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  1. 彦根市議会 2016-12-01
    平成28年12月定例会(第24号) 本文


    取得元: 彦根市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-16
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1            午前9時00分開議 ◯議長(西川正義君) 皆さん、おはようございます。ただいまから本日の会議を開きます。 ────────────────── 日程第1 会議録署名議員の指名 2 ◯議長(西川正義君) 日程第1、本日の会議録署名議員の指名を行います。  会議録署名議員に、24番馬場和子さんおよび1番谷口典隆君を指名いたします。  昨日の本会議での一般質問について、山田多津子議員から発言の訂正の申し出がありますので、これを許します。  山田さん。   〔18番(山田多津子さん)登壇〕 3 ◯18番(山田多津子さん) 議長よりお許しをいただきましたので、発言の訂正をさせていただきたいと思います。  昨日の本会議で、大項目2、彦根の玄関口である「彦根駅周辺」の早期整備をもとめ、中項目2、誰にもわかりやすく、観光客などに親切な駅前トイレの表示を、細項目1、彦根駅前のトイレ表示はわかりやすい大きさ、わかりやすい位置に掲示されているかとの質問の中で、私は「ポリボックス」と発言しましたが、これを「交番」に訂正させていただきたいと思います。  以上です。 4 ◯議長(西川正義君) 次に、昨日の奥野議員の質問に対する答弁について、上下水道部長から発言の訂正の申し出がありますので、これを許します。  上下水道部長。 5 ◯上下水道部長(疋田武美君) 議長のお許しをいただきましたので、昨日に奥野議員の質問に対する答弁で、文言の訂正をさせていただきます。  奥野議員の質問の大項目2、下水道整備の促進について、中項目2、下水道整備の促進を求める、細項目1、公共下水道の処理水質の優位性についての答弁の中で、東北部浄化センターで0.1ミリグラムと発言した0.1ミリグラムを0.6ミリグラムに訂正をお願いいたします。  また、大項目2、下水道整備の促進について、中項目2、下水道整備の促進を求める、細項目2、汚水処理人口普及率が県下で最下位であるのはなぜかに対する答弁の発言の中で、0.6ポイント程度を6ポイント程度に、また湖南中部処理区は平成47年3月に事業認可との発言中の平成47年3月を昭和47年3月に、彦根第二幹線の供用開始が平成27年4月との発言中の平成27年4月を平成23年4月に、それぞれ訂正をお願いいたします。  ここに訂正させていただくとともに、おわびいたします。申しわけございませんでした。 ────────────────── 日程第2 議案第81号から議案第99号ま
    で(質疑ならびに一般質問) 6 ◯議長(西川正義君) 日程第2、議案第81号から議案第99号までを一括議題とし、昨日に引き続き、個人からの各議案に対する質疑ならびに一般質問を行います。  21番安澤勝君。安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 7 ◯21番(安澤 勝君) 皆さん、おはようございます。今日は1番目ということですが、私は、今回の定例会におきまして、四つの項目を立てて質問いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。  大項目1、中項目1、有害鳥獣対策について。  1年前の11月定例会では、ヤマビル被害について質問しております。今年10月に営林組合で視察に行った際、林道を100メートルほど山に入って、山林の様子を視察し、車に乗ってしばらくしてから右手に違和感を覚えたところ、ヤマビルにしっかりと血を吸われておりました。そんな実体験を踏まえながら、1年ぶりに鳥獣対策についての質問をさせていただきたいと思います。新たな進展がある答弁を期待しておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  細項目1、過去3年間の有害鳥獣駆除の実績をお伺いしたいと思います。 8 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 9 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 有害鳥獣の捕獲頭数に関しまして、シカは平成25年度が62頭、平成26年度が68頭、平成27年度が75頭、イノシシは平成25年度が52頭、平成26年度が118頭、平成27年度が90頭、サルは平成25年度が7匹、平成26年度および平成27年度が15匹、カラス・ドバトは平成25年度が180羽、平成26年度が195羽、平成27年度が144羽となっております。 10 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 11 ◯21番(安澤 勝君) ありがとうございます。  では、今年度の駆除の状況についてお伺いしたいと思います。 12 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 13 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 有害鳥獣駆除として、滋賀県猟友会彦根支部に委託している銃器による一斉駆除や本市が設置している捕獲檻による捕獲等を実施しており、12月9日時点での有害鳥獣の捕獲頭数は、シカ43頭、イノシシ62頭、サル3匹、カラス・ドバト149羽となっております。 14 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 15 ◯21番(安澤 勝君) ありがとうございます。  滋賀県としても鳥獣被害は深刻な問題として受けとめていただいていると思います。シカにいたっては、平成25年から平成35年にかけて、平成25年の生息数の約半数にするという目標を立てておられると思いますが、過去3年の県補助の推移についてお伺いしたいと思います。 16 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 17 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本市における有害鳥獣対策に係る県からの助成としましては、平成25年度126万4,400円、平成26年度133万7,300円、平成27年度110万8,100円となっております。 18 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 19 ◯21番(安澤 勝君) 数字を聞いておりますと、平成26年度よりも平成27年度の方が少ないということで、駆除を半数にしようという言葉だけは出しているのですが、実態が全く伴っていない状況です。県は半数という目標を立ててやっていこうという気概があるのか、非常に疑ってしまうような数字です。やはり市長から知事の方へ、有害対策の予算を確保する、困っている人がいる、半数にするという目標を掲げているのにこれは何だとしっかり申し入れ、獣害対策にもっと真剣に取り組んでほしいと要望していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  当市の獣害対策の予算は、先ほど伺った以外で過去の数字を調べていると、この3年、ほとんど変わっていない状況です。被害状況も数字的には以前と変わりませんが、被害範囲は拡大傾向にあります。  サル対策は知恵比べになると思います。人間の行動をしっかりと観察しています。私が見たわけではありませんが、両手に大根やカボチャを抱えて走っているとまことしやかにささやかれています。防御する網も簡易なものだと破られてしまいます。住民の皆さんは手づくりのおいしい野菜を食べたいと思い、生産されています。同じように、サルもおいしいものを求め、簡易な網は破って、食べに来ています。被害が多い地域はそれなりに強固な守りを施されるようになっていますが、今まで被害が余りない地域はせいぜい簡易な守りです。だから、被害範囲が拡大しているのが現状です。猟友会との協議もあるように聞いておりますが、来年度は対策を強化していただきたいと思います。  細項目4、駆除目標数値を1.5から2倍にするお考えはありますか、お伺いしたいと思います。 20 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 21 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 議員ご承知のとおり、シカ、イノシシ、サルといった有害鳥獣を駆除するためには、猟友会の協力が必要不可欠ですが、猟友会の高齢化や会員数の減少が進んでいることもあり、有害鳥獣の駆除目標は猟友会と協議を行った上で決定しております。そのため、駆除目標を引き上げることは難しい状況です。  しかしながら、住民の皆様からの獣害対策に係る要望が多いことも事実であり、本市としましても駆除頭数を少しでも増やしたいと考えておりますことから、現在、職員の狩猟免許取得や捕獲檻の増設、より効果的に捕獲を目的とした捕獲檻の移設を行っております。また、年間を通して捕獲檻による捕獲活動を実施できるよう検討しているところであります。まずは駆除頭数を増やすことによって、猟友会と駆除目標を引き上げるための協議を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解くださいますようお願いいたします。 22 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 23 ◯21番(安澤 勝君) 以前にも発言しておりますが、自然界では、サルやシカは年に1回出産するのが通例です。しかしながら、最近の野生動物は、人の食べているものと同じものを食べるようになってきて、栄養が豊富になってきた分、出産回数や1回に産む頭数も増えているのが現状です。同じように駆除しても、減っていくことがないのです。微増ながらも増えているのが現状であることをご承知いただいているかと思います。一生懸命やっていただいている姿には感謝を申し上げますが、今まで以上のご努力を切にお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。  今年はドングリなど、山での動物の食べ物が少なく、日本各地でクマによる被害が発生し、隣の多賀町でも被害が発生しております。12月となり、冬眠に入った時期だとは思われますが、山続きの当市としても警戒が必要かと思います。そして、来春、冬眠から覚めた以後、被害が出るかもわかりません。クマが出るとも、出ないともわかりませんが、情報収集して、万が一に備えての対策を考えておくべきと思いますが、対策について現時点での見解を求めたいと思います。 24 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 25 ◯市民環境部長(小林重秀君) 本市では、昨年、多賀町で発生したクマにより人が襲われた事案以降、鈴鹿山系にクマはいないという認識を見直したところです。さらに、県が多賀町に設置していた監視カメラで、少なくとも2頭のクマが撮影されたという情報を今年度当初に得たことから、万が一の状況に備えて対策を行っております。  具体的には、まず市の関係課では、猟友会や鳥獣保護員と連携し、情報の収集および共有を行っております。例えば有害鳥獣駆除のわなに異常を発見したり、クマの目撃や痕跡の情報が入ったりすれば、滋賀県の自然環境保全課中部森林整備事務所と迅速に連携をとり、県とともに現場の調査を実施し、自然環境保全課経由で専門機関に情報・資料の提供を行い、クマかどうかの確認を行います。あわせて、地元の自治会などへ状況を説明し、その状況に変化があればその都度情報提供を行います。万が一、クマであるという確認がされれば、彦根警察署へ情報提供を行うとともに、彦根市メール配信システム市ホームページ、エフエムひこねを活用した市民への注意喚起などの対応を予定しております。  また、県の自然環境保全課中部森林整備事務所および同事務所管内の本市を含む7市町で構成する中部管内ツキノワグマ対策連絡会議に参加し、クマの生態を学ぶとともに、緊急時の連絡体制を構築して、管内での目撃情報の共有を行っているところです。  さらに、県が実施する鈴鹿山系におけるクマの生息調査につきましても、今後も継続して実施するよう求めております。  このように、クマの対策につきましては、万が一の状況に即座に対応できるよう、関係課、関係機関と通常時から連携を密にして備えているところです。 26 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 27 ◯21番(安澤 勝君) よくわかりました。ありがとうございます。では、春以降、万全の体制で臨んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  では、大項目2、鳥居本小中一貫教育の現状と今後の進め方について。  中項目1、教育のICT化とグローバル化。  鳥居本小中一貫教育がスタートし、タブレットを用いた教育が始まって1年が経過しました。機会あるときは授業参観しておりますが、ここで現状と今後の進め方について質問をしたいと思います。  細項目1、現在、日々どのような授業が行われているのでしょうか。 28 ◯議長(西川正義君) 教育長。 29 ◯教育長(善住喜太郎君) 鳥居本中学校では、現在、県教育委員会が指定するICT活用推進のモデル校として、校内を無線LAN化するとともに、各教室に電子黒板を設置し、生徒1人に1台のタブレットを確保するなど、ICT環境の充実を図っております。  このような環境のもと、一斉学習、個別学習、協働学習といったそれぞれの学習場面でタブレットや電子黒板を効果的に活用し、日々の授業を進めているところです。  例えば、社会科の授業では、黒板にまとめた学習内容をタブレットで写真に残し、次の時間に電子黒板に映し出して全体で復習したり、タブレットを使って調べ学習をして、グループで交流し、まとめた結果を電子黒板にまた映し出し、それぞれの意見を比べながら討論したりしております。  数学科では、電子黒板に問題を映し出し、電子ペンで重要な部分に書き込みをして補足説明をしたり、アニメーションを使いながら問題の内容が視覚的に理解できるよう工夫し、生徒個々の力に応じてタブレットで確認できるようにしております。  また、英語科では、デジタル教科書を電子黒板に映し出して、英語の発音やリスニングの練習をして個人の力を高めたり、生徒がスピーチなどをタブレットで動画撮影し、それをもとにグループで改善点を話し合ったり、自分で修正点を考えたりするなど、自分の学びを記録し、振り返りに活用したりしているところです。 30 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 31 ◯21番(安澤 勝君) 次に、鳥居本中学校で取り組まれているICT教育の評価についてお伺いしたいと思います。 32 ◯議長(西川正義君) 教育長。 33 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在、鳥居本中学校では、滋賀県のICT活用推進モデル校事業を受けまして、知識・理解、思考力・判断力・表現力、関心・意欲、情報活用能力など、生徒の学ぶ力の育成を図るため、ICT機器環境を有効活用した学習の研究を進めております。  これまでにICT機器を活用した授業を積極的に公開し、教員の研修会などをたびたび実施しながら、タブレットや電子黒板を用いた効果的な情報提供や授業の研究を進めているところですが、ICT機器は、生徒同士の話し合いや発表の場面で多く活用され、協働学習の促進にもつながり、生徒のコミュニケーション力が向上してきたと感じております。  今年度は、県外でのフォーラムにおいて、鳥居本中学校におけるICT活用事例を紹介し、教員の指導方法や生徒の学びの姿についても高い評価を受けているところです。 34 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 35 ◯21番(安澤 勝君) ありがとうございます。  では、近い将来、現在の中学校2年生が大学入試を受けるころ、大学入試改革によりCBT(Computer Based Testing:コンピュータを使用し、専用のプログラムまたはウェブベースのテストで回答を選択するテスト形式)の導入を文部科学省が計画しているようです。そうなると、ますますICTを使った教育が重要となってくると思いますが、彦根市の子どもたちに鳥居本と同じ環境をつくる構想はあるのでしょうか、お伺いしたいと思います。 36 ◯議長(西川正義君) 教育長。 37 ◯教育長(善住喜太郎君) モデル校である鳥居本中学校において一定の成果が見られるように、教育におけるICT機器の活用は、子どもたちの学習への興味や関心を高め、わかりやすい授業や子どもたちの主体的で協働的な学びを実現する上で効果があり、確かな学力の育成につながるものと考えております。  ただ、ICT環境には、電子黒板等の大型提示装置、コンピュータやタブレット、デジタル教科書等教育用コンテンツやソフト、校内の無線LAN化等、さまざまなICT機器の整備が必要となります。さらに、機器の整備だけではなく、ICTをどのような目的でどう活用するのかを明確にし、さらに有効な活用を図るためには、教員の指導力も高めていかなければなりません。  教育委員会といたしましては、モデル校である鳥居本中学校の成果と課題を検証しながら、計画的に機器の整備を進めるとともに、教員のICT活用指導力を高め、よりよい教育環境を整えてまいりたいと考えております。 38 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 39 ◯21番(安澤 勝君) まずは実証しながら、今後計画的に考えていくとのことです。先ほど申し上げましたように、テスト形式がそういう形になってくるということで、早く対策を構築していただきたいと思いますのでお願いします。  小学校にもプログラミングを指導するようになってきていると伺っておりますが、小学校でのICT教育の現状はどのようなものか、お伺いしたいと思います。 40 ◯議長(西川正義君) 教育長。 41 ◯教育長(善住喜太郎君) 現在、本市の小学校におけるICT環境としましては、大画面デジタルテレビによる教材提示装置、教師用コンピュータ、書画カメラ、デジタル教科書等のコンテンツが整備されております。  各校においては、一斉学習による子どもの学びへの興味や関心を高めたり、一人ひとりに学習課題を明確につかませるために、ICT機器を活用し、日々の教育に当たっております。また、情報教育に関して年間計画を作成し、低学年の段階からICT機器に慣れ親しむために、キーボード操作やインターネットを活用した調べ学習に取り組んでおります。  次の学習指導要領で盛り込まれる予定の小学校段階でのプログラミング教育について、文部科学省の有識者会議では、子どもたちにコンピュータに意図した処理を行うよう指示できることを体験させながら、時代を超えて普遍的に求められるプログラミング的思考などを育むという議論がされているところですが、そのために必要な条件整備として、ICT環境の整備、教材の開発、教員の養成研修、指導体制の充実、社会との連携・協働が挙げられております。  本市におきましては、滋賀大学データサイエンス学部との連携を図っておりまして、市内の小学生を対象としたプログラミングの体験講座を11月に行ったところです。今後は、このような取り組みや教員の研修をさらに進める方向で検討しているところです。 42 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 43 ◯21番(安澤 勝君) 今、教育長から、11月に実施されたと教えていただきました。無線LANを充実させるだけでも随分変わってくると思います。大きな機材を入れなくても、例えばタブレットとかでも、持ち運んでできると伺っておりますので、まずできるところからでも少しずつ環境を整えていっていただけるとスムーズに進んでいくのではないかという思いを持っておりますので、またお考えいただければと思います。  では、鳥居本小学校、城西小学校が英語課程の特例校となって2年が経過しました。現在の進捗状況についてお伺いしたいと思います。 44 ◯議長(西川正義君) 教育長。 45 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成26年度から教育課程特例校として、鳥居本小学校、城西小学校が第1学年から英語科の指導を開始しております。平成28年度にはさらに9校が加わり、現在、11校となっております。現在まだ申請段階ですが、平成29年度はさらに増える見通しです。 46 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 47 ◯21番(安澤 勝君) 9校増えて11校になっているとのことですが、今後どのように進めていかれるのか、お伺いしたいと思います。 48 ◯議長(西川正義君) 教育長。 49 ◯教育長(善住喜太郎君) 教育課程特例校としての成果をきちんと検証しながら、申請段階でも増やす見通しで進めるように考えております。 50 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 51 ◯21番(安澤 勝君) 彦根には17小学校あり、既に11校が特例校となっていますが、今申請されているのは残りの6校と理解していいのですか。それとも、何校か、具体的な数字があればお教えいただきたいと思います。 52 ◯議長(西川正義君) 教育長。 53 ◯教育長(善住喜太郎君) 検討しながら申請している段階ですので、当然、11校以上にはなるということでご理解を賜りたいと思っております。 54 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 55 ◯21番(安澤 勝君) 具体的な数字は示されなかったのですが、11校よりも増える。申請が認められなければならないということもあるのかと思いますので、数字は特に伺いません。進めていただけるということですので、それで納得したいと思います。  次に、外国語活動には「Hi,Friends!」という教材がありますが、特例校の英語科は「なおすけ、ペリーのCan Do English」が使われております。ほかにどのような教材が使われているのでしょうか、お伺いしたいと思います。 56 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午前9時29分休憩
               午前9時30分再開 57 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  教育長。 58 ◯教育長(善住喜太郎君) 「なおすけ、ペリーのCan Do English」は、文部科学省が作成した「Hi,Friends!」で扱われている英語表現をベースにして英語を学んでいくという内容で、1年間視聴しますと彦根城を道案内できるようになるという構成になっております。  このほかの教材としましては、現在、教育課程特例校である鳥居本学園が作成しましたオリジナル教材、地元にちなんだキャラクター「さんあかレンジャー」が登場し、地域を散策しながら英語に慣れ親しむ内容となっています。この中で文字にも触れ、アルファベットの読み方やヘボン式ローマ字の表記について学ぶことができます。  教育課程特例校では、これらの教材を段階的に視聴して、短時間学習を実施してまいります。 59 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 60 ◯21番(安澤 勝君) わかりました。  では、細項目8、今後、6学年の教材を順次つくられていくと思いますが、その見通しについてお伺いしたいと思います。 61 ◯議長(西川正義君) 教育長。 62 ◯教育長(善住喜太郎君) 英語の教材としましては、先ほど述べました「なおすけ、ペリーのCan Do English」の続編として、パート2、パート3を作成いたしました。また、「Enjoy English」の続編としてパート2を作成する予定です。これらの教材をもとに、6学年の指導計画を検討してまいりたいと考えております。 63 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 64 ◯21番(安澤 勝君) わかりました。  英語は日々の生活の中や学校で使う機会が多ければ多いほど、習得するのが早いと思われます。では、どのような機会をつくって子どもたちに提供しておられるのでしょうか。 65 ◯議長(西川正義君) 教育長。 66 ◯教育長(善住喜太郎君) 教育課程特例校では、毎日、短時間学習を設けております。1日5分という短い時間ではありますが、ビデオ教材を活用し、1週間、同じプログラムを視聴します。週の初めは初めて見る内容なので、まずは聞くことから始めます。しかし、曜日が進むにつれ、ビデオの問いかけに応じて自然と覚えた英語表現を声に出せるようになります。担任も一緒にビデオを見ながら、理解を確認する働きかけを行います。子どもたちは、このビデオを毎回楽しみにしており、短時間学習の時間になると、教室からは大きく楽しそうな声で英語が聞こえてまいります。  さらに、見につけた英語を実際に使ってみる場として、ミシガン州立大学連合日本センター留学生との交流活動や、修学旅行等を活用した外国人観光客へのインタビュー、学校や地域のことを英語で紹介する活動などを、各校で工夫して行っているところです。 67 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 68 ◯21番(安澤 勝君) よくわかりました。  鳥居本小学校では、常時、中学校の英語の先生が指導され、小中一貫の利点を生かしておられます。  細項目10、他学区での小中連携の状況はどのようなものでしょうか、お伺いしたいと思います。 69 ◯議長(西川正義君) 教育長。 70 ◯教育長(善住喜太郎君) 鳥居本中学校以外のほかの中学校区には複数の小学校があり、区内の小学校が英語教育を共通の研究教科として校内研究に取り組んでいる地域もあります。小学校と中学校とが県の英語教育の研究指定を受け、授業公開や教員同士の情報交換、カリキュラムの連携などに取り組んでいるところです。  同一中学校区内の小学校において、お互いの指導内容を共有することで、小学校で学んだことを同じように中学校でも活用することが可能となり、英語教育の推進につながっているところです。  小中連携の成果としては、中学校の教員が小学校の授業にかかわることにより、児童が英語によるコミュニケーション活動を楽しんでいる様子を理解し、中学校においてもコミュニケーション能力をより重視した指導の充実につなげることができると考えております。 71 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 72 ◯21番(安澤 勝君) 連携状況をお伺いしました。では、今後の進め方はどのようにお考えなのでしょうか、お伺いしたいと思います。 73 ◯議長(西川正義君) 教育長。 74 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成32年度には、新小学校学習指導要領が全面実施となります。英語教育に関しましては、さらに充実が図られることになります。  まず、外国語教育の開始時期が、現行の高学年から中学年に移行し、年間35単位時間の外国語活動が中学年から開始されます。また、高学年では、現行の外国語活動に代わって外国語科となり、現行の35単位時間から70単位時間に指導時数が増加します。  現在、彦根市の教育課程特例校で実施している指導時数は、中学年で35時間、高学年が67時間となっておりますので、指導時数には既に大きな差異はございません。しかし、高学年では新たに教科書を使用することになることや、中学年にも文部科学省作成の教材が配布される予定であることから、指導内容は現在よりも増えることが予想されます。彦根市は、この新学習指導要領を先行実施することを考えており、短時間学習の有効な活用方法など、今後検討してまいりたいと考えております。 75 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 76 ◯21番(安澤 勝君) できるだけいろんな機会を捉えて、推進していただければと思います。  次に、校区外より鳥居本中学校に入学された生徒は、4月に初めて英語に触れるものと推察しております。小学校で既に親しんでいる生徒との入学当時の英語の学力には差があったものと推察しておりますが、実態とその対策は講じられてきたのか、お伺いしたいと思います。 77 ◯議長(西川正義君) 教育長。 78 ◯教育長(善住喜太郎君) 本年度の鳥居本中学校の新入生のうち校区外からの入学者は約4割です。教育課程特例校以外の小学校においても、5、6年生で外国語活動として英語を学んでおりますので、4月に初めて英語に触れるということではありませんけれども、鳥居本小学校以外から入学された生徒は、鳥居本小学校で英語を学んできた生徒の様子に少し戸惑っていた状況が当初見られました。しかし、中学校では、英語によるコミュニケーションの楽しさを十分に味わえるよう、明るく親しみやすい雰囲気の中で授業が行われていることなどから、鳥居本小学校以外から入学した生徒も今では意欲的に学習に取り組み、支障がある様子は見られません。  ただ、今後、鳥居本小学校における指導内容がさらに充実するにつれまして、目に見える形での学力差が生まれることも予想しておりますので、鳥居本中学校入学当初は英語の学習を少人数で行うなど、対策を講じてまいりたいと考えております。 79 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 80 ◯21番(安澤 勝君) ありがとうございます。そうしていろいろと対策を考えていただけるとのことですので、できるだけ学力に差がないように、底上げを図っていただければと思います。よろしくお願いします。  中項目2、鳥居本学園の通学について。  鳥居本学園は通学区を全市に広げ、初年度は小学校に1名、中学校に2名が校区外から入学されています。2年目の今年度は小学校に6名、中学校に9名が入学され、大幅に希望者が伸びたことについては大いに評価しているところです。  小学生は毎日、保護者が送迎されていますし、中学生も一部保護者による送迎で通学しておられるようです。また、自転車や電車を乗り継いで通学している生徒が多いとも聞き及んでおりますが、特色ある教育を行い、鳥居本学園で学ばせたいという思いを持っておられる保護者の方々も、日々の送り迎えは結構大変だと思います。鳥居本小学校に通学させたいと思われるものの、やはり日々の送り迎えがネックになり断念された保護者もおられるようです。保護者の願いはスクールバスを運行してもらえたらというもので、その声は私も聞いています。  細項目1、スクールバス運行を含む通学対策を検討する考えはあるか、お伺いしたいと思います。 81 ◯議長(西川正義君) 教育長。 82 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成27年度に小中一貫型小中学校として鳥居本学園を開校し、市内全域からの入学を可能としました。  議員ご指摘のとおり、学区外から通学している小学生については、毎日、保護者が送迎されていることも承知しております。しかしながら、鳥居本学園の入学生の募集に際しましては、保護者による送迎のほか、JRや近江鉄道など公共交通機関を利用するなど、保護者の責任のもと通学してもらうことを前提としておりますことや、市内全域からスクールバスで通学できるような体制を構築することはかなり困難であると判断しておりますことから、現在のところは考えておりません。 83 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 84 ◯21番(安澤 勝君) 「現在のところは考えておりません」とのことでした。しかし、これからは佐和山トンネルを越えると雪も多くなります。保護者がインフルエンザなどの病気になられて、子どもを送れない状況になるかもしれません。保護者が病気になると、子どもが元気でも通学できない状況になると思います。そういうことからすると、全市に広げた以上、やはり何らかの手段を考えてもらう必要があるのではないかと思います。現在のところは考えていないとのことですが、ぜひ検討していただき、多くの子どもたちが鳥居本の環境の中で学べる体制をつくっていただきたい。これは要望です。お願いしておきたいと思います。  では、大項目3、彦根市の交通網の整備について。  中項目1、国道306号バイパスの進捗状況は。  観光・行楽シーズンは、特に彦根城周辺は大渋滞です。駐車場を探し求め、観光客は右往左往し、市内の幹線道路も渋滞している状況はご承知のとおりです。  平成26年6月定例会で国道306号バイパスの進捗について質問しております。そのときは、平成31年度には完成し、供用開始との答弁でした。  細項目1、現在の進捗状況と完成年度についてお伺いしたいと思います。 85 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 86 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 現在、県で進められております都市計画道路原松原線、いわゆる国道306号バイパスの進捗状況といたしましては、まず古沢町交差点付近において、平成24年度からバイパス道路整備工事が進められており、本年9月に交差点からおおむね190メートル区間について工事が完了しております。  次に、彦根インター周辺の原町側におきましては、用地取得に向けた境界の確認作業を終えており、現在は地元自治会や地権者と用地取得交渉が進められているところであります。  また、完成年度につきましては、これまで議会でも答弁させていただいておりますとおり、平成31年度の完成をめどに事業が進められておりますが、県に再度確認いたしましたところ、「実際の完成時期については道路用地の取得が進まないと明確にできない状況である」とのことでした。  しかしながら、国道306号バイパスは、平成36年に彦根市で開催されます第79回国民体育大会ならびに第24回全国障害者スポーツ大会の主会場となります(仮称)彦根総合運動公園への主要なアクセス道路になることから、本市といたしましても、遅延なく道路を完成していただくよう強く要請しているところであります。遅くとも国体が開催されるまでに供用されるよう強く要望するとともに、引き続き事業への積極的な協力を行ってまいりたいと考えております。 87 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 88 ◯21番(安澤 勝君) 用地の取得が進んでいかないと完成年度はわからないと、部長から答弁をいただきました。私の素人目で見ていても、平成31年度は難しいかという思いを持っているところです。国体には間に合わすとの答弁だったので、再質問させていただきます。用地取得の進捗は、例えば50%交渉はできたとか、割合はどれぐらいなのでしょうか、お伺いしたいと思います。 89 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 90 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 原松原線の工区にはトンネル部分があり、その数字が入っておりませんので、数字的には明確に把握しておりませんが、まだまだ少ないと思います。ただ、交渉としては順調に進んでいます。その証として、県はトンネル部分の土質調査に入ったと聞いておりますので、地権者側と順調に進んでいると思います。そこら辺の交渉が進めば、数字的には大きく上がります。また、数字であらわせない部分、先ほど申しました原町側は、面積と言うよりも同意をいただくことが大事ですので、数字にこだわらず、相手側との交渉が順調に進むよう見守って、協力してまいりたいと思っております。 91 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 92 ◯21番(安澤 勝君) わかりました。できるだけ早い完成を願うところです。  中項目2、現在進めている市内幹線道路の状況は。  細項目1、立花船町線の進捗状況と完成年度についてお伺いしたいと思います。 93 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 94 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 都市計画道路立花船町線は、主要地方道彦根近江八幡線立花町交差点を起点に、県道彦根港彦根停車場線護国神社前交差点までの460メートルを施工区間として、平成13年度に都市計画事業認可を受け、現在まで事業を進めております。  現時点の進捗状況としましては、対象地権者数72名、買収予定面積4,801.82平方メートルのうち62名、4,165.66平方メートルの用地買収を終えており、その取得率は87%であります。また、未買収地である10名につきましても、地権者の皆様との交渉を継続しております。  なお、用地買収を終えた箇所の工事につきましては、一部区間に側溝整備工事を終えるとともに、当該路線は周辺との景観調和、災害発生時の緊急輸送路確保として電柱・電線類の地中化事業を行うこととしており、その埋設管路等の整備工事も順次行っており、完成は平成31年度末を予定しております。 95 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 96 ◯21番(安澤 勝君) 72名中62名が交渉済みで87%の進捗、残り13%、10名の方の交渉状況についてはどんな状況なのでしょうか。 97 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 98 ◯都市建設部長(下山隆彦君) おおむね順調とはお答えしたいと思います。苦慮している地権者も中にはおられますが、担当課は粘り強く交渉しております。目標として平成31年度末完成を目指して粘り強く交渉はしますが、やはり完成することも大事ですので、十分考えながら当たっていきたいと思っております。 99 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 100 ◯21番(安澤 勝君) 鋭意努力をお願いしたいと思います。  次に、細項目2、長年懸案の彦根駅大藪線の進捗状況は予定どおりでしょうか、お伺いしたいと思います。 101 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 102 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 都市計画道路彦根駅大藪線は、彦根駅を起点とする都市計画道路であり、このうち主要地方道彦根近江八幡線大東町南交差点から佐和山小学校付近までの470メートルを施工区間として、平成12年度に都市計画事業認可を受け、現在まで事業を進めております。  現時点の進捗状況といたしましては、全ての地権者の皆様にご理解・ご協力を得ており、対象地権者数43名、買収面積6,728.74平方メートルの用地買収を終えましたので、本年6月には最終の工事を発注しており、現在工事中であります。  なお、工事の進捗状況といたしましては、現時点ではおおむね順調に進んでいることから、予定している来年、平成29年春には完成し、供用開始ができるものと考えております。 103 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 104 ◯21番(安澤 勝君) こちらの方は予定どおり進んでいて、来年春には完成予定になっているということで確認させていただきました。幹線道路の完成をぜひよろしくお願いしたいと思います。  では、大項目4、彦根城お堀の白鳥を守れ。  今年は早くもインフルエンザが流行の兆しを見せており、当市でも小学校において学級閉鎖のお知らせがありました。  鳥インフルエンザにより各地でニワトリを何十万羽処理といったニュースを耳にしております。また、親善都市である水戸市にある大塚池で、オオハクチョウが鳥インフルエンザで死んだとのニュースを見ています。  琵琶湖にはたくさんの野鳥が飛来しております。お堀に鳥インフルエンザに感染した野鳥が飛来するかもわかりません。観光客や市民に親しまれている白鳥を守る必要があると思います。白鳥を1カ所にまとめ、野鳥との接触を絶つ必要があろうかと思いますが、鳥インフルエンザ対策をしておられるのかどうか、お伺いしたいと思います。
    105 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 106 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 特別史跡彦根城跡内の中堀および内堀において白鳥を飼育しておりますが、現在のところ、感染予防に係る鳥インフルエンザ対策は行っておりません。  滋賀県では、野鳥における高病原性鳥インフルエンザに関するサーベイランスマニュアルを策定していますが、これは野鳥が死亡した際の対応を示したものであり、感染予防策については記載されておりません。  議員がおっしゃるように、白鳥を1カ所にまとめ、野鳥との接触を絶つことは大変有効な対策であることは認識していますので、その手法等について今後研究してまいりたいと考えております。 107 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 108 ◯21番(安澤 勝君) 今お答えいただいたように、現在は何もされていないということですが、インフルエンザにかかって白鳥が死んでいくのは非常に悲しいと思います。できれば早く網や何かで野鳥が入ってこない状況をつくって、感染から守ってあげることは、飼育している行政の問題だと思います。鳥は防衛策をとれませんので、しっかりと防衛策を講じていただきたいと思います。現状は何もされていないのですが、今年度に取り組みをしていただけるのか、見解があればお伺いしたいと思います。 109 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 110 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 今ほどお答えしましたように、現在のところ、感染予防に関する鳥インフルエンザ対策は行っておりません。  白鳥を1カ所にまとめ、野鳥との接触を絶つことは大変有効な対策であり、そういう手法がないかを検討しております。例えば大きな鳥小屋のようなものをつくり、そこで1カ所にまとめて白鳥を守ることも考えられるのですが、彦根城管理事務所の職員に聞いてみますと、普段、白鳥は堀という広々とした中で暮らしておりますので、鳥小屋という狭い空間に押し込めるとストレスがたまり、鳥のメンタルヘルスも心配です。白鳥と黒鳥合わせて8羽いるのですが、どうも相性が悪い鳥もいるようで、1カ所に押し込めるとけんかが始まるのではないかということも懸念しております。そういうこともありますので、今後、県の担当課や松本城が同じように白鳥を飼育されていますので、そういうところと情報交換もしながら、何か有効な手法はないか、検討してまいりたい。できれば今年度中に行いたいと思っております。 111 ◯議長(西川正義君) 安澤君。   〔21番(安澤 勝君)登壇〕 112 ◯21番(安澤 勝君) 白鳥も命ですので、しっかりと守っていただきたいと思います。  これをもちまして私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。 113 ◯議長(西川正義君) 4番辻真理子さん。辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 114 ◯4番(辻 真理子さん) 私は、12月定例会におきまして、大きく三つの項目について質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  大項目1、彦根市の産業育成について。  中項目1、観光振興について。  細項目1、彦根市への観光客の来訪手段について。  彦根市の市勢要覧によれば、いわゆる観光入込数は平成26年度確定数値で300万7,400人とされています。そのうち彦根城の入城者数は67万8,368人です。約300万人のうち約22.5%が彦根城に入場したことになります。  そこで、残りの約77.5%が何かと考えましたところ、春のお花見、夏の花火、秋のご当地キャラ博、城まつりなど、それぞれ5万人から10万人余りの観光客があるわけです。しかし、それらが約45万人あったとしても、彦根城入場者数と合わせても、約110万人程度。残りの約190万人はこれら以外の目的で彦根にお越しいただいていることになります。  そこで、彦根市に観光に来られている約300万人は、もちろん花火などで市民が観光客数にカウントされている場合もあり、詳細な分析は不可能であると思いますが、市外からお越しになっている観光客がどのような交通手段で来訪されているのか。その分析結果があればお答えください。 115 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 116 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成25年に実施いたしました彦根市観光に関する経済効果測定調査における来訪者へのアンケート調査の結果によりますと、彦根市までの交通手段は、自家用車・バイクの割合が67%と最も多く、次いで鉄道の19%、貸し切りバスの9%の順となっております。 117 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 118 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。  再質問ですが、そのような分析結果が今まででどのような施策に生かされてきたと思われますか。 119 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午前10時02分休憩            午前10時08分再開 120 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  産業部長。 121 ◯産業部長(黒澤茂樹君) まず、車でのご来場が多いということで、駐車場の割り振りをやらせていただいています。城内で満車になるときは大手前保存用地の方に回すとか、あわせて桜の時期ですと、観光バスを彦根港の方に回すといった施策をとっております。また、観光センターで大型バスを受け入れ、そこでお土産を買っていただくという方向にも持っていっております。  電車でお越しの方につきましては、交通対策課の方で、観光には公共交通機関を利用していただくようなPRもさせていただいています。 122 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 123 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございました。暫時休憩があるとは思わなかったのですが、そういう分析をしたら、分析したことがどのような観光施策に生かされていくのかというのが今まで余りなかったように思います。今お答えいただいた内容でも、観光施策には生きていないような気がいたします。追加議案の内容とも関係してくると思うのですが、ここではこれまでにしておきます。  細項目2、観光客の年齢傾向についてお尋ねいたします。  今や団塊の世代が定年を迎え、健康志向とあいまって、余暇の時間を旅行に費やすことが多いと思われます。そこで、彦根市を訪れる観光客の年齢傾向が分析できているのであればお答えください。 124 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 125 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 先ほどと同じアンケート調査の結果によりますと、本市にお越しいただいた方の年齢構成は、30代の割合が22%と最も多く、それ以外の年代につきましては、20代が13%、40代が20%、50代が18%、60代が17%、70代以上が7%となっており、30代から60代までがそれぞれ2割程度を占め、20代と70代以上が1割程度を占めるというように、各世代の方にバランスよくお越しいただいております。  なお、平日に限定しますと、60代以上の方が半数近くを占める結果となっております。 126 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 127 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。意外と30代が多く、平日は6割が60歳以上の方であることがわかりました。これからの観光施策におきましては、年齢の傾向を分析することは大変重要だと思います。年代ごとの傾向を調べてみて、何を望んで彦根市にお出でになっているかをよく調査し、いろんな施策を皆さんにお示しして、さらに彦根に来ていただくことが大切だと思います。  それでは、細項目3、ご城下の巡回バスについて。  彦根城は、JR彦根駅から若者で15分弱、高齢者では20分以上かかる距離にあります。さらに、天守閣まで上ろうとすれば、15分程度の時間を見越しておく必要があると思います。足腰の弱った高齢者にはいささか厳しい旅行となります。  そこで、1日11便のご城下巡回バスは表門口を経由して運行されていますが、30分から1時間おきですので、決して便利であるとは言えません。また、新快速到着から10分程度で発車してしまいますので、不案内の観光客にとっては厳しい時間であります。  そこで、ご城下巡回バスの彦根駅出発の時間をわずかでも遅らせ、新快速到着から15分程度の時間にすることを、運行会社である湖国バスと協議されたことはありますか。 128 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 129 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 湖国バス株式会社が運行する彦根ご城下巡回バスは、彦根駅からの二次交通の充実を図ることで来訪者の回遊性を高めるとともに、公共交通機関を利用した誘客の促進につながるものであることから、本市では補助金の交付という形で運行支援を行っております。  この彦根ご城下巡回バスに関しましては、これまでから1日乗車券の値下げや1日当たりの便数を増やすなど、本市にお越しいただいた方にとってより利用しやすい交通手段となるよう、湖国バス株式会社と協議し、見直しを行っていただいているところです。  本市としましては、彦根ご城下巡回バスの出発時刻については、スムーズにバス乗り場まで行っていただければ、JR下り新快速電車の到着から10分程度の時間があれば特段の問題はないと考えておりますが、議員ご指摘のとおり、初めて彦根に来られた方やご高齢の方には難しい場合も想定されますので、出発時刻の見直しや電車を降りられた方がスムーズにご城下巡回バスをご利用いただけるような案内看板等の方策について、湖国バス株式会社と協議してまいりたいと考えております。 130 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 131 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。改善していただけるようですので、期待をして待っております。  それでは、細項目4、BDFバスの運行についての規制や制限はあるのか。  同じく湖国バスが運行しています滋賀大学直行バスについて伺います。滋賀大学のホームページなどによりますと、このバスは学生が考案し、BDF、つまりバイオディーゼル燃料を使用し、二酸化炭素排出量が削減できるとされています。ところが、どこにも学生専用とは書いてありませんので、一般市民や観光客も乗車できるはずです。しかしながら、運行経路は彦根駅のターミナルからただちに左に曲がり、中濠東西通りの大東町南信号を右折し、城町2丁目東信号を右折して、大学構内に入っていきます。このBDFバスの運行についての規制や制限があるのかどうかについて伺います。 132 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 133 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 滋賀大学直行バスは、湖国バス株式会社が滋賀大学から運行業務委託を受け運行している実質的なスクールバスと聞いております。運行において、制度上は道路運送法による路線バスとしての届け出をされておりますので、運賃をお支払いいただければどなたでも乗車いただけます。しかし、ルートや停留所については、滋賀大学と湖国バスの契約により決められるものとなっております。  滋賀大学にお聞きしたところ、授業に合わせて効率よく運行できるようダイヤを編成しているため、ルートや停留所を変更することは困難であるとのことでしたので、ご理解いただきますようお願いいたします。 134 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 135 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。そういう事情があることを初めて理解いたしました。  それでは、細項目5、環境に配慮したまち彦根を実践するときではないか。  先月、モロッコのマラケシュで開かれましたCOP22に遅れまして、11月8日に我が国でもパリ協定を批准いたしました。本市は平成20年7月7日に低炭素社会構築都市宣言を行っております。そうであるなら、環境に優しいBDFバスを活用して、JRでお越しいただいた観光客の利便性向上を図るとともに、もって低炭素社会構築都市宣言をしたまちとしての実践をするべきときだと考えますが、いかがでしょうか。 136 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 137 ◯都市建設部長(下山隆彦君) BDFは、燃焼させても大気中の二酸化炭素量の増加に影響せず、利用の促進は低炭素社会構築に貢献するものと考えております。しかし、現状においては十分な給油施設がないことから、滋賀大バスを除いて、本市を運行する路線バスでは使用されておりません。  路線バスにおけるBDFの利用拡大については、給油施設の整備など追加の投資が必要であるため、慎重な検討が必要と考えております。 138 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 139 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。これも事情がわかりました。給油施設がないということです。しかし、低炭素社会構築都市宣言をしているわけですから、環境に優しい彦根市というコンセプトも必要だと思います。できれば、今後、考えていっていただきたいと思います。  次に、中項目2、地場産業の活性化についてお伺いいたします。  細項目1、仏壇の持つ可能性について。  最初に、地場産業の一つ、仏壇についてお伺いいたします。申すまでもなく、彦根仏壇の起源は、遠く徳川時代の中期とされ、武具、武器の製作に携わっていた塗師、指物師、錺金具師などが、平和産業として仏壇製造に転向したのが始まりと言われています。300年の歴史の中で培われた技術と、七職と呼ばれる分業体制がそれぞれに技術を磨き、それらが一つになって彦根仏壇という芸術性と実用性を兼ね備えた存在として息づいてきたわけです。そこで、この彦根仏壇の持つ可能性について、市としてはどのように考え、育成しているのかについてご説明を願います。 140 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 141 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本市では、平成26年度に彦根市経済活性化委員会を設置し、市長からの諮問に基づき、地場産業の活性化について調査・審議いただきました。  ご議論の中で、少子高齢化やライフスタイルの変化による市場の縮小、後継者不足、一般知名度の低さなど、幾つかの課題が浮き彫りとなった一方で、昭和50年に仏壇仏具業界で初めて国の伝統工芸品の産地指定を受けたことから業界内での知名度が高いこと、また七つの工程の職人全てがそろうこと、仏壇の技術を生かした新商品の開発を積極的に行っていることなど、彦根仏壇の特徴や強みなどを把握することができました。  このように、長い歴史と伝統によるブランドと確かな技術を有していることから、その強みを伸ばし、課題を克服することにより、彦根仏壇が日本の仏壇業界の旗手となり得る可能性を感じているところです。  市では、このような議論を踏まえて、彦根市経済活性化委員会から提出された答申を受け、平成27年度に彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画を策定いたしました。この中で彦根仏壇の育成・活性化を図るために、組合、関係企業、市の役割分担により、職人育成のための人件費補助制度の創設、仏壇アカデミー創設の検討、知名度向上による販路拡大、仏壇産地の相互連携による仕事の確保、仏壇の技術を生かした新商品の開発、海外市場の調査などについて取り組みを進めているところです。 142 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 143 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目2、伝統的工芸品としての技術の伝承について。  全国各地での歴史に根差した伝統的工芸品の製造技術は、後継者問題に頭を痛めています。本市として、技術の伝承という後継者問題をどのように受けとめられていますか。 144 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 145 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本市は、仏壇製造における七つの工程の職人が全てそろう産地でありますが、大型仏壇の市場の縮小により職人の仕事が減少していることや、職人の高齢化などにより継がせられない、教えられないなど後継者不足が顕在化しております。  彦根仏壇は、議員から冒頭にご説明いただきましたように、江戸時代から連綿とその歴史を紡ぎ、高い技術を継承して今日に至っており、本市が誇る地場産業であるだけではなく、国の産地指定を受けた伝統的工芸品でもあります。  本市としましては、このような本市を特徴づける貴重な資源である産業を、今後も存続し、かつ発展させていくために、後継者問題は解決すべき喫緊の課題であると認識しております。 146 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 147 ◯4番(辻 真理子さん) 国の方から産地指定を受けているという強みがあります。この産業を絶やしてはならないというのは、皆さん共通のお考えだと思います。今のご答弁は、大変だということを認識しているという程度のご答弁でした。  細項目3、技術への積極的な支援が必要ではないか。  本市として、技術の伝承に対する支援はどのようにあるべきとお考えでしょうか。 148 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 149 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 先ほどお答えしましたとおり、仏壇職人の後継者問題は喫緊の課題と認識しており、彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画に基づき、職人の育成・確保を図ることを目的として、平成27年度から職人等後継者育成補助金を予算化しております。これは新たに仏壇製造に従事する職員の雇用を行った彦根仏壇事業協同組合に加入する企業および個人に対して、その賃金の一部を補助するというものです。  これは後継者問題の解決に対する直接的な支援ではありますが、一方で、彦根市経済活性化委員会での議論においては、「仏壇が売れて仕事が増えれば、後継者問題はおのずと解消するので、販路拡大や新商品の開発など、売り上げの確保が重要である」との意見もありました。  そのため、販路拡大や新商品開発について、彦根仏壇事業協同組合が行う活動に対してこれまでから補助を行ってまいりましたが、方針・計画に基づきまして、平成27年度からは海外需要調査や新商品開発に係る経費を新たに補助対象として、さらに補助額の拡大を行ったところです。
     このように、本市としましては、仏壇産業が苦境にある中においては、技術の伝承を図るため、後継者の確保・育成と売り上げの拡大を両輪として支援を行うことが必要と考えており、現在その取り組みを進めているところです。 150 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 151 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。  それでは、細項目4、彦根藩の庇護との関係から彦根城博物館に展示をしてはどうか。  これは新しい発想です。最初に申し上げましたとおり、徳川中期の平和な時代に業態変更がなされて発展したものです。そうであれば、井伊家の歴史とも大いにかかわりがあるわけです。特に彦根藩の庇護を受けたと伝えられているわけですから、彦根城の博物館に仏壇を展示することも意味のあることではないでしょうか。この提案に対してはどのようにお考えか、お伺いいたします。 152 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 153 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根仏壇につきましては、平成24年に刊行されました「新修彦根市史第11巻民俗編」におきまして、職人の組織や製造工程などのことが紹介されています。かつ、その歴史についても検討が加えられ、議員のご質問にありました彦根仏壇の発生に関する伝承も紹介されておりますが、彦根仏壇がいつごろ、どのような経緯で発生したのかについては不明な点が多く、学術的にはまだよくわかっていないとされております。  また、江戸時代の彦根仏壇に関する資料や彦根仏壇と彦根藩との関係を示す資料を以前に博物館で調べた経緯がありますが、現在のところ、十分な内容の資料を確認するに至っておりません。  博物館では、歴史的な技術資料と文献資料の展示を行っているところであり、今ほど申し上げましたとおり、学術的には彦根仏壇の歴史的経緯がわからないことから、彦根仏壇に関する歴史展示は将来に向けての課題とさせていただき、今後資料の精査を進めてまいりたいと考えております。 154 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 155 ◯4番(辻 真理子さん) 今ご説明いただいたことで、学術的な後押しができないことを初めてわかりました。一般的には、戦が終わって、平和な世の中が来たときに、その技術を仏壇に生かしたのだとみんなは認識しているわけですが、それがまだ学術的には証明されていないというのであれば、今後の成果に期待したいと思います。  それでは、細項目5、バルブ関係製品の地元調達は。  次に、バルブ産業について伺います。彦根仏壇の起こりから時代を隔てて、明治20年に始まったのが彦根のバルブの発祥であります。  地場産業というのは、まず地元での普及こそが全国展開の第一歩であると考えます。地元で評価されない製品が、全国あるいは世界に展開できるはずはありません。本市でも、当然に水道弁を初めとするバルブ製品が使用されてこそ、大きな飛躍の原動力になるのではないでしょうか。上水道工事などでの本市の物品調達において、彦根バルブの使用に限定するなどの条件を付する必要があるのではないでしょうか。そこで、水道弁などの調達において彦根バルブの使用率はどの程度であるのか、伺います。 156 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 157 ◯上下水道部長(疋田武美君) 地場産業は地元に根差したもので、地場産業の活性化は地域の課題そのものであると認識しており、販売なくして事業なしとの考え方によれば、製品が売れることが重要で、まずは地元で購入することが必要であります。  本市水道事業では、平成16年度から工事発注仕様書の特記事項に、水道仕切弁や消火栓などの水道用仕切弁等については彦根生産品を優先的に使用する旨を表記し、地場産業である彦根バルブの使用を推奨してまいりました。水道工事で使用されます仕切弁や消火栓につきましては、平成27年度に発注しました全水道工事の材料承認で確認しましたところ、彦根生産品の使用率は100%でありました。  本市水道事業におきましては、地場製品を使用するということは十分に浸透しており、地場産業の活性化に貢献しているものと考えております。 158 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 159 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。納得いたしました。  それでは、細項目6、地元調達増加への障害は何か。  本年の9月定例会での私の質問に対して、産業部長から心強い答弁を頂戴しています。つまり、鉛フリーのビワライトを採用の方向で検討したいとの答弁でした。このことが実現するのであれば、同様に、先日、グッドデザイン賞を受賞しました地下埋設型の消火栓を初めとするさまざまな優秀な製品があるわけで、そのことをぜひとも実現していただきたいと考えるところです。  そこで、このようなすばらしい製品に対して調達ができないとするのであれば、その障害は何であるかを伺います。 160 ◯議長(西川正義君) 上下水道部長。 161 ◯上下水道部長(疋田武美君) さきの9月市議会定例会以降、ビワライト材を使用した鉛フリーの量水器の製品化を進めておられる市内業者から試作品の提出を受け、通水等検査をしましたところ、正常に作動していることがわかりました。安心・安全な水道水を供給するとともに、地場産業の活性化に向けた取り組みを推進していくため、来年度から市全般にビワライト材を使った量水器を採用していくことに決定しました。その後、量水器の入札参加業者宛て、ビワライト材を使用した量水器を採用する旨の通知を行いました。また、製品化されたビワライト材の仕切弁合計6個を購入し、維持修繕工事で使用しました。ほかにもビワライト材を使用した仮設資材用の水道バルブや消火栓を市内業者が開発中であり、現在、図面等で協議を進めております。  また、グッドデザイン賞を受賞されました消火栓につきましては、水道工事に使用する水道用資材として、私どもの方から承認願いを提出するよう企業に働きかけ、承認願い書の提出を受けましたので、今後、使用してまいりたいと考えております。  ほかにも市内業者が容易に取り外しできる画期的な空気弁を開発され、本市への製品説明会を実施され、水道用資材の承認に向け動き出されています。  本市水道事業では、地場産業の育成・活性のために、彦根生産のバルブ製品やビワライト製品を率先して購入し、水道工事に活用しておりますので、議員ご質問の地元調達増加への障害はないものと考えております。 162 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 163 ◯4番(辻 真理子さん) 大変心強い答弁をいただきました。インターネットでごらんになっている関係者の皆様もいらっしゃるかと思います。本当に喜ばしく思います。  次に、細項目7、世界経済の変化における縫製業界への支援は。  世界文化遺産に登録されました富岡製糸場には、井伊家第17代藩主井伊直憲公が、明治維新後の藩士の子女の手に技術を持たせるという意味から、数多くの子女が富岡で働き、全工女の3割を占めたと言われています。  その後、井伊直憲公などが設立しました彦根製糸場で彼女たちが働き、琵琶湖の水とも相まって、オーミケンシやカネボウ、東洋繊維などの工場にもつながり、一方では足袋の製造という今の縫製業界につながったものと言われています。  一時期、中国での製造にシフトし、それがベトナムに移り、さらにはミャンマーと、工賃の安いところに製造現場を移していきました。現在、やはり日本人の生み出す技術への回帰が見られることから、自社ブランドを持つ企業の育成こそが大きな課題ではないかと考えます。  そこで、本市ホームページにおける紹介にとどまらず、積極的な支援策を打ち出さない限り、地場産業の一角が崩れるのではないかと危惧します。市当局の支援のあり方などの具体的な考えがあるのかをお伺いいたします。 164 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 165 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本市のファンデーション産業につきましては、小規模・零細企業が多く、営業に人手を割くのが難しい状況にあります。また、加工賃ビジネスを中心とし、企画力を有する企業も少ないことから、国内販路の開拓も困難な状況にあり、独自ブランドを持つ企業はごく一部となっています。  現在、ひこね繊維協同組合に対しては補助金等特段の予算措置は行っておりませんが、彦根市地場産業活性化基本方針および行動計画に基づく各取り組みに関しましては、役割分担のもと、計画的に進めているところです。  特に独自ブランドを持つ企業育成につきましては、議員ご指摘のとおりファンデーション産業にとって非常に重要であると認識しており、現在、企画力を有する企業を中心に数社が共同する形で、平成27年度から経済産業省のJAPANブランド育成支援事業の補助採択を受け、独自ブランドによる中国市場参入に係る戦略を構築し、取り組みを展開されています。平成28年度も継続して補助金の交付を受け、下着デザインのパイオニアとコラボされ、本年度より本格的にマーケット参入を図る段階にあると聞き及んでおります。  これについては、方針・計画におけるアドバイザーの受け入れによる海外展開についての具体化と考えており、補助金申請の段階から一貫して彦根市特別顧問を中心に市として直接かかわっているものです。また、この取り組みの中で独自ブランドの立ち上げがなされたところであり、本市としましてもその展開に期待しているところです。 166 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 167 ◯4番(辻 真理子さん) 縫製業界に少し新しい波が来たのだと思います。特別顧問の市川先生の影なるお力があることを、私どもも非常にありがたいと思っています。  それでは、細項目8、ジェトロ事務所を縫製業界の海外販売にどう活用するのか。  つい先日、5日に、滋賀県がジェトロ(日本貿易振興機構)の全国43番目の事務所を彦根市に設置することを求める要望書を提出しました。今後、設置費用についての予算も県議会に提出するとのことですが、縫製の海外販売への大きな助けになろうかとも思います。ジェトロ事務所をどのように活用するのか、市の所感を求めます。 168 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 169 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 本市にジェトロの滋賀県事務所が設置されることとなった場合、本市や周辺市町の海外展開を考えられている企業にとって、必要な時期にタイムリーに利用することができ、利便性が格段に向上することになると考えております。  議員ご質問のファンデーション産業につきましては、先ほどお答えしましたとおり、小規模・零細企業が多く、独自に海外展開が行える企業は多くないと推察しますが、現在幾つかのファンデーション企業により中国市場参入に係る取り組みを展開しているところです。また、市がかかわっている企業においては、メキシコや中東での販路開拓の動きもあり、さらにペット用のコルセットの開発がなされるなど、これまでの加工賃ビジネス中心の事業形態からの脱却に向けての展開が見られることも確かです。  こうした動きを加速化させ、業界内に広げていくために、展示会等への参加やバイヤー等の紹介、情報収集やセミナー・勉強会への参加などについて、ジェトロの活用が考えられるところであり、市としても業界の積極的な取り組みを期待しているところです。 170 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 171 ◯4番(辻 真理子さん) ジェトロの活用を大いに期待しておりますので、よろしくお願いいたします。  それでは、大項目2、子どもの貧困対策について。  中項目1、彦根市の子どもの貧困率について。  国が平成26年度に発表しました子どもの貧困率は16.3%で、子どもの6人に1人が相対的貧困状況で生活していることを示しています。国では、平成26年1月に子どもの貧困対策の推進に関する法律を施行しています。しかし、子どもの貧困対策のための計画の策定は都道府県の努力義務となっており、市町村における計画策定に関する規定はありません。  去る10月27日に、福祉病院教育常任委員会で栃木県小山市に行政視察に参りました。小山市においては、子どもの貧困撲滅5カ年計画を策定されており、大きく六つの方針のもとに47事業が実施されています。計画策定の背後には、2004年に小山市で発生した当時4歳と3歳の兄弟虐待死事件があったという説明を受けました。幼い兄弟が虐待を受けた末に、川に投げ込まれて殺害されるという悲惨な事件があり、この事件をきっかけに子どもの貧困撲滅5カ年計画が策定されたとのことです。  子どもの貧困には早期に対策を講じ、どうか子どもたちが健やかに育ってくれますよう、環境整備についての議論を進めてまいりたいと思います。  細項目1、彦根市の子どもの貧困率の積算の方法は。  全国の子どもの貧困率は約16%で、6人に1人の子どもたちが相対的貧困状況に置かれていると発表されています。本市も国に対してデータを送っていらっしゃると理解しますが、彦根市の子どもの相対的貧困者数はどのように積算されているのでしょうか。 172 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 173 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 国が公表されました子どもの相対的貧困率16.3%につきましては、厚生労働省が実施した平成25年度国民生活基礎調査の結果によるもので、貧困線と言われる一定基準を下回る所得しか得ていない世帯に属する子どもの割合をあらわしています。  この貧困線といいますのは、収入から税金、社会保険料等を除いたいわゆる手取り収入を世帯人員で調整した所得を、高いものから順に並べて真ん中の順位の人の所得の半分の額を言います。貧困率の把握は、大規模調査が実施される3年ごととなっており、平成25年度の調査ではこの額が122万円となっております。  なお、この調査につきましては、本市が調査データを送っているものではなく、全国3万6,000世帯を調査客体とし、調査員が調査対象世帯に直接調査票を配付・回収したものを厚生労働省が集計したもので、都道府県別の集計はしていないことから、国が公表しました貧困率に相当する本市の貧困率または貧困者数は把握できません。 174 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 175 ◯4番(辻 真理子さん) 意外でした。では、彦根市の貧困率はわからないのでしょうか。 176 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 177 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 今申し上げましたように、彦根市が調査員を委託して調査票を回収し、それをまとめて国に送っているという流れではありません。3万6,000世帯を全国の自治体で割ると、各自治体では何世帯なのかという調査数はわかると思いますが、それを得ることもできませんし、調査項目についても調査員がその家庭で直接聞き取りを行っておられますので、一般的なデータの集計ではありません。それとイコールの彦根市の数字は出ませんので、把握できません。 178 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 179 ◯4番(辻 真理子さん) 貧困率が出ないと、子どもの貧困に対してこれから施策をやっていくことができないという前提になります。私どもは就学援助金をいだいているお子さんがどれくらいいるのかという判定で数を出しているのかと思ったこともありましたが、そういう方法で調査はできますか。 180 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 181 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 例えば生活保護世帯が何%あるとか、今おっしゃいました就学援助世帯が十数%あるとか、それぞれの項目だけで貧困世帯という定義ができませんので、難しいところがあります。国がそういう形で調査しておりますのも、世界的にもそういう水準で、比較のために数字をとっておりますので、彦根市だけで同じような調査をするというのは、もちろん手間暇もかかります。おっしゃられている項目ごとの率が出て、それを貧困世帯と呼ぶのであれば、そのように申し上げられますが、個別の率ですので、それをイコール貧困率と言いますと、逆に貧困というものを誤解することになってしまい、ここは難しいところですが、そういう状況であるとご説明させていただきます。 182 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 183 ◯4番(辻 真理子さん) この先に施策を打っていくときに、まずデータがないということがわかりました。いかに相対的貧困状況を見つけていくのが難しいのかが改めてわかりました。  細項目2、相対的貧困状況とはどのような状態を指すのか。  子どもの貧困に関する資料の中には相対的貧困状況という表現が用いられていますが、具体的にはどのような状況を指すのでしょうか。 184 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 185 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 相対的貧困とは、ほかとの比較により貧困である状況であり、生死の境にあるような状態を指す絶対的貧困対して、当該社会において普通とされる生活ができない状態を指すものです。この状態をあらわすため、国においては、客観的な判断基準として所得による貧困の把握を行っているものです。  なお、本市では、今年度、6月定例会において補正予算でお認めいただきました子どもの貧困対策計画策定事業におきまして、計画策定の基礎資料とするために、市立の小・中学校に在籍する小学校5年生、中学校2年生の児童・生徒の保護者を対象に、子どもの生活に関するアンケート調査を実施いたしました。この調査結果では、速報値ではありますけれども、「過去1年間にお金がなくて家族が必要とする食べ物や衣服が買えないことがあった」という質問の回答が全体の11.3%となりました。また、この回答をされた方のうち93.2%の方が、現在の生活を「苦しい」と回答されており、生活困難世帯の状況をあらわしているものと考えております。 186 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 187 ◯4番(辻 真理子さん) 大変ショックな状況だと改めて思います。  次に、中項目2、小山市における子どもの貧困撲滅5カ年計画から学ぶ施策は。  細項目1、小山市における子育て応援給付金支給事業どんぐり基金の必要性は。  各市におきまして、社会福祉協議会では、生活困難とされる市民には一時的に資金を貸し付ける制度を持っていますが、小山市におけるどんぐり基金は、市民の寄附を原資として、子どもの貧困における生活困難な市民にも給付型の支援を設けています。貸し付けではなく給付型の支援事業が彦根市にも必要と考えますが、市の所感をお伺いいたします。 188 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 189 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 現在、本市において、生活が困難な家庭への支援として利用できる仕組みとしては、県が行う母子・父子・寡婦福祉資金貸付事業や社会福祉協議会が行う生活福祉資金の貸付業務等がありまして、一部無利子での貸し付けも行われております。  子どもの貧困対策を進めていく上で経済的な支援の必要性はあると考えており、民間の善意を生かした取り組みとして、こうした給付型の事業を進められることを否定するものではありませんが、長期に継続していく上では安定的な財源確保ができるのかという課題があると考えているところです。 190 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 191 ◯4番(辻 真理子さん) 次に、細項目2、フードバンクとちぎのようなシステムを活用して、子どもたちの食糧支援を。  小山市では、食品ロスの軽減と貧困問題の解消に取り組んでいるフードバンクとちぎと連携し、生活困窮世帯に食品を届けています。生活困窮を原因とする子どもの貧困世帯に対して食糧支援を行う施策について、本市においても食品ロスの軽減と食糧支援という制度の構築を考えていくべきだと思いますが、所感を伺います。 192 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 193 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) フードバンクとは、食品関連企業において、包装の印字ミス等により販売が困難になった食品、農家における規格外の農産物、家庭で余った食品などの寄附を受け、食糧支援を必要とする家庭や福祉施設に無償で提供する活動であり、生活困窮者支援に加え、食品ロスを減らす取り組みとして、全国的に広がりを見せております。
     県内でも取り組まれている団体がありますが、今後、制度の仕組みや行政として担うべき役割の有無など、課題を整理していく必要があると考えております。 194 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 195 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。  それでは、細項目3、子ども食堂の普及に関する支援策は。  子ども食堂とは、貧困家庭や個食の子どもたちに食事を提供する民間の取り組みですが、全国300カ所以上で開設されていると言われています。東京都では50カ所、2位が滋賀県で29カ所だとも言われています。滋賀県の施策として、みんなで淡海子ども食堂をつくろう事業として、平成28年度に県が1,212万円の予算を計上されています。  本市においても、幾つかの子ども食堂が開設されています。市長も本年3月に、実際にその現場を視察なさっていますが、県の予算を活用し、さらには本市としての予算措置をして、さらなる支援を行うことを考えておらえるかどうか、お伺いいたします。 196 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 197 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 平成28年11月現在、県内では43カ所の子ども食堂が活動されており、うち彦根市内では5カ所が活動されております。  子ども食堂への支援としましては、滋賀県社会福祉協議会に設置されました滋賀の縁創造実践センターによる開設運営補助が行われているため、市として上乗せをした補助は考えておりませんが、子どもの貧困対策を進めていく上では、子ども食堂に限らず、地域の力を生かした担い手づくりが重要であり、支援者の養成、アドバイス、支援者間の連携等、支援者をサポートする体制を構築していくことが必要であると考えているところです。 198 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 199 ◯4番(辻 真理子さん) それでは、細項目4、社会福祉課、子育て支援課、子ども・若者課の3課が連携という検討成果は出たのか。  本年の3月15日の福祉病院教育常任委員会における赤井議員の質問に対して、子育て支援課長から「社会福祉課、子育て支援課、子ども・若者課の3課が連携して推進したい」との答弁がありましたが、具体的な連携に関する検討結果は出たのでしょうか。 200 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 201 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) ご質問の連携につきましては、庁内での連携会議におきまして、子ども食堂を含めた子どもの貧困対策について、国での状況を踏まえて、本市での対応を協議いたしました。現在、県内他の自治体に先駆けて、子どもの貧困対策計画を策定しているところで、この計画策定におきまして、支援体制や連携のあり方について、福祉保健部や教育委員会にとどまらず、全庁的に検討しているところです。 202 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 203 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございます。子どもの貧困問題は、時には見えることもありますが、なかなか見えにくいのがこの問題の難しいところであります。しかし、見えないところで苦しんでいる子どもたちがいるのだと思うと、早く手を差し伸べるために、やはり市長のリーダーシップで現状を改革していただく必要があると思います。一歩ずつでも貧困の状況にいる子どもたちに近づいていくような施策を、私たちも考えていきたいと思っております。  次に、大項目3、平成29年度予算に向けて。  中項目1、財政計画について。  細項目1、中期財政計画におけるランニングコストについて。  市長は、イニシャルコストはもとより、ランニングコストのかかる事業をこの4年間、続けてこられたと思います。  一つは小・中学校のエアコン設置であり、もう一つは平成30年度からの小学校低学年児の医療費の助成であります。  平成26年9月に策定されました中期財政計画では、エアコンのランニングコストは合計で3億円と見込んでおられますが、平成28年度当初予算では全校に設置済みの中学校の予算額は6,064万7,000円と、2割以上増加することを既に見越しています。また、小学校につきましては、平成28年度に6校分だけで1億1,000万円余りと、17校全体となれば3億5,000万円ぐらいになるのではないかと想定されます。つまり、小・中学校合計で考えれば、エアコンのランニングコストを3億円と見込んでいたのが、既に3億7,500万円以上になるのではないかという予想も立てられると思います。  さらに、医療費の助成。子どもたちの育成になくてはならないものだということは存じており、否定するものではありませんが、本庁舎の増築に伴う経費増、新市民体育センターの経費など、中期財政計画を早期に見直した上で、これからの事業を考えなければならないと思います。これ以上固定的な経費の増加を伴う事業計画は慎まなければならないのではないかという危惧を持っております。これらランニングコストの増加に対するお考えを伺います。 204 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 205 ◯総務部長(和気豊文君) 投資的事業により新たに施設や設備を整備しますと、必ずその維持管理費用、いわゆるランニングコストが発生します。しかしながら、節約と言ってもいいと思いますが、それらを財政的に抑制することは大変重要なことであると考えております。  まず、施設を整備する上では、できる限りランニングコストのかからない必要最小限の設備や機能を備えた施設とするよう、設計の段階において財政の視点を入れた協議をすることになっております。市の財務規則にその規定があります。さらに、施設の効率的な管理運営を行うことはもちろんのこと、市民の皆さんにご利用いただく施設につきましては、適正な利用料金を設定すること、施設の稼働率を上げるようなソフト事業を実施していくことで、ランニングコストの増加に伴う本市財政に与える影響を抑えることができ、あわせて当該事業の費用対効果の実効性も上がるものと考えております。 206 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 207 ◯4番(辻 真理子さん) 細項目2、固定的経費の増大をどのように考えるのか。  新市民体育センターにつきましても、大きな経費増をもたらします。東京オリンピックの経費についてさまざまに報道されているのを見ますと、彦根市民も決して黙っていないのではないでしょうか。このように固定的経費を生み出すような施設では、無謀とは言いかねますが、そういうこともあるかと思いますので、当局のお考えを伺います。 208 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 209 ◯総務部長(和気豊文君) 本市の施策は、彦根市総合計画後期基本計画に沿いまして、毎年の予算編成で優先順位をつけて実施しております。  例えば、本庁舎耐震化整備事業につきましては、市役所本庁舎が災害対策の拠点施設としての機能を発揮するため、早急に実質していかねばなりませんし、市民体育センターの整備につきましては、国体の主会場を引き受ける本市としまして、市民の競技力向上を図る施設、誰もが使える健康コミュニティ施設の両面をあわせ持った施設として整備することとしております。また、金亀公園の整備事業につきましても、国体主会場との一体的な利用を目的に再整備をするものです。  現在考えております財政スキームでは、財源の確保は厳しい状況で、決して余裕があるというわけではありませんが、これらの大型事業や議員がおっしゃられました市民サービスおよび福祉の向上につながるようなソフト事業を実施しましても、何とか収支の均衡を保つことができるものと考えております。中期財政計画を考えながら実施していますので、決して無謀ではなく、今後も収支の見通しを勘案しながら、施策の実施に取り組んでまいりたいと考えております。 210 ◯議長(西川正義君) 辻さん。   〔4番(辻 真理子さん)登壇〕 211 ◯4番(辻 真理子さん) ありがとうございました。今後、新市民体育センターの建築、維持管理に関する費用が恒久的に存在することになりますので、財政計画を十分に検討していただき、彦根市の財政が安定していくように考えていただくことが望ましいと思います。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 212 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午前11時02分休憩            午前11時14分再開 213 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  11番和田一繁君。和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 214 ◯11番(和田一繁君) 今回の定例会では、大きく2項目について質問いたします。  彦根市は、彦根城世界遺産登録に向けての活動やお城周辺を中心に特別史跡彦根城跡保存整備計画に基づいた保存計画を進めていますが、市内には公有財産で未活用の優れた文化財が多く残っております。例えば城内におきましても、旧木俣家屋敷や旧西郷屋敷長屋門、金亀公園、旧石橋家、旧井伊神社など、このまま保存整備されなければ確実に朽ち果てていく重要な文化財ばかりです。今後、しっかりと活用計画のロードマップを策定し、文化財の保存整備と観光誘客につなげていくことを期待している市民の方も多いと思われます。その中で、今回は彦根市の文化財活用について質問いたします。  大項目1、文化財活用について。  中項目1、旧井伊神社社殿について。  細項目1、旧井伊神社社殿の現在の損傷状況は。  これまで旧井伊神社社殿および周辺整備に関しましては、矢吹議員を初め、多くの議員の方から質問をされております。現在の社殿は弘化2年(1845年)に建立され、井伊神社と称するようになったのは明治2年以降と伝えられております。その後、昭和13年に佐和山神社が、昭和16年には祖霊社が、それぞれ井伊神社に合祀されました。平成25年2月には新社殿が建立されて祖霊が移され、旧社殿となったこの社殿は2月28日付で彦根市指定文化財になりました。3月6日には彦根市にも寄贈されております。しかしながら、旧社殿およびそれを囲んでいる屋根は老朽化し、傷みが著しい箇所が多く見られております。現在の旧井伊神社社殿の損傷状況をお尋ねいたします。 215 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 216 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 旧井伊神社社殿の損傷状況につきましては、平成27年度に建物調査を実施いたしました。  木部においては、昭和47年に設置された覆い屋がかかる前の雨漏れやシロアリ被害が原因と見られる土台や柱の足元の腐朽による建物の傾き、シロアリ被害による床組の損傷を確認しました。  外部の塗装や彫刻などの彩りにつきましては、紫外線による劣化や剥落が進んでおります。内部については、塗装、彩りとも状態はよく、内陣、内々陣に至るほど保存状態は良好ですが、床板や壁板など一部木材に腐朽や割れがあり、塗膜が損傷している箇所があります。天井や壁面の絵画については、以前の雨漏れによる浸水のために剥離や水あか汚れ、ゆるみが見られます。  社殿には覆い屋があるため、現在のところ雨漏れはなく、一定守られていますが、各所において損傷が進んでおり、覆い屋についても鉄骨の柱の足元や壁の下地材の腐朽が進んでいる状況であり、修理等が必要と認識しております。 217 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 218 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。  細項目2、平成28年度における旧井伊神社社殿の保存整備の進捗についてお尋ねいたします。  現在、彦根市の指定文化財である旧井伊神社社殿ですが、先ほどご答弁にありましたように、平成27年度当初予算では、旧井伊神社社殿の修理方針を立てるため、建造物の寸法や材質、腐朽状況、漆塗りや装飾の原材料等について、各分野の専門家により現状を把握するための基礎的な調査を実施されております。今年度、平成28年度の保存整備の進捗についてお尋ねいたします。 219 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 220 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 覆い屋については、壁の一部にすき間があり、サルの侵入による被害が見受けられたため、平成25、平成26年度にサルの侵入を防ぐための覆い屋の修繕を行いました。  また、旧井伊神社社殿の本体については、シロアリ被害による部材の腐朽の進行を防ぐための防蟻処理と、文化財の啓発事業として公開活用するための床組の補強修繕を平成26年度に実施し、現状の維持および改善をしております。  平成27年度に実施しました建物調査の完了が年度末までであったため、ご質問がありました旧井伊神社社殿の平成28年度の保存整備については具体的な予算措置は行わず、今後の方針を検討しているところです。 221 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 222 ◯11番(和田一繁君) 現時点では、旧井伊神社社殿に関しては何もされていないということで理解してよろしいでしょうか。 223 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 224 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 今申し上げましたように、具体的な予算措置は行っておらず、今後の方針を検討しておりました。具体的な保存整備は行っておりません。 225 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 226 ◯11番(和田一繁君) 細項目3、旧井伊神社社殿の保存活用計画策定の予定は。  過去の文化財部長から、旧井伊神社社殿に対して、「江戸時代後期に井伊家が彦根に建立したもので、当時における大名の先祖崇拝や建築・彫刻などの技術を知る上で大変貴重な文化財であります」と答弁されております。文化財の調査や保存に向けては、さまざまな努力を重ねてこられたと思われます。その結果、彦根市の指定文化財となり、井伊家ゆかりの文化財として大切に守り伝えるとともに、彦根市所蔵の文化財として広く公開し、観光資源としても活用を図ってこられたと思います。  毎年2回、春と秋にそれぞれ2日のみ特別公開されておりますが、3年間で約1,000人以上の方が見学に来られています。重要な文化財として、今後旧社殿を毎年その予算内で現状維持だけに努めていくのか。大規模な修理を行って、作業工程も見せながら、旧井伊神社本殿を平成の世に復活させ、観光資源として活用できるような保存活用計画の策定予定はあるか、お尋ねいたします。 227 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 228 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 旧井伊神社社殿は、江戸時代後期に井伊家が彦根に建立したもので、当時における大名の先祖崇拝や建築・彫刻などの技術を知る上で大変貴重な文化財であるため、平成25年2月に彦根市指定文化財に指定いたしました。その後、この社殿を皆さんに知っていただくために、平成25年3月から春と秋に特別公開をしており、これまで延べ1,500人以上の方に見学していただきました。  今後は、この文化財建造物である旧井伊神社社殿を後世に良好な形で継承していくために、覆い屋を含めた適切な保存や活用のあり方についての計画を策定する必要があると考えております。このため、昨年度実施しました建物調査をあわせて、さらなる歴史的な価値づけを行うため、学識経験者の指導・助言を得ながら計画策定につなげていきたいと考えております。 229 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 230 ◯11番(和田一繁君) 先ほど申しましたように、金亀公園や旧木俣家屋敷などは指定も受けられておりませんけれども、旧井伊神社は彦根市の指定文化財で、守っていかなければいけないものです。単年度で予算をつけて調べるのではなく、平成28年度は予算がついていませんので、年が空くことによって建物自体はよくなりません。朽ち果てていくものですから、早目に計画を策定して、一日も早く旧井伊神社を保存・活用していただけるようによろしくお願いいたします。  細項目4、旧井伊神社社殿の再興に仏壇職人の技術を生かしては。  彦根市では、平成26年7月9日に、市長の諮問機関として彦根市経済活性化委員会を設置し、彦根市ならではの特色ある三つの地場産業、仏壇、バルブ、ファンデーションに焦点を当て、その活性化に向けた実践的で実効性のある彦根市地場産業活性化基本方針・行動計画が策定されています。  その中で、仏壇産業における最大の問題は、やはり人材の確保・育成についてであり、少子高齢化や人口減少問題、ライフスタイルの変化により大型仏壇の需要は減少傾向にあり、職人の仕事自体も減少しており、教えられない、育てられない、継がせられないという問題があるとうたっております。また、職人自体の高齢化など後継者問題が課題となっている。職人養成のための支援として、人件費補助等の支援策の構築を行い、さらに継続的な職人育成のシステム構築について取り組みを展開していくものと記載されております。  行動計画に基づき、市所有の文化財、特に旧井伊神社社殿などの整備や復元作業に彦根仏壇の職人のわざを使うことは考えられないか、お尋ねいたします。 231 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 232 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 現在、文化庁では、文化財の保存修理に必要な技術を選定保存技術として選定し、その技術を持った団体を保存団体として認定しています。  彦根市では、市所有の文化財建造物の保存修理を行う際は、その保存団体に加盟している業者に発注しているところです。  こうしたことから、彦根仏壇の職人の方の技術を使うことは難しいと考えておりますが、今後、その方策について検討してまいりたいと思います。 233 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 234 ◯11番(和田一繁君) 先ほどの辻議員の質問にもありましたように、仏壇職人の方々の仕事がないのです。仏壇職人の方々がこういったところに携われないのなら、行政として仕組みを変えていっていただきたい。登録している団体が、地元の職人を使わずに、他府県の職人を連れてこられて整備される可能性もあるわけです。そこをしっかりと押さえた上で、彦根市としても職人が働きやすい環境をつくる。せっかく彦根市経済活性化委員会を立ち上げて、答申書も出ているのですから、地元の方々が働けるような視点をつくっていただけるように考えますが、もう一度お尋ねいたします。 235 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 236 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 本市では、市所有の文化財建造物を保存修理する際には、文化財特有の技術を持った保存団体に加盟する業者に発注しているところです。したがいまして、彦根仏壇の技術を持った職人の方が、当該業者の正社員になって、一定の研修や修行を積んでいただければ可能であると言えますが、議員のおっしゃっているのはそういうことではなく、副業のような形でできないかとおっしゃっているのだと思います。そういうことができるかどうか、今後検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。 237 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 238 ◯11番(和田一繁君) そういったことを行政側から組合に提案されたらいいのではないでしょうか。こういったことをすれば、こういう形で入れますという提案をしていただきたいということです。
    239 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 240 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 仏壇の技術を持っている方とは、適宜情報交換等はしておりますので、今後も進めていきたいと思います。 241 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 242 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。地元にあるものは地元の者がやっていく。ぜひともそういった提案をしていただければと思います。  細項目5、旧井伊神社社殿と世界遺産の構成遺産について。  彦根城が世界遺産暫定リストに登録されてから約24年、その間に20の地域が登録されていきました。  先日、常任委員会の行政視察で、長崎市に行ってまいりました。長崎市庁舎の懸垂幕には、「再推薦 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産~平成30年の世界遺産登録を目指します」と掲げております。ご存じのように、長崎と天草地方のキリシタン関連遺産は、一旦、推薦から外されております。しかしながら、もう一度挑戦するのだということで、市庁舎に懸垂幕を掲げています。  彦根市も、前回の9月定例会で、平成36年の登録を目指すと、初めて目標の年度を発表されております。もちろん世界遺産登録で、彦根の文化財を未来につなげ、守り、利活用することは大切です。その中で旧井伊神社社殿は、数十年も宗教法人の所有であり、彦根市としては積極的に関与できなかった理由もありますが、寄贈していただいてから約3年、旧井伊神社社殿は井伊家の始祖をまつる、当時の大名の先祖崇拝文化を知る上では貴重な文化財であります。  平成27年3月の定例会におきまして、当時の文化財部長からは「旧井伊神社社殿は、彦根城主井伊家にゆかりの深い施設です。国の指定文化財ではありませんが、今後の調査結果を踏まえて、世界遺産のコンセプトを固めていく中で、世界遺産の構成資産の一つに位置づけることを検討しております」というご答弁をいただいております。現在も、彦根城世界遺産の構成資産に位置づけられるように検討されているのか、ご見解をお伺いいたします。 243 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 244 ◯副市長(山根裕子さん) 彦根城の世界遺産登録につきましては、彦根城天守を初めとする城郭建造物に加え、御殿、庭園、藩校、武家屋敷など、彦根城の外堀より内側に残る建造物や遺跡を一応の構成資産として検討を進めていることを、さきの彦根市議会9月定例会において答弁いたしました。  議員お尋ねの旧井伊神社社殿は、井伊家の始祖共保公をまつる施設として建立されました。日本国内に七十数件ある権現造りの神殿建築の一つで、自然の植物を描いた天井絵を初め、優れた意匠や採食が施され、芸術史的に価値が高い施設だと考えております。  近年、世界遺産登録に当たりまして、遺産がいかなる精神的役割を担ったかが重要視されるようになってまいりましたので、重要な資産であるとは考えておりますが、この建物を世界遺産のルールに従って修復するためには、非常に多額の費用が必要となります。  このようにさまざまな要素を勘案しておりますが、特に来年度に開催を予定しております国内外の専門家による学術検討委員会におきまして、彦根城の世界遺産登録に向けてコンセプトの精緻化と価値の証明の技巧を改善していく中で、江戸時代の城主や領民の精神生活を示す長寿院弁財天堂など他の宗教施設とも比較しながら、旧井伊神社社殿に構成資産としての価値があるか否かを確認していきたいと考えております。 245 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 246 ◯11番(和田一繁君) 確認していきたいということは、構成資産にもなり得る、可能性もあるということですか、お尋ねいたします。 247 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 248 ◯副市長(山根裕子さん) 先ほど申し上げましたように、文化財の精神的な価値、役割が大変重視されるようになってまいりましたので、何らかの資産を入れようとは考えております。コンセプトとの兼ね合い、その資産が例えば真実性といったような世界遺産登録に向けて資産として必要な条件を満たすことを考えながら、寺社を構成資産とするか否かを決めるという方向で考えております。 249 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 250 ◯11番(和田一繁君) 先ほどから言っていますように、市の文化財です。世界遺産のくくりの中での構成資産というのは難しいと理解しておりますけれども、何らかの形でぜひともお願いしたいと思います。  それでは、細項目6、「おんな城主 直虎」と旧井伊神社社殿の活用について。  来年1月8日から、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が放送されます。平成29年に50回の放送予定であります。彦根城も築城410年祭が始まり、城内には大河ドラマ館の計画も進められております。浜松周辺地域が盛り上がることは間違いないですが、全国からすると、井伊家と言えばやはり彦根と想像される方も多いと思います。もちろん彦根で開催する大河ドラマ館の集客も望まれます。その中で、井伊と名のつく神社として、旧井伊神社へ訪れる観光客の増加が考えられます。動線を含め、現在どのような対策、活用を考えているのか、お尋ねいたします。 251 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 252 ◯文化財部長(馬場孝雄君) さきにお答えしましたとおり、旧井伊神社社殿は保存活用の方針が定まっておらず、また損傷について常時公開に耐えられない状況であることから、来年度も春と秋の2回、本殿、相の間および拝殿を特別公開することを考えております。 253 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 254 ◯11番(和田一繁君) 期間中に来られた観光客に対しての対応は考えていらっしゃるのでしょうか。井伊神社ということで、全国から観光客がいらっしゃいます。井伊神社を見たときに、観光客がどう思われるか。その先をしっかり読んでいらっしゃるのか。大河ドラマが決まった段階で、何らかの施策を考えるべきではないでしょうか。対応はどうされますか。 255 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 256 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 旧井伊神社社殿は損傷について常時公開に耐えられない状況にあり、来年度も春と秋の特別公開で内部公開をしていきたいと申しました。普段は覆い屋に覆われ、鍵もかけていますので、410年祭の期間中に来ていただいた観光客の方に、せっかく来ても外観も見ていただけないという状況になると考えております。可能かどうか、文化財部内で検討していきますが、例えば410年祭の期間中、観光客の多い土・日については、旧井伊神社社殿の外観を見ていただけるような仕組みができないか、人的体制も必要ですので、検討しているところです。よろしくお願いいたします。 257 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 258 ◯11番(和田一繁君) 築城410年祭というよりも、「おんな城主 直虎」というところでは、井伊という名が全国的に言われます。井伊神社はどこなのだろうということで、お客様は彦根駅から歩いていらっしゃいます。それを見て、どう思われるのか。「彦根はこんなところなのか」と思われるのなら、最初から立ち入り禁止にするとか、行ってもらえない方がいいのではないでしょうか。どちらかと言えば、春と秋の公開は市民向けだと思います。市民の方々に対しての公開だと思います。来られた方がどう思うのかをもう一度考えていただきたい。大河ドラマの影響がありますから、必ずあのエリアにはお客様がたくさんいらっしゃると思います。そのときに、何もないまま、屋根に覆いがかぶさった、荒れているような神社を見たときに、「彦根市はどうなっているのですか」と思われる方が必ずいらっしゃると思うのです。答弁は求めませんが、しっかりと部内で調整していただいて、やるなら案内板や誘導板を立てるとか、そういったことをお願いしたいと思います。  では、細項目7、連絡調整会議の進捗状況は。  平成27年11月定例会におきまして、文化財の活用について質問いたしました。そのとき、文化財部長からは「市内の文化財を所有しております文化財部は、文化財部の保存整備に加えまして、活用についても担当しておりますが、文化財部だけの力で活用を充実させることは難しいと思われます。このため、今年度から、観光企画課、文化財課、彦根城博物館の連絡調整会議を定期的に開催し、それぞれの事業について意見交換するなどしまして、文化財や観光施設の有効な活用に向けて協議をしているところです。今後、観光企画課や観光協会など関連部署、関連団体との連携をさらに深めまして、文化財のより魅力的な活用方法を検討してまいりたいと考えております」とご答弁をいただいております。  今年度、連絡調整会議で文化財活用について進捗したことをお尋ねいたします。 259 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 260 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 昨年度から連絡調整会議において、各所管が実施する事業等についての情報共有を始め、観光および文化財施策に関する協議を行っており、こうした協議の結果、産業部と文化財部のコミュニケーションが密になり、今年度に開国記念館および彦根城博物館に無料Wi-Fiを設置したところです。  今年度の連絡調整会議につきましては、現在のところ、6月6日、9月5日、12月2日の計3回開催しております。今年度からは、来年3月18日から開催予定の国宝・彦根城築城410年祭を見据えまして、企画振興部の同推進室もメンバーに加わって、410年祭用の観覧券のデザインや現在同推進委員会が募集されている市民提案事業、410年祭期間中の各櫓の特別展におけるスタッフ配置等につきまして協議・調整を行っているところです。 261 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 262 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。まさにこの連絡調整会議の中で、私が先ほど質問しました旧井伊神社社殿のことも協議していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、中項目2、開国記念館のさらなる活用について。  細項目1、(仮称)大河ドラマ館の充実について。  ちょうど1年前の定例会でも、開国記念館の活用について質問をさせていただきました。今回の国宝・彦根城築城410年祭において、平成29年3月18日から12月10日まで開国記念館特別展示企画として、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の計画案も聞いております。  先日、11月30日でMEET三成展が閉幕しました。4月29日から11月30日までの半年間で、開国記念館の入館者数が6万4,700人で、前年同期の2.4倍でした。昨年1年間の入館者数は4万815人です。展示スペースや動線が狭いエリアで、これだけの人に来ていただいております。来年、国宝・彦根城築城410年祭の開幕を控え、410年祭のチケットは(仮称)大河ドラマ館開催予定の開国記念館の入館が可能になっております。  今回の三成展のように、開国記念館の各エリア内は、文化財課の管轄であったり、観光企画課の管轄とかでくくるのではなく、この期間だけ、90万人の目標達成の近道として、しっかり内部調整していただいて、広いスペースでたくさんのお客様に(仮称)大河ドラマ館を見てもらえるように希望します。前回、市長が「開国記念館でより充実した時間を過ごしていただきたい」とお答えいただいたように、MEET三成展の実績を踏まえて、広いスペースの有効活用について文化財部の見解をお尋ねいたします。 263 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 264 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 平成29年のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」の展示につきましては、彦根城築城410年祭推進室が担当し、MEET三成展と同じスペースである開国記念館の入り口右側において展示を予定しております。展示内容は、大河ドラマで使用される衣装や小道具等で、ドラマに見る井伊家の歴史や世界観を味わっていただく内容を予定しております。  また、入口左側のスペースでも、国宝・彦根城築城410年祭開幕にあわせまして、彦根城に関する展示を文化財課が行う予定をしております。井伊直虎が守った井伊家を居城とした彦根城の展示を行うことにより、開国記念館全体として井伊家をキーワードにしたつながりのある展示構成になると考えております。  彦根城に関する展示は、従来から開国記念館における展示の中心的な位置を占めるものであり、今回、410年祭の開催に当たり、市民や観光客に彦根城の歴史をひも解いていただけるように、現在の彦根城ジオラマスペースとあわせ、井伊直弼関連の展示をリニューアルする形で、彦根城の築城と改造・修築を中心に、表御殿、槻御殿、玄宮園等を対象にした企画展示の開催を予定しており、その開催費用を本議会の補正予算に計上しているところです。  このように開国記念館では、大河ドラマ展や彦根城に関する新たな企画展示を実施することにより、ご来館いただいた方に彦根ならではの歴史を感じていただけるものと考えております。 265 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 266 ◯11番(和田一繁君) いろんな企画があるということですが、動線の方だけしっかりとお願いします。何度かMEET三成展を拝見しにいきましたけれども、右側に行く最初の動線が余りにも狭い。そこで立ち往生している方がよく見受けられました。お客様がストーリー性を持って、流れやすい動線にしていただきますように、もう一度内部で調整していただければと思います。よろしくお願いいたします。  それでは、中項目3、天秤櫓の活用について。  細項目1、天秤櫓にも夜間ライトアップを。  平成24年に、彦根城に先駆けて、西の丸三重櫓で56基のLEDによるライトアップが始まりました。その後、彦根城も全てLED化されました。湖岸から見る西の丸三重櫓や、彦根駅から、またテレビ中継などから見る彦根城も、非常に幻想的できれいです。彦根城、西の丸三重櫓をライトアップされ、今年は夜型観光の目玉として、城内では城あかりも行われております。彦根城一帯の観光資源としての価値がより一層高まっていると思います。既存の観光資源に加え、伐採計画で見事によみがえった石垣や櫓の風情を生かし、夜の彦根城の美しさを各種のパンフレットやホームページ、フェイスブックなどのSNS等でPR素材として活用していくのも、彦根城の新たな魅力を発見できると思います。LEDを導入し、環境にも配慮された中、今後、重要文化財でもある天秤櫓のライトアップ化について、お考えをお尋ねいたします。 267 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 268 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 平成24年の彦根城西の丸三重櫓のLEDによるライトアップは、西の丸三重櫓が本丸の西端に位置する城内で唯一の3階建ての櫓であり、夜間において琵琶湖側から望む姿を際立たせ、彦根城天守のライトアップとともに、彦根城の持つ魅力と風格を見る人に感じていただけるよう実施したものです。  彦根城天秤櫓については、これまでの樹木の整備により天秤櫓の姿を望む場所も増えまして、天守、西の丸三重櫓とあわせた夜間のライトアップによる効果も高まっていると思われますので、今後、設置に向けて検討してまいりたいと思います。 269 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 270 ◯11番(和田一繁君) この間、城あかりのオープンのときに、NHKがヘリコプターで上空から空撮されていましたが、西の丸と本丸はきれいだったのです。天秤櫓があると、さらによくなると思います。市内からも天秤櫓は見やすくなっておりますので、ぜひ前向きに検討していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  それでは、中項目4、文化財使用のルール化について。  細項目1、文化財使用のルール化について。  昨今、彦根城内の文化財施設を使った映画やドラマの撮影、コンサート、夜の観光誘客に伴うイベントなど多く開催されております。新しい試みもあり、これを機会に、初めて彦根に来た方やご宿泊された方も増えていると思います。  ただ、文化財を活用するに当たりましては、国、市、市民の大切な財産であり、守り保存していかなくてはなりません。そのために、それぞれの事業にかかわる担当課が調整されていらっしゃると思います。施設を使用できる・できない、あのときは大丈夫で、今回はだめなど、現場担当者の判断ではなく、お互い気持ちよく使用してもらう、お客様に喜んでもらえる、文化財を利活用していくためにも、ある程度ルール化の必要性を感じますが、当局の見解をお伺いいたします。 271 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 272 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城は、中堀より内側が特別史跡に指定されており、天守や各櫓、馬屋等の建造物については国宝や重要文化財に指定されております。  ご指摘の文化財使用のルール化については、文化財保護法に基づき一定定められているところです。  特別史跡については、工作物を設置するなどの行為をしようとする際には、市や国に事前協議書の提出や現状変更許可申請書を提出し、許可を受けていただく必要があります。イベントが理由での杭の打ち込みや掘削はできませんので、全て据え置きで設置物を固定していただいているところです。  また、国宝や重要文化財については、建物内部で展示しようとする際には、文化庁に現状変更許可申請書を提出し、許可を受けていただく必要があります。文化庁による許可の際の条件については、工作物の設置の際には養生をすること、文化財の理解に誤解を与えたり、価値を低下させるようなものとしないことなどの内容となっております。先ほど申し上げた特別史跡彦根城跡についても、これらの条件に準じた活用が求められます。  文化庁が示す文化財の活用については、文化財の本来の魅力と価値を広く伝えるために行うものであり、その目的や方法が文化財の持つ本質的な価値と乖離してしまっているものについては認められないとされております。  特別史跡については平成27年度に策定した特別史跡彦根城跡保存活用計画にはこのことが定められておりますし、国宝や重要文化財については保存活用計画の策定が文化庁より求められておりますので、今後はその計画を定めていく中で、さらに詳細なルールづくりも検討していきたいと考えております。 273 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 274 ◯11番(和田一繁君) 最近は彦根城跡での撮影や、いろいろな活用をされていますので、計画に基づいた中で、彦根市としてもルールは決めていただければと思います。よろしくお願いします。  それでは、大項目2、彦根城築城410年祭を迎えるに当たり。  中項目1、彦根城内のおもてなしについて。  細項目1、城内トイレの整備について。  来年3月18日から12月10日まで、国宝・彦根城築城410年祭が開催されます。現在、実行委員会を中心に、来場者90万人の目標達成に向けて企画が計画されています。イベントばかりが優先的に見えますが、ハード面において、これからたくさんのお客様を迎えるに当たり、特に城内のトイレについて、西の丸トイレは、女性用個室4室のうち、和式便器が3室、洋式便器が1室で、繁忙期には行列ができることもあり、海外のお客様からは不評と聞いております。大手門券売所のトイレは新しくなっておりますが、あくまで仮設です。たくさんの方がいらっしゃいます。特に今回は90万人という大きな目標も掲げている中で、お客様が来たときに不愉快な思いをさせてしまうのではないか。410年祭とあわせた繁忙期のトイレ対策および整備についてお尋ねします。 275 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 276 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 二の丸駐車場には、バリアフリートイレ1室と、男性用トイレは小便器4基、洋式便器1基、女性用トイレは和式便器3基、洋式便器1基を設置しておりますが、国宝・彦根城築城410年祭の開催期間中は来訪者が多く見込まれるため、二の丸駐車場の既存トイレの横に、男性用・女性用の仮設トイレの設置を予定しているところです。女性トイレは個室5室の設置を予定していますが、5室全てを洋式で計画しております。男性用トイレは小便器4基と洋式1室です。  また、彦根城内の内堀より内側のトイレにつきましては、西の丸、太鼓丸横、鐘の丸、大手門、黒門にあり、女性用トイレの洋式化の割合は44%で、洋式の数が少ないことを認識しております。また、西の丸、鐘の丸のトイレは、女性用トイレの様式便器は1基ずつであり、繁忙期にはご不便をおかけしております。  このようなことから、順次、可能な限り洋式化に向けて検討しております。 277 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 278 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。特にそういったハード面は大切です。また、仮設トイレにしましても、景観に配慮していただく。仮設トイレをどんと置くのではなく、木で囲むとか、そういった配慮もご検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、細項目2、彦根城職員の接客対応は。  国宝・彦根城築城410年祭における城内のイベントや大河ドラマの影響で、来年度はたくさんのお客様を迎えることになります。400年祭を上回る90万人の目標を掲げた中でのスタートでありますが、彦根城に来た方や外国のお客様に対して彦根城職員の接客業務時における接客スキルなど、どのような研修をされるのか、お尋ねいたします。 279 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 280 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 特別史跡彦根城跡内にお越しになる観光客に気持ちよく過ごしていただくための職員の接遇力向上を目的に、毎年1月または2月に、彦根城管理事務所の職員全員を対象に接遇研修を実施しております。  研修では、観光客をお迎えする心構え、表情、言葉遣いなどの指導・模擬訓練に加えまして、第一印象の大切さを学ぶワークショップなどを行っております。また、天守、券売所等の各持ち場の代表者で構成する職員の主任会議におきまして、日常の業務の中で観光客の方から褒められた対応、あるいは叱られた対応について情報共有し、接遇力の向上に努めているところです。  さらに、外国からお越しの観光客に対しましては、英語や中国語での基本的な挨拶や案内に関するマニュアルを各券売所、天守などに設置し、対応しているところです。  国宝・彦根城築城410年祭がスタートする今年度につきましては、きめ細かい接客対応に向けて職員の増員を予定しており、また開催までに職員のさらなる接遇力向上に向けて模擬訓練を充実させるなど、知識・技能を習得できる研修を実施してまいりたいと考えております。 281 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕
    282 ◯11番(和田一繁君) ありがとうございます。410年祭ですばらしいイベント等を企画しても、最後は現場の方々の接客態度、おもてなしで、お客様のよしあしは決まってくると思いますので、しっかりと研修して、職員の技術アップと対応をしていだけるよう期待しております。よろしくお願いいたします。  それでは、細項目3、地震時の来場者誘導マニュアルの現状について。  昨今、熊本で起きました地震では、熊本県や市民のシンボルである熊本城が大きな被害を受けました。石垣も崩れ、テレビで内部公開されたのを見ますと、天守の中も非常に大きな被害で、破損した内部の映像が飛び込んでまいりました。我々、同じ城を持つ市民としましても、非常に心痛む映像でした。幸いなことに、閉館時に起きた地震であり、けが人等は熊本城ではありませんでした。姫路城や松本城は既に耐震調査を終えており、今年度からは彦根城も耐震調査が始まると聞いております。火災に関しましては、毎年、年明けに文化財防御訓練等を行っておりますが、これから耐震調査を行う天守内で地震が起こったときの来場者誘導のマニュアル作成と訓練の現状をお尋ねいたします。 283 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 284 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城内においては、彦根市地域防災計画に基づき、地震時において、彦根城管理事務所職員が来場者を近隣の安全な場所に誘導する対応を行うこととしております。  具体的には、平常時において、彦根城天守の出入り口および各階には職員を配置し、案内・監視を行っておりますが、地震発生の際にはこれらの職員が来場者に声をかけ、適切な誘導を行うことにしております。  また、火災については、消防計画を策定し、毎年1月の文化財防火デーに合わせて、彦根市消防本部と彦根市消防団が合同で消防訓練を行っておりますが、今後、地震時を含めた具体的な避難方法についてのマニュアル化を検討していきたいと考えております。 285 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 286 ◯11番(和田一繁君) 城内の避難方法のマニュアル化は検討するとのことですが、今まで訓練をされたことはあるのでしょうか。 287 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 288 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 火災に関しては行っておりますが、地震に特定して行ったことはございません。 289 ◯議長(西川正義君) 和田君。   〔11番(和田一繁君)登壇〕 290 ◯11番(和田一繁君) 自然災害というのはいつ何時起こるかわかりませんので、マニュアルを作成すれば、すぐに訓練に移行できるように、常日ごろから、そういった意識づけはしっかりとしていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。  これで質問を終わります。ありがとうございました。 291 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後0時04分休憩            午後1時59分再開 292 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  都市建設部長から発言の申し出がありますので、これを許します。  都市建設部長。 293 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 昨日の山田議員のご質問のうち、大項目3、中項目1、細項目2、栗見橋の早期改修に係る周辺地域からの要望をどのように受けとめるかの再質問において、新海町から出された要望書の文面のご確認をされたときに、私自身、文面を確認していなかったこと、および「把握していない」と答弁したにもかかわらず、「要望については重く受けとめる」と答弁したことにつきまして、大変軽率な発言であったと反省しております。ここに深くおわびをいたします。 294 ◯議長(西川正義君) 13番杉原祥浩君。杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 295 ◯13番(杉原祥浩君) それでは、今定例会は、大きく二つの質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  大項目1、各種補助事業について。  彦根市行政の中では、補助事業はさまざまあるでしょうが、今回は三つの補助事業を取り上げてお尋ねいたします。  中項目1、まち・ひと・しごと「住もうよ!ひこね」リフォーム補助事業について。  産業部地域経済振興課で進めていただいているリフォーム補助金について、幾つか質問をさせていただきます。  ネーミングの変更や申し込み受付もわかりやすく、本当に使いやすい内容にしていただきまして、感謝申し上げます。地域経済振興課内で検討していただいたことが、市民に浸透しているように感じられます。そこもお礼を申し上げたいと思います。  細項目1、事前申し込み受付期間が2回の意味は。  事前申し込みの受付期間は、以前は春1回であったのに対し、さらに秋にも申し込みができるようになりました。これも地域経済振興課で検討していただいた喜ばしいことですけれども、年度内に2回である意味を教えていただきたいと思います。 296 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 297 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成25年度までの制度、彦根市緊急経済対策住宅リフォーム促進事業を実施していた際には、事前申し込みを年1回、申し込み期間を年度当初の約1カ月間としておりました。  しかしながら、年度当初の1カ月間では市民の皆様への制度周知が十分とは言えないこと、また年度途中でさまざまな事情によりリフォームが必要となった方も助成制度をご利用いただける制度とするなど、より多くの市民の皆様にご利用していただけるよう、平成26年度からは事前申し込みを春と秋の年2回とし、制度の改善を図ったものです。 298 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 299 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。  当初の申し込みの予定では、3回になるおそれもあると申込書に書いていたのですが、その考えはなかったのでしょうか。 300 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 301 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 交付申請の関係もありますので、春と秋の2回とさせていただきました。 302 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 303 ◯13番(杉原祥浩君) 「住もうよ!ひこね」リフォーム事業の大枠の一番下に、「事前申し込みの状況次第で追加募集(第3回事前申し込み)を行う可能性があります」と書いているのです。これはどういう意味なのでしょうか。 304 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 305 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 当初予定しておりました申し込み件数や金額にいかない場合は、3回を予定したということです。 306 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 307 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。いかなかった場合は3回と考えていただいたということで、これも検討されて、よい方向にということだと思うのです。最初の検討の段階で、1年を通じて申し込みを受け付けるというお考えはなかったのでしょうか、お尋ねいたします。 308 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 309 ◯産業部長(黒澤茂樹君) いろいろな事務手続の関係で、年2回とさせていただきました。 310 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 311 ◯13番(杉原祥浩君) 事務手続の関係ということでした。また、後でお尋ねします。  細項目2、第1回の有効受付数と当選者数は。  第1回目である春の申し込み、有効受付数は、当初の予定では300件程度だと思います。そのうち、当選者は何件おられたのか、お尋ねいたします。 312 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 313 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 第1回の有効受付件数は374件であり、当初予定していた300件を超える申し込みがありましたが、想定していた予算の範囲内でしたので、申込者全員の374件を当選とさせていただきました。 314 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 315 ◯13番(杉原祥浩君) 再質問です。374件でしたけれども、予算的には300件分の補助金額でおさまったという意味ですね。 316 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 317 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 議員ご指摘のとおり、予算は5,800万円で、第1回目と第2回目を3対2と予定しておりますので、その予算の範囲内でおさまりましたので、374件全件を当選とさせていただきました。 318 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 319 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。  細項目3、第2回の有効受付数と当選者数は。  第1回と同様、第2回である秋の有効受付数は、当初の予定では200件程度でした。また、そのうち当選者は何件おられましたか。先ほどと同じ質問です。 320 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 321 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 第2回の有効受付件数は407件であり、想定していた予算をはるかに超える申し込みがありましたので、抽選を実施し、275件が当選、132件が落選という結果でした。 322 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 323 ◯13番(杉原祥浩君) 132件が落選という結果でした。  次に、細項目4、昨年度の有効受付数と当選者数は。  先ほども言われましたが、今年度は春が300件、秋が200件の500件の予想でしたけれども、昨年度の実績を教えていただけますか。 324 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 325 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成27年度の有効受付件数は、第1回目の申し込みのあった318件全員を当選とし、第2回目は307件の申し込みがあり、予算額を超える申し込みでありましたので、287件を当選とし、20件が落選となりました。  しかしながら、工事の中止等により助成金の交付申請を辞退された方がありましたので、最終的には、落選された方も含め、625件全員を当選者とすることができました。 326 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 327 ◯13番(杉原祥浩君) 再質問します。  今年度は132件も落選された。それだけの申し込みがあったということですけれども、昨年度と今年度でなぜそれだけ数が増えたのか。どのようにお考えでしょうか。 328 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 329 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 今回、平成28年度は、制度を改正しましたので、より使いやすくなったということで、申し込みがたくさんあったと思っております。 330 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 331 ◯13番(杉原祥浩君) 使いやすい制度にしていただいた結果が出た、ただ当初の予算が少なかったのかなという感じです。  次に、細項目5、申込欄の工事内容からのそれぞれの割合は。  事前申し込みの欄に、工事内容で五つの項目があります。一つは住宅の増築・改築・修繕等の工事、一つは下水道工事、一つは外構工事、一つは防犯対策工事、一つは省エネ対策工事と五つありますけれども、それぞれの割合を教えてください。 332 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 333 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 今年度、第1回と第2回の事前申し込みは全体で781件であり、工事内容の割合は、住宅の増築・改築・修繕・補修等の工事が468件、60%、下水道工事73件、9%、外構工事173件、22%、防犯対策工事8件、1%、省エネ対策工事59件、8%です。 334 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 335 ◯13番(杉原祥浩君) 今のお答えで、住宅の増築・改築・修繕等の工事が60%で、断トツということです。これは昨年度とそんなに大きく変化はないですか。再質問です。 336 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後2時12分休憩            午後2時12分再開
    337 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  産業部長。 338 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 昨年度の細かい数字は拾えておりませんけれども、ほぼ同じ傾向です。 339 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 340 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。  私は、この補助金に最初から関心を持っていて、前回、何とかネーミングを変えてほしいということで、いい名前に、使いやすい名前にしていただいたので、今回これだけ広まったのかと思うのです。ただ、もともとは下水道の普及という意味合いがあったと思うのです。お年寄りなどがリフォームをするときに、下水道を普及するために、こういうリフォームの補助金をされた。先ほどおっしゃられたように、下水道工事は9%ですが、もう少し下水道工事に使われるのが本当のところだと思うのです。産業部長、どのように思われますか。 341 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 342 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 各ご家庭でリフォームの考え方があると思いますが、ぜひとも使っていただけたら結構だと思います。 343 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 344 ◯13番(杉原祥浩君) 細項目6、今回の補正予算の概要は。  今回の12月定例会の補正予算、議案第81号平成28年度(2016年度)彦根市一般会計補正予算(第6号)、まち・ひと・しごと「住もうよ!ひこね」リフォーム補助事業(予算事業名 「住もうよ!ひこね」リフォーム補助事業)で上がってきた1,295万4,000円の概要を教えてください。 345 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 346 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 第2回事前申し込みで、当初想定していた助成件数を大幅に上回る申し込みがあり、132件が落選という結果となりました。しかしながら、今年度は「住もうよ!ひこね」リフォーム事業をまち・ひと・しごと創生総合戦略事業と位置づけたスタート年であり、その事業効果の促進を図るため、落選となった132件分全員を助成対象とするために必要な経費を今議会において計上させていただいたものであります。  補正予算額の内訳ですが、印刷製本や通信運搬等の事務費が4万4,000円、助成金として今年度既に交付した1件当たりの平均助成額9万7,800円の132件分で1,291万円、合計1,295万4,000円となっております。 347 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 348 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。今回の補正予算ということで、まだ通っておりませんけれども、通していただけたらお礼を申し上げたいと思うほどです。132人の方が落選通知をもらっているのです。その方から「杉原さん、どうなるのか。何件ぐらい落ちているのか、一度聞いておいてくれ」と言われたぐらいで、ここへ来て、132件もの数があり、補正予算をつけていただいて、本当に温かい補正予算だと感謝している次第です。  細項目7、受付時に困ることは。  事前申し込みや当選者の手続において困ること、困ったことはありましたか、お尋ねいたします。 349 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 350 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 昨年度までの旧制度で実施していた際には、申請者から提出いただく書類の種類が多く、書類が一度にそろわずに、後日再び来庁いただくというケースが多く見受けられました。しかし、今年度から制度を一新したことにあわせ、住宅およびその敷地の所有者を証する書類や納税証明書等、本市で確認が可能な書類については提出を省略するなどの改善を行ったため、窓口でスムーズな対応が可能となりました。 351 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 352 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。検討していただいて、それほど使いやすい制度になっていますので、これもお礼を申し上げたいところです。円滑な受付のために書類を少なくしていただいたので、今年度はそんなに困った案件はなかったという認識でよろしいですか。 353 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 354 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 今年度につきましては、特に困った事案というのはございませんでした。 355 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 356 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。それほどご努力していただいた結果だと思います。  細項目8、助成率が15%の補助事業の概要と全体の割合は。  今年度初めて登場した助成率が15%の補助事業の概要と、終わってみての全体の割合をよろしくお願いします。 357 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 358 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 助成率が15%の補助事業の概要につきましては、移住、新婚および子育て世帯、ならびに3世代同居のいずれか一つ以上の要件に該当する場合のみ、助成対象経費の15%、15万円限度としたものであります。  また、その割合としましては、12月5日時点で今年度既に工事を完了し交付申請の受け付けを完了している277件のうち、移住の世帯が10件、4%、新婚の世帯が3件、1%、子育て世帯が40件、14%、3世代同居が36件、13%となっており、全体では89件、32%が助成率15%であります。 359 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 360 ◯13番(杉原祥浩君) 10%の補助金と15%の補助金がありますが、両方を足した中で15%の補助金が32%という理解でいいですか。 361 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 362 ◯産業部長(黒澤茂樹君) ご指摘のとおり、全体の32%ということです。 363 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 364 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。この制度も新しくつくっていただいて、3割ほど増えたという考え方だと思います。  次に、細項目9、助成率を20%に戻しては。  今年度は予想以上の申し込みがあり、補正予算まで検討される補助事業は、他に類を見ないのではないでしょうか。これほど市民に愛される事業ですが、以前は20%の補助金でした。少しでも広げたいという思いで10%にされたのですけれども、住みたいまち、住んでいてよかった、住もうよ、彦根を目指して、増額の検討をしていだけないものでしょうか、お尋ねいたします。 365 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 366 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成20年度から平成25年度まで、緊急経済対策として、助成率20%で彦根市緊急経済対策住宅リフォーム促進事業を実施してきましたが、限られた財源の中でより多くの方に制度をご利用いただけるよう、平成26年度からは彦根市経済活性化対策住宅改修等促進事業へと制度を一新し、助成率を10%として実施してまいりました。  今年度からは、既存の地域経済施策の趣旨を踏まえつつ、彦根市まち・ひと・しごと創生総合戦略における地域資源を生かし、定住人口の減少に歯止めをかけ、交流人口を増加させることを目的とする地方創生の要素も新たに取り入れ、移住、新婚および子育て世帯、ならびに3世帯同居のいずれか一つ以上の要件に該当する場合は助成対象経費の15%、15万円を限度としたところです。  平成26年度以降も申し込み件数は増加の一方であり、今後も限られた財源の中で効果的に事業を実施し、より多くの方に制度をご利用いただけるよう、来年度も予算化に向けて検討してまいりますが、助成率のアップは考えておりませんので、ご理解いただきますようお願いいたします。 367 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 368 ◯13番(杉原祥浩君) そうすると、次年度も今年度の10%、15%という方向で進む考えとのことでした。先ほども申し上げましたが、これからは人口減少となる中で、彦根に住んでほしい。彦根、長浜、米原、新婚の方がどこで住もうかと思うときに、彦根は20%も補助金があるとか、15%の補助金があるというのは、大分違ってくると思うのです。若い方、新婚の方、親元へ帰って住もうかという方には、彦根は本当にいいところだと思っていただけるような制度の充実、よその市町村に負けないようにしていただきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。  細項目10、次年度の予算計画は。  次年度の予算計画について、今年度より上乗せして予算を組むのか、今年度のように、この時期にまた補正予算をつけるのか、お示しください。 369 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 370 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 平成29年度の事業としてお認めいただけたと仮定しての話になりますが、予算積算時に、今年度の実績を踏まえ、必要な額を積算してまいりたいと考えております。 371 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 372 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。賢明な対応だと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。この予算の費用対効果は大きいと思います。彦根の地元業者が地元のリフォームや下水道設備の工事をするのですから、費用対効果は本当に大きなものです。予算を組むときには、どうぞよろしくお願いします。  次に、中項目2、彦根市移住促進家賃補助金事業について。  細項目1、彦根市移住促進家賃補助金事業の趣旨と概要をわかりやすく教えてください。 373 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 374 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進家賃補助金につきましては、平成28年3月に策定しました彦根市まち・ひと・しごと創生総合戦略におきまして、基本目標の一つである若者のチャレンジにより新しい人の流れが生まれるまちづくりを達成していくに当たり、本市への移住を促進し、定住人口の増加を図るため、今年度から新たに家賃についての補助制度を設けたものです。  補助対象となるのは、平成28年10月1日以降に本市に移住し住宅を借りられる方で、交付申請日において40歳未満であること、申請する前に本市に事前相談を行っていただいていること、転勤や就学に伴う一時的な居住ではなく本市に定住する意欲があること、本市が実施する移住促進活動や情報発信にご協力いただけることなどが条件となっており、いわゆる本市へお試しで居住を希望される方につきましても対象として想定しております。  次に、補助金の額といたしましては、最初の1年間は月額2万円を上限として交付し、1年を超え2年目までは月額1万円を上限として、最長2年間交付することとしております。 375 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 376 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。今回、議員の方でも初めて聞かれた方がいるかと思うぐらいなのです。今年度の当初予算で予算が計上されており、この秋に初めて表に出てきた事業です。私は、当初予算が出てきたときに、いいことをしてくれると待ちに待っていたのですけれども、やっと表に出てきましたので、満を持して質問をさせていただいています。いい制度をつくっていただいたということで、お礼を申し上げたいぐらいです。  次に、細項目2、現時点での問い合わせ、申し込み件数は。  今も申し上げたとおり、まだ始まったばかりの事業だということは認識しております。現時点での問い合わせ件数や申し込み件数を教えてください。 377 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 378 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進家賃補助金についての問い合わせや相談件数は、12月7日現在で12件ございまして、その内容は、「制度の概要を知りたい」、「申請したいが該当条件に当てはまるかどうか教えてほしい」などが主なものです。  このうち補助金の申請を受理したのは2件で、内容を審査の上、既に補助金の交付決定を行っております。  なお、「移住を検討しているが、各種支援策を教えてほしい」、「空き家や町屋などの物件情報を教えてほしい」などの移住に関する一般的な問い合わせや相談も5件ございまして、企画課担当職員と10月21日付で委嘱いたしました地域おこし協力隊員を中心にこうした移住に係る相談業務を行っているところです。 379 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 380 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。初めて聞きました。移住のための窓口になっているようで、もっと進んでいくといいと思います。今お聞きすると、12件中2件は申し込まれたということで、これからも問い合わせがあると思いますので、よろしくお願いします。  細項目3、予算と予定受け付け件数は。  当初の予算はどれぐらい見ておられたのか、また予定受け付け件数をお教えください。 381 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 382 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 当初予算では120万円の予算額を確保しております。この積算内訳としましては、月額2万円の家賃補助を10世帯に対し、補助制度を開始する10月以降の6カ月分交付するという見積もりをしております。今ほど申し上げましたように、現時点では2件、16万円分の補助金の交付決定を行っておりますが、今年度に確保しております残りの予算額がかなりありますので、多くの方が申請していただけるよう期待しているところです。 383 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 384 ◯13番(杉原祥浩君) なかなかおもしろい制度で、よそから彦根に住むだけで2万円の補助が6カ月間もらえる。予算的には120万円と、多くの予算は見ていないのですが、もう少し余裕があるとのことなので、インターネットで見ておられる方はぜひ申し込みをしていただきたいと思います。  次に、細項目4、次年度への見直しと予算計上額は。  この秋から始まった事業ですが、次年度への見直しと予算計上を考えなくてはならないと思うのですけれども、どのようにお考えですか。 385 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 386 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進家賃補助金につきましては、議員もおっしゃいましたように、本年10月より開始した制度です。次年度への見直しにつきましては、もう少し相談件数や申請件数等の実績が出るのを踏まえて精査し、新年度予算の計上をしてまいりたいと考えております。 387 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 388 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。  次に、中項目3、彦根市移住促進住宅取得費補助金事業について。  細項目1、彦根市移住促進住宅取得費補助金事業の趣旨と概要を、先ほどのようにわかりやすく教えてください。 389 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 390 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進住宅取得費補助金につきましては、さきにお答えしました家賃補助金と同じく、本市への移住を促進し、定住人口の増加を図るため、今年度から新たに新築住宅を取得する際についての補助金制度を設けたものです。  補助対象となるのは、平成28年4月1日以降に本市へ移住し、住宅を新築される方で、交付申請日において申請者本人もしくは配偶者が40歳未満であること、18歳以下の子どもが3人以上おられる方、あるいは3世代同居をされる場合、例えば父母、申請者ご本人、子どもの3世代が同居される場合などが主な条件となっております。3世代同居につきましては、一つの住宅に3世代が同居される場合はもちろん、同じ敷地内の2軒の住宅に3世代が居住される場合においても対象としております。  次に、補助率や補助金の額としましては、新築住宅の購入費用の10分の1で、最大50万円まで交付することとしております。 391 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕
    392 ◯13番(杉原祥浩君) これは先ほどの補助事業とセットで出てきたのです。最後におっしゃられましたけれども、彦根で新築の家を建てられると、50万円の補助が得られるのです。これもまたおもしろい制度ですが、同じタイミングで出てきたので、先ほどと質問が重なります。  細項目2、始まったばかりの事業だと認識しておりますが、現時点での問い合わせ件数や内容、申し込み件数を教えてください。 393 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 394 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進住宅取得費補助金についての問い合わせや相談件数は、12月7日現在で11件ございまして、その内容は、家賃補助の場合と同じく、補助制度の概要や該当の有無に関する問い合わせが主なものとなっております。  なお、補助金の申請に至った件数は、現在のところございません。 395 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 396 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。これは先ほどの家賃補助と違って、いろんな取り決めがありますので、そう簡単に誰もが使いやすいものではないので、なかなかまとまらないかとは思いますが、次年度に内容等を検討していただいて、もっと使いやすい内容にしていただければと思います。  細項目3、当初の予算はどのぐらいを見ておられたのか、また予定受け付け件数をお教えください。 397 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 398 ◯企画振興部長(萩野 昇君) こちらの方は当初予算で500万円の予算額を確保しております。積算の内訳としましては、1件50万円の新築住宅取得補助金を10世帯に交付するという見積もりをしております。現時点では補助金の交付決定はありませんが、予算額を500万円確保しておりますので、たくさんの方に申請をいただきたけるよう期待しているところです。 399 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 400 ◯13番(杉原祥浩君) この制度を初めてお聞きになった方、知り合いもおられたのですけれども、彦根市以外から彦根市に来られて家を新築されたり、新婚で家を建てられたりする方には50万円の補助がいただけるということです。これは既に家が建っていても、1年以内ならもらえるということですね。 401 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 402 ◯企画振興部長(萩野 昇君) おっしゃるとおり、新築の住宅というのは建ってから1年以内になっております。そして、本年4月1日以降に彦根市に来ていただいた方。当然、年齢や多子世帯あるいは3世代同居といった条件は先ほど申し上げたとおりですが、本年4月1日以降にこちらの方に来ていただいた方であれば既に建っている住宅についても対象といたします。 403 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 404 ◯13番(杉原祥浩君) この中にいらっしゃる方でも、何人か思い当たる方がおられるのではないかと思います。50万円が10人の方にもれなくいただけますので、どうぞよろしくお願いいたします。  細項目4、次年度への見直しと予算計上額は。  これもこの秋から始まった事業ですけれども、次年度への見直しと予算計上を考えなければなりません。どのようにお考えですか。 405 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 406 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進住宅取得費補助金につきましては、補助金額の設定や対象を検討した際に、彦根市まち・ひと・しごと創生総合戦略のターゲットである若者世代に重点化したいとの考えから、広く薄くではなく、補助金の額は上限50万円とすることで、できる限り魅力ある補助金額の設定を、またその対象もお子さんが3人以上いらっしゃる世帯または3世代同居世帯という特定の世帯に限定し、彦根への移住を決断していただけるよう制度を構築したものです。  お尋ねの次年度への見直しにつきましては、家賃補助と同様に、もう少し相談件数あるいは申請件数等の実績が出るのを踏まえて精査し、来年度予算計上してまいりたいと考えているところです。 407 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 408 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。現時点で、家賃制度ほど人気がなく、使いにくそうな感じもします。もう少し検討して、1人でも子どもがおられたらいいというようにしていただけると、使っていだける方も増えるのではないかと思いますので、よろしくお願いします。  細項目5、市内・市外への移住促進補助金事業の認知がされていないように思われますが、今後のPR方法についてお聞かせください。 409 ◯議長(西川正義君) 企画振興部長。 410 ◯企画振興部長(萩野 昇君) 彦根市移住促進家賃補助金および住宅取得費補助金につきましては、まず市内向けのPRとして、「彦根で暮らそう!移住経費の一部を補助します」と題し、10月15日付の「広報ひこね」で制度の周知を行いました。また、10月17日には、住宅新築購入時に住宅ローン等の相談に接する機会が多いと考えられます市内の金融機関向けに説明会を開催し、制度を周知するとともに、もし制度に該当するような方がおられたら、本市の制度をご紹介していただきたい旨、依頼をしたところです。  次に、市外向けのPRとしましては、彦根市ホームページへの掲載、本市が加盟しておりますJOIN(一般社団法人移住・交流促進機構)のニッポン移住・交流ナビへの情報登録、さらには本市の地域おこし協力隊員が「彦根移住のすすめ」というタイトルで11月24日からフェイスブックを開設し、自身の活動状況を発信しており、この中で移住支援策についてもあわせて紹介しております。  また、12月18日には、東京で開催されます日本創生のための将来世代応援知事同盟が主催される「いいね!地方の暮らしフェア」に担当職員および地域おこし協力隊員が参加し、本市を知ってもらうためのチラシを配布する予定となっております。  今後とも、こうした機会を捉えまして、首都圏等でのイベントへの参加や地域おこし協力隊員のフェイスブックによる本市の情報や魅力の発信などを通じまして、市外向けのPRに努めてまいりたいと考えております。 411 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 412 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。12月18日の知事同盟とか、PRする材料としても十分だと思います。観光と言っていますけれども、人口を増やして、住みよいまちというのが本当のところだと思います。若い方が彦根に住んでよかった、住もうよ、彦根という気持ちで、こういう事業を起こしているということを頑張ってPRしていただき、「彦根の行政は頑張っている」と言っていただけますと、市議会議員も頑張っていると思われますので、よろしくお願いいたします。  次に、大項目2、ごみ最終処分場について。  彦根市だけにとどまらず、どこの地域でも大きな問題になっておりますごみの最終処分場についてお尋ねいたします。  中項目1、中山投棄場について。  彦根市中山町にあるごみ投棄場についてお尋ねいたします。  細項目1、現在までの経緯は。  中山投棄場が鳥居本にできるまで、それ以前、それ以降、現在までの経緯をお教えください。 413 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 414 ◯市民環境部長(小林重秀君) 現在、中山投棄場の所管は、本市と犬上3町および愛荘町で構成される彦根愛知犬上広域行政組合ではございますが、議員からいただいているこれからの質問には、当組合にお聞きした内容をもとにお答えいたします。  中山投棄場ができるまでは、1市3町の最終処分場として日夏投棄場があり、昭和47年4月から不燃ごみの処理場として使用されてまいりました。日夏投棄場は平成10年8月に埋め立て終了となった後、その跡地は荒神山公園として整備され、市民の憩いの場として利用されているところです。  現在の中山投棄場は、地元である鳥居本学区の皆様のご理解・ご協力を得て、平成10年9月から供用開始となりました。日夏投棄場と同様、本市と犬上3町の不燃ごみ最終処分場として運用され、約17年間にわたる埋め立て期間を経て、平成28年3月に埋め立てを終了され、同年4月からは不燃ごみを、本市での分別名称は埋め立てごみと呼んでおりますが、県外の民間廃棄物処理施設への搬出をするための中継基地として運用されております。 415 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 416 ◯13番(杉原祥浩君) 再質問です。最終で県外に持っていっておられますが、どこへ持っていっているのかお教えいただけますか。 417 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 418 ◯市民環境部長(小林重秀君) 三重県伊賀市にある民間の処理施設です。 419 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 420 ◯13番(杉原祥浩君) 三重県伊賀市の民間施設ですね。わかりました。  細項目2、埋め立ては平成28年3月で中止になりました。ごみの最終処分場として重要な施設ですが、埋め立てが中止になった理由が幾つかあるのでしょうか。理由を教えてください。 421 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 422 ◯市民環境部長(小林重秀君) 平成10年9月から中山投棄場を供用開始するに当たっては、当該処分場建設に関する基本計画において、埋め立て期間を17年程度とされていたこと。また、廃棄物処理及び清掃に関する法律に基づいて設置する投棄場入り口看板にも、埋め立て処分期間が平成28年3月までと表記しており、当初の予定どおり、平成27年度末をもって埋め立ての終了に至ったものと聞いております。 423 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 424 ◯13番(杉原祥浩君) 当初よりそういう計画があったということですが、処分場がいっぱいになってやめたのではないということですか。 425 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 426 ◯市民環境部長(小林重秀君) 今のご質問のとおりです。幾分余裕があったと聞いております。 427 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 428 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。  細項目3、現時点で受け取っていただける品目や搬入の際の特別な規則や決まり事は以前と変わりはあるのですか、お尋ねいたします。 429 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 430 ◯市民環境部長(小林重秀君) 中山投棄場で受け入れられる品目につきましては、本市でもリサイクルできるものとして、平成27年10月から分別回収を開始しました蛍光管を除いて、供用開始当初から、家庭から排出されるブロック、プラスチック類、陶器類等の不燃ごみで、中継基地として運用開始となった後においても変更はされておりません。  また、規制や決まり事につきましても、搬入時間や搬入車両、搬入は事前に申請し許可書を受け取るという許可制であることなど、供用開始当時から変わっておらず、中継開始前後において変更はされておりません。 431 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 432 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。以前と基本的に変わりはなく、埋め立てていたのと三重県に運んでいるとの違いだけで、市民の方が行くのは何ら変わりはないという認識でよろしいですね。  細項目4、現在の料金体制と以前の料金体制の違いはあるのですか、お尋ねします。 433 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 434 ◯市民環境部長(小林重秀君) 料金体制は中山投棄場供用開始当初から変わっておらず、中継基地として運用開始後も、搬入物5キログラムごとに40円の料金とされております。 435 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 436 ◯13番(杉原祥浩君) これも変わっていないという認識でよろしいですね。  細項目5、現在の収支と以前の収支は大きく違うのか。施設の主たる維持管理の部分だけで結構ですので、料金体制が同じというのなら、収支も同じなのか、大きく違うのか、お尋ねいたします。 437 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 438 ◯市民環境部長(小林重秀君) 中山投棄場が中継基地となる前後、つまり埋め立て処分していた平成27年度と中継基地となった平成28年度の収支につきましては、彦根愛知犬上広域行政組合の予算書および決算書から主な経費を抽出して申し上げます。  まず、歳入の投棄場使用料では、平成27年度の決算額で約248万円、平成28年度の予算額で約232万円となっております。次に、歳出の投棄場管理費では、平成27年度決算で約1億2,800万円、平成28年度予算で約1億7,700万円であり、その収支の差額は行政組合の構成市町の負担金で賄われております。しかしながら、平成27年度、平成28年度の単年度比較では、投棄場建設に当たっての起債が既に完了していることや、平成27年度には中継基地の設置工事費、平成28年度には浸出水処理施設に係る経費が含まれているなど、処理費用の大小を比較することができません。そのため、ここからは不燃ごみ1キログラム当たりに係る処理経費を算出して申し上げることといたします。  まず、中継基地となるまでの主な処理経費としまして、投棄場施設の建設工事費、これは補助金等を引いた建設工事費で、それと埋め立て、覆土に係る費用、浸出水処理施設の維持管理費やその修繕費、電気料金、水質検査に係る経費などがあります。浸出水処理に係る経費としましては、投棄場が閉鎖確認されるまでの間、その処理が必要で、埋め立て終了後から早くても2年間、長くなるとさらに15年以上かかる場合もあります。いつまで浸出水処理施設を稼働しなければならないかによって経費は変わってまいりますが、それらの金額を17年間余りで埋め立てられたごみ量約8万2,500トンで除しますと、不燃ごみ1キログラム当たり約36.7円から42.3円となります。この金額には投棄場内の修繕工事費用等は含まれておりません。また、投棄場が閉鎖確認された後には整備工事が必要ですので、それらを含めると、それ以上の経費になると思われます。  一方、中継基地となった後は、中継基地の設置に要した工事費と県外民間廃棄物処理施設への運搬および処分に係る委託料が主な経費で、それらを今後5年間で見込まれるごみ搬入量で除しますと、不燃ごみ1キログラム当たり約40.5円と試算されます。  これらを比較しますと、中継基地としての運用開始後において処理経費に大きな差はなく、ごみの最終処分を民間委託しても遜色ない経費で運営されております。 439 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 440 ◯13番(杉原祥浩君) 長いご説明、ありがとうございます。最後の1行だけでよかったような気がします。結論的には大きな差はないということですか。中山投棄場で埋め立てをしていた時期と、三重県へ運ぶ経費はかかるけれども、大きな差はない。一言で言えば、そういう認識でよろしいですか。 441 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 442 ◯市民環境部長(小林重秀君) それで結構です。 443 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 444 ◯13番(杉原祥浩君) 丁寧なご答弁、ありがとうございます。  細項目6、周辺住民との連携や搬入台数は。  鳥居本地区の方々への説明会や連携はとれていますか。また、状況が変わってから車両の搬入台数の差があると思うのですがどうでしょうか、お尋ねいたします。 445 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 446 ◯市民環境部長(小林重秀君) 中山投棄場の供用開始以降、彦根愛知犬上広域行政組合と鳥居本学区自治連合会および中山町中山自治会との間では、年に1回、連絡会議が実施されているほか、投棄場からの排出水の水質検査結果が毎月関係自治会に報告されております。また、本市と行政組合および鳥居本学区自治連合会との間では、定期的に連絡調整会議を実施し、連携をとりながら事業を進めているところです。  また、収集ごみおよび住民から直接持ち込まれるごみ搬入車両の台数につきましては、やや減少傾向にあります。これはごみ搬入時に排出元確認などが平成25年度、平成26年度から実施されたことによるもので、中継基地への移行によるものではないと聞いております。  ちなみに投棄場からの搬出車両は、稼働日1日当たり、午前1台、午後1台の計2台となっております。 447 ◯議長(西川正義君) 杉原君。
      〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 448 ◯13番(杉原祥浩君) 減少傾向にあるとのことでした。搬出の方は、午前1台、午後1台の計2台ですね。それは10トンぐらいのトラックで、午前に1台、午後に1台という認識でよろしいですか。 449 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 450 ◯市民環境部長(小林重秀君) おっしゃられたとおり、10トン車、二十数立方メートルのコンテナで運ばれていると聞いております。 451 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 452 ◯13番(杉原祥浩君) 半日でそのトラックいっぱい程度しか搬入されていないという単純な認識でいいのですね。1日に2回運ぶけれども、どんどん残っているという意識はないですね。 453 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 454 ◯市民環境部長(小林重秀君) 搬入と搬出で均衡が保たれているということです。 455 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 456 ◯13番(杉原祥浩君) ありがとうございます。  細項目7、今後の課題は。  今後の課題はどのようなことが想定されますか。端的にお願いします。 457 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 458 ◯市民環境部長(小林重秀君) 中山投棄場の中継基地としての使用は5年間と決められており、それ以降の中継基地の確保が喫緊の課題であると聞いております。 459 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 460 ◯13番(杉原祥浩君) 端的なご答弁ありがとうございます。  細項目8、今後処分方法と方向性は。  今後の処分方法と方向性を考えるときに、今のままではいけないし、17年前から中山投棄場がいっぱいになることは予定されていた。それが今になって三重県に運ばなくてはいけなくなったことも考えて、今後の処分方法と方向性をお尋ねいたします。 461 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 462 ◯市民環境部長(小林重秀君) 今ほども述べましたとおり、中山投棄場の中継基地としての使用には5年間の期限がありますので、処分場の問題は喫緊の課題であると捉えられており、新たな中継基地や処分場の選定を検討していく必要があると考えられております。  また、同時に、今後の不燃ごみの処理につきましては、ごみの発生そのものを減らす取り組みと、発生したごみを可能な限り資源化しリサイクルすることが重要であると考えております。現在圏域で発生する不燃ごみにつきましては、その全量を搬出処分しておりますが、今後は搬出前の分別を徹底し、リサイクル可能な資源とそうでないものをより分けた上で最終処分するシステムの構築について検討されていくものと聞いております。 463 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 464 ◯13番(杉原祥浩君) 中項目2、最終処分について。  細項目1、彦根市内や近隣地域での最終処分場の予定は。  中山投棄場とは別に、本当に大きな意味合いで最終処分ということを5年以内に考えなければいけません。彦根市内や近隣地域での最終処分場をどこかで真剣に考える時期だと思うのですが、どこか予定はありますか。彦根市内や近隣地域で処理できなかったら県外へ運べばいいという問題ではないと思います。やはり地元から出たごみは地元で、近隣市町内で本腰を入れて検討する大きな問題があると思いますが、どのように思われますか。 465 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 466 ◯市民環境部長(小林重秀君) 議員ご指摘のとおり、圏域で発生したごみは圏域内で処理を行うことが基本で、彦根愛知犬上広域行政組合も圏域内に処分場が必要と考えておられることから、最終処分場につきましても、1市4町の新ごみ処理施設建設候補地の公募時にもあわせて問い合わせを受け付けておられましたが、候補地を見つけるのは難しい状況にあると聞いています。  今後も引き続き圏域内での処分場の確保を検討していく必要がありますが、当面は民間廃棄物処理施設での処分をお願いしていかなければならないと聞いております。 467 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 468 ◯13番(杉原祥浩君) 最後に市長にお尋ねいたします。ごみの処分というのは本当に大変な問題だと思いますが、三重県の方に運んでいるとのことで、市長はどのように思われますか。最後に一言ご意見をいただきたいと思います。よろしくお願いします。 469 ◯議長(西川正義君) 市長。 470 ◯市長(大久保 貴君) この問題は広域行政組合の中でよく相談させていただきたいと思っております。 471 ◯議長(西川正義君) 杉原君。   〔13番(杉原祥浩君)登壇〕 472 ◯13番(杉原祥浩君) またこれからの検討をよろしくお願いいたします。  以上で私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 473 ◯議長(西川正義君) 1番谷口典隆君。谷口君。 〔1番(谷口典隆君)登壇、資料掲示〕 474 ◯1番(谷口典隆君) それでは、私は、大きく分けまして2点について質問させていただきます。  まず、大項目1、彦根市が真の福祉モデル都市を目指すためにと題しまして質問をさせていただきます。  まず、市長公約についてお尋ねしたいと思います。  「彦根を全国一の福祉モデル都市に」は、大久保市長の公約であることに間違いはないか、確認をさせていただきたいと思います。 475 ◯議長(西川正義君) 市長。 476 ◯市長(大久保 貴君) 間違いございません。 477 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 478 ◯1番(谷口典隆君) 続きまして、細項目2、市長選挙時に発行された政治活動用ビラに、「彦根を全国一の福祉モデル都市に。それには民間からの女性(副市長)の登用を」とありますが、山根副市長はこの公約実現のために登用されたとの認識で間違いありませんか。 479 ◯議長(西川正義君) 市長。 480 ◯市長(大久保 貴君) 間違いございません。 481 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 482 ◯1番(谷口典隆君) 気持ちいいくらいに淡々と進みます。  続きまして、全国一の福祉モデル都市の実現に向けた山根副市長のこれまでの取り組みと実績をお示しいただきたいと思います。 483 ◯議長(西川正義君) 市長。 484 ◯市長(大久保 貴君) ここからは詳しくご説明させていただきます。  私は、「福祉は現場から」と選挙公約にも掲げましたが、これは現場や施設の運営などに熟知したリーダーのもとに、子育て・子育ちを含めた女性の力を加えた体制が必要だからであり、それは民間からの女性副市長の登用が必要であると申し上げてきたところです。  したがいまして、山根副市長にはそのような視点で施策に参画していただいております。特に女性が社会で活躍していく上でのさまざまな課題の解決に対応するため、男女共同参画の重要性を強く解き、さらに女性の社会進出を躊躇させる介護や保育の充実について常に前向きな助言をいただいて、この分野での基盤拡大について私の背中を押していただいてきました。  また、私は、福祉モデル都市を目指すため、「温もりのある福祉政策」を掲げていますが、具体的には、生活困窮世帯に対する包括的な支援を行うため総合相談窓口を設けており、高齢者福祉につきましては権利擁護サポートセンターを開設いたしました。  次に、在宅医療の推進と医療介護連携につきましては、医療福祉推進課を設置するとともに、認知症HOTサポートセンターや認知症カフェの設置を行いました。  また、子育て支援につきましては、保育所職員の人材確保に向けた取り組みや加配保育士の補助基準額を引き上げ、民間保育所の施設整備に対する補助等を行うとともに、待機児童の解消に向けて平田こども園を次年度に開設するに至りました。  以上、主な事業について申し上げたわけですが、いずれも山根副市長就任時から深くかかわっていただいており、昨年末から副市長2人制をお認めいただき、福祉分野を川嶋副市長に担っていただいておりますが、現在も全体を補完し、女性の視点からの意見や、福祉が手厚いヨーロッパでの生活経験も生かし、いかに持続可能な福祉システムを構築していくかについて、その深い法律および経済の知識に基づいた助言をいただいているところであり、私の進める福祉モデル都市づくりに大きく貢献していただいていると考えております。 485 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 486 ◯1番(谷口典隆君) 今披瀝されましたのは実績というか取り組みですけれども、どうしても山根副市長でなければならなかった、山根副市長の実績ということでご紹介いただくには、幾分幅がある、開きがあるのではないかと思います。  彦根市副市長の事務分担等に関する規則の中で、福祉に関することは川嶋副市長が職務をすると規定されております。今も市長自らがご紹介いただきましたけれども、そごは生じていないですか。本来なら、山根副市長がずっと福祉分野を担当されるべきではなかったのですか。 487 ◯議長(西川正義君) 市長。 488 ◯市長(大久保 貴君) 昨年の11月定例会で副市長2人制をお願いしたときにご説明しましたけれども、直面する課題、例えば権利擁護サポートセンターの問題も広域で取り組んでいく必要がありますが、少し難しい状況に直面していました。そうした状況を打開するために、川嶋副市長は現役当時、くすのきセンターの開設に向けて4町との協力体制の経験がおありでしたので、その延長でお願いすると説明させていただきましたが、今その体制を組ませていただいているということです。 489 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 490 ◯1番(谷口典隆君) そうであるなれば、わざわざ民間から女性ということで登用された山根副市長に大変失礼ではないかと思います。  次に、彦根を全国一の福祉モデル都市にするために大久保市長が就任され、3年半が経過しました。福祉モデル都市として現在の彦根市は全国で何番目にランキングされているのか、お聞かせください。 491 ◯議長(西川正義君) 市長。 492 ◯市長(大久保 貴君) 調べましたところ、全国の都市を対象とした福祉モデル都市のランキングはございませんので、順位はよくわからないという状況です。 493 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 494 ◯1番(谷口典隆君) では、確認をさせていただきます。この政治活動ビラに書かれております「彦根を全国一の福祉モデル都市に」というのは、何の根拠もなく、何の基準もないところで、全国一と勝手にうたわれたわけですか。 495 ◯議長(西川正義君) 市長。 496 ◯市長(大久保 貴君) 就任以来ご説明しておりますが、数値で説明し得るものではありません。福祉モデルをつくっていく、全国に唯一の福祉モデルをつくっていくという趣旨ではありますけれども、実現するには大変道のりの長い作業が必要だと申し上げてまいりました。今定例会でもそうですし、さきの9月定例会でもそうですが、まだまだ道のりは半ばだということでご説明してきたところです。 497 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 498 ◯1番(谷口典隆君) 市長、確認させてください。「全国一」と書いています。一というのは数値ではないですか。 499 ◯議長(西川正義君) 市長。 500 ◯市長(大久保 貴君) 一は数値です。 501 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 502 ◯1番(谷口典隆君) 一は数値ですよね。市長になられて、あらゆる施策を進める中で、数値では計り知れないとおっしゃいましたけれども、全国一というのは一番です。数値です。市民の皆さんは全国で1番になる。ナンバーワンになる。オンリーワンでもなく、ナンバーワンの福祉モデル都市と書かれていると読まれていると思います。その上で、多くの方が大久保貴さんに市長になっていただこうと投票されたと思います。全国一というのは数字では計り知れないとおっしゃいましたけれども、弁解がありましたらお答えください。 503 ◯議長(西川正義君) 市長。 504 ◯市長(大久保 貴君) 何かをもってはかれるものではないと、就任以来、説明してまいりました。ただ、全国一の福祉モデルの都市だと実感していただけるように。まだまだ道半ばで、大きく期待していただいた皆様方は大変残念に思われているかもわかりません。そのことは率直におわび申し上げなければならないとは思いますけれども、大変大きな目標を掲げており、まだまだ道半ばだと再々申し上げておりますが、それに向けてさらに努力を重ねてまいりたいと思っております。 505 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 506 ◯1番(谷口典隆君) 数値でははかれない取り組みだと、施策を数値ではかるものではないとおっしゃっておきながら、有権者の皆さん、市民の皆さんには、「全国一を実感していただける」とまた数値であらわすのはおかしいと思われないのですか。そうであるならば、「全国一」という看板はお下げになるべきだと思います。あらゆる施策の揚げ足をとって、これがだめ、あれがだめと言うつもりは毛頭ございません。ただ、「全国一の福祉モデル都市を目指す。その上で、彦根市民の皆さんに全国一だと実感していただけるような取り組みをしたい」とおっしゃったではないですか。それであるならば、全国で2番目ではなく、全国一を目指すと明言されるのか、全国一ではなく、数値にはあらわれないけれども実感していただけるような取り組みを今後目指されるのか、その辺だけはっきりしておいていただきたいと思います。 507 ◯議長(西川正義君) 市長。 508 ◯市長(大久保 貴君) 全国一の福祉モデル都市だと実感していただけるような取り組みを進めてまいりたいと思っております。 509 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕
    510 ◯1番(谷口典隆君) では、最初の質問に戻りますけれども、福祉モデル都市のランキングはどこを探してもなかったわけですが、どうやって全国一だと実感していただけるのか、ご説明いただきたい。 511 ◯議長(西川正義君) 市長。 512 ◯市長(大久保 貴君) 福祉というのは、それぞれの主体がどのように感じるか、非常に差が生ずるものです。私のつたない経験からしましても、例えば「全国一の老人福祉施設を目指す」と申しましても、それは何か数値であらわせるものではありません。とにかくその利用者、入所者の満足度を上げていくことにしかならないわけですが、私の立場で、福祉分野において、市民の皆さんが安心し、満足感をしっかり得られるような施策の追及をこれからも重ねてまいりたいと考えております。 513 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 514 ◯1番(谷口典隆君) 「福祉は数値でははかりにくい」とおっしゃいましたので、次の項目にいきたいと思います。  大久保市長の公約によりますと、「彦根市立病院の多くの空きベッドの活用に在宅支援を」とのことですが、その進捗状況をお聞かせください。 515 ◯議長(西川正義君) 市長。 516 ◯市長(大久保 貴君) 市立病院の空きベッドを活用した在宅支援につきましては、現在20名ほどの在宅療養中の難病患者さんを中心に、1週間ほど入院いただくレスパイト(休息)入院を行っており、事前予約による利用のほか、患者・家族の皆さんの急用などの場合にも対応できるよう、空きベッド等を活用しているところです。  また、本年4月には、市立病院内に在宅医療支援室を新たに設置し、訪問診療や地域の診療所への後方支援等にも精力的に取り組んでおりますが、今後とも、訪問診療した在宅患者さんで入院が必要な場合などには、臨機応変なベッドコントロール等により速やかに対応し、在宅医療・在宅介護を継続される患者・家族の皆様を支援できるよう取り組んでまいりたいと考えております。 517 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 518 ◯1番(谷口典隆君) 空きベッドを活用するということで、実に数値にあらわしやすいではないですか。昨日の安藤議員へのご答弁では、新改革プランの中で地域包括ケアの病棟導入の検討ということも答えられたのに、私のときにはなぜご答弁をいただけなかったのかが不思議です。そういうことであるならば、これも来年度から早急に取り組めるものだと思っております。そうしたことを棚上げにして、数値ではかれないと言う。一方では、こうした数値を示しながら説明される。どうも納得いかない。  続きまして、細項目6、市長は、「看護師や介護士などの付き添いがなければ、医療機関や学校へ通うことができない人たちのために、看護師などが添乗したバス等の運行を始めるべき」との公約を掲げておられます。その進捗状況をお聞かせください。 519 ◯議長(西川正義君) 市長。 520 ◯市長(大久保 貴君) 申しわけないことですが、残念ながら、実施には至っていない状況です。  恐縮ですが、この問題を提起しましたのは、私が施設に携わっていたときに、いろんなところで、看護師がいないためにバスに乗せられない、通学ができない、通所ができないという苦情があり、大変深刻な問題だと受けとめたからです。現在は実施に至っていないということで、まことに残念だと私も思っております。  ただし、主としまして、介護士による個別の移動や外出のサービスの提供につきましては、介護保険法では訪問介護での移乗・移動介助、通院・外出介助および通院等乗降介助等や福祉用具貸与での車椅子貸与等が保険給付の対象として認められております。  また、障害者総合支援法では、重度訪問介護や同行援護、移動支援事業等によって、外出に介護や支援を要する障害のある方や難病の方に対しまして、条件を満たせば介護士などの付き添いによる通院や買い物等が可能で、これらのニーズの増加に対しては順次充実を図っているところです。  本市におきましては、日中の通所事業所において看護師の加配の要望が強く、ここ数年、充実を図ってきたところですが、現行制度の中で看護師の付き添いによる外出支援はなく、特別支援学校への通学に関しましては、現在、県において実証研究を重ねていることから、この動向を注視してまいりたいと考えております。 521 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 522 ◯1番(谷口典隆君) 介護保険適用というのは市長が決めたものではありません。そんなことは市長選挙でうたうまでもなく、ご存じだったと思います。市長選挙のときに、このビラを見られた障害がある方が、難病のご家族を抱えていらっしゃる方が、移動手段の充実を図ってもらえるのだということで、どれだけの方が期待されたかおわかりになられますか。現在、それに取り組んでいない。今もおっしゃいましたけれども、県の事業であったり、介護保険の適用ができるなんてことを求めていらっしゃらないのです。ここに書かれているのは、この人なら、全国一の福祉モデル都市にしてくれる。我々難病の家族を抱えている者も助けてもらえるのではないか。少しでも助成してもらえるのではないか。その一縷の望みを1票に託されたのではないかと考えております。どれだけ多くの彦根市民の方が、この近隣では診てもらえないので、京都や大阪、名古屋や金沢、東京にまで足を運んでいらっしゃるのかご存じですか。そうした方々に対して、彦根市として今後もこの取り組みはされないおつもりですか。確認をさせてください。 523 ◯議長(西川正義君) 市長。 524 ◯市長(大久保 貴君) これは弁解の余地がないのですが、看護師不足の問題もあります。私も現場におりましたので、難しさはよく理解しております。ただ、今も申しましたとおり、県での実証実験も行っておりますし、さまざまな検討が進んでおりますので、今後も検討を重ね、できる限り対応していきたいと考えております。 525 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 526 ◯1番(谷口典隆君) 昨日、市長選挙への出馬を表明されました。結構なことです。出られるのは自由ですので、出ていただいたら結構なのですけれども、昨日終わってから、記者会見をされたようで、その中で、今度の市長選挙に向けた政策の一つに子どもの貧困対策も挙げておられました。先ほどの辻議員の質問の中で、福祉保健部長からは、子どもの貧困の実態把握は難しいというような見通しが示されました。既に次の選挙のための公約として発表されているものですら、内部で実態把握は難しい、貧困率を下げるのは難しいという見通しが示されていることを考えたら、単なる行政トレンドのキーワードを並べ立てればいいというものではないと思います。子どもがどれだけ苦しんでおられるのか、実態把握もできないまま、公約として挙げることで、どれだけの方がそれに期待されるのか。しかも、今回は、大久保市長は現職です。現職の市長なら本当にやってくれるだろう、まさかうそはつかない、きれいな総花的な選挙公約を掲げることはないだろうということで、よけいに期待されると思うのです。いろんな公約を挙げるなとは言いません。それであるならば、実現のために精いっぱい努力するのが、本来の政治に携わる者の使命ではないのでしょうか。言葉だけの公約を掲げるべきではないと思います。そのために民間の女性副市長を登用したのだろうと思いますし、そのために福祉分野での経験のある川嶋副市長を登用されたのであるならば、なぜ障害者や難病の方への支援を彦根市単独の事業としてこれからやっていくと言えないのですか。県の動向を見極めるのではなく、この一文に対して、あなたに対して1票を投じた皆さん方に、何とか報いろうという気持ちはないのでしょうか。 527 ◯議長(西川正義君) 市長。 528 ◯市長(大久保 貴君) 先ほどもお答えしましたとおり、実現すべく努力をしていきたいということです。 529 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 530 ◯1番(谷口典隆君) 次にいきます。移動手段充実のために、私から一つ提案をさせていただきたいと思います。視覚に障害がある方や全身性障害の方の外出介助には、移動介護従業者、通称ガイドヘルパーの資格が必要です。このガイドヘルパーは慢性的に不足しており、大久保市長の公約実現のためにも、彦根市がガイドヘルパーを養成するべきと考えますが、見解をお聞かせください。 531 ◯議長(西川正義君) 市長。 532 ◯市長(大久保 貴君) ご質問の視覚障害のある方や全身性障害のある方の移動介護に従事される、通称ガイドヘルパーは、市内の10カ所以上の事業所において計画的な利用においておおむね対応されていますが、利用される方の緊急時の利用など多種多様な希望には十分対応ができていない面もあるところです。  移動介護従事者の養成は、利用者の増大かつ多様化するニーズに対応した適切なサービス提供のため、必要な知識・技能を有するサービス提供事業者等の養成を目的に、滋賀県が実施しております。平成28年度におきまして、同行援護従業者養成研修を2回開催され、49名が受講され、修了されております。  そのほか、民間事業者でも養成研修が実施されており、県で把握されている平成28年度の計画では、5事業者によって3種類で計12回の研修が予定されており、定員総数は264名となっています。  このようなことから、本市としましては、市内からの受講者を増やすため、講習実施の周知促進を図っていきたいと考えておりますが、市での直接的な養成は現在のところ考えておりませんので、ご理解のほどお願いいたします。 533 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 534 ◯1番(谷口典隆君) 私は次の選挙で支援する・支援しないは別にしまして、市長の全国一の福祉モデル都市実現のために、少しでもお役に立てるのではないかということで提案しているのです。  今おっしゃいましたように、県の事業ではありますけれども、滋賀県から滋賀県障害者福祉協会の方に事業委託され、ガイドヘルパーを養成していただいております。この協会のご配慮に基づいて、偏ってはだめだということで、県内の全ての市町に居住の方を選抜して、それぞれに割り当てて、ガイドヘルパーを養成されています。かろうじて年間に数名の彦根居住のガイドヘルパーを養成していただいております。彦根市として、もう1人ずつ、2人ずつでもいいから、ここに対して市としていくばくかの予算をつけることで、先ほど申し上げましたが、バスに看護師や介護士ではないけれども、視覚障害がある方の外出が少しでも楽になることを考えれば、全国一とは申しませんけれども、彦根市として移動支援ができると考えますが、それでもお取り組みされませんか。 535 ◯議長(西川正義君) 市長。 536 ◯市長(大久保 貴君) 私も、移動支援というのは非常に重要なことだと認識しております。議員からご説明いただいたような状況ですので、さらに研究を重ね、市が直接養成することは考えておりませんが、何らかの対応ができないかどうか検討を進めてまいりたいと考えております。 537 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 538 ◯1番(谷口典隆君) 移動支援が大事だとおっしゃるのであれば、3年半前にこうして掲げられた選挙公約の一つでもつぶしていこうということで、お取り組みされるべきだったと思います。ガイドヘルパーの養成については、重要な移動支援ですので、彦根市として前向きな、積極的なご支援をお願いしたいと思います。福祉保健部の所管だと思いますけれども、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。答弁は結構です。  続きまして、中項目2、子どもの医療費助成についてです。  細項目1、子どもの医療費助成について、今回新たに小学1年生から3年生までに助成対象が拡大されます。必要となる扶助費の金額をお教えください。 539 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 540 ◯市民環境部長(小林重秀君) 小学校1年生から小学校3年生までの通院医療費助成に必要な扶助費といたしましては、年間6,000万円から7,000万円と試算しております。 541 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 542 ◯1番(谷口典隆君) では、子どもの医療費助成について、新たに小学1年生から3年生までの拡大に伴い必要となる電算システムの改修金額をお示しください。 543 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 544 ◯市民環境部長(小林重秀君) 今回の助成対象拡大により必要となる電算システム改修費につきましては、120万円程度になると考えております。  このほか、現物給付方式、いわゆる受給券方式での実施を予定しておりますので、滋賀県国民健康保険団体連合会のシステム改修も必要となり、これに必要な経費として30万円程度かかると聞いております。 545 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 546 ◯1番(谷口典隆君) 続きまして、そのほかに受給券の発行の費用、発送費用等が必要になると考えます。扶助費と電算システム改修費以外の経費の額をお示しください。 547 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 548 ◯市民環境部長(小林重秀君) 今回の助成拡大におきましては、受給券を発行する現物給付方式での助成を予定しておりますことから、申請書や受給券作成に伴う用紙代、郵送料、印刷経費等が扶助費と電算システム改修費以外にも必要となると見込んでおり、110万円ほど必要になると考えております。 549 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 550 ◯1番(谷口典隆君) 続きまして、9月定例会におきまして、議会として全会一致で可決しました意見書の趣旨である、国が負担すべき国民健康保険国庫負担金等の減額調整措置の廃止について、その後の国の動向や廃止に向けた見通しについてお聞かせいただけますでしょうか。 551 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 552 ◯市民環境部長(小林重秀君) 子どもの医療費助成など、地方単独事業を実施した市町村国民健康保険の国庫負担金等を減額している措置、いわゆる波及増カットにつきましては、全国知事会、全国市長会、全国町村会の地方3団体を初め、近畿都市国民健康保険者協議会などからも、政府に対して減額調整措置の廃止を要望されております。  これに対して、厚生労働省は、平成28年3月28日に、子どもの医療制度のあり方等に関する検討会の最終取りまとめを公表し、減額調整措置について早急に見直すべきとの意見が大勢を占めたと明記されました。  このことを受けて、同省では、平成28年11月30日の社会保障審議会医療保険部会で、波及増カット廃止の方向性として、実施時期は平成30年度からとし、対象年齢を未就学児までに限定した上で無条件に廃止する案と、一部負担金の有無や所得制限の有無により何らかの制限を設ける案の2案を提示され、平成28年12月中に結論を出される予定となっております。 553 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 554 ◯1番(谷口典隆君) そうすると、今の2案のうち、いずれにしても平成30年度からの開始ということで間違いないのですか。 555 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 556 ◯市民環境部長(小林重秀君) そのように報じられております。 557 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 558 ◯1番(谷口典隆君) 金額等々も不明な中ですけれども、議会として意見書を可決した意義はあったと思います。  今の助成対象拡大により、減額の金額はさらに大きくなると思います。制度が引き続くものとして、今回の助成対象拡大により幾らになるのか、お示しください。 559 ◯議長(西川正義君) 市民環境部長。 560 ◯市民環境部長(小林重秀君) 国民健康保険の減額調整措置される額につきましては、現物給付による医療費助成を実施したことにより、安易な医療機関受診を誘発し、それにより増加した医療費の保険者負担額に対して国庫負担金等の交付率を乗じることで算出されます。よって、平成27年度の実績値をもとに現状における減額調整措置で試算しますと、制度拡大に伴い新たに約230万円国庫負担金等が減額される見込みとなります。 561 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 562 ◯1番(谷口典隆君) ということは、未就学の分が約1,000万円とお聞きしていますが、総額で幾らぐらいになるのですか。 563 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後3時34分休憩            午後3時35分再開 564 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  市民環境部長。 565 ◯市民環境部長(小林重秀君) 現状としては、未就学で580万円減額されておりますので、それプラス230万円で、810万円程度となります。 566 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 567 ◯1番(谷口典隆君) わかりました。ありがとうございます。国の動向を注視していきたいと思いますけれども、全国市長会などでも要望活動をしていただけるものと思います。いずれにしましても、市の負担が少なく済めばいいというものではありませんけれども、できるだけ調整については国に対しても強く要望していただきたいと思います。引き続きお願いします。  続きまして、細項目6、年次を追って段階的助成対象を拡大するなど、その取り組みについては、議会でも、これまでからさまざまな議論がありました。そんな中、この時期に助成対象を決められた理由についてお聞かせいただきたいと思います。 568 ◯議長(西川正義君) 川嶋副市長。 569 ◯副市長(川嶋恒紹君) 乳幼児の福祉医療費助成につきましては、平成28年3月まで、県制度において所得制限が設けられておりました。また、所得制限以下の方でも、通院においては1診療報酬明細当たり500円、入院においては1日当たり1,000円で、月1万4,000円を上限とする自己負担がありました。このため、市において、所得制限超過者および一部自己負担分を市制度で補完する形で乳幼児に係る医療費の無料化を実現してきたところです。  しかしながら、今年度に入りまして、平成28年4月から県が乳幼児福祉医療費助成事業の制度拡大を実施され、所得制限および自己負担を撤廃されましたことから、これまで県補助金の対象外でありました市制度で補完していた部分が新たに県補助対象となりましたことから、年間およそ2,300万円程度が補助金として受領できる見込みとなりました。これを子育て支援の拡大にどうつなげていくか、庁内で議論し、子育て支援や子どもの貧困対策等も考慮し、何らかの方法で医療費助成の拡大ができないか、その範囲や内容、可能性について検討を進めてきたものです。  全国的にも子どもの医療費助成の拡大が進む中、子育て世帯の方からその拡大を求める声が多くあるのも事実で、またまち・ひと・しごと創生総合戦略におきましても、結婚から子育てまで切れ目ない支援を位置づけていること、加えまして、彦根医師会、彦根歯科医師会、薬剤師会等にもご理解いただきましたことから、小学1年生から3年生まで、対象者を限定する形ではありますけれども、通院医療費助成の実施に踏み切ることとしたものです。 570 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕
    571 ◯1番(谷口典隆君) 今回、この時期、このタイミングでの条例改正につきましては、うがった見方をすれば、大久保市長の市長選挙対策なのではないかという見方もあります。今、一定説明はいただきましたが、今回は条例だけです。当然、システム改修は年度をまたがっての措置も必要ではないかと思いますけれども、予算についてはどのような形でやるのか。債務負担をされるのであろうと思いますし、先ほど聞いた限りではそう大きな額ではないと思うのですが、なぜ今回同時に予算計上されなかったのか、提案されなかったのかをお聞かせいただけませんか。 572 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 573 ◯総務部長(和気豊文君) まず、医療費助成、いわゆる扶助費についてですが、今回上程しております条例を施行しましても、すぐに市の債務が確定するわけではない。先ほど市民環境部長が答弁しましたのは推計値です。これは法制技術上の問題でもあるのですが、条例を施行して、その後、市民の皆さんから申請を受け付けて、この人は資格があるので受給券を交付するという何らかの手続を踏んだときに初めて債務が確定します。文献を当たったのですが、今申し上げた形が一番適切な理解であろうということで、条例が施行されます平成30年4月、つまり平成30年度予算に扶助費としては予算措置をすればよいということなのです。それから、前年に行いますシステム改修につきましては、平成29年度予算で措置していく。そういう考え方で、この条例の施行に向けて準備と本格実施をしていく。法制技術上、予算措置でいいます債務負担行為との関係性、地方自治法第220条第1項といった三つの要素を整理しますと、今ほど私が説明しました考え方が一番適切であろうという立場に立脚して、今回、条例案のみを上程させていただいたということです。 574 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 575 ◯1番(谷口典隆君) それでも、今期の定例会で条例改正の提案の必要があったということですか。 576 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後3時42分休憩            午後3時42分再開 577 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  川嶋副市長。 578 ◯副市長(川嶋恒紹君) この条例をまず通していただいて、それからシステム改修等の下準備、諸準備をしていく考えでおります。システム改修の予算自体は3月に新年度予算としてお願いすることになりますが、今の段階でこの条例を出させていただくことにより、平成30年4月の条例施行の運用をスムーズに進めていく。そういう意図を持ちまして、今回、条例案を上程させていただいたものです。 579 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 580 ◯1番(谷口典隆君) わからないこともないのですが、債務はわからないものの、予算も条例も一緒に通して、平成30年4月が半年でも、3カ月でも前倒しになれば、少しでも多くの方が助成を受けられる。それこそ全国一の福祉モデル都市になるのではないかと思うわけです。一部納得いかないままですが、次へいきます。  中項目3、はり・灸・マッサージ施術費給付事業について。  平成28年度の利用状況について、現在までの取り組み、利用者数、助成金額をお聞かせください。 581 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 582 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 平成28年度の11月末現在におけます利用状況につきましては、利用者数は9人、給付件数は10件、助成額は合計10万3,500円となっております。 583 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 584 ◯1番(谷口典隆君) 11月末までですが、平成27年度と比較して少しは改善されていると思います。  続きまして、この状況に対する評価をお聞かせください。 585 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 586 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 昨年度の給付実績は、平成27年10月からの半年間で11件でした。平成28年度において大幅な件数増加はないものの、給付件数10件のうち今年度新たに申請があったものは4件です。給付件数は伸び悩んでおりますが、事業開始1年間での件数で、引き続き状況を見ていく必要があると考えております。 587 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 588 ◯1番(谷口典隆君) 現行制度の中で浮き彫りになった課題は何であるか、お聞かせください。 589 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 590 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 課題としましては、さきに述べましたとおり、現状では利用者数が伸び悩んでいることから、利用者数の増加に向けた取り組みが必要であると考えております。  また、本事業の趣旨であります身体に拘縮がある方や在宅療養中である方等の身体機能の回復または悪化防止のためには、はり・灸・マッサージの施術を受けた後に継続的に体を動かしていただくことも重要であり、この点についてどのようにフォローしていくかも課題となっております。  これらの課題につきましては、第7期彦根市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画策定時において、その対応方法等の検討を行ってまいりたいと考えております。 591 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 592 ◯1番(谷口典隆君) 続きまして、利用促進に向けた周知はどのような方法で行っておられるのか、またPRは十分とお考えでしょうか。 593 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 594 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 本事業の周知方法といたしましては、定期的な「広報ひこね」への掲載やホームページへの掲載を行っております。また、ケアマネジャーや地域包括支援センター職員に対し同制度の説明を行うほか、平成28年度からは、新たに要介護等認定を受けられた方に送付します介護保険要介護認定・要支援認定等結果通知書にチラシを同封し、周知を図っているところです。  さらに、登録施術所にチラシを送付し施術所内に掲示を依頼しているほか、彦根・犬上鍼灸マッサージ師会が開催されたイベントにおけるチラシ配布など、施術者側にもご協力いただき、事業のPRを図っているところで、今後もこれらの取り組みを継続してまいりたいと考えております。 595 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 596 ◯1番(谷口典隆君) この事業、この制度を、介護保険事業の一環としての取り組みにこだわる理由をお聞かせ願えますか。 597 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 598 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 本事業は、平成24年9月に採択されましたはり・きゅう・マッサージ施術費助成券制度の再開を求める請願を受けて制度設計を行ったものです。同請願の趣旨は、高齢者が要支援・要介護にならないためには、はり・灸・マッサージ治療は簡単で極めて有効な手段であることから、制度の再開を求めるというものでした。  本市といたしましても、施術による介護予防の効果が認められることを有識者に確認した上で、介護保険法に規定される事業として位置づけ、介護保険事業特別会計にて事業展開を行っているところです。 599 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 600 ◯1番(谷口典隆君) 次にいきます。現在の制度では、12回の利用のうち最後の3回分を助成する仕組みですけれども、同事業のパートナーとも言うべき事業者などで構成される彦根・犬上鍼灸マッサージ師会によりますと、12回に達するまでに体調を崩し利用ができなくなった方や、途中でお亡くなりになられる方もおられるとのことでした。  例えば回数を減らすことで利用が促進され、多くの方が助成を受けられるようになる、利用促進が図られると考えますけれども、全国一の福祉モデル都市を目指すために、この制度のさらなる充実を求めますけれども、見解をお聞かせください。 601 ◯議長(西川正義君) 福祉保健部長。 602 ◯福祉保健部長(川嵜 孝君) 本事業は、はり・灸・マッサージが高齢者の介護予防にもたらす効果について、彦根・犬上鍼灸マッサージ師会を初め、医師からの医学的見解や高齢者福祉協議会において意見を聞き取った上で制度設計を行ったものです。  また、昨年10月からの事業開始後も、彦根・犬上鍼灸マッサージ師会等とは継続的に協議の場を設け、ご意見をお聞きしているところです。  そこで示された効果や利用回数についてのご意見を踏まえ、本事業の趣旨であります介護予防にもたらす効果が得られる範囲内での制度内容に見直しについて検討を行ってまいりたいと考えております。 603 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 604 ◯1番(谷口典隆君) いろんな方からヒアリングをして、制度設計された。ただ、利用が促進されていないという現状は、私が言うまでもありません。どうか検討、見直しをお願いします。決して後ろ向きではないと思います。多くの方の利用が図られれば、この事業は一応の成功を見たと考えておりますので、ぜひとも来年度に向けて検討いただきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。  続きまして、大項目2、彦根市職員の時間外勤務についてお尋ねいたします。  大手の広告会社で入社1年目の女性社員が長時間勤務を余儀なくされ、過労により自ら命を絶つという選択肢を選ばざるを得なかった事件を受けまして、官民をたがわず、働き方に対する見直しが進められようとしています。  そこで、彦根市職員の残業等の時間外勤務についてお尋ねいたします。  細項目1、平成27年度における職員の時間外勤務時間数をお聞かせください。 605 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 606 ◯総務部長(和気豊文君) 原則としまして、時間外勤務手当の支給対象となる職員は、係長級以下の職員です。平成27年度におけます市職員の時間外勤務の総時間数は年間30万995時間で、職員1人当たりにしますと年間で246時間、1カ月当たり20.5時間となります。 607 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 608 ◯1番(谷口典隆君) 次に、平成27年度における職員の時間外勤務手当の額をお聞かせください。 609 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 610 ◯総務部長(和気豊文君) 平成27年度の時間外勤務手当の支給額は、一般会計が約4億4,300万円で、その他特別会計、公営企業会計を合わせますと、支給総額は約8億2,800万円です。 611 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 612 ◯1番(谷口典隆君) ちなみに、先日不正受給された額も入っているのですか。 613 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 614 ◯総務部長(和気豊文君) 支払われた額ですので、当然含まれております。 615 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 616 ◯1番(谷口典隆君) いじわるな質問をしてごめんなさい。  続きまして、平成27年度において、時間外勤務が最も多い職員の時間外勤務時間数をお聞かせください。 617 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 618 ◯総務部長(和気豊文君) 平成27年度において、時間外勤務が最も多い職員の勤務時間数は、年間では医師の1,699時間が最も多く、医師を除く一般職で最も多い職員は1,489時間でした。 619 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 620 ◯1番(谷口典隆君) 先日、新聞記事を見ていますと、県庁の職員で年間1,000時間を超える方がおられたということです。彦根市ではそれをはるかに超える1,400時間ということで、時間外勤務が多いという感じです。  平成27年度において、時間外勤務が最も多い職員の方に支払われた時間外勤務手当の額をお聞かせください。 621 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 622 ◯総務部長(和気豊文君) 医師で年間約818万円、一般職で年間約375万円です。 623 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 624 ◯1番(谷口典隆君) 非常に多いと思います。市立病院も何年か前に、在宅での時間外勤務を不正に取得されていたことがありましたけれども、確認ですが、今はありませんか。 625 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 626 ◯総務部長(和気豊文君) ないものと信じております。 627 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 628 ◯1番(谷口典隆君) 込み入った話は後ほどさせていただきます。  時間外勤務が多くなった理由、また原因についてお聞かせいただきたいと思います。 629 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 630 ◯総務部長(和気豊文君) 職員全体で申し上げますと、マイナンバー制度や子ども・子育て支援新制度を初めとする国の新たな制度への対応、国や県からの権限移譲、さらには国体関連や新市民体育センターの整備、新基幹情報システム、いわゆるコンピュータシステムの整備、平田認定こども園の開園準備、国宝・彦根城築城410年祭など新たな事業への取り組みがあります。  また、地域防災計画、都市計画マスタープラン、多文化共生プラン、スポーツ推進計画など、各種計画の策定や改定業務に加えて、庁舎耐震化に向けた移転準備などがあり、これらの業務への対応が主な要因であると分析しています。 631 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 632 ◯1番(谷口典隆君) 今ご紹介いただいたのは平成27年度の数値ですが、列挙された多くの事業は平成28年度においてさらに増大していると考えますと、平成28年度はさらに残業が増えているというお考えでしょうか。 633 ◯議長(西川正義君) 総務部長。
    634 ◯総務部長(和気豊文君) 平成27年度と平成28年度の上半期を比べますと、手当支給額は0.2%の伸びを示しております。1人当たり時間数では97.5%ですので、少し下がっているといった状況です。 635 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 636 ◯1番(谷口典隆君) 特定の方だけが増えていることになるのですか。 637 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 638 ◯総務部長(和気豊文君) 今ほど申しました部署、業務に携わっている者は総じて増加気味であるということは確かです。 639 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 640 ◯1番(谷口典隆君) それならば、一般的には適正な勤務管理が図られていると胸を張っておっしゃられるということでよろしいでしょうか。 641 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 642 ◯総務部長(和気豊文君) 次の質問にも関係してまいりますが、ああいった事例がありましたので、胸を張っていられる状態ではないということは認識しております。 643 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 644 ◯1番(谷口典隆君) ああいった事例というのは、私がこの質問をつくったときには全く検討しておりませんでしたので、どんな事例かは後で聞かせていただきたいと思います。  昨年、職員が時間外勤務手当を不正に受給していたことが発覚し、その際、大久保市長は再発防止に努めるとして、勤務管理システムの改修に当たるとされていました。勤務管理システムの改修に当たった結果、十分な対策は講じられたのか、お聞かせください。 645 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 646 ◯総務部長(和気豊文君) 昨年度に発生しました時間外勤務手当の不正受給につきましては、庶務事務システム、コンピュータシステムにおきまして、自分自身を承認者に設定し、上司がなすべき時間外勤務の承認を自分自身で行っていたということがわかりましたため、再発防止策として、自分を承認者に設定できないように改修するとともに、時間外勤務の実績について所属長が月の途中であっても一覧で確認できるようにシステムを改修しました。  あわせて、所属長が時間外勤務を命ずる場合は、事前に職員に申請させ、所属長はその内容を確認して承認するとともに、事後の実績申請では、所属長は職員の時間外勤務の実績の内容を確認して承認する規則となっておりますため、文書により改めて徹底するよう通知したところです。  十分な対策は講じられているのかとのご質問ですが、去る8日に公表しましたとおり、再度同様の事案が発生いたしました。結果として、所属長の確認が不十分な場面がありました。事態を重く受けとめ、各部局長を初め全所属長宛てに時間外勤務の縮減への取り組みとあわせ、時間外勤務の事前申請と実績申請の確認を徹底するように庁内通知をしたところです。 647 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 648 ◯1番(谷口典隆君) 部長からご紹介がありました。12月8日に公表されましたが、新聞には「懲りない市職員を停職処分」と書かれています。停職1カ月の懲戒処分にされた30代の男性職員は、1カ月開ければ、また職場復帰されるということでよろしいのですか。 649 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 650 ◯総務部長(和気豊文君) 停職処分ですので、ルールで言えば、停職処分が解ければ復帰することになります。あとは個人の処遇の問題ですので、ここでお答えするわけにはいかない部分もありますけれども、原則は復帰するということです。 651 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 652 ◯1番(谷口典隆君) 1カ月して職場に戻ってこられて、どこかの部署へ行って、三度目もあるのではないですか。そういうことも考えれば、免職されるべきであったのかと思います。地方公務員法の第28条では、免職もできるような文言もあります。そうしたことを考えれば、職員の間で疑心暗鬼になって、手口は違えども、2回同じことをやられて、3回目もあり得るのではないですか。また職場復帰されることで間違いないのですか。 653 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 654 ◯総務部長(和気豊文君) まず、処分の程度ですけれども、国が決めております基準を本市も準用しておりますので、その程度に応じて処分をいたしました。もちろん2回目ですので、加重して、今回の処分になったということです。再々にわたってこんなことが起これば、さらに加重されることになるわけですが、1回目のときに、本人からは顛末反省を提出しているにもかかわらず、また同様のことを繰り返しましたので、加重されたということです。  それから、処分の程度につきましては、当然、顧問弁護士とも相談しており、法律家の考え方にもよるのですけれども、停職でも重いのではないかと世の中では捉える可能性もあると。そうしますと、余りにも過重な処分をなされた場合は、それはそれで次の段階に進んでしまう可能性がありますので、あくまでも厳正に、法律家の意見も聞き、2回目であることも考慮しながら、今回の処分になったものです。 655 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 656 ◯1番(谷口典隆君) 「2回目も考慮しながら」と言われましたけれども、考慮していただきたいのは市民の税金を不正受給されたことで、市民としてはたまったものではないと思います。  先ほど総務部長が言いよどまれたということは、この職員は、1カ月開けてかどうかわかりませんけれども、自主退職されるということで間違いないのですか。 657 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 658 ◯総務部長(和気豊文君) そのことについては、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。 659 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 660 ◯1番(谷口典隆君) 大久保市長は、昨年、この事案を受けて、「職員の綱紀粛正に努め、再発防止を徹底します」とコメントされています。1回目はいいと思います。2回目、12月8日、「今後このような不祥事が二度と起こらぬよう、職員の綱紀粛正に努め、再発防止を徹底してまいります」と言われました。二度起こってしまいました。言葉じりを捉えるわけではないですけれども、「三度と起こらぬように綱紀粛正に努めます」と言うべきではないかと思ったりもします。再発防止なんていう空虚な言葉を並べ立てても、全く再発が防げていない。  手口は違うかもわかりませんけれども、同じ職員に二度も不正受給されている。根本的に勤務管理システムを見直すべきではないかと考えるのですが、どうなのでしょうか。 661 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 662 ◯総務部長(和気豊文君) 今ほど答弁しましたように、システムにつきましては改修をさせていただきました。基本的に経費を抑制する観点から、できるだけカスタマイズしないという方針で、当時導入を図ったようです。汎用型のものを導入したようですが、議員ご指摘のとおり、今回のような不祥事が起きましたので、システムの使い方を改めていかなければいけない。機械一辺倒というわけにはいかない。やはり対面で職員の勤怠管理をしていくことが重要ですので、そういった考え方を踏まえ、改めて事前の承認と事後の確認を徹底するように通知したところです。 663 ◯議長(西川正義君) 谷口君。   〔1番(谷口典隆君)登壇〕 664 ◯1番(谷口典隆君) 新聞記事とか、我々議会にはペーパーだけなので、よくわかりませんけれども、勤怠管理システムではもう二度と承認者になれないということで防げてはいると思うのです。結果的に、原始的なやり方でやられているわけでしょう。残業をしていないのに、その分をつけて、それを残業していましたという形で報告して、それを上司が決裁しているわけです。そもそもそこに間違いがあるのではないかと思うのです。システムはもういいと思います。システムにお金をかける必要はないと思います。この職員が三度やれるかどうかはわかりませんけれども、システム上はできないと思います。カメラを出口に備えつけてチェックされたようですけれども、それを全職員にやれるわけはないので、そこのシステムを変えるべきではないかと思うのですが、ご見解はいかがですか。 665 ◯議長(西川正義君) 総務部長。 666 ◯総務部長(和気豊文君) 先ほどの答弁でも申しましたように、所属長が確認することが市の規則ですので、その規則のとおり、所属長は確認行為・承認行為を行っていく。それを徹底するために、改めて通知をしているということです。 667 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後4時06分休憩            午後4時15分再開 668 ◯副議長(小川喜三郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  9番八木嘉之君。八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 669 ◯9番(八木嘉之君) お疲れさまでございます。私は、今定例会で、二つの項目にわたって質問をさせていただきたいと思います。昨日の中学生の生徒さんたちの傍聴に引き続き、本日は高校生の生徒さんたちが傍聴に来られております。傍聴に来られている方も含めて、市民の皆さんにわかりやすい質問に努めたいと思いますので、答弁される執行部の皆様方もわかりやすいご答弁をいただきますようにお願いを申し上げたいと思います。  それでは、大項目1、いじめに係る質問です。  文部科学省から平成27年度の問題行動調査結果が10月27日に公表されました。小・中・高と特別支援学校で認知されたいじめは、前年度よりも3万件以上多い22万件を超える件数となり、昭和60年の調査開始以降で最多になったと報じられております。  いじめ防止対策推進法が施行されて3年が経過しておりますが、全国大ではいじめの被害を受けた子どもたちが自らの命を絶つ、痛ましく悲しい事件が起こっている実情にあります。  そこで、彦根市のいじめの現状についてお尋ねいたします。  いじめ防止対策推進法は、施行後3年で見直しを検討するとされております。11月2日にいじめ防止対策推進法の施行状況に関する議論が、全国レベルであるいじめ防止対策協議会によって取りまとめられたところであります。いじめ防止対策推進法も緒に就いたばかりではありますが、一部からは既に取り組みの形骸化なども指摘されております。  そこで、平成26年度のいじめの認知件数は、本市では40件であったとされておりますが、平成27年度の調査結果はどうであったのか、見解を求めます。 670 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 671 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成27年度児童・生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査の本市におけるいじめ認知件数は70件であり、平成26年度と比べて30件増加しました。  これは、各学校において、いじめはいつ、誰にでも起こり得ると認識し、いじめが見逃されることがないよう、組織に取り組んできたものと捉えております。 672 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 673 ◯9番(八木嘉之君) 平成26年度は40件、平成27年度は70件ですが、平成26年度以前と比べて多いのでしょうか。おわかりでしたらお教えください。 674 ◯副議長(小川喜三郎君) 暫時休憩いたします。            午後4時19分休憩            午後4時21分再開 675 ◯副議長(小川喜三郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  教育長。 676 ◯教育長(善住喜太郎君) 過去全てのデータは持ち合わせておりません。平成24年度37件、平成25年度52件、平成26年度は申し上げましたように40件、平成27年度は70件と、現在手元にこれだけのデータがあります。 677 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 678 ◯9番(八木嘉之君) 質問は平成26年度と比べて平成27年度はどうであったかとお尋ねしたのですけれども、全国的にいじめの認知件数が多くなっている状況が、彦根の中ではどうなのかを知りたくて伺ったわけですので、平成26年度という単年度だけではなく、過去と比べて70件という数字がどうであったのかというのはきっちりと教育委員会として捉えて、今後の分析につなげていただくべきであると考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。  次に、県教委のいじめ問題調査会において、学校と警察が連携したかどうかという報告では、昨年度は小学校で8%、中学校で29%が連携したことがあると回答されております。これは県の数値です。彦根市において、昨年度と今年度で警察と連携された事案はあるのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。 679 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 680 ◯教育長(善住喜太郎君) 県教育委員会のいじめ問題調査会の調査は、生徒指導加配指定校を対象とした抽出調査です。本市の関係小・中学校も協力して回答しましたが、この中には警察と連携した事案はありませんでした。  ただ、彦根市全体で申し上げますと、いじめの認知について学校と警察が連携した事案は、昨年度は2件、今年度は11月までに1件ありました。いずれも既に解決いたしております。 681 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 682 ◯9番(八木嘉之君) わかりました。  それでは、いじめの認知件数が増えたことをどう分析されているのか。冒頭の質問で、彦根市においても70件ということで、認知件数は平成26年度に比べても30件増えていることがわかったのですけれども、認知件数が増えたということは、些細ないじめでも積極的に掘り起こそうという意識が学校現場に浸透してきたと評価する声もあります。彦根市はどのように分析されているのか、お聞かせ願いたいと思います。 683 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 684 ◯教育長(善住喜太郎君) 議員のご指摘のように、いじめ防止対策推進法が施行されて以降、本市におきましてもいじめの認知件数は増加しております。これは彦根市いじめ防止基本方針を受け、各小・中学校においても、それぞれいじめ防止基本方針を策定し、その方針に沿っていじめ防止の対応に取り組んでいる結果であると考えております。  具体的に申しますと、学校では、子どもたちが毎日書く日記や生活ノートを通してコミュニケーションを図り、担任を中心に複数の教員の目で子どもの日常の様子を確認しています。また、定期的な教育相談やアンケート結果の中で得られた本人からの訴えやほかの児童・生徒からの情報ももとに、いじめの未然防止・早期発見・早期対応に取り組んでおります。  加えまして、学校が家庭と連絡を密接にとることにより、当該児童・生徒の保護者やほかの保護者からも情報が得られ、いじめを認知できる機会が増えていると考えております。  このように、関係機関や地域とも連携し、よりきめ細かな取り組みを進めることでいじめに対する感度が高くなり、認知件数が増加していると考えております。 685 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 686 ◯9番(八木嘉之君) 理解いたしました。  次に、市内で、いじめが全くなかったという報告をされている学校はあったのでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。 687 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 688 ◯教育長(善住喜太郎君) 平成26年度にいじめを認知した小・中学校は15校、一方、いじめがなかったと報告されている小・中学校は9校ありました。平成27年度には、いじめを認知した小・中学校は20校で、いじめがなかったと報告されている小・中学校は4校でした。  教育委員会としましても、児童・生徒へきめ細かに対応し、いじめを見逃すことなく迅速に対応していくよう指導を続けているところです。 689 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕
    690 ◯9番(八木嘉之君) 全国的には、いじめを1件でも把握した学校というのは6割程度あり、残りの4割が認知件数0であったというようなデータも出ています。彦根市は、平成27年度はいじめが把握されているのが20校で、なかったのが4校であれば、いじめを把握されている割合は全国的にも高いと言えるのではないかと感じております。  再質問です。基本方針でもいじめの定義がうたわれておりますが、学校現場において、いじめが全くなかったと言われているのが平成26年度が9校と平成27年度が4校とおっしゃいましたけれども、定義等にばらつきがあり、学校現場においては基本方針等が浸透した上での数値が上げられていると私どもは捉えていいのかどうかをお聞かせ願えますか。 691 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 692 ◯教育長(善住喜太郎君) そのお答えをしようとしますと、いじめ全てについて1件1件、その後にわかってくる、子どもが本当の気持ちをその後に話してくれることもあり、全てを点検する必要はあると思うのですが、押しなべて私の今まで得てきた情報で申し上げます。  いじめが全く発生しなかった学校の中には、他の生徒指導上の問題行動として認知して、それを指導したという学校もあるだろう。例えば乱暴やけんかというような諸問題調査の項目がありますので、その中に報告をしてきて、その後しばらくたって、子どもが落ち着いたので聞いてみると、「先生、僕、いじめられていたかもしれない」と言うケースはあったのだろうと考えているところです。 693 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 694 ◯9番(八木嘉之君) 基本方針に定められているいじめの定義というのも、同時並行的にいじめを把握する、あるいは認知するというのは非常に難しいでしょう。教育長がおっしゃったように、いじめとは違うところでの行動によって、そういう報告や事案があったというケースもあるでしょうから、一概に浸透度合いがどうだということは難しいのかもわかりませんけれども、引き続き、しっかりと教育現場の方にも目をやり、いじめの認知件数を把握していただくようにお願いしておきたいと思います。  次に、中項目2、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)によるいじめについて。  スマートフォンやインターネットをされる方は、SNSと言えば、すぐにピンと来るわけです。SNSでのいじめが原因で、自らの命を絶つという事案も全国大では発生しています。言葉によるからかい、仲間外れなどによるものが原因であるとされています。  彦根市において、SNSによるいじめは把握されておられるのでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。 695 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 696 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市におきまして、平成26年度は1件、平成27年度も1件、SNSによるいじめと把握したものがあります。  インターネットを通じて行われる誹謗中傷は、認知件数は少ない状況ですが、SNSによるいじめが現実的に少ないと考えているわけではなく、いじめの認知がしにくい状況であると捉えて、いじめ防止等に取り組んでいるところです。 697 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 698 ◯9番(八木嘉之君) 教育長に見解を述べていただきました。そのとおりだと思います。  改めて伺いますが、把握されている認知件数が平成26年度は1件、平成27年度も1件というのは、学校側から、あるいは調査に答えた先生や生徒の方から上がってきた件数と理解してよろしいのでしょうか。どのような形で把握されたのかをお尋ねしたいと思います。 699 ◯副議長(小川喜三郎君) 暫時休憩します。            午後4時32分休憩            午後4時33分再開 700 ◯副議長(小川喜三郎君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  教育長。 701 ◯教育長(善住喜太郎君) かいつまんで申し上げますが、1件は、生徒が欠席したことについて、先生が「どうしたの?」と聞いたときに、生徒から「インターネットの問題である」というように聞いたということです。もう1件は、保護者からのご報告があったというケースです。 702 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 703 ◯9番(八木嘉之君) わかりました。  効果がだんだんとなくなってきているとも言われている学校ネットパトロール事業についてです。  LINEといったものは、ネットパトロールでは把握し切れない。陰口、陰湿なネットによるいじめは把握できないとされているのですけれども、県や市、あるいは学校単独で、ネット上のいじめに巻き込まれることを防ぐための事業をされているところもあります。彦根市においてはどのようにお考えなのか、見解を求めたいと思います。 704 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 705 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市においては、学校ネットパトロール事業は実施しておりません。  SNSによるいじめとして報告されている案件の多くは、今ご指摘がありましたように、LINEによるものです。LINEは、限られたグループでやりとりをするため、監視が極めて困難であることから、滋賀県を初め、近隣の市町におきましても、学校ネットパトロール事業は余り実施されていないのが現状です。  そのため、児童・生徒・保護者が携帯電話やスマートフォンの使い方について、利便性とともに危険性についても、自ら正しく認識する必要があると考えております。各学校では、外部の講師を招聘し、使用のルールやマナーについて、児童・生徒・保護者へ啓発を行ったり、生徒会で使い方についての約束を決めたりするなどの取り組みを行っているところです。 706 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 707 ◯9番(八木嘉之君) 携帯電話やスマートフォンの取り扱いやリテラシーといった道徳的な教育はもちろんこれまでからもやられていると思いますし、これまで以上に強化していただきたい部分でもあります。全国的にも、LINEによるいじめは把握しづらいと言われておりますので、教育委員会だけでなく、家庭、保護者、PTA、我々も含めて、問題を捉えて解決に導くようなことをしていかなければならないのではないかと思っているところです。また、時間を捉えて、議論をさせていただきたいと思っております。  次に、教員が児童生徒と向き合う時間の確保についてお尋ねしたいと思います。  学校現場では、学力向上やいじめ防止対策など多くの教育課題への対応のため、先生が児童・生徒と向き合う時間が十分に持てていないことも問題となっております。学校の職員室は、夜遅くまで明かりがともっており、現場の教員の方々は日々大変だと思っております。  そこで、県は、教員が児童・生徒と向き合う時間を確保するため、県教育委員会が教員の方々を集めて開いている会議や学校に依頼している調査などを廃止または見直すということで、57件の見直し項目が挙げられております。彦根市においても、現場教員の負担軽減策を何か検討すべきではないかと考えますが、見解をお聞かせください。 708 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 709 ◯教育長(善住喜太郎君) 本市におきましても、教職員の業務負担軽減により児童生徒と向き合う時間を拡充するため、昨年度まで行っておりました研修会や協議会の日数を削減したり、文書で求めていたものを電子メールによる報告に変更したりするなど、一つ一つの業務を見直し、具体的に軽減につながるよう今年度から取り組んでおります。  見直しを図った内容につきましては、逐次、校長会等を通じて説明・周知をしております。今後も、現場教員の負担軽減に向けて、業務内容の見直しを継続的に進めてまいりたいと考えております。 710 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 711 ◯9番(八木嘉之君) また、取り組みの成果等も来年度以降にお聞かせ願いたいと思いますので、よろしくお願いします。  次に、細項目2、平成28年5月の統計資料を見て、発言通告をしております。市費によって教員の加配をしている学校は、小学校で2名、中学校で5名とされていました。さらなる教員の加配を望みますが、見解をお聞かせください。 712 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 713 ◯教育長(善住喜太郎君) 教職員が一人ひとりの子どもと向き合うためには、教職員の負担軽減とともに、新たな教職員の増員も必要であると考えております。このため、本市としましては、今年度、県費による教職員の加配とともに、市費による教職員を増員しております。  市内の各小・中学校においては、学力向上や生徒指導上の課題を抱える学校も多く、来年度につきましても、県費による教職員の増員配置や拡充を求めるとともに、市費による加配教職員の拡充ができないかと考えているところです。 714 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 715 ◯9番(八木嘉之君) ぜひよろしくお願いしたいと思います。  次に、中項目4、生徒の主体性を生かした取り組みについて。  大津市の子どもたちへのアンケートの結果で、いじめを受けた子どもの3割が、誰にも相談できない傾向にあることが明らかになりました。逆に、誰かに相談した子どもの7割は、「いじめられなくなった」、「いじめが少なくなった」と回答されています。  把握したいじめを解決に導くことも大変重要なことですが、いじめを受けても、誰にも相談できない子どもたちがいることも忘れてはならない、大切な点だと思います。そこで、お尋ねしたいと思います。  まず、中学生広場の件です。  彦根市のいじめ防止基本方針には、いじめ防止のための施策として、中学生広場の取り組みを通してリーダーを養成し、いじめのない社会の担い手の育成につなげるとはっきりと明文化されております。この基本方針が策定されたのは、平成26年2月であります。  中学生広場は、平成27年の第17回の開催を最後に、やめられています。その経緯について、見解をお聞かせください。 716 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 717 ◯教育長(善住喜太郎君) 彦根市中学生広場は、彦根市立7中学校の上級生が企画・運営に携わり、社会教育的な行事への参画意識を高め自尊感情を育むことや、一堂に会した1年生が上級生の意見発表や学校紹介を聞くことで、自分自身を見つめ直し、愛校精神を育むことを目的に開催してきたものです。さらに、平成25年度以降になって、いじめ防止の提言について、会場での唱和等の取り組みも取り入れてまいりました。  中学生広場を終了した経過につきましては、このように1年生が一堂に会して中学生広場を開催する教育的効果、中学生広場開催に伴う生徒・教員などの学校現場のかなりの負担、中学校給食の始まりによって十分な時間の確保が困難になってきたというその年度の状況、これらを総合的に検討いたしました。いじめ防止に関しましては、各校で生徒の実態や学校の状況にあわせて、生徒会活動で子ども自身の取り組みが実施されるようになってきたことなどから、このような見直しを行ったところです。 718 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 719 ◯9番(八木嘉之君) 現場の先生の負担が増えてきたということで、現場の先生方の意見というのもあったのでしょうか。  私がなぜお尋ねしているかといいますと、平成26年の基本方針により、中学生広場の開催によってリーダーが養成され、いじめ防止に直結するわけではないけれども、やはりリーダー養成を通じて中学校に入られた子どもたちの環境の形成にも寄与できているというような向きで、基本方針に盛り込まれているにもかかわらず、1年間やった後、平成28年度からやめられている。現場の先生が大変であったとか、給食が始まったという環境の変化は一定理解するのですが、経過が少し短絡過ぎではないか。もちろん教育委員会では十分な議論がされ、中止されたと聞き及んでもいるのですが、どうであったのか。教育長としての思いも含めて、改めて見解を聞かせていただければと思います。 720 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 721 ◯教育長(善住喜太郎君) 先ほど、「中学生広場を取りやめたことについては総合的な検討をした」とお答えしたと思っております。  まず、一つに、教員の負担がかなり重いという現実的な問題が教員の方からも出ていたことは事実です。中学1年生だけで大体1,000人はいますので、それを全7中学校から、会場のひこね市文化プラザへ集合させるための事前指導、当日の引率、連れて帰らなければいけませんので、そのあたりの教員の負担というのはかなり大きなものがありました。中学校の中には、それだけでは足りないので、保護者にお手伝いをいただかないと難しいという中学校もあったと聞いております。  それから、もう一つ、観客として座っているのは1年生ですけれども、発表しているのは主に3年生で、この3年生がさまざまな発表をするに当たって、例えば学校の特色ある取り組みをプレゼンテーションで報告するのですが、それをつくるのにかなりの手間と時間がかかり、3年生は受験の年でもありますので、生徒本人もご家族も、あるいは先生も心配された向きもありました。  このような負担の問題。それから、先ほど申し上げましたけれども、中学生広場自身がいじめだけの中学生広場ではありませんでしたので、これまでやってきた狙いについて評価するようなご意見があったことも事実ですが、教員と生徒の成果、あるいは残されている課題、給食が始まって、時間的にも窮屈になり、帰るのが非常に遅くなったというクレーム等もありました。  そのようなもの全てを、現場の校長先生と協議をしまして、いじめについては呼び水として平成25年度以降宣言を実施してまいりましたけれども、一定、各学校で生徒会等で幾つもの取り組みを子どもたちが自らしてくれるようになったということも含め、総合的な判断として取り組みをやめたということです。 722 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 723 ◯9番(八木嘉之君) あくまでも総合的判断と教育長は述べられました。私も中学生広場だけがいじめ防止に大きく貢献しているという捉え方ではなく、彦根市として、これまで17回も続いてきたものを、総合的な判断かもわかりませんが、現場の自主性が芽生えてきたからということでやめられたというお話もあったかと思います。  では、やめて、それで終わりではなく、それに代わるような検討というのは、時間を変えるとか、負担を減らすとか、そういった考えのもとで、リーダー養成につながるようなイベントを考えられるのではないかと思うのです。そういった検討はされたのかどうかを、あえて聞かせていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 724 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 725 ◯教育長(善住喜太郎君) 中学生が自ら自分の意見を持って、地域や社会に向けて発信し、それによって社会参画の意識を高めていくような取り組みを、何とかして続けていきたいという思いは持っており、現在、事業として組み立てようと検討しているところです。 726 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 727 ◯9番(八木嘉之君) 次に、スクール・バディの活動についてです。  生徒同士が支え合って、いじめを未然に防ごうということで、スクール・バディ活動を行っている学校があります。県外です。教員やスクールカウンセラーといった大人によるいじめ対策だけでなく、子どもたちが主体的に活動する取り組みです。中学生広場も広義な意味で言えば、子どもたち、生徒たちが主体的に取り組む活動と捉えられるのではないかと思うのですが、本市でもスクール・バディの活動をされている学校、自治体を研究されてはどうかと思いますが、見解をお聞かせください。 728 ◯副議長(小川喜三郎君) 教育長。 729 ◯教育長(善住喜太郎君) 議員からご提案いただきましたスクール・バディ活動というのは、生徒同士が1対1で相談を聞いて支え合う、ピアサポートシステムと認識しております。  実践例としましては、生徒が自分たちでいじめを未然に防ぐための企画を考え実施したり、ピアサポートの研修を受けた生徒が別の生徒の相談を聞き、カウンセリングしたりして、いじめを許さない校風をつくり上げていくといった取り組みの成果は報告されております。  ただ、これらを実践した学校からは、いじめの相談を受けて、カウンセリングをした方の生徒自身の負担がかなり重いという声なども聴いておりまして、導入についてはまだ検討すべき課題があると考えております。  市内の各小・中学校では、学級いじめ防止宣言、創作劇、意見・相談箱の設置など、子どもを主体とした取り組みを推進しており、スクール・バディ活動も紹介しながら、さらに効果的な取り組みのあり方を研究してまいりたいと考えております。 730 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 731 ◯9番(八木嘉之君) 学校現場からいじめをゼロにすることは非常に難しいと思います。不可能に近いのかもわかりません。県レベルでは何千件というオーダーで報告・認知されています。これは教育委員会だけの取り組みでも、ゼロにすることは難しいと思います。限界があると思います。やはりPTAや家庭教育、小学校、中学校と言っていますが、ひょっとしたら幼稚園、保育所といった幼児期からの教育も必要になってくるのかもわかりません。  そういう意味で、非常に難しい課題ではありますけれども、だからといっていじめを看過できませんので、ぜひ教育委員会としても力を尽くしていただきますよう、よろしくお願いいたします。  それでは、大項目2、八坂開出今線で発生した樹木の枝が折れた事案に関してです。  都市建設部の所管になると思いますけれども、よろしくお願い申し上げます。  湖周道路を通じる犬上川左岸の指導八坂開出今線において、市道の上空を覆う形で茂っている樹木の枝が折れて、自動車を直撃するという事故が発生しました。  その事故は、近くの板金塗装業者の従業員の方が、お客様にその日に納車する新車を運転して、当該箇所を走行している最中に発生したものであります。落下してきた枝、枝といいましても幹に近い大きさの枝ですけれども、自動車のフロントガラスを直撃して破損。さらには、車体も損傷して、納車前の新車が一瞬にして事故車となったわけです。  そこで、今回の事故の責任はどこにあるのか、お尋ねしたいと思います。河川管理者は滋賀県です。一方で、事故は市道において発生しています。今回の事故の責任はどこにあるのか、見解をお聞かせ願いたいと思います。 732 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 733 ◯都市建設部長(下山隆彦君) まず、市道八坂開出今線で発生した車両損傷事故につきましては、おおむね議員のご質問のとおりです。  事故の原因となりました樹木は、滋賀県が管理する河川区域内から自然に生えていたものです。その樹木の枝が腐朽し落下したものでありますが、本市で加入しております全国市有物件災害共済会の道路賠償責任保険会社へ報告したところ、腐朽した枝等が、通常吹くことがあり得る程度の風によって切断落下するに至った場合は、生えている場所が道路外であっても、市道区域の上空で茂っている樹木の枝は市で管理を行う必要があるとの見解を得ていることから、道路管理者である彦根市に管理上の責任があるものです。  なお、事故に遭われた被害者につきましては、市道上空から枝の落下を予見することは不可能であることから、責任はございません。
    734 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 735 ◯9番(八木嘉之君) 道路管理者である市が責任を負うことになるという見解を頂戴しました。  事故に遭われた方は、どこに連絡をしたらいいのかわからず、戸惑いもあったと聞いていますが、その連絡を彦根市が受けて、初期対応はどうであったのか、お聞かせ願いたいと思います。 736 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 737 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 本市の初期対応につきましては、事故発生日が土曜日の閉庁日であったことから、当直室より担当課である建設管理課職員に緊急連絡があり、現場を確認、記録を保存し、事故の再発を防止するため、彦根警察署と連携し、当該道路の通行どめ措置を行いました。また、即日対応が可能な業者に、枝が落下した樹木の点検および伐採作業を依頼し、当日中に腐朽した枝の除却を完了しております。  事故に遭われた被害者への対応につきましては、現地で被害状況などを聞き取り、管理責任の所在を本市で加入している全国市有物件災害共済会で確認した後、被害者へ報告する措置をとっております。 738 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 739 ◯9番(八木嘉之君) 中項目2、事故後の対応についてお尋ねしたいと思います。  事故が発生した付近というのは、上空を枝が覆う樹木が大変多く立ち並んでおります。市道を通行されている方からは、「台風や強風の後は、折れた枝が道路に散乱していることもある」というような声も聞きました。今ほど少し述べられた感もありますが、改めて事故現場における再発防止策は講じられたのでしょうか、お聞かせ願いたいと思います。 740 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 741 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 事故現場の再発防止策につきましては、即日対応が可能な業者にて撤去・点検を行っております。 742 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 743 ◯9番(八木嘉之君) 撤去・点検を行われたとのことですが、撤去というのは上空で折れて、残っている枝を撤去したということでしょうけれども、点検というのはどういう形でされたのでしょうか、お聞かせください。 744 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 745 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 先ほど自然に生えた木と申しましたが、非常に大きい幹の木でした。まだ木自体は存在しておりますので、それ以上の危険がないかを点検しております。 746 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 747 ◯9番(八木嘉之君) それ以上の危険がないかというのは、目視による点検、あるいは木を揺することによって、腐っている枝がほかにないかとか、そういう状況で点検されたのでしょうか。もちろん点検されたのは業者の方だと思いますので、市の職員が現場立ち会いをされたのかどうかはわかりませんけれども、木が折れて、道路に散乱していることもあると聞いています。今の答弁だけでは、点検の度合いがわかりにくいので、詳しくお聞かせ願いたいと思います。 748 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 749 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 度合いは把握しておりません。ただ、範囲としては、周辺まで通行どめをして、道路再開に向けて、その木だけではなく、周辺まで点検したという報告を聞いております。 750 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 751 ◯9番(八木嘉之君) どういう形で点検されたのかを知りたかったのですけれども、周辺を点検されたということで、範囲については一定理解をさせていただきました。  本市道については、通学路として、県立大学の学生たちが大変多く利用されています。朝夕は本当に多くの学生が自転車などで通行されています。今回の事故はたまたま自動車を直撃しただけでした。「たまたま自動車を直撃しただけ」というのが言い方としていいのかどうかはわかりませんけれども、自動車だけで、人にはけがはありませんでした。落ちてきた枝を見せてもらったら、人の命を奪いかねない程度の大きな木でした。  このことを県立大学、あるいは蔵の町団地の方々も周辺にはいらっしゃいます。散歩で通られることもあろうかと思いますけれども、周辺の自治会に事故の実情については彦根市から説明をされたのかどうか、お聞かせ願いたいと思います。 752 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 753 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 県立大学や周辺自治会へは、即日にその周辺の樹木の点検を実施していることから、事故の実情についての説明は行っておりません。しかしながら、議員ご指摘のような事故を防止するためには、通学路等通行者が特定される場合は連絡することも必要と考えております。 754 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 755 ◯9番(八木嘉之君) やはり説明されるべきだと思います。なぜ説明されていないのですか。 756 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 757 ◯都市建設部長(下山隆彦君) この道路は犬上川の左岸の道路ですが、不特定多数の方が通られる市道ですので、対象の特定が非常に難しいと考えております。道路上の安全管理ということで対応しているところです。特定できるところにつきましては、連絡するべきと今は考えております。 758 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 759 ◯9番(八木嘉之君) 今のご答弁はおかしいと思います。以前の本会議での谷口議員の質問ですけれども、通学路にあるビルの崩壊のおそれがあり、危険を認知して、教育委員会と連携されてどうだったのかと議論されたことがありました。道路を不特定多数の者が通るというのは当たり前のことではないですか。ここは県立大学生が、朝夕、自転車でたくさん通られるのです。せめて県立大学の方に、こういう事象があったと連絡する。「気をつけてください」と言っても、事故が起こるときは起こりますし、言い方も難しいですし、説明の仕方も難しいですけれども、事故があったという実情ぐらいは説明してしかるべきだと思います。その隣の蔵の町団地の皆さん方もあそこは通られるわけですから、そういったことがあったことを自治会の回覧でもいいし、自治会長だけでもいいですから、市として説明を果たされるべきではないかと思うのですが、改めて見解をお聞かせください。 760 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 761 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 以前、谷口議員のご質問で、大東町でのビルの壁面落下のときに、通学される方が特定できる学校には速やかに連絡すべきという質問に対し、「今後速やかに対応してまいります」と確かにお答えしております。  今回につきましては、発生した日が土曜日ということもあり、そこまで気が至らなかったところですが、ご質問のことを十分考えて、管理者として対応したいと思います。 762 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 763 ◯9番(八木嘉之君) 議論の応酬になっても仕方ありませんので、次の質問にまいりたいと思います。  市内においても同種の事故が発生することも考えられます。事故が発生したときに、市当局の関係者の方とも話をしました。こういった場所というのは、犬上川沿岸だけでなく、芹川にもありますし、市内各地で樹木が道路の方に上空で侵犯してきているところはたくさんありますので、なかなか大変だと思っておりますし、その議論をした記憶もありますが、同種事故発生の可能性も考えられますので、見解をお聞かせください。 764 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 765 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 市内の河川沿いの道路や山際の道路においては、市道上空に道路区域外から張り出した樹木等があり、樹木の老朽化により同種事故が発生する可能性はあります。 766 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 767 ◯9番(八木嘉之君) 市内にもあると認識いただいていることがわかりました。  市内には今回と同じような事故が起こり得る箇所が存在しますけれども、リスクをゼロにすることは非常に難しいのかもしれませんが、可能な限り、リスクを回避するための手立てはしっかりと講じるべきであると考えております。同種事故の防止のために対策を講じるべきと考えますが、見解をお聞かせください。 768 ◯副議長(小川喜三郎君) 都市建設部長。 769 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご指摘のとおり、同種事故の発生を完全に防ぐことは困難でありますが、今後も引き続き道路パトロール職員による日常の点検や職員による定期的なパトロールを実施し、同種事故を未然に防げるよう努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。 770 ◯副議長(小川喜三郎君) 八木君。   〔9番(八木嘉之君)登壇〕 771 ◯9番(八木嘉之君) 地上から見ていても、枝が落ちてくるのかどうかはわかるような状況ではないと思うのです。高所作業車に乗って、樹木が朽ちているか、枝はどうか、かなり太い枝であれば特に注意して、その枝は切ってしまうとか、そういったことを定期的・計画的にやってこそ初めて、対策が講じられるとも考えられます。予算がないでしょうし、都市建設部の1つの課で持っておられる予算も非常に少ないかもわかりませんけれども、危機管理という面で対策を講じていただくようにお願い申し上げ、質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。 772 ◯副議長(小川喜三郎君) 暫時休憩いたします。            午後5時05分休憩            午後5時19分再開 773 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  3番北川元気君。北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 774 ◯3番(北川元気君) 完全無所属の北川元気です。  質問に入ります前に、わざわざ発言通告書の最初にも今回はしっかりと書かせていただいたのですが、毎回お願いしていることです。  彦根市議会は、市民に開かれたわかりやすい議会を目指し、さまざまな取り組みを行っています。  先月11月12日には、小学6年生が子ども議員となって議場で質問を行い、執行部の皆さんにもご協力いただきながら、主権者教育の一環として政治や地方行政を学ぶ機会となる子ども議会を開催することができました。  今期定例会でも、議場コンサート、きのうは中学生、今日は高校生の議会傍聴などを通じて、議会を少しでも身近に感じてもらおうといった取り組みを進めております。  この議会質問でも、傍聴に来られている市民の方々、あるいはインターネット中継等でごらんになる方もいらっしゃいますので、できる限り市民の皆さんにとってわかりやすい議論となるよう心がけて質問をさせていただきたいと思います。  ご答弁をいただく執行部の皆様も、何を言ったかよりも、何が伝わったかといった点をぜひとも意識していただきながら、市民の皆さんにとってわかりやすい議論となるよう、また1時間という限られた時間を有効に活用するため、簡潔明瞭なご答弁をよろしくお願い申し上げます。  今日は、4項目の質問を準備したのですが、既に3項目ほど先輩議員の方々とかぶっております。重なるところもあるかと思いますが、元気いっぱい質問をさせていただきますので、答弁をよろしくお願いいたします。  それでは、大項目1、議案第81号彦根市一般会計補正予算について質疑を行います。  中項目1、債務負担行為補正の追加の中に、探索動画作成等委託業務として2,118万8,000円が計上されております。この内訳としましては、動画作成等委託料、史跡散策アプリおよび動画作成一式として1,900万円、動画作成監修委託として100万円となっております。  そこで、細項目1、スマートフォン用史跡散策アプリとは、具体的にどのようなものなのか。詳細にお答えください。これは安藤議員の質問ともかぶっておりますけれども、この議会質問からごらんになられる方もいらっしゃいますので、どうかわかりやすくお答えいただきたいと思います。 775 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 776 ◯副市長(山根裕子さん) 今議会において補正予算案に計上しております史跡散策アプリは、スマートフォンやタブレットにアプリストアを通して、あるいはそこからの導線で、彦根市のホームページから無料でダウンロードできるもので、AR技術で再生される動画が見られる場所を市内5カ所に設置し、そのおのおのの場所に行って、スマートフォンをかざせば、人物、建物、文化財などが立ち上がり、ひこにゃんと忍者が謎解く江戸時代彦根の歴史を2分間ほど楽しむことができるというものです。 777 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 778 ◯3番(北川元気君) 5カ所で動画が見られるとのことなのですが、この5カ所はもう決まっているのですか。 779 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 780 ◯副市長(山根裕子さん) 昨日、安藤議員にお答えしましたように、五つのストーリーになっておりまして、大体の場所は決まっております。そのストーリーは、「築城の理由と経緯」、「御殿と文武の教育」では御殿がある場所、「朝鮮通信使など東アジア世界との交流」では宗安寺などを含むキャッスルロード、「彦根城下の商工」では河原町芹町の新たに伝統的建造物群保存地区に選定されましたエリアを含む場所、「開国への道と日本の近代化」では槻御殿や埋木舎など井伊直弼公にちなんだ場所を選ぶつもりでおりますが、これからもう少し精緻に考えていこうと思っております。 781 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 782 ◯3番(北川元気君) 2,000万円ほどの大金を使ってアプリをつくられるとのことなのですが、今のお話で市民の方がどれだけアプリを理解されているのか、なかなか伝わりにくいのではないかと思っています。  そこで、モデルとなるようなアプリがあって、このようなものをつくろうと考えられたのか。そもそもこの企画を考えられた人というのは誰なのか。また、アプリの制作会社はある程度目星がついているのか。お聞かせください。 783 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 784 ◯副市長(山根裕子さん) AR技術を使ったプログラムはかなり増えており、まちづくりや防災などいろいろありますが、特に参考になりましたのは上田城です。それから成功例と言われている箱根町観光協会のエヴァンゲリオンARアプリによる探索コースです。エヴァンゲリオンというストーリーの中で第3新東京市として聖地になったさまざまなスポットが、その後映画ロケーション地化していき、開始後1カ月で1,300人の参加者があったというような意味で参考になりました。  また、福岡市では二つのアプリを使っており、一つは福岡城・鴻臚館ARアプリによる散策で、このアプリによって大河ドラマ「軍師官兵衛」との相乗効果もあり、導入後1年間で5,598人の参加者がいたということ。もう一つは、歴史スポットをめぐるコースで、福岡市の場合、かなりのダウンロード数を記録しております。当市のように、本物がある、遺跡がある、文化財があるというところでは、かなりの遺跡を見せるためのARアプリが使われており、奈良の文化財研究所などが比較研究を行っており、それを参考にしました。近江八幡市の安土城もその一つです。 785 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 786 ◯3番(北川元気君) 参考とされたことはご答弁いただきましたが、アプリの制作会社の目星がついているのか、そもそも考えられたのは誰なのかもお聞かせください。 787 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 788 ◯副市長(山根裕子さん) こういうものを制作している会社、ストーリーを監修している人たちに、いろいろ話を聞きました。全国展開をしているところ、近畿地方で展開しているところなど、やり方や効果について、どのような考え方なのかを検討し、今の案に至った次第です。 789 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 790 ◯3番(北川元気君) アプリはどこに制作を依頼するのか。そういう案があるのかというのと、誰が考えたのかです。 791 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 792 ◯副市長(山根裕子さん) 予算が通りましたら、コンペで入札いたします。それから、文化財部および観光企画課と協力し、検討してまいります。アプリをつくるのは、アニメの会社や広告代理店などがベンダーに下請けさせるというのが通常の慣行なので、アプリ会社を指定することはほとんどありません。 793 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後5時31分休憩
               午後5時32分再開 794 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  山根副市長。 795 ◯副市長(山根裕子さん) この案は、文化財部、歴史の先生、観光企画課と協議しながらつくってまいりました。  制作会社については、1月に入ってからコンペで決めることとし、仕様書などは考えております。 796 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 797 ◯3番(北川元気君) 考えた人はわかりました。1,900万円と100万円という金額がありますが、この根拠はありますか。 798 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 799 ◯副市長(山根裕子さん) 昨日お答えしましたように、アプリのシステム構築は最低700万円ぐらいかかるというのは、ダウンロード起動型であれば相場になっております。その他制作費はある程度伸縮可能で、例えばCGを使う上田城や高松城の場合には、非常に高価なものになっており、アプリの構築費を含め4,500万円ぐらいになっているそうです。今回はダウンロード起動型にしたいと考えておりますが、それでも700万円あれば足りるであろう。ちなみにデバッグ料は入っていません。それから、コンテンツの作成は映画作成と同じですが、復元図や写真、また彦根市のように本物が保存されているところでは比較的安価に抑えられるということで、1,200万円を計上していますが、ほかの例を見ながら、幾つかの業者にどれぐらい費用がかかるかを尋ねながら、技術も選択し、決めていきました。 800 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 801 ◯3番(北川元気君) 冒頭に申し上げたように、市民の方にとってわかりやすい答弁をお願いしたいと思います。  次に、細項目2、スマートフォン用史跡散策アプリに期待する効果や目標について詳しくお聞かせください。 802 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 803 ◯副市長(山根裕子さん) 目標については、例えばキャラクターが歴史や文化財の案内やクイズの出題をしながら、市内の歴史スポットをめぐるコースをナビゲートするアプリ「福岡歴史なび」を運用されている福岡市などに聞きますと、年間8,300件のダウンロード数があったそうです。年間の観光入込客数が本市の約6倍である福岡市と比べて、本市の場合には、まず1年当たり1,500件のダウンロード数を目標にしてまいりたいと考えております。もちろん目標を達成はPR努力いかんであると思います。そのほか、史跡等への訪問数、使用者評価などから総合的に判断して、目標達成に励みたいと考えております。 804 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 805 ◯3番(北川元気君) 年間1,500件のダウンロードが目標という答弁だったと思うのですが、間違いないですか。 806 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 807 ◯副市長(山根裕子さん) 現在のところ、1,500ダウンロードを目指しております。 808 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 809 ◯3番(北川元気君) 2,000万円ほどのお金を使って、年間1,500のダウンロードが目標というと、1件1万円でも1,500万円です。なんと目標設定が低いのかと、きっとこれを聞かれている市民の方々は思っていらっしゃるのではないかと思います。ここで明確な目標を設定し直した方がいいのではないか。長期的に見ていく、それを評価していくというようなことが、昨日の安藤議員への答弁の中にもあったかと思いますが、長期的な評価という言葉でごまかしてはいけないと思うのです。しっかりと目標を明確にして、それを目指していくのだ、こういう効果を持っていくのだと、2,000万円も使ってアプリをつくるのだから、しっかりとやっていただきたい。  細項目3、動画作成委託料(史跡散策アプリおよび動画作成一式)として1,900万円、動画作成監修委託として100万円、合わせて2,000万円が計上されています。これだけ多額な費用を投じることへの見解について伺います。 810 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 811 ◯副市長(山根裕子さん) 議員ご指摘のとおり、本事業には多額の費用を投じることになりますが、費用に見合うような検索、プログラムを発展させ、精緻なアプリ、コンテンツの内容を充実させ、PR方法やインセンティブについて長期的な効果があらわれるような努力をし、市の紹介プログラムとして効果的なものであるようにいたします。 812 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 813 ◯3番(北川元気君) 費用に見合ったアプリとおっしゃいましたけれども、それならば、費用に見合った目標を明確にしていただきたいと思うのです。年間1,500ダウンロードでは頼りないと思うのですが、再度見解を伺います。 814 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 815 ◯副市長(山根裕子さん) 出発点は1,500ですが、工夫を加えながら、その数を増やしていくこと。例えばウェブで見るだけならば、実際に彦根市にいらして、商店街に行っていただくとか、彦根市での滞在時間を多くするとか、そういう効果が生まれると思いますので、ダウンロード数だけで効果を評価すべきではないのではないかと思います。 816 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 817 ◯3番(北川元気君) ダウンロードしなければ、このアプリは使えないではないですか。ダウンロードをしていない人に、何か効果があるのですか。 818 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後5時42分休憩            午後5時43分再開 819 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  山根副市長。 820 ◯副市長(山根裕子さん) このアプリは、彦根市にいらしていただくためのもので、最初は1,500のダウンロードを目標にし、その数を増やしていく努力をいたします。 821 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 822 ◯3番(北川元気君) この議論を聞かれている市民の皆さんはどう思われるかということだと思うのです。どう考えても、年間1,500人のダウンロードが目標というのは低過ぎるでしょう。2,000万円も使ってアプリをつくるのです。全く意味がわからないです。  2,000万円あれば、ほかにいろんなことができます。再三、過去の議会質問で申し上げてきている。彦根をPRする動画をCMみたいにつくってみてはどうですかと、これまでPR動画の話をいっぱいしてきましたけど、全国の自治体で、自分の地元のPRをする動画をバンバンつくって、再生回数がすごく伸びて、それでお客様がバンバン来ているのです。2,000万円あったら、それぐらいつくれるではないですか。しかも、どんなアプリなのですかと聞いても、よくわからないようなアプリ。目標がこんなに低くて、それに2,000万円投じるのはどうなのかと思います。  次に、細項目4、以前、ポケモンGOについて質問をしたときに、「歩きスマホ」などの危険性から、彦根城内でのアプリの使用を制限する対策、ポケストップはやめますというような答弁をされました。今回の散策アプリは、そのような危険性はないのか。ポケモンGOと散策アプリはどう違うのか。お尋ねしたいと思います。 823 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 824 ◯副市長(山根裕子さん) 本アプリについては、歴史の謎が隠された彦根城下の五つの場所でスマートフォンをかざすと、GPSと連動してひこにゃんアニメが立ち上がり、江戸時代の人物、構造物、文化財が再生されます。したがいまして、特定された建造物の前で立ちどまってスマートフォンをかざすことになりますので、スマートフォンを操作しながら歩くのではありません。歩きながらスマートフォンを見るような形ではありませんので、利用時における事故はほとんどないものと考えておりますが、むろん注意書きなどは添えるべきと考えております。 825 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 826 ◯3番(北川元気君) それではお尋ねしますが、携帯にアプリをダウンロードして、明確な答弁は避けられましたが、5カ所のところに行ったら動画が見られるのですね。その場所にはどうやって行くのですか、どうやって探すのですか。 827 ◯議長(西川正義君) 山根副市長。 828 ◯副市長(山根裕子さん) もちろん使用のための説明書はつくることになります。   (発言する者あり) 829 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後5時47分休憩            午後5時49分再開 830 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  山根副市長。 831 ◯副市長(山根裕子さん) アプリをダウンロードすると、説明と地図が出てくるようになっております。 832 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 833 ◯3番(北川元気君) 答弁になっていないので、時間がもったいない。大項目があと三つあるのです。   (発言する者あり) 834 ◯3番(北川元気君) 全員協議会で示された議案第81号にかかる参考資料の4ページに、このアプリを説明する資料があります。そこに「アプリの地図に示された場所に行くと」と書いてあるではないですか。つまり、アプリに場所が示されるのです。しかも、GPSと連動しているのでしょう。そうしたら、スマートフォンを見て歩くではないですか。ポケモンGOと一緒ではないですか。ちゃんと答弁してください。   (「議事進行」と呼ぶ者あり) 835 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後5時50分休憩            午後5時55分再開 836 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  産業部長。 837 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 今回のアプリにつきましては、ポケモンGOのようにポケモンは出ませんが、マップですので、決められた地点が出ます。したがいまして、歩きながらスマートフォンを見ることはあります。 838 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 839 ◯3番(北川元気君) 今、明確に「歩きながらスマートフォンを見ることがある」とご答弁されました。つまり、「歩きスマホ」になるということです。何で首をかしげておられるのかわからない。今、「歩きながらスマートフォンを見る」と言われたではないですか。  ポケモンGOを活用するという質問をしたときに、「彦根城の中では、ポケストップを廃止します。「歩きスマホ」などの事故があるから、彦根城でのポケモンGOの活用はやめます」という形で答弁されました。今回、これは「歩きスマホ」になるとお認めになられました。その整合性がよく理解できないのですが、どう理解したらいいのですか。 840 ◯議長(西川正義君) 産業部長。 841 ◯産業部長(黒澤茂樹君) ポケモンGOは、絶えず周りを見ながら、ポケモンが出るところを見て歩かれるので、マップと違い、危険の度合いが高い。  おっしゃるように、歩くことには変わりないと思います。整合については、申しわけありません。ポケモンを探しながら歩くのでやめると言いましたけれども、今回は地図ですので、多少危険度は落ちるかもしれませんが、歩くのは間違いありません。 842 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 843 ◯3番(北川元気君) すごく高額で、2,000万円もかけてアプリをつくります。逆に、目標はかなり低くて、年間1,500人。ポケモンGOはだめだったけれども、同じ「歩きスマホ」をするこのアプリは大丈夫という理由がわからない。何でこんなアプリが要るのか。つくることに反対することはないのですが、誘客のため、観光都市彦根をもっと知ってもらうために、つくるのはいいのですけれども、どうせやるならちゃんとやりましょうということなのです。この議論を聞いていて、皆さん、おかしいと思っておられると思います。時間がないので、次へいきます。  大項目2、彦根城内の売店・露店について質問いたします。  中項目1も同じです。  細項目1、彦根城内には、昔から売店・露店などがありますが、現在の状況とこれまでの経緯について聞かせてください。 844 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 845 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 特別史跡彦根城跡内の売店および露店の現状ですが、売店は本丸の1業者、鐘の丸の1業者、二の丸駐車場の1業者の合計3業者が、露店は二の丸駐車場の1業者が営業されている状況です。  その経緯につきましては、売店は古いもので昭和29年ごろから、露店は昭和43年ごろから営業されており、現在に至っております。 846 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 847 ◯3番(北川元気君) 彦根城内に出店するためには使用許可を得る必要があると思いますが、その詳細を伺います。 848 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 849 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 特別彦根城跡内に出店しようとする場合は、出店者は彦根市公有財産事務取扱規則に基づき、毎年度、使用財産、使用目的、使用希望期間等を記載した行政財産使用許可申請書を市に提出していただき、許可を受ける必要があります。 850 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 851 ◯3番(北川元気君) 彦根城内で商売したいと思われる方は結構いらっしゃるのではないかと思うのですが、そういった申請や問い合わせはどれぐらい確認しておられますか。
    852 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 853 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 私が知る範囲では、本件では1件だけだったと聞いています。 854 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 855 ◯3番(北川元気君) 事前に担当の方にお聞きしたときには、「ちょいちょいあります」という言い方でした。それはともかくとして、彦根城内に出店されているのは特定の方に偏っているのではないかと思われますが、見解を伺います。 856 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 857 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 現存する売店や露店につきましては、昭和の時代から営業し、現在に至っている経緯がありますことから、同一の業者が、毎年度、申請に基づいて更新を続けている状況にあります。 858 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 859 ◯3番(北川元気君) 確認ですが、特定の業者に偏っていると思われるということですか。 860 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 861 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 同一の業者が毎年度申請に基づいて更新を続けている状況にありますことから、結果として、そのような形になっていると理解しております。 862 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 863 ◯3番(北川元気君) 410年祭を目前にした観光都市彦根として、また彦根城世界遺産登録を目指す彦根として、今後の彦根城内の売店・露店をどう考えていくのか、見解を伺います。 864 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 865 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 特別史跡彦根城跡内の売店や露店につきましては、平成28年3月策定の特別史跡彦根城跡保存活用計画に、「現状の売店は史跡整備計画の中で、史跡・景観に配慮した配置への見直しを検討する」と定めております。将来的には、お土産の購入等については、キャッスルロードや四番町スクエア等のまちなかへの観光客の誘導を図ることが適当であると考えております。 866 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 867 ◯3番(北川元気君) せっかく410年祭で、大河ドラマのチャンスもあって、多くの方が来られるわけです。駅から来られる方、また観光センターでバスを降りて来られる方、車に乗ってキャッスルロード側の駐車場から来られる方、片方ずつしかターゲットが絞れないのですけれども、彦根城を出た二の丸駐車場のところ、多分、露店が2店舗あると思うのですが、どちらから来られた方もあそこは網羅できるのです。だから、400年祭のときに、観光協会がいろんな催しをされたと聞いているのですが、あそこは一番いい場所です。「結果として」とおっしゃいましたけれども、どうして特定の業者がずっと営業されているのかが疑問なのです。しっかりとやればいいのではないでしょうか。再度、見解を伺います。 868 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 869 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 彦根城は文化財としての価値が特に認められた国の特別史跡でありますことから、売店や露店につきましては、景観上の観点から、ふさわしいとは言えないと考えております。現存する売店や露店につきましては、過去から長い間営業を続けられている経緯もありますことから許可しておりますが、特別史跡の景観に配慮した施設配置への見直しの検討も予定しておりますことから、新たな出店は認めていないということで、そのような結果になっています。 870 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 871 ◯3番(北川元気君) 文化財部として、文化財の保存という立場からはそういうお考えはよくわかります。一方で、観光都市として、彦根にたくさんのお客さんが来られます。観光の面から見て、どなたか、そちら側からのご回答はいただけませんか。 872 ◯議長(西川正義君) 暫時休憩いたします。            午後6時04分休憩            午後6時06分再開 873 ◯議長(西川正義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  産業部長。 874 ◯産業部長(黒澤茂樹君) 産業部といたしましても、文化財部長が申しましたように、同様の考えから、新たな出店については認めていないところです。 875 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 876 ◯3番(北川元気君) では、特定の業者に偏ってしまっている現状をこのままずっと続けていいのですか。 877 ◯議長(西川正義君) 文化財部長。 878 ◯文化財部長(馬場孝雄君) 保存活用計画を定めておりますので、その方針に従って、今後、整備基本計画の中で検討していきたいと思っております。 879 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 880 ◯3番(北川元気君) 新しい出店は認めない。でも、今までの人たちは昭和の時代から継続しているものなので、申請は受けている。それでは、ずっと変わらないではないですか。410年祭を目前にした千載一遇のチャンスなのです。これを機に方向性を出して、ちゃんとやったらいかがですかと申し上げているわけです。しっかりと対応していただきたいと強く申し上げておきたいと思います。  次に、大項目3です。さきの6月定例会において、大久保市長の公約達成度について質問させていただきました。  まず、公約のうち任期満了までに実現できた政策と、公約のうち実現が見込まれる政策についての質問をしたときには、大久保市長の公約ではないものまでを紹介されたことに大変驚きました。  そして、公約のうち実現できないと見込まれる施策についての質問では、具体的な公約には触れず、「計画の策定や予算の確保、事業の成果が出るまでには時間がかかる」といった三つの理由を述べられる程度で、公約のうち実現できないと見込まれる施策についての明快な答弁を避けられたと思います。  市長ご自身で市民の皆さんと交わされた約束なのですから、ご自身でそれぞれの公約、皆さんとの約束をしっかり果たせているのかを検証した上で、市民の皆さんにわかりやすく答弁されるべきではなかったかと思っています。  これもきのうの安藤議員の質問と重複するところですが、改めて、市長の公約について伺っていきます。  細項目1、公約のうち任期満了までに実現できないと見込まれる施策について伺います。 881 ◯議長(西川正義君) 市長。 882 ◯市長(大久保 貴君) 先ほどの谷口議員にもお答えした部分がありますので、大きく三つをご報告したいと思っております。  まず、一つ目、病院についてです。病院の医師確保に努めるとのことでしたが、産科の分娩再開はさせていただきましたけれども、依然として医師不足の診療科があります。今後も、病院事業管理者ともども、役割分担しながら医師確保に努めていきたいと思っております。  それから、図書館につきましては、基本計画の策定を今年度中に完了したいと思っておりますが、建設には至っておりません。その部分が積み残しています。  さらに、小学校への空調設備ですが、このたび政府の経済対策もありまして、補正予算として計上させていただきましたけれども、任期中には完了しませんので、積み残していると認識しております。  さらに今後も努力をしていかなければならないと感じております。 883 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 884 ◯3番(北川元気君) 公約のうち実現できないと見込まれる施策を三つ、紹介いただきました。その三つで全てなのですか。まだ残っているものはありますか。あるのであれば、紹介ください。 885 ◯議長(西川正義君) 市長。 886 ◯市長(大久保 貴君) たくさんありますし、先ほどの谷口議員の質問の中でも、付き添いの問題などさまざま申し上げました。宅老所をつくりたいと思っておりましたが、なかなか難しい状況もあります。これは認知症カフェなどで対応しておりますが、細かいことを言いますとたくさん未達成な部分もございます。そうしたものを認識した上で、道半ばであり、今後も努力をしていかなければならないと改めて感じているところです。 887 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 888 ◯3番(北川元気君) ご自身で市民の皆さんに約束されたのですから、そのうち実現できなかった施策は実現できなかったと、ご自身でしっかりとおっしゃるべきではないか。きのう、市長選への出馬を表明されましたけれども、来春の市長選挙に誰がふさわしいのか、市民が判断する重要なところだと思うのです。  この質問は、6月定例会でもやって、この12月定例会でも質問して、それでも自ら実現が見込めない施策について明確な答弁をいただけなかった、ちゃんとした説明がなかったと、私は認識しているのですが、何か反論がありましたらどうぞ。 889 ◯議長(西川正義君) 市長。 890 ◯市長(大久保 貴君) 先ほど来お答えしておりますように、できなかったところが幾つかあると明確に申し上げております。 891 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 892 ◯3番(北川元気君) あるということは明確におっしゃっているのですが、それが何かについては明確におっしゃっていないわけで、何が実現できていないのか。谷口議員の質問にお答えになられた公約と、私の質問に答えられた三つの公約と、ほかにもまだあるのですね。あるのだったら、それをちゃんとご自身で説明された方がいいのではないですかという質問をしているのです。繰り返しになってしまいますので、次の質問にいきます。  「彦根を全国一の福祉モデル都市に」との公約ですが、先ほど、大久保市長が「自分の公約です」とおっしゃいました。「彦根を全国一の福祉モデル都市に」との公約について、現在、大久保市長はどのようにお考えなのか、伺います。 893 ◯議長(西川正義君) 市長。 894 ◯市長(大久保 貴君) 「彦根を全国一の福祉モデル都市に」という公約を掲げましたのは、福祉は現場からということと、国の制度では救えないさまざまなケースに幅広く対応していくため、市独自の政策が必要だという二つの思いがあったところです。  この思いに立ち、市立病院における産科医師による分娩の再開、がん検診に係る負担金を500円とするワンコイン化の実施、待機児童解消を目指した平田こども園の整備、地域包括支援センター、地域子育て支援センターおよび障害者基幹相談支援センターなどの各種相談事業の推進などに努めたところです。  しかしながら、今も申し上げましたが、医師不足の解消や空きベッドの活用につきましては、道筋は見えたと申しましても、レスパイトについては推進できたと思いますが、まだまだだと思っております。  細かく言えとおっしゃったので、私が一番気にかけておりますのは、やはり特別養護老人ホームの待機者が依然として高推移であることです。この問題につきましても心を砕いてまいりましたが、何分にも人材不足もあって、思うように進んでいません。  今後とも、より一層幅広い見地からの対策を講じ、より皆さんに満足していただけるような福祉モデル都市をつくっていきたいと思っております。 895 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 896 ◯3番(北川元気君) 全国一の福祉モデル都市というなかなかインパクトのあるキャッチフレーズなのですけれども、彦根を全国一の福祉モデル都市にしようとおっしゃっているわけです。そうすると、全国一の福祉モデル都市が実際にどこかに存在するのですか。あれば、紹介してください。 897 ◯議長(西川正義君) 市長。 898 ◯市長(大久保 貴君) 先ほども議論になりましたが、全国一というのがランキングされたものではありませんので、どの市が全国一なのかというのは申せません。ただ、例えば東京の三鷹市とか、さまざまな先進的な取り組みをしてこられた自治体があります。そうしたことも意識しながら、私どもができることはやっていきたい。  ただ、申し上げておりますように、福祉モデルを構築することについては、福祉というものは一般的に大きな財源を要すると受けとめられておりますが、そうした課題がある中で、いかに持続可能な福祉社会をつくっていくかについては、行政だけではなく、市民の皆さんのご理解とご協力によって、助け合いの地域社会づくりも必要ですので、そうした包括的な立場から福祉モデル都市をつくっていきたいというのが私の思いですので、ご理解のほどお願いしたいと思います。 899 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 900 ◯3番(北川元気君) 「彦根を全国一の福祉モデル都市に」という公約を見られた市民の方は、彦根が全国一の福祉モデル都市になるのだと理解されたわけです。にもかかわらず、全国一は数値的なもの、ランキングがあるわけではないというのは、聞いていて、どうなのかと思います。  細項目3、大久保市長は、きのうの安藤議員の質問で、出馬を表明されました。改めて、時期市長選挙に出馬される考えについて伺います。 901 ◯議長(西川正義君) 市長。 902 ◯市長(大久保 貴君) 福祉モデル都市をつくることは、時間のかかることだと、私も就任以来、申し上げてきているところです。  加えて、具体的に達成できていないものもある現状を踏まえて、今後も研さん、努力し、福祉モデル都市づくりに向けて邁進していきたいと思うところです。来る市長選挙には、再度、出馬させていただきたいと考えております。 903 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 904 ◯3番(北川元気君) 今のお話ですと、「彦根を全国一の福祉モデル都市に」とか、これまでの公約について、実現できていないものは、引き続き公約として掲げられるという理解でよろしいですか。 905 ◯議長(西川正義君) 市長。 906 ◯市長(大久保 貴君) そう理解していただいて結構です。 907 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 908 ◯3番(北川元気君) であれば、公約のうち実現できなかった政策は、しっかりとご自身で市民の皆さんに説明されるべきだと思いますが、いかがですか。 909 ◯議長(西川正義君) 市長。 910 ◯市長(大久保 貴君) 今も幾つか申し上げてまいりましたけれども、そのことについても審判を仰ぐことは当然だと思っております。 911 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 912 ◯3番(北川元気君) 「彦根を全国一の福祉モデル都市に」という政策を変わらず掲げられるということですが、全国一というのはランキングではないとのことです。では、モデルとなる福祉モデル都市というのはどこかにあるのですかというと、そうでもないと。では、どう理解したらいいのかがわからないのですけれども、市民の立場に立って、わかりやすくおっしゃっていただいてもいいですか。 913 ◯議長(西川正義君) 市長。
    914 ◯市長(大久保 貴君) さらに議論を深めていかなければいけないと思いますが、これは私たちがつくっていかなければいけないものだと思っております。地域の安全・安心を築くために、行政だけではなく、地域の皆様とともに福祉モデル都市をつくっていこうという呼びかけですので、これからもさらにわかりやすく、いろんな場面で訴えさせていただきたいと思っております。 915 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 916 ◯3番(北川元気君) 全国一の福祉モデル都市になるためには、市民の皆さん、地域の皆さんとともにやっていくと。では、市民の皆さん、地域の皆さんは、何をしたら全国一の福祉モデル都市になれるのですか。 917 ◯議長(西川正義君) 市長。 918 ◯市長(大久保 貴君) 今も社会福祉協議会等々でご尽力いただいております。例えば高齢社会にありましても、支えられる側ではなくて、支える側に居続けるという努力。あるいは、さまざまな地域で助け合いの仕組みづくりをつくる。これも就任以来、検討しているところですが、まだ具体的な施策に反映するところまではいっていないのが現実です。  したがって、そうしたことも踏まえながら、市民の皆さんと福祉モデル都市をつくっていきたいという思いに変わりはありませんので、さらに皆様方にご理解、ご協力をいただけるように、説明を尽くしていきたいと思っております。 919 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 920 ◯3番(北川元気君) 聞き方によっては、全国一の福祉モデル都市になれていないのは、市民の皆さんや地域の皆さんの協力がないからだというような、そのようにとれなくもないご答弁だったのではないかと思うのです。  大久保市長が、政策を変えずに、これからも引き続き頑張るとおっしゃられるのは自由なので、この議会質問を次の市長選挙の判断材料として、多くの方に主張して、判断していただければいいのではないかと思います。  次に、大項目4、一級河川愛知川にかかる栗見橋について質問いたします。  こちらも、きのうの山田議員の質問と丸かぶりですので、淡々といきたいと思います。  細項目1、栗見橋は、現在、全面通行禁止となっていますが、きのうも聞きましたので、これまでの経緯を簡潔にお答えいただきたいと思います。 921 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 922 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 栗見橋におきましては、昭和33年に旧県道彦根近江八幡線の橋りょうとして架設され、その後、昭和58年に現在の彦根近江八幡線、いわゆる湖岸道路に愛知川橋が架設されたことにより、当時の滋賀県八日市土木事務所から引き継いだ橋りょうであり、平成6年に旧能登川町と彦根市において管理協定を締結しております。  通行どめとなった経緯といたしましては、現在、本市では、平成25年の道路法の改定を受け、平成27年度から予防保全の観点を踏まえた橋りょうなどの点検を行っているところであり、今年の10月13日に栗見橋の点検を実施したところ、老朽化による著しい損傷が発見されたことから、通行が非常に危険であると判断し、同日、東近江市と協議を行い、10月14日に全面通行どめの措置を講じたところであります。 923 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 924 ◯3番(北川元気君) ご説明ありがとうございます。  そういった経緯で全面通行どめとなっている栗見橋ですが、地元から要望書が出されています。彦根市として、栗見橋の重要性をどのように認識しているのか、伺います。 925 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 926 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 議員ご質問のとおり、栗見橋の早期復旧につきましては、新海町を初め、東近江市の周辺自治会からもご要望をいただいております。本市としましても、当該橋りょうは近隣住民の方の日常生活に密着した橋りょうであると認識しており、東近江市と協議しながら、今後の対策について検討してまいりたいと考えております。 927 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 928 ◯3番(北川元気君) ここはスルーしていきたいと思います。重要性は認識されているとのことでした。  細項目3、栗見橋を修繕して通行を再開した場合の費用の試算をされているのか、伺いたいと思います。 929 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 930 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 現在、点検結果の取りまとめと測量調査を実施しており、次年度から安全性、耐久性および施工性などを考慮し、今後の対策を東近江市と協議してまいります。このことから、現時点では修繕費用をお示しすることはできませんので、ご理解賜りますようお願いいたします。 931 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 932 ◯3番(北川元気君) ありがとうございます。現時点ではとのことですが、栗見橋の重要性から見て、栗見橋を修繕するのか、それとも新しくかけ替えるのかという選択肢になると思うのですが、どちらにすると幾らぐらいかかるか、概算はできないものですか。 933 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 934 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 我々が予測できる修繕方法は幾つかありまして、当然、その方法によって金額も変わってまいります。金額だけではなく、古い橋りょうですので、その修繕方法が今の橋脚に合うのかなど、一つ一つの工法に対しての評価をしていきます。その結果によって、どのやり方が一番いいかを決めていきます。それぞれに費用は変わりますので、修繕費用は申し上げられません。もしかけ替えとなった場合は、面積当たり幾らと想定すれば、概算は出せないことはないですが、どのように復旧するのか。例えばかけ替えする場合、今の幅員でいいのか、新しく広げた方がいいのか、それも検討内容ですので、控えさせていただきたいと思います。 935 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 936 ◯3番(北川元気君) 大体の金額だけでも知りたかったのですが、逆に金額だけがひとり歩きすることもあるかもしれないので、今のご答弁はしっかりと理解しています。  次に、栗見橋は、境界地にかかる橋りょうの管理および費用負担に関する協定書によると、彦根市と東近江市で半分ずつ管理されているように読めます。この橋の場合は、損傷の多くが東近江市側ではなく彦根市の管理側であり、それによって全面通行どめになっています。修繕の費用負担の考え方について伺います。 937 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 938 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 栗見橋は本市と東近江市とをつなぐ橋りょうであり、平成6年に旧能登川町との間で締結しました協定書に基づき、栗見橋の修繕に要する費用は損傷の多くが彦根市側の管理区域であった場合においても、おのおの2分の1を負担することとなっております。 939 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 940 ◯3番(北川元気君) どちらの管理であっても、費用負担は半分ずつすると明確にご答弁されました。  地域の住民、自治会とのやりとりや東近江市との協議、国や県への要望も必要になりますが、今後どのような体制で進めていかれるのか、お考えをお聞かせください。 941 ◯議長(西川正義君) 都市建設部長。 942 ◯都市建設部長(下山隆彦君) 栗見橋の今後の対策についての協議体制でありますが、東近江市の窓口となる都市整備部管理課と連携を図り、本市道路河川課が主体となり、関係機関との協議を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願いいたします。 943 ◯議長(西川正義君) 北川君。   〔3番(北川元気君)登壇〕 944 ◯3番(北川元気君) しっかりやっていただけるように、よろしくお願いします。  12月定例会の2日目、最終ということで終わらせていただきますが、余りにも執行部の皆さんの時間がとまるのが多く、過去の発言と違うことになったり、そういったことが目につきました。今後もしっかりと議会のことを考えていただいて、市民の皆さんの代表であるということをお忘れないようにお願いしたいと思います。  これで質問を終わります。 945 ◯議長(西川正義君) お諮りします。  本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これにご異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) 946 ◯議長(西川正義君) ご異議なしと認めます。よって、本日は延会することに決しました。  明日は、定刻から本会議を開き、本日に引き続き、各議案に対する個人からの質疑ならびに一般質問を行います。  本日はこれをもって延会いたします。  お疲れさまでございました。            午後6時32分延会 Copyright © Hikone City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...