昭和44年の様子というのはこんな感じ、本当に
田園風景や酪農家がいたり、養豚業があったりというようなところで、本当にびっくりするようなところで、これはちょっと今のが写真になっていると思いますが、今はこんな感じです。激変しました。激変したということは、2割3割の方が昔から住んでいらっしゃる方で、残りの方は
ニュータウンの方ということですね。
だんだん学校がふえていったり、そして教育の大きなうねりの中で、平成17年に
コミュニティ・
スクールとして、新設校として中学校ができました。人口がふえたので中学校ができたわけですね。その後に、
地域学校協働本部のような活動、つまり、地域の
ボランティアがコーディネートされて、いろいろな意味で学校にかかわるようになりました。
今は、ことしの4月に4校で、小学校3校と中学校1校で
コミュニティ・
スクールとして法制整備されましたので、一つの
コミュニティ・
スクールとして再スタートというか、第2ステージになっています。
学校運営協議会と
地域学校協働本部というのは、もしかしたら皆さん既に御存じだと思いますけれども、この4校が同じように二つ持っているんですが、これはどう違うのかということですね。そのために、ちょっと次の説明図は、これは最近、
校長先生たちがつくってくださったんですが、学校に
学校運営協議会がある。それが
コミュニティ・
スクールの姿なんですけれども、地域には
地域コーディネーターが動いています。そして、それを
地域学校協働本部として今動き始めています。右側にたくさんの見守り活動や
図書ボランティアやさまざまなことが書いてありますが、これはどこの学校区でも、多分、日本中何かしらやっていらっしゃると思います。
じゃあ
コミュニティ・
スクールとこの地域の活動というのはどうなのかというところ、握手をしていたり、連携・協働という字が書いてあったり、両輪と書いてありますが、これは両方あったほうがいいというのが、私たちの
ブロックの考え方です。
それはなぜかといいますと、これは
文部科学省がつくっている絵が一番わかりやすいんですが、
PDCAサイクルを回すときに、Pに当たるのが
学校運営協議会での審議です。
審議機関です。それを、じゃあ言いっ放しにしないで、言ったことは全部学校がやるのではなくて、それぞれの強みを生かして、地域がやること、保護者がやるべきこと、それから企業がやったほうがいいこと、さまざまな行政で解決すること、そして学校がやることということで、審議しながら誰がやるかということも考えながら検討しています。それがプランのPに当たります。それを、じゃあ動き始めたときに地域として何ができるか、どんなことをしたらいいだろうかという
アクションにつなげるのが
コーディネーターの大きな役目です。ですから、この両方があるということは、とても
PDCAサイクルを回すときにすごく大事で、Pだけ、つまり審議だけしていて、じゃああと全部誰がやるんですかというのがわからないと、評論家の集まりになってしまいますので、やはり、汗を流したり、実際に動いたり、つなげたりする人が必要で、それが
地域学校協働本部などの、今、
学校支援地域本部とも言っているところも多いですけれども、そういう活動があります。Cに当たる次のチェック、評価に当たるところは、ほぼ
学校運営協議会の機能として、またそれをやっているところが全国で多いと思っています。
もう一つ、学校と地域の連携では何が大事かというと、やはり、情報が共有されていないということがいつも課題になっています。何かやろうやろうと言っても、見ているものが違ったり、
課題意識が違っているということもありますし、基礎的な情報が共有されていないのが地域だと思っています。それの情報の共有の後に、
ミッション・課題の共有をして、それから初めて
アクションの共有をする。その先に、一番大事なのが、やってよかったねとか、私がやりましたというような小さな
成功体験を共有していかないと、次の
エネルギーは沸いてこない。何かやってあげましたとかやらされましたとか、やっと終わったからもう懲りたとか、担当を外れたいというような雰囲気になったら、それはうまくいかないはずなんですね。ですから、この
サイクルがうまくいくようにということを意識しながら動いています。
情報の共有に関しては、地域はもう既に、
ニュータウンであっても
江戸時代から、もっとさきの前からの話があります。つまり、時の流れというのはどこにも営々とあるんですけれども、その歴史を意識したり、地域の財産を意識することから始まるんじゃないかと思っています。その中には、そこのことで詳しい
キーパーソンもいますし、この方が動けばほかの人も納得するというような
キーパーソンもいらっしゃると思います。
もう一つは
情報源情報、
コーディネーターが気をつけなければいけないのは、自分は
百科事典になれないので、
情報源情報、どなたに聞けば何がわかるということをきちんと整理しながらやっています。何よりも地域の生きた情報は人が運ぶと思っていますので、
ホームページや紙の回覧板以上に人のつながりというのが大事だと、ソーシャルキャピタルが一番大事なんじゃないかなと思っています。
さっき申し上げたように
ニュータウンなので、情報の共有のしにくい場所なんですね。皆さん移り住んだ人ですから。そこで、
コミュニティカレンダー、きょうはちょっと1冊か2冊持ってきましたが、これをつくりました。これは私が
アメリカで同じようなものを持って、すごく地域を理解したり、学校に参画するために有効なツールだったんですね。これを提案したところ、すぐにやりたいということで、平成18年からつくって、今、全国に広がっています。
ホームページに全国の
カレンダーが出るようにしてありますけれども、これは4校の情報と地域の
町内会自治会、各種団体の情報が全部一本にまとめて入っています。これをつくっているのは、先生ではなくて、地域の
ボランティアです。
ボランティアがこれを楽しみながら、
カレンダー隊として楽しみながら、2月から5月まで活動するという、季節的な活動なんですけれども、これは。そうやってこれを、印刷するのにお金が必要なので、御寄附をいただくのも町内会やバス会社や校医さん。お医者さんにも御寄附をいただいてつくっているんですが、そういう活動を全部地域の
お母さんたちがやっています。その
お母さんたちは中学校の
広報委員会を卒業した人たちです。こういう情報の共有を工夫しているということですね。
それから次に、
ミッション・課題の共有をするときにすごく大事なのは、やはり会議はしょっちゅうどこの地域でもやっているんですけれども、その会議が本当に生きているかどうか、活用されているかどうかというのをいつも気にしています。
セレモニーのような会議ではなくて、やはり率直な
意見交換をして、建設的な意見もいろいろな
課題意識も共有しながらやっていかないと、多分、
学校運営協議会の審議が
セレモニーだけに終わってしまう。今までと何も変わらないということになるのではないかと思っています。
ファシリテート役、推進役が大事で、きょうも実は急いで帰るのは
学校運営協議会があるんですけれども、そういうときに本音で話せるような、特に先生方が地域の方に対して本音で話せるような場面をつくっています。
部活ですと、僕は部活の担当になったけれども、子供が生まれて本当は自分の子をお風呂に入れたいんだけれどもなかなかそういう時間がなくてつらいですとか、あとは柔道の顧問になったけれども、命を預かるにしては経験がなさ過ぎて、いつもどきどきしていますとか、あるいは疲れてしまうので、働き方改革の議論にもなるんですけれども、自分の教材研究の時間がなかなかとれなくてというような、そういう本音の話も出ます。それから、もちろん達成感で部活こそが自分のやりがいだという方もいらっしゃいます。そういう話をすることで、地域の人は先生がどんなに努力をされているか、どんなに御苦労されているかとか、何かあったときには理解をした上でのコメントが出たり、事件、事故が起こったときには応援団になれるというような、そういう本音で話すことがそういうことに結びつくと思っています。
先生方だけじゃなくて、
校長先生は全ての判断がマル・バツではなくて、どちらにしたらいいか迷うような判断が多いんですね、
学校現場は。そういうときに、地域で
学校運営協議会や
コーディネーターの方と情報交換した上での結論ということになると、かなり楽になる、気持ちが楽になる。自分だけが孤独な判断をするんじゃないということで、こういう会議が生きていれば、それは応援になるということだと思っています。
それからもう一つ、
ミッション・課題の共有のときに、
東山田中学校には、実は380平米の公民館のようなものが内蔵されていました。そこの館長を11年間したんですけれども、最初から新しい
学校づくりをしてくれと言われて座ったんですが、
コミュニティハウスというところなんですが、子供も大人も一緒に集い学ぶ場というのと、地域と学校を結ぶ場という二つの大きな柱があります。特に、地域と学校を結ぶ場としての機能が、今注目されていて、全国にこの場をつくり始めて、被災地でもこういう交流室をつくっているところはかなり多いですし、旧校舎、つまり古い校舎でも、謎の部屋のような倉庫を改築したりとか、トロフィーだけあるような部屋を交流室にしたりとか、割合にそういう交流室が必要だということで皆さん動き始めています。
このような風景が広がっているんですが、一番いいのが右側の下の図なんですけれども、中学生が合唱しているのをお年寄りがいい声ねとか、若い人の声はいいわねと言いながら見ている場面ですけれども、こういう場面が日常的に学校にあるということで、地域の方が学校に親しみを持つ。それから中学生が、この場に
赤ちゃんがいることもお年寄りがいることも日常的にあるので、とても優しい顔になっていきます。実はいいことばっかりじゃなくて、開校したばっかりのときは器物破損がすごく多くて、荒れた学校として有名でした。かなり大変でした。でも、今はとても落ちついているのは、やはり地域の人が出入りする
セーフティーネットがあるからではないかと思っています。
ニュータウンですから、地域の縁側としての機能もあります。
それで、
アクションの共有に関しては、
キャリア教育を、中学校ですから柱にしています。柱にしている
キャリア教育の中で、1年生はプロに学ぶ。2年生は100カ所の事業所へ行く。こういうことは本当に仙台などは先進的なところで、私たちも学ばせていただいているんですけれども、3年生の
模擬面接というのは、これはある先生がささやいたことから始めました。これは、30人の方が1人10人面接をしてくださるんですが、ここでよかったことは、学校がよかった、生徒がよかったというのはもう御説明しなくてもわかると思うんですが、実は地域の人にとって、会議に何十回来たことがあっても、子供に10人接したことはないんですね。1対1でしゃべったことはないんです。そうすると、皆さん、もう幾度もいい子だったよとおっしゃいます。それはもちろん緊張していい子に、よそ行きになっているんですが、そのいい子だったよというふうに見てくださる大人がいるということは、中学生にとって自分はそう見られているというのがすぐ伝わりますので、
自己肯定感がすごく上がります。いい子だったよと言っていただくだけではなくて、多分、家庭に帰っても、御自宅でお話をされていると思います。そして、地域に帰っても話をしてくださっているんですね。
東山田中学校、結構事件があったり、いろいろ問題があるとか言われているけれども、いい子だったよということを町内会に帰って言ってくださったり、自分の
サークル活動の中で言ってくださっているというのが聞こえてくると、とてもうれしく思います。
絶対的多数はもう本当にいい子なんですけれども、中学校というのはそういうことが何かあるとすぐに、もう半日でうわさは駆けめぐるようなところがあるんですが、いい子だったと言ってくれる、いいうわさを流してくれるのは、
カリキュラムに一歩入ってくれた大人の方たちです。地域の方たちです。そういう意味で、一歩入っていただくことがこれからどんどんふえていくのではないかと思っています。それによって、
子供たちが新しい出会いがあるということだと思っています。
コーディネーターはどんなことを面接のときにするかというのは、これを見ていただくと多分もうおわかりだと思うので、もう御説明は要らないのではないかと思っていますけれども、役割が違うということです。
コーディネーターがいることで学校が楽になるように、なるべく
ミッション、目指すところは一緒なんだけれども、役割が違う、強みが違うということで、面接官を選ぶのは、お願いするのは先生よりも
コーディネーターのほうが地域のネットワークがたくさんありますので、そういうところはもうこちらに任せてくださいというようなことをしています。
今、話がよくあるのは、やはり支援、
学校支援地域本部というのが
地域学校協働本部となぜなったか、言葉遊びじゃないかみたいに思われる方がいるかもしれませんが、その審議会にも入っていたのでよくわかっているつもりなんですが、今まで学校は支援される対象だったかもしれません。支援というと、何か足りないからとか、人手がないからとか、時間がないからやってくださいという、何か補完するような感じだったと思いますけれども、これからは協働的に、つまり、ともに学校にかかわり、子供にかかわり、もっといい教育をしましょうというコンセプトが支援から協働へということだと思っています。
コーディネーターは御用聞きでもありませんし、下請でもありません。ですから、やはりこれからは一緒に、学校とともに歩む
パートナーであるということだと思います。全てのことでつながる必要はなくて、例えばさっきの
キャリア教育を柱にしますとか、防災を柱にしますとか、伝統文化を柱にしますというように、
テーマコミュニティーでつながればいいんじゃないかと思っています。あと、
コーディネーターがつなぐ、そして学校の中にも
地域連携担当の教職員を置いている都道府県、市町村もあると思います。
それから、
イコールパートナーとしてというのが、これが一番難しいんですけれども、お願いし過ぎてお願いしますばっかり言っていると偉そうな人がふえてきて、やってやったのにって言われて
校長先生が困るという風景がよくあるんですが、その場合の声のかけ方、魔法の言葉として、一緒にやってみましょうって。一緒に
子供たちを育てましょうとか、一緒に花壇の整備、きれいにしましょうとか、そういう声がけが必要だと言われているので、それを努力して使っています。結構ここが難しいです。
それから、プロセスを共有する。つまり、当日だけやりましょうじゃなくて、一緒に考えて何かをするということだと思います。
これは子供の参画のはしごで御存じかもしれませんけれども、子供と一緒に市民がかかわって、
まちづくりのプランをつくりましたということがよくありますけれども、どこら辺でしょうかと。2人か3人の小学生が来ただけでやったやったと言っていませんかというような図なんですけれども、実は、これは子供の参画ということだけじゃなくて、地域の学校への参画のはしごだと思って読みかえたらどうだろうというのをいつも考えています。つまり、学校と地域は既に連携している、いい関係だと言う
校長先生は、多分90%以上いらっしゃると思います。日本中の先生がおっしゃると思います。ただ、それはどこら辺ですかということを考えていかなければ進みようがないし、深まりようがないと思っています。だから、別に7、8である必要はないですけれども、やはり1、2、3ぐらいでやったことにはしないでくださいというので、これをいつも出しています。
それからもう一つ、
ボランティアが今活動して、たくさんの方が地域にいらっしゃいますけれども、その中に善意の塊で、
エネルギーの塊で、知識もあるしいろいろな意味でやりたいという方は多いんですが、それだけで学校に行っていいですかということが今問題になっていると思います。つまり、今まではそういう方をありがとうございますと言って受けていたんですけれども、これからは、やはり
ボランティアマインドがあって、子供をしっかり理解するとか、
カリキュラムを理解する、学校の事情を理解する、学校の
運営方針、例えば
幾らパソコンを教えたいと言っても、今、
ICT教育よりもこっちを今重視して、これを柱に学校は
カリキュラムをつくっているので、どこの時間でそれを使えばいいかしらっていつも苦労している
校長先生って多いんですね。つまり、やりたいというだけじゃなくて、学校の理解、これはニーズを把握しなければできない。それから、大人のチームとして動ける人じゃなきゃ困るということが、今課題になっています。
このココノビ.netというのはNPOでつくった
ホームページでよく見れますので、どこからも学習できるような動画とか漫画とか寸劇とかが入っていますので、お時間のあるときに見てください。
それからもう一つ大事に思うのは、
社会課題、今すごく格差の問題で、
ニュータウンは美しいまちに見えますが、実は課題もたくさんあります。九九ができないで中学生になる子が大体クラスに3人ぐらいいると先生に言われました。
私は、
コミュニティーハウスに11年いるときに、ある女の子が受験の前で、まつげをつけて本当に髪の毛を染めて、先生にいつも叱られている女の子がよく来ていました。その子と長く雑談をしているうちに、思い切って、あなた小学校1年から算数を教えてくれる人がいたら、ただだったらやる?って聞いたら、もう即やるって言ったんです。その後に、にこっと笑って、でも3年からでいいよって言ったんですね。小学校3年から。つまり、小学校3年から自分は算数ができなくなって苦しかったことを即答できるということに、私はすごくショックを受けました。かなり衝撃を受けました。でも、その子に対してできることって何だろうと思ったとき、その子には何もできませんでした。だけれども、そういうふうに思う地域の人がふえてきたときに、
地域未来塾、中学生への
学習支援、それから小学生への
学習支援が始まりました。
先生方は物すごく頑張って教えていらっしゃるけれども、やはり、40人弱のクラスで全ての子をケアすることは難しい。だから、地域ができることをやりましょうということで、
学習支援が始まりました。
それから、チームとしての学校というのは、学校の中がチームになり、専門家とチームになり、地域とチームになるという発想ですけれども、先生方が
学習指導と
生徒指導に特化できる、専念できる
環境づくりというのも私たちの役目だと思っています。
次に大事なのは、社会に開かれた
教育課程ということで、新しい
教育課程がスタートします。それはどういうことなのかというので、私、その
教育課程の部会にも入っていたんですが、かなり現場の先生も、まして地域の者はそれって何ということで、全然理解ができない状況だと思います。そのときに、この表をつくりました。今、実物をお見せしますので、これはデータですけれども、こういうポスターのような大きなものをつくりました。片面は、実は空間軸に落としています。地図に。もう一つが時間軸に移して、小学校1年から中学3年までの9年間で、各教科で地域に学んでいること、地域の方から学んでいることを全部表にしたものがあります。これがわかりやすいということで、今、
文部科学省の社会に開かれた
教育課程の説明資料になっています。後でお持ち帰りいただけるように余分に持ってきましたので、ごらんいただければと思います。
もう一つ、最後に申し上げたいのは、今、
コミュニティ・
スクールが高校レベルで広がっています。私も
学校運営協議会の委員を高校でさせていただいているところもあります。そして、なぜ高校がやるかということですね。今まで住まいが違うから地域は関係ないと
校長先生たちは大きな声でおっしゃっていました。ところが、社会に開かれた
教育課程を始めたときに、つまり、高校生が地域と連携して学ぶ、高校生が地域貢献をするプロセスで学ぶ、そういうことが、多分、
コミュニティ・
スクールの柱になっていくと思います。
今、県レベルでの、県立高校が多いですから県レベルで全ての高校が
コミュニティ・
スクールというのが何件かふえてきました。私は市ケ尾というまちで、ちょっと寂れた田園都市線のまちなんですが、そこで高校生たちと一緒に
まちづくりをしているんですが、半年間それをやった子供が、今、この文章を書きました。余りすてきなので、私はそのまま御紹介いたしますけれども、高校生の可能性というのはすごくあると思っています。
最後に、地域と学校の連携、さまざまな動きをつくるためには大人が連携するだけじゃなくて、大人が学ばなきゃいけないんじゃないかというのが、私たちの考えていることです。学校は教員養成段階から、これから変わります。そして、管理職まであらゆるステージで地域とともにある学校のための学びということを考えていきます。家庭では、当事者意識、つまり、自分の子だけが好きというか、自分の子だけ幸せならばいいというのではなくて、地域の子供を育てる、地域の学校を大事にする、そして担い手となる家庭の保護者だったらいいなと思っています。
それから、地域は
学校運営協議会や
ボランティア、
コーディネーター、それから企業の方々、それから首長部局の方々、私は最近議員さんにお話しすることが結構各地であるんですけれども、やはり、行政そのもの、それから皆さんのような議員さんが関心を持っていただくことがすごく新しい形の教育の現場になるのではないかなと思っています。
これは最後に紹介しますが、
子供たちの未来のためにと私たち動いているんですが、これは近くのどぶ川でごみがいっぱい落ちていました。布団だとか家電製品が落ちている川ってよくあると思いますが、そこで、地域の方が電話をして、行政にトラックを出してもらって、ごみの回収をしてもらうまでは行政の仕事です。でも、その後に地域の方たちは話し合いをしました。小学校、中学校の
校長先生たち、それから
町内会自治会の方々、それから公園愛護会とか、いろいろなNPOとか企業とか、いろいろな方がここにかかわって、ちょっといい風景にしたいねということで、この桜並木、昔はお花見でにぎやかだったよねみたいな話から、チューリップの球根を植えて、このためには、さまざまな方が話し合いをしました。そしてお金も出しました、企業さんらが。それから、汗も流しました。そういうことをしたら、こんな自慢の風景になって、今、都筑区では、ここはかなり有名な観光スポットになったんですね。
でも、これで私はうれしいなと思ったのは、そこの自治会長を元やられた方で、一番偉い80歳過ぎの方が、竹原さん、これね、チューリップにしたのは僕だよ。僕がチューリップって決めたんだよっておっしゃったんです。そうですかって聞いて、それからしばらくたったら、今度
校長先生が、
子供たちがチューリップに決めましたって言うんですよね。みんな自分たちが決めたって言うんですよね。それが、やっぱり
まちづくりのオーナーシップだと思います。それは、自分事になっているんですね。動員されてチューリップの球根を植えただけではそうは言わなかったと思うんです。プロセスを共有したから、自分事になって、愛着が増して、そういうネットワークができたということだと思います。すごくいい話だと思うので、いつもこれは使わせてもらっているんですが、子供の未来のためにって動いていた人たちが、実はまちの未来をつくった。まちの
セーフティーネットをつくったり、ソーシャル・キャピタルを上げたということだと思っています。
最後に、私はある方に現場で、私たちはいつも沼地にいるように行きつ戻りつ試行錯誤しているんですが、竹原さんにいい言葉をあげるよと言われて教えていただいた言葉が、現場に宇宙があるという言葉なので、これで最後、閉めさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。(拍手)
3:
◯委員長 竹原様、ありがとうございました。
それでは、皆様から御質問等がございましたらお願いをしたいと思います。何かございませんか。
4: ◯鎌田城行委員 お話をいただきまして、大変にありがとうございます。
学校協働本部、これまではよく学校支援本部というふうに、地域支援本部と言われていた部分の枠組みの中でいつも、実際のところは地域またPTAや団体、その他もろもろが加わって協議していく場となるとは思うんですが、その場合の全体としてコーディネートしていく中心者は学校になりますか。それとも地域の側になりますか。
5:
◯竹原和泉参考人 地域学校協働本部には
コーディネーターがいますが、統括
コーディネーターというのもこれからはできてくると思うんですね。だから、そこの中では、やはり市民が、地域がコーディネートをします。そこが
学校運営協議会の委員を出していますので、そこと連携して学校ともちゃんとニーズを把握しているということだと思います。先生方がコーディネートすると疲れてしまうと思います。
6: ◯鎌田城行委員 わかりました。
それと、PTAのかかわりは学校の、地域本部にも、協働本部にもかかわってきますけれども、
子供たちの親という形で行けば学校の側によって活動する場が多いのではないかと思うんですけれども、このあたりのバランスで、PTAの方々にとっては負担になるような、そういう思いに立つ場合というのは余りないですか。
7:
◯竹原和泉参考人 PTAは、今全国で
PTA活動が活発にされていると思いますので、それとこの
学校運営協議会、
学校支援地域本部、
地域学校協働本部がどうかかわるかという御質問だと思うんですけれども、多分、PTAの代表の方はもちろん会議に出てらっしゃいます。だから、地域本部の役員は、というか
コーディネーターは、PTAのOBが全国でかなり多いです。やはり、自分の学校、自分たちの地域をよく知っている人たちが、思いが、情熱が、志がありますので、子供が卒業しても何かやってもいいわよという人とか、今までの経験値とかネットワークを生かして、今度はコーディネート役をやりますよという方は各地にいらっしゃいます。ですから、現役のPTAさんがそれをやっているところ、たまにありますが、それは結構重いと思うんですね、両方やらなきゃいけないというのは。だから、よくやっているのは、多分OBの方がやっていらっしゃるということで、だから、もうPTAの事情をよく知りながらコーディネートをするということはあると。
それで、私たちPTAの方にも声をかけて、例えば面接官が来たときにお茶を出すんですけれども、
コーディネーターだけがお茶を出すのではなくて、PTAの学年の方に来ていただくと、我が子がきょう朝そわそわして、きょうは面接だと。だから緊張して、お母さんやってみて、練習してみてとか言っていましたとか、そういうのを言えるのは親でしかないですね。現役の保護者でしか。そういう意味で、登場していただくことは結構多くて、やはり、保護者の方だからこそできることを一緒にやりましょうということで、負担にならない程度で重ねてやっています。
8: ◯鎌田城行委員 わかりました。
あと二つだけ、済みません。子育て中に学校にかかわった場合には、その方々が卒業してもかかわりが続くと思うんですけれども、地域性にもよるかと思うんですが、そこに人口の流動というんですか、新しく入ってくる方、子育てを途中で、小学校、中学校を終えたあたりで加わってくるような方々がいらっしゃった場合に、そういう方々がどう加わっていくのかという、そういう工夫がもしあれば教えていただければと思います。
9:
◯竹原和泉参考人 そうですね。そこで生まれ育った人ではなく、我が子もそこで育っていないという方も結構入っていらっしゃるんですね。そういう場合は、来月やりますけれども、毎年1回、
ボランティア入門講座というのをやって、学校支援
ボランティア、学校に行ってみようというようなのをやるんですね。そこで、学校事情だとか
ボランティアマインドだとか、今の子供の
課題意識、特に発達障害だとか社会的に弱者であることの理解というのはなかなかないので、そういう方。そういう講座をやって、その中から何人かはやってみようということで学校支援
ボランティアになっていただいたりという、その入り口をつくるのも
コーディネーターの役目だと思っています。
やはり、すばらしい人が眠ってらっしゃるんですね。声をかけないとなかなか自分からとんとんって学校には来ませんので、学校はつながっている方は一部なので、そういう開拓はしています。
10: ◯鎌田城行委員 最後に一つですけれども、高校まで、その広がりがあるというのは、これはすばらしいなと思いました。その高校の所在は、そのエリアの中ですか。それともエリアとはちょっと離れているんですか。
11:
◯竹原和泉参考人 さっき紹介した市ケ尾高校というのは、実は東山田とは全然違う、車で15分、20分ぐらいですね。私は市ケ尾に住んでいるので、ちょっと寂れたまちだなと思って、
ニュータウンの近くなんだけれども、何か元気ないなと思っていましたところ、区役所もそう思っていて、まちを何とかしたい、そして、青少年育成と
まちづくりを絡めたいということで、今、そのプロジェクトを始めて、思いがけず高校が元気だし、高校生がすばらしいということを発見したばかりです。
12: ◯鎌田城行委員 そうすると、ある意味、地域の枠が高校のところまで広がっていったというふうにイメージしていいですか。
13:
◯竹原和泉参考人 各地でそういう動きができて、緩やかにつながることもありますけれども、高校があるところは高校と中学と区役所とまちがつながりましたね。そういう
まちづくりは、結構各地でやっていて、実はこの県立高校、もう一つあるんですけれども、三つぐらい隣の駅に。そこの
学校運営協議会にもかかわっていて、今、高校がすごくアクティブになっています、そういう意味で。
14: ◯鎌田城行委員 わかりました。どうもありがとうございます。
15:
◯竹原和泉参考人 もう一ついいですか。県立高校と、横浜市立中学ですから、今まで大きな溝があって、何も関係なかったんです。それが、やはりまちというキーワードでつながるようになってきました。
16: ◯鎌田城行委員 ちなみに、そこに私立はありますか。
17:
◯竹原和泉参考人 はい、あります。
18: ◯鎌田城行委員 そこのかかわりはこれからですか。
19:
◯竹原和泉参考人 入れてって言われたんですけれども、まだ半年しかやっていないからもうちょっと待ってと言って、傍聴にはいらしています、大学の先生や高校の先生が。
20: ◯小山勇朗委員 6ページでお話のあった部分なんですけれども、
学校運営協議会と
地域学校協働本部が両輪として運営していると。小学校などでは、評議員会とか評価委員会というのをつくっているんですよね。地域の声を聞くようにしているわけですね。学校でメンバーを選出して。そういう部分に対して、この学校協働本部のメンバーはどういう形の、どういう構成になっているのか。そこが聞きたいのと、評議員会なり評価委員会に対する意見を述べる場もあるのかね。その辺をちょっと聞きたいなと思います。
21:
◯竹原和泉参考人 学校運営協議会は、多分ほかのまちにある学校評議員制度とか、まちの何とか懇談会とか、
校長先生が何か皆さんを町内会の方とか地域の方に声をかけて、年に2回ぐらい会議をしているというのが各地にありますよね。名前はいろいろだけれども。そういうところが母体になっていることは確かです。
ただ、それは活発なところもあるけれども、ちょっと
校長先生に呼ばれたから6月と2月は行くんですよっていうようなところもないわけではないですよね。それをもうちょっと仕組みにして、法的なものですから、
学校運営協議会は。そして、今までは
校長先生は御意見を頂戴するだけでよかったんですね。すばらしい御意見、ありがとうございました、アドバイスありがとうございましたと。でも、
学校運営協議会はそれをきちんと受け取って、法的に動かなければいけない。あるときには辛口の友人にもなるわけですね。イエスマンでもないし、
セレモニーでもないので。だから、そういう意味でそれを少し変わった状態。そうすると、メンバーはイコールのこともあるし、イコールじゃなくて、今まであった会議の中で何人か入っていただきながら、あともう少し学識経験者とか、ちょっと今までお呼びしていなかったようなメンバーを入れることというのがあります。実は、
東山田中学校は
学校運営協議会にことしから弁護士さんを入れました。4校の学校にはいろいろなことが起こります。裁判沙汰にならないまでも、いろいろ相談したいこと、先生方が余り得意ではないことがありますよね。そういうときに、いつもいい関係で学校を応援してくださる方がいることはすごくありがたいということもあって、初めて若い弁護士さんで、法テラスにいらした方をお願いしたら、よく
キャリア教育で自分の人生を語っていただいたり、かかわっていただいていたので、とても頼りになる委員として入られました。
だから、委員の構成は少し違うかもしれませんけれども、基盤はそういうところからいらしています。
22: ◯小山勇朗委員 今、学校の中でいじめ問題とかいろいろあるとすれば、弁護士なども入っていただければいろいろな論議ができるだろうからね。
23:
◯竹原和泉参考人 そうですね。やはり、学校って割合に文化があって判断しにくいところがありますよね。やはり、いろいろな方の意見、企業人の意見も必要だし、そういうさまざまなプロフェッショナルな意見も必要かなと思っています。
24: ◯佐々木心委員 御説明していただきましてありがとうございます。まず7ページ、8ページ、9ページの流れで、御説明の中で
PDCAサイクルが大事なんだということで、本当におっしゃるとおりだなというふうに聞いておりまして、8ページをめくったときに、情報の共有という中で、先ほど例示していただいた
カレンダー、私も非常に興味深いなというふうに認識をしまして、これをどこの、どのように発信しているのかというところと、その二つ上のところの情報源の情報、独特の表現の中に本当にこのとおりだなと思っておりまして、我々も
地域コーディネーターからペーパーをつくりましたよと、地域に落とし込みをされたときに、それをどう広げるかというのがやはり課題になっておりまして、その辺についてどのようにやっているのかをお聞きしたいなというふうに思いました。
25:
◯竹原和泉参考人 まず
カレンダーは全ての児童生徒の家庭に配っています。そのほかに、町内会や自治会の方、それから駅に置いたり、郵便局に置いたり、スーパーに置いたりということで、本来
アメリカでは全ての納税者、つまりタックスペイヤーにこれが配られていました。それはなぜかというと、学校も税金で賄われていて、学校税というのが別にありましたので、それはすごく顕著にあらわれていました。できる限りたくさんの人に手に取っていただく。商店の方も運動会のときには、唐揚げ用の鶏肉が切れないように仕入れるから早くちょうだいとか、今は結構商店の方も待っています、いろいろな意味で。だから、そういう関心を持ってくださる一つだと思っています。
それから、
情報源情報というのは、やはりさっき申し上げた、地域の情報は人が運ぶというのがすごく強いと。防災訓練やったけれどもすごくよかったわよ。今度は行ってみましょうよと誘うほうが、回覧板でいかがですかっていうよりは強いはずなんですよね。そういう意味で、人が運ぶ。それから、
情報源情報というのは、新任の先生方や
コーディネーターは全てを知っているものではないですし、急に全部を頭にインプットできないですよね。そうすると、やはり
キーパーソンをつなげて、あそこに聞けばわかると。例えば福祉センターに聞けばわかるとか、どこどこ施設に聞けば誰か知っているかもしれない。それから、町内会のあの人に聞けば歴史のことはわかるかもしれないみたいな、そういうたどり方をしていないと、とてもよくないと思っていますので、その
情報源情報はどこにあるかという発想になったほうがいいんじゃないかなと思って、そういうふうに申し上げました。
26: ◯佐々木心委員 関連をしてというか、その
カレンダー、ちょっと今拝見させていただいたら結構なボリュームなので、この予算というのはどこから充てるというようなところ。
27:
◯竹原和泉参考人 そうなんですよ。そこに協賛って書いてあるところは一、二万円ずつ出しています。それから、あと数年前に
学校運営協議会で、お金をじゃあどこかから集めるのを工夫しなきゃね、どこでもいいわけじゃないねと言ったときに、じゃあお医者さん、ドクターにもらおうかということで、校医さんが4校で二十何人いるんですね。そうしたらば、医師会の会長のところに私は行きました。こういうことを考えているんですけれども、お願いしてよろしいでしょうかって言ったら、いいんじゃないって言ってくださって、それで、恐る恐る5,000円でしょうか、3,000円でしょうかって言ったら、何言ってるんだ、1万円だよって言われて、はい、1万円もらっていきますっていって、皆さんにお手紙を出していいと言ってくださった方が7人か8人ですね、ことしは。そうやって集めます。それで、全体で5,000部で約30万円でつくっています。5,000部で。29万円とか二十何万円だったと思います。もうちょっと減らすかもしれません、人数が減ってきたから。
28: ◯佐々木心委員 済みません、続けてなんですけれども、やはり説明を受けている中でも、やはり
キーパーソンを見つけるとかというのは、本当にそのとおりだと思うんですけれども、そこが誰かというところが、やはりなかなかわかりづらいというのが、多分本市、本市というとあれなんだけれども、うちの地域でいうとそういうところってあるのかななんていうふうに思っていたので、何かこの人たちが重要なんだよとか、うちの
地域コーディネーターの方もすごく一生懸命やっていただいていて、私は地域に行けば町内会長もやっているので、町内会長さんって言われて、家の町内は集合住宅なので、ポスターを張ったりとかということをしているんですけれども、なかなか情報を発信する難しさ、また、その
キーパーソンを見つける難しさというのは、もうちょっと具体的に何かこういうことをやっているんですよということがあれば、ちょっと教えていただきたいなと思います。
29:
◯竹原和泉参考人 そうですね。
キーパーソンを見つけるのは目利きじゃなきゃだめだとよく言っているんですけれども、お宝鑑定団みたいなもので、どこどこの長だからというだけじゃだめなんですね。多分、やはり志があって、汗をかいてみんなをつなげるコミュニケーション力がある方じゃないと。特に、地域が協働活動の中ではトップダウンではないので、号令を出して動員をかける人ではない人がいいんじゃないかと思っています。
つまり、あの人のためなら動くわ、何だかわからないけれども、今度やることはちょっとまだ理解できていないんだけれども一緒にやりたいわというようなつながりをつくっていかないと、多分うまくいかないんだなと思っています。
人は正論だけでは動かないんだなと、特に大人は動かないんだなと思って、私は随分失敗をしたので、確信を持って言うんですけれども、やはり、そういうコミュニケーション力であったり地域を愛する気持ち、子供を大事にする気持ちのある人がコーディネートをしているときには、人はつながっていくんじゃないかなと思っています。それを探すのは本当に、でもどのまちにもいます。私、結構各地に行っていますけれども、すばらしい方にたくさんお会いしますし、仙台でスーパーバイザー100人ぐらいの研修も何度か伺いましたけれども、志とともにすばらしい方たちだなと思っています。
30: ◯野田譲委員 非常にこの
カレンダー、今じっくり見させていただきましたが、これ、決定してつくるのにどれぐらいの時期につくられるんですか。
31:
◯竹原和泉参考人 最初は4月1日に、何ももちろんないんです。学校は一応決めているんですが、どんどん変わるんです、予定がね。それで、
校長先生なんかが変わったりするとがらがらっと変わったりすることもあります。それから、地域の情報はまだ地域で総会が終わっていないから出せないって、必ずおっしゃるんです、最初はね。
でも、もう十何年やっていると定着してきて、いいよ、もう総会前だけど出しておくよとか、今は、出すよ、出させてくださいとか、載せてくださいと。だから、最初は大変でした。総会前は出せないと。かたかったですよ、どこの組織も。先生方もしょっちゅう変えて、ある年に7月の下旬にやっとできた年があるんです。そうしたら、怒られてしまって、寄附したんだけれどもこれじゃやってもしょうがないねとか叱られました。ああ、それはそうですよねって。私はちょっとにこっとしたんですが、というのは、それで
ホームページを立ち上げて、
ホームページで変更・加筆はします。そのかわり、早目に出してくださいっていう形にして、そして、今は作業が始まるのは2月ぐらいからです。スケジュール入力できるのは4月です。それで、4月に何度かやり取りをして、5月の連休明けに配布です。そのぐらいのスケジュールでやっています。
32: ◯野田譲委員 そうですか。まさに各町内会のグラウンドゴルフ大会とかね、もうさまざま含めてですね。
33:
◯竹原和泉参考人 だんだん町内会がふえたんですよ。最近入れてくださいがふえた。やっと10年でふえたんです。
34: ◯野田譲委員 だから、こうやってさまざま、そしてまた医療機関とか公共施設とか、さまざまなこういうものが載っているということは、まさに新しく転居して、その小学校、中学校に入学したりして、全てのものが、地域でこういうことをやっているんだなというのが非常にわかりやすいものであるなと。
ただ、今言ったように、町内会がもうこれができたことによって前もってこちらのほうに伝えることが、やはり伝えなければという意識が高まってきているというのが事実ですよね。
35:
◯竹原和泉参考人 秋にもう一回決めればいいやと思ったものを、もう全部春に決めてくださるようになったんです。そうすると、バッティングもしなくなるし、お互い調整もできるし。秋のはまだ決まってないよというのが昔そうでした。
36: ◯斎藤範夫委員 大変すばらしい取り組みだというふうにお聞きしたんですけれども、竹原さんがこのNPO法人、まちと学校のみらいの代表理事というお立場でございます。
このNPO法人がこの取り組み、全てNPO法人主体でこの取り組みをしているというよりは、いろいろなかかわり方があると思うんですよね。NPO法人のほうの立ち位置みたいなものってどうなっているんですか。
37:
◯竹原和泉参考人 NPOは後からつくったもので、私は地域学校協働活動の中では
コミュニティーハウスの館長としてこの地域では長い間かかわってきました。今、館長をやめましたので、便宜上と言ったら変ですけれども、肩書きとしてはNPOの代表としてかかわっています。
そして、私たちのNPOの説明をちょっとさせていただくと、中間組織として全国でいろいろなこういう活動を支援したり、フォーラムを開催したり、それから頼まれると違うところの
まちづくりにも走っていったりということでやっています。
それで、
東山田中学校区にかかわれば、私たちのNPOの活動の一部とは思っていません。私がかかわっているというふうに考えています。
38: ◯斎藤範夫委員 先ほどお話を聞いていたら、竹原さんのいろいろなネットワークなり、竹原さんのキャリアでもっていろいろと地域の
コーディネーターとして活躍されているのかなという印象を強く持ったんですけれども。
39:
◯竹原和泉参考人 そうですね。
40: ◯斎藤範夫委員 NPOの話が出たからですけれども、どうしても団体を運営するためには人とお金ですよね。人の部分は多分竹原さんのネットワークででしょうけれども、運営費、お金ですね。これはどういう形で。
41:
◯竹原和泉参考人 東山田中学校ブロックの
地域学校協働本部の運営費ですか。
42: ◯斎藤範夫委員 NPO法人です。
43:
◯竹原和泉参考人 NPOですか。NPOはびっくりするほど小さなお金で動いています。余り何か受託したり、協働事業とか研究事業やどかんともらったりとか、そういうことはしていないので、ほぼ手弁当で、志でやっているので、多分ほかのNPOとはちょっと違うかもしれませんが、協働事業、ことしも昨年もやっていますけれども、やはり、それで世の中が変わればいいかなということで、少しずつ動いています。それぞれがフィールドを持っているものなので、実は理事の一人は働き方改革の今もう各メディアに出ていますが、妹尾昌俊さんが一緒にやっています。それぞれ得意分野がある人が一つのNPOになってやっています。
44: ◯小田島久美子委員 御説明ありがとうございました。非常にわかりやすくて有意義な時間でした。
2点ぐらいちょっと教えてください。
先ほど、人という話もこの委員会で出ているんですけれども、
東山田中学校ブロックとしてはもうすごい成功事例だと思うんですけれども、竹原さんがいろいろな地域とかかわってきて、今御説明を受けて、改めて成功する地域、
ブロックと、それからここはなぜか前に進まないというかうまくいかないというか、そういうところもないとは言えないと思うんですけれども、その境目というのはどういうところなんですか。
45:
◯竹原和泉参考人 まず、成功というのが、看板をかけたからうまくいくという話ではなくして、かけて動き出したから一、二年で見えるというものでもないような気がするんですね。教育は森をつくるようなものであるというのと同じように、学校と地域の連携・協働は、特に
コミュニティ・
スクールは漢方薬と言われています。それがぴったりする気がするんですね。つまり、じわじわ体質改善をしながら効いてくる、新薬ではないということが。だから、成功というのがどこまでを成功というか、まだ途上のつもりだし、私はきょうは割合にいいことばっかり言いましたけれども、実はめげて、もうやめてしまいたいと思うこととかあったんですけれども、幾らもあります。戻ってしまったこととか、いろいろな議論をしていても進まないことが。でも、そのときにうまく何とかやり続けられたのは、周りにいろいろなネットワークができていた。同じ志の
コーディネーターが何人もいたとか、それから理解をしてくれる地域の人がいたとか、元気になってくる子供がいたとか、周りにそういう人がいたことですごく力をいただいてやり続けられたということだと思います。
各地でうまくいっているかなとかすてきだなと思うところは、やはり
キーパーソンというか、
コーディネーターがいらっしゃる。それから、志のある
校長先生以下先生方がいるということで、やらされた感だとか看板だけやればいいでしょうという人がいたら、それはうまくはいかないんですね。一応、華やかなイベントをやったりしますが、それが根を張らないという感じがしているので、やはり人だと思っています。
学校運営協議会の人選もすごく大事ですし、
コーディネーターの人選もすごく大事だと思っています。
それからあとは、やはり教育長さんとか教育委員会の方がその施策を推進するときに理解をして、説明じゃなくて思いを語っているかどうかというのはすごく大きな違いがあって、各地で市町村教育長さん、小さな町の5校とか10校しかないところの教育長さんたちに会うと、やはり熱がある。自分の言葉で物語のように語っていくという方が、やはりそこは推進されているなと思います。
だから、やはりリーダーを養成するとか、あとは教員を養成するってすごく大事なんだなというのは、最近痛感しています。やはり、成功する、しないというのは、何も知らない白紙のところからスタートすることのほうが多いので、やはりそういう語る人がいるというのは大事だなと思っています。
46: ◯小田島久美子委員 もう1点。やはり、数年前とは違って、学校にかかわっている地域の方々も就労されている場合、また家族の状況もいろいろさまざまで、本当に御自分のことでもお忙しい思いをしていると思うんですけれども、こういう会議の工夫というのは、日中の時間だったり、一応こう見るとお昼の写真が多いかなと思ったんですけれども、そういったところで、時間帯で検討され始めているというところはありますか。
47:
◯竹原和泉参考人 通常は6時から8時まで
学校運営協議会をやっています。先生との打ち合わせは夕方やっていることが多いです。あと、
コーディネーターは昼間動ける人もいるし、動けない人もいますよね。
カレンダーをやっている
カレンダー隊9人はほとんどがフルタイムで働いていて、リアルなミーティングは休日に1回、夜のファミレスで1回やっただけなんです。それでこれを編集したんです。
私はことし初めてその仲間に入れてもらったんですが、LINEってやったことなかったんですけれども、入れてもらって、LINEで編集作業をしています。
もうびっくりしました。だから、工夫をしています。
アメリカは全ての会議は夜です。授業参観も夜です。高校の授業参観。子供はいないんですけれどもね。授業公開です。先生たちがデモンストレーション。だから、やはり日本は割合に今まで昼間が多かったけれども、たまに夜のミーティング、働いている人の保護者会をやっている学校も今できてきましたけれども、やはり工夫しないと参画できないですよね。やはり、働く方が多いから。あと、働いている現役世代のお父さんはネット部会をやってくれて、それも月1回の土曜日のミーティング委員会は全部自宅でやってくださっています。だから、参画の入り口をつくるのも
コーディネーターの工夫だと思います。
48:
◯委員長 活発な質疑をいただいておりますけれども、竹原先生におかれましては横浜に帰らなければいけません。
改めて、竹原様には大変貴重なお話をいただきましてありがとうございました。(拍手)
本日お伺いいたしました御意見等は当委員会で参考にさせていただきたいと思っております。本日はまことにありがとうございました。
それでは、暫時休憩とさせていただきます。再開を2時10分とさせていただきます。
〔参考人
竹原和泉退室〕
休憩 午後1時58分
再開 午後2時10分
49:
◯委員長 再開いたします。
意見交換に入ります。
先ほどの竹原様からの
意見聴取について、委員の皆様から御意見をいただきたいと思います。順次御発言をいただきたいと思います。
50: ◯鎌田城行委員 名称って大事だなと思ったのは、
学校支援地域本部、仙台の場合、まだ支援ですよね。今の講師の方のお話で、連携・協働だという、何か一歩進んでいるのか、余り気にしなくてもいいのかというのはちょっと気になったところでありました。ただ、やはり、トータルで取り組みを教えていただいたことによって、私たちの仙台のまちにおける今の実情とうまく比較対象もできるところでもあるのかなというふうな感じがしました。
特に、
学校運営協議会との二本柱の動きでありますとか、前にたしか杉並区かどこかへ行って学ばせていただいたときに、やはり共通の、目が覚めるような意識改革もさせてもらったところでもありましたので、そういったことも含めて非常に参考になるところがたくさんありました。あとは、細かいところはそれぞれの皆様の御意見とすり合わせていければいいかなというふうな感じがしました。
51: ◯小田島久美子委員 さっき、成功ではない、まだ途上だというお話がありましたけれども、前に一歩ずつ進んでいるこの事例を、やはり仙台市内でも全体的に共有するような、こういう情報を共有するような方法というのが必要なんだろうなと思っています。
ちょっとこういう立場で市民相談を受けると、なかなかこういうところで、お話をしても前に進まないんだという御相談を受けるときがあります。そういうときに、教育委員会とかいろいろお話をして、そこでどこが壁になっているのかなといってストレートにつなげる場合もあるんですけれども、やはり、さっき言ったように、壁にぶち当たったときに、戻ろうと思ったけれども、そこで戻らなくて前に進めたのは周りで支えてくれている人たちがいるからだというところの、その周りに支える人たちをふやすというのは、やはり同じような思いをして進んでいる人たちの、こうやったら進めたよというような話とか、こういうものがつながったよとかいう、そういった一つ一つの事例が、またそこの地域の前に進める事例につながるのではないかなと思っていますので、ぜひ、やはり頑張っている人たちの声をもう少し共有できるような仕組みというのも考えていかなければいけないなと思っています。
52: ◯すげの直子委員 大変参考になる話をお聞かせいただいたなと思っております。
それで、先ほどのやりとりの中でもありましたけれども、仙台でも
学校支援地域本部が各地で頑張っていらっしゃって、きっと、きょう話を聞いたところと近いような頑張りをしていらっしゃるところもたくさんあるかと思うんですけれども、どちらかというと、やはり
ボランティア、支援にかかわってくださる方をどう確保するのかというのが非常に悩みであるという地域のほうがたくさんあるんじゃないかなというのはずっと問題意識としてあって、そこら辺をどう克服していけるのかなというのを、いつもこういう進んだお話を聞くと、そこのところを一番解明したいなと思いながらお聞きをしているんですが、きょう伺った中で、非常に大事なのかなというふうに感じたところは、例えば毎年
ボランティア養成講座も行って、
子供たちの今の状況ですとか、どういうことを大事に取り組むのかということをやっていらっしゃるというようなお話でしたりとか、あとはやはりその地域の中には必ずすばらしい人材が眠っているんだという、そういう思いでいらっしゃること、それから、非常に学校の理解、子供の理解が大事だというお話がありましたけれども、今の学校の状況ですとか、そこで生活、学んでいる
子供たちの様子を地域の皆さん、保護者の皆さんが、やはりより理解をし合っていく、大人も知っていくという中でこういうことにじゃあ私たちも参画していこうという流れをつくることができるのかななんていう、少しそういうヒントを得ることができたかなと思いました。
53: ◯平井みどり委員 やはり、学校と地域とPTAと、そして、さらに
子供たちをつないでいくということは重要なことだなと改めて思います。
それで、お話の中で
キーパーソンということがあったんですけれども、その
キーパーソンを見つけるというのが本当に難しいことで、お伺いしていて私思い当たることがあって、今、復興とかということで7年間、町内会長さんたちが集まってこれを何とかやっていこうという話になったときに、7年間たって、少しみんな落ちつき出してきたと。今まではとにかく頑張るんだというので一丸になっていたんだけれども、ちょっとばらばら感が何となく出てきたようなところがあって、みんなそれぞれの主張をし始めたというところをふと思い出して、やはりそれを束ねていくというか、人がすごく大事なんだなと思いました。ある意味、会社にしたらすごく太っ腹の社長みたいな人が必要で、みんなに目配りしながらそれをやっていくと。じゃないと、どこかで潰れていってしまう。多分、竹原さんもすごく成功事例をきょうはおっしゃいましたけれども、たくさん御苦労あったということをおっしゃられていて、紆余曲折があってだめになり、またでも支えてくれる人が自分と同じ方向を向いている人がいたのでよかったと。それは多分、どこかでよく「報・連・相」と言いますけれども、情報を共有しながらいろいろな話し合いをいろいろなところで雑談も含めてやって、お互いに気心が知れるような人をたくさん集めていったのがまず成功していったんだなと思います。だから、人というのがすごく大事だなというのがきょうの感想でした。
54: ◯小山勇朗委員 さっきもちょっと話をしたんだけれども、何というのかな、学校の運営協議会というのと、地域の協働本部というの、今で言えば協働本部そのものが連合町内会のような感じを受けるわけだよね。例えば見守り隊で登録してくれとなれば、連合町内会のほうで各町内から何人か見守り隊を登録してけろというふうな形で、総体で50人なら50人、100人なら100人という形で見守り隊を学校に登録をして、朝夕の登下校時の見守りに入るというふうな形であります。それを、年1回学校が表彰するというふうなつながりを持っている状況というのがあるわけですよ。
あと評議員会なりで見ても、各いろんなことをやっている方々を評議員として選んで、地域の意見を聞くんですね。ただ、学校というのは、その資料の説明と学校で今取り組んでいる、挨拶運動を今やっていますとか、あるいは保護者との関係はこうなっていますとかというのを資料として出して、パーセンテージを出して、もう少しここのところ頑張っていかなきゃならないような話を評議員会なりで出してきて、そういうのを各委員に理解してもらって、そこに対する各委員の意見をいただくと。そして、次の評議員会の資料としていくみたいなね、そういう流れが実際にあるわけだから、あえてこの協働本部というのがどれだけ必要な部分になっているのか。それを別働隊としてつくること自体が大変その地域のいろいろな組織団体とのかかわり方をどうやっているのかなという部分で、さっき時間もないから聞かなかったけれども、その辺が何となく難しいところだなというふうに思うんですね。もうでき上がっているところに、今度、協働本部をつくったからさ、連合町内会だの何だのでなくて、ここに皆集約するからとなったら、そんなもの勝手にしろなんて言われるような状況だって、横浜などと違って、やはり宮城なんかはそういうのがぎっちりできていると思うよ、組織的に。そういうところとの関係というのは非常に難しいだろうなというふうに思っていますね。
55: ◯佐々木心委員 私も先ほど質問でお伺いさせていただきましたけれども、やっていることとか、
キーパーソンを見つける重要性というか大事さというのは、やはりあるのかなというふうに考えておりました。
また、我々のこの委員会の名前でもあります、子育て環境をやはりよくするために、本市ではどのようにしなければいけないのかなというところをもう一度、きょういただいた事例とマッチングさせる必要があるのかなというふうに思いました。
具体的に各地域でやっていると思うんですよね。各地域で汗をかいている人はいると思うんですよね。そういった人たちをどのように情報を発信するかというところがやはり課題なのかなと。当然やっていないところは、やれば何かしらの
アクションが出てくるかと思うので、やっていて改善しない、またやっていて情報が伝わらないというのが、なかなかそこがちょっと今ネックなのかななんていうふうに思っておりました。
子育て環境の中で、我々地域の具体例を出してしまって大変恐縮なんですが、新しくまちが発展して、既存の町内と新しい町内が入り組む地域になってきまして、4月から新たな地域でこっちに来て、土手を散歩していたら野球をやっていて、旦那は声かけられなかったんだけれども、奥さんに声をかけてもらって、旦那とよくよく話をしてみたら土日に時間があるので指導者になりたいんですというつながりも出てきたりというところがあるので、その辺の、何というんですか、入り口を提供してあげるというか、そういう意味では、いわゆる本当に
キーパーソンだったり、その人たちの人材というのはやはりあるんだなというところでも、肌感覚では実感しているので、やっているものをいかに伝えるかというのが、我々本市において子育て環境をよくするために重要なのかなと。大人、保護者の充実が子供の充実につながるのかなということもあるのかなというふうに思っておりましたので、今回、この意見をいかに本市に落とすかということをこれからの委員会でマッチングさせていければというふうに感じました。
56: ◯斎藤範夫委員 ちょっと予告なしで学んだものですから、一体きょうは何のテーマなのかなというところから入ってですね。多分、この地域は非常に活発に取り組んで、それなりの成果が上がっているんだろうけれども、講師の方が一体どこからどこまでかかわった話なのか。全部自分でやったようなお話にも聞こえたし、ただ、地域の紹介なのかなという感じにもとれた。もう少し時間があれば質問をして、いい話だけじゃなくてさまざまな課題についてもお聞きしたかったなと思っておりますので、ぜひ正副委員長さんにおかれましては、あらかじめ情報提供いただきますように今後ともよろしくお願い申し上げます。
57: ◯野田譲委員 私はきょう皆さんのお話を聞いていても、本当に人材だと。いつの時代も人材が地域にいることによってその地域が変わっていくというのが、私も周りのそういう集まりを見て感じるんですけれども、きょうの竹原さんも、多分ここまで来るのには本当に時間がかかって、そして、この地域だからこそできたのではないのかなと。これを仙台にと考えたときには、まさに私の住んでいる町内会もあり、もちろんPTAもあり、体育振興会もあり、さまざま体育協会であったりですね、そこにかかわっている人というのはみんな同じ顔ぶれなんですよ。そして、新しい何かそういうものをつくったときに、そこに参加するのも、多分その人たちなんですね。間違いなく協力をしてくれる人はいつも同じ顔ぶれで、声を新しく入れようと思ってもなかなか参加してくれない。PTAも、もちろんここにいる皆さんはそれぞれかかわりをして、私も6年前で終わりましたけれども、かかわっていたときには、やはり、PTAの中でさえ役員のなり手がなく、そして、新しく何か催し物をやろうと思えば、多いんじゃないですかと意見がまとまらず、いろいろな場面を見てきて、やはり、この地域で何をしようというときには、昔の本当にこの人たちが常に中心で、その人たちを乗り越えてやろうというと、またもめごとをふやすだけであって、難しい状況があるのも事実。(「そうですね」の声あり)だからこそ、この地域は昔ながらの人たちがいて、そして、新しく来た人たちがそれぞれにかかわりを持って、そして人材を少しずつ集めてうまくいったケースなんでしょうけれども、なかなか難しいなと。
でも、一番よくできたなと思うのは
カレンダー。あれはまさに我々議員であれば、早く4月になったら欲しいなぐらいの、そういうことを地域の方に、学校に、PTAにこういうのをつくったらいいんじゃないかと投げかけても、つくるのに今度は時間がかかるでしょうから、こういうものをよこして、かえって迷惑がられたりしますからね。
でも、きょうはそういう意味では、こうやって成功している地域もあるんだなということで、よかったのではないのかなと。子育てをしていく段階の方もいらっしゃいますけれども、やはり、
子供たちをよくしようと思っているのは地域も先生も一緒なんですよ。父兄はもちろんだけれども、そこにまたモンスターがいるんですよ。やはり、学校の教育者が一番困っているのはそこを対応する人材ね。モンスターにばっかりかかわっていて、優秀な教員がひきこもりになったりするようなケースが、非常に今の世の中ね、これは大都市ほど多いですからね。やはり、このモンスター対策の教員をふやすとかね、逆に。いや、先生たちは全て
子供たちの教育に目を向ける。もうクレーマーの話は別な人が聞くという、こういうようなことをしないと教員は疲れてどうしようもないと。教育委員会いますからね、やはり、教員のケアをぜひしていただきながら、ひきこもりになっている人がいたら早く解決するようによろしくお願いします。
58: ◯副委員長 重複するところは避けてお話ししたいと思います。
きょうの竹原さんの話にありました
東山田中学校ブロックの中で、
学校支援地域本部、平成21年から
地域学校協働本部と、8年かかってこういうものになっていると。その中で、私も先ほどの御指摘もあったんですけれども、
ボランティアの養成講座とか、年度が変わったときに、できるだけ地域の人にも
ボランティアの皆さんにもよくわかってもらいたいということでのイベントをして活動を理解してもらうんだというのがありました。
私も、地元で
学校支援地域本部を観察していると、すごい当初困ったのは、何かやりましょうといって集まる皆さんの今の
子供たちに対する理解というのもありますね。先ほどお話しありましたけれども、発達障害とか気になるお子さんなんかもいる中で、昔の学校と大分違っている現場があるんだけれども、何か手伝うからと言って来ていただく、そのお気持ちをいかに力とするのかという部分もありますし、あと何より結構大変だったのは、
校長先生、教頭先生は管理職として
学校支援地域本部があるとすごい助かるんですと言う割に、学年主任とか担任の先生方は日々いろいろ忙しくて、そこに地域の皆さんのお相手をする時間がないということもあって、結局は、旗は振れど何をしていいかわからないというような、このマッチングが非常に難しいというのを感じました。
そんな中で、今、皆さんの御指摘、いろいろな面で角度を変えると同じ話だなと思いながら聞いたのですが、やはり、その意味での理解を進めていくという取り組みを進めていくことによって、少しずつでも、しかも結果を焦らないで、先ほどの
カレンダーもありましたけれども、これをやっていくことによって、やはり地域で理解していって、よりよりものをつくろうと前向きになっていくというお話もありましたので、そういう息の長い取り組みも必要なのかなということを学びました。
59:
◯委員長 以上で、
意見交換を終了させていただきたいと思います。
次に、他
都市視察についてでございます。
前回の委員会におきまして、皆様には視察先等について正副委員長に御一任をいただいておりました。日程については前回お諮りいたしましたとおり、今月の24日火曜日と25日水曜日の1泊2日で実施したいと考えております。
視察先でございますけれども、札幌市及び千歳市において、幼児期から学齢期に至るまでの子育て環境の整備及びたくましく生き抜く力を育む教育環境の構築について視察を行いたいと思っております。
基本的にはこのようなことで進めてまいりたいと考えておりますけれども、詳細につきましては正副委員長に御一任いただき、後日改めて委員の皆様にお知らせするということでいかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
60:
◯委員長 それではそのようにさせていただきまして、斎藤議長に対しまして委員派遣の申し出を行いたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、次回の委員会についてでございます。皆様のお手元には年間開催計画を更新したものをお配りしておりますけれども、事前に皆様の日程を確認させていただいておりまして、9月3日月曜日の午前10時から開催を考えております。内容につきましては、他
都市視察を踏まえました
意見交換を予定しております。
次回の委員会につきましてはこのようなことで考えておりますけれども、よろしいでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
61:
◯委員長 そのようにさせていただきます。
続きまして、第7回委員会の日程でございます。こちらも事前に皆様の日程を確認させていただいておりましたが、10月25日、3カ月後ですけれども、10月25日木曜日、午後1時からの開催を考えております。内容に関しましては、年間開催計画では有識者からの
意見聴取、当局報告等々予定しておりましたけれども、今回、前回で有識者をお招きしております。跡部副委員長とも御相談をしまして、管内視察、市内視察の実施を考えております。視察先につきましては、跡部副委員長と御相談をしながら候補地の検討をしていきたいというふうに思いますので、基本的にはこのようなことで進めてまいりたいと考えておりますが、詳細等につきましては正副委員長に御一任いただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
62:
◯委員長 それでは、そのようにさせていただきます。
以上で予定しておりました日程を終了とさせていただきますが、委員の皆様から何か御発言等がございますでしょうか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
63:
◯委員長 なければ、以上で
子育て環境調査特別委員会を閉会いたします。...