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令和 2年第7回定例会(第5号12月10日)

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  1. 田辺市議会 2020-12-10
    令和 2年第7回定例会(第5号12月10日)


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    令和 2年第7回定例会(第5号12月10日)              第7回田辺市議会定例会会議録              令和2年12月10日(木曜日)           ―――――――――――――――――――    令和2年12月10日(木)午前10時開会  第 1 一般質問  第 2 7定議案第 3号 田辺市長等の給与に関する条例の一部改正について  第 3 7定議案第 4号 田辺市地域経済牽引事業促進区域における固定資産税の特               別措置に関する条例の一部改正について  第 4 7定議案第 5号 田辺市斎場条例の一部改正について  第 5 7定議案第 6号 田辺市林業開発センター条例の廃止について  第 6 7定議案第 7号 田辺市火災予防条例の一部改正について  第 7 7定議案第 8号 工事請負契約の締結について  第 8 7定議案第 9号 工事請負変更契約の締結について  第 9 7定議案第10号 工事請負変更契約の締結について  第10 7定議案第11号 工事請負変更契約の締結について  第11 7定議案第12号 工事委託変更契約委任変更協定)の締結について  第12 7定議案第13号 田辺市高齢者複合福祉施設たきの里の指定管理者の指定に               ついて  第13 7定議案第14号 田辺市立松風荘の指定管理者の指定について
     第14 7定議案第15号 田辺市立やすらぎ荘の指定管理者の指定について  第15 7定議案第16号 田辺市紀州備長炭記念公園の指定管理者の指定について  第16 7定議案第17号 田辺市龍神総合交流拠点施設「季楽里龍神」の指定管理者               の指定について  第17 7定議案第18号 田辺市龍神温泉センターの指定管理者の指定について  第18 7定議案第19号 田辺市龍神宮代オートキャンプ場の指定管理者の指定につ               いて  第19 7定議案第20号 田辺市川湯キャンプ場の指定管理者の指定について  第20 7定議案第21号 田辺市龍神木族館の指定管理者の指定について  第21 7定議案第22号 田辺市龍游館の指定管理者の指定について  第22 7定議案第23号 田辺市熊野古道中辺路の指定管理者の指定について  第23 7定議案第24号 田辺市奥熊野古道ほんぐうの指定管理者の指定について  第24 7定議案第25号 市町村建設計画の変更について  第25 7定議案第26号 令和2年度田辺市一般会計補正予算(第12号)  第26 7定議案第27号 令和2年度田辺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第               4号)  第27 7定議案第28号 田辺市後期高齢者医療に関する条例の一部改正について  第28 7定議案第29号 令和2年度田辺市後期高齢者医療特別会計補正予算(第1               号)  第29 7定議案第30号 田辺市介護保険条例の一部改正について  第30 7定議案第31号 令和2年度田辺市介護保険特別会計補正予算(第2号)  第31 7定議案第32号 権利の放棄について  第32 7定議案第33号 権利の放棄について  第33 7定議案第34号 令和2年度田辺市同和対策住宅資金等貸付事業特別会計補               正予算(第2号)  第34 7定議案第35号 令和2年度田辺市水道事業会計補正予算(第2号)           ――――――――――――――――――― 〇会議に付した事件  日程第1から日程第34まで            ―――――――――――――――――― 〇議員定数 22名 〇欠  員  0名           ――――――――――――――――――― 〇出席議員              議席番号   氏   名               1番  松 上 京 子 君               2番  柳 瀬 理 孝 君               3番  浅 山 誠 一 君               4番  前 田 佳 世 君               5番  川 﨑 五 一 君               6番  久 保 浩 二 君               7番  宮 井   章 君               8番  福 榮 浩 義 君               9番  髙 田 盛 行 君              10番  北 田 健 治 君              11番  橘   智 史 君              12番  尾 花   功 君              13番  二 葉 昌 彦 君              14番  市 橋 宗 行 君              15番  安 達 幸 治 君              16番  安 達 克 典 君              17番  小 川 浩 樹 君              18番  塚   寿 雄 君              19番  佐 井 昭 子 君              20番  中 本 賢 治 君              21番  出 水 豊 数 君              22番  陸 平 輝 昭 君           ――――――――――――――――――― 〇欠席議員  なし           ――――――――――――――――――― 〇説明のため出席したもの              職  名      氏     名             市長        真 砂 充 敏 君             副市長       林   誠 一 君             副市長       木 村 晃 和 君             教育長       佐 武 正 章 君             企画部長      早 田   斉 君             企画広報課長    山 﨑 和 典 君             たなべ営業室長   赤 木 靖 人 君             男女共同参画推進室長                       楠 本 紀美子 君             総務部長      松 川 靖 弘 君             総務部理事     桐 本 達 也 君             総務課長      西   貴 弘 君             新庁舎整備室長   竹 中 孝 雄 君             危機管理局長    原   雅 樹 君             市民環境部長    中 村   誠 君             保健福祉部長    虎 伏   務 君             商工観光部長    前 川 光 弘 君             農林水産部長    北 川 弘 泰 君             森林局長      清 水 健 次 君             山村林業課長    榎 本 安 幸 君             建設部長      栗 山 卓 也 君             管理課長      前 溝 浩 志 君             土木課長      桒 畑 昌 典 君             龍神行政局長    寒 川 佳 裕 君             消防長       安 田 浩 二 君             消防総務課長    西   清 司 君             教育次長      宮 﨑 和 人 君             教育総務課長    吹 揚 恒 夫 君             学校教育課長    嶝 口 善 一 君             生涯学習課長    狼 谷 千 歳 君             文化振興課長    松 本 清 子 君             水道部長      岩 本   章 君             業務課参事     中 田 智 久 君           ―――――――――――――――――――出席事務局職員             議会事務局長    千 品 繁 俊             議会事務局次長   前 田 敦 司             議会事務局主任   松 本 誠 啓
                議会事務局主査   松 本 早也香  開 議 ○議長(安達克典君)    おはようございます。  定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、令和2年第7回田辺市議会定例会5日目の会議を開きます。               (午前10時00分)          ――――――――――――――――――― ○議長(安達克典君)    それでは、日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(安達克典君)    日程第1 一般質問を行います。  5番、川﨑五一君の登壇を許可いたします。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    おはようございます。日本共産党の川﨑五一です。  通告に従いまして、早速質問に入ってまいります。  今回は、生と性について教える教育についてということで質問させていただきます。  早速質問に入ってまいります。  まず1点目、性教育の目的についてお伺いしたいと思います。  学校教育の中で行われる性教育の目的とは一体どのようなものがあるでしょうか、お答えください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    5番、川﨑五一君の質問に対する当局の答弁を求めます。  教育長、佐武正章君。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御質問にお答えします。  学校における性に関する指導は、学習指導要領に基づき、児童生徒が性に関して正しく理解し、適切に行動を取れるようにすることを目的に実施するものです。  学習指導要領及び解説では、性教育に関する内容を児童生徒の発達段階を踏まえて取り扱うよう示されており、性を含めた健康に関する指導は、児童生徒の実態や課題に応じて教育活動全体を通じた各教科等において関連づけて指導することとなっております。  教育委員会といたしましても、児童生徒が発達の段階に応じて性に関する正しい知識を身につけることができるようにするとともに、児童生徒が必要な情報を得て、適切な意思決定や行動選択を行い、健康な生活を実践できる資質、能力を育成することが大切であると考えております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    ちょっと抽象的な御答弁だったので、また後でそれについては深めていきたいと思います。  では2点目ですが、そうした目的を達成するための性教育の現状についてお伺いいたします。  今述べられたのは目的ですね、そういった現行の性教育の状況はどうか。知識を教える教育という観点から、小学校、中学校で実際にどのくらいの時間を充てているのか、どの学年でどういった内容について教えているのかお答えください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    まず、小・中学校において性教育にどれくらいの時間を充てているかという御質問についてですが、小・中学校共に性教育に特化した授業は年間3時間から5時間程度実施をしております。しかし、性教育は、児童生徒の人格の完成を目指す人間教育の一環であることから、教育活動の全体を通して行われることが大切であると学校においても認識しているところです。そのため、生活科、道徳、理科、社会、保健体育、家庭を中心に各教科学習の中でも性に関する学習内容を取り扱っております。  例えば、小学校6年生の理科では、人の体のつくりや働きを学習し、命を支える仕組みについて学習をします。また、中学校の家庭では、幼児の特徴や幼児との関わり方について学習し、今までの自分の成長を振り返ったり、人間の育ちの始まりである赤ちゃんの育ちについて学習し、幼児との触れ合い体験を実施したりしております。さらに、教科学習だけではなく、学級活動や学校行事などの特別活動においても指導するなど、学校教育全体で年間を通した取組を進めております。  また、指導内容につきましては、児童生徒の発達段階を踏まえて、学校において計画を立てておりますが、小学校低学年では男女の体の違い、中学年では生命誕生の初歩的な仕組みや体のつくりや働きの理解、高学年では第二次性徴の心身の発達や思春期の心についてなどの指導をしております。中学校においては、1年生では第二次性徴期の体の変化や特徴、男女の相互理解、2年生では異性の友人との関わり、性情報や性意識について、3年生では性感染症の予防等についてなどを指導しております。  多くの小・中学校では、必要に応じて助産師等の外部講師を招き、学習を充実させる工夫を行っていると把握をしております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    こうした性教育に関して、性教育は寝た子を起こすというような論がございます。そこでお聞きしたいのですが、性教育を行うことによるデメリットが何か発生するというような認識でしょうか。性教育を行うことによって想定される不都合やデメリットがもしあるとすればどういったものがあるか具体的にお答えください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    性教育は、年齢に応じた適切な教育により、予期せぬ妊娠や性感染症のリスクを減らす効果があると認識しております。近年は性情報の氾濫など、子供たちを取り巻く社会環境が大きく変化してきているため、子供たちが性に関して適切に理解し、行動することができるようにする性教育の必要性は認識しております。  一方で、そのような性教育を行う場合、学校だけではなく、家庭との連携の必要性も認識しております。家庭や地域との連携を推進し、子供たちを取り巻く課題に家庭や地域とともに向き合い、保護者の共感を得ながら性教育を展開する必要があると考えております。  性教育を行うことに対してデメリットがあるという認識はしておりません。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    デメリットはないというような御答弁だったので安心しました。  では、こうした学校での性教育、今地域、家庭とも言われましたが、こういったところできちんと教えられなければ、子供たちは一体どのような媒体、何から知識を得るというふうにお考えでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    学校教育において、子供たちが性に関して適切に理解するよう指導していますが、それでもインターネット等による情報から子供たちが受ける影響は多大なものであると認識しております。氾濫する情報との付き合い方を身につけ、正しい情報を選択し、適切な行動を取れるようになることが大切です。  各校においては、SNSで知らない人とつながることの危険性や、SNSに自分の写真や個人情報を投稿するなど、安易な情報公開が犯罪につながる危険性があることなどについて学習するなど、情報モラル教育等にも力を入れております。これについても、家庭での教育が欠かせないことから、保護者等への啓発活動を各校において意識して行っているところです。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今、御答弁にあったようにインターネットからの情報ということでありましたが、若干これについて様々な調査結果がありますので、ちょっとお知らせしたいと思いますが、スマホの所有率、全国調査ですが、小学生で29.9%、ほぼ3割ですね、中学生で58.1%、高校生で95.9%、これがスマホの所有率です。ネットへのアクセスということでいうと、家庭でのパソコンであるとかタブレット等も含まれると思いますが、内閣府のほうでの青少年のインターネット利用環境実態調査については、もうゼロ歳で4.7%、2歳で35.5%、5歳で60.5%、15歳で96.8%とほとんどの年代において、もう中学生まででほとんどの子供たちがこういうインターネットの情報にアクセスしているということがここから伺えると思います。  そして、子供たちが実際どういったもので影響を得たか。財団法人日本性教育協会が12歳から22歳までの青少年を対象に性行動についての意識調査を行った結果、性に関わる行動や意識にこれまで最も影響を与えたと感じているというもので、テレビ、ラジオ、ビデオ、漫画、雑誌など、マスメディアで合計53%、友人という答えが36%ありますが、その友人自体もメディアから53%を得ているということであれば、実に7割がメディアからの情報によって性に関する知識を得ているということになります。インターネットにはあふれる性的な情報、誤った情報やアダルトビデオなど、主に男性の願望を映像化したファンタジーであると。しかし、それを鵜呑みにする子供たちも少なくありません。情報の真偽を判断する能力、メディアリテラシーと言われるものはまだ子供たちには備わっていない、そうした状況の中で子供たちがこうした性情報の津波に飲み込まれている。  性教育は非常に後進国だと言われる日本ですが、世界中のポルノコンテンツの6割が日本で生産されているという実態があります。  そして、先ほどの寝た子を起こすなという話に関わってですが、子供たちは、実際もう寝ていないというのが現実だと思います。しかし、正確な知識は持ち合わせていない。  コロナの休校によることで、子供たちが家にいる時間が増えたと。そのことによって、若者の妊娠や中絶についての相談が増加したと。中には、兄の後にお風呂に入ったら妊娠するのか、こういったものまであるという状況ですから、非常に性的な知識が遅れているというのがこの実態から伺えると思います。  そこで、資料を若干紹介したいのですが、参考資料1の上のほうを見ていただければ、子供たちの性行動の経験率というのがあります。データは学校でどれぐらい、男女比で出ていますが、性交に関して言いますと、男子高校生で約7人に1人、女子高校生ではおよそ5人に1人が性交経験者というふうな回答となっています。中学生でも男子27人に1人、女子で22人に1人が性交を経験している。  マスメディアから洪水のように流れてくるゆがんだ情報を刷り込まれる前に正しい知識を身につけさせる必要があるというのをこの数字から見て取れると思います。  また、下には中絶の件数も上げていますが、2003年以前は、この15歳未満という年齢区分がありませんでしたが、そこは数字が抜けておりますが、2008年以降、15歳未満もこれだけの数字があるということです。  そして、和歌山県に関して、この都道府県別の資料が最近は出なくなりまして、個人情報保護とかいろいろな問題があるのでしょうが、和歌山県でいいますと、平成20年で1,761件、うち15歳未満が3件、平成18年では2,070件、うち15歳未満が8件ということで、決して和歌山県で全くこういう事例が起きていないということではないということもお知りおきいただきたいと思います。  同時に、少し問題だなと思うのは、この2011年の調査以降、性に対する否定的なイメージも増加傾向となっています。性とは、愛の上に築かれる心地よい関係性という肯定的なイメージが伝わらずに否定的なものがどんどん広がっているということも問題だなと私はこの調査結果から感じました。  そして、性教育の目的について、先ほど抽象的なお話があったので、少し具体的に入っていきたいと思います。  性教育の目的には、性犯罪の加害、被害の抑制があるというふうに私は考えますが、誤った情報と知識が性犯罪の被害と加害の一因になっているというふうに考えておられるでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御質問にお答えします。  誤った情報や知識を基にした判断が性犯罪被害や加害の一因になるということはあり得ると考えます。そのために正しい知識を身につけることが必要ですが、知識を教えるだけではなく、子供たちにとって、今や身近な情報源であるインターネットやSNS等の適切な活用の仕方などについて学ぶ情報モラル教育や相手のものの見方や考え方を理解するなど、共に成長しようとする姿勢を育てる道徳教育も併せて行うことが重要であると考えております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    先ほどSNSのところで、知らない人とのという話もあったのですが、実は、子供たちも含めてですが、性犯罪の8割というのは顔見知りによって起こっているわけですよね。だから知らない人についていかないというこれまでの教育では、子供たちのこうした安全を守れないという実態があるのだと思います。  そして、性犯罪の被害の実態についてですが、最近は様々なところでこの問題が取り上げられるようにはなってきました。和歌山県のホームページにも同意のない性的行為は全て性暴力であるというふうなことも書かれています。昨今では、伊藤詩織さんの事件のようなもの、あとフラワーデモといったことで、こうした性被害者が声を上げるという状況になってきました。そして、かつて強姦と言われた強制性交についても非親告罪化されるということで一定の前進が進みつつあります。  こうした性犯罪被害による心の傷というのは、PTSDですね、そもそもPTSDというのは、ベトナム戦争の帰還兵に非常に心の傷が大きいということで言われた概念ですが、性犯罪の被害者にはこうしたPTSDという状況が見られるということです。先日報道されたニュースでは、沖縄県で教員からわいせつ行為を受けた中学生が高校進学後に自殺をしたということで、いつまでもこの心の傷は消えないということですから、ぜひとも、やはりここは守るためにも性教育を進めていかなければならないと思います。  今、インターネットでは、紅茶と性的同意の動画というのがありまして、嫌がる人に紅茶を無理やり飲ましてはいけない、寝ている人に紅茶を飲ませてはいけない、また、紅茶を飲みたいと言ったけれども、やっぱり紅茶を入れている間にもう飲む気がなくなったと言った人に無理やり飲ませてはならない、こういったことで、性的同意のことと紅茶のことをね、イギリスのほうで作られた動画ですが、日本語字幕もありますので、ぜひともこういうものも子供と一緒に見ていただけたらと思いました。  そして、ちょっと同意に関わって、基本的な知識についてお聞きしたいと思います。通告をしてませんので、全くの知識としてお聞きしたいのですが、性交の同意能力があるとみなされる年齢、性交同意年齢というのは、日本では何歳に設定されているとお考えでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    性交の同意年齢が何歳であるかということは、私個人的には十分把握はしておりません。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    決して教育長の評価をおとしめるための質問ではなくて、ほとんどの人が知らないと思うのですよね。私もこのことを調べて初めて驚いたのですが、今日お配りした資料にもつけているのですけれども、参考資料2ですね、1の裏です。日本では13歳となっています。ですから、13歳になれば、同意があれば性交してもよいというのが日本の法律なのですよね。韓国については16歳に改善されました。この表ではまだ13歳となってますけれども、韓国は16歳に見直しが行われました。日本でも今16歳に見直せという動きが起きてきていますが、刑法第176条、強制わいせつで、13歳以上の者に対し、暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6か月以上10年以下の懲役に処する。これは、13歳以上の人に対しては暴行または脅迫です。そして、13歳未満の者に対しては、もうどんな理由であろうともわいせつな行為した者は強制わいせつになるということです。  先日のニュースで14歳の中学生とそうした行為をしたという先生のニュースが流れてたのですけど、これは、ですから強制わいせつにはならないので、児童福祉法で逮捕されていました。各地では淫行の条例だとか、そういったものでないと取り締まれないということで、これについても今見直しの機運が高まっているということです。  では、次の四つ目の項目に行くのですが、私は、現状として、非常に日本は性教育が遅れているというふうに認識しています。その中で、国際標準として日本が遅れている、そして田辺市においてもその標準から別に突出して進んでいるわけではありませんから、非常に遅れていると思うのですが、田辺市は標準として遅れていないという認識もあるかもしれませんが、なぜ日本の性教育はそうして遅れた状況になっているのか。その原因についてはどのように認識されているかお聞かせください。
                (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    なぜ性教育が遅れているのかという御質問についてお答えいたします。  日本の性教育が遅れていると言われるのは、日本の学習指導要領で取り扱う内容とユネスコの国際セクシュアリティ教育ガイダンスの5歳から18歳を4段階に分けた学齢別の学習内容に差があることなども一因ではないかと考えます。  例えば、妊娠や性感染症の危険について、日本では中学校で学習しますが、国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、5歳から8歳で受精など妊娠の過程を知り、9歳から12歳で無防備な性交は予期せぬ妊娠や性感染症の危険があることを学びます。このことから、日本の性教育が世界的なスタンダードから遅れているという意見があることについては承知しておりますが、長い年月をかけて培われてきた日本独自の文化や習慣の違いがあるため、諸外国と同様の内容を教えればよいということではなくて、性教育についても新学習指導要領で求められている主体的な学び、対話的な学び、そして深い学びの三つの学習指導の改善、充実を図っていくことが性学習の充実につながるのではないかと認識しております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今、御紹介のあった国際セクシュアリティ教育ガイダンスとの乖離ということも言われたのですが、それで、その中で、長年の日本の文化のことも触れられました。  中学校の学習指導要領の中でどういうことが定められているかというと、受精、妊娠を取り扱うものとし、妊娠の経過は取り扱わないものとするというのが、これが中学校の学習指導要領の中身です。先ほど中学校3年生で性感染症についてもということだったのですが、性交そのものをそれほど教えなくて性感染症について教えて、こんな病気になるよという話を教えてもなかなかこれは実効性があるのかどうかということです。あと、またこの指導要領について数値みたいなのも出てるのですが、文科省から、これでいうと、性教育については、保護者や地域の理解を十分に得ることが重要であることということで書かれています。  学習指導要領が私は歯止めになっているのではないかなというふうに考えるわけなのですが、学習指導要領のこうした歯止め規定、俗に言われますけれども、そういうものについてどのように認識されておられるでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御質問にお答えします。  学習指導要領の内容を適切に指導することは学校において不可欠なことです。しかし、学習指導要領については、学校において特に必要がある場合には示されている内容の範囲や程度に関わらず、加えて指導することができるとされていることから、学校において、指導要領に示されている内容以上のことを教えてはならないということではなく、特に必要がある場合には、十分に事前準備をした上で教えることができると考えられます。この十分な事前準備にかける時間を取ることが、今の学校現場において難しさがあると認識しておりますが、昨今課題になっているデートDVやSNSによる性被害について学習をしている学校もあります。  例えば、デートDVとは、交際中の人から受ける様々な暴力のことで性的暴力も含まれます。相手に嫌われたくないという理由で性行為の強要に応じてしまい、予期せぬ妊娠につながる危険性があることを学習したり、男性でも女性でも被害に遭うことがあることなどを学習したりしています。また、SNSの利用による被害とは、子供たちが自らを撮影した画像に伴う被害で、子供たちがだまされたり、脅されたりして自分の裸体を撮影させられた上、メール等で送らされる被害が増えていることについて学習をしている学校もあります。これらについては、外部講師を招いて学習するなど、必要に応じて専門的な知識を持った方を招いて指導するなどの工夫を学校では行っているところであります。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    教えてはならないということではなくて、それを上積みしていってよいということですけれども、そもそも学習指導要領は、ほかの教科でいうと、ここまで教えなければならないというものなのですよね。この学年でこれだけの知識を身につけなさいということなのですが、ことこの性に関しては、ここまで教えてもよいと上限を規定していると、この辺が非常におかしなものだなというふうに思うわけですけれども、そして、普通教科でも子供たちは習得にどんどん差がありますけれども、子供たちがそろっていないので教えてはならないとは言わないのですよね。ただ、この性の件に関しては個別の認識の差に配慮が必要であると。それでまた地域の理解を得る。数学で新しい単元に入るたびに保護者の理解を得ることなんてあり得ないのですけど、なぜかこの性に関しては、非常にそうした消極的なものがあると。これは、文科省が必要な教科として位置づけずに内容が抑制的であること、そして、諸外国では、生物などの教科として独立して教えているということからも非常に遅れている。先ほど私が遅れているといった意味で言わせていただいたのは、一つは、教育長も言われた国際的な標準から大きく遅れているという問題。そして、もう一つは、学校での性教育を情報源だと答えた子供は10%しかないということなのですよね。学校は十分に教えているという認識をしているけれども、子供たちに求められている知識レベルに対しては非常に遅れていると。この実態はやはり教育委員会はきちんと認識するべきではないかというふうに思います。  そして、遅れている原因として、今文化のことにも触れられました。長年培われた文化という、日本は性的なものを隠すという文化が長年ありました。性器についても恥部であったり陰部、陰、恥ずかしいという部分として表現してきました。公的に承認された性器の日本語の呼称がないというのが現実です。学校の現場でもペニスであったりヴァギナという、いわゆる外来語を使わないとその表現ができないというのが現状です。性はイコールエロ、セックスという固定観念や偏見が日本では大きい。性交につなげてしまう。だから、性教育というとセックスを学ぶ学習かと思ってしまう。今回私が性教育について取り上げるという話をしたら、やはり数人からやゆされます。何について話す気だというふうな。やはりこういう文化というのは日本に根強くあることがこの性教育を遅らせている一つの大きな原因だと思います。  そして、もう一つはジェンダー意識の欠如があるのではないかと思います。子供の頃から男の子は泣いたらあかん、女の子なのだからおとなしくしなさい、こうした固定的な性別役割分業と言われるものが非常に日本は強い。女性が性に対して開放的になると秩序が乱れるという男性中心社会の思い込みがあるのではないかと思います。  政治でもこの状況ははっきりしてまして、バイアグラという薬、勃起不全の薬、プロペシアという薄毛の薬は認可までに非常に短期間で認可されました。しかし、女性が解禁を求めてきたピル、経口避妊薬については、非常に長年の女性の運動によってようやく処方によって使えるというところまで来たと。この辺も男性中心の社会の現れではないかと思います。  男性が意識しなくとも、数は一緒であっても女性はマイノリティーであるというのが日本社会です。それを認識せずに男女平等な社会というのは構築できない。こういった観点からも性教育は必要だというふうに私は思うわけですが、今教育長が言われたこの学習指導要領との関係もありますが、こうした外の枠組みではなく、自省的に考えて、教育現場であったり、学校の体質にこうした性教育の遅れの原因というものの問題点はなかったでしょうか、その辺の認識をお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    教育現場では、いつの時代においてもその時代に応じた教育をするために前向きに取り組んできたと認識しております。  しかし、性教育を含めた教育活動は時代とともに多様な考え方の理解が求められることに対し、学校だけで全てのことに対応するのが困難な状態になってきていることは課題であると認識しております。  性教育についても急速な情報化社会がもたらす現状に学校だけで対応し切れない部分があると考えます。社会に開かれた学校づくりの必要性が言われているように、学校の教育方針を地域や家庭でも理解していただき、子供たちを取り巻く環境や課題に共に向かい合うことが大切であると認識しております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    学校だけでは本当に対応が難しくなってきている。これはどの問題についてもそうだと思いますが、こうした中で、性教育が遅れてきたというのが現実にあると。  それで、私が学校の体質、これは田辺市の教育委員会に限ってという問題ではないのですが、高校などでバイクの3ない運動というのが一時期ずっと行われました。今はもう全国的にはほとんどされてないのですが、公安委員会が認めているバイクの免許の取得を高校では禁止すると。将来にわたってバイクに乗るなという指導はしません。高校を出たら乗ってもよいよと。危険なバイクだから高校生の間は乗らないでほしい。こういったところは、やはり学校に行っている間は問題を起こさないでほしいという学校、教育関係の思いが出ているのではないかなと。こういったものが性教育に関しても、子供たちに必要だと分かっていても突っ込んでやるといろんな波風が立つ。だからやはり消極的になる。または、他教科の中で、ここまで行かなければならないという教科、5教科、中学校であったら5教科であったりとかのところで優先的にそちらが優先されてします。こういった軽重の部分もあるのではないかというふうに思います。  そうしたことによって、性教育が遅れることによって様々な悪影響が起きてきていると思います。私は、以前セクシュアルマイノリティーの問題も取り上げましたが、性教育なしにこのセクシュアルマイノリティーの問題を理解することはできないですよね。自分の性自認と性的嗜好の問題。LGBT、また今はSOGI(ソジ、ソギ)と言われるこの問題について理解できないと。  そして、今はもうこうした教科書は使われてないと思いますが、以前国が配った中学生の心のノートでは、中学3年生では半数近い人が気になる異性がいますかという質問に、はいと答えていると。異性愛が当然だというようなことをこれまで日本の学校は教えてきたのですよね。このときに子供たちがどれだけ傷ついたかと思うと非常に心が痛いのですが、こういった非常に遅れた教育をしてきたと。  その中で何が起こっているかといいますと、10代でクラミジア感染、これは性感染症の一つですが、非常に増えてきていると。2006年、もう14年も前の調査ですが、女子高校生で8人に1人、男子高校生で14人に1人が感染していると。欧米の高校生では約1%から3%ですから、非常に日本では感染率が高いと言われています。そしてまた、驚くべきことに、この粘膜同士の接触で感染するクラミジア菌を日本の女子高生が性器ではなく喉に多く持っているという実態も産婦人科から報告されています。それが一体何を意味するのか。性教育の遅れがこうしたところに現れているということです。  寝た子を起こすなということは考えてないということですが、やはり積極的にやることが正しい知識、前段から言われましたが、正しい行動をさせるための知識を与えていくのだということですが、与え切れてないからこういった問題が起きている。  ここで資料を見ていただきたいのですが、参考資料の3です。これは秋田県の取組なのですが、秋田県では、20歳未満の人工妊娠中絶の率が、これは1,000人当たりの数ですけれども、全国平均を大きく上回っていました。そこで、高校生の性教育講座、中学生の性教育講座ということで、様々な機会を捉えて性教育に積極的に取り組みました。その結果、全国平均を下回ったというようなことです。  このように、きちんとした正しい情報を伝えれば、性行動が抑制されるということなのですが、これに基づいて5点目に包括的性教育の必要性の認識についてお伺いしたいと思います。  包括的性教育とは何か。また、その元となり、国際標準とされる、先ほどお話もあった国際セクシュアリティ教育ガイダンスについてどのように認識されているかお知らせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    包括的性教育をどのように認識しているかという御質問にお答えいたします。  包括的性教育とは、ジェンダーの平等や性の多様性を含む人権尊重を基盤とした性教育であると認識しております。自らの健康、幸福、尊厳への気づき、尊敬の上に成り立つ社会的、性的関係の構築、個々人の選択が自己や他者に与える影響への気づき、生涯を通して自らの権利を守ることへの理解を具体化できるための知識や態度などを身につけさせることが主な目的の教育であります。この包括的という言葉の意味は、広域かつ深い学習という意味も含んでいると考えます。  学校教育で言えば、性教育に特化した授業を行うことだけではなく、様々な教科学習や特別活動における指導など、教育活動全般を通して子供たちに性の権利と健康に対するポジティブな価値観、態度や自尊心、人権やジェンダーの平等という視点を育成していくことであると考えております。  現在、学校現場では、年間を通した性や健康に関する取組を進めているところでありますが、今後、このような教育的視点を大切にした指導の充実を図り、子供たちが義務教育である中学校を卒業した後も健康で安全に過ごせるよう、性教育については、今日的な課題も含め、包括的かつ全教育活動を通して行ってまいりたいと考えております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今、国際セクシュアリティ教育ガイダンスについてお答えをいただいたのですが、この国際セクシュアリティ教育ガイダンスというのは、2009年に初版が出されました。このときには、国連合同エイズ計画、国連人口基金、ユニセフ、WHOの協力の下ユネスコによって発行されました。そして、2017年に発行されたのがこの改訂版というものです。これの初版が出されて以来、包括的セクシュアリティ教育のための科学的根拠をより強化されたということも言われています。このガイダンスは、最新の科学的根拠だけでなく、数多くの国際的な人権に関する文書を確固たる基盤としているというふうに言われています。それは、世界人権宣言、子供の権利条約、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約、女性差別撤廃条約、障害者権利条約などを基にこの文書がつくられているということです。  そして、この改訂版を出されたときに言われたのは、新たな考慮すべき事柄は次々と生まれてきている。それは、健康促進におけるジェンダーの視点や社会的状況に対する認識を高めること。また、インターネットやソーシャルメディアの影響及びそれらへのアクセスの増大、HIVや性感染症、若年での意図しない妊娠、ジェンダーに基づく暴力といった劣悪な性の健康状態の結果をもたらす脆弱性を減少させる教育の保護的な役割など、教育の中でやはりこれをすることの意義が言われています。  そして、これをすること、この教育の結果、科学的な根拠のレビューの主な結論というのも書かれています。これをしっかり教えたことによって何が起きたか。初婚年齢の遅延、初めてセックスをした年齢が遅れる。性交の頻度の減少、性的パートナーの数の減少、リスクの高い行為の減少、コンドームの使用の増加、避妊具の使用の増加ということで、まさにメリットしかないという、最近よく言われるエビデンスですよね、科学的な根拠が現れているというのが、この国際セクシュアリティ教育ガイダンスを徹底していった結果だというふうに言われています。  先ほど、この中で四つの段階について、性教育のものを規定しているというのを簡単に紹介しておきますと、レベル1、5歳から8歳で赤ちゃんがどこから来るのかを説明する。レベル2、9歳から12歳、どのように妊娠するのか、避けられるのかを説明する。レベル3、12歳から15歳、妊娠の兆候、胎児の発達と分娩の段階を説明する。レベル4、15歳から18歳、生殖、性的機能、性的欲求の違いを説明すると、こういうふうになっています。日本の場合はよくテーマ主義と言われて、先ほど言われたように何年生で何を教えるということなのですが、今言われているのは課題主義だと言われています。地域、クラスの状況から課題を探り、実情に合わせた教育を行う。ですから、クラスにセクシュアルマイノリティと思われる子がいた場合には、その教育を何年であってもやると。子供たちに必要な知識をきちんとそのときに与えていくということが必要だというふうに言われています。  こうした質の高い教育を提供するためには、教育できる教員のスキルの向上、研修時間の確保、そして、恒常的に子供たちに考えることを提供する時間の確保も課題、先ほど時間的に困難とも言われましたが、こうしたことは課題だというふうに考えますが、その辺の認識はどうでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御質問にお答えいたします。  教育の授業力向上やそのための研修を充実させることが子供たちに考えさせる力をつけることにつながるということは認識しております。学校では、教育活動全体で年間を通した取組を進めておりますので、子供たちは性学習の時間だけで性について学習するのではなく、様々な場面で性や命について考える機会を持っていると考えております。  学習指導要領が改訂されて、これからの社会を生き抜く児童生徒に求められる資質、能力が知識及び技能、思考力、判断力、表現力など、学びに向かう力、人間性などの三つの柱に整理されました。つまり、子供たちが主体的に課題を見つけ、それについて考えることができるようになる資質や能力を育てることが今求められています。  この改訂で進める授業改善とは、当然性教育も含めたものであります。性教育につきましては、正しい理解に基づいて、児童生徒一人一人の心情等に配慮をした指導が求められますので、教員はそのことを深く理解する必要があると認識しております。  今後も性教育についての研修をさらに深めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    ありとあらゆる機会を捉えて、本当に子供たちにそうしたリテラシーをつけていっていただきたいと思います。  私自身、このテーマについて考えるようになったきっかけというのは、身近に17歳で母になった子供たちを複数見てきました。その中で、彼女たちが知識が不足していたがゆえにもし妊娠してしまったのだとしたら、それと引換えに青春の多くの時間や可能性を手放してしまったのではないかというふうなことも考えました。そんな事例を目の前で見てきて、この間ずっと性教育の在り方について自分なりにいろいろと深めてきました。そして、自分自身が学ぶ中で性教育が単なる性行為に関する教育ではなかったこと。最初に言ったように、自分自身もやっぱりそういう認識だったのですよね。生殖について教えるのが性教育だと思っていたのですが、決してそうではない。人生を豊かにし、よりよく生きるための教育であることに気づかされました。  田辺市の子供たちがよりよい人生を送るための性教育の在り方について行政や教育に関わる人間、全ての市民が学び、議論し、取組を進めていくべきだと考えています。そうした観点から行政全般的な取組についてお伺いしたいと思います。  (6)の行政全般に求められる取組についてですが、子供たちの性教育を中心的に担うのは学校ですが、学校任せでは性教育は進まない。前段の教育長の御答弁でも学校だけでの対応は困難な状況になっているということがありました。今よりもっと遅れた性教育を受けてきたのが今の大人世代だと思います。性別役割分業がしみ込んだ社会観、大人が学習して認識を改めなければ子供たちは変われない。学校では立派なことを習ってくるけれども、家ではそれに否定的なことを親が言うと。親と教師の言論のそごに子供は戸惑ってしまう。行政として学校以外で取り組むべき課題について、どのように認識されているかお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    企画部長、早田 斉君。            (企画部長 早田 斉君 登壇) ○企画部長(早田 斉君)    議員の御質問にお答えします。  生と性について教える教育については学校だけで行うものではなく、学校、家庭、地域社会における連携を図りながら、効果的に進める必要があると考えております。  特に、若い世代で知識不足による予期せぬ妊娠や性暴力、性感染症などが社会問題となっており、こうした実態を踏まえ、性に関する正しい知識と性行動に伴うリスクの回避などを学べる機会の場を継続的に提供することが大切と認識しています。  また、今もなお残っている、男だから、女だからといった性別による先入観や固定的性別役割分担意識と併せて大人世代は性教育を受けた経験が少ないことから、性について語ることに抵抗がある人もまだまだ多く、性を恥ずかしいものとして子供と話す機会がないといった問題もあります。  こうしたことから、大人世代も性について、またジェンダーの平等や性の多様性も含め正しい認識を持つ必要があると考えております。  本市といたしましても、まず職員自身が正しい認識をさらに深めるとともに、今後も田辺市総合計画の基本理念である、一人一人が大切にされ、幸せを実感できるまちづくりを目指し、総合的に教育、啓発活動を推進してまいりたいと考えております。            (企画部長 早田 斉君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    様々な面で啓発を推進していくということですが、先ほど教育委員会とのやり取りの中で出てきたこの国際セクシュアリティ教育ガイダンスですが、これは学校だけを対象としたものではないのですね。教育とは書いてますが、学校内外に関係なく、質の高い教育、性と生殖に関する健康、思春期の健康やジェンダー平等を含むセクシャリティ教育プログラムの計画、提供、評価に関わる誰にとっても有益な文書であるというふうに書かれています。余り企画部であったりとか、保健福祉部が見ることのない文書かもしれませんが、ぜひとも一度これを見ていただいて、この概念をしっかりとそういった中で取り組んでいっていただきたいというふうに思います。  地域でということで書かれているのでは、学校では避妊具、コンドームの現物をなかなか使って見せるということに抑制的であると。しかし、地域の人たちが、近所の人がそれを教える、お兄ちゃんが教えるということについては何ら抑制がかからないのですよね。そのことが社会問題にもなりませんから、そうして、先ほど言われたように地域で育てていく、地域で様々な啓発を行っていくということが非常に重要だということだと思います。  そして、この中でも出てくるのですが、先ほど性と生殖に関する健康と言いましたが、これはリプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツというふうに言われる言葉なのですが、これについてどのように認識されているかお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    企画部長。            (企画部長 早田 斉君 登壇) ○企画部長(早田 斉君)    議員の御質問にお答えします。  リプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツとは、日本では、性と生殖に関する健康と権利と訳され、全てのカップルと個人が自分たちの子供の数、出産並びに出産するときを責任を持って自由に決定でき、そのための情報と手段を得ることができるという基本的権利や安全に安心して妊娠、出産、子育てができることなどが含まれております。  なお、妊娠、中絶については、予期せぬ妊娠の防止は常に最優先課題として、妊娠、中絶の必要性をなくすためにあらゆる努力がなされなければならないとされています。  平成12年の国の第1次男女共同参画基本計画の中で重要な課題とされており、本市としても、この理念に基づく生涯を通じた女性の健康支援の取組を進めておりますが、言葉としては広く市民に知られていないと思われます。男女がお互いの主体的な性差を十分に理解し、人権を尊重しつつ、相手に対する思いやりを持って生きることが大切で、特に女性は妊娠、出産や女性特有の更年期疾患を経験する可能性があるなど、生涯を通じて健康上の問題に直面することに留意する必要があると認識しております。  今後も市の男女共同参画プランに沿って、関係各課と連携を図りながら学習活動を推進してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。            (企画部長 早田 斉君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇)
    ○5番(川﨑五一君)    様々な場面でこれについても推進していくということで、ぜひともそうしていっていただきたいのですが、資料に、今回はリプロダクティブ・ヘルスについての概念、理念という、資料4としてつけてますので、またぜひ御覧になっていただけたらと思います。  なかなか浸透していないということですが、実際、インターネットで検索かけますと、出てくる自治体もあるのですが、熊本県の荒尾市、千葉県の印西市、それから大阪府茨木市、滋賀県栗東市などがリプロダクティブ・ヘルス・アンド・ライツ、ほとんどが男女共同参画の推進する担当課のホームページとなっています。そういうところが解説を載せたりということで出されています。  それで、田辺市のほうでも何か出てくるかなと思って検索すると、1件だけ出てきたのが、私が昨年行った性教育指導セミナーの視察報告だけしかなかったので、ちょっと寂しい思いをしたのですが、ぜひとも、言葉を使うどうこうは別にしてもその概念というものをきっちりと徹底していっていただきたいなと、広めていっていただきたいなというふうに思います。  そして、先ほど言いました国際セクシュアリティ教育ガイダンスの中で出てくる言葉なのですけれども、このユネスコのゼネラルディレクターのオードレ・アズレと言われる方が、質の高い包括的セクシュアリティ教育に対する若者の要求に応えなければ、2030年に設定された持続可能な開発目標SDGsを達成できず、誰も置き去りにしないというコミットメントを達成できないと確信していますということで言われています。昨日、市長の答弁でもこのSDGsをかなり強調されていましたが、これも資料につけてます。資料3の裏につけてるのですが、1番から5番の件に関しては非常に大きな関係を持っています。「貧困をなくそう」、「飢餓をゼロに」、そして「すべての人に健康と福祉を」、「質の高い教育をみんなに」、「ジェンダー平等を実現しよう」、これらはいずれもこうした国際セクシュアリティ教育ガイダンスに載っていることをやはりきちんと実行していかないと実現できないよというふうにここに書かれています。  行政の問題点に関して言うと、なぜこうしたジェンダー意識の欠如、男女の偏りが不都合なのかと。これまで社会進出のことで言われて、女性の管理職の比率と言われましたが、それよりも私今回ふと気になったのが、各所の防災備蓄資材、ホームページで見たら生理用品がないのですよね。それで防災まちづくり課のほうに聞いてみたら、田辺消防署にはあるのだと、千幾らあるということは分かりましたけど、ないのですよね、各地の避難所に。そういう話を家でしたら、うちの奥さんは、ちゃんと夜用もあるのかと言われたのですよね。やはり数ではなくて、女性の目があるからそういうとこにも行く。防災まちづくり課は、防災対策室発足して以来ずっと男性ばかりの職場なのですよね。やはりこういったところに女性の目を入れていく。そういうところが欠けていると。本当に女性の視点というのに手が届かないことが起こり得るのではないかと。こういう点をぜひとも見直していただきたいと思います。  若年出産による経済力の低下が、今回の問題でいうと、それが貧困につながりやすいと、スキルを身につけないまま妊娠すると貧困になる。また、結婚の予定なき妊娠、出産がシングルマザーになる。ワンオペ育児によるストレスが増大する。そして虐待してしまう。様々なこうした悪循環を及ぼすものになりかねない要素だということです。  今回は、学校教育における性教育を中心に議論しましたが、ゼロ歳からも性教育が必要だと言われています。全ての課でぜひともこのことについて検討していっていただきたいと思います。  子供に赤ちゃんはどこから生まれるのか、お父さんとお母さんはセックスするのかと聞かれたときこそ性教育のチャンスだということで様々な書籍も出ています。子供たちに読ませるような本もあります。近くに置いておいて、子供たちがそれを見たときに一緒に見てもらうということもできますし、読めるようになった子供たちがしっかりと読む。そして、女の子向けのものが多いですが、やはりこのジェンダーギャップを是正するための男の子が読むべきものというものも用意されています。ぜひともこういうものも活用して、家庭でもそうした性教育が進めばと思います。  私自身、中学校1年生のときに弟が生まれました。すなわち、6年生のときに、妊娠したときにクラスメイトから様々冷やかされました。おまえのお父ちゃんとお母ちゃんセックスしたのやぞと言われましたけど、そのときにうちの親は私に、そんなん誰でもしてるのやと言われたので、私は学校に行ってそう言うと、次の日から冷やかされなくなったのですよね。だからそういった、本当にそのチャンス、チャンスを捉えて、性教育をしていくということが家庭でもできればよいのではないかと思います。プライベートゾーンという水着で隠れるところを触ったり、その性器の名前を連呼したとき、こういうときも性教育のチャンスだと思います。  発達段階に応じて、自立を促進しながら必要なものを与えていくと、性教育に必要なポリシーだと。今回、この本を読んでて、様々な数十冊の本を読んだのですが、その中で心に残る言葉が一つあったので紹介して、質問を終わりたいと思います。  アメリカインディアンの子育て4訓と言われるもので、「乳児は肌を離すな」、「幼児は肌を離せ、手を離すな」、「少年は手を離せ、目を離すな」、「青年は目を離せ、心を離すな」。子供の成長に応じて、子供を1人の人間として信頼し、その成長に応じたサポートをするという言葉に非常に私は感銘を受けました。  様々な他の課題もある中で、今回はこの、あえて性教育の問題を取り上げました。80回目の質問の記念ということではありませんが、以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    ちょっと一言申し上げます。先ほどの参考資料2のところで、資料の使い方ですけれども、これ出してくれているのだったら、そのまま説明してくれたらよいのに、いきなりその通告なしで教育長に振った。それで、その後どうでもよいのですがという、この資料の使い方、今後十分気をつけていただきたいと思います。  以上で、5番、川﨑五一君の一般質問は終了しました。  休 憩 ○議長(安達克典君)    この場合、午前11時10分まで休憩いたします。               (午前11時00分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(副議長 陸平輝昭君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午前11時10分) ○議長(副議長 陸平輝昭君)    続いて、21番、出水豊数君の登壇を許可いたします。             (21番 出水豊数 登壇) ○21番(出水豊数君)    おはようございます。21番、公明党、出水豊数。  通告に従い、順次質問させていただきます。  今回の質問は、御存じのようにコロナ禍真っただ中で、いまだ終息のめどが立っていない。テレビでも報道されているように、コロナ禍により新しい働き方、ライフスタイルをいろんな業種、各企業が生き残り策をかけて研究されています。急激に進むリニューアルシフトに合わせたインターネット、デジタル化時代を生かしたリモートワークを活用されようとしています。これをチャンスと捉え、山村部の活性化にならないかと考えています。  我が田辺市は自然豊かな潤いのあるまち、しかも世界遺産を抱え、世界的に有名な地でもあります。それを最大限生かし、山村部における人口減少の歯止め、過疎地域活性化にならないかと思い、今回質問させていただくことになりました。  まず、大項目の1点目、田辺市の移住定住推進についてをお聞きします。  現状、多くの支援策、県・市が取り組まれています。現在、田辺市で行われている移住定住支援制度の活用状況と現状の成果についてお聞きします。  項目2点目、ウェブ移住相談についてお聞きします。  現代は、インターネット回線を使ったテレビ会議、最近は多くの方が利用、活用しています。このシステムは、画面を通して対面をして相談を行うことができ、思ったより本当に身近に話ができます。私も経験しましたが、少し感動もいたしました。また、通常の電話と違い通話料は無料で、いろんな資料も画面で共有でき、パソコンやタブレット、スマートフォンがあればすぐに利用でき、すばらしいシステムです。そういったシステムの活用、取り組まれているウェブ相談、その中身と成果をお聞きいたします。  項目3点目、オンライン化に伴う光ファイバーの環境についてであります。  現在、ほとんどの地域でデジタルを活用できる光ファイバーの環境が整っています。私の住んでいる中辺路では少し遅れているのか、今まで私はNTT電話回線を利用させていただいておりました。現在、株式会社サイバーリンクスといって、テレビやIT関連、光ファイバーを扱っており、今回切り替えさせていただきましたが、現在、各行政範囲でオンラインが敏速に活用できる光ファイバーの環境が整っているかをお聞きいたします。  項目4点目、定住に伴う水道事業の見直しについてお伺いいたします。  水道事業は、平成30年4月、簡易水道事業を統合して、広大な面積、給水区域となっています。現在、そういった水道事業を運営されているところですが、特に、統合前の簡易水道区域は山村部に位置しており、こういった地域は、先ほども申し上げているように、人口減少が進み、いろんな課題を抱えています。地域の活性化を図る施策が必要な地域でもあります。定年退職後、自然豊かな田舎暮らしを求めて帰ってこられる方、特に若者や働く世代が山村部で定住したくてもできない状況に危惧しているところであります。  そのため生活に必要不可欠な水道について、新たな水道を引き込む際、必要な分担金や給水設置工事費用の負担軽減を図るなど、定住しやすい環境づくりを推進するために、少しでもこの状況を改善し、安心して暮らすことができるような打開策はないかとお聞きいたします。  大項目の2点目。山村部にオンライン化を活用した人口減少の歯止めについて、今後の取組についてどのように考えているのかお聞きいたします。  今やインターネット環境が充実し、ノートパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどが幅広く普及したことによって、オフィスでない場所で仕事をすることが可能になり、従業員が会社に出社することなく、自宅や会社のオフィス以外の場所で仕事することができるようになっています。今回のコロナ禍で多くの企業がリモートワークを取り入れてきています。このことが我が田辺市、和歌山県で南に位置する自然豊かな潤いのあるまち、本当に住みやすく、生きるために必要なものは全てそろっていると言っても過言ではないと思います。  山村部の今の現状は、何もせずに人口減少すると、学校、医療、商工、主立った施設が失われていきます。最初にもお話いたしましたが、今回のコロナ禍、田辺においても飲食業、観光産業など大変厳しい状況下でもあります。このことも打開しながら、現状に置かれている山村部の活性化のために、このピンチをチャンスと捉え、大手企業やいろんな業種に働きかけ、かつてない田辺市をPRしてはと思いますが、当局の見解をお聞きいたします。             (21番 出水豊数 降壇) ○議長(副議長 陸平輝昭君)    21番、出水豊数君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員御質問の1点目、田辺市の移住定住の推進についてのうち、移住定住支援制度の活用状況について、ウェブ移住相談について、オンライン化に伴う光ファイバーの環境について、及び2点目の山村部におけるオンライン化を活用した人口減少の歯止めについて、私からお答えし、後は担当部長からお答えいたします。  はじめに、移住定住支援制度の活用状況についてでありますが、本市におきましては、平成19年度に田辺市定住支援協議会を立ち上げ、移住推進に取り組んでおり、令和元年度末までの13年間の移住者数の累計は198世帯、358人で、移住後引き続き本市に居住されている方の割合を示す定住率は約60%でございます。  本市における移住支援制度としましては、東京圏からの移住を推進する移住支援事業費補助金や、移住者起業補助金、空き家改修補助金があり、各制度の令和元年度までの活用実績につきましては、令和元年度の移住支援事業費補助金は1件、平成27年度の移住者起業補助金は9件、平成25年度の空き家改修補助金は52件となっております。  このほか、本市への移住に向け、地域の自然環境、生活文化等に対する理解を深めていただくことを目的とした短期滞在施設を龍神、中辺路、本宮の各地域に設置しており、平成21年度から令和元年度までの54世帯の方々に御利用いただいております。  次に、ウェブ移住相談についてでありますが、新型コロナウイルスの感染拡大時に都市部での移住相談会が相次いで中止になるとともに、移住希望者の現地案内についても停止せざるを得ない状況となり、電話による移住相談が中心となったことから、より丁寧な相談対応を行うため、本年5月にウェブ会議システムによる移住相談体制を整えたところであります。  また、県や民間団体が主催する移住相談会等につきましても、従来の対面型の相談会からオンラインを活用した形態への移行が進んでいることから、本市においてもコロナ禍に対応したオンライン型の移住相談会等へ積極的に参加をしており、本年5月からこれまでの実績としましては、市のウェブ相談と県等のオンライン移住相談を合わせ15件となっております。  次に、オンライン化に伴う光ファイバーの環境についてでありますが、本市における光ファイバーによるインターネット環境につきましては、旧田辺地域ではほぼ全域において民間事業者のサービスが提供されておりますが、山間部の一部地域に光ファイバー未整備の地域があります。これらの地域につきましては、状況に応じて地元の方々と連携しながら、民間事業者に働きかけを行ってまいりたいと考えております。  龍神、中辺路、大塔の各地域では、合併前、全域で光ファイバーが未整備であったことから、本市が合併後速やかに整備し、そのケーブルテレビ網を使ってサービスが提供されておりまして、本宮地域では民間事業者のケーブルテレビ網を使ったサービスが提供されております。  続いて、山村部におけるオンライン化を活用した人口減少の歯止めについての今後の取組につきましては、議員御指摘のとおり、市内全域で人口減少が進行する中、特に山村部は高齢化率及び人口減少割合が高く、地域の担い手不足が深刻な課題となっているところであります。  一方、都市部においては、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、企業活動において、働く場所や時間にとらわれない多様な働き方を実現するリモートワークやウェブ会議の導入が推奨され、これまでの働き方を見詰め直すきっかけとなり、出社しなくても仕事ができる、都市部でなくても仕事ができるというように、居住地や勤務地に縛られない働き方が広がっております。  こうした社会情勢の変化の下、オンライン化の飛躍的な進展とともに、都市部住民の地方移住への機運が一段と高まっており、本市における今年度の移住相談件数は354件で、昨年度と比較して約1.4倍に増加しております。  このような中、本市におきましては、リモートワークやワーケーションを推進する取組を行っており、本年8月にはコワーキングスペースを兼ね備えた市街地活性化施設tanabe en+(たなべえんプラス)を整備するとともに、上秋津にもICTオフィスが整備されるなど、オンライン化に対応した拠点整備が進んでおります。  また、ワーケーションに関する取組といたしましては、平成31年に和歌山県、日本能率協会マネジメントセンター、白浜町及び本市の4者による包括連携協定を締結し、首都圏を中心とする企業との交流を図り、関係人口を創出することでサテライトオフィスの誘致やUIJターンを含む定住人口増加を目的とした取組を行っております。  さらには、都市部住民が本市に関わるきっかけづくりとして、首都圏におけるたなコトアカデミーをはじめとするシティプロモーション事業に取り組むなど、本市に多様な形で継続的に関わる関係人口の創出、拡大に取り組み、このような事業の積み重ねから本市への移住につなげていくことが重要だと考えております。  市といたしましては、リモートワークなど新たな生活様式への対応や、昨今の移住希望者の動向を踏まえた新たな移住者層の受入れに向け、本市の魅力である豊かな自然や世界遺産をはじめとする恵まれた環境での田舎暮らしや山村部においてもインターネット環境が整備されており、リモートワークに適していることなどの情報発信に努めるとともに、関係人口の創出やワーケーションの推進に取り組み、引き続き移住定住を推進し、持続可能な地域づくりに努めてまいりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(安達克典君)    水道部長、岩本 章君。            (水道部長 岩本 章君 登壇) ○水道部長(岩本 章君)    議員御質問の4点目、定住に伴う水道事業見直しについてお答えいたします。  本市の水道事業につきましては、田辺市新水道ビジョンの基本方針であります、安全で安心な水道水の確保、災害に対して強靭な水道施設の整備、健全な水道事業運営の持続に基づき、浸水対策、災害対策、施設耐震化、更新化等に取り組んでいるところであります。  そうした中、引き込みに係る給水装置工事につきましては、市が指定する指定給水装置工事事業者が施工することになります。給水装置は、個人等の財産であることから、工事費は所有者の負担となります。  また、分担金につきましては、水道使用料の中で、水道施設の維持費を負担してきた水道使用者の皆様と、新規に加入される方々との公平な負担を図るためのものであり、田辺市水道事業給水条例の第34条及び第35条に規定しております。  こうしたことを踏まえますと、議員御質問の新たに水道を引き込む際に必要な分担金や給水装置工事費用の負担軽減につきましては、水道事業だけの観点で考えるのではなく、山村の活性化や集落の維持といった別の視点での検討が必要であると考えており、今後、他の自治体の状況も鑑みながら、負担軽減の是非も含めて関係部署と協議してまいりたいと存じますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。            (水道部長 岩本 章君 降壇) ○議長(副議長 陸平輝昭君)    出水豊数君。             (21番 出水豊数 登壇) ○21番(出水豊数君)    御答弁ありがとうございました。1項目めの移住定住支援制度の活用、13年間で198世帯、358人の移住者の受入れ、60%が定住されているということ。移住者起業補助金9件、空き家改修補助金52件、それはそれなりに成果はあったと思います。定住された方のその後の対応も大変大事なことで、どうかよろしくお願いいたします。  ウェブ移住相談についてであります。これは、始めたばかりで今後期待をしたいと思います。今後は、オンライン化が進む中、こういう形が当然多くなってきます。受け入れられやすい環境づくりに今後ともどうかよろしくお願いいたします。  オンライン化に伴う光ファイバーの環境についてであります。NTT電話回線から、私も光に変えましたが、本当のところ余り変わったとは思っていません。光が整っている地域とない地域とでは印象は違います。そういったことで少し心配していましたが、この田辺市もケーブルテレビ網を使ってのサービスが提供されているということで少し安心をいたしました。これで山間部地域の売り出しができるのではないかと期待しているところであります。  4点目の定住に伴う水道事業の見直しについて。山村部、田舎で移住を考えたときに、一番先に思うことは水の確保です。そこで大きな負担が伴うと二の足を踏む、そのようになります。そういったことを少しでも緩和できないかと、その思いからお聞きしました。今後において、各部署で負担軽減を協議するということですので、期待をしたいと思います。できるだけ負担のないようにどうかよろしくお願いいたします。  山村部にオンライン化を活用し、人口減少の歯止め、増加についてであります。今回の質問は全てここにあると思います。人口減少は、ここ、今に当たっては、止めることのできないのが現状です。しかし、これ以上の山村部の人口減少はできるだけ食いとめることはできないかとの思いで今回質問をさせていただきました。  お手元の資料として出させていただいている移住していただくための移住定住推進支援補助金、県、田辺市の取組、また、新しい日常における森林活用の意向調査と題した林野庁令和元年度森林サービス産業緊急対策事業を受託して事業を行う民間組織が調査した資料です。  時代の流れというか、デジタル化が進み、企業での働き方が変わってきつつある中で、今回経験したことのないコロナ禍という見えない敵と戦っています。そういう真っ最中でもあります。急激に進む働き方改革、オンライン化が進み、リモートワークやウェブ会議など、今後の働き方を見直す時期に来ています。  こうしたことの、この時期が、山村部を多く抱える田辺市において、取組、最後のチャンスかと思います。とにかく和歌山県、特に田辺市、気候にも恵まれ、まず水がきれいです。自然が豊か。海、山、川、農林漁業全てそろっている。また世界から見ても知名度的に誇れる有名な世界遺産熊野古道、こんな自然豊かな財産に恵まれた地域はほかにないだろうと思っています。  皆様も御存じだと思います。あの白浜町にあるテーマパーク、アドベンチャーワールド付近、宅地造成されていましたが、長い間手つかずの状況が続いておりました。ところが、大手不動産会社が動き出したと思ったら一気に建築が進み、今では考えられないような状況になっています。建築ラッシュは続いております。さすがプロだな、すごいと思ったところです。  そうしたことで、やはり田辺市の優れた市職員がおられる、でもその道のプロにお願いをする、専門業者を選択をする、これに尽きると私は思っております。この選択も非常に難しい選択だと思いますが、そういった専門家にお願いすることが望ましいのではないでしょうか。  現在のデジタル化時代進む中、今回のタイミングでやらなければならないか、また、やれるのではないか、山村部の活用、活性化、特に進めていただくことを強く要望して、今後に期待をして今回の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。             (21番 出水豊数 降壇) ○議長(副議長 陸平輝昭君)    以上で、21番、出水豊数君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(副議長 陸平輝昭君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。               (午前11時36分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(安達克典君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時00分) ○議長(安達克典君)    続いて、6番、久保浩二君の登壇を許可いたします。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    こんにちは。日本共産党、久保浩二です。  通告に従いまして一般質問を始めさせていただきます。  新庁舎整備事業について、オークワ社との契約の公平性についてお伺いします。  市役所新庁舎が東山オークワ敷地に平成29年3月に決定したことについて、その年の6月議会で私は、営業中の商業施設に市役所移転をしたことは全国的に例があるのかただしました。そのときの答弁では、当局も全国的に例がないことを認めました。そのときから私は、市役所新庁舎移転が東山オークワ敷地に決定したことに何か腑に落ちない、何か別の理由があるのではないかと感じ続けてきました。そこで、幾つか再度確認をしていきたいと思います。  移転候補地に決定した平成29年3月22日のときには、オークワ社が撤退することで合意ができていたのではないのかという昨日の前田議員の質問に対する答弁で、平成29年、2017年3月に新庁舎の移転候補地が決定したとき、オークワ社が撤退することでの合意が、オークワ社が閉店するのか、営業を継続するかの確認を取っていなかったということを答弁されました。これは双方無責任な決め方で、そんな決定が許されてよいのかについてお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    6番、久保浩二君の質問に対する当局の答弁を求めます。  総務部長、松川靖弘君。
               (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  候補地選定調査時におきましても営業中の店舗があるということは一つの課題であると考えておりました。しかしながら、選定結果につきましては、それを大きく上回る利点が多くございまして、最終的にオークワを、この敷地を最適地と決定をさせていただき、公表させていただいたところでございます。その後、オークワ社と鋭意協議を進めてまいったところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    双方本当に無責任な決め方だったというふうに思います。  田辺市は、概算補償費として17億円余り、土地代10億5,000万円で別の場所で店舗を建設してもらうことにならなかったのか。オークワ社は、明け渡すとなれば、営業を続けるのであれば、別の土地の目星がなければおかしいというふうに思いますが、オークワ社の責任で対策をしてもらうべきではなかったのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員御質問にお答えをいたします。  地域住民の暮らしの利便性を確保するために、この地域に市民生活の基盤となっているスーパーの存続が必要であることは、公表後、地域住民の皆様方から御要望をいただく中でオークワ社も認識をされ、今まで営業を続けてきた東山にて店舗を出店することを判断されたものでございまして、市といたしましても、スーパーの存続は本事業における課題の一つと認識をし、基本協定におきまして、新庁舎整備事業の対象となる区域において、新たな店舗による営業の継続について双方が協力することを確認し、それを踏まえた協議をしていく中で、平成30年8月に策定をいたしました新庁舎整備基本計画において本件土地内に店舗、立体駐車場棟を建設することとなったものでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    場所を決めるときにそんなことぐらい調べてなかったらおかしいでしょうが。そんないいかげんな形で決めて、その後決めるというふうなことが認められるのですか、そんなこと。  次に、なぜ東山敷地内に店舗を建設することになったのかということで聞くのですが、平成29年8月3日、今部長が言われたように、基本協定書第3条で営業の継続という項目があります。基本協定書に営業の継続が入っているものが全国的にあるのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    把握はしてございません。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    ないのが当然なのです。全国的に営業中の商業施設へ行ったとこは田辺市しかないのです。そして、こういうふうな決め方したのは田辺市しかないのです。そやから全国的に営業の継続を求めるような、そういう基本協定書は必要ないのです。  次に、基本協定書第4条、補償の検討についてお伺いします。  甲(オークワ社)は、乙(田辺市)が本件土地を取得することにより生ずる店舗の閉店による得べかりし利益、得ることができなかった利益に対して補償を求めないことを前向きに検討するとあります。  しかし、平成30年12月3日、土地売買仮契約書の特記事項に第9条土地の貸付けという項目があるのですが、その中で、新店舗による切れ目のない営業に要する土地を甲(オークワ社)にのみ貸し付けるものとする。ただし、甲が当該新店舗による営業を継続する間に限るものとするとあります。この基本協定書第4条、補償の検討、補償を求めないことを前向きに検討するというふうにあるのに、市がオークワ社に対してこれは補償しているということになるのではありませんか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えします。  まず、得べかりし利益等の関係でございますけれども、これにつきましては、かねてより御説明を申し上げておりますように、公共事業における公共補償の考え方につきましては、更地価格で土地を購入する以外に移転に関する補償、また営業補償等をお支払いをして、敷地を譲っていただくのが通常でございます。それに対して、今回の件につきましては、そうした移転に関する補償であるとか、同等物の建物を建て替える費用であるとか、そしてまた営業補償は放棄をされ、解体費用をもって補償しているところでございまして、かなり限定されたものでございます。  そうした中で、貸付けの関係の御質問でございますけれども、市といたしましては、先ほども申し上げましたように、周辺住民の皆様方のライフラインの維持といったことが必要と認識しており、オークワ社も周辺住民の皆様方の生活基盤を支えるためにスーパーの存続が必要であるとの認識でございまして、そうした共通認識の下、官民協働で、お互いに費用を出し合いながらこの事業を進めるべく協議を重ね、その結果、先ほども議員からお話がございましたように、平成30年12月に土地売買契約を締結するに当たり、特記事項第9条において新店舗による切れ目のない営業に要する土地をオークワ社にのみ貸付けをすることとして合意をしたものでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    いろいろ理由つけても、全国的にないことをして、そういう1者に対してやるというのはね、本来あり得ん話なのですよ。敷地内に商業施設を建設するのであれば、もしくは庁舎内に商業施設を入れるのであれば、公募であったり、入札にするのが本来の常であります。しかし、オークワ社1者に決めたということは、先ほども聞きましたが、このような例は全国にあるのかお答えください。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    把握はしてございません。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    先ほどから言いますように全国にないことしたら全国にないのです。  次に、昨日も前田議員が商業施設に貸し出すのに平米当たり100分の4の行政財産の使用許可に係る条例を当てはめるのはおかしいのではないか、そして、現在進めている交渉で使用料は幾らになるかということで、大体月20万円余りというふうな話でありました。  行政財産の使用許可に係る使用料条例は、福利厚生や社会福祉のために使用許可を認めるもので、営利企業に100分の4の行政財産、当局は普通財産というふうな言い方してますが、使用許可に係る使用料条例を当てはめるのはおかしいのではないかという問いに、先ほどから説明あったように、オークワのスーパーの存続は、地域住民の皆様にとって生活基盤を支える上で必要不可欠であり、本件に限っては一定の公共性を有するものとして、オークワ社の協力の下、官民協働で整備を進めてきたものでありますと答弁されました。  田辺市内でも、スーパーが営業不振で撤退する場合、地域住民から買い物に困る、続けてほしいという要望があり、頑張って続けていただいたお店もありましたが、やはり経営状態が改善せずに廃業したという事例が何件もあります。旧市内でも買い物難民が多くあります。田辺市はそこに継続して営業できるように支援をされたのでしょうか。スーパーは何件も廃業のままであります。されていないということではないでしょうか。東山だけはなぜ、特別にオークワ社と協力して官民協働で安く貸し出すのか、もう一度お伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  なぜオークワ社にのみ貸付けするのかということでございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、これまでの経緯、そしてPPP、PFIの一種でございます官民協働の手法で取り組んできた経過がございます。  そして、もう1点申し上げましたら、一定の公共性を有するという御答弁を昨日させていただきました。貸付けについて、本件は普通財産でございますけれども、市では、行政財産の一時使用許可であるか、また、普通財産の貸付けであるかを問わず、田辺市行政財産の使用許可に係る使用料条例の4%を基準として算定をしております。その上で、普通財産の貸付料、今回も含めてでございますけれども、田辺市財産管理規則第32条第1項による適正な貸付料とすることとなっておりますので、本件土地につきましても貸付料に係る鑑定を基にオークワ社と協議をしてまいりたいと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    新潟県長岡市、ここは、旧庁舎から新庁舎に移るときに市役所に食堂を造らないという、田辺市も今回食堂を造らないということになってあるのですが、そのために、1階にコンビニとカフェを入れるというふうにしたらしいです。そうなったときに、もう最初から計画の中で庁舎移転、庁舎整備の計画の中で最初からそういうふうにやっていたということです。全国的に調べても、大体庁舎が移転するときに商業施設であったり福利厚生の関係だったり、コンビニを入れたり、和歌山市も1階にコンビニが入ってますが、そういうのをするときには、もう最初からそういうふうなことを計画してやられてます。そして、長岡市は、市役所の中に食堂を造らなかったというのは、職員に外へ出て昼食を食べて、近くの飲食店を利用してもらって、地域活性化を狙ってしたという考え方を言うてくれました。そして、その中で、市役所の機能も1か所ではなくて、田辺市のように1か所ではなくて、もともと1か所だったものを5か所に分散して地域活性化、地域住民の皆様の利便性を考えてやったというふうに言われてました。そして、このコンビニ、カフェについては、目的外使用の貸付けということで、別に条例をつくって、そんなに金額は高いようには設定してないということで、大体福利厚生、そういうふうな考え方でやったというふうに言われていますが、別につくったということです。  横浜市は、昨日前田議員が言われたように、そういうふうな形で管理会社がそれを管理して、それをテナントのとこと賃料契約して、その金額全部市に入れて、市のほうから委託料として7%を管理会社に渡すというふうにしてるらしいです。  石巻市は、1階にスーパーを企業誘致としてやって、市有財産を処分するということで別に契約をつくって、今年4月にようやく入ってくれたらしいです。  栃木市は、1階に東武百貨店が入ってあって、これに当たって賃貸借契約を結んで、平米当たり月314円、総額月129万3,711円、消費税も取ってやってます。  他の自治体は、商業施設への貸出しは、公平性を保つため別の条例をつくってやられてます。土地使用の条例、目的外使用や普通財産、行政財産、市有財産の貸付けの適正な賃料の条例を制定すべきではありませんか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  幾つか他市の事例を御紹介いただきましたが、いろんな形態等がございます。例えば、地方自治法の改正によりまして、行政財産のうちでその余剰部分については行政財産のまま貸付けすることができるであるとか、そしてまた横浜市の例もお聞きをしましたけれども、新庁舎建設時に、ここは商業施設も併せて横浜市が整備を行ったものでございますけれども、商業施設全体を一括して一事業者に貸し付け、その事業者がテナントを募集し、そして転貸借契約を締結するといった、ちょっと特殊的な形態もございます。  そうした中で、本件の市の取組につきましては、先ほども申し上げましたように、それぞれが区分所有権を有するPPPあるいはPFIに準じた方式にやっているところでございまして、そういったことから、いずれにしても形態等が異なるというふうに考えております。  そうした中で、本件土地につきましては、昨日来申し上げておりますように、普通財産でございますので、財産管理規則第32条にいう、適正な貸付料を貸付料といたしたいと考えており、この行政財産使用許可に係る使用料条例の算定の考え方と本件につきまして、例えば、鑑定評価掛ける100分の4であるとか、そうしたことにつきましては、昨日もお答え申し上げましたように、不動産鑑定士及び弁護士からも適正であるとの意見もいただいてございまして、新たな条例等を設けることは必要ないと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    田辺市が貸し付ける土地というのは3,500平米、建物はそこまでないですが、1,060坪あるのです。それが月20万円余り。田辺市で商売されている方、最近はテナントの方、かなり金額、月額の賃料が下がったというふうなこともあるのですが、大体坪1万円とかで以前はお店をやられてました。1,000坪近くある市役所の土地を月20万円余りで貸し付けることが弁護士や不動産鑑定士から聞いて問題ないというふうなことを言われるというのはね、常識からしたらとても考えられない答弁だというふうに思います。  次に、地方自治法第96条、普通地方公共団体の議会は、次に掲げる事件を議決しなければならない。第6号の「又は適正な対価なくしてこれを譲渡し、若しくは貸し付けること。」適正な対価なくしてこれを貸し付けること、これに照らせば、市が説明している行政財産、普通財産の使用許可に係る使用料条例に当てはめることが本当に正しいのか。財産管理規則第32条1項にいう適正な貸付料の根拠を示していただきたいというふうに思います。弁護士、不動産鑑定士に聞いて問題ないというふうに言うてますが、その根拠、それを示していただけませんか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    御質問にお答えをいたします。  先ほどもお答え申し上げましたように、本市では、行政財産の一時使用許可、あるいは普通財産の貸付け、いずれを問わずこの使用料条例の4%を基準として算定をしているところでございます。  そうした中で、この根拠ということでございますけれども、そういった経緯も含めまして、市といたしましては、この適正な対価、この96条第1項第6号に規定されている適正な対価といいますのは、当然、財産管理規則第32条第1項にいう適正な貸付料を指すことになるというふうに捉えておりますけれども、この使用料条例に基づく100分の4、4%という率につきましては、様々な経験もされている不動産鑑定士、そしてまた弁護士から妥当であるとの根拠を得ているところでございまして、これは根拠の一つになるというふうに考えております。  そしてまた、公共団体が土地を貸し付けるに当たって、例えば、それで収益を上げるとか、そしてあるいはそれを下回って貸すとかというのではなしに、あくまでも適正な貸付料という観点から、初めての事例でもございますので不動産鑑定士、弁護士から御意見をいただいたところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    100分の4というのは、さっきから言うように、福利厚生とかね、そういうことで、営利を目的にしないところに貸し付ける場合の計算式で、オークワは営利を目的とする会社ですよね。そこに市の財産を貸し付けるということは、今までと考え方が基本的に変わるはずなので、条例が今までになかったらつくって適正な価格でするべきですよ。それをしないというのは、一番最初に言いましたように、公平性、ほかのものとの公平性を著しく損なうというふうに思います。  次に、道路整備に係る土地購入問題についてお伺いします。  あけぼの東山2号線整備工事に関わって、道路敷地として購入した土地代金が敷地ごと、6筆あったということですが、敷地ごとに平米単価が10万6,000円だったり10万9,000円だったり、11万9,000円だったり、12万2,000円だったというふうになっていますが、なぜこのように違うのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長、栗山卓也君。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  あけぼの東山2号線道路改良工事において、道路敷地として購入した土地につきましては、不動産鑑定評価により、敷地の地目や形状、面積、利便性など多角的な要素から鑑定評価を行うため、評価される単価につきましては、それぞれ違うということでございます。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    今言った6筆は全て宅地であったというふうに思います。雑種地とか農地とかで違うというのだったら分かりますし、場所が大きく離れているという場所でしたら分かるのですが、ほとんど同じ今の道路になっているところの端っこ、もしくは真ん中のとこというふうな形になってあるので、今言われた説明でなかなか納得はできません。  次に、同じ道路敷地、同じ工事で同じ道路敷地購入なのに、オークワ社のほうともう一人の地主の方がおられて、そこのところは平米単価が9万5,000円になってあります。オークワ社のほうと比べたら1万円から2万7,000円も違うのですが、その理由はなぜでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇)
    ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  あけぼの東山2号線道路改良工事において、道路用地として買収された土地について鑑定評価を行ったところ、株式会社オークワの土地と個人が所有していた土地の形状や道路の接続の有無などにより価格の差が生じております。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    形状が違うという話も、ほとんど同じ道路の中に入っている土地なので、そんなに1万円とか2万7,000円も変わるというのはね、どう考えてもやっぱり納得できません。  ちょっとさっき言い忘れたのですが、栃木市は、貸付けの平米当たりの単価が安過ぎるということで住民監査請求されたのです。それに対する監査委員からの報告の中で、議会に第96条第1項第6号の規定により議会の議決が必要となり、現に市は、平成25年3月定例会において議決を経ているのであるから、賃貸借価格が不当であるとは言えないというふうに監査請求の中で言われてあるのです。ここも、栃木市もそういうふうな賃貸借契約結んであるけれども安過ぎるの違うかと言われて、監査請求されて、してあるけれども、ちゃんと議会の議決を得てますからということでしてあるのです。田辺市は、監査請求されたときに、議会の議決せんとむちゃくちゃ安い値段で決めたということは、これは訴えられたらちょっと対応し切れないのではないかというふうに思います。もう一度考えるべきだというふうに思います。  次に、土地の関係で、オークワ社と田辺市の間で交わされた土地売買仮契約書で、この参考資料の田辺市が仮契約で買うようになった土地ですが、売買契約書に金額が出てますので、そこを平米で割りますと、①そこが平米単価4万4,356円、②今お店を建ててしているとこですが3万2,467円。これはN氏の土地が4,000万円で処分されたところを含まれています。③今オークワのお店が建っているとこです。ここが5万2,522円。④学園のほうになる土地ですが、ここが3万2,400円。それで今タクシー置いているとこ、ここは高くて8万7,892円。総額10億5,220万円というふうになっています。市道整備の道路敷地購入、先ほど言いましたように10万円を超える土地ですが、それと庁舎整備で敷地購入したところで平米単価の違い、3倍ほど違ってくると思うのですが、その違いはなぜでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  あけぼの東山2号線道路改良工事により買収した土地に比べ、新庁舎整備事業で購入した敷地は非常に大きくまとまった土地でございます。そのため流通性もないため、鑑定評価による単価は通常の売買事例と比較して安くなっているということでございます。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    広い土地になったら安くなるということらしいですが、それでも道路敷地として買われた金額が余りにも高過ぎるのではないかということがはっきりしたのではないかというふうに思います。  次に、あけぼの東山2号線整備工事に関わって、オークワ社が道路整備事業に関わって駐車場用地が減ったので、代替地が欲しいというふうになって、三者契約を結ぶというふうになったということなのですが、駐車場の部分何台ぐらい減少したのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  当該地につきましては、あけぼの東山2号線道路改良工事において、株式会社オークワから道路用地として買収した土地でございます。駐車場への進入口を含めまして全て駐車場用地でございまして、買収によって減った面積は363.44平米でございます。  以上です。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    カラーの参考資料1、2があるのですが、1のほう、これは2019年7月工事中の写真であります。右側にATMと宝くじ売り場があって、裏側は、見ていただきますと大体同じ方向から、オーシティの看板の下に郵便ポストあるのですが、大体ちょうどこの看板の足の左側ぐらいから減っているというのがお分かりいただけるというふうに思います。そして、その同じ写真の左側見てもらいましたら、ほとんど公衆用道路として使われていた土地であります。ここのところには車全然止めてなかったというのが明らかになっているというふうに思います。私がこの写真を基に計算しますと大体4台ぐらいしか実際の駐車場は減ってないというふうに思うのですが、こういうことで代替地の要求は本当に妥当だったのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  市といたしましては、既存の道路幅員が6メーターでございました。そして、今回道路工事によって道路構造令に基づき幅員9.5メーターの車道7メーター、歩道2.5メーターの規格道路を新しく整備しました。そのため、オークワ社の駐車場の進入口を含めた用地を事業用地として買収したところでございます。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    建設部長に悪いのですが、どうもこじつけのような感じがいたします。実際に車止めてたところが減って、その分を補償してほしいということだったら、それは皆様納得すると思うのですが、実際に車止めてない、公衆用道路に近いというふうな形のものだということはもう明らかだというふうに思います。  次に、三者契約についてお伺いします。  三者契約の問題は、今年の10月13日の産業建設委員会の協議会で報告されました。私たち共産党市議団からその問題について情報公開請求を入れたということで、私たちのほうに先に出すのは問題があるということで急遽10月13日に報告されました。そして、14日の住民投票市民の会の申し入れを受けた後、記者会見して、三者契約、N氏の土地が代替地として処分されたというふうに発表しているというふうに思います。オークワ社、田辺市の三者契約、誰が提案したのか、いつ提案されたのか、三者契約締結時のメンバーは誰と誰と誰なのか、一堂に会して調印したのか、契約書のN氏の記名は自署というふうに以前担当に聞きましたが、N氏が市職員の前で書かれたのかは一連のあけぼの東山2号線整備事業、新庁舎移転事業と密接に絡む重大な事柄であります。答弁を求めます。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  誰が提案したかということは、公共事業に協力し、道路用地として市に土地を買収される方から代替地を求められた場合において、代替地を提供していただいた方についても譲渡益に対して税の特別控除を受けることができるよう三者契約という税制上の制度があります。市としましては、こうした制度を相手方に説明する義務がありますので、誰かが意図的に発案するといったものではございません。  そして、三者契約はいつ提案されたということですけれども、あけぼの東山2号線道路改良工事に係る三者間の意思確認の時期は平成28年4月でございます。  次に、三者契約締結時の関係者は誰なのかということなのですけれども、市情報公開条例に抵触するおそれがあり、加えて、市におきましては、市という組織の下で市長の補助機関である職員が業務として行ったものであり、また、株式会社オークワにおきましても組織として対応されたものでありますことから、個々の氏名や肩書につきましてはお答えを控えさせていただきます。  本件事案につきましては、法に基づいた通常の業務の一環として行ったものであり、具体的な説明をさせていただければどなたであれ御理解いただける事案であることから、総務課を通じて行政法に精通している弁護士に詳細な説明の可否について相談いたしましたが、田辺市個人情報保護条例に抵触することがございました。このため、本件事案に係る御質問に回答しないことは、本条例に抵触することになることから、回答をしないのではなく、回答できない事案であることを御理解賜りますよう申し上げます。  次に、三者契約の締結は一堂に会したかということなのですけれども、あけぼの東山2号線道路改良工事における三者契約の手続は個々に行っております。  そして、契約の記名は自筆かということですけれども、これは、他の情報と併せて個人を特定できるような符号を用いた御質問でありますので、お答えを控えさせていただきます。  以上でございます。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    担当者の名前まで言えというふうには聞きません。その辺のところは昨日も聞いてなかなか答えにくいところはあるというのは十分分かりました。一堂に会したのかというと、個々でというふうに言うていただきましたし、契約書の名前、住所、消してあったとこは以前に自筆かどうか確認させていただいたら自筆やということなので、その辺のところも十分分かってます。  そしたら、三者契約したときの記録はあるのか、それだけ、あるのかないのかだけお願いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  民民のことなので記録はございません。  以上です。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    ごめんなさいね、三者契約結んだときの記録、そやから、その金額を決めて、民民でしたときの記録を持ってあるかということではなくて、三者契約結んだときの記録、どういうふうな形で誰が、名前は出されへんけど誰がどういうふうな形でしたというその記録はあるのかということなので。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  そういった記録はございません。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    田辺市から4,000万円振り込まれてあるというのにその記録がないというのはどうも解せませんね。  そのことに関係して、N氏の土地が含まれる土地、さっき言いましたように、今お店が建っているとこ。この土地売買仮契約で平米単価、さっき言いました3万2,467円で田辺市が買い取ったということにはなっています。これに198平米を掛けますと642万円にしかなりません。  N氏とオークワ社、田辺市の三者契約での土地代金4,000万円は642万円から比べますと6倍以上になるのですよね。これはちょっとやっぱり法外ではないかと思うのですが、見解を求めます。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    建設部長。            (建設部長 栗山卓也君 登壇) ○建設部長(栗山卓也君)    議員の御質問にお答えします。  一般的に三者契約における代替地の土地価格の決定につきましては、事業用地提供者と代替地提供者の二者の間での合意によるものでありますので、市が介入すべきものではないと考えます。  以上です。            (建設部長 栗山卓也君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    市が介入することはできないということなのやけれども、さっき言ったように642万円が4,000万円で決められたというのは、市民の感覚からいったら、やっぱし普通ではない、異常やというふうに映ると思います。  次に、道路整備に関わって、市長とN氏との関係の問題で、あけぼの東山2号線整備事業に関わって、平成28年6月に行われた三者契約の一方の当事者が田辺市に遺産を全額寄附するとされた方です。この方へ田辺市から代替地の土地代として4,000万円が振り込まれていること。この方と市長は、週刊朝日の記事の中で十数年来の知人ということを語られてあります。これは、真砂市長個人の問題ということではなく、公の契約で田辺市からこの当事者N氏に税金が振り込まれているということになります。このことは、両者に、N氏と市長、田辺市が利害関係にあるということになると思いますが、関係ないと言い切れるのでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  間柄に関する御質問につきましては、昨日の前田議員の同様の御質問に対して、市長からお答えをさせていただいたとおりでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    昨日、前田議員が聞いたのは、N氏と市長の間にお金のやり取りがあったのかというふうな聞き方して、そういうことはありませんということを言われたということで、私はそのことについて聞きやるのと違うのです。今言ったように当事者、全額遺産を田辺市に寄附すると言われた方です。そして、その方に生前田辺市から代替地の代金として4,000万円振り込まれた。市長が十数年来の知人であるということも明らかになっている。そのことについて、両者に利害関係があるのではないかということを聞きやるので、そのことについて答えていただけるというふうに思うのですが。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    市長、真砂充敏君。
                (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員の御質問にお答えします。  田辺市から税金が振り込まれた、このように言われますが、三者契約というのは、双方、民間と民間が合意した上で、用地提供者に払うべき金額をその三者契約の中で市がその方に代わって払っているわけですので、市が買い物をしたのではないということをまず御理解ください。  それともう一つ、個人の情報について、ここで説明はできませんというのを昨日も申し上げました。この見解には変わりはありませんが、あえて申し上げますと、昨日の前田議員に答えた私の答弁は、いかなるときであってもその用地購入や用地買収、または用地交渉に当たって、私が直接用地権者であったり、そういう方に声をかけたり、説明をしたり、口を利いたりということは一切ないということを申し上げたのです。  もう1点。私は公人です。しかしながら、公人といえどもプライベートというのがございます。市役所の職員は公僕です。しかし、職員にもプライベートというのがございます。そうした、今言われた事業に関して、一切そういうようなものがないということと、個人のいろんな情報等をあたかも何か関連があるように位置づけて、ここで説明をする必要は私はないと、このように考えているので、そういう答弁をしているということで御理解いただきたいと思います。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    今市長言われたように、市職員は仕事中は公僕です。その仕事中にあったことを聞いているので、個人のプライバシーのことについて、個人的に何かやったことについてこの場で聞いているのではないので、その辺についてはちゃんと分かっていただきたいというふうに思います。  一つね、市長が今言われたそういうことに関わってないということなのですが、一般市民の皆様から見たら、あそこの土地は十数年来パレットが置かれたりというふうな形で威嚇するような形でやられてたと。それが平成28年に突然なくなったというふうなことで、オークワ社とN氏の間で普通にスムーズに事が進んだとは皆様は見てないのです。そやからこういう問題が出てくるということなのですよ。それで、それに市から代替えの土地代として4,000万円が行ったということは明らかなので、これを聞いたら、やっぱし何かあったの違うかというふうに感じるということなのです。それを素直に私たちは聞かせてもらうと。そやから市長が何かそこに絡んだのですか、市が絡んだのですかというふうなことは、市民から見たらそうあっても当然やなというふうな思いをするということを、何もないのにオークワ社とN氏がうまく折り合うて売買したというふうなことは誰も信用せえへんということを十分分かっていただきたいということです。そういうことで今回の問題取り上げてさせてもろたのです。  そして、いろいろやり取りしたのですが、今住民投票条例で住民投票してくださいという市民の方からの、16日にその審議がされるのですが、市長や市当局は東山への移転が市民の皆様から十分理解されているというふうに自信があるのであれば住民投票を実施して、それを実証されたらいかがでしょうかということを訴えて、次の質問に移ります。  参考資料4を御覧ください。田辺市は、平成17年に合併してから今で15年半たちました。その間に、ここに出てますように、平成19年に酒気帯び運転で2人免職になりました。これは続けて起こった事件であります。その後、学校給食の産地偽装、トマト、肉の問題がありました。そして、みんなでまちづくりふれあいの森補助金の不正受給、そして、生活保護費搾取、2人の方がこれに関わって、1人は免職、1人は亡くなりました。そして、下に黄色であるように、それ以前より水産増養殖事業補助金で不適切な会計処理がやられてたということでずっと続いてあります。そして一番最後に最近起こった職員の不正の問題。そして、田辺広域周辺市町村圏組合でも同じように1人の職員にお金の出し入れをやらしてて、公金を使い込んで首になったということがあります。合併以来ずっとこういう問題が起きてます。市長はそのたんびに頭下げてやられてます。しかし、改善、解決はできていません。その中で、再発防止検討委員会や検証結果報告書に不正を犯す機会の存在、出来心があったらそういうこと、ふらふらと、目の前に現金があって、それがこうというふうになることをしないようなことをやりましょうということでやられてきました。そのことについてちゃんとできているのかどうかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えをいたします。  本年10月、既に御報告させていただきましたとおり、長年にわたり市の関係する各種団体等において不適正な会計処理が行われていたことにつきましては、不適正な会計処理を行った元職員本人に動機やプレッシャー、また正当化する理由があったということだけではなく、これまでの市の取組が徹底されず、不正を犯す機会が存在した結果であると認識をしております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    もうまとめて終わってください。  久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    今年10月の全員協議会のときに、川﨑議員は、今後まだあるやろうと。そやけど、それを最後に起こさんようにしてくれということを言いましたが、そのことは確約できるのでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  今回の事案を受けまして、職員一人一人がこれまで示してきた取組が十分であったか、あるいは不祥事を引き起こす土壌がないかを顧みるとともに、特に部長級及び課長級職員にあっては、それぞれの責任において所管する現金を取り扱う全ての会計処理を洗い出し、厳しい目で確認するよう指示を行ったところでございます。  今後におきましては、動機、プレッシャー、そして正当化する理由、これもそうなのですけれども、やはり不正を犯す機会を可能な限り排除するための実践的な対策や仕組みを構築してまいりたいと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    残り1分。  久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    市長は、昨日安達幸治議員から来期にかける意気込みを聞かれて、本会議で高らかに宣言をいたしました。不祥事を根絶させる決意があるのか、そのことを私は今日は聞きたかったのです。しかし、もう時間がありませんので、不祥事によって職員が辞めなならん、辞めささなあかんということにならないように、不正を犯す機会、それを排除して、出来心があってもできないようにしていく、そして、職員が市民のために生き生きと仕事する、そういう環境に変えてほしいということです。  そして、市職員は市民の方からよう頑張ってくれやる、市のために、市民のためにようやってくれやるという、そういうことになるように、そういう田辺市になることを希望して、質問を終わります。ありがとうございました。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    以上で、6番、久保浩二君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(安達克典君)    この場合、午後2時10分まで休憩いたします。  再開の際は議案書を御持参ください。               (午後 2時00分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(安達克典君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 2時11分) ○議長(安達克典君)    続いて、9番、髙田盛行君の登壇を許可いたします。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    皆様、こんにちは。篤志会、髙田盛行です。  通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  大項目、県立高等学校の再編整備問題についてお尋ねします。  1点目は市の認識についてお尋ねします。  和歌山県教育委員会は、平成17年5月に県立高等学校再編整備計画を策定し、少子化が進行する中で、全県的・総合的な視野に立った高等学校づくりの基本的な考え方と取組を示しました。  この計画では、全日制高等学校の望ましい学校規模や統合に当たっての基本的な考え方、全日制課程の普通科や各専門学科の在り方、拠点校づくりを主眼とした定時制や通信制課程の在り方、新しいタイプの学校としての中高一貫教育や総合学科校の整備が取り上げられました。  また、県立高等学校全日制本校の適正規模を1学年4学級から8学級、160人から320人とすることも示されました。  この計画に基づき、第1期実施プログラム、第2期実施プログラムが平成18年度から平成27年度まで順次進められてきました。これらのプログラムによって小規模校の再編、整備が進みましたが、その後も生徒数の減少には歯止めがかからず、多くの学校では小規模化がさらに進みました。  続いて、平成28年4月には、県立高等学校再編整備基本方針が策定され、高等学校教育の在り方について改めて検討を要する状況となり、高等学校の適正規模についても再考を迫られるようになってきました。  そんな中、県教委は、令和元年10月31日に第6期きのくに教育審議会に対して、これからの県立高等学校の在り方について、高等学校が地域とともに持続可能な存在であるためにとの審議事項を諮問しました。諮問の理由としましては、皆様に配付しております答申のトピックス、答申のアウトラインを御参照ください。  今後、本県の人口減少・少子化がさらに進行し、15年後の中学校卒業生徒数は現在の7割程度になることが予想され、平成28年4月に示した県立高等学校再編整備基本方針で示した適正規模を維持することが困難になり、地域における高等学校には、地域社会を担う人材を育成する役割が強く期待され、人口が大きく減少する地域においては、地域とともに持続可能な高等学校としての在り方が求められている。全県的な視野、及び地域ごとの視点から15年後を想定した県立高等学校の在り方や、再編整備の方向性を構築することが必要であるとともに、段階的にどのように整備していくかを県民に提示し、理解を得ることが重要だとして、5項目について諮問されました。そして、5回の審議を経て令和2年8月に答申が取りまとめられ、それに基づいて県教委は9月27日に早速県内5地域での地方別懇談会をスタートさせ、11月末までにはグループ及び団体の懇談会等の要望を受け付けていました。  今回、この県教委の答申を受けてからの一連の動きについて、市としてどのように認識されているかお聞かせください。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    9番、髙田盛行の質問に対する当局の答弁を求めます。  教育長、佐武正章君。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員御質問の県立高等学校の再編整備の認識についてお答えいたします。  地方別懇談会には、田辺市教育委員会から担当の指導主事と市内小・中学校の管理職が参加をいたしました。答申では、田辺市周辺地域に1学年6学級程度の普通科高校1校と専門学科を集約した専門高校1校、総合学科と専門学科を併設した高等学校1校に再編整備すべきと記載されております。  まず、普通科ですが、現在田辺市周辺では田辺高等学校、神島高等学校、南部高等学校及び龍神分校に設置されております。近年の中学校3年生の進路希望では、大学等への進学や公務員などを目指して普通科を希望する生徒が多い傾向があり、昨年度の近隣の高等学校普通科への出願倍率も1.03倍となっております。再編により普通科が1校になると、当地方に私学の高等学校が存在しないことから、1度のみの受験機会の中で、普通科希望から専門科への進路変更を行わざるを得ないという自らが目指す進路とのミスマッチの問題や遠方からの通学が必要な生徒が増えるという問題、また、入学後も普通科内で進学から就職までの多様なニーズに対応するカリキュラムが必要になるなど、様々な課題が想定されます。  また、専門学科を集約した専門高校1校ということにより、専門学科のコースがどのように整理されるのか、立地も含め校舎がどのようになるのかも焦点になると思われます。  続いて、分校について記載されている部分を抜粋しますと、「定時制で使われている基準の入学生徒数が募集定員の20%未満の状態が2か年連続している場合は、その学級の募集を停止するを分校の再編の参考にする」と書かれており、南部高等学校龍神分校についても何らかの指針が盛り込まれる見通しです。  また、答申によりますと、既存の定時制、通信制拠点校は存続させるべきとあり、南紀高等学校は現状が維持されると思われます。  いずれにいたしましても、近隣の各高等学校は、それぞれの特色を生かして地域とともに存在しておりますので、その高等学校を再編することは簡単なことではないと考えます。県教育委員会では、来年3月に再編プログラムを策定する方向ですが、高等学校の再編は田辺市の教育はもとより、地域の将来にも大きく関わることなので、時間をかけて再編のメリット、デメリットを十分に吟味、検討する必要があると認識しております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    髙田盛行君。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    御答弁ありがとうございます。今回の県教委の唐突と思われる再編整備問題でありますが、答申の概略、今後についてを見ますと、答申についての説明・意見聴取を経て再編整備実施プログラム案、それに対するパブリックコメントを受け、そして来年3月末を目標に再編実施プログラムの策定、準備、周知期間を経て段階的に再編整備実施となっています。この問題は、単なる高等学校だけの問題でなく、各地域の将来に関わる大きな問題であるため、慎重にことを進めていただきたいと思っております。  そこで、2点目の質問、市の対応についてお尋ねします。  今回この答申については、ホームページで公開されていたものの、9月27日からの県内5か所での地方別懇談会で内容、概要を知る人がほとんどで、しかもコロナ禍の影響もあり、限られた学校関係者のみが参加されていました。  そのため、大半の市民は新聞、テレビ等での報道が主たる情報源で目にするため、見出しに危機感、疑問、要望等を抱くのは当然かと思います。  そんな中で、学校、地域によっては、いち早く関係団体、PTA、同窓会に呼びかけ、組織化をして11月末までの団体としての懇談会を開催し、県教委からの説明を聞かれたようです。  田辺市では、龍神分校を支援する龍神分校を育てる会の方々が、答申でも厳しい表現がなされている分校の存続のお願いに市長を訪ね、要請をされたとの新聞報道を見ました。各学校、地域によって温度差があるように思われます。  県立高等学校の再編整備問題であるため、当然、県、県教委主導で動かれるわけですが、諮問の審議事項、サブタイトル、また、5本の柱の文言にもあります、高等学校が地域とともに持続可能な存在であるために中学校と高等学校の接続の在り方と示されています。県からの言われるがままではなく、地域の実情を知る市町村としまして声を上げていく姿勢が必要ではないでしょうか。時期を逃さず早急な対応が望まれます。  そこで提案ですが、平成27年度に法改正により全ての自治体に設置が義務づけられました首長と教育委員会で構成する総合教育会議で議論をされ、田辺市としての方向性を示されることが必要ではないかと考えます。  幸い、田辺市では、平成27年度から各5回開催されています。今回の県教委の計画に対し、対応が後手、時期遅れとならないように取り組まれることを願っています。市のお考えをお聞かせください。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員の御質問にお答えします。  県立高等学校の再編問題につきましては、私も田辺市の教育のみならず地域の将来にも大きな影響を与えるものと認識しており、その対応について市教育委員会と情報を共有しながら協議を重ねているところであります。  議員の御質問にありました総合教育会議とは、首長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、地域の教育の課題やあるべき姿を共有して、より一層民意を反映した教育行政の推進を図ることを目的としたもので、市長と教育長及び全ての教育委員で構成され、様々な教育的課題をテーマに協議、調整や意見交換を行うもので、昨年度はGIGAスクールの導入をテーマに議論いたしましたが、県立高等学校の再編問題につきましても、本年度の総合教育会議の議題にこの問題を取り上げ、教育委員の方々のお考えもお聞きしてまいりたいと思っております。  そうした中で、今回の再編整備問題につきましては、専門学科の統合に関して、熊野古道などの地域の観光資源や農業、林業、水産業などに対応するような人材を育てる学科の新設を望む声もありますし、また、地震による津波の被害が心配される高等学校などもありますので、再編による校舎の移転や跡地の活用をどうするのかなどの課題も考えられます。  このように、県立高等学校の再編に関しましては、様々な視点から検討を重ねる必要があるとの思いから、現在、市教育委員会が市内の中学校の校長から意見を集約するとともに、近隣自治体の教育長との協議も行っているところです。  市教育委員会とは日頃から様々な案件について情報を共有し、連携を密にしながら意思疎通を図っているところでございますが、この再編整備問題についても今後その動向を十分注視しつつ、市教育委員会と連携を図りながらそれぞれの段階に応じて対応してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(安達克典君)    髙田盛行君。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    御答弁ありがとうございます。8月に答申が出され、9月の県議会での一般質問、9月27日からスタートした地方別懇談会、11月末までに20グループ、団体の説明会等の反響が大きくなり、11月24日県の臨時の文教委員会では、県教育長が策定時期を延期する場合もあると発言されています。また、昨日の夕刊には、県議会一般質問、お二方おられたかと思いますが、様子が掲載されており、見出しには地域の理解大切に進めるという表現がなされておりました。田辺市としても、教育長会、各首長会での協議の場、総合教育会議の開催も予定されているということです。  また、新聞紙上では、市長のコメントとして、この問題に対し静観や傍観をする立場ではないと強調されています。今後の市の対応をよろしくお願いしたいと思います。  それでは、大項目2点目、南紀高等学校の現状と今後の市の対応についてお尋ねします。  今回の県立高等学校再編整備問題について、答申の中で、(4)県内各地域の状況に応じた高等学校の在り方で、紀南エリアにおいて、既存の定時制、通信制拠点校は存続させるべきであると明示されているため、南紀高等学校の存続は間違いないと思われますが、県下的には3校しかない定時制、通信制拠点校としての南紀高校について述べさせていただきます。  1点目は、南紀高等学校の現状と市の対応についてお尋ねします。  定時制課程は、戦後教育改革において、1948年、昭和23年の新制高等学校制度と同時に発足し、その目的は、いろいろな理由で全日制の新制高等学校に進めない青年男女に新制高等学校の教育を受ける機会を与えることとされ、定時制課程には、教育の機会均等を保障する、いつでも誰でも学べる高校として理念が存在していました。  紀南地方では、昭和23年10月1日に田辺高等学校に定時制課程が併設され、白浜分校、周参見分校、また昭和29年4月29日には熊野高等学校に富田分校が設置されました。その後、昭和38年4月に田辺高校定時制課程が南紀高等学校として独立し、熊野高等学校の富田分校も併せての開校となりました。
     その後、昭和42年には、昼間定時制としての衛生看護科の設置、衛生看護専攻科の設置、衛生看護科の全日制、昼間定時制の設置、そして平成23年4月1日には、通信制課程が設置されました。このように、定時制課程としての南紀高等学校は、全日制課程とは異なる歴史をたどり、田辺市また周辺地域の人々の期待、存在意義は大きかったかと思います。  しかしながら、高等学校進学率が上昇し続ける中で、定時制高等学校の存在感が薄れていき、設立当初の目的、理念から姿を変容して、不登校経験者、高校中退者、高校からの進路変更者、経済的弱者、外国籍または外国につながりのある者、何らかの理由によって全日制には行けない人など、定時制課程は高等学校、教育のセーフティネットとして様々な生徒の学びの場を保障するようになってきました。  このような多様な生徒、人材を受け入れてくれる定時制高等学校、南紀高等学校が田辺市内に存続してくれる意義は大きいかと思います。市として南紀高等学校の存在、今後の対応についてどのようにお考えかをお聞かせください。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御指摘のとおり、南紀高等学校は、紀南唯一の定時制課程、通信制課程を備える高等学校として、生徒の学びのニーズや勤労との両立に応えるといった大切な役割を果たしていると考えます。  昨年度の入学者選抜では、昼間定時制へは28名、夜間定時制には2名が進学し、その中には、不登校だった生徒や特別支援学級に所属していた生徒もおり、個々の進度に合った学習が進められていると聞いております。ほかにも様々な理由から他の高等学校を退学し、学び直しのために通うケースもあり、このような状況からも南紀高等学校は重要な役割を果たしているといえます。  また、各中学校では、キャリア教育の中で、近隣の高等学校についてインターネットやパンフレットなどの資料を使って調べたり、近隣の高等学校の先生方から説明を受ける高校説明会を開いたりして、校風やカリキュラム、学校行事、進学や就職状況などについて詳しく学ぶ機会を設けております。  田辺市教育委員会としましては、南紀高等学校を含む各高等学校の体験学習への積極的な参加の呼びかけや進路指導の際には保護者や本人の意向を十分に聞き取り、適切な助言を行うことを指導してまいりたいと思います。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    髙田盛行君。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    御答弁ありがとうございます。昨年度の入学選抜では、昼間定時制が28名、夜間定時制2名と現在の南紀高等学校の中学校の教育のセーフティネットとしての役割を果たしてくれている数字かなと思います。また、通信制課程の生徒はありませんでしたが、定時制課程、通信制課程を含めた南紀高等学校の取組への認識、先生方はじめ生徒、保護者の方々にも深めていただきたいと思っております。  それでは、2点目なのですが、通信制課程の生徒の増加についてお尋ねします。  定時制課程、南紀高等学校の歴史は、さきにも述べてきましたが、最近になって学校に大きな変化が現れております。それは、平成23年4月に開設されました通信制課程の入学者の急増であります。  皆様も御存じかと思いますが、通信制課程は、レポート、スクーリング、テストの3本柱から成り、自学自習が基本となり、単位制で74単位以上取得すれば卒業となり、最短3年で卒業可能です。入学は、転入学、編入学は4月と8月、新入学は4月のみとなっています。  資料によりますと、最近の在籍生徒数の推移は、平成23年度は昼間定時制112名、夜間の定時制66名、通信制、田辺13名、新宮9名と、通信制のスタートは初年度でもありましたので22名でしたが、4年後の平成26年には、田辺、新宮を合わせて164名、7年後の平成29年度には252名、そして、令和2年度、10年後の今年度は315名となっています。  少子化の中で、全日制、定時制の生徒数が減少の中、通信制の生徒が増加している実態。しかも令和元年8月1日現在の生徒の年齢状況は、15歳から19歳が50.6%、20歳代が45.5%と15歳から20歳代で95%超えと、通信制の大部分が10代、20代の若者で占められています。この理由としては、中学校卒業後、全日制の高等学校等に進学した後に何らかの事情で転入学、編入学された入学者が多いと学校側では分析されています。  以前は、中学校卒業生のセーフティネットとして役割を担ってくれていた南紀高等学校ですが、今や高等学校進学後のセーフティネットとしての役割をも担ってくれている、この現状を市としてどのように受け止められるでしょうか。  また、通信制の卒業者数ですが、令和2年3月では28名、そのうち進学5名、就職8名、未定、その他15名、前年度の平成31年3月は24名、平成30年3月は27名となっております。  一方、現在300名を超える在籍者の教育相談面からの分析によりますと、不登校経験者の割合では、昼間定時制が48.8%、夜間定時制が60%、通信制65.2%となっており、このような面からも難しさが伺えます。全日制高等学校であれば、卒業後の進路については、大多数の生徒が進学、就職等で落ち着くところが、通信制の生徒については一人一人の状況に応じて勉学を続けております。幸い田辺市では、南紀若者サポートステーションが15歳から39歳までの若者をサポートしてくれています。  また、ハートツリーひなた塾では、令和2年度から従来の対象生徒、小・中学生に加えて高校生の定時制、通信制への生徒へと拡大されています。  今後、この若者たちをどのようにして自立に向かわせるか、田辺市にとって南紀高等学校の意義についてどのように考えておられるのかお聞かせください。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御質問にお答えいたします。  南紀高等学校通信制へは、昨年度、田辺市内の中学校から進学した生徒はおりませんでした。そのことから、通信制入学のほとんどの生徒が中学卒業後、一定期間を経た後、高校卒業の資格を得るためやスキルアップのために入学していると思われます。何らかの理由で高校を退学したり、転入学や編入学された人の学び直しの場でもあると認識をしております。  また、通信制課程の在籍者の増加の原因が他の高等学校での不適応や生活状況の変化、個々の事情によるものなど、いろいろな要因がある中で、中学校の進路指導に起因する可能性も考えられますので、市内各中学校に対して通信制課程の入学生が年々増加している現状について機会を捉えて認識を共有していきたいと考えております。  田辺市教育委員会としましては、生徒の多様なニーズに応えられる適切な進路指導を行うよう指導していきたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    髙田盛行君。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    御答弁ありがとうございます。令和2年度の在籍者315名に対して、通信制課程に配置されている教職員数は、教頭を含めて9名で担当されていると、このように聞いております。中学校卒業生、また高校進学後のセーフティネットとしての役割を担って、生徒たちを何とか自立した社会人として巣立ってほしいと先生方も懸命に努力されているようです。市におかれましても実情を御認識いただいて、直接、間接の支援をお願いできればありがたいです。よろしくお願いいたします。  それでは最後に、大項目3点目、本市の高等学校及び生徒に対する今後の対応についてお尋ねします。  本市の市内高等学校及び生徒に対する関わりは多岐にわたっています。田辺市みんなで子育て応援プログラム、令和2年度版を見ますと、出産前から高校生までの応援プログラムが一覧化され、具体的には、奨学金、高等学校進学費助成、子供の学習支援、福祉的施策も設置されています。  また、田辺市の広報においては、従来18歳以上のレポーターが担当していたコーナーを将来を夢見る地元の高校生ならではの目線で田辺の魅力を発見、情報発信してもらいたいとの願い、希望を込めて、青春キラリ高校生リポーターとして市内5校の高校生に、各月ごとに担当してもらっています。  一方、市長におかれては、市長の活動記録を見ますと、田辺の高等学校・田辺っ子訪問事業として令和2年1月9日には南部高等学校龍神分校、令和2年1月29日には南紀高等学校を訪問され、市長講話、生徒との意見交換を行い、交流を深められています。  一方、市内のまた近隣の高等学校においては、各学校の特色を出して、文化・スポーツにおいて全国的な活躍をしている学校もあり、直接間接的に自校はもとより田辺市のPRにもなってくれています。また、授業に田辺市の地域学習を取り入れたり、弁慶市や地域のイベントに積極的に参加してくれている学校もあります。  このように、田辺市にとっては市内・近隣の高等学校との関わりは、まちのにぎわい、存亡にも関わる問題で、今回急浮上しました県立高等学校再編整備問題への対応が迫られる中ではありますが、市として再編整備を念頭に置いた今後の高等学校及び高校生に対する期待、思いをお聞かせください。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員の御指摘のとおり、田辺市近隣の高等学校では、それぞれの特色を地域に向けて発信しております。高校生が活躍する様子が新聞や広報などで紹介され、田辺市のPRにつながっていると思われます。今後も高校生には、田辺市の各種イベントに協力いただいたり、各高等学校の特色を広く市民に伝えたりしてほしいと思います。  また、選挙権を得る年代として、田辺市政への関心を持っていただき、これからの田辺市について語り合うような姿も期待しております。  しかしながら、全国的に少子化が進み、小学校への入学者数も年々減少しております。田辺西牟婁地域の中学校の卒業生徒も令和元年には1,000人程度だったのが、令和16年には約700人程度に減少する見込みとなっております。生徒数が減少する中、県立高等学校の再編整備が検討されることはやむを得ないところではありますが、それぞれの高等学校では、伝統と特色を守りつつも、時代の流れに応じた新たな取組に果敢に挑戦していただき、また、高校生には、自己の持つ可能性を伸ばし、地域の未来を支える存在として大きく成長していくことを願っております。  以上です。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    髙田盛行君。             (9番 髙田盛行君 登壇) ○9番(髙田盛行君)    御答弁ありがとうございます。今回の高等学校再編整備問題は、避けて通れない問題ではあるかと思われますが、時代の流れ、また、コロナ禍の影響によるこれからの世の中の変化において、地域の高等学校及び生徒の動向は地域の活性化に与える影響は大きいかと思われます。  12月9日付の夕刊に、神島高校生徒の写真部の作品展、12月13日から1月10日までtanabe en+(たなべえんプラス)の縁側ですか、そこで展示されるというような記事も載ってました。まさに高校生が田辺市に対しての貢献をしてくれているかと、このように思っております。  今後とも市側からの、またより以上のアプローチ、アタックを期待しまして、私の一般質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。             (9番 髙田盛行君 降壇) ○議長(安達克典君)    以上で、9番、髙田盛行君の一般質問は終了しました。  以上をもちまして一般質問を終結いたします。 ◎日程第 2 7定議案第 3号 田辺市長等の給与に関する条例の一部改正についてから  日程第34 7定議案第35号 令和2年度田辺市水道事業会計補正予算(第2号)まで一括上程 ○議長(安達克典君)    続いて、日程第2 7定議案第3号 田辺市長等の給与に関する条例の一部改正についてから、日程第34 7定議案第35号 令和2年度田辺市水道事業会計補正予算(第2号)まで、以上33件を一括上程いたします。  ただいま上程いたしました33件につきましては、過日既に当局の説明が終了しておりますので、これより総括質疑に入ります。  質疑はありませんか。              (「質疑なし」の声あり) ○議長(安達克典君)    質疑なしと認めます。  それでは、ただいま議題となっております33件については、会議規則第37条第1項の規定によりそれぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  各常任委員会の付託事件は、配付しております議案付託表のとおりであります。  お諮りいたします。  本日の会議はこの辺にとどめ散会し、明日12月11日から15日までの5日間は休会とし、12月16日、午前10時から再開いたします。  これに異議ありませんか。              (「異議なし」の声あり) ○議長(安達克典君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。  散 会 ○議長(安達克典君)    それでは、本日はこれをもって散会いたします。               (午後 2時50分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   令和2年12月10日                    議  長  安 達 克 典                    副議長   陸 平 輝 昭                    議  員  二 葉 昌 彦                    議  員  安 達 幸 治                    議  員  塚   寿 雄...