田辺市議会 > 2007-12-10 >
平成19年12月定例会(第2号12月10日)

ツイート シェア
  1. 田辺市議会 2007-12-10
    平成19年12月定例会(第2号12月10日)


    取得元: 田辺市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-14
    平成19年12月定例会(第2号12月10日)              田辺市議会12月定例会会議録             平成19年12月10日(月曜日)            ──────────────────    平成19年12月10日(月)午前10時開議  第 1 一般質問            ────────────────── 〇会議に付した事件  日程第1            ────────────────── 〇議員定数 30名 〇欠  員  0名            ────────────────── 〇出席議員              議席番号   氏   名              1番  川 﨑 五 一 君              2番  真 砂 みよ子 君              3番  久 保 浩 二 君              4番  小 川 浩 樹 君              5番  佐 井 昭 子 君
                 6番  出 水 豊 数 君              7番  安 達 克 典 君              8番  谷 口 和 樹 君              9番  鈴 木 太 雄 君             10番  塚   寿 雄 君             11番  山 本 紳 次 君             12番  松 下 泰 子 君             13番  中 本 賢 治 君             14番  棒 引 昭 治 君             15番  大 倉 勝 行 君             16番  宮 本 正 信 君             17番  高 垣 幸 司 君             18番  陸 平 輝 昭 君             19番  山 口   進 君             20番  宮 田 政 敏 君             21番  吉 田 克 己 君             22番  久 保 隆 一 君             23番  松 本 平 男 君             24番  天 野 正 一 君             25番  森   哲 男 君             26番  山 本 勝 一 君             27番  吉 本 忠 義 君             28番  白 川 公 一 君             29番  岡 﨑 宏 道 君             30番  田 中 康 雅 君            ────────────────── 〇欠席議員  なし            ────────────────── 〇説明のため出席したもの             職  名       氏     名            市    長     真 砂 充 敏 君            副市長        森   章 二 君            収入役        福 田 安 雄 君            教育長        中 村 久仁生 君            水道事業管理者    大 江 潔 史 君            政策調整部長     山 崎 清 弘 君            企画部長       庄 堂 琢 磨 君            南部センター     鈴 木 隆 司 君            総務部長       岡 本 美 彦 君            保険課長       古 家 伸 康 君            保健福祉部長     田 中   敦 君            環境部長       池 田 正 弘 君            環境課長       宮 脇 寛 和 君            廃棄物処理課長    松 場   聡 君            商工観光部長     松 本 純 一 君            観光振興課長     大 門 義 昭 君            農林水産部長     溝 口 博 一 君            森林局長       原 﨑 喜 一 君            山村林業振興課長   宮 田 耕 造 君            建設部長       橘   長 弘 君            建設部理事      尾 崎 博 久 君            本宮行政局長     久 保 憲 和 君            業務課長       森   春 一 君            消防長        山 本 久 雄 君            教育総務部長     濱 田 和 男 君            生涯学習部長     藤 畑 静 代 君            生涯学習課長     藤 若 隆 司 君             ────────────────── 〇出席事務局職員             議会事務局長    福 井 量 規             議会事務局次長   梅 田 敏 文             議会事務局主任   中 田 信 男             議会事務局主査   笠 松 実 加             議会事務局主査   山 下 幸 恵 開 議 ○議長(鈴木太雄君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成19年第4回田辺市議会定例会2日目の会議を開きます。              (午前10時00分)           ────────────────── ○議長(鈴木太雄君)    それでは、日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(鈴木太雄君)    日程第1 一般質問を行います。  なお、一般質問の通告は、11月29日午後4時に締め切り、抽せんにより順位を決定いたしました。結果はご通知申し上げているとおりであります。  それでは、質問順位に従って一般質問を許可いたします。  28番、白川公一君の登壇を許可いたします。             (28番 白川公一君 登壇) ○28番(白川公一君)    皆様、おはようございます。28番、清新会の白川でございます。議長の許可をいただき、3点に分けて質問いたしますが、何分トップバッターとなりましたので、大変緊張いたしております。  私の今回の質問は、私たちは生涯、学習が必要との観点から稿を練っておりましたが、質問の時間が迫ってまいりましたので話の流れをうまくまとめ切れておりませんが、皆様のご理解とご容赦をよろしくお願いいたします。  それでは、第1点、心豊かな市民育成の学習をということでお伺いします。  赤ちゃんに接しますと、かわいいまなざし、くるくると目玉を回し人なつこくにっこりとほほ笑む。こうした仕草にこの子がすくすくと育ち、長い人生が幸せであれと願うのは、皆、だれもが同じと存じます。  しかし、現在、子供が大人、つまり成人の成長の過程には時間がかかると言われ、また子が親に暴力を振るい、時には親を殺すといった信じられないような事件もあります。私の本日の質問は教育委員会を中心として言われる生涯学習、つまり社会教育の域でなく、人生・生涯続けて学習をしていきましょう、考えてまいりたいとの観点でございます。  教育委員会はもちろん、行政を挙げて、私たち家庭や社会においてもそれぞれの立場や分野から学び、考えていきたいと思うのであります。それでは一つ、幼少のころ、二つ、学校教育を受けるころ、三つ、成人となっての社会学習等について、当局のお考えをお伺いすることになりますが、私の日ごろ感じていることを申し上げます。  「国が興るも滅びるも、みな人にある」、この言葉は不朽の名作と言われる山本有三先生の米百俵の中で、越後長岡藩小林虎三郎翁が考えられ、おっしゃられている言葉であると伺っております。多くの皆さんは御存じと思いますが、明治元年1868年、戊辰戦争に敗れた長岡藩は賊軍となり、藩民が窮乏の生活のとき、お隣の三根山藩からお見舞いとして米百俵が届けられたことから始まります。  お米を人々に分け与えれば、2~3日で食べ尽くしてしまいますが、「百年の大計は教育にあり」と、この米百俵で藩を興し、以後多くの有為の人材を輩出されたと聞かされております。  さて、人という字は2画でいとも簡単に書ける文字ですが、よくよく考えてみますと、片方が乗りかかり、これを片方が支えて成り立っております。そして、私たちの家庭は夫婦によって人という字のごとくしっかりと寄りかかり、支えてもらっている。そしてしっかりと支えさせていただいているというお互いの信頼関係の中から始まり、よき家庭、よき地域、よき社会と発展しているものと考えます。  母親が子供たちに、お父さんは一家の中心であり、お仕事を初め社会の中でいろいろと苦労を重ねながら頑張ってくださり、家庭を守ってくださっていることを子供たちに教え、夫をたたえる。お父さんは、お母さんが朝早くから皆の食事をつくり、子供たちの世話をして保育所や学校に行けるようにしてくれている。また、お掃除や洗濯を初め、家庭を美しく守ってくれていることなど、お父さんだけでなく、お母さんの支えの大きいことなどを教えるなどして妻をたたえる。そして、子供たちお父さんもお母さんも、おまえたち子供はとてもかわいく、大切な宝物と思って頑張っているんだからすくすく育ってくれよと諭せば、子供たちは正直にうなずくはずです。  反面、お父さんが、おれは毎日えらいさわぎして働いているんだ。それでおまえらを家族を養っているんだと威張り散らし、そして自分勝手な行動をしたらどうでしょう。お母さんもまた、お父さんがそう言うのならと、私も朝早くから働いている。そして子供たちのことは私ばかりだと、対等に渡り合ったらどうでしょう。子供たちは親の姿や行動を見て、どう見詰めるでしょうか。僕は大きくなったらお父のように、私は母さんのようにと親の行動を見習い、自己本位の考えや行動をとり、これが成長途中で登校拒否や非行へとつながるケースになるのではないかと考えられます。  昔から、百聞は一見にしかずと言われ、たくさんの話を聞くよりも、見ることはたちまちに理解を得やすいといわれ、現在はまさにこのとおり文明が発達し、マスコミにより書物を読むことなく、テレビあり、写真あり、手紙を書くことなく電話あり、メールあり、また遠くに出かけるにしても、歩くことなく車あり、食事にしても畑に種をまき、苗を育てて手入れをして収穫を待って調理することなく、お金を出せばいつでもお店で好きなものを求められる時代でございます。  今、私たちの日本社会は、物資豊かに出そろい、ないものがないと言われるほど恵まれた社会となっております。このような文明社会を百年前の人たち、いや、50年前の人たちはどう想像したでしょうか。  されど、しかしお隣であってもあいさつを交わすこともしない大人、若者、知らない人に声をかけられても答えるなと教えられる現在の子供たち。日々の生活に追われ、夫婦共稼ぎで近隣のおつき合いはおろか、子供の面倒をほったらかしにしている親、勝手奔放な行動が子供をつくっても世話をしない若い世代、すばらしい自動車に乗っているが、税金は払っていない。  学校の給食費や学級の教材費も払わない。保育料もしかり。なぜならローンに追われているから。  企業においては、雪印乳業、お菓子の不二家、北海道の白い恋人、伊勢の赤福、お福もち等「もったいない」という物を大切にする心は尊重しなければなりませんが、消費期限の偽装、つくりかえ、また秋田の比内地鶏や但馬牛肉などブランドものを産地をすりかえ、姉歯建築設計士を初めとするグループの強度不足のマンション建設と、いささかぼやき漫才のごとくたくさん並べましたが、いずれも手前勝手、自分がよければ、お金さえもうかれば、自分さえ勝てば何をしようと構わないの考えのようであり、食の安全や人命を尊重しない社会倫理の欠如、また先人が営々として築き、積み上げてきた信用や伝統をたちまちにしてつぶす熟慮のなさ。物資の豊かさとは裏腹に心の豊かさを失っているのではないでしょうか。社会の中で人が人として生活していくとき、心得ておかなければならない当たり前のことをどう心得ていくか。生涯学習を続けていく大きな課題と考えます。  第2点目、私は田辺市の活性をどう図るかとタイトルに挙げてお尋ねするわけですが、私たちの田辺市は海から始まって紀伊半島の中央山地までの広い地域、気象を初めとして自然条件等の異なる中、5つの河川流域に広がるまちや集落、そこにはいろいろの産業があり、文化があり、また歴史がある。そして、多くの人々が住み、生活を営んでおります。  ゆえに、一人一人が大切にされ、幸せを実感できるまちづくりのため、自然と歴史を生かした新地方都市田辺を目指して、田辺市の総合計画が策定されております。そして、この計画に沿って、これが10カ年にわたる取り組みが始まったところでございますが、市域の現状を見たところ若干お伺いするところがございます。  商業、工業を初め市街地域について伺います。旧田辺のまちは商業と中小工業のまちとして、紀南の中心で躍動するまちでありました。しかし昨今では全国の中小都市の例にも漏れず、バイパス沿い大手量販店や専門の店の進出にあわせ、居住の中心が郊外へと移り、さらには少子高齢化等による人口の減少、また回復の兆しがまだまだの景気低調など、相まってでしょうが、往時のようなにぎやかさはなく、まちの至るところ更地や駐車場が見受けられ、様相がすっかりと変わっております。道路は順次整備され、田辺駅から扇ヶ浜への大通りは既に早くから開通していますが、西から東に向かって、国道42号の礫坂までの拡幅は、ただいま海蔵寺町のところ、完了までにはもう少し時間がかかりそうであります。  道路や施設整備等、ハードなことは行政が中心となり、商工会議所を初め、経済界、財界、そして多くの団体、市民の皆さんが一丸となって取り組んでおられますが、すぐにまちの活性はこれだという妙案もなかなかであろうかと思います。  私は、田辺市と類似のようなまちに視察や調査に出かけましたが、どのまちもいずれの地域でも、これといった決め手を見出せず、官民あわせ必死になって研究努力している状況でありました。何かいいアドバイスをいただけないかと伺ってもいただけず、ただあるところでは観光客やお客様が多く来てくださっても、いま一つ財布の口はかたいようだとのことでありました。  福島県の会津若松市では、鶴ヶ城跡の見学には多くの方でにぎわっており、売店のお土産コーナーでは、大盛況でありました。まちに歴史があり、城という目玉、そしてその土地に根づかせている産物、これらをうまく組み合わせての相乗でしょうか。英知のたまものでしょうか。また、昔懐かしのボンネットバスによる市内めぐりのシャトルバスが運行されていました。
     田辺にはいいお菓子やなんば焼きを初め、たくさんの郷土の産品があり、駅前の弁慶像、闘鶏神社、扇ヶ浜、植芝翁の史跡、南方熊楠館、高山寺初め観光資源があまたでございます。これらを結んだ観光ルートや交通体系の整備、考えればわくわくするものが浮かんでまいります。  しかし、商業や工業に経験がなく、知識が非常に乏しい私がいろいろ申し上げることはできませんが、かつての時をしのび、現在を見たときとても寂しさを感じます。どうして活性させていくかお伺いします。  農業地域についてでございます。  先般、ある会合の席上、国会の代議士先生から、私たち田辺市のようなまちあり、つまり商工のあるところ、そして農山漁村のあるところを活性するために、国として農林水産商工連携による活性事業を用意、つまり法制化して私たち田辺市のような広域を有する市町村がそれぞれの商工、農山漁村が連携して夢を持って地域づくりができる方策をするとのお話がありました。こうしたとき、今回の提案により新年度4月より予定しております機構改革では、農林水産、商工観光など一元化して、産業部を新設、活性に取り組まれることは機を得たものと考えます。  さて、私が農業地域を訪ねるごとに感じることは多くの方々が農業でしっかりと生計を維持されているとともに、地域の振興や発展を目指され、努力されていることと受け取っております。土地を有効に活用され、いろいろの作目を栽培、特に当市が誇る梅やかんきつ畑は急傾斜の山肌までを利用して、条件によっては山頂近くまで開かれ、他の産地に負けない優秀なものを収穫されています。  農家の方は朝は朝星、夕べは夜星、そして昼は梅干しで頑張る季節もあるようですが、計画をしっかりと定め、日々の営農管理に努めれば、まずまずの成果が出て、我が家とふるさとをしっかりと守ることができる。  大都会の喧騒と管理社会の中、日々あくせくとして働き、小さな家屋に高い家賃や交通費を払っての生活よりも、自分の家をゆっくりと構え、心も静かに落ちついての日々が送れると農家ならではのお話も伺いました。  農村部の活性は、市の活性にもつながると考え、営農の情報提供、技術支援、施設や環境整備、後継者育成などについてどう対応していくか、お考えをお伺いしたいと存じます。  山村の地域について伺います。いま一度山村の果たしてきた歴史について考え、簡単に述べます。昭和20年、1945年8月15日、我が国日本は、第2次世界大戦、あの大東亜戦争は日本の敗戦という結果で終わりましたが、当時、戦前戦後の山村の様子はどうだったかといいますと、戦前は戦争を支えるために、食糧増産をするため、野を耕し山を開き、燃料の薪炭や生活資材、供給のために軍人以外の多くの人々が働いておりました。そして、戦争が終わった後は、軍人や海外から同胞が引き揚げ、親戚や縁故を頼って帰ってまいりました。  ゆえに日本国内の多くの人々の生活を支えるために、さらに猫の額ほどの土地も開墾され、食糧確保のため活用、山林は廃墟と化している都市の復興のために、材木として切り出されていると今日までの日本の復興と発展のために、山村は大きく貢献、重要な役目を果たしてまいりました。  それが今日の現状ではどうでありましょうか。都市の産業発展にあわせ、田舎から山村から若い者を中心とした後継者となるべき人々を招き寄せ、これが結果、過疎と過密という相反する言葉と現象を大きくつくりました。高層ビルの林立と行き交う交通機関や人々でごった返す都市、これに比べ片や見る人影も乏しく、通る車両も1日数台、限界集落とか超限界と言われるような現象が出ている山村。  私は、さきの一般質問で自然環境の復元や荒廃地を初め、山村の振興を訴えました。また、このところ職員も現地に出向いて調査し、実態を把握して市長もこのことをよく掌握されているようでございますので、本日は具体的な実情の説明を割愛いたしますが、我がふるさと、山村への熱い思いはいっぱいでございます。  今回は、市は機構改革を機に森林局の充実を図り、振興係を配置、地域に出向いて適切な方策をとりたい旨の説明を受けたので、期待するところ大であります。しかし、昨今の状況はまだまだ長引く木材価格の低迷や後継者難、高齢化と人手不足、獣害による生産意欲の低下など、振興は相当な努力と根気を必要とする大きな課題ではないかと思うのでございます。  何はともあれ、山村に人が住まないようにしたのはだれか。山村に人が住みづらくしたのはだれか。山村の林野を荒廃させてあるのはだれか。自然環境を壊したのはだれか等々項目を挙げて考えていけば切りがございません。  しかしこの大きな責任は国の役人や政治の欠如にあるのではないでしょうか。社会にもあると思います。日本が世界の人々が驚く経済大国に発展させた日本人の英知を地方や田舎、山村に向けられるよう、私たち地方自治体は国や県に対して声を大きくして訴えなければならないと考えます。我が田辺市、先人が営々として築いてくださった歴史あり、文化あり、産業ありとすばらしいふるさとです。先人の築いたふるさとを大切にしたいと私は訴えます。  次に3点目でございます。  職員は田辺市づくりのパイオニアであってほしいということです。先般、私たち議会は、平成18年度の決算をすべて認定いたしました。新しく田辺市が誕生して真砂市政みずからが編成し提案した18年度予算を使って、公約した施策に向かって執行した新しい田辺市づくりのものであり、その結果であります。  市長初め予算編成に当たられた職員、すべての方々が感無量であろうと思います。私も予算の審議に、そして決算の審査に当たった議員の一人で感慨無量でございました。  さて、ある新聞の読者の声の欄に、次のような投稿がされておりました。「日本の役人をあらわす言葉として、『おくれず、休まず、仕事せず』と昔から言われた。それにもう一つ『国民をばかにする』をつけ加えなければならないほどの現在の日本の行政の底知れぬ退廃ぶりにはあきれるばかり。公務員法によって守られた親方日の丸の精神はかくも主権者たる国民をこけにしたものであるかと思うと言葉がない云々」とありました。これは防衛省の事実上トップと言われる守屋前次官の不祥事に対するものであるが、これにあわせ社会保険庁の国民の老後に支給される年金の、その記録やかけた保険料についての管理や取り扱いについても同じことが言えるのではないでしょうか。  前者については、司直の手が入ったので、いずれ詳細が解明されるでありましょうが、後者については皆が皆と言い切りませんが、大半の職員が職務に対し勤勉に精励せず怠慢を続けていたからです。            (傍聴席で発言する者あり) ○議長(鈴木太雄君)    傍聴人に申し上げます。お静かにお願いします。静粛に願います。 ○28番(白川公一君)    言語道断であります。退職した者にとっては、法律によって年金受給の減額等をして反省と償いをしてもらいたいという気持ちを持っているのは、私だけではなく多くの皆さんも同じではないかと考えます。  古く昔から言われた言葉に、「1日の計は朝にあり、1年の計は元旦にあり」と言われ、出発が何よりも大切と諭されております。今般、市の事務分掌条例の改正、つまり機構改革について説明を受けました。提案の骨子は、社会経済の情勢に対応、住民ニーズに適合さす、迅速かつ適正に、そして行財政改革を推進させるための簡素で効率を考え、スリム化を図りたいと受けとめております。  なぜ、今機構改革なのか、この4年間を厳しく推移を見てとも考えながらも、この日進月歩を言われるとき、市長は一日も早く改革を進めたいと決断されたと理解した次第です。  市長が常々申されている「合併してよかった。田辺に住んでよかった」と言われる行政にしたい。このような行政を行うには、やはり市長の手と足となって働く職員がこのことを十分に認識していただくことにあります。もちろん関係の皆さんや市民の皆様の理解と協力なくして、市政の進展はあり得ませんが、しかし田辺市をよくするのも停滞させるのも、そこに働く職員の皆さんの気構えと行動であり、職員は行政推進の核であると考えます。  私は、一昨年の12月の議会の一般質問で「すばらしいふるさとづくり」と題して、職員はプロフェッショナルである、エキスパートである。常に前向きに研究、研さんを重ねるとともに、市民の皆様に親切で優しくあってほしいと言わせていただきました。今回も機構改革を機に、田辺市づくりのパイオニアとなっていただくことを提言する次第であります。  そこで、最初質問いたしました生涯学習という観点からどう取り組まれるかということで、田辺市の18年度決算を見たとき、収入未済額、市税、負担金、使用料、貸付金の元利、国保税ほか各会計を合わせますと約29億6,000万、30億に近いお金が未納となっております。これの解消について、どのように取り組んでいくか、管理職として現場に出る職員への学習、指導等、また市民や関係の皆さんに理解し、協力していただくためにどうされるかお聞きしたいです。  12月の広報田辺を見たとき、18年度決算が報告されております。昨年も見ました。この中で田辺市が一般の家庭、「田辺さんの家」であったらとして1カ月の家計費に置きかえお知らせしていることは、田辺市の決算を理解していただくための手段として、職員が努力されていることに本当にうれしく感じた次第です。財政用語についてはもう少し努力が要ると思われますが、何はともあれ、私は職員の皆さんが田辺市づくりのパイオニアたらんことを期待いたす次第です。  以上、質問させていただきました。             (28番 白川公一君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    28番、白川公一君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。              (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    白川議員から、大きく3点のご質問をいただきました。2点目と3点目につきましては私から、あとは教育長からお答えを申し上げたいと思います。  2点目の「田辺市の活性をどう図るのか」、市街地、農業地域、山村地域、それぞれの活性化について、どのような方向性を持って活性化していくのかというご趣旨のご質問でありますが、現在、都市部の好景気に対して地方の経済はなかなか回復せず、求人数もまた景気も低迷が続く厳しい状況にあります。このため、地域の活性化を図るには何よりも市民や市内企業の経済力の向上を図る産業の活性化が不可欠と考えています。特に紀南地域は産業の集積において、層の厚さという点では、やや力強さに欠けるところがありますが、しかしその一方ではほかの地域に比べても負けないすぐれた資源が豊富にあることから、これらを総合的に生かすため、来年度の機構改革において産業政策課を新設する予定にしており、異業種間の連携を深めるとともに、流通の促進や事業所の立地促進など産業力の強化を積極的に進め、改めて力強い産業地域の構築に取り組んでまいりたいと考えています。  こうした基本的な考え方のもとに、それぞれの分野に対する現在の取り組みの状況と進め方について申し上げます。まず、市街地につきましては、道路の整備の進展による大型店や専門店のバイパス沿いへの立地、あるいは郊外での住宅開発等を背景に、空洞化が一段と進み、空き店舗や空き家が増加し、年々居住人口も少なくなってきていります。市では、このような状況を憂慮し、再び活気あふれる市街地を構築するため、現在、田辺商工会議所や市民の皆様方にご意見をいただきながら、田辺市中心市街地活性化基本計画を策定しているところであります。  本計画は、市街地の居住機能、交流機能、それから商業機能の総合的な強化を目指し策定しているものであり、今後は本計画をもとに市街地再生に向けた取り組みを進めてまいります。  次に、農業地域についてでありますが、いわゆる農村部に目を移しますと、田辺市の場合、基幹産業はやはり梅とミカンを中心とした農業でございますので、農村部の活性化は重要であり、この農村部に元気がないと市全体の活性化も望めないと考えております。しかしながら、梅につきましては、昨今の天候不順や消費の停滞、販売価格の低迷と厳しい状況が続いており、ミカンにつきましても長期的な消費の減退と産地間競争により価格の低迷と品質格差による二極化の状況にあります。  その他、担い手不足等による耕作放棄地の増加や野生鳥獣による農作物被害など深刻な課題もあります。そのような中、農村部にとりましても明るい話題がございまして、一番大きなものが先月11日に南紀田辺インターチェンジまで開通した高速道路であります。この高速道路の延伸により京阪神方面との時間的距離が一層近くなり、産地直送といいますか、農作物を中心とした物流面に大きな効果が期待でき、また逆に観光客等もうまく市内に誘導することにより、直販売所等の利用も増加し、農産物等の販売の増加につながるのではないかと考えております。  そのほか、上秋津地区では、農家の皆様を中心として都市との交流を促進し、農業の振興を図るため廃校を利用した拠点施設の整備に取り組んでおりますし、先日は農家の後継者対策としましてアグリパートナー支援事業を実施し、関西方面から18名の女性を迎え、農家の未婚男性との交流の場を提供し、成果を上げたところでございます。  これからの農業は、こういった攻めといいますか、積極的な姿勢を持ちながら、従来の梅、ミカンを中心とした生産活動に販売・観光・交流などを加えるなど、産業という視点からその時々の状況に応じて取り組むことが重要であり、そのことが農村地域の活性化につながるものと考えております。  次に、山村地域の活性化についてでありますが、これまでも過疎対策として施策に取り組んできた結果、生活環境や社会基盤の整備はある程度進んできたところであります。山村地域で暮らす方々の中には、生活に多少の不便を感じながらも住みなれた土地で日々の暮らしを過ごされており、今後は人口減少の中で集落の維持、あるいは再生につながるような方策を地域に住む方々と一緒に考えて取り組んでいかなければならないと思います。  中でも山村振興の重要な柱の一つは、林業の振興であると思ってございまして、大変長い間の低迷期にはありますが、若干ここに来て外材を中心とする木材価格のやや上昇傾向、それからエネルギーの関係ではバイオマスの発電、またはエネルギーとしての森林資源、そういう見直しもございますので、そういう方面からも林業振興についていま一度積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  また、今議会冒頭議案の提案説明におきましても、森林局を大塔行政局へ移転することを明らかにさせていただいたところでございます。行政局との連携を図りながら、山村振興の強化充実と高齢化の進む山村集落への対応を充実することにより、森林局でなく、全職員がこうした本市の状況を認識し、職務に取り組んでいかなければならないものと考えております。  今後とも総合計画の将来像である自然と歴史を生かした新地方都市田辺の実現のため、市域全体のそれぞれの地域の特性に応じたまちづくりに取り組んでまいりたいと存じますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。  次に、議員ご質問の3点目の職員は田辺市づくりのパイオニアであってほしいについて、お答えいたします。  ご質問は、機構改革に関連してということでありますが、今回の組織機構改革は、急速に変化する社会経済情勢に対応し、市民のニーズに適合した施策を、迅速かつ的確に執行できる組織とするとともに、第1次田辺市総合計画に基づく各種施策の着実な推進や行財政改革の推進のため、より簡素で効率的な組織とするために行うものであり、現在の13部58課を9部51課に大幅な組織のスリム化を図ったところであります。  このように行政組織を改革し、行政運営の合理化を図りながら、新しい行政課題に積極的に取り組み、各種施策を着実に実行していくためには、市民の皆様のご協力はもちろんのこと、組織を構成する職員一人一人の能力を十分に活用していくことが必要となってきます。そのため、職員自身が担当業務の目的と必要性を十分に理解し、実行していかなければなりません。また、職員がまちづくりパイオニアとなるためには、職員一人一人が自覚と責任を持つとともに、常に問題意識を持ってよりよい業務が推進できるよう取り組む姿勢を持ち続けることが非常に重要であると考えております。  特に、管理職につきましては、さまざまな課題解決に向け、みずからが組織経営能力を身につけるとともに、リーダーシップを発揮し、部下の能力を最大限に引き出すようにしていくなど、その果たす役割は大変重要であると考えております。これまでも管理職を含め、職員一人一人の人材育成と職場での自己研さんを推進するため、職員研修のほか、さまざまな機会をとらえて市民の目線に立った満足のいただける行政サービスが提供できるように、職員の意識改革と能力開発の重要性について指導を行ってまいりましたが、今回の組織機構改革を契機に、より一層職員の資質の向上に取り組むとともに、新しいまちづくりを進める意欲と行動力のある職員を育成してまいりたいと考えております。  以上です。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    教育長、中村久仁生君。           (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    白川議員ご質問の1点目、心豊かな市民の育成をどう進めていくのかについてお答えをいたします。  田辺市では、本年3月に一人一人が大切にされ、幸せを実感できるまちづくりを基本理念として、住民と行政が一体となってまちづくりを進めていくための今後、10カ年の指針となる第1次田辺市総合計画を策定し、その計画に基づくまちづくりがスタートしたところであります。  この計画におきましては、まちづくりの基本方向の第1番目に人をはぐくむまちを掲げ、まちづくりの基本は人づくりにあり、そのために生涯学習が果たす役割の重要性をしっかりと位置づけているところでございます。  さて、議員のご質問にもございますように、昨今、社会経済状況が変化するに伴い、核家族化が進み、従来からのライフスタイルが変化してきており、地域においてかつては自然発生的に培われてきた住民同士のつながりや近隣の住民を思いやる精神が希薄化し、個人主義的な傾向が強くなってくる中、家庭や地域の教育力の低下などが懸念されているところであります。  こうした状況の中で、心豊かな市民の育成をどう進めていくかについてでありますが、田辺市教育委員会では、人を大切にする教育の基本方針を田辺市におけるすべての教育の根幹をなすものと位置づけ、学校教育、社会教育の各分野において、常に人権尊重の精神を根底にすえて実践活動に努めているところでございます。  まず、学校教育の分野においてでありますが、昨年12月改正されました教育基本法の理念に基づき作成をした学校教育指導の方針の中に、豊かな心を育てるを位置づけ、教師と子供及び子供相互の望ましい人間関係づくりを基盤として、各教科、道徳の時間、特別活動の時間、総合的な学習の時間を相互に関連させながら、豊かな心の育成に努めているところでございます。  具体的に申し上げますと、心のノートや副読本「共に生きる」などの教材を利用し、道徳教育の充実を図るとともに、人を大切にする教育の基本方針の基本理念をもとに、全教育課程を通して、人権教育の推進に努め、人間性豊かな心身ともに健康な児童生徒の育成に努めているところでございます。  また、道徳教育や人を大切にする教育の充実はもちろんでありますが、教育委員会といたしましては、児童生徒の社会性や豊かな人間性をはぐくむためには、成長段階に応じてボランティア活動など、社会奉仕体験活動や自然体験活動を初め、さまざまな体験活動を行うことが極めて有意義なものであると考えており、各学校では地域や児童生徒の実態に合わせ、幼児や高齢者等々、さまざまな年齢層の人々との交流活動、勤労体験活動、地域の清掃等のボランティア活動などを積極的に展開しているところであります。  加えて、文部科学省、豊かな体験活動推進事業の指定を受け、集団生活や地元の方々とのふれあいを通して、豊かな心の育成に取り組む長期宿泊体験を実施するなど、さまざまな角度から豊かな心の育成に取り組んでいるところであります。  以上のような取り組みを進めているところでありますが、今後とも人権教育、道徳教育、読書活動、ふるさと学習、郷土学習を大切にし、体験的学習を積極的に取り入れながら、全学習領域においてこれからの社会を担っていく子供たちに規範意識や人の命の大切さ、他を思いやる心など、心の教育に努めてまいりたいと考えております。  次に、社会教育での取り組みであります。小学校では、在籍する児童の保護者を対象として、同和問題、女性、子供、高齢者、障害者などの人権にかかわる問題や子育て、家族のありようなどについて学習する保護者学級を市内の全小学校で開催してございます。  田辺市連合PTAでは、子供たちの生活習慣や他者に対する思いやりの心、社会的マナー、自制心、自立心など、生きる力を培う家庭教育の充実のため、教育講演会の開催や各種研修会への積極的な参加を推進するとともに、学校、地域と連携し、子供たちの健全育成に努めているところでございます。  青少年市民育成会議では、田辺市の未来を託する青少年がみずからの役割と責任を自覚し、心身とも健やかに成長するために、関係機関及び団体の緊密な連携と家庭・地域の教育力を結集して青少年の健全育成に努めているところでございます。  また、各地域におきましては、公民館を地域における生涯学習活動を推進する拠点施設と位置づけ、市民一人一人の人権が大切にされ、潤いと生きがいの持てる充実した生活を営むことができるよう、人権学習会を開催するとともに、各種教室や講座の開設に努め、市民のさまざまな生涯学習活動の支援を行っているところであります。社会体育施設、図書館、美術館などにおきましても、市民のスポーツ、文化活動など自主的、主体的な活動の支援を行ってございます。  特に、本年は、心豊かな市民の育成を目指し、市民を主体とした生涯学習を計画的、体系的に推進するため、市民の参画をいただきながら人をはぐくみ、人をつなぎ、地域をつくる生涯学習を基本的な理念とする生涯学習推進計画を策定しているところでございます。  このように、教育委員会では、学校教育と社会教育が相互にその教育力を結集し、地域の教育力を高め、地域ぐるみで子供を育てる手法として、学社連携・融合の取り組みを積極的に推進しているところでございます。  このようなさまざまな取り組みを通して、まちづくりの基本は人づくりにありという観点から、本市の総合計画が目指す基本理念、一人一人が大切にされ、幸せを実感できるまちづくりの実現に向けて、心豊かな市民の育成に努めてまいりたいと考えてございますので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。           (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    28番、白川公一君。            (28番 白川公一君 登壇) ○28番(白川公一君)    私の質問に答弁いただきありがとうございます。  第1点目の質問は、田辺市の長期基本計画の基本方向で第1番に人をはぐくむまちを挙げており、これに対し昨今の世相や社会の中で、平然として発生しているもろもろの事柄にどう対応していくか。解消のため、どう努力をしていかねばならないかを思い行いました。  答弁では、教育委員会が所管するところの学校教育、社会教育としてのお考えや取り組みを聞かせていただきました。そして、学校では規範意識や人の命のとうとさ、他を思いやる心など、心の教育に努めると結ばれ、社会教育では多岐な分野にわたり担当されていること。そして本年は生涯学習推進計画を策定中で、人をはぐくみ、人をつなぎ、地域をつくる生涯学習を基本とされていること、私の大いに望むところでございます。生涯学習となれば、教育委員会だけの範疇を越え、市長部局初め、関連する機関や団体との連携を持ち取り組んでもらいたいものです。  本年から、11月第4の土曜日を学びの日として定め、行われましたイベントは非常に意義あるものと受けとめております。  第2点目の田辺市の活性化であります。市長から答弁を賜り、市街地については中心市街地活性化基本計画を策定中であり、この計画をもとに取り組むとのこと。私が所属する経済環境委員会の所管事務でありますから、早い機会の策定を望みます。  次に農村地域については、この地域の活性なくして市全体の活性があると考え、販売、観光、交流等を加えて攻めの積極姿勢とのこと、ありがたいことです。  山村地域については、私がるる申し回答いただきました、ここに住んでいる人たちは住みなれたところ、我がふるさとでございます。この振興は並大抵のものではなく、相当な努力や根気を要するものです。  国や県に向かっても振興を強く求めていただきたいと思います。  第3点でありました、ご答弁いただいた職員の皆さんの意欲と行動を期待いたします。  ただ、一例、市の収入未済額を挙げていましたが、これを生涯学習という観点からどう取り組むかに対し、いろいろと述べられるとともに、市民の目線に立った満足いただける行政サービスができるよう、より一層資質の向上を図るとありましたが、このお考えはどちらかというと市職員側のことばかりであると思います。やはり行政の推進は、市民の皆さんの理解や協力なくして成り立ちません。このことについて触れていただきたかったのですが、実は私の質問が十分推敲できていませんでしたので、このことを反省する次第です。  答弁いただきましたとおり、これから推進のためよろしくお願いいたします。私も微力ですが、努力することを申し上げ、一般質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。            (28番 白川公一君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    以上で、28番、白川公一君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(鈴木太雄君)    この場合、11時5分まで休憩いたします。               (午前10時55分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(鈴木太雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午前11時05分) ○議長(鈴木太雄君)    続いて、14番、棒引昭治君の登壇を許可いたします。            (14番 棒引昭治君 登壇) ○14番(棒引昭治君)    14番議員のくまのクラブの棒引です。よろしくお願いいたします。何度立ってもここは本当に緊張するところでありまして、それをいえば少し緊張が解けるかなと思って話をしましたが、なかなかまだまだ経験不足で上がっております。  師走に入り、今年度も残すところあと3週間となりました。例年のごとく流行語大賞も発表されました。東国原知事の「どげんかせんといかん」が選ばれ、今の世相、日本社会の格差を如実にあらわしている。方言が選ばれたことは地方からの魂の叫び、悲鳴の訴えになるのではないかとコメントされたそうです。夏の参議院選挙もあわせて、まさにそのような1年でありましたが、田辺市民にとってとりわけ私にとって大変ありがたいことが二つありました。  一つ目は、9月から始まった学校給食です。市長の英断で取り組んでいただいた事業です。もろに恩恵を受けている一人であります。多くの小中学校のご父兄さんは大変喜んでおります。  特に、私の妻は、朝1時間はゆっくり寝ることができると喜び、また子供たちは冷蔵庫に張っている献立表を毎日見ては、きょうは何々やと喜んで登校しています。メニューは豊富で、前回、久保浩二議員も触れておりましたが、私自身食べたことのないものや弁当では到底味わえないようなカレーシチューやスープ、汁物があり、味も大変おいしいとのことです。担当職員さん、本当にご苦労さんです。また、毎年1月24日から30日までは、全国学校給食週間とのことも初めて知りました。家庭では、子供との会話もふえ、夫婦のいさかいも少しは減った学校給食の開始でした。
     もう一つは、市長も開会のあいさつの中でも触れておられましたが、高速道路の南紀田辺インターまでの開通です。開通による利便性、経済効果ははかり知れないものがあります。このことについては昼からの宮本議員にお任せしまして、わずか5.8キロメートルでありますが、この工事の期間中のネクスコ西日本高速道路株式会社の地元の皆さんへの対応のため、地域交流イベントを数多く開催していただき、とりわけ子供たちへの配慮には感心させられました。  トンネルの遮水シートや道路コンクリートの絵画やトンネル貫通式への参加、記念碑除幕式、開通式でのテープカット等子供たちにとって思い出に残る数多くの企画をしていただきました。また、道路景観に対する配慮、例えば、宮田議員がいつも主張されていましたインターのり面への植樹、インター施設の建物や料金徴収ゲートの気を配った配色、道路標示板等についても、みなべ以北とはかなり違ったすばらしい高速道路となり、奥熊野への玄関口としてふさわしいインターとなりました。特に、私自身は、みなべ方面から帰ってきたときに、芳養トンネルを抜けて植えられているヤシの間から遠く紀州の山並みが見えるのが大変気に入っております。ネクスコ西日本の明道所長さん、長野工事長さん初め、多くの工事関係者の皆さんにお礼を申し上げます。  前置きが長くなりまして申しわけありませんでした。それでは、一般質問に入ります。  まず、一つ目の水道事業所における水源を守るための事業及び基金創設についてであります。水は、人類にさまざまな恩恵をもたらしている最大の天然資源であり、太陽のエネルギーや地球の自然界の力により絶えず地球上を循環しています。  我々はその自然循環水の中の一部を水道事業により水道水として利用しているわけで、自然との共生の中で将来にわたって健全な水環境の構築を目指す責任があります。県においては、森林の持つ災害の発生を防ぎ、水源を涵養する機能の水源確保やCO2の固定安定化機能の環境保全が高く評価され、森づくり活動に共感し参画する企業を募った企業の森事業を推進し、県において27企業が参画し、当市でも市長がこの事業に積極的に取り組まれ、27企業のうち、中辺路町へ7企業、本宮町へ2企業、龍神村へ1企業の計10企業面積にして84.36ヘクタールが当市へ参画してくれました。  また、県議会は平成17年12月議員発議により森林環境の保全及び森林と共生する文化の創造に関する施策に要する経費の財源を確保するために、紀の国森づくり税条例並びに基金条例を策定し、今年度より施行され、当市においても早速私有林の植栽、中辺路、熊野古道周辺の整備等で821万円、民間ではツリークライミング、ガーデニング等で235万円、計1,000万円余りの恩恵を受けているところであります。  当市議会においても、昨年の12月山村地域の住民や自治体のみならず、都市部や海辺の地域の住民や自治体も一緒になって森林・山村を育て、水や空気を守っていくという国民的な認識と森林を次世代へ引き継いでいくという機運を高め、森林を有する山村地域の市町村が森林の維持、育成のための財源を確保できるよう、全国森林環境税の創設を求める意見書を提出したところであります。  そんな中、森林による水源に非常に恩恵を受けている水道事業所として、おいしい良質の水資源の涵養、自然環境保持のための基金の創設、また取り組みがぜひ必要と考えますが、当局の考えをお聞かせ願います。  次に、景観資源からのまちづくりについてであります。田辺市は豊かな自然に囲まれており、また城下町や熊野古道に見る歴史と文化が息づいている美しい景観のまちです。その美しい景観を守り、つくり、育て、まちづくりに生かし、後世へと引き継いでいかなければなりません。景観はその土地の文化や生活をあらわす顔であり、自然にでき上がるものではなく、私たち一人一人の努力によって形づくられていくものです。景観には、歴史的景観、自然景観、地区景観等がありますが、田辺市において保護措置の講じられている建物、緑地等の文化財等の状況をお伺いします。  また、この広い田辺市の中にはたくさんの指定されていない貴重な自然・文化遺産があります。文化財指定とはいかなくても、自然や歴史、文化的なまちづくりの資源として再発掘についてのお考えをお聞かせください。  三つ目の景観保全の協定については、今、県において国の景観法成立に伴い、和歌山県景観条例制定に向けての検討委員会を立ち上げ、条例づくりに入っているとのことで、その状況を見て改めての質問とさせていただきます。  次に、高速道路・上富田南部線改良に伴う関連水路改修についてであります。先ほども触れさせていただきましたが、待望の高速道路が南紀田辺インターまで供用開始され、今後私たちは命の道と言われる高速道路の南進のため、しいては紀伊半島一周のために進んで取り組まなければなりません。そんな中、田辺白浜間に関しましては、平成18年2月の国幹会議において、白浜すさみ間と同じく国交省の新直轄方式となり、現在、田辺地域においても稲成、秋津、万呂、新庄地区の地元との設計協議が進んでおりますが、地元要望については十分検討協議の上進めていただけますようお願いします。  また、とりわけ秋津から万呂については、高速道路と並行して上富田南部線の改良が予定されております。このようなことから両道路の排水に対応できる水路改修が必要ですが、その対応状況についてお聞きしたいと思います。  最後に、JRきのくに線の増便の要望についてであります。  昨年、5月29日、田辺高校でテニス部の生徒がクラブを終え、午後7時52分の電車に間に合わず、次の2時間後の9時41分の電車を待つ間に、部室において心室細動で亡くなった事件のことを昨年の6月議会で報告し、市当局もAEDの必要性に理解をいただき、公共施設への設置の要望をいたしましたところ、すぐに対応いただきありがとうございました。  今回は、その午後7時52分から9時41分まで2時間あいてしまう電車の間への増便の要望であります。現在も、クラブや塾を終えた生徒が、長時間電車を待たなくてはならない状況にあります。また、周参見以南の地域から、田辺近隣高校へ通学する生徒は朝の通学時に都合のいい電車がないため、保護者が周参見7時19分発の電車に合わせて周参見駅まで送っている状況であります。  昨年、ことしと紀南6高のPTAでJR和歌山支社に午後8時台の普通電車の増便と周参見発7時19分の電車を串本発としてほしい旨の要望をいたしましたが、当局におかれましても、私たち紀南6高のPTA、関係市町村とともに要望をお願いいたします。  以上で、1回目の質問を終了いたします。            (14番 棒引昭治君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    14番、棒引昭治君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。            (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    棒引議員から4点にわたるご質問をいただきました。3点目の高速道路新設及び上富田南部線改良に伴う関連水路改修については私から、あとは水道事業管理者と担当部長からお答えいたします。  まず、高速道路の新設に伴います秋津、万呂周辺の水路整備の状況でございますが、議員もご承知のとおり、高速道路の近畿自動車道紀勢線につきましては、国土交通省により田辺すさみ間が新直轄区間として事業化されておりまして、地元設計協議において水路整備を初め、機能回復道路の整備など、数多くの要望が出されております。地元設計協議で出された要望につきましては、国土交通省を初め、和歌山県、田辺市の三者で協議を重ねてきたところでございます。  市といたしましては、秋津、万呂周辺の水路整備につきまして、関係機関とも調整を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。  次に、県道上富田南部線改良に伴う秋津・万呂周辺の水路整備についてですが、県事業として整備をしております上富田南部線は、秋津野橋から熊野橋までの間、全長2,800メートルを3期工区に分け、現在1期工区である秋津野橋付近から会津小学校付近までの750メートルが事業中であります。  1期工区につきましては、平成16年度に事業着手し、測量設計及び用地の購入、物件の補償等を行っており、市といたしましても、県に対しまして1期工区の早期完成と残る工区につきましても早期整備していただけるよう働きかけを行ってまいりたいと考えております。  議員ご質問の県道改良に伴う秋津、万呂周辺の水路整備の状況につきましては、県道から下流部については調査及び水路断面の検討を行い、用地の協力を得た上で、県道整備の進捗に合わせた水路改修を行ってまいりたいと考えております。  また、県道から上流部につきましても水路整備について検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますよう、よろしくお願いいたします。            (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    水道事業管理者、大江潔史君。          (水道事業管理者 大江潔史君 登壇) ○水道事業管理者(大江潔史君)    棒引議員からの水道事業における水源を守るための事業及び基金創設についてのご質問にお答えいたします。  議員ご指摘のように、全国的に水源保護の取り組みが進められており、さきに厚生労働省が実施した調査によれば、水道水源を保全するために何らかの取り組みを行っている自治体や水道事業者は全国で約350あり、そのうち33団体において基金が制定されているという状況です。  水道事業の使命である水の安定供給を図るためには、良質で安定した水源を確保することは非常に重要であります。特に、当市においては自己水源に乏しく、上水道では給水量の約3分の2が富田川からの受水で賄われております。  富田川流域における水源保全の取り組みについては、当市が白浜町、上富田町とともに構成する富田川治水組合において、流域の水源涵養林の保全、育成、取得を目的とした、水資源の保全基金制度が設けられており、構成市町村の負担金をもって毎年800万円の基金が積み立てられており、現在までに上流域の中辺路町福定及び石船地区において、約80ヘクタールの山林が取得されているところでございます。  また、白浜町においては、水源涵養林の購入、育成等により水資源の保全を図るため、平成9年度から水源の森基金制度が創設され、基金の積み立てや山林の取得が行われております。  一方、自己水源の会津川については、富田川に比べ流域面積も狭く、山懐も浅いことから現在のところそういった水源涵養林への関与は行われておりませんが、長期にわたり良質な水源を確保していくために、水源保全が重要であることは申すまでもございません。ご質問いただきました水道事業としての水源保全への取り組みについてでございますが、上水道事業においては、給水人口の減少や少子高齢化、節水型家庭用品の普及などの社会的要因から、長期的に料金収入が低迷している中、水道施設の維持更新や耐震化などの機能強化を図るために、多額の設備投資が必要であり、経営的に楽観できない状況でございます。  このようなことから、現在のところ水道事業独自でそういった取り組みを実施するには至っておりませんが、安全でおいしい水を将来にわたり安定的に市民の皆様にお使いいただくために、水源の保全が重要であるということは、十分認識しておるところでございます。  水源涵養のみならず、二酸化炭素の吸収や土砂災害防止、あるいは生物の多様性保全や森林浴によるいやしの効果など、森林には多面的な機能が備わっておりますので、そのことも考え合わせながら、水道事業としてどういう取り組みができるのか、今後の経営状況も考慮しつつ検討を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。          (水道事業管理者 大江潔史君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    生涯学習部長、藤畑静代君。          (生涯学習部長 藤畑静代君 登壇) ○生涯学習部長(藤畑静代君)    棒引議員ご質問の2点目、景観資源からのまちづくりにつきまして、私の方からお答えをさせていただきます。  最初に指定文化財の状況についてでございますが、現在、田辺市には192件の指定文化財と、そして従来の指定制度より緩やかな保護措置が講じられます登録文化財が1件ございます。指定別では国指定が15件、県指定が57件、市の指定が120件、そして国登録が1件でございます。  種類別で申しますと、建造物や美術工芸品などの有形文化財が登録文化財も含めて78件で、このうち建造物は登録文化財も含めまして7件でございます。  次に、演劇や工芸技術などの無形文化財4件、衣食住や信仰、年中行事等に関する風俗慣習や民俗芸能及びこれらに用いられます道具類などの民俗文化財が28件、貝塚、古墳などの史跡や庭園、峡谷などの名勝、動植物や地質鉱物などの天然記念物を総称した記念物が83件でございます。  続きまして、指定文化財以外の自然、文化遺産の発掘、再発見につきましてのご質問でございますが、指定文化財だけではなくて、現在は未指定のものでありましても、地域の歴史や文化・自然と風土、社会や生活を反映して、深いかかわりを持っている地域の自然・文化遺産につきましては、それらを指定して保存されることが望ましいというものにつきましては、詳細に調査を行いまして、指定文化財として保護されるようこれからも努めてまいります。  また、そこに至らないまでも、地域の自然や歴史・文化的なまちづくりの資源として残すことが望ましいというものにつきましては、後世に引き継がれるように、所有者や関係者の皆様の協力を得ながら、どのような保存・活用が図れるか、検討してまいりたいと考えております。  私たちの田辺市は、美しい海と緑豊かな山々、そしてそこを源とする大小の河川など、さまざまな自然の中で、世界遺産にも登録された熊野本宮大社や熊野参詣道を初めとする歴史や伝統、地域文化や景観をはぐくんでまいりました。この営みに根差したさまざまな貴重な文化財につきましても、先人の大変な努力によって今日まで保存・継承されてきたものでございます。  熊野本宮大社の門前の町並み景観を、関係する住民の皆さんで整備・維持されている取り組みに見られますように、貴重な自然・文化遺産やその周囲の景観を守るためには、行政だけではなく関係者や地元の方々、そして広く市民の皆様がそれぞれの立場で保護と活用に取り組んでいただくことが何よりも大切なことでございます。  そして、そのことが、第1次田辺市総合計画にもうたわれている田辺市の将来像「自然と歴史を生かした新地方都市田辺」を築くことになると考えてございますので、皆様のご協力をお願い申し上げます。  以上でございます。          (生涯学習部長 藤畑静代君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    政策調整部長、山崎清弘君。          (政策調整部長 山崎清弘君 登壇) ○政策調整部長(山崎清弘君)    議員ご質問の4点目、JRきのくに線の増便の要望についてお答えいたします。  JRきのくに線は、地域住民にとってなくてはならない公共交通機関であり、鉄道の運行維持と利便性の確保は沿線自治体の共通の課題となっておりまして、市といたしましても、従来から和歌山線沿線を除く県内自治体で構成しております紀勢本線活性化促進協議会に参画し、きのくに線の利用促進と利便性の確保に取り組んでございます。今回、議員ご質問の午後8時台の白浜・すさみ方面への普通列車増便と午前7時19分、周参見発の電車を串本発に延長することの可能性につきまして、JR西日本和歌山支社に打診をいたしましたところ、路線全体の乗務員のシフトや車両配置の問題、想定される乗客数などを総合的に判断し、増便・延長は困難であるというお話でございました。  これまでも、鉄道に関しましては、各方面からさまざまなご要望をいただき、市や活性化促進協議会からの提案なども含めて、JR西日本和歌山支社と協議をしてまいりましたが、高速道路を初めとした他の交通手段の発達もあり、きのくに線全体の乗降客数が減少している状況の中、対応いただけないケースが多くなってございます。  しかしながら、南部・紀伊田辺間の朝の通学用臨時列車の運行や先月から導入されたナイトイレブン号など、JRとしても可能な部分については、柔軟に対応していただいておりますので、今後とも活性化促進協議会などを積極的に活用し、関係自治体と連携を図りながら利便性の高いダイヤ編成をJRに要望してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。          (政策調整部長 山崎清弘君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    14番、棒引昭治君。            (14番 棒引昭治君 登壇) ○14番(棒引昭治君)    答弁、ありがとうございました。  最初に高速道路上富田南部線改良に伴う関連水路改修についてでありますが、市長みずからの答弁ありがとうございました。秋津、万呂特に目座地区ですが、少し多くの雨が降ると、田畑が冠水してしまうところとなっております。そんな中で、平成10年、県により湛水防除事業により、毎秒2トンの排水能力を持ったポンプを設置していただきましたが、下流の高山寺水位観測所の水位計が3.7メートルになるとポンプを停止しなければならなく、稼働後5ないし10分程度で8億円余りの事業費のすばらしい施設がストップしてしまうような状況であります。  今は、自然排水に頼っている状況であります。先日、11月11日の高速道路開通式の知事のあいさつの中にもあったように、平成27年の国体開催時までには、国交省は田辺すさみ間の開通を目指しているようで、ペースが一時より上がってきております。対応については、ぜひともよろしくお願いいたします。  次に、水道事業における水源を守るための事業及び基金創設についてでありますが、今、水道事業所の水道水は大変おいしいと私は感じております。よく田舎に帰って太いパイプからあふれんばかりの湧き水を持ち帰って飲んだり、奇絶峡の水をくんで飲んだりしますが、ほとんど変わらないように私は感じております。  40年ほど前、私が中学生のころ、東陽中学校へ野球の試合に来たことがあります。試合前の練習が終わって、のどがカラカラになり、手洗い場で水道水を口にしたのですが、思わず噴出してしまった経験があります。田舎者の私には到底考えられない味でした。今でもはっきりと覚えています。その後、24年前に田辺に越してきたわけですが、まだまだカルキ臭いにおいは残っていたように思います。  今の水は大変おいしいです。引き続き、安全でおいしい水の提供をお願いします。答弁にもありましたが、それぞれの自治体で例えば、有収水量1立米につき1円の基金を積み立てているところがあります。当市での総有水量は、昨年度944万立方メートルですから、1立米1円の基金とすれば、900万余りの基金ができるわけです。私の家では、2カ月で約65から70立米の水を使っています。そのような状況で、年間400円程度が基金として見ることができるわけです。今の水道事業所の純利益は1億7,000万程度あるわけで、少しその辺のことも考えていただき、基金の創設について前向きに検討していただけたらと思っております。  景観資源からのまちづくりであります。  先日、この田辺市文化財という資料をいただいたんですけれども、この中には本当に先ほどおっしゃっていただきました数多くの文化財があります。先日、逢坂トンネルの向こうに大きな看板があるわけですが、それは私たちのグループで立てた看板です。今、景観については少し派手であり、今後変えていこうとは思っているんですけれども、その看板の掃除に行きました。その横にブナの木があります。多分、150年から200年たっているブナの木ではないかと思いました。その根元には、草が生えており、空き缶等、ごみがたくさん捨てられているような状況でありました。その150年ないし200年たったブナの木なんですけども、僕は大変貴重なものではないかと思って帰ってき、この一般質問に至ったわけなんですけども、その後、高山寺や稲成神社、それから闘鶏神社等回ってみましたが、本当にすばらしい木がたくさんありました。  和歌山市において、その木々を番号づけして、看板もつけて、町並みを訪れた人に提示しているわけなんですけれども、そのような心の配ったまちづくり、貴重な文化財の保存はできないものか、そのように感じております。また、残念なことに東陽中学校は、壊されてしまいましたが、まだまだ木津医院、赤レンガの別荘、それから中央公民館等の施設が残っております。今、木津医院についても、取り壊されるという話を松下議員から聞きまして、持ち主の方とお会いして何とか残していただけないものかというような話をさせていただきましたが、もう古くなって手入れが大変だというようなことで、マンションに変えたいという思いがありました。その辺については、今、銀座の皆さんが一つとなって木津医院を何とかしようというふうに動いていっていただいているという状況であります。  そのようなことで、この貴重な文化財、景観を生かしたまちづくりを今後とも考えていただきたいと思っております。  次に、JRきのくに線の増便の要望についてでございますが、答弁の中にもありました「ナイト・イレブン」に先日、大勢の皆さんとともに乗車しました。1週間に1便、また1月25日までの限定便ということでありますが、皆さんが乗客確保のため取り組んでおられる姿を見て、心を打たれました。指摘しました便についても、乗客数が減少している中、増便や時間、始発駅の変更は大変なことであると理解できますが、JRは数少ない公共交通機関です。乗車生徒の確保を視野に入れて、引き続き要望してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げまして、私の一般質問とさせていただきます。            (14番 棒引昭治君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    以上で、14番、棒引昭治君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(鈴木太雄君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。               (午前11時47分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(副議長 天野正一君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時01分) ○議長(副議長 天野正一君)    続いて、16番、宮本正信君の登壇を許可いたします。            (16番 宮本正信君 登壇) ○16番(宮本正信君)    16番、誠和会の宮本です。お昼すぐのまぶたが仲よくなる時間帯ですけれども、おつき合いのほどよろしくお願いいたします。また、議長のお許しをいただいて、その他の項へごみの最終処分場の進捗についてということで、質問を加えさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  それでは、早速通告に従いまして、質問に移ります。1番は、午前中棒引議員も少し触れられておりましたけれども、阪和高速道路南紀田辺インターチェンジ開通に伴ってということで入ります。  去る11月11日、田辺市民の永年の悲願でありました阪和高速道路南紀田辺インターチェンジが予定より5カ月早く完成しました。そして当日は、冬柴国土交通大臣初め国交省の幹部、また地元選出の5名の国会議員の方もお祝いにかけつけていただきました。  振り返ってみますと、平成9年に施行命令が出されて、おおむね10年で完成したわけでありますが、実質的に動き出してからは公団の民営化問題やまた高速道路不要や見直しといったそんな論議が盛んにされておるところでありまして、用地問題初め、地元の協力が100%でないと、みなべのインターチェンジでとまってしまう。そんな空気の中で、行政はもちろん地元対策委員の連絡協議会の皆さんにはご尽力をいただいて、用地交渉については平成13年7月から15年4月まで1年9カ月という他に類を見ない早さで地元をまとめていただきました。今日のこれが開通に大きくつながっているのではないかと思っております。  さて、せんだっての開通式の祝辞の中で、冬柴大臣が「道路特定財源は堅持する。そして紀伊半島一周道路も次の中期計画へ乗せていく」と述べられておりましたとおり、国の道路中期計画へ正式に紀伊半島一周道路が乗せられております。いよいよ紀伊半島一周道路が夢物語ではなくなったと思います。  そして、田辺すさみ間が先に新直轄方式で施行が決定され、田辺市関係の稲成、秋津、万呂、新庄地区については地元との設計協議、また地権者との幅杭設置等も順調に進んでおるようでありまして、新年度からは用地交渉に入るとも聞いております。今回は、ルート上に現在、住まわれておる家屋に関係する方が80軒ほどおられるということでありますので、そのことについては、慎重な配慮をお願いしたいと思います。  さらには、田辺市にとって一番大切なことはこの高速道路の開通をただの白浜への通過点に終わらせるのか、また命の道、経済発展、地域振興の道として生かせるのか、天国と地獄であります。みなべ町の国道沿いの干物店が既に店を閉めたとのうわさも聞きます。市長も冒頭の招集のあいさつの中で、地域活性につなげるということも述べられておりましたけれども、もう少し具体的にどのような展望をお持ちか、お考えを伺いたいと思います。  特に、現在策定中の中心市街地活性化や観光に絡めてお願いしておきます。  次に、交通問題についてですが、南紀田辺インターチェンジが開通したおかげで、国道42号沿いの上の山、芳養方面では本当に渋滞がなくなってスムーズに車が通行できるようになりました。  稲成地区民といたしましても、今まで稲成ランプを中心に交通渋滞や交通事故が続いており、これでようやくふだんの買い物や生活の中での渋滞から解放されると期待をしておりました。しかし、県道秋津川・田辺線と稲成ランプの交差点では、乗り口、おり口がふえたために、信号の待ち時間がふえ、朝夕の通勤、小学生の登下校の時間帯にはよけいに待ち時間が長いため、渋滞の列が長くなった。かえって混乱している状態であります。  また、稲成ランプから田辺バイパス本線へ乗り入れる際に、西バイパスから来る車が高速道路をおりてすぐということで、スピード感覚が麻痺している。そしてまた下りで直線であるために猛スピードで走ってきて大変危険である。そういったことの対策も協議をしていただきたい。  そして、稲成ランプ周辺の抜本的な渋滞の解消策としては、現在進行中の田辺西バイパスの県道芳養清川線への接続や、さらには芳養の大屋までの開通、このことが必要かと思います。  そして、その工事の最大の難関は、旧の処分場の跡地、今の処分場の工事箇所であるかと思いますけれども、その対処の方法とあわせて進捗状況をお聞きします。  次に、今、喫緊の課題として問題となっている廃棄物の最終処分場についてでありますが、これは紀南の各行政でごみの処理場の残余量が逼迫している。そういう中で、その問題解決の対応を広域で考えようということで、紀南地域廃棄物適正処理検討委員会で協議を重ねた結果、ごみの減量に取り組むとともに、地域内で最終処分場を設置して、100年たっても美しい紀南を目指そうということであったと思います。  そして、大阪湾の広域処理事業、フェニックス計画の対象地域外となった、みなべ町以南の、当時は16市町村であったと思いますが、11市町村で1カ所最終処分場を設置するために、県、市町村の行政と、そして産業界が一体となって協力し合い、平成17年7月に紀南環境整備公社を設立して、さらに紀南の最終処分場を考える委員会において、当初地域内31カ所の候補地を選定し、第1次、2次、3次のスクリーニングを行った結果、最終5地区の候補地を残して、あと詳しい調査を行う、そういった経過だったと思います。
     そしてまた、この会議はすべて公開であったように思います。当初は、2010年度からの供用開始の予定だったと思いますが、いろんな事情で大幅におくれているように思います。この最終処分場設置に当たっての進捗状況についてお伺いしたい。  以上、よろしくお願いします。            (16番 宮本正信君 降壇) ○議長(副議長 天野正一君)    16番、宮本正信君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。            (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    宮本議員から、阪和自動車道南紀田辺インターチェンジ開通に関して2点にわたるご質問をいただきました。そのほかにも1点ございますが、今のインターチェンジの2点にわたる質問のうち1点目につきましては、私からお答えをしたいと思います。  どのようにして地域振興につなげるのかにつきまして、阪和自動車道南紀田辺インターチェンジの開通は、田辺市にとって長年の悲願であり、地域活性化の起爆剤として大いに期待しているところでございます。市といたしまして、市民生活の利便性の向上はもちろん地域経済においても全国の高速道路網と直結した意義は大変大きいことから、高速道路を有効に活用した地域振興、観光振興に取り組んでいるところであります。  特に、世界遺産に登録された熊野古道や熊野本宮大社に代表される古い歴史や文化、そして日本三美人の湯、龍神温泉や、日本最古の湯「湯の峰温泉」など数々の秘湯、神秘的で奥深い森林や渓谷など、人々の心と体をいやす豊かな地域資源を生かした観光振興と飲食や商店が集積する紀南地方最大の中心市街地の経済振興においては、南紀田辺インターチェンジ開通は絶好の機会であると同時に、その施策構築は大変重要な課題であります。  本年度市といたしましては、南紀田辺インターチェンジ開通に向けて、西日本高速道路株式会社とタイアップし、誘客及び開通告知のため、特産品クーポンの提供や甲子園球場でのPR事業を実施するとともに、自家用車で来られる方向けの観光ポイント、体験プログラム等をPRするマスコミ関係者や旅行事業者を対象としたモニターツアーを実施してまいりました。  また、南紀田辺インターチェンジ開通に合わせて高速道路から市街地への誘導を目的とした案内マップをNPOや観光協会と協働で作成し、紀ノ川サービスエリアや道の駅に配置いたしました。さらに西牟婁地方の町村との連携でホームページ上において誘客キャンペーンを実施しているところであり、来春の紀州田辺梅林の実施においても、南紀田辺インターチェンジ開通で、近くなった春をPRしてまいりたいと考えております。  こうした宣伝PR活動とともに、到着地における魅力づくり、滞留時間の延長を促すメニューづくりとして、田辺観光協会を中心に市街地における飲食施設集積を生かしたお昼ご飯のメニューづくりと国の制度を活用した中山間部における「熊野の森ナイトツアー」や「山村生活体験」などの新しい体験観光の事業化、サービスの提供に取り組んでいるところであります。  また、南紀田辺インターチェンジから市街地への積極的な導入を図るため、市道明洋団地古町線の整備に取り組むとともに、現在策定中であります中心市街地活性化計画においても中心市街地の魅力を高めるハード整備やソフト事業などの検討を進めているところであります。  いずれにいたしましても、高速道路を活用した地域の活性化を図るため、魅力のあるまちづくり、魅力のあるサービスの提供等ソフトとハード両面からの整備充実に努めるとともに、田辺市の魅力のさらなる情報発信に努めてまいりますので、議員各位におかれましても、より一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げます。  以上です。            (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(副議長 天野正一君)    建設部理事、尾崎博久君。           (建設部理事 尾崎博久君 登壇) ○建設部理事(尾崎博久君)    阪和自動車道南紀田辺インターチェンジ開通に際しましてのうち、2番目の交通問題についてお答えいたします。  議員ご指摘の開通後の稲成ランプの交差点付近の渋滞につきましては、稲成ランプが南紀田辺インターとつながったため、信号現示が3パターンから4パターンに変わり、待ち時間が長くなった県道秋津川田辺線を避けようとする車が市道稲成町52号線を迂回し、平田橋付近でも混雑している状況下にあります。  このようなことから、市といたしましては、当面の対策として信号現示の検討や、市道稲成町52号線から平田橋を通って、国道42号への合流が容易となる方策など周辺道路の安全対策や交通混雑を解消するため、関係機関へ働きかけを行ってまいりたいと考えております。  さらに、渋滞解消に向けた抜本的な対策としては、田辺西バイパスの早期供用が必要であると考えており、バイパスが延伸されることで、稲成地区周辺の渋滞緩和につながるものと考えております。  田辺西バイパスの進捗状況につきましては、稲成町を起点とし、芳養町大屋に至る延長3.8キロメートルの一般国道として、平成8年11月29日に都市計画決定され、平成9年度から事業に着手し、その後、測量調査、予備設計等を実施し、地元設計協議を進めてまいりました。  田辺バイパス稲成ランプから南紀田辺インターまでの0.6キロメートル区間につきましては、平成14年度から用地取得に着手し、平成15年度から工事が実施され、阪和自動車道への接続道路として本年11月11日の南紀田辺インター開通と同時に供用されました。  南紀田辺インターから県道芳養清川線までの1.6キロメートル区間につきましては、平成16年度から用地取得に着手し、現在、三四六地区を除き工事が実施されております。三四六地区につきましては、廃棄物処理場を通過することから国土交通省により学識経験者や行政担当者で構成する三四六地区モニタリング委員会が設置され、調査や処理方法、環境対策について検討がなされ、現在、グリーン球場での機能回復、現廃棄物処理場内の盛土工法や用地買収のスケジュール等について、国土交通省と市で協議を重ねております。  県道芳養清川線から芳養町大屋までの1.6キロメートル区間につきましては、地元設計協議を重ね、今年度中に幅杭設置を完了し、来年度から用地測量、物件調査等を実施し、用地取得に着手する予定であると伺っております。  以上のように、現在、田辺西バイパスは全線にわたって事業が進められており、早期供用開始に向け、引き続き事業協力を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。           (建設部理事 尾崎博久君 降壇) ○議長(副議長 天野正一君)    環境部長、池田正弘君。           (環境部長 池田正弘君 登壇) ○環境部長(池田正弘君)    宮本議員ご質問の紀南地域の最終処分場整備の進捗状況についてお答えいたします。  本事業は、議員ご質問のとおり、「100年たっても美しい紀南」を目指し、県及び紀南地方の11市町村と商工会議所、商工会の産業界により設立いたしました財団法人紀南環境整備公社を事業主体として、地域内のごみは地域内で適正に処分するという目的で最終処分場を整備すべく現在まで取り組んできたところでございます。  そのための前提条件と申しますか、この事業に参画する以上、当然のことではありますが、事前調査により候補地が所在することになった自治体や関係団体は現地調査の実施や最終候補地の選定、さらには施設の建設について、候補地となった住民の方々、あるいは地権者の皆様方のご理解、ご協力をいただくため、事業主体である公社と一体となって取り組んでいくということを確認してきたところであります。  しかしながら、この最も基本的なルールについて、23カ所から5カ所の調査候補地に絞り込まれた直後、1団体から異議がありまして停滞をしているというのが現状でございます。去る12月2日に開催されました公社の理事会・評議委員会合同会議においても、この状況を打開するための協議が行われましたが、現時点において具体的な方策は見出されてございません。  田辺市といたしましては、本市の最終処分場の状況や産業廃棄物の現状を見ましても、もう猶予がない段階に差しかかってございまして、状況打開に向けできるだけの努力をしていく所存ではございますが、残された時間は非常に限られたものであると認識してございます。また、こういった現状の中、本市候補地の住民の皆様方にはご不安やご心配をおかけいたしておりますこと、大変心苦しく、本当に申しわけない思いでございます。  以上でございます。           (環境部長 池田正弘君 降壇) ○議長(副議長 天野正一君)    16番、宮本正信君。            (16番 宮本正信君 登壇) ○16番(宮本正信君)    答弁ありがとうございました。  阪和高速道路の南紀田辺インターチェンジ開通に伴っての地域振興策ということについては、いろんな事業のPRなり、取り組みを説明していただきました。私もこの間、高速道路事務所で伺いますと、せんだっての11月23、24、25日の三連休には1万5,000台以上の通行量がある。また休日はいつも同じように、それも1万5,000台以上の通行量があるとお聞きしております。  熊野古道方面を初め龍神温泉はもちろんのこと、旧市内へ少しでも観光客を呼び込めるよう、皆さんの知恵を結集していただきたいと思います。そして、今龍神温泉の方がここ1~2年横ばいか、少し減少というのが観光客の動態であるとお聞きしておりますけれども、今田辺バイパスの秋津ランプのおり口のところに直販所の紀菜館ができておりますけれども、そこはちょうど田辺からの龍神温泉への玄関口、また田辺へ来て帰りの高速道路を乗る最後の休憩所となると思いますので、この紀菜館を観光案内所としても有効に活用していただきたいと思います。  それから、南紀田辺インターチェンジの料金所の出口の横にはトイレも設置されておりまして、大変眺めもいいことから休憩されておる方をちょくちょく見かけます。これもインフォメーションルームの方へ田辺市内の観光案内パンフレットを設置しておけば有効かと思います。  それから、交通問題につきましては、警察も含めて対策協議をしたところでありましたが、地元としては思わぬ混乱が発生しました。特に、開通した当時は、周辺がパニック状態になっておりましたが、最近は皆様が通行ルートを変更したためか、少し落ちついてきましたが、少しでも解消できるような対策をお願いしておきます。  そして、答弁でもいただきましたが、抜本的な対策としましては、やはり田辺西バイパス完成と考えますので、一日も早い完成を国交省に要望しておきます。  また、余計な心配であればいいのですが、高速道路開通に伴い都会からの流しの犯行がふえるとも聞いています。実際に、みなべインターチェンジが開通したときに、私を初め近所の数軒の方が空き巣に入られました。数カ月して逮捕されて実地検証に来たときに、都会の流しの犯行だと知らさせておりますので、これもあわせて警察への要望をよろしくお願いしておきます。  そして、ごみの最終処分場の問題についてでありますが、これは串本町2カ所、田辺市3カ所の合計5カ所に絞られてからタイムリミットが迫る中、混迷している状態かと思います。一体、だれにこの停滞の責任があるのか。正直申しまして、ごみの最終処分場は決して歓迎される施設ではありません。候補地に残った住民の方の不安はごもっともであります。串本町、高富地区ではラムサール条約に制定された海がすぐ近くにある。また、秋津川地区においては、簡易水道の水源が近くにある。さらには、稲成地区では40年以上前から旧の処分場の下で以前の施設でありますので、悪臭がした、カラスの大群や野犬の群れが横行した。そして途中の畑は廃棄物を捨てられる。また自然発火して何度も火事になった。今度はどこかの地区で協力してやってほしい等々であります。  どこの候補地の地区の皆さんでも、不安、反対は当然かと思います。しかし、広域の中で皆で協力し合って、どこか一つお願いしようという約束事でありますので、少なくとも行政、首長、議会は施設の安全性に努めながら誠意を持って住民の皆さんに説得を進めるべきであると思います。  はっきり言います。串本町はこの事業の停滞の責任を取って、公社から脱退すべきです。今までの会議はすべて公開でありました。私も何度か傍聴に行きましたが、串本の方が関心を持ってどれだけの方が傍聴に来られていたのか。また、最終処分場を考える委員会の中に串本の方もおられたと思いますが、どれだけ行政と連携をとってきたのか。そしてまた、世界遺産登録された熊野古道エリアが当初からこの候補地のリストから外されたように、ラムサール条約ということを当初からどれほどアピールしてきたのか。疑問に残ります。そして、3地区のうちの一つに残ったから、慌てて調査には反対、しかし田辺市のどこかが引き受けてくれればごみは出す。公社から脱退しないというのは、言語道断であります。  このタイムリミットが迫っている中で、串本町の良識ある判断を促していただきたい。  重ねて言います。最終処分場は決して歓迎される施設ではありません。しかしだれでも生活をする上でごみを出します。候補地以外の方を真剣に考えていただきたいとお願いして、今回の一般質問を終わります。            (16番 宮本正信君 降壇) ○議長(副議長 天野正一君)    以上で、16番、宮本正信君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(副議長 天野正一君)    この場合、1時40分まで休憩いたします。               (午後 1時31分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(鈴木太雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時41分) ○議長(鈴木太雄君)    続いて、3番、久保浩二君の登壇を許可いたします。            (3番 久保浩二君 登壇) ○3番(久保浩二君)    3番、日本共産党の久保浩二です。  まず、1番目に国保税の引き下げについて質問します。  私は、6月議会でもこの問題を取り上げました。財源も示し、引き下げが可能であると追求しましたが、基金を取り崩して引き下げをするのは無理だという答弁でした。しかし、市民の皆さんの声を改めて聞きますと、やはり高過ぎる国保税を引き下げてほしいという声が圧倒的に大きいものでした。  国民健康保険は、国民皆保険の根幹をなすということで、社会保障としてすべての人を対象に命と健康の向上に寄与することを目的としています。憲法25条の生存権を補償するため、国はすべての生活部面において社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないとうたわれています。  国保加入者は2007年4月現在、5,162万人が加入し、加入率は全国民の40.6%になっています。被用者保険に入っていない人はすべて加入しなければならない強制保険です。1965年、昭和40年の時点での加入者の内訳は農林水産業42.1%、自営業25.4%、被用者19.5%、無職6.6%でした。  しかし、2005年、平成17年には農林水産業4.4%、自営業14.9%、被用者24%、無職53.8%となり、半数以上が無職ということになっています。今現在の加入者は、無職、低所得者、生活困窮者が多く、十分な国庫負担なしには維持できない制度になっています。  市町村国保加入者の1世帯当たりの平均年間所得は153万円で、政管健保、中小企業などが入っている組合ですが、237万円。組合健保、大企業が入っている組合は381万円、それから比べて大変低い所得水準であります。年間所得をもとに算定した保険料率は、市町村国保で10.2%、政管健保で6.7%、組合健保4.6%と国保の保険料率が高く、負担が大変厳しい実態がこれからも明らかです。  ことし所得税の定率減税が廃止され、住民税が倍に引き上げられて、ますます苦しい生活になってきました。2005年全国平均で、国保加入世帯の年間所得200万円以下が実に75.4%にもなります。田辺市では2007年3月現在、200万円以下が90%近くと全国平均を10ポイント以上も上回り、田辺市の国保加入世帯の所得の低さが際立っています。  軽減世帯で見ますと、全国平均で43.2%、田辺市では2006年度国保加入世帯の半分以上、1万1,541世帯も軽減を受けていて、全国平均を8ポイントも上回っており、それだけ全国的に見ても田辺市の国保世帯の生活が大変厳しい状態がわかります。  しかし田辺市には、国保の基金が18億7,000万円と県下9市の中でも飛び抜けた基金を持っています。国保会計の繰越金3億9,800万円を合わせれば23億円近くになり、1世帯1万円の引き下げは十分できる財源があります。市民の皆さんの厳しい生活実態を考えて、国保税の引き下げを決断することを多くの市民の皆さんは熱望しています。当局の答弁を求めます。  次に、2番、減免制度の拡充について質問します。田辺市では、国保加入者のうち基礎控除後の所得なしの世帯が1万世帯を超えています。そのうち、半分の世帯が約2万円までの保険税で、残り半分が2万円から6万円の保険税になっています。生活保護基準やそれ以下の所得であっても、生活保護を受けずに頑張っている世帯の皆さんにとって2万円から6万円の保険税を払うことは大変困難なことです。いずれは滞納して、短期保険証や資格証明書になることが心配されます。軽減制度だけではなくて、生活保護基準に照らして、国の制度の7割、5割の軽減だけでなく、田辺市として10割や9割の軽減制度の拡充をするよう求めます。  3番の保険証を取り上げないでという問題でも、今、2番の項目でも述べたように、厳しい生活実態の中で滞納があるからといって、資格証明書を発行して保険証を取り上げるようなことは絶対にないように、保険証を取り上げるということは病気になっても病院にかかれなくなり、命にかかわる問題です。市民の皆さんの命と健康を守る自治体の使命として絶対にあってはならないことです。当局の答弁を求めます。  次に、大きい項目の2番、ごみの分別を進め再利用を高めるためについて質問します。容器・包装プラスチックリサイクル施設が9月3日に竣工され動き出しました。これはプラスチックごみの分別を進め、リサイクル率の向上や埋め立てごみの削減に向けた取り組みです。社会福祉法人、ふたば福祉会、和歌山県福祉事業団など地域の障害者福祉発展のためにとっても画期的な取り組みになっています。竣工後すぐの選別作業はなれていないこともあり、委託を受けているふたば福祉会や福祉事業団の仲間や職員の皆さんだけの作業では処理し切れず、廃棄物処理課の職員の方が時間外で処理を手伝うことで乗り切るなど、しばらくは厳しい状況でした。  この問題を根本的に解決するためには、プラスチックごみの分別を市民の皆さんにきちんと分別して出してもらうことが大変重要だと考えます。そこでプラスチック類の収集改善について質問します。現在、プラスチック類は月2回の収集で指定ごみ袋に入れて出されるようになっています。市民の皆さんの中には、ペットボトルやトレーなどをきちんと洗浄され、スーパーなどの収集ステーションに持ち込んで分別に協力されている方もおられますが、まだまだ少数です。そのために指定ごみ袋の中身はペットボトルやトレー、カップめんの入れ物やビニール袋などあらゆるプラスチックごみが混在し、収集後リサイクル事業所に持ち込まれ、事業所での分別作業が大変な状況になっています。作業ラインが短いために、なかなか分別作業が効率よく進まない現状です。  行政として、どのような取り組みを考えているのか、答弁を求めます。  次に、②の容器・包装プラスチックリサイクル施設の職場環境の向上について質問します。  9月3日に容器・包装プラスチックリサイクル施設が竣工しました。ことしは暑い夏が長く続き、この施設で働く環境は大変厳しいものでした。福祉会の職員や障害を持つ仲間の皆さんは汗まみれで働いていました。仕事になれていないことや、1回の作業時間が1時間余りと長く、私自身何回か見学させてもらって仕事の大変さがよくわかりました。  そういう状況の中、竣工後4日目の9月7日に作業環境の改善等について、ふたば福祉会から緊急要望が出されています。内容は、1.作業環境について、2.収集改善・啓発等について、3.施設環境についての3点であります。  要望書に書かれている中身は、まずこの施設で障害を持つ多くの仲間の皆さんが仕事にかかわれることへの感謝やお礼が書かれていました。しかし、実際に作業を進める中で、さまざまな課題が出てきたことも書かれていて、早期の課題解決のための要望書になっています。  要望の中身は、作業場の防じん対策やペットボトル選別棟2階への階段手すりの設置、施設内にシャワーや洋式トイレの設置などの改善、また作業に従事する障害者や職員の健康にかかわる作業環境の整備について、早期の改善要望です。どのように取り組まれているのかを質問します。  次に、大きい項目の3番、自殺者を減らす対策について質問します。  我が国の自殺者の現状を見ますと、1998年(平成10年)に自殺者が急増し、以来9年連続で3万人を超える大変高い水準で推移しています。2006年の交通事故死亡者6,352人の5倍にも及ぶ方々がみずからの命を落としています。2006年における自殺者は3万2,155人で、うち男性が2万2,813人と全体の70.9%を占めています。年齢別で見ますと、60歳以上が1万1,120人で全体の34.6%、ついで50歳代7,246人、22.5%、40歳代5,008人、15.6%、30歳代4,497人、4.0%の順になっています。  職業別で見ますと、無職者が1万5,412人で全体の47.9%を占めて、ついで被雇用者8,163人、25.4%、自営業者3,567人、8.3%の順になっています。男性の年代別に見ますと、20歳から44歳の死亡原因の1位が自殺になっています。それ以外でも、10代と50代で自殺が死亡原因の3位に入っていて、働き盛りの自殺者が多いことに驚かされます。  女性の年代別の死亡原因では、15歳から34歳までが死亡原因の1位です。35歳から49歳までは2位と男性と同じ傾向です。世界的に見て、我が国の自殺者数は毎年3万人余りで世界で5位、人口10万人当たりの自殺率は23.8%で世界10位になっていて、いかに日本の自殺者が多いかわかります。  昨年6月1日に発表された警視庁のまとめによりますと、自殺の動機は健康問題46%、経済・生活問題24%、家庭問題9%、仕事・勤務問題6%の順になっております。高い自殺率の背景には、バブル崩壊後の日本社会が急激な変化をし、終身雇用の崩壊や成果主義賃金の導入、派遣や日雇い派遣、アルバイト、フリーターなど雇用不安が広がり、一生懸命働いても低賃金で、いわゆるワーキングプアと呼ばれる人々など、ごく一部の勝ち組や圧倒的な負け組がつくり出され、また人間関係など、ストレスの強い社会への移行など、さまざまな要因が考えられます。そのことで、うつ病などの心の病や精神障害など、健康を損なってしまっています。みずから命を絶たれた人の多くは、何らかの困難に直面されたと思われます。自殺された時点において、大部分の人は心の病気、特に、うつ病の状態になっていると言われています。  政府は、この異常事態解消のため、ようやく2006年自殺対策基本法を策定し、自殺者を減らすための取り組みが始まりました。基本法では、自殺は倒産、失業、多重債務などの経済、生活問題のほか、病気の悩みなどの健康問題、介護・看病疲れなどの家庭問題などさまざまな要因として多くの自殺は個人の自由な意思や選択の結果ではなく、さまざまな悩みにより心理的に追い込まれた末の死ということができると規定しています。  自殺に至る原因となる失業や倒産、多重債務、長時間労働など、社会的要因は深刻な心の悩みを引き起こしたり、心の健康に偏重をもたらしたりして、自殺の危険を高める要因となり、自殺を予防するためには、まず雇用問題、長時間労働の問題や経済の問題など解決していくことが重要ですが、問題を抱えている人に対する相談や支援体制の整備充実を図ることと、相談機関の存在などを知らないため、十分な社会的支援が受けられないことがないように、行政など関係機関の幅広い連携により、啓発など周知をしていくことが求められています。  私が今回、この問題を取り上げようと思った一番の思いは、自殺を図った人の直前の心の健康状態を見ると、ほとんどがうつ病などの精神疾患を患っており、中でもうつ病の割合が高いということを知り、自分が思っていたことが間違っていなかったことを確信したからです。  しかし、田辺市や周辺のまちのうつ病などに対する取り組みが余りにもできていないと感じ、このままでは自殺された方やその家族、また、今悩み苦しんでいる方が救われないとの思いから取り上げました。  田辺市には、うつ病などになっても診察してもらえるところがないのに等しい現状です。そこで、1番目の田辺市内の病院に心療内科の開設ができないか。また2番のうつ病など心の健康について相談窓口や講座などの啓発活動がどのようになされているのかをお聞きします。  次に、3番の介護者を守る対策について質問します。  今、介護を受けている方、また介護をされている方の現状を見ますと、大変厳しい現状です。老老介護と言われるように、介護を受ける人もする人も高齢で、家庭で頑張っておられます。高齢者の親を高齢に近づきつつある子供が介護をしている。訪問介護やデイサービス、ショートステイなど、介護サービスを受けていても、家庭での介護は家族が中心に担わなければならない現状です。  その中で、家族の方のストレスは大変なものです。男性の方が介護をしている場合、特に厳しい状況になっています。つい先日も、認知症の母親の介護に疲れて、母親を殺してしまうという事件がテレビで大きく報道されていました。以前にも、妻の看病疲れから妻を殺し、自分も自殺するという無理心中事件もありました。このような事件は後を絶たない現状です。このようなことが私たちの身近で起こらないようにするための取り組みが必要と考えますが、当局の答弁を求めます。  これで1回目の質問を終わります。            (3番 久保浩二君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。            (市長 真砂充敏君 登壇)
    ○市長(真砂充敏君)    久保議員から3点にわたるご質問をいただきました。1点目については私から、あとは担当部長からお答えします。  さて、1点目、国保税の引き下げの1番目、1世帯当たり1万円の引き下げをについてですが、本年6月議会でもお答えしましたが、国民健康保険は国民皆保険の中核をなす制度として、農林水産業や自営業の方、会社を退職された方などを被保険者として、医療費等の給付を保険制度で行うものであります。そのため、保険給付等に要する費用から国、県などから交付される負担金や補助金などを除いた部分につきましては、国民健康保険税として、被保険者の方々にご負担をいただくことが必要となり、国保財政の健全な運営のためには、健康づくりの推進などを通じて、医療費の抑制を図るとともに、必要に応じた保険税収入の確保を図ることが肝要となってまいります。  そこで、本市の国保財政支出の約6割を占める保険給付費でございますが、平成14年度の医療制度改正により、老人保健制度の対象者が従前の70歳から75歳に引き上げられ、約4,000人分の支出が増加することとなりましたため、平成15年度から平成18年までの4年間を平均しますと1年当たり約3億7,000万円ずつ増加している状況であり、また本年度につきましても9月末で既に前年度同期に比べまして、約1億6,000万円増加している状況で、例年に比較してインフルエンザの流行が早い段階から始まっている中、今後の医療費への影響が懸念されているところでございます。  また、昨年、いわゆる医療制度関連改革法が成立し、平成20年度から後期高齢者医療制度が創設され、現在の老人保健対象者の方々が移行されることとなります。本市の国民健康保険でも約1万人の被保険者が減少することから、保険税収入の減少が見込まれる一方、従来の老人保健拠出金にかわり、後期高齢者医療制度への支援金を納付することとなります。  さらにこれまで老人保健法により市町村で実施してきておりました基本健診につきましても平成20年度からは特定検診、特定保険指導として各保険者で実施することが義務づけられたほか、退職者医療制度の原則廃止など、保険制度の仕組みが基本から大きく変わることにより、今後の国民健康保険の財政運営は非常に厳しい状況となることが予想されております。  こうした状況にある中、議員からご質問をいただきました基金につきましては、国保財政の中・長期的な安定を図るため、平成4年度から積み立てを始め、現在まで運用を行ってきたものでありますが、その積み立て規模、及び用途について一定の基準が示されているものであり、これを財源とした保険税引き下げにつきましては、補助金への影響等や年々の支出増など、財政体制をたちまち悪化させる可能性を有するため、慎重な検討を要するものであります。  したがいまして、平成20年度の保険税につきましては、被保険者を取り巻く現今の厳しい財政状況を考慮する一方で、基金活用による中・長期的に安定した国民健康保険運営を視野に入れつつ、できる限り被保険者の皆様の負担感が増加しないよう検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  次に、2番目の減免制度の拡充についてお答えします。保険税の減免につきましては、地方税法第717条の規定により市町村が条例の定めるところにより、災害その他特別な理由がある者に対して、個別的、限定的に行うこととされているものであります。  また、保険税の免除を行うことは、被保険者間の公平感を失するばかりではなく、ほかの保険者への税負担の転嫁につながることになり、税率等にも大きな影響を及ぼす可能性を持つものでございます。こうしたことから、保険税の減免制度につきましては、保険者の皆様を一律に取り扱うのではなく、おのおののご事情を聞き取らせていただく中で、適切な対応を図っていくことが重要であると考えております。  次に、3番目の保険証を取り上げないでにつきましてお答えします。  被保険者が受診されますと、通常は医療費の3割を自己負担すればいいわけでありますが、国民健康保険税の未納が続きますと、通常の保険証のかわりに有効期限の短い短期被保険者証や一時的に10割をご負担いただく資格証明書を交付しております。資格証明書を発行するに際しましては、単に国保税が未納であるということのみで画一的に発行しているのでなく、督促状や催告書の発送、窓口での納付相談のご案内や啓発指導員による戸別訪問などを行い、納付のお願いをする中で応じていただけない方につきまして、やむなく発行しているものであります。  また、短期被保険者証につきましても、未納の方々に対して、画一的に発行することは避け、状況を聴取の上、必要があれば分割納付の相談をし、また既に分割納付の誓約を受けている場合には、履行状況を勘案しながら対応しているところでございます。  しかしまた、国民健康保険は、被保険者の相互扶助により成り立つ保険制度であり、すべての被保険者に公平に保険料を負担していただくことが前提でありますので、保険税の納付及び納付相談に応じていただけない方につきましては、適切な対応が必要であると考えております。  いずれにいたしましても、医療機関への受診は命と健康にかかわる問題でありますので、未納者の方の状況把握を行いながら柔軟な対応に努めて参りたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。  以上です。            (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    環境部長、池田正弘君。           (環境部長 池田正弘君 登壇) ○環境部長(池田正弘君)    議員ご質問のごみの分別、再利用に関するご質問にお答えいたします。  まず、1点目のプラスチックごみの分別という点でございますが、きちんと分別をしていただくということにつきましては、市民の方々の協力が不可欠であり、啓発学習の推進が重要であります。学習・啓発につきましては、広報紙、市のホームページ及びごみカレンダーを活用しての啓発や、ごみ分別辞書を全世界に配布することにより、ご協力をお願いしているところでございます。  また、昨年度より町内会等を対象に実施しております環境学習会や各種団体を対象としています田辺市まちづくり学び合い講座において、分別の徹底、容器包装プラスチックの出し方等をお願いするとともに、本年9月から田辺市環境美化連絡協議会及び田辺市女性会連絡協議会等へ容器包装プラスチックリサイクル施設見学の要請をし、直接施設を見ていただくことにより、分別の徹底や汚れ落としの大切さへの理解を深めていただけるよう呼びかけているところです。  また、現在のプラスチックごみの分別形態の変更につきましては、分別形態を変更いたしますと、収集車両の増加に伴う経費の増額が多額となることから、現在の形態は維持した上で、リサイクルを推進するんだという前提で、このたびの容器包装プラスチックリサイクル施設を建設したものであります。  したがいまして、現在の施設の効率的な稼働という点から、先ほど申し上げた市民へのごみ分別徹底の啓発と前処理と申しまして、選別コンベアに流す前に一定の不適物を取り除く人員を増員することで対応したいと考えております。この人員増によりまして、コンベアに流れるごみは約20%軽減できるのではないかと考えてございまして、施設の効率的な運営と作業者の負担軽減につながりますので、この点、ご理解賜りますようお願いいたします。  次に、2点目の容器包装プラスチックリサイクル施設の職場環境の向上という点でございますが、当施設を建設するに当たり、職場環境向上のため、リサイクル施設におきましては、冷房用のスポットエアコンや脱臭・集じん機の設置、また別棟のペットボトル処理工程にも、今年度冷暖房用のエアコンを4基新たに追加設置したところであります。  施設が完成いたしまして、社会福祉法人ふたば福祉会と和歌山県福祉事業団に委託し、9月3日より業務を行っていただいておりますが、施設の安定した運営のために大変ご苦労、ご努力をいただいているということは、市としても十分認識しておりまして、施設稼働後、要望書をいただく中で、委託先であるふたば福祉会と和歌山県福祉事業団、それから本市のやすらぎ対策課も参加いたしまして、職場環境等の改善について、現在まで継続して話し合いを行ってきたところであります。  内容につきましては、マスクの改善、ゴーグルの使用、また洋式便所や男女別シャワーの設置など種々ございますが、現在、具体的に協議中であり、一部早急に実施することとしております。  いずれにしても、市が実施すること、それから委託先に行っていただくこと、これはいろいろございますので、このことをお互い整理しながら、今後も継続して職場環境の改善に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。  以上でございます。           (環境部長 池田正弘君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    保健福祉部長、田中 敦君。          (保健福祉部長 田中 敦君 登壇) ○保健福祉部長(田中 敦君)    議員ご質問の3点目、自殺者を出さないための対策についてお答えします。  自殺の問題に関しましては、平成18年10月に自殺対策基本法が施行されました。これは平成10年以降、年間の自殺者の数が3万人を超える高い水準が続いていることから、自殺の防止と自殺者の親族等に対する支援の充実を図り、国民が生きがいを持って暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的として制定されたものであります。  また、この法律の制定を受け、平成19年6月には、自殺総合対策大綱が閣議決定されました。この大綱では、自殺について病気の悩み等の健康問題や倒産・失業・多重債務等の経済・生活問題、介護・看病疲れ等の家庭問題など、さまざまな要因とその人の性格傾向、家族の状況、生死観などが複雑に関係し、制度・慣行の見直しや相談・支援体制の整備、自殺に至る前のうつ病などの精神疾患に対する適切な治療などにより防ぐことができるとしています。  そして、数値目標として、平成28年までに、平成17年の自殺死亡率を20%以上減少させることを挙げ、国、地方公共団体を初め、医療機関、民間団体等との連携を図り、自殺対策を推進するとしています。  警察庁の調査によりますと、平成10年に自殺での死亡者が年間3万2,863人で、初めて3万人を超え、その後も多少の増減があるものの、平成18年度には3万2,155人と引き続き高い死亡者数となっております。  また、県内の自殺による死亡者数は県の人口動態統計によりますと、平成14年度から18年度までの5年間においても毎年250名を超え、死因順位でも上位から数えて7位となっています。同じ統計で、田辺市でも同じくこの5年間で毎年20名から30名の自殺による死亡者が出ています。  このようなことから、田辺市においても国の大綱にあるように、自殺対策を推進する必要があるものと考えております。  議員ご質問の1番目の市内に心療内科の開設をについてでありますが、心療内科は平成8年に当時の厚生省が認可した診療科である、ストレスに関連する心と体の病気を専門としたものであります。具体的には、心身症や神経症、摂食障害などが対象で、統合失調症などの精神疾患は対象とされていません。しかし、全国に約80の医学部医科大学がある中で、心療内科の講座があるのは大変少なく、多くの医学生が心療内科の講座を受けられる状況にはなく、現在、心療内科を掲げている医療機関の多くは精神科の医師が診療を行っている状況です。  平成17年度厚生労働省医療施設調査によりますと、心療内科を掲げている医療機関は全国に3,870施設ありますが、和歌山県内では29施設と非常に少なく、議員が言われるとおり田辺市内には心療内科を掲げている医療機関はありません。  しかし、紀南こころの医療センターがうつ病などの精神疾患について、医療の中心的な役割を担っており、適切な治療やその家族などの相談指導を行っております。また、南和歌山医療センターでは、臨床心理士によるカウンセリング外来を週に3日開設し、心の問題で悩んでいる方やその家族などの相談指導を行っております。  田辺市周辺では、白浜はまゆう病院で、心療内科が週に2日開設しており、また白浜町内に精神科の専門医が心療内科を開設しております。  田辺市内に公立病院で心療内科の開設をというご質問ですが、心療内科を開設するには何より医師の確保が必要となり、専門医師の確保は大変厳しい状況です。  また、紀南病院によりますと、現在紀南こころの医療センターでは、常勤の精神科医師6名と非常勤医師2名の体制で診療を行っていますが、最近ではがん患者の緩和医療等においても、精神科医師の役割がふえており、精神科医師は充足されていないのが現状で、全国的な医師不足の中で紀南病院としても精神科を初め神経内科、消火器内科など、8つの診療科の専門医師の募集を行い、充実を図るよう努めているとのことです。  市といたしましても、適切な精神科医療を受けられるよう、医療体制について、県等の関係機関と連携し、充実に努めてまいりたいと考えていますので、ご理解をいただきますようよろしくお願いいたします。  次に、うつ病などこころの病の啓発活動についてでありますが、うつ病などの精神疾患に対しましては、やすらぎ対策課や健康増進課の窓口で相談を受けることが多くなっております。  そうした場合には、じっくりとお話を聞き、医療や福祉サービス等に結びつけられる場合は、その手続等の調整を行うことは、もちろんではありますが、必要に応じて田辺保健所が週1回午後に実施している、こころの健康相談を紹介し、連携を図っているところです。  このこころの健康相談では、紀南こころの医療センターなどの精神科医による相談指導を受けることができ、場合によっては自宅へ訪問して行う場合もあり、本人だけではなくその家族の相談にも対応しています。そして、治療が必要な場合の医療機関への紹介や継続的な相談も行っております。  また、和歌山市にある県精神保健福祉センターでは、ことしの10月から月1回、家族、知人を自殺で失った悲しみからの回復をお手伝いするための相談窓口として、グリーフケア相談を開設しております。  市といたしましても、うつ病などの精神疾患の相談については、田辺保健所、県精神保健福祉センター等と連携を図りながら、各種相談を市民の方々に有効に活用していただけるようお知らせしてまいりたいと考えております。  また、市民からの相談に的確に対応するために、市の相談担当者の資質の向上につきましても、県精神保健福祉センターの県関係機関や関係する法人が主催する各種研修にも積極的に参加し、専門的知識の研さんに引き続き努めてまいります。  次に、介護者を守る対策についてでありますが、議員ご指摘のとおり、特に認知症高齢者を抱える家族の介護疲れについては大変なものがあります。そのため、介護している者同士で相談し合ったり、助け合える場としては和歌山市を本拠としたNPO法人、認知症サポート和歌山や認知症を抱える家族の会があります。  NPO法人、認知症サポートや和歌山では、講師を招いての研修会を当市でも開催したり、県からの委託事業として「わかやま認知症なんでも電話相談」を行っており、認知症を抱える家族の会についても市民総合センターにおいて、家族の方が相談や情報交換をし合うなどの集いの会が行われております。  また、県の事業で地域や職域において認知症を理解し、認知症の人や家族を支援するため、認知症サポーターを養成する事業があります。この事業はまず認知症サポーターを養成する認知症サポーター養成講座の企画、立案及び実務を行うキャラバンメイトを養成し、その養成されたキャラバンメイトが一般の住民等を対象とした認知症サポーターを養成するものです。  当市におきましては、平成19年度9月末でキャラバンメイト数が32名、サポーター数が21名となっており、今後、キャラバンメイトの活動が本格化することにより、サポーター数を増加させてまいりたいと考えております。  相談窓口の設置やケアマネジャーとの連携についてでございますが、御存じのとおり、平成18年4月に高齢者の総合相談窓口として、地域包括支援センターが設置され、既に1年半が経過し、これまで認知症に限らず、介護に関する家族からの相談も数多く寄せられています。地域包括支援センターでは、地域の高齢者が住みなれた地域で安心してその人らしい生活を継続していくことができるようにするため、またこれらの高齢者を支える介護者の負担を軽減するために、介護保険サービスのほか、適切なサービス、機関や制度の利用につなげていくなどの支援を業務として行っております。  また、市内12カ所にある在宅介護支援センターは、地域でより身近にある相談窓口としての役割だけでなく、訪問しての実態把握も行っております。ケアマネジャーとの連携につきましても、ケアマネジャーへの支援業務も地域包括支援センターの重要な業務の一環として位置づけられているため、ケアマネジャーから自分が担当する支援困難な事例についての相談も寄せられており、適宜、医療機関や地域の民生委員などの関係機関とも連携を取りながら支援を行っているほか、研修や最新情報の提供も行っております。  今後さらに高齢者に関する相談窓口としての地域包括支援センターの啓発に努めてまいりたいと考えております。  人の命は何ものにもかえがたく、自殺は本人にとって、この上ない悲劇であるだけでなく、家族やその周りの人々に大きな悲しみと生活上の困難をもたらし、社会全体にとっても大きな損失であることからも、自殺対策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。          (保健福祉部長 田中 敦君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君。            (3番 久保浩二君 登壇) ○3番(久保浩二君)    再質問に移らせてもらいます。3番の項は再質問考えていたんですが、答弁が私の思っていたことをかなり答弁していただきましたので、少しその部分についてお話しさせてもらって再質問はなしにさせてもらいます。  今言われましたように、和歌山県では2005年までの5年間、先ほどは厚生省の調べで250人ほどということだったんですが、県警調べでは毎年大体330名ほど自殺者があると言われていました。田辺市でも、やはり30名近くの自殺者があります。先ほども言われておりましたように、和歌山県は全国的に見ても自殺者の数が多く、私は原因がこれだということはなかなかできませんが、やはり自殺予防の取り組みにおくれているというふうに思います。  国も平成28年、20%減らすというふうに答弁されましたが、フィンランドで自殺予防対策がなされてあります。フィンランドでは自殺死亡率を20%に減少させることを目標に、1986年から自殺予防のプロジェクトを立ち上げ、1986年から91年を研究期、92年から96年を実行期として取り組み、1990年に10万人当たりの自殺死亡率30であったものが2005年には20.5%と約3割減少させています。やはり取り組みがきちっとされれば自殺者も減るということです。  1回目の質問でも述べましたが、自殺をした方、また未遂などの多くはうつ病などの精神疾患を患っています。自殺を図った人の75%が精神疾患であり、そのうち約半数がうつ病と言われています。また、うつ病など精神疾患経験者のうち4人に3人は医療機関で治療を受けていないという研究発表もあります。  うつ病にかかるのは、14人に1人とも言われています。うつ病は最近よく耳にしますが、なかなか本当のことはよく知られていないと思います。家族や身近な人に起こっても、どのように対処してよいのか、またどこに相談したらよいのか、まだまだわかっていない現状です。うつ病について理解が少ない場合、家族や身内などが対応するのは逆効果になり、重症化させる場合があります。うつ病は発症後2週間以内に診療すれば軽い状態で回復が期待できますが、長い間気づかず、そのままにすれば長期化や重症化して自殺願望が強くなり、大変困難な状態になるようです。  紀南こころの医療センターの看護部長さんと副部長さんにお話を聞きました。田辺では、先ほど答弁にもありましたが、紀南こころの医療センターがうつ病など心の健康についても診察を受け入れている施設だということですが、今の医療体制では現在の体制を維持するにも厳しい状況で、病院として積極的にPRして多くのうつ病患者を受け入れるのは困難であると話されていました。  それから、精神科の受診はやはり敷居が高く、診察に来る方が少ないようです。田辺市の公立病院に心療内科を要望して質問しましたが、答弁にもありましたように、全国で心療内科を専攻している大学が5大学しかないと聞きました。専門の先生の数が少なく確保するのが大変難しいことは予想されますが、一日でも早く公立病院に心療内科の診療科を開設されることを要望しておきます。  先日、介護者の問題でテレビで男性介護者の会がやられていました。悩みを話し合い、自分だけ悩んでいるのではないこと。食事や洗濯など家事の話、心中を考えていたが思いとどまったことなど話されていました。多くの介護者は心の支えを求めています。答弁にもありましたが、介護者を守る対策を行政として積極的に取り組んでいただきますよう要望して、この項は終わります。  次に、国保税の引き下げの問題に移ります。答弁にありましたように、来年度から始まる後期高齢者医療制度によって、国保の体制も大きく変わることはわかります。しかし、高くて払うのが大変な国保のままでは市民の皆さんの負担感はぬぐえず、払っていくことが難しい現状です。田辺市は3年連続の値上げをしました。しかし国保会計の平成17年度決算と18年度決算を比べれば予算現額が1億2,000万円増額になっていますが、収入済額は4,400万円しかふえていません。値上げしたにもかかわらず、値上げした額の6割余りが未納ということになりませんか。予算現額に対する収入済額の率は平成17年度の97.7%に比べ、平成18年度は95.5%と2.2ポイント下がっています。値上げして徴収率が下がっています。  不納欠損額、収入できずに時効になり処理した金額が3,100万円ふえて1億3,500万円、収入未済額、累計の未納の額が6,430万ふえて10億7,500万円になっています。このままでは年々時効の不納欠損額がふえていくことが目に見えます。このように国保税は市民の皆さんの負担限度額を超えて設定されているのです。高い国保税を引き下げて、払える国保税にして徴収率を上げ、収入未済額を減らし、不納欠損額も減らして健全な国保財政にすることの方が市民の皆さんの負担軽減になるのではないでしょうか。引き下げにより収納率が上がり、国保税制が改善すれば、単年度の会計でも黒字がふえて1世帯1万円引き下げの財源2億2,000万余りのお金が繰越金の中からかなりの部分補えるようになるのではないでしょうか。  高い国保税の引き下げで未納が減れば、短期証や資格証明書もなくすることにつながるのではないでしょうか。お手元にお配りしております参考資料にありますように、小金井市の国保税の税率ですが、田辺市と見比べていただければわかるように、かなり低く抑えられています。担当の方に理由を聞きますと、一般会計から6億6,000万円繰り入れているとの答えでした。基金についても聞きましたが、基金はほとんどゼロに近い数字でした。しかし田辺市には基金と繰越金で23億円近くあります。1世帯1万円の引き下げは十分可能です。国の方だけ見るのではなく、市民の皆さんの強い思いに温かく答えるべきです。再度答弁を求めます。  減免制度の拡充では、東京の国分寺市や小金井市、大阪の富田林市などは生活保護基準による減免制度を確立しています。もう一つの資料に小金井市の減免制度の100%から50%と生活基準に合わせて、そういうふうに制度がやられています。  また、国保証を取り上げないでという問題で、3月議会で質問をしました。その中で答弁で高齢者の取り上げはないが、世帯主が20代、13世帯、30代、65世帯、40代、62世帯と小中学校へ通う子供の世帯では、資格証明書が発行されてあるという答弁でした。全国で保険証の取り上げで医療機関にかかれずに命を落としたケースが数多く報告されています。そんなことを起こさないためにも資格証明書発行で保険証を取り上げることはやめるべきです。  市長の1度目の答弁で、しっかり相談をしているということですが、今述べました数字でもわかるように、子供のおる家庭の資格証明書の発行がこれだけあります。やはり取り上げをやめるべきだと考えます。もう一度答弁を求めます。  次に、大きい項目の2番で再質問します。  先日、ふたば作業所のリサイクル施設で働く仲間の保護者の方に仕事場を見てもらい、働く環境などについて話し合いがなされたそうです。一番の心配は、長い間この仕事を続けることで健康に害が出ないか。またこの仕事がきつかったりしてやめてしまえば、次の仕事もなくて困るし、この仕事を続けられるようにしてほしいという要望です。  作業環境面では、仕事着が軽装過ぎるのではないか。また、マスクももっとよいものにしてほしい。先ほど答弁では、マスクとゴーグルについては検討しているということでした。汚れる仕事ですから、仕事が済んで帰るときには、体をきれいにして帰りたい。健康診断をきちっときめ細かく受けられるようにしてほしいなどの話が出たようです。障害者、健常者を問わず、この仕事に携わるものの健康・安全を守ってほしいというものです。  リサイクル施設の効率、環境を改善するためには、分別をどれだけ進めるかにかかっています。そこでプラスチックごみを家庭から出すときにきちんと分別してもらうことにしないと、リサイクル施設の作業効率やリサイクル率の向上の問題解決にはなりません。  そこで提案ですが、プラスチック類を最低三つ以上に分別し、月3回の収集にしてはどうでしょうか。一つはペットボトル、一つはトレーなど形のあるもの、もう一つはビニールやナイロンなど袋や薄い製品に分けてはどうでしょうか。  先ほど答弁にありましたように、もし収集回数をふやすのが難しいのであれば、プラスチックごみ収集日に指定ごみ袋と別にリサイクルするペットボトルやトレーを透明の袋にして出してもらうことはどうでしょうか。透明の袋もリサイクルできるものではどうでしょうか。  また、ポリバケツや子供のおもちゃなどが同じごみ袋に入っていた場合、破袋機、あの機械で一番初めにごみ袋を破る機械ですが、それにかけるとポリバケツやおもちゃなどが粉々になり、選別することが困難になって大変なことになるようです。そのためにも別に出してもらうことが必要です。  プラスチックごみの中にはいろいろなものがまざっています。注射針はないと聞きました。しかし注射針のついていない注射器、点滴用の容器やかみそりなどがあり、農薬関係の袋が一番多くあるようです。農薬は健康に被害を及ぼすおそれがあります。行政として、関係機関や市民の皆さんに啓発を徹底して、分別に協力してもらう取り組みが重要と考えます。  また、リサイクル率は19年度の目標の21.4%を将来どこまで上げていくのか。その取り組みについて、あわせて答弁を求めます。これで2回目の質問を終わります。            (3番 久保浩二君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君の再質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。            (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    国保税の引き下げについて再質問がございましたので答弁を申し上げます。  先ほども答弁申し上げましたが、基金の取り崩し等による国保税の引き下げということにつきましては、基金には一定の積み立て基準というのが示されております。そしてまたそれを財源とした国保税の引き下げということについては、補助金等のほかへの影響というのがございます。そういうことで安定した国保運営をするためには支障が生じると考えておるところでございますので、ご理解いただきたいと思います。  それと国保税の引き下げそのものが収納率の向上に必ずしもつながるかどうかという点につきましても、なかなかそういう一朝一夕にというわけにはいかないと考えてございまして、むしろ軽減措置等と充実させたり、いわゆる経済的な状況という要因の方が大きいのではないかと考えているところでございます。  それともう一点の資格証明書の取り上げということでございますけれども、これも先ほども申し上げましたように、未納であるということだけで画一的に資格証明書を発行しているというのではございませんで、やむなく発行しているという状況でございますので、この点につきましても公平な保険料負担ということも考えながら、適切な対応に心がけていきたいと思っていますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上です。            (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    環境部長、池田正弘君。           (環境部長 池田正弘君 登壇) ○環境部長(池田正弘君)    久保議員の再質問に何点かいただきまして、お答えいたします。  まず、ペット、トレー、その他、こういう3分別に分けて分別回収をしたらどうかと、まず1点目はそういうご質問です。先ほど1回目の質問のときにもお答えしましたように、分別収集をすれば、当然分別はしやすくなりますし、むしろ余り分別しますと今の機械も要らないのではないかということになってくるんですが、1系統分別いたしますと、例えば今のプラスチックごみを容易器のプラスチックとその他のプラスチックに分けますと、市内全体で大体パッカー車が1系統で4台か5台要ることになります。4台となりますと大体6,000万、7,000万ぐらいの収集経費が毎年増加していくということでありまして、それがかなり無理なので、今の施設で何とかやっていきたいということで検討したんですけれども、それをさらに三つに分けるとなりますと、相当費用がかさむということで、これはかなり難しいということでご理解を賜りたいと思います。
     次に、透明袋の件でございますけれども、これにつきましては先週の金曜日か木曜日にふたばさんともいろいろ定期的に会合を持っているんですが、そこでご提案をいただきまして、非常にある意味できそうな話なんですが、これも同日に混載で普通のやつと分けるということになりますと、その透明袋の方の中身がすべて市民の皆様方がほとんどきれいにしてもらえるかとか、きちっと分けてもらえるかという、そういう協力体制をどこまでやってもらえるか、我々は今までそれは想定していませんので、今のところ一つの方法ではあるけども、現実的には相当な市民のご協力をいただけないと、これは難しいのは難しいなと。ただもしできれば、それはいいので、今後そういうアイデアも勉強していこうということであります。  農薬等につきましては、従来からそういうものはほったらあかんでということで、埋め立ての方へ入れてくださいよということで啓発をしているんですけれども、100%いかない部分もあると思いますので、啓発をしていきたい。  あと医療系の廃棄物については、医師会と協定書を結んでおりまして、針のついたものは入れない。各医院なり病院が責任を持って回収するということで、中には医師の判断で感染の危険のないと思われる、チューブの袋、そういうものは医学的に見て問題ないのでそれはいいだろうということで、医師会とかなり協議を重ねまして、今取り組んでいることです。ただ、そういうものを見ましたら、ご不安になられるというのはあると思うんですけれども、そこは十分説明させていただきたい。  あとリサイクル率の向上というご質問でございます。この施設が稼働いたしまして、本市のリサイクル率につきましては、推計でありますけれども21.4%というふうに上昇するという見込みをしてございます。これは全国平均の19%を今度上回るということで、我々も積極的に努力していきたいと思っているんですけれども、今後この数値をいかに向上させて、循環型社会の構築に貢献するのかということでございますが、基本的にはハード面の整備につきましては、当面この施設の整備で対応したいと考えてございます。しかし、そういうことになりますと、ソフト面での取り組みが重要になってくるわけでございまして、先ほどもお答えいたしましたけれども、広報紙やホームページ、また環境学習会等を中心としたごみの分別の徹底等の啓発活動を行い、市民、事業者、行政が協働することによるごみの分別及びリサイクルの推進に努めてまいりたいと思いますので、ご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。  以上でございます。           (環境部長 池田正弘君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君。            (3番 久保浩二君 登壇) ○3番(久保浩二君)    今、プラスチックごみの問題で部長から答弁ありまして、透明袋は可能なことかもわからないというお話があったんですが、可能になるように市民の皆さんにしっかり分別、きれいにしてもらう。そのことの啓発をしてもらうことが大変大切で、ぜひともそういうことができるように取り組んでほしいと思います。また、農薬の袋にしても、市民の皆さんにそれを扱う皆さんにしっかり啓発してもらうということができたら解決していくと感じます。よろしくお願い申し上げます。  市長が1回目の答弁で、国保で相互扶助というふうに言われたんですが、国保の中に相互扶助という言葉は多分ないと私は思います。国保税は本来、国が憲法25条の生存権を守るため、社会保障として責任を持つべきです。6月議会でも国が責任を放棄していること、国の補助金が1984年に45%から38.5%に削減されたことが根本的な問題で、自治体と国保加入者に負担を強いてきたことは、これまでにも述べてきましたし、国の責任の大きさを追及してきました。しかし、国が責任を果たさないからといって、自治体が住民の期待にこたえず、住民にばかり負担を強いることは自治体としての責任を果たしていません。  私はこの間、田辺市の国保をよくする会の皆さんと一緒に、高い国保税を引き下げてほしい。減免制度を拡充してほしい。保険証を取り上げないでほしいという署名活動をしてきました。1カ月余りで5,000筆余りの署名を集めることができました。その中で多くの方から、国保税が高く、払うのが厳しいから頑張って引き下げてほしい。ある男性の方は、高い国保税を引き下げるのはほとんどの市会議員の皆さんは賛成してくれるんやろうというふうに言っていました。年配の女性の方から介護保険料と国保税で生活を切り詰めてもやっていけないと涙ながらに訴えられたり、また30代の男性からは、商売をしているが、ほとんどもうけもないのに、高い国保税を払うのが厳しいという訴えがあり、50代の男性からは夫婦二人で商売しているが、年金の掛金、高くなった住民税、それと一番高い国保税を払うために働いているようなもんやと訴えられました。  議員の皆さんも自分の支持者や周りの人に聞いてみてください。国保税が高いのか、安いのか、適正なのか、また引き下げてほしいのか、値上げしても構わないのかを。市民の皆さんは、経済的に厳しい中、必死になって生活しています。皆さんの声は少しでも国保税を下げてほしいという切実な声です。答弁で、国保の基金を国の基準まで持っていきたい旨の話がありましたが、市民の皆さんの多くは高い、払い切れない国保税を基金を切り崩してでも引き下げてほしいという願いです。  お金はあるのです。ないのは福祉の心です。福祉の心を、温かい心を持って市民の皆さんの願いにこたえるよう、決断してもらうことを訴えます。  今回取り上げた3項目の質問は、行政の思いやりの心があれば実現できるものです。このことを訴えて質問を終わります。ありがとうございました。            (3番 久保浩二君 降壇) ○議長(鈴木太雄君)    以上で、3番、久保浩二君の一般質問は終了いたしました。  お諮りいたします。  本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明12月11日午前10時から再開いたします。  これに異議ありませんか。              (「異議なし」の声あり) ○議長(鈴木太雄君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。  延 会 ○議長(鈴木太雄君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。               (午後 2時58分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   平成19年12月10日                    議  長  鈴 木 太 雄                    副議長   天 野 正 一                    議  員  谷 口 和 樹                    議  員  塚   寿 雄                    議  員  山 本 紳 次...