポーザル方式による審査の重要な一項目としていることから万全な管理体制が確保されるものと考えております。 参加事業者は二者でございましたが、九月八日に一者からプロポーザル参加辞退届が提出されたところでございます。今後のスケジュールにつきましては、十月上旬にプレゼンテーションとヒアリングを実施し、局内職員で構成する審査会で十月下旬に決定、十一月下旬に契約を締結する予定としております。 プロポーザルの提案内容につきましては、応募企業が独自に構築した業務のノウハウ等の情報が具体的に記載されていることから公開しないこととしておりますが、決定の理由については、業務提案審査表及び項目ごとの配点を公開することにより透明性の確保が図られるものと考えております。 以上でございます。 ◎病院事務局長(有村隆生君) お答えいたします。 ドクターカーの運用拡大に関してございますが、救命救急センター全体の救急医と看護師の実人員について、拡充時点の平成二十八年二月と二十九年八月を比較いたしますと、救急医は九人から十二人に、看護師は二十三人から二十六人にそれぞれ三人増員しているところでございます。 ドクターカーの二十四時間体制に必要な人員を試算しますと、少なくとも、医師三人、看護師五人程度の増員が必要であると考えております。 二十四時間体制の移行時期につきましては現時点では申し上げられませんが、ドクターカーの運用拡大を含めた救命救急センター全体の診療体制の充実に向け、引き続き各面から救急医の確保に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中原ちから議員 登壇] ◆(中原ちから議員) それぞれ答弁いただきました。 高層建築物の防火対策については、十五階建て以上のマンションが三百五十三棟もあることにびっくりいたしました。さらに、消防法違反が四六・七%、百六十五棟もあることにも驚きました。防火訓練の未実施や消防計画の未作成等基本的な事項が守られていないようです。今後粘り強い指導をするとのことですので、その成果を期待しておきます。 ドクターカーの運用拡大については、八月六日からの運用拡大では、救急医、看護師ともに三人の増で、日曜・祝日の出場はほぼ平日と変わらないことが明らかになりました。二十四時間体制には、医師三人、看護師五人程度が必要とのこと、大変でしょうが確保への格段の御努力を要請しておきます。 全国学力・学習状況調査については、この調査の目的は、文科省の通知にあるように、あくまで「教育施策及び教育指導の成果と課題の検証や、その改善に役立てる」ことにあるわけですので、その趣旨に沿った実施と対応を要請しておきます。過去の問題を繰り返し実施したり、結果の公表の仕方を間違うと、新たな問題が生じることは指摘しておきます。 パークゴルフ場整備事業については、パークゴルフ場はかごしま健康の森公園にされるということ、市民の方々の期待も大きいですので、市民の方々が使いやすい施設となるよう要望しておきます。 交通事業について答弁いただきました。 管理の受委託については、契約期間中においても金額等の契約変更は可能なようです。北営業所のダイヤ見直しに伴い、委託割合をふやして、委託料の減額をしないとする答弁は、理由はともかく新たな路線を委託することはないとの答弁と矛盾すると指摘しておきます。 上下水道事業の検針及び料金徴収等業務委託については、当初予算に債務負担行為が設定されていたとはいえ、議会への説明が十分だったのか疑問が残るところです。結果として、一社による公募型プロポーザル方式ですから、透明性の確保の観点から、可能な限り公開すべきです。また、かかわってくる局職員の処遇や個人情報の管理など一層留意していただくよう要望しておきます。 船舶事業の収支については、車両航走数並びに輸送人員など改善の兆しがあるようですので、引き続き、観光交流局等と連携を図りながら進めてください。 また、鹿児島港側のフェリーターミナルのバース改修については、三年後には全国障害者スポーツ大会なども控えていることから、早急に着工するよう強く県への要望をお願いいたします。 以上をもちまして、社民・市民フォーラムを代表しての質疑の全てを終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、中原ちから議員の代表質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時四十九分 休 憩            ─────────────────              午 後 零時五十九分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、井上 剛議員。   [井上 剛議員 登壇](拍手) ◆(井上剛議員) 平成二十九年第三回鹿児島市議会定例会に当たり、私は、自民みらいを代表して質疑を行ってまいります。 割愛する項目がありますことを御了承ください。 その前に、この夏の九州北部豪雨災害などの自然災害や、さきの本市における不慮の事故等でお亡くなりになった方々に心から哀悼の意を表し、御遺族の方にお悔やみ申し上げるとともに、被害に遭われた方々、今なお避難を余儀なくされている方々に衷心よりお見舞い申し上げます。 それでは、まず、森市長の政治姿勢についてお尋ねします。 なお、国会やさまざまな場で十分な議論が行われることは当たり前のことであり、政治家としての森市長の基本的な認識や見解を伺いたいと思います。率直な答弁を求めます。 第一に、憲法改正について伺います。 安倍晋三総理大臣は、ことし五月の民間団体が主催した会合で、自民党総裁として、党是である憲法改正について、みずからの考えを披瀝した上で憲法改正を行い、平成三十二年の施行を目指したいと表明しました。 その内容は、自衛隊の明文化や教育無償化等であり、さきの内閣改造の際の記者会見では、スケジュールありきではないとしたものの、国会の憲法審査会において精力的な議論が重ねられることを期待しております。 この憲法改正については、自民党だけではなく、民進党に所属していた細野豪志氏が教育を受ける権利や緊急時の立憲主義の確立、自律分散型の国家等に関する私案を発表し、また、日本維新の会も教育無償化や統治機構改革、憲法裁判所の設置に関する改正案を公表するなど、各面から議論が活発になってきています。 森市長は、これまでの本会議質疑において、国会が発議し、国民の過半数が賛同するような憲法改正について賛同する答弁をされています。今後は、国民の代表から成る国会で熟議が展開され、国民投票にかけられると考えますが、現在、自民党内で議論が行われている憲法改正の大きな課題になっている、一、自衛隊、二、教育無償化、三、緊急事態条項、四、参議院議員選挙の合区解消の四点の憲法での明文化、位置づけについて、私たちは基本的に賛成の立場ですが、森市長としてはどのような見解をお持ちか率直に答弁ください。 第二に、本市の成長を高めることについて伺います。 今、鹿児島市民が話題にしていることといえば、野村総合研究所がことし七月に発表した成長可能性に関する都市ランキングについてです。国内百都市を対象に、今後の成長性を左右する産業創発力の現状及び将来のポテンシャルを分析した成長可能性都市ランキングにおいて、我が鹿児島市は、総合ランキングでは第五位、そして、今後の伸び代の大きさでは第二位という結果となり、国内有数の成長可能性のある都市として評価されたことに、多くの市民が勇気づけられました。 報告書では、本市について、「地域の共助精神、コミュニティーの成熟、活気ある雰囲気、街への誇りなどの評価が高く、住民にとってQOLが高いまちである。また、外部人材の受け入れや多様性への寛容度でも高い評価となっている。一方、経済基盤、主要企業の存在や人材の集積の面では平均を下回る結果となっている。つまり、ポテンシャルは高いものの、それを実際のビジネスの集積に生かせていないのが現状であり、ポテンシャルをビジネスの誘致・創出につなげていく仕組みが必要と言える」と評しています。 そこで、この野村総合研究所の分析報告を受けた森市長の率直な思いをお示しください。 また、この分析結果を本市の成長に今後どう生かすのか、どのようなローカルハブを目指すのか見解をお示しください。 このことと関連して質疑を続けますが、我が会派は、本市の成長力を高めるために、観光交流施策の充実が不可欠との立場でこれまで質疑を重ねてまいりました。森市長も同じ思いで施策展開を重ねておられます。 そこで改めて伺いますが、今後、力を入れる観光交流をどう盛り上げていくのか改めてお示しください。 また、特に二点伺いますが、大型クルーズ船寄港対応の充実について、鹿児島港では、マリンポートかごしまにおいて、十六万トン級のクルーズ船寄港の準備を進めていますが、全国においては、近々日本に寄港する二十二万トン級のクルーズ船への対応を図りつつあります。本市においても、いち早く同様の対応を図るよう県に申し入れるべきと考えますが、見解をお示しください。 さらに、経済効果も大きく、稼ぐ観光にうってつけのMICEの開催・誘致への対応も本市はおくれていると認識していますが、施策充実への見解をお示しください。 ところで、本市の成長を高めるためには、働き手の不足という課題解決が不可欠だと認識しています。保育士や介護士の不足のみならず、さまざまな分野での働き手不足は、本市の大きな課題になりつつあります。 そこで、この働き手不足への対応をどのように図っていかれるのか、改めて見解をお示しください。 次に、都市のスポンジ化防止について伺います。 この言葉は、全国で空き家や空き地がふえて十分に利用されていない空間が地域内で広く点在する状態を表現したものですが、本市においても、そのような現象が顕在化しています。このような状態が広がり時間が経ちますと、経済、生活環境及び治安の悪化につながり、本市の財政にも悪影響を及ぼすことが懸念されます。 そこで、この都市のスポンジ化防止に対する見解をお示しください。 本市の成長を高めることの最後に、東京一極集中是正について伺います。 東京を中心とした首都圏への人口の集中、東京一極集中がとまりません。総人口の四分の一以上を首都圏だけで占め、いまだに人口が増加し、ひとり勝ちの状況です。この克服のため、国を挙げて地方創生に取り組んでいますが、まだその成果は十分に出ていません。経済合理性で考えると、東京一極集中は理にかなっているという意見もあることは承知していますが、首都直下型地震等の自然災害や北朝鮮等外国によるミサイル攻撃の標的になっている可能性も指摘されている首都圏のみの人口の集中は少子化の要因になっているという指摘とあわせ、我が国の成長力を弱めるのではないかと考えます。 さきの野村総合研究所の成長可能性の報告書では、地方創生に成功しているドイツの事例を取り上げ、ローカルハブの存在を指摘していますが、本市がローカルハブになるためにも東京一極集中の是正は喫緊の課題だと考えます。 そこで、このことに対して、より具体的にどのようなアプローチや解決策が必要と考えるのか、森市長の見解をお示しください。 第三に、医療・福祉・教育の諸課題への対応について伺います。 まず、飲食店等における受動喫煙対策について伺いますが、このことについては、東京オリンピック等を開催する我が国としても、その対策の充実は世界との約束であり、本市においてもこれまで以上の充実が求められます。特に飲食店での受動喫煙対策は喫緊の課題であり、これはお客だけではなく、従業員の健康にも直結することであり、言いたくても言えない市民の皆さんの利益を守ることも行政に課せられた大きな使命であると考えます。 そこで、飲食店等における本市の受動喫煙対策の充実に対する森市長の見解をお示しください。 次に、ユニバーサルデザインのまちづくりや仕組み構築について伺います。 先般、ある市民の方から相談がありました。それは、知り合いの高齢者がグラウンドゴルフの最中に公園のトイレを利用したところ、立てなくなり、しゃがみ込んだままとなり、しばらく周囲に気づかれずに大変な思いをした事件があったとのことでした。早速当局に相談し、その公園のトイレには手すりを設置していただきましたが、全市的な設置については、裏づけがなく、予算の制約もあり設置が難しいとのことでした。しかしながら、高齢社会が進行する今日、そのことも念頭に置いてユニバーサルなまちづくり、仕組みを構築する必要があると感じました。 県の福祉のまちづくり条例や本市の福祉環境整備指針などをもとに、福祉分野においては、例えば高齢者保健福祉・介護保険事業計画や障害者計画など、個別の計画でバリアフリー化をうたい施策展開を図っていますが、本市の福祉環境整備指針も平成八年の策定であり、時代に合わせて総合的に見直す必要があると考えます。日常生活全般において、高齢者や障害者、子供や妊婦など社会的弱者と言われる方々への配慮や快適な生活、生きがいを持てる仕組みなど、ユニバーサルなまちづくりが求められています。本市においても、例えば公園に健康遊具を設置してきた事例があります。 そこで、本市において、社会的弱者に配慮したユニバーサルデザインのプラン策定など、総合的にユニバーサルデザインのまちづくりや仕組みを進めることについての見解をお聞かせください。 次に、子供の貧困及び児童虐待への対応充実について伺います。 本市でも、このことについては、森市長が特に熱い気持ちを持ち取り組みを進めておられますが、息の長い課題として今後もあらゆる対策を立てながら鹿児島市の子供たちを市民全員で守り育てていく必要があります。 そこで、本市の子供の貧困及び児童虐待への今後の本市の対応充実について、改めて森市長の見解をお示しください。 次に、同居・近居を誘導する政策展開について伺います。 本市は、中核市の中でも大家族の比率が少ない都市であり、核家族や単身世帯に依拠する都市となっています。このことは、公助への過度の依存による財政負担の増大や少子化の一つの要因にもつながると考えられることから、家族の同居及び近居を誘導することも必要との観点から、これまで質疑を行ってきました。他都市においては、同居及び近居を誘導する施策展開を行っている事例も出てきています。 そこで改めて、同居・近居を誘導する政策展開について、森市長の見解をお示しください。 第四に、危機管理、環境政策について伺います。 これまで森市長の三大重点分野としては、観光、子育て、環境ではないかと感じていましたが、平成二十九年度予算から環境よりも危機管理分野にシフトが見られ、観光、子育て、危機管理が森市長の三大重点分野ではないかと認識しています。 申すまでもなく、東日本大震災以降、我が国は地震が活発化する時期に入ったのではないかとも指摘され、熊本地震やさきの本市での地震など、震災のリスクが高まっていることや桜島大爆発、豪雨災害、原子力災害など防災や減災、危機管理への対応が重要になってきていることを多くの市民も感じています。市民の生命・財産を守るのが政治の要諦です。 そこで、以下二点伺います。 第一点、防災・減災、危機管理に関する森市長の基本的見解をお示しください。 第二点、危機管理や環境政策全般に大きな影響を及ぼしているものは地球温暖化の進行だと考えられています。その要因として、温室効果ガスの増加が指摘されており、国際的にその排出抑制に取り組んでいますが、十分な結果を生み出していない現状があります。本市も同様に目標を立て抑制に取り組んでいますが、むしろ温室効果ガス排出が増加しています。 そこで、危機管理や環境政策全般に大きな影響を及ぼすこの温室効果ガス削減等地球温暖化防止策充実への森市長の見解をお示しください。 第五に、西郷隆盛の靖国神社への合祀について伺います。 このことについては、亀井静香代議士を中心に超党派で動きを進めており、地元自治体としても無視できない出来事です。賊軍の汚名を着せられた西郷さんの靖国神社への合祀は、汚名返上の機会にもなると言われています。 そこで、このことに対する森市長の見解をお示しください。 第六に、三反園 訓鹿児島県知事についてです。 三反園知事がチェンジを合い言葉に、昨年の県知事選挙を勝ち抜き一年が過ぎました。初の民間出身の知事として県民の期待も大きく、鹿児島県原子力安全・避難計画等防災専門委員会の設置や女性副知事の誕生、活発なトップセールスの展開など、選挙公約に基づいた施策を着実に進めつつある一方、財政的な制約から限定的な施策にとどまっていると見られるものもあり、さまざまな評価があります。 本市は、サッカースタジアムの整備やウオーターフロント地区の整備、観光路面電車の延伸、鹿児島中央駅西口の開発など、県と連携し、まちづくり等を進める必要があるのは言うまでもなく、森市長と三反園知事が胸襟を開いて意見を出し合い、鹿児島市及び県全体の発展のために協力して物事を進めてほしいというのが多くの市民の願いではないでしょうか。 そこで伺いますが、三反園知事への評価と連携の現状と成果、課題について、森市長の認識をお示しください。 第七に、鹿児島市の未来年表作成について伺います。 現在、ひそかにベストセラーとなっているのが、河合雅司氏による「未来の年表 人口減少日本でこれから起きること」という本です。人口の動態予測を踏まえ、我が国の未来を年表方式でわかりやすく説明しています。 そこで、本市でも専門家の知恵もかりながら、現在の人口予測において、本市で今後どのようなことが起きるのか、まさに本市の未来年表を作成してはいかがかと考えますが、見解をお示しください。 以上、森市長の答弁を求めます。 次に、民間活力のさらなる活用についてお尋ねします。 本市は、平成二十九年度から三十三年度までの五年間となる第六次行政改革大綱を策定し、計画に基づき行財政改革の推進に取り組んでいます。その中でも私どもは、特に、民間活力の活用に注目し質疑を重ねてまいりました。民間の力をかりながら、質の高いサービスの展開やコスト削減により効果的な行政運営を行う必要があります。 そこで以下伺います。 第一点、本市における民間活力の活用の意義を改めてお示しください。 第二点、大綱の中の給食調理業務の委託拡大について伺いますが、まず、これまでの実施の評価をお示しください。 次に、実施校を一校から三校へ委託の拡大を行う理由や数値目標の根拠をお示しください。 第三点、さらなる民間活力の活用について、特に保育業務、ごみ収集業務、学校給食業務、バス運転業務等について伺いますが、第一、公務員数と官民の事業費等の割合。 第二、公務員の年間給与額。最高額、平均額と民間との比較。 第三、これらの業務の官民の給与格差是正への見解。 第四、これらの業務の今後のさらなる民間活力の活用に対する見解。 以上、答弁ください。 第四点、最後に、全国において窓口業務の委託が進むなど、さまざまな民間活力の活用が進められています。本市の民間活力のさらなる活用への見解をお示しください。 次に、議員定数削減についてお尋ねします。 この件についても、これまで本会議や委員会でさまざまな質疑や提案を重ねてきた経過がありますが、市民からも大いに注目されている事案であり、森市長も市政における大きな案件であり、議会において各面から十分に議論を行ってほしいとの認識でした。今任期中に一定の結論を得る必要があると考えています。 そこで、以下二点伺います。 第一点、平成二十七年度の包括外部監査の結果報告書において、議員定数に関して包括外部監査人の意見が示されていますが、その内容とその結論に至った根拠をお示しください。 第二点、政令指定都市の議員定数で、本市議会より定数が少ない都市名とその定数をお示しください。 第三点、適正な数の議員定数を市民は求めています。政令指定都市の議員定数より、中核市である本市の議員定数が多いことに多くの市民から削減を求める意見が寄せられています。本市の議員定数削減に対する本市の見解をお示しください。 次に、用語「ジェンダー・フリー」と正しい男女共同参画政策のあり方についてお尋ねします。 本市は、平成十三年一月三十日、男女共同参画都市かごしま宣言を行いました。この宣言の二項目めには、「性別による固定的役割分担意識を改め、男女の不均衡な制度・慣行を見直し、ジェンダー・フリーな社会をめざします」と明記されました。また、翌平成十四年三月に策定された第一次鹿児島市男女共同参画計画の基本目標Ⅱには、「性別による固定的な役割分担意識のないジェンダー・フリーな社会」という形で使われましたし、施策の方向(二)には、「ジェンダー・フリーを目指した教育・学習の推進」を掲げました。ここで、まず申し上げなければならないことは、ジェンダー・フリーなる言葉は造語であるということです。 一方、ジェンダーは、自然界のセックスとは別種の社会慣習の中でつくり上げられた男性像や女性像であり、この社会的性別をジェンダーと呼んでいます。しかし、このジェンダーの概念は、往々にして中立的・客観的な意味での社会的・文化的性別という概念とは異なり、男が上で女は下、男が支配し女が従うといった一方的な支配関係として捉える中で、性別役割分業を階級構造とみなして、一種の階級闘争に似た古い概念で用いられます。したがって、この種のジェンダー・フリー派は、男らしさ、女らしさを否定して、例えば端午の節句やひな祭り等の伝統文化を否定する等の傾向さえ見られます。このことがさまざまな弊害を生み、正しい男女共同参画政策に混乱をもたらした多くの事実に鑑み、政府見解も徐々に変化しました。我々の住む鹿児島市にあっては、このような不自然な男女関係思想に支配されることがあってはなりません。 そこで、まず伺います。 今述べたようなジェンダー・フリーの概念がいまだに存在すること及びその用語がもたらすさまざまな弊害についてどのような認識を持っているか、当局の見解を求めます。 ところで、平成十六年四月六日、内閣府男女共同参画局から、ジェンダー・フリーという言葉を使用する場合は、「地方公共団体において、差別をなくすという意味で、定義を明らかにして使用しているものについては、問題ないと考えております」という事務連絡がありました。 ついては伺います。 まず、この事務連絡が行われたのは、ジェンダー・フリーという言葉がさまざまな弊害をもたらし、一定の定義づけのもとに使用されない限り、政策遂行上多くの混乱をもたらすことを考えての措置であったと解されるが、それでよいか。 また、本市は、この事務連絡を受けて、その言葉の意味を性別にかかわりなく、個性と能力を十分に発揮することができると定義したものと考えるがそれでよいか。また、そう定義した時期を示してください。 以上、答弁願います。 ところが、早くも平成十八年一月三十一日には、新たな事務連絡があり、「ジェンダー・フリーについては、この用語をめぐる誤解や混乱を解消するため、地方公共団体においても、今後この用語は使用しないことが適切と考えます」との方針が示されました。要するに定義づけして使用するのもよろしくないとの見解です。よほどの不都合があったのでしょう。 そこで伺いますが、本市は平成十九年三月、第一次鹿児島市男女共同参画計画の改訂に当たって、その基本目標Ⅱと施策の方向(二)で「ジェンダー・フリー」を「男女共同参画の視点に立った」に書きかえました。ついては、これらの措置は、平成十八年の内閣府男女共同参画局の事務連絡に呼応するものと解釈するがそれでよいか。 また、もしそうなら、なぜジェンダー・フリーを本市の定義である「性別にかかわりなく、個性と能力を十分に発揮することができる」と書きかえなかったのか。 さらに、またその措置によって、本市の男女共同参画に係る書面等には、男女共同参画都市かごしま宣言を除き、ジェンダー・フリーという言葉は一切使われていないと考えてよいか。 以上、答弁願います。 さて、その上で伺いますが、既に死語と化したジェンダー・フリーという言葉は、今なお男女共同参画都市かごしま宣言の中に生きています。平成十八年の内閣府の方針に呼応して、第一次鹿児島市男女共同参画計画からその言葉を削除したのであれば、宣言でも同様の措置をとるべきです。男女共同参画推進課では、宣言には歴史的重みがあるので簡単には変えがたいとの認識のようですが、平成二十六年に、当局は宣言文の末尾に別枠を設けて、「「ジェンダー・フリー」は「性別にかかわりなく、個性と能力を十分に発揮することができる」という意味で使用している」という注釈を加えました。そのときをもって宣言文は変容したのです。その一方で、サンエールかごしまの碑文にはその注釈はありません。宣言文に統一性がなく、これは行政当局の混乱を示しますが、これに対する当局の見解を求めます。 また、まじめで善良な鹿児島市民は、サンエールかごしまの碑文を見て、死語と化したジェンダー・フリーを含む宣言文を真剣に読むことになります。市民に対して不誠実と言えないでしょうか。ジェンダー・フリーという文言は削除すべきと考えますが、見解をお聞かせください。 御答弁願います。 ここで、最後に、市長に伺います。 男女共同参画社会政策のあり方については、男女本来の姿をしっかりと念頭しなければなりません。そもそも、天地の創造主たる全能の神は、何ゆえに姿形や運動能力、心のありよう、そして子供を産み育てる力といった、かくも役割の異なる男、女二種類の人間をつくりたもうたか。それは、それぞれに持てる特質を最大限に生かして種の保存をもたらす最適の仕組みをお考えになったからです。私どもは、不自然な男女共同参画社会政策には反対です。男女が無理のない流れの中で、互いに相手を気づかい、尊重しながら、協力して家庭や社会を盛り上げる、自然に根づいた協力関係こそが基本であると考えます。 これまで我が国は、長きにわたって男性優位の社会体制であったことは事実です。しかし、それは歴史の必然を伴ったものでした。男は外敵から家族を守り、かつ日々のなりわい確保にいそしみ、女はしっかりと家を守る風習は、そうしなければ家庭も社会も成り立たなかった。男女それぞれがその役割を果たしつつ必死で生きてきたのです。やがて社会の発達とともに、旧来の秩序は少しずつ変容しますが、そこには一定の慣性の法則が働きます。古い風習からなかなか抜け出せないのはそのせいです。男女共同参画構想は、今なお根づく不合理な社会制度や男、女のあり方を時代に応じて変容しようとする試みです。しかし、自然の摂理に反した無理は必ず失敗するし、次はその反動に耐えなければならない、無理は結局何ももたらしません。 例えば、本市の女性管理職の割合を何%にしたいという政策があるとすれば、場合によっては、女性の真の実力にげたを履かせたり、それによって真剣に職務にいそしむ力量ある男性職員の評価を相対低下させたりします。真の公正とは言えません。要するに何事も過ぎた無理はせぬものです。また、もはや死語と化したジェンダー・フリーなどという言葉も本市からなくしましょう。いかがでしょうか。男女共同参画政策のあり方は自然体でいきましょう。自然の中で相手を思いやりつつ、心豊かに健やかに生き、互いに協力し合う男女の多様なあり方こそが真の男女共同参画社会なのではないでしょうか。 以上を申し上げ、森市長のお考えをお伺いするものです。 御答弁ください。 次に、民生費の見直しについてお尋ねします。 高齢社会の進行に伴い、福祉ニーズが高まり、本市の財政面から見ますと、民生費の伸びが目立ちます。市民に対する福祉サービスの展開は、市民の幸福感を高める効果があると認識しています。しかしながら、少子高齢化がますます進行する時代にあって、増税や社会保険料の増額等、国民負担率の上昇を上回るサービス展開にはやはり限界があり、時代に合わせたメリハリのきいた支出を常に求める必要があります。 そこで今回は、本市の民生費について以下伺います。 第一点、本市の一般会計決算における民生費の推移について、ここ三十年を十年ごとにその割合でお示しください。また、そのような推移に至った理由をお示しください。 第二点、本市の平成二十九年度一般会計当初予算における民生費について、本市の単独事業及び上乗せや拡充事業の現状を件数及び金額、民生費全体における割合でそれぞれ、また合計でお示しください。 第三点、本市においては、これまで民生費の見直しをさまざまに行っていますが、その見直しの経緯と効果をお示しください。 第四点、民生費については、時代のニーズに合わせた拡充とともに、削減や市民の負担増のお願いなど、常に見直しが必要だと考えます。本市の今後の民生費の支出見直しへの見解をお示しください。 以上で、一回目の質疑といたします。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 井上 剛議員にお答えをいたします。 お触れになりました四点を憲法に明文化、位置づけることについては、憲法は我が国の最高法規であり、国家存立の基本的条件を定めた根拠法でありますことから、その改正には国民の理解が重要であり、国政の場や国民の間で幅広く、かつ十分に議論されなければならないと考えております。 私は、第五次総合計画の都市像に、「人・まち・みどり みんなで創る“豊かさ”実感都市・かごしま」を掲げ、その実現を目指し、これまで各面からの取り組みを進めてきたところでございます。 今回の野村総合研究所成長可能性都市ランキングにおきましては、人・まち・みどりそれぞれに対して高い評価がなされていると受けとめており、これまでの取り組みの成果もこの評価につながったものと考えております。 今後とも、本市の豊かな地域資源や南九州の中核都市としての強みを生かしながら、評価の低かった国際交流や経済の分野を含め、後期基本計画や地方創生総合戦略に掲げた施策の着実な推進に努めてまいりたいと考えております。 私は、観光は総合産業であり、地域経済全体に多大な効果をもたらすことが期待できる本市産業の重要な柱として位置づけております。そのため、市長就任後すぐに観光未来戦略を策定し、ハード・ソフト両面から積極的に観光振興を推進してきたところでありまして、この間、交流人口は着実に増加してきております。 今後においても、明治維新百五十周年や大河ドラマ「西郷どん」の放送、国体の開催などの追い風を生かしながら、本年度からスタートした第三期観光未来戦略に基づき、県や観光関係団体など、官民一体となって交流人口と観光消費額のさらなる拡大に着実かつ積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 マリンポートかごしまにおいては、クルーズ船の寄港が年々増加しており、現在、県が大型クルーズ船の受け入れ環境の整備を進めております。その供用開始が待たれるところでございますが、他港では、さらなる大型化も進められていることから、今回の整備による状況を踏まえ、将来的には一層の大型化にも対応できるよう県と連携してまいりたいと考えているところでございます。 MICEは、大きな経済効果を生み出すことから、昨年六月に台湾でASPAC(国際青年会議所アジア太平洋地域会議)鹿児島大会の誘致活動を行い、平成三十年の本市開催を実現するなど、積極的にMICE誘致に取り組んできているところでございます。 今後も多くの大会、会議等が本市で開催されるよう、他都市の取り組みも参考にしながら関係団体等と連携して、さらなる誘致促進に取り組んでまいりたいと考えております。 働き手不足の対応としましては、若者のミスマッチ解消のための企業との適切なマッチングや女性や高齢者など多様な人材の就労促進により人材の確保に努めるとともに、企業のITを活用した事業の効率化や省力化への支援による生産性の向上に努めているところであり、今後とも雇用対策連携協定を締結している鹿児島労働局など関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。 私は、人口減少や少子高齢化が進行する中、多様な都市機能が集約されたコンパクトで魅力あふれるまちづくりを進めていくことが極めて重要であると考えております。そのようなことから、本年三月にかごしまコンパクトなまちづくりプランを策定し、機能性の高い都市空間の形成に向けて取り組んでいるところでございます。 コンパクトなまちづくりを進めていく中で都市のスポンジ化については、さらなる都市の低密度化により生活利便性の維持が困難になっていくなどの課題が生じることから、国において対策の検討を進めておられますので、その動向を注視し対応してまいりたいと考えております。 私は、地方から東京圏への人口流出に歯どめをかけ、東京一極集中を是正するためには、国・地方が一体となって仕事と人の好循環を目指していくことが重要であると考えております。 本市といたしましては、総合戦略に掲げた各種施策を積極的に推進し、雇用の質・量両面における確保や女性の活躍の推進を図るとともに、若い世代の人材育成や移住促進、結婚から妊娠、出産、子育てまで切れ目のない支援に取り組んでいるところでございます。 また、国におきましても、来年度に向けて地方大学の振興や地域経済牽引事業の促進を初め新たな施策が検討されておりますことから、その動向も注視しながら対応してまいりたいと考えております。 飲食店等における受動喫煙防止対策についてでございますが、受動喫煙は健康被害が明らかであることから、国においては多くの人が利用する施設での喫煙を原則禁止とする健康増進法の改正を今後想定される臨時国会で目指すとされておりまして、本市といたしましても、その動向を注視してまいりたいと考えております。 また、本市においては、市内の飲食店等を対象に禁煙を実施しているお店を「たばこの煙のないお店」として認定・登録を行い対策を推進しているところでありまして、他都市に比べ、事業者・市民の方の意識の高まりが見られるところでございます。今後も、登録の積極的勧誘に努めるとともに、受動喫煙防止についての啓発を行ってまいりたいと考えております。 私は、子供の将来がその生まれ育った環境に左右されることなく、貧困が世代を超えて連鎖することのない社会を目指していくことは大変重要であると考えております。また、児童虐待につきましては、本市における虐待認定件数等が増加傾向にあり、防止策を強化する必要があると考えているところでございます。 こうしたことから、児童相談所の新設に向けた検討を始めるとともに、子どもの未来応援事業などを実施しているところでありまして、今後もこれらの課題の解決に向けて積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 私は、少子高齢化や核家族化が進行する今日においては、地域による助け合いが大変重要であると考えており、国を挙げて推進している地域包括ケアシステムの構築のほか、本市で実施しています子育て支援ネットワークなど、ともに助け合い、支え合う地域づくりを進めているところでございます。 同居・近居を誘導する政策展開については、国の動向を注視するとともに、他自治体の施策等も研究してまいりたいと考えております。 近年、国内では地震や土砂災害、火山噴火など、毎年のように自然災害による大きな被害が生じています。また、七月の九州北部豪雨災害で見られたように、雨の降り方が局地化、激甚化しており、本市においても同様の状況がいつ生じてもおかしくないものと考えております。 私は、第五次総合計画において、健やかに暮らせる安全で安心なまちを基本目標の一つに掲げ、治水対策、崖地整備等の実施や災害対策本部室の機能強化、各種団体等との協定締結、福祉避難所の運営体制の充実を図るとともに、災害が発生しても被害を最小限にとどめるためには、とりわけ自助・共助が重要であることから、市民の防災意識向上のための取り組みを進めております。今後におきましても、本市の総合的な防災力の充実に向けたハード・ソフト両面からの各種対策を積極的に推進してまいります。 近年、地球温暖化の急速な進行により、私たちはかつて経験したことがないような異常気象や自然災害に直面しており、地球温暖化対策は、本市におきましても主体的に取り組むべき喫緊の課題であると認識しています。そのため本市では、再生可能エネルギーの導入促進やエコスタイルの実践などを柱とする具体的な実行計画であります地球温暖化対策アクションプランに基づき、さまざまな施策を積極的に展開しているところでございます。今後とも、同プランの着実な推進に本市が率先して取り組むことにより、市民や事業者の自主的な取り組みにつなげ、温室効果ガスの排出抑制を図るなど、低炭素社会の構築を目指してまいりたいと考えております。 西郷南洲翁は、近代日本を築く原動力となり、公平無私の心で清廉潔白な生活を貫いた郷土の偉人であると認識しております。靖国神社への合祀につきましては、さまざまな御意見があろうかと思いますので、見解を申し上げるのは差し控えさせていただきたいと存じます。 知事におかれましては、昨年七月の知事就任以来、県民視点、現場主義の政治姿勢のもと、日々御尽力をされているものと考えております。知事とはおおむね月一回お会いして、鹿児島港本港区における県の施設整備や路面電車観光路線の新設、サッカースタジアムの整備、明治維新百五十周年事業の実施など、県・市間における喫緊の課題について協議を行っており、大河ドラマ館の建設など各面から連携した取り組みを進めているところでございます。 今後とも、県都であります本市と県が、より一層緊密に連携・協力しながら、共通認識を持ってこれらの取り組みを着実に進めることが重要であると考えております。 私は、男女は互いの人権を尊重しつつ、責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会を実現させることが、社会の多様性と活力を高める観点からも一層重要性を増していると考えております。 お触れになりましたジェンダー・フリーという用語の取り扱いについては、男女共同参画都市かごしま宣言からの削除は行わないこととしているところでございます。このことにつきましては、男女共同参画審議会の意見、国の事務連絡、市議会での議論等を踏まえ、平成二十六年に総合的に判断したところでありまして、その考えは今も変わらないところでございます。 ◎総務局長(内山薫君) お答えいたします。 民間活力の活用の意義は、人口減少・超高齢社会の進行や厳しさを増す行財政環境など、本市を取り巻く状況の変化に的確に対応するため、行政責任の確保に留意しながら、民間において対応できる分野は積極的に民間活力を活用し、効率的で健全な行財政運営の推進を図ることでございます。 保育業務等の四事業分野につきまして、二十八年度の公表値等により、市の職員数及び官と民の割合を順に申し上げますと、保育所が八十六人で、認可保育所における入所定員の割合は九対九一、ごみ収集業務が百八十三人で、収集世帯数の割合は五一対四九、学校給食業務が百四十五人で、学校数に対するセンター方式を含む委託校数の割合は五二対四八、バス運転業務が九十四人で、路線数に対する委託路線数の割合は五三対四七となっております。 職員の年間給与額について、二十八年度の公表値等により、職種別の最高額、平均額を順に申し上げますと、保育士、約七百九十五万円、五百五十万円、清掃作業員、八百六十二万円、六百二十九万円、学校給食員、七百十万円、六百二十万円、バス事業運転手、七百四万円、五百万円でございます。 次に、民間の類似職種の年間給与額及び本市との比較を申し上げますと、保育士、約二百八十万円、一・九六倍、廃棄物処理業従業員、三百九十七万円、一・五八倍、調理師、二百七十一万円、二・二九倍、営業用バス運転者、三百十七万円、一・五八倍となっております。 職員の給与につきましては、これまで人事院勧告に準拠した改定を行うとともに、わたりの是正を行うなど適正化に努めてきているところでございます。今後とも他都市の状況等も参考にしながら、引き続き各面からの検討を行ってまいりたいと考えております。 今回の行政改革推進計画の期間内には、学校給食業務の委託校を新たに二校ふやす予定としており、引き続き民間活力の活用を推進してまいりたいと考えております。 今後における民間活力のさらなる活用につきましては、証明交付窓口業務の委託や、いしき園の民間移管などに取り組むこととしており、民間が提供することによりサービス水準の維持向上やコストの削減を図ることができると見込まれる場合には、行政責任の確保に留意しながら積極的に民間活力の活用を推進してまいりたいと考えております。 次に、平成二十七年度の包括外部監査の結果報告書において、本市の議員定数については、他都市との比較において多いと言えるとし、また二十六年度の議員定数条例一部改正の件の審議における反対意見に対する反証などが記載され、引き続き活発な議論が望まれるとされております。 本市より議員定数が少ない政令指定都市は、本年七月時点で六市あり、相模原、浜松、岡山の三市が四十六人、静岡、堺、熊本の三市が四十八人でございます。 議員定数につきましては、市民のコンセンサスを十分に得なければならない極めて大きな案件であると考えており、また議会運営委員会の検討課題にも挙がっていると伺っておりますので、第一義的には議会において各面から十分御議論いただきたいと考えております。 以上でございます。 ◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。 ユニバーサルデザインにつきましては、鹿児島県福祉のまちづくり条例、本市の福祉環境整備指針や障害者計画、新交通バリアフリー基本構想等に基づき、関係各局においてそれぞれ取り組んでおりますほか、民間の大規模な施設の建設に際しても、同条例等に基づき整備基準に適合するよう指導・助言等が行われております。 今後におきましても、こうした計画や体制の着実な推進を図りながら、社会的弱者に配慮したユニバーサルデザインに基づくハード・ソフト両面からの取り組みを推進していく必要があると考えております。 次に、本市におきましては、人口減少社会への移行に伴い、地域経済社会にさまざまな影響があることを踏まえ人口ビジョンを策定しており、本市独自の年表を作成する考えはないところでございますが、お触れになった未来の年表については、今後の施策推進の参考にしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎市民局長(星野泰啓君) ジェンダー・フリーについてお答えいたします。 この用語は、社会的・文化的に形成された性別であるジェンダーにとらわれないという意味で使用され始めたようでございます。その後、この用語をめぐる誤解等を解消するため、内閣府が平成十六年と十八年に事務連絡を出すなど混乱があったことは承知しております。 次に、十六年の事務連絡は、ジェンダー・フリーの使用に関する国会における質疑を踏まえ、「地方公共団体において、差別をなくすという意味で、定義を明らかにして使用しているものについては、問題ない」という内閣府の考え方を示されたものと認識しております。 男女共同参画都市かごしま宣言に含まれるジェンダー・フリーという用語につきましては、十六年の事務連絡以前から、「性別にかかわりなく、個性と能力を十分に発揮することができる」という意味で使用しております。 十九年三月の男女共同参画計画の改訂に当たっては、十八年の内閣府の事務連絡を踏まえ、計画中のジェンダー・フリーの用語をそれぞれの部分ごとの文脈に合った表現に改めたところでございます。その後、ジェンダー・フリーという用語につきましては、宣言を除いて使用していないところでございます。 宣言におけるジェンダー・フリーという用語については、そのまま使用することとし、以後、宣言文を資料として印刷物等に掲載する場合は注釈をつけることとしたところでございます。 このようなことから、男女共同参画都市宣言記念モニュメントの宣言文につきましては、この用語の削除は行わないこととしておりますが、今後、宣言の趣旨が市民により正確に伝わるよう対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 一般会計決算における民生費の割合について、直近三十年の推移を昭和六十一年度から十年ごとにパーセントで申し上げますと、二一・四、二三・三、三二・〇、四七・九%となっており、児童福祉や障害福祉など多様な福祉ニーズへの対応により年々増加しているところでございます。 二十九年度の一般会計当初予算における民生費のうち、職員費や法に基づく事業等を除く市単独事業及び国・県の補助事業等に市独自で上乗せ、または拡充している事業について、件数、金額、民生費全体における割合を順に申し上げますと、市単独事業、百五十五件、七十四億四千二百五十八万円、六・三%、上乗せ事業、五件、百七十六億二千六百六十一万四千円、一四・九%、拡充事業、七件、二十六億七千七百二十五万円、二・三%、合計で百六十七件、二百七十七億四千六百四十四万四千円、二三・五%となっております。 これまで民生費については、敬老パス等の利用者一部負担の導入、敬老祝事業の見直し、法外扶助費の廃止などを行ってきたところであり、厳しい財政状況の中、財源の効率的・効果的な活用につながっているものと考えております。 今後におきましても、人口減少とともに少子高齢化の急速な進行により、社会保障関係経費などの増加が引き続き見込まれることから、国の動向や社会情勢の変化、複雑多様化するニーズを踏まえて、創意工夫を重ねることにより、真に必要な住民サービスの持続的かつ安定的な提供に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 給食調理業務委託のこれまでの実施の評価でございますが、児童や教職員等からも好評であり、安心安全な給食の提供が行われていると考えております。 委託拡大につきましては、一校目の業務が円滑に実施されていますことから、業者の選定、契約、委託実施までの準備期間等を考慮して、平成三十三年度までに三校という数値目標を設定しているところでございます。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 一回目の質疑に対し、それぞれ答弁いただきました。 まず、市長の政治姿勢について、憲法改正については再質問いたします。 森市長は、現在、憲法改正に関し、自民党で議論が進んでいます自衛隊の明文化、教育無償化の明文化、緊急事態条項の明文化、参議院議員選挙の合区解消の位置づけについて、私たちは国民にとり重要な課題でありますことから基本的に賛成ですが、この四点について、憲法で明文化し位置づけることについて賛成なのか、反対なのか、その理由は何か、明確にわかりやすく答弁ください。 本市の成長を高めることについては十分理解いたしました。また、医療・福祉・教育への諸課題については一定の理解を得ましたが、飲食店等における受動喫煙対策については、さらに強力に進めていくよう市長がリーダーシップを発揮していただくことを要請しておきます。 ユニバーサルデザインのまちづくりは十分ではありません。 再質問をしますが、公園のトイレの手すり設置一つとっても、現状では十分な裏づけと予算がなく、計画的な設置が難しいのが現状です。全庁的な意識啓発、共有も重要です。 そこで改めて、さまざまな計画等を包括する総合的な本市ならではの取り組みを進めてほしいと願いますが、森市長の見解を求めます。 西郷隆盛の靖国神社への合祀について、さまざまな意見があるため見解を差し控えるという答弁でしたが、いずれ意見を求められるときも来ると思います。地元自治体の首長として、有識者の意見も聴取しながら見解をまとめていただくよう要請しておきます。 三反園県知事とは今後も協調して、本市、本県の発展に資する取り組みを進めていただくことを要請いたします。 なお、本市の未来年表作成は考えていないとのことですが、市民に人口減少でどのようなことが起きるのかわかりやすく伝え、この問題を共有するきっかけになると思いますので、今後研究を進め、有識者と連携し、ぜひ作成していただくことを要請しておきます。 民間活力のさらなる活用については、積極的に取り組みを進めつつあることがわかり評価いたします。国の方針等も注視しながら、さらなる活用に意を用いていただくことを要請しておきます。 議員定数削減については、包括外部監査人も議員定数が相対的に多いことを指摘し、特別職報酬等審議会で鹿児島市議会議員の報酬額等を据え置きと答申したことと、市民一人当たりの議員報酬額の負担額が大きいことを勘案すると、本市における議員定数削減は避けて通れない課題だと認識しております。本市よりも人口が多い六つの政令指定都市の議員定数が本市より少ないという逆転現象を私たちの責任で解消していく責務があると考えます。 総務局長から、議会において各面から十分な議論をしてほしいと要請がありましたので、そのことを受けて、今後、市民が納得する議員定数のあり方をともに議論していきたいと思います。 男女共同参画政策について一連の御答弁をいただきました。 第一点として、男女共同参画都市かごしま宣言は今も堂々と掲げられています。サンエールかごしまの前面に掲げられた宣言はそのまま今も生きており、ジェンダー・フリーは、善良な市民に語りかけているのです。もはや死語と化したジェンダー・フリーは、今や何の意味も持たないばかりか多くの害を及ぼします。使うのはもうやめにしましょう。内閣府男女共同参画局の方針に対応してきた本市の政策とも合致せず、本市政策のいびつ性をあらわします。一貫した方針のもと、正しい政策を提示することが市民に対する礼儀です。 第二点として、男女共同参画社会形成のあり方については、無理のない自然な流れをつくりましょう。その流れの中で、一歩ずつ目的に近づけばよいのです。これらのことについては、結局は市長の英断を期待するしかありません。森市長に大いなる御期待を申し上げ、この項の質疑を終わります。 民生費の見直しについては、一般会計決算における割合が、ここ三十年で二一・四%から四七・九%と倍以上にふえ、特にここ十年で三二・〇%から四七・九%へと急激に増加していることがわかりました。 そこで、平成二十九年度一般会計当初予算の民生費合計三百十四件、約一千百八十二億六千二百五万円のうち、市単独事業や上乗せ、拡充事業の三事業は、百六十七件、計二百七十七億四千六百四十四万円で、金額にして二三・五%を占めることがわかりました。それだけ独自のサービスを行っているということです。 この福祉の民生費の独自サービス分、約二百七十七億円という金額は、土木費の約二百八十七億円より十億円少ないだけの金額で、教育費約百六十五億円より約百十二億円強多く、衛生費約百三十五億円の倍以上、商工費約六十二億円の約四・五倍という巨額の金額になります。それゆえ、民生費も聖域ではなく、本市も時代に合わせたさまざまな見直しを行ってきていますが、今後もさまざまな福祉ニーズ等への支出があることを考えると、常に見直しを行う必要があると考えます。 答弁にありましたとおり、真に必要な住民サービスの持続的かつ安定的な提供を行うためにも、今後も聖域なき改革、見直しを進めることが重要です。 民生費の市単独事業、上乗せ及び拡充事業については、より見える化も行い、行政当局や議会のみならず、市民や有識者にも提示していただき、市民総ぐるみで不断の見直しを進める仕組み、環境を構築していただくことを要請しておきます。 私たちも、今後も個別具体的に議論を行っていきたいと思います。当局も遠慮なく、今後も問題提起と見直しを進めていただきたいと思います。 新たな質問に入ります。 最初に、中小企業の振興についてお尋ねします。 国は、中小企業の重要性を踏まえ、中小企業政策に取り組むに当たり、基本原則や行動指針を定めるものとして、中小企業憲章に関する研究会を開催し、パブコメを実施の上、中小企業が経済を牽引、社会の主役と明記した中小企業憲章を平成二十二年六月十八日、閣議決定し、その後、平成二十五年、小規模事業者を位置づけた小規模企業活性化法等を制定しています。 平成二十六年には、五十一年ぶりの基本法となる小規模企業振興基本法を制定し、平成二十七年には、ふるさと名物を市町村が積極的に関与して応援する地域産業資源活用法の改正や中小企業基本法等で掲げられた事業承継の円滑化を実現する施策を措置するため中小企業経営承継円滑化法の改正、平成二十八年には、中小企業等経営強化法を制定、そして平成二十九年には、中小企業の経営改善・生産性向上を促進するため、中小企業信用保険法の改正をしています。ほかにも、国は、法改正等を行いながらいろいろな政策で中小企業を支援しているところです。 以上を踏まえて、まず、森市長の中小企業に対する思いをお聞かせください。 次に、一点目、かごしまの地域資源・特性を生かした産業の活性化について。 二点目、かごしまの将来を牽引する新たな産業の創出について。 三点目、かごしまを支える産業の成長促進について。 四点目、かごしまの将来を担う企業・人材の育成について。 以上について、本市が中小企業に対し行っているそれぞれの主な支援事業とそれに対する評価をお示しください。また、その評価に対する振興プラン推進会議委員の意見をお示しください。 以上、それぞれ答弁願います。 中小企業憲章・条例推進運動は全国に広がり、憲章・条例への関心が広まったことにより、政府、管轄行政府、政党等の中小企業政策への関心も高まりました。そして、政権交代後も中小企業憲章の考え方は引き継がれ、中小企業政策が成長戦略の中に定位置を占めるようになりました。国会議員の方々も党派を超え、異口同音に中小企業の存在の大切さと、日本経済を支えているのは中小企業であり、疲弊している地域の地方創生に向けた新しい仕事づくり、雇用を生み出す重要な役割を担っていると話しています。特に、経済産業省、中小企業庁は、中小企業の声を聞く姿勢を実行に移し、中小企業振興基本条例の制定見直しをさらに促進しています。中小企業憲章の存在は、各地の個性を開花させ、地域独自の発展の可能性や展望に自信をもたらし、たくさんの県や都市で中小企業振興基本条例が制定されています。 そこで、以下伺います。 一点目、平成二十九年六月一日現在、霧島市を初め四十三道府県、百七十九市、十七区、二十八町、三村で中小企業振興基本条例が制定されていますが、本市において把握している都市並びにその都市の取り組み及びその成果をお示しください。 二点目、本市の経済を支えている中小企業への支援として何が必要か。また、本市の中小企業に期待することは何か、考えをお聞かせください。 三点目、子供たちが鹿児島に魅力を感じ鹿児島に残りたいと思うために、また、鹿児島で働きたいと思っている若者にどのような支援をしていくのかお示しください。 四点目、本市の中小企業振興基本条例制定への見解をお示しください。 以上、答弁願います。 次に、中央卸売市場の課題と展望についてお尋ねします。 卸売市場を取り巻く環境は、消費の減少や小売形態の変化、市場経由率の減少など大きな変化、逆風にあります。そして、平成十六年の卸売市場法改正により、中央卸売市場は、品質管理の向上や卸・仲卸業者などの事業活動の自由度の向上、市場の再編の促進など、マーケットが減少していく中で、まさに生き残りをかけた戦いが始まったと私たちは認識し、これまで本市の中央卸売市場の未来に向けたあり方など、いろいろな視点から提案してまいりました。さらに今、新たな卸売市場法の改正の動きが進んでいるようであります。 そこでまず、青果市場についてでありますが、一点目、平成二十九年上半期の取り扱い数量及び金額と前年との比較をお聞かせください。 二点目、本市と同じ中央卸売市場であります福岡市と北九州市、平成十八年に地方市場へ移行した大分市のそれぞれの青果市場の状況とその推移から見える見解をお聞かせください。 三点目、昨年二月、約二百億円の建設費を投じて完成した福岡市新青果市場(ベジフルスタジアム)についてでありますが、まるで九州を一飲みするような勢いであるように思われます。この福岡市の新青果市場にどう学び、これから連携や機能強化を図っていかれようとしているのか。 四点目、それらを踏まえた現状認識と課題、見通しについて、開設者である森市長のお考えをお聞かせください。 五点目、リニューアル整備事業において、無駄なことではないかと指摘しました管理事務所内のエレベーターが完成していますが、利用状況及び市場関係者の意見、今後の対応をお聞かせください。 続いて、魚類市場についてでありますが、一点目、平成二十九年上半期の取り扱い数量及び金額と前年との比較をお聞かせください。 二点目、中央卸売市場であります福岡市や地方市場であります北九州市、佐世保市について、それぞれの状況及び見解をお聞かせください。 三点目、取り扱い数量の減少がとまらない本市魚類市場についてでありますが、現状認識とその打開に向けた考え方と取り組みをお聞かせください。 四点目、森市長にお伺いしますが、城南町地先一帯での場外市場機能(フィッシャーマンズワーフ)の新設と食の観光拠点や六次産業拠点づくりなどに向けた施策の推進と市場の活性化についての考え方をお聞かせください。 この質問の最後に、国による最近の卸売市場法の抜本的な改革の動きについて伺います。 一点目、改正内容は、第三者販売、直荷引き、商物分離の自由化、さらには荷受けの拒否の禁止の規定の廃止が含まれていると仄聞しますが、それらの改正の動きと概要をお聞かせください。 二点目、なぜそのような動きが起こったのか、その経緯について。 三点目、改正によって生産者、市場及び市場関係者はどうなるのかお聞かせください。 四点目、基本的な中央卸売市場の果たすべき役割と機能について及び本市青果と魚類の両市場の存続をかけた将来に対する考え、展望についてお聞かせください。 以上、答弁願います。 次に、ジャイアントパンダの招致についてお尋ねします。 この件についてはこれまで質疑を行っておりますが、東京の上野動物園でジャイアントパンダの赤ちゃんが生まれ、国民の多くが注目する中で、平川動物公園を有し、中国の長沙市との友好都市盟約を締結している本市として、国際交流の進展や教育の充実、交流人口の増加等が見込めると考えることから改めてお尋ねするものです。 そこで、以下、ジャイアントパンダの招致に関し伺います。 第一点、これまでの本市の検討結果をお示しください。 第二点、改めて伺いますが、ジャイアントパンダ招致の費用はどのように想定されるのか。雄雌のカップルを招致する場合のイニシャルコスト、ランニングコストをそれぞれお示しください。 第三点、ジャイアントパンダ招致により、どのような効果が見込まれるのか、他動物園の事例も参考にお示しください。 第四点、本市平川動物公園への招致に向けた見解をお示しください。 最後に、西郷南洲翁遺訓を学ぶ機会の充実について伺います。 まず、関連して、明治維新記念事業についてお尋ねします。 一点目、ホームページを見ますと、本市は、「明治維新百五十年“維新のふるさと鹿児島市”」とし、県は、「二〇一八年は明治維新百五十周年です」としています。また、本市の平成二十九年度予算では、明治維新百五十周年事業としています。どちらも平成三十年の明治維新百五十年目の節目を契機として、オール鹿児島で官民一体となって鹿児島を活性化しようと理解します。改めて言うまでもなく、明治維新は、黒船来航に象徴される西欧の衝撃に始まり、倒幕運動から明治政府による天皇親政体制の転換と、それに伴う一連の政治社会の大変革のことでありますが、その範囲は明確ではなく、いつ始まりいつ終わったのか、どこまでが明治維新に含まれるのかは意見の分かれているところです。 狭義では、慶応四年三月十四日(一八六八年四月六日)の御誓文で維新が成ったとされ、明治改元に当たる明治元年、旧九月八日は一八六八年十月二十三日となり、まさに百五十年目です。しかし、ドラマや大政奉還図の影響でしょうか、その前年に当たる慶応三年一八六七年の大政奉還、慶応三年十二月九日(一八六八年一月三日)王政復古の大号令と思っている方も多い、恐らく、ドラマでもそう受け取られるような放送になるでしょう。終了時期についても明治四年の廃藩置県の断行、明治十年の西南戦争の終結、明治十八年の内閣制度の発足、明治二十二年の立憲体制の確立までとするなど諸説あります。 そこで、明治維新百五十年という言い方をすると、明治維新は続いています、維新の精神は続いている、続けようという感じですが、百五十周年という言い方をすると、維新が成って百五十年が経過した、維新は終わった、過去のもの、終わって何年という感じになります。この百五十年と百五十周年の違いについて、どう理解したらよいのかお聞かせください。 二点目に、明治維新百年時の県、市の主な事業と今日的にどう評価しているのか。 三点目に、改めて明治維新百五十年の県、市の主な事業と期待される効果についてお聞かせください。 次に、西郷南洲翁遺訓についてお尋ねします。 西郷隆盛がその門下の同士とともに城山に倒れてからことしで百四十年が過ぎます。今もなお、西郷さんを永遠の維新者として仰ぐ精神は全国で脈々と生き続けています。また本市では、大龍小学校代表団が六年ぶりに鶴岡市に親善訪問をすることとなりうれしく思います。 戊辰戦争の戦後処理の縁からの西郷隆盛と庄内藩家老菅 実秀との徳の交わり、西南戦争後の南洲翁遺訓の刊行は大切にしなければなりません。幕藩体制に対して、明治維新の変革に勝利した戦線の中で、西郷さんの功績は第一人者として卓抜したもので、いわゆる維新の元勲として重きをなしました。 しかし、西郷さんという永遠の維新者の本領はむしろ維新後において発揮されました。新政権の第一の功労者としての最高の地位にありながら、維新の成果にやすやすと満足し安住することができなかった。新政権の俗風に不満禁じがたく、新政権に反対の潮流に深い共感を持って前進する理想に燃え続け、ついには賊将の汚名を浴びせられても悔いることなく悲壮な最期を遂げた。西郷さんという人にとっては、その理想が余りにも高いがために、前進すればするほどに維新の理想を遠くして高いことが感ぜられ、維新の志が燃え上がり、最後のゴールはあり得ない永遠なる維新の道があるのみでした。西郷さんの維新の精神は決して俗物化して停滞することなく、一時一局の限定的な歴史的条件に束縛されることなく、永遠に燃え続けて、後世の維新者を励まし続けています。西郷南洲翁遺訓を改めて読んでいただきたいと思います。 そこで、以下伺います。 第一点、没後満百年の昭和五十一年に西郷南洲百年記念顕彰会が発行した西郷南洲先生遺訓・口語訳付の発行の背景と評価をお聞かせください。 第二点、西郷南洲翁遺訓を学ぶ機会について、公民館、学校図書館等の書籍の現状、公民館講座や学校教育との現状をお聞かせください。 第三点、最後に、西郷南洲翁遺訓を学ぶ機会の充実についての考えをお聞かせください。 以上で、二回目の質疑といたします。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) お触れになられた四点の憲法への明文化・位置づけにつきましては、いろいろな意見がある課題でありますので、その必要性も含めて議論がなされていることなどから、市長としての見解を述べることは控えたいと考えております。 私は、障害の有無や性別、年齢等にかかわらず、市民の皆様方が安心して快適に暮らせる環境づくりを進めていくことが重要であると考えており、このような観点から、ハード・ソフト両面にわたるユニバーサルデザインのまちづくりに努めているところでございます。ユニバーサルデザインに基づく公共施設等の整備につきましては、利用者からの御要望や施設の整備状況等も踏まえて、全庁的な連携のもと必要な対応を図るよう、改めて関係部局に指示したいと考えております。 中小企業は、多様な事業分野において創意工夫をしながら特色ある事業活動を行っており、新たな産業を創出し、就業の機会を提供するなど、地域経済の活性化、市民生活の向上に寄与しており、本市産業において重要な役割を有しております。私は、本市経済の発展のためには、中小企業の振興が不可欠であると考えていることから、地元中小企業の経営基盤と競争力の強化、新産業、新事業の創出支援などにより、誰もが安心、安定して働ける次代の仕事づくり、環境づくりを中小企業の皆様や関係機関等と一体となって強力に推進してまいります。 本市青果市場では、現在、南の食の発信拠点として魅力と活力にあふれた機能的な市場を目指し、ハード・ソフトの両面からリニューアル整備事業に取り組んでおります。今回のリニューアル整備事業の効果を発揮し、また優良な生産地を有する産地市場である強みを生かしながら、今後も市場関係者と一体となり、他の市場と同様に目標数量の確保に向けて取り組んでいきたいと考えております。 現在、再整備を行っている魚類市場におきましては、コールドチェーンに対応した卸売場や物流ニーズに適合した集分荷施設等の整備により、これまで以上に安全安心な水産物の効率的な供給が可能となり、あわせて市場見学の受け入れ体制の充実や魚食普及活動にも取り組むことといたしております。 また、本市としましては、市場周辺への場外市場機能の設置は考えていないところでございますが、再整備を着実に進めることによりまして、市場の活性化が図られ、市場関係者の経営力向上や食を生かした観光の振興などに資するものと考えております。 ◎産業局長(山下正昭君) 中小企業の振興についてお答えします。 鹿児島市商工業振興プランの四つの方向性ごとに主な事業を申し上げますと、一つ目のかごしまの地域資源・特性を生かした産業の活性化におきましては、フードビジネス推進事業や輸出チャレンジ支援事業などを行い、本市商工業の競争力を高めるとともに、海外との取引拡大に寄与しました。 二つ目のかごしまの将来を牽引する新たな産業の創出におきましては、新産業創出支援事業などを行い、健康、環境などの成長分野において産学官連携等による新産業創出の取り組みを促進いたしました。 三つ目のかごしまを支える産業の成長促進におきましては、「メイドインかごしま」支援事業や頑張る商店街支援事業などを行い、経営力の強化や商店街の活性化を図りました。 四つ目のかごしまの将来を担う企業・人材の育成におきましては、新規創業者等育成支援事業やものづくり職人人材マッチング事業などを行い、新たなチャレンジへの支援や人材の確保などに取り組み、施策全体を通しておおむね順調に取り組みが進んでおります。また、同プランの推進会議におきましては、「新たな産業の種が小さいながらも確実に変化しつつあることを感じている」や、「プランの総括評価等にPDCAの手法を生かしてほしい」などの意見をいただいたところでございます。 次に、中小企業振興基本条例につきましては、中核市四十八市のうち、前橋市や東大阪市など十八市が制定しております。条例制定に伴う取り組み及び成果としましては、条例に基づく会議を開催し、中小企業や関係機関等から意見や提言をいただくとともに、課題の情報共有等が図られているとのことでございます。 中小企業の活発な事業活動により、地域経済の活性化や雇用創出等へつながっていくことが期待されますので、本市といたしましても、商工業振興プランに基づき地元企業の競争力強化や新たな産業の創出支援などに積極的に取り組み、中小企業の方々と一緒になって商工業の振興に取り組んでまいりたいと考えております。 また、若者の地元定着を図るためには、ふるさと鹿児島への誇りと愛着の心や、まちづくりの担い手となる人材を育むとともに、若い世代にとって、魅力的で安定した雇用の場を創出するなど、若者が活躍できるまちづくりを進めることが必要であることから、郷土教育の体験活動やかごしま創志塾の実施などにより、ふるさと教育を推進するほか、企業立地に対する支援や高校生ステップアップセミナー、産学官連携によるかごしまで働きたい若者応援会議の実施などにより、若い世代の雇用機会の拡大に努めてまいります。 中小企業振興基本条例につきましては、市や事業者等の役割などを定めた理念条例を定めている市もございますが、本市といたしましては、国の中小企業憲章や事業者等の意見を踏まえ、平成三十三年度までの鹿児島市商工業振興プランを策定しており、引き続き、同プランに基づく各種施策に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、本市青果市場の平成二十九年上半期の取り扱い数量は九万三千七百八十四トン、金額は百六十二億四千四百万円で、前年と比較しますと、四・五%の増、四・八%の減となっております。 同様に前年と比較しますと、福岡市は、一〇・一%の増、一・九%の増、北九州市は、四・二%の増、二・二%の増、大分市は、二・一%の減、三・四%の減となっております。これらの都市の取り扱い数量、金額については、市場の立地条件や天候の影響等によりそれぞれ増減がありますが、福岡市の取り扱い数量の増につきましては、新市場開設の効果も見られたものと考えております。 福岡市新青果市場は、従来の三市場を統合した大型市場で、アジアを視野に入れた九州の拠点市場を目指し、閉鎖型でコールドチェーンが確立した施設等が整備されております。 本市としましても、施設機能の向上や当該市場との販路拡大に向けた連携について、市場関係業者とともに研究してまいりたいと考えております。 管理棟横に設置しましたエレベーターにつきましては、市場見学時や管理棟での会議などの際に利用されております。なお、エレベーターの設置は、市場関係者と協議・検討し、現在の場所にしたところでございますが、卸売場等への設置の声もありますことから、引き続き、市場関係者と協議・連携を図ってまいりたいと考えております。 次に、魚類市場の平成二十九年上半期の取り扱い数量は一万三千二百七十五トン、金額は八十八億九百八十万円で、前年と比較しますと、一・七%の減、四・一%の減となっております。同様に前年と比較いたしますと、福岡市は、〇・五%の増、一・二%の減、北九州市は、六・二%の減、二・六%の減、佐世保市は、六・五%の増、一・五%の増となっております。 これらの都市におきましてはそれぞれ増減がありますが、市場の立地状況や主力の取り扱い魚種、水揚げ量など、市場を取り巻く環境の違い等が影響しているのではないかと考えております。 本市魚類市場の取り扱い数量は平成二十六年度以降減少傾向にありますが、これは主に本市場の取り扱い数量の約三割を占める生鮮カツオのほか、サバ、カンパチ等が減少したもので、水産資源の減少や市場外流通の増加、消費者の魚離れなどの影響によるものと考えております。 このような状況も踏まえ、新市場の再整備に合わせて誘船対策や輸出促進にも取り組むとともに、消費者に向けて魚食普及活動を行うなど、市場関係者と一体となって集荷及び販路の拡大に努めてまいりたいと考えております。 次に、卸売市場法につきましては、平成二十八年十一月、国が策定した農業競争力強化プログラムにおいて、同法の抜本的な緩和、見直しを行うこととされ、現在、国により検討が進められております。 同プログラムでは、農業者の所得向上などを図るため、流通加工の構造改革の取り組みの一つとして、卸売市場法についても経済社会情勢の変化を踏まえた見直しが求められているところでございます。 市場法改正の具体的な内容は現在示されていないところであり、今後、国の動向を注視してまいりたいと考えております。 本市中央卸売市場といたしましては、引き続き、安全安心な生鮮食料品を消費者に安定的に供給する基幹的なインフラとしての役割を果たしてまいりたいと考えております。今後におきましては、リニューアル及び再整備事業により構築される機能的な施設を十分に生かすとともに、市場関係者と連携を図り、経営戦略的な視点を持って市場運営に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 ジャイアントパンダの招致につきましては、多額の費用負担や用地確保など多くの課題があるところであり、具体的な検討は行っていないところでございます。 雄雌のペアを招致する場合、上野動物園では、レンタル料が年間約一億円、飼育経費が年間約二千万円かかっており、このほかに飼育施設の用地確保及び整備、施設の維持管理などの経費が必要になるものと考えられます。 ジャイアントパンダは子供から大人まで幅広い年齢層に人気のある動物であり、飼育している動物園では招致以降入園者数が増加しておりますことから、招致による集客効果は高いものと考えております。 ジャイアントパンダについては、中国との共同繁殖、研究目的での借り受けとなり、招致には日中両国政府の許可を得なければならないこと、毎年のレンタル料や飼育施設の整備、維持管理経費、飼育経費など多額の費用がかかることに加え、用地確保、人員配置、飼育技術の習得など多くの課題がありますことから、現時点では招致については考えていないところでございます。 次に、明治維新百五十年と明治維新百五十周年の違いについてでございますが、本市としましては、おただしのような意図はなく、平成二十四年度から三十年度まで、その年ごとに百五十年前の薩摩藩の歴史を振り返るカウントダウン事業を展開してきたことから百五十年という表現にしたところでございます。 明治維新百年における県、市の主な事業につきましては、県や市などで構成する鹿児島県明治百年記念事業委員会を設置し、記念式典の開催、記念会館・記念公園の建設、記念出版の三大事業を行ったところでございます。 評価につきましては、明治百年を記念して行った維新史料の編さんにより改めて薩摩藩の歴史を振り返る契機となったことや記念公園として南洲公園の整備を行ったことにより、今日多くの皆様が訪れる場所となったことなどが挙げられます。 明治維新百五十年の主な事業でございますが、県におきましては、明治維新体感フェスなどのイベントのほか、黎明館の一部リニューアル等に取り組むようでございます。本市におきましては、薩摩維新ふるさと博や明治維新コレクションのほか、大河ドラマ館の設置運営、歴史ロード“維新ドラマの道”の整備や維新ふるさと館の一部リニューアル等に取り組むことにしております。 これらの取り組みを通じて、市民の郷土鹿児島への誇りと愛着の醸成や観光客への魅力の発信、おもてなしの充実を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 西郷南洲先生遺訓・口語訳付につきましては、西郷南洲百年記念顕彰会報告書によりますと、旧庄内藩士らによって編さんされました南洲翁遺訓に口語訳をつけて青少年向けに発行されたものであり、遺訓を広く伝える機会となったものと考えております。 南洲翁遺訓に関する書籍につきましては、公民館図書室七館、小学校十三校、中学校九校、高等学校三校の図書室にございます。 また、西郷南洲顕彰館での遺訓学習会のほか、地域公民館におきまして遺訓等に関する講座等を実施しており、学校教育では漫画教材「徳の交わり」を市内全ての公立小学校の五年生に配布し、道徳の時間等で学習しております。その中では、西郷南洲翁と菅 臥牛翁との交流が描かれており、遺訓についても触れられております。また、総合的な学習の時間に南洲翁について調べたことをもとに、その生き方や考え方について話し合う活動を行っている小中学校もございます。 南洲翁遺訓を学ぶ機会につきましては、明治維新百五十年を迎えることも踏まえ、今後、西郷南洲顕彰館、地域公民館、各学校において西郷南洲翁を初めとする郷土の先人の教え等を学ぶ機会にその充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [井上 剛議員 登壇] ◆(井上剛議員) 二回目の質問にそれぞれ答弁いただきました。 森市長に再質問に対する答弁をいただきました。 まず、憲法改正については現段階での見解を受けとめました。今後も機会あるごとにお尋ねいたします。市長としてさまざまな議論を踏まえ、政治家としての賛否をまとめていただくことを要請しておきます。 次に、ユニバーサルデザインのまちづくりや仕組み構築については一定の見解をいただきましたので、全庁的な連携と意識共有が図られることを期待いたしております。 中小企業の振興について答弁いただきました。 明治維新以降の日本の歩みは、地方の人たちが工業地帯や首都圏に民族移動する時代でした。平成二十二年の中小企業憲章の閣議決定は、生活のためにふるさとから離れさせないこと、地域で仕事づくりをすることが根底にあるのかもしれません。周りを見れば、ほとんどの人が中小企業で暮らしを成り立たせています。 昭和三十二年の経済白書では、中小企業とは低生産性と低賃金の矛盾に陥っている問題ある存在と書かれていました。大震災に直面して地域の暮らしは何で成り立っているのか、復興は何から始めたら早いのかもわかってきました。 野村総合研究所成長可能性都市ランキングで本市は総合五位にランクされましたが、経済基盤、主要企業の存在や人材の豊かさの面では平均を下回っています。つまり、実際のビジネスの集積に生かせていないのが現状であり、ポテンシャルをビジネスの誘致・創出につなげていく仕組みが必要と言えます。 中小企業の意義、役割、重要性が高まった今、昭和四十八年に制定された鹿児島市中小企業振興条例は見直し、市長の言う、誰もが安心、安定して働ける次代の「しごと」づくり、環境づくりを中小企業の皆様や関係機関等と一体となり、産官学が連携して中小企業を支えるための中小企業振興基本条例を制定し、ビジネスの誘致・創出を含めた地方創生に取り組むべきだと申し上げておきます。 中央卸売市場の課題と展望について答弁いただきました。 青果市場に関しては、本市の取り扱い数量も増加傾向にあり頑張っておられることを理解いたしますが、福岡市の新青果市場の一〇%を超える大幅な増加はしっかりと認識され、連携と研究を進める必要があると考えます。 管理事務所内へのエレベーターの設置は、もともとの目的とは大きくずれており、私どもが調査したところではほとんど利用がないようであります。市場関係者との信頼回復に向けて協議・連携を図っていただきますよう要請いたします。 魚類市場に関しては、消費地市場での取り扱い数量は減少の一途であり、一方、産地市場は減少も少なく、逆に増加している市場も見られます。本市魚類市場におきましても、消費地及び産地市場のそれぞれの視点からの努力を市場関係者一丸となって取り組む必要があると考えます。 国の市場法改正の動きは予断を許さないと考えます。市場の役割、機能を根底から揺るがしかねない状況もあり得ます。しっかりとした調査研究、対応などお願いいたします。 ジャイアントパンダの招致について答弁いただきました。 本市が中国の長沙市と友好都市盟約を締結していることを生かし、市民にもその意義を体感していただくためにも、長沙市を通じて、四川省等や中国政府に依頼し、ジャイアントパンダの招致にチャレンジしていただきたいと思います。諦めてはいけません。神戸市も研究されてください。多くの市民は望んでおり、本市の交流人口の増加にも間違いなく寄与します。長沙市にぜひとも働きかけを行っていただくことを改めて要請しておきます。 最後に、西郷南洲翁遺訓を学ぶ機会の充実について答弁いただきました。 政府は、「「明治百五十年」に向けた関連施策の推進について」の中で、「平成三十年(二〇一八年)は、明治元年(一八六八年)から起算して満百五十年の年に当たります。この明治百五十年をきっかけとして、明治以降の歩みを次世代に遺すことや、明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは、大変重要なことです」として、明治百五十年で統一しています。明治維新とは何かを明確に意図していなかったのであれば、政府と同じく、明治百五十年とし、「明治百五十年“維新のふるさと鹿児島市”」でよかったのでは。 西郷隆盛を学ぶ機会はドラマや小説、歴史物と特集でもたびたびありますが、幕末物が多く、西郷南洲翁遺訓はなかなかハードルが高く、学ぶ機会が少ないところです。 御存じのとおり、明治になってから旧幕府軍の主力であった旧庄内藩主酒井忠篤と旧藩士七十六人が鹿児島の西郷を訪ね、西郷に教えを請い、薩摩の人材教育を学びました。明治二十二年(一八八九年)、大日本帝国憲法発布の特赦により、西南戦争での西郷の賊名が除かれると、旧庄内藩士らは西郷から学んださまざまな教えを一冊の本に編集して出版しました。それが南洲翁遺訓です。 旧庄内藩士らは本を背負い全国に配り歩き、その伝道者となったと言われています。その気概は今も庄内の地で引き継がれています。混迷の時代の今だからこそ、為政者の基本的姿勢、さらに天と人として踏むべき道などをしっかり学ぶ機会を充実していただき、DVDやSNSを使った学習の機会を検討していただきますよう要望いたします。 以上で、自民みらい会派を代表しての私の質疑を全て終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、井上 剛議員の代表質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 二時三十三分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時  三分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、伊地知紘徳議員。   [伊地知紘徳議員 登壇](拍手) ◆(伊地知紘徳議員) 平成二十九年第三回定例会に当たり、民進・無所属の会を代表し、市長の政治姿勢と市政全般について順次質問してまいります。 なお、重複したものを初め、一部割愛する項目があることをあらかじめ申し上げておきます。 質問の第一項は、市長の政治姿勢についておただしするものです。 「何やら奇妙な経済状況が続いている」との書き出して始まる本年九月四日付の地元紙に掲載された京都大学名誉教授佐伯啓思先生の「低成長前提に将来の道を」と題する時論は、今、我が国は景気回復軌道にあるとされているが、それは東京であり、地方にその兆候は見られない。東京に人も金も集まっている背景には、二〇二〇年東京オリンピックがあるとの現状分析を行い、人工知能(AI)とロボットの技術革新によって日本経済が復活するとの論については、「大都市と地方の格差、先端企業と伝統的産業の格差、それに専門的労働者と「普通の」労働者の間の格差をいっそう拡張するものであれば、この経済成長が本当に望ましいものか、どうか疑わしい」と論じ、「いまこそ、大都市と先端産業中心の成長追求ではなく、むしろ経済成長を前提とせずに、地域の再生、高齢化への対応、防災対策などを軸にした将来社会への道筋を描くべき時である」と結んでおられます。同様の考え方は、慶應大学の井手英策教授など多くの学者や評論家が主張、指摘されているところです。 私は、こうした考え方は、まさにアベノミクスという名のもとに大企業のための経済優先、生き残る力を十分に持った強者優先、一方で、公平・公正を軽視してきた安倍政治の弱点を指摘されているものと考えます。もちろん、AIやロボット、IOTなどのイノベーションが進んでいくことを否定はしませんが、それが単に商業ベースという観点だけで進展していくのではなく、それを地方の維持存続、人間疎外ではなく人間社会への貢献という観点も重視すべきであると考えます。鹿児島市という一地方にある都市の首長として、また、地方政治に携わる私たち自身もこの考え方を今後の市政に生かす基本とすべきではないかと考えます。そのことを申し上げ、以下、市長にお尋ねをしてまいります。 市長の政治姿勢に関する第一の質問は、国政とどう向き合っていくかということであります。 質問の第一点、前語りで御紹介した大都市・大企業優先の経済成長策から地域重視の政策の転換という考え方は、避けようのない人口減少社会における国土・地域衰退に歯どめをかけるために不可欠のことであると考えますが、御所見をお聞かせください。 第二点、安倍晋三首相の在職日数は、本年八月三十一日現在で積算すると二千七十六日となり、歴代第五位の長期政権となっています。市長は、このことについてどのような御所見をお持ちかお答えください。 第三点、この国、すなわち安倍内閣が抱える内政・外交の諸課題に対する認識とこれに政府はいかに対峙していくべきと考えておられるのか、以下お尋ねをします。 まず、内政の主な課題について伺います。 政府もしくは総理の関与があったのではないかとされる森友・加計学園問題については、事実関係の明確な説明責任が求められていると考えるがどうか。南スーダンPKO日報問題については、事実の解明と適切な文書管理、情報開示のあり方やシビリアンコントロールが問われていると考えるがどうか。安倍内閣が提唱している働き方改革をどのように捉え、これとどう向き合っていくのか。相次いで起こっている大きな災害に対する安倍内閣の防災対策をどのように評価し、市政と結びつけていかれるのか。人口減少対策については、東京を中心とする大都市への流入人口の増加と人口減少に歯どめのかからない地方とのギャップがますます拡大しており、安倍政権はこれに有効な対策を打ち出せていない。むしろ消極的ではないかと考えるがどうか。人口減少対策の重要な課題としてある待機児童の解消と保育士等の処遇改善について、安倍総理が平成二十九年度中の待機児童ゼロという方針を本年五月三十一日に三年先送りすることを明らかにされています。約二万三千人の待機児童と約六万七千人と言われる潜在待機児童を含む待機の解消と約七十万人いると言われる潜在保育士の活用、一層の保育士の処遇改善と保育園等施設の自治体による抜き打ちチェック、第三者評価の義務化など、子育て環境の整備は喫緊の課題であると考えるが、このことに対する安倍総理と政府の対応についてどう考えられるのかお答えください。 次に、外交の諸課題に対する市長の認識について端的に伺います。 相次ぐミサイルの発射や核実験の強行など国際世論に反する行動を続ける北朝鮮の動向をどのように感じ、日朝関係はどうあるべきと思っておられるのか。また、グローバル社会における日本の立ち位置と役割についての御認識も含めてお聞かせください。 国政にかかわる市長の政治姿勢に関する質問の第四点として、二〇二〇年に開催される東京オリンピック・パラリンピックと地方のかかわりについてお尋ねします。 質問の冒頭で少し申し上げましたが、東京の景気拡大の大きな要因として、この東京オリンピック・パラリンピックがあることは間違いありません。スタジアムやホテル、飲食店などの施設の建築ラッシュによる労働力の集中、資材の流通など、人的・物的資本の注入とこれに伴う経済波及効果ははかり知れないものがあります。それが極度の東京一極集中化を生み出し、そのことが地方の衰退の一因ともなっていることを憂慮しています。一方で、観光を初めとする交流人口の拡大は、日本全体にとっても大きな波及効果を生み出すことも想定されます。 そこで伺います。 質問の一点、東京オリンピック・パラリンピック開催に伴う課題について、労働市場全般の動向と建設関連事業における労働力や建築資材等の地方への影響をどのように分析しておられるのか。期待する波及効果としての経済効果、観光振興をどのように捉え、これを取り込むための方策をどのように練っておられるのかお聞かせください。 質問の二点、いずれにしてもオリンピック・パラリンピック自体は一過性のものです。労働力の流出にどう対処するのか、波及効果をどのように定着、発展させていくのかなど、オリンピック・パラリンピック終了後の展望と課題、対策についてお答えください。 次に、県政とのかかわりがあるさまざまな検討課題についてるるお尋ねいたします。 まず、一項は割愛をいたします。 本市の下荒田にある県総合体育館についてお伺いいたします。 老朽化が進んでいる県総合体育館の建てかえについては、九月七日に開かれた大規模スポーツ施設の在り方検討委員会で協議されたと聞いております。 そこでお伺いします。 県総合体育館建設の見通しについて、現在どのようになっているのか、立地場所の候補地も踏まえお聞かせください。 次に、市長のマニフェストにも掲げ、これまで幾度と予算化され執行されなかった路面電車観光路線検討事業についてお伺いいたします。 第一点、これまで本会議での答弁では、県との連携が必要であるということでしたが、ことしに入り県との協議はなされたのか、行われていれば、何がどう語られたのか、その内容。 第二点、現在の事業の進捗状況と課題についてそれぞれお聞かせください。 次に、三年後に差し迫った鹿児島国体についてお伺いします。 国体に対する財政面での負担については、これまでの本会議においても質疑が交わされ、国からは簡素化や効率化が求められています。本市の開催準備総合計画の基本方針にも適切で効率的な財務の運営を図ると明記され、本市においては七市有施設で十七競技が行われることが決定しています。 そこでお尋ねしますが、第一点、使用する施設のうち、鹿児島国体に向け改修等が必要な市有施設とその内容、予算規模をお示しください。 第二点、その改修等の費用の捻出はどのような財源を用いて計画されるのかお聞かせください。 第三点、今後どのように県と連携し、実現していくのかお聞かせください。 市長の政治姿勢についての三項目の質問は、九州市長会会長及び鹿児島県市長会会長としての責任と役割についてお尋ねするものです。 森市長は、平成二十七年五月十四日に開催された九州市長会総会で九州市長会会長に選出されました。任期は来年春までのようであります。 そこで、九州市長会、県市長会会長としての立場にある森市長にお尋ねします。 質問の一点、九州市長会とは何か。その目的、位置づけ、構成、役割、会長の職責についてお聞かせください。 質問の二点、九州新幹線全線開業によって新幹線沿線の福岡、熊本、鹿児島市が三都市縦軸連携協定を結び、現在はこれに北九州市も入り四都市連携となっているようであります。一方、九州横断として見た場合、県レベルではありますが、長崎、熊本、大分が九州横断広域観光協議会として連携が見られるようであります。この縦軸、横軸を中心とした九州全体の連携と浮揚策についての基本認識と具体的取り組みについてお答えください。 質問の三点、九州全体を対象とした各分野の会合で、「九州はひとつ」という言葉を聞くことがあります。市長はこの言葉にどのような所感を持っておられるのかお聞かせください。 質問の四点、発展著しいアジア諸国との交流は、これからの交流人口や貿易の拡大など重要視されなければなりません。そのためには市町村という単位での取り組みではなく、鹿児島県、さらには九州全体を単位として視野に入れていく必要があります。このことについての基本的認識と取り組むことについてお答えください。 質問の五点、鹿児島県市長会会長として県全体の課題をどのように認識し、浮揚策に対する責任と役割についてどう思っておられるのかお聞かせください。 次に、平成二十八年度決算と財政に関し伺います。 昨年、二十八年度決算における主要財政指標を見ますと、財政力指数は〇・七一ポイントで昨年を〇・一ポイント上回り、経常収支比率八九・一%と過去五年の推移から見てほぼ横ばいの状況にあります。また、実質収支比率も望まれる三から五%の範疇である四・五%となっています。このことから健全財政が維持されていることを伺うことができます。まずは財政当局の御尽力を率直に評価したいと思います。 そこで伺いますが、本市の主要財政指標を他の中核市と比較した場合、どのような位置にあるものかお聞かせください。 質問の二点、平成二十八年度の実質収支から平成二十七年度の実質収支を差し引いて求められる単年度収支は赤字になっています。同様に実質単年度収支も赤字になっています。一定の期間を経て、むしろ赤字になるのが健全な状態とも言えるわけです。 そこで伺いますが、昨年の黒字との違いと内容について明らかにしてください。あわせて、さりとて赤字が毎年のように続くと、これまた放漫経営ではないかとのそしりも免れませんが、当局の見解をお聞かせください。 質問の三点、決算状況の速報値に示される性質別歳出の状況において、構造に大きな変化や特徴は見られないものの、扶助費の伸びは着実です。一方、平成二十二年、二十七年に実施された国勢調査の結果は、産業別人口はほぼ同じで、人口集中地区人口も一千人強の減少となっています。確かに進むのは少子高齢化だけです。明らかに低成長時代が進んでいることがうかがわれます。 このような観点から、一時的な要素を除けば、本市の財政における歳入構造に大きな変化は見込まれないことが想定されますが、見解をお聞かせください。 質問の四点は割愛いたします。 質問の五点、一般会計における歳入歳出予算決算対比において、利子割、配当割、株式等譲渡所得割・交付金において調定額を上回る予算現額となった背景を明らかにしてください。 質問の六点、総務省は地方財政の全面的な見える化に係る取り組みとして、住民一人当たりのコストについて、これまで一部に限られていた項目を平成二十七年度決算より性質別や目的別で網羅的に公表し、経年比較や類似団体比較を行うことを明らかにしましたが、本市において残念ながら平成二十八年度決算に合わせて明らかになっていません。例年、財務書類四表が十二月議会直前に公開され、十分に分析するいとまがないのが実情です。私はこれまでにも早くオープンにされることを求めていましたが、なかなか進まないようです。もう少し見える化をスピーディーに行う必要があると思います。なぜなら、今、ごみの有料化の議論もありますが、増加をたどる財政出動や財政需要に対して市民の皆さんにコスト意識を持ってもらうことも健全財政を堅持する観点から重要だと考えるからです。御多用な職場事情を理解した上で伺いますが、今後の方針をお聞かせください。 財務書類四表と密接にして不可分な固定資産台帳に基づく資産額等については、現在、精査中とのことですので、改めて十二月の第四回定例会で財務書類と合わせ詳細にお聞きをしますので、第七点については、今回は割愛をいたします。 質問の八点、繰越金は収入済み額九十九億八千九百九十八万円で、対前年比四一・二%増の二十九億一千四百六十七万円の伸びとなっています。およそ百億円近いお金が繰越金として出てきているわけです。増額の背景を明らかにしてください。多額の繰り越しは、市民の多様なニーズに応える観点からも甚だ疑問に思います。見解をお聞かせください。また、現年度も含めて今後どのように対応されるものか、あわせてお聞かせください。 質問の九点、国民健康保険事業特別会計決算について伺います。累積赤字は約五十三億一千四百八十万円となり、単年度収支では一億四千三百万円強となっているようです。平成二十七年度の単年度収支では十億五千万円の赤字だったことからすると、赤字の幅が圧縮されているようです。その背景は何だったのかお聞かせください。また、被保険者一人当たりの保険給付費と保険税の平均額も明らかにしてください。 平成二十八年度決算並びに財政について伺ってまいりましたが、本市における産業構造や人口動態に基づく今日の状況は、明らかに低成長期にあることが決算における歳入歳出を分析することからも見てとれます。かつての高度成長やバブルに沸いた日々が脳裏に強く刻み込まれ、夢よもう一度とばかりに大きな経済発展を求める発想から転換しなければならない時期が既に来ていると私は考えます。かつて小泉元総理は、持続可能な社会の構築を標榜されていました。平成二十八年度決算から市長はどのような国と地方の近未来の財政や経済の姿を思われるのか、決算の総括とあわせてこの項の質問の結びにお聞かせください。 次に、渋谷区との観光・文化交流協定について伺います。 八月三十一日、鹿児島市と渋谷区との間に観光・文化交流協定が締結されました。本年度は、渋谷・鹿児島おはら祭二十周年の節目の年に当たり、時宜を得た協定締結だと思っております。 そこでお伺いいたします。 第一点、このたびの鹿児島市と渋谷区との観光・文化交流協定締結の目的と意義についてお聞かせください。 第二点、今回の鹿児島市と渋谷区の観光・産業振興の具体的な内容と今後の取り組みについて、どのようなものになるのかお示しください。 第三点、歴史・文化を通した交流の具体的な内容と取り組みについてお示しください。 第四点、人口の集中する東京都渋谷区の住民と鹿児島市民との交流の進め方と方策をお聞かせください。 第五点、渋谷区にも鹿児島市にも多くの民間資源がありますが、その活用の具体例にどのようなものを想定していらっしゃるのかお聞かせください。 次に、災害対策本部機能強化事業について伺います。 東日本や熊本における地震を初め、今なお全国各地で起きる自然災害からどのようにして市民の生命と財産、暮らしを守るのか自治体の対応が強く求められているところです。桜島はもとより、先日起きた喜入沖の地震しかり、人ごとではないことを身にしみて感じているのは私ばかりではありません。そうした中、当局におかれましては、この間、災害対策本部を新たに整備され、また、今年度予算には災害対策機能強化事業を新規事業として盛り込まれ、災害対策本部室の整備や機能強化に努められているところです。係る状況のもと、所管の市民健康福祉委員会では、去る七月十一日に秋田市の災害対策本部情報化システム整備事業を調査いたしましたので、それらをもとに、以下お尋ねをさせていただきます。 まずは、その現状と認識です。秋田市は防災に関するシステムが個別に存在し、各システムの出力をひもづけたり、一括操作が不可能であるという問題点を抱え、その結果、年々、極端多発化する各種災害と複雑化する被災者向け行政サービスの提供について、迅速かつ十分な対応が現状のままではできなくなるおそれのあることが事業導入の背景にありました。 桜島の大爆発と地震や豪雨災害などの同時発生、あるいは繰り広げられる隣国の軍事的挑発行為による不測の事態の発生などを想定した場合の本市の現状と認識を秋田市と対比してお聞かせください。 質問の二点、秋田市のシステムでは、情報伝達手段の多様化に対応した管理の一元化のもと、災害時初動の迅速化と効率化の実現、被害の全体像がリアルタイムで把握でき、迅速な報告、連絡、共有ができるシステムにふなれでも操作がしやすいなどの特徴がありました。あわせて、被災者支援機能も盛り込まれています。これらの視点は、本市が目指す機能強化と対比してどうか、また、これらをどう参考にされるものか見解をお聞かせください。 第三点、現在、新年度予算で対応されている災害対策本部機能強化事業の進捗状況を明らかにしてください。 第四点、秋田市は新庁舎建設に合わせ三カ年かけて環境整備を整え、昨年五月に竣工いたしました。その契約額の総額は三億四千三百二十四万円でした。本市の今年度の予算は六千二百五万八千円となっています。額の問題ではありませんが、秋田市と比べて危険度がはるかに高い本市において十分な機能強化と言えるのか。市民の安心安全に向けた先行投資と位置づければ、これだけで済むような話ではないと考えます。ちなみに財源について触れますと、秋田市の事業費は全て緊急防災・減災事業債を一〇〇%充当、七〇%交付税算入となっているようです。有効な財源を活用すれば、さらに充実した機能強化が図られるものと期待いたしますが、今後、機能強化に向けて来年度以降も予算措置されると理解してよいものか見解をお聞かせください。 次に、環境事業の一つである家庭ごみの収集についてお伺いいたします。 ごみステーションにおける違反ごみ対策として、町内会役員、清掃事務所所員による指導等、きめ細かな対応がなされているにもかかわらず違反シールが張られている違反ごみを多く目にするところであります。また、飛散防止についてもネットの配布やボックス型ごみステーション整備費に補助金を交付する等の取り組みがなされているところであります。先日、北部清掃工場のごみピットへのパッカー車転落事故の原因の一つとして過積載が挙げられています。過積載については、過去、議会で各面から議論があり、自重計による対策を行うなど、ハード面の対策がなされており、今回の要因はあり得ないと考えているものです。 そこでお伺いいたします。 第一点、ごみステーションに出される違反ごみの状況、市民への周知・課題をお聞かせください。 第二点、ごみステーション飛散防止への取り組み、課題をお聞かせください。 第三点、ごみステーションの飛散防止用具として、近年、簡単な操作で折り畳み可能で、ワンタッチで開閉できる製品が開発されております。このワンタッチ開閉式の評価、鹿児島市ごみステーション整備費補助金交付要綱の対象製品に追加するなど、整備を促進すべきと考えるがどうかお聞かせください。 第四点、過積載防止への取り組み、課題を直営・委託別にお聞かせください。 第五点、自重計導入に向けた取り組み、課題について、直営・委託別にお聞かせください。 次に、鹿児島県内の絶滅のおそれのある野生動植物についてお伺いいたします。 県において、人と自然が調和する地球にやさしい社会づくりを目指し、各種施策の推進策の一つとして、平成十五年に初めて鹿児島県レッドデータブックを作成しておられます。発刊から十年以上が過ぎた平成二十八年に「改訂・鹿児島県の絶滅のおそれのある野生動植物―鹿児島県レッドデータブック二〇一六―」として、この間、野生動植物の分布や生息状況を取りまとめておられます。 そこでお伺いいたします。 質問の第一点、確認されている絶滅のおそれがある野生動植物の種類数を県・本市別にお示しください。 第二点、前回調査時、平成十五年の鹿児島県レッドデータブック初刊後の分布と生息状況をお示しください。 第三点、確認されている侵略的外来種の種類とそれらが及ぼす影響、市民への周知をお聞かせください。 第四点、外来種侵入防止への取り組みと課題を県・本市別にお示しください。 第五点、外来種駆除への取り組みと成果及び課題を県・本市別にお示しください。 第六点、絶滅危惧種増の要因の分析と課題をお聞かせください。 第七点、鹿児島県希少野生動植物の保護に関する条例で担うべき絶滅危惧種保護への取り組みと成果・課題を県・市別にお示しください。 第八点、平成二十六年策定の鹿児島市生物多様性地域戦略に基づく三年間の取り組みと成果・課題をお聞かせください。 第九点、生物多様性を実感イベントとして二十二の事業を展開し、市民に鹿児島の豊かな自然や生き物たちについて考え、感じる取り組みを行っておられます。実感イベントにとどまらず、平川動物公園、かごしま水族館においては、県内の絶滅危惧種の展示、繁殖へ取り組むべきではないかと考えますが、考えをお聞かせください。 次に、河川の浄化についてお伺いいたします。 水質汚濁防止法第十五条に基づき、稲荷川、甲突川、新川、脇田川、永田川、和田川の六つの二級河川で毎月、河川の水質監視が行われています。六河川においては、平成二十七年度の測定結果では、採水を行った全ての環境基準点で環境基準を達成しました。このことは、下水道の普及、市民、企業の環境保全に対する取り組みなど、市政全般の取り組みで達成されたものと評価をするものであります。近年では、水生生物への影響調査も付加され、一段と河川の浄化対策が講じられてきているようであります。 そこでお伺いいたします。 第一点、透明度を含めた河川の汚濁状況と浄化への取り組みはどうなっているのか明らかにしてください。 第二点、魚影など生物の生息調査の実施状況と現状を明らかにしてください。 第三点、水生生物生息状況調査は、平成十三年、二十二年に生息状況を調査されているが、近年、水質は環境基準をクリアしていること、河川改修などに当たっては、魚類、昆虫、植物などの水辺の生き物の生息、繁殖に配慮した水辺環境づくりに努めておられることなどを検証する上からもせめて五年ごとに調査し、効果を確認すべきではないか、考えをお聞かせください。 次に、スズメバチ被害についてお伺いいたします。 危険生物の中でも最も被害が多いスズメバチの営巣が過去においては山裾の周辺に多く見られたものが、近年、市街地にも多く見られるようになりました。市で駆除してほしいなどの相談が多く寄せられています。 そこでお伺いいたします。 第一点、過去五年間に市民から寄せられた営巣駆除相談は何件あったのか。また、近年の傾向もあわせてお示しください。 第二点、営巣駆除に係る費用はどの程度かかるものか。あわせて市はどのようにかかわっているのかお聞かせください。 第三点、スズメバチ等危険生物の被害が予想されるものの駆除については個人で負担させるのではなく、周辺住民にも被害が及ぶことから市として駆除すべきではないかと考えますが、見解をお聞かせください。 次に、ドローンの行政への活用について伺います。 最近、テレビ放送の中で人間が到底行けないような秘境などの自然環境を美しく見せてくれる映像が多くなりました。それらはドローンという無人で大空を飛び回るSFの世界のようなものが現実になったからではないでしょうか。まだまだ開発途上でもあると言われているドローンですが、日々研究が進化し、完全自律制御技術で災害救助の実現や山火事、地震、津波、火山爆発、土砂災害等々、人がなかなか行けそうにない現場の状況をいち早く把握するためにドローンを活用し、人命救助や災害への初動対応を素早く行う判断や決断、復旧対策の検討の重要な映像になっているようです。昨日も小田急線の火事の際にドローンが飛んでいる映像が映し出されておりました。本市では、桜島爆発、地震、水害、のり面の崩壊並びに土砂災害、火災等々がいつ起きても不思議ではない都市でもございます。 そこでお伺いいたします。 第一点、開発途上ではあるが、国土交通省など国の機関でも有効活用されているドローンの特性と有用性や可能性をお示しください。 第二点、既に本県内の伊佐市などの自治体では消防などで活用するなどの報道がなされておりますが、その他の都市のドローンの活用の現状をお聞かせください。 第三点、国土交通省大隅河川国道事務所や京都大学などが桜島爆発災害にどう活用するのか、その現状と対策をお示しください。 第四点、本市は災害が多く発生してきた歴史的な経過があります。台風、地震、水害、大規模崩落、火災等々の大規模災害時へのドローンの活用を考えるべきだと強く思っております。多種多様な大規模災害を想定したドローンの有効活用への指針をお示しください。 以上、一回目の質問として一括して答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 伊地知紘徳議員にお答えいたします。 国におかれましては、経済の好循環が地方において実現しなければ、地方からの人材流入が続いている大都市もいずれ衰退し、我が国の競争力が弱まることを危惧し、地方創生を初め、一億総活躍社会や働き方改革の実現など、人口、経済、地域社会の課題に対して一体的に取り組まれているものと認識いたしております。国と地方がこれらの取り組みを推進する中においても、各地域が特性を生かしながら、みずからの知恵や工夫を結集し、お触れになりました高齢化への対応や防災対策などを含む地域の課題解決に主体的に取り組み、十年先、二十年先を見据えた豊かさの実感を目指すことが我が国全体の発展につながるものと考えております。 安倍内閣につきましては、成長戦略を初めとするさまざまな政策の着実な実行と安定した政権運営がなされてきたものと思っております。今後におきましても、経済再生、地方創生、働き方改革の実現など、我が国が直面しているさまざまな課題の着実な解決に向け、国民や地方の声にも十分に耳を傾けていただきながら、時期を失することなく機動的な取り組みを進め、国民の負託に応えていただきたいと考えております。 森友学園や加計学園に関する件についてでございますが、政治家や公職にある者は、公正・清廉を保持し、政治と行政への国民の信頼を確保する責務があると考えております。 南スーダン国際平和協力業務に関する日報につきましては、特別防衛監察において防衛省は、自衛隊の活動には国民の理解と支持が不可欠であり、国民に説明する責務を全うすることが極めて重要であることを認識し、情報公開や文書管理等について改善策を早急に講じた上で適正性の確保に万全を期するべきであるとされておりますので、このことを踏まえた対応がなされるべきであると考えております。 働き方改革は、長時間労働の是正や非正規雇用の処遇改善などによりワークライフバランスの推進や女性、高齢者など多様な方々が働きやすい環境整備が図られるとともに、労働生産性の向上も期待されることから、本市としましても、雇用対策連携協定を締結している鹿児島労働局など関係機関と連携しながら、その機運の醸成や取り組みの促進を図ってまいります。 国においては、大規模な地震や豪雨などによる災害を教訓に、関係法令の改正や制度の強化を行ってきたほか、熊本地震の際は、被災自治体の要請を待たずに関係省庁の職員や支援物資を送り込むなど、災害対応の迅速化が図られているものと認識いたしております。本市といたしましても、国の指針に基づく業務継続計画や受援計画を本年度策定することといたしておりまして、災害に強いまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。 私は、地方から東京への人口流出に歯どめをかけ東京一極集中を是正するためには、国・地方が一体となって仕事と人の好循環を目指していくことが重要であると考えております。本市といたしましては、総合戦略に掲げた各種施策を積極的に推進し、雇用の質・量両面における確保や女性の活躍の推進を図るとともに、若い世代の人材育成や移住促進、結婚から妊娠、出産、子育てまで切れ目のない支援に取り組んでいるところでございます。また、国におきましても、来年度に向けて地方大学の振興や地域経済牽引事業の促進を初め、新たな施策が検討されておりますことから、その動向も注視しながら対応してまいりたいと考えております。 待機児童対策は、安心して子育てができる環境を充実させる上で喫緊の課題でありますことから、本年五月に国は新たに子育て安心プランを発表し、平成三十年度から二十二万人分の保育の受け皿の拡大や処遇改善を踏まえたキャリアアップの仕組みの構築による保育人材の確保などの考えを示されたところでございます。私といたしましては、国においてプランの実施に必要な安定的な財源を確保され、保育の質の確保を前提とした量の拡大を確実に推進していただきたいと考えております。 我が国は、外交努力をもって世界各国及び国際社会との信頼・協力関係を築き、国際社会の安定と繁栄の基盤を強化し、脅威の出現を未然に防ぐことが重要であるとの観点で、国際協調主義に基づく積極的平和主義の立場から、地球儀を俯瞰する外交を展開しているものと認識いたしております。また、昨今の北朝鮮の動向につきましては、九月三日の内閣総理大臣声明において、我が国の安全に対する、より重大かつ差し迫った、新たな段階の脅威で、地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものであり、厳重に抗議し、最も強い言葉で非難するとの声明が出されております。私は、北朝鮮を含め一日も早いあらゆる国の核兵器の全面廃絶と世界恒久平和の達成を心から願っているところでございます。 東京オリンピック・パラリンピックの開催に伴い、有効求人倍率は上昇傾向が見込まれており、特に建設業では労働力の確保や建設資材等の調達が優先され、地方はその影響を受けるものと考えております。また、オリンピック等の開催を契機に、世界各国からの訪問客を本市に呼び込むことが地域活性化や国際観光都市づくりにつながるものと考えており、積極的な観光プロモーションや効果的な情報発信等を行うことといたしております。 オリンピック等の影響による労働力人口の流出に対しては、建設業界などとも連携を図り、技能職種等における人材育成やマッチング支援などによる人材確保に努めてまいります。また、オリンピック等の終了後、その熱気と感動の余韻が残る中で鹿児島国体も開催されることから、この絶好の機会を捉え、さらなる交流人口の拡大や地域経済の活性化につなげてまいりたいと考えております。その関連として、第三期観光未来戦略に基づき観光交流都市としての魅力の向上や効果的な情報発信、受け入れ体制の充実などに官民一体となって着実に取り組んでまいりたいと考えております。 九州市長会は、九州各市の連絡協調を図り、全国市長会と連携して市政の円滑な運営と進展に資することにより、地方自治の興隆発展に寄与することを目的に、九州百十八市の市長で構成されております。私は、九州市長会会長として九州が一致団結をし、さらに充実した活動ができるよう全力を傾注していかなければならないと考えております。 お触れになりました交流連携協定を結ぶ四市や九州横断広域観光振興協議会は、いずれも九州の一体的な発展・振興を目指すものでございます。これは、九州市長会の目的とも合致するものであり、九州市長会としても各市がそれぞれの知恵を出し合い、連携を図り、九州地域全体の発展に努めてまいりたいと考えております。 また、九州市長会は、「九州はひとつ」の合い言葉のもとで活動いたしており、これは、人口減少問題の克服や地方創生、熊本地震や九州北部豪雨災害などを踏まえた災害対応力の強化、豊かな地域資源を生かした観光振興など、各市が抱える課題の取り組みを九州一丸となって進めていこうとするものでございます。 近年、成長著しいアジア諸国とは地理的、歴史的、文化的にかかわりが深く、教育、文化、経済など幅広い交流を進めていくことが重要であると考えております。このアジアに一番近いという九州の地理的優位性を生かして、交流人口の拡大や地域経済の活性化など九州が一体となった取り組みを進めることが、各市の魅力あるまちづくりはもとより、アジアの玄関口に位置する九州全体の一体的発展につながるものと考えております。 県市長会会長としての認識等についてのお尋ねでございますが、本県においても本格的な人口減少社会が到来する中、地方創生への取り組みや地域経済の再生、災害対応力の強化など、多くの課題が山積しております。私は、県市長会の会長として県全体の浮揚・発展に寄与すべき責務と役割を有しているものと考えており、これらの課題解決に向けて県内各市との連携を図り、県勢発展の一翼を担うべく鋭意取り組んでいるところでございます。 平成二十八年度の一般会計決算につきましては、市税は増加したものの、地方交付税の減や障害福祉サービス給付事業などの社会保障関係経費の増加等により厳しい財政運営となりましたが、地方創生の実現に向けてハード・ソフト両面からさまざまな施策に取り組んだところでございます。また、可能な限りの収入の確保と経費支出の効率化に努めたことなどによりまして実質収支は黒字を確保できましたことから、健全財政を維持することができたものと考えております。 国におきましては、財政健全化と経済成長の両方の達成に向けて取り組んでいるところでございますが、依然として国、地方とも厳しい財政状況にあることから、国等の動向を注視し、長期的な視点に立って健全な財政運営に努め、豊かさを実感できるまちづくりをさらに進めてまいりたいと考えております。 ◎総務局長(内山薫君) お答えいたします。 平成二十八年度決算における利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金について、予算現額が調定額を上回った背景でございますが、本市はこれまで県が示す交付見込み額をもとに予算計上いたしております。二十八年度決算においては株価の下落等により交付金の積算のもととなる当該県民税の収入額が見込みを下回ったため、本市への交付額も少なくなったことによるものでございます。 以上でございます。 ◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。 県総合体育館の建設につきましては、新聞報道等によりますと、今月七日に開催された県の二回目の大規模スポーツ施設の在り方検討委員会において、コンサートなどスポーツ競技以外のイベントにも利用可能なアリーナ型の体育館を想定して議論を進めることが確認されたとのことでございます。同委員会は、今後、他都市で整備中の施設を視察し、年度内に県に提言を行うとされており、立地場所について現時点では示されていないところでございます。 次に、路面電車観光路線検討事業につきましては、本年三月に第一回導入連絡会議を開催し、その後、事務レベルで県と情報交換を行うとともに、八月に第二回幹事会を開催するなど、本港区等の道路状況等について協議してきているところでございます。今後も引き続き、県の動向を踏まえながらルート案の検討等を行ってまいりたいと考えております。 次に、主要財政指数における他の中核市との比較でございますが、財政力指数は他都市と比べ市税等の占める自主財源比率が低いことから、四十八市中三十六位でございますが、経営努力を示す指標である経常収支比率、実質公債費比率、将来負担比率はいずれも上位となっております。 単年度収支につきましては、実質収支額が二十七年度は地方消費税交付金の増などにより一時的に高くなったものであり、二十八年度は平年ベースに戻ったことから、赤字となったものでございます。今後におきましても、社会保障関係経費の増加や将来の都市基盤整備などに多額の費用が見込まれることなどから、可能な限りの収入の確保と経費支出の効率化に努めるとともに、長期的な視点に立って健全財政を維持してまいりたいと考えております。 歳入構造につきましては、自主財源において市税のほか特殊要素として繰越金が増加した一方、依存財源である地方交付税や国庫支出金が減少したことから、自主財源比率が上昇したところでございます。特殊要素を除きますと比率に大きな変化はなかったものと考えております。 財政の見える化についてでございますが、現在、固定資産台帳に基づく統一的な基準による財務諸表の作成に取り組んでおり、本年度中に完成する予定であり、来年度以降、早期取り組みに努めてまいりたいと考えております。今後はライフサイクルコストを踏まえた施設建設の検討や利用者一人当たりコスト等を用いた事業評価などに活用してまいりたいと考えております。 繰越金の増加につきましては、地方消費税交付金や臨時福祉給付金など一時的な増によるものでございます。今後におきましても引き続き、予算執行方針に基づき適宜適切な予算管理に努めてまいりたいと考えております。 次に、渋谷区との観光・文化交流協定につきましては、渋谷・鹿児島おはら祭が二十回の節目を迎えたことを期に、さらにきずなを深め、双方の観光や文化の振興に寄与することを目的として協定を締結したもので、両市区のさらなる発展や活性化につながるものと考えているところでございます。 また、協定書において観光及び産業の振興、歴史的かかわりや文化を通じた交流促進など、四つの項目について相互に連携・協力して取り組むこととされていることから、具体的な取り組み等につきましては、両市区の魅力の情報発信や観光振興、経済の活性化につながるよう今後、協議・検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎市民局長(星野泰啓君) お答えいたします。 国民健康保険事業特別会計の平成二十八年度決算において、前年度と比較し単年度収支の赤字が減となった理由といたしましては、二十八年度の診療報酬の引き下げや被保険者数の減少幅が大きかったことによる影響に加えまして保険税収納率が向上したことなどによるものと考えております。また、本市国保の被保険者一人当たりの保険給付費は三十六万九千円で、一人当たりの保険税収入額は八万円となっております。 次に、本市の災害対策本部機能強化事業は、二十七年八月の桜島火山噴火警戒レベル四に引き上げ対応等の課題を教訓といたしまして、多くの災害対策要員が同時に情報を共有し、活動できるように災害対策本部室の面積を以前の約三倍に拡大したほか、映像・音響設備等を整備するなど機能強化を図っているところでございます。 秋田市の整備事業につきましては、本市が進めているハード整備に加えホームページへの掲載やメール配信など複数の情報伝達手段を一元化し、情報を一斉配信するシステムの充実が図られているようでございます。本市の防災情報システムでは、複数の媒体に一斉配信する機能や罹災証明の発行や義援金の給付などの機能は有していないところでございます。現在、新たな防災システムの調査研究を進めておりますので、今後、秋田市のシステムも参考にしてまいりたいと考えております。 本事業の進捗状況につきましては、災害対策本部室等の内部改修工事を六月までに完了し、電話やインターネット回線、机、椅子などの備品のほか、映像・音響設備を八月までに整備したところでございます。今後、タブレットによる簡単な操作で雨量の観測データや桜島の監視映像等を視聴できる映像・音響制御システムを九月末を目途に整備することとしております。 災害対策本部機能の充実につきましては、活動の迅速化と効率化に向けて今後とも適切な対応に努めてまいりたいと考えております。 次に、ドローンは無人で遠隔操作や自動操縦により飛行し、写真撮影等を行うことができますことから、農業や測量、災害対応などさまざまな分野で活用されており、今後はドローンを使った荷物配達など、新たな産業、サービスの創出や国民生活の利便性の向上に資することが期待されております。 また、他都市では豊橋市における災害発生時の被害状況調査や垂水市での総合防災訓練などに活用されているようでございます。 次に、桜島火山災害対策におけるドローンの具体的な活用については、大隅河川国道事務所などに桜島火山爆発総合防災訓練に参加をいただいており、上空からの撮影や映像の伝達訓練を行っております。今後は、残留者捜索や大規模噴火後の被害状況の把握などに使用できないか訓練を行う中で関係機関とも連携をして活用策を検討してまいりたいと考えております。 また、その他の災害におきましても、人が立ち入れない場所の被害状況の把握などに効力を発揮することが期待されますので、他自治体の活用事例を調査するなど活用策を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎環境局長(古江朋子君) お答えいたします。 ごみステーションの違反ごみにつきましては、決められた収集日以外のごみ出しや分別間違いなどがございます。市民への周知については、正しい分別や出し方について、市民のひろばやごみ出しカレンダーにより行っておりますが、若年層の単身世帯など、ごみの減量化・資源化への関心が低い層への周知の徹底を図ることが必要であると考えております。 ごみの飛散防止については、飛散防止ネットの提供やボックス型ごみステーションへの整備費補助金による設置を促進しておりますが、未設置のステーションやネット等の外にごみが置かれている状況もあることから、その有効性などの周知・広報に努めなければならないと考えております。 お触れの飛散防止用具につきましては、取りつけが容易で安価ではあるものの、管理体制などについて課題もあることから、今後、調査研究してまいりたいと考えております。 過積載防止への取り組みにつきましては、交通事故防止研修会や講習会等を通じて、直営・委託ともに機会あるごとに注意喚起を行っております。 自重計は、直営の全車両に、委託の約四割の車両に取りつけているところでございます。この装置は、計測時の道路状況等により正確な積載量を把握することは難しいなどの課題がございますが、大まかな目安になることから、今後とも導入を進めてまいります。 次に、絶滅のおそれのある野生動植物は、県の平成二十八年のレッドデータブックによりますと、県内では絶滅危惧一類、二類合わせて一千四百三十六種で、そのうち市内では二百十一種が確認されております。 分布と生息状況については、平成十五年と二十八年のレッドデータブックを比較いたしますと、絶滅のおそれのある種が県内ではオヒキコウモリやニホンウナギなど二百十三種、市内ではサシバやアキアカネなど十四種増加しております。また、ゲンゴロウのように以前に生息を確認した場所で現在は確認できなくなった種もございます。 侵略的外来生物については、県の侵略的外来種カルテによりますと、県内では四十四種、そのうち市内では二十一種確認されております。これらの外来種が及ぼす影響としては、生態系に悪影響を及ぼすほか、人への危害や農林水産業などへの被害がございます。本市では、特に危険性の高いハイイロゴケグモなどについてホームページや市民のひろばで注意喚起を行っております。 外来種侵入防止について、県では優先的に対策を講じることが必要な侵略的な外来生物を選定し、侵入防止や防除など総合的な外来生物対策を推進しております。本市では県と連携し、情報を共有しながら侵入防止に取り組んでおります。課題としましては、外来種が生態系に及ぼす影響などについて、市民の十分な理解が得られていないことであると考えております。 外来種駆除の取り組みについて、県では、平成二十六年度に外来種対策検討委員会を設置し、外来種対策基本方針や県外来種リストを作成しております。本市では市民の関心を高めるため、在来種を駆逐するブルーギルやオオキンケイギクの駆除講座を実施しているところでございます。また、平成二十一年に喜入で発見されたマングースについては、県と市が連携して駆除を行ったことで現在は根絶に近い状態となっております。課題としましては、国、県、市、事業者等が一体となって、より効果的な駆除に取り組んでいくことであると考えております。 絶滅危惧種がふえた主な要因は、宅地開発や外来種の侵入などにより野生動植物の生息地、生育地が減少したことなどであると考えております。課題としましては、関係機関と連携して生態系に配慮したまちづくりを進めていくことであると考えております。 鹿児島県希少野生動植物の保護に関する条例に基づき、県では特に保護を図るべき種を現在三十八種指定して、その捕獲、採取等を禁止するとともに、希少野生動植物保護推進員八十五名を設置して普及啓発に取り組んでおり、一定の効果が上げられているものと考えております。本市では、県が作成したリーフレットを配布しているところでございます。課題としましては、希少野生動植物に対する市民の理解をより深め、意識高揚を図っていくことであると考えております。 本市の生物多様性地域戦略に基づく取り組みとしましては、かごしま自然百選の選定、生物多様性に関連したイベント講座等の開催、市民活動団体等による保全活動への支援などを行っており、これらの取り組みが生物多様性の保全につながっていると考えております。課題としましては、生物多様性の認知度を高めていくことであると考えており、引き続き、市民活動団体や学校等と連携した意識啓発に取り組んでまいります。 絶滅のおそれのある野生動植物について、平川動物公園ではルリカケスやサシバなど、かごしま水族館ではアカウミガメやタガメなど、年間を通じた展示を行うとともに、繁殖についても取り組んでいるところでございます。 次に、平成二十八年度の市内の河川の汚濁状況につきましては、六河川全ての環境基準点において水生生物保全に関する項目を含む水質汚濁に係る環境基準を達成しており、また、基準が設定されていない透視度等の項目についてもおおむね良好な状況でございます。浄化対策につきましては、発生源の規制、指導、公共下水道の整備推進、合併処理浄化槽の普及促進など、関係部局と連携して取り組んでいるところでございます。 水生生物生息状況調査につきましては、平成十三年度と二十二年度に調査を実施し、いずれも魚類や植物など、合わせて約五百種の生物が確認できたところでございます。 調査につきましては、平成二十二年度以降実施しておりませんが、毎年度、河川の水質監視において水生生物保全に関する項目も測定を行っているところでございます。生物の生息状況の把握は、本市の取り組む河川に関する各種施策の効果を確認するために必要であることから、今後、かごしま環境未来館や自主的に調査を実施されている市民活動団体等と連携を図りながら、その把握に努めたいと考えております。 次に、スズメバチの巣の駆除等に関する相談件数を二十四年度から二十八年度まで順に申し上げますと、九十八、百二十七、百四十四、六、二十一であり、都市化の進展や気候の変動等もあり、近年ではこれまで少なかった住宅地での相談が多い傾向にあるようでございます。 市が委託し、駆除した過去五年間の費用の平均は一件当たり約二万円となっております。また、駆除に関する相談があった場合、民有地については駆除業者へ依頼するよう御案内しているところでございます。 民有地における駆除につきましては、管理される所有者等で対応すべきと考えておりますが、今後、他都市の状況等を調査してみたいと考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。 国体に向けての改修でございますが、東開庭球場の観客スタンドや鴨池市民球場のファウルポールの改修、松元平野岡体育館のアリーナ照明のLED化を進めているほか、桜島総合体育館、鹿児島アリーナ、サブアリーナへの床金具の設置を予定しております。このほか、鴨池市民球場の外野フェンスのかさ上げ、桜島総合体育館の床の研磨について検討しているところでございます。予算規模につきましては、検討中のものも含めこれらを全て改修した場合、現時点における概算で約六億二千万円を見込んでおります。 財源につきましては、一般財源のほか、国の社会資本整備総合交付金や県の市町村有施設整備費補助金、日本スポーツ振興センターの助成金などを見込んでおります。 国体の開催に向けては、今後も引き続き、市町村連絡会議や競技別連絡調整会議などにおいて施設整備、競技運営、広報など各面にわたり県と連携を図り、国体の成功に向けて取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [伊地知紘徳議員 登壇] ◆(伊地知紘徳議員) さて、一回目の質問にそれぞれお答えをいただきました。 大都市、とりわけ東京オリンピック・パラリンピックを控えた東京への人と物の集中は、これに並行して進行する地方の衰退を招くこと、ひいてはそのことが大都市に波及し国全体が疲弊していくという構図は多くの人が予測しているところであります。市長の言われる十年、二十年先を見据えた豊かさの実現という視点は不可欠であります。安倍内閣もそのことに主眼を置いた政策の実現を求めたいと思いますし、市長からも積極的な発言をお願いいたしたいと思います。 北朝鮮の愚行は、世界の平和と安定にとって許されないことです。特に隣国である我が国への脅威ははかり知れないものがあります。しかし、戦争や紛争は始まってしまえば悲惨な結果しか残らないことは歴史が物語っています。改めて積極的平和主義という我が国の立ち位置を認識し、その努力を粘り強く続けていかなければなりません。米国のトランプ大統領の強硬一辺倒の姿勢に唯々諾々と追従していくことは、この国がとるべき立場ではないことを申し上げておきたいと思います。 東京オリンピック・パラリンピックに伴う労働力人口等の流出に歯どめをかけ、流出した労働者を呼び戻すことについても特段の御努力をお願いいたします。 県総合体育館の建設については、大規模スポーツ施設の在り方検討委員会において、コンサートなどスポーツ競技以外のイベントにも利用可能なアリーナ型の体育館を想定して議論を進めることが確認されたとのことです。また、立地場所については現時点では示されていないとのことですので、今後の動向を見守ってまいります。 路面電車観光路線検討事業については、本年三月より県との協議が重ねられておりますが、今後も県との密接な連携や協議のもと、なるべく早い時期にルート案等が策定されますことを期待申し上げます。 鹿児島国体につきましては、財政面での効率化という観点からも市有施設の所管課と連携し、より優良な財源で市有施設の改修がなされることを要望いたします。また、各面においてさらなる県との連携が図られ、鹿児島国体が大成功に終わりますよう期待申し上げます。 平成二十八年度決算と財政については、自主財源比率をどう高めるかが課題のようです。四十八市中、将来負担比率も上位、経常収支比率も実質公債費比率は十位以内となっており、財政運営の努力の結果があらわれているようでございます。国保財政の厳しさは、一人当たりの保険税収入額と保険給付額で見ても歴然としています。ちなみに一人当たりの医療費は四十二万一千二百九十一円ですので、保険税の五倍以上となっている状況が伺えます。 このほか、決算から見る財政課題については、指摘をさせていただいた点につきましても改善方をお願いいたします。また、市長からもお答えいただきましたが、引き続き健全財政の堅持に尽力されますよう要請をさせていただきます。 渋谷区との観光・文化交流協定については、渋谷・鹿児島おはら祭が二十回目の開催の節目に当たり、さらにきずなを深めるために観光や文化の振興を目的に両市が協定を締結したことは、時宜を得たものと評価をいたしたいと思います。協定にあります観光・産業振興、歴史・文化交流、住民同士の交流、民間資源の活用を着実に進行していただき、両市にとって相互になくてはならない協定になるよう切望しております。特段の取り組みをお願いいたしたいと思います。 災害対策本部機能強化事業に関しましては、秋田市との対比により課題が浮き彫りになっています。初動体制のおくれは致命的な結果を生み出すことになりかねません。自治体の規模、環境から見ても現状では災害対策が万全とは言えません。しかし、命と財産を守るためのありとあらゆる対策を講じることは行政の最大の責務でもあります。他都市で有効とされる対策は、惜しみなくどんどん取り入れるという姿勢が必要であり、予算を含めてそのような対応をされますことを強く要請させていただきたいと思います。 家庭ごみ収集については、過積載防止への取り組みでは自重計設置は、直営では全車両、委託車両では約四割にとどまっているようであります。過積載防止からも委託車両の四割は問題です。早急な対応が図られることを要請しておきます。 鹿児島県の絶滅のおそれがある野生動植物については、絶滅のおそれがある種が侵略的な外来種の駆除や生態系に配慮したまちづくり等に取り組んでおられるにもかかわらず、この十三年間で、県内で二百十三種、市内で十四種増加していることが明らかになりました。非常に早いスピードで増加していることに驚いております。以前、身近に確認できていたゲンゴロウのように現在では見かけなくなった種もあるようであります。ゲンゴロウのように九州内ではまだまだ生息している地域もあるようでございます。そこで、今後、生息している自治体と連携を図りながら復活に向けて取り組むことも必要ではないでしょうか。当局の取り組みを御要望申し上げます。 河川の浄化につきましては、生物の生息状況の把握は、本市が取り組む河川に関する各種施策の効果を確認するために必要であることは、私と同様に考えておられることが示されました。市民活動団体等との連携も必要ですが、費用をかけて定期的に調査することも必要と考えます。調査方法について今後、検討されるよう要望いたしておきます。 スズメバチ被害については、近年では、これまで少なかった住宅地での相談が多い傾向にあるようであります。このことからも、駆除についても本市として何らかの対応が必要かと考えます。今後、他都市の状況等を調査されるとのことですので、早急に調査をされるよう御要望を申し上げます。 ドローンの行政への活用については、ドローンは無人で遠隔操作や自動操縦により飛行し、写真撮影ができますから、今までなかなか正確に捉えることのできなかった地形や地物が捉えられて、災害時や測量、農業などさまざまな分野で活用ができます。本市においてはまだ導入されておりませんので、災害が多い本市こそ早急に検討され、実施に移されますことを強く要望させていただきます。 新たな質問に移ります。 次は、児童相談所の設置に向けた取り組み状況について伺います。 全国市長会などの要請を受け児童福祉法が改正され、中核市における児童相談所が設置できるようになったのは平成十六年のことでした。当時、全国市長会会長であられた赤崎前市長が当時の地方分権改革推進会議で積極的に発言された結果でもありました。法改正施行に先立つ第一回定例会で赤崎前市長が、法改正を前提に児童相談所設置に向けて遅れない対応を図ると明確にお答えになられたことを今も私は鮮明に記憶いたしております。あれから十三年、ようやく機が熟し、森市長が設置を決断されたことは、かけがえのない子供たちを不幸にさせず、いち早く手を差し伸べるという子育て支援の観点からも大変重要だと私は思っております。 さて、市民健康福祉委員会では、去る七月十三日、東京板橋区を訪ね児童相談所の開設に向けた取り組み状況を調査させていただきました。平成三十三年度の開設に向けその準備が進められていました。それをもとに本市における取り組み状況について、以下伺います。 質問の一点、この間、改めて課題がどう整理され、検討されてきたものか。国や県との協議を初め、取り組み状況と人材確保を急がなければなりません。まず、ここがしっかりと進まなければこの設置というのはなかなかいかないことは調査でも明らかになっておりますので、そのことについて明らかにしていただきたいと存じます。 第二点、本市が目指すものは単に児童相談所のみか。板橋区では子育て支援などの機能もあわせ持つ施設設置を構想しているが、本市としての考え方をお聞かせください。 質問の三点、板橋区における設置に向けたスケジュールによると、人材の確保・育成に丸四年を超える長期派遣、研修を経ることになっていました。本市に設置する場合においてもそのような歳月が必要となるのか、見込みと本市の対応を明らかにしてください。 第四点、今の質問にも関係しますが、市長の在任中にどこまで進捗を見ることができるのか明らかにしてください。 次に、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会についてお伺いいたします。 十七回目を迎えたかごしま錦江湾サマーナイト大花火大会は、その年々の主な施策を反映した内容で構成され、ことしは、かごしま水族館開館二十周年を記念した花火や来年の明治維新百五十周年大河ドラマ「西郷どん」の放送などへの機運を高めるカウントダウン花火が打ち上げられ、多くの市民や県内外の観光客でにぎわいました。いよいよ平成三十二年には節目の二十回目を迎えることになります。 そこでお伺いいたします。 第一点、本大会は当初から実行委員会を設置して経済界等と費用を負担しながら開催されており、評価しているところでもあります。そこで、過去三大会の実行委員会予算額と本市の負担額をお示しください。 第二点、近年の経済状況が厳しい中においては、実行委員会において協賛金確保に大変苦労されているとお伺いをいたしております。協賛金確保に向けた取り組みと課題をお聞かせください。 第三点、過去三大会の観客数の推移をお示しください。 第四点、各地の花火大会においては、厳しい財政運営や経済状況から中止や規模の縮小に至った花火大会もあるようでございます。こうしたものも含めて主な花火大会の開催内容や規模をお聞かせください。 第五点、全国・九州から本市の花火大会はどのように評価を受けているものかお聞かせください。 第六点、平成三十二年二十回目の記念の花火大会に向けどのような思いで取り組まれるのか。少し気は早いようでございますが、お聞かせをいただきたいと存じます。 次に、中央町十九・二十番街区と千日町一・四番街区の両市街地再開発事業についてお伺いします。 両市街地再開発計画は、鹿児島国体を見据え、平成三十二年度秋に再開発ビルの完成を目指しているところであります。全国から多くの選手団や応援団、観光客が訪れる鹿児島国体開催前には再開発事業を完工させ他県の方々を迎え入れることが本市のイメージアップにもつながり、その後の観光入り込み客数に大きく影響するものと思っております。早期の事業完工を願いつつ、お尋ねいたします。 第一点、両市街地再開発事業において、都市計画決定以降に当初計画と大きく変更になった計画について、その内容と理由をそれぞれお聞かせください。 第二点、現在それぞれにおいて課題となっている案件があればお示しください。 第三点、計画変更により、まちの姿にどのような影響や変化が生じるのか見解をお聞かせください。 第四点、計画の変更や課題等により、当初示されたスケジュールに影響はないものかお聞かせください。 次に、都市計画随時見直し等の素案についてお伺いいたします。 本市域内での鹿児島都市計画区域では、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るために昭和四十六年に市街化区域と市街化調整区域に区分するいわゆる線引きを行っておりますが、これまで随時見直しにより公有水面埋立地や新たに生じた土地等を市街化区域に編入してきました。今回は四カ所の見直しを検討されておりますが、そのうち伊敷八丁目の一部の見直しについてお尋ねします。 国道三号整備完了を理由に、第一種住居地域に見直すこととなっていますが、そもそもこの箇所の前後は国道三号を整備する前から市街化区域となっています。 そこでお伺いします。 第一点、なぜ今回見直すこととなったのか。 第二点、もし見直すこととなっても、この土地は県の条例により崖相談の対象となります。御案内のように、崖に近接して建築する場合は、崖の高さの二倍以上、崖から離さなければなりません。この土地が背面に抱えている崖の高さは約七十メートル以上ありますので、この土地に建物を建てることは非常に困難なことのように思います。ましてや崖崩れ等に対する安全対策が施されてなく、危険極まりない現状であります。そのような現状を踏まえ、この当該箇所を随時見直し等の対象とすることによって、のり面を含めた周辺環境の安全性に問題は生じないのかお聞かせください。 次に、消防分団の活動についてお尋ねします。 第一点、本市の消防分団の所管区域と基準は、いつからどのような経過と基準で制定されたものかお聞かせください。 第二点、本市は消防分団の所管区域見直しを模索されていると伺っておりますが、所管区域見直しの根拠と理由をまずお聞かせください。また、現状はどのような見直しの検討状況にあるのかお示しください。 第三点、本市の消防分団定員数と充足率はどうなっているのか。また、団員確保に当たっては、各分団それぞれ苦慮されておられると思いますが、その現状と対策についてお聞かせください。 第四点、本市における消防分団員の平均所属年数と最年少年齢と最高年齢、また女性団員の団員数をお聞かせください。 第五点、男性分団員が所管以外で働く方が多い中で、所管内におられる女性への期待が消防活動に求められております。本市の女性分団員の主な活動内容と期待する役割をお示しください。 第六点、他都市では若い力を地域で発揮してもらうことと学生に社会人としての将来の経験をしていただき、就職へのポイントにも役立たせる目的で積極的に短大生、専門学生、大学生に加入を呼びかけておられます。本市において学生に対し消防分団員への加入を呼びかけているのか。また、その考えはないものかお聞かせください。 第七点、本市では約一千五百名の皆さんが仕事の傍ら消防分団員として活動しておられます。火災や水害、地震災害、行方不明者の捜索など災害から市民の皆さんを守るため活動しておられます。そこで、花巻市等、多くの自治体や県で消防団応援の店などを指定し、消防団員とその家族が利用する場合に料金の割引や特典をつけ恩恵を受けられるようにする制度があるようです。地域防災のかなめである消防団をまち全体で応援する体制が創設されております。そのことは事業所の皆様方や地域の活性にもつながり、地域力を向上する目的もあるようです。 そこで、本市においても消防団応援の店制度を創設し、導入されるお考えがないものか見解をお聞かせください。 次に、小中学校における読書推進についてお伺いをいたします。 文部科学省の平成二十八年度委託調査、子供の読書活動の推進等に関する調査によりますと、一カ月に読んだ本の冊数がゼロ冊と回答した児童生徒の割合が小学校で一割未満、中学校で約一割から二割となっており、読書時間、読書冊数ともに学年が上がるにつれて減少傾向にあるようであります。本を読まない理由としては、「ふだんから本を読まないから」と答えた児童生徒が多くある一方で、小学生は家族や学校からの勧めで読書が進んでいるようであります。 そこでお尋ねいたします。 第一点、読書離れに関する認識をどう持っておられるのかお聞かせください。 第二点、読書推進を図るため取り組んでいる内容、成果・課題を明らかにしてください。 第三点、小中学校での読書冊数の目標値及び達成状況を明らかにしてください。 第四点、親子読書など家庭等と連携した取り組み状況と評価・課題をお示しください。 第五点、児童生徒の読書履歴の把握及び本人への周知方法はどう行われているものかお聞かせください。 第六点、児童生徒への読書アドバイスの取り組みと課題についてお聞かせください。 第七点、貸し出された本の題名、著者名等が銀行通帳のように読書の履歴を見える形にし、もっと読みたい意識を促進する一つの方法として読書通帳機があるようであります。そこで、読書通帳機の評価、他都市での導入状況、本市にも導入すべきと思いますが、考えをお聞かせください。 次に、小中一貫教育について伺います。 学校教育法の一部改正により、昨年度から小中一貫校は義務教育学校という校種に規定され、全国で推進されている状況にございます。その態様は、施設一体型、分離型、隣接型に区分されるようで、中一ギャップの解消を図る狙いや子供たちの学びにきめ細かに対応すること、あるいは学級規模の一定確保などで活力を維持することなどの目的が挙げられています。安易な学校の統廃合が行われてはならないことを前提に、以下当局の見解を伺ってまいります。 質問の第一点、世にいわゆる中一ギャップについて、本市域内の三十九中学校中何人が悩みを抱えていると報告があるのか、小学六年生の不登校者数を参考に近年の状況についてまず明らかにしてください。 質問の二点、少子化が進んでいますが、本市における中学生のピーク時の生徒数と今日の生徒数は何人で、何人減少したのか、率とともに明らかにしてください。 質問の三点、文部科学省が示す中学校における標準学級数は十二から十八学級ですが、未満の学校数は現在何校で、ピーク時は何校であったか明らかにしてください。あわせて今後の推移や見通しについてもお聞かせをください。 質問の四点、県においても平成二十八年度から小中一貫教育推進事業が始まり、県下六市町をモデル地域として一年間の取り組みが行われ、報告が上げられています。本市教育委員会としてこの報告をどう分析されたものか。また、本市として他市の地域実情とあわせ参考になる点は何か明らかにしてください。 質問の五点、県下六市町のモデル事業の報告について、有識者で構成される県小中一貫教育推進協議会はどのように評価をされているものか、課題とともに明らかにしてください。 質問の六点、小中一貫教育のあり方については、市教育委員会においても研究を重ねられていることと存じますが、これまでに何をどう研究され、どのような到達に至っておられるのか経過を含めお聞かせください。 質問の七点、モデル事業の取り組みが進む中で、本市としては小中一貫教育にどう取り組まれるのか見通しや時期について明らかにしてください。 次に、市立病院事業について伺います。 市立病院は、平成二十七年五月に現在地に新築移転してから三年目を迎えています。この間、新病院移転に伴い明らかになってきた諸課題に対応するため、平成二十四年に策定された経営計画を予定より一年前倒しして平成二十八年度に見直しを行っています。 そこで伺います。 第一点、経営計画見直し後の進行管理はどのような形で行われ、現時点の状況はどうなっているのか、計画どおり進行しているのか、課題はあるのかお聞かせください。 第二点、この計画の点検・評価を行う経営計画策定推進委員会の構成、役割、開催状況及び委員会での主な意見についてお示しください。 第三点、地域医療支援病院の承認とDPC病院Ⅱ群指定へ向けた取り組みと見通し、承認、指定されることによる効果についてお示しください。 第四点、病院建設にかかわる企業債償還はどうなっていくのか見通しをお聞かせください。 第五点、計画にある平成三十二年度黒字化は達成可能と予測しておられるのかお答えください。 以上で二回目の質問といたします。 一括して答弁を願います。 △会議時間の延長 ○議長(上門秀彦君) ここで、本日の会議時間について申し上げます。 本日の会議時間は、議事の都合により延長いたします。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 児童相談所の検討状況といたしましては、二十八年度に熊本市を、本年七月に中核市である横須賀市を視察し、その機能や設置までの経過、専門職員等の配置状況等について調査を行い、内容も踏まえながら、現在、人材確保策や必要な機能など検討を進めているところであり、本年四月以降は、県の関係部署と人材確保に当たっての連携・協力等について協議を行っているところでございます。 児童相談所は、他の業務との連携・協力が非常に重要でありますことから、必要な機能等については現在検討を行っているところでございます。 国が示すロードマップによりますと、児童相談所の設置には四年程度かかるものとされており、人材確保・育成にも一定の期間が必要であると考えております。また、国においては二十八年六月の法改正において、法施行後五年を目途として中核市及び特別区が児童相談所を設置することができるよう、その設置に係る支援、その他の必要な措置を講ずるとされておりますことから、その動向にも注視しながら引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。 今後のスケジュールにつきましては、各面から整理・検討しているところであり、現時点では、具体的な設置の時期をお示しできる段階にはないところでございます。 以上でございます。 ◎観光交流局長(山口順一君) かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会について、中止した十五回大会を除く過去三大会の実行委員会予算額と本市負担金額を順に申し上げますと、十四回が七千七百十八万四千円、三千三百九十万円、十六回が七千九百十三万二千円、三千万円、十七回が七千九百十九万一千円、三千万円となっております。 花火大会の実施には一定額以上の協賛金が必要であり、この確保のため、本市に新たに進出した企業を訪問するなど新規開拓に力を入れておりますほか、平成二十八年度から新たに協賛花火を実施しております。 観客数は、十四回が十三万五千人、十六回、十七回は十四万人となっております。 国内各地の花火大会としましては、打ち上げ発数が約四万発と最も多い大会である諏訪湖祭湖上花火大会や観客数が約百十万人と最も多い大会である関門海峡花火大会などがございます。また、宝塚観光花火大会や神奈川新聞花火大会など、警備費用の上昇などによる開催経費の不足や安全管理上の問題から開催を中止、休止した大会もあるようでございます。 各地の状況を知る花火師などからは、サマーナイト大花火大会のように中心市街地において二尺玉などの迫力ある花火を間近に見られる大会は大変珍しく、魅力のある花火大会であるとの評価をいただいております。 平成三十二年は第二十回という節目の年であり、東京オリンピックや鹿児島国体が開催されますことから、来場者の思い出に残る大会となるよう取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(水元修一君) お答えいたします。 市街地再開発事業について、中央町十九・二十番街区の事業計画は都市計画決定以降、大きな変更はなく、千日町一・四番街区は工事費を抑制するため、都市計画決定時より階数を二十四階から十五階に、高さを百十メートルから六十メートルに変更しております。 両事業の主な課題は、平成三十二年秋の再開発ビル完成を見据えスケジュールどおり事業を進めることや来客用駐車場の確保などがございます。 千日町一・四番街区については、高さと階数が変更になりましたが、周辺ではアイムビルに次ぐ高さであり、天文館地区のランドマークとしての役割は十分に果たせるものと考えております。 なお、計画の変更や課題などによるスケジュールへの影響はございません。 次に、都市計画随時見直し等の素案について、伊敷八丁目の一部は国道三号の歩道拡幅に伴い地形地物の変更が生じたことから、周辺の指定状況に合わせて市街化区域に編入するものでございます。 当該地は都市計画法で定める災害の発生のおそれのある区域ではないところですが、建築等に当たっては、建築物の構造や窓の位置の制限など、建築基準法等の関係法令に基づき計画されるものと考えております。 以上でございます。 ◎消防局長(中薗正人君) お答えいたします。 消防分団の所管区域は、地域の成り立ちや住民との連帯性、あわせて効率的な消防活動も考慮し定められており、これまでの人口の増加や市街地の拡大、大型団地の造成等により新設された分団がありますが、これらの所管区域も地域的なつながりや既存分団とのかかわりなどを考慮しながら定めているところでございます。 所管区域の見直しにつきましては、同じ町でありながらその一部が他の分団の所管区域となっている箇所があることから、そのような分団においては、可能な限り所管区域を町境で明確に区分するため、関係分団と協議・検討しているところでございます。 消防分団の定員数は分団によって異なっており、少ないところで十五人、多いところで三十一人、充足率は、平成二十九年九月一日現在、低いところで六〇%、高いところで一〇〇%となっております。団員の確保につきましては、これまで各分団長などによる町内会への呼びかけや分団舎等へのポスター掲示、市民のひろばへの掲載などを行ってきましたが、団員確保が困難な分団もありますことから、あわせてラジオやホームページによる広報、消防団員が地域の各種イベントや防火防災訓練等に積極的に参加し、消防団活動をPRするなど創意工夫しているところでございます。 二十九年九月一日現在、消防団員の平均所属年数は十四・八年、最少年齢は十九歳、最高年齢は八十一歳で、女性消防団員数は三十一人となっております。 女性消防団員は、住宅防火訪問、救急指導、火災予防・救急寸劇などで女性の視点を生かした活動を行っており、防火意識の高揚や応急手当普及啓発に大きな役割を果たしております。 本市においては、学生に特化した消防団への加入呼びかけはこれまで行っていないところですが、消防団活動の活性化にもつながることから、他都市の先進的な取り組みを参考に検討しております。 消防団応援の店制度につきましても、消防団への加入促進につながることから、他都市を参考に検討しているところでございます。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 読書に関しましては、さまざまな情報メディアの発達、普及等による子供の生活環境の変化などにより子供の読書離れが指摘されております。 本市におきましては、全国図書館協議会が平成二十八年度に実施しました学校読書調査によりますと、調査期間中に本を一冊も読まなかった児童生徒は、小学校で〇・五%、中学校で三・一%という結果でございましたが、引き続き、良好な読書環境づくりに努めてまいります。 学校では、第三次鹿児島市子ども読書活動推進計画を踏まえ、全校一斉読書の時間を設定したり、読書週間等の機会を捉えて保護者等による読み聞かせを行ったりするなど、読書推進に取り組んでおります。また、全国調査では、読書好きの割合や一人当たりの読書冊数が小中学校とも全国平均を上回っております。今後とも読書活動の推進に努めてまいりたいと考えております。 読書冊数の年間平均目標値につきましては、発達段階に応じまして各学校が学年ごとに定めており、小学校で約百冊、中学校で約五十五冊となっております。達成状況につきましては、小学校九四・五%、中学校八七・二%でございます。 親子読書など家庭等と連携した取り組みにつきましては、家庭教育学級や学校での読み聞かせのほか、地域公民館等で関連する講座などを実施しており、読書活動の充実に寄与していると考えております。今後とも学校や関係団体等と連携を図りながら、親子読書などが一層取り組まれるよう努めてまいりたいと考えております。 読書履歴の把握につきましては、学校におきましては、図書貸し出しシステムを活用し、児童生徒の読書履歴を把握することができます。また、児童生徒は本人が記入した読書記録カードや学校がプリントアウトした読書履歴データにより確認することができます。 学校では、市立図書館発行のブックガイド等をもとに推薦図書を選定して児童生徒や保護者に紹介したり、学習している教材の作者やテーマに関連した本を児童生徒に紹介したりする取り組みを行っております。今後とも学校、家庭等が連携を図り、読書に対する適切なアドバイスを多面的に行えるようにしてまいりたいと考えておす。 読書通帳機は、図書の貸し出し履歴を利用者が自分で読書通帳に記録するシステムであり、読書の履歴が見えることで児童生徒の読書意欲が高められるという観点から導入されているものと考えております。中核市の市立図書館で導入している市は二市あり、小中学校については把握しておりません。今後、小中学校での導入状況等について調査してまいりたいと考えております。 次に、平成二十五年度から二十七年度までの本市小学六年生の不登校者数と進学後の中学一年生の不登校者数を順に申し上げますと、二十五年度、二十八、百十三、二十六年度、三十五、百十三、二十七年度、三十、百三十人となっております。 本市におきまして中学生の生徒数が最も多かった年は昭和六十二年度で、五町地域を合わせまして二万七千四百二十一人です。平成二十九年度は一万五千七百五十四人で、一万一千六百六十七人、四二・五%の減でございます。 中学校におきまして、文部科学省が示す標準学級数十二学級未満の学校は、平成二十九年度が十九校、最も生徒数が多かった昭和六十二年度は九校でございます。今後、中学校の生徒数は緩やかな減少傾向にあることから、学級数につきましても同様の傾向が予想されています。 県下六市町のモデル地域には、いちき串木野市の施設隣接型、鹿屋市の施設一体型、南さつま市の施設分離型という三つの施設形態の小中一貫教育校があり、相互乗り入れによる教育実践、九年間を通した教育課程、年間指導計画の作成、児童生徒の相互交流がなされており、各地域の特色を生かした小中連携が図られているものと考えております。 連携協議会の事務局である県教委によりますと、モデル地域の学校では、中学校進学における不安感の解消や学習意欲の向上などの成果があるとのことでございます。また、施設分離型の小中学校におきましては、交流を図る際の教職員、児童生徒の移動時間の確保、小中学校間の教職員の打ち合わせの時間確保等の課題があるとのことでございました。 小中一貫教育のあり方につきましては、鹿児島市学校規模適正化検討委員会において魅力ある学校づくりの一例として先行事例の説明を受けたところでございます。 また、小中一貫教育及びコミュニティ・スクール鹿児島県連絡協議会に参加するなど情報収集に努めているところでございます。これらを踏まえて、今後、教育委員会として対応を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎病院事務局長(有村隆生君) お答えいたします。 二十九年三月に見直しました病院事業経営計画の進行管理につきましては、院内に経営戦略会議を設置し、達成に向けた取り組みを進めているほか、有識者等の外部委員から成る経営計画策定推進委員会において計画や病院経営についての御意見をいただいているところでございます。課題といたしましては、地域医療機関との連携や診療単価の向上、費用の適正化などがございます。 経営計画策定推進委員会は、県内外の医療機関の関係者、大学教授等の学識経験者等で構成されており、経営計画の策定や進行管理について点検・評価する役割を担っております。二十九年度は二回開催することとしており、先般八月に一回目を開催したところでございます。その中で、経営計画の達成に向けて、「医療連携については努力されているようで安心した」、「手術室の効率的な運用を図るべきである」、「経営について専門性の高い職員を育成する必要がある」などの御意見をいただいたところでございます。 次に、地域医療支援病院の承認につきましては、紹介率、逆紹介率の向上を図るとともに、当院施設の共同利用のための体制整備などを行ったことにより承認要件が整いましたことから、現在、県への申請の準備を行っているところであり、承認されますと年間約九千万円の増収が見込まれるところでございます。また、DPC病院Ⅱ群につきましては、三十年度の指定に向け、平均在院日数の短縮や紹介患者、救急患者の積極的な受け入れなどに取り組んでいるところであり、診療密度の向上の課題もありますが、指定を受けますと年間約一億二千万円の増収が見込まれるところでございます。 次に、病院建設に係る二十九年度以降の企業債元利償還金は総額で約二百六十一億円となっており、単年度の償還額は最高約十億二千万円となる見込みで、平成五十六年度までの償還予定となっております。 三十二年度の黒字化達成に向けましては、今後とも計画に掲げた課題に取り組み、医業収益の増、費用の適正化を図りながら職員一丸となって努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [伊地知紘徳議員 登壇] ◆(伊地知紘徳議員) 二回目の質問にそれぞれお答えをいただきました。 児童相談所の設置に関しては、開設に向け鋭意作業を進められていることは理解をいたしました。お答えのとおり、人材確保と育成には相当の時間を要するようです。はて、市長のこの任期中の開設はどうやら困難なこともわかってまいりましたが、いずれにしても検討を加速されますようお願いしておきたいと思います。 かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会については、平成三十二年の第二十回、節目の大会は東京オリンピックや鹿児島国体が開催される年であり、またとない鹿児島をPRできる、また、人を呼び込む絶好の機会でもございます。答弁にもありましたように、来場者の思い出に残る大きな大会となるよう取り組まれるとのことですので、期待を申し上げますので今から充実した計画になるよう、取り組みを進めてくださいますよう要請させていただきたいと思います。 建設事業につきましては、市街地再開発事業において、千日町一・四番街区におけるビルの大幅な高さの変更があったものの、それぞれにおいては今のところスケジュールには影響がないとの見解でありますが、これから実施設計や工事施工等に取り組まれ、新たな問題が生じる可能性を懸念しております。観光都市である本市においては、鹿児島国体というある意味大きなチャンスを迎える中で、目標である平成三十二年度の再開発ビルの完成は決して逃してはならないと考えます。今後もそれぞれの組合への協力や連携を図りながら事業が滞ることなく前進していきますよう要望させていただきます。 都市計画随時見直し等の素案について、伊敷八丁目の一部については、都市計画法で定めるところによりますと、災害発生のおそれのある区域ではないということで市街化区域に編入をされるようでありますが、背面にある高さ七十メートルを超える崖には大木が生い茂り、隣接する崖には過去に崩れて急傾斜地対策工事が施されている実態があったにもかかわらず、関係法令との照合だけで安全であると判断されることはいかがなものかとも考えます。 現場というものは生き物でありますので、机上の判断だけでは非常に危険であります。法令遵守はもちろんのことですが、それぞれの現場状況に応じた評価や見解、発生する行政課題への問題点を十分に考慮された上で総合的に判断されることが常識的であり、最も重要な必須事項であるとも考えます。今回、当該箇所を見直しすることで豊富な知識と経験がある建設局の土木技師の存在の意味さえ疑問に思われるほか、今後の市民の安全性やこれからの本市のまちづくりの考え方やあり方、新たな財政出動の発生のおそれなど、さまざまな観点おいて本市建設行政の将来に大きなリスクと禍根を残すことになるのではないかという疑問があることだけは強く指摘をさせていただきます。 消防分団活動については、消防分団の所管区域と地域の成り立ちや住民との連帯性や効率的な消防活動を考慮して定められていることは理解をいたしました。所管の見直しについては、同じまちでありながら一部分が他の分団の所管区域になっている箇所を見直されることを明らかにされました。ぜひ可能な限り是正を行い、地域住民が戸惑うことがないように所管区域の見直しを要請いたします。 次世代の消防分団員を養成するとともに、未来の社会人を消防行政の中で育成することを目的として、本市においても学生消防分団員の募集についても要請を申し上げます。消防分団員がその地域で誇りと自信を持って活動できるように地域全体で応援している姿を見せるためにも消防分団応援の店の創設を早急に実施していただくように強く要望いたします。 読書推進については、図書貸し出しシステムを活用し、児童生徒の読書履歴を把握され、読書推進に努められておられるようであります。一方で、在籍学校だけの把握だけになっているようでもありますので、今後、市教育委員会として図書貸し出しシステムの利用について検討され、児童生徒が市内において転校した場合にも把握ができますよう学校現場ともしっかりと協議をされ、さらなる把握が進み、読書がより推進されますよう要望させていただきます。 小中一貫教育に関しては、中一ギャップの実態については、全てがそれとは言いませんが、年々伸び、直近で百三十人いることがわかりました。生徒数もピーク時との対比で四二・五%減少していること、標準学級数未満の学校が十九校あることも判明をしました。小中一貫教育のモデル地域の取り組みでは成果や効果が上がっていることがわかりました。一方、施設分離型学校における課題も明らかなようです。本市の現状から見ても取り組まなければならない課題であることははっきりしています。モデル地域の結果を詳細に分析され、検討を急がれますよう強く要請をさせていただきます。 さて、今代表質疑に当たり我が会派は、低成長時代の国、なかんずく地方政治のありようをキーワードに論議を構成させていただきました。とりわけ、その中でも防災機能強化を初め、市民生活の安心と安全がさらに図られることに期待を申し上げ、我が会派の代表質疑の全てを終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、伊地知紘徳議員の代表質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(上門秀彦君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 四時四十七分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  上 門 秀 彦         市議会議員  わきた 高 徳         市議会議員  上 田 ゆういち...