17番。
○17番(福井康夫君) 議事進行です。議事進行の内容は動議を口頭で出したいと思いますので、議長、発言をよろしく取り扱ってもらいたいと思いますが、よろしいですか。
いいですか。1人以上賛同。いいですか。(鳥飼議員「とりあえず内容を。内容を聞かなわからん」と呼ぶ)いいですか、発言を。
○議長(福谷直美君) はい、許します。
○17番(福井康夫君) 動議です。実は昨日の1番議員と、それから小椋教育長との一般質問がございました。その中で小学校等の統合につきまして、校名に対する質疑、やり取りがありまして、非常に活発で、それはそれで議場での発言はもちろん執行部とやり取りは大いにすべきだと思います。丁々発止やってもらいたいと、それは異論はございません。その中で非常に適切じゃない、不適切なやり取り、それを受けて、我々議員が困るじゃないだろうかというおそれがある発言があるもんですから、あえて議事進行をかけさせてもらいました。
それは、選考過程等のやり取りはいいんですけども、その過程の中で地元から、校名に対する反対、陳情書が議会に提出されていると、こういう発言がございました。そこで、さらに大きく、そういう発言の下でですので、早速日本海新聞も今朝方の報道によりますと、こう書いてありますが、「灘手小校区の住民から小学校名の再考を求める陳情書が市議会に提出されている」、そのことが分かったと。こういうことですよね。
皆さん、手元にありますか、陳情書が。ないんですよ。なぜかというと、恐らくですよ、恐らく、議長のところには地元の陳情書が出されたでしょう、反対の陳情書。出されたかもしれませんが、議長が受理をしている段階で、その手続はその後に直前の
議会運営委員会等で諮って、まずどの委員会に付託するのかしないのか、そして、付託するのであればどの委員会に付託をするのか決められて、そこで初めて本会議にかけられる。そこで議会が初めて受理をしたことになる。陳情書の採択、不採択は置いといてでも出されなくなる。現段階は議長が受理しただけの話で、したがって、我々に配付していない。それと資料もない。この間、次の議運が開かれるのが、会期中には来週の月曜日、12日の予定です。じゃあ今日から12日までこうした新聞記事を見られて、市民の人から、おい福井、どうだいこういうことのやり取り、全く分かりませんが。どなたかが出されたのか、どういう団体が出されたのか、いつ出されたのか、どういう内容なのか、見てない。したがって、結論は発言を撤回するか、それが無理ならば12日の議運等待たずして、今日、次の質疑者も多数控えておられますけれども、今日、明日中にでも、なるだけ早く、そうした議運を経て出すのか、経ずに出せれるのか。法的に資料が出せれるのか、出せれんのか含めて議運に諮って、そして、もし出せれるものなら出すべきじゃないですか。困りますよ、我々は。ということを言いたいんです。
取りあえず動議の趣旨はそういうことでございますので、よろしく。(鳥飼議員「動議賛成」と呼ぶ)
○議長(福谷直美君) それでは、動議に賛成の方がおられますので、動議は成立いたしました。
暫時休憩いたします。
午前10時06分 休憩
午前10時16分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
直ちに
議会運営委員会を開催しますので、委員の皆様は議会会議室にお集まりをお願いいたします。
暫時休憩いたします。
午前10時16分 休憩
午前10時44分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
先ほど
議会運営委員会を開催していただき、
福井康夫議員から提出のあった陳情書の写しの配付を求める動議に関し、協議していただきました。その結果、本日皆様に配付することが決定されました。
お手元に配付させていただきましたので、御確認をお願いいたします。
以上報告いたします。
日程第1、昨日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。
まず、
会派さきがけの3番
山根健資議員に、市政に対する一般質問を許します。
○3番(山根健資君)(登壇)(拍手) おはようございます。
通告に従いまして、9月定例議会、
会派さきがけの
トップバッターとして質問させていただきます。
今から手話を始めます。
会派さきがけの山根健資です。よろしくお願いいたします。
コロナ感染者が広がっています。皆様も気をつけましょう。
それでは、一般質問を始めさせていただきます。手話は終わります。
さて、一般質問に入らせていただく前に、少しだけお話をさせてください。この夏、いろいろとありました。まず、規模は縮小でしたが、雨の中、花火を倉吉の夜空に上げていただき、市長、担当者の皆様、本当にありがとうございました。元気をいただいたように感じました。そしてもう一つ、この夏、
倉吉総合産業高校が
全国高校野球選手権鳥取県大会で決勝まで進出し、甲子園まであと一歩というところまで勝ち上がりました。特に印象深かったのが、左腕の伊藤投手と守備陣の堅い守りでした。夢を見させていただきました。倉吉の高校が甲子園にと期待に胸を躍らせました。総産のメンバーの皆様、そして中部の
高校野球選手の皆様、関係者の皆様、本当にありがとうございました。暑い夏の熱いプレーは我々の脳裏に深く刻まれました。
スポーツ振興は地域社会の絆をつくるきっかけになると信じております。本当にすばらしいプレー、ありがとうございました。
さて、私は、
鳥羽昌明議員を委員長とする
教育福祉常任委員会の副委員長を務めさせていただいております。そこで最近、疑問に思うことがございます。委員会に求められている本質的な役割です。
常任委員会は議案や協議すべき事項について議論や理解を深め、そして執行部から報告を受ける場所だと認識しております。我々議員は市民の皆様から様々な希望・要望を聞かせていただき、市政に反映していただくのが責務であります。そして、その疑問とは、市民が関心を寄せる事項が執行部で決定された後、事後報告として、我々議員に、そして
常任委員会のメンバーに知らされることがあるということです。例を挙げますと、
史跡大御堂廃寺跡整備事業のスケジュールの変更、
中部水泳大会不参加などです。これらは市民にとっては重大な関心事の一つであります。公になる前に所属委員会で議論や理解を深めることがあってもよかったと思っております。
常任委員会について言えば、委員会で審査、協議もしくは報告する内容ではないとの執行部の判断だと思いますが、建設的な場として委員会を活用していただきたい。
教育福祉常任委員会を軽視されている感が否めません。
鳥羽昌明議員、
伊藤正三議員、
大津昌克議員、
佐藤博英議員、
福井典子議員、そして山根です。それぞれの背景、主義、主張は違いますが、市民福祉の向上に資する思いは一緒のはずです。今後は、我々、
常任委員会を積極的に活用していただきたく、そのような姿勢で何とぞよろしくお願い申し上げます。
さて、鳥取県中部での
コロナ陽性者の数は最近3桁の数値をほとんど下回りません。最近は少し減少傾向ですが、飲食店への影響は甚大であると容易に想像できます。広田市長が就任後にすぐにがんばる
事業者福高応援事業を実行してくださいました。ありがとうございます。この第七波で生活困窮に陥ってしまった方々、支援金が尽きてしまった方々、新たに多く発生してしまっています。がんばる
事業者福高応援事業交付金は令和4年1月から9月までの売上減少者が対象の交付金です。新たに交付金制度を設けていただき、切れ目のない支援をぜひお願い申し上げます。
それでは、初めの質問に入らせていただきます。体育施設などの減免措置についてであります。冒頭申し上げましたが、
スポーツ振興は健康増進をはじめ、地域社会の絆をつくるきっかけとなると信じております。
倉吉総合産業高校の今年の夏の記憶も新しいところであります。去年の12月での一般質問で、体育施設の減免の件について質問させていただきました。老朽化が進む関金の野球場を自分たちで
メンテナンスをしている利用者への減免のお願いでありました。去る6月には
関金総合運動公園の管理棟に行かせていただきました。そこで発見したのが、
ラグビー協会の利用者の方々に限り、ラグビーの大会で使用する白線の料金1万1,000円については10回分減免措置を受けられているということでした。すばらしい取組だと思います。今後もこのような団体の活動を応援していただきたいと思います。
そこで最初の質問です。体育施設の利用料金などが減免される免除基準が7項目あると思います。その中の最後の7番目の項目で、都度協議をするという内容です。現在、都度協議をされて減免を受けている団体、個人の件数と、その減免理由をお聞かせください。よろしくお願いいたします。
○教育長(小椋博幸君)(登壇) おはようございます。
山根議員の御質問にお答えいたします。最初に、
教育福祉常任委員会をもっと活用してくださいということがございました。決して、
常任委員会を軽視しているということは思っておりませんので、事案によっては報告、御相談を引き続きさせていただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いします。
質問ですが、体育施設の利用に係る減額、あるいは免除についてのお尋ねでございます。まず、体育施設の利用料金の減額、あるいは免除対象というのは、御説明のあったとおり、7項目ありますので、それを最初にちょっと確認させていただきたいと思います。1つは、倉吉市、倉吉市
教育委員会または
指定管理者主催・共催するもの。2つ目が学校教育の一環として実施される
県内児童生徒の大会等。3つ目が
市内中学校部活動。4つ目に学校週5日制に伴う県内の児童生徒に係る部活動、親子・地域活動等。5番目に
身体障害者手帳、療育手帳、
精神障害者保健福祉手帳、特定医療費、
医療受給者証、または
障害福祉サービス受給者証の交付を受けた方及びその介護者。6つ目が鳥取県
高等学校体育連盟の主催する体育大会。7番目に、議員のおっしゃっておられます、6番目までの以外で減免申請のあった場合は、その都度協議するというものでございます。
このうち、7番目の項目の減免申請のあった場合は、その都度協議するという規定に基づいて協議を行い、令和3年度から施設利用料を減額、または免除を適用している団体は3団体あります。1つは早朝テニスの利用に関する
倉吉打吹ソフトテニスクラブです。もう一つは、倉吉早朝
テニスクラブ、テニスの団体が2つということでございます。3つ目は、
関金ラグビー場のライン敷設に関する鳥取県
ラグビーフットボール協会の計3団体ということでございます。
3団体ともに、料金は全額免除ということではありませんで、早朝テニスについては、1人当たりの利用料を2分の1に減額しています。
関金ラグビー場の
ライン敷設料については、利用調整会で確認する公式大会で報告を受けた大会のうち10回以内を免除対象とし、その他大会等で敷設する場合は料金を頂いております。今年度は、
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって大会等が開催できない現状があるために、令和4年度の利用調整において
指定管理者が確認した5大会11試合のうち3大会7試合が免除されています。市営庭球場ですけれども、庭球場は令和2年度から3年度に実施した改修によって土のコートから
人工芝コートに整備しています。
人工芝コートは土のコートと比較して維持管理費が増加するために、競技団体と協議し利用料金も改定を行っています。しかし、運用を開始されましたら早朝利用されている
テニスクラブから、参加者は70歳以上の高齢者が主体であって、年金から活動費を徴収されているということから、改定後の料金では個々の会員の負担が大きく、活動を制限せざるを得ない状況になったということがありました。このため、社会教育課及び
指定管理者に、全ての料金を免除するのではなく、活動が維持できる以前の料金程度に減額することができないかと相談を受けたものでございます。
ラグビー協会も
県立美術館建設に伴うラグビー場の移転により、従来の和芝から
スポーツ芝への変更等機能向上しているために、利用料金だけでなく、利用方法等についても競技団体と協議をして改正しています。
ラインの敷設方法についても、従来の石灰ということであれば、石灰がグラウンドに堆積し、ライン部分が盛り上がる状況となるため、グラウンドや芝への影響が少ないペイント式ということに変更しております。このペイントの料金ですけれども、競技団体の了解を得て、1回1万1,000円の料金を設定したものです。
スポーツ芝は和芝と違い、春から秋には週1回の芝刈りを行わなければならないということがあり、毎週末に連続して使用する際に規定料金を払ってペイントしても、芝刈りによりラインが消えてしまうという、こういう現状が判明したということでございます。このため施設利用に関する協議の中で、利用料とペイント代全てを毎回競技団体が負担することは、年間数十試合運営する競技団体の負担が大き過ぎるということで相談があり、市、
指定管理者及び競技団体の三者で協議したものでございます。
以上のような理由で、
指定管理者から減額の方向性が示され、市として承認しているという現状でございます。
○3番(山根健資君) 質問に戻る前に、少しちょっと訂正させていただきたいことがあります。
佐藤博英議員の名前を言い間違えていたようでして、
伊藤博英議員と申し上げてしまったようです。
伊藤正三議員の後に
佐藤博英議員ということだったので、「い」と「さ」がちょっと、大変申し訳ございませんでした。訂正しておわびを申し上げます。
○議長(福谷直美君) 山根議員から発言の訂正の申出がありましたので、議長において許可することに、会議録については、後刻調査の上、措置いたします。
○3番(山根健資君) ありがとうございます。
質問に戻らせていただきます。教育長、御答弁ありがとうございました。
それぞれ各団体を運営されている方々は、コロナ禍の影響もあり、大変な思いで取り組まれております。先ほど各団体の減免理由をお伺いいたしましたが、昨年の12月での一般質問で取り上げさせていただいた関金の野球場の件との違いがよく分かりません。関金の野球場の利用者は、自ら壊れている箇所を修理して使用している。去年の11月頃に
ラグビー協会の減免措置が実行されております。
ラグビー協会さんが使用する芝生に白線を引く作業は、
指定管理者の皆さんが行っておられます。自ら
メンテナンスを行っているのに減免がない、片や白線を
指定管理者の方々に引いていただいて減免がある。私の一般質問は去年の12月でございます。そのときに、こういった
ラグビー協会さんのケースもあると教えていただければ、お互いに建設的な意見交換ができたと思っております。
それで質問です。都度協議での減免措置が適用されるには、どのようなプロセスを踏んでいけばよろしいでしょうか。または申請窓口や申請書などはございますでしょうか。お伺いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 減免措置の手続についての御質問でございます。
最初に、関金野球場を利用しておられる方からの相談の件ですけれども、直接私は聞いておりませんので、ひょっとしたら担当課が聞いておるかもしれませんが、後日確認したいと思います。
それで、減免の手続のことですけれども、通常の減額、あるいは免除であれば、
倉吉スポーツセンターの窓口において、利用申請と併せ減免申請に記入、提出いただければ適用ができます。これは1から6までの場合のことでございます。基準の7に基づく減免であれば、
倉吉スポーツセンター、または社会教育課に御相談いただいて、倉吉市体育施設の設置及び管理に関する条例及び
指定管理協定書の規定に基づき、受益者負担の原則並びに減免することで不足することが見込まれる指定管理料の補填等、
指定管理者の収支状況を踏まえた上で協議を行うことになります。その結果、減免が必要との判断となれば、
指定管理者が基準を設定し、市に対して承認申請を提出、それを市が承認すれば減免として適用されるということになります。
○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。
都度協議するという項目ですが、ぜひ減免に当たっては、都度協議していただきたい。教育長、関金の利用者の方とまだ会われていないということですけども、もしそのような団体の方が来られたら、1から6の項目に該当しなくても都度協議ということで、協議に応じていただけるかどうかお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
○教育長(小椋博幸君) もちろん御相談があれば、協議には当然応じていくということになりますので、
指定管理者も含めて御相談いただきたいと思います。
○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。
スポーツ振興は地域の絆づくり、健康促進のために非常に大切なものです。都度協議での減免措置に不公平が生じてはなりません。誰がどの角度から見ても公平性を保たなければなりません。先ほど説明させていただいたケース、
ラグビー協会と関金の
野球場利用者において、強烈に不公平感や違和感があります。ぜひ協議に応じていただき、違和感を解消していただきたいと思います。
続いて、次の質問に入らせていただきます。
私は、米国から約20年前に帰国しました。私は米国で
パソコン関連の勉強をしてきました。帰国後に感じたことがあります。それは日本のIT教育の大幅な遅れです。日本は先進国、技術大国だと信じて疑いませんでした。IT教育やICT化が進まない世の中にあっては革新的な技術や効率的な情報伝達などが進まず、国際競争にさらされている現在の日本では致命的な結果を招いていると思います。我々議員もやっと
タブレットの運営が始まったところです。20年は遅れていると思っています。
夏休みに入り、鈴鹿市から親戚の子どもたちと会う機会がありました。そのときに子どもたちの夏休みの宿題の事情を聴かせていただきました。鈴鹿市の小学校では、日常的な宿題から夏休みの宿題まで
タブレットで行われているとのことでした。その
タブレットを家に持って帰っているとのことでした。
インターネット環境の整っていない家庭にはルーターを貸与して対応していると聞きました。私の息子2人は成徳小学校に通っていますが、
タブレットを学校から持って帰ってきたのを見たことがありません。倉吉市の小学校には、
タブレットが1人1台ある現状です。娘は湯梨浜学園に通っていますが、彼女は
タブレットを持って帰って学習に取り組んでいます。
タブレットを家に持って帰って学習できるのは様々な恩恵があると思います。さらには、コロナ禍にあっては、学校に行かなくても家で授業を受けることも勉強することも可能になります。最大限に活用しないともったいない話です。
タブレット活用について、6日に竺原議員が既に質問されたような質問になるので、少し角度を変えて質問させていただきます。市長は、この
新型コロナウイルスに感染され、自宅で療養されながらお仕事をされていたと、丸田議員の質問の中で答弁されました。具体的にどのように御自宅でお仕事をされていたのでしょうか。お伺いいたします。
○市長(広田一恭君) 突然のお伺いでございまして、どのようにと言われても、特別な状況ではございませんが、市で出張用とかに持ち運べるパソコンを、もう既に市長用ということで準備していただいていましたので、それを自宅に持ってきてもらって、それで、こちら市役所とオンラインでつないで、決裁内容とかそういったものが全てパソコンで見れるようになっていますので、それに応じて執務室で事務を行うのと同様に決裁をしたり、あるいはせんだってお答えしたように、企画審議会があるときにはウェブでその会議に参加したり、そういうことができる体制が整っておりましたので、それを活用させていただいたということでございます。
実際には、県外とかの出張時に決裁ができたりという対応だったのかもしれませんが、そういった体制が整っておったということで、この
新型コロナウイルスに感染してしまって、非常に迷惑をかけたわけですけど、そういった体制が整っていたということで、業務には支障が出ることなく業務ができたということでございます。
○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。
それは大変でした。コロナ禍でのオンラインでの市長としてのお仕事がある程度遂行できたわけですね。すばらしいことだと思います。これは子どもたちも一緒だと思います。コロナ禍にあってはオンラインで授業を受けたり、連絡、報告、事後学習、何もかも飛躍的に便利で効率的になるのは想像できます。夏休みも終わり、本格的に授業が再開されている中、
新型コロナウイルスのクラスターが発生するのは不思議なことではありません。9月6日に教育長は、
タブレットを持ち帰ることが目的ではないという発言をされました。物すごく共感いたします。持って帰って活用しないと意味がないのです。現代社会においては、そのような生き方、このようなライフスタイルとなっております。
竺原議員も同じような質問をされましたが、改めて御質問させていただきます。
タブレットを家庭に持ち帰り、オンラインで使えない現状があると思います。なぜ
タブレットを家に持って帰っての活用が進まないのか。理由があるのであればお伺いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○教育長(小椋博幸君)
タブレットの持ち帰りについては、おっしゃいましたように、竺原議員の御質問にもお答えしましたが、なるべく早く、気持ち的には今学期中にはできるようにしたいと思っているんですけれども、準備がありますので、今年度中のうちには持って帰れるような方向にしていきたいと思います。
慎重になっておりましたのは、一つは、家に持ち帰ることでどういうトラブルといいますか、困り感があるかということがありました。そのことがありましたので、昨年度は
タブレットが入ったばかりの年でしたので、夏休みに2つの小学校で、高学年限定ですけれども持ち帰り、夏休みの自由研究を
タブレットでまとめるということを行いました。今年度も別の小学校2校で夏休みに持ち帰るということを行いました。その結果、議員もおっしゃっていただきましたが、何のために持って帰るかという目的がやっぱりはっきりしていれば、そんなに大きな問題は起こらないだろうというところまでが見込めるようになりましたので、できるだけ早く持ち帰るようにしていきたいと。ただ、やはり保護者の皆さんの気持ちの中には、特に低学年の子どもさんの御家庭では、自分がいないときに子どもが
タブレットを持っているときに、どう使っているかということに心配があるという声はお聞きしております。
○3番(山根健資君) 確かに
タブレットをおうちに持って帰ると、いろいろな心配事項があると思いますが、もはやそれで足踏みをしている場合ではない、そのような時代背景になっております。保護者の方も
タブレットを持って帰るとゲームをしたり、動画を見たりと、勉強以外のものに使うということで考えられていると思いますが、子どもの飽くなき好奇心を止めることはできません。そういったことも想定を入れながら、保護者の皆様にも理解を求めます。
続けて質問ですが、倉吉市の小学生、中学生家庭のWi−Fi環境、
インターネット環境が整っている家庭の割合は御承知されておられますでしょうか。お伺いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 家庭にWi−Fi環境が整っているという割合ということでございます。最新のデータは持ち合わせておりませんが、以前確認した段階では9割ぐらいの御家庭はWi−Fiの環境があると今は思っています。先ほど申し上げた今年度中の持ち帰りについて、再度学校を通じて、どれぐらいの家庭にWi−Fiの環境が必要なのかということは確かめたいと思っております。
○3番(山根健資君) ありがとうございます。
私もその件で、昨日ちょっと調べさせていただきました。株式会社WACARU NETでのネット環境の実態調査では、自宅にネット環境、Wi−Fi環境がない割合は6.6%ということでした。反対に93.4%の自宅にはもうネット環境が整っている。さっき、小椋教育長が言われましたけども、倉吉市で9割ということです。これほとんどの家庭でWi−Fi環境が整っているということです。
昨日、藤井議員への答弁で、令和4年度の小学生の数は2,291人、中学生の数は1,152人という数字だったように記憶しております。合計すると3,443人です。単純にはいきませんが、先ほどの6.6%、要するにWi−Fi環境がないパーセンテージを掛けると227.238、繰り上げて228人に
インターネット環境がないことになります。一般的なルーターの価格が3,000円から5,000円です。例えばルーター1台が5,000円だとしましょう。228人掛ける5,000円で114万円になります。かなりの概算ではありますが、この導入コストをかけると、皆がオンラインで学習ができる環境が整うのです。日本国憲法第26条では、全ての国民は法律の定めるところにより、その能力に応じてひとしく教育を受ける権利を有するとされています。教育を子どもたちに受けさせるのは行政の責務です。これはどのような状態であっても、たとえ感染症で学校が休校、学級閉鎖になったとしてもそういうものだと解釈しております。
それで質問を申し上げます。県内での公立小学校、中学校での自宅での
タブレット活用、
タブレットを家庭に持って帰って使える環境を整えている市町村はございますか。
タブレットを持って帰って、
インターネット環境で既に使われているほかの市町村というのは県内でございますでしょうか。お伺いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 全てを把握しているわけではありませんが、ある町では全ての家庭にWi−Fi環境を整えるということはされているというところが幾つかあることは確認しております。
○3番(山根健資君) まだ倉吉市も今から始めれば、県内では早いほうの環境整備ということになると信じております。
市長に伺います。市長が
新型コロナウイルスの療養中に経験されたときと同じように、倉吉市の全ての子どもたちも
タブレットを家に持ち帰り、
インターネット環境が整った上で学習ができるようになるのはすばらしいことだと思いませんか。お伺いいたします。
○市長(広田一恭君) いろいろ急に飛んでくるもんですから、気をつけておらんといけませんね。
やはり今の時代でございますので、当然私の家もそういうWi−Fi環境があったんで、そのパソコンをすぐ使えるということでございますので、今の時代に合った取組かなと思います。ただ、これまで
教育委員会が、あと228人の児童の皆さんのことを思い、保護者の方とか関係者の皆さんと今調整していただいておると思いますので、そういった状況も踏まえながら、議員おっしゃったように、早期にそういった
タブレットが全部の小学生が使えるような体制を整えることができればと思います。
○3番(山根健資君) ありがとうございます。前向きな答弁いただきました。
倉吉市の子どもたちにもっと
タブレットを活用してもらうためには、Wi−Fi環境を整えなければなりません。先ほど申し上げましたが、Wi−Fi環境を整えるには、かなりの概算ではございますが114万円となりました。もっともっと大きな数字になるかもしれませんけども、倉吉市の予算規模からすると、そんな大きな金額ではないように思います。一旦購入したWi−Fiルーターは貸し出しして使えばよろしいので、使い回しもできると思います。
最後にちょっと、市長、もう一度御確認させていただきたい。子どもたちへのルーター環境整備に予算を分けていただくことは可能でしょうか。検討の余地はございますでしょうか。もし難しいとなれば、クラウドファンディングなどを活用して前向きに御検討いただきますでしょうか。御答弁よろしくお願いいたします。
○市長(広田一恭君) さき方、御答弁申し上げたとおりで、今の調整状況とかをよく
教育委員会と確認して、そういった対応がどんなふうに取れるかということを検討してまいりたいと思います。
○3番(山根健資君) 力強い前向きな発言ありがとうございます。これは後に、広田Wi−Fiシステムと語り継がれる
インターネット環境になるかもしれません。
倉吉市の全小・中学校が
タブレットを家に持って帰って、学習や勉強ができる日を一日も早く実現させていただきたいと強く考えています。日本のIT教育の振興、コロナ禍での学習、そして、教員の皆様の業務効率に大きく寄与するはずです。何とぞよろしくお願い申し上げます。
続きまして、中部小学校水泳大会不参加についてお尋ねします。
藤井議員も違った角度で、昨日この問題を取り上げられておられました。この不参加とのお話を聞いたとき、本当に落胆いたしました。残念です。そして、議会にも、
教育福祉常任委員会でも報告すらありませんでした。それも併せて残念です。委員会や議会の軽視です。竺原議員は水泳の先生で尽力されておられますが、この件でも残念な気持ちを共有しております。さらには、8月29日付で保護者に配られたお知らせには、中部小学校陸上大会の中止でした。ことごとく子どもたちの夢や活躍の場が破壊されました。活躍の場を失った子どもたちは将来倉吉市に帰ってこようと思うのでしょうか。
まず、この件で伺いたいのは、その歴史についてです。中部小学校水泳大会と中部小学校陸上大会は、いつ頃から始まり、何年続いていたかをお伺いいたします。よろしくお願いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 中部小学校水泳大会、中部小学校陸上大会の歴史についてのお尋ねでございます。
令和4年度で46年を迎えると聞いております。これは小学校体育連盟が主催されている大会ですので、詳しい資料が残っていないということのようですが、関係者に確認しましたところ、昭和60年開催のわかとり国体に向けて小学校体育連盟が昭和52年に発足された。競技力・競技者の育成、体力の向上と適切な体育活動の推進を目指して始まったのではないかとお聞きしております。
○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。
46年、かなり長い歴史がある大会ということです。ここでまた市長と教育長にお伺いしますが、市長も教育長も水泳大会や陸上大会に出場された経験があると思いますが、そのときの何か思い出があれば教えていただきたいと思います。
○市長(広田一恭君) 突然の質問ですので、すみません。陸上競技大会と水泳大会の参加の感想とかということですが、私はあんまり足が速くなかったもんですから、陸上大会の選手というのでは出たことはないです。大体リレーや何かのメンバーに選ばれることもなかったもんですから、陸上の大会はあんまりいい思い出がございませんが、ただ、水泳のほうは、これはちょっと自慢するわけでもないですけど、結構泳げたもんですから、いい記録も出したりして、何で水泳大会には保護者が見に来んのかなとか、運動会は保護者が見に来るじゃないですか。水泳大会も校内大会であろうが、そういう中部の水泳大会であろうが、保護者とかが見に来てくれればめったにない晴れ姿を親にも見せれたなというのを、今思い出すようなことでございます。以上です。
○教育長(小椋博幸君) 私も陸上や水泳、あんまり得意ではなかったんですけれども、選手として大会に出たという記憶は多分ないんではないかと思います。ただ、水泳については、私は明倫小学校、円形校舎のときの子どもですんで、明倫小学校のプールで長い距離を泳ぐことに挑戦してみようというような、当時の先生に御指導を受けて、結構な距離が泳げたことは記憶にございます。その程度でございます。
陸上については、小学校のときは、先ほど申し上げたように、もうほとんど覚えておりませんが、中学生になったときに駅伝部に入れと言われて、かなりハードな練習に耐えて県大会まで出た記憶がございます。
○3番(山根健資君) お二人の経験の話されるときの表情を見られると、非常ににこやかで、そのときの状況が浮かんでくる感じがします。そういった経験をやはり子どもたちもずっと積ませてあげたい、こういった思いです。
日本海新聞のインターネット記事によると、「
新型コロナウイルスの影響で、7月下旬に3年ぶりに開催される中部小学校水泳大会に倉吉市の小学校が不参加を決めたことが分かった。背景には教員の働き方改革があり、多くの時間を取られる大会練習が教員の労働環境の改善を図る上で長年の懸案だった。大会を楽しみにしていた市内の児童や保護者は落胆するが、市教委の小椋博幸教育長は、授業の準備など本来の仕事に時間を充てたい。子どもの成長を肌で感じることが教員のモチベーションになると理解を求めている」とありました。昨日の小椋教育長の発言と、この記事の発言内容を私なりに解釈してみました。授業の準備など本来の仕事に時間を充てたいの解釈は、私は授業の準備など学習要領にない背泳ぎやバタフライを教える時間は惜しい、それを教える時間はないと受け止めております。
ここには市内の小学生から頂いた手紙があります。全文ではないですが、朗読させていただきます。現在、私は6年生です。去年、5年生になったとき、中部水泳を楽しみにしていました。だけど、それは記録会になってしまい、とても残念な思いをしました。そのとき、よし、小学校最後の来年頑張ろう、来年に向けて練習しようと思い頑張ってきました。そして、6年生になり4月に中部水泳が開催されると聞き、とてもうれしく思いました。私が好きな平泳ぎで勝負しようと思ってたくさん練習してきました。あと少しで中部水泳だと楽しみに思っていた頃、中止になったという知らせが来ました。最初は衝撃で信じられなかったです。ショックとともにまたかと、いつになったら開催するのだろうと思いました。私には3歳上の姉がいるのですが、姉が高学年のとき、毎日中部水泳の練習をして帰ってきました。真っ黒になってへとへとでしたが、とても充実しているようで、妹の私にはきらきらして見えました。そのときからいつか私も頑張って、姉のようになりたいと思ってきたのですが、その夢もかなわないまま卒業します。4年生から
新型コロナウイルスのせいで学校のいろいろな行事がなくなってしまいました。私たち小学生にとって同じ学年は二度と来ません。一つ一つの経験がとても大事で一生の財産です。どうか私たちの貴重な経験を奪わないでください。私たちにたくさんの経験をさせてください。そして、成長させてください。お願いします。
このようなお手紙を頂いております。とてもタッチングなストーリーですけども、質問させていただきます。中部小学校水泳大会不参加との決断に至った経緯や背景を時系列で詳しく教えてください。この不参加決定に際して、
教育委員会宛てに電話、メール、ファクスなど、いろいろな意見をいただいていると思いますが、その内容と件数も併せて教えてください。よろしくお願いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 中部小学校水泳大会に参加しないことに至った経緯ということでございます。
最初に、今御紹介いただいた6年生のお手紙については、書かれた御本人の気持ちは本当によく分かります。ただ、決して言い訳をするわけではありませんけれども、中部小学校水泳大会だけが活躍の場と捉えておりませんので、その他の大会も開催されているということは分かってほしいなということを思います。
それでは、御質問にお答えいたします。平成30年度から倉吉市安全衛生推進協議会において、時間外勤務の現状を踏まえ、課題となっている点とその対策について協議を続けてきたというところがスタートでございます。教職員の働き方改革ということが言われ始めたときに、早く帰ってくださいということだけでは、この改革は間違いなく進みません。つまり学校が今担っている、行っていることを、どこを削っても問題がないのか。議員が心配されているように子どもたちの成長をそぐような、そういう削り方というのは当然いけないと思っています。そういうことがあって、学校で行うべきことをやっぱり減らさないと働き方改革にはつながらないというところから、この会議は進んできています。
例えば最初の年ですけれども、業務や行事等における問題について話合いを行って、仕分を行いました。多忙化への影響が大きく、見直せる余地がある内容について、その中の一つとして、中部小学校陸上大会や中部小学校水泳大会ということも上がってきました。平成30年のときには、この大会に向けての練習がかなり過度だという実態が分かりましたので、練習時間ということについては少なくとも勤務時間のうちに終わろうという方向を示したことを覚えています。
続いて、令和元年度になりましてからは、学校の働き方改革アンケートというものを、教職員の皆さんに御協力いただいて行った結果、もっと削減してほしい業務内容として、中学校では部活動、小学校では放課後の練習ということが非常に高い割合を示していることも分かりました。多忙解消及び負担軽減に向けた取組として、各種大会の見直しということが上がってきたというのが令和元年度でございます。
令和2年度になってからは、
新型コロナウイルスの感染拡大において、行いたいと思っていても行えないことも生じるようになりましたので、実施できずに困った行事、あるいは実施方法を工夫した行事、結局やめてしまったけれども大きな支障がなかった行事というような仕分をして検討してきたところでございます。放課後の水泳練習については、先ほども申し上げましたが、教育課程外のことでありまして、本来教職員が行うべき授業準備や自己研さん等をする時間に水泳練習に取り組むことで時間外労働の増加になっているということは、これはもうずっと懸念されてきたことです。それから、あわせて、この水泳練習の時期が1学期の後半になりますので、学期末は教職員にとっては成績の処理であるとか、懇談の準備であるとか、結構多忙な時期と重なるということもございました。
水泳大会への参加が中止になった今年度ですけれども、水泳練習に充てていた練習時間を授業研究や授業の準備に充てることができるようになって負担が減ったという教職員も多数いると聞いています。実際に時間外勤務時間を比較すると、令和3年度6月の平均は30時間でありましたが、今年度は27.7時間となって、平均ですけれども2.3時間減少しているということもあります。現行の学習指導要領体育編では、第5学年・第6学年の水泳における目標として、クロール、平泳ぎ及び安全確保につながる運動で構成され、基本的な泳ぎを身につけて長く泳いだり、泳ぐ距離を、あるいは浮いている時間を延ばしたり、水泳運動の楽しさや喜びを味わうことが求められています。平泳ぎやバタフライについては明記されておらず、児童が一律に速さを争うことについても記載はございません。東部や西部においてもこのような大会は行われていないというのが実態でございます。今後は、体育の時間における水泳学習の充実を図り、児童一人一人の成長に合わせて、自校で記録書を作成する等工夫をしていきたいと考えています。
中部小学校水泳大会は、中部小学校体育連盟が主催しておられますんで、倉吉市の出場の有無については、そこの協議によるものと捉えております。
水泳大会について、
教育委員会が受けた意見についてですけれども、3件ございました。1件は参加を希望するもの、1件は中部の中で働き方改革について統一性がないのはなぜかということを問われたもの、1件は放課後練習を反対するものでありました。ですから、私どもに寄せられた意見にも両方の意見があったと捉えております。
以上でございます。
○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。
中止の説明責任というか、その中止に至るまでの説明というのは、多分ほとんどの保護者の方、ここまで詳しいお話をあまり御存じではないのかなというのが1つ。もう一つは、やはり中止を表明されるまで、大会の直前にそれをされたというのはちょっと乱暴だったかなと思いますが、それと同時に一緒に大会を盛り上げてこられた他の市町村の影響について、この大会運営に当たりどのような影響を及ぼすと考えられますか。教えてください。
○教育長(小椋博幸君) 保護者の皆さんへの説明は御指摘のとおり、やはりもう少し丁寧にするべきであったかなという、そこは少し反省はしております。
それから、他の町のことですけれども、中部の他の町は
新型コロナウイルスのことがありまして、実際の大会は開催されておられません。令和2年、3年、それから今年度と各校で計測した記録を持ち寄っての記録会ということで開催されたと聞いております。それと、県の小学校体育連盟が主催する県の水泳大会というものがありましたんですけど、これは3年前からもう行われていないという状況であります。
○3番(山根健資君) 日本海新聞の記事では、小椋教育長いわく、子どもの成長を肌で感じることが教員のモチベーションになると言われております。勉強が苦手な子ども、水泳が得意な子ども、自分の潜在的な能力がまだ分からない子どもにとって、中部小学校水泳大会というのは貴重な成長の場であり、貴重な体験でもあり、貴重な発見の場でもあります。苦しい練習を乗り越えてきた経験、一緒に練習した仲間との切磋琢磨、これらが小さな達成感となり、子どもたちにとってやがて大きな自信となると信じております。教員の皆様にとっても、何よりも子どもの成長を肌で感じることができると思いますが、教育長はいかがでしょうか。
教員の労働環境の改善が中止の大きな要因だとすれば、中部小学校水泳大会の不参加が倉吉市の子どもたちの心身の成長の弊害となってもよいのでしょうか。これは全然駄目だと思います。愚作です。安直です。残念です。子どもたちの成長の機会を返してください。教員の労働環境の改善が必要なのは理解しています。私の友人、先輩、後輩、そして、鳥羽喜一議員からも教員の労働環境のことを聞かせていただいております。何より離職率が高いとされる保育士の労働環境も、今、勉強させていただいております。教員の労働環境の改善は行わなければなりません。
昨日の藤井議員への答弁では、時間外勤務が減っている傾向にあると言われておられました。しかし、1つ前の質問に関係があることですが、教員の労働環境の改善をより一層進められないのはIT化が効率的に行われていないのが原因ではないでしょうか。小学校は今や全児童が
タブレットを支給されています。学校行事、授業の準備、宿題、保護者との連絡、報告、教員間での情報共有、これら業務を
タブレットを使ってさらに効率化していけば教員の労働環境の改善は図れるのではないでしょうか。
私は児童福祉施設を運営しています。業務支援をこのようなソフト、HUGというソフトで行っております。これは非常に業務改善ができるものです。これは全ての教員、生徒が
タブレットを持っていれば業務改善が可能だと思います。第2回安全衛生推進協議会の話合いのまとめの資料がここにございます。見直せる余地があるという内容には、ITでの業務改善の方法が記されておられません。仕事を効率化していけば子どもの成長を犠牲にすることはないのです。労働環境の改善で子どもたちにしわ寄せが行くようでは失格です。学校内でのさらなるIT化を促進し、そちらで仕事を効率化し、労働環境の改善を図っていくのが筋だと思います。子どもの成長や活躍の場を犠牲にする前にできることはたくさんあります。
ここでちょっと御質問させていただきます。安全衛生推進協議会のメンバー構成を教えてください。
○教育長(小椋博幸君) 安全衛生推進協議会のメンバーということでございます。
教育委員会の事務局、私も含めてと、あとは学校現場の教頭先生においでいただきました。
○3番(山根健資君) 保護者の立場の方々がメンバーに入っていないですね。PTA関係者とか、これは一方的な方向性になります。ITで業務改善のアイデアを出してくださる方もメンバーには必要ではないでしょうか。
質問させていただきます。教員の労働環境改善を図っていく上で、教科担任制度や教員増員の改革が行われてきたのでしょうか。お伺いいたします。
○教育長(小椋博幸君) まず、ICTによる業務改善のことでございますが、GIGAスクール構想によるICTの活用というのは、
タブレットを効率よく使い、労働環境を改善するということももちろんあります。子どもたちのためがもちろん第一ですので、ICTによる業務効率化については十分に理解し、既に取り組んでおります。授業中での活用でありますとか、教員同士の情報共有、
タブレットを活用し改善できることはしております。例えば鳥取県が先進的に取り組んだC4thという学校支援システムというものも、これもかなり、もう四、五年導入されてからなるんではないかと思いますが、このC4thの活用によって、県の調べでは、ちょっと数字は覚えておりませんが、時間単位で勤務時間が縮小されたという報告も受けております。ただ、学校現場はもう御承知のとおり、子どもたちを相手にしていますので、ICT化を進めることで、一日の生活時間の中で何時間も教員の余裕が生まれるということにはなかなかつながっていかないというところが実態だと捉えております。
それから、労働環境改善を図っていくための、例えば教科担任ですとか、教員の増員の件についてですけれども、教員の数というのは子どもたちの数によって配置されるのではなくて、学級数によって配置されます。何々小学校には何学級あるので教員の配置は何人と、これは国の基準で決まっております。そこで、国は1学級を40人から35人へ、1学級の定員を減らしました。これはもう長年にわたって、現場、あるいは教育行政に携わる者がずっと要望してきたことがやっと一つ実現してきたのかなと思っています。その国の1学級の40人が35人に変更されたことに伴いまして、鳥取県はさらに先進的に小学校低学年1学級を35人から30人に今、制度上しています。中学校1年生については33人ということで、少人数学級の先進的な取組を行っているということでございます。
さらには、先ほど申しましたように、管理職や学級担任の数というのは国の基準で決まりますので、例えば図書館の司書であるとか、学校主事であるとか、特別支援に関わる支援員、あるいは複式学級の支援員という方々については、倉吉市の予算で非常勤ではありますけど配置をしている。これを継続しているところでございます。
それと、教科担任のことですけれども、倉吉市内の学校では既に試行ではありますけども、教科担任制度を導入しています。効率的な実施方法について検証しているところでして、学校内での授業の交換、これは1組と2組の担任が授業を交換して、例えば社会科は両クラスとも1組の担任が担当するということを行っております。西郷小学校では、さらにそこを進めて、今どう時間割を組むとか、誰がどこに出ていくかということを実証的に行っているところでございます。関連して、専科の教員といいますけれども、例えば家庭科、あるいは図工、こういう教科について、英語もそうなっておりますが、その教科だけを教えるという教員の配置も少しずつではありますが入ってきております。教科担任の試行には学級担任をしていない先生方も特定の学年のいずれかの教科を担任するという方法で、教科担任には取り組んでいるところでございます。
以上でございます。
○3番(山根健資君) 昨日の藤井議員への答弁では、教員の皆さんの残業時間が毎年減っているということを言っていただいたと思いますが、教員の労働環境の改善と子どもの成長の機会、これ相反するような形で今、教育長は進められてきているように受け止められます。ぜひ子どもの成長を奪わないでいただきたい。教員の仕事が効率化され、労働環境の改善にめどが立ち次第、来年の中部小学校水泳大会の参加や中部小学校陸上大会の参加を再度検討していただく余地はございますでしょうか。お伺いいたします。
○教育長(小椋博幸君) 先ほども御説明いたしましたが、子どもたちの活動を全て削ろうとしているわけではありません。水泳についても陸上についても他の大会があることは申し上げましたし、特に陸上については4年生以上の全ての子どもたちが参加できる児童体育祭、これ倉吉市内独自で開催しております。中部の大会になりますと、全員参加ではなくて選抜がやはりあって、選手だけが出ていくということがありますので、そういう点から考えても子どもたちの活動の場を奪っているとは思っておりませんし、一番根本的な問題は教育課程にない、要するに教員のサービスとして行っていることをどこまで続けていくのかというところの兼ね合いだと思います。
先ほど議員から御質問があった小学校のときの大会の思い出に関わってですけれども、私がよく覚えているのは、小学校のときにポートボールの大会がありました。全然知らない他校の小学生の友達と一緒に試合をして、すっごく面白かった記憶があったんですけど、何回その大会に参加できたのか覚えていませんけど、現在はありません。これは多分、時代の流れの中でやはり削っていいものと残していかないものが、ずっと慎重に考えられてきた結果ではないかと私は思っています。ですから、今回小学校の体育連盟が最終的には決断されたんですけど、中部の大会への不参加ということについては、とても前向きに一歩進めたと捉えています。したがいまして、今後小体連の動向がどのようになっていくかということはよく分かりませんけれども、現状では再度参加するということはないんだろうと捉えています。
○3番(山根健資君) 我々と同じような経験、小椋教育長もそういったことを経験されたことが、子どもたちにさせることができない。本当に残念だと思います。
昨日、
鳥羽昌明議員の質問の答弁では、高校生通学費助成の利用者が例年の2倍程度に推移しているということです。中部からどんどん子どもたちでさえ出ていってしまっている。教育をもっと大切に考えないといけないと思います。やはり教育あっての倉吉市だと思います。ここをぜひ再度検討していただいて、教員の労働環境の改善をぜひ子どもたちの夢を潰さないように進めていただきたい。ちょっと時間がオーバーしましたので、これでおしまいにしたいと思います。ありがとうございます。
○議長(福谷直美君) 暫時休憩いたします。
午前11時51分 休憩
午後 1時00分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
次に、同じく
会派さきがけの8番
福井典子議員に、市政に対する一般質問を許します。
○8番(福井典子君)(登壇)(拍手) 8番、
会派さきがけ、福井典子でございます。よろしくお願いいたします。
では、早速ですが、通告に従って質問させていただきます。
まず、企業版ふるさと納税活用事業についてお聞きします。
ある日、知り合いとの会話の中で、この取組を紹介したところ、何それ、全然知らないという返事が返ってきました。新聞にも記事が載り、知っているものと思い込んで話題に上げたのですが、全く知らないとの返事に驚きました。せっかくのすばらしい企画ですから、多くの方に知っていただきたいと思っています。
既に6月定例会の質疑におきまして、生活産業部長から説明いただいた内容と重複する部分もあると思いますが、市長からの御答弁をお願いしたいと思っております。今回、地域活性化に向けた課題解決型人材育成ということで、小田急電鉄さんを助成する形で7月から新事業が始まりました。この事業の概要と、7月12日に実施された1回目の内容及び参加者の様子や参加者の感想などを御報告ください。
○市長(広田一恭君)(登壇)
福井典子議員の御質問にお答えいたします。
さき方お話のあったように、本年の6月議会で予算承認をいただいた人材育成事業の件について御質問をいただきました。事業主体を小田急電鉄さんとする、企業版ふるさと納税活用事業についてでございます。実施事業名を人材育成スクール事業として、今、取り組み始めているところです。さき方御質問のときに、小田急電鉄を助成するというお話がございましたが、小田急電鉄さんという民間企業さんから目的を定めて、この倉吉市にふるさと納税ということで資金を頂いたと。その目的に従って、私どもの市からも資金を投入して合体をして、今の人材育成事業に取り組んでいるということです。市民の皆さんもあまり御存じないというお話もございましたが、この前の里見まつりみたいな、大々的な事業ということではございません。これから少し御説明しますが、少人数で自分の能力を発揮したり、これからのいろんな発展に向けた事業を検討していこうという事業でございますので、その辺りについては御了解いただいとけばなと思います。
この事業、市内で2回のワークショップと、そのワークショップをする期間の間は、それぞれ参加者が課題に取り組む形で進めていくということで、このワークショップへの参加人数でございますが、こちら地元、市内から10名、それから小田急電鉄さんとかにお世話になった東京周辺というか、中央から約10名の参加を計画して実施したところでございますが、いろいろ変更もありまして、この第1回のワークショップには倉吉市内の企業から7名、もともと10名ぐらいを予定しておりましたので、私ども倉吉市の職員2名を加えて地元からは9名、それから今申しましたように、東京を中心とした都市部の企業の社長さんもおられれば、ある企業の部長さんとか、ある程度そういう地位のある方も含めて8名加えて、17名の参加で事業を開始したということでございます。
7月の11日から13日までの3日間で1回目のワークショップを開催したところでございます。お互い初めての一緒になっての研修ということで、皆さんが参加者自身の目標を探求したり、行動を起こす、やる気を生み出すといったことを目的に、最初の1回目のワークショップということで実施されたところでございます。東京周辺の中央から来られる方は、倉吉市ということをよく知らないでこちらに来て、倉吉市を全く白紙状態で、倉吉市というのはどういうまちだろうかというところから参加いただいたということです。
参加者の感想等ということでございますが、参加者からは、ひたすら自分と向き合う中で新しい自分が発見できたとか、自分の現在地とこれからの方向性、自分が進むべき道というようなことも見えてきたとか、それから、信頼関係がこの3日間で得られてきた、参加者の方々から自分自身の目標達成に向けたアクションプランや何かに対する助言等をもう既にいただいて、とてもありがたかったということで、若い方が結構多かったもんですから、すぐさま交流とかも始まって、第1回目のワークショップとしては自分を見詰め直すいい機会となるもので、次のステップに向けておおむね順調なスタートが切れたと報告を受けております。
○8番(福井典子君) 御報告ありがとうございました。
市長も直接参加されておられたようですので、そのときの様子がよく分かりました。今月2回目が実施されると聞いておりますけれども、今後のスケジュールはどうなっているでしょうか。また、今お聞きしたら何となく全体というよりも個々の目標なのかなとは思いましたけれど、全体での到達目標と個々にどのような目標を持って参加しておられるのかが、市長さんの分かる範囲で結構ですのでお伺いいたします。よろしくお願いします。
○市長(広田一恭君) 今後のスケジュール等について御質問いただきました。
ちょうど9月6日から本日8日までの3日間、今この市内で2回目のワークショップが開催されているところでございます。さき方、市役所の参加者2名と申しましたが、その2名は人材育成事業だということで、職員課と企業支援を担当する商工観光課の職員2名を参加させたんですが、第2回目のワークショップでは、倉吉市の今現実に抱えている課題の解決等に取り組んでおります企画課の職員と、また今、民間の方々と一緒に取り組んでおります市街地の活性化を担当する商工観光課からもう1人参加させて、市役所は計4名参加しているところでございます。
さき方、個々の目標かということで、全体で何かを組み立てるという事業ではなくて、それぞれ自分が倉吉市が今置かれている課題を発見して、その課題解決のためには、例えば自分のキャリアとかいろんなことを駆使して、この倉吉市が発展したりPRができるようなことは何ができるかなということを、それぞれがまた考えていただく。少なくとも、例えば倉吉市をもっと情報発信していこうというような取組をそれぞれが御検討いただくということに、今なっているところでございます。今後、最終的にはそういった個々の取組等を取りまとめた成果、あるいは今後に向けての課題なんかも発見できれば、そういった内容を含めて、年内を目途に事業報告をまとめることとしておりますので、また追って、そういった報告書が出ればこういった成果が上がりましたよということは御報告したいなと思います。また、それぞれ今申しましたように、参加者の皆さんがこんなふうに今の倉吉市を、例えばもっとアピールしていくことができるよとか、こんな事業を展開したらもっと倉吉市も元気になるよという事業とかがあるとすれば、現行、今取り組んでおります、まち・ひと・しごと創生総合戦略に不足している取組として、またそういった新たな戦略として取組を追加していけれればなと考えているところでございます。参加者から出た意見、アイデアについては、そういう戦略に取り込んだり、また、来年度の新規事業とかで実際に実施主体を誰にするかは別として、そういった事業展開とかもあり得るのかなということを考えているところでございます。
○8番(福井典子君) 今、スケジュール等について御答弁いただきました。この2回のワークショップ以外はオンラインでということでよろしいでしょうか。はい。
当初、参加者20名のうち10名は県外企業の方と聞いて、今お聞きしたら社長さんだったりとか部長さんだったりとか、そういう方がおいでになっていたということでしたけれども、初めに聞いたときに、ちょっと理解ができなかったものですから、6月に重ねて、私質問したんですね。それで、実際には8名来られたということで、その方々は教える立場で参加されるのかなと思ったりもしていたんですけれども、一緒になって育成を受けられると言ったら変ですけど、どう言ったらいいか、ちょっと分かりませんけど、とにかく教える立場というわけではないということでよろしいんでしょうか。またちょっと続けて質問します。お待ちください。
また、倉吉市の参加者9名のうち2名、今回4名ということでしたが、市の職員ということですから、倉吉市からは実質7名の参加者ということになります。その7名はどういう選定方法で選ばれたかということを一つお聞きしたいですし、また、職員の方はどのような役割を持って参加されているかということをお伺いいたします。
○市長(広田一恭君) ちょっと説明が悪くて申し訳なかったと思いますが、小田急電鉄さんとかについては、いわゆる講師的な立場、この人材育成プログラムを運営する側として、そこにまたそういった人材を育成するノウハウを持っておられる講師さんを呼ばれたりして、そういう運営する側、あるいは講師、あるいは小田急電鉄さんの一部職員さんとかで、そういう講師サポートをされる方、そういった方々の県外の方もおられますし、私ども倉吉市役所の職員含めて、市内から参加した人材育成プログラムを受ける側というか、受講する側として市内企業から参加いただいとるということで、御質問にもありましたが、市内企業からの参加者としては、今後の倉吉市を担っていっていただける若い方ということで、30代から40代の企業経営者、それに準ずる方々を中心に多様なアイデアをいただくということで、製造業ですとか小売業、金融機関など、幅広い業種の方々に声をかけさせていただいて参加いただいたというところでございます。
また、市の職員はどんな思いでということで参加したんだということでございましたが、さき方申しましたように、それぞれ今就いている業務の種類というか、性格に応じた格好で、最初の2人については人材育成ということで、職員課だとか、そういったところの職員を参加させましたし、さき方申しましたように、今回2名追加したところについては、市の総合戦略を担当している企画課の職員や市街地の活性化を担当する商工観光課の職員を参加させたというものでございます。
○8番(福井典子君) ありがとうございました。
6月に何人かの議員が事業内容について質問させていただきました。それに対して、私のメモでは、間違っているかもしれませんけれども、次のような答弁がありました。問題を洗い出すチャレンジにする、いい会社とはを評価する、総合戦略に向けての見直しをする、地域創生の種まき、企業を元気にする、都市人材との交流による地元人材のスキルアップ、ノウハウを提供してもらい課題の洗い出しをする、研修後も市と関わってもらい新たなチャレンジに向かう、ネットワークづくり、オンラインで意見交換し、関係人口になってもらうなどを上げられたと思います。先ほどの市長の御答弁の中にも同じような内容があったと思います。
先ほど今後のスケジュールと目標等をお聞きしましたけれども、今回30代から40代のこれから倉吉市を担っていく事業主等の方が参加されたということですので、その7名の方には本当に目標に向かって頑張っていただけるものと思っています。そして、参加した職員の方ですけれども、せっかく育成を受けられた大事な人材ですから、少なくとも3年は異動がないことを私としては希望いたします。
この事業に対しては、倉吉市が抱える問題点を明確にし、解決への突破口になると信じておりますので、単に一企業、あるいは参加者の皆さんにとどまることなく、倉吉市全体の活性化につながるよう、参加者の皆さんからたくさんのアイデアを出していただいて、成果を上げていただくようにお願いいたします。
最後に何かもう一言ありましたら、市長のこの事業への思いをお聞かせください。
○市長(広田一恭君) ちょうど今、本日で第2回目のワークショップも終わって、これからそれぞれの企業の方々は地域にも役立つ、あるいは地域を元気にするような事業展開に発展させていただいたり、県外の方々については、また情報発信なり、倉吉市のもっともっと全国にアピールしていただくような取組につながればなと思っている次第でございます。特に県外の方については7月と、この9月、3日間、全く見ず知らずというか、よく知らない倉吉市に来ていただいて、昨日もでしたかね、まちを歩いたりして、まちを実際に見てくださったり、いろんな、今こんな資源がありますよねとか、もうすぐしたら県立美術館ができるんですよねとか、この倉吉市の情報をたくさん入手もしていただいて、これから発展していく上でたくさんの資源がありますよねというお話も昨日聞いたところでございます。そういった県外の参加者の皆さんに対しては、今ちょうど研修も一旦終わったところでございますので、今後そういう、さき方議員もおっしゃった、関係人口としてのトップランナー的な対応を取っていただこうということで、急遽でしたが、倉吉アンバサダーという称号をつけて、県外から参加していただいた方々、そして、講師となってくださって、地元参加者と一緒に倉吉市の魅力発見だったり、今後の魅力増進に向けていろんな取組をしてくださった県外の方々15名を倉吉アンバサダーに認証させていただいて、今後の倉吉市の展開に大きく貢献いただこうということを考えているところでございまして、さき方申しましたように、一応年内を目途にそういった報告書も出てきて、またそれが次年度の事業展開とかにつながり、本当の成果が出てくることを大きく期待しているところでございます。
○8番(福井典子君) ありがとうございます。
ない物ねだりという言葉がありますけれども、本当に地元に住んでいると、あれがない、これがない、あれができない、これができないというのが、どこに住んでようと人の気持ちだと思います。
この間、里見まつりのときに、館山市の市議会の議長さんですかね、来ておられて、ちょっとだけお話ししたときに、倉吉いいところですね、2回目ですけど、本当にいいところですねとおっしゃって、ありがとうございますということでお礼は言いましたけど、本当に外から来た方が、そうやっていいところを発見してくださるんだなというのを、また新たに思いましたし、今おっしゃったように、本当に外から来られた方の貴重な意見を取り入れながら、この倉吉市がさらに発展していけたらいいなと思っております。
では、次に、市民意識調査についてお伺いいたします。
今回、一般質問をするに当たって参考にしようと思って、このアンケートをじっくりと読んでみたところ、たくさんの設問に時間を割いて答えてくださる市民の皆さんの姿と様々な考え、思いを知りました。また、アンケートの結果の作成は委託ではなく、担当職員の手作業であることも分かりました。とするならば、本当に有効な使い方をすることが、その労に報いることではないかという思いで、アンケートについてをテーマにすることに決めました。アンケートと言わせていただきます。この一般質問を作成するときは、まだ今年度のアンケート結果が公開されていませんでしたので、令和3年度の結果を基に質問いたしますが、ポイント、ポイントで、令和4年度の結果も入れさせていただきます。
初めに、このアンケートはどういうきっかけで、何年度から始まったのでしょうか。また、令和3年度の対象者と回答数も併せてお答えください。
○市長(広田一恭君) アンケートのきっかけ等についての御質問でございました。
平成18年をはじめとする第10次倉吉市総合計画を策定した際に、この総合計画については行政評価を前提として計画を策定されたものでございます。成果指標とかを設定して、計画の進捗管理を行おうということで策定されたということで、じゃあ現状はどうなんだということで、第10次倉吉市総合計画のそれぞれ成果指標の現状値を把握するために、平成17年度にこの市民意識調査というものを初めて実施したということです。これ以後、時期時期に応じて随時見直しをしながら意識調査を毎年実施しとるということでございます。
市民意識調査の対象者等については、市内に住所を持っておられる二十歳以上の方を無作為に2,500名抽出して、郵送によるアンケート調査票を配布して回収するということです。2021年度の調査では、有効回答数が1,101人で、有効回収率は43.95%だったということでございます。
○8番(福井典子君) ありがとうございます。
平成17年度から始まったということですので、もう20年にはなりませんか、20年近く、でも十数年たっているわけですけども、その間一度もアンケートを受け取っていない人と複数回受け取った人もあるようです。私自身も一度も受け取ったことがなく、今回初めて内容を知ったような次第で申し訳なかったですけれども、二十歳以上の方から年齢層ごとの人口比に応じて無作為に抽出しているということですので、なかなか難しいことかもしれませんけれども、意義深い調査にするためにも、回答者が偏らない方法があればと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○市長(広田一恭君) アンケートの抽出ということで、無作為に抽出して回収したサンプルの属性が市の実態、何かある地域に偏ったようなことではなくって、市の実態に近いものを入手したいということで、性別ですとか年代別、地区別の割合を乗じて対象者数を抽出しております。したがいまして、人口の小さい地区では対象者が少なくなるんで、抽出する際にアンケートが当たる確率が高くなってしまうもんですから、複数回受け取られた方があるということでありますし、福井議員のように、こちら中心部に住んでおられるとたくさんの人口がありますので、今まで福井議員にはちょっと当たらんかったんかもしれんですけど、対象が多くなるとアンケートを受け取る可能性も低くなるというようなことになったかと思います。
抽出する際に、基本的には昨年度対象だった人は外すように工夫したようですけど、限界はあって、重なったようなこともあったかなということでございました。
○8番(福井典子君) なかなか本当に難しいとは思います。私の家族の中でも2回、3回受け取ったという者もおりますし、私、一応北谷地区ですので、人数の少ない地域ではありますけど、ウン十年間の間、一度も受け取ったことがございません。
このアンケート結果についてですけれども、企画課だけでなく、内容によっては全職員が知ることも必要だと思っています。庁内においてどのような方法で職員に共有されているでしょうか。またこの調査はまちづくりを進めていくために、市民の皆様の生活実態や問題意識、市の取組についての満足度などを把握し、今後の取組の参考にすることを目的としています。生かされてこそ意味があるわけですが、自由記述の内容を少し見ると、例えば取組の実績や成果が分からないであったり、アンケート2回目です、前回書いたことが全く参考にされていません、この調査に意味はありますかなど、このアンケートは意味があるのか疑問視する意見も少なからずありました。そこで、どのように生かされているのかをお伺いいたします。
○市長(広田一恭君) 先ほどはすみませんでした。堺町の方々と、よく来られるもんですから、堺町の周辺かと思いまして、実家でございました。すみませんでした。
アンケート結果の職員への周知ということで、市民意識調査の集計結果がまとまり次第、庁内のシステムを使って全職員に周知しているところでございます。大体この9月頃に前年度の分がまとまるかなということになっております。
また、このアンケートはどのように生かされているのかということでございますが、意識調査の調査項目といいますのは、総合計画、総合戦略、また各個別計画の成果指標となっているものでございますので、各計画の進捗管理に活用しているところでございます。例えば、あなたは心身ともに健康だと思いますかというような質問に対して、総合戦略、総合計画等での、また、いきいき健康・食育推進計画の成果指標、調査結果を一応その数字に充てているところでございますし、あなたの身の回りでは社会における男女の機会均等が図られていると思いますかといった質問にも、総合計画を含めて、くらよし男女共同参画プランの成果指標等にも活用しているところでございます。重要度ですとか、満足度の状況について、次年度の方向性を検討するためにも活用を図っているというところでございます。
○8番(福井典子君) なかなか皆さんに周知するというのは、何においても難しいことだとは思いますけれども、いろいろな御苦労をされて取られたアンケートですので、できるだけ多くの方が見ていただきたいなと思います。
令和3年度のアンケートの結果を見ますと、問19に、「あなたは倉吉市の情報を得るために、日頃から市役所のホームページや市報くらよしを見ていますか」という問いがあります。見ていると答えた人は60代が64.3%、70代が79.6%であるのに対して、20代は17.1%とかなり低い結果になっています。今年度のアンケートでは、同じ質問に対して5ポイント以上増えているということで、評価としては大きく改善となっていますが、しかし、実際を見ると、20代は見ていると答えた人が20.5%で、3ポイントは上がっていますが、逆に全く見ていないと答えた20代は令和3年度が44.2%、令和4年度は47.4%とやはり3ポイント上がっているのが現実です。この結果が全てではないとは思いますけれども、若い年代の方々は市が何をやっているのかあまり知らない、もしくは関心がない。ゆえにアンケート回収率も低いということにつながっているのだろうなと思っています。
20代に限らず年代が若いほどその傾向がありますが、これから倉吉市を担っていく若い世代の方々にさらに関心を持ってもらうために、どうしていこうと思われますか。また、この20代がこういうホームページとか市報とか、あまり見ておられないということをどのように取られておられますか。御答弁ください。
○市長(広田一恭君) アンケート結果による市報とか情報の周知みたいなところはどうだということですが、本市におきましては、市報くらよしのみならず、ホームページですとかSNSですね、メール、LINEだとか、フェイスブックだとか、ツイッターだとか、そういったことを含めて情報発信しているところでございますが、今御指摘いただいたとおり、若者への情報発信についてはこれまでも課題だと認識してきているところでございます。今御紹介いたしましたように、若者はSNSで情報を入手するということが多いので、成人式や子育て総合支援センターおひさまなど、若者が集まる機会を捉えてSNSの周知チラシを配布したりして、ここを見てくだされば倉吉市の情報は入手できますよという広報にも努めているところでございます。市報の内容についても、少しでも若者に興味を持って読んでもらえるよう、高校生だとか、大学生だとか、若い人の視点で特集記事を組むなど工夫をしているところでございます。
過去の例でいきますと、令和2年10月号だったそうですが、私ももう覚えていませんが、高校生や大学生の視点で特集記事を組んだようです。芸術の秋、博物館の秋と題して、高校生が倉吉博物館を取材して、展示内容や役割など、高校生の言葉で紹介したということ。また、大学生が緑の彫刻プロムナードを散策して、その感想を掲載したという例もございます。また、成人式のスナップ写真や集合写真を多く掲載した2月号は非常に市報のアクセス数も多くなる傾向もございます。自分が出ているとか、自分の知っている人たちが関係しとる記事があるということで、若者を引きつけているようでございます。今後も若者の皆さんが興味を持っていただける、見ていただけるような、そういう広報に努めてまいりたいと思います。
○8番(福井典子君) 今おっしゃった令和2年10月号、何となくうっすらと記憶があるような感じがします。今お聞きしていて、やはり自分なり自分の友達なりが、何ていうんですかね、書いたものというか、そういうものは興味がやっぱり湧くから見ますし、また本人も書いたから見てよ見てよという、自分で発信して宣伝するというか、そういうこともあると思いますので、これは本当に度々取り入れられていかれたらいいなと、今お聞きして思いました。ぜひ全年代の市民の皆さんに見える取組や発信方法を御検討いただきたいと思います。
令和3年度の記述の中に、一部省略して御紹介しますけれど、新しい試み、改革を必要とします。住民も今以上に参加していける場を増やしていっていただきたい。また、取組が市民に対してあまり見えていないと思う。今までと同じ方法で何年間も検討されても進歩はないと思っています。やはり新しい人、若い人たちといった多くの方々の意見を取り入れることが必要だと感じています。政策や行政サービスが従来からの踏襲を引きずった感があり、あらゆる面での抜本的、革新的な知恵を出す時期に来ていると思いますなどの御意見がありました。広田市長が就任される前のアンケートですので、今年度はまた違う結果になっているかもしれませんけれど、これらの内容は、新しいということがキーワードではないかと感じました。この新しいがキーワードの御意見に対して、市長のお考えをお聞きいたします。
○市長(広田一恭君) 自由記載欄の内容についての御質問をいただいたところでございます。
自由記載欄には市民の方から、今御紹介いただいたように多くの意見をいただいているところでございます。令和3年度の例で申しますと191人の方から285件の御意見をいただいております。意見を分野ごとに分類して、関係する施策展開の参考とさせていただいているところでございます。また、議員御指摘のとおり、新しいというのはキーワードだと思っております。多くの課題を抱える中で、元気な倉吉市をつくってほしいという声だと受け止めております。一つ一つよく精査しながら今後の市政運営に役立ててまいりたいと思います。
○8番(福井典子君) このアンケート以外にも、市民対話集会を持たれたりとか、LINE登録者の方から毎年たくさんの御意見をいただいていることと思います。新しい発想で大胆な取組がこれからのまちづくりに必要であると考えますので、中学生であったりとか高校生ぐらいの本当にまだ若い年齢の方から、そういう意見も載っておりましたのを見ましたので、それが実現可能かどうかは別として、それを可能にするぞぐらいの勢いを持ちながら施策に取り組んでいただきたいと思いますし、ぜひとも見直すべき点は見直しながら、生き生きと生活できる住み続けたいまちを目指して取り組んでいただきたいと思っています。
最後に、自由記述のうち、詳しくは述べませんけれども、特に気になった点を何点か上げたいと思います。1つは、空き家、空き店舗の活用についてです。空き家に関しては、移住者に限らず制限なしで助成してほしいという御意見がありました。これを見て、私は、ここに空き家対策の糸口があるかもしれないなと思わされた次第です。子育てに関しては、54.9%の人が不安を感じていると答え、今年度は5ポイント以上下がったというのが49.何%だったと思いますけれども、大きく改善と評価されていますけれど、20代、30代は50%以上が不安と答えています。これからの久米中校区の小学校統合についても何人かの方が御意見や要望を書いておられるなど、子育て、教育についても多くの御意見がありました。高齢者に関しては、福祉、医療をはじめ、運転免許返納による移動手段の問題など、様々な方面で考えていかなければならない問題が山積みです。高齢化が急速に進む中、倉吉市での全人口に占める65歳以上は30%以上を占め、北谷地区においては45.9%と市で一番高く、高齢独居者、高齢世帯も多く見られ、若者の人口流出と併せて早急に取り組むべき問題となっています。いずれも大切な取組ですので、次回詳しく取り上げさせていただこうと思っています。
終わりに、最後に記載のあった御意見を紹介したいと思います。「全ての人に感謝です、ありがとう。挨拶をしましょう、お金がかかりません。」という女性からの御意見でした。やるべきことは本当にたくさんありますけれども、心のゆとりも持ちながら市民の皆様の御意見に耳を傾けて、暮らしよい倉吉をつくっていけたらと思っている次第でございます。最後に、市長から何か一言ありましたらお願いいたします。
○市長(広田一恭君) 最後の分を御紹介いただきました。挨拶をしましょうという御意見があったということでございますが、私も4月の所信表明でも市役所職員に対して、明るい、正しい、仲よい職場づくり、そして、挨拶、笑顔、返事の実践を職員に申し上げたところでございます。特に挨拶の実践については、課長級など、上司から率先して見本を示してほしいということも申し上げたところでございます。挨拶につきましては、人としての基本的な行動、エチケットの一つだと思っておりますので、私自身も挨拶を実践しながら、市役所が明るく、市民の皆さんが訪れやすい、相談しやすい市役所づくりなり、職員対応に努めてまいりたいと思います。そして、最終的には活気あふれる、元気な倉吉をつくってまいりたいと思います。
○8番(福井典子君) ありがとうございました。
今回、2年分ですけれども、このアンケートの自由記載をたくさん読ませていただいて、よきにつけあしきにつけ、いい内容ばかりではなかったので、市政への批判も大分ありました。しかし、考えてみるのに、そうやって書いてくださるということは関心があるということにほかならないと思っていますので、その内容を真摯に受け止めながら、私たちもやっていきたいと思いますし、皆さんと一緒に倉吉市が本当にさらに発展していくように頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(福谷直美君) ここで消毒及び換気のため5分間休憩いたします。
午後1時46分 休憩
午後1時52分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
次に、同じく
会派さきがけの9番米田勝彦議員に、市政に対する一般質問を許します。
○9番(米田勝彦君)(登壇)(拍手) 9番、さきがけ、米田勝彦です。
現在、私たちの暮らしを取り巻きます環境というのは、コロナ禍、地球温暖化、他の国を脅かす覇権国家、1ドル140円から145円という円安、こうした中で日々厳しくなってきております。こうした状況の中で、行政は、住民生活の維持向上のために様々な政策をつくっております。そこで、こうした政策はどのような判断に基づいてつくられるのか、一つの事例を示してお聞きしたいと思います。
質問の趣旨は2つあります。1つは、政策をつくるときはまず安全・安心を考慮するということ、もう一つは、政策をつくるときは役所の前例主義・経験主義だけではなく、役所が持っていますデータを有効に活用して、明確な根拠に基づいて政策をつくってほしいということであります。そこで一つの事例を挙げて質問いたします。
また、消火栓、消火水槽の点検についてでございますが、消防署が年に一度点検しておって、不具合があれば私ども市に報告があって、市で修繕等を実施しておるところでございます。また、倉吉市消防団でも様々な、いろんな訓練のときに点検を実施して、消防署と同様、不具合が発見されれば、私どもに連絡があって修繕等の対応をしているということでございますので、訓練時以外でもそういった定期的な点検は実施できるかできないか、また、消防団ともちょっと協議していきたいと思います。
それから自衛消防団、公設消防団、消防局、そして本市の役割を明確にしておくべきではないかということで、自衛消防団、公設消防団、消防局、それぞれの立場で自ら消火活動に使用する水利については、河川等の自然水利も含めて点検や確認をしていただいとるところでございます。自衛消防団については地元の組織であり、それぞれ内容については温度差がございますが、防火水槽等にもし不備があれば報告が市にあって、やっぱりそれは修繕を行っているケースも結構ありますので、今後もそういったことで点検していただきながら、市に報告していただくことで市が修繕等を行い、適切な管理につなげていきたいと思います。
また、新たな消火栓や防火水槽の設置の要望の対応についてはどうだということの御質問がございました。消火栓の地元要望につきましては、消防水利の基準を基本に消火栓の設置が可能な場所には対応しているところで、そういった要望には対応できるように、予備で消火栓1基分は予算を毎年確保しているところでございますので、また必要があれば、その必要性、その設置により周辺に与える影響等を十分考慮して、設置を検討してまいりたいと思います。
○15番(朝日等治君) 自衛消防団の方が火災が発生して消火活動に当たられる際に、今回の場合は消火栓はそこにあるわけですよ。あるけれども、市が持っておられる台帳、消防局が持っておられる台帳、公設消防団が持っておられる台帳には消火栓が載っていないという実態が明らかになったので、先ほど御答弁いただきましたが、適切な対応をお願いしたいと思います。
3点目の質問ですが、スポーツツーリズムについてお尋ねいたします。
スポーツツーリズムのツールの一つとして、いよいよ今年6月、ジャパントレイルが始動をしました。ジャパントレイルは健康と自然志向をベースとするライフスタイルへの関心が高まる中で、自然、環境、旅、健康、学び、これらに対するニーズが歩くから歩く旅へと進化していることを背景に、自然環境を適正に利用した観光活性化が目標の一つとされ、今、地域社会に大きく貢献しようとしております。NPO法人日本ロングトレイル協会による、今後の自然体験型観光の需要は3,500万人以上の巨大市場に成長すると推測されておりますが、まずは時代の要請としてジャパントレイルを広く国民に周知すること、そして、その延長には地域の観光資源を磨くコンテンツとして、あるいは青少年教育の有効なフィールドとして普及、発展させることが求められております。
この日本ロングトレイル協会に加盟している運営団体は国内に現在、約30団体あると伺っております。県内ではJR青谷駅を基点に東側に全長230キロメートルに及ぶ山陰海岸ジオパークトレイルがあります。そして現在はジャパントレイルへ加入された市内のNPO法人が、鳥取県とともに、伯耆国ロングトレイルとして山陰海岸ジオパークと広島湾岸トレイルを結ぶ部分的なルートを策定されておりますが、現時点ではつながっておりません。市長、今がチャンスです。このNPO法人と鳥取県との作業に、本市も積極的に関わり、本市の区域の各所、いろんな場所を広くコースに組み入れてみてはいかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
○市長(広田一恭君) ジャパントレイルへの加盟について御質問がございました。
トレイルルートについては、さき方、議員からも御紹介ありましたが、国内外からのハイカーが訪れて、健康と自然志向のニーズが非常に高まっている中で、地域観光の活性化に大きく寄与するものと承知しております。また、平成28年にはワールドトレイルカンファレンスとかも、世界大会的なそういったところも、ここ中部地域を会場に開催されたところでございますし、この中部地域というのは結構そういうウオーキングの普及が進んでいるところだと思っております。鳥取県中部でも、さき方御紹介あったように、いち早くウオーキングを生かしたまちづくりを進めておられるNPO法人の未来さんが、さき方紹介のあった伯耆国ロングトレイルとしてPRを続けておられますので、毎年6月に開催されています未来ウオークというようなことと同様に、NPO法人未来さんの各種の取組と連携して、こういったロングトレイルの普及なり周知なり、そういったことに努め、また、一緒になって活用を進めて地域の観光振興に大きく寄与できるよう、市としても対応してまいりたいと思います。
○15番(朝日等治君) ありがとうございます。ぜひともお願いします。
4点目の質問でありますが、エシカルライフの提供についてお尋ねいたします。
エシカルライフは、もったいないとか足るを知るといった、人や社会、地球環境、地域に配慮した考え方や行動する気持ちを持って暮らすライフスタイルです。
先日、図書館で移住定住や田舎暮らしに関する雑誌を見ましたが、近年は地方でのエシカルライフを求め、都市部から田舎への移住者が急増中という記事が多く見受けられました。幾つか紹介してみますと、大阪府から北海道に移住し、住宅と小屋はセルフビルド、環境を意識した無農薬有機栽培に取り組まれる家族の事例、東日本大震災をきっかけにエネルギー問題と向き合い、神奈川県から淡路島に単身で移住し、電力と食料を自給しながら暮らす女性の事例、成功事例はまだまだございますが、市長いかがでしょうか。本市にはこのエシカルライフの舞台にふさわしい場所、素材がたくさん存在していると思います。本市の大自然や遊休農地、廃園された樹園地や再生可能な古民家などの情報など、エシカルライフの提供を本市の移住定住政策に加え、ほかの自治体とは異なるメニューに取り組んでみてはいかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
○市長(広田一恭君) エシカルライフの提供についてどうかという御質問でございました。
人口減少社会におきまして今、地方の定住人口を獲得するための地域間競争も結構激しくなっている中で移住関心層に向け、一層効果的な情報発信が必要と考えているところでございます。さき方御紹介のあったエシカルライフの移住者の方々の紹介ですが、私も先日、移住者であって、また、保育園、学校の開設者でございます自然がっこう旅をする木の得田さん、そして、そこに通っておられる保護者の皆さんとの意見交換をさせていただいたところでございますが、ああいった自然がっこう旅をする木の取組、また、得田さんの移住の生活の状況等、エシカルライフそのものでないかなと思う次第でございます。せんだっても質問、少しお答えもしましたが、周辺で遊休農地もございますし、非常にそういった耕作放棄地の農地も活用した意味合いでは、そういったエシカルライフを目指した移住者に向けては、非常に適地も多いものだと認識しておりますので、そういった移住者の皆さんの思いを達成できるような各種の情報提供等を行いながら、移住者の増加、また、それを受けて地域の活性化に努めてまいりたいと思います。
○15番(朝日等治君) 市長からもございましたが、関金の福原在住の、石川県から本県に移住され、今現在は関金町の福原で自然がっこう旅をする木を運営されておる得田さんの事例については、私からも申し上げようと思いましたが、そういえば市長、先日、市長と“はなし”しょいやの会場として、ありがとうございました。まさに彼のような生き方がこのエシカルライフそのものでありまして、隣の米富集落にも、漆文化を継承しようという思いで京都から米富集落の空き家にお住まいになって、ここを拠点に京都や東京で漆の活動をされておられる女性の方もおられますし、いろんな方がおられると思います。地域おこし協力隊として本市に訪れられる方も、もしかするとエシカルライフを求めてのきっかけになったのかも分かりません。そういうこともございますが、本市がエシカルライフを「そうだ!倉吉で暮らそう」の中で発信するには、例えば伝統的建造物群の中に再生可能な古民家があるとか、水質日本一に輝く小鴨川の最初の一滴が倉吉市にはありますよとか、こういったことで発信していただけたらありがたいなと思いますので、また担当課としっかりと御協議いただきたいと思います。
次の質問に移りますが、市役所の庁舎管理についてお尋ねいたします。
鳥取県中部地震の発災、そしてその後の庁舎へのダメージによって東庁舎の機能が、今、東庁舎は倉庫として活用されていると認識しておりますが、この倉庫というのも必要でしょうが、将来的にこの東庁舎、このままの状態で残されるのか、解体されるのか、市長はどのようにお考えでしょうか。
○市長(広田一恭君) 東庁舎の現状と今後ということで、東庁舎は昭和34年の建築で築後63年経過しているということで、令和2年に行いました第2庁舎整備に伴いまして、庁舎の再編により執務室としては利用せずに、さき方おっしゃったように現在は書庫、倉庫として活用しとるということでございます。耐震安全性については、耐震基準を満たしておって、耐震性は確保されとるということでございますが、平成28年に各施設の維持管理、更新に伴う財政負担を軽減、分散するという意味合い、目的でもって倉吉市公共施設等総合管理計画というものを策定しております。その計画の基本方針に基づきます個別計画を令和3年3月に策定し、この東庁舎の方向性の検討結果では転用、廃止、機能は集約、複合化で、将来的には解体することの検討が必要であろうと認識しておるところでございます。
ただ、中部地震のときに、災害復旧工事に起債を充当していることもございまして、償還が完了いたします令和10年までは解体を行わず、現状どおり、書庫、倉庫として活用を予定しているというところでございます。
○15番(朝日等治君) その災害時の起債のことまでちょっと認識はなかったもんですけども、やっぱり成徳地区の方を中心に、あれだけ大きな建物の中に人の出入りがない、人がいらっしゃらないということで、ちょっとどうかなというような意見もやっぱり聞かれます。その計画に基づいて、やはり令和10年以降になろうと思いますが、適切な対応をお願いしたいと思います。
それでは最後の質問となりますが、伯耆国庁跡の周辺遺跡の一体的保護及び整備について、教育長のお考えをお聞きしたいと思います。
まずは本丸の伯耆国庁跡についてです。伯耆国庁跡は東西273メートル、南北227メートルの中に正殿、後殿、左右2つの脇殿、楼閣がある遺跡で、ここを訪れると、それぞれの遺構について案内板の記載と目視で遺構を照らす方法でしか大きさが分かりませんが、まずはその雄大さに圧巻されます。
そして、この伯耆国庁跡周辺には741年、聖武天皇の発願によって伯耆国に造営された伯耆国分寺跡、国庁が県庁なら、ここは市役所か、または尼寺かと議論が白熱する法華寺畑遺跡、国分尼寺、大規模な建造物群が発掘され、伯耆国の国府に関連する遺構が分かる不入岡遺跡、これら、いずれも国の史跡に指定されています。この史跡の区域内にある中尾遺跡からは弥生時代中期、紀元前2世紀頃の竪穴式住居から弥生時代としては国内最大の鉄矛が発掘され、我が国の鉄器の歴史が塗り替えられました、倉吉から。
本丸の国庁は8世紀中頃に造営されますが、その当時の伯耆国の状況は6郡48郷、人口は約7万7,600人、出挙稲数65万束、8,161町の国で、山上憶良が国司として赴任し、人々の生活に寄り添いながら、伯耆国の政治をつかさどっていたと考えるだけでわくわくと探求心を駆られます。そして、この遺跡の歴史的価値とその存在感を改めて考えさせられます。さらには憶良が赴任したのが716年とされますから、国庁跡周辺の遺跡の発掘調査の結果と関係性から考察すると、仮説ではありますが、憶良は国庁跡から少し北東側に離れた不入岡遺跡、伯耆国府の跡から新しい国庁づくりを考えておられて、この現在の国庁跡に国庁ができたのかとかと考えると、歴史ロマンの探求にも駆られます。
そこで教育長、大御堂廃寺跡の整備については、築地塀の復元で少しつまずいた感はありますが、県立美術館の整備とともに歴史的整備のてんまつが見えてきました。次は伯耆国庁跡の歴史的整備です。具体的な保護と整備について申し上げますと、まずは遺構の規模を感じられるように、遺構の四隅や正殿、後殿、脇殿、楼閣の位置を目視できるよう何か工夫してみてはいかがでしょうか。遺構の中を市道が横断しているのは仕方ありませんが、この市道から南東側、国分寺集落側の林も気になります。国庁裏神社の社叢保護の観点があるのかもしれませんが、発掘調査ができないものでしょうか。この林から久米ヶ原を南西側に広がる林野についても広く伐採し、発掘調査を加え、その後には国庁跡の存在を少し遠方、社コミュニティセンター前の県道やJA社支所前の主要地方道からでも感じられるようにできないでしょうか。また、伯耆国分寺跡の西側の林野についても調査ができないものでしょうか。
そして、国庁跡周辺の遺跡の調査結果と関係性を生かし、歴史をつなぐ、仮称ではありますが、社歴史公園記念館または東伯耆歴史館、ぴったりくるのは山上憶良歴史伝承館なるものをこの貴重な遺跡群の一角、土屋文明先生の歌碑の前にでも建築し、いずれの場合におきましても、文化財保護法を遵守しながら文化庁とよく相談し、本市の宝に磨きをかけ、日本の宝にしてはいかがでしょうか。
○教育長(小椋博幸君) 朝日議員の御質問にお答えいたします。伯耆国庁跡周辺遺跡の一体的な保護あるいは整備についてのお尋ねでございます。
まずお礼を申し上げます。倉吉市の本当に重要な史跡について御紹介いただき、ありがとうございます。
御紹介いただきました伯耆国府跡、伯耆国分寺跡のある倉吉市の住所でいいますと国府、国分寺、不入岡周辺は古代伯耆国の政治、文化、経済の中心でありました。これらの遺跡は発掘調査が行われ、伯耆国府跡、不入岡遺跡、そして伯耆国分寺跡として国の史跡に指定されたものであります。国庁跡については、指定されたのは昭和60年5月14日です。当時の指定名称は伯耆国庁跡附法華寺畑遺跡という、ちょっと難しい名前でありましたが、平成12年9月6日に御紹介のあった不入岡遺跡が追加指定となっておりますので、その折に名称が変更されて、伯耆国府跡と呼びやすい名前に名称が変わっております。昭和55年ですけれども、伯耆国分寺跡、平成12年に法華寺畑遺跡の整備を行って、現在、歴史公園として市民の皆様に御利用いただいておるところでございます。
先ほど議員からもありましたように、現在は大御堂廃寺跡の整備を進めていますので、まず、この大御堂廃寺の整備を本当に順調に進めることを最優先したいと思っておりますが、その次はやはり伯耆国庁の整備にも向けて進みたいという気持ちは持っております。ただ、大きな壁はやはり多額の経費が見込まれるということであります。御紹介あったように、1辺200メートル以上の広大な土地をどのように整備していくかということになると、それなりの多額の経費がやっぱり必要になるんだろうなと思いますので、それをどう計画していくかということはよくよく考えていかないといけないと思っています。
それで御質問の中身ですが、最初に国庁の遺構の規模を感じられるような工夫はということでございました。本格的な整備にはなかなか着手が難しいと思っていますが、今ある解説板以外に、現地においでになられた方々に遺跡を体感していただけるようなことは検討したいと思っています。例えば仮設物を許可を得て置くということでありますとか、植栽で表示するというようなことも方法としてはあると聞いています。
それから国庁裏神社社叢の発掘調査についてのことですけれども、国庁裏神社地内はこれまで本格的な確認調査をしたことがございませんので、今後整備に向けて神社エリアにおいて確認すべきことがあれば調査を進めていきたいと、必要に応じて進めると思っています。
それから次に、国分寺集落からも見えるような工夫をということでございますが、今現在は史跡地内の樹木等伐採は予定しておりません。ただ、史跡整備するときに公有化している部分については、この樹木を多分伐採せないけないというような状況になると思いますので、その整備の計画に併せて伐採も想定はしております。
次に、伯耆国分寺跡の西側の発掘調査あるいは歴史記念館の建設についてのこともございました。これについては、伯耆国庁跡だけではなく、既に整備しております伯耆国分寺跡、それから、法華寺畑遺跡の再整備計画も含めた全体の保存活用計画でありますとか、整備基本計画というものを策定するところから始まらないといけないと思っていますので、その折に、伯耆国分寺跡西側の発掘調査や歴史記念館の建設等ももちろん視野に入れながら、検討はしてまいりたいと思います。
○議長(福谷直美君) 消毒及び換気のため、5分間休憩いたします。
午後3時54分 休憩
午後4時01分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
この際、お諮りいたします。会議時間を延長することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(福谷直美君) 御異議なしと認めます。よって、会議時間を延長することに決定いたしました。
続いて、会派うつぶきの2番鳥羽喜一議員に、市政に対する一般質問を許します。
○2番(鳥羽喜一君)(登壇)(拍手) 会派うつぶきの鳥羽喜一です。秋は夕暮れと言いますが、外はきれいな夕焼けが映える時間となりましたと言おうと思っておりましたが、外は雨のようです。なかなか予定どおりいきませんが、一般質問は頑張ります。ラストスパート、よろしくお願いいたします。
さて、去る8月上旬、総務省より住民基本台帳に基づく人口動態調査が発表されました。発表によりますと、全国で約61万人もの人口が減少したということが分かりました。鳥取県の人口は約54万人ですので、鳥取県の人口分が、丸ごとたった1年間で優になくなっているということが分かりました。非常に人口減少のスピードが速まっているということでございます。鳥取県単体でも約5,000人減少しております。三朝町の人口が約6,000人ですので、少し粗い言い方をすると、おおむね鳥取県だけでも、1年間で三朝町の人口が消滅していることになります。全国、鳥取県全体でも大きく人口減少が進んでいることが分かります。倉吉市の人口も同様に、毎年500人から600人の人口が減少してしまっており、このペースで減少し続ければ、数年後には約4万人、人口約4万人を切ることはほぼ確実視されております。
ここで質問でございます。人口減少による本市への財政的な影響についてでございます。昨日、大津議員より昭和の大合併、そして関金町との合併後における本市の財務状況についての御質問がございました。堅調な財政状況であると理解しております。大津議員の御質問がこれまでの財政状況についての御質問であるならば、このたびの私の質問はこれから、つまり将来の財政状況についての質問となります。今後人口減少が続いた場合、どのようなリスクが生じる可能性があるのか、機動的、柔軟に投入できる予算がどの程度制限されるのかをお尋ねいたします。
○市長(広田一恭君)(登壇) 鳥羽議員の質問にお答えをしたいと思います。
人口減少が及ぼす本市財政への影響についてということで、さき方人口減少の実態に触れていただきました。昨年3月に策定しました倉吉市の第12次倉吉市総合計画でも、人口減少の将来見通しについて、令和22年には4万人、4万人を切るという話もございましたが、令和42年には3万5,000人を、今目指しているところでございます。国立社会保障・人口問題研究所の人口推計値でいきますと、令和22年にはもう3万8,000幾ばくかで、もう4万人を切っているわけですが、総合計画の中では、令和22年で4万人というような、少し高い目標を掲げているところでございます。
人口減少がやはり本市財政へ及ぼす影響というのは非常に大きいものがあると考えておりまして、非常に危機感を抱いているところでございます。特に大きな影響といたしましては、市税、地方交付税、地方消費税交付金のほか、使用料、保険料などの歳入が多く減少するということでございます。市税の中でも人口減少の影響が大きい項目としては、均等割と所得割による、課税される市民税の減少、人口が減少すれば、直接的にも影響を受けるものでございます。また、地方交付税についても、人口1人当たりの単価に国勢調査人口を乗じて算出する項目がございますので、その影響も大きいものと考えております。また、そういった収入面以外にも、人口減少が地域コミュニティーの機能の低下、また農業従事者の減少を招き、6月にも御質問いただきましたが、空き家、空き店舗等の増加、また耕作放棄地の増加、そういった、非常に地域を維持していくような体制が取れない、また公共交通機関の維持も非常に困難となるということで、地域がなかなか成り立っていかない状況が予想されるところでございます。これらの問題に対しまして、それぞれ機能維持をしよう、安全確保しようということになれば、当然それらに向けて多額の支出が必要となる可能性がございますが、さき方申しましたように、収入の減少が予想される中では、なかなかそういった対策も取れないことが想定されるところでございます。人口減少で歳入の減少が否めないというところからいけば、人口減少や歳入に応じた行政サービス、いわゆる支出の面でございますが、それらを再構築して、どちらにせよスリム化する必要があると思います。特に費用の大きいインフラ、また、施設の維持管理費用を抑制するための対策として、公共・公用施設の適正な数量・規模といった面でも、そういった施設の管理をする対策を進めていく必要があると考えているところでございます。あれもこれもできませんので、倉吉市あるいはこの中部地域全体で、住民がある程度満足できる行政サービスを話合いにより決めていく必要があるんだろうなと思います。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。市長の御答弁より、口より危機感という言葉が出まして、大変重みのある御答弁だったなと感じております。やはり議員からの質問に対して、着実にしっかりと対応するというか、安心感を持ってもらうために、基本的にはあんまり不安にならないような御答弁を常にされていると思うんですけども、やはり市長の口より危機感という声がある、相当人口減少が与える財政への影響は重いものがあるんだろうなと私は聞いていて感じました。
大切なことは、人口減少社会が財政的に与える影響というものを、市長のみならず、もちろん議員、職員、そして市民の方々がどの程度心より理解、腹落ちできるのかということが一番大切なんじゃないかなと思っております。この危機感の共有こそが、自分たちの、私たちの行動を変えていくんじゃないかというところは、私自身も戒めでもあります。この行動というのは、行政、議会の場でいくと、予算の策定と執行にもちろん当たるわけでございますが、定例会初日、池田代表監査委員からの審査結果報告にもありましたが、審査の意見書に記載されている言葉が、私は本当に全てだと思います。歳出の抑制に向けて費用対効果を検証した上で、既存事業の見直しや、既にその目的を達した事業の廃止を進める必要があるとあります。真に必要な予算は積極的に投下する、グリーンスコーレがその例かもしれませんが、攻めの姿勢は保ちつつ、既存の市や民間の施設で代替可能であると思われるものについては、知恵を絞って工夫して、今あるものを丁寧に活用していくことで、大切に税金、予算を扱っていく。そのためには、住民の方への丁寧な対話が必ず必要になってくると思います。
ここで先ほどの市長からの御答弁を踏まえた再質問でございますが、特に財源が限られる本市のような地方行政においては、予算の策定、執行のプロセスの何を変えて、そして何を守り続けるのかということを明確にする必要があるというのは、先ほどの御答弁からも明らかだと思います。細かな事業についてではなくて、大きな考え方といいますか、予算執行と実行についての大きな考え方を、何か市長としてお考えがございましたらお伺いしたいのですが、いかがでしょうか。
○市長(広田一恭君) 今後の予算組立て等の考え方等についての御質問だったと思います。昨日大津議員からも、基金の積立額とか、そういった面では御意見をいただいたところでございます。大津議員も御紹介になっておりました、いわゆる標準財政規模に対するどのくらいのパーセントを確保しておく、あるいは私どもも、平成28年に鳥取県中部地震も経験したところでございますので、そういった大規模災害等に備えて、万が一の場合にもある程度市民の皆さんに安心していただけるような、そういった基金の積立て等も一応目標を定めて、昨日も5%から10%、10%から20%とか、その標準財政規模に対する、そういう財政指標の考え方がございますから、今私どもが12%程度でございますから、もう少し、安全性を含めれば積み立てていくような予算確保も必要かなと思います。また、まだまだ、先ほど前段で申し上げたように、いろんな課題もございますので、少しそういった面では、今後の、来年度予算とかに向けては、そういった安全性も確保しながら事業の精査をして、持続可能な財政運営に努めてまいりたいと思います。
○2番(鳥羽喜一君) ぜひとも濃淡のある、戦略的な予算の策定、執行をお願いしたいと思います。
さて、市長は関係人口の増加を市長選のマニフェストの一つとして掲げられ、当選されました。人口減少が進む中、減りゆく税収を賄って、町の活気を取り戻すために、関係・交流人口の増加というのは、本市においても非常に重要であります。県立美術館の開館を見据えたグリーンスローモビリティーを活用しての周遊型観光の取組を考えましても、本市の観光の柱は、赤瓦・白壁土蔵群の伝建地区であるというのは言うまでもないと思いますが、現状は空き家や空き店舗が多く、観光地としてまだまだ課題が残るというところは、前回の議会でもお話をさせていただいたところでございます。この伝建地区の本市の取組につきまして、本市の行政組織上、縦割りとなってしまっているため、いわゆるワンストップで課題解決ができない現状があるというお話を前回の議会でさせていただきました。
お手元の資料のとおり、文化財の維持保存につきましては、
教育委員会の文化財課、移住定住の促進、観光活用、空き家対策は、市長部局の建設部、そして生活産業部と縦割りになっていることが分かると思います。この伝建地区の取組の中で空き家、空き店舗の解消に向けた取組を力強く進めていくために、文化財課の市長部局への移管を提言させていただき、前向きに検討するという御答弁をいただいておりますが、市長より御進捗のほどをお聞かせください。
○市長(広田一恭君) 6月定例会の一般質問を受けまして、今御紹介のあった関係課ですね、文化財課、地域づくり支援課、商工観光課等でいろいろ協議もさせていただいとるところでございます。課題としましては、各担当部署が持つ伝建地区の空き家、空き店舗の活用に向けた相談内容ですとか、支援制度の情報共有が十分できていない、あるいはそれら空き家、空き店舗の活用を検討されている市民や事業者が、万が一何かの手続をしようとしたときには、御指摘のとおり、市役所の関係課数課に協議をする必要があるというようなことが、やっぱり予想どおり、課題として上げられているところでございます。令和7年の県立美術館の開館を見据えたとき、さき方御指摘のあったように、伝建地区については非常に観光の主要箇所になりますので、これから観光地としての利用、活用を一層進めていく必要があるということを十分認識した上というか、活用を進める上で最終的にどんな体制がベストなのか、今、最終的に考えておるところで、必要な体制を構築して、一層の観光地としての活用を推進するべく、対応してまいりたいと考えているところです。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。空き家対策について、役所内で、御答弁されたような議論が行われることそれ自体、そのプロセスが課題の洗い出しにつながると感じますので、大変によいことだと感じておりますが、今、目下検討中というところだと思います。ただ、改めてになりますが、やはり私としては、文化財課というのは市長部局へ移管を進めていくべきだと改めて考えております。
文化財の観光活用というのは、決して伝建地区だけではございません。今手つかずでございますが、例えば打吹城の再建でありましたり、鳥取県立美術館との連携を踏まえた倉吉博物館の観光活用につながる可能性も大いにあります。県立美術館の大御堂廃寺ガイダンス、田村議員、
福井康夫議員からも御質問ございましたが、やはりどうしても答弁を聞いていると、史跡を正しく理解するというところが目的だと私は聞いていて思いました。しかし、これが観光活用という新しい、いわゆるスパイスが加われば、さらに別の角度で設計が進んでいく可能性も大いにあり得ると私は考えています。これは
教育委員会がいいとか、市長部局が悪いとか、そういうことを言いたいのではなくて、組織の目標がどこにあるのか、組織に何が任されているのかということだと思っています。文化財の維持保存を目的としている文化財課に観光活用という新しいテーマを加えるためには、他の観光戦略と連携するためにも、商工観光課と同じ部に配置されるほうが私は自然かなと考えています。
調査のために既に文化財課の市長、首長部局に移管が進んでいる県内の2つの行政にお話を聞きに行ってまいりました。両方とも首長のトップダウンで組織改編が行われたとお伺いしております。ヒアリングを受けていただいた担当者の方が、すごく心に刺さることをお話しいただいたので、御紹介させていただきます。もしうまくいかなかったら、元に戻したらよいくらいの気概でした。もし組織がそのままであれば、きっとうまくいっていなかったでしょうとのことでした。あんまり言わないでくださいねって言われたんですけども、言ってしまいました。頭でっかちに考えていると、やっぱり進むものも進まない、何か課題があるのであれば、思い切って変える姿勢が、時には行政には必要だと感じています。このダイナミックな組織改編は、先ほどの検討の意見、検討会議の意見を参考にされつつ、首長である広田市長の決断がやはり必要だと思います。市長、改めて、できれば教育長にも御答弁お願いしたいと思うんですけど、御意見賜ることできませんでしょうか。
○市長(広田一恭君) 文化財課の市長部局への移管について、再度御質問いただきました。どちらの市町村、どこの自治体に行かれたのか分かりませんが、いい事例としては、やはり米子市の、米子城とかの、今の日本最強の城だというようなことで、NHKに大報道されると。以前はそんな、誰も見向きもしないと言うと失礼かもしれませんけど、あまり登ったりもされなかった、意識もしなかったような施設が、あんなふうに変わるということをもっても、やはりその活用に向けての取組が非常に重要だなということはひしひしと感じているところでございます。全体を見据えた分で、文化財課を私ども市長部局に、そこを一つ持ってくるだけではなくて、もう少し今の、生活産業部も非常に肥大化している組織でもございます、地域づくり支援課も含めて、そこのところと併せ持って検討して、そういう組織改編に向けては、積極的に取り組んでまいりたいと思っています。
○教育長(小椋博幸君) 文化財課を市長部局にというお尋ねでございます。基本的なスタンスは、市長の御意見に従うというのが本心ではありますが、個人的な御意見を言わせていただくのであれば、
教育委員会に文化財課があることのメリット、それから、市長部局に文化財課があることのメリットというのはそれぞれあると思っています。それで、今までの、議員のおっしゃることずっと聞いていて、私の感じていることなんですけど、特に伝建地区の空き家であるとか、活用されてないおうちに対して、今々すぐ何らかの手が打てる方法はないかというところが一つ大事ではないかと思っています。例えば、
教育委員会の文化財サイドでしたら、外面の、道路に面した部分に対しての修理には補助金がお出しできるんですけど、おうちの中については、市長部局の補助金を使わないといけないというようなことがありまして、そこら辺を、さっきもおっしゃっとったワンストップで、こういうふうにできますよというようなことが、仮にですけど、例えば文化財課で、あるいは商工の部局でということをどう早くするかということも一つ方法ではないかなと思っています。市長もおっしゃいましたけど、市役所全体の組織を、ただ文化財課を移すだけじゃなくて、やはりちょっと考えないといけないところがあると思いますんで、それには少し時間がかかるだろうと思っています。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁ありがとうございました。組織を変えるということは、もちろんそんなに簡単なことではないと存じ上げておりますので、着実に議論を進めていただければと思います。
さて、冒頭の人口減少の話に戻させていただきます。先ほど、このまま人口減少が続きますと、機動的、柔軟に投入できる予算に制限が生じてくるというところは御答弁いただいたところでございますが、本市のみならず中部全体で、このグラフのように、棒グラフのように、お手元の資料2枚目ですね、各地域漏れなく減少しております。下から、三朝町、北栄町、湯梨浜町、琴浦町でございますが、本市のみならず、一様に右肩下がりでございますし、1市4町全体で1,200人の減少幅となっております。中部は一つの生活圏、商圏であり、住んでいるまちと働いているまちは別々で、倉吉市に住んでるけども、北栄町で働いているとか、住民票は倉吉市にあるんだけども、実は湯梨浜町に住んでますであったり、湯梨浜町に住んでるけども、勤務先は三朝町で、勤務先の食事会や友人との食事会は倉吉市で開催されるというのは言わば、ざらでございます。中山間地域をはじめとした過疎地の態様であったり、少子高齢化、学校の統合のようなものもやはり共通してる課題というのは極めて近いと感じます。何が言いたいかといいますと、倉吉市だけよくなっても、ほかの中部の地域がしっかりと成長していかなければいけない。まさに一蓮託生の関係でありまして、そういった意味では、この中部地区というのは一つの大きな行政であると捉えることもできると思います。
ここからが課題提起なんでございますが、1市4町で物事を進めていく機会というのが、もちろん全くないということは申し上げませんが、この相互に依存しているところであったり、課題がすごく似ているということであったりすることを考えると、やはりあまりにも少ないんじゃないかなと感じています。特色ある自治体というのを基礎自治体としてしっかりと残して、互いの観光地をよきライバルとして切磋琢磨する一方で、共通で抱えている機能、例えばサッカー場、野球場といった運動施設でありましたり、人権文化センターのような福祉施設を統合することで選択と集中を行って、一つ一つの施設や建物の精度、質を高めることによって、よりよいまちづくりをすることができないかというところが考えるところでございます。1市4町、中部ふるさと広域連合という枠組みがありまして、市長はその組織の中で、首長という大役を担われております。市長の強いリーダーシップを持って、この人口減少社会で苦しんでいる中部で手を取り合って、共通資産の共同利用を進めていくことができませんでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
○市長(広田一恭君) 1市4町の共同、広域連合等の対応ということで、さき方このグラフのとおりで、令和2年の国勢調査でいきますと、1市4町の人口、9万9,193人、前回調査、平成27年からすると5,127人で、4.9%減少。この中部地域でも相当人口が減少しておるということで、さき方御紹介のあったとおりでございます。人口減少社会にあって、さき方いろいろ、るる影響をお話させていただいたところでございますが、行政の職員数もその人口規模に応じて減少していくことが予想されます。そういった面では、また少人数になった上で、行政サービスの質を落とさないということも併せて求められるところになります。そういったところで、昨年度はこの広域連合の副市町長会議において、事務の広域化ですとか、共同化によって効率化を図る検討を開始しようということが決定しており、今、各市町の事務の洗い出しをしているところでございますし、今年度ちょうど1市4町の行政職員が将来の状況を予測しながら検討できるようにするため、講師を招いて研修会の実施を予定しているところでございます。また、この研修会に併せまして1市4町の首長での意見交換も計画しているところで、取組の必要性なりというものを共有していこうということにしているところでございます。1市4町が共同して取組を進めることは、なかなか市町村の考え方も少しずつ温度差があると思いますから、調整には少し時間はかかると思いますが、できるところから取り組んでいくということも重要かなと考えているところでございます。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。ぜひ倉吉市選出の広域連合の議員の方々にも御賛同いただきまして、チーム中部で進めていっていただきたいとお願い申し上げます。
前回の議会で複数の議員より質問のありましたデジタル人材の活用についても、私は同じことが言えると考えています。行政DX、市民サービスのデジタル活用というのは、1市4町で共通している課題であり、実際他の町もデジタル活用、デジタル人材の採用を進めております。しかし、単体の町で解決しようとすると、コストがかかり過ぎるということも事実でございます。そうであるならば、デジタル人材を1市4町の共有人材として、場合によっては行政をまたがる横串の施策を展開することはできないかというところでございます。東京都が想定年収1,000万円ほどでデジタル人材のリーダークラス、恐らく課長クラスだと思うんですけども、採用を進めておりました。ただ、本市において、そして、それは恐らく他の町においても、なかなかそのような採用行うことは難しいと思います。難しいというのは、1,000万円のポストというのを用意することという予算の制約があるということだけじゃなくて、倉吉市にそういった人材が都心から来てくれるのか、1,000万円で来てくれるのかというところも根本的な問題があると思っています。実際琴浦町、デジタル人材の採用を行いましたけども、予算の都合上、常駐ではなくて、東京都からの遠隔の、いわゆる業務委託的な取組だとお伺いしております。やはり地域に根差した、ゼロから行政のデジタル戦略の大きな設計図を描けるような人材を採用するためには、私、前職が某人材企業の転職の仕事をしておりましたので、何となくいわゆる相場感、人材の相場感というところは何となく分かるんですけども、少なくとも1,500万円ぐらいの提示がないと、恐らくこの倉吉というまちには来てくれない。むしろこれぐらいの人材を採用しなければ、まちを変えるようなデジタル戦略なんて描けないと思います。やってますよというパフォーマンスならできると思います。ただ、もちろん市民が求めてるのはそういうことではなくて、抜本的に変えるということですので。
それでは、この人材、どのように採用するのかというところでございますが、繰り返しになります、中部全体で雇用する、中部ふるさと広域連合1市4町で拠出した予算であれば、各市町で採用するよりもはるかにコストメリット、そして、何といいますか、まちを改革する力があると思っております。このデジタル人材の共同採用について、中部ふるさと広域連合の首長会で御提案いただくことを検討いただけないでしょうか。市長の御意見をお伺いします。
○市長(広田一恭君) デジタル人材の共有という面で、広域連合で協議してはどうかということでございます。本市におけるデジタル人材の登用につきましては、本議会でも関係予算を上程させていただいておるところでございまして、今それぞれ共有することも可能なのかもしれませんが、各自治体、あと4町ですね、4町の今専門人材に取り組んでほしい内容だとか、手法だとか、国が示す標準様式にそのまま合わせていくというようなことであればいいですが、それぞれ各4町が取り組みたい、こういったことにしてほしいというようなことについては、やっぱりちょっとそれぞれ違うんだろうなと思います。どちらにせよ、琴浦町、北栄町ではもう既にそういった対応も取っておられるところですから、今、実態もお聞きしながら、私どもはこれから議決をいただいた後に対応するところでございますので、お互い今の状況なり、また御提案のあった情報共有の可能性についても意見交換はしてみたいと思います。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。先ほど、冒頭の危機感の共有というものが、1市4町の各首長の方がしっかりと共有できれば、必ず進んでいけるテーマだと思いますので、御検討よろしくお願いしたいと思います。また、中部は一つというフレーズが町中をにぎわせていたのは、今や昔なのかなと思います。もう一度中部の市町村が中部で協力し合う機運をつくっていく必要があるんじゃないかと思います。その責任が、ふるさと広域連合の首長に自動的になってしまう広田市長にはあると思いますので、大変な御重責でございますが、御期待申し上げます。
続いての質問に移ります。これまで本市の人口が減少の一途をたどっており、その影響と打開策について質問してまいりました。その波は、子どもたちの数にも及んでおりまして、学校現場にも影響が生じております。小学校の統合についての質問でございます。本議会において、
教育委員会より成徳小学校、灘手小学校の統合による校名変更の条例案が出されております。昨日大津議員より詳細な統合交渉の経緯について御質問されましたので、その経緯については質問はいたしませんが、市民の方からの声、そして統合委員会の委員の方からの声、そして昨日の質問と答弁を聞いているに、やはり、少なからず何かよくない点はあったんだろうなと率直に感じております。大切なのは、ある程度責任を追及するというところが必要なのかもしれませんが、ただそこではなくて、やはり今後の統合の交渉を進める上で繰り返さないことなんじゃないかなと思っています。その観点で3つ質問です。
まず、この成徳小学校、灘手小学校の統合、そもそもの目的は何だったのかというところ、また、この統合の経緯、経過の問題点は何とお考えになり、今後続く統合において、どのようにその反省を生かしていくとお考えでしょうか。教育長のお考えをお聞かせください。
○教育長(小椋博幸君) 小学校の統合に関わる御質問でございます。まず、小学校の統合が、そもそも目的は何かということでございますが、一言で申し上げると、やはり子どもたちの教育環境を整えるということだと思います。教育環境といいますのは、1学級の人数のことでありますが、議会でもお伝えしたかと思いますが、いわゆる大規模校、国が言う大規模校という小学校は、倉吉市内にはございません、何とか標準規模の小学校がある、そのほかの学校は小規模校です。さらに小規模校の中には、小規模校よりもさらに小さい小規模の学校というのが、倉吉市の小学校の実態ということであります。
それで、標準規模までいかなくても小規模校であれば、メリットもそれなりにありました。確かに教員の目がそれぞれの子どもたちに行き渡るということや、丁寧に面倒が見れるということがあるんですけれども、それがもっともっと小規模になってくると、そのメリットよりもデメリットが上回ります、明らかに上回ります。一番端的な例は、男子と女子の人数のバランスです。例えば6人の男子の中に女子が1人って、今もそれに近い状況の学級があるんですけど、そういうところの保護者の皆さんは本当に心配されておられます。今回このことに関わってきて、そのことが改めて分かりましたので、やはり子どもたちの教育環境というものはある程度の人数の中で整えたいということでございます。
それから、統合の経過の問題点と今後の統合にどのようにということですけれども、問題点というよりも、私の受け取り方は、非常に難しいと思ったことが、やはりそれぞれの地域にそれぞれの思いやお考えがあって、代表の方に集まっていただいて話合いをするんですけど、代表の方はそれなりに意思を統一していただくことはだんだんできてきます。ところが、代表の方の御意見がその地域にお住まいの方の全部の意見かというと、決してそうではないところがあって、それぞれの地域のそれぞれのお考えや思いをどのように折り合いをつけていくかというところが非常に難しいと思っています。ですから、時間もかかってきているのは申し訳ないんですけど、そう思っています。ほいで、今後、では、どのように生かしていくかということについては、あんまりいい案は浮かびませんが、今まで大事にしてきたことは、まず最初は、それぞれの地域の皆さんの思いをとにかく聞く。それで、その説明に行かせてもらうたんびに私が申し上げたのは、最終的な判断は保護者のお気持ちに沿える決定にしていきたいということをずっと申し上げてきましたので、その考え方は変えないほうがいいと今は思っておりますし、引き続き保護者の皆様のお気持ち、あるいは地域の皆様のお気持ちを聞くことをまずしないといけないと思います。そのように今後も努力はしていきたいと思っています。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。私も教育長のお考えとよく似ているところがあって、しっかりと地域の声を聞いて、最後やはり
教育委員会は決断するという、そこのプロセスが、私は聞いた上でというところが必要なのかなと思っています。子どもたちの教育環境の充実というところが統合の真の目的というところでございます。仮に校名の決め方に手続上の問題点があったとしても、もしこの今回統合が、校名が決まらなければ、来年の4月から統合ができない、1年遅れるということが少しでもリスクとしてあるのであれば、私はこの統合はやはり今、前に進めていかなければいけないんじゃないかなと個人的には考えております。それは、1年間たりとも子どもたちにそういう超小規模校の環境を強いることはできないと思うからです。今回の統合において明るみに出た課題を次の統合では生かしていただきたいと思います。
このグラフは、2028年までの市内の小学校の生徒数の推計でございます。この6年間で、一番左が、すみません、字が小さくて。2022年、右は2028年、6年間でこの折れ線グラフ、約300人の子どもたちが小学校からいなくなることが、出生数から既に分かっています。恐ろしいのは、その減少スピードが速まっていること、この折れ線の角度がどんどんついていってるってことから分かると思いますし、例えば来年、若干誤差あるんですが、6年生より5年生、この丸で囲われてるところなんですけども、6年生より5年生、4年生より3年生、2年生より1年生、学年を下回るにつれて生徒数がどんどん減っていることを示しております。毎年子どもの数が目に見える形で減っていることが示されている。また、その傾向は毎年変わらず、基本的には、今後進むことが見受けられます。
ここで提言させていただきたいのは、今後子どもたちの数が減り続けることで、学校統合の交渉が常に本市に存在し続ける可能性があるんじゃないかというところでございます。学校統合の交渉が議論される中で、よく教育現場で言われていることだと思いますが、最低でも2学級、つまり1学年に40人から50人は在籍していることが望ましいとされているということをお聞きしました。ゆえに、統合は、その環境を確保するための手段の一つであると思います。
河北小学校が、この次のフリップの左上なんですけども、常にその状態を確保しているので、比較しやすいように載せております。真ん中の上、成徳小学校と灘手小学校の統合は、御覧のとおり、統合をしたとしても、30人の学級をつくることがやっとであって、多くのクラスは10人から20人の学級でございます。決して、先ほどの統合の目的を果たしてる状態とは言えません。いわんや明倫小学校との統合が進む数年後につきましても、昨日の大津議員の御質問に対して、教育長は、何年後になるか分からないということもお話しされてましたが、数年後、明倫小学校と統合したとしても、結局生徒数の減少の進行によってその統合の目的を果たせなくなってしまう。また、左下、北谷・高城小学校の統合においても、数年後、統合した瞬間に1学年10人にも満たないクラスをつくり出してしまうことになります。つまり、統合しても、統合しても、また次の統合のリスクをはらんでしまう。そんな状況に本市は陥ってしまっております。今の状況は、目先の小規模校の状態を改善するのみの、もちろん課題解決も大切なんでありますが、将来的な学校運営を考えると、やはり対症療法的な統合になってしまっていると言わざるを得ません。
ここで2点質問でございますが、1点目、この統合が次々と各地で起きていく状況ということをどのように捉えられているのかというところ、そして2点目、この人口減少社会を生き抜いていくために、子どもたちを守っていくために、その場しのぎの、対症療法的な統合でなくて、思い切った大胆な統合を選択肢の一つとして議論していくべきだと私は考えておりますが、教育長の御意見をお聞かせください。
○教育長(小椋博幸君) 続いての御質問でございます。御指摘のように、現在の統合の考え方は、現在生まれている子どもさんの人数を基にこういう組合せでどうかという考え方で進めておりますので、各地説明会に出ていく場合も、多分何年後、10年後あるいは15年後に再度統合が必要になることも起こり得ますということも併せて御説明はしています。ですから、考え方としては、議員がおっしゃるように、例えば倉吉市内の小学校を一つにする、今倉吉市内で生まれている赤ちゃんの数は370人から80人ぐらいだと思いますんで、1学年、370人、380人の学校って、都会には決してないことはないと。だから、制度上は可能だと思っています。この話は、令和元年度に行いました倉吉市全体の適正配置協議会の中でも話題にしたことがありまして、制度上は可能ですと。ですが、さっきも少し申し上げましたけど、それぞれの地域に、じゃあ、説明に行ったときに、それが本当に受け入れていただけるのかというところは、もうかなり困難なことだろうと思っています。何十年後を見れば、本当に再度統合を考えなければいけないということは当然起こってくるのはよく分かっていますが、現状では、当面それぞれの地域で御理解いただける方法で進めていくという方法を取っているということでございます。
○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。先ほど教育長の御答弁より、一つというところももちろん可能性としては大いにあり得るというお話だったと思います。一見一つと聞くと寂しい気もしますが、実はすごく斬新で面白いアイデアだなと思っておりまして、昨日も質問でございましたが、プールの修理に5億円かかるとか、体育館の修理に何億かかるとかっていう世界に、13校なってきます。それが一つになることによって、例えば都会の私立小学校並みの全天候型の屋内プールであったり、クーラーがんがん効いてる体育館であったり、造れる可能性もある、わくわくする話にもなるのかなと。少子高齢化が進んでいるまちだからこそ、選択と集中を行うことによって、よりよい学校づくりができる可能性があるんじゃないかというところで、議論の一つとして、選択肢の一つとして進めていくことは、今後ぜひ進めていっていただきたいと思っております。
学校統合というのは地域の深い思い出、歴史、文化というのが詰まっているので、非常に難しいテーマだということは承知しております。実際私自身も成徳小学校出身で、本当に、とても成徳好き人間でございまして、母校の校名や校歌、校章なくなることについては、かなり寂しい、つらい思いをしております。しかし、これまでの、やっぱり歴史にないような人口減少社会を生き抜いていくためには、経験則では導き出せないような、いわゆる何といいますか、延長線上にない答えのようなものを見つけ出すような、非常に難しいかじ取りというのをしていかないといけないんだと思っております。決断の連続になろうかと思いますけども、子どもたちの教育環境の充実のために、喫緊の課題として進めていただきたいと思います。
最後に、除雪についてでございます。昨年の記録的な大雪ではバスは運休になり、交通網が完全に麻痺して、事業者が休業されるなど、多くの被害が出たのは記憶に新しいことだと思います。
時間もないので、早速質問でございますが、今年の議会において多くの議員、そして市民の方からも除雪の進め方について多くの意見があったと思います。昨年の反省を踏まえまして、本年どのような改善点がありますでしょうか。御答弁よろしくお願いいたします。
○市長(広田一恭君) 除雪に関わります本年度の改善点でございます。6月議会とか各議会でも、当初予算も含めてですが、せんだってのそのホイルローダーの配備ですとか、それから、倉吉市地域除雪作業報償金制度の拡充、小型除雪機の購入事業費の補助金の創設、また、小型除雪機の運搬も、移動する手段がない場合は軽トラック自体もお貸ししますよということの内容、そういった面では、議員も各補正予算の確保等で御確認いただいているところだと思います。
それらに加えまして、今、今年の冬に向けてですね、除雪体制としまして、協力業者が、直近5年間23社でございましたが、1社でございますが、増えて24社になって、除雪機械も1台増えて44台となる見込みでございますので、協力業者が増えることで、除雪延長の長かった業者の除雪路線を見直すことができたり、地域によっては除雪時間の短縮につながるものと考えております。また、今、除雪機械のオペレーター不足が問題になっております。それらを解消するために、本年度も除雪機械運転手育成支援事業費補助金を活用しまして、協力業者5社の11名が免許を取得されたところでございます。職員1名も免許を取得しておりますので、こういった人材を活用して、1人当たりの作業時間の軽減による作業環境の改善を図ったところでございます。これら設備あるいはソフト面、人材の確保等各種対応によりまして、総動員をしてですね、市民の安全・安心の確保に努めてまいりたいと思います。
○2番(鳥羽喜一君) 本年新しく建設課でも小型除雪機の購入を行ったということでございますが、私、たしか昨年の時点でも、コミュニティセンターには、除雪機は既に購入されてあったと。ただ、大雪のときでさえあまり貸出しがなかったと記憶しております。本年に当たっては、貸出しの運用ルールであったり、貸出しの進め方というところは、いわゆる各自治公やコミュニティセンターと打合せをされているのでしょうか。お聞かせください。
○市長(広田一恭君) 貸し出しております小型除雪機の活用についての御質問でございました。小型除雪機につきましては、平成30年度に13台を購入して、各自治公民館協議会に貸与しているところでございます。また、こちら建設課においても、短期的に貸出しができますように、小型除雪機を5台保有しているところでございます。
昨年の貸出状況が少し少なかったでないかという御意見でございますが、13地区のうち、稼働がなかった地区は2地区ございました。だから、基本的には11地区では、その稼働回数等には若干増減ございますが、活用はなされました。その2地区というのは、議員のところの成徳地区と明倫地区の2地区でございましたんで、どういった状況だったのかちょっと分かりませんが、他の地区では除雪隊を構成したりして、地域の除雪対応をしっかり地域住民でしておられるところもございますので、稼働がなかった2地区の一つ、成徳地区ですよね、また、今年そういった降雪等があれば、議員もリーダーシップを発揮されて、地域の除雪体制等も整えていただくと、また整備した小型除雪機が有効に活用されると思いますので、どうぞ御協力、御支援よろしくお願いいたします。
○議長(福谷直美君) ここで消毒及び換気のため、5分間休憩いたします。
午後4時54分 休憩
午後4時59分 再開
○議長(福谷直美君) 再開いたします。
続いて、会派日本共産党の10番
佐藤博英議員に、市政に対する一般質問を許します。
○10番(佐藤博英君)(登壇)(拍手) 日本共産党の佐藤でございます。最後、皆さんお疲れでしょうけども、お付き合いをお願いいたします。
まず初めに、エアコン設置の問題です、助成事業をつくるべきじゃないかと。近年の異常気象とコロナ禍、世界情勢に関わって物価高、生活費の高騰、特に低所得者や年金生活者を窮地に追いやっています。そうした中で、暑いときは我慢せず、適切にエアコンをとテレビでよく聞きますよね。去年から何のこっちゃと思うんです。もともとエアコンが設置されていない、そういう低所得者もいます。それから、壊れたらもう直せない、そういう方々も結構いるんですよね。そういう命に関わる問題だと私は思いますので。ただ、聞いてみますと、市としては、そういう助成制度については、貸付制度はあるようですけども、ぜひ私ね、これ対策を取っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか、市長。
○市長(広田一恭君)(登壇) 佐藤議員の質問にお答えしたいと思います。
低所得者のエアコン設置に向けての助成制度はいかがかということでございます。生活保護世帯に向けましては、既に御存じのことだと思いますが、平成30年6月に国で、平成30年度以降に生活保護が開始された世帯については、エアコンの設置費用を生活保護費から支給できるということで、支援制度も設けられたところですが、平成29年度以前に保護開始となった世帯にはこの制度が当たってないということ、その理由については、探してみていますが、ちょっと理由は不明でございますが、一応30年度以降に認定を受けた方に対しては設置費用が出るようになっているということです。また、議員も御指摘あったように、29年度以前の方々につきましては、これまでどおり、ケースワーカー等が、世帯の状況に応じて家計管理の助言をしたり、御紹介のあった生活福祉資金貸付等の利用を紹介するなどの対応を取っているということでございます。また、生活保護世帯以外の低所得高齢者等に対するエアコンの設置助成についてですが、現状としては、長寿社会課や各地域包括支援センターに、暑さ対策ですとか、エアコンの設置支援等について具体的な相談等は、今のところない状態でございますので、前市長も答弁しておられたようでございますが、現時点ではエアコンの設置や修理に対する助成は考えていないというところでございます。その他の困り事等含めてですね、また何か、そういった暑さ対策等への御相談があれば、長寿社会課なり、各地域包括支援センターに御相談いただけばと思います。