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  1. 甲府市議会 2021-06-01
    令和3年6月定例会(第4号) 本文


    取得元: 甲府市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-20
    検索結果一覧 トップページ 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 令和3年6月定例会(第4号) 本文 2021-06-17 文書発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言単文選択全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者表示切り替え 全 116 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 : 名簿 選択 2 : ◯兵道顕司議長 選択 3 : ◯坂本信康議員 選択 4 : ◯兵道顕司議長 選択 5 : ◯樋口雄一市長 選択 6 : ◯兵道顕司議長 選択 7 : ◯坂本信康議員 選択 8 : ◯兵道顕司議長 選択 9 : ◯根津 豊まちづくり部長 選択 10 : ◯兵道顕司議長 選択 11 : ◯坂本信康議員 選択 12 : ◯兵道顕司議長 選択 13 : ◯根津 豊まちづくり部長 選択 14 : ◯兵道顕司議長 選択 15 : ◯坂本信康議員 選択 16 : ◯兵道顕司議長 選択 17 : ◯横打幹雄危機管理監 選択 18 : ◯兵道顕司議長 選択 19 : ◯坂本信康議員 選択 20 : ◯兵道顕司議長 選択 21 : ◯横打幹雄危機管理監 選択 22 : ◯兵道顕司議長 選択 23 : ◯坂本信康議員 選択 24 : ◯兵道顕司議長 選択 25 : ◯兵道顕司議長 選択 26 : ◯末木咲子議員 選択 27 : ◯兵道顕司議長 選択 28 : ◯數野保秋教育長 選択 29 : ◯兵道顕司議長 選択 30 : ◯奈良田康至子ども未来部長 選択 31 : ◯兵道顕司議長 選択 32 : ◯數野保秋教育長 選択 33 : ◯兵道顕司議長 選択 34 : ◯末木咲子議員 選択 35 : ◯兵道顕司議長 選択 36 : ◯數野保秋教育長 選択 37 : ◯兵道顕司議長 選択 38 : ◯末木咲子議員 選択 39 : ◯兵道顕司議長 選択 40 : ◯樋口雄一市長 選択 41 : ◯兵道顕司議長 選択 42 : ◯末木咲子議員 選択 43 : ◯兵道顕司議長 選択 44 : ◯長坂哲雄行政経営部長 選択 45 : ◯兵道顕司議長 選択 46 : ◯末木咲子議員 選択 47 : ◯兵道顕司議長 選択 48 : ◯山中和男副議長 選択 49 : ◯天野 一議員 選択 50 : ◯山中和男副議長 選択 51 : ◯樋口雄一市長 選択 52 : ◯山中和男副議長 選択 53 : ◯志村一彦産業部長 選択 54 : ◯山中和男副議長 選択 55 : ◯天野 一議員 選択 56 : ◯山中和男副議長 選択 57 : ◯數野保秋教育長 選択 58 : ◯山中和男副議長 選択 59 : ◯天野 一議員 選択 60 : ◯山中和男副議長 選択 61 : ◯志村一彦産業部長 選択 62 : ◯山中和男副議長 選択 63 : ◯天野 一議員 選択 64 : ◯山中和男副議長 選択 65 : ◯山本丹一市民部長 選択 66 : ◯山中和男副議長 選択 67 : ◯天野 一議員 選択 68 : ◯山中和男副議長 選択 69 : ◯山本丹一市民部長 選択 70 : ◯山中和男副議長 選択 71 : ◯天野 一議員 選択 72 : ◯山中和男副議長 選択 73 : ◯山中和男副議長 選択 74 : ◯寺田義彦議員 選択 75 : ◯山中和男副議長 選択 76 : ◯古屋好美保健衛生監 選択 77 : ◯山中和男副議長 選択 78 : ◯寺田義彦議員 選択 79 : ◯山中和男副議長 選択 80 : ◯久保田幸胤福祉保健部長 選択 81 : ◯山中和男副議長 選択 82 : ◯寺田義彦議員 選択 83 : ◯山中和男副議長 選択 84 : ◯久保田幸胤福祉保健部長 選択 85 : ◯山中和男副議長 選択 86 : ◯寺田義彦議員 選択 87 : ◯山中和男副議長 選択 88 : ◯久保田幸胤福祉保健部長 選択 89 : ◯山中和男副議長 選択 90 : ◯寺田義彦議員 選択 91 : ◯山中和男副議長 選択 92 : ◯久保田幸胤福祉保健部長 選択 93 : ◯山中和男副議長 選択 94 : ◯寺田義彦議員 選択 95 : ◯山中和男副議長 選択 96 : ◯深澤 篤企画財務部長 選択 97 : ◯山中和男副議長 選択 98 : ◯寺田義彦議員 選択 99 : ◯山中和男副議長 選択 100 : ◯樋口雄一市長 選択 101 : ◯山中和男副議長 選択 102 : ◯寺田義彦議員 選択 103 : ◯山中和男副議長 選択 104 : ◯饗場正人教育部長 選択 105 : ◯山中和男副議長 選択 106 : ◯寺田義彦議員 選択 107 : ◯山中和男副議長 選択 108 : ◯數野保秋教育長 選択 109 : ◯山中和男副議長 選択 110 : ◯寺田義彦議員 選択 111 : ◯山中和男副議長 選択 112 : ◯奈良田康至子ども未来部長 選択 113 : ◯山中和男副議長 選択 114 : ◯寺田義彦議員 選択 115 : ◯山中和男副議長 選択 116 : ◯山中和男副議長 ↑ 発言者の先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1:           令和3年6月甲府市議会定例会議事日程(4)                        令和3年6月17日(木)午後1時 ─────  報 告 ───── 第 1 議案第44号 専決処分について            (甲府市市税条例等の一部を改正する条例制定について) 第 2 議案第45号 専決処分について            (令和3年度甲府市一般会計補正予算(第1号)) 第 3 議案第46号 専決処分について            (和解及び損害賠償の額の決定について) 第 4 議案第47号 専決処分について            (和解及び損害賠償の額の決定について) 第 5 議案第48号 専決処分について            (令和3年度甲府市一般会計補正予算(第2号)) 第 6 議案第49号 令和3年度甲府市一般会計補正予算(第3号) 第 7 議案第50号 甲府市市税条例の一部を改正する条例制定について
    第 8 議案第51号 甲府市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に            関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例制定につ            いて 第 9 議案第52号 甲府市道路附属物自動車駐車場条例の一部を改正する条例制定            について 第10 議案第53号 甲府市都市公園条例の一部を改正する条例制定について 第11 議案第54号 甲府市市営住宅条例の一部を改正する条例制定について 第12 議案第55号 昭和町の公の施設を利用することに関する協議について 第13 議案第56号 昭和町の一部の住民に公の施設を利用させることに関する協議            について 第14 議案第57号 工事請負契約の締結について 第15 議案第58号 財産の取得について 第16 議案第59号 工事請負契約の締結について 第17 諮問第 2号 人権擁護委員候補者の推薦について 第18 市政一般について質問 (出席議員) 木内 直子   川崎  靖   藤原伸一郎   堀 とめほ 鮫田 光一   深沢 健吾   末木 咲子   小澤  浩 山田 弘之   清水 英知   神山 玄太   長沢 達也 中村 明彦   寺田 義彦   望月 大輔   小沢 宏至 天野  一   岡  政吉   長沼 達彦   坂本 信康 山田  厚   廣瀬 集一   植田 年美   兵道 顕司 山中 和男   輿石  修   清水  仁   金丸 三郎 鈴木  篤   原田 洋二   池谷 陸雄   荻原 隆宏                           32人 (欠席議員)                            なし 説明のため議場に出席した者の職氏名 市長        樋口 雄一   副市長       工藤 眞幸 副市長       上村  昇   危機管理監     横打 幹雄 行政経営部長    長坂 哲雄   企画財務部長    深澤  篤 税務統括監     神宮司秀樹   市民部長      山本 丹一 福祉保健部長    久保田幸胤   保健衛生監     古屋 好美 子ども未来部長   奈良田康至   環境部長      坂本 竜也 産業部長      志村 一彦   まちづくり部長   根津  豊 リニア交通政策監  櫻林 英二   病院長       田邉 信明 病院事務局長    有賀 研一   教育長       數野 保秋 教育部長      饗場 正人   選挙管理委員長   志村 文武 代表監査委員    相良 治彦   農業委員会会長   西名 武洋 上下水道局業務部長 上田 和正   上下水道局工務部長 萩原 秀幸 職務のため議場に出席した事務局職員の職氏名 議会局長      佐藤  学   議会総室長     深澤 健二 政策調査課長    橘田 善弘   議事課長      鷹野 幸仁 議事課長補佐    内池  進   議事課長補佐    一ノ瀬佳奈 議事係長      秋山  裕   議事係主任     飯島 隆太 総務課長補佐    小田切 孝 2:                午後 1時00分 開 議 ◯兵道顕司議長 これより本日の会議を開きます。  報告事項を申し上げます。  議長のもとに請願3件が提出されました。  お手元に配付いたしてあります請願文書表により御了承願います。  以上で報告を終わります。  これより日程に入ります。  日程第1 議案第44号から日程第17 諮問第2号までの17案及び日程第18 市政一般について質問を一括議題といたします。  昨日に引き続き、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を行います。  最初に、政友クラブの一般質問を行います。  坂本信康議員。                 (坂本信康議員 登壇) 3: ◯坂本信康議員 政友クラブ、小澤 浩議員の代表質問に続きまして、一般質問をさせていただきます。  SDGsを踏まえた環境対策についてお伺いいたします。  先日、気象庁は気温や降水量などの平年値を10年ぶりに更新しました。これにより、甲府の平均気温は従来値より0.4度上昇し、年間猛暑日は4.9日増えて16.9日となり、増加幅は全国最大となりました。年間降水量は25.5ミリメートル、年間日照時間も42.8時間増加し、地球温暖化の影響が数値にも明らかに現れる結果となり、その進行に伴い、今後、災害や猛暑のリスクがさらに高まると言われており、私たちの生活にも様々な点で影響を与えることが予想されております。  国連の世界気象機関(WMO)は、主要な観測データの分析に基づき、世界気温の上昇が既に悲惨な結果をもたらしているとして、記録的な海面の上昇、海洋の温度と酸性度の上昇、異常気象などを例に挙げております。  こうした中、国連では、先進国と発展途上国が共に取り組むべき国際社会全体の普遍的な目標として、2030年までの国際的な行動目標であるSDGsを掲げ、17の目標とその下に細分化された169のターゲットを定め、持続可能な社会の実現を目指しております。  我が国においても「持続可能で強靱、そして誰一人取り残さない、経済、社会、環境の総合的向上が実現された未来への先駆者を目指す」というビジョンのもと、まさに国家戦略として取組の推進を図っているところであります。  SDGsに掲げられた17の目標のうち、地球環境に関わりがあるものは、ナンバー7の「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、ナンバー12の「つくる責任 つかう責任」、ナンバー13の「気候変動に具体的な対策を」、ナンバー14の「海の豊かさを守ろう」など複数にわたっており、とりわけ気候変動対策や脱炭素社会の実現、食品ロス対策は喫緊の課題となっております。  我が国では、SDGsやパリ協定等の国際動向も踏まえ、環境の保全に取り組む第五次環境基本計画が2018年4月に閣議決定されました。さらに、2019年6月に開催されたG20大阪サミット2019では、海洋プラスチックごみ及びマイクロプラスチックに関する首脳宣言がされ、2020年7月からプラスチック製買物袋の有料化がスタートするなど、ごみに関わる私たちを取り巻く環境は大きく変化しており、国、地方はもとより、民間事業者や国民が一丸となったごみの減量や3Rの取組が強く求められております。  また、我が国の2017年度の食品ロスの量は約612万トンで、国民1人当たり、おにぎり1個が毎日廃棄される状況となっており、その内訳は、食品関連産業からの発生量が328万トン、家庭からの発生量が284万トンで、集計を始めた2012年以降では最少となったものの、この量は国連世界食糧計画による食糧援助量約390万トンの約1.6倍に相当するとともに、全世界の温室効果ガス量の約8%を発生させるとも指摘されており、気候変動とも密接に関わっております。  国は第四次循環型社会形成推進基本計画において、家庭から出る生ごみなどの食品ロスの量を、2030年までに2000年と比べて半減させる目標を掲げるとともに、2019年10月には、国や自治体、消費者が一体となって取り組む法律、食品ロスの削減の推進に関する法律が施行されました。この法律では、多様な主体が連携し、国民運動として食品ロス削減を推進することとなっています。  こうした中、本市では、本年2月15日に、2050年度までに二酸化炭素の排出実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」宣言を行いました。この宣言は、二酸化炭素排出量と森林などによる吸収量とのプラスマイナスを実質ゼロにしようとするものであります。  「ゼロカーボンシティ」宣言は、5月20日現在、都道府県を含み全国の388の自治体が宣言を行っており、表明した自治体の人口は1億1,011万人に達しております。今後「ゼロカーボンシティ」宣言を実効性のあるものとしてどのように生かしていくかが問われており、自治体、事業者、市民が主体となって参加し、連携して取り組むことが必要であると考えます。特に、地方公共団体には、自ら率先的に取組を展開することにより、区域の事業者、住民の模範となることが望ましいとされています。  そこで質問します。  本市では、これまでも取り組んできました二酸化炭素の排出抑制やごみの減量化・資源化に向けた啓発活動も含め、ゼロカーボンシティの実現に向けたさらなる取組が必要だと考えますが、現在の取組状況と今後の展開についてお伺いいたします。 4: ◯兵道顕司議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 5: ◯樋口雄一市長 SDGsを踏まえた環境対策についてお答えをいたします。  近年、地球温暖化が原因とされる自然災害が世界各国に甚大な被害をもたらすなど、世界規模で環境問題が深刻化しております。  我が国におきましても、持続可能な開発目標SDGsの目標の1つである気候変動への対策として、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとすることを宣言し、再生可能エネルギーの普及や持続可能な循環型社会の構築など、脱炭素社会の実現に向け大きくかじを切ったところであります。  また、さきの国会において、地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正し、国や地方公共団体、市民などの連携による脱炭素化の取組の強化、さらに、プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律の成立により、プラスチック容器包装を含む全てのプラスチック製品の自治体による一括回収のほか、製造・販売・サービス事業者にも自主回収を求めるなど、プラスチック資源の循環に取り組むこととしております。  本市におきましてはこれまで、住宅用太陽光発電システムや蓄電池の設置助成、ごみの分別排出や緑のカーテンの普及、地球温暖化やリデュース・リユース・リサイクルなどの環境教育、新聞コンポストによる生ごみの減量など、取り組んできたところであり、さらに本年2月にはゼロカーボンシティを表明したところであります。  また、今年度の新たな取組として、土の中の微生物の力で生ごみを分解する生ごみ処理器キエーロの普及促進や、食品ロス削減対策として、飲食店等での食べ残し料理を持ち帰る推進店の呼びかけや持ち帰り容器の作成・配布などを、モデル事業的に実施することとしており、さらに、本定例会に補正予算として提案させていただきました、こうふマイナポイントプロジェクト事業の活動メニューに、クリーンエネルギー自動車や省エネ商品の購入、環境活動や生ごみの減量などのエコ活動を設定し、市民の皆様の環境意識の醸成を図ってまいりたいと考えております。  今後につきましては、国の来年度予算の基本となります骨太の方針の原案において、成長を生み出す4分野の1つに、脱炭素化によるグリーン社会の実現が掲げられるとともに、地域脱炭素化ロードマップにおいて、地域特性に応じた取組や公共施設への太陽光発電設備の導入などが示されておりますことから、国・県の動向に注視する中で、効果的・効率的な施策を実施し、ゼロカーボンシティの実現に向け、環境保全・循環型社会の形成に取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。  以上でございます。 6: ◯兵道顕司議長 坂本信康議員。 7: ◯坂本信康議員 御答弁ありがとうございました。ゼロカーボンシティの実現に向けては、国・県の動向を注視する中で、効果的・効率的な施策を実施し、実現に向け、環境保全・循環型社会の形成に取り組んでいただくとのこと、よろしくお願いいたします。  SDGsとは持続可能な開発目標です。世界中にある環境問題、差別、貧困、人権問題といった課題も、世界のみんなで2030年までに解決していこうという計画目標であります。また、ゼロカーボンとは企業や家庭から出る二酸化炭素CO2などの温暖化ガスを減らし、森林による吸収分などと相殺して、実質的な排出量をゼロにするということであります。  また、こうふマイナポイントプロジェクト事業の活動メニューの中のクリーンエネルギー自動車の購入や生ごみの減量について、一言申させていただきます。  政府は、目標実現のため、2020年末にグリーン成長戦略をまとめ、2030年半ばまでに軽自動車も含む新車販売を全て電動車にするなどとして、排出量を削減する計画であります。そこで甲府市においても、今後の公用車を導入する場合には、特殊車両等を除く全ての公用車を、原則、次世代自動車にしていただきたいと要望いたします。ちなみに、次世代自動車とは、ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池車等であります。  また、ごみの減量においては、まず生ごみを減らしていくことが重要であります。生ごみを出す際にはしっかりと水切りをしてもらうこと、また、燃えるごみとミックスペーパーとの分別をしっかりしてもらうこと、食品の食べ切り・使い切りを意識してもらい食品ロスの削減等に努力してもらえるようなことを含め、ごみ減量の施策をこれからもしっかりと打ち出していっていただきたいと要望いたします。  次に、甲府市耐震改修促進計画の改定について質問します。  本年3月、東日本大震災から10年が経過するとともに、4月には熊本地震から5年が経過し、緊急輸送道路となる三陸道の宮城県仙台市から岩手県宮古市までの開通や、熊本県のシンボルである熊本城が復活するなど、明るいニュースが流れております。  しかしながら、本年2月13日には、福島県沖で東日本大震災での余震と思われるマグニチュード7.3、震度6強の地震が発生するとともに、3月20日には宮城県沖でマグニチュード6.9、震度5強の地震が発生しており、福島県沖の地震では死者1名、負傷者187名、住家の全壊69棟、半壊729棟、一部破損が1万9,758棟となる甚大な被害となりました。また、そのほかの地域におきましても、福井県や千葉県などで震度5弱の地震が発生しており、大規模地震はいつどこで発生してもおかしくない状況が続いております。  このような状況の中、国では、阪神・淡路大震災の教訓を踏まえ、平成7年12月に施行した建築物の耐震改修の促進に関する法律を、その後の大規模地震を教訓に、その都度、法改正を行い、対策の強化を図ってまいりました。平成18年1月の法改正では、建築物の計画的な耐震化の促進や地域住民の安全・安心の確保を目的に、建築物の耐震化に対する支援制度が創設されるとともに、都道府県には耐震改修促進計画の策定を義務づけ、市町村には策定を努力義務とし、支援制度の明記が求められました。  その後も法改正が行われ、不特定多数の方が利用する床面積の合計が5,000平米以上の大規模建築物の耐震診断の義務づけや公表、また、災害時の緊急輸送道路として指定した道路沿いに面する一定規模以上の建築物の所有者に対し、避難路沿道建築物として耐震診断を実施し、その結果を報告することを義務づけております。  さらに、平成30年6月に発生した大阪府北部地震で倒壊したブロック塀による事故を受け、避難路沿道の一定規模以上のブロック塀等について、建物同様に耐震診断の実施及び診断結果の報告を義務づけるための改正がされております。  一方、甲府市の状況といたしましては、本年3月に政府の地震調査委員会が公表した全国地震動予測地図2020年版によりますと、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率値は、2018年版の50%から36%と確率が低くなっていることは承知しておりますが、過去を検証しましても、確率が低いところでも大規模地震が発生していることから、安心することなく、想定外ということがないよう、大規模地震に備えることは極めて重要なことであると考えております。
     そこで、甲府市耐震改修促進計画を確認したところ、甲府市においても、当計画の見直しを行う中で、建築物等の耐震化の促進に向けた普及啓発活動や様々な支援事業に取り組んでいることがわかりました。普及啓発活動としては、建築指導課に耐震相談窓口を開設、広報こうふや電光掲示板等を活用したPRを行い、また、自治会単位での地域説明会の開催や戸別訪問を実施し、地域住民へのきめ細やかな情報提供を行っていただいております。また、支援事業として、昭和56年以前に建てられた木造住宅及び緊急輸送道路に沿った建築物の耐震化に向けた補助や、避難路や通学路に面した危険性の高いブロック塀等に対する撤去や耐震改修工事への補助を行っていることも承知しております。  これらの普及啓発活動や支援事業により、市民が耐震化の必要性や重要性について認識を深めてきているとともに、建築物等の耐震化が促進され、市民の安全が確保されてきていることと思いますが、甲府市耐震改修促進計画は昨年度、令和2年度に改定を行ったと伺っております。  そこで質問します。  平成20年度から令和2年度末までの13年間の計画期間である甲府市耐震改修促進計画の改定内容と耐震化促進の方向性についてお伺いいたします。 8: ◯兵道顕司議長 根津 豊まちづくり部長。 9: ◯根津 豊まちづくり部長 甲府市耐震改修促進計画の改定についてお答えいたします。  本市におきましては、建築物の安全性の向上を図り、今後予想される地震災害から市民の生命、財産を守ることを目的として、平成20年に甲府市耐震改修促進計画を策定いたしました。本計画は令和2年度までの計画期間でありましたが、耐震化の進捗状況や国及び山梨県などの動向を踏まえる中で、計画の継続が必要であると判断し、本年3月、所要の見直しを行うとともに、期間を5年間延長したところであります。  主な改定内容としましては、住宅の耐震化の目標を90%から92%に引き上げ、木造住宅の耐震化を促進するため、工事費を縮減し工期の短縮も図れる低コスト工法の普及に取り組むとともに、耐震設計と改修の補助を一本化して、効率的で利用しやすい制度といたしました。  さらに、災害時の緊急輸送道路等となる避難路に面した建築物については、避難路に優先区間を位置づけ、重点的に耐震化を促進していくこととしております。  本市は、甚大な被害が想定されている南海トラフ地震の防災対策推進地域に指定されていることから、今後におきましても、地域説明会や戸別訪問等の普及啓発活動を継続して行っていくとともに、補助事業に基づく支援を積極的に行う中で、建築物の耐震化に努めてまいります。  以上でございます。 10: ◯兵道顕司議長 坂本信康議員。 11: ◯坂本信康議員 御答弁ありがとうございました。甲府市耐震改修促進計画の改定内容と耐震化促進の方向性については、住宅の耐震化の目標を90%から92%に引き上げてくれる。また、木造住宅の耐震化の促進、低コスト工法の普及、また、避難路に面した建築物についても耐震化を促進していくとのこと。どうぞよろしくお願いいたします。  また、質問の中で申しました阪神・淡路大震災の教訓は3点あり、1点目は、建物の耐震化と家具等の転倒防止の重要性です。死者6,400人余、負傷者約4万3,800人の大惨事となった阪神・淡路大震災。亡くなった方の80%以上は建物の倒壊等によるものであり、けがをした方の半数近くは家具の転倒によるものでありました。  2点目は、被害者を直ちに助けることの重要性です。阪神・淡路大震災では、死者のうち、発生から15分間で約60%の方が、また約6時間で約86%の方が亡くなっております。いざというときのために、防災訓練に参加し、救出・救急救命法を体得しておくことが必要だと思います。  3点目は、自主防災活動の重要性であります。災害発生の際には、行政による緊急対応には限界があります。実際、阪神・淡路大震災で被災者の救出救助に当たったのは、80%近くが近所や家族の方でございました。日頃から自主防災活動に参加して、災害に強い地域づくりを進めることが必要であります。  そこで、今回の甲府市耐震改修促進計画の改定はこのような教訓が生かされているものと思いますので、この計画が実効性のあるものとなりますように期待して、この質問は終わりとさせていただきます。  次に、朝日町ガードの整備について質問をします。  この3月に横沢通りが開通しました。これで甲府駅周辺土地区画整理事業における都市計画道路10路線の整備のうち9路線が完了し、残りは朝日通り線のみとなり、平成3年度から長きにわたり事業展開されてきたこの土地区画整理事業も最後の仕上げに差しかかってきたと感じているところであります。  横沢ガードの整備につきましては、3年間の工期延長により、地域の皆様方をはじめ利用者の皆様方にも、6年11か月もの長い間、御不便をおかけしたところであります。そのような中で、完成した横沢通りを見ますと、道路の拡幅と線形改良、そして開放的空間の創出によって、安全・安心の確保や、利便性、快適性の向上による生活の質の改善が図られるものと、私自身も期待しているところであります。  本事業は、平成3年度の開始からこれまでに、歴史公園に始まり、よっちゃばれ広場を含む甲府駅北口駅前広場や藤村記念館等のハード整備及び民間事業者による甲州夢小路事業により、市民をはじめ観光やビジネスで訪れる方々の交流拠点としてにぎわいの場を提供しております。また、新合同庁舎や山梨県立図書館そしてNHK甲府放送局などの公的機関を甲府駅の徒歩圏内に集約することで、市民の皆様全てが享受できる住みよい環境を整えてきたと思います。加えて、こうした事業効果をさらに発揮させ、人流を生み、そして甲府駅周辺に広く波及させるために、甲府駅南北をつなぐ重要な4つの幹線道路として、甲府駅南北自由道路を核とし、東の桜町道踏切、西の横沢通り、そして中央の朝日町通りの整備を進めていると伺っております。  私は、こうした努力が長い年月を経て少しずつ実を結び、中核市として、そして県都甲府の玄関口としてふさわしく、魅力ある甲府駅周辺地区になりつつあるのではと感じているところであり、今年4月28日に開店したヨドバシカメラマルチメディア甲府など、今後の民間事業の動きを活性化させる呼び水となるとともに、官民活動の相互作用によるさらなる相乗効果も期待できると感じております。  このように、本事業における都市計画道路の整備につきましては、多大な整備効果が期待できるわけでありますが、一方、その長い工事期間中における交通制限などにより、交通の流れが変わり、日常生活に変化が生じることで、地域の皆様方に及ぼす影響があることも事実であります。だからこそ、朝日町ガードの施工については、横沢通りのような工期の延長はあってはなりませんし、地域への影響を可能な限り小さくするための方策を事前に検討することが必要であり、そして、朝日通り商店街を含む地域の皆様からの御理解と御協力が、スムーズな事業の推進につながるものと私は感じているところであります。  そこで質問します。  現在、朝日通り商店街など地域の皆様に朝日町ガードの整備についての説明を行っているとお聞きしておりますが、今後50年、100年先を見据えた道路整備として、どのように事業を推進していくのか、現在の状況をあわせてお伺いをいたします。 12: ◯兵道顕司議長 根津 豊まちづくり部長。 13: ◯根津 豊まちづくり部長 朝日町ガードの整備についてお答えいたします。  本市の社会インフラ整備、特に都市計画道路の整備につきましては、地域の安全性や生産性の向上及び生活の質の改善を継続的かつ中長期的に図るとともに、当該地域だけでなく、より広域への整備効果の波及を見据えております。  御質問の朝日町ガードの整備につきましては、狭く段差を抱えた歩道や、規定幅員を満足しない車道など、現状課題の解消を主眼といたしまして、この先50年、100年以降も誰もが安心して通行できる道路、心地よく通行できる道路、そして、地域のみならず広く市域に貢献できる道路として整備を進めてまいりたいと考えております。  また、本市といたしましては、詳細設計に係るJR東日本との協定締結を本年度に予定しておりますが、事業の推進に当たりましては、まずは整備方針への地元自治会や商店街の皆様の御理解、そして整備期間中における御協力が必要不可欠であると考えております。  このような中、この3月から開催しております説明会では、地元自治会や商店街の皆様から、工法や工事期間中の交通制限について様々な御意見、御要望をいただいているところであります。  今後におきましては、工事による周辺地域の影響等を調査・検証した上で、その結果を踏まえ、地域の実情に応じた有効な対策を検討し、お示ししてまいりたいと考えております。また、地域の皆様からの御意見、御要望等に対し、より丁寧な説明を引き続き行う中で、整備方針について地域の皆様との合意形成を早期に図ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 14: ◯兵道顕司議長 坂本信康議員。 15: ◯坂本信康議員 御答弁ありがとうございました。朝日町ガードの整備については、現状課題の解消を主眼とし、この先50年、100年以降も誰もが安心して心地よく、そして地域に貢献できる道路として整備を進めていくとのこと。よろしくお願いをいたします。  都市計画道路の機能は、人や物を移動させるための交通空間であるとともに、人々が集い、語らい、子どもたちが遊ぶといった日常の生活空間でもあります。また、火災や地震などの災害時には、避難路としての役割や延焼を食い止める防火帯の役割も持っております。  今回の全体的な事業である甲府駅周辺土地区画整理事業及び甲府駅南口周辺地域修景計画により、一体的なアクセス道路の整備が推進され、歩行者、自転車等のネットワークを確立し、甲府駅周辺の安全・安心で快適な都市空間をつくることを目指し、甲府駅南通り線、宝二丁目北新線、横沢ガード、朝日町通り線、朝日町ガードの整備により、現在の渋滞緩和を含め整備されていくと考えております。  この整備のうち、朝日町ガードの整備については、周辺住民をはじめ関係する市民は、安全な事業推進と一日も早い事業完了を願っております。当局には、計画どおりに事業が進捗するよう、より一層の工夫や努力をお願いいたします。そのためには、答弁にもありましたように、地元自治会や商店街の御理解、御協力が必要不可欠でありますので、今後とも地元と密に連携を取り、円滑な事業遂行に努めていただきますよう、重ねてお願いをいたします。  そして要望ですが、今回、横沢ガードが開通しましたが、新道路が開通したことに伴い、これまでは渋滞がなかった周辺の道路が渋滞するという事象が発生しております。今後、甲府駅南口周辺地域修景計画を進めるに当たりましては、このような現象が起こるということも見据えて検討していただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。  次に、消防分団の本部拠点施設等の整備について質問いたします。  総務省消防庁では、東日本大震災の教訓や、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律の制定をはじめとして、消防団の本部拠点施設について、消防団を取り巻く状況が大きく変化していることを踏まえ、近年の頻発する大規模災害への備えとして、また、地域の自主防災組織や住民等との連携強化に資する地域の防災及びコミュニティの拠点施設として、重要な役割を果たしているとしています。  本部拠点施設については、一般的には、消防防災用車両や資機材の収納場所であり、災害時の参集場所、活動拠点であるとともに、大規模災害時において災害活動が長期化する中、消防団員が活動に専念するための拠点機能の必要性は言うまでもなく、安全管理対策や救助活動、他機関との連携等に係る消防団員への教育・訓練の充実や、自主防災組織や地域住民への防災指導の充実の場として、平常時、災害時を問わず、地域防災の要としての役割を担っております。  こうした中、本年1月末には、かねてから要望のありました甲運分団の本部拠点施設が甲府市の負担により新たに和戸町地内に建設され、甲府市東部地域のさらなる地域防災力の向上に資する活動拠点として整備されました。改めて、関係各位の御尽力に心より感謝を申し上げる次第でございます。  この施設は、1階車庫部分には、消防ポンプ自動車を格納するスペース、消火資機材や災害対応時に必要な資機材を収納するスペースがあり、また、2階の詰所部分には、会議室、団員の待機室を確保しており、甲運地区における拠点施設として、地域住民と連携した地域防災活動など多目的に活用でき、様々な役割が期待されるところであります。この施設整備に伴い、団員の皆様も、地域住民の負託に応えられるよう一致団結、決意を新たにされたことだと思います。  地域防災力の要とされる消防団の本部拠点施設の整備につきましては、消防団の活動環境の改善にも資する重要な課題でありますので、今後も老朽化、狭隘化した施設の更新に鋭意取り組んでいただき、効率的かつ効果的な整備をお願いするところであります。  また、拠点と位置づけている施設以外の分団内の支部的な施設であります部の詰所については、その自治会に所属する団員の皆様が主に活動に使用しており、各分団における施設の内容や施設数は異なりますが、建築年数が経過し、老朽化等も進んでいるとお聞きしております。  そこで質問します。  本市消防団の活動等の拠点となり、地域防災力の向上に欠かすことのできない消防分団の本部拠点施設や各部の詰所の今後の整備について、当局のお考えをお伺いいたします。 16: ◯兵道顕司議長 横打幹雄危機管理監。 17: ◯横打幹雄危機管理監 消防分団本部拠点施設等の整備についてお答えいたします。  消防団は地域防災のリーダーとして、平常時、非常時を問わず、地域に密着し、住民の安全と安心を守るという重要な役割を担っております。その活動の拠点となる消防団の詰所は、消防車両や資機材の収納場所、災害時の参集場所、各種会議の実施場所として、十分に機能することが必要な施設であります。  このうち、各地域の本部詰所、いわゆる本部拠点施設につきましては、必要な機能や規模を満たす用地の確保など様々な条件を満たすものについて、建築年次が古いものから、経年劣化などを十分考慮した上で、公費負担による整備を行っております。  また、各地区で保有している部の詰所につきましては、消防団施設整備費補助金により、一定の上限はございますが、各自治会などが支出した経費の2分の1を補助し、整備に努めております。  今後におきましても、消防団の活動を支える拠点であります詰所が災害時に十分に機能できますよう、必要な整備に努めてまいります。  以上でございます。 18: ◯兵道顕司議長 坂本信康議員。 19: ◯坂本信康議員 御答弁ありがとうございました。消防分団の本部拠点施設や各部の詰所の今後の整備については、経年による老朽化した本部拠点施設の改築や各部の詰所の補助につきましては、これまでどおり、地域要望を踏まえ順次行っていただけるとのことなので、安心いたしました。よろしくお願いをいたします。  こうした中で、本部拠点施設は、先ほど質問したように、消防車両や資機材の収納場所であり、団員の拠点機能を持つ場所であります。そして、昨今では女性消防団員も増えてきておりますので、女性用トイレ・更衣室の設置が必要となってきます。そして、これからは、地域の自主防災組織や住民等との連携強化に資する地域の防災及びコミュニティの拠点施設としての役割を重要視していくべきだと考えております。  しかし、消防団と自主防災組織の関わりについての現状は、地域の自主防災組織の役員との面識はあるが、防災について話し合ったり一緒に活動したことはありません。ましてや、地域の自主防災組織との面識がないなど、ほとんど関わりがないような気がします。  消防団は災害から市民の生命、財産を守るとの使命があります。地域の消防団と地域の自主防災組織が定期的に会議を開催して、災害時に備え何を優先的に取り組むべきかを話し合う場として、拠点施設活用を考えていただきたいと思いますし、行政には、各自治会、自主防災組織、消防団との連携を強化する対策も検討していただきたいと要望しておきます。  次に、消防団の装備等の充実について質問いたします。  消防本部が作成した消防団員募集のリーフレットの表紙には「大切な人、大切な街、わたしが守る」というキャッチコピーが書かれております。このことからも分かるように、消防団は地域の実情を最も熟知している地域防災の中核であり、自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神に基づき、住民の安全・安心の確保に努めていただいております。この消防団の皆様が地域のために尽力されている姿には、常日頃より頭が下がる思いであります。  こうした地域防災力の中核として活動されている消防団員には、ひとたび火災や水害などの自然災害が起これば、昼夜を問わず出動し、危険と隣り合わせの中での活動となります。  近年、日本各地で異常気象による災害が多数発生しており、甚大な被害をもたらしております。令和元年10月に発生した令和元年東日本台風では、関東地方や甲信地方、東北地方などで記録的な大雨となり、河川の堤防が決壊するなど甚大な被害をもたらし、人的被害は死者・行方不明者108名に上りました。このときには、本市においても一部の地域において避難指示が出され、消防団員延べ721名が豪雨の中を出動し、危険箇所の警戒やパトロール活動を行うなど、対応に当たっていただきました。  また、令和2年7月豪雨は、熊本県を中心に九州地方や中部地方など日本各地で発生した集中豪雨であり、特に7月3日から7月8日にかけて九州で多数の線状降水帯が発生し、死者・行方不明者が86名という大きな人的被害をもたらしました。  さらに、令和3年に入ってからは各地で大規模な山林火災も多発しており、多くの消防団員が出動いたしました。栃木県足利市の山林火災は令和3年2月21日に発生し、約1か月後の3月15日に鎮火しましたが、山林被害は約106ヘクタールに及びました。足利市消防団の出動状況は、車両33台、団員331名でありました。また、同年2月25日に発生した群馬県桐生市の山林火災では、桐生市消防団において17台、238名の団員が、同じく2月に発生した東京都青梅市の山林火災においても、青梅市消防団約180名の出動がありました。甲府市内の山林火災も令和2年度内に6件発生し、多くの消防団員が出動したと聞いております。  こうした様々な地域の災害の対応に当たる消防団に対して、これまでに、平成25年12月、消防団を中核とした地域防災力の充実強化を図り、住民の安全の確保に資することを目的として、消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律が施行され、平成26年2月には消防団の装備の基準等が改正されました。主な改正内容は、双方向の情報伝達が可能な情報通信機器の充実(トランシーバー等)、また、消防団員の安全確保のための装備の充実(安全靴、ライフジャケット、防じんマスク等)、そして、救助活動用資機材の充実(チェーンソー、油圧ジャッキ、投光器等)であります。  私はこれまでも、消防団に対しまして、団員の安全確保に向けた装備や異常気象による自然災害に対応する新たな資機材の拡充、また安全に活動するための団員の技能の取得や研修の必要性について提言してまいりました。その中で特に装備につきましては、新基準の活動服の一括配布やトランシーバーの配備を終え、昨年度は水防時の最前線で活躍する消防団員が安全かつ継続的に活動が実施できるよう、新型コロナウイルス感染症に対応可能な感染防止機能を備えたレインウエアを全ての団員に一括導入することとしていただきました。また、各分団消防ポンプ自動車の購入に当たりましても、令和元年度から全額公費としていただき、安心するとともに感謝いたしております。  様々な災害に対応する消防団に対しては、団員の安全確保のための装備、救助活動用資機材の装備、また、消防団員が活動しやすい環境づくりを実現し、各地域における災害の実態や消防団の活動状況に適した新しい消防団の装備の一層の充実強化を図っていくことが必要であると思いますので、改めてお願いを申し上げます。  そこで質問します。  今年度配備されますレインウエアの状況も含め、現在、消防団の装備等についてどのように取組が進められているのか、また、今後どのように取り組んでいかれるのか、当局のお考えをお伺いいたします。 20: ◯兵道顕司議長 横打幹雄危機管理監。 21: ◯横打幹雄危機管理監 消防団の装備等の充実についてお答えいたします。  消防団員は、火災や水害などの災害発生時には、自宅や職場から現地に駆けつけ、その地域での経験を生かした消火活動や災害対応に当たっていただいております。  このように災害現場等で活動する消防団員の装備強化については、非常に重要であると認識しており、国の消防団の装備の基準に基づき、安全確保のための装備や救助活動用資機材の充実などに年次的に取り組んでおります。  御質問のありました、新型コロナウイルス感染症に対応可能なウイルスバリア性の機能を持ったレインウエアにつきましては、今月6月末までに約1,200名の全団員への配備を完了する予定であります。  また、同じく、水害時に使用する救命胴衣につきましては、消防団が保有するポンプ車及び小型動力ポンプ積載車計94台に対し各3着ずつ、計282着について令和元年度から隔年で整備を進めており、令和5年度に配備を完了する予定であります。  このほか、今年度は、平成29年度から年次的に進めてきた耐切創性手袋についても、全団員への配備が完了いたします。  今後におきましても、消防団は将来にわたり地域防災力の要であり、欠くことのできない存在でありますので、災害活動や災害対応訓練等で浮かび上がった安全対策の課題を把握するとともに、山林を抱えている地域、浸水区域を多く抱えている地域など、分団ごとに異なる地域特性を考慮し、なお一層の装備充実に努めてまいります。  以上でございます。 22: ◯兵道顕司議長 坂本信康議員。 23: ◯坂本信康議員 御答弁ありがとうございました。レインウエアについては今月中に配備を完了するとのこと、よろしくお願いをいたします。また、装備については、水害時における救命胴衣の配備を年次的に行っていっていただけるということ、また、平成29年度から配備してきた耐切創性手袋も完了するとのこと、どうぞよろしくお願いいたします。そして、今後も一層の装備の充実に努めていただけるとのお言葉をいただきました。こうした装備を充実していただくことは、団員の士気にも影響してきますので、どうぞ今後ともよろしくお願いをいたします。  消防団の特徴は、地域密着や即時対応、要員の動員力にあります。その機能を生かすためにも、装備の充実や団員の待遇改善を行っていくべきであると考えております。  待遇改善については、消防庁では、団員の苦労に報いるべきとのことで、これまで費用弁償の性格が強かった出動手当を出動報酬に見直しました。また、装備につきましては、消防庁より救助資機材を搭載した消防ポンプ自動車も無償で貸与されており、地域防災力の向上につながっていると思います。また、先ほども述べましたが、甲府市においても、各分団の消防ポンプ自動車を古い順に全額公費で購入していただいております。改めて感謝申し上げます。  その一方で、危惧されますのは、今申しました装備の1つである消防ポンプ自動車の準中型自動車免許証についてであります。道路交通法の改正により、平成29年3月12日以降に取得した普通自動車免許証では運転できる車両の総重量が3.5トン未満に限定されており、3.5トンを超える消防車両を運転するには準中型自動車免許証が必要となります。甲府市消防団でも、令和3年4月現在、準中型自動車以上の消防車両がありますので、免許証取得のための所定の教習が必要となります。  これから免許証を取得する方はおおむね若い世代でありますし、その方々が消防団に入団する際、さらに準中型自動車免許証が必要となることは明らかであります。装備の充実を図っていただいても、使う人が不足しては何にもなりません。消防団員の確保及び団員の円滑かつ迅速な消防活動の推進を図るため、準中型自動車免許証を必要とする団員を対象に、その免許証を取得する費用を補助していただき、消防団員不足の解消の一助となるよう御検討いただきますよう強く要望して、質問を終わります。  どうもありがとうございました。 24: ◯兵道顕司議長 暫時休憩いたします。                午後 1時56分 休 憩      ───────────────────・───────────────────                午後 2時05分 再開議 25: ◯兵道顕司議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  政友クラブの一般質問を行います。  末木咲子議員。                 (末木咲子議員 登壇) 26: ◯末木咲子議員 昨日の小澤 浩議員の代表質問、また先ほどの坂本信康議員の一般質問に続き、政友クラブの末木咲子でございます。どうぞよろしくお願いいたします。  先日、政友クラブの研修で、アイやまなし人材育成協会のプログラミングを体験してまいりました。Pepperくんのプログラムをつくって自分で操作する研修です。プログラムを初めて体験しましたが、現在は小中学校また甲府商業高等学校や甲府商科専門学校の方たちも研修に来ているそうです。自分たちで考えた手順で操作ができる楽しさを、しっかりと政友クラブで体験してまいりました。  それでは質問をさせていただきます。  まず初めに、子どもファーストについて質問いたします。
     現在、国において、こども庁創設の議論が急速に進んでいます。国会議員を中心にChildren Firstの子ども行政のあり方勉強会が開かれ、子どもに係る課題等が大きく議論されています。子どもに係る問題は、子ども自身をはじめ、子育てする父母や社会構造など、対象が多層にわたっていて、メンタル面や資金面など多分野にまたがっています。  こうした中、樋口市長はいち早く「こども最優先のまち」「こども輝くまち」を市政運営の一丁目一番地として様々な施策を展開し、子育て・子育ちの支援に力を注いでまいりました。今回は、子どもの成長期の中でも、自我が芽生える小学生を中心に質問をしたいと思います。  最初に、不登校について質問いたします。  一昨日の山田(弘)議員や昨日の堀議員の質問とまた角度を変えて質問させていただきます。  令和2年12月17日に発表された文部科学省の、いわゆる「ひきこもり」の社会参画を考えるPTのデータからも、小学生の不登校が非常に増えていることがうかがえます。小学生は、年を重ねるごとに不登校の児童が多くなる傾向があります。これは高学年になるにつれて多感な時期に差しかかってくるためとも言われており、小学生の不登校の現状は深刻な状況にあり、子どもの状態にあわせた取組が求められています。  文部科学省の2018年の調査によると、小中学校での不登校にある児童・生徒は、全体で16万4,528人でした。1,000人当たりで見ても16.9人。どちらも1998年以降最多となっています。ただし、これを小学生だけで見ると、小学生の不登校児童は全体の約27%程度、4万4,841人です。2013年から徐々に増え始め、1.8倍まで増加しています。  また、欠席日数と出席日数で見たとき、不登校の定義である30日以上の欠席者のうち、90日未満の児童は2万4,794人、また、欠席日数が90日以上でも出席日数が11日以上ある児童は1万6,891人と、欠席日数は3か月以内、もしくは3か月以上でも度々登校はしているという児童が多いことが分かりました。  小学生が不登校になってしまう理由は幾つか挙げられます。2018年の文部科学省の調査結果によると、学校に係る状況において不登校になる理由は、友人関係や成績・進路、学校との相性などが挙げられますが、小学校の不登校になる理由において、学校に係る状況で最も多かったのは、いじめを除く友人関係をめぐる問題が21.7%でした。いじめという回答もありますが、これは0.8%にとどまっています。  次いで多かったのが学業の不振です。教科書の改訂や学習指導要領の変化による学習内容の増加と授業の速さについていけないなど、勉強が分からないという子どもが授業に出たくないという理由で不登校になるケースがあります。  ほかにも、教職員との関係をめぐる問題や、入学・転編入学・進級時の友人など、相性の問題で不登校になった児童が同率で4.5%となりました。  学校に係る状況を理由とした不登校はこのようなものが挙がりますが、それ以上に家庭に係る状況から不登校になる割合が55.5%と、半数を超えています。この、家庭に係る状況とは、両親の別居や離婚、近親者との死別など生活環境の急激な変化や、親子関係の問題、家庭内の不和などです。不登校というと悪い印象が付きまといがちですが、何の理由もなく学校へ行かないのではなく、自分を守るために子どもたちは苦渋の選択を迫られているということがあります。  無理に学校へ行かせることはよくないこともあります。子どもたちの気持ちがいっぱいになり、ついにあふれてしまって、そのときが不登校や自殺という結果になるという実情があります。小学生の子どもにとって最も長い時間接するのは保護者であり、不登校になれば家にいる時間も長くなるため、子どもによっては親と接する機会しかなくなることもあります。  子どもの不登校を解決するには、保護者による支援だけではなく子どもと向き合って、冷静に原因や理由を聞き取る支援が必要だと思います。また、無理に学校に行かせるのではなく、ホームエデュケーション(通学せずに家庭を拠点に学ぶこと)など、学校に行かないという選択肢もあります。このような学習方法も選択肢に入れ、継続的な支援を行い社会的自立ができるようにすることも、不登校の児童への支援の在り方だと私は思っております。  不登校の原因や理由は様々ですが、複数の事情が絡み合っていることもあります。文部科学省によると、原因や理由を把握し、適切な支援や働きかけを行うことで、社会的自立や復学に向け主体的に動けるように取り組む必要があるとされています。  そこで質問させていただきます。  本市の不登校児童・生徒の現状と、学校以外の場における不登校児童・生徒の学校活動の場、心身等の継続的な把握などの措置など、不登校を増やさないための取組について御説明ください。  次の質問に移ります。  次に、子どもの事故予防についてお伺いいたします。  内閣府において公表している教育・保育施設等で発生した令和元年の事故報告集計では、認定こども園、幼稚園、保育園等における重大事故は1,293件であり、この中で死亡事項は6件とのことでした。また、1歳以上の子どもの死亡原因のうち、予防できる傷害が上位を占めているとのことであります。大人と違って乳幼児など幼い子どもは自ら事故予防に取り組むことができないため、私たち大人が子どもたちを重大事故から守っていき、大きな障害を負ったり失ったりする子どもを一人でも減らすための予防できる事故を減らしていく取組が大切であると考えております。  子どもを取り巻く重大事故の類型を3つに分けると、1つ目が、節分豆やブドウといった食べ物の誤飲・窒息やアレルギーなどの食の事故。2つ目が、プールや公園での事故などの、施設での事故。3つ目が、薬やたばこなどの誤飲や磁石型おもちゃによる胃腸穿孔、ベビーカーの転倒などの、製品による事故となっており、その中でも食の事故が全国で多発しております。  2020年2月3日には、島根県松江市の認定こども園で、節分の豆まきの行事の際、園児が豆をのどに詰まらせて窒息死という、大変痛ましい事故が発生いたしました。警察が事故原因を調べたところ、豆まき中に園児1人が突然苦しみ出し、職員が119番通報しましたが、搬送された病院で死亡が確認されました。死因は、大豆が気道に詰まったことによる窒息死ということでした。後日、松江市は施設に調査に入りました。認可外施設を含む市内109か所の保育施設に対し、誤嚥に気をつけるなどの国のガイドラインに即した注意喚起を行ったということです。  また、2020年9月7日には、東京都八王子市の私立幼稚園で、給食で食べたブドウをのどに詰まらせた男児が死亡するという事故が発生しました。窒息死と見られ、警察や八王子市によると、男児は給食で出された直径約3センチメートルのブドウ、ピオーネを食べた際に、苦しそうな表情で急に立ち上がり、職員が吐き出させようとしましたが出てこなく、119番通報しましたが、搬送先の病院で間もなく死亡したとの事故であります。給食では3粒提供され、男児ののどからは、皮がむかれた状態の1粒が病院で見つかったそうです。  内閣府から出されている施設・事業者向けの教育・保育施設等における事故防止及び事故発生時の対応のためのガイドラインには、乾いたナッツ、節分の鬼打ち豆などの豆類やブドウは、給食での使用を避ける食材に明記されておりますが、食育等の理由で使用され、死亡事故が繰り返されるという状況になっています。  また、新型コロナウイルス感染症の影響による生活の変化の1つとして、マスクの着用があります。日本小児科医会では、園児のマスク着用について、窒息や熱中症の危険がある中で、新型コロナウイルス感染による子どもの重症化は少ないとして、2歳未満の子どもはマスクの着用をやめるべきだとの見解を公表いたしました。この見解は、事故につながるおそれがあるものでありますが、保育所と幼稚園ではマスクの着用の認識がばらばらです。ガイドラインの捉え方や、国の所管省の表現の差などから安全配慮に対する意識に差が生じております。  そこでお伺いいたします。  毎年、教育・保育施設での死亡事故を含む重大事故が全国で発生しておりますが、重篤な事故とならないような予防策が大切だと思います。本市の公立保育所での事故防止についての取組をお聞かせください。  また、乳幼児の主体的な活動を尊重しながらの支援が大切であり、子どもが成長していく過程で一切けがをさせないことは現実的に無理なことでありますが、家庭での乳幼児向けの事故防止に対する指導などの取組についてもお聞かせください。  次の質問に入ります。  熱中症対策についてお伺いいたします。  地球温暖化が進むにつれ、学校の管理下における熱中症は、小学校、中学校、高等学校等をあわせると全国で毎年5,000件程度発生しております。また、熱中症による死亡事故は年間で減少傾向にはありますが、熱中症に関する正しい知識や対策で重症化を減らしていく必要があります。  学校での熱中症による死亡事故は、ほとんどが体育、スポーツ活動によるものです。部活動においては、炎天下となる屋外で行われるスポーツはもとより、屋内で行われるスポーツでも、厚手の衣類や防具を着用するスポーツは多く発生する傾向があります。また、学校行事など部活動以外のスポーツでは、長時間にわたって行うスポーツで多く発生する傾向にあります。体育やスポーツ活動によって発生する熱中症は、それほど高くない気温(25度から30度)でも湿度が高い場合には発生することが特徴的です。  熱中症の危険度を判断する環境条件の指標に、暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature:湿球黒球温度)があります。暑さ指数は、人体と外気との熱のやり取り(熱収支)に着目し、熱収支に与える影響の大きい、湿度、日射・輻射など周辺の熱環境、気温の3つを取り入れた指標で、単位は気温と同じ度を用います。運動環境や労働環境の指針として有効であると認められ、多くの学校において屋外での体育の授業の実施や休み時間の外遊び、部活動の実施の目安として用いられています。活動場所ごと、活動時間ごとに測定することが大切です。  熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される際に、環境省や気象庁が新たに暑さへの気づきとして呼びかけ、熱中症予防行動を効果的に促すための情報提供です。  アラートは次のような内容で発表します。予報区の方々に対して熱中症への注意を促す呼びかけ、県予報区の観測地点ごとの日最高暑さ指数、暑さ指数の目安、県予報区の各観測地点の予想最高気温及び前日の最高気温観測値など熱中症予防において特に気をつけていただきたいことを発表します。  アラートは、気象庁の防災情報提供システムを通じて地方公共団体や報道機関等に対して発表されます。また、同時に気象庁のウェブサイト及び環境省熱中症予防情報サイトに掲載されます。熱中症警戒アラートの活用における視点は重要です。熱中症の防止対策及び保護者への対応に臨まれると、円滑な措置につながると考えられます。  そこで、学校の体制についてお聞きいたします。  今年度は、コロナ禍の中での対応という特殊な状況にあります。そちらも兼ねて、熱中症対策は、未然防止(リスクマネジメントの視点)に万全を期した上で、発生時の対応(クライシスマネジメントの視点)にも備えること、また、施設などハード面と、職員の意識やスキル向上、子どもへの指導などソフト面から、総合的に取り組むことが大切だと思います。  本市教育委員会の取組についてお示しください。  それでは、次の質問に移ります。  カリキュラム・マネジメントについてお伺いいたします。  文部科学省は、新学習指導要領においてカリキュラム・マネジメントの確立を掲げ、各学校に対し、児童・生徒や学校、地域の実態を適切に把握し、教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科横断的な視点で組み立てていくこと、教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと、教育課程の実施に必要な人的または物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくこと等を通して、教育課程に基づき組織的にかつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図っていくことを求めています。  AIの普及などの情報化やグローバル化など急激に社会は大きく変わっており、これからは多様な他者、例えばICT人材を育てるために人型ロボットPepperなどのプログラムなどと協働し、自らで発見した問題を解決したり、情報や技術を活用して新しいものを生み出していくことのできる人材が求められています。  このような人材を育成するためには、まずは、小中学校においてその基盤となる資質や能力を育んでいくことが大切であり、そのためには目指すべき教育目標の実現のために、教育内容や時間の配分、必要な人的・物的体制の確保と改善により教育活動を向上させ、学習の効果の最大化を図るカリキュラム・マネジメントを確立することが必要だと考えます。  例えば、教科それぞれの知識や技術を習得しても、それだけでは総合的な応用する力を身につけることにはつながりません。教科横断的な視点で教育課程を編成することが求められています。そのためには、学校側が子どもたちに身につけてほしい力を明確にし、教育目標を立てることが大切です。そして、その目標を実現するために教科間の連携を図りながら教育活動に取り組むことが必要です。  また、教育実践の質の向上のために、PDCAサイクルを確立するデータに基づく教育課程を編成することも重要です。教育課程は、教員の視点だけで編成しても、子どもたちの状況にあわない可能性もあります。事前に地域の現状や子どもたちの実態を調査し、客観的なデータに基づいて教育課程を編成することが必要です。実践を可能とする資源を確保することを通して、組織的、計画的に学校の教育活動の質を高めることができます。  地域と連携し、教育活動に必要な人材や資源を外部から集めることもポイントです。例えば、子どもたちへの授業を行う上で、教員だけでは対応し切れない専門性の高い内容を扱わなければならないこともあります。その場合は、専門知識を有した地域の人に授業を依頼する方法も有効です。学校外の人に協力してもらうことで、子どもたちに社会や地域とのつながりを意識させる。社会とのつながりを意識させることで、働くことの意味などを主体的に考えるきっかけになることが期待できるでしょう。  本市では各校で、学校教育目標とその実現のための方針や柱となる教育活動などを盛り込んだスクールプランを作成し、教職員が共通理解のもと、教育活動に取り組むとともに、保護者、地域とも共有しているとお聞きしております。  そこでお伺いいたします。  新学習指導要領でその確立が求められているカリキュラム・マネジメントについて、本市教育委員会及び各小中学校におけるこれまでの取組状況についてお示しください。  また、昨年度と今年度は、誰も予想し得なかった新型コロナウイルス感染症の拡大により、各校は教育課程の再編成を求められることになりました。その進捗状況についてお聞かせください。  以上です。どうぞよろしくお願いいたします。 27: ◯兵道顕司議長 數野保秋教育長。 28: ◯數野保秋教育長 不登校についてお答えいたします。  文部科学省が令和元年度に実施した児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査によれば、全国の小中学生の不登校数は18万1,272人であり、小中学校共に増加傾向が続いております。  本市の不登校の状況につきましては、平成30年度以降、小学校で顕著な増加、中学校では微増の状況であり、その背景は学校における人間関係、学業上や発達上の課題のほか、親との分離不安、家庭環境などが見られ、欠席の状況も連続しているケースから週何日かずつ休むなど様々となっております。  不登校児童・生徒への対応につきましては、担任が定期的に連絡や家庭訪問をし、当該児童・生徒の状況を把握するとともに、その絆を強くする中で、学校へ復帰しやすい環境づくりに努め、本市教育委員会の指導主事や生徒指導アドバイザーが事例ごとに不登校の要因を分析し、学校における別室指導、あすなろ学級での学習・生活の指導、スクールカウンセラーによるカウンセリング、スクールソーシャルワーカーによる家庭環境の改善と関係機関との連携等の支援を行っております。  今後におきましても、魅力ある授業づくりと安心して過ごせる学級づくりなどの未然防止、月3日以上の欠席児童・生徒への支援開始などの早期発見・早期対応も含めた総合的な不登校対策を行う中で、早期の学校復帰につながる取組の強化に努めてまいります。  以上でございます。 29: ◯兵道顕司議長 奈良田康至子ども未来部長。 30: ◯奈良田康至子ども未来部長 子どもの事故防止の取組についてお答えいたします。  本市の公立保育所におきましては、日々の保育において、子どもの主体的な活動を尊重し支援する中で、重篤な事故とならないよう各保育所の事故防止対応マニュアルに基づき、園舎内外の設備、遊具、玩具を点検するとともに、子ども、保育士、施設・設備が持つリスクに対し、事故防止に向けたチェックリストを活用するなど、全職員で情報を共有しながら、施設や製品による事故の防止に取り組んでおります。  また、給食においては、国のガイドラインに基づき献立に誤嚥・窒息につながりやすい食材の使用を避けるとともに、アレルギー疾患を有する子どもに対しては、家族との情報共有を図る中で完全除去食等の給食を提供し、保護者に対してはアレルギーに関する指導・助言を行っております。  さらに、栄養士による各保育所への定期巡回や毎月の給食検討会などの際には、アレルギー対応や誤嚥などの事故防止について栄養士が調理員等に指導することに加え、職員の衛生管理面や各保育所の施設・設備の改善点について専門家から指導・助言を受けるなど、食中毒も含めた食による事故防止にも取り組んでおります。  次に、家庭内での乳幼児向けの事故防止の取組としては、妊娠届出時に「わが家の安心ガイドブック」などを配付し、事故防止の認識を深めるとともに、家庭訪問時には、事故事例を示し危険箇所の注意喚起をしております。  また、育児の事故防止の考え方については、妊娠期から子育て期に至る子どもの成長過程に応じた保健指導や健康教育を通じて指導等をしているところであります。  今後におきましても、引き続き子どもが安全・安心な生活を送れるよう、保育所における事故防止対策を徹底するとともに、家庭内における事故防止に係る意識の醸成に努めてまいります。  以上でございます。 31: ◯兵道顕司議長 數野保秋教育長。 32: ◯數野保秋教育長 熱中症対策についてお答えいたします。  文部科学省によれば、昨年度、学校管理下の熱中症事故は全国で3,000件を超えており、今後の気候変動等の影響を考慮すると、ますます悪化していくことが懸念されるとし、学校における総合的な熱中症対策の推進を求めております。  こうした中、本市教育委員会では予防策として各校に、小まめな水分補給、運動強度の調節、適宜の休憩や暑さ指数(WBGT)に基づき授業や行事の実施判断を適切に行うよう求めるとともに、熱中症警戒アラート発表時については各校に対し、組織的な予防行動を取るよう指導しております。  また、コロナ禍を踏まえ、運動時のマスク着用は熱中症リスクを高めることから、身体的距離を十分に確保した上でマスクの着用は必要ないことや、冷房時においても定期的な換気を行うこと等を、本市独自の新型コロナウイルス感染症学校対応マニュアルに定め、熱中症予防と感染症予防の両立を図るよう指導しております。  さらに、施設・設備面では、全普通教室への冷暖房設備に加え、今年度より、必要性の高い高層階や特別教室等での活用を図るためのスポットクーラーを各校に配備したところであります。  熱中症発生時の対応につきましては、各校において、校内連絡体制、応急処置、救急車要請の判断、保護者への連絡の在り方、職員の役割分担等について確認するとともに、職員を対象とした応急手当や救命処置等に関する講習も行っております。  今後におきましても、熱中症は放置すれば死に至ることもあるとの認識のもと、未然防止と発生時の迅速な対応など総合的な熱中症対策を進め、児童・生徒が安全・安心に学ぶことのできる環境づくりに努めてまいります。  次に、カリキュラム・マネジメントと教育課程の進捗状況についてお答えいたします。  文部科学省は、子どもたちに情報化やグローバル化など急激な社会変化の中でも、未来のつくり手となるために必要な資質・能力を確実に備えることのできる学校教育の実現のための、カリキュラム・マネジメントの確立を求めております。  これを受け、本市教育委員会では年度当初に各校に対して、教育目標と目指す子ども像の実現のための重点目標や具体的な教育活動、家庭や地域との連携などをまとめたスクールプランの作成を求め、年度末には教職員、保護者・地域等による学校評価を行い、PDCAサイクルに基づいた改善を図るよう指導しております。  また、各校ではスクールプラン及び学校評価の結果を学校だより等で周知し、家庭や地域の理解と協力による学校づくりを進めております。  次に、コロナ禍における教育課程の実施状況でありますが、昨年度につきましては、本市教育委員会が独自に作成した、学校再開のためのマニュアルに基づき各校が教育課程を再編成し、年度当初予定していた学習内容を全て終えることができたところであります。  今年度につきましては、昨年度の経験を踏まえ、感染防止を最優先としつつも、子どもたちの学びを止めない教育課程の編成を求めたところであり、各校においては感染防止に配慮した授業の実施や、コロナ禍による臨時休業や諸行事の延期等を想定した授業計画や行事計画を策定し、これまでのところ順調に実施できております。  今後におきましても、各校が設定する教育目標の実現を図るための効果的なカリキュラム・マネジメントについて、必要な指導等を行う中で、さらなる教育の質の向上に努めてまいります。  以上でございます。 33: ◯兵道顕司議長 末木咲子議員。 34: ◯末木咲子議員 御答弁どうもありがとうございました。  數野教育長、どうもありがとうございます。不登校においては、家庭環境が55.5%もございます。しかし、学校での魅力ある授業づくりをしていただけること、また未然防止など、不登校を増やさないための取組について大変期待しております。よろしくお願いいたします。問題解決は、常に子どものアドボカシー、子どもの声を聞くことだと、いつも私は思っております。やはり、解決のために子どもたちと一緒に行動を起こして、それぞれの立場の皆様が連携しながら子どもの声を聞く、そのような努力をしていただけたらと思っております。  奈良田子ども未来部長、どうもありがとうございました。子どもの事故防止については、施設や製品についての事故防止について全職員でやってくださっていること、また、それぞれの防止対策、ありがとうございます。食の事故では、食中毒も視野に入れた取組も行っているということも確認できました。子どもたちは日に日に成長していきます。  今後におかれても、ぜひ新しい情報をいつもチェックしていただき、改善に努めていただきたいと思っております。  先ほどの「わが家の安心ガイドブック」は、私の娘もバイブルとして常に手元に置いて活用しています。ただ、子育てってすごく忙しいんですよね。分かっていても忘れてしまうということがよくありますので、またぜひ健康診査や子育てイベントのときでも御指導いただけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  次に、熱中症対策でございますが、甲府の夏は本当に暑いです。先ほどの坂本議員の質問では、今年は猛暑日が16.9日もあるとお聞きしました。コロナ禍の中のマスクの配慮も視野に入れて、また、ハード面もソフト面も未然防止も考えてくれて、スポットクーラーまで設置していただいたということ。どうにかここで暑い夏を乗り切れるようにしていきたいと思っております。ありがとうございます。  また、カリキュラム・マネジメントにおかれましても、年度末に学校評価も行うと、そこまでやっていただけることもとてもありがたいと思います。連携による学校づくりを期待しております。また、コロナ禍で心配していた昨年度の教育課程を終えることができた、この努力に対しても感謝申し上げます。  ただ、1つ再質問をさせていただきたいんですが、各校で学校教育目標の実現を一生懸命頑張って行っていますけれども、教育活動のカリキュラム・マネジメントを報告したり、また情報交換できるような、学校間の連携が大切だと私は思いますが、このような具体的な取組はあるのでしょうか。  こちら、再質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。 35: ◯兵道顕司議長 數野保秋教育長。 36: ◯數野保秋教育長 カリキュラム・マネジメントに係る学校間の連携の取組についての再質問にお答えいたします。  本市教育委員会におきましては、毎月、甲府市公立小中学校長会を開催しております。その際に、各校の特色ある教育活動の取組を紹介するとともに、学校間での情報交換の機会をつくっているところでございます。  また、平成25年度からは、市内全中学校区で取り組んでいる小中連携の一環としまして、同一中学校区内の校長、教頭、教務主任等がそれぞれ定期的に集まりまして、情報交換をしたり、それぞれの学校の授業を参観したりという形で、地域の実態にあった情報連携また行動連携をしているところでございます。  今後におきましても、それぞれの時代のニーズに沿った教育活動を展開するために、この情報連携、学校間のカリキュラム・マネジメントを含めた連携に努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 37: ◯兵道顕司議長 末木咲子議員。
    38: ◯末木咲子議員 數野教育長、どうもありがとうございました。甲府市公立小中学校長会での情報交換、また、同一中学校区内だけではなく連携していただけること、大変うれしく思います。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。  次の質問に移ります。  次は、女性活躍についてお伺いいたします。  国内の新型コロナウイルスの感染状況につきましては、これまでのウイルスから変異ウイルスに置き換えが進んでいるという報道がなされ、昨今ではインド型変異ウイルスやさらに変異したものが検出されるなど、依然としてウイルスとの戦いが続いている状況です。山梨県内においても変異株を含む感染者が増加しており、現在のコロナ禍は市民の生活や仕事に大きな影響を及ぼし、女性への影響も顕著となっております。  全国のパート・アルバイト就業女性が5万5,889人、そのうち、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でシフト減少に伴い勤務時間も減少している5,150人を対象とした民間のN社のインターネットアンケート調査によると「将来の家計への不安を感じることが増えた。」が7割強「経済状況を理由とした気持ちの落ち込みを感じることが増えた。」が6割強「金銭的理由で、この先、生きていくのが難しいと感じることが増えた。」が5割強に及んでいます。  こうした現実は、若年層世代の結婚や子育ての意識にも影響をもたらしています。シフト減の影響を受けたパート・アルバイト女性で配偶者のいない20歳代・30歳代の2人に1人が「今の経済状況では結婚することが難しいと感じている。」「希望する人数の子どもを持つことが難しいと感じている。」と答えています。  このようなコロナ禍で急増する、女性の実質的失業や支援からの孤立に対し、菅首相は「昨年来、女性の自殺者が増えていることに、大変心を痛めている。対策が急務だ。」と指摘していました。また、就労支援の具体策として、女性の非正規雇用労働者やひとり親の方々にITスキルなどの訓練の機会を大幅に広げることなどを挙げており、できる限り希望に沿った就業がかなうように寄り添って支援をするとも話していました。  女性の活躍は、女性の多様な視点や価値観、創意工夫がもたらされ、社会を変える原動力となることから、このようなコロナ禍の状況だからこそ、女性の活躍は必要だと考えております。  こうした状況を踏まえ国では、女性のさらなる活躍に向けて地域女性活躍推進交付金制度を創設・拡充し、官民、地域、政策のそれぞれが連携する中で、活躍推進、寄り添い支援、つながりサポートの3つの方面からの支援強化を図っております。  甲府市においては、こうふ未来創り重点戦略プロジェクトNEXTで「女性活きいきのまち」創りを掲げ、本年10月に山梨県内では初めてとなる日本女性会議2021in甲府大会の開催に向けて取り組むとともに、プレ大会では、コロナ禍を踏まえての「女性達で創るオンラインマルシェ」の実施、こうふまちづくりラウンジの開催や、女性の就業・起業の応援など、多彩な支援策を展開していることを承知しています。  こうした事業においては地域女性活躍推進交付金制度を活用していることと聞き及んでおりますが、女性が活躍しやすい環境を充実させていく事業を展開していく上で、交付金制度等のさらなる活用が必要だと考えます。これまでの交付金の活用状況と、これからの事業に向けてのお考えをお聞きしたいと思います。  どうぞよろしくお願いいたします。 39: ◯兵道顕司議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 40: ◯樋口雄一市長 コロナ禍の女性活躍についてお答えをいたします。  近年の少子高齢化の進行や人口減少問題の深刻化に加え、雇用形態の多様化など、本市を取り巻く社会情勢が大きく変化する中、将来にわたり元気で笑顔があふれるまちを目指していくためには、これまで以上に女性の活躍が重要となってまいります。  こうした中、本市におきましては、男女共同参画社会の実現に向けて、第3次こうふ男女共同参画プランに基づき、様々なステージで活躍する女性たちを応援するための事業を実施しております。  地域女性活躍推進交付金の活用につきましては、本市では平成30年度より甲府市女性活躍支援サイトなでしこPlusの開設や、男女共同参画フォーラムの開催、女性活躍推進優良事業者等の表彰などの事業費に充てており、コロナ禍となった昨年度におきましても、女性の起業等のためのセミナー、女性達で創るマルシェなどで活用し、ウィズ・コロナ、アフター・コロナの時代に求められる女性活躍推進の方向性を模索しつつ、事業を展開してまいりました。  今年度におきましても、10月に開催する日本女性会議2021in甲府において、これまでに女性活躍の取組に参画された皆様の知識と経験を生かして実施する分科会の運営やマルシェへの出店などに、交付金を活用してまいります。  地域女性活躍推進交付金は、女性のより一層の活躍を下支えする上で有益な交付金でありますことから、今後におきましても、これまでの活用事業の磨き上げや新たな事業の掘り起こしに努めるとともに、こうふ未来創り重点戦略プロジェクトNEXTの施策の柱であります「女性活きいきのまち」創りの推進に取り組む中で、明るい未来に向けて果敢に挑戦する女性の活躍を支援してまいりたいと考えております。何とぞよろしくお願いいたします。  以上でございます。 41: ◯兵道顕司議長 末木咲子議員。 42: ◯末木咲子議員 市長自らの御答弁、どうもありがとうございました。コロナ禍で大きな影響を受けた女性たちは、本当に不安で、また、気持ちの落ち込みはとても大きいものでした。また、本市におきましては、女性の起業、就学、またなでしこPlus、私も大変よく存じております。それ以上に磨き上げていただき、この交付金をもって女性たちの未来を輝くようなものにしていただきたいと思っております。  また、日本女性会議2021in甲府の大会におかれましては、分科会のパネリストを公明党の植田議員と共に拝命させていただきました。精いっぱい努力してまいりますので、この場を借りて皆様には心より感謝を申し上げます。  それでは次の質問に移らせていただきます。  選択的夫婦別氏制度における本市職員の旧姓使用についてお伺いいたします。  女性の社会進出等に伴い、選択的夫婦別氏制度の導入を求める意見が多くなってまいりました。選択的夫婦別氏制度の導入は、婚姻制度や家族の在り方と関係する重要な問題ですので、世論のもと進められております。  現在は、男女が結婚するときは、全ての夫婦は必ず同じ氏を名のらなければならないことになっています。姓や名字のことを法律上では氏と呼んでいます。  選択的夫婦別氏制度とは、夫婦は同じ姓を名のるという現在の制度に加え、希望する夫婦が結婚後にそれぞれの結婚前の姓を名のることを認めるというものです。もちろん、選択的な制度ですから、全ての夫婦が別々の姓を名のらなければならないわけではありません。これまでどおりに夫婦が同じ姓を名のりたい場合は、同じ姓を名のることもできますし、夫婦が別々の姓を名のることを希望した場合には、別々の姓を名のることができるという制度です。  こうした中、いきなり選択的夫婦別姓にすることに対しては抵抗感も強く、戸籍の筆頭者や子の姓の問題もあり、夫婦同姓は維持しつつ、婚姻後3か月以内に届出をして旧姓を戸籍に記載し、法的に使うことができる婚前氏続称制度を提案する意見もあります。婚姻時の姓は維持しつつ、旧姓を通称ではなく法的に使うことができる制度となるので、現在の状況にあっていると考えます。  これまで旧姓の通称使用の認知がなかなか進まない点については、税金の納税通知書や不動産登記は戸籍の姓でなければならず、海外での本人確認においても問題があると言われていますが、婚姻時の改姓の96%が女性という現実は平等とは言えません。女性が自立して働く今の社会にはあわなくなっています。  内閣府の企業調査結果概要においては、旧姓使用の状況調査票を回収した4,695社のうち「旧姓使用を認めている」は45.7%「条件付きで旧姓使用を認めている」は3.5%で、何らかの形で旧姓使用を認めている企業は49.2%となっており「これまで旧姓使用を検討したことはなく、旧姓使用も認めていない」企業は30.6%となっていました。  こうした中、国の行政機関においては、文書等に使用する職員の氏名について、当該職員から旧姓使用の申出があった場合、法令上または実務上特段の支障が生じるものを除き、旧姓の使用を認めることとしており、地方公共団体においても職員が旧姓を使用しやすい職場環境に努めることを要請する通知が発出されております。  質問させていただきます。  本市においても、職員の旧姓使用に関する取組を進めることは、女性職員の活躍を推進する観点からも大変有意義なものだと思いますが、当局の見解をお聞かせください。  どうぞよろしくお願いいたします。 43: ◯兵道顕司議長 長坂哲雄行政経営部長。 44: ◯長坂哲雄行政経営部長 職員が旧姓を使用しやすい職場環境づくりについてお答えいたします。  職員の旧姓使用につきましては、平成29年11月14日付で総務省から発出された、国の行政機関における職員の旧姓使用に係る申合せについてなどを受けて、取扱要綱等を定め、職員の旧姓使用を可能とする自治体があることは承知しておりますが、導入時において、旧姓の使用範囲の整理などが必要になること、また、導入後の旧姓使用者が少数にとどまっていることなどの課題や実情があることを確認しております。  本市における職員の旧姓使用につきましては、近年のライフスタイルや価値観が多様化する状況にあって、その必要性は認識しているものの、他都市における導入状況や基礎自治体の行政事務における必要性、職員ニーズなどにつきまして、調査・研究を深めているところであります。  こうした中、令和2年12月に閣議決定された第5次男女共同参画基本計画に基づき、夫婦の別姓に関する具体的な制度として、国において、選択的夫婦別氏制度や婚前氏続称制度の法的整備に向けた議論が交わされておりますが、現行の婚姻制度との兼ね合いもあり、その方向性が示されるまでにはしばらく時間を要するものと考えております。  今後におきましても、国の法整備に向けた動向を注視しつつ、女性職員の活躍の観点からも職員の旧姓使用に関する検討を継続的に行ってまいります。  以上でございます。 45: ◯兵道顕司議長 末木咲子議員。 46: ◯末木咲子議員 長坂行政経営部長、御答弁どうもありがとうございました。日本の古くからのしきたりを考えると、旧姓使用はまだまだ少ないと思います。総務省が発出したとおり、本市では、庁内においては、旧姓を使いやすい環境整備をぜひ行っていただきたいと思っております。活躍していた女性が引き続き、結婚後も社会で継続して働ける、そのような環境をつくっていただきたいと思います。  最後に一言申し上げます。  現在、離婚後養育費を継続的に受け取っている母子家庭の割合は、全体で24.3%だそうです。全体の2割にとどまっています。養育費は民法に基づいて請求できるんですが、民法では特に罰則がないから、このような結果になるのではないかと思います。でも、大半の女性はその中で家計をやりくりして、子育てを一生懸命やって、やっと子どもが自立する。そして、それもつかの間、今度は親の介護が始まります。介護のうち、女性の割合は大体65%だそうです。でも、この数字も年々よくなってまいりました。男性が一生懸命手伝うようになってくださいました。  子どもはいつも母親の後ろにいます。私もそうでした。子どもが小さい頃、私の後ろにいつも子どもがいました。それを見ていた父親がよく、猪の親子だと私のことを言ってからかっていました。でも、人のために、家族のために努力している人って、すごくすてきなんですよね。そして、その人たちを一生懸命、優しい目で応援している社会をこれからもつくっていきたいと思っています。  今日は質問させていただき、どうもありがとうございました。 47: ◯兵道顕司議長 暫時休憩いたします。                午後 3時04分 休 憩      ───────────────────・───────────────────                午後 3時30分 再開議 48: ◯山中和男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  創政こうふの一般質問を行います。  天野 一議員。                 (天野 一議員 登壇) 49: ◯天野 一議員 政策集団創政こうふの天野です。昨日の金丸三郎議員の代表質問に続き、一般質問を行います。本定例会は令和3年6月、私は昭和36年生まれなので、36分間の時間をいただいて質問をさせていただきたいと思います。それではよろしくお願いいたします。  初めに、ウィズ・コロナ、ポストコロナ社会を見据えた本市の観光振興施策について伺います。  本市は、歴史や文化そして自然など、魅力ある多くの観光資源と、首都圏に隣接する恵まれた地理的条件など、観光振興にとりまして大変高い可能性を有している地域であります。昇仙峡の日本遺産認定、信玄公生誕500年、中部横断自動車道の山梨・静岡間の全面開通、リニア中央新幹線の開通など、本市にとって国内外からの交流人口の増大や地域の活力を生み出す観光の取組について、絶好な追い風が吹いてくると期待されていました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響により観光客は減少し、今、対策を施さない限り、将来、魅力ある観光地としての生き残りは不可能になると言わざるを得ません。  このような状況の中、第3次甲府市観光振興基本計画が策定されました。新しい生活様式に沿った観光の在り方への対応などを踏まえ、本市の豊富な地域資源を活用した都市型観光を目指し、しっかり取り組んでいただきたいと思うところであります。  本市の観光振興基本計画は、歴史、文化、自然、人等の地域資源の活用によって、交流人口の増加による地域活性化を図ることを目的に、平成21年に第1次甲府市観光振興基本計画が策定され、以来、5年ごとのサイクルで策定されてきました。本来であれば、この第3次甲府市観光振興基本計画は令和2年度を初年度とするところでありましたが、令和元年度に策定された昇仙峡リバイバルプランを反映させるため、現行の第2次甲府市観光振興基本計画を1年延長して令和2年度までとし、令和3年度を初年度として今後5年間に取り組むべきことが第3次甲府市観光振興基本計画に示されました。  策定に当たりましては、まちづくりや文化振興など、観光に関連する事業も含め検討を進めるとともに、学識経験者や関係諸団体、公募による委員で構成する策定委員会を設置し、アンケート調査等を参考に、専門的かつ客観的な立場で幅広く意見交換を行い、5回の検討委員会を経て策定に至っております。新型コロナウイルス感染症拡大によって誘客や集客に大きな課題を抱える中での計画策定は、非常に多くの困難が伴うものだったと推測いたします。  そこでお伺いします。  新型コロナウイルスによって一変した新しい生活様式に沿った観光の在り方への対応など、本市の観光振興をより一層推進し、地域の活性化や認知度の向上につなげるべく策定された第3次甲府市観光振興基本計画を基に、今後どのような観光振興施策を展開していくのかをお示しください。  次に、第3次甲府市観光振興基本計画は、昇仙峡リバイバルプランを反映させるために開始年度が1年延期された経緯があることから、昇仙峡の観光施策が第3次甲府市観光振興基本計画の目玉になることが推測できます。さらに、念願だった日本遺産にも登録され、周辺の活性化にも大いに期待するところであります。  先日、4月27日に経済建設委員会のメンバーで昇仙峡周辺の現地視察を行いました。ボランティアガイドさんの案内で、昇仙峡グリーンラインの県営駐車場から仙娥滝上まで約1時間かけ散策、その後は昇仙峡ロープウエイで山頂へ行きました。山頂のパノラマ台からは富士山や南アルプスの山並みが見え、甲府盆地が眼下に広がる壮大な景色は圧巻でした。その後は、山梨屈指の超パワースポットの金櫻神社、ダム湖と森林が生み出す美しい景観の能泉湖、荒川ダムと巡ってまいりましたが、昇仙峡にはとてもすばらしい観光資源があることを実感しましたし、市民がその魅力を知らない、発信していないのではないか、私自身もそうですがそんなことを感じた視察となりました。  そこでお伺いします。  第3次甲府市観光振興基本計画を踏まえた昇仙峡の観光施策についてお示しください。  一般消費者向けのアンケート結果では、本市に来ていただいている来訪者は日帰り客が多く、平均滞在時間は6時間以内、観光消費額の平均は約1万円になることが分かりました。日本人の国内旅行1人1回当たりの観光消費額の平均は、日帰り旅行で1万7,330円、宿泊旅行では5万5,054円となっております。これに対して本市では、日帰りのみならず宿泊も含む旅行者の75.1%が1万5,000円以下の消費でした。誘客数の増加も大切ですが、観光消費額の増加に向けた取組が必要だと考えます。  昇仙峡の魅力向上への取組を市内の観光消費につなげていくためには、昇仙峡へ訪れる観光客を宿泊に誘引していくことが重要であり、隣接エリアで歴史ある温泉地の「信玄の湯 湯村温泉」と連携させることが有効であると考えます。「信玄の湯 湯村温泉」には、日本遺産の構成文化財が塩澤寺地蔵堂と湯谷神社の2つありますことから、昇仙峡地域からの相互の送客につながるよう、日本遺産を絡めた情報発信を行うとともに「信玄の湯 湯村温泉」の受入環境の整備を進めていく必要があると考えます。  そこでお伺いします。  第3次甲府市観光振興基本計画を踏まえた「信玄の湯 湯村温泉」の観光施策についてお示しください。  次に、入湯税について質問します。  入湯税の歴史を調べると、明治11年制定の地方税規則にある雑種税が始まりとなり、その課税対象の1つに湯屋が含まれていました。ただし、湯屋は現在の銭湯に相当するものであり、雑種税は温泉に課税するものではなかったそうです。温泉への雑種税の適用が認められるのは昭和2年ですが、昭和15年の地方税法により、雑種税の規定は廃止となりました。ただし、法の制定前から入湯税または鉱泉税を課していた市町村では、引き続き徴収することができました。  昭和22年の地方税法により、都道府県が鉱泉浴場の入湯客に課す税として入湯税が定められ、市町村はこれに付加税を課すことができるという規定が設けられました。この時点では目的税でありましたが、昭和25年9月の現行地方税法制定により、入湯税は市町村が課す法定普通税に変更されました。  さらに、昭和32年4月の地方税法改正により、環境衛生施設その他観光施設の整備に要する費用に充てるための目的税に変更され、昭和46年には消防施設の充実、昭和52年には鉱泉源の保護管理施設、平成2年には観光振興が追加され、観光宣伝事業等にも使途が拡大されたという、様々な時代の変化を経て今の入湯税があることが分かりました。  入湯税は、鉱泉浴場の入湯客に1日150円が課せられる税金です。令和元年度の本市の入湯税は約2,368万円。これを150円で割りますと、約15万7,800人の方が利用し、入湯税を負担していただいていることになります。  先日、湯村温泉旅館協同組合の皆さんと経済建設委員会のメンバーで、観光振興について意見交換会を行いました。その際に強く要望いただいたのは、入湯税の活用についてであります。湯村温泉旅館協同組合の皆様は、かなりの額の入湯税を入湯客から徴収し、申告納入しているとのことですが「信玄の湯 湯村温泉」の場合、鉱泉源が個人の所有であることから、鉱泉源の保護管理施設への充当という点では対象外となっており、何とかしていただきたいとのことでした。  また、愛知県蒲郡市では、入湯税の半分を観光協会に還元している。阿寒湖のある北海道釧路市では入湯税を増額し、その増収分を全額観光資源に投入している。さらには、群馬県の草津温泉でも、温泉の湯畑整備に多くの予算を投入している。そうした取組と比較すると、本市の支援は非常に物足りないと感じているとの御意見でした。  入湯税は本市の条例で決することができる税金であり、一般財源として利用できる財源ですので、本市の観光振興に対しどのようにサポートができ、援助する施策ができるのかを考えることは、本市にとって大変重要な、そして必要なことであると考えます。  そこでお伺いします。  これまでも入湯税の多くが本市の観光振興に使われているのは承知をしておりますが、今後の入湯税を活用した観光振興施策について御所見をお伺いいたします。  よろしくお願いします。 50: ◯山中和男副議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 51: ◯樋口雄一市長 第3次甲府市観光振興基本計画に基づく観光施策についてお答えをいたします。  昨年1月、我が国において初めて新型コロナウイルス感染者が確認されて以降、1年半が過ぎようとしているものの、依然として人の移動が停滞し、裾野が広い観光産業に大きな影響が及んでおります。  こうした中にあって、本市では、ウィズ・コロナ時代の観光の在り方への対応はもとより、持てる観光資源を最大限活用し、来るべき回復期における誘客に向けた本市の観光施策の指針として、この3月に第3次甲府市観光振興基本計画を策定したところであります。  本計画は、第2次甲府市観光振興基本計画の成果を生かしつつ、国内外からの観光客の獲得、滞在時間の延伸や宿泊数の増加、観光消費の拡大などを目指し、日本遺産の認定を受けた御嶽昇仙峡や湯村温泉など本市の主要な観光地の受入環境の向上や、記念すべき節目である信玄公生誕500年関連事業の推進、新たな観光コンテンツの造成などの施策に重点的に取り組むとともに、感染症対策を踏まえた安全・安心で快適な観光地づくりの推進や、新たな移動サービスであるMaaSの活用など、本市の誇るべき観光資源を磨き上げ、アフター・コロナを見据えた持続可能な観光地づくりに資する施策を展開することとしております。  中でも、日本一の渓谷美を誇る昇仙峡につきましては、近年のアウトドアブームがコロナ禍においてさらに加速をする中で、近場で体験できる自然を活用したアウトドアアクティビティの需要が高まっておりますことから、官民で構成いたします昇仙峡地域活性化推進協議会において、計画に位置づけた新たな観光コンテンツの造成に向けた検討を始めてまいります。  また、観光客へのおもてなしの向上に向けた昇仙峡ガイドの養成や、市民の皆様に昇仙峡を知っていただき、その魅力の発信に御協力いただけるよう、日本遺産の構成文化財をテーマとした講座の開催などに取り組んでまいります。  湯村温泉につきましては、先般、湯村温泉旅館協同組合による「信玄の湯 湯村温泉」とする新名称のもと、活性化に取り組む新たな戦略が大きく報道されたところであり、信玄公生誕500年を背景とした本市の観光振興において、より一層重要性が増しておりますことから、昇仙峡と連動したプロモーションの推進とともに、湯村温泉旅館協同組合をはじめとした関係者の皆様と中長期的な視点に立ち、活性化に向けた協議を進めてまいります。  今後につきましては、地域の方々や観光関連産業に携わる方々との連携をより一層深めながら、本計画を着実に推進し、安心して快適に観光を楽しめ、何度も訪れたくなる「自然・歴史・文化が人を呼び、賑わいを創出する信玄公生誕の地・甲府」の実現に向け、積極的に取り組んでまいりますので、よろしくお願いいたします。  他の御質問につきましては担当部長からお答えをさせていただきます。  以上でございます。 52: ◯山中和男副議長 志村一彦産業部長。 53: ◯志村一彦産業部長 観光の振興における入湯税の活用についてお答えいたします。  本市は、国内外からの交流人口の増加と、観光消費による地域経済の活性化に向け、日本遺産に認定された御嶽昇仙峡をはじめ湯村温泉、武田神社や甲斐善光寺など、豊かな自然と重層的な歴史に代表される魅力的な観光資源を活用した様々な施策を推進し、観光の振興に取り組んでおります。
     こうした観光の振興に取り組む上では、市内の観光地の魅力を知っていただくための観光パンフレットの作成や県外での観光プロモーションなどに係る費用に加え、観光案内所の運営、観光地の公衆トイレの清掃、施設の維持管理などに係る費用など、観光客の受入環境の向上に欠かすことのできない費用が必要となることから、そうした経費などに入湯税を活用しております。  今後も引き続き、貴重な財源である入湯税を活用する中で、第3次甲府市観光振興基本計画に基づく、本市の誇るべき観光資源の磨き上げやウィズ・コロナ、アフター・コロナを踏まえた観光施策に取り組み、多くの観光客が行き交いにぎわいのある観光地となるよう、努めてまいります。  以上でございます。 54: ◯山中和男副議長 天野 一議員。 55: ◯天野 一議員 御答弁いただきまして、ありがとうございました。  タイミングよく、今朝の山梨日日新聞に昇仙峡観光の記事が掲載されておりました。私が仕組んだわけではありませんが。先ほども質問で触れましたが、今期の経済建設委員会では、コロナ禍ということもありまして、身近な地域の課題に目を向けようということで、昨年の12月には甲州市大藤地区のカラスの捕獲駆除の取組、4月には昇仙峡の現地視察、5月には湯村温泉旅館協同組合、昇仙峡観光協会の皆さんと意見交換会を行った上で経済建設委員会を開催し、意見集約を行った際に、私に白羽の矢が立ち、委員会を代表して質問するようにということになりました。今回開催した意見交換会では、ふだん聞けないような話や、コロナ禍の各団体の取組などの情報交換ができ、大変有意義な会であったと自負しているところであります。  私ごとですが、2年ほど前に伊香保温泉に行ったことがあります。コロナ禍の前です。草津温泉と並んで群馬県を代表する温泉地で、急傾斜地につくられた石段の両側に温泉旅館、土産物屋、射的などの遊技場、飲食店などが軒を連ねていました。365段の石段は温泉街のシンボルでもあり、石段の下には黄金の湯の源泉が流れ、そこから各旅館に分湯されていました。現在の伊香保温泉が形成されたのは戦国時代で、長篠の戦いで負傷した武田兵の療養場所として、武田勝頼が当時上州を支配していた真田昌幸に命じ、整備させた温泉地であります。  「信玄の湯 湯村温泉」も弘法大師の開湯から1,200年を迎える長い歴史を誇る温泉地であります。また、武田家三代が頻繁に通っていた温泉としても有名で、由緒ある温泉地です。しかし、近年では、近隣の住宅地開発が促進されたことにより、温泉街の本通りの交通量が著しく増加したことや、長年にわたり温泉街への環境維持への投資がなされなかったことにより、温泉街の景観は徐々に失われ、現状では、観光客が一般的な温泉街に抱くイメージ、浴衣で歩ける温泉街や、先ほどお話しした伊香保温泉とはかけ離れた温泉街となってしまっております。  先日、湯村温泉旅館協同組合では、信玄公生誕500年の節目を記念し、温泉郷の活性化や山陰地方にある湯村温泉との区別化を図ることを目的に、湯村温泉郷の名称を「信玄の湯 湯村温泉」に改めました。新型コロナウイルス感染症の影響で湯村温泉全体の売上げが減少している中ですが、湯村温泉と昇仙峡を連携させた再開発計画があるというお話も伺いました。観光振興はもちろんのこと、都市計画やまちづくりの観点から本市も参加できる部分があると思います。一緒に考え、その計画が実現できるものにしていただきたいと思います。こちらは要望とします。  入湯税については、全国的に見ても入湯税の使われ方が問われています。環境衛生や消防等に法律上、割り当てられていることは承知していますが、入湯税として直接的に税を納められたところには、観光振興として主体的に充当していくべきであって、環境衛生や消防等は補助的に充当していくべきだと考えます。  また、近年、観光対策の独自財源として、自治体が地方税、特に法定外目的税である宿泊税を導入する動きが急速に広がりを見せています。山梨県も検討されているようですが、東京都、大阪府、京都府京都市に続き、石川県金沢市、福岡県福岡市などをはじめ、宿泊税の導入に向け有識者委員会を設置したり議会で取り上げたりしている自治体が多くあると伺っております。宿泊税についても検討してはいかがでしょうか。  いずれにしましても、観光PRといったソフト面の支援も大切ですが、環境整備といったハード面の支援も必要だと、今回の意見交換会で感じました。貴重な財源である入湯税を活用する中で、第3次甲府市観光振興基本計画に基づき、ウィズ・コロナ、ポストコロナ社会を見据えた本市の観光振興施策に取り組んでいただき、より活気ある観光都市甲府にしていただくことを要望とし、次の質問に移らせていただきます。  次に、SDGsの視点を踏まえた学校教育について質問させていただきます。  今、学校教育の場においてもSDGsが急速に普及しつつあります。新しくなった学習指導要領では、新たに設けられた前文の中に「一人一人の児童が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。」と明記されています。  ここで言う持続可能な社会の創り手とは、持続可能な開発目標(SDGs)の担い手になることと解釈すると、持続可能な社会の担い手を創る教育であるESDが、指導要領全体の基盤となる理念として組み込まれていることが読み取れます。  実は、新学習指導要領に前文が設けられたのは初めてのことだそうで、前文には教育理念が示されており、全体で最も重要な部分と言えます。  ESDとは、2002年の持続可能な開発に関する世界首脳会議で我が国が提唱した考え方で、社会や世界の様々な側面を総合的に学習する教育のことです。一方、SDGsとは、地域や社会、国や世界などが抱える様々な課題の解決に向けた目標と取組のことを示しています。つまり、この2つを組み合わせたESD-SDGsとは、地域や社会、国や世界の様々な課題解決に向けて、ESDという教育において取り組むことを意味しており、持続可能な社会の創り手を育成するESDは、持続可能な開発目標を達成するために不可欠である、質の高い教育の実現に貢献するものとされています。  新型コロナ感染症拡大により、今、教育現場は学力の保障や授業時数の確保ばかりに目が向いています。しかし、コロナ禍はまさにSDGsが示す課題そのものではないでしょうか。新型コロナウイルス感染症拡大によって、複数の問題が連鎖的かつ同時多発的に起きています。健康や福祉の問題だけでなく、自粛による企業活動の低下が雇用や貧困の問題につながり、休校により教育も影響を受けております。さらに、異常気象による自然災害も多発しており、世界全体が持続不可能な方向に進んでいるのではないでしょうか。  新型コロナウイルスのような世界的な感染症に立ち向かい、どの国の人々とも協力して持続可能な開発を続けていくには、SDGsの視点が欠かせません。教育は17のゴールのうちの1つですが、他のゴール全てに関わるものと位置づけられております。  そこでお伺いします。  SDGsを教育の現場に浸透させるためには、まず教職員に対して研修を実施する必要があると思われますが、御所見をお聞かせください。  また、SDGsを前提とした教育が求められていますが、そのためには児童・生徒に対しどのように学ぶ機会をつくっていくのか、御見解をお示しください。  よろしくお願いします。 56: ◯山中和男副議長 數野保秋教育長。 57: ◯數野保秋教育長 SDGsの視点を踏まえた学校教育についてお答えいたします。  国連は、2019年の総会決議において、全ての人が豊かに暮らす世界の実現に向けて必要な開発目標であるSDGsの達成のためには、持続可能な社会の創り手を育成するための教育(ESD)がその鍵を握るとの認識を示しております。  このような中、文部科学省におきましては、2020年度より順次実施されております新学習指導要領において、初めてその基本理念に持続可能な社会の創り手の育成を掲げ、その実現のために必要な教育活動の充実を求めており、例えば、小学校家庭科では、持続可能な社会の構築という視点から身近な消費生活を学んだり、中学校理科では、自然環境保全と科学技術利用の在り方を通して持続可能な社会づくりの重要性を認識するなど、SDGsを踏まえた学習内容が盛り込まれております。  本市教育委員会におきましては、新学習指導要領を踏まえた教育活動を確実に実施することがSDGsの推進につながると考えており、各校に対し適切な教育課程の編成や授業改善について指導しております。  今後におきましては、SDGsに係る理解促進やSDGsの視点からの授業づくりについての研修会などへの参加とともに、文部科学省が示す持続可能な開発のための教育(ESD)の優良事例等を参考にし、SDGsの視点を意識した教育活動がなお一層行われるよう努めてまいります。  以上でございます。 58: ◯山中和男副議長 天野 一議員。 59: ◯天野 一議員 御答弁いただきましてありがとうございました。学習指導要領の改訂に伴い、各教科において教科等の様々な箇所にSDGsについて触れられています。しかし、現状としては、学校現場でのSDGsについて子どもたちに教えたくても、詳しく教えることができるリソース、人材や資源がない、どのように取り組めばよいのか分からないなど、課題が多くあると伺っております。また、GIGAスクール構想で学校もいっぱいいっぱいだというお話も伺っております。  そんな課題を解決するには、NPOや企業のSDGsに関する様々なコンテンツやプログラムを活用してはいかがでしょうか。企業側としても、出前SDGs教室などを学校現場で活用してもらうことで、SDGsを企業として導入しているというアピールができるため、双方にとってメリットがあります。  北杜市須玉町にNPO法人八ヶ岳SDGsスクールがありまして、私も幽霊会員ですが、学習院大学名誉教授の諏訪哲郎氏が代表をしておりまして、学校教育の場にSDGsの学びを広めていく活動を行っています。そのような団体にお手伝いしていただくのも1つの手法だと思います。  大切なことは、まずSDGsを子どもたちに知ってもらうこと、SDGsの意味を理解してもらうことが必要だと思います。例えば、SDGsのポスターを校内の見やすいところに貼るだけでもいいと思いますし、学校の先生がSDGsのバッチをつけているだけで子どもたちも興味を持つと思いますので、そういう身近なことから始めていただければいいかなと思っております。  いずれにしましても、SDGsを踏まえた教育活動がなお一層行われますよう要望しまして、次の質問に移らせていただきます。  次に、農業版BCPの普及についてお伺いします。  近年、全国的に台風や豪雨などの自然災害が多発しており、農林水産関係の被害額も増加傾向にあります。こうした中、農林水産省では、農業従事者が自然災害等への備えに取り組みやすいものになるよう、自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCP(事業継続計画)のフォーマットを作成いたしました。  このチェックリストと農業版BCPは、自然災害等のリスクに対する備えの意識やMAFFアプリなどの自然災害等に係る注意喚起システムへの関心を高めるとともに、台風被害等の軽減のための取組事例等の提供や、農業保険などセーフティネットへの加入の契機となることを目的に作成されました。  自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCPは、耕種、園芸、畜産の3パターンがあり、それぞれに自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCPから構成されています。さらに、自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストは、リスクマネジメント編と事業継続編に分かれています。  リスクマネジメント編は、平時からのリスクに対する備えや台風等の自然災害への直前の備えに関する事項についてチェックでき、事業継続編は、被災後の早期復旧・事業再開の観点から対策しておくべき事柄(ヒト、モノ、カネ、セーフティネット、情報)についてチェックできます。  農業版BCPは、インフラや経営資源等について、被害を事前に想定し、被災後の早期復旧・事業再開に向けた計画を定めるものですが、自然災害等のリスクに備えるためのチェックリスト事業継続編の項目ごとに内容を記載することで、簡単に農業版BCPの策定が可能になっています。  BCPとは、自然災害や感染症、大事故が発生した場合においても、中核となる事業を継続させたり、可能な限り短時間で事業を復旧させたりするための方法、手法などをあらかじめ取り決めておく計画のことです。  東日本大震災におきましては、想像を絶する被害がもたらされ、人命救助、被災地支援、生活・経済基盤の復旧に向けまして迅速な対応が求められたところであります。農業におきましても、大津波により水路やポンプ場などの農業施設が破壊されるとともに、海水等が流入し農地の冠水被害や塩害をもたらすなど、沿岸部の営農活動が長期にわたり停止するという甚大な被害が発生しました。被災された地域におきましては、復旧に向けた取組が今もなお進められているところでありますが、農地におきましてはいまだ営農の再開に至っていない地域もあるとのことです。  本市におきましても、近い将来、台風や集中豪雨による自然災害の発生が危惧されており、そのため、こうした災害が発生した際にあっても早期の営農再開につながる体制や仕組みづくりなど、事前準備が不可欠であると考えます。  そこでお伺いします。  これらを教訓に、農業従事者が自ら行う自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCPを農業従事者の皆さんへ周知を実施し、普及させてはいかがでしょうか。当局の御所見をお伺いします。 60: ◯山中和男副議長 志村一彦産業部長。 61: ◯志村一彦産業部長 農業版BCPの普及についてお答えいたします。  農業は常に自然と対峙していることから、長梅雨や降霜による影響はもとより、地震、豪雨、大雪などの自然災害等に大きく左右され、ひとたび被害を受けるとその後の復旧作業に多大な時間と労力を要するケースもあり、農業従事者はその備えとして、早期に営農が再開できる方法や手段などをあらかじめ計画しておくことが重要になっております。  これまで本市では、自然災害等による損失の補填を受け農業経営の安定が図られるよう、農業共済への加入を促すため、掛金の一部を助成し、農業従事者の支援に取り組んでまいりましたが、今後におきましては、こうした取組に加えて、本年1月に農林水産省が策定いたしました、自然災害等のリスクに備えるためのチェックリストと農業版BCPを活用し、本市農業委員会をはじめ山梨県やJA山梨みらいなどの関係機関と連携する中で、農業委員会だよりや各種技術講習会を通じた周知、さらには、農業従事者へのワンストップ支援窓口での情報提供を行うなど、農業従事者の自然災害等への備えに対する意識の醸成に努めてまいります。  以上でございます。 62: ◯山中和男副議長 天野 一議員。 63: ◯天野 一議員 御答弁いただきましてありがとうございました。  つい最近も全国各地で豪雨による大きな被害が発生しているニュースを見ますと、先ほど紹介したチェックリストと農業版BCPは必要だと思います。ただ、農業従事者というと、どうしても年齢が上の方が多いので、面倒くさいことはやりたくないとか、何十年も農業しているから備えは分かっているよなんて言う方も多いかなと思いますが、若い方や経験の浅い方もいると思いますので、まずはそのような方から始めて、広めていっていただければよいのかなと思います。  それと、MAFFアプリというお話をしましたが、農業に携わる皆さんに役立つ情報を発信しているアプリですので、こちらもあわせて周知していただければいいのかなと思っております。  いずれにしましても、今後とも農業従事者の皆さんの自然災害への備えに対する意識の醸成に努めていただきたいと思います。ありがとうございました。  それでは、最後の質問に移らせていただきます。  日本女性会議2021in甲府について質問させていただきます。  日本女性会議2021in甲府が本年10月22日から開催されます。いまだコロナ禍でありますが、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種が進み始めていますので、今後、感染も落ち着くのではないかと言われておりますが、1年以上も世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスをなかったこととして日本女性会議2021in甲府を開催することはできないと思っています。  この大会は、女性を取り巻く課題の解決策を探るとともに、参加者相互の交流の促進や情報のネットワーク化を図ることを目的として、開催都市ごとに大会テーマやスローガンを掲げ、男女共同参画社会の実現を目指して活動している方々が全国から約2,000人集まる会議と伺っております。  昨年2020年のあいち刈谷大会では、コロナ禍のため初のオンラインでの開催、2019年さの大会は、開催10日前に令和元年東日本台風の被害に遭い中止となっており、今年の甲府大会は、コロナ禍の収束が見えてきますと、全国から大勢の参加者が訪れることが予想されます。  そこでお伺いします。  日本女性会議2021in甲府の準備状況についてお聞かせください。また、大会中の感染症対策についてもお示しください。よろしくお願いします。 64: ◯山中和男副議長 山本丹一市民部長。 65: ◯山本丹一市民部長 日本女性会議2021in甲府についてお答えいたします。  日本女性会議2021in甲府の準備状況につきましては、大会の当日に、作家の林 真理子氏や、甲府大使でもある漫画家の鈴ノ木ユウ氏のほか、専門分野で活躍されている多くの方々を講師・コーディネーター等としてお迎えし、様々なお話をいただく実りある大会となりますよう、講演や分科会の内容などについて関係者との協議を鋭意進めているところでございます。  また、7月20日から開始となります大会参加者の募集に伴う各種印刷物の作成のほか、大会当日のボランティアスタッフについて県内の大学等へ依頼するとともに、全国からお越しになる参加者に本市はもとより山梨の魅力を広く知ってもらうため、県内の市町村等と連携した物産展やPRブースなど、おもてなしの準備を進めているところであります。  次に、大会中の感染症対策につきましては、本大会はコロナ禍での開催となることを想定しており、全国から訪れる方々に安心して参加していただくことを最優先として、会場での手指消毒や検温、客席のソーシャルディスタンスの確保など基本的な対策はもとより、保健所と綿密に連携をする中で、万全の体制で開催したいと考えております。  なお、各県などの感染状況や都合により御来場が難しい方々のために、大会の様子をインターネットで配信する新たな取組も行ってまいります。  甲府大会では、時宜に応じた感染症対策を講じた上で実施するとともに、山梨県や各市町村をはじめとする関係団体と連携・協力しながら、多くの皆様の心に刻まれる大会となるよう、引き続き準備を進めてまいります。  以上でございます。 66: ◯山中和男副議長 天野 一議員。 67: ◯天野 一議員 御答弁いただきましてありがとうございました。  日本女性会議2021in甲府のことはうちの家内に聞けばいいと言う方もいますが、改めて議員の皆様にも聞いていただきたくて質問をさせていただきました。  リアルというか参加型で大会を開催する方向で準備をしている、また、本年7月20日より参加者の募集が始まるということで、大会準備も抜かりなく行っていただいているようで安心をしました。  これまで日本女性会議に多く参加されている方の年齢層は、60歳代から70歳代の方々と伺っています。昨年の2020あいち刈谷大会では、コロナ禍のため大会史上初のオンライン開催となったことで、これまでの参加者層である60歳代から70歳代の方の参加が減少するのではないかという予測がされていましたが、あいち刈谷大会の報告書によりますと、オンラインであっても変わらず、50歳代から70歳代の層の方の参加がメインであったようですので、30年以上も続いている日本女性会議を支えている年代の方々は、甲府大会の前には2回目のワクチンの接種が終了していると思われますが、大学生をはじめ若い方の参加も多いようですので、感染症対策に万全を期して開催していただきたいと思います。  ちょっと時間がありますので、再質問させていただきます。  今のところリアル参加型で大会を準備しているということですが、例えば今後感染者が増えた場合、完全オンラインにするのか、その辺の最終的なジャッジをいつするのか、再質問させていただきます。 68: ◯山中和男副議長 山本丹一市民部長。 69: ◯山本丹一市民部長 天野議員の再質問にお答えいたします。  現地開催をするかしないかという判断でございますが、事前の準備の都合もございますので、おおむね1か月前ぐらいには判断をしていきたいと考えております。ただ、新型コロナウイルスの感染状況等、非常に見極めが難しいという状態でございますので、直前の感染状況によっては、現地開催をやむなく断念するというような可能性もございます。  しかしながら、先ほども答弁させていただきましたが、現在、現地でのリアル開催と、オンライン開催、この両方で開催をするといういわゆるハイブリッド形式の開催に向けて、今、準備を進めております。  そうしたことから、オンライン方式のみの開催であっても、これまで長い年月をかけて御準備くださっております実行委員の皆様としっかりと連携をしながら、心に刻まれる、また記憶に残る大会にしていきたいと考えております。  以上でございます。 70: ◯山中和男副議長 天野 一議員。 71: ◯天野 一議員 ありがとうございました。そういった最終ジャッジにならないように、早く新型コロナウイルス感染症が収束してほしいなと思っております。  日本女性会議誘致というワードがこの議場で出たのは2017年9月、翌年の9月には、信玄公生誕500年という記念すべき年に本市において開催が決定。長い歴史と伝統を誇るこの大会が本市で開催されることを大変うれしく思いますし、大会誘致に向けて御尽力いただいた皆さんや、現在大会成功に向けて準備をしていただいている実行委員や関係者の皆さん、また、御支援していただいている企業団体の皆様に、心より感謝を申し上げたいと思います。  大会開催まで4か月となりました。ぜひ、全国から参加される皆様に、甲府らしさを全面に出した、記憶に残る大会となりますよう、しっかり準備をしていただきたいと思います。多分、私だけでなく、ここにいらっしゃる全議員さんもそういう思いを持っていると思います。全面的に協力したいと思っておりますので、よろしくお願いします。  日本女性会議2021in甲府が、安全面も含め有意義な大会になることを祈念しまして、本日用意しました私の全ての質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。  なお、この後は寺田議員の質問になりますので、よろしくお願いします。 72: ◯山中和男副議長 暫時休憩いたします。                午後 4時22分 休 憩      ───────────────────・───────────────────                午後 4時35分 再開議 73: ◯山中和男副議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  申し上げます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  それでは、上程議案全部に対する質疑及び市政一般質問を続行いたします。  創政こうふの一般質問を行います。
     寺田義彦議員。                 (寺田義彦議員 登壇) 74: ◯寺田義彦議員 政策集団創政こうふの寺田義彦です。昨日の金丸三郎議員の代表質問、そして先ほどの天野 一議員の一般質問に引き続き、予定どおり、時間をちょっとおまけで残していただいておりますが、質問させていただきます。  今回は、一昨年の9月に制定された健康都市宣言と昨年3月に施行された甲府市子ども未来応援条例を軸として質問してまいります。本数がちょっと多く少し時間が心配なので、早速質問に入らせていただきますが、やはり最初に、前提状況として、現在の恐らく市民の皆さん最大の関心事項である新型コロナウイルスワクチン接種についてお伺いいたします。  樋口市長御自身も、予算編成においてワクチン接種は今年度の最重要事業であると明言されておられました。その言葉どおり、65歳以上のワクチン接種においては、集団接種会場を多数用意し、また甲府市医師会の協力も得て、民間との連携も活用しながら、接種券の発送、接種予約、会場運営やタクシー送迎など、あらゆる準備をし、接種体制を構築していることを承知しております。そして、まさに本日からは、75歳以上に引き続き65歳以上の接種予約が始まったところです。  お伺いしたところでは、今日、本会議が始まる前なんですけれども、午前11時の時点で200名以上の方が既に甲府市役所にインターネット予約の代行で来ておられたと。ただ、75歳以上のときの教訓を生かしていろいろな対応を強化していただいたおかげで、大きな混乱はなかったと私は伺っております。ということで、本当に並々ならぬ御苦労だったと思います。そのかいがあって、ほかの議員への御答弁にもありましたとおり、希望する高齢者の接種については本年7月末までの完了見込みであるということで、非常に喜ばしいことでありまして、そのために日夜御努力されてこられた全ての関係の皆様に深く敬意と感謝を示したいと思います。本当にありがとうございます。お疲れさまです。  ただ、これだけ準備をしていただいても、様々な御指摘のお声は聞こえてきます。当局の皆様も当然承知していると思いますので、あえてここでは言いませんが、そういった御意見をしっかり受け止め、精査し、改善につなげていくことが肝要だと思っています。本日、高齢者の方々が多数傍聴に来ていただいておりますので、せっかくですので、帰り際に感想を聞いていただくのもありだと思います。  さて、その間にもフェーズはいよいよ次の段階に入っています。65歳未満の接種であります。先頃、菅総理大臣は、10月・11月には希望する国民への接種を完了したいと、非常に野心的な目標を公言されました。この目標達成のためには、当然、ワクチンの供給量、また越境接種の問題も含め、国や県の方針、動向による部分も多々あります。ただ、現段階で1つ言えるのは、政府方針として、65歳未満の一般接種においては、具体的な実施方法については地方自治体の独自判断に委ねると明言しているところであります。  ひとえに自治体といっても、人口や状況は異なります。私の友人が沖縄県の離島に住んでいるんですが、そこではもう早々、全員もう接種完了しております。ただ、大きな都市ほど一斉接種は難しく、多くの調整が必要になってくると思います。  当然、山梨県内においては、県都甲府の判断というものは大変重要な意味を持ってきます。多くの通勤・通学者も来ています。市民だけではなく、県民が甲府市の対応に注目していると思います。平日夜間また土曜日・日曜日・祝日の接種体制を構築できるのか。訪問・出張接種は可能なのか。住所地の越境による接種をどのように管理していくのか。問題・課題が山積していることは承知しています。しかし、どの大都市も困難な状況は同じです。その中で決断していかなければなりません。  甲府市よりはるかに大きい福岡県福岡市は、早々に幼稚園・保育所の職員を優先接種としました。東京都新宿区は20歳代・30歳代を優先と決めております。何が正解で何が間違いかではありません。その都市における合理的理由をもって決断するしかないのです。重症化リスクの視点なら基礎疾患のある方々、生活の維持ならエッセンシャルワーカー、子どもたちの安全なら保育・教育関係者、経済の回復なら飲食接客業者また若年層、そういう視点から、可能な範囲で優先実施をしていくべきだと思います。  また、政府は、企業、大学での職域接種について申請受付を開始しました。本市内にある企業、大学からも申請があり、接種が可能となってきます。先ほどの天野議員の質問にもあった湯村温泉旅館協同組合では、1社ではなく共同で職域接種の申請に向けて動き出しているということも伺っております。JAグループ山梨も動いています。民間の判断は早いなとつくづく思いました。甲府市が方針を早く示せば、こういったところと連携的に接種が可能となります。逆に、遅ければ、数が厳しいとされているワクチンの打ち手の確保はどんどん難しくなってくるのではないでしょうか。  山梨県看護協会は、職場を離れた看護師、いわゆる潜在看護師の方々を対象に、ワクチン接種の研修を行ったそうです。私も直接お話を伺いに行ってまいりましたけれども、そういった皆さんは、少しでもお役に立てたらと、そういう大変ありがたい気持ちを示していただきました。甲府市医師会との協力に加え、山梨県看護協会、潜在看護師との協力はいかがでしょうか。いずれにしても、後手後手になる前に方針を示す必要があると思います。  今は、かつてない非常事態です。行政に求められているのは迅速性です。もちろん安全性を担保しつつ、それでも早く決断し、早く周知し、早く実施することが最重要だと思います。  ある保育園の園長先生とお話をしました。ゼロ歳・1歳の子どもたちにマスクを常に着用させるのは本当に難しい。そもそも接触のない保育など考えられますか。逆に、全く人との触れ合いのない中で子どもが大きくなったとしたら、むしろそっちのほうが怖いのではないですか。大変恐ろしく感じると。一刻も早くワクチン接種をお願いしたいということをおっしゃっていました。  誠にそのとおりだと思います。体制が万全に整ってからリリースするのではなく、こうやるんだという決断・方針をまずリリースして、関係各所に全力で協力を依頼する。そして、市民に御理解をいただく。結果としてできなければ、もう謝って責任を取るしかない。そういうわけです。できないことをおそれて判断が遅れれば、むしろそのほうが市民の不信を招き、それだけ長く市民の生活を苦しめ、ひいては命の危険にさらす時間が長くなるということだと思っています。  そして、本年7月末には高齢者接種が終わることを前提とすれば、逆算して、7月上旬には1回目の接種は終わり、1回目と2回目の接種が重複するピーク期間は過ぎることになります。そのときの時間や会場を有効に使うためにも、もう最初の方針は決定し、リリースすべきときだと思います。市民のためにも、職員の皆さんをはじめ接種体制に関わる全ての皆さんのためにも、一刻も早い判断が必要だと思います。  そこでお伺いします。  本市は65歳未満の方々への新型コロナウイルスワクチン接種について、どのような方針で、どのような体制をもって実施をする予定ですか。  御答弁をお願いいたします。 75: ◯山中和男副議長 古屋好美保健衛生監。 76: ◯古屋好美保健衛生監 65歳未満の新型コロナウイルスワクチン接種についてお答えいたします。  本市では既に、クラスター防止等の観点から、高齢者施設の従事者に対しまして接種の優先順位を引き上げ、各施設において接種を行っておりますとともに、本年6月24日からは、従事者の接種に時間を要する場合には、市立甲府病院の医師や看護師等による接種を行ってまいります。  また、現在、こうした方以外の65歳未満の方々に対しましては、基礎疾患を有する方をはじめ、保育所や幼稚園、小中学校や福祉施設の関係者などの優先接種を順次進めるなど、重症化や感染リスクを考慮する中で、接種を受けやすい環境づくりに向けた準備を進めております。  今後も引き続き、甲府市医師会、甲府市歯科医師会、甲府市薬剤師会及び山梨県看護協会など、関係する皆様と綿密に連携する中で、協議と調整を重ねながら接種計画を取りまとめてまいります。  以上でございます。 77: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 78: ◯寺田義彦議員 古屋保健衛生監から御答弁いただきました。新たな優先対象として、保育所、幼稚園、小中学校や福祉施設の関係者を加えるということを明示していただきました。また、甲府市医師会のみならず甲府市歯科医師会、甲府市薬剤師会そして山梨県看護協会とも連携していくという御答弁でありました。これについては、本当にありがたい御判断を新たにしていただいたということで、本当にありがとうございます。  ただ、もう少し踏み込んでお聞きしたいということなんですが、先ほどお話しした準備期間等を逆算して、一体いつまでに決定しなければならないのか、いつ明確にする予定なのか。  再質問させていただきます。よろしくお願いします。 79: ◯山中和男副議長 久保田幸胤福祉保健部長。 80: ◯久保田幸胤福祉保健部長 寺田議員の再質問にお答えをさせていただきます。  接種計画につきまして、速やかにお知らせをできるよう取り組んでいるところでございます。  以上でございます。 81: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 82: ◯寺田義彦議員 答弁、そして再質問に対する答弁、日夜御努力されている古屋保健衛生監と久保田福祉保健部長に御答弁いただきました。速やかにという答えで、正直、そうだと思います。久保田福祉保健部長が言うこともなかなかできないと思います。速やかにだと思います。ただ、私としては、この目下の最重要課題については、当然、現場の責任者は久保田福祉保健部長や古屋保健所長かもしれません。しかし、甲府市の方針を最終決定できるのは世界中でただ1人、樋口市長だけだと思っています。傍聴に来ていただいている方だけでなく、多くの市民がテレビやインターネットで見ています。また、市長がこの難局でどうリーダーシップを取っていただけるのか、皆さん注目しています。  これ以上久保田福祉保健部長に言っても仕方がないですけれども、もう言いませんが、今週末、本来なら消防団の操法大会が日曜日に予定されておりましたが、急遽中止となりました。消防団がワクチン接種をもう既にしていたら、どうでしょうか。優先接種が決まっていれば、延期も可能だったかもしれません。大会だからまだよいかもしれませんが、これが実際の災害だったら、どう対応するでしょうか。災害時の避難所運営も想定した上で、感染症対策の備品の確保はもちろん、関係者のワクチン接種も必須だと思います。  実際、今月末の東京2020オリンピック聖火リレーの警備には、消防団に協力要請が来ています。ワクチン接種なしでリスクだけ負担することに困惑を感じている団員の方々は少なくないと思います。また、感染者が出るたびに消毒作業に関わっている方々、どこの誰が使用したかも分からない廃棄物を回収されている方々など、環境衛生のお仕事に従事されている方々の日々の心労も計り知れません。公共交通、接客業など、ほかにも一刻も早いワクチン接種を望んでいる方々が大勢います。  どの職種を優先していくか。それはとても難しいことだと思います。でも、どれかが早く始まっていけば、随時始まっていけば、それだけ、市民全体として次を待つ方々が早くなるのです。決められなければ、準備が遅れる。それだけ全体が遅くなる。今、多くの市民が望んでいるのは、迅速性です。このことは強く強く訴えたいと思います。すぐにでも市長の緊急会見が行われるものと信じています。しかるべく早急な御決断をよろしくお願いいたします。  1問目から長くなってしまいましたが、あと8問あるので。でも、今一番大事なことだと思ったので、お許しください。  では、健康都市宣言の関連の質問をしていきます。  まず、令和元年9月に健康都市宣言が制定されましたが、市民と地域、行政が一体となって健康づくりに取り組むことを目指した、本当にすばらしい宣言であると思っています。  そこでまず、本宣言の制定以降において、宣言を反映した本市の主な政策、事業等をお示しください。コロナ禍の影響がありましたら、あわせてお願いいたします。 83: ◯山中和男副議長 久保田幸胤福祉保健部長。 84: ◯久保田幸胤福祉保健部長 健康都市宣言制定後の本市の取組につきましてお答えいたします。  健康都市宣言を反映した本市の主な事業といたしましては、健康ポイント事業、健康リーダー養成事業、健康チャレンジ表彰事業及び笑顔ふれあい訪問サポート事業がございます。  自分の健康は自分で守り、健康づくりに取り組んでいただくという宣言の趣旨から、健康ポイント事業においては、各種健診の受診や、健康手帳を活用した健康の自己管理、自分で目標を定めて取り組む健康づくりなどに、インセンティブとなる健康ポイントを用い、健康意識の醸成や行動変容を図ってまいります。  また、地域住民が主体となって地域全体で健康づくりに取り組んでいただくよう、健康リーダー養成事業により、健康に関する正しい知識や技術を伝え、地域の中で健康に資する活動を実践し、地域住民の健康づくりを推進する健康リーダーを養成してまいります。  加えて、地域で健康に働ける職場環境づくりを反映し、健康チャレンジ表彰事業は、積極的に健康経営に取り組む事業所などを表彰し、取組を広く周知することで、地域全体への波及効果を高めてまいります。  さらに、笑顔ふれあい訪問サポート事業は、地域の協働による支え合いづくりを進めるため、生活支援サポーターが高齢者の日常生活における困り事を支援するものでございます。  現在、長期化するコロナ禍において、外出や運動、人との交流の減少による運動不足やストレス、また、高齢者につきましては、フレイルや筋力の低下による転倒・骨折、認知機能の低下などが懸念されておりますが、このような状況下でこれらの事業を着実に実施することにより、健康状態の悪化や要介護リスクを予防しながら、市民の皆様の健康を増進し、健康寿命の延伸に寄与していくことができると考えております。  以上でございます。 85: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 86: ◯寺田義彦議員 丁寧な御答弁、ありがとうございました。幾つか事業を挙げていただきましたが、その中で、コロナ禍についての受け止めとしては、このような状況だからこそ、むしろ、これらの事業を着実に推進していくことが大事であるというふうに理解いたしました。私もそのとおりだと思います。ぜひ、コロナ禍ではありますが、引き続きよろしくお願いいたします。  そして今、御答弁の中に、健康ポイント事業のお話がありました。運動や健康事業に参加したらポイントが付与されて商品と交換できるというインセンティブを取り入れた事業であって、行動変容を促すと。とても工夫された事業だと思っております。ただ、私といたしましては、かねてより、本事業はすばらしいのだけれども、厚い冊子を持ち歩かなければならずということで、これ、私たちの会派の望月議員のものなんですが、こういう冊子を持って、逐一いろいろ記録したり、個人情報なのであまり見せられないんですけれども、こういった、意外とアナログなやり方で現在やっております。  そのアナログな部分が、一々書き込むということで脳や手先の刺激になり健康増進になるという御意見もごもっともだと思います。ただ、やはり、より多くの方々に参加してもらうためにも、本事業をより効果的に、そして利便性を高め、他の政策でのポイント事業と連携した形にすることがよいのではないか。そう、かねてから思っておりました。そのためには、スマートフォンのアプリ等を活用してデジタル化を進めるのがよいのではないかと思います。  そこで、本定例会においても、そういった観点から本事業のデジタル化を提案させていただこうといろいろ考えておりましたら、まさに今回の補正予算で、付与されるポイントについてはデジタル化の事業をするという計上がされていたわけです。これは、一部デジタル化されたと言ってもよいと思います。驚きとともに、同じ思いで取り組んでくださっているんだなと大変うれしく思ったところであります。  そこで伺います。  健康ポイント事業のデジタル化について、今後どのように取り組み、システムを運用していくのか、お聞かせください。  あわせて、マイナポイントプロジェクト事業との連携を行うことによるメリットについてもお聞かせください。 87: ◯山中和男副議長 久保田幸胤福祉保健部長。 88: ◯久保田幸胤福祉保健部長 健康ポイント事業のデジタル化についてお答えをいたします。  健康ポイント事業のデジタル化につきましては、甲府市デジタルソサエティ未来ビジョンのアクションプランの1つである、健康・福祉分野におけるデジタル技術等を活用した事業の推進において、アプリを使った健康施策を位置づけている中、個人の健康管理や健康情報の取得が可能なスマートフォンの機能や健康に関するアプリなど、様々なものが開発され、デジタル化のニーズも高いことから、今後、調査・研究を進めてまいります。  今般立ち上げたこうふマイナポイントプロジェクトは、市民の皆様と一体となって取り組む健康・環境・地域活動に関する活動メニューに参加していただいた方に対して、マイナンバーカードを通じてポイントを付与するものであります。  とりわけ、健康ポイント事業は、対象となる健康活動の実施後、スマートフォン等を活用し、オンラインで健康ポイントが付与され、それを電子マネーとして市内の指定店舗で利用できる運用となっており、デジタル化に伴う利便性の向上によってスマートフォン等を利用する事業参加者の増加が見込まれ、事業全体の活性化が図られるものと考えております。  以上でございます。 89: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 90: ◯寺田義彦議員 御答弁ありがとうございました。事業自体のデジタル化、アプリ開発というのはなかなか大変だと思いますけれども、鋭意研究していただけるということで、今後に期待をさせていただきたいと思います。  それでも、今回のポイントのデジタル化によるマイナポイントプロジェクトでの他事業との連携というのは、健康ポイント事業への参加促進、またマイナンバーカードの利用促進、また市内の経済活性化と、複数の効果が見込める大変すばらしい事業だと思います。あとは、より多くの方に利用していただけるよう、そこが本当に肝腎ではありますが、利用方法の説明会も行いながら、こちらにいらっしゃる皆さんがみんな使えるように、ぜひしっかりと周知に努めていただきたいと思います。  この流れから、もう1つお聞きしていきたいと思います。  この健康ポイント事業は、本市が主催したイベントに参加するとポイントがつくわけですが、やはりイベントのメニューが少ないのかなという印象を持っています。これは、本市でもっと講習会や健康教室を開催してくださいと言っているわけではなくて、もっといろいろな事業と連携してポイント付与を行えたらよいのではないかということです。  地域には、自治会等様々な団体でウォーキングやグラウンドゴルフ、体育祭、料理教室など、多くの健康づくり関連のイベントがあります。これらと連携して、これに参加した場合にも健康ポイントを付与すれば、より裾野が広がると思うのです。  あわせて、地域包括支援センターや保健所等とも連携することで、健康診断や感染症対策を行いながら健康づくりと地域の親睦を図る、そしてポイントももらって、そしてポイントを使って経済効果も出ると、本当に一挙何得にもなる事業だと思っています。  このように、自治会や地域包括支援センターとの連携・協働は、健康づくりへの理解を深め、より広い意識の醸成につながっていくことが期待できます。  そこで伺います。  健康づくりの推進の上で、自治会や地域包括支援センター等、地域との連携・協働をどのように図っていくか、お考えをお聞かせください。 91: ◯山中和男副議長 久保田幸胤福祉保健部長。 92: ◯久保田幸胤福祉保健部長 健康づくりにおける地域との連携・協働についてお答えをいたします。  地域で本市が主催する健康づくり事業といたしましては、あなたの地区(まち)の出張保健室や、歯つらつ歯っぴーキャラバン、健康ウォーキング教室などがあり、地域住民の社会参加の促進や健康に資する活動の活性化が図られるよう、健康ポイント事業の対象メニューとしております。  こうした中、自治会などの地域が主催するウォーキング事業など健康づくりに資するイベント等につきましては、参加者の確認方法や個人情報の取扱い、ポイント付与管理などの課題もありますことから、課題への対応が可能となるものについては対象メニューに取り入れ、事業の拡充が図られるよう検討してまいります。  また、自治会や本市が業務を委託している各地域包括支援センターにおいては、日頃から地域住民はもとより地域の団体などと積極的に関わり、ネットワークを構築していることから、そのネットワークを利用した健康づくりに取り組むとともに、地域の団体等と連携・協働し、健康づくりの推進を図ってまいります。  以上でございます。 93: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 94: ◯寺田義彦議員 御答弁ありがとうございます。肝腎な提案については、非常に前向きな御答弁だったということでいいんですよね。ありがとうございます。もちろん課題はあると思いますけれども、ぜひ、可能なものからしっかり取り入れていただいて。そうすれば、地域の方々も参加しやすいですし、頑張って主催している自治会や団体の方々にとってもこのインセンティブの集客効果というのは本当に助かるものだと思います。ぜひ行っていただきたいと思います。  あわせて、健康ポイント事業だけではなく、先ほども御説明にあった、笑顔ふれあい訪問サポートなども含め、今後、地域のネットワークを活用しながら、いろいろと試していただいて、そしてまた、成功した地域の取組事例などもしっかりと共有していただきながら、本市全体の連携・協働というのを推進していただければと思います。よろしくお願いいたします。  ところで、今の、地域との連携というのももちろん大事なんですが、企業等との連携・協働も大事だと思っております。  健康ポイント事業が非常によい例なので先ほどから何度も使わせていただいておりますけれども、いくら健康診断や健康教室を開催したとしても、忙しく働いている人はなかなかそんな機会はつくれない。本人が参加したくても都合がつかない場合もあります。多くの会社の社長さんたちも、社員の健康管理には非常に気を遣っていただいていることは十分承知しております。ただ、それでも、社員さんが、今日100ポイントもらいに健康教室に行ってきます、休みますと言ったときに、何も言わずに職務専念義務の免除扱いにしてくれる企業というのはなかなかないと思います。そういう観点からすると、例えば各企業での健康づくり、朝のラジオ体操とか、階段上りとか、社員食堂のメニューとか、そういったものの取組によってポイントを付与するというのはどうでしょうか。  また、健康ポイント事業のインセンティブという考え方を企業にも取り入れて、積極的に健康づくりに取り組んでいる企業に対しては、税制優遇とか入札でのプラス評価とか、そういった措置を検討してもよいのではないかと思います。せめて、単に表彰だけではなくて、本市の広報こうふとかに広告スペースを設けて優良イメージを宣伝するとか、そういった形でのインセンティブというのはどうでしょうか。  そこで伺います。  本市の健康推進事業においての民間企業へのインセンティブの導入を含め、事業推進のための民間企業との連携・協働についての考え方とその取組についてお示しください。 95: ◯山中和男副議長 深澤 篤企画財務部長。 96: ◯深澤 篤企画財務部長 民間企業との連携・協働についてお答えをいたします。  効率的で効果的な市民サービスを提供するために、民間企業との連携が有用な事業につきましては、民間企業が有する専門性や機動性、ノウハウなどを市政に生かし、その取組を積極的に進めていくことが必要であります。  本市では、健康都市宣言による、ひと・地域・まちの健康づくりに向けて、公民両輪で裾野の広い取組を展開していく観点から、従来の行政主体の健康施策に加え、民主導による健康づくりを促進していくため、地域のヘルスケアに取り組む民間企業等と連携する中で、人材やネットワーク、施設など、企業が有する資源を活用し、市民の皆様に食事、運動などの生活習慣の改善を日常生活の中で働きかけることで、健康に対する意識改革と行動変容を促進しながら、医療・福祉の分野における人材の育成と活躍の場の創出、さらには地域ヘルスケア産業の活性化につなげる「ひと・地域・まちの元気アップ促進事業」などの取組を進めているところであります。  今後におきましても、今年度新設した公民連携課が分野横断的に総合的な調整を図り、御提案いただきましたインセンティブの導入を含め様々な手法を検討する中で、民間企業との連携・協働による取組を一層推進することにより、市民サービスの向上や地域活力の増進につなげてまいりたいと考えております。  以上でございます。 97: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 98: ◯寺田義彦議員 趣旨を御理解いただいた前向きな御答弁、ありがとうございます。健康づくりという面でいうと、民間主導による健康づくり推進のためのひと・地域・まちの元気アップ促進事業などに取り組んでいただいているということで、ぜひ、さらに推進していただきたいと思います。  また、今、公民連携課に関しての御答弁がありましたが、まさに、健康のみならず、本市のあらゆる分野において民間活力が必要であり、民間との連携・協働というものが重要になっております。いかに企業等を巻き込んで事業を推進していくか。今、インセンティブの導入も含めた検討をしていただけるという御答弁でしたが、個人的には、それを導入したらもう全然、企業の本気度というのは違ってくると思います。ぜひ、引き続きあらゆる場面で様々な手法で公民連携を推進していただきたいと思っておりますし、公民連携課には大いに期待しておりますので、何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。  さて、健康都市宣言後の取組という点から質問してまいりましたが、この健康都市宣言というのは、今さらなんですが、平成29年12月の定例会において我が会派の金丸議員が提案し、樋口市長が制定していくとおっしゃった経緯があるわけですけれども、実はこのとき、金丸議員から、WHOの呼びかけで創設された健康都市連合(AFHC)というものに加盟したらいかがかという提案もありました。その際、市長は、ほかにも類似の全国組織があって、各団体の目的や状況を見ながら、できる限り早く加盟したいと御答弁されております。結果として、本市は平成30年に日本国内だけの団体である日本健幸都市連合に加盟したと承知しています。
     この加盟についてはすばらしいことで、何ら私としても異論はないのですが、やはり、現在のコロナ禍という世界規模の危機の中で、世界標準の先進的な知見と情報、健康政策の研究というのは非常に重要だと思っております。ぜひ、世界組織でもある健康都市連合(AFHC)のほうにも加盟を目指していただきたいと思います。これは要望としますが、健康都市宣言をより意義あるものにしていくために、今後の健康政策、事業のさらなるレベルアップを期待したいと思います。ぜひよろしくお願いいたします。  ということで、次の、子どもたちに関する質問に移ってまいりたいと思います。  昨年3月、甲府市子ども未来応援条例が施行されました。前文と全30条から成る本条例は、「子どもが今を幸せに過ごし、夢や希望の実現に向け挑戦できるよう、市全体で子どもの権利を尊重し、互いに連携・協働しながら、子どもの成長を応援することで、子どもが輝くまちの実現を目指す」としています。本当にすばらしい条例だなと心から思っているところです。  そこで、施行から1年余りが経過した今、改めて伺います。  本条例を反映した本市の主な施策・事業等をお示しください。  あわせて、特に本条例の第3節に、子どもが未来を築く機会づくりという規定がありますが、これに関連して、こうふ開府500年記念事業のレガシー化による、子どもたちの応援、育成の推進について、お考えをお聞かせください。 99: ◯山中和男副議長 樋口雄一市長。                 (樋口雄一市長 登壇) 100: ◯樋口雄一市長 子ども未来応援条例施行後の取組についてお答えをいたします。  私は「こども輝くまち」の実現を目指し、本市の未来を担う子どもたちが夢や希望を持って健やかに育つためには、子どもの権利を尊重し地域全体で子育ちを応援していくことが重要であるとの考えのもと、昨年3月に甲府市子ども未来応援条例を制定したところであります。  この甲府市子ども未来応援条例は、子どもが地域で育つ拠点づくり、子どもが健やかに成長できる体制づくり、子どもが未来を築く機会づくりを3つの柱に据え、子どもたちが今を幸せに過ごし、夢や希望の実現に向け挑戦できるよう、各種取組を推進するものであります。  まず、1つ目の柱である、子どもが地域で育つ拠点づくりでは、子ども応援センターを拠点に子どもを応援する3団体による放課後学びくらぶ事業を実施し、学習支援を兼ねた居場所づくりを行うとともに、子育ちを応援する各種団体との意見交換を行う中、それらの各種団体がより効果的に活動を行える基盤づくりに向けまして、団体相互の緊密な連携や協働を図るネットワーク化による仕組みづくりを進めているところであります。  次に、2つ目の柱である、子どもが健やかに成長できる体制づくりでは、昨年7月に子どもの権利擁護委員を委嘱し、青少年相談室と緊密な連携を取りながら、相談体制の充実を図っております。また、子どもたちの運動への興味や関心を深め、運動能力向上に向けた取組を広げるため、保育士等を対象としたプレイリーダーの育成や「おしろらんど」の開設をはじめとする運動遊び場の整備など、子どもたちの心身の健康づくりに取り組んでおります。  3つ目の柱である、子どもが未来を築く機会づくりでは、今般のコロナ禍において開催が困難となっておりますが、子どもたちの意見表明や社会参加の促進を目的とし、市内の高校生を対象とした甲府みらい会議など、地域の課題を探求し意見を表明する機会づくりを創出してきたところであります。  とりわけ、こうふ開府500年を契機に生まれた、市民の皆様がふるさと甲府への愛着を深め、子どもたちが甲府の歴史・文化を自らの言葉で話す甲府ラーニング・スピーチや、子どもたちが地域や郷土への愛着を持つ心を育む、私の地域・歴史探訪、そして夢を持つことの大切さを伝えるこうふドリームキャンパスといった、歴史・文化の継承や郷土愛の醸成、子どもたちの夢の育成を促す、こうふ開府500年記念事業の3つのレガシー事業については、子どもたちが未来を築いていくための機会づくりとして取り組んでいるところであります。  今後におきましても、引き続き子どもたちの健やかな育みを最優先に、未来を担う子どもたちに寄り添いながら「こども輝くまち」の施策展開を精力的に行い、子どもたちの笑顔があふれるまちづくりを実現してまいりたいと考えております。  以上でございます。 101: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 102: ◯寺田義彦議員 樋口市長、丁寧な御答弁ありがとうございます。実際に条例制定後、条例に沿った形で着実に事業が行われているということがしっかり伝わってきました。  特に私自身としては、このレガシー事業が、参加する子どもたちにとっても、またそれを見守っている大人たちにとっても、私も参加させていただいたものがあるんですが、大変すばらしい事業だなと思っていて、何より、担当課長をはじめ主催している市の方々も本当に熱意があって、まさにこの条例と事業がぴったりあったものだと思っております。ぜひ継続して、今後も絶対継続していっていただきたい事業だと思っております。  そういう、子どもたちの夢や希望、心を育てる部分に関しましては、本当にこのまますばらしい施策・事業をぜひ展開していっていただきたいと願っておりますので、よろしくお願いいたします。ぜひよろしくお願いします。  ただ、一方で、子どもの育成というのは、思いだけではなかなか厳しいという側面もあると思います。甲府市子ども未来応援条例の第11条第2項には「市は、子どもの成長における様々な段階及び状況に応じた必要な施設の充実に努めるものとする。」という規定があります。確かに、近年は、中道北小学校が新設され、各学校の校舎内の整備、エアコンやICT環境等も整備され、市役所西庁舎には子ども応援課も設置されました。  しかし、建物の外に目を向けてみると、本当に十分な整備がされているのか不安な面が見えてきます。学校の校庭やトイレ、中学校のテニスコート、公園、競技スポーツ用の環境、本当に整っているのでしょうか。近隣市町と比べて充実していると言い切れるでしょうか。  限られた財源であることは十分承知しています。それでも、子どもたちの健全な成長を実現するなら、また、次世代甲府大使になり、そしてさらに甲府大使になっていくことを夢見る子どもたちを本気で応援していくなら、物心両面から支援していくことが必要なのではないかと考えております。  そこで伺います。  本市の子どもたちの健全育成の推進、競技スポーツの推進についての考え方、そして各種施設の充実、整備計画等をお示しください。 103: ◯山中和男副議長 饗場正人教育部長。 104: ◯饗場正人教育部長 スポーツを通じた子どもの健全育成とスポーツ施設の整備についてお答えいたします。  本市におきましては、だれもがいつでも身近にスポーツに親しむまちを基本理念とした甲府市スポーツ推進計画を平成26年3月に策定しており、子どもの運動機会の充実を基本目標の1つに掲げ、地域のプロスポーツチームや大学、競技団体等と連携した子ども向けのスポーツ教室を開催するとともに、スポーツ少年団の競技大会の開催及び指導者の育成などにより、スポーツによる子どもの健全育成と競技力の向上に取り組んでおります。  施設整備につきましては、平成30年3月に策定した甲府市スポーツ施設整備基本方針に基づき、今年度から整備を予定している緑が丘スポーツ公園においては、各種大会や競技スポーツの練習会場としての機能を持たせることとし、テニス場には、全国的に多くの公式大会に使用されている砂入り人工芝のコートを整備するなど、競技力向上に資する施設整備を行うこととしております。  また、トイレの整備につきましては、近年では玉諸小学校、中道北小学校において、学校施設の整備に伴い校庭のトイレを再整備し、今年度は中道スポーツ広場の体育館、青葉スポーツ広場の弓道場を洋式に改修する予定であります。  校庭につきましては、各学校の状況を調査しながら年次的に整備を進めており、昨年度は玉諸小学校の整備を終え、今年度は善誘館小学校の整備を予定しております。  今後におきましても、計画的な施設整備に努める中で、子どもが遊びを通じて運動に親しむ機会や、様々なスポーツに触れ合う機会を提供できるよう、スポーツ環境の整備に取り組んでまいります。  以上でございます。 105: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 106: ◯寺田義彦議員 御答弁いただきました。緑が丘スポーツ公園の整備に関しては、多くの市民が期待しているところですし、本当にありがたく思っております。テニスコートも大分いいものになるだろうなという話も聞きました。ありがとうございます。  ただ、その他の整備に関しては、年次的にしていただいているということはお伺いできましたが、今名前が出た場所を聞いていると、やはり、学校とかその他の施設整備にあわせて、ついでと言っては何ですけれども、トイレ改修も行っていると。当然、限られた財源の中で、学校整備事業費だったり、国土強靱化事業費等の国庫支出金も使いながら行っているからということは、何となく分かります。ただ、それだけだと、外のトイレとかテニスコートとか公園とか、そういう単独の整備はどうしても後回しになってしまう気が私はしています。  旧穴切小学校である先ほど言った西庁舎は、せっかく今回、子ども応援課、また協働推進課等も入って、すばらしい地域の拠点として整備されています。ただそこの外のトイレ、東側にあるんですけれども、先日、私たちの会派の小沢(宏)議員と一緒に、ここで引き伸ばして見せようかというところで写真を撮ったんですけれども、こういう場で見せるにはちょっとふさわしくないという、中継中にあまりにも不適切かと思いまして自重しました。ただ、百聞は一見にしかずということで、見ていただければ分かるんですが、男子トイレも外から丸見えですし、特に女子トイレなんかも隙間からのぞけてしまうというところで、先ほど天野議員の日本女性会議の質問もありましたけれども、その方々がもし見たらどう思うだろうなという。今、目があったので古屋保健衛生監を御案内したら、どういう感想を持つだろうなというところであります。やはり、少しずつ少しずつ整備していただければと思います。  昨日の金丸議員の質問にあった文化施設もそうですけれども、やはり、必要な整備には思い切って財政投入すべきだと思います。何でもかんでもつくってくれ、お金をくれと言っているわけではありません。令和2年12月定例会でも言わせていただきましたが、ネーミングライツとか、低未利用資産の売却とか、そういう工夫でお金をつくって、必要なところにしっかり投下していくと。  本当は再質問したいぐらいなんですが、ちょっと時間がなくて、改めて次の機会や委員会等でも今後しっかり1個1個言わせていただきたいと思います。  また、自前での整備が無理だったら、本市のほうで例えば大学とか民間の施設とか利用できるような契約をするとか。私の地元の地域もグラウンドが本当にいっぱいあります。でも、市民の方が使えるグラウンドはあまりありません。ぜひ、そういった民間との連携というのも推進していただければと思います。  また、山梨県立青少年センターの話もしたかったんですが、それも別の機会にしますが、甲府市は全国大会や世界大会の大会遠征費の支援もしていません。そういったことも含めて、とにかく、本当に子どもたちの未来を応援するなら、物心両面からの支援が必要だと思います。ぜひよろしくお願いいたします。  一方、外から中に入って校舎内の整備に関しましては、トイレの洋式化も進み、Wi-Fi環境も整い、昨年は防犯カメラも設置していただいて、本当にありがたいことだと感じています。先頃できた中道北小学校を見学にも行かせていただきました。本当にすてきな校舎でありました。そのようなハードが整ってきた学校において、いよいよGIGAスクール構想が本格稼働してまいります。  本市議会でも今、まさに議会制度調査研究会でタブレット端末の導入を進めているところなんですが、やはり目下の課題は、しっかり運用して活用していけるのかということであります。本市議会でもそれを導入しようというところなので、学校のタブレット端末の導入をはじめとしたGIGAスクール構想というのも余計気になってまいります。  特に、子どもたちは授業の変化に適応できるのか。視覚をはじめとする健康に影響はないのか。全ての先生方が活用できるのか。働き方改革の中で、さらなる負担激増にならないか。などなど、疑問があります。  次世代を担う子どもたちにとって、次世代型の教育というものは非常に有効だと思っています。そのよい部分を最大限発揮していただこうと思っているからこそ、それに向けての取組を再度確認しておきたいと思います。  お伺いします。  GIGAスクール構想における子どもたちの適応や教職員の技能習得のための取組についてお示しください。 107: ◯山中和男副議長 數野保秋教育長。 108: ◯數野保秋教育長 GIGAスクール構想の運用についてお答えいたします。  本市のGIGAスクール構想につきましては、現在、本年10月の本格運用に向けて様々な準備を進めているところであります。  児童・生徒の授業変化への適応と健康への影響につきましては、児童・生徒用の端末操作マニュアルの配布や、1人1台端末を使った学習活動において必須のスキルとされるキーボード入力習熟のアプリを小学生の端末に追加するとともに、端末使用時の姿勢、画面の明るさと角度などに留意し、健康被害を防ぐよう指導しております。  教員のスキルアップにつきましては、昨年度中に、学校代表を対象とした終日研修と全教員を対象とした簡易研修を終えており、現在は、各校のICT活用推進リーダーが中心となって校内研修を行うとともに、夏季休業中には習熟度にあわせた研修を予定しております。  また、本年10月の本格運用後に、端末操作に不安を抱える教員の授業に立ち会って端末操作をサポートするGIGAスクールサポーターの経費を本定例会に計上し、教員が不安なく端末を使った授業を行えるよう取り組んでまいります。  今後におきましても、ICTの効果的活用により、教員のもっとよい授業をしたいという思いを実現し、全ての子どもたちが楽しく生き生きと学ぶことのできる学習環境づくりに努めてまいります。  以上でございます。 109: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 110: ◯寺田義彦議員 數野教育長、御答弁ありがとうございます。健康被害をしっかりと防ぐように指導しながら、また、昨年度も研修は行って、また今年度も研修を行っていくという御答弁でありました。また、GIGAスクールサポーターも設置していくと。  今の御答弁を聞いて印象的だったのは、もっとよい授業をしたいと教員が思って、そして、全ての子どもたちが楽しく生き生きと学ぶと。まさに本当にそのとおりだと思います。せっかくGIGAスクール構想で様々なものを導入しても、児童・生徒も教員もやらされている感満載だったら何の意味もないと思います。ぜひ、御答弁の内容を実践していただけるように、何とぞよろしくお願いいたします。ありがとうございます。  では、最後の質問に入ります。  現在、人生の中で一番思い切り元気にはしゃぐべき時期である子どもたちが、かつてない制約を受けながら生活をしています。そして、現状において、先ほど16歳未満から12歳未満という見解になりましたけれども、対象外の子どもたちにはワクチン接種という光がありません。つまり、子どもたちは、感染症リスクと向き合う生活を大人以上に長い期間、今後も続けていかなければならないかもしれないのです。  そこで伺います。  現状において、ワクチン未接種の子どもたちのために、防疫上いかに安全・安心な環境を維持していくか、保育現場・放課後児童クラブ等での感染症対策について本市の取組をお示しください。 111: ◯山中和男副議長 奈良田康至子ども未来部長。 112: ◯奈良田康至子ども未来部長 保育現場・放課後児童クラブ等の感染症対策についてお答えいたします。  公立及び民間の保育所や放課後児童クラブ等における新型コロナウイルス感染症対策につきましては、国の感染症ガイドラインや甲府市保健所の助言に基づき、マスクの着用や手洗い、室内の消毒、十分な換気など、基本的な感染防止対策の徹底に各保育施設で懸命に取り組んでおります。  これらの実施に当たって、本市では国の支援制度を活用した緊急対応策として、民間保育所等に消毒液等の保健衛生用品や空気清浄機などの備品の購入に対する助成を数回にわたり実施したところであります。  さらに、児童館、放課後児童クラブ等については、換気効率を高めるため、空調設備の必要な再整備を行うとともに、3密を防止する観点から、利用児童数の多い放課後児童クラブでは、本市教育委員会や学校の協力を得る中で、一時的に利用可能な特別教室等を活用し、クラブを分散して運営するなどの感染拡大防止に取り組んでまいりました。  加えて、各保育施設等に対して、新型コロナウイルス感染症への対応の徹底を繰り返し要請するとともに、感染拡大の防止に向け、施設利用者の感染状況について迅速な報告を求めるなど、様々な対策を講じております。  こうした中、この数週間で感染力の高い変異株の蔓延等により山梨県内でクラスターが複数発生するなど、感染者が急激に拡大しており、現在、最も重大な局面を迎えていることから、子どもと関わる大人がうつらない、うつさないという感染防止に対する意識のさらなる強化や、不要不急の外出自粛などの徹底を、各保育施設等に対して改めて要請したところであります。  今後におきましても、引き続き感染防止対策の徹底を図り、子どもとのコミュニケーションを高め、保育の質を低下させることなく、児童が安全・安心に過ごせる環境づくりに努めてまいります。  以上でございます。 113: ◯山中和男副議長 寺田義彦議員。 114: ◯寺田義彦議員 丁寧な御答弁ありがとうございました。本市教育委員会をはじめ関係各所と連携しながら、日々懸命に、そして現在の状況認識も含め、様々な対策を取っていただいているということが伺えました。ぜひ、場所によって人によって対応に差が出ないように、全ての子どもたちにとって等しく、全ての施設で万全の体制になるよう、引き続き御努力をお願いいたします。  また、御答弁の最後に、対策の徹底、そしてコミュニケーション、保育の質、安全・安心ということをおっしゃっておりましたが、まさにそこが大事だと私も思っております。だからこそ、冒頭の話に戻りますが、保育現場の職員のワクチン接種こそ早急に必要であり、ぜひ、この優先というところには児童館とか放課後児童クラブに関わる皆さんも対象に加えていただきたいと願っております。  甲府市子ども未来応援条例第19条では「市は、第11条から前条までに定める施策を推進するに当たっては、子ども応援者との連携・協働の下に、子ども及び子どもを取り巻く環境の実情に合わせて実施するものとする。」と規定されております。今まさに、子どもたちを取り巻く環境は、コロナ禍によって、言い尽くせないほどに非常にストレスフルで、学習も遊びも経験も思い出も、全てが限られた環境となっています。今こそ、この条例の存在意義を発揮するときだと思います。  このような非常に厳しい状況にもかかわらず、学校や公園、遊び場で、マスク越しの満面の笑顔を見せる子どもたちを見ると、何とかしなければという強い思いとともに、むしろこちらのほうが何だか元気をもらっているという気持ちになります。ぜひ、この笑顔を守っていきましょう。増やしていきましょう。  子どもの笑顔は大人を元気にします。健康と子どもは市政の根幹です。  昨年、令和2年6月定例会本会議のこの場で、私は、新型コロナウイルスの感染拡大によって世の中は一気に変わると、大演説をさせていただきました。世界は果たして変わったでしょうか。そして、甲府市は変わったでしょうか。そのときも話しましたけれども、日本人は本当に真面目だと思います、反対の御意見もあるかもしれませんが。ただ、私は、日本人って真面目だけれども、やっぱり先導が必要なんだと思います。だからこそ、樋口市長にはどんどん決断をしていただきたいと思っております。  今回は、これまでに比べて少し厳しい表現が度々出てしまいましたけれども、市長の本気の決断なら私はこれから支持していきます。市長、皆の笑顔があふれるように、ぜひよろしくお願いいたします。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 115: ◯山中和男副議長 以上で、各会派による質疑及び質問を全部終了いたしました。  これをもって質疑及び市政一般質問を終結いたします。  ただいま議題となっております日程第1 議案第44号から日程第17 諮問第2号までの17案については、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  次に、請願については、お手元の請願文書表記載のとおり、所管の常任委員会に付託いたします。  お諮りいたします。  6月18日及び21日は常任委員会審査のため、また、22日は議事の都合により、本会議を休会いたしたいと思います。  これに御異議ありませんか。               (「異議なし」と呼ぶ者あり) 116: ◯山中和男副議長 御異議なしと認めます。  よって、6月18日、21日及び22日は休会することに決しました。  6月19日及び20日は、会議規則第10条第1項の規定により、休日のため本会議を休会いたします。  休会明け本会議は、6月23日午後1時から開会いたします。  本日はこれをもって散会いたします。                午後 5時42分 散 会 発言が指定されていません。 Copyright © Kofu City, All rights reserved. ↑ 本文の先頭へ...