• "地域農業振興政策"(/)
ツイート シェア
  1. 長野市議会 1994-06-01
    06月22日-06号


    取得元: 長野市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-19
    平成 6年  6月 定例会平成六年六月二十二日(水曜日) 出席議員(四十三名)  第一番      山田千代子君      第二十四番    原田誠之君  第二番      千野昭君        第二十五番    宮崎利幸君  第三番      滝沢勇助君       第二十六番    伊藤邦広君  第四番      鈴木清君        第二十七番    市川昇君  第五番      根岸元宏君       第二十八番    伝田勝久君  第六番      北野隆雅君       第二十九番    甲田孝雄君  第七番      町田伍一郎君      第三十番     近藤秀勝君  第八番      山本和男君       第三十一番    越野要君  第九番      青木誠君        第三十二番    加藤一雄君  第十番      金井六郎君       第三十三番    高川秀雄君  第十一番     酒井美明君       第三十四番    小山章夫君  第十二番     田中健君        第三十五番    今井寿一郎君  第十三番     三井経光君       第三十六番    村田武君  第十四番     平瀬忠義君       第三十七番    入山路子君  第十五番     小山岑晴君       第三十八番    堀井佑二君  第十六番     轟正満君        第三十九番    大井友夫君  第十七番     若林佐一郎君      第四十番     竹内久幸君  第十八番     伊藤治通君       第四十一番    内山国男君  第十九番     小池例君        第四十二番    和田伴義君  第二十番     藤沢敏明君       第四十三番    宮崎一君  第二十一番    笠原十兵衛君      第四十四番    松木茂盛君  第二十三番    野々村博美君 欠席議員(一名)  第二十二番    戸谷春実君 説明のため会議に出席した理事者  市長       塚田佐君        都市開発部長   宮沢実君  助役       山岸勲君        オリンピック   宮下富夫君  収入役      久保田隆次君      局長  教育長      滝澤忠男君       企画調整部長   徳永治雄君  公営企業管理者  内田将夫君       財政部長     豊澤信章君  監査委員     宮嵜嘉津夫君      生活部長     鵜野広夫君  建設部建設技監              福祉部長     松岡成男君  兼都市開発部               環境部長     村松仁君  建設技監兼    高野義武君       職員研修所長   会津満造君  オリンピック局              市街地整備局長  土屋郁巳君  建設技監                 水道部長     徳武英和君  総務部長     北島良一君       下水道部長    丸山慎吾君  農林部長     小山忠雄君       消防局長     小林奬君  商工部長     寺沢和男君       教育次長     柄沢滋君  建設部長     長田威君        教育次長     久保健君  調査係長     伝田彰雄君 職務のため会議に出席した事務局職員  事務局長     伊原教昭君       議事課長補佐   下條年平君  主査       野中敬一君       議事係長     北原昇君  事務局次長    江守毅行君       主事       冨岡俊明君  兼総務課長                総務課長補佐   戸井田易君  主査       野中敬一君       主査       桜井篤君  主事       内海修君        主事       山岸健二君  議事課長     鈴木隆利君      議事日程一 委員長報告一 委員長報告に対する質疑、討論、採決一 議案第百十四号及び諮問第二号それぞれ上程、理事者説明、質疑、討論、採決      議事日程追加一 処分要求上程、説明、質疑、委員会付託一 議会第三号上程(選任)一 議案第百十五号及び議案第百十六号それぞれ上程、理事者説明、質疑、討論、採決一 議会第二号上程(意見書案)、説明、質疑、討論、採決一 懲罰特別委員会委員長報告一 懲罰特別委員会委員長報告に対する質疑、討論、採決一 議会第四号上程(決議案)、説明、質疑、討論、採決   午前 十時三分 開議 ○副議長(小池例君) ただ今のところ、本日の出席議員数は四十三名であります。よって、会議の定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の欠席通告議員は二十二番戸谷春実君の一名であります。 議員今井寿一郎君から、お手元に配布の処分要求書のとおり、地方自治法第百三十三条の規定により議員村田武君、議員小山章夫君、議員伊藤治通君、議員大井友夫君、議員松木茂盛君、議員甲田孝雄君、議員伝田勝久君、議員三井経光君、議員町田伍一郎君、議員平瀬忠義君、議員金井六郎君に対する処分要求書が提出されました。 この際、議員村田武君に対する処分要求の件外十件についてを、一括して本日の日程に追加し、議題とすることに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、本件を一括して本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 議員村田武君に対する処分要求の件外十件についてを一括議題といたします。 本件に関し、地方自治法第百十七条の規定による除斥の対象者は、村田武君、小山章夫君、伊藤治通君、大井友夫君、松木茂盛君、甲田孝雄君、伝田勝久君、三井経光君、町田伍一郎君、平瀬忠義君、金井六郎君でありますので、退場願います。   (三十六番 村田 武君 三十四番 小山章夫君 十八番 伊藤治通君 三十九番 大井友夫君 四十四番 松木茂盛君 二十九番 甲田孝雄君 二十八番 伝田勝久君 十三番 三井経光君 七番 町田伍一郎君 十四番 平瀬忠義君 十番 金井六郎君 退場) ○副議長(小池例君) 要求議員今井寿一郎君から説明を求めます。 三十五番今井君   (三十五番 今井寿一郎君 登壇) ◆三十五番(今井寿一郎君) 三十五番今井であります。 御指名によりまして、ただ今から議員村田武君外十名に対する処分要求につき、提出者としてその趣旨につき説明いたします。 最初にお断りしておきたいのでありますが、本日の私の特定議員に対する懲罰処分の請求は、言うまでもなく地方自治法第百三十三条に基づくものであって、私の被った侮辱、後で申し上げるように誠にいわれなき名誉き損を受けたことに対し謝罪と名誉回復を求めたもので、地方自治法の法体系の中でも被害議員に対する憲法に基づく特例の保護条文なのであります。 そこにはこう記されております。「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会において、侮辱を受けた議員は、これを議会に訴えて処分を求めることができる。」とあります。いわば請求権は被害議員のみが有しているのであります。これを言い換えれば、私は加害議員に対して法に基づいて請求権を行使しているのであります。このことをまず御認識いただきたいと思います。 既に新聞その他で報ぜられておりまして、私の今回の処分につきましては政治的・社会的に重大な打撃を受けているのであります。 さて、それにしても今回のケース、誠にやぶから棒の降ってわいたような感じで最初は私は受け止めたのであります。去る六月十五日のことでありました。しかし、その後の経緯を注視するにつれて、やはりこのようなケースが当議会に繰り返して生起することは、甚だ残念ながら我が市議会の議会体質の反映ではないかと確信するようになったのであります。 つい先日も私の友人の一人が電話をくれて、本件に触れて、「君、一々あんなことを相手にするな。もともと市議会とはそのレベルだと割り切って出たのではなかったのかね。」と忠告してくれた者があります。この友人は市内のさる業界の有力な幹部ですが、私は正にそのような評価をしている友人に対しましても、今日においてなお我が議会に本件を契機として若干の自浄力があることを示し、かつ、我が市民をしてこれ以上議会イメージをダウンさせぬためにも、本請求をすることによって議会の議員大方の良識に訴えるとともに加害議員の猛省を促し、速やかにその非を改めて、本件経過の釈明と被害議員に対する誠実かつ真しな謝罪を求めるものであります。 そこで提案理由を御説明するわけですが、お手元にあらかじめ配布されている文書をもって処分請求を出していますので、それを読み上げて説明に代えることにいたします。 侮辱を与えた議員の氏名は、先ほど議長の方からお話がありましたので省略いたします。 侮辱の事実又は事情。 上記一の議員は、個々に又は連帯して、不当な議長職権による発言取消し処分を作為し、それにより、発言者を甚だしく侮辱したものであるから、以下の事由により、厳重かつ的確に処分されるべきものである。 一、私は、六月十五日の本会議席上、あらかじめ通告した一般質問を行い、その際、教育長への要望の中で冬季五輪開催期間の学童休暇の問題に触れ、学童をして「●●●●にさせることは絶対にできない。」旨の主張をなしたところ、「●●●●」なる表現が不穏当であるとして、翌六月十六日本会議において議長職権により、一方的に取り消されたものであります。 そもそも議場においての議員の質問、発言は、民主的議会政治の下では侵すことのできない基本的権利であり、また義務であることは言うまでもありません。したがって、発言の自由は徹底的に保障されねばならない。判例もまた「公共の問題を公益の見地から批判・論議する場合、通常の社交的儀礼に沿わないような激烈な批判・非難の言辞も、合理的限度までは許されなければならない。」というのが通説であります。 これを換言すれば、直接・具体的な個人を指しての名誉き損とかプライバシーの侵害に該当すること、あるいはまた、明らかに差し迫った公序良俗違反のおそれのある発言のほかは、当然に許されてしかるべきものであります。 そこで本件の場合を考えて見るに、「●●●●」なる表現が不穏当ということであるが、そのどこが不穏当であるのか。その説明は全くないのであります。したがって、理由を説明できないのであるから、そもそも取消しを要求する資格・要件を満たしていないことになります。にもかかわらず、かかる行為に及んだことは、予断と偏見をもって発言者の発言そのものについて妨害し侮辱を与える意図ありと言われても釈明の余地はないと思います。 ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● 顧みるに、私の発言に対する取消しの事件は今回が初めてではありません。既に両三度生起しているわけでありますが、いずれも五輪批判の発言に端を発しております。いずれも私が事実に即して抽象的・一般的に発言し、極めて妥当かつ的確であるにもかかわらず、何ら問題は認められないにもかかわらず、必ず常に特定の議員によって発言が問題とされるのは、悪質な中傷以外の何物でもなく、明らかに私に対する重大な名誉き損であります。 もともと言論の府である議会において、相共に守るべきところの発言・表現・思想の自由を、ほかならぬ議員によって繰り返しこのようにき損される我が市議会とは、一体いかなる議会でありましょうか。かかる危機的・変則的議会状況こそ深く憂えられてしかるべきものであります。 なお、処分の対象議員はただ今申し上げたとおりでありますが、そのうち職権により私の発言を取り消した議長、発言取消しを提議された小山章夫議員、また、特に議運で私の発言部分の拡大を主張したといわれ、また、去る六月十七日、ただ今申しましたとおり●●●●●●●私の表現を差別発言ととらえ、一方的に批判している●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●議員の言動については、本件情状を●●して審議されるべきものと考えられます。 なお、本件と別個に、しかし、本件に関連いたしまして私はさきに村田議長に対しまして、本件措置請求とは別に過日二回にわたって本件を本会議中に職権をもって撤回されるよう申し入れてあります。議長の御了承をいただくということを前提にいたしまして、その申入れ書を関連いたしますので読ませていただきます。 二つありますので、六月二十一日付けのものだけ読みます。 議長職権による議員発言「●●●●」の取消しにつき撤回を求めることの申入れ(再)……再度でありますが。 「本件については、去る六月十七日文書により撤回方につき申し入れたところであるが、事態のいたずらな混乱を避けるため、また、ひいては当議会の品位をこれ以上汚さぬため、事情変更又は都合によりなどの名目、理由はいずれでも可でありますが、それによって、この際断然撤回の措置をとられるよう重ねて申し入れます。 なお、本件についての議運その他委員会の議事録については、テープ等によりその一切の発言を記録保存願いたく、また、私の申入れ次第、いつにても傍聴・発言せしめられたくお取り計らいください。」といたしまして、「一、不当、し意的な議員発言の取消しは、民主的議会制度の大原則に反し、議員基本権、言論・表現の自由の侵害であり、職権の乱用ともなろう。 二、提議者小山章夫議員による、「●●●●」の表現は不穏当という主張には理由がない。説明がない。したがって、提議そのものが無効である。もちろん「●●●●」は通常語であります。 三、先例で明白なように、事は常に五輪関連発言に係る一部議員のいわれなき言いがかりが発端であります。白馬村長五輪組織委員の突然のスキャンダル、加えて帳簿問題も未解決であり、五輪イメージが大きく崩れつつある現在、主催都市の議会がこれ以上の醜態を内外にさらして、その責任を一体だれがとるのか、ここは何よりもまず議長職権をもって収拾されるべきであると思うが、どうでしょうか。 いずれにいたしましても、私は昨年六月議会での先例もこれあり、今後私に与えられた侮辱については、法百三十三条により公正的確に処理されることを強く期待するものである。」というものを出しております。 したがいまして、本件御審議とは別に、村田議長の良識ある御決断を併せて望むものであります。 以上 ○副議長(小池例君) 以上で説明を終わります。 これより質疑に入ります。 質疑を行います。 四十三番宮崎君 ◆四十三番(宮崎一君) 四十三番宮崎です。 ただ今の今井議員の発言の中で、私ども議員団の●●●●●●のことに触れられておりましたけれども、私もこの取材のときに近くにおりましたけれども、いろいろな説明の中でかなりこの「●●●●」という問題についていろいろと触れておりましたが、これは新聞記者の取材によって新聞に書かれているものであります。 地方自治法の百三十二条によりますと、「普通地方公共団体の議会の会議又は委員会においては、議員は、無礼の言葉を使用し、又は他人の私生活にわたる言論をしてはならない。」、こういうふうになっているわけです。これは新聞の報道は飽くまでも新聞記者の取材によるところでありまして、会議や委員会の発言ということにはならないわけであります。 したがって、ただ今の今井議員の●●●●に対する項目につきましては、削除をしていただきたいということを要求するものであります。 以上 ○副議長(小池例君) 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) 今宮崎議員の方からの御発言ですが、これは質問ですね。議会に対する提案ですか、削除というのは。どっちですか。 提案であれば私は回答する必要ないと思いますが、質問でしょう。 ○副議長(小池例君) 四十三番宮崎君 ◆四十三番(宮崎一君) 今井議員に質問すると同時に、この項目については取消しをしていただきたいということです。 ○副議長(小池例君) 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) 先ほど私が●●●●の言動に触れた中で、確かに●●●●●●●●●●●●の言動に言及いたしましたが、「いわれ」と私は言っているので、それ自身が真実かどうかということは、これはむしろ懲罰委員会の中で私の提案の中にそういう状況的な証拠といいますか、状況的な要件も踏まえた●●●●に対する私の提案の趣旨が述べられていることについて一度御審議いただきまして、その実際の真実とともに明確に、かつ良識をもって懲罰委員会で御判断いただきたい。このように思います。 ○副議長(小池例君) 以上で質疑を終結いたします。 次に、お諮りいたします。 処分要求については、その提出とともに委員会条例第七条第一項の規定により、懲罰特別委員会が設置されました。 また、会議規則第百五十四条の規定により、委員会付託を省略することはできないことになっております。 よって、本件を懲罰特別委員会に付託いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、本件は懲罰特別委員会に付託することに決しました。 お諮りいたします。懲罰特別委員会の定数は十一人といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、懲罰特別委員会の定数は十一人と決しました。 続いて、議会第三号懲罰特別委員会委員の選任についてを、本日の日程に追加し、議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 議会第三号懲罰特別委員会委員の選任についてを議題といたします。 本件に関しては、委員会条例第八条第一項の規定により、議長から指名申し上げます。 懲罰特別委員会委員に、青木誠君、田中健君、小山岑晴君、轟正満君、若林佐一郎君、藤沢敏明君、宮崎利幸君、市川昇君、近藤秀勝君、和田伴義君、宮崎一君、以上十一名。 お諮りいたします。ただ今議長より指名いたしました諸君を懲罰特別委員会委員に選任することに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、ただ今指名いたしました諸君を懲罰特別委員会委員に選任することに決しました。 議員村田武君、議員小山章夫君、議員伊藤治通君、議員大井友夫君、議員松木茂盛君、議員甲田孝雄君、議員伝田勝久君、議員三井経光君、議員町田伍一郎君、議員平瀬忠義君、議員金井六郎君の入場を許可いたします。   (三十六番 村田 武君 三十四番 小山章夫君 十八番 伊藤治通君 三十九番 大井友夫君 四十四番 松木茂盛君 二十九番 甲田孝雄君 二十八番 伝田勝久君 十三番 三井経光君 七番 町田伍一郎君 十四番 平瀬忠義君 十番 金井六郎君 復席) ○副議長(小池例君) 議案第九十三号から議案第百十三号まで、請願第七号及び請願第八号、以上二十三件、一括議題といたします。 各委員会の審査が終了いたしておりますので、これより委員会の審査の経過並びに結果について、各委員長から報告を求めます。 初めに、経済文教委員会委員長根岸元宏君   (経済文教委員会委員長 根岸元宏君 登壇) ◆経済文教委員会委員長根岸元宏君) 五番根岸元宏でございます。 私から、本市議会定例会におきまして、本経済文教委員会に付託されました諸議案並びに請願の審査の結果につきまして御報告申し上げます。 審査の結果につきましては、お手元に配布されております経済文教委員会決定報告書のとおり決定した次第であります。 次に、委員会において論議され、市当局に要望いたしました主なる事項について申し上げます。 最初に、農林部所管農業従事者配偶者対策について申し上げます。 現在、農業委員会結婚相談業務を行っており、毎年一定の成果を上げているところであります。新規就農者農業後継者が減少しており、非常に重要な事業の一つであります。 今後は農業委員会のみならず、幅広く民生委員会等関係諸機関と連携され、事業の充実、一層の推進を要望いたした次第であります。 次に、教育委員会所管事項について要望いたしました二点について申し上げます。 一点目は、議案第九十三号平成六年度長野市一般会計補正予算中、第十款教育費に関連し申し上げます。 今回の補正予算では、特殊学級三校三学級の新設が行われ、障害を持つ児童・生徒の教育の充実が図られるものであります。 この特殊学級の定員は一学級三名から八名であり、児童・生徒数が多い場合には教師の指導が困難になることも予想されますので、児童・生徒の発達に支障を来さぬよう一層の配慮を要望いたした次第であります。 二点目は、通学路の安全対策についてであります。 長野市では現在、オリンピック、新幹線、その他公共工事がめじろ押しの状況であります。市発注の工事だけではなく、国・県等のものもありますが、関係機関と十分連携をとり、危険箇所の調査、事故防止策を十二分に講じられ、児童・生徒の安全を確保されるよう要望いたした次第であります。 次に、商工部所管空き家等活用調査事業について申し上げます。 空き家については、火災、防犯等の問題もあり、市としても把握しておく必要があると考えられます。 また、中山間地の場合には田畑等があることも多く、農林部とも連携し、先進地の調査等を踏まえた上で、実態の把握、空き家の活用調査について努力されるよう要望いたした次第であります。 最後に、請願の審査について申し上げます。 請願第七号平成六年度地域農業振興政策米価要求実現に関する請願については、請願者の願意を酌み、全員賛成で採択すべきものと決定いたした次第であります。 以上で報告を終わります。
    ○副議長(小池例君) 以上をもちまして経済文教委員会委員長の報告を終わります。 続いて、建設企業委員会委員長和田伴義君   (建設企業委員会委員長 和田伴義君 登壇) ◆建設企業委員会委員長和田伴義君) 四十二番和田伴義でございます。 私から、本市議会定例会におきまして、本建設企業委員会に付託されました諸議案の審査結果につきまして御報告申し上げます。 審査の結果につきましては、お手元に配布されております建設企業委員会決定報告書のとおり決定した次第であります。 次に、委員会において論議され、市当局に要望いたしました主なる事項について申し上げます。 最初に、議案第百九号工事委託協定の締結について、関連して申し上げます。 本件は、新幹線通過による篠ノ井駅の橋上化に伴う、篠ノ井駅東口、西口の機能分担を踏まえながら、均衡ある発展を図る篠ノ井駅周辺整備計画の一環として、幅員八メートルの東西自由通路の一部とペデストリアンデッキの建設を、鉄道施設の一体化及び列車の運行の確保等を図る上から東日本旅客鉄道株式会社と委託協定を締結するものであります。 構造的には、半円の屋根付き、幅員八メートル、うち二メートルは自転車通路及びペデストリアンデッキを併設するものであり、地元要望を踏まえた東西自由通路であります。 しかしながら、完成後の利用形態によっては、心ない利用者による自転車事故や落書き等が考えられますので、今の時期から事故防止に万全を期し、安全で安らぎのある東西自由通路となるよう、子供から高齢者の方まで安心して利用できる安全対策、潤いのある壁面利用等について関係機関と検討され、併せて、駅施設として利用者の利便性を考慮したタクシー乗り場の配置やトイレの駅前設置についても配慮されるよう要望した次第であります。 次に、水道局所管事項について申し上げます。 まず、水道事業につきましては、昨年十二月、三十年ぶりに水質基準の強化がなされ、本年五月には水道水源保全二法案が公布されたところであり、ますます安定したおいしい水を配水することが重要となってきています。 今後、更に水質検査体制の充実強化及び施設整備を図られ、また、水源の保全についても取り組まれるよう要望した次第であります。 最後に、下水道事業につきましては、二十一世紀初頭で人口普及率七十%の整備を目標にし、下水道整備に御尽力されているところでありますが、各地域においては、早期に下水道が完備されることが望まれておりますので、国の予算獲得等に努力され、なお一層の下水道整備を推進されるよう要望した次第であります。 以上で報告を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上をもちまして建設企業委員会委員長の報告を終わります。 続いて、総務委員会委員長轟正満君   (総務委員会委員長 轟正満君 登壇) ◆総務委員会委員長(轟正満君) 十六番轟正満でございます。 私から、本市議会定例会におきまして、本総務委員会に付託されました諸議案の審査の結果につきまして御報告申し上げます。 審査の結果につきましては、お手元に配布されております総務委員会決定報告書のとおり決定した次第であります。 次に、請願の審査の経過について申し上げます。 請願第八号消費税率引上げに反対する意見書を求める請願について申し上げます。 世論調査によると、国民の六割近くが消費税の引上げに反対している。中小零細業者は、消費税を価格に転嫁できないのが実態である。税の直間比率については、社会保険料も含めて比較すると、日本の間接税割合二十七・六%に対し、アメリカが二十八・七%、ドイツが三十%で違いはない。二〇一〇年には、二人で一人の高齢者を支えなくてはならないと言われているが、総人口を就業者数で割ると現在も二〇一〇年も変わりがない。十兆円以上の財源を生み出すことができ、国民に負担をかける必要はない。よって、本請願を採択すべきとの意見と、本年所得税減税がなされたが、今後も減税を続ける方向で国会等で論議がなされている。超高齢化、少子化社会の到来により、社会保障給付は現在の五十九兆円が二〇〇〇年には百兆円になると言われている。行政改革をしながら、直間比率の見直し等何らかの税制改革を行い、社会保障給付の原資を作る必要がある。税の公平化を含めてしっかりとした税体系を作る必要がある。ただ単に消費税率引上げに反対するということでは財政再建をどう図るのかという観点が欠如している。高齢化・少子化社会を控え何らかの対応が必要となるが、政府の対応策を見守る中で判断をする必要がある。よって、本請願は不採択とすべきとの意見があり、採決の結果、賛成少数で不採択とすべきものと決定した次第であります。 以上で報告を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上をもちまして総務委員会委員長の報告を終わります。 続いて、福祉環境委員会委員長北野隆雅君   (福祉環境委員会委員長 北野隆雅君 登壇) ◆福祉環境委員会委員長(北野隆雅君) 六番北野隆雅でございます。 私から、本市議会定例会におきまして、本福祉環境委員会に付託されました諸議案の審査の結果について御報告申し上げます。 審査の結果につきましては、お手元に配布されております福祉環境委員会決定報告書のとおりであります。 次に、委員会において論議され、市当局に要望いたしました主なる事項について御報告申し上げます。 生活部所管事項について申し上げます。 一市民の立場で考えた場合、寝たきり等の病人がいてもどのような保健サービスが受けられるか分からないでいる家庭があったりするのではないか。病気の予防、早期発見、早期治療のため、保健補導員、民生委員との連絡などを行い、情報の的確な収集による健康管理の対応が求められております。そこで、福祉部とも連携をとりながら、世帯の家族の病人の有無等、一層健康状況を掌握する体制を整える必要があると要望したものであります。 福祉部所管事項について申し上げます。 平成六年三月オープンした氷鉋総合福祉センターは、市民が大いに利用されるよう期待されているところでありますが、場所が分かりにくく、道に迷ってしまうケースが生じております。そこで、旧国道及び旧県道に案内板を設置してほしいと要望したものであります。 次に、福祉事業の効率的な執行について申し上げます。 長野市から社会事業協会、社会福祉協議会へ委託する事業が幅広くなっており、また、窓口も多くなっている状況がある。そのため、幅広く浅い業務になるとの懸念がされます。また、福祉施設が次々建設されており、この維持管理にも多額の経費がかかることが予想されます。そこで、ある程度合理化、統合も考えながら相対的に手厚い福祉施策が図られるよう、その検討を要望したものであります。 以上で報告を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上をもちまして福祉環境委員会委員長の報告を終わります。 ただ今行いました委員長報告に対する質疑、討論がありましたら、至急文書により御提出願います。 次に、懲罰特別委員会の委員長、副委員長の互選のための会議の招集は、委員会条例第十条第一項の規定により、議長が行うことになっております。 午後零時三十分から、第三委員会室で開催されますよう御連絡を申し上げます。 議事整理のため、午後二時三十分まで休憩いたします。   午前 十時四十一分 休憩   午後 二時四十四分 再開 ○議長(村田武君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただ今から各委員長報告に対する質疑、討論、採決を行います。 初めに、経済文教委員会所管の議案第九十六号長野市教育職員の退職年金及び退職一時金に関する条例を廃止する条例、議案第百号長野市農業共済条例の一部を改正する条例、議案第百二号長野市営運動場条例の一部を改正する条例、議案第百十号工事請負契約の締結について、議案第百十一号工事請負契約の締結について、議案第百十二号工事請負契約の締結について、以上六件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく経済文教委員会所管の議案第百四号財産の取得について、議案第百五号財産の取得について、以上二件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく経済文教委員会所管の請願第七号平成六年度地域農業振興政策米価要求実現に関する請願、以上一件、質疑の通告がありませんので、討論に入ります。 討論の通告がありますので、これより討論を行います。 委員長報告に賛成、二十五番宮崎利幸君   (二十五番 宮崎利幸君 登壇) ◆二十五番(宮崎利幸君) 二十五番宮崎利幸です。 私は、請願第七号平成六年度地域農業振興政策米価要求実現に関する請願について、経済文教委員長報告に賛成の立場から討論いたします。 まず第一に、今日の日本の農業を取り巻く悪環境を改善し、国民の食糧確保、主食の自給率の向上を図り、農業従事者の生活の安定と方策を確立していかなければならないと思います。 一九八九年、大銀行、大証券会社などたった二十社の大金融会社の経常利益が五兆円に達したときに、全国の農家四百十万戸の農業所得はそれを下回る四兆三百億円であった。このことは、今日の農業・農家経営の状況を端的に表しています。 また、九三年度産米の生産者米価は十七年前の水準に引き下げられ、そして、その間に消費者物価は六割以上も上がっているのであります。その上、米の三割の減反政策で農民の生産意欲が大きくそがれてきました。 農業後継者は、九〇年度新規学卒者就業者が全国でわずか一千八百人に減少した。同じ年に他産業からUターンした就農者は一万三千人おりましたが、これを合計しても高齢化などで農業をリタイアした人の十分の一にしかならない現状でございます。国内農業の崩壊は、食糧の安全安定供給を脅かしているだけでなしに、農家経営が果たしている環境の保全、水源のかん養などの絶大な役割を果たしていることが破壊されていくことは重大であります。 さらに、最近政府農政審の動きとも関連いたしまして、食管制度の骨抜き、ないしは廃止をあおる論調が目立っています。しかし、今度の米不足を見ても、やみ米の暴騰や行列買いはあったものの、破局的なパニックにならなかったので済んだのは、基礎には食糧管理制度があったからであります。食管制度がある限り、政府に米の供給責任があるはずだといって安心感があるからであります。もし食管制度がなくなったらどうなるか。食糧管理制度がなかった戦前の状況を見ればよく分かります。 例えば一九一八年、大正七年に日本がシベリアに出兵、軍用米の買い付けが米騰貴につながり、一俵六十キロ六円だったものが十四円六十銭と二倍に暴騰して米騒動が起こりました。一九三七年、昭和十二年日中全面戦争に突入したときも、一俵六円五十銭から十三円へと二倍に暴騰し、さらに、一九四一年、昭和十六年太平洋戦争開戦で十六円五十銭とはね上がりという具合でした。 こうしたことから、一九四二年、昭和十七年に食糧管理制度が実施され、生産者には生産費に見合う米価・麦価を保障し、消費者には家計の安定できる米価を保障する建前をとることによって、米作農家を発展させ食糧供給を安定させる上で大きな役割を果たしてきました。特に、戦後の食料難から日本が立ち直る上で積極的な役割を果たしてきたことはご存じのとおりであります。 ところが今日、米輸入自由化の障害になるということや、二重価格制のため財政支出が大きい、これを減らすためにと様々な理由をつけて食管制度を廃止しようとしています。もし食管を廃止し米を自由市場に任せるならば、米が投機の対象になって異常な暴騰暴落を繰り返し、消費者も生産者もひどい目に遭うことになるのは戦前の歴史の示すところでございます。食管制度を守り発展させてこそ、戦前の米騒動パニックのようなことを防ぎ、国民の暮らしを守る上で大いに役立つものであると思うわけであります。 日本の食糧自給率、カロリーベースは既に四十七%まで落ち込んで、こんなことは世界に例のないところまで来ています。請願者が言うとおり、細川内閣がガット・ウルグアイ・ラウンドで米を含むすべての農産物の自由化承認したことは、日本農業にとって最悪の事態であります。現在このような自由化を許せば、既に先ほども申しましたように農業後継者が数えるほどしかいなくなった今日、日本農業を崩壊させる打撃となることは明白であります。 農業を守るためには、アメリカを見ても欧州共同体ECを見ても農業に対する強力な保護政策がとられています。しかし、アメリカは日本に向かって日本だけではそのような保護政策をとってはならないといって日本の主権を認めない立場をとり続け、歴代の自民党政府がこれに従ってきたところに日本農業の危機が進行しているものです。 したがって、これまでのアメリカの圧力に屈従する政策をやめて、米の輸入自由化、りんごの輸入自由化に反対し、地域の農業を守っていくことが大切であります。 農業を守り発展させていくためには、既に欧州共同体ECの各国でとられているような共通の農業政策は、その目的をはっきりと農業者の収入を増すことによって農村社会の公正な生活水準を確保することであるとし、ほとんどすべての主要農産物に対する価格支持制度をとってきたために、主要農産品の自給率が百%か、あるいはこれを上回るようになっています。 また、全農地面積の約五十二%が、山岳地帯・劣悪農業地帯政策の対象とされ、農業者は農業経営を続けることにより無償で水資源などを含む国土管理をする公共サービスを提供しているのだから、これらの人たちに相応の支払いをしなければならないという考え方に立ち、援助政策をとっています。 そこで、請願者の願意を生かすためには、一つには、主要農産物に労働者並みの労賃を保障する価格制度を確立すること。二つには、農業者が水資源の管理、環境保全などに果たしている役割を認め、その面からの新規の助成策をとること。三つには、既に幾つかの市町村でとられている新規就農者に毎月一定の収入を保障する青年農業者支援制度などの創設を初め積極的後継者対策などをとるよう強く要望していくことが大切であると思います。 このことを申し上げまして、地域農業振興政策米価要求実現に関する私の賛成討論といたします。 ○議長(村田武君) 以上で討論を終結いたします。 採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、建設企業委員会所管の議案第百一号長野市建築物における駐車施設の附置等に関する条例の一部を改正する条例、議案第百三号市道路線の認定について、議案第百九号工事委託協定の締結について、以上三件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく建設企業委員会所管の議案第百七号土地の買入れについて、以上一件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、総務委員会所管の議案第九十五号長野市吏員年金及び一時金給与条例の一部を改正する条例、議案第九十八号長野市違法駐車等の防止に関する条例、議案第百六号財産の取得について、議案第百八号委託契約の締結について、以上四件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく総務委員会所管の請願第八号消費税率引上げに反対する意見書を求める請願、以上一件、質疑の通告がありませんので、討論に入ります。 討論の通告がありますので、これより討論を行います。 委員長報告に反対、二十六番伊藤邦広君   (二十六番 伊藤邦広君 登壇) ◆二十六番(伊藤邦広君) 二十六番伊藤邦広でございます。 私は、消費税率引上げに反対する意見書を求める請願について、否決とする委員長報告に反対の立場から討論を行います。 第一は、総選挙の際の公約との関係についてでございます。 消費税について、社会、公明、民社の各党は昨年七月の総選挙で消費税率の引上げに反対をしていました。あれからまだ一年もたっていませんが、連立与党は、四月二十二日未明に与党代表者会議で間接税の税率引上げなど確認事項に合意をいたしました。 社会党はその後政権から離脱いたしましたが、村山委員長は「この確認事項は国民への公約だ。」と述べているのであります。総選挙からわずか九か月足らずで国民への公約をころっと変えてしまったことになります。社会党の政策パンフでは、「飲食料品を非課税にすることによって、消費税の逆進性を緩和するなど国民の皆さんの要望にこたえます。」とうたっておりました。税率を引き上げれば、逆進性は拡大するばかりではありませんか。 総務委員会では、さすがに社会・市民クラブの委員も矛盾と欠陥が多いと認めざるを得なかったのでございます。 公明党はどうでしょうか。税率の引上げ反対、これは七月七日付け朝日新聞に掲載されたアンケートへの回答であり、国民への公約でありました。当時の神崎国対委員長は、NHKテレビの番組で、「今、消費税の税率アップ等の話がいろいろと出ていますが、これについて私どもは絶対に税率アップなどはいたしません。」と答えており、このことは九三年七月八日付け公明新聞にも書かれて報道されているのです。 しかし、現在はどうでしょうか。羽田少数政権与党の中で税率アップの推進役を果たしているわけであります。公約違反も甚だしいと言わざるを得ないではありませんか。 総務委員会で公明党の委員は、減税の財源として必要なことだ、このように消費税の税率アップ論を強調いたしました。昨年の総選挙のときに、税率アップを市民に公約をし支持を訴えたとでも言われるのでしょうか。何でも反対するのはおかしいとも言われましたが、おかしいのは、国民や市民への公約を一年もたたないうちに手の裏を返したように投げ捨てる態度こそおかしいと、このように言わなければならないと思うわけであります。 羽田少数連立内閣が計画している増税は、税率七%なら九兆五千億円、十%なら十六兆七千億円、戦後最大規模の増税であります。それを今年やろうというのに、去年の総選挙で有権者、市民に公約も説明もしていない。公約に反する増税を国民に押し付ける権利がどこにあるでしょうか。大体国民の意思も問うことなく勝手に増税を押し付けることは許されない。これは民主主義のイロハであります。税金というのは、領主が勝手に取り立てる年貢ではないのであります。国を動かすのに必要な税金は、仕組みも額も国民自身が決める、これが民主主義の政治ではありませんか。 新生党の小沢一郎氏が「日本改造計画」という本を出して、その中に消費税増税の野望が書いてありましたが、これを明らかにして国会で追及しましたのは日本共産党でありました。羽田党首自身も雑誌「現代」のインタビューで、「新生党の政策として消費税を引き上げるとは言っていません。」と明言をしていたのであります。肝心な選挙のときに国民にはひた隠しにしておいて、政権に着いたら小沢氏のたくらみどおり消費税増税をたくらみ執行する、こんなことは民主主義の政治では絶対に認められないことではありませんか。 こういう強権的な野望を断ち切る道、これこそ解散総選挙であります。私は、この野望に国民の審判、市民の審判を下すために全力を挙げる決意でございます。 次に、羽田内閣は少数与党内閣であります。昨年の総選挙で、新生党、日本新党、公明党、民社党の四党が得た得票は三十%そこそこでございました。しかも、その得票は前段でも示したように増税を隠すとか、絶対反対を公約するとか、そういうごまかしで集めた票であります。議席数も衆議院で三十六%弱、参議院で二十五%弱という内閣が、十兆円にも上る増税を国民に押し付けようとはおこがましい限りであり、民主主義に背く越権行為であることは明らかではありませんか。羽田内閣は、増税を決定し強行する権利を何一つ持っていないと言わざるを得ないのであります。 第二は、国民世論であります。 日本列島騒然といわれる反対世論の中を強行して五か年が経過いたします。導入後も、国民の怒りの前に自民党も総選挙の公約で食料品は非課税にするとの公約を発表してきたことは請願書にも触れているとおりであります。 時事通信社が四月二十一日にまとめました税制改革に関する世論調査によりますと、消費税そのものについて「大いに不満」と「不満」が四十九・二%、「それほど不満がない。」というものを合わせますと四十九・六%と、なお国民の間には不満が根強いことを示しておるわけであります。一方、消費税の引上げについては、「なるべく避けた方がいい。」が三十八・八%、「いかなる理由でも反対」は十九%で、消費税率アップに六割近くが反対をしたのであります。正に八八年に消費税を強行しましたが、導入後六年の現在でも、消費税の税率引上げ反対は国民の声だと言わなければならないと思います。 第三は、中小零細業者への影響と実態についてであります。 政府や税制調査会は、中小業者に益税攻撃をしていますが、とんでもありません。売上高三千万円以下の小売業者は三十二・一%がほとんど転嫁していない。サービス業者では実に六十三%が転嫁できない。このように通産省の調査に答えておるわけであります。大型店の進出など激しい競争の中にありまして、価格転嫁もできずに身銭を切っているのが実情で、通産省も認めておるところであります。製造加工業者も親企業から「消費税分はまけろ。」と言われたり、そうでなくてもこの不況で単価はますます切り下げられて、「嫌ならよそに回す。」と言われ、我慢に我慢を重ねているのが実態なのです。 金属加工のAさんは、消費税導入後の五年間で負担した消費税額が七十一万四千円、年にいたしますと十四万二千八百十二円、月にいたしますと一万二千円もの身銭を切っているわけであります。その結果どうなったかといいますと、自家労賃は一時間当たり八八年の一千五十五円から九三年には何と二百七十円、二十五%に激減をしています。時給二百七十円といいますと、労働者の給与にはほど遠く及ばないばかりか最低賃金法に基づく最低賃金の半分にもならない金額でありまして、正に自家労賃を削って働き続けているわけであります。 どんな名前に変えようと形式を変えようと、天下の悪税に変わりありません。税率引上げは許されることではないのであります。廃止こそ業者の願いである、このように考えるのであります。 第四は、福祉のためや高齢化社会論の問題であります。 羽田内閣は、福祉のためと言って今月の末にも大増税計画の法案を完成させようとしております。福祉のためは真っ赤なうそであることは、加藤税調会長自身の発言が証明をしております。九二年九月三日号の「週刊新潮」におきまして、加藤税調会長は、「消費税を導入したとき、高齢化社会に備えるためといわれ、我々税調もそう説明しましたが、本当はあれはああ言えば一般の人に分かりやすいからということでした。消費税の本来の意義はそういうものではないんです。」正に国民に押し付けるための口実にすぎなかったことを認めているわけであります。 総務委員会で公明党の委員は、「減税をやる財源が必要だ。社会保障に五十九兆円要る。二〇〇〇年には百兆円になる。その原資に責任を持たなければならない。そのための直間比率の見直しだ。」このように言われまして、請願に反対をしました。福祉のため減税のためと言うのは黒を白と言いくるめるようなものではないですか。公明党は、加藤税調会長も認めているごまかしの口実をどう説明をしてくれるのでしょうか。 このごまかしは、税金の使い道を見れば歴然としておるわけであります。九三年までの消費税収入のうち、国庫に入りましたのは十七兆九千百億円であります。このうち高齢化福祉対策の目玉といたしまして打ち出しましたゴールドプラン、高齢者保健福祉推進十か年戦略の予算に使われましたのは六千七百億円で、国庫に入った消費税収入のわずか三・七%にしかすぎないではありませんか。 年金の改悪と保険料率の引上げで国民年金は四人に一人、約五百万人が保険料を払えず、既に制度から脱落しているといわれております。年金受給者の半分以上は月三万円という低い年金額であります。高齢者ほど負担が重くなる消費税の税率アップは、最悪の高齢者いじめではありませんか。年金受給開始年齢の六十五歳化や入院給食費の有料化など、社会保障、福祉の後退だけではありませんか。 国税庁による民間給与の実態によりますと、九二年に納税した給与所得者の三千七百十三万人のうち八十二・九%は年収七百万円以下となっております。総務庁がまとめた九三年の家計調査を基に勤労世帯の消費税負担を試算をいたしますと、現行三%で一世帯平均年間十一万九百円もの負担が、十%では三十六万九千七百円になり、二十六万円近い負担増になるといわれております。今年度並みの減税が行われたといたしましても、消費税率が七%にアップしたら年収七百三十万円ぐらいまでの勤労者、これは勤労者全体の八十五%が増税になることが政府の資料でもはっきりしているわけであります。 大蔵省が五月二十七日に政府税制調査会に提出をいたしました税率十%という消費税大増税構想は、マスコミからもこの試算は羽田内閣がねらう間接税、消費税の税率アップへの世論誘導をねらうもの、その意図が丸見え、このように批判をしておるところであります。減税のための財源という点でも、圧倒的な国民のためにもならないことは明白ではありませんか。 第五は、直間比率問題であります。 公明党の委員さんは、委員会におきまして直間比率の見直しを強調をいたしました。新友会の委員も、政府の税体系の見直しを見つめていく必要があると指摘をいたしまして、請願の採択に反対をされました。 問題は、日本はアメリカやヨーロッパに比べまして間接税の比率割合が低いのかという問題であります。ヨーロッパ諸国では高率の付加価値税がありますが、戦争の落とし子であるドイツの取引高税、フランスの支払税が今日なお生き残っているからであります。日本がまねるべき性質のものでは決してありません。消費税の廃止や間接税が低いということを、まるで時代後れかのように言われますが、間接税そのものが低所得者ほど負担が重くなる、高額所得者ほど負担が軽い逆進性が強いものであるが、間接税の割合が低いことは国民にとって好ましいことであり、時代後れでも何でもないわけであります。 高齢化社会のための財源を問題にする場合、直接税・間接税だけでなく社会保障料を含めるのが当然であります。そして、間接税比率には直接税の一種である社会保険料を含めた全体に占める割合を計算しなければ、正しいものが出てこないわけであります。 これは国際的な常識になっておりまして、OECD、いわゆる経済協力開発機構、この資料を基に日本銀行が作成をいたしました資料も、租税及び税外負担に占める間接税割合で数値を発表をしておるわけであります。この点でも、その正しさがここに証明されているというふうに思うわけであります。 これによりますと、日本の間接税割合は二十六%であります。アメリカが二十七%、イタリアは二十七%とほぼ同じであります。問題は直間比率の是正でないことは明らかだ、このように思うわけでございます。 請願書でも指摘をしているように、大企業や高額所得者に対する特権的な減免税の是正にこそ今日メスを入れなければなりません。ここに第六番目の問題があると言えるわけであります。 公明党の委員さんや新友会の委員さんが、消費税に代わる財源を示さないのは無責任であるという発言をされましたけれども、社会党の委員からは、そして財政再建をどうやっていくのかと、請願には欠落していると言われましたけれども、請願に書かれている民主的税制の基本や、その上に立って、大企業の特権的な減免税の見直しやばく大な使途不明金の措置の是正をと、こういう根本問題を請願書は提起をしているわけでありますが、こういう大事な指摘には全く目をつむった議論だとしか言えません。 そして、同時にこれはこれまでの自民党の持ってきた古い枠組みの中では解決できない問題であるということも証明をしている、このように考えるわけであります。 九三年度分高額所得納税者番付でも明らかになったことでありますけれども、サラ金の武富士の会長が株の公開で二百五十億円の収入があったのに、税金はわずか十%、住民税を含めますと十三%で済むというような、大金持ち優遇税制をいつまで放置しておいてよいのでしょうか。このような不公平税制の是正によって、全体として庶民の家計には負担をかけずに高齢化社会の財源を確保することが、所得の再配分機能としての税制の民主的原則ではありませんか。 また、消費税で大もうけをしているのは大企業であります。海外に輸出する度に戻ってくるのは、輸出戻し税という還付金でございます。例えば、トヨタ自動車は国内消費税の納税額五百九億円であります。これに対しまして戻し税は九百七億円であります。日産自動車は四百七十億円の納税で四百七十三億円の戻し税など、輸出上位三十社で還付税額は何と一兆二千四百億円と試算をされております。平成三年度の消費税の収入は六兆二千百億円でありますから、その二十%にも当たります。 また、日本ほど大企業が優遇されている国はありません。各種準備金が六種類、引当金が二十一種類もあります。アメリカもイギリスも二種類の準備金だけであります。 例えば、退職給与引当金でありますが、従来は全従業員が一斉に退職できる金額を当てておりましたが、これに対する批判が強く、今日では全従業員の四十%に是正されました。一か年に四十%の従業員が退職したときに必要な積立金が損金計上できるわけであります。全くの大優遇であります。主要企業十一社で減免税額は六兆一千九百十億円に達しておるわけであります。この不公平税制の下で大企業がため込んだばく大な内部留保にメスを入れるだけで、約二十一兆四千億円もの財源確保ができるともいわれておるわけでございます。 請願書でも言われているように、税金をどのように徴収するかは正に政治の民主主義の度合いを示すバロメーターである、このように指摘をしているわけであります。 最後に、公明党委員からの、社会保障給付費が増えるから将来は大変だ、こういう財政推計を使った高齢化社会危機論の問題について申し上げたいと思います。 現在、社会保障給付費は五十九兆円、二〇〇〇年には百兆円になる、だから消費税の税率アップ。大増税の口実にこれをしておりますが、このことは国民や市民を脅す材料にしているものであって、将来は大変だという印象を与え、増税をのませようとするそのことをねらったものだと指摘しなければなりません。これは、かつて宮沢大蔵大臣が「給与所得者の負担は現在の二、三倍になり、耐えきれないものになる。」、このように脅しの材料に使ったのと全く同じ口実である、このように考えるわけであります。 厚生省、大蔵省が国会に示しました社会保障給付費、社会保障国庫負担の推計、一九八八年三月でありますが、ここで挙げた将来数値はすべて名目値、すなわち物価上昇を含む水膨れ計算で、実質値は計算をしていないのであります。これでは日本経済で国民生活の規模がどのようになるのか、その中で社会保障がどれだけの比重を占めるのか明らかにしたことにはならないわけであります。国民が知りたいのは、日本経済と国民生活の規模であり、その中で占める社会保障給付費の比重であります。これは実質値を計算しなければ分からないわけであります。 そういう点で計算をいたしますと、例えばこの試算の前提になっている成長率四・〇%から五・五%をすべて実質値と仮定いたしますと、二〇一〇年の段階で国民所得は今よりも二、三倍の六百八十兆円から九百四十兆円になります。ここから政府が社会保障給付に百九十五兆円から二百四十兆円を充てたといたしましても、四百八十五兆円から七百兆円が残るわけであります。この金額は現在の二倍から三倍の規模でもあります。租税や社会保障負担をどの程度にするかという問題は残りますが、社会保障給付費が二十六%から二十九%を占めるようになりましても、日本経済と国民生活には何ら問題は生じない、こういわれるわけであります。 政府や公明党がねらっているのは、この点から見ましても、国民を脅す材料にして増税に持っていこうとするねらいが正に見え見えと言わざるを得ないと思うわけであります。 さらに、重要な第二のねらいは、社会保障・福祉の改悪を進めるためである、このように言わなければなりません。 消費税を導入した後も八九年の年金の再改悪を行い、九一年には老人医療費の再値上げを強行しました。さらに、引き続いて年金の支給開始年齢の五年引き延ばしを実行し、入院給食代の有料化をやり、労働者健保の八割給付など社会保障の一層の改悪ではありませんか。軍拡、対米貢献優先、大企業奉仕のために増税も社会保障の改悪もやる、これが羽田少数政権のねらいであると考えるわけであります。 高齢者が全人口の四人に一人を占める時代に、すべての国民が人たるにふさわしい処遇を受け、人類の進歩である長寿を国民こぞって喜べる社会保障・福祉制度を築くことと日本の経済運営が両立するのか、高齢化社会は名実ともに正に支えることができるのか。日本共産党は、資本主義の枠の中でも大企業の利益第一主義、軍拡優先の政治経済の仕組みを福祉重視型に切り替えるならば十分可能だ、そのことは十分できる、このように考えておるわけであります。 このことは、高齢者人口の比率の高い国で、現に日本よりはるかに手厚い福祉が行われている経済運営が成り立っていることでも実証されているのであります。 日本共産党市議団は、少数羽田連立内閣の大増税強権政治の居直りを許さずに、税率引上げに反対する圧倒的市民と力を合わせて、「消費税増税を許すな。」の声と「羽田強権内閣の居座りを続けさせるな。」の大きな声を一つに合流をさせて、不信任決議案を国会に出せないのはおかしい、こういう政治状況と世論と運動をつくり出しまして、憲政の常道である解散総選挙をかち取る、そして、この消費税増税の野望にとどめを刺していきたい、このように考えるわけであります。 正に市民の利益と社会の進歩のために奮闘をしていきたいと、こういう意思を表明をいたしまして討論を終わるわけであります。 ○議長(村田武君) 以上で討論を終結いたします。 採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、福祉環境委員会所管の議案第九十四号平成六年度長野市老人保健医療特別会計補正予算、議案第九十九号長野市公害対策審議会条例の一部を改正する条例、以上二件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく福祉環境委員会所管の議案第九十七号長野市同和地区住宅新築資金等貸付条例の一部を改正する条例、以上一件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、同じく福祉環境委員会所管の議案第百十三号工事請負契約の締結について、以上一件、質疑、討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 次に、各常任委員会所管の議案第九十三号平成六年度長野市一般会計補正予算、以上一件、質疑の通告がありませんので、討論に入ります。 討論の通告がありますので、これより討論を行います。 各委員長報告に反対、三十五番今井寿一郎君   (三十五番 今井寿一郎君 登壇) ◆三十五番(今井寿一郎君) 三十五番今井でございます。 当初この補正予算をいただいたときには、久しぶりに賛成をしようかというふうに思っていたわけでございますけれども、次の理由によりまして、特に北陸新幹線の建設に伴う債務負担行為の地元負担の割合が出ておりますけれども、これを取り消すという意味で本補正予算に反対させていただきます。 まず、その点について最初に申し上げます。 私は、今回の一般会計補正予算案のうち、特に新幹線に関する債務負担行為の財源、すなわち地方債二億六千二百五十万円、一般財源八千七百五十万円なりについて、次の理由により賛成できないので、反対討論をいたしたい。 理由は簡単であります。すなわち、去る二十日の鉄建公団による軽井沢地区等の強制測量の暴挙を見ると、既に北陸新幹線、なかんずくフル新幹線施行の目的は、全く地域の活性化とか、あるいは住民の生活安定、福祉の見地から敷設されるものではないことが明白になりました。よって、従来十五%といわれる、これは総額ですが、新幹線地元負担割合はこれを機会にこれを取り消し、全額公団側が負担すべきものと考えます。 よって、この案文に反対するものでございます。 なお、それに関連いたしまして、本議会の初日の両派代表者による質問及び理事者側の御答弁も含め、せっかくの機会でございますので、最近の市の行財政の動向につき総合的な所見を申し上げておきたいと思います。短くやりますから、どうぞ御清聴をお願いします。 「破断界」という言葉があります。たしか堺屋太一さんの小説があったかと思いますが、簡単に言うと、物体が力を受けたとき、ある段階まではたわみながらも持ちこたえて元に戻るが、一たんたわみがある段階を超えると、その物体は急激に折れ曲がり、力がなくなっても元に戻らない。このぎりぎりの限界を破段階と呼ぶようであります。 念のために申し添えますと、この表現は軍事上の専門用語でもありまして、今や戦況は破段階に達したということを言いますと、それは支離滅裂の完全敗北となったということを意味します。私は結論的に申し上げるならば、我が長野市の行財政状況は、表面はともかく実質的にはほとんどこの破段階の状況、少なくともその直前の状況にあるのではないかと考えるものであります。 なお、本件に関し一々具体的な指標を挙げて説明すればよいわけですが、何分にも時間がありません。ここでは本年度予算に触れて二、三の数字のみ挙げて参考に供しておくことにいたします。 その一、本年度予算規模、ご存じのとおり千五百九十六億円、昨年断トツの四十%以上の伸びは別として、前年度比十六%の伸びは昭和五十三年度以来十六年ぶりの増額であります。また、これは一昨年当初予算額に比しまして実に六十三%の膨張であります。しかも問題はその中身にあるのであって、市税を主とする自主財源は約半分にすぎないのであります。他は借金や助成金ということになっております。 一方、基本的な借入調達金である起債総額は、五十五年度末で既に一千百億円に近く、今年予定する市債三百億円を考慮した場合、年度末には間違いなく市民一世帯当たりの借金は百万円を超えるでありましょう。しかも、大型プロジェクトがめじろ押しの現在、この傾向は五輪開催前後まで確実に続くでありましょう。既に年間の公債費も本年は百億円になんなんとしているのであって、支払う利子のみで優に年五十億円を超えているのであります。 言うまでもなく、行政団体は生産団体でもなければメーカーでもありません。したがって、資金運用上の利益をもって膨張するこの借金の返済に充てることは望むべくもないわけであります。一体どのようにして今後いよいよ累増する、しかも政策減税・不景気等で市税を含む自主財源が見込めない今日、どうやって借金の返済財源を見つけるのか。それとも、そのときになったら「私は知らない。」でどろんを決め込むのか。人事ならず本当に憂えざるを得ないのであります。 さて、先ほど私は大型プロジェクト事業がめじろ押しと言いましたが、私に言わせますと、選手村の問題、文化コンベンション、あるいは鐘紡跡地、あるいは東口開発事業、さらには、新幹線建設の突貫工事等々、どれ一つとりましても今日のごとくしゃにむに強権強行策をもって工事を推し進める必要などは一つもないのであります。 すべて十二分に間を置きまして、それこそ二十一世紀に入ったところで優先順位をつけて着手をすればよいのであります。すべては特定の政治経済グループ、また、特定業界の思惑のままに住民不在の行政が強行されているのが実情であります。五輪事業についてもしかりであります。 私は、正直に申しましてここまで来ればもうとても駄目だという気持ち、ナイアガラ瀑布のちょうど百メートル手前くらいで船をこいでいるような絶望感にも襲われるわけですが、それにしても、ここで思い切ってすべての施設を簡素化し、種目を他に移し、分散・合理化をしたならば、それでもまだ我が長野市の生きる道があるかもしれません。しかし、事態は極めて深刻であります。 さて、正にかかる状況下、皆様既に御承知のとおり五輪メッカの一つである白馬山ろくに驚天動地の大スキャンダルが発生したのであります。言わずと知れた白馬村長の一大収賄事件であります。私は、このニュースを聞いたのはあたかも十六日、議長職権による私の発言の取消し処分を受けた直後でしたが、一瞬あ然といたしまして、それらのことはすべて忘れて、「やはり出たか。」という感慨を持ったわけでございます。 本件については、その翌日全国紙、中央紙一斉にこのスキャンダルが五輪イメージの大きなダウンにつながるとして報じたことは皆様ご存じのとおりであります。そして、その中で信毎は社説でこれを批評し、かかる行政と行政者の職業的・道徳的し緩の原因には、一にかかって議会のチェック機能の欠如があることを挙げておりました。私は、誠に耳の痛い思いをしたのですが、それでは方今の我が長野市議会が果たしていかがでありましょうか。 本日で六月議会も終了するわけですが、今日我が市議会がその責任をもって解決を迫られている、先ほどの財政危機の問題、あるいは帳簿問題、あるいは渡航費丸抱えの問題、あるいはゼネコン談合の問題等々、寡聞にして私は与党議員の皆さんの中で、本会議席上これに触れての突っ込んだ質問を聞いたことはなかったのであります。私は思い出すのに、ただ苦しむばかりであります。 市理事者共々、どうか諸兄におかれましては猛省の上にも猛省を重ねられて、相共にこの長野市の財政危機を乗り越えていかなければならないと思うのであります。 以上 ○議長(村田武君) 以上で討論を終結いたします。 採決に入ります。 採決を行います。 各委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、各委員長報告のとおり可決されました。 次に、日程に従い、議案第百十四号農業共済に係る損害評価会委員の補充選任について、本件を議題といたします。 理事者の説明を求めます。 市長塚田君   (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 議案第百十四号農業共済に係る損害評価会委員の補充選任について御説明申し上げます。 これは、本年三月定例会において御同意をいただきました橋本久夫氏が、一身上の都合によりまして辞退されましたので、後任といたしまして、新たに長野市松代町東条三百十六番地三、清水保範氏を補充選任いたそうとするものであります。 清水氏は、本市農業共済事業に高い識見を持たれており、誠に適任と存じますので、長野市農業共済条例第百三条の規定により選任いたしたく提出した次第であります。 何とぞ御同意のほどをお願い申し上げる次第であります。 ○議長(村田武君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。本件につきましては、委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり同意することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、原案どおり同意することに決しました。 次に、諮問第二号人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求めることについて、本件を議題といたします。 理事者の説明を求めます。 市長塚田君   (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 諮問第二号人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求めることについて御説明申し上げます。 これは、来る八月十四日をもちまして二名の委員が任期満了となりますので、後任の委員を推薦しようとするものであります。 いずれも再推薦しようとするものでありまして、推薦いたす方は、長野市大字中御所百十一番地十二、太田光子氏、長野市丹波島一丁目五百五十三番地、中村光恵氏であります。 いずれの方々も信望が厚く、人格・識見ともにすぐれ、人権擁護に深い御理解を持たれ、誠に適任と存じますので、人権擁護委員候補者として推薦いたしたく、人権擁護委員法第六条第三項の規定により提出いたした次第であります。 何とぞ御同意のほどをお願い申し上げます。 ○議長(村田武君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。本件に関しては、委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり推薦することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、原案どおり推薦することに決しました。 次に、議員各位にお諮りいたします。本日市長から提出されました議案第百十五号、以上一件の取扱いについては、過般の議会運営委員会の意見を徴しました結果、本日の日程に追加し、議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 議案第百十五号教育委員会委員の任命について、本件を議題といたします。 理事者の説明を求めます。 市長塚田君   (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 本日追加提案いたしました議案第百十五号教育委員会委員の任命について御説明申し上げます。 これは、現委員の北村芳弘氏が、一身上の都合によりまして本日をもって教育委員の職をひかれましたので、新たに長野市大字西長野二百五十五番地四、新井好仁氏を任命いたしたく、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四条第一項の規定によりまして提出した次第であります。 詳細につきましては、全員協議会におきまして御説明申し上げましたので省略をさせていただきます。 何とぞ御同意のほどをお願い申し上げます。 ○議長(村田武君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。本件に関しては、委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり任命について同意することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○議長(村田武君) 賛成多数と認めます。 よって、原案どおり任命について同意することに決しました。 次に、議員各位にお諮りいたします。本日市長から提出されました議案第百十六号、以上一件の取扱いについては、過般の議会運営委員会の意見を徴しました結果、本日の日程に追加し、議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 議案第百十六号平成六年度長野市一般会計補正予算、本件を議題といたします。 理事者から提案理由の説明を求めます。 助役山岸君   (助役 山岸勲君 登壇) ◎助役(山岸勲君) 私から、本日追加提案いたしました議案第百十六号平成六年度長野市一般会計補正予算につきまして御説明を申し上げます。 今回の補正予算は、急速に被害が拡大している松くい虫防除対策事業費の追加でありまして、カミキリムシの羽化脱出期を迎え、緊急に被害木の駆除を実施する必要があるため、農林業費二億七千九十六万三千円を追加するものであります。 財源といたしましては、県支出金一億三千八百四十六万五千円及び前年度繰越金一億三千二百四十九万八千円を充てるものであります。 以上で説明を終わります。 何とぞよろしく御審議の上、御決定くださいますようお願い申し上げます。 ○議長(村田武君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。 質疑は一括してお願いいたします。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。本件に関しては、委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、原案どおり可決されました。 次に、議長の手元に議会第二号、意見書(案)一件が提出されております。 お諮りいたします。本件の取扱いについては、過般の議会運営委員会の意見を徴しました結果、本日の日程に追加し、議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 議員根岸元宏君から提出の議会第二号地域農業振興政策・価格対策に関する意見書(案)を議題といたします。 提出者根岸元宏君の説明を求めます。 五番根岸君   (五番 根岸元宏君 登壇) ◆五番(根岸元宏君) 五番根岸元宏でございます。 私から、議会第二号地域農業振興政策・価格対策に関する意見書(案)を提案いたします。 提案の理由につきましては、お手元に配布されております案文の朗読により説明に代えさせていただきます。 地域農業振興政策・価格対策に関する意見書(案) 国民の主食である米は、昨年、長雨、低温、日照不足等による冷害のため、戦後最大の凶作に見舞われました。米の緊急輸入が行われ、価格の高騰、品不足等国民生活に多大な影響を与えました。 また、昨年十二月十四日、政府はガット・ウルグアイ・ラウンド農業合意を受け入れ、米のミニマム・アクセスの受入れ、農畜産物の関税化及び関税率の引下げを約束しました。 さらに、昨年のニュージーランドに引き続き、アメリカ産生鮮りんごの輸入解禁に当たっては、コドリンガ、火傷病、ポストハーベストなど植物防疫上及び安全性の問題とともに、国内産地への計り知れない影響が懸念されます。 こうした中、地域農業は過疎化の進行、高齢化、担い手不足、荒廃農地の増加等多くの課題を抱えています。 よって政府におかれては、かかる実状を御賢察いただき、下記の措置を講じられるよう強く要望し、地方自治法第九十九条第二項の規定により意見書を提出します。             記一 平成六年産米政府買入れ価格を引き上げ、農家の経営安定を図ること。二 米の政府買入れ価格の算定方式を見直し、生産に見合う価格評価を行うこと。三 円滑な集荷・販売のための政策の充実を図り、さらに、米の不正規流通を防止する行政指導等の徹底を行い、生産・流通の安定を図ること。四 転作については、需給調整のための必要最小限の面積とすること。五 備蓄政策を確立し、消費者に不安を与えない食糧管理を行うこと。六 生鮮りんごの輸入に当たっては、万全な検疫体制の整備を図るとともに、病害虫、農薬等の問題が解決されない限り、輸入を解禁しないこと。七 新品種の開発、機械化等必要な研究開発を行うとともに、農業政策の充実を図り、国内農業生産の振興を図ること。 あて先は内閣総理大臣、外務大臣、大蔵大臣、農林水産大臣、通商産業大臣であります。 何とぞ議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、私からの提案を終わります。 ○議長(村田武君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) ただ今の提案者にお聞きしますけれども、この意見書の前文を見ますと、私の感じでは一番重大な問題はこの真ん中辺のコドリンガ、火傷病、ポストハーベスト、要するにこの植物防疫上及び安全性の問題が一番大事なような感じがしますんですが、これに対する現在の政府の見解はどうかということが一つと、それから、そういうことであれば、いろいろな提案の事項が出ておりますが、私の感じではこの六番目のこれに関する提案を一番最初に上げて組み直した方がいいのではないかというふうに思いますが、以上二点について御質問申し上げます。 ○議長(村田武君) 五番根岸君 ◆五番(根岸元宏君) 植物防疫上、この防疫法の関係につきましてそれぞれ御意見が出ました。そしてまた、今後の検討課題もございましたが、回答をいただき、十分な方法をとっていくとこういうことでございます。 それから、順番の変更につきましては、全員賛成でこれもよろしいということでございましたので、報告に代えさせていただきます。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 以上で質疑を終結いたします。 お諮りいたします。本件に関しては、委員会付託を省略し、直ちに採決に入りたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり決することに賛成の諸君の挙手を求めます。   (賛成者挙手) ○議長(村田武君) 全員賛成と認めます。 よって、原案どおり可決されました。 次に、お諮りいたします。本日の会議時間は議事の都合により、あらかじめこれを延長いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(村田武君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の会議時間は延長することに決定いたしました。 議事整理のため、暫時休憩をいたします。   午後 三時五十六分 休憩   午後 六時 十八分 再開 ○副議長(小池例君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、懲罰特別委員会の正副委員長の互選結果を報告申し上げます。 委員長に藤沢敏明君、副委員長に和田伴義君、以上のとおり報告いたします。 次に、議員村田武君に対する処分要求について外十件についてを一括して議題といたします。 本件に関し、地方自治法第百十七条の規定による除斥の対象者は、村田武君、小山章夫君、伊藤治通君、大井友夫君、松木茂盛君、甲田孝雄君、伝田勝久君、三井経光君、町田伍一郎君、平瀬忠義君、金井六郎君でありますので、退場願います。   (三十六番 村田 武君 三十四番 小山章夫君 十八番 伊藤治通君 三十九番 大井友夫君 四十四番 松木茂盛君 二十九番 甲田孝雄君 二十八番 伝田勝久君 十三番 三井経光君 七番 町田伍一郎君 十四番 平瀬忠義君 十番 金井六郎君 退場)   (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) これから審議をしていただくわけですが、審議の仕方については、私の調査したところによりますと要するに一人一人やるということです。一括ではなくて一人一人やっていただくということでございます。そのようにやり方を改めていただきたい。 ○副議長(小池例君) この件につきましては、議会運営委員会の決定のとおり取り扱いますので、御了承を願います。 懲罰特別委員会の審査が終了いたしておりますので、委員会の審査の経過並びに結果について、委員長から報告を求めます。 懲罰特別委員会委員長藤沢敏明君   (懲罰特別委員会委員長 藤沢敏明君 登壇) ◆懲罰特別委員会委員長(藤沢敏明君) 二十番藤沢敏明でございます。 私から、本市議会定例会におきまして本懲罰特別委員会に付託されました議員村田武君に対する処分要求の件外十件の審査結果について御報告申し上げます。 審査の結果につきましては、お手元に配布されております懲罰特別委員会決定報告書のとおり決定した次第であります。 審査につきましては、議員個人の身分にかかわることであり、秘密会として慎重審査をいたしました。 議員今井寿一郎君より提出された処分要求の内容で、侮辱の事実とされている「個々に又は連帯して、不当な議長職権による発言取消し処分を作為し」等々の事実はございませんでした。 議員村田武君については、賛成少数で懲罰事犯に該当しないものと決定いたしました。議員小山章夫君、伊藤治通君、大井友夫君、松木茂盛君、甲田孝雄君、伝田勝久君、三井経光君、町田伍一郎君、平瀬忠義君、金井六郎君については、全会一致で懲罰事犯に該当しないものと決定した次第であります。 なお、侮辱の事実又は事情の内容のうち、四項の●●●●に関連した部分について、議会外の発言であり、新聞報道の内容については審査の対象としなかったところであります。 以上で報告を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上をもちまして懲罰特別委員会委員長の報告を終わります。 ただ今行われました委員長報告に対する質疑、討論がありましたら、至急文書により御提出を願います。 議事整理のため、暫時休憩いたします。   午後 六時二十五分 休憩   午後 七時 二十分 再開 ○副議長(小池例君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 ただ今から、懲罰特別委員会委員長報告に対する質疑、討論、採決を行います。 初めに、議員村田武君に対する処分要求についてを議題といたします。 地方自治法第百十七条の規定による除斥対象者は、村田武君でありますので、退場願います。   (三十六番 村田武君 退場) ○副議長(小池例君) これより委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑を行います。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 質疑なしと認めます。 以上で質疑を終結いたします。 続いて、討論に入ります。 討論の通告がありますので、これより討論を行います。 委員長報告に反対、二十四番原田誠之君   (二十四番 原田誠之君 登壇) ◆二十四番(原田誠之君) 二十四番原田誠之でございます。 私は、懲罰特別委員会委員長報告に反対の立場から討論します。 そもそも指摘されている一般質問における今井議員の発言について、不穏当な発言として問題箇所を不当にも議長職権で議事録から削除したことについては、本会議場でも厳しく指摘したところであります。私どもは、今井議員の一般質問における問題とされた発言部分について、見解の上でも表現上でも同意することのできない内容もあり、挙げて賛成という立場ではありません。しかし、だからといって発言の削除について同意することはできません。 議員の発言については、無礼の言葉や私生活にかかわる言論は禁止されているものの、議員の言論の自由はできる限り尊重されなければならないとしている自治法の第百三十二条では、「議会は言論の府である以上、議員が公の問題を論ずる場合、社会生活における一般的、社交的儀礼を尺度とされるべきでない。公共の問題を公益の見地から批判、論議する場合、通常の社交的儀礼に沿わないような激烈な批判、非難の言辞も合理的限度までは許されなければならない。」としています。 今井議員の発言が個人のプライバシーを傷つけたとか、うそ、偽り、中傷のたぐいの発言ではなく、自治法百三十二条でいう許容範囲のものであります。にもかかわらず、法に反して不当にも議長職権今井議員の議事録からの発言削除は、議員に与えられた発言権を拘束し、議会制民主主義を侵すものであります。 先般オリンピック議連が結成され、オリンピックの崇高な精神を市民に広め、平和と国際親善、スポーツの向上のためお互いに努力しようと誓い合いました。我が党市議団も、そのために奮闘するものであります。 IOCは、オリンピックの目的を実現するために、その頂点に位置するオリンピック競技大会を開催する上で最もふさわしい条件を整備している都市を開催都市として決定するとし、したがって、開催都市はオリンピックの目的の実現目指して最大限の努力を注がなければならない。しかも、開催都市の資格として民主的な議決機関が確立されていることを基本要件の一つとし、開催準備において都市住民の民意が反映することを格別に重視しており、ここには開催都市の自治の思想と原理が明確に位置付けられているのであります。 ところが、政治の思惑が支配したり、住民の要求や民意が踏みにじられたり、さらに、IOCが民主的な議決機関が確立されていることを要件としているにもかかわらず、議会内において住民の声を代弁して行動している議員の発言を、法を犯してまで削除するなど言語道断であり、長野市議会における議会制民主主義のルールと言論を冒とくし、オリンピック精神にも反し、見識を問われるものであります。 これは、地方自治法第百三十二条と長野市議会会議規則第八十条の乱用であり、このような議会制民主主義を否定する暴挙は絶対に容認することはできません。 我が党はこのような立場から、議長に対して先ほど議長として極めて不適格であり、議長の辞職を強く要求したことを申し添えて、討論を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上で討論を終結いたします。 採決に入ります。 採決を行います。 本件、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○副議長(小池例君) 賛成多数であります。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 除斥対象議員の入場を許可いたします。 ○副議長(小池例君) 次に、議員小山章夫君に対する処分要求について外九件についてを議題といたします。 本件に関する地方自治法第百十七条の規定による除斥対象者は、小山章夫君、伊藤治通君、大井友夫君、松木茂盛君、甲田孝雄君、伝田勝久君、三井経光君、町田伍一郎君、平瀬忠義君、金井六郎君でありますので、退場願います。   (三十四番 小山章夫君 十八番 伊藤治通君 三十九番 大井友夫君 四十四番 松木茂盛君 二十九番 甲田孝雄君 二十八番 伝田勝久君 十三番 三井経光君 七番 町田伍一郎君 十四番 平瀬忠義君 十番 金井六郎君 退場) ○副議長(小池例君) これより委員長報告に対する質疑に入ります。 質疑を行います。 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) 委員長報告に対して、若干の質疑をさせていただきます。 いつもこういうときには藤沢議員が委員長か何かになられて報告されるわけですが、私は御報告全体に対して全く不満であり納得できないところでありますが、それは別といたしまして、第一、私の処分要求では一人一人に対してこれは請求しているわけですが、懲罰委員会では果たして一人一人を審議したかどうか。一人一人とそのために面接をしたかどうか。その有無について、有無だけで結構です、それを後日のためにお聞きしておきたいと思います。これが一つ。 それから、結果として委員長の報告では、取消しは不穏当ということを認めたということになるのではないかと思いますが、依然といたしまして取消しの具体的な理由、説明がないわけであります。これはどういうことでありましょうか。その理由を御説明いただきたいと、このように思います。 それから三番目、取消しに結果において賛成したとしても、個々の議員はその取消し理由に違いがあったはずだと思いますけれども、それについてお調べになったかどうかということであります。 それから四番目、「侮辱の事実又は事情の内容のうち、四項の●●●●に関連した部分について、議会外の発言であり、新聞報道の内容については審査の対象としなかったところであります。」とあります。これ自身の処理の仕方について私は言うわけではありませんが、私の聞いている限りでは、これに関する議運で●●●●は五輪開催まで削除の対象にしろということを主張されたということを聞いておりますが、そのことも含めてこの問題、●●●●の記事の問題について委員会の中で議論されたかどうかということをお聞きしたいと思います。 以上、よろしくお願いします。 ○副議長(小池例君) 懲罰特別委員会委員長藤沢君 ◆懲罰特別委員会委員長(藤沢敏明君) 私も今井議員処分要求に毎年付き合うのは大変迷惑に思っておりますが、ただ今質問がございましたので、数が多いもので落ちておりましたら再質問いただきたいと思います。 村田武議員外十名の処分要求今井議員から出されました。懲罰特別委員会では一括審議をしていきましたが、委員長報告のとおり、その処分についての意見が分かれた部分は委員長報告で申し上げたとおりであります。 なお、一人一人面接したかどうかというお話でございますが、処分に当たって一人一人の意見を聴取したいという御意見がありませんでしたので、面接はいたしておりません。 それから、四項についてうんぬんというお話がありましたが、議運の中で何があったか私ども承知しておりませんが、そのような議運の中でうわさ話のようなことをこのところへ出していただくことは、大変迷惑に思っております。 なお、ほかに質問があったかと思いますが、数が多いものですから、落ちておりましたら再質問いただけばと思います。 以上 ○副議長(小池例君) 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) 第四項の●●●●の件でございますけれども、私は何も委員長に迷惑に思っているとかそういうことについての心情を聞いているわけではないので、そういう問題について懲罰委員会で審議をしたかどうかという有無だけを聞いているわけです。 ○副議長(小池例君) 懲罰特別委員会委員長藤沢君 ◆懲罰特別委員会委員長(藤沢敏明君) 委員長報告のとおり、慎重に審議いたしました。 ○副議長(小池例君) 以上で質疑を終結いたします。 討論の通告がありませんので、直ちに採決に入ります。 採決を行います。 委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○副議長(小池例君) 賛成多数と認めます。 よって、委員長報告のとおり可決されました。 除斥対象議員の入場を許可いたします。   (三十四番 小山章夫君 十八番 伊藤治通君 三十九番 大井友夫君 四十四番 松木茂盛君 二十九番 甲田孝雄君 二十八番 伝田勝久君 十三番 三井経光君 七番 町田伍一郎君 十四番 平瀬忠義君 十番 金井六郎君 復席) ○議長(村田武君) 次に、議員松木茂盛君から、本日の今井寿一郎議員の発言について、一部不穏当な部分があり、取消しの要求があります。 取消しの部分は、「●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●」の部分と、また、「●●●●●●●」の部分と、「●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●」の部分と、「●●」の部分と、「●●●●●●●●●●●●」の部分と、「●●●●」の部分であります。 この発言は、議会運営委員会に諮りました結果、不穏当と認められるため、発言の取消しを求めます。 今井寿一郎君、取消しの意思はありますか。 三十五番今井君 ◆三十五番(今井寿一郎君) ただ今、取消しの意思はあるかどうかという議長の御発言ですが、何というんですか青天のへきれきというのか、やぶから棒といいますか、全く突拍子もないこれは要求でありまして、ただただあきれるばかりであります。 したがいまして、全く取消しの意思はございません。 ○議長(村田武君) 取消しの意思がないものと認めますので、地方自治法第百二十九条第一項の規定により発言の取消しを命じます。 また、これに伴い長野市議会会議規則第八十条の規定により、発言の取消し部分については会議録に掲載しないことに処置いたします。 ○副議長(小池例君) 次に、議長の手元に議会第四号の決議(案)が提出されております。 お諮りいたします。本決議(案)の取扱いについては、議会運営委員会の意見を徴しました結果、本日の日程に追加し、議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、本日の日程に追加し、議題とすることに決しました。 本件に関し、地方自治法第百十七条の規定による除斥の対象者は、村田武君でありますので、退場願います。 議員伊藤邦広君から提出の議会第四号議長不信任決議(案)を議題といたします。 初めに、提出者伊藤邦広君の説明を求めます。 二十六番伊藤君   (二十六番 伊藤邦広君 登壇) ◆二十六番(伊藤邦広君) 二十六番伊藤邦広でございます。 私から、議長不信任決議(案)につきまして、提案と説明をさせていただきます。 これは、会議規則第十四条の規定により提出するものでございます。 まず第一点でございますが、クーベルタン男爵が近代オリンピックを提唱いたしまして、ちょうど百周年を迎えるわけでございます。この今年を、国連はスポーツとオリンピックの理念の国際年というふうに決めました。県庁のあの表のところにも高々とこのスポーツとオリンピックの理念の国際年ということが掲げられておるわけでございまして、改めてオリンピックの理念と運動の憲章がそういう点でも私はこの長野市議会に問われていると、このように考えておるからでございます。 そして第二番目の問題は、IOCがオリンピック運動の目的を実現するために、それに最もふさわしい都市を決定するという点につきましては、先ほどの討論の中で原田議員からも指摘をしてきたところでございます。 その開催都市の資格といたしまして、民主的な議決機関が確立されていることを基本要件の一つにしているというのは、開催準備におきまして都市住民の民意が十分に反映していることを格別に重視をしているからであります。そこには何があるかといいますと、開催都市の自治の思想と原理がしっかりと打ち立てられなければならないという精神があるからでございまして、そのためには、その原理を貫くための姿勢が極めて重要であるというふうに考えるからでございます。 第三番目の問題でありますけれども、リレハンメルの先ごろ行われました大会は多くの感動を私たちに与えました。その感動の中におきまして、あの閉会の森に響きました世界人権宣言の朗読は、特に私は感動を覚えたところでございます。オリンピックの基本精神、オリンピック憲章の根本原則に沿う努力が私はこの姿の中に表れているというふうに考えるからでございます。 皆さんも御承知のように、世界人権宣言は一九四八年十二月国連の第三回総会におきまして採択をされたところであります。そして、その実効の保障のために世界人権規約が一九六六年国連の総会におきまして採択をされ、そして、七六年に発効いたしまして法的拘束力を持ったわけでございます。 ここには、経済的・社会的・文化的な権利に関する規約、これはA規約といわれておるわけでありまして、社会権的基本権といわれるわけでございます。もう一つは市民的・政治的権利に関する規約でありまして、これはB規約といわれております。自由権的基本権、これが打ち立てられたわけでございまして、こういう精神に沿ったその努力の表れに、私はこのリレハンメル大会のあの閉会のときの朗読を、本当に深々とその意義についてかみしめながら感動を覚えたような次第であります。 今長野市におきましてもこの開催準備において、第四番目の問題でありますが、私はこのリレハンメル精神をしっかりと長野市は引き継ぎ受け継いでいかなければならない、このように考えるからでございます。オリンピック運動の根本原則の実現に向けまして、開催都市長野市はこうした方向で力を尽くすものでなければならないというふうに考えるからであります。 ところで皆さん、先ほども地方自治法第百三十二条が指摘をされたところでございますけれども、これは言論の品位について決めた地方自治法の規定でございます。これを地方自治法の規定でいう不穏当発言、これは例えて言いますと、「おまえのような博労とは違う。」とか、そういう個人的な、これは例えの話でありますけれども、ひぼう、中傷するという問題については、これは厳格に議会の品位を汚すものとして、これは撤回をされなければならない、そういう性質の問題でありますけれども、この規定そのものは議会制民主主義の立場からいいますと賛成者があり、あるいは反対派があり、各会派があるわけであります。その会派の主張を堂々と主張し発表する場において、それは最大限に保障されなければならない。これがこの第百三十二条の精神であるはずでございます。 そういう点からいいますと、その精神を踏みにじる撤回動議であり、議長の職権であったと、このように私たちは考えるわけでございます。 したがいまして、オリンピック開催の都市として私は本当にオリンピック運動の根本原則の実現に向けて開催都市の資格が問われる、そういう問題であると。したがって、議会のレベルや資質そのものを私はこの精神に沿って一層向上し高めていく努力をすることこそが、この長野市議会に私は求められているんだ、このように考えるからでございます。 以上の趣旨の上に立ちまして、去る十六日議長が行いました、今井議員の発言の一部を不穏当の理由を示すこともなく一方的に職権による取消しを行い、会議録からの削除を強行したわけであります。これは、地方自治法第百三十二条と長野市議会会議規則第八十条の乱用であり、このような議会制民主主義を否定する暴挙を私たちは絶対に容認することができないからであります。 その点から、村田議員が議長として極めて不適格である、したがって、ここに議長不信任決議案を提出したところでございます。 ○副議長(小池例君) 以上で説明を終わります。 本件に関して質疑を行います。   (「進行」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 質疑なしと認めます。 お諮りいたします。本件に関しては、委員会付託を省略したいと思いますが、これに御異議ありませんか。   (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○副議長(小池例君) 御異議なしと認めます。 よって、委員会付託を省略することに決しました。 続いて、討論の通告がありますので、これより討論に入ります。 討論を行います。 原案に反対、十番金井六郎君   (十番 金井六郎君 登壇) ◆十番(金井六郎君) 十番金井六郎であります。 新友会を代表して、議長不信任決議(案)に反対の立場から討論をいたします。 なお、時間の関係もありますので簡潔に申し上げます。 不信任決議(案)の内容を見ますと、今井議員の発言の一部を不穏当の理由で一方的に職権による取消しを行い、会議録から削除を強行したとあります。 議長は、議会運営委員会に諮り、賛成多数により職権によって削除したものでありまして、強行したものではありません。また、このことは地方自治法第百三十二条、第百三十三条や長野市議会会議規則に基づくもので、乱用ではありません。 議会制民主主義を守り、議長の職務を実行しており、暴挙とは言えませんし、ごく自然体で多くの議員の意見を集約して議会の運営を進めております。 村田議長を不適格と言われるが、昨年の九月二十四日の就任以来今日まで全力を傾注して議長の任務を遂行しております。適任な議長であることを強く申し上げます。不信任を否定し、信任の立場から議長不信任案に反対して、私の討論を終わります。 ○副議長(小池例君) 次に、原案に賛成、三十五番今井寿一郎君   (三十五番 今井寿一郎君 登壇) ◆三十五番(今井寿一郎君) 三十五番今井でございます。 私の発言取消しに関することでもありますので、議長不信任決議(案)に対しまして賛成の立場から討論を申し上げたいと思います。 本日午前、処分要求提出時に申し上げましたとおり、私は処分要求とは別に、本件に関して議長が職権をもって私の発言を取り消された以上、断固たる決意をもって周囲の雑音を排し、不当不法な圧力に屈することなく、議長自らの手で取消しの取消しをしていただければ万事丸く収まると考えまして、再度にわたってこれも皆様にお話しましたとおり、厳重に撤回の申入れをした次第でした。しかし、残念ながら私の本意は届かなかったのであります。 したがって、事の推移上、誠に私情としては忍びないところであるが、議長不信任の提議に賛成した次第でございます。 今回の議長の取消し処分をじっと眺めておりますと、甚だ残念ながら議長をして自由な裁量ができない何物かの圧力、何らかの圧力が加えられているということを痛感した次第でありますが、職権による取消しである以上、残念ながら私は不信任を申し上げるわけでございます。 いずれにいたしましても、今回の一連の事案の全経過につきましては、今後十分に精査し、内外の有識者の意見も聞いた上で、司法判断を含む他の必要かつ有効な措置をとる権利を留保したいと思います。 以上 ○副議長(小池例君) 次に、原案に反対、三十一番越野要君   (三十一番 越野要君 登壇) ◆三十一番(越野要君) 三十一番越野要でございます。 私は、社会・市民クラブ、公明党市議団、眞成会の三会派を代表して、村田議長不信任決議(案)に対して反対の立場で討論させていただきます。 村田議長は、昨年九月二十四日圧倒的多数の選出によりまして議長に就任したわけですが、議員の意見をよく聞き、公平無私の考えでその職務を遂行しております。剛きな面を持つと同時に細やかな配慮を払っていることに対して、議員の大多数は認めているところであります。 ところが、去る六月十五日に行われた今井議員の発言の一部を、不穏当ということで職権による取消しを行ったことに対して今回の決議(案)になったことで、私どもは本当にその真意の理解に苦しむところでございます。 しかも、議会制民主主義を否定する暴挙と評しては、絶対に容認することはできないということであります。このようなことがしばしば行われることがあるならば、議会の象徴である議長の名誉はどうなるのでしょうか。議長の不信任という重大なことを軽はずみになすべきことではないと思います。 議員各位には、長野市議会議長の権威を保持するためにも、この不信任案には反対されますよう議員各位にお訴えし、私の反対討論を終わります。 ○副議長(小池例君) 次に、原案に賛成、二十三番野々村博美君   (二十三番 野々村博美君 登壇) ◆二十三番(野々村博美君) 二十三番野々村博美でございます。 提案理由にありましたように、議長の職権乱用は絶対に容認できないという立場から、提案に賛成をする討論を行います。 長野市議会においては、過去において何回か議長の職権による発言取消しが行われてきました。その度に我が党は議会制民主主義を否定する暴挙であると厳しく指摘をしてきました。それにもかかわらず、今回再び繰り返されたわけです。議長の資格にかかわる問題と言わざるを得ません。 よって、この提案に賛成をしていただくよう、良識ある議員各位の判断をお願いし、私の討論を終わります。 ○副議長(小池例君) 以上で討論を終結いたします。 採決に入ります。 採決を行います。 本件を原案どおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。   (賛成者起立) ○副議長(小池例君) 賛成少数と認めます。 よって、原案は否決されました。 除斥対象議員の入場を許可いたします。   (三十六番 村田武君 復席) ○議長(村田武君) これをもちまして、本定例会に提出されました案件の審査は全部終了いたしました。 閉会に当たり、一言ごあいさつ申し上げます。 本定例会は、去る八日開会以来議員各位には当面する諸問題を初めとして、本市発展のため終始御熱心なる御審議を賜りましたことに深く敬意を表する次第であります。 また、この間における議会運営に極力御協力を賜り、本日ここに十五日間の会期を閉じることができ得ましたことに、心から厚く御礼を申し上げます。 さて、オリンピック冬季競技大会の開催まで余すところ一千三百二十六日となりましたが、成功に向けての最重要課題としてスタートした競技施設等の建設も正に急ピッチで進ちょくされている状況を見るにつけ、県都長野市の力強さを実感する次第であります。 関係各位におかれましては、一層の御奮闘をお願い申し上げるところであります。 長野自動車道が完成し、本市は首都圏や中京圏の一環を占めるところとなり、また、北陸新幹線につきましても、市内各所で工事が着工され、高架橋・橋りょうもその姿を現してまいりまして、平成九年秋の開業が待たれるところであります。 いよいよ都市機能の活性化とともに「中核市」実現に向けて大きく前進することが期待されております。 一方、高齢化が進む中で、独り暮らし・寝たきり老人等援助を求めるお年寄りの増加が予想されますが、長野市老人保健福祉の実施計画に基づいて、計画的に整備充実されることを望むものであります。 また、市民の健康保持と増進を図る市民病院建設が、順調な進ちょくを見せておりますことは御同慶の至りであります。医療スタッフ等の確保もされ、中核医療機関としてその役割に期待をするところであります。 さらに、環境・教育行政等においても一定の成果が表れているところでありますが、一歩もおろそかにすることはできません。二十一世紀に向けて、潤いのある豊かで住みよい活力に満ちた四十三万都市を目指す本市は、幾つかの大きな課題を抱える中で、更なる社会基盤の整備に向けて着実な前進を図っていかなければなりません。 これら各分野において御協力いただいている理事者を初め関係者に対して、改めて敬意を表するものでありますが、今後更に行財政の効率化に努めながら、事業の推進に一層の努力を望む次第であります。 議員各位におかれましても、これら事業の推進のため更に御努力を賜りますようお願い申し上げる次第であります。 暑さに向かう折から、議員並びに理事者各位の御健勝をお祈り申し上げるとともに、本市発展のため、なお一層の御精進を賜りますよう切望申し上げ、閉会に当たっての私のごあいさつといたします。 次に、市長より発言を求められておりますので、許可いたします。 市長塚田君   (市長 塚田佐君 登壇) ◎市長(塚田佐君) 平成六年六月市議会定例会の閉会に当たりまして、ごあいさつを申し上げます。 本定例市議会におきまして、平成六年度長野市一般会計補正予算を初め重要な議案につきまして、慎重かつ御熱心に御審議をいただき、それぞれ御決定を賜りまして、心から厚く御礼を申し上げます。 審議に当たりまして議員の皆様から寄せられました貴重な御意見、御要望につきましては、十分尊重いたしまして今後の市政の運営に万全を期してまいります。 さて、豊かで潤いのある住みよい街づくりを目指して、積極的に社会基盤の整備を促進しているところでございますが、市民の皆様の日常生活に十分配慮するとともに、豊かな自然と調和した質の高い社会基盤を整備し、活力ある美しい長野市づくりに向けて一層努める決意であります。 おかげさまで、オリンピック施設を初め北陸新幹線、市民病院等の各種事業が順調に進ちょくしております。さらに、二十一世紀の福祉の拠点となるふれあい福祉センターが七月に開館し、生きがいと思いやりの福祉社会の形成に向けて市民福祉の一層の充実を図るとともに、ボランティア活動の拡大強化が図られるものと期待しております。 文化コンベンションの提案競技への応募者の登録をこの十六日に締め切りましたところ、五件の申込みがありました。今後は、八月下旬までに具体的な提案を受け、審査委員会で慎重な審査の上、当選案を決定し、地域の核となり得るより良い施設にしてまいる方針であります。 国の予算も近く成立する見込みであり、景気の動向にもほのかな明かりが見えてまいりました。 私を初め全職員が更に心を新たにし、奉仕者としての自覚を高め、気持ちを引き締めて、なお一層公正な市政を展開し、世界が集い未来へ躍動する五輪都市を目指しまして、誠心誠意頑張ってまいります。議員の皆様を初め市民の皆様のなお一層の御支援、御協力をお願い申し上げます。 暑さに向かう折でございますが、議員の皆様には何かと御多端でありますが、御健勝でますますの御活躍を心から祈念申し上げまして御礼のごあいさつといたします。 ありがとうございました。
    ○議長(村田武君) これをもちまして、平成六年六月長野市議会定例会を閉会いたします。   午後 八時四分 閉会地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。平成六年八月二十五日議長     村田武副議長    小池例署名議員   入山路子署名議員   竹内久幸...