ツイート シェア
  1. 神戸市議会 2007-10-23
    開催日:2007-10-23 平成19年総務財政委員会 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午後1時3分開会) ◯委員長(大井としひろ) それでは,ただいまから総務財政委員会を開会いたします。  本日は,陳情の審査及び報告の聴取のため,お集まりいただいた次第であります。  最初に,本日の協議事項について,お諮りいたします。  お手元の協議事項のとおり,本日は会計室秘書室行財政局市民参画推進局及び各行政委員会の審査は予定いたしておりませんが,これらの所管事項に関して質疑の予定はございませんか。 2 ◯委員(森本 真) 行財政局について聞くことがありますので,お願いしたいと思います。 3 ◯委員長(大井としひろ) ほかにはございませんか。  (「なし」の声あり) 4 ◯委員長(大井としひろ) それでは,行財政局に対する質疑は,企画調整局審査の後に行いますので,ご了承願います。  次に,私からご報告いたします。  去る10月15日に常任委員長会議に出席し,新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度兵庫県予算に対する要望について報告を受けました。このうち,本委員会所管分については,この後当局から報告を聴取いたしますので,内容の説明は省略いたします。  また,北須磨団地地区「友愛のまち」パートナーシップ協定の締結について,先般,市民参画推進局から報告を受けました。本件については,既に委員の皆様に資料を配付いたしておりますので,内容の説明は省略いたします。  以上,報告を終わります。 5 ◯委員長(大井としひろ) それでは,これより審査に入ります。  陳情第30号についてですが,口頭陳述の申し出がありませんでしたので,私からその趣旨を説明いたします。陳情第30号は,国に対してテロ対策特別措置法延長反対等に関する意見書の提出を求める趣旨であります。  本陳情につきましては,後ほど意見決定いたします。  それでは,これより順次各局の審査を行います。  委員の皆様におかれましては,危機管理室が入室するまで,自席でお待ち願います。
    危機管理室) 6 ◯委員長(大井としひろ) ただいまから危機管理室の審査を行います。  それでは,報告1件について,当局の報告を求めます。危機管理監,着席のままで結構です。 7 ◯平井危機管理監・理事 それでは,着席のままご説明を申し上げます。  お手元にお配りしております総務財政委員会資料によりまして,新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度兵庫県予算に対する要望,危機管理室関係分につきまして,ご報告を申し上げます。  資料の3枚目をお開きください。同要望のうち,平成20年度兵庫県予算に対する要望の危機管理室関係分について,ご説明を申し上げます。  7.環境づくりについての1項目として,(3)地域パトロールの強化及び犯罪情報のさらなる充実,並びに「まちづくり防犯グループ」に対する支援の継続について,要望するものでございます。  本市では,安全・安心を市政の基本として,平成10年に神戸市民の安全の推進に関する条例を施行し,以来,災害・事故に加え,防犯という観点での犯罪に強いまちづくりを進めているところでございます。神戸市を含め全国的に犯罪認知件数は,平成14年をピークに減少傾向にありますが,空き巣,忍び込み,ひったくりなどの一部犯罪については増加している地域もございます。  また,先日,加古川で発生した事件のように,子供が被害者となる深刻な事件も起きており,依然として市民の不安感は解消されておりません。そういった中で,兵庫県警察本部では,犯罪の抑止・検挙について取り締まりを強化されており,防犯についても地域とともに推進していただいているところでございます。さらに,警察官による地域パトロール及びひょう防犯ネットによる犯罪情報の提供等にも取り組んでおられます。地域の安全・安心の確保のために,パトロールのさらなる強化やひょう防犯ネットに加え,地域からの要望が高い警察署・交番での掲示板や地域内での回覧板などを使った地域犯罪情報の発信等,広報の一層の強化を要望するものでございます。  さらに,地域防犯活動を支援するため,兵庫県において,平成16年度より今年度限りの,立ち上げ時に助成を実施しているまちづくり防犯グループの活動に対し,地域の実情を踏まえた継続的な支援をあわせて要望するものでございます。  以上,平成20年度兵庫県予算に対する要望のうち,危機管理室関係分につきましてご説明を申し上げました。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 8 ◯委員長(大井としひろ) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。報告事項,新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度兵庫県予算に対する要望の関係分について,ご質疑はございませんか。 9 ◯委員平野昌司) 今ちょっと県に対する要望ということで伺ったんですが,実は地域にはいわゆるいろんな団体があって,特に子供の問題があった,子ども見守り隊ということで,教育委員会とか学校が中心になってやったり,そこへ防犯の人がいろいろ手伝ったりということで,防犯の人に聞くと,いわゆる警察との関係だけで,神戸市の顔が見えないということもあって,この辺が組織的にもうひとつすっきりしてないなと。それからまた,いろんな助成策もどうなんかなということを含めて,これをもう少しわかりやすくできないものかということをお伺いしたいんです。危機管理室が一体どこにそこで顔を出しておるのかなということを含めて,例えば地域の見守り隊になると,学校が中心になって,今とみにあちこちでPTAも出てやってます。と同時に,防犯の皆さんが朝夕の登校・下校に一緒に立ってやっておると。これが一体どのもとに中心になってやっておるのかと。本来いろんなそういう犯罪に絡む話で神戸市があるんだったら,危機管理室がきちっとまとめて,一貫性のあるようなやり方ができないのかなと。ということをお伺いしたいんです。 10 ◯平井危機管理監・理事 私もご答弁申し上げましたように,特に最近,子供をねらった犯罪が後を絶たずに,非常に子供の安全が脅かされている状況にございます。平野先生おっしゃいますように,地域ではいろんな団体が──防犯協会,それから何とかパトロールという形で,それも各いろんな,私もきのう資料見ましたけども,恐らく各区で10以上の団体が──こども110番,子供防犯パトロールという形で参加をされていると思います。それぞれが助成金があったりなかったり,あるいはボランティアであったりというふうなことでございまして,私はむしろいろんな形で,いろんな角度から,いろんな人が参加をして,地域の防犯に携わっているというふうな状況であろうと思います。情報としては,今私ども危機管理室あるいは市民参画推進局の方は,どこで,だれが,どんなことをしているかというのを絶えず情報は収集しておりますけども,まとめて何かをするというふうな,今そういったことも,これから確かに考えていかなあかんかもわかりませんけども,例えば私,今考えてますのは,各地域でいろんな取り組みをされてますので,そういった取り組みの中でそれぞれの情報交換を──各区をまたがって情報交換をして紹介していくとか,あるいは子供と一緒に──例えば子供に限定しますけども──子供と一緒に防犯対策を考えていく施策が何かないかとか,そういったことを早急にでも検討することが必要なのかなというふうに思っております。区には区の安全会議というものがございまして,そこを中心にして一応活動をまとめておられますので,今後とも危機管理室としては,各局・各区,そして特に警察と連携をして,より効果的なそういった防犯対策ができるように努めていきたいなというふうに思っております。  以上です。 11 ◯委員平野昌司) ちょっと今のような状況なら,もうひとつはっきりせんのですが,例えば今特に子供の見守り隊,これはPTAあるいは父兄,地域の比較的若いお母さんも中心に出て,動員されてやってますよね。それから青少協は青少協でそれぞれ動いてますよね。これが防犯となると,地域の比較的高齢者がおるんですよ,高齢者がね。この組織とちょっと何かもうひとつ組織的に連携とれてるような感じしないんです。ただし活動としては,何か一緒になってやっておるような,もうひとつその辺の指揮というんか,例えば防災についてはかなりきっちりとでき上がってます,本当にそれぞれの地域で。ところが防犯については,それぞれ勝手にばらばらでやった方がええんやというのが果たしてええのか,もう少し危機管理がそういうことを目をつけなんだら,その辺の組織づくりも含めてちょっと体制をきちっとされたらどうですかなと。例えば防犯の皆さんは本当に高齢化されて,毎日回ったり,年末なんかようやってはるんですが,また朝,登下校に立っておられるんですよ。だけど本当の意味での助成というんか,警察対象ではほとんどそれらしきものがないという中で,長年のボランティア精神でお年寄りがやっておるというのが中心なんです。その辺をもう少し若い青少協であるとかあるいは子ども見守り隊等も含めて,もう少しきちっとした組織づくりというんか,連携というんか,危機管理室が神戸市ではやりますよと。むしろ県警から取り上げて,県警は後ろにおってもうて,危機管理がもっと正面に出るというような方法をとれんのかなということを含めて,もう1遍ご検討願いたいなと。 12 ◯南川危機管理室長 今,危機管理室の方でまとめてということでございますけども,私どもの方も,各地域の皆さん方に対して各区を通じまして,今お話のございました助成制度でありますとか,あるいは地域からのいわゆる提案に対して活動助成といったものを,区役所あるいは市民参画推進局の方で持ってございまして,そういったものを紹介して,地域の特色に合った活動をやっていただこうと,こういう形でしてございます。ですから,そういった連携をいかに図っていくかということにつきましては,今後さらにやはり私ども危機管理室としても,区あるいは市民参画推進局の方とも連携しながら取り組んでいきたいなと思っております。  以上でございます。 13 ◯委員平野昌司) 防災のは,きっちりとできてますよ。これはなかなかのもんです。よく訓練もやっていますし。防犯については,やっぱり毎日起こるような内容が防犯ですから,これについては防災のような格好,形のようなものが見えるように,一遍危機管理室の方でもう少し踏み込んだ検討をしていただきたいなということをお願いして,終わります。 14 ◯委員(森本 真) 2点お聞きしたいと思います。  1つは,危機管理監も言われた防犯ネットです。新聞にも書かれたようですけども,私も防犯ネット登録をして,結構たくさん犯罪が起きるごとに入ってくるんですけど,加古川の件は,見ますと,16日火曜日の午後6時5分に事件が発生をして,メールが届いたのが17日の──私のとこに届いたのはお昼の12時2分。大体今までも,ひったくりであるとか,痴漢であるとか,大体1日おくれて情報が入るんですね。メール入ったときに,登録しているのが長田区とか近所ですから,近所で起こっても,メールが来たときにはもうきのうの出来事だったということがたくさんあるわけで,さらなる充実・強化ということで言えば,これは警察情報ですから,警察から瞬時に届いて,それこそ犯人を──加古川の事件は犯人がわからないわけですけど──ほかは犯人がどういう格好をして何歳ぐらいだという情報も流れてきますから,そういう意味では早く知らせて,そして犯人が捕まえられるように,できるだけ早く情報発信すべきじゃないかというふうに思うんですけど,それに対して管理監,ご意見と対応策をお願いしたいと思います。  もう1つ,まちづくり防犯グループなんですけども,私の住んでいる地域も去年登録をいたしました。ちょっと不確定なところあるんですけど,きょう兵庫の広報が家に入ってまして,ぺらぺらと見ていますと,この防犯グループの募集を呼びかけているんですけども,5万円プラス防犯グッズというふうに書いてあったと思うんです,中身がね。これは今までだと初動費用ということで,自治会掛ける一定額と人数,その地域の住民で試算してお金をいただいて,それでグッズとかの点数と合わせて物を買うというふうになってたと思うんですけど,ちょっとぱっと見たときに,これは金額減らされているなというふうに思ったんですね。今ちょっと県行革が,きょうもそうですけど,県行革でいろいろ切ってきているみたいな内容があるんですけども,今年度というか,今広報されている分では昔と変わらないというか,今までと同じ金額なのかどうかというのを2点お願いしたいと思います。 15 ◯南川危機管理室長 ひょう防犯ネットで,今,先生の方からございましたように,実は私どもの方も携帯に登録しておりまして,事案を知りましたんが翌のお昼ということでございます。これ17年10月から県警の方でひょう防犯ネットいうのは開始しておるんですけども,やはり事案を特定するというんですか,それから警察官がそういった情報をつかんで,それから入力したりとかいろんなことがございまして,向こうはできるだけリアルタイムに情報を発信するという言い方をしておるんですけども,やはり情報の確定とかそういったもので,現状のような流し方というんですか,そういうことになってございまして,私どもの方も年に1回あるいは2回,県警との方の連絡会等も持ってございますので,そういった点については,また引き続きよりリアルタイムで発信ができるような形を要望してまいりたいなというふうに思ってございます。  それから,もう1点のいわゆる防犯グループに対する助成でございますが,これは実は変わってはございません。そこで表記されておりますのは,1つのグループというんですか,単位ということでございますんで,地域に例えば自治会等が5つあれば,掛けて合算というような形になって助成を受けれるようになってございますので,変更はないということを申し伝えたいと思います。  以上でございます。 16 ◯委員(森本 真) 防犯グループについてはよくわかりまして,まだ神戸でも県民局に申請出すわけですけども,いろんなところが,あいている地域もたくさんあるというふうにお聞きをしておりますので,引き続き施策を切られないように,かつ全域を,防犯グループになってますけど,先ほど前者の委員からもお話ありましたけども,いろんなところが協力して防災も防犯も力を入れるように要望しときたいと思います。  それから,防犯ネットについては,なかなか難しい点もあるとは思いますが,できるだけ本当に早くすることと,もう1つは,携帯のメールよりも,例えば痴漢なんか出た場合,学校の保護者の皆さんの連絡網の方が早かったりするということもあり得ますし,今いろんなところでは携帯を使って即時に連絡がつくような,子供の見守りに対してやっているところもあるそうですので,できるだけ早く,これも要望しときます。  あと,防犯ネットじゃなくて防災ネットの方なんですが──これちょっと違うね。違うから,それで終わっときます。 17 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (「なし」の声あり) 18 ◯委員長(大井としひろ) 次に,この際,危機管理室所管事項について,ご質疑はございませんか。 19 ◯委員(森本 真) 防災ネットの方なんですけど,防犯ネットは悪い事件がたくさん起こるからどんどん来るんですけど,防災の方は台風とかぐらいしか来ないんですね。月に1遍ぐらいは,安全の何とかって,あれ月1回送っているのかもしれませんけど,それはそっち見てくださいという,何か次のところにリンクしているみたいなので,できるなら月に1回か2回程度,定期でメルマガのように防災情報とか防災の知恵がつくような,そういうふうにできないかと思うんですけども,ご意見をお伺いしたいと思います。 20 ◯南川危機管理室長 防災ネットの方でございますけれども,いろいろと加入促進してございまして,ふえてはきておるんですけれども,今言われましように,防犯は毎日のように入りますけど,防災の方はそういったことでございません。そういった意味合いで,本当にこれが登録されているのかなというようなご心配の向きもございますので,毎月17日の17時という形で,いわゆる安全ネットの安心の,いわゆる点検という意味合いメールを配信させていただいておりまして,そういった形で確認をいただくと,こういう形に今してございます。 21 ◯委員(森本 真) 点検のときに何かもうちょっと工夫をしていただいて,今月はこういう何とかテーマ決めて流していただいた方がいいんじゃないかというふうに思います。これは要望だけにしときます。 22 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (なし) 23 ◯委員長(大井としひろ) 他にご発言がなければ,危機管理室の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでございました。  なお,委員の皆様におかれましては,企画調整局が入室するまで,自席でお待ち願います。 (企画調整局) 24 ◯委員長(大井としひろ) これより企画調整局の審査を行います。  それでは,報告3件について,当局の報告を求めます。局長,着席のままで結構です。 25 ◯中村企画調整局長 それでは,報告3件につきまして,一括ご説明を申し上げます。  まず最初に,兵庫県に対します新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度予算に対する要望のうち,企画調整局所管分につきまして,ご説明を申し上げます。  要望書については,兵庫県の行革の動きに合わせ,特に市民生活に影響が大きい項目をまとめた新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望と従来の要望項目を中心に取りまとめた平成20年度兵庫県予算に対する要望,この2部構成といたしてございます。  それでは,まず新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望について,ご説明いたしますので,資料1の2ページをお開き願いたいと存じます。  真ん中3段落目あたりでございますけれども,適切な税源移譲を伴う県と市・町との役割分担や組織・定員等の見直しを進めることは,二重行政の解消や行財政運営の効率化につながるものであり,将来世代を含めた住民の生活を守るためにも,持続可能な行財政構造への転換に向けた今後の積極的な取り組みに期待をいたしたいと考えております。  しかし一方,本市においても,これまで震災後の非常に厳しい財政状況の中,行財政改善緊急3カ年計画,新行政システムの確立,行政経営方針と不断の行財政改革を進めながら,阪神・淡路大震災からの復興や市民福祉の向上を目指し,県・市が協調して実施する事業を含めたさまざまな施策に全力で取り組んできたところでございます。したがって,市民生活に多大な影響を及ぼす県・市協調事業や県補助事業の見直しについては,県の財政再建の名のもとに一方的に行われるべきでないと考えております。このような趣旨で,新たな行財政構造改革推進方策の策定に当たって,県に特段のご配慮をお願いしているところでございます。  3ページをごらんください。  うち,企画調整局所管分は(2)北神急行電鉄の支援についてでございます。現在実施している北神急行電鉄運賃値下げ支援については,その重要性にかんがみ,平成21年度以降においても,県・市協調して引き続き支援を行うことをお願いをいたしております。なお,参考として,記載しておりますとおり,平成11年度より県市それぞれ年間2億7,000万円ずつの補助が北神急行電鉄になされてございます。  次に,5ページをお開きください。  平成20年度兵庫県予算に対する要望につきまして,ご説明を申し上げます。  なお,下の方の括弧書きにもございますように,平成20年度予算に係る行財政構造改革推進方策の先行実施分が明らかになり次第,必要があれば改めて関連予算について要望させていただくことと考えております。  7ページをお開きください。  まず,1.雇用創出と神戸経済の飛躍についてでございます。  (1)では,次世代スーパーコンピューターの整備に関し,研究教育拠点──COEの形成に向けた兵庫県立大学シミュレーション科学研究科及びシミュレーション科学研究センターの整備の推進,産業活用等を進めるための連携体制の構築,大学や公的研究機関の誘致促進,さらには次世代スーパーコンピューターのライフサイエンス研究への活用についての連携・協力をお願いをいたしております。  (2)では,神戸健康科学振興ビジョンの実現に向け,メディカルクラスターの形成,健康を楽しむまちづくりの推進,メディカルイノベーションシステムの構築などの取り組みについての支援や中核施設の運営や企業誘致,人材育成への支援及び知的クラスター創成事業II期における地域クラスター形成に向けた取り組みに対する支援をお願いをいたしております。  8ページをお開きください。  続きまして,2.都市活力の創造についてのうち,(1)ではデザイン都市・神戸推進のため,都心とウオーターフロントとの一体化及び回遊性向上,眺望景観に配慮し,耐震化を契機とする神戸水上警察署庁舎の移転を,また(5)では復興市街地再開発事業が進む新長田地区をはじめとする海岸線沿線周辺地域での集客性の高い施設の立地を,それぞれお願いをいたしております。  次に,7.都市環境づくりについてのうち,(5)では生活バス路線の維持・確保に係る必要な事業費の確保をお願いをいたしております。  以上,新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度兵庫県予算に対する要望のうち,企画調整局所管分について,ご説明を申し上げました。  続きまして,神戸市開発指導要綱の改正についてご説明を申し上げますので,資料の2をごらんください。  1要綱の概要ですが,神戸市では,市街地の開発を計画的に行い,均衡ある健全な市街地の形成を図り,市民福祉への寄与を目的として開発事業の基本計画などの基本原則を定める開発基準や公共公益施設の設計の指針となる開発技術基準を定めております。  また,開発事業に伴う公共施設等の整備に関する要綱により,負担基準を定め,新たな市街地における行政需要に対応した良好なまちづくりを進めております。開発指導要綱は,これら神戸市開発基準,神戸市開発技術基準,開発事業に伴う公共施設等の整備に関する要綱,いわゆる負担要綱,この3部から構成されたものとなってございます。  次に,2改正の概要ですが,(1)改正の目的としては,開発指導要綱第3部,いわゆる負担要綱に規定しております平成20年9月30日までに完了検査を経た事業者に対する公益施設用地負担の免除規定に関する平成20年10月1日以降の対応や,技術基準等の明確化を図るため,改正を行うものです。  さきにお知らせをいたしましたように,改正に当たりましては,神戸市行政手続条例に基づき,平成19年8月22日から9月20日までの30日間,改正案について意見公募を実施いたしましたが,結果的に意見提出がありませんでしたので,当初案どおり改正をしていきたいと考えております。  次に,(3)主な改正内容ですが,第1部の神戸市開発基準では,まず第5基本計画について,公共公益施設及び宅地に関する適正な計画を定めるに当たり,ユニバーサルデザインの視点を取り入れることを新たに明記し,すべての利用者にとって安全で快適なものとなるよう十分な配慮をしていきます。第13人口計画について,開発区域の人口計画を平成17年度国勢調査を踏まえ,集合住宅及び独立住宅の1戸当たり人口を見直します。  裏面に参りまして,第42ごみ集積施設設置基準について,集合住宅の増加,6分別の徹底等のため,集合住宅の可燃ごみ集積施設の設置基準を30戸に1カ所から20戸に1カ所に,面積を6平米から4平米に見直します。  次に,第2部の神戸市開発技術基準では,第2章道路について,交通バリアフリー法に基づいた歩道の一般的構造に関する基準や,神戸市バリアフリー道路整備マニュアル等による道路整備を進めていくことを明記します。また埋設物に関して,占用物件の位置決定に関するマニュアルとの整合を図っていきます。第3章公園について,国で定める都市公園移動等円滑化基準への準拠や,安全な公園利用のための施設整備などを明記いたします。また民有地緑地について,よりわかりやすい表現などに改めていきます。その他として,下水道や河川等公共公益施設の必要な技術基準について,基準の明確化などを図るとともに,用語の統一や参考文献名の変更などの改正を行います。  次に,第3部開発事業に伴う公共施設等の整備に関する要綱,いわゆる負担要綱では,第10公益施設用地負担について,平成20年9月30日までに完了検査を経た人口集中地区を除く開発事業の施行者に対する公益施設用地負担免除については,平成30年9月30日までの10年間,さらに継続をいたします。ただし,1住区に相当する計画人口8,000人以上の人口集中地区内を除く開発事業の施行者については,開発に伴う行政需要に対応し良好な住宅地の形成を進めていくため,公益施設用地もしくは相当の金銭負担を求めてまいります。  3施行日については,第1部,第2部は平成20年1月1日から,第3部については,現行の負担免除期間終了後の平成20年10月1日からの施行を予定いたしております。本要綱については,建設局,都市計画総局など関係部局で運用していることから,それぞれ所管の建設水道委員会,都市消防委員会へもご報告をいたしております。  以上,開発指導要綱の改正の概要についてのご説明を申し上げました。  続きまして,デザイン都市・神戸を推進するための基本方針(案)について,ご説明を申し上げます。  今市会においてもいろいろご議論をいただいておりますように,デザインにより新たな神戸らしい魅力をつくり出すことで,より特色ある神戸づくりに取り組むデザイン都市・神戸の実現を目指してまいりたいと考えております。デザイン都市・神戸を推進するためには,市民,教育機関,専門家,経済界,そして行政の協働と参画により,中長期的な視点に立って計画的・継続的に取り組みを進めていく必要があると考えており,そのための基本的方針を策定するものでございます。  資料3の1ページ,第1章「はじめに」をごらんください。  1.これまでの神戸の都市戦略では,神戸は,1つは,山と海に囲まれた異国情緒あふれるまち並み,2つに,外来文化を取り入れることによって培われてきた開放的で自由な気風・風土からなる暮らしの文化,3つに,物づくりの技術など,都市としてのすばらしい資源や魅力を持ち合わせております。これまで,こういった神戸らしさを生かすため,ファッション都市,アーバンリゾート都市といった都市像を掲げ,特色ある都市づくりに取り組んでまいりました。この取り組みのさなかで阪神・淡路大震災により甚大な被害を受けましたが,その復興の過程では,人と人とのきずなや助け合いの文化という新しい神戸らしさも生み出されてまいりました。  次に,2.新たな都市戦略の必要性では,国内外の各都市は,社会経済情勢が変化する中で市民生活の質を向上させながら,持続的に発展することができる創造都市──クリエイティブシティの考え方をもとにした都市戦略に取り組みを始めております。  下から4行目あたりでございますけれども,神戸はこれまでも先駆的な都市戦略を進めてまいりましたが,他都市が積極的に都市戦略に取り組んでいる状況を踏まえると,神戸においても着実に震災からの復興を遂げつつある今,都市間競争に負けない選ばれる都市であり続けるための新たな都市戦略に取り組む必要がございます。  2ページをお開きください。  3.デザインによる神戸の新たな都市戦略では,改めて神戸の持つ資源や魅力を見詰め直すと,まち並み,暮らしの文化,物づくりの技術という3つの神戸らしさがあり,これらは創造都市戦略に取り組むに当たってのかぎとなるものでございます。これらの神戸らしさとの関連性やおしゃれで洗練されたまちのイメージを踏まえますと,神戸の新たな都市戦略にはデザインという視点がふさわしいと考えております。  次に,4.新たな視点としてのデザインでは,デザインは,目に見える形や色だけではなく,それらを生み出す計画や仕組み,そのベースとなる意図や考え方なども含めた幅広い意味を持っております。またすぐれたデザインは,さまざまな要素がバランスよく調和しており,人を引きつけ,人を動かす力を持っていると言われております。本方針では,デザインという言葉を経済性,機能性はもちろんのこと,美しさ,楽しさ,快適さなどさまざまな要素との調和を重視し,新たな魅力をつくり出す行為といたしております。  3ページをごらんください。  第2章基本理念について,ご説明を申し上げます。  デザイン都市・神戸とは,住み続けたくなるまち,訪れたくなるまち,そして持続的に発展するまちを目指して,文化・教育に携わる人々や企業だけではなく,すべての市民が神戸の持つ強みを生かし,デザインによって新たな魅力を協働と参画で創造する都市とし,そのデザイン都市・神戸を実現するために,暮らしを豊かにする,個性と魅力を生かす,産業と経済を活性化させる,創造力を高める,心をはぐくみ次世代につなぐという5つのデザインの視点で,神戸らしさを見詰め直し,磨きをかけることを基本理念として取り組んでまいります。  4ページをお開きください。  第3章基本方針について,ご説明申し上げます。  デザイン都市・神戸の実現に向けた基本理念を踏まえ,次の3つの基本方針のもとに取り組んでまいります。  基本方針1のまちのデザインでは,地域の個性を生かした魅力ある空間の形成を図り,にぎわいと楽しさにあふれ,市民が安らぎや心地よさを感じられるまちを目指してまいります。ここではまち並みの美しさと心地よさ,緑の豊かさとゆとり,水辺のにぎわいと安らぎの3つの方向性で取り組んでまいります。  なお,主な取り組みとして挙げております項目は,この方向性をもとに取り組むべき代表例を挙げてございます。  まち並みの美しさと心地よさでは,魅力ある景観やまち並みを守り,育て,つくるために,公共空間の魅力の向上を行うとともに,地域性を生かしたまちづくりを進めます。そして我がまち意識を高めるため,歴史的・文化的資源を守り,市民がその魅力に出会い,再発見し,創造性をはぐくむ機会をつくります。緑の豊かさとゆとりでは,六甲山や郊外の緑を守り,市街地の緑を育て,生かして,山とまちとをつなぐとともに,花や緑に関する活動を支援し,緑の中に息づくまちをつくります。  5ページに移りまして,水辺のにぎわいや安らぎでは,港の活力とにぎわいを生み出し,生き生きとした「みなと神戸」を実現し,市民が気軽に水と触れ合い,海と触れ合える水辺の魅力をさらに高めます。  6ページをお開きください。  基本方針2の暮らしのデザインでは,市民がすぐれたデザインに出会い,創造性をはぐくむことにより,多様なライフスタイルを尊重し,地域に愛着を感じ,生き生きと暮らせるまちを目指してまいります。ここでは,心の豊かさ,心の温かさの2つの方向で取り組んでまいります。心の豊かさでは,すぐれたデザインや芸術への興味を高める機会をつくり,安全や安心,健康へのこだわりを応援することにより,個性に合ったライフスタイルを実現します。心の温かさでは,思いやりの心が息づくまち,安全で安心な美しい我がまちを市民が主体的に育成・保全する取り組みを応援します。  7ページをごらんください。  基本方針の3物づくりのデザインでは,すぐれたデザインによる付加価値の高い物づくりを応援することにより,新たなマーケットを創造する元気な産業のまちを目指してまいります。ここでは出会い,こだわり,感動の3つの方向性で取り組んでまいります。出会いでは,すぐれたデザインと企業が出会う場づくりを進めます。こだわりでは,すぐれたデザインを神戸の物づくりの技術に取り入れた,こだわりの物づくりを応援します。感動では,すぐれたデザインに共感・共鳴できる企業・市民風土づくりを進めます。  8ページをごらんください。  第4章デザイン都市・神戸を目指してについて,ご説明を申し上げます。  2段落目の方でございます。デザイン都市・神戸を推進するためには,本方針を踏まえた中・長期的な視点での取り組みを継続していく必要があります。その際,神戸らしさを象徴する先導的なエリアを中心に取り組みを集中的に進め,先進事例としながら,他地区へと広げていくことといたしたいと考えております。
     以上,デザイン都市・神戸を推進するための基本方針(案)について,ご説明を申し上げました。  なお,お手元にお配りいたしております参考資料は,これまでのデザイン都市・神戸に向けての取り組みについてまとめたものでございます。  なお,本方針については,市民意見の募集を10月30日から11月28日まで行った上,12月末の策定を目指してまいります。  以上,報告3件について,一括ご説明を申し上げました。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 26 ◯委員長(大井としひろ) 当局の報告は終わりました。  これより質疑を行います。  まず,報告事項,新たな行財政構造改革推進方策の策定にあたっての要望及び平成20年度兵庫県予算に対する要望の関係分について,ご質疑はございませんか。 27 ◯委員(吉田謙治) 北神急行の運賃値下げ支援についてお尋ねしたいんですが,もう決算の審議の中でもいろいろとお尋ねしてまいりまして,市長並びに当局の皆さんの思いというのは非常によくわかったんですが,一方,どうも仄聞するところ,兵庫県の方は,これはいわゆる行革ではなくて,いわゆるP線補助の年度が20年度で終わりだから,その年度の終わりをもって自動的に終了するので,行革の一環でやっているわけじゃないというような話が聞こえてくるんですけれども,市の方のということではなしに,むしろ今はいろいろと要望をされたり協議をされてらっしゃることだと思うんですが,その辺の県の考え方がどうなのかということをちょっとお尋ねをしておきたいと思うんです。P線補助だからというより,むしろこの議会でもいろいろ言ってきましたけれども,特に北区を中心にした地域のみならず,市全体にわたって運賃値下げの支援というのは非常にやっぱり大きな意義があるんだろうと思いますけども,ご協議をしてらっしゃる中で,県の対応なりどういうふうに考えてらっしゃるのか,あるいはどういうふうに受けとめてらっしゃるのか,お尋ねをしたいと思います。 28 ◯中村企画調整局長 本要望につきましては,もう既に私も事務的に県の方の担当部長さんのところにお伺いをいたしまして,特に前半の5項目の部分につきましてはご説明をさせていただいております。その中で,ご質問にございました北神急行につきましても,基本的には現時点で県の方のお考えは,委員ご指摘がありましたように,従来からの考え方としてP線補助を前提にして10年間でという約束で,P線補助でもって予定されていたところの原資を前提にやってきたという経緯があるということでおっしゃっております。しかも20年までの話ですねということでございまして,少なくとも20年度予算に関係する話ではないですねということはおっしゃっているわけでございます。ただ県の方の今の行革の進め方というのは,私どもが今お聞きしてますのは,20年度予算にかかわるものにつきましては,近日中──月末ぐらいまでに1度オープンにした上で,市町村との調整を図っていきたいとお聞きいたしております。21年度以降のものにつきましては,来年度の中ごろまでにその案を固めてオープンにしていきたいとお考えでございますんで,21年度以降にかかわる問題ですんで,引き続きやはりこれは今後とも,21年以降の課題としてあるんだということを強く我々としては言っていく必要があると,このように考えているところでございます。  今市会でも総括質疑等で市長ご答弁申し上げましたように,神戸市としてやっぱりきっちりとしたその必要性というのは理解しているつもりでございます。それをベースにして県に対して当たってまいりたいと,このように考えておりますので,先生方におかれましても,ぜひご支援をよろしくお願いしたいと思う次第でございます。  以上です。 29 ◯委員(吉田謙治) 今お話があったとおりの状況かなと思いますんですけれども,この要望の文書にもありますようにですけれども,これまで,今回が初めてではなくて,過去何回も兵庫県さんの方が──一方的にと書かれてありますけれども,本当に我々も一方的にいろんな制度をお変えになるということについては,やっぱり非常にこれは,まさに県・市協調事業であるものが一方的に変更されるというのは大変遺憾だというふうに思っております。  この北神急行の運賃値下げについては,今局長ご答弁ありましたように21年度の話で,これから鋭意交渉を続けていっていただけるものだと思いますけれども,特にP線補助の云々ではなくて,もう私言うまでもありませんけれども,いろんな意味での社会経済に与える影響というのが非常に大きいということは,これはもう議会も当局の皆さんも共通の認識だと思うんですが,肝心かなめの県がそういう認識になっていただけるようにご説得をお願いしたいと思いますので,要望としたいと思います。 30 ◯委員(森本 真) 1つは,県の新たな行革の問題について,行財政局が担当かなと思ってましたら,この要望については全部企画調整局だということで,質問させていただきたいと思います。  1つは,先ほどの委員も言われたように,今度の県の新たな行革というのは大変厳しい,県が厳しく言っているのかどうかはわかりませんけども,いろんなところに大なたを振るおうということで,特に県が財政事情が厳しい──神戸市もよく使いますけども──歳入欠陥だと。620億円が不足しているということで,今年度の予算も含めてばっさり──ばっさりといいますか,今予算についているものも見直していこうという考えのもとでやられておりまして,私どもも本当に県は何するものぞと思ってますけども,そういう中で,1つは,私がお聞きしているのは,11月に今年度分も含めて県はどういうふうにするかお決めになると。11月中旬とかというふうに言ってましたけども,今でも3億円ぐらいはもう切るというのを決めてはるやつもあるみたいですが,今の現状で今年度分で神戸市に対して影響が出てくる問題はあるのか。  もう1つは,先ほどの委員も言われましたように,県・市協調事業というのは福祉関係を含めて──福祉関係が多いですけども──本当にこれが県が1歩後ろに引くと,神戸市民への負担が大変大きくなる。これまでも前の行革のときもそうでして,ちょうど局長,保健福祉局長でしたからよくご存じだと思いますけども,そういうことにならないようにするためには,どういう神戸市としての方策があるのか。県内の市町で要望書を出されているのも知ってますし,神戸市も独自に出しているというのもあるんですけども,これをどういうふうに切り抜けていくかというか,ちゃんと県・市協調事業が守られ,市民に負担がかからないようにするためにはどういうふうにお考えになっているのか,その2点をお聞きします。 31 ◯中村企画調整局長 ご答弁申し上げる前に要望の件ですけれども,確かに取りまとめは企画調整局でやってるんですけど,事業の個々の中身ということになりますと,やっぱり行財政局が一番よくわかっておられますんで,共管のような格好でやっているということでございます。まずその前提で,今年度分の影響云々ということなんですけど,これはまだ明らかになっておりません。したがいまして,明らかになり次第,そういう調査を,これは行財政局と一緒になってやっていくということになろうかと思います。  それと,県・市協調事業につきましても,基本的には明らかになっていないわけでございまして,ですからどういうお考えでこれに取り組まれようとしているかということは,ちょっとよくわかっておりませんので,今の時点でどうにもちょっと申し上げようがないんですけれども,少し能書きのところでご説明申し上げましたように,震災後,私どもとしても行財政改善,それと新行政,行政経営方針と,本当にもう市民の皆さん,先生方のご理解・ご協力をいただきながらやってきて,乗り切ってきて,まだまだ大変なんですけれども,今日の姿になっているということで,それには県・市協調でやってきた部分につきましても,十分市民生活という観点から一緒にやってきたわけです。そういう意味からいったら,やっぱり今の市民の皆さんの生活というのを踏まえた県なりのお考えでもって対応していただきたいというのが要望の能書きであるわけでございますので,明らかになり次第,そういう観点から県の方にご意見申し上げていきたいと思っております。基本的には一方的にやらんといてよと,よく市町の──これは県下の市町一緒だと思いますけど──一方的にやらんといてよと,よう市町の意見聞いてよという趣旨でございます。そういう観点で対応してまいりたいと,このように考えております。 32 ◯委員(森本 真) 神戸市の行革のことについても言われましたけど,それはいろいろ,私どもはいろんな市民負担等の問題でいろいろあります。ただ県・市協調でやっている事業は,本当に市民の皆さんに対して県が改悪をすると,神戸市が単独でするには財政的に大変なのもあります。その上で上乗せしている事業もあって,その点は評価はしておりますけども,県が本当に引かれると,老人医療にしても,母子医療にしても,障害者医療にしても,本当に大きな負担が来ます。特に税制改悪に伴っていろんな人が負担がふえてますし,受益と負担の見直しとか神戸市もいろいろやっておられますけども,そういう中でも負担がふえると。もう本当にそういう状況が大変深刻になっていますから,県が本当に市民いじめをしないという点では,当局と一緒に私どもも一緒に頑張りたいなというふうに思いますので,よろしくお願いするとともに,わかったらすぐ知らせていただいて,それこそ全会派挙げて取り組める問題だと思いますので,お知らせをいただいて対策を練っていったらどうかなというふうに思います。  以上です。 33 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (なし) 34 ◯委員長(大井としひろ) 次に,報告事項,神戸市開発指導要綱の改正について,ご質疑はございませんか。  (なし) 35 ◯委員長(大井としひろ) 次に,報告事項,デザイン都市・神戸を推進するための基本的方針(案)について,ご質疑はございませんか。 36 ◯委員(上脇義生) 非常に期待はしております。2点お伺いしたいと思います。  1つは,観光客3,000万人が間もなくというようなお話ですけれども,この観光との連動といいますか,訪れたくなるまちとも書いてますけども,どんなふうにお考えなのか,これが1つですね。  もう1つ,デザイン都市・神戸と言いますけれども,結局はいかにして神戸を売るかということですから,神戸をどんなふうにしていくかというようなもっと大きな戦略というのが考えられないか,この2点についてお尋ねします。 37 ◯中村企画調整局長 観光との関連というお話でございますけれども,いろいろとご説明申し上げましたように,社会構造が少子・高齢化,人口減少社会,さらには産業の空洞化というようなことが起こる中で,各都市とも今後どう都市の魅力を維持し,活力あるものにしていくかという取り組みを進めている。神戸ももちろん今までもやってきたということです。ただ震災でもって,そのように必ずしも十分力を注げなかった経緯がある中で,今改めて新しい都市戦略としてのこのデザイン都市・神戸,これを掲げて新しいまちづくりに,市民の皆さん,事業者の皆さんとともにやっていこうと,こういう趣旨であるわけでございます。その取り組みの考え方なり方針というのは,もう今ご説明申し上げたとおりでございまして,そういうことが実現することによって,観光の面から言ったら,やっぱり多くの皆さんが神戸に来てくださる。今,去年で2,900何十万という方がお越しになっているという数字が出てございますけれども,そのデザイン都市を掲げて,いろいろなまちがきれいになる,デザイン的に非常に心地いい感じになってくる,だれもが本当に住み続けたいあるいは訪れてみたい,都市の空間だけじゃなくて,そこに住んでいる神戸市民が大変生き生きとしている。そういうまちをつくることによって,多くの人々が神戸を観光あるいは仕事等を求めてお越しになる。そのことによって神戸の活力・魅力を維持していこうと,こういうことであるわけでございます。そういうことでございますんで,まさにこれを行うことが,観光という面からも大変効果を上げることにつながっていくんではないかと,このように考えているわけでございまして,とりもなおさずそういうことを進めているということをどんどん発信することは,神戸を売っていくというんでしょうか,先生のお言葉をかりるなら売っていくということになって,それがさらに相乗的に多くの人々を神戸に呼び込むことになっていくんではないか,そういう感じでございます。これはひとり企画調整局だけじゃなくて全庁挙げて,観光セクションはもちろんです。全庁挙げて取り組む,かつ市民の皆さんあるいは教育機関,事業所の皆さん一緒になってやっていくということでございますんで,ぜひご理解とご支援をお願いしたいと思います。 38 ◯委員(上脇義生) 日本ではもちろん,神戸というのは非常にあこがれという,いいまちだ,行きたいというのは,僕らもあちこち行かせてもらうと,神戸っていいまちですねというので,すごい鼻が高いわけですけども,よそから,世界から見ても,日本という国をとらまえると,やっぱりそら東京は首都ですよね。それからやっぱり伝統ある京都,3番手はどない考えても神戸なんですよね。KOBE,神戸というネームバリューというのはすごい。もっと端的に申し上げますと,今本当に例えば,それこそ選挙でもいろいろと宣伝の時代,テレビでもそうでしょう。1つのコーヒーなんかでも宣伝の仕方でぱんと売れるわけですよね。そういうことを考えますと,当然行政としてのこういうやり方,僕は王道だとは思いますけれども,思い切ってそういう本当に宣伝に卓越したような企業なり民間の力をかりて,まさに神戸を売るという,多少予算をかけても,それによって神戸が,日本はもちろん世界にも発信できるようなことができれば,大きくこのデザイン都市進むと思うんですね。ですから,デザイン都市といったって神戸を売るためですから,逆に言うと神戸そのものを売るという発想が今あれば,これはなかなかおもしろい,ちょっと言葉はよくないですけど,わくわくするような企画になるんじゃないかと。今はそういう発想をしても十分やっていけるような時代になったと思うんですけれども,その辺の局長のお考えはどうでしょうか。 39 ◯中村企画調整局長 売るという1つの場面としていろいろな観光パンフレットとか,市政に対する市政の情報紙とかいろんなことは発行しておりまして,いつもおしかりをいただくわけですけど,どうも役人がつくるとやぼったいと。何を言いたいかよくわからないと,字ばっかりいっぱいで,写真はもうひとつやしというようなご批判をいつも受けております。予算の限界とかいろんなことがありましてやむを得ない部分もありますし,知恵のないところも十分あるんだろうと思います。ご指摘のとおりでございます。本当にその辺は意識してみんなやっていくことが大変必要だと思っております。おっしゃるとおりだと思います。テレビなんかでも,単に例えば液晶テレビというだけで,目に優しいとかそういうことだけじゃなくて,デザインがすっきりしているとか,あれをコマーシャルしている女優さんが割かし清楚であるとか,そういうものが総合されて,少々値段は高いけれどということで爆発的に売れる,そういう時代になっているわけですね。ですからそういう観点からまさに取り組んでまいりたいと,このように考えております。 40 ◯委員(上脇義生) もうこれで要望にしておきますけども,本当にその辺僕はどこがどうとはわかりませんが,広告宣伝で名のある会社もございますし,そういうところに実際に働きかけをしてやってもらうと,全然違う感じで神戸がぱんとはじけるんじゃないかと。もう神戸空港もいずれ世界から飛んできますんで,ぜひともここは知恵を絞って,ちょっと予算も出していただいて,市長にもお願いをして,神戸を大いに売り出していただきたいと思います。  以上です。 41 ◯委員(荻阪伸秀) 今,局長が言われた全庁挙げてという言葉にちょっとひっかかったんで。以前個人的にもちょっと局長には申し上げたことあるけど,大事なんですよ。こういう本当に基本的な根幹にかかわるような施策といいますか,方針というのは全庁が理解して,全庁がそれぞれの局が自分の立場でこれをどう具体化していくかいうことができなかったら,何ぼ理念は高く掲げても,実際には施策として進まないということなんです。例えば1つ具体的な例を申し上げますと,神戸市は,かつて宮崎市政のころなんか特にそうでしたけども,全国から来て美しいと言われた。神戸へ帰ってきたらほっとするという。何かというと,道路あるいは歩道,そういったもののつくりが非常にきめ細かで,清潔で美しいということが評判だったんです。ところがこれが震災で破壊されてしまった。その復興がなかなか行き届かない。この間決算の勉強のときに建設局と話をして,それで波打ち道路を一掃するということをやっとると。それについての基本的な考え方とかデザインとか材質とかいうものについて,建設局は何か考えているのと。特に市長の言うデザイン都市という考え方からそんなことを考えてますかと聞いたら,きょとんとして,いやそれはうちではと,こう言われた。やっぱり市民の生活に直結する道路,特に歩道と。しかも,それが震災で波打ってそのままになっているのを大々的にこれから直していこうというときにこそ,金のむだのないようにして,基本方針というものを定めて,重立ったところの歩道はこういう規格で,こういうふうな色で,あるいはこういう材質使うんだというような形ぐらいからまず始められるんじゃないかと。ところが今申し上げたように,建設局1つとっても,市長が高く掲げるデザイン都市という観点は全然わかってないと。建設局だけじゃないですよ,ほかもあると思います。そういうふうな具体的なまず課題から手をつけていかんと,非常に高いものを掲げて,こうあるんだ,こうあるんだと言っても,なかなか進まないと思うんです。そういう意味で全庁挙げてということは,何も建設だけじゃなくて,教育委員会もあるだろうし,その他すべてあると思います。そういうところをどうやってこれから立ち上げていくのか,つくっていくのか,これが大事だと思います。その辺についてのお考えを聞きたい。 42 ◯中村企画調整局長 貴重なご意見をいただいたと思っております。確かにデザイン都市ということを今年度から言い出したわけですけれども,よくわからないという意見は外にもありましたし,庁内にももちろんございます。そんなこともありまして,今,案としてご報告申し上げました基本的な方針,これでわかったんかと言われても,まだこれちょっとわかり切ったと言いがたいみたいなところもなきにしもあらずなんですが,しかしこういう形にすることによって,デザイン都市と言っているのはこういうことをしようとしているんかということを職員もわかる,市民の皆さんにもわかっていただける,あるいはこれでもって説明をしていくみたいな取り組みがまず必要だということで,これをまず決めさせていただいたということでございます。そういうことですから,委員おっしゃいましたような,職員もまだまだ庁内にはたくさんおるわけでございまして,これを1つのスタートとして,市長を本部長とする推進本部なるものも立ち上げてございますんで,そういう場でもってきっちり説明するとともに,それぞれの担当職員にも周知徹底をしていただくようにお願いをしていきたい,あるいはその辺のリーダーシップを発揮していきたいと,このように考えております。ただ個々の施策の問題につきましては,中でも議論しておりますけれども,いろいろなアイデアが出ておりまして,建設局なんかでも,それはそれでデザインの観点からの施策というのは出てございます。委員は今道路の問題をご指摘でございますけれども,道路なんかにつきましても,全市の波打ちという話ではないにしても,例えば集中的に都心ウオーターフロントを1つのリーディングとしてやっていこうと考えたときに,じゃあ道路はどうだとかあるいは案内サイン,こういうものはどうであるかとか,そういうことについては,みんな今もう既に議論を始めているわけでございまして,そういうことから,ご指摘ありました道路なんかの問題につきましても,今後とも私どもとしても担当部局の方に問題提起をしていって,いいものになるように努力をしてまいりたいと,このようには考えております。  以上です。 43 ◯委員(荻阪伸秀) 今度のあれで注目するべきことは,目に見えるものだけじゃなくて,目に見えないものの価値も認めて,そういうデザイン都市としての発展を目指していくと,これは新しい観点だと思って,それは評価するんですが,しかしやっぱりまずは目に見えるところからスタートして手をつけていくということはやっぱり大事だろうと思います。そのことが市民的にも理解を深めていくと。  この間,よその都市の議員を連れてポーアイのあそこの大学,海浜の公園のところを歩きましたら,まあ感心することしきりで,さすが神戸やと,こう言うんですが,あそこだけにあってもしょうがないんで,やっぱりもっと都心の方に,そしてやがては市民の暮らす毎日の暮らしの中にもそういう神戸らしいデザインが満ちあふれているというふうにせないかんと思うので,まずはそういう目に見えるところで施策を進めていくということも大事ではないかなということを申し上げておきます。 44 ◯委員(林 英夫) 今ハードを中心に,そしてまたビジュアル中心にデザインのお話が出ましたので,私の方からは6ページの心の豊かさ,ソフト面を中心にちょっとお話を伺いたいと思います。  先日,当委員会でも名古屋の方を視察しまして,いろいろと見せていただきました。その後ちょっと時間がありましたので,地元の中日新聞の論説と話をしてたんですけども,結構長い間ずっと名古屋も取り組んでいるんですが,やはりハード面が中心であったりとか,物づくりが中心であるということで,世論調査をしても8割方の市民がデザイン都市・名古屋であることを知らないということを言っております。そういうことが行政のこれまでの施策でいきますとやはり予想されていくんじゃないかと。どうしてもやはりハード面であったりとか,ビジュアル面というのが先行する,これは当然のことだと思うんですけども,そこでいかにその心の部分というのを養っていくのかと。ここはやはり次世代の部分でもあると思うんですけども,一番の基本というのは私は情報だと思うんですね。情報の情というのは「情け」で,心という字が入っているんです。よく情報というのはいわゆる知的な知識的なものだというふうな形で送られることが多いんですけども,そこにはやはり心が入ってなければ情報でないと,私は常に思ってますんで,そういう観点でお伺いをしたいんですが,特に若者の心に訴えていくという点では,情報化時代の中で今メディアを中心に神戸のキラーコンテンツといいますか,一番注目されているのはやっぱり神戸コレクションだろうというふうに私は認識しております。そういった点で,そこだけがどんどん走ってしまって情報が流れて,例えばビエンナーレという形で,予算的な制約がありますけども,これがどの程度同じような状況で情報が流れているのかと。ビエンナーレの心というのは一体どこにあるんだと。あるいは美術館であったり,ここに博物館も書いてます。多様なライフスタイルというのも書いてます。神戸がどういうことを発信していくのかという,その情報だと思うんですね。もちろん情報には金かかるんですけども,やはり神戸コレクションというものをうまくキラーコンテンツにしながら,周辺のコンテンツをそこにひっつけていくことによって,さらに付加価値を高めていくというふうな,よく言われる集中と選択というものが必要ではなかろうかと。その辺について局長のお考え方をお伺いしたいと思います。 45 ◯中村企画調整局長 委員のご意見,もっともな部分だと思います。そういう意見は本当に従来からお聞きしております。いろんなことをやっているけれども,それがうまく関連づけられてなくて,1つのコンセプトとしてうまく発信できてない部分があるんではないかというようなご指摘も従来からいただいているわけでございます。心の豊かさという意味でいきましたら,今おっしゃいましたような,本当にビエンナーレあるいはファッションあるいは美術館・博物館でいろいろなことが行われる。それに市民の皆さん方が触れることによって心を豊かにしていただく,あるいはそれを契機として自分が創作活動に入っていく,あるいはそういうものに参加していく,そういうことを我々としては進めていきたいと,このように考えているわけでございます。そういう意味からいったら,委員おっしゃいましたような意見も十分我々としては,今具体的にどうするということを私どもとしては今持っておりません。むしろそれぞれの原局に十分そういうご意見を伝える中で,実現に向けて努力をしてまいりたいと思います。 46 ◯委員(林 英夫) 局長のおっしゃることわかります。それでやはりこれまでの都市計画のあり方を見てきますと,以前アーバンデザイン室というのが都計の中にあって,ある程度ハード面を中心になさってきたと思うんですけども,今回企画調整の中にデザイン推進本部を置かれているということは,やっぱりそういうふうなソフトの面を中心に頑張っていこうということを私は読み取っておりますんで,例えば建設は建設であったりとか,産振は産振であったりとか,それぞれの観点でおやりになると思うんですけども,そこにやはり絡んでいくのは情報だと思いますんで,その情報にいかに付加価値をつけてキラーコンテンツを育てていくのかということは,もうこれ,私は行政もメディアであると思ってますんで,いかにいわゆる既存のマスメディアと張り合いながら,協力し合いながら,都市戦略として位置づけていくのか。先ほど上脇委員からもありましたように,いい意味での売り込みというんですか,そういったものが勝負どころになってくると思いますんで,いろんな事業とかおやりだと思うんですけども,そこを結んでいく情報というものがやっぱりまだ心が入っていないなということを感じておりますので,ビエンナーレにしても,そういうふうな嫌いがありますから,今後やはりそこが大きく問われていくんだろうと。その発信力が都市の格付になっていくんだろうと思いますので,要望しておきたいと思います。 47 ◯委員(松本のり子) デザイン都市・神戸のご説明聞きまして,神戸らしさっていう言葉が至るところに出ているかと思うんですが,その中の基本方針の1つで,活気あふれる都心型ウオーターフロントの形成と水辺のにぎわいと安らぎを求めてというところがあるんですが,今神戸市は300億円以上かけてウオーターフロントの整備を進めようとしておりますけれども,そんな中に湾岸道路が六甲アイランド南から駒ケ林南,海をずっと橋がかかるというところでは,私はこれが本当にこのデザイン都市・神戸,神戸らしさ,ウオーターフロントの整備をしていく中で,この湾岸道路の事業というのはやはりそぐわないと思うんですね。例えば,これからも神戸港の見直しで豪華客船をもっともっとふやしていくいうことなんですが,世界最大級の豪華客船が橋によって入ってこれないような,そういった湾岸の計画というのは,きちんとこのデザイン都市・神戸を今進めようとしている企画調整局としても意見をどうお持ちなのか,ちょっとお聞きしたいと思います。 48 ◯中村企画調整局長 湾岸道路とデザイン都市という観点で,正直言って中で議論した経緯はございません。ただ湾岸道路そのものはデザインという観点よりか,むしろ都市機能あるいは物流の問題として計画をされていると私自身は理解しておりまして,港の前を渡るということになりましたら,当然橋になるということになろうかと思います。しかし都市によっては,橋というのが非常に景観にすぐれたランドマークになっている都市も世界を見渡したらないことはありません。例えばシドニーやとかあるいはサンフランシスコやとかいろいろ,ないことはないんで,あながち一笑に付すべきものでは当然ないと。デザインの観点からですよ。当然豪華客船というようなことは,プランをやっておる方でも頭にあるでしょうから,それをいかにクリアするかというようなことも考えられますし,シドニーのブリッジというようなものは,あれは上るのが観光の1つの資源になっちゃっているわけですから,あながち一笑に付してデザインの観点からふさわしくないと決めつける必要はないんではないかと。ただやるときにはそういう観点からも,デザインという観点からも,橋というものを考えていく必要性みたいなことはやっぱりあるんではないかとは思いますけれども,必ずしも委員のように今時点で決めつける必要はさらさらないんではないかと,このように理解しています。 49 ◯委員(松本のり子) 考え方の相違だと思うんですけれども,陸の方から,本当に私も神戸で生まれ育っておりますので,神戸のまちを見たときに,だっと14.5キロですか,海のところに海面から20メーターぐらいの橋が,でもって航路のところは60メーターであると。今言われている世界最大のクィーンメリーIIなんかは横浜にこの間入って,入れなかったと,ベイブリッジで。みなと総局にお聞きしましたら,神戸港も入れませんと,60メーターでは。あれ65メーターありますから,そしたらどうするんだとお聞きしたら,六甲アイランドかどこかのコンテナバースに入れますと,そんなマースクか,郵船かのところに,本当にすばらしい豪華客船があんな──やっぱり今,この間の決算委員会の中でもクルーズ船をもっと誘致しましょうとか,そういったお話があったかと思いますので,みんなが親しむ中突堤やポートターミナルのところにいつでも豪華客船が来たら見れるような,そうじゃなしに,その南側に橋があるわけですよね。どんなにその橋がきらきらと明石大橋みたいにネオンをつけたとしても,それが,先ほどは局長はシドニーとかサンフランシスコにはあるとおっしゃいますけれども,神戸にとって,神戸のこのまち並みでどうなんかなと思ったら,私はやはりあんまりふさわしくない。だからぜひ意見として,例えば,わかりませんけれどもハーバーハイウェイに湾岸道路をつなぐとか,いろんなもっとほかに研究ですか,そういったことを企画調整局としてなさらないのかなと。国が言うから仕方がないから,じゃあもうつけなきゃ仕方がないというふうにお考えなのか,その点だけお聞きします。 50 ◯中村企画調整局長 つける,つけないというようなことを私がご答弁申し上げる筋のものではないと思います。それぞれ所管のところがあるわけですから,そちらの判断を待つと。ただデザインの観点から,どんなものがいいんかなとか,そういうアセスメントまがいのことは意見として言う立場にはあるかとは思いますんで,今後そういうことが具体的な形で議論になるようであれば,デザインという観点からそのものを見るということも原局の方には働きかけていきたいと,このように思います。 51 ◯委員(北山順一) 私もデザイン都市について,一言申し上げたいと思いますが,先ほどからいろんな意見がたくさん出ておりまして,どの意見も私は本当に神戸をデザイン都市に仕上げるためのみんな1つのツールになると,こういうふうに思って聞いております。実際いろんなまちづくり政策に取り組んできた集大成がここだと,こういうふうにも私は思っていますし,ここへ持ってきた当局の努力も私は評価したいと,こういうふうに思ってます。あとはこの努力を実らせてもらいたい。そのために今皆さんがいろんな意見をおっしゃっています。神戸を売れという上脇委員の言葉もございました。あの神戸を売れという話を聞いておりまして,私思ったんです。生田神社が藤原紀香さんとだれか呼んだでしょう。あれなんかでも,全く無料でするから来てください言うて呼んだんかもわからんなと,こう思っておるんです私は。だからあれがあったおかげで,生田神社は物すごいそういう結婚式がふえたと,こういうふうに聞いておるんですよ。実際はどうか知りません。そういうふうなことも聞いておりまして,神戸を売るということについての方策というものをデザイン推進室の方でいろんな角度から研究していただきたいと,こういうことをお願いしておきたいと思いますのと,先ほども林委員の方からもありましたビエンナーレの問題もありましたね。あのビエンナーレだって,私はあれだけの芸術や文化に対して,先ほどから話が出ております全庁挙げてという言葉の中に,教育委員会があれに対してもうひとつ私は取り組みがなってないと,こう思ってます。なぜいうたら,神戸の小学生,中学生,高校生いうのがおるんですし,そういう人たちにああいう芸術・文化に触れさせるということが,私本当に大事だと,こういうふうに思ってます。あれに触れたことによって,私もこの道行こうというような子供がいっぱい出てくるかもわからない。そういう意味で私はやってほしいと,こう思っておりますし,それからもう1つ,物づくりについても,いろんな神戸の特色あるケミカルシューズだとか,アパレルだとかあるいは洋菓子とか,そういうものを神戸がどんどん売り込んでいくために,デザイナーとかクリエイターを神戸へどんどん呼びたいと,こういうことですね。私はケミカルシューズ組合でいろいろ勉強させてもらっております。ケミカルシューズは,中国なりあるいはその前は韓国,ああいうところからどんどん輸出されてきて,大変厳しい状況に今置かれております。そのケミカルシューズ組合は,これからは向こうからどんどん入ってくるものについて,ああだこうだ言う前に,ケミカルシューズ組合がつくっておる優秀な製品を中国へ輸出しようと。中国だって購買力あるよと,こういうことから輸出するんだと,こう言って頑張っています。あの業界が頑張っておる姿を私たち見せてもらっておりまして,本当にすばらしい努力をしてもらっておるし,そういうのを神戸市としては全力で応援してやってほしいと,こう思ってます。ただそういうものを中国なりその他の国へ持っていくときに,メード・イン・ジャパンというのは非常に向こうは評価をしてくれるそうなんですが,私は今申し上げたいと思ってますのは,そういう方向へ持っていってくれと言いたいのは,メード・イン・ジャパンではなくて,メード・イン・コウベという,これが世界に売れるような体制をしていただく工夫を考えるつもりがあるのかないのか。アパレルにしても,洋菓子にしてもあるいは今申し上げたシューズなんかもメード・イン・コウベということで堂々と世界に商品を送り込めるような,そこまで取り組んでいただけるんかなと。取り組んでいただけるんかなというより,取り組んでもらいたい,そういう思いを持っておるんですが,局長はいかがでしょうか。 52 ◯中村企画調整局長 メード・イン・コウベということで輸出ができるかどうかというのは,ちょっとよくわからないんですけども,そういう気持ちで,これは日本から来た靴,ああやっぱり神戸か,神戸から来た靴ということで,ああ神戸の靴かという,まさにそういう──ありますよね,確かに海外から入っても,イタリアでも,あああそこのグラスかとか,ドイツのゾーリンゲンのナイフかとかいろいろ,まさにそういうものを目指して頑張っていきたいと,関係局と一緒になって頑張っていきます。 53 ◯委員(北山順一) いろいろ研究していただいて,私はメード・イン・コウベというのが日本国内でまず席巻する,海外にもメード・イン・コウベというのがあふれるような,そういう神戸の物づくり,こういう物づくりの都市を完成していただくようにお願いを申し上げて,要望して,終わります。 54 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (なし) 55 ◯委員長(大井としひろ) 次に,この際,企画調整局所管事項について,ご質疑はございませんか。 56 ◯委員(平木博美) 済みません,ちょっとお伺いしたいことが1つございます。  せんだっての土曜日ですかね,ESTの社会実験のスタートの開会式にお呼びいただきまして参加させていただきまして,ありがとうございます。第1陣に乗せていただいたんですけれども,ちょっと皆,新しいデザインの何かラッピングが芸工大の方が書かれたラッピングだということで,それに合わせたバス停のポールなんかも合わせてあって,気がついてくれたらいいな,皆さんがと思いながら乗せていただいて,非常に快適に私は1周させていただいたんですけれども,実はこの間の日曜日──おとといの日曜日にトアロードのてっぺんの外国倶楽部の方でイベントがあったので往復する機会がありまして,たまたま同行者がいたものですから歩いてたんですけれども,ちょっと残念な姿を見たので。シティループは満杯なんですが,ESTの中に人が余り姿が見えなかったんです。それで,ESTの社会実験の前にはいろいろ広報もしていただいているというお話も伺っておりましたし,私たち乗せていただくと,これは快適だし,ぽんぽんと短い距離で乗せていただいたらいいなと思いましたし,一緒に乗らせていただいた開会式なんかいらっしゃってた方で,例えば南京町にお勤めで山の手の方にお住まいだというような方が,いやこれ通勤バスに使わせてもらいたいなといってお話をされている方もありましたし,便利に使ってもらえたらいいなと思ったんですが,実際社会実験に乗っていらっしゃる姿が余り少ないように思えたものですから,今の現況と,多分1週間しかまだたってませんので,あと2週間ありますけれども,どんな感じで分析していらっしゃるのかなと思いまして,お伺いできたらと思うんですが。 57 ◯長田企画調整局デザイン都市推進室長 社会実験の関係でございますが,10月18日から始まりまして,きょうで5日目でございます。ご指摘のとおりこの社会実験につきまして,当然ESTの趣旨,それから実験の趣旨をできる限り広くPRをして,できるだけ多くの方々に参加をしていただくことが一番重要であると考えてございます。  今,委員からございました日曜日でございますか,日曜日の乗客数で申し上げますと,364名の乗客数となっております。確かにお乗りいただいた方々の声をお聞きしますと,10分ごとですし,1回100円というようなことで,お乗りいただいた方々にとっては非常に好評であるというふうに我々も思っておりますが,実験前にもいろんなPRの手段を使いまして精いっぱい努力をしてきたところでございますし,新聞はもちろんテレビやラジオにも取り上げていただいたということで,かなり浸透しているのではないかというふうには思っておりますが,現状で十分なのかということにつきましては,まだまだPRする必要があるということも十分認識をいたしております。当然リーフレットを街頭で配るというようなこともやっておりますし,また近々には地下鉄の中で車内放送を行うというようなことも取り入れながら努力をしてまいりたいと思っておりますが,やはりこういった情報化社会の中でございますので,既にホームページにつきましては9月21日に開設をしたところでございますが,いわゆるインターネットを利用して,お若い方にもお知りいただけるようなできる限りの工夫もこれから積極的に早急に行いながら,十分PRを行うことによって需要を把握して,今後の検討に生かしてまいりたいと,このように考えてございます。 58 ◯委員(平木博美) そう頑張っていらっしゃることだろうと思いますので,せっかくいろいろ準備されてきての社会実験ですから,分析の何というんですか,いい結果がと言うと変ですが,分析したいような内容がつかめるように利用客にぜひこの3週間の間にぜひ乗っていただいて,それを発展的にこの先の都心にあるべき公共交通の姿を,デザインというまちづくりのことを含めて考えていらっしゃっての1つのプロジェクトだと思いますので,そのような方向で進めていただけるような,さらにできたらたくさんの方に乗っていただきたいなと。個人的にも宣伝はしておきたいと思いますが,そのような方向で頑張っていただきたいと思いますので,それはもう単に要望ということで,あとまた分析結果などを教えていただけたらありがたいなと思っています。よろしくお願いいたします。 59 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (「なし」の声あり) 60 ◯委員長(大井としひろ) 他にご発言がなければ,企画調整局の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでございました。  なお,委員の皆様におかれましては,秘書室及び行財政局が入室するまで,自席でお待ち願います。 (秘書室行財政局) 61 ◯委員長(大井としひろ) これより秘書室及び行財政局の審査を行います。  それでは,秘書室及び行財政局所管事項について,ご質疑をどうぞ。 62 ◯委員(森本 真) 行財並びに関係の皆さん,どうもご苦労さんです。  2点お聞きしたいことがあります。その1つは,先ほどの企画調整のところにも出てきましたけども,今の兵庫県の状況です。新たな行財政構造推進方策を策定するということを決めると同時に,新聞報道でも言われていますように,予算に見合うだけの歳入が見込めない歳入欠陥寸前だということで,620億円足りないんだというようなことを言っておりますけども,その県の行革について,1つは,社説なんかを読みますと,神戸市も同じような状況にあるんだというふうに言われておるんですが,1つは,県の行革がなぜ起きたのかって行財に聞くのはちょっと無理があるかもしれませんけども,この理由,それともう1つは,神戸市が同じような状況に陥らないかというお尋ねをしたいと思います。  もう1つ,県行革については,11月中旬に今年度分,来年度分も含めて具体的な削ってくる中身が出されてくる。要望書にまとめられたほとんど多くが県と神戸市の協調事業,特に福祉関係のものが金額的にもたくさん含まれておりますので,そういうところを今年度か来年度かわかりませんけども,切ってくる場合の神戸市の対応策というか,基本的には県・市協調で一緒に同じように切らないでやられるのがいいんですけども,具体的にこれから出てくるものに対してどう対処していこうと言われるのか,お聞きしたいと思います。  もう1つが,6月に出された行財政改善懇談会の受益と負担に関するワーキンググループの報告書の問題です。私ども選挙というか,一斉地方選挙等もあったこともあるかもしれませんが,敬老パスの問題で,市長がワーキンググループに基づいて敬老パス云々というふうにも言われました。これ読んでみますと,受益と負担に対してどういうふうにしていくんだということが書かれてあって,これは昔というか,平成16年のときに最初に行財懇のグループ──違うグループだと思いますけども──公共関与のあり方,受益と負担のあり方,公共施設の指定管理のあり方というグループの中で受益と負担のあり方が言われて,事務事業の外部評価につながって,今度は今回のことになっていると思うんですね。これを読みますと,いろんな見方があると思いますが,1つは,高齢者にごっついお金を使っているという描き方をしてて,それに対して高齢者皆さんに負担をしていただこうということが書かれてあって,その中で敬老パスは,敬老パスの検討懇話会で検討いただいていますという報告書になっているんです。年齢階層別の受益者負担額が5歳ごと区切ってありますけども,高齢者に対して75歳を超えると本当にこんなに負担が74歳のときと比べて急激にふえるものなのかと。この根拠は一体何なのかというのが私の1つの疑問ですので,それについてお答えをしていただきたいと思います。  もう1つが,この見直しについて,後ろに出されているのは,受益と負担というと,今までは全体の事務事業の中身について受益と負担について検討されてきたと。他都市のものを見ますと,教育費について受益と負担はどうかといういろんな論議があったり,例えば1つの施設,体育館なら体育館,博物館だったら博物館について,受益と負担のあり方はどうかという検討などをされているんですけども,この報告書では,やられている受益と負担の事業例と見直しの視点の対応表には福祉と教育しかないんですよ。ほかのものについては全然書いてない。なぜこういう見直しを福祉と教育だけ見直して,受益と負担のあり方ですから,言ってしまえば市民に負担を押しつける中身を研究しているということになると思うんですけども,なぜこういうふうになったのか,これをお聞きしたいと思います。 63 ◯小柴行財政局長 3点かと思いますが,まず1点目でございますが,兵庫県の行財政構造改革でございますけども,これについては,具体的な中身は我々まだ承知しておりませんけども,兵庫県の方で今考えておられる概要でございますけども,それにつきましては,歳出・歳入改革によりまして,改革期間後半に歳出・歳入の均衡を達成する。それから各年度のプライマリーバランスの黒字化,それから実質公債費比率につきましては,30年度には18%水準に抑制していくと。それから県債の残高を30年度末には19年度末残高の80%水準に圧縮すると。それから20年度以降の県債管理基金への積立額については,財源対策として活用しないとか,それからいろいろ云々ございます。さらに申し上げますと,実質公債費比率算定上の県債管理基金積立不足額を30年度には19年度59.1%の3分の2水準に圧縮するとか,経常収支比率については,30年度には90%水準に抑制するとか,あるいは事務事業の廃止・縮小や組織の再編等により,一般行政部門の定員を30年度までにおおむね3割削減するということで,これらはあくまで概要ということでございますけども,今後詳しい話が出てくると思うんですけども,それにつきましては,今もそれぞれ常任委員会の中で,各局の中でいろいろ審議していただいておりますし,詳しい話が出てくれば,当然今までも要望等によりまして,やはり市の事業に影響のないような格好でということをお願いしております。これは皆さんにもお願いしておりまして,皆様からも要望いただいているということでございますけども,特にやっぱり県・市協調でいろいろやっている分については,やはり市に影響がないようにということでお願いしております。具体的な話が出てくる段階で,また今後詰めていくということでございます。近いうちにも県要望いうことで,我々も行って要望させていただきたいと思っておりますし,市長の方も県知事の方にもお願いしているという状況でございます。  一方,本市でそのような状況になれへんのかということでご心配の向きでございますけども,これについては,もうご存じのように,行政経営改革ということで,震災後から2,000人職員を削減するとか,事務事業については1,200余りの事務事業について見直しをしておりまして,その中でやはり官・民の役割分担とかいうことで,やはり民でやっていただく分については民でやっていくということで指定管理者制度も実施しております。500施設余りの施設について指定管理者制度を導入したということで,それについては,あと導入した結果としてサービス水準も守られていると,コストも下がっているということですので,おおむねいい評価をいただいているということでございますので,その事務事業についても全般的な見直しをして,そういう方向でやっております。  それから,職員についても,当初2,000人いうことだったわけですけども,それ以降──2,000人達成した後にさらに3,000人ということ,それについてはもう1,800人余り一応達成しているということでございますので,目標年次が一応平成22年度までということでございますので,これは何としてもやっぱりやり遂げていくということで進んでおります。  また,起債の5,000億の削減でございますけども,これももうかなり,ほぼ達成状況になってきているということでございますけども,これについても22年度までいうことですけども,できるだけ前倒しでしていこうということで進めているということでございます。  神戸市の場合については,震災後からそういう取り組みをずっとしておりまして,おかげさまでプライマリーバランスとかそこら辺についてもずっと黒字が続いているという状況で,できるだけそういう負債を減らしていこうということで取り組んでおります。ただこれはもう従来から申し上げておりますけども,今年度の予算──平成19年度の予算編成のときには交付税がかなり落ちたということで,予算上は一応退職手当債の発行とかいうことでしておりますけども,できるだけそれについても圧縮して額を少なくしていこうということで,今取り組んでいるという状況でございます。  それから,県の中身について,福祉関係とかいうことございますけども,これについては今後具体的に詰めていくということで,市に影響のないような格好でお願いしていくということで,要望してまいりたいというふうに思っております。  それから,行財政改善のワーキンググループの報告でございますけども,これにつきましては,今回の報告書では推計ということでいろいろ試算しておりますけども,これにつきましては今後やはり少子・高齢化が進んでいくということで,人口変化がかなり進んでくる,変化が進んでくるということでございますので,その人口変化が本市財政に与える影響につきまして,いわゆるモデルケースとして試算したものであるということでございます。この中では経済成長とかインフレ要因,あるいは制度改正等については考慮しておりません。1人当たりの受益額につきましても,また負担額につきましても,2006年度の単価で固定しておるということで,あくまで人口変化による影響だけを見たということでございます。具体的に申し上げますと,2006年度予算をもとにいたしまして,各年齢階層別に市民1人当たりの受益額と負担額を計算いたしまして,これらに各年齢階層の人口を掛け合わせまして,2030年度までの人口変化に伴う各年度の不足額を累計したということでございます。それが約1兆8,000億円ぐらいになるということでございます。この累計不足額の主な要因でございますけども,先ほどちょっと高齢者の負担が大きいということでございます。これはもう現実にそういう状況になっております。特に高齢者の中でもやはり後期高齢者です。75歳以上の受益額は非常に大きくなっているということでございまして,この年齢階層におきましては,1人当たりの受益額のうち,いわゆる介護保険事業と老人保健医療事業の受益額が非常に大きな割合を占めているということで,全体の77.1%を占めておるわけですけども,一般的にはやはり老人医療費は他の階層に比べまして約5倍であると言われておりますので,この傾向を反映したものとなっているということでございます。1人当たりの受益額につきましては,個々のサービス単価ではございませんで,各年齢階層別の事業費をその人口で割ったものでございます。したがって,例えば医療では若年層から勤労者層にかけて,それらのサービスを利用する人数が少ないということで,事業費が少なくなっているとか,1人当たりに割り戻した額はそういうことで少なくなっていると。一方で,やはりさっきも申し上げました75歳以上の高齢者につきましては,医療機関で受診したり,あるいは介護保険を利用したりする割合が他の年齢層よりも高くなっているということで,その事業費を1人当たり単価に割り戻すと,やはりどうしても高くなるということでございます。この人口推計につきましては,都市問題研究所の方で試算出しておりますので,それをもとに計算したと。これは国の方でもいろいろ試算した分とそれほど大きな変わりはないということですので,都市問題研究所の推計を参考に出させていただいたということでございます。  それから,後ろの報告書の最後についているリストでございますけど,福祉と教育が多いと。ほとんどそうであるということでございますけども,これにつきましては,報告書の最後に備考ということで掲げさせていただいておりますけども,これは神戸市事務事業外部評価から抜粋されました,受益と負担に関する事業例と見直しの視点の対応表でございまして,報告書では本格的な人口減少,少子・高齢社会において,市民の暮らしと安全・安心を守る仕組みを持続可能なものとするための見直しの視点が大きく3つ掲げられております。1点目が所得ということで,これは低所得者向け施策とそれ以外の施策,それから視点2といたしまして高齢者層,将来のサービス水準を踏まえました世代間の公平性の問題,それからこれからの市民社会のあり方といたしまして,公共の担い手は行政だけではなくて,多様な人々や組織であるということで,この視点3つを掲げておりますけども,これらの視点に対応して考えやすい個別事業といたしまして,福祉と教育が例示されたものということでございます。ご指摘のように,これら以外にも施設使用料など各施策横断的に受益と負担に関連するものがあるわけでございますけども,事務事業評価の単位となります事業ベースで掲載しますと極めて多数に上るということで,例示としては掲載しなかったということでございます。  以上です。 64 ◯委員(森本 真) 兵庫県の方については,神戸市の方はいろんな行革,行政経営方針等,今まで聞いてまいりましたけども,1つは,何か負担をふやすために──負担をふやすと言ったらおかしいですけど,国もそうですけど,財政が厳しいと言って国民に負担をふやす口実になっているんじゃないかと。神戸新聞の社説を見ますと,財政状況が厳しいとは,国・地方を問わず,お役所の常套句だ,こういうふうに書いてあるんですね。兵庫県は今,予算に見合うだけの歳入が見込めない歳入欠陥寸前状況にあるというふうに書いてあるわけですけども,そういうことで,何か国民,県民,市民に対しても行政は財政厳しいんだと。あとは皆さんの負担しかないですよというような論議がよく全体通してされていると思うんですが,しかし振り返ってというか,国もそうですし,地方自治体も,地方自治体の役割は市民の皆さんの安全・安心だけじゃなくて,暮らしと福祉守るというのが,地方自治法ちゃんと書いてある大きな役割で,市民の皆さんに負担を負ってくださいよ,財政が厳しいから負ってくださいよというふうなことにはならないと思うんですね。県の方は今から出てきますから,それに対して市民負担にならないように,企画でも言いましたけども,各会派も一緒になってできる課題ですから,県・市の協調事業を守るとともに,もっともっと暮らしや福祉を,今本当に貧困と格差拡大と言われてますから,格差を縮め貧困から脱却するような暮らしを守る施策を県と一緒にできるように力を合わせてやっていきたいと,これは要望にしときます。  この受益と負担のあれなんですけど,前提となっているのが,僕すごいけしからんと思うんですよ。どういうふうに前提になっているかというと,高齢者への受益が多いのは,そのこと自体は自然なことであってと書いてあるんですね。将来にわたって維持できるんなら問題ないと。これが前提じゃないですよ。こういうふうに書いてある。どういう観点からこれを研究しているかというと,6ページに書いてありますけど,人口減少,少子・高齢化社会において現行の制度を維持したら財政が破綻するという仮説について,すなわち現行制度の維持可能性について,データをもとに検証していきたいと書いてあるわけです,6ページに。この仮説が僕はもう根本から間違っていると思います。今本当に財政が厳しいんであるんであれば,市民の皆さんの暮らしや福祉を維持するために神戸市はどうやって今の財政難を打開すべきか,このことについてワーキンググループで検証してもらう。このことが求められているのに,やっているのは受益だ,負担だ,高齢者には受益が行っているから負担をしてもらいましょうか,こういう話になっているんですよ。これでずっと書いてあって,最後に,全部言えませんから少しだけ言うと,市民の皆さんどない思っとうかって20ページに書いてありますよ。市民の皆さんは,少子・高齢化の進展,福祉の需要の増大や財政負担増についてどう思いますかというのに対して,福祉水準の負担とあり方について,負担がふえないように他の分野の財源を削減すべきであるが59.7%と最も多いわけです。60%の人は今の水準を維持してむだなところを削りなさい,市民の皆さんは明確に言ってるんですよ。だからそういう意味では,市民の意見をもとにして,今の財政の中で本当に削るべきところはどこなんだと,守らないといけない福祉を守るためには行政としてどういうふうにしていくのかというのを考えるのが,私はこの行政改革懇談会の役割だと思うんですけど,局長,どうでしょう。こういうふうに変えていただきたいし,ワーキンググループつくるんだったら,その反対に,今の福祉水準を守るためにどうしたら神戸市がいけるんだということを学者先生方にも検討してもらったらいかがですか。ご意見をお伺いします。 65 ◯小柴行財政局長 ちょっと仮説いうことでお話しされたわけですけども,これは今の状況でいきますと,高齢社会いうのが急速に進んでいくということでございますので,これは長い将来を見渡した上でいきますと,今のままでいくと将来に負担ばっかりが残るということですので,今のことだけじゃなくて,やはり将来世代がどないなっていくかということを考えるのがまず我々の責務であるということを前も申し上げました。だから今の人だけのことを考えればそういう発想が出てくるわけですけども,将来やはり持続的に制度とかいうものについては,持続的に将来の世代の人もその制度の恩恵を受けるということを考えていく必要が我々の世代の役割じゃないかなと,私は思っております。そういう面で,やはり長い将来を考えていきますと,急速に少子・高齢化が進んでいくと。高齢者がどんどんふえていくと。これはもう現実の話でございますので,そこら辺を踏まえて,それで少子化がどんどん進んでいくということでございますので,背負う人がやはり少なくなるということでございますので,税収とかそういう面でも影響が出てくるということで,将来をにらんでした場合に,いろいろな制度ありますけども,福祉とかそこら辺も含めて,やはり持続可能な制度を維持していく必要があるという観点から,こういう仮説を立ててやったということでございます。  ご案内のように,先ほどから申し上げておりますように,神戸の場合は震災があったということでございますけども,震災後非常に大変な中で職員数も落としながら,起債についても落としていこうと。事務事業についても,いろいろもう見直ししていこうということで,先ほども申し上げました1,200余りの事務事業をすべて見直して,それでやはりコストが高いものについては,民でできるものについては民でやっていこうということで,必死の努力をずっとやってきたということでございます。そういうことがあるから,今神戸市は非常に起債の残高等はまだまだ大きいですけども,プライマリーバランスはずっと黒字を維持していきながら,起債についても落としていくということで予算を組んできたということでございまして,予算の中身見ていただいたら,決してむだな経費とか組んでおるところは私はどこにもないんじゃないかなと。具体的に何かあれば言うていただいて結構ですけども,そういうことで,我々もやはりできるだけ経費については落としていこうということで,そういう努力してきているということをまずご理解いただきたいなと思います。  それで,この受益と負担の関係については,例えば高齢者に負担がということでございますけども,弱者とかいう話ありますけども,我々は高齢者,先ほどもその視点の中で申し上げましたけども,そうした高齢者であればすべて弱者であるかということであれば,当然受益と負担の関係で負担できる能力がある人は,やっぱり高齢者でも負担していただくということが普通じゃないんですかね。それをしないことによって,将来的にその分がすべて先送りになるわけですから。だから,将来持続可能なそういう制度を維持していくという観点から見ますと,今の我々がそういうこともしっかりと考えながら,後の世代に受け継いでいくという観点が僕は必要じゃないかなと思っておりますので,その辺については十分ご理解をいただきたい。 66 ◯委員(森本 真) 受益と負担というのは,国の制度においても,地方の制度においても,こういう文言が出てきたら,現実には市民や国民に負担が及ぶんですよ,ほとんど。それに対して市民の皆さんが,もうこんな負担真っ平だと,多くの皆さんが声を上げてられます。この前の市県民税,所得税なんかもそうです。それで局長いろいろ述べられましたけど,これ読んでていいとこもあるんです。いいとこというのはどこかというと,例えば高齢者の問題で言いますと,社会参加の促進が進むと健康維持ができて,介護の費用と医療費の費用の──これ,「ぞうすう」と読むんですかね──の抑制といったシナリオを描くことも重要であるというふうに書いてあるんですね。今神戸市の問題だけじゃないですけど,医療や教育については,世界的にはどうかというと,医療も教育も無償,それこそ国や地方自治体が面倒を見るというところが広がっているんですよ。それを皆さんに言うと,消費税で賄われているからというふうに言われるのが,いつも言われますので先に言っときますけど,別に消費税が高くない国でも,今子供たちの教育,それから子供たちからお年寄りまでの医療,これを国がきちんと保障していこうと。老後も安心できる社会を,そういうふうになっているんだけど,日本では今そこの高齢者については,医療費を上げる,増税もする。反対に子供たちの教育の問題についてはいろいろと負担をふやしていく,こういうふうな何か私どもで言うたら,国の政治自身が逆立ちしているというふうに思っているんですけども,そういう中でやっぱり住んでいる住民を守っていくのが神戸市の役割ですから,そういう観点から,こういういいこともあるわけですよ。敬老パスがほとんど公費で出されてますと。それに基づいて社会参加が促進されて,健康を維持して医療費や介護の費用を下げますよと,ここまで書いてありますから,これの経済効果というのは抜群だと思いますよ。それと同じように,すべて負担をしてもらおうという考えじゃなくて,いかに行政が市民の暮らしや命を守る施策を講じていくかと。そしてその恩恵に市が──恩恵というか,それのはね返りが市の財政を豊かにすることってたくさんあると思うんですよ。例えば私どもがいつも言ってますけども,医療産業都市だけじゃなくて,中小企業の皆さんに同じような施策したらどうかとかいろいろ言ってますけども,本当にお金の使い方を少し変えるだけでも,いろんな経済効果があらわれてきてますし,根本は国のあり方かもしれませんけども,神戸市が本当に市民の福祉を守る,地方自治法に書いてある原則を守っていく,そういう取り組みができるんだと思うんです。だからそういうためには,こういう受益と負担じゃなくて,本当にそういう福祉を実現していくためにはどういうふうにしたらいいかということを考えてほしいと思うんです。 67 ◯小柴行財政局長 市民の福祉と安全・安心を守るということで,ずっと施策進めてきているということでございまして,ただ先ほど何か医療は無償という話がございましたですけども,これは国のあり方として,いわゆる高負担・高福祉の方向のような国もありますし,これはいろんな国があるわけですから,それは国民としてどういう形を望んでおられるのかということについては,今も国の方でもいろいろ議論されて,そういう方向で進んでいるということでございますので,これは国のあり方のもう1つの問題ということで,これ私に答えろ言われても,なかなか非常に難しいものであるということでございます。  それから,中小企業融資の話も出ましたけど,中小企業の融資の話も,産業振興局の方でいろんな制度つくりまして,もう神戸についてはかなりいろんな制度つくって,いろいろ融資制度をつくっておりますので,だからそういう面では,いろんな各分野でやはり市民の安全・安心を守りながら福祉を守ると,教育を守るということで,それぞれの分野で最大限努力やっているということについてはご理解をいただきたいなと思っております。  以上です。 68 ◯委員(森本 真) 余り理解はできませんけども,これはまだいろいろと論議する課題がたくさんありますので,これは今後またやっていきたいと思います。 69 ◯委員(松本のり子) 1点だけお聞きしたいんですが,10月9日の新聞に,神戸市西区の市街化調整区域に工場を違法建築したということで,それを神戸市が13年間放置していたという新聞報道が出ました。これを見ますと,当初は神戸市の方が地元住民からの通報で,開発許可もなく,そして建築確認申請もとらないで工場をつくっていたという社長の方に何か話をしたけども,結局のところ13年間ほったらかしていたと。これで工場の方は市が黙認してくれていると思ったということが新聞に書かれているんですが,行財政局の監察室として,建設局になぜこんなずさんな,ほうっていたのか。あるいはもう監察室から建設局の方に調査をしているのであれば,その調査の中身,例えば住民から何回ぐらい市の方に通報があったのかとか,今調査をしている中身も含めてわかる範囲で教えていただけたらと思います。 70 ◯小柴行財政局長 西区平野町の建築物の件でございますけども,これについては,委員おっしゃいました本年10月9日に都市計画法あるいは建築基準法に違反したということで,建築物の除却命令が行われたということで聞いておりますけども,違法状態が相当やはり長期間にわたっておるということでございます。また市が黙認しているかのような報道等もございましたですけども,そういうことで我々行財政局といたしましても,早速当該局──建設局でございますけども──に対しまして,事実関係あるいは法的関係,また当該事業者との交渉経緯などにつきまして説明を今求めているところでございます。 71 ◯委員(松本のり子) 説明を求めている,その内容が今わかっている範囲で教えていただけたらと思うんですが。 72 ◯小柴行財政局長 だから今申し上げました,説明を求めているところでございます。今後建設局からの報告がありましたら,それを踏まえまして必要に応じまして詳細の内容確認とか,関係職員からの事情聴取等も行っていきたいというふうに思っております。 73 ◯委員(松本のり子) 監察室として建設局にきちんと説明を求め,そしてなぜこんなずさんなことが,この新聞によれば詳しい資料がないからよくわからないというふうになってるんですけれども,震災前に聴聞して,そして平成12年に震災後に1回接触をして,そのまま19年までまたほったらかしということを建設局の方から聞いておりますので,きちんとした対応をとっていただくことを求めて,終わります。 74 ◯委員(上脇義生) 簡潔にお尋ねをいたします。  市民がいろんな不利益な処分を受けたときは,審査請求とかあるいは再審査請求というのができます。請求をするときは30日とか60日とか日が決まっているわけですけども,今度お答えする場合の期限というのは決まってないんでしょうか。 75 ◯小柴行財政局長 行政庁の処分に不服ある場合は,いわゆる処分庁に対する異議申し立てとか,それからまた直近上級行政庁に対する審査請求を行うことができます。委員ご指摘の再審査いうことでございますけど,これにつきましては個別法でいろいろ規定されているものがございますけども,これは個々のいろいろ具体的な法律の中で決まっておりますので,それに従いましてそういう手続とっていくということになるんじゃないかなと思っております。 76 ◯委員(上脇義生) 実際に保健福祉局の方で,もう再審査請求して,それが平成17年2月くらいですから,もう2年8カ月ほどたっておるわけですね。担当の方にはちょっとこの間申し上げましたけれども,いかがなもんかなと。私,厚生労働省にも申しましたけれども,向こうも実は困っているんですね。もとは神戸市の失敗です,はっきり言って。私最初から存じてますけれども,そういうことがいまだに結論が出ずにずるずる引っ張って,これ裁判やったら100%神戸負けますよ。そういうことを私はもう監察の方には申し上げたけれども,調査をして何らかのアドバイスをされているかどうか,それだけお聞きします。 77 ◯小柴行財政局長 2年以上いうことでございますけども,これについては,法律によってその期間のあれはありますけども,2年以上の期間については,一般的には長いということでございますけども,これは個別案件のいわゆる問題点と,判断に立ち入る話でございますので,これについては,言われた案件についてどうこうということについては難しいかと思っておりますけども,ただ国がやはり再審査請求に対して,もう2年以上も持っているということでございますので,これはやはり原因処分を行ったいわゆる所管課から国に対しまして,例えば状況確認とかあるいは迅速な審理の要請を行うことはできるということでございますので,早急に方向性を出すことができるように,所管局の方にも私の方からも伝えさせていただきたいというふうに思っております。 78 ◯委員(上脇義生) ぜひ局長の方からも適切なアドバイスをして,早くその一市民の不安を取り除いてあげてください。ちょっと異常です,これはね。もうこれ以上言いません。
     終わります。 79 ◯委員長(大井としひろ) ほかにございませんか。  (なし) 80 ◯委員長(大井としひろ) 他にご発言がなければ,秘書室及び行財政局の審査はこの程度にとどめたいと存じます。当局,どうもご苦労さまでございました。  なお,委員の皆様におかれましては,秘書室及び行財政局が退室するまで,自席でお待ち願います。 81 ◯委員長(大井としひろ) それでは,これより意見決定を行います。  陳情第30号について,各会派のご意見をお伺いしたいと存じます。  自由民主党さん。 82 ◯委員(福浪睦夫) 自民党です。この陳情第30号,審査打切。理由は,これはもう国の専管事項でございますので,それが理由でございます。 83 ◯委員長(大井としひろ) 民主党さん。 84 ◯委員(荻阪伸秀) 民主党は今国会でもイラクから撤退するようにというような法律も出しておるようなことで,方向性については同じというようなことが言えますが,しかしこれを拝見しまして,文言,内容,それからスタンスいうものから一致するというわけにはいきませんので,打ち切りということにさせていただきます。 85 ◯委員長(大井としひろ) 公明党さん。 86 ◯委員(上脇義生) 公明党は結論としては打ち切りでございます。まさに内容,この外交問題は,もうこれは国の専権事項というのが1つ,我々委員会の審査をして意見書を出すには,これはそぐわないということで,私どもは打ち切りを主張します。 87 ◯委員長(大井としひろ) 日本共産党さん。 88 ◯委員(松本のり子) これは採択を求めます。今テロ勢力をかくまっているという理由で,アメリカがアフガニスタンの武力攻撃を始めて6年たち,結果はどうなったかといえば,ますますテロが拡散していったということで,これから見ても戦争でテロはなくならないということが今はっきりし,国会でもそういったところで今議論がされているところだと思います。ぜひこの陳情の採択を求めておきます。 89 ◯委員長(大井としひろ) 住民投票☆市民力さん。 90 ◯委員(林 英夫) このテロ特措法の延長問題につきましては,民主党の小沢代表がおっしゃってますように,アメリカの自衛権の行使に日本が参加するのかどうか,集団自衛権に関してやはり大きな問題を含んでいると。憲法に抵触するおそれも大きいというふうに考えております。外交問題で市議会が取り上げるかどうかという問題があるんですけども,やはり市民の関心も大きいでしょうし,後方支援といえども,やっぱりミリタリーオペレーションというふうな点がありますし,さらに,今後やはり私たちも真剣に考えていくという上で,大きな国際貢献の枠組みをどうしていくのかというふうな観点でも,やはりこの市議会では採択をして,国に意見書を申し上げるべきだろうというふうに考えまして,採択を主張しておきます。 91 ◯委員長(大井としひろ) 新政会さん。 92 ◯委員(北山順一) 私どもはいろんな角度から考えておりましても,皆さんのおっしゃる方向で,例えばこれを採択するということにはならないと思いますんで,審査打切でお願いしたいと思います。 93 ◯委員長(大井としひろ) そうしましたら,各会派のご意見は,採択,審査打切の2つに分かれておりますが,本日結論を出すことについては意見が一致しておりますので,これよりお諮りいたします。まず本陳情について,採決を決するかどうかについてお諮りいたします。本陳情の採決を決することに賛成の方,念のために申し上げますと──日本共産党さん,住民投票☆市民力さんです──採択または不採択を主張される方は挙手願います。  (賛成者挙手) 94 ◯委員長(大井としひろ) 挙手少数であります。よって,本件は採否を決しないことに決定いたしました。したがって,審査打切となりました。  以上で意見決定を終わります。 95 ◯委員(松本のり子) この陳情が打ち切りになったんですが,やはり意見書を上げていきたいと考えておりますので,もう皆様にもお渡ししているかと思いますが,またきょう,今から渡させてください。 96 ◯委員長(大井としひろ) ちょっとお待ちいただけますか。 97 ◯委員(荻阪伸秀) 会派の方へ回ってこられて,こういう意見書を出すということで,共産党さんからお話がありました。私どもも,イラク問題あるいはアフガン問題については,党の方針があって,それに基づいて各地方議会でも意見書を上げるようにということもございまして,そういう方向性を持っております。ただ共産党さんのおっしゃっておる文言も拝見させていただきましたが,やはり少し我々とはスタンスが違います。私どもはイラクからの航空自衛隊の撤退と復興支援を求めると,こういう意見書,あるいはまた新テロ特措法を制定しないことと真の国際協力の実現を求めると,こういう意見書という形で出したいと思っております。 98 ◯委員長(大井としひろ) もう1度確認なんですけど,共産党さんは意見書は2件ということでよろしいんですね。 99 ◯委員(松本のり子) テロとイラクということです。 100 ◯委員長(大井としひろ) そうしましたら,松本委員の方から意見書提出について,また荻阪委員の方からも意見書提出について,それぞれご発議がございましたが,その趣旨について,それぞれご説明をお願いしたいと思います。 101 ◯委員(松本のり子) まず,11月で期限切れとなりますテロ特措法の延長,そして新テロ特措法を制定しないという意見書を私どもは案として,お配りさせていただきました。先ほども言いましたけれども,今6年間たって,戦争でテロがなくならないということが明らかになった。それどころか,アルカイダのネットワークが世界じゅうに60カ国に広がっているのが今の現状で,そういった中で,今必要なことは,このような人道復興支援という政府側の主張をもとにしてテロ特措法ができたんです。この間提供していった艦艇やヘリコプター用の燃料,これ米軍に提供したものは金額にしたら1,650億円も超えていると。まさに本当に無償のガソリンスタンドをこのまま続けていいのかと。そうじゃなくて,アフガニスタンのカルザイ政権も,今ようやく平和的な解決をということをカルザイ政権も言い出しております。そういった観点から,今この新テロ特措法を制定しない,そして延長しないという意見書を上げさせていただきたいなと,このように思っています。 102 ◯委員長(大井としひろ) そうしましたら,同じように民主党さんの方からも出ておりましたテロ特措法の延長反対の件について,趣旨について,ちょっとご説明をお願いしたいと思います。 103 ◯委員(荻阪伸秀) 今,新テロ特措法を制定しようということで,そしてまた海上自衛隊の活動を引き続き行おうということで法案が提出をされておりますが,このためにその前提として,この6年間の海上活動とかアフガニスタンの復興にどのように寄与して,テロの根絶にどの程度貢献したかということについては,詳細な総括・検証する必要があると。むしろ我が国の特性を生かした,外交を第一義とした復興支援として具体的な活動をするべきであって,この新テロ特措法を制定すべきでないと。そして国際協力の実現によって,そうした復興支援を進めていくべきだと,こういう趣旨でございます。 104 ◯委員長(大井としひろ) 今,各それぞれの意見書案お聞きしましたけれども,ちょっと一本化するというのは,ちょっと中身が違うようなので,よく似ておりますが違うようなので,ついては,このまま各委員の皆さん方からご意見をお伺いしたいと思います。ただいまの意見書案の趣旨について,各会派のご意見をお伺いしたいと思います。  まず,自民党さんの方から,提案のありました趣旨について,いかがでしょうか。 105 ◯委員(福浪睦夫) 両方ともだめ。 106 ◯委員長(大井としひろ) 公明党さん。 107 ◯委員(上脇義生) うちもそれは両方とも。 108 ◯委員長(大井としひろ) 住民投票☆市民力さん。 109 ◯委員(林 英夫) うちの方としては,できたらやっぱり一本化すべきだろうと思っているんですけども,どの辺のあたりで──民主党案に近いと思います。まだちょっとそこまで突っ込んで会派で話してないんですけども,どこがどう違うかというのは十分に読み切れてませんので,この場ではっきりしたこと言えないんですけども,できたら本当は議会としては一本化した方がいいんだろうなというふうな基本スタンスは持っております。 110 ◯委員長(大井としひろ) 新政会さん。 111 ◯委員(北山順一) 私どもは,まだ十分検討しておりません。ただこの問題については,国で今一番厳しい論争やっておる最中ですから,もう少し様子見させていただきたいと。そういう意味で,両方のご意見に賛同するわけにいかない,そういうふうに思っています。 112 ◯委員長(大井としひろ) ただいま各会派のご意見をお伺いしますと,松本委員並びに荻阪委員から提案ありました意見書案については,本委員会では取りまとめることは困難かと思われますので,委員長としましては,今後会派間で協議の上,調整をお願いしたいということでいきたいと思います。よろしくお願いします。 113 ◯委員(荻阪伸秀) その調整をお願いしたいということで,それはここの委員会で言うことじゃないでしょう。委員会としては意見書を出すのか出さないのかということを決めればいいんであって,調整するかせんかは会派間の問題で。 114 ◯委員長(大井としひろ) 意見書については,もう取りまとめるのは困難かと思いますんで,そういうことで進めたいと思います。委員会としては出さないということでお願いします。  とりあえず,テロ特措法の関係で今していただいたんで,もう1件の意見書提出について,それぞれご発議ありましたんで,イラク自衛隊派遣の関係について,その趣旨について,そしたら松本委員の方からご説明お願いします。 115 ◯委員(松本のり子) 陸上自衛隊はイラクの方から撤退してますが,まだまだ航空自衛隊の方が空輸活動を行っているということで,その空輸活動がこの2004年3月からずっとこれまで500回以上にわたって,でもって,イラクの何の罪もない人たちが60万人とも70万人とも言われる人たちが亡くなっていると。そういった中,多国籍軍も38カ国から15カ国へと,うんと減少していき,イラク戦争が国連憲章違反の戦争であるということは,もう今や世界の常識になっているという状況の中で,このイラク派遣の自衛隊の撤退を求める意見書を出していきたいと考えております。 116 ◯委員長(大井としひろ) そうしましたら,民主党さんの方の意見書。 117 ◯委員(荻阪伸秀) イラクに対する多国籍軍による武力の行使は正当性を有しておらないと。また,自衛隊の活動範囲とされるいわゆる非戦闘地域の概念も虚構であると。こういうことで,航空自衛隊の撤退を求めると同時に,さらに積極的な支援策を──具体的には復興のための支援策を講じていくことが重要であるというような内容でございます。 118 ◯委員長(大井としひろ) ということで,ただいま意見書案の趣旨について,各会派のご意見をお伺いしたいと存じます。  まず,松本委員より提案のありました意見書案の趣旨については,いかがでしょうか。  自民党さん。 119 ◯委員(福浪睦夫) もちろん賛同しません。 120 ◯委員長(大井としひろ) 公明党さん。 121 ◯委員(上脇義生) 賛同できません。 122 ◯委員長(大井としひろ) そうしましたら,住民投票☆市民力さん。 123 ◯委員(林 英夫) ほぼ賛同できると思っております。 124 ◯委員長(大井としひろ) 新政会さん。 125 ◯委員(北山順一) 私とこはできません。 126 ◯委員長(大井としひろ) 次に,荻阪委員より提案のありました意見書案の趣旨については,いかがでしょうか。  自民党さん。 127 ◯委員(福浪睦夫) 賛同できません。 128 ◯委員長(大井としひろ) 公明党さん。 129 ◯委員(上脇義生) うちも賛同できません。 130 ◯委員長(大井としひろ) 住民投票☆市民力さん。 131 ◯委員(林 英夫) ほぼ賛同できると思っております。 132 ◯委員長(大井としひろ) 新政会さん。 133 ◯委員(北山順一) 賛同できません。 134 ◯委員長(大井としひろ) ただいま各会派のご意見をお伺いしますと,松本委員,荻阪委員,両委員から提案のありました意見書案については,本委員会では取りまとめるのは困難かと思いますので,委員長としましては困難ということで取りまとめたいと思います。 135 ◯委員長(大井としひろ) 本日ご協議いただく事項は以上でございます。  本日はこれをもって閉会いたします。  お疲れさまでした。   (午後3時33分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...