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平成 8年 予算審査特別委員会-03月15日-04号

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  1. 川崎市議会 1996-03-15
    平成 8年 予算審査特別委員会-03月15日-04号


    取得元: 川崎市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-06
    平成 8年 予算審査特別委員会-03月15日-04号平成 8年 予算審査特別委員会                 午前10時2分開会 ○飯塚正良 副委員長 ただいまから予算審査特別委員会を開会いたします。  本日の日程は,お手元に印刷配付してあるとおりであります。  直ちに審査に入ります。質疑につきましては,昨日までの要領により,お願いをいたします。それでは発言を願います。 ◆立野千秋 委員 それでは,何点かお伺いをしたいと思いますが,一番最初に,質問というよりは調べていく段階でちょっとお願いを,要望を先にさせていただきたいと思います。  交通局長に,ちょっと済みませんが要望をさせていただきたいんですけれども,ことしの交通事業の予算の中で,バスの購入が38両ありますね。その中でワンステップバスだとか,低公害車,低床バスというふうになっていますけれども,それで,これからの研究課題でちょっとお願いしたいんですけれども,こういうバス,大変我々にとって今までのバスに比べると乗りやすくなっているというのは,わかると思います。ただ,もうちょっと前進をさせていただいて,今,高齢化社会だというふうに言われていますので,乗るときは乗りやすくなってきているんですが,おりる方のステップの方を何かもうちょっとうまく工夫をしてもらえないだろうか。というのは,年をとってきますと,ひざが曲がりませんので危ないんですよ,あれ。川崎市内には優良なバス会社が2社もありますので,どんどん低コストで研究をしてもらえると思うんですが,あのステップをもうちょっと低くするとか,ポールの位置をもうちょっと工夫していただかないと,あのままやるとひっくり返っちゃう,そういう可能性がありますので,次のバスを購入するときには,いろいろなところと共同で開発をしていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。  それでは,質問に入らせていただきたいと思います。まず最初に,環境保全局長にお伺いをしたいと思います。きのうまでの論議の中で,生田緑地ゴルフ場のところに岡本太郎美術館をつくりますよということで,全員が賛成しているかどうかわかりませんけれども,方向としてはそういう方向で来ています,ということになるというふうに思います。  そこで,この練習場の面積,太郎美術館に譲るといいますか,つけかえをする面積というのは一体どのぐらいの面積があるのかというのを,まず1点お伺いしたいと思います。2点目が,ゴルフ場のコース全体の中で,残念ながらゴルフ場の用地じゃないところを借りて使っている部分というのは,かなりまだあるというふうに聞いておりますので,これは無断で使っているわけではないんですけれども,これを未買収のところをそのまま使っていくのかどうか。逆のことを言って,片方がなくなるんだから片方を買い増しをするのかということについて,お伺いをしたいというふうに思います。  2点目は,土木局長にお伺いをしたいというふうに思います。私は何回かこの席上で,中原区内に農業用水路が何本かあるわけでありまして,そこを何とか改善できないだろうか,できたらばすばらしいコミュニティー道路か何かにしたいなというふうに思って,何回かお願いをしているんですけれども,今の現状についてお伺いをしたいというふうに思います。  それからもう1点,土木局長にですね,きのうも話が出ておりましたけれども,川崎市の特別会計の中で公共用地先行取得事業特別会計予算というのがあります。この平成8年度の事業費用が用地取得費でもって194億円余り計上されています。これと同じように公共用地を先行取得するために,川崎市の土地開発公社も同じような事業をやっているわけですね。ですから,平成8年度の川崎市の土地開発公社の公有地の取得事業計画処分事業計画について,まず1点目お伺いをしたいと思います。  それと,今現在,この開発公社が保有をしている用地の件数,面積,そして金額が一体どのぐらいあるのか。もう1点,問題になって,きのうも話がありましたが,お金を借りて先行投資をしているわけですから,年間どのぐらいの利息を払っているのかについて,お伺いをしたいというふうに思います。  次に,下水道局長にお伺いをしたいというふうに思います。東京湾の水をきれいにしようということで努力をされて,高度処理水をやっていこうと。先日,加瀬でしたか,入江崎のところに高度処理施設の土地を買うという予算が出されていましたけれども,これに関連して今現在の状況というのが一体どこまで進んでいるのかについて,お伺いをしたいと思います。以上です。 ◎米塚 環境保全局長 初めに,岡本太郎美術館建設に伴うゴルフ場内練習場の用地移管についてのご質問でございますが,現在のゴルフ場練習場の区域は,生田緑地ゴルフ場事業特別会計の所有地2万4,687平米,土地開発公社所有地など8,629平米を合計しますと,3万3,316平米の用地をゴルフ場区域から公園区域に変更するものでございます。  次に,ゴルフ場コース内の未買収地についてのご質問でございますが,コース内には土地開発公社の所有地7,691平米及び民有地2,856平米が未買収になっておりますが,これらの土地につきましては現在も借地契約をしていただき,コースの一部として使用しているところでございます。したがいまして,平成8年度は土地開発公社所有地の6,635平米を現状のまま取得することになりますので,ゴルフ場の営業には支障ないものと考えております。以上でございます。 ◎渡瀬 土木局長 初めに,中原区内の農業用水路についてのご質問でございますが,中原区内の農地はほかの区と同様に生産緑地法の改正を契機として,宅地化・駐車場化が進んでいるのが現状でございます。このため,現在,かんがいに利用されている農業用水路は坂戸堀,井田堀の2本だけで,残りの3本の水路につきましては,さまざまな理由で下水道にいまだ接続されていない家庭の生活排水路として利用されているものでございます。  また,これらの水路の管理につきましては,土の堆積やごみの散乱による流水の阻害や景観の悪化が生じているところを中心に,しゅんせつや清掃を行っているところでございます。  次に,川崎市土地開発公社についてのご質問でございますが,川崎市土地開発公社における平成8年度の公有地取得事業についてでございますが,15事業を予定しており,面積で約3万8,600平方メートル,公有地処分事業につきましては21事業を予定をしており,面積で約4万1,300平方メートルでございます。また,公有地保有高につきましては,平成6年度末で事業総数158,面積で約36万6,800平方メートルで,金額で約1,437億円となっており,年間支払い利息は約58億9,000万円となっております。以上でございます。 ◎泰地 下水道局長 高度処理計画についてのご質問でございますが,まず必要性についてでございますが,国においては平成5年8月,東京湾を初めとする富栄養化の著しい閉鎖性水域について,これまでのCODの環境基準に加え新たに燐,窒素の環境基準を設定し,昨年2月に類型指定がなされ,現在4都県を中心として上乗せ排出基準の策定作業を進めているところでございます。一方,これまでの高度処理事業への取り組み状況でございますが,平成4年度から3年間にわたり,東京湾流域の7都県市で東京湾高度処理基本計画を策定し,高度処理導入による水質改善効果等の検討をしてきたところであり,既に東京都並びに横浜市では,本計画に基づいて今年度末にはその一部が完成すると伺っております。本市におきましては,今年度,入江崎環境センター高度処理施設用地の買収手続を進めているところであり,第8次下水道整備5ヵ年計画の中で建設に着手したいと考えております。また等々力環境センターにつきましては,平成9年度には施設の建設に着手していきたいと考えており,麻生環境センターにつきましても平成9年度に水処理施設の増設に合わせて,高度処理対応の設備の導入を図っていく計画をしております。
     なお,加瀬環境センターにつきましては,現在,処理水質が良好なことから,今後の処理水質の状況を見て,高度処理の導入を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆立野千秋 委員 それでは,再質問をさせていただくんですけれども,まず一番最初,生田緑地ゴルフ場の件につきましては,今,一般会計といいますか,用地がえをする部分と買い増しをする部分というお話を伺いました。  今までは岡本太郎美術館は,建てる側からの質問ばっかりだったんですけれども,今度は土地を提供する側といいますか,ゴルフ場を利用する側の立場から,ちょっと逆に質問をさせていただきたいんですが,この美術館を建てるのは教育委員会ですから,教育委員会の方でそれに対するいろいろな処置をしていただけるというふうに思いますので,確認をしたいのですが,1つは,この美術館関連工事というのが,いつから始まるかということが1つポイントになってくると思います。  そこで,練習場として今まで使っている部分をそっくりお使いになるわけですから,じゃ,今の練習場というのは工事が始まるまでいつまで使えるのかなということが1つあります。そしたら,それの代替の練習場というのを当然つくらなければいけないというふうに思うんですが,それはどういうふうにつくっていただけるのかなというのが1点あります。  それともう1点は,今ある練習場というのは10番ティーの横が練習場でしたかね,たしか。そこですから,ここに美術館が建ったとなると,そこのティーグラウンドから打ったとき,決してうまい人ばっかりじゃないというふうに思いますので,危険性という問題が当然出てくるわけですね。そこで,安全度ということを考えていったときに,ボールが極力行かないように,みんな真っすぐ打ってくれればいいんですけれども,中には曲がるケースも……,私も曲がりますのであれなんですが,その安全度をどういうふうに考えてやっていこうとしているのか,その点について教育委員会にお伺いをしたいというふうに思います。  土木局長さんに。水路の問題なんですけれども,どんどんやってもらえるということをお願いをしたいというふうに思うんですが,ただ,このとき,今,答弁の中で……。これはちょっと下水道局長さんにもお願いをしたいんですけれども,今の答弁の中で,下水道にいまだ接続されてない家庭の生活雑排水なんかがいっぱい流れ込んていますよというお話がありました。私の家も申しわけないんですけれども,まだつながってなくて,今,大家さんにお願いをしながら,つなげてもらうようにやっているんですけれども,今,調べていきますと,普及課で話をしているのは,最初のときの説明しかほとんどしないんですよ。そうですよね。処理区域になるときに地元にお願いをしているというのが実態で,その以降のフォローについては,私のところは中部下水道事務所でもってやっているんですが,たまにしかやらない。そこの住んでいる人にやるだけじゃなくて,逆のこと,そこを持っている方々にもお願いをしていかなきゃいけないわけですね。たまたまその人が川崎に住んでいればいいんですが,川崎以外のところだったら,そこにもお願いをしなきゃいけない。そういう作業をしていかないと,処理区域が増えても実際に戸数が増えていかない。環境センターへ水が流れ込まないで赤字になっちゃうというのと同じようですから,この辺を,これは下水道局の方にも申しわけないんですけれども,もうちょっとアプローチの仕方を工夫していただくように,先にお願いをしておきたいというふうに思います。  そこで,土木局長さんにお話をしたいんですが,こういうことをやっていって,うまくできますよと。何とか下水の接続ができましたと。それともう1つは,先ほど言ったように,中原区内だけをとってみると,水田耕作をやっているところが少なくなってきました。それがなくなったというときに,一体どういうふうにこの水路というのをしてもらえるんだろうか。これは我々にとっては,できたらあそこを緑道にしてもらって緑を増やしてもらいたいと,いろいろな希望があるんですけれども,土木としてはどういうふうに考えておられるのか,お伺いをしたいというふうに思います。  それからもう1点,土地開発公社の件なんですけれども,まず1つは,たまたま昨年は56億ですか,ことしは56億ということですけれども,これは毎年利息を払っているわけですね。例えば,きのう吉沢委員も質問していましたけれども,それ以外でも調査をしますと,昭和47年に買った菅の工業用地,こういうものを初め10年以上たっている用地がいっぱいあるわけです。これは事業をやるために先行取得をしなければいけないということは当然だろうというふうに思うわけですけれども,使わない用地をいつまでも抱えておいてももったいないですよね。だから,そういう面でほかに転用するとかいう工夫をしなければいけないのではないかというふうに思いますので,それらを含めて,どういうふうに今やっているのか,どういうふうにやろうとしているのかについてお伺いをしたいというふうに思います。  それともう1つは,今までみたいに土地がどんどん値上がりしていく傾向のときには,どうしても事業用地を先に買わなければいけないというふうになっております。しかし,今はちょっと時代が変わってきましたので,これからの公共用地の先行取得のあり方というのも変わらなければいけないんだろうというふうに思います。当然,変えてこられているのだろうというふうに思うんですけれども,これらについての考え方を示していただきたいというふうに思います。  それから,下水道局長さんなんですけれども,どんどんきれいな水を使ってやっていくということで,お願いをしたいというふうに思いますし,この高度処理水を使って実は中原と高津の間の江川のところに,今,雨水貯留管工事をやっていますんで,あの雨水貯留管工事が9年度ですか,大体終わる計画になっております。そうすると,地元の方々と今お話し合いを進めていただきながら,あそこを何とかすばらしいせせらぎの緑道化をしていきたいという計画がありますんで,その計画について,もう一度どういうふうにしたいんだ,どういうふうにするんだということについて,ちょっと述べていただきたいというふうに思います。以上です。 ◎小机 教育長 仮称岡本太郎美術館建設に伴うゴルフ練習場についてのご質問でございますが,代替の練習場の確保につきまして関係局にお願いしております。したがいまして,練習場が使用できる期間につきましては,代替の練習場が確保できるまで継続して使用してまいります。  次に,代替練習場や安全対策につきましては,現在,関係局及び川崎国際生田緑地ゴルフ場防球ネットの設置などを含めまして,規模,設置場所などについて協議を進めているところでございます。以上でございます。 ◎渡瀬 土木局長 初めに,中原区内の水路の将来構想についてのご質問でございますが,本来の機能を喪失した水路につきましては,環境整備を行い,二ヶ領用水系歴史的水路として残すことや,災害時の避難用通路,緑道的な散策路,地域の生活道路として整備することを検討しているところでございます。いずれにいたしましても,関係局との調整や地元関係者の協力とコンセンサスを得ながら,実現化に向けて努力してまいりたいと考えております。  次に,川崎市土地開発公社の保有資産と公共用地先行取得の今後の考え方についてのご質問でございますが,川崎市土地開発公社先行取得業務につきましては,地域の健全な発展と秩序ある整備を促進するために必要な土地を取得しております。現在ご指摘のような公有地につきましては,土木局と川崎市土地開発公社における事務事業の適切な運営を目指しまして,「川崎市・川崎市土地開発公社業務協議調整会議」を設置し,その中で公社保有地の早期及び計画的な買い戻しの方法を検討し,必要事項について関係局と連携を図り実施しているところでございます。また,公共用地先行取得の考え方につきましては,公有地の拡大の推進に関する法律の趣旨に基づきまして,今後も事業の性格,進捗状況及び効果等を勘案しながら,公共用地の先行取得を実施してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎泰地 下水道局長 等々力環境センターの高度処理と江川のせせらぎ水路についてのご質問でございますが,等々力環境センター高度処理施設の建設につきましては,1期工事として平成9年度から4ヵ年計画で江川のせせらぎ水路に必要な日量1万5,500トン規模の施設建設を行う計画をしております。  一方,江川のせせらぎ水路の建設計画についてでございますが,平成9年度の着工を予定しており,作業内容は初めに江川の埋め戻しを行い,農業用排水路として口径500ミリメートルの配水管を敷設した後,せせらぎ水路の建設を行っていく計画であり,全体工期としましては4年間を予定しております。以上でございます。 ◆立野千秋 委員 生田緑地ゴルフ場についてですけれども,まず教育長にお願いをしておきたいんですけれども,今,防球ネットとか安全対策をやっていただけますよということなんですけどね,私もゴルフが好きで……しちゃいけないんですけども,公園協会の理事長さんも多分ゴルフをやるんじゃないかというふうに思うんですけれども,それはスポーツとして楽しむのにいいというふうに思うんです。きょう,たまたま神奈川新聞を見ていたら,県の大会も生田緑地ゴルフ場を使ってやるというのが何か出ていましたけれども,あそこは大変おもしろいゴルフ場だというふうに言われています,難しくてですね。だけども,それを安易に易しいゴルフ場ににされてしまうと,おもしろみがなくなってしまうんじゃないか。だから,ティーグラウンドの位置やなんかについても十分に考慮してもらいたいし,生田緑地ゴルフ場がよそのゴルフ場と違って,コースの真ん中に鳥かごの中から打つようなホールも何ホールかありまして,そういうホールばっかり増えてしまうと,正直言っておもしろみがないんじゃないか。安全性も考慮しなければいけないんでしょうけれども,おもしろみがないんじゃないかというふうに思います。特に10番ホールは右の方が谷なものですから,どうしても左に打っていかなきゃいけないということになってきますと,左の方の岡本太郎美術館をつくる方向にボールをどうしても打ち出すような傾向にならざるを得ない。そういう面で,完全に防球ネットをうまく見えないような配置をしながら,うまい工夫をぜひしてもらいたいということを,先にお願いをしておきたいというふうに思います。  環境保全局長に,ちょっともう1回お願いというか,お伺いをしたいんですけれども,今,土地のお金を払っている部分で,ゴルフ場の持ち分を特会で出しているのが2万      4,687平米ですか,これを一応返しますよ,それで新たに借りますのが6,600平米ぐらいということになると,約1万8,000平米ぐらいが持ち出しというか,逆の言い方をすると持ち出しになる。そうすると,その費用計算といいますかね,経費計算をしてみますと,若干ゴルフ場側としては益が出る。  これは当然それなりに工夫をしていただきながらやっていくんだというふうに思うんですが,私のお願いは,前にも言ってますが,できたらもうちょっと値段を下げる工夫をしないと,よそのゴルフ場と競争をしていったときに負けてしまうよ。今,一生懸命営業活動をして,空いているときお客さんが来るように一生懸命いろんなところを回って営業活動をして,何とか埋めていかなきゃいけないということで努力をされているのは十分わかるんですけれども,やっぱり値段の問題というのはどうしてもついて回ってしまう。私は基本料金を下げるというのはなかなか難しい問題だというふうに思います。ですから,例えば,このゴルフ場はいつも空いている時期というのは大体決まっているというふうにデータ上出ていますね。夏の暑い時期,あそこは暑いからというイメージが強くて行かないとか,真冬は谷で寒いから行かないとかいう話が出るわけです。こういうときはぜひとも,基本料金を変えなくても,例えば,昔みたいに食事のセットでやるとか,ドリンクつきでやるとか,そういう工夫をして,お客さんを集めていかなかったら,ますますこれ何のためにやっているのか,また一般会計から持ち出すよなんて話になったら困りますんで,事業として成り立つようにしてもらいたいなというのが一つ。  それともう一点,各区でもって区民ゴルフ大会なんか今やっていただいて,多くの皆さん方にご参加していただいて,社会福祉基金として寄附をしていただいていたりする大会があるわけです。こういうときもぜひともそういうような,何というんですか,プレミアがつくような体系でもって料金を見直していく考えができないのかどうかだけ,ちょっとお伺いをしたいというふうに思います。  それから,先に要望をさせていただきますけれども,例えば,水路の問題で今お話をしましたけれども,関係局とコンセンサスを得ながらやる,それから下水道の方でも答弁がありましたけれども,今度は江川のところに500ミリの農業用水の管を埋めるというふうに言っています。これ,逆の言い方をすると,無駄なお金かもしれない。なぜかといったらば,下水がうまく接続できる,それで実質的には農業用水路として使って耕作しているのは何枚もないんですよ。だから,この辺は例えば生産組合の方々とよくコンセンスを得ながら調整をしていけば,いつぐらいになったら,もうその水田をやめちゃうかもしれない。極端な言い方をしたら管を埋めました,もうことしやめますよという話になってなっては,もったいないというふうに思いますので,これは協議をしていくというふうになっていますけれども,もっと積極的にアプローチをしていって,一体いつまでこういうものは使われるんだろうか,逆のこと言ったら下水というのはいつになったらつながるんだろうかということをやっていけば,無駄なお金は投資しなくても済むんじゃないかというふうに思いますんで,ぜひとも積極的に調査をしていただきたいということをお願い申し上げたいというふうに思います。  土地開発公社については,調整をしてもらうということですから,空いてる土地,ほかに思い切って転用するなら転用する方法を考えなかったら,毎年要らないお金を利息として払っているというのはもったいないというふうに思いますんで,よろしくお願いをしたいと思います。それだけで結構です。 ◎米塚 環境保全局長 ゴルフ場利用者に対して何らかのサービスができないかというご質問でございますけれども,ご要望のこのことにつきましては,ただいまいろんなご提案がございましたんですが,ご趣旨を踏まえまして財団法人川崎市公園協会の方に十分にご要望を伝えてまいりたいと思います。以上でございます。〔「だめだよ,伝えるだけじゃ。やんなきゃ」と呼ぶ者あり〕 ◆立野千秋 委員 じゃ,以上で終わります。ありがとうございました。 ◆後藤晶一 委員 それでは,初めに教育長に,いじめ,不登校についてお伺いいたします。  いじめ問題に関するニュースがマスコミ紙上に載らない日がないほど,ここ数年来大きな社会問題となっておりますが,最近のいじめ問題の深刻さは,ただ単に当事者問題に限らず,その背景に学校,家庭,地域,それぞれの要因が複雑に絡み合い,根深い問題となってきております。しかし,複雑な問題であればこそ長期的に,また一つ一つ糸をほぐすように解決をしていかなければならない問題であることは言うまでもありません。そこで,子供たちの生活空間である学校,地域という視点から,何点かお伺いいたします。  文部省に毎年報告をしているいじめ年度別発生状況によりますと,小学校,中学校ともに毎年いじめの報告は増加をしておりますが,その解決の場は8割が学校の中でのいじめの解消となっております。本市においては教育相談窓口を総合教育センター内に置いておりますが,小中高の教育の場には教育相談窓口がないのか伺います。また,もしあるのでしたならば,何校ぐらいあるのかも伺います。また,学校ではだれが教育相談を受けているのかも伺います。それから,総合教育センターの実態は平成7年度で電話相談が小中合わせて33件,来所相談が小中合わせても1件もありません。教育長はこのことをどう受けとめているのか伺います。  次に,平成8年度のいじめ対策事業費でありますけれども,前年とほとんど変わっておりません。教育長はさきの代表質問での答弁で,従前の事業の活性化を図ることによって対応をしていくと,このようにおっしゃっておりましたが,従前の事業の中で特に地域教育会議というのがありますけれども,この地域教育会議について現在までどのような成果があったのか,また,今後どのように教育委員会としては,この地域教育会議を活性化していくのか伺います。また,地域にあって地域教育会議がどんな役割を果たしているのかも伺います。  次に,不登校についてでありますが,本市は登校拒否児童,生徒に対して,相談活動,学習活動,その他の活動を適応指導教室で行っておりますが,適応指導教室の成果について伺います。  次に,公立のフリースクールについてでございますが,不登校の高校生を受け入れるフリースクールが公立で初めて兵庫県の神戸に一昨年開校をいたしました。また,埼玉県でも開校をする予定と伺いました。学校のイメージにとらわれない自由なスタイルを目指した学園だと仄聞しましたけれども,本市の不登校の高校生に対する教育長の見解を伺います。  次に,衛生局長でございますが,災害時の緊急医療体制についてですが,井田病院の医療用水確保のために,昨年の補正予算で20トンの耐震性受水槽を予算化し設置をするとのことですが,井田病院は日量400トンの医療用水が必要とのことです。既設の受水槽は1号棟と看護婦宿舎を除きすべて20年以上経過している受水槽ばかりです。既設の耐震受水槽も含めて32トン,これでは災害時の医療用水確保は困難と考えますが,見解を伺います。また,井田病院の受水槽は埋設型受水槽と高架型水槽が設置されておりますが,埋設型受水槽の耐震性はどうか。また,高架水槽の橋脚の耐震性はどうか伺います。  次に,災害時の医薬品等の備蓄物資の確保について伺います。昨年の予算議会におきまして,我が党の質問の中で緊急災害備品倉庫についてお伺いをいたしましたが,井田病院の中でどこにこの緊急災害備品倉庫が設置をされているのか,また,既に設置をされているのであれば,どこにそれがあるのかお伺いいたします。  次に,自家用自家発電機について伺います。井田病院には,さきの議会の答弁で,2号棟と3号棟に各1台ずつ設置がされており,1台は500キロワットで17時間,もう1台は200キロワットで14時間の運転が可能とのことですが,この自家発電機は水冷式か空冷式か,まず伺います。  次に,緊急時の運転時間ですが,阪神・淡路の大震災でも明らかなように,最低でも3日間はライフラインの復旧に時間がかかりました。非常用自家発電機も最低72時間は必要と思いますが伺います。また,72時間対応の自家発電機は1台当たりの設置金額はどのくらいかかるのか,これもお伺いをいたします。  次に,病棟の窓ガラスですが,入院患者の人命最優先の立場から耐震性の窓ガラスに早急に変えるべきだと思いますが,お伺いをいたします。  次に,病院全体の耐震診断も早急に実行に移すべきだと思いますが伺います。  それから,次に民生局長でございますが,留守家庭児事業に関して何点かお伺いをいたします。社会状況の大きな変化により,保護者の就労の増加,母子福祉家庭の増加に伴う留守家庭児事業の持つ役割はますます重くなってきております。安心して父母が児童を預ける事業が望まれると思いますが,何点かお伺いをいたします。  まず事業運営ですが,直営式と委託方式があります。他の政令指定都市に比べますと,本市は直営方式が多く取り入れられておりますが,メリットと,それからデメリット,これをお伺いいたします。  次に,事業の指導調整を官庁の業務としており,入室選考を青少年課が行っているとのことですが,各区に配置をされております運営指導担当の業務の内容と入室選考とのかかわりをお伺いいたします。  次に,各施設の実情に合わせた柔軟な運用が必要と思いますが,これも伺っておきます。また,待機児童の解消ですが,施設によりかなりのばらつきがあります。待機児童の解消についてもお伺いをいたします。  次に,入室基準の見直しを平成8年度に行うということでありますが,どのような検討をされ,どのような見直しを行っていくのかをお伺いいたします。以上です。 ◎小机 教育長 いじめ,不登校についての幾つかのご質問でございますが,初めに,学校における教育相談の窓口についてでございますが,各学校では児童生徒の心をより一層理解するために,教育相談に力を入れておりまして,すべての学校で教育相談の窓口を設けております。  相談の担当者といたしましては,小学校では児童指導委員会のメンバーが対応しており,中学校や高等学校におきましては生徒指導担当教諭を中心として,生徒指導部が相談を受けて努力しているところでございます。  次に,総合教育センターにおける相談件数でございますが,平成7年4月から平成8年2月末までの来所による件数は196件で,このうちの62,9%が登校拒否に関連したものとなっております。来所による主訴は保護者に記入していただき,それをもとに教育相談を進めておりますが,総合教育センターの相談件数に当たっては,この内容をもとに集計し分類しておりますので,いじめに関する相談も登校拒否の相談の中に含まれているものでございます。  次に,適応指導教室の成果についてでございますが,本市では適応指導教室と相談指導学級とのネットワーク化により,自然体験を目指したサマーキャンプやスキー教室,創造性をはぐくむ創作活動,ゲーム等を通しての触れ合いやスポーツ交流会などを行っております。このような活動を通して人間関係の拡大を図り,個性の伸長を図ってまいりました。現在,2月末で幸教室が45名,多摩教室が17名で,合計62名が通級しております。また,5名の子供たちが本人の在籍する学校に復帰することができました。  次に,公立高校のフリースクールにつきましては,市立高等学校での不登校の生徒への対応は,各学校が生徒指導部を中心に学級担任と一緒になって指導援助を進めておりますが,神戸市のフリースクールの経過を参考にしながら,川崎市における今後の指導に生かせるよう,調査研究してまいりたいと考えております。  次に,地域教育会議につきましては,昭和61年11月,川崎市教育懇談会報告「生き生きとした川崎の教育を目指して」により,学校を活性化し,教育への市民参加を図る組織として提言いただきました。平成7年度現在,28中学校区及び3行政区で取り組んでいるところでございます。その他の23中学校区及び4行政区におきましては,地域教育会議組織化の母体となります青少年地域活動促進委員会が設置されております。  地域教育会議の成果といたしましては,子供のさまざまな活動を地域社会の中で考えることを前提といたしまして,保護者,教職員,地域の教育関係者,そして教育に関心のある地域の方々から成る幅広い人々の参加を得ながら,子供の問題をともに考える場として地域に定着してきたことでございます。この中から地域教育集会の開催,教育会議だよりの発行,地域行事マップの作成などにより,地域での積極的な情報の交流がなされ,地域で特色ある活動が生まれてきております。  今後の地域教育会議につきましては,大人を中心とした活動から子供の問題を子供たち同士で語り合う場として,また,教職員を含む地域の大人たちとのコミュニケーションを図る場として,中学校区や行政区の地域教育会議が機能することが大切であると考えております。  次に,地域教育会議が地域で果たす役割につきましては,教育への市民参加を促進するとともに,地域の教育ネットワークをつくり出し,地域の子育てから生涯学習まで,地域が持つさまざまな課題に対して市民が自主的,民主的に課題解決を図るための地域組織であると考えております。この組織が地域に定着し,その役割を果たしていけるよう,行政といたしましても条件整備に努めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎齋藤 衛生局長 井田病院の防災対策についての幾つかのご質問でございますが,井田病院の災害時の医療用水につきましては,耐震性受水槽で32トンを確保できるようにしておりますが,緊急用に確保すべき量といたしましては,手術用,人口透析用,給食用,飲料水用などに1日約30トンの水が必要と考えておりまして,約1日分は確保しているところでございますが,十分ではないものと認識しております。  また,受水槽及び高架水槽の耐震性につきましては,さきの阪神・淡路大震災の被害実態調査によりますと,9割以上の病院が鉄筋コンクリートづくり,または鉄骨鉄筋コンクリートづくりであったにもかかわらず,調査158病院中約70%の110病院が埋設型受水槽や高架水槽の破損等の被害により水の確保ができなかったとの実態報告もありまして,大変懸念しているところでございます。  次に,災害時の医薬品等緊急備蓄倉庫につきましては,平成6年度に旧看護婦宿舎の1階を改修し,緊急備蓄倉庫といたしまして2部屋,44,7平方メートルを確保したところでございます。  次に,井田病院に現在設置しております非常用自家発電機の冷却方式につきましては,水冷式のものを使用しております。また,ライフラインが回復するまでの災害後の3日間,72時間が重要であることはご指摘のとおりでございますので,市立病院におきましてもそれを目標に順次整備を図ってまいりたいと考えているところでございます。  また,72時間対応型の自家発電機の設置にかかわる費用につきましては,約4億8,000万円ほどが見込まれます。  次に,災害時には病院内における入院患者さんや,お見舞いのご家族の皆様の安全確保が第一でございますので,病棟の窓ガラスの飛散防止のための対策,さらには病院の耐震診断が必要と思われますので,その対応につきましては関係局と十分協議してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎齊木 民生局長 留守家庭児事業についての幾つかのご質問でございますが,初めに,本市の留守家庭児事業につきましては,直営施設が85ヵ所,委託施設が25ヵ所で,直営方式は77%となっております。政令市におきましても広島市に次ぐ規模でございます。  直営方式のメリットとデメリットにつきましては,指導員の身分保障及び安定した施設整備が図られる反面,運営面での制約があり,柔軟に対応しにくい面もございます。  次に,各区に配置しております運営指導担当職員の業務内容についてでございますが,留守家庭児事業を含む区内におけるこども文化センターの運営面での指導助言が主な業務でございます。また,留守家庭児の入室選考に関しましても,留守家庭児施設入室選考会の構成員となっております。  次に,施設運用につきましては,放課後,児童対策の一環として施設の運営方法も改めて検討してまいりたいと存じます。また,やむなく待機をお願いする児童につきましては,余裕のある近隣施設への入室についてご案内するほか,こども文化センターの利用についてもあわせてご案内しているところでございます。  次に,入室基準についてでございますが,平成8年度から新1年生の申請と在室児童の更新を合わせ,よりよい入室選考基準を検討してまいることといたしております。以上でございます。 ◆後藤晶一 委員 それぞれ答弁をしていただきましてありがとうございます。  まず最初に要望でありますけれども,民生局長に要望させていただきます。入室基準ということですが,平成8年から新1年生の入室と,それから2年生,3年生の更新の全面的な見直しということで,期待をさせていただきます。  具体的な話になりますけれども,高津の末長小学校は,新作小学校に留守家庭児施設がないので,新作の地域の方も全部末長小学校のこども文化センターの方に行っているという状況があります。現在8名の方が待機して,まだ入れないという状況ですので,何としてもこれは新1年生,特に保育が終わりまして新しく学校に入ってきた1年生に関しては,100%留守家庭児施設で預かれるような,そういう体制をとっていただきたい,このように要望をしておきます。保育園児生の65%が留守家庭児施設に入室をしているという,そういう現状がございますので,よろしくお願いいたします。  それから,2年生,3年生に関しましては更新と同時に,そのまま持ち上がりという形が現状だと思うんですけれども,1年生を全員入れていただくという観点から,もっと前向きに,その辺の入室基準を検討されるように,強く要望をさせていただきます。  次に,再質問でございますけれども,教育長に再質問をさせていただきます。総合教育センターですが,来所による主訴は保護者による記入で教育相談を進めており,内容をもとに集計し分類をしたとのことでありますが,いじめに関する相談も含まれているとのご答弁ですが,いじめと不登校は別の問題であります。主訴類型表でもはっきりと項目の中に入っております。いじめが今大きな社会問題となってきている現在,総合教育センターの相談内容の中でいじめ問題の内容を明らかにするべきだと思いますが伺います。  次に,地域教育会議でありますが,学校の活性化と市民の教育への参加ということは理解をさせていただきました。平成8年度は3行政区から全市7行政区に,また,中学校区も28校区から35校区,最終的には全中学校区へということも事前のやりとりでお伺いをいたしましたので,地域教育会議の事業拡大という観点からは理解をさせていただいておりますが,問題は現状の実態と活性化です。いわゆる中身の問題であります。各委員の構成は,各校長,教頭,教職員,そしてPTA,町会,自治会,住民の代表で構成されており,内容が一方通行になりがちで,住民の意思がなかなか取り上げてもらえない実態,このように聞いております。  例えば,これは川崎区の例でありますけれども,住民の代表が地域教育会議の場で,いじめという問題が今社会の大きな問題になっているので,これを取り上げたらどうかというようなことを提案をしたときに,非常に行政の側も含めて消極的な態度であった。いわゆるまあまあという形で,その住民の代表の方が抑えられてしまったということで,あんまり意味がないんじゃないかなという,このようなことも私はお聞きをいたしました。  そこで伺いますが,今大きな社会問題となっているいじめ問題を,地域教育会議では今後どのように取り組んでいくのかお伺いいたします。また,地域教育会議の場に子供たちの意見を反映させるべきだと思いますが伺います。活性化のためには大人たちだけでなく,子供も同じテーブルについて話し合うことが必要だと思いますが,この点も伺っておきます。また,委員の中で校長,教頭,教職員と教育委員会はどのような連携をとり合って臨んでいるのかもお伺いをいたします。  それから,次に衛生局長でございますけれども,災害時の医療用水ということですが,耐震性の受水槽は32トンということであります。この32トンということですと,約1日分ですね。ですから,3日分というとあと80トンが足りなくなるということが明確であります。局長も十分でないというふうに認識をされているということでありますが,阪神・淡路大震災のときのライフラインの復旧に最低3日はかかっている。そうすると100トンの緊急医療用水の確保が必要となりますが,今後の耐震受水槽の設置計画,これをお伺いしておきます。  次に,医薬品等緊急備蓄倉庫ですが,旧看護婦宿舎の1階の部分を改修して緊急備蓄倉庫としたということでありますが,旧看護婦宿舎は昭和45年に建っておりまして,もう26年もたっている。その旧看護婦宿舎自体が,いつ地震が来て倒れるかどうかわからないという,そこにそういう備蓄倉庫を設置をしているというのは,ただ単にそこに間借りをして,一時的に置いておるだけではないか,このように言っても過言ではないかな,このように思います。患者や市民の生命を守る上で最も必要な医療用資材の備蓄倉庫が,旧看護婦宿舎に仮置きと言ってもいい場所に確保されていることは,どうしても私は納得がいきません。耐震性の備蓄倉庫を早急に設置するべきだと思いますが,これも伺っておきます。  次に,非常用自家発電機ですが,現在設置されているものはすべて水冷式とのことです。阪神・淡路の大震災でも水冷式の発電機はライフラインの壊滅により使用できませんでした。早急に空冷式の発電機が必要の思われますが,設置費用は4億8,000万,このように聞いておりますけれども,この金額で井田病院全体の72時間の発電が大丈夫かどうか,これもお伺いいたします。以上です。 ◎小机 教育長 総合教育センターでの教育相談と地域教育会議についてのご質問でございますが,現在行われております来所による教育相談の中に登校拒否を主訴とするものが,平成7年4月から平成8年2月まで124件ありますが,このうちいじめと思われる件数も含まれております。したがいまして,平成8年度からは登校拒否の中でいじめが主たる原因であることが統計上抽出できるよう,分類項目を設けてまいりたいと存じます。  次に,地域教育会議でのいじめへの取り組みにつきましては,地域教育会議が実施いたします中学校区及び行政区,教育を語る集いと各区子供会議において,特に平成8年年度はいじめの問題を初め広く人権にかかわる問題を共通課題として取り組むとともに,地域教育会議の各種委員会におきましても,子供に関する調査や地域教育会議だよりの発行などにより,いじめ問題等の啓発に努めてまいりたいと存じます。  子供たちの意見反映につきましては,子供会議の開催などにより子供の意見発表の機会を大切にしてまいりたいと存じます。また,地域教育会議に大人と子供が一緒に話し合う場をつくることは,大変重要なことと認識しておりますので,子供たちによる青少年部会を設置するなど,世代を超えて話し合いのできる場の確保にも努めてまいりたいと考えております。  次に,校長,教頭等の学校関係者につきましては,地域の学校にかかわる一員として地域教育会議に参加し,教育にかかわる立場から他の教育機関や青少年団体等との情報交流を行い,地域課題の解決に向けて学校,家庭,地域が連携し合ってそれぞれの立場から取り組んでまいりますが,教育委員会といたしましては地域教育会議が目的に沿って活動できるよう,側面から支援してまいりたいと考えております。以上です。 ◎齋藤 衛生局長 井田病院の防災対策についての再度のご質問でございますが,井田病院における災害時の防災対策の考え方につきましては,緊急医療用水の確保のための耐震性受水槽も含めまして,災害発生後3日間の病院機能が確保できるよう,目標を定めまして順次整備を進めてまいりたいと考えているところでございます。  次に,医薬品等緊急備蓄倉庫につきましては,井田病院の建物は全体といたしましても老朽化が進んでいるという問題もございますので,本市が予定しております建物の耐震診断の中で対応できるよう,関係局と今後とも協議してまいりたいと存じます。  次に,井田病院における非常用自家発電機による緊急対応につきましては,病院施設全体が非常用自家発電機で3日間の72時間は対応できるよう,検討しているところでございます。以上でございます。 ◆後藤晶一 委員 ありがとうございました。それでは,要望をさせていただきます。  まず教育長でございますけれども,総合教育センターでのいじめに関する来所相談は登校拒否の中に含まれているというふうにご答弁をされておりましたけれども,電話での相談でも小中合わせて33件と非常に少ないのが現状であります。教育長は代表質問の答弁の中でも,いじめに関するカウンセラーとしては総合教育センターに9名がいるから,そこで対処していると,このように答えておりましたけれども,現実にいじめの実態がそこで把握をされてないということは,まずいじめに対する教育委員会の取り組み,これがまだまだ真剣じゃないんじゃないかな,私はこのように思います。カウンセラー機能が十分に活用されていないと言っても過言ではない。早急に内容を分類して,いじめ根絶に向けての機能の活性化,これは教育長がそういうふうにおっしゃっているわけですから,事業拡大はないけれども,活性化と内容を充実させるとおっしゃっているんですから,そのカウンセラー機能を,これをぜひとも活性化を要望いたします。  それから,教育会議でございますけれども,大人と子供が話し合う場,この必要性を認識しているということですので,今後,全行政区の取り組みにぜひ取り入れていただきたい,このように思います。  地域教育会議でのいじめ問題の啓発でありますけれども,平成8年度は共通課題として取り組んでいかれるとのことです。教育委員会が全面的にバックアップをしていただかないと,大きな社会問題なので地域教育会議だけでは取り組みが少し難しいのではないかな,私はこのように思います。高津でも一昨年,地域教育会議でいじめの110番をやろうかなと,このように提案をして始めたそうですけれども,地域教育会議だけでは,いじめの相談の電話がかかってきたときどうやって対応して,だれがどのように応対するのか,余りにも難しいということで中途半端になってしまった。そういう意味から教育委員会が側面からの応援ではなくして,全面的に応援をしていただかなければ,このいじめ根絶というのは永久になくならないんではないかな,このように思いますので,強く要望をさせていただきます。  それから,衛生局長でございますけれども,緊急用医療用水の確保ということで,局長はわかっていらっしゃるんで,余り局長に要望をしてもしようがないなと思うんですけれども,3日分で80トンですから,これ,昨年の補正予算でつけているんですね,20トン。今,工事していますね,1,100万で,井田と川病がね。ですから,残り80トンが必要ということは,80トンを本当は今回の平成8年度の予算に載せるべきなんですよ。載ってない。だから,補正にでもぜひ入れて,これは載せていただきたい,このように思います。  また,緊急医薬品等の備品倉庫に関してですけれども,これも,そういうものは大事だと,必要だということもわかっているけれども,仮の看護婦宿舎に置いているのが現状だという,こういう実態をよく把握をされてから……。やっぱり手を打たないで,こまねいているという,本当に仮置きの状態でありますので,本当に安全な場所,いついかなるときに災害が起こっても,市民を守れる場所に医薬品等の緊急備品倉庫,これを早急に設置されるように要望いたします。  また,自家発電機でありますけれども,3日間,72時間対応できる,これは空冷式です,空冷式のやつをぜひとも早期に取り入れるように要望をいたしまして,私の質問を終わります。以上です。 ◆市村護郎 委員 企画財政局長に市債の借りかえによって利払いの節減を図ることについて伺いたいと思います。  市債残高は96年度末で全体で1兆2,000億円を超えて,市民負担,将来大変心配をされるわけですが,利子払いについて言えば,一般会計分だけでも95年度の当初予算ベースで222億円,96年度はやはり233億円にも上っています。高金利時代に発行した市債の最高利率,お聞きしましたところ8.65%,94年度決算で見ますと市債の平均利率は5.07%とのこのです。この市債残高は全体で4,350億円にも上ります。行財政改革が声高に叫ばれている中で,この高金利の市債を繰り上げ償還して利子払いを節減することは極めて有効で重要な課題だということで,全国的にも各自治体で問題になり始めています。  そこで,伺いますが,94年度決算の市債残,4,350億円,平均利率5.07%ということですけれども,新年度予算算定利率4%とした場合に,また,最近の利率3%台,2%台というのが多いわけですけれども,平均をとって最近の利率3%としたら,利子払いは幾ら軽減できるのか伺います。  2番目に,96年度発行予定の市債の利子の支出見込みについて,これを1%または2%金利を下げた場合,どれだけ支出が節減できるのかも示してほしいと思います。  とりあえずここまで答弁してください。 ◎小川 企画財政局長 金利負担節減のための借りかえについて,幾つかのご質問でございますが,初めに,借りかえができると仮定した場合,金利をどれくらい節減できるかについてでございますが,市債残高の内訳には借り入れ先,借り入れ年月日,借り入れ利率,償還方法や償還期限などが異なるさまざまな市債が混在しておりますので,節減額を算出することは大変難しいわけでございますが,仮に平成7年度に償還を完了するものを差し引きまして,実行ベースで算出した予算計上額と低い利率を一律に掛けたものとを比較し,試算いたしますと,4%の場合には約42億円,3%の場合には約82億円がそれぞれ減小することとなります。しかしながら,市債の借り入れ利率はその時々の経済,金融状況によりまして設定されているところでございます。  次に,平成8年度に発行を予定している市債の利子支払い見込み額について,1%または2%金利を引き下げた場合に,どれだけ節減できるかということについてでございますが,平成8年度の一般会計市債発行予定額でございますが,672億7,000万円で,利率は平均4%に設定しているところでございまして,仮に政府資金と民間資金の借入割合を6割対4割で,政府資金につきましては3年据え置き,20年の元利均等償還,民間資金につきましては満期一括10年償還と,条件を設定して試算いたしますと,支払い利子合計は276億3,500万円となります。これを1%低く設定した利子の合計は206億7,600万円となり,2%低く設定した利子の合計は137億5,000万円で,それぞれ69億5,900万円,138億8,500万円減少することになります。以上でございます。 ◆市村護郎 委員 今,仮にいろいろ設定をしていただいて計算をしていただいたわけですが,94年度の市債残,5.07%ですけれども,それをことしの予算算定利率4%とした場合に,約42億円節減できるという答弁です。新年度のさまざま市民に負担増をしたり,市の職員の皆さんにいろいろ我慢していただいたり,市民に我慢させて,さまざま節減をして,新聞報道によりますと41億円はじき出したんだという記事がありましたけれども,市長のお話だったんだろうと思うんですが,ちょうどそれに匹敵する額が節減できるということがわかりました。今,平均で3%ということになっていると思いますが,それにした場合には,その2倍の82億円が節減できるという意味では,税財政改革の有効な重要な課題だというふうに言えると思います。  そこで,引き続き伺いますが,地方財政法第5条3項は,地方債借りかえのために要する財源として,地方債の発行を認めています。また,本市の議案書でも,市財政の都合により繰り上げ償還,償還年限の短縮,または本議決の範囲内で借りかえることができるということを明記して,これまでも議決をしてきています。個人や民間については,低利のものに借りかえることが通常,最近行われていますが,市債についても法でも認め,市議会の議決でも明確にしている。このことに基づいて借りかえを進めることができないのかどうか。また,借りかえができないとすれば,法的な根拠が明確にあるのか,これを伺いたいと思います。 ◎小川 企画財政局長 金利負担節減のための借りかえができるのかというご質問でございますが,市債の借入資金につきましては,政府資金,公営企業金融公庫資金,民間資金の3種類に大別されるわけでございますが,政府資金につきましては,貸付金利が原資である郵便貯金や厚生年金及び国民年金の預託金利と同一に設定されておりまして,利ざやのない運用となっているために,借りかえは認められておりません。  また,公営企業金融公庫資金につきましては,例えば,上水道事業にあっては,資本比及び給水原価が全国平均を著しく上回っていることや,借入利率が7.5%以上の高率な市債であるなどの諸条件を満たせば認められますが,本市においては該当しておりませんので認められないものでございます。  さらに,市場公募債や銀行縁故債の民間資金につきましては,償還期限の中途で借りかえを行いますと,市場を通じ広く市民を含む投資家に影響を及ぼし,期待利益を奪うことになりますので,金利負担節減のための借りかえは,債権者保護の立場及び商慣習上から借りかえしてはいけないものとなっております。  したがいまして,議案書の償還方法における借りかえが適用されるのは,借り入れから10年目を迎えた民間資金のみでございまして,現行制度上ではできないこととなっております。以上でございます。 ◆市村護郎 委員 借りかえはすべていろんな政府資金も民間資金も難しいということで,理由を述べていただきました。
     まず政府資金についてですが,原資である郵便貯金や年金からの借入利率と同一に設定されているのでできないんだという答弁です。法律や通達など確かな根拠はないとのことだったものですから,その根拠になるものを提示してもらいました,事前の打ち合わせで。そしたら,大蔵省地方資金課内地方資金研究会が編集した「地方債と地方資金」という中に載っているんだと,こういうことで資料を持ってきていただきました。大蔵省の1つの課ですね,しかも,その中の研究会の一見解をうのみにして,借りかえができないというふうにするのは,余りにも不見識ではないか。120万市民の財政を責任持っている方としてね,余りにも不見識ではないかというふうに思うんですけれども,そのことについてはどうでしょうか。  それから,研究会の見解は,読ませていただきましたけれども,同一金利で利ざやのない運用だから駄目なんだと,こういうことを言っているわけですけれども,郵便貯金の場合をとってみますと,公定歩合の引き下げで,やはり貯金の利子を下げて,形は違っても立派に利ざやを生み出しているわけですね。確かな法的根拠もないところから見ても,政府資金の借りかえは頑張れば可能だというふうに思うのですけれども,いかがでしょうか。  次に,民間資金ですけれども,これにも法的根拠がない。答弁では債権者の保護の立場から借りかえはできないとしていると,こういう答弁なんですけれども,金融機関への聞き取り調査で,現在は債権者,投資家といっても生命保険会社や損害保険会社,大手企業などが大部分で,財テクとして活用しているんだという実態が明らかになってきています。また,川崎市の公募公債募集委託契約書とか,さまざまな書類を見本でいただきました。今,読み上げた契約書ですけれども,7条には「本公債の全部または一部を繰り上げ償還しようとする場合は」と言って,繰り上げ償還が可能なこと,その手続も明記をしています。また,公債総額引き受け契約証書,川崎市公募公債証券裏面記載事項で第8項に,これは明確なんですけれども,全部または一部の繰り上げ償還は,いつでもこれをすることができるというふうに記載しているんですね。このように,関係書類にも明記されているわけですから,金融機関との折衝を直ちに開始して交渉ができるというふうに思うんですけれども,これについてもお答え願いたいと思います。 ◎小川 企画財政局長 政府資金と民間資金の借りかえについてのご質問でございますが,初めに,政府資金におきます借りかえについてでございますが,政府資金の借用証書におきましては,大蔵大臣の承認を得られれば繰り上げ償還ができるという規定がございます。しかしながら,現状では認められておりませんので,その理由について示されたものを資料として今回ご提示したものでございます。  政府資金の利率につきましては,資金運用部預託金の利率と同一なものと定められておりまして,その金利は国債の金利やその他の市場金利を考慮しながら,郵便貯金事業の健全な運営の確保,厚生年金保険事業及び国民年金事業の財政の安定並びに資金運用部に預託しているその他の事業の健全かつ適正な運営の確保に配慮しつつ,資金運用審議会の意見を聞いた上で資金運用部資金法に基づく資金運用部預託金に対する利子の利率を定める政令により規定されているものでございます。地方公共団体といたしましても,最長30年間という長期にわたる資金を固定金利により民間資金とほぼ同じかまたは有利な条件で借り入れることができるという利点がございます。  また,民間資金につきましても償還期限の中途で本市の都合だけで借りかえを行った場合には,あらゆる債権者の期待利益を奪う結果となり,信用問題にもなりますので,商慣習上はしてはいけないものとなっております。  さらに,自治省地方債課長内簡におきましても,証券形式による地方債は,今後の円滑な発行と消化のためにも,その流通性の向上を図るために繰り上げ償還は行わないよう指導がなされているところでございます。以上でございます。 ◆市村護郎 委員 企財局長の答弁いただいたんですけれども,どうも納得がいかないので,もう1度聞かせてください。  政府資金については,大蔵大臣の承認が得られれば繰り上げ償還ができるという規定が,これは借用証書にも明記されているということが明らかになりました。後で意見を述べたいと思います。  民間資金についての答弁です。償還期限の途中で本市の都合だけで借りかえを行った場合には,あらゆる債権者の期待利益を奪う,商習慣上してはいけないと,こういうふうに答弁にされているんですが,金利を一方的に下げて,特に高齢者,苦労されているわけですね。老後の設計も全く狂うと。こういうことは期待利益を裏切ることにならないんでしょうか。どうして市債にかかわる債権者の期待利益を奪うのをかばうんでしょうか。これはわからないですね。そこのところを答えてください。  それから,商習慣上ということになれば,証券や商契約書の約定,この中に借りかえはいつでもできると明記しているわけですね。これは債権者も持っているものです。川崎市も当然持っている,銀行も持っている。これこそ商習慣上守らなくちゃならないことじゃないでしょうか。そのことについても答えてください。  もう1つ,禁止しているというか,根拠にしている自治省地方債課長内簡,私も読ませていただきましたけれども,内簡というのは何でしょうかね。通達でも何でもない内簡。どれほどの拘束力を持っているのか,このことについても答えてください。 ◎小川 企画財政局長 自治省の地方債課長の内簡でございますが,地方自治体も地方自治法上の規定の中から地方債を借り入れる場合,やはり自治省の一応許可をとっているという状況がございます。そういった中でのやはり指導,これが一応内簡として示されているところでございます。  それと,先ほどの期待の利益の関係なんですが,やはり一度発行した市債につきましては,発行する形の中での利率の条件が一応設定されております。そうしますと,その利率の設定の中で,やはりその市債を購入している方があるわけですから,その利率が低下するということになりますと,やはり購入している方につきましては,その利息がやはり手元に入ってこない,その分。そういうような状況がありますので,期待利益を奪う結果になるという形で申しておるところでございます。以上でございます。 ◆市村護郎 委員 それは局長はさまざまな立場があって言いにくいのかもしれませんけれども,一般的に考えた場合,貯金をしている一般市民の期待利益を奪っておいて,一番安全でつぶれることのない自治体の市債,債券,この期待利益は奪う結果になるからやらないんだと。全くつじつまが合わない。こんなのを知ったら国民が怒り出すんじゃないでしょうか,住専と同じように。  したがって,市長に伺いたいと思うんですが,自治省の一課長の内簡という,通達までいかないんでしょうね,きっとね。こうしていただきたいということなのかもしれません。手紙が添えてあったのを読んでいただきましたがね。120万都市の市長がこの自治省の一課長の言い分で借りかえを控えるということになると,自治権という点ではどういうことになるんでしょうか。大蔵省の一課長の単なるお願いで縛られるという,そういう現状があるのかもしれませんけれども。よく前の市長が一課長に威張られたと言って怒っていたこともありました。そういう点で,今こそ地方分権の確立という見地からも,自治権の確立という見地からも断固として立ち上がることが重要だろうと私は思うんです。低金利時代,高利の市債を借りかえることを聖域とせずに,行財政改革,今お話しした地方分権の重要な課題として,直接金融機関と折衝を開始し,国にも物を言う,他都市とも連携をして行動をする,こういう積極的な取り組みをすべきだと思うんですが,どうでしょうか。この問題について,さまざま金融界のいろいろ常識なんかもあって問題もあるのかもしれませんが,少なくとも助役を中心にしてプロジェクトチームをつくって検討を進める,そして行動するということが,今こそ重要ではないかというふうに思うんですが,市長に伺いたいと思います。 ◎髙橋 市長 市債等につきましての借りかえを含めまして,いろんなご意見が出されたわけでございますけれども,低金利のものに借りかえるということにつきましては,これはだれもが賛成でございまして,それから,基金等の持っているものについて高利でやっぱり利回りを図って市民のためになるようにと,これもそのとおりでございます。したがって,そういう努力をすることは私たちの責務でございますが,ただ,企画財政局長が申し上げましたとおり,政府資金につきましても,あるいは民間資金につきましても,それぞれのいろんな理由がありまして,なかなか市債の借りかえ等について進んでいかないという理由を,個々について申し上げているとおりでございまして,これをどうするかということでございます。内簡などはいいじゃないかというお話ですが,それはそれとして,向こうがオーケーと。貸しているところ,借りている,そういう関係でございますから,オーケーを言ってくれるなら,それは政府から借りているわけですから,政府がオーケーと言ってくれれば,それは結構でございますし,民間も,民間から借りているんですから,民間もオーケーと言ってくれれば,これにいいことはないんですが,しかし,今までの商慣習とか,あるいは政府の方の今までのいろんな根拠を示しながら,我々にそういうことをやってはいけないということの決まりがあるわけでございますので,これを突破するするということにつきましては,今お話ございましたんですけれども,これは川崎市だけの問題ではございませんので,それぞれ県,市,通しまして地方自治体全体の問題でございますんで,特に私たちは政令指定都市の人々とともに国家予算に関しまして大蔵省とか自治省の関係者に,あるいは大臣にも働きかけていくということは大事だと思います。  また,内部でいろいろ検討して行動を起こしてはどうかということでございますが,内部でも企画財政を中心に真剣に検討をしてまいっておりますし,また,そうしたチームをつくってやることの方が,効率的かどうか,この問題についても検討してまいりたいと考えております。以上です。 ◆市村護郎 委員 一自治体で限界があるということについては,私も理解しますし,ぜひ政令市を中心に国への働きかけや内部検討も進めていただくというご答弁ですから,期待をしておきたいと思います。  最後に意見を述べておきたいと思いますが,投資家の立場を守るんだということが,特に民間資金の場合には強調されているわけですね。これは自治省,大蔵省の言い分です。言いかえれば,一般市民を守るということではなくて,現実は生命保険会社や損害保険会社や大手の企業が手持ちのだぶついた資金を財テクとして活用するという,そういう手段になっているわけですね。言いかえれば,大蔵省,政府がちょうど住専問題と同じように銀行や企業の護送船団と,この面でもあらわれているんじゃないかと私は思うんですね。  これは商取引慣習上の問題があるんだって言いますけれども,商取引の慣習上というか,当然のこととして考えれば,借りかえを自治体に限って制限するということにはならないし,書面づらは全部,どの書面をとっても,いつでも借りかえることができるということを明記しているわけですね。これこそ商取引で守らなくちゃならないものだというふうに思うんですね。それを大蔵省や自治省が自治体に限って抑え込む。これはまさに一体になって財テクの手段として地方財政を抑え込んでいく,つかんでいくという,まさに地方財政まで含んで護送船団ぶりを発揮している一つの象徴だろうと思うんです。これ自体は法的な根拠がないものですから,内簡,何となくわかったような,わからないような指導をしている。  それから,政府資金については通達も何もない。ただ,こういう見解ですよというのを,課内の研究誌に載せたものがベースになる。まさにこれは重大な自治権の侵害というふうに,世界では通用しない日本独特の政財官一体となったゆがみのあらわれだと思うんですね。今,住専の問題で問題になっているこのゆがみこそ正さなければいけない。このゆがみを正す中で,真の地方分権なり自治権なりが確立すると私は思うんです。  もう1つ,東京臨海部開発大型プロジェクトなんかの動向を見ますと,先に大手の銀行がイニシアチブをとって,系列のゼネコンがそこに加わってくる。実際,思惑と外れて大赤字が生まれる。しかし,銀行やゼネコンはその尻ぬぐいはせずに,全部自治体に押しつける。自治体財政が一層困難になるということで,自治体にとって金融界,銀行の護送船団ぶりというのが実に1つの大きな障害になっているというふうに思うんです。FAZなんかでは気をつけていただきたいと思います,そうならないようにですね。  そういう意味で,今,市長が借りかえることは非常にいいことだと。政令市などと連携して頑張るし,内部にもどういう形であるかは言われませんでしたけれども,検討を進めることをしたいというふうに決意を述べられたので,期待をして見守らせていただきたいと思います。質問を終わります。 ◆佐藤洋子 委員 私は1問1答方式で3点について質問をさせていただくつもりでしたけれども,1問については要望にさせていただきます。留守家庭児事業並びに落下物の危険性については質問をいたします。  それでは,最初に要望なんですけれども,今議会でも,あるいは予算特別委員会の場におきましても,岡本太郎美術館建設についてさまざまな質問がされ,ご答弁がありました。私は,きょうは要望ということでぜひ市長さんと,それから教育長さんに聞いていただきたいというふうに思います。  今回も建設予定地が変更されたわけですけれども,議会では前予定地の是非というものを審議中でありました。そして,この議会には何の連絡もしないで突然の変更があったということで,他の議員の方からも委員会等で指摘されておりました。  最初に,生田緑地に建設をされる,あのときは噴水広場であったと思うんですけれども,そのときも環境保全局には余り知らされておらず,教育委員会の独走という声も出ていたように思います。このような決定過程というものを見ると,市民参加というのとはほど遠いんじゃないかなという感をぬぐえません。また財政難の折に,100億円以上もの費用をかけて進めようとしておられるわけですけれども,費用対効果……。この時期だからこそ費用対効果を明らかにするということも含めて,今後まだ十分な検討が私は必要だというふうに思っています。そして,市民との対話を今後も十分に重ねていただきたいと思いますし,その対話が不十分なまま決して行政指導で工事に着手されないよう,ここに強く要望しておきます。  それから,建設予定地につきましては,湧水が大変多くて,奥の池の水源地,今,調整地になっているんですが,現場を私の方もお正月のゴルフ場の開放日に行って1時間余り過ごしてまいりましたけれども,非常に湧水が豊富なところでございます。そして,奥の池の水源地にもなっていると。周辺では希少種というんでしょうか,カネコトタテグモとか野鳥のオオルリが巣を営んでいることも確認されて,キツネの目撃報告も出されていると。そして,さらに尾根を挟んだところは蛍の探勝路になっている。こんなところに大きなタワーだとか,それから9,400平米の敷地を要する美術館の建設というのは,地下水脈というものを破壊して,昆虫や鳥とか動植物に大きな影響を与えるのではないかということを大変危惧しております。  それについては,今,環境調査をされているということなんですが,この環境調査の報告についてなんですけれども,このような自然豊かな場所での公共事業,それもアセスの対象面積にちょっと欠ける程度,アセスの対象面積が1万平米ですから,少し欠ける程度の開発ということについては,本来ならアセス審議会にでもかけていただきたいなというふうには思っています。それが無理だと,難しいということであれば,アセス審議会に準ずる,あるいは相当する審査機関の設置をして,そこで審査をしていただきたいということを要望としておきたいと思います。このことについては,教育委員会あるいは市長部局の中で早急に検討していただきたく,実現に向けて努力されるように,私の方は強く要望していきたいというふうに思います。  それでは,質問ですけれども,まず最初に民生局長ですが,留守家庭児事業について伺います。幾つか,きょうも午前中,後藤委員の方からもお話がありましたけれども,私も入室手続についてまず伺っていきたいと思います。入室手続では,入室申請の後,面接が行われ,選考委員会で審査の後,入室が決定される流れになっていますが,とりわけ面接というのは重要な位置づけがあるというふうに受けとめています。手続の中での面接の位置づけについて,担当者について,また,選考過程ではどのようにこの担当者がかかわっておられるのかもあわせて伺っておきます。  そして,96年度の入室決定については,新しい入室選考基準に沿って面接時の内容も生かされ,公平かつ現実に沿った状況で審査がされたと受けとめておりましたけれども,どうもそうではない状況があったということを何人かからお聞きしています。例えば,就労時間にしても,その就労時間数は選考に際して大変大きな影響を及ぼす基準になっていますけれども,通勤場所だとか通勤時間が全く考慮されていなかったり,長期にわたってお父さんが遠くに単身赴任をしていらっしゃるということについても全く配慮がされていないという実態があったり,勤務の形態,例えばフレックスタイムを利用している方々もこのごろ増えているんですけれども,そういったことも考慮されていないなど,実態とそぐわない中で選考が行われてきているのではないかという声も,地域では上がっております。面接方法の問題なのか,あるいは選考基準に面接時の内容がどれだけ生かされているのかという問題なのか,大変疑問を抱いているところです。公平で現実に合った状況で審査,選考されますために,民生局としては今後どのような対策を講じられますか,見解を伺いたいと思います。  それから,続いてですが,障害児の年限延長のことですが,東高津ホールでは95年度,モデル実施に取り組んでこられました。局としては,このモデル実施についてどのような評価をされておりますか伺います。また,現状の臨時職員での対応では大変不十分だというふうに思います。年限延長の制度化についても見解を伺います。 ◎齊木 民生局長 留守家庭児施設の入室選考方法等についてのご質問でございますが,初めに,入室面接につきましては,毎年1月中旬に実施しており,こども文化センターの館長の業務として位置づけているところでございます。  面接業務は入室選考時の重要な役割を果たしており,面接に際しましては,面接マニュアルに基づいて実施しているところでございます。さらに今年度からは面接実施研修を導入するなど慎重な対応をしているところでございます。しかしながら,ご指摘のとおり,現行の選考基準につきましては,一部実態にそぐわない点もございますので,より現実に見合った選考方法や選考基準を検討してまいりたいと存じます。  次に,障害児の年限延長についてでございますが,現在実施しております年限延長での検証では,障害児本人の社会性や能力に発達が見られるなど,よい結果が出ております反面,ご指摘のとおり,身体的成長も著しく,指導者の負担も増していることも事実でございます。したがいまして,年限延長の制度化につきましては,施設整備や専任指導員の確保など条件整備を図りながら,制度化に向け引き続き関係局と協議してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 入室手続なんですけれども,せっかくオンブズマン等の方からもご指摘があったということなんですけれども,そんな中で基準をしっかりと持っていこうということで,されたんですけれども,まだ始められたばっかりだということなのかわかりませんが,なかなかそのことがうまく機能していないということについて,後藤委員の方からも先ほどお話がありましたけれども,待機になられる方々にとっては,どういった選考をされてきたのかなと,そういう声が確かに各区で上がっているというふうに聞いています。このことについては,入室手続の見直しということで,きちんと取り組んでいただくということですので,期待をして見守っていきたいというふうに思います。  それから,障害児の年限延長のことですが,臨時職員で対応するということではなくて,専任指導員の配置が必要であることは言うまでもありません。しかし,予算を見てみますと,評価されている東高津ホールのモデル実施が生かされていないということで,非常にこのことについては残念に思っています。年度内でもいいですし,1日も早い制度化を目指して最大限の努力を強く要望しておきたいと思います。  それから,この留守家庭児事業というものが始まってからもう30年余りの年月が経過をしてきたということで,いっときは国の方でも法制化の動きがあったりと,ちょっと活発になったころがありましたけれども,今まだその見通しというのが期待できないという状況の中で,やはり川崎は働く者の町というふうに言われてきましたけれども,これまでの実績―働く市民をサポートしていくためのシステム,あるいは放課後の子供たちの居場所を確保していくというふうなことからも,大変多くの実績を踏まえていらっしゃると思います。こういった実績を踏まえて,市民ニーズにこたえるよう事業の安定化を図っていくためには,今のやり方ではもう限界に来ているのじゃないか。条例化を目指していくべきというふうに考えますが,条例化に向けてプロジェクトを組み,早急に方向性を見出すことが必要と考えますが,局長の見解を伺います。 ◎齊木 民生局長 留守家庭児事業の条例化についてのご質問でございますが,現在,留守家庭児事業につきましては,要綱に基づいて実施をしているところでございますが,事業の安定化及び公的責任の明確化を図るためにも,条例化の必要性を感じているところでございます。  しかしながら,最近の報道にもございますように,国におきまして戦後の社会の混乱期に制定された児童福祉法も50年を経過した中で,女性の社会進出など,社会のニーズの変化に伴いまして新たな対応を考えるということで,抜本的な見直しが始まったところでございます。その中で,小学校低学年の子供を対象にした学童保育の法制化について検討項目の1つに挙げられているところでもございますので,その動向を見ながら,川崎市における条例化に向けての努力をしてまいりたいと存じます。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 条例化については,かなりいろんなことが議論されなければ実現は難しいだろうというふうに思っています。ぜひこれまで携わってこられた方々,あるいは利用者の方,あるいは地域住民といったところでの幅広く討議をする場を設けて,そして,市民合意のもとでの条例化になるように要望しておきたいというふうに思います。  それでは,建築局長ですが,伺っていきたいと思います。  昨年の3月の予算特別委員会で,私は地域防災計画の見直しに関連して,建物の落下物の危険性について着目すべきであるという視点で,幾つか質問いたしました。外壁,タイルだとか,あとブロック塀,窓ガラス,ビルの看板などが崩れ落ちてきて,死者や怪我人を出すという事態が起こっていることについて,その調査についてはどうなっているのか,また,危険なビルの情報の公表などについても質問してきましたけれども,1年たった今,改めて調査状況及び改善指導の結果について伺います。調査対象件数,調査の優先順位はどうされたのか,また,改善指導の結果,改善された件数,あるいはいまだに改善されていない件数,さらには,落下のおそれが大きなものの未是正の件数,各区別の内訳をお知らせください。また,改善されていない建物については,どのように対応されてきたのか伺っておきます。 ◎石渡 建築局長 初めに,落下物に対する改善指導の結果についてのご質問でございますが,昭和62年に2,366件を調査いたしましたが,そのうち落下のおそれがないと判断された建築物約2,000件について,その後の経年による劣化も考えられますので,現在,追跡調査を行っているところでございます。今年度は優先順位を考え,不特定多数の人が通行する可能性の高い商業地域,近隣商業地域で容積率300%以上の区域において,この調査を行っているところでございます。また,現在まで改善指導を続けた結果,昨年3月現在で落下のおそれのあるものが148件あり,そのうち102件が改善され,未是正が46件でございます。落下のおそれの大きなものにつきましては39件ありましたが,そのうち19件が改善され,未是正が20件でございます。なお,落下のおそれの大なるものの未是正20件の各区別の内訳は,川崎区11件,幸区1件,中原区3件,高津区4件,多摩区が1件でございます。  次に,改善されていない建築物についてのご質問でございますが,外壁タイル等の落下により,思わぬ災害とならないように建築物の所有者に文書で繰り返し指導を行うとともに,現地に赴きまして改善指導を行っているところでございますが,今後とも引き続き強力に指導を進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 調査区域の優先順位についてですが,私は昨年,通学路とか避難路に面しているといった角度からも調査をする必要があるのじゃないかということをお話ししておきましたけれども,今回は容積率300%以上の近隣商業地域あるいは通行人の多い商業地域を対象とされたようです。そのことも非常に大事なんですが,市民が災害に備えるというためには,生活に密着した身近にある危険に関する情報がとても大事だというふうに思います。毎朝,子供を学校に送り出す親は,その子が安全でまた帰宅することを願っていますし,いざというときの道路の確保を図ることは,神戸の町を見ても言うまでもないところです。通学路や避難路に面している建物についても早急に調査をすべきと考えますが,お考えを伺っていきたいと思います。  それから,参考までですが,東京都では都内の3階建て以上の建築物の窓ガラスと落下物の調査をしていますし,避難道路沿いの都市計画で定める容積率100%以上の区域も調査をしているということです。通学路や避難道に面している建物についての早急な調査ということに関してのお考えを伺いたいと思います。  それから,今回の調査よりますと,以前の65%の建物がやっと是正をされたということですが,まだ10年前からずっと是正をされていない件数が20件もあるということについて,何らかやっぱりまだ安心して町を歩けないなというふうに思うんですけれども,今後は強力に指導を進めていくということですが,具体的にどういうふうに指導をされていくのか。東京都では建物所有者に定期的に処理経過の報告を求めていますけれども,本市ではこのことについてどのようにお考えですか,あわせて伺います。 ◎石渡 建築局長 落下物調査についてのご質問でございますが,初めに,通学路や避難路沿いについてでございますが,今年度は不特定多数の人が通行する可能性の高い区域において調査を行いましたが,通学路や避難路についての重要性も認識しておりますので,今後はこの調査についても関係局と協議してまいりたいと考えております。  次に,改善指導についてでございますが,本市におきましても建築物の所有者に対し改善計画書の提出を求め指導を行ってまいりましたが,今後とも現地に赴きまして繰り返し繰り返し粘り強く指導を行ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 本当に大変だと思うんですね。繰り返し繰り返し指導して,粘り強く指導していかれるということで,本当にその努力は大変なものだというふうに思うんですけれども,でも,やっぱり駄目な場合もあるんですよね。そうすると,いつも危ないビルの前は知らないまま通っているということについては,非常に何かこう不安だなというふうに思います。  昨年も私は地域防災計画を立てるときに,一番大事なことは,市民が自分の住んでいる町のさまざまな情報,特にどんな危険と隣合わせで住んでいるのか,いざというときに判断できる情報の公開が,市民生活にとって不可欠であるということを言ってきたんですけれども,本市でも防災訓練されております。防災マニュアルもつくられてきておりますけれども,災害時にマニュアルどおり事は運ばないと思います。また,防災訓練と違って指示を出してくれる人が,そのときいるかどうかもわかりません。だから,個々人の判断が重要になって,その判断力を形成するための情報が不可欠だというふうに考えております。危ないビルがどこにあるかというのがわかっていれば,だれでもがそこを避けて通っていくと思うんですね。防災対室は,とりあえず被災後3日間は自力で生活してもらいたいと,よく言っておられます。危機管理という言葉が言われるわけですが,究極の危機管理というのは,やはり自分の身は自分で守るということだと思います。ですから,やはり行政側による十分な情報公開というものが必要だと思います。どこに危険があるかわからないから,住民自身が危機管理もできないでいる状態だというふうに判断します。防災情報の公開は自主防災の第一歩だという観点から,調査結果の公開について局長のお考えを伺います。 ◎石渡 建築局長 建築物の公表についてのご質問でございますが,この落下物調査は法律によるものではなく,建築物の所有者の任意の協力により実施しているものでございます。したがいまして,この調査結果を公開いたしますと,改善指導に対する協力が得られなくなりますので,今後の事業の適正な執行を妨げるおそれがあるものと考えております。しかしながら,非常に落下の危険度が高く,通行人に危険性が切迫しているものについては,建築物の所有者または管理者の了解を得た上で公表してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 担当の方ともお話をさせていただいて,ずっと平行線だったのですけれども,調査結果の公開について,あくまでも建築物の所有者の任意の協力により実施するもので,公開すると改善指導に支障を来すというご答弁ですが,改善指導に支障を来すということと,それから,事実を,危険であるということを市民に知らせていくということが,なぜ同じ次元でとらえられるのかなということで,ちょっと私の方としては受けとめられないでいます。  調査結果の公開というのが,所有者のプライバシーだとか財産権の侵害の問題があるということも考えられますけれども,個人情報保護条例第29条では,事業者に対する指導勧告等に関してうたわれているところを見ましても,改善指導というものの実効性―せっかく努力していただいている改善指導についての実効性を高める手立てが講じられていますし,ほかにも本市の公害防止条例なんか見ますと,罰則規定も設けられている。また,このように条例化や法制化がされてない分野でも,例えば,消費者行政についてはかなり広範な情報が市民に公開されています。市民の命を守ることや安全の確保は,市行政の責務ではないかと考えます。局としては非常に落下の危険度が高く,通行人に危険性が切迫しているものについては,所有者,管理者の了解を得た上で公表すると,これまでよりは半歩進んだかなというふうに思うんですが,了解されなかった場合,所有者,管理者とかが嫌ですとおっしゃった場合どうされるのか,伺っておきたいと思います。 ◎石渡 建築局長 所有者または管理者の了解が得られなかった場合についてのご質問でございますが,建築基準法に構造に関する基準が定められておりまして,この技術的基準につきましては政令にゆだねられておりますが,その中に外壁の脱落を防止する規定が定められておりまして,落下の切迫性がある場合には,この規定に違反することとなります。したがいまして,建築物の公表に所有者または管理者の了解を得られなかった場合につきましては,これを受けまして是正を命じてまいりますので,結果としては公表することとなります。また,これらの規定が適用されない既存不適格建築物につきましては,保安上著しく危険な建築物に対する処分として,改善等を命じてまいりますので,同様に結果としては公表することとなります。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 危険度の高いものについての公表ということで,建築基準法の9条,10条というところを適用していきたいということなんですけれども,これはこれで今まで公表をできないというふうに言ってらしたのが,やはりこういう形ででもやっていこうということで,そういったことでは私は一歩も二歩も進んだお答えをいただいたなというふうに思っているんですけれども,そういった評価はしています。  市長さんに今度ちょっと伺っておきたいんですけれども,今回,危険が切迫しているものという範囲の中での公表だということなんですが,防災計画の見直しを進めていかれて,そして,自主防災組織ということにも大変力を入れておられるということで,いざというとき住民が自分で身を守るために役立てる情報として,もっと積極的に調査の結果の公開をしていくということが望ましいと思いますが,市長さんとしてはどのようにお考えなのか,少しお気持ちを伺っておきたいと思います。  先日,大問題になっておりました血液製剤によるエイズ感染問題についてなんですが,厚生省が事実を知りながら,それを行政情報を公開していなかったために,多くの方が亡くなられ,今も苦しい思いで日々生活をしていらしている方がたくさんおられる。こういう状況を見てみますと,1つ犯罪行為にもつながっていくんじゃないかなという感を私はぬぐえません。行政の方々が調査等で知り得た情報の中で,市民の命,安全にかかわる情報を公開することは,もう当たり前になってきているんじゃないかなというふうに思います。もし今回も是正されていないビル,知らされていないばっかりに,そこの前を通って怪我をしたり,あるいは命を落としたということが出た場合,行政としても危険性について情報を知っていながら,また,あるいは危険性がある,予見可能性があるにもかかわらず知らせていなかった場合に,市民から第2次責任者として国家賠償請求の対象になるだろうということも,他の判例で示されてきています。静岡県で起こりました浅間山リフト訴訟事件の中でも,根底にその理念が流れている。そういったことについては,市民の命と暮らしを守る長として,落下物の危険に関する情報の公開について,今どんなお気持ちでいらっしゃるのか,少しお伺いします。 ◎髙橋 市長 落下物についての危険性という問題について,お話があったわけでございますが,やはりプライバシーあるいは財産権の問題もございまして,なかなか難しいんですけれども,落下のおそれの切迫したものということに限定して,お話がだんだん詰まってきているようでございまして,そうした問題につきましては,あすこの駅前のところでも危なくてネットを張っている―ネットさんに悪いんですけれども(笑声)ネットを張って防止をしているというのがありますけれども,景観上もあんまりよくないわけでございますし,いざという場合に,あのネットだけでもつのかどうかということも,私たちは大変心配しているわけでございますが,やはり私たちは市民の方々の安全,命を守るということが最大優先さるべきであるということは,今お話しのとおりでございまして,そうした観点から,一番は改善をしてもらうことが,これが目的でございまして,公表することが目的じゃないわけでございますけれども,再三申し上げてもどうしても直していただけないという場合でしたら,やっぱり私たちの責任でお知らせをしていくということをせざるを得ないじゃないかと思いまして,私はできるだけ公表する方向に―その前には何度かお話をして,しかしどうしても直してもらえないということであった場合は,やはり市民の方々の生命,財産と申しましょうか,生命が一番大事でございますから,そうした場合には,思い切って公表をしていく方向で検討させていただきたいと思います。以上でございます。 ◆佐藤洋子 委員 終わります。 ○飯塚正良 副委員長 お諮りいたします。暫時休憩いたしたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○飯塚正良 副委員長 ご異議ないものと認めます。暫時休憩いたします。再開は午後1時といたします。                 午前11時55分休憩                 午後1時2分再開 ○大場正信 委員長 休憩前に引き続き,ただいまから委員会を再開いたします。  引き続き発言を願います。 ◆青山仁三 委員 それでは,生活環境局長さんに,来年,97年4月から施行されます容器包装リサイクル法に関連をして,4月から実施をする資源物収集との整合性について何点かお伺いをいたします。  まず第1に,容器包装リサイクルに対する取り組みの現状についてお伺いをいたします。  2番目は,97年4月から実施をする場合の課題について。  3番目は,このリサイクル法施行に伴う条例制定の必要性があるのかどうか。もし制定をするとすれば,現行条例との整合性についてお伺いをいたします。  4番目は,資源物収集にあわせて,平成8年度の予算の中で南部リサイクルセンターの建設がスタートするというふうにされています。その処理施設にあわせた缶,瓶等の混合収集ということで,代表質問でも説明をしていましたが,ごみの非常事態宣言以来,多くの市民団体と大筋合意ができております分別排出,リサイクル,再利用という方式に逆行するんではないかと思いますけれども,お伺いをいたします。  5番目に,混合収集と同時に処理をすることによる問題点として,カレットや袋の残滓,異物の混入などについて対応策がどうなるのか。  この5点について,お伺いをいたします。 ◎中西 生活環境局長 容器包装リサイクル法と資源物収集の日に関する幾つかのご質問でございますが,初めに,容器包装リサイクル法に対する取り組みについてでございますが,平成8年10月をめどに分別収集計画を作成することとなっておりますので,鋭意検討を進めてまいります。  次に,この分別収集計画に基づく事業の実施に当たっての課題でございますが,分別収集した資源物の選別,圧縮,梱包など,分別基準適合物とするための資源化施設の整備が最大の課題であると考えております。当面,新年度におきましては,資源物のストックヤードを王禅寺,堤根両処理センター内の2ヵ所に設置するとともに,平成8年,9年度の2ヵ年事業での南部リサイクルセンターの建設を計画しているところでございますが,特にペットボトルにつきましては,分別基準適合物とするための施設である南部リサイクルセンターが稼働いたします平成10年度からの取り組みになると考えております。また,収集体制につきましては,平成8年度に空き瓶収集車6車の増車を図る計画でございます。  次に,条例制定の必要性についてでございますが,容器包装リサイクル法にかかわる分別収集計画の策定及び実施につきましては,政省令に規定されておりますので,現段階では改めて条例制定の必要はないものと考えております。  次に,資源物の収集方法でございますが,南部リサイクルセンターに搬入する地域につきましては,当施設が財政面,工期等を考慮いたしまして,可能な限り既設の建物,設備を利用することとしておりますので,敷地等を含め制限のある施設であることや,必要な車両の整備に要する経費,また,収集に伴う環境への負荷の問題などを勘案いたしますと,資源物を一括して収集する混載方式がやむを得ない方法と考えているところでございます。分別収集の充実には市民の皆様のご理解,ご協力が必要でございますので,改めて市民の方々にご説明し理解を求めてまいりたいと存じます。  次に,混載収集した資源物の処理に伴う問題についてでございますが,排出用ポリ袋につきましては,破袋後,手選別及びその後の風力選別により十分除去が可能と考えております。  異物の混入への対応についてでございますが,まず排出段階での対応といたしまして,従来からも実施しておりますが,市政だより,ポスター,リーフレットによる市民広報を初めとして,廃棄物減量の日のご協力をお願いするなど,あらゆる機会をとらえて市民の皆様のご理解を求めてまいります。  また,空き瓶につきましては,処理施設におきまして自動選別機を導入する計画でございますが,これに加え手選別を併用するなど,できる限り残滓物の減少を図り,分別収集した資源物が可能な限り高品質なものとして資源化されるよう努力してまいります。以上でございます。 ◆青山仁三 委員 再度質問をいたしますけれども,現行の空き瓶回収方式は基本的にはカレットを前提に回収されているようでございますが,1つ実情として,商店主さんなどからお聞きしますと,ビール瓶であるとか一升瓶程度しか引き取れないということでございますし,その中身を聞いてみますと,かなりの部分で今の答弁で理解はできるんですけれども,商店主さんの側からすれば,かなりの数がまとまれば,いわゆるリターナブル瓶,いわゆる再使用できる瓶として使えるんだということでございますけれども,改めてお伺いいたしますが,カレットになるものをリターナブル,要するに,再使用されるものと考えた場合に,そのカレットになるものとリターナブルとして再使用されるものの比率の実態についてお伺いをいたします。  それから2番目には,ご答弁にもありましたが,空き瓶処理については可能な限り残滓の減少を図る,こういうことでございますけれども,カレットそのものの処分が現状では大変困難だというふうに言われている。生活環境局でもさまざま利用については考えているようでございますけれども,例えば,路盤の強化材であるとか,あるいは建築資材ということも考えていますが,これに要する費用というのは莫大なものが必要なわけです。  そういう点で申し上げますと,カレットにすることよりも,できれば空き瓶は再使用するというような方向も1つの選択としてはあるんではないか,こういうように考えますが,カレットにしないための方策として,消費者である市民あるいは事業者でございます販売店を含めた事業者への具体的な指導といいますか,PRの徹底が必要ではないかと思われます。その具体的な方策についてお考えをお聞かせください。 ◎中西 生活環境局長 リターナブル瓶の比率などにつきましてのご質問でございますが,初めに,リターナブル瓶の比率についてでございますが,業界の資料によりますと,平成6年の数値で総生産量244万2,000トンのうち,54万トンがリターナブル瓶で,比率といたしましては22%となっております。市で収集した空き瓶につきましては,現在,直接カレットセンターの方へ搬入している分がございますことから,全体像として把握しておりませんので,ご理解いただきたいと存じます。  次に,リターナブル瓶をカレットにしないための具体的方策についてでございますが,ビール瓶,一升瓶及び清涼飲料瓶などリターナブルびんにつきましては,販売店に返却していただくこと,また地域の集団回収に出していただくことを,リーフレットの配布や各種イベント開催時など日常のPR活動の中でお願いしているところでございます。市が実施しております空き瓶収集はリターナブル瓶を対象外としておりまして,その旨の周知も図っているところでございます。また,販売店等事業者に対しましては,川崎市小売酒販組合に対しまして,ビール瓶等のリターナブル瓶の引き取りの協力要請を行いまして,協力の約束もいただいておりますが,今後もあらゆる機会をとらえまして市民や事業者に対しましてもリターナブルの必要性等を強く訴えてまいりたいと存じます。以上でございます。 ◆青山仁三 委員 実はこの回答をいただくまではかなり時間がかかった。事務方の皆さん方とすれば,このカレットの問題とリターナブルの問題について言えば,これからの問題として考える。しかし,この平成8年度の予算を見ますと,8年,9年で南部のリサイクルセンターがスタートするわけですね。平成10年からいろいろ言い方はありますけれども,混載方式によって,これは混合収集なんですよね。平成10年からは,リサイクル法で言いますと7品目,それ以後になりますと10品目というふうに拡大をしていくわけです。それに対応できる施設かどうかということになると,必ずしも僕はそうではないんじゃないかというふうに思います。  ですから,僕はこの南部のリサイクルセンターの建設の問題は,ちょっと逆転の発想ではないか,こういう施設しかできないんだから。金がない,敷地が狭い,空き瓶収集するのには車も人もお金も大変だと。だから,こういう施設しかつくれません。で,皆さん方もそういうようにやってくださいと。この4月からスタートする資源収集の日は,全部分別排出,分別処理なんですね。2年間かけて南部の地域はリサイクルセンターができましたらば混合収集でどうぞやってくださいと。北の方の皆さん方は従来と同じようなやり方。まさに清掃事業が南北に分断をされる。こういう状況になるんじゃないか。  せっかく市民の皆さん方に,皆さん方のご努力によって,あるいは市民団体の協力によって,分別排出,リサイクル,再利用という,そういう意識が定着をしたのに,もう1回逆戻りをするような収集方式が,それで本当にいいのか。これは考えないけないと思う。  もうこれ以上質問する気がありませんから質問しませんけれども,担当の杉本さんもよく聞いてもらいたいと思う。杉本さんもつい最近まで生活環境局長であった。助役さんになったときにも,大変すばらしいアイデアを持っているということが,まず助役さんになった最大の理由だというふうに新聞で報道されている。(笑声)まさにこういうことによってあなたのアイデアが生かされなければ,アイデアの生かされようがないんじゃないかと思う。  少なくとも今まで申し上げてきたように,皆さん方が一生懸命になってごみの非常事態宣言のときも,そうやりましたよね,あなたが局長のときに。北部の方で焼却場がもうパンクしそうだから,何とか分別排出をやってくださいと。一生懸命市民の皆さん方はみんな分けて出した。どうにもならなくなったら,一緒に車へ持っていって,どうするんですかといったら,これ一緒に燃しちゃんだと。私たちは何をしたんですかというご意見があったことは聞いているいると思う。  そういうことから鉄道輸送が生まれ,あるいは容器包装リサイクル法に生かされるような,そういう廃棄物行政をやっていこうということをやっているわけですからね,そういう意味では,少なくとも……皆さん方は新しい言葉で混載,混載と言っていますけれども,これは事実上は混合収集に戻ってしまう。事務方のお話を聞いてみますと,さまざまな要求がありますので,現在のごみ容器のステーションにそういうものをつくるんだと言っているわけです。どう考えます。私は決して川崎の市民の皆さん方はごみに対する意識は低いとほ思いませんけれども,今まで市の方から強制をされて分別をやっていた皆さん方からすれば,もとへ戻るんですから,これは楽でいいやと,こうなるわけです。そこまでは行かなくとも,そういう立場で,今まで長い年月をかけて,ごみではないんですよ,資源としてもう1回使うんですよいう思想が徹底をし始めたときに―確かにリサイクルセンターで処理するものが決して無駄だとは僕は思っていません。そういう意味ではリサイクルになると思いますし,資源として有効に活用していただきたいと思いますけれども,施設があって物を集めるんではなくて,少なくとも市民の皆さん方と当局の皆さん方がさまざま検討されて,こういう収集方法だから,こういう処理処分場をつくろうじゃないか,そういうところに市民参加があるんじゃないんですか。僕はそう思うんです。  そういう立場で,南部リサイクルセンターについてとやかく申し上げませんけれども,とにかく少なくともこれからの廃棄物行政の中では,もう1度ごみとは一体何だろうということを考え直さなくちゃいけないと思う。江戸時代から続いたごみ収集というのは本当に不要になったもの,今は不要でないごみもたくさんあるわけです。ですから,そういう意味で,ごみという問題も含めて,これからのグローバルな環境問題に対応していくために,そのスタートである廃棄物行政が,こちら側の問題で一歩でも二歩でも後退することのないように,十分気をつけていただきたい。このご意見を申し上げまして,私の質問を終わります。 ◆松島輝雄 委員 格調高い演説の後はやりにくいんでございますけれども,(笑声)4項目につきましてお願いをしたいと思います。  初めは教育長でございますが,過日,全国の高等学校の中途退学者数の状況が発表になりました。それよりますと,全国的には平成5年度は9万4,065人ということで,初めて10万人を割り込んだと,こういう報道でございます。ところが,平成6年度は9万6,401人と,わずかですが増加を見ている。この中途退学者数の事由別であるとか,課程,学科別,公私別,学年別等の状況が詳しく報道されているわけでございます。この中途退学者の在籍者数に占める割合,つまり中退率については,平成5年度が1.9%,平成6年度は2.0%となっております。そういう中で,本市の5高等学校の中途退学者数,中退率の状況とその分析,また,これに対する学校の指導やPTAとの連携等について,その指導の内容を具体的にお聞かせいただきたいと思います。  同じく教育長でございますが,小学校には余裕教室を利用いたしまして,郷土資料室というものが設置されている。あるいは設置されてない学校があろうかと思いますけれども,この実態につきまして,設置の経過やきっかけ,資料の収集方法,種類,点数,特色のある資料あるいは利用,活用状況等,さらににはこの保存方法がどうなっておりますか,お聞かせをいただきたいと思います。  次は民生局長でございます。高齢社会の進展に伴い,在宅福祉サービスへのニーズが増大しており,その整備が急がれております。施設福祉,在宅福祉の両輪という表現がされているわけでございますが,その在宅福祉の3本柱の1つでありますデイサービスセンターは,国では中学校区に1ヵ所の設置を目標として掲げているわけでありますが,本市については現在15ヵ所のデイサービスセンターが設置されている,こういうことでございます。この今後の整備計画についてお伺いをしたいと思います。  また,この施設の現状を見ますと,サービスを受けられるまでの待機期間,当然これは待機者との関係になるわけでございますけれども,1ヵ月あるいは数ヵ月待ち,こういう実態があろうかと思いますけれども,このような方への補完的な対応策といたしましては,ミニデイサービス,これは市単独の事業ということで平成元年から施行されていると,こういうことでございます。このミニデイサービスというのは,地域ぐるみの協力により,日ごろ外出の困難な在宅の虚弱老人等を対象に,通所により各種のサービスを提供する,生活指導であるとか日常動作訓練,養護入浴サービス,給食サービス,送迎等,こういうことで老人の自立的生活の助長,社会的孤立感の解消,心身機能の維持向上を図る。そして,その家族の身体的,精神的な労苦の軽減を図るとともに,老人福祉の向上に資するということで,他市にはない本市単独のミニデイサービス事業の実施があるわけでございますけれども,この現状と今後の考え方及びこれの運営を支援するための補助金が現在支給されているわけでございますが,その補助金の内容等,また,今後これらの増額の考え方についてお聞かせをいただきたいと思います。
     最後は港湾局長でございます。最新の情報によりますと,東京湾の主要6港,東京港,横浜港,川崎,横須賀,千葉,木更津港の貿易統計がまとまったということで,95年の輸入額は前年比14.9%増の9兆3,995億円で,2年連続増加した。輸出額は1.2%増の12兆8,850億円となり,わずかながら3年ぶりの増加と,こういう明るい見通しの中で,本市も国際貿易港という立場で着々と整備が進められておる。その一端として,この4月,平成8年度から川崎港のコンテナ埠頭の2バースのうちの1バースが供用開始となるわけでございますが,2バースは国の第9次港湾整備5ヵ年計画では平成13年に供用開始ということでありますけれども,この際,扱うコンテナの取り扱い量は全体でどのくらいになるのか。今後の展望と需要予測等についてお聞かせをいただきたいと思います。  次に,コンテナターミナルの供用開始を控えて,コンテナ船の航路を確保するために,過去に,また,本年度も1,000万,予算が計上されているわけでございますが,ポートセールスを実施したとのことでございますけれども,具体的にはどこに行き,どのような成果があったのか,本年はまたどのようなことが計画されているのか,お聞かせをいただきたいと思います。  さらに,このたびアジアのビジネスセンターあるいはハブ港湾の機能があると言われる香港に海外連絡事務所を開設して,コンテナ貨物等の情報を収集すると,こういうことでございますけれども,この連絡事務所における具体的な事業内容,今後の計画をお聞かせいただきたいと思います。以上です。 ◎小机 教育長 初めに市立高等学校における中途退学者についてのご質問でございますが,市立高等学校の中途退学者は平成5年度は149名,平成6年度は87名で,前年度に比べ62名減少しております。また,中途退学率につきましても平成5年度は3.2%,平成6年度は1.9%で,前年度に比べ1.3%減少しております。  各学校におきましては,平成6年度からの新学習指導要領のもとで,新しい学力観による生徒1人1人の個性を大切にする教育,生徒の能力や適性,興味,関心に基づいた中学校や高等学校の進路指導の徹底を図るとともに,日常の教育活動とのかかわりの中で家庭との連携を密に保つことに努めております。今後とも1人1人の生徒の個性を生かして,目的意識を持って充実した学校生活が送れるよう,学習内容の充実や指導方法の改善を図るなど,魅力ある高校づくりに努めてまいりたいと考えております。  次に,小学校における郷土資料室についての幾つかのご質問でございますが,初めに,設置状況につきましては,市内の小学校のうち,現在,郷土資料室を設置している学校は,39校でございます。  郷土資料室の利用状況につきましては,生活科や社会科学習の中で,昔の人々の暮らしを理解するために資料を観察したり,体験学習として実際に道具を使用したりするほか,国語学習において昔話の読み聞かせ場所として利用するなど,多様な使い方の工夫がなされております。  次に,郷土資料室が未設置の学校につきましては,地域に残る旧家などを実際に訪ねたり,市民ミュージアムや日本民家苑などの施設を見学したりするほか,副読本や視聴覚資料などを効果的に活用するなどの配慮をしております。また,資料の保存に当たりましては,各学校では湿気や虫害の予防,直射日光の遮断,保存のための組織づくり等に取り組んでいるところでございます。いずれにいたしましても,学習に役立つ貴重な文化遺産を後世に伝えるため,各学校において郷土資料を収集し保管していくことは大変意義あることでございますので,周年行事の機会を利用したり,校舎改築の機会などをとらえて,資料の保管整備を進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎齊木 民生局長 デイサービスセンターについてのご質問でございますが,デイサービスセンターの整備につきましては,国の基準がございまして,利用人員の規模や介護の程度によりまして,重介護型のA型,基本型のB型,軽介護型のC型,小規模型のD型と,痴呆性高齢者専用のE型がございます。また,この国基準のデイサービスセンターのほかに,本市独自の小規模なミニデイサービスセンターがございます。デイサービスセンターの整備につきましては,高齢者保健福祉計画の中で64ヵ所としておりまして,現在,D型15ヵ所とミニデイサービス5ヵ所を整備しているところでございます。ご指摘のように,地域の実情に応じて行われているミニデイサービスは大変重要であると考えております。ミニデイサービスへの支援といたしましては,週3日以上,1日5人以上の虚弱の高齢者の方を対象に実施している団体に補助金を交付しているところでございます。補助額につきましては,施設の設置形態により年間770万円から800万円となっております。  今後につきましては,利用を希望される方の増加に対応できますよう,ミニデイサービスの充実を図るとともに,将来的にはD型へ移行できるよう支援してまいりたいと考えております。また,ミニデイサービスの補助基準につきましては,ミニデイサービス実施団体が適切な運営ができるよう,額の引き上げにつきまして関係局と協議してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎池田 港湾局長 初めに,川崎港におけるコンテナ貨物の予想取扱量と東京湾におけるコンテナにつきましてのご質問でございますが,まず平成8年度のコンテナ貨物取り扱い量は,20フィートコンテナで13万4,400個,トン数にいたしまして約18万5,000万トンを見込んでおります。それをもとに平成13年度の第2バース完成時の取扱量を推定いたしますと約19万7,500個で,約272トンとなります。また,主な取扱品目といたしましては,食料品,日用品,機械部品などを想定いたしております。  次に,ポートセールス事業についてのご質問でございますが,この事業は川崎港に貨物及び船舶の誘致を図るため,官民一体となって行っているものでございます。平成7年度には8月にオーストラリア,ニュージーランド,10月に中華人民共和国,香港を訪問いたしました。成果といたしましては,コンテナ貨物の航路開設について複数の船会社からよい感触を得たところでございます。  なお,平成8年度には東南アジアを中心にポートセールス事業を予定しておりますが,具体的な訪問国につきましては,今後の動向を考慮しながら決めてまいりたいと存じます。今後とも川崎港の利用促進と定期航路の開設に向けて努力してまいりたいと考えております。  次に,海外連絡事務所についてのご質問でございますが,海外連絡事務所は,香港で活躍している日本企業にアジア地域の港湾事情や海運荷主動向などの情報収集,川崎港のPRなどを業務委託し,企業が所有する事務所の一角に川崎港コーナーを設けてPRするものでございます。これらの情報をもとに,市,社団法人川崎港振興協会並びに川崎港コンテナターミナル株式会社などと協力いたしまして,川崎港への航路誘致を図るものでございます。  今後につきましては,今回,設置いたします香港事務所の動向を踏まえながら,他の地域に拡大するかどうか研究してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◆松島輝雄 委員 意見,要望,再質問をさせていただきます。  初めは,高校中途退学者につきましては,本市も平成5年度は3.2ということで全国平均を上回っていたけれども,関係者のご努力によりまして1.9%まで,全国平均並みになってきましたと,いい兆候が出ていると,こういう明るいお答えなわけでございますので,今後とも学習内容の充実であるとか,指導方法の改善,魅力ある高校づくりということで,ご努力をいただきたいと思います。私たちのイメージとして,中退というと何か問題があって挫折したとか,落ちこぼれたとか,落伍者というような,そういう暗い後ろ向きな何かこう陰があるわけですね。そういうことで前途有望な青少年の長い人生の生活設計の中にあって一番大事な時期でありますので,1人でも……,それぞれの事由はあろうとは思いますけれども,せっかく志した道でございますので,全うできるような指導のご努力をお願いしておきたいと思います。  それから,小学校におきます郷土資料室の設置は,114校中39校と,約3分の1ですと。これは当然その地域にあります旧家からの生活用具だとか道具だとか,あるいは民具,民芸品等々の,はっきり申し上げれば農家やそれなりのお宅の納屋や何かに置かれていたがらくたと言うと申しわけないんですけどね,そういうものが先人たちの遺産として,捨ててしまうのももったいないということで,今の子供たちは昔の方々がどういう道具を使っていたのか,どういう生活をしていたのかということで,学校に寄贈されたと。こういういきさつではなかろうかと。たまたま児童の減少ということに伴って教室に余裕が出てきたということで,1教室,2教室……,私も幾つかの学校を拝見させていただいておりますけれども,やはり非常に目を引くものばかりが展示されている。こういう中で,それなりの学習で,体験学習という活用をされているようでございますけれども,ない学校については,そういうところがないんだよと言ってしまえばそれまでですけれども,3分の2の学校がないということについての,体験できる,できないという,本物に触れるという意味で,そこに差が出てきてしまうと。こういうことについての教育長の見解。はい,ない学校もこれからつくりますというわけにはいかないわけですよ,それは,そういう旧家なりの寄贈品がなければですね。そういうことについては,民家園であるとか,あるいはその他の博物館等へ行くんだと言っていますけれども,絶えず触れられるところと触れないところの差についての見解。  私,一番関心を持つのは,今の保存方法,保管方法でいいのであろうかと,こういうことなんですね。教室にいろいろ工夫はされているようでございますけれども,文化遺産というところまで,そんな大げさなことは言わないにしても,やはり大事な先人の使われた,私たちの祖先の使われた大事な道具であるということになれば,それを末長く後代まで伝え残す責務があるんではなかろうかということで,今の保存,保管方法でよろしいんであろうかどうか。やはりきちっとしたそれなりの施設の空調を初め管理,震災だとか,戦災ということは今はないにしても,火災等に耐えられるような施設の,設備のあるところにきちっと保存するような考え方についても,再度このことについてお聞かせをいただきたいと思います。  それから民生局長,ミニデイサービスにつきましては,要望したいと思いますが,あくまでも本来市でやるべき,国の補助を受けたD型に昇格させると。しかし,地域の中でという,このボランティアの方々の貴い考えにいつまでも甘えてはいられないわけです。そういうことで,経営や運営の安定的な,恒常的な運営ということで,現在800万を限度としているということでございますが,現在5ヵ所の実態を見ますと,1つは年間必要経費が926万,もう1つは1,726万4,000円かかる。またもう1つのところは940万と,いろいろバザーだとか,その他工夫をしながら経費を賄っておる,こういう実態でありますので,今後,これら篤志家の方が私は増えてくると思うんですね。せっかくやったけれども,これまた途中で経営,運営難でつまずいてしまったということであっては,この在宅介護の最も強いデイサービスという柱の趣旨にこたえることができない。こういう意味で,あえて取り上げさせていただきましたので,どうか補助金についても安心して経営ができるような額のご検討を,関係局とも今後相談していくということでございますので,これはお願いをしておきたいと思います。  それから港湾局長,答弁がちょっと抜けているわけでございますが,これも要望しておきます。確かな根拠のもとに,平成8年度は13万4,400個で185万トンという,こういうコンテナ量を見込んでいると。これは確かな根拠のもとだと思います。かつて私も,ポートセールスをするんだけれども,川崎港のセールスポイントは何なのかということをお聞きしたときに,何点か,交通網であるとか,あるいは最新の荷役機械であるとか,あるいは処理システムであるとか,そういう魅力あるんですよということであったわけです。ただ,東京湾全体のコンテナ量の扱いですが,5,400万トンのうちの38%に当たる2,037万トンが東京港,コンテナ量だけですよ,もちろんね,これは。それから,62%に当たる3,344万トンが横浜港であると。川崎は平成8年度は185万トンというと,これは2~3%の割になってしまう。そして,既に先行している大きな横浜,東京港というところがあって,今度,川崎があったり,もう後発の後発の後発なわけですから,本当に荷主なり船舶が来てくれるのかという,この心配が正直あるわけですよね。そういうことで,あえて聞かしていただいているわけですが,こういう数字が出てきたと。そしてまた,今回,香港にも情報収集のための事務所を置くんだと。そして,積極的にセールスをやって,当初目的であるトン数については確保したいと,こういう見通しでございますので,私の心配が杞憂に終わるように,ぜひひとつご努力をお願いしたいと思うわけでございます。  それから,もう1点,海外事務所につきましても,他都市の横浜が競合関係にあろうかと思うんですけれども,東京の海外事務所ですと,例えば東京は,港湾局がやっているわけではありませんけれども,パリやニューヨークに事務所を借り上げまして,職員を2名あるいは3名派遣して連絡調整に当たっている。横浜においてはロサンゼルス,香港,台北,ソウル,ロンドン,シンガポールにそれぞれ2名の体制で情報収集に当たっている。こういうことでございますので,本年初めて川崎市は香港に連絡事務所を,香港駐在の日本企業に業務委託するということでございますので,その成果を見守りたいという,こういうことでしょうけれども,やはり当初目的を達成させるための航路の確保ということで,ご努力をお願いしておきたいと思います。  では,教育長ひとつお願いいたします。 ◎小机 教育長 郷土に伝わる文化遺産の保存についてのご質問でございますが,郷土資料につきましては,やはり手に触れる身近なところで保存するということが一番望ましいことと思います。例えば,これまで学校におきましてノリ漁に関する資料とか,あるいはナシの栽培に関する資料とか民俗行事に関する資料等,その地域の特色を生かして収集して展示してきた場合があるわけでございますが,こういった活用の仕方が一番望ましいんではないかなと考えます。  そして,現在,学校でこのような資料室がない学校につきましては,これまでの経過で申し上げますと,やはり地元の協力があって,関連の資料の収集が可能ということでございますので,そういう機会をとらえながら,できるだけ多くの学校に収集保存して,子供たちの学習活動に活用していきたい,このように考えているわけでございます。  そして,特に専門的に民俗資料を収集,保管展示する場合には,現在,日本民家園とか,あるいは市民ミュージアムで行っておりますので,将来的にはそういうところで保管するのが一番望ましいと思いますが,ただ,寄贈していただいた方の意向とか,あるいは先ほどちょっと申し上げましたが,子供たちが一番自分たちの地域でこういう人々の生活の歴史があると,こういうことがわかるわけでございますから,そういうところも尊重しながら,今後,検討してまいりたい,このように思います。以上でございます。 ◆松島輝雄 委員 今いろいろご意見,要望を申し上げましたが,政策や施策の有効性等を論ずることは当然でございますけれども,私どもは是は是,非は非という立場で,髙橋市政の信頼性を期待いたしまして,質問を終わりたいと思います。 ◆竹間幸一 委員 それでは,最初に企画財政局長に,新しい工事履行保障制度の市債についてお伺いをしたいと思います。  公共工事の履行保証は,これまで請負業者が工事を完成できない場合に,他の業者がかわって工事を完成させる工事完成保証人制度をとってきたわけですね。同時に契約保証金のこともうたわれておりましたが,この工事完成保証人がいるんだから,金銭保証については実体的には免除するという対応がなされてきたわけですが,このたび工事完成保証人制度が廃止になって,金銭的保証を原則とすると,こういう新たな履行保証制度に移るわけですね。  中身は金銭保証の割合は請負金額の10%で,請負金額が500万円を超えるすべての工事が対象になるということで,この10%の契約保証金を納付するか,あるいは契約保証金にかわる有価証券の提供ということがうたわれておりまして,本市の公債証券あるいは利付の国庫債券がこれに当たるということであります。  そういうことから市債に対する関心が非常に高まってきているというふうに私は思います。保険に入るという手立てもあるんですが,これは掛け捨てになってしまいますので,どうせなら戻ってくるもので対応したいと。しかも,現在の超低金利政策のもとで市債については3%前後の利率もある。預けておいている間でも利子が入ってくると。こういうことで市債を手に入れたいけれども,どうやったら市債が手に入るのかと。こういうような工事関係者,請負関係者の方々の声も聞かれますので,まず最初に,市債を手にするためにはどういう機会があるのか,この点についてお尋ねをしたいと思います。  次は,学童保育事業について幾つか民生局長に伺います。  まず障害を持つ子の入室状況と,対応指導員の状況についてお伺いをしたいと思います。また,障害を持つ子の4年生以降の年限延長については,制度化し,専任指導員をもって対応していくことが求められているわけですけれども,どのように対応していくのか,その対応策についてもお伺いをいたします。  次に,女性の社会進出,少子化等,子育て支援策の一層の充実が求められているわけですけれども,その一環としても学童保育施設の整備は大変重要だと思います。そのような状況下の中で,学校余裕教室の活用が検討されているようですが,余裕教室の活用についての考え方も伺っておきたいと思います。  最後は,土木局長に川崎高速縦貫道路についてお伺いをしたいと思います。  代表質問でもこの問題を取り上げました。当初の予定よりかは川崎市の負担金がどんどんふくれ上がっていって,財政を圧迫する大きな要因になっているわけです。そういうことで,改めて何点かお伺いをしたいと思うんですが,まず出資率の問題です。出資率は当初は3.79%でありましたが,それが4.90%,7年度では7.35%と,こうやって引き上げられてきているわけです。当初の3.79%の出資率のままだとすると,平成7年度までの累計出資額は幾らになるのかということを伺いたいと思います。また,この出資率がなぜ7.35%に引き上げられてしまったのか,その根拠を明らかにしていただきたいと思います。さらに,出資率が7.35%ということなんですが,今後この出資率が変更されないのか。この見通しについても伺っておきたいと思います。  次は,総事業費なんですが,当初は2,500億ということだったんですが,3回の変更で2倍以上の5,202億円ということになっているわけです。この総事業費についても,これ以上増額される懸念はないのか。どのような見通しを持っているのか,この点についても伺いたいと思います。  次は国道409号,一般部の国直轄道路負担金の問題についてです。昭和61年度から平成7年度までで,既に60億円支出されているわけですね。今後のこの国直轄道路負担金の見通しについても伺いたいと思います。  最後は,2期の都市計画の手続の準備状況と事業費の見通しについてもお伺いをいたします。以上です。 ◎小川 企画財政局長 工事請負者が履行保証制度に基づき市債を購入する機会についてのご質問でございますが,工事請負者に限らず広く市民の方々が市債を購入する機会といたしましては,市場公募債を購入することが一般的でございます。市場公募債といいますのは,国債や金融債などと同様,大量の資金を調達するために,起債市場において公募される地方債のことでありまして,平成6年度末現在では28団体の都道府県及び政令指定都市にのみ発行が認められております。  この市場公募債の発行時期あるいは発行額につきましては,そのときの金融情勢等を勘案し,国債,政府保証債,民間事業債等の発行額や発行団体の要望額などを考慮して,自治省において所要の調整が図られておりますが,平成7年度の地方債計画資金区分によりますと,総額は1兆4,000億円となっておりまして,本市におきましては6月に130億円,11月に210億円を川崎市市場公募債引受資団を通じてそれぞれ募集発行したところでございます。以上でございます。 ◎齊木 民生局長 留守家庭児事業についての幾つかのご質問でございますが,初めに障害児の入室状況でございますが,現在43名で,4月に4年生になる児童が12名おり,新たに入室してくる児童が19名でございます。したがいまして,平成8年度の障害児は50名の予定となっております。  また,障害児対応指導員の状況についてでございますが,現在21名の指導員の定数が確保されております。  障害児の4年生以上の年限延長につきましては,制度化に向け努力しているところでございますが,施設内容や非常勤職員での対応など困難な面もございます。したがいまして,当面の対策といたしましては障害の程度や家庭状況を勘案しながら,必要な児童に特例として対応してまいりたいと存じます。対応方法につきましては,臨時職員の増員を検討しているところでございます。  次に,余裕教室の活用についてでございますが,留守家庭児事業がいまだ法制化されず市単独事業である限り,新たに設置していくことは大変厳しい状況でございますので,施設の有効利用を図っていくという面が大変肝要であるということから,活用を図っていきたいというものでございます。以上でございます。 ◎渡瀬 土木局長 川崎縦貫道路についての幾つかのご質問でございますが,初めに出資率が3.79%のままであった場合の累計出資額でございますが,出資対象となる建設事業費を用いて計算いたしますと,約27億円になるものと思われます。  次に,現在の出資率になった理由でございますが,環境対策等の多様な市民ニーズへの対応など建設コストが増大している中で,首都圏における広域的な幹線道路ネットワークの整備を進めるために,出資している各地方公共団体とも協議した結果,やむを得ないと判断したものでございます。また,今後の出資率についてでございますが,首都高速道路公団が実施する事業内容や,その時点での社会経済情勢などによっても左右されますので,今後の動向を予測することは大変難しいものと考えております。  次に,基本計画における概算額の今後の見通しについてでございますが,事業が進捗してまいりますと,当初算定した後の物価の変動,構造変更などの事由が生じた場合には,改めて建設大臣より協議があるものと考えております。  次に,国道409号にかかわる国直轄道路負担金についてでございますが,現在,既存道路との接続や歩道橋の設置等につきまして地元の方々や関係機関と協議しており,道路構造の検討を行っている段階であるため,事業費が確定していないとのことでございます。  次に,2期計画についてでございますが,公表時から現在に至るまでの検討といたしましては,地域への影響をさらに少なくするため路上施工,路下施工による開削工法について検討してまいりました。この開削工法による施工は土木技術上は可能であるものの,土地利用の密度の高い市街地における沿道の交通機能確保や,開削工法に必要な施工帯の確保等について検討を要し,新技術についても検討を進めているところでございます。  さらに,工法の検討に当たりましては,地域への影響を極力少なくすることを初め,環境面への配慮,安全性,施工性,経済性等の観点から非開削工法,例えばシールド・トンネル工法等の技術の実績を踏まえ,各種工法の導入の可能性について積極的に検討を進めているところでございます。  なお,事業費につきましては,これらの検討を行っている段階であるため,まだ確定していない状況でございます。以上でございます。 ◆竹間幸一 委員 市債のことなんですが,答弁では工事請負者に限らず広く市民の方々が市場公募債を購入することが一般的だと,こういうふうに言われたんですが,この公募債は川崎市協調融資団という金融機関ですね,ここにお願いをして公募するわけです。市場公募の内訳をいただいておりまして,証券会社,銀行,信託銀行,信用金庫,こういうところで公募されるということなんですね。  私は,時間がなかったんですが,まず証券会社に行って公募債の状況はどうなんだということを聞いてきたんですが,証券会社は商品の売り買いの仲介役をやって手数料をいただくという機関ですから,請負った分については積極的にセールスで売っちゃうんだと言っていました。だけど,銀行はなかなかそうはいかないんじゃないかと。一生懸命市債を市民に売ろうとすると,市民は銀行の預金を取り崩して市債を買うということになって,自分のところの利ざやがなくなってしまう。それよりかは,売らないで持っていれば,かなりの利率があるわけですから,持っているだけでも利ざやが懐に入るということで,なかなか売らないんじゃないかというのが証券会社の見解でありました。  銀行と信用金庫にも行ってきました。信用金庫では,公募期間中こういう市債がありますよというポスターは張る。窓口でそういう問い合わせがなければ,そのままということで,この間の経過を見るとほとんど自分のところで持たせていただいておりますよというふうにおっしゃっておりました。  銀行が一番引き受け率が高いわけですけれども,その銀行に行きましたら,公募ですね,窓販と言っていました,窓口で販売する。公募で引き受けた債券も窓販とマーケティングに出す割合は,これは企業秘密で言えないんだということですから,公募を全部窓口で販売していないというふうに理解するのが当然だと思うんですね。マーケティングにも流しちゃう。そのことを公にしちゃうと足元を見られてしまうので買いたたかれるということで,どのぐらいマーケティングに流しているかは言えないんだ,こういうご説明でありました。  以上のことから,建前は広く市民が購入することができるということになってはいますが,実態としては金融機関が持っているか,それともマーケティングに出されて,大口の投資家がそれを購入するというのが実態なんじゃないかということなんですね。そういう点からも午前中,市村議員の方から借りかえを遠慮する必要はないんじゃないかというふうな指摘もあったとおりだと思います。  私の方は履行保証制度との関係でこの問題を取り上げましたので,新しい履行保証制度の説明を積極的に今やられていると思いますが,そういう説明の中で市債のことについてもぜひ説明をしていただきたいということを要望しておきたいと思います。  次は,学童保育事業についてです。障害を持つ子への対応について答弁をいただきましたが,障害を持つ子50人に対して対応指導員は21人とのことでした。そのほかは臨時職員の対応というふうに聞いております。障害を持つ子の介助は,自閉的傾向がある場合,継続して同じ指導員が保育に当たらなければ,意思疎通がなかなかできない,こういう問題もありますし,日常的な生活動作,食事や排泄,移動などについても,その日の体調によってできる,できないが一定しないなど,大変な労力を要することは言うまでもありません。だからこそ担当する指導員の方の努力も本当に大変だと思いますが,そこのホールの指導員同士のチームワークも非常に重要だというふうに思います。そういう点からも専任の指導員の配置,これが本当に求められていると思いますし,また,臨時職員ということになりますと,臨時職員を探すことすら難しい状況だということも聞いております。障害児対応指導員の増員こそが求められていると思いますが,この点についてお伺いします。  次に,障害を持つ子の年限延長につきましては,昨年1人特例として受け入れていただきました。8年度も特例として受け入れていくとのことですが,4年生以上になれば体も著しく成長していくわけで,臨時職員の対応では指導面においても支障が出てくるのは明らかです。この点についても見解をお伺いしたいと思います。  あと教育長に余裕教室の問題についてお伺いをしたいんですが,今までは学校の敷地を活用して,単独施設で学童保育をお願いしていたわけですが,今度,余裕教室があるから余裕教室で対応しろというふうになっているらしいんですがね,私は,余裕教室があるから「はい,どうぞ」というふうになるのかどうかということに大変疑問があるんです。そんな簡単にはいかないんではないか。いろいろな問題があると思いますので,教育委員会としての見解を伺いたいと思います。  土木局長ですが,答弁をいただきましたけれども,答弁を聞けば聞くほどこんなやり方でいいのかなというふうに思うわけです。出資率が最初の3.79%のままだったらということなんですが,このベースは総事業費がどんどん上がっていることをベースにして試算していただいたんだと思うんですが,それでも27億円,現在はもう36億円も出資しているわけですから,この出資率の変更だけでも9億円も差が出ちゃっている。仮に総事業費が当初の2,500億のままで,出資率も3.79のままだったら本市の負担は幾らになるのかということになりますと,23億7,000万円,こういうことになると思います。もう36億も出資しているわけですから,出し過ぎという状況でもあるわけです。そういうふうに,しかも今後の見通しも,総事業費も出資率もこのままでいくのかどうかは全然わからない。一般部も今後どのくらいの事業費になるのかも全くわからない。こういう形で,国の言いなりでどんどん本市の負担がふくれ上がっていく危険性が非常に大きいというのは,大変問題があると思うん思うんです。そういう点で改めて今後の支出の見込み,再度,土木局長にお伺いをしたいと思います。 ◎齊木 民生局長 留守家庭児事業におきます障害児対応についてのご質問でございますが,指導員の配置は重要な課題であると認識しておりますので,増員確保に向け関係局と協議を進めてまいりたいと存じます。  また,年限延長につきましては,児童福祉審議会からの提言もございますので,制度化へ向け引き続き努力してまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎小机 教育長 余裕教室の活用についてのご質問でございますが,学校教育活動に支障のない範囲で活用していくことが基本になりますが,余裕教室の活用につきましてさまざまな課題が提起されておりますので,現在,関係局と協議中でございますし,その結果を踏まえながら対応してまいりたい,このように考えております。以上でございます。 ◎渡瀬 土木局長 川崎縦貫道路に関する市の負担額の見通しについてのご質問でございますが,1期事業の自動車専用部につきましては,首都高速道路公団の基本計画上の概算額に基づいて試算いたしますと,今後の出資額は約43億円になるものと見込んでおります。また1期事業の一般部及び2期計画につきましては,先ほどご答弁申し上げましたように,現在検討段階であるため事業費が確定していない状況でございます,以上でございます。 ◆竹間幸一 委員 障害を持つ子への対応についてですが,重度の障害を持つ子も受け入れているわけで,そのことはすばらしいことだと思います。しかし,そのすばらしさを生きた内容で実らせられるかどうかは人の力だと思うんですね。障害を持つ子50人に対して対応指導員は21人,あとは臨時職員でというのでは,本市の構えが問われていると思います。専任対応指導員の増員について,ぜひ努力してもらいたいと思います。  また,年限延長についてですが,野川学童ホールの親御さんだと思いますけれども,チラシになってまかれているんで名前を挙げてもいいと思いますが,現在3年生の渡辺恵太君という障害を持つ子が,そこに通っているわけです。ちょっと紹介させていただきますけれども,「子供の心はとても素直で,また自己中心的です。自分の思うとおりに生活できないときには,周りにその原因を押しつけたりすることが数多く見られます。けれども,野川学童の子供たちは,障害を持っている恵太君が一緒に生活していることを負担に思ったり,そのために自分たちが我慢しなくてはいけないのだと考えてしまうマイナス面の心が,今はありません。それは指導員の方々が恵太君にも,そして,全員の子供たちにきちんと手をかけ,目を向けていてくれるからなのです。恵太君がいても自分たちがやりたいことができる。恵太君がいるから自分たちができること,自分たちのやるべきことがはっきりしてくる。これからもこの学童のよさを大切にしていくためには,恵太君には心の通じる,他の子供たちには心のパイプとなり,また,思いやりの心を育てられる現在の指導員が必要なのです。私たちは子供たちに,障害を持つ人たちとともに過ごすことが普通になるような心を育て,環境を整えていくことが最も大切だと考えています。」  こういうことで,髙橋市長に訴えるチラシがまかれおります。こういう点からも,障害を持つ子と指導員の間にできる信頼関係から子供の自立性も生まれてきており,固定した指導員の対応が大切であります。制度化の実現はもちろんですけれども,当面の対策についても,例えば,代替職員の有効活用等を講じて専任職員で対応できるように,ぜひこの点は局長に強く要望しておきたいと思います。  余裕教室を学童保育に使用することについて,民生局長,教育長に伺いました。市長にもこの点について要望しておきたいと思うんですが,学校の状況によって,当然,使用が可能なところ,難しいところがあると思います。管理上からも学校と独立した機能を有しており,区分が明確になっていることが一番大切なことであります。教室を使用することによって,他都市では3,000万円もかかったケースがあるとも聞いております。子供たちのために必要な経費は惜しまないという立場で,余裕教室の活用ということが検討されるならまだしもなんですが,今までは学校敷地の有効活用で,プレハブで1,000万円,それがもったいない。余裕教室なら500万円でできるんじゃないかと,こういう経費を節減するためだけの発想だとするならば,余りにも思いつき的な発想であり,今まで行ってきた学校敷地を活用しての独立した建物よりも経費が高くつくこともありまして,その点でも不合理だと言わざるを得ません。新しく改築してはっきり区分できるということならわかりますが,教室に余裕があるから使うという発想では,そう簡単にはいかないのではないか。市民の方々も不安な状況で待っているわけでありますから,十分検討して,早急に考え方を整理されることを強く要望しておきたいと思います。  高速縦貫道路ですが,本市の将来の負担がどうなるか一向にはっきりしないというのが,改めて浮き彫りになりました。しかも,脱硝装置など環境対策が十分行われる見通しもない,そういう点において市民の合意もなされていない。こういう縦貫道路よりも,無公害な縦貫鉄道を優先すべきだと思いますが,こうしたことを含めて市民の要望にこたえるために,予算の組み替えが求められていると思うんですけれども,この点について市長の見解を伺いたいと思います。 ◎髙橋 市長 川崎縦貫道路と高速鉄道の問題でございますけれども,かわさき新時代2010プランにおきましても総合交通体系の形成,これが大変大事でございまして,この両方とも本市の骨格をなす交通軸でございます。道路系と鉄道系,それぞれ重要な任務を持っているわけでございます。したがいまして,大変財政上厳しいという状況にはございますけれども,21世紀を見据えた本市の都市基盤整備という点から見まして,この施策は両プロジェクトとも推進を図ることが大変大事ではないかと考えておるところでございます。以上でございます。 ◆竹間幸一 委員 予算全体の組み替えについての見解もお伺いします。 ◎髙橋 市長 そういう考えはございません。 ◆竹間幸一 委員 我が党は代表質問とこの予算委員会の質疑の中で一貫して,予算がないのではなくて,使い道の選択こそが問題なんだという立場で質疑を行わせていただきました。市長は,右肩上がりの時代は終わったと。あれもこれもではなくて,あれかこれかだということで市民に我慢を押しつけるということをやろうとしているわけでありますが,こういうことではなしに,私たちは改めて組み替え動議を提出させていただくということを申し述べさせていただきまして,質問を終わりたいと思います。 ◆水科宗一郎 委員 2点についてお伺いをしたいと思います。予算組み替えの必要のない問題でございますので,いい答弁をお願いします。  本市には下水道の下水管に光ファイバーを37.3キロというふうに聞いておりますけれども,敷設をされているということでございます。従来この光ファイバーは,下水道関係以外には使用ができないという規制がございました。しかし,今回,今国会で下水道法の改正の動きがあるようでございまして,この活用について規制緩和されるというふうに聞いておりますけれども,その内容についてお伺いをしたいと思います。  2点目は,濱田庄司記念館の建設についてでございますが,平成6年に生誕100年を迎えた濱田庄司は,人間国法として川崎市の誇る芸術家でございます。その顕彰を兼ねた記念館の建設と,こういう望む声は市民の間でも大変大きく,期待も大きなものでございます。現在,濱田庄司の縁戚に当たる方の屋敷跡ですか,これも買収をしておりますし,用地確保は既にされているということでございますけれども,この建設についてはどのように検討されていますか,お伺いをしたいと思います。 ◎泰地 下水道局長 下水道法改正の状況についてのご質問でございますが,これまで下水道法第24条では,「下水管渠には何人に対しても,いかなる施設又は工作物,その他の物件も設けさせてはならない」と規定されていましたが,光ファイバーについては管渠内に施設を認める方向で,国において下水道法改正検討委員会が設置され,既に閣議了解が得られ,今国会に上程し,本年秋には施行されると伺っております。  また,法改正の具体的な内容といたしましては,下水道の管渠空間を他の行政や民間の電気通信事業者に貸し出しを行うもので,現在,利用者の範囲,占用料,維持管理費等詳細について検討を進めております。  なお,この法改正の作業を行うに当たり,本市も検討委員会のメンバーとして参加しております。以上でございます。 ◎小机 教育長 浜田庄司記念館建設についてのこれまでの検討経過でございますが,濱田庄司氏につきましては,郷土の生んだ人間国宝の称号を受けた先人を広く顕彰する意味を込めまして,これまで関係資料の収集,展示,記念的な事業,関連資料の調査などを実施してきたところでございます。  また,平成5年7月には,濱田庄司記念館建設に関する請願が採択していただいておりますけれども,平成6年にはご指摘ございましたような濱田庄司生誕100年記念事業が実施されまして,地元高津区を中心に講演会,特別展示,親子陶芸教室,益子バスツアー,あるいは市民ミュージアムを会場とした陶芸市とか濱田庄司展など多彩な行事が展開され,市民的にも大きな盛り上がりがございました。  このように,教育委員会といたしましても,昭和42年以降,関係資料の収集展示を積極的に進めてまいりましたし,また,特に今申し上げました平成5年度以降の市民の盛り上がりを受けまして,幾つかの事業を実施してきたところでございます。  したがいまして,教育委員会としては資料収集並びに基本的な資料を収集するということで,これまで準備してきたところでございます。以上でございます。 ◆水科宗一郎 委員 光ファイバーについては,お答えがありましたように,大変具体的な規制緩和ということが秋には施行されるということでございますけれども,この活用状況を,既に雨量だとか,あるいはポンプ場等の系統についても活用しているようですけれども,こ れによってどのぐらい,例えば人員が削減したとか,合理化がされたのか,あるいは今後の整備計画についてはどういうふうに考えておられるのか,この点についてもお聞かせをいただきたいと思います。  濱田庄司については,お答えですと平成5年7月23日に請願採択ということですけれども,その後の平成6年11月11日,この請願審議の中では,平成7年度に構想委員会を設置して建設に向けて取り組むという答弁が,教育委員会からされております。そういうことで採択をされた,こういう経過があるわけですね。しかし,今年度も,もう後2週間で終わりです。事前にお聞きをしましたならば,何もやっていません,構想委員会もつくっておりませんと。何かあったんですか。こういう状況については教育長どういうふうに考えておられますか。この点についてお聞かせいただきたいと思います。 ◎泰地 下水道局長 現在の下水道光ファイバーの活用状況と今後の整備計画についてのご質問でございますが,本市の下水道管理用光ファイバーは,これまで多摩川沿いに市内を縦断する形で4環境センターと第3庁舎を結ぶ約37キロメートルの敷設が完了しており,麻生環境センターの夜間監視,これは等々力で監視をしております。レーダー雨量情報並びに汚泥圧送施設の監視等に活躍をしております。  また,今後の整備計画につきましては,都市計画道路尻手・黒川線沿いに光ファイバーを敷設し,各ポンプ場や下水道事務所を結ぶ全長約80キロメートルの下水道管理用光ファイバー網を敷設し,下水道施設の維持管理情報網として活用する計画をしております。  なお,今後は下水道法が改正されることから,下水道管理用光ファイバー網を活用した行政情報システムの構築にできる限り協力してまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎小机 教育長 濱田庄司記念館についてのご質問でございますが,平成5年度に,請願につきましてご審査いただいたわけでございますが,その後,平成6年度に旧岡家の用地の話がございまして,私どもも濱田庄司記念館事業を推進していく上で必要であると教育委員会も判断いたしまして,購入させていただいたわけでございます。  その後,濱田庄司記念館構想の位置づけにつきましては,2010プランの中の中期計画の中で明確に位置づけるという,そういう必要がございまして関係局と協議している段階でございまして,そういう意味から構想委員会を設置するほどに至らない,こういう状況でございます。以上でございます。 ◆水科宗一郎 委員 光ファイバーについては,80キロの今後の計画があるということですけれども,今現在37.3キロですか,これによってもかなりの人員の削減がされていると思うんですよね。その数字が今出されませんでしたけれども,仮に今回の下水道の会計を見ましても,人件費が398人,1人平均ですと単純計算ですけれども913万円という年間の人件費がかかっているという,こういうことですと,仮に50人がこれによって削減されたとすると,大変な,5億円近い経費が,これはもう毎年ずっと続くわけですからね,そういうことを考えますと大変なメリットがあるということだと思うんですね。しかも,今度は80キロ,ループで敷設をするということになりますと,ポンプ場も全部入ってくる。これの人件費の削減もできる。あわせて一般行政もこの活用ができるということになりますし,今度はもう少し発展すると空間を,例えば電電公社だとか電気事業者に貸し出すことができるという,こういうメリットもある。  一般会計から約150億以上のお金を下水道会計に入れているということを考えますと,やっぱりこういうメリットを大いに生かしてやるべきじゃないかと。今回の規制緩和の法改正を契機として,プロジェクトをつくってこの問題に対処していくべきだと思いますけれども,総務局の関係になると思いますけれども,この点についてどういうふうに考えますか,お答えをいただきたいと思います。  あわせて下水道局,今ある,たしか6芯というふうに聞いていますけれども,光ファイバーね,これはやっぱり今の37.3キロの同じものじゃなくて,日進月歩で進んでいますんでね,この光ファイバーはこれから入れる約40何キロですか,これはもう少し後の対応ができる光ケーブル,これは全部同じものじゃなきゃいけないということじゃないわけですから,ループになってもね。例えば,ポンプ場と入江崎,本庁と区役所と,こういうことで利用が可能になっていくわけですからね。この点についてはどう考えますか,お答えをいただきたいと思います。  それから,濱田庄司記念館についてはね,これは2010プランの中でローリングしているということはわかるんですけれども,少なくとも議会の審査の中でね,平成7年度には構想委員会を発足させますという,こういうことを明言されて,議会に約束をして採択されているんですよ。じゃ,その構想委員会について予算がないからということならわかりますけれども,予算はお聞きをしますと,せいぜいかかっても100万ぐらいだろうと,構想委員会についてはね。ということになると,財政的なことというふうにも取れない。何ゆえこういうものがいきなり消えてしまうんだろう。既に用地も確保されている。市民から反対運動が起きているとかなんとかというんなら別ですよ。そうじゃなくて,強い建設のご希望がある。しかも,請願が2回にわたって採択をされるということであるならば,少なくとも約束された構想委員会というのを発足して……。8年度の予算を見ても,8年度の予算にはそういう形跡が何もない。こういうことで今年度8年度の取り組みというものは非常に心もとない感じがするわけでございますけれども,8年度の取り組みについて,教育長お答えいただきたいと思います。 ◎東山 総務局長 本市の今後の光ファイバー網の整備方針というんでしょうか,についてのご質問でございますけれども,本市ににおきます地域情報化,あるいは行政情報の高度化につきまして,基本的な枠組みを構築するため,現在,関係11局から成ります川崎市地域情報化計画研究会を設置しまして,情報通信基盤のあり方を含め,本市の情報化施策の検討を進めているところでございます。  情報通信基盤の整備は今後のより高度な行政情報サービスのためには不可欠なものであるというふうに考えておりますので,下水道の管渠を利用しました光ファイバー網につきましては,規制緩和の状況,それに伴います民間電気通信事業者の動向,そして,地域において流通する情報量の将来予測などを十分に研究して進めてまいりたいと存じます。以上でございます。 ◎泰地 下水道局長 37キロの敷設済みの個所につきましては,6芯の管を設置しておりまして,あとの43キロメートルにつきまして,現在,6芯ないしは12芯にするか検討中でございます。以上でございます。
    ◎小机 教育長 浜田庄司記念館についての再度のご質問でございますが,濱田庄司記念館の具体化に向けましては,教育委員会として鋭意努力してまいりたいと存じます。平成8年度の具体的な取り組みでございますが,職員を中心としたプロジェクトを設置いたしまして,基礎的な調査をしてまいりたいと思いますが,その際,学識者やあるいは地元関係者の意見等を取り入れられるような組織をも検討してまいりたい,このように思います。以上でございます。 ◆水科宗一郎 委員 光ファイバーについては,いろいろ総務局でも前向きに検討されるということでございますので,期待をしたいと思います。申し上げましたように,本当に日進月歩の光ファイバーの活用というものが,他都市でも非常にやっているとは思いますけれども,川崎市はその先鞭をもう既につけているわけですから,ぜひひとつ8年度についても積極的な活用検討をお願いをしたいと思います。  今現在,NTTの回線を使用していると思いますけれども,これを単純,光ファイバーにかえた場合,どのぐらいの経費が浮いてくるか。この辺わかったらお聞かせいただけますか。  それから,濱田庄司記念館については,どうもはっきりした答弁がないんですけれどもね,平成8年度は構想委員会をつくるのか,あるいはつくるという前提で検討に入るのか。つまり,平成8年度で他都市の状況とかなんとかという調査をする段階はもう過ぎているんですよ。平成7年度は何をやったんですかとお聞きしましたらば,濱田庄司の作品を5点買いましたということなんですね。それは結構だと思います。しかし,濱田庄司記念館というのは,有名なのは大原美術館にあるものとか,あるいは益子ですね,記念館があります。そういう同じような記念館を建てても,やっぱり生誕地の川崎市の特徴を生かした濱田庄司記念館というものをつくるべきじゃないかと思います。あわせて,今ある約      1,228平米というふうに聞いていますけれども,岡家の跡地,あそこでは狭いと,こういう意見もあるようですけれども,美術館に必須条件の収蔵庫ですか,こういうものも今現在はミュージアムで収蔵しているわけですから。ですから,大した遠いところじゃないないんで,濱田庄司記念館をつくると,そこに収蔵庫とかなんとか,展示室とか,いろんなものを全部集約し,あわせて陶芸教室もその中にということじゃなくて,やっぱりあの土地に合った特徴のある記念館にすべきだと。そういうことであれば,何が削れるのか。今度のてくのかわさきで陶芸教室ができるような窯も入れるということになれば,すぐ近くにあるんですから,何も濱田庄司記念館の中に陶芸教室のそういう施設もつくる必要はないんじゃないかなと。あればこしたことないけれども。そういうことを考えていきますと,収蔵庫もミュージアムでいいということになると,今ある1,200何がしかのあの岡家の跡地に十分可能じゃないかということも含めまして,今年度,8年度そういう発足ができるのかどうか,もう1度お答えをいただきたいと思います。 ◎泰地 下水道局長 費用のことのお尋ねでございますけれども,下水道局だけではなく他局にまたがりますので,現在,川崎市地域情報化計画研究会で検討をしているところでございます。ご理解をお願いします。 ◎小机 教育長 構想委員会設置についてのご質問でございますが,ただいまご意見ございましたように,濱田庄司記念館の特色ある施設づくり,そういう点では,既存の施設機能との分担等もございますので,そういう点を含めまして,具体的にかかわりのある職員もたくさんおりますが,そうお金もかけなくてもできると思いますので,構想委員会の準備的な段階での会をつくって検討してまいりたい,このように思います。 ◆水科宗一郎 委員 NTTのことについては,もちろん下水道局だけじゃないということはわかいました。したがって,そういうことを考えますと,光ファイバーにかえると大変な経費が浮いてくるということも考えられます。したがって,市長,光ファイバーについては非常に関心のおありになるというふうに仄聞しております。したがって,この光ファイバーについては,今後,川崎市でどういうふうに有効利用を図っていくのか,この点についての市長の夢のある答弁をお願いをしたいと思います。  濱田庄司については,教育長の答弁はわかりました。ぜひひとつそういうことでお願いをしたいと思います。 ◎髙橋 市長 下水道に光ファイバーが下水の工事と同時に大変便利なものとして採用されておるということを,よその方でも大変興味深く聞いておりまして,私たちにも,川崎市がもしこの光ファイバーを利用してそれぞれの生活の場とか,医療の場とか,教育の場,そうしたものを結んで有効に利用すると,おそらく全国でも有数のそうした実験場になる,あるいは実用化できるんじゃないかと言っている人が相当おりまして,私なんかも素人ではございますけれども,そういう意味で関心を,よそからの刺激で持ったわけでございまして,それに専門的にかかわっている人たちも,川崎市はそうした意味では,新たな投資をしないでも相当今のような有効利用というのは可能性を秘めている。したがって,,本気になってもっとちゃんと研究をして,我々も一緒に支援をするからという声が,ずっと聞こえてきているわけでございます。  したがって,今,総務の方を中心に専門的にこの問題に取り組んでおるという状況でございますので,そのうちこの問題についてどのような形で,どのような利用ができるのかということを,議会の方にも報告をさせていただく機会があるんじゃないかと思いますが,なるべく早く,この問題はとにかく今までは,お話ございましたとおり,下水の方は建設省でございますから,それは駄目です,使っちゃいけない,下水のためにつくったのに,それを利用しようなんていうのはもってのほかだという声が,これもまた聞こえてきておるんですが,それが国の方の法改正で規制緩和なされるということでございますんで,これを機会にいよいよオープンにできて,そして,それがどのようになるかという発表も―今までの研究もそういう発表ができないと申しましょうか,それをすると,おかしいじゃないかという,すぐ規制緩和じゃない規制に入ってしまい困っておったんですが,これからはそれがとれると思いますんで,いろいろご指導いただきながら,私たちも前向きに光ファイバーの活用を図ってまいりたいと,このように思っております。以上でございます。 ◆水科宗一郎 委員 市長の力強い決意がございましたんで,大いに期待したいと思います。聞くところによりますと,今ある光ファイバーが1キロ当たり1,500万ぐらいだということで,80キロですから,何年かかるかわかりませんけれども,大体3年ぐらいでやりたいというふうにもお聞きをしております。したがって,極めて近い将来には実現可能でございますので,これも聞くところによりますと,髪の毛1本で電話10万回線というような能力ということを聞いておりますので,もちろん動画,動くものを送るとなると,そういうわけにいかないと思いますけれども,ひとつ市民生活向上のためにこれが生かされるように,あわせて大変厳しい財政事情でございますので,この辺のメリットも生かされるように期待をして,質問を終わりたいと思います。 ○大場正信 委員長 お諮りいたします。この程度をもちまして各案件に対する質疑を終結いたしたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○大場正信 委員長 ご異議ないものと認めます。よって,各案件に対する質疑を終結いたします。  お諮りいたします。質疑の中でご意見,ご要望等もなされておりますので,本来ならばここで採決を行うわけでありますが,慣例によりまして本委員会では採決を行わず,結論は本会議に譲りたいと思いますが,ご異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○大場正信 委員長 ご異議ないものと認めます。よって,そのように決定いたしました。  以上をもちまして予算審査特別委員会を終了いたしたいと思いますが,委員各位及び理事者の皆様のご協力によりまして無事大任を果たさせていただきましたことに対し,飯塚正良副委員長とともに厚くお礼を申し上げます。ありがとうございました。  それでは,これをもちまして予算審査特別委員会を閉会いたします。ご苦労さまでございました。                 午後2時45分閉会...