倉吉市議会 > 2022-06-16 >
令和 4年第 5回定例会(第4号 6月16日)

ツイート シェア
  1. 倉吉市議会 2022-06-16
    令和 4年第 5回定例会(第4号 6月16日)


    取得元: 倉吉市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-11
    令和 4年第 5回定例会(第4号 6月16日)                  倉吉市議会会議録(第4号) 令和4年6月16日(木曜日)   第1 市政に対する一般質問 〇会議に付した事件  ◎日程第1                   午前10時00分 開議 ○議長(福谷直美君) これより本日の会議を開きます。  本日届出のあった事故者は、議員及び当局ともありません。  以上、報告いたします。 ○議長(福谷直美君) 本日の議事日程は、お手元にお配りしております日程書のとおり行います。  日程第1 市政に対する一般質問 ○議長(福谷直美君) 日程第1、昨日に引き続き、市政に対する一般質問を行います。  まず、会派さきがけの3番山根健資議員に市政に対する一般質問を許します。
    ○3番(山根健資君)(登壇)(拍手) おはようございます。  今から手話を始めたいと思います。会派さきがけの山根健資です。よろしくお願いいたします。広田市長、御当選おめでとうございます。福井議員、御当選おめでとうございます。倉吉市を日本一にしたいと思っています。皆さんと一緒に頑張りましょう。手話は終わります。  さて、一般質問に入らせていただく前に、少しだけ現在置かれている倉吉市やその周辺環境についてお話をさせてください。  広田市長が御当選以来、精力的に活動されていることを大変心強く思います。あちらこちらの式典、イベントでの挨拶は、もう慣れた頃でしょうか。当選後の議員懇談会で鳥飼議員が防災無線に広田市長の声をとの提案を受けていただき、早速に防災無線から広田市長の声が聞こえてきたときは、行動・実行が素早い市長だなと、期待に胸が膨らみました。私の仕事場の児童施設で、市長の声が防災無線から聞こえてきたときに、他のスタッフと市長の話題となり、早速に市長の人柄のよさをアピールさせていただきました。黒縁眼鏡がトレードマークとなり、多くの市民の皆さんにも浸透していくことでしょう。  さて、昨今のロシアのウクライナ侵攻から世界情勢はさらなる激変の時代へと突入いたしました。原油の高騰、食料・資材の高騰、円安の加速、賃金の低迷、そして少子高齢化と、どこを見てもよい材料はありません。極めつけは新型コロナウイルスの影響であります。歴代の倉吉市長に就任される中で、一番苛酷な課題が突きつけられた形でのスタートになるのではないでしょうか。まるで、僕が小学校の頃に「週刊少年ジャンプ」で読んでいた「北斗の拳」の社会情勢であります。広田市長、あなたはもうケンシロウとなって、倉吉市を救ってくれる救世主となるか否かというわけです。  このような混沌としている世の中、悲観ばかりしていては失格です。我々議員、そして市長をはじめ政治家は、具現可能な夢を訴え続け、実行しなければなりません。私は、倉吉市を何かの形で日本一にしたいと訴えています。このような時代だからこそ、夢を語ることが大切であり、心にしみ込み、明日への糧となるのであります。  私は、2000年に米国から倉吉市に帰郷いたしました。残念ながら、高校を卒業してから、地元の実情は全く把握しにくい状況にありました。そのときに感じたのが、同じ鳥取県でも東部の鳥取市、西部の米子市、そして中部の倉吉市と、人間の感覚や受け止めが違うというものでした。分かりやすい例えとして、鍋に例えられております。西部、米子地方の方は、鍋を煮る前に食べる、東部、鳥取地方の方は、鍋を煮たら食べる、そして中部、倉吉地方の方は、鍋を煮ても食べないというものです。同じ鳥取県民だとしても、我々倉吉市の方々はそのような土壌や風土なのであります。中部以外の方々はそのように倉吉市を見ておられるかもしれません。  少子高齢化でますます日本の財政が圧迫される中、地方自治体も消滅の危機に瀕しています。ある文献によりますと、2040年には自治体の半数近くが消滅の危機に瀕すると言われています。まず、何をするにもこのような空気感を打破しないと、そんなに遠くない将来、倉吉市も消滅さえしてしまうかもしれません。  まず、広田市長にお願いすることは、鳥取市、米子市にも負けない実行力を期待します。鳥取県内で、あの方法は、あの政策は、一番最初は倉吉市だったと言われたい、その空気感や躍動感がないと、何かの形で日本一は目指せません。市長の政治的公約、そして施政方針演説での活気あふれる元気な倉吉を後押ししたいと思います。失敗してもよいじゃありませんか。失敗を恐れていては何もできません。職員の方もミスをすることがあるでしょう。倉吉市長の決断や政策はまずいことがあるかもしれません。そのようなことを恐れていては、何もできません。鍋を煮ても食べない、そのような空気を打破しましょう。果敢な挑戦と実行力とリーダーシップを広田市長に強く期待するものであります。能動的対応を、全てにおいて期待いたします。  それでは、初めの質問に入らせていただきます。倉吉市職員人事評価制度についてであります。  私は、議員になって、まだ半年もたっておりませんが、たくさんの倉吉市職員の方とお話をする機会がありました。中でも一番印象に残っているのがグリーンスコーレせきがね再生プランの説明資料の内容でした。非常に緻密かつ要点をまとめ上げられた資料を見せていただき、説明もいただきました。資料としての完成度が驚くほど高かったのです。このような優秀な職員の方々がたくさんおられるのが倉吉市役所なのかと実感いたしました。  そして、議会事務局の職員の方々です。日常、一番議員がお世話になるのが議会事務局の職員の方々です。この方々たちも非常に有能な方々だと思います。私を含めた議員の質問や質疑にも親切・丁寧に答えてくれる職員の方々も多くおられます。これは倉吉市の財産だとも同時に思いました。優秀な人材は引き止めておかなければなりません。  一方、民間の法人はというと、人手不足が慢性的に深刻化しています。倉吉市役所は、鳥取県中部で一番大きな、安定した雇用母体とも言えます。しかしながら、これもそう遠くない将来、人手不足が深刻化し、採用試験に人が来なくなるとの未来予想が出ています。このままだと地方都市の倉吉市ではその流れが顕著に現れ、求人を出しても、倉吉市に人が来なくなる可能性すらあります。  「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、あだは敵なり」、戦国武将、武田信玄の名言として残されている言葉です。立派な城があっても、人の力がないと役に立たない。国を支える一番の力は人の力であり、信頼できる人の集まりは強固な城に匹敵するという信玄の考え方や生き方を表しています。このような考え方は、非常に共感いたします。職員を大切にしなければなりません。  倉吉市職員人事評価制度という制度があります。優秀な人材が不当な扱い、嫌がらせやハラスメントが起こっているなら、それを是正できない制度だとしたら、これほど倉吉市の損失になることはないでしょう。  まず、伺います。倉吉市職員人事評価制度について、その制度内容を教えてください。 ○市長(広田一恭君)(登壇) 皆さん、おはようございます。山根議員の一般質問にお答えしたいと思います。  最初に、るるエールを送っていただきまして、誠にありがとうございます。「北斗の拳」のケンシロウほど格好よくもなく力もありませんが、日本一を目指して、しっかりチャレンジ精神を持って取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  倉吉市の人事評価制度の概要についてということで、人事評価の目的は、職員に必要とされる能力、意欲・態度、業績について、公正かつ客観的な評価を行い、その評価結果を人事管理の基礎として、職員の人材育成、処遇等へ適正に活用することを通じまして組織全体の士気高揚を促すとともに、個々の職員のやる気・動機づけを増進し、公務能率の向上を図ることとしているところでございます。  人事評価は能力評価、意欲・態度評価、業績評価で構成しておりまして、4月から9月の前期と10月以降の後期の評価期間において、それぞれの評価項目について、本人の評価、課長等による一次評価、そして部長等による二次評価を経て、最終評価を決定しているところでございます。最終評価決定後、一次評価者と被評価職員が面談し、評価結果を伝える中で助言、指導を行いまして、人材育成につなげる。また、評価結果は昇給及び勤勉手当に反映しているところでございます。 ○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。倉吉市職員人事評価制度の内容を説明していただきました。もちろん人が人を評価する制度でもありますので、そこには人がすることゆえの問題点もやはり存在するのではないかと思うのが普通の考えであります。評価に不平不満、異議など、様々なわだかまりもあると思います。評価内容によってモチベーションの低下を引き起こす可能性もあると思います。  そこでお伺いいたします。過去3年間の苦情処理の件数を教えてください。そして、人事評価制度への苦情処理はどのように取り扱われているのでしょうか、よろしくお願いいたします。 ○市長(広田一恭君) 人事評価の苦情等についての御質問でございました。過去3年間の苦情処理件数ですが、昨年度、令和3年度には2件ありましたが、令和元年度及び令和2年度はゼロ件で、特にございませんでした。  苦情の取扱いについてでございますが、苦情があるときには、まず相談窓口の職員課に相談して、その場で解決できないという場合については、倉吉市人事評価苦情処理取扱要綱に基づきまして、苦情申出を行っていただく。その申出に対しまして人事評価苦情処理委員会において審議を行い、明らかに不当な評価と判断される場合には各評価者に対して再評価を指示する等の決定を行い、申出者に決定内容を通知するというものが手続の内容でございます。 ○3番(山根健資君) ちょっと思ったより少ないんですけども、多分、この少ないのには原因があるとは思います。皆さんいろいろ抱えられているものがあるとは推測されますけど、人事評価に不満のある職員の方は申出期間という期間が設けられていると思いますが、それは5日ということでお伺いしています。その日数がなぜ5日なのかの根拠を教えてください。 ○市長(広田一恭君) 苦情件数が少ないということの、まず最初に意見がございましたが、さき方、人事評価の説明を申し上げたとおり、一応、最終評価決定後に一次評価者と被評価職員が面談をして、その評価内容については評価した側、また評価される側、それぞれ意見交換等も実施するということで、その理解を深めているところでございまして、そのときの面談の内容等でも説明はかなりできておるのかなと思っているところでございます。  申出の期間5日の根拠についてでございますが、人事評価は昇給、勤勉手当などの処遇にも、さき方申し上げたように反映するということになりますので、評価結果の早期確定の観点から申出期間に期限を設けているというところでございます。国家公務員の人事評価制度における苦情申出期間が1週間となっておりますので、倉吉市においては5日と、国の制度も参考に定めているというところでございます。 ○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。評価結果を受けてから5日以内でその評価を自分なりに処理するというのは、ちょっと周りの人にも相談したりとか、お仕事しながらというのは非常に、あまりにも短過ぎなのではないかとは思います。これを延長するのが妥当だと考えますが、そのような処置を講ずるお考えはございますでしょうか。 ○市長(広田一恭君) 苦情処理期間の延長についてでございますが、さき方申し上げたように、昇給ですとか勤勉手当等の処遇にも反映されるということで、早期に確定させたいというところもあっての5日間ということでありますし、また、人事評価制度の中で、まず本人が自らを評価し、一次評価し、二次評価し、そして最終的には面談をして評価内容を確定するということで、最終的な評価結果までに結構相当な時間を要するということもございますので、なかなかそうそう長く延長するということはちょっと難しいかなと思いますが、さき方おっしゃったように、少々周辺と相談するような期間も必要ではないかということの御指摘もございましたので、少々検討はしてまいりたいと思いますが、先ほど申したように、相当長くするということは、その後の事務処理の関係上、ちょっと難しいということも御理解いただければと思います。 ○3番(山根健資君) ありがとうございます。評価を受けて、人というのはいろいろなわだかまりが心の中で発生するとは思います。  ちょっとこの表を御覧ください。表1番ですね、定年退職を除いて、退職をされた人の年度別の数でございます。過去3年間の定年退職を除く退職者の内訳は、令和元年度に4名、2年度に4名、3年度に8名です。実に56%強の離職者が健康福祉部に集中しております。メンタルヘルスの不調により休職している職員は、令和元年度で5名、令和2年度に11名、令和3年度に8名となっております。これは、それぞれ令和元年度が1.31%、令和2年度が3.01%、令和3年度が2.17%です。これ非常に大切な数字なので、後でもまた繰り返しますけども、人との接触や接遇が多いと予想される部署では退職者が多い傾向があるのかと推測されます。退職者が多い傾向にある部署は、メンタルヘルスの不調のおそれがある職員、いわゆる退職者予備軍の職員の方々も多くいられると推測できます。  平成28年度地方公務員の鬱病などの精神疾患による長期病休者数は、10万人当たり1,337人、つまり、職員100人いたら、1人か2人は鬱病などで休んでいるということになります。  一方、倉吉市のメンタルヘルスの不調により休職している職員の数というのは、全国平均よりも高い数字、一番高いところで令和2年度3.01%で、令和3年度が2.17%ということであります。これは、いろいろ原因を探って、やっぱり対策を講じていかないといけないと思います。精神疾患になって苦しむ方もおられますし、はたまた離職につながってしまうということにもつながります。  これに対して、退職者防止対策や精神疾患になってしまった職員への対策は講じておられるのでしょうか、お伺いいたします。 ○市長(広田一恭君) 精神疾患になってしまった職員の対応策についてのお尋ねでございました。前段で議員がおっしゃられたとおり、定年以外で退職する者をたくさん出すということは、非常に市にとっても大きな損失でございますので、できる限り防ぎたいというのは議員御指摘のとおり、私も同感でございます。  早期退職の防止についてでございますが、職員の当然ながら健康維持、健康診断とか人間ドックの実施のほか、今、御指摘のあったストレスチェックですとかメンタルヘルスに関する相談窓口なども設置して対策を行っているところでございます。  また、逆に言うと、そのほか管理監督職にあるような職員の場合、そういう業務がきちっとこなせないというような場合については、希望の降任制度ですとか、加齢に伴ってフルタイムで継続勤務が困難な場合ということが想定される場合には高齢者部分休業などの措置を取って、業務を軽減するようなことで、そういった状況を緩和するような対策も取っているところでございます。  メンタルヘルス不調になってしまった場合ですが、通常一定期間、病気休暇、休職を取られるということになります。復職の前、一月程度は、例えば訓練を実施したり、もう一回復職する際の業務内容がスムーズにいけるような対策を取りながら、また産業医の意見も聞いて、必要な配慮を継続しているところでございます。以上です。 ○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。明らかにメンタルヘルスの不調を訴える職員の割合が平均より大分高い、2倍、3倍となっていますので、既存のルールに縛られることなく、能動的な対応で、市長の判断でいろいろ是正していただければと思いますが、人事評価制度において、嫌がらせやハラスメントなどが発覚した場合、どのような措置が取られているのでしょうか。また、不当に評価されたと結論づけられた場合、その人事評価は取消しや変更が可能なのかを伺います。よろしくお願いいたします。 ○市長(広田一恭君) 嫌がらせやハラスメント等が発覚した場合の対応でございますが、先ほど人事評価に係るその苦情の手続について御説明申し上げましたが、同様に、職員のその申出に基づきまして、人事評価苦情処理委員会において審議を行って、嫌がらせやハラスメント等によって評価結果が不当であると判断された場合は、苦情の場合と同様に、評価者に対して再評価を指示するということにしております。 ○3番(山根健資君) 再評価というような制度があるということなんですけども、多分倉吉市の職員の皆さん、この5日内でそういった苦情を申し立てていくというのは、非常に期間もですし、制度上もなかなか難しいのかなという結果がこのメンタルヘルスの不調の職員の多さにつながってくるのかなとは思っております。  倉吉市は大きな組織ですから、隅々まで目を行き渡らせるのは難しいと思います。しかしながら、人事評価の運用が市役所のクオリティーを担保する上で、最も大切な要素の一つと考えます。一番最悪な事態は、能力の高くない上司が能力の高い部下を著しく不当に仕事をさせるパターンです。どこの世界でもある話ですが、こういった事態は、防げるのであれば、未然に防ぎたい事態です。真面目に働いている職員は士気が著しく下がり、倉吉市の大きな損失につながります。管理職に当たる職員の、その能力を担保する仕組みも導入すべきだと思います。  管理職に昇進するに当たり、能力を担保するような昇進試験の導入や部下からの評価が査定に影響を及ぼすなどの仕組みはあるのでしょうか、お伺いいたします。 ○市長(広田一恭君) 管理職の昇任に当たっての試験等の有無についてのお尋ねでございました。管理職昇任に当たっての試験ですとか、また逆評価ですね、例えば、部下が上司を評価するという制度も今現在、倉吉市ではございません。私が県の職員でありましたので、県の場合については、部下がその上司を評価するという制度は取られていましたが、今現在、倉吉市のほうではございません。  最初に申し上げましたとおり、人事評価制度の目的というのが職員の人材育成、処遇等へ適正に活用することでもって職員のやる気ですとか動機づけを増進して公務能率の向上を図ろうということにしておりますので、本日いろいろ御指摘もいただいた内容もよく検討して、見直し等が必要な場合については、また見直しを行っていきたいと思います。  ただ、私がこの市長に就任させていただいたときに、職員に訓辞もさせていただきました。明るい、正しい、仲よい職場づくりに取り組んでほしいということで、ただ単に法律遵守だけではなくて、人として正しい対応だとか、職場内を仲よい、お互いに補い合うような、仲よい職場づくりに今後とも職員と一緒に取り組んでまいりたいと思っておりますので、またいろんな点で不都合がございましたら、御指摘いただければと思います。 ○3番(山根健資君) 御答弁いただきました。広田市長、非常にいいことを言ってくださいました。鳥取県のほうでは部下が上司を評価する仕組みがあるということで、そういった仕組みを変えれるのは、議員ではないです、市長が変えなければならないんです。そこをぜひ、鳥取県の仕組みのよいところを倉吉市にも導入していただいて、職員の働きやすい環境を整えてくださったらと思います。これはもうリーダーシップと能動的行動、本当に強く求められます。  上司は部下を評価します。部下も上司を評価することにより、よりよい緊張感が生まれると思います。総合事務所に行ったときと市役所に行ったときと、何か職員の感じの緊張感がやっぱり違うような気もします。市役所職員というのは終身雇用が前提となっているため、ストレスを逃がすことが難しいと思います。市役所職員の仕事は守りの仕事が多く、ミスをしないことが一番に求められます。革新的なことを提案したとしても、周りから全力で潰されたりもするでしょう。活気あふれる倉吉市は、まずもって倉吉市役所職員の職場環境の改革にあります。ぜひとも広田市長が率先して、優秀な人材を適材適所で活躍できる職場環境にしていただけたらと思います。  続きまして、次の質問に入らせていただきます。学校の新型コロナウイルス対応について質問させていただきます。  倉吉市は、今年の夏、打吹まつりを開催する方向だと聞いております。すばらしい判断だと思います。祭りを開催することは、経済効果や心的効果が期待できます。広田市長の新型コロナウイルスに対する強いメッセージにもなると考えます。これは、鍋に例えると、煮たら食べるといったところでしょうか。  私は、子どもが成徳小学校に2人います。新型コロナウイルスのため学級閉鎖にもなりました。コロナ禍の中で親として感じるのは、子どもの運動機能の発達の機会の損失、勉強の機会の損失、そして社会性を育む環境が著しく妨げられているということです。そして、子どもを見守るために、家に誰かがいないといけない。コロナ禍の中の倉吉市の小・中学校の対応は、鍋に例えると、煮ても食べない、必要以上に新型コロナウイルスを警戒し、必要以上に子どもたちに悪影響を与えている。そして、社会活動や経済活動にも多大な影響を及ぼしていると私は考えます。まさしく倉吉の気質が前面に出たような対応であると思います。  唐突ではございますが、広田市長、修学旅行のときの思い出をお聞かせください。 ○市長(広田一恭君) 意表をつく御質問でなかなか答えにくいですが、今思い出せば、そんなに楽しかったというわけではないですが、私の友達はあんまり優秀でないというか、やんちゃな友達が多かったもんですから、中学校のときには、よくないことをして、夜は正座させられたりとか、そういう苦しい思い出のほうがあったり、小学校のときには、岡山だったと思いますが、天満屋さんかどこか、階段を走って下りて、一緒に私も走って下りたんですが、片や友達は窓ガラスに体ごと当たって、窓が全部割れてしまったというようなことで、怒られるようなことの思い出ばかりで、あんまり優秀な児童生徒ではなかったものですから、あんまりいい思い出はございません。そういうことで御勘弁いただければと思います。 ○3番(山根健資君) 修学旅行の思い出のお話ありがとうございます。私もいろんな思い出がありますけども、とてもこの場で話せるような内容ではないので割愛させていただきたいと思います。  今、子どもが置かれてる状態というのは、いろんなイベントとか中止になってきています。児童体育祭の中止、これは陸上競技場の修理のためということだとは思うんですけども、ほかに代替はなかったのかと思いますし、水泳大会が倉吉市の学校だけ出場の取りやめ、これも教育委員会の方が御判断することじゃないかもしれませんけども、影響はあるとは思います。  あと、学校の宿泊を伴う修学旅行で、表の3を見ていただくと、東中学校と西中学校、宿泊を伴わない、宿泊を回避しての修学旅行となっております。日帰りでですね。修学旅行が、ほかの学校は宿泊を伴う形で実行されているのに、市内でもこのような温度差がある。日程を変えられたりとか、そういったことはできたんじゃないかなとは思ったりしますけども、こういった子どもたちは、宿泊の際にいろんな思い出がつくれることがなかなか難しくなってきている。  ちょっと見にくいんですけど、資料の4を御覧ください。倉吉市在住の医療関係者から資料提供いただいたものでございます。倉吉保健所新型コロナウイルスに大変敏感で、60日間ルールというのを非常に遵守されていて、なかなか柔軟な対応ができていないというところで、いろんなスポーツイベントだったり学校イベントに様々な影響を及ぼしている。これは、広田市長は県の職員だったとお伺いしていますけども、以後こういったことを是正していただければと思うんですけども、ちょっと質問させていただきますが、市内の小・中学校の行事の新型コロナウイルスの対応は、適切なものだったかどうかをお伺いいたします。 ○教育長(小椋博幸君) おはようございます。本日もよろしくお願いいたします。  早速、山根議員の御質問にお答えいたします。市内の小・中学校の新型コロナウイルスの対策は適切であったかどうかということでございます。本市の教育委員会としましては、児童生徒及び保護者の安心安全を第一に、国・県の通知に基づき新型コロナウイルス感染症対策は進めてきております。例えば、小・中学校の関係者に陽性者が判明した場合の学級閉鎖ですとか学年閉鎖ですとか、あるいは臨時休業、この判断については、教育委員会や学校独自の判断ではできないという仕組みになっております。倉吉保健所と協議して、専門的な知見からの指導・助言を受け、感染者の濃厚接触者であるとかという調べを受けて判断いただいているというところでございます。学校での活動内容等について、県及び市内の感染状況を踏まえて、対外的な活動を取りやめたり活動内容を変更したりするなどして、この辺りは結構柔軟に感染防止を努めてきたとは思っております。  教育委員会、それから学校ですけれども、基本的には臨時休業や学級・学年閉鎖、これは、したくないとは当然思っております。それは、児童生徒の学習に影響が出ることはもちろんですけれども、保護者の皆さんに相当な負担をかけていることを感じています。このことについては昨日の御質問の中で、鳥飼議員もよくよく状況をおっしゃったと思います。そういうことがありますので、なるべく学校は通常どおりに開けるようにしたいとは思っております。  ただ、今回のオミクロン株の感染力が本当に強いということでありますとか、倉吉市、特に中部の場合は、感染経路がかなり追いかけられていて、ここまで止めれば、それ以上は大丈夫だろうという時期もありましたが、今年度に入ってからは、その感染経路が不明で感染者数が増加してるというような状況もありました。こういう状況の中で、児童生徒の同居の家族の中に、特に在宅介護者や基礎疾患のある方、あるいは医療関係にお勤めの方、または福祉関係にお勤めの方、こういう御家庭の場合には本当に不安を抱いておられます。そういうことですから、臨時休業では本当に保護者に負担をかけることになってしまいますので、入念な対策をすることは本当に重要で、適切に行っていかなければいけないと考えています。  ただ、今年度に入り、国や県のほうの活動制限がかなり緩和されてきておるのも事実でございます。特にゴールデンウイークの前頃から国のほうの考え方も緩和する方向での通知をいただいております。そのこともあって、学校行事は子どもたちの成長には本当に必要なものだと、もちろんそれはよく分かっておりますし、それぞれの行事の意義や必要性を確認しつつ、年間を見通して実施する学校行事を検討することが大事であると、ここは引き続き、そのように考えていきたいと思います。そのため、学校行事、修学旅行の開催、実施については、各学校が地域の代表である地域学校委員の皆さんでありますとか保護者の方々の意見をいただきながら実施しております。  先ほど御紹介のありました修学旅行について、2校が宿泊を伴わないということでありましたが、これはもう学校の判断だけの決定ではございません。さっき申し上げましたように、御家庭のほうにアンケートを取ったり、地域学校委員の方にこういう方向で進めたいけど、どうでしょうかということをそれぞれの学校、地域の実情に応じて決めているというのが今、実態でございます。その他の行事等についても、国や県の通知を基に、そのときの感染状況、学校や地域の実態等を踏まえて実施の可否や実施方法を判断しているものでございます。  それから、スポーツ大会やコンクール等で県外に出かけた場合のことですが、児童生徒への対応については、現在、自宅待機等の制限は全く設けておりません。  それから、中部水泳大会のことの御指摘もございましたが、この中部水泳大会の出場の取りやめについては、新型コロナウイルスの感染症対策によるものではございません。2年前から教職員の働き方の観点の中で、この対外的な活動にどう参加していくかということをずっと検討してきております。その検討の結果で、今年度ようやく結論が出せたということでございます。  この水泳の練習についてですけども、大会に出るために、もちろん放課後に練習を行うことになります。放課後の練習は、本来体育の時間で必要な泳ぎの力であるとか、足らない場合には補充はもちろん行いますけど、大会に出るための練習というのは、さらにそれ以上の練習が要るということになります。それで、この練習の場に教職員の多くが当然関わることになりますので、その負担を少なくできることはできないのかということを2年間検討してまいりました。  それと、今年度ではありませんが、新型コロナウイルスになる前の頃だったと思いますが、一部の保護者の方から、この放課後の水泳練習があまりに過剰ではないかという御意見をいただいたこともありました。これは記憶しております。  それから、陸上大会ですけれども、これは議員から御説明もありましたが、陸上大会、今年度できないのは陸上競技場を改修するためですので、秋にもう一度検討するという声も少し聞いていますけど、現状では、改修が終わるまではできないだろうという判断ということでございます。 ○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。新型コロナウイルスの中での学校生活や活動、教育長としても大変難しい判断だったりするとは思うんですけども、しかしながら、いろんな事情があるにしろ、なるべく、やめるという決断は簡単なのかもしれませんけども、どうやったらできるんだろうという能動的な、前向きな形で挑んでもらえたらと思います。  そして、先ほども紹介しましたけども、時によっては東部、西部の保健所の対応と中部だけ違うというようなことがあったりもするようです。これは、せっかく市長が県職員だったということもあり、そういったところをなぜだという、能動的に、積極的にその辺を変えていただいて、やっぱり東部、西部とはタイムラグがあると思うんで、中部でもこのようなことは是正していただけたらと思いますし、今後の、新型コロナウイルスが第何波、また新型コロナウイルスじゃないものも来るかもしれませんけども、常に能動的な対応で、どうやったらできるんだろうかという対応を念頭に置いて御対応していただければと思います。  続きまして、次の質問に入らせていただきます。クラウドファンディングの推進についてであります。  私は、倉吉市を何かの形で日本一にしたいと強く思っております。クラウドファンディングは、その一丁目一番地であり、クラウドファンディング資金調達基金の総額を、まずは県内一に押し上げていただきたいと思います。  自治体によるクラウドファンディングは、ガバメントクラウドファンディングというそうです。仕組み自体はふるさと納税と非常に似ていますが、ふるさと納税以上に資金の使途が明確な点が特徴です。例えば、どんなことができるかというと、「市長と“はなし”しょいや」で出てきた若者のアイデアを具現化して実現する。再生グリーンスコーレせきがねにグランピングキャンプ場を設営する。地元産業の復活、後継ぎ募集、梨農家の後継ぎ探し、スイカで年収1,000万円の夢実現プロジェクト、各小学校の周年記念イベント、障がいのある子どもたちのスポーツや芸術を応援、日本一幸せな犬と猫の環境のまちづくりなどなど、非常に夢があふれる、我々がしたくてもなかなか一般予算で割くことができないような、そして市民の方が喜ばれる、夢を与えれる、そんなことができるものです。アイデアは置いといたとしても、そのまちの抱える問題点を克服するきっかけとなり、新たなまちの振興のきっかけにもなり得ます。ガバメントクラウドファンディングには、一般財源が限られている中、非常に可能性を感じております。  大阪の泉佐野市は、ロシアのウクライナ侵攻を受け、早速にウクライナへの人道支援をクラウドファンディングで立ち上げ、大きな話題となったのは記憶に新しいところです。これは、そのまちの知名度を飛躍的に上げさせ、大きなまちの宣伝効果にもなるという副産物も得られます。目新しいクラウドファンディングは、マスコミにも取り上げられ、その宣伝効果は何億円、何十億円規模にもなると予想します。寄附金も集まりやすくなるでしょう。  さて、ここで質問させてください。倉吉市が進める、現在進行形のクラウドファンディングの件数は何件でしょうか。また、その内容はどんなものでしょうか。 ○市長(広田一恭君) クラウドファンディングの件数等についてのお伺いでございました。今年度の取組は、今、るる議員が述べていただいた分に対する答弁としては、非常に申し訳ないことですが、現段階では1件ということでございます。内容につきましては、この10月末に開催されます日本女性会議の実施に当たってのクラウドファンディングによる寄附を募っているということでございます。 ○3番(山根健資君) ありがとうございます。1件あるということで。  ちょっと皆さんのお手元には書類がないんですけども、クラウドファンディングをやっている自治体というのは、1,788自治体のうち、まだ214自治体なんですね。これはパイオニアプロフィットといって、最初にやった人たちが恩恵を得られる、まだその領域内にあると思います。これは、早いがごっつおです。活気あふれる元気なまちを実現するには、やはり1件ではなく、何とか県内1位に、そうすると躍動感が出てきます。  しかしながら、クラウドファンディングの性格からして、その内容は多岐にわたります。商工、観光、障がい福祉、老人福祉、農業振興、産業振興、教育・地域振興、動物愛護、環境保護などなど、あまりにも多岐にわたり、どの部署がクラウドファンディングを担当するのかは、定かではないのではないでしょうか。どの部署が担当になるかをはっきりさせる必要があります。クラウドファンディングがあまり進んでないのも、縦割り行政の弊害かもしれません。早速にクラウドファンディング企画を実行していただく部署が必要だと思います。  そもそも市長、クラウドファンディングに興味があったり、進めていかれる気持ちはございますでしょうか、ちょっとお伺いします。 ○市長(広田一恭君) クラウドファンディングを推進していく考えはあるかということでございますが、先ほど前段で議員も御紹介いただきましたガバメント型クラウドファンディングは、自治体が抱える問題を解決するための非常に有効な手段だと思っておりますので、さらには、市の財源を確保するという面でも非常に有効な手だてだと思っておりますので、できる限り推進していくという気持ちはございます。 ○3番(山根健資君) 恐らくふるさと納税絡みの案件、クラウドファンディングはその一環となると思うんですけども、推進していくには部署というか、その体制が必要となるとは思うんですけども、先ほども説明したとおり、いろいろ多岐にわたるものですから、どの部署が、もしくはどの課がイニシアチブを握って、率先してやっていくかという、その体制を教えてください。 ○市長(広田一恭君) クラウドファンディングを推進する体制ということでございますが、過去には、さき方、1つ観光とかいろんな分野のクラウドファンディングを御紹介いただきましたが、観光行政において、2つのプロジェクトを実施したところでございます。道の駅の犬挟ドッグランの整備だとか、「ひなビタ♪」のマンホールの蓋の作製だとか、そういったことに取り組んだ事例はございます。そういった取組の中でも、クラウドファンディングを取り扱う組織というのを特に設けているわけではなくて、それぞれの事業担当課において、財源確保策として計画して実行しているというものでございます。  したがって、担当部署を特に定めることなくクラウドファンディングを活用していく、そういった体制を今取っているところでございまして、さき方もおっしゃられたように、企業版ふるさと納税の活用も含めて、非常に重要であると考えておりますので、積極的にクラウドファンディングを活用するよう検討してみたいと思っております。 ○3番(山根健資君) 御答弁ありがとうございます。先ほどの件数は1件ということだったんですけども、私、個人的にもクラウドファンディング、倉吉市のためにも非常によいなと、興味もありますし、これは度々ちょっと質問したいと思いますので、1件、今回は1件でしたけども、次は具体的なもっとたくさんの数字、内容、そういったことを聞かせていただけたらと思います。  最後になりますが、広田市長、私は広田市長を信じます。信頼します。ぜひ倉吉市のため頑張ってください。一緒に頑張りましょう。以上です。 ○議長(福谷直美君) ここで、消毒及び換気のため、5分間休憩いたします。                   午前10時56分 休憩                   午前11時01分 再開 ○議長(福谷直美君) 再開いたします。  次に、同じく会派さきがけの8番福井典子議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○8番(福井典子君)(登壇)(拍手) 8番、会派さきがけの福井典子でございます。  初めに、この場をお借りして、北谷地区の皆様をはじめ、多くの皆様に応援していただきましたことを心よりお礼申し上げます。議員として遅咲きのスタートではありますが、倉吉市を愛する一市民として、また保育現場の経験を生かしながら、倉吉、暮らしよいまちと評されるこの倉吉市を本当に実感できる元気なまち倉吉、未来へつないでいけるよう努力してまいりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。  では、通告に従って質問させていただきます。初めに、保育士等の働き方改善について、3点に分けてお聞きします。  2013年から私立施設に対して処遇改善が始まりました。今般は臨時特例事業として、給与3%程度、月額9,000円引上げとなっております。この件につきましては、9,000円という金額だけが独り歩きをしている嫌いがありますが、あくまで月給30万円に対しての額であることを申し添えたいと思います。公定価格評価検討委員会中間整理において、保育、介護・障害福祉分野に関する処遇改善の最終的な目標は、適正な水準まで賃金が引き上がり、必要な人材が確保されることと盛り込まれているということですので、今後の動向を注視していきたいと思っております。  さて、当然ながら、公務員はこの処遇改善の対象者外なわけですが、今回は公立保育園の状況を把握させていただき、子どもの最善の利益を念頭に置いて、保育士等の働き方改善を考えたいと思っております。  そこで、市長にお尋ねします。倉吉市立保育園における正規職員と会計年度任用職員の人数バランスと各園においての配置状況、また会計年度任用職員のフルタイムとパート別の人数及び処遇についてはどのようになっているでしょうか、お伺いいたします。 ○市長(広田一恭君)(登壇) 福井議員の一般質問にお答えしたいと思います。倉吉市立保育園におきます正規職員と会計年度任用職員のバランス等についてでございます。  人数におきましては、正規職員が46名、会計年度任用職員70名、ほか任期付短時間勤務職員2名ということになっております。割合的には正規職員が39%、したがいまして、会計年度任用職員は61%ということになっております。基本的には、クラス担任は正規職員が受け持ち、会計年度任用職員は担任補助や障がい児加配、代替等に配置しているものでございますが、会計年度任用職員であっても担任の役割を担うため、園内外での研修の機会の充実ですとかミーティングへの参加、また専門的知識・技術等のスキルアップも図っていただき、質の向上、確保を行っているところでございます。  なお、職責からクラスの担任の会計年度任用職員の給料表における職務の級についても、正規職員の主任保育士と同じ級としているところでございます。
     2番目ですが、各園の配置状況でございますが、ある1園の例を取りますと、正規職員が7名で38.9%、会計年度任用職員が61.1%ということで、そのほか園によって若干の差はございますが、先ほどお答えしたとおり、ほぼ全体と同じ割合で、おおよそ正規職員が4、会計年度任用職員が6と、4対6というような割合になっているところでございます。  会計年度任用職員のフルタイムとパート別の人数及び処遇でございますが、フルタイムとパート別の人数は、フルタイム保育士が38名、パート保育士が30名、パート保育士には30時間業務していただく方が22名、19時間が8名という割合になっているところでございます。  フルタイムとパート別の処遇についてでございますが、20時間以上のパートの会計年度任用職員については、基本給に違いはあるものの、フルタイムと同様という条件でございます。 ○8番(福井典子君) 御答弁ありがとうございました。正規職員が1名ずつクラス担任として配置されて、あとは会計年度任用職員さんが配置されているということで御回答いただきました。  このバランスといいますのはなかなか難しいところがあると思いますけれども、大体傾向として正規職員が少ないというのは、これは私立のほうにもその傾向は年々増えていっているかなと思っています。ただ、今、フルタイムといいますか会計年度任用職員さんの場合もいろいろと研修を受けられて研さんを積まれているということは私もよく分かっておりますけれども、例えば、担任の正規職員が休暇だったりとか出張などで不在の場合、クラス運営に支障はないでしょうか。  また、支援や配慮の必要な子は年々増加傾向にあり、それに伴って加配保育士の必要性も生じるわけですが、今の御答弁の中にあったように、会計年度任用職員さんが担当しておられるところが多いと今、受け取りました。しかしながら、その専門性とか責任の大きさを考えると、私個人の意見としては正規職員が担当することが望ましいと考えていますけれども、市長どう思われますでしょうか、御答弁ください。 ○市長(広田一恭君) 担任が休暇や出張などで不在の場合の支障の有無でございますが、休暇等に対応できるように、国の基準に対しまして、代替要員を加算して配置しております。園内、クラス内の連携を密に、園運営、クラス運営に支障が生じないような体制を取っておるところでございます。  また、加配保育士は正規職員が望ましいと考えるということで、今、実態はどうかということでございますが、加配保育士の人数が19名の中、正規職員は3名、それから会計年度任用職員が16名という割合でございます。先ほども申しましたとおり、加配の保育士は専門的な知識も持って、子どもが健やかに充実した園生活を過ごすために重要な役割を正規職員と同様、担っていると思いますので、さき方申しましたとおり、研修機会とか、そういった面では質の向上、確保をするために対応しているところでございまして、給料表における対応も、先ほど申しましたとおりでございます。  会計年度任用職員におきましても知識、経験、スキルを持って勤務しておりまして、担当加配保育士により役割を果たすことは十分可能だと考えているところでございます。 ○8番(福井典子君) ありがとうございます。私も、やっぱり会計年度任用職員さんの中にも、とてもベテランの先生たちもたくさんおられて、それなりのスキルは十分に持っておられるとは思っております。ただ、先ほども言いましたように、加配保育士というのは、本当に専門性とか責任の大きさというのは、口ではうまく説明はできませんけれども、家庭支援にも関わる部分であり、その負担はやっぱり保育士さんにとっては大きいものがあると思いますので、そういう意味においては、できるだけ正規の職員さんが担当されることが望ましいのではないかと思っています。  今、賃金等のことについても御答弁いただきましたが、他の職種も含め、同一労働、同一賃金を配慮した待遇の検討をお願いしたいと思います。  次の質問に移ります。全国的に待機児童数減少傾向にあるということですが、保育士不足は解消されてきたわけではないと考えています。その大きな原因の一つは、潜在保育士の問題です。中途採用したいと思っても、ハローワークでは難しく、民間の人材バンクに頼らざるを得ないという現実があります。県社協では、保育士・保育所支援センターを設置し、取り組んでおられますけれども、潜在保育士の掘り起こしにはあまりつながっていないようです。  倉吉市としては、保育士人材確保や潜在保育士に関してどのように考えておられるのかお伺いします。 ○市長(広田一恭君) 保育士の人材確保等についてのお尋ねでございました。議員御指摘のとおり、保育士の人材確保は長年の課題でございます。御紹介のあったように、支援が必要な子ども、低年齢での就園は増えてございまして、保育士の必要性はますます高まっている状況だと思っております。  今後、公立保育所が再編になって、保育士の集約化によりまして、正規職員の割合も高めることができるとも考えております。  平成30年に県のほうが実施しました潜在保育士等を対象としたアンケート調査がございまして、保育士として従事していない理由というのが、結婚、出産、育児等の家庭の事情との回答がやっぱり一番多かったところでございます。先進的な事例も参考としながら、働きやすい環境を整えていくことがそういった人材を確保することにつながるんだろうと考えますので、今後も努めていきたいということを考えています。  保育士確保を推進するため、議員からも御紹介いただきました保育士・保育所支援センターを鳥取県で設置されて、資格取得を目指す方や潜在保育士の方等の就業支援を行っておられるところでございます。こういった支援センターや、またハローワーク等の関係機関とも連携を図りながら、人材確保に引き続き努めてまいりたいと思っております。 ○8番(福井典子君) ありがとうございました。今のアンケート結果の中に、おっしゃらなかったのか、なかったのかよく分からないんですけども、やはり、いわゆる仕事がきついという理由で、資格はあっても、保育士の仕事はもういいなと思われる方もきっとたくさんおられるのかなと思っています。保育士の仕事が肉体的にも精神的にも簡単ではないのは確かではございますけれども、明るい希望を持って働ける職場として、資格を持っている人の復帰を期待しますので、今後もまたよろしくお願いいたします。  3つ目の質問は、コロナ禍における保育環境についてです。本年5月18日付で鳥取県版保育施設における新型コロナウイルス感染拡大予防ガイドラインの改訂版が出されました。改訂ポイントは3点、1、アルコール消毒の誤飲等の注意喚起、1、アデノウイルス、ノロウイルス感染症などのアルコールの効かないウイルスも念頭に置いた感染対策。トイレの後に石けんによる手洗いを徹底、おもちゃ等物品、床等の消毒には次亜塩素酸ナトリウムを使用。1、クラスター事案を受けた改善策といった内容です。言葉だけではちょっと理解できないような内容もございますけれども、これが改訂のポイントでした。  現在、子どもたちは、パーティションで仕切られたテーブルで黙食をしています。1歳児のテーブルもパーティションで仕切られていることを御存じでしょうか。当然のことながら、全ての保育園において、最大限の感染防止対策を取りながら保育に当たっておられることと、現場には感謝しております。しかし、徹底するためには、いつも以上の労力とスペースが必要となります。例えば、クラスター事案を受けた改善策として、1、早朝・延長保育時や日中の複数クラスによる合同保育を控え、異年齢児の接触を減らす。1、マスク着用の有無に応じたグループ分けにより、空間を分ける工夫。1、保育活動を少人数グループ等により行い、クラス内園児の接触減といった内容です。十分な空間の中で少人数を保育することでの予防効果は確かに大きいと思いますが、少人数の保育園ならまだしも、在園児の多い保育園では、人手とスペースの確保に苦慮しておられるのではないでしょうか。感染症対策に対して、多くの公的補助が出されていることは知っておりますが、果たして十分かどうか、もしお分かりになれば、現場の状況も併せてお伺いいたします。 ○市長(広田一恭君) コロナ禍におきます保育環境なり支援は十分であるかというお尋ねでございました。さき方、御紹介のあった1歳児のパーティションでの食事ということでございましたが、私自身まだ現場を見ておりませんので、今知ったようなことでございます。また何かの機会があれば、現場も確認してまいりたいと思います。  さき方、議員から御紹介のあったとおりで、感染拡大予防のガイドライン等を基に感染症対策を徹底して保育施設の運営を行っているところでございます。職員が感染症対策の徹底を図りながら、保育を継続的に実施していくためのかかり増し経費等にかかる補助金も令和2年度より交付しているところでございます。  さき方、議員も、非常に業務もきついんだというお話がございました。保育士の業務負担の軽減を図るために、ICT化等の業務の効率化、業務改善を行うための必要なシステムの導入など、今後もでき得る支援などを続けてまいりたいと思います。 ○8番(福井典子君) 今おっしゃられたように、配置基準が守られていても、コロナ禍においては、ガイドラインに従って保育しようとしますと、保育士一人一人に係る負担は本当に大きく、さらなる心身共の疲弊が生じることになっています。すなわち、子どもの安全を脅かす可能性もあるということです。保育士の仕事は、皆さんの想像以上に多岐にわたり、加えて、感染症予防のために、労力的にも精神的にも手いっぱいな状態の中で、子どもたちの発達保障や社会を支えるエッセンシャルワーカーとしての役割を担っています。行政ででき得る限りの補助や働き方改善をすることにより子どもの安全が守られ、市民の皆様に安心して利用していただけると考えています。ぜひともさらなる御検討をお願いいたします。厳しい環境の中でも子どもたちの笑顔や成長に喜びを持って頑張っている職員の皆様を少しでも支えていきたいと思い、質問させていただきました。  次に、学校給食についてお聞きします。  このたび若桜町が4月から給食費の無償化を決定し、町長はマスコミ取材に対して、若桜町は全県に先駆けて保育料を無償化した。給食費も無償化することで、子育てするなら若桜町と言っていただけるよう、移住・定住に結びつけたいとコメントしておられました。  倉吉市は、今回、6月追加補正予算で、学校給食の保護者負担を増やすことなく、質・量の維持を図るため、賄い材料費の増額を計上されていることをお聞きしましたので、高く評価したいと思っております。ただ、無償化に対してはどのように市長がお考えになっているかお聞かせください。 ○教育長(小椋博幸君) 福井典子議員の御質問にお答えいたします。学校給食の無償化についてどのように考えているかということでございます。  まず、学校給食の単価ですけれども、小学生は283円、中学生は322円を保護者の方に御負担いただいております。学校給食センターは、この学校給食費を財源とする食材費、これがざっくり約2億円かかっております。この食材費のほかに燃料費、光熱水費、調理業務の委託料、給食輸送の委託料、これらを含めますと、総額が約4億円ぐらいの予算で運営しているのが現状でございます。  おっしゃいますように、保護者の負担軽減がなされるということは、本当に好ましいことではあると思います。学校給食費の全額無償化を実施した場合、令和4年度の当初予算額で概算しますと、2億300万円余りの財源が毎年必要ということになります。そういうこともありまして、現状では、全部を無償化にするということはかなり難しい状況にあると考えています。現状で本市が独自の減免措置という制度をつくっておりますが、これについては、学校給食を受ける児童生徒が3人以上おられる場合、3人目以降は3割減免、それと就学援助の児童生徒には3分の2の減免、こういうことは現在も実施しております。これらの減免に対して、予算額ですけれども、2,000万円余りということでございます。この減免制度を拡大するという考え方は、ひょっとしたらあるのかもしれないということは、私も個人的に思います。ただ、先ほど申し上げましたように、それに見合う財源が必要になりますので、よくよくここは検討していく必要があると考えております。  御紹介がありました若桜町の例ですけれども、各自治体はそれぞれが抱える様々な問題や財政事情の中から施策を打ち出しておられると思いますので、本市の場合には学校給食費を値上げせず、保護者負担を増やすことなく給食の質・量を維持するという方向で今は考えておるところでございます。 ○8番(福井典子君) 御答弁ありがとうございました。私自身もいきなり無償化という問題は、おっしゃったように、財源の問題がございますので、難しいだろうとは思っております。ただ、子育て世代からは、これは誤解だということではありますが、倉吉市は税金が高いという声もよく聞こえてきます。そして、新居を建てるに当たっては、市外を選ぶ人も少なからずおられるようです。若桜町のように思い切った施策は取れないかと思いますが、段階的に公的な補助を増やしていくことで、倉吉市いいなと思う子育て世代や若者が増えるのではないかと思っています。実際に、保護者の中に、たとえ1割であっても、全ての子の給食費が軽減されればうれしいし、倉吉市ありがとうと思うとの声がありました。今回、初の質問ということもあり、恐れず質問させていただきましたが、これからの市政の大胆な決断を期待しております。  続きまして、アレルギー食の対応についてです。現在17名に対応しておられるということですが、どのように実施されているか、職員配置も併せてお答えください。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、アレルギー食についての御質問でございますが、その前に、給食費をどうするかということについては、先ほども申し上げましたけど、広田市長とも本当によくよく協議をして、方向性は考えてまいりたいと思っております。  それでは、アレルギー食のことですけれども、食物アレルギー調査というものを毎年保護者向けに行っております。食物アレルギー対応食を提供してほしいと保護者から申出があった児童生徒については、保護者、学校、給食センターの栄養教諭、学校栄養職員が個別面談を行っております。その面談では、例えば、鶏卵を原因とする食物アレルギーと診断され、医師から対応の指示があるかどうかということを確認させてもらいます。  それから、もう1点、医師の診断に基づく学校生活管理指導表を提出して、保護者が対応食を希望しておられるかどうか、これも確認でございます。  もう1点、家庭でも鶏卵の除去を行うなど、医師の診断に基づいた食事療法を行っておられるかどうか、この3点を中心に確認し、個別面談の結果、食物アレルギー対応食は、市内全体で17人の児童生徒に提供しているということでございます。この食物アレルギー対応食については、年度末に評価・見直しは毎年行っております。  それから、食物アレルギー対応食を提供しない児童生徒については、保護者を対象に毎年実施している食物アレルギー調査の結果を受けて、献立ごとにアレルギーの原因となる食品を記載した食物アレルギー用献立表を作成して、通常の給食献立表と一緒に学校を通じて保護者に情報提供しているという状況でございます。  それから、学校給食センターの食物アレルギー対応食のことですけれども、それは除去食と代替食という形で提供しております。食物アレルギー対応食を提供している児童生徒については、給食センターの学校給食栄養管理者である栄養教諭、学校栄養職員が個別の食物アレルギー用献立表を作成し、保護者、学校、給食センターの3者が情報を共有しています。給食センターは、調理委託業者とは調理打合せで確認をしますし、配送委託業者とは献立別アレルギー対応確認書というもので確認を行って、専用の個別容器を使用し、容器には学校名、学年、クラス名、氏名を記入し、調理委託業者や配送委託業者が確認した上で提供しております。食物アレルギー対応食の担当の調理員は2人です。栄養教諭、学校栄養職員の立会いの下に調理を行っていただいております。  学校のほうでは、そのアレルギー食に対応する資格というものはございませんが、保護者、学校、給食センターなど、多くの関係者が連携・確認すること、また、学校関係者を対象に食物アレルギー対応研修会を年1回は開催して、食物アレルギーの理解を深め、食物アレルギーによる事故が防止できるように努めておるところでございます。 ○8番(福井典子君) 丁寧に御答弁いただきましてありがとうございます。アレルギー食の対応については、本当に皆さんが一体となって、最善を尽くしていただいてるということはよく分かりました。ただ、17名の子どもさんの除去食及び代替食を調理員2人で作られるのは、本当に大変だろうなと思っている部分でもあります。命に関わることですので、今後とも細心の配慮を払いながら作っていただけたらなと思っております。  そして、栄養教諭という存在をあんまり私知らなかったんですけれども、倉吉市では給食センターに1人の配置ということでお伺いしています。本当にお忙しい毎日だろうなと思いますけれども、アレルギー食の対応とともに、学校における食育の質をぜひ高めていく、そのようなお仕事もやっておられると思いますが、さらにやっていただきたいなと思っています。  最後に、地産地消ということでお聞きします。地元産食材使用の現状と購入の仕組みについてお伺いします。 ○教育長(小椋博幸君) 地産地消についてのお尋ねでございます。最初に、少し数字を御紹介したいと思いますが、本市の令和2年度、3年度の県産品の率ですけど、令和2年度は66%でした。これが令和3年度は71%ということでございます。鳥取県の令和3年度の県産品の率は69%ですので、県の平均よりは少し県産品の率が高いという状況でございます。  なるべくこの県産品を使いたいという努力はもちろんしておりますし、中でも倉吉市で生産された野菜をなるべく提供したいという思いがございまして、毎月JA鳥取中央の組合員で構成される学校給食食材供給部会から提出されます食材供給申請書に基づき献立を作成し、同部会から供給される野菜を優先して使用しているというやり方を行っております。学校給食食材供給部会から供給されない野菜、あるいは必要な量に足りない野菜については、入札による調達を行っておりまして、野菜のほかに肉・魚類においても県内産が調達可能の場合は、入札条件に県内産を明記し、第1に倉吉産、続いて県内産の食材を調達するよう努めているところでございます。以上でございます。 ○8番(福井典子君) 御答弁ありがとうございました。農業に従事されている方の中には、高齢化によりやめられたりとか、規模を縮小されたりという傾向もあるのかなと思っております。そうなると、ますますこちらの意図とは違って、県産とか倉吉産とか使う率が低くなる可能性もあるのかなと危惧しますけれども、倉吉市の子どもたちのためにと喜びを持って高齢者の方が生産していただけたらいいなと思っておりますし、子どもたちにとっても、自分の住んでいるところで、あるいは自分の家族が、知っている人が生産した食材が給食に使われているという、ただそれだけでも、どれほど食育になるだろうかと思っております。努力していただいてると思いますが、倉吉産の食材が増やせるよう、購入先の開拓を御検討していただけたらなと思います。学校給食に関しては、以上で終わります。  本日最後の質問です。街なみの保存・環境整備等について、中心市街地の活性化の観点からお聞きします。1、危険建物等の対応、2、緑の彫刻プロムナードの活用、3、空き家・空き地の有効活用の3点です。  倉吉都市計画マスタープランによりますと、赤瓦・白壁土蔵群周辺は倉吉市打吹玉川伝統的建造物群保存地区に指定されており、町並みの保存を続けている。また、町並みを生かした市街地形成を図るため、建物や道路空間などの町並み環境の整備を併せて進めている。市民や観光客など様々な人が集う市街地のため、バリアフリーに対応した連続性のある歩道の整備などにより、歩行者や自転車の移動の安全性・回遊性を高めるとともに、公園や自由に座れるベンチの設置などにより、居心地のよい空間をつくっていく必要があるとなっております。  中部地震から6年たって、今もなお復興のための継続的な努力がなされておりますが、危険建物や空き家・空き地に対する対応状況がどうなっているか、1と3は関連がありますので、併せてお答えくださればと思います。 ○市長(広田一恭君) 危険建物の対応等についてのお伺いでございました。危険建物等の対応につきましては、空き家対策をして取り組んでいるところでございます。使用されていない空き家が人口減少に伴いまして、どんどん増えているところでございます。適切な管理が行われずに、放置された空き家等も増えているところから、平成31年3月には倉吉市空家等対策計画を策定しまして、管理不全な空き家、私どもでは特定空家等と言っておりますが、そういった特定空家等に対する対応を進めているところでございます。  通常は、地元のその公民館だとか周辺の住民とかから、そういった空き家の情報を得て、職員が現地調査をして空き家の状態を確認し、そして、その状況に応じて所有者等への助言・指導等を行いまして、適切な管理を指導しているところでございます。場合によりましては、除却をすると、解体をするというような場合につきましても、管理不全な空き家等の解体に対しましては、助成制度を設けて、適切に除却をしていただくような取組を進めているところでございます。  また、空き家問題を解決する取組の一つとしまして、官民連携で相談窓口をこの本年3月に設けたところでございます。空き家総合相談窓口ということで、そういったサポート体制も設けたところで、この内容につきましては、5月の市報ですとかホームページで情報提供して、適切な空き家問題の解決に向けた取組を進めているところでございます。  また、所有者のほうがなかなか対策を講じない場合、あるいは非常に倒壊等の危険があるというような場合で、なかなか所有者のほうも対応できんというような場合に対しましては、市で対策を講じなければならないということで、行政代執行の実施を検討して取り組むように考えておりまして、令和4年度の当初予算でも1件、予算計上をしておりましたが、本定例会でももう1件追加で予算を上程させていただいて、今、計2件の代執行等の実施を計画しているところでございます。 ○8番(福井典子君) 御答弁ありがとうございました。中部地震からの復興は、市民の皆様と行政の努力によって今日までに至りましたけれども、それでも町並みを見渡すと、危険と思われる建物やいまだに残るブルーシートに、やっぱり目が行かざるを得ません。観光地として見た場合はなおさらです。  空き家・空き地については、例えば、若者の拠点づくりや高齢者が気軽に集える場として活用できるといいのですが、所有者の問題ですとか財政上のこともあり、簡単ではないことは理解いたしました。しかしながら、少しでも早い対策が取れるようにお願いしたいと思います。  最後になります。プロムナードの活用についてです。第5回地域のにぎわい創出対策特別委員会資料、これはモビリティ向上計画の素案なのですけれども、これによりますと、観光客ウェブアンケートで、周遊滞在エリアでの取組の要望として、街並みや歩行空間が整備されていて、歩きたくなる道があるとあります、これは要望です。課題の整理としては、打吹回廊やプロムナード公園等の観光資源をうまく活用できていない。また、観光マップ等によるモデルコースの紹介や、街並みや歩行空間が整備されていることを求めるニーズが多い。そして、プロムナード公園の観光資源としての有効活用・活性化が課題として上げられています。  回遊性という意味でも、県立美術館につながる道として、彫刻だけではない、緑豊かな倉吉にふさわしく、緑と花の道としてのプロムナードの活用を提案いたしますが、いかがでしょうか。 ○市長(広田一恭君) 先ほどは失礼しました、空き家の活用等についての答弁が漏れておったようでございます、申し訳ございません。  空き家の活用等につきましては、空き家バンク制度というものを設けて、空き家情報の募集、ホームページ等で物件紹介等を実施しているところでございます。今、移住定住相談員2人を配置いたしまして、空き家所有者の売りたい、貸したいという思いと、それから家を探している人の買いたい、借りたいという思いをマッチングさせて、有効に結びつけているところでございます。これまでの空き家バンクの登録総件数でいきますと201件ということでして、うまく成約に至った件数が合計142件ということで、結構マッチングも進めてきているところでございます。今現在残っている登録件数があと35件ございますので、引き続き、空き家の利活用も進めていきたいと思います。  また、同様に、空き店舗の活用も進めておりまして、平成15年から実施しております、伝建群内の空き店舗等におきまして、チャレンジショップあきない塾というものに取り組んでおります。46名の卒業生を輩出したところですが、最終的にこのあきない塾でいろいろ勉強された方が独立する際には白壁土蔵群周辺の空き店舗を活用して、22名の方がそこで新規創業もなさっているということで、引き続き、こういったチャレンジショップ制度等を活用して空き店舗の活用等にも努めてまいりたいと思っているところでございます。  それと、緑の彫刻プロムナードの活用についての取組でございます。令和7年には県立美術館の開館がございます。県立美術館に来られたお客さんを白壁土蔵群ですとか明倫地区の円形劇場くらよしフィギュアミュージアムなど、また小川家住宅のほうまで周遊して滞在してもらうということにつきましては、倉吉市、逃してはならない大チャンスだと思っておりまして、さき方、御紹介のあったとおり、昨年度からモビリティの向上に関する計画の策定に取り組んでいるところでございます。  見ていただきたい場所や楽しんでもらいたい場所を、そのモデルコースとして設定して、県立美術館からの流れを意識しながら、まち歩きマップというものを作成して、大いにPRしてまいりたいと思っているところでございまして、御質問のありました緑の彫刻プロムナードも、当然ながらモデルコースの一つとして取り上げて、誘導する看板ですとか案内板の整備についてもこの計画の中で検討するということにしているところでございます。  あとその彫刻のプロムナードでございますが、あそこは石畳になっておって、御指摘のとおり、ちょっと凸凹があったりして、以前その修理、改修等について、検討したこともあったようでございます。ただ、当時、地元の皆様からは賛否両論の意見がございまして、現実には今、そのままになっているところでございますが、今後また地域のお声を聞きながら、必要な改修等には取り組んでいきたいと思っております。  また、福井議員も参加しておられる、地元ボランティアによります花植えだとか清掃等で、よい環境づくりにも努めていただいております。このたび、今議会に提案しております県立美術館開館機運醸成創出支援事業補助金、これまでのまちづくりの活動助成事業と併せて、この県立美術館と一緒にPRをしていくような事業にも活用していただければと思いますので、ぜひともまた県立美術館につながる、新たな魅力あるコースづくりに御協力いただければと思っています。 ○8番(福井典子君) 御答弁ありがとうございます。私、先日、緑の彫刻プロムナードを端から端まで歩いて、ぐるっと回って、また元のところに帰るというコースを、歳なりのテンポでゆっくりゆっくりと歩いていきました。1時間ほどかかりました。その中で、最初に鉄道博物館に入りましたけれども、無人ということで、電気も自分でつけてくださいで、自分でつけて、出るときには消して出てくださいと書いてあったので、消して出ましたけれども、ちょっと何か寂しい気もいたしましたし、また、そこの観光案内板も、どちらが表か裏かは分かりませんが、片面はまあまあよく見えるんですけど、片面はひびが入った状況で、そういうところもきれいに直していただけたらなと思っています。  そして、今、路面のこともおっしゃっていましたけれど、やはり、歩くということに関しては、歩きづらい。凸凹していますし、中には引っかかって転ぶ方もあったと聞いていますので、これから地域の方が意見をまとめてまた提案されると思いますけれども、個人としては、ぜひ歩きやすいように直していただきたいなと思っているところです。  今年、全国土地緑化とっとりフェアから10年目を迎えて、同フェアでアドバイザーを務められたポール・スミザーさんが講演の中で、「鳥取には植物が植えられても活用されていない場所が多い。眠っている財産をいろんな人が活用できる仕組みを考える必要がある」と語っておられました。散歩道として手入れしているプロムナードには、先日、うちの副会長さんが数えたら、50種類ぐらいの植物が植えられているよということをお聞きしました。4月19日にはシバザクラなどの花々とハナミズキの咲く緑の彫刻プロムナードは、観光協会のブログに写真がアップされました。今はあじさいの季節です。一度足を運んでみていただきたいなと思っています。  今あるものを活用し、有効活用していただきたいという意味においても、打吹公園をはじめ、絵下谷川沿いの桜並木や関金の竹林、北谷地区にはコウノトリも飛来するほど緑が豊かです。倉吉市の財産をアピールし、活性化していくために、若者も巻き込みながら全国土地緑化くらよしフェアを目指しませんか。市長、いかがでしょうか、唐突で申し訳ございません。 ○市長(広田一恭君) 前段で申された、シバザクラの写真等も見せていただきましたし、あじさいロードのこともちょっと情報が入っていますので、また現場のほうも見させていただいたらなと思います。フェアの開催はどうだということでございますが、資金のこともございますし、いろいろ内容等もよく検討して、可能な限り、また開催に向けても検討してまいりたいと思います。 ○8番(福井典子君) 私が検索したところ、2025年まではもう既に開催地が決まっているということですので、それより先のことになると思いますが、ぜひ広田市長が在任しておられる間に、私はもしかしたらいないかもしれないんですけど、それを見たいなと思っております。  全てが倉吉市の人口が減少しているということにも関連していくと思います。先ほど山根議員もおっしゃいましたけれども、倉吉市日本一を何かつくろうと、じゃあ何を目玉にするかということは、今あるものも活用しながらですけれども、本当に考えていかないと、倉吉市とは何だろうと、鳥取県はどんな印象ですかと言われたときに鳥取砂丘とか何点か出てきますけど、じゃあ倉吉市と言われたときに何が出てくるだろうかと考えたときに、なかなか白壁土蔵群とか赤瓦とか、県外の人にとっては印象が薄いと思うのですが。ですので、日本一を目指して何かつくっていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いします。以上です。 ○議長(福谷直美君) 暫時休憩いたします。                   午前11時53分 休憩                   午後 1時00分 再開 ○議長(福谷直美君) 再開いたします。  次に、同じく会派さきがけの9番米田勝彦議員に市政に対する一般質問を許します。 ○9番(米田勝彦君)(登壇)(拍手) 9番、さきがけ、米田勝彦です。  最初に、広田市長、改めて当選のお祝いを申し上げます。市長はこうして執行部の席に座っておられます。しかし、私たち議員と同じように、市民の方々によって選ばれました。したがいまして、市政運営に当たりましては、市民の側に軸足を置いていただいて市政に取り組んでいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは、早速質問に入ります。本日は、大きく分けて2つの項目を出しております。最初は、希望が持てる目標づくりについて質問いたします。  コロナ禍で、人の気持ちも経済も落ち込んでおります。人口も減少していきます。こうした中で、4万5,000人が暮らす倉吉の経済を維持していくためには、産業を活性化する必要があります。しかし、現状を見ますと、後継者不足などによって産業が衰退し、経済が落ち込んでいく傾向にあります。これを回復するためには新たな産業を形成する必要がありますが、どういった産業にすればよいかは、現在の民間には力がありません、やはり行政がその方向を示す必要があります。  市は、現在、第12次総合計画をつくって、個別の目標をつくっておられます。しかし、こうした目標というのは総花的で、力強さに欠けます。やはり倉吉市を引っ張っていくような、大きな目標が必要であります。例えば、倉吉市をハイテク産業のまちにするだとか、倉吉市を何々のまちにするといったような、キャッチフレーズを持った大きな目標であります。そこで、市として具体的な目標を持っておられますかという趣旨の質問であります。  最初に、こうした目標をつくるためには、倉吉市の現状、例えば農林業、商工業、伝統文化などをよく把握しておく必要があります。そこで、どのような方法で把握されるのかお聞きいたします。 ○市長(広田一恭君)(登壇) 米田議員の一般質問にお答えしたいと思います。  回答に当たる前に、一緒になって取り組むんだということで、私もそういう思いでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。  キャッチフレーズをつくってこれからまちづくりを進めていこうということですが、どういう具合に今の現状を把握しているかという御質問だったと思います。キャッチフレーズをつくってまちづくりというか、まちの特徴を大きくPRしていくということは、非常に分かりやすいし、多くの人に賛同も得る取組だと思っております。  昨日も御紹介したように、住みよさランキング第4位というような、ああいった情報でも結構大きく全国発信できる内容だなと思っているところでございます。商工業、農業、市内の各産業を見渡して、今一番活気のある業態というか、産業がどんなところにあるのかなとかいうことを把握しつつ、御提案のあったようなキャッチフレーズ、ハイテクのまちだとか、そういった特徴のあるキャッチフレーズに生かしていけたらよろしいのかなと思っております。  もう少し踏み込むと、今、官民挙げてよく言われているのが、レトロ&クールということで、町並みの様子と、さらにはそういう一つのコンテンツ産業みたいなものが結構PRされておりますので、そういった今の現実の事業内容等も参考にキャッチフレーズ等を考えていけたらなと思う次第でございます。 ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。その倉吉市の強みですとか弱みですとか、こういったものを十分把握していただきまして、わくわくするような目標をつくっていただきたいと思います。  次ですが、希望が持てる目標の一つに、例えば、倉吉市をスーパーシティのまちにしてはどうかという考えを持っております。これは国の政策でありますけども、そこで、スーパーシティの概要及び、その構築に取り組むお考えは市としてあるのかどうかお聞きしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) スーパーシティの概要とその取り組む考えの有無についての御質問でございました。スーパーシティといいますのは、AIですとかビッグデータなどの先端技術を活用して未来の生活を先行実現していくということで、国家戦略特区に指定される自治体ということになると思います。特区に指定されますと先端的サービスを実現するための規制改革が推進されることから、デジタル田園都市国家構想を先導するような取組が期待されていると思います。現在は、つくば市と大阪、大阪は府と市、両方ともですが、指定されているところでございます。つくば市においては、ロボット等の最先端技術を社会実装させる事業ですとか、大阪では2025年の大阪・関西万博開催を見据えて、空飛ぶ車の社会実装ですとか自動運転バスなどの事業が計画されているところです。  今現在はその応募は締め切られているところでございますが、例えば応募するとなりますと、大胆な規制、制度改革と併せまして5分野以上のサービスを提供することが要件となっており、相当ハードルも高いものとなっているところでございます。スーパーシティを目指すことは非常に難しいところでございますが、デジタル田園都市構想が推進される中で、デジタルを活用したモデル事業の展開などの可能性は考えられるのではないかなと思う次第でございます。 ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。先日、内閣府の担当者に電話してみました。スーパーシティ担当者でありました。全国で31の申込みがあって、現在5地区が採択されておるようであります。今、養父市とかがまだスーパーシティの認定になっていないようでありますけども、そういう回答がありました。国はこの横文字が好きでありまして、スーパーシティなんて言われても、実際のところよく分かりません。その言葉の意味を調べてみましたら、こういうような認識じゃないかと思っておりますけども、人々の負担を減らして人間らしい生き方ができる、人に優しい、今までにない新しい社会だと解釈できるのではないかと思っております。  これは、先ほど市長が言われたように、国の指定を受けて取り組むことになります。指定を受けるには、様々な条件があります。特に、基本的な部分ですけども、その地域が、言われたようにデジタル環境にあることが、まず前提条件であります。倉吉市もデジタル環境整備のためにこれから取り組んでいかれるわけですけども、言われたように、ハードルはかなり高いものがあります。ですから、高いですけれども、倉吉市をスーパーシティにするという目標を掲げて取り組む価値はあると思います。市民の人も意欲が湧いてくると思います。ぜひとも取り組んでいただきたいと思います。  次に、目標を達成するためには、国がつくる様々な施策を参考にする必要があります。そうしたことを参考にしながら目標をつくっていくということでありますけれども、国はまちづくりのための様々な施策を打ち出していますけれども、市としては、そういった情報というのはどこの部署でウオッチして、どういった手順を経て、市として政策に取り上げていくのか、よく分からないのでお聞きしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) 国の施策の情報入手方法ということでございます。一般的には、国の各種施策の情報をまず県のほうが入手をして、県から市町村の担当課等に情報が入ってくるというのが流れです。県を通じて情報を入手するということになるかと思います。私が県の職員だったところからすると、国の説明会だとかいろんな場面で、国の担当者や担当官と知り合う機会が県の場合は結構多いので、早めの情報入手もしやすい環境にあったのかなと思う次第ですけど、なかなか市町村までそういった全体を含めた説明会とかいうことが多分少ないので、市の職員が直接早期にそういった新たな施策の情報とかを入手するのは非常に難しい現状があるなとは認識しております。一応国の各種施策の情報というのは、県を通じてみんなその情報を入手して、入ってきた財政課だとか企画課が各担当課に振って、施策の検討を行うというのが現状でございます。 ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。情報の流れは、国、県、市と情報が流れてくるようでありますけれども、その逆があってもいいんじゃないかと思っています。市から県、市から国、私が情報を取るときは、そういったやり方でやるわけです。そこで新しい政策を見つけてくる。それを一般質問で出してくるというわけであります。倉吉市のまちをつくっていくためには、情報というのは、待っていたんでは駄目だと思います。やはり市から積極的に国にアタックして、私も内閣府に直接電話するわけですから、電話番号が書いてあるわけですから、市としてもっと市をどうするのかという緊迫感を持って市政に取り組んでいただきたいというのが私の質問の趣旨であります。  ですから、こうしたことをどんどんやっていただいて、その中から倉吉市をどういったまちにしたらよいかという目標を見つけて、市民のために役立つ市役所になっていただきたいと思います。  次に、目標が決まれば、目標達成のためには市民の方々の協力が必要です。行政の方、いつも言われますけども、どのような方法で市民の皆様の協力を得られるのかお聞きしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) 目標を達成するための市民の協力を得る方法ということでございますが、まちづくりを行うなど、各種施策を展開するなり、また新たな取組を実施するという場面では、現状のまちの課題ですとか、今必要な事項とか、そういったことを、まず、市民の皆様と共有するということがスタートラインではないかなと思う次第でございます。私も対話と現場主義の徹底ということを申し上げたところでございますが、そこのスタートラインに立った後は、市職員とともに市民の皆さんと対話を重ね、そういった現場主義の徹底を図って進めることが必要かなと思います。  市民の方から、そういった中ではこうしてほしいといったような市民の声を市の職員が受け止めて、市民の方と一緒に解決策を考え、またその取組内容を検討する中では、周辺の関係団体ですとか、周りの多くの市民を取り込んで各支援制度等紹介するなど、一緒に行動していくことで市民の協力は得られてくるのかなと思います。
    ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。先ほど言いましたように、市民の皆様の協力というのは、何といいましても、言葉だけでは駄目だと思います。市民の方々に自分たちのまちは自分たちでつくっていくんだという、そういう気持ちになっていただく必要があるわけです。お願いするだけではこうした気持ちにはなっていただけないと思います。  協力をいただくための方法として、私は2つあると思います。1つは、行政との情報の共有であります。もう一つは、市の職員の方々の感性を充実させる、この2つが市民の皆様の協力を得る方法だと私は考えております。  まず、最初の行政との情報の共有ですけれども、市民の皆様は、市がどういった事業に取り組んでいるのか、よく分かっておられません。分からないのに協力できるはずないわけですから。例えば、倉吉市の第12次総合計画ですけども、読んでみても、市民の方にはよく分かりません。  そこで、他の自治体はどうされているのか調べてみました。他の自治体の計画を見てみますと、住民の皆様に分かりやすいようにと苦労しておられる様子がうかがえます。例えば、鳥取市は大きなまちですけども、鳥取市の総合計画を見ますと、誰のためにつくっているのか、専門家のためにつくっているのか、市民のためにつくっているのか、よく目的意識をつかんで総合計画をつくっておられます。例えば鳥取市の総合計画には、もちろん分かりやすいことも書いてありますし、この計画はどういった組織構成でつくられているのか、それもよく分かるように載せてあります。倉吉市の総合計画には、この総合計画はどういう手順をどういう組織でどういう格好でつくられたのか載ってませんから、さっぱり分かりません。  それから、例えばこの総合計画の作成委員ですけども、鳥取市の場合、僅か20名でつくっておられます。この役員の中には、市会議員は入っておりません。ちなみに倉吉市は33名で、市会議員が3名入っております。やはり、その構成メンバーにしても、鳥取市はコンパクトによくまとめてあります。しかもそれは、各分野ごとに一名一名はっきり農業分野、商工分野、観光分野、分野は20分野だったかな、きっちり分けて、そこに一人一人、委員が配置されております。  また、倉吉市の総合計画のページ数ですけども、かなりボリュームがある。約160ページあります。鳥取市の場合のページ数は、僅か138です。しかも、その中にコンパクトに、分かりやすいようにまとめてあります。やはり、こういったものをつくるときには、誰がこれを利用するのか、それをよく考えてつくっていただく必要があると思います。参考にしていただきたいと思います。  いずれにしましても、市が取り組んでいます事業というのは、しっかりと住民の皆様に知らせるべきであります。例えば、中心市街地活性化事業につきましても、一般市民の皆様はよく分かっておられません。ですから、そうしたことをよく理解して取り組んでいただきたいと思います。  もう一つの市民の協力を得る方法ですけども、これは市の職員の方には耳が痛いかもしれませんけども、市の職員の方の感性を充実させるということであります。情報共有と市の職員の方の感性を充実させるということです、この2つ。感性というのは、人の気持ちを感じる力、相手の方の気持ちになって物事を捉えるという意味であります。つまり、行政は市民の立場になって物事に取り組んでいただくということであります。  例えば、琴浦町の例を見てみますと、琴浦町では、情報を住民の皆様と共有するという観点で、町が取り組んでおられる事業を住民の皆様に紹介するための冊子を作っておられます。これは僅か101ページであります。電話帳のタウンページみたいな、もうちょっと薄いですよ。これは4年前から作成しているということでありました。なぜこういうものを作ったのか、作った理由を聞いてみました。作った理由は、町民の皆様から予算の内容が分からないという声があったからだと担当者の方は言われました。琴浦町は町民の皆様の立場になって、すぐに取り組まれたそうであります。  ちなみに、どういったものをつくればよいか、担当者も苦労しているようでありまして、インターネットで探したと思いますけど、いろいろ全国を探したところ、北海道のニセコ町がつくったものが分かりやすいということで、これを参考にしたと言われました。また、町の財源は少ないですから、安く上げるために、編集はほとんど自分たちでやったと言われました。通常は印刷会社に丸投げでありますけど、琴浦町は、自分たちが一生懸命苦労して安くつくったということを言われておりました。皆さんも読んでみられたら分かると思いますけども、大変分かりやすく、町の事業の予算とか事業内容がよくまとめてあります。これは公の施設や自治公に置いてあるそうです。また、お金を取っているかどうかは聞きませんでしたけども、希望者には配布しているということでありました。やはり、町民の皆様の立場になって物事に取り組むということを実践されておりました。これは、琴浦町の職員の方に相手を思いやる感性が十分あったからだと思っております。  やはり倉吉市も、市民目線で取り組んでおられるわけですけども、さらなる市民目線で行政運営を進めていただきたいと思います。市長の御感想があれば、お聞きしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) 情報の共有と職員の感性の充実ということで、るるいろいろ教えていただきましたし、また鳥取市、琴浦町、そういった県内の先進事例も教えていただきましたので、私自身もまた確認させていただいて、情報公開の徹底を図りつつ、皆さんに分かりやすい、例えば計画だとか、先ほどおっしゃっておられました予算ですとか、そういったものを皆さんに提供して、今おっしゃられる情報の共有、職員の感性を高める、そういった取組をこれからもしっかりやってまいりたいと思います。 ○9番(米田勝彦君) ぜひとも取り組んでいただきたいと思います。  次に、大項目の2番目ですけども、歩きたくなる街づくりについて質問いたします。そこで、市としてこういったまちづくりを考えているかという質問であります。2点まとめて質問いたします。  1点は、倉吉市は、歩行者に優しいウォーカブル推進都市に名のりを上げておられます。その概要と取組の現状。もう一つは、関連しますので、歩行者利便増進道路制度というのがあります。その概要と、これを市の重点施策として積極的に取り組む考えがおありになるか、2点まとめてお聞きいたします。 ○市長(広田一恭君) まず、1点目のウォーカブル推進都市の概要とそれから取組状況について御説明申し上げます。ウォーカブル推進都市といいますと、居心地が良く歩きたくなるまちなかの形成を目指して国土交通省が募集しているもので、議員御紹介のとおり、令和元年9月に倉吉市も賛同しまして、ウォーカブル推進都市として位置づけられているところでございます。  倉吉市が賛同した背景としましては、従前から徒歩圏内での観光客の滞在型、回遊性を検討しており、イベントも開催していたこと、また、まちづくり総合支援事業を利用して、カラー舗装ですとか道標などの町並みの整備を実施していたことから、私どももウォーカブル推進都市として位置づけたというものでございます。  制度の概要の中での支援措置といたしますと、まちづくりの先進事例の紹介ですとかポータルサイトの公開、税制関係では民間事業者が民地のオープンスペース化や建物低層部のオープン化を行った場合に固定資産税が軽減されるというような支援措置も取られているところでございます。また、逆には、駐車場への出入りの規制ですとか事業区域からの駐車場そのものの制限なども行われているようです。車中心から人中心の空間へと転換を図るということを前提に、町なかを歩いて移動できる範囲に展開される事業について、事業を推進する計画に指定されましたエリアについての各種取組を、国のほうが2分の1補助していこうということになっているようです。  ウォーカブル推進都市の取組の現状でございますが、現時点では、具体的な動きはございません。ただ、平成15年度から21年度までの間、倉吉市の中心市街地を東西に横断します、昔ながらの街道、八橋往来を生かしたまちづくり構想として、市民団体ですとか商工関係者、地域住民で構成される打吹地区歩行ネットワークを考える会を設立して整備計画等がつくられているところでございます。倉吉パークスクエアから白壁土蔵群、八橋往来を結ぶ回遊性のある歩行ネットワークですとか、先ほど少し触れましたが、カラー舗装、案内板、ストリートファニチャー等を設置して、歩いて楽しんでもらう空間づくりの整備がされているところでございます。そのほか倉吉打吹地区におきまして、白壁土蔵群を幻想的に演出する光の回廊ですとか、せんだって、6月の当初に行われましたSUN−IN未来ウオークだとか、倉吉打吹流しびな等のソフト事業も展開されているところでございます。  続きまして、歩行者利便増進道路、ほこみち制度の概要でございます。令和2年に道路法等の一部を改正する法律が施行されまして、にぎわいのある道路空間を構築するための道路指定制度が創設されたところでございます。地域を豊かにする歩行者中心の道路空間の構築を目指すというもので、歩行者の安全、円滑な通行、快適な生活環境の確保等に資する道路を道路管理者が指定していこうというものでございます。目的に合った事業をする者に対して、事業というのは、道路にカフェですとかベンチですとか食事施設等を設置する、あるいは一定条件の下でそういった道路占用の特例等が施されることになっております。  ほこみちの取組概要ですが、こちらのほうも具体的な事業を行っていないのが現状でございます。イベント等を行う際には、通常どおりイベントごとに事業者において道路使用許可ですとか、道路管理者の占用許可を得て実施されているところでございます。しかしながら、今後の展開としまして、令和7年度に県立美術館も開館されます。県立美術館の来館者を、白壁土蔵群ですとか、円形劇場くらよしフィギュアミュージアム、あるいは小川家住宅のほうまで周遊して、滞在していただくという取組が今非常に重要だということを思っております。このことについては、昨年度から周遊滞在エリアのモビリティーの向上に関する計画策定をしているところでございますので、こういった整備計画の中で、今御紹介申し上げました両事業の活用ができそうであれば、具体的な取組を検討してまいりたいというところでございます。 ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。具体的に取り組んでいきたいということも言われました。  これも横文字ですが、ウォーカブルという言葉は、歩くという意味の英語のウオークと、可能であるという意味のエーブルというのを合わせた言葉であります。ですから、ウォーカブルということになります。歩くことができるまち、歩行者に優しいまち、これがウォーカブルなまちということになります。先ほど言われたように、これは国土交通省の政策であります。そこのキャッチフレーズにこう書いてあります。居心地が良く歩きたくなるまちなかづくりに取り組みませんか。まちなかを車中心からひと中心へというものであります。これは全国の各自治体にPRしとる国土交通省の文書であります。  同じく国土交通省の施策で、先ほど言われました歩行者利便増進道路制度というのがあります。これいずれも歩道や車道を活用して、言われたように、カフェを置いたり、ベンチを置いたりして、人々が集える場所をつくって、まちを活性化するという政策であります。県内の4市は、全てこのウォーカブルなまちづくり事業に手を挙げております。現時点で実際取り組んでおられるのは、鳥取市と米子市です。倉吉市は手を挙げとるんですけども、具体的な取組はしておりません。もう一つの歩行者利便増進道路制度につきましては、鳥取市が、先ほど言いましたウォーカブルなまちづくりと、この歩行者利便増進道路制度の2つに現在取り組んでおられます。  なぜ、こうした歩きたくなるまちが必要かということでありますけども、歩きたくなる場所には人が集まってまいります。子どもたち、若者たち、お年寄りなど、様々な方々が集まってきます。人が集まれば、そこににぎわいが生まれてまいります。にぎわいがあれば、そこで商売をしようという人たちが集まってまいります。これは自然の理でありますけども、この繰り返しで地域が活性化してまいります。こうした理由で、歩きたくなるまちが必要になってくるわけであります。鳥取市や米子市は歩道や車道を活用して、まちの中を車中心から人中心にして、まちににぎわいをつくる取組を、先ほど言いましたように、進めておられるわけです。市長も言われました美術館も来ます。倉吉市もこうした2つの事業を重点施策として積極的に取り組む必要があるのではないかと思っております。改めて市長のお考えをお聞きしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) 市の重点施策として取り組む考えがあるかということで、ソフト面では、さき方申し上げましたように、県立美術館に来られたお客様を、グリーンスローモビリティだったり、レンタサイクルだったり、また議員御紹介のそういう歩ける対応等のマップだとか、情報の提供だとかといったことをしていけるのかなということで、昨年からそういう計画の策定に取り組んでいるところでございます。逆に言うと、ハード面についてはどうかなということでございますが、基本両方とも、鳥取市とか米子市の活用内容も少し研究もしてまいりたいと思いますが、基本的にこの制度自体が、ほぼ大都会の大規模な道路とかといったところで取り組まれているのではないかなと考えているところです。  倉吉市でも県において倉吉駅前からの4車線を2車線化してはどうかというような検討もされたところでございますが、商店街ですとか、交通機関の反対等があり、凍結されとる経過もございます。なかなかそういうハード面では取り組むことが非常に難しいかなということを思いますし、また、以前の議員の御質問等をちょっと勉強させていただきましたが、バス道路をもう少し改革してはどうかというような御提案を、期待をしておられるのかなと思う次第でございますが、私も、沿線には病院もありますし、現況を考えると、大規模な整備というか、ハード整備については、現状では非常に難しいかなと思います。御紹介もいただきました県内でも取り組んでる市もございますので、各種の事例の情報収集をして、整備効果ですとか、課題等を引き続き研究してまいりたいと思います。 ○9番(米田勝彦君) ありがとうございます。難しいかもしれません。だけど、難しいことはやらないと、私はまちの発展というのはないと思います。広田市長もその辺はよく御存じだと思いますけども、言葉のあれだと思いますけど、やはり難しいことにはどんどん市の職員の方も逃げないで取り組んでいただきたいと思います。大都会の政策だと言われますけども、現に米子市や鳥取市はやっとるわけですから、倉吉市だってできないことはないんですよ。ただ、それは先ほど言いました感性、政策に対しては感性が必要で、市民のためにこれをやるのかやらないのか、何度も言いますけども、行政が市民のためにやるんだという、そういう気持ちを持っていただかないと、倉吉市は10年たったって20年たったって変わりゃしませんよ。やはり全ての政策は難しいです。それはやっていただきたいと私は思っております。  終わりになりますけども、現在私たちはコロナ禍のためにマスクをして、外出を控えて、人との会話を制限して、人混みを避けて生活しております。その結果、インターネットやAIなどの情報機器を使って買物したり、人とのつながりを持ったりして、人との接触を少なくしながら生活や仕事をするという、今までに経験したことのない社会の中におるわけであります。こうした社会は、10年先だろうと言われておりました。ところが、こうしたコロナ禍によって10年先の未来が一足飛びでここに来てしまいました。私たちはその現状の中におるわけであります。  しかし、私たちはまだこうした新しい社会に慣れておりません、慣れた人は少ないと思います。そこで国は、こうした新しい社会に国民が早く対応できるように、また産業構造の急激な変化に対応するために、様々なデジタル関係の政策を打ち出しております。各自治体も国の政策を活用する準備を進めておるようであります。倉吉市の人口は、あと10年もすれば4万人を切ってしまうでしょう。倉吉市も遅れることはないように、市民の皆様にしっかりと目標を示していただいて、新しい時代に対応していただきたいということを広田市政に希望して、終わります。一言あれば。 ○市長(広田一恭君) 積極的に今後も取り組めという励ましのお言葉をいただいたところでございます。さき方も申し上げましたが、先進事例もよく研究して、今倉吉市で取り組める事項をしっかり考えて、新たな展開を目指してまいりたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。 ○9番(米田勝彦君) よろしくお願いします。終わります。 ○議長(福谷直美君) 消毒及び換気のため、5分間休憩いたします。                   午後1時43分 休憩                   午後1時48分 再開 ○議長(福谷直美君) 再開いたします。  次に、同じく会派さきがけの15番朝日等治議員に市政に対する一般質問を許します。 ○15番(朝日等治君)(登壇)(拍手) 福谷議長より発言のお許しをいただきましたので、市政に対する一般質問を行います。  広田市長とは初めての論戦となりますが、倉吉市民の豊かな暮らしと福祉の増進向上、そして本市の将来、未来を担う若者たち、子どもたちをはじめ全ての市民の皆さんのために、市長とともにその設計図を描き、具体的に実践、実行していきたいと思っておりますので、市長、一緒に、一生懸命頑張っていきましょう。  広田市長におかれましては、就任時、職員の皆さんに対し、明るい、正しい、仲よい職場づくりに取り組むこと、挨拶、笑顔、返事をきちんと実践していくこと、自分の住んでいる地域コミュニティーの維持、運営に率先して協力すること、これら3点を訓示されました。私も全く同感でございます。広田市長には市民の皆さんの安定した暮らしを支える一方、市民の皆さんが見詰める倉吉市役所と本市職員の皆さんが市民の皆さんのために汗をかき、知恵を絞って働かれる姿にもしっかりと注視をされながら、市政運営に取り組まれることを望んでおります。  今議会では、小椋教育長に質問をすることをしておりませんが、先日、こういう電話がございました。河北中学校の保護者の方からです。西郷から上井に向けて179号線を河北中学校側に入る際、角の店舗経営が替わって危険であると。確かに今朝私も見てきましたが、車が擦れ違うことすらままならないところに店舗経営が替わったということで、非常に車両の通行がしにくい、そんな状況になっています。一度現地をきちんと確認をお願いしたいと思いますし、最近は本当に想像もできないような、こんなことが起こるのかというような不審者情報が多々聞かれます。しっかりと本市の児童生徒、そして高校生の安全のためにもしっかりと取り組んでくださることをお願いしておきます。  それでは、通告に従いまして3点について質問させていただき、市長のお考えをお聞きしていきたいと思います。  1点目の質問は、中山間地域を守ることについて、最初に広田市長が本市の現状をどのように把握されておられるのかをお尋ねします。  本市の中山間地は、豊かな自然や景観、歴史と文化に恵まれ、地域住民の生活の場としてのみならず、食料の供給や水源の涵養、地球温暖化防止等の多面的、公益的な機能を有しており、自然や食、災害に強い人と人、人と地域の絆の深さなどを大切にし、何よりも心の豊かさを大切にする価値観や生活様式を育むなど、多様な機能を有し、重要な位置を占め、長い歳月にわたりその役割を果たしてきております。しかし、中山間地域の現状は、住民の高齢化をはじめ人口の減少が急速に進んでおり、地域の基幹産業である第一次産業の担い手が不足し、生産活動が停滞するほか、近年の気候変動に伴う異常気象が大規模災害の危険性を高め、農地、隣地の荒廃や耕作放棄地の増加、集落機能、地域活力の低下など、様々に多くの課題、問題を抱えております。  こうした課題、問題に対して、本市行政はまさに今、広田市長のかじ取りの下、中山間地域が直面する集落維持のための環境悪化などに適切に対応するとともに、地域外との積極的な交流、連携を通じて、地域活力の向上を図る取組が必要だと私は考えます。また、近年は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、大都市への集中によるリスクが露呈し、人々の意識、価値観や暮らし方、働き方に変化が生じる中、これまでのように都市部との格差是正に主眼を置いた後追い的な施策展開ではなく、地域住民が愛着と誇りを持って生活できる活力に満ちた持続可能な地域社会の実現を目指した中山間地域における取組が重要です。  人口減少に歯止めをかけ、人々が中山間地域に住みたい、住み続けたいと思えるような施策の展開、事業の実施が倉吉市には求められています。そして誰一人取り残さない世界の実現に向けた持続可能な開発目標SDGsの理念は、中山間地域を守る考え方とも重なり、人口減少や地域経済の縮小といった地域課題へ挑戦することは、この達成にもつながっていきます。私はこうした観点から、たった今の中山間地域の実態に触れ、本市行政が庁舎内はもとより、国や県、関係機関や団体と一緒になって、組織的に手を差し伸べ、中山間地域を守り続けていくことが肝要と考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。  私はこのように考えます。まず集落維持の後継者となる若年層への支援です。中山間地域に若者が定住するためには、地域内はもとより、通勤圏内に魅力的な就労の場を確保すること、都会からのIJUターンを希望する若者が安心して働ける雇用の場や、農林水産業への就労の場を確保すること、子どもを安心して育てられる環境づくりが必要ではないでしょうか。そのために企業誘致の継続と既存の拡充、増設、また、子育て支援の充実が求められますが、市長はどのようにお考えでしょうか。  次に、都市との交流、連携の促進です。先ほど申しましたが、中山間地域の多面的機能や公益的役割、価値が改めて見直されておりますので、2地域居住や副業、兼業など、都会にはない田舎の魅力を強く発信し、都市住民のリピーターを獲得するほか、地域外の住民に対し、雇用機会の創出と企業化を図ることについての取組を強めていくことも必要ではないでしょうか。例えばその拠点を中山間地域内に設け、住居やワークスペース確保の手伝いなど、本市が都会とのコーディネーター役を、中山間地域を象徴するような地域内で務めていくことも可能と考えますが、市長はどのようにお考えでしょうか。  3点目には、SDGsからの観点です。SDGsの理念の一つ、誰一人取り残さない世界の実現に向けて、中山間地域の集落ごと、または小学校区ごとに、定住者の将来目標など、具体的な数値目標などを個別に設定することも可能と考えますが、いかがでしょうか。まだまだございますが、市長が本市の中山間地域をどのように見詰めておられるのか、また、具体的な私の考えも申しましたが、広田市長の御所見をお聞かせください。 ○市長(広田一恭君)(登壇) 朝日議員の一般質問にお答えしたいと思います。  冒頭一緒になって取り組もうというお声がけをいただきました。一緒になってしっかり、倉吉市を元気なまちにしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  中山間地域の現状の把握ということで、朝日議員が全ておっしゃったところでございまして、私が補足するところではないですが、一応準備もしましたので、少し触れさせていただいたらと思います。  中山間地域では国土の保全、水源の涵養、自然環境の保全、良好な景観の形成など、議員がおっしゃったとおり、農村の多面的機能を有しているところでございます。朝日議員のところの関金温泉をはじめとする観光資源ですとか、豊かな自然環境、歴史や伝統文化を有し、住民が一体となって守り続けてきたところだと認識しているところでございます。議員御指摘のとおり、近年の人口減少や少子高齢化に伴い、この中山間地域につきまして、基幹産業である農林業の従事者の高齢化、担い手不足など、農業・農村の有する多面的機能が適切に発揮できなくなるおそれが見えているところでございます。多面的機能の効果は市民全体の大切な財産でもございます。これを維持、発揮させていくためにも、中山間地域の集落機能の維持を図っていくことは重要なことだと思います。  議員がおっしゃいました若年層の雇用の場の確保、また都市との交流、中山間地域における拠点の設置、そしてSDGsを意識した定住者の目標、なかなか定住者の目標については、いろんな観点があるので、またちょっと検討はせないけんと思いますが、一昨日の田村議員の御質問にもあったとおり、SDGsの取組というのは非常に意識して取り組む必要があろうと考えているところでございます。豊かな自然環境や関金温泉という観光資源、歴史や伝統文化など多様な地域資源を活用して地域の特色と魅力を生かして、外部の県や関係機関とも十分連携を図りながら、中山間地域の振興を引き続き図ってまいりたいと思っている次第でございます。 ○15番(朝日等治君) 中山間地域について、少し条例や規則の観点から、ちょっといろいろと勉強してみました。本市には中山間地域の振興に関する条例や規則は持ち合わせておりませんけれども、鳥取県が制定されたみんなで取り組む中山間地域振興条例、この条例を準用しながらの施策、事業展開、基本的に私はこれでいいと思っています。ずっと勉強していくと、この県の条例と規則は、地域振興3法の規定に基づいて、本市の中山間地域が、どこが中山間地域の定義に当てはまるかということが、きちんと表として整理されておりまして、この県の条例でいきますと、基にあるのは、この地域振興3法ですけど、条例では、市長がお住まいの上井と私が住んでいる関金が中山間地域、規則では、西郷、小鴨、上小鴨、北谷、高城、灘手、上北条、これが中山間地域です。したがって、成徳、明倫、上灘、社、これ以外は全て中山間地域、市域のほとんど全てが中山間地域という定義でございます。  次にお尋ねしたいと思いますが、山間集落実態調査を市長がどのように分析されておられるかということについてです。  昨年、鳥取県が山間集落の実態調査を実施されました。この調査は、鳥取県が5年ごとに実施され、昨年5月の調査の概要と結果を大まかに申し上げますと、県内16市町の山間部の谷あいの奥地に位置する113集落、2,379世帯、5,951人を対象として実施されまして、本市では高城地区の松尾と立見、北谷地区の長谷、上小鴨地区の広瀬、関金地区の小泉、大河原、福原、野添、清水、米富、計10集落がこの山間集落の対象となりました。集落調査の回答は100%、世帯調査は1,776世帯からの回答で、回答率が74.7%でありました。調査項目では、集落調査では人口、世帯数、高齢化率、空き家の状況、雪かきの対応、集落内の課題などで、世帯調査では家族の状況、生活範囲、住まいの環境、暮らしの様子、くらしの安心、家族の進学、就職、Uターンの状況、将来の見込み、山林、農地の所有状況であります。  調査結果の全てを申し上げませんが、高齢化率については、調査開始の1990年以降過去最高の49.8%となり、県全体の32.5%を大きく上回っていること、住民人口が減少し、集落の縮小が進んでいること、独居世帯が全体の27.4%を占め、増加してきていること、また、86.4%の方が定住の意向を示され、その理由としては、先祖から受け継いだ田畑、山林がある、先祖の墓がある、仏壇や位牌の移動先がないのほか、自然環境がよい、近所の付き合いがあるなどであります。また、集落外にいる子や孫が将来帰ってくる予定と回答された世帯が9.8%、未定が33.6%、帰ってこないが半数以上の56.6%、非常に悩ましい数字であります。この調査結果から総じて、将来子や孫が帰ってこないと思うが、先祖を守り代々受け継いだ農地や山林を維持、管理しながら、住み慣れた土地でもあるので、ここに住み、ここで暮らしていきたいという山間集落の住民の意識の実態があからさまです。広田市長には、この実態調査の結果はどう映るでしょうか。市長は、本市の山間集落のこの先の姿をどう描いておられるのか。広田市長の御所見をお聞かせください。 ○市長(広田一恭君) 山間集落の調査結果についての想到でございますが、調査結果については、ほとんど議員から御紹介いただいたところでございますが、私も調査結果を少し拝見させていただいたところでございまして、一つちょっとびっくりしたというのが、半数以上が毎日誰かと話をしており、週数回話をするというのが86%あったということで、結構みんなが周辺の方々と顔を合わして、いろんな会話をなさっているのだなと、一つちょっとびっくりしたというか、あまり外に出られないかなと思っていたのですが、その地域内では皆さんがそういったコミュニケーションをきっちり取られているのだなと感じたところでございます。また、自宅にある通信機器とかでも、インターネット、携帯電話を利用している人が81.0%ということで、スマートフォン等はかなり中山間地の皆さん方にも浸透して、情報収集をする中、また、さき方御紹介申し上げましたいろんな皆さんとのコミュニケーションが、そういったところで図られているのだなと感じたところでございます。  調査結果については、鳥取大学の多田先生が分析をされておられますが、さき方、議員御紹介のあったように、そういった分析結果を参考にすれば、定住意欲が強い世帯が多い、また、先ほど私が申し上げましたように、1人世帯の方でも誰かと話をする機会がほとんど毎日ある方の割合が多い、集落内の人のつながりが強いということも感じられたところでございます。世帯の集落の定着には人とのつながりが非常に重要だなと感じたところでございますし、さき方申し上げましたとおり、インターネット等の活用が不可欠であって、また、その環境整備が必要なのだなということも感じさせていただき、5月に御提案申し上げたとおり、光のネット環境を整えるということは非常に重要なのだと感じたところでございます。  こういった実態から、どう感じているかということでございますが、さき方も少し触れましたが、山間集落というのが豊かな自然、景観、歴史と文化に育まれて、森林、水の保全、食料の供給、温暖化防止など、公益的な機能を非常に有しているところだということで、長年培われたこれらの財産を守り、集落に暮らす人々が安心して生活ができ、人と人との交流や地域の絆の強さを次世代にきちっと引き継いでいくためには多様な主体や地域住民が共同して、中山間地域の振興に取り組んでいることが非常に重要だなと感じたところでございます。 ○15番(朝日等治君) 議長、15番。次に、まさに本市の中山間地域を守ること、将来に向けて守り続けていくことについて、市長のお考えをお尋ねしたいと思います。  昨年4月1日、過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法が施行され、本市では、旧関金町が新たに一部過疎地域に追加されました。これは過疎地域の条件不利性の克服という過疎対策の考え方を維持しつつ、持続可能な地域社会の形成や過疎地域が有する可能性の実現による発展を目指すもので、本市では9月に計画を策定されました。本市の中山間地域のうち、関金地区だけを対象に策定されたものであります。私は生活の拠点を関金地区においておりますので、この計画の基本方針及び目標をはじめ、ほとんど全てのことに共感しますし、実感もしています。今朝も関金の山守に行ってきましたが、スクールバスや路線バスの到着を待つ関金小学校や鴨川中学校の児童生徒、また、高校生たちが気づいてくれて、バス停から手を振ってくれましたし、その先には畑仕事の高齢者の御夫婦、田んぼの水見をされてるおじいちゃん、いつものように当たり前の日常に触れてきました。  私が長年の日常から実感することを少し申しますと、関金地域を象徴する清流、森林、澄み渡る空気は自慢の一つであって、何一つ変わっておりません。住民の優しさ、親切さ、人情も何一つ変わっておりません。変化が顕著なのは若者が都市部へ流出することに伴う人口の減少と高齢化率の上昇、都市住民との交流人口の減少であります。人口については、ピークの昭和30年の6,620人と比較すると、市のホームページからでありますが、先月末には3,118人と実に47.1%にまで減少し、半数以上の大幅減となってしまいました。  その要因としては、やはり若年層の都市部への流出は否めませんし、婚姻率の低下による出生率の低下、倉吉市の平均が34.7%、関金地区はというと41.7%、この高齢化率を見ても現状は明らかです。高校や大学の長期休暇の間に近畿から東海地方の都市部の延べ5,000人の学生たちが、関金温泉の宿泊施設と総合運動公園を拠点に合宿され、この時期には、町なかに学生たちの声が響き、地元の小・中学生と町なかでの交流も盛んでしたが、宿泊の拠点であった旧グリーンスコーレせきがねが閉館する少し前からそういった姿もなくなりました。ほかの宿泊施設につきましても閉館が相次ぎました。それでも、関金温泉の湯、白金の湯は、無色透明の温泉は今も湧き続けております。  何とか地域を守っていこう、もっと元気にしていこうという思いから、今、地元の法人や個人のこんな活動もございます。温泉街は縮小を見たものの、温泉街としての景観を保つように空き家建物の解体や風景の整備、キャンプ場や釣堀など、レクリエーション施設や星空保全地域の指定を意識された天文観察施設の整備なども計画され、旧グリーンスコーレせきがねの再生を前提に様々な活動が生まれてきております。旧グリーンスコーレせきがねが再生することについての地元住民の熱い思いも強く感じます。私は過疎地域持続的発展計画において、都市住民との交流人口を取り戻すには、旧グリーンスコーレせきがねの再生は必須だと考えております。過疎地域持続的発展計画は、旧関金町を対象に策定されました。しかし、この計画での考え方や方向性は、人口減少や少子高齢化など、同じ課題、問題を抱える中山間地域全域に該当することであって、本市の中山間地域全体において、それぞれの地域課題、問題を検証しながら、それぞれの地域が将来に向け、持続的に発展していくための計画や、本市の具体的な行動指針を策定されてみてはいかがでしょうか。広田市長のお考えをお聞かせください。 ○市長(広田一恭君) おのおのの地域振興計画を策定してはどうかという御質問でございましたが、過疎地域持続的発展計画にあります関金町の状況や課題は、他の中山間地域にも共通しているものと考えております。いろいろ地区ごとに状況はそれぞれ違うところもございますが、現時点では各地区でコミュニティセンターを拠点として、各住民主体の地域づくりが進められているところでございまして、住民ニーズや地域の課題を把握した上での仕組みづくり、解決に向けた取組を引き続き推進していければなと思いますので、地区ごとの地域振興計画の作成までは必要ないのではないかなと思う次第でございます。  今現在行われている取組を、今後も継続して充実するように、課題解決に向けて倉吉市としてもしっかり支援してまいりたいと思います。 ○15番(朝日等治君) 15番。それでは、次に、内部統制について、広田市長のお考えをお聞きしたいと思います。  2001年、アメリカの世界最大手のエネルギー販売会社の不正な会計処理と虚偽の財務報告、翌年の2002年には、同じくアメリカの長距離通信会社の不正会計事件が相次ぎ、この年アメリカでは、会社役員が内部統制体制を構築すること、そして、その維持の責任を負うこと、そして、内部統制の実効性を評価し、財務報告における結論を示す義務を負うことを規定した企業改革法が成立しました。国内では、2004年に鉄道会社の有価証券の虚偽記載、2005年には化粧品会社の不適切な会計処理が相次ぎ、2006年には資本金が5億円以上、または負債の額が200億円以上の会社に対し、内部統制を義務づけるため会社法が改正されました。自治体におきましては、2017年地方自治法等の一部を改正する法律が成立して、都道府県及び政令指定都市については、内部統制体制の整備が義務づけられたところであります。  内部統制は、その目的として、業務の有効性及び効率性のほか、財務報告の信頼性、事業活動に係る法令等の遵守、資産の保全の4点が求められ、統制環境、リスクの評価と対応、統制活動、情報と伝達、モニタリング、ICTへの対応の6点が基本的な要素であります。したがって、倉吉市における内部統制とは、この4点の目的と6点の基本的要素に基づき、全ての倉吉市民の福祉向上の増進を図ることを基本とする倉吉市の組織目的が達成されるよう、行政サービスの提供等の事務事業を執行する広田市長自らが、組織目的の達成を阻害する事務上の要因をリスクとして識別及び評価し、その対応策を講じることで、事務の適正な執行を確保するということであります。  内部統制は、不正や事件・事故などの発生防止策としての側面が注目されがちですが、実は効果はそればかりでなく、行財政改革を推進させるための仕組みでもあって、業務におけるリスクとその防止策を見える化することで、業務のプロセスに内在している不合理なルールや無駄を排除していくなど、業務の有効性と効率性の向上が挙げられ、その結果、地方自治運営の基本原則、最少の経費で最大限の効果を発揮することに直接的につながるとされ、統制を機能的に発揮していくと、住民から信頼される地方公共団体の実現につながるとも言われております。  そこで、市長にお尋ねしますが、内部統制に関する方針の策定及び体制の義務づけは、現在は都道府県と政令指定都市だけであって、その他の自治体については努力義務であります。県内の基礎自治体に先立って、広田市長の下、本市において内部統制の体制をいち早く整備されてみてはいかがでしょうか。広田市長の考えをお聞かせください。 ○市長(広田一恭君) 内部統制についての取組方針ということについての御質問でございました。  議員がお示しいただきましたとおり、内部統制といいますと、業務が適切かつ正確に、そして、効率的かつ有効に行われているかを管理する組織内部のルール、または仕組みでございます。議員御指摘のとおり、不正防止のみならず、業務の効率化ですとか、経費の削減にも大きく寄与するというものだと理解しております。  ただ、現在のところでも、議員にもお務めいただいておる監査委員による監査も、その一定の内部統制が働いているのではないかなと考えております。自治法の改正で、先ほど御紹介のあったように政令市までが義務づけられているということで、私ども倉吉市を含む一定規模以下の市町村ではなかなか職員体制に限りもございますので、内部統制部局の設置までは非常に難しいかなと、慎重に検討する必要があるなと思っているところでございます。  イの一番に取り組めということでございますので、またちょっと検討はしてまいりますが、監査委員による監査で指摘のあった事項を横展開したりすること。さらには、今現在も職員のほうでは執り行われていると思いますが、事務処理マニュアルを作成して、異動に伴って、それをきっちり次の方に引き継いでいく。また、会計処理に当たって発生しやすい誤り、結構監査等で指摘を受ける事項もそれらに当たると思います。また、指名競争入札に際しても指名審査委員会を組織して、業者選定に恣意が働くことがないような取組を実施することで、一応そういう内部統制に係る体制は整うのではないかなと思います。  ただ、せっかくのお勧めでもございます。今後、地方公務員の役職定年制度が導入されたりして、非常に経験を積んだ高度な知見を有する役職定年者など、その能力を有効に活用できるという面も出てくると思いますから、こういったことも視野に入れながら倉吉市に合った内部統制の在り方を研究してまいりたいと思っています。 ○15番(朝日等治君) 議長、15番。市長と考え方は大体一緒です。私も内部統制の大切さというのは、この議会から監査委員にさせていただいて、勉強する機会も設けさせていただいて、勉強する中でやはりこれは大事なものだとしっかり勉強をした上で、ぜひとも必要だなという思いで質問させていただいております。  市長のおっしゃることもよく分かりました。私が考えるなりには、この内部統制を導入するに当たっては、やっぱりマンパワーが一番ネックになるといいますか、先ほど市長の御答弁の中でおっしゃってくださいましたが、専門部署を設けるだとか、担当職員というか、専属の職員を設けるということもなかなか今の行財政改革の中で難しい話であって、ただ、先ほど市長もおっしゃいましたが、役職定年制など、これから導入されると思いますが、そういった職員を担当にされて、なかなか県内で一番というわけにはならんのかも分からんですけど、広田市長の下で、できれば4市の中では一番ぐらいの気持ちで、内部統制を整備していっていただけたら非常にありがたく思いますが、もう一度、市長の決意を聞かせてください。 ○市長(広田一恭君) 決意というお話でございますが、重ねての答弁になりますが、そういった経験を積んだ職員等を活用して内部統制に当たるような人材がきちっとこれで対応できるということを見極めつつ、内部統制に代わるというか、値するような対応をしっかり取ってまいりたいと思います。 ○15番(朝日等治君) 議長、15番。3番目の中国自然歩道の質問については、別の機会でまたしっかりと聞かせていただきますので、その際にはよろしくお願いいたします。  終わります。 ○議長(福谷直美君) 暫時休憩いたします。                   午後2時30分 休憩                   午後2時44分 再開 ○議長(福谷直美君) 再開いたします。  続いて、会派うつぶきの2番鳥羽喜一議員に市政に対する一般質問を許します。 ○2番(鳥羽喜一君)(登壇)(拍手) 会派うつぶきの鳥羽喜一です。  広田市長、改めまして、このたびの市長選御当選おめでとうございます。この半年間で、市長、議長、議員、執行部のメンバーも一新しまして、まさに新体制での議会となります。少子高齢化、人口減といった積年の課題に加えまして、新型コロナウイルスによる経済の停滞や国外の予期しない外部環境の変化もあり、市政のかじ取りはさらに難しくなってきておりますが、議会一丸となって倉吉を盛り上げていけたらと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  それでは、通告に従いまして、質問に移ります。冒頭申し上げましたとおり、本市は他の地方行政と同じく人口減少に悩まされております。広田市長におかれましても、選挙やメディア等拝見するに、この課題を重要課題の一つと御認識されているかと思います。前回の一般質問におきましては、移住を増やす取組について御質問をさせていただきました。しかし、移住元である日本全体、そして、鳥取県、倉吉市の周りを包む4町も猛烈な人口減少が進んでいることから、限られたパイの取り合いにすぎないということ、そして、移住自体が仕事、子育て、住む環境等の極めて高いハードルを乗り越えて、初めて達成されるという難易度の高さから移住を増やすという手法が、人口減少社会の抜本的な解決方法にはなりにくいということも事実でございます。  実際、広田市長も選挙期間中に人口減少を本質的に食い止めることは難しい、そのスピードを緩やかにすることが大切だとお話をされていたのを覚えております。私も全く同感でございます。今回の一般質問では、鳥飼議員から御提案のあったような奨学金免除制度の導入で、移住を増やす取組を継続しながら、人口がたとえ減ったとしても減少による影響に耐えていけるまちづくりを目指すことが大切だと感じまして、人口減少社会に対して本市はどのように備えるのか、とりわけデジタル活用の切り口で御質問をさせていただきます。  せんだって、大津議員、鳥羽昌明議員より、デジタル関連の質問がなされておりまして、私も最終的にはデジタル人材の採用の検討について、御質問、御提案をしようと考えております。既に市長より即効性という観点で中途採用の御意思があることは確認をしておりますが、なぜ今本市にデジタルが必要なのか、なぜこれまで進んでこなかったのか、そして、なぜ採用が必要なのか等の議論がいま一度必要であると考えまして、改めまして、私からも質問をさせていただきます。重複する内容もあるかと思いますが、御承知おきください。  早速、質問でございますが、政府として、人口減少対策、東京一極集中対策の肝は地方創生という文脈でデジタル田園都市国家構想を既に掲げておりますが、本市において、デジタル活用はどのように進んでおりますでしょうか。状況をお伺いさせてください。 ○市長(広田一恭君)(登壇) 鳥羽議員の一般質問にお答えしたいと思います。  冒頭、しっかり一緒に取り組もうということでございます。皆さん方と一緒に活気のある元気な倉吉をつくってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  デジタルの取組の現状をということで、鳥羽議員からもお話があったとおり、大津議員、鳥羽昌明議員にも少しそういった面ではお話をいたしましたが、改めてざっと今の取組状況についてお答えしたいと思います。人口減少に伴いまして、職員数も減少が見込まれる一方で、業務は非常に多様化しており、デジタルシフトによる効率化というものが非常に急務だと認識をしております。  これまでにもお答えしたとおり、国が策定をいたしました自治体DX推進計画における6つの重点取組事項を基本にDXへの取組を進めているところでございます。1番目の自治体の情報システムの標準化・共通化でございますが、目標時期を令和7年度とし、基幹系17業務システムについて、国の策定いたします標準仕様に準拠したシステムに移行することとしているところでございます。今後も国の進捗に沿ってシステム移行を進めてまいりたいと思います。  2番目が、マイナンバーカードの普及促進でございます。昨日の鳥羽昌明議員のお話で、非常に遅れている旨の御指摘をいただいたところですが、5月31日現在での申込件数というのが2万333件で、申請率が44%ということで、周辺市に比べ、また全国平均より低いという御指摘をいただいたところでございます。またそのときにも御紹介をさせていただきましたが、一層の普及促進を図るということで、効果が高かった商業施設への出張申請の受付等も今後一層進めて、そういった申請の増加に向けた取組を加速してまいりたいと思う次第でございます。  また、行政手続のオンライン化でございますが、本年の2月からマイナンバーカードによる本人確認機能を利用した転出届の電子申請を開始したところでございます。3月と4月で20件ほど利用がございました。オンラインで完了するサービスであれば、一定の利用がこれで見込めるという見通しもつきましたので、転出届のほか、証明書時間外交付ですね、犬の死亡届ですとか、児童手当関係の届出も可能とさせていただこうと思っております。今年度は、子育て、介護に関する申請等がオンラインでできるよう改修を予定しておりますので、一層オンライン化も進む状況にございます。また、市民課の窓口での書かない窓口を実現するために、自宅のパソコンですとか、スマホでの事前申請ができるシステムを、この6月定例会にも予算計上をしております。今後、市民サービスの向上を目指してまいりたいと思います。
     AIとかRPAの利用促進に関してでございます。昨日も御紹介をいたしました。非常に時間のかかっておりました議事録の作成等につきましても、AI議事録作成システムを令和2年から導入をしております。また今年度は、税申告書のAI−OCRシステムですか、手続申告書をデータ化できるというものの導入も予定しているところでございます。今後、チャットボットですとか、RPAについては、他の市町村等の実績だとか有効性もよく見せていただきながら、導入を検討するということにしています。  テレワークの推進についてですが、管理部門のところでは在宅5割勤務などの試験を行ってまいりましたが、昨日も申し上げましたとおり、市役所という業務でございますので、窓口業務というものも多いことから、やっぱり全庁的に取り組むのは非常に難しいかなと考えているところです。ただ、在宅であっても外部からの電話への対応ですとか、内部での電子決裁の徹底など、主な課題解決に向けた取組も一層進めてまいりたいと思います。  セキュリティー対策でございますが、セキュリティーレベルはかなり向上してきたところと考えております。総務省が示しますセキュリティーポリシーガイドラインに沿ったセキュリティー対策を迅速に講じているところでございます。  以上6項目の状況で、現在のDXへの取組状況を御報告させていただきます。 ○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。市長より、職員の数が減ったとしても公共サービスを維持させるための取組としてのデジタル改革の話をされたのかなと思っています。マイナンバーカードの普及という、国からマストで通達が来ているものさえもなかなか数字が他市と比べても低いということですから、プラスアルファでデジタルで改革をしていく、住民サービスを上げていくという事柄については、なお、恐らく他市と比べても遅れてるのではないかなと思っておりましたし、鳥羽昌明議員からの指摘どおり、他市と比べてやはり後れを取っていると言わざるを得ないと私は思っております。  ここで、デジタル田園都市国家構想による国からの補助によって進めている他の行政の取組を幾つか御紹介させてください。フリップにはないんですけども、お手元にお配りしている1枚目ですが、福井県敦賀市におきましては、中山間地域においてドローンを活用したスマート物流構築事業が始まっております。中山間地域において、住民が専用アプリで注文をすると、恐らく市内というか中心地にいるスタッフが商品を購入して、ドローンに乗せて、住民の住んでいる近くのステーションまで運ぶというものでございます。中山間地域が多い本市においても非常に参考になる例だと思います。また、福島県では、伝統的建造物群保存地区、いわゆる伝建地区の空き蔵をサテライトオフィスにして、交流人口を増やす取組をしております。どちらも国の補助が非常に出ているというところ、そしてさらには、先ほど米田議員から御紹介ありましたとおり、こちらはフリップ用意しておりますけども、スマートシティーを超えたスーパーシティーの全体像、こちらなのですけども、何だかよく分からないですが、平たく言うと、行政や経済や交通や教育や福祉、全てのデータを連結、連動をさせて、内閣府の言葉を借りると、社会の在り方そのものを変えよう。そんなまちづくりを目指しているまちも既に出始めている。全国から既に31の自治体、こちらお手元にお配りしている資料どおりですけども、特にまちの大小ではなく、倉吉市よりも随分小さなまちでさえも公募の意思は示している、やる気を示していることだと思います。  そんな夢みたいな話、財源がないのではないかと言われることも、私も思っておりましたが、実際は、例えば会津若松市では、市の一般財源におきましては5,500万円、その他の10億円弱は国からの補助で行われていると。何が言いたいかといいますと、発意ある自治体にはしっかりと国も補助をする準備を示していると思います。金銭面がネックにはならない、なりにくいということでございます。ですから、本市でもスーパーシティーをと言いたいところでございますが、まだ本市におきましてはなかなかそういった土壌は正直ないと思います。  ただ言いたいのは、これらの例から分かるとおり、行政によってやはり進んでいる行政と、そうでない行政、2分されているのではないかなと考えています。ここで、本市がデジタルに取り組んでいくこと、それはこれまでの市長の答弁で分かりました。ただ、そうではなくて、何でこれまで進んでいなかったのか。そこの課題を検証していかないと、進んでいくものも進んでいかないと思います。市長の口から、なぜこれまで進んでいなかったと思われるか、ぜひ御回答をお願いしたいと思います。 ○市長(広田一恭君) 倉吉市のDXが進んでいない理由ということでございます。DXがいろんな分野にわたるということで、専門部署的なものを設けておらず、取り組むにもどこに聞いていいのかということ、また、情報を集約してくるような部署等もなかったと、所管部署がやはり曖昧だったということが一つ言えるのかなと思います。  ただ、今年度から企画課のほうで、そのかじ取りをすることとしましたので、横断的な推進体制の強化を行ってまいりたいと思います。また、昨日も申し上げたとおりで、今、鳥羽議員からも御指摘がございました。庁内にそういった専門人材というものがいませんので、なかなか取り組むにも、そういった内容がよく分からないという状況がございますので、デジタル化のスピードはさらに速まることが予想されますので、デジタル人材の確保が急がれる状況にあると、しっかり人材の確保を図ってまいりたいと考えております。 ○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。部署がない、人材がいないということだと思います。確かにそうだとは思いますが、なぜ部署がないのか、なぜ人材がいないのかというところも一つ本質的な課題なのかなと思っておるのですが、私が考えたところ、ややちょっと厳しい言い方になってしまうのですけども、やはり危機感というところの欠如と言わざるを得ないのかなと思っています。人口減少社会はすぐそこに迫っているというよりかは、本市はその真っただ中にいて、今後もどんどん加速していくことで税収は下がっていって、これまでの公共サービスが提供できなくなるという危機感を市の職員だけでなくて、議会、そして、市の住民の方々にも共有していかなければ、そういった危機感を醸成、共有していかなければ、やはりデジタルというところも進んでいかないのだろうなと思っています。  こちらのグラフ、お手元にもお配りしておりますが、本市の人口の推移でございます。1987年、5万7,000人をピークにきれいに右肩下がりを続けており、このお配りしているグラフは一番右側、2019なのですけども、今年の令和4年5月の末時点のデータが出てきております。4万5,000人強というところで、35年で約22%減っている、1万1,000人強も人口が減っております。さらに怖いのが、このオレンジの折れ線グラフですが、減少幅が年を追うごとに拡大している。現在では600人ほどの人口が毎年毎年減少している。  昨日、鳥飼議員と市長とのやり取りの中にもありましたけども、特に生産年齢人口が減っているということから、恐らく婚姻数、出生数もどんどんスピードを上げて、雪だるま式に減っていくのだろうなと思っています。このペースでいけば、控え目に言っても10年後には4万人、恐らく8年後、7年後には4万人は確実に切ってくる。ですので、雪だるま式に減少幅が広がっていくのであれば、恐らく20年後には3万人を切ることもあり得ると思っています。倉吉市、5万人で覚えやすい、私は子どもの頃、倉吉市は5万人ですと、よく言ってましたけども、2万人台に20年後になるかもしれない。非常に危機的な状況だと思います。  もう一つの課題は、デジタル人材がいないから進んでいないというところはそうで、こちらは既に採用の御意向を示されているので、細かくはお話はしませんが、採用について少しだけ触れますと、デジタル人材、採用できるのかという懸念も正直あるのかなと思いますが、お配りしている資料どおり、民間のあっせん企業、こちらエン・ジャパンさんのものを転用しておりますけども、このような宣伝といいますか、お金は多少かかるとは思いますが、鳥取県出身で県外のデジタル企業、もしくはデジタル関連の仕事をしている潜在的なUターン人材に的を絞って採用をお願いしませんかみたいなことを、転職あっせん企業が結構聞いてくれますので、そういった方向で進めていくこともありかなと思っております。  また、御承知のとおり、琴浦町、北栄町では、都内のサイバーエージェントさんのところから、サイバーエージェントは社内に地方創生部というものがあるとお聞きしています。琴浦町の報道を見ると、外注という形でCIO、最高情報責任者というものを雇用してデジタルを推進しているとありました。私としては、外注という形よりかはやはり正職員としてノウハウを市役所内にためていくことが重要なのだろうなと感じています。  最後に、行政だけではなくて、企業においてもデジタル活用でありましたり、AI活用、DXという言葉はよく使われていて、株主総会等々もそれを言っておけばいいのだろうみたいな、そういった風潮があって、一種のはやりとも言えます。ややもすると、その導入自体が目的となってしまいがちだと思います。あくまでも行政の本質的課題を解決するための手段がデジタルです。中途採用の提案をしておきながらではありますけども、採用もあくまでも手段です。  昨日、2日前の答弁でも、市長もお話をされていたと思いますけども、やはりデジタル活用による解決が望ましい本市の課題の洗い出しと、今後のデジタル技術との関わり方、いわゆるグランドデザインというんですか、グランドデザインの作成も合わせて進めて、その大枠に沿っての採用とデジタル活用を進めていく必要があろうかと思います。しかしながら、デジタルを起点に市政を考えられる人間というものがおりませんので、しっかりと採用を進めていこうというところでございます。最後に、この辺りの採用の考え方、そして、本市のデジタル戦略の考え方について、市長の御所見をお伺いさせていただいて、次の質問に移りたいと思います。 ○市長(広田一恭君) デジタル人材の育成、採用等についての御質問でございました。  さき方答弁したとおり、まずデジタル人材の確保を図っていく。また御指摘のとおり、専門職での採用、正職員ということについても他団体でも専門職としての採用枠が設けられているということになっておりますので、私のほうもそういったデジタル人材の確保については、しっかり検討してまいりたいと思います。また、先ほど危機感がないというお話もございました。その前段では感性がないというお話も聞きましたので、今日は非常に厳しい御指摘もいただいたところでございますので、しっかりデジタル人材の確保、デジタル化に向けて取り組んでまいりたいと思います。 ○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。ぜひ前に進めていただきたいと思います。  次の質問に移ります。デジタルの話とは180度変わります。倉吉市の伝統を大切にする取組、打吹玉川伝統的建造物群保存地区、いわゆる伝建地区についてでございます。お手元にもお配りしておりますが、伝建地区は、御覧のとおり赤線で囲まれている地域に属しておりまして、まさに市役所の目の前でございますが、平成10年に文化庁によって文化的に価値が高い地域として選定され、本日時点で全国で126地域しかない、本市にとっても観光地として文化的にも、そして精神的にも極めて重要な役割を果たしているのが伝建地区だと思います。  今後、県立美術館に伴って、周遊型観光地の一環として、スローモビリティも走る予定になっていることから、まさに本市の観光地の要となっているのが伝建地区でございます。しかし、本市の要である伝建地区の維持について、中期的に大きなリスクをはらんでいると感じまして、このたび質問の機会をいただきました。具体的に申し上げますと、福井典子議員からもお話がありましたけども、伝建地区における空き家問題についてです。伝建地区およそ600件ほどで構成されておりますが、そのうちの約半分、半分大きく余りますが、350件が特定物件と呼ばれる歴史的にほかの物件と比べてもさらに重要な物件があります。特定物件の中にも空き家となってしまっている家が既に出始めており、歴史的な観光資源に黄色信号がともっているということでございます。  事前の管轄課への確認によりますと、伝建地区内に約14件の空き家が確認されているとのことですが、このチェック方法は、先ほど市長からもありましたけども、基本目視ベースでの集計とお伺いしております。将来的な空き家、空き店舗になる可能性のある物件でありましたり、それらの権利関係、空き地の状況などのつぶさな調査というところまでは行われていないと聞いております。実際、私も見て回ったのですけども、空き家の数は14件ではとても納まらない、地域をよく知る人に聞いてみたのですけども、軽く50件ぐらいはあるんじゃないかなと話をされておりました。個人情報の兼ね合いもありまして、このフリップには載せてないんですけども、お手元にお配りしている伝建地区の様子、もう一度御覧ください。荒れ果てた空き地、空き店舗、損壊寸前の建物、これが今の伝建地区の残念ながら状況です。中には観光客が行き交う中心部の写真も載せてあります。この伝健地区、本市において繰り返しになりますが、観光上、歴史的にも極めて重要な役割を果たしていることから、空き家問題といっても他の地域の空き家問題と切り離して、濃淡をつけた対応が必要であると考えます。  ここから質問ですけども、伝健地区の空き家の把握状況、本市として、まずは取り組んでいくべきではないかと考えますが、市長のお考えをどうぞよろしくお願いいたします。 ○市長(広田一恭君) 空き家の把握状況ということでございますが、さき方、福井議員にもお答えをしたところでございますが、パトロールですとか、自治公民館からの各地の情報提供依頼、さらには、市民の方々からの情報提供によりまして把握をさせていただいておるところでございます。そういった情報が寄せられれば、職員が現場のほうに行って聞き取り調査ですとか、老朽度、周辺への影響度、そういったものを調査して、倉吉市の空き家等の累計登録件数として取りまとめるということにしているところでございます。  伝健群内での空き家等は、さき方御紹介あったとおり、今、私どもで把握しておるのは14件ということでございます。特定空家等、その活用が困難な空き家は2件であると把握をしております。空き店舗については、例年6月から7月にかけて市の担当課におきまして、倉吉駅周辺ですとか、成徳地区を中心に、職員自らが現地を歩いて目視にて調査をしているところでございます。昨年の3月末の時点では、伝健群内を含めた成徳地区では46件の空き店舗があると把握をしているところでございますが、さき方御紹介あったように、50店舗ぐらいというお話もございましたので、御存じの情報があればまた御提供いただいて、私どもも現地で調査をしてまいりたいと思います。 ○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。この地区については、成徳地区にあるということもございまして、いわゆる旧市街地、ほかの地域を上回る早さで人口減少というのは、残念ながら進んでしまっていることから、伝健地区の空き家というのは今後ますます増えていくことが考えられます。一旦空き家となってしまうと、ほこりやカビ、ごみといった景観上の問題となってしまうだけではなくて、中長期的には換気がされないことによって木材の腐食が進んで、物件の劣化のスピードが速まってしまう、家屋の損壊につながってしまうということをお伺いしました。これは修理費が増大するということにもなりますし、空き家活用のためのハードルが高くなってしまうということから、手後れになる前に早急な状況把握、そして、そこからの判断、対策につなげていただきたいと思います。  今回、質問をしている背景でございますが、空き家、空き店舗、空き地の有効活用、いわゆる観光や移住の活用というのが進んでいないのではないか、白壁土蔵群、赤瓦というのは、もっともっとにぎわってよいのではないかという課題意識がありました。福井典子議員も同じような認識だと、先ほどの一般質問で思いましたけども、私はこの調査や活動が進んでいない背景、ボトルネック、いわゆる本質的な課題として、本市の伝健地区についての縦割りの組織にも一部問題があるのではないかなと感じました。  こちら、お手元にもお配りしております。御覧のとおり、伝健地区の維持、保存については、教育委員会の文化財課、それに関わる空き家対策については、市長部局の建設部建築住宅課、移住対策は地域づくり支援課、そして、伝健地区観光活用はスローモビリティから分かるとおり商工観光課というように、管轄が部や課を横断してしまっております。本来ならば、伝健地区の取組として、外側の青い線でくくられるべきだと思います。ワンストップで進めていく必要があろうかと思いますけども、残念ながら組織上そうなっていない。これでは課題認識がぶつ切りになってしまって、部や課によって、もちろん目標も異なりますから、相当な工夫がなければ一致団結して伝健地区の課題に取り組むことは難しいと思います。  この伝健地区の維持、保存をつかさどる教育委員会文化財課、これは提案ですけども、鳥取県米子市のように、市長部局の商工観光課、もしくは地域づくり支援課等に移すことというのは検討できませんでしょうか。米子市の文化振興課に確認をしたところ、以前は米子市も本市と同じように教育委員会にございまして、平成30年により機動的に文化施設を維持、保存するだけではなくて活用していこうという心がけから、市長部局の経済観光系の部に移動しております。昨今、米子城、非常に盛り上がっておりますけども、文化財の保存と観光活用の連携が取れたからこそ進んでいった可能性があります。また、「青谷であおーや!」でおなじみの青谷弥生人そっくりグランプリの企画で記憶に新しい鳥取県庁におきましても、平成31年に教育委員会より知事部局である本市でいうところの地域づくり支援課に移管をされております。移管理由としては、文化財の保管と活用の強化ということでした。  本定例会で、市長からもありましたけども、市長の公約となっている活気あふれる元気な倉吉の要は、紛れもなく伝健地区にある赤瓦、白壁土蔵群であると思います。市長のビジョンどおり、この伝健地区を保存して、観光、移住に活用していくためには、文化財課の部署移動は何としても必要なのではないかと感じます。職員の方との聞き取りを受ける中で感じたことということもあって、申し訳ないですが、事前通告できておりませんけども、ただ非常に大切なテーマだと思いますので、この点について、市長のお考えをお聞かせいただけないでしょうか。 ○市長(広田一恭君) 伝健地区におけます空き家、空き店舗の利用の促進という面でございますが、議員御指摘のとおり、伝健地区につきましては、本市の観光施策にとって非常に核となるエリアでございます。保存と活用は非常に大切なことでございます。その保存を担当するのが文化財課で、利用を進める、活用を進めるというのが、私どもの市長部局だと思います。  米子市さんの例を引き合いに出されましたが、今、活用という面が非常に重視されてきた部分があって、そういう市長部局というか、県でいくと知事部局といいますか、そちらのほうにそういう文化財課というか、文化関係の担当課が移転しておるというか、そっちのほうに移管されてるところがございます。私もせっかくの御提案でございますし、ちょっと今現在で、この倉吉市の今の取組の中でどのくらい問題があるのか、支障があるのか点検をして、市長部局への移管についても前向きに検討してまいりたいと思います。 ○2番(鳥羽喜一君) ありがとうございます。  組織の再編というのは、常にメリット、デメリットがあると思います。文化財課の市長部局への移動に際してデメリットがあることも、例えば保管がないがしろなのではないかという懸念もあるかと思いますが、改革には常に決断というものが必要だと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。  最後の質問となりますのが、グリーンスコーレせきがね再建を含んだ関金地区の振興についてです。昨日の報道で、私かなりびっくりしました。閉鎖中の温清楼が沖縄のリゾート企業によって買収をされて、今後運営をされていくという関金温泉にとって非常にうれしいニュースが入ったなと思っております。グリーンスコーレ単独の再建に、少なくとも私はどうしても焦点が当たってしまっていて、グリーンスコーレだけをどうにかすればよいと私も考えてしまっていたのですけども、いやいや、よく考えてみると、関金温泉街の発展なくして、やはりグリーンスコーレの発展も難しいと、いろんな方々の意見を聞きながら、関金の方々の意見を聞きながら思いました。関金地域の観光資源の磨き込みと同時にやはり関金温泉街の振興を図る必要があると思います。  早速質問でございますけども、現在、公募が進められておりまして、事業者から手が挙がっていると思います。簡単で構いませんので、公募の現在の状況と、そして、本市の関金温泉街の取組、今後の投資の方向性など、市長の御見解をお聞かせください。 ○市長(広田一恭君) 温泉街の振興と今の旧グリーンスコーレせきがね再生事業の状況ということでございます。  議員御紹介のありました温清楼の活用という面で、私も非常に喜んだところでございます。グリーンスコーレ1件で、そういう活気のある地域、まちというものはできないと思いますので、周辺のそういった施設がまた活用できるということは非常にありがたいことですし、にぎわいが一層高まるものだと大いに期待をしているところでございます。  関金温泉街の振興につきましては、さき方、朝日議員も御紹介がありましたが、無色透明の湯の美しさから、白金の湯ということで、昔から地域住民や多くの湯治客等に愛され、関金地区のにぎわいをつくり出してきた重要な地域資源でございます。そういったところで、前段となるグリーンスコーレや周辺の温泉施設等が閉鎖され、非常に寂しい状況になっているのが現状だと思っております。旧グリーンスコーレせきがねの再生事業も、そういった中で何とか地域の核となるような施設として再生をしていこう、来訪者の宿泊・滞在需要を掘り起こしていくんだという取組の一環でございます。あわせまして、今年度から着手しております関金温泉観光コンシェルジュ業務を通じて、関金温泉の発信力も非常に強化をしているところでございます。温清楼の今後の活用も含めてですが、周辺の運動施設と連携した合宿ですとか、農家民泊や農業体験など、体験型教育旅行とも連携した修学旅行の誘致などにも非常に寄与するものだと思っているところでございます。  今のグリーンスコーレせきがね再生事業につきましては、先月5月27日までプロポーザルへの参加申請の受付を行ってきた結果、3つの民間グループから参加申込みがあったところでございます。これから2か月間、各グループにおきまして、運営事業者と設計事業者の共同によります企画提案の検討が進められ、7月29日をもって、企画提案の受付を終了し、8月10日には審査委員会による公開ヒアリング審査を実施することとしております。  昨日も少し御紹介をいたしましたが、少し審査関係も御紹介をさせていただくと、21の評価項目と36の評価視点をもって、設計のコンセプトですとか、サービス内容の審査、また、昨日も話題になりましたが、指定管理料等の価格審査等を行い、費用対効果に優れた提案を総合的に審査するということにしているところでございます。 ○2番(鳥羽喜一君) 御答弁いただきました。私自身、議員の仕事をいただいてから、このグリーンスコーレは過去に民間に譲渡をしたという経緯、そして、譲渡した企業が倒産をしてしまったという経緯、そして、役所という行政が旅館業という民間企業がまさに渦巻き合う競争の中で運営をしていくことへの危惧、リスクを感じておりましたが、関金に住まれている方々にいろんな御意見をお伺いする中で、やはりグリーンスコーレという建物がいかに関金の中で象徴的な役割を果たしてきたかということに気づかされました。そして、民間単独では担い手がつかない、かといって、象徴的な役割を果たしている施設を閉めたままにはできないという状況の中で、倉吉市がグリーンスコーレを再建することについての意義と責任というものを感じているところであります。  しかしながら、やはり多くの宿泊施設が県内外にある中で、選ばれる施設になるための難易度というのが非常に高いということも事実であります。最近、鳥取県のハイエンドツーリズムと称した取組で、国内外の富裕層をターゲットにしたプランニングを行っているのは、やはり中途半端なコンセプトでは目を引くことができないということの表れだと思います。また、湯楽里の稼働率が極めてこれまで高いのは、素泊まりの超低価格で温泉宿という独特の地位を保ってきたからだと思います。  某大手広告代理店に勤める倉吉市出身の友人にグリーンスコーレの話を聞いてみました。今は専門用語のようですが、ユニークネス、シンプルなユニークの名詞だと思いますけども、ユニークネスの時代だと。ほかでは味わえない経験を提供できなければ競争にはならないと、はっきりと話しておりました。既存の計画プランに描かれているような、どこかにありそうな宿泊施設ではやはり勝負できないと私は考えます。旅館業はほかの温泉地との勝負になります。一緒にやっていきましょうという世界ではありません。勝負です。  ここからが、市長に御意見をお伺いしたいところでございますが、グリーンスコーレならではのユニークネスを提供していただいた事業者をぜひ選んでいただきたいと思います。例えばほんの一例ですけども、鳥取県もサウナツーリズムを掲げている中、日本一絶景を味わえる温泉サウナなどでしたら、少なくとも私はヘビーユーザーになります。私がサウナが好きなだけでございますが、私はサウナは一過性のはやりではなく、これまでの人気がさらに加速したと感じています。そのポテンシャルはグリーンスコーレの立地にはあると思います。どうか事業者の方にユニークネス、グリーンスコーレならではの売りがある提案を引き出すような交渉をしていただきたいと思います。何といいますか、いい提案が来ればいいなと思っていても、恐らくなかなか難しい、いかにいい提案を引き出すかという交渉をする必要があるかと思います。この点について、最後、市長の御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○市長(広田一恭君) 今後の選定に向けての考え方でございますが、私も議員御指摘のとおり、やっぱりとがったものといいますか、非常に特徴のあるものでないとなかなかこれから日本全国にはたくさんの温泉場がございますし、周辺を見ても、三朝、はわい、地域の中にもたくさん温泉がございますので、そこの中で、やっぱりとがったもの、魅力がぐっと発信できるようなものでないと、なかなかこれからの宿泊客、滞在需要というか、そういったものの掘り起こしには非常に苦労するんだろうなと思うところでございます。  日本一の絶景サウナ、私もサウナは嫌いなほうではないですから、そういうところがあれば、私もぜひとも利用をしたいと思いますが、同じ意見を持っておりますので、そういった選定に向けてしっかり審査に当たってもらうように考えておるところでございます。審査委員さんもそういった目で、設計、経営、旅行業、宿泊観光業、女性、また若者等、いろんな専門分野、また年代も考えた選定にもしております。そういった審査委員会できっちり提案内容を見極めていただいて、大津議員に一昨日お話ししたように、審査基準で600点を下回るようなことであれば、当然切っていくことにもなりますし、また、600点を超えた中でも今御指摘のあったような点については、しっかり私のほうも審査なりをさせていただき、また、議会の皆さんにもそういった内容等もお示しをしながら、いろいろ御意見もいただいて、しっかり選定をしてまいりたいと思っています。 ○2番(鳥羽喜一君) 頼もしいお言葉ありがとうございます。  やはり20年、30年後、今の子どもたちが将来、大人になって、グリーンスコーレがあってよかったねと言える施設にしていくことが、我々大人の責任だと心から思います。もしそうならないような状況に少しでもなり始めたら、もし条件が折り合わなければ、もう一度仕切り直して再公募という選択肢を常に置きながら、慎重に進めていただければと思います。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(福谷直美君) ここで、消毒及び換気のため、5分間休憩いたします。                   午後3時29分 休憩                   午後3時35分 再開 ○議長(福谷直美君) 再開いたします。  続いて、会派日本共産党の10番佐藤博英議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○10番(佐藤博英君)(登壇)(拍手) 日本共産党の佐藤でございます。いよいよ最後の一般質問、トリを務めさせていただきます。  私は今回、これまで石田市長のときになかなか首を縦に振っていただけなかった、そういうことを幾つか中心にして伺っていきたいと思っております。  まず、学校給食の問題です。これも鳥飼議員や福井典子議員が質問されて、ほぼ終わってしまいました。答弁もいい答弁でありました。ぜひ検討を進めていただきたいと思います。  さて、給食費というのは、年間1人5万円から6万円になります。2人いれば10万円以上、倉吉市でいえば、給食全体で集めるのが1億8,000万円余りということになります。しかし、子どもがいてこそ未来があるということを考えれば、そこに優先的に予算が使われるべきだと私は思います。だからこそ、義務教育であり、食育基本法があると思います。さらに言えば、地産地消、畜産も含めて、農家支援や中間業者支援につながっております。今、全国的にはどんどん無償化が進んでおります。鳥取県内でも4町がもう無償化しました。少子化、子育て支援、移住定住にも必ずつながりますし、困窮世帯、あるいは子どもの貧困の問題、そういう政策にもなりますし、滞納処理もなくなります。集金の手間もなくなります。  私はそこで、まず準要保護、いわゆる就学援助、教育長もちょっと触れられましたけれども、こういう所得でいうと、生活保護世帯の1.3倍以内の本当にぎりぎりのところで生活している家庭のお子さん、この就学援助をとにかく無償化する。それからもう一つ、1億8,000万円ですから、半分として9,000万円、半額助成をする。これを目指してほしいと思います。その点、やはり一遍に1億8,000万円というのはきついと思います。ただ、今の物価高とか子どもの状況を考えると、ぜひこれは取り組んでいただきたいと思いますが、教育長、いかがでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君)(登壇) 佐藤議員の御質問にお答えいたします。  学校給食の給食費の助成の拡充についてのお尋ねでございます。まず、全額を無償にすることについては、福井典子議員の御質問のときにも、現状ではかなり難しいということを申し上げましたので、そこの部分については同じでございます。ただ、議員のおっしゃいます就学援助に関わる助成を拡充することであるとか、あるいは半額助成、今第3子については減免の制度を持っていますが、そこの減免の制度をどのように今後方向をつくっていくかということは、広田市長と本当によくよく御相談をして、方向を決めなければいけないと思っています。  これは教育委員会だけが子育て世代の支援をしているわけではもちろんありません。倉吉市役所全体の子育ての世代にどんなふうに支援がなされているかということを集約しながら、じゃあ、給食費はこう考えていこうという考え方のほうがいいのではないかと、私は今思っていますので、財源が限られるわけですから、給食費の減免を拡充すれば、どこかをひょっとしたら削らないといけないということも起こるかもしれないと思っておりますので、申し上げましたとおり、本当に給食費の減免についてどうしていくかというのは、よくよく考えさせていただきたいと思います。 ○10番(佐藤博英君) 10番。いろいろ方法はあると思います。先ほど提案した以外にも、第2子からは無償化するとか、第3子からは無償化する。第3子は3分の1しか倉吉市の場合は補助しないんですよ。しかも、これ学校給食を食べる子が3人おらんといけん。何か変な制度ですよね。  境港市は100%です、就学援助。ほとんどが100%です。駄目なのが、70%なのが、鳥取市と米子市と倉吉市。ほかはほとんど100%やっているんですよ、元からね。そのことを一つは指摘しておきたいと思います。境港市の場合は、3人目以降は無償とこれもなっていますけども、この間、日本海新聞に載ってましたね、150円補助する、伯耆町。これ約半分ですよね、半額補助と捉えていいと思います。あと17円だとか、10円だとか、いろいろあります。米代を町が負担するとか、いろいろありますけど、どちらにしてもこれからの教育の中に学校給食というのは大きな役割をこれまでも果たしているし、地域住民にとってもいいものだったわけですから、これを発展させてほしいと思います。  次、行きます。また後で何かあれば。次は、女性の生理の問題です。これも何度も質問してきました。生理用品については、いわゆる新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金として下りてきたことがあって、それがきっかけなんですけど、ただ、今は日本中で問題になってるのは、やっぱりジェンダー平等ですよ、女性だけが生理痛に悩み、生理休暇を取らざるを得なくなったり、やはりこれはそのこと自体は、子どもを産むわけですから、生理はやむを得ないですよ。だったら、私は特に管理がなかなか難しいと思われる生理が始まったあたり、小学校高学年から中学、高校と、これはお金をかけない、そんな高いものではないですよ。だけどかかるんです。そういう観点から、やっぱり生理用品というのはきちんと小・中学校、あるいは高校のトイレに備え付ける。それが当たり前のことではないだろうかと思って質問いたしました。これも何度かしてますけど、どうお考えでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、小・中学校のトイレに生理用品を常備、置くことはできないかという御質問でございます。  議員からもありましたように、何回も御提案をいただいている案件でございます。現在、市内の小・中学校では、生理用品を保健室や職員室に常備しておりまして、養護教諭等に言えば、生理用品を渡しているということを行っています。これは養護教諭が生理用品を渡す際に、子どもから話を聞いて状況を把握し、支援につなげることが大切という考え方が優先されておりまして、あえて、保健室に取りにくるようにとしているところでございます。  トイレに常備するということについては、本当に必要な児童生徒に十分届けられるかという心配がないこともありせん。あるいは衛生面や補充をどうするかという課題もあると思います。それから、費用の面ですけども、議員もおっしゃいましたとおり、幾らかの費用はかかります。概算ですけれども、市内の場合、小学校は5年生以上と仮定した場合に年間約150万円ぐらいはかかるだろうと見込んでおります。これを本当に常備するのであれば、持続可能な取組とするために、先ほど申し上げました費用の問題、それから、運営や使い方の問題ということをクリアしていく方法を探さないといけないと思います。  生理用品は、現状トイレットペーパーのように置かれているのが当たり前という認識が、まだまだ十分に広がっていないという見方もあります。全国的には、この考え方が広がっているというのは、議員おっしゃるとおりです。公費でトイレに備え付けるには、もう少し全市的な話合いも必要ではないかと考えております。必要なところ、必要な関係課と御相談もしながらどう考えていくかということは、また方向を決めていきたいと思います。 ○10番(佐藤博英君) そういうことはよう聞いてます。全部持っていかれるとか、あるいは使い方の問題ももちろんある。ただ、いわゆる上ですよ、先生や養護教員というのは自分より。顔を合わせて本当のことをなかなか言えないんですよ。行く子はいいですよ、行っていろんな家庭の事情も含めて話せる子はいいですよ。中学校に置いてるところは、ちゃんとケースに入れて、補充するのは生徒なんです。トイレ掃除当番の女子生徒なんです。そこで女子同士でいろんな話合いもできるんです。どっちにしても、私はフリーにすべきだと思います。  約150万円かかる、全部整備したら。でも、一つはよくやってるのは、どこも何でできるようになってるかというと、災害時の備蓄品なんです。この間、防災安全課に聞いたら、どれぐらい備蓄してますかと言ったら、4,500個か4,600個持っているんですよ。これ食べる物と違って、賞味期限というのはないですからね。多分書いてないし。ところが、3年から5年で替えるのは当たり前なんだそうです。だから、4,500個あったら、年間1,500個は使えるわけですよ、順繰りいってもね。そういう備蓄品を使う、更新していくたびに使っていく。それで足らない分は買いますよ、当然。だけど、それが普通やられている方法です。ぜひ研究していただければと思います。  次です。補聴器の問題です。補聴器は、これも何遍も言ってきて、お年寄りを孤立させない、外に出て話がきちんとできる状態をつくる、それで、フレイル予防になる。障害者手帳を持っておられる方はちゃんとそれは補償されますけど、そうではない、それ以上、40デシベルとかいいますけどね、聞こえが悪いという人、そういう人にこれ補助をすべきではないでしょうか。これも鳥取県内では湯梨浜町だけなんですよね、そういう制度を持ってるのは。いろいろ湯梨浜町にも聞きましたけど、数は少ないんですが、やっぱり使われてます。もともとこの補聴器というのが、20万円とか30万円とか非常に高いもんですから、上限が3万円なためになかなか手は出ないんですが、そういう制度をつくるお気持ちはありませんか。お聞きします。 ○市長(広田一恭君) 補聴器の助成制度についての御質問でございました。  議員御指摘のとおり、補聴器により高齢者の認知症予防、フレイル予防、それから日常会話がスムーズになること。社会参加への意欲にもつながる、有効だというお話でございました。御紹介のあったように、身体障がい者の認定を受けておられる方については、障害者総合支援法によっての補助が受けれるということでございます。その40デジベルから70デジベルという、聞こえない間のデシベルのところがございますが、この障害者総合支援法との整合性をどう図るのかなというのが検討事項ではないかなと、私も非常に難しいのかなと思ったところでございます。また、価格についても高いものは数十万円ということで、非常に高額なものから、結構安価なものもあるようでございます。補助の有効性等を考えますと、非常に高額なものに対して若干の支援とかが、どのぐらい効果があるのかなということにもちょっと疑問があるところでございます。  湯梨浜町と、大山町も実施をしているのかなと、事務方から聞いておりますが、全国では50ぐらいの自治体が取り組んでいるようでございます。基本的には、医療保険などの枠組みの中で公的支援制度として検討されるものだと思いますが、引き続き、国や県やその他の市町村の取組について注視してまいりたいと思っています。 ○10番(佐藤博英君) これは私がそう言うんではなくて、結構周りの人が言うんですよ。私、今68歳ですけど、それ前後の人たちがだんだんそうなっているんです。何とかこれ制度化できないだろうか。だって、障がい者のことを今言われたけど、1級、2級だけですよ、使えるのは。だから、これから病院通いしなきゃならないとかなってくると、本当に私は病院に行って、よくありませんか、聞こえなくて、特に今マスクでしょう。聞こえなくて、こうやって待合室でやってる方いるんですよ。その後ろで私も順番を待ってますけどね。そういう人がそうせざるを得ないというのは、私はちょっと。湯梨浜町3万円と言いましたけど、やっぱり私はきっかけづくりだと思うんです。それを長くきちんと使えるように点検していく。そのことをきちんと約束しながら病院にもかかりながら、医師の診断、医師の指導、それから言語聴覚士の指導も含めて、やっぱりやっていくこと。  それからもう一つ、健康診断。聞こえについてはないんですよ。これを希望する人でいいから、聞こえについても健康診断のときに取り上げてもらえないか伺います。 ○市長(広田一恭君) 健康診断での対応というお話でございました。  人間ドックだと高レベルと低レベルでしたかね、ありますよね。健康診断の項目で、今度歯をしようかということもありますので、そういった健康診断の項目の制度の改正等にも注視をしているところでございますが、今後また検討してまいりたいと思いますが、そういった対応の中でまずやられるべきことかなと思います。 ○10番(佐藤博英君) よろしくお願いします。  次です。地球温暖化の問題、CO2削減の問題ですね。これは言われて久しく、グレタさんですかね、彼女が出てきて、若い方々がこれを阻止しなければならないという機運が本当に大きくなりました。また、SDGsという考え方も随分出てきましたから、この間は、市長がエコライフという観点から幾つか紹介していただきましたけども、これから具体的に取り組んでいこうという本当の具体的な例がもしあれば、あるいは今取り組んでいる例があればお知らせください。 ○市長(広田一恭君) CO2削減の具体的な取組はどうかということでございます。  御存じのとおり、第2次倉吉市環境基本計画の中では、2050年カーボンニュートラルという目標を立てたところでございますので、しっかりいろいろ取り組んでいく必要があろうということでございますが、まず、今取り組んでいるというか、私ども自らが取り組んでいるということではございませんが、鳥取県中部森林組合さんが、この前J−クレジットの認定を受けられたということで、県内というか、市内の事業者さんと連携を図って、森林整備に合わせたCO2削減にしっかり私どもも仲介をするなり、支援をしていきたいなと思っております。  また、具体的には私のほうもまだ情報収集中ですが、この中部地域でも発電事業に取り組もうという事業体もあるようで、周辺町村が出資等の取組を検討しておられるという情報もあったところでございますので、そういった情報も取りながらCO2の削減に向けた取組には、市自らもしっかり取り組んでまいりたいと思っております。 ○10番(佐藤博英君) これは、県がいろんな支援制度を持ってます。私、単独でいろんなことをやるというのは大変なこと、前に太陽光発電ということで、県の事業に乗ってたときがあったんですよ、倉吉市も。やめてしまいましたけど。それで今になって、やっぱり私は大事な施策だなと思っております。  鳥取県小規模発電設備等導入推進補助金交付要綱ということで、1件当たり11万5,000円、これ前やっていて、結構これ使って、屋根に新築だろうが何だろうがつけた方が多いんです。結構います。これを、私、復活させてほしいんですよ。買取り価格はちょっと下がってますよ、下がってはいますが、考えてほしい。それから蓄電、これも補助制度ありますから、倉吉市は成徳小学校の屋上と久米中学校に造ったんですよ、昔、大分前ですけど。造ったのに、それを広めてない、今。学校で使う電気の約20%、十数%をそれで賄っているんです。ぜひ太陽光発電については、メガソーラーはちょっといろいろ問題がありましたから、あれですけども、そういう個人で、屋根につけるというのを県がまた推奨するという新聞記事もありました。やっぱり今こそそういう事業に取り組んでくれないかなと思います。  それからもう一つ、これも七、八年前になるか、石田市長にまきストーブを補助してくれと。これもこの県の事業にあるんです。1件9万円です。せっかく県がこういういい制度を持ってるのに、倉吉市が乗ってないんですよ。今こそ乗ってくださいよ。  それともう一つ、美舩部長も覚えてるかもしれませんけど、いわゆるバイオマスの発電と、それから釜ですよね、ボイラー、これも温水プールだとか、それから久米ヶ原のところに何か造るような話もありました。それこそ森林組合と相談をして、バイオマスというのを、これ金ちょっとかかります。国や県の支援を受けながらやっぱり何か考えていただけないでしょうか。伺います。 ○市長(広田一恭君) 太陽光パネル等、まきストーブ等、いろんな取組をしてはどうかという御提案でございました。県の制度いろいろ御紹介いただいたところですが、私がつくってきた制度も県の時代につくってきた制度でもございますので、当時は、例えば太陽光発電というのは、非常にまだ価格が高かったもんですから、今ほど安く手に入るような時期ではなかったので、価格差を埋めるために支援制度等を設けてきたところでございます。さき方、少し触れられましたが、FIT制度があって、FITでの買取り価格が明確になって、いっとき42円というような最初の頃は非常に高額な買取りでございましたので、制度があった時点でぐっと補助制度も下げたところでございます。そこの価格差は埋めれるということで、今現在11万5,000円という補助制度も御紹介をいただきましたが、確かに倉吉市はなかったんだなというのは、ちょっと知ったところでございますので、検討はしてみたいと思います。ただ、現状としては、今申し上げたように非常に価格が下がって、そこの高価なものとの差を埋めるような必要がない状態になっているということも申し上げておきたいと思います。  それから、バイオマス発電についてはどうかというお話でございました。これについても東部とか西部の大規模発電については、私が環境政策課長や次長の頃に支援をしてまいりましたので、非常に大規模な発電設備でございます。その意味では、チップとかの供給体制というものが非常に確立してないとなかなかバイオマス発電というのが導入できないことも知っております。中部から出てくるものについても、今、東部と西部に分散をして、それでも足らない部分を境港市とかの分については輸入したりして、今取り組まれているところでございますので、バイオマス発電というのは、なかなかこれから新たに参入していくというのは安定したチップ、燃料の供給という面で非常に難しいところがございます。それも申し上げておきたいと思います。  今後、小規模なものに対する補助制度なりがまた出てくれば、さき方、まきストーブの支援のことについても触れていただきましたが、そういったちょっと小規模なものを活用するという制度があった時点で、また検討はしていきたいと思います。まきストーブの支援でございますが、これについても私がつくったのではないかなと思いますけど、何かやっぱりロシアのウクライナ侵攻とかで、油がなかなか入ってこないという点では、今のバイオマス発電というか、そういうまきだとか、そういったものを少し見直す時期が来たのかなと思います。県内で9町が補助事業を実施しておるということで、このたび山間部のほうといったら、また、朝日議員とかに怒られますが、中山間地域のほう、選挙で回ってみると、中山間地では煙突が立って、まきストーブが導入されているなということも拝見いたしました。その辺最近の価格をちょっとよく知りませんが、結構皆さんが導入をしておられるんだなと、中山間地のほうでいけば、自ら山を持っておられる方もあって、まきの確保についても非常に有利な面もありますので、そういったこともあってかなとは思いますが、まきストーブの支援についてもちょっと研究させていただきます。お願いいたします。 ○10番(佐藤博英君) プロに聞いてしまったようで、ちょっとあれですけどね、確かにまきストーブはもう18万円とか、県の補助は9万円ですけど、あと9万円を市町村が上乗せしてやっています。30万円とかそれぐらいの値段はするんですが、本当にあれいいもんですよね。私も使ってますけど、本当に暖かいというか、心安らぐというか、そういう感じしますよね。ほかでも、先ほど9町と言いましたけど、若桜町は40万円ですからね、上限が。この辺では北栄町が18万円、琴浦町が15万円、そういう感じですね。ぜひこれ金持ちがやるもんだという意識ではなくて、これからの地球温暖化のことも含めて、CO2削減も含めてやっぱり考えていっていただきたいなと。県のを使えばそれでも9万円でできるんですからね、ぜひ。  それから、次です。インボイスのほうを先にちょっとやります。インボイスと、それから水田活用交付金からやります。これインボイス制度というのは消費税の問題ですけど、来年の10月から正式に施行されますけど、今、皆さんばたばたしてます。それに向けて準備しないといけないということで、商工会議所もチラシ出してやってます。これどういう制度なのか、なかなか複雑ですよ、難しい。この制度についてどうお考えか、まず伺います。 ○市長(広田一恭君) インボイス制度の概要についての御質問でございました。  概要を申しますと、令和元年10月に消費税率10%引上げに伴いまして、飲食料品、新聞とかが8%の制度が実施されているところでございますが、消費税額は課税売上げにかかる消費税額から課税仕入れ等にかかる消費税額を差し引いて計算するということになっているところでございます。今、議員御指摘のあったように、来年の10月1日からは適格請求書等保存方式という、これがインボイス制度でございますが、請求書等にきちっと登録された事業者であることなり、そういったことが明確になってないと、仕入税額控除として取れないということで、業者がきちっとしてない限りは、そういった今購入している状況の中で余分に税額を払っていかなければいけないことが問題視されておるということが、ざっとした概要だろうと思います。登録していく上での周知等もまだ十分でないというところで、さき方、ちょっとお触れになりましたが、商工会議所とかでそういった説明会なり、そういったものが来年の導入に向けての取組が今、されているところでございます。特に農業者さんとか、JAさんとかで、一括して出される場合については該当外ということになっておりますが、そのほかの場合については、今の取組が仕入額控除できない業者からは取らないとか、また、逆に取ってしまうと余計たくさん税額を納めなければいけないということで、大きな問題になっているということを認識しているところでございます。 ○10番(佐藤博英君) これみんな何で慌てとるかというと、1,000万円以下の収入、年収ですよ、収入というか売上げ、こういう業者も適格請求書作らないといけないんです。これは一つ一つの取引についてやるわけですから、これをさせるというのは大変なことです。だから、廃業する人が増えるんではないか。もうこの際だからやめよう。消費税そのものも多く払うんです、払うようになってしまうんです。今度はその取引業者が、あなたは、この適格請求書を持ってますか、持ってないと取引しないんです。そうでしょう、だって、取引したら自分がその分をかぶって払わないといけないんですから、これは商工会議所もそうですけど、農協関連も農家もある程度関係するので、例えば自分で野菜を販売するとか、そういう方だっていらっしゃるわけで、絶対これさせたら、私はいけないと思います。絶対に中小の業者さん、いなくなっちゃいますよ。どこも反対してるんです、いろんな何とか商店街とかね。  この間、倉吉市シルバー人材センターに行きました。インボイスどうするのと聞いたんです。そしたら、やっぱり迷って、今、全国組織のシルバー人材センターでもどうするか、センターで働いている人から消費税を上乗せして取るということはできないと。では、事業所そのものがもうけの中から消費税を出すのか、これやったら給料が出なくなる。結局は障子貼りとか、草刈りとか頼む、その人たちにお客さんにかぶせるしかない、こう言ってました。もうしたくないけど、そうせざるを得ないな。これ、シルバー人材センター、全国的に今大問題になってます。こういう制度、やっぱり市としても、市長としてもさせない。あるいは延期させるという手もあります。全国市長会であろうが、どこであろうが、絶対訴えてくださいよ。これ議長にもお願いしますけどね、議長会でもそうですけど、とにかくいっぱい声を上げないと、みんな消費税で取られて、非課税だったんですよ、1,000万円以下は。  それからもう一つ、水田活用の直接支払交付金、これもひどい制度なんですよ。5年に一遍、飼料作物や大豆や、みんなもう定着して植えているところに米作れという制度です。この点についてはどうお考えですか。
    ○市長(広田一恭君) 水田活用の直接支払交付金についての御質問でございました。  今、議員おっしゃったとおり、今後5年間に一度も水張り等、水稲ですか、農地に米の作付をしなかったら、今まで交付してあった直接支払交付金がなくなりますよということで、非常に今、農業関係者さん等は大きな問題になっているところでございます。5月に開催いたしました倉吉市農業再生協議会の総会に私も出席をさせていただきました。本市の協議会でも、この制度は非常に問題だということで、県のほうが今後こういった東・中・西部、それぞれの各再生協議会等から出てきた意見を今後最終的にまとめて、7月頃になるんですか、そういうことになりますので、今の農業者さん等の声をしっかり県のほうにも伝えていきたいなと思っているところです。 ○10番(佐藤博英君) 転作奨励金やっといて、何かはしご外しですよね、こういうことをするのは。いろんな場面あると思います。ぜひ物を言うようにしていただければと思います。  最後、中山間地の問題ですけども、一つは、いわゆる小規模水道への支援だとか、それから携帯不感地域の対策、今どうなっているとか、それから公共交通について、今これから考えるべきことということで出してますので、一応お答え願います。 ○市長(広田一恭君) 中山間地域の対策等について、携帯電話、あるいは小規模水道、また移動支援、3点についての御質問でございました。  水道について、まず最初にお答えしたいと思いますが、小規模水道については、まだ非常に問題だとは思いますが、個人や共同で整備している飲用井戸が六十数か所はあるのでないかなということが、ある程度把握はできているところなのですが、それらがこれだけ実態があるということが、まだしっかり把握できてないということで、これからそれらに対する支援だとか、規模だとか、そういったことをきっちり調査をした上で、また今後のそういう支援策だったり、内容については検討してまいりたいなと思っております。  また、携帯電話の不感地区についてでございますが、一部不感地区であった椋波とかは一応解消はできたと。椋波については一応対応はできたということですが、般若とかについては、どうもKDDIさんやソフトバンクさんが調べられると、不感地区ではないという判断がいっときされたようですが、実際に今、住民の方に聞いてみると、持っておられる方はつながらないという回答でございました。その辺りについては、KDDIさんやソフトバンクさんのほうにもお伝えをして、ちょっとそれらの対応等についても考えて対応していただきたいなということは要請していきたいと思いますし、また、倉吉西エリアの光ファイバー網の整備については予算を対応していただいたところでございまして、今後そういった光ファイバー網による情報網が整備できれば、小型携帯電話基地局、フェムトセルというのですかね、それを設置すれば宅内での携帯電話の使用がみんな可能になりますので、そういったことで管内の不感地区の解消には引き続き努めてまいりたいと思っています。  あと移動支援のことですが、今、高城地区とかでは公共交通空白地有償運送や予約型乗合タクシーが導入されているところですが、バス停までではなくて、やっぱり直接病院とか、そういったところまで行ってほしいという新たなニーズというか、そういったものでの課題が出てるとお聞きしておるところでございまして、上北条地区だとか、小鴨地区では、共助交通の導入も検討されて、カーシェアリング方式の、ドア・ツー・ドアの無償運送も運行されているところでございますので、そういった導入されている制度等も周辺、そういう地域にはお知らせをしながら横展開が図っていけたらなと思っております。今後も地域に応じた持続可能で、かつ効率的な交通施策について、バスの事業所さんやNPOさん、また、地域住民の方とも一緒になって検討してまいりたいと思っています。 ○10番(佐藤博英君) 小規模水道のことは分かりました。携帯電話も光ケーブルが通れば何かしらのやっぱりいいあれもできるのかなと思います。  移動支援ですけど、これも大変です。もう山間地、中山間地では車ないと駄目だけど、車がもう乗れない人が本当に増えて、施設に入ったりもするんですが、これだけは買物の支援も含めて、NPOも取り組んでますけど、やっぱりスーパーと協力しながら考えていただければと思います。  終わります。 ○議長(福谷直美君) 以上で市政に対する一般質問は全て終了いたしました。  次の本会議は、6月20日午前10時から会議を開き、付議議案に対する質疑を行うこととして、本日はこれをもって散会いたします。                   午後4時26分 散会...