この人事異動方針には、本人の意向を反映させるという項目がないようですが、異動に伴って本人の意向を聞くことはないのですか。
6:
◯答弁(
教職員課長) 異動に伴う本人の希望聴取の有無でございますけれども、異動に伴いましては、校長が本人に人事異動の希望について聴取し、またヒアリング等を行いまして、小中学校の場合ですと、校長から市町教育委員会にその情報を伝え、県費負担教職員でございますので、県教委とも連携しながら検討を行うということになります。
7:
◯要望(
内田委員) いろいろな家庭の事情があって、長距離通勤とか、あるいは単身赴任で市町を越えて異動されるなどあるでしょうが、ぜひ、しっかりとヒアリングをして、先生方が、学校で安心して教鞭をとれるようにしてほしいと思います。先ほどお聞きした費用もかかっているということですから、お金の使い方についても、精査していただきたいと思います。
8:
◯質疑(
天満委員) 前回の
文教委員会の資料番号8において生徒
指導上の諸問題の現状について説明がありましたが、8月27日の新聞に、非行少年の低年齢化が加速しているという記事がありました。ことし上半期に補導された青少年のうちの小中学生の割合が54.9%と非常に高くなっているということですが、県の教育委員会はどのように把握され、分析されているのか、お伺いします。
9:
◯答弁(
指導第三
課長) 非行の低年齢化について、その状況と原因についての御質問でございます。
先日、県警本部から平成21年6月末までの非行少年補導状況が発表されたところでございまして、その非行少年の補導状況につきましては1,594人で、昨年の同期に比べますと11人減少しております。そのうち校種で見ますと、小学生は141人で11%の増加、中学生は734人で2.8%の増加、高校生は384人で7.5%の減少となっておりまして、小中学生が増加をしております。
罪種別に見ますと、窃盗犯が917人で10.6%の増加、また本格的な非行の入り口になりやすい万引き、オートバイ等の初発型の非行がふえてきております。
原因についてということでございますけれども、委員御指摘のように、平成20年度の生徒
指導上の諸問題につきましても、暴力行為が小中学校でふえておりまして、この調査、分析によりますと、自分の気持ち、感情をうまく相手に伝えることができない、コントロールができない児童生徒がふえているということ、それから、初発型の非行がふえているということ等から、他人に迷惑をかけるという意識が希薄であるとか、軽い気持ちでそういう非行に走るというふうな規範意識の低下、それから、家庭の教育力の低下があるのではないかというふうに分析をしております。
10:
◯質疑(
天満委員) 新聞には、低年齢化が顕著になった理由としては、社会環境、家庭等そして学校の
指導力の低下と書かれています。
指導力の低下というのは、先生の能力が低下してきたのか、それとも生徒の方に学ぶ意思がないのか、その辺について教えていただけますか。
11:
◯答弁(
指導第三
課長) 学校側の要因、それから家庭側の要因、それから児童生徒本人の問題による原因と、原因については複雑に絡み合ったものがあるというふうに思っておりますけれども、やはり今後とも積極的な学校における生徒
指導体制の確立を進めるとともに、児童生徒の心の悩みや不安といったものを早期に把握して、適切に対応するような教育相談体制の確立を図るように
指導してまいりたいというふうに思っておりますし、あわせて非行防止教室、それから道徳教育等の充実を通して規範意識や他者を思いやる心の育成を図るとともに、家庭、それからやはりいけないことはいけない、許されないことは許されないのだということで警察等の関係機関等とも積極的に連携を進め、医療、各学校、市町教育委員会を
指導してまいりたいと考えております。
12:
◯質疑(
天満委員) 先ほど
内田委員からもありましたが、家庭環境は非常に大事だと思いますし、子育て世代は、非常に忙しい中で時間のやりくりをされている家庭が多くあります。そういう中で、教職員と一体となって、児童生徒に対して
指導ができるように、横の連携をとりながら、しっかりと進めていただきたいと思います。
次に、薬物汚染とインフルエンザ対策の2点について、どのように取り組んでおられるのか、お伺いします。
13:
◯答弁(
指導第三
課長) 薬物汚染についての御質問でございましたけれども、県教育委員会では、大麻、覚せい剤等の薬物乱用の問題が極めて憂慮すべき問題であるということを認識しておりまして、児童生徒につきましては、やはり第1次予防、すなわち薬物にまず手を染めないということを主な目的として、薬物乱用防止対策について取り組んでいるところでございます。
児童生徒への取り組みにつきましては、学校においては学習
指導要領に基づきまして学校保健の年間
指導計画を立てて、その中で計画的、系統的に健康教育を実施しているわけですが、とりわけ体育や保健体育等の教科におきまして、薬物乱用などについて発達段階に応じて学習を行っているわけでございます。
また、各学校におきまして、学校薬剤師とかそれから警察等の職員の方を講師として迎えまして薬物乱用防止教室の開催、これは5カ年計画でもございますように、中・高等学校におきましては年間1回は開催するようにということを今年度
指導しているところでございます。
続きまして、新型インフルエンザでございますけれども、夏季休業後、新型インフルエンザで学級閉鎖等を行った学校が増加傾向にございます。公立で申しますと、学級閉鎖29校、学年閉鎖12校、休校が1校ということでございます。
これまでも
指導しておりますけれども、県教育委員会では引き続き各学校に対しまして、児童生徒の健康観察の実施、それからうがい、手洗い、せきエチケットなどの保健
指導などを通じまして感染予防を図るように
指導するとともに、患者が急にふえてきたという状況のときには、保健所、それから学校医等との連携をいたしまして、学級閉鎖等の措置を適切に実施することによりまして感染拡大防止を図ってまいりたいというふうに考えております。
14:
◯要望(
天満委員) 詳しく説明していただきました。薬物汚染については、きのう、おとといから、テレビで多く取り上げられていますので、影響を与えないよう、県警と連絡をとりながら取り組んでいただきたいと思います。
大和高校の募集停止につきまして、先日、
学校経営課長に来ていただいて話をしたのですが、もう1~2度そういう場を持っていただきたいという要望がまだあります。これまでの説明不足、それから情報が届いていないということを多く聞いております。ですから、近いうちにまたそういう会議の場を持っていただくようお願いします。
15:
◯答弁(
学校経営課長) 今、委員お話の大和高校への地元関係で、対応させていただいた部分でございますが、お話にありましたように、前回の要望、お話を受けまして、8月28日に大和文化センターに私が行きまして、関係者の方々とも委員御同席の上で対応させていただいたところでございます。今、重ねての対応の要望ということでございますが、さらに状況を見きわめさせていただきまして、対応について検討させていただきたいと思います。
16:
◯質疑(
宮委員) 昨日、訴訟案件について報告をいただきましたが、現時点で教育委員会として係争中の案件はどれくらいでしょうか。いわゆる内部管理的な要素に基づくものと、そうではないものは、それぞれどれくらいありますか。
17:
◯答弁(
法務室長) いわゆる裁判で争われているものになりますが、今、委員がおっしゃったように、きのう判決言い渡しがあったものが実は2件ございました。この2件を含めて申し上げますと、内部管理といいますか、教育委員会と相手方が広教組、高教組という裁判が6件あります。それから、それ以外に一般という言い方がいいかどうかわかりませんけれども、内部管理でないというふうに申し上げる一般の件数が5件、裁判で言いますと計11件でございます。それ以外に、人事委員会の方に不服申し立てというものがございまして、転任処分の不服、それから卒業式での不起立行為に係る戒告処分の取り消しの申し立てというものがございまして、内部管理ということで言いますと39件、それ以外に懲戒免職処分が争われている件数が1件ございますので、人事委員会の方では40件、そのほかに措置要求というものがございまして、全部で言いますと、きのうのを合わせて53件ということになります。
18:
◯質疑(
宮委員) 一律に比較はできないと思いますが、訴訟や人事委員会の案件の件数は、全国平均なり、中国5県の標準的水準と比べて、どういう傾向にあると認識されていますか。
19:
◯答弁(
法務室長) 実は、最近、全国状況を調べたことがございません。特に、中国5県の状況は把握しておりませんので、申し上げかねますけれども、全国的に見ると東京都がやはり一番多うございます。その次ぐらいに、今の件数だけでいいますと本県が来るのかなと、その昔、少し調査したことがございますけれども、そのときはそのような状況でございました。最近は調査しておりませんので大変申しわけございません。
20:
◯質疑(
宮委員) 東京都が多いというのは、絶対数が多いということで、理解できるのですが、例えば資料番号10の不祥事根絶対策専門家会議や教育委員会会議で、内部管理で係争状態になっているものが多いということについて、教育委員から意見が出たりとか、傾向等について分析を求められるといったことは、これまでありましたか。
21:
◯答弁(
管理部長) まず、先ほど
法務室長から御説明しました争訟の場合につきましては、もちろん私どもが訴える場合は当然ですが、個々の争訟の状況につきましても、逐一御報告申し上げ、その結果を見ながら進めているということがございます。基本的に私どもが是正
指導以降に進めてまいりました各種の施策は、法令に基づいた教育行政の視点でやってきております。その観点から、やむを得ず、各種の訴訟にいくということもございますので、教育委員の方にもそういう観点からの御理解をいただいているというふうに理解しております。
22:
◯質疑(
宮委員) 資料番号10のように、不祥事にも対策をしないといけないという、内部管理的にエネルギーが費やされているわけです。これは、最終的には児童生徒に影響や損害を与えることになるわけです。そのあたりのバランスを考えたときに、法律に基づいて白、黒をつけることも必要でしょうが、また違う解決策もあるのではないかと思います。そのあたりのお考えはいかがですか。
23:
◯答弁(
管理部長) もちろん、私どもは不祥事の問題、さまざまな問題が生じた場合に、それに対応する方法というのはいろいろ考えております。先ほど申しましたように、私どもが訴訟に訴える場合もございます。あるいは、私どもが被告になる場合も、今
法務室長が申し上げたケースの中で、たくさんございます。そういった中で、私どもとしても訴訟だけをやるということではなくて、是正
指導を進めていく中で適正な管理を行っていくための方法というのはいろいろと手段を講じているわけでございまして、訴訟はその一つの手段というふうには考えているところでございます。
24: ◯意見(
宮委員) 児童生徒は、大人のやることを見ながら、いろいろな影響を受けて成長していくわけです。決着を図るために手段を選ばずといった形で押し切ってしまうことは、社会的な教育の一つの要素として、余りりいいことではないのではなかろうかと思っておりますので、引き続き情報を集めて、改めて質問させていただきます。
(5) 閉会 午前11時28分
発言が指定されていません。 広島県議会 ↑ 本文の先頭へ...