仙台市議会 2017-09-11
平成29年第3回定例会(第1日目) 本文 2017-09-11
1: 〔修 礼〕
午後一時開会
◯議長(岡部恒司)ただいまから、平成二十九年第三回
仙台市議会定例会を開会いたします。
直ちに、本日の会議を開きます。
本日の日程は、お手元に配付いたしました議事日程第一号に記載のとおりであります。
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日程第一
会議録署名議員の指名
2: ◯議長(岡部恒司)日程第一
会議録署名議員の指名を行います。
本日の
会議録署名議員には、会議規則第百十七条第一項の規定により、鎌田城行さん及びふなやま由美さんを指名します。
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日程第二 会期決定の件
3: ◯議長(岡部恒司)日程第二 会期決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。今期定例会の会期は、本日から十月十二日までの三十二日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
4: ◯議長(岡部恒司)御異議なしと認めます。よって、会期は、三十二日間と決定いたしました。
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日程第三 議席の一部変更の件
5: ◯議長(岡部恒司)日程第三 議席の一部変更の件を議題といたします。
お諮りいたします。議員の所属会派の異動により、議席の一部を変更いたすこととし、一番に伊藤ゆうたさん、二番に沼沢しんやさん、三番に平井みどりさん、四番に庄司あかりさん、五番にひぐちのりこさん、六番に佐藤幸雄さん、七番に高橋卓誠さん、八番に佐々木心さん、九番に太白区選出のわたなべ拓さん、十番に菅原正和さん、十一番に松本由男さん、十二番に渡辺敬信さん、十三番にすげの直子さん、十四番に高見のり子さん、十五番に相沢和紀さん、十六番に加藤けんいちさん、十七番に佐々木真由美さん、十八番に佐藤和子さん、十九番に菊地崇良さん、二十番にやしろ美香さん、二十一番に加藤和彦さん、二十二番に跡部薫さん、二十三番に村上かずひこさん、二十四番にふなやま由美さん、二十五番にふるくぼ和子さん、二十六番に石川建治さん、三十番に鎌田城行さん、三十一番に鈴木広康さん、三十二番に橋本啓一さん、三十三番に斎藤範夫さん、三十四番に岡本あき子さん、三十五番に花木則彰さん、三十六番に辻隆一さん、三十七番に田村稔さん、三十八番に安孫子雅浩さん、三十九番に嶋中貴志さん、四十番に岡部恒司、四十一番に庄司俊充さん、四十二番に高橋次男さん、四十三番に野田譲さん、四十四番に西澤啓文さん、四十五番に佐藤わか子さん、四十六番に嵯峨サダ子さん、四十七番に小山勇朗さん、四十八番に木村勝好さん、四十九番に柳橋邦彦さん、五十番に菊地昭一さん、五十一番に鈴木勇治さん、五十二番に佐藤正昭さん、五十三番に赤間次彦さん、五十四番に柿沼敏万さん、五十五番に宮城野区選出の渡辺博さん、以上のとおり議席を変更いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
6: ◯議長(岡部恒司)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
この際、暫時休憩いたします。
午後一時五分休憩
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午後一時二十分開議
7: ◯議長(岡部恒司)休憩前に引き続き会議を開きます。
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日程第四
市長就任あいさつの件
8: ◯議長(岡部恒司)日程第四 市長就任のあいさつの件でございます。
市長から就任の挨拶について申し出がありますので、発言を許します。市長。
〔市長 郡和子登壇〕(拍手)
9: ◯市長(郡和子)このたび、私は、市民の皆様からの御支援をいただき、第三十五代仙台市長に就任をいたしました。歴史と伝統ある仙台市政を担う重責に、身の引き締まる思いでございます。
本日、平成二十九年第三回定例会が開会されるに当たりまして、就任の挨拶と市政運営の所信の一端を申し述べ、市民の皆様並びに議会の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げる次第でございます。
本日で、
東日本大震災からちょうど六年半が経過いたしました。私は、震災当時、
復興大臣政務官として被災地をくまなく歩く中で、市民の皆様が立ち上がり、行政はもとより、地域一丸となって復興を推し進める姿に触れてまいりました。震災に深く傷つきながらも、ふるさとを再生しようと懸命に立ち上がるこのまちの姿に、私自身、胸に熱いものが込み上げてきたことを覚えております。奥山前市長のもとでの全庁を挙げた取り組みとともに、議員各位の並々ならぬ御尽力、まさに仙台市一丸となっての着実な復興の歩みに対しまして、この場をおかりいたしまして深甚なる敬意を表します。
これからの市政運営に当たりましても、あのときの思いを忘れることなく、市民の皆様、議員の皆様の力を結集しながら全力で取り組めば、どんな困難であっても必ずや道は開けるものと確信いたしております。
東北地方では、人口減少、少子高齢化などの
社会経済情勢が厳しさを増しております。そのような中において、これからのまちづくりは、被災された方々の心のケアを初めとする復興の課題とあわせ、教育、福祉、医療、経済、環境、地域交通やインフラ整備など、復興の先、次のステージに向けた対応にも、的確かつスピード感を持って取り組むことが重要となります。
私は、百八万市民の皆様と手を携えながら、このような困難な時代環境に果敢にチャレンジし、このまちの未来を見据えた新たな施策を積極的に展開してまいる所存でございます。
市長として、このまちのありようを考えたとき、その主役は常に人であり、まちににぎわいと潤いを生み、地域の発展を支えていく原動力もまた人でございます。市民の命や健康、財産はもとより、本市の文化や歴史、自然など守るべきものをしっかりと守りながら、その力を十分に生かせるまちづくりを市政運営の理念として前進してまいります。
このような認識に立ち、私のこれからのまちづくりにおける基本的な考えを申し上げます。
一つ目に、全ての市民が健やかに安心して暮らせるまちづくりを進めてまいります。
その中において、学びの環境の整備につきましては早急に取り組みます。
次代を担う子供たちは、本市の未来に向けた希望です。その命や健全な育ちが教育の場で損なわれるようなことは決してあってはならず、子供たちが健やかに学び育つよう、教育環境を整えることは喫緊の課題です。
ふるさと仙台において、過去二年半の間に三件もの自死事件が発生いたしましたことは、国会議員として
いじめ防止対策推進法の成立に向けて奮闘した私にとりましては痛恨のきわみであり、立法の理念が生かされていない現実に無念の思いを抱いておりました。
現在、市議会において、いじめと体罰の防止に向けた
調査特別委員会が設置されていることにも十分意を用いながら、私自身、原因の究明に力を尽くすとともに、このような痛ましい事案が二度と発生しないよう、
いじめ防止条例の制定など、再発防止に向けた取り組みを強力に推し進めます。
教員が児童生徒一人一人の思いや悩みにしっかりと向き合い、全ての子供たちが安心して学ぶことができますよう、三十五人以下学級の拡充や
仙台版奨学金制度の創設などの教育環境の整備について、これまでの、そしてこれからの議会における御議論等も踏まえながら検討を進めてまいります。
家庭や地域などの関係者の皆様とも十分に連携を図りながら、
本市教育行政に対する信頼回復に全力で取り組んでまいります。
また、地域福祉の充実に向けて積極的に取り組みます。
私は、多様な人々が暮らすまちにおいて、年齢や性別、障害の有無にかかわらず、全ての市民が安全に安心して生活できること、さらに、いずれの
ライフステージにおきましても、健康で生きがいを感じながら生き生きと暮らせることが大切なものと考えております。その実現に向け、待機児童の解消に向けた保育所整備など子育てをしやすい環境づくり、生涯を通じた市民の健康を増進させる取り組みを進めるとともに、高齢者の元気づくりや
支援ネットワークの強化など
高齢者保健福祉の充実、障害を理由とする差別の解消及び障害者の自立、活躍の支援など、各般の施策を実施してまいります。
そして、復興への取り組みでございます。
復興なくして仙台の未来はございません。東部かさ
上げ道路整備などの一日も早い完遂を目指すことはもとより、子供たちの心のケアや、被災者が移転された後においての
コミュニティー支援など、被災された方お一人お一人の心に寄り添いながら丁寧な対応に努めてまいります。
二つ目として、まちの魅力と活力の向上に係る取り組みを推進いたします。
本市には、杜の都としての緑豊かな都市環境や、学都としての知的資源、政宗公以来、多くの先達が培ってきた伊達文化など、誇るべき都市個性があります。これらの魅力をさらに磨き上げ、本市のブランド力の向上に挑戦してまいります。
本市の文化発信の象徴である定禅寺通や青葉山などに文化が息づく都市空間を創出し、本市中心部に新たな人の流れをつくり出すとともに、本市交通軸の根幹をなす地下鉄沿線の開発を進め、にぎわいのある街の実現を目指します。
また、本市の活力の持続的発展に不可欠な経済の活性化と交流人口の拡大に向けて、地元企業への支援、若者を初めとする雇用創出、起業や創業の促進などに取り組むとともに、国際会議の誘致を進め、東北各地域との観光連携を強化することなどにより、東北全体の集客力向上を推進してまいります。
最後に、私は、ただいま申し上げてまいりました未来に向けたまちづくりを市民の皆様との協働により推進いたします。
そのためには、あらゆる市民が持てる力を十分に発揮し、生き生きと活躍できる環境づくりが必須です。大きな壁に対して、百八万市民が一丸となって乗り越えられますよう、また、地域によって多様化していく諸課題に対しては、共通の認識を持つ
コミュニティーの中で、多様な市民の力が発揮され、きめ細やかな対応ができますよう、市民協働のさらなる取り組みを推進してまいります。
一昨年に仙台で開催されました第三回
国連防災世界会議では、
仙台防災枠組が採択され、この分野における仙台の国際的な知名度は格段に上がりました。将来の災害リスクにも備えた
防災環境都市、環境を大切にする心を持った杜の都、そして誰もが元気に暮らせる都市を市民の皆様と一緒につくり上げ、世界に発信してまいりたいと存じます。
以上、市政運営の基本的な考えについて申し述べてまいりました。
このたび、私は、多くの市民の皆様に背中を押され、愛する
ふるさと仙台、そして東北の未来のために、国政を離れるという大きな決断をいたしました。今、この場に立ったとき、私を仙台市政へと送り出してくださった方々からの負託の重さをひしひしと感じております。この間、市内各地においてさまざまな方々と意見交換をさせていただく中、町内会長さんを初め子育て世代の方々、学生、社会人の皆様などから、多岐にわたる生の御意見を伺ってまいりました。市民生活に最も近い市政において、対処すべき課題の幅広さ、総合性について改めて認識いたすとともに、地域によっては高齢化が進み、若者が多いとされるこの学都仙台においても、人口減少、少子高齢化という時代の波が押し寄せていることを肌で感じたところであり、これらの課題に的確に対応するために、まさに現場主義こそが重要なものと認識したところでございます。
また、市役所全体においても、私が先頭に立って、職員一人一人が現場の課題にしっかりと向き合い、前例にとらわれず、挑戦の気概を持って仕事に当たる創例主義へと、職員の意識刷新を図ってまいります。
私は、
東日本大震災からの復興後のまちづくりを展望したとき、二元代表制の趣旨にのっとり、何よりも議会の皆様の御議論を真摯に受けとめながら、ともに仙台の未来を輝かせるまちづくりに全力を傾注してまいる覚悟でございます。
今議会におきましては、平成二十八年度の各会計の決算認定を初めとする議案について御審議いただきますことから、これを十分に踏まえた上、来るべき新年度の予算編成に向けて取り組んでまいりたいと存じます。
最後になりますが、議員各位におかれましては、市政推進に特段の御支援と多大なる御協力を賜りますよう切にお願いを申し上げ、就任に当たっての挨拶並びに所信の表明とさせていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
10: ◯議長(岡部恒司)この際、私から一言お祝いの言葉を申し述べさせていただきます。
郡市長には、去る七月二十三日執行されました
仙台市長選挙におきまして、多くの市民の支持を得て当選され、第三十五代仙台市長に就任されましたことに心からお祝いを申し上げます。
本年は、
地方自治法施行七十周年という節目の年に当たります。市長には、地方自治の本旨に基づき、仙台市の厳しい財政状況を踏まえ、行財政改革の推進に取り組んでいただくとともに、市民福祉の維持向上と、市民から信頼される市政のかじ取り役を担っていただかなければなりません。
東日本大震災の発生から、本日でちょうど六年六カ月となります。市長には、震災からの一日も早い完全復興に向け、鋭意御努力いただきますことを御期待いたすものであります。
私ども議会といたしましても、市民の代表として議論を尽くし、仙台市発展のため努力してまいる所存でございます。どうか健康には十分御留意いただき、仙台市民が将来にわたり安全で安心して暮らせるよう、環境や基盤づくりに、そしてまた議会対策にも手腕を発揮していただきますよう念願いたしまして、お祝いの言葉といたします。
以上です。
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日程第五 諸般の報告
11: ◯議長(岡部恒司)日程第五 諸般の報告を行います。
まず、市長から、説明員の委任または嘱託について、
教育委員会教育長及び監査委員から、説明員の委任について、
人事委員会委員長から、お手元に配付のとおり通知がありました。
次に、さきに送付いたしましたように、市長から、報告第十一号
専決処分事項に関する件の報告、法人の
経営状況説明書、平成二十八年度決算に基づく
健全化判断比率等に関する報告及び協働によるまちづくりの推進に関する市の施策の
実施状況報告等の提出がありました。
次に、さきに送付いたしましたように、
教育委員会教育長から、教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価の結果報告書の提出がありました。
次に、さきに送付いたしましたように、監査委員から、定例監査、
出資団体等監査及び例月出納検査の結果について報告がありました。
次に、地方自治法第百条第十三項及び会議規則第百十八条第一項ただし書きの規定により、お手元に配付のとおり、議長において議員の派遣を決定したので、御報告いたします。
以上で諸般の報告を終わります。
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12: ◯議長(岡部恒司)本日、鈴木勇治さんほか五人から、決議案第一号 北朝鮮の核実験及び
弾道ミサイル発射に対する抗議に関する件が提出されました。
お諮りいたします。この際、決議案第一号を日程に追加し、議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
13: ◯議長(岡部恒司)御異議なしと認めます。よって、この際、決議案第一号を日程に追加し、議題とすることに決しました。
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決議案第一号 北朝鮮の核実験及び
弾道ミサイル発射に対する抗議に関す
る件
14: ◯議長(岡部恒司)決議案第一号 北朝鮮の核実験及び
弾道ミサイル発射に対する抗議に関する件を議題といたします。
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15: ◯議長(岡部恒司)提出者から説明を求めます。鈴木勇治さん。
〔五十一番
鈴木勇治登壇〕
16: ◯五十一番(鈴木勇治)ただいま議題となりました決議案第一号北朝鮮の核実験及び
弾道ミサイル発射に対する抗議に関する件につきまして、御説明いたします。
北朝鮮は、九月三日に水爆実験を行い、成功したと発表しました。八月二十九日には、
弾道ミサイル一発を発射し、発射された
弾道ミサイルは、北海道の上空を通過し、襟裳岬東の太平洋に落下しています。
北朝鮮は、今回を含め、これまで六回の核実験を行っているほか、国際社会のたび重なる強い抗議と警告を無視し、
弾道ミサイルの発射を繰り返しています。
特に、このたびの核実験及び我が国上空を通過する
ミサイル発射という行為は、我が国の安全に対する、より重大かつ差し迫った新たな段階の脅威であり、断じて容認できません。
北朝鮮による核実験及び
弾道ミサイル発射は、
国連安保理決議や日朝平壌宣言、六
者会合共同声明に明らかに違反する行為です。こうした行為は、国際的な軍縮、核不拡散体制に対する重大な挑発であり、その強硬な姿勢は、我が国を含む地域及び国際社会の平和と安全を著しく損なうものです。
よって、仙台市議会として、これらの暴挙に対し断固として抗議するものです。また、日本政府においては、関係各国と緊密に連携し、北朝鮮に挑発行為の中止を強く求めるとともに、国際社会に対し、安保理決議に基づく制裁措置の完全な履行を強く働きかけるなど、外交的解決に向け毅然とした対応をとるよう強く求めるものであります。
以上、趣旨を御理解いただき、各位の御賛同をお願いする次第であります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
17: ◯議長(岡部恒司)これより質疑に入ります。
質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
18: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
お諮りいたします。ただいま議題となっております決議案第一号については、会議規則第三十三条第三項の規定により、委員会付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
19: ◯議長(岡部恒司)御異議なしと認めます。よって、決議案第一号は、委員会の付託を省略することに決しました。
これより討論に入ります。
討論ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
20: ◯議長(岡部恒司)討論なしと認めます。
これより採決に入ります。
決議案第一号 北朝鮮の核実験及び
弾道ミサイル発射に対する抗議に関する件
は、原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
21: ◯議長(岡部恒司)御異議なしと認めます。よって、本決議案は原案のとおり可決されました。
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日程第六
調査特別委員会委員長報告の件
22: ◯議長(岡部恒司)日程第六
調査特別委員会委員長報告の件を議題といたします。
まず、
総合交通政策調査特別委員会委員長から報告について申し出がありますので、発言を許します。鈴木勇治さん。
〔五十一番
鈴木勇治登壇〕
23: ◯五十一番(鈴木勇治)議長のお許しをいただきましたので、
総合交通政策調査特別委員会のこれまでの調査の概要につきまして、御報告いたします。
本委員会は、平成二十七年第三回定例会におきまして、
地下鉄東西線の開業を機に、公共交通の利便性が高く、持続可能なまちづくりの実現に向けた総合的な交通政策を推進することを目的に設置され、公共交通の利便性の向上や持続可能なまちづくりの実現及び関連する諸課題の調査を行うことについて付託を受けたものであります。
一昨年の十月二十三日に委員が選任され、同日、正副委員長の互選を行った結果、私が委員長に、佐藤和子さんが副委員長に選任されました。
以来、今日まで十一回にわたり委員会を開催し、東西線開業後の新たな
都市交通政策と持続可能なまちづくりをテーマに、新たな交通政策の方向性について、持続可能なまちづくりの実現に向けた交通のあり方について及び地域交通のあり方についての三つの調査事項について、委員間討議を行うとともに、有識者をお招きして御意見を伺いました。
また、先進都市での事例を研究するため、富山市
富山ライトレール株式会社における利用促進の取り組みや、金沢市における交通の視点からのまちづくり、さらに、和歌山市や津市における交通政策について調査を行いました。
以下、本委員会としての総括的な考えを述べさせていただきます。
まず、新たな交通政策の方向性についてであります。
本市においては、平成二十七年十二月に
地下鉄東西線が開業し、交通体系の新たな骨格軸が確保され、地下鉄と連携するバス路線の再編など、自動車に過度に依存しない交通体系の構築が進められております。
一方、少子高齢化の進行や
人口減少社会の到来など、本市を取り巻く状況は今後ますます厳しくなるものと思われます。このような中、新たな交通政策の方向性としては、既存の基幹交通を最大限活用し、公共交通の利便性を高め、利用促進を図ることが重要であります。
そのためには、民間の交通事業者も含めて交通体系を全体として捉え、政策としての総合的なマネジメントのもとで全庁的に取り組み、最大の効果を発揮することが求められます。
また、
市営バス事業は、利用者数、乗車料収入が減少傾向にあり、今後さらに厳しい経営環境が見込まれることから、経営の持続性を確保するために、今後の需要を的確に見定めながら、事業の維持に努めることが必要です。
バス路線ごとの経営状況等を市民へ積極的に情報を発信し、市民の理解を求めるとともに、引き続き積極的な利用を働きかける取り組みも求められます。
次に、持続可能なまちづくりの実現に向けた交通のあり方についてであります。
持続可能なまちづくりの実現に向け、まちの活性化という視点から、より多くの人の移動と活動を支える公共交通の役割が今後とも期待されるところであり、公共交通の利便性の向上や利用促進に向けた一層の取り組みが求められます。
本市においては、鉄道と路線バスが連携する交通体系の構築を進めていることから、利便性向上のためには、鉄道とバスの結節強化の取り組みが不可欠であります。
ダイヤ設定の工夫による待ち時間の短縮、総合的な
乗り継ぎ時刻表の作成や、商業施設との連携等による
バス待ち環境の改善を図ることなどが有効な取り組みであると考えます。
また、誰にでもわかりやすい
公共交通情報の提供も重要です。バス停の位置やバスの系統番号表示などについて、日常的に公共交通を利用しない市民や観光客にもわかりやすい表示にするなど、利用しやすい環境を整備し、魅力ある公共交通を実現することにより、利用促進が図られるものと期待されます。
次に、地域交通のあり方についてであります。
少子高齢化の進行や
人口減少社会の到来により、日常生活に必要な地域交通の確保がますます大きな課題となってまいります。他都市の調査では、地域主体の取り組みを行政が支援することにより、
コミュニティバスを運営している事例について伺ってまいりました。
地域ごとの課題や特性を考慮した地域主体の取り組みに対して、
導入ガイドラインの作成や十分な試行期間の確保など、地域の実情に応じ、より具体的な支援を行う必要があります。
また、地域交通の持続的な維持に向け、地域みずからが積極的に利用に努めるという住民意識の醸成を促す取り組みも必要と考えます。
今後、市民協働によるまちづくりを進め、公共交通のあり方を考えるに当たっては、積極的な情報発信により、市民の理解を求めていくことが重要です。
交通事業の経営状況や施策についての積極的な情報発信により、市民がみずから公共交通を支えるという意識を持ち、公共交通の利用促進が図られるよう取り組んでいかなければなりません。
これらの調査経過の概要は、お手元に差し上げております報告書のとおりでありますので、御高覧を賜りますようお願い申し上げます。
当局におかれましては、本委員会における委員の意見も踏まえ、東西線開業後の新たな
都市交通政策と持続可能なまちづくりについて、全庁を挙げてより一層の御努力をいただき、スピード感を持って積極的に取り組まれることを要望申し上げ、本委員会の報告とさせていただきます。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
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24: ◯議長(岡部恒司)ただいまの委員長報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
25: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
次に、地域経済活性化
調査特別委員会委員長から報告について申し出がありますので、発言を許します。小野寺健さん。
〔二十七番 小野寺健登壇〕
26: ◯二十七番(小野寺健)議長のお許しをいただきましたので、地域経済活性化
調査特別委員会のこれまでの調査の概要につきまして、御報告いたします。
本委員会は、平成二十七年第三回定例会におきまして、地域資源の活用やコンベンションの誘致による交流人口の拡大など、都市の魅力や活力を高めることにより、雇用拡大を初めとする地域経済の活性化を図ることを目的として設置され、地域資源の再生・創出、コンベンションの誘致等による集客力の向上及び広域交流・連携機能の充実に向けた諸課題、方策等の調査を行うことについて付託を受けたものでございます。
一昨年十月二十三日に委員が選任され、同日、正副委員長の互選を行った結果、私が委員長に、やしろ美香さんが副委員長に選任されました。
以来、今日まで十回にわたり委員会を開催し、地域資源を活用した経済活性化と地域の振興についてをテーマに、地域資源の再生と創出について及び地域の魅力づくりと交流人口の拡大についてを調査事項として、委員間討議を行うとともに、有識者の方をお招きし、御意見をお聞きいたしました。
また、先進都市の事例を研究するため、尾道市及び今治市においては、主に地域資源の活用について、岩国市及び広島県においては、主に観光面での広域連携に関する事項について、それぞれ調査を行ってまいりました。
以下、本委員会としての考えを述べさせていただきます。
二〇一一年三月に発生した
東日本大震災は、国内のあらゆる産業に大きな打撃を与えました。特に観光産業においては、宿泊施設や観光資源への直接的な被害に加え、原発等による風評被害が重なり、観光客の激減を招くなど甚大な影響がありました。
このため、震災からの復旧・復興を契機として、国や県では、広域連携による地域経済の活性化に向けた取り組みを進めてきているところでございます。
こうした社会状況の中、本委員会では、東北全体が連携して力強い経済成長を遂げるため、民間レベルでの交流が活発であり、連携の基盤が整っている仙台、山形を連携の基軸にすることが特に重要であると考え、観光分野における広域連携に関してさまざまな調査を行ってまいりました。
この間、当局においては、東北六魂祭や、米国内で開催されている物産展で東北六市の観光プロモーションを行うなど、東北が一丸となって取り組みを実施するとともに、昨年四月には、JR仙台駅構内に観光案内所仙台市観光情報センターをリニューアルオープンし、本市が主体となって東北の観光情報を発信するなど、東北のゲートウエーとしての役割を果たしています。
一方で、仙台市と山形市が包括的な連携協定を締結するなど、仙山連携の加速化も期待されています。
そういった中、隣接し、特にかかわりの深い仙台、山形間の交流人口をより増加させるための取り組みとして、相互に情報発信していくことが重要です。
同時に、他地域からの来訪者をふやすことも不可欠となってきます。そのためには、仙台、山形共同のホームページやSNSなどを活用して、仙台、山形ならではの魅力や、仙台、山形へのアクセスなどといった情報の発信や仙山交流の拠点づくりについても検討していく必要があります。
例えば、ラサンタなどを活用し、山形の特産品の販売や、山形の観光情報発信や観光案内をするなどの取り組みを行っていくことで、地域の資源や魅力が再発見され、地元での消費の拡大や、地元の方々がさらに地域の魅力を発信していくという好循環も期待されています。
一方で、仙台、山形には、食や雪や温泉などの豊富な資源があるものの、まだまだ生かし切れておりません。仙台、山形ならではの資源をブラッシュアップし、活用する仕組みづくりを行っていくことが重要となっています。
こうした地域資源を活用するとともに、仙台、山形に訪れる観光客の動向や嗜好を分析することで、観光客のニーズに合わせた情報の発信や、誘客ターゲットを絞ったプロモーションを行うなど、交流人口拡大に向けた効果的な取り組みが期待されます。
さらに、仙山連携の取り組みを進めるに当たっては、民間企業や地域住民を巻き込んでいくことも必要です。
平成二十九年三月には、東北地方銀行六行と日本政策投資銀行が、観光振興事業への支援に関する業務協力協定を締結するなど、民間ベースでもさまざまな広域連携の動きが活発化しています。行政間の連携だけではなく、こうした民間の組織や地域住民などと協働しながら政策を進めていくことで、相乗効果が期待されるものと考えます。
これらの調査経過の概要は、お手元に差し上げております報告書のとおりでございますので、御高覧を賜りますようお願い申し上げます。
ラグビーワールドカップ二〇一九や二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、国内外の観光客誘致に向けた機運が一層高まりつつあります。
本市の広域連携の取り組みについては、まだ緒についたばかりでございます。当局におかれましては、東北の中枢都市である仙台の役割を十分に自覚し、東北各地域との緊密な連携を図りつつ、既存の枠組みにとらわれない交流人口の拡大、地域経済の活性化に向けた取り組みを実行されるよう要望申し上げ、本委員会の報告といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
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27: ◯議長(岡部恒司)ただいまの委員長報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
28: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
次に、環境・エネルギー政策
調査特別委員会委員長から報告について申し出がありますので、発言を許します。ふるくぼ和子さん。
〔二十五番 ふるくぼ和子登壇〕
29: ◯二十五番(ふるくぼ和子)議長のお許しをいただきましたので、環境・エネルギー政策
調査特別委員会のこれまでの調査の概要につきまして、御報告いたします。
本委員会は、平成二十七年第三回定例会におきまして、震災後に増加したごみの減量・リサイクルの推進並びに省エネルギーや各種エネルギーの地産地消等の取り組みによる環境負荷の小さい持続可能な都市づくりの推進を目的として設置され、ごみ減量・リサイクルの一層の推進並びに省エネルギー、創エネルギー、蓄エネルギー等の推進に向けた諸課題、必要な方策等について調査を行うことについて付託を受けたものであります。
一昨年の十月二十三日に委員が選任され、同日、正副委員長の互選を行った結果、私が委員長に、加藤けんいちさんが副委員長に選任されました。
以来、今日まで十回にわたり委員会を開催し、仙台市における震災後の社会経済環境の変化に対応した一層のごみ減量・リサイクル並びに
廃棄物系バイオマスの利活用等のエネルギー施策の推進方策についてをテーマに、ごみ減量・リサイクルの現状と課題並びに推進方策、
廃棄物系バイオマス利活用等によるエネルギーの地産地消の取り組み及び環境負荷の軽減に向けた省エネルギー等の取り組みについてを調査事項として、委員間討議を行うとともに、有識者の方をお招きをして御意見をお聞きしました。
また、先進都市での事例を研究するため、広島市、宇佐市、黒部市、富山市等の取り組みについて調査を行いました。
以下、本委員会としての総括的な考えを述べさせていただきます。
東日本大震災から六年以上が経過し、市民の生活はさまざまな課題を抱えながらも、それぞれの努力のもと、一定の生活再建の到達を築いてきたところですが、この震災によってもたらされた生活形態や生活環境、経済活動の変化などが、一般廃棄物の排出にも影響を与え、各家庭や事業所からのごみ排出量は依然として高い水準で推移しています。
本市では、震災直後に大量排出された瓦れき等の震災廃棄物の処理について、当初から分別を行い適正な処理に努め、環境負荷の低減を図るとともに、速やかな処理の実現をなし遂げてきました。
こうした先駆的な取り組みは全国からも注目され、環境都市としての役割と杜の都としての見識を、市民とともに共有する大事な確認点にもなりました。このような問題意識を踏まえ、本委員会では、これまでの活動経過及び調査の中で委員から示された意見等をもとに、三つの提言として取りまとめました。
まず、一つ目に、ごみ減量・リサイクルの現状と課題並びに推進方策についてであります。
本市におけるごみ減量・リサイクル施策は、プラスチック製容器包装の分別収集や紙類の排出機会の多様化などにより順調に進んできたところですが、
東日本大震災後、他市町村の転入者による人口増加と、復旧・復興活動を契機に、経済活動、事業活動の活発化などを起因としたリサイクル率の低下とともに、ごみ排出量は大幅に増加し、いまだ震災前の水準には戻っていない状況です。
震災後、震災廃棄物をどこよりも早く適正に分別処理を行い、仙台方式として全国的に高く評価された本市としては、使い切り意識の高揚とあわせ、取り組みの進行状況や目標の達成度合いなど、市民へのわかりやすいごみ減量・リサイクルに関する効果的な周知及び啓発を行うとともに、見える化を行いながら施策を推進することが重要です。
また、ごみ総量に大きなウエートを占める事業ごみについても、製造者の努力による廃棄物の排出抑制を図ることや、食品廃棄物については、子ども食堂への支援やフードバンクの活用を図るなど、企業との情報共有も含め連携を強化し、ごみ減量・リサイクルのさらなる推進を図ることが必要です。
国の施策や企業の技術革新などを適切に把握し、循環型都市として資源ごみを出さない、燃やさない利活用施策について、市民や事業者等と議論を深め、ごみ減量とリサイクルの推進施策を進めていくことが必要と考えます。
二つ目に、
廃棄物系バイオマス利活用等によるエネルギーの地産地消の取り組みについてであります。
これからのエネルギー政策を考えた場合、
廃棄物系バイオマスの利活用等により、エネルギーの地産地消を図ることは、極めて重要な取り組みの一つです。
既に市内において取り組みを始めている民間事業者の実践例があるように、
廃棄物系バイオマスは大きな可能性を持ち、さまざまな利点がある一方、採算性や系統連系などの問題もあることから、その特性を十分に踏まえた対応が必要です。
特に、本市の廃棄物においては、食品系廃棄物の占める割合が多いことから、バイオマスの特徴を踏まえながら、食品廃棄物を排出する家庭、事業所、学校などの公共施設から処理事業者に至るまでの輸送や処理に係るコストを初め、堆肥化センターの老朽化などさまざまな課題に対応しながら、エネルギーの地産地消の取り組みを進めることが必要です。
三つ目に、環境負荷の軽減に向けた省エネルギー等の取り組みについてであります。
東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故発生以降、国のエネルギー環境は大きく変化し、エネルギー分野における研究、技術的進歩、制度的な変化は目覚ましいものがあります。
杜の都と称される本市が、低炭素、循環型都市を構築するために効果的な省エネルギー施策を展開する上で、省エネルギーに関するさまざまな情報の正確な把握が不可欠です。各種データを保有する国や大学等の関係研究機関から情報の提供を図るとともに、市民、事業者と本市の三者が、それぞれができることから確実に進めつつ、連携の中で前進させる省エネルギー施策の推進が必要です。
また、低炭素社会の実現に向けた取り組みの指針となるパリ協定については、アメリカの離脱表明などさまざまな議論がなされたところですが、後退させない取り組みを国際社会において確認したところであり、この水準を基準にして策定された本市の環境基本計画は、着実に実現していくことが必要であることも申し添えます。
以上三点を総合的に推進するため、その大きな視点の一つとして、まずは食品廃棄物の減量とリサイクル、エネルギー活用の具体化に重点を置き、施策化と推進を図るべきと考えます。
これらの調査経過の概要は、お手元に差し上げております報告書のとおりでありますので、御高覧を賜りますようお願いを申し上げます。
当局におかれましては、以上の提言を踏まえ、積極的に内外との連携を図り、杜の都のブランド力が広く市民に根づき、浸透していることに確信を持って、仙台方式の瓦れき処理で発揮された高い見識で、引き続き、市民とともにごみ減量・リサイクル推進、省エネルギー、各種エネルギーの地産地消による環境負荷の小さい持続可能な都市づくりの推進に取り組まれますよう要望申し上げ、本委員会の報告といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
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30: ◯議長(岡部恒司)ただいまの委員長報告に対して御質疑ありますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
31: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
次に、防災・減災推進
調査特別委員会委員長から報告について申し出がありますので、発言を許します。辻隆一さん。
〔三十六番 辻隆一登壇〕
32: ◯三十六番(辻隆一)議長のお許しをいただきましたので、防災・減災推進
調査特別委員会のこれまでの調査の概要につきまして、御報告いたします。
本委員会は、平成二十七年第三回定例会におきまして、
東日本大震災の記憶を風化させない取り組みと仙台市地域防災計画に基づき、市民が参加する地域の防災・減災力の強化に向けた取り組みを推進していくことを目的に設置され、目的達成のための諸課題、方策等の調査を行うことについて付託を受けたものであります。
一昨年の十月二十三日に委員が選任され、同日、正副委員長の互選を行った結果、私が委員長に、ふなやま由美さんが副委員長に選任されました。
以来、今日まで十一回にわたり委員会を開催し、地域における防災人づくりと防災力・減災力の強化についてをテーマに、委員間討議を行うとともに、有識者の方をお招きして、御意見をお聞きしました。
また、先進都市での事例を研究するため、石川県、富山防災センター、神戸市、人と防災未来センター、名古屋大学減災館の取り組みについて視察調査を行ってまいりました。
以下、本委員会としての総括的な考えを述べさせていただきます。
東日本大震災を初め、本市全体としての防災、減災力の向上に向けては、市民一人一人とともに、地域全体としての不断の取り組みが重要であると考え、本委員会においては、防災意識の普及・啓発について、地域防災リーダーの活用について、防災教育の推進についての三つの視点から調査、検討を行うことといたしました。
初めに、防災意識の普及・啓発についてです。
本市では、市民の防災意識の普及・啓発の一環として、せんだい水害・土砂災害ハザードマップを平成二十七年度に作成し、市内に全戸配布を行いました。
当該マップは、土砂災害、洪水、内水氾濫等について、その概要を一枚にまとめたもので、日ごろから自分の住んでいる地域の危険箇所を認識し、避難計画を策定し、避難時には適切な行動をとるために大変有効です。
一方で、当該マップの記載情報は、あくまでマップ作成時点のものであるため、随時の更新作業が不可欠です。
防災意識を高め、住民みずから更新を行うためにも、ホームページなど多様な媒体を用いて、国や県、関係機関の最新情報を速やかに提供するとともに、地域から寄せられた生の情報については、当該地域の住民に説明する機会を適宜設けるなど、きめ細やかな支援体制を求めます。
また、市民の防災意識を高め、減災を進める上で、最も有効な活動の一つが防災訓練です。
防災訓練は、地域住民が主体となって自主的に行っているため、その内容には地域差が見受けられます。高層マンションが密集する地域や高齢化が進んだ地域など、地域としての防災訓練が難しい地域がある一方、南材地区連合町内会や福住町内会、また、八木山防災連絡会のように、地域の人的、物的資源を上手に活用し、実施している事例があります。
このような本市内の成功例、先進事例を広く紹介することは、地域全体としての防災訓練実施に向けての一助となると考えます。
また、シェイクアウト訓練(身体保護訓練)を、本年六月の本市の総合防災訓練に取り入れたことは非常に意義があります。場所を問わず、誰でも参加できる市民参加型であるシェイクアウト訓練は、視察先の石川県や神戸市の人と防災未来センターにおいても、防災意識の普及、啓発活動の有効な手法の一つとして広く実施されております。本市の今年度の実施状況を検証し、さらに多くの市民に参加いただけるよう、継続した取り組みを求めます。
次に、地域防災リーダーの活用についてです。
地域の防災力を高めていくためには、自主防災活動の中核となる地域の防災リーダーの育成は極めて重要です。
本市では、平成二十四年度から、独自のプログラムによる仙台市地域防災リーダー、いわゆるSBLの育成を開始し、これまで五年間で計六百三十八名の養成を行ってきました。
しかしながら、これまでのSBLの活動は、個人的活動に頼っていた面もあり、SBLが地域の自主防災活動の活性化のために定着しているとまでは必ずしも言えない状況にあります。SBLの全市的な活用が重要です。
まずは、SBLの認知度を高めるため、町内会を初め関係団体に対し、当該地域のSBLを紹介し、お互いに顔の見える場を提供するなど、SBLの活動の場を広げる取り組みを進める必要があります。
また、SBL同士の連携を図り、近隣エリア内のバックアップ研修や地域特性を踏まえて名簿提供を行うなど、地域性に応じた丁寧な体制づくりが求められます。
他方、防災士など、地域における防災、減災活動を積極的に行う個人や団体とSBLの連携も重要です。地域特性に応じて、地域の人的資源とSBLとが連携の推進を図ることにより、自主防災組織活動の充実、ひいては地域
コミュニティー力の向上につながるものと考えます。
次に、防災教育の推進についてです。
本市教育委員会では、それまでの防災教育の課題を受け、平成二十八年度から発達の段階に応じて、体系的、系統的な防災教育を推進し、目指す児童生徒の姿をより明確にできるよう仙台版防災教育として改訂し、副読本の内容も改めてきました。
将来的には児童生徒だけでなく、指導する教師側においても、
東日本大震災を知らない世代がふえてくることが見込まれます。
阪神・淡路大震災以降の防災教育を継続している神戸市などを参考としながら、教師側の研修内容も含め、各種取り組みの見直し等が適宜求められます。
また、市民に対する防災教育として、日常的に防災、減災を学習できる、いわゆる防災学習センターの存在は有益と考えます。当委員会で視察しました富山防災センターや名古屋大学減災館などは、児童生徒を初め多くの市民や地域団体が訪れて、防災、減災について盛んに学んでおりました。
本市内においても、誰もが防災、減災に関し身近に学べる施設の設置について、本市単独設置のほか、国や県、大学などへの設置の働きかけ、また共同設置といった手法も含め、具体に検討していくことが必要と考えます。
本議会では、平成二十九年第一回定例会において、議員提案により、仙台防災・減災のまち推進条例を策定し、その中で、みずからの命はみずから守るという自助、近隣の住民や地域で互いに助け合うという共助、市、県、国等が行う公助の取り組みと相互の連携が不可欠とし、市民、地域団体等のさまざまな主体と市がそれぞれの役割を果たし、協働しながら、市民の命を守り、命をつなぐ、しなやかでより強靭な災害に強いまちづくりを推進することを定め、本条例を議決いたしました。
このような中、本委員会では、調査項目を三項目に分け調査したところでありますが、各項目はそれぞれ独立したものではなく、いずれも地域を核とし、相互に連携しながら継続的に取り組むべきものであります。そのためにも、当該地域の特性に応じた自助、共助へのきめ細やかな支援体制とともに、関係自治体を初め、県や国、大学など、関係機関との日常的な連携や情報共有が求められます。
これらの調査経過の概要は、お手元に差し上げております報告書のとおりでありますので、御高覧を賜りますようお願いを申し上げます。
当局におかれましては、本委員会の提言等を踏まえ、
東日本大震災被災地唯一の政令指定都市としての役割を十分に自覚し、積極的な情報発信に努め、過去の災害を語り継ぐとともに、将来起こり得る自然災害に日ごろから備え、市民の生命、身体及び財産を守るための防災、減災対策について、全庁を挙げてより一層推進していただくことを求め、本委員会の報告といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
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33: ◯議長(岡部恒司)ただいまの委員長報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
34: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
次に、次世代育成
調査特別委員会委員長から報告について申し出がありますので、発言を許します。小野寺利裕さん。
〔二十九番 小野寺利裕登壇〕
35: ◯二十九番(小野寺利裕)議長のお許しをいただきましたので、次世代育成
調査特別委員会のこれまでの調査の概要につきまして、御報告いたします。
本委員会は、平成二十七年第三回定例会におきまして、人口減少と少子化に対応し、次代の社会を担う子供たちが、豊かな人間性と能力を育み、健やかに育つことのできる地域社会の形成に資することを目的として設置され、子供たちが豊かな人間性と能力を育み、いじめや差別がなく健やかに育つことができる地域社会の形成に関する諸課題、方策等の調査を行うことについて付託を受けたものであります。
一昨年の十月二十三日に委員が選任され、同日、正副委員長の互選を行った結果、私が委員長に、ひぐちのりこさんが副委員長に選任されました。
以来、今日まで十一回にわたり委員会を開催し、子どもが安全・安心で、健全に育つための環境の構築をテーマに、いじめ問題への対応等、地域で子供を育てる仕組みづくり、学校外、放課後等における安全・安心な生活環境の確保及び学びのための施設、設備等の環境整備について、委員間討議を行うとともに、有識者の方をお招きして御意見をお聞きいたしました。
また、先進都市での事例を研究するため、福岡市、熊本県、奈良市、堺市の取り組みについて調査を行うなど、その認識を深めながら、次世代育成の充実に向けた諸課題や方策等について調査を行ってまいりました。
以下、本委員会としての総括的な考えを述べさせていただきます。
まず、いじめ問題への対応等についてであります。
平成二十六年九月以降、約三年という短い期間に三件の中学生の自死という、本市にとって大変痛ましい事案が発生しております。個々の事案の状況等については、教育委員会や第三者による専門委員会等による調査が行われているところでありますが、その中の背景として、いじめによる精神的苦痛があったとされており、当該事案の事実関係の把握と原因の究明に加え、再発防止に向けて、このいじめ問題への対策は早急に対応が求められる重大な課題であります。
教育委員会では、これまでもさまざまな視点から各般のいじめ対策を行っているところではありますが、具体のいじめ抑止や、いじめ等を起因とした子供たちの困難な環境の改善を図るためには、日々的確な状況の把握、見守り等を行うとともに、各現場におけるきめ細やかな対応や各種対策を効果的に進めるための組織的な取り組み、学校だけではなく、専門機関や地域等を含めた幅広い協力、連携が必要であります。
いじめ認知件数や解消率を問題とするだけではなく、実際の子供たちの環境改善につなげられるよう、いじめの早期発見と真の解決を進めるために、さらにきめ細やかな情報把握や分析、判断、評価が必要であると考えます。
この対応の一つとして、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなど、さまざまな立場の専門職を含む教職員等の体制の充実や、職種を超え、連携を図れる体制を構築するなど、総合的な支援体制の強化も検討すべきであると考えます。
子供たちのみならず、子供たちを取り巻く大人も含め、一人で悩み、孤立するようなことのないよう、家庭、学校、地域、各種団体、専門機関、行政等が積極的に連携を図りながら、効果的に力を出し合える形をさらに具体的に検討し、進めていく必要があります。
一方、いじめが発生した場合の対応だけではなく、いじめをしない子供を育むことも重要であります。いじめ予防の観点や困難な状況に置かれた場合の対応力、生きる力を養うという視点での対策、取り組みもさらに進めていく必要があると考えます。
また、後に述べる学校支援地域本部、放課後子ども教室や放課後児童クラブ、子供が参画する形での地域づくり活動などは、家庭や学級内に限られた世界の中だけではない、多様な人間関係や相談の場、自己肯定感、自己有用感が得られる活動の場、落ちつける居場所などの環境づくりとしても、さらに積極的に進めていくべきと考えます。
次に、地域で子どもを育てる仕組みづくりについてであります。
本市では、学校の教育活動を支援するため、地域の方々のボランティア参加をコーディネートする学校支援地域本部が八十五本部設置されております。また、放課後等の小学校施設などを活用して、子供たちの安全な居場所確保と、地域の方々からの協力を得ながら、体験活動の機会提供を行う放課後子ども教室推進事業が、市内小学校二十七カ所で行われております。
これらの事業では、コーディネーター等が、子供を軸に学校と地域住民、各種団体等をつなぎ、教育活動の支援や体験活動等を行っていく中で、子供たちの豊かな活動経験や安全な場所の提供、地域への愛着の醸成がなされるだけではなく、活動を支える側にとっても、やりがいを感じる場となっている一方、地域によって温度差があり、うまく活動が広がらない地域もあること、活動を支えるコーディネーター等の人材が限られていることは課題であり、さらなる人材発掘を進めるとともに、活動を根づかせ、しっかりと次世代の人材を育成していく仕組みづくりも必要と考えます。
各地域の成功事例等の情報を共有しつつ、個々の地域性に合った形で進められるよう、各学校と地域との開かれた関係を育みながら、各地域で活動を支える人材の幅を広げ、支える体制づくりを行っていく必要があります。
また、子供の力を生かした地域づくりについて、地域づくりの主体の一翼を担う社会の一員として、子供の力を認め、地域づくりの活動等への子供の参画を積極的に進めていくことで、自分が役割を担ったり、誰かの役に立つことによる自己有用感、自己肯定感の高まりや、多様な人間関係や活動経験の広がりなど、学校だけではない居場所、活動場所の複線化等も期待できることから、子供たちが地域づくりの活動に参画できる取り組みをさらに進める必要があると考えます。
次に、学校外、放課後等における安全・安心な生活環境の確保についてであります。
本市では、児童クラブの受け入れ対象学年を段階的に拡大し、平成三十一年度当初には小学校六年生までを対象とする予定となっており、児童の安全・安心な居場所、活動場所として受け入れ環境の十分な確保、計画的な整備を進めていくことが必要であります。
また、通学路の安全確保については、通学路安全点検による危険箇所の把握や、登下校時の交通指導、危険箇所マップを作成しての注意喚起や学校防犯巡視員による巡回指導、道路、信号機等の管理者による対応等、さまざまな取り組みが行われており、毎年度実施している通学路交通安全合同点検の結果については、対策を要する箇所や対応内容が公表されておりますが、対応が未完了となっている部分の追跡確認や、その後の進捗状況の迅速な情報提供等を着実に進めていく必要があると考えます。
次に、学びのための環境整備、特に学校の施設整備についてであります。
本市においては、耐震化対策や災害復旧対応が終了し、今後は防犯対策の強化や教室不足への対応、トイレの洋式化や震災の経験を踏まえた施設整備等が進められることとなりますが、暑さ対策も含めて、児童生徒の安全・安心の確保等、学習環境整備のため、必要な対策の実施を順次進めていくよう求めます。
これらの調査経過の概要は、お手元に差し上げております報告書のとおりでありますので、御高覧を賜りますようお願い申し上げます。
以上、本委員会としての考えについて述べてまいりましたが、特に、いじめや体罰、それらを背景とする自死等の痛ましい事案は、決してあってはならないものであり、学校、行政、地域が一つになって、再び起こることのないよう、全力で対処していかなければなりません。
本市議会においては、相次いで発生している生徒の自死事案等について、事実関係の把握と原因の究明を行い、速やかにいじめ及び体罰の防止対策を講じることを求め、児童生徒が安心して健全な学校生活が過ごせるようにすることを目的に、本年六月に、いじめ問題等対策
調査特別委員会を設置したところであります。
当局におかれましても、本委員会の意見等を踏まえ、子供が安全・安心で、健全に育つための環境づくりをさらに推し進めるとともに、いじめ問題への対応等、喫緊の課題に対し、全庁を挙げて積極的かつ迅速に、着実に取り組まれることを強く要望申し上げ、本委員会の報告といたします。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
───────────────────
36: ◯議長(岡部恒司)ただいまの委員長報告に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
37: ◯議長(岡部恒司)質疑なしと認めます。
以上で、
調査特別委員会委員長報告の件を終わります。
この際、暫時休憩いたします。
午後二時三十一分休憩
────────○────────
午後二時五十五分開議
38: ◯議長(岡部恒司)休憩前に引き続き会議を開きます。
この際、副議長と交代し、退席いたします。
〔議長 岡部恒司退席、副議長 安孫子雅浩議長席に着く。〕
────────○────────
議長辞職の件
39: ◯副議長(安孫子雅浩)議長と交代いたします。
議長 岡部恒司さんから、議長の辞職願が提出されております。
お諮りいたします。この際、議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
40: ◯副議長(安孫子雅浩)御異議なしと認めます。よって、この際、議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題といたします。
まず、その辞職願を朗読いたさせます。
〔鈴木事務局長朗読〕
辞 職 願
仙台市議会議長 岡部恒司
議長を辞職いたしたく、許可くださるようお願いいたします。
平成二十九年九月十一日
仙台市議会副議長 安孫子雅浩殿
41: ◯副議長(安孫子雅浩)これより、議長辞職の件を採決いたします。
議長 岡部恒司さんの議長辞職を許可することに、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
42: ◯副議長(安孫子雅浩)御異議なしと認めます。よって、議長 岡部恒司さんの議長辞職を許可することに決しました。
岡部恒司さんの入場を許します。
〔岡部恒司入場〕
43: ◯副議長(安孫子雅浩)この際、暫時休憩いたします。
午後二時五十七分休憩
────────○────────
午後三時二十分開議
44: ◯副議長(安孫子雅浩)休憩前に引き続き会議を開きます。
────────○────────
議長の選挙
45: ◯副議長(安孫子雅浩)議長が欠員となりました。
お諮りいたします。この際、議長の選挙を日程に追加し、選挙を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
46: ◯副議長(安孫子雅浩)御異議なしと認めます。よって、この際、議長の選挙を日程に追加し、選挙を行います。
投票用紙を配付いたさせます。
〔投票用紙配付〕
47: ◯副議長(安孫子雅浩)投票用紙の配付漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
48: ◯副議長(安孫子雅浩)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
〔投票箱点検〕
49: ◯副議長(安孫子雅浩)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。投票は、単記無記名であります。投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて、順次投票願います。
点呼を命じます。
〔氏名点呼〕
〔各員投票〕
50: ◯副議長(安孫子雅浩)投票漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
51: ◯副議長(安孫子雅浩)投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
開票を行います。
会議規則第二十七条第二項の規定により、立会人に佐藤和子さん及び渡辺敬信さんを指名いたします。よって、お二人の立ち会いを願います。
〔開 票〕
52: ◯副議長(安孫子雅浩)選挙の結果を報告いたします。
投票総数 五十五票
有効投票 五十五票
無効投票 ゼロ票
有効投票中
斎藤範夫さん 三十五票
田村 稔さん 二十票
以上のとおりであります。
この選挙の法定得票数は、十四票であります。よって、斎藤範夫さんが議長に当選されました。
ただいま議長に当選されました斎藤範夫さんが議場におられますので、会議規則第二十八条第二項による告知をいたします。斎藤範夫さん。
〔三十三番 斎藤範夫登壇〕(拍手)
53: ◯三十三番(斎藤範夫)議長就任に当たり、一言御挨拶を申し上げます。
ただいま、議員の皆様の御推挙により、第五十五代仙台市議会議長の職を仰せつかりました。衷心より感謝申し上げますとともに、責任の重大さを痛感しているところでございます。
私は、歴代議長の改革の志を受け継ぎ、公正かつ円滑な議会運営に誠心誠意努力する覚悟でございます。市民に信頼される議会にするためには、二元代表制の一翼として、行政当局と一定の緊張関係のもと、真摯な議論を行い、有効な政策を推進し、諸課題の解決に向けて活発な議会活動を展開する必要があると考えております。
私自身、仙台市と本市議会の発展のため、全力を傾注し、議長の職責を全うする所存でございますので、議員各位並びに御当局の皆様方の御指導と御協力をよろしくお願い申し上げまして、議長就任の御挨拶とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
54: ◯副議長(安孫子雅浩)それでは、斎藤範夫議長、議長席にお着き願います。
〔副議長 安孫子雅浩退席、議長 斎藤範夫議長席に着く。〕
55: ◯議長(斎藤範夫)この際、暫時休憩いたします。
午後三時三十四分休憩
────────○────────
午後三時五十五分開議
56: ◯議長(斎藤範夫)休憩前に引き続き会議を開きます。
────────○────────
副議長辞職の件
57: ◯議長(斎藤範夫)副議長 安孫子雅浩さんから、副議長の辞職願が提出されております。この際、地方自治法第百十七条の規定により、安孫子雅浩さんの退席を求めます。
〔安孫子雅浩退席〕
58: ◯議長(斎藤範夫)お諮りいたします。この際、副議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
59: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、この際、副議長辞職の件を日程に追加し、直ちに議題といたします。
まず、その辞職願を朗読いたさせます。
〔鈴木事務局長朗読〕
辞 職 願
仙台市議会副議長 安孫子雅浩
副議長を辞職いたしたく、許可くださるようお願いいたします。
平成二十九年九月十一日
仙台市議会議長 斎藤範夫殿
60: ◯議長(斎藤範夫)これより、副議長辞職の件を採決いたします。
副議長 安孫子雅浩さんの副議長辞職を許可することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
61: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、副議長 安孫子雅浩さんの副議長辞職を許可することに決しました。
安孫子雅浩さんの入場を許します。
〔安孫子雅浩入場〕
62: ◯議長(斎藤範夫)この際、暫時休憩いたします。
午後三時五十七分休憩
────────○────────
午後四時十五分開議
63: ◯議長(斎藤範夫)休憩前に引き続き会議を開きます。
────────○────────
副議長の選挙
64: ◯議長(斎藤範夫)副議長が欠員となりました。
お諮りいたします。この際、副議長の選挙を日程に追加し、選挙を行いたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
65: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、この際、副議長の選挙を日程に追加し、選挙を行います。
投票用紙を配付いたさせます。
〔投票用紙配付〕
66: ◯議長(斎藤範夫)投票用紙の配付漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
67: ◯議長(斎藤範夫)配付漏れなしと認めます。
投票箱を改めさせます。
〔投票箱点検〕
68: ◯議長(斎藤範夫)異状なしと認めます。
念のため申し上げます。投票は、単記無記名であります。投票用紙に被選挙人の氏名を記載の上、点呼に応じて順次投票願います。
点呼を命じます。
〔氏名点呼〕
〔各員投票〕
69: ◯議長(斎藤範夫)投票漏れはありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
70: ◯議長(斎藤範夫)投票漏れなしと認めます。
投票を終了いたします。
開票を行います。
会議規則第二十七条第二項の規定により、立会人にやしろ美香さん及び庄司あかりさんを指名いたします。よって、お二人の立ち会いを願います。
〔開 票〕
71: ◯議長(斎藤範夫)選挙の結果を報告いたします。
投票総数 五十五票
有効投票 五十五票
無効投票 ゼロ票
有効投票中
菊地 昭一さん 三十五票
岡本あき子さん 二十票
以上のとおりであります。
この選挙の法定得票数は、十四票であります。よって、菊地昭一さんが副議長に当選されました。
ただいま副議長に当選されました菊地昭一さんが議場におられますので、会議規則第二十八条第二項による告知をいたします。菊地昭一さん。
〔五十番 菊地昭一登壇〕(拍手)
72: ◯五十番(菊地昭一)多くの議員の御支援をいただいて、第六十二代副議長に推挙されました菊地昭一でございます。
斎藤議長を支えながら、円滑かつ有意義な、そして緊張感のある議会を目指してまいりたいと思います。
所信表明でも話をさせていただきました議会改革、不断の取り組み、そして政策立案能力を高め、議員提案条例のさらなる促進をしっかりと図ってまいります。
どうかこれからも皆様方の御支援をよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。(拍手)
73: ◯議長(斎藤範夫)この際、暫時休憩いたします。
午後四時二十七分休憩
────────○────────
午後四時四十分開議
74: ◯議長(斎藤範夫)休憩前に引き続き会議を開きます。
────────○────────
日程第七 常任委員の選任
75: ◯議長(斎藤範夫)日程第七 常任委員の選任を行います。
お諮りいたします。常任委員の選任については、委員会条例第六条第一項の規定により、
柳 橋 邦 彦 さん 宮城野区選出の 渡 辺 博 さん
相 沢 和 紀 さん 斎 藤 範 夫 佐 藤 和 子 さん
佐 藤 正 昭 さん 花 木 則 彰 さん 小田島 久美子 さん
岡 本 あき子 さん 菊 地 崇 良 さん 高 橋 卓 誠 さん
以上十一人の諸君を総務財政常任委員に、
辻 隆 一 さん 鈴 木 勇 治 さん 平 井 みどり さん
鈴 木 広 康 さん 安孫子 雅 浩 さん 佐々木 真由美 さん
加 藤 和 彦 さん ふるくぼ 和子 さん ふなやま 由美 さん
太白区選出の わたなべ 拓 さん 渡 辺 敬 信 さん
以上十一人の諸君を市民教育常任委員に、
柿 沼 敏 万 さん 佐 藤 わか子 さん 小野寺 利 裕 さん
高 見 のり子 さん 松 本 由 男 さん 石 川 建 治 さん
鎌 田 城 行 さん 跡 部 薫 さん 小野寺 健 さん
沼 沢 しんや さん 庄 司 あかり さん
以上十一人の諸君を健康福祉常任委員に、
小 山 勇 朗 さん 嵯 峨 サダ子 さん 庄 司 俊 充 さん
田 村 稔 さん 西 澤 啓 文 さん 赤 間 次 彦 さん
菅 原 正 和 さん 嶋 中 貴 志 さん 橋 本 啓 一 さん
加藤 けんいち さん 伊 藤 ゆうた さん
以上十一人の諸君を経済環境常任委員に、
高 橋 次 男 さん 菊 地 昭 一 さん 木 村 勝 好 さん
村上 かずひこ さん ひぐち のりこ さん 岡 部 恒 司 さん
野 田 譲 さん やしろ 美 香 さん 佐 藤 幸 雄 さん
すげの 直 子 さん 佐々木 心 さん
以上十一人の諸君を都市整備建設常任委員に、それぞれ指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
76: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
────────○────────
77: ◯議長(斎藤範夫)ただいま構成いたしました各常任委員会の委員長及び副委員長の互選は、委員会条例第八条第一項の規定により、会議休憩後、総務財政委員会は第二委員会室、市民教育委員会は第六委員会室、健康福祉委員会は第四委員会室、経済環境委員会は第三委員会室、都市整備建設委員会は第一委員会室において行います。
この際、暫時休憩いたします。
午後四時四十二分休憩
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午後五時二十分開議
78: ◯議長(斎藤範夫)休憩前に引き続き会議を開きます。
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常任委員会の正副委員長互選結果の報告
79: ◯議長(斎藤範夫)この際、報告いたします。
各常任委員会の委員長及び副委員長の互選の結果、
総務財政委員会委員長に 菊 地 崇 良 さん
副委員長に 佐 藤 和 子 さん
市民教育委員会委員長に 加 藤 和 彦 さん
副委員長に 佐々木 真由美 さん
健康福祉委員会委員長に 鎌 田 城 行 さん
副委員長に 松 本 由 男 さん
経済環境委員会委員長に 加藤 けんいち さん
副委員長に 菅 原 正 和 さん
都市整備建設委員会委員長に やしろ 美 香 さん
副委員長に 佐々木 心 さん
以上のとおり決定いたしました。
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日程第八 議会運営委員の選任
80: ◯議長(斎藤範夫)日程第八 議会運営委員の選任を行います。
お諮りいたします。議会運営委員の選任については、委員会条例第六条第一項の規定により、
佐 藤 わか子 さん 小野寺 利 裕 さん ひぐち のりこ さん
野 田 譲 さん 小田島 久美子 さん 跡 部 薫 さん
菊 地 崇 良 さん 加藤 けんいち さん すげの 直 子 さん
太白区選出の わたなべ 拓 さん 渡 辺 敬 信 さん
以上十一人の諸君を指名いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
81: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
────────○────────
82: ◯議長(斎藤範夫)ただいま構成いたしました議会運営委員会の委員長及び副委員長の互選は、委員会条例第八条第一項の規定により、会議休憩後、議会運営委員会室において行います。
この際、暫時休憩いたします。
午後五時二十二分休憩
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午後五時三十五分開議
83: ◯議長(斎藤範夫)休憩前に引き続き会議を開きます。
────────○────────
議会運営委員会の正副委員長互選結果の報告
84: ◯議長(斎藤範夫)この際、報告いたします。
議会運営委員会の委員長及び副委員長の互選の結果、
委員長に 野田 譲さん、副委員長に 小田島久美子さん
が決定いたしました。
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日程第九 第九十七号議案から日程第三二 第百二十号議案まで
85: ◯議長(斎藤範夫)日程第九 第九十七号議案 平成二十八年度仙台市一般会計・特別会計歳入歳出決算認定に関する件、この際、件名の朗読を省略いたします。以下、日程第一〇 第九十八号議案から日程第三二 第百二十号議案まで、以上二十四件を一括議題といたします。
市長から説明を求めます。市長。
〔市長 郡和子登壇〕
86: ◯市長(郡和子)ただいま上程になりました第九十七号議案平成二十八年度仙台市一般会計・特別会計歳入歳出決算認定に関する件から、第百二十号議案市道路線の認定及び廃止に関する件までの各案件につきまして、概略御説明を申し上げます。
初めに、補正予算案の概要につきまして御説明申し上げます。
まず、第百四号議案平成二十九年度仙台市一般会計補正予算(第二号)でありますが、総務費におきましては、地方版図柄入りナンバープレート導入に要する経費を計上いたしております。
市民費におきましては、宮城総合支所保健福祉機能強化に要する経費を計上いたしております。
健康福祉費におきましては、私立保育所助成費の追加を計上いたしております。
環境費におきましては、家庭ごみ等指定袋保管・配送に係る債務負担行為の補正措置を講じております。
以上、一般会計補正予算の概要について御説明申し上げましたが、補正総額は三千八百万円余の増額となり、これら歳出予算の財源につきましては、所要の措置を講じております。
次に、条例案その他の各案件につきまして概略御説明申し上げます。
初めに、第百五号議案仙台市市税条例の一部を改正する条例でありますが、これは、地方税法の改正を考慮し、個人の市民税の所得割の税率を改定するとともに、三輪以上の軽自動車に対する軽自動車税の税率の特例を定める等のものであります。
次は、第百六号議案仙台市介護保険条例の一部を改正する条例でありますが、これは、介護保険法の改正を考慮し、過料を科することができる場合に、第二号被保険者の配偶者等が、文書等の提出の命令に従わない場合等を加えるものであります。
次は、第百七号議案仙台市手数料条例等の一部を改正する条例でありますが、これは、国家戦略特別区域法の改正に伴い、所要の規定の整備を行うものであります。
次は、第百八号議案仙台市営住宅条例の一部を改正する条例でありますが、これは、公営住宅法施行令の改正に伴い、所要の規定の整備を行うものであります。
次は、第百九号議案仙台市特別用途地区建築条例の一部を改正する条例でありますが、これは、建築基準法及び建築基準法施行令の改正に伴い、所要の規定の整備を行うものであります。
次は、第百十号議案仙台市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、卸町地区計画の区域内の建築物に関する制限の内容を変更するとともに、建築基準法の改正に伴い、所要の規定の整備を行うものであります。
次は、第百十一号議案仙台市建築基準法の施行に関する条例の一部を改正する条例でありますが、これは、建築基準法の改正に伴い、所要の規定の整備を行うものであります。
次は、第百十二号議案仙台市学校条例の一部を改正する条例でありますが、これは、
東日本大震災の被災者等の平成三十年度に係る入学者選抜手数料、入学金及び授業料について減免することができることとする等のものであります。
次は、第百十三号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、今泉工場等基幹的設備改良工事について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十四号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、松森工場加熱器管等更新工事について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十五号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、仙台市東部復興道路整備事業主要地方道塩釜亘理線道路改築工事荒浜工区・その四について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十六号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、仙台市東部復興道路整備事業主要地方道塩釜亘理線道路改築工事荒浜工区・その五について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十七号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、仙台市立錦ケ丘中学校校舎及び屋内運動場武道場等新築工事について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十八号議案工事請負契約の締結に関する件でありますが、これは、仙台市中央卸売市場C級冷蔵庫棟新築その他工事について、工事請負契約を締結するものであります。
次は、第百十九号議案工事請負契約の締結に関する件の一部変更に関する件でありますが、仙台市東部復興道路整備事業蒲生東通一号線外三線道路新設改良工事岡田新浜工区・その二について、工事請負契約の一部を変更するものであります。
次は、第百二十号議案市道路線の認定及び廃止に関する件でありますが、これは、貝ケ森二丁目三号線ほか十一路線を市道として認定し、鶴ケ谷菖蒲沢三号線を廃止するものであります。
続きまして、平成二十八年度各会計の決算について御説明を申し上げます。
なお、決算に関する金額は万円単位で申し上げます。
初めに、第九十七号議案平成二十八年度仙台市一般会計・特別会計歳入歳出決算認定に関する件の概要について、御説明を申し上げます。
一般会計歳入決算でございますが、決算額は四千八百八十六億三千八百八十五万円となり、前年度に比べて九・八%の減少となっております。
このうち、歳入の根幹をなす市税につきましては、固定資産税、都市計画税などの税目での増加により、市税全体では一・一%増加し、千八百八十五億二千四百三十九万円となっております。
また、諸収入は一七・四%増加し、三百八十八億千二百六十二万円、財産収入は二九・九%増加し、五十五億七千九百六十四万円、一方、繰入金は五二・二%減少し、二百億千六万円、市債は二六・三%減少し、四百三十一億七千五百三十六万円、国庫支出金は一一・四%減少し、七百三十八億千百十七万円となっております。
なお、一般会計全体の不納欠損額は五億百五十万円、収入未済額は五十三億千百八万円となっております。
次に、一般会計歳出決算でございますが、決算額は四千七百六十三億六千七百十四万円と、前年度に比べて九・一%の減少となっております。
主な費目の決算額では、健康福祉費は千七百六十九億四千五百二十九万円、土木費は六百三十四億五千二百四十二万円、公債費は六百億九千二百四十八万円、総務費は四百六十五億五千二百四十九万円となっております。
翌年度への繰越額は二百三十億八百八十六万円、不用額は三百三十四億千四百八十一万円となっております。
また、歳入歳出差引残額百二十二億七千百七十万円から繰越財源を差し引いた実質収支額は、三十二億五千六百四十八万円の黒字となりました。
このうち、十七億円は財政調整基金に積み立てし、残りの十五億五千六百四十八万円は翌年度へ繰り越しております。
次に、特別会計歳入決算でございますが、十会計の合計で、決算額が三千二百三十一億二千二百五十二万円、不納欠損額は十八億八千七十五万円、収入未済額は三十五億八千九十万円となっております。
特別会計歳出決算につきましては、決算額が三千百五十七億七千三百十四万円、翌年度への繰越額は三十億二千八百九万円、不用額は百三億千三百二十六万円となっております。
また、実質収支額は五十二億六千九十四万円の黒字となり、全額翌年度へ繰り越しております。
以上が、平成二十八年度仙台市一般会計・特別会計歳入歳出決算の概要でございます。
次は、第九十八号議案平成二十八年度仙台市下水道事業会計利益処分及び決算認定に関する件の概要について御説明を申し上げます。
平成二十八年度下水道事業は、南蒲生浄化センターにおきまして新水処理施設の全面稼働を開始するとともに、地震対策や浸水対策などを推進してまいりました。
まず、事業実績でございますが、水洗化人口は前年度比〇・二%増の百四万五千四百三十九人となり、水洗化率は前年度比〇・一%増の九九・六%となりました。
次に、予算額との比較でございますが、収益的収入の決算額は三百七十五億六千二百四十三万円となり、五億四千六百五十四万円の減収となりました。収益的支出の決算額は三百二十億四千三百五十八万円となり、特別損失で千百九万円を翌年度へ繰り越しましたので、不用額は十三億九千三十九万円となりました。
また、資本的収入の決算額は二百八十二億八千九百三十三万円となり、百七十八億千九百七十万円の減収となりました。資本的支出の決算額は四百十八億六千七百九十八万円となり、建設改良費で百二十九億九千五百十五万円を翌年度へ繰り越しましたので、不用額は三十八億四千八百九十万円となりました。
次に、損益計算についてでございますが、総収益三百六十二億二千百十万円に対しまして、総費用は三百十三億三千四百十四万円で、差し引き四十八億八千六百九十六万円の純利益となりました。この純利益と前年度からの繰越利益剰余金二十六億二千五百九十四万円とを合わせた七十五億千二百九十万円の未処分利益剰余金については、全額を減債積立金として処分するものでございます。
次に、貸借対照表についてでございますが、資産総額並びに負債、資本の総額は、それぞれ当年度末で六千三百八十九億九千三百八十二万円となりました。
以上が、平成二十八年度仙台市下水道事業会計決算等の概要でございます。
今後とも、防災機能の強化、処理水質の向上等に努め、市民の皆様の快適な暮らしを支える下水道事業の経営に取り組んでまいります。
なお、第九十九号議案から第百三号議案までの自動車運送事業、高速鉄道事業、水道事業、ガス事業及び病院事業の各企業会計の決算認定に関する件につきましては、各企業管理者より説明をさせたいと存じます。
以上、提案の各案件につきまして概略御説明申し上げましたが、何とぞ慎重御審議の上、御賛同、御認定賜りますようお願いを申し上げます。
〔交通事業管理者 西城正美登壇〕
87: ◯交通事業管理者(西城正美)第九十九号議案平成二十八年度仙台市自動車運送事業会計決算認定に関する件及び第百号議案平成二十八年度仙台市高速鉄道事業会計決算認定に関する件の概要について、御説明申し上げます。
初めに、第九十九号議案平成二十八年度仙台市自動車運送事業会計決算認定に関する件について御説明申し上げます。
平成二十八年度の自動車運送事業は、
地下鉄東西線開業に伴い、事業を取り巻く環境が一層厳しさを増す中、仙台市自動車運送事業経営改善計画に基づき、経費削減や乗客サービス向上等に取り組みました。
まず、経費削減に向けた取り組みとしては、営業所におけるバス運転業務等の管理の委託を継続的に実施したほか、中古車両を購入し、バス車両更新に係る投資を抑制しました。
次に、乗客サービス向上に向けた取り組みとしては、バスロケーションシステムについて、接近情報取得の円滑化等の改良を行ったシステムの運用を開始しました。また、
バス待ち環境の改善のため、広告つきバス停留所上屋の増設を引き続き行いました。
さらに、安全運転の強化等への取り組みとしては、全車両に配備されたドライブレコーダーの映像を活用し、乗務員の安全運転や接遇向上に向けた研修を実施しました。このほか、バリアフリー化の推進や環境対策として、低公害ノンステップバスの導入を継続して進めました。
このような状況の中、乗客数は三千七百七十四万人と、前年度に比較して七・七%の減となっております。
次に、予算との比較でございますが、収益的収入の決算額は百二億九千五百四十七万円となり、二億七千四百九十七万円の減となりました。
収益的支出の決算額は百十一億七百四十六万円となり、不用額は六億三千四百六十四万円となりました。
また、資本的収入の決算額は七億二千八百十六万円となりました。資本的支出の決算額は十三億三千二百八十六万円となり、不用額は二億三千八百二十一万円となりました。
次に、損益計算についてでございますが、総収益九十八億八千六百六十一万円に対して、総費用は百七億四千七百一万円となり、差し引き八億六千四十万円の純損失となりました。
これにより、当年度末における未処理欠損金は五十六億八千百十二万円となります。
次に、貸借対照表についてでございますが、資産総額及び負債、資本の総額は、それぞれ当年度末で七十億千六百六万円となりました。
続きまして、第百号議案平成二十八年度仙台市高速鉄道事業会計決算認定に関する件について御説明申し上げます。
平成二十八年度の高速鉄道事業におきましては、仙台都市圏における基幹交通機関としての重要な役割を担う中で、サービスの向上と効率的な事業運営に取り組みました。
まず、安全性向上とバリアフリー化の取り組みとしましては、南北線の信号機器の更新や昇降機設備の増設及び更新等を実施しました。このほか、省エネルギーの取り組みとして、南北線の駅舎電灯設備の省電力化を進めました。
さらに、利便性向上のための取り組みとして、八木山動物公園駅等の構内への液晶モニター式のバス時刻表示器の設置等を行いました。
このほか、事業運営の効率化を図るため、引き続き十七駅において駅業務を民間事業者に委託しました。
このような状況の中、乗客数は八千三百七十万人と、前年度に比較して二三・二%の増加となっております。
次に、予算との比較でございますが、収益的収入の決算額は二百五十四億八千二百八十三万円となり、千八百六十三万円の減となりました。収益的支出の決算額は二百八十二億三千五百二万円となり、営業費用で百二十八万円を繰り越しましたので、不用額は十三億八千六百四十四万円となりました。
また、資本的収入の決算額は百五十三億二千四百六十四万円となりました。資本的支出の決算額は二百三十億四千六百五十九万円となり、建設改良費で五億九千四百五十六万円を翌年度へ繰り越しましたので、不用額は十億千五百六十六万円となりました。
次に、損益計算についてでございますが、総収益二百四十二億八千二百七十八万円に対して、総費用は二百七十二億三千五百十万円となり、差し引き二十九億五千二百三十二万円の純損失となりました。
これにより、当年度末における未処理欠損金は九百六億七千五百八十六万円となります。
次に、貸借対照表についてでございますが、資産総額及び負債、資本の総額は、それぞれ当年度末で二千八百九十九億千六百七万円となりました。
以上、平成二十八年度仙台市自動車運送事業会計及び同高速鉄道事業会計の決算の概要について御説明申し上げました。
両事業とも、純損失を計上するなど経営状況は厳しいものとなっておりますが、今後とも安全運行を基本に、バスと地下鉄との連携を図りながら、さらなる乗客サービスの向上や経営の効率化に努め、公共交通機関としての責務を果たしてまいる所存でございますので、何とぞ慎重御審議の上、御認定賜りますようお願い申し上げます。
〔水道事業管理者 高橋新悦登壇〕
88: ◯水道事業管理者(高橋新悦)第百一号議案平成二十八年度仙台市水道事業会計利益処分及び決算認定に関する件の概要について、御説明申し上げます。
平成二十八年度の水道事業においては、中期経営計画に掲げる事業を着実に推進し、強くて安心な水道、エコで持続可能な水道づくりに取り組みながら、安全・安心で良質な水道水の安定供給に努めてまいりました。
また、事業実績についてでございますが、年間の総配水量は前年度比〇・四%減の一億一千九百七十七万立方メートル、有収水量は前年度比〇・一%増の一億一千三百四十二万立方メートルとなりました。
経営面につきましては、災害に強い施設、システムの整備、災害時対応力の強化、環境に配慮した事業の推進など、強靭性や環境先進性の向上に取り組むとともに、水道料金のクレジットカード決済や基本料金の日割り計算実施に向けた準備、アセットマネジメントの推進など、お客様サービスの向上や経営基盤の強化にも努めました。
建設改良事業としては、耐震性の向上に向けた配水管の更新や新設に継続して取り組むとともに、浄水場などの施設設備の更新、耐震化や災害時給水栓設置などの災害対策関連事業を実施しました。
次に、予算比較でございますが、収益的収入の決算額は二百九十九億九千二十万円となり、二億八千六百九十四万円の増となりました。収益的支出の決算額は二百七十二億六千六百八十八万円となり、十五億八千四百二十二万円の不用額が生じました。
また、資本的収入の決算額は六十三億三千七百九十万円となり、三十七億三百九十万円の減となりました。資本的支出の決算額は百五十九億六千八百八十万円となり、建設改良費で三十七億九千三百十万円を翌年度へ繰り越し、不用額は十三億五千六百二十六万円となりました。
次に、損益計算についてでございますが、総収益二百七十九億三千十五万円に対して、総費用は二百五十九億四千百二十五万円となり、差し引き十九億八千八百九十万円の純利益となりました。これに、その他未処分利益剰余金変動額十六億三千十六万円を加え、未処分利益剰余金は三十六億一千九百六万円となりました。この未処分利益剰余金については、十六億三千十六万円を資本金に組み入れ、十九億八千八百九十万円を減債積立金として処分するものでございます。
次に、貸借対照表についてでございますが、資産総額並びに負債、資本の総額は、それぞれ当年度末で千九百六十億七千九百二十五万円となりました。
以上、平成二十八年度仙台市水道事業会計決算等の概要について御説明申し上げましたが、今後とも、より一層の経営効率化に努め、事業運営の基本である安定給水の確保と、給水サービスの向上に努めてまいる所存でございますので、何とぞ慎重御審議の上、御賛同、御認定賜りますようお願い申し上げます。
〔ガス事業管理者 氏家道也登壇〕
89: ◯ガス事業管理者(氏家道也)第百二号議案平成二十八年度仙台市ガス事業会計決算認定に関する件の概要について、御説明申し上げます。
平成二十八年度の本市のガス事業は、平成二十九年四月のガスシステム改革を控え、経営環境がより厳しさを増す中、需要家戸数とガス販売量の拡大に取り組むとともに、製造設備及び供給設備の適切な維持管理による安定供給の推進及び緊急保安体制の一元化など、さらなる保安の確保に努めました。
次に、事業実績でございますが、需要家総戸数は三十四万五千九十二戸となり、前年度に比べ千八百四十一戸減少しました。
また、ガス総販売量は三億一千三百七十四万立方メートルとなり、前年度に比べ二・一%の増加となりました。
次に、建設改良事業でございますが、老朽化した導管の入れかえ工事などの建設改良費として二十九億九百十一万円を執行いたしました。
次に、予算との比較でございますが、収益的収入の決算額は三百五十億三千七百五万円となり、製品売り上げや営業雑益が減少したことなどにより、十億四百七十九万円の減収となりました。
収益的支出の決算額は三百二十二億八千二百十五万円となり、十三億二千八百八万円の不用額が生じました。
また、資本的収入の決算額は二十一億四千九百八十四万円となりました。
資本的支出の決算額は七十五億六千三百五十七万円となり、建設改良費で十億九千二百四十一万円を翌年度へ繰り越しましたので、不用額は六億二千三百三十七万円となりました。
次に、損益計算についてでございますが、総収益三百二十五億一千二百五十万円に対し、総費用は三百七億三千五百十七万円となり、差し引き十七億七千七百三十二万円の純利益となりました。
これにより、平成二十八年度末における未処理欠損金は百七億六千九百四十七万円となり、全額を翌年度へ繰り越すこととしております。
次に、貸借対照表についてでございますが、資産総額及び負債、資本の総額は、それぞれ平成二十八年度末で五百九十三億二千八百九万円となりました。
以上、平成二十八年度仙台市ガス事業会計決算の概要について御説明申し上げましたが、ガス事業者として重要な責務である、安全で安心な都市ガスの安定供給に努めるとともに、より満足度の高いサービスの提供やさまざまな経営改善に取り組むなど、経営基盤の強化に努め、自由化後においても、引き続き選ばれるエネルギー事業者を目指してまいる所存でございますので、何とぞ慎重御審議の上、御認定賜りますようお願い申し上げます。
〔病院事業管理者 亀山元信登壇〕
90: ◯病院事業管理者(亀山元信)第百三号議案平成二十八年度仙台市病院事業会計資本剰余金の処分及び決算認定に関する件の概要について、御説明を申し上げます。
市立病院は、仙台医療圏における中核病院の一つとして、近年ますます複雑多様化する医療ニーズに的確に対応するとともに、高度な医療技術と診療機能を発揮して、市民の健康の増進と福祉の向上に努めました。
特に、地域医療機関との役割分担と連携のもと、医療の高度、専門化、並びに疾病構造の変化に柔軟に対応した質の高い医療の提供に努めるとともに、救急医療、身体合併症精神科救急医療、周産期医療など、自治体病院の使命である政策的医療の提供に注力いたしました。
病院跡地の売却につきましては、第一回定例会にて補正予算承認の議決をいただきましたことから、代金決済及び所有権移転を完了しております。
事業実績につきましては、延べ入院患者数は十四万九百二十一人、延べ外来患者数は二十一万八千五百二十五人となり、合わせて延べ三十五万九千四百四十六人の方々の診療を行いました。
主な建設改良事業につきましては、病歴室改修及びコージェネレーション設備改修工事、並びに医療機器の整備を実施いたしました。
続いて、決算の概要について、まず予算との比較ですが、収益的収入の決算額は百八十六億四千九十一万円となり、三億六千四百七十四万円の減収となりました。収益的支出の決算額は百七十五億一千二百七十一万円となり、四億四千五百九十六万円の不用額を生じました。
また、資本的収入の決算額は五十六億八千九百九十三万円となり、一億六千七百六十四万円の減収となりました。資本的支出の決算額は八十八億三千四十万円となり、一億一千五百七十八万円の不用額を生じました。
次に、損益計算についてでありますが、総収益は前年度に比べ二一・八%増の百八十六億四万円、総費用は前年度に比べ九・四%増の百七十四億七千二百八十八万円となり、差し引き十一億二千七百十六万円の純利益となりました。その結果、当年度末における未処理欠損金は五十九億七千六百四十一万円となり、全額翌年度へ繰り越しいたしております。
また、病院跡地に係る資本剰余金二億百十六万円を、議決をいただいた上で処分し、未処理欠損金に充てる予定でございます。
次に、貸借対照表についてであります。当年度末の資産総額及び負債、資本の総額は、それぞれ三百五十五億八千二十一万円となり、前年度末に対し二十九億二千五百十一万円の減少となりました。
資産総額の減少は、主に固定資産の減少によるものであり、負債、資本総額の減少は、主に流動負債の減少によるものでございます。
以上、平成二十八年度病院事業会計決算の概要について御説明申し上げましたが、今後とも、高度な医療水準を維持しながら、経営基盤の充実、強化に努め、市民の皆様から期待される役割を十分に果たしていけますよう、安全で質の高い医療を提供してまいる所存でございますので、何とぞ慎重御審議の上、御賛同、御認定賜りますようお願い申し上げます。
────────○────────
休会の件
91: ◯議長(斎藤範夫)お諮りいたします。議案調査のため、九月十二日から十四日までの三日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
92: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、九月十二日から十四日までの三日間、休会することに決しました。
────────○────────
93: ◯議長(斎藤範夫)お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
94: ◯議長(斎藤範夫)御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
なお、本会議は、来る九月十五日定刻再開の予定であります。
本日は、これをもって延会いたします。
午後六時十七分延会...