ツイート シェア
  1. 神戸市議会 2007-12-03
    開催日:2007-12-03 平成19年福祉環境委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時4分開会) ◯委員長(松本しゅうじ) 皆さんおはようございます。それでは,ただいまから福祉環境委員会を開会いたします。本日は,11月29日の本会議において付託されました議案及び請願の審査のほか,陳情の審査のためにお集まりいただいた次第であります。  委員各位におかれましては,効率的な委員会の運営に格段のご協力を賜りますよう,よろしくお願いいたします。  なお,小林委員が,港湾交通委員会に付託されました請願の趣旨説明のため委員会におくれてまいりますので,ご了承願います。また,山下委員より少しおくれる旨の連絡がありましたので,ご報告申し上げておきます。  次に,本日の協議事項についてでございますが,追加協議事項を委員の皆様にお配りいたしておりますので,念のため申し上げておきます。また,陳情第54号につきましては追加署名がありましたので,ご報告をいたしておきます。  次に,委員会の傍聴についてお諮りいたします。本日の委員会においては傍聴者が多数来られることが予想されることから,定員を超えた場合は音声放送設備を25階傍聴者待合室に臨時に設置することとしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 2 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,さよう決定いたしました。  次に,写真撮影の許可についてお諮りいたします。  日本共産党さんから本日の委員会の模様を写真撮影したい旨の申し出がありますので,許可したいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 3 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,許可することにいたします。  次に,本日の協議事項についてお諮りいたします。お手元の協議事項のとおり,本日環境局の審査は予定いたしておりませんが,環境局の所管事項に関して,ご質疑の予定はございませんか。  (「あり」の声あり) 4 ◯委員長(松本しゅうじ) ありますか。  それでは,環境局に対する質疑は保健福祉局審査の後に行いますので,ご了承願います。  次に,本日審査いたします請願第21号より請願第23号に至る3件の請願については,紹介議員の代表であります本岡議員より,保健福祉局審査の冒頭に趣旨説明をお受けしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 5 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,さよう決定いたしました。  また,本請願につきましては,それぞれ請願者から口頭陳述申出書が提出されておりますので,紹介議員の趣旨説明の後,口頭陳述を受けることにしたいと存じますが,ご異議ございませんか。
     (「異議なし」の声あり) 6 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,さよう決定いたします。  また,陳情第32号,陳情第33号,陳情第38号,陳情第40号,陳情第42号,陳情第53号,陳情第54号,陳情第59号,陳情第65号,陳情第66号,陳情第68号,陳情第70号,陳情第71号,陳情第98号,陳情第99号,陳情第103号及び陳情第106号,以上合計17件の陳情につきましては,陳情者から口頭陳述申出書が提出されておりますので,保健福祉局審査の冒頭,請願の口頭陳述を受けた後に口頭陳述を受けることにしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 7 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,さよう決定いたしました。  なお,陳情第54号につきましては,陳情代表者から口頭陳述人の変更申出書が提出され,橋本さんの代理として土屋さんが陳述されますので,ご報告いたしておきます。 (保健福祉局) 8 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,これより保健福祉局関係の審査を行います。  最初に請願第21号より請願第23号に至る3件の請願について,紹介議員の趣旨説明を聴取いたします。  本岡議員,発言席へどうぞ。 9 ◯委員外議員(本岡せつ子) おはようございます。それでは私から,請願第21号から23号の3件の請願の紹介議員を代表して趣旨説明を行います。  3件の請願は,敬老優待乗車証制度──いわゆる敬老パス制度について,神戸市が見直し検討を行おうとしていることに対して,現行の制度を今後も続けていくことを求めるとともに,敬老パスの利用実態調査を行うよう求めるものです。  神戸市は,敬老パスの問題について,広報こうべに9月,10月,11月,12月と連続して掲載し,さらに敬老パス制度特集の臨時号も発行して,このままでは制度が破綻すると危機感をあおっています。これらの広報こうべを読んだ市民は,もう有料化が決まってしまったのか,お金を取られるようになったら敬老パスの使用を控えるしかない,医療費も上がるし,病院にも行けなくなるとの声を寄せています。  私たち日本共産党議員団が行った市民アンケートには,4,728名から回答が寄せられました。70歳以上で89.7%,70歳未満でも77.2%が有料化に反対です。現在,敬老パスを使っている人も70歳未満の敬老パスの交付対象外の方も,圧倒的多数の市民が有料化に反対して,現行制度の維持を求めています。神戸市が行ったアンケートより2,000人以上多くの方が回答を寄せているのです。現行制度の維持を求める,これが市民の声です。広報こうべでは,現行の敬老パス制度を継続できない理由の1つとして,神戸市が民間バス会社などに払っている金額が,本来の乗車料金の3割から4割程度のため,民間バス会社からこのままでは制度の協力を返上せざるを得ないと言われているなどとしています。しかし,神戸市は敬老パスでどれだけの人が市バス,地下鉄,民間バスを利用しているのか,独自の調査は一切行っていません。本来の乗車料金の3割から4割という数字には何の根拠もないのです。民間バス会社の主張だけです。利用実態をきちんと調査もせず,不正確な数字を使って,有料化の大きな理由,根拠として市民に宣伝することは,市民に対する正しい広報とは言えないと思います。  また,広報こうべでは利用者負担の導入の場合は,所得の少ない高齢者への配慮や他の社会参加を促す方策の配慮が必要とされています。しかし,報告書では,所得の少ない高齢者にとって急激な負担増とならないように配慮するとなっています。低所得者対策は激変緩和策を求めているのです。これはあたかも低所得者対策があるかのように広報することも,市民を惑わす内容ではないでしょうか。  神戸市の現行の敬老パス制度は,政令都市の中で大阪市とともに最もすぐれたものです。今,懇話会報告にある利用者が乗車時に一定額を自己負担するやり方に変更されたら,制度がある政令指定都市の中で最も負担の多い最悪の制度になってしまいます。乗車ごとに100円となると,週3回の利用で年間3万円の負担です。地下鉄やバスを乗り継いで利用すると,年間10万円以上の負担となる方も出てきます。高齢者の負担はふえ続けています。これ以上の負担増はすべきではありません。  圧倒的多数の市民は,敬老パスが若い世代もお年寄りも,市民にとって高齢者を支える制度としてなくてはならないものであると考えていて,これまでの神戸を支えてきた高齢者の皆さんに,敬老の意味を込めた大切な神戸市の施策だと考えています。敬老パスを使って自由に外出することで,地域の活性化にもつながっています。健康維持にもつながります。このことは医療費や介護費用を抑制することにもつながります。敬老パスが果たしている経済効果も試算すべきです。敬老パスの現行制度の継続を求める市民の声にこたえ,請願を採択していただきますようお願いを申し上げまして,私の趣旨説明を終わります。  ありがとうございました。 10 ◯委員長(松本しゅうじ) 請願の紹介議員の趣旨説明は終わりました。  本岡議員,ご苦労さまでした。  では,次に口頭陳述の聴取に入りたいと思いますが,本日は同趣旨のものも含め多数ございますので,陳述人の皆様におかれましても,簡潔なご説明に心がけていただくなど,円滑な委員会運営にご協力いただければと存じますので,この際,特にお願いを申し上げておきます。  それでは,まず請願第21号について,請願者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の山村さん,前へどうぞ。 11 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは山村さん,どうぞ。 12 ◯請願者 神戸市東灘区住吉東町2丁目4─20─104でございます。山村みやびです。敬老パスの有料化をやめてくださいというお願いをいたします。  私たちの世代,今の高齢者は太平洋戦争の戦禍にさらされ,加えて肉親を戦場で失った世代です。空襲で焼かれたまちから立ち上がり,復興をなし遂げ,平和な暮らしの中で美しい神戸のまちをつくり上げました。しかし,18年前の大震災により再び多くの人たちが肉親を失い,生活の場を失うことになりました。神戸は復興したと言われますが,震災前の神戸らしい美しいまち並みも完全に取り戻せたわけではありませんし,市民の暮らしに密着したところの景気も回復してはおりません。行きつけのお店がなくなれば,少し遠いスーパーへ毎日の買い物に出かけなければなりません。そんなとき市バスは暮らしを支える大事な市民の足になっています。私は,55歳からひざの関節が痛み始めました。何とか楽に歩きたいと医者に診てもらいましたけれども,更年期だ,女の宿命だと言われ,それだけです。周りの方のお話を聞きますと,私よりももっと重症の方が多いのにびっくりいたします。足だけではありません。70歳を過ぎますと急に体のあちこちが悪くなると言われていますが,そのとおり足腰はもちろん,目も耳も心臓もといったぐあいです。皆さん週に2回ぐらいは通院されているようです。もし1回100円払うことになれば,週2回の通院で400円の出費です。400円あれば1回分のおかずが買える,こうおっしゃいます。私たちの年齢になりますと慢性疾患が多いので病院とは縁が切れません。昼間のバスはお年寄りの乳母車のようなものと言われた方がありますが,そのとおりだと思います。一方,高齢者は体の故障を抱えながらも多くの人がさまざまな趣味を持って,仲間と輪をつくり,豊かな生き方を楽しんでおられます。ふだんはバス券と呼んでいますが,よく見ますと敬老優待乗車証です。この制度は神戸市が敬老の精神を持ってつくられたものだと思います。これからも末永くこの制度を続けてくださるようにお願いをいたします。  以上です。 13 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,請願第22号について,請願者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の伊藤さん,前へどうぞ。 14 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは伊藤さん,どうぞ。 15 ◯請願者 東灘区御影本町6丁目8─7,伊藤マツ子です。  9月23日の市議会の当委員会におきまして,敬老パスを現状のまま維持してほしいと請願いたしました。その後,25日には全市で集めた3万筆に余る署名を持って局長さんに提出しました。局長さんは,期待にはこたえられないかもしれませんという冷たいコメントが返ってきました。それはおかしい。何が何でも市民の願いは無視して有料化をしようという決意が見えるように思われました。これではいけないと翌日から街頭に立ち,署名集めに回りました。そのうち40代,50代の若い層の署名が目立ちました。その世代の親が敬老パスを使っているからです。私の子供も50代ですから,その人たちの親も抱えているが,自分は孫の面倒も見ている人たちです。そんな中,親の経済にかかわることが発生すると,たちまち自分たちの家計にも影響するのです。親たちが人の手をかりずにバスに乗って外出し,元気で暮らしていってほしいと願っているのです。有料化になりますと外出しなくなる。食べるものも倹約する。健康には悪い結果が連なってまいります。現にほかのことで経済的に行き詰まった友人が,足が痛いと偽って外出を控えています。ただ,そのうちに本当に動けなくなり,ますます外出しなくなり,買い物もしなくなりましたので,そのうちに病気になり,5カ月も入院してまだ退院しておりません。この人のように有料で,金が市の方に入ると思っていても,病気になると,この人は乗りませんから有料のお金が入りません。その上,医療費の方が5カ月も面倒を見たのですから大変です。やっぱり市の財政はその医療費の方で圧迫していくと思います。一番よいのは健康で元気に暮らしていることがいいのです。高齢者いじめの施策ではなく,前向きに考えていただき,財政難と言いながら,そこはちょっと頭をやわらかくして,人々がむだな支出や,それはやめなさいと言っている事業なんかは見直して,それをバスの方に回して,ちまちまと高齢者から金を巻き上げるようなことは言わなくて済みます。賢い議員の皆様,そこのところをよく考えてくださいまして,ご審議くださることを望みます。重ねて敬老パス現状維持の方向へご決断を出していただきますようお願いいたします。 16 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,請願第23号について,請願者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の尾崎宏己さん,前へどうぞ。 17 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは尾崎さん,どうぞ。 18 ◯請願者 東灘区魚崎西町6丁目5─23,敬老パスの現行制度を守る東灘区連絡会,尾崎です。  この間,小泉構造改革で,市民は悲鳴にも似た声を上げています。税制の大改悪などで高齢者の方の市県民税,国保料など大きな負担増となりました。その大きくふえた分,自主財源として神戸市に入っています。また,来年から最悪の後期高齢者医療制度の導入です。そんなとき神戸市は敬老パス見直しの答申を求め,高齢者のささやかな夢も希望も打ち砕くことを始めました。至るところで高齢者の方から,年寄りは早よ死ねということかと怒りの声が沸き起こっています。当然だと思います。また,灯油などを筆頭に値上げラッシュが続こうとしています。高齢者の生活を直撃し始めているのです。このようなときには,ほかにすることはないんでしょうか。東灘区でもバスが唯一の交通手段の地域──例えば神戸市でも最も高齢化率の高い地域の1つである渦森台やその近辺の方々は,直線距離で300~400メートルのところに買い物に行くにも,急傾斜地のためバスで行かざるを得ない。また,病院通いではバスで阪神御影まで一たんおりていき,そこで乗りかえて甲南病院へ上がっていかなければならないのです。目の前にある病院が背中の方にある。一番近い病院が一番遠い。これが実態であります。また,体が不自由な方のため無償で介護に行って助け合っておられる敬老パス利用者の方もいます。負担がふえれば,それもかなわなくなります。今すべきは極めて深刻な実態を優先的に解決しなければならないと思います。  ところで先月,市長は議会の中で議員の提起に対して,利用者の実態調査を拒否する答弁をしました。また,神戸市の広報臨時号でも,バス事業者に3~4割しか負担していないなどとしています。いろいろ数字は挙げていますが,果たしてそうでしょうか。時間がありませんので1つだけ挙げますと,市は35億円を負担し,バス事業者は3~4割しか受けていないとなっています。そこで,バス事業者が一番被害を受けている数字──3割の計算でもって市バス換算で行いました。1往復で割り戻したところ,交付枚数15万9,500人すべての方が1人当たり毎月15日強,民バスも含めて換算すると毎月13日強乗っている計算になります。懇話会が行ったアンケートでは,年10回以下,月1~2回,週1~2回,全く外出しないまで合わせて54%となっています。もちろん乗り継ぎなどを考えなければなりませんが,それにしても余りにも隔たりが大きい数字ではありませんか。ほかに出されている数字も推定とか推計であります。いずれにしても正確な数字は負担金と発行枚数のみであり,肝心の部分は全く正確な数字はありません。懇話会資料でも粗い試算とされ,また利用回数の正確な把握が前提と留意事項をつけています。同時に,高齢者が外出し消費することによる地域に及ぼす経済波及効果,いつまでも元気でいることなどによる医療費との関係など,全くわかりません。敬老パスでの乗車は,定期的な通勤・通学と違い季節的な条件,気象的条件などによって大きく左右されます。1年,2年かけ,きめ細かい実態調査をし,より正確な数字を出すのは,市税が投入されている限り神戸市としては当たり前の職務です。神戸市は綿密な実態調査もなしに,あたかも正確な数字のごとく一方的に広報をしています。正確な数字を記載しない広報と出前トークは,市民を欺くと言ってもいいと思います。まさに見直し先にありきで,懇話会に求める以前の問題であると私は思います。今やられていることは,行財懇外部評価という小泉構造改革の神戸市版ではありませんか。見直すべきは,市民や職員をずたずたにするこの行財懇外部評価であります。今回の見直し計画は,都合によってはいつでも変えられる通学定期と同じ割引制度であり,敬老パス制度が本来持つ外出支援制度の変質であると思います。これ以上,高齢者の負担をふやさない,そして現行制度の存続を図るよう行うのが福祉というものです。私も40年間神戸市に勤めておりました。こんなことは聞いたことがありません。請願の採択を求め,陳述を終わります。  以上です。 19 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第32号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の毛利さん,前へどうぞ。 20 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは毛利さん,どうぞ。 21 ◯陳情者 私は,垂水区西舞子3丁目18─12に居住する毛利博昭です。陳情趣旨については,既に文書で提出しお読みいただいていますので,私は多少観点を変え,2点申し述べたいと思います。  第1点,最低保障年金制度の実現という課題は,観点さえ変えれば至って簡単な問題だということです。一例を挙げさせていただきます。現在,基礎年金には3分の1の国庫負担が行われていますが,昭和61年4月の大改正に際して,国庫負担を速やかに2分の1に増額するということは,自民党から共産党まで全会一致で附帯決議がなされているところです。本人負担の保険料について,毎年280円の増額は決まっていますが,減額の話は全く出ていない以上,国庫負担を2分の1にするということは,給付額で本人負担分と同額を国庫負担するということと考えるのは当然でしょう。今,満額年金は80万を少し切っていますが,数年前までは約81万円でした。割り算がしやすいのでその数字を使いますが,本人負担分が3分の2で54万円,国庫負担が3分の1で27万円,合計81万円です。国庫負担分を2分の1にすると,本人負担分と国庫負担分はそれぞれ54万円ずつとなります。民主党も言うように,年金原資は年金給付以外に使ってはならないという原則を守るとともに,より効率的な運用を図りさえすれば,20歳から60歳まで40年の長期にわたって積み立てるわけですから,その54万円を約1割ふやして60万円にすることは,そう困難なことではないと考えます。問題は,この国庫負担分が保険料納付奨励金の役割を果たすように設計されていることです。保険料を納めなさい,そうすれば国庫負担をつけてあげますよ,こういうことです。しかし,基礎年金保険料の徴収については,昨年来強制徴収も行われるようになり,国民皆年金のスローガンどおり,全員納付,全員受給の体制が確立されるとすれば,国庫負担分について個人保険料の納付を条件とする必要性はなくなります。国庫負担分60万円は保険料納付要件を外して,独立した最低保障年金として支給することは,そう困難ではないはずです。今がそのチャンスです。ぜひとも最低保障年金制度実現のため力をかしていただきたいのです。  もう1点は,国連からも最低保障年金制度の実現が求められているということです。国連の経済的,社会的及び文化的権利に関する委員会により,2001年8月に行われた日本政府第2回報告審査の結果,日本政府に対する28項目の提言及び勧告がなされています。その中に,最低年金を公的年金制度に導入することを勧告すると明確に指摘され,勧告を実施するためにとった手段についての詳細な情報を含める第3回報告を,6年後のことしの6月末までに提出することが求められていたのです。ところが,日本政府はいまだに第3回報告書を提出できていません。世界の常識が日本では通用していないことを国連に指摘されたことだけでも恥ずかしいことなのに,その対策も立たず,回答もできないという非常識を,この際どうしても解決するため,最低保障年金制度の実現を求める意見書採択を心からお願いして,私の口頭陳述を終わります。ご清聴ありがとうございました。 22 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第33号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の告野さん,前へどうぞ。 23 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは告野さん,どうぞ。 24 ◯陳情者 今,委員長から指名されました陳述人,告野正昭でございます。住所は垂水区千代が丘1丁目6番6号に居住しております。  陳情の趣旨は,この協議事項の中に添えていただきましたように,敬老パスを現行のまま維持していただきたいということでありまして,その理由として,これは複雑多岐にわたりまして陳情の中でも,あるいは口頭陳述の中でもいろいろと述べられましたし,また私の後に述べられると思いますが,絞りまして,先ほどからも1~2触れられましたバス事業者が受け取っているのは必要経費の3~4割にすぎないとか,あるいは聞きようによっては強迫的に聞こえる,もうこれではパス事業に参加できないので撤退も考えざるを得ないというふうな2点につきまして,私たち,パスの受給者あるいは一般市民としての解けない疑問を申し述べて陳述させていただいている次第です。  まず,受け取りは3~4割にとどまっているという点。これは聞くところによりますと,確かに数字的な根拠はないのは認めると。しかし,これは経営者としての勘であるというふうなことがちまたにうわさされております。そして私は,支払った経費満額をバス事業者が受け取っておられないであろうこと,そのことがバス事業者のパス以外も含めた運営全体に重大な悪影響を及ぼしているであろうということは,それこそ素人の勘で認めるにやぶさかではありませんが,しかし,それが市の公設した懇話会の中で公文書として扱われることの意味,危険性,この辺を私はお聞き取りいただきたいと思うのであります。  この2つをひっくるめまして,私は可能な限り検討懇話会も傍聴させていただいた経過を含めまして,痛切に感じていることを申し上げさせていただきたいと思います。私は,特に兵庫県バス協会会長さんが,最終の第5回──10月11日の審議会の開会直前にご自身も駆け込まれ,またこの3~4割にすぎない,このままではやめることも検討せざるを得ないといった文書のコピーを,広く委員の方にはもちろん傍聴者にもお配りになりました。しかし,ずばり言わせてもらって,私たちの日常用語で言う,臭い芝居はやめてほしいという実感をそのときにしたわけです。なぜか。正規の委員であるバス協会の会長さんが,最終の検討会の時間ぎりぎりに滑り込んで来て,あたふたとまるで街頭のチラシ配りのようにその趣旨を述べられると。これでは3~4割の弊害そのものは,第4回から第5回の間に生じたんですか,違うでしょう。そういうことを百歩譲ってバス協会の会長さんがやられるのは,それこそ自己責任で批判を認めてやられるのは勝手ですけども,それがほとんど一字一句違わず神戸市の公的機関である検討委員会の最終文書に盛られるというのはどういうことなんですか。私はその辺に大きな疑問と憤慨を感じておる次第であります。こういうふうに述べたからといって,私は決して,いわばマスコミのよく使う用語で言えば,高齢者エゴで申し上げているのではありません。翻って,あの大震災のときに住宅本体に対する助成を神戸市の独自施策として,あるいは国にも国の施策として採用するように上申してくれと,多くの人が切実な願いを上げましたが,これもだめでした。 25 ◯委員長(松本しゅうじ) 発言中ですが,恐れ入ります,陳述人に申し上げます。既に5分以上経過しておりますので,おまとめください。 26 ◯陳情者 急ぎます。2点目に,そういう非常時に空港などというむだな施策を打ち出さずにやめてくれということを,30万近い市民が直接請求してもだめでした。さらには下って,昨年の環境問題に関する汚職の際に,悪いのはあいつだけやという態度でなくて,市長,幹部職員の責任はどうなのか明らかにしてほしいと願いましたが,これもだめでした。そういう,よく言われる閉塞状態の中で,去る7月29日の参議院選挙の結果は,本当に…… 27 ◯委員長(松本しゅうじ) 恐れ入ります,告野さん。陳情内容をおまとめいただいて,終えてください。 28 ◯陳情者 まだまだ細いですが明るい一筋の光でした。そういう中で今度の案件につきましても,ぜひ議員の皆さん,委員の皆さんにおかれましては,高齢者の置かれている立場,熱望をお酌み取りいただきまして,ぜひ現状のまま制度を維持することに結論を持っていっていただきたいということをお願いして,私の口頭陳述を終わります。 29 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,ご苦労さまでした。  次に,陳情第38号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の漁島さん,前へどうぞ。 30 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは漁島さん,どうぞ。 31 ◯陳情者 住所は,神戸市中央区花隈町26─10,漁島国弘です。本日多くの請願・陳情等が出されております。ですから若干ダブる面もあろうかと思いますが,まず最初にご了承をお願いしたいと思います。  私の陳情項目,3点挙げています。神戸市は交通機関に毎年36億円を支払っているようですが,その金額でも3割から4割しか払っていないと。その根拠を示してほしい,それが1点です。  2点目は,経営にも圧迫があるし,交付を引き上げての声,要請書が届けられていると言われていますが,どの交通機関から,いつ,どんな内容で出されているのか,根拠を具体的に示していただきたい。  3点目が,懇話会は何だったのか。有料化ありきの答申を引き出すためだったのか,首をかしげます。また,広報こうべの臨時号は,本来あるべき広報の役割を果たしていないと思われます。一方的に有料化のための説明をしている。金もかけている。改めて広く市民の声に耳を傾けていただきたいの3点です。  まず最初に申し述べたいのは,敬老優待乗車制度検討懇話会の設置は何だったのか。要綱によれば,敬老優待制度が市民の総意に基づいた制度になるような検討を図ると記述されていますが,ところがこのままでは敬老パス制度が破綻をしてしまうと述べ,その上,市当局から提出された資料にしても,懇話会の審議の流れにしても,有料化ありきで終始をしている。そして,幅広い世代にアンケートを実施したと言われ,その集約も1,利用者負担の導入,2,利用回数の制限に絞って結論を出している。余りにも短絡的なやり方ではないでしょうか。利用者負担のあり方の問いで公表されている集約を素直に読めば,70歳以上は52.5%が現行のままでよいと最も高い。敬老パスの対象年齢についての問いの集約でも,70歳以上は現行のままが65.9%と高く,70歳未満でも62.9%と最も高いにもかかわらず,違う方向での結論づけは余りにも乱暴なやり方ではないでしょうか。今,市民の間には大変喜ばれているこの制度を残しての声が圧倒的である。私たちがまちで区役所など,あちこちで現行制度を残しての署名には市民が列をつくっている。ところが驚いたことに,ある会派がこの市民運動,住民運動に対して,市民に混乱を与えていると,神戸市はもっとPRすべきだと発言して,それを待ってたと言わんばかりに広報こうべの臨時号が80万発行された。そして,この臨時号では敬老パスの背景や現状,そして今後の制度のあり方についてお話ししますと述べながら,どの小見出しのテーマでも有料化なくして制度を残せないの流れである。そして,5行ぐらい使い,皆さんの考えを聞かせてくださいと記述されている。ところが,現行制度を残せと神戸市連絡会が,先日3万数千の署名を局長に提出しました。局長は,これだけたくさんの署名をいただいて重く受けとめていると述べながらも,期待にこたえられないと発言している。声を寄せてと言いながら,結論ありきではないか。議会,常任委員会を無視していると言わなければならない。  有料化ありきの誘導の理由に,交通事業者における負担増を挙げている。総額で78億円で43億円不足していると言われていますが…… 32 ◯委員長(松本しゅうじ) 恐れ入ります。あと残り30秒ですからおまとめください。 33 ◯陳情者 その根拠は何か。今後,利用者に見合った支払いが行わなければ制度の協力は返上せざるを得ないという申し出があったと。いつ業者がどのような文書で提出されたのか聞かせていただきたい。市民から喜ばれている制度,市民の願い,声に耳を傾けていただきたい。幅広い市民の要求にこたえるためにも,この件を一たん凍結し,白紙に戻して対応していただきたい。よろしくお願いします。 34 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第40号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の高橋篤子さん,前へどうぞ。 35 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは高橋さん,どうぞ。 36 ◯陳情者 住所は灘区琵琶町1丁目5─11です,高橋篤子です。私は,新日本婦人の会灘支部を代表しまして,現行制度のまま続けてくださいという趣旨の陳述をしたいと思います。  私たちの団体の事務所,サークル室はJR六甲道,歩いて南西の方向に5分のところにあります。そこでは月曜日から土曜日まで,昼,夜も合わせて60歳代から90歳代の方もいますが,絵手紙,ちぎり絵,洋裁,パッチワーク,朗読,カラオケ,健康体操,俳句,書道,生け花,おしゃべり会と,常にサークル室,20人ほどしか入れませんが,満杯で,この人たちが本当にもし敬老パスが取り上げられたらどれだけ来れるかということを聞きました。そして,人によっては月曜から土曜まで3回ぐらい来ている人もいるし,一月に2回ぐらいの方もいます。そして,来るのにも,灘区はご存じのとおり山の方から南部まで来るのに,バスを乗り継ぎ乗り継ぎして,そしてこの楽しいサークル活動に参加しています。もしこれがなくなって,この参加を制限されましたら,皆さん心身ともに,やっぱり生き生きと老後を暮らせなくなるのではないかと心配します。そして私は,灘区においてはなかなか地下鉄なんかに乗る機会はないですけども,震災のときに灘区に住んでいた人に,友達に会いに行ったりとかいうことで地下鉄を利用して,旧交を温めている方もいます。そして,91,92系統が灘区から山手へ行けなくなったので,乗り継ぎ乗り継ぎして向こうの方に行く方もいます。そのサークル活動以外にも買い物,通院──生活にはなくてはならないものとなっています。病は気からと言いますが,快活に生活している物がなくなれば,本当に先ほどどなたかが言いましたように,医療費がどう変わるかと思って心配です。私は,神戸市の財政的な大きな観点から見ても,この敬老パスがどれだけ医療費を下げているかということを考えていってもらいたいと思っています。  また,ある1人の男性は,息子と同居していまして,年金は息子夫婦に管理されているということです。僕はもうこんだけしかお金を持ってないと,財布から1,000円も持っていませんでした。でも,敬老パスのおかげで,ある団体の雑用をしに毎日毎日来て,本当にぼけかけた方が快活に元気になられています。そして,周りの人が言うには,その家族の方がどんだけ助かっているかということを言っています。私は,この市民が息子夫婦,娘夫婦──やっぱり若い世代も収入が減って,親と同居するなら年金も切実な生活費の一部として,老人が思うように使えないようにはなっているという世帯があるんじゃないかと思いました。そして,私は,敬老パスを廃止する──それから,一番気になることは,100円を払いなさいというふうな話が出ているようなんですが,もうとんでもないということなんですね。老人の方はなかなかバスに,自分の座席からおりるステップのとこまで時間がかかる。つえをついて,買い物をして,それでパスを見せておりる。でも,その上に100円払いなさいとなりますと,もうそれで1人おりるのに何秒かかることでしょうということです。そしたら,やっぱりほかの方の乗客のそういう不満も出てくるのではないか。バスの利用者も減るのではないか。こんなに遅いんだったら,もうほかの乗り物を乗り継ごうとか,そういうことでバスの収益も下がるんではないかと思います。  以上ですので,どうぞ現行制度を維持できるように,よろしくお考えください。ありがとうございました。 37 ◯委員長(松本しゅうじ) どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第42号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の渡辺さん,前へどうぞ。 38 ◯委員長(松本しゅうじ) 恐れ入りますが,最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは渡辺さん,どうぞ。 39 ◯陳情者 須磨区高倉台4丁目2─2─601,渡辺泰彦です。  昨今新聞を見ますと,格差社会という文字が躍っています。私たちの暮らしを振り返ってみますと,定率減税の縮小・廃止,これに伴い住民税のアップ,介護保険料,国民健康保険料,さらに今後は後期高齢者医療制度による保険料,また消費税の引き上げまで云々されている時代です。こういうときに国の施策によって格差社会が広がっているときに,地方自治体が市民の暮らしと命を守る,そういう施策を少しでも前進させるというのが大きな役割ではないかと思うわけです。ところが,今回提案をされようとしております敬老パスの有料化制度,これは高齢者を3度に1度は外出を控えさせる。こういうことでだんだん閉じこもりの老人がふえてきて,結局はテレビを見ながら1日暮らすという閉じこもりが多くなることは明らかであります。そうなれば,医療の面から見ましても,医療費がさらにかさんでいくことになることは明らかと言うべきではないでしょうか。こういうときにこそ,市民の暮らしを守るための施策をぜひ実行していただきたい。ところが,神戸市が発行しております広報こうべというのがありますが,これの12月号を見ますと,こういう呼びかけをしているわけです。すべての人が心豊かに暮らせるように。また,光あふれるまちへ一緒に出かけよう。これが広報が訴えている市民へのアピールです。ところが,今回提案されております有料制度は,まさにそれとは逆の方向になるのではないか。敬老パスの敬の字を,いやしくも軽んずる方の軽に置きかえることは絶対にしないでいただきたい。このことを申し上げまして,議員の皆さんの,ぜひ意のあるところを酌んでいただきたいと思います。 40 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第53号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の佐藤さん,前へどうぞ。 41 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは佐藤さん,どうぞ。
    42 ◯陳情者 佐藤暎子でございます。住所は灘区篠原伯母野山町2丁目3─1でございます。私は,敬老パスの現行制度をぜひ維持していただきたいということと,それからこれを維持するのが難しくなる原因として財政難ということを神戸市の方から出されておりますが,これを削る前に,財政についてはもう1度見直して,むだ遣いをなくす方向がまず先ではないかという,この2点について陳述させていただきます。  まず1点目でございますが,私は高齢者運動連絡会という会に入っておりまして,高齢期を生き生きと暮らす,ひとりぼっちの高齢者をなくそうという運動に参加しております。あわせて高齢者の暮らしも守っていく,こういう運動をしておりますが,その中でこの敬老パスの果たしている役割というのは非常に大きいと思います。高齢者が自由に外出をして人と交わる,そして自分の趣味なども生かしながら,また元気な人はさらにボランティア活動などに参加をして,元気に暮らしていける,これは非常に高齢者にとって大切なことだし,また若い人も,高齢者が生き生きと暮らしているのを見ることは,自分たちの未来でもありますから,大変安心してこれからの暮らしを,年をとっていけるというふうに思えてすばらしいことではないかと思うんです。  この間,2万人ぐらいの高齢者について調査をした結果を見ましたけれども,その中で1カ月10万円以内で暮らしている人が40%になっているというのを見ております。特に女性の場合は年金も少ないですから,女性になると50%を超える方が10万円以下で暮らしております。これは生活保護の基準よりもさらに低いのではないかと思っております。私も御多分に漏れず年金で1人で暮らしておりますから,さまざまな工夫をして節約できるところは節約しながら暮らしております。敬老パスを利用するのは遠くまで買い物に行ったり,それから病気が2つか3つありますので通院したりということで,大変ありがたく使わせていただいております。これが有料化されましたら,まず外出を控える,お買い物に行く回数を減す,友達に会うのを控えるというふうになって自然と外出が減ってきます。そうなるとだんだん引きこもったり,うつ病になったり,それから高齢者の今話題になってます自殺とか,そういうことも出てくるのではないかと非常に心配をしております。また,何かあると高齢者は金持ちだと言われておりますけれども,高齢者は決して金持ちではないわけでして。この間,先ほどの方も言われましたように,住民税が上がりまして国民健康保険も上がりました。介護保険も上がりました。大変苦労して,私どもは年金では足りませんから,なけなしの貯金を崩しながら暮らしております。そんな中で,さらにこの敬老パスまで有料化されましたら,どうやって暮らしたらいいのかというふうな不安が出てまいります。  市がおっしゃるのには,高齢者がどんどんふえて,このままこの制度を維持することは難しい,財政が大変苦しいとおっしゃっていますけれども,私たちが見ますと,市の財政の中ではむだ遣いがたくさんあるんではないか。例えば神戸空港についてはたくさんの人が,今,神戸空港は要らない,関西に3つも空港は要らないと言っているのに神戸空港をつくって,無理やり開港してしまいました。また,海上アクセスという関空まで行く船がありますが,これもお客さんが非常に少ない。それに市がお金を出しているというようなことを聞いております。敬老パスに出すお金は30数億と聞いておりますが,市の財政全体の中から見ればどれぐらいのパーセントを占めるのか知りませんが,そんなに大きなお金ではないと思うんです。ぜひ高齢者の外出を自由にし,豊かで健康な高齢期の生活を送るためにも,この制度は現状のまま続けていただきたいと重ねてお願いして,陳述を終わらせていただきます。 43 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,ご苦労さまでした。  次に,陳情第54号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の土屋さん,前へどうぞ。 44 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約していただいて,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは土屋さん,どうぞ。 45 ◯陳情者 神戸市西区王塚台1丁目41番地の1に住んでおります土屋由紀子と申します。神戸市保育運動連絡会を代表して口頭陳述を行います。  私は,これまで枝吉保育所に長男,次男と合わせて約6年間子供を預けて,安心して仕事と子育てをしてきました。しかし,一昨年12月,突然に民間移管されますと神戸市に告げられて以来,何度となく実りのない説明会への出席,対応のための保護者会,裁判を起こさざるを得なくなったために,その準備等に子供と過ごす貴重な時間を費やされ,親も子も大変な苦労と精神的苦痛を背負わされてきました。私だけでなく,なれ親しんだ公立保育所に子供を預け,安心して働けるはずだったどれだけ多くの保護者が,この3年間の神戸市の強引な民間移管に傷つき,苦しんできたことでしょう。保育所とは,本来,保護者の仕事と子育ての両立を支えるだけでなく,地域の子育ての拠点としても大きな役割を担っています。保育所の先生は,子供たちが人間として育つ上で人生で最初の教師であり,親にとっては心強いパートナーです。先生を信頼し,安心し,2人目も保育所に入れて仕事を続けようと思っていたのに,民間移管の混乱の中で保育所をやめ,仕事をもやめざるを得なくなったお母さんがいます。公立保育所と同じ保育を保証しますと言われたにもかかわらず,すっかり変わってしまった保育内容に戸惑い,隣の公立保育所に転所を余儀なくされた子供もいます。署名を集め,保護者会で何度も話し合いを持ち,少しでもよい法人を選ぼうとしたのに,突然,園長予定者が辞退してしまった保育所もあります。やむにやまれぬ思いで私たち枝吉の保育所が起こした裁判に陳述書を提出した公立保育士は,行財政局に呼び出され取り調べを受けました。  保育所は保護者と保育士が協働で大切な子供たちを育てるために力を合わせる場所です。安心して子供を預けられ,安心して働け,お互いが物を言える場でなくてはなりません。それが民間移管によって大変な混乱に陥り,怒りと悲しみの場に変わってしまったのです。こんなことはもうこれ以上行わないでください。子供は神戸市全体の宝物です。その子供たちのために十分な保育予算を確保してください。公立と民間の格差は,民間の保育士が長く働き続けられない現実から起きています。民間移管は園長や職員の引き抜きや引き継ぎのための保育士を出さねばならないなど,民間保育園の子供たちにとっても保育水準が引き下げられる事態となっています。世界的に見ても最低の基準しか持たない日本では,年度途中からは定数の125%を超えて幾らでも入所させてよいという状況の中で,すし詰め状態の子供たちがいて,5年以上働き続けてもほとんど上がらないという給料で民間の保育士は懸命に働いています。公立保育所の民営化ではなく,公立も民間もともにもっと予算をふやして充実させてください。  今,神戸市の子供たちの中にも,保護者の生活困難や虐待など家庭状況の悪化が多く見られ,障害を持つ子供や発達に弱さを抱え,丁寧な乳児期のかかわりを必要とする子供も増加しています。保育所は親同士,保育士と一緒に励まし合い,学び合って楽しく子育てができ,どんな困難を抱えた子供であってもともに育ち合うことができ,みんなで子供の成長を喜ぶことができるすばらしい学習の場です。それをこんなにも混乱に陥れ,今まで築き上げてきた信頼関係を断ち切ってしまうような民間移管は,今すぐにでも中止してください。むしろ希望するすべての子供が保育所に入れるように,計画性を持った上で新しい保育所を建ててください。ポストの数ほど保育所をという親の願いによって,かつてたくさん建てられた公立保育所のほとんどは老朽化しています。建てかえは自治体として責任を持ってやっていただきたいです。それらのための予算を確保してください。  以上を切望いたします。どうか形式的に聞き流さず,真剣に市民の声に耳を傾けてくださいますよう,よろしくお願い申し上げます。 46 ◯委員長(松本しゅうじ) どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第59号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の八木さん,前へどうぞ。 47 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは八木さん,どうぞ。 48 ◯陳情者 敬老パスの現行制度を継続してほしいという陳情です。住所は須磨区神の谷2丁目2─9,八木 徹です。  私は今67歳になります。ボランティア活動をしておりますが,60歳の定年以後,地下鉄通勤定期がありません。70歳になって敬老パスが使えたら,ボランティアの回数や文化活動もふやせるし,財布と相談せんと買い物や病院にも行けると期待しております。近くに住むAさんは,敬老パスが老人の生きがいだと言っています。年を重ねるとだれしも寂しさや不安が募ります。そんな気持ちを奮い立たせてくれるありがたい制度が敬老パスだと大いに感謝し,しあわせの村とともに福祉文化都市として神戸市を市民の誇りだと思っています。Aさんは,神戸国際交流センターで外国の方に日本語を教えるボランティアをしていて,敬老パスのおかげで助けられていると言っています。高齢者でボランティア活動をされている多くの人には,敬老パスは力強い活力なのです。お金に乏しい高齢者にとって,近くの美術館,図書館で脳の活性化を図り,動物園や公園などに出かけ,健康づくりを楽しむことができるのが敬老パスのおかげと言っても過言ではありません。  私個人は須磨浦の方の特養ホームに入所している88歳の母の介護に週2回行っています。今,母は敬老パスを利用できる状態ではありません。入所以前は障害者手帳を利用しておりました。有識者懇話会の指摘事項の問題点に,利用頻度のばらつきが指摘されておりますが,母は現在利用できないんです。一方,介護者の私にとっては敬老パスが欲しいなと思っておる次第です。昨今は国の相次ぐ増税の上に,関連しているとはいえ神戸市でも市県民税,国民健康保険,介護保険など,暴動でも起きないかと思われるほどに負担増が続いています。特に高齢者に集中しています。県や市など自治体は庶民の立場に立って,福祉や暮らしを守る立場に立つべきではありませんか。市民に負担をかけないでつくると言っておきながら,売れる見通しのない2,000億円もの借金を抱えた空港用地や埋め立てなどで巨額の財政赤字をつくって,そのしわ寄せを敬老祝い金を縮小し,生活保護の見舞金や重度障害者への支援金を廃止したり,保育所の民営化など多くの市民サービスを削るというのは賛成できません。特に市民の圧倒的多数が反対しているのに,意見を聞くこともなく市議会で十分な論議もしないで,1,000億円も使っての東洋一と言われた中央市民病院を,わずか26年で移転計画を進めているのは,ほとんどの神戸市民は納得いかないことでしょう。また,財政難と言いながら,高速道路に覆われ,公園全体に排ガスが広がる地域に,復興記念公園を100億円も使ってつくることにも市民は賛成しないと思います。なぜつくるのですか。むだ遣いであり中止すべきです。このような市民にとって不要な支出が結局2兆円に及ぶ神戸市の借入金にもなり,敬老パスや福祉,市民サービスにしわ寄せをしているではありませんか。神戸市民のために税金を使ってほしいです。16万人が利用している敬老パスと,1回150人程度しか乗船していない海上アクセス利用者数を比較してください。敬老パス制度は,この制度を利用して外出できている高齢の親と一緒に暮らしている場合,若い人にも喜ばれているでしょうし,70歳になったら老後のせめてもの楽しみとして,70歳以下の市民の大多数も待ち望むことのできる無料の敬老パス,ぜひ現行制度で維持していただくことを求めて,次の3項目について神戸市議会に陳情します。  1つは,現行制度のまま存続してください。2番目,利用している高齢者の声をもっと聞くべきです。市民のアンケートは1,000人しか回収されてないということです。3番,空港など,神戸市にはむだ遣いがたくさんあります。まずむだ遣いをなくすべきです。  以上,よろしくご審議ください。 49 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第65号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の播磨さん,前へどうぞ。 50 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは播磨さん,どうぞ。 51 ◯陳情者 私は,須磨区高倉台に33年間在住しております。住所は高倉台6丁目21─204,名前は播磨士郎です。  高倉台は須磨区の団地の中で2番目に高齢化が進んだ団地と聞いております。一番高いのが高倉台のお隣の友が丘にあります北須磨団地です。高倉台の場合は,高齢化率が21.8%という高率になってまして,5人に1人強という70歳以上の方がおられます。それだけ高齢化しております。高倉台も唯一のアクセスが市バスしかありません。そういう交通手段で不便なところだけに,この敬老パスが非常に役立っているというお話を,たまたま先月,うちの近くにありますスーパーの前で2人の奥様からお話を聞きましたので紹介したいと思います。  お一人の方は,近所の方で足の不自由な奥さんですけれども,奥さんのお母さんが須磨区内の介護施設に入所しておられまして,食事や身の回りの世話で毎日市バスを利用して施設に通っておられます。またもう1人の方はご主人が同様の施設に入られておりまして,朝夕の食事どきに日に2回,バスと地下鉄を利用して,毎日これも通っておられるようです。お二人とももう高齢で老老介護ですね,こういう状態だそうです。お二人の声は,毎日の世話は大変だけれども,敬老パスがあるから自分の通院も買い物や趣味の集まりにも気軽に行けるし大変感謝していると喜んでおられました。今後,高齢化が進むにつれて,このような老老介護が増加することは間違いないだろうと思います。敬老パスがこのような形で喜ばれているんだというふうに,私自身実感しているところでございます。しかし,これがもし乗車のたびに,今後市が今検討されております有料化に向けて仮に1回の乗車に対して100円の負担となれば,バスだけでお一人の方は年間10万円以上,もう一方のバス,地下鉄の利用,これを毎日やれば20万円は軽く超えるのじゃないかと,これだけの負担が襲いかかってくることは間違いないだろうと思います。お二人の方は,これだけの大負担になれば,介護はおろか自分の生活すら成り立たない,このように言っておられたのが共通した声です。  私たちは年金だけが頼りの唯一の収入です。その年金が年々目減りしている上に,昨年,ことしと,先ほどの方も言われましたが,実施されました定率減税の全廃によって,住民税や介護保険料,あるいは国保料などが大幅に引き上げられまして,大きな打撃を受けています。さらに来年4月からは後期高齢者医療制度の導入が予定されています。厚生労働省の試算では,兵庫県は全国8番目の高い,年間平均1人当たり9万3,100円が予想されている試算が出ていました。これでは本当に私たちの高齢者にとっては,もう追い打ちもいいところで,死活問題に追い込まれることは間違いないと思います。  私はこれまでの市政を見させていただきましたけれども,私の目線から見ても,まだまだ神戸市においてはむだを省けるところがあるんではないかと,このように思っています。例えば,先ほど言われましたけれどもベイシャトルの運行。これは本当に120人乗りのところで平均17人しか乗っていないというような話を聞きます。走れば走るほど私たちの税金を垂れ流していると言われても仕方のない,こういう運行ではないか。直ちにやめていただきたいというふうに思います。もう1つは,やはり中央市民病院の移転です。これは本当に1,000億円を超えるような巨額の投資だと聞いております。それが約3分の1ぐらいの改修を行えば十分まだしばらくもつとも聞かれています。なぜこれだけの,しかも不便になるような…… 52 ◯委員長(松本しゅうじ) すいません,5分経過しておりますので,おまとめください。 53 ◯陳情者 これは直ちにやめていただきたい,そのように思います。やはり地方自治体の第一の使命は,市民の暮らしと安全を守ることだと私は思います。どうか高齢者を泣かさないように,敬老パスの無料制度,何としても継続していただくようにお願いして陳述とします。よろしくお願いします。 54 ◯委員長(松本しゅうじ) どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第66号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の中野さん,前へどうぞ。 55 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは中野さん,どうぞ。 56 ◯陳情者 神戸市垂水区桃山台3丁目8番地13,中野正三と申します。敬老パスは現行のまま存続を希望します。  私は,桃山台クラブ,これは老人クラブなのですが副会長をしております。そして,機関紙の発行の編集もしております。ことしの総会で,年寄りをこんなにいじめていいのでしょうか,また敬老パスは今のまままで続けてほしいと機関紙に書きました。話もしました。これを垂水区老人連合会の総会で発表しますと申しましたら,全員がもう大きな拍手をして,ぜひそれは出してほしいと言われたのですが,垂水区の総会ではその機会がありませんでした。そこで,垂水区の老人クラブが機関紙垂水区老連を発行しておりますので,それに投稿しましたら,そっくり載せていただきました。それがこれです。題目も同じように,年寄りをこんなにいじめていいのでしょうか。敬老優待乗車証を今のまま続けてほしいという,こういうようなあれです。私は──初めの部分ですけども,老人いじめの問題,私はさかのぼって話をしましたです。それは,もう数年前から老年控除の50万が廃止になりました。それから20%の定率減税も廃止になりました。ここで私たちが受け取るお金は大きく減ったわけです。その上,ことし市民税,県民税は私の場合は11万1,500円です。これは昨年は6万700円でしたから1.8倍の増税です。ところが,4年前は5,500円で,その増税,これは実に20倍です。これは私がこの納付書を持ってきておりますが,驚くなかれ4年前の5,500円になっているのが11万1,500円というのは,これは20倍なんです。私はこれには物すごく驚きまして。そしたら友人に話しましたら,友人も,えっ,去年からことし2倍になったのは僕もわかっているけども,4年前からやったら20倍だって。飛んで家に帰って調べたら,あんたの言うとおりだっていうふうにして,その友人かって驚いておりましたです。  この敬老パスですけども,16万人で発行が35億円と聞いております。決して少ない額ではありませんが,1人当たりにすれば2万2,000円弱です。1人当たりは2万1,875円の負担なんです。ところが私の市民税,県民税は昨年からことしにかけて5万800円の増税なんです。実に大きな我々の負担を強いておりながら,現実このようなことがやられているわけなんです。その上で敬老パスを有料化するって,私たち老人会で皆さんを見ておりましたら,老人の方たちはチラシ広告を見て,5円でも10円でも安い店を探して買い物に行っておられるのが実情です。市民税,県民税,介護保険料,健康保険料,すべて増額です。受け取る役所の部署は別々でも,支払う我々老人の財布は1つです。その上,敬老パスの有料化。余りにもむごい仕打ちではないでしょうか。有料化は撤廃してください。川柳に,ゆとりある人が決めてる国の道というのがありましたが,市政でも何か同じように私思うんです。経済経済と言いますが,皆さんもご承知のように,経済は経国済民の略なんです。経国済民とは,国を治め,民を救うということなんです。この経済の原則にのっとって,ぜひ敬老パスの有料化,余りにもひどい仕打ちですから,これは撤廃していただきたいと,これを切にお願いいたしまして,これは老人会の代表として皆さんに強く訴えたいと思っております。  以上でございます。 57 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第68号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の野瀬さん,前へどうぞ。 58 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは野瀬さん,どうぞ。 59 ◯陳情者 兵庫区湊川町10丁目14─4,野瀬みつ子です。民主商工団体婦人部に所属しております。  全国的によく言われている財政が厳しいというのも,私たち神戸市もよく財政が厳しいということは理解しているつもりなんですけれど,今回の70歳以上のバスの有料化になるということは,私たちにとってはとても大きな痛手なんです。精神的にも経済的にも不安が広がります。歩いて出かけることが難しい高齢者にはバスが唯一の頼みなのです。まず高齢者になれば体も悪くなり,通院も必要となります。その上,後期高齢者医療制度の実施により,ますます私たちは世の中からはじき出されるような事態に追い込まれております。ますます悪くなる制度に苦しめられているのは70歳以上,もしくはもっと若い人も入ると思います。私たちには交通の手段としてバスを使わざるを得ないのです。場所によっては乗りかえもしなければいけないこともあります。私たち業者は,わずかな年金で生活をしております。それにもかかわらず介護保険料が年金から天引きされております。その上,国保までがこれからわずかな年金から天引きされる,そういうことで生活を脅かされている毎日です。また,バスが有料化になると外に出ることも回数が減り,不可能になってきます。ましてやまちの活性化にもマイナスになると思います。全体とは言いませんが,戦前・戦後と国のために働き続けてきた人たちが多くこの中に入っているんじゃないでしょうか。また,私たち業者は,今までまちを支えて安心して生活のできるようなまちにしてきたと言っても過言ではないと思います。働き続けて体力が弱くなり,商売もできなくなったような人たちに厳しいのではないでしょうか。せめて温かく思いやりを持って市政に当たってください。今までのバスの有料化が,私も含めて私たちを助けてくれたと多くの人が感謝している人がたくさんいると思います。こんな状況の中,ここへ来て有料化は余りにも冷たい市政に腹立たしく思う次第です。  震災から丸数十年がたちました。しかし,やっと立ち直った人,またいまだに全財産を奪われ再建のできない人,みんな頑張っています。力の尽きた高齢者をこれ以上冷たく苦しめるようなことはやめていただきたい。神戸市として市民に選ばれた議員です。党派を超えて強くお願いします。私たち市民のため,温かい市政をつくるためにも,ぜひ今回のバスの有料化だけはやめていただきたいと思います。  以上です,ありがとうございました。 60 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,ご苦労さまでした。  次に,陳情第70号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の亀井さん,前へどうぞ。 61 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人に申し上げます。陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは亀井さん,どうぞ。 62 ◯陳情者 神戸市兵庫区清水町6─21,亀井洋示と申します。  私は,この6月まで市会議員をさせていただきましたが,現在,清水町,鵯越筋の自治会長をさせていただいております。私たちが住んでおります兵庫区清水町,鵯越筋は,兵庫区の北の突き当たり,山すそにある小さなまちで,裏山を越えれば烏原水源地にたどり着きます。町内には福寿院と幸大寺という大きなお寺があり,いわば坂とお寺のあるまちであります。自治会の世帯数は約40,人口は77人でありますけれども,御多分に漏れず高齢化が進行して,約70%の世帯が65歳以上のお年寄りを抱えています。最寄りのバス停までは約700メートル,病院や買い物に行くのは本当に大変であります。行きはよいよい帰りは怖い,こういう状況であります。主な買い物はマルシン市場,東山商店街,そして病院は東山町周辺に集中をしています。バス停にしてわずかに3つぐらいでありますけれども,市バスがかけがえのない交通手段になっております。神戸市当局は100円ぐらいと考えられているようでございますけれども,とんでもない間違いであります。自民・公明政府の悪政によって,お年寄りいじめが横行している昨今であります。先日,自治会役員会で敬老パス問題を諮りましたところ,多くの人が100円でも大変,まちに出るのが元気の源,医者に行く回数を減らす,まちにはもう出ない,お金がないないと言いながら神戸市は頼みもしない神戸空港をつくって,などの声があふれ出ました。敬老パスの無料化は,まさにお年寄りの一番身近な神戸市政の中でもよい政治だと考えています。財源がないと言いながら,海上アクセスなどむだ遣いを改めることは幾らでもあるのではないでしょうか。  今,日本の政治は大きく変わりつつあります。この委員会にいたしましても,自民・公明会派は少数派であります。民主党の皆さん方が,この陳情・請願に賛成をいたしますと,この制度を改めることが可能であります。皆さん,この点を本当に重要に考えていただきたいと思います。まさに敬老パスは現行どおり無料のまま継続する,これは神戸市政のたまものであります。よい政治であります。どうか継続することをお願いをいたしまして,陳情の趣旨とさせていただきます。  どうもありがとうございました。 63 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第71号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の高橋房子さん,前へどうぞ。 64 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは高橋さん,どうぞ。 65 ◯陳情者 私は,神戸市兵庫区下祇園町2─9に住んでおります高橋房子です。  今,亀井さんがおっしゃられたように,長田と並んで高齢化率が非常に高い兵庫区では,特に山ろくの北部地域は唯一の乗り物というのはバスなんですね。買い物とか医者通いとか,比較的お元気な方が健康を維持するために水泳とかダンスとか歌など楽しんでおられますけども,それも市バスがあってこそのことです。私自身は昨年の夏から敬老パスを受けております。私が属しておりますひょうご福祉ネットワークというボランティア団体では,被災直後から,いわゆる仮設住宅──今は復興住宅に変わりましたけど,何千枚ものビラをまいて,生活,福祉,健康,税金,そういったもろもろの相談を受けております。現在は全市復興住宅に4カ所回っておりますけども,いずれもベルデ名谷とかHAT脇の浜,それから東灘の文化センター,それから最近,西神南でやっておりましたけども,会場がどうしても確保されず拒否をされまして,北須磨文化センターに変わりましたけど,そこにいろんな方がご相談に見えられますけど,ほとんどの方が市バスを利用されてこられるわけです。非常に深刻な相談が多いわけです。今皆さんがおっしゃったように,本当に日本社会の格差をまざまざと見せられるような昨今ですけども,やっぱり市バスがあるおかげで皆さん相談に来られております。  今,私自身も東から西までずっとこのパスをいただいて,本当に無料でいろんな活動ができるということを喜んでおります。私自身の生きがいでもあります。皆さんもご存じのように,こういったボランティア団体に対する助成金は,もうほとんどなきに等しい状況です。わずかに市から援助していただけているのは市社協からたった2万円です。これは25人のボランティアの人たちがおりますので,500円のグループ保険料を払えば,残るのはわずか数千円といったような状況でして,本当に大変な状況に追いやられております。私自身は,このボランティアと同時に,新日本婦人の会に所属しておりまして,各所で今回のことで署名運動をやってきました。湊川市場とか平野市場,これもシャッターがほとんど閉まっておるんですけど,シャッター通りの多い平野市場,それから平野の交差点,各所でやっておりましたけども,ほかの平和とかイラク戦争とか憲法とかいうことになりますと,なかなか署名が集まらないんですけど,この市バスのことに関しては,皆さんがもうこれは絶対反対やで,頑張ってや,私らも書くわというような感じで,本当に喜んで署名をしてくださいます。それから中年の方も,もうこのことがあるからうちのお母ちゃんでも喜んで外へ出て楽しんでやっているんや,元気になってるんやとか,それから若い人も,おばちゃん,これは必要やで,絶対おじんやおばんが元気になってほしいわというようなことを言いながら,署名をしてくれます。こういうことで,ぜひともこの敬老パスの有料化には反対をしたいと思います。今,皆さんのおっしゃったように税金の増額やとか介護保険料の増額,高齢者いじめは天井知らずなんですね。この中で唯一の高齢者に対するご褒美というか,そういうのがこの敬老パスなんです。健康増進のためにも,また社会的な活動を保障するためにも,パスの存続こそが市財政にとっても大変メリットがあるものと確信しております。よろしくお願いいたします。 66 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  次に,陳情第98号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の神田さん,前へどうぞ。 67 ◯委員長(松本しゅうじ) 陳述人は最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いいたします。  それでは神田さん,どうぞ。 68 ◯陳情者 神戸市兵庫区上沢通4丁目5─15プリミエール上沢101号,神田友治です。  議員の先生方,どうもご苦労さまです。長時間になると思いますけど,5分間では時間が足りないと思います。幅読んでしますけど,ごめんなさい。聞き取りにくい場所があるかもわかりませんけど。神戸市の臨時アンケート,幅広い世代にアンケート実施。懇話会の検討過程では無作為に抽出した市民5,000人──70歳以上1,500人,70歳未満3,500人を対象にアンケート調査を実施しました。幅広い年代の市民に意見を聞きました。その結果──時間がないので,これだけたくさんの5,000人の中から意見を聞いた言うけど,実際,神戸市の敬老優待乗車制度検討懇話会の報告書によりますと,70歳以上1,006人,回答率67%,20歳以上70歳未満1,557人,回答率44%,合計2,563人。何でこんな差があるんですか。私はこれを持って街頭立ったけれども,パネルでこしらえて,これを──神戸市の,どれだけ皆さんが読んで配ってはるかということをしました。パネルを2日間かけて街頭に6時間ほど立って,東山市場とかに立って調べました。パネルをシールでアンケートで張ってしましたんですけど,ここへ入る途中に,それはあかんいうて言われました。そんな情報操作はあるんですか。具体的にちぎられて,これだけやったらええいうて。広報こうべ届いてますか,20人。読んだ,30人。届いてない,22人。高齢者の使用状況,買い物42%,通院20,友達のところに行く,遊び7人,ボランティア活動6人。現状のまま,42人,有料,53人。こういうような状況であります。  このように神戸市はきちっと市民5,000人をきちっと配布してしたようなことを書いてあります,情報をとったと言うけど,片一方の懇話会には2,563人の回答しかありません。こんなことで情報を操作するのはやめてください。誠実にきちっと何でしないのですか。懇話会だけ上げて。この資料,せっかく広報出しながら,誠実に──神戸市当局何してんねや。何でせえへんのや。それで,片一方,神戸港の経済効果,この中身は1兆5,000億,経済効果,この中にはきちっと載ってます。雇用者所得など,就業者数19万7,443人とかいうて,きちっときめ細かく書いてあります。自分の今誇れるところはきちっとこれだけ書いている。そんな情報操作を何ですんのや。太平洋戦争が始まったときと同じやないか。戦争に負けるのはわかっとりながら情報操作して。私は昭和6年生まれですから学徒動員に行きました。少年航空兵を受験するとこでした。勝ち抜く僕ら小国民,天皇陛下の御ために,死ねと教えた,そういうようなことを頭からたたきつけられて──神戸市もそれぐらいきちっと何で報告しないのや。情報操作ばっかりして。戦争中,ニューギニアとかああいうようなところでは敗退して退避するときには,転進とかごろのええ言葉を使うて情報操作して,そういうような言葉を使わんで誠実に神戸市当局は,本当にこういうような,自分のええことはちゃんと数字きちっと1人まで挙げてしてはる。それでまた,今度,神戸市の職員の給与値上げ問題が上がっているそうですが,中で誠実に働いてまじめに努力しておられる方を私も知っております。そういうような観点から,やっぱりこんな広報いうたら,せっかくお金をかけてするんやからね…… 69 ◯委員長(松本しゅうじ) すいません,発言中ですが,もう5分経過してますので,おまとめください。 70 ◯陳情者 もう2~3分待っとって。 71 ◯委員長(松本しゅうじ) いやいや,次々ございますのでおまとめください。 72 ◯陳情者 はい,わかってる,ちょっと待っとって,2~3分して構へんやろ。あんたが声挟んだらできへんやろ。誠実にやな,やっぱり市民に情報をきちっと流してほしいんです。そんな情報をやね,きちっと把握せんとね。それでから自分の──昔の陸軍省と大本営と一緒ですわ。昭和16年12月8日,もうすぐしたら太平洋戦争が始まった日が来ます。あなたたちはそういうような経験はないか知らんけど,私は平和を望みます。平和であってこそ,そうです。毎日新聞なんか──ちょっと興奮して出てきません。 73 ◯委員長(松本しゅうじ) 発言中ですけど,もうおまとめください,あんまり興奮せずに。 74 ◯陳情者 テロ対策で神戸市かて一生懸命やっているということを毎日新聞なんか書いてあるのに,そんなこと情報を1つも市民には知らせずね,昔の戦争中と同じように強制疎開とかああいうようなことになると思うねんね。そういうようなことをきちっと新聞には読んどけば,そういうようなことも時たま載ってますけど,平和を愛する神戸市民がやね,そういうような情報操作をすることは決してやめてほしい。絶対そういうようなことないように,真実を知らせて初めて知らせてこそええと思うんです。その真実を知らさずに情報操作することを市民に配る広報と,懇話会に諮る資料と,そんな情報操作をするのはあるか。 75 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,よくわかりました。発言中ですが,もう5分を大分過ぎましたので,次の方におかわりください。 76 ◯陳情者 ほかに人のを譲ってもらう。ほかの人は足らんときちっと途中で終わった人,何分数えとった人あると思うけど。そういうような情報──僕,区画整理審議員してたけどね,建物が倒れたときにやね,震災のとき,建物が倒れたとき…… 77 ◯委員長(松本しゅうじ) もう発言をおやめください。 78 ◯陳情者 はい。もうちょっと。じゃあ,省略しますから待っとけ。そのときやね,不動産の建物倒壊制度をね…… 79 ◯委員長(松本しゅうじ) もう陳情とは関係ないお話を随分されてます。ほかの方の順番もございます。委員会の審査をスピーディーにしっかりとやらせてもらいたいと思いますので。  それでは,次に,陳情第99号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の尾崎一夫さん,前へどうぞ。 80 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上,必ず5分以内に陳述を終えるようお願いをいたします。  それでは尾崎さん,どうぞ。 81 ◯陳情者 神戸市垂水区塩屋町6丁目38─4,尾崎一夫です。敬老パス制度の拡充等を求めるということで,神戸市会議長に対して陳情いたしました。陳情書は既に関係委員の皆さんには渡っておることと思いますので,陳情書の趣旨を述べさせていただきたいと思います。  今回,敬老パス制度の検討が懇話会をもって諮られ,内容が広く広報されましたので,敬老パス制度のより一層の拡充を求める立場から,私たちの要望を議会に陳情いたしました。私の住んでいます垂水区東部沿岸地域は,道路が狭いなどの理由でバスが運行されていません。当地域には平成16年10月末で世帯数が1万3,468,人口3万984人,うち70歳以上が4,726人住んでおります。これらの地域住民は区役所へ行くにも山陽電車かJRを利用する以外には公共交通機関がないのが現状です。また,塩屋駅,滝の茶屋駅ともタクシーの駐車スペースさえありません。地域住民には敬老パス制度はありがたいが,直接自宅からは使えないという強い不満が長年にわたってあります。毎年行われる垂水区長と住民組織代表者との懇談会でも,当該地域の代表者から敬老・福祉パスを山陽電車にも適用してもらいたい,あわせてバスを運行してもらいたいとの要望が出されております。区長からは,近距離輸送のバスが基本で電車には適用できない旨の回答が繰り返しなされております。また,バスの運行については山陽バス会社が,当地域は道幅が狭いこと,バスの回転地がとれないことなどを理由に,バス運行はできないと回答を繰り返し行っております。特に滝の茶屋地域は山陽電車が唯一の交通機関であり,地域住民にとっては日常生活に欠かせない近距離輸送機関であります。このような地域の交通機関の状況から,山陽電車にも敬老・福祉パスが使えるよう制度の改善を求めて敬老パスの会をつくりました。  2004年7月27日に市長への要望書を持参して,森田高齢福祉課長と話し合いました。当局からは住地域により本施策利用の違いが生じ,不公平感が出ていることは承知しているが,基本は既存のバス路線への適用であり,鉄道への適用はしないと検討懇話会が決めている。予算上の問題よりも制度のあり方がネックになっている。さらに懇話会の開催は決めていない等の説明がありました。同年10月7日,市議会において本岡せつ子議員の議案外質問に対する梶本助役の答弁も,傍聴いたしましたが,森田課長の説明と同様のものでした。翌'05年2月23日,再度,市長への要望書を持って高齢福祉課長と会い,1つには'03年執行実績で敬老・福祉パス合わせて52億4,500万円余りの予算を使っており,敬老パス1枚当たりが2万3,064円…… 82 ◯委員長(松本しゅうじ) 恐れ入ります,残り10秒です,おまとめください。 83 ◯陳情者 はい。福祉パスが1枚当たり2万9,566円の支払いとなっており,その85%が市バス,地下鉄,新交通に支払われ,残り15%が民営バス5社に支払われているのが実情であるが,その積算根拠は何か。2つには,10年以上も利用実態調査を行わずに…… 84 ◯委員長(松本しゅうじ) すいません,発言中ですが,既に5分以上経過しておりますので,内容をおまとめください。やっぱり公平性を担保して皆さんお守りいただいておりますので,よろしくお願いいたします。
    85 ◯陳情者 多額の予算を使っているのが疑問であるということ。3つには市の財政難と敬老パス制度をよりきめ細かく運用するのは別問題ではないかなどの意見を申し上げ,市バス利用,民間委託等の状況もありましたので,利用実態調査の実施,制度の改善検討懇話会の設置を求めて,市長に対する意見を上げてきたところです。陳情書に書いております1項と3項目は以上の経過を踏まえてのものであります。陳情書2項は,当地域からは2つ以上の交通機関を利用して老人大学とか老人体育大学などに参加をしている老人が多いのですが,1日当たり──言われておりますワンコイン制度の負担となりますと,1回出ると400円必要になるというようなことで,年金生活者の高齢者にとっては負担が大き過ぎるのではないかという趣旨から,陳情書2項目を陳情させていただきました。  以上,内容説明とします。ありがとうございました。 86 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,ご苦労さまでした。  次に,陳情第103号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の山田さん,前へどうぞ。 87 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上──公平性を担保してもらいたいと思います,5分以内に陳述を終えるようお願いします。  それでは山田さん,どうぞ。 88 ◯陳情者 神戸市東灘区魚崎中町2丁目3─25,全国福祉保育労働組合の山田有規子と申します。2008年度神戸市福祉予算の大幅増額を求めて,高齢福祉,学童保育,障害者福祉,新基本指針について述べさせていただきます。  高齢福祉の分野では,相次ぐ負担増や制度の改悪によって高齢者が元気に生活することや,生活設計に大きな不安が広がっています。ことし大きく取りざたされている,いわゆる敬老パスの有料化問題は,高齢福祉に働く者として現行のままでの存続をお願いいたします。敬老パスを使って気軽に出かけられることは,そのまま介護予防の効果を生み,介護保険財政が厳しい中,介護保険の利用者をふやさない効果があると思われます。健康維持,経済効果をも生み出す貴重なものです。また,介護保険制度の改定で著しく介護報酬が切り詰められ,人件費がどんどん削られています。過酷な労働を求められる質と量に比べて低過ぎる賃金で,福祉人材が集まらないのが現実です。コムスンの問題は,即利用者にも影響を与えています。介護の担い手が仕事に誇りを持ち,将来に希望が持てるよう,ぜひ基本指針の実行を進めていただきますようお願いいたします。  学童保育の分野では,少子化時代を迎える中,学童保育の役割はますます重要になってきています。その中,児童館学童保育の指導員の勤務時間は4時間のままです。子供をしっかり見れないし,安全面でも心配です。大規模化ともなっているのでもっと充実してください。児童館学童保育の有料化については,働く保護者たちの実態に合わせて考えてください。上げないでください。助成対象が1年生から3年生の地域方式学童保育所では4年生以上の高学年も受け入れています。最近の子供を巻き込む事件では,高学年でも大丈夫というわけにはいきません。積極的に4年生以上の児童も受け入れるよう配慮されたいと,厚生労働省からの通知もあります。4年生も助成金の対象としてください。  設置助成費の家賃補助についてですが,月5万円程度しかありません。地域学童保育所では店舗を借りたり一般住宅を借りて保育しており,地域によって金額はさまざまです。月19万円の学童もあり,保護者たちが残りの金額を負担しています。実額補助をしていただけますようよろしくお願いいたします。  障害者福祉の分野では,障害者自立支援法の応益負担や自立支援医療により,当事者はもちろんのこと,家族,事業者の負担は大きく厳しい現状にあります。利用料の負担が大きく,サービスの利用を断念する当事者もいます。多くの事業所が新体系へ移行する中で,サービスを断念せざるを得ない当事者はどこへ行けばいいのでしょうか。利用料を払わないから仕方がないのでしょうか。私たちは決してそのようには思いません。だれもが安心して受けられるサービスが福祉であり,私たちは応益負担の制度を切に願っています──撤廃を国へ働きかけてください。また,小規模作業所の補助金解消を掲げている自治体もふえてきています。新体制へ移行するまでは現状維持を切に願います。  事業所で働く私たち職員の労働量,時間とも以前に比べてふえています。給与もいつ引き下げられるか不安の中,毎日働いています。障害があるなしに関係なく,だれもが安心で暮らし,働ける社会を築いていただきたいです。  最後に,新基本指針に関してですが…… 89 ◯委員長(松本しゅうじ) 恐れ入ります,発言中ですが,もう5分以上経過しております。おまとめください。 90 ◯陳情者 福祉職場で働く私たちは今でも神戸市に実態を訴えたり,現状を報告してきましたが,安い賃金で労働条件は悪いという状況はずっと続いています。このたび厚労省から出された新基本指針は実現されれば,私たち福祉労働者にとっては労働環境がよくなると思います。福祉・介護サービスの増進に寄与する取り組みを行う法人または団体並びに国及び地方団体が十分な連携のもと,この指針に基づきそれぞれ必要な措置を講じ,福祉・介護サービス分野において質の高い人材の確保を求めることが重要であるとされています。給与や労働条件をはじめ,労働関係法規の遵守や健康管理対策なども充実されるよう,神戸市としても補助金の増額や経営者の指導・監査など,よろしくお願いします。先日皆様にはがきで届けました,現場で働く私たちと,そのそばにいる多くの人の声をぜひ聞き届けていただきますよう,よろしくお願いいたします。 91 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,ご苦労さまでした。  次に,陳情第106号について,陳情者から口頭陳述を聴取いたします。  陳述人の服部さん,前へどうぞ。 92 ◯委員長(松本しゅうじ) 最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして内容をご要約の上……(発言する者あり)  服部さん,ちょっと進行をさせていただいておりますので。最初にご住所とお名前をおっしゃってください。そして,内容をご要約の上,5分以内に陳述を終えるようお願いします。  それでは服部さん,どうぞ。 93 ◯陳情者 灘区岩屋北町1丁目5─6─301号に住んでおります服部 憲と申します。  陳情項目1番から申し上げます。先ほどから皆さんおっしゃっている民間バスへは4割程度しか払っていないという,その根拠を示してください。なおその根拠の精度も示してください。2,広報こうべ臨時号で書かれた利用制限がない,無料パス交付は神戸市と大阪市だけという記述は市民に誤解を与えます。表現は正確にすべきです。3,同報に書かれた5,000人にしたアンケートは配布数であり,回収数は1,000しかありません。これも市民をパス廃止ありきに誘導するやり方です。4,敬老パスの活用で介護費用,医療費用がどれだけ軽減されているか調査してください。  敬老パスは高齢者が自由に外出し,健康で文化的に生活するための重要な役割を果たしています。無料で公共交通機関を利用できる敬老パスは,通院,買い物,友人,知人との交流になくてはならない生活の一部になっています。これに対し神戸市は,乗車過程ごとに一定の負担をさせる方向で検討しているとされています。現行制度では99%の人が無料で交付されています。このパスは,ただ単なる交通弱者支援ではなく,地元の商店で商売をする小規模業者を活性化させ,地域の治安も改善する効果があり,また通院に利用する方へは健康的な身体を保つための命綱として機能しています。低所得で高齢の市民にとっての命綱であり,地域社会に市民の税金を循環させる健全な仕組みでもあります。また,他方で加速させられている問題では,低所得の高齢者に対して税金や国民健康保険料,介護保険料が年金支給額が上がらないままふやされ続けている実態もあり,パスの有料化は弱者の苦しみを加速します。  私は,灘民主商工会で働いています。その中で,この敬老パス廃止問題にかかわって署名活動にも従事してきましたが,署名をとっていると,おじいさん,おばあさんが,ほんまにいつも申しわけない気分で乗っているんやと私に言って,でも彼らがバスに乗って地元の商店で買い物をしてくれるということは,地域にお金を落としていってくれているってことですよね。活性化させていっているということを全く知らせずに,そして70過ぎるまで納税してきて,働いて納税してきた人へのご褒美でもあるし,それぐらい何で保障してくれへんのかという物すごい憤りを感じました。財政難で努力しているっていうのは百遍も聞きますけども,努力している跡というのは全然実感できないんですよ。かつてみんな物すごい量を集めて,神戸空港をつくるのは反対やと言うてやったことを無視して握りつぶして,今こんな赤字でしょう。だから,こういう機会に市民の声をちゃんと聞いてくれないと,財政健全化というのはできないんじゃないかと思うんです。市民の皆さんは決してばかではないので,こういう機会ですので,ぜひ目先のお金にとらわれずに,もっと遠い視野を見据えた健全な財政計画を検討してください。よろしくお願いします。 94 ◯委員長(松本しゅうじ) 口頭陳述は終わりました。どうもご苦労さまでした。  以上で保健福祉局関係の審査に係る請願・陳情についての口頭陳述は終わりました。  なお,口頭陳述の申し出がありませんでした陳情第39号,陳情第43号より陳情第52号に至る10件,陳情第55号より陳情第58号に至る4件,陳情第60号より陳情第64号に至る5件,陳情第67号,陳情第69号,陳情第72号より陳情第97号に至る26件,以上合計48件の陳情は,敬老優待乗車制度の現行維持等を求める趣旨であり,陳情第100号より陳情第102号に至る3件は,医療費の総枠拡大,後期高齢者医療制度の実施凍結等,保険でより良い歯科医療の実現を,それぞれ要請する意見書提出を求める趣旨でありますので,ご報告いたしておきます。  それでは,議案2件,請願3件及び陳情68件について,一括して当局の説明を求めます。  桜井局長,着席のままでどうぞ。 95 ◯桜井保健福祉局長 それでは,議案2件,請願3件,陳情68件について,一括してご説明を申し上げます。  まず,第74号議案指定管理者の指定の件(神戸市立渦森台児童館ほか)につきましてご説明申し上げますので,資料1の1ページをお開き願います。  本件は,神戸市立渦森台児童館ほか4館の指定管理者につきまして,社会福祉法人同朋福祉会ほか4つの団体等を指定しようとするものであります。いずれの児童館につきましても,平成19年4月1日から平成20年3月31日までの1年間の暫定措置として神戸市社会福祉協議会を指定管理者として指定をしておりましたが,平成20年4月より地域団体等へ変更しようとするものでございます。児童館については,地域における子育て支援や子供の健全育成の観点から,地域の特色を反映し,地域に密着した運営を行っていくことが必要であると考えております。このたびの候補者である各団体等については,いずれも地域と密接な関係を有する団体等であり,本市の指定管理者制度運用指針における候補の例外規定の地域人材の活用にも合致することから,本年7月9日及び10月15日に開催いたしました保健福祉局指定管理者選定委員会におきまして,随意の方法により選定をいたしております。指定期間につきましては,平成20年4月1日から平成24年3月31日までとしております。  次に,第75号議案指定管理者の指定の件(神戸市立ケアハウス松寿園)につきましてご説明申し上げますので,2ページをごらんください。  本件は,本年8月から公募しておりました神戸市立ケアハウス松寿園の指定管理者につきまして,10月15日に開催しました保健福祉局指定管理者選定委員会において選定いたしました社会福祉法人ぶどうの枝福祉会を指定しようとするものでございます。指定期間につきましては,平成20年4月1日から平成24年3月31日までとしております。  続きまして,請願第21号から第23号及び陳情第33号,第38号から第40号,第42号から第53号,第55号から第99号,第106号にわたる敬老優待乗車制度の現行維持等を求める請願3件,陳情62件について,一括してご説明を申し上げます。  敬老優待乗車制度は,昭和48年に制度発足以来,非常に多くの高齢者にご利用いただいており,高齢者の社会参加を促進するという観点から大変有意義な制度であると認識しております。この10年間,敬老パス交付枚数が大幅に伸びているにもかかわらず,市から交通事業者に支払われている額の35億円はほぼ横ばいの状況です。市として行財政改善に取り組んでいるところでありますが,交通事業者に対して支払う額がふやせず,大きな負担をかける結果となっております。民間バス会社からは,平成15年11月に,神戸市敬老等優待乗車の負担金に係るお願いとして,利用実態に見合った負担金交付の要望を受けており,さらに本年10月には,このままの状況が続けば各社の収支に大きな影響を及ぼしかねず,制度への協力を返上せざるを得ないとの申出書が提出されているところです。本制度については,現時点においても,また将来的に高齢化が進展しても,破綻させず安定的に維持・継続するよう見直す必要があると考えております。  次に,敬老パスの利用実態の実績の把握でございますが,各交通事業者が独自に調査をした際に,その結果を市に報告をいただいております。バスの年間の正確な乗客数の把握をするのは現状では困難でありますが,ICカードなどを利用すれば確実な数値の把握が可能となると考えております。  続いて,交通事業者に3~4割しか支払っていないことについてですが,各交通事業者が独自に行った調査をもとに,交通事業者に支払っている1乗車当たりの負担金を計算すると,各交通事業者により異なっていますが,バスや地下鉄の1乗車当たりの平均利用額226円に対し,平均すると1乗車当たり約76円となっており,3から4割となっております。  続きまして,民間バス会社が撤退した場合の民間バス会社の経営などへの影響につきましては,本市からの負担金がなくなっても,このままの状況で制度への協力を続けるよりは収支が好転すると判断された上で申し入れをされていると考えていますが,現在は事業者の撤退により制度が破綻することないよう検討しているところであり,撤退後の民間バス会社の経営の影響などについて協議,調査することは考えてございません。また有料化後の市営交通への影響等につきましても,内容が確定しないことや,さまざまな条件によって影響が異なること等予測の手法など難しい面もあると認識してございます。また,本制度を利用することによる経済効果や介護・医療費の軽減などについてですが,敬老パスを使って外出し,買い物をすることによる経済効果や社会との交流を深め心身の健康に好影響を与えるということは考えられます。しかし,高齢者の外出手段も徒歩,自転車,車等さまざまであるため,敬老パスのみに特定した経済効果や介護・医療への効果を測定することは難しいと考えております。なお,現行の対象交通機関の拡大につきましては,本制度が日常生活における移動支援という観点から,近距離輸送の手段であるバスを基本としていることや,財政的にも交通事業者への負担金の増額が困難であることから,現状以上に対象交通機関の範囲拡大を行うことは困難であると考えております。制度の現状については,市民の皆様にはこれまでに広報紙の配布や出前トークの実施によりPRし,常時ご意見をお聞きしているところです。今後も引き続き広報に努めるとともに,出前トークなどさまざまな機会をとらえて,幅広くご意見をお聞きしてまいりたいと考えております。  次に,陳情第32号最低保障年金制度の実現を要請する意見書提出を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  現行の公的年金制度は,社会保険方式により運営されており,20歳に達した者は国民年金,厚生年金,共済年金のいずれかの年金制度に加入し保険料を納付することになっており,保険料を納付した期間が一定以上ある方に対し,老齢年金等が支給される仕組みとなっております。また,低所得等により保険料の納付が困難な方に対しては,保険料の納付が免除される制度があり,現行制度においても年金を受ける権利は保障されております。なお,今後の基礎年金制度の方向については,社会保険方式のあり方や財源問題などが国において十分に議論されることと考えております。  次に,陳情第54号平成20年度保育予算の増額等を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  本件は,公立保育所の廃止・民間移管の中止など5点にわたり保育・子育て施策の充実を求めるものでございます。まず1点目の公立保育所の廃止・民間移管をしないでくださいについて,ご説明申し上げます。これまでも同趣旨の請願・陳情のご審議の中でご説明させていただいておりますが,本市では神戸っ子すこやかプラン21に基づき,限られた人材・予算の中で,仕事と子育てとの両立支援に加え,専業主婦も含めたすべての子育て家庭への支援等,総合的な子育て支援施策を積極的に進めていく必要があると考えております。そのため,児童の健全育成を第一に置きながら,平成22年度までの間に公立保育所を20カ所程度,同じ認可保育所である社会福祉法人へ移管することとし,平成18年度,平成19年度にそれぞれ3カ所移管し,旗塚,神楽,千歳保育所の3カ所については平成20年4月に,北青木,御崎,西鈴蘭台保育所の3カ所については平成21年4月に移管する予定で取り組んでいるところでございます。また新たに移管と同様の財政効果が期待できる事業として,五位ノ池保育所について平成23年4月に,上高丸保育所について平成25年4月に私立保育園の誘致・新設による建てかえ運営を行うことといたしております。今後とも保育所の状況に応じて随時説明会や個別相談会を開催するなど,該当保育所の保護者に対し情報提供やご説明をさせていただき,保護者の皆様の不安解消に努めるとともに,保護者の皆様とよくお話をさせていただきながら,神戸っ子すこやかプラン21の着実な推進のため円滑な移管を進めていきたいと考えております。  次に,2点目の待機児童の解消のため保育所の新設,増設をしてくださいに関しましては,本市では待機児童の解消を最優先課題と位置づけ,保育所の新増設や定員増,既存施設を活用した保育所整備等により,平成17年10月には2万人の保育枠を確保いたしました。しかしながら,保育ニーズはこれを上回るペースで増加しており,平成19年4月の待機児童数は489人と,依然として解消できていない状況でございます。今後とも待機児童の多い地域を中心に,これまでどおり保育所の整備を進めるとともに,既存施設を活用するなど多様な手法により待機児童の解消を図りたいと考えております。  次に,3点目の保育料の値下げをしてくださいについて,ご説明申し上げます。本市の保育料におきましては,平成11年度の神戸市児童福祉審議会の答申の趣旨に基づいて,おおむね国基準に沿った水準となるよう,平成12年度から2年に1度,保育料の改定を進めてまいりました。また,保育料の減免につきましては,国の制度に基づき第2子以降の保育料について軽減策を講じるとともに,本市独自といたしましても第3子以降の保育料を全額無料にするなど,多子世帯に対する大幅な軽減策を講じており,結果として本市の保育料におきまして,平成19年度国の基準に比べ,総額で約13億円,約21.8%の軽減を行っているところでございます。保育料の設定及び減免については,保育サービスの受益者と受益者以外の負担の公平性も非常に重要な要素と考えているところであり,本市の厳しい財政状況なども考慮しながら,適正な保育料の設定に努めてまいりたいと考えております。  次に,4点目の子育て支援,保育所の充実のための予算をふやしてくださいについて,ご説明申し上げます。本市では平成17年2月に策定した神戸っ子すこやかプラン21に沿って,平成22年度を目標に仕事と子育ての両立支援や保護が必要な児童の支援に加え,在宅育児家庭を含めたすべての子育て家庭への支援を進めております。行動計画の実効性を確保し,着実に推進していくため,平成19年度予算では対象の123施策について,前年度予算比26億円増の687億円を計上しているところでございます。今後とも次世代の育成は最重要課題として,限られた財源を最大限有効活用しながら着実に推進してまいりたいと考えております。  次に,5点目の民間給与改善費を大幅にふやし公私間格差を是正してくださいについて,ご説明申し上げます。本市では,民間社会福祉施設の職員の処遇を充実させることにより,職員の確保と資質向上を促進し,ひいては施設利用者の処遇の向上を図ることを目的に,給与改善補助を市単独で実施しております。この民間給与改善費については,平成15年度から平成17年度まで補助単価を削減しておりましたが,平成18年度からは単価を復元するとともに,経験豊かな職員確保のため,勤続年数10年以上の補助単価を単価復元後よりさらに増額するなどの措置を行ったところでございます。本市の極めて厳しい財政状況においては,補助金のさらなる増額は非常に困難であると考えております。  次に,陳情第100号医療費の総枠拡大を要請する意見書提出を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  日本の国民医療費は年々増加傾向にあり,少子・高齢化が進む中大きな課題となっております。厚生労働省によれば医療給付費は平成18年度は32.4兆円であり,今回の医療制度改革を実施しない場合に,平成37年度で56兆円に達するところを,改革によって48兆円に抑制しようとするとのことであります。このように年々増加が見込まれる医療費を踏まえ,少子・高齢化が進む中で,我が国の医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくために,診療報酬をはじめ健診制度や高齢者医療制度の見直し等さまざまな議論が行われているところでございます。診療報酬は2年に1度改定が行われており,来年度は改正年に当たり,現在,審議中でございますが,中央社会保険医療協議会において,医師の技術料などについて,さらなるマイナス改定を行う状況にはないとする意見書をまとめられたとの新聞報道がございました。一方,陳情にございます救急病院や産科取扱病院,小児科の閉鎖については,いわゆる医師不足に伴うものであり,一般的には臨床研修制度の導入による大学医局の医師引き揚げ,高い市民ニーズに伴う医師の過重労働,訴訟リスク等さまざまな要因によるものと言われております。したがって,今回の改定に当たっても,産科や小児科をはじめとする病院勤務医の負担軽減や診療所に係る評価の見直しなどがなされようとしているところでございます。本市としては,市民の命と健康を守るという観点から,国において医療現場が抱えたさまざまな課題に対応するきめ細やかな見直しがなされる中で,救急をはじめとする地域医療が確保されるよう,関係団体とともに医療制度改革に対応してまいりたいと考えております。  次に,陳情第101号後期高齢者医療制度の実施凍結等を要請する意見書提出を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  後期高齢者医療制度については,各都道府県ごとにすべての市町村が加入して設立しました後期高齢者医療広域連合を中心として,新制度の実施に向けた準備が全国的に進められており,本年11月26日に開催されました兵庫県後期高齢者医療広域連合議会においては,後期高齢者医療に関する条例が可決,成立し,後期高齢者医療制度に係る保険料率等が決定されたところでございます。なお,国においては,本年10月30日に70歳から74歳の方々の医療費窓口負担増を,平成20年4月から平成21年3月までの1年間凍結するとともに,後期高齢者医療制度で新たに保険料を負担することとなる被用者保険の被扶養者の方々の保険料負担については,激変緩和措置を講じることを決定しており,制度改正に伴う高齢者の方々の負担の増加についても,国の責任において一定の配慮がなされたところでございます。本市市会においては,本年10月26日付で後期高齢者医療制度に関する意見書を採択し,国に対して十分な財政措置を講ずるようご要望いただいております。また,本市におきましても,平成20年度に向けた予算要望の中で,国及び県に対し医療制度改革に対応するための必要な財政措置を求める要望を行ったところであります。  次に,陳情第102号保険でより良い歯科医療の実現を要請する意見書提出を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  日本の国民医療費は年々増加傾向にあり,少子・高齢化が進む中,大きな課題となっており,我が国の医療制度を将来にわたり持続可能なものとしていくために,診療報酬をはじめさまざまな議論が行われているところであります。また,年間2.5兆円で推移している歯科医療費についても,これまで歯科治療における回数の制限,期限の設定などの改定や一定の口腔ケアに対する評価が認められるなど,さまざまな診療報酬の改定が行われてきております。一方,少子・高齢化の中で,幼児期,学齢期における虫歯予防,成人期における歯周疾患予防,高齢期における口腔ケアといったように,単に虫歯の治療というのではなく,生涯を通じた歯科保健対策が重要になってくるものと考えております。本市としては,市民病院群における歯科口腔外科の治療はもとより,障害者の歯科治療,介護予防における口腔機能の向上などについて,歯科医師会等関係者と取り組むとともに,診療報酬をはじめとする国の医療制度改革の動きを見守りたいと考えております。  次に,陳情第103号平成20年度神戸市福祉予算の大幅増額等を求める陳情につきまして,ご説明申し上げます。  本件は,福祉職場の労働条件改善など10項目にわたり要望されておりますので,順次ご説明を申し上げます。まず1点目の新基本方針の実効性が発揮されるために福祉職場の賃金や労働条件の改善を図る施策を充実,改善してくださいについて,ご説明申し上げます。本市では,従来から職員給与改善補助や市民福祉大学の運営など,民間社会福祉施設の従事者の処遇や資質の向上等を目的とした事業を市独自で実施してきましたが,今後も,このたびの基本指針の趣旨を踏まえ,限られた財源の中で必要な事業を実施していきたいと考えています。  次に,2点目の福祉施設の職員配置を改善してくださいについてですが,福祉施設の職員配置については,国の配置基準を超えて職員を雇用している場合に,その人件費に充当できるものとして加配補助を行っているところでございますが,現在の本市の厳しい財政状況を考えますと,市単独で補助対象や施設を拡大するということは非常に困難であると考えております。  次に,3点目の給与改善費の充実を図ってくださいについてでございますが,本市では民間社会福祉施設の職員の処遇を充実させることにより,職員の確保と資質向上を促進し,ひいては施設利用者の処遇の向上を図ることを目的に,給与改善補助を市単独で実施しています。在籍職員数の保障については,国の配置基準に基づく職員に加えて,市独自で加配補助の対象としている職員についても給与改善補助を行っているところでございます。なお,本市の極めて厳しい財政状況においては,新たな補助制度の創設は非常に困難な状況と考えてございます。  次に,4点目の1)介護保険料を引き下げてください,2)激変緩和措置期間は撤廃し,高齢者への保険料負担増を一切行わないでください,3)保険料の軽減制度の対象者を拡大してくださいについて,ご説明申し上げます。本市の介護保険料については,所得の低い方や税制改正への影響が大きい方への配慮から,保険料段階を従来の5段階から9段階に変更し,負担能力に応じたきめ細かい対応を行っているところでございます。激変緩和のための経過措置については,平成18年度と平成19年度の2年間限りとされていますが,今年11月の国通知において,市町村の判断で経過措置を平成20年度まで延長できることが示されました。本市においては国通知の趣旨を踏まえ,介護保険専門分科会にも諮りながら,経過措置の延長について検討していきたいと考えております。低所得者に対する軽減措置については,本来国において解決すべき全国共通の問題であることから,従来から国に対して要望しておりますが,今後も引き続き要望していきたいと考えております。  次に,5点目の介護サービス利用者で,更新認定自立と判定された方に対してサービス利用が維持できるよう措置を講じてくださいについてでございますが,介護保険制度では,自立の判定を受けた方については介護サービスは利用できませんが,支援が必要な方については,各区役所において自立支援会議を開催し,市独自の介護予防サービスやボランティア団体等が提供するサービスにつなげるなど対応に努めているところであります。  次に,6点目の地域で行われている給食会や配食サービスに対する助成を復活させてくださいについてでございますが,介護保険制度の導入に伴いまして,ひとり暮らし高齢者への配食サービスが開始されていることもあり,ふれあい給食会についても制度の見直しを平成16年度に行いました。見直しの内容は,ひとり暮らし高齢者の閉じこもりや,地域での孤立がないよう,食事をともにとりながら交流できるふれあいの場を提供するという目的に沿った内容に,補助の対象を合わせたものであります。  次に,7点目の敬老優待乗車制度の有料化はやめてくださいについてでございますが,敬老優待乗車制度につきましては,先ほどご説明申し上げましたとおり,将来的に高齢化が進展しても破綻させず,安定的に維持・継続するよう見直しする必要があると考えております。  次に,8点目の児童館の学童保育事業の有料化については,十分に審議を尽くし,拙速な導入を避けてくださいについてでございますが,学童保育事業の有料化等については,市の財政事情が厳しくなる中,“こうべ”の市民福祉総合計画2010においても,保護者負担の導入を検討すべきことが指摘されるなど,これまでも議論が重ねられてきております。また,昨年設置した神戸市放課後児童健全育成事業計画検討委員会でも喫緊の課題として議論されてまいりました。学童保育の需要は今後も増加することが予想される中,これまでの議論も踏まえ,長期的なビジョンに立ち,財政事情に左右されることなく安定したサービスの提供を維持し,子育て支援を充実していくために,保護者の方に一定の負担をいただくことをお願いしたいと考えております。  次に,9点目の学童保育事業の充実を図ることについてでございますが,まず1)児童館学童保育の指導員の勤務時間を4時間から5時間に戻してくださいについてでございますが,学校週5日制の実施に伴い,平成15年度より児童の下校時刻の実態に合わせて学童保育指導員の勤務時間の見直しを行っております。また,現在においても児童館全体の職員体制で勤務ローテーションの工夫などにより対応しております。次に2)4年生も助成金の対象にしてくださいについてでございますが,学童保育の対象学年については,児童福祉法では小学校に就学しているおおむね10歳未満の児童となっております。一方,神戸市放課後児童健全育成事業計画検討委員会の報告では,隣接のほとんどの施設において高学年の受け入れを行っている実態を踏まえ,支援の充実を図る必要があるとの意見をいただいておりますが,厳しい財政状況の中でもあり,慎重に検討しているところでございます。次に3)地域学童保育所の設置助成費を一律ではなく実情に応じた実額補助にしてくださいについてでございますが,地域方式の学童保育所については,地域住民の自主的な活動に対して助成するものであり,設置助成費については本市の厳しい財政状況の中,実額補助を行うことは困難であると考えております。  次に,10点目の障害者福祉の充実を図ることについて,ご説明申し上げます。まず1)応益負担を撤廃してくださいについてでございますが,障害者自立支援法は原則として費用の定率1割を負担していただくことにより,利用者も含め,みんなで制度を支え,安定的に運営する仕組みとされています。ただし低所得者に配慮するため,さまざまな負担軽減策が設けられており,さらに国制度により平成19年4月から,通所・在宅利用者や障害児のいる世帯の1割負担の上限額を軽減対象世帯について4分の1に引き下げるなどの軽減措置も実施しています。また,本市の独自負担軽減として,自立支援医療について福祉医療並みの負担に,また障害児施設や補装具の20歳未満の利用者について負担軽減を実施してきたところでございます。次に,2)小規模作業所の補助金の現状を維持してくださいについてでございますが,本年11月現在で小規模作業所の約3割が新体系に移行しておりますが,まだ移行していない作業所についても現行の補助金を本年度から3年程度残すこととしており,その移行状況を見ながら再検討を行うこととしております。最後に3)自立支援医療を見直してくださいについてでございますが,自立支援医療では原則1割の利用者負担が定められております。本市につきましては,利用者の急激な負担増とならないよう,福祉医療の負担額並みの負担となるよう独自減免を行っております。  以上,議案2件,請願3件,陳情68件につきましてご説明を申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 96 ◯委員長(松本しゅうじ) 当局の説明は終わりました。  委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際,暫時休憩をしたいと存じますが,よろしいでしょうか。  (「異議なし」の声あり) 97 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,13時30分より再開いたします。どうもお疲れさまでございました。   (午後0時27分休憩)   (午後1時32分再開) 98 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,引き続きまして,ただいまから福祉環境委員会を再開いたします。午前中に引き続きまして,保健福祉局関係の審査を行います。  それでは,これより順次質疑を行います。まず,指定管理者の指定に関する第74号議案及び第75号議案について,一括して質疑を行います。これら2件について,ご質疑はございませんか。  (「なし」の声あり) 99 ◯委員長(松本しゅうじ) ないようでございましたら,次へ行きます。  次に,敬老優待乗車制度に関連いたします請願第21号より請願第23号に至る3件,陳情第33号,陳情第38号より陳情第40号に至る3件,陳情第42号より陳情第53号に至る12件,陳情第55号より陳情第99号に至る45件及び陳情第106号,以上合計65件について一括して質疑を行います。  これら65件について,ご質疑はございませんか。 100 ◯委員(山本じゅんじ) まず,初めに幾つかお尋ねいたします。各交通事業者の1日当たりの乗車人数ですね,どれぐらいあるのかということと,もう1点,それから市バス,都市交通,それから新交通ですね,この1日当たりの乗車人数はどれぐらいなのか教えてください。  それから2点目ですが,今申し上げた各事業者にそれぞれ支払われている市からの負担金があると思うんですが,それがどれぐらいになっているのか教えてください。とりあえず。 101 ◯桜井保健福祉局長 1日当たりの乗客数ということでございますけれども,各バス事業者,それから地下鉄の事業者さんが,それぞれ18年から19年に独自に行った調査でございますが,それによりますと神姫が8,499,それから山陽が1万5,685,神鉄が1,407,阪神が2,980,阪急が4,614,市バスが6万2,312,地下鉄が2万6,262,新交通が4,093というふうな乗車人数といいますか,乗車回数といいますか,というふうになってございまして,それに対して私どもが幾ら払っておるかということでございますが,神姫に関しましては2億5,200万,山陽につきましては1億8,900万,神鉄については1,500万,阪神さんは7,800万,阪急さん5,500万,市バスが26億5,400万,地下鉄が1億2,200万,新交通が1億900万というような,約そういう数字になってございます。  以上です。 102 ◯委員(山本じゅんじ) 今いろいろと読み上げていただいたんですが,この今読み上げていただいた数字というのは各事業者で,先ほどの陳情に対する当局の答弁といいますか,ありましたけども,これは毎年各社で行われているものなのでしょうか。それとも,隔年とか,ある一定の期間をあけて調査をされているものなのかということが1点と,それから調査をする場合には,どういった形で調査をされていたんでしょうか,お答えください。それから,今,各社に負担金をいろいろ払われているようなんですけれども,各社ごとの負担金というのは,これは何を基準に算出をされているものなのでしょうか。  以上3点,お願いいたします。 103 ◯桜井保健福祉局長 私どもの方に,今ご回答申し上げた回数につきましては,18年から19年にかけての調査でございまして,それぞれバス事業者さんによって18年度に調査した資料または19年度によって調査された資料というふうにいただいてございます。あと,何年ごとかということでございますけれども,大体毎年ということではなく,その事業者さんそれぞれが独自にお決めになって,2~3年に1回ぐらいの割合で調査をされているというような状況のようでございます。  それから,我々の負担金の細かい積算根拠につきましては,部長の方からお答えさせていただきます。 104 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 各社からの乗車実績というのは報告いただくわけですが,現在お支払いしております35億円,これが決まりましたのが平成5年──平成5年からふえていないという状況でございます。このときに,各社の今申し上げたような割合がどうして決まったかということで,少し古い資料を調べてみますと,当時は回数券を渡すとか,いろいろ今のような全線共通パスではなかったということがあって,その切りかえ時点での実績と,各社の実績というものから,現在の負担金を求めたということではないかというふうに考えてございます。そういう意味で,もう10数年たっておりますので,確かに各社への負担金も現実とは少し乖離をしてきているということもあって,増額の要望をいただいているということでございます。 105 ◯委員(山本じゅんじ) ということは,今示された乗車人員というのは,各事業者が独自に行ったものに基づいてるということだったんですけれども。ということは特に税金から事業費というか負担金として出されている,大事な税金から出されているわけですから,具体的に市としてきちんとつかまんと,向こうの言うた数字で負担金を出しているということに多分なるんじゃないかと思うんですが。やっぱり税金からお金を出すということについては,きちんと出している側として,まず実態をつかまなあかんのではないかなと思うんですが。特に先ほど陳述者の方からもありましたけど,報告書の中でも残された課題ということで,そこでもトップに入れられているんですよね。残された課題というところのトップに,利用回数の実数を正確に把握することが前提となる。それをいかに実現させるかについて努力を重ねるべきであると,こういうふうに書かれているんですが。見直しを行うということは,結局制度を大きくさわるということになりますので,制度が大きく変わるわけですから,きちんと実態を調べる必要があると思うんですね。これまで何度か配られた広報ですとか,それから懇話会の資料を見ても,発行枚数がふえる,ふえるということはいろいろ書かれているんですが,実際にじゃ利用者はどれだけ変わっていくのかということに対しては触れられていないんですよね。そういう意味では,そういう観点からの検討というのも見直しを行うというのであれば必要ではないかなと私は思っているんですが。実際にどれだけの人が利用しているのか,利用することになるのか,そういう見通しというのは今お持ちなんでしょうか。それをお願いいたします。 106 ◯桜井保健福祉局長 私どもの方は,各事業者さんから出てきました実数値──報告があった数値の方々が利用されているというふうに認識をしております。そういう意味では,発行枚数との──これは1日当たりの乗車回数でございますので,その調査した日,それもバス事業者さんによってそれぞれ違いますし,まさしくその日の天候でありますとか,さまざまな諸条件によっても変わってくるというふうに思ってございます。そういう意味では,今,トータルいたしますと,12万6,000回というような数字になってございますので,大体その数字が平均的なのかなというふうに我々は考えておるところでございます。  以上でございます。 107 ◯委員(山本じゅんじ) それは将来的にそういう12万5,000人という数字で変化をしていくという,そういうふうに──将来の見通しとして聞いたんですけれど。 108 ◯桜井保健福祉局長 失礼しました。当然,発行枚数がふえてきますと,当然人数がふえるわけですから,高齢者の数がふえて発行枚数がふえていきますと,それにトレンドした形で,今申し上げました約12万6,000ですね,その回数というのはふえていくというふうに考えてございます。 109 ◯委員(山本じゅんじ) 広報に,先ほどの陳述者からもありましたけど,いろいろと3割から4割しか支払っていないというふうに,とにかくあらゆるものにそういうふうに書かれているんですね。特にそういうふうに言うのであれば,市の正確な情報としてつかんだ数字というのを,きちんとやっぱり示していくことが必要ではないかなと思います。特に向こうから出されてきた数字というわけで,実際に神戸市として直接つかんだ数字ではないので,根拠がないと言われてもそれは仕方がないのではないかなというふうに感じているんです。これからICカードを導入しようとしているわけですから,ICカードが導入されれば,先ほどもちょっとおっしゃってましたけど,実際にきちんとした数もつかめるということにもなりますので,ICカードを導入してね,一たん,そこで利用実績をきちんと判断をすると。それでその利用の動向というのを具体的にきちんとつかんだ上で,検討会の資料として出す必要があるのではないかなと。そうしなかったら,やはりフェアな形で検討を進めることができないのではないかなということを感じております。改めて調査をする意思があるのかどうか,ちょっとそのことだけお答えいただきたいと思います。 110 ◯桜井保健福祉局長 私どもはバス事業者さんから出てきました数値というものを,信頼関係の上に立って成り立っている制度でございますので,信用してございますし,神戸市の場合で調査をするということになりますと,非常に膨大な──またさまざまなケースを想定し,また調査の動員数といいますか,さまざまな形での費用というものが発生してくるわけでございますので,そういった趣旨での把握ということは考えてはございません。あくまでもバス事業者さんが調査されたことについて,我々は信頼関係のもとにおいて信用しておるということでございますし,また今までの経緯から見ても,信頼関係の上に成り立ってきておるということは,もう事実でございますし,我々としては先ほど陳情等に対するご報告の中で申し上げましたけれども,現時点でも既に非常にバス事業者さんの方が負担をいただいてないという形で,制度から撤退したいというような申し入れまで来ておる現状から考えても,時間的に後ろへおくらせていくということについては,逆に制度を破綻させていくもんだという認識を持ってございますので,そういったことについては考えてはないということで,ご理解を願いたいと思います。 111 ◯委員(山本じゅんじ) 先ほど答弁の中で,民間事業者から撤退したいというようなことを言われているということで,申入書も来ているということもあったと思うんですが。もし仮に民間のバス会社がこのパスから撤退をするということになると,今,民間のバス会社に負担金として入ってきている分というのが,そっくりそのまま入らなくなるということになると思うんですが,もしその場合に,民間のバス会社の経営にどういう影響が出てくるのかというふうに,ちょっと疑問に感じるんですが。その辺の見通しとしてはどう考えてらっしゃるんでしょうか。 112 ◯桜井保健福祉局長 当然,バス事業者さんというのもやっぱり経営というのを主体に考えておられますから,我々からお出しする負担金以上に収入が上がるという,そういう見通しのもとに撤退をしてでもというふうにおっしゃっておられるんだろうというふうに,私は思っております。 113 ◯委員(山本じゅんじ) すいません。ほかにも聞くつもりだったんですが,忘れてました。それと,運行本数を考えると,市バスが特に市内,長大路線でもありまして,一番大きな比重を占めてますので,受ける影響というのは非常に大きいと思うんですけど,今度有料化といいますか,見直しによってどういう影響が──影響というのか効果といいますか,影響というか,そういうのが出てくるのか。実際に交通局との関係にもなるかもしれませんけども,シミュレーションというのはしているのかどうかということを1つお伺いしたいのと,もう1つは,この懇話会の報告書についてなんですが,さきの常任委員会でも聞きましたが,低所得者対策についてですね。さきの常任委員会で聞いたときには,まだ検討中みたいなことをおっしゃっていたと思うんですが,この懇話会の報告書が出てから1カ月半ぐらいたちますが,この間,局として市として,低所得者対策ということについては,具体的にどういう方向を今考えているのかということをお聞きしたいのと,それから報告書の中では,激変緩和的な表現になっていると思うんですが,広報を見ますと,低所得者対策はとられるというようなことは書かれていたように思うんですね。この辺の関係というのはどういうふうに考えていらっしゃるのか,お答えいただきたいと思います。 114 ◯桜井保健福祉局長 まず,市バスの関係でございますが,私どもの方で,例えば市バスの全会計がどういうふうにこのことによって推移しているかというのは,まだ現時点で負担金そのものが決まったわけではございませんし,さらにまた今私どもの方で答申をいただいた内容そのもので実行するかどうかということも検討中でございますので,具体的にシミュレーションというのはやってございません。
     それから,低所得者対策でございますけれども,激変緩和というのは,いわゆる将来低所得者対策を廃止する前提で,その間,激変緩和するという趣旨ではございませんで,一般の方と比べて急激な形で負担をするということになると,低所得者の場合は非常に大変だろうと。そういった意味で低所得者の方々に対しては配慮をしようと,こういう趣旨でございますので,ちょっとその意味を違った意味にとられますと,ちょっと我々も──そうではないんです。低所得者対策というのはきっちりやっていきたいなというふうに考えてございます。ただ,どの程度の低所得者対策をするかということについても,いろいろ検討中でございまして,今,私どもの方ではさまざまなケースを事務的には試算をしながら,私どもの上司であります市長等ともお話をしてございますが,結論にはまだ至っていないという段階でございます。 115 ◯委員(山本じゅんじ) 低所得者対策といいますか激変緩和の点についてはわかりました。それで,今の神戸市としての方針を検討中だというふうにおっしゃいましたけれども,見通しとしてはいつごろ結論を出すつもりなのかということを,まずお聞きしたいのと,それから今,世代間の公平ということもいろいろ言われているみたいなんですが,この敬老パスという問題についてみると,やはり勤労世帯とそれから高齢者の世帯,やっぱり同列に扱うことはできないというふうに感じるんです。特に高齢者という一定の条件のもとではいろんなハンディがやっぱり考えられますし,そういう意味で,当初の敬老という目的もやっぱりあったんだろうと思うんですが,そういうところに受益と負担という考え方が持ち込まれるということになりますと,勤労世代と同列に扱うということになって,ハンディキャップというのが加味されないのかということに感じてしまうんですね。やっぱり福祉の立場から施策を見るべきであって,民間バスとの関係──あっ,ごめんなさい,福祉の立場からこの施策を見るべきであって,やっぱり一定の費用というのはきちんと市として確保して,今の制度のまま継続させていく必要があると思います。  この懇話会の資料の中に,神戸市の行ったアンケートの結果の中の1つに,車の免許の保有ということについて項目が挙げられていましたね,調査項目の中に。それを見ますと,高齢者の方と現役世代──70歳未満の方の比較で,随分大きな開きがあったのが免許の保有についてでした。特に免許の保有については,高齢者の方──70歳以上の方は,現在免許を持っていないという方が非常に高率でしたね。現役の方では免許を持っているという方が多数だったわけですけれど。ちょっと言いますね。70歳以上の方は免許を持っていない──持ったことのないという方と,今持ってないという人,これ合計しますと74%ですね。それから70歳未満の方でしたら持っている方が75%と。こういう数字があらわれているわけなんですけど,やっぱりこういう数字を1つとりましても,高齢者の方にとってはバスというのは非常に──バスがメーンですけれども,バスというのが非常に移動手段としては,唯一とは言いませんけれども,大きな移動手段の1つにもなっているし,欠かすことができないということがあらわれていると思うんですね。やっぱり世代によってこれだけ免許を持っているか,持っていないかという違いがあるということ,車を持っているか,持っていないかの違いもあるとは思うんですが,移動性を確保するという意味でも大きなやっぱりハンディがあると思うんですね。その辺をどう考えているのかということを,局長に伺いたいと思います。 116 ◯桜井保健福祉局長 まず,この敬老優待乗車証制度についての見直し等についての実施時期ということでございますが,懇話会の答申をいただいたものでございますので,できるだけ速やかにそういったことについて,私どもは誠実に実行していくという必要性があるというふうに思ってございます。ただ,今のところ,私ども事務当局でのさまざまな案を,市長等にもご相談をしている最中でございますので,最終的にいつということを確定したわけではございません。ただ,私どもの今までの慣例といいますか,そういったやり方,事務方の希望という形でいきましたら,節目というのは敬老優待乗車証をお渡しする時期というのが年に1回でございますので,次の時期といいますと10月ということになろうかと思います。これはあくまでも懇話会の答申を速やかにやっていく我々の責務があるということと,事務的にはそういう節目というのは,そういうところに来るのだろうなというふうに思ってございます。  それから,世代間の公平,不公平ということでございますが,確かにご高齢の方々がこのパスを利用して,さまざまな活動をされておられるということは重々承知しておりますし,そしてこういうことが一部の,今の答申にあるような形で見直しをされるということについて,少なからずご不満があるということも,我々は重々承知してございます。ただ,先ほど来申し上げておりますように,やはり制度そのものが,そういった民間バスなり市バス,地下鉄等の協力によって成り立っているという側面は十分ございますし,これは無料ということではなくて,だれかが負担しているということなんですね。ですから,その負担を今だれが負担しているかというと,バスなりそういう経営責任を持っておられる事業者さんと,まさしく若い世代の税金ということになります。だから敬老という意味でいけば,若い方がお年寄りに,例えば敬老祝い金で本当におめでとうございますということで渡したら,お年寄りの方が,まあまあありがとうと言って,逆にこれは子供や孫のために使ってくれと,これが敬老という,お互いさまの流れなんですね。これを単純に全部福祉の観点であるとか,社会保障の観点というふうに言われてしまいますと,制度そのものが,やはり国なりの福祉制度の中で考えいただかなきゃいけないということでございまして,我々としては,今までやってきた制度そのものが,非常に困難な状態になっているということで,何らかの見直し等のお願いをしたいと,こういうふうに考えておるところでございまして,そういった意味では,免許証を持っている,持ってないということとはかかわりなく,お願いをしたいというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 117 ◯委員(山本じゅんじ) 最後にしますが,私,今のお答えはちょっと納得がいかないんです。やっぱりアンケート1つとりましても,特に世代で大きな温度差が生まれているのは,現にパスを使っていると使ってないということで温度差が出るのは当然だと思いますし,それにもし今,お金がかかるということになりますと,先ほど陳述者の方もいろいろ言われましたけども,非常に行動そのものが制限をされるということと,中には通院や家族の介護とか,それがみずからのデイサービスなんかにも制限をされるというようなこともありましたし,やっぱり高齢者の生活が制限をされるということにつながるということが,やっぱりここには大きな問題としてあると思うんですね。  だから,そういう意味では本当に今,大事にすべきは現に使われている人の声を一番大事にしてほしいと思います。私たちがアンケートをとりましても,70歳以上の方でしたら,86%の方が有料化しないでほしいと答えているわけですから,やっぱり今使っている人たちの声というのを本当に大事にしていただきたいという思いがあります。そういう意味で,改めてきちんと利用実態を調べた上で,どんな影響が出てくるのかということをきちんと神戸市としてつかんだ上で,もう1回議論をしていただきたいということで,最後にそれを指摘をして私の質問を終わります。 118 ◯委員(段野太一) 質問したいことはいっぱいあるんですが,少し整理して話をしたいと思います。1つは懇話会の問題。それからアンケートの問題。それから広報こうべの絡みですね。少しじっくりとこういう機会ですから質疑をさせていただきたいんですが。最初に懇話会の話です。  今,山本委員からいろいろお聞きしたんですが,第1回目の懇話会が,これ去年の12月14日に開かれてますね。この懇話会の冒頭で何が委員から出されたかといいますと,今,山本委員からあったように,発行枚数が16万枚で,予算が36億やと。この36億の内訳はどうなっているかということから始まっています。それから,それに対して実績なんかはどういうふうに,何に基づいて払っているんやということを質問してますね。それに対してどういうふうに答弁しているかといいますと,改めてはやってない。つまり,今まで利用実態を調査したという機会はなかったのかという質問に対して,改めて調査していないと答えていますね。問題は,ここから懇話会がスタートしているんですよ。懇話会の中で,実績はどうですか,いや,それは調査しておりません,というところの程度なんですよ。でね,さっき局長がおっしゃったように,もうバス会社は苦しいから撤退するんやと言うてんねんということを,盛んにこれ広報紙でも出てくるんですけど。お聞きしたいのは,そこに県のバス協会の会長も出席してました,懇話会の委員としてね。そのときに大変なんやと言うんであれば,まず大変な実態について事業者側の方から具体的な資料の提起があってしかるべきではないですか。これをなぜ求めなかったんですかね。平成5年に決めて,平成7年に震災がありましたね。それから確かに10数年たってますよ。その間に動いてない。この実績が,いやとにかく事業が今大変になっていると。それで乗車数が敬老パスの利用で利用者がたくさんふえているんやと。ふえているということは,もとデータがあって,いつに比べて,いつはどれぐらいの率でふえているんやというデータを事業者側から出てきたんかどうか,まずそれをお聞きしたい。 119 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 懇話会は昨年の12月からスタートいたしまして,現在の負担金がふやせていないということ,また今後の高齢化によって,まだまだ敬老の発行枚数なり利用者がふえると。こういう前提の中で,この制度を将来どう考えたらいいかということを検討するということでございますが,確かに検討懇話会のメンバーの中には,バスの事業者の代表の方も来られております。第2回目のときには,そのバスの事業者の方から3割から4割ぐらいしか払えていないと,こういうご指摘もございまして,そのことについて委員の方々も周知をされて,その前提で議論が進んできたということでございます。最後には──5回目のときになって,会長さんみずから出てこられて,ああいう形で申し入れをされたということでございますが,その途中では一定のシミュレーションなり,先ほど申しました1日12万6,000回の乗車があるというふうな資料もお出しして,議論をさせていただいたところでございます。 120 ◯委員(段野太一) 全然答えになってませんね。この12万6,000回云々というのはまた後で聞きますけど,私が聞いたんは,懇話会の中で冒頭そういう質問があって,それに対してふえてるんやということを──この敬老パスの枚数が確かにふえてます。これは高齢化率が上がってますからね,発行枚数はふえているんですよ。発行枚数はふえること自体が,これがイコール何人乗車になっているかということとは必ずしも連動しない。何人乗っているか,乗ってないか。これはいつに比べてふえたか,減ったか。このことはそこまで深刻やと言うんやったら,事業者は何で出してこなかったんですか,最初の段階で。一番最初問題になっとんですよ。これは神戸市はお金を払う立場でしょう,負担金ね。負担金を払う側が,ほんまにあんたとこ,そないしんどなってんのかいなと何で言わなかったんですか。そういう機会はないんですか。  もうそこまで言うたからついでに言いますと,敬老パスの発行枚数は16万でしょう。16万枚のうち,さっき説明では12万5,850人──12万6,000ですね,約ね。これね,16万枚発行して,毎日乗ってますか。乗車率,皆さんが調べられたアンケートでも,せいぜい週に2回か3回,多いのは3回ぐらいですよ。そんならね,いつ,どんな形で民間バスの方が調べたんか知りませんけども,これで12万6,000人も乗っているなんてことは普通考えられないんです。どんな調査をやったんですか,これ。つまり1週間3回乗っとうとしたら7分の3ですよ。1日に出てくる平均の数は,そうでしょう。そしたらね,16万発行してても,実際には全くもらうだけで使ってない人おりますよ。恐らく2割はおると思います。残りの人たちが7分の3乗って,そしたらこの数字はもっと小さくなるんですよ。そう思いませんか。何でこんな数字になるんですか。だから,検討したもとの数,もとのデータそのものが,これ根拠がないん違いますか。この点についてどう思いますか。 121 ◯桜井保健福祉局長 バス事業者の方も,特にその懇話会のところの委員としてといった形で出てきてて,その中で,それ以前に私どもの方に制度的には非常に厳しいものがあるということを,まさしく先ほど申し上げました15年のときに,そういった要望書が出てきて,それ以降も更新のたびに何とかしてくださいというご要望があったと。そしてまた,今回も出てきたわけですけども,そういったようなことの背景の上に,この懇話会というのが制度の検討という形で出てきておるという前提でございますので,事業者の方は,そういうことも皆さんがもう理解しているだろうと,こういう前提で懇話会の方で,特にそういった発言がなかったんだろうというふうに思ってはおります。  ただ,今,非常に回数と16万の発行枚数のことで矛盾がないのかということでございますが,例えば16万枚といいますのは発行枚数でございますが,単純に16万枚を例えば1往復したとしたら32万回ということになるわけですね。そのうちの12万ということでございますから,大体3分の1ですね。そうすると,毎日1週間は7日でございますから,3分の1というのは大体週2日という格好になりますので,それほど矛盾した数字ではないのではないかなというふうには,私どもも思ってはおるんですけれども。確かに1つ1つの数字そのものが,各バス事業者さんの数字を私どもがバスの調査をするそばに行って確認をし,チェックしているわけではございませんので,多少ぶれがあると言われたら,ぶれがあるのかもしれませんけれども,むしろマクロ的に見ると,それほど矛盾した数字ではないのではないかなというふうに思ってございます。  以上でございます。 122 ◯委員(段野太一) 12万5,852というのは1日の乗客数ですよ。 123 ◯桜井保健福祉局長 いや,回数です。 124 ◯委員(段野太一) いや,回数違う。これ資料をもらったら,1日何人になってますやん。1日当たり何人ですやん。だから,いずれにしても,このデータそのものが,ほんならいつに比べてこんだけになっとんですか。これがふえたか,減ったかというのは,比較対象するものは何かありますか。 125 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 例えば,神戸市の市バスですが,先ほど18年度で1日当たり6万2,312回というふうに申し上げましたが,例えば14年度ですと4万9,377回というふうな形でございます。また市営地下鉄は磁気カードを改札口に入れますので,これは推計ではなくて正確な年間の数字から,地下鉄は1日当たり2万6,262回となってございますが,これは18年度でございます。14年度は2万2,378という形で,いずれもやはり発行枚数がふえることに伴って,利用者数もふえているという状況でございます。 126 ◯委員(段野太一) 私は市バス,地下鉄を聞いとるん違うんですよ。神姫,山陽,神鉄,阪神,阪急ね,これ民間ですよね。今,民間の方から,事業者から,これ破綻するかもわからん,大変やと言われとるんでしょう。そこまで言うてきとんでしょう。撤退するかもわからんと言うとうわけでしょう。それやったら,そこの事業者が,いつに比べてどうやということを,最初の懇話会の段階からその議論をするんやったら出すべき違いますか。そのことを繰り返して言うとんですよ。そういうことが全く最初から議論にされてないんですね。  それで,今の同じ答えになると思いますから,それ以上言いませんけどね。ただこの問題で言いますと,委員がそういうことが十分わからない,わからないでスタートしとるんですよ。ですから,資料とかいう形で,かなり詳しい資料,データをつけないと,懇話会議論の前提が崩れるんですよ。  それからもう1つ。払っている金額ですが,神姫,これが2億5,200万,山陽1億8,900万。これ別の数字もありまして,神姫は3億6,700万とか,山陽が2億7,300万という数字もあるんです。これは多分,福祉パスが入っとるんですね,多分ね。だから,福祉と敬老と一緒になって渡していると思うんですよ。いずれにしても全体の中で,これを負担金,あるいは乗客数もそうなんですが,あたかも36億円が全体が民間の問題,あるいは乗客数の12万6,000というのが全部民間かということになりますと,そうじゃないんですね,これ。民間の数を数えますと,全体の24%ですよ。12万5,800のうち3万373人です,民間ね,24%。そこのところが問題やと言っとんですね。  そこでもう1つお聞きしたいのは,ただこれ口約束で民間とやっているんじゃないと思うんです。民間と多分協定を結んでおられると思うので,どんな協定内容になっているのか。どういう約束事になっているのか。その点は懇話会の中で話をされましたか。その協定文そのものは懇話会に配付されたんでしょうか,どうですか。 127 ◯桜井保健福祉局長 協定文の中身につきましては部長の方からお答えいたしますが,確かに民間バスから申し入れがあったということで,民間バスということがかなりクローズアップされてございますけども,私どもが議論している最中には,その民間バスではなくて市バス,地下鉄,特に地下鉄につきましては1億2,200万しか制度のときに発足──これは委員の先生方も発足当時の経緯というのはよくご存じだと思いますけども,それだけでやっていただきたいという,こちらからの,それしか払えないんだと,そういうようなことから始まっておりますので,非常に無理をした制度になっているというのは,もうよくご存じだというふうに思います。そういう意味で,確かに申し入れがあったということから,民バスがクローズアップされておりますけれども,それ以外の市バス,地下鉄についても同様の状態であるというふうに認識をしながら,この制度の見直しというのをご議論いただいてきたという経緯がございます。 128 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 民間のバスとも各交通事業者とも,毎年覚書というものを交わしてございます。覚書の内容はどういう方を対象に無料で乗っていただくかということと,それに伴う年間の負担金の額,あるいはその支払い方法といったこと──基本的な内容でございます。これにつきましては,懇話会の中で特にこれを資料としては提出はしておりませんが,この程度の内容につきましては,各懇話会の委員さんも制度の概要そのものでございますので,あえて提出する必要はなかったというふうに考えてございます。  以上です。 129 ◯委員(段野太一) 覚書の前に協定書があると思うんです,協定書がね。それで,協定書ね,全部読んでいただく必要はありませんが──短い文章ですから,多分皆さんお持ちやないので,この負担金に絡む部分ですね,協定書の第2条,これをちょっと読み上げてくれますか,これ短いですから。 130 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 協定書の方ですね。負担金,第2条というのがございます。ちょっと読み上げますと,甲は──甲というのは神戸市でございます,この協定に係る輸送料として,運賃,輸送人員その他の条件を勘案して定めた負担金を各事業者に支払うものとする。前項の負担金は各事業者ごとに締結する覚書により定めるものとする。ただし前条に定める──前条はこの対象者でございますが,前条に定める高齢者について,甲が実施している有償交付制度による受領額については,各事業者と協議の上,それぞれの負担金の割合に応じてその金額を各事業者に配分するものとする。これは有償交付制度の金額の案分の条項でございます。前項の定めにかかわらず,各事業者において運賃改定があった場合は,その改定率並びに適用区間等を基本として,運賃改定のあった翌年度より前項に定める負担金額を甲並びに各事業者で協議の上改定するものとする。前3項に定める負担金の金額は,神戸市会において予算の議決を経た後に確定する。  2条は以上になっております。 131 ◯委員(段野太一) あえて読んでいただいたのは,この負担金の神戸市と事業者との関係。何をもとにして,どういうときに負担の改定をするのか,負担金ね。このことを当然,懇話会の中で議論の対象にすべきであったというふうに私は思うんです。今読み上げていただいたとおり,運賃,輸送人員その他の条件を勘案して定めた負担金になっとんですね,これね。さっきの話では,平成5年の段階で多分切符を渡しとったと。その辺のデータ,そんなに変わってないやろうからということで,それを基礎にして渡しているということですよね。それで,各事業者と協議の上,割合に応じて金額を配分するということですから,これ裏返して言いますと,神姫バスと神鉄バス,これは神姫が2億5,200万,神鉄が1,500万ですけれども,こういうのはそれぞれ合意してるんですよ。納得しているというふうに理解していいと思いますね。それに基づいて合意して協定,覚書を結んでいるわけですからね。それで,問題は第3項なんですよ。各事業者において運賃改定があった場合は,その改定率並びに適用区間等を基本として運賃改定のあった翌年度より負担金額を改定するとなっている,協議の上改定するというふうになっているんですよね。つまり,運賃改定があった場合はとなっているんです,これね。この間に運賃改定をしたんですか。あるいは,それ以外にはかなり激変があったとき,大幅な変化があったとき云々というのは確かにあると思うんですが,そういうふうな状況が協議できる場というのは,この協定書の中で取り決められていると思うんです。それで,この各事業者からこの間に,神戸市に対していつ,どんな形で,何回ぐらい申し入れあったんですか。申し入れというか協議をされましたか。さっきの局長の話では,平成15年に要望書が提出されたと。それから,今度の19年10月ですね,これに申入書がありましたね。それ以外でも協議をしようと思ったら,この協議の場がこれによって設定されているんですが,この間に事業者との間で具体的な協議があれば,いつあったのか,ちょっと教えてください。 132 ◯桜井保健福祉局長 この制度そのものが,こういった事業者さんとの信頼関係の上に成り立ってきたという事実がございますし,その当時のお支払いした金額から変更せずにずっと来ているという状況がございます。そういった意味で,協定書というのを巻いてございますし,協定書の中に委員がご指摘になったところに書いてあることはそのとおりでございますが,まさしく協定書につきましては,逆にこういった協定そのものに疑義が生じたりする,そういったときには申し入れをして協議をしていくということになろうかと思います。今,15年以降──15年のときにも申し入れをされましたけれども,それ以降についても毎年覚書を交わすときに,相手の出てこられる責任者の方と私どもの方とがお話をする際に,必ず何とかしてくださいという申し出があると。これは文書ではありませんけれども,そういった──これは信頼関係で成り立っているもんですから,そういう形で申し入れがなされてきたという経緯がございます。  以上でございます。 133 ◯委員(段野太一) 何回ぐらい協議があったんですかね。これは全然協議なかったんですか。15年に要望があったと。それで,今言いましたように19年に申し入れがありましたね。この間に協議の場を設定したかどうか。なぜこういうことをお聞きするかと言いますと,第2条を読んでもらったんですが,この第10条ね,これは事情の変更等についてという項目があるんですよ,第10条ね。この中で,各事業者の大幅な路線の変更,対象者数の大幅な増減,その他本協定上重大な事情の変更が生じた場合は,甲及び各事業者で協議の上,誠意を持って解決するものとするという第10条であるんですよ。この協定書に基づけば,撤退するぞというふうなことを言わんでも,重大な大幅な変更とか,対象者数が大幅にふえたり減ったりしているんやというのが事実やったら,その具体的資料を持ってきて事業者と協議するということがあってしかるべきやなかったんですか。これ単なる信頼関係では済みませんよ,協定を結んでいるんですから。どうですか。 134 ◯桜井保健福祉局長 協定につきましては,一応期限がございまして,その協定の期限のときに双方が変更の意思表示がないときについては継続をいたしますけれども,まさしく意思表示があれば,協定そのものをやり直さなければいけないということになってこようかと思います。なぜ今までそういった行為を彼らがしなかったかと言いますと,それはこの制度の趣旨を理解をして,自分たちも経営改善ということをさまざまな角度で取り組み,そしてぎりぎりのところまでやってきたと。それでも今の経営環境を考えると非常に厳しいものがあると。そういった意味では,何とかこういった形で見直しをしていただきたいという希望を言っている。これは確かに協定書を盾にとって,我々がいろいろ言うことは可能かもしれませんけれども,その協定書を結ぶ,もしくは改定するに当たって,我々と事務的,もしくは政治的ないろんな折衝をしている,そういった過程の中で,こういった要望をお聞きをしておると。そしてそれを何とか我々としては制度を維持するためには変更せざるを得ないという判断のもとに,ご検討いただいたという経緯でございます。  以上でございます。 135 ◯委員(段野太一) 一貫して答えられへんのですけどね。事業者から協議の申し入れはなかったんですね。これ確認したいんですよ。協議があったかなかったのか。これね,協定書を盾にとるとか,とらんとかという問題ではないんです。ほんまに事業者が困っとるんやったら,それに対してどうしようかという議論は神戸市の責任上やらないかんでしょう,これ。そういうことを実際に申し入れをやってないとすれば,それこそ突然撤退するぞというのは,これは市民側からしますと寝耳に水ですし,おどし文句にしか聞こえないんですよ。ちょっと答えてください。 136 ◯桜井保健福祉局長 先ほど申しましたように,文書でということはございませんけれども,毎年覚書を締結させていただくときに,そういった申し入れをいただいておるということでございます。  以上でございます。 137 ◯委員長(松本しゅうじ) 覚書の中で申し入れをしていると。書類は出していないと,こういう状態だと思います。 138 ◯委員(段野太一) いや,協議したか,してないか。これね,協議するというのは大事なことなんですよ,これは。というのは,お互いの信頼関係があるんであれば,あるからこないして協定結んでやってるんでしょうね。であったら,こういう状況になってますよと,平成5年に制定された金額そのものに比べて,乗客数はこんだけ変わってきているんです,事情は大変なんですよ,だから,もうちょっと何とかなりませんかと。これは協議の場というのはずっとあるはずなんですよ。これを一貫してやってない。これだけちょっと──それなら答えられないということは,話はあったけれども,協議の場というのはやらなかったというふうに理解してよろしいですね。念押しだけ。 139 ◯桜井保健福祉局長 協議というやり方の手法の問題だというふうに思ってございまして。覚書の更新の際にそういう申し入れがあって,私どもが何とか現行で継続をお願いしたいと,これまさしくお互いの話し合いという意味では協議をしているということになりますし,そういう意味では,そこがそういった場であったというふうに理解をしています。  以上です。 140 ◯委員(小林るみ子) 2点ほど質問させていただきます。私も,5回の検討懇話会のうちの4回,傍聴させていただきまして,ずっと懇話会を見てきたんですけども,午前中の陳述にもありましたけど,非常に懇話会のあり方に疑問を感じました。1つは,一番最初に高齢者の社会参加──買い物や通院は社会参加ではないという位置づけをされたという,それが非常に記憶に残っているんですけども。それが神戸市の考え方かなと,最初,非常に強烈な印象で残ったものとして,ちょっと後からその辺のところを聞きたいと思います。初めに有料化ありきという,そういう雰囲気が最初からありまして,突然,定額方式とワンコイン方式の2案が出されまして,委員の方が審議をすると。また次の回は,突然ワンコイン方式に絞られたという。そういう流れがあったわけなんですけども。そして最後になってバス協会の方が出てこられて,午前中の陳述にもありましたけど,本当に取ってつけたような,そういう流れが一貫してありまして,非常に懇話会のあり方に私は疑問を感じてきました。先ほどの段野委員の質問の中にもあったんですけども,どのような本当協議がなされてきたのか。突然ああいう申し出が出て,さあ大変だということで,何をどう議論していいのかわからないというのが委員の方の思いでありまして,どんな協議がなされてきたのか,再度またお伺いしたいと思っています。申し入れが──こういう紙が1枚配られまして,申し入れがあったわけなんですけど,そのほかに何のデータもなくって,それで先ほど,局長の方が信頼関係があるからという一言で,3割から4割という言葉だけがひとり歩きをしているという。前半は,何せ財政難を理由に,高齢社会ですから本当に厳しくなるから,制度の維持・存続のために残していきたいんだという理由を言いながら,後半にはもうこのバスの問題,民間バスの負担金の問題が表に出てきて,こういうやり方で来たと思うんですけども,広報のあり方も含めて非常に疑問を感じています。1点,社会参加の考え方をどう考えるのか,それとどんな協議がなされてきたのか,再度質問したいと思います。  もう1点は,神戸市が行ったアンケートのことなんですけれども,5,000人を対象にしたアンケート。これも午前中に陳述の中にもありましたように,5,000人を対象としたけども集まったのはその半分。5,000人という数を出したことが情報操作という言葉がありましたけど,私もそう思いました。このアンケートをもとに集まった1,006人,それと1,557人集まったわけなんですけども,70歳以上の方が1,500人を対象とし,20歳以上から69歳未満を3,500人の方を対象とするという,この3対7というこの割合というのは,どういう根拠で決められたのか。それが1つ質問です。もう1つは1,006人という方の対象を──高齢者21万4,881人,70歳以上の方がいますけれど,16万の方に交付をされていますけども,そのうちの1,006人というアンケートの結果で,それを70歳以上の方の思いとして受けとめていいのかという,その2つをお聞きしたいと思います。  以上です。 141 ◯桜井保健福祉局長 アンケートの件につきましては,部長の方からご答弁させていただきますが,まず敬老パスについて社会参加ということでございますけれども,当然その目的は高齢者の移動を支援して,社会参加を促進することを目的とするということで,その観点から有意義な制度であると。その有意義な制度をいかに持続していこうかと,こういう議論をしていったわけでございます。そして,その議論の過程の中で,さまざまな意見が出たというのは承知しておりますけれども,そのさまざまな意見の中で,先ほど言いましたような入院,通院が社会参加でないとか,それはそれぞれ委員の方のご意見はあったかもしれませんけれども,この答申の中には入院なり通院──医療機関に通うこと自身が社会参加ではないというような内容のことは盛り込まれてはおりませんので,ご理解を賜りたいと思います。 142 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 神戸市が行いましたアンケートの件数のことですけれども,全体で5,000人,70歳以上の方等の割合ですが,これは人口比で平等に聞くのがいいのではないかと当初考えたわけですが,そういたしますと70歳以上の方の件数がもっと少なくなりますので,やはり1,000件近い回答があれば統計上有意であるというふうに聞いてございますので,70歳以上の方についてもそれぐらいの回答がいただけるようにということで,対象をふやして実施をしたというのが,このアンケートの経緯でございます。  以上です。 143 ◯委員(小林るみ子) 最初に,社会参加のことなんですけども,神戸市のというか,提案された方の中身が買い物や通院は本来の社会参加ではないと,そういうふうに位置づけてたと思います。委員の中から,それに対しての反論が出てきまして,買い物も通院も立派な社会参加なんだと,そういうご意見が出たというふうに私は記憶してますし,文書にもたしか残っていると思います。やはりそこら辺に社会参加のあり方みたいなところの考え方の違いがあったんではないかと,私は改めて思っているわけなんですけれど,その点についてもう1度お聞きしたいと思います。  それと,アンケートの件なんですけども,やはり70歳以上の方が1,500人で,20歳から69歳未満の方が3,500人という割合というのは,非常に私はおかしいんではないかと思うんですね。やっぱり利用している人の声をしっかりと聞く,それがアンケートのあり方だと思いますので,この割合のあり方に対しても非常に疑問を感じましたので,もう1度この点についてもお答えいただきたいと思います。  それと,1,006人というのが16万人の交付をされている方の思いを本当にあらわす数字なのかという,その点についてももう1度お聞きしたいと思います。  それと,やはりアンケートをやる上に,今回,有料化の提案に当たって,地域の格差が出てくる,そういう声も随分上がっているわけですので,やはりアンケートをする上には,地域ごとに,つまり各区ごとに一定の人数を対象にするという,そういう配慮も必要だったんではないかと思うので,その点についてもお伺いしたいと思います。お願いします。 144 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 どこまでを社会参加と見るかというのは,本当にいろいろご議論があるかと思います。当初,私どもの中で,通院,買い物が多いということが,余り十分なそれは社会参加ではないんではないかというふうな,事務局としてはそういう感じの資料を出しておりましたが,やはり関係者の皆さんの声,あるいは庁内も含めてですけども,やはり例えば買い物ですと商店街に行ったりというか,まちへ出て,それでいろいろ見たり,買い物をしたりすることも立派な社会参加であると。これは古い記録を調べましても,その使途を制限したり限っているというものはないという,社会参加と移動支援ということで幅広くとらえてございますので,最終的な報告書からは削除をしてございます。  それから,1,500人と3,500人の比率ですが,これは1つは統計学的にどれぐらいの母集団の数があれば有意であるかというようなことですとか,他都市のアンケートの事例等も参考にした上で,5,000人を1,500人と3,500人にしたということでございます。これは,それを少ないと言われますと,なかなかお答えしにくいんですが,70歳以上の1,500人の方の中で1,000人以上のご回答があるということで,回答率だけ見ると非常に高いということがあります。やはりそういう意味では,この回答が1,000人ということで少ないんではないかというご指摘はございますけれども,幅広く偏りなく高齢者のご利用者の方の声は反映しているものと考えてございますし,20歳以上ということで,これはやはりその税金で成り立っている事業でもございますので,納税者の方のご意見も幅広く聞こうということで,若い方も含めたということでございます。  それから,各区のバランスにつきましては,余り特定の区に偏らないように人口構成で大体平等にしたということでございます。 145 ◯委員(小林るみ子) 社会参加というものをどうとらえるのかという根底に,事務局というか,神戸市の方の思いというのは,私たちから見れば誤った発想があったのではないかと,それは改めて今思いました。それは修正,削除されたということでよかったと思いますが。その1,006人というのは,やはり回収率が67%ですから,一般的なアンケートに比べれば非常に高い方なのかもしれませんけれども,16万という交付をされている高齢者の数から見れば非常に少ない数ですし,多くの高齢者は自分たちの意見が届かない,伝わっていかない,そういう声を上げているわけなんですよね。そういう意味では,この1,006人という数は非常に少ない。これは高齢者の利用者の声を反映をしてない,私はそういうふうに思います。  今,出前トークというのをやっておられると思うんですが,非常に受け身的なものだと思うんですけれども。既に何回ぐらいやられたのか,ちょっとその辺をお聞きしたいと思います。どういうところを対象に。あわせてお願いいたします。 146 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 出前トークの実績でございますが,これまでに16件実施をしてございます。これは神戸市の方からどこに行くと選ぶんではなくて,市民の方からご希望のあった申し込みに神戸市がこたえて出向くという形でございますので,それにこたえる形でこれまでに16カ所,16件実施をしてございます。ちょっとその内訳については,後ほど課長からお答え申し上げます。また,今後も既に申し込みとして9件の申し込みが入っているという状況でございます。  以上です。 147 ◯山本保健福祉局高齢福祉部高齢福祉課長 16件の内訳でございますが,老人クラブでありますとか,ふれあいのまちづくり協議会さん,それから消費者学級の皆さん,それから生きがいデイをやられている皆さん等からお申し込みをいただいて実施しているところでございます。 148 ◯委員(小林るみ子) その出前トークというのは,やはり市民の方からの申し出があった場合に受けるという形だと思うんですけれど。広報にしましても,やはりどうしてもこれは受け身的に私には思えまして,もっと積極的に神戸市としてはきちんとこの間の経過を説明する場を持たなければいけないんではないかと思います。何となく広報にしましても,説得をしているという,そういう雰囲気がありましたね。余りよくないなと,本来の広報の役割ではないなということを,午前中の陳述の方も言っておられましたけど,私もそう思いました。  この間,経済波及効果とか介護予防効果とか,そういうのを数字であらわせという,そういう要望もあったわけなんですけども,それが数字で出なければ,市場や商店街の方の声,あるいは福祉施設で働くケアマネジャーやヘルパーの声,そういうことも聞く必要があったんではないかと思うんですけども,そういう取り組みはされたのかどうかお聞きしたいと思います。 149 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 先ほども申し上げましたように,出前トークという形でやってございますので,市民の方から申し出がなければ,こちらからは特に行ってはございません。一部にはそういう市場,商店の方からも声があるのではないかと,こういうふうなことも聞きますが,具体的に私どもがお伺いして聞いていると,あるいは福祉関係者から具体的に聞いているということは現在ではございません。 150 ◯委員(小林るみ子) やはり1,006人という70歳以上の該当者の声だけでは,十分に高齢者の声を引き上げたと,そういうふうに考えられないというふうに思います。やはりもっともっと多くの高齢者の声を聞かないといけない。余りにもこれは早急過ぎるというふうな気がするんですけれども,この取り組みに当たって,もうちょっと丁寧にその辺を進めていかなければいけないんではないかと私は思います。どちらにしましても,これから12月,1月,2月と予算委員会に向けていろいろ審議がされていくわけですけども,でき得る限り多くの高齢者の声を,利用者の声を積極的に聞いていただきたい。そういうお願いがあります。高齢社会ですから,この間もいろんなところで,こういうところに民間のバスを通してほしいとか,こういうところにもっと細かな配慮が欲しいとか,いろんな声が聞こえてきますけども,敬老パスもあわせてもう1回,高齢社会の交通体系というのを考え直さなければいけない時期に来ているんではないかと思います。その第1がこの敬老パスだと思いますので,丁寧な審議,丁寧な話し合いを進めていただきたいと思います。  以上です。 151 ◯委員(山下昌毅) 今回,懇話会で提案をされました内容について読ませていただきました。まず1点,この制度そのものが昭和48年から今日に至るまで,34年経過をしているわけでございますけれども,その中で,唐突に今回一部有料化という問題が──有料化というような問題は1回,平成5年にあったんですかね。5年にあって375万円以上の所得のある方については3万円という負担金をお願いするということで今日まで何の変化もなく,ほとんど99%以上の方が無料という体系が出て,今日まで来ておったと思います。  そういった中で,非常に神戸市バスの経営状況が悪いという中で,現在,民バスを含めて35億の敬老パスに対する代償を支払ってきたということですけれども,この長い34年間の間に制度を見直そうという,そういうふうなことの働きかけがあったのかないのかどうか,その点を1つお聞かせを願いたいと思います。  それから,我が会派の方で,やはりちゃんとした裏づけをとった,そして十分に市民の皆様方,あるいは利用しておられる高齢者の方々,対象者の方々に説明すべき,そういったことでやはり1点は利用総数を明確に把握すると,これが一番大事じゃないかなというふうに思っております。そんな中で年に1回そういう機会があるということで,推測のもとに1日だけの実施のもとで数を推測をしているということですけど,これでは説得力がないんじゃないかなというふうに思います。  それからもう1点は,乗車数に限って言いますと,昨今非常にいろんなところで,この制度が出てきた後で耳にすることですけれども,不正使用がまかり通っておるということ。これについては磁気カードが簡単に偽造ができるというふうな。例えば高速道路のハイカというふうなことがありまして,それで結果的にそのハイカの発行を取りやめるというふうなことがあって。近くではパチンコのカードを穴埋めして利用して,韓国の高速道路で不正がまかり通っていたということで,韓国政府は改めて防止に努めているという。そういうふうなカードの一環でございますんで,これを何とかして不正利用ができない状況にすべきじゃないかなというふうに思うんですけれども,この点について,乗客の把握と,そしてまた不正の把握,こういったものについてのお考え方をお聞かせ願いたい。  それから3点目は,懇話会で出てまいりました結論を,いずれにしましてもワンコイン方式にしましても,それから一定額の所得に応じての徴収にいたしましても,有料化の方向に進んでいるような懇話会の結論でございます。これについて,本日,現状の無料のままで維持をしてほしいという,そういう内容でございます。そういったことで,この点について,懇話会の答申を受けての結論づけについてはいつごろに提案,あるいは提示をされるのか,お聞かせ願いたい。この3点,お聞かせいただきたいと思います。 152 ◯桜井保健福祉局長 この制度の沿革から申し上げますと,確かに委員ご指摘のように,大体平成13年ぐらいまでは──18年もそうですけども,さまざまな交通機関の拡大といいますか,空港までの路線が延びたとか,海岸線が開業したとか,そういった形で拡大をしてきているという事実がございます。しかし一方,14年11月に行われました行財政の改善懇談会でありますとか,15年の事務事業の外部評価といったところでは,見直しすべきであるという議論になってきておると。この辺はまさしく日本の国がバブルがはじけて,経営環境が大幅に変化をした。それまでの税が伸びていって福祉が充実していくと,そういったものが崩れ去っていった。そういった中で,一体だれがどれぐらいのことを負担していくべきであるか,どうやれば制度が持続するか,この辺のことも議論され出したのが,そういったバブル崩壊後の14年,15年というあたりではなかったかというふうに思います。まさしく今もその延長線上で,非常に国家財政に至ってはプライマリーバランスをどうとるかという問題,神戸市でも地方交付税が非常に減額されてきて,ことしもまたさらに厳しい状況になってきている状態,民間のバスさんでは軽油の高騰,さまざまな経営環境の中で,やはり見直しの議論が非常に最近起こってきておるということだというふうに理解をしてございます。  また,不正使用なり,それから利用回数を把握するという意味では,確かに磁気カードというよりもICのカードによります把握というのが非常に有効であろうというふうに思ってございます。そういった意味ではICカードというものを入れることによって,不正というのが排除できて,利用の回数の把握なり不正使用が排除できていくのではないかなというふうに思ってございます。  それから,答申──この懇話会は,例えばこういった一部負担をお願いする以外の制度の維持の方向としては,例えば今70歳といってるのを75歳以上にするとか,それから利用回数を完全に制限してしまうとか,そういった根本の議論があった上で,制度として維持する上では利用回数を制限せずに,また年齢も今のままで一部負担を導入していく方が皆さん方にとっていいだろうと,こういうような結論になったわけでございます。そういった前提の懇話会の答申の上に立って,私どもが今,具体的に低所得者なり,どういったぐらいの一部負担がいいのかと,こういったことについて事務的に作業をし,我々の上司であります市長へご報告を申し上げて議論をさせていただいている最中でございます。そういう過程でございますので,今,私の方で結論がいつ出て,いつからということを申し上げるということは差し控えさせていただきたいなというふうに思ってございます。 153 ◯委員(山下昌毅) この問題については,ここにおられる議員の方々も聞かれると思うんですけれども,私もいろんなところでこの問題はどこへ行ってもお年寄りのグループの中に入ると,この問題で,どないなった,どないなったということでお聞きになられます。意見もさまざまでございます。やはり負担をしなければならないというふうな考えの方もおられますし,また,これは福祉の一環ということで,やはり無料のまま継続をしていくべきだというふうなご意見もあります。そういった中で,非常にお年寄りの方々にとっては,今まで空気のような存在であったやつが急にお金を取るということで,さあ大変だということで,皆さん方,注目をしている,そういった問題点でございますので,なるべく早くに本格的な論議ができるような,そういうふうな段階に持っていっていただきたいなというふうに思っております。今出ました70歳を75歳にするとか,あるいは回数の制限せずに持っていく,あるいは制限をするというふうなことでございますけれども,他都市でもいろんな見直しが進んでいるというふうに聞きます。文章では出ておりましたけれども,そういった内容で,他都市も神戸の成り行きも非常に注目をしているだろうというふうに思います。そういったことで,他都市は今日までどのような内容の改正なり制限なりをしていったのか,その点について1点お聞かせを願いたいと。  それから,交通局として今回,半数の運転手を配転をさせまして,そして民間業者に委託をするというふうな段階に入っておりますけれども,それまでどういう格好をしても黒字に向いていかなかったと。これは人件費が高いというふうな大きな課題がありまして,600人の職員の人件費を委託することによって軽減したことによって黒字がやっと出たと。今日に至るまで,敬老優待乗車証に関する値上げ等々の話が,交通局としては苦しい台所の中であったのかどうか。この2点お聞かせください。 154 ◯桜井保健福祉局長 他都市の状況ということでございますが,政令市の状況もございますが,こういったバスを運行しているという意味で,この近隣ですね,特にやはり不公平論が出てくるのは大都市間の比較というよりも,むしろ近隣の市町村というふうに私は考えますと,例えば明石ですと平成18年に乗車時に提示し,運賃の半額を負担するバス乗車券の無償交付,それか5,000円分の乗車券の無償交付のいずれかを選択をするという形で見直しをされてございますし,三田では平成19年度に3,300円分から3,480円分の乗車券の購入割引証を無償交付というふうにされておられます。そういった意味では,この近隣の方々と,例えば明石に住んでおられる方と神戸に住んでおられる方,特に同じ団地でおられる方なんかになりますと,格差が出てくるという形になろうかと思います。政令市については,それぞれ都市の規模,そこの交通機関の状態という形で,一概には比較はできないと思いますけれども,さまざまな見直しがされているということも事実でございます。  交通のバスの方でございますけれども,交通局の方からも,特に地下鉄については常々から1億円しかもらっていないと,約ですね。これは耳に何かができるほど聞かされてございまして,そのことが与える影響というのも非常に大きいということも聞いてございます。  以上でございます。 155 ◯委員(山下昌毅) これでもう終わりますけれども,長年神戸独自で続けてまいりました敬老優待乗車証制度,これやはり神戸が誇れるような制度だというふうに思っております。今日的な財政状況,格差の問題,そういったことで今後新たな提案が出てきて,また協議が行われると思いますけれども,やはり今,利用されている方,また今後,その敬老優待乗車証を手にする方,そういった方々にも十分に理解を求めて,また理解をしていただけるような制度の改正であってほしいなというふうなことを要望して終わりたいと思います。 156 ◯委員(段野太一) さっき懇話会の話は少し聞きましたが,あとアンケートの話も含めてお聞きしたいと思います。懇話会の話の中で,もう1つちょっと聞き漏らしていた点は,山本委員の方からも少しありましたけれど,低所得者対策の問題なんですね。実は,この低所得者の問題についての記述が,これ第4回と第5回とで変わっているんですね。低所得者問題については,これ最終報告になっているのは第5回の懇話会の後出てきた分なんですが,所得の少ない高齢者にとって急激な負担増とならないよう配慮する必要があると思われるということを,これ報告書,最終結論になっとんですね。ところが,その前の第4回のところ,微妙に違うんですよ。これ所得の少ない高齢者に配慮する必要があると思われる。どこが違うかと言いますと,所得の少ない高齢者に配慮するというのと,所得の少ない高齢者にとって急激な負担増とならないよう配慮する。これ同じ話なのかどうなのか。全然違うんですよ。これね,当然配慮せないかんのですが,急激な負担増にならなかったらええというふうに,これ受けとめられるんですね。  それでお聞きしたいのは,この第4回から第5回にかけて,こういうふうに変化したというのは,この懇話会の質疑を受けて変化したとおっしゃるかもわかりませんが,何回も私は懇話会の報告書を読みましたが,こういう記述とかこういう意見は何も見つからないんですよ。それで,今手元に私,懇話会要旨は手元にもあるんですが,全部はかなり分厚いですから。いつの段階で,第4回と第5回との間で,なぜこういう本質的な問題で変化が出たのか。こういうところでどんな委員の意見があったから変えたのか,ちょっと具体的にどの部分を採用したのかということを教えていただきたい。 157 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 段野委員ご指摘の低所得者対策の部分ですが,当初は低所得者に配慮するものとするという一般的な表現だったわけですが,どの程度配慮すべきかというふうなことが,よくわからないのではないかということで,これは事務局サイドでもって,やはり急激な負担増にならないようにという配慮の幅に少し踏み込んだ形で表現して懇話会に諮ろうということで,事務局サイドの判断で変更したものでございます。激変緩和のように聞こえるというのがあるんですが,先ほど申し上げたような趣旨から申し上げますと,激変緩和というのではなくて,通常の低所得者対策という中で,所得のある方とない方と比べた場合に,所得の少ない方については急激な負担増にならないようにという,そういう意味で書いたというものでございます。 158 ◯委員(段野太一) 今お答えがあって,これ事務局サイドで書き込んだんですね。これはね,極めて本質問題なんですよ。物すごい大事な点なんですよ。これが事務局サイドで書かれたものが懇話会の結論として,懇話会の報告として提出され,これひとり歩きするんですよ,懇話会報告がね。こんなやり方をするんやと何ぼでも変えられるんです,懇話会何回開いても。懇話会の委員の意見と違う話,あるいは極端に踏み込んだ話が事務局サイドで書き込まれるということが許されていいんですかね,こういう問題で。これ全然違いますよ。急激な負担増とならないよう。そんならあれですか,これ急激でなかったら負担増になってもええというふうに事務局サイドは判断したんですか。これ,揚げ足取るようですけど,そうなるんですよ,これは。そういう議論が懇話会の中で議論された上でなら,懇話会報告としてされるんであれば,それは1つの考え方としてあるかもわかりませんよ,私は反対ですけどね。しかし,そういうふうなことを事務局サイドで入れるというのは,これは絶対許されませんよ。これ同じ話なんですか。これ繰り返してその点だけちょっと確認して,あとアンケートの話します。 159 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 事務局の方でそれを盛り込みまして,その上で5回目の懇話会の委員の皆様に,それでどうかということでお諮りをしたということでございまして,あくまでも事務局で勝手に皆さんの意見を無視して進めたというものではないということをご理解いただきたいと思います。  以上です。 160 ◯委員(段野太一) それはもう事務局の越権行為だということだけ指摘しておきます。これは,そんなこと許されてええはずがないですよ,これは。  それから,アンケートの話なんですが,今,小林委員からも話がありましたけども,5,000人にアンケートをとったということなんですけど,普通は利用者の意見を優先的に聞くというのが普通の感覚なんですよ,利用者の意見ね。ところが,利用者は5,000人のうちの1,500やと。70歳未満を3,500にしたというのは,人口の配分からやという説明がありましたけれども,これね,利用者の実態をつかむという観点から見ますと,非常にこれおかしなアンケートのとり方なんです。本当はアンケートをとろうと思ったら,例えば敬老パスを配布するそのときに一緒に,皆さんのご意見を聞かせてくださいというてアンケートをとることは可能なんですよ,これは。そういうとり方をしますと実態が非常にリアルにわかります,これは。それは,例えば社会的にこれがどういう役割を果たしているのか,経済効果はどうなのか,実際に利用している人が何回ぐらい使っているのか。これは実態としてよくわかるんですよ。どのバスを使っているか,バス会社が一々やらなくっても,利用者のアンケート,その該当者のアンケートをその段階でとれば,十分アンケートとしては機能したはずなんです。あえてとらなかったということがなぜなのかということを1つお聞きしたい。  もう1つは,アンケートの内容なんですが,さっき指摘がありましたように極めて恣意的なアンケートの──全部が全部とは言いません,この中で,例えば敬老パス制度の問題点という項目があります。それで,アンケートをとる前段で,つまり第1回のこの懇話会のときにアンケートのとり方についていろいろ議論されてます。そのされとう中で非常に重要な指摘があったのは,これがどういうふうな効果をもたらしているのかということを十分わかるように市民に説明すべきやと。そうしないと,何のために市がお金を出してこういう制度をつくっているのかわからないから,どういう効果を社会的に果たしているのかということをわかるようにすべきやという指摘があります。これ非常に大事な指摘やと思うんですね。ところが,この敬老パス制度の問題点として,これもうやけに詳しいんですよ,3つまでか複数回答が可能ですということで。例えば,高齢化が進み対象者がふえ,現役世代や市の負担がふえる。高齢化が進み対象者がふえ,バス会社などの経営に影響がある。それから云々いろいろありますが,バス会社などが経営に影響があるというようなことは,バス会社がどれだけ負担してどうなのかというのは,さっき確認したように懇話会の委員さんもわからないんですよ。このことをあえて市民に問うと。あるいは,どれぐらいの負担状態になっているかということも,これわからない。わからないけれども,これやけに詳しい話をして,これで選んでくださいということで,選ばなしょうがないんです,これ,こういう書き方をしたらね。そういうふうにしてるんですけども,もう一方で,この効用については極めて役に立っていることが,家計負担の軽減,社会参加,交流の促進,健康で生き生き暮らせる,こういう極めてほんまに短い,ぽっぽっぽっと幾つか書いてあるんですけどね。こういう問題点をあえて神戸市が,いわばはっきり言って恣意的にこれをつけてアンケートをとるということをしたとしか思えないんですよ,これは。あえて何でそんなことをしたのかなと,わからない。わからないことまでね。とったらわかる言うてますけどね。これ,ある程度わかった上で,市民の共通認識があった上でいろいろ意見を聞くのはわかります。いいか悪いかはともかくとして。そういうことがない上で,なぜこんなアンケートをとったのか。それについてお答えください。 161 ◯桜井保健福祉局長 この敬老優待乗車制度につきましては,懇話会でいろいろ議論いただくに当たって,高齢者,実際ご利用いただいている方だけではなくて,この制度を支えておられる方についても,この制度についてお聞きをするということで,まさしく市民意識調査ということでございますので,幅広く調査をさせていただいたということでございますし,また今,ご指摘にありましたアンケートの中には,役に立つ,役立っていると思うことというのが先に来まして,それから制度の問題点というふうに入ってございますので,必ずしも恣意的に問題点だけを強調したということではございませんし,敬老パスが役に立っているというふうに思うといったことと同時に,問題点ということについては詳しく書き過ぎているんではないかというようなことでございますが,この字数の多さだけでそういう判断ということでしたということではございませんので,我々としては,一応市民意識調査という観点から,バランスのとったアンケートをしたというふうに思ってございますし,これについては懇話会にもお諮りをしながらやらせていただいたということでございます。  以上でございます。 162 ◯委員(段野太一) それは見解の違いですから,もうそれ以上言うてもしょうがないですけどね。ただ,やけに問題点のところが強調されているということは,極めて奇異的に思いました。  それともう1つは,さっき指摘した点で,社会的役割について。さっき局長がいろいろ陳情者の意見に対する,あるいは陳情に対する見解として少しありました。これは今の敬老パス制度の持っている評価ですね。これは改めてお聞きしたいんですが,敬老パスそのものがどういう評価をされているか。あるいは,どういう効果を上げているか,社会的に。その点についての神戸市としての認識をもう少し詳しく話してもらえませんか。 163 ◯桜井保健福祉局長 まさしくこの制度の目的が,高齢者の移動支援をして社会参加を促進することを目的にするということでございまして,それを評価するといった意味でも,アンケートの結果,役に立っているかどうかということをお聞きをさせていただいて,そして役に立っているというお答えをいただいてございます。その役に立っているという内容が,例えば家計負担の低減というのが非常に大きいということについては,社会参加という側面と考えますと,どちらかというと所得保障的な考え方になっておって,少し本来の趣旨と比べますと,あっ,こういった結果が出ておるんだなというような感想は持っております。これについてアンケートの結果がそういうふうに出てきておると。それで,健康で生き生き暮らせるとか社会参加,こういったことも高いとこに出てきてございますので,このパス制度そのものが目的どおりに使われている側面というのは非常に大きいだろうと。ただ,家計負担の低減という話になってまいりますと,本来の敬老という趣旨からいきますと,所得保障的な意味合いが出てまいりますので,これは逆に言うと違った制度で考えていくべきものではないかなというふうには思ってございます。  以上でございます。 164 ◯委員(段野太一) もう1点だけ,アンケート問題で,これは指摘をさせていただきたいんですが。70歳以上と,それから70歳未満,これは明らかにいろんな条件が違うというのは,さっき山本委員からも指摘をしましたけれども,特に私は神戸市がとっておられるアンケートの中でもはっきりしているのは,回答された方の要するに所得水準なんですよ。これを見ますと,非常に興味あるんですが,例えば70歳以上の調査,全体で1,006件調査されているんですが,年間収入が200万未満というのが全体の53%なんですね。53%,これが200万未満です。それから70歳未満の人は何と500万円以上の人が2割を超えています,回答者の2割以上が。400万以上まで含めますと約3割の人たちが,その収入がある人たちなんですよ。だから,言いたいことは,70歳以上と未満とで同列にこれなかなか論じられない,この問題は。当然,立場の違い,見解の違いというのは出てきます。それで,あえて私がお聞きしたのは,この敬老パス問題がどれほど大きな役割を果たしているかと。今の局長の話では,いまひとつ消極的なんですが。例えば,前に──私,中央区の議員ですから言いますが,中央区の山手線のバス路線が長大路線を切るということで廃止になりました。そのときにも大問題になったんですが,一番深刻に影響を受けるとして問題にしたのは市場,商店街なんですよ。東山商店街。それから中央区で言えば宇治川商店街。そういうところは大きな打撃を受けるやろということを指摘しました。そのとおり,バス路線が切られた段階から非常に大きな影響を持っています。それから,例えばHAT神戸,今高齢者は非常に多いですよ。苦労惨たんしてやっとバスを通してもらいました。圧倒的に高齢者です。あそこのHAT神戸の中にはほとんど魚屋さんとか何とか,市場がないですから,当然これバスに乗って大安亭あるいは二宮市場に行きますよ。こういうところに有料化される,あるいは切られるということになりますと,非常に大きな打撃を本人も受けますし,同時に地域も受けるんです,地域も。市場も受けるんですよ。ですから,その点は非常に大きな役割を敬老パスが果たしているということについてはもっと理解してもらわないと,話の前提が経済的,財政的にどうのこうのということだけでいきますと,物すごく幅の狭い小さな話になっちゃうということですよ。ですから,経済的なそういう地域の活性化に対して果たしている役割について,その点でもう1回聞かせていただきたい。 165 ◯桜井保健福祉局長 さまざまな施策がどの程度地域の活性化なり商店の活性化に役立っているか,これはなかなか活性化そのものの概念から含めて,非常に計測しにくいものでございます。一時的に何かイベントを打って,そしてそこで効果があったということではないわけでございますから,なかなかそういったものの測定をしがたいということでございます。ただ,この敬老パスが社会参加に役立っているということは否定はいたしてございませんし,逆にその制度を維持するために,今お願いをしようとしていると。今のまま何が何でも現状維持をしようということについては,もう無理があるということで,私どもが制度を維持させるのか,破綻をさせるのかという,そういった選択ではないのかなというふうに思ってございまして,そういった意味で,ご高齢の方に非常にご不満があるというのは承知でございますけれども,お願いをしていかざるを得ないということで,私どもはさまざまな機会を通じてお願いをしている最中でございます。  以上でございます。 166 ◯委員長(松本しゅうじ) 段野委員,先ほど来から観点は余り変わってなくて,答弁,質疑,余り変わっておりませんから,おまとめください。 167 ◯委員(段野太一) それでは,少し角度を変えて質問します。さっき,他都市との関係について質疑がありましたけれども,第3回懇話会の中で資料として出されております。これは敬老優待乗車証制度に係る予算額と一般会計予算の関係ですね。確かに各都市の予算の関係というのは,いろいろと実態は違うと思います。違うと思うんですけれども,一番わかりやすいのは一般会計の中で,どの程度の予算を占めているかというのは,他都市と比較する上で非常にわかりやすい。これ,わかりやすい資料なんです。それで,参考までに言いますと,神戸市は今おっしゃった36億余りの負担に対して,これ一般会計に占める割合は0.5%,これパーミルですから5.0になってますね,5.0パーミル。これ,横浜が7.0ですね,それから札幌が5.3ですね,名古屋が12.5,京都が6.5,大阪が5.4です,これ見ますとね。皆さんが出した資料ですよ。つまり,名古屋に至っては12.5%,一般会計に占める割合でいきますとね,ここまでいってるんですよ。このお金がどうのこうの,使い方がどうのこうのといろいろありますけれども,こう見ますと,神戸市の皆さんが負担がふえた,ふえたとおっしゃっている金額そのものは,はっきり言って全国水準,大都市の旧の6大都市の関係からいきますと,これは低い方ですよ。
     そういう状況から見ますと,これは懇話会の中で指摘がされますように,もっと,もうちょっと事業者に頑張ってもらって,神戸市にもう少し負担してもらって,そしてその間に実態の調査をやったらどうやという指摘があるんですよ。ですから,ここの比率でいきますと,神戸市だけが広報こうべで言いますと,大阪と神戸が無料化を続けている2つだけやみたいな指摘があるんですが,これはちょっと余りにも恣意的な書き方ですよ。大都市との関係でいきますと,そういう状況なんだと。当然,一定の負担は各都市でもやってますから,これはね。せめて京都並み,これは財政力指数からいきますとほとんど京都と神戸は似たようなもんですから,京都並みの6.5ぐらいのところまではパーセンテージで言っていけるん違うかと思うんですよ。こういうふうな問題でね,これはやってもそこまでいっても今の制度は十分維持できると私は思うんですが,それでも制度破綻するんですか。そういうふうな認識なんですか。その点,他都市との関係で見てどうですか。 168 ◯桜井保健福祉局長 先ほども申し上げましたけれども,他都市にはそれぞれ交通の路線の状況,その都市の持っている固有の条件というのがあるわけでございますので,一概にはなかなか比較はできにくいというふうに思ってございます。ただ,名古屋については年齢が65歳以上ということでございますし,そういったところも皆さん,ある一定の負担額はされておられるということでございまして,今,私どもの方でお願い申し上げているのは,まさしく今の経営環境から見ると,これ以上はなかなか難しいですよという申し入れをいただいておると。そういった諸条件のもとに検討をさせていただいているということでございます。  以上でございます。 169 ◯委員(段野太一) どうも議論がかみ合わないんですけどね。私の言いっ放しにしておきますが,他都市の状況から見て,決して神戸はようけ出しているということでは決してありません。この辺の水準は,旧の政令市の中からいうたら最低水準ですよ。だから,これは今,もう少し出したところで,全体の財政が破綻する,そんなことは絶対にないというふうに思いますので,その点は見解の相違ですが申し上げておきます。  すいません,もう1つだけ聞きますが,これは先日の決算議会の総括質疑で,私,市長とのやりとりをした関連の話なんですが,先ほど来の話を聞きますと,これから10年先,20年先,お先真っ暗という話ばっかりしとるんです。見通し真っ暗やと。一路高齢化していく,負担がどんどんふえていく,その話しかされてないんですよ。ところが,もう一方で収入がふえてくるという話は一向に聞かない,一向にね。ところが皆さんは,収入はふえますよということを盛んに言ってますよね。医療産業都市構想の中でね,これ私,何回も市長や副市長と質疑をしましたけれども,医療産業都市構想の中で,医療産業の中で収入がどんだけふえるか。これは法人税,個人税,固定資産税,それから事業所税,これは波及効果がありますよと。これうまくいってるんですか,どうですかということをずっとこの間聞いてます。ずっと聞いてますが,うまくいってますという答えなんですよ。この計算でいきますと,これは予測でちょうど今から10年後,20年後どうなるかという計算が予測ですがされているんですね。見ますと,法人税の波及効果で現在でも既に4億円の波及効果が医療産業都市構想からありますよと。それから,個人税,これも現在で5億円波及効果がありますよと。固定資産税6億,事業所税については4億ありますよと。これが今から15年後にどうなるか。法人税は42億6,400万収入が入ってくる,波及効果でね。それから個人市民税で53億2,000万入ってくると。固定資産税は67億7,900万入ってくる。事業所税は35億8,100万入ってくると,これはそういう説明をされてきているんですよ,これは。そのために医療産業都市構想の中で1,000億を超える金を先行投資しているわけでしょう。これだけやないですよ。こういうふうに先行投資をして収入をふやしていく見通しを一方で持っているんです。うまくいくかどうか,これはわかりませんよ。しかし,少なくともうまくいってると説明しているんです。順調やというて言うてるんですよ。そんならね,これだけの波及効果が見込めるんであれば,先ほど来の話を聞いていると,一挙に平成37年に行っちゃうんですよ。15年,20年後に一挙に飛び越えていくんですけども,この間にじりじり上がっていく──右肩上がりの高齢化,それと収入の増というものを当然見込んで計算すべきですよ。そうしないと神戸市の将来,どんどん高齢化していく,支出がふえる,お先真っ暗ですよ。そんな話をしてね,市民が納得するわけないですよ。それとこれとは別やと市長言いましたけどね,そういう考えなんですか。要するに医療産業都市の関連の収入見込みとして出されているのは,これは絵にかいたもちなんですか。その点,考えがあれば聞かせてください。 170 ◯委員長(松本しゅうじ) 行財政局的なご質問になっておられて,総括のことはよくわかりますが,この陳情・請願についての保健福祉局の審査対象として,ご質問をできる限りしてもらいたい。 171 ◯桜井保健福祉局長 確かに財政論,それから神戸市に入ってくる税制論というのがあるわけでございますが,平成5年の際に,神戸市の税収というのは2,900億です。その後,震災があって非常に大きいダメージを受けました。多くの企業が神戸から出ていきました。そして,このままの状況では神戸っていうのは経済も衰退し,税収も見込みがないということで,さまざまな新しい税財源を求めて,医療産業都市構想というものもやり始めた。その結果,2,900億が一挙に2,700,2,500と落ちてきている税収が徐々には回復をしてきた。ただ,これは経済の変動というのは非常に大きいもんですから,まさしく今国の方においても議論されてますのは,高齢化社会における税制というのは一体どうあるべきだろうかというような議論がされているところでございます。先ほどの各都市の議論もございますけれども,神戸市のそういった市税収入の割合といいますのは,他都市と比べると下から3番目というような状況の中で,さまざまな事業をやってございますし,中には私どものような敬老パス以外の──私どもは今回,福祉パスというものは見直しの議論に出ておりませんけれども,既に福祉パスそのものを廃止しておられる都市もあると,こういう現実があるということもご存じをいただいた上で,私どもの方に理解をしていただけたらなというふうに思ってございます。  以上でございます。 172 ◯委員(段野太一) 何であえて医療産業都市のことを言うたかといいますと,結局財政が苦しいから,苦しいからということがすべての前提になって議論が組み立てられているんですよ。懇話会でもそういう形で報告をし,それが前提になった議論なんですよ。財政の問題やから,総務財政委員会やから,そういう問題ではありません。これ完全にこの問題をトータルとして,神戸市の財政をどういう状態なんか,将来見通しはどうなんやと。極めてトータルの物の考え方をしないと,敬老パス問題について議論進まないですよ。大変やということだけですべて片づけられてしまったら,福祉はどんどんどんどん削られる一方ですよ,これは。そんなこと絶対許されない。ですから,保健福祉局長としては,それをどう守っていくのか。そのための筋道,論立てをどうするかということを考えないと,市民に対して責任を持った行政はできませんよ。だから,あえてこの問題を取り上げたんです。  市長,関係ないと言いましたけど,大いに関係ありますよ。収入,現実にこれまでは少なくとも順調やと言うんであれば,これ今言うた数字をトータルしますと200億ですよ,合計しますと。42億,53億,67億,35億,これ200億ですよ,20年後。そんだけが税の波及効果で収入があるんやという前提で,今,先行投資しとんですよ。ですから,それがうそやったら,うそや言うんやったら,その組み立てそのものを根本から変えなあきませんよ。1,000億を超える先行投資しとんですやん。それでは市民納得しませんわ。それ以上言うても局長は答弁しないかもわかりませんけど,この辺は,市民の中で話をするときに,そういうことは収入が一方で一応将来的な見通し,一方で考えながら,それとの絡みをにらみ合いながら,行政というのはやっていくわけでしょう。そこのところははっきりと言わないと,資料としても出さないと議論にならないということだけは,はっきりと申し上げておきます。  最後にもう1つだけ言わせてください。陳情や請願の中でずっと出てるんはね,むだをなくしてくれという話なんです。でも,これ以上,一般論になりますから言いませんけども,ただ,むだをなくしていくという方向を市民はやっぱり真剣に考えています。それは今の財政状況の中でむだをしてええという話にならない。あるいは,効果がないとか赤字になるとか見通せるものをあえてやる,強行すると。これに対する不信感というのは行政不信になります。ですから,まずいろいろと市民に負担をかける前に──海上アクセスの問題でも,もう単年度で3億ほり込んでますやん。来年どうなるかわかりません。毎年毎年そんな金をどんどんどんどん入れていくよりも,そりゃ敬老パスを守ってくれと言うのは当たり前ですよ。そういうことを踏まえて,繰り返して言いますが,保健福祉局としては市民の福祉をしっかり守っていく。せめて高齢者──一番最初の陳述者が言いました,どんな苦労をしてこれまで人生を送ってきたか。そういう人に対するささやかな施策と違いますか,敬老パスは。私はそう思うんですよ。だから,現状どおり無料で存続することが大事なんですよ。名古屋の市長は市会答弁で言ったそうです,無料であることが大事なんやと,そう言ったそうですが,私もそう思います。無料で存続するということを,はっきりと決断を下していただきたいということだけ申し上げて終わります。 173 ◯委員(松本 修) 我々は今までも一貫して敬老優待乗車制度の維持・存続を主張してまいりました。今いろいろ陳情等もありましたが,神戸市の敬老優待乗車制度,やっぱり他都市と違うところ,これは民間のバス会社もこの制度の中に入っていただいて,実際にいろいろやっていただいているというところだと思います。陳情の中で大阪市と神戸市,これは神戸市の広報にもあったんかもわかりませんが無料であるということがありましたが,大阪は民間バスが入っていません。他の政令都市も民間バスは,一部入っているところがあるかわかりませんけども,神戸市ほどこういう形でつくられている制度というのはないだろうと思います。前回の本会議の中で,私たちもこの問題についてちょっといろいろ話をさせていただきました。その中の話をもう1度させていただきたいと思います。  経過はいろいろありますけれども,陳情の中に民間バスのことが述べられておられましたけれども,そちらからいただいた資料の中で,保健福祉局の方から民間バスにどれぐらいの費用が出されているのか,総額としては先ほど答弁がありましたけれども。ちなみにお一人の方が1回乗車をする,そのときに神鉄バスには29円──普通は200円のところですね,29円,山陽と阪急バスには33円,阪神バスには72円,神姫バスには81円,神戸市バスには117円が支給をされている,そのようにお聞きをしました。数字等は当然,必ずしも正確な数字かどうかはわかりませんけれども,推計の数字の部分もあるだろうとは思いますけれども,大体の傾向というのは同じだろうと思います。今,民間のバス会社からいろいろ言われているという話がありましたが,実際にやっぱり神戸市が運営をしている神戸市バスには手厚い,そういう負担金といいますか,額が支給をされている,それは事実だと思います。先ほど26億5,000万ほどですか,神戸市バスとなっていましたが,実際には神戸市バスのことし単年度黒字になりましたが,5,000万ほどです。ということは,この負担金がなければ26億円の赤字になってしまう。そういった現実もあるんだと思います。また,そのときにも言わせていただきましたが,総務省の方から神戸市の市バス事業に対して,人件費といいますか,政令都市の中で日本で一番高い人件費が神戸市に払われているといった指摘もあるというふうにお伺いをしました。我々,そういう意味では,この市バスに対して,言うたら民間の方たちと同じぐらいの負担をしていただけるようにお願いすべきだと思います。むしろ身内である市バスが,本当に行革をきちっと進めていただいて,言うたらこういう負担金がなくてもきちっとやっていけるだけの経営をしていただく,そういったことをきちっと示していただいて,民間にも──言うたら民間の会社ですけれども,社会貢献という意味もあると思います。広く皆さんに貢献するためにご協力をお願いしたい。そういったことをきちっと言うべきではないかと,こう思うんですけれども,局長どのようにお考えですか。 174 ◯桜井保健福祉局長 今,委員がご指摘になりましたように,市バスについては平均的に約203円ぐらいのものに対して117円でございますから,他の民間のバス事業者さんに比べますと,バスそのものを見るとやはり,ある意味では優遇されているというふうに見られても仕方がない。ただ,本来,いわゆる市バスも阪急,阪神も一緒ですけれども,本来の料金というのは200円で成り立っておるということでございますし,また地下鉄に至りましては逆に平均的には260円に対して13円しかお払いをしていないという,そういった問題も抱えてございます。そういった意味でいきますと,市バス,地下鉄,他の民間バスさんと条件的には同じ条件でございますし,私ども,一方で行政改革なり,まさしく交通事業のさまざまな改革というものも事業者そのもの,今までも必死になってやってきたというふうに聞いてございますし,私ども保健福祉局としては,逆にお願いをする立場ということで,非常につらいものがあるというふうにご理解いただけるとありがたいと思います。 175 ◯委員(松本 修) 当然,保健福祉の方から各市バスなんかにもお願いをする立場というのはよくわかります。しかし,同じ神戸市の中でしておられることでございます。言ったからといって理解されるかどうかは別問題かもわかりませんけれども,まず身内の市バスから,きちっとした形で市民の皆さんに,これだけのことを私たちはやってますよと,やらせていただいてますよという,そういった姿勢というのが僕は大事だろうと思います。現行の35億,36億,こういった中での,まず分配をきちっとすることによって,民間バスの方も,必ずしも当然200円料金を取るところを70円,80円で満足されるとは思いません。だけども今よりかはきちっとした形で負担金をお支払いすることができるのではないかなと。そういうことが僕は必要だと思うんです。それは,神戸の市バス,局長の方からでもなくて,市長の方からも,きちっと僕はお話をしていただく必要があるんじゃないかなと,このように思います。  先ほど,他の政令指定都市の敬老優待乗車制度等にかかわる費用の比率が言われておられましたけれども,他の会派から。実際には各それぞれの市バスに対しての,いわゆる財政援助というのが本来の目的ではないのかというふうに思われても仕方がない部分があるんだと思うんです。そういう意味で,市民の皆さんの目というのは──そういう意味でそういうことをきちっと市民の皆さんにも正確な報道をする,お知らせをするということが,陳情者の方のお話にもありましたが,正確なことを皆さんに知らせるという意味では,そういったこともきちっとお知らせをする必要があるのではないかと,このように思いますが,局長どうですか。 176 ◯桜井保健福祉局長 神戸市のさまざまな財政でありますとか,各公営企業会計のさまざまな状況というものにつきましては,決算なり予算を通じまして,それぞれ皆さん方にご報告をさせていただいているところでございますし,また交通事業につきましても1つの計画をつくって議論をしながら進めているというふうに聞いてございます。そういった中で,今後とも市民の方々への広報ということについては,十分やっていくようにということの要望があったということについて,私どもの方からお伝えをさせていただきたいというふうに思います。 177 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,2時間を経過しましたので,この際,暫時休憩をしたいと存じますが,どうでしょうか。  (「異議なし」の声あり) 178 ◯委員長(松本しゅうじ) よろしいですか。それでは暫時休憩いたします。午後4時から再開いたします。   (午後3時41分休憩)   (午後4時2分再開) 179 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,ただいまから福祉環境委員会を再開いたします。  休憩前に引き続き,保健福祉局に対する質疑を行います。それでは,先ほど引き続いてのご意見で。 180 ◯委員(山本じゅんじ) 陳情の第99号について,ちょっと質問をいたします。この99号の1項で,垂水―須磨区間限定で敬老パス券が利用できるようにすることという項目が挙げられております。これに関して1つお伺いしたいんですが,この陳情によりますと,公共交通機関そのものがないという地域のようなんですが,市内にこういった同様の地域が幾つかあると思うんですが,これは何カ所ぐらい残されているんでしょうか。 181 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 いわゆるバス等が十分近隣まで走っていないということだと思うんですけれども,正確にはこれらについては現在,何カ所というのは把握をしてございません。ただ,一般的には道路幅が狭くて,山ろく部で,なおかつ上に住居が張りついている,あるいは団地があるというふうなところについては,若干その程度の差はいろいろあろうかと思いますが,お住まいになっている方からされますと,近くまでバスが通っていないというご意見があるんではないかと思っております。  以上です。 182 ◯委員(山本じゅんじ) 把握してないということなんですが。ここの陳情の中で,課長の回答要旨ということで,当該地域住民の要望は十分理解できる云々というふうにおっしゃったということが書かれているんですね。バリアフリーだとかいろいろ言われている昨今ですけど,特に地域の方の足回りといいますか,移動性を確保するという意味でも,何らかの対応が必要ではないかなということを感じるんです。この敬老パスの問題1つとりましても,制度運用で不公平感があることも理解しているというふうにおっしゃっているんですね。財政が大変で適用区間を広げられないというようなことも言われているようなんですけれども,もしそれがただ単に財政が大変だからそういうことができないという単なる理由だけなのか,もしそれがそういう理由であるのなら,仮にここでおっしゃっているように,垂水―須磨区間限定で利用するという場合に,幾ら必要になるのか,その辺のことを計算した上での話なのかということをお聞きしたいと思います。 183 ◯桜井保健福祉局長 この制度の発足の趣旨を,まずご理解いただかなければいけないわけでございますが,もともとやはりこれは公営交通のバスを中心に,そういった近距離輸送の手段であることから制度を導入したわけでございます。それに伴って,近隣のところと乗り入れをしている民間バスさんに拡大をしていったと。あくまでもバスが基本でございまして,それ以外に神戸市営の地下鉄,新交通につきましては,バス路線を一部再編したと,そういったようなことによる経緯ですとか,まさしく公営交通事業という趣旨から,我々の方に協力をいただくという趣旨で地下鉄それから新交通などは拡大をしたという経緯がございます。そういった趣旨からも,他の鉄道といいますか,JRもあれば山陽もありますし,いろんな鉄道があるわけでございますので,そういったところについては拡大は難しいということを申し上げてきております。もちろん財政的側面というものはあろうと思いますけれども,具体的にそれが幾らならば大丈夫だという試算をしたことはございません。  以上でございます。 184 ◯委員(山本じゅんじ) 試算してないということと,いろんな経緯があるというのは私もよくわかっているんですが。ただ,いろんな配慮をした上で,それでもこういった地域が残されているということで,地域の方もとても納得できないということで,こういう陳情をされているんだと思うんです。ただ単に保健福祉局単体で解決できる問題ではないと思いますので,交通局ですとか,あといろんな交通事業者ですね──ここで言われている,そういうところとも積極的にやっぱり局としてイニシアチブをとっていただいて,地域の方の足回りといいますか,そういうのをきちんと確保できるような方策とともに,こういった敬老パスの制度も利用できるような方式に進めていただきたいということを,最後に要望して終わります。 185 ◯委員(大寺まり子) 先ほどの松本委員,山本委員のご質問と関連しているかもしれないのですが,各事業者への支払い分につきまして,神戸市は特に神戸市交通のバスだけであったのが,こういうふうに拡大して民間のバスまたは地下鉄,それから新交通もご協力いただいていると聞いております。これがこちらの各事業者への支払いの差になっているのかどうか,お伺いできたらと思っております。 186 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 ちょっと経緯があって対象交通機関を広げてきたわけでございますが,平成5年のときに現在のような形で市バス,市営地下鉄以外に民間の事業所も皆さんすべて入っていただいて,同じ扱いというか自由に乗れるようにしたと。この時点で費用配分を決めたという経緯がございますので,その中で,当然例えば地下鉄ですと後からできてますから,その時点でなかなか今も十分,1億少ししか払えていないというようなことが,やはり先発と後発で考えますと,なかなか後から入ってこられた方に十分でないというようなことがございますが,基本的には今の平成5年のときの状況で,現在のような配分になっているということでございます。 187 ◯委員(大寺まり子) ということは,神姫バスさんとか山陽バスさんとかは金額的には少ないのは,後から入ってご協力いただいたので,この金額の差が出ていると解釈してよろしいのでしょうか。 188 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 神姫バスも,やっぱり5年当時の状況というのがございましたので,そのときの実績で今の配分が決まってますので,やはりそこが1つの原点みたいな形になっているかと思います。 189 ◯委員(大寺まり子) ありがとうございます。この質問は,先ほど松本委員がおっしゃったように,ひょっとしたら市バスの財政負担を市が援助するためにしているのではないかという誤解──誤解かどういうことになっているかわかりませんけれども,そういうところが多分,人件費の問題につきましてもそうですけれども,やはり市バスは経営を革新するために委託に全部出していますので,多分その人件費の価格も違っているとか,それから今お話があったように,皆さんは平成5年のときに──市民の方々からの質問ですけども,平成5年のときのことだと思ってない方が多くて,申請した人数でこれが払われているのではないかという誤解も多いので,その辺を含めた形で,市民の方々にご説明を,民バスだけではなく,市バスの経緯も入れてご説明いただけるようにしていただければと思います。ありがとうございました。 190 ◯委員(段野太一) 敬老パス問題で,ちょっと確認だけしておきたいんですが。これからの進め方なんですよ。それで,広報こうべで,この間,特集号で何回か出されているわけですが,最後の結論部分でこういうふうに言ってます。さらに市民の意見を聞きながら十分に検討しますと言ってるんですね。この文章の中で,市は懇話会からの報告や市民の皆さんからいただいた意見をもとに敬老パスが安定した制度となるように検討していきます。今後も皆さんの考え方をお聞かせくださいというところで終わっとんですね。ということは,これからも市民意見を聞いて,いろいろと聞かせてもらって,その上でさらにいろいろと検討を進めていくと。ですから,ゆめゆめこの結論を急ぐと。例えば来年予算案というのはもう12月に議論するかもわかりませんが,十分な時間的な余裕,これはとってもらわないと,市民に対する市民の意見を集約できない。同時に,午後の1番にも言いましたけども,十分なシミュレーションといいますか,実態調査がやられてないですよね。だから,そういうことを踏まえた上で,具体的な調査をし,資料もちゃんと整えて,その上で全体が共通の土台に立って議論できるような条件を整えないと。要するに懇話会の意見,報告が出ましたよと,あとこれ実践するだけですよというふうなことで進められてしまうと,十分意見を聞くことにならないというふうに思いますので,その辺の確認だけしておきたいと思います。 191 ◯桜井保健福祉局長 先ほどもご答弁に申し上げましたように,こういった懇話会の報告書が出たということでございますので,私どもとしては速やかに,この報告書を実現していくという責務がございます。それの1つの節目というのが敬老パスの交付というのが年に1回でございますから,そのときを目標にするということになりますと,逆算をしていくと,おのずと大体どういったころに出さなきゃいけないかということについては,事務方としては計算ができておると。ただ,それを今,私どもの方でその時期にということについて申し上げるというのは,上司ともまた相談の最中でございますので,明確なことをお答えするわけにいかないということでございますが,事務的に考えますと,やはり次の予算──20年度予算の中に反映をするというのが本筋だろうなというふうに思ってございます。  私としては以上でございます。 192 ◯委員(段野太一) やめとこかと思ったけど,そう言われてしまうと,これ議論せないけません。十分意見を聞きますということを特集号で出しとうわけでしょう。それで,懇話会のこの問題についてそれなりに報告があって,きょう初めて委員会としてはそれをもとにして議論しましたよね。さらに市民の皆さんから意見を聞くということですから,それを聞いて具体的にどういう手だてがいいのか,事業者に対してどういう配慮ができるのか,あるいは市民的な議論の結果どうなるかわかりませんけれども,そういうふうなもろもろのもんを具体的資料を出さないで,この懇話会報告だけで,あとはまあ粛々と進めるということであれば,これは広報の臨時号というのは,これは市民を欺いたことになりますよ。ですから,その辺をはっきりしとってください。局長の判断でどうこうできない問題かもわかりません。これは極めて政治的な,市長,あるいは副市長段階での決裁かもわかりませんけれども,それは市長の政治判断にかかわる問題ですから,その点はここの意見,これは少なくとも私の意見として申し上げておきますので,ぜひ反映していただきたいと思います。 193 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは次に参ります。  陳情第32号について,ご質疑はございませんか。 194 ◯委員(段野太一) すいません,年金問題ですね。これは陳情者からかなり詳しく,短時間の間にまとめて報告されましたから,それ以上蛇足のようになりますから言う必要ないんかもわかりませんが,ただ,ここの中で指摘をされましたように,日本の政府が国連の勧告にこたえていない。国連に対して回答せなあかん。6月までの期限を,これ守ってないという話をされてましたね。そういうことは国際社会の中では多分許されないと思うんですよ。ですから,そういうふうな状態のときに地方自治体として,やはりきちんとした意見書を上げるということは,非常に意味あることやと思います。  同時に,年金については,やっぱりいろいろ問題になってますが,今,国民皆年金と言われながら,実際には年金の保険料も払えないというところが非常にふえていると。非常に苦しくなっている。その中で,将来年金が不安やと。最低保障年金というのは制度としてきちんとしないとだめやと。あるいは,指摘されたように,国の負担が約束どおり2分の1になれば,もっと1人1人の負担は軽くなる。そういうふうなことは,だれが考えても当然のことだろうと思うんですよ。ですから,この辺を神戸市として,さっき局長はいろいろと答弁されましたけれども,きちんと踏まえて,積極的に国に対して意見を上げるということに対して,前向きになっていただきたいんですけど,この点はどうですか。 195 ◯桜井保健福祉局長 年金問題については,まさしく国におけます各政党の皆さん方が,それぞれ独自の案をいろいろ出されて議論を展開しておられます。そういった意味で,私どもの方は,十分に今後国の方で議論されるものという形でございます。特にさまざまな形で各政党の皆さん方が案を出し合って議論をされているということでございますので,私どもが間に入って,違う話を出すというのもいかがかとも思いますので,見守っていきたいというふうに思ってございます。  以上です。 196 ◯委員(段野太一) やっぱりね,政党は政党として当然意見を言いますよ。それは当たり前ですよ。だけど,地方自治体として,これは今の例えば神戸市民の実態から見て,やっぱり年金問題についてかくあるべきという意見を,自治体が出すことは出す意味が当然ありますよ。だから,それは前向きにならないと,政党がまとめるのを待っておりますではね,これは話にならないと思いますわ。さっき言いましたように,少なくとも国が約束をしたことを守らないとか,国連との関係なんかについていろいろもたもたしている状況があれば,そのことに対してしりたたいて,きちんとせんかいぐらいのことを自治体として言って当たり前だと思うんですよ。だから,それはずっとおくれをとるんでなくて,前向きに対応していただきたい。これも要望にしておきますわ,どうも返事がなさそうやから。要望でいいです。 197 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,次に陳情第54号について,ご質疑はございませんか。 198 ◯委員(山本じゅんじ) 初めに,保育料の値下げに関することなんですが,さきの常任委員会で保育料の滞納の件を少し伺いました。そのときに収入区分と滞納状況について統計はとっているかという質問をしたと思うんですが,そのときにはとってないというお返事だったと思いますが,その後,その状況はつかんでいるのかどうかお答えください。 199 ◯藤川保健福祉局子育て支援部長 状況についてはつかんでおりません。申しわけございません。 200 ◯委員(山本じゅんじ) つかんでないということなんですが,私がなぜこういうことを聞くかと言いますと,1つは滞納がふえているといいますか,滞納があるという原因をどこに求めるかと,どういうところに原因があるかというのを1つは探りたいなと思って,滞納の実態そのものをつかんでほしいと要望しているわけなんですが。ここにもありますように,保育料の値下げをすることという中に,やっぱり保育料そのものが高いということも,前だったか今だったか忘れましたけどもありました。国基準に合わせるという先ほどの答弁もありましたけれども,どんどん保育料が高くなっていくということですと,やはりなかなか収入そのものがふえていかないという状況の中で,保育料そのものがやっぱり収入に占める割合というのが非常に高くなってくるという状況になってくると,自動的にやっぱり滞納もふえてくる可能性があるというふうに思うんですが。当然,子育て支援ということをおっしゃっているのであれば,働きに出ている人が非常に多くなっているわけですから,保育に欠けるという子供たちがふえると。そのためにも,やはり子育て支援ということにもなってきていると思うんですが。そういう意味では,やはり必要な予算を確保して,保育料の値下げというのは本当に必要ではないかなというふうに感じておりますけれども,見解としていかがでしょうか。 201 ◯桜井保健福祉局長 保育料につきましては,平成9年に児童福祉法の改正がございまして,従来は応能負担という考え方でございました。ただ,今委員ご指摘になりましたように,保育のニーズといいますか,そういったものが従来からいくと単純に保育に欠ける──前の措置のような考え方から少し契約的な考え方に一部変わりまして,保育サービスに要する費用を基礎として保育料を徴収すると,そういうふうな方向に変わってございます。そういった中で,現在,保育料そのものにつきましては,例えば保育に係る費用が月額大体9万円ぐらいかかっているんですけども,実際に平均的にご負担いただいているというのは大体1万9,000円ぐらいということでございますので,国庫負担とか国庫補助とかいろいろ入っているわけでございますけれども,そういった意味では保育料そのものを値下げをしていくということになりますと,保育行政そのものにも逆に他のことができないというような状況にも陥ってこようかと思います。そういった意味で,私どもとしては段階的ではありますけれども,国の基準に徐々に近づけさせていただくということで,2年に1回ぐらいの改定をお願いしているのが現状でございます。 202 ◯委員(山本じゅんじ) そうすると,段階的に保育料が上がっていくと。今の保育料そのものは,保育というサービスを買うための費用だと──費用というかサービスを買うという概念になっているというふうに,今の答弁では感じたんですけれども。ただ,やはり保育料が上がっていくということによって,収入がなかなかふえていかないと。特に若い世代そのものが非正規労働が多いということもあって,非常に収入が少ないということもいろいろ言われている状況のもとで,保育料を上げていくことが本当にふさわしいことなのかどうかということに非常に疑問を感じます。やはり改めて保育料については値下げをしてほしいということ,必要な費用を確保した上で値下げをしてほしいということを求めておきたいと思います。  それに関連してなんですけれども,公立保育所廃止について陳情されているんですけれども,廃止・民間移管──ごめんなさい,公立保育所の民営化そのものについて陳情されているんですが,この民営化についてはずっと私たちもいろいろと批判をしながら,中止すべきだということも要求をしてきたわけなんですけれども,先ほどの答弁の中で,すこやかプラン21に基づいて云々という答弁がありましたけれども,この間,民営化をめぐってはさまざまな問題が議論されてきております。ついこの間ですけれども,大東市を取り巻く問題で,裁判で最高裁が棄却をして判決が確定いたしましたね。その問題で,引き継ぎ期間が3カ月というのは非常に問題だということが指摘をされていると思います。それに関連して,横浜の地裁の裁判のことなんですが,これは今,高裁に控訴されているようなんですが,継続して同じ保育所で保育を受ける権利を認めて1世帯当たり10万円云々と,こういうことが1度は地裁では判決として下されているんですよね。特に最初ここの保育所でと子供さんをずっと預けて,卒園するまでそこの保育所でずっと子供が過ごしていくもんやと思っていたところが,急に保育所そのものががらっと変わってしまうということになるという意味では,非常に保護者にとってもつらいことでありますし,それから子供たちにとっても大きな負担を与えているということは,この委員会の中でもいろいろこれまで議論をされてきたことだと思うんですが。改めてお聞きしますけれども,局長として,大東市の裁判,もうご存じだと思うんですけど,どういうふうに受けとめていらっしゃいますか,お聞きします。 203 ◯桜井保健福祉局長 裁判と申しますのは,そこのそれぞれの条件下において争いが起こってまいります。その中で裁判所は,それぞれの条件下の中で判断をして判決というものが出ていくわけですね。ですから,全く1つの,例えば最高裁で結論が出て,それが1つの法理という格好になっていくのかどうかというと,そこまでは高まっていない。それぞれの条件下のもとで判断をされた内容であるというふうに考えてございます。ただ,大東市の判決があるかないかということとは別にしまして,私どもは本当に多くの保護者の方のご協力によって,さまざまな行政改革の一環としてのこういった民間移管,そして保育サービスを充実するための民間移管という形でのことにご協力をいただいております。そういった意味でも,そのご協力をいただいていることに対して,真摯にお話し合いをさせていただきながら,子供たちができるだけそういったスムーズに民間移管の条件の中で移管ができていくといいますか,やっていくような環境を整えていきたいというふうに思ってございます。  以上でございます。 204 ◯委員(山本じゅんじ) ご協力ということを先ほどおっしゃいましたけども,この間の一連の状況を見ておりますと,特に1度移管しますということを説明会を行ってしまうと,それからずっと決めたプログラムのとおりに進んでしまうと,そういう状況があるわけですよね,実際に。保護者の方々も,本当は賛成したくはない,その話をのみたくはないけれども,この状況では反対ができないということで,どうせ受けるのならということで条件闘争を始めると,そういう状況がずっとこの間繰り返されてきましたよね。例えば大東市の裁判の問題なんですけれども,大東市の裁判,これ朝日新聞の記事なんですが,これを読みますと,民間移管後にけがが多く発生するとか,児童が保育士の知らないうちに自宅に戻ったりするというようなことがあって,児童の安全に重大な危険が生じかねない状況があったということで裁判,この中で指摘をされているんですよね。枝吉保育所の裁判の事例も振り返ってみますと,枝吉の中でも短期間の間にアレルギー除去食の誤飲・誤食が立て続けに起こるとか,それから同じように保育所の外に出ていってしまうということもありました。結局,ここの記事だけの状況を見ますと,ほとんど同じ状況が起こってきているわけですよね。そうすると,特に引き継ぎ期間ということも含めて言いますと,公立の保育所と民間の保育所と,全く別の条件の違う保育士が1つの場所で引き継ぎを行いながら保育をしていくという状況になると,極めて特殊な条件下で保育が行われると。そうなると,必ずしも連携がとれなかったりというような事態の中でこういうことが生まれてきているのではないかと思うんですが。やはり本当にこの記事だけで言いますと,3カ月の引き継ぎ期間ということ自体がやはり足りないということが指摘をされているわけですよね。少なくとも1年間設定するなどの配慮をする義務があったということで,配慮という意味では,私も神戸市の民間移管という問題では,非常に欠けているのではないかなと正直思っております。  ついでなんですけれども,新しく公立に入ってくる保護者の方に,契約といいますか,入ってこられるときに承諾ですね,その通知書の中に,小さな文字で入所後に運営主体が変更になる場合がありますということも書かれております。そうしますと,横浜の裁判のときにちょっと問題になったのは,保育をずっと同じ場所で継続して,保育所で保育を受ける権益ということを保護者に認めたわけですよね。そうすると,やはりこういう一連の争われている事件の中で,こういうことを書かざるを得ないという状況があるというのは,私,本当に問題だと思うんですけれども,これはやはり特に何か不満があったときにでも,あんた承諾したやないかという状況になりはしないかというふうに感じるんですけれども。本当にこのやり方は,私,疑問に感じるどころか,本当にちょっと許せないなと思っているんですけれども,本当にこれでいいと思ってらっしゃるんでしょうか。 205 ◯桜井保健福祉局長 先ほど,枝吉の関係のお話がございました。枝吉に関しましては,現在まだ裁判で争ってございますし,また損害賠償請求も追加されてございますので,そういった状況でコメントは控えさせていただきたいなというふうに思います。  ただ,今の入所時にそういった神戸市が行おうとしてます民間移管ということがありますよということについてのお知らせというものは,やはり説明をしておかなければいけないなというふうに思ってございます。ただ,字が小さいということであれば大きい方にやはり変えさせていただきながら,きちっと皆さん方にご理解をいただく。そういったことは,やはり今後,何も知らせなくていきなりということじゃなくて,そういうことを我々として行政の政策としてやっていますということは,あらかじめお知らせしていくというのは,私は逆に大事なことだなというふうに思ってございますので,今後ともできるだけ丁寧にそういったことも進めていきたいと思ってございます。  以上でございます。 206 ◯委員(山本じゅんじ) 私は,字が小さいことを問題にしているわけではないんです。それに,もちろん当然,今の状況ですと変わり得る事態があるわけですから,伝えるのは当然だと思うんですが。ただ,今の民営化をめぐる状況というのはかなり広く知られてきている,そういう中で,ここにこういう一文が書かれているということが,一体どれだけ保護者の方に不安を与えているかという,その影響をやっぱり考えていただきたいということを,私,そういう趣旨で申し上げているんです。民営化の件に関しては,決算議会のときにも1年後の検証報告ということも問題にしましたけれども,今後2年目の検証報告については,検討することがされるのかどうかお聞きします。 207 ◯小島保健福祉局参事 今,山本委員おっしゃられたのは,2年目以降の移管園についても検証するのかというご質問とお受けとめさせていただいてよろしゅうございますか。現在,この19年4月に移管いたしました園は2園ございますけれども,アンケートを同様に実施させていただいておりますし,移管を受けた法人の方にも,今後ヒアリングをするなりしまして,あと我々の保育士が巡回指導を通したものを,また一連のものとして同様にまとめさせていただいて検証するということについては,ほぼ同様のことをやってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 208 ◯委員(山本じゅんじ) その検証報告で,さきの決算議会で問題にしたというのが,保護者の意見の扱いについて,私たちはさんざん言わせていただいたんですが,次の2年目以降の検証の中でも,こういった一たん議会の中で問題になったことは,ぜひその検証報告の中に生かしていただきたいと思っておりますし,当然2年目以降の検証の中には,仮に2年目の検証報告をするとすれば,1年目のことも含めての検証としていただきたいと,私,思っております。特にこの間,いろんな状況が進んできて,ようやく出された検証報告ですが,ああいう形でまとめられてしまったという,本当に怒りを感じているところもありますし,やはり保護者の思いとしても,きちんと神戸市として受けとめられていないのではないかというふうな感じもしているんですね。だから,余計に2年目以降の検証についても,1年目の検証報告で問題になったことを,ぜひ反映をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。  それから,ごめんなさい,もう2点要望しておきたいんですが。子育て支援それから保育所の充実のための予算をふやすことという要求は当然だというふうに私も思いますし,それから民間給与改善費を大幅にふやすということも,これも本当に大事なことだと思うんです。特に何かこれまでの議論の中で,公立だったらフレキシブルに対応できないというような議論もありましたけれども,そんなら公立だとフレキシブルな対応ができないのかということも改めて疑問に感じるわけですし,民間ですと,結局給与改善費を出さないといけないということは,民間の給与水準が余りにも低いと。そういう状況の中で,民間の努力でいろんなサービスの提供がされているという,民間の努力というのは,本当に苦労があるんですよね。本当にそれが公立でできないのかと,改めて疑問に感じるんです。だから,やっぱりそういう意味では,公立と民間の給与水準といいますか,条件はきちんと合わせて,本当に同質の保育がきちんと受けられるように,条件として神戸市は整えてほしいということを改めて要望して,私は終わらせていただきます。 209 ◯委員(小林るみ子) 民間の保育士さんからたくさんはがきが来まして,やはりきちんとここでもう1度質問しとかなければいけないなと思いました。この間,民営化が進められておりまして,いわゆる民営化だけじゃなくて民間の保育士さんの置かれている状況というのは,非常に低い賃金でぎりぎりの人員配置でやっていると。これじゃ働き続けられないというのが随分書かれているわけなんですね。それが民間の保育所の状況です。今,神戸市の方は民間移管を進めているわけなんですけれども,私たち,この間,反対の立場で伝えてきたわけなんですが,きょうこの陳情者が書いております中身では,民間給与改善費,午前中の答弁の方にも努力をしたと,そういうふうにおっしゃったと思うんですけれども,この改善を大幅にふやして,公私間の格差を是正してしまえば,地域の中に官と民──公と民間の保育所が本当にそれぞれの特性を生かして共存ができる状態が生まれるわけなんですね。さらに,待機児童の子供たちを解消するためにも,保育所の新設や増設をしていけば,本当に一気に待機児童が解消するというふうになるわけなんですけれども,そうすれば民間移管をわざわざすることはないんではないかと。そういう内容だと思うんですけれども,その辺はどう思われますでしょうか。 210 ◯桜井保健福祉局長 民間社会福祉施設の皆さん方の職員の処遇を充実させるという意味で,職員の確保なり資質の向上ですね,それからそれがひいては入所者の方々の処遇の向上を図るということでやってございまして,公・民の格差是正という趣旨でこういったことをしているわけではございません。ちょっと私もなかなか理解がしにくいとこがあるんですけども,公務員の場合は人勧といいますのは,民間を基準にして人勧というのがされて改善されるんですね。もし民間の方が低ければ,当然,市の職員の給与を低くしていくというふうな話にもなりかねないというような感じがしますし,恐らくこれ違うのは年齢,勤務年限の差というような形での差があるんだろうと思います。それぞれ社会福祉施設を個々にやはり,その勤務の年数でありますとか,その能力でありますとか,さまざまな形で評価をした上で給与体系というのを決められていると思いますので,私どもとしては,公民格差ということではなくて,職員の処遇を充実させていくと。我々の方も職員の資質を上げるために,こういった改善の費用とあわせた形でさまざまな研修の機会をつくっていく,そういうようなことが求められているのではないかというふうに思ってございまして,今,大幅に改善をすればということでございますが,逆に余り言い過ぎますと,大幅に行政の方の給与を下げろと,こういう話になりかねないというような気もいたしますので,これ以上の改善費というのは困難であろうというふうに思ってございます。  以上でございます。 211 ◯委員(小林るみ子) 質問は,そういうことを是正していけば,新たに保育所をつくれば民間移管をする必要はないんではないかという問いだったんですけれど。その辺のお答えをいただきたいと思います。 212 ◯桜井保健福祉局長 先ほどの答弁でと思っておりますが,民間移管をする必要がない,公務員の給与を下げていけばということですか。ちょっと意味が……。すいません,申しわけないです。 213 ◯委員(小林るみ子) そうではなくて,地域の中に公の保育所と民間の保育所が本当に共存するというのを追求していかなくちゃいけないと思っているんです,それぞれにいい条件の中で。そのために保育所をつくるなり増設することも必要なんだけれども,公私の格差をなくしていく──給与面だけじゃないですね,いろんな面で格差をなくしていくということも必要なのではないか。それに努力していけば,最終的には民間移管をする必要はないんではないかと,そういう問いなんです。 214 ◯桜井保健福祉局長 今後とも公立の保育所が,より民間に近づいて柔軟な対応ができるように努力してまいりたいというふうに思います。 215 ◯委員(小林るみ子) そういうことじゃないんですけれども。基本的には民間移管をすることがいいのではないと。それよりももっと公立保育所の充実,民間の充実をしていく必要があるんではないかという思いですけれども。あくまでも待機児童解消には,やはり新設,増設しかないと思いますので,やはり公の責任としてやっていっていただきたいという思いだけ伝えておきます。 216 ◯委員長(松本しゅうじ) はい,要望ということで。  それでは,次に医療関連の陳情第100号より陳情第102号に至る3件について,一括して質疑を行います。これら3件について,ご質疑ございませんか。 217 ◯委員(段野太一) 医療関連,一まとめにということですが,お聞きしておきたいのは,1つは最近,奈良で妊婦さんがたらい回しになって,結局どこにも診てもらえなかったという事件が起こって,これ社会問題になっているわけですね。それで,神戸市の状況について,1つはどういう問題が起きているかと。かなり社会的な状況が変わってきてますし,神戸市の状況についても,少し具体的に問題点についてお聞きしておきたい。どんな事態が,とりわけ産科とか小児科を中心にして,ここ1~2年でかなり変化しているというふうな報道もされておりますから,まずそれをお聞きしたいというふうに思います。 218 ◯桜井保健福祉局長 神戸市の周産期の医療の体制,まさしく小児の問題も一方であるわけでございますけれども,よく委員ご存じのように,神戸市の救急体制というのは,一次,二次,三次というふうに分けてございます。そういった中で,特に小児につきましては,最近ドクターそのものが非常に少なくなってきておって,救急体制がとれなくなってきているという一方で状態があるわけでございますが,そういったことを解決するために,六甲アイランドの病院を毎日24時間というような形で対応させたりとかいうようなことをしてございますし,また産科につきましては,国の方で指針がございまして,周産期の医療体制というのがございます。中央市民病院がそういった地域の周産期の母子医療センターというふうに位置づけられてございます。県立こども病院がそれの核になっておるわけでございますけれども,そういった意味で,奈良のような事件というのは今現在のところ起こってはございません。周産期における救急搬送の現状というものを消防の方がまとめているわけでございますが,病院の交渉回数というのが,大体9割ぐらいが1回以下で病院交渉が終わって,そこへ搬送できているというような状況でございます。特に重篤,重症というような方については,交渉回数が1回で,例えば2回,3回というふうになっていった事例は今のところないというふうに消防の方のデータではなってございますので,今のところはまだ安心できるのかなと。ただ,今後,医療そのもののさまざまな変化によっては,救急医療体制そのものが危うくなってくる可能性がございますので,何とかそういったことのないように,私どもも救急医療に対する研究会というようなものをつくりまして,今議論をさせていただいている最中でございます。  以上でございます。 219 ◯委員(段野太一) 私なりにもいろいろと資料を見てきたんですが,この間に救急問題で言いますと,なかなか中央なり西なりで受け入れてもらえないと。そういう状態になると輪番制でいろいろと地域にということをお願いするわけですね。ところが,輪番制で加入していたところが離脱すると。この1年間で恐らく2つ,3つの病院が離脱したんではないかと思うんです。それは2つでも3つでも離脱するとなると,やっぱり影響は大きいですから,そこら辺の事実はどうなのかと。あるいは今おっしゃった産科──周産期問題ですね。産科でも,これ病院が3カ所,診療所が6カ所,9カ所がどうも廃止になったん違うかというふうに言われて──違うんやったら違うと言ってもらったらええんですが,なったん違うかというふうに思うんですが。そういう事実がまずあるかないか。あれば,これ当然公立病院にかかってくる負担というのは非常に重くなるわけですね。根本的な問題の解決というのはどうするんやということが問われてくるわけですから,ちょっとまず事実確認をしておきたいんです。 220 ◯委員長(松本しゅうじ) 簡明にお願いします。 221 ◯桜井保健福祉局長 いわゆる病院群輪番制でございますけれども,これについては平成13年度のときが62ございましたのが19年度では53に減ってございます。それから,産婦人科を扱っておられます病院ですが,これはちょっと15年のデータが21でございますが,19年では14というふうに減ってございます。  以上でございます。 222 ◯委員(段野太一) やっぱり奈良の話というのは身近な問題──事件は起こってませんけどね,身近に起こってくる問題というのはあるんですよ。ですから,いつでも──予備軍といいますか,そういう状態に神戸市段階でもなっていると。県レベルに広げますともっとひどい状態に多分なっていると思いますから。そういう,私ら医療崩壊やというふうに思っているんですけれども,これからどうするのか。特に国の方が去年でしたか診療報酬改定をやりましたね。マイナス3.16でしたか改定というか改悪というかをやったわけですね。その影響で,医療費全体が約1兆円ぐらい削られた。こうなりますと,特に民間の医療機関を中心にして,非常に大きな負担がかかってくる,影響が出てくる。そういう問題点があるんではないかと思うんです。ですから,国に対して,この医療費の枠の拡大というものを求めるというのは,今非常に大事な問題だと思っています。特に小児あるいはそういう産科を中心にして,あるいは整形なんかもそうなんですけれども,そこらあたりのドクターの確保をきちんとすると。内科も最近かなり深刻だと思いますけども,ドクターの確保をきちんとやる上で,国の方の医療費をどんどんどんどん診療報酬を改悪するなどして,どんどんどんどん縮小していくと。これが医療費が物すごい高うなったんや,膨れ上がっとんやということが盛んに宣伝されるんですが,さっき年金問題で国際的なことがすごい議論になりましたけれども。例えばGDPに占める割合にしても,恐らく先進国の中で最低ランクになっているんではないかと。一番びりか,びりから3番目ぐらいのところへ医療費総額はなっていると。その辺が今の医療の現状を非常に悪くしているというふうに思うんですが。だから,当然,医療費の総枠の拡大をしてほしいということを自治体として上げていく,そのことが自治体病院も守れますし,地域全体の医療の確保,医師の確保という点で非常に大事やと思います。その点で,少し突っ込んだコメントをいただきたいと思います。  もう1つは,もうついでに言うときます,歯科診療の関係なんですが,最近,歯医者さんの収入が極端に減ってきた。ワーキングプアという言葉が流行語になりましたけど,どうもデンティストプアが出てくるん違うかと。収入がだって300万ぐらいで歯科をやらないかんような事態が──収入がね,そんな事態が起こっていると,ちまたではそう言われているんですね。特にこの陳情の中でもありますように,本来は入れ歯とか,あるいはその他,本来は保険がききよったもんが,だんだん保険がきかなくなる。患者が減ってくるということになりまして,非常に悪循環になってくる。これも診療報酬改悪と同時にこういう問題が起こってくると。ですから,実態をきちんと,歯科診療の問題についても実態把握をきちっとやっていただきたいし,当然,そうした医師会,歯科医師会の方からも意見が出てきているんではないかなと思うんですけれども。そこらあたりコメントをいただきたいと思います。 223 ◯桜井保健福祉局長 現在,医療費の問題については,やはり国のさまざまな改革の中,まさしく持続していくための社会をどうつくっていくかという中で,当然32兆円が将来的には56兆円ぐらいになるのを48兆円に抑えようというような,そういったことの中から出てきている問題でございまして,個々に事象としてあらわれていることについては,我々も要望し,また国の方も対処していっているという状況にございます。ただ,全体として今後とも医療費をふやすということが是か非かというのは,私どもではなかなか判断しにくいところがございます。そういった意味で,国の方でさまざまな角度から議論が行われようとしてございますので,私たちといたしましては,国の審議を慎重に見守っていきたいなというふうに思ってございますし,また歯科の医療についても同様の考え方でございます。  以上です。 224 ◯委員(段野太一) もう終わりますが。国の状況を見守るという消極性でなくて,やっぱり医療の実態,これ大変な事態が起きる前に動くということが基本やと思いますので,ぜひ自治体として声を上げていただきたいということだけ申し上げておきます。  以上です。 225 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第103号について,ご質疑はございませんか。 226 ◯委員(小林るみ子) 3つほど質問させていただきます。1つはボランティアなどの運営で──6番ですね,地域で行っている給食会,配食サービスという,助成を復活させるようにという内容なんですけども。助成がなくなった時点で給食会,配食サービスが減ったという実績があるのか,実例があるのか。それと,今現在行っている給食会や配食サービスの資金ですね。何で賄われているのか,その点をお聞きしたいと思います。  それから2つ目は8番の児童館の学童保育事業の有料化なんですけれども,この有料化というのが挙げられているわけなんですけど,そこに子供たちを通わせている親のアンケートも含めた実態調査,そういうことはされているのかどうか。これを2つ目にお聞きしたいと思います。  最後3つ目なんですが,学童保育事業の指導員の勤務時間を4時間から5時間に戻すということは,今,恐らくそれは4時間じゃ仕事が終わらないということだと思うんですけども,その辺の実態調査もされているのかどうか。されておれば,その実態も聞かせていただきたいと思います。  以上,3点お願いいたします。 227 ◯委員長(松本しゅうじ) 3点。簡明にお答えお願いします。 228 ◯桜井保健福祉局長 6番のボランティアなどで運営している給食会,配食サービスに対する助成ということでございますが,これはふれあい給食の件だと思います。これは12年度の介護保険制度の開始と同時に在宅高齢者の自立生活を支援するという,あんしんすこやかプランに基づきまして,調理困難なひとり暮らしの高齢者などを対象にして昼食を自宅まで届けるサービスが始まったわけでございますが,現在そのグループにつきましては約257グループが助成を受けてございます。こういった制度につきましては見直しをさせていただきまして,高齢者の方々が地域の中に孤立せずに一緒にやっていくという形で,会食形式の方に移行をさせていただきました。そういった意味で,従来の配食という形でのは減ってございます。ただ,会食形式という形に移行いたしましたので,新たな制度としてそういう形が進んできておるということで,具体的に従来やっていた数が減っているのは事実でございますけれども,一方でそういう制度があるということでございます。  他は部長等からお答えさせていただきたいと思います。 229 ◯森田保健福祉局高齢福祉部長 一方,調理困難な方への個別にお昼ご飯を配るという配食サービスというのを実施してございますが,これにつきましては若干利用者につきまして減少傾向でございます。例えば,約3,000人近いご登録をいただいていたわけですが,現在では2,700人ということで,制度は少し所得によって自己負担をいただくというふうなこともございまして,現在では2,750人ぐらいの方に利用登録をいただいているという状況です。 230 ◯藤川保健福祉局子育て支援部長 学童保育の関係の利用実態調査ということでございますけども,大規模な調査といたしましては,16年3月に次世代育成支援──神戸っ子すこやかプランをつくる前提の資料にするということで,その当時の学童保育所の利用状況とか,あるいはどんな利用日数といったことにつきまして実態調査をいたしております。それに基づきまして神戸っ子すこやかプラン21を作成しまして事業を進めておるということです。それでまた神戸っ子すこやかプランにつきましては,毎年春に各種施策について利用者の方についての満足度調査等をやっておりまして,その検証を踏まえて22年度の目標達成に向けて事業を進めているということでございます。
     4時間と5時間の関係ですか。これにつきましては,実態的には冒頭に局長から説明がございましたように,週休2日の関係で見直したということでございますので,それに基づいて現場の方で時間をやりくりしていただきまして,実態面でスムーズにいくようにということでお願いしているという状況でございます。  以上でございます。 231 ◯委員(小林るみ子) ありがとうございます。児童館の学童保育事業の有料化の問題については,もういろんな形で保護者の皆さんには伝わりつつあると思うんですけれども。地域方式の学童保育と違いまして,児童館の場合は預けるお金が安くて助かると,それが非常にあると思うんですが,それが有料化──地域方式並みにとは言わないけれども,上がっていくことがもし考えられれば,多くの保護者は預けることをためらうというか,悩むと思うんですよね。そこのところが非常に難しいとこなんですけども。そういう意味では,保護者の皆さんの意見というのをきちんと聞く必要があると思うんですけども。先ほどのお話だと,利用状況のアンケートの調査のようなのはやっているというふうにお聞きしたんですけど,この有料化というのがちらちら出ている中で,その辺のとこの話は,そういう保護者の皆さんにはどの程度,どんな形で調査もあわせてされているのかどうか,その辺のところをもう1度お聞きしたいと思います。  それから4時間から5時間に戻すというのは,週休2日というのが理由で言っておられましたですけれども,やはり日々,学童保育所の様子を見てますと,やはり4時間では仕事が済まない,子供たちが帰った後もしなければいけないという実態が背景にあると思うんですね。そう考えると,恐らく今現在,サービス残業をやっているんではないかと,そういう気がするんですけど,その辺のところをもう1度お聞きしたいと思います。2点お願いします。 232 ◯桜井保健福祉局長 有料化の件でございますが,一応答申が出ましたので,有料化を前提にして保護者の方々にアンケートをさせていただきました。そして,その中でどういったところの改善が必要かというようなことを調査いたしまして,そのアンケートの結果をご返事をお返しをしているところでございます。そういった中では,いわゆる夏休みとか冬休みの始業時間ですか,それを早くしてほしい,そういったような要望が非常に高く出てきてございます。また,そういった中で保護者の方からも,学童保育料の有料化についてのご意見をいろいろいただいてます。そういったことについても,神戸市の考え方というものをアンケートの結果をご報告する中でお返しをさせていただいてございますので,またその結果について,皆さん方に資料提供等はさせていただきたいと思います。 233 ◯藤川保健福祉局子育て支援部長 4時間から5時間への復活──サービス残業をされているんではないかということでございます。実態まではちょっと私どももつかんでおりませんけれども,その中にはそういうことで,いろんな行事とかをやる中では,そういった実態もあろうかと思いますけれども,制度的なものの中で,こういう流れの中で制度として変えてきましたので,ご理解いただきたいなというふうに思っております。  以上でございます。 234 ◯委員(小林るみ子) どちらにしても学童保育所──児童館の学童保育所,地域方式の学童保育所,非常に需要が高まってますので,やはり働く人たちの働き続ける保障をするためにも充実させていただきたいというのがあるんですが,アンケートの結果をまたいただけることを聞きましたので,ぜひ親が安心して預ける体制をつくっていただくためにも,安易に有料化するのではなくて,そこのところを丁寧に話し合っていただきたい,説明もしていただきたいと思っています。  それと,学童保育所の指導員,きょういただいたお手紙の中にもあったんですけども,やはり安定して働き続けるような賃金をもらってない中で,それが結果としてまた利用者である保護者,子供たちにも返っていくという,そういう不安を抱いている指導員がたくさんいるんですけども,やはり指導員の方が本当に安心して働ける勤務条件,労働条件というのをつくっていただくためにも,この実態調査をぜひしていただきたいと思っています。それは要望とさせていただきます。  以上です。 235 ◯委員(山本じゅんじ) 介護保険について1点,それから障害者福祉の件でご質問いたします。介護保険の件ですけど,先ほどご答弁の中で経過措置ですね,2年限りの経過措置について,延長については検討するということをおっしゃっていたと思うんですが,具体的にこれは検討が進んでいるのかどうかということをお答えください。  それから,障害者福祉の件なんですけど,応益負担の問題については,実態調査ということを決算のときに私は求めたと思うんですけれど。そのときに,国も調査をやってて,同じような調査はやらへんというような答弁やったような気がするんですね。それで,ただ事業所の聞き取りということになってたので,具体的に個々人についてどう自立支援法の導入によって変化があったのかということをつかんでほしいということを要望したと思うんですが,その後,国の調査についてどういう結果になっているのか,それからまたそれと個々人の自立支援法の導入によっての変化ですね,それについてどんな変化が起こっているのか,実態としてつかんでいるのか教えてください。 236 ◯桜井保健福祉局長 国の方が,一部そういった経過措置をやってもいいよという通知が参りました。そういったようなことで,今現在,具体的にどういった内容にするかということは検討中でございまして,これが案ができましたら,条例の方を少しさわらなければいけませんので,そういった意味で議会にまたお諮りするということになろうかと思います。  私からは以上です。 237 ◯中西保健福祉局障害福祉部長 自立支援法の利用の実態でございますが,国の方でも調査がことし行われておりまして,同様の調査を神戸市としても行っております。まず,利用の状況でございますが,ことしの6月現在でございますが,昨年の11月からことしの6月現在の状況でございまして,入所施設の利用をやめた人が2人ということで0.2%,母数が1,227人でございますので,これほぼ国と同様の数字が出ております。通所施設でございますが,3人ということで,これが1,131人中3人でございますから,0.03という数字になっております。入所・通所の利用サービスの利用中止ということでは,合わせて5人ということで,これもほぼ国と同じパーセンテージが,0.26ということでパーセンテージが出ております。利用を少し抑制したということでは,神戸市の場合11人ということで,これが0.12と。全国調査が国の方が0.13ということで,ほぼ同様の状況でございます。利用者負担以外の理由で利用を中止されたり抑制されたりということ──施設内のトラブルであるとか,あるいは人間関係であるとか,ほかのところに変わられたとか,そういった数字も入所で1.1,通所で0.57というような状況でございます。国の方は,以前に比べると,この4月で特別措置が施されましたので,その利用抑制についてはかなり緩和の数字が出てきているということでございます。 238 ◯委員(山本じゅんじ) 今お答えいただいたんですけど,結局は通所にしても利用をやめた方がいると。入所にしても退所された方がいるということで,少なからずいらっしゃるわけなんですが,こういう方に本当に,本来なら提供されていたサービスが受けられなくなったという意味では,こういう方にも今後の何らかの支援は必要だと思うんですが,それは具体的に検討されているんでしょうか。 239 ◯中西保健福祉局障害福祉部長 サービスをやめられた方の場合,それぞれ区役所,あるいは地域生活支援センター等で,その後の利用をどうするかといったことをそれぞれ相談に応じております。 240 ◯委員(山下昌毅) 児童館の学童保育事業の有料化に関連して質問をしたいと思います。この問題で当局としてアンケートをとられて,それなりに回答していただいておることについては評価をしたいと思います。ただ,今まで無料に近い形で子供たちの放課後の安全・安心のために学童保育をやってこられた。これについては非常に厳しい財政状況の中で頑張ってこられたと思うんですけれども,今回,有料化ということについては,もうこれは今日的な状況の中で仕方がないというふうな考え方を持っておりますけれども,ただ1点,お金を取るからには,今,通っている方々,児童の方々のよりよい状況と,それから勤務をしておられる方──先ほども出ておりましたけれども,児童館の指導者の勤務時間を4時間から5時間に戻してほしいというのは,これ大きなやっぱりサービス残業的なことが行わざるを得ない時間帯ということになっておりますんで,5時間にすることが難しいんであれば,4時間半というぐらいの幅を持って,少しでも子供たちのための準備等々ができるような,そういうふうな体制も考えていただきたいなというふうに思っております。  それから,設備等々──今現在指定管理ということで民間に委託をしとるんですけど,非常に厳しい状況が続いております。そういった中で,例えば子供たちに関することでは,空調を入れてほしいということで非常にどこの児童館についても,夏場の夏休み中の炎天下のところで冷房がきいてないということで,非常に苦慮されております。扇風機やとか窓をあけてということをやっておりますけれども,こういったことについても配慮をお願いしたい。また,厚生労働省の方では,3年生までの限界から4年生を助成金の対象にするという問題がありますけれども,これは慎重に検討ということですけれども,できれば3年生と4年生がどこが違うんやというふうな線引きは非常に難しい面がございますので,この点については助成が全額できなくても,指導者に対する謝金が出るような程度のやっぱり助成はしていくべきだというふうに思いますけれども,この点について。設備の面,それから待遇の面,それから4年生の面についてどのようにお考えなのか,お聞かせを願いたい。これについては有料化に合わせての要望という形で,ちょっと回答をお願いしたいと思います。 241 ◯桜井保健福祉局長 私どもはこのたび,まだ具体的に有料化の金額そのものをまだ具体的にまた,当然次の予算等のときにご審議をいただくということになろうかと思いますが,それにあわせて私どもが子供たちの処遇の改善でありますとか,それから勤務されている方々の改善,また設備の改善,そういったことがどういった形で実現可能なのかどうか。そういったものをどういうふうに予算に盛り込んでいくかといったことにつきましては,今後,財政当局ともよく話をしながら詰めていきたいなというふうに思ってございます。ただ,4年生について,今の現状では過密状態の中で,なかなか4年生を児童館の中で受け入れるというのは難しいかなというふうには思ってございます。それもそれぞれの館の状況を見ながら,よくご相談をさせていただきたいなというふうに思ってございますので,私どもとしては,有料化をさせていただく以上は皆さん方の利便性の向上と同時に,設備整備,そして待遇改善という形での予算について,財政当局の方にもお願いをしてまいりたいというふうに思ってございます。  以上でございます。 242 ◯委員(段野太一) この福祉予算の大幅増額を求める陳情,これは1から10まであって,局長かなり丁寧に答弁されたんですが,1つ1つは申し上げませんが,その中で,1つは今,議論になっております学童保育ですね。この有料化問題については,これは十分に審議を尽くし,拙速な導入を避けてほしいという要望になっています。それで,この問題について,この陳情の意図するところを十分酌み取って,やっぱり議論を尽くしてもらいたいと思うんです。それで,さっきから学童保育の実態についていろいろ議論がありましたけれども,私の手元にある資料によりますと,全国的な状況を調査をされた数字ですが,入所児童数が74万人になっていると。昨年に比べて6万人増,4年前に比べて21万人増というのが実態のようなんですよ。非常に急激に学童保育の入所児童がふえてきているという実態があります。これは,子供がそういうこと,ふえているというよりも,地域それぞれで必要に駆られてそういう事態になっているというふうに思います。ですから,その実態に見合った対策というものは,当該の関係者との間で十分話を煮詰めていただきたい。その上で具体的な要望,要求について聞いていただきたいというふうに思っているんです。同時に,福祉予算全体が,特に非常に脆弱な体系に今なっています。これは社会福祉施設全体がやっぱりそうなんですけれども,障害児福祉の問題にしても,あるいはその他の施設にしても非常に低い。職員の賃金水準,あるいは勤務条件,労働条件というのは非常にやっぱり劣悪なところもたくさん残っていますから,そうしたものに対して積極的にこたえていくという姿勢を──当然,財政的な支援というのは,それは一定の幅,限度はあると思います。ただ,でき得る限り十分話し合いはしていただいて,目いっぱいやっていただきたいというふうに思っています。それを1つ,これはもう要望にしておきますが,とりわけ有料化問題については,私たちはそのまま,そうですかと言うことはできませんので,これについては当該のところと話をよくしていただきたいというふうにお願いしておきます。  それから,委員長,これ申しわけないですが,医療問題で1つだけ抜けてましたんで,ちょっと発言を許していただきたいんですが。すぐ終わります。 243 ◯委員長(松本しゅうじ) はい。 244 ◯委員(段野太一) 医療問題で後期高齢者の陳情,これは101号に関連をするんですけれども,この問題で,最近広域連合の方から条例といいますか,保険料率なんかが決められて,条例が出されてきました。これはやっぱり全国的に非常に大きな不安のもとになっているんですね。高齢者問題,後期高齢者の医療問題というのはね。ですから,本人も不安だし,家族も非常に不安です。もう既に議会としては,前回の議会で全会一致で意見書というのは上げてますが,同時にここで出されているように,国だけでなしに,広域連合に対しても何らかの形で意見を出さなあかんのと違うかと思うんです。といいますのは,これは県議会にしろ市議会にしろ,これ請願・陳情という形で出せるんですが,特に請願に関しては,これは紹介議員が要るんですよ,紹介する会派が要るんですね。ところが広域連合の場合は対応できないんです。梶本副市長が神戸市の窓口みたいになっているわけですけれども,これは議会の総意あるいは何らかの形で全体の総意みたいな形で持っていかないとなかなか受けてもらえない。それぞれの党の思いとか,あるいは団体の思いとかというものを,ストレートに受けてくれる受け皿が全然ないというのが非常に大きな問題があるんですよ,広域連合の場合。ですから,この点は,広域連合で意見が十分対応できるような仕組みを考えないと,市民の意見が全く反映されない。中二階で事が全部決まってしまう。しかも決まったことはそれに縛られますから。保険料は決まるけれども,医療の中身,給付の中身というのは全然わからない。非常に不安ですよ。ですから,そこらあたりの広域連合も含めて陳情を出していくと,それについてぜひ前向きに対応していただきたいんですが,この点に関して少し見解を聞いておきたいと思います。 245 ◯委員長(松本しゅうじ) 前向きのという意味がようわからへんのですが。当局に陳情を出せという意味ですか。ここの陳情者の中身でいきますと,意見書提出という部分で終えてますが。 246 ◯委員(段野太一) いや,この陳情のとおりです。意見書提出をやってほしいということなんですが,それについて神戸市の方もバックアップしますよという姿勢をぜひとっていただきたいんです。 247 ◯委員長(松本しゅうじ) 要望にしておいてもらわないとね。バックアップしますよとは言えませんよ。国でやっていることですから。 248 ◯委員(段野太一) コメントがあったら。 249 ◯委員長(松本しゅうじ) コメントがあったらはないよね。コメントありますか。 250 ◯桜井保健福祉局長 10月26日に神戸市会から国あての意見書も出していただいてございますし,広域連合の方も国なり県あてにも要望書を出していただいた経緯というのもございます。そういった意味で,それぞれに対応していっているのではないかなというふうに思ってございます。  以上でございます。 251 ◯委員長(松本しゅうじ) 次いかせてもらいます。  では,この際,保健福祉局の所管事項について,ご質疑はございませんか。  (なし) 252 ◯委員長(松本しゅうじ) 他に発言がなければ,保健福祉局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでした。  なお,次に環境局が入室するまで,しばらく自席にてお待ち願います。 (環境局) 253 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,これより環境局関係の審査を行います。  環境局の所管事項について,ご質疑のある方はどうぞ。 254 ◯委員(段野太一) 遅くまで待機していただいて申しわけありません。そんなに延々とやるつもりはありませんが,ただ大事なことなんで,どうしても委員会の中でお聞きしておきたいことがありましたので,質疑をさせていただきたいと思っています。  この間,環境局に対して,例のテルペン跡地問題についていろいろと質疑をしてまいりました。結論から言いまして,この問題は解決はまだしておりません。というか,事業者の方が全く誠意を持って対応していないというのが現状でありまして,せんだってお聞きしますと,環境局から,要するに指導したのが39回とお聞きしました。イエローカードを39回出しても対応しないというのは,非常に珍しいケースなんですが,そういう問題がまだどうも年を越しそうなんですね。2年越しであると。きょう,その問題を直接お聞きするんじゃなくて,実はこの筒井住宅を隔てて西側ですね,テルペン跡地というのは東側やったんですが,道路1つ隔てた今度西側に,住友ゴム工業の工場があります。ビルも建っているわけですが,そこで今工事がされている。せんだって新聞でも報道されたんですが,そこからまた有害物質が発見されたと。しかもこれ基準値をはるかに超える有害物質が発見されたということなんですね。今,土壌汚染防止法の関係だけでなかなか交渉しづらいといいますか,地域との間で話しにくいんですが,どんどんどんどんそのまま工事をされてしまうということになりますと,テルペンをもう1回繰り返すことになるわけです。  思い返していただきたいんですが,テルペン問題で何が起こったかと言うたら,すさまじい悪臭と粉じん被害です。そのことによって大勢の人が被害を受けたんです。その被害補償をめぐって,今もめにもめているんですが,今度西側でそういう事態になりますと,これ大変なことになると。新聞報道しかされておりませんから,こうした公的な場で改めてどんな有害物質が発見されたのか,それでどう対応しようとされているのかということについて,このまま年を越してしまうわけにいきませんので,この機会にお聞きしておきたいというふうに思っておりますので,よろしくお願いします。 255 ◯熊取谷環境局長 まず,テルペンの問題でありますけれども,段野委員もご存じのように,先月20日過ぎに事業者の方から地元の自治会,あるいは被害者の会の方へそれぞれ接触をされまして,具体的な話に向けて今お話がされておるというふうに聞いております。  それから,もう1つのダンロップ──住友ゴムの件でございますが,先般,新聞報道でカドミウムが相当出たということが報道されております。少し経過も含めてご説明申し上げたいと思いますが,まずことしの4月25日に事業者さん,これは住友ゴムさんと,それから工事に当たります鹿島建設の方から我々の方へまず相談がございました。今,委員ご指摘のように,住友ゴムさんの技術研究センターの敷地の中に,これは全部じゃなくて一部でございますが,現在ある建物を壊して新しく建物をつくりたいというご相談がございまして,私どもの方としては,まずは解体に伴いますアスベストの問題,それからもう1点は土壌汚染の問題について十分に調査をしてほしいということを,まず申し上げたわけであります。この工事は全体が4期に分かれておりまして,まず第1期工事としては敷地の──ちょっと地図がありませんのでおわかりにくいかというふうに思いますが,敷地の北の東の角の近くになりますが,現在の資材棟が建っておるところをまず最初に解体をして,そこに新たに資材棟をつくるというものがまず第1期工事としてございます。そして第2期工事としまして,今度敷地の南側の東半分になりますけれども,ここの現在保全棟とかあるいはタイヤ置き場,それから変電設備のあります区画,そこを解体をして建物を建てていこうと,そういうふうな計画でありました。アスベストについては,非飛散性のアスベストの部分,それから飛散性がごく一部でありますけれども,保温材の中に一部アスベストが含まれているという問題がございまして,これらについてはそれぞれ大気汚染防止法等,あるいはアスベストの処理につきまして適正な処理を既に終わってございます。第1期工事の方で,土壌汚染の調査もやったんですが,そちらの方では汚染物質は出ておりません。先般,新聞報道されましたのは第2期工事の敷地の南東側の,先ほど申し上げました保全棟,それからタイヤ置き場,それから変電設備,これがある部分について土壌汚染対策法に準じた形で土壌調査を行ったわけであります。ここから,ちょっと細かい数字は省かせていただきますが,7つの有害物質について基準値を超えたものが出たということであります。1つは鉛,それから砒素,弗素,硼素,カドミウム,それからPCB,水銀。この中で,先ほどありましたようにカドミウムが基準値の62倍という大変濃度の濃い状況で出ております。ただ,ここはいろいろお聞きしますと,過去にそういうふうな物質を使われた形跡が実はございませんで,その汚染物質がどこからどういう形で来たのかというのは,残念ながら今のところその原因がつかめておりません。そういうふうな,ここでは使っていなかったというふうなことで,土壌汚染対策法の対象にはならないわけですけれども,我々としては従来から行っておりますように,そういった場合でも土壌汚染対策法に準じた形で──準じたというか内容的には同じ内容で対応をしてもらいたいということを業者さんに指導してきておりますし,今回の場合もそういった指導を行っております。  これについては,最終的に11月の初めに周辺の住民の方々にその状況を事業者の方からお知らせをしまして,これからこういうふうな形で対策を立てていきますということもあわせてビラでお配りをしておりますが,いずれにしてもこの汚染された物質については,現地から除去をした後に建物の建築工事に入っていくというふうなことで,現在は上物の撤去にかかっております。今月の終わり近く──中ごろから終わり近くになると思いますが,建物の上物の撤去が終わって,地下の構造物を一たん取り除いた後に,汚染物質の除去の工事に入っていくと,そういう段取りで今,進めておるところであります。  以上です。 256 ◯委員(段野太一) 今説明をいただいたとおりなんですが,当初,一番心配してたんはアスベストだったんですよ。アスベスト問題で地元の人たちからいろいろ相談もありまして,当事者といいますか隣接するところから話を──直接話し合いをして,環境局の方も努力していただいた。この問題は確かにそれなりにスムーズに撤去という結果になっていると思います,クレームはついていませんから。ただ,今言われたように南側の,いわゆる新技研棟の新築工事,それに伴う土壌対策ですね。さっき言いましたように,テルペンの跡地問題で一番深刻やったんは,そこを露天掘りしたことなんですよ。露天掘りをされたことによって,そこに入っていた1・2ジクロロエタンとかベンゼンとかという,いわゆる大気に溶け込むようなガスが噴き出してきたということもあります。それから,いわゆるしょうのうのにおいやとか──いろいろそこはもめましたけども,そういうのが出てまいりまして,消臭剤をかけて水をまいて抑えたといういきさつがありましたね。  一番心配しているのは業者なんですよ。全く同じ業者が──ただオーナーが違います。これ丸紅と住友が変わったわけですが,鹿島建設が受けております。下請も一緒ですよ,多分ね。そうなりますと,同じ工事を多分すると。それで,テルペンの跡地問題はしょうのうやから掘り返してどこが悪いんやと,いいにおいやないかというて開き直ってやったことが住民ともめた発端やったんですよ。そうなると,これから12月の中下旬にかけて工事をすると,除去工事をする場合に,かなり乱暴に──そのことは何の反省もしてませんから,テルペンの跡地問題の処理の仕方でね。それやったら同じ対応を多分すると思うんです。どこが悪いねんと,しょうのうのにおいも何もないやないかという形でやりますと,これまた地元と物すごくトラブるのはわかり切ってますよ,これは。ですから,これどういうふうな指導をするのか。あるいは住民との間でどこまで納得できる話し合いができるんかどうか。万一の場合どう補償するのか。これは土壌改良とか建物建設をしたりするときに,地域と話し合って万一のときはこうしますよというような取り決めはどんな工事でもやりますが,その工事は事前に一切やってないですよ,テルペン跡地問題ではね。今,マンションがもう建ってます。何ひとつ対応していない。話し合いするすると言うてますが,同じ業者がここをやりよんです。  そんなら,そうならんようにするためにどう指導するかということです。土壌汚染防止法では法に触れないから,思いどおりやらせてもらいまっさと言うた瞬間から守らんの決まってますよ。これ,どないするんかということは非常に重大な問題なので,そのまま業者の思いどおりにやってええのかというふうに言われてますから,これどう指導するかということについてお聞きしたいと思います。 257 ◯熊取谷環境局長 一般的な建築の場合の地元との関係というのは,ちょっと私どもの所管外になりますのでさておきまして。こういった汚染土壌が工事によって飛散をして,周辺の住民の方々に影響を与えるということ,これはやっぱり一番防止をしていかなければいけないということでございます。そういう意味で,さきに行ったテルペンの場合は乱暴な工事だというふうにおっしゃるわけですが,乱暴かどうかというのはちょっと別としまして,私どもとしましては,この住友さん,当初からアスベストの問題も,今回のこの土壌汚染の問題についても,周辺住民の方々に十分な説明をしてもらいたいと。説明が十分済むまでは工事にかからないようにということで,再三にわたって指導してきてございます。そういった中で,現在これから上物の工事に入っていこうということですが,まずは粉じんの問題が一番懸念をされますので,この対策についても十分とるようにというふうなことと,恐らく半ばぐらいからスタートするのではないかというふうに思いますが,その際,まずスタート前の大気の状況,これは事業者にも測定をさせますし,我々の方も行政として大気の調査を行っていきたいというふうに思っております。工事が実際に始まりまして,特に土壌の掘削の工事が始まった時点では,もう1度我々の方としては大気の調査をしていきたいというふうに思いますし,最終的には工事が完了した段階で,そういった調査もやりながら,その間の経過も十分見ながら,途中でもし変化があれば即時対応をしていきたいと,このように思っております。  それからちょっと先ほど答弁しました中で,地域の方々への周知のビラの件でございますが,11月の初めごろというふうに申し上げました。この時点でも1回やっておるんですが,最終的には11月20日過ぎに,現在の,先ほどちょっと申し上げましたようなデータの報告を地域住民の方々にさせていただいております。  以上です。 258 ◯委員(段野太一) もう終わりますけど,さっきカドミウムが62倍というふうにおっしゃったんですが,PCBなんていうのは本来あってはならん,出てはいかん問題ですよね。それから,砒素というのは,水の中に地下水に含まれているかどうか多分検査されるんだろうと思いますが,これ一般の大気の中にも若干あるそうですけど,これもただ基準を超えるということになりますと重大な問題になってきます。ですから,カドミウムなんかどっから来たんやわからへんということ自体が不安なんですよ,本当はね。どっから来たかわからへんということと,取り除いたらまた来るん違うかというふうなこともありますから,これ原因究明は究明できっちりやっていただきたい。なぜそうなったのか。これは普通に大気の中にあるとか,土の中にあるというもんでは多分ないと思うんです。なぜそうなったのかということについて,わからんまま中途半端で終わってほしくないと思います。だから,地元に不安のないようにきちんとやっていただきたいと思いますので,ぜひ,これはもめんようにだけきちんとやってください。要望しておきます。  以上で終わります。 259 ◯委員長(松本しゅうじ) 他に発言がなければ,環境局関係の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでした。  なお,委員の皆様におかれましては,環境局が退室するまでしばらくご自席にてお待ち願います。 260 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,これより意見決定を行います。 261 ◯委員(小林るみ子) その前に訂正があるんです。  敬老パスの質問のときに,私69歳未満と言ったんですけど,69歳以下です。すいません,訂正しておきます。 262 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,これより意見決定を行います。  まず,第74号議案指定管理者の指定の件(神戸市立渦森台児童館ほか)については,いかがいたしましょうか。  (「異議なし」「異議あり」の声あり) 263 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,承認するという意見と反対という意味で承認しないという意見がありますので,これよりお諮りいたします。  承認することに賛成の方の挙手を求めます。  (賛成者挙手) 264 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手多数でありますので,本件は原案のとおり承認されました。 265 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,第75号議案指定管理者の指定の件(神戸市立ケアハウス松寿園)については,いかがいたしましょうか。  (「異議なし」「異議あり」の声あり) 266 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,承認するという意見と承認しないという意見がありますので,これよりお諮りいたします。  承認することに賛成の方の挙手を求めます。  (賛成者挙手) 267 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手多数でありますので,本件は原案のとおり承認されました。 268 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,敬老優待乗車制度に関連いたします請願第21号より請願第23号に至る3件の請願について,一括して各会派のご意見をお聞かせ願います。  それでは,まず自由民主党さんから。 269 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。本来でしたら言いたいんですけれども,まだ議案にも上がってきてない。今現在,先ほど来,延々と説明されておりました懇話会の答申が出たとこで,今後どうなるか今から検討されていくということで,審議未了にしたいと思っております。  以上です。 270 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 271 ◯委員(藤原武光) 請願第21号及び22号,23号については,敬老優待乗車制度にかかわる維持とか有料化の議案提案しない,利用実態等を調査する等々だと思います。基本的には現行維持をということだと思います。いろいろ議論がされまして,この敬老パスは多くの皆さん方から喜ばれているのは,もうそのとおりだと思います。10月18日だったと思いますが,検討会の懇話会が答申を出され,現在は市長サイド,あるいは事務局サイドでさまざまな答申に基づく見直しということになろうかと思いますが,検討されておるという答弁もございました。また,この間,市長からは前の定例会の本会議でも明らかになりましたように,市民の意見や出前トークや,あるいは各種団体等々の皆様方への説明やら意見聴取,そして懇話会の答申を含めて各種取り組みを行った後に,さまざまな見直し案を提案したいという方向性について答弁がございました。そういう意味では現時点で現行の維持を決めるとか,あるいは議案を提案しないというようなこと等々について,現時点で決めるということ自身が大変難しい時期でもございますし,また,当局サイドからは具体的な見直し案はまだ提案されておりません。トータル含めまして,この請願については私どもは結論が出せないということになります。 272 ◯委員長(松本しゅうじ) 本日,結論を出さないということですね。  続いて公明党さん。 273 ◯委員(菅野吉記) 公明党として一貫して敬老優待乗車制度の維持・存続を強く主張してまいりました。請願文書に神戸空港などむだ遣いとありますが,これを一律にむだ遣いと断定し,これをやめて敬老パスの財源にせよとの主張は,単純に肯定できるものではありません。敬老パスはもとより,少子・高齢化の中で福祉や医療のレベルを維持していこうとすれば,その財源を涵養するため,本市経済の活性化,市民所得の増大を図ることが至上命題であります。その意味で,これらの施策をとめることは得策ではないと考えております。また,神戸市に一部負担,有料化を提案しないよう意見を述べるとありますが,市長も選挙で市民から選ばれた市民の代表であります。その責務として議案を提出するのであり,議会としてそれをさせないことは議会制民主主義に反する。当然市長には一市民として,一議員として意見は我々としても述べていきたいと思います。そしてまた交通事業者に関しては,1年間の特定の日に独自の交通利用者調査をしており,各事業者の経営のためにも必要な調査であります。年間の正確な乗降客数を把握することは困難であると思います。これは民間バスだけのことではなく,神戸市バスについても同じことであります。同じような調査で報告された乗客数に対して,神戸市バスだけが突出した金額が出されていること自体が問題であります。市バスの職員の給与は,先ほども松本委員から指摘がありましたように全国一と言われております。市バスの内部経営努力をまずすべき問題であると考え,以上のような状況により,請願第21号から22号,23号につきましては採択,不採択の結論を出すことはできないと考えます。 274 ◯委員長(松本しゅうじ) 本日,結論を出さないということですね。自民党さんもそうですね。  引き続いて日本共産党さん。 275 ◯委員(段野太一) 請願第21号,22号及び23号については,いずれも採択を主張します。  それで21号については,現行制度のまま存続を求めると。これは私たち日本共産党として独自にアンケート調査をやりました。神戸市のアンケートと若干違う点は,当該者70歳以上で実際に敬老パスを利用している方々の意見が非常に豊富に寄せられました。その中でも現行のまま存続してほしいという声が圧倒的な意見です。この存続をすることを求めるのは当然,市民として当たり前だと思いますし,それぐらいのことは神戸市として保障すべきだと思いますので,採択をしていただきたい。それから空港などむだ遣いが云々とありますが,むだ遣いの問題を見直すということは,これはどんな時代でも,どんな行政でも当たり前です。ですから,むだの見直しをしないで市民に負担をかけるということはもってのほかですから,採択を求めます。  それから22号なんですが,これも全面有料化を議案として提案しないということをお願いしているわけですから,これも同じ趣旨で採択を求めます。  それから23号ですが,議論の中でも言いましたが,優待乗車制度利用実態数を調査するというのは,事の議論,どんな問題でも議論する場合の前提条件です。懇話会でこうした実態が十分把握されてない。民間業者も撤退するぞと言いながら,自分たちも以前どの段階で調査したのがどうだと,あるいは毎年毎年調査してこうなってるという実態を全く議論していない。協議ができるにもかかわらず,協定でできるとなっているのに,そういうこともしていない。実態調査をするというのは当然の前提条件ですから,この請願は当然採択をすべきです。  それからあと,結論を出さない,審議未了というのは,意見だけ言うときますが,結局,請願がどっかへ消えてしまう,雲散霧消するということになりますので──実際には本会議で提案されるときだけかかるけれども,結論が出ないというのは,いかにもこういう制度としていかがなものかと思いますから,ぜひきちんとした結論は出していただきたいと思います。 276 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて新政会さん。 277 ◯委員(山下昌毅) 新政会としては,結論を出さないという方向で進めたいと思います。  特にこの高齢者の社会参加に意義のある制度は維持するということについては,私たちの会派として公約であります。ただ現時点において10月18日に懇話会から出された答申を,今現時点において保健福祉局が提案すべき議案として,市長とともに今現在進めている中でございます。そういった中で,今議論することはまだ早いんじゃないかなというふうに思いますし,この6日,7日の本会議,議案外の質問において,各会派の考え方も出てくるだろうというふうに思っております。したがいまして,現時点では結論を出さないという決定にしたいと思います。 278 ◯委員長(松本しゅうじ) 最後に新社会党さん。 279 ◯委員(小林るみ子) 請願第21号,22号,23号,採択です。  その理由は,第23号の中に実態数を調査して云々とありますが,そういう実態数の調査もなしに懇話会が持たれてきたと。そういう中で初めに有料化ありきという,そういう状況の中で進められた懇話会に対しての疑問も感じています。懇話会の出した結論に対しては反対の立場で,現行制度のまま存続することを求めたいと思います。介護予防や経済波及効果を残すべきだと思いますし,むだ遣いに比べれば本当にわずかな金額だと思いますので,きょうは多くの請願・陳情がありましたが,その請願者,陳情者の気持ちも酌み,採択したいと思います。 280 ◯委員長(松本しゅうじ) 以上のように各会派の意見は,本日は結論を出さない,また採択の2つに分かれておりますので,これよりお諮りいたします。  それでは,まず請願第21号より請願第23号に至る3件の請願について,本日の委員会で結論を出すことに賛成の方,念のために申し上げますと採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手)
    281 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は本日は結論を出さないことに決定いたしました。  次に,今後本委員会で本件をさらに引き続き審査するには,閉会中の継続審査を委員会として申し出る必要がございます。  それでは,この際お諮りいたします。  本件の継続審査を申し出ることに賛成の方の挙手を求めます。  (賛成者挙手) 282 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件については閉会中の継続審査を申し出ないことに決定いたしました。これにより本件は審議未了となりますので,お含みおき願います。 283 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第32号最低保障年金制度の実現を要請する意見書提出を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  自由民主党さんからお願いします。 284 ◯委員(梅田幸広) 32号につきましては,一部にはなるほどなと思うところもありますけど,全体の流れの中で打ち切りにしたいと思っております。  以上です。 285 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 286 ◯委員(藤原武光) 年金問題です。税方式,保険方式,また2009年度でしたか,2分の1の税投入。そういう意味では,年金抜本改革というのが私どもの党の考え方でもございまして,ここに書いてあるいろんなこともありますけれども,年金問題については審査打切にしたいと思います。 287 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて公明党さん。 288 ◯委員(菅野吉記) 公明党としまして,今後社会保険制度のあり方についてさまざまに検討されることをかんがみ,国の動向を見きわめていきたいと思い,よって陳情第32号は打ち切りとしたいと思います。 289 ◯委員長(松本しゅうじ) 日本共産党さん。 290 ◯委員(段野太一) 採択を求めます。  質疑の中でもいろいろ意見を言いましたけれども,これ最低保障年金を実現するというのは,今の状況の中で私は緊急の課題やというふうに思っています。同時に,いろいろと今の国が対応をおくらせているということ,国連の求めにも応じていないという実態,こういうことを考えますと,直ちに意見書を出して,この最低保障年金というものを実現して,年金制度がしっかりと定着していくということを実現していくというのは当然の要求ですから,採択をしていただきたいと思います。 291 ◯委員長(松本しゅうじ) 新政会さん。 292 ◯委員(山下昌毅) 公明党さんが言われたように,国の動向の推移を見守るという立場に立って,打ち切りとさせていただきたいと思います。 293 ◯委員長(松本しゅうじ) 最後に新社会党さん。 294 ◯委員(小林るみ子) 陳情第32号,採択です。  高齢者が無年金,低年金の方が多いのに加え,若い人にとっても,この間,不安定雇用者がふえてますので,同じような課題を抱えています。全国市長会も要望書を国に出している以上,やっぱり国際的な対応ということで意見書は提出するべきだと思いますので採択です。 295 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,まず陳情第32号について,採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと,採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手) 296 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となります。 297 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,敬老優待乗車制度に関連いたします陳情第33号,陳情第38号より陳情第40号に至る3件,陳情第42号より陳情第53号に至る12件,陳情第55号より陳情第99号に至る45件及び陳情第106号,以上合計62件について一括して各会派のご意見をお聞かせ願います。  自由民主党さん,お願いします。 298 ◯委員(梅田幸広) 自由民主党です。結論から言いますと打ち切り。  理由は,先ほど来言うてますように,検討されている最中でございますので。  以上です。 299 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 300 ◯委員(藤原武光) 敬老優待乗車制度にかかわる陳情62件。現行維持,それ以外でいろんなことが書かれておりますが,請願の21,22,23で申し上げましたような状況でございまして,今日現時点で何らかの方向性を決めるということは大変難しいということですので,審査打切にしたいと思います。 301 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて公明党さん。 302 ◯委員(菅野吉記) 公明党としましては,何回も言っておりますけど,民間バス事業者の協力なしで本市のバス路線を安定維持することは無理があり,今大事なことは,神戸市バスと民間バス事業者との助成金の極端なアンバランスを是正することであり,もっと本市交通局の内部経営努力が必要ではないかと考えます。そして,まだまだ正確かつ詳細な情報提供が市民の皆様に行き届いていないことが実情であり,今後とも当局に対しては,この制度の正確な実態を広報するようお願いしたいと思います。よって,以上の理由から陳情33,38号から40号,42号から53号,55号から99号,そして106号については打ち切りにしたいと思います。 303 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて日本共産党さん。 304 ◯委員(段野太一) 結論は採択です。  かなり時間をかけて議論しましたけれども,議論すればするほど問題点がたくさん出てきています。それで,これ問題を提起された懇話会の議論そのものが十分な資料とか,あるいは客観的な材料を提供されているわけではありません。しかも最終的には事務局の意見がかなり恣意的に取り入れられたものが懇話会意見にされていると。これではお話にならないというのが1つです。  それから,2つ目は,今この制度がどれだけ社会的に貢献しているかと。非常に本人が助かっているというだけでなくて,地域そのものに非常に大きな影響を及ぼしております。これは地域の活性化にもつながっているし,あるいは健康維持にもつながっているしという非常に今の制度,神戸市の福祉制度の中で際立ったいい制度であります。この制度を残してほしいという意見は切実な市民の声ですから,福祉環境委員会としてこれを採択するというのは,もう当然だろうというふうに思っています。  バス事業者の意見そのものは,これはこれで聞かなければなりませんが,同時にバス事業者にも責任はあります。これは,自分たちの状況がわかるように,変化がわかるようなことを出せる機会があるにもかかわらず出してない。しかも最後の段階でどたばたと意見を出すということでは,お話にならないというふうに思います。  もう1つ,あえて言わせていただきますと,交通の問題がありますが,交通局自身がこの間,大変なこの数年間苦労して,神戸市のあらゆる局の中で最も合理化の進んだ,あるいは相当反対を押し切ってまで合理化されてきた局であります。そういうところでもう限界ぎりぎりになってる,これ以上はどうしようもないところまで,レボリューション21でしたか,それをとことんやっているという状況の中です。他都市との関係でいっても,神戸市は財政的にもっと援助できるだけの財源的な余裕は十分あります。収入が将来大変やということだけでなくて,これは市民にきちっとした資料を提供して,これから議論を始めていただきたいということですので,採択を主張します。 305 ◯委員長(松本しゅうじ) 新政会さん。 306 ◯委員(山下昌毅) 新政会としては,現時点ではまだ議案の提案もない,方向性もきっちりと決まっていないということで,打ち切りとしたいと思います。  もとより末永く制度を継続していくということについては,私たちにとっても願いでございます。今後,当局から出てきた問題については,市民の立場で議論をしていきたいと思っております。  以上です。 307 ◯委員長(松本しゅうじ) 新社会党さん。 308 ◯委員(小林るみ子) 陳情すべて採択です。  きょう,一生懸命に陳述者の席でそれぞれの視点で述べていただいた陳述。その声は多くの高齢者の声の代弁だと私は思っています。福祉制度として残すべきだと思いますし,十分な議論をしていただきたいということ,その願いも込めて採択とさせていただきます。 309 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,まず敬老優待乗車制度に関連いたします陳情62件について,採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手) 310 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となりました。 311 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第54号平成20年度保育予算の増額等を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  自由民主党さんからお願いします。 312 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。結論から言いまして不採択です。  我々は公立保育所を民間移管に進めている立場でありますので。  以上です。 313 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 314 ◯委員(藤原武光) 陳情第54号ですが,5つの課題について陳情されています。1番目の公立保育所の廃止・民間移管については答弁もございましたし,以前からも議論しておりますように,20カ所程度公立保育所の民間移管ということで,私どもはやむを得ないという立場に立っております。待機児童の解消等々については,答弁でもございましたように,平成17年度の2万人達成から,なお489人の待機児童の中で,新設,増設等々をやっておられることはご存じのとおりでございます。それから保育料の値下げの問題は,かなり神戸市も軽減策をやっておりますし,これ以上というのは難しいだろうと思います。等々含めまして,この陳情については不採択としたいと思います。 315 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて公明党さん。 316 ◯委員(菅野吉記) 公明党は,子供たちが健やかに育つことができる保育環境をつくることを最重要課題として取り組んできました。既に移管された保育園での検証報告書を見ても,満足している,おおむね満足していると回答している方が多く,延長保育の実施や運動会の土曜日の開催など,今まで多くの保護者が望んでいたことが実施されるなどサービスも向上しております。公立保育所を社会福祉法人へ移管することは何も問題はないと考えております。そして,本市の保育料において,国の基準に比べて総額で約21.8%,約13億円の軽減を行っており──ただし,現在の保育料がいいのかどうかも検討する必要はあるとは思いますが。そして待機児童の解消については,我々も主張し続けており,そのためにも保育所の整備を進めるとともに,既存施設の活用も検討することも必要であると思います。また,民間移管することによって出てきた財源も活用していくべきであると思います。  以上,本市としてよりよい保育環境づくりに取り組んでおり,よって陳情第54号は不採択としたいと思います。 317 ◯委員長(松本しゅうじ) 日本共産党さん。 318 ◯委員(段野太一) 採択を主張します。  1つ目の公立保育所の廃止・民間移管をしないことというのは,これまで非常に切実な思いとして言われてまいりました。非常にこの間,保育士さん,民間それから公立ともに,非常にこの問題で苦労惨たんしてきているわけですが,市民の,地元の反対を押し切って強引にやるということが続いておりますから,これはきちんとした合意形成ができないまま今の方針やからということで進めるのはもってのほかやと思いますので,民間移管しないでほしいと思います。それから,待機児童解消問題は,以前からこれかなり長期にわたって議論してきました。本会議答弁の中でも,もうすぐ解消するかのような話を何度も聞かされましたが,一向にこれが減らない状態があります。これは保育所の新設,増設ができていないからだというふうに思います。これは充実をしていただきたい。それから,保育料値下げ問題です。今,子育てをしていく上で子供たちをどうするか,これは非常に親にとって頭の痛い問題であります。共働きをしていく上で保育料の負担というのはどんどん高くなっておりますから,下げていただきたいというのは当然の要求だろうと。あと,子育て支援,保育所の充実のための予算とか,民間給与改善のための改善費の増額というのは,公私間格差を是正するという点では非常に大事です。余りにも大きな開きがありますから,水準の改善のために神戸市としても努力をする必要があるというふうに思いますので,陳情については採択を求めます。 319 ◯委員長(松本しゅうじ) 新政会さん。 320 ◯委員(山下昌毅) 不採択ということです。  陳述人の土屋さんの語りの中で賛同すべき点もございますが,我が会派としては公立保育所の民営化を推進するという立場でございます。それから得た原資によって,あらゆる境遇,立場にある子供たちにも光の当たる制度を神戸市としても目指しております。また,待機児童の解消については,増設,増員しておりますけれども,それだけ入所者が多いということで,イタチごっこになっておりますが,市長は待機児童ゼロを目指してやるということでございますので,今後に期待を申し上げます。それから保育料については,先ほども出ましたように13億円の減免措置をしているという。これ現在の神戸市の財政状況では非常に厳しい状態でありますけれども,子育てについては日本の将来,あるいは神戸の将来の子供たちのためということで,特段の財政をもってやっておられるということで,これについては内容については非常に賛同する面もありますけれども,立場として不採択にしたいと思います。 321 ◯委員長(松本しゅうじ) 最後に新社会党さん。 322 ◯委員(小林るみ子) 結論から言いますと採択です。  少子化対策の一環として働く親の労働権の保障というのもあると思うんですけれど,そのための方法としては,安上がりのこういう民間移管ではなくて,公立保育所,民間の保育所が共存できること,保育所をどんどんふやしていくこと,これが必要だと思っています。そのためにも予算の増額を求めたいと思います。採択です。 323 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,採択または不採択の採決をいたします。  陳情第54号について,採択することに賛成の方は挙手願います。  (賛成者挙手) 324 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は不採択とすることに決定いたしました。 325 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第100号医療費の総枠拡大を要請する意見書提出を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  自民党さんからお願いします。 326 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。結論的に打ち切り。  といいますのも,前にもこの問題は出ておりまして,国の方で今考えてもらっていることもありますので,それを見守りたいと思います。  以上です。 327 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 328 ◯委員(藤原武光) 陳情第100号ですが,医療費問題ということで医療制度にもかかわるんだと思います。当然,少子・高齢社会を迎えての重要な医療の課題だというふうに思いますけれども,総枠の問題だけですべて解決することではなくして,財源問題どうするか,医師の確保の問題,医療スタッフ確保の問題,あるいは世代間の負担の問題,あるいは医療保険同士の負担の問題,トータルでどうするかという課題だと思いますので,単純に総枠だけをということでは解決しないと思いますので,審査打切にしたいと思います。 329 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて公明党さん。 330 ◯委員(菅野吉記) 公明党としましては,診療報酬の改定が来年行われるということもあり,国の動向を見きわめていきたいと思いますので,陳情第100号は打ち切りとしたいと思います。 331 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて日本共産党さん。 332 ◯委員(段野太一) 採択を主張します。  総枠を拡大するというのは,今の医療の問題を解決する上で1つの前提条件だろうと思います。余りにもドクターの数が少ない,あるいは医療従事者の数が少ない。これを充実しようとすれば,当然,全体の枠拡大というのは必要になってきます。この間,診療報酬の改悪によって非常に苦しい思いをしてきておりますし,医療問題で大変大きな問題点が出てきているわけですから,総枠拡大というのは喫緊の課題だろうというふうに思っています。採択を求めます。 333 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて新政会さん。 334 ◯委員(山下昌毅) 医師不足等さまざまな問題を抱えている現在の医療でございますけれども,日本としては大きな曲がり角に来ているというふうに思っております。今後の医療全体を考えるべきであり,国の動向を見守っていきたいということで打ち切りとさせていただきます。 335 ◯委員長(松本しゅうじ) 新社会党さん。 336 ◯委員(小林るみ子) 結論から言いますと採択です。  診療報酬というのが絶対的に低い,引き下げられている中で,そのしわ寄せが医療現場で働く医者や看護師にかかってきている実情があります。人材不足の中で過重労働を強いられている,その悪循環があるわけですので,診療報酬の引き上げ,そして医療費の拡大ということを求めて,この陳情に対しては採択の意思表明をします。 337 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,まず陳情第100号について,採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手) 338 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となりました。 339 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第101号後期高齢者医療制度の実施凍結等を要請する意見書提出を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  自民党さんからお願いします。 340 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。結論から不採択。  本市会においても,ことしの10月26日付で出してますから,同じことをまた出しても意味がないと思いますので。 341 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 342 ◯委員(藤原武光) 陳情第101号ですが,この陳情は後期高齢者医療制度の実施凍結と,こういうことです。既に来年の4月,新制度でスタートするための準備やら,あるいは条例及び保険料率もほぼ決まった段階で凍結となりますと,じゃ具体的にどうするかということで非常に難しい問題もありまして,この陳情そのものを実施することが現時点で後戻りをどういうふうにするかというのは難しいと思います。したがいまして,不採択にしたいと思います。 343 ◯委員長(松本しゅうじ) 公明党さん。
    344 ◯委員(菅野吉記) 本市会において10月26日付で後期高齢者医療制度に関する意見書が採択され,国に対してはもう既に意見書は提出されており,国としても現在刻々として後期高齢者医療制度の一部凍結や見直しを行おうとしている状況でありますので,陳情第101号は不採択としたいと思います。 345 ◯委員長(松本しゅうじ) 日本共産党さん。 346 ◯委員(段野太一) 採択を求めます。  先ほど意見でも言いましたけれども,後期高齢者問題について非常に不安が広がっています。確かに保険料率というのは決まりましたけれども,中身はどうなのか。どういうふうな保険医療が保障されるのか。あるいは包括医療云々と言われておりますけれども,後期高齢者にとって一体どんな制限がされるのか,非常に大きな不安があります。ですから,中身も決まってない,保険料だけ料率が決まるということでスタートすべきではありません。凍結を求めます。凍結を求める,あるいは抜本的な見直しを求める意見書を出すというのは,非常に必要なことだと思いますので,採択を求めます。 347 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて新政会さん。 348 ◯委員(山下昌毅) 新政会としては不採択としたいと思います。  10月26日に後期高齢者医療保険に対する意見書を提出しており,現在動き出して,保険料が決定したという状態で凍結ということになりますと,ふえ続ける医療費をどう抑制していくのか,その対策として動き始めた75歳以上の後期高齢者を対象とした独立保険制度,このものを今後,守り育てていくということが大事だというふうに思って不採択でございます。 349 ◯委員長(松本しゅうじ) 最後に新社会党さん。 350 ◯委員(小林るみ子) 結論から言いますと採択です。  この後期高齢者医療制度というのは定額制,包括制の問題とか,保険料の負担者がふえるといういろんな問題があるんですけれども,一番大きな問題は,まだ多くの高齢者が知らされていない,知っていない。こういう現実がある以上は,まず凍結をし,そして見直しをするべきだと思いますので採択です。 351 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,採択または不採択の採決をいたします。  陳情第101号について採択することに賛成の方は挙手願います。  (賛成者挙手) 352 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は不採択とすることに決定いたしました。 353 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第102号保険でより良い歯科医療の実現を要請する意見書提出を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  まず,自由民主党さんからどうぞ。 354 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。結論から言って打ち切り。  理由は,要するに国の制度改革を見守っていきたいと。そうでないと,先に結論だけ出すということはちょっと難しい。  以上です。 355 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に民主党さん。 356 ◯委員(藤原武光) 陳情第102号ですが,これは保険ですべて歯科診療をやれるようにしようと,こういう陳情だと思います。実際には歯科診療は保険適用,混合診療,自由診療と3つ巧みにうまくやりながら歯科医療をやっておられるのが現状でして,これを一本化することがすべて解決するということなのかどうか,非常に難しい課題でもありますし,そういう意味では,医療改革全体の中でさらに検討を加えていく必要があるという観点から,この陳情については審査打切にしたいと思います。 357 ◯委員長(松本しゅうじ) 公明党さん。 358 ◯委員(菅野吉記) 先ほども話がありましたように,来年,診療報酬等の改定が行われるため,国の動向を見きわめていきたいと思いますので,よって陳情第102号は打ち切りとしたいと思います。 359 ◯委員長(松本しゅうじ) 日本共産党さん。 360 ◯委員(段野太一) 結論は採択です。  この陳情の中にありますように,保険で歯周病の治療,管理が十分にやれるようにとか,あるいは保険でよくかめる入れ歯が提供できると。これは最低限,これぐらいのことは保険でやってほしいという思いがあると思います。どんどんどんどん診療報酬の改悪によって後退しておりますから,こうした要求については当然採択をして,意見書を出すべきであろうと思いますので,採択を求めます。 361 ◯委員長(松本しゅうじ) 新政会さん。 362 ◯委員(山下昌毅) 新政会としては打ち切りにしたいと思います。  これまでの診療,2兆5,000億と言われておりますけれども,さらに拡大するという状況の中,この内容については結論を出すのは難しい内容であり,打ち切りとしたいと思います。 363 ◯委員長(松本しゅうじ) 新社会党さん。 364 ◯委員(小林るみ子) 結論から言いましたら採択です。  8020運動というので本当に歯というのは全身の健康に大きな影響があるということは私たちもよくわかっているんですけれども。そういう意味では保険のきく範囲の拡大ということを含め,将来の歯科の医療の確保ということで,この陳情は採択していきたいと思います。 365 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,まず陳情第102号について,採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手) 366 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となりました。 367 ◯委員長(松本しゅうじ) 次に,陳情第103号平成20年度神戸市福祉予算の大幅増額等を求める陳情について,各会派のご意見をお聞かせ願います。  自由民主党さん。 368 ◯委員(梅田幸広) 自民党です。結論から申し上げますと審査打切。結論を出せない。  といいますのも,1項目から10項目までいろいろありますけど,やっぱり敬老優待乗車制度の有料化をやめることなどは請願の方で先に結論を言っておりますので,同じような体制で打ち切りにしたいと思います。 369 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて民主党さん。 370 ◯委員(藤原武光) 陳情第103号ですが,福祉に関するさまざまな角度から陳情を出されておりまして,1つ1つこれをどうするかというのも非常に難しい問題がありまして,例えば10番の障害者福祉には,もちろん私ども民主党も応益負担の見直しなんかも法案を提出したり,あるいは小規模作業所の補助金の現状をさらに拡大することなどは,ある意味では同じような立場になろうかと思いますけれども,児童館の有料化の問題とか敬老優待乗車証の有料化の問題,これは違った意見になりますし,それ以外も介護保険料の問題については,当然それぞれのこともあるわけでして,トータルということでしか答えようがございませんので,審査打切にしたいと思います。 371 ◯委員長(松本しゅうじ) 続いて公明党さん。 372 ◯委員(菅野吉記) 1つ1つの項目を見させていただきますと,本来は国の問題であることとか,これは神戸市独自の問題であるとか,さまざまに提示されておりますが,国の動向も踏まえ,我が公明党として福祉予算にはできる限りの予算措置を講じるよう要望を出しております。本日の当局の説明も,それにほぼ伴うものであり,それを了として陳情第103号は打ち切りにしたいと思います。 373 ◯委員長(松本しゅうじ) 日本共産党さん。 374 ◯委員(段野太一) 結論は採択を求めます。  これ1番から10番まで,かなり多方面にわたっておりますが,これでも相当絞って要望されていると思います。全体に共通しているのは,今の社会福祉に係る不安や,あるいは予算上の措置が非常に貧弱だということがありますから,それを充実してほしいという意見,全体としてこれは採択を求めます。特にこの中で意見として申し上げましたけれども,児童館の学童保育事業の有料化問題については,十分審議を尽くしてほしいということを求めておりますから,こうした切実な問題,それから障害者福祉の問題については応益負担を撤廃してほしいというのも,障害者の方々からの切実な要求でありますから採択を求めます。 375 ◯委員長(松本しゅうじ) 新政会さん。 376 ◯委員(山下昌毅) 新政会としては審査打切にしたいと思います。  非常に国に関連する課題,あるいは市に関連する課題等々盛りだくさんの内容でございます。当局の説明を了として審査打切にしたいと思います。 377 ◯委員長(松本しゅうじ) 新社会党さん。 378 ◯委員(小林るみ子) 結論から言いますと採択です。  今,福祉の現場,高齢者や障害者,児童福祉の現場はどこもサービス残業は当たり前という実態があると思っています。過重労働を強いられて,それに見合った賃金を得てない,低い賃金で皆さん大変な状況にあると思うんですね。それは結果として人材不足を生んでいるということで,この陳情の中で言っていることは本当によくわかります。そういう理由で予算の大幅増額求める陳情に賛成いたしますので採択を求めます。 379 ◯委員長(松本しゅうじ) それでは,まず陳情第103号について,採否を決することに賛成の方,念のために申し上げますと採択と不採択の結論を主張される方はともに挙手願います。  (賛成者挙手) 380 ◯委員長(松本しゅうじ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となりました。 381 ◯委員長(松本しゅうじ) 以上で意見決定を終わります。 382 ◯委員長(松本しゅうじ) 本日ご協議いただく事項は以上であります。  本日はこれをもって閉会いたします。  委員の皆さん,長時間の審査どうもお疲れさまでございました。   (午後6時34分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...