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06月14日-02号

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  1. 上越市議会 2021-06-14
    06月14日-02号


    取得元: 上越市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-25
    令和 3年  第2回(6月)定例会令和3年第2回上越市議会定例会会議録(2日目)                                  令和3年6月14日(月曜日)出 席 議 員    1番   安  田  佳  世          2番   小  山  よ う こ    3番   鈴  木  め ぐ み          4番  ストラットン 恵 美 子    5番   髙  橋  浩  輔          6番   宮  﨑  朋  子    7番   高  山  ゆ う 子          8番   中 土 井  か お る    9番   宮  越     馨         10番   宮  川  大  樹   11番   山  田  忠  晴         12番   牧  田  正  樹   13番   丸  山     章         14番   本  山  正  人   15番   橋  本  洋  一         16番   池  田  尚  江   18番   石  田  裕  一         19番   小  林  和  孝   20番   平 良 木  哲  也         21番   滝  沢  一  成   22番   波 多 野  一  夫         23番   大  島  洋  一   24番   渡  邉     隆         25番   栗  田  英  明   26番   杉  田  勝  典         27番   江  口  修  一   28番   武  藤  正  信         29番   上  野  公  悦   30番   こんどう  彰  治         31番   橋  爪  法  一   32番   飯  塚  義  隆説明のため出席した者 市    長  村  山  秀  幸 副  市  長  野  口  和  広       教  育  長  早  川  義  裕 ガス水道事業  髙  橋  一  之       理    事  八  木  智  学 管  理  者 総務管理部長  笹  川  正  智       企画政策部長  池  田     浩 財 務 部 長  柳  澤  祐  人       防 災 危 機  中  澤  雅  人                          管 理 部 長 自 治・市 民  野  上  伊  織       福 祉 部 長  笠  原  浩  史 環 境 部 長 健 康 子育て  大  山     仁       産 業 観 光  小  田  基  史 部    長                   交 流 部 長 農林水産部長  空     周  一       都市整備部長  吉  田  仁  史 教 育 部 長  市  川     均       会 計 管理者  北  島  賢  行 ガス水道局長  池  田  忠  之       総務管理課長  瀧  本  幸  次 秘 書 課 長  足  利  浩  二       総 務 管理課  長 谷 川  由 紀 子                          参    事職務のため出席した事務局職員 事 務 局 長  金  山  幸  宏       参    事  佐  藤  美 奈 子 議 事 係 長  川  瀬  ゆ か り       主    任  寄  木     崇 主    任  黒  田     彩議 事 日 程  第1 会議録署名議員の指名  第2 一般質問 杉田勝典、滝沢一成、橋本洋一、髙橋浩輔、中土井かおる、山田忠晴本日の会議に付した事件  第1 会議録署名議員の指名  第2 一般質問 杉田勝典、滝沢一成、橋本洋一、髙橋浩輔、中土井かおる、山田忠晴  会議時間の延長                                                   午前10時0分 開議 ○飯塚義隆議長 これより本日の会議を開きます。                        〇 △日程第1 会議録署名議員の指名 ○飯塚義隆議長 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。  本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において小山ようこ議員及び小林和孝議員を指名いたします。                        〇 △日程第2 一般質問 ○飯塚義隆議長 日程第2、一般質問を行います。  今期の通告者は22名であります。あらかじめ定めた順序によって順次質問を許します。  念のため申し上げます。議会運営委員会の決定に基づき1名の質問時間は30分以内となっておりますので、質問に際して御注意願います。  26番、杉田勝典議員。               〔杉 田 勝 典 議 員 登 壇〕 ◆26番(杉田勝典議員) おはようございます。  6月も半ばになり、既に初夏の装いとなっております。今年も昨年に続き、夏の風物詩ともいうべき高田、直江津の上越まつり、13区での夏祭り、謙信公祭などが一部の催しを除き中止となり、楽しみにしておられた多くの市民の皆さんは本当に残念と思っておられると思います。しかし、同時に、このコロナ禍では致し方ないとほぼ全員の方がそう思っておられるに違いありません。現在コロナのワクチン接種も市内では順調に、また精力的に進められており、何とかコロナ収束への切り札になってくれることを強く願いながら、来年こそそれぞれの夏の祭りが無事に開催できますよう期待をしているところでございます。吉川区出身、春日山町在住の会派公明党の杉田でございます。  まず、1項目めは、孤独、孤立防止に向けた対策についてお伺いいたします。特にコロナ禍によって人の絆や交流が途絶える中、孤立化が一層心配されますことから、国も孤独・孤立対策担当大臣も置き、この問題に本格的に乗り出しました。もちろんコロナ禍以前からもこの孤独、孤立化問題はまさしく永遠の課題として取り上げられてまいりました。聞き取りのときにも言われましたが、確かに孤独、孤立化問題は幅が広く、定義は難しいかもしれませんが、私がここで取り上げるのは、高齢者や障害者における孤立化問題に始まり、子供、若者、女性の自殺やDV、児童虐待、ひきこもり、孤独死など、孤独、孤立問題全体に関わることでもあります。しかも、コロナ禍によってこの孤立化問題は一層深刻化していると認識をいたしております。  そこで、1点目の質問は、市が現在進めている孤独、孤立化対策における取組の現状についてお聞きをいたします。  次に、孤独、孤立解消に向け、様々な活動をするNPO法人や市民団体に関わる質問でございます。市とそうしたNPOや市民団体との情報共有やつながり、そしてNPOや市民団体同士のつながり、連携というものが、この孤立問題解決への大きな後押しをしてくれるものと考えておりますが、市としてはどうお考えでしょうか。私自身今回、孤独、孤立問題と取り組むNPOや市民団体、介護施設など十数団体から取組の現状や課題、要望などについてお話をお聞きしてまいりました。聞き取りさせていただいた団体は、生活困窮者支援や子育て支援、介護施設、高齢者施設、障害者施設、学習支援などの団体でございました。そうした聞き取り調査を踏まえて、今回一般質問をさせていただいているものでもございます。  2項目めが輸入木材の高騰への対応と上越産木材の利用促進についてお伺いいたします。私も山奥の森の中で生まれ育ったことから、どうしても森や森林への関心が強く、職員の皆さんへの迷惑も省みず、何度も何度も森林や木材に関する質問ばかりいたして大変恐縮でございます。  さて、ウッドショックと言われる輸入木材の高騰のあおりを受けて、全国的に木材の調達に困難が生じているとの報道があります。特にアメリカでは、コロナ禍による在宅ニーズの高まりで住宅着工数が急増し、また中国でも木材需要が増大し、海上輸送のコンテナ不足なども重なり、世界中で木材需給が切迫しているとのことであります。そのため、北米の木材価格がコロナ禍以前より3倍近くも高騰、国内で消費する木材の6割以上が輸入に頼っているのが我が国の実情でありますことから、こうした事態が起きていると思っております。こうした状況の中では、国内の林業や木材産業の発展が今まで以上に求められ、それこそ中長期的な国産材の供給体制の強化が必要になってまいります。  そこで、地元上越産木材の供給の実態はどうか、お伺いいたします。あわせて、地元木材への供給力を高めるべく、地元産木材の計画的な供給を図るため、先端技術の活用も含めた安定供給体制の構築をはじめ、公共建築物への地元産木材の積極的な活用やCLT、直交集成板の利用促進を図るべきではないかと考えているところでございますが、いかがでございましょうか。  私もこの質問をするに当たって、市内の製材工場を持つ木材店3社と木材を扱う大型小売店、ハウスメーカーなどを訪問させていただきました。木材市場で輸入木材の高騰や木材調達の困難さが起きている実態も確認をいたしました。もちろん中には、ある社長さんですが、どんな状況でも私ら生き延びていくためには、国や行政等の支援があるなしにかかわらず、この難局を乗り越えるには、まず材木を買ってくださるお客様の需要にしっかり応えていくしかありませんと、比較的冷静に受け止めている製材工場も確かにありました。押しなべて木材店関係者の方々からは、業界の厳しい実態もお聞きしましたし、またお話の背景には、今後の推移を見守りながらも、国や自治体にも何らかの手を打ってほしいというのが本音なんだろうなとも感じました。私自身こうした状況を地元産木材の利活用のチャンスとまでにはいかないかもしれませんが、いずれにせよ、荒廃する民有林を尻目に、当市でもこの事態をぜひチャンスと捉え、官民挙げて地元産木材の利活用に向けて本格的な取組を開始すべきと考えますが、いかがでしょうか。  3項目めは、これまでもドローンの活用については多くの議員が一般質問していますが、ドローンを生かした地域課題解決へ向けてのドローン有効活用推進についてお伺いするものであります。ドローンというと、先輩の江口議員、本当にドローンの活用に精通され、まさに新潟県の市議会議員の中の第一人者と言われております。私自身は江口議員のようにドローンを持っておりませんし、操縦もできませんので、おまえ、そんな状態で何でこんな質問するんだと、質問内容全体が観念的になってしまうことをお許しください。  御案内のようにドローンの活用というと、防災はじめ高齢者対応、生態系や耕作放棄地の調査や市のPR動画撮影など、様々な活用方法が考えられます。先日も地元紙に、山梨県の山あいの小菅村で高齢者向けのドローンによる食品配送試験の記事が掲載。また、昨日も新潟市で、やはり同じように高齢者に対するドローンの実証実験が行われているという報道がございました。このように、市民サービスの向上や様々な地域課題解決のために、ドローンを生かした取組を進めていただきたいと願っているところでございます。そのためには、まず市職員による部署横断的なプロジェクトチームの結成が考えられないか、お伺いするものであります。  茨城県石岡市が昨年11月に、若い職員を中心に22人でプロジェクトチームを立ち上げました。石岡市では、昨年国の交付金なども活用しながら、初年度予算が80万円で、今年度が20万円を計上。昨年は60万円のドローン1台と10万円のドローン2台を購入し、合わせて80万円の予算組みをしたとのことであります。それほど大きな予算とは言えませんけれども、それでもそうした中で石岡市は昨年は13件、今年は6件の出動があったようであります。職員の中で3人の中心メンバーが正式なオペレーター役を務め、残りの19人がその中心メンバー3人からドローンの操縦等を教えてもらっているとのことであります。私も質問するに当たって、ドローン授業を実施している自動車学校や市内のドローン協会なども訪れ、若干の情報収集をさせていただきました。来年度あたりといいますか、これから国も免許制にしようとしていることでもありますし、また市内でも民間でのドローン活用が増えています。先日も関川水系土地改良区におけるドローン活用も地元のテレビでも紹介があったりもしました。今後増えるであろうドローン活用でもありますことから、今回あえて一般質問をさせていただきました。  3項目とももう一歩深掘りの足らない一般質問になってしまい、恐縮でございますが、御答弁をよろしくお願いいたします。分からない点がありましたら再質問させていただきます。              〔杉 田 勝 典 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 おはようございます。杉田議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、孤独や孤立の対策についてのお尋ねにお答えをいたします。近年の人口減少と少子高齢化の進行、また家族の在り方の変化などに伴い、介護、高齢者福祉、障害者福祉、子育て支援、生活困窮などの様々な分野において、家族や地域の支援力が低下している状況の中で、生活していく上で様々な問題や悩みを抱える個人や家庭が孤立感を抱え、また社会から孤立してしまうことが懸念されており、これまでの公的な支援制度に加え、地域全体で支える力を再構築することが求められています。このような中、市では平成31年3月に第2次地域福祉計画を策定し、社会からの孤立を防ぐ体制の整備や地域で支え合うまちづくり、生活を支える基盤づくりを推進するため、上越市版地域包括ケアシステムの構築に取り組んでおりますことは御案内のとおりでございます。上越市版地域包括ケアシステムでは、すこやかなくらし包括支援センターだけではなく、地域包括支援センターにおいても、これまでの高齢者の相談に加え、障害のある人や生活困窮者などへの相談対応を開始し、各種支援制度のはざまにある人や複合的な課題を抱える人を必要な支援につなぐ体制を強化してきておるところでございます。さらに、地域包括支援センターにおいては、担当エリアごと地域ケア推進会議を開催し、民生委員・児童委員や町内会長、介護、福祉の専門職などの地域の支援者と一緒に、地域にお住まいの独り暮らしの高齢者をはじめ、認知症やひきこもり、また障害のある人で支援が必要な個人や御家庭などの現状や課題について協議しながら、見守りや声かけなど、地域の方々で連携してできる取組を実践しているところでございます。  また、市内には、NPOをはじめ様々な市民団体が、子育て支援や若者の就労支援、高齢者の生きがいづくりなど、多様な分野において主体的に活動をされておられます。その中には、子育て中の保護者の悩みを聞きアドバイスをしたり、仲間づくりを支援したりするとともに、必要に応じて、すこやかなくらし包括支援センター健康づくり推進課につないでいただくなど、市と連携した取組をされている団体もございます。さらに、フードバンクや子ども食堂、学習支援、心のケアなど、子供の生活や育ちを支える団体の皆さんがネットワークをつくり、活動を広げようと取り組んでおられる事例もお聞きしているところでございます。市といたしましては、地域で支え合う基盤づくりを一層進めるため、これらの関係する団体の皆さんのお力をお借りしながら、また連携しながら引き続き、困り事や悩み事を抱えている皆さんが社会から孤立しない、また孤立させない環境づくりに努めてまいります。  次に、輸入木材の高騰への対応と上越市産材の利用促進についてのお尋ねにお答えをいたします。上越市産材の供給状況につきまして、市内の森林組合や主な事業体における令和2年度の素材生産量は9,530立方メートルであり、このうちの25%は土木及び建築資材などとして製材工場へ、22%は合板工場や原木販売での活用に、残りの53%はバイオマス工場やペレット工場へ納入されております。お尋ねの上越市産材の計画的な供給を図るための取組といたしましては、市では平成24年に上越市公共建築物等における地域産材利用推進に関する基本方針を策定し、原則として地域産材の使用に努めるとともに、令和元年度からは森林組合からの木材供給情報を上越市のホームページに公表しており、関係機関と連携しながら計画的な供給を図ってきたところでございます。また、現場では、生産体制を強化するため、伐倒や玉切りなど複数の作業が可能な高性能林業機械を既に導入しているほか、ドローンを用いて森林地形や生育、材積情報の把握を容易にするスマート林業の試験的導入を行うなど、先進技術の活用が図られております。  しかしながら、議員御提案のCLT材の利用につきましては、県内には製造工場がないために輸送コストが割高である等といった課題があり、現段階では上越市産材の活用は難しいものと考えてございます。また、輸入木材高騰により国産木材の価格が上がったとしても、伐採量を増やすには、伐期適齢を迎えた林地への作業道の建設や、新たに森林所有者との交渉が必要でありますことに加え、仮に交渉が成立したとしても、上越市産材の加工工場が小規模であるため、急な増産には対応ができないものと考えてございます。  次に、地域課題解決へのドローンの有効活用推進についてのお尋ねにお答えをいたします。ドローンは、手軽に、かつ低コストで高精度の空撮が可能であるほか、人が立入り困難な場所への進入や自動運転が可能であるなどの機能を有することから、その有用性が認められ、様々な分野での活用が進められているところでございます。当市におきましても、災害時にドローンによる被災状況の調査や測量等を行える体制を確保するため、平成28年11月に民間事業者との協定を締結したことを端緒として、様々な分野でドローンを活用しているところでございます。具体的には、広報上越や観光PR動画に臨場感のある、より効果的な画像、映像となるよう、職員がドローンにより空撮しているほか、農業分野では令和元年度から2年度にかけて自動飛行のドローンによる農薬散布の実証実験を行い、効率的な散布や省力化の効果が確認できたことから、現在その普及啓発に取り組んでいるところでございます。また、教育委員会では、昨年1月から、プログラミングにより自動飛行が可能なトイドローン10機を希望する小中学校に貸し出し、プログラミング教育の学習教材として活用しているところでもございます。このように、当市においては、様々な分野でドローンの活用を進めており、今後も必要に応じて部局間での情報共有を図ることにより、ドローンのさらなる活用を検討してまいりたいと考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) 御答弁をいただきました。それでは若干、再質問させていただきます。  最初の、孤独、孤立化対策でございます。上越市も積極的に、また真心込めて取り組んでいらっしゃるという御報告でもございました。孤独、孤立化問題、御案内のように世界的な人類目標であるSDGs(エスディージーズ)における誰一人取り残さないとの信念にも合致し、今ほども御答弁いただきましたけれども、一層官民を挙げて取り組まなければならない重要課題であると思っております。今ほど御答弁ありましたけれども、確かに民間との協働のお話もありました。いわゆる自助、共助、公助ではありませんけれども、そこで再質問ということで少しお聞きさせていただきますが、先ほども市長もお答えになっておりましたけれども、日頃の市と市民団体との、NPOも含めた連携、これはもちろん、先ほども御答弁ありましたように、それぞれNPOや市民団体は自らの意思において、自らの信念と、そして誇りを持って様々な課題と取り組んで、その中に孤立化問題もその一つであろうと思いますが、しかし、国が本格的に乗り出すほどの重要課題でもありますので、さらにより一層の連携というんでしょうか、つながりというものが必要だと私自身は認識を持っておりますけれども、この辺今後、今も定期的になさっていらっしゃるかも分かりませんが、定期的な情報交換や、連携会議と言うとちょっと大げさかもしれませんが、そんなことも含めてこの辺りどのようにやっていかれようとされているのか、ということをひとつお聞きしたいと思います。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。                 〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 おはようございます。それでは、私からお答えさせていただきます。  まず、市民団体との連携について先ほど市長からも御答弁させていただきました子育て支援団体をはじめ多くの皆さんがそれぞれ御自身の志の中で一生懸命活動されている中で、市へ悩み事を伝えていただいたりということもございますし、それからフードバンクの団体からは生活困窮者の方に対して、うちの福祉課の援護係のところを窓口にしまして、食料品の提供ということにも御協力いただいている、そういうこともございます。あと若者の特にひきこもりだとか、不登校だとかというところにも力を入れておられる団体もたくさんいらっしゃいます。そういうようなことの情報交換ということもこの間それぞれの担当課のほうでもやってきておりますけども、我々といたしまして、福祉部といたしましては、今度地域包括ケア会議等々ありますから、そういう中に参画いただいて情報交換しながら、その団体がどういうことをできるんだということを地域の皆さんにまた紹介しながら、何か連携してやれることもないかなというふうに思っています。  そんなようなことで、いずれにしても多くの団体の皆さんがそれぞれ自分自身の志の中で本当に自主的にやられておりますので、その取組を市が窓口になってまた皆さんへ広めたり、または地域の中で何か活躍できないか、それから親御さんの会もたくさんございますので、悩みを抱えている方とその方をつないで悩みの解消につないでいただくとか、やり方はいろいろありますので、これからまた研究、検討しながら、皆さんの御協力をいただきながら、孤立、孤独というところの解消といいますか、少しでもそういうところに寄与できるように、市としてもまた皆さんと協力いただきながら頑張ってまいりたいと思っております。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) 今ほど笠原部長からもお答えいただきましたけれども、いずれにしても、私の願いと言うとちょっとあれなんですけど、より一層そういう苦しんでいる人たちに対するアンテナというんですか、今も十分なさっていらっしゃるのは、市長の答弁、笠原部長の答弁でよく分かりましたけれども、まだまだ、国もこれから本格的な対策を発表すると、いつか分かりません、発表すると思います。今までもいろんな形で国や県も含めて、市もそうですけれども、やっていただいておりますけれども、やはりそうした感覚というんでしょうか、そういうアンテナを張るという、今ほどもお話ありましたけれども、より一層アンテナを張っていただきながら、市としてもしっかりそこに深くといいますか、お願いをしたいと思います。  それから、NPO法人や市民団体とのつながりの点でお話しさせていただきますが、私もたまたまテレビを見ていましたら、ある日本を代表するようなNPO法人の代表、それだけが仕事じゃないんです。別の仕事も持っていてたまたま日本の代表みたいな方だったんですけど、その方が言っていたのは、やはりNPO法人自身の、同士の連携というものが、市民団体の連携を含めて、それがやはり孤立化問題の大きな力になるというか、一つ一つのもちろん団体は努力していただいているわけなんですけど、力を合わせながらやっていったときに、より大きな結果という、前進をするものになっていくというようなお話もされておりました。先ほど市長の答弁にも、笠原部長の答弁にもありましたけれども、この辺の団体同士の在り方についてだけちょっとお聞きしますけれども、国も民間団体との連携の重要性に鑑み、今月、官民連絡協議会を設置し、その第1回の会合が今月中にも開催される予定と伺っております。いずれにしても、この官民連絡協議会は、民間団体、NPOなどへの財政支援の拡充や継続が多分主要テーマだとは思っておりますけれども、いずれにせよ、こうして国を挙げて官民でやっていこうという動きになっておりますが、これについては先ほども御答弁いただきましたが、確認の意味でお願いいたします。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 社会が大きく変化し、また様々な課題が出てきた中での取組は、ひとえに行政だけでは成り立たないということだと思います。ある識者が、心から人の役に立とうとすれば結果して自分自身のためになると、このことは人生における最も美しい報酬の形であるという言葉を私は、今まさにこれからの時代は人の力がなければ、まさにはざまにある皆さんの力を発揮するような環境をつくっていくことができない、そういう面では、NPOそれぞれが目的を持って、そして自分たちのやろうとする支援を取り組んでいるという、そういうところが幾つもあります。このところの連携と、そしてはざまをつくらない、隙間、ニッチのところの人たちを残さないということの対応では、確実にNPOを含めての連携が必要になってくると思います。様々な目的で取り組んでおられるNPOの様々な目的のものが重なり合うことによって、そこに隙間をつくらない、孤立することをさせない、孤立を残さないということにつながると思いますので、これは行政の大きな役目かと思ってございますので、関係する民間の皆さんが頑張っておられる、その目的をしっかりと捉まえながら、行政がその接着剤となって、隙間をつくらないという取組をこれからもしていかなきゃいけないし、まさにそのときが来ているなというふうに思っていますので、そのような思いで、民間の団体の皆さんと手を携えてそのような取組をしていきたいというふうに思っているところであります。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) それでは、2項目めの地元木材の利用促進について先ほどもたくさん御答弁いただきました。先日、地元紙に載っていたんですけども、上越教育大学の附属小学校の子供たちが中郷区岡沢で、集落内の森に入り、伐採体験や、また自然林の見学をしたとの記事がございました。本当にうれしくて涙が出るようでもありました。次の時代を担う子供たちが森への関心を深めてもらうことは、すぐに何々するということではありませんが、中長期的には何らかの形で森を守る担い手としての活躍につながっていくことを信じたいと思っております。確かに当市は雪国でもありますことから、全国の木材産地から比べますと、使える木材の質、量ともに良好な木材とはなかなか言えない部分もあるかと思います。そういう意味では大変条件不利地の上越市であるかもしれません。先ほども市長のお話ありましたように、山奥から切り出すにも大変な経費がかかるということも確かでございます。私どもも市議会の議員連盟で昨年くびき野森林組合が行う桑取地区の木材の伐採、造林、集材、搬出現場を視察させていただきました。昔に比べれば、今ほども御答弁ありましたように、プロセッサーを使ったりして、本当に機械化が進んでいることを目の当たりに再認識をいたしました。  今回の再質問という形でお聞きしたいのは、1つは、今回の輸入木材の高騰が、これはなかなか市として答えられるあれじゃありませんが、一時的なものとして捉えておられるか、国に聞くような話ですけれども、それともこの状況が比較的長く続くものと考えておられるでしょうか。私自身このことが地元木材への供給のチャンスと捉えたいもんですから、この辺についてお聞きしたいのが1点と、もう一つは、先ほども市長も御答弁いただきました安定供給体制、これも重要とは考えますが、いろんな形で今ほど申し上げました条件不利地ということがあるかもしれませんが、しかし、やはり昔は当然ながら地元産木材が使われていました。それこそ明治、大正、昭和、昭和でも40年代までは地元木材がよく使われたと思いますので、そうした地元産木材に向けての供給体制の準備というものを官民で考えていく必要性について感じているんですけど、これについてはどうでしょうか。 ○飯塚義隆議長 空周一農林水産部長。               〔農 林 水 産 部 長 登 壇〕
    ◎空周一農林水産部長 先ほどの杉田議員からの御質問についてお答えします。  1点目につきましては、御質問いただいたとおり輸入木材の高騰といった状況が、報道にありますとおり結構大きくなってきているということで、国内の価格についても徐々に上昇しているということになっております。この状況がどのぐらい続くのかといったところについてでございますけども、市としましても、県ですとかと情報共有をしておりまして、その中で今聞いておりますのは、やはり現時点では中長期的な見通しといったものがなかなか分からないといったところが今県を通じて国、林野庁のほうで考えている考えですとか、有識者の意見として届いてきているというような状況でございます。ですから、木材の価格ですとか、あとは新型コロナの動向、収束の状況とか、幅広く情報を集めて、中長期的な目線で動向を注視していく必要があるというふうに認識しています。例えば林野庁のほうでも関係の業界のほうに対して、実際の需要に基づく適切な木材資材の発注に努めて、必要以上に在庫を抱えるようなことがないように冷静な対応を今の段階では求めているということで、やはり需要をしっかり見極めていくということが大事なんだろうと思います。そうしないとなかなか急には増やせないと思いますし、増やしてもまた需要が減ってしまいますと、またそれは林業にとってちょっと負担が大きくなってしまいますので、やっぱり需要と供給のバランスをしっかり取っていくということが大事なんだろうと思っております。  2点目の今後の体制についてでございますけども、議員御指摘のとおり、生産者、それから加工業者というか、民間企業、それから実際の需要のところ、それとあとは市といった行政が連携してやっぱり取り組むことが大事だと思っております。先ほど市長の答弁のほうでも触れさせていただきましたが、令和元年度からそういった意味で、生産者、よく森林組合が中心になりますけども、そういったところに聞き取りをしまして、毎月どのぐらいの生産量が出せるのかといったこともちょっと聞き取ったものをホームページに公表するというような取組をしておりまして、それを見た実需者のほうからも何件か生産者のほうに問合せがあったりとかして、そういうふうな需要と供給をしっかりとうまく円滑にマッチングできるようなことを、やっぱり地道ながら取り組んでいくことが大事なのかなと思っておりますので、令和2年度から取り組んでいますので、それをちょっと様子を見ながら、また世の中のそういった大きな需要の変化というものが多分出てくると思いますので、なるべく客観的に、あと冷静に取り組んでいくといったことで、より連携をしっかり取りながらやっていきたいと思っております。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) 最後に、この木材のことで少しというか、あれなんですけども、先ほども市長から御答弁ありまして、私自身も正しくは掌握していないかも分かりませんが、ある製材工場に伺ったときに、なかなか地元産木材が公共建築物に利活用していただけないという、ちょっと市長にこんなこと申し上げるのは、私も正しく掌握していないかもしれませんが、そういう不満をおっしゃっていた方がいらっしゃいました。それは、その人が感じた話であってあれですけど、あまり高過ぎても当然入札でございますので、あれですけれども、やはり地元産の木材の公共建築物への積極的な活用につきましては、できることとできないことありますので、この場で何か勝手なことを申し上げることはできないのかもしれませんが、もう一歩配慮というんでしょうか、その辺については、私の言うことが間違っていたら御指摘ください。御質問させていただきます。 ○飯塚義隆議長 柳澤祐人財務部長。                 〔財 務 部 長 登 壇〕 ◎柳澤祐人財務部長 上越市産木材、公共工事の発注ということでございますので、財務部が担当しております。私のほうから答弁させていただきます。  様々な工事の発注において、例えば木材を使用する建築工事、そういったものにつきましては、現在その工事の対応等によりまして、木材で上越市産木材を指定できるものにつきましては、ぜひ使っていただきたいものにつきましては、特記仕様書の中に記載しております。例えば木材の利用推進という項目が特記仕様書の中にございまして、そこには、本工事に使用する木材のうち杉は上越地域産材を使用する。ただし、やむを得ないときは新潟県産材とするというような、例えば今一つの事例ですけれども、そのような形で特記仕様書の中にうたいまして、上越市産の木材を積極的に活用していただきたいというようなことで、入札の前段の仕様の中で示しております。それを踏まえた中で事業者の皆さん方には入札をしていただいておりますので、発注の中で積極的な使用ということは仕様書の中でうたって推進をしているところでございます。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) 御答弁いただきました。  今、柳澤財務部長がおっしゃったので、間違いないと思うんですけど、またこの問題については先ほども空部長さんからもお話がありまして、地元産木材についてしっかりやっていくという話もありましたので、やはりそれこそ需要と供給、需給のバランスというのはあるんだと思うんですが、やはり中長期的には地元産木材への利活用が進まないとなかなかという思いがありますし、当然森林組合、くびき野森林組合が一生懸命やっていらっしゃることは先ほども私どもの議員連盟の視察でも分かりましたけれども、やはり木材業、昔はたくさん製材工場もそうですし、材木に関する商売をされた方も多かったわけですが、そういう人たちが成り立たないということになって、それで逆に、それだけじゃありませんけれども、森林が少しずつ手が入らなくなったという背景がございます。これは、経済法則によって致し方ない点はあると思いますが、やはり今後のことについて、質問ではありませんが、将来の森林を守るためにも、また今ほど御答弁もいただきましたけれども、ぜひお願いしたいと思います。  最後に、ドローンについてでございますが、先日国土交通省認定の学校ですか、ドローンスクールを訪問したときも言われました。ドローンの活用に向けて市で例えばプロジェクトを立ち上げ、具体的に行政需要としてどう活用するかということ、検討することは重要だけども、実際の利活用というのは市がやるわけじゃありませんので、何よりも民間との協働であったり、当然民間委託という方式がよいのではないかというふうにお答えされていました。私も確かにそう思います。先ほどの御答弁には、このプロジェクトチームの結成についてはちょっと御答弁なかったんで、ちょっとしつこくて申し訳ないんですけれども、石岡市が1機のドローンを持って、そして市がもちろんやる、積極的にやるという意味じゃないのは先ほどの最初の質問でも分かっていただけたと思いますが、まずは職員の中にそういう精通している人がいて、操作できる方がおられることで、そして実際は民間委託であったり、民間との協働になるわけですけれども、やはり様々な市民サービス、また地域課題の解決に向けては、よりよいドローンの利活用ということもあろうかと思います。先ほどの御答弁にもありましたけれども、この行政需要を探るためにもこうしたプロジェクトチーム、名前はどうでもいいんですけれども、そうしたことについては、御答弁いただけなかったということはそうではないということだと思いますが、その点だけお聞きします。 ○飯塚義隆議長 笹川正智総務管理部長。               〔総 務 管 理 部 長 登 壇〕 ◎笹川正智総務管理部長 杉田議員の再質問にお答えをさせていただきます。  ドローンについては、杉田議員おっしゃったとおり、確かに有効なツールではありますけれども、まだ発展途上というところもあって、求められるものによって機能だとか、性能も違ってきますので、市が所有するということではなくて、やはり民間委託だとか、協働という形でやっていくのがいいかと思っています。プロジェクトチームにつきましても、専門のプロジェクトチームとして立ち上げることは今考えておりません。ただ、そういった情報については、我々政策監、政策について考える部長級の職員で構成する政策監会議だとか、調整担当の副課長会議というのもありますので、それぞれのケースに沿ってまたそれぞれの情報共有をしながら、情報交換しながら、活躍の場があればまたそういったことも研究していく場にしたいというふうに思っております。 ○飯塚義隆議長 26番、杉田勝典議員。 ◆26番(杉田勝典議員) 質問はもうないんですけれども、今たまたまこの3つのことについてもう少し深掘りして質問を準備すればよかったんで、あれですけども、いずれにしても上越市の今後の方向性ということで、私自身の思い込みで質問させていただいた部分ありますが、今後も、また今ほども部長からのお話で、今後の政策監会議等で、また調整会議でもお話あれば研究というか、というお話もありました。いずれにしても、様々な政策を我々議員がこうやって一般質問等で要望もさせていただくからそれで、質問したからどうだということではありませんが、いずれにしても上越市の発展のためにという思いで皆さんこれから一般質問が始まりますけれども、私を筆頭に最初ですけれども、また総合的な御判断でお願いしたいと思います。  終わります。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。〔滝 沢 一 成 議 員 登 壇〕 ◆21番(滝沢一成議員) 皆さん、おはようございます。会派輝の滝沢一成でございます。一般質問に入らせていただきます。亡くなった田中さんとは私9年間同じ会派でおりました。私だけですね、長く一緒にいたのは。  まず、今日は3つ質問させていただきます。まず、公園等の管理についてという項目でありますが、私が言うまでもなく、たにはま公園、金谷山公園、それから心のふるさと道というのもありますが、それから海岸の船見公園、もちろん春日山、その大手道、そして高田のへそでもある高田城址公園、上越は魅力的な公園というか、空間を持っています。今ちょうど高田城址公園では、三重櫓の下のアジサイがきれいに咲き始めました。例年よりちょっと遅い気がします。それから、一昨日ですか、私もちょっとお手伝いしましたが、金谷山で緑の少年団が山桜の手入れをしてくれて、またヤマユリなども植えてくださったようであります。とても魅力的な空間がたくさんありますけれども、しかし、その現状というものをよく見ると、管理が必ずしも行き届いているとはちょっと思えないところがある。そこで今日の質問になっているわけであります。具体例挙げて大変申し訳ないんですが、写真も何もありません。写真がないのは、私議員なりたての頃に、白石さんという議会の生き字引のような方がいらっしゃって、その方が議会は言論の場であると。だから、写真とか使わないのが本筋だよとおっしゃったので、私まだ引きずっている。ただ、プロジェクターがあったり、あれを使うことを私は否定するものじゃありません。ただ、私はそういうものはあまり使わないということであります。  公園に話を戻しますが、例えばたにはま公園でいうと散策路というのがあるんですね。できた頃に縦横無尽とは言いませんが、網の目のようにあったものの、私が見る限り7割ぐらいはもう歩けない。しかも、その歩けないということを示すのにマジックでバッテンがつけられているだけである。昨年の真夏などは、いつも通れたはずの散策路も通れない状態になっていた。一時期でありますが、そういう状態である。それから、一昨年からですか、イノシシの公園への侵入を防ぐために電気柵を作った。しかし、それによって今まで子供たちが散策できた林の中になかなか行きづらくなった。またがないと行けなくなっている、そういうこともあります。  金谷山、私もちょっとお手伝いしているさくら千本の会というところが約500本ぐらい山桜を植えてまいりましたが、その活動しているやはり散策路ですか、そこののり面が崩れて、既にブルーシートが張られて3年目の夏を迎えようとしています。何かブルーシートだと目立つので、グリーンのシートに替えましょうかという話があったようですが、本質とは違う話ではないかなと思います。  それから、ふるさと道に行きますと、ふるさと道というのは、その一部でありますが、金谷山のレルヒの記念碑のあるところから、展望台があるところ辺りから昔狼谷と言われたところに向かって尾根があり、そして今用水池といいますか、湖みたいなところがあって、それを回り込んだところから今度逆に南のほうにいわゆる蛍道、昔の粟谷といいましたか、あの辺がふるさと道に当たると思いますけれども、そこに行きますと、粟谷のところでありますが、木で造った橋があるんです。皆さん御覧になった方もいらっしゃると思いますし、あれですが、もう何年か前から危険なので通れないと。腐ったんですね、湿気の多いところですから。それから、それ前後のところの南のほうですか、歩く道にベニヤ板を張っている、それも腐って非常に危ない状態。腐ったものの上にまた張るから、またすぐに腐ってしまうという状態にある。それから―こんなことを話してたらもう6分たっちゃいましたね。今日はそういう日にしましょう。  それから、直江津の船見公園、ここよく行きます、私。船見公園に3基のシャワーがある。しかし、これ長いことブルーシートがそれを覆っているんです。私のフェイスブックを御覧になった方はお分かりかもしれませんが、これが全くブルーシートがぼろぼろになっていて、まるで見方によっては聖母マリア像。襤褸のぼろの服を着た聖母マリア像みたいになっていたんです。これがちょっと驚いたことに5日前に、私のせいじゃないと思いますけれども、銀色のシートに替わって何か埴輪の女の子みたいになっていましたけども、いずれにしても壊れたシャワーが3基そのままあると。  それから、高田城址公園、ここもよく行きますが、私が一番気になっているのは坂口謹一郎先生由来のツバキ園というのがあるんですね。そこのツバキのところがブッシュに覆われている。これは、計画的に草刈りをしている中で今たくさんの草があるという状態でありますが、しかしながら、やっぱりそこにツバキ園があると思って行くとほとんど歩けない。  ただ、今日の質問というのは、そういうものをどうしてそうなっているんだ―どうしてそうなっているんだというのは質問になるか、そういうことを直してくださいという質問じゃないんです。それぞれ管理に当たっている方々は相当な努力をされているということも私も分かっています。これら市民の財産である公園等の管理について根本的にどのように考えていらっしゃるのか、思想を持っていらっしゃるのか、それを聞きたいんです。簡単に言えば、なぜきれいに保とうとしないのかなと。すごく気になっているのはやっぱりふるさと道です。ふるさと道という道があるということが分かったら、帰省された方とか、そういう方々が懐かしい、金谷山にそんな道があったのか。行ってみたら、とてもとても歩けるような道ではない。そうでもないですけども、でも、きれいではない。市民ボランティアの皆さんが一生懸命船見公園をきれいにしてくださっている。あるいは、この前報道されましたけども、春日山でそこの崩れた土を直すということを、活動していらっしゃる方がいる、それからさくら千本の会みたいな活動もある、そういうこともよく分かっています。私も高田城址公園のごみ拾いのボランティアをやったりもしています。繰り返しますが、直せという質問ではありません。高田城址公園をはじめ、こうしたあまたの憩いの場がとてもすてきですから、あえてなぜこの状態でよしとするのかお聞きしたいと思っております。  次に、雪対策についてお聞きします。今6月、真夏に向かっているところ、ここで雪の質問、またかと言われますが、しかし、半年後には必ず雪が来ます。3年豪雪というのもありました。今年も豪雪にならないとは限らない。前回の3月の定例会において、昨冬の豪雪を踏まえて様々な質問をさせていただき、その中で市長はじめ当時の部長の方々に調査、研究、あるいは検討を行うという答弁が複数ありました。それについて今あれから3か月ですか、あと半年で雪が来るだろうという今においてどのように進めているのか。決して足かせではありませんが、私は一般質問、あるいは総括質疑に対する答弁というのは、これは議員、そして議員の後ろにいる市民との約束だと私は思っています。その点、様々な検討されるということについてどうされているのかお聞きしたいと思います。  7つあります。まず、町内会と連携した除排雪作業の仕組みや支援制度について、生活道路除雪についての地元との話合い、しっかり話合いしなきゃいけないと当時の部長はおっしゃっていました。認識共有についてどうされているのか、どこまで進んでいるのか。それから除雪オペレーターの人材確保及び燃料確保について。一斉屋根雪下ろしにおける事業者の確保、地域共助、ボランティアへの備えについて。適切な情報発信について。より効率的な歩道除雪の実施と、それに伴う国、県とのさらなる連携について。それから上越市消融雪施設整備計画の前倒しを私がよく言ったりしていますが、その辺について今どういうふうに考えていらっしゃるのか。  それから、雪対策でもう一つ別の項目を立てました。消雪パイプ、市道に敷設されていて、大体70キロ強、73キロぐらいあるというふうにお聞きしておりますが、これよく見ますと、沿線住民の方々の負担があるところとないところがあるんですね。長年の取組の中で生じたことでありますが、本当にそれは平等性とかから見て、いいんだろうかという質問であります。市道は、言うまでもなく原則は市に管理責任があります。しかし、繰り返しになりますが、ところによっては地元の町内会、あるいは組合をつくっているところありますかね。修繕や管理に係る経費を負担しているところがあるんです。そして、負担もしていないところもある。負担していないところがどうやら8割方、2割ぐらいのところの沿線の住民の皆さんは負担をしているという状況。何でこんなことが起きるのか。かつての大昔の市道認定の際にもう既に消雪パイプがあった。つまり私道であったときに消雪パイプを敷いたというものについては、あなた方、皆さん、これからも自分で管理をしてくださいねという約束があったらしい。しかし、いろいろお話を聞いていると、その約束を交わしたはずであろう文書、それがないところが結構あると。もう長年の習慣でそうなっているようなことになっている。しかし、長年そうであったということは、そろそろきれいに整理をしてもいいんじゃないかと、私はそう思います。平等性からやっぱり放っておいてはいけないなと私は考えております。  さて、3つ目の質問、久しぶりに教育長に質問させていただきます。少年少女が音楽に触れる機会について、今回はちょっと多分に自分の思いも交えて質問させていただきます。上越交響楽団というものがあります。昔は上越市民オーケストラと言いましたが、実は来年で50周年を迎えるんです。私実は創立メンバーの一人。といっても偉いもんではなくて、たまたま高校1年で学校のオーケストラに入ったらそのまま先輩方に引っ張られて入ったという程度のことでありますが、昭和47年、1972年のことであります。前年の高田、直江津の合併の新たな機運の中でのことであったと私は記憶しております。第1回の演奏会を8月の16日、たしか直江津の厚生北会館といったような気がしますけど、違いましたかね、上越厚生市民館と資料にありますが、演奏曲目は、ベートーベンの交響曲第8番ハ長調、それからラヴェルのボレロ、それからドビュッシーの小組曲と、その辺をやりました。懐かしいです。  高田というまちは、ここから先、高田の話をちょっとして申し訳ないですが、高田といえば城下町、あるいは軍都であった。杜の都とも称されましたが、高田師範学校があった、新潟大学があったということで、教育文化都市とも言われ、芸能科という科もあったためでしょうか、芸術が盛んなまちであったと私は記憶をしております。実際そうでした。上越といえば、高田といえば、齋藤三郎先生、陶芸の齋藤先生、それから疎開されていた堀口大学、それから濱谷浩から始まるいわゆる疎開文化、それを連綿と引き継いでいる高田文化協会、近年では亡くなられた池田稔先生、あるいは村山陽先生、御存命では小関郁也先生と今連綿と来ていると思います。あるいはもしかしたら現在の古径美術館の館長をやっていらっしゃる宮崎館長に至るまで、文化の薫りというのは確かに連なってきたのではないかと思います。確かに連なってきたと思います。かつては高田のどの街角でもバイオリンやピアノのお稽古の音が流れてきた。実際そうでした。油絵のテレピン油の香りがしてくる、そういうところでもありました。  しかし、今感じるのはそうした上越の芸術熱の低下、特に音楽に対して私は低下していると考えています。新大の芸能科があったとき、そして上教大ももちろんあります。今でもあるわけであります。音楽をやっている方々もいますが、しかし、熱はちょっと感じられないんですよね。こういうこと言うとオーケストラの皆さんに怒られてしまいますが、音楽に限って言えば長岡や新潟に比べてかなり見劣ると言っては言い過ぎでしょうか。  新潟市では、1980年頃から教育委員会の主導でジュニアオーケストラというものを運営しています。そして、若い音楽家の育成に貢献しています。りゅーとぴあ、よく名前出てきますね。あそこに練習スタジオがあって、そこに置いた大型楽器、パーカッションとか、ダブルベースとかコントラバス、そういったものをジュニアたちに使わせている。学校の部活ではなく、ある程度専門的な指導者の下で楽器を練習しているわけです。これは、新潟市に限らず、例えば地方都市でいえば岡山市、奈良県、あるいは東京の台東区、全国の様々な都市で少年少女を対象としたジュニアオーケストラ、ハイブリッドなジュニアオーケストラが、行政や関係機関が運営し、音楽に触れる機会の拡充、教養としての音楽教育を推進しています。そういう例がたくさんあります。  今ちょっと言いかけましたが、新しい形で今ハイブリッドオーケストラというのもあるんです。子供たちは、辛うじて今、この音楽衰退の中で、全国そうでありますが、吹奏楽はやるんです。中学校に入った、あるいは小学校のブラスのときからも、マーチングバンドのときから、オーボエとか、トランペットとか、そういったものを体験できますが、弦楽器というのはかなりハードルが高いんです。そこで、登場したのが昭和音楽大学等が発祥になって、世界的には韓国等で今結構やられていますが、ハイブリッドオーケストラというスタイルがある。子供たちは、小学校、中学校とやってきた管楽器でそれを演奏しなさい。弦楽の部分は、電子ピアノ、エレクトーン、あるいはシンセサイザーと言ってもいいでしょうか、そこがやりましょうというのがハイブリッドオーケストラです。これが今子供たちにクラシック音楽というものを伝えるための非常にやりやすい方法じゃないかということで、いろんな市がやっています。そうだろうなと思うまちがやっていますが、例えば京都市、浜松市、小さなまちでは浜田市、長久手市、あるいは札幌市ですか、そういうところがやっています。かつて音楽が盛んであった19万都市のこの上越市がそれをやってもおかしくはないんではないかなと私は思っています。この質問は、高田仲町出身、上越交響楽団創立時のリーダーの一人であった、そして世界で今も活躍するファゴット奏者、太田茂さんにインスパイアされた質問でもあります。  長々と質問させていただきました。御答弁をよろしくお願い申し上げます。〔滝 沢 一 成 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 滝沢議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、公園等の管理についてのお尋ねにお答えをいたします。お尋ねの公園等は、いずれも市民の憩いの場としての利用のほか、市外、県外からも観光やスポーツ、レクリエーションなど、多くの方から御利用いただいている当市を代表する施設でございます。これらの公園等につきましては、皆さんから安全、安心で快適に御利用いただけるよう管理を行っており、例えば高田城址公園では、12名の公園管理人が一年を通して常駐し、4月から10月は集中的に除草作業を実施するほか、樹木の剪定を定期的に行うなど、良好な環境維持に努めているところでございます。とりわけ当公園につきましては、市民の貴重な財産であり、重要な観光資源でもあります桜の管理に注力しており、平成26年に策定いたしました桜長寿命化計画に基づき、50年、100年後を見据えた生育の健全化に努めているところであります。昨冬の大雪災害では、枝折れなど大きな被害を受けましたが、2名の桜守を中心に木に負担をかけない剪定や殺菌剤の塗布などの懸命な処置により、今春も例年と同様に見事に咲き誇り、美しい桜や城跡としての風格など、多くの市民や観光客に楽しんでいただくことができたものと思っているところでございます。引き続き、他の公園も含め、御利用いただく皆様から親しまれる空間となるよう、職員による巡視点検や利用者からお寄せいただく情報に基づく対応のほか、公園施設長寿命化計画で定める基準により、老朽施設の計画的な更新や修繕にも取り組んでいくことといたしてございます。あわせまして、それぞれの公園等が持つ魅力や特徴を十分踏まえつつ、利用状況や利用者のニーズなども勘案しながら、国、県による補助制度を活用した老朽施設の更新や、実施時期、また作業方法に配慮した効率的、効果的な除草作業など、様々な工夫を凝らしながら、利用環境の向上に意を用いてまいりたいと考えてございます。  次に、雪対策に関し、昨冬の豪雪を踏まえた調査、研究等の進捗状況についてのお尋ねにお答えをいたします。昨冬の大雪の検証につきましては、近年の自然災害が大規模化、激甚化、さらには降雨、降雪の短期集中といった傾向を踏まえ、同様の大雪が今後もあり得るとの認識の下、次への備えを整えることを目的に、理事を中心として防災危機管理部の職員に各部局の調整担当副課長を加えた検証チームを組織し、全庁的に検証作業を進めているところでございます。この間、昨冬の大雪に当たっての市の対応を振り返るとともに、次への対策の方向性を定めることに主眼を置いて検証を進めてきている中で、まずは新潟県が令和3年度から実施する命綱固定アンカー普及促進事業に呼応し、市独自の補助メニューを追加した上で、上越市屋根雪下ろし命綱固定アンカー等設置費補助金の補正予算を本定例会に提案したところでございます。この検証作業は、7月上旬を目途に中間報告として冊子にまとめることとしておりまして、それを基に関係機関とともに検討を重ねた上で、除雪計画の公表時期であります10月下旬には最終の報告書としてお示ししたいと考えてございます。したがいまして、現時点では検証途上であることを前提に、議員御質問の項目ごとに申し上げます。  まず、町内会と連携した除排雪作業の仕組みづくりや支援制度の検討につきましては、5月20日から6月4日までの間、全町内会長へ書面による調査を実施したところでございます。この調査により、町内会、自主防災組織による除雪作業の意向や要望等を把握したところであり、今後、他自治体の先進事例を参考としながら、支援制度について検討を進めてまいりたいと考えています。  次に、生活道路除雪に関する地元との話合いや認識の共有については、今月1日から実施している除雪事業者への聞き取り調査により、昨冬の除雪の課題などを把握しているところでございます。今後は、問合せが多かった町内会を中心に除雪事業者を交えて意見交換を行い、その地域の除雪路線区分の確認や検証のほか、地域における除雪に関する課題などについて認識の共有を図ることといたしてございます。  次に、除雪オペレーターの人材確保及び燃料確保につきましては、4月27日に国、県、市の3者で上越地域の新潟県除雪オペレーター担い手確保協議会を設立したところでございまして、今後この協議会の中で、除雪オペレーターの人材確保について検討を進めていくことといたしてございます。  また、除雪事業者の燃料確保につきましては、燃料の確保、保管方法がガソリンスタンドの配達や自社タンクでの保管など、各社様々でありますことから、それぞれの事業者の実情に応じて備蓄いただくよう、除雪事業者へ改めてお願いすることといたしてございます。  次に、一斉雪下ろしにおける事業者の確保、地域共助、ボランティアへの備えにつきましては、さきの市議会3月定例会でお答えいたしましたとおり、一斉雪下ろしの実施期間を平日を含めた期間とすることや、分散的、段階的に雪下ろしを実施することなどで、下ろし手の確保がしやすい環境を生み出すことができないかなどを検討しているところでございます。  また、除雪ボランティアにつきましては、現在、上越市災害ボランティア連携推進会議において、昨冬のボランティア募集等に関しての検証を行っており、今後屋根雪下ろしのボランティア活用の在り方や運営体制に関して検討していくことといたしてございます。  次に、適切な情報発信についてでございます。さきの市議会3月定例会では、昨冬の大雪を踏まえた反省として、様々な方法を駆使して情報発信を行ったものの、情報入手の方法について市民への事前周知が必ずしも十分でなかったことを挙げ、災害時における情報入手の方法を周知するとともに、広報手段を整理し、市民に適切に情報発信していくとお答えしたところでございます。この間、直ちに取り組めるものとして、改めて市公式SNSの登録や災害時のFM―Jの聴取について市民への呼びかけを始めたほか、FM―Jについては、異常降雪時にJCVのライブカメラを活用した交通情報や除雪状況などの随時放送や、JCVの取材力を生かし、市内各地に派遣する記者との電話中継を行い、これまで以上に生活に密着した情報をリアルタイムにコミュニティ放送でお届けする体制としたところでございます。  また、情報発信の手段につきましては、先ほど申し上げました全町内会長を対象とした調査などを踏まえ、改めて改善点を洗い出し、整理した上で、防災ラジオによる緊急放送の運用も含め、適切な情報発信に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、より効率的な歩道除雪の実施と、それに伴う国、県とのさらなる連携についてでございます。現在効率的な歩道除雪を行うための具体的な検討策として、車道と歩道の除雪事業者が異なる路線について事業者の統一を図るほか、事業者が受け持つ除雪路線や除雪延長の見直しを行っているところでございます。また、国、県とも合同で昨冬の大雪の検証を行っているところであり、今後は道路管理者が異なる交差点での雪処理方法や除雪機械の相互乗り入れなどの協議を行い、より効率的な歩道除雪を実施できるようにしたいと考えてございます。  次に、上越市消融雪施設整備計画の前倒しについてでございます。さきの市議会3月定例会でお答えいたしましたとおり、消雪パイプは平年並みの降雪時には効果を発揮いたしますけれども、昨冬のように短時間に多量の降雪があったときには消雪能力を超え、走行不能や擦れ違いが困難な状況が生じる場合がございます。したがいまして、昨冬のような異常降雪時の対応としての消融雪施設の整備を前倒しして実施することは考えておらず、機械を基本とした除雪により異常降雪にも備えた冬期道路交通の確保に取り組んでまいります。  以上、現時点における検証の状況についてお答えいたしましたけれども、昨冬の大雪による影響は市民生活や社会経済活動にも及ぶことから、停電被害への対応や災害対策本部の体制も含め、対応全般について検証を行い、次への備えとしてまいります。  次に、消雪パイプの維持管理費等の負担の在り方についての御質問にお答えをいたします。市道に敷設されている消雪パイプにつきましては、道路管理者である市が設置し、維持管理している施設が延長約73キロメートル、また、私道として整備され沿線住民等が設置し、維持管理されている施設が延長約10キロメートルございます。市道認定前に設置された消雪パイプは、認定時に地元の占有物件として取り扱ったことから、設置者である沿線住民等の皆さんに維持管理の義務があると認識をいたしてございます。このような消雪パイプの取扱いにつきましては、市道認定した当時の決め事を基本としながら、他の自治体の事例を収集するなどの調査を行い、その維持管理の在り方等について検討してまいりたいと考えています。  私からは以上であります。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。                  〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私からは、少年少女が音楽に触れる機会の拡充についてのお尋ねにお答えいたします。  学習指導要領では、音楽科の教科の目標として、表現及び鑑賞の活動を通して音楽的な見方、考え方を働かせ、生活や社会の中の音や音楽と豊かに関わる資質、能力を育成することを目指すと示されております。実際には、合唱や楽器の演奏、音楽鑑賞をはじめとした音楽の授業で、例えば和楽器等を活用した音遊びやタブレット端末を活用した音楽づくりなどを取り入れたり、学校行事では、仲間と協力しながら合唱や合奏をつくり上げる音楽発表会や合唱コンクール等を行ったりするなど、児童生徒が音楽に触れ、音楽によって表現することの楽しさや喜びを感じ取り、潤いのある生活に役立てることができるように教育活動を進めております。  また、小学校における金管バンドや中学校の吹奏楽部、合唱部の活動におきましては、児童生徒がより高い技能を習得したり、他校との合同練習やコンクールへの参加を通して、様々な仲間や教員、外部指導者と関わり合うことで音楽表現の多様性に触れる機会となり、生涯にわたり音楽を愛好する心情を育む場となっております。このほかにも芸術文化事業の取組として、上越文化会館では市民が身近に芸術文化に触れる機会を提供するため、クラシック音楽から古典芸能まで様々なジャンルの芸術を身近で鑑賞、体験できるアウトリーチ事業を、小中学校や町内会を対象として実施しております。これに加え、平成30年からは児童生徒のマーチングバンドの普及、育成を目的に、小学校4年生から高校1年生までを対象とした上越マーチングバンド育成事業を行うなど、身近に音楽に触れることのできる機会を提供しております。教育委員会といたしましては、現在学校で行っている音楽教育や音楽活動をさらに充実させるとともに、外部の専門家や各種団体を活用するなどして、音楽に触れる機会の拡充や教養としての音楽教育の推進を行ってまいりたいと考えており、市がジュニアオーケストラ等を運営することは現在のところ考えておりません。  私からは以上です。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) 吉田仁史部長ですかね、赴任されてまだ3か月、都市整備部長でいらっしゃる。まだそんな時期なのに、質問のうち2つが都市整備に係ることで大変申し訳ないなというか、いろいろちょっとお付き合いください。  まず、公園の管理についてでありますが、安全、安心、快適、市民にとっても、あるいは市を訪れた方にとってもそうでありたいという御答弁を今いただきましたが、部長も赴任されてからいろんなところに行かれた、御覧になったかと思いますが、その状況を見て今どのような感想をお持ちでしょうか、まずそれをお聞きしたいと思います。 ○飯塚義隆議長 吉田仁史都市整備部長。               〔都 市 整 備 部 長 登 壇〕 ◎吉田仁史都市整備部長 滝沢議員のほうから、私この4月に着任しまして、公園の状況等どのように捉えておるのかということで再質問ございましたので、お答えさせていただきます。  私もこの4月に参りましてから、たにはま公園2回ほど行かせていただきましたし、高田城址公園のほうにも足を運ばせていただいております。また、船見公園、あと五智公園、そちらのほう訪れさせていただいたところでございます。都市整備部、こちらのほうが管理しております公園については、都市公園含めまして175の公園があるということで、大体全体で約270ヘクタールございます。そうした中で管理としまして、私4月に参りまして教えていただいたのが、まず高田、直江津で公園管理人、こちらのほう配置されて年間通じて管理されていると。また、たにはま公園はじめとしましてパーク・パートナーシップ事業、こちらのほうで地元の皆様、地域の皆様、連携して協定を結んだ上で公園整備をしていただいていると。また、それ以外、トイレ掃除等については別途委託でやっているというお話をお伺いして回らせていただいたところです。  やはりこれだけ大きな公園ですので、私も以前公園の管理のほうもやっていた実績ありますので、非常にそうした公園管理人の皆さん、また地元の皆さん、しっかり管理していただいているなというのが実感でございます。ただ、滝沢議員御指摘のとおり、なかなか来ていただいた方の目線、そうしたものでどういう状況なのかということでお聞きする機会が少ないのかなということで、今ほどホームページとか、そうしたところではいろいろな御意見はいただけると。あと今年度五智公園でアンケート調査、随時やっているというようなお話がありまして、五智公園のアンケート調査でも非常にいい公園だったというようなお声もお聞きしていると。滝沢議員御指摘のとおり、公園来場者の方と、また私ども管理しているサイドが、管理しているのは十分これでやっているから、いいんだということではなく、また市長の答弁でもございましたが、公園に来ていただく方の率直な御意見等もこれから適時アンケートなり等でいただいた上で、引き続きそういう公園の安全、あと快適性の向上、そうしたものについては、しっかり努めていく必要があるのかなということで考えております。また、そうしたことでホスピタリティーのほうも向上のほうを図りながら、来ていただいた公園来場者の方にまた再び足を運んでいただくと、そういうことにもつながっていくということで、そういった日常的な管理についても、しっかりと工夫すべきところは工夫をして、また改善すべきところは改善してまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) もうちょっと端的に聞けばよかったですね。今の私が挙げた状態できれいだと思いますか。外から来られた方々に見てもらっても恥ずかしくないですかね。私は恥ずかしい。19万都市の地方の中核の都市であるうちのまちが、市民の憩いの場であり、快適であり、安全、安心である公園ですよと、ぜひ外の方々も来てくださいというところの道が、公園がああいう状態であって、私は市民として少し恥ずかしいです。なぜきれいにしないのかなという、本当に素朴なことなんですよ。できることをやればいいと思うんです。整備というのは、造ることじゃないですよね。造ってから、造ったときの思いとか、熱意とか、あるいはこうであってほしいというものが維持されていく、あるいはさらに価値を高めていくのが整備であり、管理であると私は考えるんです。皆さんもそうお考えだと思いますが、私だんだん価値がみんな下がっている。造ったときが一番きれいで、だんだん価値が下がっていくというのはやっぱりよろしくないと思いますよ。特にたにはま公園です。もちろん管理されている皆さんが、繰り返し言いますが、その方々が手を抜いているとか、そういうことは絶対言いません。私も言いませんし、そうじゃないと思いますけども、もし今の体制でちょっと難しいんであればさらに強化するとかして、少なくとも最初造ったときの思想、それぞれの公園がこうであってほしいと思った思想よりも低下している部分はあっちゃいけないと思うんですよ。その辺どう考えられますか。 ○飯塚義隆議長 吉田仁史都市整備部長。               〔都 市 整 備 部 長 登 壇〕 ◎吉田仁史都市整備部長 滝沢議員から今個別の公園のお話がありましたので、ちょっとその点につきまして回答させていただきます。  最初に、船見公園ということでブルーシート、どういう状況だったのかということで、私も船見公園行ったときに大分老朽化したブルーシートがかけられているというようなことで、管理しているほうにとりましては、シャワー自体が今破損しているというような中で、なかなか保護というか、冬期間利用されないような形で、ブルーシートを設置しているということでございますが、その見え方等につきましては、やはり公園を利用されている方と管理しているほうとちょっといろいろ思いの違いとか、当然あったのかなということで、今回ブルーシートについては張り替えし直したものでございます。  また、たにはま公園、こちらにつきましても、今イノシシの電気柵とか、そうしたお話がございました。管理のほうといろいろ話をした中では、やはりイノシシの電気柵については、もともと利用者の方に活動していただくゾーニングと、あともともと森として、そういった機能を果たすゾーニング、その中で来場いただいた方がいろいろ利用していただくところの縁にイノシシの電気柵が今設置されているというような状況でございました。その中で管理サイドとしてもいろいろ利用状況とかを検証したところ、やはり議員御指摘のとおり、もともと利用を考えていなかったゾーニングのところも非常に木陰であるとか、そういったもので活用がされていると。そういった状況を踏まえまして、イノシシの電気柵については、また利用者の皆さん、その活用状況とか、いろいろ管理サイドの御意見もお伺いしながら、今年度また新たに設置をし直す、そういう予定でございます。  あとは先ほど加賀街道、そちらのほうの遊歩道、そちらにつきましても、なかなかやっぱり加賀街道自体が海辺に行く、景勝のあるところにつながる遊歩道ということでいろいろ活用はされるんですが、そこからあの広場のあるほうに向かう遊歩道については、地元の皆さんが管理している中で、なかなか利用する方もいらっしゃらないというような中で今ああいう状況になっているということでございます。そうした中で、たにはま公園も非常に広いエリアの中を地元の皆さん今一生懸命芝刈りとか、草刈りやっていただいております。そうした中でめり張りもつけて管理をしていく必要があるのかなという中では、議員御指摘のとおり、看板とかが非常に老朽化だということは承知しておりますので、そうしたものについても改善をしていく必要があるものだと今考えてございます。そうしたように、あくまで管理のほうの思いと、また利用者の皆さんが実際に感じられている、そういうお気持ち、そうしたのに乖離があるのが非常に課題だと考えてございますので、しっかり利用者の皆さんのそういう御意見等も今後は適宜収集しながら、管理のほうの水準等も向上させて改善等をしてまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 市川均教育部長。                 〔教 育 部 長 登 壇〕 ◎市川均教育部長 私のほうからもお答えをさせていただきます。  ただいまの再質問におきまして、市で管理いたします公園、道等につきまして、管理が行き届かず、価値が下がっている、恥ずかしくないかという御指摘がございました。通告の中で、それから先ほどの質問の中で春日山大手道も含まれております。その春日山大手道を管理しております教育委員会から、私の少し思ったことをお答えさせていただきたいと思います。  私もなかなか数多くの施設回り切れずに、一昨日、春日山の大手道、回ってきました。そして、私ども春日山は国の史跡でございまして、その大切な財産をしっかり管理して、それから大切な史跡、財産を市民の皆様から感じていただく、また外から来られる方にも感じていただくために良好に保つという取組を、地域の皆様方の力もお借りして作業を行っているところでございます。そこで、私も本当に久しぶりに回りました。本当に大丈夫かな、今まで自分の目で見ていなかったということで、ここまで4月以来見てこれなかったわけなんですけども、回りました。そこで、大手道、埋蔵文化財センターのほう、春日山に向かいまして左手に入っていく、麓のほうから春日山の本丸のほうへつながる道でございますが、ところどころ階段状に整備しているところがございます。2か所ございます。かなり長い距離あるんですけども、その階段状の構造は丸太で土留めをして、1.5メートルぐらい間隔を置いてなだらかな段になっているんですけども、そうした道を歩いてきまして、私の感覚では快適に周りの景色を見ながら、ウグイスが鳴き、ホトトギスが鳴き、そうした歴史を感じながら快適に歩くことができました。また、そこには外から訪れた方なんでしょうけども、年配の女性や、そこを少しランニングコースに使っている方とも行き違ったりして、楽しんでおられる姿が見えました。例えば草が物すごく茂っているとか、そういうこともないんだろうなと思って行ったんですけども、快適に歩けない、支障を感じる、これでは行けないなという、私の感覚ではそうしたものではなくて、ところどころしっかりと要所、要所に歴史の案内看板もついていますし、分かれ道には方向を示した標示もなされておりました。ですから、春日山の史跡の中の春日山の大手道につきましては、私は全く恥ずかしいとか、価値が下がるという状況ではないと思っています。ぜひとも市民の皆様から季節折々、今も大変快適に歩けるようになっていますので、これをさらに我々としては保ってまいりたいと思いますし、春日山を楽しんでいただきたいと、このように考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) 恥ずかしいとかという言い方は主観的で非常にこういう場にはふさわしくなかったですね。そういう言い方はしないほうがよかった。大手道に関して言うと、春先に1か所で土砂、崖が崩れていたという、それに対して直されたけど、応急処置をされた。そのままになっていると。ついでに言うともう一つは中ノ俣に向かう市道も一部で土砂が崩れてそれも応急処置をしていただいた。実はその上のほうも少し崩れているところがあるので、しっかり見たほうがいいんではないかなと思ったということであります。確かに魅力的な道です、大手道。大手道の入り口のところですよね、最初の階段状のところって。あと柿崎屋敷の下辺りのところはぬかるみますが、あそこはもともと池があった場所ですから、そういう場所だろうと思います。確かに市民の皆さん、いっぱい行っていただきたいと思います。  吉田部長にはちょっと申し訳ない突っ込み方をしましたけれども、時間がないけども、1個1個聞いちゃってもいいかなと思っていますが、たにはま公園のこと言いますと、やっぱりよくないのは、カラーの案内板のところに、ここは遊歩道通れませんというのでマジックでバッテン、これ昔からそうなんですけど、してあるんですね。今部長がおっしゃったことは、実は本と末が転倒していまして、利用者が、利用する人がいないから、開けなくなったというふうにおっしゃったけど、私の見方は、入れなくなって、歩けなくなったから、利用者がいなくなったということだと思います。それから、電気柵のことでいうと、もともと森であったところがと言いますが、そうじゃないですよ。創造の森というところがあって、地元の小学校の皆さんが植樹したところを散策できるようにもともとなっていた。3年ほど前からイノシシがかなり荒らすようになったというのがありますけども、そこと道路の間に電気柵をつけるようになった。一番端的なのは、裏側回り込んで一本木があるところですか、入っていく歩道のところ、そこは今でも歩く道ですけど、ジグザグやって一番山頂に近づいたところで電気柵をまたがないと行けないという状態になっている。そこは、今ちょっと余計なことを言いましたけど、ただ、つまり本当にその空間の使い方を分かってこういうふうに管理してくださいねというふうに市から言っていないというか、言い切れていないんじゃないか、言うことが不足しているんじゃないかなとちょっと私は思っています。  それから、船見公園のシャワーですけども、あれ水は出るんですよ、まだ一部。そうすると、ヘッドがなくなったシャワーのところからちょろちょろと水出して、その水がまたたまっちゃうんで、そういうことの中で海水浴に来た人たちが使っているけども、あれは本当にみっともない。今度うみまちアートプロジェクトをやるときにいろんな方が来られて見ますよ。これ何という芸術作品かなと言うかもしれない。あれは早急に直したほうがいいです。そういう具体的なこと言い出すとまたぐうっと下がっちゃいますけども、要は私のうちに遊びに来てくださいと。遊びに行ったら、私の感覚では何か雑然としているなと。でも、そのまちの、その家の人にとってみたらそれが掃除した結果だというふうな、そんな食い違いもあるかもしれないけども、少なくともこれから調査をしてとかじゃなくて、今誰から見ても19万という都市が持っている都市格として、その憩いの場で様々な、もうちょっと何とかしたほうがいいんじゃないということを思うような状態というのは、一気にとは言えないかもしれないけども、解消すべきだと私は思います。  高田公園のこともそうです。細かいことは今日言いませんけども、そういうふうに考えますので、御対処いただきたいと思いますが、これから先ちょっと宿題だと思っていただけないですかね、部長、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 吉田仁史都市整備部長。〔都 市 整 備 部 長 登 壇〕 ◎吉田仁史都市整備部長 今ほど滝沢議員のほうから再質問ございました。高田公園、また五智公園、船見公園、こちら上越の中で非常に大事な交流拠点ということで、こちらを拠点にして周遊等も行われる大事な施設ということもしっかり認識しまして、今それぞれの課については、各管理されている方が熱意を持って頑張ってやっていただいているんですが、よりまた改善、向上、そういった部分図るところについては、市民の皆様からの御意見もしっかり聞いた上で、また滝沢議員におかれましても、いろいろお気づきのところがあれば、また私どものほうお聞かせ願いながら、そういったホスピタリティーという部分での向上のほうを努めさせていただきたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                                          〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 公の施設の管理の難しさの一端がこの公園の話の中で収れんされたというふうに思っています。私から歩いて10分ぐらいのところに水と森の公園、県立公園があります。数十億、60億を超えたと思いますが、投資をした公園がありますけれども、この公園、あの広大な公園の中で時期に来れば草丈は膝まで来ると。どうなんだろうなと思うと、またきれいに刈り込まれた。今週はきれいに刈り込まれていました。そういうことで、総論と各論の状況からすれば切りがないわけで、その辺のことの中で公園としてのもてなしをどうやってやっていくのかということになるんだろうと思います。これは、自分の家庭の中においても同じようなことでありまして、足首まで草丈が伸びれば芝刈りをする、草刈りをするということになるんだろうと思います。そのことの中での十全な機能を発揮するということになりますと、私が記憶にありますのは、平成19年に副市長としてこの上越にお邪魔しました。そのとき、たにはま公園のお話が出たんで、今思い出したんですが、たにはま公園は直江津の港を造るための砂を取ったというところで、あの広大な面積にあった一山が直江津の港に全て埋まったということであります。夏場だけベルトコンベヤーで土運船の中に入れながら、何年もかかってあそこに埋めたということであります。来たとき、19年にあの土取り場であった広大な面積を何にするのかということの中での計画が私に示されました。そこには相当の規模のオートキャンプ場を造るというようなことがありました。公園はどうするかというような話がありました。しかし、上越市において、あそこにそれだけの投資をする体力はなかったということが私自身が分かりました。なかなか難しいということになりましたけれども、ですから、オートキャンプ場を含めてのあのエリアは、今自然光の、太陽光の発電所、発電施設に変わっていると思います。その中で、じゃどうしてあの地域に何をするかということの中では、職員の大きな議論の中でドッグランを造りました。北陸地域であれだけの面積を持つドッグランがない。長野、富山からもドッグランに来られる方がおられるという時期がございました。そこには子供もいたらいいんではないかということで、あそこに色鮮やかな遊具がそろえられました。あれも数千万円の、7,000万ぐらいかかったかと思いますが、その辺の整備をしたということであります。  そして、私も何回かそこに犬を連れて、また孫を連れて足を運びました。自分自身が職員と一緒に取り組んだ公園がどうなっているかということでありましたが、3年、4年ぐらい前から春になると全てイノシシに耕されていて、子供が集まるようなことにならないというようなこと。本来的にあそこにあれだけの規模の公園、そしてそのことを造る状況が議論の中にあったのかなというふうな思いも私はしないではありません。しかし、今現在投資してあれだけのものがあるわけですから、あの中での遊歩道の話もありますが、遊歩道はじゃどうするのか。あの奥でイノシシが出てきて、子供たちが安心して憩うことができないような公園として本当にいいんだろうかという議論も片方には出てくる、このようなことを整理をしながら考えていく必要があるだろうと思います。  船見公園も同じであります。あそこには人魚の像があったり、海水浴、海水浴場にはなっていないというふうに思います。泳ぐことが危ない、危険だということの中で、今シャワーはついている、これはどうなんだろう、砂遊びした子供たちがそのシャワーを浴びるんだろうかというようなこともある。ですから、時代の中で整備されてきたものはその時代に合わせながら、そして利用者の視点に立ってしっかりとしたものにするということがどの公園においてもあるんだろうと思ってございますので、そういう観点で、先ほど吉田部長が申しましたように、きちっとした取扱いを市民の声を聞きながら我々自身ができることを対話しながら公園の整備をしていく。そのときには、訪れる方がきれいに管理してくれているねと、ここに来ると気持ちがいいねと、夕日が沈むときに船見公園の人魚の像の角に沈むねという思いの中で、ごみのない、そんなものが公園の中に市民と協働でつくり上げられればいいなというふうに思っているところであります。  たにはま公園については、地域の皆さんが草刈り、そしてまたイノシシの対応について、本当に一生懸命やってもらっています。このことを踏まえて、これからも検討していく必要があるなというふうにして、今ほどの議論を聞いていながら思ったところでありますし、このことをまた職員と一緒に取り組んでいければと思っているところであります。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) お答えいただきました。再三再四申しますが、管理に当たられている地元の皆さんほか、そういった方々、本当に一生懸命やっているのは私もそう思っています。でも、きちんとできていないところもあるというところに何らかの問題があると思って今回質問させていただきましたが、今市長からお答えいただきましたので、これで収めたいと思います。  さて、雪の話のほうになりますが、雪も先ほど1つずつ市長からお答えいただきましたので、理解いたしました。検証チームをつくってやっていらっしゃると、それから7月目途でその対策について出し、10月の下旬に最終報告書をつくりたいということでありますが、これについては議会にどのように御報告されるのかお聞きしたいと思います。 ○飯塚義隆議長 八木智学理事。                  〔理  事  登  壇〕 ◎八木智学理事 私のほうで全庁取りまとめということで作業にかかっておりますので、私のほうからお答えをさせていただきますが、現時点で具体的に議会の皆さんにどういった形でお示しするかというのは詰まっておらない状況でございまして、市長答弁させていただきました7月上旬にはお示しできる材料がございますので、それをどういう形でお示しするのか、災害対策の特別委員会なのか、総務常任委員会なのか、またつまびらかに全議員にという部分もあるかも分かりません。ただ、あくまでも中間の報告としてでございますので、最終的には除雪計画がまとまります10月の下旬までに成果としてお出しをしたいということでございます。今一定程度、議員の御質問には検討の段階だというふうに申し上げましたけども、お示しをさせていただきました。どういう形で議会のほうにお示しをしていくかという部分は今後詰めさせていただければというふうに思っております。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) 今の御答弁をいただければ、あとは中間報告なり、あるいは最終報告なりを議会にしていただきたい。議会にするというのは、私が言うまでもなく、市民に対してお伝えするということでもありますので、しっかりやっていただきたいと思います。  残りの時間を使って今度は音楽の話をします。さっき何々、ジュニアオーケストラ等というところにハイブリッドオーケストラのことも入れられたのかなと思うんですが、ハイブリッドオーケストラ、教育長、どう思われますか。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。                  〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私からハイブリッドオーケストラのことについて、恥ずかしながら最近までそのハイブリッドオーケストラという言葉をよく存じ上げていなかったんですが、各自治体、団体等で子供が非常に音楽に親しめるよう、いわゆる例えば電子音楽等と管弦楽とのハイブリッド、そういうような自治体もあるということで、あまり本格的なことを追求するよりも、入り口としてそういうハイブリッドを通しながら子供たちが音楽教育に親しむことを取り組んでいるということで理解しておりますが、それぞれの切り込み方があっていいかと思いますし、現在上越ではまだそこまでハイブリッド音楽に関して周知もされていませんでしたので、少し私自身勉強させていただこうと思っております。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) 先ほどもちょっと触れさせていただきましたけども、ハイブリッドというのはちょっと広い意味があって、何でも、何かの複合、コンプレックスであればハイブリッドという言い方になっちゃうんで、そこはちょっと難しいんですが、今回申し上げているのは、通常管楽器等しか体験することができない、弦楽器にあまり触る機会のない子供たちが、そのままいくと20世紀から21世紀にかけてのブラス音楽、そういったものに触れることは、自分たちでやることにはできるけれども、しかし、連綿と来ている、また連綿言っちゃったな。バッハとかから始まってきて、弦楽と管弦楽が、あるいは打楽器が一緒になっていくようなオーケストラ曲、いわゆるクラシック曲に触れる機会がないと。弦楽の部分を電子オルガンで、1台でも4台でもいいんですが、やって、そしてあとはふだんからなれ親しんでいる管楽器でやってみたら、子供たちが触れる音楽の幅が広がりますよねというのがハイブリッドオーケストラなんです。とても私は興味深いと思うんですが、そういう意味で申し上げました。これは、いつかまたお話しさせていただきたいと思いますが、今上越市の中学校、小学校、あるいは高校もですが、多分吹奏楽団そのものが編成し得ないというところに来ていると思うんです。学校単位では吹奏楽団持てない。もちろん頑張っているところもありますけれども、持てないのが基本的になっていると思いますが、その辺の御認識どう見ているのか。あるいはスポーツの部活で例えば三和区のほうでもありますけれども、専門の指導員の方々のところに放課後子供たちが行って、そこで指導を受けるみたいなことが実際あるわけでありますが、そういったことが音楽でもあっていいんじゃないかと。もちろん文化会館のブラスの話も聞きましたけれども、それをやはりどうやって系統立ててやったらいいかということをこれから考えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私から今後の音楽等の部活動についてのお尋ねにお答えいたします。  音楽だけではなくて、今おっしゃられましたように、スポーツ含めて様々な活動がなかなか学校の中で完結することが難しい時代になってきていると思います。指導者のことがあり、部員の数があり、そういった体制の中で、やはり社会的な資本をどのように活用していくかとか、学校の部活をどうやって社会に開いていくか。教育委員会としても今後部活動と社会体育、あるいは社会の各種団体等と子供たちの部活の在り方等について検討を今進める、そんな取組をこれから行うこととしております。その中で今言ったような可能性があるのかどうか、少し探っていきたいなと思っております。 ○飯塚義隆議長 21番、滝沢一成議員。 ◆21番(滝沢一成議員) 探っていっていただきたいと思います。先ほど自分の思いで話をしましたけれども、やはり音楽あふれるまちだったんですよ、かつて。今ないとは言いません。言いませんけども、もっともっと普通にみんなが音楽に接していたまちであったと思うんです。高田だけとは言いません。上越市がそういうまちにまたなってほしいんだと思います。そうするには、上越のオーケストラ、あるいは吹奏楽団、それから小中高生の吹奏部、それの交流、連携が必ず必要だと思います。そして、その接着剤が教育委員会だと思いますので、ぜひ様々検討していただきたいと思います。  ありがとうございました。 ○飯塚義隆議長 この際、しばらく休憩いたします。          午前11時57分 休憩                                    午後 1時 0分 再開 ○飯塚義隆議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  15番、橋本洋一議員。               〔橋 本 洋 一 議 員 登 壇〕 ◆15番(橋本洋一議員) 会派輝の橋本洋一です。  あれだけ苦労した雪が消えて妙高山に跳ね馬が現れまして、田んぼに水が入ったと思ったら、もう青々とした水田に変わりました。以前は、田んぼに水が入って田植が始まると同時にカエルの大合唱が始まってうるさいくらいだったように記憶しておりますが、最近はそうでもありません。川の魚もいなくなりました。自然の生態系も変わりつつあるのかもしれません。今、夜が明けるのがどんどん早くなっています。朝4時過ぎには東の空が白み始めますし、山の色も薄い緑から濃い青に変わりつつあります。季節の移ろいは早いものだとつくづく感じております。でも、そんな季節の移り変わり、風情をめでるようなことばっかりは言っていられません。新型コロナウイルス感染症は、落ち着く気配を見せませんし、間もなく梅雨に入ります。今日お昼のニュースで関東甲信が梅雨入りしたと言っていました。上越も間もなくでしょう。  異常気象という言葉で片づけられないような豪雨や暴風、それから河川の氾濫による災害が毎年のように全国至るところで発生をしております。防災対策の最前線に立っている方々の苦労は、並大抵のことではありません。緊張感の連続で心身をすり減らすような日々がずうっと続いているのではないかと思います。異常気象による災害に対して想像を超えるとか、想定外という言葉を使う人がいますが、私はこの言葉を行政サイドで使うのは禁句だと考えております。想像を超えていようが、想定外の事態が起きようが、それに対応していかなければならないのが災害対策だというふうに考えています。今やっている対応はこれでいいのか、まだ何かやることがあるのではないか、まだないか、まだないか、まだないか、自問自答して、即断即決をして、すぐに対応する。マニュアルがあろうがなかろうが、今やるべきことに最大限の力を注ぐ、市民の生命、命と財産を守るのが行政の最大の責務であります。こういう考え方に立って、今日は市民の命と暮らしを守るというテーマで4点にわたって質問をいたします。  1点目、消防団員の処遇改善について。消防団は、団員不足に悩みながらも、自分の仕事と家族を犠牲にして、私たちの命と暮らしを守ってくれています。警察、消防、自衛隊も最前線に立っていますが、彼らは自分の仕事として職務を遂行していますが、消防団員は専従ではありません。自分たちの仕事を持ちながら消防団活動をしています。その責任感と使命感には頭が下がりますし、本当にありがたいと思っています。彼らの苦労に何とか報いてあげたい、その思いで質問をいたします。  本年4月15日付で新潟県防災局長から市町村長宛てに、消防団員の報酬等の基準等の策定についてという通知文が発出されています。大本は、国から来た、総務省消防庁長官からの都道府県知事宛ての文書であります。この中で年額報酬や出動報酬等の基準の策定、それから直接支給の徹底など、消防団員の処遇改善について、今年度中の見直し、必要な条例改正や予算措置を行うよう求めています。これに対する当市の現状と見解についてお聞きをいたします。  2点目、自主防災組織の初期消火活動について。本年3月23日付で市から町内会長宛てに、一般市民が消火栓を使用しないよう通知されていますが、その理由は何なんでしょうか、お聞きいたします。また、常備消防が現場に到着するまでには一定の時間を要します。このことから、市民の生命、身体、財産に危険が及ぶような緊急の場合においては、自主防災組織の初期消火活動として消火栓を使用できるよう、消防団OB、防災士等、これらの活用、訓練などを求めていく必要があると考えますが、いかがでしょうか。  3点目、避難情報の発信について。災害対策基本法の改正や避難情報に関するガイドラインの改定による新たな避難情報の運用が始まっています。避難情報発令の内容や伝達手段など、市民への周知が課題だと考えていますが、当市はどのように対応していくのでしょうかお聞きをいたします。  最後4点目、校庭設備の安全管理について。本年4月、宮城県白石市で校庭の防球ネットの支柱が折れて児童が死亡するという痛ましい事案が発生しております。当市における支柱や遊具等、校庭設備の安全管理の実態はどうでしょうか。また、市が把握している過去3年間、校庭設備の修復事例についてはどのようなものがあるのでしょうか、お聞きをいたします。  以上です。〔橋 本 洋 一 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 橋本議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、消防団員の処遇改善についてのお尋ねにお答えをいたします。消防庁長官から本年4月13日付で発出された通知では、消防団の報酬を年額報酬と出動報酬にそれぞれ整理し、このうち団員の年額報酬については、地方交付税単価である3万6,500円を標準とすること、また出動報酬については、災害1日当たり8,000円を標準とすること、さらに令和4年4月1日から適用するよう、条例の改正や令和4年度当初予算に必要額を計上することなどが明記されてございます。この通知に基づく団員の年額報酬と比べ、当市の報酬は、1万4,600円低い2万1,900円となっており、また出動報酬は火災出動や夜警巡回など様々な活動に対し、費用弁償として支払っており、1回当たり最大で2,000円となってございます。仮に今般通知された報酬等の基準により消防団員全体の報酬額を試算いたしますと、令和3年度予算ベースで年額報酬は5,038万円増の1億3,753万円、出動報酬は2,702万円増の1億2,559万円、合計で2億6,312万円となり、今年度に比し、7,740万円の増額になると見込まれるところでございます。その一方で、消防団の運営に係る経費に対しては、国からの地方交付税措置があるものの、その算定は各自治体の実消防団員数ではなく、人口を測定単位としており、施行時特例市の中でも消防団員数が多い当市においては、現在も実経費との乖離が生じており、令和2年度の実績で御説明いたしますと、実団員数3,818人に対し、試算では半数の1,909人分の地方交付税措置にとどまり、十分な財政措置が得られているとは言えない状況にございます。  市では現在、平成31年3月の消防団適正配置検討委員会からの提言に基づき、将来を見据えて消防団の役割を果たせる体制を確保するため、独自の処遇改善策を進めており、団員の負担軽減となるよう、訓練、行事の見直しや誤報出動に対する費用弁償の支払いなどの改善を図ったところでございます。このような状況を踏まえまして、直ちに通知のとおり報酬額を引き上げることは困難と考えますけれども、消防団の運営経費の財源確保のため、地方交付税の算定方法の見直しについて引き続き国に要望を行うとともに、消防団とも十分協議しながら、報酬の在り方について検討してまいりたいと考えています。  次に、自主防災組織の初期消火活動についてのお尋ねにお答えをいたします。この間、一般市民の消火栓の使用に関する御質問については、これまで一般質問や総務常任委員会において複数の議員からお尋ねいただいており、その都度市の考え方を明確にお答えしてきたところでございます。改めて申し上げますと、水圧の高い水道管に直結した消火栓からの放水時には、予想外の水圧により筒先の反動やホースの飛び跳ねによる事故が発生する可能性があるため、筒先の保持には日頃からの訓練が必要となるほか、実際の火災現場では、火元近くの熱が800度以上になることもあり、防火衣等の装備もせずに消火活動をすることは現実的ではないことなどから、一般市民の消火栓の使用を御遠慮いただいているところであります。  議員御懸念の火災発生時の対応といたしましては、上越地域消防局が上越消防署をはじめとする消防署及び消防署分遣所を市内7か所に設置して火災等に備えているところであり、令和2年中に発生した23件の建物火災においては、火災の覚知から平均12分で放水を開始してございます。そして、上越市消防団は、14方面隊52分団を組織し、火災等が発生した場合には、地元消防団員が消防局隊員と協力して消火活動に当たっているところでございます。このように上越地域消防局と市消防団が迅速に対応する体制が整えられておりますことから、町内会や自主防災組織の皆さんにおかれては、日頃から火災予防の啓発に努めていただくとともに、火災を発見した場合には速やかに119番への通報、消火器や水バケツなど身近な消火用具を使用し、十分に安全が確保される範囲内での初期消火をお願いしたいと考えているところでございます。  次に、避難情報の発信についてのお尋ねにお答えをいたします。このたびの災害対策基本法の一部改正に伴う避難情報発令基準の見直しは、国が近年激甚化する様々な災害に関する検証を行ったところ、避難情報の表現が分かりにくく、住民の速やかな避難行動につながらなかったという課題が明らかになったことから、行われたものでございます。具体的には水害や土砂災害時に市町村が発令する避難情報について、これまで避難指示と避難勧告になっていたものを避難指示に一本化したほか、避難情報の名称を変更するなど、避難情報が緊急時においても、より住民へ伝わりやすくしたものでございます。市では、法の施行に合わせて5月20日から改定後の運用を開始したところでございます。  発令の目安を河川の水位を例に具体的に申し上げますと、国の新たなガイドラインに合わせ、避難判断水位に達した場合は高齢者等避難を、氾濫危険水位に達した場合は避難指示を発令することといたしました。実際に避難が必要な状況になった場合において、防災行政無線や防災ラジオ等により避難情報を市民へ伝達する際には、国の新たなガイドラインで示されている文案を参考に、高齢者等避難では対象の市民に早めの避難を促すような内容とし、また避難指示を出す際には、今すぐ安全な場所へ避難してくださいなどと分かりやすくお伝えし、速やかな避難行動を促すことといたしてございます。  なお、避難情報の見直しについては、これまでに広報上越6月号や市ホームページ、防災行政無線など様々な媒体を活用して、広く市民へ周知してきたところでございます。さらに、広報上越7月号と併せてチラシを全戸配布し、避難情報の発令の目安も併せてお示しすることといたしておりまして、今後も機会を捉えて市民に繰り返し周知してまいりたいと考えております。  私からは以上であります。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。                  〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私からは、校庭設備の安全管理についてのお尋ねにお答えいたします。  本年4月27日、宮城県白石市内の小学校で発生した事故は、防球ネットの支柱の倒壊により児童2人が死傷するという大変痛ましい事故でありました。改めてお亡くなりになられたお子様の御冥福を心よりお祈り申し上げますとともに、御遺族の皆様に心から哀悼の意を表する次第でございます。  当市の小中学校における校庭設備の安全管理につきましては、学校職員による毎日の見回り時の目視点検及び月1回の安全点検の実施を基本とし、異常を発見した際には直ちに使用禁止、使用制限の応急措置を講じた上で、児童生徒の安全の確保及び学校授業に支障を来すことのないよう、速やかな修繕、撤去等に努めております。そうした中、台風などの強風被害が予見される防球ネットや照明設備等の支柱につきましては、事前の備えや事後の安全点検をその都度実施しており、また遊具に関しましては、市が定める遊具安全点検手順書に基づき、年3回の定期点検を行っているところであります。議員お尋ねの平成30年度からの過去3年間の具体的な修繕事例といたしましては、ネット支柱の根元の腐食などによる折れやぐらつきなどの修繕が小学校7校で11本、中学校は3校で7本あり、遊具につきましては、老朽化により安全性の確保ができない鉄棒やジャングルジムなどの撤去が小学校3校で9台ございました。これらにつきましては、全て点検時の発見により対応したものであり、児童生徒への被害には及んでおりません。  なお、白石市の事故を受け、文部科学省から4月28日に防球ネットの緊急点検の実施について通知が発せられておりますが、当市では、4月18日の強風により小学校2校、中学校1校において計5本のネット支柱に被害が生じたことを受け、全ての小中学校を対象にネット支柱の緊急点検を既に実施していたところであり、その中で部分的な腐食が見られるなど、将来的に人的被害が予測され、早期の対応が必要と判断した15校のネット支柱計71本について修繕などの対応を進めているところでございます。市内の小中学校は、昭和50年代に建設した施設が多く、校庭設備も老朽化が進んでおりますことから、引き続き学校と連携し、校庭設備の不具合に起因する事故が起きることのないよう、安全管理の徹底に万全を期してまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) それでは、若干再質をさせていただきます。  市長答弁にもございましたが、国が示している基準、年額報酬3万6,500円、上越市が2万1,900円、出動手当が1日当たり8,000円、上越市は2,000円、随分差があります。この差について、これを補填するとなると7,740万円ぐらいの予算増が必要だという御答弁ありましたけど、この差は私は非常に大きいと思うんですけど、この差についてどう思われていますか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  今ほど市長からも答弁いただいたように、このたび消防庁の長官から通知のあった額と我が市の報酬額というのは非常に差があります。ただ、以前の一般質問でもお答えしたかと思いますけども、県内の例えば他市との比較でいくと、ほぼ我が市の、当市の報酬額というのは大体標準ぐらいの金額ということで、これまでは県内他市と比べれば同様の額だった。ところが、今回消防庁長官の通知ということで、あくまでも地方交付税単価の3万6,500円を基準とするようというふうに通知が来たところでございます。この差1万4,600円という額は非常に大きい額です。私どもも、やはり消防団については地域防災力の中核的役割を担うということで、また団員の皆さんについては、郷土愛、あるいは自分の地域は自分で守るという非常に責任感、気概を持って働いていただいているということで、我々としても消防団員の労苦に報いたいという気持ちは十分持っています。そのため、我々としては、まずは報酬というよりも、消防団員の負担を軽減させてあげるといったほうがまずは先なのではないかということで、消防団員の見直しに係る検討会を設置して検討してきて、様々な訓練であるとか、イベントであるとか、そういうところで見直しができるところがあるかどうかというのを検討してまいりました。まずは、我々は、報酬というよりも消防団員の負担の軽減ということを先にやってまいりたいと思いますので、市長答弁にありましたとおり、やはりこれだけの金額をすぐに埋めるというのはなかなか財源がなければ難しいですので、そこは労苦に報いるということでまた報酬については検討してまいりますけれども、まずは消防団の負担の軽減を先に進めていきたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 今部長が答弁されたことは十分に承知をしております。平成31年3月に上越市消防団適正配置検討委員会、ここから報告書が出されて、私も内容をつぶさに確認させていただきました。でも、これは形です。消防団適正配置検討委員会が出した報告書は形。活動の内容と組織体制、形を取りあえず負担にならないように、負担軽減に向けて整えましょうという報告書です。中身が入っていない。中身ということになると、やっぱり消防団員の活動に対する報酬と、あるいは費用弁償、これです。先ほど市長答弁で、これだけの予算増というのはなかなか難しいので、今すぐ報酬、費用弁償等のアップは、増額は難しい、困難であるという答弁いただきましたけど、これでは団員の士気は下がる。いいですか、一生懸命、さっき言いましたでしょう、警察、消防、自衛隊、災害対策、火事、救急、みんな最前線に立っていますけど、この人たちは全部自分の仕事で、自分の報酬の中でやっているわけです。自分の当然の仕事として職務を遂行している、そういう形でやっているんです。ところが、消防団は、自分の仕事を持ちながら、家族の協力を得て、もう一歩踏み込めば家族の犠牲の上に消防団活動をやっているわけです。そういうときに、ただちょっと今のところ困難ですと言われてもなかなか団員納得しますか、成り手不足を解消できますか。平成31年3月の報告書では、形として負担軽減が出てきました。今これから考えるべきことは、総務省の通達に基づいて内容、中身に息を吹き込んであげることではないでしょうか。いかがですか。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 日頃から消防団に本当に地域の安全、安心のために活躍していただいていることについては、心から感謝したいと思います。私大潟に住んでいますが、昨日の朝6時から大潟区の5区、私が住んでいるところの消防団の避難訓練があって、6時にサイレンが鳴りますという話で、サイレンが鳴って消防車が来てその訓練がなされました。このことからも身近に消防団があるんだということの実感をしておったところであります。今回消防庁長官からこのような形で通達が発出された、この心は何なんだろうかと改めて考える必要も私はあると思っています。今の金額の差は1万4,600円ですから、月々1,200円の負担ということになるわけであります。この1,200円が消防団員の皆さんの士気にどれだけ影響するかということは個々それぞれがあると思いますけれども、いずれにしても国がこの通知を発しなければいけない理由は何か。災害が頻繁に起きている、そして消防団員に成り手がなかなかない、こういう状況を踏まえての部分も一方にあるというふうに思っています。  このようなことからすると、私ども合併した特例の上越市において、当初私が市長にさせていただいた頃には4,500人近い定数があったと思います。今、年々減ってきて3,800人ちょっとということになりますから、消防団に成り手がなかなかいない。そのことの中で、消防団の一番求めていることは何だろうかという話でございまして、月々1,200円分がプラスになって、全く年間出動もなかったと。当番に来て巡回するということがあるかもしれないけれども、出動することがなかった、会社が忙しくてなかなかできなかったということもあると思います。こういう状況を消防団の団員の幹部と話をする中においては、やはり地域によってこれだけ消防団という組織がしっかりできたことは、お金の問題ではなくて、やはり負担の問題、そしてまた有事に出動できるような体制が企業との関係でどうやって結ばれていくのか、そんなことも話題の多くにのりました。  ですから、ひとえに今上越市の状況の中で4,500人が3,800人に減ってきている。国のほうでこの状況を見たときに、はっきり言うと上越市の消防団員の数はこの半分、1,900人で対応して我々は算定をしているということになります。このようなことも総合的に考えながら、消防団員、消防団としっかりと議論しながら、このことを進めていく必要があると。今回のことに先駆けて我々は、消防団員が今一番負担に思っていること、このことについての状況を消防団と一緒に詰めてきたというのが前回の報告の内容でございまして、お金だけで解決するか、消防団の活動がお金の面だけで月1,200円の負担増になったとしても、このことでもって消防団の活躍が担保されるかどうかというのはなかなか難しいという思いの中で、今金額のことにこだわらず、消防団としっかりと話をしていきたいということを答弁させていただいたところでございます。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 若干考え方の違いがあります。私自身は、それぞれ職員、消防団員もそうですけど、本当に自分を犠牲にして仕事に邁進してくれている。それに報いるのは、最終的には報酬、お金だと私は思っています。自分自身、災害現場の最前線に立って、あるいは捜査本部の一員として月150時間の超過勤務をして、心身ともにへとへとになったときに、翌月の超過勤務手当でそれに見合った額が出れば、その苦労が吹き飛んでしまったというのはちょっと言い過ぎかもしれませんけど、そうか、それでも何とか面倒見てくれるんだなという思いをした経験があります。だから、幾ら観念的にありがとう、組織変わりました、負担軽減を図ります。最終的には、もう一歩踏み込んで、あなた方の御苦労に報いるだけの報酬を上越市では検討していますというような答弁が欲しいんですけど、これは考え方の違いですから、これ以上は申しませんが。  では、総務省の通達、通知文ですか、これには法的拘束力がないかもしれませんけど、上越市は当面報酬の見直しについてはいたしませんということを明言されるわけですね。見直しのスケジュールが示されていますけど、条例は3月末までに改正して4月1日から施行してください、それから予算については、来年度、令和4年度予算に必要な額を計上してくださいという2つが求められているんですけど、これについても上越市は考えておりません、条例改正は考えておりません、必要な額も計上いたしませんということを公に公言されるわけですね、お答えください。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 先ほどお話ししましたように、国においては、上越市の消防団員の数が2,000人弱で対応できるというふうに国は考えているということが前提にございます。全国津々浦々これだけの市町村、1,800の市町村がありますけれども、その中における消防団員についての所得の状況、そしてまた頻繁に火災がある状況、いろんな状況の中で、国が示した交付税の金額は実際にどんなふうなものなのかということについても、私自身は総務省に、今回の通知が出たことによってこれからしっかりとお願いしなきゃいけないことがあると思います。  前回も議論になりましたけれども、会計年度任用職員、国にお願いに行った段階で、新潟県上越市は何でこんなに会計年度任用職員が多いのかと、総務省の財政当局に言われました。私は、全てのリストを持ってお願いに上がりました。その大きな大宗は、保育士の皆さんでございました。これも会計年度任用職員としての処遇をするけれども、それに対する対応というのは非常に厳しかったということでもってお願いしたことでありますので、今回消防庁長官からこのような通知が出た。全国一斉に財政のいいところも悪いところも含めて、このような形で対応すること自身が交付税算定の中でどういう意味づけになっているのか、このことについても、この8月前後にする要望のときにはしっかりとお願いをしながら、その真意と地域における財政状況においての工夫ができるのかできないのか、また地域の消防団の思いをどんなふうに我々は捉えるのか、このことも併せて対応していきたいと思ってございますので、来年の4月1日の予算化という通知でございますけれども、それに合わせての対応は国にも一定のお願いをしなきゃいけないし、その真意をお聞きすることもしなきゃいけないと思いますし、他市町村の状況はどうなるのか、このことについても調査をしながら、そして地元の消防団の皆さんのお気持ちもしっかりと受け止めながら対応していくということを、先ほどの答弁の中に込めていたことでございますので、御理解をいただければと思っているところであります。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 先ほど答弁の中で、他市町村と比べてもさほど差はないと考えているというふうにおっしゃいましたけど、何をもって差がないとおっしゃるんでしょうか。団員報酬は変わりないんでしょうか。費用弁償、出動手当等は変わりないんでしょうか。私の手元にあるのでは、若干、相当の額が、開きがあるように感じるんですけど、その根拠をお示しください。 ○飯塚義隆議長 柳澤祐人財務部長。                 〔財 務 部 長 登 壇〕 ◎柳澤祐人財務部長 消防団員費の交付税のことについての内容に関わりますので、私からお答えをいたします。  先ほどのほかの市町村とそんなに変わらないという言葉の意味を申し上げますと、基準財政需要額に算定される需要額としてはほかの市町村と変わらないと、こういう意味でございます。消防団員の団員費につきましては、2つの財源として国からいただいております。1つは、普通交付税の基準財政需要額に算入するということ、カウントするということで1つ、もう一つは基準財政需要額、普通交付税とそれの差額、年間報酬の実額との差額、これの0.5、2分の1を特別交付税として算定していただくということで、この2つが消防団員報酬の地方財政措置と言われるものでございます。その中で普通交付税の基準財政需要額に算入される方法が、19万人の上越市の人口を測定単位として計算されております。これを実は消防団員数にしてもらわないと本来の経費と乖離が生じているんじゃないかというのが、私どもの総務省への要望の内容の主なものでございます。  上越市は、多団体合併、そして広域合併をしましたので、その分消防団員数がほかの市よりも多くなっております。ほかの市はもっと団員数が少ない、同じような人口規模でも団員数が少ないような状況があります。そして、当然算定される需要額に大きな差というものは、これはございませんので、団員数を測定単位とすれば交付税は増となりますけれども、そういう状況になっていないので、報酬の財源となり得る基準財政需要額への算入額を団員割にしていただけないかというのが一つの要望の大きな柱となっております。それに基づいて需要額を算定しますといいということで、実際のところ国の算定する需要額において計算しますと、上越市は1,909人分の消防団員数が措置されているという計算上の姿になりまして、3,808人、たまたまぴったり半分になりますけれども、そういうような状況になっておりますが、繰り返しますが、多団体が合併した広域合併の上越市は、これまでも、これからも、措置していかなければいけない、保持していかなければいけない、様々な行政需要があります。消防団員の確保もそのうちの一つでございますので、そういった多団体合併の特殊事情を酌んでいただいて、国のほうに交付税の基準財政需要額への算入の仕方をちょっと変えてもらえませんか、多団体合併のところのほうにも気を配っていただけませんかというような趣旨でこの間ずっと要望してまいりました。今後も要望していきます。それが実現するとなると報酬の財源となり得るわけでございますので、国のほうからも考えていただきたいといった市長の答弁は、こういう内容でございます。私どもといたしましても、財源の面でもしっかりと国のほうからいただくようにこの間ずっと努力をしているところでございますので、今後もまた続けていきたいというふうに思っております。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。                                     〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 私のほうからは、私の答弁の中で県内20市との比較の話をさせていただきましたので、そのことについて御説明させていただきます。  県内20市、令和2年4月1日現在でありますけれども、年額報酬について、あくまでも今回消防庁長官は団員の報酬額についての通知でありましたので、団員で比較させていただきますと、県内平均団員は年額報酬2万1,795円のところ我が市は2万1,900円ということで、若干県内平均よりは上、本当105円ですけど。ただ、報酬については年額報酬だけではなくて、出動報酬というものもございます。現在は、我が市も含めて費用弁償という形でお支払いしていると思われますけれども、ちなみに出動報酬に当たるものとの比較でいきますと、これは火災であるとか、風水害であるとか、警戒訓練での報酬ですけれども、県内平均では2万354円のところ、上越市については2万5,954円ということで、県内平均よりも5,000円も高い報酬をお支払いしていますということからすると、県内の中でも遜色ないというよりは、実際に出動していただいたことに対しては、少なくとも報いているのかなというふうには思っております。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 私がお聞きしたかったのは、基準財政需要額、交付税の関係ではありません。国との関係でどうもらおうが、それは私は今ここで議論するつもりはないんです。今防災危機管理部長が言われた県内平均と比較してのお答えも私は求めていません。同規模の自治体、これで多いのか少ないのか。県内平均といえば高いところもあれば低いところもあります。それを聞きたいんです。消防団員が手にする額、国から来る額じゃないんですよ、私聞きたいのは。消防団員が自分で手にする額、同規模市町村と比べてどうなのか、それをぜひ教えてください。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  同規模ということになれば施行時特例市との比較になるかと思いますけども、残念ながら施行時特例市それぞれの消防団員の報酬というのが、今手元に集計としてあるわけではないんですが、ただ最初の市長答弁にもありましたように、施行時特例市の中では我が市は消防団員数については最も多い数になっています。人口10万人当たりの団員数でも、施行時特例市の中では一番多い数になります。議員のほうから施行時特例市としての比較はどうかということですけれども、例えば我が市、これは平成31年4月1日時点の基礎数値ということで私の手元にあるんですけれども、その当時上越市は4,023人の団員数がありました。同じように長岡市では3,976人であるとか、という数字があります。よく当市と比較対象になる長野県松本市については、団員数は2,004人ということで我が市の半分以下ということになっています。さらに、同じような人口で施行時特例市で大阪府の岸和田市、その当時19万4,900人の人口の市がございますけれども、岸和田市については、団員数は29人、我が市は4,000人のところ岸和田市は29人という団員数になっております。こういう状況からすると、施行時特例市での比較というのが果たして適切なのかというと、私は施行時特例市の中での比較というのはあまり意味がないのかなというふうには思っておりますので、また適正な報酬額については検討してまいりたいというふうに考えております。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 何かきちんと答えていただいていないような気がするんですけど、ぜひ検討してください。団員個人が手にする額です。シビアですよ、あっちのほうが多いとか、こっちのほうが少ないとか。そういうのでやる気が起きたり、やる気がなくなったりするんです。ぜひお願いします。  それともう一つ、大事な通達の中の一文がありますので、今先ほど答えていただいたところちょっと私聞き漏らしたかもしれません。ダブっていたら御勘弁ください。直接支給、この問題については、総務常任委員会でも随分検討された記憶あります。何年か前ですね。それがようやくまたここで問題になってきたんですけど、いいですか、報酬や費用弁償についての総務省文書の中で、団経由で個人に支給することは、透明性の観点からも適切でない。団員個人に直接支給すること。2点目、一部の団員については個人に直接支給をして、その他の団員については団に支給する等の方法も、団員間の公平性の観点から適切ではなく、団員個人に直接支給することというふうに明記されていますが、当市の現状はどうなんでしょうか、お答えください。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  これまでも一般質問等でお答えしてきていると思うんですけれども、当市の消防団員の報酬の支給につきましては、個人払いを基本としておりますけれども、現在は団員本人の意思に基づいて受領委任払い、これは支払い方法としては認められていることですけども、受領委任払いを行っております。団員本人のほうから委任払いの意思がある場合には受領委任払いを行っております。だから、仮に直接払いを希望する団員については、委任行為をしないということで、という選択肢も団員には与えております。報酬の支給の公平感であるとか、透明感であるとか、そういったことについての気遣いについては、支払いしましたという記録を当然個人に渡さなければいけませんけれども、その支払い通知につきましては、全て団ではなくて個人に通知をしております。あなたの分はこれだけ支払っていますというような個人に通知をしております。これで一定透明感は確保できているのかなと思っておりますけれども、基本は今ほど申し上げたとおりの支給方法で支給しております。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) あんまりこればっかりやっていても交わるところがない部分もありますので、1つだけ警告をさせていただきます。受領委任払い、これは絶対将来的にどこかから指摘を受ける可能性があります。なぜかというと、過去いろんな団体の今報酬が個人の口座振込になっていますよね。以前は個人の口座振込ってない。それをなぜそういうふうにしたかというと、やはり支給の不透明さが指摘をされていたから、そういうふうになってきたんです。私らも最初は全部報酬は現金で封筒でもらいましたし、それから旅費、費用弁償については、別の封筒で現金で頂きました。そこに不透明さがあるということで20年以上前から個人口座というふうに切り替わりました。今でも上越市はそういう支給をされているとすれば、一部受領委任払いということで本人の意思確認をした上で払っていますということになると、将来的にどこからか指摘を受ける可能性があるんじゃないかな、私自身はそう思います。皆さんはそう思っていないかもしれませんけど。このお話はこれで一旦打ち切らせていただきます。  2点目、自主防災組織の初期消火活動について、消火栓の使用、これおかしな文書だと私は思うんです。上越市長から町内会長宛ての文書あるんです。その文書の名前がお願い文書なんです。防災訓練の実施計画の提出を求めるお願い文書、この中に一般市民は消火栓を使用することができませんというふうに書かれているんだけど、何でこれを見出しにしないんでしょうか。防災訓練の計画書を出してくださいというお願い文書の中に、ちらっと一文書いてあるんです。別紙で書いてありますけど、その提出書の中にもちらっと書いてあるし、別紙で注意事項、留意事項として書かれているんだけど、これいつ頃から何を根拠に、一般市民は危険ですから、安全管理上問題がありますので、消火栓に携わらないでくださいというふうに言っているんでしょうか。このお願い文書というのは今年だけじゃないんでしょう。毎年出している単発文書なんだと思うんですけど、これについてはいかがですか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  町内会向けの通知文書につきましては、今ほど議員御案内のとおり、今年の日付は令和3年3月23日付の通知でしたけれども、同様の内容で、消火栓については市民の方は使われないようにしてください。大変危険なので、消防団に任せましょうというふうに通知を出したのは、そのさらに1年前、令和2年4月23日にも通知を出しております。さらに、消火栓について、訓練をされていない方が使うのは大変危険ですということについてお話をさせていただいたのは、平成28年の議会での一般質問でもそのようにお答えしております。あくまでも消火栓、一般市民の方が使われるにはあまりに危険なので、使わないようにしてくださいというのは、ここ数年、市の考え方は変わっておりません。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) それでは、一般市民が使うことは危険ですので、おやめください。経験も知識も十分にあるが、体力が若干衰えてきた消防団OBについてはどうでしょうか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  市長答弁にもありましたように、消火栓については非常に圧力の高い水道管に接続しております。そもそもどのぐらいの力があるかというと、基本消防水利の基準によって、150ミリという水道管に接続しなければならなくて、1分間に1立方メートルの水が出るよう設置しなければならないことになっています。1分間1立方メートルというのは、1分間に1トンです。1分間1トンということは、1秒間にそれを60、1トン1,000キロですから、60で割りますと18キロぐらい、1秒間に18キロの水が出てきます。そのまま1本、1線でつないで、1本であればそうですけども、大概2線、3線でつなぎますので、通常は1本の線には1分間に400キロから500キロ、1秒間には8キロとか、9キロになります。消防のホースですけれども、通常65ミリの管の太さのホースになります。それが大体20メートルぐらいで、水が入った状態の重さというのは何キロになるかと申しますと70キロから80キロの重さになります。つまり大体平均して75キロぐらい。日本人の男性の平均体重というのが大体70キロというふうに聞いていますので、水の入った状態のホースを持っている状態というのは、もちろんホースが下についているのはありますけれども、日本人の男性の平均体重をこうやって抱えている状態です。その状態から1秒間に8キロから9キロの水が出る。8キロから9キロというのはどのくらいかというと、ボウリングの球が1球大体5キロぐらいですので、1秒間にボウリングの球が大体2つぐらい常に出ている状態というのを想像していただけるかどうか分からないんですけども、それは相当に重く、また相当に振られる状態です。ですので、まず訓練はしていなければならないでしょうし、さらに体力が必要になってくると思います。まず、その意味でも非常に危険です。  さらには、その重さのもの、さらにその水量が出ているものを目当ての火元に当てなければいけないんですけれども、その火元に当てるにはやはり近づかないと正確に消火はできません。近づくと今度は熱があります。相当の熱があって、もちろん火事の種類によるでしょうけれども、高い温度になると大体実際5メートルから7メートルと言われているんでしょうか、近づいて火を消すにはそのぐらいの距離に近づくということですけども、大体そのぐらいの距離に近づくと高い温度になると800度ぐらいの温度になるというデータもございます。ちなみに、800度というのはたばこの火と同じ温度です。これは、私も火を消す経験はないんですけども、地元の町内会でさいの神というのが当然ございます。町内の役員としてさいの神の段取りとか、あと火がついているのがあったんですけども、私も火の近くにいて、気づかないうちにやっぱり雨具が溶けていました。溶けて焦げるような感じになっていました。あまり顔の熱さ、確かに火に近づいて確かに熱いなと思ったんですけども、そんなに気にしないでいたんですが、雨具が溶けておったのを見て、火の熱というのはすごいんだなというふうに感じました。  そもそも非常に危険です。火の近くに行って水を放水するんであれば、やはり専用の防火衣を着てやるべきだと思います。ですので、今ホースがある状態で、さらに何の装備もない状態で消火するのは非常に危険だと思いますので、幾らOBの方であっても、日頃から訓練をして、体力があって、しかも装備をしっかりしている人、つまり常備消防であるとか、消防団でなければ消火は難しいと思いますので、ぜひ危険ですので、初期消火については、まずは消火器を使う、あるいはバケツリレーを使って消す。ちなみに、天井まで火が上るような状態ですと、危険ですので、離れてくださいというのは、東京の消防庁のホームページの初期消火の説明の中にも書いてあります。ぜひその危険度を御理解いただいて、初期消火については、消火器等を使うようにお願いしたいと思います。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 今部長がお答えになったのは、私の質問している意味とはちょっと違います。私は、常備消防とか、消防団の代わりに消火栓を使わせてくれと言っているわけじゃないです。消防のOBならいいんでしょうと言っているわけじゃない。目の前で自分の財産が燃えようとしているときに、常備消防とか、消防団来るまで時間がありますでしょう。その間の時間できるんじゃないの。お隣の妙高市では、機能別消防団員制度というのがあるんだそうです。実際に訓練もしている。上越市だってそれ取り入れたっていいじゃないですか。今年の3月20日、板倉区の栗沢というところで建物火災がありました。そのときに通報してから消防車が着くまでに、地元の人の話だと22分かかった。22分もあれば火が出てから家1軒、納屋1軒燃えてしまいます。そのときに火のそばに近づくな、水を出すな、消火栓を使うなというのが市から出ていれば、自分で営々として築いてきた財産を目の前で焼けるのを黙って見ていろということなんですよ。常備消防、消防団は、3月20日って平日だから、3月20日の午後4時頃ですよ、火災が起きたの。その頃消防団員は集まりません、自分の仕事持っているから。常備消防が着くまでには時間がかかる。現地の人は22分ぐらいかかったと言っていましたけど、それは実際のところは分からない。分からないけど、その間、一生懸命働いて、一生懸命自分でつくり上げた財産が燃え尽きようとしているのを見ていろということなんですか。その部分の活動について、ある程度知識も経験もある人を活用できる制度、機能別消防団員制度なんていうのもあるらしいんですが、そういったのの導入も検討されてはどうなんでしょうかということをお聞きしております。何度も言いますけど、消防団や常備消防の代わりを自主防災組織、地域の人たちに任せてくれと言っているわけじゃありません。お願いします。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  目の前で燃えていて、近くに消火栓がある。もし水を使えるんだったら水を使いたい、お気持ちは分かります。ただ、市として、設置者として、危険なものを、だからといって使っていただくわけにはいかないというのを私は申し上げております。幾ら火を消したいといっても、そこでけがをされては身も蓋もないと言ってはちょっと失礼な言い方かもしれませんけども、確かにそれが自分のうちであれば、財産がなくなるというお気持ち、非常に大変なことだと思います。ただ、実際に、じゃ消火活動した場合に今度は自分の身体がけがをする、身体を失う可能性もあるわけです。私はそのことを申し上げております。ですので、危険を顧みず消火栓を使って消火をしてくださいとは当然我々としては言えませんので。じゃ、実際事故はどのぐらいあるのかと申し上げますと、消防団員等については公務災害補償の対象になるので、それが消防における事故がどのぐらいあるのかというのを、その事務を行っている市町村総合事務組合に確認しましたところ、平成19年度以降では全体で456件の災害が発生しております。そのうち消火栓に起因した人が3件というふうに聞いています。消火栓で事故が起きたときの状況も教えていただいたんですけれども、1件目は、予想より送水の圧力があまりに強くてその反動で体があおむけに倒れてしまったもの、あるいは消火栓の蓋を外したところ、急に蓋が取れてバランスを失って後方に転倒した。もう一つは、やはり急に高圧の送水が来て、その筒先がはねて顔面にぶつかってしまった。つまり我々ただただ危ないと言っているわけじゃなくて、実際に事故が起きていることを承知しておりまして。ですので、気がはやるといいますか、消したいお気持ちは分かりますけれども、けがをしてはどうにもなりませんので、使わないでいてください、そのために常備消防と消防団がありますので、それを待ってくださいというふうにお願いしているところでございます。くれぐれも危ないので、避けてくださいというふうに申し上げております。  以上でございます。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) もう一つ答えていただいていないので、お願いをいたします。機能別消防団員制度の導入についてはいかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  失礼しました。機能別消防団について、確かに制度として、消防団員の確保が非常に難しくなっている中にあって、消防団に求められる役割をフルスペックでやっていただくのではなくて、ある機能だけでやっていただく、例えば大規模災害が発生したときの避難であるとか、あるいは広報活動であるとかというだけの役割で機能別団員として入隊していただくという制度はございます。その中には消防OBの方、消防団員OBの方、その方たちは高齢でふだんの訓練等はきつくなった方とかについて、非常に知識、経験がございますので、指導員として入っていただく、指導員だけの機能別団員というのもあるかと思います。消防団員の仕事の中で一番ハードで危険な仕事というのが消火活動だと思いますので、その消火活動だけの団員というのは、私は他市の事例、あるいは消防庁のホームページの機能別団員の紹介等見ても想定していなくて、あくまでもやはり広報であるとか、あるいは大規模災害が起こった場合の地域での避難役、あるいは指導役といった、あまり体力とかを使わない役割をお願いすることが多いですので、当市といたしましては、広報であるとかについてはしっかりと今の団員で担っておりますので、機能別団員については考えておらないところです。 ○飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 時間がありませんので、次、避難情報の発信について再質問させていただきます。  災害対策基本法の改正、ガイドラインの改定、これの背景にあるのはもうみんな知っていることなんで、分かりますよ。自治体が出す情報が分かりづらいんです。そして、逃げ遅れがあったんです、今まで。分かりにくさを解消して逃げ遅れを防ぐために災対法改正したり、ガイドラインを改定したんじゃないですか。では、もう一度お聞きしますけど、情報発信の内容と手段、方法は今までと同じですか。内容は、分かりづらいという内容なんですよ。それがどういうふうに変わってくるんですか。情報発信の手段、今までだと聞こえづらい、何言っているか分からないという声が多かったんですけど、それもそのままなんでしょうか。  以前、担当部長がこの場で答弁されていた、防災無線がよく聞こえない、何を言っているのか分からないという市民の声が多く聞かれるということは承知をしております。ただし、何を言っているのか分からないけども、何か起きている、何か言っているというような場合は、何かあったんだなという意識で、ほかの手段で確認をしてもらいたいという答弁をたしかされたというふうに認識しておりますが、これは適切ではありません。なぜかというと、情報収集の手段と判断を市民に任せるからです。その責任は行政にあります。これは、議論が分かれることだと思いますけど、その観点に立ってお聞きをいたします。避難指示、いろんな広報で避難勧告がなくなって避難指示に一本化になりましたよ、それは出ているけど、内容はどういう形で伝達をしますか。言葉で示していただけますか。今までと同じように、避難指示が出ました、避難指示が発令されましたので、どこどこへ避難してください。指定避難場所、避難してくださいというようなことだと内容何にも変わりないですよね、今までと。分かりにくさと逃げ遅れを防ぐためというのが改正のポイントですから、それをなくするために、広報の内容と手段、どういう検討されましたでしょうか、それをお答えください。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  まずは、このたびの法改正について、避難情報が分かりにくいという課題が顕在したこと、これは国のほうで令和元年の東日本台風、台風19号ですけども、これの検証を行っている中において、避難勧告、避難指示の区別と行政による避難情報が分かりにくいという課題が顕在化したことを受けて、避難勧告と避難指示、そもそも避難勧告では、避難しなくなられてしまったというところもあって、さらにもともと避難勧告と避難指示で基準についても明確でなかったようなところもあったので、そこで避難情報が出たら確実に避難していただくことを目的として、避難勧告を廃止して、避難指示に一本化したというふうに認識しております。  ですので、今議員がおっしゃられる我が市の避難情報が分かりにくいということと、国のほうで今回の改正の目的である避難情報が分かりにくいとは少し違うのかなというふうに思いますけども、ただ問題はその違いではなくて、議員が御指摘されるには、当市の避難情報の伝え方が非常に分かりにくいということだと思いますので、そのため、まずは避難情報というのがどういったものかというのをとにかくしつこいぐらい市民に周知をさせていただいて、まずは内容を御理解していただきたいと思います。今手元に来ましたけども、今答弁の中にありました7月にも通知を出す予定、全戸配布しようと思っているもので今検討中なんですけど、ここでも可能な限り分かりやすく、また皆さんに知っていただけるように工夫をして努力をして、通知をしたいというふうには考えています。実際の防災ラジオ、あるいは戸別受信機、屋外放送等での放送内容については、基本的には同じにはなると思います。ただ、そこは分かりにくいということであればそれこそ、これは様々なメディア、手段を使って放送をしておりますので、可能な限りというか、確実に伝わるよう、あらゆる手段を使って市民に周知、そのときには市民に通達というぐらい強い力になるかと思いますけども、市民に知らしめていって、確実に避難行動を取っていただくようにしたいと思っております。
    飯塚義隆議長 15番、橋本洋一議員。 ◆15番(橋本洋一議員) 新聞報道から一部引用させてもらいたいと思います。新潟県三条市で大きな被害がありました、平成16年の7.13水害、このときに三条市が水害後に市民アンケートを取っています。それだと避難情報が伝わった市民は全体の約20%、これしかいなかったということなんです。その後防災無線の整備をしたり、町内会長の研修会なんかやって、7年後の7月豪雨、やっぱり中越地方やられましたけど、そのときは約90%に伝わったというふうに報道されています。これを引用して再質問させてもらいますけど、当市の今の現状で避難情報はどれぐらい伝わるんだろう、そういうあれはありますか、めどみたいなの。なければ、何か大きなのあったらそれを、豪雪災害でもいいけど、何かを一つ基にしてどのくらい伝わったのか検証してもらいたいんだけど、そういうことってお考えになりませんか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  実際に災害が起きたときに避難情報発令して、それがどこまで伝わっているか、我々としては当然、ほぼ全ての方に伝わっているというふうには思っております。もし例えば屋外放送の音が伝わらなかったり、あるいは防災ラジオが鳴らなかったりといったような場合があったとしても、自主防災組織について市内9割超える町内会から設置してもらっていますけれども、その中で必ず要配慮者に対する安否確認等していただくルールになっているかと思います。そういった中で、屋外放送や、そういったものが伝わらなくても、町内会、自主防災組織の中でまたお互いに御近所、あるいはお隣同士で伝えていただくというのも大事な情報伝達手段だと思っておりますので、そういった意味からすれば、ほぼ全ての情報は伝わっていると思います。実際今後大規模な災害が発生して、避難情報が伝わっていたかどうかについての検証ということですが、どういったやり方ができるのかというのは、また研究してまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 今回の改正につきましては、いろいろ分かりにくかったことを今回整理をしたということだと思いますけれども、雨の災害については突然やってくるわけではありません。地震のような場合は突然やってきますけれども、雨が降り、そしてまた何日か前から大雨になるという状況があって、今回のものは避難勧告と避難指示を一本にまとめて避難指示としたと。この対象は、河川の危険判断水位を超えたものについてそのものが出るということですから、避難判断水位と言われる高齢者等が避難するという、これも一つの状況でありますが、川の増水そのものが刻々と変化してくると、このときの流れの中で対応していくということになりますので、市民の皆さんもその情報を、刻々と変化する情報をきちっとキャッチアップしていただくというような体制を取る、またそのことのための情報を徹底的に市民の皆さんにお伝えするということであります。  この議会でも話がございましたように、大雨で外の放送が風の音、雨の音で全く聞こえないということもありました。それは、室内でそのことをキャッチするための情報の提供が必要だと思いますし、また水が増えてきているという情報を避難判断水位から危険水位まで上がってくるというような状況を刻々とお知らせしながら避難に備えてもらうという、災害基本法の取組の経過が今回整理したと思いますので、結果的には時間系列、タイムラインの中で市民にきちっとその状況をお知らせするというのが大事だというふうに思いますので、その内容を防災ラジオなのか、緊急放送なのか、エリアメールなのか、そういうことを駆使しながら市民に伝わるような取組をしていく。市民も刻々と変化する中で対応してもらうという取組がお互い必要なのかなというふうに思ってございますので、この件については、これからも今回の変更に携わるという状況の中で詰めていく必要があるというふうに思っているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。〔髙 橋 浩 輔 議 員 登 壇〕 ◆5番(髙橋浩輔議員) 5番、会派みらい、髙橋浩輔でございます。  初めての一般質問で登壇をさせていただいて以来、はや1年が経過をしました。この間、先輩議員の方々、そして実に多くの皆様から御指導いただきました。おかげさまで最初の1年を何とか乗り切ることができました。心機一転、2年目も精進してまいります。どうかよろしくお願いいたします。  さて、越後高田といえば日本一の雁木通りのまちであります。日本一を持っているということは、本当に誇らしいことであります。かく言う私も仲町6丁目、雁木町家に生まれ育ち、そして今も暮らしております。当然子供の頃から雁木は非常に身近な存在で、本当にいつもそばにあるものでありました。雁木という助け合いのシステムは、皆さん御存じのとおり、高田に城が築かれて城下町の町割りが整備されて以来、およそ400年にわたり、社会の変化に合わせて形を変えながら生き続けてまいりました。そして、雁木は今も生きているのです。雁木の暮らしそのものがまさに歴史であります。  しかし、その雁木が今窮地に立たされています。雁木の衰えは誰の目にも明らかであります。総延長だけをとってみても昭和50年代にはおよそ18キロメートルあったと言われています。ところが、直近では12.8キロメートル、そのおよそ3割が既に失われたことになります。上越市は広く、その地域地域に大切に守られてきた歴史や伝統、そして生活文化があります。高田にとって雁木を失うということは、何か目に見えない大切なものを失うような気がしてなりません。雁木をどうするかということは、結局突き詰めるとまちづくりをどうしていくかにつながっていきます。雁木については、これまでもたくさんの先輩議員の皆さんがその維持、保存のために声を上げてこられました。私も雁木に住む者の一人として、しっかり雁木と向き合い、そしてそれを通してまちづくりと向き合うために本日質問をさせていただきます。  それでは、通告に従って質問をさせていただきます。高田地区の雁木の維持、保存及び活用について、質問は大きく5項目であります。1、高田地区の雁木は、開府以来脈々と受け継がれてきましたが、近年は急速な人口減少、高齢化、そして中心市街地の空洞化等により大変厳しい状況に置かれています。住民団体が行った意向調査によると、今後も雁木の維持、保存のための活動が必要と答えた人がおよそ9割おられました。ところが、先ほども触れましたが、平成12年には14.5キロあった総延長が平成29年には12.8キロ、大切にしたい、残したいという気持ちがありながら、雁木の縮小は止まりません。この状況をどのように捉えておられるか、まずお聞きします。  2、こうした状況に鑑み、平成15年に市は雁木の保存と活用に関する基本方針を策定し、翌年雁木整備支援制度を施行しました。もちろんこのほかにも雁木の維持、保存に関する取組を行っておられることは承知をしております。これまでの雁木の維持、保存に対する取組、その成果と課題等をどのように総括されるかお聞きします。そしてまた、それを踏まえて今後どのような取組をされるかをお聞きします。  3、平成30年8月21日付の高田区地域協議会からの意見書において、歴史的文化的遺産である雁木の大切さを認識してもらい、後世まで残していくという市民の機運を高めるため、市として雁木の保存宣言を行うことという提案がなされています。宣言等により市としても雁木をしっかり残していくという意思表示を明確にすることは、雁木保存の主体である市民の機運と意識を高めることに大いに資すると思いますが、お考えをお聞かせください。  4、現在南本町3丁目でモデル的な取組が行われていますが、そこで得られた知見を共有し、他の地域に広げていくお考えはないかお聞きします。  5、市の雁木の保存と活用に関する基本方針において、雁木を本市の貴重な地域資源と位置づけています。資源とは何か。資源とは、生産活動の基となるものであります。また、人間の暮らしや産業の活動等に役立てることができるものでもあります。地域資源としての雁木をどのように捉え、そしてそれを踏まえて、かつこれまでの経緯も含めて、今後どのように雁木を生かしていかれるのかお聞きします。  以上5項目、御答弁をお願いいたします。〔髙 橋 浩 輔 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 髙橋議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、高田地区の雁木の維持、保存及び活用に関し、雁木の現状認識についての御質問と維持、保存に対する市の取組についての御質問は、関連がございますので、併せてお答えをさせていただきます。  雁木は、豊かな歴史が息づく豪雪地である当市を代表する建物、景観であると同時に、雪国に暮らす人々の知恵と共助の心が形となって、江戸時代から現代に至るまで受け継がれてきた、歴史的、文化的に高田を代表する貴重な地域資源であり、そうした自負を持つ中で次代につないでいくものであると考えてございます。一方、雁木の総延長は、生活様式の多様化に伴う住環境の変化等により減少傾向にあったことから、市では雁木が有する様々な価値を継承し、まちづくりに生かしていくことに向け、平成15年度に雁木の保存と活用に関する基本方針を策定いたしました。以降、雁木の保存活用などに関する取組について合意し、任意協定を定めた地域において、雁木整備に対する補助と固定資産税の課税免除による経済的支援を行ってきたほか、町家を紹介する冊子の編集、発行、雁木町家を見学できる越後高田町家三昧の開催など、雁木と町家の魅力を市内外に広める取組を市民の皆さんと共に進めてまいりました。  そのような中、雁木の総延長は、平成29年度に行われた新潟大学工学部の黒野研究室による現況調査の結果、市が調査を実施した平成12年度に比べて1.7キロメートル減少していることが明らかとなり、また任意協定がある地域での減少率が低いことが判明したところでございます。もとより雁木や町家の魅力、それらの価値はそこに住む人々の暮らしがあって維持され、また高まるものでありますが、雁木の町並みの保存、活用に向けては、地域住民の高齢化が進む中にあって、空き家の増加、住居としての町家の評価、地域コミュニティーの維持といったまちが抱える課題そのものへの対応が求められてくるものと認識をいたしてございます。  そうした観点から、平成27年度に策定いたしました上越市都市計画マスタープラン及び平成28年度に策定した城下町高田のまちの再生をテーマとする地域再生計画に基づき、住民との協働による街なか居住の取組を推進するとともに、シェアハウス大町の取組や住民主体の景観づくりを通して、地域コミュニティーの活性化を図ってきたほか、空き町家の利活用をテーマとするワークショップ等を通じて、次世代のまちの担い手育成にも取り組んでまいりました。こうした一連の取組を通じて、最近では雁木町家をリノベーションして住居や事務所、カフェやレストランなどとして活用する事例や、街なか回遊の動きが少しずつ生まれてきているものと考えておりまして、引き続き経済的支援のみならず、住民と協働し、地域の活性化等に資する取組を進めていくことにより、雁木の保存につなげてまいりたいと考えてございます。  次に、雁木の保存宣言に関する御質問にお答えをいたします。市ではこの間、戦後50年の節目に当たる平成7年に制定いたしました非核平和友好都市宣言や、平成22年に制定いたしましたいきいきスポーツ都市宣言など、市議会における議決を経て6つの宣言を定めてございます。これらの宣言は、内外の社会情勢やその時々の課題などを背景に、市民と行政が共に目指すべきまちの姿や取り組むべき事項などを平易な言葉で表し、広く市民に呼びかけてきたものであり、市民一人一人が社会に参画し、主体的な意識、関わりの中での取組を促すとともに、まちづくりの普遍的な行動規範として制定してきたものと認識をいたしてございます。議員お尋ねの雁木につきましては、個人がそれぞれの資産を提供することによって成り立っているものであり、その保存のためには、お住まいの皆さんの意向はもとより、地域として合意できる環境が整っていることが重要となってまいりますが、現在の任意協定の状況を見ても、その実績は地域ごとに異なるものとなってございます。このように、雁木の保存は市民の自発性や地域合意を尊重しながら取り組むべきものと捉えておりまして、市民に対する機運醸成の意識づけの手段として、市が主導して宣言を制定することは適切ではないものと考えているところでございます。  次に、南本町3丁目で行われているモデル的な取組を他の地域に広げていく考えはないかとの御質問にお答えをいたします。城下町高田の歴史と文化を今に伝える雁木通りなどの町並みを有する南本町3丁目町内会の皆さんの活動は、以前から、単にまちの見た目を整えることのみにとどまらず、まちを魅力的にする活動が楽しく長く続くことを目的とした地域コミュニティーの醸成に住民主体で取り組まれている点においても、先駆的なものであると承知をいたしてございます。このような取組に対し、市では平成28年度から住民主体の景観づくりを行うモデル地区として位置づけ、雁木の塗装や格子の設置、灯りイベントなどの様々な活動をサポートすることで、景観づくりに対する住民の意識の高揚に努めてまいりました。  このような経緯を経て、令和元年度には町内会自らが定めた景観色彩ガイドラインの運用が開始され、さらに従来からの取決めである雁木のガイドラインの見直しに取り組まれておられます。町内会からは、より確実に町並み保全を図ることのできる法的根拠に基づく制度への移行についての御相談を受けておりまして、現在町内会とともに検討を進めているところでございます。市といたしましては、この取組をモデルとして同様の雁木通り地区に波及されることにより、高田地区の雁木の維持、保全及び活用につながるものと考えておりますことから、積極的に情報発信するとともに、景観づくりをサポートする新たな活動地区の検討を進めているところでございます。  次に、地域資源としての雁木の捉え方と、その活用についての御質問にお答えをいたします。全国一の総延長を誇る当市の雁木は、単に町並みの景観という観点だけではなく、雪国の知恵から生まれた共助の精神を今に伝えるものであり、その仕組みそのものが貴重な地域資源であると捉えております。一方で、こうした仕組みは、そこに住む人々の暮らしや営みがあってこそ維持されるものでありますことから、今ほどるる申し上げてまいりましたとおり、引き続き地域住民の皆さんはもとより様々な団体等と協働し、街なか居住や地域づくりに資する取組を推進してまいりたいと考えております。さらには、こうした取組の積み重ねと併せて様々な歴史的建造物を生かしたまちの魅力向上に向けた各種の取組を契機として、市民や民間事業者が主体となったにぎわいづくりが広がりを持って展開されることにより、雁木をはじめとする歴史的な町並みが継承されていくものと期待いたしているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 御答弁をいただきました。それでは、幾つかの再質問させていただきます。  まず初めに、任意協定による雁木保存活用区域ですけれども、私がいただいた資料によると、今25区域あります。そして、総延長12.8キロのうち10.5キロ網羅しています。全体の80%が指定区域に該当するようになりました。これは一つの実に成果であると思っております。ただ、指定区域を見ますと、指定区域外でも例えば稲田から六軒町、四ケ所、戸野目方面等、まだまだ指定されてはいないんだけれども、きれいに残っている、良好に残っている地域もあります。そういった地域への働きかけというものは行っておられるんでしょうか。 ○飯塚義隆議長 池田浩企画政策部長。               〔企 画 政 策 部 長 登 壇〕 ◎池田浩企画政策部長 御質問にお答えいたします。  町内会への働きかけということでございます。実は平成29年度、雁木の調査があったタイミングを捉えて高田地区、あるいは直江津地区の町内会に対して聞き取り調査を行ったという経緯がございます。その際に任意協定がない町内会に対しても、意向の確認をそのとき行っております。そのうち、多くの町内会では空き家や高齢者のみ世帯が増えていることを理由に取り組むという意向を示されておりませんでした。ただ、少ないんですけども、ぜひやってみたいというような意向を持っている町内会もございましたが、町内の同意が必要だというような手続等を踏まえまして、直ちに申請へ向けて動くのは難しいだろうというような見解を持っていたということでございます。このように厳しい状況であるとは思うんですが、私どもとしても課題認識を持っておりますので、担当課とも常々話しているんですけども、時期を捉えて働きかけというのはしてまいりたいというふうに考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 分かりました。時期を見て広い働きかけを行っているということでありましたけれども、地域協定、任意協定を結ぶには、原則該当する地域の全戸の同意が必要ということがあります。それが1つ、やはり今お話もあったように、なかなか協定を結べない要因になっているのかなと思うんですけれども、ここで1つ確認をさせていただきます。平成28年だったと思うんですが、同じく高田区の地域協議会から意見書が出ています。街区で地域内の全員の同意が必要という雁木の保存区域の認定なんですけれども、最近空き家が増えたり、不在地主があったりでなかなか全員の同意を得ることが難しい、そういう状況があるので、この点を、要件を緩和してくれないか、そういったたしか意見書があったはずなんですが、その辺りそれに対する回答として今の市からの回答として、現状そういうことがあるので、前向きに検討はしていきたいというたしか回答だったと思うんですが、その辺りはどのようになったでしょうか。 ○飯塚義隆議長 池田浩企画政策部長。〔企 画 政 策 部 長 登 壇〕 ◎池田浩企画政策部長 お答えいたします。  任意協定の条件として全員の合意が必要だということのお話がございました。その中に空き家があったり、不在地主というような状況もございまして、私どももやむを得ない事情があると認められる場合についてはこの限りではないということで、雁木が連檐する街区におきまして、約7割の皆さんから合意をいただいて申請いただければ、新たに地域指定を行うことは可能であるというような形で整理をしております。土地の所有者、または借地権者の3分の2以上、また申請地域の区域が3分の2以上の延長であるということで掛け合わせて大体約7割ということでございますが、全員ではなくて、その約7割の合意があれば地域指定を行うことを可能というような形で運用を改めているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 地域協議会からの要望が発端となって、そういう要件の緩和がなされたことが確認できてよかったと思います。こういったことで条件が緩和されたので、これをきっかけにまた、まだ指定区域外の地域にも積極的に声がけをしていただければと思います。  それと関連して、今25の指定区域があります。例えばそれぞれの区域の代表の方が集まって情報交換をしたり、意見交換をしたり、お互いの持つ課題を話し合ったり、そういったある意味横のつながりを持てるような場というのは今あるでしょうか。もしなければ今後検討することがあるでしょうか、お聞かせください。 ○飯塚義隆議長 池田浩企画政策部長。               〔企 画 政 策 部 長 登 壇〕 ◎池田浩企画政策部長 質問にお答えいたします。  個別の町内の状況については、以前いろいろお話を伺った経緯がございます。横の連携といったときに、例えばどういうような目的で集まっていただくのか、その辺が目的がはっきりとする、我々としてきちっと整理できるような状況になれば、そのような機会を設けてまいりたいと思いますが、ただ集まって情報交換するとか、そういったことは今までやっておりません。また、どういう観点で議論を進めていくことで地域づくりにつながっていくのか、先ほど景観の話もございましたが、そういった活動を横展開していくような機会をつくりながら、雁木の保存、あるいは活用につなげていくということもございますので、また方法については様々なやり方を考えてまいりたいというふうに思っています。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 分かりました。  これは、後から話そうと思ったことなんですけれども、とにかく今回最初に質問に出したのは南本町3丁目の事例だったんです。その地域の事例がそのままほかの地域に当てはまるとは限りません、それぞれの地域事情が違いますから。ただ、情報としてこういう取組をしているんだよということを積極的に伝えていくことによって、自分たちの地域でもじゃあこういうことやってみようかといった後押しになればいいなと思っています。そういう意味でもやはり例えば集まって会合を持たなくとも、指定区域を中心に積極的に情報発信をしていって、そういった流れを後押ししていくということはあっていいのではないかと考えております。  それでは、続いて、関連しまして雁木の整備支援制度について伺います。雁木整備支援制度は、頂いた資料なんですが、17年間で137件、整備延長がおよそ900メートル、それぐらいだったと思うんですけれども、この成果をどのように御覧になりますか。 ○飯塚義隆議長 池田浩企画政策部長。〔企 画 政 策 部 長 登 壇〕 ◎池田浩企画政策部長 お答えいたします。  雁木の保存については、どういう方法が取れるかということで長年の課題でございました。それを平成15年度に基本方針を定め、それを契機に経済的支援の手法を定めて、そのうちの一つとして雁木の整備補助をスタートしたということでございます。現在は、補助率2分の1で50万円を限度にしておりますけれども、令和2年度末まで137件、約900メートルの整備がかなったということです。雁木の整備の補助に当たっては、議員から御紹介いただいているとおり任意協定を定めて、それを条件とさせていただいております。あくまでもまちづくり活動を進めていくという観点から、地域のコミュニティーをしっかりと保ちながら、雁木を地域として守っていこうという趣旨で取組を進めております。そういったような地域指定を行って整備を進めた地域エリアというのが、それ以外の地域と比べて、平成29年度の新潟大学の調査では、任意協定を締結している地域のほうが雁木の保存率が高いという状況がございました。当然整備が進みますので、それは理にかなっているんですけども、実際そういった雁木の総延長をきちっと残していくという意味において、補助整備というのは、延長だけではなくて、取組、地域のまとめを維持する上で一定の効果があったんではないかというふうに捉えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) その雁木整備支援制度についてもう少し質問させてください。このことは、平成29年だったと思うんですが、高田区の地域協議会からの意見書で上がっていました。それで、私の記憶に間違いがなければ、3月の一般質問でも、こんどう議員が質問をされていたと記憶をしています。それは何かといいますと、現在雁木整備支援制度の補助金については任意協定の地域内において行われるということであります。高田区地域協議会と、あとこんどう議員の御提案なんですけれども、やはり区域外の人でも、区域外の家でも雁木を残したいという気持ちがあれば、それに応えてあげられることはできないのだろうかということでありました。私も最初は、うん、それはいいことだなと思ったんですけれども、もう少し考えてみると、確かにこれは支援の趣旨からいって、まず連檐を重視すること、それと地域内で自主的に雁木を守っていこうという思いに対しての支援であること、そういったことを考えるとやはりそのまま個人にスライドさせることは難しいかなということも思いました。ただ、これだけ雁木が減少している中で、少しでも雁木を守りたい、うちは区域外だけれども、整備をしていきたい、やはりそういった心に寄り添う、そうした対応もあってもいいのかなというふうに考えます。例えば現在補助率は2分の1、もしくは上限50万という、どちらかというと手厚い支援があるわけですけれども、補助率と、あと上限金額を少し調整して、区域外の方にもその思いに寄り添ってあげられるような制度にならないかなと、そういう思いがあるんですが、この件に関してお答えをお願いします。 ○飯塚義隆議長 池田浩企画政策部長。               〔企 画 政 策 部 長 登 壇〕 ◎池田浩企画政策部長 お答えいたします。  雁木の整備でございますが、先ほど申し上げたとおり、平成15年度の基本方針に基づきまして補助制度をスタートしております。雁木の難しさは、そもそも町家の母屋のひさしということで、個人資産であると、個人の所有物であるというところの難しさで、そこに公金を入れるためにどういう形で考え方を整理していくべきかということで、それをクリアにするために基本方針を定めたということでございます。そのときの考え方によれば、地域として雁木を守っていく、またまちを守っていくということに際して、そこを地域で取り組む場合には経済的支援を入れていこうということで整理をさせていただいております。ただ、その後高齢化が進み、また空き町家が非常に増えてきている状況もあって、そのような意見が出てきているのも承知はしておりますけれども、私どもとしてはまだそういった難しさはあるんですけども、そもそもの考え方で運用して、もう少し頑張ってみたいなというふうに思っておりまして、そのために様々な仕掛けをしているところでございます。地域の価値を認識していただくために、地域再生計画に基づきまして、各歴史的建造物を整備いたしまして、それをつなぐ動線となる雁木を歩いていただき、そこで地域の方と触れ合っていただくような機会を設けると、そういったことも組み合わせながら、住民の皆さん、あるいは市民の皆さんが高田のまち、また雁木に目が向くような取組も重ね合わせながら、雁木の保存を図っていきたいということで考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 本件に関しては、住宅リフォーム事業でも対応可能ということも聞いております。ただ、世の中の状況というのはどんどん変わってまいりますので、今御答弁にもありましたように、もし状況が変化した場合には柔軟に対応していただけるようにしていただきたいと考えております。  それでは、次に、宣言について再質問させていただきます。今ほど答弁を伺いまして、やはり宣言というのは言うなれば重いものであるということなのかなと思います。なので、私自身今の答弁をいただいて、雁木については、宣言というのはそぐわないなということを理解いたしました。ただ、宣言等によらずとも、市のほうでも今様々な答弁いただいたようにいろんな支援をしています。そういったことを通して、雁木の維持、保存の後押しをしているんだよということであれば、そういう理解もできると思います。ただ、それでは伝わらない部分もあるので、やはり市として、抽象的な話になってしまうんですが、何らかの意思表明というのは必要なのかな。実際そういうものを求めている市民の声もいただきますので、また検討願えればと考えています。  それで、現役の町内会長さんからこういうことを聞きました。雁木連檐している地域の会長さんなんですけれども、今まちに人がいなくなっていく時代、それと高齢化が進んで、そんな人に残してくれとなかなか言えない。残したいという住民の気持ちと、それを支援する行政の姿勢、恐らくそんなことでは今後残らなくなっていくんじゃないか、それほど厳しい状況なんじゃないかということを痛切に訴えておられました。ですので、少し視点は変わるかもしれませんが、宣言ではなくても、例えば条例化等によって、雁木を保全していく姿勢をきちっと打ち出させないか。ただ、それを定めるにしても、例えば強制力を持たせるのか、持たせないのか、持たせるとしたらどの程度のものなのかといった議論は必ず必要になってまいります。けれども、やはりそういったことをしていかないと、これからはどんどん残らなくなっていくんじゃないかというような意見もいただきましたが、こういった市民の声にはどのようにお応えになりますか。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 当市における地域資源としての雁木、町家をどうやって残していくか、行政と所有者との関わりをどうするのかという議論になっているんだと思います。10年前、南本町の雁木の整備をされた中で上越市は景観条例をつくりました。そのときに景観の指定をする地区として既に安塚や何かは景観の網はかぶっておったんですが、南本町に景観の指定をしたいという話を私がした記憶があります。担当の課長も随分足入りました。今考えてみると、南本町の皆さん、これだけ多くの議論を、長い年月をかけて議論してきて、今自分たちでガイドラインをつくるまでになった。まさにまちづくりは時間と、そしてまた人の思いが必要なんだなと改めて思っているところでございます。一町内会長さんがそのお話をされる、また協定を結んでいないところでもいいんじゃないかという議論がありますけれども、協定を結んでいないところで財がある方は直すかもしれないけれども、その他の皆さんがそのことに呼応するかどうかというのはまた違う話で、雁木が連檐するかどうかという保証はないわけであります。我々が地域の価値資源として、しっかりとしたものとして残していきたいという思いは、やはり将来的にわたって、地域の皆さんが合意しながら一緒に取り組んでいくというのがまちづくりの大きな取組の方向性だと思います。ですから、市の景観条例の中では南本町を想定したんですけれども、上越市の景観条例は景観育てという言葉を使いました。まさにそういう形の中で市民の自発的な意向なり思いが地域の中でまとまって、そしてそれを連檐する、これ我々が住んでいるまちの誇りだというふうに思われる市民の皆さんがおられて、その皆さんが議論が長い間交わされて、今南本町の皆さんが自ら取り組んでいるということでございますので、25の任意協定の地域がございますけれども、その皆さんが全体として取り組むまでには本当に地域の中できちっとした御意見、また意見をしながら、この地を去っていく人たちも含めて、このまちをどうするか、地域をどうするか、ひいては雁木をどうするか、そんな議論はこれからも各地域で進んでいくんだろう。その一つの例が、時間をかけたけども、頑張ってきた南本町の例が大きなモデルとして各地域の皆さんに提供されていく、提供する、発信する、この思いの中でつくっていくということだと思いますので、時間がかかることと、またそれに関わるのは地域の皆さんの思いだと、そこに行政がどういう支援ができるかということの3つをうまく調和させながら取り組んでいく必要があるというふうに思っているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 御答弁、理解をいたしました。  主体はあくまで市民、主体はあくまで住民だということに関しては、私も大いに同意するところであります。しっかり時間をかけて合意形成を図って、自分たちでやっていくんだ、それが大事なのもよく分かりました。ただ、やはりこれだけ状況厳しい中だと時間もないなという気もあるんです。実際現場を歩いて回ってみますと本当に空き家が多い。そして、近所の方に話を聞く、町内会長さんに話を聞くと、雁木だけにかかわらず、5年後、10年後が本当に心配だと。今冬の豪雪もそうでした。なので、そういった市民主体の動きは重視しながらも、やはり時間がないということも私たちは念頭に置いておかなければならないなと感じております。  それでは、先ほど宣言ということを取り上げたのは、雁木保存の主体である市民の皆さん、住民の皆さんの機運と意識を高めていくための方法の一つとして宣言ということを取り上げさせていただきました。例えばその地域に住んでいる住民が自分たちの住んでいる地域の価値、よさ、すばらしさを自覚する、そして例えば高田なら雁木、その大切さをしっかり意識して、自覚して、認識して、それを大切に思い、育てていこうという機運を育てる、それはやっぱり大事だと思うんですけれども、その育て方には2つのアプローチがあるのかなという気がしています。  1つは、住民自ら学んで、内からそういった機運を高めていく方法、もう一つは、逆に外から認めてもらうことによって、自分たちの住む地域の価値、よさ、すばらしさを認識する方法の2つがあるのかなという気がします。その後者、外から認めてもらうアプローチの仕方として、平成20年に文化庁と国土交通省と農林水産省で地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律というものをつくりました。いわゆる歴史まちづくり法、歴まち法と呼ばれています。これは、どういう法律かというと、その地域固有の大切な歴史的風致、それをしっかり磨いて保存して、次の世代へつないでいくという、そういった取組に対して国が支援を行うものです。自治体が地域の風致維持向上計画というものを策定して、それが国に認められると、そうした取組に対する補助が出ます。私は、その補助はもちろんありがたいんですけれども、そうやって例えば高田城を中心とした江戸時代の町割り、そこに残る雁木という助け合いのシステム、そういったことを歴史的風致の維持向上計画にして認めてもらうことによって、また高田に住んでいる人たちが自分たちの住んでいる価値に改めて気づく、そういった効果があるんじゃないかなという期待をしているんです。  他市の例を引き合いに出して恐縮ですが、先頃新聞報道で妙高市がSDGs未来都市に選定されたという報道を聞きました。実際私中身を読んでいないんで、中身はどういうものか分からないんですが、そういったことに例えば選定されることによって、ああ、我々のまちはこういう方向に行くんだ、こういうまちづくりをするんだという思いを共有することができる。目をこちらに戻して、例えば高田城を中心とした雁木町家の城下町、そういったものがきちんと歴史的風致の維持向上計画において認められれば、またここに住む人たちの機運の向上、意識の向上に役立つんじゃないか、そういった期待をしているわけです。歴史まちづくり法については、多分行政の方は把握しておられるし、理解もしておられます。それが果たしてこの高田において活用が可能かどうか、もしできないとすればその理由はどこにあるのか、その辺りを聞かせていただければと思います。 ○飯塚義隆議長 吉田仁史都市整備部長。               〔都 市 整 備 部 長 登 壇〕 ◎吉田仁史都市整備部長 髙橋議員の御質問にお答えいたします。  歴史まちづくり法、こちらにつきましては、議員御指摘のとおり平成20年にできた法律でございまして、歴史まちづくり法、こちらの認定のためには計画策定が必要だと。その計画につきましては、地域にある核となる国指定の重要文化財、そうしたものと、それを取り巻く市街地、あと市街地の中で過去伝統的な、どういった取組が行われてきたか、そうしたものをある程度ストーリー立てまして計画をつくって、国のほうの認定を受けるものということでございます。また、雁木につきましては、過去に市の文化財指定、また伝統的建造物群の保存地区の検討しているということでございますが、いずれも古いものと新しいものが混在している状況などから、こういった建造物としての指定は難しいという判断に至っております。また、高田城跡、こちらについても県指定の文化財だということでございまして、歴史まちづくり法の適用、こちらについては極めて難しいのではないかと考えてございます。  議員御指摘の雁木に対する市民の皆様の機運や意識、こうしたことを高めるためには、先ほど市長の御答弁ございましたが、雁木に対する、まず南本町3丁目、こちらで取り組んでおります市民主体による景観づくり、あと街なか居住など、そういった地道な活動をしっかり積み重ねていくと。そこに対して市のほうとしても住民主体のそういった活動に対してしっかりサポートしていくと、そうしたことで取り組んでいこうと考えております。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 今般オープンしました旧師団長官舎、今井染物屋、これらについても、まちの再生計画の中で取り組んでまいりました。まさに立地適正化を含めて対応してきたと。先ほどのSDGsの話でありましたけれども、上越市は全国で32の市町村の中、1,800あるうちの32の中に選ばれて、歴まちの話と併せながら、地域にある資源に磨きをかけ、それを開発しながら、地域とまちの形態をつくっていこうという取組、高田のまちの再生、城下町高田の再生計画を含めてこういう形で取り組んできたということでありますので、まちづくりに対する国のある種手厚い指定を受けて取り組んできた結果が今、昨年度スタートできるようになったということであります。そのことに関して言えば、大町、両方大町なんでしょうかね、大町地区の町内会長さんお二人それぞれおられましたけれども、地域に自分たちの歴史、文化、産業文化を含めて戻ってきたというふうなこと、また師団長官舎については、移築されたものが110年、120年という経過をして新しくよみがえったということで、地元の町内会長さんは本当にうれしいと。バテンレースの話については、大町4丁目がまさにバテンレースの発祥の地であると言わんばかりにここに戻ってきたということで、小さい頃から記憶していることからすると、非常にありがたいというようなことがありました。まさにコンパクトシティの中で、まちの再生を我々が国の支援をもらいながらやってきたことが、昨年度、今年度スタートしたということでございますので、こういうものを含めながらPRをしていければなと思いますが、私もここで32に選ばれたからどうだという話ではなく、全国で32の市町村しか選ばれなかった中の一つに上越市が入ってきたというのが、今回の取組につながっているというふうに考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 御答弁、理解をいたしました。御答弁をいただいておいて、こういうことを申し上げるのもなんなんですけれども、実は歴史まちづくり法認定については、平成28年に村上市、令和2年に佐渡市が認定されています。そういったことをるる資料を調べるに当たり、やはり高田に適用するには少し違和感がある。違和感という言い方はおかしいかもしれませんが、少し違うような気がする。なぜかというと、やはり先ほど冒頭に申し上げたとおり高田の城下町は生きているんです。古いものと新しいものが混在して、時代に合わせて形を変えながら今も生きている。そういった高田のまち、雁木町家というのは生きているんだという視点を持ってこれからもまちづくりを見ていきたいと思います。  それでは、もう一つ、高田の雁木通りが衰退していった背景の一つ、様々な要因があるんですけれども、背景の一つは、やはりこのところの社会の変化が早過ぎて、大き過ぎて、歴史的な雁木町家の中では現代的な生活のニーズが満たせなくなってきた、現代的な生活の要求に応えられなくなってきた、そういった背景も大きいのかなと考えております。例えば車、それと暮らしぶり、広さ、間取り、採光、そういったことが関わってくると思うんですけれども、しかし、そういうことであるならば、表向きという言い方変ですが、伝統的な雁木町家を残しながらも、その中身を現代的な生活にマッチするように、現代的なニーズを満たすように機能強化していく、そういった取組も今後重要になってくるのかなと考えます。既にそれは始まっていて、例えば住宅リフォームであるとか、県の建築士会が作った住宅リフォームのガイドブックを市が発行したり、そういった動きが始まっています。あと民間ベースでも始まっています。  上越市の町並みというのは、先ほど南本町3丁目の取組は景観が入り口だったはずです。でも、今度これから街なかに人をもう一回誘導してくるとなると、やはり町家の機能を強化していく、そういったことも大事なのかな。景観に軸足を置いていたものを、景観にも取り組みつつ町家の機能強化、現代風に造り変えていく、そういった作業にも積極的に取り組んでいく必要があるのかと考えます。プラスして、伝統的な町並みの周辺の環境整備、例えば裏通りを整備して車の出入りを便利にする、駐車スペースも確保する。これは、県の建築士会のレポートにも載っているんですけれども、やはり拠点、拠点に駐車場を整備することも大事だ。今は車社会ですので、1軒のうちに2台、3台車がある。そういったことを総合的に考えて、上越市の街なか居住誘導、街なか居住推進にも絡めて、そういったことに取り組んでいく必要があるのかな。景観を維持しながらも、町家の機能強化プラス周辺の環境整備、そういったことを並行して進めていく必要があるのかと今強く思っていますが、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 髙橋議員おっしゃられたように、時代の大きな大きな変化の中で、町家がどうして若者に、また家族、大家族がそこで住むことができなくなったのかということだというふうに思います。私のところで上越市で一番文化に詳しい職員が、結婚する前は町家に住んだと。しかし、子供が生まれてきたら町家に住むことができないで、借家だったけれども、自分のうちへ動いたということのように、その時代ではそこで住んだけれども、今の時代ではなかなかという話もありましょう。先ほどの雁木の話にしてみれば、子供さんの車を入れるために雁木の支柱が邪魔になったと。雁木は要らないというようなことも出てくるような状況も出てきたり、夏は暑いんでしょうか、冬は寒いんでしょうか、そういう中。それから、隣の声が聞こえるとか、なかなか難しい町家が持っている問題もやっぱり見直す、目をつぶるわけにいかない部分があります。しかし、そのことがまた魅力だといって若い人たちがやってきていると、これも事実であります。こういうものの中で、この町家をどう評価するかと、先ほども私評価という言葉を使いましたけれども、町家をどうやって評価するかということをこれからの時代の変化と、そしてまた個人、個人の生活の多様さ、思いの多様さ、こういうものと掛け合わせながら考えていく必要があるんで、何かやれば若者が戻ってくるということでもないんだろうと思っています。  そんなようなことを含めて、非常に難しい課題ですが、今日的な我々の暮らし、営みの中で町家がどう評価されて、どんな皆さんがこの町家に魅力を持ってもらえるか、これは中に住んでいる人たちと外から見る人たちの違いもあって、外から来た人でもそれだけ長い間住めないというようなこともあるでしょう。先ほどの高田に慣れた、上越の生まれではないですけれども、外から来て、文化の中では町家に住みたいと思ったけれども、子供さんが生まれたら町家を出ざるを得なかったというようなことも先ほど紹介しましたけれども、そういうことを含めて課題は複雑系な問題だと思います。一つの答えで全てが推しはかれるわけでありませんけれども、そういう状況をつぶさに見ながら、適時適切な政策、施策を打っていく中で、町家、雁木を評価してもらえる、そして高田のまちの歴史や文化を評価してもらえる、そんな取組をしていく必要があるなというふうに思っているところでございます。 ○飯塚義隆議長 5番、髙橋浩輔議員。 ◆5番(髙橋浩輔議員) 話をきれいにまとめていただいたようで恐縮しております。まさにおっしゃるとおり、本当に雁木という切り口ではあるんですけれども、結局は冒頭申し上げたとおり、まちづくりをどうするかということ、あらゆる面から見て総合的に対応していかなきゃいけないのかなというふうに私も思っております。これから先何が大事になってくるのかな、これまでもるる申し上げましたけれども、一つのキーワードとして、やはり主体は住民なんですけれども、行政もしっかり手を貸す。住民と行政の積極的な協働、共に働く、これがこれからのキーワードになってくるかなと思います。なぜそんなことを感じたかというと、街なか居住推進が始まっています。私の住む仲町6丁目もそのモデル地区に指定されて、昨年担当の職員の方が3回うちの町内に入ってくださって、専門のコーディネーターを置いて、まちづくりに関していろんな議論をしました。そうしてくると、1回目より2回目、2回目より3回目、どんどん話の中身が濃くなっていって我々も機運が高まってくる、市役所の方も話が深まる、そういったことで非常に手応えを感じたんです。なので、これからやはりまちづくりとなってくると、お互い遠慮せずにどんどん手を組んで協働していくことが一つの鍵になるのかな、それは今強く感じているところです。  時間なくなってきましたので。この前こんなことがありました。私、仲町6丁目でまだ商いをしているんですけれども、店でお客さんを見送った後、雁木に立っておりました。そうしたら、ランドセルしょった小さい子供が下校してくるんです。見ず知らずの子供です。顔も名前も知りません。でも、私の顔見るなり「ただいま」と言ったんです。私も思わず「お帰り」と言ってしまったんです。それをやり取りしたとき、ああ、これが雁木なんだというふうに思いました。いささか精神論的な話になってしまうんですけど、やっぱりそういう場面が大事だな。目を向かい側に転じると近所の方が立ち話をしている。いろんな人が通る。この質問するに当たり、10人近くの方に聞き取りをしました。その方がそれぞれの立場から雁木のことについて語ってくださったんですけれども、異口同音におっしゃっていたことは、雁木を守ることはコミュニティーを守ることだ、そうおっしゃっていました。雁木を守ることによってコミュニティーが守られる。コミュニティーが維持されれば雁木も維持される。なので、事雁木というだけでなくて、やはりもう少し広い視点に立って、地域コミュニティーの維持、地域の持続、そういったことも念頭に置いてまちづくり、雁木の維持、保存を見ていこうと考えます。  質問終わります。 ○飯塚義隆議長 この際、しばらく休憩いたします。          午後3時18分 休憩                                   午後3時40分 再開 ○飯塚義隆議長 休憩前に引き続き会議を開きます。  なお、本日の会議時間は、議事の都合によりあらかじめこれを延長いたします。  一般質問を続けます。  8番、中土井かおる議員。〔中 土 井 か お る 議 員 登 壇〕 ◆8番(中土井かおる議員) お疲れさまでございます。会派みらいの中土井かおるでございます。どうぞよろしくお願いいたします。手話通訳士を目指している方に御指導をお願いし、手話で簡単な御挨拶をさせていただきましたが、会派と名前を覚えるだけで四苦八苦いたしました。手話通訳士の方へ尊敬の念を強くいたします。  では、通告に従いまして一般質問を行わせていただきます。1点目は、子供の孤立対策と心のケアについて質問をいたします。大項目1、(1)、自殺対策基本法ができ、14年が経過し、日本の自殺者数は減っています。ところが、新型コロナウイルス禍で子供の自殺が深刻化しており、警察庁の発表では、昨年の子供の自殺者数は、統計を開始した1980年以降で最多の499人でした。前年と比較して4割も増加したということが分かりました。このことからも、自殺予防を含め、心のケアの必要性がより一層高まったと考えますが、当市における子供の心の相談の状況及び対応状況についてお聞きいたします。  (2)、上越市自殺予防対策推進計画においても位置づけられているように、ゲートキーパーの役割が重要と考えます。ゲートキーパーとは、自殺の危険を示すサインに気づき、適切な対応を図ることができる人のことで、言わば命の門番とも位置づけられている人のことです。ゲートキーパーは、海外でも自殺対策の分野で広く使用されている用語で、WHOをはじめ多くの国々で使用され、養成プログラムが実施されています。専門性の有無にかかわらず、それぞれの立場でできることから進んで行動を起こしていくことが自殺対策につながるとされています。そこで、当市におけるゲートキーパーの普及の現状と普及促進についてどのように考えているかお聞きいたします。  (3)の質問です。近年、子供が抱える課題は多岐にわたり、様々なサポート体制が必要となっています。令和元年、新潟県児童相談所における児童虐待の対応件数は3,489件で、10年前の805件から4.3倍に増加しています。このように、DVの増加、不登校、非行などの問題行動、暴力行為、いじめ、ヤングケアラー、貧困など、複雑で深刻な課題を抱えた子供たちが増えています。子供や御家族が抱える課題を解決するためには、必要なサービス機関につなげ、うまく利用できるようになるための調整や見守りを行う必要があります。このような関係者との連携や調整を行う役割を担うスクールソーシャルワーカーの必要性が高まっていると考えますが、当市ではどのようにお考えかお聞かせください。  (4)、昨年、厚生労働省は、子供の7人に1人が貧困状態にあると発表しています。内閣府が令和元年11月に公表した子供の貧困対策に関する大綱には次のように書かれています。貧困の状況にある家庭や子供については、これに伴って様々な不利を背負うばかりでなく、社会的に孤立して必要な支援が受けられず、一層困難な状況に置かれてしまうことが指摘されている。このような社会的孤立に陥ることのないよう、子供及びその保護者との交流の機会などにつながる居場所づくりの支援等、生活の安定に資するための支援を実施するとあります。また、当市で令和2年3月に策定された上越市子ども・子育て支援総合計画におきまして、子供の貧困対策の推進施策の中に、平成30年度に実施した子どもの生活実態に関するアンケート調査があります。居場所等の状況についての項目では、困窮層の世帯の子供は、一般層の世帯の子供に比べ、朝食や夕食の孤食率が高く、一日の電子機器を使ったゲームやインターネットの使用時間が長い傾向にあり、地域行事の参加や習い事等の経験が少ない傾向にある。また、困窮層の世帯では、悩みや心配なことがあっても相談する相手がいないとする回答が一般世帯より多いという結果でした。このことからも、当市における貧困世帯の子供の孤立が浮き彫りになったと考えます。貧困による孤立を防ぐために、子ども食堂などの居場所づくりの立ち上げ、運営を支援していく必要があると考えますが、いかがでしょうか。  次に、大項目2、学校現場における福祉教育の推進についてお伺いします。福祉教育とは、地域で誰もが幸せに暮らしていくためにどうしたらよいかに気づき、みんなで話し合いながら考え、具体的に行動し、自分の生活につなげていく力を育む教育のことだと考えます。当市では、障害のある人が学校へ出向いてパラリンピック種目のスポーツなどを通じて子供と交流をしています。共生社会の推進に向け、子供が障害のある人と交流することは重要と考えます。そのような福祉教育を進めていくお考えはありますか。  大項目3点目は、災害時の避難行動要支援者に対する避難体制について質問いたします。(1)、災害対策基本法の改正により支援が必要な高齢者や障害のある人など、避難行動要支援者一人一人の災害時の避難の仕方を決めておく個別避難計画の作成が自治体の努力義務となりました。当市においては、既に個別避難計画を作成していると承知していますが、個人情報を他人に知られるのを嫌う人や、まだ元気だから、必要ないと断る人も多いのではないかと懸念します。そのため、作成に当たり、認知機能や身体機能の状況を把握しているケアマネジャーのような福祉専門職の参加が有効と考えますが、いかがでしょうか。  (2)、母子避難所について質問をいたします。近年の大型災害では、乳児を抱えた親御さんや妊産婦は、周りに気兼ねをしたり、環境の不安から一般避難所を避けて在宅避難や車中泊を続けていた方もおり、熊本地震の際は、その実態を把握することも困難な状況だったようです。熊本地震で車中泊を10日間ほど続けていた妊娠5か月の妊婦が救急搬送されました。その後、羊水内に菌が発生し、6か月目に帝王切開で出産しましたが、子供は3週間後に敗血症で亡くなり、震災関連死と認定されました。災害時に妊産婦や母子が安心して避難でき、心身の安全が確保される母子避難所の開設が必要と考えますが、いかがでしょうか。  以上、御答弁をよろしくお願いいたします。            〔中 土 井 か お る 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。                  〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 中土井議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、子供の孤立対策と心のケアに関し、当市における相談及び対応の状況についてのお尋ねにお答えをいたします。保護者や教育委員会等を通じて、すこやかなくらし包括支援センターに寄せられる小学生から高校生の子供についての相談は、令和2年度では345件あり、そのうち心の相談は277件でありました。相談内容としては、心の不調による気持ちの落ち込みのほか、発達障害からくる友だちとのトラブルや親子関係の不和など、様々な事案が見受けられます。これらの相談があった場合には、臨床心理士が保護者から家庭での子供の様子を確認するとともに、子供本人の話を丁寧に傾聴し、不安が軽減するよう、子供と保護者に対し、アドバイスを行っているほか、学校生活に関する相談については、問題の解決に向け、学校と一緒に子供の状況を共有し、対応に当たっておるところでございます。このほか障害や疾病に起因する相談も多く、その際は保健師や社会福祉士が対応し、適切なサービスや関係機関につなげているところであり、専門職がそれぞれの役割を生かしながら連携して支援に当たっているところでございます。  なお、寄せられる相談のほとんどが継続的な支援を必要とする案件でありますので、定期的に家庭訪問や面談を行い、悩みや不安をお聞きするとともに、状況を確認しながら、必要に応じて必要な支援につなぐなどのケアも行っているところであります。市といたしましては、引き続き専門職がしっかりと相談者の話に傾聴しながら状況を的確に把握するとともに、学校等の関係機関と連携しながら、子供や保護者に寄り添った支援に努めてまいります。  次に、ゲートキーパーについての御質問にお答えをいたします。市では、平成30年3月に策定いたしました上越市自殺予防対策推進計画に基づき、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指した地域づくりに取り組んできているところでございます。具体的な取組といたしましては、自殺の危険を示すサインや適切な対応方法などについて理解を深めていただくため、平成26年度から町内会長をはじめ、民生委員・児童委員、地域包括支援センター職員等を対象とした研修を実施しており、平成26年度の3地区を皮切りに、年度ごとに地区数を増やし、平成30年度には地域自治区単位を基にした市内全30地区で研修を実施したところでございます。令和元年度及び2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、一部の地区で実施を見送りましたけれども、これまでの間に延べ2,878人の方から参加をいただいたところでございます。市では、これらの方々が命の門番であるゲートキーパーとしての役割を担い、変化に気づいて声をかける、本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける、早めに専門家に相談するよう促す、寄り添いながら見守るといった、気づき、傾聴、つなぐ、見守る活動について実践いただけるよう取り組んできたところであり、この間、町内会長からの通報により市の保健師が民生委員・児童委員と共に悩みを抱える人に寄り添い、定期的な医療受診につなぎ、大切な命が守られた事例もございます。  こうした取組を進める中、児童生徒等に対するケアといたしましては、本年度新たに市内の全小中学校、高校等の教職員等を対象とした思春期自殺予防研修会のオンライン開催を7月に予定しておりまして、今後もこうした関係者に対する研修会等も重ね合わせ、自殺はその多くが予防できる社会的な問題であり、また人ごとではない、身近な問題であることの認識を私たち一人一人が共有し、そして大切な市民の命を守ることができるよう、引き続き鋭意取組を進めてまいります。  次に、子ども食堂などの居場所づくりの立ち上げ及び運営に対する支援についての御質問にお答えをいたします。近年急速な少子化が進行し、核家族化の進展や地域のつながりの希薄化などを背景に、子供や子育て家庭を取り巻く環境が大きく変化する中、子供の孤立を防ぐため、地域団体等が運営する子ども食堂や学習支援などの子供の居場所づくりの取組が全国的に広がっているところでございます。当市におきましても、昨年3月に策定いたしました子ども・子育て支援総合計画の基本施策の一つに、子供の居場所づくりを新たに位置づける中、放課後児童クラブの開設などの施策を展開するとともに、市民の皆さんによる子供の居場所づくりの取組への支援も行っているところでございます。  具体的には、南本町3丁目で子ども食堂を運営している団体の代表者から、市の担当も子供たちと一緒に食事や遊ぶことなどを通して運営に協力してほしいとのお話をいただいたことから、平成30年度から市として定期的に子ども食堂に参加し、子供たちと一緒に食事を取ることに併せ、バルーンアートやビンゴ大会などのイベントを実施するなどの運営協力を行ってきておるところであります。また、昨年12月、三和区の団体から、子供から高齢者まで気軽に集い、食事をしながら交流する居場所づくりに取り組みたいとの相談をお受けしましたことから、居場所の開設に必要な手続の確認など、立ち上げに向けた支援をはじめ、食材の調達に向けたフードバンクとの橋渡し等、継続的な運営につなげるための支援を行ってまいりました。こうした取組が奏功して、本年10月に三和ふれあい食堂が開設できる運びとなったところでございます。引き続き市では、子供の居場所づくりに既に取り組んでいる団体はもとより、新たに取り組もうとする団体にも寄り添いながら、子供たちの健やかな育みを支える環境づくりの推進に向け、必要な支援を講じてまいります。  次に、避難行動要支援者の避難体制の構築に関し、福祉専門職の参加についてのお尋ねにお答えをいたします。昨年の市議会9月定例会における議員の御質問にお答えいたしましたとおり、市では今般の災害対策基本法の改正以前から、災害時に自力での避難が困難で周囲の支援を必要とする高齢者などの生命、身体を災害から保護することを目的に、毎年民生委員の皆さんの戸別訪問等により、避難行動要支援者名簿の更新、整備を行った上で、順次要支援者ごとの個別避難計画を作成してきております。個別避難計画における具体的な支援内容には、要支援者への避難情報等の伝達のほか、安否の確認と避難誘導の3つを位置づけるとともに、これらの支援は、特定の個人に過度な負担がかからないよう、地域において組織的に対応することとしておりますので、計画の作成は、ふだんから支援が必要な方の様子を承知しておられ、かつ災害時において組織的な支援が可能な町内会の皆さんにお願いすることにより、災害時における実効性の高い計画づくりにつながっているものと考えています。このため、個別避難計画の作成に福祉専門職から関わっていただいてはおりませんけれども、これまでも避難行動要支援者名簿については、本人の同意を得た上で、地域包括支援センターや社会福祉協議会等に提供することで情報共有を図るとともに、日頃の見守り活動や災害時の声かけなどに活用していただく中で、議員が心配されておられます名簿に登載されていない要支援者に該当すると考えられる人がおられた場合には、市に情報をいただく体制を取っているところでございます。こうした取組を進める中、町内会ベースでの個別避難計画の作成率は、昨年度末現在で97.2%となっており、今年度は計画の作成が進んでいない町内会に出向いての働きかけを行ってまいります。さらに、民生委員や地域包括支援センター等の皆さんと災害時の対応についての意見交換も予定しており、関係の皆さんのお力をお借りしながら、引き続き一人一人が支えられる、守られる地域づくりに取り組んでまいります。  次に、母子避難所の設置についての御質問にお答えをいたします。市では、上越市地域防災計画に基づき、市内の学校や公共施設など127の施設を指定避難所に指定しております。これらの避難所の開設に当たりましては、妊産婦や乳幼児など避難に配慮を要する要配慮者に対するケアやプライバシーの確保も十分に配慮することといたしてございます。具体的に申し上げますと、各指定避難所には、おむつなど必要な物品を配備しており、避難所の開設時には、専用の個室やパーティションで区切った福祉避難スペースを設け、プライバシーの確保をはじめ、要配慮者へ優先的に毛布を支給するなどの対応が実践できるよう、具体的な手順を避難所開設・運営マニュアルにまとめておるところであります。また、避難所の運営に当たっては、保健師、看護師、栄養士を避難所に配置したり、巡回させたりすることにより、妊産婦や乳幼児の健康管理を行うことといたしてございます。このように、全ての避難所において、妊産婦や乳幼児などの配慮が必要な方が安心して避難できる環境を整えておるところであります。  私からは以上であります。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私からは、子供の孤立対策と心のケアに関し、スクールソーシャルワーカーの必要性についてのお尋ねにお答えいたします。  スクールソーシャルワーカーとは、社会福祉士や精神保健福祉士等の資格を持ち、問題を抱える児童生徒を取り巻く家庭や友人、地域社会などに働きかけたり、関係機関等の連携、調整を行ったりする専門職で、現在当市の教育委員会学校教育課に1名配置しているほか、県の教育庁上越教育事務所にも2名配置されております。年々いじめや非行、児童虐待、不登校等、児童生徒をめぐる問題が複雑化、多様化する中で、課題に適切に対処していくことが重要となってきており、学校だけでは解決が困難で関係機関との連携が必要な児童生徒の問題に対して、JAST、じょうえつあんしんサポートチームを設置して対応しております。ここでは、スクールソーシャルワーカーをはじめ、臨床心理士、公認心理師、学校訪問カウンセラー、生徒指導や特別支援教育、健康教育の各担当指導主事、そして管理指導主事が配置され、児童生徒の問題状況を各担当の専門性を生かしながら協働して考察し、よりよい解決を目指しております。  この中にあって、児童生徒のメンタルケアを中心としたカウンセラーとは別に、スクールソーシャルワーカーは、教育と福祉、双方の観点から児童生徒を取り巻く環境の改善について学校に助言をしたり、保護者や児童生徒からの相談を受けて具体的な提案を行ったり、適切な福祉、医療の関係機関につないだりする役割を担っており、そうした機能の必要性は高まっているものと認識しております。教育委員会といたしましては、今後もスクールソーシャルワーカーの専門性が十分に生かされ、学校と家庭にとってよりよい問題解決に資するように努めてまいります。  次に、学校現場における福祉に関する教育の推進についてのお尋ねにお答えいたします。学校においては、福祉に関する教育は、主に総合的な学習の時間や道徳科で行われております。まず、総合的な学習の時間では、現代的な諸課題として、国際理解、情報、環境、福祉、健康、この5項目が横断的、総合的な探究課題の例として挙げられており、各学校では、自校の課題や地域の特性に照らし合わせたテーマを設定し、取り組んでおります。その中で、例えば学校区に高齢者や障害者を対象とした福祉施設等がある学校では、福祉を学習課題として選択し、地域の高齢者や障害者との交流を通して共生社会への意識を高めております。また、市内にある特別支援学校との交流を通して、児童生徒の障害者理解を進め、主体的な関わり方や共生について学びを深めている取組も見られます。これまで市内の約7割の小中学校が福祉に関する教育に取り組んでおり、学校によっては実際に高齢者や障害のある方と直接触れ合う活動、例えば、特殊眼鏡や手足のおもりといった装具を身につけた高齢者疑似体験や車椅子体験などを通して、体が不自由な状態について理解し、支え合うことの大切さを学んでおります。また、パラリンピック出場を目指すアスリートとの交流で義足体験を行う中で、足の不自由な方が努力して高めた身体能力を目の当たりにし、人間の可能性を肌で感じたりする授業が行われております。  こうした活動は、児童生徒の福祉に対する見方、考え方を深め、例えば体が不自由な方をただかわいそうな人というような一方的な見方ではなく、一人一人がそれぞれの特性を持ち、それが個性として尊重されるものであるとの視点に立って、自分に何ができるかを考え、助け合おうとする、共生社会の素地を学ぶことにつながっていくと考えております。そのほか、道徳科でも全ての市内小中学校において、児童生徒の発達段階や特性等を考慮しながら、福祉に関する題材を通して学び、思いやりや相互理解、社会正義などの道徳的価値に触れております。  教育委員会といたしましては、障害のある方と関わり、深く学ぶ取組事例を各学校に紹介し、より多くの意義ある実践が行われるよう取り組んでまいります。  以上です。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 御答弁いただきました。  まず、1番の(1)について再度質問させていただきます。こちらは、すこやかなくらし包括支援センターさんに届いた相談ということで理解しておりますが、相談件数については277件ですか、かなり心の御相談があったというふうに受け止めました。この相談された対象の方なんですけれども、保護者の方なのか、御近所の方なのか、民生委員さんなのか、御本人なのか、その辺りというのは統計は取れていますか。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。                 〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 お答えいたします。  相談寄せられた対象が一番多いのはやっぱり学校とか、関係機関ですね、それが277のうちの約53%ぐらいです。あと保護者の方が4割強ぐらいです。御本人から来ているのは3%ちょいぐらいだったかと思います。実際問題、相談に応じているのは、保護者の方とか、学校の先生とやっていますけども、基本的には本人と直接なるべく会える場合は会うようにして、本人の話を聞くということもやっておりますので、実際に相談やっていく中で本人にも会ったりとかしてということもやっております。ですので、相談寄せられるのは先ほど言いましたぐらいの区分けで相談が寄せられているという状況であります。相談は、実際にはお子さんも含めて必要な方に相談に乗っているということでございます。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 分かりました。やはり子供御本人からの相談というのがかなり少ないなということで、驚いてはいるんですけれども、子供本人が直接相談先であるという認識を持てるような、そういった周知というのは何か積極的にやっていらっしゃることはありますか。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。                 〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 お答えいたします。  心の相談ということで、心の相談だけでなくて虐待とか、もろもろ全て含めてですけども、小学生、中高生にそれぞれこういうパンフを個人にお配りして、全子供さん、それから親御さんにも渡るように、それから学校の先生方にも渡るようにしていますし、そこに、すこやかなくらし包括支援センターの相談窓口のアドレスとか、電話番号も書いてございます。こういう形で、昨年これ配ったんですけども、そういうことでお子さんからの相談もしやすい環境づくりといいますか、その情報提供にも今努めているところでございます。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 分かりました。今そのパンフレットの中にアドレスと電話番号が書いてあるというようなお話あったかと思うんですけれども、アドレスということは、SNSなりメールで相談できるような、そういう体制になっているということでしょうか。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 お答えいたします。  電話だけでなくて、メールでもお受けするということになっています。ただ、電話がやっぱり一番多いということでございます。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 分かりました。すこやかさんではないと思うんですけれども、市では24時間365日いつでも電話で対応できる子どもほっとラインというのも開設されているかと思うんですが、これは本当にターゲット、子どもほっとラインという名前にしているので、子供さんをターゲットにして、いつでも電話してきていいよ、24時間電話してきていいよというような、そういう事業になっているかと思うんですけれども、今ほど笠原部長のほうからも電話での相談が多いというようなお話があったり、子供さんからの相談が3%というようなお話もあって、なかなか子供さん本人がSOSを出しにくい環境なのかなというふうに何となく想像しております。厚労省のほうでも、電話やメール、SNSなどで相談できる各地の相談窓口というのをインターネットで紹介しております。子供のSOSを早期にキャッチして早期対応するということは、できればLINEやチャットなど、そういったSNSの相談のほうが有効なのかなというふうに考えております。例えばなんですけど、すこやかさんのパンフレットですか、そこにもう少ししっかりと子供対象にLINEなのか、メールなのか分かりませんけれども、そういったもので相談できるというようなことをしっかりと周知できるような、ちょっとパンフレットがいいのか分かりませんけれども、そういった周知の方法というのはいかがなものでしょうか。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。                 〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 お答えいたします。  今メールしかやっておりません。これからの時代、やはりSNSをフルに活用してということも検討していかなきゃならんなというふうに思っているところであります。先ほどお見せしたパンフレットは、子供にただ配るんじゃなくて、学校の先生方からしっかりこの辺のこと、授業の1こま、できれば授業みたいにして、自分できちっと、自分が虐待というものにまず気づく、自分が心の悩みに自分で気づく。それを近くの大人だとか、きちっと自分で発信していこうということも併せて御指導いただいています。そのような中でこのパンフも使いながら、自分でほっとラインというところにつなげるというようなことも併せてお話しいただいております。ちなみに、新潟県もホットライン、24時間のやつあるんですけど、あれもやっぱり若年層の方2%ぐらいだそうです。そういうのもあるので、我々昨年からですけども、こういうパンフレットを直接御本人さんに、小さい子は小さい子でまず自分で気づく、高校生は高校生で気づく、そういう気づきを含めてしっかりやっていただいて、それを発信してもらうということにつなげていくためにやっておりますので、何とかこれが今度数字が上がってくるといいますか、御本人から受けられるというようなことにもつなげていけたらと思いますし、そこはまた教育現場も含めて一緒に引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 市川均教育部長。〔教 育 部 長 登 壇〕 ◎市川均教育部長 教育委員会からもお答えさせていただきます。  今ほど笠原部長から紹介いたしました連絡先を記した、年齢に応じた記載のある3種類、全児童生徒にも配付させていただいているところでございます。その中には、すこやかなくらし包括支援センター以外に、先ほど議員から御紹介いただきました子どもほっとラインも入ってございます。それから、その中には、学校で相談してくださいということで、担任の先生だけではなくて、保健室の先生、スクールカウンセラーの先生、話しやすい先生に話してくださいということも記載させていただいております。その運用につきましても、教育センターのほうで全学校の担当者を対象とします研修でございますね、こういった子供の抱えた悩みに接するためのコミュニケーションの取り方ですとか、そのような研修も今年度もすることを予定しております。そのような学校現場でも情報をキャッチする取組をしっかりしてまいりたいと考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 今ほど、すこやかさんのほうから、また教育委員会さんのほうから、子供がSOSを出しやすい環境整備というところに早めに取り組んでいただいているというようなお話も伺いまして、ほっとしているところでございます。  では、(2)、ゲートキーパーの普及促進について少し御質問させていただきたいと思います。子供の自殺予防では、子供に関わるたくさんの人にゲートキーパーについて知ってもらうことが大事だと考えます。先ほど答弁の中に、もう既に学校の先生方がゲートキーパーなのか、そういった子供の危機を早めにキャッチするような、そういった研修を始めているというようなお話もありまして、実は学校の先生にもゲートキーパーの研修していただいたらどうかなというようなお話もさせていただこうと思っていたところなんですが、早く取り組んでいただいているというところで安心いたしましたが、今やっぱり子供の例えば不登校だったり、いろいろな悩みの中に、御家族とのあつれきというようなところがかなり、一昔前と違って問題として多く上がってきているようです。そんな中で、保護者の方へのゲートキーパーの研修というのは必要ないのかどうか。私は、保護者の方にぜひ子供との関わり方というところも含めて、ゲートキーパーの研修を受けていただけたらなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。              〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 ゲートキーパーの研修についてお答えをいたします。  市長答弁のほうでもありましたけれども、26年度から町内会長、民生委員、あと地域包括支援センター等の方々に対する研修ということをお話しさせていただきました。そのほかにも、その前については、以前は専門的な研修、ゲートキーパーということを担うというよりもゲートキーパーを養成するような形での、例えば床屋さん、そういう方々はいろんな情報が入ってきたり、日々その方々を見ているということもありましたので、そういう研修も行ってきているところです。お尋ねの広くということで、どのような方でもゲートキーパーの研修を受けていただける環境というのがやっぱり必要というふうにも思っております。そうした町内会長を対象にした研修にも、当然地域の中で住民の方に参加いただくということもあります。そういったところに様々な方が入っていただくということもあるんですけれども、そうした自殺に対する講演会なども行う中で、様々な方に注意をしていただくような、保護者ということに特定ということではなく、広く自殺関係に対する、心の不調に気づいたらというような研修というものも、大きな会場、オーレンプラザのホールを使ったりする中で自殺予防講演会ですとか、昨年の2月ですけれども、自殺総合対策推進センターのセンター長、そういう方々を講師にお招きをする中で、自殺を予防するにはどうすればいいのかということについての研修、広い研修もやっております。地域に入り込んでの研修も様々なことでやっておりますし、学校に対する研修ということについても、先ほど答弁もありましたけれども、それ以前も一つの学校に入って、そうした自殺についての注意点みたいなものも研修も行っているところであります。様々なことを行いながら、自殺についてはやっぱり確実に守られる命というふうに思っておりますので、そうした様々な方に研修を受けていただけるような体制というのは今後とも構築をして進めてまいりたいというふうに思っております。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 分かりました。地域でのゲートキーパーの普及ということで、本当より広く普及していただく方向で今進めているということはよく分かりました。なかなか例えば本当に聞いてもらいたいような方というのは、自分から進んでそういう市の講座とか、そういったものに参加しにくい環境にあるという場合が多いかと思います。やはり学校でPTAの方対象というような形でしっかりと保護者の方に普及していただく、認識を持っていただくというのは、今こういうDVとか、子供さんの自殺の中で、今高校生、中学3年生ぐらいのちょっと大きなお子さんだと思うんですけれども、やはり自殺の原因の1番というのが学業不振だったり、進路の悩み、あとそういうことによる精神的な鬱といいますか、そういったものが非常に上位に来ているというところもありますので、やはり家庭の中の関係性というのをしっかり認識していただくという意味でも、保護者の方にゲートキーパーというもの、命の大切さというか、関わり方、そういった研修必要かなというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。              〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 ゲートキーパーというような認識を持っていただくということで、様々な方々に声をおかけするということは先ほどの答弁でもあります。やはり参加していただきたい方に参加していただくということが、これが大事なことになるんですけれども、これについては、いろんなところで周知をするだけだと弱い点があると思います。その中で先ほど市長答弁にもありましたけれども、町内会長からの情報提供によって、ちょっと悩みを抱える人を通報といいますか、教えていただく中で、寄り添って大切な命を守ったということもあります。やはりそういった気づきが持てる人をたくさん育てていく、そういう方々がいることによって、あの人、ちょっと困っているんじゃないのという人に声かけしてもらって、それを、すこやかなくらし包括支援センターにつなぐ、または健康づくりの保健師につなぐ、また、そうであれば今度こういうお話聞いてみたらとかということもあると思っております。そういったことの気づきができる人が世の中にたくさんいれば、そういう人が救えることにもなりますし、相談を受ける間口といいますか、裾野も広がってくると思っております。そのほか、子供の関係ですと、今こどもセンター、市の委託をしておりますけれども、そちらのほうでもいろんな目配りをしながら、ちょっと異変に気づいた人についてはサポートしますし、相談をしたり、また、そうした注意点みたいなものについては常に情報を出しながら、大切な命を守れるような取組ということは、継続的に行ってまいりたいと思っております。 ○飯塚義隆議長 市川均教育部長。〔教 育 部 長 登 壇〕 ◎市川均教育部長 教育委員会からもお答えさせていただきます。  保護者の皆様方に子供さんとの関わり方といいますか、そのようなこと、ゲートキーパーといった視点で研修をというお尋ねでございます。今ほど大山部長からもお話があったところでございますけども、まずは先ほど紹介しました、例えばお子さん一人一人に配ったチラシ、これは恐らくといいますか、おうちの方にも見てもらってくださいねというようなことで渡しておりますので、それは家庭の皆さんも御覧になると思います。あっ、こういうこと大事なんだなと、子供に対してもこういうメッセージを教育委員会で送っているんだなというのを認識していただいていることと思います。まずは、そういった情報を学校の関連であれば的確に保護者の皆様にお届けしまして、社会の状況を見ながら、また必要に応じてどのような対応が適切なのか、教育委員会としても考えてまいりたいと考えております。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) ゲートキーパーの研修というのは本当に早めに子供の異変に気づく、今ほども御答弁の中にもそういった言葉がありましたけれども、その目的というのが非常に大きいと思います。自殺を早期に発見するためには、より子供の身近な人がその異変に気づくということが一番大事かなと思っておりますが、その中でも子供の一番身近な存在というのが多分友人ではないかと思います。思春期になると、子供さんていうのはなかなか悩みがあっても先生や親御さんにはお話ししないものです。ところが、友人には何となく気持ちも楽になってちょっと家のことを話ししてみたり、俺もう嫌になっちゃったわとか、そんなようなことをふっと口から出してしまうというようなこともあるかと思います。文科省の子供対策、自殺予防教育の実施に向けての資料には、友人から死にたいと打ち明けられたという生徒は2割に上っているというふうにあります。こういったことから、学校の子供たちにもゲートキーパーの研修が有効なのではないか、子供の命を早期に守るために子供同士で守り合うというようなことが必要ではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。              〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 お答えいたします。  市長答弁にもありましたけれども、7月に思春期自殺予防研修会、先生方を対象に行います。先生方だけでなく、市職員の専門職も入れながら、オンラインという形でありますけれども、やはりそうしたことの気づきを持ってもらう、そういう人をキャッチするということを、友人といっても、なかなか子供同士ですと、やはりどこかでキャッチをする場が必要になってくると思っております。様々な事柄にアンテナを張り巡らせて、様々な情報をもらいながら、そこに対してピンポイントに支援をしていくということが非常に大事だと思っておりますので、まずはそういうところもやりながら、また今ほど教育部長の答弁でもありましたけれども、いろんなところに情報を出しながら確実に命をつなげていく、そうした取組については様々な方法を取りながら周知活動を行う。また、こうした研修に、子供たちに理解いただくためには、そうした教職員、大人の方の理解がまずは第一だと思っておりますので、そこから子供たちへの情報を出していくというふうなことについても、様々なことを重ね合わせながら、全ての人が、多くの人がゲートキーパー的な要素を持てるような取組というのも継続して進めてまいりたいと思っております。 ○飯塚義隆議長 市川均教育部長。〔教 育 部 長 登 壇〕 ◎市川均教育部長 教育委員会からもお答えさせていただきます。  私先ほど少し触れた教員に対する研修でございます。この研修は、子供たちの悩み事を引き出すコミュニケーションなども予定しております。もちろんゲートキーパーの視点に立った研修を予定しておりまして、日本ゲートキーパー協会というところから講師を派遣していただくという、今予定しているところでございます。教師が、学校現場の担当がまず対応をしっかり研修する。その研修の中で、子供たち、その子供たちの友だち関係であれば、友だち関係をどういうふうに指導したらいいのかというようなこともしっかりと学んで、そういうことを実際の学校現場で生かしてまいりたいというふうに考えております。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 今ほど教育委員会さんのほうから力強いお言葉をいただきまして、大変期待しているところでございます。まず、学校現場で先生が子供の声をしっかりと聞いていただく、まずそこからだということで、まさにそのとおりだと思っておりますので、先生方のほうで傾聴なり、受け止めなりということで、しっかり子供の異変に気づいていただけるようにお願いしたいと思います。  では、(3)、スクールソーシャルワーカーの必要性について質問をいたします。先ほど教育長のほうから、非常にスクールソーシャルワーカーは今重要な役割を担っていて、必要性も高いんだというようなお話もお受けしましたので、ちょっとそこら辺のところを深めたいなと思っていたんですが、もうお言葉いただきましたので、率直にお聞きしたいと思いますが、今上越市では専任のスクールソーシャルワーカーが1人、あと県の方がお忙しいときはお手伝いしていただくような体制になっていて、スクールソーシャルワーカーさんは基本的には多問題を抱えた複雑な御家庭のお子様だったり、なかなかスムーズに課題が解決できないような、そういったたくさんのサポート体制が必要な方たち、お子さんのコーディネーターみたいな役割で、ケア会議とかが必要であれば、そういったものの中で連絡調整を図っていくというような役割になっているのかなというふうに思っております。  ただ、ソーシャルワーカーの役割としては、直接援助というような役割も非常に大きくて、個別援助というのは、直接アウトリーチということで家庭訪問をして、子供さんと直接相談を受けたり、子供さんの本音を聞き出したりする中で、子供中心のケア会議を開催するための役割、子供のいわゆる権利を保障するケア会議になるように進めていくような役割というのが、多分一番大事なところなのかなというふうにも考えております。今お一人の体制で、なかなかそういったアウトリーチをするとか、子供さんとしっかり寄り添ってゆっくりと時間を取って関わるというようなことというのは難しいのかなというふうに感じておりますが、スクールソーシャルワーカーさんの人員の拡充等というのは、今後どのようにお考えなのかお聞きしたいと思います。 ○飯塚義隆議長 市川均教育部長。〔教 育 部 長 登 壇〕 ◎市川均教育部長 スクールソーシャルワーカーの人員体制というお尋ねでございます。  スクールソーシャルワーカーは、先ほど議員おっしゃいましたコーディネーター役、まさにそういったことでございます。教育と福祉双方の観点から児童生徒それぞれに環境が全く違いますので、環境に応じてそれぞれの機能、つなぎ役というのがメインになってまいります。そして、中には特別なといいますか、少し入らなければいけない事例については深く入っていく部分もあるんでしょうけども、基本的にはコーディネーター役ということで、先ほど教育長答弁申し上げました様々な人員が学校現場、それから福祉関係者、対応するわけですけども、その最適なメンバーにしっかりと仕事を進めてもらいまして、基本的にはコーディネート役ということでございまして、現状、関わる事案は、件数はかなり多く、100件とか、そういうことがございますけども、それによって滞っているということは今のところ報告は受けておりません。ボトルネックのようなことになる状況であれば、確かに増やさなければいけないということもございますけれども、現場の状況、ほかの関わる職員、関係機関の者が互いに補い合いながら最適な活動していくということでございますので、その活動の中で仮にボトルネックというようなことが将来起これば、それは人員で何とかするということも必要になろうかと思っていますが、現在はそのようなことは聞いておりません。しかし、現在複雑な事案が増えてございますので、その状況も見ながら必要に応じて、人員の手配も考えていく必要があるものとは考えているところでございます。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) 分かりました。スクールソーシャルワーカーさんについては、本当に事案の傾向を見てというようなことかと思いますので、ぜひとも人員のほうを増やしていただいて、またソーシャルワーカーの力をつけていただくためにも、スーパーバイザーといいますか、今御活躍されているソーシャルワーカーさんからの指導等も含めて育成をしていただくような、そういう体制もつくっていただけたらなというふうに思っております。  では、(4)、子供の居場所の支援についてお伺いします。子ども食堂の立ち上げの支援については、昨年からこども課さんのほうでも非常に熱心に取り組んでいただいているということは承知しておりまして、実は私多分第1号で相談させていただいたんですけれども、そのときに事務的な手続や助成金について非常に詳しく御説明受けました。おかげさまでその方たちはNPO法人の登録までこぎ着けまして、非常に意欲的でいらっしゃるんですが、それから1年、なかなか前に進まないということがありまして、一番お困りなのが活動場所の確保です。子ども食堂というと、既存の自分たちが今やっているところにお子さん来てもらって、月に1回とか、週に1回とかというような形でやっているところも多いかと思うんですが、最近は孤立予防というところにかなり市民の方も視点を向けておられまして、常設型の居場所というものを希望されていらっしゃいます。例えばいつでもそこに行けば誰かに会える、御飯も食べられる、悩みがあったらおばちゃんに安心して話せる場所、そんなような場所を地域につくりたいと言っているおばちゃんたちもいます。また、子供たちの放課後の居場所をつくりたいという方もいまして、塾や習い事、スポーツサークルなどに行けない子供たちが笑顔になれるような、いろいろな体験活動をしたい。子供が上越での楽しかった思い出をつくって大人になってほしいというふうに夢を語っている40代ぐらいのおじさんですか、もいます。立ち上げまでを伴走しながらサポートしていただけるというふうにも伺っております。このような立ち上げでのつまずきというか、そういった団体もあるんですが、活動拠点の確保についてのアドバイスとか、支援などというものはしていただけるのでしょうか。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 お答えいたします。  子ども食堂という、食堂というと、食べ物を食べていただくということだけではなく、やはり居場所という、トータルでやるということで、子供に勉強を教えたりだとか、いろんな体験をする、そういう取組というのも数多く見られるところであります。ただ、その形も今議員おっしゃられるとおり、食事を中心に提供いただくところもありますし、トータルでやっていただくところとか、様々なものがあります。うちのこども課のほうもそうした様々な声を聞くようにということで指示もしてありますし、いろんな例えば地域活動支援事業で申請されたり、団体と連携をしたりとかということもあります。その団体、団体によってそれぞれの困り事ですとか、課題とかが違ってきていると思っておりますので、場所が困っているんであれば、またそれがどこまで今現在準備ができていて、何が課題なのか、そういうことをお聞かせいただく中でどういうところにつなげればいいのか。また、金銭的な、なかなかそういうものが不足している、また物資の調達が不足しているということであれば、フードバンクですとか、そういうところとつなぐですとか、その団体、団体によった課題がありますけれども、それぞれそういった個別対応については、それぞれの相談に応じているところであります。何よりも市のほうでそうしたことについて相談に乗っているということについての情報出しが大事になってくると思いますので、今後こういった取組、様々な支援が重なり合うということが子供たちにとって非常に大事なことだというふうに思っておりますので、そうした相談を受けられるような、そうした情報発信ということについては、今後努めて様々な声をキャッチし、支援につなげていくように取り組んでまいりたいというふうに思っております。 ○飯塚義隆議長 8番、中土井かおる議員。 ◆8番(中土井かおる議員) お答えいただきまして、少しほっとしております。実はほかの自治体で、横浜市とか、日野市などは空き家活用マッチング制度というような事業もされているそうで、大きな自治体さんなので、こういったことも必要になってきたのかなというふうに思っているんですが、空き家バンクとは違いまして、地域活動の拠点を探しているNPO団体や事業所に空き家を橋渡しする役目というような、そういう事業ということです。こんなものがあったらな、もっと早く立ち上げられたのにななんていうふうに思ってはいたところでございますが、かなり積極的に関わっていただけるというようなお話も今お伺いしましたので、またよろしくお願いしたいと思います。  では、福祉教育について、大体御説明していただいた内容で、当市における福祉教育というものの考え方というのも分かりました。本当に教育長がおっしゃったとおり、車椅子体験だったり、アイマスク体験だったり、ただそういったものをやって、本当にかわいそうなんだな、こんなに大変なんだなということで終わるのではなく、その先の、こういう経験を通して、じゃどうしたらいいのか、自分たちの生活の中で、そういう障害をお持ちの方たち、高齢者の方たちが同じように幸せに暮らしていくためには自分たちはどういうふうに取り組んだらいいのかというところまで掘り下げて教育していただいているというふうに受け止めましたので、また引き続きよろしくお願いしたいと思います。  では、3番の(2)の母子避難所についてお願いしたいと思います。当市でも一般避難所の福祉スペースの活用でかなり母子について、妊婦さんについても、非常に早めに対応していただいているというようなことも伺っております。母子避難所は、実は長岡市さんが熊本地震の被災地派遣の際に、母子避難所開設時の周知の難しさなどを経験して、それを教訓に女性職員から意見が上がって、その意見を基に災害時の子育て世代を支援する具体的な防災機能の強化についてという検討プロジェクトを立ち上げられたそうです。その結果、特別な場所に母子避難所がある必要性があるというようなところに行き着いて、長岡市のほうで造られたということで、現在は13か所に母子避難所があるそうです。このプロジェクトには、市の関係課の方以外にも主任児童委員、母子保健推進員、子供センターの職員、保健師、社会福祉協議会など様々な母子、子供に関わる、関係者の方が集まって意見を出し合ったというようなことです。備蓄品は、一般避難所に配置されているもののほかに、アレルギー対応離乳食、母乳パッド、適温調整の手間が要らない、すぐに飲める液体ミルクなども用意されているそうです。お母さんがちゅうちょせずに早めの避難行動が取れるように、日頃から子育て世代に親しまれている子供センターに設置されたということですが、このような母子避難所について積極的にお考えいただくことはできないでしょうか。 ○飯塚義隆議長 中澤雅人防災危機管理部長。             〔防 災 危 機 管 理 部 長 登 壇〕 ◎中澤雅人防災危機管理部長 お答えいたします。  先ほど市長答弁で答弁いただいたとおり、当市では福祉避難スペースで基本的には対応をさせていただきたい。それはなぜかと申し上げますと、基本的に避難所というのは、避難経路の安全性を考えて、やはり居住者に近い場所に造るというのが基本です。ですので、例えば母子避難所、母子に特化したような避難所を造るとした場合に、当然のことながら今の127の避難所と同じ数を造れるわけがございませんので、そうすると数が少なくなります。何か有事の際に母子の方はそこに行ってください、その避難経路の安全性が確保できるかというところからまず検討しなければいけないということもございます。機能とすれば、我々福祉避難スペースでしっかりと対応するようにしていますし、また保健師等、看護師、栄養士も巡回します。本当に大規模な災害になれば、各中学校ごとに救護所を設置して医療拠点も設置しますので、万全な体制をつくっているというふうには考えておりますので、今の時点では母子避難所の開設というのは考えておりません。 ○飯塚義隆議長 11番、山田忠晴議員。               〔山 田 忠 晴 議 員 登 壇〕
    ◆11番(山田忠晴議員) 会派公明党、山田忠晴です。本日最後の一般質問になりますが、もうしばらくお時間をいただき、通告に基づき、2項目、6点について質問させていただきます。  初めに、当市の熱中症対策についてお聞きいたします。本年も熱中症に気をつける時期に入りました。新潟県内では、5月3日から6月6日時点で熱中症による救急搬送が37件で、1名の方が亡くなられております。当市の熱中症による救急搬送の状況を過去3年の5月から10月の期間累計で調べてみました。平成30年が114件、令和元年が109件、令和2年で79件となっています。搬送された年齢別の状況を見ると、65歳以上で3か年平均すると全体の42%と多く、また発生場所は住居、仕事の屋内外、教育機関、公衆の屋内外、道路、その他と8項目に分けてあり、多いところが住居で平均38%になります。この状況を考えると、当市も65歳以上の高齢者の方が自宅で熱中症を発症し、ここの予防が非常に大切かと考えております。  昨年国の環境省と厚生労働省から新しい生活様式における熱中症予防行動のポイントが発表され、従来からの熱中症予防行動の徹底のほかに、夏期の気温が高い中でのマスクの着用のルールや室内での冷房の調整、また日頃の体調管理や高齢者等の目配り、声かけが追加されました。また、リーフレットも作成され、ダウンロードして活用ができます。また、環境省と気象庁が昨年熱中症リスクの高い気象条件が予測された場合に、予防行動を促すため、関東甲信地方で試行した熱中症警戒アラートがこの4月下旬から全国で運用が始まりました。当市でも高田、大潟、安塚の3地点の暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけではなく、具体的な予防行動が発表されます。例えば不要不急の外出は避け、昼夜を問わずエアコン等を使用するや、高齢者、子供、障害者等に対して周囲の方々から声かけをする、また、喉が渇く前に小まめに水分補給をするなど、ふだん以上の熱中症予防を実践する等、このような予防行動の具体例も併せて発表されます。  それでは、質問1点目でございますが、当市の熱中症対策に関する市民への注意喚起や普及啓発の取組についてお聞きいたします。  次に、熱中症予防行動の中に、喉が渇いていなくても小まめに水分補給をしましょうとあります。1日当たりの飲料として摂取量は1.2リットル、また1時間ごとにコップ1杯、大量に汗をかいたときは塩分も摂取しなければなりません。ここで、飲料水の摂取時の温度が5度から15度で吸収がよく、冷却効果も大きくなると、環境省の熱中症マニュアルに掲載されております。当市の公共施設で摂取できる飲料水の状況や現状、また、計画について3点お聞きいたします。  (2)番、熱中症対策のための水分補給の効果をどのように認識しているかお聞きいたします。  (3)、熱中症対策は、小まめに水分を補給することが有効である。公共施設にある水道は、直結給水方式と学校等で見られる高架水槽給水方式が用いられているが、各施設における給水方式の現状と水温管理の状況をお聞きいたします。  (4)番、近年、熱中症対策のため、公共施設に誰でも飲みやすい冷水機を設置している自治体があります。当市における公共施設の冷水機の設置状況と今後の設置計画をお聞きいたします。  次に、当市のヤングケアラーの現状と今後の取組についてお聞きいたします。少しヤングケアラーについて情報の共有をしておきたいと思います。ヤングケアラーはこんな子供たちですということで、家族にケアを要する人がいる場合に、大人が担うようなケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っている18歳未満の子供のことをいいます。具体的に障害や病気のある家族に代わり、買物、料理、掃除、洗濯などの家事をしている。また、家族に代わり幼い兄弟の世話をしている。また、障害や病気のある兄弟の世話や見守りをしている。目を離せない家族の見守りや声かけなどの気遣いをしている。日本語が第1言語でない家族や障害のある家族のために通訳をしている。家計を支えるための労働をして障害や病気のある家族を助けている。アルコール、薬物、ギャンブル問題を抱える家族に対応している。がん、難病、精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている。障害や病気のある家族の身の回りの世話をしている。障害や病気のある家族の入浴やトイレの介助をしているということで、ふだん地元にいれば非常にお手伝いして偉いねという、そういう子供たちが今ヤングケアラーということで言われるようになってきております。  では、ヤングケアラーがどうしてできるのかという背景を少し御紹介させていただきたいと思います。ヤングケアラーが生まれる背景として、在宅福祉が基本になったほか、ケアを必要としている人や高齢者が増えている点、核家族化、共働きが増えたことが挙げられます。かつては、祖父母が同居していたり、近所におじさんやおばさんがいたりしたことで介護の役割分担ができていました。ところが、今はケアの担い手がおらず、大人の代わりに子供が担い手になりやすい状況が進んでいます。子供にとっては、最初は家族のお手伝いだったのが、次第にその役割が固定化し、仕事、家事、介護、世話の一連の家庭内の仕事が子供のサポートなしでは成立しなくなってきています。そうなると、大人は子供に頼らざるを得ません。子供もケアを担える大人がいないことを分かっていると、自分がやらなければ家族の負担になると思い込んでしまうケースもあります。さらに、介護する相手の状況によっては命に直結することもあるので、断れない、やらないわけにはいかないといった心情もあるのではないでしょうかということでございます。  じゃ、ヤングケアラーになった場合にどのような影響があるかということで、学業や進路に影響も与えるということでございます。家族の世話に長時間従事するようになると、子供は宿題をする時間がなかったり、学校を遅刻、欠席しがちになったり、心身の疲労を抱えることも多くなります。進学や就職を考える際も、ケアのことを念頭に置いて考えざるを得ません。特に就職では転勤や残業がないとか、自宅の近くの職場がいいと選択の幅を狭めてしまうおそれもあります。ヤングケアラーの半数以上が学校をはじめ、誰にも相談したことがないことも分かるということでございます。  以上を踏まえて、1点目でございます。大きい2項目の1点目でございます。厚生労働省と文部科学省が令和2年12月から令和3年1月にかけて、公立の中学校及び全日制高校の2年生や通信制高校の生徒らを対象に実施した全国調査では、中学生が5.7%、高校生が4.1%、これで1学級に1人から2人ぐらいということでございます。が、世話をする家族がいると回答いたしました。当市におけるヤングケアラーの実態と現状をどのように分析しているかお聞きいたします。  次に、2番になります。厚生労働省と文部科学省は、ヤングケアラーの支援に向けた福祉、介護、医療、教育の連携プロジェクトチームを立ち上げ、現状や課題、今後取り組むべき施策を取りまとめました。5月17日頃にプロジェクトチームから報告がありまして、ヤングケアラーに関する取り組むべき施策ということで挙げてあります。時間もないので、ちょっとかいつまんで御紹介させていただきます。まず、早期発見、把握についてということで、福祉、介護、医療、教育等といった様々な分野が連携し、アウトリーチにより潜在化しがちなヤングケアラーを早期に発見することが重要であるということでございます。学校においてヤングケアラーを把握する取組ということで、日頃から子供本人の観察や、例えば保護者面談や各種行事等、保護者が学校に関わる様々な機会において、教職員がヤングケアラーの特性を踏まえて子供本人や保護者と接することで、家庭における子供の状況に気づき、必要に応じて学校におけるケース会議等において関係者間で情報を共有するのが大事だということでございます。また、日頃から地域学校協働活動やコミュニティ・スクール等において学校と関わりのある地域住民の理解を得ることにより、地域全体で子供たちを見守る目を増やすことが大事だということになっております。その他種々いろんな形で、こういった形で進めてヤングケアラーを支援していこうということであります。  そこで、質問の続きになります。当市も福祉部と教育委員会が連携して専門窓口の開設や教職員への研修を行い、子供のSOSをしっかりキャッチする考えはないか。また、教育委員会と市内22の中学校区に組織されている上越市地域青少年育成会議と連携し、ヤングケアラーの早期発見と支援に取り組む考えはないか。  以上、よろしくお願いいたします。〔山 田 忠 晴 議 員 質 問 席 に 着 く〕 ○飯塚義隆議長 村山秀幸市長。〔市  長  登  壇〕 ◎村山秀幸市長 山田議員の一般質問にお答えをいたします。  最初に、当市の熱中症対策に関し、市民への注意喚起や普及啓発についてのお尋ねにお答えをいたします。熱中症は、高温多湿の環境の下で体内の水分と塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能がうまく働かないことにより、目まいや頭痛、けいれん、意識障害などの症状を起こし、短時間で重症化することもございます。このため、市では、予想最高気温がおおむね35度以上になる際に、気象庁が発表する高温注意情報に即応し、熱中症への注意喚起を市ホームページや安全メールのほか、LINE及びツイッター等の市公式アカウントにおいて行ってまいりました。本年度からは、高温注意情報に代わり、外出を控え、エアコンを使用するなど、具体的に取るべき予防行動を含めた熱中症警戒アラートが発表されることとなりますが、こうした国による発表はなくとも、最高気温が31度を超えることが予想されるなど、市として熱中症の警戒が必要と判断した場合は、これまでも農作業時の注意喚起や屋外での運動の中止など、適切な予防行動を促すよう、防災行政無線の活用や小中学校への周知等により速やかに情報発信を行ってきたところでございます。また、毎年広報上越や市ホームページ等で、気温が高くなるときには小まめに水分補給する、暑い場所での長時間の作業は避けるといった熱中症予防のポイントを、また症状が現れた際には体を冷やす、涼しい場所へ避難させるといった応急処置方法を市民の皆さんに周知してきたところでございます。  次に、熱中症対策のための水分補給の効果についての御質問にお答えをいたします。暑い日や運動後に体温を下げるためには、発汗で失われた水分を適切に補給することが重要であり、水分補給効果については十分認識しているところでございます。環境省の熱中症環境保健マニュアルには、適切な水分補給のポイントとして、小まめに、また喉が渇く前や暑い場所に出かける前に水分補給を行うこと、大量の発汗がある場合にはスポーツ飲料等の塩分を含んだ水分を摂取すること、さらには飲料の温度は5度から15度が身体への吸収がよく、冷却効果も大きいことなどが挙げられており、市ではこうしたポイントについても、広報上越や市ホームページ等で市民の皆さんへ周知しているところでございます。  次に、公共施設における水道の給水方式と水温管理についての御質問にお答えをいたします。水道の給水方式につきましては、大規模な施設や大浴場のように多くの水を使用する施設においては、一度タンクにためてから施設内に配水する水槽給水方式を採用し、比較的小規模な施設では、水道から直接つなぐ直結給水方式を採用することが一般的となってございます。現在当市の全ての公の施設666施設におきましては、水槽給水方式はコミュニティプラザや温浴施設等133施設、直結給水方式は保育園や市営住宅、屋外の施設等533施設となってございます。また、水温につきましては、法的基準はなく、気候による影響を避けることも技術的に困難な面がありますことから、水温管理までは行っておらないところでございます。  次に、当市の公共施設における冷水機の設置状況と今後の設置計画に係る御質問にお答えをいたします。当市の公の施設666施設のうち、小中学校や不特定多数の市民が利用する施設など392施設における冷水機の設置状況につきましては、温浴施設、大規模な集会施設、中学校、体育施設など30施設に54台が設置されております。これらの冷水機は、市や指定管理者が設置したもののほか、中学校におけるPTA等からの寄贈を受けたものなど、設置者や管理の状況は様々でございます。昨今、熱中症対策の必要性が高まる中にあって、多くの公の施設を有する当市におきましては、まずは市民の皆さんから安全、安心、快適に御利用いただくための基本的な空調設備の維持管理を行っていくこととしておりまして、利用者御自身による水分や塩分の補給といったソフト面での対策を引き続き促してまいりたいと考えてございます。  私からは以上であります。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。                  〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 私からは、当市のヤングケアラーの現状と今後の取組に関し、実態と現状の分析、そして早期発見と支援についての御質問は、関連がございますので、併せてお答えいたします。  ヤングケアラーとは、法令上の定義はありませんが、一般に、本来大人が担うとされている家事や家族の世話などを日常的に行っている子供とされております。その中で、年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負うことで本人の育ちや教育に影響があるといった課題があり、その実態把握及び支援の強化が求められております。当市では、これまでヤングケアラーに特化した実態把握は行っておりませんが、ヤングケアラーという言葉が使われる以前から、いじめや人間関係、家庭生活、進路や将来などの悩みや問題の把握に努めており、その中で例えば児童生徒の身なりだとか、言動の変化の見取り、毎日記録している生活の記録や定期的なアンケートの記述内容、そして一人一人との教育相談での聞き取りなどを行うとともに、学業不振、学校生活への不適応など、その児童生徒の本来あるべき姿が失われていないかを注視し、問題の把握に努めているところでございます。現在のところ、ヤングケアラーとしての悩みを抱えている児童生徒の報告はありませんが、今般県において新潟県ヤングケアラー支援検討会議が設置され、今月7日に開催された第1回会議において、令和3年度内に県内の中高生らを対象に実態調査を行うこととされていますので、その結果を注視し、必要に応じて対策を講じてまいりたいと考えております。  次に、福祉部と教育委員会の連携につきましては、従来からすこやかなくらし包括支援センターと学校教育課が毎週それぞれの部署が対応している児童生徒や家庭に関わる事案について、情報交換を行うなど緊密に連携し、学校や家庭で起こる問題への適切な対応や効果的な啓発等の取組につなげております。この中で、例えば児童虐待防止の取組においては、子供たちが虐待等で困ったときに、周囲の大人に助けを求められるよう、市内の小中学校に通う児童生徒一人一人に相談窓口を明示した啓発リーフレットを配布し、また市内の小中学校等の全ての職員を対象とした早期発見や対応に係る研修も行っているところであり、ヤングケアラーの問題につきましても、基本的にはこうした連携体制や取組によって対応するものと考えております。  一方、ヤングケアラーはやはり家庭内のデリケートな問題であり、本人や家族に自覚がないといった理由から、なかなか表面化しにくい特性がありますことから、そのことを関係機関や教職員がしっかりと意識して対応することが求められます。また、この問題に関する地域社会の認知度を高め、地域の皆様から情報をお寄せいただくことも大切であると考えておりますことから、今後は教職員の研修はもとより、各学校で組織されている学校運営協議会において、従来の虐待等に加えてヤングケアラーの問題を取り上げたり、上越市の地域青少年育成会議をはじめとする地域の関係組織に御協力をお願いしたりするなどの対策を講じて、ヤングケアラーの早期発見、そして適切な支援につなげてまいりたいと考えております。  私からは以上です。 ○飯塚義隆議長 11番、山田忠晴議員。 ◆11番(山田忠晴議員) それでは、熱中症対策について、ちょっと全体の中でお聞きするんですが、1番目の注意喚起、先ほど広報に載せていただいているというのがあったんですけど、2019年の6月15日号、この広報はトップ、最初の1面のページにどんと熱中症のやつが載っていて、ああ、ちょうど6月15日号、タイミングいいときに出しているんだなというイメージがありました。ただ、今新生活様式になってマスクどうするんだということものっかっておりますので、今年はもう載せられたのかどうか分かんないんですけども、今年その予定があるのであれば、少しお聞かせ願えればと思います。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。              〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 お答えいたします。  今年も熱中症について注意喚起を広報で行う予定にしておりまして、7月号に熱中症に御注意をということで半ページぐらいになりますけれども、注意喚起を行う予定としております。それで、喉が渇く前に小まめに水分補給しましょうなど、今ほど市長答弁のあったような内容について注意喚起を行っておりますし、昨年もコロナ対策ということで、ちょっとチラシ1枚、コロナの関係のチラシを入れる中で、マスクの着用等についての注意も行ってまいりましたけれども、同じ広報のこのページのところでマスク着用時に気をつけることということで、マスクを着用すると皮膚からの熱が逃げにくくなるというふうなことも併せて、熱中症対策ということで一連のことについて周知を行うこととしているところであります。 ○飯塚義隆議長 11番、山田忠晴議員。 ◆11番(山田忠晴議員) 分かりました。それと、先ほど過去3年間の救急搬送等々を見ると、高齢者の方がやっぱり家にいて熱中症になっているのがすごく多いんじゃないかなということで、こういった広報で各家庭に配られているはずなんで、本来いろんな形でその対策を取っていただいて、なるたけ熱中症にかからないようにという思いで皆さんいるとは思うんですけども、ややもすると65歳以上の高齢者の方には、例えばスマホを持っていないよと、よく言われるホームページ見てくれといってもパソコンないよというような、こういった状況が見られるんじゃないかということで、例えば高齢者とか、独り暮らしだとか、そういった方に特化した注意喚起のやり方とかなんとかというのは少し考えていらっしゃいますか。 ○飯塚義隆議長 大山仁健康子育て部長。〔健 康 子 育 て 部 長 登 壇〕 ◎大山仁健康子育て部長 お答えいたします。  今ほどの市長答弁のところでもありましたけれども、防災行政無線ですとか、そういったことを通じて注意喚起を行っていきたいと思っておりますし、また高齢者等、独居の方とか、支援がなかなか届かない方がいましたら、また民生委員ですとか、あと地域包括支援センター、そういうところとも連携する中で、体が具合悪くなる方が出ないような、そういう配慮ということも要請をしてまいりたいと思っております。 ○飯塚義隆議長 11番、山田忠晴議員。 ◆11番(山田忠晴議員) 分かりました。その後一応小まめに水分補給をするということで、公共施設、今どこ行くにもマイボトルといいますか、自分で水筒用意して持っていくというのが結構主流になってきていると思うんですけども、必ずしもみんな持ってくるのか、それとも、なくなったときの補給をさせてもらうのに冷たいのがあるといいななんていう、そういった思いもあるのかなというのも含めまして、今回、今ないところについては設置したらどうですかというような御提案をさせていただきましたけども、実際今計画的に進めているものはないですということですし、また市が全部つけたというわけではないということもお聞きいたしましたので、その辺についてはまたしっかり私のほうも勉強して、どういった形でつくのが一番なのかなというのをもう少し研究してみたいと思います。  続きまして、ヤングケアラーにつきましては、明日また同僚議員ががっちり聞いてくれると思いますので、私のほうから、ほぼほぼいい回答をいただきましたので、本当ありがとうございました。1点だけお聞きしたいのが、少し聞き取りのときに、非常に連携してやっているんだということでお聞きいたしました。連携してやっているということは、これヤングケアラーっぽいよなというのは掌握しているのかななんていうイメージもあったんですけども、この点については、もう少し考えとか、今までの現状を含めた中で、これやっぱりヤングケアラー案件だったよねというのがあるかと思うんですよね。これからもどうなるか分かんないんですけども、そういったのがあるようであれば少しお聞きしたいなというふうに思います。 ○飯塚義隆議長 早川義裕教育長。                  〔教 育 長 登 壇〕 ◎早川義裕教育長 教育委員会でこれまでヤングケアラーと言われるような事案を掌握していたかどうかというお話なんですが、先ほどの答弁書の中では、これまで具体的にそういう報告はいただいていないというお話をしたんですが、やっぱり家族の一員として子供が一定の役割を果たすということは、私は当然あることだと思っていますし、大事なことだと思っています。ただ、一定の役割というのが、なかなか家庭の環境だとか、それから保護者の養育方針によってかなり幅がある。ですから、それを子供が大変負担に感じているかどうかというところが問題であって、これまで知り得ている状況では、全くないわけでありませんが、何かそれが取り立てて大きな問題となるようなことは今のところ把握はできていませんが、ただ、虐待にしろ、このヤングケアラーにしろ、非常にグレーなゾーンがたくさん多いですので、よりきめ細かな見取りと関係機関との連携についてしっかりと取組を行っていくことが必要だと、こういうふうに感じております。 ○飯塚義隆議長 笠原浩史福祉部長。〔福 祉 部 長 登 壇〕 ◎笠原浩史福祉部長 今福祉部との連携というお話もありましたので、私のほうからもお答えさせていただきます。  ヤングケアラーという言葉が出てきたのが3年ぐらい前でしょうか、その前からやはり児童虐待という中でネグレクトとか、そういう中で、親御さんが遅くまで働いていると。そのときに、お子さん、上のお兄ちゃん、お姉ちゃんが下の弟さん、妹さんを見ているとか、そういう事例というのは幾つもやっぱりあったのは事実です。そういう中では、必ず学校との連携だとか、また御近所さんからのお話もいただきながら、相談に乗ったりとか、例えば夜であれば、昼間のお仕事を一緒に探したりとか、そういうような支援もさせていただいてきたところであります。今のところ大きな問題になっておりませんけども、ヤングケアラーと言われるようなものはこれまでもやはり散見されたというのが事実でありますので、ただ、それぞれを福祉部、それから教育委員会とも連携しながら、しっかり情報持って、そして我々のほうでしっかり対応していくということでやってございますので、そういう事例があったということも含めてお答えさせていただきました。 ○飯塚義隆議長 以上で本日の一般質問を終了いたします。  本日はこれにて散会いたします。                                      午後5時29分 散会...