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  1. 彦根市議会 2016-12-01
    平成28年12月定例会(第23号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前8時59分開議 ◯議長(西川正義君) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(西川正義君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、21番安澤勝君、および22番安居正倫君を指名します。 ────────────────── 日程第2 議案第81号から議案第99号ま で(質疑ならびに一般質問) 3 ◯議長(西川正義君) 日程第2、議案第81号から議案第99号までを一括議題とし、各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  発言の通告書が18名の方々から提出されておりますので、順次発言を許します。  その順位は、16番中野正剛君、2番獅山向洋君、8番安藤博君、12番野村博雄君、7番赤井康彦君、22番安居正倫君、18番山田多津子さん、19番奥野嘉己君、21番安澤勝君、4番辻真理子さん、11番和田一繁君、13番杉原祥浩君、1番谷口典隆君、9番八木嘉之君、3番北川元気君、24番馬場和子さん、5番夏川嘉一郎君、20番長崎任男君の順とし、順次ご登壇願います。  16番中野正剛君。中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 4 ◯16番(中野正剛君) それでは、今回は大きく3点について質問をさせていただきます。よろしくお願いします。  まず1点目に、上水道の充実について質問させていただきます。  大項目1、上水道の充実について。  今年度の国の第二次補正予算では、21世紀型インフラ整備を目指す一環として、生活密着型インフラ整備が進みます。特に上水道は耐用年数を超えた水道管の割合が、平成26年現在で12.1%に上るにもかかわらず、新しい水道管に交換する割合は1年間に1%以下に過ぎず、老朽水道管の破損や漏水などのトラブルが各地で相次いでいることもあり、耐震性のある水道管への更新支援に補正予算では400億円が確保されました。  また、平成25年度に厚生労働省が出した新水道ビジョンに、50年後、100年後を見据えた水道の理想像として、時代や環境の変化に対して的確に対応しつつ、水質基準に適合した水が、必要な量、いつでも、どこでも、誰でも、合理的な対価をもって持続的に受け取ることが可能な水道を掲げて、安全な水道、強靭な水道、水道サービスの持続を挙げています。  彦根市総合計画の後期基本計画の上水道の充実にある市の取り組み方向にも、また彦根市水道事業ビジョン2016年度素案にも、同様のテーマが掲げられていますので、市の取り組み方向に従って質問をさせていただきます。
     中項目1、安全で良質な水道水の供給について。  市の取り組み方向の安全で良質な水道水の供給に、「安全な水道水を供給するため、水源の水質監視の強化に努めます。」また、「安全で良質な水道水を供給するため、水質管理体制の充実に努めます。」とありますので、以下、質問をさせていただきます。  細項目1、水源の水質監視強化について。  水源の水質監視については、ホームページでも検査結果を公表していますが、素人には数字だけではわかりづらいので、全国の水源の水質と比べて彦根の水源の水質はどうなのかをお聞かせください。 5 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 6 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市の水道水の水源といたしましては、大藪浄水場で取水しております琵琶湖表流水と、東沼波水源地および稲枝水源地で取水する地下水がございます。  水源の水質監視につきましては、大藪浄水場では、浄水処理に影響を与える琵琶湖原水の濁度、水素イオン濃度、水温の3項目の24時間連続自動監視に加え、毎日検査として、色度、臭気、放射性物質等8項目の検査を実施し、水源の急な水質変化等にも対応できるよう努めております。  また、東沼波水源地および稲枝水源地の地下水につきましては、深さ150メートルの深井戸であり、浄化する必要がなく、塩素消毒のみで水質基準に適合する清浄な水質であることから、水源水質の監視といたしましては、濁度、色度の24時間連続自動監視に加え、毎月の定期検査を実施し、水道水の安全を確保しております。  ご質問の全国の水源の水質に比べて彦根の水質はどうなのかということに関しましては、水道水の水源は河川表流水やダムの水、湖沼水等さまざまで一概には比較できませんが、毎年、環境省が実施しております公共用水域水質測定調査で、国の指定湖沼10湖について、水質の状況を示す代表的な指標である全窒素、全リン、化学的酸素要求量(COD)の3項目の測定結果を公表しており、一番最近の平成26年度のデータによりますと、琵琶湖北湖は全国で2番目に水質がよいという結果が出ております。 7 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 8 ◯16番(中野正剛君) 2番目ですか。すばらしいと思います。  次に、細項目2、カビ臭から見たおいしい水達成率について。  カビ臭から見たおいしい水達成率はパーセントであらわされ、数字が高い方が望ましいと、彦根市水道事業ビジョン2016年度素案には書かれていますが、数字を見ると、平成25年度は80%、平成26年度は70%、平成27年度は65%と、どんどん下がっています。平成23年度のカビ臭から見たおいしい水達成率の全国データでは、1,331の上水道事業のうち1,092の上水道事業が85%を超えています。比較する資料がこれしかありませんが、彦根市の65%はこの年度で順位を見ると1,331の中で1,260番ぐらいという状況です。これをどう受けとめられているのか、お聞かせください。 9 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 10 ◯上下水道部長(疋田武美君) 彦根市水道事業ビジョン2016年度素案(案)に掲載しておりますカビ臭から見たおいしい水達成率につきましては、カビ臭原因物質であるジェオスミンと2-メチルイソボルネオールの濃度が高いほど達成率が低くなる計算式となっており、達成度の数値が下がっている原因につきましては、この2物質の検出濃度が上がってきたことにあります。  これは、例年、春と秋に琵琶湖で発生するカビ臭の原因となるプランクトンが増加していることによるものであり、大藪浄水場で粉末活性炭を投入するなどの対応を行っておりますが、臭気物質は完全に取り除けるものではないことから、市内給水栓の水でも幾分かは検出されるものです。  カビ臭原因物質であるジェオスミンと2-メチルイソボルネオールの水質基準は、ともに1リットル当たり10ナノグラム以下と定められておりますが、平成27年度の本市のジェオスミンの年間最大検出濃度は1リットル当たり5ナノグラム、2-メチルイソボルネオールは1リットル当たり3ナノグラムでした。これは基準値の2分の1あるいは3分の1以下の濃度であり、通常、人が感じるほどの濃度ではありません。この方法で比較すると、カビ臭から見たおいしい水達成率としては他の事業体と比べ低い数値となりますが、実際に市民の方からのカビ臭に関する問い合わせ等もなく、問題ないものと考えております。 11 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 12 ◯16番(中野正剛君) それでは、細項目3、良質な水質への老朽管の影響は。  彦根市の水道事業の概要を見ても、昭和39年の第一次拡張事業、昭和47年の第二次拡張事業、昭和53年の第三次拡張事業と、管路の多くが高度成長期に整備されているようです。耐用年数は40年と聞いていますので、これから耐用年数を超えた水道管がどんどん増えていくと思われますが、このような老朽化した水道管が水質を悪化させることはあるのでしょうか、お聞かせください。 13 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 14 ◯上下水道部長(疋田武美君) まず、管路の耐用年数ですが、法定耐用年数40年とは資産の減価償却費の算定基準として地方公営企業法施行規則第14条に規定された耐用年数でありまして、実際に使用する場合の使用耐用年数は各事業体におきまして法定耐用年数の1.5倍の60年または2倍の80年と設定されており、本市では耐用年数60年を採用しております。  水道管の種類によっては、老朽化により内面にさびが発生する場合があります。本市水道利用者の方々からさびの混ざったような赤茶の水が出るとの通報を受け出向き、原因を調べてみますと、各家庭の屋内の水道管のさびを発見いたします。昨年度も赤茶の水が出るとの通報が8件ありましたが、いずれも屋内配管が原因でした。  本市水道事業で使用しております水道資材につきましては、日本水道協会またはJISの規格品を使用しており、品質が保証されております。しかし、布設年度の古い鉄製の管路や仕切弁などによってはさびなどの発生も起こることから、老朽管の更新を進めてまいりたいと考えております。 15 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 16 ◯16番(中野正剛君) よろしくお願いします。  それでは、細項目4、水質管理体制の充実について。  「安全で良質な水道水を供給するため、水質管理体制の充実に努めます」と後期基本計画に書かれていますが、今後、今の管理体制のどこをどのように充実させていきたいのかをお聞かせください。 17 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 18 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市では、水道水が水質基準に適合した安全な水であることを確認するため、また急な水質変化に対応するため、あらゆる水質検査や水質監視を行っております。  水質検査におきましては、水道法に定められた検査項目以外にも本市独自に選定した項目を毎日検査するなど、より安全性を高めております。また、市内各配水系統の管末には水質自動監視装置を6台設置しており、水質に異常があった場合はすぐ確認できるよう24時間連続監視を行うなど、水道水の安全の確保に万全を期すための体制を整えております。  さらに、原発による放射能汚染状況を監視するため、平成27年1月から放射性物質濃度の測定を開始し、琵琶湖原水および浄水について毎日検査を行い、水質管理体制の強化に努めております。  今後はこれらの検査機器の適宜更新や性能および導入効果を十分生かしていけるよう、水質に関する技術研修等に積極的に参加し、担当職員の技術向上に努めていきます。また、水質担当職員の充実に向け化学専門職員の新規採用試験を実施していただいたところであり、人的な管理体制を整えることにより、さらなる水質管理体制の充実を図っていけるよう努めてまいりたいと考えております。 19 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 20 ◯16番(中野正剛君) ありがとうございます。先日、ビバシティ彦根の食料品売り場のところで、ペットボトルに水をくんでいたのを、外国人観光客の夫婦の方がびっくりするような顔をして見ていました。その姿を見ていて、私は言葉がしゃべれるわけではないので聞けませんでしたが、外国人観光客の方にとって水は観光のアピールになるのではないかと感じました。  再質問ですが、きれいな水を維持するという決意を改めて聞かせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 21 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 22 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市では、琵琶湖水または地下水を利用して水道水を供給しております。その中で、私どもは安全で安心な水を提供できるよう、今後とも予算を確保しながらやっていきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 23 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 24 ◯16番(中野正剛君) どうぞよろしくお願いします。  それでは、中項目2、安定した水道水の供給について。  安定した水道水の供給については、「水道水の安定供給を図るため、水道施設の整備更新に努めます。」「地震などの災害に強い施設への改良に努めます。」「水道施設の機能を安定的に維持するため、管理体制の充実に努めます」とありますので、以下、質問をさせていただきます。  細項目1、水道施設の整備更新について。  さきにも述べましたように、平成26年度の厚生労働省の資料では、耐用年数を超えた水道管が12.1%を超えているにもかかわらず、新しい水道管に更新するのは1年に1%以下となっています。彦根市水道事業ビジョン素案のデータでは、管路の更新率は平成27年度で0.54%と、かなり低いと感じます。彦根市の水道管の耐用年数を超えた割合はどうか、更新している割合は妥当なのかどうかをお聞かせください。 25 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 26 ◯上下水道部長(疋田武美君) 議員ご質問の法定耐用年数40年を超えた管路の割合につきましては、平成27年度末で総延長779キロメートルに対し82.6キロメートルの約10.6%となります。平成27年度に実施いたしました更新割合は、当初計画しておりました工事を公共事業の遅延により取りやめた経緯があり、これにより昨年度の更新率は低くなったものと判断しております。  今年度につきましては、予定工事の取りやめもなく、計画どおり進捗していることから、管路の更新割合は1%を見込んでおり、おおむね例年どおりと考えております。  本市における更新割合が妥当かとのご質問ですが、管路更新率は更新延長に大きく左右されることや、今後更新を計画いたします基幹管路はこれまで以上に予算を必要としていますことから、数値としてあらわれます管路更新割合は伸び悩むことも考えられますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 27 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 28 ◯16番(中野正剛君) ある程度妥当ということで理解させていただきました。  それでは、細項目2、管路の耐震化率について。  後期基本計画では、管路776キロメートルに対し、震度6弱の地震に対しては81.9%の管路が、震度7の地震に対しては9.7%の管路が耐震化整備を完了していると報告されています。また、彦根市水道事業ビジョン素案では、平成27年度で10.5%になっています。管路の耐震化率目標を平成32年度に13.2%にしていますが、これは震度7の地震に対しての耐震化率だと思いますけれども、実現は可能なのでしょうか。 29 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 30 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市が実施しております管路の耐震化につきましては、議員ご指摘のとおり、震度7を想定しており、平成32年度の目標である管路の耐震化率13.2%を計画しております。管路の更新時には震度7の地震動に対応した資材を使用し、耐震化を図っております。  議員ご質問の目標耐震化率ですが、今後、年平均7キロメートルの管路を布設替えしていくことを計画しており、平成32年度までの5年間で35キロメートルの耐震化を図れ、耐震化率はおおよそ15%となり、目標値13.2%を達成することができると考えております。 31 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 32 ◯16番(中野正剛君) よろしくお願いします。  それでは、細項目3、医療施設や避難場所等への配水管の耐震化について。  後期基本計画の中に、「医療施設や避難場所等への配水管の耐震化を優先して図る」とあります。医療施設や避難場所が耐震化されていても、そこまでの配水管の耐震化ができていなければ十分に機能が発揮できないと思います。平成32年度の目標である13.2%の耐震化でどこまでこのような対応ができるのか、お聞かせください。 33 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 34 ◯上下水道部長(疋田武美君) 平成19年8月に、厚生労働省から「基幹病院等及び透析医療機関に至る水道施設の耐震化等について」の通知がありました。その内容は、基幹病院等に至る管路の耐震化を促進させることと、断水時の応急給水体制の充実を図ることになっております。本市の基幹病院等は彦根市立病院であり、透析医療機関としては彦根市立病院友仁山崎病院および池田クリニック彦根があります。彦根市立病院友仁山崎病院に至る管路については耐震化されていませんが、池田クリニック彦根への管路は耐震化されております。今後、災害時の拠点となる彦根市立病院までの管路の耐震化を優先的に進める必要がありますが、天王山配水池から給水するため、耐震管の布設延長が長く、耐震化費用だけでなく時間もかかりますので、代替案として災害時のみ使用するバイパス管の検討も計画しております。  小学校を想定した避難場所に至る管路につきましては耐震化されておりませんが、来年度から城町から本町までの管路を耐震管へ年次的に更新する計画を策定しており、城西小学校に至る管路が平成33年度をめどに耐震化されます。  本市の耐震化につきましては、平成32年度までの5年間で35キロメートルの管路更新を想定しております。この5年間で基幹病院等や各小学校までの配水管全てが耐震化できるものではありませんが、それらに至る管路の耐震化は、現在策定中の水道ビジョンのアセットマネジメントの中で優先的に更新計画を立ててまいりたいと考えております。 35 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 36 ◯16番(中野正剛君) 基幹管路の耐震化をよろしくお願いいたします。  細項目4、基幹管路の耐震化適合率について。  耐震適合性という言葉があります。耐震化された管だけでなく、布設された地盤を勘案した耐震性という意味だそうです。厚生労働省が発表した平成25年度の基幹管路の耐震適合率は、全国平均で34.8%、都道府県別に見ると、神奈川県63%、愛知県54%、長崎県や和歌山県では22%と大きな開きがあります。また、滋賀県内で比較してみると、管路の長さも影響してくるのでしょうが、守山市は90%、野洲市は76%、大津市は47%、これと比較すると彦根市は24%となっています。湖南市のように6%と低いところもありますが、導水管や送水管などの重要な基幹管路が24%の耐震化率では、地震に耐えられるのか、心配です。考えをお聞かせください。 37 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 38 ◯上下水道部長(疋田武美君) 水道管の耐震性能は、管の性能と地盤の強度に左右されます。厚生労働省では、地震の揺れでも継ぎ目の部分が外れない耐震管に加え、耐震管ではなくても地盤の固さを勘案すれば耐震性があると評価できる水道管を耐震適合性がある水道管と定義しております。  本市におきましては、鳥居本等の山間地域を除き、耐震適合性の観点からは良好な地盤ではなく、本市の基幹管路は耐震適合性はないと言えます。本市の基幹管路は、導水管や送水管および口径350ミリメートル以上の配水管であり、総延長44キロメートルに対しまして耐震管は11キロメートルで、耐震化率は24.9%となっております。  議員ご質問の地震に対する耐震性で申し上げますと、南海トラフ地震の震度6弱であれば耐震性はあります。しかし、鈴鹿西縁断層帯地震の震度7の地震動にはほぼ耐えられないと考えられます。このことから、今後は基幹管路を中心とした耐震化計画を現在策定中の水道事業ビジョンの中に優先的に取り入れてまいる所存です。 39 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 40 ◯16番(中野正剛君) 再質問させていただきます。今の答弁では、彦根の地盤は全国と比較して弱いと受けとめてもいいのでしょうか。 41 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 42 ◯上下水道部長(疋田武美君) 今のご質問ですけれども、厚生労働省の言っています地盤のいいところは鳥居本の山間部と荒神山だけで、それ以外は弱いというような数値です。 43 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 44 ◯16番(中野正剛君) それでは、細項目5、地震災害等の大規模災害時における復旧資材の確保について。  平成29年度県予算等に対する要望書で、大災害時の復旧の迅速化と応急給水の充実について、広域による連携や国による資材の備蓄を要望していますが、これは重要なことだと思います。現実に近隣の市町と計画されているようなことがありましたら、お聞かせください。 45 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 46 ◯上下水道部長(疋田武美君) 水道は生活に欠かせないライフラインであり、災害時での対応の遅れが生死を分けることから、復旧の迅速化、応急給水の充実が最優先されます。  本市におきましても、緊急時を想定した給水車や給水コンテナなどの復旧資機材の確保を図っておりますが、備蓄する場所や購入予算など課題が多く、個々の水道事業体だけでは限界があります。このことから、国に対し地震災害等の大規模災害時における復旧資材の確保について要望を行っております。各水道事業体は、災害時には被災規模により県支部、関西、全国とブロックごとの復旧応援体制ができております。また、本市独自では、市内水道業者で組織されます二つの組合と災害応急復旧作業に関する協定も結んでおります。  議員ご質問の近隣市町との計画はございませんが、突発事故に必要な資材につきましては、近隣市町と融通し合って対応しております。 47 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 48 ◯16番(中野正剛君) ぜひともそういう取り組みをお願いいたします。  それでは、細項目6、管理体制の充実について。  今回の補正予算は、信頼のできる地元業者が安定的な経済活動をすることにより地域の活性化につなげる意図もあります。しかし、課題として、水道事業者が給水装置工事の施工業者を指定する制度にあると言われています。  2013年度の厚生労働省のアンケートによると、所在不明の工事業者が3,000社、違反行為件数が年間1,740件、苦情件数が年間4,864件となっています。彦根市も同じ問題を抱えていると思います。指定した業者を定期的にチェックする更新制を導入することが検討されているようですが、考えをお聞かせください。 49 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 50 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市におけます給水装置工事事業者につきましては、水道法等に基づく彦根市指定給水装置工事事業者規程によって公認業者を指定しております。現在、本市の公認業者数は410件、うち142件が市内業者です。一度、指定給水装置工事事業者を公認しますと、更新制度がないことから、公認以降の実態が把握できないなどの課題もあり、全国的に公認業者に関するトラブルが発生しております。
     本市におきましても、市民の方から、「修理の依頼をするため市のホームページに載っている公認業者に電話をかけたがつながらない」などの情報をいただき、調査をしましたところ、公認業者は既に廃業していたことが後でわかったこともあります。水道事業者としましては、現行の公認制度について更新制度の導入などの見直しの必要性を感じております。  全国各水道事業体の要望を取りまとめ、日本水道協会から厚生労働省に対しまして公認制度の見直しの要望書が提出され、現在、厚生労働省では、指定工事事業者制度の課題解決に向け、更新制度の導入など制度内容の見直しを進められていると聞き及んでおります。 51 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 52 ◯16番(中野正剛君) 彦根でも同じようなことがあるようですので、真面目な業者に仕事が回ってくるような体制をつくっていただきたいと思います。  それでは、中項目3、効率的な経営の推進について。  細項目1、老朽施設の更新を見据えた経営計画について。  人口減少や節水型機器の普及で収益が減少する中で、「老朽施設の更新を見据えた経営計画を作成します」とあります。毎年一定の更新をしながら安定的な経営をするという意味だと思います。どのように更新していくのか、具体的な計画がありましたらお聞かせください。 53 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 54 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市水道事業を取り巻く事業環境は、人口減少社会の到来や節水型機器の普及により、施設の稼働率を低下させるとともに、給水収益が減少するという厳しい状況です。  今後の水道事業における経営計画におきましては、悪化する事業環境へ挑戦していく新たな発想の転換が必要であり、施設の最適化の考え方を取り入れ、彦根市水道事業ビジョンや第3期中期経営計画(経営戦略)の策定を進めているところです。  老朽施設の更新に係る計画につきましては、老朽管の更新や耐震化に今後10年間は毎年度予算を6億円程度と設定し、また浄水場施設の修繕費としましては毎年度予算を1億円程度とし、施設の延命化を図ってまいります。さらに、大藪浄水場の設備関連の更新事業としまして、10年間で総額約16億円を予定しております。老朽施設の更新につきましては、実施箇所の優先順位の選定を行い、アセットマネジメントに基づき水道施設の適正な規模を検討してまいりたいと考えております。 55 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 56 ◯16番(中野正剛君) よろしくお願いします。  それでは、細項目2、ダウンサイジングについて。  彦根市水道事業ビジョン素案では、「施設利用率や最大稼働率は類似団体や全国平均よりやや低く、施設のダウンサイジングを検討する必要がある」とあります。今後の人口減少を考えると、過剰な設備は要らないと思います。どのようにダウンサイジングしていくのか、計画がありましたらお聞かせください。 57 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 58 ◯上下水道部長(疋田武美君) 人口減少等に伴う給水需要の低下は、事業経営の視点で大きなマイナスであるばかりでなく、施設の稼働率を低下させるため、施設や管路のダウンサイジングが必要となります。しかしながら、単に施設を小さくするというだけでなく、水道システム全体としての余裕度やリスク管理の視点でも検討を行うことが重要であります。  この考え方に基づいたダウンサイジングの手法としまして、まず管路の場合、耐用年数が経過したものから配水管路を布設替えしていくのではなく、医療機関や災害拠点までのルートなど優先順位を決め、将来的に住民が不在になるところは耐用年数を経過したとしても延命措置や修繕で対応するなども一つの方法であると考えております。  施設のダウンサイジングにつきましては、現在策定中の水道事業ビジョンの中のアセットマネジメントに基づいた施設更新にあわせ実施いたしますが、今後、耐震化が必要な大藪浄水場の緩速ろ過設備更新時には、現在5池あるろ過池を4池へと規模を縮小するなど給水能力の見直しを行い、施設規模の適正化を図ります。また、一部標高が高い団地の水圧を維持するために設置しております正法寺町の加圧所2カ所と鳥居本町高根団地の中継ポンプ場1カ所につきましては、東部配水池が供用開始したことにより、今後廃止に向けて水圧の調査や周辺管路の整備を進めるなど、施設の見直しを検討してまいります。  そのほか、山間地域の小規模な水道施設につきましても、更新時には配水方法の見直しを検討するなど、今後の給水需要に見合った施設の規模への見直しや効率的な施設運用を考慮し進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 59 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 60 ◯16番(中野正剛君) よろしくお願いします。私も、彦根に引っ越してきたときに、「ここの水はおいしい」と感じた1人です。これからもずっときれいな水、おいしい水の供給をお願いいたします。  それでは、次の質問に移らせていただきます。  大項目2、がん支援について。  先日、婦人の方から相談を受けました。相談内容は、ウィッグ(かつら)についての相談でした。その方はがん治療を受けられ、頭髪がなくなりました。病気は克服されたのですが、女性でもあり、働く必要もあるので、病院に相談したら、ウィッグを紹介してもらえたそうです。しかし、結構高価で、びっくりしたそうです。「がん治療でお金がかかり、さらにウィッグでお金がかかって、結構大変なので、少しでも補助がないのだろうか。わずかでもあればありがたい」という話でした。  彦根市立病院は、地域がん診療連携拠点病院でもあります。がん検診など積極的にがんに対する取り組みをしていますので、がん支援について質問をさせていただきます。  中項目1、彦根市のアピアランス(外見)支援について。  細項目1、アピアランス(外見)支援の現状は。  国立がん研究センター中央病院のアピアランス支援センターで、抗がん剤治療による副作用の苦痛度を2009年に調査しています。ベスト20を挙げていますが、女性では痛みを超えてトップに毛髪の脱毛があり、ほかにもまつげの脱毛、まゆ毛の脱毛、足の爪がはがれた、足のむくみ、顔の変色、手の爪がはがれたなど、ベスト20の項目のうち11項目が外見に対しての苦痛で、痛みやしびれ、吐き気などの体の苦痛と同じぐらいの悩みを抱えています。男性もベスト20の項目のうち5項目が外見に対しての苦痛です。現在の彦根市立病院でのがん患者からのアピアランスに対する相談件数、内容とその取り組みをお聞かせください。 61 ◯議長(西川正義君) 病院事務局長。 62 ◯病院事務局長(山口昌宏君) 現在、本院のがん相談支援センターにおける平成27年度の電話および面談による相談総件数は598件で、そのうちアピアランスに関する相談件数は15件でありました。また、がん相談支援センター以外の外来および通院治療センターにおける乳がん患者等からのアピアランスに関する相談件数は80件でありました。その主な内容は、抗がん剤治療に伴う脱毛に対しての相談となっております。  本院で行っているアピアランス支援の取り組みにつきましては、通院治療センターでがん治療を行う全ての方に、脱毛、足の爪、むくみなどの副作用について説明を行い、患者の喪失体験に寄り添いながら、ウィッグの選択や試着、業者の案内のほか、タオル帽子を提供するなど、患者のニーズに応じた対応を行っております。  また、国立がんセンターが実施するアピアランス研修を修了した認定看護師を配置し、アピアランスケアの本来の目的であるがん患者が社会に出やすくなるよう、前向きに生きていけるように、がん患者の社会参加を目標にサポートを行っているところです。 63 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 64 ◯16番(中野正剛君) それでは、細項目2、アピアランス支援の周知を。  今、がんが発見されても、全体で65%程度、早期がんならほぼ100%治るそうです。これまで治らない病気とされてきたがんは、長くつき合う病気に変わりつつあります。これは外見と長くつき合うということになり、これからはますますがん治療による外見の悩みは多くなると思われます。  滋賀県はアピアランス支援に関しても進んでおり、特に県立成人病センターは全国でもトップレベルの取り組みをしていると聞いています。彦根市でも、彦根市立病院の広報誌「かがやき通信」や彦根市のホームページなどを通してもっとアピアランス支援について周知をしてもらい、がん治療を受けて外見に悩んでいる人の助けになってもらいたいと思いますが、考えをお聞かせください。 65 ◯議長(西川正義君) 病院事務局長。 66 ◯病院事務局長(山口昌宏君) 現在本院で行っているアピアランス支援の周知につきましては、通院治療センターでがん治療をされる全ての方に副作用について説明を行っており、がん相談支援センターにおいてもご相談に応じているところです。  これらの通院治療センターやがん相談支援センターに関することは、病院広報誌「かがやき通信」や病院のホームページ等を通じてがんに関する情報発信を行っており、最近発行しました2016年11月号の「かがやき通信」では、通院治療センターの紹介の中で、ウィッグやタオル帽子などについて情報を提供しております。また、彦根市内に全戸配布しております「平成28年度版彦根市立病院受診のしおり」の中にも、がん相談支援センターに関する案内を掲載し周知に努めておりますが、今後もさらにアピアランス支援に関する情報発信を行ってまいりたいと考えております。 67 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 68 ◯16番(中野正剛君) 確かに「かがやき通信」11月号に載っていました。初めて気づきました。かつらについてのことが載っていたと思います。ただ、小さかった。がんの病気のことは大きく一面で載っているような感じなのですけれども、もっとアピールしていただきたいと思います。再質問をさせていただきます。 69 ◯議長(西川正義君) 病院事務局長。 70 ◯病院事務局長(山口昌宏君) たまたまなのですが、「かがやき通信」の11月号に、本当に小さな写真でタオル帽子が載っていたと思います。今後も定期的に「かがやき通信」も発行していきますし、病院ホームページというツールもありますので、積極的にタオル帽子などアピアランスに関することを情報発信してまいりたいと思います。よろしくお願いします。 71 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 72 ◯16番(中野正剛君) ぜひともよろしくお願いします。  それでは、細項目3、ウィッグ(かつら)に補助金を。  これからがんが長くつき合う病気になるとともに、通院しながら働きたいと思う人がますます増えることが予想されています。先ほどの婦人の話にあるように、「がん治療でお金がかかり、さらに働くためのウィッグを購入するのにお金がかかる。少しでも補助があるとありがたい」という思いの方は多くなると思います。特に女性にとってウィッグは働くための必需品だと思います。  滋賀県でも、湖南市が所得制限等の条件つきで1万円を助成しています。他の自治体を見ても、助成金が1万円から3万円と幅はあるようですが、同じような助成をしているところが幾つかあります。彦根市でもこういう助成ができないか、検討していただきたいと思います。考えをお聞かせください。 73 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 74 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 2016年6月に国立がん研究センターががん患者に対するアピアランスケアの手引きを出しておられます。その中で、「がん治療の副作用として生じる外見の変化は、患者の生活の質を下げる大きな要因になっている」との記載があり、ここからもアピアランス支援はがん治療を受ける方にとって非常に重要であると考えております。また、アピアランスケアに関する製品の購入には医療保険が適用されないために、経済的負担が大きい場合もあることは議員ご指摘のとおりです。  一方で、がんのほかにもさまざまな膠原病や甲状腺の病気など、脱毛の症状があらわれ、ウィッグが必要となる場合もあります。  本市では、これまでがんによるアピアランスケアとしてのウィッグに対する補助は実施しておらず、また現在、県下でも実施しているのは湖南市1市のみでありますことから、今後、県や他の自治体の取り組みの動向を注視してまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いします。 75 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 76 ◯16番(中野正剛君) ぜひとも積極的に検討していただきたいと思います。  中項目2、がん治療と仕事の両立を。  細項目1、がん患者の就労支援を。  厚生労働省の調査によると、日本の労働者の約3人に1人が高血圧や糖尿病、アレルギーなど、何らかの病気を抱えながら働いています。しかし、がんで離職する人は34%に上るそうです。患者にとって就労への相談体制の整備が重要となっています。  全国に約400カ所あるがん診療連携拠点病院で、就労専門家を配置したり、ハローワークとの連携が整っているのは、約38%に過ぎません。同じ地域がん診療連携拠点病院である彦根市立病院の癌患者への就労支援に対する取り組みの現状をお聞かせください。 77 ◯議長(西川正義君) 病院事務局長。 78 ◯病院事務局長(山口昌宏君) 本院におけるがん患者への就労支援の取り組みにつきましては、就労専門家の配置やハローワークとの連携ができていないのが現状ですが、がん相談支援センターの相談員が各種研修会に参加し、情報収集を行い、相談に来られたがん患者および家族の方に情報提供をしております。  また、本院も加入しております滋賀県がん診療連携協議会では、昨年の2月に、草津クレアホールを会場として、「がんになっても安心して働くことができる滋賀県を目指して」をテーマにフォーラムを開催され、本院の呼吸器外科専門医が「増加するがんに対する最新の治療-働きながらがんに克つ時代を求めて」をテーマに医療講演を行うなど、積極的にかかわり、治療の側面から情報発信を行っているところです。  今後につきましては、社会保険労務士と本院の患者家族支援室が連携し、がん患者の就労支援に取り組んでいけるよう検討してまいります。 79 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 80 ◯16番(中野正剛君) ぜひともよろしくお願いします。  それでは、細項目2、がん患者の就労への後押しを。  厚生労働省は、こうした現状を背景に、治療と仕事の両立実現を目指し、企業向けにガイドラインを作成しました。また、新たに企業向けの疾患別サポートマニュアルを策定する方針です。  東京都では、がんになっても治療と仕事を両立できるように取り組んでいる企業を表彰するような制度を導入していますが、がん診療連携拠点病院のある彦根市でも、ぜひこのような取り組みをしていただきたいと思います。考えをお聞かせください。 81 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 82 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 県では平成25年3月に滋賀県がん対策推進計画を策定しており、その中で生活と治療の両立支援の取り組みが示されています。  また、同年12月27日に滋賀県がん対策の推進に関する条例が公布・施行されました。この条例において、就労等の支援について、県は、がんに罹患した者の就労、就学および社会活動への参加に資するよう、事業者、その雇用する者その他県民の理解を深めるための啓発活動を推進するものとする。また、県は、がんに罹患したことによって離職した者に対し、就労に関する相談、情報の提供その他の必要な支援を行うように努める旨が記載されています。  この計画および条例に基づき県が総合的ながん対策を推進されておりますことから、ご質問の就労への後押しにつきましては、今後、県の取り組みを注視するとともに、必要に応じ県に協力していきたいと考えております。 83 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 84 ◯16番(中野正剛君) がんになったから生活が崩れていくというような彦根市にならないように、よろしくお願いします。  それでは、次の質問に移らせていただきます。  大項目3、食と農の景勝地計画について。  農林水産省は、食と農の景勝地を認定して、訪日外国人旅行者の観光需要を国産農林水産物・食品の需要拡大および農山漁村の所得向上につなげていく目的で、食と農の景勝地計画を実施しています。これについて質問をさせていただきます。  中項目1、食と農の景勝地への応募を。  細項目1、応募しなかった理由は。  農林水産省は、農山漁村に訪日外国人旅行者を呼び込むモデル地域、食と農の景勝地の第1弾として、5カ所を選定しました。北海道十勝地域、岩手県一関市・平泉町、山形県鶴岡市、岐阜県馬瀬地域、徳島県にし阿波地域の5カ所です。  全国から28道県、44地域から応募があったようですが、なぜか滋賀県はどこも応募していません。彦根は食に関して積極的に取り組んでいるのですから、応募してもよさそうなものなのですが、なぜ応募しなかったのでしょうか。理由をお聞かせください。 85 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 86 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 農林水産省が示す食と農の景勝地の取り組み計画に関するガイドラインにおいて、この取り組みは、訪日外国人旅行者を呼び込むための飲食施設や観光施設、宿泊施設等の整備を計画的に行うことや、地域における食や農業と地域資源の関係に特有の歴史的なストーリーがあることなどが認定要件とされております。  このことから、本市においては、食と農の景勝地としての周遊ルートに見込まれる市南部地域などについて、農業や農村の地域資源などをいま一度整理しながら、総合的な観点で検討していく必要があったため、今回、応募には至らなかったものです。 87 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 88 ◯16番(中野正剛君) では、細項目2、食と農の景勝地への応募を。  海外からの観光客が食に使うお金は6,000億円。これを2020年度には1兆円にするために農林水産省が取り組んでいるのが、食と農の景勝地計画です。農林水産省は、5年以内をめどに、各都道府県に一つ以上のモデル地域を認定したい考えです。認定されれば、台湾やアメリカ、フランスでテレビコマーシャルを放送してもらえるようです。彦根が世界に知られるチャンスだと思います。ぜひ応募してもらいたいと思いますが、考えをお聞かせください。 89 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 90 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 議員ご承知のとおり、食と農の景勝地につきましては、今年度、全国44地域からの申請に対して5地域のみの認定という極めて厳しい審査基準でした。こうした結果から、現時点では、本市においても他の地域と同様に、この認定を得ることはそう簡単ではないと思っております。  しかしながら、食と農の景勝地の認定制度につきましては、インバウンド需要の取り込みや農村地域の所得向上につながる手法の一つであると認識しており、彦根市観光振興計画との整合も図りながら、今後研究してまいりたいと考えておりますのでご理解願います。
    91 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 92 ◯16番(中野正剛君) 再質問させていただきます。今のご回答ですと、可能性はないのでしょうか、あるのでしょうか。 93 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 94 ◯産業部長(黒澤茂樹君) まず大切なことは、実施主体がどこであるのかということだと考えております。実施主体といいますのは、日本版DMOや日本版DMOを中心とした会議、協議会、NPO法人等の組織です。この組織がいかに計画して、将来にわたってどのような地域資源を扱うのかといったフォロー体制がしっかりしていないと、途中でとんざしてしまう可能性がありますので、この辺をしっかり見極め、実施主体が確立しましたら、可能性はあると考えております。 95 ◯議長(西川正義君) 中野君。   〔16番(中野正剛君)登壇〕 96 ◯16番(中野正剛君) ぜひ実現していただきたいと思います。よろしくお願いします。  以上で私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 97 ◯議長(西川正義君) 2番獅山向洋君。獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 98 ◯2番(獅山向洋君) 昨日は彦根にとって大変よい日でございました。稲枝駅舎の橋上化と自由通路が完成し、供用開始となりました。本当に長い間、関係者におかれましては、ご尽力いただきましてありがとうございました。私は、最後の方で、JR西日本の石炭殻と濁水の問題については釈然としないところがありますけれども、それはそれとして、今日まで、都市建設部の皆さん、もうおやめになった職員の方もおられますけれども、大変ご苦労いただきました。心からねぎらいを申し上げたいと思います。  このような大きな事業は大変な年月がかかりまして、その中でもいろいろな紆余曲折がございます。現に、この本庁舎の耐震化・増築の問題も、大変な紆余曲折がございました。新市民体育センターにつきましても、いろいろ意見を申し上げていますし、9月定例会でもお話したのですが、私としてはこの12月定例会においてもっとほかのことも質問したかったのですが、やはり最優先の課題であるということで、新市民体育センター1本に絞って質問することにいたしました。  中項目1、9月定例会における付帯決議への対応についてお尋ねしたいと思います。  細項目1、9月定例会において付帯決議がなされました。これは4項目にわたるものですが、私は法的拘束力がないような決議は意味がないということで反対いたしました。しかし、付帯決議が現に存在しますので、この各項目について今日までどのように対応されたのか、また対応されるつもりなのか、簡潔明瞭な答弁を求めたいと思います。 99 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 100 ◯教育部長(山口義信君) 9月定例会でいただきました新市民体育センターに関する付帯決議のうち、1、基本計画のより詳細な説明、および2、積算根拠と財源内訳の詳細につきましては、9月定例会等で申し上げましたように、現段階で説明できる内容について説明させていただいたところで、より詳細な仕様については基本設計に取り組まないことには整理し尽くせないことが多々あり、その都度、最大限お示しさせていただきたいと考えております。  次に、付帯決議の3、特別委員会への事業進捗状況の説明、4、幅広い市民の意見聴取につきましては、基本設計の進捗状況により適宜実施してまいりたいと考えております。 101 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 102 ◯2番(獅山向洋君) 既に10月31日付で彦根市長名で公募型プロポーザルを実施するという公告がなされています。今おっしゃった仕様は業者宛ての募集内容であると考えていいのでしょうか。 103 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 104 ◯教育部長(山口義信君) この仕様につきましては、当然、業者選定におけるプロポーザルの仕様書にもございますし、具体的なプランも含めたものです。 105 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 106 ◯2番(獅山向洋君) 議会に対しても仕様を説明したとおっしゃるのですが、その内容は業者に対して募集実施ということで提案された仕様の内容と一緒と考えてよろしいのですか。 107 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 108 ◯教育部長(山口義信君) 新市民体育センター整備調査特別委員会等におきましてご説明いたしましたのは、現時点でのお示しする内容のことですのでご理解をお願いいたします。 109 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 110 ◯2番(獅山向洋君) そうしますと、先ほどの答弁にもありましたように、結局、業者が仕様書を考えることになるのでしょうか。 111 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 112 ◯教育部長(山口義信君) 新市民体育センターの基本的なコンセプト、考え方、枠組みにつきましては、整備基本計画の中で示しております。これに基づきまして、設計業者が決まりましてから、具体的なプランなどをいただくということです。 113 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 114 ◯2番(獅山向洋君) これは付帯決議にも明示されていることなので、あえてもう1回確認しますが、業者に対して示した仕様書は、あくまで一種のコンセプトであって、具体的な仕様書は今後示されるということなのですか。 115 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 116 ◯教育部長(山口義信君) 設計業者が決まり、技術提案書、具体的なプランが出て、その段階でお示しする内容が出てまいりましたら、皆様にお知らせしたいと思っております。 117 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 118 ◯2番(獅山向洋君) 細項目2、付帯決議の第2項では財源内訳についても言及されております。特に国・県からの交付金などの有無、その金額、起債額およびその根拠、市の単独負担額について詳細な説明を求めたいと思います。 119 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 120 ◯教育部長(山口義信君) 9月定例会でもお答えしましたが、概算事業費合計64億4,000万円としており、現時点での財源内訳といたしましては、社会資本整備総合交付金が約5億1,000万円、公共事業等債の起債が約43億円、一般財源が約16億3,000万円を見込んでおります。財源につきましては、新市民体育センターでの国体競技開催実施の有無、地域活性化事業債の適用の有無、現市民体育センターの移転補償費など流動的な部分もありますので、今後におきましても精査してまいりたいと考えております。 121 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 122 ◯2番(獅山向洋君) そのように細かい金額をおっしゃったのですから、積算根拠があるだろうと思っているのですが、いまだに仕様書も今後提案するというような状況で、それだけの金額をどのように積算されたのか。これだけはお答えいただきたいと思います。 123 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 124 ◯教育部長(山口義信君) 財源の問題ですが、まず大きなところで社会資本整備総合交付金は、合築することによって交付金の対象になってまいります。その中で概算としてこれぐらいは見込めるであろうというものです。それから、起債につきましては、現段階では約43億円ですが、いろいろな起債があります。地域活性化事業債、公共事業等債、学校教育施設等整備事業債の中でより有利な起債もありますけれども、現段階で考えられる起債は43億円ということで説明したものです。 125 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 126 ◯2番(獅山向洋君) 私は積算についてお尋ねしたのですが、今の細項目1、2の答弁で理解する限り、積算根拠はないと考えざるを得ないと思います。  次に、中項目2です。ただいまも教育部長が答弁されました。9月定例会でも教育部長の答弁ばかりでした。この際、大久保市長の政治的な責任をはっきりさせておかなければいけないと思いました。そこで、ひこね燦ぱれす解体の政治責任を明確にしておくために、大久保市長に答弁を求めたいと思います。  細項目1、新市民体育センター建設のために、建設後25年10カ月しか経過していないひこね燦ぱれすを解体して、駐車場にしてしまおうとしております。ひこね燦ぱれす解体の決断を行ったのは大久保市長であると思っておりますけれども、明確にご本人の口から聞いておく必要があると思います。解体は大久保市長自らの決断であるということを、簡潔明瞭に答弁していただきたいと思います。 127 ◯議長(西川正義君) 市長。 128 ◯市長(大久保 貴君) お見込みのとおり、私の決断でございます。 129 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 130 ◯2番(獅山向洋君) 細項目2に移ります。彦根市は、本年3月に彦根市公共施設等総合管理計画を策定いたしました。英語では、ファシリティマネジメントなどと言っております。教育部長は、この管理計画における公共建築物の更新等に係る将来コストの見込みの更新費用試算ソフトを引用した上で、大規模改修は築30年、ソフトの単価表から試算すると30年経過した平成33年度には5億7,000万円もの大規模改修が必要となる見込みであるので、ひこね燦ぱれすを解体し、新市民体育センターと合築することとしたというような趣旨の答弁を行っています。  大久保市長にお尋ねしたいのですが、ひこね燦ぱれすを解体するに当たり、現実に必要な改築費用さえ積算しないまま、更新費用試算ソフトによる机上の計算でひこね燦ぱれすの解体決断を行ったのでしょうか。市長の明確な答弁を求めます。 131 ◯議長(西川正義君) 市長。 132 ◯市長(大久保 貴君) そのとおりでございます。 133 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 134 ◯2番(獅山向洋君) 細項目3に移ります。彦根市公共施設等総合管理計画が引用しております総務省の更新費用試算ソフトにおける試算条件の中の建替えという項には、「築60年で建替えとする」という明確な記載が存在します。大久保市長が策定された彦根市公共施設等総合管理計画では築60年で建て替えと言っているにもかかわらず、建て替えまでまだ24年余りも年月が残っているひこね燦ぱれすを解体しているのです。  そこで、大久保市長にお尋ねしたいのですが、自ら策定された彦根市公共施設等総合管理計画の築60年で建て替えという言葉に反して、またそれを認識しながら、ひこね燦ぱれすの解体を決断されたのでしょうか。市長の責任ある明快な答弁を求めます。 135 ◯議長(西川正義君) 市長。 136 ◯市長(大久保 貴君) 合築をすることにより事業効果が上がっていく、さらなる価値の創造ができるという判断をいたしまして、そのように決断をしたところです。 137 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 138 ◯2番(獅山向洋君) 合築についてはまた後ほど尋ねますけれども、少なくとも築60年で建て替えとファシリティマネジメントには書いてあるのに、それに反しているということは理解しておられるのでしょうか。 139 ◯議長(西川正義君) 市長。 140 ◯市長(大久保 貴君) システムにある60年での建て替えという条件につきましては、将来の管理計画を策定する際の指標で、60年後に建て替えをしなければならないということではございません。あくまでもシステムでの算出費用は管理計画を策定する上のものですので、その費用として参照したところです。 141 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 142 ◯2番(獅山向洋君) 私の考えでは、今のお答えはお答えになっていないと思います。  それでは、細項目4に移ります。ひこね燦ぱれすは、雇用促進事業団が勤労者総合福祉センターとして建設されたもので、現在は財団法人彦根勤労福祉会館が指定管理者として管理運営を行っております。これは勤労者の福祉と勤労意欲向上のための施設で、いわば勤労者の殿堂です。ですから、合築とか複合化と言うからには、勤労者の視点での指定管理者の選定が必要不可欠です。しかしながら、9月定例会における教育部長の答弁では、合築・複合化と言いながら、ひこね燦ぱれす部分の管理運営まで新市民体育センターに一元化するということでした。ひこね燦ぱれすが勤労者の殿堂である以上、合築・複合化後も指定管理者は別であるべきだと考えますが、これに対する市長の答弁を求めます。 143 ◯議長(西川正義君) 市長。 144 ◯市長(大久保 貴君) ひこね燦ぱれすにつきましては、新市民体育センター整備基本計画の配置に対する考え方の中で、現状の機能を新市民体育センターに移管することとしており、市民体育センターとひこね燦ぱれすの双方を生かしたものにしていく整備を行い、ひこね燦ぱれすの機能が引き継がれるような一体的な施設管理運営を行うことで、より効率的・効果的なものとなるよう今後検討してまいりたいと考えております。 145 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 146 ◯2番(獅山向洋君) 私は指定管理者の問題を聞いているのであって、そういう効果があるものを建てるというようなことを聞いているのではありません。合築・複合化後も指定管理者は別にするという考えはないのですね。明確に答えてください。 147 ◯議長(西川正義君) 市長。 148 ◯市長(大久保 貴君) ひこね燦ぱれすの指定管理の精神が引き継げるような効率的・効果的な一体運営ができるよう、これから検討させていただきたいと思っております。 149 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 150 ◯2番(獅山向洋君) 精神が引き継がれるとか、今後検討というのはおかしいでしょう。教育部長はそのように答えられたのです。その辺は指摘しておきたいと思います。  細項目5に移ります。大久保市長は、ひこね燦ぱれすとの合築・複合化と言いながら、新市民体育センターの整備基本計画には勤労者という言葉も文字も全く見当たりません。勤労者に対する視点が完全に欠落していると言わざるを得ません。本来、合築・複合化は、目的の異なる施設を用地などの問題から同一敷地内あるいは同一建物に共存させるという意味なのです。ところが、市長の策定した整備基本計画の実態は、精神を引き継ぐとか、何とか言っていますけれども、ひこね燦ぱれすの廃止にほかなりません。そこで、質問しますが、市長はこの整備基本計画において、ひこね燦ぱれすの勤労者の福祉と勤労意欲の向上という目的が欠落していることを認めますか。文章上明確だと思いますが、欠落していることを明快に答弁していただきたいと思います。 151 ◯議長(西川正義君) 市長。 152 ◯市長(大久保 貴君) 新市民体育センター整備基本計画は、子どもからお年寄りまで幅広い層に、さまざまな目的で多方面から気楽に集っていただくことができる施設を目指しております。ひこね燦ぱれすの設立目的は、この幅広いコンセプトによって引き継がれていると考えており、誤解があるかもわかりませんが、一体的に運用する上でひこね燦ぱれすを生かしていくということでご理解をいただきたいと思います。 153 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 154 ◯2番(獅山向洋君) ひこね燦ぱれすの設立目的も、指定管理者の選定においても、明確に目的が決まっているのです。それでいながら、合築・複合化というような言葉で、あたかもひこね燦ぱれすの精神が引き継がれるかのようにおっしゃいますけれども、我々、市政とか市議会において論議しているのは、制度としての問題を議論しているのです。そんな精神でごまかしてもらっては困ります。少なくとも整備基本計画において、勤労者の福祉と勤労意欲の向上、あるいは勤労者という言葉、これが欠落していることはお認めになりますか。 155 ◯議長(西川正義君) 市長。 156 ◯市長(大久保 貴君) そうした指摘を受けないようなコンセプトになっていると思っておりますし、勤労者の勤労意欲の向上という目的に沿ったものにしていきたいと思っております。 157 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 158 ◯2番(獅山向洋君) しつこいようですが、重大なことなので、もう1回確認しておきます。大久保市長名義で、公募型プロポーザルを実施するということで、インターネットにも出ているのです。そこに整備基本方針があって、勤労者の福祉向上とか、勤労意欲の向上とか、「勤労者」という言葉さえないことだけでも認めてください。ありませんね。 159 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午前10時22分休憩
               午前10時23分再開 160 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  市長。 161 ◯市長(大久保 貴君) 失礼しました。今、文字が入っているかどうか、再度見ましたら、それは入っておりませんが、より幅広く、市民の皆さんに集っていただく。その中に、当然、勤労者も含まれており、これからひこね燦ぱれすの設立目的・精神を引き継いで、運営管理に当たっていくように努めてまいりたいと考えております。 162 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 163 ◯2番(獅山向洋君) 私は、単に「入っていない」という答弁だけを求めておりますので、後は言いわけとして聞いておきます。ただ、今回は既に公開型のプロポーザルが実施されているわけで、応募する業者としては、そういう文字が入っていないという前提で物事を考えていくということだけは指摘しておきたいと思います。  それでは、中項目3に移ります。公募型プロポーザルの実施要領についてお尋ねしたいと思います。  私、この実施要領を読みましてびっくりしたのは、目的として「新しい体育施設の在り方を模索するものである」という記載がございます。皆さん、模索という言葉は、暗中模索というような言葉でよく使うのですが、辞典上の意味をここで指摘しておきたいと思います。日本国語大辞典は、模索という言葉について、手探りで物を探すこと、転じて検討のつかない物事をあれこれと考えながら探っていくこととしております。また、広辞苑は、手探りで探すこと、状況が不明の中でいろいろと試みることと説明しております。  このように、実施要領作成者である市長が模索という言葉を使うこと自体、新市民体育センターについて何ら明確なコンセプトを持っていない、手探り状態であるということを自ら認めていると言わざるを得ません。  そこで、細項目1です。なぜ模索というような言葉を使ったのでしょうか。聞くまでもないと思いますけれども、あえて説明を求めます。 164 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 165 ◯教育部長(山口義信君) 彦根市民体育センターとひこね燦ぱれすは、所管部局が教育委員会と市長部局に分かれていること、またそれぞれの設置目的が異なる大規模な施設の合築であり、市としましてこのような前例がないことから、新たな公共施設のあり方を探っていくという観点から使わせていただいたところです。 166 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 167 ◯2番(獅山向洋君) いやしくも公募型プロポーザルを実施しながら、今のご答弁のように、市としてよくわからないというような話でプロポーザルを求めること自体、大変な問題があると思います。  次に、模索している主体は一体誰なのか。皆さんは大体おわかりだと思いますけれども、念のために聞いておきたいと思います。一体模索しているのは誰なのですか。彦根市なのですか、設計委託業務応募者に模索を求めているのですか、答弁を求めます。 168 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 169 ◯教育部長(山口義信君) 主体は彦根市ですが、先ほどもお答えしましたように、市としては前例のないことですので、施設整備については設計委託業者の提案等を踏まえ取り組んでまいりたいと考えております。 170 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 171 ◯2番(獅山向洋君) 市民の皆さんも、議員の皆さんも、こういう状況であるということだけは十分認識していただきたい。まさに手探り状態でプロポーザルを求めている。彦根市は手探りしているだけであって、コンセプトも何もないという状況であるということだけは十分ご認識いただきたいと思います。  細項目3に移ります。これは具体的な質問ですけれども、審査体制のところに、審査員として外部委員3名、内部委員5名が記載されております。外部委員については副学長と肩書が書いてあるのですが、一体どういうご専門なのか、本当に適任なのか、我々にはよくわかりません。業者も調べておられるとは思いますけれども、偉い人なのだろうなという程度の感覚ではないでしょうか。内部委員については、お名前は結構ですが、職名ぐらいは明らかにしていただきたいと思います。 172 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 173 ◯教育部長(山口義信君) 外部審査委員は3名の方をお願いしております。  まず、京都府立大学の宗田好史副学長は、都市・建築計画学、歴史都市の保存、景観計画、商業政策、観光政策などを専門としておられ、多方面で活躍されています。本市におきましても、彦根市経済活性化委員会委員として、彦根市観光振興計画の策定にご尽力いただいたところです。  また、滋賀県立大学の陶器浩一教授は、建築設計、建築物の構造計画などを専門としておられ、被災地などでも建築の分野でご活躍されています。本市におきましては、彦根市建築審査会の会長としてご尽力いただいているところです。  次に、びわこ成蹊スポーツ大学の鳥羽賢二副学長は、スポーツ政策、コーチング、スポーツ団体マネジメント、現代企業スポーツなどを専門としておられ、JOC(日本オリンピック委員会)ならびに日本バレーボール協会の強化マネジメントスタッフを務められています。  次に、内部審査員ですが、川嶋副市長、企画振興部長、都市建設部長、産業部長、教育部長の5名です。 174 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 175 ◯2番(獅山向洋君) 外部委員についてあえてお尋ねしたのは、彦根市によく顔を出しておられる方だと思いましたので、念のために、市民向けに公表していただいたわけです。  細項目4に移ります。実施要領のその他の欄には、「本プロポーザルは、魅力あるセンターを具現化できる能力を持つ設計者を選定するためであり、具体的な設計書の作成や提出を求めるものではない」との記載があります。また、業者からの、プロポーザルに関する質問事項と回答の11項には、「図面等の表現は減点の対象とします」という記載があります。私は不思議に思ったのですが、図面等は出せないような感じを受けたので、お尋ねしたいのですが、実施設計委託業務の応募者には、新市民体育センターの概念図すら提出させないのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 176 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 177 ◯教育部長(山口義信君) 実施要綱にありますように、今回採用のプロポーザル方式は、本委託業務の目的に沿った実施方針、取り組み体制、工程および(仮称)彦根市新市民体育センターの施設整備における業務の進め方で特に重視することなどの技術提案をいただき、設計者を選定するもので、具体的な平面図や立面図、外観図などの提出を求めるものではありません。技術提案に際し、考え方の説明図、例えば敷地に対する建物の位置や車両の動線などを示す説明図は提出可能と考えております。 178 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 179 ◯2番(獅山向洋君) 先ほどからしきりに仕様書は業者の応募を待ってとおっしゃっていますが、技術提案書だけで最良の設計者を選定するおつもりですか。 180 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 181 ◯教育部長(山口義信君) 次のご質問にもかかわってくると思いますけれども、基本コンセプトを十分に理解し、設計の能力が十分にあるかという観点で判断しながら、業者を決めてまいりたいと考えております。 182 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 183 ◯2番(獅山向洋君) 先ほど車の動線ぐらいよいというような話がありましたけれども、簡単に言えば、建物についての図面、大ざっぱな図面さえも出させないのですか。しかも、それを減点の対象とするのですか。そういうことで一体どのような設計業者が選ばれるのか、私には理解できないのです。建物が何階建てで、どこにどういう施設があってというようなものは提出させないのですか。もう1回、確認しておきます。これは細項目5の質問です。 184 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 185 ◯教育部長(山口義信君) 今回のプロポーザルでは、(仮称)彦根市新市民体育センター新築基本設計および実施設計委託業務候補者審査基準を定めておりまして、第二次審査基準では12項目について評価することとしております。  まず、1項目めは業務の理解度および取り組み意欲について。2項目めは業務の実施方針について。3項目めから8項目めは。   (「議事進行」と呼ぶ者あり) 186 ◯議長(西川正義君) 簡潔にお願いします。  教育部長。 187 ◯教育部長(山口義信君) 基本的なコンセプトについての考え方、資料作成能力、プレゼンテーション能力について説明いただき、ヒアリングしながら、最終的に最優秀得点者を委託候補者として選定するものです。 188 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 189 ◯2番(獅山向洋君) 念のためにもう1回確認しておきますが、例えば1階にはメインアリーナがあるとか、2階には何があるとか、3階には何があるとか、どういう場所にどういう施設があるとか、そういう図面は提出させないということですね。 190 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 191 ◯教育部長(山口義信君) 今回はプロポーザルで、コンペ方式ではございません。建物の外観がイメージされるような図面は求めておりませんので、ご理解をお願いいたします。 192 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 193 ◯2番(獅山向洋君) 中項目4に移ります。次は、設計委託業務特記仕様書についてお尋ねしたいと思います。  新市民体育センターの敷地は、現在、第1種住居地域です。しかも、これを平成29年度中に近隣商業地域に用途変更する予定であるとのことです。  そこで、細項目1に移ります。第1種住居地域では、新市民体育センターは建築できないのか。その理由について答弁を求めます。 194 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 195 ◯教育部長(山口義信君) 建築基準法上の規定では、新市民体育センターのような観覧席を備える施設は第1種住居地域には建築できないこととなっております。 196 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 197 ◯2番(獅山向洋君) 細項目2です。それでは、本来、建築できない第1種住居地域になぜ新市民体育センターを建てようとしているのでしょうか。その理由について答弁を求めます。 198 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 199 ◯教育部長(山口義信君) 新市民体育センターの建設予定地につきましては、利便性、候補地の有効性、周辺環境への適応性、事業遂行の円滑性、事業の経済性から検討し、最終的には駅からのアクセスに優れていること、事業遂行上の経済性・円滑性に優れていることなどによって、当地を選定しております。  また、その選定におきましては、用途地域変更も評価の対象として総合的に判断したものであり、第1種住居地域であってもその他の優位性により建設予定地を決定したものです。 200 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 201 ◯2番(獅山向洋君) 場所をお決めになった委員会の内部をうかがい知ることはできませんけれども、その委員会の委員の方々は第1種住居地域であっても構わないという判断をされたのでしょうか。 202 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 203 ◯教育部長(山口義信君) それぞれの候補地の法規制等についての資料を添付しており、その中で用途地域の変更の必要性ありといったものも記載しており、総合的に判断されたものと考えております。 204 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 205 ◯2番(獅山向洋君) 今のご答弁で、委員の方々は第1種住居地域であることを認識しておられたと理解しました。  細項目3に移ります。近隣商業地域に用途変更する範囲は、新市民体育センターの敷地だけなのでしょうか。 206 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 207 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 近隣商業地域への用途地域の変更については、今後のまちづくりのあり方によって決定していくものです。当地域につきましては、新市民体育センターの敷地を中心に、周辺の将来の土地利用の方向性を見極めながら、今後の駅前のにぎわいの創出につながるよう範囲を定めてまいります。 208 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 209 ◯2番(獅山向洋君) 今のところ、範囲は決まっていないとお聞きしておきます。  細項目4、用途変更の手続について、できるだけ簡単に説明していただきたいと思います。 210 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 211 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 用途変更の手続につきましては、まず本市によって変更の素案を作成した上で、地域への説明や滋賀県との事前協議、また最終の決定審議を行います本市の都市計画審議会での事前相談を実施し、変更案を取りまとめていきます。次に、その変更案を都市計画法に基づく縦覧によって広く周知し、ご意見をお受けする機会を設けます。その後、その縦覧結果を踏まえ、本市の都市計画審議会で最終審議を行い、変更案に同意がいただけましたら、滋賀県との最終協議を行い、協議成立のもと、変更案が都市計画決定されるということになります。 212 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 213 ◯2番(獅山向洋君) 細項目5です。行政の力で第1種住居地域を近隣商業地域に用途変更するということです。今のところ範囲はわかりませんが、延べ床面積1万1,500平方メートルもの巨大な建物を建築した場合、近隣の第1種住居地域に居住する住民の環境を悪化させるとは思わなかったのでしょうか。 214 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 215 ◯教育部長(山口義信君) 用途地域の変更につきましては、当然、周辺への影響に配慮して行っていく必要があります。地域の皆様への説明や都市計画審議会での審議の中でも、その配慮については説明していく必要があると考えております。このことから、住宅地側に緑地やオープンスペースを配置するとともに、接道部導入路の整備や交差点、周辺道路の整備など、近隣の住居環境に配慮するとともに、周辺の方々にもご理解を得て用途地域の変更を行ってまいりたいと考えております。 216 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 217 ◯2番(獅山向洋君) 私が申し上げておきたいのは、もし民間の方々がこの地域に観覧席があるような施設を建てようとした場合、市に相談に行けば、「そこは第1種住居地域だからだめです」で終わりなのです。ところが、行政になると、地域の皆さんに説明して変えます。こういう話なのです。この点は市民の皆さんも、議員の皆さんも、行政というものはそうあってよいものかということを十分にお考えいただきたいと思います。  細項目6に移ります。細項目1から細項目5までいろいろと質問しましたが、大久保市長におかれては、このような事情を認識した上で、新市民体育センターの位置をこの場所と決定されたのでしょうか。ご答弁を求めたいと思います。 218 ◯議長(西川正義君) 市長。 219 ◯市長(大久保 貴君) 今ご指摘の項目を認識した上で、決定をさせていただいたものです。 220 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 221 ◯2番(獅山向洋君) 細項目7に移ります。メインアリーナに関して、質問事項と回答の57項におきまして、バスケットボールコート3面での競技は無理ではないかという質問が行われております。ところが、これについては真正面から答えていません。「大会規模次第では、バスケットボールコート3面での使用も考えております」と答えております。これはどういう意味でしょうか。「無理ではないか」という質問に対して、「考えております」というのは意味がよくわからないので、お尋ねします。 222 ◯議長(西川正義君) 教育部長。
    223 ◯教育部長(山口義信君) プロポーザルに関する応募予定事業者からの質問で、「基本計画のメインアリーナサイズでは、バスケットボール競技開催について、3面を使用すると、チームベンチエリア、オフィシャルテーブルを置くとスペースが確保できないため、3面での競技の対応はないものと考えてよいか」との質問がございました。  市の回答としまして、「大会規模次第では3面使用も考えている」との回答をしたところですが、その考え方としましては、国民体育大会や全国大会などの大きな大会については、コートの境界線から障害物までの距離の目安が示されており、3面使用はできませんが、検討委員会で、学生の予選大会等であれば、基本計画のメインアリーナの大きさでバスケットボールコート3面使用可能との判断をいただいており、市民体育大会や学生大会など大会規模によりバスケットボールコートの3面使用をするということです。 224 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 225 ◯2番(獅山向洋君) 今のお話では、正式の大会はできないというように聞こえました。  細項目8、観覧席は固定席、可動席、合わせて2,500ないし3,000席程度とのことですが、固定席、可動席の席数を明らかにしてください。 226 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 227 ◯教育部長(山口義信君) 観覧席の固定席・可動席の詳細につきましては、基本設計を進める中で配置やコストなど総合的に検討してまいりたいと考えております。 228 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 229 ◯2番(獅山向洋君) 今のお答えはまさに模索ですな。  次に、細項目9。基本方針として、多くの人が参加する大会等の誘致をすると言っております。どのような大会を誘致して、観覧席を埋めるつもりか。具体的な説明を求めます。 230 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 231 ◯教育部長(山口義信君) 基本計画のコンセプト1、競技スポーツを推進し、競技力の向上を図る体育館の整備方針として、「中高生を初めとして多くの人が参加する大会等の誘致により、スポーツへの興味や関心を高め、将来のスポーツ振興や交流人口の増加を見込めるような整備を行います」としております。  競技スポーツは、バスケットボールやバレーボール、ハンドボール、バドミントン、卓球、弓道など多種のスポーツがあります。また、それらの競技大会は小・中・高校生の大会、大学生の大会、社会人の大会など多数の大会がありますので、それらの県大会や近畿大会など、広域的に開催されるような大会誘致を想定しております。  また、見るスポーツとして、Bリーグ等のプロスポーツの誘致にも努めてまいりたいと考えております。 232 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 233 ◯2番(獅山向洋君) これは非常に重要な問題なのですが、オリンピックでも問題になっておりますように、2,500席ないし3,000席というのは、皆さんの頭の中では思い浮かばないかもしれませんけれども、ひこね市文化プラザは1階が1,000席、2階が500席、全部で1,500席弱なのです。あそこが全部埋まったことがあるでしょうか。なかなかないのです。あれだけの施設でありながら、なかなか埋まらない。失礼な言い方だけど、今度はスポーツなのです。スポーツに関心を持っておられる方々はそんなにたくさんおられません。私は全くスポーツをやりません。それで、2,500席ないし3,000席を埋めるというのです。  公明党市議団と我が会派が水戸へ行きました。水戸はすばらしい、大きなものを考えています。その代わり、国のどういう競技を誘致するか、あるいはもう誘致の約束をしている。こういうことを全部決めておられるのです。彦根市は、ただ単に言葉だけで、こうする、ああすると言っているだけで、2,500席ないし3,000席をどう埋めるかという計画が全くないのです。オリンピックの競技場で問題になっているのも、まさにそのことなのです。彦根市においても、この問題についてのきちんとした答えが出ない限り、私はこの計画はおかしいと思います。業者に応募を求めているのは、2,500席ないし3,000席を求めているだけであって、埋めることについては何も考えていないのです。この辺は市民の皆さんも、議員の皆さんも、十分考えていただきたい。ただ維持管理費だけ要って、がらんとしたアリーナになってしまう可能性があるということなのです。  次に、細項目10です。近的も遠的も可能な弓道場を新市民体育センターの屋内に設置するように思っていますが、もう一つの案では、駐車場に遠的の仮設をつくるという話もありました。一体どちらなのですか。はっきりさせていただきたいと思います。その上で、この部分だけでも概算費用がどの程度かかるのか、明確にしていただきたいと思います。 234 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 235 ◯教育部長(山口義信君) 現時点では、建物の屋上部分を想定しておりますが、これにつきましても基本設計を進める中で、弓道場の屋内・屋外設備を含め、施設配置やコストなどについて総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 236 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 237 ◯2番(獅山向洋君) また模索ですね。そんなことで、業者に対して応募を求めること自体、不思議だと思います。少なくとも、遠的、近的を屋内でやるとか、やらないとか、そういうことを書いて初めて、業者も仕様書的に考えて、図面を考えると思うのです。ところが、図面も出さないということでしたら、一体業者の選定はどうするのですか。こんないい加減な業者選定方法はないと思います。  それから、概算でどの程度費用がかかるのかもお答えにならないのですが、参考までに申し上げますと、和歌山国体で遠的・近的の弓道場をおつくりになって、どれぐらいかかったかをお聞きしたことがあります。5億円です。長浜市も国体向けに弓道場をつくるとおっしゃっていますが、「幾らぐらいかけるつもりなのか」と聞いたら、「浅井町の方で、3億円でつくる」と言っています。遠的・近的を屋内でつくろうとしたら、大変な金がかかることは明らかなのです。そういうことをしていいのですか。今、インターネットで見ておられる市民の皆さんも、十分お考えいただきたい。議員としても、十分に検討していかなければいけない。大久保市長もよく考えていただきたい。こんなことに莫大な金をかけることが許されるのか。  細項目11にいきます。コミュニティスペースに「図書スペースを含む」との記載があります。図書館協議会も盛んに検討しておられ、私どもも傍聴に行っていますが、図書館協議会の意見との整合性はどのようになるのでしょうか。 238 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 239 ◯教育部長(山口義信君) 新市民体育センターの図書館機能につきましては、現在のひこね燦ぱれすにある図書室の機能回復を前提として、図書館協議会での議論等を踏まえ、来年3月末に策定いたします彦根市図書館整備基本計画との整合を図ってまいりたいと考えております。 240 ◯議長(西川正義君) 獅山君。   〔2番(獅山向洋君)登壇〕 241 ◯2番(獅山向洋君) これも模索の答弁ですね。来年に、図書館協議会の結論が出るのに、応募する業者はどうやって図書スペースをお考えになるのでしょうか。私は意味がよくわかりません。こんなことで業者の方々を決定して、図書スペースはこれだけ必要だと考えますとでもおっしゃるのでしょうか。  いろいろ意見を申し上げましたが、以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。 242 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午前10時58分休憩            午前11時14分再開 243 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  先ほどの獅山議員の質問に対する答弁につきまして、教育部長から発言の訂正の申し出がありますので、これを許します。  教育部長。 244 ◯教育部長(山口義信君) お許しいただきましたので、発言の訂正をさせていただきます。  先ほどの獅山議員のご質問の公募型プロポーザルの実施要綱の外部審査委員の説明の中で、宗田好史副学長のところで、「彦根市経済活性化委員会委員として彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画と彦根市観光振興計画の策定にもご尽力いただいているところです」と発言いたしましたけれども、「彦根市経済活性化委員会委員として、彦根市観光振興計画の策定にご尽力いただいたところです」に訂正させていただきます。彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画には参加しておられませんので、おわびし、訂正させていただきます。 245 ◯議長(西川正義君) 8番安藤博君。安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 246 ◯8番(安藤 博君) それでは、私の方から、12月定例会に際しまして、大きく3点につきまして質問をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。  まず、大項目1、11月24日の全員協議会で議案説明をいただいた中から、議案第81号平成28年度(2016年度)彦根市一般会計補正予算(第6号)で予算計上されている探索動画等作成委託業務に対して質疑と質問を行いたいと思います。  議員には全員協議会で説明を受けておりますけれども、市民の皆さんに理解をしていただくため、改めてお尋ねすることをご了承いただきたいと思います。  それでは、中項目に移ります。全員協議会では、ひこにゃんと忍者がガイドする探索動画(仮称)「彦根ほんもの歴史なぞとき」史跡散策アプリ概要書で説明をいただいております。そこで、以下、史跡散策アプリの企画についてお尋ねしたいと思います。  細項目1、今回、補正予算を計上されました史跡散策アプリの制作の主たる目的は何なのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 247 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 248 ◯副市長(山根裕子さん) 本年7月25日に締結しましたひこにゃんの著作物に関する覚書により、訴訟リスクなく新たなイラストの作成やストーリー性のある著作物を作成することが可能になりました。  今回予算計上しました史跡散策アプリの制作目的は、ひこにゃんの全国的な人気に鑑み、来年3月開催の国宝・彦根城築城410年祭への誘客を促進し、お越しいただいた方々に、楽しみながら彦根の歴史と魅力を広く知っていただくことです。  このたび重要伝統的建造物群保存地区として指定された河原町芹町地区など、天守だけではない彦根市の本物の文化財や史跡の所在を示し、ストリートミュージアムを訪れるような気分で江戸時代の体験をし、お店にも立ち寄っていただくことを考えております。「彦根が好き」と言ってもらえるような仕組みを、市の観光や文化財の担当者が協力し、創意工夫して考え、取り組んでいくことも目的の一つです。 249 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 250 ◯8番(安藤 博君) ご説明ありがとうございます。そもそも論として、著作者と彦根市との関係の中で、新たなひこにゃんの活用の仕方を模索され、新たなひこにゃんのあり方の一つだと受け取りました。  細項目2、目的を達成するための、期待される効果はどのようなことを想定されているのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。 251 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 252 ◯副市長(山根裕子さん) 期待される効果は幾つかあります。  アプリを利用して、彦根城周辺や城下町を回っていただくことにより、回遊性のある観光ルートを開拓すること。彦根の方、他市の方々に、彦根のまちに愛着を持っていただくことで、長期的に地域が活性化していくこと。国宝・彦根城築城410年祭や大河ドラマとの相乗効果により、本市への誘客を促進するとともに、滞在期間の延長とそれによる経済効果を高めることなどです。 253 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 254 ◯8番(安藤 博君) 効果について4点をお示しいただきました。来年は、3月から国宝・彦根城築城410年祭が予定されておりますし、1月からは大河ドラマの放映も予定されています。まさにチャンスと捉えて、効果を狙っておられると理解しました。  次に、細項目3、史跡散策アプリを利用するには、スマートフォンが一般的であります。総務省の平成26年版情報通信白書によりますと、日本のスマートフォン普及率は53.5%とのことです。普及率の高い国はシンガポールの93.1%であります。そこで、このアプリ利用者の想定しているターゲット層についてお聞かせいただきたいと思います。 255 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 256 ◯副市長(山根裕子さん) 今回制作するアプリについては、主に、彦根城やひこにゃんを知っていても彦根の歴史をご存じない方、彦根市の歴史的建造物、遺跡、その他の文化財を見たことのない方、歴史の解読に興味のある方々などを、ターゲットに想定しております。 257 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 258 ◯8番(安藤 博君) 先ほども申しましたとおり、日本のスマートフォンの普及率は53.5%です。そうしたことからしますと、今おっしゃられたターゲット層が全て、本来の彦根市の考えておられる観光施策につながっていくのか疑問なので、再質問をさせていただきます。  一概では言いませんが、総務省のデータを拝見しますと、やはり若年層のスマートフォンの普及率が高いと出ておりますので、先ほど山根副市長が彦根をもっと知っていただくためにとおっしゃったターゲット層からしますと、偏りが出てくるのではないかと思います。見解についてお聞かせいただきたいと思います。 259 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 260 ◯副市長(山根裕子さん) スマートフォンアプリはモバイルデバイス、タブレットなどでも使えるようになっておりますし、彦根市のホームページなどで予告編を流したり、これまで見た他市の例のように、ボランティアガイドが一緒についていくという方法も考えておりますので、ターゲット層が必ずしも若い方々だけとは限らないと思います。特に、歴史がお好きな方は余りお若くなく、女性の方が多いとのことですので、それへの対応も考えております。 261 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 262 ◯8番(安藤 博君) スマートフォンをツールとして発信される事業ですので、しっかりとした手立てをしていただきたいと思います。ボランティアガイドの皆さんを通じてというようにおっしゃいましたが、ボランティアガイドの方にスマートフォンで導いていただくとか、スマートフォンをお持ちでない方々に貸し出しするとかも考えられます。時間もありませんけれども、しっかりと戦略を立てていただきたいと思います。  次に、細項目4。そもそも論になりますけれども、先ほど山根副市長が著作者との関係性をおっしゃいました。広くひこにゃんの活用をしていきたいということがあったと思いますけれども、史跡散策アプリの制作に至った背景は何なのか、明らかにしていただきたいと思います。 263 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 264 ◯副市長(山根裕子さん) 経済産業省等の委託調査によりますと、AR・VRコンテンツをつくり、まちづくり、防災、観光振興や史跡・博物館の説明や案内に使う事業は既に広まっており、地域活性化の手段としても重要な技術となっていて、ご当地観光アプリは昨年でも全国で数百本以上作成されていたそうです。  本市におきましては、回遊性のある観光地の開拓がかねてからの課題でありました。そこで、本年7月25日に締結しましたひこにゃんの著作物に関する覚書により可能になったひこにゃんの動画を使用し、市の歴史、史跡や文化財、歴史的建造物を訪れていただくことにより、楽しみながら彦根の魅力を知っていただくことを考えた次第です。 265 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 266 ◯8番(安藤 博君) スマートフォンなどを利用してのAR・VRの関係とおっしゃいました。「ポケモンGO」が今年の7月に配信され、非常にブームになりましたけれども、今はどうなのかと思います。京都などへ行きますと、既に「ポケモンGO」が配信される以前に、地域の方々が妖怪を散策するようなアプリを開発されていたと聞いております。決して二番せんじではなく、あくまでも彦根市独自の散策アプリという形で育てていっていただきたいと思います。その背景に対しては理解いたしました。  次に、中項目2、史跡散策アプリの具体的な概要について以下お尋ねしますので、ご答弁をよろしくお願いいたします。  まず、細項目1、全員協議会の説明では、ひこにゃんと忍者がなぞ解く江戸時代の設定とのことでしたけれども、史跡散策アプリの利用概要についてお尋ねいたします。 267 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 268 ◯副市長(山根裕子さん) この史跡散策アプリは、所定5カ所の史跡、文化財や建造物群等の前に行って、スマートフォンをかざすと、ひこにゃんと忍者によるなぞ解きアニメが出現し、忍者の情報を裏づけする江戸時代の人物、建物や映像等がAR技術で立ち上がるというもので、江戸時代の彦根の様子を紹介いたします。  ストーリーやコンテンツ作成に当たっては、大河ドラマ等でも著名な歴史家に監修していただき、市職員や学芸員、その他市民の方々も参加して資料を提供いたします。楽しみながら市内の史跡等をめぐり、商店街に立ち寄っていただくことを予定しております。  なお、彦根市のホームページ等でこのアプリ情報をひこにゃんの画像とともに掲載し、予告をプロローグとして流します。アプリストアのアイコン名にひこにゃんの名称を使用したりすることで、ダウンロードを促し、利用度を高めてまいりたいと考えております。 269 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 270 ◯8番(安藤 博君) 再質問させていただきたいと思います。  散策するところは5カ所との答弁をいただきました。この5カ所の散策にどれぐらいの時間を要するのか。余り長くてもだめだと思いますし、短過ぎてもだめだと思います。山根副市長がおっしゃられました商店街等への誘導も含めますと、彦根城を中心とすればある程度広域になるのではないかと思います。その5カ所の設定根拠は、時間的なものなのか、回遊性を求めたのか、その点について再質問をさせていただきます。 271 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 272 ◯副市長(山根裕子さん) まずは、彦根市の歴史を考えて、我が国でも、世界でも関心のあるストーリーを五つ抜き出しました。これに関しては、先ほど申し上げた歴史の先生のご指導も賜っております。一つ一つのストーリーがAR技術で流される時間は2分ほどで、このぐらいが最も効果的と考えた結果です。ストーリーは2分ほどで、探索場所の写真を撮ったり、その周辺を見物したりする時間も考えております。 273 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 274 ◯8番(安藤 博君) プロモーションビデオは1回2分ぐらいとのことですが、全体的な時間はどれぐらいを想定されているのですか。 275 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 276 ◯副市長(山根裕子さん) 次のご質問にもかかわってきますけれども、一つ目が築城の理由と経緯、二つ目が御殿と文武の教育、三つ目が朝鮮通信使など東アジア世界との交流、四つ目が彦根城下の商工の歴史、五つ目が開国への道と日本の近代化と構成されており、これらのテーマにゆかりの深い場所を設定しますので、短くて全部で2時間ぐらいと考えております。もちろんアニメだけを見るのでしたら、それに歩く距離だけの時間となりますが、私たちとしては周りの史跡、文化財や歴史、お店にも立ち寄っていただくことを考えておりますので、もっと長い時間を費やしていただくことも可能ではないかと存じます。
    277 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 278 ◯8番(安藤 博君) まだ秘密なのかもしれませんけれども、回遊性を求め、できる限り滞在時間を長くとって、彦根市に対して有益な事業になることを期待しておきたいと思います。  次に、細項目2、この史跡散策アプリを利用して、彦根の本物めぐりが体験できるようですが、一部触れられましたけれども、再度具体的な内容についてお聞かせください。 279 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 280 ◯副市長(山根裕子さん) 五つのストーリーは先ほど申し上げたようなテーマによって構成されております。なぞを秘めた場所の前に行くと、これらのストーリーのアニメ、ひこにゃんと忍者がなぞの設定をし、忍者が情報を集めてくるという形になり、その説明とともに映像があらわれ、周遊後、最終的には五つの古地図を画像としてスマートフォンに集めることができるように考えております。 281 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 282 ◯8番(安藤 博君) 次の質問に移ります。このアプリを利用して、5カ所を回れば得られるインセンティブは何なのか、お尋ねいたします。 283 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 284 ◯副市長(山根裕子さん) この散策アプリの主なインセンティブは、彦根でひこにゃんに会う機会を増やし、彦根の伝統的な建造物や文化財、史跡の前で、ARにより再生されたひこにゃんと一緒に写真を撮り、その写真および江戸時代の古地図をスマートフォンに保存できることだと思います。また、指定されたばかりの伝統的建造物群保存地区を見ることもインセンティブの一つと考えております。 285 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 286 ◯8番(安藤 博君) このインセンティブについてはまた後ほどお尋ねしたいと思いますので、次の細項目4に移ります。  当初の説明では、国宝・彦根城築城410年祭の開催期間の早い時期とされていましたが、この史跡散策アプリの利用開始時期はいつごろでしょうか、お尋ねいたします。 287 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 288 ◯副市長(山根裕子さん) 史跡散策アプリの利用開始時期については、可能な限り迅速に業者選択し、制作に取りかかり、アプリストアの承認を得た後テストし、デバッグして、国宝・彦根城築城410年祭開催中のなるべく早い時期に利用できるよう進めてまいりたいと思います。これまでご説明してきましたテクノロジーを使いますと、現段階では平成29年8月から9月ごろの予定です。 289 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 290 ◯8番(安藤 博君) 8月から9月とご答弁いただきましたけれども、結構高額な事業費をかけて実施されようとしている中で、410年祭の期間中の遅い段階で史跡散策アプリが導入されるようなので、もっとスピーディーに動けないのかと思います。確かに著作者との調整や動画の監修・制作にはある一定の時間を要することは理解しますけれども、千載一遇の機会を捉えるのであれば、できるだけ早い段階と考えますと、希望としては観光シーズンである桜の季節に間に合わせるのが一番いいだろうと思います。ただ、それはできないのだろうということで、8月から9月とのことですが、もう少し早くならないのでしょうか。見解を求めておきたいと思います。 291 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 292 ◯副市長(山根裕子さん) 現在想定しております技術はダウンロード起動型で、スマートフォンなどにアプリをダウンロードしておくという過程を通ります。このほか、QRコードなどでURLに飛ばすという方法もあり、この方法を使えば2カ月ぐらい開始時期が早くなりますが、QRコードを使いますと、本市博物館のようにネットワークに接続できない場所がありますので、やはりダウンロード起動型にした方がいいのではないかと考えております。  この内容につきましては、陳腐化するものではなく、長期的な効果を狙っておりますので、なるべく早い時期に使用開始できるようにしたいと思いますけれども、ダウンロード起動型ですと、iPhoneなどのApp Storeならば機種が少ないのでそれほどデバッグに時間がかかりませんが、Androidの方は非常に機種の数が多くデバッグに時間がかかってしまいますので、2カ月ぐらい差ができてしまうわけです。 293 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 294 ◯8番(安藤 博君) 時間の関係でこれ以上は質問しませんけれども、1カ所は博物館なのだろうと思いますが、当局の方で、どの段階で人・物・金を投入すれば効果が得られるのかをもう一度詰めていただきたいと思います。  次に、細項目5、事業費として総額2,118万8,000円を計上されています。その内訳についてお尋ねいたします。 295 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 296 ◯副市長(山根裕子さん) 補正予算の内訳については、制作費委託料が1,900万円、うち700万円ほどがアプリのシステム構築費、残りがコンテンツ制作費になります。ストーリーおよびコンテンツの資料作成に関する監修委託料は100万円、イラストの作成に関する委託料は118万8,000円となっております。アプリの構築費、コンテンツに関しましては、ほかの例を見てもおよそこの程度。ただし、先ほど申し上げましたURLに飛ばす形ですと多少お安くなります。  なお、イラスト作成委託料については、ひこにゃんの新規第4イラストの作成、動画に使用する忍者の新規イラスト作成(著作権の譲渡を含みます)、ラインスタンプ等に活用できる新たなイラストデザインに係る費用となっております。 297 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 298 ◯8番(安藤 博君) わかりました。いずれにしましても高額な事業費です。このことを受けて、次の質問に移ります。  細項目6、費用対効果について当局の見解を求めておきたいと思います。効果についてはできる限り数値でお示しいただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。 299 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 300 ◯副市長(山根裕子さん) 本アプリにつきましては、国宝・彦根城築城410年祭の開催途中の活用となりますが、彦根市の歴史を知り、江戸時代ほんものの体験をしていただきたいと考えており、長期的に内容の陳腐化しない活用を狙っております。継続的にコンテンツを拡大したり、変更したりして、より魅力的なものにし、アプリのシステム構築も改善していこうと思っております。したがいまして、長期的な投資効果を期待できるのではないかと考えております。  その効果を数値で示すことは困難ですけれども、ダウンロード数、導線を引いた史跡等への訪問数、使用者評価が使えます。効果につきましては、これらの指標も使い、総合的に判断していきたいと考えております。 301 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 302 ◯8番(安藤 博君) 数値でお示しにならなかったのは非常に残念なのですが、2,000万円を超える高額な事業費を使われるわけですから、観光客数や彦根市内での消費金額などいろいろと指標はあると思うので、しっかりと今後の検証をしていただきたいと思います。  次に、中項目3です。スマートフォンを利用し、彦根にお越しいただかないと体験できない史跡散策アプリですが、国宝・彦根城築城410年祭期間中の一過性のものではなく、観光客の誘客等のツールとして期待したいと考えております。そこで、以下、お尋ねいたします。  まず、細項目1、この史跡散策アプリを進化させていくことを期待しておりますけれども、国宝・彦根城築城410年祭以降の観光客誘客のツールとしてどのように進化させていこうとお考えなのか、見解をお聞かせいただきたいと思います。 303 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 304 ◯副市長(山根裕子さん) 今回のアプリでAR再生が可能な場所は5カ所となっておりますが、今後の展開として、活用場所の増設や巡回コースの拡充などが考えられます。本アプリは、市内の史跡等を新たに知ることができるツールとして活用できることから、観光の視点だけではなく、文化財の公開、さらには彦根城の世界遺産登録への理解促進と支援を募る手段としてなど、さまざまな視点から活用方法を発展させていきたいと考えております。 305 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 306 ◯8番(安藤 博君) いずれにしましても、史跡散策アプリを利用した事業に対して否定はしませんし、大いに期待しております。ただ、マンネリ化してしまいますと、リピーターもお越しになりませんので、さまざまな角度から検証しながら、このアプリが進化していけるようにご努力いただきたいと思います。  それでは、細項目2、先ほどインセンティブについてお尋ねしましたが、今回の史跡散策アプリを利用してのインセンティブは、ひこにゃん特製壁紙とお聞きしております。これを否定するものではありませんが、回遊性を持たせて商店街等への誘客を図るとご答弁されていますので、キャッスルロード、四番町スクエア、銀座商店街、伝統的建造物群保存地区等々で、実際に食べ物やお土産物のインセンティブが必要だと考えます。現段階で、当局の見解をお尋ねしたいと思います。例えば、食事先の割引クーポンやひこにゃんグッズのプレゼントとか、いろいろ考えられると思いますので、魅力あるインセンティブをお願いしたいと思います。その点も加味しながら、ご答弁をよろしくお願いします。 307 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 308 ◯副市長(山根裕子さん) おっしゃるとおりだと思います。5カ所を走破した方への記念品等のインセンティブについては今後検討していく予定ですが、その内容については、商店街への経済効果も考慮し、魅力的なインセンティブとなるよう進めてまいります。  現在のところ、キャッスルロードと伝統的建造物群保存地区が所定の場所として、そこで食事していただき、お土産も買っていただくといった商店街への経済効果も考慮し、魅力的な散策としていきたいと思います。また、将来的には、商店街への拡張も考えております。 309 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 310 ◯8番(安藤 博君) わかりました。その点を踏まえながら、410年祭のできるだけ早い段階で、この史跡散策アプリが活用できるようにご努力を求めておきたいと思います。  それでは、大項目2、教育委員会で(仮称)彦根市新市民体育センター建築設計検討委員会設置要綱が取りまとめられたと仄聞しておりますので、以下、お尋ねいたします。  まず、中項目1、(仮称)彦根市新市民体育センター建築設計検討委員会の委員の選考に関して、9月定例会で議論をいたしました。現時点での設置要綱に取りまとめられようとしている考え方についてお尋ねいたします。  細項目1、9月定例会の議論や要綱案を踏まえ、現時点での(仮称)彦根市新市民体育センター建築設計検討委員会の委員選考の考え方についてお聞かせください。 311 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 312 ◯教育部長(山口義信君) 外部委員には、学識経験者といたしまして、(仮称)彦根市新市民体育センター新築基本設計および実施設計委託業務候補者選定公募型プロポーザル審査会の外部委員3名を、利用者代表として市民体育センターとひこね燦ぱれすの利用者代表を各1名、地元自治会代表として1名の計6名を予定しております。また、内部委員といたしまして、関係課の各所属長を予定しております。 313 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 314 ◯8番(安藤 博君) 外部委員としては6名、内部委員は割愛されたので申し上げておきますが、要綱案を拝見しますと、内部委員として建築住宅課、保健体育課、彦根市民体育センター、国体準備室、地域経済振興課の方々を挙げておられますが、これで間違いないでしょうか。 315 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 316 ◯教育部長(山口義信君) 内部委員として現在予定しておりますのは、建築住宅課、保健体育課、市民体育センター、地域経済振興課、国体準備室です。 317 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 318 ◯8番(安藤 博君) 総勢11名の方々が検討委員会委員として種々の議論をされるということです。今しがたご答弁をいただきましたように、彦根市民体育センターからも名を連ねておられます。先ほど獅山議員の方から議論をいただきましたけれども、ひこね燦ぱれすの方は指定管理者ということもあり、運営者側としてはこの中に名を連ねておられません。9月定例会でも議論をさせていただきました。  細項目2、ひこね燦ぱれす運営サイドの意見反映はどなたがされるのか、明確にしていただきたいと思いますので、ご答弁をよろしくお願い申し上げます。 319 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 320 ◯教育部長(山口義信君) ひこね燦ぱれすの所管課である地域経済振興課の委員により、ひこね燦ぱれすの運営について意見をお願いしたいと考えております。 321 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 322 ◯8番(安藤 博君) 教育部長から、ひこね燦ぱれすの運営者側としての意見反映は地域経済振興課の方がされるというご答弁をいただきました。では、地域経済振興課にお尋ねしますけれども、どういった方法で意見集約されるのかについて明らかにしてください。 323 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 324 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 指定管理者選定委員会を年1回やっており、その中で運営の状況などは確認しておりますが、指定管理者を受託している団体ということで利害関係もありますので、委員としては難しいと考えますけれども、運営について必要なことがあれば担当課と財団法人彦根勤労福祉会館と意見交換して、それを参考にして、建築設計検討委員会の方で意見を述べさせていただきたいと思います。 325 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 326 ◯8番(安藤 博君) 今のご答弁ですと、能動的に意見集約はされないようなご答弁でした。果たしてそれで本来の建築設計検討委員会として機能するのか、甚だ疑問です。産業部長にご答弁いただきましたけれども、やはり担当課である地域経済振興課の方々がひこね燦ぱれすの運営をされている指定管理者の方へ赴き、ヒアリングするのが当然だと思います。見解を求めておきたいと思います。 327 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 328 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 担当の方は、必要に応じて、積極的にお話をさせていただいております。当然、産業部としましても、ひこね燦ぱれすというのは非常に重要な機関であると考えておりますので、いろいろなご意見を伺って、新市民体育センターの建築設計検討委員会の中で述べていきたいと思います。 329 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 330 ◯8番(安藤 博君) この点に対してはぜひともよろしくお願い申し上げたいと思います。また、その辺については確認もさせていただきたいと思います。  それでは、細項目3、彦根市図書館整備基本計画素案で新市民体育センター内にサテライト館を設置するとされていましたが、1日に開催されました彦根市図書館協議会では、サテライト館ではなく図書室として整備するという意見もあったと仄聞しております。図書室もしくはサテライト館としても、図書館利用者の意見を反映させる必要があると考えますが、委員として要綱に加えることについての見解を求めておきたいと思います。 331 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 332 ◯教育部長(山口義信君) 新市民体育センターの図書館機能につきましては、現在のひこね燦ぱれすにある図書室の機能回復を前提としまして、図書館協議会での議論等を踏まえ、来年3月末に策定いたします彦根市図書館整備基本計画との整合性を図ってまいりたいと考えております。  また、検討委員会の委員におきましては、ひこね燦ぱれすの利用者代表にも参画いただく予定で、図書館機能についてご議論いただけるものと考えており、委員を加えることは考えておりません。 333 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 334 ◯8番(安藤 博君) 教育部長は、地元代表の方から意見を伺えるとおっしゃられました。もともと地元の方は、当初は中央図書館で要望をされていたと聞いております。それを、当局の考え方や市民の体育施設といったことを踏まえて、今回、ひこね燦ぱれすとの合築でご了承いただいたとのことです。図書室になるのか、サテライト館になるのかは別としましても、少なくとも地元の方々からそういったご要望があったことを前提に、しっかりと地元の方々のご意見、図書館に対する思いを伝えていただける環境づくりは求めておきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。  次に、大項目3、市長の公約実現と次期市長選挙に関して。  これまで多くの会派や議員の方々が市長の公約に関して質問されてきました。私も、市長就任1年目を迎えられた平成26年6月定例会で市長公約推進状況に関して質問したところであります。市長選挙を来年の春に控えての市長公約の進捗状況や次期市長選挙への出馬に対しての思いをお尋ねするものです。  まず、中項目1、市長任期を来春に控えております。9月定例会でも公約の進捗状況について答弁をされています。今回は、公約実現のために副市長や専門委員会、専門会議が果たした役割についてお伺いするものです。  細項目1です。振り返りますと、民間出身の女性副市長も公約の一つでありました。残念ながら、市長就任時には間に合いませんでしたが、平成26年4月より山根副市長に着任いただき、副市長職を遂行されてきました。また、平成27年12月より川嶋副市長に着任いただき、副市長2人体制となって、現在に至っております。そこで、市長公約を実現するため、このお二人の副市長が果たされた役割についてお尋ねいたします。 335 ◯議長(西川正義君) 市長。 336 ◯市長(大久保 貴君) まず、山根副市長につきましては、議員ご指摘のとおり、民間出身の女性副市長を登用するというのは、私の公約の一つで、皆様にお認めいただきました。  山根副市長は、そもそも法学者で、長らく国家公務員であられたわけですが、国内だけではなく国外にも幅広い経験と人脈をお持ちで、法律や経済、教育、公共政策の専門家でもあることから、このような経歴を生かし、女性の視点を生かした彦根市の政策の立案や国際化に取り組んでいただいております。  特に彦根城の世界遺産登録につきましては、世界の研究者やイコモスの関係者と直接対話を重ね、彦根城の世界遺産登録へ向けてのコンセプトの探究を深め、大きく前進してきたものと考えております。  また、男女共同参画の分野におきましては、ご自身のこれまでの経験をもとに、女性の社会進出の難しい課題、それらを乗り越えるためにどういう努力をすべきなのか、根源的な問題について常に提言をいただいております。  さらに、ひこにゃんの新たな展開につきましても、原作者と直接対話を重ね、信頼関係を築き、今日の覚書の締結に至ったところであります。
     また、病院、医療、医薬関係などについても深い知識をお持ちですし、法律の専門家としてのアドバイス、幾つもの訴訟が提起されておりましたけれども、こうした関係に奔走していただいております。  次に、川嶋副市長につきましても、市職員としての生活環境や財政分野の経験を生かし、その主な担当事務として、新たな広域ごみ処理施設の建設、市役所本庁舎耐震化事業、新市民体育センター建設に関することなど、個々具体的な事業について関係機関との調整・交渉に当たっていただいております。  さらに、福島県富岡町や鳥取県倉吉市など被災地訪問を通じて支援を進めるとともに、本市の地域防災計画見直し事業についても具体的な指示をしてもらっております。  直近では、医師会、歯科医師会との交渉によって、長年懸案でした小児医療費助成の拡充に係る道筋をつけていただいたところです。  いずれにしましても、近年の行政はますます多様化・高度化してきており、縦割りの組織では対応が難しいことから、その解消が必要なことは私の公約の一つとして申し上げてまいりました。縦割りの弊害を打ち砕いていくために、山根・川嶋両副市長には、組織を有機的に結びつけて機動的に動かすように努めていただいております。 337 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 338 ◯8番(安藤 博君) 両副市長が果たされた役割について一定評価され、公約実現に果たされてきたと理解いたしました。  次に、細項目2です。市長の諮問機関として、平成26年より彦根市経済活性化委員会を、平成27年より情報化戦略本部を立ち上げられています。この間、それぞれの顧問の方々は市長への提言もされていると思いますけれども、市長の公約実現に向けて、この二つの専門委員会の果たした役割についてお尋ねいたします。 339 ◯議長(西川正義君) 市長。 340 ◯市長(大久保 貴君) まず、彦根市経済活性化委員会につきましては、将来にわたる中小・小規模事業所の活性化方針等の検討および立案を行うことにより、本市の経済の活性化を図ることを目的とし設置したものです。  本委員会では、平成26年度に彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画案について、平成27年度には彦根市観光振興計画案について、調査・審議が行われ、それぞれ答申をいただきました。本市では、これらの答申に基づいて両計画の策定を行ったところです。  現在、これらの計画に基づき、強い彦根の実現に必要な各種事業に取り組んでいるところであり、私の公約であります「住めるまち働けるまちへの産業経済政策」の推進に大きく寄与したものと考えております。  次に、情報化戦略本部につきましては、行政運営における生命線とも言うべき本市の情報化施策の推進を図ることを目的として設置したものです。  これまでの間、基幹系業務システムの再構築や災害時のBCP対策、情報セキュリティの強靭化を含む情報基盤整備事業、市全体のIT費用削減対策など、本市のITシステムおよび情報化事業の抜本的な改革に取り組んでまいりました。  これらのIT改革によりまして、強い彦根の実現に向けた一つの基盤が整備されたと考えており、その役割と成果は本市にとって非常に大きなものがあったと考えております。  これら二つの専門委員会による改革は、それぞれの特別顧問なくしては断行できなかったもので、その役割と成果は本市にとって非常に大きなものがあったと考えております。 341 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 342 ◯8番(安藤 博君) 公約に対して一定の成果を出されたということで理解しておきます。  次に、細項目3です。市長が4年前に掲げられました公約のうち、市長任期中に実現できなかった公約は何なのか、お聞かせいただきたいと思います。 343 ◯議長(西川正義君) 市長。 344 ◯市長(大久保 貴君) さきの9月定例会でもお答えしましたとおり、これまでの実績を顧みますと、強い彦根の実現にはまだ道半ばであると認識しております。  主なものを挙げますと、市立病院におきましては、産科医師による分娩の再開は果たせたものの、依然として幾つかの診療科においては、医師不足のため、診療制限を余儀なくされている状況で、今後もさらに努力を重ねていく必要があると考えております。  また、市立病院の空きベッド活用につきまして、今年度からスタートした新市立病院改革プランにおいて地域包括ケア病棟の導入検討を明記することができましたが、今後具体的な対応を図っていく必要があると考えております。  さらに、新図書館の整備につきましては、今年度中に基本計画を策定すべく作業を進めているところであり、施設の完成まではもう少し時間がかかるところです。  その他、国の補助金により事業を前倒しし、来年度中に完成予定となりました小学校の空調設備の整備など、着手しましたものの任期中の完了が見込めないものもあります。  私は、強い彦根実現のため、就任当初からこれらの事業を初めとするさまざまな取り組みについて検討を重ね、一定の道筋はつけてきたところですけれども、できるだけ多くの取り組みをできるだけ早期に実現できますように、今後も一層努力を重ねてまいりたいと考えております。 345 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 346 ◯8番(安藤 博君) 公約実現に向け、お二方の副市長の果たされた役割、二つの専門委員会が果たされた役割を受けて、公約が達成しなかったことについて市長の方からご答弁をいただきました。  次に、中項目2に移ります。次期市長選挙が来年4月に執行予定でありますので、市長選挙に関してお尋ねするものです。  細項目1、次期市長選挙に出馬の意思は。  ずばりお伺いしたいと思います。来年4月執行予定の彦根市長選挙に出馬するご意志はあるのかどうか、明確にお答えいただきたいと思います。 347 ◯議長(西川正義君) 市長。 348 ◯市長(大久保 貴君) 今ほどもお答えしましたとおり、私が公約として掲げております強い彦根の実現にはまだまだ至っていないと認識しております。また、常に投げかけられております全国一の福祉モデル都市の実現には、かなり距離があるという感じも持っております。私としましては、公約として掲げております以上、道半ばで立ちどまることなく、これを実現していくことが、私の責務であると考えております。 349 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 350 ◯8番(安藤 博君) 実現していくことが責務であるということはどういうことですか。出馬されるのか、出馬されないのか。明確にお答えくださいと言っておりますので、よろしくお願いします。 351 ◯議長(西川正義君) 市長。 352 ◯市長(大久保 貴君) 出馬をさせていただきたいと思っております。 353 ◯議長(西川正義君) 安藤君。   〔8番(安藤 博君)登壇〕 354 ◯8番(安藤 博君) 市長の方から、来春の市長選挙に出馬されると伺いました。まだ4年はたっておりませんけれども、市長と議論を交わした中で、公約の実現については、彦根市議会として、あるいはそれぞれの議員として、思うところが多々あろうかと思います。来春の市長選挙にお出になるとのことですので、しっかりとした公約を立てて、明確にしていただければと思っております。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 355 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後0時13分休憩            午後1時15分再開 356 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  12番野村博雄君。野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 357 ◯12番(野村博雄君) それでは、よろしくお願いいたします。  現在、ふるさと納税がいろんなところで取り上げられていますけれども、本市におけるふるさと納税の活用についてお伺いしたいと存じます。  ふるさと納税制度を利用して、他市の居住者から本市へ寄附をいただいた金額と、本市居住者が他市へ寄附をされたことにより本市が控除した金額を、時折お示しいただいていますが、今後の話を進めるに当たり重要な数字となりますので、改めてお聞きしたいと思います。 358 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 359 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 総務省自治税務局が市町村税課税状況等の調をもとに取りまとめた結果によりますと、平成27年1月から12月末までの1年間にふるさと納税として彦根市へ寄附いただいた金額は約730万円である一方、本市における市民税の減税額が約3,430万円となっており、減税額の方が約2,700万円多くなっております。 360 ◯議長(西川正義君) 野村君。 〔12番(野村博雄君)登壇、資料掲示〕 361 ◯12番(野村博雄君) 非常にショッキングな数字であると思います。こういった現状を踏まえ、今後の取り組みについて質問をさせていただきます。  他市におけるふるさと納税のパンフレットやホームページの該当部分について比較研究は十分なされているのか、お伺いしたいと思います。  私の手元に本市のふるさと納税のパンフレットがあります。こちらのモニターに映ります。こういう形になっており、開きますとこのような形で、本市のふるさと納税について表裏でパンフレットをつくっています。  それに比べまして、私が手に入れましたある市のパンフレットです。大きさも違いますし、表紙のところに「ミナミマグロのまち」とまちの特徴を示し、開きますと、まちの特徴が写真を交えて大きく示されています。そして、ふるさと納税をしようと思ったときにどうしたらいいのかを細かく示してあり、どういう家族構成でどれだけの寄附をしたらどれぐらいの控除になるのかを詳しく表にされています。また、手順なども細かく示されています。次のページには、そのまちに住んでいらっしゃる方の生の声があり、自分のまちにどんな愛着を持って、どんなまちにしていきたいかという思いが載せられています。その次のページには、ふるさと納税でいただいたお金をこのように活用していますというのを、わかりやすく示しています。その次のページには、寄附をいただいた返礼品としてこんなものを出していますというのが、写真で、立派なカタログであるような形で、見ていただいた方にわかりやすく示されています。  本市としても努力いただいていると思いますけれども、他市のパンフレットを見た場合、そのまちの魅力やまちづくりにかける思いを強く訴えていらっしゃいます。また、ご寄附いただいたお金がどんなところに使われるのか、非常にわかりやすく示されています。ふるさと納税をするときにどのようにすればいいのか、非常に細かく、相手の立場に立って親切に作成されています。本市においては、他市の比較・研究が十分されているのか、お伺いしたいと存じます。 362 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 363 ◯企画振興部長(萩野 昇君) まず、パンフレットにつきましては、野村議員に提示いただきましたように、本市の場合、寄附の方法や寄附の使い道の概要、年間パスポートの協力店などを掲載しましたパンフレットと、特産品等の返礼品を掲載しましたカタログがあります。カタログは「ふるさと納税お礼の品カタログ」といいまして、24ページにわたって各種返礼品を詳しく紹介しています。この2種類があります。  他市の場合は返礼品のカタログをパンフレットとされており、作成についても返礼品関係の事務を委託されている業者が行っていることが多いのに対しまして、本市ではカタログを職員が作成しております。技術的な面で制約はありますものの、レイアウトなど参考にできる箇所は積極的に取り入れているところです。  また、ホームページにつきましても、他市の掲載方法などを参考にしながら、使いやすく、視覚的にも見えやすくなるよう努めているところです。 364 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 365 ◯12番(野村博雄君) 非常にご努力いただいているとは思いますけれども、パッと見たところ、アナログと最新の4Kテレビを見ているような感じで、もう少し訴えるものがないのかと思いました。  次に、さらに積極的な比較・研究をされ、皆様に訴えかけるようなパンフレットやホームページの作成をしていただけないか、お考えをお聞きしたいと思います。 366 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 367 ◯企画振興部長(萩野 昇君) まず、パンフレットにつきましては、寄附の方法や寄附金を活用させていただく六つの事業を紹介するとともに、年間パスポートが使用できる協力店について、特典内容や所在地を示した地図を掲載し、加えて、彦根市の年間のイベント情報も掲載するなど、一連の必要な情報をお伝えするよう努めております。  次に、ホームページにつきましては、トップページにふるさと納税申込専用バナーを設置し、寄附の申し込みがしやすい環境を整えております。また、寄附手続の流れや申込方法、入金方法を一覧して確認していただけるように、1ページにまとめて掲載しております。  さらに、ふるさと納税による寄附金を活用する事業担当課と協力し、寄附金を充当した事業や充当予定の事業を写真入りで紹介するなど、文字だけではなく視覚的にも事業成果やふるさと納税を活用した本市のまちづくりが伝わるように努めております。  加えまして、全国のふるさと納税に関する情報を掲載しているポータルサイトの「ふるさとチョイス」にも、本市の返礼品や寄附金の使い道を掲載しており、そこからも申し込みができるようにするなど、ホームページ以外でも本市のふるさと納税をPRしております。  今ほどご紹介いただきましたように、寄附者の皆さんにとってわかりやすく、本市の魅力やまちづくりにかける思いが伝わるように、今後とも他市の事例等を参考にして一層努めてまいりたいと考えております。 368 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 369 ◯12番(野村博雄君) それぞれ大変ご努力いただいていることとは存じますけれども、最初にご回答いただいたように、本市へ寄附をいただいた金額と本市が控除している金額の結果を見ましても、さらなるご努力を賜りましたらと思うところです。  続きまして、地域経済の振興という観点からふるさと納税の活用ということで質問をさせていただきたいと思います。  現在、年間パスポートやさまざまなサービス、宿泊、旅行プランを返礼品とすることにより、本市に来ていただき、交流人口の増加を図るということをお考えいただいています。例えば総務省のホームページを見ますと、ふるさと納税で地方創生とうたわれています。彦根にはいろんな特産品がありますので、多くの特産品を寄附していただいた方にお届けすることが、本市の経済振興にもなるという地域経済の振興という観点からも、ふるさと納税の制度へのさらなる積極的な取り組みを求めますが、お考えをお伺いしたいと思います。 370 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 371 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 現在、全国的にふるさと納税の返礼品に寄附者の皆さんの注目が集まっておりますので、特産品を返礼品とすることは多くの方に彦根市の特産品を知っていただくよい機会となり、地域経済の振興にもつながるものであると考えております。  本市におきましては、平成27年11月から、寄附をいただいた方へ近江牛やお米、彦根梨などの彦根市の特産品や、宿泊、体験型サービスといった返礼品を贈呈しておりますが、最近はより高額な返礼品を贈呈する自治体へ寄附が集まる傾向が強くなっております。  このような状況から、現在本市では平均26%としている返礼品に係る還元率を見直し、より充実した返礼品にするとともに、返礼品に関する事務の委託等を行うことで多くの種類の特産品を提示し、加えてより効果的なPRを展開することで、全国の方に彦根市の特産品や彦根市の魅力を伝えてまいりたいと考えております。  なお、現在、平成29年度当初予算の編成作業中で、この編成作業の中で内容等について調整してまいりたいと考えております。 372 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 373 ◯12番(野村博雄君) 最初にショッキングな数字を聞きましたので、その数字が改善しますように、さらなるご努力をお願いして、次の質問に移らせていただきたいと存じます。  続きまして、市民満足度、一般的にはCSと呼ばれていますが、市民満足度への本市の取り組み状況について伺います。  これまでの本市のCSへの取り組み状況について伺いたいと存じます。 374 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 375 ◯総務部長(和気豊文君) 本市におけるCSへの取り組みですが、平成17年度に、当時取り組んでおりました経営改革の一環としてスタートを切りました。当初の2年間は重点期間として取り組み、以後、現在まで毎年の取り組みを実施しているところです。  現在の状況ですが、毎年度、各所属の係長級または課長補佐級の職員の中からCS推進員を1人ずつ選出しており、今年度、市全体では81名のCS推進員がおります。それぞれの職場では、このCS推進員を中心に職場会議を開き、各年度の取り組み目標と計画を定め、それぞれの職場ごとにCS向上に向けた取り組みを行っております。  また、毎年度、CS推進員の資質向上を図るため、推進員を対象とした研修を実施しています。 376 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 377 ◯12番(野村博雄君) 平成17年から10年以上にわたりお取り組みをいただいていますが、不断の努力で毎年着実に実施されているのか、確認をさせていただきたいと思います。
     市民の皆さんに身近でわかりやすい窓口対応や電話対応では、特に市民の権利義務にかかわる仕事をしていただいているところです。CSという観点とともに、責任の所在を明確にし、トラブルを防ぐためにも、窓口対応や電話対応のときに、応対した部署と応対者名をはっきり明確に伝える。これは非常に重要なことであると思います。そのような基礎基本的な部分が少しおろそかになっているのではないかというような話も聞きます。10年以上の取り組みの中で、着実にCSの取り組みが実施されているのか、再度確認をさせていただきたいと思います。 378 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 379 ◯総務部長(和気豊文君) 毎年、それぞれの職場で新たにCS推進員を選び、取り組み目標を考えて取り組んでおります。したがいまして、一過性の取り組みとはなっていないと考えております。  しかし、議員ご指摘のとおり、窓口や電話での応対など十分でない場面もありますことから、どの職場でも共通して対応しなければならない基本的な部分につきましては、CS推進員を対象とした研修において改めて学習し、職場への伝達研修を実施するなど、引き続き職員のCS向上に努めてまいりたいと考えています。 380 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 381 ◯12番(野村博雄君) 今後の取り組みということで、これからも着実に定着していくように実施していただけるよう、一層の努力をお願いするとともに、自治体によっては、窓口応対や電話の応対など基礎基本的な部分のみならず、例えば地域情報化の推進はしっかりできているか、社会資本の整備はしっかりできているかなど、数十項目にわたる施策も含めてのCS調査を毎年実施されている自治体もあります。そして、その結果をホームページで多くの皆さんに公表されている自治体もあります。市民の皆さんの意識や意向をその都度把握しながら、市政に生かしていく。その調査結果を公表することにより、より開かれた市政として市民の皆さんにご理解いただく。そのようなご努力をされている自治体もありますが、本市におけるお考えをお聞きしたいと思います。 382 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 383 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 本市におきましては、彦根市総合計画の策定に際し、市民のまちづくりについての評価や意識を把握するための調査を実施しております。  現行計画の策定におきましては、平成20年9月に実施しました市民意識調査結果を基礎資料として計画素案を作成し、平成22年12月にパブリック・コメントを実施の上、平成23年3月市議会定例会で議決いただき、彦根市総合計画を策定したところです。  この際、市民意識調査につきましては、一般市民2,500人を対象に、居住環境の評価、働く場としてのまちづくり、市民の市政参加などの観点から34項目についてお尋ねしており、このほかにも小学生、外国人を対象に調査を実施しております。このように現在は10年に1回の頻度で調査を実施しておりますが、例えば総合計画策定から5年後の後期基本計画策定時におきまして、市民の声を聞かせていただく機会を持てないのか、検討をしてまいりたいと考えております。  また、直接市民等から意見を伺うものとして、各地域における地域課題等をより身近に感じておられる地域住民と市長との直接対話の機会とする巡回市長室を、今年度におきましても8月に実施しており、来年2月にも実施の予定です。  そのほかにも、市役所1階に設置している意見箱や、郵送やメールなどで寄せられる市政への意見・提言につきましては、市民の方からの貴重なご意見として、市長や関係部署の職員が拝見させていただいており、市政に生かすものとしております。  今後とも、さまざまな手法を用いまして市民の声をお聞かせいただき、市政の推進に生かしてまいりたいと考えております。 384 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 385 ◯12番(野村博雄君) 市政に関心を持っている方から能動的におっしゃっていただく意見というのも非常に重要ですけれども、そうではない多くの皆さんのご意見を吸い上げる、気持ちを市政に反映するという意味でも、広く市民の皆さんへCS等の調査を実施する。しかも、10年に1回ではなく、ある程度のスパンで細かく見ていただくのは重要なことだと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。  それでは、3点目の質問です。道路ならびに付帯設備の維持管理について質問をさせていただきたいと存じます。  市民の安全に直結する道路ならびに付帯設備の維持管理について。  交通事故などにより破損した道路ならびに付帯設備の現状回復について、現在の手順はどうなっているのか、どれぐらいの期間で現状回復がなされているのか、お伺いしたいと存じます。 386 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 387 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 事故などにより破損された道路ならびに付帯施設の現状回復手順としましては、警察などから連絡があり、現場を確認、記録を保存し、現場状況により安全対策や応急措置を行い、事故当事者と連絡をとり、原則、原因者の施工において現状回復をしていただいております。期間については、復旧方法を決定した後に、速やかに復旧工事を指示しております。 388 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 389 ◯12番(野村博雄君) 次に、事故などによって破損されるということは、それだけ危険性の高い箇所であると言えると思います。現状回復が遅れたために新たな事故を招くこともあります。例えば車に衝突されてカーブミラーが曲がったとします。そのカーブミラーがミラー部分の重さで日ごとに曲がっていき、近隣の家屋を傷つけたり、被害を与えたり、通行者に被害を及ぼすことも十分考えられます。  速やかな現状回復を指示しているとのご回答でしたが、私たちが日々の生活の中で感じているのは、現状回復に数カ月かかっているという現状です。どうしてもっと早くできないのかというのが、たくさんの市民の方の思いであると思います。市民の安全を守るために、今後、一日も早く現状回復をしていただけるよう、より一層迅速な対応を求めるとともに、迅速な現状回復ができるような手順の確立をお願いしたいところです。お考えをお伺いしたいと思います。 390 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 391 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご質問のとおり、道路ならびに付帯施設については、道路機能として重要な施設であることから、速やかに修繕を行うよう指導をしております。しかし、よりよい修繕方法について検討の必要が生じた場合、関係者との調整に時間を要することもありますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 392 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 393 ◯12番(野村博雄君) 私が理解したところで、何カ月もかかっている間に、市民の皆さんが困ってらっしゃるという現状は変わりません。今後ともご検討いただきますことをお願いして、次の質問に移りたいと思います。  大項目4、市民の健康と命を守る市立病院として、市民の皆様に満足いただけているかという観点から質問をさせていただきます。  診療・検査体制は本当に市民の皆さんに満足いただけるものとなっているか。  特に症状が重く日常生活にも困るような症状で来院される方もあると思います。そういう方は一刻も早く検査をしてもらい、頼りにする先生に診ていただき、適切な処置をしていただきたい。一刻も早く日常生活をスムーズに送れるようにしてもらいたい。そのようなすがる思いで来院されていることかと思います。  ある方のご意見ですが、「市立病院へ行っても、数日後にしか検査してもらえない。さらに、その検査の数日後にしか診察してもらえない。ほかの病院へ行ったところ、行った日に検査と診察をしていただいて、本当に助かった。本当によかった」という話でした。  私たちが頼りとする彦根市の市立病院において、患者の皆さんの症状に応じ、患者の皆さんの気持ちを十分酌み取り、真に安心・信頼していただける診療・検査体制が確立されているのか、お伺いしたいと思います。 394 ◯議長(西川正義君) 病院事業管理者。 395 ◯病院事業管理者(金子隆昭君) 本院は、湖東保健医療圏の中核病院として、急性期医療、高度医療を提供する重要な役割を担っております。  議員ご指摘の数日後にしか診察や検査がしてもらえないという市民のお声につきましては、その具体的症状や検査項目などの事実関係がわかりませんが、常勤医不在の一部診療科での外来診療のほか、完全予約制の検査や外部専門家の解析が必要な特殊な検査等につきましては、場合によっては後日対応となることもあります。  しかしながら、本院は、急性期病院として、24時間、365日の救急の受け入れや、緊急度や重症度に応じた診療・検査体制を備えていますことから、原則として、議員ご指摘の、特に症状が重く日常生活にも困るような患者さんの場合には、院内トリアージの実施や院内外の緊密な連携により、できる限り迅速な診療や検査に努めております。  今後とも、患者さんの症状やお気持ちを十分に酌み取った丁寧な対応に努め、患者の皆さんが安心・信頼して受診していただけるような医療提供体制の構築を図ってまいります。 396 ◯議長(西川正義君) 野村君。   〔12番(野村博雄君)登壇〕 397 ◯12番(野村博雄君) 私がお聞きしたのは、たまたまそういうタイミングだったということもあるのかもしれません。病院事業管理者を初め、皆さんにはご努力をいただいているとは思いますけれども、健康を害することは非常に苦しいことですので、そのような思いに一層寄り添って、市民の皆さんの頼りになる病院となりますように、ご尽力いただけますことをお願いして、本議会における私の四つの質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 398 ◯議長(西川正義君) 7番赤井康彦君。赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 399 ◯7番(赤井康彦君) 私は、今定例会に際しまして、大きく2点の質問をさせていただきます。担当部局の明快なるご答弁をお願い申し上げまして、早速始めてまいりたいと思います。  まず初めに、空き家と空き地の対策について質問いたします。  この質問は、平成26年の9月定例会、平成27年の6月定例会にて質問をしておりますが、全国的な問題として認知され、報道されることが多くなり、市民の関心も高い中で対策が前に進んでいることを願い、以下、質問してまいります。  総務省が発表した平成25年10月1日現在の住宅・土地統計調査によりますと、全国の空き家は約820万戸で、5年前に比べ63万戸も増加しており、空き家率とも言われる総住宅数に占める割合は13.5%と過去最高となっており、24年後の2040年には43%にまでなるとされております。  彦根市内においては、平成25年度の住宅・土地統計調査によりますと、空き家は一戸建ての住宅で3,400戸とされている中で、今年度の当初予算において空き家等対策事業として1,848万3,000円が計上され、空家等対策の推進に関する特別措置法に基づき、空家等対策計画の策定に向け、市内全域の現状把握を行う目的で、実態調査とデータベースの作成を行うとされております。  有効活用なども含め方針策定のために予算化されておりますが、まず初めに、水道の使用状況などをもとに現地調査を業務委託され、11月末までに一定の調査は終了されていると思います。調査の結果をお聞かせください。 400 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 401 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 空き家の現地調査につきましては、12月1日に彦根市全体の調査を終え、現在、調査内容の整理を行っており、最終の調査結果の把握は年明けになると考えております。 402 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 403 ◯7番(赤井康彦君) わかりました。また、年明けにお聞かせ願おうと思います。  次に、この現地調査を終えて、今後のタイムスケジュールを教えていただきたいと思います。 404 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 405 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 今後のスケジュールにつきましては、現地調査結果を踏まえ、平成29年1月中ごろまでに空き家の納税者および所有者の特定、ならびに台帳のデータベース化を行い、本市の空き家の課題等を分析し、来年度策定予定の空家等対策計画に必要となる資料作成を3月末に完了する予定であります。 406 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 407 ◯7番(赤井康彦君) わからなかったので、最後だけもう1回お聞かせ願いたいと思います。策定計画が3月末というのは何年の3月末なのでしょうか。確認でお願いします。 408 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 409 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 来年3月末です。空家等対策計画に必要となる資料の作成です。 410 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 411 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。  次に、空き家に関する苦情は、平成25年度は50件、平成26年度は58件でありましたが、平成27年度はどれぐらいの件数でしたでしょうか。 412 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 413 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 空き家に関する件数、いわゆる空き家の情報提供があった件数につきましては、平成27年度の1年間で54件となっております。なお、年度途中ではありますが、平成28年度は11月末で25件となっております。 414 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 415 ◯7番(赤井康彦君) 平成25年度は50件、平成26年度は58件、平成27年度は54件というお答えでしたけれども、これは継続した空き家の苦情、同じところですか。それとも新規の空き家の苦情ということになるのでしょうか。 416 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 417 ◯都市建設部長(下山隆彦君) あくまでも受付件数です。 418 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 419 ◯7番(赤井康彦君) わかりませんが、また聞かせていただきたいと思います。  加えて、前回の質問時の答弁では、平成25年4月1日の条例施行以来、計139件の空き家の情報提供があり、そのうち所有者などへの助言・指導により改善された件数は、平成27年5月末時点で44件あり、解体された物件が22件、草木の伐採等による是正が19件、一部補修による是正等が3件となっております。その後、市民からの苦情や自治会からの要望等を受けて改善された例は何件あったのでしょうか。 420 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 421 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 平成27年6月以降に改善された件数につきましては、平成28年11月末時点で計66件の空き家の情報提供があり、そのうち所有者等への助言・指導により改善された件数は47件です。その内訳は、解体された物件が26件、建物補修や草木の伐採等による是正等が21件となっております。 422 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 423 ◯7番(赤井康彦君) 再質問したいと思います。以前に比べると、改善された件数が多いと思うのですが、その理由はどういったことなのかを教えていただきたいと思います。 424 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 425 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 職員に確認しますと、条例が施行され、昨年には国の特別措置法が施行されていますので、相手様と「最後はどうなるのか」というところに話がいきますと、もちろんこちらから積極的には申しませんが、法律の趣旨を述べますと、結果的に応じていただける件数が増えたと聞いております。 426 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 427 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、平成26年11月19日に国会にて空家等対策に関する特別措置法が成立し、翌年5月26日に施行されました。彦根市においては、一足早く、平成25年4月より彦根市空き家等の適正管理に関する条例が施行されており、国の法律との整合性等を含め前回質問をさせていただいておりますが、「条例改正を行っていくのか」との質問には、「特別措置法と条例に基づき業務を進める中で、改正の必要性が生じた場合は適正に対応する必要があると考えている」とお答えいただいております。現在のところ、条例改正等の考えはないということでよいのでしょうか。 428 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 429 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 平成27年6月定例会で答弁させていただいたとおり、特別措置法に基づく空家等対策計画を作成する中で、改正が必要となった場合は条例の改正等を行っていく考えでありますので、ご理解を願います。 430 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 431 ◯7番(赤井康彦君) 次に、条例では彦根市空き家等対策検討会議が既に設置されておりますが、特別措置法の第7条には、空家等対策計画の作成や実施における協議会の設置ができるとうたわれております。この協議会の設置には、「地域住民、市町村の議会の議員、法務、不動産、建築、福祉、文化等に関する学識経験者その他の市町村長が必要と認める者をもって構成する」とされています。市民の相談窓口ともなり得る空き家対策協議会を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。 432 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 433 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 協議会の設置につきましては、空家等対策計画に基づき、空き家対策を総合的に進めていく上で、情報共有および今後の空き家政策推進の方策をさまざまな視点から議論する組織として有効であると考えております。このことから、協議会の設置に当たっては、条例に基づいて設置されております彦根市空き家等対策検討会議との関係も整理しながら、設置に向け、検討してまいりたいと考えております。 434 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕
    435 ◯7番(赤井康彦君) 市民の相談窓口にもなると思いますので、協議会設置をお願いしたいと思いますが、協議会ができるまでの市民の相談窓口はどうされるのか。担当課になるのか。教えていただきたいと思います。 436 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 437 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 市民の相談といいますのは、危険な空き家を解体するだけではなく、その利活用も含めた全てのことだと思います。昨年、滋賀県空き家管理等基盤強化推進協議会が設置され、この協議会の中には、利活用に関する不動産業の方や鑑定士の方も入っておられますので、市が関与できない部分についても相談できる窓口と思っております。相談窓口は都市建設部の建築住宅課で、そこから協定を結びました滋賀県空き家管理等基盤強化推進協議会と連携をとって対応していきます。 438 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 439 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、私には、空き家についての質問を始めたきっかけがあります。以前から、町内に大きな屋敷の空き家があり、強い風が吹けば、道路に瓦が落ち、柱は腐っていて、とても危険な状態でした。町内会から県外に住んでいる所有者に連絡をとっても、ほとんど対応されることはありませんでした。数年前に、私が町内の子ども会の会長をしたときに、通学路でもあることから、この空き家を避け、通学路の変更をし、「危険」という文字の入ったテープを屋敷の周りに張り、周辺の住民にも注意喚起をしました。同時に、行政に要望し、行政からの連絡によって、所有者がようやく重い腰を上げ、大きな屋敷は更地になったのであります。近隣住民や自治会、町内会が何度言っても動かなかったものが、行政の動きで一変したことに、感謝と感動と怒りを覚えたものであります。更地になった当時、周辺の住民からは、「これで危険がなくなった」とか、「見通しがよくなった」とか、感謝されたものであります。しかし、更地になってから2年ほどたち、住民からの要望は、「更地になった土地からたけの長い草が繁茂しているから、どうにかしてくれ」というものであります。  このように、空き家の解体をした後のことを考えなくては、問題は引き続き起こる可能性が残るのであります。まず、一連の関係性を鑑み、彦根市空き家等の適正管理に関する条例に空き地も加えるべきではないでしょうか。 440 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 441 ◯市民環境部長(小林重秀君) 現在、空き地の雑草の繁茂などに対する苦情や要望に対しましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、清掃センターから土地の所有者に適切な管理をお願いすべく、文書依頼しているところです。  本市からの依頼に速やかに対応いただけるケースもありますが、放置されるケースもあることから、文書発送後に一定期間を置いた上で、現地を確認し、放置されている場合の対応について、平成27年度当初からは再度文書を送付することを徹底するなどした結果、平成25年度、平成26年度において4割程度であった解決率が平成27年度には7割を超える結果となりました。  したがいまして、現状の方法で一定の成果が得られたこともあり、引き続き同様の対応をしてまいりたいと考えております。 442 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 443 ◯7番(赤井康彦君) 3割はまだ残っている、未解決であるという捉え方もできますので、ぜひきちんとしていただきたいと思います。  加えて、危険空き家、特定空き家の解体がされた後の対応をも彦根市は考えるべきであると考えますが、いかがでしょうか。 444 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 445 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご指摘のとおり、危険空き家や特定空き家の中には、解体後も利活用されず、空き地のまま放置されているものもあり、有効な土地利用を所有者等に促す必要があると考えています。  今後、空き家の除却後の土地については、利活用か処分か、所有者の意向を確認しながら、地域との連携を図り、有効な土地利用に向けて、来年度作成予定の空家等対策計画の中で検討してまいりたいと考えております。 446 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 447 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  最後に、滋賀県は平成29年度から滋賀県空き家団地リノベーション支援事業を実施予定であります。公共インフラが計画的に整備された住宅団地を重要な社会インフラとして捉え、団地内にある空き家を子育て世帯向けにリノベーションする民間事業者を支援することにより、空き家対策と子育て支援、さらに社会インフラの戦略的維持管理に取り組むのが事業の目的とうたっています。  対象の団地を平成28年度中に決定されるとのことであり、市内でも二つの団地が候補に挙げられていたと思います。この事業が現実性のあるものなのか、私には理解できないのですが、彦根市としてこの事業をどのように評価されているのでしょうか。 448 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 449 ◯都市建設部長(下山隆彦君) ご質問の滋賀県空き家団地リノベーション支援事業につきましては、事業の一部を見直され、平成28年11月から滋賀県空き家流通促進モデル事業として進めておられ、彦根市においてもモデル団地として二つの団地が選ばれているところであります。これにつきましては、長浜市、近江八幡市など県内6市1町の市町が対象となっており、県と共同で進めていますし、彦根市としましても、アンケート調査表の連名など、共同で進めているところであります。  この事業の目的は、ご指摘のとおり、リノベーションした空き家を子育て世帯向けに提供することで既存団地の活性化等を図ることとされており、流通しやすい比較的新しい団地を対象とされています。このことから、本市としましても、比較的新しく子育て世帯に適した立地条件の団地で、国・県の支援を受けられる場合は、現実味のある事業であると考えております。 450 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 451 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。  次に、通学の安全対策について質問をさせていただきます。  登下校中の児童や生徒の列に自動車が突進し、悲惨な事故に陥る報道がされるのを聞き、いつも胸が痛くなっております。彦根市においては、通学路の安全点検および危険箇所の改善等を毎年実施していただいております。運転操作を誤った自動車を今の技術では防ぐ手立てはなく、どうしようもありませんが、危険な箇所でできる限り改善するなど、少しでも子どもたちを守ることはできるかと思い、以下、質問してまいります。  まず、通学路における危険箇所の認定は、教育委員会、学校や道路河川課、警察等と協議し決定されているかと思いますが、認定の方法をお聞かせください。 452 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 453 ◯教育部長(山口義信君) 通学路の危険箇所につきましては、年度当初、各小学校におきまして、おうみ通学路交通アドバイザー、保護者、地域の方や教職員の要望を十分に聞き取った上で、学校から通学路の危険箇所の報告があります。そして、6月に小学校区ごとに滋賀県湖東土木事務所、彦根警察署交通課、本市道路河川課・交通対策課、本市教育委員会保健体育課の職員が、小学校教員とともに通学路の合同点検を行い、その結果をもとに7月に危険箇所対策案作成会議を開いて危険箇所を認定しております。 454 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 455 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  それでは、過去5年間の通学路での事件・事故の件数をお答えいただきたいと思います。 456 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 457 ◯教育部長(山口義信君) まず、過去5年間の通学路での事件についてですが、子どもが被害に遭い、警察に対応していただいたような事案は発生しておりません。  次に、通学路の事故の件数は次のとおりです。平成23年度は、小学校2件、中学校15件、計17件。平成24年度は、小学校4件、中学校13件、計17件。平成25年度は、小学校4件、中学校18件、計22件。平成26年度は、小学校5件、中学校19件、計24件。平成27年度は、小学校11件、中学校13件、計24件となっております。なお、平成28年度は、11月末現在、小学校で2件、中学校で9件の計11件となっております。 458 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 459 ◯7番(赤井康彦君) 再質問したいと思います。  年次的に事故の件数を教えていただきましたけれども、小学校と中学校で分けて、中学校が多い理由はわかりますか。 460 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 461 ◯教育部長(山口義信君) 原因をそこまで詳しく分析していませんが、小学校は違いますが、中学校におきましては、自転車通学途上での事故の件数が大きくなっております。事故の場所は、平成27年度で見ますと、小学校では、横断歩道が6件、交差点が2件となっております。中学校でも同じように、交差点が10件、横断歩道が11件です。交差点や横断歩道部分での、中学生の場合は自転車通学、小学生は歩道での接触です。 462 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 463 ◯7番(赤井康彦君) やはり中学生になると、自転車での事故が多いということがわかりました。  次に、過去5年間に改善された危険箇所は何カ所になるのでしょうか。 464 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 465 ◯教育部長(山口義信君) 通学路の安全確保および改善に関する彦根市通学路交通安全プログラムは、平成24年度より実施のため、平成23年度は集計しておりません。平成24年度以降は次のとおりです。平成24年度に認定した危険箇所のうち、改善済みのものは103カ所。同じく、平成25年度は107カ所。平成26年度は71カ所。平成27年度は65カ所。今年度は19カ所となっております。 466 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 467 ◯7番(赤井康彦君) 再質問したいと思います。逆に改善されていない箇所の把握はできるのですか。わかれば教えていただければと思います。 468 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 469 ◯教育部長(山口義信君) まず、平成24年度の認定箇所が103カ所で、改善済みも103カ所で、全て完了しています。平成25年度は、115カ所の認定のうち107カ所が完了しておりますので、未了が8カ所。平成26年度は、90カ所が認定で71カ所が改善済みですので、未了が19カ所。平成27年度は、82カ所の認定のうち65カ所が改善済みですので、未了が17カ所。今年度は74カ所の認定のうち19カ所が改善済みですので、55カ所が未了です。 470 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 471 ◯7番(赤井康彦君) さらに、改善された内容を具体的にお答えいただきたいと思います。 472 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 473 ◯教育部長(山口義信君) 主な改善内容としまして、歩道につきましては、路側帯のグリーンベルト化や歩車分離帯の設置、外側線を車道側に引き直すことによる歩道の確保を行っております。横断歩道につきましては、白線の間に緑を入れたカラー化や飛び出し坊やの設置、横断旗の設置、ポールの設置による待機場所の確保、注意喚起のための路面標示、新たな横断歩道の設置を施しました。また、交差点においては、巻き込み防止用のポールの設置、信号機のLED化、横断歩道時間の調整等を行いました。また、路面の白線が劣化している箇所につきましては、随時引き直しを施しながら、通学路の改善に努めているところです。 474 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 475 ◯7番(赤井康彦君) 加えて、改善された道路において安全を確保されているという具体的な効果はあったのでしょうか。 476 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 477 ◯教育部長(山口義信君) さきの質問にお答えしましたように、市内の通学路の改善・改修を進めていく中で、特に市内のあらゆる道路や横断歩道でグリーン化が増えてまいりました。このことにより、グリーン化した道路が通学路であることや近くに学校施設があることについて運転手の認識が高まり、注意喚起においてかなりの効果があると考えております。また、子どもたちも注意してグリーン帯を守って歩くことによりまして、安全に登下校できるという安心感とともに、交通安全の意識の高揚につながっているものとも考えております。 478 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 479 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、道路の改修を行わなくとも、遠回りになろうが、通学路を変更することで安全を確保できるとも考えられますが、こうした事例はあるのでしょうか。 480 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 481 ◯教育部長(山口義信君) 毎年度、各学校から4月末までに指定通学路届出書に、通学路を赤線で示した図面を添えて教育委員会に提出することとなっております。その後、通学路を廃止また変更したときは、ただちに指定通学路変更届出書を提出することとなっております。今年度、交通量の多い道を避け、より安全な道を通学させるための変更が1件、通学路周辺にスズメバチが発生したため、一時的な通学路の変更が1件ありました。 482 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 483 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。  次に、通学路には危険な箇所と考えられる道路や場所があるほかにも、冒頭で申した制御不能な自動車から身を守るためにも、子どもたちにヘルメットの着用を義務づけることはできないものでしょうか。 484 ◯議長(西川正義君) 教育長。 485 ◯教育長(善住喜太郎君) 市内の小学校では、登下校時にかかわり、まず黄色の安全旗を班長が持っており、これにより子どもたちが登校中であることをお知らせしています。次に、安全のための帽子とカバンを見につけています。帽子については、男子は黄帽子や校章の入ったキャップ、学生帽、女子は黄帽子やベレー帽、季節に応じて麦わら帽等となっております。また、カバンにつきましても、学校ごとにランドセルまたはランリュックと統一されております。このスタイルによって、子どもたち自身の身を守るとともに、地域へ子どもたちが登下校中であることを発信することにもつながり、地域ぐるみで子どもたちを見守ることができると考えております。  さらに安全を期するため、議員ご指摘のとおり、ヘルメットを着用することは安全対策上有効な手段の一つではあると考えられますけれども、低学年児童にとって、重いカバンを背負い、軽量化されてはいるもののヘルメット着用となると、かなりの負担となることが考えられます。また、小学校1年生から6年生までの発達段階を考えましても、成長に伴いヘルメットの買い替え等が必要になってくるとも想定されます。夏場に長い距離を歩く児童にとって、非常に暑く、着用できない場合も出てくるのではないかということも懸念されます。  子どもたちの制服やカバンなどは、各学校の実情に応じてそれぞれ指導いただいており、以上のことも踏まえまして、教育委員会として新たにヘルメット着用を義務づけることまでは考えておりませんので、ご理解をお願いいたします。 486 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 487 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。確かに低学年の子がヘルメットをかぶったら大変重いだろうと予想できます。全国的には、昔からヘルメット着用を義務づけているところもあるようです。その場所は、大体、地震対策とか、火山が多くて、上から降ってくるものに対してという防災的な意味合いがあるようですので、これからも考えていただければと思っております。  次に、各小学校では、現在、1,180名ほどのスクールガードがおられます。学校ごとの実情に合わせて事業を展開されていると思いますが、登録者数が学区によってばらつきがあるようにも思います。本当の危険箇所に立っていただいていないこともあるように見受けられますが、スクールガードの方々は無報酬で、保険がかけられている程度であると聞いております。さらにスクールガードを増やすことはできないものでしょうか。 488 ◯議長(西川正義君) 教育長。 489 ◯教育長(善住喜太郎君) スクールガードは、地域ボランティアによる子ども見守り活動を進めていただいている方でありますが、ご指摘いただいたとおり、登録者数について各校によってばらつきがあるのが現状です。このことは、近年、ボランティアの方々の高齢化が進み、年々登録者数の減少が見られることにもつながっており、正直、危惧しているところでもあります。  ただ、人数だけの問題ではなく、毎年、スクールガードの資質向上を図るため、学校単位でスクールガードリーダーを派遣し研修会を開いており、スクールガードのサポートを初め、安全な登下校指導や危険箇所の立哨の方法等について研修を深めております。子どもたちの安心・安全な登下校には、スクールガードは欠かすことのできない存在であり、継続して子ども見守り活動を続けていただくようお願いもしているところです。  今後さらにスクールガードを増やすために、引き続き、各校のPTA、青少年育成協議会、地域の自治会、地区別懇談会等のさまざまな会合において、スクールガードの大切さを取り上げて、学校と家庭・地域が連携していく中で、スクールガードの登録拡大に取り組んでまいりたいと考えております。 490 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 491 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございます。毎日のように、スクールガードの方に立っていただいて、指導もしていただいております。ぜひスクールガードの方にねぎらいを持って接していただければと思います。  次に、市内には幾つもの地下道が存在します。南彦根駅近くを横断する地下道においては、過去に何度か質問させていただき、照明を明るくしたり、落書きを防止する塗料を塗っていただいたりと、改善をしていただいておりますが、くすのき通りを横断する、今後新市民体育センターへ続く地下道がありますが、ところどころにひび割れのように見受けられる箇所が確認されています。まず、市内の地下道や橋に対する耐震化についての彦根市の見解をお聞かせ願いたいと思います。 492 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 493 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 地下道や橋りょう等の道路構造物の機能を発揮させるためには、経年劣化に対する健全度の維持や地震時に作用する力に耐える構造である必要があり、新たに整備する構造物については耐震基準等を満たしたものとし、また整備後相当年が経過している構造物については、老朽化や現行の基準を満たしていないものが多いことから、修繕や耐震補強などの対策が必要となります。  本市の地下道や橋りょうに対する耐震化の考え方としましては、現在、橋りょうの経年劣化に対する保全を優先して実施しているところであり、一定の点検と対策を講じた後、地下道を初めとする他の道路構造物の保全および耐震化についても向上を図り、当該施設の利用者の安全確保および災害時における緊急輸送路や避難経路の確保の観点からも、効率的・効果的な対策を考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 494 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕
    495 ◯7番(赤井康彦君) それでは、さきに述べたくすのき通りを横断する地下道は、大きな地震に耐え得るとは思えず、大変危険であり、通学路でもあることから、改修していくか、歩道橋を設置すべきだと考えますが、いかがでしょうか。 496 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 497 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご指摘のとおり、くすのき通りを横断する小泉町の地下道につきましては、建設から相当年が経過していることから、ひび割れ等の老朽化が見られます。しかし、ボックスカルバート構造と呼ばれる耐震性に優れた構造であり、耐震性を有しているものと考えております。このことから、耐震補強や歩道橋の設置は考えておりませんが、順次、道路構造物の点検を行い、老朽化に対する修繕計画の策定および保全工事を行っていくこととしておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 498 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 499 ◯7番(赤井康彦君) ひび割れは確認していただいているのですね。耐震は大丈夫だというようなご答弁だと思うのですが、なぜひび割れが出てくるのですか。それでも本当に大丈夫なのですか。 500 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 501 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 経年劣化によるひび割れと耐震の対策とは分けて考えております。昭和50年代にできた構造物で、40年以上たつと思いますので、コンクリートのひび割れ等は生じますが、それは保守・点検の中で維持管理を行います。耐震化につきましては、ボックスカルバート工指針からも判断しておりますが、構造そのものが地上に飛び出ている構造物ではなく、地下に埋設している構造物です。ボックスカルバート構造というのは、鉄筋を巻いて、上と壁に連続している鉄筋構造になっており、単体のつなぎ目は多少ずれるおそれはありますけれども、過去の事例からもボックスカルバート構造が大きく破損したという報告は受けておりませんし、地震には強い構造物ですので、分けて維持管理を行うという意味です。 502 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 503 ◯7番(赤井康彦君) 少し不安になりますので、もう一度再点検していただきたいと思います。ローカルな話ですけれども、地下水等をポンプでくみ上げているような地下道です。雨なども入ってきますので、劣化等で万が一のことがあるのではないかと思います。指摘だけしておきたいと思います。  次に、中学生になりますと、自転車通学の生徒も増えてまいりますが、改正道路交通法ができて、自転車に対する取り締まりも強化されております。道路整備が追いついていない状況の中ではありますが、生徒たちへの自転車通学の指導はどのようなものがあるのでしょうか。 504 ◯議長(西川正義君) 教育長。 505 ◯教育長(善住喜太郎君) まず、小学校6年生には、中学校の入学説明会において、自転車安全利用5則および滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例等を記載し説明したパンフレットの配布を行い、自転車通学への心得を示しております。  中学生には、随時、教育委員会から学校に、自転車ルールや自転車における交通事故状況を伝え、各校において交通事故の未然防止のため、安全で適正な自転車の運転について、全校や学年の集会、学校および学年通信等で指導の徹底を図っているところです。また、各校においては、毎月、日を決めて、登校時や一斉下校時に立哨指導も実施していただいているところです。 506 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 507 ◯7番(赤井康彦君) 最後に、平成28年10月1日より滋賀県自転車条例14条・15条が施行され、自転車保険の加入義務化となっております。毎日学校へ自転車通学している生徒がいる中で、保険加入への周知や促進はできているのでしょうか。 508 ◯議長(西川正義君) 教育長。 509 ◯教育長(善住喜太郎君) 自転車運転保険加入義務化につきましては、今年度4月当初から、随時、保険加入について周知を図ってまいりました。各校においては、滋賀県自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例のパンフレットを配布し、ポスターの掲示も行っております。長期休業に向けた交通安全指導におきましても、交通事故防止を推進する中で、自転車保険加入の義務化について周知を図ってまいりました。  自転車損害賠償責任保険に関しましては、滋賀県交通安全協会が推奨しております滋賀のけんみん自転車保険のほか、自動車任意保険のオプションとして含んでいる場合やPTAにかかわった保険などさまざまな保険があり、今後とも各校において、学校だよりなどで引き続き同条例の積極的な周知、自転車加害事故の事例等を紹介しながら、保険加入の必要性の理解を図ってまいりたいと思っております。また、児童・生徒の保険加入についてのアンケートを実施して、保険加入状況をしっかり把握した上で、自転車保険加入率を高めていきたいと考えております。 510 ◯議長(西川正義君) 赤井君。   〔7番(赤井康彦君)登壇〕 511 ◯7番(赤井康彦君) ありがとうございました。まだ時間が残っておりますけれども、私は般若心経を唱えることなく、これで終わりたいと思います。ありがとうございました。 512 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩します。            午後2時30分休憩            午後3時04分再開 513 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  22番安居正倫君。安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 514 ◯22番(安居正倫君) 今回、私は、大きく2項目にわたり質問をさせていただきたいと思います。当局の方々におかれましては、市民の思いに寄り添った誠意ある答弁をよろしくお願い申し上げます。  まず、JR稲枝駅西側の開発に関しお尋ねいたします。  稲枝駅西側地区における開発約20ヘクタールについては、平成17年度以降、稲枝地区が一体となり、地域の振興を図る面から、市に対する要望も含め積極的に対応をしてまいりました。そうした中で、紆余曲折はあったものの、現在では基本的に市のご理解もいただいているところであり、稲枝地区住民といたしましては、市長を初め各部局のご努力とその対応に衷心より経緯を表するものです。  こうした中、現在までの概括的な対応を整理してみますと、当局の指導に基づき、都市計画法に基づく地区計画で開発を行うべく作業を進め、同地域内の地権者192名中190名近くの方々に地区計画の同意を得ているほか、耕作されている大半の方々および農業基盤の所有者である愛西土地改良区につきましても、基本的に同意を得ているところであります。  今後の対応としては、現在策定中のマスタープランが策定され次第、地区計画の申請を地主等で構成するJR稲枝駅西側地区まちづくり推進協議会が行うこととしております。  また、同地区内の6ヘクタールにわたる都市計画公園についても、連合自治会およびまちづくり協議会の連名で市長宛て要望され、実現される予定であります。  さらに、住宅の整備部分、商業施設部分については、それぞれ民間事業者が開発の意向を示していると聞き及んでいるところです。  以上のような状況のもとで、過日、稲部遺跡の発掘状況が大きく報道されました。しかし、稲枝駅舎の改築に合わせ、西口からの乗降が可能となる一刻も早い道路整備を含む西口開発を希望する方々は、この状況に大変困惑されています。道路の整備、遺跡の整備はいずれも市の事業であり、市長の決断でその方向性が決定されます。  稲枝駅西口開発については、現在まで稲枝地区住民が一体となって取り組んできた経緯を踏まえ、JR稲枝駅西側地区の早期完成に向け、遺跡の対応を中心に、以下、質問をいたします。  大項目1、稲部遺跡の発掘に伴う西口開発の今後について。  中項目1、稲部遺跡の発掘に伴う西口開発の対応について。  細項目1、西口開発に伴う地元の取り組みについて。  去る11月11日、JR稲枝駅西側地区まちづくり推進協議会の会長名で、善住教育長宛て、JR稲枝駅西側地区の開発についてを要望されました。その内容は、遺跡の発掘により現在まで進めてきた地区計画の手続に支障が生じないよう、一刻も早く遺跡の保存・活用等を明確にし、駅舎西口への接続道路の早期完成に向け配慮してほしいとの要望書です。  そこでお尋ねしますが、今日まで同地区の開発に向けた地元の真摯な取り組みについて、当局としてはどのように評価されているのか、お尋ねいたします。 515 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 516 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 稲枝駅西口開発における地元の取り組みにつきましては、地区計画の素案の作成やまちづくりについての周知・説明、さらに地権者の合意形成など、熱意を持って取り組まれ、地元として最大限のご努力をいただいていると考えております。このことから、本市といたしましても、地域の皆様とともに、関係者および関係機関と協議・調整し、実現に向けて支援を行っているところであります。 517 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 518 ◯22番(安居正倫君) 高い評価をいただきましてありがとうございます。  それでは、細項目2、稲枝駅西口に接続する新設道路の取り扱いについて。  市道芹橋彦富線や市道稲部本庄線の早急な整備は、駅の西口の利用や開発に必要不可欠なものです。したがって、遺跡への対応については、当局はその記録を保存し、埋め戻しを行った上、従来どおり道路整備を優先されるのか、お尋ねいたします。 519 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 520 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 市道芹橋彦富線および稲部本庄線は、市内道路交通網の構築を目的として、全体計画の最終工区である当該工区を平成22年度に事業着手しており、また両路線は稲枝駅西口へのアクセス道路の役割も担っております。  道路事業につきましては、関係皆様のご理解、ご協力のもと事業を進めており、現在まで主に用地買収を行うとともに、買収地での文化財調査を実施し、順次工事にも着手しております。  なお、稲部遺跡の発掘調査との関係もありますことから、ご質問の保存方法につきましては、文化財部と協議を行っているところです。 521 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 522 ◯22番(安居正倫君) 細項目3、稲枝駅西口へのアクセス道路の完成時期について。  先ほど話がありましたように、用地買収の関係もあろうかと思いますが、稲枝の地区住民にとりましては、早く西口が使えるようにしてほしいというのが大きな願いです。駅舎改築による西口の設置に伴い、アクセス道路の整備はいつごろ完成するのか、その見通しについてお示しいただきたいと思います。 523 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 524 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 稲枝駅西口へのアクセス道路となる稲枝西口停車場線につきましては、道路用地として残り1件、3筆の買収を進めているところであり、現時点では平成31年度末の完成に向け取り組んでいますが、稲部遺跡の発掘調査との関係もありますことから、文化財部と協議を行っているところです。 525 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 526 ◯22番(安居正倫君) 私がいろいろと申し上げていると、皆さんには文化財が必要ではないというように聞こえたかもしれませんので、念のために申し添えておきます。そんなことは決してございません。稲枝地区住民は、稲部遺跡を軽んじているわけではありません。むしろ、稲部遺跡は彦根市南部地域の活性化の素材として極めて重要な財産であり、綿密な調査や保存・活用の必要性は、地元住民であるからこそ、最も認識しているところです。そうした思いを持っているところです。  こうした認識のもと、現地での保存が必要であるならば、早急に調査を終えていただいて、その記録をもとに都市計画公園内に遺跡博物館などを設けるのも保存に対する一手法ではないかと考えております。  そこでお尋ねしますが、市における稲部遺跡の今後の保存計画を明確にお示しください。 527 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 528 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根市の彦富町および稲部町に所在する稲部遺跡につきましては、邪馬台国やヤマト政権と同時期の遺跡であり、日本において国家が形成されていく黎明期に当たる3世紀を中心とする大集落遺跡です。邪馬台国と同時期の遺構としては、大きな権力者の居館跡、鉄製品を生産していた鍛冶工房跡と青銅製品を生産していた鋳造工房跡、桃の種子が出土するなど祭祀が行われていたと考えられる建物跡、さらにこの集落の住民が暮らしていた多数の住居跡が一括で確認されました。また、近隣の荒神山古墳の時期までの継続する集落であることがわかり、3世紀から4世紀、つまり邪馬台国の時期からヤマト政権の成立の時期までを追うことができる希少な遺跡であると言えます。  このように重要な成果が得られている稲部遺跡については、保存と活用をしていく必要があるものと考えておりますが、現在は道路計画部分のみの発掘調査成果であるため、遺跡の全容はわかっておりません。今後の調査や活用方法等については、現在、都市建設部と協議をしているところです。 529 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 530 ◯22番(安居正倫君) おっしゃることはよくわかりますが、冒頭から申し上げておりますように、稲枝の住民といたしましては、文化財は非常に大事であることは認識しています。しかし、一方で、おかげさまで稲枝駅の通路も開通し、供用開始されましたので、西口も早く使いたい。先ほど都市建設部に質問しましたような計画でもって、どんどんと西口の開発を進めていきたいという思いが非常に強いわけです。そうした中で、どういう保存をされるのか。私は素人ですが、道路があって、そこに遺跡が出てきた場合、そこに何らかのものを建てて、道路はできなくなるのか。そうではなく、遺跡は記録として残しておいて、都市公園の区域内に博物館のようなものをつくるという方法もあります。そういうことをお聞きしているのです。都市建設部の方は文化財部があります、文化財部の方は都市建設部と相談してということでは、市民に対して説明ができません。ここでお尋ねしているのは、今後の保存計画です。どのようにするのか、具体性のある答えを求めていますので、再度お答えいただきたいと思います。 531 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 532 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 遺跡の活用として一般的なものとしましては、安居議員のおっしゃるように、出土した資料を展示した施設を近接して建てることも考えられますし、主要な建物跡について、その建物を復元整備するという手法など、さまざまな保存活用方法があります。しかしながら、どのような保存活用方法にするかにつきましては、道路計画とも密接にかかわってくることですので、現在、都市建設部と協議をしており、まだお示しできるような段階ではありませんので、ご理解いただきたいと思います。 533 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 534 ◯22番(安居正倫君) 部長のおっしゃる話もわからなくはないのですが、私どもとしては、先ほど一例を申し上げましたように、早く調査して、記録を残し、それはまた別の場所、私が言いましたのは都市公園の区域内で博物館にする。道路との整合性を考えると言われると、私どもとしては、道路を閉鎖して、文化財を優先していくような感じにしかとれません。そういうことではなく、調査したら、それはそれで埋め戻して、道路にしてもらう。西口に通じる道路を整備して、文化財の遺産についてはしっかりとした形で残していく。そういうご回答はいただけないのでしょうか。今の話を聞いていますと、どっちもどっちという話になっている。文化財部の方は都市建設部、都市建設部は文化財部の方というやりとりばかりで、どうやって保存されるのかという話になると住民に回答できない。私たちの立場に立って答弁をお願いしたいと思います。 535 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 536 ◯文化財部長(馬場孝雄君) そういうことも含めまして、現在、都市建設部と協議をしているということでご理解いただきたい。発掘調査といいますのは、2種類あります。道路等の開発に伴い実施するものと、もう一つは、例えば国の史跡を目指して進めています佐和山城跡のように学術的調査として実施するものの2種類があります。これをご理解いただきたいと思います。稲部遺跡の場合、前者の道路敷設に伴う発掘調査としては、土地の購入が済みましたらその都度やっておりますので、大体1、2年ぐらいで終わります。ただ、この場合は道路敷設予定の法線上のみをやりますので、遺跡の範囲がどこまで広がっているのか、全容がどのようになっているのかというところまではわかっておりませんし、現在もわかっていない状況です。ですので、後者の学術調査をやるのか、保存活用も含めて都市建設部と協議しているところです。実施するとすればどのような方法にするかなども含めまして、都市建設部と協議をしておりますので、その段階であるということをご理解いただきたいと思います。 537 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 538 ◯22番(安居正倫君) 私も無理を申しているわけではなく、おっしゃっていることもわかっているのです。再度、申しておきますが、どういう形であれ、稲枝の住民、特に中心になっているまちづくり協議会や推進協議会などの皆さん方は、「早く西口を使えるようにしてほしい。文化財が出ることによって、長期間ストップしてしまうのは困る」と心配されています。先ほど都市建設部長にご評価いただきましたように、稲枝は一所懸命にいろんなところへアタックしているのです。何もしないでぼんやりしているのだったら、どうでもいいという話になるのかもしれませんが、一定そういう作業が進んでいる中で、相手にも迷惑になります。まちづくり協議会や推進協議会は非常に心配しておりますので、お答えいただけなければいただけないで結構ですが、そのことだけは胸にしっかりと刻んでおいていただきたい。文化財部長を初め、都市建設部長にもお願いしておきたいと思います。  次に、細項目5、発掘期間について。  急を要する開発計画の中で、発掘期間は今後どの程度要するのか。推測するに、今は道路だけをやっていて、遺跡がどれだけのものになるのかわかりませんという話になるのかもわかりませんが、誠意ある答弁をお願いしたいと思います。 539 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 540 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 今回の稲部遺跡の発掘調査は、道路敷設に伴うものであることから、路線内で実施しており、道路に係る土地購入が完了した範囲から試掘調査を実施し、遺構が確認された場合は本発掘調査を実施しております。したがいまして、道路敷設に伴う発掘調査の期間としましては、土地購入の次年度以降に1年から2年を要することになります。  しかしながら、今ほどもお答えしましたように、遺跡の全容を確認するためには、さらなる学術的な調査を実施する必要があり、調査を行うか否かも含め、今後の調査等につきましては、都市建設部と現在協議をしているところですので、ご理解いただきたいと思います。 541 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 542 ◯22番(安居正倫君) そういうお答えしかいただけないと思うのですが、先ほどから申し上げておりますような思いを酌んだ上で、確かに不明確な部分も多くありますので、ここで文化財部長に「いつまでか」とは言ってもらえないかもしれませんが、私の思いは十分酌み取っていただけたと思いますので、よろしくお願いいたします。  細項目6、関係機関の連携について。  都市建設部と文化財部、お互い協議するとは言いながら、考えてみましたら、当然、文化財部は文化財が大事ですし、都市建設部は道路の方が大事だということで、それぞれが所管されている立場から非常に難しい部分があると思います。情報交換や対応策の調整、特に調整は個人個人で言っていると自分の都合のいいことになりますが、どの部局を中心にやっておられるのか。文化財部と都市建設部だけでやっておられるのか。お尋ねいたします。 543 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 544 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 関係機関との連携につきましては、道路事業着手当時から、文化財部と協議を行いながら事業を進めてきております。今後も、文化財部および都市建設部を中心に協議を進めてまいります。 545 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 546 ◯22番(安居正倫君) 質問の仕方が悪かったのですかね。どうも反応が得られない。私の質問だとそういう答えになるかとは思うのですが、調整がうまくいっていないのではないかということをお聞きしたこともあります。そういうことはありませんか。両部が情報交換をしながらやっていただいていると理解していいのですね。  いずれにしましても、先ほどから何度も申して恐縮ですが、地区計画等の手続に支障が生じないよう、一刻も早く遺跡の保存・活用等を明確にしていただき、稲枝駅西口の円滑な開発が進展するよう切望します。実際に作業をやっておられる方々が一番心配されています。  もう一度申し上げておきますが、稲枝の組織は、地元の方に承諾書をもらうなど、いろんなことを現実にやっているのです。ある意味では、その方々に対しての責任があるのです。もちろん全体的な責任はあるわけですが、そういったことも含めて、私の意図を十分お酌みいただいて、一日でも早く遺跡の保存調査を終えて、活用方法をお示しいただければと思います。後日の質問につなげてまいりたいと思っていますので、よろしくお願い申し上げます。
     以上でこの質問を終わります。  次に、100歳大学の実施についてお尋ねいたします。  平成28年2月、彦根市議会定例会の個人質問におきまして、100歳大学の実施について二度目の質問を行いました。これに対する当局の答弁は「先進事例を注視していく」との答えでしたが、市長に対する再質問、再々質問の中で、市長から「開設に向けて事例を検証し、検討していく」旨の確約をいただいたところです。こうした結果を踏まえ、以下、質問をいたします。  大項目2、100歳大学の実施について。  中項目1、100歳大学の開講について。  細項目1、現在の進捗状況について。  当局におかれましては、さまざまな研究や検討をいただいたと思います。大学の開設に向けた現在の作業の進捗状況についてお聞かせいただきたいと思います。 547 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 548 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 本事業の検証として、既に事業を実施しておられます湖南市および栗東市を訪問し、実施経緯やカリキュラム、回数などの実施内容、実施費用、参加の状況、今後の方向性等について聞き取りを行いました。また、ひこね生涯カレッジや地区公民館での福寿大学といった同種事業の担当課であります生涯学習課とも協議を行いまして、本事業に関する情報交換等を行うほか、同種事業の利用者アンケートの結果等を参考に、本事業を実施した場合に予想される問題点等について協議を行ってまいったところです。 549 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 550 ◯22番(安居正倫君) 先進市等に調査に行かれたというのが作業の進捗状況であるとのことでした。  細項目2、研究・検討時の課題について。  研究や検討を重ねている中で、どのような課題や問題点があったのか、お示しいただきたいと思います。また、その解決策についても具体的にお示しいただきたいと思います。 551 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 552 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 課題としましては、大きく次の3点があると考えております。  まず1点目は、本事業の実施費用が高額であること。2点目には、本事業は実施法人の考え方として、基本的に65歳の方を対象としており、受講者集めに苦慮する可能性が高いこと。3点目は、受講者には受講で得た知識等を生かし、受講後に各地域で中心となって活躍していただくことが望まれますが、そのための仕組みづくりが必要になっていることです。  既に実施しておられる湖南市および栗東市におかれましても、これらの課題をどのように解決していくかを模索しているところであるとお聞きしており、本市におきましても、解決が難しい課題であるのではないかと認識しているところです。 553 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 554 ◯22番(安居正倫君) 再質問させていただきます。  費用が高額になるというのはどういうことなのでしょうか。もう少し具体的にお願いします。 555 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 556 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 湖南市と栗東市に行かせていただきましたが、65歳という年齢の限定もそうなのですけれども、毎週1回、2時間の授業を40回というのが100歳大学のメニューとなっており、栗東市では委託契約額が400万円とお聞きしております。本市で類似事業を実施しておりますけれども、比較しますと相当高額ではないかということで、課題と認識しているところです。 557 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 558 ◯22番(安居正倫君) 私の聞いている話とは違います。國松元知事がおっしゃっていたのは、委託は委託なのですが、講師等はボランティア、場所もご厚意ということで、そんなにお金がかかるとは思っていなかった。湖南市はどういうところに委託されて、400万円も払っておられるのか。具体的に教えていただけますか。 559 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 560 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 今の額は栗東市でお伺いしたものです。湖南市は違う形でやっておられます。栗東市でお伺いした中では、講師陣としまして、大学教授、行政の職員などで、ボランティアというのは、例えば自治会の方による自治会運営の現状とか、そういう形での講師もありますが、全体で40コラム実施しておられ、受託は國松さんが理事長となっております一般社団法人健康・福祉総研が受託されています。我々が聞き取った事実ですので、内容としては今申し上げたとおりです。 561 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 562 ◯22番(安居正倫君) 栗東市はそうなのかもわかりませんが、私が聞いているのとは話がかなり食い違っています。あくまでもボランティアという形でやると聞いていまして、お金はそんなにかからないと思っていました。彦根市において、ボランティアを講師にするというやり方はできないのでしょうか。 563 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 564 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) ちなみに生涯学習課の方で実施しております生涯カレッジは、5コマが3回の15コマです。これも全てがボランティアの講師陣ではないですが、平成28年度の予算額41万円で実施できております。これは直営です。その辺が、比較した上で課題になっているというのが実質ですので、そう申し上げたところです。 565 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 566 ◯22番(安居正倫君) わかりました。  細項目3、所管部署について。  所管はどこがされているのでしょうか。 567 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 568 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) ご提案の100歳大学事業の検証につきましては、介護福祉課が担当しております。 569 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 570 ◯22番(安居正倫君) 細項目4、開講の時期について。  先進地を視察研修されたら問題点があったとのことですが、その辺はある程度市の方でクリアして、私としては3年越しの提案ですので、平成29年度ぐらいにはやっていただけるのではないかと思っていました。今おっしゃいました問題点も含め、100歳大学が実際に開講される時期をお示しいただきたいと思います。 571 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 572 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) さきにお答えしましたとおり、100歳大学事業の実施に当たりましては、解決が困難な課題がありますことから、他市で既に実施されているような実施法人が基本としているカリキュラムでの実施は難しいと考えているところです。しかしながら、本事業が狙いとしております健康・生きがいづくりにつきましては、本市においても取り組みが必要であると考えておりますので、本事業に代わる実施手法等について、平成29年度において検討してまいりたいと考えているところです。 573 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 574 ◯22番(安居正倫君) 何年度とおっしゃいましたか。 575 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 576 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 実施手法等について、平成29年度において検討してまいりたいと考えているところです。 577 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 578 ◯22番(安居正倫君) 考え方はたばこと一緒で、たばこによって入る税金の額よりも、医療費の方が高くつく。栗東市で400万円要ったというのが、高いのか、安いのか。高いと思って判断されたのか。そのぐらいは出しても元は取れるという理解をされるのか。私は400万円を使っても事業をやっていただいた方が、医療費は400万円ぐらいすぐにかかりますので、効果があるのではないかと思います。平成29年度と、また1年伸びましたけれども、平成29年度にわたって検討するとのことですので、今度質問するときは、ぜひとも明快で、「やります」という答えをお願いしたいと思います。  細項目5、実施の方法について。  聞くまでもないですが、現時点で考えておられる実施体制や方法について、具体的にお示しいただきたいと思います。 579 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 580 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 本事業の狙いである健康・生きがいづくりに関する取り組みについて、現時点では具体的な実施体制や方法についてお示しできませんけれども、ひこね生涯カレッジ等同種事業の担当課と引き続き協議を行うなど、問題解決に向けた効率的で効果的な実施手法を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 581 ◯議長(西川正義君) 安居君。   〔22番(安居正倫君)登壇〕 582 ◯22番(安居正倫君) 私の思い、國松元知事の思い、そういったことをごしんしゃくいただき、しっかりと実施できるように、積極的に対応していただきたいと思います。  以上をもって、私の質問を終わります。ありがとうございました。 583 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後3時45分休憩            午後4時00分再開 584 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  18番山田多津子さん。山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 585 ◯18番(山田多津子さん) たくさんの中学生が傍聴しております。大変緊張しております。どうぞよろしくお願いします。  私は、今期定例会におきまして、大きく3項目について質問をいたします。  まず、市民のための新市民体育センター建設計画についてです。  新市民体育センター整備について、9月定例会では多くの議員から質疑や質問がなされました。また、新たに新市民体育センター整備調査特別委員会の設置がされ、新市民体育センター整備の事業推進に当たり、より詳細な基本計画ならびに同事業に要する資金計画等を議会に示していただくことを目的に、本予算に付する付帯決議も出されました。  多くの税金を投入する事業です。私は、11万市民のための新市民体育センター整備が必要であり、本市のスポーツ振興について、施設面では建設規模や内容が大変重要であり、20年、30年先の将来につながる施設整備を今しっかりと考えていかなければならないと強く感じています。  しかし、整備基本計画が示されましたが、設計委託業務については公募型プロポーザルにより実施され詳細を詰めていくという手法であり、そこに市民の多様な意見を反映できる機会は今のところ乏しいと言わざるを得ません。  そこで、以下、質問をいたします。  中項目1、新市民体育センター建設の進め方について。  細項目1、人口11万人の彦根市にとって、どのような規模の体育センターが適正であるとお考えでしょうか。 586 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 587 ◯教育部長(山口義信君) 第3回新市民体育センター整備基本計画および金亀公園再整備基本計画検討委員会におきまして、新市民体育センターの規模について議論された際に、参考として人口規模が近い都市の体育施設を調査いたしました。その結果、規模については大小さまざまであり、自治体が抱える背景、施策によって決まるものであり、一概に人口規模だけで定まるものではないと考えております。  本市では、基本計画に記載しておりますように、現在の市民体育センターにおいて、特にハンドボールの練習や大会等の利用が盛んに行われていることや、ハンドボールを初めさまざまな種目において県域、近畿圏といった広域的な競技大会が開催されていること、プロバスケットボールBリーグが開催されていること等、利用が多岐にわたっている使用状況等を鑑みて、需要を満たすことができる規模として決定したものです。  また、今回は体育センターだけではなく、ひこね燦ぱれすや弓道場を含めた新たな公共施設の整備となりますので、その利用者の需要も満たすことのできる施設整備を目指したいと考えております。 588 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 589 ◯18番(山田多津子さん) 細項目2、市民の多様な意見を反映できる機会は今のところ乏しいと言わざるを得ませんが、どこで市民や議会の意見を反映できる場があるとお考えでしょうか。 590 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 591 ◯教育部長(山口義信君) 今後、市民の皆様のご意見をお聞きする機会といたしまして、滋賀県立大学に委託しております支援業務において、市民を対象としたワークショップ等を開催する予定をしております。また、建築設計検討委員会を設け、地元自治会や市民体育センター、ひこね燦ぱれすの利用者代表に参画いただくことも考えております。  市議会におきましては、新市民体育センター整備調査特別委員会の場もお借りして、進捗状況を適宜お伝えした上で、議員の皆様のご意見をお聞きしながら、今後ともできる限り開かれたものとなるよう努めていく次第です。 592 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 593 ◯18番(山田多津子さん) ワークショップであったり、検討委員会が立ち上げられると言われました。特別委員会も立ち上がっていますが、基本計画の中に既に大まかな規模が示されています。規模が本当に適正かどうか、もっと多くの場で議論されなければならないと思うのです。このまま進んでいくのはいかがなものかと思うのですがいかがでしょうか。 594 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 595 ◯教育部長(山口義信君) まず、規模等を含めまして、基本的なコンセプト、考え方、枠組みにつきまして、整備基本計画としてまとまったものです。計画を作成する中で、まず規模の問題について市民アンケートを行いました。その中では、現在の大きさ、つまり県大会レベルの大きさでいいという考え方の方と、県大会、近畿大会、全国大会も含めた規模という方が、ほとんど拮抗した状態でした。大体45%前後と、同じような数字で、そこから議論が始まりました。なおかつ、第1アリーナではハンドボールの利用が一番多いということも含めて、結果として、そうなったものです。  観覧席等につきましても、いろんな意見がございました。縮小という限定的なご意見もありました。それを踏まえた中で、検討委員会の総意としてまとめたものが現在の規模ですので、ご理解をお願いいたします。 596 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 597 ◯18番(山田多津子さん) 後でも規模の話が出てきますけれども、最初から2,500席、3,000席ありきで進められていく、大規模になっていくというところに非常に問題があるのではないかという点で、こういう質問をさせていただいているところです。  細項目3、総事業費が建物と合わせて64億円ともされる事業費についても、明確な積算根拠もなく、これから多くの公費を投じて整備するにしては、余りにも説明が不明瞭であり、詳細なものが示されないまま計画が進んでいくことに対して見解を求めたいと思います。 598 ◯議長(西川正義君) 教育部長。
    599 ◯教育部長(山口義信君) これまでもお答えしてきましたように、詳細な仕様や事業費につきましては、基本設計に取り組まないことには整理し尽くせないことが多々あり、その都度、最大限にお示しさせていただきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。 600 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 601 ◯18番(山田多津子さん) 基本設計ができなければ示せないというご答弁だったかと思います。前回の特別委員会の中でも、「基本設計および実施設計委託業務を発注するに当たっては、公募型プロポーザル方式で実施する予定です。応募があった事業者からの提案等について、専門的見地から提案の妥当性、優位性を審査していく」という回答をされています。ということは、結果的には、基本計画に基づいてプロポーザルをし、事業者が提案し、仕様書ができていくのではないかと思うのです。これが基本で、どんどん話が進んでいくと言わざるを得ないのではないかと思うのですがいかがでしょうか。 602 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後4時11分休憩            午後4時11分再開 603 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  教育部長。 604 ◯教育部長(山口義信君) 基本計画の中で基本的な考え方、枠組みをお示ししております。そして、プロポーザルの中で業者の技術提案書等を出していただき、その内容について、基本的なコンセプトに対する考え方はどうであるか、コストの問題はどうであるか、体育施設についての考え方はどうであるかを審査し、それに基づいて最終的な業者を決めます。その業者に、今後、平面プラン等を提出していただきます。コンペ方式ではなく、作品を選ぶわけではなく、あくまで業者を選ぶための仕様書になっているということです。 605 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 606 ◯18番(山田多津子さん) 今のご答弁は、これまでの議会や委員会でお答えいただいています。そのことは重々承知しています。基本設計ができていないので、詳細についてはこれから決めていきますというお話でしたが、前回の特別委員会であったように、「現実には我々(市)が示した整備基本計画に基づいて新市民体育センターを国体までに完成させたいと思っています」とおっしゃいました。市が示した計画に基づいて進めていこうとしているのは変わらないと思うのです。規模の問題も含め、プロポーザルで決まった事業者であったとしても、整備基本計画に基づいて粛々と進められるのではないか。そこが疑問だということでお尋ねしているのですがいかがでしょうか。 607 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 608 ◯教育部長(山口義信君) 整備基本計画書はできておりますので、整備基本計画書に基づいて進めてまいります。 609 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 610 ◯18番(山田多津子さん) 納得いかないですが、次の質問に進みます。  細項目4、新市民体育センター新築基本設計および実施設計業務を行うため、業務に最も適した設計者を選考する公募型プロポーザルが行われ、5社から提案がありました。市は提案内容に基づき最終の業者決定をされ、その提案内容で計画が進められていきます。当然、その内容については議会に示されるべきですがいかがでしょうか。 611 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 612 ◯教育部長(山口義信君) (仮称)彦根市新市民体育センター新築基本設計および実施設計委託業務候補者選定公募型プロポーザルの結果につきましては、選定した候補者名とその提案内容、審査の採点結果を公表する予定をしております。  また、委託業者と契約締結後、新市民体育センター整備調査特別委員会において、ご説明をさせていただく予定です。 613 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 614 ◯18番(山田多津子さん) 市は提案内容に基づいて最終の業者を決定され、提案内容で計画が進められますが、その内容についてもお示しいただけるのですか。 615 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 616 ◯教育部長(山口義信君) 選定した候補者の提案内容について公表させていただきたいと思います。 617 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 618 ◯18番(山田多津子さん) 提案内容を特別委員会や議会に提案され、議論ができる場があると考えてよろしいのですか。 619 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 620 ◯教育部長(山口義信君) 予定しておりますのは、業者を決め、その業者の技術提案書や計画についてご説明し、ご議論をいただくということです。あくまでも業者提案の内容は、その業者が設計業務にふさわしいかどうかを審査する内容ですので、これをもって具体的に詰めていくようなものではありません。ご理解をお願いいたします。 621 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 622 ◯18番(山田多津子さん) 私はどうしても理解できないのです。プロポーザルの実施要項や仕様書を示されて、業者が手を挙げたと思うのですが、整備基本計画に基づいて進めていかれることに対して、私たちがどこで議論できるのかがよくわからない。もう一度お願いします。 623 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 624 ◯教育部長(山口義信君) 先ほど申しています提案内容ですが、この提案内容というのは、事業者の発想力や技術力など業務遂行能力を審査するためのものです。作品そのものではありません。今後議論はいただきますけれども、この提案内容そのものは作品ではありませんので、ご理解をお願いいたします。 625 ◯議長(西川正義君) 山田議員。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 626 ◯18番(山田多津子さん) どのように質問したらお答えいただけるのかがわかりません。何度も言いますが、整備基本計画に基づいて仕様書がつくられています。それに基づいて、プロポーザルで業者が手を挙げられましたが、結果的には、その提案内容で計画が進められていくと思うのです。そこがどう違うのか、もう一度お願いします。 627 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 628 ◯教育部長(山口義信君) 今の提案内容の説明は、あくまでもプロポーザル実施の結果内容の公表をすべきという文脈の中で説明したものです。今後、決まった業者のプランなどが出てまいりますので、その都度、特別委員会の中でお示ししていく予定をしております。ご理解をお願いいたします。 629 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 630 ◯18番(山田多津子さん) 今ので理解いたしました。議会にきちんと示していただく。市民の代表として議会に送っていただいている議員が議論できる場を必ず設定していただくことが、よりよい体育センターをつくっていくことになりますので、ぜひお願いしたいと思います。  それでは、細項目5、検討委員会の委員から、「あくまで市民が日常的に使える体育館であり、年に数回しかない大会や興行用の体育館ではないというのが前提にあるのではないか。2,000席でもよい」という意見があります。また、「他市の事例を見ても、3,000席と5,000席では建設費用が大きく違う。将来の財政負担を考えると、それほど大きな席は必要ない。観覧席は費用面等全体のバランスを考えて進めてほしい」という意見も出されています。どのようにお考えでしょうか。 631 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 632 ◯教育部長(山口義信君) 検討委員会では、観覧席数について、固定席で3,000席以上、可動席を合わせると5,000席がよいといったような大規模な設備を求める意見や、2,000席でもよい、3,000席と5,000席では建設費用が大きく違うと費用の抑制を求める意見等、さまざまな意見が出されました。  本市におきましては、さきにお答えしましたように、その中で現状の利用状況および今後の利用可能性を考え、固定席と可動席を合わせて2,500席から3,000席としたところです。観覧席数は建設費だけではなく、維持管理費についてもかかわってきますので、固定席と可動席の内訳も含め、今後の設計の中でコスト削減を図れるよう検討してまいりたいと考えております。 633 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 634 ◯18番(山田多津子さん) 現在は1,000席余りです。それを2.5から3倍にしていくという計画が立てられていること自体、大きなものをつくろうとしているのではないかと非常に懸念します。今もありましたけれども、大規模になれば当然維持管理も出てきます。2,000席でもいいのではないかという意見があったとの答弁がありましたけれども、もっと検討すべきだと思うのですがいかがでしょうか。 635 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 636 ◯教育部長(山口義信君) 費用の抑制を求める意見ですけれども、観覧席の中で固定席がどれぐらいの割合になるかによって建設費に大きく直結します。適正な規模でいいというご意見ですけれども、貴重なご意見と承って、固定席と可動席の割合はどれぐらいが最適かを検討してまいりたいと考えております。 637 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 638 ◯18番(山田多津子さん) 貴重なご意見と承っておきますというのは、ただ聞いておくだけですか。「固定席をどうするかはこれから検討していきます」と言われましたけれども、2,500席から3,000席という数字は動きませんか。 639 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 640 ◯教育部長(山口義信君) 検討委員会の各種議論を経て、基本計画が定まったわけですので、まずは基本計画に基づいて議論をしていきたいと思います。最終的に、設計プランの中で検討する必要はあると思います。配置や全体の最適値を考える中で動くこともあると思いますけれども、あくまでもベースは基本計画の中の規模を目指して頑張ってまいりたいと思います。 641 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 642 ◯18番(山田多津子さん) プランの中でもう一度検討していく余地があると私は承りました。このことも検討する必要があると思いますので、また議論の場を変えて進めていきたいと思います。  次に、細項目6です。今も議論したのですが、大規模になればなるほど、市民負担が増えます。11万市民に見合った計画を進めていくべきではないでしょうか。見解を求めます。 643 ◯議長(西川正義君) 教育部長。 644 ◯教育部長(山口義信君) さきにも申し上げましたように、本市におきまして、利用が多岐にわたっていることから、スポーツに対する需要や今後のスポーツを取り巻く環境等、さまざまな視点から検討を重ねて決定したものです。 645 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 646 ◯18番(山田多津子さん) 今回の答弁の中で43億円という話も出ました。以前の答弁で60億円とか、64億円という数字も出ています。本庁舎の耐震工事からしますと本当に多額な金額になります。これからいろんな事業も進めていかなければならない中で、11万市民に見合った体育センターをつくっていただきたいということで質問をいたしました。体育センターを現在利用されている市民の中では、「この体育センターを取り壊す必要があるのか」というような意見も出ています。今は非常に便利に使わせてもらっていますし、耐震工事をしたばかりだということでは二重投資になっているのではないかという話も出ています。大事な税金を使う事業ですから、本当に慎重に進めていただきたい。このことを強く申し上げておきたいと思います。  大項目2、彦根の玄関口である彦根駅周辺の早期整備を求めて。  彦根城の玄関口である彦根駅は、毎日、2万人の方が利用されています。特に彦根駅西口は、国宝・彦根城や各学校へ行くための動線上にあり、多くの市民や観光客が利用されています。  平成29年、国宝・彦根城の天守が完成して410年を迎え、NHKでは大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放映されます。それを機に記念祭を開催して、彦根城を初めとする彦根のまちの歴史・伝統・文化等、彦根の魅力を市内外に発信することを目的に、平成29年3月18日から12月10日まで築城410年祭が開催されます。それに伴って、彦根駅の利用者は通常よりもさらに増加することが予想されます。多くの来訪者を迎えるにふさわしい整備が今求められていると思います。  そこで、以下、質問をいたします。  中項目1、利用者目線の彦根駅に。  細項目1、今年度の当初予算で彦根駅のバリアフリー化促進事業にエスカレーターの整備予算が2億7,000万円計上されています。また、駅前ロータリーの改修も予定されているところですが、工事予定の進捗状況はいかがでしょうか。 647 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 648 ◯都市建設部長(下山隆彦君) エスカレーターの整備については、今年度の当初予算でお認めいただき、実施に向けて関係機関と協議を重ねてまいりました。今後の予定としましては、この後、本会議におきまして予算の繰り越しを追加で提案させていただき、お認めいただきましたら、本年度中に施工業者の選定と契約を行い、来年度、平成29年5月中旬以降に現地における工事を開始することとしたいと考えております。完成は平成30年2月を見込んでおります。  来年度は国宝・彦根城築城410年祭が開催され、彦根駅についても例年以上の利用が見込まれることとなりますので、工事におきましても、できる限り利用者に不便をかけないよう配慮して進めていきたいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。  また、駅前ロータリーを含めた今後の予定につきましては、平成29年度にエスカレーター改修工事と並行してシェルターの改修工事を行い、平成30年度には駅前ロータリーの改修を実施したいと考えております。 649 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 650 ◯18番(山田多津子さん) 今のご説明ですと、繰越明許をされるのだと思うのですが、平成29年の5月中旬から工事というと、まさに国宝・彦根城築城410年祭にぶつかります。配慮は払ってもらわないといけないと思うのですが、この時期まで延びてしまったこと自体が問題だと思うのです。当初予算で2億7,000万円も計上しておきながら、繰り越しになってしまっていること自体が問題で、来年3月18日から始まるのに、工事そのものが妨げになると言わざるを得ない。まさに彦根駅の玄関口で、築城410年祭をしている最中に駅の改修をすること自体に問題があると思うのですがいかがですか。 651 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 652 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 今年度に予算を認めていただきながらも、繰り越しとなったことはおわび申し上げます。当然理由はあるわけですが、議員のおっしゃるとおり、410年祭には極力影響はないと言いましても、やはり工事期間ですので、外見、歩行者動線等、影響はないとは言えません。しかし、エレベーターは存続し、使えることとなりますので、最小限の影響でお願いしたいと思っております。また、着手時期は5月中ごろと申しましたのも、ゴールデンウィークを避けて開始したいという、その辺の状況も肯定的に考えたいと思っております。 653 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 654 ◯18番(山田多津子さん) ゴールデンウィークと言われましたけれども、3月18日から始まります。「遅れたことをおわびします。エレベーターはあります」と言われましたけれども、彦根駅の動線がどうなっているのかはご存じですか。ご存じですね。正面を向いて左側から上がられる方が多いのです。そういう動線上で工事をされるので、「細心」と言われますけれども、どのような工夫をして工事をされるのかが問われると思うのです。彦根市民だけではなく、多くの観光客に対して産業部がどのようにお考えになっているのか。観光客にとって彦根の印象が非常に悪くなると思うのですがいかがですか。 655 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 656 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 動線の確保はいたしますが、印象が悪くなるのではないかというご質問に対しましては、そうなれば申しわけないと思っております。老朽化したエスカレーターで、今は上りだけですが、この改修工事が終われば上り下りとも並行したエスカレーターが使用できるようになります。また、先ほどの質問でもありますが、バリアフリー、ユニバーサルデザインに対応した駅前施設ともなりますので、何とぞ市民の皆様にもご理解いただきたいと思っております。 657 ◯議長(西川正義君) 山田さん。 〔18番(山田多津子さん)登壇、資料掲示〕 658 ◯18番(山田多津子さん) 理解はできませんけれども、早く工事をしてもらわないといけませんので、必ず影響を最小限に抑える工事をしてもらう。このことを強く求めておきたいと思います。  次に、細項目2、彦根駅西口には、階段と上りのエスカレータが設置されていますけれども、上り口には大きな段差があります。パネルを見ていただきたいのですが、エスカレーターが設置されていますけれども、上り口には大きな段差があり、スロープもありません。お年寄りや体の不自由な方には大変不便な状況です。  また、利用者の動線上にあるマンホール、この四角いところです。写真ではわかりづらいと思うのですが、このマンホールは少し盛り上がっていますし、その周辺のブロックが損傷していて、大変危険な状態にあるのですが、実態把握はされていますか。 659 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 660 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 階段とエスカレーターの上り口付近に大きな段差があることや、利用者の動線上にあるマンホールや周辺のブロックが一部損傷していることについては、認識しております。 661 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 662 ◯18番(山田多津子さん) 認識していただいているということでした。この写真を見ていただくとわかると思うのですが、こういう状況です。これだけ段差があるのです。このことをぜひ確認していきたいと思います。  次に、細項目3、段差の解消にはスロープの設置が必要であり、損傷箇所は早急な対策が必要ですけれども、見解を求めたいと思います。
    663 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 664 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 階段とエスカレーターの上り口付近の段差の解消については、エスカレーターの改修工事とあわせて行うことで、JR西日本と協議してまいりましたが、国宝・彦根城築城410年祭で例年以上の利用が見込まれることから、利用者の利便性を高める暫定的な対策が必要と考えますので、早急にスロープを設置することで対応したいと考えております。  なお、利用者の動線上にあるマンホールや周辺のブロックの損傷については、危険性が高いと判断された場合には緊急に対応してまいりますが、現状においては、今後実施いたします駅前ロータリーの改修工事とあわせて整備したいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 665 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 666 ◯18番(山田多津子さん) スロープは早急に設置するということで確認させていただきました。ぜひよろしくお願いしたいと思います。  マンホールは確認してからと言われたのですが、私たちはときどき駅に立ちますけれども、多くの方がここに足をとられています。真っすぐいくとエスカレーターがあります。ここを通られるので、結構引っかかるのです。それと、キャスターつきの旅行かばんをお持ちの方がいるのですが、ここで引っかかる。そういうことも見なければならないと思うのですがいかがでしょうか。 667 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 668 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 写真でしっかりと示していただきましたので、そのとおりに見えます。早急に対応したいと思います。 669 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 670 ◯18番(山田多津子さん) では、よろしくお願いしたいと思います。  次に、中項目2、誰にもわかりやすく、観光客などに親切な駅前トイレの表示を。  細項目1、彦根の駅前にトイレが設置されていますが、以前の交番の裏手にあり、案内標示も小さなもので、非常にわかりづらい状況です。多くの観光客などが利用される彦根駅です。わかりやすい大きさ、わかりやすい位置に掲示されているとお考えでしょうか。このパネルも一緒にごらんください。 671 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 672 ◯市民環境部長(小林重秀君) 彦根駅前公衆便所のトイレ表示につきましては、市が設置しているものが4カ所ございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、表示が小さいものや位置も含めわかりにくいものがあると認識しております。 673 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 674 ◯18番(山田多津子さん) 認識していただいているとのことでした。  階段から降りてきたところの柱にある表示ですが、拡大したものがこちらです。そんなに天気の悪い日ではなかったのですが、階段から降りてきても、逆光で、どこに掲示がされているか見えない。近くに寄って拡大したものがこれです。30センチメートルくらいの幅の柱にこれが掲示してあるだけなので、本当にわかりません。  細項目2、誰にもわかりやすく、観光客などに親切な駅前トイレの表示が必要だと考えますけれどもいかがでしょうか。 675 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 676 ◯市民環境部長(小林重秀君) 先ほどご答弁申し上げたとおり、彦根駅前公衆便所の表示は4カ所ありますが、表記方法もさまざまな状況です。そのため、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、通称バリアフリー法や、だれもが住みたくなる福祉滋賀のまちづくり条例を参考にしながら、できるだけ早く、誰もがわかりやすい表示にしてまいりたいと考えております。 677 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 678 ◯18番(山田多津子さん) 誰もがわかりやすいというと、かなり大きなものを設置してもらないといけない。私たちが駅に立っていると、「トイレの場所がわからない」とよく聞かれます。これが交番跡です。この裏にあるのです。だから、さっきのようなややこしい矢印を書いた表示がされているのですが、小さい。4カ所もあるのに、全部小さい。これから観光客がたくさん来られますので、配慮した掲示をしていただく。確認しておきたいと思います。よろしいですか。かなりわかりやすいものということでしたけれども、よろしいですね。ありがとうございます。彦根駅に来て、「こんな駅か」と言われないような彦根駅にしていただきたいと思います。  では、大項目3、通行どめになっている栗見橋の早期改修を求めて。  愛知川の下流に設置されている栗見橋は、彦根市新海町から東近江市福堂町に位置する橋で、昭和33年に木造の橋から現在のコンクリートの橋に架け替えられました。市は橋りょうを初めとする道路構造物の安全性の確保と長寿命化計画の策定を目的として、継続的に点検を行う中、一級河川愛知川にかかる新海町地先の栗見橋の点検を行った結果、10月13日時点の結果として、当該橋りょうは老朽化および損傷が著しく、通行することが非常に危険であることが判明し、通行者の安全性を確保するため、当面の間通行どめとなったことが周辺自治会に周知されました。  栗見橋は、彦根市だけでなく、東近江市の周辺住民にとっても、欠かすことのできない大変重要な生活道路です。周辺住民の皆さんは、一日も早い復旧を望んでおられます。  そこで、以下、質問をいたします。  中項目1、一日も早い復旧を求めて。  細項目1、通行どめになった経緯をお示しください。 679 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 680 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 栗見橋におきましては、昭和33年に旧県道彦根近江八幡線の橋りょうとして架設され、その後昭和58年に現在の彦根近江八幡線、いわゆる湖岸道路に愛知川橋が架設されたことにより、当時の県八日市土木事務所から引き継いだ橋りょうであり、平成6年に旧能登川町と彦根市において管理協定を締結しております。  通行どめとなった経緯といたしましては、現在、本市では、平成25年の道路法の改定を受け、平成27年度から予防保全の観点を踏まえた橋りょうなどの点検を行っているところであり、今年の10月13日に栗見橋の点検を実施したところ、老朽化による著しい損傷が発見されたことから、通行が非常に危険であると判断し、同日、東近江市と協議を行い、10月14日に全面通行どめの措置を講じたところです。 681 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 682 ◯18番(山田多津子さん) 栗見橋から2キロメートル余り上流に葉枝見橋というのがあります。この葉枝見橋というのは、平成27年9月から平成28年6月までの間、橋りょうの修繕工事が行われました。その間、多くの車両が栗見橋を通られたというのが、近隣の住民からお聞きした内容です。橋りょうというのは5年に一度点検されていると思うのですが、余りにも急激な損傷です。平成27年度から順に調べているとおっしゃられましたが、このことがかなり影響していると思うのですがいかがでしょうか。 683 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 684 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 申しわけございません。初めてお聞きしました。栗見橋が迂回路として大量の車両に使われていたというのは、今教えていただいたところです。過重に通行すると橋りょうは損傷しますので、それも一つあるかとは思います。 685 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 686 ◯18番(山田多津子さん) 細項目2、地元新海町や東近江市周辺自治会から、一日も早い復旧を求める要望書が提出されています。要望書をどのように受けとめておられるでしょうか。要望書の中に今言ったことが書いてあるのですがいかがですか。 687 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩します。            午後4時48分休憩            午後4時49分再開 688 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  都市建設部長。 689 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご質問のとおり、栗見橋の早期復旧につきましては、新海町を初め東近江市の周辺自治会からもご要望をいただいております。本市としましても、当該橋りょうは近隣住民の方の日常生活に密着した橋りょうであると認識しており、東近江市と協議しながら今後の対策について検討してまいりたいと考えております。 690 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 691 ◯18番(山田多津子さん) 質問のときに言いましたけれども、要望書をどのように受けとめておられますかと質問をいたしました。通告しています。要望書に、さっき申し上げたことが書いてあるのです。読み上げます。「栗見橋は、稲枝西学区の南部6町が東近江市へ抜ける重宝していた橋です。また、葉枝見橋の工事のときには、迂回路として多くの車両の交通を支えてきました。」このように書いてあるのです。  本当に多くの車、ダンプカーもたくさん通ったと聞いています。愛知川橋はあるのですが、さらに琵琶湖の方へ行かなければならない。生活道路として重要な橋だということで、こういう要望を上げておられるのです。北川議員の方からもあると思うのですが、要望書は東近江市の周辺自治会からも上がっています。それぐらい重要な橋だという受けとめをしていただきたい。そのことを強く求めているのです。要望書を受けとめていると言われたのですが、生活に密着した橋だという認識をしていただきたいと思うのですがいかがですか。 692 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 693 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 要望書の文面の詳細について見落としたことをおわび申し上げます。  私たち都市建設部は冬場の積雪、凍結に直営で対応している部分がありますが、私も昔からこの橋に夜中に除雪に参りました。明け方早くから、この橋を通っておられる方にもお会いしております。ですから、私自身はそういう経験も踏まえて認識しておりますので、要望書が上がれば、私もそれはわかっているという思い込みでした。都市建設部も含め、私自身も認識しておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。   (発言する者あり) 694 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 695 ◯18番(山田多津子さん) 今、発言がありました。私も思いますが、答弁協議をして、当然、要望書の中身をお読みいただいていると思って発言しているのです。重く受けとめていると言われましたが、本当にどこまで重く受けとめているのかと疑わざるを得ないのです。切実なものなのです。  実は私の生まれた地域です。私もこの橋はよく利用していました。その近隣を歩くと、「この橋はいつになったら直してくれるのか」というのがほとんどの方の声です。ですから、こういう要望書が上がってきたということを、切実に受けとめていただきたい。だから、私はこういう項目を挙げているのです。都市建設部だけではなく、市として重く受けとめていただきたいと思うのです。生活道路です。生活に密着した、彦根市から東近江市へ抜ける、栗見橋周辺の6町が重要に使っている橋だということを重く受けとめていただきたい。  細項目3、栗見橋は彦根市だけでなく、東近江市と共有されている橋とお聞きしています。東近江市との調整および協議は今どのようになっているのでしょうか。 696 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 697 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 栗見橋は、本市と東近江市をつなぐ橋りょうであり、平成6年に旧能登川町と本市で締結しました協定に基づき管理をしております。東近江市との調整および協議につきましては、本市道路河川課を窓口とし、建設管理課および東近江市都市整備部管理課で随時協議を行っております。 698 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 699 ◯18番(山田多津子さん) 随時協議をされているのですが、その協議というのは、これから栗見橋をどのようにしていくのかという協議をしていると理解していいのですか。 700 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 701 ◯都市建設部長(下山隆彦君) そのとおりです。 702 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 703 ◯18番(山田多津子さん) では、細項目4、改修の見込みはいつごろとお考えですか。  一日も早い復旧が必要です。改修の確認と工事の見込みはいつごろになるとお考えでしょうか。協議していただいているとお聞きしていますので、明確なご答弁をいただきたいと思います。 704 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 705 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 今後の見通しにつきましては、現在、点検結果の取りまとめと測量調査を実施しており、次年度から安全性、耐久性および施工性などを考慮し、今後の対策を東近江市と協議してまいります。  このことから、今後の見込みにつきましては、現時点ではお示しすることはできませんが、適時、情報提供を行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。 706 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 707 ◯18番(山田多津子さん) 点検と測量を次年度からとお答えいただきました。すぐにできない理由は何ですか。 708 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 709 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 今も現況の測量は実施しております。来年度からと申しましたのは、安全性、耐久性などの検討です。この橋をどのようにして再開させるか、修繕でできるのか、全面的な見直しが必要なのか、そういうことを踏まえた抜本的な調査は来年度からという意味です。 710 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 711 ◯18番(山田多津子さん) 抜本的な見直しという意味がわからないのですが、これから橋をどうしていくのか、東近江市と協議していただけると理解しています。先ほどもありましたけれども、要望書には、時間がかかっても構わないので必ず復旧してほしいというのが切実な願いなのです。必ず改修していただけるのかどうかということの確認をしたいと思います。 712 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 713 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 今、私がお答えしましたが、来年度、そういった調査をするということは、予算をお認めいただくということは、工法は申し上げられませんが、前向きに行うととっていただいて結構だと思います。 714 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 715 ◯18番(山田多津子さん) 私は、地元からの「必ずこの橋は改修してもらえるのだな。廃橋にはならないのだな。確認してほしい」という強い思いで、この場に立たせていただいています。部長から「来年度から調査をするということは、前向きに捉えてもらっていい」という回答をいただきましたので、そのことを地元にも返していきたいと思います。必ず改修してもらえると期待されています。「前向きに」とおっしゃられたのは、改修していただけると理解してよろしいのですね。 716 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 717 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 予算の計上はさせていただく予定をしております。 718 ◯議長(西川正義君) 山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 719 ◯18番(山田多津子さん) 私は前向きな答弁をいただいたと理解しております。今日のインターネットを見て、地元の方もどんな答弁をされるのかという確認をしています。  市民の皆さんの生活を守るために、市がどのように寄り添っていくのかが問われていると思います。ぜひそういった点での努力をしていただきたいと申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 720 ◯議長(西川正義君) 19番奥野嘉己君。奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 721 ◯19番(奥野嘉己君) 本定例会におきまして、公政会の議員から先ほど質問があり、同じような質問項目ですが、稲枝の議員としまして、西口エリアの活用を願うという思いは同じです。しかしながら、私の今回述べます立場といいますのは、記録をとった上で道路建設を早くということではなく、出土したその場所においての遺跡保存を図り、利活用を求めるという観点から発言をしていきたいと思います。
     大項目1、稲部遺跡について。  中項目1、稲部遺跡について。  皆様ご承知の稲部遺跡は、10月にNHKと多数の新聞各紙により全国発信されました。現地見学会におきましては、準備されていた説明資料600部があっという間になくなりました。私も行って、非常に驚きました。推定1,000名を超えるというような盛況でした。その中で学芸員の方が「県外の方は手を挙げて下さい」と言うと、おおよそ半分ぐらいの方が手を挙げておられました。  3世紀、今から約1,800年前、邪馬台国のあった時代。卑弥呼との関係が深いと言われる奈良の纏向遺跡に次ぐ2番目に大きい建物。ひょっとすると、その時点においては、稲部の地は日本国の2番目の都市であったかもわからない。そのようなことで、大いに古代ロマンをかき立てられたと感じております。  彦根市民としましては、県下で2番目に大きい荒神山古墳との関係、鉄材料を朝鮮半島から輸入した上で製鉄を行っていたアイアンバレーではないかというような先進性、朝鮮半島由来の土器の出土があった国際性、現代に通じますけれども、北陸・東海・近畿との交通の要衝において大きな交流拠点であったこと、本当にわくわくする思いを持っております。  それを受けて、11月24日には、稲枝東・稲枝北・稲枝西小学校の各小学校の6年生と先生方124名に対する説明会が開かれ、地域の子どもたちも郷土の歴史勉強を通して強い印象を持ってくれたのではないかと感じております。  さらに、現在も稲枝地区公民館で開催中の稲部遺跡パネル展。名簿がありまして、来られた方が署名されるのですが、福岡県、岡山県、千葉県、埼玉県と、いろんなところから来られております。やはり全国規模の反響というのはすごいものだと思います。  一方、先日、稲枝駅が開業いたしました。地元町の在住者としますと、JR稲枝駅西口への接続道路となる市道整備に伴う発掘調査により発見されており、重要遺跡であるというわくわく感と同時に、市道整備事業が遅れてしまうのではないかという懸念を強く持っております。この点につきましては、私は、昨年6月定例会において、駅への送迎車両による交通事故を防ぐ観点から、「早く整備してくれ」と申し上げておりました。  現代を生きる我々として、利便性、経済利益を早期に求めたいという思いは当然あるのですが、単純に記録をとって市道整備を進めることで、結果として遺跡の破壊となり、将来に大きな悔いが残りはしないか。この点を強く懸念しております。  また、彦根市北部に本物の彦根城が観光誘客の核としてあります。せっかく出てきた本物の遺跡を、彦根市南部の核としてなぜ活用を考えないのか。大きな疑問を感じております。ぜひとも彦根全体として、彦根の南北格差と言われる状況を軽減する観点での検討をぜひお願いしたいと考えております。  9月定例会での市長答弁により、該当地周辺を念頭に都市公園の整備の方針をお示しになられました。原則、遺跡を残すとともに、その観光客向けの活用を図ること、および市道整備に関しては、急がば回れのたとえがありますように、公園用地内での位置変更により市道整備の促進を図ることをぜひ考えていただきたいと提案いたします。あわせて、都市公園改め遺跡公園として、出土品の保管・展示を行い、本物の歴史に触れることができ、さらには彦根南部の観光誘客の核として活用する。そして、現在、別途審議されておりますが、南部図書館等との複合化を念頭に置いた複合館整備の検討をお願いしたいと思います。その上で、各担当部のご意見をお聞きしてまいりたいと考えております。  細項目1、稲部遺跡は、報道されているように、保存・活用を検討する重要性があるのでしょうか。まだ2割程度の発掘ということですが、大学、研究機関、専門家、県、国等のご意見をまとめられた上で、現時点での評価を求めます。 722 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 723 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 稲部遺跡については、平成25年度から市道改良工事の計画に伴い発掘調査を実施しております。年度ごとに調査成果が蓄積され、今年の10月には総合的な学術的価値が明らかになったことから、現地説明会を行いました。この現地説明会では、県内外から約1,000名以上もの方々にご参加いただいたところであり、新聞やテレビでも大きく取り上げていただきました。  本遺跡の客観的な評価については、彦根市文化財保護条例に基づいて、学識経験者9名の構成で設置しています彦根市文化財委員会で行っていただいており、本年6月1日に開催された同委員会において、稲部遺跡は重要な遺跡であり、本市南部の地域活性化のために、保存と活用の必要性があることを強く指摘されました。  また、9月7日には、弥生時代から古墳時代にかけた時代の国内を代表する有識者である大阪大学大学院の福永伸哉教授、奈良県立橿原考古学研究所の森岡秀人共同研究員、滋賀県立大学の定森秀夫教授の3名による検証がなされ、「3世紀を中心とするヤマト政権成立期の近江の巨大勢力の存在を物語る大集落。日本のクニの成り立ちを考える上で重要な遺跡である」との評価をいただきました。また、あわせて市南部地域の活性化、文化振興のためにも、この遺跡の保存と活用が必要であるという提言もいただいたところです。  このほかにも多くの学識経験者から遺跡の重要性が指摘されており、これだけの質と量を持つ邪馬台国と同時期の遺跡としては県内では初の事例、近畿では奈良県桜井市の纏向遺跡に次ぐ2例目の遺跡であるとの評価を受けております。  こうした評価や調査成果については、今後、文化庁に報告してまいりたいと考えております。 724 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 725 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。その委員会の中で、市南部の活性化も念頭に置きながら、保存・活用の方向でというご意見が出ていたと理解しました。  細項目2、市道完成時期はさらに遅れるのではないか。  現時点での市道整備完了時期は平成31年度中とお聞きしております。一方、市道予定地にはまだ未買収地が残っており、今後の発掘調査の実施も考え合わせますと、市道整備予定が遅れるのではないかと感じておりますが、今後の見通しについてご見解をお聞きいたします。 726 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 727 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 市道芹橋彦富線および稲部本庄線につきましては、市内道路交通網の構築を目的として、全体計画の最終工区である当該工区を平成22年度に事業着手しており、現在まで主に用地買収を進めるとともに、買収地での文化財調査を行い、順次工事にも着手しているところであります。  また、市道の完成時期といたしましては、市道計画区域全線で埋蔵文化財発掘調査を行う必要が生じますことから、用地が順調に取得できた場合でも4年程度の遅れが生じる見込みであり、平成35年度を予定しております。  しかしながら、両路線は稲枝駅西口へのアクセス道路の役割を担っておりますので、部分的な供用も視野に入れており、都市計画道路稲枝西口停車場線までの芹橋彦富線の北側工区と稲部本庄線については、現時点では平成31年度に供用を開始したいと考えております。  なお、稲部遺跡の発掘調査との関係もありますことから、文化財部と協議を行っているところです。 728 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 729 ◯19番(奥野嘉己君) 先日の議員向けの現地見学会等で、未買収地の近くにおいても試掘をしたところ、また出ているとお聞きしております。平成31年度とおっしゃられましたけれども、不安が残るところです。  再質問ですが、今日時点でも、遺跡から見たときの彦根側、小学校の前の道路あたり、それと西側は稲部本庄線の工事再開で、水田の中の、愛西土地改良区の田んぼ道があるのですが、そこらあたりまでの工事予定。そこは遺跡の痕跡があるものの中心部ではないというようなことも聞いております。遺跡の範囲がまだわからず、これから試掘をしていかなければいけないのが、南側のナイキの工場側。そちらがどこまでなのかがわからない。おおよそ範囲が決まっているところにおいては、公園化という前提において、市道を迂回して法線を変えるということも念頭に置かれてはいかがか。急がば回れになるのではないかと考えておりますが、ご見解をお願いいたします。 730 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 731 ◯都市建設部長(下山隆彦君) まず、前段の今年度に工事に着手した稲部本庄線につきましては、試掘調査によって遺跡跡がなかったところです。ですから、工事は進めております。  そして、芹橋彦富線側の工事ですが、今までから協議は進めてきての工事着手です。基本的には覆土をして工事をするという前提ですが、遺跡が出たところは工事にはかかっておりません。  それから、未買収地と言われる本格調査をしていない部分は、試掘調査によりますと、稲枝駅西口から停車場線に出て芹橋彦富線に当たりますが、そこから北へ折れて、稲部本庄線との交差部までは試掘で出ておりますので、今後、本格調査を行います。  逆に、南に向いてのナイキ、県道愛知川彦根線に向いての区間は、一部まだ用地が取得できておりませんが、ここについてもまず試掘はする予定です。  最後の道路計画自体のご質問ですが、先ほどから申しておりますように、文化財部との協議を行っているところです。 732 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 733 ◯19番(奥野嘉己君) 状況はわかりましたので、よろしくお願いいたします。  次に、細項目3、市道敷設、住宅地整備により遺跡は保存できるのか。  地元で作成中の地区計画素案では、出土地付近は住宅地整備を予定されております。私の素人的な考えなのですが、仮にそこが住宅地の計画になったとしても、発掘調査が行われるので、長期にわたって住宅地整備ができない。民間業者がリスクを負って、そのような土地の開発をされるとは思えない。おそらく地区計画の修正、例えば公園と言われているところと住宅地とが逆になることも考えていかなければいけないのではないかと思います。  その上で、一般論なのですが、道路下、住宅地には上水道、下水道、ガス管等が配置されます。そうなると遺跡の破壊になるのではないかと理解しております。稲部遺跡では、現場に行きますと、表土の厚みが非常に薄いように見えますので、少ししっかりした基礎を打ったら、遺跡への影響は免れないと感じております。道路や住宅地となった場合の遺跡への影響についてご見解をお示しください。 734 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 735 ◯文化財部長(馬場孝雄君) さきにお答えしましたとおり、稲部遺跡は非常に重要な価値を持つ遺跡であることが判明いたしました。  遺跡の保存に関しては、道路を敷設する場合には、盛り土によって道路の地下で保存するという方法もありますが、上下水道やガスの配管工事によって遺跡の保存に支障が生じることになり、また当時の建物の復元整備など将来的な遺跡の活用ができないことになります。  住宅地の開発が行われる場合には、通常、宅地内道路が敷設されることとなるため、当該道路部分の地下遺構が破壊されることになります。また、宅地部分についても、同様に造成時や住宅建設時に遺構が破壊される場合があり、住宅地開発自体が遺跡の保存を難しくするものと考えております。  本年11月28日に開催されました彦根市文化財委員会では、この遺跡の重要性を高く評価いただいた上で、「盛り土で地下遺構が保護されたとしても、遺跡の上に道路を通すことは将来的な周囲の開発が想定でき、遺跡の保存のためには認められない」というご意見をいただいております。このことについては、既に県の文化財保護課の方に報告しており、今後、文化庁からのご指導もいただき、都市建設部と適切な保存方法について協議してまいります。 736 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 737 ◯19番(奥野嘉己君) 再質問いたします。  先日、議員向けの現地見学会で、私は知らなかったので、一つ新しい知識を得ました。いろんな遺跡で、当時の建物などを再現して、お見せするようなことがありますが、実際に出土した柱の穴の跡に盛り土をして、まさに正しい位置に建てていくというような説明を受けました。出てきた遺跡が遺跡の中心部と理解するのであれば、その部分は保存の方向でいかないといけないのではないか。その上で、将来の観光の種として再現した建物などを建てる際には、まさに出てきた場所に立てないといけないのではないかと思うのですが、ご確認をお願いしたいと思います。 738 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 739 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 議員がおっしゃいました遺跡が出てきた場所に建物等を保存整備するというのは、一番適切な保存方法です。そういうことも可能かどうか、今後、都市建設部と協議していきたいと思っております。 740 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 741 ◯19番(奥野嘉己君) 細項目4、観光誘客による市域活性化への寄与の可能性は。  さきに述べましたが、彦根南部に本物の遺跡が出たということを、観光誘客の核として市域全体へ波及させることができないでしょうか。今後の荒神山古墳の保存と利活用、荒神山周辺の自然、スポーツを楽しむ活動との相乗効果を演出していただきたく、当局のご見解をお伺いいたします。 742 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 743 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 稲部遺跡に関しましては、冒頭に議員にご紹介いただきましたとおり、各メディアにも取り上げられ、現地説明会には大変多くの方にお越しいただくなど、市内外の皆様からの注目を集めていることを認識しております。  今後、発掘調査の進捗状況を踏まえ、どのように保存し活用していくかを市として判断していくことになると思いますが、その状況によりまして、継続的に集客できるかどうか、観光資源として活用できるか、検討してまいりたいと考えております。 744 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 745 ◯19番(奥野嘉己君) 先日、読売新聞で一つ記事がありました。最近のトレンドとしまして、発掘調査をしている現場を公開して、観光誘客につなげている例があります。そこで例として出ていたのが、徳川家康の駿府城の天守台跡発掘調査でした。平日の公開に加えて、毎月第4土・日の公開を行うということで、今年度の11月末までで観光客が2万3,000人来られています。城跡で、石垣があるようなところで、一見危険ではないかということも考えられた上で、それだけのお客様が来られている。  稲部遺跡のように、ある意味、田んぼのほぼ平坦なところで出ている遺跡ですので、これからの発掘調査においても、差しさわりのない範疇で、ガイドロープ等を張ってオープンにすることで、稲枝駅の乗降客数が少しでも増える。ここはアイデアの出しどころではないかと思うのですが、もう一言、コメントがいただけないでしょうか。 746 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 747 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 観光地や観光施設の健全な経営・運営のためには、一時的な観光客の増大ではなく、安定的に来訪者が訪れ、かつ長い時間滞在していただくことが、最も求められる姿だと思っています。  議員ご指摘の発掘するのを見るということにつきましては、文化財部の方とも協議をさせていただきますけれども、その形で見に来ていただけるのは構わないと思います。 748 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 749 ◯19番(奥野嘉己君) 前向きのご答弁、ありがとうございます。  文化財部の方も、ご意見をいただきたい。たしか奈良の纏向遺跡でも、継続して発掘調査をされており、そこを公開されていると聞いています。稲部遺跡でのそういう対応の可能性はいかがでしょうか。 750 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 751 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 纏向遺跡におきましても、先ほど奥野議員がおっしゃいました、遺跡が出てきた建物跡、その場所に整備するような方法で基本計画をつくっておられます。史跡にも指定されており、十分な活用を目指して進めておられるという情報は得ております。  彦根市においても、そのような活用方法ができないかと文化財部では考えておりますが、都市建設部の方で進めておられる都市計画等とも密接にかかわることですので、今後協議を進めてまいりたいと思います。 752 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 753 ◯19番(奥野嘉己君) 少し論点がずれました。私が申し上げたのは、発掘調査の公開です。稲部遺跡でもできないかということでした。また、ご協議をお願いしたいと思います。  細項目5、9月定例会での都市公園構想との整合性をとりつつ、JR稲枝駅西口地区整備の市の方針はいかがか。  さきの公政会代表質問等で、都市公園構想が示された中、今回、遺跡保存と活用が課題となっております。一方、早期の市道整備も望まれております。稲枝駅西口の地区計画の中で整合性をとっていく必要があります。  先般、議員に配付されました彦根市都市計画マスタープラン改定にかかわる意見公募での素案を見ますと、「稲部遺跡や稲部西遺跡の歴史資産の保全や活用を図ります。また、稲枝駅西口周辺のまちづくりにあわせた都市計画公園の整備を図ります。遺跡を活用した公園とすることを検討します。および周辺で進められているまちづくりと連携し、相乗効果が発揮されるよう、地域の歴史資産として保全や活用を図ります」という文言が記載されています。まさに我が意を得た思いをしているところです。  今回、稲部遺跡の質問をしておりますが、今後の彦根市南部地域の将来像を左右しかねない、本当に重要な分かれ道になるのではないかと感じています。簡単に言いますと、今の計画のままで市道整備を進めることで、新しいけれどもどこにでもある田舎の駅とその周辺の人口減に苦しむ農村地域というような将来像になるのか。はたまた日本中の人が聞いたことのある遺跡を抱え、その展示施設、誘客施設、図書館、公園、スポーツゾーンなどを兼ね備えた彦根市南部の拠点となるのか。そういう分かれ道ではないかと思います。単に稲枝地区ということではなく、市全体でどのように活用していくのか。せっかく出てきたものを、もったいない、何とか活用するアイデアをひねろうという視点が要るのではないかと思っております。市の基本的な方針をお示しください。 754 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 755 ◯都市建設部長(下山隆彦君) まず、稲枝駅西口開発、まちづくりにつきましては、議員の思いもあろうかと思いますが、本市が進めるまちづくりの構想は、稲枝駅の改築やアクセス道路の整備を契機とし、稲枝地区の人口減少や高齢化などの問題解決のために、当地区の位置的な優位性を生かしながら、稲枝地域に住み続けていただくことを目的に、都市計画公園を含めたまちづくりとしています。これは、現在改定作業をしております都市計画マスタープランにも位置づけており、現時点では、地域の方々とともに実現に向け努力をしているところです。  しかしながら、稲部遺跡の発掘調査の関係がありますことから、文化財部と協議を行っており、本市としての基本的な方針につきましては、お示しする段階ではございませんので、ご理解をよろしくお願いいたします。 756 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 757 ◯19番(奥野嘉己君) 稲部遺跡に関連して。今朝、市長が今度の市長選に出馬されると言明されました。稲部遺跡を踏まえて、彦根南部をどのような形にもっていこうとするのか。コメントをいただけるのであれば、一言、よろしくお願いいたします。 758 ◯議長(西川正義君) 市長。 759 ◯市長(大久保 貴君) 先ほど来から、文化財部長、都市建設部長がお答えしておりますとおり、現在私も加わって協議をしておりますので、その中で方針を決めていきたいと考えております。 760 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 761 ◯19番(奥野嘉己君) よろしくお願いいたします。  大項目2、下水道整備の促進について。  昨年12月定例会におきまして、下水道整備について丁寧な議論が交わされております。その際に感じた幾つかの疑問点に関し、今定例会にて確認をしていきたいと思います。  中項目1、当市の下水道整備計画と国の動向について。  細項目1、当市の整備計画は。  平成28年度から平成32年度の5年間にわたり第5期経営計画を推進され、その後、平成33年度から平成37年度の第6期に一般地域の整備を完了し、平成38年度から平成42年度までで農業集落排水施設(以下、農村下水と省略)との接続を行って、下水道整備が完了すると聞いております。要するに、これからの5年ごとの3期15年の初めの10年間で公共下水の整備を行い、最後の5年で農村下水との接続工事を行って、彦根市としての整備は終了と理解しましたが、現時点ではこの方針であり、理解が間違いないか、お聞きいたします。 762 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長
    763 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市の下水道整備計画は、現在、滋賀県が策定を進めておられます滋賀県汚水処理施設整備構想2016におきましても、第6期経営計画期間の最終年度である平成37年度に一般地域の整備を完了する予定であり、本市の農業集落排水施設(農村下水)の接続は平成37年度に新海地区と南三ツ谷地区の接続を計画し、以後、供用開始時期の古い地区から順次接続を行い、平成42年度には全ての農業集落排水施設の接続を完了し、本市の下水道整備を完了したいと考えております。 764 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 765 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。  細項目2、国の補助金の今後の交付動向は。  下水道整備事業には巨額の予算を必要とします。国庫補助である社会資本整備総合交付金と起債によっておりますが、その国庫補助がこの先の期間、限定される方向とお聞きしました。昨年のご答弁の段階においては、国土交通省、農林水産省、環境省の3省合意により、汚水処理施設整備のおおよそ10年での概成の方針があるとのことでした。おおむね平成36、37年度程度で下水道整備への補助金がなくなるということなのでしょうか。現時点での情報をご教示ください。 766 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 767 ◯上下水道部長(疋田武美君) 平成26年1月に、国土交通省、農林水産省、環境省の3省から、「持続的な汚水処理システム構築に向けた都道府県構想の見直しの推進について」の通知があり、今後、おおむね10年を目標に汚水処理施設整備の概成を目指すこととされております。これは、当時、平成25年度末時点で、全国の汚水処理人口普及率が約89%で、人口換算で約1,400万人が汚水処理施設を利用できていない状況であったため、汚水処理行政を所管する3省が合同で早期解消に向けた目標を定めたものであります。  このようなことから、本市としましても、さきに答弁にありました滋賀県汚水処理施設整備構想2016にあわせて、平成37年度には農業集落排水区域を除いた地域の下水道整備を完了させ、国の求める汚水処理施設整備の10年概成を目指していくものです。  議員が懸念されます国庫補助金、交付金の動向については、現時点で国の方針が示されておりませんので確かなことは申し上げられませんが、下水道整備への補助制度は残るのではないかと考えております。ただ、現在、下水道の管渠整備に当てられている国庫補助金(交付金)の交付対象範囲が拡大できる緩和要件の維持は難しいのではないかと考えているところです。 768 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 769 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。  次に、中項目2、下水道整備の促進を求める。  細項目1、公共下水道の処理水質の優位性について。  ここで改めて、公共下水道、農村下水、私の家も使っているのですが合併浄化槽、この3種類の汚水処理システムによる処理水質にどの程度の違いがあるものなのか、お聞かせください。 770 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 771 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市の各家庭から排出されます汚水の処理施設としましては、公共下水道により集められた汚水を処理する東北部浄化センター、市内7地区からなる農業集落排水処理施設、民間の宅地開発にあわせて設置されました団地内浄化槽、各家庭に設置されます個別浄化槽(合併浄化槽)がありますが、その処理方法はいずれも微生物の働きにより汚水を浄化する方法です。ただし、浄化センターや一部の農業集落排水処理施設では、微生物の働きにより処理した水に薬品を注入して、化学的に窒素やリンを除去する高度処理方式を組み入れております。  実際に各汚水処理施設の放流水質を微生物が水中の有機物を酸化分解する際に必要な酸素量を示すBOD(生物化学的酸素要求量)の値をもって比較しますと、平成27年度の年間平均値は1リットル当たり東北部浄化センターでは0.6ミリグラム、農業集落排水処理施設では1.8ミリグラム、個別浄化槽は市内約80基の平均で6.6ミリグラムとなっており、放流水質基準や構造基準である20ミリグラムを大きく下回り、基準値を満たしている状況です。  放流水のBODの値の結果から言いますと、BODはその値が小さいほど水質がよいことから、東北部浄化センターからの放流水質は優れております。  東京ゲンジボタル研究所の調査結果では、ゲンジボタルの生息条件の一つとしてBODの値を1リットル当たり0.5ミリグラムから1.8ミリグラムと公表しており、その数値から判断しますと、東北部浄化センターの放流水では生息可能であると言えます。 772 ◯議長(西川正義君) 奥野君。 〔19番(奥野嘉己君)登壇、資料掲示〕 773 ◯19番(奥野嘉己君) 理解いたしました。公共下水は個別浄化槽に比べても11分の1、農業集落排水では3分の1、ほんのわずかな有機物しか放出しないということで非常にきれいと理解し、その上で、できるだけ早く公共下水への接続をやっていくことが琵琶湖の環境を守る意味で大切だと理解いたしました。  細項目2、汚水処理人口普及率が県下で最下位であるのはなぜか。  私が、この表を見たときに勘違いしたのが一番大きいので、説明いたします。  彦根市公共下水道事業第5期経営計画の3ページ、冒頭のところに、この表があります。彦根市は県平均の88.3%より低いけれども、ほかの市町でさらに低いところもあり、これから頑張ればいいと理解しようとしたのですが、それは大きな勘違いで、ミスリードするような資料ではないかと思いましたので、あえてこの資料を出しております。  その理由というのは、昨年11月定例会のご答弁で、「現状、整備を進めているのは彦根だけ。他市町はいろんな施策をされて、既に整備事業を終えられている状況であり、彦根市が進んでいないから滋賀県が遅れていると国からも言われている」とありました。さらに、2月定例会のご答弁では、「公共下水道に農業集落排水処理施設や合併処理浄化槽を加えた汚水処理人口普及率では、県平均98.3%に対して当市は91.3%と、7ポイントほど落ちている」とのことでした。  確かに南部の広域下水道整備よりも北部の整備が遅かったことはあるのでしょうけれども、何でこんなに遅いのだろうと素朴に思いました。ご見解をお聞かせ願いたいと思います。時間がないので、簡単にお願いいたします。 774 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 775 ◯上下水道部長(疋田武美君) 滋賀県の汚水処理施設は、公共下水道のほかに農業集落排水処理施設や合併処理浄化槽により整備が図られ、各市町の過重平均の滋賀県汚水処理人口普及率は、平成27年度末で98.5%となっております。本市では92.2%で、県平均と比較しますと6ポイント程度低い状況で、本市は県下で最下位となっております。  さて、県内の公共下水道整備は、滋賀県が行う琵琶湖流域下水道に関連し、市町が実施します流域関連公共下水道と大津市等が実施します単独公共下水道の2種類に分けられます。また、琵琶湖流域下水道は湖南中部、湖西、東北部、高島の4処理区に分けられており、それぞれ事業着手年度が違っております。  大津市は昭和37年度に単独公共下水道に着手しており、湖南中部処理区は昭和47年3月に事業認可を得て事業に着手し、昭和57年4月に供用を開始されています。本市が関係します東北部処理区は昭和57年2月に事業認可を得て事業に着手し、平成3年4月に供用を開始しました。このように、東北部処理区は本県南部地域の湖南中部処理区と比べ10年遅れて事業認可を得て事業に着手していることから、北部地域の整備が遅れる結果となりました。  さらに、本市が他市町に比べ特に下水道整備が遅れた原因については、国道8号線の下に埋設されました流域下水道の彦根第二幹線の供用開始が平成23年4月になってしまったことで、市内の国道8号線より東側地域の下水道整備の着手が遅れたことにあります。これら地域が未整備になっていることが、本市の公共下水道の普及率が低い結果となっており、あわせて汚水処理人口普及率についても県下で最下位という結果になっていると考えております。 776 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 777 ◯19番(奥野嘉己君) 細項目3、当市の予算要望に対する反応は。  先ほどのご答弁で、国のおおよそ10年をめどとする補助金終了の方針がある中、滋賀県は琵琶湖の保全及び再生に関する法律があるので、特殊な立ち位置になっています。その第10条において下水道等の整備を図る旨の条項がありますので、これに関連して、当市の予算確保要望に対する滋賀県および国の反応はどのようなものでしょうか。簡単にお願いします。 778 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 779 ◯上下水道部長(疋田武美君) 議員ご指摘のとおり、琵琶湖の保全及び再生に関する法律に関しては、下水道の整備など琵琶湖の水質汚濁の防止のため、国は資金の確保やその他の措置を講ずるように努めなければならないとあります。  県では、国で定めた琵琶湖の保全及び再生に関する基本方針を勘案しながら、琵琶湖の保全再生施策に関する計画を平成28年度内をめどに策定されます。国民的資産である琵琶湖の保全再生に向け、県が主体的に取り組み、国に対しては琵琶湖の保全再生に関する各施策が円滑に実施できるよう要望しており、予算確保のために働きかけも行っています。  県におかれましては、汚水処理人口普及率が滋賀県下の19市町のうち最下位にある本市に対して、国への予算確保要望活動に理解を示していただき、県において国との日程等を調整の上、要望活動にも同行していただいております。  また、本市では、平成27年度から、東京において、地元選出国会議員の皆様や国土交通省下水道部長宛てに社会資本整備総合交付金の満額確保に向けた活動を行っておりますが、国におかれましては、本市の要望活動に理解をしめしていただき、今年度は満額回答をいただきました。国に対して本市の現状を理解していただくために、今後とも予算要望活動を継続してまいりたいと考えております。 780 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 781 ◯19番(奥野嘉己君) 要望活動を頑張ってやっていただいて、今年度は満額だったと。来年度についてもよろしくお願いしたいと思います。  次に、細項目4、平成27年11月定例会での答弁の疑問点について。  今後の下水道事業の進め方という質問に対しての答弁は、「未整備地域全体のバランスを考慮しながら、市街化区域での未整備地域の整備を重点的に進め、一般的な整備を平成37年度には終えたい」というものでした。疑問点は、それでは市街化区域以外の地域はどのような取り扱いになるのかということなのですが、まずは平成32年度までの第5期および平成37年度までの第6期の整備地域をそれぞれお示しください。 782 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 783 ◯上下水道部長(疋田武美君) 平成27年11月定例会での答弁の真意につきましては、未整備地域のうち市街化区域の旭森学区や高宮学区の下水道人口普及率が50%に満たない状況であり、市街化区域外の未普及地域に比べましても相当ポイントが低いため、これらの未普及地域を重点的に進めるとしたものです。  平成32年度までの第5期経営計画期間内に整備を予定しております区域は、鳥居本学区の小野町、旭森学区の正法寺町、地蔵町、高宮学区の高宮町大北、御旅、門口周辺、それに前浦の一部、河瀬学区の法士町、葛籠町、出町、稲枝東学区の彦富町、三津町、海瀬町を予定しております。  続きまして、平成37年度までの第6期経営計画期間内に現段階で整備を予定しております区域は、主に旭森学区の野田山町、高宮学区の高宮町南本町、稲枝東学区の肥田町、国道8号線の沿線でこれまで下水道が未整備となっている地域を考えております。 784 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 785 ◯19番(奥野嘉己君) 了解しました。私の方に近いところで、どうなるのかと心配していたところが含まれておりましたので、一安心しております。  細項目5、現状の整備方針では整備が間に合わない地域はどこになるのでしょうか。  平成37年度には国からの補助が終了となるという答弁がありましたけれども、琵琶湖の保全及び再生に関する法律による支援が、どの程度の金額、どの程度の期間継続になるのかが、今後ポイントとなるのではないかと思います。  管路整備の順番のために、農村下水施設の接続後に下水道整備を行うように計画されている地域があると聞いております。その地域は第7期整備計画に位置づけられていると理解しておりますが、私が懸念するのは、今後それらの地域の取り扱いがどうなるのかという点です。平成37年度末時点ではまだ整備が終了できそうにない地域を具体的にお示しください。 786 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 787 ◯上下水道部長(疋田武美君) 平成37年度末時点で下水道整備が終了できそうにない地域は、農業集落排水施設の接続後に下水道管を延伸する予定の稲枝西学区の新海浜1丁目、2丁目、田附町の美浜団地と、高宮町や野田山町、河瀬駅周辺などの市内に点在しております大規模企業用地、それから一級河川の堤防敷で下水道管埋設の占用許可がおりない地区、公道に面していないなどの地理的要件により下水道整備が困難となっている地区が考えられます。 788 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 789 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。  細項目6、国の補助金が当市要望に対して満額回答でない場合の当市の対応を問いたいと思います。  平成37年度までの期間においても、もし国への要望の結果、満額回答でない場合、当市の対処方針として、一般会計にて支援をして事業を進めるのか、または金額が減少した分、事業規模を減らして計画の先延ばしとするのか、基本的なお考えをお示しください。 790 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 791 ◯上下水道部長(疋田武美君) 下水道事業につきましては、受益者負担金、分担金、下水道使用料、国や県の補助金、下水道事業債および一般会計からの繰入金等を財源として、下水道整備を進めています。巨額の費用が必要であり、財源として少しでも有利な国の補助金である社会資本整備総合交付金の確保に努めております。  議員ご質問の国の補助金が満額回答でない場合でも、下水道整備は促進していく必要がありますが、補助金減額分の財源を下水総事業債と一般会計からの繰入金で負担することができるのか、事業規模を縮小するのかを検討しなければなりません。しかしながら、基本的には、国の補助金が満額回答でない場合は、後世への負担を少しでも残さないように、事業規模の縮小・延伸はやむを得ないと思料いたします。  そうならないように、平成27年度から国土交通省などへ出向き、国の満額回答が得られるように要望活動を始めました。本年度も11月に国会議員や国土交通省に対し要望活動を行い、国の補助金の満額回答に向け鋭意努力しているところです。 792 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 793 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。今のご答弁で、次の細項目7も兼ねたような形になっていると理解しております。国からの補助金が減額になった場合、現時点での一般会計からの繰入金ぐらいの範疇で対応する、対応できるように努めるというような理解で間違いないでしょうか。 794 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 795 ◯上下水道部長(疋田武美君) 下水道事業の整備には巨額の財源を必要とし、整備を進めていくにはいかに多くの国の補助金である社会資本整備総合交付金が受けられるかが最大の懸案事項であります。そのため、今後とも、国の補助金満額確保に向けた要望活動を行っていきます。  さて、下水道整備のターニングポイントは平成37年度であり、それ以降においては完成を目指し邁進するだけですが、この時期に国の補助が先細りになった場合には、事業完成に向け、一般会計からの繰入金と下水道事業債により事業を進めていかなければならないと考えております。  現在策定中の経営戦略の中の収支計画では、平成37年度以降の一般会計において負担すべき基準内繰入金として年間21億円、市の判断による基準外繰入金も合わせますと年間25億円程度で推移すると予想しております。しかしながら、平成32年度には下水道事業の地方公営企業法適用を予定しており、企業会計の適用によって得られる財務指標により下水道事業の収支計画を見直すことになりますので、一般会計繰入金も変動するものと考えられます。 796 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 797 ◯19番(奥野嘉己君) 基準内で21億円、基準外で25億円と、そのぐらいで繰り入れをしていって、事業を進める。そのときの状況でもう一度判断されると理解しました。  細項目8、現状計画での平成42年度までの整備方針から、おおむね平成37年度までへの前倒しを求める。  今後の国からの補助の継続やその金額については先行きが見通せませんが、琵琶湖の保全及び再生に関する法律とあわせ、この10年以内にできるだけ未整備地区をなくせるように、計画の促進を図る必要があると考えますが、いかがでしょうか。 798 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 799 ◯上下水道部長(疋田武美君) 本市の下水道人口普及率は、平成27年度末現在では80.5%となりましたが、県内平均88.8%より8ポイント程度低い状況で、まだまだ多くの未整備地域を残しております。  本市の下水道整備計画は、第6期経営計画期間内の平成37年度には、市内における住民環境の格差是正のためにも、公共下水道と農業集落排水施設、それと下水道整備が困難となる地区での合併浄化槽との併用により、国が求める汚水処理の10年概成を目指したいと考えております。  その後、農業集落排水施設を公共下水道へ接続し、本市の公共下水道事業の完了を平成42年度としておりますが、これは公共下水道事業の事業費確保の問題と整備地域の順序との関係から目標を定めたものです。  あわせまして、農業集落排水事業には、建設当時に多額の国庫補助金と市債が投入されておりますことから、公共下水道への切り替えにはさまざまな制約がかけられておりますので、議員ご提案の現計画を大幅に早めることは難しいと考えております。  今後とも、建設コストの削減や効率的な工事発注を進め、未整備地域の早期解決に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。 800 ◯議長(西川正義君) 奥野君。   〔19番(奥野嘉己君)登壇〕 801 ◯19番(奥野嘉己君) わかりました。補助金等の規定から大幅な前倒しができないというのは理解しましたけれども、例えば先ほど言われた新海浜団地や美浜団地等で事前の管渠工事の開始ができないのかと思います。また、その辺もご検討をお願いしたいと思います。  次に、大項目3、上水道整備について。  中項目1、来年度予算編成に当たって。  6月定例会において、上水道事業について一般質問を行っておりますが、半年が過ぎ、来年度予算編成にあわせて追加の質問を行います。  細項目1、彦根市公営企業会計決算審査意見書の「むすび」での指摘と来年度予算に対する対応は。  6月定例会において、質問をしました。結びでの課題について見解をお聞きしておりますが、9月定例会で平成27年度の意見書が提示されました。その内容と来年度予算に対する対応についてお伺いいたします。 802 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 803 ◯上下水道部長(疋田武美君) 水道事業決算審査意見書の「むすび」の指摘につきましては、まず漏水対策の積極的・早急な実施を求められており、来年度予算では、漏水調査委託を今年度の予算額に対して倍額の1,000万円を要求しており、早期に漏水箇所を発見し、修繕をしながら、有収率を上げてまいります。  次に、収入未済の解消として、お客様サービスセンター等との連携の強化や早期の対応など実効のある対策を指摘されました。部内に設置した債権管理検討委員会において債権管理を徹底し、お客様サービスセンターへの指示・連絡を徹底しながら、現年度水道料金を中心に未収金のままにしておかないように、早期の徴収に努めることにより、収入未済の解消をしてまいります。  さらに、老朽管路の更新、危機管理対策の強化につきましては、現在策定中の水道事業ビジョンにおいて、水道施設の更新等アセットマネジメントを取り入れた計画を策定し、耐震化につながる老朽管更新を継続的に行います。来年度予算では企業債を積極的に活用しながら、更新工事等に6億円程度を計上してまいりたいと考えております。  また、水質管理の強化として、検査体制の強化や検査技術の向上を求められており、来年度は化学技術専門職員の採用により、検査体制の強化に取り組みます。
     最後に、水道事業ビジョンおよび第3期中期経営計画の策定に当たり、施設の再構築等を考慮したアセットマネジメントの実施を核とした戦略的な計画の策定を求められており、現在策定中の水道ビジョン等ではアセットマネジメントを行い、将来に向けて水道事業の安定性・継続性を確保しながら、水道料金を上げないで、大藪浄水場の施設・設備や管路の更新に取り組んでまいります。   (「ありがとうございました」と呼    ぶ者あり) 804 ◯議長(西川正義君) お諮りします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 805 ◯議長(西川正義君) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、各議案に対する個人からの質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会いたします。  お疲れさまでございました。            午後6時03分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...