令和 3年第3回 6月定例会 令和3年第3回
松江市議会定例会議 事 日 程(第1号) 令和3年6月21日(月曜日)午前10時開議 第1
会議録署名議員の指名 第2 会期の決定 第3 松江市
選挙管理委員の選挙について 第4 松江市
選挙管理委員補充員の選挙について 第5 議第61
号議案~議第76号議案、承認第2
号~承認第20号 (
提案説明) 第6 報告第9
号~報告第32号 (報告) 第7 同意第10号 松江市
固定資産評価員の選任について (
提案説明、採決) 第8 休会について────────────────────────────────────────本日の会議に付した事件
会議録署名議員の指名 会期の決定 松江市
選挙管理委員の選挙について 松江市
選挙管理委員補充員の選挙について 議第61
号議案~議第76号議案、承認第2
号~承認第20号 (
提案説明) 報告第9
号~報告第32号 (報告) 同意第10号 松江市
固定資産評価員の選任について (
提案説明、採決) 休会について────────────────────────────────────────出 席 議 員(34名) 1 番 小 澤 一 竜 2 番 中 村 ひ か り 3 番
たちばな ふ み 4 番 三 島 明 5 番 山 根 宏 6 番 海 徳 邦 彦 7 番 村 松 り え 8 番 原 田 守 9 番 舟 木 健 治 10 番 野 々 内 誠 11 番 錦 織 伸 行 12 番 河 内 大 輔 13 番 細 木 明 美 14 番 太 田 哲 15 番 田 中 肇 16 番 米 田 と き こ 17 番 岩 本 雅 之 18 番 長 谷 川 修 二 19 番 柳 原 治 20 番 野 津 直 嗣 21 番 森 本 秀 歳 22 番 川 島 光 雅 23 番 石 倉 徳 章 24 番 石 倉 茂 美 25 番 田 中 明 子 26 番 吉 金 隆 27 番 森 脇 幸 好 28 番 南 波 巖 29 番 津 森 良 治 30 番 森 脇 勇 人 31 番 川 井 弘 光 32 番 三 島 良 信 33 番 三 島 進 34 番 立 脇 通 也───────────────────────欠 席 議 員(なし)───────────────────────欠 員(なし)───────────────────────
事務局職員出席者 事務局長 福 島 恵 美 子 次長 永 井 秀 之
議事調査課長 竹 田 優 子 書記 古 川 進 書記 梶 田 崇 光 書記 山 根 広 大───────────────────────説明のため出席した者 市長 上 定 昭 仁 副市長 能 海 広 明 副市長 講 武 直 樹 副市長 平 林 剛
政策部長 山 根 幸 二
秘書広報課長 佐 々 木 武
総務部長 小 村 隆
総務課長 永 田 幸 子
防災安全部長 永 田 明 夫
財政部長 水 研 二
産業経済部長 森 原 透
観光振興部長 高 木 博
市民部長 吉 田 紀 子
福祉部長 湯 町 信 夫
健康部長 足 立 保
子育て部長 林 忠 典
環境保全部長 花 形 泰 道
歴史まちづくり部長 松 尾 純 一
都市整備部長 爲 國 岳 彦
会計管理者 杉 谷 薫 消防長 堀 江 剛 教育長 藤 原 亮 彦 副教育長 寺 本 恵 子 副教育長 成 相 和 広
上下水道局長 小 塚 豊
ガス局長 山 内 政 司
交通局長 須 山 敏 之
市立病院副院長 入 江 隆─────────────────────── 〔午前10時06分開会〕
○議長(
立脇通也) これより令和3年第3回
松江市議会定例会を開会し、本日の会議を開きます。───────────────────────
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(
立脇通也) 日程第1「
会議録署名議員の指名」を行います。
会議録署名議員は、
会議規則の規定により、議長において3番
たちばなふみ議員並びに4番
三島明議員を指名いたします。───────────────────────
△日程第2 会期の決定
○議長(
立脇通也) 日程第2「会期の決定」を議題といたします。 お諮りいたします。
今期定例会の会期は、本日から7月13日までの23日間としたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
立脇通也) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。───────────────────────
△日程第3 松江市
選挙管理委員の選挙について
○議長(
立脇通也) 日程第3、松江市
選挙管理委員の選挙を行います。 お諮りいたします。 選挙につきましては、
地方自治法の規定により
指名推選の方法により行うこととし、議長において指名することにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
立脇通也) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 松江市
選挙管理委員に
石原憲夫氏、
野津照雄氏、
松延由子氏、
青戸あつ子氏を指名いたします。 お諮りいたします。 ただいま議長において指名いたしました4名の方を松江市
選挙管理委員の当選人と定めることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
立脇通也) 御異議なしと認めます。 よってただいま指名いたしました4名の方が松江市
選挙管理委員に当選されました。───────────────────────
△日程第4 松江市
選挙管理委員補充員の選挙について
○議長(
立脇通也) 日程第4、松江市
選挙管理委員補充員の選挙を行います。 お諮りいたします。 選挙につきましては、
地方自治法の規定により
指名推選の方法により行うこととし、議長において指名することにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
立脇通也) 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。 松江市
選挙管理委員補充員の第1順位に、
落部厚志氏、第2順位に、
森山郁夫氏、第3順位に、
久保田賢司氏、第4順位に、
石田範子氏を指名いたします。 お諮りいたします。 ただいま議長において指名いたしました4名の方を松江市
選挙管理委員補充員の当選人と定めることに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(
立脇通也) 御異議なしと認めます。 よってただいま指名いたしました4名の方が松江市
選挙管理委員補充員に当選されました。───────────────────────
△日程第5 議第61
号議案~議第76号議案、承認第2
号~承認第20号 (
提案説明)
△日程第6 報告第9
号~報告第32号 (報告)
○議長(
立脇通也) 日程第5、議第61号「松江市
税賦課徴収条例の一部改正について」から議第76号「令和3年度松江市
一般会計補正予算(第3号) 」まで議案16件、承認第2号「
専決処分の報告について」から承認第20号「
専決処分の報告について」まで承認19件及び日程第6、報告第9号「令和2年度松江市
一般会計予算繰越明許費の繰越しについて」から報告第32号「議会の委任による
専決処分の報告について」まで報告24件を一括して議題といたします。 提出者の説明を求めます。
上定市長。 〔
上定昭仁市長登壇〕
◎市長(
上定昭仁)
松江市議会6月定例会の開会に当たり、今後4年間の私の
市政運営について、所信を申し述べさせていただきます。 さきの
市長選挙では、市民の皆様から温かい御支援を頂戴し、市長の重責を担わせていただくこととなりました。御負託をいただいた4年の任期の中で、「誇れる
ふるさと松江」をつくるため、全力で取り組んでまいりますので、市民の皆さん、議会の皆様方には御理解、御協力のほど、何とぞよろしくお願いいたします。 私は、ここ松江に生まれ育ち、
大学進学で初めて松江を離れて、その尊さ、かけがえのなさに気づき、将来
ふるさとの役に立ちたいという確固たる信念を胸に、
政府機関である
日本政策投資銀行に就職いたしました。そして、25年にわたって国内外で研さんを重ねる中で、国際的な広い視野を持ちながら、地方の経済、社会の在り方を考える
地域づくりの手腕を磨いてまいりました。 これまでの経験により培った課題を解決する力、
ネットワーク、リーダーシップを松江のために余すところなく発揮し、
人口減少、
新型コロナウイルス感染症をはじめとする喫緊の課題を、市民の皆様とともに乗り越え、
全国地方都市の範となることを目指してまいります。 ここに住む誰もが、明るい未来を感じられる「夢を実現できる松江・市民が誇れる松江」をつくり、それを子や孫たちの代に引き継いでいくことが私たちの世代の責務であり使命であると自覚しています。 松江の「旧くて良いもの」、すなわち自然、歴史・
伝統文化などのユニークな
地域資源を大切にし、磨きをかけるとともに、
国際社会において2030年までに達成すべき目標として定着している
SDGsを強く意識して、前例のないチャレンジングな取組も積極的に後押ししてまいります。誰一人取り残さないという
SDGsの理念に立脚し、世界に通じる新しい風を吹かせることで、市民の皆様の暮らしの充実と
地域経済の活性化を実現し、松江の魅力・
ブランド力・存在感を向上させてまいります。 それでは最初に、私が
市政運営に当たって大切にしたい5つの基本的な視点について述べさせていただきます。 1点目は、市民に寄り添う市政の実行です。 これまでの市政に関しては、
意思決定のプロセスが市民に見えにくい、市民との間に距離を感じるといった意見を聞くことがありました。 市長・市役所からの
情報発信の質と頻度を高め、市民の皆様が気軽に意見できる仕組みや市長と直接対話する機会を充実させることで、市民の皆様とともに歩みを進める市政を実行してまいります。 2点目は、
新型コロナウイルス感染症対策に最優先に取り組むことです。 一日も早く市民の皆様に
ワクチン接種が浸透し、穏やかな日常が取り戻せるよう全力を尽くします。 また、
コロナ禍の影響が深刻化する観光、宿泊、飲食業を営む
中小事業者などに対して支援策を講じ、
市民生活と
地域経済の立て直しを図ってまいります。 3点目は、松江の歴史・
伝統文化に育まれた
地域資源に磨きをかけることです。 本年3月30日に施行された松江の文化力を生かした
まちづくり条例の理念に基づき、
国宝松江城や
佐陀神能、
茶の湯文化をはじめ松江にある誇れるものを守り、つなぎ、発展させることで
国際文化観光都市としての魅力を高め、
子どもたちの
ふるさとへの愛着や
伝統工芸を生かした
産業振興に取り組んでまいります。 また、お互いを思いやる心の豊かさも、松江に受け継がれてきた大切な財産です。4月初めの島根町加賀の大
規模火災において、一人の命も失われなかったのは、松江に根づく助け合いの精神や地域の団結力が生かされた結果であり、後世に伝え残していくべきものと考えています。 4点目は、島根県との連携、中海・宍道湖・
大山圏域での協働、
産官学金といった異業種間の連携の推進です。 現在、課題が山積する難しい
社会情勢にある中で、この地域の力を結集し、一丸となって難局を乗り越えていかなければなりません。地域や業界を超えた強固な連携に基づき、多彩な
地域資源を組合せ活用することで、新たな価値を生み出します。 松江がこの圏域のリーダーとなり、先頭に立って広域的な
観光振興や産業を生み育てる仕組みを構築し、地域全体の発展を導いてまいります。 5点目は、市域内の
バランスの取れた発展です。
市内中心部のみならず、周辺部・旧町村にも光を当てて、地域の実態に即した
住民ニーズにマッチした
まちづくりを進めます。 そのベースとなる
土地利用の在り方については、これからのまちの形をどう描くかという総合的な見地から検討してまいります。 それぞれの地域の特性に応じて、
子育て環境、教育、医療・福祉の充実や農業、漁業の振興など、
バランスのよい発展を実現します。 これら5つの視点を基本に据えて
市政運営に当たってまいりますが、喫緊の課題である
人口減少と
新型コロナウイルス感染症への対応につきまして、一言触れさせていただきます。 我が国の人口は、平成20年をピークに減少に転じ、出生数の長期的な減少とともに、地方から都市圏への若い世代の流出が
全国地方都市の共通した課題となっています。 松江市においても、平成17年から人口が減少し始め、本年3月末時点において、旧東出雲町との合併後初めて20万人を割り込みました。 特に20歳から40歳までの若年層、そして女性の減少が大きく、将来を支える
子育て世代が当地から離れてしまうことに強い危機感を抱いています。また、この傾向は中海・宍道湖・
大山圏域においても同様であり、広域的な目線で捉えていく必要があります。 今後、
地域産業の振興による雇用の創出や、
子育て環境、教育の充実などを通じて、
人口減少に歯止めをかけるべく取り組んでまいりますが、それと同時に松江市及び
周辺圏域における
人口減少のメカニズムを調査し、有効な施策の実施につなげてまいります。 人口は地域力の源泉であり、圏域全体の持続的な発展による
地方創生を実現するためにも、市民の皆様が暮らしやすさ、働きやすさを実感できる松江を築いていくことが必要と認識しております。 次に、
新型コロナウイルス感染症に関して申し上げます。 目下、全国的、世界的に外出・移動の自粛、
各種イベントの延期・中止など、
市民生活、
企業活動において様々な制限や我慢を強いられています。市民の皆様の不安を解消し、安心して穏やかに暮らすことのできる
生活環境を取り戻すため、
新型コロナウイルス感染症対策に最優先に取り組んでまいります。 第1に、市民の皆様が速やかに
ワクチンを接種できるよう、くにびきメッセなどの
集団接種会場を設けるとともに、皆様の身近にある
かかりつけ医での
個別接種を併用することで、
ワクチン接種の体制を整え、円滑な普及を図ります。 今後、当面の間、
新型コロナウイルス感染症について継続的な対応を要すると想定しており、医師、看護師、保健師など専門的な人材の確保は急務かつ不可欠です。
医療機関、医師会などとの緊密な連携によって、
感染患者の発生や増加に対して即時に対応できる柔軟な体制を整備し、維持してまいります。 またあわせて、
コロナ禍の影響によって困窮する市民の皆様の生活にしっかり寄り添ってまいります。 低所得の
子育て世帯については、その負担を軽減するため、給付金の支給による支援を拡充します。
コロナ禍による
生活環境の変化などで思い悩んでいる方々には、
専門機関に相談していただけるよう、必要な情報の周知など対策を講じてまいります。
子どもたちの
修学旅行も、中止や行き先の変更を余儀なくされるケースが相次いでいます。市民の皆様の負担を和らげるため、
修学旅行のキャンセルに係る費用などについて引き続き支援してまいります。 さらに、
地域経済が疲弊する苦境下にあっても、事業を維持・継続すべく前向きに取り組んでいる方々を支えてまいります。とりわけ、
コロナ禍の影響により深刻な打撃を受けている
中小事業者について、国や島根県の支援策との
相乗効果が出る形で、市独自の
給付金制度を創設します。 また同様に、国や県と連携を図りながら、
商工会議所、商工会による
プレミアム付飲食券の発行を支援し消費を喚起することで、
感染対策に取り組みながら、厳しい
事業環境の中で御尽力されている
飲食事業者の皆様を応援してまいります。 以上、御説明させていただきましたとおり、
新型コロナウイルス感染症対策を最
優先課題として位置づけ、
スピード感を持って対応してまいります。 そして、ここからは私が目指してまいります「夢を実現できる松江・市民が誇れる松江」をつくるための政策を5本の柱に整理し、詳しく申し上げます。 最初の柱は、市民の皆様に寄り添う市政への改革、
市民生活における安心・安全の確保、
地域連携の推進による「どだい
づくり」です。 次に挙げる6つの観点から、「どだい
づくり」に取り組んでまいります。 1つ目は、市民に寄り添う市政です。市民の皆様の声が届く市役所をつくり、市民に寄り添う市政を実行します。 そのためにまず、市長・市役所からの
情報発信を強化してまいります。テレビをはじめSNS、
インターネットなど多様なメディア・媒体を通じて、より多くの方にきめ細かく
市政情報を届けてまいります。 また、市民の皆様からの御意見や
アイデアを市政に反映するため、リアルタイムに声を伺える
オンラインアンケートや、市長と直接対話する集会の開催など、気軽に意見を発信していただける仕組みをつくります。 あわせて、
市役所職員が年代や部署にかかわらず、活発な
意見交換の下で政策を検討・実施できるように、ボトムアップ型の議論を重視した風通しの良い市役所を実現します。 現在、建設を進めている新庁舎の利活用については、市民の皆様にとって利用しやすく、訪れることで元気になる市役所を目指し、民間のノウハウを取り入れながら、検討を進めてまいります。 加えて、松江市が直面する課題や、その解決のための
財政負担を次世代へ先送りせず、解決に向けて歩みを進めるため、効率的な
行政運営や財政の健全化、
公共施設の適正化をはじめとする
行財政改革に取り組み、持続可能な
地域づくりのための基盤を整えます。 「どだい
づくり」の2つ目は、
デジタル社会の実現による
市民サービスの向上です。
行政サービスの提供に当たっては、市民の皆様がより質の高い
サービスをより簡単に受けることができるよう、国が進める
デジタル社会の実現に向けた取組と歩調を合わせて
デジタル市役所を具体化するための計画を策定し、市民の皆様のニーズを踏まえた利便性の向上を図ってまいります。
行政手続を
オンラインで行うに当たっては、新しい
アイデアや技術を取り入れて、
使い勝手のよい
サービスを提供するとともに、マイナンバーカードで利用できる市独自の
サービスを検討し、市民の皆様の御要望に応えてまいります。 また、
インターネットに触れたことのない高齢の方でも、
携帯電話などを通して簡単に手続ができるよう、
操作方法を分かりやすく説明することに加えて、
個人情報に係る安全性の確保にも取り組んでまいります。
オンライン利用や市役所・支所までお出かけいただくことが難しい方には、身近な場所で
行政サービスが利用できるよう窓口を設けるなど、
オンラインと対面の両方から
サービスを選択できる環境を整備してまいります。 「どだい
づくり」の3つ目は、移動の利便性の向上です。 高齢者や障がいのある方にとって、気軽に買物や通院ができることは、
日常生活を営む上で大変重要です。御自身の力だけでは移動や外出が難しい方々にも、使いやすい
交通手段が用意されていることが望まれます。 現在、運行している
公共交通、
地域交通の
使い勝手、
利用頻度などについて整理し、その
相互接続や
役割分担について検討を図ります。 また、
コミュニティバス、
AIデマンドバス、低速で公道を走るグリーンスローモビリティなど、新たな
交通手段の導入について研究し、移動・外出時の
利便性向上に取り組んでまいります。 「どだい
づくり」の4つ目が、安心・安全なまちの実現です。 近年、全国において大雨・台風などによる災害が局地化・激甚化し、さらには大規模な地震への対策や備えが求められるなど、従来にも増して災害に強い
まちづくりが重要となっています。 こうした状況に対応するため、
大橋川改修と
市街地内水対策の推進による治水の強化、
土砂災害・
浸水被害の
防止対策、
避難場所の
機能強化など、
ハード面の整備を行ってまいります。加えて、市民一人一人が防災の知識を学び、適切な判断力と正しい行動力を身につけるとともに、要配慮者や旅行者を含めた
避難対応の充実を図ることで、安心・安全な
生活環境を実現します。 防災力の要は、地域における団結力であり、島根町加賀の大
規模火災を契機として、それぞれの地元の方に担っていただいている、
消防団活動や地域の
拠点施設となる公民館の重要性を改めて認識したところです。
地域防災力のさらなる強化を目指して、皆様の御意見を伺いながら、消防団の
組織体制や機能の充実に向けた計画を策定してまいります。
自分たちのまちの安心と安全を、人と人とのつながりを大切にして、地域全体で守っていくという意識を共有し、次世代に引き継いでいきたいと考えています。 「どだい
づくり」の5つ目は、
再生可能エネルギーの
普及促進です。 環境・
エネルギー分野への取組も、持続可能な
地域づくりのために極めて重要です。
市民生活や
企業活動によって発生する
温室効果ガスは、
地球温暖化などの
気候変動を招き、大規模な
自然災害が発生するリスクを高めることから、その抑制のための取組が求められます。 家庭での
太陽光発電の導入、
地元企業による
蓄電池開発などを支援し、
再生可能エネルギーの普及を後押ししてまいります。 同時に、
二酸化炭素の排出量を減らす
カーボンオフセットのための施策として、海藻や水草など
水生植物によって
二酸化炭素を吸収する、いわゆる
ブルーカーボンについて、日本海などでの
導入可能性を調査し、全国に先駆けた取組を検討してまいります。 我が松江市は、全国で唯一、
原子力発電所の立地する
県庁所在都市であり、従来から原子力をはじめとする国の
エネルギー政策に多大な協力を図ってまいりました。
原子力発電は、
エネルギーの
安定供給の観点から、当面必要性があるものと捉えておりますが、市民の皆様の安心・安全が最優先であることは論をまたず、事業者には安全性に最大限留意して取り組むよう求めてまいります。 同時に、将来的には
原子力発電への依存度を下げて、
再生可能エネルギーへ振り替えていくことが望ましいものと考えております。
原子力発電所立地自治体である本市が、全国に先駆けて持続可能な
エネルギー政策を推進すべく、
再生可能エネルギーの普及を促す
再生可能エネルギー活用ビジョンを策定し、松江発の
地球環境に配慮した取組を進めてまいります。 「どだい
づくり」の最後、6つ目は
近隣自治体、圏域、
産官学金の連携の強化です。 地方が直面する課題の解決に当たっては、
近隣自治体や圏域で知恵を出し合い、地域の力を結集して共に検討し解決に当たることが肝要です。 島根県との連携をはじめ中海・宍道湖・
大山圏域との協働を強化し、相互に不足するリソースを補い合うことで、産業や観光、医療・福祉など、様々な分野の課題を克服してまいります。 あわせて、
圏域市長会の
総合戦略に掲げる「未来をひらく
交通ネットワークの形成」の実現に向けて、
山陰新幹線及び
中国横断新幹線、
境港出雲道路を含む、いわゆる8の
字ルートなど
高速交通網の整備を、圏域の経済界と一体となって、国や島根、鳥取両県に働きかけてまいります。 同時に、よりよい
地域づくりを目指し、
地元企業、高等教育機関、地域金融機関などが持つ専門的な知見や柔軟な発想を組み合わせて、我が国の地方都市が共通に有する諸課題を解決するための松江モデルをつくり、全国に発信したいと考えています。 2本目の柱は、未来を担う
子どもたちの育成、思いやりと助け合いによる共生社会の実現を軸とする「ひと
づくり」です。 「ひと
づくり」には、3つの観点から取り組んでまいります。 1つ目は、地域の将来を担う
子どもたちの育成です。
子どもたちが夢を持って伸び伸びと成長を遂げられるよう、
ふるさと松江のことはもちろん、国内の他の都市や海外にも目を向けて視野を広げる教育の機会を設けることで、好奇心と無限の可能性を引き出します。
子どもたちの個性を伸ばす教育を実践するため、少人数学級を維持し、全ての小学校の高学年における教科担任制の導入を目指すとともに、電子黒板やタブレットを活用して教育の充実を図ることで、学ぶ意欲と学力の向上に取り組みます。 また、若者同士のつながりを感じられる地域活動や、松江以外のフィールドでの学びや交流は、刺激的で貴重な経験となります。地域での社会活動や伝統行事への参加、国内外への留学を後押しすることで、将来の夢や目標に向かって主体的に取り組む力を養います。 そして、世界で活躍する人材を育成するため、スポーツや芸術、学術研究、ビジネスなど、その分野の一流の方と触れ合う機会を設けます。地元プロスポーツチームの選手による学校訪問や、まつえ「子ども夢☆未来」塾のキャリア教育などを通じて、
子どもたちの大局的、俯瞰的な視野を育てます。 同時に、小泉八雲の持つ価値観であり、多様性を受け入れる柔軟な考え方を意味するオープンマインドを育むため、国際交流員や地域に暮らす外国人との異文化交流、外国語を学ぶ環境も充実させてまいります。
子どもたちの可能性を最大限引き出すため、様々な進路や職業、そのために必要な知識や資金について学ぶ機会を設け、
子どもたち自身が将来に希望を持ちながら努力し成長できるよう支えてまいります。進学を希望しながらも経済的な理由で困っている学生に対しては、松江市
ふるさと奨学金などを活用した支援を行います。 さらに、学びの拠点として、市立図書館、公民館などの施設の利便性を高めてまいります。中央図書館を含む松江市総合文化センターの改修に際しては、ニーズの高いフリーWi-Fiや専用の学習室などを整備します。 なお、今年度から施設利用者が無料で駐車場を利用できる時間を延長していますが、
子育て世代の方々が利用しやすく、居心地のよい学びの場となるよう、環境を整えてまいります。 「ひと
づくり」の2つ目は、市民が支え合う共生社会の実現です。 松江市民は、お互いを思いやり、感謝の心を素直に伝えることができる心の豊かさを持ち合わせており、誰もが暮らしやすく子育てもしやすい、優れた
生活環境の下地があるものと考えています。
人口減少が進み、さらには
コロナ禍の難しい状況の中で、暮らしやすい松江を実現するために鍵となるのは、時間やスキルのある人がそれを求める人を支え、相互に助け合うことのできる共生社会の実現であると考えます。 市民の皆様がそれぞれの強みを生かして活躍できる地域社会を実現するため、とりわけ御高齢の方や障がいのある方の得意分野と、それらを生かせる仕事とのマッチングを図る手法を検討してまいります。また、障がいのある方が就労する際の移動の支援などを通じて、市民誰もが活躍できる地域社会の形成を促してまいります。 市民の皆様に長く御活躍いただくためには、健康の維持が欠かせません。健康管理や感染症予防対策、医療体制の確保に加え、日頃の運動やスポーツによって健康を増進することが重要となります。公共スポーツ施設を気軽に利用できるよう予約手続を簡便化する、初心者でも参加しやすいスポーツイベントの開催を支援するなど、市民の皆様がスポーツに親しめる機会を広げてまいります。 「ひと
づくり」の3つ目が、
子育て環境の充実です。 子どもの健やかな成長を願う
子育て世代が、安心して暮らし働くためには、安心して子どもを預けられる場所やいつでも相談できる窓口の確保など、子育てのための環境整備が必要です。 現状、市内保育所では年度当初の待機児童は生じていないものの、児童クラブでは待機を余儀なくされている地区があります。今後、民間運営の児童クラブ整備を支援することによって待機児童の解消を図るとともに、
子どもたちを見守る指導員を確保して、児童の受入れ体制を強化します。 必要なときに安心して十分な医療を受けられることも、子育てをする上で大変重要です。市民の皆様からの要望を踏まえて、中学生までの医療費無償化について検討してまいります。 子育て家庭の悩みやニーズに柔軟かつスピーディーに対応するため、専任のコーディネーターを
子育て世代包括支援センターに配置して、子育てにまつわる相談や悩みに寄り添います。妊娠中あるいは就学前の児童がいる家庭には、家事援助や育児サポートなど、個別の状況に応じて妊娠・出産から育児期にかけて切れ目のない支援を行う体制を充実させてまいります。 また、
コロナ禍において遠出ができず、
子どもたちのストレスがたまる現状に配慮し、安心して遊べる場所を確保するため、老朽化した公園遊具の改修を早急に行うとともに、雨の日でも外出できる場所の整備を検討します。
子育て環境の充実は、将来の松江を支える「ひと
づくり」の根幹であることから、できる限り積極的に対応してまいります。 3本目の柱は、豊かな
市民生活を導く
地域経済の再建と持続的な成長をもたらす「しごと
づくり」です。次の3つの観点で取り組んでまいります。 1つ目は、アフターコロナ時代に向けた企業の成長戦略の支援です。
新型コロナウイルス感染症の影響を受けて厳しい
事業環境にある
地元企業の皆様とは、常に
意見交換を行ってまいりたいと考えています。どの業種がどういった理由で苦境に立たされているのかをタイムリーに把握することで、サプライチェーンの再構築、需要を捉えた業態転換などを支援してまいります。
商工会議所や商工会も通じて、常日頃から緊密に連携を図り、問題意識を共有することで、アフターコロナ時代を見据えた成長戦略の構築を後押ししてまいります。 また、起業を志す方を応援するMATSUE起業エコシステム事業を進化・発展させて、
地元企業との強固な連携やパートナーシップによって、スタートアップ企業を育て、地域に根づくまでのサイクルの確立を目指します。起業・創業にチャレンジする意欲、起業家精神(アントレプレナーシップ)を育む教育や、斬新な
アイデアを一つの事業に昇華するためのビジネスサポートの仕組みの構築を、
産官学金と弁護士・弁理士など専門家の連携によって検討してまいります。 あわせて、
地元企業と島根大学、島根県立大学、松江高専、市内各高校との連携を強化して、製品開発や共同研究を支援することで、将来の松江の産業を主体的に担う人材の育成に取り組みます。 また、都市圏に本拠を置く企業の拠点、機能の地方移転の流れを捉え積極的に取り込むため、豊かな自然や災害リスクの低さなど、松江の魅力・強みをアピールし、サテライトオフィスやワーケーションの誘致を強化してまいります。 「しごと
づくり」の2つ目は、地方産業創生の成功モデルの構築です。 ユニークな新規事業の育成や新しい産業の創出は、
地域経済の牽引力となります。 その大きな可能性を秘めているのが、松江が世界に誇るプログラム言語Rubyです。この貴重な
地域資源を生かし、国内外での普及を促進するとともに、Rubyを起点とする産業集積、人材育成を支援してまいります。 Ruby City MATSUEプロジェクトの取組を軸に、高等教育機関、専修学校においてRubyを使ったプログラミングの出前授業を行うなど、高度なIT人材の育成を促進します。同時に、島根県との連携や
産官学金の協働に基づき、Rubyに係る知見の蓄積を活用したベンチャー支援により、IT分野におけるエコシステムの構築を目指します。 また、農林水産業においても、松江ならではの魅力的な資源を生かした、新たなチャレンジを支援することで、生産者の所得向上につなげます。雲州人参や西条柿、シジミやアワビなどを念頭に置き、地域特産品のブランド化、6次産業化による付加価値の向上を導いてまいります。 あわせて、マーケティング機能を強化することで、都市圏の消費者をメインターゲットとした販路の開拓を、地域金融機関や投資ファンドとの連携によって、
地元企業の事業承継をそれぞれ支援してまいります。 「しごと
づくり」の3つ目が働きやすく暮らしやすい環境の整備です。 「松江の豊かな
生活環境において、仕事と子育てを両立したい」という声を聞きます。こうした方々の思いに応えるためには、「しごと
づくり」の施策を通じて雇用の機会を創出するとともに、職と住との兼ね合い、つまりワーク・ライフ・
バランスの取れた、働きやすく暮らしやすい地域社会をつくることが重要です。 松江に所在する全ての企業において、働きやすい職場環境が整備されるように、まず初めに市長である私自身がイクボス宣言を行います。子育てや介護と仕事を両立しながら日々頑張っている職員を応援し、私自らもワーク・ライフ・
バランスを実践することで、市内企業、事業所への取組の浸透につなげていきます。 特に女性が働く場において十分に力を発揮できるよう、男性の家事や育児への参加を促すとともに、まつえIT女子インターンシップ・プログラム事業などを通じて、女性の就業・起業チャレンジをサポートし、仕事と子育てとを両立できる環境を整えてまいります。 これら「しごと
づくり」の施策によって、若い世代の定住やUIターンを促進し、
人口減少に歯止めをかけ、松江の持続的な成長・発展を導いてまいる所存です。 4本目の柱は、県都としての都市機能を発揮し、魅力的な観光を創造・提供する「
まちづくり」です。 「
まちづくり」には、次に挙げる2つの観点で取り組んでまいります。 1つ目が、都市機能の強化、中心市街地の賑わい再生、水辺空間の整備です。 県都であり、水の都である松江の顔として、JR松江駅から殿町に至る中心市街地のにぎわいを再生し、湖・川の恵みや憩い・くつろぎを享受できるまち並みをつくります。 その検討プロセスには、市民の皆様にも御参加いただき、共に中心市街地エリアビジョンを策定して、松江の
まちづくりの将来像を示してまいります。 大橋川の改修によって治水の安全性を高めると同時に、宍道湖から大橋川に続く水辺を、市民や旅行者が歩いて、触れて楽しめる親水空間として整備します。あわせて、宍道湖畔や大橋川沿いでキッチンカーを使ったイベントが開催できる環境も整え、市街地のにぎわいを創出してまいります。 また、市街地商店街の活性化に向けて、精力的に活動されている事業者を支援します。松江が誇るお茶、和菓子、八雲塗、陶芸など、もの
づくりの
伝統工芸職人が集うエリアを形成し、茶の湯体験や和菓子作り、八雲塗などの職業体験ができる時間消費型の職人商店街の創造に取り組みます。 この職人商店街には、全国から志のある職人を招き入れ、空き家、空き店舗を有効活用するなどして、多彩な店舗の連続性や回遊性を確保します。なお、まちのRe-project事業において、まちなかの既存ストックを活用するリノベーションの
まちづくりを進める中で培った、プレーヤーの発掘、育成や遊休不動産掘り起こしのノウハウを生かしてまいります。 さらに、水都松江のイメージアップを図る訴求力の高い地域観光資源として、水上交通の
導入可能性について検討を図ってまいります。宍道湖、大橋川から堀川、中海へと続く豊かな水資源を、
公共施設や観光地の間をつなぐ
交通手段として利用できれば、松江や
周辺圏域の魅力を大いに高めることになるものと確信しております。 「
まちづくり」の2つ目の観点は、魅力的な観光の創造と提供です。 松江には、中心市街地だけでなく、ジオパークを形成する島根半島や中海の近郊にも、魅力的な観光資源が豊富に存在します。半島部の長く美しい海岸線と海水浴場、浦々の風情のある古くからのまち並み、中海を周遊できる気持ちのよいサイクリングコースなど、誇れる地域の財産を広域的につなぐことで、体験型・時間消費型の観光をプロデュースします。 中海・宍道湖・
大山圏域全体を捉えて、ストーリー性を持たせることで、この地域ならではの質の高い時間と空間を提供し、日本全国のみならず、世界の人々に対して魅力を訴えてまいります。 また、温泉、美肌、縁結びなど、松江の持つ個性的な特徴を生かし、癒やしをテーマとする観光に着目して、予防医療と健康診断、さらには地元の農水産品による郷土料理をセットで提供するヘルスツーリズムの実施可能性を検討します。 現在、
コロナ禍の影響からインバウンド需要は見越せないものの、将来を見据えて外国人旅行者のためのユニバーサルデザインによる標識やガイドアプリの多言語化を進めてまいります。同時に、既にビジネス・観光の両面で関係の深い、台湾やインドなどとの連携を強化します。地場産品の輸出やインバウンド観光の拡充に向けてトップセールスも通じて、世界に対し松江をアピールしてまいります。 最後の5本目の柱は、市民の誇りと
ふるさとへの愛着を育む「こころ
づくり」です。次の2つの観点で取り組んでまいります。 1つ目が、
子どもたちの視野の涵養です。
子どもたちや若い世代の皆様が松江に暮らす心地よさ、そして誇りと愛着を感じ、松江を自らよりよいまちにしていきたいと思えることが、松江の持続的な発展につながります。 そのためには、
ふるさと松江の自然・歴史・
伝統文化に触れ、地域の人たちと積極的に交流する機会を持ち、松江のよさや魅力を実感することが大切です。同時に、世界に目を向け、海外の文化や外国人と触れ合うことで、世界の中の
ふるさと松江を意識し、ここに暮らす価値を理解することもまた重要です。 まず、小中学校での
ふるさと教育の一環として、まちなかを探検する機会や
地元企業での職業体験などを通じ、松江の歴史・
伝統文化や特産品に触れる場を増やします。あわせて、町内会・自治会などの地域コミュニティーによる行事や活動への参加を奨励し、
ふるさとに対する理解を深めながら地域との一体感を醸成してまいります。なお、地域の文化と誇りを継承する貴重な契機として、松江の伝統行事を集めて交流する地域伝統芸能祭を開催したいと考えています。 そして次に、海外との文化・経済・観光面での交流を強化してまいります。友好都市のニューオーリンズ市、アイルランドやインド・ケララ州など、ゆかりのある国、地域との交流を拡大し、中高生や大学生の留学、ホームステイの相互受入れを促進することで、世界を知るとともに世界から松江を見る機会・経験を提供します。 また、郷土のプロスポーツチームを市民の皆様と一緒に支えてまいります。島根スサノオマジックや松江シティFCの活躍は、地域を盛り上げ、地元に対する誇りと愛着を育みます。チームの選手を身近に感じられる交流イベントの開催などを通じて、応援する喜びを市民の皆様と分かち合いながら、松江の団結力、地域力を高めてまいります。 「こころ
づくり」の2つ目の観点は、
ふるさとへの愛着と一体感を生む心の豊かさの醸成です。 私は高校卒業以降、国内の他都市や海外に暮らしましたが、
ふるさとの役に立ちたいという初志を貫徹し松江に帰ってまいりました。その理由は、私自身が生まれ育ててもらった松江を愛し、松江が「誇れる
ふるさと」であるからにほかなりません。 市民が誇りや愛着を感じることこそが、松江の持続的な発展を実現する原動力となります。思いやりや一体感を持って穏やかに暮らすことのできる松江の豊かさを実感し、誇りと愛着を持つことで、子や孫たちとともに松江に暮らしたいというマインドが育ちます。そのマインドが積み重なれば、他の地域から見ても魅力的な場所となり、定住・移住を希望する人も増加します。魅力的な場所には優秀な人材が集まり、優秀な人材を求める優良企業が立地して産業集積を生み、観光地としての関心も高まることで、
地域経済の発展がもたらされるのです。 とりわけ、若い世代が誇りや愛着を覚え、
大学進学や就職で一度この地を離れても、いつか戻ってきたい、発展のために貢献したいと思える
ふるさと松江を築いてまいります。 以上、御説明申し上げた5本の柱を政策の屋台骨として、また冒頭に触れさせていただいた5つの基本的な視点を大切にして、
市政運営に取り組んでまいります。 結びとなりますが、これからの4年間、「夢を実現できる松江・市民が誇れる松江」をつくるため、市民の皆様とともに着実に歩みを進めてまいります。 皆様からの熱い御期待にお応えすべく、誠心誠意取り組んでまいることをお約束するとともに、市民の皆様、議会の皆様方の御協力をお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。 続きまして、本日、第3回市議会定例会に提出をいたしております諸議案につきまして、その概要を御説明申し上げます。 議第61号 松江市
税賦課徴収条例の一部改正につきましては、地方税法等の一部改正に伴い、所要の改正を行うものです。 議第62号 松江市固定資産評価審査委員会条例の一部改正につきましては、市民の負担軽減を図るため、押印事務を見直すことに伴い、所要の改正を行うものです。 議第63号 松江市手数料徴収条例の一部改正につきましては、
行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部改正等に伴い、所要の改正を行うものです。 議第64号 松江市救護施設、更生施設、授産施設及び宿所提供施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正につきましては、当該施設の設備及び運営に関する国の基準の一部改正に伴い、所要の改正を行うものです。 議第65号 松江市指定障害福祉
サービス事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例等の一部改正につきましては、当該事業等の人員、設備及び運営に関する国の基準の一部改正に伴い、所要の改正を行うものです。 議第66号 松江市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部改正につきましては、当該施設の設備及び運営に関する国の基準の一部改正に伴い、所要の改正を行うものです。 議第67号 松江市建築審査会条例の一部改正につきましては、行政事務の効率化を図るため、押印事務を見直すことに伴い、所要の改正を行うものです。 議第68号 松江市北公園ミニ遊園地の設置及び管理に関する条例の制定につきましては、これまで公益財団法人松江市スポーツ・文化振興財団が運営していた北公園ミニ遊園地を市が管理することに伴い、必要な事項を定める条例を制定するものです。 議第69号 松江市立湖南中学校校舎大規模改修3期(建築)工事の請負契約締結につきましては、4月22日に入札を行いました結果、1億6,555万円で八光建設株式会社と請負契約を締結するものです。 議第70号 市道城山線北惣門橋架替工事の請負契約締結につきましては、5月14日に入札を行いました結果、1億4,824万7,000円で株式会社増原産業建設と請負契約を締結するものです。 議第71号 財産の取得につきましては、老朽化により更新する宍道学校給食センターの食器・食缶洗浄機を3,272万5,000円で株式会社門脇正司商店から取得するものです。 議第72号 字の区域の廃止につきましては、松江市中尾土地区画整理事業の施行に伴い、従来の字界が原形をとどめず不合理が生じるため、当該事業施行区域内の字を廃止するものです。 議第73号 松江市土地開発公社定款の一部変更につきましては、書面表決に係る規定を整備するため定款を変更するものです。 議第74号 市道路線の廃止につきましては、市道路線の整理再編により3路線を廃止するものです。 議第75号 市道路線の認定につきましては、市道路線の整理再編等により9路線を認定するものです。 続きまして、議第76号「令和3年度松江市
一般会計補正予算(第3号)」につきましては、総額7億3,520万8,000円を追加し、予算の総額を992億4,254万6,000円とするものです。 補正いたします内容を申し上げますと、
新型コロナウイルス感染症対策経費として6億6,358万9,000円、市長公約に掲げ早急に取り組むべき課題への対応経費として7,161万9,000円を計上しております。 これらの財源として、国の給付金事業に係る国庫補助金のほか、
新型コロナウイルス感染症対応
地方創生臨時交付金、県支出金及び財政調整基金繰入金を充当しております。 次に、承認第2号から承認第20号までにつきましては、いずれも特に緊急を要したため議会を招集する時間的余裕がなく、やむを得ず
地方自治法第179条第1項の規定により
専決処分したものであり、これを御報告申し上げて、御承認を求めるものです。 承認第2号 松江市
税賦課徴収条例等の一部改正につきましては、地方税法等の一部改正に伴い、所要の改正を行ったものです。 承認第3号 松江市
原子力発電施設等立地地域指定による固定資産税の不均一課税に関する条例の一部改正につきましては、省令の一部改正に伴い、所要の改正を行ったものです。 承認第4号 半島振興対策実施地域指定による固定資産税の不均一課税に関する条例の一部改正につきましては、省令の一部改正に伴い、所要の改正を行ったものです。 承認第5号 松江市
地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化のための固定資産税の課税免除に関する条例の一部改正につきましては、省令の一部改正に伴い、所要の改正を行ったものです。 承認第6号 松江市都市計画税条例の一部改正につきましては、承認第2号と同じく、地方税法等の一部改正に伴い、所要の改正を行ったものです。 承認第7号 松江市国民健康保険条例の一部を改正する条例の一部改正及び承認第8号 松江市介護保険条例等の一部改正につきましては、
新型コロナウイルス感染症等の影響により収入が減少した被保険者等に係る保険料の徴収猶予及び減免措置を延長するために所要の改正を行ったものです。 続きまして、承認第9号 令和2年度松江市
一般会計補正予算(第12号)につきましては、新庁舎整備事業公金支出差止等請求事件の代理人への委任に要する費用の債務負担行為を追加したものです。 次に、承認第10号 令和2年度松江市
一般会計補正予算(第13号)につきましては、4,698万7,000円を増額し、予算の総額を1,312億3,678万2,000円としたものです。 補正の主な内容としましては、新型コロナウイルス
ワクチン接種に係る体制確保等の経費のほか、冬季の除雪等に要した経費を計上しております。 歳入につきましては、地方交付税及び国庫支出金を増額補正し、県支出金及び繰入金などを減額補正しております。 次に、承認第11号から承認第18号までの令和2年度特別会計及び公営企業会計の補正予算につきましては、事業費の確定等に伴い予算を調整したものです。 次に、承認第19号 令和3年度松江市
一般会計補正予算(第1号)につきましては、1億4,881万1,000円を追加し、予算の総額を983億2,481万1,000円としたものです。 内容としましては、
新型コロナウイルス感染症による経済的影響が長期化する中で、低所得のひとり親世帯への特別給付金を計上しております。 財源として、国の給付金事業に係る国庫支出金を充当しております。 次に、承認第20号 令和3年度松江市
一般会計補正予算(第2号)につきましては、1億8,252万7,000円を追加し、予算総額を985億733万8,000円としたところです。 内容としましては、島根町加賀大
規模火災関連の経費として、被災者への支援経費を1億6,646万円、その他災害関連事業費を1,606万7,000円計上しております。 財源として、県支出金、寄附金及び財政調整基金繰入金を充当しております。 続いて、報告第9号から報告第15号までの7件につきましては、令和2年度一般会計予算及び公営企業会計予算の繰越について、
地方自治法施行令、地方公営企業法及び同施行令の規定に基づき御報告申し上げるものです。 報告第16号から報告第23号までの8件につきましては、
地方自治法第243条の3第2項の規定により、本市が出資しております松江市土地開発公社など8法人の経営状況説明書を提出するものです。 報告第24号につきましては、第3次松江市障がい者基本計画を策定したことについて、障害者基本法第11条第8項の規定により報告するものです。 報告第25号から報告第32号までの8件につきましては、議会の議決により委任された事項の
専決処分に関するものであり、
地方自治法第180条第2項の規定に基づき御報告を申し上げるものです。 報告第25号から報告第27号までの3件につきましては、議会の議決を経て締結した請負契約について、その後の設計変更等により契約を変更したものです。 報告第28号から報告第32号までの5件につきましては、道路管理瑕疵などによる損害賠償の額を定めたものです。 以上、概要を御説明申し上げましたが、何とぞよろしく御審議のほどお願い申し上げます。(拍手) 続きまして、議第76号「令和3年度松江市
一般会計補正予算(第3号)」につきまして、パネルを用いて御説明させていただきます。(パネルを示す) 補正予算第3号の概要について示したものとなります。 総額7億3,520万円を計上いたしております。この内訳といたしまして、
新型コロナウイルス感染症対策に6億6,358万円、そして市長公約に掲げ早急に取り組むべき課題への対応として7,162万円を計上いたしております。 金額の大きいものから見てまいりますと、地域の事業者を支援する目的で4億7,500万円、また
市民生活を支援するため1億8,858万円を計上いたしております。また、未来を担う
子どもたちの育成など、ひと
づくりのために6,307万円、そして市民の皆様が誇れる
まちづくりのため500万円、また市政や地域のどだいをつくるため355万円を計上させていただいております。 これらの財源としまして、国庫支出金6億9,176万円、県支出金1,986万円、そして財政調整基金からの繰入金2,358万円を予定いたしております。 最初に、
新型コロナウイルス感染症対策についてです。地域の事業者を支援するために
新型コロナウイルス感染症の拡大によって経営に影響を受けている中小企業者、また個人事業者に対して事業継続のための給付金を支給してまいります。給付額は、法人が1事業者当たり20万円、個人は10万円となります。支給条件として、この1月から5月のうち、連続する3か月間の売上げの合計が前年同期または前々年同期と比べて50%以上減少していることなどを要件としております。この事業費として4億円を計上しております。 また、コロナウイルス感染症の流行長期化によって売上減等の影響を受けている飲食店を支援するため、
プレミアム付飲食券を発行し、消費の促進を図ってまいります。令和2年度と同様、販売価格4,000円、ここにプレミアム2,000円を乗せて利用価格は6,000円となります。この飲食券を令和2年と同様3万組販売してまいります。対象の店舗は、市が感染予防のためにつくっている感染予防がんばる宣言を宣言した店、そして実施主体は松江地区商工会・
商工会議所連携協議会を予定しております。この事業費に7,500万円を計上しております。 次に、同じく
新型コロナウイルス感染症対策、
市民生活を支援するための予算となります。感染症の影響で自死リスクが高まることのないように、相談窓口の周知、啓発活動等を行うための事業費として134万円を計上しております。 具体的には、中心市街地におけるデジタルサイネージやバスの中での広告等を予定しているところであります。 次が
修学旅行のキャンセル料の支援となります。感染症の影響によって
修学旅行を中止または行き先を変更した場合のキャンセル料の全額を支援するため、234万円の事業費を計上しております。 また、低所得の
子育て世帯に対して生活の支援を行うために、児童1人当たり一律5万円の給付金を支給します。これは国の施策に基づいたものですが、このうちのひとり親世帯に対しては、既に4月6日付の専決補正予算(第1号)において予算を計上させていただいており、今回はそこで対象とはなっていなかった
子育て世帯の方を対象とすることになります。このための予算として1億8,490万円を計上いたしております。 次に、早急に取り組むべき課題への対応、その1番目が「どだい
づくり」となります。 市民に届く広報体制の強化を図るため、私市長自らが先頭に立って
情報発信を行ってまいります。具体的には、情報番組での市長
情報発信枠の新設などを予定しております。このための事業費として256万円を計上しております。 次に、海藻や水草によって吸収される
二酸化炭素、これを
ブルーカーボンといいます。この
ブルーカーボンを活用した
二酸化炭素を吸収するための
カーボンオフセット制度の構築を目指した調査費を99万円計上しております。今、民間企業は
二酸化炭素の排出量を削減するという努力義務を負っています。自社努力によってだけでは
二酸化炭素の削減ができない場合に、
二酸化炭素の排出権を購入することができます。そのための
二酸化炭素が吸収される仕組み、これを松江市がつくり、その販売収益を活用することで、地域振興や環境保全につなげていくといった取組になります。このための調査費として99万円を計上しております。 そして、早急に取り組むべき課題への対応の2つ目として、「ひと
づくり」を掲げております。具体的には情報活用教育の一層の充実を図るため、電子黒板が未配備の市立の小学校及び義務教育学校に追加配備をしてまいります。昨年度、既に小学校3年生から中学校3年生までの教室と特別支援学級、理科室においては電子黒板を配備済みです。今回は小学校、義務教育学校の1、2年生の教室へ電子黒板等を追加配備するものとなります。このための事業費として750万円を計上しております。 そして、国が昨年10月につくった制度に基づきまして、重度障がい者等の通勤時における介助に係る費用を支援するために303万円を計上いたしております。 「ひと
づくり」が続きます。待機児童対策としての予算を計上しております。下の表を見ていただきますと、市内の児童クラブの待機児童数の推移となります。現状、公設、民間クラブとも令和3年5月1日時点において34人、あるいは57人の待機児童が生じている状況にあります。待機児童対策として、民設児童クラブの整備に対して補助を行うものであります。 スケジュールとしては、7月下旬から募集を開始し、来年4月の開設を目指してまいります。2施設を念頭に置いて5,254万円を計上いたしております。 最後の項目が、「
まちづくり」となります。都市機能の強化、中心市街地の賑わい再生、水辺空間の整備のためにエリアビジョンを策定してまいります。スケジュールとしましては、今年9月にワークショップ3か所を公募し、12月にこのエリアビジョンの策定を目指してまいります。 市民の皆様と一緒に、市民の皆様の参加によってワークショップ等を開催して、エリアビジョンを策定する、そのための事業費として300万円を計上いたしております。 次が最後となります。 「
まちづくり」のため、中心市街地に多彩な
伝統工芸などが集まる職人商店街の創出を目指して調査を実施してまいります。 具体的には、本市の商店街の現状、空き店舗の状況等についての調査、これに加えて金沢市等の先進都市での事例調査を行い、職人商店街の創出を目指した調査を実施してまいります。このための事業費として200万円を計上させていただいております。 補正予算(第3号)に係る説明は以上でございます。 最後になりますが、今回こういった形でプロンプターとパネルを用いて皆様に分かりやすく御説明をさせていただいたつもりでおります。実はこういった説明の仕方は、今まで前例のないものでございまして、私からの御提案に御理解を示していただきました議長、そして議員の皆様に心よりお礼申し上げます。 今後、市民の皆様により分かりやすく説明をし、市政としての説明責任をしっかり果たしてまいりたいと思っておりますので、皆様にはさらなる御支援、御理解と御指導のほど何とぞよろしくお願いいたします。 私からは以上となります。(拍手)───────────────────────
△日程第7 同意第10号 松江市
固定資産評価員の選任について (
提案説明、採決)