佐賀市議会 > 2000-03-09 >
平成12年 3月定例会−03月09日-04号

ツイート シェア
  1. 佐賀市議会 2000-03-09
    平成12年 3月定例会−03月09日-04号


    取得元: 佐賀市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-08
    平成12年 3月定例会−03月09日-04号平成12年 3月定例会        平成12年3月9日     午前10時01分   再会   出席議員 ┌───────┬───────┬───────┐ │1.藤田龍之 │2.福島龍一 │4.亀井雄治 │ │5.広瀬泰則 │6.本田耕一郎│7.武富泰毅 │ │8.西村嘉宣 │9.田中喜久子│10.井上雅子 │ │11.岩尾幸代 │12.千綿正明 │13.持永安之 │ │14.傍示暢昭 │15.永渕利己 │16.福井章司 │ │17.南里 繁 │18.永渕義久 │19.森 裕一 │ │20.福井久男 │21.川崎辰夫 │22.江島徳太郎│ │23.池田勝則 │24.嘉村弘和 │25.宮地千里 │ │26.黒田利人 │27.瀬井一成 │28.山下明子 │ │29.豆田繁治 │30.野中久三 │31.御厨義人 │ │32.堤 惟義 │33.西岡義広 │34.山田 明 │ │35.中村 薫 │36.米村義雅 │       │ └───────┴───────┴───────┘   欠席議員 ┌───────┬───────┬───────┐
    │3.松尾和男 │       │       │ └───────┴───────┴───────┘   地方自治法第121条による出席者 佐賀市長    木下敏之     助役       久米康夫 助役      寺町 博     収入役      木原忠光 総務部長    野田喜昭     産業部長     福田忠利 建設部長    鬼崎精一     民生部長     高取義治 保健福祉部長  前山博美     交通局長     百武義治 水道局長    秀島敏行     ガス局長     井手通隆 消防長     白浜則雄     教育長      櫻木末光 教育部長    馬場哲郎     監査委員     田中吉之 農業委員会            選挙管理委員会         江副勝利              田栗泰也 事務局長             事務局長 ○議長(藤田龍之)   これより本日の会議を開きます。  昨日に引き続き、市政一般に対する質問を続行いたします。 ◆(傍示暢昭議員)   おはようございます。通告に従いまして質問をさせていただきますが、2番目の水道行政については、都合により取りやめますので、1点目、歩道についてと、2点目の諸ヘルパーに関することについて質問をいたします。  佐賀市では現在、年次を追って市街地の中の都市計画街路や一般市道が整備されてきて、まだ十分とは言えませんが、少しずつ都市の景観が整いつつあるように感じます。しかし、いまだにそれは自動車中心の思想によってつくられているように感じるのは私だけでしょうか。仕事に追いまくられている人間には余り意識できないことでありますが、人は本来行きたいところへ行きたいときに自分の意思と自分の足で移動したいという基本的欲求があります。そして、それは野山で自然を満喫した歩行によって実現することもあるのでしょうが、都市部に住む人々においては、それは非日常的なことでもあり、特別のことであります。それよりも身近な生活の場における歩行移動がより快適にできることが重要でありましょうし、明るい歩道で、疲れたときにはちょっと休むようないすがあったり、邪魔にならないぐらいの彫塑等もあってもいいのではないでしょうか。また、農村部で生活をする者にとっては、都市そのものは幾何学的、人工的ではあっても、時には店をのぞき、ショッピングを楽しみ、また、新しい建物等を眺め、人のにぎわいの中に身を浸しながら、ゆっくりと歩きたいものであります。そして、それは若くて健康な人だけではなくて、お年寄りも、体にハンディを持つ方々も同じようにその基本的欲求を持つのであります。そのためには、人が歩くための道の整備が大事になってくるのでありますが、その基本的欲求がさまざまな要因によって満たされない状況があるのではないでしょうか。  そこで、お伺いいたします。第1点目は、人が楽しんで歩ける歩道とはどういう姿と考えるか、特に障害を持つ方に配慮した歩道の整備について。  2点目は、コンビニや駐車場などの出入り口の歩道面が車の出入りにより点字ブロックががたがたになっていたり、タイルが割れたり、はがれたりしているところが多々見受けられますが、障害を持たれている方にとっては大きな問題ではないでしょうか。また、つくってすぐに修理するようでは税金のむだ遣いになってしまうのであります。そうならないようにするにはどうしたらいいか、その部分の構造上の問題はないのかということであります。  第3点目は、せっかく国などの補助金を受けてつくった都市計画街路において、街路灯がないところが多いが、健康維持のために散歩を実行している方がふえたり、夕食後の散歩や若いカップルの安全な触れ合いの場のためにも局部的ではなく、連続照明にできないのか。都市計画街路における街灯の設置はどうなっているのかについてお伺いいたします。  第2点目ですが、いよいよこの4月から介護保険がスタートしますが、それにかかわるヘルパーだけではなくて、そのほかにも自立と認定された方への家事ヘルパー、身障者の方へのヘルパー等いろいろなヘルパー制度がありますが、今後の各種ヘルパーの養成について伺います。  木下市長がいろいろな場で何回も述べられているように、これからの福祉政策の重要性は大変大事なことと考えます。しかしながら、今、社会では男女雇用機会均等法が制定され、女性の社会進出が叫ばれ、男女共同参画社会の形成が進行しています。このことは大変大事なことと思いますが、そこでは有職女性が増加し、若い女性の結婚年齢が高くなり、少ない子供を施設に預けて仕事を続け、高齢化していくとすると、これからのヘルパー制度は一体どうなっていくのかについて関心を持たざるを得ません。なぜなら、現在のヘルパーはそのほとんどが中年以上の女性であり、専業主婦であろうと想像されますし、今後のヘルパーを実際に担っていくその専業主婦の数が減少していったら、一体だれがヘルパーを務めるのか大変心配するところであります。  そこで、伺います。介護保険導入前において現在のヘルパー数は足りているのか。さらにその年齢構成や就業前の職歴、現在の養成研修の募集状況、ヘルパー職の今後の展望等はどうなっているのか。また、現在さまざまなボランティアが活動しておられますが、ヘルパーに関心を持っているのは限られた方々ではないのか等の疑問がありますが、今後、ヘルパーとして働きたいと思うような施策をどのように考えているのかについて伺います。  これで第1回目の質問を終わります。 ◎建設部長(鬼崎精一)   おはようございます。歩道の建設方針について3点のお尋ねがあったと思います。順次お答えをしてまいります。  最初に、歩きやすい歩道とはどういう姿であろうかという御質問だったと思います。歩道は、車道などのその他の部分と縁石やさく等の工作物により物理的に分離され、歩行者の安全を目的とする道路の部分であります。都市部においては歩行空間としての役割のみならず、都市景観の形成、都市施設の埋設空間、騒音、防災空間としても重要な役割を持っております。現在、本市の歩道の構造は歩道面を車道面より高くしたマウンドアップ方式と、歩道面と車道面と同一の高さにしたフラット型の2種類を採用しております。マウンドアップ型は歩道の幅員が広い場合に適しており、歩道切り下げ箇所の間隔が短くなる場合はフラット型が望ましいと考えております。また、歩道に使用する材料はアスファルトや歩道板、インターロッキング等多種多様で、寸法、色調など組み合わせにより多くのパターンがあります。今後の整備につきましては、国による基準や福祉のまちづくり条例等を遵守しながら、高齢者、身体障害者、その他歩行者及び自転車の安全かつ円滑な通行を確保するため、路面の凹凸をなくすなど、だれもが安心して歩きやすく、かつ快適な歩道をつくっていきたいと思っております。  現在、佐賀市におきましても都市計画道路を初め、新規に道路を建設する場合は歩道の構造はすべてフラット型を採用しております。また、議員も御存じのように、駅周辺におきましてはバリアフリーの一環として障害者や歩行者に配慮した事業を進めております。その中には段差解消はもちろん、道路照明やバス停の改良にも取り組んでいるところでございます。  次に、車の出入り口の歩道のあり方についてでございますが、車の乗り入れ部分については、道路構造令アスファルト舗装要綱など基準により、車両の通行に対応できる表層、路盤等の構成で設計をいたしております。例えば、通常、歩道部分にインターロッキングを使用する場合、厚さ6センチの材料を使用しておりますが、車の出入り口には厚さ8センチの材料を使用しており、路盤の構成も厚さを変え、歩道面の強度を強くしております。しかし、その後、民間開発など出入り口が変更になり、あるいは建築物の建設の際、大型建設機械や車両が通行することにより歩道面が乱れ、不等沈下等を起こしている箇所が発生していることも事実でございます。今後、民間開発、特にコンビニエンスストア等、車両の出入りが頻繁に予想される箇所については、今まで以上の指導が必要と考えております。  最後に、都市計画街路における街灯の設置はどうなっているかという御質問でございますが、道路照明は主として夜間における交通の安全や歩行者の安全と円滑化を図るためとされております。道路照明施設は本来すべての道路に設置することが望ましいことでありますが、照明施設を設置し、これらの維持管理に要する費用は決して少ないものではなく、広い意味で投資効果を考慮して判断する必要があると思います。すなわち、道路及び交通状況を勘案し、夜間、交通事故等が発生するおそれのある場所、道路利用者の多いところを優先して設置する必要があると考えております。佐賀市の道路建設に伴う道路照明の設置につきましては、信号機のある交差点、大規模な橋梁、あるいは夜間の通行上特に危険な箇所等には照明を設置いたしております。また、街が暗い、もっと照明が必要であるという声があることも十分認識をしているところでありますが、その他の照明等の設置につきましては、佐賀市の全体のことととらえ、地元自治会や関係各課と調整を図り、協議をしてまいりたいと思っております。 ◎保健福祉部長(前山博美)   傍示議員さんのヘルパー養成について、各種ヘルパーの養成がどのようになされているのかということのお尋ねにお答えを申し上げます。  現在、佐賀市では高齢者、身体障害者を対象としたホームヘルプサービス事業を10カ所の事業所と委託契約をしておりまして、 196名のヘルパーさんが活動されております。その内訳といたしましては、非常勤ヘルパーが 152名、常勤ヘルパーが44名活動されています。清掃や調理などを行う家事型サービス非常勤ヘルパーが行い、入浴介助や排せつ介助などを行う介護型サービスは主に常勤ヘルパーが行っております。しかし、非常勤ヘルパーもほとんどの方が2級ヘルパーの資格を取得されておられますので、介護型サービスを行っている方もおられます。ヘルパーの平均年齢は44.3歳でございまして、最年長者は79歳、最年少者は19歳、このようになっております。  ヘルパー就業前の職歴といたしましては、非常勤ヘルパーは主に専業主婦であった方が多いのですけれども、常勤ヘルパーは学校卒業後すぐに働いていらっしゃる方がほとんどでございます。現在は新規のヘルパー派遣依頼にも迅速に対応できる状況ですし、老人保健福祉計画におきましても、ヘルパーの目標人数は 176名となっております。そういった点でもヘルパーの人数は足りていると考えております。また、平成12年度からの介護保険導入に対しましても、ヘルパーの人数が不足することのないよう、今年度からヘルパー養成研修を行っております。この研修は佐賀市社会福祉協議会に委託して3級ヘルパー養成研修1回30名、2級ヘルパー養成研修を2回各25名で行ったところでございます。2級ヘルパー養成研修は各事業所で既にヘルパーとして働いている方を対象としたものであります。定員内でおさまりましたけれども、3級ヘルパー養成研修には60名近い応募があり、30名を決定したところでございます。また、県の社会福祉協議会女性就業援助センター、民間の団体などでもヘルパー養成研修は行われております。さらに専門学校はもちろんのこと、高校や大学でもヘルパーの資格が取れるようになってきているところもございまして、その関心の高さがうかがえます。そういった意味でも、介護保険導入後のヘルパー派遣のニーズには十分こたえられると思っております。  次に、障害者福祉施策の一環として重度の視覚障害者の方が通院や官公庁での手続、あるいは買い物など社会生活上外出することが必要不可欠な場合、その外出に付き添い介助するガイドヘルパー事業を実施いたしております。この制度は独居の方か、日中介助の方がおられない方が対象となります。現在、利用登録をされている方は30名でございますが、そのうち約8名の方が実際に利用をされております。また、それに対しましてガイドヘルパーは6名おりまして、視覚障害者に対するガイドヘルパーとしての研修を修了された方が活動をされております。平均年齢は51.6歳でして、そのほとんどがガイドヘルパーとして従事する前は専業主婦の方でございました。現状では利用者数に十分対応できるヘルパー数ですので、当分の間は現在のガイドヘルパーで対応していきたいと考えております。しかしながら、視覚障害者の自立と社会参加を促し、もって視覚障害者の福祉の増進を図るという観点からは、さらにガイドヘルパー制度の普及を促進し、利用者数が増加すれば、必要に応じてガイドヘルパーの養成も実施する必要があると考えております。  次に、難病患者等ホームヘルプサービス事業についてでございますが、今年度より5カ所の事業所と委託契約を行っております。しかしながら、現在までに利用者はあっておりません。しかし、今後の利用を考え、県で行っております難病患者等ホームヘルパー養成研修には各事業所より受講者を出してもらっているところでございます。現在まで35名の受講修了者がおりまして、今後も受講者をふやしていき、事業に十分対応できるようにしていきたいと思っております。  介護保険導入を間近に控えまして、ヘルパーに対する考え方もさまざまでございますけれども、佐賀市といたしましては、市民のニーズにこたえ得ることのできるよう必要に応じ、各種ホームヘルパーの育成を図っていくように考えております。また、ヘルパーに対する理解が十分になされ、その人数が不足することのないよう、広報活動も積極的に行っていくように、そのように考えております。以上でございます。 ◆(傍示暢昭議員)   2回目の質問をいたします。  ただいまは介護保険制度ヘルパーも、視覚障害者ヘルパーも十分要請にこたえられるような人数であり、今後も当分は不足は出ないであろうという答弁であり、安心いたしました。しかし、少し気がかりな点があります。それは、1点目は以前にも触れましたが、やはり今後のヘルパーを担っていくのは専業主婦の方であり、そうであるならば、自分たちが必死になって子育てをしていたときには行政は有職女性の方ばかり向いていたと言われないように、専業主婦にももっと心配りをしていかなければならないのではないかと考えます。その点で、11年6月議会では、保健福祉部長は、児童手当の拡充は優先度は低いとの答弁でしたが、12年度の国の予算ではそれが配慮されていることをどうお感じになりますでしょうか。  また、次に、視覚障害を持たれている方への配慮であります。昨日の本田議員の質問と多少重複するところがありますが、ただいまの答弁では、ガイドヘルパー利用の登録をされている方が30名で、そのうち8名の方が実際に利用されており、それに対応するガイドヘルパーは6名いらっしゃるとのことでしたが、登録されて利用されない方が多数おられるのはどうしてなのか。また、実際に1人で行動するのに大変難儀しておられる視覚障害1、2級の方は佐賀市に現在何名ぐらいおられるのか、その推移はどうなっているのか。そして、その中でも現代病の糖尿病の進行による失明者や、事故その他の疾病等による失明者の増加による、特に支援がなければ動けないと言われる中途での重度視覚障害者はどれくらいなのでしょうか。また、先ほどは生活上必要不可欠な場合、外出に付き添い介助するガイドヘルパーは足りているとの答弁でしたが、1回目の歩道に関する質問でも触れましたが、重度の視覚障害を持っている方でも、できるだけ人の世話にならず、1人で行きたいところに行こうと思うのは人間としての基本的欲求でありますので、行政としては単にその介助をすることだけにとどまらず、1人で行動し、社会活動や趣味活動をしたいという方には、それが実現できるような積極的な歩行生活訓練に対する支援をしていくべきではないかと考えますが、その対策はどうなっているのか、保健福祉部長にお伺いいたします。  そうなると同時に、最初の第1点目の歩道についての質問とつながってまいります。いわく歩道の段差、歩道上の乱雑に置かれた自転車群、つくって間もない松原川沿いのでこぼこの敷石道、それから、これは国道34号線にも言えることですが、車道をいっぱいにとったため、必然的に隅っこに追いやられた狭い狭い歩道、車の乗り入れ部におけるすりつけによる歩道のでこぼこ、また、補修の繰り返しによるかまぼこ型道路、新設の歩道についても歩道下部埋設管等の点検用のふたによる点字ブロックの急なコースがえ、交差点における歩道のコーナー部での水平でない舗装等々の実態は、視覚障害を持った方や車いすでの移動を余儀なくされる方々に対して重要な道路行政上の課題だと考えますが、いかがでしょうか。  また、先ほどの街灯の設置が少ないことについての答弁では、電気料などの維持管理に経費がかかるからとのことでもあり、地元自治会では夜中まで明かりがついていることに対する苦情も考えられるので、ある一定時間までの照明としてソーラーバッテリーを利用しての街灯を検討してはいかがでしょうか。建設省の道路構造令を見せていただきましたが、やはりその中でも道路を走る自動車等に関するものが中心であって、歩行者への配慮としての照明は全然触れられていないと言えると思いますが、どうでしょうか。執行部のお考えをお伺いいたします。 ◎保健福祉部長(前山博美)   傍示議員さんの2回目のお尋ねにお答え申し上げます。  まず、6月議会でのことでございますが、児童手当の拡充問題につきましては、国におきましても少子化を考える有識者会というのがございまして、そこの場においても議論が大きく分かれていたところでございます。平成12年6月分からの児童手当の就学前児童までの拡充が今国会において所要の改正がなされ、国の方針としてそれが少子化に対応する一つの方策として決定されたわけでございますから、市といたしましても今回の法改正の趣旨を踏まえまして、国、県との整合性のある施策を行ってまいりたいと、このように考えております。  次に、ガイドヘルパーについてのことでございますが、登録者数30に対して利用者が8名ということで、利用していない人が多いということですけれども、二、三人、私確認をいたしましたけれども、もし必要になった場合のためにというお答えが多かったようでございます。  続きまして、まず、1点目の1級と2級を合わせた重度の視覚障害者の方の数の推移でございますけれども、過去七、八年の平均を見ますと、大体 350人前後でほぼ横ばいという形で推移しているという状況にございます。  2点目の重度の視覚障害者のうち中途で障害になられた方の割合はおおむね8割弱というくらいの数字でございます。  3点目の視覚障害者の方々への支援策でございますが、まず一つは、先ほどお答えいたしましたガイドヘルパー、これは平成10年4月からスタートいたしておりますけれども、視覚障害者の方々の自立と社会参加の促進を図るべく、さらに多くの皆様方に利用いただくよう、広報等を通じまして事業の拡充を行っていきたいと、このように考えております。  また、移動支援策としましては、タクシー利用券の一部助成ということで、1人当たり年間1万円のタクシー券を交付いたしまして、視覚障害者の方々の生活圏の拡大等に努めておるところでございます。  このほかにも情報の収集やコミュニケーションの確保を図るため、点字やカセットテープによります市報の発行並びにつえなどの補装具や盲人用の時計、体重計及び体温計などの日常生活用具の給付等も行っておるところでございます。  さらに、中途で視覚障害になられた方の社会的自立支援策としましては、これは佐賀県からの委託を受けまして、視覚障害者団体連合会が県内の中途で障害になられた方の視覚障害者に対しまして、中途失明者緊急生活訓練を県の点字図書館において実施をいたしておるところでございます。現在、15人の方が訓練を受けておられます。平均年齢が50歳ほどでございまして、一番若い方では40歳代でございます。  これらのことから、中年期以降に疾病等によりまして中途失明される方が多いのではないかというふうに考えられます。また、15人のうち佐賀市在住の方が6名おいでになります。訓練の内容といたしましては、専門の訓練士の方の指導、助言のもとにつえの使い方、あるいは道路横断の仕方、目に感じる光や信号のことなど、さまざまなにおいや音、風、そういうものを感じながら目的に届くための地図と申しますか、頭の中に描く訓練、そういうことも行っておられるようでございます。また、このような感覚訓練とは別に、点字が読めるための指導訓練も行っております。年間10回のカリキュラムによりまして、訓練を実施いたしておりますが、訓練期間といたしましては、年齢や家族構成など個人差はございますが、最低でも3年以上、長くかかる方はそれ以上の期間を要して、ようやく日常の生活ができるようになっているようでございます。  中途失明者を初めとする視覚障害者の方々は、情報の収集やコミュニケーションの確保及び移動に大変なハンディをお持ちでありますので、私どもといたしましても、視覚障害者の方の社会参加を拒むようなさまざまな障壁を取り除いていくと、そういった分野におけるバリアフリー化を推進していかなければいけないと、このように考えております。 ◎建設部長(鬼崎精一)   ヘルパー養成に当たり問題となる道路行政、特に歩道の件についてお答えをいたします。  現在、佐賀駅周辺の市道については計画的にバリアフリー整備事業で歩道の改良工事を実施しております。議員御指摘の既存の道路についても歩道の段差解消及び舗装面の補修等につきましては、今後も積極的に取り組んでいくとともに、昨日の本田議員の御質問にもお答えしましたとおり、障害者や高齢者の方々の意見をいただきながら、福祉施設や病院周辺など地域の施設実情に合った整備を進めてまいりたいと思っております。  次に、街路灯の電源装置としてソーラーバッテリー利用を検討してはどうかという御質問にお答えします。  現在、佐賀市内の主要な横断歩道等にはソーラーバッテリーによる照明がされており、今後、佐賀市においても設置する場合には検討に値するものであると考えております。警察や関係機関とも協議を行ってまいりたいと思っております。 ◆(傍示暢昭議員)   3回目の質問をさせていただきます。質問というよりも、どちらかというと要望になろうかと思いますが、ただいまの保健福祉部長の答弁では、中途視覚障害者になられた方の生活訓練について、現在、佐賀県内で15名ほど訓練を受けておられると。じゃあ、県内で一体どれくらいの重度視覚障害者の方がいらっしゃるだろうかと調べてみましたところ、 2,200人ばかりおられるわけであります。それでは、一体その中で15名だけとはどういうことなんだろうかともう一つ確かめてみましたところ、訓練士が1人だけ、それも佐賀県内ではなくて福岡市在住の方に来てもらっているという状況だということでありました。  何回も申し上げるようですが、どんな視覚障害をお持ちの方でもやっぱり家の中だけじゃなくて外へ自由に出てみたいと、これは本当に心の底から持っておられる願望だろうと、このように思います。そうすると、この生活訓練の制度がこういうことでいいのだろうかと思うわけであります。ただ、これは県で行われていることでありますので、この訓練士が足りないならば、もっと要請もしなければならないのではないかと思いますので、県に申し入れるか、市としてのその対応、訓練士を受け入れて市として実行をするとか、そういうことについて今後もっと力を入れていただきたいと、このように要望をしておきます。  建設部長道路構造令に関する感想を聞くことができませんでしたが、またこれは後ほど触れていきたいと思います。これで3回目の質問を終わらせていただきます。 ◆(野中久三議員)   それでは、質問いたします。  まず、ごみ収集車乗務員の作業についてであります。  昨日、山下議員も言われておりましたけれども、先日テレビで、大阪市の環境事業センターがひとにやさしいまちづくりの一環として、お年寄り世帯や障害者のおられる世帯でごみを一定の場所まで持ち出すことが困難な方々を対象に、申し込みによりセンターの職員の人たちが御家庭にごみの収集に伺うサービスを実施しておられるのを拝見いたしました。見ておりまして、これは大変すばらしいことだなと感じまして、大阪市に問い合わせをし、説明を受けるとともに資料を送っていただきました。それによりますと、都市の住宅事情の変化や核家族化の進行などにより、高齢者に対する介護機能の低下から高齢者に対する福祉施策の充実が求められており、この社会情勢を踏まえたときに、さまざまな行政サービスを担う各部局がそれぞれの立場で実施できる福祉施策が何かないだろうかと検討した結果、高齢者や障害者を対象に廃棄物処理事業での福祉的なサービスを市民に提供することが考えられたのであります。  対象者になる人は原則として65歳以上の高齢者で、寝たきりや痴呆症などにより介護を必要とする高齢者、また、自由な行動が困難な虚弱高齢者であり、ごみを一定の場所まで持ち出すことが困難、あるいは容易にできないといった方々であります。さらには、同居されている家族がある場合でも家族などが高齢や虚弱である場合、または年少者である場合などはサービスの対象となるとなっております。障害者の方々にも同じような対応がなされております。  ここにこの福祉サービスを利用されている方の声が載った大阪市の市報を送っていただきましたが、このようなことが書いてあります。「わたしは、市営住宅の10階に身体障害者の娘とふたりで住んでいます。からだが弱くねたり起きたりの生活です。ごみの日には、娘が1階のごみ集積場に出していました。でも、娘は左手が曲がらないので、雨の日にはごみ袋を持って傘をさすことができず困っていました。ところが、環境事業センターに電話をしたところ、それからは家まで作業員の人が来てくれるようになり、また、「こんにちは。ごみを持っていきますよ」と必ず声をかけてくれます。働きに出ている娘は、雨の日にもふだんどおり出かけられますし、わたしも作業員の人との会話を通して、ごみの問題が身近に感じられるようになりました」という市民の声が載せられてあります。また、あるお年寄りの御夫妻の家庭から出されるごみ袋には、毎回のように折り込みチラシの裏面などを利用して、桜の花も咲き競い美しいですね。お疲れさまですとか、日一日と寒さも厳しくなりました。本当にありがとうございますなど季節のあいさつを書き添えた礼状が毎回のごとく張りつけられているそうであります。ここに紹介しましたのは、ただ2世帯の方々の声でありますが、このサービスを実施する行政や職員の方々に対してお年寄りや障害者の方々がいかに感謝し、喜ばれているのかが手にとるように感じられるのであります。  さて、このサービスが始まるゆえんは何であったかと言いますと、神戸の大震災のときにセンターの人たちがボランティアで応援に行ったことが発想のきっかけとなったそうであります。道路に散乱したごみ、けがをした人たちやお年寄りのごみ運びを手伝ったことが大変喜ばれ、このことを大阪市のごみを収集するときに取り入れ、高齢者や障害者の方々に喜んでもらおうと始めたとのことであります。  大阪市も3人乗務であり、ごみが満載し、車が焼却炉に戻る間、運転手を除く2人は車をおりて、車が戻るまでの間、このサービスを含めたごみの収集を行うそうであります。  私は、大阪市のごみ収集方法と佐賀市の方法が全く違うということで、この福祉サービスがそっくりそのまま佐賀市でやれるとは思いませんが、佐賀市でも1日5回の往復の中、ごみを満載して3人乗ったまま焼却炉へ戻る時間が何時間かあるわけであります。そういう時間を生かし、市民に喜ばれるサービスを何か考えられないものかと思ったところであります。  1日のごみ焼却に対して 510万円の経費が要っております。ほとんどが人件費であります。これからは新炉の15年間の経費1日 390万円をプラスしますと、1日約 900万の経費がかかってくることになるわけであります。このようなことを考えたときに、大阪市のセンターの職員さんの発想をどうとらえるのか。将来にわたり、行革や福祉サービスの更なる向上を考えたときに、これをどうとらえるのか。このことを民生部長にお考えを述べていただきたいと思います。  続きまして、観光協会事務所についてでございます。  駅北口にあります観光協会事務所は、大変古く、見た目にもみすぼらしいところであります。別の明るい場所へ移したらどうかと思うのでありますが、特に駅前開発計画はいろいろ考えておられるときでありますので、その中にでも明るい適当な場所を見つけてはどうかと考えるのであります。また、佐賀駅は佐賀市の玄関口であり、また佐賀県の玄関口でもあります。観光客は県内の観光についていろいろ尋ねることが多いと言われます。そこに協会事務所は北口のプレハブ、案内所は駅南口、県の物産展示館は駅西と別々になっていては客に対して大変不親切になると思うのであります。できればこれを1カ所に集めるなど検討されて、そして、案内所でも県内のいろんな情報がよく入るようにし、県内のことはきちっと答えるようにしたらよいと思います。  また、市より協会へは観光課、都市計画課などより毎年 2,000万ぐらいの予算がついております。その中で委託料、委託料のうち人件費などの面で適正なる業務が行われているのかどうか、調査ができないものかと思うのであります。神野公園の児童遊園地のあり方についてもいろいろな声を耳にいたします。ここは特に利益追求も大切ですが、市民や子供たちを楽しませ、夢を持たせ、憩いの場としての使命を忘れた運営はどうかと思うのであります。  こういうことを含めまして、たまたまじゃないですけれども、この協会の副会長に藤田議長、常任理事に福田産業部長、理事に百武交通局長、野田総務部長、鬼崎建設部長という佐賀市を代表する立派な方々が役員としておられます。したがいまして、私がるる申し上げましたことを総会、理事会、役員会の中でぜひ議題として提言していただきたい、このようにお願い申し上げる次第です。この点について代表常任理事の福田産業部長に答弁を求めたいと思います。  また、隔林亭や徐福などの委託料の調査というものができるものかどうか、このことを担当部長にお尋ねしたいと思います。  次に、市が発注する土木建築、特に建設発注についての当局の考え方について質問いたします。  今、全国の56万社 670万人の巨大な建設産業が急激な構造不況に突入しております。そして、崩壊が目前に迫ってきているようであります。一時は80兆円近くまであった建設市場は、民間建設の激減で今や70兆円の水準に至っており、先々45兆円という最盛期の半分にも落ち込むことが予測されております。公共事業がなくなる、先が見えない、そんな不安感が日本じゅうの建設業界を覆い尽くしているのが今の現状であると思います。  さらには、国や自治体に今は金がなく、双方合わせて 645兆円もの巨額の借金を抱えている現状は、これから先、公共事業がなくなっていくという不安をより一層色濃いものにしているのであります。また、対GDP比20%という世界でも高水準の建設投資で走ってきた時代は終わりを告げ、社会資本整備がある程度進み、これからは国民や市民の賛同を得る、だれもが必要とするものから順に限られた予算の中で投資が行われる時代に入ったわけであります。このことも箱物などの公共事業が少なくなるゆえんとなっているのであります。また、たとえ公共事業が出たとしても、今、各地の自治体で予定価格や最低価格の公表の動きが広がり、これにより業者は他社よりも1円でも安い札を追求し、たたき合いが行われるようになり、最近ある市では1億 2,800万円の案件を 6,300万円で落札され、実に落札率49.2%にまで落ち込んだ例もあるのであります。また、最低価格の事前公表を実施した自治体では、何社もがその最低価格そのもので入札する事態が続出し、仕方なくくじ引きが繰り広げられたということであります。  このように、利益どころか赤字を出してまで受注しなければならないケースがだんだんとふえてきており、足腰の強い企業は生き延びることはできても、経営はさらに悪化し、弱い企業は倒産か、または吸収合併の道を選ばなければならないのであります。  このような国全体での大きな建設産業の変革の波は、佐賀市にも当然のごとく押し寄せてきております。佐賀市内の建設関係の事業所は 877事業所あり、従業員数は1万29人、家族を入れますと約2万人以上の人たちが関係しているのであります。特に、佐賀市の建設受注は公共に対する依存度が強く、営業マンの方は仕事がなく、胃の痛くなる毎日を送り、経営者に至ってはそれ以上の苦悩をされているようであります。  このような中、市内の業界では佐賀市の公共事業計画には大変な期待を持っているわけでありますが、それに反して駅前三セクの中止を発言されるなど、どうも今の市長は公共事業を余り考えないのではないか、業界に対しての理解が余りないのではないかという雰囲気が漂っているわけであります。だからといって、市内の業界が大変だから公共事業を何とかせろということではありません。今は下水道工事、いわゆる土木工事はどんどん進んでおりますが、建築の方が少なくなってきているようであります。やる気はあってもお金がないとどうしようもないという市長の気持ちはわかりつつも、何とか長期計画の中で土木建築のバランスを考えながら、計画を立てていってもらえればと思う次第であります。  例えば、これからは住宅環境整備などは大切なものと考えます。市営住宅の中には40年前の昭和30年代に建てたものがたくさんありますし、障害者や高齢者に優しい住宅整備もまだまだ進んではおりません。したがって、ソフトを考えてハードという市長の考え方を踏まえながら、市民のニーズにこたえ、市民に喜ばれるものをこれからも積極的に考え、つくり上げていく市政をぜひ推し進めていただきたいと思うのであります。  やがて来るだろうと予測はしていたものの、このまことに厳しい業界淘汰の嵐の中で、約1万人以上の市内業界の人たちは本当に不安な日々を送っております。このことに関して市長の御見解をお伺いしたいと思います。  続きまして、発注の仕方についてであります。先ほども述べましたように、今の景気の低迷の中で、できるだけ地元に仕事が落ちるように、当局が行う建設関係のプロジェクトの発注については、一括発注よりも分割発注を取り入れていただきたいと思うのであります。それは、一括発注は管理運営の面では簡単でありますが、ほとんど地元業者へは仕事がおりてこないからであります。また、不透明な入札や不正などを防止し、行政があくまでも主導権を持った運営ができるからであります。
     地元企業の育成、雇用の促進、活性化、税収入などプラス面を持った分離発注は、お金を払う人は国民や市民であり、行政はあくまでも代行人ということを考えたときに、最も適した方式であると言えるのであります。中にはどうしても分割にできないこともあるかもしれませんが、そのときはそのときで当局が一方的に決めるのではなく、よく議論を深めることが必要だと思います。  従来、各自治体では一括発注が多かったのでありますが、最近の地方分権の浸透の中で、地元の仕事は地元でという意識が高まり、分割発注がだんだんと多くなってきているのであります。したがいまして、新しい感覚で市政改革に取り組まれておられる市長には、中央集権の旧態依然とした発注方式を見直し、これからの佐賀市が行うプロジェクトについては積極的に分割発注を検討され、取り組んでいただきたいと思うのでありますが、この点についての市長のお考えをお伺いしたいと思います。  続きまして、総合学習への取り組みと地域で児童を育てる環境づくりについてお尋ねをいたします。  まことに済みません。冒頭で言わなきゃいかんやったですけど、5番目の北川副小学校給食室改修先送りについては、同僚の嘉村議員が昨日質問されましたので、取り下げたいと思います。  総合学習への取り組み状況と地域で児童を育てる環境づくりについて質問をいたします。  2002年より行われます総合学習への取り組みについて、各学校ではどのような準備を進めておられるのか、まずお尋ねをいたします。  総合学習とは、子供たちにまず教科では学ぶことのできない内容、すなわち環境、情報、少子化、高齢化、国際化などの問題に取り組むこと。2番目に、教科指導はややもすると画一的になりがちな学習であるので、子供の興味や関心を持った問題に取り組む学習を行うこと。3番目に、地域の特色を生かした学習に取り組むことといった三つのことを学習内容とし、みずから生きるためにはどうすればいいかを学ばせ、そのことを子供たちが家庭や地域で生かしていかなければならない学習であります。  私は、さきの議会で、生徒の非行、暴力、登校拒否などを防ぐためには、地域と学校が垣根を取って交わらなければならないと述べたことがあります。子供は学校へやれば、学校が面倒を見てくれるものだと考えるのではなく、地域の人々が自分の校区の子供は育てるんだという意識の改革が必要だと思うのであります。そのためには、通常の教科の中で、また、総合学習の中で先生方が積極的に地域の人材を活用し、生徒と交わることによって、地域の人たちの意識を深めていく必要があると思うのであります。また、子供たちにとってもそうすることによって総合学習の効果が一層高まると思いますが、この点どのように考えておられるのか、お答えをお願いいたします。  また、この総合学習について教育委員会としてどのように支援されているのかをお尋ねいたしたいと思います。  続きまして、城南中学校の施設整備の地域への開放について質問をいたします。  城南中学校の施設整備の地域への開放については、昨年12月議会で再度質問をし、教育委員会も早急に学校と協議をしながら進めていきたいと答弁されました。先日、当学校を訪問した際に、この件については既に具体的検討を進めておられることを聞き、当局が努力されていることに対し理解を示したいと思います。  その一つとして、現在、同校に配置しているパソコンを地域住民に開放する計画があるわけですが、今の高度情報化社会への適応にマッチした事業であり、大変すばらしいことだと思うのであります。ただ、そこで開放のための部屋が2階及び3階にあるために、障害者が利用できないことになり、これでは開放への配慮が十分であるとは言えないのではないかと思うのであります。地域には障害者の方々がたくさんおられます。この方たちもパソコンを習いたいと、たくさんの方が思われているかもしれません。特にこういう人こそ、将来の仕事のためにも、生きがいのためにもそういうチャンスを与えなければならないと、このように思うわけでございます。幸いにも校舎入り口の1階に地域開放のための施設としてクラブハウスがあり、そこにはスロープも設置してあります。そこで、ここに障害者がパソコンを学べるような環境づくりができないものかどうか。場所もあり、あとは若干の設備などの問題は出てくると思いますが、そんなに経費がかかるとは思えません。このような設備が備わってこそ、全国で誇れる生涯学習施設を持つ学校だと思いますが、当局の前向きな御答弁をお願いしたいと思います。  また、パソコンを高齢者、障害者の方々に教える際に、指導の先生や職員が必要となると思われますが、そこにパソコンを学習で学んでいる生徒も指導の中に加わることを考えてみてはどうかと思います。生徒が先生になり、高齢者や地域の人と交わることは、子供たちにとってもすばらしい体験学習になると思うのでありますが、この点を含めて当局の御答弁をお願いしたいと思います。以上、質問を終わります。 ◎市長(木下敏之)   おはようございます。まず、野中議員の御質問、公共事業の関係についてお答えをしたいと思います。  これから先の国全体のことを考えますと、国の借金がこれだけ膨大なものとなっておりますので、将来もこれまでと同じように公共事業の事業量が確保されていくのかという点につきましては、議員と同様に大変に疑問に思っているわけでございます。宮澤大蔵大臣も、これまでのこれだけの景気対策は今後はなかなか続けることが難しいのではないかということをたしかおっしゃっておられたようなことを覚えております。また、政府の方も競争原理の導入という観点からだと思いますが、最低価格制度よりも低価格調査制度の方が望ましいというような通達、指導が行われるようになってきておるのも事実でございます。  こういったことを見ておりますと、いつも思うのは、激しい競争を繰り広げている企業、国際的な企業、日本国内で全国的に活躍している企業、いろいろございますが、そういった企業ほど業務提携、合併、M&Aといったような自社の枠を越えた生き残り策を模索されておるのに、これが残念ながら地方に行けば行くほどそういった動きが少ないということを大変心配しておるわけでございます。このままでは競争力、また、技術力に大変大きな差が出てくることをいつも心配しております。  私の公共事業についての考え方、かなり誤解をされている方がいらっしゃるということはいつも感じておるところでございます。私は公共事業だからだめだということは全く思っていないわけでございます。下水道の整備、また歩道のバリアフリー化、学校の改築など佐賀には不足しているものがまだまだたくさんございます。そういったものはもちろん財源の関係はあるわけでございますが、こうしたものにはしっかりと取り組んでいく必要があるというふうに考えております。  ただ、一つ重要なことがございまして、例えば、歩道のバリアフリー化ということを例にとりますと、すぐに歩道のバリアフリー化をしなくてはいけないということで行き着くのではございません。例えば、障害者の方がもっと自由に出かけられる、社会に参加していくためにはどうすればいいかということを考えることがまず先にあるべきであると、基本であるというふうに考えております。  先日、本田議員の質問にございましたが、信号機の整備の件、また、先ほど傍示議員の中途の失明者の訓練士の話もございましたが、そういった対策、また信号機の整備ですとか、失明者訓練士の問題、歩道の整備、それから障害者のためのグループホームの建設と、いろんな対策があるわけでございまして、その対策の中で何が重要で何を優先するべきかということをきちっと考えた上で、必要であればその歩道のバリアフリー化に一生懸命取り組んでいくということが基本であるというふうに思いまして、それが私が常々申し上げておりますソフト重視という考え方でございます。  こういったことを理想論として申し上げたわけでございますが、こういった点をしっかり整理するということはすぐにあしたにでもできるというものではございませんが、そういったものをしっかりと整理した上で、必要なハードの整備にしっかり取り組んでいきたいというふうに考えております。  また、発注の仕方でございますが、これはなかなか御答弁難しい点がございますが、地元企業の育成、振興ということは大変に重要な課題であるということは常々認識をしております。プロジェクトによりまして工期の問題、技術力の問題、補償の問題など考慮しなくてはならない事項がさまざまであるわけでございますが、可能なものについては分割発注ということも検討していきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◎民生部長(高取義治)   ごみ収集車乗務員の作業についてお答えいたします。  現在、ごみの収集体制は可燃ごみ21台、資源物5台で収集いたしております。また、かねてから市民の皆様のごみに対する認識は高く、リサイクル、分別等について協力いただいておりますことを感謝しているところでございます。ごみ問題は市民の皆様には身近な問題でありますので、ニーズに合ったサービスを心がけているところであります。  佐賀市では、先ほどの車両台数でステーション方式により収集しておりますが、高齢者の方がごみステーションまでごみを持ってこられるのも大変であろうかと思います。近所の方がごみ出しを手伝っておられたり、ヘルパーを雇われてヘルパーの方がごみを出されているという世帯もあると聞いております。これから超高齢化社会を迎えるに当たりまして考えていかねばならない問題であろうと思っております。  このようなことを考えましたときに、大阪市の収集業務と福祉サービスをリンクさせたふれあい収集事業は大変すばらしいものと考えております。佐賀市と大阪市の収集方式の差も十分御認識いただいての質問でございますので、佐賀市においてもこのような事例を参考に、どのような福祉サービスができるのか、先進都市、他市の状況を勉強させていただき、関連する保健福祉部とも連携をとりながら、佐賀市に合った方法を今後研究していきたいと考えております。 ◎産業部長(福田忠利)   観光協会事務所についてお答えいたします。  現在の観光協会の事務所は、神野土地区画整理事業の組合事務所附属施設として使用していたプレハブ平家建ての仮設事務所を昭和51年に佐賀市土地開発公社から借り受けられまして観光協会の事務所として使用されておりまして、建物につきましては建設から約40年近くがたっておりまして、老朽化が非常に激しいということは、議員さん先ほど申されたとおりでございます。  観光協会は、佐賀市を中心とする観光事業の振興を図るとともに、産業の発展に寄与することを目的に設置されている団体でございまして、今後、佐賀市の観光産業を考えますときに、観光協会は佐賀市観光振興のパートナーとして、市とさらに強い連携を図っていかなければならない団体の一つと考えております。また、観光協会の業務内容から見ましても、事務所がきれいで便利な場所に位置しているということにこしたことはないと考えております。しかし、現在、観光協会におきまして事務所の移転や改築の具体的な計画があるとは伺っておりませんが、今後、協会の役員会等が開催されました折には、事務所の問題を初め、観光協会の今後の基本的な観光事業に対する方向性など検討課題として取り上げていただくように要望してまいりたいと考えております。  また現在、佐賀駅構内に設置し、観光協会に運営を委託しております観光案内所では年間3万件ほどの利用があっており、一定の目的は達しているのではないかと考えております。しかし、ここにつきましても、今後はさらにきめの細かな観光情報、イベント情報の提供や、優しい、親切な案内業務ができるように努めさせていただきたいと考えております。  それから、佐賀駅周辺の観光関連施設の集中化につきましては、現在それぞれ設置されている設置団体の御事情もおありだろうと思いますので、その辺の御事情を十分にお伺いしながら、今後、検討をさせていただきたいと思います。以上でございます。 ◎建設部長(鬼崎精一)   都市計画課において管理委託をいたしております隔林亭、徐福長寿館の調査はどうやっているかという御質問だったと思いますけれども、今、観光協会と契約後、観光協会より報告を受けておりますのは、施設の利用状況のみでございまして、それは毎月提出をさせております。今後、委託費の使途についても社団法人としての立場を尊重しながら、報告がいただけるよう協議を進めてまいりたいと考えております。 ◎教育長(櫻木末光)   お答えいたします。大きく2点あったかと思います。  まず、第1点の総合的な学習の件でございますが、取り組み状況でございますが、各学校、もう既に来年度からの移行措置をにらみまして、そのあり方を研究しているところでございます。特に地域や学校を子供たちの実態に応じた特色ある学校づくりの観点から指導しているわけでございますが、小学校では1年生、2年生に体験の回復をねらいとして生活科というのが新設をされて、それを実践して、それを貴重な財産として積極的に取り組んでいるわけでございます。ある学校の3年生では、「楽しく英語を学ぼう」という単元で、佐賀市内のALTをゲストティーチャーとして迎えまして、子供たちが楽しみながら、あいさつやゲームに親しんでおります。別の学校の4年生では、「地球のよさを見つけよう」というテーマで、ゲストティーチャーより手話や点字の話を聞き、そこからみずから課題を持ってみずから学習していくという形をとっているわけでございます。中学校におきましては、今年度から研究に取り組んでいく学校が多うございまして、きょうの新聞にも紹介があっていましたように、昭栄中学校1年生の約 280人が四つのコースに分かれて長崎街道研修というものをやっております。子供の感想では、「通学路にこんな歴史的な場所があり誇りに思う」と語っております。また、中学校3年生においては京都へ修学旅行に行くわけでございますが、「生き方を考えよう」というテーマで、「文化再発見 〜京都から世界へ〜」のサブテーマのもと、京都自主研修においてみずからテーマを設定して、その問題解決に向けて自主的に活動することで主体的に生きる姿勢を育てたいと考えて実践しているわけでございます。また、小・中学校ともにパソコンや新聞を情報収集、情報発信の一つの手段として活用したり、個々に応じた指導の充実のために複数の教師で授業を行うところのティームティーチングを行っております。  このように、各学校では平成14年度から実施される新しい学習指導要領に対応できるように積極的に準備をいたしているところでございます。  第2点の地域での人材活用ということのお尋ねで、青少年の健全育成には役立つのではないかという議員の御指摘には、私たちもそう考えるわけでございまして、生きる力を身につけさせるためには学校と家庭と地域社会が相互に連携しつつ、社会全体ではぐくんでいくものであると考えております。したがいまして、地域の大人一人一人が社会のあるゆる場で取り組んでいく必要がありますが、特に学校、公民館という場所は地域のコミュニケーションの場として重要なところであるわけでございます。佐賀市内の学校におきましては、地域の人材を活用するために、学校で、また公民館で地域人材リストをつくり、学校の授業でゲストティーチャーとしての活躍をしてもらっておるわけでございます。また、保護者の方に限らず、地域住民のすべての人に授業参観だけでなく、生徒との交流を考えた合同清掃も試みた学校もあります。先ほど紹介しました昭栄中学校の長崎街道研修は、これも地域ボランティアの案内で長崎街道を散策したと報道されておりますので、その点も含めてより効果を上げていかなくてはいけないかと思います。  このような児童・生徒や教師と地域の人との交流により、あいさつが始まり、そして心の触れ合いに発展し、豊かな人間性をはぐくんでいくものと考えております。  第3点の佐賀市教育委員会としての支援はどうしているかということでございますが、平成11年度より地域人材活用推進事業として各学校に財政措置をしております。また、平成12年度から新規事業として特色ある開かれた学校づくり推進事業というものを起こしまして、予算措置をお願いしているところでございます。さらに各学校の教師で構成しているところの佐賀市教育研究所の課題研究部で総合的な学習の時間をテーマに取り上げまして、研究主任研修会で学習も深めていこうという考えで今取り組んでおります。佐賀市教育委員会といたしましても、今、はがくれKIDSの育成プランというものを考案しておりまして、街とともに歩む学校づくりという研究をやっております。いずれにいたしましても、平成14年度からの完全実施に向けて総合的な学習の時間が円滑に進むように支援してまいりたいと思います。  それから、大きな問題の2点目でございますが、城南中学校施設開放についてでございますが、議員御承知のように、現在、市内の各小・中学校では高度情報化社会への教育的配慮として教育用のパソコンを年次的に整備してまいっておるところでございます。城南中学校でも今年度機器の更新整備を図りまして、2階のコンピューター学習室、ここには従前のパソコンを置いておりますが、3階のメディアトリウム、学習情報センターと申しますが、ここには最新の機能を備えたところの機器を配置しておりまして、生徒が授業中はもちろんでございますが、昼休みも先を争ってパソコン操作を楽しむという実情であります。今回、それを地域の人々にも開放するために、現在、市の教育委員会と学校が具体的検討を行っているところでありまして、なるべく早い時期に実施できるよう努力してまいりたいと考えております。  そこで、ただいま議員から障害者もパソコンに親しめるような設備の工夫が考えられないかというような貴重な御指摘をいただきましたが、現在、市全体でノーマライゼーションの理念に基づく各施設を展開をしておりまして、これからの学校施設づくりにおいても身体にハンディを持った児童・生徒に配慮した施策が必要でありましょうし、同時に地域への施設開放に当たってもその配慮が求められるのは当然であると考えております。  また、生徒自身が講師となって地域の人たちにパソコン操作を教え、楽しむことができますならば、現実に子供たちの操作の技術はかなり高度になってきておりまして、まさに子供と大人の触れ合いが実現し、貴重な情操教育の一助となると確信しております。  したがいまして、ただいま御指摘の件につきましては、早速学校と協議いたしまして、一般への開放とあわせまして、早い時期に実施できますよう努力してまいりたいと思います。以上でございます。 ◆(福島龍一議員)   それでは、通告に従いまして質問を行います。  まず、迷惑防止条例の制定に向けた質問でございます。  今回の質問は、平成9年6月に森議員が行われましたポイ捨て禁止条例の単独制定に対する質問と当時の江口民生部長の答弁等を受けて行うものでございます。  当時の江口民生部長答弁の最後の部分を改めて御紹介しますと、「ところで、ポイ捨て禁止条項の部分を独立の条例とすることにより、市民への意識づけの面でアピール効果が高まるのではないかという議員さんの御提案につきましては、十分理解できますので、環境基本条例の制定、あるいは環境基本計画の推進等の絡みの中で、今後の研究課題とさせていただきたいと思います。」と発言されています。  現在、これらのポイ捨てに関する条例は、佐賀市廃棄物の減量推進及び適正処理等に関する条例の中において、第13条、公共の場所の清潔保持等、第14条、事業者の責務、第15条、公共の場所の管理者の責務、第16条、特定美化地区の指定、第17条、空き地等の管理と、それらすべてにかかる第18条、改善命令に規定されておりますが、他の廃棄物関連規定の中に挟まれ、その趣旨が明確には表現されておりません。他市町村において表現の方法は異なっておりますが、環境保全条例とか美しいまちづくり条例など、ポイ捨てを初めとし、犬のふんや自動販売機の容器回収について規定をし、違反者の氏名公表や罰金規定を設けるところもふえてきております。江口民生部長の答弁にありましたように、佐賀市も引き続き検討していくということでございましたので、その後の取り組みや検討されてきた内容についてお尋ねをしたいと思います。  続きまして、2点目、行政改革でございます。  平成11年4月の新・佐賀市行政改革大綱は、非常に多岐にわたって市のあり方を根本から見直し、立て直しを図っていくことをうたってあります。不断の決意と実行力が伴わないことにはこれを推進していくことはできません。そういう意味で、改革を進めるに当たって大切なことは、直接改革を担当する人の改革に対する意識と、やはり実行力ではないでしょうか。「改革」という言葉を辞書で引きますと、「機構、制度などを改め変えていくこと」とあります。すなわち現状を打破し、そこに新しい物差しを設定しようとするわけですから、現状のぬるま湯に浸った方々からの反発は大きなものがあると覚悟を決める必要があります。つまり、痛みを伴わない改革は存在しないということです。既に民間においては企業機構改革は当たり前の事項であり、リストラの嵐は全国の企業を巻き込んで、多かれ少なかれ企業生き残りのための施策がとられてきました。倒産というリスクのない官の体質に民間の厳しさを即当てはめることはできませんが、本気で行政改革を行おうと思っているのであれば、まずみずからが改革の厳しさを肌身で感じていただいて、その労働環境の改善から図っていただきたいと思います。  そういったことを踏まえて、第1回目の質問としてお尋ねしますが、市当局は、本気で行政改革を行おうとする気構えがあるのか。また、五つの基本計画の中で、簡素で効率的な行政の実現(コストの意識の徹底)、人材を育て、活用する市役所づくり(職員の意識改革)に向けて、具体的にどのような取り組みをされてきて、どのような問題が発生してきたかをお答えいただきたいと思います。1回目の質問を終わります。 ◎民生部長(高取義治)   福島議員さんの迷惑防止条例制定に向けてについてお答えしたいと思います。  佐賀市は御存じのとおり、平成5年6月制定の佐賀市廃棄物の減量推進及び適正処理等に関する条例、この第4章で生活環境の清潔保持を設け、ポイ捨て等への対策として制度化し、その活動推進を図っているところであります。活動をするに当たっての考え方や実践状況でございますが、第1に、佐賀駅周辺を特定美化地区として指定し、クリーンリーダーズ3人によるごみの回収、自販機の管理者への指導、ポイ捨てした人への直接指導、録音テープによる宣伝、駐車場、空き地の雑草の実態調査等や指定地区外についてもポイ捨ての多いところ数カ所への巡回指導等であります。また、美化地区内の自治会等を中心としたメンバーによる特定美化地区推進委員会を組織し、年3回、活動報告検討会を開催いたしております  第2に、ポイ捨て等は市内全域で見られるわけでありますので、地域の皆さんが環境美化への認識と理解を深めることが重要であります。このようなことからも、自治会長、衛生支部長等々が中心になって、毎年春、秋、年2回の全市を挙げての一斉清掃活動も毎回約3万 3,000人程度と少しずつ活動の輪が広がってきております。  第3に、環境美化は個人一人一人の空き缶、ごみを捨てること等への罪悪感を持つかどうか、本人の良識に訴える啓発活動が重要であります。これは先ほどの地域での美化活動への参加による実践を通じた活動や聴覚、視覚に訴えた粘り強い広報、啓発活動が必要であります。先般では、市報でポイ捨ての記事を掲載したところでございます。  第4に、最近、空き地での雑草の繁茂が多く見られますので、管理者に対し適正な管理を求めて口頭や文書で指導を行っております。今後も適正管理の徹底を求めて継続して行ってまいりたいと思っております。  議員御指摘のように、ポイ捨ての単独条例を視野に入れながら、現在は口頭や文書による指導を行っております。このようなことから、現行制度の適切な運用を図ることを優先して対応いたしております。 ◎総務部長(野田喜昭)   行政改革の進め方についてお答えいたします。  本市では、平成11年度から新たに新行政改革大綱及び新佐賀市行政改革実施計画を策定し、年次計画と数値目標を立て、行政改革の推進に取り組んでいるところでございます。  当然、行政改革を着実に進めるためには、議員御指摘のとおり、市職員一人一人が行政改革に対する理解と認識の高揚が必要不可欠であると考えております。特に今回、実施計画に数値目標を設定しましたのは、行政改革の進行管理を行う上で、設定目標を達成するという努力を行うことにより職員が一丸となって行政改革に取り組み、さらに実績、効果及び目標を数値であらわし、事業に対するコスト意識を植えつけ、その成果についてもより目に見えるものにすることが重要だと考えたからであります。  本気で行政改革を行おうとする気構えがあるのかとのことですが、実施計画に盛り込んでいる項目につきましては、原課の職員がみずから改善策として提示したものであり、この点からも行政改革を確実に進める気構えは十分と思っております。また、各課に対しましても、行政改革の進捗状況について随時報告を求めており、その中でその取り組みへの徹底を図り、それによってもさらに意識が深まっているものと考えております。  また、庁内の連絡調整会議等の中でも全庁的な取り組み内容を報告し、各部に対しても意識の徹底を強くお願いしているところであります。  具体的な取り組みといたしましては、市政方針の中で市長も述べましたが、事務事業の見直しといたしまして、雇用者の集中管理や入札契約制度の見直し、給与の適正化としての旅費の削減やガス局の手当の見直し、また、経費の節減としましては、見舞金や敬老祝金の見直し、さらには公共工事のコスト縮減、行政の透明性の向上としての出前講座の実施や職員の人材育成としての職員提案制度の見直しなど、既に実施、または12年度から実施することが決まっている項目がたくさんございます。  また、実施計画に盛り込まなかったものとしましても、人材育成としての人事評価制度は既に実施いたしましたし、また、財政の健全化としての遊休資産の売却など、具体的な検討に入っているところであります。  それから、職員数の適正化につきましても、11年度に8人の減が達成され、引き続き、企業を含め5カ年で最低でも50人の職員減を目指し、積極的に取り組んでいるところであります。  このように現在の行政改革に対する取り組みは、これまで以上に積極的なものがあります。これは行政改革に対する職員の意識が高まってきた結果であり、担当職員の強い取り組みのあらわれであると考えているところであります。しかしながら、一部にはまだ十分な意識改革がなされていない部分があるのも事実でございます。このような部署に対しましては、改善項目の提案や改革の実施に向けた積極的な取り組みを強く要請してまいりたいと考えております。また、行政改革の実動部隊として立ち上げました行政改革検討部会においても、窓口の改善や企業が抱えている手当等の問題、民間委託の推進など相当に突っ込んだ議論がなされているところであり、この検討部会で提案された改善項目について新たに実施計画に盛り込み、改革に努めていきたいと考えております。  また、具体的な削減効果につきましても、本年度が終了した時点で議会及び市民の皆様に報告をいたしたいと考えております。以上でございます。 ◆(福島龍一議員)   それでは、2回目の質問に入らせていただきます。  順番が逆になりますけれども、先に行政改革の方から。私のいたしました質問の内容を広く、大きく拡大解釈していただきまして非常に親切な模範回答的な御答弁をいただいたわけですけれども、やる気があるのかという問いかけに、やるとお答え願ったわけですから、ぜひ頑張っていただきたいと思います。惜しむらくは、正面をしかと見据えて、「うん」と言ってほしかったんですけれども、残念ながらちょっとこういった形でございましたので、そこら辺またひとつよろしくお願いしたいと思います。  制度の改革は、乱暴な言い方をしますとですね、規則なり方法を決めてしまえば形としてはでき上がります。もちろん、それがいいということではありません。そして、その分野の御質問はほかの議員さん方いろいろされておりますので、お任せするといたしまして、そういった規則や方法を運用して活用していくのが人である以上、最終的には人の意識改革がなされなければ最終的な行政改革はあり得ないと私は思っております。そして、意識改革の第一歩は職員一人一人が自己責任ということをしっかりと認識するところから始まると思っております。  そこで、今度新たに導入されている人事評価システムに期待するところでございます。人が人を評価するということに対して嫌悪感を持っている方もあるかとは思いますが、それがベストではなくても、よりベターな形で人事評価を行うことが最終的には不公平をなくし、職員の意識を変えていく近道だと思います。  また、先ほども言いましたが、倒産というリスクがない官の体質の上に立って、定期的に昇給していく今の賃金システムそのものも見直すときではないかと思います。なかなかに難しいことではありますが、賃金は労働に対する対価であるという、すなわちノーワーク・ノーペイ、働かない者には支払わないという賃金の原則を踏まえ、賃金システムの再構築も図っていただきたいと思います。また、市政に貢献した者に対しては、それに報いるだけのものがあってもしかるべきだと思います。  意識改革においてもう一つ見直してほしいのが、いわゆる労務管理体制です。個人の権利は権利として大いに主張していただいて結構ですが、義務を伴わない権利は一方的なものであり、これこそ不公平を生む温床になっています。労務管理体制を整備するということと労働条件を下げるということは違います。労働条件を下げるということは労働環境の劣化や悪化につながりますが、労務管理体制の整備とは労働環境の整理整とんであり、適切な労働環境をつくるということです。  12月議会で私は庁内の部・課間におけるバリアの撤去を提言しておりました。これなどまさに意識改革でしか取り除けない課題ではないかと思います。久米助役も当然の指摘であると理解を示されています。また、先ほども一部部署ではまだ十分な意識改革がなされていないという答弁もあり、既に意識改革の重要性は十分に認識されているようですので、十二分に手腕を発揮され行政改革に取り組んでください。再度その決意を表明していただきたいと思います。また、今年度末の報告にも大いに期待いたします。  それで、次の迷惑防止条例の方でございますけれども、活動の実践状況をるる御説明していただいたわけですけれども、私の質問の仕方が悪かったんでしょうか、条例単独制定に向けてのこれまでの取り組みをお尋ねしたんですけれども、実践状況の御報告という形でございましたんで、私の説明不足を反省いたしまして、多少の事例を交えて、また詳しく御質問させていただきます。  さて、ポイ捨て禁止条例は、本質的には環境美化に属するものであり、迷惑防止条例となると暴走行為とか、破廉恥行為とか、どちらかというと軽犯罪の部類に属する事柄を指すことが多いわけです。ポイ捨て禁止条例、言ってみれば、美しいまちをつくる条例と、迷惑防止条例、これも言ってみれば、住みよいまちをつくる条例とがどのような意味で関連してくるかを具体的な例を挙げながら関連づけたいと思います。  たばこのポイ捨てをまず考えたいと思います。ポイ捨てされるたばこの大半は、くわえたばこによるものです。まちの中で歩きながら、あるいは立ち話の合間に吸われているたばこは、その大半がポイ捨てされています。くわえたばこの情景を思い起こしてください。煙や灰は風の吹くまま飛び散っていきます。たばこを吸わない人がそばにいるかもしれません。灰が目に入るかもしれません。そして、何よりも子供の教育上よろしくないと思います。こんな迷惑な話はありません。また、たばこを持つ手は自然と下におろされます。しかも、たばこの火のついた部分は大体において外側を向いております。すれ違う人、追い越し追い越される人の体や衣服は、この 600度近くあるたばこの火の危機にさらされています。実際にそれでやけどをした方もいます。もっと怖いのは、その高さが幼い子供たちの顔の高さにあるということです。目にでも当たった場合どうなるのか、考えただけでもぞっといたします。ここに迷惑防止条例があれば、喫煙のマナーが守れない方をまずはくわえたばこをしている段階でチェックをかけることにより、その後に続くポイ捨てをも未然に防ぐという効果が生まれてきます。  もう一つの事例は犬のふんです。私もよく犬を連れて散歩をいたしますけれども、散歩の途中で犬がふんをした場合、飼い主がそのふんを持ち帰ることは本来当たり前のことです。しかし、残念なことになかなか守られていません。また、放し飼いにされた犬がふんをしても飼い主にはその現状さえわかっていないと思います。残骸として残っているふんは確かに環境美化を損ねている代物ですが、回収を怠った飼い主や放し飼いにしている飼い主の行為は迷惑な行為です。昭和46年11月に佐賀市において、佐賀市犬取締条例が施行され、犬の放し飼い禁止を規定されていますが、一部には犬を放し飼いにする会などというふらちなグループもあるやに聞いております。第6条においては罰則規定まで設けてありますが、実際の運用には人に危害を加えるという文言があるために、また、動物愛護の精神とかの狭間で実際に運用した例はないそうでございます。そのほか空き缶やごみ、特にコンビニの前でたむろする若者たちが捨てていくごみは目に余るものがあります。また、歩行者そこのけで放置してある自転車、看板、さらにはのぼり旗と、迷惑行為が環境を破壊している事例は数え上げれば切りがありません。こののぼり旗というのが意外と視界を遮って、風が強い日なんか歩いていて顔の前にぱっと出てくる危険とかよくありますから、こういったことを言っております。  安全で安心、快適な環境を市民に提供するためにも美しいまちづくりに関する条例と住みよいまちづくりに関する条例をそれぞれに制定してもよいでしょうし、一括して迷惑防止条例として制定することもできると思います。当局のお考えをお聞かせ願えればと思います。  さて、法制化に向けてもう一つの課題は、罰則規定をどうするかということです。これまでの条例は大きく五つのタイプに分類されています。これは平成11年7月に岐阜市が「岐阜市まちを美しくする条例」を制定する際にまとめられた条例制定の趣旨とあらましを要約したものです。1番目のタイプとして、宣言タイプ。「何々してはならない」という宣言だけにとどまっているタイプで、例といたしましては、「福岡県ごみ散乱防止条例」があります。2番目、公表タイプ。行為についての制裁条項、罰則はないが、義務を課し、それに従わない場合は勧告命令でき、従わない場合には氏名を公表するタイプで、例としては、「甘木市ごみ散乱防止条例」があります。3番目、命令違反罰則タイプ。このタイプが一番多いそうですけれども、行為を直接罰するのではなく、命令違反は処罰するというものである。例えば、自動販売機の設置者等の事業者に向けられている命令違反罰則タイプと特定美化地域を設けて地域内での投げ捨て等に勧告命令を行い、従わない場合に処罰するタイプとかがあります。罰金は大体3万円から5万円というものが多いようです。例としては、「福岡市の空き缶等の散乱防止及びその再資源化の促進に関する条例」があります。4番目、直罰タイプ。行為に対して直接罰則を与える規定を設けているタイプです。例としては、福岡県北野町の「環境をよくする条例」があります。5番目、過料タイプ。罰金にかえて過料、行政制裁を設けているタイプです。例としては、山形市の「空き缶等散乱防止条例」があります。  今回は、岐阜県の事例を参考にしておりますけれども、岐阜県におきましては平成11年9月現在で、全県下42の市町村が独自の環境美化に関する条例を制定しており、実にそのうちの22の市町村が罰則規定を設けております。ただし、環境美化のみを目的としたもので私が提案しております迷惑防止条例まで含んだものでは残念ながらありません。いずれにせよ、個人のモラルの問題を法制化するわけですから、それなりの配慮は必要かと思いますが、やってはいけないことをやっているという事実は存在し、迷惑をこうむったり、まちが汚されているわけですから真剣に取り組んでいただきたいと思います。段階的な法制化に向けての準備を進めることも必要かと思いますが、そのあたりのお考えをお聞かせ願いたいと思います。以上で2回目を終わります。 ◎総務部長(野田喜昭)   先ほども申しましたように、行政改革に対します職員の意識はかなり徹底してきていると思っております。これからは職員一丸となって行政改革に取り組んでいきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
    ◎民生部長(高取義治)   福島議員2回目の質問で、岐阜県の事例でかなり詳しく質問をいただきましたが、単独でポイ捨て、迷惑防止条例等の制定、また、罰則規定を設けた市町村は平成11年4月現在の調査で60市町村に上っております。また、運用面で罰則規定を実際に適用した例はほとんど見られないようであります。また、全国各地の取り組み事例ですが、全体的な傾向として条例制定時は美化意識の効果が見られますが、一定期間を経れば、横ばいの状況が見られるようでございます。具体的な事例として他都市において、条例施行時は一定の成果があったが、その後、横ばい状態で道路、河川敷や公園では効果が見られないとの感想を伺っております。  このようなことから、最も効果的な指導ができ、しかも一時的なアピール性のみでなく、持続性を持って確実に浸透を図るためには、議員さんの申されたとおり、環境美化と迷惑防止の双方の内容を盛り込んだ条例化が望ましいと考えられますが、制度運用上の実行性を確保し、しかも持続的な効果を得るためには、全市的に網羅した陣容を配置した体制づくりや人材の育成、予算の確保等々が必要となるわけであります。一方、沼津市では、「沼津市まちをきれいにする条例」の効果を高めるため、 277町内会に環境美化指導員を配置し、活動を展開されているとのことですが、まだまだ効果が上がっていないとのことであります。  以上のような状況から、現時点ではまだ迷惑防止条例の制定に踏み込めずにおります。しかしながら、自動販売機の管理不適正から生じる空き缶のポイ捨ての影響は佐賀市全域にわたり、しかも管理者への適切な指導が不可欠であります。したがいまして、当面、自動販売機管理者への指導強化を図りたいと考えております。条例化に向けての準備につきましては、引き続き研究課題とさせていただきたいと存じます。 ◆(福島龍一議員)   では、3回目に入ります。  野田総務部長、どうもありがとうございました。よろしくお願いいたします。  では、迷惑防止条例の3回目を行います。  環境美化条例を制定している他市の状態が横ばいであるとか、一定以上の効果が望めないとかの否定的な見解でもって迷惑防止条例の制定の時期ではないという判断をなされたわけですけれども、横ばいとはいえ、一定の効果が出ていることも事実であります。民生部長の答弁にもあるように、環境美化と迷惑防止とを抱き合わせることでの相乗効果は大いに期待ができるものです。全国に先駆けて佐賀市で取り組んではいかがでしょうか。これは先ほどの意識改革にも通ずることです。他市のことを参考にすることは非常に大切なことでございますが、他市のマイナス要因を列挙し、佐賀市のことを決めるのではなく、佐賀市としてはどうするのかということを自己責任の上において結論を出していただきたいと思います。  また、1回目の質問で紹介いたしました当時の江口民生部長の答弁にも、「今後の研究課題」という表現があり、また今も「引き続き研究課題」という表現があります。少なくとも平成9年から3年間は研究課題として取り組まれてきておられるわけですね。今回、さらに研究を続けられるのは非常に熱心なことですが、いつまで研究を続けるのか、どの時点で制定するか否かを判断するのか、見解をお聞かせください。  極端な話かもしれませんが、交通マナーと道路交通法との関係と、今回のポイ捨てマナーと条例整備とは同じ関係にあると思います。本来、個人のマナーの問題でありますが、取り締まるための規制があるから少なくとも一部の人は違反をしないように心がけるものでございます。守らない人は何をやっても守りません。しかし、そこに法律があるから取り締まることができます。規制がないものを取り締まることはできません。まずはやってみようではありませんか。また初めに申しましたように、くわえたばこの火でやけどをした方が実際にいるという事実をどのように受けとめられたのか。市民の安全と安心を守るべき行政において、迷惑防止条例の制定に向けて消極的であるという現実はいかがなものでしょうか。しっかりした御答弁をいただきたいと思います。以上で終わります。 ◎民生部長(高取義治)   「ポイ捨てはやめて!」というような、このようなポスターを平成11年の11月に作成いたしまして、天神、唐人町、愛敬町等々でクリーンリーダーズの方に配布していただいております。それで、天神、唐人町では、かなりポイ捨てが減ったということを伺っております。そこで、本題の迷惑防止条例にいきますが、私どもただいま地球温暖化防止やダイオキシン対策等、新たな環境課題に取り組むことが生じておりまして、ただいまそちらに精力を注ぎたいというふうに考えております。 ○議長(藤田龍之)   しばらく休憩いたします。           午前11時52分 休憩        平成12年3月9日     午後1時04分   再開   出席議員 ┌───────┬───────┬───────┐ │1.藤田龍之 │2.福島龍一 │4.亀井雄治 │ │5.広瀬泰則 │6.本田耕一郎│7.武富泰毅 │ │8.西村嘉宣 │9.田中喜久子│10.井上雅子 │ │11.岩尾幸代 │12.千綿正明 │13.持永安之 │ │14.傍示暢昭 │15.永渕利己 │16.福井章司 │ │17.南里 繁 │18.永渕義久 │19.森 裕一 │ │20.福井久男 │21.川崎辰夫 │22.江島徳太郎│ │23.池田勝則 │24.嘉村弘和 │25.宮地千里 │ │26.黒田利人 │27.瀬井一成 │28.山下明子 │ │29.豆田繁治 │30.野中久三 │31.御厨義人 │ │32.堤 惟義 │33.西岡義広 │34.山田 明 │ │35.中村 薫 │36.米村義雅 │       │ └───────┴───────┴───────┘   欠席議員 ┌───────┬───────┬───────┐ │3.松尾和男 │       │       │ └───────┴───────┴───────┘   地方自治法第121条による出席者 佐賀市長    木下敏之     助役       久米康夫 助役      寺町 博     収入役      木原忠光 総務部長    野田喜昭     産業部長     福田忠利 建設部長    鬼崎精一     民生部長     高取義治 保健福祉部長  前山博美     交通局長     百武義治 水道局長    秀島敏行     ガス局長     井手通隆 消防長     白浜則雄     教育長      櫻木末光 教育部長    馬場哲郎     監査委員     田中吉之 農業委員会            選挙管理委員会         江副勝利              田栗泰也 事務局長             事務局長 ○議長(藤田龍之)   休憩前に引き続き会議を開きます。  市政一般に対する質問を続行いたします。 ◆(永渕利己議員)   通告に従いまして質問いたします。  農地も都市開発により固定資産の評価が高くなり、相続税の支払いができず、農地を売って納税に応じたり、親からの財産を相続するには膨大な市価の相場で買うような高い評価をする農地もありまして、農地を売って納税すれば、農業者年金は停止されることもあります。農業委員会制度は、農業後継者の一括贈与や相続税の支払い猶予の期間や農業を続けていく人には重要な制度であります。  ところで、平成13年4月1日から大幅な制度改正がなされようとしています。後継者不足で新規加入者が少なく、1人の年金加入者で 2.5人を賄うようになり、受給者には30%減額のカットとなるように説明されております。農業者年金制度改革に関する説明会が今月の6日、文化会館で開催され、江副事務局長の司会で県の農業会議の東島課長の方から説明をされております。これから受給される人は30%年金がカットされると説明されておりましたが、憤慨をされる意見が多かったようでございます。農家の意見を聞いて、これから農水省は決定していくというような説明でありましたが、希望の持てる説明会でなかったと思っております。以上、1回目でございます。  次に、圃場整備による土地改良の統合合併についてお尋ねをいたします。  これまで進められてきた土地改良と、これから推進しようとする土地改良について触れてみたいと思っておりますが、合併につきましては、南里議員が後で質問をされるようでございますので、重複しないように当たっていきたいと考えております。蓮池、嘉瀬、江頭、城西は、本登記も終わり、事務の軽減化を図り合併するそうです。平成12年4月1日から佐賀市土地改良区として合併するようになったと聞いておりますが、その合併の状況はどういうふうになっているか、お尋ねをしたいと思っております。  それから、土地改良区の理事長さんが、昨年は立て続けに亡くなられておりまして、城西の内田理事長さんと兵庫の宮崎理事長さん、久保泉の下村理事長さんが次々に亡くなられておりまして、仕事の疲労からではないかと思うし、事務局は市役所のOBがつかれておりますし、農家の相談相手は理事長か事務局だと思いますし、夕方の5時から朝8時までは事務所はいないし、土曜、日曜も休みで、理事長宅はいつも話し合えることができますし、一日24時間、年中 365日気の休まる日がなかったんじゃなかろうかというふうに想像いたします。無理をされたのじゃないかと思って心配をいたしております。面工事が終わって登記が済めば、事務費の軽減化を図り、合併する必要があると思います。兵庫北、金立、鍋島と工事が終わっていないので、まだ2次合併の必要があると思っております。以上、合併推進についてお尋ねをいたします。  次に、学校長の民間の登用についてお尋ねをいたします。  ここに資料をいただいておりますが、東京都議会の定例会の中で、学校教育法施行規則の改定で4月から公立高校への民間登用が可能になるが、自治体は全国初の取り組みとなる民間登用は、企業などで培った経営感覚や組織運営の能力を学校運営の場に生かしてもらいたいということで、学校活性化を進めるというようなねらいで、ここに新聞もいただいております。これまでなかった民間の感覚で学校の校長先生が登用されますが、先生方の指導の連携や先生方とのコミュニケーションはどうなっていくのか。また、現場の先生は教務、教頭、校長と成り上がり、教頭、校長の試験を受けて合格されても、欠員がないと校長になれないのでございます。民間の校長さんも教育審議会の選考で決定されると思いますが、父母の心配するのは、2番目の質問に掲げております中学校の部活についてでございます。現在、部活動の顧問の先生については、学校長の命令権ではないと言われております。顧問の先生の選考、推薦は校長先生だと思いますし、入学時の生徒はほとんど何らかの部に入部するわけでございまして、大規模校では人気の野球部やサッカー部は1チームで60名から70名の部員もいますし、正選手になるのはそのうちわずかな人員でありまして、あとは補欠になり、自然に退部していき、非行に走る生徒もいるわけでございます。顧問のよく指導される先生につきましては、生徒と運動服を着て、現場で指導される先生がいらっしゃいますが、職員室で生徒だけの練習になると、そうした先生たちの違いは大きく出てくると思います。先生がいなくてもきちんとできるような生徒もいっぱいいますが、その多くの生徒は顧問の先生に左右されると思いますし、父兄も統一した指導を希望をしますが、その先生には届かないのでございます。そうした指導は民間校長さんはどういうふうに対応されるか、お尋ねをしたいと思っております。  次に、米飯給食の国庫補助金の打ち切りについてお尋ねいたします。  学校給食は、井上先生の質問のように外国の粉ミルクの輸入によって開始され、パンと牛乳の給食で、その後、米飯給食が取り入れられ、給食も変わってきました。今では週に2回の米飯給食で、補助金が打ち切られれば、米飯給食がどうなっていくか心配をされております。栄養のバランスと子供の育ち盛りで、カロリー摂取はいいのか。また、米の消費拡大にもつながり、日本は古代から米を主食とした食生活が続けられております。これらを言い伝えをしていくためにも必要だと思います。補助金の打ち切りで給食費が値上げされれば、父兄の負担が多くなるのではないかと心配をいたしております。打ち切りで佐賀市単独の補助の支出はあるのか、お尋ねをいたします。  特色ある学校給食を行っているところもありまして、有田では有田焼を使用した食器の普及や白石では米飯、御飯を使用した弁当持参の給食とか、佐賀市は米どころの米飯の給食に補助金を出すということは米の消費拡大にもつながると思いますし、いかがでございましょうか。以上、1回目の質問を終わります。 ◎農業委員会事務局長(江副勝利)   永渕利己議員の御質問にお答えをいたします。  まず、農業者年金制度は農民にもサラリーマン並みの老後保障をという農業者からの声にこたえて、昭和46年1月に施行され、その詳細は農業者年金基金法という法律により規定をされております。農業者年金発足の目的は、農業者の老後の生活の安定を図ることと、農業経営者の若返りによる農業の近代化や経営規模の拡大を促進する、いわゆる円滑な経営移譲を行うことの二つの目的があります。そのため、受給する年金は経営移譲年金と農業者老齢年金の二つがあります。経営移譲年金は20年以上保険料を納付した人が60歳から65歳までに後継者等に経営移譲したときに受給ができます。農業者老齢年金は20年以上保険料を納付し、経営移譲をしなかった人が65歳から受給ができます。なお、先ほど申しましたように、年金の目的の一つに農業経営者の若返りというのがありますので、経営移譲年金の方が農業者老齢年金よりも受給額が高くなる政策年金でもありますし、一定の要件で支給停止になる年金でもあります。このことは所有する農地を後継者などに貸し付けて、受給者本人は農業経営者ではなくなっているということなので、受給者が農業を再開したり、貸し付けた農地を転用等により減らすことになると、経営移譲年金が支給停止になるということがあります。しかし、支給停止除外という規定がございまして、経営移譲をやり直したり、転用の目的が農業用施設や分家住宅を建築するためであるとか、土地収用法により収用される場合は例外的に支給停止とはなりません。  議員さん御指摘のように、経営移譲年金の受給者が相続税を納税するために農地を売却した場合の農地転用の目的は、支給停止除外規定の分家住宅等ではなく、一般住宅とか商業施設の建築であるかと、そういうふうに考えられますので、経営移譲年金の支給停止除外の規定には該当しません。支給は停止になると考えます。しかし、支給額がゼロになるというわけではなく、この場合は年金額を減額した特別支給の農業者老齢年金が支給をされることとなります。  最後に、農業者年金基金法に関する状況についてでございますが、農業者年金基金法は5年に1度の財政再計算時に改正を行うことになっておりまして、平成13年がその年に当たります。現在の農業構造は後継者等を含めて担い手不足等の、いわゆるさま変わりをいたしておりますので、その上に年金の成熟度も 259%と高い率を示しております。このような状況から国の方で改正に関して検討をされております。まだ改革の方針も正式に決定しておりませんので、今後の動向に注意する必要があると思います。  このような状況でありますので、農業委員会系統組織、JA関連関係団体では、先日の説明会等のように、これを行い、現在の加入者、受給者に不利な改正とならないよう要望するための意見の集約を行っているところでございます。以上でございます。 ◎産業部長(福田忠利)   土地改良区の合併についてお答えしたいと思います。  現在、佐賀市内には圃場整備事業の土地改良区が11団体ございますが、圃場整備事業の面工事の進捗状況は平成11年4月1日の施行済みで94.2%となっております。この事業が完了いたしますと、土地改良区の主要な業務といたしましては、圃場整備事業で創設いたしました幹線用排水路、農道、ポンプ等の土地改良施設の維持管理と事業費の償還事務でございますが、これらの業務は土地改良区を統合することによって広域的、効率的に行うことができ、結果といたしまして農家負担の軽減にもつながりますので、各土地改良区において合併の検討がなされておるところでございます。  合併につきましてのこれまでの経過でございますが、佐賀市内の圃場整備事業の土地改良区で構成いたしております佐賀市内圃場整備事業地区土地改良区連絡協議会で合併問題について検討されてきた中で、平成7年7月に佐賀市土地改良区設立準備委員会が組織され、平成9年7月にその準備委員会を発展改組して、佐賀市土地改良区合併推進協議会を立ち上げられまして、今日まで合併の時期、方法、役員数、職員数、賦課基準、維持管理体制など合併に関する基本的な事項についての協議が続けてこられたわけでございますが、11土地改良区の合意形成までには至りませんで、目標とされていた平成12年4月の合併には至っていないのが現状でございます。  各土地改良区ごとに圃場整備事業の進捗状況が大きく異なっておりまして、現時点では全土地改良区を一斉に統合することは困難な状況にありますが、今日の厳しい農業情勢の中、農家負担の軽減を図るためには、佐賀市及び各土地改良区とも合併は大変に有効な手段であると考えておりますので、合併の体制が整った土地改良区から第1次合併を行いまして、その後も段階的な合併を進めてまいりまして、将来的にはすべての土地改良区の統合を目指して合併の推進を図っていきたいと考えているところでございます。以上でございます。 ◎教育長(櫻木末光)   お答えします。  まず、校長の民間登用についてのお尋ねでございますが、平成10年9月に出されました中央教育審議会の答申で、我が国の地方教育行政の今後の在り方についてに基づきまして、平成12年1月、先ほど御案内のように、学校教育法施行規則等の一部を改正する省令が公布されました。平成12年4月1日から施行されることになっております。今回の改定の趣旨は、これからの学校がより自主性、自立性を持って、校長のリーダーシップのもとに組織的、機動的に運営され、児童・生徒の実態や地域の実情に応じた特色ある学校づくりを展開することができるように校長及び教頭の資格要件を緩和したということになるわけでございます。  教育現場の管理職に民間人を登用することになりますと、議員御指摘のような御懸念も生じてくるわけでございますが、その資格を見ますと、教育に関する理念や識見を有し、地域や学校の状況、課題を的確に把握しながらリーダーシップを発揮するとともに、職員の意欲を引き出して、関係機関との連携、折衝を適切に行って、組織的、機動的な学校運営を行うことができる資質を持つすぐれた者を幅広く確保することになってまいるわけでございます。具体的には、学校教育法施行規則第8条第1号及び2号にうたわれてまいっております。その内容についてかいつまんで申しますと、第1号では、教育職員免許を有して、教育に関する職に5年以上あったことと規定し、養護教諭や事務職員、学校栄養職員、実習助手、寮母、教育事務または教育を担当する公務員等、任用の幅を拡大してまいっております。また、第2号では、教育に関する職に10年以上あったことと規定しておりまして、ここに民間人への幅が拡大されたということになるわけでございます。いずれにいたしましても、資格が緩和されたとはいえ、これらの資格要件を満たした方は現在管理職にまさるとも劣らない人物であるわけでございまして、部下、教職員とのコミュニケーションやその指導、部活動に対する配慮についても十分にリーダーシップがとれるものと確信しているところでございます。校長の採用や教頭の昇任については、任命権者である県教育委員会の権限でありまして、民間人登用についても一定の任用方法が確立されるものと私たちは考えております。  それから、第2点の部活動についてでございますが、生徒にとって部活動はそれぞれの特性をみずから伸ばす場でありまして、同じ目標を持つ生徒が助け合い、切磋琢磨して活動する中で精神的にも体力的にも伸びてまいるわけでございます。まことに教育的意義は大きいものでありまして、指導者にとっても部活動を通してより生徒理解が進んで、日々の学習指導や生徒指導面でも生かされるものであるわけでございます。  このような認識のもとに現在部活動は、教育課程の中には位置づけてありませんけど、各学校の分掌に位置づけて全教職員でその指導に当たっておりまして、大変御苦労をいただいているところでございます。しかしながら、教職員による指導者の不足は御指摘のように否めない現実でありまして、部によっては指導のあり方等に違いが見られるのも事実でございます。現在、市民スポーツ課では、佐賀市スポーツリーダーバンクを作成中でありまして、そこでは中学校における部活動の指導者調査も行っておりまして、今後、すぐれた指導者の部活動派遣に向けて動き出しているところでございます。市民スポーツ課と連携を十分図りながら、学校教育において充実した部活動を目指したいと考えております。また、部活動のあり方についてはいろいろな角度から校長とも、あるいは校長会とも協議を続けていく必要があると考えております。以上でございます。 ◎教育部長(馬場哲郎)   学校給食用米穀政府米の値引き措置については、学校における米飯給食が正式に導入されました昭和51年度から実施されてきたところでありますが、平成9年の閣議決定により、段階的廃止が示されたことにより、値引き率47.5%が平成10年度で30%、平成11年度10%に、平成11年度限りで廃止され、平成12年度からは値引きなしとなっております。  現在の佐賀市における完全給食実施校の給食費の月額は、小学校で 4,000円、中学校で 4,600円となっており、保護者に負担をしていただいているところでございますが、これは学校給食法第6条に、学校給食に要する経費の負担が明確化されておりまして、これに基づいて保護者負担額を決定いたしているところでございます。給食費につきましては、米、給食用指定物資売り渡し価格及び学校栄養職員による給食物資の価格調査等をもとにし決定しておりますが、健全な学校給食の運営を維持していくために、実情に合った給食費とするため、必要な時期に保護者の御理解をいただき改定をしてきているところでございます。現在の給食費につきましては、平成11年度に改定いたしたものでございますが、12年度の値引きなしの価格に対応できる額として見直しをいたしたところでございます。したがいまして、平成12年度におきましては、現行の給食費を据え置くこととしておりますので、議員お尋ねの市単独の補助は考えておりません。  一方、また、磁器食器の導入についてでございますが、これにつきましても地場産品の振興面から小規模校から順次切りかえていっている状況でございます。  一方、栄養のバランスにつきましては、学校栄養職員の指導により、栄養価が低下することなく、児童・生徒が楽しく、かつ満足して食べることができるよう献立に工夫をしてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆(永渕利己議員)   それでは、2回目の質問をさせていただきます。  先ほど江副局長の方から、受給についてはお話をいただいたわけでございますけど、これから若い者がどうして農業者年金に加入していくかというようなことで、本当に若い女性の農業者にも勧誘、普及がされておりまして、お話を聞いておりますと、若い者には掛け捨て、掛け損のような説明をいただいたわけでございまして、これから農業者年金はどうなっていくかというふうな心配をいたしたわけでございます。そういうことで、若い者の農業者年金の加入についてちょっと触れていただきたいと思っております。  それと、土地改良の件でございますけど、圃場整備地区の農免道路はすばらしく整備をされておりまして、佐賀市の市街地から郊外へ出ていくのはほとんどの圃場整備によって農道が整備されておりまして、農地の減歩によって広域な農道ができているわけでございます。そういった面からしましても、今の農家の状態を考えますと、カントリーの負担金なり、圃場整備の負担金で農家は生活できないような状態になっているわけでございまして、土地改良区の利息の減額ができないかということでございます。それと、21世紀事業なり担い手育成事業の取り組みで軽減はされておりますが、市長もこの間の方針の中で、カントリーに共同乾燥施設の固定経費は一部助成するというふうなお話をいたしておりますので、圃場整備地区にも負担金の軽減はできないのか、お尋ねをさせていただきます。以上でございます。
    農業委員会事務局長(江副勝利)   2回目の御質問にお答えをいたします。  まず、若い後継者や若い女性の加入についてでございますけれども、現行の制度では若い後継者が加入されますと、35歳未満までは保険料が3割引きとなります。また、女性につきましては、平成8年の制度改正によりまして、条件つきではありますけれども、女性の配偶者の加入もできるようになっております。このようなことで加入されている農業後継者や女性の将来の年金についてでございますけれども、農業者年金基金法は、先ほど申しましたように、5年ごとの財政再計算で加入者、受給者の5年後を見越して保険料と年金額を再計算をいたしまして改正をするということが行われております。したがいまして、5年ごとの制度改正時の状況に注意する必要があると考えております。  それから、掛け損になるのではないかというようなことでございますが、このことは年金に関する記録や、それから納付状況等、加入者一人一人で異なりますけれども、必ずしもすべての若い加入者等が掛け損になるということはございませんということを御承知おき願いたいと思います。以上でございます。 ◎産業部長(福田忠利)   圃場整備事業への補助についての御質問にお答えしたいと思います。  議員さん先ほどおっしゃいましたように、圃場整備事業の進展に伴いまして、本市の市街化調整区域内の道路の整備も進んでおりまして、圃場整備事業は大変に公共性、公益性の大きい事業だというふうには認識いたしております。このため本市におきましては、従来から県営圃場整備事業につきましては、地元負担のうち4割を市の方で負担いたしているわけでございます。先ほど申し上げられましたように、現在、農業情勢が大変に厳しい状況にあるということは重々承知いたしておりますが、県営圃場整備事業に対する補助につきましては、市と農家の負担割合を変更することにつきましては、既に事業を完了されている地区との均衡上からも困難でございますので、御理解を賜りたいというふうに考えております。  また、圃場整備事業の地元負担の軽減策といたしましては、国庫補助事業の21世紀型水田農業モデルほ場整備推進事業及び担い手育成土地利用調整推進事業というソフト事業がございます。本市では、21世紀事業につきましては6土地改良区で8地区、担い手事業につきましては3土地改良区5地区で取り組んでおられますが、本市といたしましても、その達成に向けまして佐賀中部農林事務所、農業改良普及センターやJA佐賀市と連携をとりながら、その推進に積極的に御支援を行っているところでございます。  また、市長が補正予算のところで、提案理由の説明で申し述べました米の共乾施設への補助につきましては、これは11年産米が天候不順等による不作であるということで、災害対策的な意味から臨時的に助成をいたしたものでございますので、その辺も一つよろしく御理解をいただきたいと思います。以上でございます。 ◆(中村薫議員)   では、あすのことときょうのことについて分けて質問いたします。  最初に、あすのこと。学校と高齢者福祉施設の併設につきましてお尋ねをいたします。  モラルハザード、倫理観の欠如という言葉が流行語になるほど日本社会全体に道徳や倫理の意識が欠如してきております。それを反映するように、教育の世界にも不登校やいじめ、校内暴力に加え、自殺の急増、最近は学級崩壊が顕在化し、教師の指導力不足だけではなく、しつけなど家庭教育の不在も指摘されます。これは子供が悪いのではなく、大人の手本が悪いのであって、反省の社会にしなければなりません。今日をつくった一つの原因として、縦社会、すなわち先輩、後輩、家長を中心とした家族制度、地域社会のまとまり、ひいては大人が子供を注意しない、こうしたことから縦割り制度と横並びのバランスが崩壊しており、同世代のみが優先し、若い世代では言葉すらわからない社会が現出してきております。そして、これに拍車をかけたのがバブル経済のときにかつて日本人が持っていた他人に対する、特に弱い人や障害者に対する優しさ、いたわり、思いやりという大切なものを失ってしまい、多くの人が目先の利益を追い求め、自分さえよければいいというエゴイズムを生じてしまったのであります。言ってみれば、心の中に大きな赤字を生じたことになります。したがって、これを克服しなければ、単に経済的赤字をゼロにしても意味はなく、日本人の心にもう一度他人への思いやり、優しさ、ぬくもりを取り戻すことを目標に社会の立て直しが必要で、その基幹となるものが教育であります。  そうした中で、我が国の官僚もまだまだ捨てたものではありません。文部省と厚生省の縦割り、縄張りを崩してつくった施設があります。ともに生きる「共生」をテーマに、高齢者施設と中学校を一つの建物に同居することにより、今まで日本社会、家庭にあったものをシステムとして再生して成功させております。東京品川区において高齢者福祉施設である特別養護老人ホーム、在宅介護支援センター、在宅サービスセンター、これらと中学校を一つにした複合施設であります。その目的は、一つに、高齢者が住みなれた地域において安心して生活できるよう充実したものであり、二つには、中学生のすさんだ心を取り戻すため教育環境の改善を課題としたものであります。すなわち、日々の営みの中で交流を行い、高齢者と中学生の温かい触れ合いが生まれることを共有の目的としております。それに地域住民の人たちを組み込むため、学校は温水プール、体育館、格技室等すべてを開放し、あわせて地域とともに交流を深めていっております。こうしたことをシステム化したことにより、子供たちのすさんだ心は思いやりの心が育ち、和みが出てきたのであります。介護を受ける高齢者と接することで、こんな人になりたい、相談をしたい、会話が楽しい、手芸を習いたい、きょうもあのおばあちゃんに会いたい、車いすを押したい、さまざまな現象があらわれてきたのであります。心を取り戻せと単に精神教育してもだめであり、車いすの体験学習を通し、生きた人の心に接して、初めて魂に光がともるのであります。また一方、悩みを抱える教師も殺伐となった気持ちが介護の体験を自分たちもすることにより、何事も体験しなくてはわからないと喜びの声が上がっているのであります。  新しい世紀のテーマは「再生」とも言われております。こうした施設を行政が公助することにより、人々が共助と互助をあわせ持ち、自助へとつながります。これこそ生きた教育であります。目先のことばかりやっていれば、永遠に目先で終わり、単に時代に追われることとなります。あすのことを今やっておけば、常に事足りることとなります。いまだ九州にはない、この複合施設建設こそ、時務、時の務めであります。教育部長の使命感と貢献意識を刺激してお考えをお尋ねします。  次に、保健福祉部長に質問いたします。  では、高齢者の方はどうかというと、介護を受ける高齢者の方たちも生き生きとなってきたのであります。子供たちの顔色を見て、病気を心配したり、自分の人生の体験を話したり、相談にも乗ってやる。自分の持つ特技を教える。子供たちに会うのが楽しみとなり、生きがいとなってきたのであります。中にはお化粧をするおばあちゃんまで出てきております。さらにシステムはともに共有できる触れ合い広場をつくり、車いすの高齢者と血気盛んな子供たちがともに語り、ともに笑い、ともに助け合う共助の姿がそこにできてきたのであります。さらに施設は地域の中にあることをテーマに、プールも夜9時まで、子供たちが使った後、地域の人に開放、学校を地域に開放することにより、地域の住民がボランティアとなってスポーツを教えたり、ともに遊ぶことも出てきて、介護者の見舞いに来た人も子供と一緒だったり、さまざまな交流が自然発生してきたのであります。高齢者の方も足は弱っても目に曇りはないと、ますます元気となり、力強い言葉さえ出てきたのであります。この複合施設こそ、これからの生きた施設であります。保健福祉部長の考えをお尋ねします。  次に、きょう実現していただきたいこととして、高齢者対策としての市営住宅のあり方についてお尋ねをいたします。  一般社会の高齢化に伴って、市営住宅に入居されている方々も高齢化が進んでおります。特に問題なのが3階、4階に入居されている人たちで、同居者に介護が必要になった場合や高齢で介護は必要ではないが、階段が苦痛で外出できないなどの状況にある人々です。公営住宅法も改正され、長寿社会に対応した住宅の実現を目指しているにもかかわらず、入居者の要望に十分こたえ切れていない面があるのではと思います。そのためには高齢者に自立しやすい住宅環境を積極的に提供していく必要があります。現在、介護を必要としない高齢者でも、自立のための住みかえを行い、自立へ環境を整えていく必要があります。住みかえの場合、高齢者は同じ団地内での住みかえを希望している場合が多いようであります。新しく市独自で基準を設定して、年に1度、該当者に対してアンケート調査などを実施して、その要望を的確に把握し、高齢者に住みやすい住宅環境を提供していくのもこれからの住宅行政と思いますので、よって次の点を質問いたします。  一つ、市営住宅の3階、4階に住むお年寄りが事情により下の階に住みかわりたいというような要望があるとき、現在どのように対応しているのか。また、要望が実現できるようにならないのか、お尋ねします。  二つ、今後、このような要望はますます増加すると思われます。この際、事務的負担は伴いますが、高齢者の住みかえをだれにでもわかるように利用しやすいシステムをして運用できないのかと思いますが、どのように考えておられるのか、お伺いします。  三つ、高齢者対策として住みかえだけでなく、既存の住宅の整備についても外壁工事はされておりますが、階段の段差にスロープを取り入れて段差を和らげるとか、室内外に手すり等をつけるとか、政府はエレベーター予算をちゃんとつけておりますので、小型の二、三人用のエレベーターを高齢者用に工夫して設置できないものか、当市の改善策はどう考えておられるのか、伺います。  四つ、高齢者の住宅難が最近増加してきております。民間では長年住んだ借家やアパートが古くなり、マンションへと建てかえられ、行く先を探さなければならない人たちがふえているということです。そのためにも高齢者住宅の数の提供をふやさなくてはなりません。当市には、既存の古き住宅で今は借り手がなくとも、浴室をつくり、少し改修すれば十分使用できる1戸建ての空き室が数多くあります。これらを高齢者用にリフォームして提供できないのか、お尋ねをいたします。  どうか今後、介護保険制度を見据えた高齢者用の住宅行政を見直していくべきと思います。当局も真剣にひとつ取り組んでいただきたい。答弁もそのおつもりでお願いをいたします。 ◎教育部長(馬場哲郎)   公立小・中学校と地域公共施設との複合施設につきましては、1990年代に入って急増いたしておりまして、全国では 500校以上に上ると推察されておるところでございます。複合の相手施設といたしましては、圧倒的に社会教育施設が多い状況であり、そのうち高齢者福祉施設との複合施設は約4%に達しており、徐々に増加している傾向が見受けられます。複合化に至る背景といたしましては、都心部における土地の有効利用が発端であったようですが、近年では児童・生徒数の減少による学校再編成、学校統廃合の顕在化、生涯学習ニーズの高揚に伴う社会教育、社会体育施設の拡充の必要性、高齢化社会に向けた福祉施設ニーズの増大などの社会的要因により複合化が進展しているものと思われます。  社会教育施設の複合化につきましては、機能的に共有可能なスペースが多く含まれているからでありますが、今なぜ高齢者福祉施設との複合化が必要なのか、そのメリットは物理的なものとは少し異なるわけでございます。それは高齢者の精神面に与える影響や児童・生徒の思いやりや優しさをはぐくむ効果であると言われています。そして、それとともに忘れてはならないのが、長い時間をかけて培われたお年寄りや先人たちの知恵や知識、あるいは体験の伝達であろうかと思われます。核家族化や世代間の断絶が進む中、同一施設にお年寄りと子供が同居することで、世代を超えたコミュニケーションが生まれ、時とともに失われていく大切なものを後世に伝える機会がふえるということは大いに意義あるものと考えます。  こういったことから、今後におきましては高齢者福祉施設との複合化が一層進展するのではないかと思われます。したがいまして、議員御提案の高齢者福祉施設との併設に関します教育委員会の基本的な考えといたしましては、少子・高齢化社会の到来に伴う社会的要請、あるいは併設することにより児童・生徒、高齢者に及ぼす相乗効果、さらには今後学校が地域に開放され、地域におけるコミュニティーの拠点として機能していくための有効な方策であり、今すぐに対応できるものではございませんが、将来的な展望と位置づけた場合、重要かつ推進すべき施策であると認識いたしております。ただ、両施設の複合化は限られた敷地における行政財産の有効利用につながるものの、一方では、同一敷地内に機能の異なる施設を一体的に整備することから、安易な合築はお互いの生活環境に悪影響を及ぼすおそれもあり、その実現に当たってはどのような連携、交流を前提とするのか、併設により十分なる教育環境の向上が図れるのか、あるいは施設の管理運営はどのような形で行うのかなど、地域や学校の実情に沿ったきめの細かい整備方針の検討が必要と考えられます。つきましては、先進地の状況把握を含めまして、関係部局と連携、調整をとりながら十分に検討、研究を重ねさせていただき、このように考えている次第でございます。以上です。 ◎保健福祉部長(前山博美)   中村議員さんの御質問にお答えを申し上げます。  高齢者福祉施設と他施設の複合施設としては、佐賀市には、同一の建物ではございませんが、開成老人センターが開成公民館と一体的に整備されております。また、近接して開成小学校が配置されております。そこでは老人福祉センターで行う行事への小学校児童の招待や小学校主催のふれあい祭りへの高齢者の招待など頻繁に交流が行われており、高齢者と児童との生き生きとした触れ合いの空間がつくり出されております。  御提案のあった戸越台複合施設は、用地取得の困難な都市部の既存有地の有効活用という面と、高齢者と児童の交流による地域福祉の向上という利点により事業が行われたと、このようにお聞きいたしております。また、運用上のメリットといたしまして、警備委託料や清掃委託料などの維持管理費が削減できることが上げられております。こういった複合施設は全国的に、特に都心部において増加しておりますが、多くは老人福祉施設と市民センター等、公共施設との複合施設であり、教育施設との併設は御提案の例を含め、まだ少ないものと思われます。  保健福祉部といたしましては、土地の有効活用という面はさておきまして、同一の施設に高齢者と児童が日常的に生活していくことに意義があることと考えております。児童にとっては高齢者を敬うという倫理観の形成をはぐくみ、また、高齢者にとっても教育環境との接触により、地域社会活動への参加意欲の増進及び生きがいづくりといった相乗効果が生まれてまいります。現在、佐賀市においては新規での老人福祉施設の計画はございませんが、ただいま申し述べましたように、老人福祉施設と保育園を含めて小・中学校が共存することの効果は十分認識いたしております。保健福祉部といたしましては、あすの目標としてとらえ、今後、関係する部局と協議を重ねていきたいと、このように思っております。 ◎建設部長(鬼崎精一)   高齢者対策としての市営住宅のあり方について4点のお尋ねがあったと思います。順次お答えをいたします。  まず、住みかえの取り扱いについてでございますけれども、3階以上に住んでおられる入居者の方が高齢になったり、障害者になって歩行が不自由となり、1階に住みかえを希望される場合、現在は一般の方と同様、空き家入居募集時に応募いただき、1階に空き家が出たときに順番に入居していただいているところでございます。しかしながら、今後は高齢や身体障害等により歩行が不自由になって、同じ団地内の1階への入居を希望される方については、随時に希望登録を受け付け、1階が空き次第、入居できるようにしたいと考えております。  次に、手続の簡素化についてですが、住みかえ希望される方につきましては、事情を詳しく聞く必要がありますが、手続が簡単にできるようにしたいと考えております。住みかえ入居につきましては、入居者の方に十分周知をいたしたいと思っております。  次に、既存住宅の整備についてお答えをいたします。  高齢者対応の整備でございますが、近年建設した楊柳団地、江頭団地につきましては、エレベーターの設置や住宅内のバリアフリー化、手すりの設置、半埋め込み式の浴槽を設置するなど、高齢者が住みやすい住宅づくりをやっているところでございます。既存の住宅の改善、改修につきましては、建築基準法の規制や構造上の問題もありますが、高齢者に優しい住まいづくりを目指して、バリアフリー化について積極的に取り組んでいきたいと考えております。  最後に、木造空き家を整備して、高齢者に入居させられないかという御質問でございますが、現在、嘉瀬団地に6戸、道崎団地に3戸、木造住宅の空き家があり、耐用年数は30年でございますが、それぞれ40年、37年を経過し、老朽化が著しい住宅のため、入居を停止しているところでございます。リフォームをして高齢者に入居していただくことは理解できることではございますが、この団地には別に簡易耐火構造の住宅もあり、また、入居希望者も少ない状況にあります。今後の対応につきましては、老朽化の状況、入居希望者の状況等を見ながら検討していきたいと考えております。 ◆(中村薫議員)   順序が逆になりますが、高齢者用市営住宅についてでございますが、建設部長の答弁でございますが、きょうは珍しく満足のいく答弁をいただいたようでございます。これは住宅施設課が仕事への意欲を非常に持っておられるということで、建設部長に対する再質問はやめまして、確認だけちょっとさせていただきます。  1点目の住みかえの件でございますが、県がやっているように、ひとつ電話一本で、下の階に空き室が出た場合、上の階より住みかえができるということになるんですね。間違いないですね。−−はい。ひとつなるべく早い時期に実施を願いたいと思います。  それから、住宅の整備、改善ですが、当市の住宅の入居者は 4,740名のうち、65歳以上の入居者が 592名、12.5%おられるわけですから、これは改善していくのは当然であります。できるところからひとつ始めますね。いいですね。−−はい。  それから、既存の古き住宅をリフォームして高齢者に提供する件は、少し検討したいということでございますが、これはね、住宅は不足しているわけですから、ひとつ早急にね。お願いしたいと思います。10戸でも幾らでもいいじゃないですかね。僕も現場見ましたから、やりましょう。  じゃ、市長へ今度は2点ほどちょっとお尋ねをいたします。  今、佐賀市民の中には高齢者の人たちの住居が少なく、大変困っている人々が数多く見られます。これは抽せん制度になっており、余りにも数が少ない。当たればいいけれども、外れた場合、4回も5回も数多くの書類をその都度そろえて待っておられるわけです。いま少し知恵を絞って、高齢者対策としての住居を確保する必要があると思いますが、市長はこの高齢者用の住宅行政をいかがお考えになっておられるのか、ひとつお伺いをしたいと思います。  それからもう1点は、江頭団地が高齢者住宅整備計画を受けまして立派なものができました。しかし、周囲を見ますと、これが高齢者にとって果たしていいのかどうかということです。中心地より離れ、交通の便も悪く、買い物、病院と考えれば、また1棟ずつ高齢者を分散しており、同年代同士の話し合いもうまくいくんだろうか。私は、神戸のあの仮設住宅から新しく完成した公営住宅に入って、話し相手がいない寂しさの高齢者の話を思い出します。今後、中心地に建てるべきと考えます。これは中心街のにぎわいにもつながります。この2点、市長のお考えをひとつお示しいただきたいと思います。  それから、学校と高齢者施設の複合施設についてであります。  教育の専門家であられる教育長の御所見もお聞きしたいと思います。その前に教育長、今流行している女子中高生の用語は御存じでしょうかね。二、三、御紹介をいたします。  ジコマン、これは教育長わかりますね。自己満足ということです。イケメンとはいけてる、格好いい人を言います。ピクルスは嫌いな人。ベンジョンソンとは便所であります。マンキが漫画喫茶。バリサンとは電柱が3本並んで立っていることを言います。さらに、こういう言葉を使う子供たちをはやり言葉で表現するならば、こういうことになります。あのヤマンバたちは茶髪にガングロ、ロン毛に細まゆ、紫っぽい口紅を引いて、目じりにラメを塗り、ほとんど下着という服に厚底サンダルの無国籍コギャルがエスカレートしてヤマンバになります。まさしく視線平気症候群が蔓延をしております。当市にもちらほら上陸をしてきているようであります。個々人が自由と放縦を履き違え、精神や規範の崩壊をとどめることができないならば、我が国社会の崩壊もこれまた自明の理であります。政府は教育改革国民会議を、きょうのテレビでもやっておりましたけれども、近々発足させますが、地方は地方で独自の努力をせねばなりません。この異なった分野の併合である複合施設のあり様について教育の専門家はいかなるお考えを持っておられるのか、3点ほどお尋ねをいたします。  1点目、ともに生きる「共生」ということについてはどう考えておられるのか。これをシステム化する複合施設についてはいかがお考えか、お尋ねをいたします。年齢を超えた交流は必ず存在しますと申し添えておきます。  2点目、具体的なこととして、中心地に格好の場所があります。循誘小学校、勧興小学校は近距離にあり、生徒数も減少いたしております。統廃合してここに、まちの中心街に高齢者福祉施設と学校をつくるならば、まちづくり佐賀市の発想さえ変えることもできます。この二つの小学校は今後どうされるお考えか、お尋ねします。  3点目、地域への学校開放が今後課題となりますが、学校の守りを強調するのではなく、住民との共生に力点を置くことが必要と考えます。当市でも赤松小学校など夜間照明もつけられ、施設の開放をされておりますが、校区外の人たちや県庁マンの人たちの利用が多いと聞いております。地域の人たちとの交流の話題は聞こえてきません。他市においては、教頭先生の指導で地域の高齢者と子供たちが一緒に童謡教室を開いたり、教師の指導でパソコン教室やジョギング教室等、人間と人間の触れ合いを進めております。教師も地域との交流やボランティアを行い、住民もそれにこたえる、その姿に子供も変化をしてくる。施設の開放だけでなく、人間の交流も考えねばと思いますが、いかがお考えでしょうか。  どうか教育長、将来を説明することと自己選択が必要なときです。ひとつ教育長の知性あふれる力強き答弁をお待ちしております。  次に、保健福祉部長、再度少し申し上げて質問いたします。  福祉部は、庶民のあらゆる不満を持つ場でもあります。不満こそあらゆる改善と進歩の原点であって、その不満の原因を探り、その原因除去に向けて行動を起こすべきと思います。この複合施設をつくれば、高齢者の福祉、すなわち生きがいという最大不満を解消できるのであります。介護を受ける立場に立てば、一生は短いが一日は長いのであります。もっともっと積極的に熱意を持っていただきたいし、勉強して真剣に取り組んでいただきたいと思います。  それから、これは調査をしてみますと、子供たちと接することで高齢者のNK細胞は活性化することを部長は御存じでしょうか。生きがいを感じ、好きなことをやれば、NK細胞は強くなり、免疫力の低下を防ぐのであります。周りが少しサポートすることでセルフコントロールはできるのです。子供たちと互いにサポートし合い、交流が深まれば鬼に金棒です。介護を受ける高齢者の中には化粧を始めた人も出てきました。ベットから起き始めた人も増加してきました。共生することにより、双方によき結果が証明されております。本来ならば、部長、これはあなたが叫ぶ話であります。教育委員会に限らず、消防にも、建設にも、交通局にも、総務にも多面的に働きかけて、高齢化バリアフリーは進めねばなりません。過去にあなたの先輩はアイデアと苦労の末、緊急通報システムという施策を嫌がる消防へ持ち込み、横への新たな突破口をつくったではありませんか。消防だって、そのおかげで救急行政は大幅な発展をしているのであります。もっと勉強と仕事への意欲を前面に持ってほしいと思います。  再度お尋ねしますが、今後、他の部局に対し、共通課題として横断的に働きかけて多面的に高齢者福祉施策を強めていくお考えをお持ちかどうか、本物の福祉を開発する意欲はあるかどうか、伺いたいと思います。また、教育長とこの政策の話し合いは今までにされたことがあるかどうかも部長お答えいただきたいと思います。  最後に、市長へお尋ねをいたします。当然、こうした施策は総合計画へ入れるべきと思いますが、市長はいかがお考えでしょうか。「水は方円の器に随う」という言葉があります。水を重箱のような四角い器に入れますと、たちまち水は四角に転じます。コップのような丸い器に入れれば、水はためらうことなく丸となります。水を佐賀の市民、方円の器を佐賀のまちと考えたときにどうなるか。佐賀のまちづくり、あるいは振興いかんによって、市民の気持ちも変わってきます。ハートのあるまち、思いやりとぬくもりのまちづくり、バリアフリーのまち、今叫ばれております。市長は、駅前の一等地にビルを建て、ボランティアセンターの設立をも打ち出されました。市民の中ではNPOやNGOといった言葉すら不定着のときに、これは時代の先取りであり、挑戦であると思っております。ならば、その源泉になる教育が必要です。源が深くなければすそ野は広がりません。一貫した流れをつくり上げることが大事です。21世紀の社会のあり方である自助、共助、公助、この三助の調和を要求されるとき、この複合施設こそその核となるものです。マスタープラン、総合計画の目玉になるべきと考えますが、変化の即応に敏感な木下市長、いかがお考えか、お尋ねをして質問を終わります。 ◎教育長(櫻木末光)   お答えいたします。  共生ということについてということでございますが、私もこの「共生」という言葉について辞書を引いてみますと、「ある生物が他の生物と互いに助け合って生きていること」と書いてありまして、その人がいるだけで明るい光の差すような人であればいいなということを感ずるところがあるわけでございますが、これらのことでこれからの子供たちを学校教育の立場からお話し申し上げますと、御案内のとおり、今回の学習指導要領の改訂では、児童・生徒に生きる力を育成することを基本的なねらいとしておりますが、そして、生きる力を自分で課題を見つけ、みずから学び、みずから考える力、みずからを律しつつ、他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性、たくましく生きるための健康や体力とし、知徳体のバランスのとれた教育の推進を学校、家庭、地域社会がそれぞれの教育力を発揮して連携して行うものとするわけでございます。この生きる力をはぐくむための視点の一つとして共生があると考えるわけでございます。葉隠の教えに「諸人一和」という言葉がございます。これには心の底からお互いに信頼し合い、仲よく親しみ和らぐことと説いてあるわけでございます。したがいまして、先ほどお話しのように、共生というのは平たく言えばみんなで生きるということかもしれませんが、人間はだれでも1人では生きていけません。周りの人たちと一緒に、困った人がいれば助け合いながら、すぐれた人がいれば学び合いながら、思いやりを持って生きていくことが求められます。共生ということを指導していくには、自分の周りの人を認め、さらにはいろいろな国や地域の人と一緒になって生きていくことがこれからは必要になるかと思います。そこには人間尊重の精神や国際理解が大切になってくると思います。さらには私たち人間だけでなく、自然のことを思いやりながら、自然と人間との共生が大切になってまいるわけでございます。このことは既に皆様方も認識のあるように、環境教育を通じて我々はさらに高めていかなくてはいけないと思います。共生ということは、周りのあらゆる人、世界の国や地域、そして、自然とともに生きるということだと考えております。確かに少子・高齢化社会で、しかも核家族化が進む昨今、高齢者との交流は極めて大切であります。市内の小・中学校では、この共生の視点から、既に高齢者との交流を学校の実情に上げて推進してまいっているところでございます。子供たちは高齢者とともに活動したり、触れ合ったりする中で、おじいちゃん、おばあちゃんから人生経験で培われた知恵や技術を学んだり、高齢者に対する正しい認識と尊敬の念を育てていくものと推察しています。また、高齢者にとっても子供たちと触れ合うことにより、存在感を実感し、生きがいの場となっているものと考えます。しかも、このような触れ合いの機会を通して、学校や施設の場から地域の中で子供と高齢者とのコミュニケーションの輪が広がってきたとき、共生の一歩が始まるものと思います。  次に、第2点として、学校の統廃合についてのお尋ねでございますが、全国的な少子化の流れの中で、佐賀市におきましても小学生は昭和57年をピークに、中学生は昭和62年をピークに児童・生徒の数が減少してまいっております。これは御存じのように、都市構造の変化や社会生活環境の変化によって、本市におきましても市街地の学校の人数が減少して、周辺部の学校は宅地開発等によって人数が増加するという、いわゆるドーナツ化現象が見られたわけでございます。このことから、学校規模の適正化を図る必要がありまして、佐賀市立小学校及び中学校通学区域審議会において、承認地区や調整地区等の通学区域の見直しを行ってまいりました。また、文部省が示しておりますところの通学区域制度の弾力的な運用を図ることの指導も勘案して対応してまいっておるわけでございます。  御質問の循誘小学校と勧興小学校の統廃合に関しましては、まず、現在の児童数及びクラスを御説明申し上げますと、勧興小におきます平成11年5月1日現在の児童数は 318名、クラスは15クラス、この中に特殊学級が3クラスあります。ここは難聴の子供、さらに知的障害のある子供、また、この学級のために市町村から通ってきている通級教室という本来の特殊教育の力を入れるということで私たちは設置してまいっているわけでございます。なお、循誘小学校におきましては、児童数 525名、クラス数17名、その中に特殊学級1クラスを含んでおります。両校ともに学校教育法施行規則第17条の規定に基づく小学校の標準学級12ないし18には合致しているわけでございまして、現時点におきましてはそれぞれ適正規模と認識しておるわけでございます。  なお、数年後の推計等を考えていった場合、将来において児童数が減少する可能性は十分予測できるわけでございまして、そこで、どう対応するかということで、私たち教育委員会の教育委員は、先ほど御案内の複合施設等を含めまして、現地視察をしながら、この課題を据えて今対応しようとしているところでございまして、我々といたしましては、この施設につきましても教育財産としての活用の施設ということも念頭に置きながら、これからの少子・高齢化社会にとって児童・生徒、高齢者に及ぼす相乗効果も期待されることから、議員御提案の高齢者福祉施設併設を含めた統廃合を視野に入れて、その方策をどう講じていくか、必要になってくる時期が参るかと思います。このことにつきましては、我々はそれぞれの立場から審議会、あるいは学校関係、あるいは地元の方々等の意見等も勘案しながら慎重に対応してまいりたいと思います。 ◎保健福祉部長(前山博美)   お答えを申し上げます。  共生のことにつきましては、今、教育長さんの方からお話がございましたけれども、高齢者対策につきましては、介護保険を見据えて、ただいま佐賀市の高齢者保健福祉計画を策定中でございますが、ここの中で高齢者が住みやすいまちづくりを目指した居住環境の整備だとか、あるいはバリアフリーだとか安全性の確保について、その施策の中に盛り込むべき推進に努めておるところでございます。  今後は保健福祉部が主体性を持って、教育委員会を初めとしまして他部局への提言、あるいは参画を積極的に行ってまいりたいと、このように思っております。佐賀市が高齢者や障害者を問わず、だれもが安心して暮らせるようなまちづくりになることを心がけていきたい、このように考えております。以上でございます。 ◎教育長(櫻木末光)   一つ訂正をいたしたいと思います。クラス数を循誘小学校17名と申したようでございます。17クラスでございます。失礼いたしました。なお、勧興小学校、循誘小学校とは限らず、小規模等の問題等は他校にもございまして、これも含めましての検討ということに御理解いただきたいと思います。  それから、3番目の問題で、学校開放についてどう考えるかということについての回答をしておりませんでしたので、失礼でございますが、ただいまから回答いたしたいと思います。  議員御指摘のとおり、学校開放はまさに学校が地域社会に働きかけて子供を地域とともに育てようとする一つの方策であります。単に施設を地域社会に開くだけでなく、人的にも開かなくてはなりません。教育委員会といたしましては、学校教育の重点方針であります地域社会に開かれた学校経営と特色ある校風の樹立の実現に向けて、校長会を通じてその趣旨を説明し、それぞれの学校がどのような形で開放できるか研究していただいているところであります。学校を地域社会に開くためには、各施設の開放、教職員の専門性の提供、地域人材の活用、学校教育活動の開放に視点を当てて研究しているところでございます。中でも地域人材の活用は、総合学習中心に既にすべての学校において施行されておりまして、学校教育活動の開放も学校行事や授業参観等の形で開かれつつあります。しかしながら、各施設の開放や教職員の専門性の提供の面では、今後研究していかなければならないと考えております。  次に、相乗り入れ、いわゆる学社融合と申しておりますが、そのためには地域行事と学校行事の連携、社会教育関係講座等の学校施設活用と子供参加の可能性に視点を当てて研究をしているところでございます。子供の教育は学校、家庭、地域社会が一体となって行うものでありまして、地域の子供は地域でを基本に、地域とともに歩む学校づくりに向けて、その具現化を図っていく必要があると考えております。 ◎市長(木下敏之)   それでは、主に3点お答えをいたします。  一つは、高齢者用の住宅行政についてどのように考えているかということでございますが、先般、介護保険計画の作成の際に、高齢者のいろんな調査がございました。その際、高齢者の方が1人で暮らしている方、また、2人で暮らしている高齢者の方が相当数いらっしゃったというデータを見ております。その暮らしが実際に持ち家なのか、借家なのかというデータはございませんでしたので、もしデータがあれば住宅施設課の方からさらに細かく聞いてみたいと思っておりますが、もちろん所得の関係はございますが、やはり元気な方につきましては介護保険の世話にならぬように、また、ある程度障害がありましても自宅で暮らせるように改築の支援をしていくのが基本だろうと思っております。また、低所得者の方で住宅困窮者については、これは行政の守備範囲としてしっかり対応していく必要があるだろうと思っております。もちろん、お金の問題はあるわけでございますが、またさらに実態をもう少し勉強してみたいと思っております。  それから、江頭団地の件でございますが、先日もちょっと江頭団地の方にお邪魔をいたしまして、管理人さんと話をしておりますと、もともと大変環境の豊かなところで老後を穏やかに暮らせるということで入ってきたんだけども、いつの間にか北の方には廃棄物処理施設が建ってしまうし、なかなかバスの便もよくないし、大変困っているというふうなお話も聞かされております。市営住宅の立地を見てみますと、ほとんどが市街化区域の周辺部に建っておりまして、確かに中心市街地にはないという実態がございます。中心市街地の方が高齢者の方には日常の買い物ですとか、また、病院に歩いていけるというふうなところでございまして、便利という面では中心市街地の方が便利だというふうに思っております。高齢者の方の住宅へのニーズがどこにあるのかということがやはり基本でございますが、市営住宅の建設につきましては、担当部局におきまして平成12年度にマスタープランの見直しをする予定でございます。その中での重要な視点の一つとして議論をしていきたいというふうに思っております。  それから、3点目、最後でございますが、学校と高齢者福祉施設の併設ということでございます。御指摘のような施設をつくるということは、子供とお年寄りの触れ合い、これは双方にとりまして大変に有意義なことであると私も思っております。また本市の場合には、市域が 103平方キロメートルというふうに大変狭いわけでございまして、市街化区域面積の割合も約24%ということで、九州の他の県都よりも低くなっております。市街化区域での土地の有効利用、これは今後真剣に考えていくべきものであるというふうに思っております。  加えまして、中心市街地の空洞化に伴い、中心部の小学校、中学校で生徒数が減少してきていると。小・中学校の校舎を地域に開放するなど既存施設の有効利用はもちろんでございますが、御指摘のような複合施設の建設も今後は空洞化防止というまちづくりの視点からも検討する必要があるというふうに思っております。まず、次期総合計画を策定する中でしっかりと議論をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆(池田勝則議員)   中村議員さんの大変格調の高い質問の後の登壇でございますが、通告しております2点、2000年佐賀市のバルーン大会の関連事業と市政運営の基本的な姿勢について質問をいたします。  まず、第1点のバルーン大会の関連事業についてであります。  佐賀市のバルーン大会も佐賀市の顔としてすっかり定着をし、市民の皆様の御協力もありますが、期間中の観客動員は平成7年81万人、平成8年88万人、平成9年、これは世界選手権がありましたために 107万人、平成10年72万人、昨年は68万というふうな観客の定着状況でございますが、しかしながら、ここ数年横ばい状態が続いておるのが事実でございます。私は、このバルーン大会の期間中の観客動員をもっとふやし、常に 100万人突破ができるような大会にできないものかと考えております。そのためにはバルーン大会だけでは今の観客がふえることはなかなか不可能でありまして、何かこの大会に関連をした事業をやらなければならないというふうに思っているわけでございます。  私は昨年12月に、たまたま久留米市にまいりました。あるラーメン屋さんに入ったわけでございますが、入った途端目に飛び込んでまいりましたのが、大きな店のポスターに「食わずに死ねるか」と書かれた大きな文字でございました。そこで、店主の方に「「食わずに死ねるか」というのはどういう意味ですか」と尋ねたんです。そしたら、「実は昨年、久留米で初めてラーメンフェスタをしたときのキャッチフレーズですよ」とのことでございました。こんなこと言っちゃ申しわけないんですけれども、ラーメン1杯を食わずに死ねるかなんて大変オーバーだなというふうに思ったと同時に、大変強烈な印象を受けたわけでございます。佐賀のバルーン大会もキャッチフレーズに「飛ばずに死ねるか」ぐらいのポスターをつくったらどうかと思ったりしましたが、産業部長、これは単なる思いつきで質問ではございませんので、念のためでございます。そういう中で、久留米市のラーメンフェスタのことを調べてまいりました。  久留米市では昨年の11月に初めて、久留米市と商工会議所とのタイアップで、久留米商工会議所の中に久留米ラーメン・ルネッサンス委員会をつくり、久留米市の百年公園で2日間、久留米ラーメンフェスタを行いましたということでありました。私がびっくりいたしましたのは、わずか2日間で14万人の方を集めたそうであります。中身は、久留米のラーメン屋さん1店舗 500杯を限度とし、地元のラーメン屋さんは1杯 300円、そこに協賛していただいた旭川ラーメンや喜多方ラーメン、横浜ラーメンなど外部から来ていただいたラーメン屋さんは1杯 400円ということでございました。利益は器具の移動に相当金がかかり、もうけは余りないけれども、ことしも必ずやりますよという熱意を込めてそこの店主の方が話をされておりました。私は、ああ、このラーメンフェスタは大変成功したんだなというふうな感じを受けました。この久留米ラーメンにかける地元の皆様の熱意は熱意として評価はするわけでありますが、私は久留米ラーメンよりも小さいときから親しんだこの佐賀のラーメンが好きでありまして、こんなことを言うと久留米市民に怒られるかもわかりませんけれども、佐賀のラーメンが大変うまいというふうに思っております。  そこで、現在、佐賀市内にラーメン専門店は何店あるのかなと調べましたところ、67店舗ありました。67店舗がいかにすごい数字であるのかと申しますと、県内佐賀市を除く6市では鳥栖市が24店、唐津市17店、伊万里市9店、鹿島市7店、武雄市15店、多久市7店となっており、佐賀市1市と6市の合計店舗数がほぼ一緒だということでございます。それほど佐賀市民のラーメンにかける愛着はすごいんじゃないかというふうに思いますし、また、立派な食文化がここにあるというふうに思っております。
     そこで、私はことしから11月1日から11月5日まで行われるバルーン大会に1日だけでも佐賀のラーメンフェスタを取り上げて実行したら観客増につながっていくのではないかと思っております。佐賀のラーメン業界の方々とじっくり打ち合わせをして、11月のバルーン大会にぜひ実行したらというふうに思いますが、この点について御質問をいたします。  また、ことしからバルーン大会が唐津くんちと同時期の開催になります。唐津くんちも佐賀市のバルーン大会同様、ここ数年横ばい状態が続いております。平成9年50万 3,000人、平成10年50万 2,000人、そして、昨年11月は49万 7,000人となっておりまして、どうしても観客動員が伸びないというふうなことであります。今までの佐賀県の各地のお祭りは同時期に開催すると自分のところの客が減るとのことで敬遠されてまいりました。しかし、昨今の家庭生活の変化や物の考え方の違いから、旅行の仕方も大分変わってきたと思います。旅行会社の担当の方とお話をいたしますと、今は1泊2日にしろ、2泊3日にしろ、旅行をされる方は若い人からお年寄りまで、いろんなものをまとめて見ようという意識が大変強くなっていると話をされております。唐津くんちの唐津市。有田陶器市は4月29日から5月5日まで行われますが、バルーン期間中のミニ陶器市ができないものなのか。また、伊万里のトンテントンは10月の第3金曜、土曜、日曜と行われますが、伊万里市と話し合いの上、日程を同時期にできないものなのか。また、来年に開園される吉野ケ里公園との関連など、佐賀県の県都としてリーダーシップをとり、これから打ち合わせを行っていくべきだと思いますけれども、旅行会社とタイアップをし、東京、名古屋、大阪などからチャーター便で佐賀空港に観光客を集めるには、バルーン大会だけではだめでありますし、また、唐津くんちだけでもだめであります。このように市としっかり手を組んで情報交換をしながら、観光客の動員増を図っていくべきだと思いますが、これらの考えを示してください。  第2点目、次に、市政運営の基本的な考え方について木下市長にお伺いをいたします。  市長は、私たち市会議員同様、昨年3月の同日選挙で当選をされ、この3月でちょうど1年を迎えられたわけであります。アメリカでは新しい大統領が誕生いたしますと、この1年間はハネムーン年間と言われ、新大統領はこの1年間で自分が訴え、また、国民と約束をした政策をじっくりと実現に向けて練り、いつ自分の政策を打ち出したらよいのかなどのタイミングを図ったり、また、議会との対応を勉強するなど、自分の任期中に自分の政策を実現するために大変貴重な1年間であると聞いております。ですから、国民も大統領の小さな少々のミスは許そうとの意味でハネムーン年間と言うそうであります。  木下市長のこの1年間はどうであったのか、私なりに振り返ってまいりますと、議会と執行部の合意の上、スタートをした西友を核とした駅前再編事業はスタートしているにもかかわらず、就任早々急ブレーキをかけられ、中止の意向を示されました。また、反面、新炉建設では地元地権者との同意がまだ全員とれていないというような話や全体で 180億もの予算を使う、この巨大プロジェクトをわずか3社で入札をされるという全国でも余り例のないことを進められようとしております。一方は6年間の審議を無視し、中止の決定、一方は巨大プロジェクトなのに早急に事を進めるなど、一方は急ブレーキ、一方は急発進、その間、議会対策は万全にされたのかどうか、私はこの1年間、市長の市政に対する基本的な考え方がどうしてもまだ、今、わかりません。  そこで、今議会に提案をされました市長の提案理由を私なりに何回も読み返しましたけれども、市民の皆様と深く対話をしながら、内容について検討してまいりますとか、行政改革、それから子育て支援、高齢者福祉、環境対策など確かにきめ細かく入り込んでおられる政策もありますけれども、これらの問題は今全国的に進めていかなければいけない問題であり、早かれ遅かれ佐賀市としても取り組んでいかなければいけないことであります。ほかの政策につきましても、17万佐賀市民のトップとして佐賀市を将来こういう方向に持っていくんだとの強い決意が出ていないと私は思います。  そこで、市長に質問でありますが、市長就任2年目を迎え、市長の基本姿勢としてこれから、来年、10年計画を立てるわけでございますけれども、これから10年間、17万市民のトップとして佐賀市をこういうふうに持っていくんだと、このようなまちにするんだと、佐賀市の方向づけをこうするんだという、その一言で言いますと、佐賀市はこうするんだというような基本姿勢があれば、この場でお示しいただきたいと思っております。  2点目、3月5日の佐賀新聞で、佐賀市が策定する新総合計画に市民の意見を反映させようとの考えから、ワークショップ、市のまちづくりを考える会の初会議が市役所であり、市民が主体的にまちづくりに取り組む場にし、今後4回の会合を聞いて意見をまとめ、市に提言するとなっております。市長もこの会合の中でこれからの佐賀市について意見を出してもらい、一緒に計画を進めていきたいとのあいさつをされております。市民の意見を聞くということは、それはそれで大変結構でありますけれども、私も議員の一人として佐賀市の将来のまちづくりについて人に負けない情熱を持っております。このワークショップの今後4回の会合で出された意見は、私ども議会にどのような手段で伝わってくるのか、また、20代から80代の方々 100名程度とのことでございますが、どのようにして選考されたのか具体的に市長の考えを聞き、1回目の質問を終わります。 ◎産業部長(福田忠利)   2000年バルーン大会と関連事業についてお答えしたいと思います。  昨年、20周年を迎えました佐賀インターナショナルバルーンフェスタは、県内でも有数なビッグイベントとして内外に知られるところとなっておりまして、観客動員数も、先ほど議員さんおっしゃいましたように、年を追うごとにとはいきませんが、安定的にふえてきておりまして、これまでで延べ 1,000万人以上の方々が佐賀のバルーン大会に足を運んでいただき、佐賀のイメージアップに大きく貢献してきたと自負しているところでございます。  昨年の大会時に熱気球グランプリ運営機構が実施しましたアンケート調査結果がことし1月の新聞に掲載されておりましたが、それによりますと、バルーン会場に訪れた人の7割近くが県外からの来場者であり、リピーターについても2回以上が全体の7割を占め、中には10回以上も見に来ているという人が1割強もおられたという大変うれしい結果が出ているところでございます。バルーン大会が地元佐賀だけでなく、いかに広範囲に興味を持って親しまれているかを示しているものではないかと考えております。そして、新たなる2000年という節目を迎えたことしのバルーン大会でございますが、初心に返りまして、観客の皆様にもっと楽しんでもらえるようなバルーン大会となるように見直しを図っていきたいと考えております。  まず、バルーン会場におきましては、ややもすればワンパターン、単調な競技中心からマンネリ防止と観客サービスを重点的に考えていき、「見る、触れる、乗る」をテーマに観客サービスをさらに充実させて、バルーンのファンづくりをもっと積極的にやっていかなければならないというふうに考えております。さらにバルーン会場の観客の皆様を市街地に誘導し、佐賀市内にいかに滞留していただくかも大きな検討課題の一つと考えております。会場に訪れていただく80万人前後の観客の皆様をバルーン会場から真っすぐお帰しいたしましては、まことにもったいないことでございまして、この観客の皆様方を佐賀市内の商店街の経済効果を上げるための起爆剤としてより活用できないかというふうに考えているところでございます。バルーン会場と佐賀市内を結ぶ手だてといたしましては、昨年は会場から観光バスの運行を行いましたが、そのほかにはこれといった連携策はとってきておりません。今後におきましては、例えば、バルーン会場で中心商店街の駐車券や買い物、食事などの割引券を発行し、中心商店街においてはバルーン協賛の店をつくるなど、バルーン会場と商店街を結んでの観光客の回遊を図るなどして、町中での経済効果を上げることができないかと、いろいろただいま検討を進めさせていただいているところでございます。  議員さん御提案のラーメンフェスタにつきましても、中心商店街における観客滞留策の一つとして商業者の方々と今後十分に検討を重ねながら、そういう開催ができないかどうか検討を加えてみたいと思っております。そういうことをやりまして、議員さんがおっしゃいました「食わずに死ねるか」じゃございませんけど、「見らずに死ねるか」という佐賀のバルーン大会になってくれればというふうに考えるところでございます。  次に、バルーンと同時期に開催される唐津おくんちや有田の茶わん祭等の祭りとのネットワークでございますが、それぞれのイベントにつきましては、その歴史、成り立ち、内容の違い等、またイベント関係者の思い入れもありまして、なかなか一様にネットワークを組む難しさはあるわけでございますが、県外観光客の誘致という点から考えてみますと、県内のイベントの連携は県外へPRしていくためには、より効果的であると思われますので、関係自治体や関係者への働きかけを行っていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◎市長(木下敏之)   では、2点お答えをいたします。  一つは、これから佐賀のまちをどうしていきたいのかということですが、今回の施政方針演説よりは昨年の6月に今後の4年間についての方向を申し上げました施政方針演説の方に私の考え方は詳しく述べたつもりでおります。なかなか佐賀市をこうするんだということを一言で言いあらわすのは大変難しゅうございまして、21世紀の大きな流れとして常々申し上げておりますが、教育とか、福祉とか、環境、また情報化といったようなことがございまして、そういったものに重点を置いてやっていきたいと思っております。佐賀市をこうするんだという一言、例えば、長崎ですと、平和都市、また、国際観光都市ということですばりのフレーズがございますが、佐賀が果たしてどのようなフレーズで表現できるのかはもう少し考えていきたいというふうに思っております。  それから、総合計画のワークショップの件でございますが、まず、参加者の選考については特に基準を設けて選定をしたということはございません。希望者は全員今委員に入っていただいております。総合計画の中に市民の意見をより多く反映していきたいということで、佐賀市のまちづくりを考える会というワークショップ形式を開催をいたしました。市報の2月1日号で 100名の予定で募集しておりましたところ96名の応募があっております。第1回の会議が3月4日に開かれておりまして、これは最初の概要の説明、考え方の説明でございますが、第2回の会議から実質的な意見交換に入っていく予定でおります。この会の主催、あくまでも市となっておりますが、その運営は参加者の皆様の自主性に任せておるところでございます。協議の内容につきましては、概要として取りまとめたものを市報に掲載する予定でおります。最終的には全部会の分をとりまとめた上で報告書として提出していただくようになっておりますが、その内容につきましては、すべてについて基本計画の原案の中に反映していくことは不可能だと思っておりますが、なるべく反映をさせることができないかというふうに考えております。その報告書は提出され次第、議会の方にもお渡しをしたいというふうに思っております。  このように、ワークショップの意見を参考にしながら、市の内部組織であります総合計画策定検討部会で総合計画の原案を作成いたしまして、その原案を総合計画審議会へ諮問いたしまして、答申を得たものを最終的に議会で御審議、御議論いただきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◆(池田勝則議員)   佐賀のことを一言でという、ちょっと意味がですね、政策だとかそういうことでのあれじゃないんですが、それはちょっとまた後で申し上げます。一言で政策を言えるわけはないんでありまして、佐賀のイメージのことを私言ったんですが、ちょっと市長がわからなかったようでございます。  産業部長にお尋ねをいたしますが、佐賀市のバルーン大会には1億 7,000万の予算が投入されております。これだけ巨額の予算を投入するわけですから、本当に今のままでいいのかなという思いから久留米のラーメンフェスタの例を出したわけであります。佐賀のラーメンも全国に通用する立派な食文化であります。しかし、佐賀のラーメンは全国的にはまだまだ無名でありますので、佐賀ラーメンをバルーンラーメンと商標を決めるのも一つの方法であるんじゃないかと。何でバルーンラーメンかといえば、ラーメンの中に入れるノリの形がバルーンの形をしていると。私は素人ですから、こんなことは専門の方が考えられることと思いますけれども、いろいろ言いませんけれども、いずれにいたしましても、バルーン大会という佐賀市の観光の核をつくったわけでございますから、これからもさまざまなものを取り入れて、バルーン大会をとにかく利用をしていろんなものを売り出していくというふうなことも考えていただきたいと思っております。  今、部長がおっしゃられました、バルーン大会はバルーン大会の会場、そして、エスプラッツ前とか、そういう中心の商店街でやられる企画、それは当然私もすばらしいと思っております。バルーン会場での部長のいろんな考え方、そしてまた、それと同時に佐賀市の中心商店街でバルーン期間中にやる、その中にラーメンフェスタもですね、これから業者の方と話し合いをされて実行できるように進めていっていただきたいと。よろしくお願いします。  次に、祭りの広域化の件でございますけれども、今、全国の祭りの広域化の中で、最大の成功例は東北の4大祭りであるというふうに言われております。この東北の4大祭りは、すべて8月上旬に集中いたしております。秋田竿灯祭りは8月4日から7日までの4日間、青森ねぶた祭りは8月2日から7日までの7日間、仙台七夕祭りは8月6日から8日までの3日間、山形の花笠祭りは8月5日から7日までの3日間、そして、その観客動員は秋田竿灯祭りは平成9年 136万人、平成10年 127万人、平成11年 125万人と、平均約 130万人。青森ねぶた祭りは平成9年 380万、平成10年 370万、平成11年 379万、平均 380万人。仙台の七夕祭りは平成9年 221万、平成10年 213万、平成11年 234万人、平均 220万。山形の花笠祭りは平成9年96万人、平成10年90万、平成11年92万人、平均93万人となっております。この東北の祭りは、そのお祭りの時期に重なりますと、旅行会社のパンフレットや新聞の案内に載っておりますので、よく目にするものであります。この4大祭りに全国から約 800万の方が行かれております。日本の人口1億 2,000万ですから、全国民の約7%に当たる方がここに行かれておるわけでございます。旅行会社に聞いてみますと、1人の方が1泊2日、または2泊3日の旅行パックの中で2会場、3会場に行かれるとのことでありますので、実際には重複した数字だということでありますけれども、しかしながら、この4大祭りを別々の時期に単独で開催したら、これだけの観光客が集まらないだろうとのことであります。私も全く同感であります。  私たちを取り巻く生活観といいますか、旅行に行く感覚といいますか、飛行機代金一つをとりましても、格安料金でありますし、これだけさまざまな旅行パックが観光会社各社が猛烈な値引き合戦でしのぎを削っております。私もたまに何でこんなに安いんだろう、何でこんなシステム料金ができるんだろうとよく思います。しかし、このような状態が現実であります。だからこそバルーン大会とほかの佐賀の祭りの組み合わせ、もしそれができなかったら、九州各県の同時期にある祭りを組み合わせて、そういう旅行パックを組んで旅行会社に売り込むべきではないかというふうに思います。もっと旅行会社の支店長さんたちと実現に向けて積極的に話し合うべきだと思いますが、この辺の答弁をお願いいたします。  次に、木下市長にお伺いいたしますけれども、佐賀市では来年、平成13年にこれから10年後の佐賀ということで新総合計画を打ち出されるわけであります。私は、この中に佐賀市はこういうまちだと一言で言えるようなイメージづくりを強力に推し進めていただけるような政策を入れていただきたいと思います。  先月、水俣市と鹿児島市を視察させていただきました。水俣市といえば水俣病というぐらい全国的に名を売っているわけでございますが、市の職員の方と話をしておりましても、ほかの都市に行って水俣市の名刺を出しただけで嫌な顔をされ、大変悔しい思いをした話を聞き、大変苦労されたんだなというふうに痛感いたしました。水俣市民の皆様も同様であったと思います。そういう大きな負の財産を受け継がれたことが環境問題を第一に取り上げて、それに取り組まれた理由だということでございました。  水俣市では、1992年の地球サミット世界都市フォーラムに参加し、水俣市環境基本計画を策定し、環境モデル都市づくりに邁進され、それこそ市民総参加による努力を重ね、昨年2月23日にISO環境マネジメントシステム、いわゆるISO14001を取得されました。このISO取得の効果は、水俣市が世界の環境モデル都市に向け、自他ともに認められる大きなステップになり、地域イメージの向上になったこと、また、庁舎の電気料、用紙代の節約、環境に関する職員の意識改革と具体行動の進展などであり、今では市民版環境ISO制度を設け、市民とともに環境ISOに取り組んでいる姿勢を見るにつき、本当に水俣病という負の財産をばねにして、プラスの財産に変えられたんだなというふうな思いがいたしました。このISO14001を取得されてから、全国からの視察がほとんど毎日来られるとのうれしい悲鳴を上げておられました。これが水俣市のことでございます。  また、鹿児島市の方でございますけれども、鹿児島市といえば桜島というぐらい有名であります。私たちはたまに行くから桜島から出ている雄大な煙を見て感動をし、すばらしい眺めだなと思うわけでございますけれども、同時にこの桜島の火山灰は鹿児島市に降り続け、まちのイメージは薄暗い感じが私はいたしました。市の職員の方にも話を聞きましたけれども、桜島は大変すばらしい財産であると同時に、マイナスの財産でもあるというふうな答えでございました。そこで、このマイナスの部分を少しでもよくしようということで始められたのが、市内に花を植えようという運動だったそうであります。私も歩いたり、車で市内を回りました。なるほど市内の大きな交差点の四つ角、それぞれの角に大きな花壇を設け、たくさんの花が咲いているところが何カ所もありまして、道路には市民の皆様の協力を得て、何メーター間隔かで花がいっぱい咲き誇っていました。これからも花のまちづくりに一生懸命取り組みますとの意欲を同行していただいた市の職員の方は熱っぽく話をされておりました。  そしてまた、この鹿児島市の友好都市に対する気配りといいますか、優しさといいますか、そういうことも感じました。鹿児島市は、イタリアのナポリ市、オーストラリアのパース市、中国の長沙市、アメリカのマイアミ市、日本の鶴岡市、大垣市の6市とそれぞれ姉妹、友好、兄弟都市を結び、親善使節団の相互訪問や高校生や中学生のホームステイの交流などをやられております。これは私ども佐賀市でもやっていることでありますけれども、私が大変感心いたしましたのは、これら姉妹、友好、兄弟都市の名前を市内のあちこちの地名につけられていることであります。例えば、ナポリ通り、パース通り、マイアミ通りなど、また、鹿児島市は市電が走っておりますが、その市電にも市電鶴岡号、市電大垣号とか、この6市の名前がつけてあるそうであります。こういうことをすると、友好都市を結んであるところは大変喜ぶんではないでしょうか。そして、より一層交流が深くなっていくのではないかというふうに思っております。  振り返ってみますと、佐賀市の友好都市のことを考えてみますと、市民の皆様にどの程度理解されているのかなと不安になります。恐らくアンケートをとったら、三つの姉妹、友好都市の名前を答え切る人は少ないのではないかというふうに思います。これからの友好都市との交流をより深く進めていくことを考えた場合、私は例えば、堀越え道路、今、くすの栄橋と名前がつけておられますけれども、あの橋は連雲港市の石が使われておりますので、例えば、連雲港橋にするとか、エスプラッツの周りの整備をされた通りをグレンズフォールズ通りにするとか、そういう友好都市に対する配慮もし、また名前をつけることによって市民の皆様に友好都市のことも覚えてもらうように考えていかないといけないというふうに思っておりますが、いかがでございましょうか。  バリアフリーとは、何も弱者対策だけではないと思います。友好都市にもこの気持ちで取り組むべきであると思いますけれども、水俣市、鹿児島市ともマイナスの部分をプラスに変えていく、その情熱に大変な感動をいたしました。が、佐賀市もこの二つの市に負けるわけにはいきません。市長を初め、職員の方々の情熱もあると確信をいたしております。この水俣市、鹿児島市の取り組みについて市長はどのように考えられるのか、友好都市との交流も含めて答えてください。  また、これまでの10年、佐賀市は水と緑の文化都市づくりを目指してまいりましたが、まだまだ十分ではないと思います。水と緑と言いながら、市の中心地の中には全然水が流れていない川が何カ所もありますし、緑に至っては全国都市でもその占有率はどちらかといえば下位クラスではないでしょうか。これから10年の新総合計画の表題を何とつけられるのか。私は、こういう政策とか、いろんな事業のことを言っているんじゃなくて、佐賀市を今言うような、そういう何とかのまち、水のまち佐賀とか、森の都佐賀とか、なんかそういうものをテーマに、市長にこれから10年取り組んでいただきたいということで質問をしているわけであります。  例えば、佐賀市は負の財産というものが余りないと思います。皆さんに聞いても、住みやすく、比較的環境もよいということでのんびりとなっているのではないでしょうか。それならば、この佐賀のすばらしい環境を生かして、思い切ってこれから10年の取り組み、「自転車王国佐賀」というような題を設けて、10年後には佐賀市で走っている車は市営バスだけだとか、あとはみんな自転車が走っている。こういうことになりますと、大変ビッグニュースになるということは受け合いだと思います。市営バスを大型、中型、小型に細かく分け、路線化するのも一つの方法となると思います。こうなりますと、交通局長は毎日笑顔ということになるわけでございますが、こういうことはなかなか不可能でございましょうけれども、そのぐらいの覚悟を持って佐賀市を全国に売り出す思い切った手段をこの10年間の計画の中に木下市長が取り入れていただいて、佐賀市を一言で言えば、こういうまちだというふうに全国的に売り出す、そういうイメージアップをつくっていただきたいというふうなことで1回目質問したんですけれども、この説明をすれば市長もきちっとした答弁ができたと思うんですけれども、私はそういうふうなことでの佐賀のイメージというものを質問したつもりでございますので、この点について市長の答弁をお願いしたいと思っております。  また、市長の胸には市長バッジがありません。我々議員は、この議場に入るときに議員バッジをつけることを規定されておりますが、市長の場合はどうなんでしょうか。それもお答えいただいて、質問といたします。 ◎産業部長(福田忠利)   池田議員の2回目の御質問にお答えいたしたいと思います。  先ほど東北の4大祭りの盛大さを御披露いただきましたが、イベント関係者としてはまことにうらやましい限りでございます。佐賀のイベントにつきましても、先輩、また関係者の御努力によりまして20回を迎え、80万人から 100万人の人が集まる大きな大会として成長いたしまして、バルーンにつきましては佐賀はバルーンのメッカだという名前をおいただきしていると自負しているところでございます。ただ、残念なことには、佐賀市につきましては、現在、旅館のキャパが約 2,300人程度でございます。やはり一度期にたくさんの人が来られましても、滞留型の観光としてはなかなか効果を上げられない部分もございます。また、唐津市につきましても50万人の唐津おくんち、約50万内外が出ておりますが、聞くところによりますと、旅館は満杯であると、もうこれ以上来ていただいても旅館はございませんというようなお話も聞いてはおります。ですから、私といたしましては、佐賀市の観光行政といたしましては、やはり一過性の−−1日、2日の大会に人をたくさん来ていただくのも必要ではございますが、1年を通じて佐賀市に観光客をどうして呼び寄せるのか、そういうことを今後は考えていくべきではなかろうかというふうに考えております。幸いにいたしましてバルーンというものが全国に有名になっております。このバルーンを媒体といたしまして、佐賀に少なくともバルーンのシーズンであります10月から3月まで、日曜日になればバルーンを見に、乗りに、触れに来るお客が後を絶たないというようなバルーンの活用を今後考えて、年間を通じての観光客の増加を図っていきたい。そうすることによりまして、やはり旅館等の体質も強くなりまして、設備投資等もどんどんふえてまいりまして、やはりキャパが大きくなった段階では、さらに新たな大きなイベントとしての展開ができるのではないかと思っておりますので、とりあえずは今の大会をマンネリ化しないで、飽きられない大会としてやっていくこととあわせまして、年間を通じたバルーンを切り口とした観光客の増加の対策を検討させていただきたいと思っております。以上でございます。  (「消極的ぞ、プラス思考にならんば。中心商店街で何かやらんばいかんよ」呼ぶ者あり)  それは考えています。 ◎市長(木下敏之)   お答えをいたします。  総合計画の表題というか、全国に売り出すイメージということでございますが、現在、佐賀市は残念ながら余り特徴のないまちではないかという感じを持っておりまして、これから一言でイメージがわくような個性を育てるべきということは私も感じておるところでございます。個性を示すものを上げてみますと、例えば、今御指摘ございましたように、水とクリーク、それ以外にも広大な平野ですとか、葉隠、七賢人、バルーン、トンボ、いろんなものがあると思います。この中でも他の地域の方が一様に評価をしていただいておりますのがバルーンでございまして、これを素材として佐賀市のイメージアップを図るのが一番現実的近道のような気もしておるところでございます。ただ、これにも欠点がございまして、インターナショナルバルーンフェスタの開催、これが1年のうち1週間ほどであることでございます。これをもっと1年を通じたもの、例えば、佐賀に泊まればバルーンに乗れるというようなことが可能になりますれば、観光面でもセールスポイントになりますので、このようなことをもっと研究していく必要があるのではないかと思っております。  それから、鹿児島市の花いっぱい運動でございますが、地域づくりに果たす花の役割を十分に生かしたものというふうに評価をしておりまして、例えば、花はだれでもが好きであるという社会性がございまして、また、黙って咲くだけで人間の美意識を刺激する効果を持ち、環境意識へのプラス効果もあるわけでございます。加えまして、人と人との意識をつなげる波及効果や活動の継続性などの特徴もございまして、地域づくりの素材としての花づくりは極めてすぐれたものではないかというふうに評価をしております。  また、水俣でございますが、水俣病ということで大変悪いイメージが定着しておりましたが、ISO14001を取得いたしまして、水俣病によるマイナスのイメージがプラスのイメージに変わったということも大変にお手本になるやり方ではないかと思っております。  以上述べましたようなことから、佐賀市としてのイメージづくりも早い時期に始めるべきだとは考えておりますが、もう少し市民の皆さんとの議論を重ねる必要があるのではないかと思っております。実際にイメージと申しましても、対外的に宣伝する場合と、それから市民に対する目標としてのイメージと2通りございまして、これがどちらも一致しておりませんと、かけ声だけに終わりかねないものでございます。先ほど長崎の例を引きましたが、例えば飯塚ですと、日本のシリコンバレーを目指すということで炭鉱のまちからのイメージの脱却を図っております。柳川は、水のまちということで、白秋と掘り割りというふうにはっきりしたものがございますが、やはり対外的に売り出すイメージと市民に対する目標としてのイメージ、これができる限り一致している、プラスのイメージでの21世紀の大きな流れに沿った簡潔な表現と、そういったものが何があるかもう少し考えさせていただきたいと思います。ただ、市のイメージアップというのは佐賀市だけでできるものではございません。市民の皆さんの協力を得ながら進めていかなくては効果の上がらないものでもございますし、また、その定着につきましては5年、10年、もう少し時間のかかるものではないかというふうに思っております。  それから、友好都市の名前をつけてということでございましたが、友好都市がどんなところがあって、どういう活動をしているかということをもう少し市民に対してPRをいたしまして、それが広まって市民の方からここにある町の名前をつけようじゃないかということが高まってくることが望ましいのじゃないかというふうに思っております。  それから、バッジの件でございますが、ちょっと私も今まで意識をしておりませんでしたが、今確認をしたところでは、特に服務規定などないようなことはございますが、議会の際にはできるだけ着用、市の市長バッジというのはないわけでありますが、全国市長会のバッジというものがございますので、それを代用してつけていきたいというふうには思っております。以上でございます。 △散会 ○議長(藤田龍之)   本日はこれをもって散会いたします。  明日は午前10時に再会いたします。           午後3時16分 散会...