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◯市長(
田中俊行君)
皆さん、おはようございます。
ただいま上程されました各
議案等のご
説明を申し上げます前に、今後の本市の
まちづくりについて私の所信を述べさせていただき、続いて
議案等についてのご
説明を申し上げます。
内閣府の
月例経済報告によりますと、
我が国経済の
基調判断は、景気は、このところ一部に弱さも見られるが、緩やかな
回復基調が続いている。先行きについては、雇用・
所得環境の
改善傾向が続く中で、
各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待されるとされる一方、
中国経済を初めとした
海外景気の下振れなど、
我が国の景気を下押しするリスクや
金融資本市場の変動に留意する必要があるとされるなど、依然として不透明な状況にあります。
昨年10月に
安倍総理は、アベノミクスは第2ステージに移ると宣言し、1億総
活躍社会の実現を目的とする新・三本の矢と称する政策を発表しました。こうした国の動きとも連動しながら、地方自治体は、みずから主体的に
創意工夫を凝らし、
人口減少・
少子高齢化という時代の大きなトレンドに的確に対応した政策や施策を実行していかねばなりません。時代や社会の変化を本市の進化へとつなげていくためにも、本年を
四日市の
地方創生元年と位置づけ、
総合計画に掲げる
都市像、みんなが誇りを持てるまち
四日市を目指して、新たな
まちづくりにチャレンジするスタートの年にしたいと決意しております。
現在策定を進めております
四日市版の
地方創生総合戦略である
四日市市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略は、本市が
人口減少・
少子高齢化という大きな課題を乗り越えて、
交流人口や
定住人口を維持・拡大しながら、未来に向けて持続的に発展を続けていくための、いわば政策的な処方箋とも言えます。
戦略では、四つの
基本目標を定め、各目標に基づく
重点的政策及び
具体的施策を位置づけた上で、
取り組みを進めてまいります。
まず、
一つ目の
基本目標は、
産業都市として日本の
ものづくりをリードし、さらなる発展を築くです。
本市は、
全国有数の
産業都市として発展をしてきましたが、特に
物づくり産業においては
石油化学や半導体を初め、自動車、電機、機械、食品など多様な企業が集積しているという強みがあります。また、
物づくりを支える高い技術により、世界で評価される
中小企業も存在します。さらには、公害を乗り越えてくる過程で、産業の発展と
環境改善を両立させる
まちづくりを進めてきた経験や知識を有しています。
こうした
優位性を発揮できるようさらなる
取り組みを進め、雇用と住居をともに供給できる都市として、
企業誘致も含め引き続き産業の振興と
地域経済の
活性化を図ってまいります。あわせて
企業ニーズに適応できる
人材育成にも取り組むことで人口の流出を防ぐとともに、
定住人口の増加を図っていきたいと考えています。
具体的には、将来予測される
物づくりの
理系人材不足に対し、
工業高校における
専攻科の
設置促進や
地元出身の
大学生等を
大都市圏からUターンさせる方策などを検討してまいります。また、
四日市萬古焼、かぶせ茶、大矢知手延べそうめん、地酒など多彩な
地場産品を
市内外に広くPRするなど、
地場産業の
活性化も重要な課題だと認識しており、
取り組みを強化していく考えです。
さらに、農畜産物については地産地消を進めるとともに、6次産業化やブランド化による高付加価値化を促進し、新たな販路を開拓することによって採算のとれる農業の構築を目指してまいります。
二つ目の
基本目標は、子育て環境を整備し、地域の多様な能力を生かすです。
妊娠・出産・子育ての負担軽減や相談体制の充実を図るなど、安心して子供を産み育てられる環境を整備し、少子化に歯どめをかける
取り組みを進めます。
昨年9月には、義務教育期間中の子ども医療費の無料化を実現したところですが、さらに子育て世代の負担軽減のための
取り組みとして、幼稚園・保育園における保育料について、第3子以降の無償化の対象を広げるとともに、父親がより積極的に子育てに参画できる社会を実現するため、これまで大きな成果を上げている父親の子育てマイスター養成講座を引き続き実施してまいります。
また、子育て世代への支援策として、就労形態に応じた特別保育サービスの拡充を実施するとともに、利用希望者の多いゼロから2歳の低年齢児を受け入れられるよう、新たに6施設を地域型保育として認可し、低年齢児の保育定員枠の拡充を図ることなどにより、待機児童の解消につなげたいと考えております。あわせて、良好な環境にある住宅地の再活用などによって移住・住みかえ支援も行ってまいります。
さらに、社会全体で子育てを支える意識づくりにも取り組むことで、地域の多様な能力を生かし、出産や子育てに前向きになれる地域社会づくりを進めます。
三つ目は、地域で支えあい、安心して住み続けられるまちをつくるです。
働く世代が本市に定着するためには、高齢者になり介護を必要とするようになっても、住んでいる地域で適切なサービスを受けることができ、天寿を全うできるという安心感が必要です。
そこで、地域に根差した健康づくりや高度な医療サービス、さらには手厚い相談体制や福祉サービスなど、地域で多様な医療・福祉サービスを組み合わせて提供することで、安心して住み続けられる体制をつくります。
そのため、平成29年度より開始する介護予防・日常生活支援総合事業も活用しながら、地域包括ケアシステムの基本方針に基づくさまざまな活動が安定的に実施されるよう取り組んでいきたいと考えております。
平成28年度は総合事業の実施に向け、利用者、事業者など関係者の方々の意見を踏まえながらサービスの内容・基準などの調整及び検討を行い、平成29年4月の実施に向けて必要な条例等の制定やサービスの提供体制の整備などを行ってまいります。
最後に四つ目は、
四日市市の魅力を磨き、
交流人口を増やすです。
これまで述べました産業の
活性化や
少子高齢化への対応によって、住みやすさのレベルを高めつつ、同時に多彩な本市の地域資源を磨き上げ、本市独自の新たな魅力を創造し、あわせてその住みやすさや魅力を効果的に
市内外へ発信することで、人・物・情報のさらなる集積を進め、
交流人口の増加、ひいては
定住人口の増加を図ってまいります。
以上の四つの
基本目標が本市の地方創生の柱となりますが、本市が将来にわたって持続的に発展していくためには、まちの活力の源となる人口をふやすための、これまでにはない新たな戦略が必要となってまいります。その意味から、市外から人や企業を呼び込む戦略として四つ目の
基本目標、すなわち本市独自の魅力の開発、創造と情報発信、言いかえればシティプロモーションについて、補足して私の所信を述べさせていただきます。
まず、本市の魅力についてですが、本市は豊かな自然や定期市、東海道の宿場町といった歴史的な魅力に恵まれています。また、
四日市萬古焼、かぶせ茶、大矢知手延べそうめん、地酒など
地場産品も豊富です。最近では、有名になったコンビナートの工場夜景やB─1グランプリで入賞した
四日市とんてきなども新たな魅力となっています。
さらには、
四日市公害と環境未来館・博物館・プラネタリウムが入る、総称そらんぽ
四日市も本市の新たな魅力、地域資源となりつつあります。環境未来館については、公害の歴史と教訓を後世に伝えるとともに、官民一体となった
環境改善によってきれいな空気や青空を取り戻したことや、培った環境技術を生かして国際貢献を続けていることなどを一連のストーリーとして発信し、公害のまちから公害対策のモデル都市へと都市イメージの転換を図る役割も担った情報発信拠点として貴重な施設です。さらに、プラネタリウムについては、世界最新鋭の設備として大いにアピールすることができます。
今後も
四日市の歴史や文化、産業と環境、また宇宙や科学に関する総合的な情報を発信する本市のシンボル施設として、多くの人に学び、考え、楽しんでいただけるよう努力してまいります。さらに、県内及び東海地方からの社会見学や全国からの修学旅行を誘致して、未来を担う子供たちへのシティプロモーションにも取り組んでまいります。
また、
四日市イコール公害のまちというイメージが将来にわたって固定化しないよう、全国の小中学校で使用されている社会科等の教科書において、公害の発生や被害のみならず、その後の
環境改善と産業の発展を両立させる
取り組みや現在の姿、あるいは環境技術を生かした国際貢献なども併記していただくよう、各教科書会社に対して要請活動も続けてまいりました。その結果、大幅に記述を追加したり、10ページにわたって
四日市市の特集を組んだりしていただくなど要請活動の具体的成果も上がってきております。地道な
取り組みではありますが、都市イメージを転換することによって将来に向けて
交流人口や
定住人口、そして企業を呼び込むための効果的な戦略として本年も粘り強く、しっかり取り組んでまいります。
一方で、文化力もまた、本市の大きな魅力となりつつあります。平成24年を
四日市の文化力元年と宣言し、その目玉事業として家族と絆をテーマにした全国ファミリー音楽コンクールをスタートさせましたが、ことしで5周年を迎えることになります。
四日市の文化力を全国に発信し、
四日市の都市イメージを大きく向上させるという目的を持ってスタートした本市にとって数少ない全国規模の事業ですが、回を重ねるたびに知名度も高まり、北は北海道から南は鹿児島県まで全国各地から多数の応募をいただけるようになりました。
昨年10月に開催した第4回のコンクールでは、過去最高の広がりとなる全国22都道府県、49市町からの応募があり、当日は
市内外から1400人を超える来場者を迎えることができました。
こうした当日の盛り上がりもさることながら、出場者を全国公募する過程で、
産業都市として有名な本市がユニークな音楽コンクールを実施していることを強力に情報発信できることで、本来の目的である都市イメージの向上に向けて大きな効果があるものと確信しています。具体的には、全国の公立文化施設や楽器店、ショッピングセンターなど2000を超える施設や、県内を含む東海地域の主要駅でのポスター等の掲示を行うほか、テレビ、ラジオ、新聞、音楽情報誌を含むメディアの活用など多様な手段によって周知・広報活動に努めています。
そうした活動によって、コンクールに出場はしないものの、この文化事業を目にし耳にしている人は、全国の相当な数──過去の試算によれば約200万人でありますが──に上ることとなり、継続して開催することによって本市独自の魅力の創造と情報発信、シティプロモーションに大いに資するものと考えております。
一方で、プレイベントやコンクールの出場者による演奏会など全国に向けた情報発信とともに、本市の市民の文化意識の高揚やコンクールへの出場、参画を促す事業にも積極的に取り組んでまいります。こうした施策によって、音楽を初め芸術・文化を愛するまちとしてのシティプロモーションにつなげてまいります。
また、秋には全国ファミリー音楽コンクールのほか、市民主体で開催される
四日市ジャズフェスティバルや市が
四日市市文化協会とともに開催する市民芸術文化祭行事など数々の文化行事が行われています。
そこで、これらの文化行事について、ことしから秋の文化フェアと銘打って、互いの事業がさらに連携しながら一層の相乗効果が上がるよう関係団体に働きかけ、盛り上げを図っていきたいと考えております。
さらにことしは、この秋の文化フェアに合わせて、旧三浜小学校を活用した文化会館に続く市民文化の新たな拠点をオープンします。市民の芸術・文化活動の練習や発表の場として、また、生涯学習の場として有効に活用していただきたいと思っております。
加えて、5年後の三重国体の開催に向け、中央緑地体育館、サッカー場、野球場、テニスコートなどハイレベルなスポーツ施設を整備し、全国トップクラスの高校スポーツなどを生かしたアスリートの養成とあわせて、
四日市の魅力の一つにしていきたいと考えております。
また、中心市街地の
活性化は数十年来の本市の懸案課題となっておりますが、都市の顔である中心市街地に新たな魅力を創出することも地方創生の大きな要素として位置づけております。
最近では、近鉄
四日市駅東においても、相次ぐ高層マンションの建設や企業本社ビルの立地、市の補助制度を活用するスーパーサンシ前の再開発やふれあいモールのリニューアルなど、官民合わせた
活性化の動きが活発化しております。
ことしはこの機を逃さず、中心市街地の
活性化に向けてその起爆剤となり得る新しいプロジェクトを企画・立案したいと考えております。そのために、現在中心市街地
活性化推進方策検討会議を設置して、有識者や経験者、関係者による検討を進めているところです。
この検討会議では、本市のシティプロモーションの拠点や市民交流拠点の整備について、さらには市民ニーズの高い図書館などの文化施設も視野に入れた
活性化推進方策について、また公有地や公共性の高い空間の活用、民間活力の活用も視野に入れた施設整備や運営などについても議論をしていただいております。市としては、この検討会議の検討結果も踏まえ、中心市街地ににぎわいを創出するプロジェクトについて、その方向を明確にしていきたいと考えております。
一方で、住みやすいまちの魅力として、教育の充実も極めて重要な課題です。
法改正によって教育行政における
市長の権限が強化されたのを受け、総合教育会議の場での議論を積み重ね、昨年11月に本市の教育の方向性を示す
四日市市教育大綱を策定したところです。
今後は、この大綱の中の教育を支える五つの理念をしっかりと踏まえ、社会人になってからの問題解決能力の基礎となる学力を向上させること、そして豊かな人間性を育むことに重点的に
取り組み、教育施策の一層の充実につなげてまいります。
特に、本市の
産業都市としての強みや多彩な地域資源を生かした教育を実践することがふるさと
四日市に愛着や誇りを持ち、将来
四日市で活躍する人材を育むとともに、シティプロモーションにもつながるものと考え重点的に取り組んでいきたいと考えております。
具体的には優先的に取り組むべき内容についてのアクションプランを策定し、大綱の理念がより実効性のあるものとなるよう
取り組みを進めてまいります。
加えて、学習環境の充実や学校の施設整備も重要であることから、教室の空調や電子教材などの整備も進め、子供たちを取り巻く教育環境の充実にも努めてまいります。特に、最近の夏の猛暑対策として、普通教室への空調設備の設置について、新年度の早い段階で方針をお示しした上で整備手法などの具体的検討を進め、整備構想の策定につなげたいと考えております。
以上のような
取り組みを着実に積み重ね、近い将来、本市が魅力ある教育のまちと評価されることを目指して最善を尽くす所存です。
最後に、
四日市版の観光施策について申し上げます。
本市は京都や奈良のような観光都市ではありませんが、コンビナートの工場夜景やB─1グランプリで入賞した
四日市とんてき、また歴史ロマンの薫る久留倍官衙遺跡など新たな観光資源も生まれてきています。こうした新しい観光の魅力や
地場産業の特産品などを生かした
四日市版の観光施策を進めていくことも、地方創生の重要な要素だと考えております。
本市では、平成23年を
四日市の観光元年として魅力発信の視点も含めた観光施策を推進してまいりましたが、一定の成果を上げてきております。
これまで首都圏を初めとする
大都市圏で開催してきたイベントである
四日市STYLEには大勢の人々にご来場いただいておりますが、さらなる事業の多角化や強化が必要と認識しております。また、昨年イタリアで開催されたミラノ万博では、大勢の来場者に対し私が直接本市の魅力や特産品のプレゼンテーションを行ってきたところです。
これからの時代は、地方自治体としてもグローバルな視点を持った情報発信、シティプロモーションが非常に重要になってまいります。ことしは伊勢志摩サミットの開催に伴い本市にも多くの人が訪れることが期待されており、このチャンスを生かし、世界の人々をオール
四日市でおもてなししながら本市の魅力を最大限アピールしたいと考えております。
いずれにしても、観光資源の開発と情報発信は本市のシティプロモーションを進める上で欠かすことのできない重要な課題だと捉えております。
最後にもう一つ申し上げたいのは、地域資源を磨き、さまざまな魅力を創造しながら本市のシティプロモーションを進めていく過程で、並行して
四日市の代名詞となるようなシンボル的な魅力を創出していくこともまた重要な戦略となるということであります。
作詞家で放送作家の秋元康さんが、記憶に残る幕の内弁当はないと言っております。この言葉の趣旨を要約すれば、おかずの多さや見ばえでは幕の内弁当がいいが、しかし後でどういう弁当だったか案外記憶に残らない。それよりも特大のカツがどーんと入っているヒレカツ弁当のほうが印象に残っているということであります。
つまり、幕の内弁当は何でも入っているが、これといった売りがないからポイントが分散して記憶に残りにくい。しかし、ヒレカツ弁当はヒレカツというシンボル的な売りがあるから印象に残る。したがって、何かを人にアピールするとき、もしくは人に何かを伝えたいときには、売りになる中心的なことに絞って表現することが大事だということのようであります。
確かにそのとおりで、本市が全国的に今も色濃く残る公害のまちというイメージを脱却するためには、それに取ってかわる
四日市といえばこれというオンリーワン、ナンバーワンの魅力を開発し、つまり魅力のシンボル化を行いつつ、重点的に情報発信していくことも必要だと考えております。
以上、
地方創生総合戦略におけるシティプロモーションを中心に私の考え方を述べさせていただきましたが、いずれにしても、
四日市独自の魅力の創造と情報発信力こそが本市の地方創生を成功させるための大きな鍵を握ると言っても過言ではありません。
くしくも、本議会において上程をしております
四日市市観光・シティプロモーション条例は、市民の皆様に
四日市の魅力をよく知ってもらい郷土に対する愛着や誇りを高めていただくとともに、総合的な住みやすさも含めた本市の魅力を全国に効果的に発信することによって都市イメージを向上させ、
交流人口・
定住人口をふやし、もって本市の持続的な発展に資することを目的とするものであります。
だからこそ、この条例を実効あるものとし、本市が産業と文化の調和したまち、魅力と風格を備えた都市として一層の飛躍を果たしながら、名実ともにみんなが誇りを持てるまちとなるように全力で取り組んでまいります。
本年を
地方創生元年と位置づけ、これまでの政策を強化し進化させた総合戦略に基づいて新しい
まちづくりにチャレンジするスタートの年にすることを強く決意しておりますので、どうか議員各位の格別のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。
それでは、議案第58号から議案第70号までの平成28年度当初予算
議案についてご
説明申し上げます。
平成28年度当初予算の編成に当たりましては、
総合計画に掲げる目指すべき
都市像の実現に向けて、先ほど申し上げました
地方創生総合戦略並びに最終年度となる第2次推進計画を着実に推進していくための施策に重点的に予算を配分しました。一方で、健全な財政運営、持続可能な財政基盤の確立の視点から行財政運営を行っていくため、歳入の確保や経常経費等の抑制に努めたところです。
その結果、平成28年度当初予算は一般会計1084億6000万円、特別会計817億3140万円、企業会計611億6072万円、桜財産区4170万円、総額2513億9382万円となりました。
一般会計においては、前年度当初予算より99億3000万円、8.4%の減となり、全会計では66億1823万円、2.6%の減となっております。ただし、前年度当初予算には平成27年度に整備しました
四日市市クリーンセンターの整備事業費116億6512万円が含まれており、この額を除きますと17億3512万円、1.6%の増となっております。
次に、一般会計の歳入の主な概要についてご
説明申し上げます。
まず市税ですが、平成28年度は法人市民税の減はあるものの固定資産税の償却資産で新規の設備投資による増収等が見込まれ、また個人市民税で所得の増により増収となることなどから、平成28年度の市税収入見込みは前年度当初予算に比べて21億5670万円、3.6%増の625億2260万円を計上しております。
次に、地方譲与税については7000万円、6.3%増の11億8000万円を計上しております。また、交付金については地方消費税交付金が4億2900万円の増収となることから交付金全体で4億3700万円、6.8%増の68億8000万円を計上しております。
地方交付税については、税収の増、合併特例の合併算定がえの縮減により、普通交付税、特別交付税合わせて6億7000万円、30.9%減の15億円を計上しております。
繰入金については、国体関連のスポーツ施設整備等に都市基盤・公共施設等整備基金繰入金を計上したほか、地方創生及び社会保障等の財源として財政調整基金繰入金を計上しておりますが、廃棄物処理施設整備基金繰入金が減少することから3億3712万円、18.8%減の14億5549万円を計上しております。
市債につきましては、
四日市市クリーンセンターの整備に係る借り入れが減少するほか、臨時財政対策債の発行可能額が税収の増により抑えられたことなどから全体として61億2620万円、56.3%減の47億6390万円を計上しております。
次に、歳出予算の特色について少しご
説明申し上げます。
款別歳出については、教育費において、国体関連のスポーツ施設や笹川中学校等の施設整備を進めるとともに、小中学校の普通教室の空調設備整備に係る検討調査に着手することなどから前年度予算に比べ16.2%、14億3820万円の増となっております。
民生費においては、橋北交流会館に認定こども園及び児童館の整備を進めるとともに、民間保育所整備事業費の増などから前年度予算に比べ6.7%、25億2378万円の増加となっております。
商工費においては、水素社会の構築に向けた公民連携促進事業を初め、
中小企業新規産業創出事業、女性起業家育成支援事業など
地域経済の
活性化に向けた新たな事業を盛り込んでおります。
消防費においては、南部及び北部地域に新消防分署を設置するため、(仮称)南部消防分署の庁舎建築工事並びに(仮称)北部消防分署の庁舎建築設計及び造成工事に関する事業費を計上しております。
その他、総務費においては本市独自の
取り組みとして、市民協働促進条例の制定や市民協働促進計画の策定を踏まえ、その具体的な仕組みを調査研究する事業費なども計上しております。
次に、一般会計の主な性質別歳出を申し上げますと、まず義務的経費については、前年度に比べて人件費が5億7674万円、3.4%増となっております。また扶助費が、生活保護費が減となるものの障害児通所事業費、地域型保育事業費などの増により8億7376万円、3.8%の増となっております。
一方、公債費が定期償還分の減少などから3億6498万円、3.7%の減となっており、義務的経費全体では10億8552万円、2.2%増の509億2145万円となっております。
投資的経費については、補助事業が
四日市市クリーンセンター整備事業費の減などにより89億9479万円、64.1%の減となっており、単独事業は橋北交流会館整備事業費、国体関連のスポーツ施設整備費を計上しておりますが、新消防指令センター整備事業費の減などにより18億8900万円、19.8%の減となりました。この結果、投資的経費全体として110億4177万円、46.1%減の128億8486万円となっております。
次に、特別会計については、8会計合わせた全特別会計の予算規模が4億716万円、0.5%減の817億3140万円となっております。
少子高齢化や医療費の増加などにより介護保険特別会計で2億9400万円、後期高齢者医療特別会計で3億4200万円の増となっているものの、競輪事業特別会計で5億300万円の減となったことなどにより全特別会計の予算規模が減となりました。
最後に、財政健全化の視点から若干ご
説明申し上げます。
当初予算編成においては、基金を効果的に活用することや償還以上に借り入れないように市債発行を抑制することによって、市債の平成28年度末の残高見込みについて、一般会計では平成27年度末見込みより39億1412万円減少して702億9257万円となり、特別会計及び企業会計を含めた市全体の市債残高では平成27年度末見込みより55億8611万円減少して1844億9975万円となる見込みです。また、この市債残高の減少により、健全化判断比率のうち本市が県内市町平均を上回っている将来負担比率についてもその改善に資するものとなります。
以上、平成28年度当初予算の概要を申し上げましたが、個別の事業を網羅的に申し上げるのは割愛させていただきます。どうか予算編成の基本的な考え方についてご理解を賜りますようお願い申し上げます。
続きまして、平成27年度補正予算の概要をご
説明申し上げます。
議案第71号は、平成27年度一般会計補正予算第7号案であります。補正の内容は、議員の報酬改定等並びに特別職及び職員の給与改定に係る人件費の補正などであります。歳入歳出予算については3億6256万8000円の増額で、補正後の予算額は1209億863万3000円となります。
以下、歳出各款にわたりその内容についてご
説明申し上げます。
第1款議会費は、人件費の減額補正であります。
第2款総務費、第3款民生費、第4款衛生費、第6款農林水産業費、第7款商工費、第8款土木費、第9款消防費、第10款教育費は、人件費の増額補正であります。
なお、第3款民生費については、職員の給与改定に伴う国民健康保険特別会計繰出金及び介護保険特別会計繰出金の増額補正もあわせて計上しております。
以上、歳出の概要をご
説明申し上げましたが、歳入については歳出に関する特定財源を補正するほか、財政調整基金からの繰入金を計上して収支の均衡を図っております。
議案第72号から
議案第76号までは特別会計の補正予算案であり、以下その内容についてご
説明申し上げます。
議案第72号は、平成27年度競輪事業特別会計補正予算第2号案であります。
議案第73号は、平成27年度国民健康保険特別会計補正予算第3号案であります。
議案第74号は、平成27年度食肉センター食肉市場特別会計補正予算第2号案であります。
議案第75号は、平成27年度土地区画整理事業特別会計補正予算第1号案であります。
議案第76号は、平成27年度介護保険特別会計補正予算第2号案であります。
補正の内容は、いずれの特別会計においても職員の給与改定に係る人件費の補正であります。
続きまして、条例その他の
議案等についてご
説明申し上げます。
議案第77号から議案第79号までについては、行政不服審査法の改正に伴い行政不服審査会の設置等、行政不服審査に係る手続等に関し必要な事項を定めるとともに、関係する条例の規定を整備しようとするものであります。
議案第80号議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正については、人事院の勧告に準じ議員の期末手当の支給月数を引き上げようとするものであります。
議案第81号
市長及び副
市長の給与及び旅費に関する条例の一部改正については、人事院の勧告に準じ
市長及び副
市長の期末手当の支給月数を引き上げようとするものであります。
議案第82号職員給与条例等の一部改正については、人事院の勧告に準じ給料表の改定、勤勉手当の支給月数の引き上げ等を行おうとするものであります。
議案第83号一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正については、人事院の勧告に準じ給料表の改定を行おうとするものであります。
議案第84号から議案第86号までについては、地方公務員法等の一部改正に伴い関係する条例の規定を整備しようとするものであります。
議案第87号委員会の委員等の報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正については、行政不服審査会の設置等に伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第88号議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部改正については、地方公務員災害補償法施行令の一部改正に伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第89号職員賞じゅつ金条例の一部改正については、賞じゅつ金授与の対象に教育長を追加しようとするものであります。
議案第90号橋北交流施設条例の制定については、旧東橋北小学校の一部を活用し、市民活動の場、各種講習の会場等に利用できる施設として橋北交流施設を設置しようとするものであります。
議案第91号三浜文化会館条例の制定については、旧三浜小学校を活用し、芸術・文化活動における練習・発表の場や生涯学習の場として三浜文化会館を設置しようとするものであります。
議案第92号及び議案第93号については、介護保険法の一部改正に伴い関係する条例の規定を整備しようとするものであります。
議案第94号市立こども園条例の制定については、市立橋北こども園の設置に伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第95号幼稚園保育料及び教育委託料徴収条例の一部改正については、子ども・子育て支援制度における幼稚園保育料の見直しに伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第96号観光・シティプロモーション条例の制定については、本市の観光推進とシティプロモーションに関し基本理念等を定めようとするものであります。
議案第97号建築物における駐車施設の附置等に関する条例の一部改正については、駐車需要の状況を勘案し駐車施設の附置義務を緩和しようとするものであります。
議案第98号建築審査会条例の一部改正については、建築基準法の一部改正に伴い建築審査会の委員の任期を条例で規定しようとするものであります。
議案第99号建築基準法等関係手数料条例の一部改正については、建築基準法施行令の一部改正等に伴い審査手数料の追加等を行おうとするものであります。
議案第100号特別工業地区建築条例の一部改正については、建築基準法の一部改正に伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第101号自転車等放置防止条例の一部改正については、放置自転車等の撤去に際し所有者等から徴収する費用の額を見直そうとするものであります。
議案第102号火災予防条例の一部改正については、対象火気設備等の位置、構造及び管理並びに対象火気器具等の取扱いに関する条例の制定に関する基準を定める省令の改正に伴い関係する規定を整備しようとするものであります。
議案第103号及び議案第104号は、いずれも工事請負契約の締結についてでありまして、旧東橋北小学校整備工事及び旧三浜小学校整備工事について請負契約を締結しようとするものであります。
議案第105号土地の交換に関する和解については、過去の土地交換契約に関連し、その処理方法等について相手方と和解しようとするものであります。
議案第106
号市道路線の認定については、道路法に基づき開発行為によるときわ61号線ほか9路線の認定を行おうとするものであります。
報告第13号については、地方自治法第180条第2項の規定に基づき17件の専決処分事項を
報告するものであります。
報告第14号については、
議決事件に該当しない契約についての
報告に関する条例に基づき1件の契約を
報告するものであります。
以上が各
議案及び
報告の概要であります。
どうかよろしくご審議いただき、議決賜りますようお願い申し上げます。
7:
◯議長(
加納康樹議員) 倭上下水道事業管理者。
〔上下水道事業管理者(倭 猛君)登壇〕
8:
◯上下水道事業管理者(倭 猛君) 皆様、おはようございます。
議案第67
号平成28年度
四日市市水道事業会計予算についてご
説明申し上げます。
収益的収入の予算額は80億9367万円、収益的支出の予算額は69億6476万円でございます。
資本的収入の予算額は7億3360万円、資本的支出の予算額は36億4192万円となり、資本的収入が資本的支出に不足する額29億832万円につきましては過年度分損益勘定留保資金、減債積立金、当年度分損益勘定留保資金並びに当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額で補填いたします。
平成28年度の主要な事業といたしましては、安全・安定給水をより確実なものとするため、第2期水道施設整備計画に基づき、大規模地震に備えて水管橋や配水池のほか基幹管路など基幹施設の耐震化を積極的に推進するとともに、経年管の更新を計画的に進めてまいります。
また、将来に向けて良質な水道水を安定的に供給し続けるために、朝明水源地に地下水からマンガンを除去する高度浄水処理施設を整備してまいります。あわせて、老朽化しつつある朝明水源系の取水井戸の更新に着手します。
今後も健全経営を維持し、安全で良質な水道水の安定供給に努めていく所存であります。
続きまして、
議案第69
号平成28年度
四日市市下水道事業会計予算についてご
説明申し上げます。
収益的収入の予算額は150億9573万円、収益的支出の予算額は140億3810万円でございます。
資本的収入の予算額は70億701万円、資本的支出の予算額は127億2316万円となり、資本的収入が資本的支出に不足する額57億1615万円につきましては、過年度分損益勘定留保資金、減債積立金、当年度分損益勘定留保資金並びに当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額で補填いたします。
平成28年度の主要な事業といたしましては、生活環境の向上及び川や海などの公共用水域の水質保全を図るため、汚水対策事業として平成27年度に見直しを行った
四日市市生活排水処理施設整備計画に基づき、汚水管渠の整備を進めます。さらに、重要幹線や既存施設の耐震化及び長寿命化にも取り組んでまいります。
一方、雨水対策事業として、雨に強い
まちづくりを進める総合的な治水対策の一環として、市街化区域の集中豪雨等による浸水防除を図るため、浜田通り貯留管の整備に向けて測量調査設計を行うとともに、引き続き新南五味塚・吉崎のポンプ場整備を進めてまいります。また、ポンプ場や水路、管渠などの経年施設の更新や重要施設の耐震化につきましても計画的に進めてまいります。
今後も健全経営を維持しながら、公共用水域の水質保全及び浸水被害の防除に努めてまいります。
以上が平成28年度
四日市市水道事業会計予算及び下水道事業会計予算の概要であります。
9:
◯議長(
加納康樹議員) 一宮病院事業管理者。
〔病院事業管理者(一宮 惠君)登壇〕
10:
◯病院事業管理者(一宮 惠君)
議案第68
号平成28年度市立
四日市病院事業会計予算についてご
説明申し上げます。
収益的収入の予算額は210億7656万円、収益的支出の予算額は210億7487万円でございます。
資本的収入の予算額は19億7153万円、資本的支出の予算額は27億1791万円となり、資本的収入額が資本的支出額に対して不足する額7億4638万円につきましては、過年度分損益勘定留保資金並びに当年度分消費税及び地方消費税資本的収支調整額で補填いたします。
平成28年度の主要事業としましては、平成29年4月の供用開始に向け平成27年度から着手している高精度放射線治療棟の増築工事を5月末に完成した後、1階部分に治療装置の設置と調整を行います。また、2階部分には救急病棟を整備し、救命救急センター機能の充実・強化を図ります。加えて、患者に安全・安心で高度な医療を提供するため、血管造影エックス線診断装置、多用途透析用監視装置、内視鏡システムなどの医療機器の整備を行います。
平成28年度は、4月に診療報酬のマイナス改定が見込まれるなど経営環境が厳しくなることが想定されますが、職員が一丸となり健全経営の維持に向け、より一層努力してまいります。また、引き続き医師、看護師、薬剤師等の医療従事者の確保に努め、がん治療を初めとする高度医療、急性期医療に取り組むとともに、チーム医療の推進に努めてまいります。
さらに、地域の医療機関との情報共有による連携強化を行うなど診療機能の充実、良質な医療の提供に
取り組み、北勢地域の中核病院として地域住民、患者の皆様に信頼される病院であり続けるよう努力してまいります。
以上が平成28年度市立
四日市病院事業会計予算の概要であります。
11:
◯議長(
加納康樹議員)
提案理由の
説明及び
報告はお聞き及びのとおりであります。
議事日程に従いまして、
議案第58
号平成28年度
四日市市
一般会計予算ないし
議案第106
号市道路線の認定についての49件に関する審議は留保いたします。
報告第13
号市長専決処分事項の
報告について及び
報告第14
号議決事件に該当しない契約についての2件について、ご質疑がありましたらご
発言願います。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
12:
◯議長(
加納康樹議員) 別段ご質疑もありませんので、これをもって
報告を終了いたします。
───────────────────────────
13:
◯議長(
加納康樹議員) この際、ご
報告申し上げます。
監査結果の
報告が参っております。既にお手元に配付いたしておりますので、ご了承願います。
───────────────────────────
14:
◯議長(
加納康樹議員) 以上で、本日の
日程は全部終了いたしました。
次回は、2月19日午前10時から会議を開きます。
本日はこれをもって散会いたします。
15: 午前10時55分散会
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