• "号入善黒部バイパス"(/)
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  1. 富山県議会 2018-02-01
    平成30年2月定例会 提案理由説明


    取得元: 富山県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-18
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1  午前10時00分開会          開  会  の  宣  告 ◯議長(稗苗清吉君)ただいまから平成30年2月富山県議会定例会を開会し、直ちに本日の会議を開きます。          諸     報     告 2 ◯議長(稗苗清吉君)日程に入るに先立ち、諸般の報告をいたします。  まず初めに、本定例会における説明員の出席要求に対し、お手元にお配りしたとおり、それぞれ出席者の報告がありました。  次に、監査委員から地方自治法第199条の規定に基づき、11月定例会報告以降の監査結果が議長宛てに提出されておりますので、御報告いたします。  なお、監査の結果につきましては、県報に登載されておりますので、あわせて御了承願います。  次に、去る11月定例会において採択されました請願の処理経過及び結果は、お手元にお配りした報告書のとおりでありますので、御了承願います。  (請願の処理経過及び結果は本号末尾に掲載) 3 ◯議長(稗苗清吉君)これより本日の日程に入ります。           会議録署名議員の指名 4 ◯議長(稗苗清吉君)日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員は、会議規則第127条の規定により、藤田良久君、井加田まり君及び山本徹君を指名いたします。          会  期  の  決  定 5 ◯議長(稗苗清吉君)次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。
     お諮りいたします。  本定例会の会期は、本日から3月23日までの26日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 6 ◯議長(稗苗清吉君)御異議なしと認めます。よって、会期は26日間と決定いたしました。     議案第1号から第76号まで、報告第1号及び第2号 7 ◯議長(稗苗清吉君)次に日程第3、議案第1号から議案第76号まで、報告第1号及び報告第2号を議題といたします。  知事から提案理由の説明を求めます。  石井知事。    〔知事石井隆一君登壇〕 8 ◯知事(石井隆一君)おはようございます。  本日、平成30年2月定例県議会が開催されるに当たり、提出しました平成30年度予算案その他の議案につきまして、その概要を申し上げ、あわせて県政運営について所信の一端を申し上げます。  世界経済については緩やかに回復しており、先行きについては、中国を初めアジア新興国等の経済の先行き、政策に関する不確実性による影響、金融資本市場の変動の影響等について留意する必要があるものの、緩やかな回復が続くことが期待されます。  また、世界は、新興国の存在が増す中で保護主義が台頭しつつあり、欧州でも内向き志向が顕著になる一方で、テロや暴力的過激主義により、自由、民主主義、人権、法の支配といった基本的価値に基づく国際秩序が挑戦を受けています。さらに、北朝鮮の核、ミサイル開発は、今や日本のみならず、国際社会全体に対する重大かつ差し迫った脅威となっております。  国内では、現在、少子高齢化人口減少を初め、地方創生、経済再生、観光立国、東日本大震災からの復興、安全保障、領土問題など、緊要な重要課題が山積しております。  国においては、昨年12月に取りまとめた新しい経済政策パッケージに基づき、人づくり革命生産性革命を車の両輪として取り組むとされておりますが、地方と連携協力しながら、地方創生人口減少対策を推進するとともに、農林水産業を含めた産業振興地域経済の活性化、子育て支援、働き方改革、女性の活躍、教育振興、医療、介護の充実、防災・減災対策などに引き続き全力で取り組み、日本の再生・再興への歩みを着実に進めていただくことを期待しております。  本県においては、北陸新幹線の開業から近く丸3年が経過しますが、乗車人員は開業前の3倍近い水準が続き、観光客の増加、企業立地の進展など、さまざまな効果があらわれております。  一方で、県内企業においては、人手不足感が高まっているほか、社会動態について、一昨年には、外国人も含めると11年ぶりに転入超過となり、昨年は転入超過がさらに拡大したものの、依然として20代前半の女性は転出超過となっているなど、課題もあります。  県としては、この新幹線開業効果をしっかり持続、深化させるとともに、数年来の働きかけにより国の重要政策としていただけた地方創生戦略をしっかり生かしながら、新たな企業誘致、県内へのUIJターンや移住の促進などに一層努力してまいります。  そのためにも、新幹線の開業効果を最大限生かすとともに、少子高齢化人口減少グローバル化の進展、IoT、AIなど第4次産業革命の進行といった「とやま新時代」にふさわしい県づくりを、幅広い県民の参画のもとに、中長期の視野に立って的確に推進していくことが必要と考え、新総合計画の策定に取り組んできました。  一昨年12月に諮問して以来、総合計画審議会を初め、各部会、地域委員会等において御審議いただくとともに、県議会や市町村はもとより、タウンミーティングなどにより幅広い県民の御意見をお聞きしてきたところであり、先般、審議会から答申いただき、近く取りまとめることとしております。  この新総合計画においては、新時代を迎えた本県のおおむね10年先を見据えた目指すべき将来像を描き、その実現に向けて、「活力」「未来」「安心」の3つの基本政策と、これらを支える重要政策人づくり」について100の政策を掲げるとともに、各分野の政策を重点的かつ戦略的に進めていくための5つの重点戦略を定めております。  本計画に基づき、県民の皆様が、若者も高齢者も、男性も女性も、一人一人が高い志を胸に、未来に向け、夢と希望を持って、生き生きと働き暮らせる元気な富山県の実現を目指してまいります。  今後とも初心を忘れず、富山県の限りない発展と県民の幸せのために、誠心誠意、全力を尽くして県政に取り組んでまいりますので、議員各位の御指導と御尽力、県民の皆様の御理解と御参画を切にお願い申し上げる次第であります。  次に、最近の経済・雇用情勢について申し上げます。  最近の我が国経済は、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用、所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあって緩やかな回復が続くことが期待されますが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があります。  本県経済につきましては、個人消費は緩やかに回復しており、設備投資は全体として増加傾向にあるとともに、雇用情勢は、12月の有効求人倍率が1.81倍と全国トップクラスの水準が続くなど、景気は緩やかに回復しております。他方で、海外経済の不確実性などに留意する必要があります。  県としましては、これまでも、国の取り組みに先んじて、経済・雇用情勢に迅速かつ適切に対処するよう努めてきており、今回さらに、国の補正予算を活用し、生産性革命に資する地方創生拠点の整備、防災・減災対策に資する社会資本整備の推進などを盛り込んだ補正予算案を編成し、今議会に提案しております。  今後とも内外の経済情勢や国の動向などを注視しつつ、引き続き経済・雇用対策のさらなる推進に全力を尽くしてまいります。  次に、平成30年度予算編成の基本方針について申し上げます。  本県財政につきましては、これまでの行政改革、財政再建の取り組み等により、平成28年度予算編成時において、いわゆる構造的財源不足を解消するとともに、昨年度末における県債残高が2年連続で減少するなど、財政健全化を着実に進めてきたところです。  しかしながら、平成30年度予算編成に着手する前の昨年秋の時点では、政府において来年10月に引き上げが予定されている消費税収の使途を見直し、子育て世代への投資と社会保障の安定化とにバランスよく充当することで財政健全化も確実に実現していくとの方針が示されました。  一方で、地方の基金残高の増加に着目し、地方財政計画を見直すべきとの問題提起が国の経済財政諮問会議等においてなされるとともに、平成28年度の国の一般会計税収が7年ぶりに前年度比で減収となるなどにより、地方交付税の削減が懸念されたことに加え、歳出では、社会保障関係費や公債費が高い水準で推移するなど、県の予算編成については引き続き厳しい状況が続くものと見込まれました。  これらを踏まえ、県としては、少子高齢化に伴う社会保障関係費の自然増への対応はもとより、地方が責任を持って、地方創生人口減少対策を初め、地域経済活性化、子育て、介護の充実、人づくり、力強い農林水産業の実現、防災・減災事業などに取り組むため、全国知事会とも連携して、地方交付税を含め必要な地方一般財源総額を確保すべきことについて、安倍総理大臣を初め、野田総務大臣梶山地方創生担当大臣など関係閣僚等に対して強く働きかけてまいりました。  こうした本県など地方からの強い要望を受け、平成30年度の地方財政対策において、地方一般財源総額は前年度を若干上回る62.1兆円が確保されるとともに、引き続き、まち・ひと・しごと創生事業費(1兆円)や地方創生推進交付金(1,000億円)が計上され、また、地方大学地域産業創生事業(100億円)が新設されたほか、平成29年度国補正予算において生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金(600億円)が計上されたところです。  県としては、こうした状況を踏まえ、平成30年度予算編成に当たっては、歳入の確保はもとより、引き続き行財政改革に真摯に取り組む一方で、とやま未来創生戦略2017に基づく施策や、新総合計画の策定を見据え、人が輝く元気とやまの創造のために高い効果が見込まれる重点施策を積極的に推進することとしました。  この結果、平成30年度一般会計予算は、前年度比0.2%増の5,487億円余と3年ぶりに増となる予算を確保したところです。  また、2月補正予算と合わせた14カ月予算として比較すると、総額で前年度比2.4%増となっており、さらに、新幹線建設関連経費経済対策緊急融資など、当然減となるものを除いた政策経費については5.9%増となっております。  とやま新時代に向け、県民挙げての新たな挑戦を通じて元気とやまを創造するため、財政の健全性の確保にも留意しながら、第4次産業革命への対応を含めた経済産業の振興、子育て支援少子化対策、県民活躍と働き方改革の推進、教育、文化の振興、医療、福祉の充実や安全・防災対策などの各般の施策を総合的、戦略的に展開していく積極的な予算としております。  今後の財政運営につきましては、平成30年度以降においても、社会保障関係費等が増加するとともに、新幹線整備に係る県債の償還が本格化し、公債費等が当面高い水準で推移することが見込まれます。  また、県税収入は景気の動向に左右されるほか、地方交付税等については、本年6月ごろに策定が見込まれる新たな骨太の方針では、国の基礎的財政収支黒字化の達成の観点などから、平成31年度以降の地方の一般財源総額の大幅な抑制を求める議論が展開されることも懸念されるなど、その見通しは不透明な状況であります。  加えて、財政調整基金県債管理基金は残高の確保充実に努めているものの、取り崩しの余地は限られることなども踏まえると、本県の財政状況は引き続き厳しいものがあると考えられます。  今後とも、行政改革や財政健全化の推進に最大限努力する一方、国に対して、本来の地方分権の趣旨に沿った地方の自立や地域間格差の是正のための地方税財政制度の改革、地方交付税の充実などを強く働きかけてまいります。  税制につきましては、平成30年度改正において、地方拠点強化税制の拡充とあわせ、その適用期限が2年延長されるとともに、地方消費税の清算基準の見直しが行われたほか、森林環境税(仮称)及び森林環境譲与税(仮称)が創設されるなど、地方税財源の確保充実が図られております。  今後とも、全国知事会を初め地方六団体と連携して、真の地方分権の確立に向けた地方税財政制度の実現に取り組んでまいります。  また、若者の東京一極集中に歯止めをかけるため、全国知事会等と連携し、産学官の連携による地方大学の振興等に対する国の特別な財政支援制度の創設などについて強く働きかけてまいりました。  その結果、国の平成30年度予算案において、キラリと光る地方大学づくりに向け、地方大学地域産業創生事業が新たに盛り込まれたほか、地方大学の振興と東京23区内の大学等の定員抑制などを内容とする新たな法律案が国会に提出されております。  今後とも、東京一極集中の是正に資する実効性ある国の施策として結実するよう、また、新たな財政措置の支援対象に本県の産学官の取り組みが選ばれるように最大限努力してまいります。  次に、歳出予算の概要について申し上げます。  平成30年度予算案は、一般会計5,487億5,484万円、特別会計3,563億7,029万円となっております。  以下、とやま未来創生等に係る重点施策、元気とやまの創造に向けた「活力」「未来」「安心」の基本政策の平成30年度予算案の要点を御説明申し上げます。  まず、とやま未来創生等に係る重点施策について申し上げます。  とやまの未来創生につきましては、国の補正予算において計上された生産性革命に資する地方創生拠点整備交付金を積極的に活用し、県内産業生産性向上に向け、県の産業支援機関の抜本的な改組や強化等を図ることとしております。  今後とも、とやま未来創生戦略に盛り込まれた施策等の評価、検証結果やそれらに対する御意見、国の動向等を踏まえ、必要な改訂を行うとともに、市町村等と連携しながら、各般の施策を積極的かつ戦略的に推進してまいります。  結婚から子育てまで切れ目のない支援による少子化対策の推進につきましては、社会全体で結婚や子育てを応援するキャンペーンを拡充するほか、とやまマリッジサポートセンターの結婚支援システムの機能を充実するなど、結婚を希望する男女への応援を一層強化してまいります。  また、子育て家庭経済的負担の軽減を図るため、第3子以降の保育料の原則無償化に加え、本年10月から新たに低所得世帯の第1子、第2子の無償化等を行う市町村に対して支援するとともに、子育て応援券について、産後ケアを新たに対象とするほか、読み聞かせ絵本の対象の大幅拡大や、第2子の応援券の2万円への増額など、全国トップクラス子育て支援策をさらに充実してまいります。  産業、地域経済の活性化につきましては、ものづくり研究開発センターにおいて、来月末に開設する製品機能評価ラボセルロースナノファイバー製品実証・試作拠点を活用した産学官連携研究開発を促進するとともに、首都圏企業等サテライトオフィス誘致に向け、市町村が行う見学会や出展等に対して支援してまいります。  また、パリ等において伝統工芸品の展示会を開催するなど、国内外での販路開拓に努めてまいります。  さらに、首都圏の料理人等を対象とした県産農林水産物商談会等を開催するとともに、高志の紅ガニの首都圏でのPRなど、富山のさかなのブランド化を一層推進してまいります。  若者や女性が生き生きと働き暮らせる魅力ある地域づくりにつきましては、去る1月に早稲田大学との間で締結した就職支援、人材還流に関する協定に基づき、県内企業でのインターンシップを行うほか、他の県外大学とも連携を図り、県内企業による大学訪問会学内UIJターン相談会等を実施することとしております。  また、就活女子応援カフェの拡充や、県外出身大学生を対象とした企業研究会の開催、動画による本県の暮らしやすさのアピール等を通じ、積極的に若者、女性の県内就職を促進してまいります。  さらに、国が創設した地方大学地域産業創生事業等を活用し、産学官が連携して地域の特色、強みを生かした研究開発人材育成等を推進するとやま未来創生産学官連携推進会議(仮称)を設置し、そのもとに医薬品産業アルミ産業に関するコンソーシアムを構築して、産学官が連携した全国トップクラス研究開発を行うとともに、首都圏からの学生を対象とした専門人材の育成等を通じて、本県産業における有為な人材の確保につながるよう努力してまいります。  観光の振興、移住・定住の環境づくりにつきましては、富山県DMOによる戦略的な観光地域づくりを引き続き推進するとともに、バーチャルリアリティー等の最新技術による観光プロモーションロケツーリズム等の展開による誘客促進を行うほか、日本橋とやま館と老舗の名門百貨店との連携により、「富富富」を初めとした食の魅力を発信するなど、選ばれ続ける観光地づくりや富山のブランド力アップにつなげてまいります。  また、本県への移住の促進を図るため、富山くらし・しごと支援センターについて、東京大手町オフィス大阪オフィスを新設するとともに、名古屋での定期相談会を新たに開催するなど、相談体制を強化してまいります。  このほか、首都圏等の子育て世帯を対象としたとやま暮らし体験会の開催など、本県の子育て環境の優位性を強くアピールするとともに、地域おこし協力隊の隊員確保やその活動期間終了後の県内定着に向け、市町村と連携しながら首都圏での隊員募集セミナー等を開催することとしております。  女性が輝いて働ける環境づくりにつきましては、女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画の策定支援を一層推進するほか、煌めく女性リーダー塾での業種等の枠を超えたネットワークづくりの強化や、キャリア形成のためのセミナーの開催等により、女性の管理職登用や能力開発を促進することとしております。また、製造業、建設業、農業分野等において、女性活躍に向けた支援を推進してまいります。  高齢者等が能力を発揮して活躍できる社会の実現につきましては、とやまシニア専門人材バンクにおいて県内各地での出張相談会を開催するほか、エイジレス社会リーダー養成塾活動実践講座を新たに開講し、就業や活動に意欲のある高齢者を一層支援してまいります。また、障害者の一般就労に向け、相談会や企業担当者への個別指導を行うほか、障害者芸術文化のさらなる振興を図ってまいります。  本年11月に開催されるねんりんピックにつきましては、全国から約1万人の選手、役員を初め、多くの方々が来県されることから、本県の魅力や特色を生かし、参加者や県民の心にいつまでも残る意義深い大会となるよう鋭意準備を進めてまいります。  多様な人材の確保と労働生産性の向上につきましては、働き方改革を県民運動として推進するためのキャンペーン中小企業へのアドバイザーの派遣を行うほか、イクボス企業同盟とやま加盟企業の取り組みを促進するため、新たに実践的な講座を開催することとしております。  また、従業員の健康管理を経営的視点で捉え、戦略的に実践する健康経営の普及支援を行うとともに、仕事と家庭の両立が可能な職場環境づくりのため、引き続き企業子宝率を調査し活用することとしております。さらに、グローバルに活躍する人材を確保するため、外国人留学生等県内企業とのマッチングを支援してまいります。  交通ネットワークの整備と活力あるまちづくりにつきましては、交通事業者や市町村と連携し、全国初となる県内全域を対象としたバス情報の統一フォーマットによるオープンデータ化やバスロケーションシステムの導入を推進するほか、富山きときと空港について、羽田便を利用した立山広域周遊旅行商品の造成、PRや、県外旅客利用者への支援を行うこととしております。  また、県が取得予定の現NHK富山放送局敷地等については、県都の中心地としての有効な活用を図るため、先般、有識者による検討懇話会を設置したところであり、引き続きさまざまな観点から検討を進めてまいります。  健康でともに支え合い安心して暮らせる社会の形成につきましては、健康寿命日本一に向け、野菜摂取や減塩等の食生活改善の県民運動を引き続き推進するとともに、通勤の際などに手軽にウオーキングに取り組む機運醸成を図ることとしております。  また、介護人材の確保、定着のため、高校生等を対象としたインターンシップなどを行うとともに、介護ロボットの導入を支援してまいります。  未来を担う人づくりにつきましては、とやま起業未来塾に少人数指導の未来ビジネス創造コースを、とやま観光未来創造塾観光ガイドコースインバウンド専攻をそれぞれ新設するほか、とやま農業未来カレッジでは、中央農業高校と連携してICT活用による施設園芸の研修を充実するなど、各分野での人材育成に積極的に取り組んでまいります。  また、0歳から参加できるコンサートの開催やミュージアムコンサートの拡充など、質の高い音楽鑑賞の機会を創出することとしております。  さらに、人生100年時代に対応した富山県の人づくりについて、企業、労働者向けニーズ調査を行い、キャリア教育リカレント教育等の理念と具体的方策を検討してまいります。  次に、「活力とやま」の重点政策について申し上げます。  ものづくり産業の振興につきましては、新・富山県ものづくり産業未来戦略(仮称)を策定するとともに、労働生産性向上のための県内企業IoT導入を推進してまいります。  また、新たにオープンイノベーション・ハブ(仮称)やヘルスケア製品開発拠点(仮称)を整備するなど、工業技術センターを抜本的に改組し、強化することとしております。  新たな成長産業の育成振興につきましては、県内企業次世代自動車ロボット産業への参入機運を醸成するフォーラムを開催するほか、総合デザインセンターに設置したクリエイティブ・デザイン・ハブを拠点に、企業間の連携によるデザインを活用した新事業創出を支援するとともに、同センター一帯デザイン交流ゾーンとして全国に発信する企画展等を開催することとしております。  医薬品産業の振興につきましては、薬事研究所を抜本改組して、最先端の分析機器を備えた創薬研究開発センターを開所するとともに、バイオ医薬品等研究開発を促進するためのシンポジウムを開催するなど、県内医薬品産業のさらなる発展を支援してまいります。  中小企業の振興につきましては、県の融資制度について、創業者支援資金小口事業資金融資限度額を引き上げるなど、資金繰りの円滑化を図るとともに、事業承継に関するシンポジウムを開催することとしております。  伝統工芸につきましては、ブランド化に向けた新たなコンセプトを検討するほか、日本橋とやま館において、老舗企業の歴史や製品を紹介するイベントを開催するなど、伝統工芸品産業の活性化に努めてまいります。  企業立地の推進につきましては、企業立地助成金について、企業立地や県外からの移住・定住の促進の観点から、工場の新増設や本社機能の県内移転に係る新規雇用者の要件を緩和することとしております。  海外ビジネス展開の促進と人材育成につきましては、タイで開催される工作機械見本市への県内企業の出展を支援するとともに、ベトナム政府やインド・アンドラプラデシュ州の関係者を招聘し、経済セミナーや商談会を開催するなど、今後、経済成長が期待される国や地域との経済交流を積極的に推進してまいります。  また、外国人の技能実習については、優秀な技能実習生の育成や日本語の習得に向けた企業等の取り組みを積極的に支援することとしております。  農業の振興につきましては、需要に応じた米の生産や水田フル活用を推進するため、大麦と加工用米等との輪作体系の確立や、タマネギ生産の県内普及による一億円産地づくりの加速化等を支援することとしております。  また、農業における生産性の向上に向け、ICTやロボット技術を活用するスマート農業の推進体制を整備するとともに、モデル農場の設置等に取り組んでまいります。  富山米新品種「富富富」につきましては、本年秋の本格デビューに向け、去る22日にキャッチコピーとロゴデザインを発表したところであり、今後、販売店等へのキャラバンやメディアを活用したPR、販売記念イベントの開催など、積極的なプロモーション活動を展開してまいります。  また、先般、平成30年産の登録生産者に対して栽培マニュアルの説明等を行ったところですが、今後とも、高品質で良食味な「富富富」の生産、出荷が徹底されるよう、指導、支援に努めてまいります。  農業の担い手の育成につきましては、経営面積の拡大や園芸作物の導入による生産性や収益性の高いとやま型農業経営モデルを普及していくため、機械設備の整備に対して助成するほか、県内外からの新たな就農者の発掘を行うなど、農業所得の増大や人材確保に意欲的に取り組む経営体を支援してまいります。  県産農林水産物等の輸出促進につきましては、香港等の海外見本市への出展を引き続き行うとともに、県産品PR映像の制作や富山米の輸出拡大に向けた環境整備への支援を行うなど、販路開拓を積極的に推進してまいります。  林業につきましては、主伐可能な森林資源の集約化や需給情報の共有化等による県産材の安定供給体制の整備、公共建築物の木造化等の需要拡大に取り組んでまいります。  水産業につきましては、キジハタの栽培漁業の早期事業化に向けた放流試験の規模拡大や、小型クロマグロの定置網における放流技術開発のための実証試験を行うこととしております。  富山湾の国際的なブランド化につきましては、4月の世界で最も美しい湾クラブフランス総会に出席し、2019年総会の本県開催に向けてプレゼンテーション等を行うとともに、富山湾の魅力向上に資するため、湾岸サイクリングコースの整備を引き続き進めることとしております。  また、クルーズ客船の誘致については、国内や欧米の船会社に対するセールスを一層強化するなど、積極的に取り組んでまいります。  観光の振興につきましては、立山黒部の世界ブランド化に向けて、自然環境保全に十分留意しながら、ロープウエイの整備検討のための調査やWi-Fi未整備スポットの解消等を進めるほか、ホテル、旅館のハイグレード化、ケーブルカーの混雑緩和に向けた臨時バスの運行拡大などを支援するとともに、アルペンルートの早期開業等に向けた基礎調査や、臨場感ある立山黒部等のPR映像の制作などを行うこととしております。  また、岐阜県との連携による広域観光や、県内の新幹線駅を起点とした周遊観光の促進、大都市圏等における観光物産PRイベントの実施などに取り組んでまいります。  国際観光の推進につきましては、欧米等からの誘客の強化のため、新たに世界最大の旅行サイトを活用した情報発信を行うとともに、現地プロモーション活動等を行うコーディネーターを設置することとしております。
     また、5月末の台湾・台中市での日台観光サミットに参加し、2019年サミットの本県開催の正式決定に向けて、本県の多彩な魅力をアピールするほか、航空会社と連携し、東南アジア等の富裕層向け旅行商品造成を働きかけるとともに、現地での観光PRセミナーを行うなど、一層の誘客に努めてまいります。  水辺を生かした賑わいづくりにつきましては、富山県美術館の開館による相乗効果等もあって、日本海側トップクラスの観光拠点となった富岩運河環水公園のさらなる魅力向上に向け、四季を通じた多彩な行事を行うとともに、富岩水上ラインの新艇建造を行い、来春から運航することとしております。  中心市街地の活性化につきましては、商店街の空き店舗活用を促進するほか、新たに、町なかで開業、起業する人材の育成等に取り組んでまいります。  北陸新幹線につきましては、平成30年度政府予算案において、金沢-敦賀間の事業費が大幅に増額されるとともに、敦賀-大阪間の駅、ルート公表に向けた詳細調査が引き続き実施されることとなりました。  県としては、金沢-敦賀間の2022年度末までの確実な開業はもとより、2030年度末の北海道新幹線・札幌開業ごろまでの敦賀-大阪間の全線開業、並行在来線の経営安定対策の充実などの実現に向け、今後とも北陸、関西の沿線府県、経済界などと連携し、国会議員や県議会議員の皆様のお力添えをいただきながら、政府等に対し強力に働きかけてまいります。  地域公共交通の活性化につきましては、持続可能なバス路線とするためのバス事業者や市町村が行う利用促進に向けた取り組み、富山地方鉄道が行う新駅整備を支援してまいります。  あいの風とやま鉄道につきましては、来月17日に高岡やぶなみ駅の開業が予定されておりますが、県としては、運賃水準の抑制のほか、富山-東富山間の新駅設置などについて、引き続き必要な支援を行ってまいります。  道路の整備につきましては、東海北陸自動車道において付加車線の整備が進められており、引き続きトンネル区間を含む全線4車線化に取り組むほか、能越自動車道において、福岡本線料金所の撤去等の利便性向上対策を行うこととしております。  今後とも、国道8号入善黒部バイパスや豊田新屋立体、県道高岡環状線など、県内道路網の整備に取り組んでまいります。  日本海側の総合的拠点港である伏木富山港につきましては、富山新港について、拡張整備を進めてきたコンテナヤードを4月に供用開始するほか、開港50周年の記念式典や関連イベント等を行うこととしております。また、国際物流に関する専門家の配置など、ポートセールス体制を一層強化してまいります。  富山きときと空港につきましては、富山・羽田便について、県外からの学生等の合宿や団体観光客の誘致に取り組むとともに、国際路線では、ソウル便が就航25周年、大連便が就航20周年を迎えることから、それぞれ記念事業等を実施することとしております。  次に、未来とやまの重点政策について申し上げます。  子育て支援少子化対策につきましては、保育所等において年度途中入所に対処できるよう、保育士確保に向けた支援を強化するとともに、潜在保育士の掘り起こしを行うこととしております。  また、病児・病後児保育施設の設置に対する助成や小児救急電話相談の運用時間の拡大を行うとともに、市町村が実施する乳幼児等医療費助成受給者の利便性向上のためのシステム改修を支援するほか、全国初の取り組みとして、県営電気事業の収益を子供3人以上の子育て世帯の電気代に還元するなど、子育て環境の一層の充実に努めてまいります。  学校教育につきましては、小学校における英語の教科化等について、全国一となっている英語専科教員の配置をさらに拡充するとともに、県内大学の協力を得て、新たに大学生を英語学習パートナーとして派遣することとしております。  いじめ、不登校等対策につきましては、国の目標を前倒しして、スクールカウンセラーをすべての小中学校に配置するとともに、スクールソーシャルワーカーをすべての中学校区に派遣し、その未然防止と早期対応に努めてまいります。  また、SNSを活用したいじめ相談モデル事業を北陸で初めて実施し、その効果と課題を検証することとしております。  教員の多忙化の解消につきましては、新たにスクール・サポート・スタッフを小中学校に、部活動指導員を中学校と県立高校に配置することとしております。  県立学校整備のあり方等につきましては、県立高校教育振興会議で取りまとめられた報告書を踏まえ、今月開催した総合教育会議において検討協議を行い、再来年4月に4件の再編統合を行うとの実施方針を定めたところです。  今後、この実施方針に基づき、新高校の学校規模や学科構成など、具体的な再編実施計画の策定を進めてまいります。  また、高校教育の充実については、学習活動、施設設備、生徒の指導支援のいずれの面においても、一層の充実を図ることとし、特に、魅力と活力ある学校づくり事業、タブレット端末を活用した授業の実施、生徒用トイレの洋式化等については、再編統合関連の8校を、武道場の改築や運動場等の整備については、再編統合先の学校を、それぞれ優先して取り組むこととしております。  なお、再編統合の対象とされた高校の跡地利用については、地方創生の観点などを勘案し、地元住民の希望を考慮しながら、対象市町村等が行う地域の活性化方策の検討について支援してまいります。  県立大学につきましては、昨年4月の医薬品工学科の新設等による入学定員の増、本年4月の知能ロボット工学科や来年4月の看護学部の設置などに対応するため、去る1月、射水キャンパスにおいて新校舎の本体工事に着手したところであり、再来年4月の供用開始に向け、鋭意取り組んでまいります。  私立学校の振興につきましては、引き続き、私立学校の運営費や特色ある教育への取り組みに助成するとともに、授業料等の減免に対し支援してまいります。  国際交流につきましては、日中平和友好条約締結40周年を記念して、友好提携先である中国遼寧省へ友好代表団を派遣するなど交流を深めてまいります。また、アセアン地域等からの留学生の受け入れ、定着を引き続き促進するほか、インド・アンドラプラデシュ州との交流を一層推進するため、実務協議団の派遣や県費留学生の受け入れなどを行うこととしております。  芸術文化の振興につきましては、昨年3月末の一部開館から100万人を超える方々に御来館いただいている富山県美術館について、来月21日から開館記念展の第3弾となるデザインあ展を、8月から世界ポスタートリエンナーレトヤマをそれぞれ開催するなど、引き続き観光客を含めた多くの方々に御来館いただけるよう、その適切な運営に努め、アートとデザインをつなぐ美術館としての魅力を積極的に発信してまいります。  高志の国文学館につきましては、大伴家持生誕1300年を迎えることから、大伴家持文学賞贈呈式などを行う記念式典や企画展、県内外でのシンポジウムを開催するなど、越中万葉を初め高志の国文学の魅力を広く発信してまいります。  また、芸術文化に親しむ機会の拡大や、創造力の育成に資するため、高校生までに加えて大学生等についても、常設展示観覧料の無料化などを行うこととしております。  利賀芸術公園につきましては、南砺市と連携し、利賀サマー・シーズンの開催や舞台芸術の未来を担う人材育成を支援するなど、アジアを代表する舞台芸術拠点づくりを推進するとともに、来年本県で開催されるシアター・オリンピックスについては、県や関係市町村、企業等から成る実行委員会を中心に、鋭意その準備を進めてまいります。  世界文化遺産登録を目指した取り組みにつきましては、昨年11月に本宮堰堤と泥谷堰堤が、既に重要文化財に指定されている白岩堰堤とあわせて常願寺川砂防施設として指定されたことに加え、昨年12月には、立山砂防施設群が日本イコモス国内委員会の日本の20世紀遺産20選に3番目という上位で選定されたところであり、10月に本県で開催される国際防災学会等の機会を捉え、立山砂防の顕著な普遍的価値や魅力を世界に向け発信してまいります。  スポーツの振興につきましては、県総合体育センターにおいてトレーニング環境の整備を行うとともに、県民意識調査の結果等も踏まえ、県民の健康、スポーツの推進方策や必要な施設整備などについて総合的に検討することとしております。  また、2020年に本県で開催される冬季国体スキー競技会について、県営スキージャンプ場の改修整備を行うなど、県スキー連盟や富山市、南砺市等と連携しながら着実に準備を進めてまいります。  森づくりにつきましては、昨年5月、第68回全国植樹祭を天皇皇后両陛下の御臨席のもと開催しましたが、豊かな森を守り育てる機運を未来につなげるため、とやま森と木のフェスタ(仮称)を新たに開催することとしております。  また、水と緑の森づくり税を活用し、里山林整備や優良無花粉スギ「立山 森の輝き」の普及をさらに推進してまいります。  中山間地域の振興につきましては、集落機能の維持、活性化に向けた実態調査を行うとともに、地域を支える人材を育成するほか、市町村が行う中山間地域活性化に向けた計画策定を支援してまいります。  また、イノシシによる農作物被害の防止に向け、モデル集落での緩衝帯の整備やICTを活用した捕獲の実証を行うとともに、被害防止実践リーダーの育成、耐雪型侵入防止柵の設置や獣肉処理加工施設の整備への支援など、鳥獣被害対策を拡充強化することとしております。  次に、「安心とやま」の重点政策について申し上げます。  医療の充実につきましては、病院の一般病床から訪問看護ステーション等の在宅サービスを行う施設への転換や、富山歯科総合学院の施設設備整備等に対して支援してまいります。  医師、看護職員の確保対策につきましては、引き続き、医師の派遣調整等を行う寄附講座を富山大学附属病院に設置するほか、県立大学看護学部について、来年4月の開設に向けた建設等を進めるとともに、学生へのPRなどを積極的に行うこととしております。  がん対策につきましては、全国と比べて罹患率の高い胃がんや乳がんの予防対策を強化するほか、経営者等を対象とするセミナーを開催するなど、がん検診受診率の一層の向上に努めてまいります。  地域総合福祉については、地域ぐるみで高齢者や障害者等を支えるケアネット活動を基盤として、包括的、総合的な相談体制を構築する市町村に対し支援してまいります。  高齢者福祉につきましては、医療、介護の連携による情報共有ネットワークの整備を支援するとともに、認知症への理解を深める啓発活動や若年性認知症の方の仕事の場づくりへの支援などを行うこととしております。  障害者福祉につきましては、富山県手話言語条例を今議会に提案するとともに、手話の普及啓発イベントの開催や手話通訳者の配置などに取り組むほか、ヘルプマークを導入することとしております。  また、リハビリテーション病院・こども支援センターにおいて、障害児等の相談支援や関係機関との連携体制の構築を図るほか、障害者の就労支援のためのチャレンジカフェ(仮称)の整備を進めてまいります。  循環型社会づくりの推進につきましては、10月に本県で開催される3R推進全国大会において、県単位でのレジ袋無料配布を全国で初めて廃止するなどの本県の先駆的な環境への取り組みを全国へ発信するとともに、新たにコンビニエンスストアと連携したマイバッグ運動や、とやまエコ・ストアを活用した使用済み小型家電の回収などに取り組んでまいります。  食品ロス、食品廃棄物の削減につきましては、関係団体、市町村等で構成する県民会議を中心に、3015運動の普及による食事会等での食べきりや家庭での食材の使いきりを推進するとともに、食品事業者による商品の納品期限の見直しを行うなど、県民総参加の運動を積極的に展開してまいります。  自然環境の保全につきましては、立山黒部地域において案内看板や木道の再整備等に引き続き取り組むとともに、薬師岳においてライチョウの生息数調査を行うこととしております。  立山温泉地域における地熱発電開発につきましては、開発可能な発電出力を把握するための掘削調査を実施してまいります。  防災対策につきましては、大規模地震を想定した災害時受援計画を策定するとともに、市町村と連携して、集中豪雨等の際の浸水防止、避難のため、自主防災組織が行う資機材整備等を支援するほか、研修等を通じた地域防災力向上や大規模災害発生時における迅速な初動体制の構築などのため、新たに富山県防災・危機管理センター(仮称)の整備を進めてまいります。  なお、この冬は昭和38年の豪雪に匹敵する降雪量となっておりますが、県としては県民生活に支障がないよう、道路除雪等に万全を期すなど、県民の安全・安心の確保に全力で取り組んでまいります。  弥陀ヶ原周辺の火山対策につきましては、火山ハザードマップの作成、火山活動の調査研究への支援、防災情報の周知啓発などに取り組むとともに、県警の山岳救助体制を強化することとしております。  本年10月に本県で開催される全国消防操法大会につきましては、県消防協会や富山市、関係団体等と連携し、円滑な大会運営に向けた準備を進めるとともに、消防団のPRや研修等により、女性や若者等の消防団加入を一層促進してまいります。  原子力災害対策につきましては、放射線監視体制の強化や原子力防災資機材の整備を推進するなど、県民の安全・安心の確保に万全を期してまいります。  安全なまちづくりにつきましては、交通人身事故発生件数と負傷者数が17年連続で減少した一方、全死者数に占める高齢者の割合は依然高い状況にあることから、引き続き市町村や関係機関と連携し、高齢者を重点とした交通事故防止対策を推進するとともに、老朽化した信号制御機の更新等を実施してまいります。  また、富山南警察署(仮称)の整備を進めるほか、防犯カメラを町内会等に貸し出しするなど、地域防犯対策を強化してまいります。  犯罪被害者等の支援につきましては、性暴力被害ワンストップ支援センターとやまを来月1日に開設し、相談者の立場に寄り添ったきめ細やかな支援に取り組んでまいります。  次に、行財政改革の推進について申し上げます。  厳しい財政状況が続く中で、知事に就任以来、行政改革会議等からの提言なども踏まえ、県民の皆さんの御理解、御協力を得ながら、徹底した行財政改革を推進してまいりました。  職員数の適正化については、平成26年4月を基準とする新たな定員管理計画に基づき、一般行政部門の職員は、5年間で3%以上の純減を目標として取り組んでおり、平成30年4月までの4年間で83人、2.5%、また、平成16年からの14年間では955人、23.0%を削減する見込みとなりました。  こうした取り組みの効果により、一般行政部門の平成29年度の職員人件費は、13年前の平成16年度に比べ約85億円、28.3%の削減となる見込みです。  組織機構については、大都市地域から県内への移住・定住のさらなる促進や中山間地域を含めた地域振興を効果的、戦略的に行うための体制強化、立山黒部の世界ブランド化や国際観光の推進、災害など緊急時における危機管理体制の強化、シアター・オリンピックスや冬季国体スキー競技会の準備などに必要な体制の整備を行うとともに、本県産業の新たな飛躍、発展のため、2つの産業支援機関について抜本的に改組、強化します。  また、警察本部において身近な街頭犯罪などに機動的に対応するための体制を整備するとともに、山岳警備体制を強化するため、新たに地域部を設置することとしております。  事務事業等の見直しについては、事業の廃止、縮小、民間活力の導入、業務の効率化等に取り組んだ結果、約5億6,000万円を節減したところであります。  今後とも行財政改革に積極的に取り組み、適切な行財政運営に努めてまいります。  次に、歳入予算のうち主なものについて御説明申し上げます。  まず、一般会計において、県税は国の経済見通しや地方財政計画、税制改正の影響を踏まえるとともに、県内企業の収益動向等を勘案して1,382億円を、地方交付税は国の算定方針等を踏まえて積算の上、1,269億円をそれぞれ計上しております。  国庫支出金は549億円を、県債は657億円をそれぞれ計上しております。  使用料及び手数料については、国の基準の改正等に伴い、所要の改定を行うことにしております。  また、特別会計においては、国民健康保険の財政運営の責任主体が都道府県となることに伴い、新たに国民健康保険特別会計を設置するとともに、事業収入の実績等を勘案の上、所要額を計上しております。  次に、予算以外の議案について申し上げます。  条例としましては、新たに制定するものとして、富山県手話言語条例など3件を、改正するものとして、富山県職員定数条例の一部を改正する条例など44件を、廃止するものとして、富山県医療施設耐震化臨時特例基金条例を廃止する条例など2件を提案しております。  また、条例以外の議案5件のほか、報告案件として、地方自治法第179条及び同法第180条の規定による専決処分について報告しております。  次に、平成29年度補正予算案について御説明申し上げます。  国補正予算等を活用して、県としても諸課題に迅速かつ適切に対応するため、補正予算案を提案するものであります。  補正予算の規模は、一般会計204億2,927万円となっております。  その内容としましては、県内産業生産性革命に資する地方創生拠点の整備、防災・減災対策に資する社会資本整備の推進などに要する経費を計上するとともに、年度間の切れ間のない発注により事業効果の早期発現を図るための債務負担行為の追加設定を行っております。  以上をもちまして、平成30年度における県政運営の基本方針及び今回提出しました諸案件の説明といたします。  何とぞ慎重御審議の上、適正な議決をいただきますようお願い申し上げます。            議員提出議案第1号 9 ◯議長(稗苗清吉君)次に日程第4、議員提出議案第1号を議題といたします。  提出者から提案理由の説明を求めます。  渡辺守人君。    〔27番渡辺守人君登壇〕 10 ◯27番(渡辺守人君)おはようございます。  私は、本日提出いたしました議員提出議案第1号富山県議会基本条例制定の件の提案の趣旨につきまして、これまでの検討状況も含め説明を行います。  富山県議会は、明治16年に公選制の県会として開設されて以来、先人の郷土愛及び英知を継承しつつ、県民が豊かで、安全に安心した生活が営める富山県を築くため、本県の有する豊かな可能性や魅力を存分に引き出すことに全力で取り組み、県民の多様な意思を県政に反映し、公平かつ公正な議論を尽くすとともに、政策討論委員会の導入など議会改革にも積極的に取り組み、県民にわかりやすい議会運営に最大限努めてきました。  とりわけ、平成12年のいわゆる地方分権一括法の施行を契機とする地方分権改革の進展を踏まえ、これまで、地方分権社会にふさわしい議会を目指し、さらなる自己改革と活性化に努めており、議会活動に関し県民の理解をより深めるため、議会中継などによる広報の充実、他の都道府県議会に先駆けた議員提案による政策条例の制定、外部有識者による知見の活用、分割質問及び分割答弁方式の導入による質疑の充実等、さまざまな面で議会の機能強化を図ってきました。  こうした課題等に的確に対応するため、二元代表制の一翼を担う県議会には、真摯に県民の声を聞き、県民の多様な意思を県政に反映させるとともに、県民により一層信頼され、期待される議会となるよう、県政の最終意思を決定する団体意思決定機能、地域課題の解決を図る政策の立案及び国等または県等に対する提言機能等を最大限に発揮することが求められてきております。  このようなことから、本県議会においては、各会派代表者会議の協議を経て、昨年6月27日、議会基本条例制定検討会議を設置し、これまでの議会改革の取り組みを一層推進し、さらなる議会の機能強化を図る等、地方自治の本来の力を高めていく議会運営が重要となってきていることから、富山県議会の基本理念を明らかにするとともに、議会の役割、議会の運営原則、議員の責務及び活動原則、会派の機能、議会と知事その他の執行機関との関係、議会と県民との関係等の議会に関する基本事項を定めることにより、議会が県民の負託に応え、もって県民誰もが未来に希望を持ち、豊かさと幸せを実感できる富山県の実現に寄与することを目的とする富山県議会基本条例制定に向けた検討を、本年2月22日まで9回の検討を行ってまいりました。  この間、県民の皆様から寄せられました数多くの御意見や御指摘にも耳を傾けながら、総務省、全国都道府県議会議長会等ともさまざまな項目について協議を行い、全会一致での合意を得て、このたび条例案が取りまとめられたところであります。  それでは、条例案の内容につきまして、その主な点を御説明いたします。  前文には、二元代表制の一翼を担う議会の役割のほか、県政の最終意思を決定する機関として、県民の多様な意見を反映するため、公平かつ公正な議論を尽くすことや、富山らしさを示す表現として、政策討論委員会や一般質問における分割質問、分割答弁方式の導入などを盛り込んでいます。  第1章には条例の目的、基本理念を規定するとともに、第2章の議会の役割及び運営等においては、政策立案機能や国等または県等へ提言するなど議会における会派の機能を明確に位置づけています。  また、議会運営の重要な原則として、公平かつ公正で、県民にわかりやすい議会運営を行う義務を宣言し、議員の発言の機会の保障、県民にわかりやすい質問、質疑に努めることを規定するとともに、審議を尽くすため、十分な審議の機会の確保を規定しております。  さらに、地震、台風などによる自然災害のほか、大事故の発生や病気の蔓延等、緊急事態の発生時など県民生活に影響を及ぼすさまざまな事態において、議会として必要な対応を行うことを明確に規定し、努力目標とはせず危機管理上、明確に規定したのは全国初めてとなります。  第3章においては、議員の責務等を規定し、一昨年、政務活動費の問題を生じましたが、条例では、政務活動にとどまらず、議員の姿勢、活動、すべてにおいて、厳しい倫理意識に徹し、政治倫理の向上について規定をいたしております。  第4章の議会の機能強化においては、議会が地方自治法に定めるところにより調査を行うほか、具体的な課題解決のため必要な調査を行い、学識経験者による調査の実施の規定や議員により構成する検討組織を機動的に設置し、審査等の実施に努めることを規定しています。  また、継続的に議会改革に取り組んでいくため、議会改革推進会議の設置と議会改革に関する行動計画を策定し、毎年度、進捗状況を県民に公表することを規定したのは全国初めてとなります。  さらに、議会の機能強化を図り議会活動を活性化するため、第15条に他の地方公共団体の議会や大学等との交流や連携に努めることを規定しています。
     第5章の知事等との関係においては、二元代表制の一翼を担う議事機関として、議会の調査機能の強化の必要性や予算措置の裏づけとなる表現が必要との観点から、知事等による説明や議会の調査を規定しています。  第6章の県民との関係においては、県民に開かれた議会を推進するため、県民「誰もが」というユニバーサルデザインによった考え方に立ち、会議等の原則公開や、議会意思の決定結果や形成過程等に関する情報公開の推進、傍聴者への配慮等を規定しています。  また、議会中継やソーシャルネットワーキングサービスの活用を図るほか、多様な媒体を活用し、議会広報誌の充実、県民各層との意見交換会、政策討論委員会の実施など、あらゆる機会を通じた広報や広聴により、積極的に県民の意思を把握し県政に反映するよう努めることを規定しています。  さらに、議会への県民参加を促進するため、請願、陳情を県民の政策提案の機会とし、県民の主権者意識の醸成に努めることを規定しています。  第7章では、議会事務局等の充実強化を図り、第8章では、議会は社会情勢の変化、県民の意見等を踏まえ、条例の見直しをしていくことを規定しています。  議会基本条例制定がゴールではなく、ここに、富山県議会は、みずからの果たすべき役割及び責務を改めて自覚し、日本国憲法及び地方自治法の精神にのっとり、県政の最終意思決定機関として、県民の負託に応え続ける県議会を実現することを決意し、この条例を制定するものであります。  議員各位には、御賢察の上、ぜひとも本条例に御賛同いただきますようお願いを申し上げ、提案理由の説明を終わります。 11 ◯議長(稗苗清吉君)次にお諮りいたします。  議案調査のため、2月27日は休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 12 ◯議長(稗苗清吉君)御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。  以上で本日の日程は終了いたしました。  次に、議会の日程を申し上げます。  本日はこの後、午後1時から全員協議会を開催いたします。  次回の本会議は2月28日に再開し、会派代表による県政一般に対する質問並びに提出案件に対する質疑を行います。  本日はこれをもって散会いたします。  午前11時21分散会 Copyright © Toyama Prefecture, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...