平成23年第5回定例会(第3日12月 5日) 平成23年12月5日(月曜日)
会 議 録
(第3日)
平成23年12月5日(月曜日)
=午前10時00分開議=
〇出席議員(37名)
1番 甲 斐 征七生 君
2番 石 井 俊 一 君
3番 後 藤 敬 介 君
4番 原 口 新 五 君
5番 吉 冨 巧 君
6番 石 井 秀 夫 君
7番 田 中 良 介 君
8番 今 村 敏 勝 君
9番 古 賀 敏 久 君
10番 緒 方 正 子 君
11番 山 下 尚 君
12番 塚 本 弘 道 君
13番 金 丸 憲 市 君
14番 原 学 君
15番 甲斐田 義 弘 君
16番 堺 陽一郎 君
17番 大 熊 博 文 君
18番 永 田 一 伸 君
19番 市 川 廣 一 君
20番 塚 本 篤 行 君
22番 永 松 千 枝 君
23番 藤 林 詠 子 君
24番 吉 住 恵美子 君
25番 田 中 功 一 君
26番 青 蛛@雅 博 君
27番 吉 田 帰 命 君
28番 石 橋 力 君
29番 森 多三郎 君
30番 新 山 正 英 君
31番 栗 原 伸 夫 君
32番 別 府 好 幸 君
33番 佐 藤 晶 二 君
34番 八 尋 義 伸 君
35番 堀 田 富 子 君
36番 田 中 多 門 君
37番 坂 井 政 樹 君
38番 秋 吉 政 敏 君
〇欠席議員(1名)
21番 原 口 和 人 君
〇地方自治法第121条に基づく出席者
市 長 楢 原 利 則 君
副市長 橋 本 政 孝 君
副市長 臼 井 浩 一 君
企業管理者 稲 益 冨支典 君
教育長 堤 正 則 君
総合政策部長 萩 原 重 信 君
総務部長 中 園 敬 司 君
協働推進部長 長 嶋 正 明 君
会計管理者 倉 繁 生 君
市民文化部長 辻 文 孝 君
健康福祉部長 徳 永 龍 一 君
子ども未来部長 野 田 秀 樹 君
環境部長 中 島 年 隆 君
農政部長 森 山 純 郎 君
商工観光労働部長 佐 藤 興 輔 君
都市建設部長 赤 星 文 生 君
田主丸総合支所長 原 篤 信 君
北野総合支所長 八 尋 幹 夫 君
城島総合支所長 貞 苅 隆 男 君
三潴総合支所長 中 村 文 茂 君
教育部長 大 津 秀 明 君
総務部次長 水 落 哲 也 君
財政課長 鵜 木 賢 君
総合政策課長 甲斐田 忠 之 君
〇
議会事務局出席者
局 長 奈良ア 洋 治 君
次長(兼)総務課長 吉 田 茂 君
議事調査課長 福 島 光 宏 君
議事調査課課長補佐(兼)主査 橋 本 広 昭 君
議事調査課事務主査 長 内 理 早 君
書 記 西 原 友 里 君
〇議事日程(第3号)
第1 一般質問
〇議事の経過
◎ 開 議
○議長(原口新五君) おはようございます。
これより本日の会議を開きます。
◎ 日 程 第 1
○議長(原口新五君) 日程第1、一般質問を行います。
順次質問を許します。11番
山下尚議員。(拍手)
〔11番山下尚君登壇〕
○11番(山下尚君) 皆様おはようございます。
11番、公明党の山下尚でございます。通告に従い、順次質問をいたします。よろしくお願いいたします。
まず1項目め、防災対策、
避難所運営ゲーム「HUG」の活用についてお尋ねをいたします。
この「HUG」とは、静岡県内の
自主防災組織の避難計画書の作成率が18.5%と低調だったため、同
県西部地域防災局(現
西部危機管理局)が、2008年、効果的に
避難所運営を学ぶ方法として開発をしたものであります。
「HUG」とは、
避難所運営ゲームの頭文字の「HUG」に、英語の「HUG」の抱きしめるを重ね合わせ、避難者を優しく受け入れる避難所をイメージして名づけられたとのことであります。
さて、ゲームの内容ですが、季節や天候などの条件を想定した上で、避難所に見立てた学校の体育館や教室の平面図を用意します。避難者の性別や年齢などの情報が書かれた
避難者カードを、避難者の状況に応じてその平面図上の適切な場所に配置をしていきます。この中で「救援物資が届く」などの事態にも対応していくというものであります。
5人から7人、1組のグループに分かれ、体育館などの平面図などを囲み、ゲームがスタートします。カード読み上げ役の1人が、
避難者カードを次々に読み上げます。例えば「45歳男性、奥さんと小さな娘さんと一緒です。自宅は全壊」、「認知症の家族を連れた60代男性です」、「
ブラジル人旅行者が3人来ました」などのカードに加え、「毛布が到着しました。保管場所を決めてください」や「校長室と職員室を立入禁止にしてください」といったカードもあります。
次々に読み上げられる250枚のカードを、60分から90分の制限時間の中で、素早く図面上に配置をしなければなりません。
プレーヤーは、このゲームを通じて、要援護者への配慮をしながら配置を考え、また炊き出しや仮設トイレの配置などの生活空間の確保、取材対応といった出来事に対して、思いのまま意見を出し合い、話し合いながら、ゲーム感覚で災害時の
避難所運営を学ぶことができます。
この「HUG」には正解はありません。制限時間終了後に、他のグループと自分たちのグループの間で、カードの配置を比較検討し、意見交換を行い、よりよいカードの配置を学んでいきます。
このような「HUG」のように、災害状況を具体的にイメージし対応する体験型の訓練を総称して
図上型防災訓練、もしくは図上演習と呼び、有効な訓練方法と認識をされています。
東京消防庁では、2008年度から3年計画で自治体向けに
図上型防災マニュアルを作成して、ことし5月に公表をしております。当初は風水害を目的としていたが、大震災以降、需要は確実に高まっていることから、同庁では、市町村単位での積極的な活用を呼びかけております。
同
マニュアル作成の検討会で座長を務めた東京経済大学の
吉井博明教授は、従来の
災害対応マニュアルはいわば教科書で、図上演習はまさに応用力を鍛えるものだと指摘をしております。
さらに、災害が発生すると、避難所に自治体職員が派遣される。円滑なコミュニケーションを図るためにも、職員と地域住民が一緒に「HUG」を体験することが必要だと述べておられます。
災害発生時、道路網の寸断など市職員が即座に市内各地の避難所に向かうことが困難な場合も十分想定をされます。その間は、それぞれの
地域コミュニティの皆さんが避難所での被災者の受け入れ等を担うことになると思います。
久留米市では、2年ほど前から「HUG」を取り入れ、既に100名ほどの職員が研修等で、この「HUG」を体験していると伺いましたが、今後、
地域コミュニティ組織や自治会などでの防災訓練等に取り入れることも必要ではないかと思いますが、この点、どのようにお考えでしょうか。1点目の質問とさせていただきます。
この「HUG」を開発した静岡県では、中学校や高校でも防災授業の一環として「HUG」を取り入れていると伺いました。たまたま私の大学時代の友人が、静岡で教員をしておりますので尋ねてみたところ、実際に授業で「HUG」に取り組み、その結果、生徒たちの災害に対する心構えが非常に変わったと言っておりました。
久留米市でも、学校現場での導入を検討していただけないでしょうか。2点目の質問といたします。
2項目め、図書館での
赤ちゃんタイムの導入についてお尋ねをいたします。
10月27日の文字・活字文化の日から11月9日までは、「信じよう本の力」を標語に掲げた読書週間でありました。
これまで公明党では、学校での朝の10分間読書運動、家庭や地域での読み聞かせ運動、赤ちゃんの健診時などに絵本を贈る
ブックスタート運動など、子供の読書を推進してまいりました。
公明党福岡県本部でも、女性局が中心となり、11月3日に読書週間を記念して街頭演説会を開催、知識の習得だけでなく、思考や想像力を養う読書の魅力や大人が率先して本を開き、子供の心をはぐくもうと読書の大切さを訴えさせていただきました。
今後も私ども公明党は、文字・活字文化の発展へ全力で取り組み、子供の読書運動をさらに力強く推進してまいりたいと、このように決意しているところでございます。
さて久留米市内の図書館では、現在、子供たちに向け、また保護者の方々に向けさまざまな
子育て支援のサービスが行われております。
ブックスタート、絵本の読み聞かせやお話し会、これからの季節ですと
クリスマス会等も開催されると思います。
先日、子育て真っ最中のあるお母さんから、子供たちを連れて図書館に行ったところ、子供たちがぐずりだし、注意をされ、すぐに図書館から出て行かなければならなかったとの御相談がありました。
私自身も1歳10カ月になる長男を連れて図書館を利用したことがありますけれども、5分もしないうちに子供が騒ぎ出し、本の検索すらできずに図書館を後にしました。図書館では静かにしなさい、騒いではいけませんということを教えるのは親として当然の務めだとは思いますが、そのことを理解してもらうには、もう少し月日が必要なようです。
図書館ですので、読書をしたり勉強する利用者の皆様のために静かな環境を守るのは当然第一に考えなければならないと思いますが、一方で、子供たちが本と触れ合う場を確保していくのも大切な図書館の役割であろうかと思います。
東京杉並区の
区立中央図書館では、幼い子供を持つ利用者の声にこたえる形で、
赤ちゃんタイム事業を企画。
赤ちゃんタイムとは、たとえ赤ちゃんが泣いても周囲に遠慮せずに図書館を利用できる時間帯を設け、それを事前に
図書館利用者に知らせて理解を得ながら協力をしてもらうという試みであります。
毎週火曜日の午前10時から正午までの2時間を
赤ちゃんタイムとし、市のホームページや広報紙、ポスター、チラシ等で知らせてから、ことし8月から10月までを試行期間として実施。検討の結果、非常に好評だったために、現在も継続して
赤ちゃんタイム事業を行い、来年度以降は、13ある区立図書館すべてで
赤ちゃんタイムを実施していく予定だそうです。
久留米市内の図書館でも、ぜひこの
赤ちゃんタイムを導入していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。お尋ねをいたします。
3項目め、
空き家対策についてお伺いをいたします。
国土交通省が平成21年、全国の1,840市区町村を対象に行った外部不経済をもたらす土地利用の現状の調査によると、「外部不経済をもたらす土地利用が発生しているか」との問いに対して、回答のあった1,217の市区町村のうち、約7割に当たる877市区町村が「発生している」と回答、うち198市町村では、管理水準の低下した空き家、空き店舗について、特に問題が大きいと認識しております。
10年前との比較でも、4割以上の市区町村で空き家、空き店舗が増加したと回答しております。
また、同じく国土交通省が平成21年に行った土地問題に関する国民の意識調査の「日ごろ身近に関する土地問題」との問いに対し、「空き家、空き地や閉鎖された店舗などが目立つこと」が大都市圏、地方圏とも1位となっており、空き家、空き地の問題は、国民意識としても最も身近な土地問題の一つとして認識をされております。
昨年、私どもの会派の青蛛A吉住両議員が
空き家対策について質問をしておりますが、そのときの議会回答の中で、先進都市の対応事例を調査研究し、また国の制度充実の動向も調査研究をしながら、政策充実に努めてまいりたいとのことでしたので、その後の取り組みの状況と今後の対応についてお伺いをさせていただきます。
まず、1点目に、今後、少子高齢化の進行、ライフスタイルの変化等により、空き家がますます増加していくことが予想されますが、現在の久留米市内の空き家の状況は把握できているのでしょうか。お尋ねをいたします。
2点目、昨年、市へ通報があった空き家に関する苦情の件数と、それらに対してどのような対応を行っているのでしょうか。お尋ねをいたします。
3点目、空き家、空き地が全国的に問題となっていることから、国もさまざまな補助事業を創設しております。一つ例を挙げますと、
空き家再生等推進事業がありますが、これは
地方公共団体や民間事業者などが、空き家を宿泊施設や地域の
コミュニティスペースにつくりかえて再利用する場合や、防犯上危険な廃屋を撤去する場合などに、国や
地方公共団体が費用を補助するものであります。
こういった国の事業を市民の皆さんが活用できるよう、市としてわかりやすく市民の皆さんに紹介をしていくような取り組みが必要と思いますが、どのようにお考えでしょうか。
また、埼玉県所沢市では、空き家等が放置され、管理が不十分になると、犯罪や出火をまねく恐れがあることから、所有者等に適正な維持管理を求めることにより、生活環境の保全と防犯のまちづくりを推進し、市民の安全・安心な生活を確保することを目的に、所沢市空き家等の適正管理に関する条例を制定しております。
この中身は、空き家等の所有者の責務、空き家等の適正管理やこの実態調査及び
適正管理措置、これに助言、指導、勧告、命令、公表など、さらに警察、その他関係機関との連携などを定めております。
防犯や防災の観点からも、久留米市でも条例を制定して、
空き家対策に取り組んではどうかと思いますが、いかがでしょうか。以上、1回目の質問を終わります。
=〔降 壇〕=
○議長(原口新五君) 楢原市長。
○市長(楢原利則君) おはようございます。
山下尚議員の御質問にお答えをいたします。
まず1項目めの防災対策についてでございますが、まずその1点目の
避難所運営ゲームの活用についての御質問にお答えを申し上げます。
東日本大震災のような大規模災害が発生をした場合には、被災をした多くの人々が避難所生活を余儀なくされます。
避難所運営ゲームでは、静岡県が開発をしました
避難所運営を学ぶための教材で、災害時要援護者へ配慮した部屋割を初め、炊き出しや仮設トイレの配置、生活空間の確保など、
避難所運営に必要な事項の模擬体験ができ、
災害ボランティア養成研修や
避難所運営訓練等に適した教材の一つであると考えております。
久留米市では、平成21年度から
自主避難所従事者を対象とした研修等で、この
避難所運営ゲームを活用をしておりますほか、
社会福祉協議会が実施をする
災害ボランティア養成講座の中でも毎年活用をされております。
今般の
東日本大震災におきます避難所の運営では、さまざまな視点での配慮が必要とされており、避難所機能の充実は、久留米市の
地域防災計画の見直し項目の中でも、大きな柱の一つとして位置づけをしているところでございます。
今後とも
避難所運営に携わる市職員や
自主防災組織リーダー育成の訓練や研修等で、このような教材を積極的に活用し、適切な
避難所運営ができるよう、防災対策の充実に努めてまいりたいと考えております。
御質問の2項目めの図書館での
子育て支援につきましては、
辻市民文化部長からお答えを申し上げます。
御質問の3項目めの
空き家対策についてお答え申し上げます。
まず実態把握でございますが、久留米市内の空き家につきましては、
総務省統計局の平成20年の
住宅土地統計調査報告書によりますと、総戸数13万570戸に対して5,050戸、空き家率は3.9%となっております。
久留米市では、平成14年度に旧久留米市の住宅が密集する市街化区域内を対象に、
木造老朽家屋の現況調査を行っております。調査結果としましては、倒壊等の危険を伴う家屋が9棟、観察などの注意を要する家屋が156棟、合わせて165棟の
木造老朽家屋を確認しているところでございます。
現在の
取り組み状況でございますが、平成14年度に確認をされました
木造老朽家屋につきましては、所有者に対する訪問指導あるいは文書指導等による継続的な改善指導を行った結果、現在までに108棟が解体または修繕等により改善をされております。
お尋ねの昨年の状況でございますが、新たな通報等による
木造老朽家屋に関する平成22年度での対応件数は12棟で、うち2棟が市の指導により改善を図っていただいております。
加えて、近隣住民や通行人に危険が及ぶことが考えられる状態の家屋につきましては、周辺封鎖や回避措置等の安全確保のための手段もあわせて講じているところでございます。
しかしながら、今なお残ります
木造老朽家屋の早急な改善が進まない理由としまして、所有者の金銭的な問題あるいは
所有者所在地の不明といった諸事情等がありまして、これは本市も含めまして、全国的な大きな課題となっております。
そこで、今後の対応でございますが、所有者に対する改善措置を進める上で、
木造老朽家屋の解消に向け、地域の実情に応じて選定できる
社会資本整備総合交付金によります支援制度の活用を積極的に図るために、現在、助成事業の要綱作成等の準備作業を進めております。
条例化の御質問がございましたが、指導強化の一環として、昨年の7月以降に埼玉県所沢市や福岡県宗像市など、9つの自治体が指導権限等を明確にした条例制定に取り組んでおりまして、久留米市では、現在、その内容の比較分析などを行っております。
このように、国の支援制度を活用した解体工事費への助成制度の導入を進めてまいりたいと考えておりますが、条例化につきましては、他市条例の動向を見きわめながら、その必要性を検討してまいりたいと現時点では考えております。私からは以上でございます。
○議長(原口新五君) 堤教育長。
○教育長(堤正則君) 1項目めの防災対策について、学校での
避難所運営ゲームの活用についてお答えを申し上げます。
防災教育の現状についてでございますが、
避難所運営ゲームを作成した静岡県では、中学校や高等学校の
防災リーダー研修会等で、実際にこのゲームを体験し、被害に遭われた方々の思いや気持ちを想像しながら取り組むことで、思いやりの心や
避難所運営の難しさを理解し、災害支援に対する生徒たちの意識を強化する活動が始まっています。
一方、本市では平成21年度から
防災ボランティア等の一般成人に対して、
避難所運営ゲームを実施しておりますが、中学校、高等学校の生徒を対象には現在実施しておりません。
これまで、本市の中学校、高等学校では、保健体育、社会、理科等の各教科や防災訓練、避難訓練などの学校行事を通して、危険を予知することや、危険を回避することなど、災害から自分や他者の身を守ることを中心に防災教育を進めてまいりました。
今後についてでございますが、今回の
東日本大震災では、大きく広域的な被害が発生し、一たび大災害に見舞われた際には、災害後の人々の生活支援が大きな問題となるというのが一つの教訓だと感じております。
命を守るための学校での防災教育につきまして、国・県レベルでの検討を踏まえながら、見直しを行っていくことが求められております中、
避難所運営ゲームの活用につきましては、各学校の教育課程の編成上の課題とあわせ、他市での活用状況について情報収集を行うなど、調査研究をしていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(原口新五君)
辻市民文化部長。
○
市民文化部長(辻文孝君) 2項目め、図書館での
子育て支援について、
赤ちゃんタイムの導入についてお答えします。
図書館の現状ですが、
久留米市立図書館の
乳幼児連れ保護者の利用については、施設面では、中央館の場合、一般室と児童室とが別フロアであり、一般利用者への泣き声等の影響は少ない状況でございますが、
地域図書館等では、一般と
児童コーナーが同じフロアにあるため、配慮が必要でございます。
また、
六ツ門図書館では、
児童センターと同一フロアにありますので、親子連れが利用しやすい環境づくりに努めています。
事業面では、
赤ちゃん連れでも参加できる絵本の勉強会や、一時保育を設けた講座、講演会、映画会などを実施し、子育て世代の皆様に対しての
図書館利用支援策を行っているところでございます。
御質問の
赤ちゃんタイムは、東京都の杉並区において、
乳幼児連れ保護者の
図書館利用支援を目的に、子供の泣き声など温かく見守る時間として、毎週火曜日の午前10時から12時までに設定し、ことし8月から取り組まれている事業です。
この間、一定の評価があり、継続して実施していくことが決定しているとお聞きしております。
図書館での子育て世代の利用促進については、子供の読書を推進していく上でも重要であり、さまざまな観点から、環境整備を図っていく必要があると認識しております。
今後、久留米市といたしましては、ゼロ歳から2歳ぐらいまでを対象とした
赤ちゃん向けのお話し会など、図書館での子育て世代の利用の促進に向けた事業を進めていきたいと考えております。
赤ちゃんタイムの導入につきましては、ほかの利用者の理解が重要であり、図書館の体制整備などが課題であると考えておりますが、導入自治体の状況などを調査しながら研究を進めていきたいと考えております。以上でございます。
○議長(原口新五君) 11番
山下尚議員。
〔11番山下尚君登壇〕
○11番(山下尚君) 2回目は要望をさせていただきます。
まず、
避難所運営ゲームについてでありますけれども、この
避難所運営ゲームを
地域コミュニティ組織や自治会等で行う場合、例えばこの「HUG」に付属をしている体育館の平面図ではなく、それぞれの地域で指定をされている避難所の平面図を作成し行うといったこともできます。そうやって行うことにより、より実践的な訓練となると考えます。
また、そこで出された意見を集約すると、それはそれぞれの地域の
防災マニュアルの一つとして活用することができると思います。また、女性の団体の皆さんにこの「HUG」を体験していただき、意見集約を行えば、それは女性の視点からの防災また避難所の
運営マニュアルができ上がります。
どうか、
各種防災訓練や出前講座のメニューなどに加えるなどしていただき、市民が広く「HUG」を体験できるような環境を整えていただきたいと思います。
赤ちゃんタイムの導入についてでありますけれども、以前私はこういう話を聞いたことがございます。ある夫婦に子供が誕生したときに、そこの御主人が家にある本棚のガラス戸をすべて取り外したというのです。子供たちがいたずらをして本が傷みますよという妻に、その御主人は、「いいんだ。子供たちが本と触れ合える環境をつくってあげたいんだ」というふうに答えたといいます。
1冊のよい本との出会いは、時にその人の人生を決定づけることがあります。読書の大切さについては、改めてここで述べるまでもないと思います。周りの大人たちが、少しの時間辛抱して、久留米の将来を担う大事な子供たちが本に出会う場を提供する。そんな
赤ちゃんタイムの導入をぜひ前向きに御検討いただきたいと思います。
空き家対策についてですが、先ほど空き家の実態についての回答がありました。平成14年の、それも旧久留米市内の数字であったと思います。古い数字、また全域の調査もできていない状態で、
空き家対策をとったとして、どのような対策がとられるのでしょうか。まずは、早急な空き家についての実態調査を要望いたします。その上で、国の補助事業の活用や条例制定への取り組みをお願いしたいと思います。以上で終わります。ありがとうございました。(拍手)
=〔降 壇〕=
○議長(原口新五君) 19番市川廣一議員。(拍手)
〔19番市川廣一君登壇〕
○19番(市川廣一君) 皆様おはようございます。
19番、明政会議員団の市川廣一です。通告に従い、順次質問いたします。
1項目め、職員の育成について。
既に募集、第1次試験が終了した秋の職員採用試験では、事務職が9年ぶり、土木職が12年ぶりに、いわゆる初級・種試験が行われております。
これまでも市議会の中で、初級・種採用試験の実施を強く要望してきたところでありますが、雇用環境が非常に厳しい中で、久留米市発展のために市役所で働きたいと考えておられる幅広い方々へ採用試験の門戸が広げられたことに、心から敬意を評したいと思います。
今後も、不断なき検証を進められるとともに、有為な人材確保に向けての取り組みを期待しております。
さて、職員採用につきましては、今後の行政需要や各種事業の動向などを踏まえながら、計画的かつ戦略的に行われているものの、今後もしばらくは職員の一斉大量退職が続く見込みがあります。長年、久留米市の振興・発展に尽力されてきた職員が持つ貴重な経験やノウハウを円滑に継承していくことが喫緊の課題であると考えております。
また、以前の一般質問の中でも申し上げましたが、久留米市役所は最大のサービス業でなければなりません。その実現のためにも高い公共性や使命感、的確な判断、そして実行力を持った職員を組織として育てていくことも非常に重要なことではないでしょうか。
楢原市長は、市政運営方針の中で、組織運営の重点的な取り組みとして「考える職員、行動する職員の育成」を掲げておられます。また、久留米市のみならず、職員採用試験実施における全国的な傾向としまして、近年では、知識より人物本位を中心としたものへと変わってきております。これは、目まぐるしい社会環境の変化に即応できる人材が求められている時代となっていることが背景にあると考えられるところであります。
このような状況におきまして、有為な人材を早期に育成することが非常に重要となってまいります。
そこで、久留米市の今後を担う職員の育成について、3点お尋ねします。
まず1点目、以前も一般質問で取り上げました久留米市人材育成基本方針についてであります。同方針は、平成18年2月に改定され、現在に至っておりますが、これは江藤前市長時代に策定されたものであります。この中で、人材育成の目的は、1.市民貢献、2.組織の活性化、3.自己成長と3点に要約されております。
人材育成は、長期的な展望により行われるべきものでありますが、この目的は基本的視点として今後も生かされるべきだと思いますが、1.市民志向、2.イノベーション、3.現場主義、4.スピード、5.チームワークの5点とされております職員の行動指針などにつきましては、目まぐるしい社会環境変化の中で、楢原市長が目指されている職員像とすべてが一致しない状況も発生しているのではないでしょうか。
そうであるならば、社会環境の変化に合わせ、また楢原市長が職員に求める行動指針などを明確化されるためにも、早急に新たな人材育成基本方針を策定すべき時期に来ているのではないかと考えております。いかがでしょうか。
2点目は、それぞれの職員が持つべき能力や役割についてであります。
昨今、久留米市では、事務的なミスが立て続けに発生しております。ミスは大小を問わず、市民からの信頼を失いかねません。このような中で、事務系職員が持つべき能力や役割、そして技術系職員が持つべき技術的能力や役割について、どのように考えておられるのかお尋ねします。
3点目、久留米市として市民と行政の協働の推進を目指しておりますので、「考える職員、行動する職員」をどのように育成していこうと考えておられるのかお尋ねします。
2項目め、職員の健康管理について。
厚生労働省のデータによりますと、医療機関を受診する精神疾患の患者数は、平成8年の218万人から、平成20年には323万人と大幅に増加しており、大きな社会問題となっております。
また、10月24日、厚生労働大臣は、事業者に対し医師などによる従業員のメンタルヘルスチェックを義務づける労働安全衛生法の改正案要綱を、厚生労働省設置法に基づく労働政策審議会に諮問し、同会が原案どおり答申を行っております。
なお、この答申に基づきまして、今後は国会に改正案が提出され、来年秋にも施行される見込みとなっているようです。
久留米市職員でも、心の病により、やむを得ず職場を一時的に離れなければならない方も複数発生していると聞いております。
個人のプライバシーの問題もありますので、発症原因の分析は困難であると思いますが、一時的ではあるにせよ、複数の職員が心の病により職場を離れなければならない状況が発生していることは、市政の円滑な遂行において憂慮しなければならないと考えております。
しかしながら、先ほど触れましたように、プライバシーの問題もあり、対応には苦慮されている面もあるかもしれません。
世界経済低迷が長期化しており、日本も大きな影響を受けております。厳しい財政状況は市政運営にも影響を与え、効率的な行政運営が求められていることは言うまでもありません。一方で、限られた人員で最大の成果を得る方策を講じなければ、究極の目的である公共の福祉向上につながりません。
また、人材育成は、一朝一夕になるものではありません。とりわけ業務遂行上の原因により心の病となり、職場を離れる職員がふえるとすれば、これは個人の問題のみならず、組織運営にとっても大きな問題となるわけであります。
そこで、職員の健康管理、特に心の病対策についてお尋ねします。市職員も発症する可能性がある心の病につきましては、これまでも対策を講じてこられたと思います。予防が一番重要な視点でありますが、どのような予防対策や早期復帰に向けた対策が講じられてきたのか、お伺いします。
3項目め、企業誘致の現状と今後の展望について。
人口減少時代に突入した今、都市の活力と魅力を持続していくためには、定住人口の減少を最小限に抑えていくことが必要です。だれもが住み続けたい、住んでみたいと思われる都市であるためには、さまざまな要素があると思いますが、私は、その都市に雇用の場が存在し、生活の糧を得られることが非常に重要な要素であると思います。
久留米市におきましても、平成16年をピークに人口減少に転じており、合併時には約30万6,000人でしたが、現在は約30万3,000人となっています。この原因としては、少子化の進行に伴い、人口減少時代に入ったこと、また転入者が転出者を下回ってきたことなどが考えられますが、特に20代において減少傾向が見受けられます。
○議長(原口新五君) お諮りいたします。
本日はこれにて一般質問を打ち切ることにいたしたいと思います。これに御異議はありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(原口新五君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれにて一般質問を打ち切ることに決定いたしました。
明6日、午前10時から本会議を開きます。
本日はこれにて散会をいたします。
=午後2時15分 散会=...