5:
◯質疑(
金口委員) 今回、来年の3月31日までに申請が通れば42円の価格が、たとえ政権がかわったとしても維持されるのでしょうから、そうしてみると天候や機械の劣化というリスクは幾らかあるにしても、単価が保証されているということはやはり一番安心だろうと思います。
第1期は20年間で9億円ということですが、これはここで議論する話ではないかもしれませんけれども、来年度には今度は第2期を実施しようとされております。第2期分は買い取り価格が下がると思いますが、それも織り込んで13億円と考えていいですか。
6:
◯答弁(
環境政策課長) 13億円は、来年度の買い取り価格39円を前提条件として推計しております。
7:
◯質疑(
金口委員) 現時点では39円がどうなるかはまだ確定しておりませんが、42円ですから、もう少し下がる可能性もあると私は思っています。第2期の話ですからここで言う話ではないですけれども、13億円と出ていますので、全体の中では13億円という金額は大きく変動しないと考えてもいいですか。
8:
◯答弁(
環境政策課長) 基本的には、20年間続くということで、本日の日経新聞にも出ていましたけれども、買い取り価格は余り変わらないのではないかという見方もありますが、実際のところはパネル価格等のコスト面が下がってきておりますので、幾らになるかは4月以降になってみないとわからないかもしれませんけれども、ある程度下がることは想定されますが、大きくは下がらないという見方をしております。
9:
◯質疑(
金口委員) それでは、600万円の費用で組合を設立して行う第1期の事業の20年間で9億円ということについて、お伺いしたいと思います。
この事業は、いろいろな経費を差し引いても9億円は還元できるという話でありますが、今回の本会議の一般質問で、例えば省エネ家電の導入支援や地域の省エネ活動の支援などを適切に組み合わせて実施することが考えられるが、今後、平成26年度からの実施に向け、幅広く意見を聞きながら、平成25年度中に具体化するよう検討を進めていくという答弁がありましたが、これは少しぬるいのではないかと思います。もう少し県民に具体的な内容を示すべきではないかと思いますが、この答弁以上のものは出ないのですか。
10:
◯答弁(
環境政策課長) 基本的には答弁のとおりですが、実際に還元が始まるのは収益が上がる平成26年度からでございまして、まだ期間があるということで、いろいろな意見を聞きながらよりよい方策を考えてまいりたいと思っております。
また、平成25年度中におきましても、検討の進みぐあいに応じて、より具体的な案を提示し、県民の皆様の理解を得ながら進めてまいりたいと考えております。
11:
◯質疑(
金口委員) これ以上言ってもそれ以上の答弁は出ないのでしょうが、ただ、ある程度の原資が固まらないと還元もできません。平成26年度に事業がスタートしますが、私はすぐに還元できるとは思いません。ある程度の資金がないと還元もできませんし、そういう意味では少しぬるいと思いますが、そこもいたし方ない部分もありますし、自分の中でどうかと思いながら、半分は納得しているところです。
それで、還元対象として一般家庭を対象にすることになっていますけれども、きのうお願いして、県庁の中の電気代が幾らで、賦課金が幾らかを調べてもらいましたが、1キロワットアワー当たり0.33円ですから、それを単純に掛けたら県庁全体で年間380万円の賦課金を納めなくてはならないということになります。これは県庁だけではなく一般企業も同じように0.33円を納めるわけですから、広島県の中でどこの企業が一番大きいのかはわかりませんけれども、例えばJFEさんなどは相当の賦課金を納められると思います。もう一つは、中小企業でも電気炉などを使っているところは、この0.33円がかなり負担になるのではないかと思います。そういった中で、一般家庭だけを還元の対象とすることについてどのようにお考えなのか、お尋ねいたします。
12:
◯答弁(
環境政策課長) 一般家庭を対象としておりますのは、一般家庭では住宅用太陽光発電しか設置できないだろうという前提がございまして、事業用太陽光発電については一般企業であれば参入できる機会があると考えております。事業用太陽光発電は全量買い取り制度ですが、住宅用太陽光発電のほうは、余剰買い取り制度になっておりまして、自分の家で使った残りを販売するという形で、これは同じ単価で42円なのですが、量が少ないということと、それから住宅用太陽光発電は10年、事業用太陽光発電は20年の買い取りということになっておりまして、住宅用太陽光発電のほうもある程度収益率はあるのですけれども、事業用太陽光発電と比べてかなり低くなっておりますので、一般家庭を対象としようと考えております。つまり、委員がおっしゃられました企業等につきましては、参入の機会があるということで対象から外すことを考えております。
13:
◯要望・
質疑(
金口委員) 参入の機会があるだけで、参入するかどうかはわからない。やはり大きな額が納められることを考えますと、そこにも還元してあげるほうが平等ではないかと思いましたので、質問させていただきました。
先ほどの利益の還元方法について、これからまた幅広に検討されるということでありましたが、早目にその結論を出して県民の理解を得るような活動をしていただきたいと思います。
続きまして、もう1点質問いたします。
今回のふるさと枠を3人ふやされた件について、在学中の6年間で月20万円の奨学金を貸与する学生を広島大学に3人ほどふやすという話ですが、これは月20万円の12カ月掛けることの6年間で、1人当たり1,440万円を貸与して、目的である中山間地域のところへ9年間勤務したらそれを返済する義務がなくなるということです。
私が一番心配するのは、この6年間を、学校に入る時点から中山間地域へ行って僻地医療に従事するというような高い志を持って学ばれるのならいいのですが、直接面談したわけではないのでわかりませんが、なかなかそこまでではない方が入っておられるのではないかと思います。そこで、6年間のうちに、県として学生に対してどのような教育をされるのか、お尋ねします。
14:
◯答弁(
医療政策課長) ふるさと枠の学生に対しましては、平成22年度に県が広島大学に寄附講座といたしまして地域医療システム学講座を設けております。その講座を中心として地域医療に重点を置いた教育をしていただいているところでございます。具体的に言いますと、春休みや夏休み、冬休みに学生が中山間地域あるいは島嶼部の実際の病院、診療所に先生方と一緒に行きまして、現場の医師の指導を受けて実習を行う、いわゆる地域医療セミナーを行っております。また、毎週1回、このシステム講座を中心といたしまして、ふるさと枠の学生全員がミーティングを行っております。その中で地域医療あるいは総合医についての教育を行う、あるいは基本診療の演習などを行っておりまして、一般の医学生に比べて地域医療について学ぶ機会を多く設けている状況になっています。そういった活動を通じまして、ふるさと枠の学生間の仲間意識の醸成、あるいは地域医療に関するアイデンティティーの確立を図っているところでございます。
15:
◯質疑(
金口委員) そういう教育に対する学生の反応はどうですか。じかに県の職員がその学生と話す機会もあると思いますけれども、どういう反応が返ってくるのですか。
16:
◯答弁(
医療政策課長) 先般も学生を交えて、懇談会といいますか、話し合いを設けましたけれども、地域医療を目指したいと言われる学生は多うございます。やはりそれだけの気持ちを持って教育されているということもありますし、学生たちもそういう心構えを持っていると思っております。
17:
◯要望・
質疑(
金口委員) 先ほど総合医とおっしゃっていましたが、中山間地域には産科も婦人科も小児科も足らないところがあるわけですから、総合医だけではなくて、その辺にもきちんとついていただけるような取り組みをしていただきたいと思っております。
最初に言いましたように、この貸与金は9年間勤めれば免除になりますが、例えば、どこかの病院が今までもらっていたお金を返す、うちが負担してあげるからうちの病院に来てくださいとヘッドハンティングなどをされた場合はどうなるのですか。よその県でふるさと枠をつくっていたとしたら、そういうことも心配するのではないかと思いますが、その辺はどうなのですか。
18:
◯答弁(
医療政策課長) そういうことがないように努めてまいりたいと思うところであります。
返還免除は、こういった義務を背負われることによって免除されるわけでございますけれども、もしこういう義務を果たされなかった場合には返還していただくということになります。
19:
◯要望(
金口委員) 返還してもらうよりも、やはり9年間勤めていただいて、もしできるものなら引き続いて中山間地域の医療に携わっていただくという高い志を植えつけるような教育をこれからも行っていただきたいと思います。あと2年したら初めてのふるさと枠の学生が医者として出てくるわけですが、1期目にきちんとやってもらわないと2期、3期につながりませんから、その辺の教育をしっかり行っていただくことをお願いしておきます。
20:
◯質疑(
河井委員) 再生可能エネルギー普及拡大のためのメガソーラー発電事業について、先ほど
金口委員がおっしゃった、さまざまな懸念を私も非常に強く抱いています。例えば、収益が安定的という見通しを立てておられますけれども、果たして今の買い取り制度が20年間続くのかどうか疑問に思います。さまざまな政策において地方は国から裏切られてきていますから、この件についても同じようなことが起こるのではないかと思います。
一番腑に落ちないのは、1キロワットアワー当たり42円というのは、完全に国民の税金で、国が買い取るわけですよね。
21:
◯答弁(
環境政策課長) 1キロワットアワー当たり42円の買い取りは電力会社が買い取る形になっています。それを電気の使用料に応じて、賦課金という形で県民、国民が負担するような形になっています。
22:
◯質疑(
河井委員) 済みません。ちょっと間違えていましたが、要は税金によって行政が成り立っているわけで、そのような収益が上がる事業を県が行う、自治体が行うということについて、かねてから私どもは問題提起しているわけですけれども、今回についても、果たしてこれは自治体が取り組む事業としてふさわしいものかという根本的な問題意識があるわけです。
それはここに置いておきまして、県からは今後の収益の見通しについての詳しい資料が出てきていません。それに対してどのようにして私たち議会はこの事業について判断すればいいのか、教えていただきたい。
23:
◯答弁(
環境政策課長) この事業は、民間企業であります中国電力グループさんとパートナーを組んで行う事業でございまして、収益や収支計画の具体的な費用などを公にすることで中国電力グループさんの競争上の利害を阻害するおそれがあることから、パートナー企業の意向を踏まえ、詳しい答弁は差し控えさせていただきたいと思いますけれども、収支に関する御質問については支障のない範囲内で御答弁申し上げたいと思っております。
24:
◯質疑(
河井委員) 今回の補正予算では組合の設立費として600万円が計上され、今後は本格的に、資本金として6億円が予算計上されると思うのですけれども、予算計上されているにもかかわらず資料を出せない、質問があれば答えるのはやぶさかではないという姿勢は、いかがなものでしょうか。どこまでかは教えていただかないと、議会としても判断のしようがないと思います。
25:
◯答弁(
環境政策課長) 判断するに当たり、十分な情報提供をしていくということが基本であると思いますけれども、今回の場合におきましては、パートナー企業さんの意向を踏まえた形でそうせざるを得なかったということでございます。
26: ◯意見(
河井委員) 私からはこれ以上お聞きしませんけれども、恐らくこの後も、重鎮の委員が並んでいらっしゃるのでお聞きになると思いますが、議会軽視ということがよく言われるけれども、議会の調査能力をなめてもらっては困るという点を申し上げておきたいと思います。
27: ◯意見・
質疑(栗原委員) 地域還元型再生可能エネルギー導入の事業化について、いろいろと懸念の部分もあるようですけれども、私はおもしろいと思っておりますので、その角度でまず話をさせていただきます。
県有地を使った太陽光発電事業は全国のいろいろなところで行われているわけですけれども、他県における事例として、問題として挙げられているのが、自治体が自治体の土地を貸して太陽光発電を行うという形になりますから、発電事業者は、自治体の土地の地代を払って太陽光パネルを設置するという形で発電を行いますけれども、自治体の収益ということで考えますと、土地の実勢価格に基づく地代にとどまるわけです。この固定価格買い取り制度のもとでは、発電事業者に安定した収入がある一方で、土地を貸すだけの自治体には土地代しか入らず、地価が安い地方ほど、発電事業者が大きなメリットを受けて、自治体は余りうまみがないという欠点があります。
そのような中で、今回の広島県の取り組みが他県に比べて一歩先を行っている点は、県が発電そのものに主体的にかかわることによって売電による収益を県も得て、それを県民に積極的に還元しようとしている点であり、こういった考え方は、非常に先進的な取り組みであると私は評価いたします。そういうことですので、ぜひとも事業としてしっかり取り組み、推進していただきたいと思うわけであります。
それを前提にしながら、その上でもう一つ提案があるのですけれども、京都市では、市民共同発電制度と言うのですが、市民参加型の太陽光発電事業を推進されるそうです。京都市の場合は、市民が事業に対して出資し、出資した方が還元を受けるという考え方で実施しており、一口10万円を目安に出資していただくそうです。出資期間は15年程度、出資者への還元率は15年国債の年利相当としており、還元は、現金のほかにも地元の特産品や市バス・地下鉄の乗車券などを
選択肢に入れて想定しておられます。
本県の事業のスキームには、こういう市民参加型の基金はないですが、市民参加型の出資を得るということも一つの
選択肢として大事なことだと思います。今回のスキームの中にはないですが、今後、こういったものを取り入れる考えはありませんか。
28:
◯答弁(
環境政策課長) 今回の事業の中でも、県民参加型の手法については検討しており、例えば、民間融資の部分に県民の方に参加いただけないかなどを考えてきましたが、なかなか実現は難しいということで今のスキームになっております。
基本的には、第2期も同じような形で進めていきたいと考えております。
29:
◯要望・
質疑(栗原委員) この事業を県民全体が広く知る上でも、このような観点が必要だと思います。例えば、地元銀行からの枠組みの中に県民からの出資部分を入れてもらうなど、事業そのものに県民全体がかかわっていける仕組みづくりが必要だと思いますので、今後、その辺の部分についても検討していただきたいと思います。
もう一つ、安心こども基金について質問します。今回、安心こども基金が39億円の積み増しになりますが、1年間基金が延長になったから今回積み増しができることになるわけですけれども、これは重要なものでありますから、新年度を待たずして本年度中も次の補正ということも含めて推進するべきではないかと思っていますが、その辺についてどのようにお考えか、教えてください。
30:
◯答弁(こども家庭課長) これまで約120億円の安心こども基金を積み立ててきております。そのうち約半分の60億円が保育所整備等に執行されております。そのほか残りの60億円に関しましては、地域子育て支援事業、虐待対応事業、それからひとり親家庭事業といったものを執行してきております。今回の積み増しでございますけれども、8月に子ども・子育て支援法が成立した関係で市町では給付金関係のシステム整備が必要となってまいりますので、そのシステム関係分、それから厚生労働省分、文部科学省分の保育所整備に係る積み増しの延長ということで、今回は合わせて39億円を計上させていただいております。しかしながら、今後は、待機児童の解消に向けて一層努力が必要だと思っておりますので、そのあたりは国に対して、延長のみならず、今後引き続きそういった整備に向けてできる範囲で要望していきたいと思っておりますし、県としても待機児童解消等に向けては引き続き努力してまいりたいと考えております。
31:
◯質疑(栗原委員) ということは、この39億円の使い道や方向性について、もう方針が決まっていると考えてよろしいですか。
32:
◯答弁(こども家庭課長) 先ほど申しましたように、今回の積み増しに関しましては、厚生労働省分、文部科学省分の保育所整備、保育所の充実、それから新システムの構築だけのことで延長するという通知が来ております。
33: ◯意見(栗原委員) わかりました。
34:
◯質疑(辻委員) 私も、地域還元型再生可能エネルギー導入の事業化について、懸念する問題もありますので、質問させていただきます。
まず1点目について、確認になると思いますが、プレミア価格期間の1キロワットアワー当たり42円の買い取り価格は20年間保証されるということですが、有限責任事業組合の設立に当たり中電グループと契約を結ぶ中で、20年間この価格で進めていくということで、国のほうで変動があって買い取り価格が下落するというようなことがあったとしても、42円の価格については20年間保証され、売電収入になるということでいいですか。
35:
◯答弁(
環境政策課長) 現状では42円は保証されるということになっておりますが、一方で、今、設置コスト等が下がってきていますので、設備認定を受けて来年度事業を実施される方につきましては、先ほど申しましたように、我々は39円と思っていますけれども、新規参入の方々の場合には下がってくると思っております。
36:
◯質疑(辻委員) 新規参入については別に聞いていない。県がやろうとしているこの事業についての売電価格42円は20年間保証されるのかを聞いているのです。
37:
◯答弁(
環境政策課長) そのとおりでございます。
38:
◯質疑(辻委員) 私人間の契約ですから、売電価格が下がったとしても契約した金額が保証されるうちは契約行為を履行していくという点から、当然に42円が保証されると思います。
もう1点、中国電力グループとの共同事業という形になっていますけれども、なぜ中国電力グループかという思いがあります。何も中国電力グループだけをパートナーとして選定する必要もなかったのではないかと思う。ここに成案として出てくる前に他の民間企業などに対しても当たってきたと思いますけれども、中国電力グループに至った経緯について伺いたいと思います。
39:
◯答弁(
環境政策課長) 中国電力グループは公益性を有していること、収益の一部を地域に還元する必要性を認識されていたこと、それから発電事業のプロフェッショナル中のプロフェッショナルでありノウハウを有しておられることから、この事業を共同で行う相手方として最適であると考え、調整を進めてきたところでございます。
40:
◯質疑(辻委員) 初めから中国電力グループありきで進めてこられたということですか。
41:
◯答弁(
環境政策課長) そういうことになります。
42:
◯質疑(辻委員) 他の企業を全然考慮せずに進めてきたということですか。
43:
◯答弁(
環境政策課長) 収益の一部を地域に還元する意向をお持ちである民間企業ということで、我々と思いは同じですので、話を進めてまいりました。
44:
◯質疑(辻委員) 事前の説明では数社でいろいろと検討したというようなことも別の担当の方から聞いていたのですが、そういったことはないということです。
これについては、公募を検討してもいいのではないかと思いますけれども、公募などは全然考えもせずに、先ほど言った理由でパートナーを決定したということですか。
45:
◯答弁(
環境政策課長) 中国電力のほうで、今回の買い取り制度の中で収益の一部を還元することを考えていかなければならないということを夏ごろに表明されていたということがございまして、我々と思いは同じということで、まず中国電力グループと話を進めたところであり、電気事業のノウハウなどを勘案した上で、公募などの手法はとらず決定したものです。
46:
◯質疑(辻委員) 果たして1社に限定して進めていくことがいいのかどうかというところは、いろいろと懸念するところです。例えば契約する場合は、随意契約以外に競争入札なりいろいろとありますけれども、どこが最適かというのは、いろいろと
選択する余地があって、その結果ここに至ったということだったらわかるのですけれども、その辺が懸念するところです。
収益の一部を還元するという点が、決定する上で大きなウエートを占めているようですけれども、中国電力グループが出資見合いに当たる収益の配当をどの程度地域に還元しようとしているのか、お伺いいたします。
47:
◯答弁(
環境政策課長) 中国電力グループでは、約3割程度を還元していただく方向で、現在、調整いたしております。
48:
◯質疑(辻委員) 傾斜配分ということで3割を収益から配分して県民に還元するということですけれども、そういう中で、どうもここ一連の県の施策の打ち出し方を見ると、産業革新機構のようにファンド形成といったものが多く、おひさま基金もそうですが、今回の事業もファンド形成、投資の対象というような事業の色彩が強いと思いますけれども、この点はどうですか。
49:
◯答弁(
環境政策課長) 済みません。先ほどの答弁の3割といいますのは、収益のうちの3割を県のほうに還元の財源として出していただくという趣旨でございます。少し言葉が足りなかったと思いますので、補足させていただきます。
次に、今の御質問でございますけれども、今回の事業スキームは有限責任事業組合という形で、それぞれが担当業務を持ちながら対応するものでございまして、ファンドではないと考えております。
50: ◯意見・要望(辻委員) 私からはそういう色彩が強いという懸念を表明しておきます。
それで、利益還元のあり方について、本会議でも答弁がありましたように、大きな柱については答弁されて、詳細については今後さらに詰めていくということですが、省エネ家電という形で一つの柱が出ていますけれども、これから地域の省エネ活動支援も実施していかれます。私も具体的な提案ができないのですけれども、本当にこういう形でいいのか、県民に利益が還元されていることをもっと実感できるような対応を考えなければいけないのではないかと思います。省エネ家電であれば、エコポイントとなって、その商品を買った人については確かに還元されたことにはなりますけれども、そうではない方もいますから、不公平感は存在していると思うのです。確かに還元はされているけれども、ごく一部の県民に限られるかもしれないし、先行きがわからない話ですけれども、その辺の懸念があるわけでして、還元のあり方については十分に検討を深めて、還元が実感されるものをぜひ考えていただきたいと思います。
一括採決でありますので、その他の議案も勘案して、採決には応じますが、この議案については、先ほど言ったようにいろいろと懸念があり、払拭できていませんので、その点だけは指摘しておきたいと思います。
51:
◯要望・
質疑(犬童委員) 地域還元型再生可能エネルギー導入の事業化について、基本的にはこれでいいと思っております。懸念されることはそれぞれの委員が指摘されましたけれども、これからもっと詰めないといけないこともあると思いますから、そこはしっかりと議会に報告して、詰めるところは詰めて、不安のないようにしてほしいと思います。
1点思うのですけれども、20年間と言いますが、この世界は物すごい勢いで技術革新が行われており、物すごい勢いでコストも下がったり、いろいろな効率の高い製品ができたりするわけです。そうすると、少なくとも県がかかわって、中国電力グループと一つの組合をつくって事業を行うということになれば、いわゆるこの再生可能エネルギーについての研究は必要だと思います。ただ、太陽光発電を取りつけて、後は月々年々の収支決算で利益が出た分を分け合うという芸のないことをするのはどうかと思います。知事を初め、あなた方もイノベーションとよく言われていますが、そうすると、例えばここを一つの研究の基地として活用する、そして20年の間に技術革新によって効率の高いものが出てきたら、それをやりかえるなどということで、そこから県内の太陽光発電を利用したいろいろな施設に波及していくことが大事だと思います。地域に還元しようということは基本的にはいいことだと思うのですが、もう一つ加えれば、せっかくこれだけ投資して、県の土地なども活用して取り組むわけですから、もう少しどんどん進む技術革新に対応したやり方、あるいはみずからが組合の中で新しい技術を開発して、その技術を地域に還元していくという点があればいいと思うのですけれども、それについてはどのようにお考えですか。
52:
◯答弁(
環境政策課長) 委員御指摘の点につきましては、再生可能エネルギー推進検討会において、学識経験者の委員からも同じ意見がございました。還元方法をどのようにやっていくかにつきましては、もう少し時間がございますので、こういうことも含めて検討できればと考えております。
53:
◯要望・
質疑(犬童委員) 今後、中国電力グループと話を進められると思いますが、この事業がイノベーションにつながっていくよう、太陽光発電を取りつけるだけではなく、研究の場所、一つの基地として活用してもらいたいと思います。
先日、特別委員会の現地調査のときに、中学校の屋上を活用して民間企業が太陽光発電を行っている市がありました。この場合、もちろん地代に相当する金額は市へ払われるのですが、公共施設の屋根や屋上を民間企業が借りて、そこに太陽光発電を設置するといったことは国も認めているわけですし、広島県においても、これからの方向性として検討していただきたいと思います。企業はたくさんあって、屋上があいているところもたくさんあるわけですから、そこに民間企業が参入するなど、活用すればいいと思いますが、そこはどうでしょう。
54:
◯答弁(
環境政策課長) 屋根貸しにつきましては、公共施設で検討している状況でございます。新聞情報などによりますと、最近では水面を利用するものも出てきていますので、幅広い角度から検討を進めてまいりたいと考えています。
55:
◯要望(犬童委員) 太陽光発電を活用した事業は町なかでも展開できると思いますので、聞きっ放しにしないで、頭の中の隅に置いてもらうとありがたいです。
それと、雇用機会の創出の問題で、基金を活用したいろいろなことをこれからやっていかれるということで、今、監査請求の出ている話は皆さんも御存じだと思うのですが、緊急雇用対策として、就職できなかった大学生や高校生を集めて民間企業が教育する取り組みがあります。そのことは基本的に悪くないのですが、ただ、やれやれということで、これはもう公になっていることですけれども、指摘されていることは、1時間4万円の講師料を払うことを入札によって決めたということです。教育を受け持つ企業の講師料の単価はよく考えないといけない。県は、担当者等に対してその金を戻せという請求を出しました。ほかの教育機関が同じように4万円ぐらいの金額を出しているからしようがないと考えるのではなく、常識的に考えないといけない。ただ出せばいいということではなくて、民間企業に出すのであればきちんと資料を見て、どのぐらいになっているのか、正しい社会常識の範囲内であるかを確認しないと、高い講師料を払ったけれども実際は募集の50人に対して半分も集まらなかったということも起きているわけです。皆さんがこれを活用されていく場合には十分に考慮していただきたいと思っていますので、これは要望しておきます。
これは質問してはいけないことでしたか。
56: ◯委員長 一般所管かどうかがちょっとわからない。
57: ◯意見(犬童委員) 雇用機会の創出ということが、ここに出ていますから質問しました。
58: ◯意見・
質疑(平委員) メガソーラーについて意見を言っておきたいと思うのですが、私は収支についてはほとんど心配していません。もちろん42円、20年間が100%変わらないとは言い切れないけれども、変わらないと考えなければいけないと思います。物価の話もありましたけれども、ハイパーインフレーションが起こると言う人もいますが、確かに起きる可能性はゼロではないけれども、これが起きたら日本の経済ががたがたになるので、そこまではどうしようもない。そのように見れば、今の買い取り価格では、簡単に言えば必ずもうかるわけです。先日、中国新聞に中国電力が福山でやっているメガソーラーのことが載っていましたけれども、これは買い取り制度の対象になっていない事業ですが、仮に42円で計算したら建設費は6年余りで回収できると載っています。私が太陽光発電を検討している事業所に聞きましても、投資額は6年で回収できると言われました。新聞を見ても、42円であれば大体6年から10年で回収できるのです。42円と決めたときからいろいろなコストがどんどん下がって、要するにもうかるのです。だから、今、これについては広島県のみならず全国で殺到しているわけですが、太陽光発電を生かすことについてはいいのですけれども、先ほども話がありましたが、42円という買い取り価格は電気代にはね返るので、企業においても太陽光発電に取り組むところはいいけれども、取り組まないところは電気代が上がります。家庭も上がるわけです。だから、上がることに対して皆さんがどこまで受忍するのかわかりませんけれども、やろうとする人が、42円は高過ぎるのではないか、これだけもうけるとどこかで先の手出しがあるのではないかと心配するぐらいに、今からすると42円は高かったのです。でも、これはもう決めたことですから、恐らく県がやることについて収支は問題ないと思うのですけれども、逆に言えば、そういう買い取り制度について、いいとは言っていられない感じがしまして、県はそれに乗っかって地域に還元するからいいようなものの、国の政策で決まったことながら、もし買い取り価格が20年間変わらずにいけば、42円はすごく高かったとなるのではないかと懸念します。だから、反対はしませんけれども、何かすっきりしない思いがあることは伝えておきたいと思います。
次に、1点だけ質問したいのですが、これも先ほど話が出ましたが、ふるさと枠について聞きたいと思いますけれども、日経グローカルを読んでいましたら、この事業が特集されていました。そこでは、佐々木局長の母校である秋田大学医学部のことが紹介されていましたけれども、全国的にこういうふるさと枠というか、地域枠があり、秋田大学医学部でもこれがありまして、定員もふえたのですけれども、ふえる前の定員95名のときの秋田県内出身の合格者が、一番多かったときには25名、全体の26.3%でした。その後、秋田県にもふるさと枠が入って、平成21年には一挙に定員110名のうち37名が秋田県内の出身者で、比率も33.6%と非常に効果が出たのです。ところが、その後だんだん効果が薄れてきて、平成24年におきましては、入学定員は120名にふえているのですが、県内出身者が25名と以前の数に戻って、比率は20.8%とむしろ下がっているのです。要するに、ふるさと枠、地域枠の効果が落ちてきたわけですが、その理由も書いているのですけれども、地域枠のほうが入りやすいから、安全ということで秋田県内の人もまず地域枠へ行こうとして、そうなると逆に他の枠があきますから他県から秋田大学医学部を目指す人が合格しやすくなって、結果として効果が薄れつつあるということであります。また、ここでは全国的な地域枠の状況も載っていますけれども、広島県は皆さん御存じのとおりですが、島根県あたりは62名の地域枠を持っています。島根県は、広島県のふるさと枠とは別のいろいろな枠があり、秋田県も地域枠と市町村振興枠、元気枠を足して42名ということなので、そのうちの一部が広島県でいうふるさと枠ということですが、各県とも医師の確保について、かなり頑張っておられることがわかります。
そこで、先ほどは秋田県の例を挙げましたが、それとは違うだろうと思いますけれども、広島県のふるさと枠導入後の県内出身者の割合がどう推移しているのか、お尋ねしたいと思います。
59:
◯答弁(
医療政策課長) ふるさと枠により、平成21年度は5名、平成22年度からは毎年15名の学生が入学しています。
平成20年度までの推移でございますけれども、定員約100人中、県内高校出身者が大体37~49%の割合で推移していまして、いわゆる県外高校出身者の割合が多かったという状況でございます。
平成21年度からの推移でございますけれども、地域枠を除いた定員中の県内高校出身者の割合は、平成21年度が47%、平成22年度が48%、平成23年度が51%、平成24年度が49%ということで、約48~50%を推移しているという状況でございます。地域枠を含めた定員中の県内高校出身者の割合は、平成21年度は約50%、平成22年度は53.8%、平成23年度は56.4%、平成24年度は54.7%というように、地域枠がつくられたことによって県内高校出身者の学生の割合がふえているという状況になっております。
60:
◯質疑(平委員) 少しわかりにくかったです。簡単に言えば、県内高校出身者は地域枠を取り入れた後にふえたということだと思います。地域枠を除いた場合は置いておいて、地域枠を取り入れたことによって広島大学医学部へ入学する広島県内高校出身者がどれだけふえたかを言ってもらったほうが効果がよくわかると思います。
61:
◯答弁(
医療政策課長) 地域枠を取り入れた平成21年度以降から平成24年度までの県内高校出身者の学生の割合は約50~56%ということで、県外高校出身者の学生の割合よりもふえている状況になってございます。
62:
◯要望(平委員) 広島県では地域枠の効果が上がっているということですので、ぜひ生かしてください。
(6) 表決
県第95号議案外21件(一括採決) … 原案可決 … 全会一致
(7) 請願1件を議題とした。
24-4 妊婦健診とヒブ・小児用肺炎球菌・子宮頸がん予防3ワクチンへの2012年度
と同水準の公費助成を国に求める意見書の提出を求める請願についての意見交換
63: ◯意見(山下委員) 妊婦健診とヒブ等の3ワクチンにつきましては、緊急経済・雇用対策で随分前進したと思っています。これはどちらも交付金で充てられて、それが今年度までということで、来年度以降は、請願に書いてあるように市町の負担がふえるだろうと思われます。しかし、それについては、現在、国のほうが動いているという話も聞いております。妊婦健診については、子ども・子育て支援法できちんと実施できるということになっておりますし、3ワクチンにつきましても、予防接種法の改正案が来年の通常国会に提出されるという動きがあります。そういった国の動きもありますし、今はちょうど総選挙の最中でありまして、総選挙後の政治動向も見きわめて判断したほうがいいだろうと思いますので、この請願については、継続審査としたほうがいいと思います。
64: ◯意見(辻委員) 私は、採択していただきたいということで意見表明させていただきます。
本年度末で妊婦健康診査支援基金事業が終了します。本基金は、妊婦健診について国が望ましいとする14回のうち、これまで交付税で措置されてきた5回分に加えて9回分について補助を行うものであり、本基金事業の創設前には妊婦健診の公費助成回数は平均5.5回だったのが、導入後大幅に増加し、直近では14.01回に達しています。妊婦健診未受診・飛び込み分娩は医学的にも社会的にもリスクが高くなることが指摘されています。妊婦健診は自費診療のため、低所得世帯などではその負担感から妊婦健診を受けない傾向があることも指摘されていますが、厚生労働省の調査によっても本基金による事業は妊婦健診に対する負担を軽減し、低所得世帯も含めた妊婦健診に対するアクセスを改善したことは明らかであります。産科医療に果たしたその役割を考えると、本基金による妊婦健診助成事業の継続と必要な財源措置、もしくは本基金と同様の妊婦健診に対する国の助成の継続は大切だと考えております。
さらに、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチンは2010年度の補正予算によって造成された子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進臨時特例基金によって接種費用の約9割が公費助成の対象となり、そのうち国が半分を負担し、残りの半分は地方交付税により措置されています。また、公費助成の対象とならない1割については自己負担を求めることができますが、実際には徴収していない自治体も多いところであります。本基金による事業は今年度までとされており、来年度以降のヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頸がんワクチン接種事業の公費助成の枠組みがどうなるかはまだ明らかではありません。一方、本基金の対象となっているヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がんについては、厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会において定期接種とするという結論が得られており、厚生労働省も予防接種法の改正案を提出する準備を進められています。しかし、現行と同じ財源の枠組みで定期接種化を行った場合、市町村の負担は数倍になることが予想されます。保護者の自己負担なしで行っている自治体でも財政力が弱いところでは自己負担を求めるところが出てくることも否定できず、接種率の低下にもつながりかねません。このように自治体の財政力によって接種率の格差、ひいては命の格差が生じないようにするというのは広く国民の声であり、政府としてもしっかりとした対応をとる必要があると考えます。そういう立場から、本請願を採択していただきたいということで意見表明させていただきます。