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  1. 仙台市議会 2003-03-14
    平成15年第1回定例会〔  シティーセールス等調査特別委員会報告書 〕 2003-03-14


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:          シティーセールス等調査特別委員会報告書  シティーセールス等調査特別委員会調査概要について御報告申し上げます。  平成14年6月24日の委員会においては、初めに当局から、シティーセールスへの主な取り組み状況について、国内外の姉妹友好都市についての説明がありました。  その後、当委員会としての調査事項等について協議を行いました。  平成14年8月22日の委員会においては、各委員から仙台市のセールスポイントについてのレポートを提出いただき、それをもとに、前回に引き続き調査事項等について協議を行いました。  その結果、当委員会調査事項については、仙台市の歴史観光地、町並み、祭りなど「仙台の持つ資産の再確認について」を重点としながら、フィルムコミッション大学との連携など、幅広く意見交換議論をしていくことといたしました。  他都市視察として、平成14年10月8日、9日に、広島市の「観光施策コンベンション機能国際交流等について」、北九州市の「フィルムコミッション事業学術研究都市構想について」を視察いたしました。  平成14年10月25日の委員会においては、市の広報ビデオ「杜の都仙台交響曲」を視聴し、当局で発行しているシティーセールス資源に関する刊行物(136点)を集め調査いたしました。  その後、当局から、シティーセールス資源に関する刊行物等リストについて、せんだい夕べテーマ等について、キャンペーン派遣状況受入状況についての説明があり、それに対する意見交換を行いました。  平成14年11月12日の委員会においては、株式会社JTB東日本営業本部東北営業部長山川直人氏に参考人として御出席いただき、「旅を創る、旅を売る―旅行業の現場から見た仙台―」についての意見聴取を行いました。  山川直人参考人からは、 ・ 東北は、自然や温泉などがキーワードになると思うが、仙台の場合は他の地域  と若干違って一定の都会的な味もあり、非常にあいまいな感覚である。仙台だけ  での誘客はなかなか難しいものがあるので、他の地域との連携をより深めていく
     ことが必要である。 ・ 仙台と言えば七夕まつりだと思うが、その時期にしか見たり触れたりすること  ができない。四季を通じて、仙台の文化に触れることができるような、そういう  ものが欠けていると思う。 ・ 観光地から次の観光地へ移動するための2次交通の整備など、仙台を訪れた観  光客のための利便性をどう図っていくのかが今後の課題である。  等の発言がありました。  その後、シティーセールスに関する委員相互意見交換を行いました。  平成14年12月13日の委員会においては、当局から、仙台シティーセールス戦略プラン調査策定業務委託についての説明があり、それに対する意見交換を行いました。  平成15年1月17日の委員会においては、これまでの議論もとに、シティーセールスに関する総括的な意見交換を行いました。  今回、委員会調査報告をするにあたり、本市シティーセールスについて何らかの提言をするというところまでには至りませんでしたが、活発な意見交換行い議論を深めることにより、シティーセールスに関する資源については集約いたしますと、次の4項目となりました。 1 七夕まつりに代表されるイベントあり方とさらなる観光客誘致 2 大学との連携強化大学が持っている財産を生かした産業や新たな雇用創出 3 フィルムコミッション各種キャンペーンなど、仙台売り込み方工夫 4 観光展示館物産館具体化情報発信機能充実  各委員からの意見要望等につきましては、これらの項目ごとに報告いたしますが、当局におかれましては、これらの意見等参考にして、愛する仙台のため、さらに積極的に取り組んでいただきたいと思っております。 1 七夕まつりに代表されるイベントあり方とさらなる観光客誘致 ○ 仙台と言えばやはり七夕であり、21世紀の仙台七夕を、大げさに言えばリオ  のカーニバルに匹敵するようなものにするかどうかだと思う。七夕がよくなれば  ドラマにもなるだろうし、映画にもしようということになってくると思う。 ○ 400年の節目として、仙台の持っている資産をある程度整理する必要がある  のではないか。仙台市が補助している祭りあり方──青葉まつり、光のページェ  ントYOSAKOI、それから七夕まつりなど、我々が積み重ねてきた部分の  資産を一度整理する必要があると思う。 ○ 本市観光PRは、他都市に比べるとおくれているという印象を持っている。  宮城県及び東北視野に入れた形でのPR、ゲートウエーとして仙台市ができる  ことも考えて取り組んでほしい。 ○ 仙台祭りも、最近はYOSAKOIまつりが若い人たちに受けていて盛んに  なりつつある。定禅寺ストリートジャズフェスティバルにしても、参加者がふえ  て手に負えないような状況になってきている。そういった自然発生的に生まれて  きているものと、役所が考えて何かをやっていこうとしているものとのバランス  も考えていかなければいけないと思う。 ○ シティーセールス一つ側面としては、観光客にどんどん来てもらい、喜ん  で帰ってもらって、もう1回友達や家族を連れてきてもらうことができるような  アピールが必要だろうと思う。その点で、今の仙台市の取り組みは、観光関係の  ホームページを見ても、ぜひ見に行ってみようというイメージが全然出てこない、  極めて不十分である。  一方で、瑞鳳殿などで行っているボランティアガイドは、非常にいい取り組みを  やっている。あのような取り組みなどが、もっといろいろなところで有機的に発  信されていけば、もう1回行ってみようということになる。あるものを整理して  うまく組み立てていけば、まだまだやれることがあると思う。 ○ 仙台は、住んでみたいまちとしては上位に上がっているまちであり、海のもの、  山のもの、温泉など、もっと仙台のよさを出していかなければいけないのかなと  いう気がする。 ○ 大都市でもなく、田舎でもないということは、単に一義的な観光ではなくて、  企業誘致とか、永住の地とする人を招くということも含めて、非常に大きい魅力  だと思う。長期的な視野に立ったシティーセールスのためのハード、ソフト面で  のまちづくりから研究してみる必要がある。 ○ 何年かのスパンで考えれば、転勤族を初め相当人たち仙台で生活し、仕事  し、大学各種学校を卒業して全国に散らばっている。その人たちが、たくさん  の知識や思い出を持って散らばっていくことが、シティーセールスにつながると  いう発想が必要ではないか。 ○ ここ2年ほど、国際的、国内的な大イベントが続き、たくさんの方たちが来て  交流が行われたが、これをそのままにしてしまうのではなくて、今後のシティー  セールスにどう生かしていくのかということが課題である。 ○ 仙台を訪れた方に、またどうやって来てもらい、仙台を売ってくれる人になっ  てもらうのかということも課題として考えていければと思っており、ベースには  常におもてなしの心を仙台の売りとして持ち続けていきたい。 ○ 仙台への観光客で学生が少ないと感じる。若い人たち魅力がある、何か学べ  るということを売り出していかないと、将来的に大きく伸びる要素になっていか  ないと思う。 ○ 各種イベントあり方について見直す時期にきていると思う。これからのイベ  ントは、小中学生を積極的に参加させるなど、自分たちまちを盛り上げるため  の市民参加型にすべきだ。 2 大学との連携強化大学が持っている財産を生かした産業や新たな雇用創出 ○ 役所間だけでなく大学大学交流など、もう少しほかの分野も入れながら交  流していくべきだと思う。東北大学に来た中国からの留学生が、帰国後に相当の  立場になっていることを大学も掌握しきれていないケースもある。その方々を掌  握すれば、相当人的財産の発掘になるのではないのかと感じる。 ○ 学術交流をしても、大学だけになっている嫌いがあり、市民全体のものになっ  ているのかという点では反省が必要だと思う。 ○ ボストンというまちが、仙台の目指す学都の一つの方向だと思う。その大学の  先生方と会った際、専門外でも、仙台市の名誉市民西澤先生だという話をする  と知っている。シティーセールスというのは、こういう人材的な売り込みという  のが必要である。 ○ 大学は、それぞれの専門分野について世界に向け情報発信交流をしているが、  それをシティーセールスという側面から見たとき、どう位置づけられるのか。あ  るいは、どのような役割を大学にお願いできるのか。大学は、行政に対して何を  期待するのか。そういうことについての交流意見交換取り組みについて整理  する必要があると思う。 ○ 東北大学にある夏目漱石の資料などは日本一のものがあるが、一般公開されて  おらず、大学の特別な関係者しか見れない。これが一般公開されれば、これを見  たいために人が来る。東北大学が持っている学術的な遺産は、どのようなものが  あるのかを聞かせてもらうなど、働きかけることが大事だと思う。 3 フィルムコミッション各種キャンペーンなど、仙台売り込み方工夫 (1)フィルムコミッションについて ○ 定禅寺通は、仙台市にとって非常にいいストリートになり得る。その延長にメ  ディアテークもでき、もう少し工夫すれば、若者が集まるスペースにできるので  はないかと思う。フィルムコミッションについては、道路使用許可などで警察と
     の連携も大切だと思う。 ○ 金沢市では、やぐらや五十間長屋などとセットで大河ドラマ誘致しているが、  既にフィルムコミッションを実施している他都市で成功しているところの取り組  みを参考にすべきと思う。 ○ どういう魅力があると、メディアで取り上げたりドラマ舞台になるのかなど  を、マスコミ関係者を呼んできて話を聞いてみたい。仙台の足りない部分、もっ  と頑張るべきところが出てくるのではないかと思う。 ○ 仙台知名度を上げるためには、仙台でコマーシャルやテレビドラマ、ドキュ  メンタリーをつくってもらうのが一番いい。フィルムコミッションを立ち上げる  ということだが、積極的に営業活動をし、撮影してもらわなければ意味がない。  フィルムコミッションをつくってから撮影に至るまで、商工会や行政がどのよう  に動いていけばいいのかということが大事である。 ○ 仙台は、既に結構ロケで使われているのではないかと思う。美しい自然など文  学的な要素のある映画ならいいけれども、もう少し中身も含めて考えなければな  らないのではないかと思う。今あるものを大事にするということを中心に考えた  らどうか。 ○ フィルムコミッションは、シティーセールス一つ手法ではあるかもしれな  いが、これから仙台が他都市を追いかけてもどうかと思う。仙台市独自の何か新  しいものではなく、古いもので既に定着しているものでまちを売るべきだと思っ  ている。 ○ 映画ロケをしてもらっても、その後のアピールができないと、シティーセー  ルスにつながらない。仙台を売りものにしたドラマをつくるとすれば、ワンクー  ルのドラマをきちんとしたスタッフをそろえて、仙台舞台にしてつくらないと  視聴者印象には残っていかない。 ○ 北九州市の広報室長のように、自信にあふれて行動できる人がいるかいないか  が一番のポイントだという気がする。業界にもそれなりに顔がきき、顔がないと  ころにも飛び込みで営業をかけられる。度胸があって、知識があって、しゃれっ  気もある人で、相手の懐に飛び込んで交渉できる人材をスカウトし、裁量権を与  えていくことが非常に重要だと思う。 ○ 今回立ち上げるフィルムコミッションの中で、県はどういう立場で進めていく  のか。市は県に引っ張られて、ただの中継都市みたいな感じでいくのか。きちん  とやってもらわなければならないし、お金をかけなくともできる部分相当ある  と思う。 (2)せんだい夕べについて ○ せんだい夕べでは、市の幹部職員職員だけで、商工業者商工業者で集まっ  て、来たお客さんはお客さんだけで仲よくやっている。仙台から行った人間は、  全員セールスマンになったつもりでやってはどうか。 ○ 仙台市に対する愛着を持って一つ一つ仕事をするという精神が欠けている気  がする。仙台は、黙っていても人が集まる、収入状況もいい、ほかの市町村とは  違うという意識があるとすれば、反省してもらいたい。 ○ 例えば、東京にあるテレビ局や新聞社、これらの宮城出身の人などにきても  らい、今後仙台PRのために手伝ってくださいという呼びかけをするにはいい  場所であると思う。 ○ 議員全員案内して、行きたい方は参加してもらうということも検討していた  だきたい。また、企業案内を出すのであれば、代表者だけでなく、社内の宮城  県、仙台出身の方に広く声をかけてもらえるように働きかけることも必要ではな  いかと思う。 ○ 出席される方々は、仙台に興味のある方々だと思うので、アンケート方式など  何かで一言書いていただくようなことをぜひやってほしい。 (3)その他のシティーセールス手法 ○ 大事なのは、全職員、全議員、全市民が、このまちを売り込むという姿勢で頑  張ることであって、仙台市は売る物はほとんどないと思う。 ○ ポートセールスについては、仙台市独自ではほとんどやっていない。県が主導  的にやっていて、民間港湾関係者を回っていても、荷主のところには回ってい  ない。しっかりした体制をつくっていただきたい。 ○ 姉妹都市交流市民の中にどの程度知られているのか、かなり疑問である。小  中学校一つずつでも交流をしていけば、また違った形で定着すると思う。姉妹  都市提携していながら、これでいいのかということなども、もう一度チェックす  ることも必要と感じた。 ○ シティーセールスの切り口がたくさんあるのはいいが、大戦略があって、戦略  があって、戦術があるべきで、戦術ばかりが進んでいるイメージが強い。コンセ  プトをしっかり立てて、全体を見直して考えていくべき時期と思う。 ○ 青葉城恋歌イメージ仙台を訪ねてきた方が、広瀬川をどこから見るのが一  番いいのかとか、広瀬川をもう少しアピールする何かを考えていければと思う。  また、仙台そのものには、余り売りがないということがあるので、多賀城、白石、  松島などと連携して、広域的に売り込んでいければと思う。 ○ キャンペーン派遣先については、知名度の低い関西に行くとか、もう一度見  直しをしたらどうか。また、宮城人会にもキャンペーンして、もっと効果のあ  る場所を選んでほしい。 ○ 以前も議論されたことがあるが、改めて「宮城」ナンバーではなく「仙台」ナ  ンバーを考えるべきではないかと思う。 ○ 世界地図仙台が載っていることは非常に少ない。どうしたら仙台を載せられ  るのか、地図を発行しているところへのPRも必要と感じる。 ○ 仙台はこういうところが足りない、だめだと言い合うよりも、今までに仙台に  培われてきたものをどう売るかが大事ではないか。 ○ 何よりも自分たちが住んでいるところに誇りを持ち、議員職員市民が一体  となってシティーセールスを進めていけるような雰囲気をつくっていくことが大  事ではないか。 4 観光展示館物産館具体化情報発信機能充実 ○ かねてから、観光物産館要望が出ているが、いよいよ必要になってきたと感  じている。例えば、駅前の一角に観光物産館をつくって、そこに民間行政もあ  らゆる情報を集めて、その発信基地にすることを考えていくべきではないかと思  う。東西線も絡めて取り組んでいただきたい。 ○ 仙台に足りないものとして、お土産を買うところ、また、仙台に来たらここだ  けは見て行きなさいという、七夕や山鉾、光のページェントの常時展示、すずめ  踊りもできるような会館が欲しいと思っている。 ○ ホームページ世界から相当アクセスがあると聞いているが、いきなり行政課  題を入れるのではなくて、もう少し仙台市をPRし、ロマンを感じさせる、行っ  てみたくなるような、そういうつくり方もあると思う。 ○ 仙台観光関係のインターネット・サイトは、決まり切った情報だけで、ぜひ  行ってみようという気持ちにならない。実際に足を運んでみようと意欲を沸き立  たせるものをぜひつくってほしい。 ○ 例えば、ビジネスのため仙台に来て少し観光したいときに、どこに行けば情報  が得られるのかがない。パンフレットも中途半端で、駅の観光案内所でもじっく  り相談はできない。よそから来た方が的確にアクセスできるアンテナのようなも  のを、ホテルやデパートなどと連携し整備していただきたい。
    ○ シティーセールス関連刊行物は、どこか一カ所にきちんと集め、そこに行け  ば何でも見れるというシステムをつくってはどうか。 ○ この刊行物リストをもう少しアレンジして、上手につくり上げ、手にしやすい  場所などに置いて活用できればと感じた。 ○ 外に向かっての情報発信も必要であるが、仙台市民みんなが自信を持ってもて  なしができるように、また、そのためには何が必要かということについてもっと  努力してほしい。 5 その他(仙台シティーセールス戦略プラン調査策定業務委託等) ○ 今やっているいろいろなまちづくりの中で、この成果をどう生かすのかという  ことがなければ意味がない。また、こういったものをつくる能力は、市職員にも  あると思うので、委託するのであれば出向させて、一緒にやり方を勉強してもい  いのではないかと思う。 ○ コンサルに知恵をかりること自体を否定するつもりはないが、これは一つのサ  ジェスチョンであって、これをどう応用してやっていくかということがないと、  都市間競争は勝てないと思う。 ○ ベガルタを含めたサッカーのことはもちろん、野球などのほかのスポーツを含  めた面も検討してほしい。 ○ 清新な気持ちで、全体の奉仕者としてやろうという気力のある若い職員を集め  て、全庁を挙げてこれをどう受けとめるのか、それぞれの部署でどう生かすのか  を論議し、討議する、そういう勉強会を立ち上げてはどうか。 ○ 総合的なシティーセールスをする部署が定まっていない感じがする。調査には  相当の費用も必要で、大学との接触など人材の人脈を探すことも含めると膨大な  ものになると思う。相当緻密な考え方で、腰の座った対策が必要なのではないか。 ○ 海外から来た方が日本の歴史などをよく知っていたり、国内でも仙台以外の人  の方が、仙台のことについて詳しかったりして、恥ずかしい思いをしたことがあ  る。また、仙台市の名誉市民がだれなのか、小中学生などはほとんど知らないし、  それを学校においても全然触れられていない。全国に、あるいは世界に誇るべき  ことがたくさんあるはずなので、仙台のことを宣伝できるような取り組みを新し  いセクションの中でやってほしい。  以上のとおり、本委員会調査概要について、御報告いたします。  平成15年3月14日 仙台市議会  議 長  村 上 隆 志  様                  シティーセールス等調査特別委員会                       委員長  相 沢 芳 則...