ツイート シェア
  1. 仙台市議会 2017-09-29
    平成28年度 決算等審査特別委員会(第3分科会) 本文 2017-09-29


    取得元: 仙台市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-24
    1:                  ※会議の概要 ◯会長  ただいまから、決算等審査特別委員会第3分科会を開会いたします。  それでは、これより質疑を行います。  本分科会審査案件中、水道局所管分についてでありますが、いずれの会派からも質疑通告がございませんでしたので、本件については、全体会質疑を除き終了いたしました。  次に、本分科会審査案件中、交通局所管分についてであります。  社民党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔石川建治委員、質疑席に着席〕 2: ◯会長  発言を願います。 3: ◯石川建治委員  私のほうからは地下鉄の安全性確保ということで、車両の検査周期延伸について質疑をさせていただきます。  ニュースでも小田急線が延焼火災で車両の屋根が燃えたという、絶縁塗料なんですけれども、そういったこともあって車両の安全性というものが注目をされ始めていますので、改めて仙台市交通局が決算年度に取り組んだ南北線の車両の検査周期の延伸について伺っていきます。  決算年度で3000万円ほどの削減効果があったということになっておりますが、車両の定期検査は自家用車でも行われているように、地下鉄が安全に走行するために欠くことのできない業務ということになっています。  しかしながら、交通事業の生命である安全性が揺らぐことがあってはならないと考えておりまして、今回の検査周期の見直しで地下鉄の安全性や定時性が損なわれるような事故や故障などを引き起こす要因が高まるのではないかと、これまで同様安全で安定した運行が確保できるのかという視点で順次質疑をさせていただきます。  まず初めに、車両の検査周期の延伸を行った目的と見直した内容についてお示しください。 4: ◯車両課長  車両の安全を維持していくためには定期検査に多額の費用と支出を伴うため、安全を確保しつつコストの縮減を図ることが重要と考えております。南北線車両は平成25年度にメンテナンス性を向上させて故障しにくい車両へとリニューアルしましたことから、安全性を証明した上で従来の検査期間を4年または60万キロメートルから5年または60万キロメートルに延伸いたしました。 5: ◯石川建治委員  それでは、地下鉄の定期検査にはどのような検査があるのか、その中でも今回見直した重要部検査というのはどういうものなのか、伺います。 6: ◯車両課長  車両の検査には10日を超えない期間ごとに行う列車検査、3カ月を超えない期間ごとに行う月検査、4年または走行距離が60万キロメートルを超えない期間のいずれか短い期間ごとに行う重要部検査、8年を超えない期間ごとに行う全般検査がございます。重要部検査走行距離により消耗する部品を中心に、台車やブレーキ装置などの主要部分について行う検査となっております。 7: ◯石川建治委員  4年で60万キロメートルですね。  ちなみに南北線の車両というのは1年間に何キロぐらい走るのか、この辺はわかりますでしょうか。 8: ◯車両課長  年間約8万キロちょっと走ってございます。 9: ◯石川建治委員  そうすると、4年間で60万キロ超えるということはまずないということですね。
     そういった中で検査周期の見直しということなんですが、この見直しについては整備に関する基準や規定などに基づいて行ったものと思いますけれども、その基準や規定といったものはあるのか、伺います。 10: ◯車両課長  平成14年3月に国土交通省が定めた鉄道に関する技術上の基準を定める省令におきまして、検査体系や検査周期の見直しが規定されております。 11: ◯石川建治委員  それは車両の検査体制や検査周期の見直しというのが国土交通省が定めた鉄道に関する技術上の基準を定める省令に基づいて行われたと思いますけれども、省令ではどのような取り扱いになっているのか、お伺いします。 12: ◯車両課長  省令では、車両の重要部検査は4年または走行距離が60万キロメートルを超えない期間のいずれか短い期間が標準として掲げられておりますが、耐摩耗性、耐久性等を有し、機能が告示で掲げる期間以上に確保されればこの限りではないと定められております。 13: ◯石川建治委員  それでは次に、検査周期を延長すると、そのためには事業者みずからが安全性を証明しなければならないというふうになっています。そのために交通局では走行試験を行ったとしていますけれども、どのような試験だったのか、お示しください。 14: ◯車両課長  平成26年度に重要部検査として入場する予定であった車両を試験のために約1年間延長して走行させ、故障の確認や経年劣化する部品の確認を行ったものです。 15: ◯石川建治委員  それは例えば試験をする期間とか試験に用いる車両の数とか、何かさまざま条件というのはあるんですか。それから、今言われたように部品について、その部品ごとに交換時期とか定められていると思うんですけれども、その辺というのも走行試験の中ではされているんでしょうか。この辺ちょっと確認だけさせてください。 16: ◯車両課長  今回の試験におきましては使用した車両は1編成となっております。何編成をやらなければいけないということは特に定めはございません。  条件等につきましては、国の解説がございまして、その中でさまざまな条件を示してございまして、それに沿った形で走行試験を行ってございます。 17: ◯石川建治委員  私も以前国鉄で働いていたことがありまして、そのこともあって国鉄、今JRになりましたけれども、同じような検査をしているんです。その際に走行キロ数の違いとかあるものですから、かなり編成数でいくとそれらの1割ぐらいの編成数で走行試験のようなものを行っているんです。  だから、例えばその1割ぐらい、今27編成ですか。ですから、例えば最低でも2編成で検査をしなければならないと。そのときに例えば同じ距離数を走っていても、例えば走行時期、例えば冬とかの気象の非常に厳しい時期とか真夏の暑い時期、あるいは何らかのふぐあいとか故障があったものについては検査の違いが出るんです。  そういった面では、できるだけ走行試験をやる際にはそういったことがちゃんと確認できるように今後行うときにはぜひ頭の中に入れていてもらうといいかなという気がしています。  車両で最も大切なのは台車というふうに言われている土台です。車輪や車軸やブレーキ装置等ですけれども、走行試験ではどのような結果になったのか、伺います。 18: ◯車両課長  試験車両の試験期間中の故障はありませんでした。車軸やブレーキ装置などの部品について公益財団法人鉄道総合技術研究所に依頼して調査を行いましたが、性能の劣化は見られず、良好な結果が得られております。 19: ◯石川建治委員  例えば目視とか点検ハンマーでの確認とかということをよく交番検査なんかでもやるんですけれども、JRでそういう長期間にわたってやるときに車軸の損傷が一番怖いと。走っているうちに車軸が折れてしまうといった危険などがあったら大変だということで、車軸探傷という検査を行っているんです。それはもちろん機械で車軸の奥のほうに傷が入っていないかどうかということを見きわめるということなんですが、そういったことというのはやっているんでしょうか。 20: ◯車両課長  車軸の探傷試験につきましては、8年の前半検査において実施してございます。 21: ◯石川建治委員  わかりました。  次に、装置等のふぐあいなどによって、それではこの間車両故障とか事故の発生というのはあったのかどうか、伺います。 22: ◯車両課長  過去5年間におきまして10分以上の遅延や運休の原因となった車両故障は11件発生しております。なお、車両故障に起因する重大な事故はこれまでは発生しておりません。 23: ◯石川建治委員  この交通局で出している高速鉄道安全報告書の平成28年度版、これ今月出されたんですね。見ましたら管理者の何かスナップ写真のような写真がありまして、その中で平成28年度、実は運転事故とか輸送障害とかインシデント、いわばそういう事故の起きる危険性がある事態がなかったんです。平成28年度は全くなかった。そういった面では本当にすばらしいと思います。  なお、ホーム柵ができてからはなお安全性が高まったということもあって、車両のそういったかんでいる事故はなくなってきているということなんだろうというふうに思います。  一方で、同じモーターを使っている横浜などではまだ時々やはり故障とか、そういったふぐあいが生じているようでございました。この辺は今後もしっかりとやっていただきたいと思います。  次に、延伸によって車軸ディスクブレーキ装置などのほか、例えば空調装置、オイル系統などにある消耗品の交換、フィルターの詰まりなどの故障発生率が高まるという可能性があるのではないかと思いますが、この辺についてはどのような見解をお持ちでしょうか。 24: ◯車両課長  消耗品につきましては、3カ月を超えない期間ごとに行う月検査で点検をしまして、消耗していれば交換しておりますので、今回の周期の見直しにより故障発生率が高まることはないと考えております。 25: ◯石川建治委員  今回の決算年度に見直しを行いました4年で60万キロを5年で60万キロということになるというと、これまで持っている整備基準等の規定なども変更しなければならないと思うんですが、その辺についてはどうでしょうか。 26: ◯車両課長  省令に基づき策定した検査実施基準における重要部検査の周期を変更しまして、国に届け出しております。 27: ◯石川建治委員  先ほども聞いたように、今4年間あるいは5年間で60万キロ超えることもまずないんですよね。そういった面では安全性はしっかり確保できるんだろうというふうには思いますけれども、一方で、走行試験をやってその安全性が確認できたよということを検証するということについては、先ほど横浜市をちょっと挙げましたけれども、他都市の地下鉄との比較も欠かせないと思うんです。横浜市との比較検討などについて行っているのか、伺います。 28: ◯車両課長  平成20年度から重要部検査を延伸した横浜市交通局のブルーラインにつきまして、同様のシステムを持つ先行事例としまして事前に調査を重ねて比較検討を行っております。 29: ◯石川建治委員  その比較検討した結果はどうなんでしょうか。 30: ◯車両課長  比較検討した結果、仙台市の南北線においても同様に周期延伸の取り組みを行うことができるというふうに判断したところでございます。 31: ◯石川建治委員  それから、先ほど出た消耗品あるいはフィルターなどの交換についてなんですが、JRのほうも見直しを行っています。たしか8年を10年に延ばして90万キロを120万キロというふうに延ばしているんですが、ただ、それでもそういう消耗品などについて見直す以前にやっている基準で交換などを行っているんですけれども、そうした考えについてはいかがでしょうか。その辺のお話をお聞かせください。 32: ◯車両課長  列車検査と月検査は、内容と周期については変更しておりませんので、消耗品などの交換はこれまでどおり実施いたします。 33: ◯石川建治委員  次に、重要部検査の結果については交通局が組織をしています評価検討委員会で審議することになっていますけれども、委員会メンバーの構成あるいは安全性の評価検討方法などについて伺います。 34: ◯車両課長  委員会は、学識経験者としまして大学教授2名、鉄道総研の研究者3名、先行事業者である横浜市交通局1名、仙台市交通局2名、国の指針に基づいた体制となっております。  安全性の評価検討につきましては、国から鉄道総研への委託研究成果に基づく部品の安全性の評価のほか、事業者みずからが安全性を検証すべき部品を抽出いたしまして、走行試験の結果を委員会で審議していただき、安全性の評価を行いました。 35: ◯石川建治委員  例えば消耗品あるいは土台となる先ほど言った台車の足回りの関係とか、そういったものを評価をするといったときに、お話を伺いますとそういうメーカーが入っていないんです。私はメーカーが入ることによってメーカにこういうふぐあいがあるよとか、予定よりももたなかったよとか、あるいはここをこう改善してもらったほうがいいよねみたいな話になったときに、そういうメーカーが入っていると非常に効果的に車両の保全とか何かもできるんじゃないかと思うんですけれども、その入っていない理由というのは何かあるのでしょうか。 36: ◯車両課長  今回の検査周期延伸通常使用環境での周期延伸に伴う部品の耐久性の確認が主なものでしたので、メーカーには委員会に入ることを今回は求めておりません。  なお、先行事例であります横浜市交通局の委員会においてもメーカーは委員に含まれておりません。 37: ◯石川建治委員  わかりました。  次に、仙台市の行財政改革推進プラン2016によれば、今年度は車両の先ほど出されました全般検査の周期を8年から10年に延伸するというふうにしておりますけれども、全般検査の周期延伸においても重要部検査と同様の走行試験というのは行うのでしょうか。 38: ◯車両課長  重要部検査と同様に、平成26年度に全般検査として入場する予定であった車両を試験のために約2年間延長して走行させ、故障の確認や経年劣化する部品の確認を行いました。 39: ◯石川建治委員  次に、全般検査なんですけれども、重要部検査については4年または走行距離60万キロというふうになっていますけれども、全般検査は8年という期間のみが基準にされているんです。走行距離が含まれていない。この理由についてはどのような理由があるのでしょうか。 40: ◯車両課長  省令におきましては、距離によって消耗する部品の交換は重要部検査で行うこととなっておりまして、全般検査には距離の定めがないというふうに理解しております。 41: ◯石川建治委員  そうなんですか。通常国鉄なんかだと、例えば地下鉄でいう4年で60万キロというふうになったときに、JRの場合でいうとそれの3掛けぐらいの距離、例えば60万キロだったら90万キロの走行試験をして安全性を確認しているんです。最も列車として重要なのは、例えば停留している時間も含めての期間ということになるんですが、やはり走ることによってやはり劣化とか傷みが進むんだろうというふうに思うんです。  ですから、そういった面では重要部検査よりも長期に使用する車両の検査については、その実施基準に走行距離を設定すべきではないかというふうに思うんです。今、答弁いただいたんですが、なかなか納得がいかないなという気がしております。全般検査周期延伸についても規定等を見直して、やはり走行距離を加えて確認すべきではないかと思いますけれども、この辺についての考え方はいかがでしょうか。 42: ◯車両課長  南北線につきましては、先ほどお示ししたように年間約8万キロちょっと走行するということになりまして、検査周期を5年に延伸しましても40万キロ強の走行となりますことから、60万キロまで走行して重要部検査というものを行うことはないということです。したがいまして、全般検査の周期も期間のみで十分であるというふうに認識してございます。 43: ◯石川建治委員  そのことは利用者の安全ということになるわけですよね。そうすると、先ほども紹介しましたけれども、今の南北線では平成28年度、決算年度では事故等がなかったということもあって、非常に喜ばしいことなんですけれども、やはりできるだけ高度の安全策を講じていくということが非常に重要なんだというふうに思っています。  今回の見直しは行革関係ですから経費の削減という視点のみから進められているのかという気がしておりますけれども、その見直しに伴って故障等の発生確率の上昇というリスクを軽視してはいけないんだろうと思っています。  安全性の確保に全力を挙げることが交通事業者の責務ではないかというふうに思うんですが、この辺最後に管理者の所見と今後の決意も含めて伺って質疑を終わりたいと思います。 44: ◯交通事業管理者  ただいま担当課長から御答弁申し上げましたが、今回の件は、まずは部品の耐久性が向上してきたということと、それから、本市の地下鉄の走行距離の実情といったものを踏まえまして、十分な検証を行い、さらに適切な手順を経て行うものでございます。  行財政改革計画に掲載しておりますことから、経営の効率化という面は確かにございますが、しかしながら、その前堤には運行の安全性というものがございます。安心して御利用いただくために安全が最優先であるということはいささかも揺るぎのないことでございます。  引き続き今回見直しをします検査のほか、10日ごとに行う検査あるいは三月ごとに行う検査、これらもしっかりと万全を期して行い、安全運行に努めてまいりたいと思っているところでございます。 45: ◯石川建治委員  JRの北海道でかなり車両の整備不良による事故というものはかなりふえてきています。JRの各社の中でも北海道は大変厳しい財政状況に陥っておりまして、そのことがそういった本来すべき安全対策というところにお金が回っていかないということが明らかになっています。交通局のほうの財政も厳しいですけれども、その辺はしっかりと手を抜くことなく、財政を抜くことなく、安全性の確保に取り組んでいただきたいと思います。  最後に、せっかくですから、そういった安全対策を万全にやっていますよというのであれば、比較対象となっている横浜市交通局の地下鉄のようにこういう安全対策をしていますよといったものを例えばホームページに掲載したり、市民にお知らせをするといったことについても、今後ぜひ工夫して進めていただくよう要望して終わります。 46: ◯会長  自由民主党から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔橋本啓一委員、質疑席に着席〕 47: ◯会長  発言を願います。 48: ◯橋本啓一委員  それでは、私からは路線バスの再編、宮城交通の運賃値上げ、そしてIC乗車券イクスカ、こういった生活交通に関連したことについて伺ってまいりたいと思います。  平成27年12月に開業いたしました地下鉄東西線開通、これの効果はまさに南北線の乗客の増員というものにも影響し、つながっているということを伺っております。本市を東西南北に貫く十字の骨格交通軸仙台都市圏基幹交通機関として重要な役割を担っていただいているわけであります。  一方で、この東西線開業に伴って路線バス網の再編が行われましたけれども、その再編によってバスの乗客が減ったという影響が起きているわけであります。このバス再編に伴ってどの程度の影響がこれまで出ているのか、また、この再編に当たって多くの御意見とか御要望が市民の方々から寄せられているかと思いますけれども、どういったものが主なものとしてあったのか、まず伺っておきます。 49: ◯輸送課長  東西線の開業に伴いまして、バスから定時性や速達性がすぐれている地下鉄への利用の転換が図られまして、バスの御利用が減少しております。  また、再編後の御要望をいただいているものについてでございますけれども、再編前のような都心部までの直通経路に戻してほしい、運行便数をふやしてほしい、地下鉄からバスへの乗り継ぎをスムーズにしてほしい、運行経路を変更してほしいといったようなものがございます。 50: ◯橋本啓一委員  これまで地下鉄が開通する前はやはりバスが中心であったところ、その利便性を知ってしまっている中で地下鉄も利用してほしいということで、地下鉄を中心にバスが再編されたということになれば、やはりその当時のことを思い出せば戻してほしいなと。経路であったり、また間隔であったり、そういったことが出てくるのはしごく当然なのかなと思うところでもあります。  そういった要望に対して一つ一つ御当局側は個別に検討、検証されながら結論を導き出しておるわけだと思いますけれども、そういったものを一つ一つどのように検討、対応されたのか、そしてまた、具体的に結果が出たものについてはどういったものだったら対応できて、どういったものだったら対応ができなかったのか、これをお示しいただきたいと思います。 51: ◯輸送課長  交通局におきましては、路線再編の説明会でいただきました御意見、御要望につきましては、一定の需要が見込めるか、過度なコスト負担とならないか、地下鉄駅結節という基本方針に沿ったものかというような基準に照らしまして対応の可否を判断したものでございます。  この中で実施したものといたしましては、回送便を活用しての運行が可能な路線の運行、二つの系統を連結しての都心部への直通運行などを実施しております。  また、対応できなかったものでございますけれども、路線再編前の経路で運行してほしいといった御要望ですとか、路線再編前の便数と同じに運行してほしいといったものについては対応ができなかったところでございます。 52: ◯橋本啓一委員  その需要とか、そういったものをしっかりと検証した上で本当に乗っていただけるのかどうか、それは当然あるかと思いますけれども、いろいろな要望が出ているのも私も実質伺っておりますが、できるだけ丁寧に検証した上で、一つでも多く対応していただきたいなというところも要望しておきたいと思います。  ところで、宮城交通では来月の10月1日、あさってからでありますけれども、初乗り運賃と距離ごとに加算される実施運賃の二つが値上げされるということが発表されております。これに伴いまして仙台市交通局の賃率、料金運賃の率でありますけれども、これに適用している区間を今度は宮城交通は自社賃率に改めるということから、運賃が当然事業者間で異なってくるということが発生しました。  そして、これまで競合している区間、いわゆる併走している路線の中で共通乗車定期券の販売がこのことによって終了することになったということであります。今回の件、その結果として実際は本市の交通局の料金が実際に安くなるということでありますけれども、安くなって本市の交通局の乗客がふえるだろうといった単純な話では決してないと思っておりますが、こういった利用者の影響について交通局はどのような見解をお持ちになっておられるのか、お示しいただきたいと思います。 53: ◯交通局業務課長  宮城交通株式会社では、経営環境が厳しさを増す中、路線バス事業を安定的に継続していくために、このたび運賃改定を実施することと伺っております。  改定後、市営バスと宮城交通バスの運賃が異なる区間が生じることから、1路線ではございますが、区間を申し上げますと八乙女駅から北環状線を西に向かって都市計画道路北四番丁大衡線と交わるところ、上谷刈山添バス停までの区間になりますが、共同で実施してまいりました共通定期券の発売を終了せざるを得ない状況となり、双方の利用者へ影響が生じることとなります。  なお、今般の運賃改定によって市営バスの乗車人員にどの程度の変動が生じるか、10月以降の利用者の動向を注視してまいりたいと存じます。 54: ◯橋本啓一委員  運賃が変わるわけですから共通の定期券が廃止されるのは当然でありますけれども、今御答弁いただきましたけれども、実際どの程度の影響が出るのかしっかりと見きわめていただかなければならないんではないかと私自身も思っているところであります。  私自身が申し上げたいのは、本市のバス事業においてバスの乗客増が今のところ全くといって見込めていない現状におきまして、今回こういった宮城交通の運賃の値上げが一層バス離れに拍車をかけることにつながりかねないのではないかというふうに思うところであります。  そして、公共交通としてのバス全体がその影響を受けながら利用者減少に影響してくるものと私自身心配するものでありますけれども、公共交通利用について推進にしっかりと取り組んでいただいているはずでありますが、関係する都市整備局並びに交通局に御所見をお伺いします。 55: ◯都市整備局長  宮城交通におかれましては、少子高齢化でございますとか人口減少を背景といたしましたバス利用者の減少など、経営環境が一段と厳しさを増す中で、これまでも経営努力を続けてこられたものと考えてございます。  今後も路線バス事業を安定的に継続していくためには、さらなる収支改善が必要と判断され、やむなくこのたびの運賃値上げに至ったものと認識してございます。  なお、このたびの運賃改定によりまして、宮城交通におかれては運転士の待遇改善でございますとかバリアフリー車両の導入というものをさらに進めていくと伺っているところでございます。  仙台市といたしましては、バリアフリー化のさらなる推進でございますとか、仙台スマートの取り組みを継続していくということ、これらを通じまして公共交通の一層の利用促進に向けた取り組みを強めてまいりたいと考えておるところでございます。 56: ◯交通事業管理者  市営バス事業におきましても、これまで何度か値上げということを実施させていただいております。その際には一定程度お客様のバス離れが発生しているということも承知してございまして、運賃の値上げにつきましては御指摘のように利用の減少につながる可能性があるものと認識してございます。  しかしながら、事業者としての経営改善努力を講じてもなお経営改善が図れない場合におきましては、それが路線の維持ができるかどうかという問題になりかねないところもございます。交通事業者といたしましては、もちろん利用促進の取り組みを最大限行うことが事業者にとりましても、そして利用者にとりましても重要なことだとは認識してございますが、将来にわたって地域の足を守るという観点からは、場合によっては運賃の値上げということを選択せざるを得ないというところがあろうかと思いますが、利用促進というのが私どもにとっても利用者にとっても大事な観点であるということを心に刻んで対応してまいりたいと思ってございます。 57: ◯橋本啓一委員  今、両局長と管理者からお話をいただきましたけれども、やはりさらなるサービス向上、そしてまた経営改善努力、これはたゆまぬ努力が必要なわけでありますので、ぜひ期待をするところであります。  地下鉄、そしてまたバスがしっかりと連動しながら、つながりを持ってネットワーク化することがまさに本市の、特に郊外にお住まいになる方々を初め、最終的には全市民の生活が便利快適になるというふうに思っているものでありますが、しかしながら、私もよく仙台市北部のほうの郊外の方々にお話をいただきます。バスがまた減便になったと、本当に何とかしてほしいんだという声を郊外ほど頻繁に最近は聞くことが多くなりました。  まず初めに言われた原因は、確認をいたしましたところ、仙台市も宮城交通さんもそうでありますけれども、バスの運転手不足だと、したがって、それが具体的にバスの減便にそのまま直結してくるんだというような理由をお話しいただいたことがあります。  交通局、民間事業者問わず、運転手の確保について相当御苦労されているということは理解していないわけではありませんけれども、路線バス委託を受ける民間事業者が委託を重視する余り、独自で運行する路線のバス減便、こういったものに影響がないようにすることが本当に必要ではないかと思いますが、御所見をお伺いします。 58: ◯輸送課長  宮城交通への管理の委託につきましては平成20年度から実施をしているものでございまして、この委託が減便の要因になっているということの認識はしてはおりませんが、減便は路線バス運行の収支悪化など、さまざまな要因がある中で企業の経営判断として行われたものではないかというふうに考えておるところでございます。 59: ◯橋本啓一委員  次に、本市の公共交通利用促進のツール、または地域活性化のツールとも期待されておりますIC乗車券イクスカでありますけれども、先般ジョジョ展記念で発行されたイクスカがすごい人気で完売した。これは皆さん新聞でも御了解いただいているかと思います。  本市のICカードイクスカがこういった県内外の方々から注目されることは本当にうれしいことではありますけれども、これがしっかりとできることなら利用に大きく結びついていただくことを期待するものでありますが、平成28年度、このイクスカの販売実績がどの程度あったのか、そして、その利用状況、効果、こういったものを検証しているかと思いますが、伺います。 60: ◯交通局経営企画課長  平成28年度におけるイクスカの発行は、敬老乗車証を除き約13万枚、年度末時点での累計で約49万枚でございました。  なお、本年8月末時点では約55万枚となっております。  また、地下鉄及びバスともにイクスカを含めたICカードの利用割合が、平成28年度の中ごろには約8割を超えるといったことがございまして、広く普及し、スムーズな乗降や記名式カードにおいて紛失時の再発行が可能となるなど、お客様の利便性が向上しているものというふうに認識しているところでございます。 61: ◯橋本啓一委員  平成28年度中ごろには8割というような数字を今いただきました。そうなのかなと思いますけれども、昨年の市政だより7月号でしたでしょうか、マスコミ等でも取り上げていただいたようですが、東北工業大学では学生証にイクスカを導入したことが話題となりました。学生証として顔写真であるとか身分証明書、授業の出欠管理、そしてまた、図書館での図書の貸し出し、こういったものに対応するものと伺いましたけれども、これら学生証として導入に至った経緯がどういうものであったのか、そしてまた、その期待する効果、しっかり上げていただいているのか、どういう実績をどれほど行ったのか、お示しください。 62: ◯交通局経営企画課長  東北工業大学に対しましては、平成26年度末に交通局より働きかけを行い協議を重ねた結果、平成28年4月に新入生約800名を皮切りに導入いただきまして、現在1、2年生を中心に約2,000名の方に御利用いただいております。  イクスカの学生証としての御利用は、学生証と乗車券としての機能を一体化することにより、バス、地下鉄の利用促進がより図られることを期待したものでございまして、導入した東北工業大学からは利便性が高まり、バスや地下鉄の利用者が一定程度増加しているとの声をいただいております。  学生証として導入いただいているのは現在東北工業大学のみというふうになってございます。 63: ◯橋本啓一委員  2,000枚という御報告をいただきましたけれども、そこで確認をさせていただきますが、東西線の駅がキャンパス内にある東北大学はもちろん、沿線沿いには宮城教育大学、また南北線ではありますけれども、東北学院大学など、地下鉄に近い、地下鉄利用の多い、地下鉄の恩恵にあやかっている大学も予想されるわけでありますけれども、実際には多分導入をお願いしているんだろうなと思います。  もっと言えば、職員の方々にも身分証明書として働きかけを行ってもいいんではないかと思うものでありますけれども、恐らくこれも予測ですが、導入していなくても当然早期に導入に向け検討していただけるくらいの営業をされているんではないかと思いますが、こういった大学にどう対応されて、どういった回答をいただいておるのか御説明をください。 64: ◯交通局経営企画課長  これまで東北工業大学のほか、東北大学や宮城教育大学などに働きかけを行ってまいりましたが、今のところ東北工業大学において学生証に加え職員証として御利用いただいているという状況にとどまっているところでございます。  また、身分証つきのイクスカを導入するに当たりましては、ICカード読み取り機の設置などに係る経費が多額になるといった御回答をいただいているところでございます。
    65: ◯橋本啓一委員  先ほど申し上げましたように、東北大等はまさに東西線と連結したキャンパスづくりもされているわけでありますし、国立、私立、何か違うところがあるのかもしれませんけれども、やはり学校の整備に当たってしっかりとこちら側からこの利便性について御説明をしていただきながら、学生、そして職員の方々にしっかりと地下鉄に乗っていただくんであればなおさらに便利ですよというような働きかけは必要ではないかと思っておりますので、今後の働きかけに期待をするところでありますけれども、よろしくお願いいたします。  IC乗車券に求められるものは地域のニーズに合った独自のサービス提供、そういった提供ができる域内の利用者の利便性向上に対応したものでなければなりません。本市のICカードイクスカも公共交通利便促進のツールとしてだけでなく、さまざまな活用方法も考えて、その機能を一層拡大していくことが重要であると思います。  拡張性の高いイクスカの有効性、そして活用性を事業者の方々にしっかりと御理解をいただくことも必要であると思います。本市内中心部を中心としたこういった企業の方々にシステム運用に利用していただきながら、社員証のように導入されるのは当然かと思うんですけれども、こういった導入を図っていただくためにも働きかけは必要不可欠であります。働きかけを行ったのか、また、導入というものにつながった結果があるのかどうか、伺います。 66: ◯交通局経営企画課長  身分証つきイクスカにつきまして企業に対しての働きかけというところはまだ行っているところはございませんで、現在、企業において導入いただいている実績はございません。  なお、交通局におきましては職員証としての導入をいたしておるところでございます。 67: ◯橋本啓一委員  後ほど御説明させていただきますけれども、てっきり既に企業の方々にもその有効性、有用性について御協力をいただきながら働きかけいただいているんだろうなと思っておりましたが、少し遅いような気がします。  今、交通局もというお話がありましたが、既に交通局で導入されているということでありましたけれども、実際に導入されている感想といたしましてどういうふうな感想をお持ちになっているのか、また、導入後に改めてこういったものがあったらいいなとか、こういう活用、こういう機能もあったらいいんではないかというようなものも多分出ておられるかと思います。  恐らく毎日バスを利用しているかと思いますけれども、たまにバス停で見かける交通事業管理者、その辺の感想はいかがでしょうか。 68: ◯交通事業管理者  従来別々でした職員証とタイムカードを一体のものにしましたので、職員の出退勤の管理といいますか、確認ですとか、あるいは時間外に入庁するときの手続というようなものに活用しておりまして、利便性が向上したというふうには伺ってございます。社員証あるいは職員証としての効果というのはあるというふうに認識してございます。  また、そのほかの日常的な機能への拡張ということも局内でいろいろ検討しているところでございますが、まずは交通系のカーシェアの鍵ですとか、そういった部分での拡大の話を進めておりますほか、内部的には例えば図書館証などについてはそういう余地がないのかといった話をしているところでございますが、いずれも導入に関して経費がかかるという問題もございますので、引き続き調整をしていきたいというふうに思っております。 69: ◯橋本啓一委員  管理者から今御感想というか、御意見をいただきましたけれども、何でもそうだと思うんですけれども、やはりみずからが使ってみて検証してみて、こういったふうに使わなければならない、こういうふうな機能を考えていきましょう、やはりこういったことは一番必要だと思う次第であります。  東西線の開業当時、こんなお話を伺いました。地下鉄東西線開業に先立って行った市内の小学生を対象とした試乗会の感想として、今まで動物園にお父さんの運転する車でしか行ったことがなくて、すごく遠いイメージがあったと、思っていましたと。これからはこの地下鉄でこんなに近い動物園に行きたいなと思ったら、友達とすぐにでも、いつでも来れるようになるねと、それがうれしいと目を輝かせていたというお話を伺ったことがありました。  12歳以下対象の子供用イクスカもあるようですから、これはまさに現金不要で遠くまで移動できる本当にすばらしいカードであります。子供たちにとっては図書館利用、こういったものも考慮するなどして、もっともっと有効な活用も子供たちも含めてすべきであると思います。中学生以上になりますと大人ですから、中学生以上は学生証を持つわけであります。その有効性は言うまでもないと思います。  これまでのこういった小学生、中学生への取り組み状況、そしてまた、今後の見通しを伺いたいと思います。 70: ◯交通局経営企画課長  小学生、中学生あるいは学生さんが利用できる施設につきまして、イクスカとの連携を図るということは、大変こちらのほうを利用される方にとって便利なものというふうに考えてございます。  イクスカを地下鉄沿線の市有施設におきまして有効活用できないか、関係部署とさまざま検討してまいったところでございます。入場料等につきましては、ただ資金決済上、電子マネーで決済する必要がございますため、現在イクスカで実現できないところでございます。  また、先ほど管理者よりも御答弁申し上げましたが、図書館の利用者カードとしての活用も検討しているところでございますが、費用面の問題で導入には至っていないところでございます。  今後につきましては、引き続き地下鉄沿線の市有施設でのイクスカの利活用を中心に、導入費用を抑える手法なども含めまして検討に努めてまいります。 71: ◯橋本啓一委員  開業から2年近くが間もなくたとうとしているわけでありますから、こういった検証、どの程度の検証期間が必要なのかわかりませんけれども、具体的に試験的にでもいろいろな活用の仕方を提案し、検証してみる必要があると思っております。  平成27年2月に国の交通政策基本計画の中において、そしてまた、同年6月に日本再興戦略の中において、オリンピック開催の2020年までに相互利用可能な交通ICカードを全ての都道府県に導入するという閣議決定を行ったと伺っております。これは地域の利用者の利便性の向上だけでなくて、訪日外国人旅行者を初めとする地域外からの来訪者の移動の円滑化を図り、そして、地域の公共交通の活性化と地域の活力向上に結びつけるという目的だということを伺いました。  現実を見ても、交通系ICカードは平成13年のスイカ発売以来、都市部を中心に爆発的に利用が広がって、今や便利でなくてはならないものというふうになっていると思います。  他方、地方のICカードは結構頑張っているところもあるんです。  特徴的なところを二つほど上げますと、香川県の高松市では平成17年から導入しているICカードイルカは、各種割引サービスに加え、地域の駐車場やコインロッカー、公園や美術館の入場料、病院の診療費、住民票等の発行手数料などに利用できる電子マネーの機能を有するとともに、地元大学の学生証、職員証、高松市役所の職員証、また地元の銀行のキャッシュカード、こういったものとも連携し、もう地元ではなくてはならない重要な地域サービスのツールとなっているというお話を伺っております。  また、もう一つ特徴的なところとしては、富山県の富山市、これは有名なところでありますけれども、ICカードパスカはLRT、鉄道、バスの交通サービスだけでなくて、地元のコミュニティサイクルや商業施設との連携、そして、中心市街地の活性化に本当に大きく貢献しているなというふうな報告をいただきました。もちろん地元の大学の学生証や富山市役所の職員証にも導入され、さらに市民が所有するICカードの利用状況データをもとにどういうふうにICカードを持っている市民の方々が動いているかというデータをもとに、医療費削減に組み合わせながら財政支援の効果的な測定にまで活用していると。そこまでしているんだなとびっくりしたところでありますが、以上のようにICカードに電子マネー機能を付加したり、商店や観光施設、コミュニティサイクル、公共施設、さまざまな場所で利用できるようにすることによって、単なる乗車券としての機能ではなくて、より幅広い総合的な地域サービスのカードをして機能を発揮し、重要なツールになり得ているということでありました。  こういったことを踏まえまして、これまでの検討状況、単純な交通のパスだけではないと、どういうふうな検討を行ってきたのか、伺いたいと思います。 72: ◯交通局経営企画課長  電子マネーの機能の付加につきましての検討状況でございますが、イクスカを商業施設で利用できるようにするためには、イクスカに電子マネーを導入する必要がございます。  現在、スイカと相互利用しているということを考慮いたしますと、スイカ電子マネーというものを導入するのが最も利便性があると考えております。しかし、そのためにはJR東日本からはまず先に全国相互利用を行う必要があるというふうに言われているところでございます。  この全国相互利用を行うためには、相互利用を行う各事業者との合意のもと、車載機や出改札機及び精算システムなどの改修が必要となります。この全国相互利用は10種類のカードに関係する約150の事業者で行われておりまして、そのうち鉄道事業者の出改札機だけでも約5万台に上るなど、その改修には100億を超える費用が見込まれますことから、各事業者の機器改修時など、適切なタイミングを捉える必要がございます。  関係する事業者の方々の御理解と御協力を求めながら、相互利用の範囲拡大に向けて取り組んでまいりたいと存じます。 73: ◯橋本啓一委員  スイカが活用できるエリアということを優先しているイクスカですから、先ほど申し上げましたイルカとか、そういったカードとはまた趣が違うんだというような理解を私もしているところでありますけれども、国のその閣議決定の中で全国相互利用が可能なカードを広げていくというふうな取り組みの閣議決定について、そういったものもしっかりと動向に注意をしながら取り組むことも必要なのかなと思う次第であります。  先ほど申し上げました訪日外国人が急増する現在、外国人旅行者を初めとする地域外からの来訪者にとっても公共施設を利用する障壁を解消する効果がこのICカードにはあるというふうに思っております。  地域にふなれな旅行者などの利便性向上という面では本当に大きなメリットがあるわけでありますけれども、例えばもう既に関東や関西では割引切符と特別デザインのICカードをセットとして販売するなど、外国人旅行者向けの取り組みをしっかりと進めていて、その特別なデザインされたオリジナルカードがとても人気を博しているというふうなお話も伺いました。  観光プロモーションとも連携したこれまでの取り組み、具体的にこのICカードは何かあるのか、お示しをいただきたいと思います。 74: ◯交通局経営企画課長  地域外からの来訪者に対して観光プロモーションと連携した取り組みといたしましては、本年度開催したジョジョ展の際にジョジョデザインのイクスカを1万枚発行し、県外の多くの方に御購入いただいたところでございます。  なお、ICカードではございませんが、ことし4月より訪日外国人旅行者向けに市バス、地下鉄などを御利用いただけるとともに、市内施設などで割引特典も受けられる利便性の高いフリー切符といたしまして仙台エリアパスの発売を開始したところでございます。 75: ◯橋本啓一委員  もっともっと先を見据えた取り組みをしていかなければならないと思いますし、そういったことについてどういったニーズがあるのか、そういった、この間もお話ししましたけれども、アイデアをいろいろ出し合いながら進めていただきたいなと思っております。  人口減少、少子高齢化が進む中で、特に地方では本市仙台市であってもモータリゼーションの進展で、地域のバスや鉄道を利用する人の数は横ばいか、むしろ減少傾向にあるとも言われています。そんな中で、この交通系ICカードによって地域の利用者の利便性向上、そして幹線交通と地域交通のシームレス化が図られることによって地域経済全体の活性化が期待されているわけであります。  そんな中、本市のICカードイクスカは、JR東日本、一定の圏域の中で有効で使えるようになっておりますけれども、残念ながらいまだに全国相互利用まではいっていないということであります。  一方で、JRのIC乗車券スイカは今後一層その利用拡大が見込まれる中で、大変便利なものですから、むしろスイカに取り込まれてしまうことのないよう、やはりこのイクスカというのは独自性を持っていかなければならないんではないかと感じるところであります。  いずれこのイクスカの発行も一定程度市民の方々が所持すれば、何枚も持つものでもないでしょう。そして、一方で仙台市を訪れる方々がさらに持っていただければそれはそれでいいことではありますけれども、いずれこの発行は頭打ちになると予想されているところであります。  今のうちにできるだけ先ほど申し上げましたような付加できる機能を研究、拡大しながら、さまざまなところに導入を検討していただくことが重要だと思っております。改めて公共施設利用促進と地域活性化にはこのICカードイクスカの普及が欠かせないというふうに思ってもらうように進めていかなければなりません。  お手本として、まずは本市職員の身分証として早期のイクスカの導入も含めながら、今後の展開、取り組みに期待をいたすところでございますけれども、これについてその意気込みを伺っておきたいと思います。 76: ◯交通事業管理者  IC乗車券につきましては、その活用の可能性というものは非常に広いものだと思ってございます。その活用の可能性を広げる大きな機能が電子マネー機能でございますが、これは課長が答弁いたしましたようになかなかハードルが高い状況でございます。  そういった中で、全国相互利用の機器の更新なり改修なりのところでタイミングをきちんと捉えられるように、常に意見交換なり要請活動なりというものは継続して見落とさないようにしていきたいと思っておりますが、現実的にはそれは若干中長期の課題になりますので、現実的な現在の取り組みといたしましては、この地域でイクスカの機能をどのように利便性を高めていくかということであろうと思ってございます。  交通の乗車券機能ということで引き続き拡張を図ってまいりたいと思いますが、社員証、職員証としての機能というのは現実に私ども、それから東北工業大学で実施してございます。委員から市の職員証という提案もいただきまして、これも従来からいろいろ御議論いただき検討してきてございますが、さらに関係部局と協議を深めてまいりたいというふうに考えてございます。 77: ◯会長  公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔鎌田城行委員、質疑席に着席〕 78: ◯会長  発言を願います。 79: ◯鎌田城行委員  10分ちょっとですので、効率的に質問させていただきたいと思います。  仙台市自動車運送事業会計決算の概要ということで事業概要を御紹介していただいておりますが、ここでは安全で快適な地域の足、市民の足を安定的に維持するために、引き続き経費削減や乗客サービス向上等に取り組んだということで、削減については省略させていただきますが、乗客サービス向上に向けた取り組みとしてバスロケーションシステム、どこバス仙台ということで掲げられておりますが、この乗客サービスの向上という観点からのどこバス仙台、全体の事業概要についてまず聞いておきたいと思います。 80: ◯輸送課長  どこバス仙台につきましては、お客様にパソコンやスマホを介してバスが指定した停留所の幾つ前の停留所を発車したかの接近情報をお知らせしておりますほか、一部の停留所に設置しております接近表示器の運用等もいたしております。このほか、営業所におけるバスの運行管理業務を支援する機能がございまして、バスの現在位置の地図上への表示、バスと営業所等との間の無線通信が可能となっております。  決算年度の取り組みにつきましては、平成28年9月に東西線の結節駅に液晶ディスプレーを設置し、運行情報の提供を開始したところでございます。 81: ◯鎌田城行委員  今御説明いただきました。それで、掲示という点についても液晶で掲示しているというところまで御紹介いただきましたが、この結節の要衝、ポイントポイントでやはりスマホを中心として乗客についてのサービスが向上されている一方で、スマホを使わない方等についてもやはりそういうサービスが身近に感じられる状況というのは必要かというふうなことであります。声もいただいております。  やはり、もっともっと肉眼でしっかり見える、そういうところについても取り組みを進めていただけないかという声がありますけれども、この広く目に見える表示の仕方。現在掲示されているところは何カ所あり、どういったところで表示されているのか確認しておきたいと思います。 82: ◯輸送課長  東西線の荒井駅、それから薬師堂駅、八木山動物公園駅におきまして大型の液晶ディスプレーを設置してバスの発車時刻案内表示をいたしているというところでございます。 83: ◯鎌田城行委員  これについては今後対応を広げていく計画、予定はございますでしょうか。 84: ◯輸送課長  今後の設置予定につきましては、南北線の泉中央駅、八乙女駅、旭ケ丘駅に設置しておりますLED式の案内表示機が老朽化しておりますことから、先ほど申し上げました東西線3駅と同様の液晶ディスプレー方式に更新する予定としております。  また、長町南駅につきましては、液晶ディスプレーを新設する予定としております。 85: ◯鎌田城行委員  一番乗降客の多いであろう結節の要衝、仙台駅、ここにはないんですか。 86: ◯輸送課長  仙台駅のバスプールにつきましては、数カ所のバス停標識にLED式接近表示器を設置しておりますが、大型の液晶ディスプレーを設置する場所の問題があり、設置の予定はないところでございます。 87: ◯鎌田城行委員  乗客サービスの向上という観点から、このあたりについては今後検討されるべきではないかと思うんですが、いかがですか。 88: ◯輸送課長  今後、場所の問題といった課題がございますので、そういった課題も含めながら検討してまいりたいというふうに考えております。 89: ◯鎌田城行委員  先ほど小型のディスプレーはある、大型のものは掲げる場所がなかなかすぐには思い当たらないということでありましたので、これは客にとってどういうものが利便性向上につながるか、よくよく検討していただきたいなというふうに思います。  特にバス停がある程度の規模であれば、その方が使うべきところはどこのバス停なのかということがまずワンステップ必要であり、その上で詳しい情報が欲しいんだということもありますから、全部が全部1カ所のところで皆さんに見ていただいた上で各バス停に動くというよりは、ある程度の方向性があってバス停に行く際に、その先でちゃんと見てもらう、そういうところでいくと大型に限らず要所要所、大中小、さまざまなもので肉眼で見えるという工夫もあってしかるべきではないかと思いますので、そのあたりは御検討をさらに進めていただきたいというふうに思っております。  続きまして、先ほどの概要のところで、地下鉄東西線のバス乗り継ぎ時刻表の作成配付を行ったというふうにも記載されております。このことについては、先ほどもスマホの関係が主でしたけれども、乗り継ぎ時刻表についてはネットでホームページを見ることができない人のための対応としてどういうふうに具体に行ってきたのか、確認しておきたいと思います。 90: ◯営業課長  乗り継ぎ時刻表につきましては、地下鉄からバスへスムーズに乗り継いでいただくことを目的として作成したものでございます。ホームページで公開しているほか、東西線の主な乗り継ぎ駅である八木山動物公園駅、薬師堂駅、荒井駅の3駅でことしの4月から配付を行っております。 91: ◯鎌田城行委員  この点はとても評価すべきというふうに思っておりました。まずネットだけではなく紙ベースでもちゃんと乗客の手に届くようにされていると。そういう点では、駅のところにそういう時刻表をストックをし、配付がされてきたということでありますが、この配付状況について確認しておきたいと思います。 92: ◯営業課長  配付の部数につきましては、八木山動物公園駅が4,000部、薬師堂駅、荒井駅がそれぞれ2,000部ずつとなっております。 93: ◯鎌田城行委員  この配付すべきところ、箇所も今後ふやしてもらいたいというふうに思いますし、また、実際の紙の配付されたものがなくなってしまっては用がなりませんので、この後補充はちゃんとされていますか。 94: ◯営業課長  補充につきましては、ことしの5月に3駅合わせて4,000部ほど補充しておりまして、先ほどの御答弁と合わせて8,000部配付しておるとお話しさせていただきましたけれども、その中にこの4,000部が含まれているものでございます。 95: ◯鎌田城行委員  わかりました。  あともう一つ、この事業の概況として広告つきバス停留所の上屋の増設を引き続き行ったというふうに書いておりました。これは先日の土木費の中でもちょこっと触れましたけれども、バリアフリーが向上されているという観点から、以前せっかく広告つきの壁面ができたので、あそこは通常のバス停のスペースよりも広く皆様にお知らせする場所があると。だから、時刻表そのものをできるだけ大きくしてもらえないかということで御検討願ったことがありました。既にそれについてはできるところはやっていくというふうにお約束をいただいたところでございました。  もう一つそれとともに、せっかくバス停があるんですから、みんなが乗りたくなるような工夫をしてほしいということで、例えばどこどこまで何分で行けますよというような表示もしてもらいたいというようなことも訴えて、それも検討しますという御答弁をいただいたところですが、このあたりちょっと確認をさせていただければと思います。 96: ◯輸送課長  広告つき上屋の時刻表でございます。通常のバス停ではB4の用紙に時刻表を印刷して掲示をしておりますけれども、広告つきバス停につきましては掲示面積が大きいものですから、A3のほうに拡大いたしまして約15%ほど用紙のほうを大きくして掲示をしているというところでございます。  次に、上屋の表示でございます。仙台駅まで何分といったような表示をやっておりまして、こちらのほうは県庁・市役所前、定禅寺通・市役所前、青葉通一番町、広瀬通一番町、こちらの4カ所の上屋のほうに掲示をしているというところでございます。 97: ◯鎌田城行委員  せっかくの上屋整備でありますので、そういったところの側面的な活用もさらに広げていただければというふうに思います。  あと、一つ要望に近い質問ですけれども、乗客サービスの向上への試行というふうな観点から、やはりお客さんに乗っていただくことをふやしていく工夫、それが一番の乗客サービスの向上ではないかなというふうに思います。せっかくの系統があります。ルートがあります。そのときにもう少しここがみんなが求めているところまで足を伸ばしてもらえればなという、そういう期待値というものがあります。  具体のところでお声をいただいているのが、一例として御紹介しますと、市立病院のほうから恵和町のほうに、八木山方面に行くルートで30分に1本ほど本数はあるもので、長町発もあるというふうに言われておりますが、これについては恵和町でとまるのではなくて、恵和町経由の八木山動物公園駅というふうにすることで利便性が高まるんじゃないかというお声をいただいておりました。  こうしたことで、実はそういうことを工夫することによって緑ケ丘三丁目から動物公園に向かうところのルートとかぶる部分が出てくるので、このあたりは逆に便数の減少、効率をよくするということが図れるんじゃないかということでもありますので、お客様の利便性を高めながら、そしてバス事業としての効率化を図るということで、一挙両得ではないかというふうなことでありますが、このあたりは検証し、推進すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。 98: ◯輸送課長  恵和町線は、市立病院やJR長町駅から恵和町まで運行している路線でございますが、これを八木山動物公園駅まで延伸することによりサービスの向上が図られますし、緑ケ丘線との重複する区間の運行が削減されることによる運行効率の改善も見込めることから、延伸について検討してまいりたいと考えております。 99: ◯鎌田城行委員  善は急げ、前向きな御答弁でありますので、このあたりは時機を逸することなく、できる限り速やかにしていただきたいと思いますが、何かこれは、当然ダイヤ改正というのは仙台市の場合は年に一度、3月末、4月1日からスタートするようにダイヤ改正が図られているということで、これについては実はそのこと自体も御意見がありまして、速やかにどんどん思ったらすぐ変えていくことも市民のかゆいところに手が届くような、そういうお客様の要望に応えていく動きが交通局の姿としてあらわれたら、もっともっとバスも地下鉄も喜ばれるんじゃないかという、そういうふうな思いも私のもとに訴えてくる方がいらっしゃいますが、このあたり欲を言うと来年度あたりから実現するといいなというふうに勝手に思っているんですが、このあたりの実現に向かった課題は何かありますか。 100: ◯輸送課長  恵和町線は狭隘な経路を通りますことから、大型バスではなく中型バスのほうで運行しております。実際に経路を延ばすことになりますとどうしても運行の時間がかかることになりますので、その分車両数、便数を変えない場合ですけれども、車両数が余計必要だということになりまして、車両の調達が必要だというふうなことがございます。 101: ◯鎌田城行委員  新年度に向かってはまだこれから調達を図るという点でも、事業管理者、間に合う形の話ですよね。 102: ◯交通事業管理者  ただいまこの場ではなかなかはっきりしたお答えはできませんので、十分検討させていただきたいと思います。 103: ◯鎌田城行委員  一つ一つ点検をし、それを実現し、そしてまた検証しながら改善すべきところは改善する。その繰り返しの中でやはり信頼も高まっていくというふうに思っております。何よりもやはりみんなが安心して乗れる体制ということではきのうも随分お話しさせていただきましたバリアフリーの観点ということを忘れずに、突然バリアフリーを求める状況になることは誰でも起こり得る話ですので、これはやはりバリアフリーにしっかり努めることによってみんなに安心できる交通体制が図れるということは間違いない話だと思います。このあたりについてはなお、決算でありますので、平成28年度のところを振り返りながら新年度以降のことをしっかり展望していくということを望み、質問を終わらせていただきます。 104: ◯会長  この際、暫時休憩いたします。                休憩 午後2時28分                再開 午後2時45分 105: ◯会長  再開いたします。  日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔嵯峨サダ子委員、質疑席に着席〕 106: ◯会長  発言を願います。 107: ◯嵯峨サダ子委員  交通局最後の質問になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。  地下鉄業務に関し伺ってまいります。  地下鉄駅業務は南北線17駅のうち8駅が民間委託、東西線は13駅のうち9駅が民間委託されています。決算年度における地下鉄駅業務委託料はそれぞれ幾らになったのか、伺います。 108: ◯営業課長  駅業務委託料につきましては、本契約分に加えまして催事や非常時等の際に臨時的に増員し対応する費用を実績に応じて追加支出する臨時業務分がございます。  決算年度、平成28年度の駅業務委託の決算額といたしましては、地下鉄南北線が約2億3258万6000円で、東西線が約2億5512万2000円となっております。 109: ◯嵯峨サダ子委員  決算年度の決算額を見ると前年度よりもふえていると。その分臨時業務がふえている結果なのかなというふうに思います。  申し上げたようにイベントなどの臨時業務が超過勤務として入っております。ここからは具体的な質問に移るんですけれども、地下鉄駅業務に関し直営の駅務員、民間委託の駅務係員の勤務形態についてお聞きしたいと思います。まず、直営駅の駅務員の勤務形態はどうなっていますか、伺います。
    110: ◯駅務サービス課長  直営の駅務員の勤務形態でございます。1週間の勤務形態の基本パターンでございますが、まず週の1日目に9時15分に出勤をいたしまして、翌日の朝9時15分まで勤務をいたしまして、そのまま帰宅いたします。3日目の9時15分に出勤をいたしまして、その次の翌日4日目の朝9時15分まで勤務をし、帰宅をいたします。5日目でございますが、5日目は8時間の勤務をしていただきまして、次、6日目、7日目を週休日というふうにしてございます。 111: ◯嵯峨サダ子委員  そうなんです。勤務時間は朝9時15分から翌日の朝の9時15分まで、あるいは朝9時半から翌日9時半までの、いわば24時間の勤務形態になっております。その間、当然仮眠時間がございまして、仮眠時間を4時間45分とったとしても19時間の長時間労働です。勤務明け後、また同じ時間に出勤して、また24時間勤務を繰り返すという反復勤務を行っております。  この24時間反復勤務は1カ月でいうと8回ございます。泊まり明けに花火まつりなどの対応があれば、これは臨時業務ですけれども、それがあれば体を休める暇はないという現状にあります。  中には8日間のうち4回も泊まり勤務をし、明け番の日もそのままほかの駅に移動して超過勤務を行い、公休日も超過勤務をさせられた駅務員がございました。この方は地獄のような勤務を終え帰宅して、意識がなくなり救急車で搬送され、入院したというふうに伺っています。当局はこの件について承知しているのか、伺います。 112: ◯駅務サービス課長  職員が救急搬送されましたことにつきましては承知してございます。状況といたしましては、勤務を終わりまして自宅に戻り、お昼御飯を食べているときに倒れて、その際に額をぶつけて、その出血によってみずから救急車を呼んだというふうに聞いてございます。 113: ◯嵯峨サダ子委員  相当疲労こんぱいの状態じゃなかったのかなと私は推察をいたします。幸い命の別状はありませんでしたけれども、本当に救急車で搬送されるほどの長時間勤務をさせるのは、これは労基法違反ではないかというふうに思うんですけれども、いかがでしょうか。 114: ◯交通局総務課長  地下鉄駅務員の先ほど申し上げました9時15分から翌日9時15分までの勤務につきましては、労働基準法を遵守したものとして勤務してございます。営業時間が早朝から深夜に及ぶ地下鉄の事業の性質上、他都市におきましても本市と同様の勤務は広く採用されているところでございます。 115: ◯嵯峨サダ子委員  私が今お尋ねしたのは、それは多分次の質問でのお答えになると思うんですけれども、そうではなくて4日間も泊まり勤務を連続してやって、公休日も休まずにずっと勤務をした結果としての救急搬送ということについて、労働基準法違反には当たらないのかと、こういうことをお尋ねしているわけです。 116: ◯交通局総務課長  この件の職員の勤務の実際の割り振りを見ましたところ、お話にありましたとおり8日間といいますか、週の区切りがございますけれども、その区切りを見たときには4日の泊まりというものをやっているのが事実でございます。  ただ、労働基準法上、法定の労働時間を超えた場合に超過勤務としてやっているということはもちろんございますし、それは超過勤務に関する労使間の協定、いわゆる36協定ですけれども、こちらのほうの内容にも沿った形で実施しているものとしてございます。 117: ◯嵯峨サダ子委員  倒れるほど働かされて、それが労基法に違反しないと言えるんでしょうか。  そもそも、他都市でも行っていると言いますけれども、24時間拘束をする、そして反復勤務をするという、こういう勤務体系そのものが私は労基法に抵触するのではないかというふうに考えます。お答えは先ほどおっしゃっていただいたからいいんですけれども。  それで、私がそういう問題意識をしてこの間御当局とやりとりをしてきたんですけれども、御当局はそうはいっても休憩時間をとっているからいいんだというふうになっていますけれども、そもそも始業から終業までの間、所定の休憩時間を除き16時間以上業務に従事することとする、その仕業票が問題ではないでしょうか。  仮眠時間についても24時30分から5時15分の4時間45分となっておりますけれども、この時間についても御当局は勤務時間にカウントしないんだと言っております。しかしながら、どこか職場の別のところで仮眠するなら別として、駅務室で仮眠しているわけですから、拘束されていると見るのが普通ではないでしょうか、伺います。 118: ◯交通局総務課長  ただいまの仮眠時間についてでございますけれども、お話にありましたとおり職員が勤務から解放されているという認識で勤務時間とは見てはおりません。仮眠時間を実際に勤務時間とみなすかどうかというところに関しましては、場所的な拘束のほかにも実際に仮眠時間中にどれほど勤務する必要が実際にあるかというようなことも総合的に考えてやっていくものとなっておりますので、我々としてはこの仮眠時間を勤務時間としては見ていないというところでございます。 119: ◯嵯峨サダ子委員  24時間の反復勤務は地下鉄開業時の30年前から続いています。なぜこのような勤務形態になったのか、伺います。 120: ◯駅務サービス課長  本市の地下鉄事業計画の策定をしている段階にございまして、先進都市の状況を調査研究いたしました。その際に他の公営交通事業者のほうでも効率的な運用ということで実施していたこの24時間反復勤務、こちらの勤務形態を参考にして取り入れたものでございます。 121: ◯嵯峨サダ子委員  私が元駅務員のお話を伺いますと、おっしゃるとおり仙台市が地下鉄開業前に交通局の職員が札幌市営地下鉄に行って教習を受けた際に当時の札幌市が行っていた24時間反復勤務を取り入れたということでございました。  札幌市は当時1泊当たり5,000円の手当を出していたので仙台市でも5,000円の手当を出すということで労使の合意がなされ、実際に始まりましたけれども、ところが実態は5,000円ではなくて1,000円の手当しか出なかったそうで、今はもうそれもございません。  24時間拘束勤務終了後は体が疲労して、家に帰って寝るだけと言います。特に通勤時間が長い人は休息時間が短く疲れがとれないというふうに伺いました。他事業者でこのような勤務形態をとっているところはあるのでしょうか、伺います。 122: ◯駅務サービス課長  他の公営交通事業者でございますが、本市が開業当初に参考にしてございますそちらの勤務形態を踏襲しておりますので、泊まり明けという勤務の繰り返しというのが他の公営交通事業者でも基本形となっているというふうに聞いてございます。 123: ◯嵯峨サダ子委員  では、その仙台市が参考とした札幌市営地下鉄はどういう勤務形態に今なっているんでしょうか。 124: ◯駅務サービス課長  札幌市でございますが、泊まり明け、日勤、公休の組み合わせで勤務形態を定めているというふうに伺っております。 125: ◯嵯峨サダ子委員  では、当時の今仙台がやっている勤務形態とは違うふうになっているということですよね。反復勤務していないということだというふうに思います。  先ほどから議論しているように、御当局は仮眠時間は勤務と見ないという扱いにしておりますけれども、では仮眠の実態をどんなふうに把握しておられるでしょうか。仮眠室は駅務室の中にございまして、私も先日見てまいりました。駅務員は地下鉄終業後、すぐに仮眠できるわけではありません。地下鉄出入り口の複数のシャッターを閉めて歩くなど、11もの終業の業務がございます。仮眠室で横になっても夜間工事などが入ればタイルにドリルを開ける物すごい騒音等で眠れない日もあります。  市は仮眠障害があった場合に報告書を勤務明けに提出することになっていると聞いていますけれども、これまでどのような内容の報告書が出されているのか、伺います。 126: ◯駅務サービス課長  職員が仮眠できなかった場合でございますが、簡易報告書という報告書をつくっていただいております。仮眠ができない主な理由を報告書のほうに記載していただいておりますが、主な理由としては駅舎内で夜間工事があった場合が該当します。夜間作業の金属音、あとはドリルの音で眠れませんでしたというような内容の報告になっております。 127: ◯嵯峨サダ子委員  仮眠中もそういう騒音等で眠れなければ、なおさら長時間労働に耐えられるのかというふうに私は率直に感じます。中にはもう疲れ切って報告書を書くことさえ面倒になってしまう駅務員の方もいるのではないかと思います。  また、夜間に電車の向きを変える転轍という仕事もあります。外が見えない地下勤務の繰り返しで心身に不調を来す人もいると伺っております。  御当局に伺いますけれども、今のような勤務形態で問題ないと思っているのか、御認識を伺います。 128: ◯駅務サービス課長  地下鉄の駅務員でございますが、この駅務員を採用する際でございますが、これは勤務場所、あとは労働条件、こういったところを明示いたしまして採用させていただいております。  また、勤務を行う上で課題がありましたときは、労働組合と協議を行いまして、その上で決定し実施しております。  そういったことから、現在の勤務形態につきましては問題がないものというふうに認識しております。 129: ◯嵯峨サダ子委員  私は問題がないというその認識が問題だというふうに思います。やはり、現場の方々は我慢をしながら実際は長時間勤務に耐えていらっしゃるんじゃないのかというふうに思うんです。そこのところはよく私は認識を深めていただきたいし、実態もきちんと把握していただきたいというふうに考えます。  それでは、民間に委託している駅務係員の勤務形態はどうなっているのか、伺います。 130: ◯駅務サービス課長  民間に委託している駅務係員の勤務形態でございますが、これは交通局と契約しております委託契約書で標準仕業票というものを示しております。これに基づきまして受託事業者様のほうの責任におきまして勤務形態を定めております。  基本パターンにつきましては、発注者である交通局の勤務形態と同じような内容になっているものと把握しております。 131: ◯嵯峨サダ子委員  交通局の直営と同じような勤務形態になっていると思いますと、それは思いますですよね。本当にそうなっているのかどうか、これからちょっとお話をさせていただきたいと思うんですけれども、そもそもこういう勤務形態の実態を把握していないということが私は問題だというふうに思います。  今課長さんおっしゃったように、例えば東西線の駅業務委託契約書ではこう書いています。委託先企業は勤務標準仕業票をもとに仙台市と協議の上、出退勤時刻及び業務の時間割り付けを付加した勤務仕業票を作成し、仙台市に提出すること、また、当月の従業員の勤務計画を作成し、仙台市に提出して確認を受けること、同じく当日の従業員の勤務割り当てを作成し、仙台市に提出して確認を受けることになっています。  したがいまして、市は勤務形態を把握しているはずです。なぜこのようにきちっとお答えできないんでしょうか、伺います。 132: ◯駅務サービス課長  先ほど御答弁させていただきました繰り返しになりますが、交通局の勤務形態と同じ内容になっていると把握しているというふうにお答え申し上げました。今、委員からも御指摘ございましたとおり、受託事業者からは勤務の仕業票あとは1カ月の勤務計画書、あとは1日単位の勤務割り当て表の作成をいただきまして御提出いただいております。この書類をもって私どもでは、その記載されている範囲の中で把握はさせていただいております。 133: ◯嵯峨サダ子委員  そういう現場の勤務形態を資料請求しても残念ながら出せないということでお断りをされました。これも問題だというふうに思います。  委託先の駅務係員がどのような働き方をしているか、駅務係員の健康のみならず、乗客の安全にとっても大事なことであり、市が責任を持って掌握すべきものです。そうではありませんか、お答えください。 134: ◯駅務サービス課長  駅業務の委託でございます。こちら契約書及び仕様書に基づきまして業務を適切に実施履行していただくというものでございます。受託事業者の責任によって行われるものというふうな認識ではございますが、委員の質問にもございましたとおり、発注者として委託事業者が適切に行われているかどうかということの把握というのは必要だというふうに考えております。  この業務の履行状況につきましては、直営職員、助役になりますが、毎日点呼及び各駅の巡回を行っております。さらに、毎日作成し提出していただいている各種の報告書に基づきまして確認しております。この書類、あとは毎日の巡回によって問題なく履行されているものというふうに認識しております。 135: ◯嵯峨サダ子委員  問題なく履行されているというふうに今お答えいただきました。  私が聞くところによれば、ある駅務係員の場合ですけれども、泊まり明け、先ほど言った反復勤務が3回から4回連続することもあって、また、多数の乗客対応のために泊まり明けに本当はそのまま御自宅に帰るんですが、帰らずにそのまま夕方まで勤務することもあると。32時間拘束になるという過酷な勤務実態が実際にあります。  また、勤務開始時刻15分前の出勤点呼、同じく15分前の起床点呼など、仕業票に抵触することが行われているのではないでしょうか。  当局はこのような現場の実態を把握しているのか、伺います。 136: ◯駅務サービス課長  まず、32時間の拘束という勤務でございますが、委員おっしゃるとおり泊まり明け勤務の後に時間外勤務というものを依頼するという特殊な勤務に限定されているものでございます。これは仕業票にあらかじめ設定しているものではございませんので、仕業票に反しているというふうな認識はございません。 137: ◯嵯峨サダ子委員  仕業票に反していないからこういう長時間拘束でもいいのかという問題です。なぜこんなふうな状態になっているのかと。要は人が足りないからなんだと率直に言って思います。  ほかにも休息時間が短いとか、休日は7月から9月の3カ月で平均21.61日、短い方では18日しかないと。一般社会に比べて3割近く少ない現状にあります。  それでは、こういう勤務表の作成は誰がしているのでしょうか、伺います。 138: ◯駅務サービス課長  まず、直営の駅務員につきましては、駅長が責任を持って決定しております。委託事業者につきましては、各委託事業者の現場責任であります駅務長という者がおりまして、その駅務長が最終決定をしているというふうに伺っております。 139: ◯嵯峨サダ子委員  委託先ではその現場の駅務長が作成しているということで間違いありませんか。 140: ◯駅務サービス課長  はい、間違いございません。 141: ◯嵯峨サダ子委員  現場の駅務員が作成しているという話もありますけれども、これは後で御確認をいただきたいというふうに思います。  さきに述べました委託契約書には、必要かつ十分な要員をもって仙台市に提出した勤務仕業票に基づき本業務を履行することとされております。こうして見ると、実際には履行されていないのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。 142: ◯駅務サービス課長  前にも御答弁差し上げましたが、委託契約書及び仕様書に定められた業務内容を確実かつ適切に履行していただくということが委託契約にとって必要なことでございます。駅業務を受託していただいている受託事業者様は2者とも確実かつ適切に履行していただいているというふうに認識しております。 143: ◯嵯峨サダ子委員  そこはちょっと認識の違いがあるなと私は思います。  現場は労働強化が強いられ、それが当たり前という考えで日常業務が行われているとすれば、受託企業としてどうなのかという問題があらわれてきます。雇用についても駅務係員の半数近くが派遣と有期雇用です。以前にも指摘いたしましたけれども、こうした人たちの年収は300万円程度です。仙台市が低賃金の市民を生み出していることになるのではないでしょうか。  サービス改善にもつながらず、人件費削減目的の業務委託となれば、結果的に労働者に支払われるべき賃金が企業利益に回されていることにもなり、委託そのものが果たして妥当なのか甚だ疑問です。労働の実態を調査し早急に改善を求めるべきです。お答えください。 144: ◯鉄道管理部長  受託事業者の従業員の労働条件につきましては、受託事業者が雇用主として従業員と労働契約を締結するものでございます。受託事業者の責任の範囲内であるというふうに考えてございます。  また、交通局と締結している駅業務委託契約書におきましても、従業員の管理については受託事業者が法令上の使用者としての義務を遵守することと定めており、交通局が指導等を行う権限は有していないものと考えてございます。  なお、駅業務委託の実施に当たりましては、労働関係法令等について所管官庁への事前の確認等を踏まえて導入したものでございます。 145: ◯嵯峨サダ子委員  委託先の労働者がどのような働かされ方をされているのか、るる私は今申し上げていただいた、もっと先もお話ししますけれども、そういうことに対して今の御答弁だと指導権限は有していないということでありますけれども、委託料は市民の税金でもって支払われているわけです。  市民からすれば委託先の駅務係員が、同じ制服を着ていますから、委託先の方か直営の方かわからない。皆さん市民は当然ながら仙台市交通局の職員だろうと思って利用されていると思うんです。それはやはり委託している市の責任として、そういう逃れ方はないというふうに思います。  直営も委託先も24時間反復勤務という仕業票を見直して、例えば明け番の次は公休にするなどして、人間らしく働ける勤務サイクルに改善すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか、伺います。 146: ◯駅務サービス課長  現在の勤務サイクルでございますが、これまで幾つかいろいろなパターンがあるかと思います。そういった中から現実的に実行できるものというものを労働組合と十分協議を行って決定しておったところでございます。そういうことから、十分適切なものと認識しておりますので、現時点で見直すというような考え方はございません。 147: ◯嵯峨サダ子委員  労働組合と協議して決めていらっしゃるという、それはそれでそういうルールだからなんでしょうけれども、しかし、本当にお一人お一人の現場で働いている人たちの意見も十分聞いた上でこういう勤務形態にしたのかどうかということです。  最初に冒頭申し上げましたように一晩泊まれば5,000円出すよということでこういう24時間反復勤務をやらせたと。ところが、実際は1,000円しか出なかった。今はもうありませんという、そういう本当に現場の一人一人の組合員の意見をくみ上げての今のような勤務形態にしているのかどうか、その辺のところは私はもっときちんと把握をして考え直すべきだというふうに思います。いかがでしょうか。 148: ◯駅務サービス課長  労働組合というあり方になってくるのかと思うんですが、そういった嵯峨委員の御質問、御要望を踏まえまして考えていきたいと思うんですけれども、私どもといたしましても労働組合様といろいろなお話をさせていただきながら、一人一人の駅務係員、駅務員一人一人の意見を労働組合側のほうで吸い上げていただいて、それを踏まえて協議をしていくということはこれからも続けていきたいと思います。 149: ◯嵯峨サダ子委員  それはそのとおりですよね。その際にやはり現場の一人一人の働く人たちの意見をきちっと反映できるようなものにしなければいけませんので、ここのところは再度強く求めておきたいと思います。  次に、駅務員、駅務係員の人員体制について伺います。仙台市は各駅2名体制ですけれども、他事業者は各駅何名体制になっているのか、伺います。 150: ◯駅務サービス課長  他の公営交通事業者の1駅の駅務員の体制でございますが、本市と同様1駅2名ずつの配置をしているところがほとんどでございます。ただ、お客様の利用人数、あとはラッシュ時間帯、あとは改札の数、そういったところで係員を増員している駅はあるというふうには伺っております。 151: ◯嵯峨サダ子委員  そうですね。御当局にもお調べいただいたんですが、東京都や大阪市はいっぱいたくさん大きいのでなかなか調査できなかったということなんですけれども、例えば横浜市は1駅2名ですけれども、そのほかに助役を1名配置をしているとか、神戸市は1駅3名程度配置しているというのが他都市の実態だというふうに思います。  それでは、駅務員、駅務係員の業務の種類を詳細に御説明ください。 152: ◯駅務サービス課長  駅務員の業務でございます。  まず、お客様をお迎えをする準備として始業業務がございます。あとは夜、出入り口のシャッターを閉めるなどの終業業務がございます。そのほか、お客様の案内誘導をする業務、あとは乗車券の販売業務、あとは売上金、これは券売機とか精算機などから売上金を回収して、それを収納する業務、あと駅構内を巡回をして回って構内監視をする業務、あとは逸失物の取扱業務、あとお客様からの御意見や御要望、苦情などへの対応をする業務、さらには駅構内や列車の中でのぐあいの悪くなった方、あとはけがをされた方、そういった方々に対応する業務、異常時、緊急時などの対応業務といったものがございます。 153: ◯嵯峨サダ子委員  そうなんです。非常に業務の範囲も広くて多いと。これで本当にお二人の体制でできるのかというふうに考えます。例えば地上から地下鉄におりる階段の途中でけがをされたとかとお知らせがあれば、駅務員の方は救急箱を持って走ると。手袋もして。そういう緊急対応もあれば、本当に体に障害のある方の乗客のお手伝いとか、乗客同士のトラブル、酔客への対応、さまざまな多岐にわたる業務を行っているというのが実態です。  また、イクスカ以外の10種類のICカードへの対応もあるなど、近年取り扱う業務が非常にふえているというのが正直なところだというふうに思います。  例えば車椅子で地下鉄を利用する場合、東西線はバリアフリーになっていますからいいんですけれども、南北線は駅務員がお手伝いをしなければ乗車も降車もできません。決算年度の車椅子対応のデータは残念ながらないということでありますけれども、ことし4月から7月までの車椅子対応件数はどうだったでしょうか。 154: ◯駅務サービス課長  本年4月から7月までの車椅子のお客様への対応件数でございますが、南北線17駅全体で5,684件となっております。これは1日当たりで換算いたしますと約46件。これをさらに1駅平均で計算いたしますと約3件というふうになっております。 155: ◯嵯峨サダ子委員  これはあくまで平均でありまして、駅によっては車椅子の乗客数に違いがございます。仙台駅ですとか長町一丁目のように障害者の団体のいらっしゃるところは利用が多いというふうに聞いております。  車椅子の乗客から駅務室にお手伝いの要請があった場合、2名体制ですからお一人が時間帯によっては休憩している場合は、休憩中の駅務員が呼び出されて対応に当たることもあります。ほかにも急を要する場合には駅務室に鍵をかけて対応せざるを得ないという場合もあるというふうに聞いています。  2年ほど前、駅務サービス課の職員が札幌市営地下鉄に視察に行っているというふうに伺っております。目的は車椅子や身体障害者の付き添い誘導をどのようにしているのかと。札幌市は地下鉄OBの職員が行っているそうでありますけれども、仙台市でもOB職員を活用してはいかがでしょうか、伺います。 156: ◯駅務サービス課長  札幌の事例でございますが、札幌の大通り駅という駅がありまして、この駅が三つの路線が重複する駅だというふうに伺っております。こちらの駅に車椅子に対応する方、あと車椅子を利用される方の案内誘導対応を行うためにOBの方を雇用しているというふうな話でございます。  仙台でございますが、先ほども申し上げましたとおり、1日1駅を平均いたしますと約3件になります。あと、委員おっしゃるとおり多い駅でも1時間当たりで計算すると1件程度になりますものですから、現在の件数であれば今の人員体制で十分対応できるものと考えております。 157: ◯嵯峨サダ子委員  今の2名体制でももう業務量がふえてあっぷあっぷの状態の中で、そんな1時間に1件程度だからいいですと、そんな問題じゃないでしょう。やはり、これは乗客へのサービス向上の一環であるし、安全にやはり利用していただくという、そういう視点で私が質問しているわけでありまして、そこのところはやはりいいところを学ぶと。悪いところを学ぶ必要はありませんから、ぜひこれはやっていただきたいというふうに思います。  いずれにいたしましても、災害時等への対応も考えると、駅務員、駅務係員が2名体制で乗客の安全を守ることができるのかという問題もあります。さらに、担うべき業務量の増加を考えると、2名という体制はもはや限界です。勤務形態の見直し改善とあわせ、駅務員の、そして駅務係員の体制を強化拡充すべきではないでしょうか、伺います。 158: ◯駅務サービス課長  駅構内での大きな事故が発生した場合など、異常時や緊急時といった場合には、仙台駅、勾当台公園駅に管区駅というものがございまして、そこには助役が詰めております。その助役が駆けつけていくということ、あとは隣接駅からの駅務員のバックアップ体制をとるというようなことがありますものですから、今の人数を拡充するとは考えてございません。  あとは、開業から30年にわたりまして業務を継続しております。そういった中で駅務員の、本当に委員おっしゃるとおり駅務員の努力というのは本当に大変なものだというふうに私も実感しております。そういった中で、駅務員の努力によって大きな混乱は今のところございません。東日本大震災の折にも十分な対応ができましたものですから、現体制でやっていけるというふうに考えております。 159: ◯嵯峨サダ子委員  駅務員の努力はもう限界に達していると私は訴えているわけであります。  事業管理者初め、ここにいらっしゃる管理者の皆さんは二、三年で異動していくわけです。しかし、現場の労働者はずっと何十年もそこで働き続けなければならないんです。本当に我慢に我慢をしながら働いているというのが本当にどれだけ皆さんわかっていらっしゃるかというふうに思うんです。労働強化で体がぼろぼろになって、それでも今のままでいいんだというふうに思っていらっしゃるんでしょうか。再度伺います。 160: ◯駅務サービス課長  駅業務の駅係員をつかさどるというか、管理しております駅務サービス課長としまして、委員のおっしゃることを十分胸に刻んで、今後とも駅係員が十分仕事に打ち込めるような体制をとってまいりたいというふうに考えております。 161: ◯嵯峨サダ子委員  人間というのはやはりゆとりを持った働き方をしなければ、本当に心から労働の喜びも感じられないし、乗客に対するサービスの向上も結果的にはなかなか本当は難しくなると思うんです。そういう認識では本当に私は悲しくなります。こうして駅務員、駅務係員の苦労の状況を代弁させていただいているわけですけれども、それでいいのかと。これは本当に警鐘を鳴らしたいというふうに思います。  交通政策基本法案に対する衆議院の附帯決議では、運輸事業その他の交通に関する事業が健全に発展し、サービスが安定して提供されるためには、交通に関する事業に従事する者の確保並びにこれらの者の労働環境の整備が重要であることに鑑み、施策の推進に当たっては必要とされる人材確保や労働環境改善にも十分に配慮することとされております。  また、郡市長は本会議で市民の健康づくりに関し、保健、医療の分野にとどまらず、自然環境の保全や住環境の整備、また労働のあり方など、幅広い政策分野に横串を通しながら展開していくことが不可欠であると考えていますと所見を述べておられました。市長が述べたこの立場で駅務員、駅務係員の労働環境の改善に取り組むべきです。いかがでしょうか、管理者に伺います。 162: ◯交通事業管理者  駅業務の従事職員の労働条件につきましては、労働関係法令を遵守するということはもとより、労働者の安全面あるいは衛生面に関しても十分配慮していくべきだということについては認識しているところでございます。  具体的には局内の安全衛生委員会での確認、あるいは労働組合との協議などを通じまして、必要な施策について検討を続けてきておりまして、今後ともそのような取り組みをしてまいりたいと考えてございます。
     同時に、健全な経営の確保という点もございますので、それらを総合的に判断をする必要もございます。  いずれにいたしましても実態を確認した上で協議を重ね、労働者の安全面、衛生面の確保ということについては努力をしてまいりたいと考えております。  また、委託事業者の労働環境につきましては、基本的には受託者側の判断と責任において、委託業務の適正な執行と関係法令の遵守をすべきものと考えてございます。今後とも受託事業者と定期的な意見交換を行いながら、お客様の安全の確保と法令の遵守状況、適合状況の確認ということを進めてまいりたいというふうに考えてございます。 163: ◯嵯峨サダ子委員  受託事業者が関係法令を踏まえてやっているというふうにおっしゃいますけれども、問題は働く人たちの待遇が余りにも低過ぎるとか、労働強化とか、そういうことがずっとこの間続いていて、これまでも私は指摘させていただいてきました。これが一向に改善になっていないということであれば、もう直営に戻すことも念頭にしなければならないというふうに私は考えます。  郡市長は人を大事にすると、まちをつくるのは人であるというふうに述べておられます。市長の意を十分にくんだ対応を重ねて求めておきたいというふうに思います。この点はこの辺にとどめておきます。  次に、交通局バリアフリー特定事業計画について伺います。  第2期バリアフリー特定事業計画の内容について御説明願います。あわせて、決算年度、高速鉄道とバス事業で行った事業は何か、伺います。 164: ◯営業課長  第2期仙台市交通局バリアフリー特定事業計画の後期分につきましては、前期計画からの継続事業のほか、国の公共交通機関の移動等円滑化整備ガイドラインと施設の適合状況がどうだったのかというところ、あとは高齢者の皆様や体の不自由な皆様、またお客様から寄せられた御意見などを参考にしながら、より優先度の高いと考えられる施設設備につきまして整備を行うこととしたところでございます。  地下鉄事業の主な設備といたしましては、地下鉄南北線でお客様用トイレの全面的な改修を実施するほか、ホーム、コンコースの階段に下りエスカレーターの増設を引き続き行うこととしております。  また、バス事業につきましては、引き続きバス停留所の整備やノンステップバスの導入を進めることとしております。  さらには、心のバリアフリー化推進事業として職員のバリアフリー教育やマナーアップの啓発などを行うこととしております。  続きまして、平成28年度の主な事業でございますけれども、まずバス事業につきましては、るーぷる仙台の2両を含めましてノンステップバス27両を導入いたしました。そのほかにバス待ち環境の改善のため、広告つき上屋や電照式標識を設置しております。  地下鉄事業では、地下鉄南北線の駅施設設備といたしまして、広瀬通駅のホームからコンコースの間の階段に下りエスカレーターを増設したほか、出入り口付近などへ触手案内図の設置やエスカレーターの進入の可否を案内するコール式案内装置などの整備を進めたところでございます。 165: ◯嵯峨サダ子委員  この第2期仙台市交通局バリアフリー特定事業計画は、2016年度から2020年度までの後期の計画になっております。この特定事業計画では例えば南北線の15駅のエスカレーター設置を計画していますけれども、具体の設置スケジュールをお示しください。 166: ◯建築設備課長  今後のスケジュールということでございますが、ホーム、コンコースの下りエスカレーターを増設する、15駅ということで、これはそれにプラス勾当台公園駅の3駅を含めまして15駅のスケジュールでございますが、平成28年度に広瀬通駅での設置を完了してございます。  平成29年度は勾当台公園駅、長町駅、長町南駅が完了し、現在、旭ケ丘駅、北仙台駅、北四番丁駅に着手してございます。  今後は、平成30年度に五橋駅、河原町駅、平成31年度に八乙女駅、台原駅、愛宕橋駅に着手して、平成32年度に整備完了する予定でございます。  以上がホームからコンコースの下りエスカレーターの増設でありまして、それから、勾当台公園駅がコンコースから地上、要は出入り口に出るエスカレーターでございますが、こちらが公園2番出入り口のエスカレーターが平成30年度に完了、それから、北2出入り口が平成31年度に完了、北1出入り口が平成32年度完了の予定になってございます。 167: ◯嵯峨サダ子委員  いずれも下りのエスカレーターの設置ということでありますけれども、高齢者や足の悪い方にとってはまず早急に設置してほしいという要求が出されております。  実はけさも私はこの議会に来るのに長町南駅から地下鉄に乗ったんですけれども、下りの階段を高齢者の方がカートを持って、片方手すりにつかまりながら一歩一歩大変そうに歩いていらっしゃったのを見て、私はカートを持ってあげて一緒にゆっくりゆっくりおりたんです。これがバス地下サポーターなのかなと思うんですけれども、それをやってきました。  やはり、勾当台公園駅はエスカレーターの設置は最後のほうですよね。2020年を待たずに、やはり前倒しで設置すべきではないかというふうに思いますけれども、それは可能でしょうか。いかがでしょうか。 168: ◯建築設備課長  下りエスカレーターの増設の前倒しにつきましては、現在エスカレーターということで既存の老朽化したエスカレーター等の更新も行っていることから、まずはちょっと今現在の計画で進めていきたいと考えてございます。 169: ◯嵯峨サダ子委員  やはり毎日市民の皆さんが利用するものですから、とにかく一日も早く前倒しで、1基でもいいです、2基でもいいです、やはり設置増設できるようにぜひ予算も確保しながら進めていっていただきたいというふうに思います。  それから、今度はバスの問題ですけれども、青葉通の藤崎向かい側にありますバス停のベンチについて伺います。ここのバス停は利用客が多く、特に向山、八木山方面行きは高齢者や向かいのデパートでお買い物をして荷物を抱えたお客さんが多くおられます。  青葉通の歩道改修に伴って上屋とベンチが新たになりましたが、ベンチは2人しか座れないものになりました。これがそうですけれどもちょこんと、大変上品なベンチなんですけれども、これ皆さん見てください。  私もよくここを利用しているんですけれども、以前は背もたれのついた木のベンチが二つ置いてありまして、6人ぐらい座れるベンチだったんです。改修と同時になぜこんな小さなベンチになったんでしょうか、伺います。 170: ◯輸送課長  現在のバス停につきましては、青葉通の歩道再整備にあわせまして平成27年度に上屋を2棟建設整備いたしまして、それぞれに2人がけベンチを1基ずつ設置しております。  以前は上屋1棟に3人用のベンチを2基設置しておりましたが、上屋のスペースに限りがある中で、バスの乗りおりや順番待ちにおいてベンチが支障になるとの苦情が多く寄せられておりました。  再整備に当たりましては、そのような状況のもと、上屋1棟についてベンチを1基としたものでございます。 171: ◯嵯峨サダ子委員  この上屋に対してほんの小さなベンチで、これもっともう1基ぐらい増設できるスペースは十分あるんじゃないですか。これだとお客さんに乗ってもらわなくていいというふうに御当局は考えているとしか私は思えないです。どうですか。 172: ◯輸送課長  もちろん私どもも多くのお客様に乗っていただきたいと思っていますので、そのような乗っていただかなくてもいいというようなことは決して考えておりません。  ただ、先ほども御答弁申し上げましたとおり、以前上屋1棟にベンチが2基ございましたときにはベンチが邪魔であるというような苦情をいただいておりましたし、今委員からベンチが1基になってしまったという状況ではベンチが少ないとの御意見をいただいているということでございます。  このような相反する御要望を多くいただくなど、なかなか多くのお客様がさまざまな御意見をお持ちでございまして、なかなか全ての方に御満足いただくことは非常に難しいなと、対応は難しいなというふうに考えておるところでございます。 173: ◯嵯峨サダ子委員  御当局、輸送課長さん、本当に設置したくない理由ばかり並べているとしか私には思えないんです。やはり乗客が不便を感じていると。せめてもう1基、こんな小さなベンチでもしようがないと、増設してほしいと地域の住民から要望書も出されているわけです。それに対して一向に応えようとしないという、本当にこれは先ほどのバリアフリー特定事業計画の精神にも反するんじゃないでしょうか。何か歩道を改修してぴかぴかにしたから新たにベンチをつけると歩道を傷つけるからだめとか、そんな理由にもならない理由をつけて、だめですよ。事業管理者、どうですか。 174: ◯交通事業管理者  さまざまな御意見が寄せられる中で、交通事業者としては苦しい判断もするところがございますが、さまざまな経過のある中で現在の状況でございます。御理解賜りたいと思います。 175: ◯嵯峨サダ子委員  では、それは市民の前でそういうふうに言ってください。決して理解はできないと思います。これは引き続き要望しておきます。  あとは最後になりますけれども、八木山動物公園駅のバスプールの問題です。そこのバス停の問題です。御存じのように動物公園駅のバスプールは吹きさらしで、特に冬場は寒さで凍えそうです。利用者から市道側にある緑ケ丘方面行きバス停に風よけのフードを設置してほしいと、これも要望が出されておりますが、いつごろ設置される予定なのか、伺います。 176: ◯輸送課長  東西線八木山動物公園駅のバスプールには上屋が設置されておりますが、横からの風を防ぐ風よけは設置をされておりません。バスを御利用のお客様からは風よけ設置への御要望をいただいておりますので、どのような対応が可能か引き続き施設を所管する太白区等、関係部局と調整を行ってまいりたいと考えております。 177: ◯嵯峨サダ子委員  あと2カ月もすれば木枯らしが吹く季節を迎えます。バス待ち時間も長いですし、震えながら待つ市民のことを考えていただいて、雪が降る前に設置することを求めて質問を終わります。 178: ◯会長  以上で本分科会審査案件中、交通局所管分に対する質疑は、全体会質疑を除き終了いたしました。  答弁者入れかえのため少々お待ち願います。                〔答弁者入れかえ〕 179: ◯会長  次に、本分科会審査案件中、ガス局所管分についてであります。  市民ファースト仙台から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。             〔小野寺健委員、質疑席に着席〕 180: ◯会長  発言を願います。 181: ◯小野寺健委員  皆様、お疲れさまでございます。  平成28年度ガス事業会計に関して伺ってまいります。時間がそんなにありませんので、端的にいきます。  初めに、関連会社についてでございます。ガス局には100%出資の関連会社仙台ガスサービスがありますが、この会社はどのような事業を行っているんでしょうか、お示しいただきたいと思います。 182: ◯ガス局総務課長  ガス器具の販売、修理、ガス設備工事の設計施工、ガス局が委託しておりますガスサロンの運営やガス料金の収納業務、ガス設備点検やメーター交換業務等の事業を行っております。 183: ◯小野寺健委員  ことしの6月に株主総会を開いておりますので、平成28年度の決算が出ていると思いますが、この会社の経営状況についてお尋ねします。 184: ◯ガス局総務課長  仙台ガスサービス株式会社の経営状況についてでございますが、平成28年度の総売上高は15億8700万円、当期純利益は特別損失を計上したためマイナス1億4400万円となりましたが、利益剰余金の取り崩しにより対応し、債務超過には至っていない状況でございます。 185: ◯小野寺健委員  仙台市が100%出資する関連会社ですけれども、この100%出資に至った経過等を御説明いただきたいと思います。 186: ◯ガス局総務課長  仙台ガスサービスは、昭和41年、民間会社として設立されましたが、ガス局といたしましては同社との緊密な連携のもとにガス機器の販売まで行う体制を整えることにより、都市ガスの普及促進、都市ガス事業者としての経営体質の強化を目的といたしまして、昭和45年以降、段階的に出資率を高めまして、平成23年に出資率100%に至っております。 187: ◯小野寺健委員  ところで、この仙台ガスサービスでガス器具などの売掛金一億数千万円が回収不能となりまして、先ほどお話しいただきましたが平成28年度決算に特別損失として計上されております。この件について御説明いただきたいと思います。 188: ◯ガス局総務課長  特別損失につきましては、主に元従業員による横領被害4000万円及び回収不能となりました売掛金の累積1億2362万円の処理として計上したものでございます。 189: ◯小野寺健委員  回収不能の売掛金なんですけれども、2004年から15年度の12年間にわたっておよそ1,400件と伺っております。売掛金の債権の消滅時効は2年だそうですが、それが成立したり、債務者が所在不明だったりして回収できなかったということも伺っております。この結果、経営責任をとり常勤の取締役5人が退任されたということも聞いています。  今回のガス局本体の議案にはどのような影響が出ているのか。あらかじめいただいた仙台市ガス事業会計決算の説明書には御説明がございませんでしたので、説明を求めたいと思います。 190: ◯ガス局総務課長  今回の案件につきましては、仙台ガスサービスの自主事業でありますガス機器販売や修理等の売り上げに関するものでございまして、ガス局の委託事業にかかわる債権は含まれておらず、ガス事業会計への影響はございません。 191: ◯小野寺健委員  つまり、関連会社の仙台ガスサービスの中で処理をし、ガス局本体の損失にはなっていないという意味ですよね。確認をいたします。 192: ◯ガス局総務課長  おっしゃるとおりでございます。 193: ◯小野寺健委員  先ほど総務課長さんから御説明いただきましたように、この仙台ガスサービスでは2015年に元従業員の男性がガス器具などの販売代金約600万円を着服した疑いが発覚して、これを受けて社内で売掛金の調査を進める中で回収不能金が判明したということでございます。  現在までどのような対応をされているのか、事件発覚後の説明では旧経営陣に損害賠償請求する方向など検討されている旨ありましたけれども、どのような対応をされたのか伺いたいと思います。 194: ◯ガス局総務課長  横領被害につきましては、元従業員に対します損害賠償訴訟提起、また、売掛金の回収不能につきましては、旧役員に対する善管注意義務違反といたしまして、責任度合いに応じた損害賠償請求の調停申し立てを行うべく、現在担当弁護士と最終的な協議を行っている段階でございまして、来月中には損害賠償請求の民事訴訟申し立てを行うとの報告を受けておる状況でございます。 195: ◯小野寺健委員  今課長さんからいただいたのは民事の話だと思いますが、これ刑事のほうは考えていないんですか。 196: ◯ガス局総務課長  社のほうで既に告訴のほうは行っておりまして、その段階につきましては今地方検察庁のほうで捜査中というようなことを報告を受けております。 197: ◯ガス事業管理者  横領した元社員に対しましては今申し上げたことでございますけれども、旧役員に対しましては私どももガスサービスのほうで弁護士といろいろ協議を行い、また、ちょっと警察にも御相談いたしたんですけれども、告発というところは難しいというふうに考えているところであり、刑事事件に問うというようなことは現在のところ考えておりません。 198: ◯小野寺健委員  確認ですけれども、従業員のほうは刑事をして、経営陣のほうは民事のほうで責任をとっていただくというようなことを考えているということですね。 199: ◯ガス事業管理者  横領した社員につきましては刑事、民事、両方での訴訟を起こすということでございまして、旧役員に関しては民事のみということでございます。  なお、横領した社員につきましては、現在警察と検察のほうで協議中といいますか、審査中ということの報告を受けております。 200: ◯小野寺健委員  それで、問題は12年にわたり見抜けなかったというのがちょっと不思議なんです。なぜこのようなことになったんでしょうか、御説明をいただきたいと思います。 201: ◯ガス局総務課長  問題となりました売掛金の管理がそれぞれの社の営業担当者任せになっておりまして、また、経理部門でも売掛金の滞留状況を把握認識していないなど、会社の管理体制の甘さから生じたものでございます。 202: ◯小野寺健委員  決算に対する経営の管理というのか、役員の方々だと思いますが、その部分がやはりちょっと希薄だったのかなというふうに思っていますが、それで、再発防止が必要だと思っております。どのような対応をとられているのか、改めて伺います。 203: ◯ガス局総務課長  仙台ガスサービスでは役員の経営上の責任を重く捉え、経営体質の抜本的な改善をすべく、社長を含む常勤の取締役が全員退任し、また、中小企業診断士の資格をお持ちの方を監査役として民間から登用するなど、経営管理体制を刷新したほか、実務面におきましては社内の不正を防止し、適正に業務を運営していくため、経理部門のチェック体制を強化し、売掛金を初め未回収債権の管理徹底に取り組んでいるところでございます。 204: ◯小野寺健委員  なぜこのようなことが起きたのか私なりに考えたんですが、やはり社員さんの待遇が悪いんです。例えば仙台ガスサービスですが、職員平均年齢が43歳で、平均年間給与が354万3000円。同じ関連会社の仙台ガスエンジニアリングでも平均年齢45.5歳で、年間給与の平均が450万5000円。この年齢を考えると配偶者がいて子供が2人いてなんていうと、生活を維持するのにぎりぎりということになります。  私はこの仙台ガスサービス、仙台ガスエンジニアリングとも待遇改善に取り組む必要性があるんだと思っています。待遇面を含め、職場の環境をよくしないと今回のような事案を起こり得ますし、企業は継続性が必要な中で入社していただく方もいなくなるようでは元も子もないと思います。管理者のこの関連会社の雇用環境の改善を求めますが、いかがでしょうか。 205: ◯ガス事業管理者  会社の経営状況に大きな影響をもたらすに至りましたこのような事態が二度と起こらぬよう再発防止に万全を期すことはもちろんでございますけれども、安全・安心な都市ガス供給を確保するためには、出資会社の安定的な事業運営が必要不可欠であると考えております。  御指摘の雇用環境の改善を含め、出資会社の中長期的な体質改善、経営健全化の実現に向けまして、出資元として監督指導を今後とも十分に意を用いてまいりたいと考えております。 206: ◯小野寺健委員  仙台市本体で考えると職員平均の年齢が42.8歳で、職員平均年間給与が712万53円ということになります。一概にこの関連会社との比較はできないのも承知していますけれども、ほぼ仙台市職員の20代の給与と関連会社の40代の給与がほぼ同等では余りにも差が開いているというふうに感じております。今管理者に答弁いただきましたので、改善等も求めていきたいと思います。  次に、昨年の決算で同僚議員が質問しておりましたが、市ガス局が平成27年度、職員と民間のガス関連企業関係者らとの会食費用として約270万円を支出した件でございます。今年度はどのような対応をとられているのか、伺いたいと思います。 207: ◯ガス局総務課長  ガス局職員と営業先の方々との会食を伴う情報交換会につきましては、住宅関連企業や不動産管理企業等が加入するWillの会というものがございまして、そちらを初め、さまざまな個別の事業者の皆様を対象に、都市ガスの普及拡大につながる有効な営業活動の手段として位置づけ、引き続き開催しているところでございます。 208: ◯小野寺健委員  ちなみに費用は幾らですか。 209: ◯ガス局総務課長  ユーザー、サブユーザー、エンドユーザーと言われるいわゆるユーザーに限ったところでございますけれども、平成28年度の数字でございますけれども、総額で256万円ほどになっております。 210: ◯小野寺健委員  昨年の決算で同僚議員は外形的に接待と区別できないと批判されておりましたが、私はその立場には立っていません。ガス局は市長部局や市立病院とは違うと。もとより公営企業会計は料金収入によって賄う独立採算が原則であります。  仙台市のガス事業は全国的にも珍しい公営企業型の事業となっていて、そしてまた、全国的にはこのガス事業は東京ガス、大阪ガスなど民間企業が担っております。もちろん透明性も必要ですが、事業の遂行上、一定の経費が必要であると考えています。昨年度決算で氏家管理者も答弁されておりますが、局主催の会食や事業活動に資する有益な情報交換が目的で、単なる供応の場の接待とは違うもののはずでございます。この経費を使うことによって多くの受注をし、利益拡大に努める、このことは当たり前のことではないかなと思います。  また、最終的な受益者は市民でございます。市民に多くのメリットを還元すること、このことを念頭に平成28年度の決算の反省も踏まえて、今年度以降、積極的な事業の展開を求めますけれども、氏家管理者に答弁を求めます。 211: ◯ガス事業管理者  ガス事業につきましては、本年4月からガスシステム改革に伴う都市ガスの小売全面自由化によりまして、これまでの電力やプロパンガスとの競争を含めまして、他のエネルギー事業者との競争環境が一層激化することが見込まれておるところでございます。  住宅関連事業者の皆様との情報交換など、戦略的な営業活動を強化し、お客様の新規獲得や離脱防止など、収益拡大によります事業経営の安定化を図ることがより一層重要になってくると認識しておるところでございます。  今後、仙台市ガス局が市民の皆様を初めとするお客様に選ばれ、満足いただける事業者であり続けるため、今後とも積極的な事業展開を図ってまいりたいと考えております。 212: ◯小野寺健委員  ぜひ平成29年度の決算でも黒字化でありますように、ぜひ頑張っていただきまして、そういったお願いをいたしまして私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 213: ◯会長  以上で本分科会審査案件中、ガス局所管分に対する質疑は、全体会質疑を除き終了いたしました。  以上をもって本分科会の審査は全て終了いたしました。  お諮りいたします。ただいま審査を終了いたしました案件につきましての分科会報告は、正副分科会長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。              〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 214: ◯会長  御異議なしと認め、そのようにさせていただきます。  閉会の前に正副分科会長から挨拶をさせていただきます。                 〔分科会長挨拶〕                〔分科会副会長挨拶〕 215: ◯会長  それでは、これをもって決算等審査特別委員会第3分科会を閉会いたします。...