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  1. 札幌市議会 2022-06-06
    令和 4年総合交通政策調査特別委員会−06月06日-記録


    取得元: 札幌市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-10
    令和 4年総合交通政策調査特別委員会−06月06日-記録令和 4年総合交通政策調査特別委員会            札幌市議会総合交通政策調査特別委員会記録            令和4年6月6日(月曜日)       ────────────────────────       開 会 午後2時53分     ―――――――――――――― ○前川隆史 委員長  ただいまから、総合交通政策調査特別委員会を開会いたします。  報告事項は、特にございません。  それでは、議事に入ります。  丘珠空港の将来像(案)についてを議題とし、資料に基づき、理事者から説明を受けます。 ◎村瀬 都市計画担当局長  本日は、丘珠空港の将来像(案)につきましてご説明させていただきます。  詳しい内容は、空港活用推進室長の木村からご説明いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ◎木村 空港活用推進室長  私から、丘珠空港の将来像(案)についてご説明させていただきます。  お手元に、資料1、丘珠空港の将来像(案)の概要、資料2、丘珠空港の将来像(案)の冊子をお配りしております。  それでは、資料1によりご説明いたします。  まず、1 「丘珠空港の将来像」の策定にあたってです。  1−1 背景でございます。  丘珠空港は、札幌中心部から直線距離で約6キロに位置する道内航空ネットワークの拠点であり、また、道外とも結ぶ国が管理する共用空港でございます。  過去には、ジェット化に向け、当時1,400メートルだった滑走路を2,000メートルへ延伸する検討を行いました。当時、生活環境の悪化への懸念の声があったことなどから、平成16年より、当時のプロペラ機の運航に必要な1,500メートルの滑走路長で運用され、現在に至っております。  近年では、航空機技術革新もあり、丘珠空港を発着するリージョナルジェット機、これは地域航空路線に対応した50から100席程度の小型ジェット機でございますが、この定期便夏期間のみ運航しております。
     そのほか、様々な空港を取り巻く環境の変化に対応し、担う役割をより一層果たしていくため、平成28年6月には、北海道札幌行政懇談会の場において、丘珠空港利活用の促進に向けて連携して取り組むことが合意されました。これを皮切りに、さらなる利活用に向けた課題や役割などについて様々な観点から検討がなされることとなり、空港周辺地域での説明会のみならず、オープンハウス市民アンケートで広くこの内容を周知してきたところでございます。  その後、市民地域住民、有識者で構成される札幌丘珠空港利活用検討委員会において検討が行われ、令和2年6月に報告書札幌市に提出されております。将来像の取りまとめに当たっての考え方として、空港機能の充実や滑走路延伸などによる利活用策について提案をいただいているところでございます。  次に、1−2 策定の趣旨でございます。  丘珠空港の将来像は、札幌市の活力向上北海道全体の発展のために、丘珠空港が進むべき方向性を取りまとめたものでございます。  続きまして、2 丘珠空港の概要でございます。  右上に移りまして、2−4の基本的な考え方でございます。  平成10年度に北海道札幌市が取りまとめたもので、札幌市として重要な地域住民との合意であるというふうに認識しております。  今後、空港周辺地域住民への説明や、パブリックコメント関係機関との協議などにより、丘珠空港の進むべき方向性として、この将来像とその実現に必要な取組を、地域住民を含めた市民との共有事項としたいというふうに考えております。  続きまして、3 丘珠空港の担う役割と取り巻く環境の変化についてです。  3−1に、担う役割を六つ掲げております。丘珠空港がこれまでも担ってきた、また、これからも担っていく役割と考えております。近年の取り巻く環境の大きな変化に対応しつつ、少子高齢化人口減少が見込まれる中でも、その役割をより一層果たしていくことが求められると考えておりますが、現状では、リージョナルジェット機が通年で運航できないなどの課題があり、丘珠空港ポテンシャルを最大限発揮するためにも、空港機能の強化が必要と考えております。  4 丘珠空港の将来像です。  丘珠空港の役割や求められる対応などを踏まえ、1年を通して道内外との路線を展開することにより、市民、道民の安全・安心な暮らしに寄与するとともに、多様な交流を支える広域交通拠点となる空港としたところでございます。  また、この実現に向けて、4−3を基本方針として取り組んでいく考えでございます。  2枚目をご覧ください。  4−4 将来像実現に必要な取組でございます。  取組期間でございますが、おおむね10年程度を見込んでおります。  次に、内容について8項目掲げております。  まず、1項目め滑走路延伸です。  丘珠空港滑走路長は、現状は1,500メートルです。これを1,800メートルまたは2,000メートルに延伸した場合について、これまで住民説明会オープンハウスなどでケーススタディーとしてお示しをしてきたところでございます。  今回、札幌市といたしましては、リージョナルジェット機が1年を通して安定した利用が可能となる滑走路長1,800メートル程度とするために、300メートル程度の滑走路延伸を国に要望していく考えでございます。  参考までに、2,000メートルとの比較ですが、大型の航空機が就航可能となる一方、騒音レベルが大きくなるため、1日に運航可能な総便数は減少し、年間旅客数に大きな差はない、空港周辺における高さ制限の対象となる物件が広範囲となり、また、空港敷地もより広く必要となることから、周辺への影響や、事業費事業期間が大きくなるということが考えられます。  2項目め空港運用時間の拡大です。  就航地間を日帰りで利用したいという声もあり、ビジネス需要への対応や、移動機会の拡大などに向け、1時間程度の拡大を国に要望していく考えです。  右上に移りまして、3項目め、路線の拡充以降、4番目、ターミナル機能、5番目、商業施設、6番目、空港アクセス、7番目、医療・防災機能といった様々な機能の強化、拡充にも取り組んでまいりたいと考えているところでございます。  8項目め周辺地域との調和と共生でございます。  空港機能強化の実現に伴い、空港周辺地域の調和と共生が重要になると考えており、将来像の策定後、空港周辺地域にぎわいの創出や環境への配慮などについて、地域の方々と協議してまいります。  今後の動きと想定スケジュールでございます。  ただいま説明いたしました将来像(案)につきましては、7月以降に、地域住民の方々との意見交換パブリックコメントなどを行ってまいります。そして、秋頃に、再度、調査特別委員会へご報告させていただいた上で、将来像を策定し、その後、国に空港整備などの要望、また、地域の方々との協議などを行っていく考えでございます。  また、国により事業実施が決定した場合の費用負担でございますが、空港法により、国が全体の85%、北海道札幌市で地方自治体分の15%を負担することになると考えております。  なお、概算事業費につきましては、もう一つの資料2の最終ページ、17ページになりますが、そちらに参考として記載をさせていただいております。  札幌市における試算でございますが、滑走路延伸や駐機場整備等空港整備事業費といたしまして、150から200億円と試算をしております。また、その他、ターミナルビル搭乗橋駐車場などの整備で100から150億円と試算をしておりますが、こちらはあくまで参考値としてお示しをさせていただいており、今後、変動する可能性があるものでございます。 ○前川隆史 委員長  それでは、質疑を行います。 ◆藤田稔人 委員  ただいまご説明をいただきました丘珠空港の将来像に関して、私から4点質問させていただきます。  まず、滑走路延伸必要性についてお伺いいたします。  我が会派は、かねてから、今後の少子高齢社会人口減少を見据えて、丘珠空港におけるジェット機通年運航を可能にするなど、機能強化を図るべきと要望してきたところでございます。このことによって、交流人口の拡大による札幌をはじめとした北海道全体の活性化はもとより、災害時における道内外への物資、人員の輸送拠点としての機能や、医療ジェット通年運用などが期待されるところです。  こうした観点から、丘珠空港の将来像を描く上では、滑走路延伸は不可欠と考えておりますが、札幌市は、1,800メートルのほかに、2,000メートルへの延伸についても検討項目としてきたと認識しております。  新型コロナウイルスの影響から、航空業界にも大きな影響があったところですが、国際航空運送協会の報告では、今年は国内線が、そして、2024年には国際線が新型コロナウイルスの影響前の水準に回復するとしているほか、政府も6月から、条件つきではありますが、外国人観光客受入れを始めているところです。  今後、ビジネスや観光といった交流人口の増加は大いに期待されるところで、LCCなどが利用するジェット機受入れも視野に入れると、より長い滑走路延伸にもメリットがあるのではないかと考えております。  そこで、質問ですが、改めて、今回の将来像における滑走路延伸必要性と、これを1,800メートルに設定した理由をお伺いいたします。 ◎木村 空港活用推進室長  滑走路延伸必要性と、1,800メートルに設定した理由につきましてお答えさせていただきます。  丘珠空港は、道内航空ネットワーク拠点空港として、ビジネスや、医療、防災など、重要な役割を担っており、道外とも路線を結ぶ空港として、リージョナルジェット機による静岡線松本線定期便が運航しているところでございます。しかしながら、現状の滑走路長1,500メートルでは、リージョナルジェット機医療ジェットが通年で運航できないなどの課題がございます。丘珠空港ポテンシャルを最大限発揮するためにも、滑走路延伸が必要であると考えているところでございます。  次に、今回お示しした将来像(案)において、1,800メートル程度を要望していきたいとした理由でございます。  延伸後の滑走路長につきましては、これまで、1,800メートルと2,000メートルについて、議論、検討を行ってきたところでございます。  滑走路長が1,800メートル程度あれば、リージョナルジェット機通年運航、そして、医療ジェット滑走路面気象等の条件が整った場合に通年運航が可能となります。また、延伸する長さは、現在の滑走路両方向に300メートル程度を想定しておりますが、丘珠空港緑地の範囲内で収まること、事業費事業期間の面も考慮すると、より周辺への影響が少なく済むものと考えております。  このようなことを踏まえまして、札幌市といたしましては、滑走路の1,800メートル程度の延伸を国に要望し、全国各地方との定期便の就航などにより、ビジネスや観光による交流人口を増やし、札幌北海道活力向上を図ってまいりたいと考えているところでございます。 ◆藤田稔人 委員  今回示された将来像では、丘珠空港の運用時間について、現行の7時半から20時半を前後30分拡大し、7時から21時に拡大するよう要望するとの項目がございます。  丘珠空港では、道内地方路線において、ビジネス医療関係者が、まさに日常の公共交通機関として利用する一面があり、日帰り移動が可能となることで、道内各地との利便性や、社会生活の維持に必要な取組と認識しております。  その反面、この運用時間とともに滑走路延伸に伴う運航便数の増加も見込まれており、便数増に伴う騒音への配慮も重要で、丘珠空港周辺の環境と調和を図りながら進めるべきと考えております。  そこで、質問ですが、将来像が実現した際には、航空機の増便や運航時間の延長も見込まれておりますが、航空機騒音の対応はどのように講じていくのか、お伺いさせていただきます。 ◎木村 空港活用推進室長  航空機騒音への対応についてお答えいたします。  札幌市におきましては、毎年、国が採用している航空機騒音評価方法に基づき、空港周辺の10地点で騒音調査を実施しており、19時から22時の間の騒音は約3倍にするなど、重みづけを行い、評価した上で、航空機騒音環境基準の範囲内であることを確認しております。  将来像(案)では、札幌市が試算いたしました環境基準の範囲内で運航可能な便数として、1日当たり70便程度の運航を想定しています。  札幌市といたしましては、運用時間の拡大による航空機騒音の影響も含め、毎年、騒音調査を実施し、航空機騒音環境基準の範囲内での運用となるよう、運航便数について関係者と調整していく考えでございます。 ◆藤田稔人 委員  札幌市が示した丘珠空港の将来像の実現は、滑走路延伸に伴う小型ジェット機通年運用によって、ビジネスや観光、防災、医療など、様々な交流人口を増やし、空港活性化が大いに期待されると考えております。  このことから、滑走路延伸はもとより、多くの人にとって使いやすい空港、例えば、ターミナルビル駐車場の拡充、搭乗橋の設置、周辺住民が利用できるような商業機能の充実など、しっかり取り組むべき課題があると思っております。  また、年間100万人程度の旅客数を想定しているのであれば、バス利用をはじめ、地下鉄や徒歩移動など、多様な空港アクセスの検討もぜひ取り組むべき課題であります。  さらには、現在、石狩にある札幌消防ヘリ丘珠集約や、防災庫の設置、医療ジェット通年受入れなど、札幌市民にとっても大きなメリットがある項目についてもぜひ実現していただきたいと考えております。  このような空港活性化は、周辺地域にとっても大きなチャンスであり、地域の経済や産業の振興、これに伴う雇用促進といった観点からも、空港内で終わらせることなく、活性化の波が丘珠空港周辺にも広がるよう期待しているところです。  さきの第2回定例会代表質問で述べたとおり、我が会派では、周辺開発土地利用の視点もしっかり踏まえて進めていただきたいと強く要望してきたところです。  札幌市は、まずは将来像の策定に取り組むとのことですが、丘珠空港周辺に様々なニーズ土地利用の現状があり、先ほど、早ければ秋頃にも策定ということでございましたが、これに合わせた空港周辺に対する取組も必要であると考えております。  そこで、質問ですが、将来像の策定に当たって、丘珠空港周辺地域に関するニーズ把握に取り組むべきと考えますが、その点はいかが、お伺いいたします。 ◎木村 空港活用推進室長  空港周辺地域ニーズの把握についてのご質問でございます。  空港整備を想定した周辺地域への波及や、空港周辺地域の調和と共生が重要であると考えており、まずは、土地利用上の課題整理や、空港モエレ沼公園などの地域資源との連携などについて調査検討を行っていく予定でございます。  また、地域ニーズも把握しながら、周辺地域にぎわいの創出や活性化が図られるよう、将来像策定後、地域の方々と協議していく考えであり、可能な限り早い時期にその場を設けられるよう、関係者と調整しながら準備してまいりたい、このように考えております。 ◆藤田稔人 委員  今回説明された将来像の取組期間は、おおむね10年を目途に丘珠空港が機能を有する空港となるよう取り組むとしておりますが、仮に10年後となれば、2032年となります。丘珠空港国管理空港であることは承知しておりますが、新千歳空港などの大規模な混雑空港ではなく、規模も小さい空港でありながらも、おおむね10年かかるということは、取組期間が少し長いのではないかなという印象を受けます。  札幌市では、2030年を目途に、都心部の再開発事業が大きく進展し、北海道新幹線札幌延伸が実現、さらには、2030北海道札幌冬季オリパラの招致を推進しており、札幌市のさらなる発展を考慮すると、2030年には丘珠空港滑走路延伸工事が終わり、新たな航空路線市民観光客が往来できることが望ましいと思います。  今回、丘珠空港の将来像の策定及びその実現は、札幌市、ひいては北海道全体に活性化を促すものと期待しておりますが、議会での議論や、市民との意見交換北海道との連携や国への要望などが残っており、まだスタートした段階であります。  我々は、丘珠空港の将来像の策定を遅滞なく、できる限り早く進め、一つの目標として、2030年までには滑走路延伸を実現することを望んでおりますが、最後に、札幌市の決意を吉岡副市長にお伺いさせていただきます。 ◎吉岡 副市長  将来像の事業化ということになれば、空港を運用しながらの整備となりますので、今、お話がございましたように、札幌市としては、おおむね10年程度がかかるものと見込んでいるところでございます。  他方、地域の皆様、市民の皆様からは、丘珠空港利活用の推進を求める多くの声をいただいているところでもあり、また、地元経済界航空事業者、関連の事業者の皆さんからは、丘珠空港機能強化を早期に実現してほしいというご要望もいただいているところでございます。  札幌市としては、10年程度を見込んでいるところでございますけれども、具体的な事業の工程につきましては、今後、関係機関との詳細な協議、調整が必要となってまいりますので、未知数の状況でもございます。  丘珠空港につきましては、さきの代表質問でも秋元市長からご答弁がございました。まずは、将来像の策定に向けて、議会でのご議論も踏まえ、地域住民をはじめ、市民との意見交換をしっかりと行い、北海道とも連携して取り組んでいきたいとのご答弁であります。  事業全体を俯瞰して見ますと、ご質問にもありましたように、現在、まだスタートしたばかりでございます。札幌市として、丘珠空港の将来像を一日でも早く実現すべく、北海道と連携し、力を合わせてゴールまでしっかりと取り組んでいきたいと現在考えているところでございます。 ◆水上美華 委員  私からは、丘珠空港の将来像の策定に関して、大きく2点質問させていただきたいと思います。  1点目は、将来像の策定に対する地域の反応についてであります。  私ども会派は、これまで、丘珠空港利活用について、リージョナルジェット機通年運航を可能とする滑走路延伸、これに伴う交流人口の増加や地域活性化、また、医療ジェット通年運航や、防災の機能強化などにつながることから、この将来像の策定に当たって、地域住民に、特に丘珠空港周辺航空機が上空を通過する地域に丁寧に情報提供し、市民意見をしっかりと聞きながら検討を進めていただきたいと考えております。  先日の報道では、6月10日には、これまでの旅行者入国規制が緩和され、新千歳空港団体旅行外国人観光客到着予定とのことでありました。このことからも、航空需要の回復の兆しが見えてきており、新型コロナウイルスの影響で停滞していた丘珠空港の将来像(案)の議論が再び動き出すものと期待をしております。  このたび提出された丘珠空港の将来像について、本市は今年度内に策定するとの方針であり、今後の市民との意見交換もあることから、本市は、今年度に入り、丘珠空港周辺の九つの連合町内会等策定までの流れなど、事前説明をしたと伺っております。  そこで、質問ですが、今回の将来像策定に向けて、丘珠空港周辺の九つの連合町内会等へ行った事前説明などでどのような反応があったのか、お伺いいたします。 ◎木村 空港活用推進室長  事前説明における地域の反応につきましてお答えいたします。  今年度に入りまして、丘珠空港の将来像(案)を議会にお示しすることや、空港周辺地域住民との意見交換パブリックコメントなどを実施することにつきまして、将来像の策定に向けたスケジュール感空港周辺町内会空港関係者にご説明したところでございます。  その中で、地域住民意見はしっかり聞いてほしいといった意見のほか、周辺地域活性化を期待しているので、しっかり取り組んでほしい、滑走路延伸を早期実現し、利用価値を上げるべき、また、空港へのアクセスの改善は必要などのご意見をいただいたところでございます。  引き続き、意見交換を行いながら、将来像の策定に向けて取り組んでまいりたい、このように考えております。 ◆水上美華 委員  市民の反応については理解いたしました。おおむね丘珠空港の将来の活用に期待を持たれているのかなというふうに感じるところでありますが、一方では、地域住民意見はしっかり聞いてほしいというような声も上がっております。  そこを踏まえまして、次に、今後行われます予定の市民との意見交換についてお伺いいたします。  本市は、この将来像の策定に当たり、議会での議論を行いつつ、早ければ7月以降に市民との意見交換を順次行う予定と伺っています。これについては、特に丘珠空港生活圏にある周辺地域にとって、将来像の実現が生活環境に調和、共生するという観点で、大変重要な機会であると考えます。特に丘珠空港生活圏にある周辺地域住民からの意見をしっかりと受け取れる体制で意見交換会を開催していただきたいと思います。  現在は、新型コロナウイルス感染予防という視点からも、万一、感染者数の増加などが見られた場合は、延期等の連絡ができるよう配慮しつつ、市民意見を聞くプロセスは欠かせないものであることから、この実施期間については、ある程度柔軟な対応も見据えていただきたいと考えます。  そこで、質問ですが、今回の将来像の策定に当たり、本市は市民との意見交換をどのように行う考えなのか、お伺いいたします。 ◎木村 空港活用推進室長  市民との意見交換につきましてお答えさせていただきます。  滑走路延伸を含みます丘珠空港利活用につきましては、平成28年より、地域住民との意見交換や、オープンハウス型説明会市民1万人アンケートなど、市民意見をお聞きしながら検討を進めてきたところでございます。  今回、この将来像(案)を周知するため、まずは内容をご理解いただけるようパンフレットを作成し、周辺地域に各戸配付するとともに、札幌市のホームページへの掲載や、市有施設などへの配架など、広く周知を行っていく予定でございます。また、周辺地域を対象とした意見交換会や、幅広い市民が参加可能なオープンハウス型説明会も開催し、幅広い意見を伺いたい、このように考えております。  特に意見交換の場におきましては、参加される皆様の緊急連絡先、体調の確認など、新型コロナウイルス感染対策を講じた上で、事前に出席のお申込みをいただくなど、大人数での開催とならないよう調整するとともに、各参加者が発言される機会が失われないよう配慮するといったことなど、できる限り多様な声をいただけるよう努めてまいりたい、このように考えております。 ◆水上美華 委員  周知、さらには、意見交換会の今後の取組については理解をいたしました。  丘珠空港に関することだけにかかわらずですが、本市で開催している様々な事業住民説明会を見てみますと、全てではありませんが、一部の事業では数人の方の発言で終始してしまったり、同じ人が説明会をはしごして発言を繰り返すなど、本当に発言や質問したい住民が参加しづらいというような声も聞いているところであります。また、発言をしたくてもちゅうちょしたり、遠慮してしまう方もいるかと思いますので、説明会を開催するに当たり、市民の声をしっかりと聞ける手法を考えていただくことを要望いたしまして、私の質疑を終わります。 ◆小口智久 委員  私からも、何点か質問をさせていただきます。  初めに、道内医療を支える機能強化について伺います。  丘珠空港は、ビジネスや観光のほか、札幌市内の医師をはじめとした医療関係者地域医療に従事する際の移動手段としても活用されるなど、日常的に多くの方に利用されております。さらに、離島から札幌市内に通院するための移動手段としても使用され、利尻島から稚内市へ移動する際、海路を利用するより、空路で札幌市内へ移動したほうが時間的に短いため、身体的に負担が少なく、お金の問題ではないと聞いたことがございます。  2016年にHACが利用用途について機内アンケートを行った結果、利尻路線は利用者の2割以上が通院目的とのことでした。こうした生活の足としても活用されている丘珠空港は、コロナ禍において、全国の空港旅客数が6割超減少する中、4割程度の減少と緩やかであることから、日常においての需要が一定数あると考えられます。  これを踏まえ、我が会派は、命を守るという観点から、地域の医療格差の是正を図り、丘珠空港の機能の強化、特に道内の定期運航路線の維持と充実を行うことが大変重要であると考えております。  2018年に行った丘珠空港利活用に関する市民1万人アンケート調査において、空港の重要な役割について質問したところ、道内医療を支える空港としての役割が他の回答より特に高く、医療に関しての期待が示されております。しかし、現在、道内路線は5路線、将来像では微増の6路線程度とされております。道外路線に目を転じますと、現在3路線の航路は将来像で10路線に増えるということを考えますと、道内の就航路線は少ないと感じます。
     そこで、質問ですが、道内には13の空港があることから、医療を支えるという観点からも道内航空路線の強化をより一層図るべきではないのか、伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  医療を支えるための道内航空路線の強化についてお答えいたします。  札幌市には多様な医療機関などが集積していることから、市内に位置する丘珠空港を発着する道内路線は、医療従事や通院などの移動手段となっているところでございます。また、医療ジェットが、夏期のみではございますが、丘珠空港で運用されており、丘珠空港道内医療を支える空港としての役割も担っております。  今回お示しした将来像(案)におきましても、これらの役割を果たせるよう、航空会社などと連携した道内航空路線の拡充を目指しており、新千歳空港と役割を相互に補完しながら、道内航空ネットワーク拠点空港として道内移動の充実強化に貢献していく考えでございます。 ◆小口智久 委員  道内医療ネットワークの充実を目指していくということでございました。  次に、防災機能の強化に係る関係機関との連携について伺います。  2016年8月、大型台風が上陸したことにより、札幌−釧路間でJRが運休し、丘珠空港は代替交通として利用されました。さらに、2015年の丘珠研究会の報告で、丘珠空港は、樽前山噴火時における千歳空港のバックアップ機能を果たせるとの予想がある中、2018年9月、北海道胆振東部地震の際、新千歳空港が機能停止した中、丘珠空港は、三沢便を除く全ての便が通常運航し、発災翌日からは臨時便4便を運航するなど、災害時の移動手段として活用されました。また、道外からの災害活動の応援のために消防ヘリが運航され、丘珠空港はその拠点として利用されました。このことから、丘珠空港を自衛隊、北海道警察、札幌市消防局など、災害対応の第一線で活動する組織の拠点として強靱化することは大変意義あるものと推測いたします。  さきに触れた1万人アンケートでは、丘珠空港利活用の検討を進めるべきものとして、大規模災害時等における空港の臨時医療拠点としての活用や、防災機能の強化のための消防ヘリ医療ジェット用の駐機場、格納庫の整備が第1位となっております。しかしながら、空港における防災機能の強化は、これら関係機関との連携が重要と考えます。  そこで、質問ですが、この防災機能の強化に当たって、各関係機関とはどのような調整をしていくつもりなのか、伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  防災機能の強化に関わる関係機関との調整についてお答えいたします。  丘珠空港は、防衛省が設置、管理している共用空港で、陸上自衛隊が常駐しております。そのほか、北海道警察航空隊や北海道防災航空室も立地しており、災害時などにおけるヘリコプターの活動拠点として重要な役割を担っております。また、鉄道やほかの空港などが被災した場合の代替機能として、航空便による人の移動や物資の輸送手段を担うといった役割もあります。  将来像(案)では、防災機能強化の取組の一つとして、現在、石狩市ヘリポートを拠点としている札幌市消防航空隊を丘珠空港に移転することを挙げております。このことが実現することにより、既存の防災機関との連携が強化され、札幌市内はもちろん、広大な北海道での災害活動に大きく貢献できると考えているところでございます。  防災機能の強化に当たりましては、国や北海道など関係機関との緊密な連携が必須であると考えております。引き続き、しっかりと協議、調整を進めていく考えでございます。 ◆小口智久 委員  ぜひとも防災機能の強化をよろしくお願いしたいと思います。  次に、ターミナル機能の強化について伺います。  札幌市は、今回の将来像において、道内外の路線拡充に伴う年間旅客数は100万人程度増えると想定しており、ターミナルビルの強化は必須となると考えます。現在、年間旅客数は30から40万人程度の利用で想定され、さらに、保安検査の機器整備などで手狭になっているため、しっかりと受入れできるターミナル機能の強化は、サービス向上の点から重要と思われます。  また、ここ最近は、新型コロナウイルスの影響で、見学会など、空港内でのイベントは開催されておりませんが、やはり、地域住民にとっても利用機会が増えるような取組を進め、地域貢献を図るべきと考えます。  そこで、2点質問しますが、ターミナル機能の強化とありますが、どのようなことを想定しているのか、また、ターミナルビル内の商業施設等の拡充とは現時点でどのようなことを想定しているのか、伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  ターミナル機能の強化と、空港ターミナルビル内への商業施設などの拡充につきまして、2点ご質問をいただきました。  1点目のターミナル機能の強化についてでございます。  道内外路線の拡充、定期便の運航回数の増加に伴いまして、駐機する機材や旅客数が増加するというふうに想定しており、その対応にはターミナル機能の強化が必要というふうに認識しております。  具体的には、空港ターミナルビルの拡張、駐機場の増設、搭乗橋の設置などを想定しており、今後のターミナル機能の在り方につきましては、国や関係機関、民間事業者と協議を行っていく考えでございます。  2点目の空港ターミナルビル内への商業施設などの拡充についてでございます。  航空利用のみならず、空港を訪れることを目的としてもらえるような商業施設などを念頭に、地域住民ニーズや民間企業などの動向も踏まえながら検討し、空港にぎわいの創出などにつなげていきたい、このように考えているところでございます。 ◆小口智久 委員  様々、ターミナル機能の強化ということで、本当に、地方の空港らしく、歩いて飛行機に乗るということは、私も雨にぬれながらとかということもあったのですけれども、それがなくなるというのは、やっぱり使いやすくなるのではないかと思います。  また、お土産も、結構、私もターミナルによく買いに行きます。中央区に行くより近いということもありますので、そこら辺も充実させていただけると大変助かると思います。  最後、要望になります。  地球温暖化による気候変動や地震など、甚大な自然災害が頻発化している昨今において、丘珠空港の医療・防災機能の充実は、市民ばかりでなく、道民の生命を守るために大変重要で、いち早く解決しなければならない課題でございます。できるだけ早い整備ができるよう要望いたします。  また、地元東区民からは、今は寂しい雰囲気だが、丘珠空港の路線が拡充することにより地域に活気が出ると思う、札幌空港活性化することで旅行に行きやすくなるなど、期待にあふれた声をいただいております。  丘珠空港ならではのにぎわいの創出については、地域の理解が最も必要なため、地域共生と生活環境にも配慮し、末永く愛される空港地域となるよう、幅広い議論をしていただきたいと要望して、質問を終わります。 ◆石川さわ子 委員  私からも、丘珠空港の将来像(案)について質問をさせていただきます。  市民ネットワークは、まちづくりに関わる大きな事項、例えば今回の滑走路延長などを検討するに当たって、費用対効果など、市民が考えることができるように情報提供することや市民意見を反映することなどを求めて質問を行ってまいりました。  本日もその観点で伺っていきたいと思いますが、まず、滑走路延伸する場合の緩衝緑地の確保について伺います。  将来像(案)によりますと、滑走路を延長する場合、現在の丘珠空港周辺の緩衝緑地の敷地を利用するとのことから、緩衝緑地の面積が減少するというふうに予想しております。当初、滑走路を1,500メートルに延伸した場合に、緩衝緑地は、騒音や振動、風雪などを抑える機能を有するとして整備されたものでありまして、今回、その緑地が減少するのであれば、この機能が低下するのではないかと考えるところです。  丘珠空港緑地は、2001年度から15年をかけ、約180億円の事業費が投じられたと記憶をしております。航空機が安全に運航するためには、緩衝緑地の機能は十分に備えていなければならないと思います。  丘珠空港緑地は、都市緑地としても位置づけられておりまして、雨水貯留池のほか、遊具のある公園など、東区の貴重な緑地としても利用されておりまして、市民の憩いの場の確保も重要と考えるところです。  そこでまず、滑走路延伸をする場合、緩衝緑地の機能をどのように確保していくおつもりなのか、また、滑走路延伸をする場合、緩衝緑地を再整備する必要があると思いますが、今後、この事業費を含めてどのように情報提供をしていくおつもりなのか、併せて伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  滑走路延伸する場合の緩衝緑地の機能確保と情報提供について、2点ご質問をいただきました。  1点目の滑走路延伸する場合の緩衝緑地の機能確保についてでございます。  丘珠空港緑地は、地域住民や有識者などとの意見交換を踏まえまして、航空機の地上騒音の軽減、排気ガスの拡散防止、安全の確保及び冬期間の風雪対策を目的とした緩衝機能を有する緑地として整備したものでございます。  滑走路延伸には空港敷地の拡大が必要であるため、札幌市としては、丘珠空港緑地を活用することを想定しておりますが、地域との協議を踏まえまして、今後も必要な緩衝機能を確保していきたい、このように考えているところでございます。  2点目の情報提供についてでございます。  将来像(案)にお示しをしている滑走路延伸のイメージは、あくまで札幌市の想定でありまして、将来像の策定後、滑走路延伸などの空港整備について国に要望を行っていく中で、空港緑地への影響や整備範囲、それに伴う事業費などが見えてくるものと考えております。その段階において市民への情報提供を行っていくというふうに考えているところでございます。 ◆石川さわ子 委員  丘珠空港緑地地域との話合い、協議の下に、この間、つくられてこられたということは私も承知をしていることであります。今後、さらにそうした協議を踏まえて検討していくという答弁でありました。  また、事業費も含めての情報提供ということについては、延伸は市のイメージであり、今後、国に要望する中でそうした情報を丁寧に説明していくというお話であったと思いますので、そうした情報は、逐次、住民にしっかりと情報を共有することができるようにお願いをしたいというふうに思います。  そうした事業費について、引き続き伺っていきたいと思います。  空港活性化に慎重な方はもとよりでありますが、積極的な考え方の方でありましても、人口減少札幌市の財政状況から、滑走路延伸などについては、費用対効果について懸念をされているという意見を、この間、伺っております。  私は、この間の特別委員会などの質問において、将来像(案)をまとめるに当たりましては、滑走路延伸等に係る事業費の詳細な情報提供を求めてきたところであります。札幌市が丘珠空港の将来像(案)を検討するに当たっては、2018年2月に丘珠空港利活用に関する検討会議報告書がまとめられ、それを基に住民説明会が広く開催されたと記憶をしております。その際の説明書では、報告書、パンフレットというカラー版の冊子に沿いまして、滑走路を300メートル延伸する場合に想定される概算事業費は約100億円から400億円というご説明がありました。北西方向と南東方向の両方向に合わせて300メートル延伸するというイメージ図もそこに添えられておりました。  今回、将来像(案)と示された中では、滑走路を両方向に300メートル延伸する場合の概算事業費として、150億円から200億円というふうに示されておりまして、以前の説明と比較すると、事業費上限が半減しているということになっております。  そこで、質問でありますけれども、滑走路を300メートル延伸する場合の概算事業費で、2018年の住民説明会での説明と今回の試算とで差があるわけでありますが、その理由について伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  概算事業費に関するご質問でございます。  丘珠空港利活用に関する検討会議報告書のパンフレットでお示しいたしました概算事業費でございますが、滑走路を両方向またはどちらか一方向に300メートル延伸した場合の事業費といたしまして、100から400億円としていたところでございます。なお、どちらか一方に300メートル延伸する場合には、航空機の安全運航のために移転を避けられない物件があることに加え、周辺道路の移設などが生じるため、費用が増大するというふうに想定しているところでございます。  一方で、今回、将来像(案)に示す空港整備事業費につきましては、両方向への滑走路延伸に加えまして、駐機場増設なども想定した札幌市が行った概略検討によって試算したものでございます。今後の詳細な検討により変動する可能性があるというものでもございます。 ◆石川さわ子 委員  札幌市が行った概略の見積りによっての今回の金額だったというふうに、今、受け止めました。概算するに当たっては、資料にありましたように、支障物件等のそういった調査もさらに進めていかれるのだというふうに受け止めております。  こうした事業費は、市民にとりまして大変大きな関心事でありまして、概算とは言いましても、金額が非常に大きく、変更幅がまた大きいという中で、市民に対して、丁寧な情報提供、説明を行っていただきたいというふうに求めておきます。  引き続いて、騒音について伺っていきます。  滑走路延伸に伴う騒音の広がりについて伺います。  民間の道外チャーター便の運航に当たり、札幌市が2014年に住民説明会を実施し、その際の資料で、当時の民間の旅客機や小型機、自衛隊機も含めてシミュレーションした騒音予測コンター図というものが示されました。環境基準を超えない民間旅客機の合計便数は1日39便程度であり、騒音は住居専用地域までは広がらないという説明がありました。  しかし、今回示された将来像(案)では、滑走路延伸や、道内外の就航路線の増加を見込んでおり、このような条件を踏まえますと、騒音の広がりが住居専用地域まで広がってくるのではないかというふうに危惧をしております。  そこで、伺いますが、今回の将来像(案)が策定され、滑走路延伸された場合、騒音の範囲はどのようになるのか、伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  滑走路延伸に伴う騒音の範囲につきましてお答えいたします。  札幌市では、滑走路延伸を想定した騒音予測を実施し、空港周辺の住居専用地域に影響が及ばないことを確認しておりますが、航空機の種類や機材によって騒音レベルが異なる場合に備え、今後とも騒音調査を継続し、環境基準の範囲内となるよう、運航便数などについて関係機関と協議、調整をしていく、このように考えているところでございます。 ◆石川さわ子 委員  増便した後の予測としても影響が及ばないという、そういうことを確認した上での今回の将来像(案)であるというふうなご説明だったというふうに思います。  今おっしゃったような騒音測定は常にチェックをさせていただいてきたところでありますけれども、その騒音調査の結果を見ますと、測定地点の1機当たりの最大値で見ますと、環境基準値を超えるものがあります。確かに、平均をする測定、Ldenというやり方では、基準内にあるわけでありますけれども、最大値は環境基準値を超えているということであります。  そこで、質問でありますけれども、今後、航空機の運航が増便した場合、最大値となる騒音の回数は増えることになると当然予想され、それは航路直下やその周辺の住民にとって生活環境の悪化になると私は思いますがいかがか、伺います。 ◎木村 空港活用推進室長  便数増によるに生活環境につきましてお答えいたします。  航空機騒音環境基準は国が定めております。聞こえ始めから聞え終わりまで人が受ける騒音の最大値も含めたエネルギー量の総量で評価するというふうになっております。  札幌市では、毎年、騒音調査を行いながら、国が定める航空機騒音環境基準内での運用となるよう関係機関と協議、調整をし、引き続き空港周辺生活環境の保全を図っていきたいと考えております。 ◆石川さわ子 委員  こういったやり取りを、ここ数年間、幾度となく私は繰り返させていただいてきたわけであります。  こうした環境基準ではあるけれども、航路直下の方たちが感じておられる騒音の問題、騒音の程度ということについての認識のずれというものを私は感じるところなのですね。  それで、吉岡副市長にお願いしたいと思うのですけれども、地域住民との合意ということについて伺いたいと思います。  今日の資料2−4のところに、空港整備に関する基本的な考えというふうにあって、これは、平成10年度、1998年度の説明会で、札幌市が地元案というふうに書いた資料の中にあるものでありますが、この空港整備に関する基本的な考え方では、滑走路の延長は1,500メートルとし、現在の生活環境を悪化させないことを基本とする、その便数は44便程度ということが示されたわけです。  当時、このことが提案されました説明会に私も参加をしておりましたが、その説明会の中では、住民が了承したというふうなことは到底思えないような状況があったと記憶をしております。しかし、結果として100メートル延長されたことから、地域住民はこれ以上の増便や延長はしないということを求める要望書を繰り返し札幌市に提出し、反対をされてきたことであります。  そうした中で、今回、滑走路をさらに現状より300メートル延長して1,800メートルとし、運航便数は、環境基準の範囲内だとして、70便程度にするということが示されました。これは、先ほども申し上げましたが、住民にとって、これまでの札幌市の考え方を受け入れることにも抵抗があった中で、環境悪化にほかならないことであり、札幌市に対するこれまでの信頼を裏切る形になるのではないかと考えるところです。  先日の本定例市議会の代表質問でもほかの会派から同様の指摘があったと思いますが、改めて質問をさせていただきます。  今回の将来像(案)で示されました滑走路の延長や増便の考え方は、札幌市が1998年度、平成10年度の住民説明会で地元に対して示した地元案をほごにすることになると思いますが、どのようにお考えか、伺います。 ◎吉岡 副市長  ご質問にございましたように、さきの代表質問におきまして、秋元市長から、平成10年度に北海道札幌市が取りまとめた空港整備に関する基本的な考え方については、空港周辺生活環境の保全を図ることを目的に地域住民と合意したものであり、札幌市としても重要なものと認識している、将来像の策定に当たっては、機材の低騒音化もあり、滑走路延伸により運航便数が増加しても、航空機騒音環境基準内での運用とする考えであり、引き続き、空港周辺生活環境の保全を図ることについて、地域住民へしっかりと説明してまいる、こういうようなご答弁でございました。  これからの将来像の策定に当たっての札幌市の考え方でございますけれども、1998年度、平成10年度のいわゆる地元案のこれまでの考え方を踏まえて、引き続き、空港周辺の環境保全にしっかりと取り組んでいくことに変わりはない、このことについて、地域住民の皆様、市民の皆様、関係の皆様に説明を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。 ◆石川さわ子 委員  秋元市長の答弁を本会議場で私も伺っておりまして、基本的な考え方というのは、地元の環境保全をするために合意をしたものだというふうに札幌市が認識され、また、今の吉岡副市長のご答弁の中では、地元案を踏まえ、そのときの約束に変わりはないのだという、そうしたことを、今、改めて伺いました。  この間、住民は、チャーター便から始まり、小型ジェット機定期便とされる中、さらなる滑走路の延長や増便の不安の中で生活してきておりまして、このたびの滑走路300メートルの延長や、70便程度の増便の提案がなされてきたことについて、これは既に札幌市が過去の約束をほごにしているのではないかというふうに受け止めておりましたけれども、しかし、今の吉岡副市長のご発言で、今後も地域の環境をしっかりと保全し、5項目の約束を守っていくことに変わりはないのだということをしっかりと受け止めました。  さらに、これ以上の環境悪化をしてほしくないというその思いの中には、1機当たりの環境基準を超える騒音値の問題もあります。また、住環境を今後も守ってほしいという思いもあります。今後開かれる住民説明会の中でもそうしたいろいろな意見が出されると思いますが、しっかりそうした声を受け止め、市民の意思を市政に反映していただくことを強く求めて、私の質問を終わります。 ○前川隆史 委員長  ほかに質疑はございませんか。  (「なし」と呼ぶ者あり) ○前川隆史 委員長  なければ、質疑を終了いたします。  以上で、委員会を閉会いたします。     ――――――――――――――       閉 会 午後3時56分...