そういった中で
検査周期の見直しということなんですが、この見直しについては整備に関する基準や規定などに基づいて行ったものと思いますけれども、その基準や規定といったものはあるのか、伺います。
10:
◯車両課長 平成14年3月に
国土交通省が定めた鉄道に関する技術上の基準を定める省令におきまして、検査体系や
検査周期の見直しが規定されております。
11:
◯石川建治委員 それは車両の検査体制や
検査周期の見直しというのが
国土交通省が定めた鉄道に関する技術上の基準を定める省令に基づいて行われたと思いますけれども、省令ではどのような取り扱いになっているのか、お伺いします。
12:
◯車両課長 省令では、車両の
重要部検査は4年または
走行距離が60万キロメートルを超えない期間のいずれか短い期間が標準として掲げられておりますが、耐摩耗性、耐久性等を有し、機能が告示で掲げる期間以上に確保されればこの限りではないと定められております。
13:
◯石川建治委員 それでは次に、
検査周期を延長すると、そのためには事業者みずからが安全性を証明しなければならないというふうになっています。そのために交通局では
走行試験を行ったとしていますけれども、どのような試験だったのか、お示しください。
14:
◯車両課長 平成26年度に
重要部検査として入場する予定であった車両を試験のために約1年間延長して走行させ、故障の確認や経年劣化する部品の確認を行ったものです。
15:
◯石川建治委員 それは例えば試験をする期間とか試験に用いる車両の数とか、何か
さまざま条件というのはあるんですか。それから、今言われたように部品について、その部品ごとに交換時期とか定められていると思うんですけれども、その辺というのも
走行試験の中ではされているんでしょうか。この辺ちょっと確認だけさせてください。
16:
◯車両課長 今回の試験におきましては使用した車両は1編成となっております。何編成をやらなければいけないということは特に定めはございません。
条件等につきましては、国の解説がございまして、その中でさまざまな条件を示してございまして、それに沿った形で
走行試験を行ってございます。
17:
◯石川建治委員 私も以前国鉄で働いていたことがありまして、そのこともあって国鉄、今JRになりましたけれども、同じような検査をしているんです。その際に
走行キロ数の違いとかあるものですから、かなり編成数でいくとそれらの1割ぐらいの編成数で
走行試験のようなものを行っているんです。
だから、例えばその1割ぐらい、今27編成ですか。ですから、例えば最低でも2編成で検査をしなければならないと。そのときに例えば同じ距離数を走っていても、例えば走行時期、例えば冬とかの気象の非常に厳しい時期とか真夏の暑い時期、あるいは何らかのふぐあいとか故障があったものについては検査の違いが出るんです。
そういった面では、できるだけ
走行試験をやる際にはそういったことがちゃんと確認できるように今後行うときにはぜひ頭の中に入れていてもらうといいかなという気がしています。
車両で最も大切なのは台車というふうに言われている土台です。車輪や車軸や
ブレーキ装置等ですけれども、
走行試験ではどのような結果になったのか、伺います。
18:
◯車両課長 試験車両の試験期間中の故障はありませんでした。車軸や
ブレーキ装置などの部品について
公益財団法人鉄道総合技術研究所に依頼して調査を行いましたが、性能の劣化は見られず、良好な結果が得られております。
19:
◯石川建治委員 例えば目視とか
点検ハンマーでの確認とかということをよく交番検査なんかでもやるんですけれども、JRでそういう長期間にわたってやるときに車軸の損傷が一番怖いと。走っているうちに車軸が折れてしまうといった危険などがあったら大変だということで、車軸探傷という検査を行っているんです。それはもちろん機械で車軸の奥のほうに傷が入っていないかどうかということを見きわめるということなんですが、そういったことというのはやっているんでしょうか。
20:
◯車両課長 車軸の探傷試験につきましては、8年の前半検査において実施してございます。
21:
◯石川建治委員 わかりました。
次に、装置等のふぐあいなどによって、それではこの間
車両故障とか事故の発生というのはあったのかどうか、伺います。
22:
◯車両課長 過去5年間におきまして10分以上の遅延や運休の原因となった
車両故障は11件発生しております。なお、
車両故障に起因する重大な事故はこれまでは発生しておりません。
23:
◯石川建治委員 この交通局で出している
高速鉄道安全報告書の平成28年度版、これ今月出されたんですね。見ましたら管理者の何か
スナップ写真のような写真がありまして、その中で平成28年度、実は運転事故とか輸送障害とかインシデント、いわばそういう事故の起きる危険性がある事態がなかったんです。平成28年度は全くなかった。そういった面では本当にすばらしいと思います。
なお、ホーム柵ができてからはなお安全性が高まったということもあって、車両のそういったかんでいる事故はなくなってきているということなんだろうというふうに思います。
一方で、同じモーターを使っている横浜などではまだ時々やはり故障とか、そういったふぐあいが生じているようでございました。この辺は今後もしっかりとやっていただきたいと思います。
次に、延伸によって
車軸ディスクや
ブレーキ装置などのほか、例えば空調装置、
オイル系統などにある消耗品の交換、
フィルターの詰まりなどの
故障発生率が高まるという可能性があるのではないかと思いますが、この辺についてはどのような見解をお持ちでしょうか。
24:
◯車両課長 消耗品につきましては、3カ月を超えない期間ごとに行う月検査で点検をしまして、消耗していれば交換しておりますので、今回の周期の見直しにより
故障発生率が高まることはないと考えております。
25:
◯石川建治委員 今回の決算年度に見直しを行いました4年で60万キロを5年で60万キロということになるというと、これまで持っている
整備基準等の規定なども変更しなければならないと思うんですが、その辺についてはどうでしょうか。
26:
◯車両課長 省令に基づき策定した
検査実施基準における
重要部検査の周期を変更しまして、国に届け出しております。
27:
◯石川建治委員 先ほども聞いたように、今4年間あるいは5年間で60万キロ超えることもまずないんですよね。そういった面では安全性はしっかり確保できるんだろうというふうには思いますけれども、一方で、
走行試験をやってその安全性が確認できたよということを検証するということについては、先ほど横浜市をちょっと挙げましたけれども、他都市の地下鉄との比較も欠かせないと思うんです。横浜市との比較検討などについて行っているのか、伺います。
28:
◯車両課長 平成20年度から
重要部検査を延伸した横浜市交通局の
ブルーラインにつきまして、同様のシステムを持つ先行事例としまして事前に調査を重ねて比較検討を行っております。
29:
◯石川建治委員 その比較検討した結果はどうなんでしょうか。
30:
◯車両課長 比較検討した結果、仙台市の南北線においても同様に周期延伸の取り組みを行うことができるというふうに判断したところでございます。
31:
◯石川建治委員 それから、先ほど出た消耗品あるいは
フィルターなどの交換についてなんですが、JRのほうも見直しを行っています。たしか8年を10年に延ばして90万キロを120万キロというふうに延ばしているんですが、ただ、それでもそういう消耗品などについて見直す以前にやっている基準で交換などを行っているんですけれども、そうした考えについてはいかがでしょうか。その辺のお話をお聞かせください。
32:
◯車両課長 列車検査と月検査は、内容と周期については変更しておりませんので、消耗品などの交換はこれまでどおり実施いたします。
33:
◯石川建治委員 次に、
重要部検査の結果については交通局が組織をしています
評価検討委員会で審議することになっていますけれども、
委員会メンバーの構成あるいは安全性の
評価検討方法などについて伺います。
34:
◯車両課長 委員会は、
学識経験者としまして大学教授2名、鉄道総研の研究者3名、
先行事業者である横浜市交通局1名、仙台市交通局2名、国の指針に基づいた体制となっております。
安全性の評価検討につきましては、国から鉄道総研への
委託研究成果に基づく部品の安全性の評価のほか、事業者みずからが安全性を検証すべき部品を抽出いたしまして、
走行試験の結果を委員会で審議していただき、安全性の評価を行いました。
35:
◯石川建治委員 例えば消耗品あるいは土台となる先ほど言った台車の足回りの関係とか、そういったものを評価をするといったときに、お話を伺いますとそういうメーカーが入っていないんです。私はメーカーが入ることによってメーカにこういうふぐあいがあるよとか、予定よりももたなかったよとか、あるいはここをこう改善してもらったほうがいいよねみたいな話になったときに、そういうメーカーが入っていると非常に効果的に車両の保全とか何かもできるんじゃないかと思うんですけれども、その入っていない理由というのは何かあるのでしょうか。
36:
◯車両課長 今回の
検査周期延伸は
通常使用環境での周期延伸に伴う部品の耐久性の確認が主なものでしたので、メーカーには委員会に入ることを今回は求めておりません。
なお、先行事例であります横浜市交通局の委員会においてもメーカーは委員に含まれておりません。
37:
◯石川建治委員 わかりました。
次に、仙台市の
行財政改革推進プラン2016によれば、今年度は車両の先ほど出されました
全般検査の周期を8年から10年に延伸するというふうにしておりますけれども、
全般検査の周期延伸においても
重要部検査と同様の
走行試験というのは行うのでしょうか。
38:
◯車両課長 重要部検査と同様に、平成26年度に
全般検査として入場する予定であった車両を試験のために約2年間延長して走行させ、故障の確認や経年劣化する部品の確認を行いました。
39:
◯石川建治委員 次に、
全般検査なんですけれども、
重要部検査については4年または
走行距離60万キロというふうになっていますけれども、
全般検査は8年という期間のみが基準にされているんです。
走行距離が含まれていない。この理由についてはどのような理由があるのでしょうか。
40:
◯車両課長 省令におきましては、距離によって消耗する部品の交換は
重要部検査で行うこととなっておりまして、
全般検査には距離の定めがないというふうに理解しております。
41:
◯石川建治委員 そうなんですか。通常国鉄なんかだと、例えば地下鉄でいう4年で60万キロというふうになったときに、JRの場合でいうとそれの3掛けぐらいの距離、例えば60万キロだったら90万キロの
走行試験をして安全性を確認しているんです。最も列車として重要なのは、例えば停留している時間も含めての期間ということになるんですが、やはり走ることによってやはり劣化とか傷みが進むんだろうというふうに思うんです。
ですから、そういった面では
重要部検査よりも長期に使用する車両の検査については、その実施基準に
走行距離を設定すべきではないかというふうに思うんです。今、答弁いただいたんですが、なかなか納得がいかないなという気がしております。
全般検査周期延伸についても規定等を見直して、やはり
走行距離を加えて確認すべきではないかと思いますけれども、この辺についての考え方はいかがでしょうか。
42:
◯車両課長 南北線につきましては、先ほどお示ししたように年間約8万キロちょっと走行するということになりまして、
検査周期を5年に延伸しましても40万キロ強の走行となりますことから、60万キロまで走行して
重要部検査というものを行うことはないということです。したがいまして、
全般検査の周期も期間のみで十分であるというふうに認識してございます。
43:
◯石川建治委員 そのことは利用者の安全ということになるわけですよね。そうすると、先ほども紹介しましたけれども、今の南北線では平成28年度、決算年度では事故等がなかったということもあって、非常に喜ばしいことなんですけれども、やはりできるだけ高度の安全策を講じていくということが非常に重要なんだというふうに思っています。
今回の見直しは行革関係ですから経費の削減という視点のみから進められているのかという気がしておりますけれども、その見直しに伴って故障等の発生確率の上昇というリスクを軽視してはいけないんだろうと思っています。
安全性の確保に全力を挙げることが
交通事業者の責務ではないかというふうに思うんですが、この辺最後に管理者の所見と今後の決意も含めて伺って質疑を終わりたいと思います。
44:
◯交通事業管理者 ただいま担当課長から御答弁申し上げましたが、今回の件は、まずは部品の耐久性が向上してきたということと、それから、本市の地下鉄の
走行距離の実情といったものを踏まえまして、十分な検証を行い、さらに適切な手順を経て行うものでございます。
行財政改革計画に掲載しておりますことから、経営の効率化という面は確かにございますが、しかしながら、その前堤には運行の安全性というものがございます。安心して御利用いただくために安全が最優先であるということはいささかも揺るぎのないことでございます。
引き続き今回見直しをします検査のほか、10日ごとに行う検査あるいは三月ごとに行う検査、これらもしっかりと万全を期して行い、安全運行に努めてまいりたいと思っているところでございます。
45:
◯石川建治委員 JRの北海道でかなり車両の整備不良による事故というものはかなりふえてきています。JRの各社の中でも北海道は大変厳しい財政状況に陥っておりまして、そのことがそういった本来すべき安全対策というところにお金が回っていかないということが明らかになっています。交通局のほうの財政も厳しいですけれども、その辺はしっかりと手を抜くことなく、財政を抜くことなく、安全性の確保に取り組んでいただきたいと思います。
最後に、せっかくですから、そういった安全対策を万全にやっていますよというのであれば、比較対象となっている横浜市交通局の地下鉄のようにこういう安全対策をしていますよといったものを例えばホームページに掲載したり、市民にお知らせをするといったことについても、今後ぜひ工夫して進めていただくよう要望して終わります。
46: ◯会長 自由民主党から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔
橋本啓一委員、質疑席に着席〕
47: ◯会長 発言を願います。
48:
◯橋本啓一委員 それでは、私からは路線バスの再編、宮城交通の
運賃値上げ、そして
IC乗車券イクスカ、こういった生活交通に関連したことについて伺ってまいりたいと思います。
平成27年12月に開業いたしました
地下鉄東西線開通、これの効果はまさに南北線の乗客の増員というものにも影響し、つながっているということを伺っております。本市を東西南北に貫く十字の
骨格交通軸が
仙台都市圏の
基幹交通機関として重要な役割を担っていただいているわけであります。
一方で、この
東西線開業に伴って
路線バス網の再編が行われましたけれども、その再編によってバスの乗客が減ったという影響が起きているわけであります。このバス再編に伴ってどの程度の影響がこれまで出ているのか、また、この再編に当たって多くの御意見とか御要望が市民の方々から寄せられているかと思いますけれども、どういったものが主なものとしてあったのか、まず伺っておきます。
49:
◯輸送課長 東西線の開業に伴いまして、バスから定時性や速達性がすぐれている地下鉄への利用の転換が図られまして、バスの御利用が減少しております。
また、再編後の御要望をいただいているものについてでございますけれども、再編前のような都心部までの直通経路に戻してほしい、運行便数をふやしてほしい、地下鉄からバスへの乗り継ぎをスムーズにしてほしい、運行経路を変更してほしいといったようなものがございます。
50:
◯橋本啓一委員 これまで地下鉄が開通する前はやはりバスが中心であったところ、その利便性を知ってしまっている中で地下鉄も利用してほしいということで、地下鉄を中心にバスが再編されたということになれば、やはりその当時のことを思い出せば戻してほしいなと。経路であったり、また間隔であったり、そういったことが出てくるのはしごく当然なのかなと思うところでもあります。
そういった要望に対して一つ一つ御当局側は個別に検討、検証されながら結論を導き出しておるわけだと思いますけれども、そういったものを一つ一つどのように検討、対応されたのか、そしてまた、具体的に結果が出たものについてはどういったものだったら対応できて、どういったものだったら対応ができなかったのか、これをお示しいただきたいと思います。
51:
◯輸送課長 交通局におきましては、路線再編の説明会でいただきました御意見、御要望につきましては、一定の需要が見込めるか、過度な
コスト負担とならないか、地下鉄駅結節という基本方針に沿ったものかというような基準に照らしまして対応の可否を判断したものでございます。
この中で実施したものといたしましては、回送便を活用しての運行が可能な路線の運行、二つの系統を連結しての都心部への直通運行などを実施しております。
また、対応できなかったものでございますけれども、路線再編前の経路で運行してほしいといった御要望ですとか、路線再編前の便数と同じに運行してほしいといったものについては対応ができなかったところでございます。
52:
◯橋本啓一委員 その需要とか、そういったものをしっかりと検証した上で本当に乗っていただけるのかどうか、それは当然あるかと思いますけれども、いろいろな要望が出ているのも私も実質伺っておりますが、できるだけ丁寧に検証した上で、一つでも多く対応していただきたいなというところも要望しておきたいと思います。
ところで、宮城交通では来月の10月1日、あさってからでありますけれども、
初乗り運賃と距離ごとに加算される実施運賃の二つが値上げされるということが発表されております。これに伴いまして仙台市交通局の賃率、料金運賃の率でありますけれども、これに適用している区間を今度は宮城交通は自社賃率に改めるということから、運賃が当然事業者間で異なってくるということが発生しました。
そして、これまで競合している区間、いわゆる併走している路線の中で
共通乗車定期券の販売がこのことによって終了することになったということであります。今回の件、その結果として実際は本市の交通局の料金が実際に安くなるということでありますけれども、安くなって本市の交通局の乗客がふえるだろうといった単純な話では決してないと思っておりますが、こういった利用者の影響について交通局はどのような見解をお持ちになっておられるのか、お示しいただきたいと思います。
53:
◯交通局業務課長 宮城交通株式会社では、経営環境が厳しさを増す中、
路線バス事業を安定的に継続していくために、このたび運賃改定を実施することと伺っております。
改定後、市営バスと
宮城交通バスの運賃が異なる区間が生じることから、1路線ではございますが、区間を申し上げますと八乙女駅から北環状線を西に向かって
都市計画道路の
北四番丁大衡線と交わるところ、
上谷刈山添バス停までの区間になりますが、共同で実施してまいりました
共通定期券の発売を終了せざるを得ない状況となり、双方の利用者へ影響が生じることとなります。
なお、今般の運賃改定によって市営バスの乗車人員にどの程度の変動が生じるか、10月以降の利用者の動向を注視してまいりたいと存じます。
54:
◯橋本啓一委員 運賃が変わるわけですから共通の定期券が廃止されるのは当然でありますけれども、今御答弁いただきましたけれども、実際どの程度の影響が出るのかしっかりと見きわめていただかなければならないんではないかと私自身も思っているところであります。
私自身が申し上げたいのは、本市のバス事業においてバスの乗客増が今のところ全くといって見込めていない現状におきまして、今回こういった宮城交通の運賃の値上げが一層バス離れに拍車をかけることにつながりかねないのではないかというふうに思うところであります。
そして、公共交通としてのバス全体がその影響を受けながら利用者減少に影響してくるものと私自身心配するものでありますけれども、公共交通利用について推進にしっかりと取り組んでいただいているはずでありますが、関係する都市整備局並びに交通局に御所見をお伺いします。
55: ◯都市整備局長 宮城交通におかれましては、少子高齢化でございますとか人口減少を背景といたしましたバス利用者の減少など、経営環境が一段と厳しさを増す中で、これまでも経営努力を続けてこられたものと考えてございます。
今後も
路線バス事業を安定的に継続していくためには、さらなる収支改善が必要と判断され、やむなくこのたびの
運賃値上げに至ったものと認識してございます。
なお、このたびの運賃改定によりまして、宮城交通におかれては運転士の待遇改善でございますとかバリアフリー車両の導入というものをさらに進めていくと伺っているところでございます。
仙台市といたしましては、バリアフリー化のさらなる推進でございますとか、仙台スマートの取り組みを継続していくということ、これらを通じまして公共交通の一層の利用促進に向けた取り組みを強めてまいりたいと考えておるところでございます。
56:
◯交通事業管理者 市営バス事業におきましても、これまで何度か値上げということを実施させていただいております。その際には一定程度お客様のバス離れが発生しているということも承知してございまして、運賃の値上げにつきましては御指摘のように利用の減少につながる可能性があるものと認識してございます。
しかしながら、事業者としての経営改善努力を講じてもなお経営改善が図れない場合におきましては、それが路線の維持ができるかどうかという問題になりかねないところもございます。
交通事業者といたしましては、もちろん利用促進の取り組みを最大限行うことが事業者にとりましても、そして利用者にとりましても重要なことだとは認識してございますが、将来にわたって地域の足を守るという観点からは、場合によっては運賃の値上げということを選択せざるを得ないというところがあろうかと思いますが、利用促進というのが私どもにとっても利用者にとっても大事な観点であるということを心に刻んで対応してまいりたいと思ってございます。
57:
◯橋本啓一委員 今、両局長と管理者からお話をいただきましたけれども、やはりさらなるサービス向上、そしてまた経営改善努力、これはたゆまぬ努力が必要なわけでありますので、ぜひ期待をするところであります。
地下鉄、そしてまたバスがしっかりと連動しながら、つながりを持ってネットワーク化することがまさに本市の、特に郊外にお住まいになる方々を初め、最終的には全市民の生活が便利快適になるというふうに思っているものでありますが、しかしながら、私もよく仙台市北部のほうの郊外の方々にお話をいただきます。バスがまた減便になったと、本当に何とかしてほしいんだという声を郊外ほど頻繁に最近は聞くことが多くなりました。
まず初めに言われた原因は、確認をいたしましたところ、仙台市も宮城交通さんもそうでありますけれども、バスの運転手不足だと、したがって、それが具体的にバスの減便にそのまま直結してくるんだというような理由をお話しいただいたことがあります。
交通局、民間事業者問わず、運転手の確保について相当御苦労されているということは理解していないわけではありませんけれども、路線バス委託を受ける民間事業者が委託を重視する余り、独自で運行する路線のバス減便、こういったものに影響がないようにすることが本当に必要ではないかと思いますが、御所見をお伺いします。
58:
◯輸送課長 宮城交通への管理の委託につきましては平成20年度から実施をしているものでございまして、この委託が減便の要因になっているということの認識はしてはおりませんが、減便は路線バス運行の収支悪化など、さまざまな要因がある中で企業の経営判断として行われたものではないかというふうに考えておるところでございます。
59:
◯橋本啓一委員 次に、本市の公共交通利用促進のツール、または地域活性化のツールとも期待されております
IC乗車券イクスカでありますけれども、先般ジョジョ展記念で発行されたイクスカがすごい人気で完売した。これは皆さん新聞でも御了解いただいているかと思います。
本市のICカードイクスカがこういった県内外の方々から注目されることは本当にうれしいことではありますけれども、これがしっかりとできることなら利用に大きく結びついていただくことを期待するものでありますが、平成28年度、このイクスカの販売実績がどの程度あったのか、そして、その利用状況、効果、こういったものを検証しているかと思いますが、伺います。
60: ◯交通局経営企画課長 平成28年度におけるイクスカの発行は、敬老乗車証を除き約13万枚、年度末時点での累計で約49万枚でございました。
なお、本年8月末時点では約55万枚となっております。
また、地下鉄及びバスともにイクスカを含めたICカードの利用割合が、平成28年度の中ごろには約8割を超えるといったことがございまして、広く普及し、スムーズな乗降や記名式カードにおいて紛失時の再発行が可能となるなど、お客様の利便性が向上しているものというふうに認識しているところでございます。
61:
◯橋本啓一委員 平成28年度中ごろには8割というような数字を今いただきました。そうなのかなと思いますけれども、昨年の市政だより7月号でしたでしょうか、マスコミ等でも取り上げていただいたようですが、東北工業大学では学生証にイクスカを導入したことが話題となりました。学生証として顔写真であるとか身分証明書、授業の出欠管理、そしてまた、図書館での図書の貸し出し、こういったものに対応するものと伺いましたけれども、これら学生証として導入に至った経緯がどういうものであったのか、そしてまた、その期待する効果、しっかり上げていただいているのか、どういう実績をどれほど行ったのか、お示しください。
62: ◯交通局経営企画課長 東北工業大学に対しましては、平成26年度末に交通局より働きかけを行い協議を重ねた結果、平成28年4月に新入生約800名を皮切りに導入いただきまして、現在1、2年生を中心に約2,000名の方に御利用いただいております。
イクスカの学生証としての御利用は、学生証と乗車券としての機能を一体化することにより、バス、地下鉄の利用促進がより図られることを期待したものでございまして、導入した東北工業大学からは利便性が高まり、バスや地下鉄の利用者が一定程度増加しているとの声をいただいております。
学生証として導入いただいているのは現在東北工業大学のみというふうになってございます。
63:
◯橋本啓一委員 2,000枚という御報告をいただきましたけれども、そこで確認をさせていただきますが、東西線の駅がキャンパス内にある東北大学はもちろん、沿線沿いには宮城教育大学、また南北線ではありますけれども、東北学院大学など、地下鉄に近い、地下鉄利用の多い、地下鉄の恩恵にあやかっている大学も予想されるわけでありますけれども、実際には多分導入をお願いしているんだろうなと思います。
もっと言えば、職員の方々にも身分証明書として働きかけを行ってもいいんではないかと思うものでありますけれども、恐らくこれも予測ですが、導入していなくても当然早期に導入に向け検討していただけるくらいの営業をされているんではないかと思いますが、こういった大学にどう対応されて、どういった回答をいただいておるのか御説明をください。
64: ◯交通局経営企画課長 これまで東北工業大学のほか、東北大学や宮城教育大学などに働きかけを行ってまいりましたが、今のところ東北工業大学において学生証に加え職員証として御利用いただいているという状況にとどまっているところでございます。
また、身分証つきのイクスカを導入するに当たりましては、ICカード読み取り機の設置などに係る経費が多額になるといった御回答をいただいているところでございます。
65:
◯橋本啓一委員 先ほど申し上げましたように、東北大等はまさに東西線と連結したキャンパスづくりもされているわけでありますし、国立、私立、何か違うところがあるのかもしれませんけれども、やはり学校の整備に当たってしっかりとこちら側からこの利便性について御説明をしていただきながら、学生、そして職員の方々にしっかりと地下鉄に乗っていただくんであればなおさらに便利ですよというような働きかけは必要ではないかと思っておりますので、今後の働きかけに期待をするところでありますけれども、よろしくお願いいたします。
IC乗車券に求められるものは地域のニーズに合った独自のサービス提供、そういった提供ができる域内の利用者の利便性向上に対応したものでなければなりません。本市のICカードイクスカも公共交通利便促進のツールとしてだけでなく、さまざまな活用方法も考えて、その機能を一層拡大していくことが重要であると思います。
拡張性の高いイクスカの有効性、そして活用性を事業者の方々にしっかりと御理解をいただくことも必要であると思います。本市内中心部を中心としたこういった企業の方々にシステム運用に利用していただきながら、社員証のように導入されるのは当然かと思うんですけれども、こういった導入を図っていただくためにも働きかけは必要不可欠であります。働きかけを行ったのか、また、導入というものにつながった結果があるのかどうか、伺います。
66: ◯交通局経営企画課長 身分証つきイクスカにつきまして企業に対しての働きかけというところはまだ行っているところはございませんで、現在、企業において導入いただいている実績はございません。
なお、交通局におきましては職員証としての導入をいたしておるところでございます。
67:
◯橋本啓一委員 後ほど御説明させていただきますけれども、てっきり既に企業の方々にもその有効性、有用性について御協力をいただきながら働きかけいただいているんだろうなと思っておりましたが、少し遅いような気がします。
今、交通局もというお話がありましたが、既に交通局で導入されているということでありましたけれども、実際に導入されている感想といたしましてどういうふうな感想をお持ちになっているのか、また、導入後に改めてこういったものがあったらいいなとか、こういう活用、こういう機能もあったらいいんではないかというようなものも多分出ておられるかと思います。
恐らく毎日バスを利用しているかと思いますけれども、たまにバス停で見かける交通事業管理者、その辺の感想はいかがでしょうか。
68:
◯交通事業管理者 従来別々でした職員証とタイムカードを一体のものにしましたので、職員の出退勤の管理といいますか、確認ですとか、あるいは時間外に入庁するときの手続というようなものに活用しておりまして、利便性が向上したというふうには伺ってございます。社員証あるいは職員証としての効果というのはあるというふうに認識してございます。
また、そのほかの日常的な機能への拡張ということも局内でいろいろ検討しているところでございますが、まずは交通系のカーシェアの鍵ですとか、そういった部分での拡大の話を進めておりますほか、内部的には例えば図書館証などについてはそういう余地がないのかといった話をしているところでございますが、いずれも導入に関して経費がかかるという問題もございますので、引き続き調整をしていきたいというふうに思っております。
69:
◯橋本啓一委員 管理者から今御感想というか、御意見をいただきましたけれども、何でもそうだと思うんですけれども、やはりみずからが使ってみて検証してみて、こういったふうに使わなければならない、こういうふうな機能を考えていきましょう、やはりこういったことは一番必要だと思う次第であります。
東西線の開業当時、こんなお話を伺いました。地下鉄
東西線開業に先立って行った市内の小学生を対象とした試乗会の感想として、今まで動物園にお父さんの運転する車でしか行ったことがなくて、すごく遠いイメージがあったと、思っていましたと。これからはこの地下鉄でこんなに近い動物園に行きたいなと思ったら、友達とすぐにでも、いつでも来れるようになるねと、それがうれしいと目を輝かせていたというお話を伺ったことがありました。
12歳以下対象の子供用イクスカもあるようですから、これはまさに現金不要で遠くまで移動できる本当にすばらしいカードであります。子供たちにとっては図書館利用、こういったものも考慮するなどして、もっともっと有効な活用も子供たちも含めてすべきであると思います。中学生以上になりますと大人ですから、中学生以上は学生証を持つわけであります。その有効性は言うまでもないと思います。
これまでのこういった小学生、中学生への取り組み状況、そしてまた、今後の見通しを伺いたいと思います。
70: ◯交通局経営企画課長 小学生、中学生あるいは学生さんが利用できる施設につきまして、イクスカとの連携を図るということは、大変こちらのほうを利用される方にとって便利なものというふうに考えてございます。
イクスカを地下鉄沿線の市有施設におきまして有効活用できないか、関係部署とさまざま検討してまいったところでございます。入場料等につきましては、ただ資金決済上、電子マネーで決済する必要がございますため、現在イクスカで実現できないところでございます。
また、先ほど管理者よりも御答弁申し上げましたが、図書館の利用者カードとしての活用も検討しているところでございますが、費用面の問題で導入には至っていないところでございます。
今後につきましては、引き続き地下鉄沿線の市有施設でのイクスカの利活用を中心に、導入費用を抑える手法なども含めまして検討に努めてまいります。
71:
◯橋本啓一委員 開業から2年近くが間もなくたとうとしているわけでありますから、こういった検証、どの程度の検証期間が必要なのかわかりませんけれども、具体的に試験的にでもいろいろな活用の仕方を提案し、検証してみる必要があると思っております。
平成27年2月に国の交通政策基本計画の中において、そしてまた、同年6月に日本再興戦略の中において、オリンピック開催の2020年までに相互利用可能な交通ICカードを全ての都道府県に導入するという閣議決定を行ったと伺っております。これは地域の利用者の利便性の向上だけでなくて、訪日外国人旅行者を初めとする地域外からの来訪者の移動の円滑化を図り、そして、地域の公共交通の活性化と地域の活力向上に結びつけるという目的だということを伺いました。
現実を見ても、交通系ICカードは平成13年のスイカ発売以来、都市部を中心に爆発的に利用が広がって、今や便利でなくてはならないものというふうになっていると思います。
他方、地方のICカードは結構頑張っているところもあるんです。
特徴的なところを二つほど上げますと、香川県の高松市では平成17年から導入しているICカードイルカは、各種割引サービスに加え、地域の駐車場やコインロッカー、公園や美術館の入場料、病院の診療費、住民票等の発行手数料などに利用できる電子マネーの機能を有するとともに、地元大学の学生証、職員証、高松市役所の職員証、また地元の銀行のキャッシュカード、こういったものとも連携し、もう地元ではなくてはならない重要な地域サービスのツールとなっているというお話を伺っております。
また、もう一つ特徴的なところとしては、富山県の富山市、これは有名なところでありますけれども、ICカードパスカはLRT、鉄道、バスの交通サービスだけでなくて、地元のコミュニティサイクルや商業施設との連携、そして、中心市街地の活性化に本当に大きく貢献しているなというふうな報告をいただきました。もちろん地元の大学の学生証や富山市役所の職員証にも導入され、さらに市民が所有するICカードの利用状況データをもとにどういうふうにICカードを持っている市民の方々が動いているかというデータをもとに、医療費削減に組み合わせながら財政支援の効果的な測定にまで活用していると。そこまでしているんだなとびっくりしたところでありますが、以上のようにICカードに電子マネー機能を付加したり、商店や観光施設、コミュニティサイクル、公共施設、さまざまな場所で利用できるようにすることによって、単なる乗車券としての機能ではなくて、より幅広い総合的な地域サービスのカードをして機能を発揮し、重要なツールになり得ているということでありました。
こういったことを踏まえまして、これまでの検討状況、単純な交通のパスだけではないと、どういうふうな検討を行ってきたのか、伺いたいと思います。
72: ◯交通局経営企画課長 電子マネーの機能の付加につきましての検討状況でございますが、イクスカを商業施設で利用できるようにするためには、イクスカに電子マネーを導入する必要がございます。
現在、スイカと相互利用しているということを考慮いたしますと、スイカ電子マネーというものを導入するのが最も利便性があると考えております。しかし、そのためにはJR東日本からはまず先に全国相互利用を行う必要があるというふうに言われているところでございます。
この全国相互利用を行うためには、相互利用を行う各事業者との合意のもと、車載機や出改札機及び精算システムなどの改修が必要となります。この全国相互利用は10種類のカードに関係する約150の事業者で行われておりまして、そのうち鉄道事業者の出改札機だけでも約5万台に上るなど、その改修には100億を超える費用が見込まれますことから、各事業者の機器改修時など、適切なタイミングを捉える必要がございます。
関係する事業者の方々の御理解と御協力を求めながら、相互利用の範囲拡大に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
73:
◯橋本啓一委員 スイカが活用できるエリアということを優先しているイクスカですから、先ほど申し上げましたイルカとか、そういったカードとはまた趣が違うんだというような理解を私もしているところでありますけれども、国のその閣議決定の中で全国相互利用が可能なカードを広げていくというふうな取り組みの閣議決定について、そういったものもしっかりと動向に注意をしながら取り組むことも必要なのかなと思う次第であります。
先ほど申し上げました訪日外国人が急増する現在、外国人旅行者を初めとする地域外からの来訪者にとっても公共施設を利用する障壁を解消する効果がこのICカードにはあるというふうに思っております。
地域にふなれな旅行者などの利便性向上という面では本当に大きなメリットがあるわけでありますけれども、例えばもう既に関東や関西では割引切符と特別デザインのICカードをセットとして販売するなど、外国人旅行者向けの取り組みをしっかりと進めていて、その特別なデザインされたオリジナルカードがとても人気を博しているというふうなお話も伺いました。
観光プロモーションとも連携したこれまでの取り組み、具体的にこのICカードは何かあるのか、お示しをいただきたいと思います。
74: ◯交通局経営企画課長 地域外からの来訪者に対して観光プロモーションと連携した取り組みといたしましては、本年度開催したジョジョ展の際にジョジョデザインのイクスカを1万枚発行し、県外の多くの方に御購入いただいたところでございます。
なお、ICカードではございませんが、ことし4月より訪日外国人旅行者向けに市バス、地下鉄などを御利用いただけるとともに、市内施設などで割引特典も受けられる利便性の高いフリー切符といたしまして仙台エリアパスの発売を開始したところでございます。
75:
◯橋本啓一委員 もっともっと先を見据えた取り組みをしていかなければならないと思いますし、そういったことについてどういったニーズがあるのか、そういった、この間もお話ししましたけれども、アイデアをいろいろ出し合いながら進めていただきたいなと思っております。
人口減少、少子高齢化が進む中で、特に地方では本市仙台市であってもモータリゼーションの進展で、地域のバスや鉄道を利用する人の数は横ばいか、むしろ減少傾向にあるとも言われています。そんな中で、この交通系ICカードによって地域の利用者の利便性向上、そして幹線交通と地域交通のシームレス化が図られることによって地域経済全体の活性化が期待されているわけであります。
そんな中、本市のICカードイクスカは、JR東日本、一定の圏域の中で有効で使えるようになっておりますけれども、残念ながらいまだに全国相互利用まではいっていないということであります。
一方で、JRのIC乗車券スイカは今後一層その利用拡大が見込まれる中で、大変便利なものですから、むしろスイカに取り込まれてしまうことのないよう、やはりこのイクスカというのは独自性を持っていかなければならないんではないかと感じるところであります。
いずれこのイクスカの発行も一定程度市民の方々が所持すれば、何枚も持つものでもないでしょう。そして、一方で仙台市を訪れる方々がさらに持っていただければそれはそれでいいことではありますけれども、いずれこの発行は頭打ちになると予想されているところであります。
今のうちにできるだけ先ほど申し上げましたような付加できる機能を研究、拡大しながら、さまざまなところに導入を検討していただくことが重要だと思っております。改めて公共施設利用促進と地域活性化にはこのICカードイクスカの普及が欠かせないというふうに思ってもらうように進めていかなければなりません。
お手本として、まずは本市職員の身分証として早期のイクスカの導入も含めながら、今後の展開、取り組みに期待をいたすところでございますけれども、これについてその意気込みを伺っておきたいと思います。
76:
◯交通事業管理者 IC乗車券につきましては、その活用の可能性というものは非常に広いものだと思ってございます。その活用の可能性を広げる大きな機能が電子マネー機能でございますが、これは課長が答弁いたしましたようになかなかハードルが高い状況でございます。
そういった中で、全国相互利用の機器の更新なり改修なりのところでタイミングをきちんと捉えられるように、常に意見交換なり要請活動なりというものは継続して見落とさないようにしていきたいと思っておりますが、現実的にはそれは若干中長期の課題になりますので、現実的な現在の取り組みといたしましては、この地域でイクスカの機能をどのように利便性を高めていくかということであろうと思ってございます。
交通の乗車券機能ということで引き続き拡張を図ってまいりたいと思いますが、社員証、職員証としての機能というのは現実に私ども、それから東北工業大学で実施してございます。委員から市の職員証という提案もいただきまして、これも従来からいろいろ御議論いただき検討してきてございますが、さらに関係部局と協議を深めてまいりたいというふうに考えてございます。
77: ◯会長 公明党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔鎌田城行委員、質疑席に着席〕
78: ◯会長 発言を願います。
79: ◯鎌田城行委員 10分ちょっとですので、効率的に質問させていただきたいと思います。
仙台市自動車運送事業会計決算の概要ということで事業概要を御紹介していただいておりますが、ここでは安全で快適な地域の足、市民の足を安定的に維持するために、引き続き経費削減や乗客サービス向上等に取り組んだということで、削減については省略させていただきますが、乗客サービス向上に向けた取り組みとしてバスロケーションシステム、どこバス仙台ということで掲げられておりますが、この乗客サービスの向上という観点からのどこバス仙台、全体の事業概要についてまず聞いておきたいと思います。
80:
◯輸送課長 どこバス仙台につきましては、お客様にパソコンやスマホを介してバスが指定した停留所の幾つ前の停留所を発車したかの接近情報をお知らせしておりますほか、一部の停留所に設置しております接近表示器の運用等もいたしております。このほか、営業所におけるバスの運行管理業務を支援する機能がございまして、バスの現在位置の地図上への表示、バスと営業所等との間の無線通信が可能となっております。
決算年度の取り組みにつきましては、平成28年9月に東西線の結節駅に液晶ディスプレーを設置し、運行情報の提供を開始したところでございます。
81: ◯鎌田城行委員 今御説明いただきました。それで、掲示という点についても液晶で掲示しているというところまで御紹介いただきましたが、この結節の要衝、ポイントポイントでやはりスマホを中心として乗客についてのサービスが向上されている一方で、スマホを使わない方等についてもやはりそういうサービスが身近に感じられる状況というのは必要かというふうなことであります。声もいただいております。
やはり、もっともっと肉眼でしっかり見える、そういうところについても取り組みを進めていただけないかという声がありますけれども、この広く目に見える表示の仕方。現在掲示されているところは何カ所あり、どういったところで表示されているのか確認しておきたいと思います。
82:
◯輸送課長 東西線の荒井駅、それから薬師堂駅、八木山動物公園駅におきまして大型の液晶ディスプレーを設置してバスの発車時刻案内表示をいたしているというところでございます。
83: ◯鎌田城行委員 これについては今後対応を広げていく計画、予定はございますでしょうか。
84:
◯輸送課長 今後の設置予定につきましては、南北線の泉中央駅、八乙女駅、旭ケ丘駅に設置しておりますLED式の案内表示機が老朽化しておりますことから、先ほど申し上げました東西線3駅と同様の液晶ディスプレー方式に更新する予定としております。
また、長町南駅につきましては、液晶ディスプレーを新設する予定としております。
85: ◯鎌田城行委員 一番乗降客の多いであろう結節の要衝、仙台駅、ここにはないんですか。
86:
◯輸送課長 仙台駅のバスプールにつきましては、数カ所のバス停標識にLED式接近表示器を設置しておりますが、大型の液晶ディスプレーを設置する場所の問題があり、設置の予定はないところでございます。
87: ◯鎌田城行委員 乗客サービスの向上という観点から、このあたりについては今後検討されるべきではないかと思うんですが、いかがですか。
88:
◯輸送課長 今後、場所の問題といった課題がございますので、そういった課題も含めながら検討してまいりたいというふうに考えております。
89: ◯鎌田城行委員 先ほど小型のディスプレーはある、大型のものは掲げる場所がなかなかすぐには思い当たらないということでありましたので、これは客にとってどういうものが利便性向上につながるか、よくよく検討していただきたいなというふうに思います。
特にバス停がある程度の規模であれば、その方が使うべきところはどこのバス停なのかということがまずワンステップ必要であり、その上で詳しい情報が欲しいんだということもありますから、全部が全部1カ所のところで皆さんに見ていただいた上で各バス停に動くというよりは、ある程度の方向性があってバス停に行く際に、その先でちゃんと見てもらう、そういうところでいくと大型に限らず要所要所、大中小、さまざまなもので肉眼で見えるという工夫もあってしかるべきではないかと思いますので、そのあたりは御検討をさらに進めていただきたいというふうに思っております。
続きまして、先ほどの概要のところで、地下鉄東西線のバス乗り継ぎ時刻表の作成配付を行ったというふうにも記載されております。このことについては、先ほどもスマホの関係が主でしたけれども、乗り継ぎ時刻表についてはネットでホームページを見ることができない人のための対応としてどういうふうに具体に行ってきたのか、確認しておきたいと思います。
90: ◯営業課長 乗り継ぎ時刻表につきましては、地下鉄からバスへスムーズに乗り継いでいただくことを目的として作成したものでございます。ホームページで公開しているほか、東西線の主な乗り継ぎ駅である八木山動物公園駅、薬師堂駅、荒井駅の3駅でことしの4月から配付を行っております。
91: ◯鎌田城行委員 この点はとても評価すべきというふうに思っておりました。まずネットだけではなく紙ベースでもちゃんと乗客の手に届くようにされていると。そういう点では、駅のところにそういう時刻表をストックをし、配付がされてきたということでありますが、この配付状況について確認しておきたいと思います。
92: ◯営業課長 配付の部数につきましては、八木山動物公園駅が4,000部、薬師堂駅、荒井駅がそれぞれ2,000部ずつとなっております。
93: ◯鎌田城行委員 この配付すべきところ、箇所も今後ふやしてもらいたいというふうに思いますし、また、実際の紙の配付されたものがなくなってしまっては用がなりませんので、この後補充はちゃんとされていますか。
94: ◯営業課長 補充につきましては、ことしの5月に3駅合わせて4,000部ほど補充しておりまして、先ほどの御答弁と合わせて8,000部配付しておるとお話しさせていただきましたけれども、その中にこの4,000部が含まれているものでございます。
95: ◯鎌田城行委員 わかりました。
あともう一つ、この事業の概況として広告つきバス停留所の上屋の増設を引き続き行ったというふうに書いておりました。これは先日の土木費の中でもちょこっと触れましたけれども、バリアフリーが向上されているという観点から、以前せっかく広告つきの壁面ができたので、あそこは通常のバス停のスペースよりも広く皆様にお知らせする場所があると。だから、時刻表そのものをできるだけ大きくしてもらえないかということで御検討願ったことがありました。既にそれについてはできるところはやっていくというふうにお約束をいただいたところでございました。
もう一つそれとともに、せっかくバス停があるんですから、みんなが乗りたくなるような工夫をしてほしいということで、例えばどこどこまで何分で行けますよというような表示もしてもらいたいというようなことも訴えて、それも検討しますという御答弁をいただいたところですが、このあたりちょっと確認をさせていただければと思います。
96:
◯輸送課長 広告つき上屋の時刻表でございます。通常のバス停ではB4の用紙に時刻表を印刷して掲示をしておりますけれども、広告つきバス停につきましては掲示面積が大きいものですから、A3のほうに拡大いたしまして約15%ほど用紙のほうを大きくして掲示をしているというところでございます。
次に、上屋の表示でございます。仙台駅まで何分といったような表示をやっておりまして、こちらのほうは県庁・市役所前、定禅寺通・市役所前、青葉通一番町、広瀬通一番町、こちらの4カ所の上屋のほうに掲示をしているというところでございます。
97: ◯鎌田城行委員 せっかくの上屋整備でありますので、そういったところの側面的な活用もさらに広げていただければというふうに思います。
あと、一つ要望に近い質問ですけれども、乗客サービスの向上への試行というふうな観点から、やはりお客さんに乗っていただくことをふやしていく工夫、それが一番の乗客サービスの向上ではないかなというふうに思います。せっかくの系統があります。ルートがあります。そのときにもう少しここがみんなが求めているところまで足を伸ばしてもらえればなという、そういう期待値というものがあります。
具体のところでお声をいただいているのが、一例として御紹介しますと、市立病院のほうから恵和町のほうに、八木山方面に行くルートで30分に1本ほど本数はあるもので、長町発もあるというふうに言われておりますが、これについては恵和町でとまるのではなくて、恵和町経由の八木山動物公園駅というふうにすることで利便性が高まるんじゃないかというお声をいただいておりました。
こうしたことで、実はそういうことを工夫することによって緑ケ丘三丁目から動物公園に向かうところのルートとかぶる部分が出てくるので、このあたりは逆に便数の減少、効率をよくするということが図れるんじゃないかということでもありますので、お客様の利便性を高めながら、そしてバス事業としての効率化を図るということで、一挙両得ではないかというふうなことでありますが、このあたりは検証し、推進すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。
98:
◯輸送課長 恵和町線は、市立病院やJR長町駅から恵和町まで運行している路線でございますが、これを八木山動物公園駅まで延伸することによりサービスの向上が図られますし、緑ケ丘線との重複する区間の運行が削減されることによる運行効率の改善も見込めることから、延伸について検討してまいりたいと考えております。
99: ◯鎌田城行委員 善は急げ、前向きな御答弁でありますので、このあたりは時機を逸することなく、できる限り速やかにしていただきたいと思いますが、何かこれは、当然ダイヤ改正というのは仙台市の場合は年に一度、3月末、4月1日からスタートするようにダイヤ改正が図られているということで、これについては実はそのこと自体も御意見がありまして、速やかにどんどん思ったらすぐ変えていくことも市民のかゆいところに手が届くような、そういうお客様の要望に応えていく動きが交通局の姿としてあらわれたら、もっともっとバスも地下鉄も喜ばれるんじゃないかという、そういうふうな思いも私のもとに訴えてくる方がいらっしゃいますが、このあたり欲を言うと来年度あたりから実現するといいなというふうに勝手に思っているんですが、このあたりの実現に向かった課題は何かありますか。
100:
◯輸送課長 恵和町線は狭隘な経路を通りますことから、大型バスではなく中型バスのほうで運行しております。実際に経路を延ばすことになりますとどうしても運行の時間がかかることになりますので、その分車両数、便数を変えない場合ですけれども、車両数が余計必要だということになりまして、車両の調達が必要だというふうなことがございます。
101: ◯鎌田城行委員 新年度に向かってはまだこれから調達を図るという点でも、事業管理者、間に合う形の話ですよね。
102:
◯交通事業管理者 ただいまこの場ではなかなかはっきりしたお答えはできませんので、十分検討させていただきたいと思います。
103: ◯鎌田城行委員 一つ一つ点検をし、それを実現し、そしてまた検証しながら改善すべきところは改善する。その繰り返しの中でやはり信頼も高まっていくというふうに思っております。何よりもやはりみんなが安心して乗れる体制ということではきのうも随分お話しさせていただきましたバリアフリーの観点ということを忘れずに、突然バリアフリーを求める状況になることは誰でも起こり得る話ですので、これはやはりバリアフリーにしっかり努めることによってみんなに安心できる交通体制が図れるということは間違いない話だと思います。このあたりについてはなお、決算でありますので、平成28年度のところを振り返りながら新年度以降のことをしっかり展望していくということを望み、質問を終わらせていただきます。
104: ◯会長 この際、暫時休憩いたします。
休憩 午後2時28分
再開 午後2時45分
105: ◯会長 再開いたします。
日本共産党仙台市議団から発言予定の方は、質疑席にお着き願います。
〔嵯峨サダ子委員、質疑席に着席〕
106: ◯会長 発言を願います。
107: ◯嵯峨サダ子委員 交通局最後の質問になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
地下鉄業務に関し伺ってまいります。
地下鉄駅業務は南北線17駅のうち8駅が民間委託、東西線は13駅のうち9駅が民間委託されています。決算年度における地下鉄駅業務委託料はそれぞれ幾らになったのか、伺います。
108: ◯営業課長 駅業務委託料につきましては、本契約分に加えまして催事や非常時等の際に臨時的に増員し対応する費用を実績に応じて追加支出する臨時業務分がございます。
決算年度、平成28年度の駅業務委託の決算額といたしましては、地下鉄南北線が約2億3258万6000円で、東西線が約2億5512万2000円となっております。
109: ◯嵯峨サダ子委員 決算年度の決算額を見ると前年度よりもふえていると。その分臨時業務がふえている結果なのかなというふうに思います。
申し上げたようにイベントなどの臨時業務が超過勤務として入っております。ここからは具体的な質問に移るんですけれども、地下鉄駅業務に関し直営の駅務員、民間委託の駅務係員の勤務形態についてお聞きしたいと思います。まず、直営駅の駅務員の勤務形態はどうなっていますか、伺います。