5:
◯委員長 なければ、次に
まちづくり政策局より報告願います。
6:
◯まちづくり政策局長 まちづくり政策局からは、
総合計画審議会の設置につきまして御報告を申し上げます。
次期総合計画の策定につきましては、今年度に入りまして各種資料の作成や庁内検討など、審議に向けた準備を進めてきたところでございます。このたび一定の準備が整いましたので、審議会を設置し本格的な議論を開始してまいります。
詳細につきましては資料3に基づき
政策企画課長より御説明申し上げます。
7:
◯政策企画課長 それでは、資料3をごらんください。
まず、1、設置の目的でございます。
本市は21世紀半ばを展望した都市像を示す仙台市基本構想と10年間の施策の方向性を示す
基本計画を市政運営の指針としてきたところですが、現行の
基本計画の
計画期間が平成32年度で終わることから、新たな
基本計画の策定を行います。また、21世紀半ばを展望した都市像につきましても、この間のさまざまな
社会経済情勢の変化を踏まえまして見直しを行い、
基本計画に含める形で一体的に策定いたします。これらの策定について諮問するため、
総合計画審議会を設置するものでございます。
次に、2、仙台市
総合計画審議会でございます。
まず、
委員予定者でございますが、別紙をごらんください。審議会の
委員構成は、仙台市
総合計画審議会条例により
市議会議員と
学識経験者から30人を上限として組織することとされておりますことから、
委員予定者につきましては議会から推薦いただいた
議選委員5名と市政の各分野それぞれについて見識をお持ちの
学識経験者の方々25名で構成しております。
資料3にお戻りください。
(2)の第1回審議会でございますが、10月31日の18時30分から開催し、策定について諮問を行う予定でございます。
最後に、3、スケジュールでございます。
第1回審議会以降、
随時審議会を開催し、平成32年度の答申に向け審議いただき、議会へ議案として提案する予定でございます。策定に当たりましては
イベントや
アンケートなどを通じて市民の皆様が
総合計画の策定に参画していただくための
取り組みを行ってまいりますとともに、
総合計画審議会の
審議状況を市政だよりや市のホームページでわかりやすく市民の皆様にお知らせしてまいりたいと考えております。
8:
◯委員長 ただいまの報告に対し質問等はありませんか。
9:
◯相沢和紀委員 私から1点確認をさせていただきたいと思います。
この
審議会委員の選定に関しましては、市長のほうから議長に対して要請があって、5名の委員を選出をお願いされたというふうに思います。議長の判断において各
常任委員会の委員長さんが充て職的に指名されたというふうに聞きました。
なお、前回、10年前の
審議会委員の選出については、より多くの意見を幅広く求めるという立場から、各会派のほうに振られたというふうに認識をしております。
幅広く議会としての意見反映をできる状況をつくるためには、しっかりとした議論が議会内で行われることが大事だというふうに考えます。その点で資料等の配付、さらには議事録の公開を議員に対してしっかりと行っていただきたいというふうに考えますけれども、この点についてどのようにお考えでしょうか、伺います。
10:
◯政策企画課長 総合計画の策定に当たりましては、市民の皆様方、そして何よりも議会の皆様方とともに議論をしながら策定をしていくということが重要だと考えておりまして、審議会への提出資料、そして議事録につきましては議会の皆様とも共有をしてまいりたいというふうに考えております。
11:
◯相沢和紀委員 この
総務財政委員会においても委員長であります
柿沼委員長が出席されるということでございます。委員会は
審議事項並びに協議会という場があるわけでございますけれども、この
総合計画に当たっても議論というものをやはりいろいろな場で行っていかなければならないというふうに考えますので、委員長におかれましてもそういった委員会の取り運びをよろしくお願いしたいというふうに思いますので、その辺お願いをしておきたいと思います。
12:
◯委員長 はい。ただいまの気持ちは十分に踏まえまして対応してまいりたいと思います。
13:
◯花木則彰委員 私からもこの
総合計画審議会の設置についてお伺いします。
前回の計画よりも1年早く策定作業に着手をするということで、この理由についてこの文書の中でも書かれておりますが、
地域課題への対応が必要だと、また、そういう意味では全市的な視点だけでなく、区や、それから地域の視点も大切にするためということで1年前倒しでといいますか、策定作業に入ったということなんですが、そうだとすれば仙台市の
総合計画、この審議会を初めとする検討、策定の体系といいますか、体制といいますか、そういうこと自体をこれまでどおりでいいのかということをやはり検討すべきなんじゃないかなというふうに受けとめているんです。
市長はまちの主役は人だということをモットーにして市政に取り組んでいくと表明されております。そういう意味でいうと、例えば審議会に、今は有識者と
市議会議員の中からということになっていますけれども、例えば公募型での
審議会委員の枠を設けるとか、あるいは
地域課題や
分野別課題の検討がもっと総合的に行えるように、30人の枠の中で部会を設置をするというだけではなくて、部門別の専任の委員を追加することができるような、そういったような
審議会設置条例の改定というものを、検討をしなかったのかなということがちょっと疑問なんですけれども、どういう検討が行われたのか、お聞きしたいと思います。
14:
◯政策企画課長 総合計画の策定に当たりましては、できるだけ多くの市民の皆様の参画をいただきながら、本市の目指す姿、そして施策の方向性について共有していくことが重要であると考えております。
市民参画の手法の一つとして審議会の委員における
市民公募につきましても検討したところでございますが、
総合計画は市政全般を網羅する計画であり、選定する
学識経験者が多くの分野にわたることや各分野で活躍する実践者の選定、そして委員全体のバランスなども考慮しまして、策定における
市民参画につきましては審議会への
市民委員公募という手法ではなく、
イベントや
アンケートなど、さまざまな手法を通じて多様な世代の市民の皆様から幅広い参画を得ていくこととしたものでございます。
15:
◯花木則彰委員 総合計画の審議会、30人をふやすことは可能だと思うけれども、つくったとしてもなかなか
市民公募でその枠を広げていくということが難しいということで、
イベントや
アンケートなどでというお話だと思います。
それで
市民参画になるのかどうかということが問われていると思うんです。これまでもいろいろな意味で市民の意見を聞くということはいろいろな計画についてやります。やりますけれども、主に
パブリックコメントで聞きますと。市民の人が意見を出すと、いや、わかりましたということで、その意見に沿って計画を変更するということはほとんどないんです。大体出される意見に対して、いや、これで無理ですとか、こういうことで御理解いただきたい、みたいな反論を大体やって、計画は初めの示したとおりのものでいくと。これでは市民の意見を聞いたということにはなるんだけれども、市民が参画したという実感は全く持てない。どちらかというと一生懸命考えて意見を出したのにはねつけられたというだけになってしまっているのがこれまでの現状だと思うんです。
そういう意味では、市民がみずから主体となって仙台市の将来計画を考え策定をするという本当の意味での
市民参画に、先ほど言われた
イベントや
アンケートなどで本当に前進させることができるのかと。そうするための具体的な
取り組みについてはどんな御検討なり、あるいは構想を持っておられるのか、お聞きします。
16:
◯政策企画課長 策定における
市民参画につきましては、中間案に対する
パブリックコメントはもとより、策定の早い段階から市民の皆様にも御参加いただきたいと考えておりまして、審議会の審議の状況に合わせまして、そして審議会の委員の方々にもかかわっていただきながら、
アンケート、ワークショップ、
ワールドカフェなど、さまざまな形で実施し、そして、そこでの結果も全て審議会に報告をしてまいりたいと考えております。
まずは9月1日に現行の
基本計画に基づく7年間の
取り組みの
評価イベントとしまして
市民まちづくりフォーラムを実施し、市民の皆様から各施策に対する評価とともに、改善に向けた御意見などもいただいたところです。
また、11月25日には仙台の未来について話し合う
ワールドカフェを実施するほか、年度末には各区においても
市民参画の事業を行う予定としております。
来年度におきましてもさまざまな形で市民の皆様の参画を得てまいりたいと存じます。
17:
◯花木則彰委員 そういう工夫をしながら早い段階からやるということと、その意見が早い段階から審議会の中に反映をされるような努力、工夫を行うというお気持ちだというふうに受けとめておきたいと思います。
同時に、先ほど言いました
地域課題や分野別の課題について検討するとなりますと、30人の委員の方だけではなくて、もっと幅広いその専門の分野の人たちの御意見なり知識を生かしていただくということは必要になるんじゃないかと思います。部門別の
専任委員の追加などはこれからでも条例改正を行えば可能となるわけですので、ぜひこれは検討していただきたいというふうに要望しておきます。
そこで、
先ほどお話がありました今回の審議会の条例に基づく委員の予定者ということで、第3条で委員は30人以内、そして
学識経験者、
市議会議員から市長が委嘱をするということになっているわけです。その中で、まず
学識経験者については今回どのような思いや考え方で検討され、委嘱をお願いをしているのか伺います。
18:
◯政策企画課長 学識経験者につきましては、市政のさまざまな分野を網羅的に議論できるよう、バランスも考慮しながら選定したところでございます。また、施策の各分野において精通した知識をお持ちの有識者の方々の参画とともに、現場において活躍されている方々が肌で感じている課題や実際の
取り組みに基づく御意見、こういったものもいただきたいとの考えから、現場で実践されている方々の参画にも力を入れたところでございます。
また、
総合計画は
中長期的計画でありますことから、若い方々にも参画いただきたいと考え、委員の年齢構成のバランスも考慮したところでございます。
19:
◯花木則彰委員 大事な配慮といいますか、考慮だと思います。
その中で、では市議会の議員からは5名となっているわけですが、ここは先ほどの質疑でも明らかになりましたけれども、市長は5人ということに人数を決めた上で議長に推薦をお願いをしたということで、議長のほうからそれが返ってきたということですけれども、この市議会の議員の選び方については議長からはなぜこの5人にしたのかということについてお話はあったんでしょうか、伺っておきます。
20:
◯政策企画課長 議選委員の推薦につきましては、今お話がありましたように市長から議長に対し推薦を依頼して、御推薦を文書でいただいたところでございますが、その選定の方法であるとか視点につきましては特にこちらで伺っていることはないものでございます。
21:
◯花木則彰委員 そういう意味では今回
総合計画を早い段階から策定をすると。そういうときに、この委員について推薦を求められた議会の側がどういうふうに委員を選ぶのかというのは、本当はもう少し議会自体として議論もし、検討もして推薦をすべきだったのかなというふうに思いますし、また、前回の審議会の委員の選び方とはやはり明らかに違う推薦のされ方がされているということに疑問を私自身としては持っておりますけれども、それについてはまず議会の中のことですので議会の中で議論をしたいというふうに思います。
22:
◯委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
23:
◯委員長 なければ、以上で
報告事項関係を終了いたします。
この際、当局から報告を受けた事項以外で皆様から何か発言等がありましたら、お願いいたします。
24:
◯跡部薫委員 私からは財政局に何点か質問させていただきます。
財政運営は入るをはかりて出るを制すと言われます。今般、税源涵養、歳入増を目的に新たな経済戦略も策定されたところでありますが、歳出削減はもとより歳入の持続的、安定的な確保、これはいつの時代も重要でありますが、特にこれだけ財政状況が厳しい中でありますと大変重要なテーマであります。厳しいこの状況の中で見通しも厳しいわけでありますが、本庁舎建てかえ等が今進んでいるわけであります。これに関連して
公共施設マネジメントの考え方、これについて数点伺ってまいりたいと思います。
本庁舎の建てかえは400億円規模にも上ると想定されておりまして、計画案に沿って建てかえというものが実現していけば工事が本格化してくると想定される平成35年ごろから相当規模の負担というものが予想されるわけであります。この規模の負担については、当局側の話を伺えば基金等の創設といったものを検討しているという話でありました。改めてこの方向性と、市民に資金の負担をお願いしていくという視点もございますので、これについての現状考えているところについて確認させていただきたいと思います。
25:
◯財政部参事兼
財政課長 本庁舎の建てかえにつきまして、先ほどございましたように平成35年度以降に建設工事が本格化するものと現時点では見込んでおります。現行制度での財源構成としては75%が起債可能でございまして、後年度に平準化しながら償還することができますが、残りの25%、仮に400億円といたしますと100億円ほどになりますが、これは建設する当該年度に財源を用意する必要がございます。
市民サービスの継続性を確保していくというためにもこの負担を平準化していくことは重要なことと考えておりまして、本庁舎以外の例えば区役所や総合支所といった行政庁舎の
老朽化対策のための費用の負担とあわせて新たな基金を設置することを検討しているものでございまして、今後その詳細を詰めていきたいと考えております。
26:
◯跡部薫委員 老朽化という言葉が出ました。この
公共施設の老朽化の問題というのは本市だけではなく全国的な規模での
政策課題となっているわけであります。我が国の大きな
財政課題のテーマということであります。
本市の場合、
音楽ホールあるいは市民会館の建てかえなど、現段階では不透明ではありますが、本市にとって大規模な
財政負担が伴う大型施設の建設、更新というものも想定されるわけであります。その上、昨今の
政策課題では小中学校のエアコンの設置というものもございます。試算では100億円を超える規模だということであります。このような
政策課題に対する
財政需要というものも大変大きなことが予想されるわけであります。
そこで、本市では平成26年3月にプランを策定した仙台市
公共施設総合マネジメントプラン、これを見てみますと更新開始のためには年間844億円が必要という試算が出ているわけであります。
普通建設事業費及び
維持補修費などから算出される現在の
財政負担水準は601億円という規模でありまして、
施設コストと比較しまして243億円を超える規模で不足するという予測でありました。
この
総合マネジメントプランを実施することによって
計画保全等を行って、将来的な
財政負担推計を今後50年間の発生するコスト4兆2000億円から3兆2000億円に圧縮する。
年間不足額およそ243億円から31億円まで圧縮する計画ということでありました。
そこでお尋ねしますけれども、今人口減少が進み、また少子化が進んでいるという現状であります。
財政負担基準額も現状より下がることが明白ではないかと、そしてまた、
年間不足額は拡大しているのが現状ではないかと思いますが、現状についてどのように把握されているのか伺いたいと思います。
27:
◯財政企画課長 現在、プランに基づきまして
財政負担の平準化や圧縮を図るため、総合的な管理保全の強化といたしまして
長寿命化改修工事によります計画的な保全に取り組んでおります。そのほか、
現有施設活用の徹底を目的といたしまして、
公共施設の現状と課題等の対外的な共有化を図ります見える化や施設の質と量の適正化の一つの手法でございます施設の複合化にも取り組んでいるところでございます。
それらの
取り組みを反映させた将来の
財政負担の推計につきましては、本年度末に予定してございますプランの見直しに向けまして現在試算を行っているところでございますが、現時点では不足額の解消には至っていないものというふうに認識してございます。
また、これからの人口減少も踏まえますと、施設の質、量の見直しや民間活力の導入など、プランに掲げておりますさまざまな対策を引き続き講じることによりまして、
財政負担のさらなる軽減を図る必要があるものと認識してございます。
28:
◯跡部薫委員 今御説明いただいたことは理解するのでありますが、この
公共施設マネジメントの見通しとか方向性です。これだけ財政的な見通しが厳しい中、また、
政策課題も次々と出てくる中で、把握とか現状から次に向けて5年間の中で、今年度末に策定するというお話でありましたが、もう少しきめ細かく対応していく必要はないのかなというふうに思うわけであります。
財政局ではそれぞれ歳出、歳入の差額も含めて見通しは出されていますが、この
公共施設マネジメントということで見ても、もう少しきめ細かな対応というものが必要ではないかと思いますが、これについて御所見あれば伺います。
29:
◯財政企画課長 現在のプランが個別の具体策ではなくて、
公共施設の
マネジメントにおける本市の基本的な考え方とか
取り組み方策を示すものでありますことから、これらの基本的な考え方等を大きく修正しなければならないような社会情勢や
市民ニーズの大きな変化を捉えることを鑑みまして、見直しの期間を5年としているものでございます。
また一方で、お話がございましたように個別の施設につきましてはきめ細かい対応が必要であるということも認識してございます。そのため、例えば
市有建築物の約4割を占めます学校施設につきましては、昨年度より取り組んでおります
長寿命化に向けた大規模改修の工事で得られたノウハウや課題等を検証しながら、今後の改築等の計画を現在検討しておりますほか、同じく全体の2割を占めます市営住宅につきましても、整備及び管理の基本方針や
長寿命化計画を策定いたしまして、計画に沿って
長寿命化のための改修等に取り組んでいるところでございます。
施設の種別ごとに進捗状況につきましてはばらつきがございますが、今後も具体的なとり組みを着実に実施してまいりたいというふうに考えてございます。
30:
◯跡部薫委員 その基本的な考え方でありますとか今の御説明につきましては、答弁をゆっくり読み返して私も理解してまいりたいと思いますが、基本的な考え方について少し確認したいと思います。
今、
長寿命化というお話ありました。例えを挙げながらちょっと確認したいと思いますが、例えばこの
公共施設の
マネジメントは
イニシャルコストとか
ランニングコスト、こういった視点があると思います。例えば小中学校のエアコンを例にとりまして考えますと、現在試算では100億円を超える規模の
財政需要と負担がかかるわけであります。設置後のコストを考えるなら、本来こういう施設設備も含めて考えると、例えば断熱性を高めたものじゃないとエアコンを設置しても効率が悪いとか、あるいは断熱性に関連して気密を高めるとか、太陽光を活用して、あるいは夏は熱気を逃がすとか、こういうものはパッシブデザインとかいうらしいです。
専門家の指摘にありましたが、こういった
ランニングコストの面から見た設備の対応、仕様、
基本性能、こういったものを高めていかないと、単にエアコンを設置しただけというのはこれで全て終わりではなくて、この後のコスト、
ランニングコストが非常にかかるものなんだという指摘をされる専門家がいました。
この建物に係る
ランニングコストは
建設コストの三、四倍かかるとも言われるそうでありまして、
水道光熱費は建設費の20%と建設費と同等にかかる経費と言われているそうでありまして、このように単にエアコン一つとりましてもその
施設自体の
基本性能や対応というものを考えて、そして長期的な活用、効率、こういったものを踏まえたものにしないといけないんだということであるそうであります。
このような
ランニングコスト、
イニシャルコスト、これも最新の手法を十分に検討した中で進めていくということが大事かと思います。例えて言った学校のエアコンであります。きょうはここは教育委員会とか施設課はいませんので財政の観点から伺いますが、このような検討をしっかりとその視点を取り入れていくということについてどのように認識されているのか伺いたいと思います。
31:
◯財政企画課長 お話ございましたとおり建築物のライフサイクルコストに占める建築費用等の初期費用の割合は一般的には15%から30%程度と言われてございまして、総じて建築費用よりも維持管理にかかる
ランニングコストのほうが高いのが通常でございます。
建物や設備の更新に当たりましては、維持管理費の圧縮につながる省エネルギー機器の導入を図るなど、
ランニングコストも踏まえた対応を行っているところでございますが、現在取り組んでおります
長寿命化改修工事で得られた知見や技術を新築工事にも反映し、修繕に係る費用の低減も図るなど、
ランニングコストも含めたライフサイクルコストという長期的な視点を持ちながら更新改修に取り組んでまいりたいと考えてございます。
32:
◯跡部薫委員 これだけ現在の
政策課題に関する対応につきましても、最新の状況ですとか、そういう知見を活用するということはとても大切なことだと思いますし、今後このエアコンを初めとする学校施設あるいは
公共施設の
老朽化対策というものにつきましては、やはりそのような知見をしっかりと生かしていくということを求めていきたいというふうに思います。
視点を変えまして本庁舎の建てかえのテーマに沿って伺ってみたいと思いますが、この新庁舎低層部における民間活力の導入、さきの決算等審査特別委員会で私触れたのですが、触れただけなものですからこの場でこれからの対策ということで改めて確認をしたいと思いますが、例えばPFIというものをとりましても従来のサービス購入型PFI、それから新しい独立採算型のPFIというような表現があるそうであります。
建設費を行政側がつくっていくというコストで計算してPFIにするのではなくて、もう設置自体から民間のノウハウとか、
建設コストも、そういうことも含めて民間の活力、そしてノウハウも生かしていくという手法であるそうでありまして、実際には仙台空港もそうであるとか、あるいは岩手県の紫波町のオガール紫波の事例などもこういった手法で、民間が設置したものについてパブリックの公的な部分がそこのサービスの部分を購入するとか、一部分を活用するとか、そういう手法ということであります。
従来コストセンターとして見られていた
公共施設が稼ぐ
公共施設として近隣の不動産価値やこういったものを高めたり、あるいは家賃収入、コンセッションによる収益等で
公共施設のライフサイクルコストを補うというような発想の転換が求められているのではないか。
コンセッションというのは特定のエリアで事業者が免許や契約、こういった独占的な営業権を得た事業の方式であるそうでありますが、こういった手法で、例えば本庁舎の低層部分につきましては不動産価値を高めるようなまちづくりの観点を入れるとか、こういった手法を取り入れて考える。これは私は非常に本市の中心部のまちづくりの観点からも重要ではないかと思うのでありますが、これにつきましての御認識とか御見解があれば伺いたいと思います。
33:
◯財政企画課長 ただいま委員のほうから御紹介のありました事例のように、民間活力の導入につきましてはコンセッション方式も含めまして民間施設との複合開発や民間事業者への賃借による運営など、公民連携、いわゆるPPPによる新たな手法というものがより注目されている状況でございます。
本市におきましても、従来の手法にとらわれることなく、
ランニングコストや収入面も考慮しながら施設のコスト全体の縮減につながるような適切な手法について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
34:
◯跡部薫委員 特別委員会等でも今議論されている本庁舎の建てかえにつきましては、また今後検討するに当たりましてこの手法につきましてはぜひ他都市の事例なども、また、さまざまなほかの知見なども活用して、本市の町なかのまちづくりにも魅力創出にもつながるような
取り組みというものを検討していただきたいというふうに思います。
マネジメントプランで叫ばれているこの持続可能な
公共施設の提供のためには、
公共施設の複合化あるいは集約化というような節約的な施策だけではなくて、新庁舎の低層部、今触れた事例でありますとか中心部の都市公園、あるいは次回の委員会で触れることになると思いますが、定禅寺通の活性化とか、青葉通のようなこういう町なかの沿道でありますとか、こういった不動産投資としての可能性のある
公共施設、公共空間について都心部の魅力の創出を図り、志の高い民間事業者とともに稼ぐ公民連携事業、こういった視点で検討していく、計画をつくることが重要かと思います。そのような視点をしっかり持ってつくっていくべきではないかと思いますが、これにつきましての所見を伺いたいと思います。
35:
◯財政企画課長 財政制約が強まる中、将来にわたり市民に必要なサービスを持続的に提供するためには、民間活力の導入がますます重要になるものと認識してございます。公民連携による施設の整備や運営につながるよう、今後とも整備や運営管理の方針など、時機を捉えながら民間事業者に御意見を伺うなどし、有効的な手法について検討してまいりたいというふうに考えてございます。
36:
◯跡部薫委員 そのような意味で、持続可能な活気ある中心部の実現ということに向けて、何度も触れますが、この本庁舎の建てかえを一つの機会と捉えて考えるということもありますし、公民連携の事業、そして都市公園における事業、定禅寺通のエリア
マネジメント、こういったものを複合的に考えていくという中では何かが私は足りないなというふうに見ておりまして、やはり一つには大きなテーマとしては都市経営の戦略に基づいた計画というものが足りないのではないか。
やはりビジョンです。こういったものをここは明確にこの部分について打ち出すことがそれぞれのパーツといいますか、事業といいますか、いろいろな計画が有機的に連携して動いていくのではないか。このような面でのビジョンを策定すべきではないかというふうに思うのですが、これについてのお考えを伺いたいと思います。
37:
◯まちづくり政策局長 都市の持続的な活力を創出して都市経営基盤の強化につなげていくといったためにも、都心部全体のまちづくりのビジョンですとか、その実現に向けた手法の検討というのは非常に重要なものというふうに認識をしてございます。
この間、都心部のまちづくりにつきましては震災からの復旧・復興に注力してきた中でなかなか進まなかったという面もございますけれども、現在、お話ありました定禅寺通や青葉通の活性化など、都心部の魅力づくりに向けまして地域住民の方や近隣の企業の方々と一緒に議論をし、さまざまな
取り組みを進めているところでもございます。
都心部のまちづくりにつきましては新
総合計画の中でも重要な論点となるというふうに考えておりますので、民間の活力の導入なども含めまして、関係局ともしっかりと連携をして議論をしてまいりたいというふうに存じます。
38:
◯花木則彰委員 今の質疑にかかわって幾つか私からも聞きたいと思ったんですけれども、まず本庁舎建てかえのための新たな基金を検討しているということでお話がありました。前回、この
マネジメントプランに基づく基金のほうに地下鉄のほうで建てかえの分も足して、そして、本庁舎建てかえにもその基金で対応するという前堤で議論されていたように思うんですけれども、そこからの変更はどういうことが変更になっているのかお聞きします。
39:
◯財政部参事兼
財政課長 前回、平成28年に基金の再編ということで市議会のほうでも御議論をいただいて、現在の基金の構成になっているところでございますけれども、今般この8月に本庁舎建てかえの基本構想をつくらせていただきまして、この本庁舎の建てかえということについてその可能性といいましょうか、ステップを一つ踏んだというふうに認識しております。
これらの財源について、また、あわせまして区役所等のさまざまな行政庁舎の
老朽化対策ということもしっかりやっていかないといけませんので、それらについての財源を確実に措置していくために、今現在申し上げたような基金について検討をさせていただいているというふうな状況でございます。
40:
◯花木則彰委員 現在の基金の構成では確実ではない、それで、本庁舎と区役所の部分を別立ての基金にしなければならない何か理由があったんですか。
41:
◯財政部参事兼
財政課長 必ず別にしなければいけないかというとそういうわけではございませんけれども、先ほど申し上げたように今回本庁舎の基本構想ができたということを踏まえて、これらの財源について明確にしていくという意味でも必要ではないかという方向で検討させていただいているという状況でございます。
42:
◯花木則彰委員 では、それについてはぜひこの委員会でも一度検討の中身を詳しく御報告いただいて議論をすべきかなというふうに思っています。
もう一つは、今のお話にもありましたが、本庁舎の建てかえについては基本構想ができた状況です。今、跡部委員からの議論の中で一般的に
公共施設の整備、建てかえ等について民間活力を導入するだとか、あるいは低層部分にというような話が一般論として出されるのはわかるんですけれども、本庁舎の建てかえに関連してということで大分御意見があったようなので、それについては基本構想の今の段階で一体どのぐらいの床面積で整備をするのか、そして、場所についてはどうするのかという大枠のところまで含めて基本構想を今出しているという状況からいうと、当局のお答えが一般論として
公共施設として検討しますという話だったらわかるんだけれども、本庁舎についてこれから検討しますという話ではちょっと合わない話なので、どういうことで、本庁舎の建設に関しては基本的には基本構想で今出されているように、民間活力が云々かんぬんというよりも、必要なやはり行政の機能をどうやって維持をするのかと、そういう規模の建物を建てましょうということで議論が進んできていると思うので、そこら辺の関係をもう一度明らかにしてもらいたいと思います。
43: ◯財政局長 基本構想の中におきましては、今委員からお話のありましたような敷地ですとか、あるいは大きさですとか、そういったようなことについてさまざま触れているわけであります。さまざまな案を出して、現地建てかえが望ましいですとか、そういったようなことを一定の結論づけをしたということであります。
一方、実際の事業手法というところにつきましては、これは今後検討というふうに記しているところでございまして、先ほど来質疑の中で御答弁申し上げましたような民間活力の導入という部分につきましては、これは事業手法の検討ということでまた
基本計画の中で今後検討していくものというふうに整理をしてございます。
44:
◯委員長 ほかにございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
45:
◯委員長 なければ、次に他都市視察についてであります。
前回の委員会において、視察日程については11月12日月曜日から11月14日水曜日までの2泊3日とし、詳細については正副委員長に御一任いただいておりましたが、副委員長とも相談し、視察先につきましては、閉会中継続審査事項であります「仙台市危機管理・防災研修訓練プログラムに基づく組織及び職員の危機・災害対応能力向上について」に関連して鳥取県を、また「定禅寺通活性化の
取り組みについて」に関連して姫路市を、あわせて次世代放射光施設整備に関連して兵庫県佐用郡佐用町の放射光科学研究センタースプリング8を視察したいと考えておりますが、よろしゅうございますでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕