• "鉄道高架下"(/)
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  1. 鹿児島市議会 2016-12-01
    12月13日-03号


    取得元: 鹿児島市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-20
    平成28年第4回定例会(12月)   議事日程第三号     平成二十八年十二月十三日(火曜)午前十時 開議第 一 第五二号議案ないし第八七号議案────────────────────────────────────────   本日の会議に付した事件議事日程のとおり────────────────────────────────────────   (出席議員 五十人)  一  番   中  元  かつあき  議員  二  番   霜  出  佳  寿  議員  三  番   平  山  タカヒサ  議員  四  番   園  山  え  り  議員  五  番   佐  藤  高  広  議員  六  番   瀬 戸 山  つ よ し  議員  七  番   杉  尾  ひ ろ き  議員  八  番   徳  利  こ う じ  議員  九  番   薗  田  裕  之  議員  十  番   し ら が  郁  代  議員  十一 番   松  尾  ま こ と  議員  十二 番   中  原  ち か ら  議員  十三 番   米  山  たいすけ  議員  十四 番   たてやま  清  隆  議員  十五 番   わ き た  高  徳  議員  十六 番   奥  山 よしじろう  議員  十七 番   柿  元  一  雄  議員  十八 番   志  摩  れ い 子  議員  十九 番   堀     純  則  議員  二十 番   井  上     剛  議員  二十一番   上  田  ゆういち  議員  二十二番   長  浜  昌  三  議員  二十三番   大  森     忍  議員  二十四番   伊 地 知  紘  徳  議員  二十五番   大  園  た つ や  議員  二十六番   の ぐ ち  英 一 郎  議員  二十七番   川  越  桂  路  議員  二十八番   山  口  た け し  議員  二十九番   仮  屋  秀  一  議員  三十 番   中  島  蔵  人  議員  三十一番   古  江  尚  子  議員  三十二番   田  中  良  一  議員  三十三番   小  森  のぶたか  議員  三十四番   ふじくぼ  博  文  議員  三十五番   森  山  き よ み  議員  三十六番   三 反 園  輝  男  議員  三十七番   大  園  盛  仁  議員  三十八番   小  川  み さ 子  議員  三十九番   小  森  こうぶん  議員  四十 番   上  門  秀  彦  議員  四十一番   長  田  徳 太 郎  議員  四十二番   幾  村  清  徳  議員  四十三番   平  山     哲  議員  四十四番   入  船  攻  一  議員  四十五番   う え だ  勇  作  議員  四十六番   崎  元  ひろのり  議員  四十七番   秋  広  正  健  議員  四十八番   ふ じ た  太  一  議員  四十九番   片  平  孝  市  議員  五十 番   平  山  た か し  議員────────────────────────────────────────   (欠席議員 なし)────────────────────────────────────────   事務局職員出席者  事務局長   吉  永  直  人  君  事務局参事  議事課長   尾 ノ 上  優  二  君  事務局参事  総務課長   福  重  正  史  君  政務調査課長 池  田  雅  光  君  議事係長   上 久 保     泰  君  議事課主幹  委員会係長  西  田  慎  一  君  議事課主査  福  留  真  悟  君  議事課主査  小  倉  秀  幸  君────────────────────────────────────────   説明のため出席した者  市長     森     博  幸  君  副市長    松 木 園  富  雄  君  副市長    阪  口  進  一  君  教育長    杉  元  羊  一  君  代表監査委員 中  園  博  揮  君  交通局長   鞍  掛  貞  之  君  水道局長   松  山  芳  英  君  船舶局長   南     勝  之  君  総務局長   松  永  範  芳  君  企画財政局長 秋  野  博  臣  君  市民局長   中  薗  正  人  君  環境局長   山  口  順  一  君  健康福祉局長 上 之 園     彰  君  産業局長   山  下  正  昭  君  観光交流局長 圖  師  俊  彦  君  建設局長   鮫  島  健 二 郎  君  消防局長   木  場  登 士 朗  君  病院事務局長 内  山     薫  君  市長室長   有  村  隆  生  君  総務部長   白  石  貴  雄  君  税務部長   西     俊 一 郎  君  企画部長   鉾 之 原     誠  君  企画財政局参事  財政部長   中  園  豊  明  君  危機管理部長 湯 通 堂     直  君  市民文化部長 瀬 戸 口  栄  子  君  環境部長   原     亮  司  君  資源循環部長 柿  元  孝  志  君  すこやか長寿部長         福  田  健  勇  君  こども未来部長古  江  朋  子  君  福祉部長   日  高  照  夫  君  保健所長   徳  留  修  身  君  産業振興部長 千  堂  和  弘  君  農林水産部長 宇  多  武  久  君  観光交流局次長玉  利     淳  君  建設管理部長 松  窪  正  英  君  都市計画部長 坂  元     浩  君  建築部長   屋  野  伸  洋  君  道路部長   水  元  修  一  君  消防局次長  安  樂     剛  君  病院事務局次長児  玉  哲  朗  君  交通局次長  西     美 佐 男  君  水道局総務部長鬼  丸  泰  岳  君  船舶局次長  福  崎  次  芳  君  教育委員会事務局参事  管理部長   星  野  泰  啓  君  選挙管理委員会事務局長         中  野  和  久  君──────────────────────────────────────── 平成二十八年十二月十三日 午前十時 開議 △開議 ○議長(上門秀彦君) これより、本日の会議を開きます。 △報告 ○議長(上門秀彦君) この際、報告をいたします。 今議会に陳情四件の提出がありました。これらの陳情のうち、参考送付いたしました陳情二件を除く、その他の陳情二件については、いずれも所管の常任委員会及び議会運営委員会に付託いたします。 本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程第三号のとおりであります。 △第五二号議案─第八七号議案上程 ○議長(上門秀彦君) それでは、日程第一 第五二号議案ないし第八七号議案の議案三十六件を一括議題といたします。 件名の朗読を省略し、前回の議事を継続して質疑を続行いたします。 △個人質疑(続) ○議長(上門秀彦君) それでは、引き続き、個人質疑の発言を順次許可いたします。 まず、のぐち英一郎議員。   [のぐち英一郎議員 登壇](拍手) ◆(のぐち英一郎議員) 二〇一六年十二月の定例会に当たり、通告による個人質問を行ってまいります。 今回も議会事務局の政務調査課に大変すばらしい資料をそろえていただきまして、また、政務活動費で深く学んだことを存分に反映した質問を行ってまいります。 まず、大学生の選挙権に対する本市選管の二重基準による混乱について伺ってまいります。 一点目、現状、大学生の選挙権対応に二重の基準があるとの認識がそもそもあるのかないのか。その中身についてどのように考えているのかお示しをください。 二点目、本市選管の表向きの住民票に関する説明に基づいた大学生の選挙権を拒否するフィルタリングの存在があるのかないのか。また、近年の不在者投票の累計数と、そのうちに占める大学生該当世代の数の推移についてお示しをください。 三点目、いつからこのような二重基準が放置をされているものか。政令市では十七市が、中核市では二十九市が住民票を異動させずに他都市の大学等に通う学生の選挙権について認めている状況も踏まえ、二重基準の解消が急務ではないかと考えますが、当局の御見解をお示しください。 四点目、二重基準によるこの不公平是正のために市長や選管がこれまでどのように取り組みをなされてこられたものか、経過についてお示しをください。 五点目、昭和二十九年の最高裁の判決と現代社会の通信や交通・ライフスタイルの変化がどのようにあると当局は認識をされて今のような状況になっているのかお示しください。 六点目、住民票と実際住所の一致要件を見直していかなければ選挙権を使えない大学生がなかなか減らないのではないかとそのように考えますが、今後の望ましい公平な状況というものを当局はどのようにお考えかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎選挙管理委員会事務局長(中野和久君) お答えいたします。 修学のために郷里を離れて生活する学生の住所は、特別の理由がない限りその生活の本拠である居住地とする最高裁判所の判例があることから、選挙人名簿に登録されていても居住の実態がないことが判明すると投票ができないことになりますので、選挙管理委員会では学生に対し、住民票を居住地に移されるよう啓発を行っております。一方、郵便による不在者投票に関する交付請求があった場合、書面から居住実態を把握することは困難でございますので、記載事項に不備がない限り投票用紙の交付を行っているところでございます。不在者投票の相談において本市に生活の本拠がないことが判明した場合には投票ができない趣旨を説明いたしており、この取り扱いは従来から行っております。 次に、近年の滞在先での不在者投票用紙の交付数と、それに占める十八歳から二十二歳までの交付数を記録が残っている平成二十六年以降について申し上げますと、二十六年は衆院選で二百八十七人中三十七人、二十七年は県議選で百二十一人中十一人、二十八年は市議選、知事選、参院選及び市長選の合計で一千三百十二人中五百四十二人でございます。 次に、御指摘のような自治体があることは把握しており、市区町村により取り扱いが異なる現状は是正されるべきものであると考えております。 現在のところ、市長事務部局や選管におきましてこの件に関する正式な国への要請は行っておりませんが、選管といたしましては、鹿児島大学及び鹿児島国際大学の学生に対する大学のメールの一斉送信などを利用して、まずは居住地へ住民票の異動を呼びかける啓発を行っているところでございます。 最高裁判決のあった昭和二十九年に比べますと、通信及び交通手段の発展により情報の取得や帰省のための異動等は容易に行えるようになってきておりますが、学生の選挙権につきましては、最高裁判決の内容に基づき、個々の具体的な生活状況で判断すべきものであると考えております。 生活の本拠となる場所において選挙に参加することが選挙制度の本質であると考えておりますので、住所を変更したときは住民票の異動手続を速やかに行っていただくことについて引き続き啓発を行っていくとともに、選挙の公平・公正さを確保するためには全国で統一された取り扱いが重要と考えますので、今後、全国市区選挙管理委員会連合会を通じて国に現状を踏まえた制度の見直しについて要請してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 制度が大学生をはじいているわけではなく、本市の運用がはじいている状況が明らかになりました。この大問題が長きにわたり放置されているという認識もありつつ、不公平は是正されるものとのお考えもあるようでございます。正式ではないところでは相当な話題に全国各地でなっているということを私もお伺いいたしております。現時点では情報格差が権利行使を二分しているという状況でもございますが、今回答弁に、今後、国への要望をなさるという言葉が出ましたので、その答弁をきょうのところは了といたしまして、また機会を改めてお伺いしてまいります。 次に、市長四期目における五つの大切な政策への政治姿勢についてということで伺ってまいります。 一点目、キャリア教育社会教育双方で必要な未来のための主権者教育について、一点目、史上最低の市長選投票率二五%、二十代は一二・一八%という大変厳しい状況でございますが、そのことから再認識をいたします教育基本法第十四条第一項の政治教育と、昨年二〇一五年の文科省からの通知、十月二十九日付、二十七文科初第九三三号「高等学校等における政治的教養の教育と高等学校等の生徒による政治的活動等について」、三月四日付、二十六文科初第一二五七号「学校における補助教材の適切な取扱いについて」の対応を含む政治参加教育司法参加教育、労基法教育、消費者教育などを含みます主権者教育についてどのように対応、実施なされてこられたものか、その経過と必要性をどのようにお考えか御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 文部科学省からの通知を受け、各学校では、新聞記事の活用、選挙管理委員会と連携した職員による出前授業や投票箱等を活用した模擬授業など取り組みを拡充してまいりました。今後も主権者としての自覚と社会参画の力を育む教育、いわゆる主権者教育の充実を図ることが必要であると考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 教育長から御答弁をいただきました。 今後もとおっしゃるわけでございますけれども、けさ方、本年含めまして六年間の鹿児島市の教育振興基本計画というものを改めて全ページ通読いたしましたが、今後もとおっしゃる割には現状はなかなか主権者教育は社会教育も含めましてボリュームは圧倒的に不足いたしております。それが本市の現状です。教育長のおっしゃる今後も充実ということが老若男女、幅広く行き渡りますことを強く要望いたしまして、またの機会にお伺いをいたします。 次に、人口減社会と持続可能な景観重視の脱原発社会に適応する二十一世紀の箱物行政のあり方につきましてお伺いいたします。 この質問に先立ち、政務調査課に本市の全施設の光熱水費の調査をしていただきました。そのことも踏まえ、伺ってまいります。 一点目、選挙マニフェストに明記のサッカースタジアムの立地と景観重視の観点並びに人口減社会が進行する中での建設と維持管理の財源見通しをどのようにお持ちかお示しをください。 二点目、EUでは、二〇一九年一月一日からの新築の公共施設の年間エネルギー使用量ニアリーゼロエネルギー基準といたしまして、ほぼゼロに近づけるという基準を適用していくほどの時代を迎えておりますが、そうした状況等を勘案する今後の箱物行政の必要性が大変強くあるのではないかと私は考えますが、当局はどのようにお考えでしょうか。 御答弁願います。 ◎環境局長(山口順一君) お答えいたします。 本市の公共施設においては建物の断熱化を初め太陽光発電システムの設置、LED照明等の省エネ機器の導入などエネルギー使用の抑制に努めております。地球温暖化対策を進める上で市が率先してエネルギー使用を抑制することは重要でございますので、今後におきましても節電対策を含め環境に優しいさまざまな取り組みを行ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お答えいたします。 サッカースタジアムの立地、景観への配慮、財源等につきましては、年度内を目途に設置する協議会等において整備の必要性など基本的事項を整理した上で今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 ニアリーゼロエネルギーの基準に関連いたしましては、断熱化と電力に関連することを具体でお答えなさいましたけれども、調査をいたしますと、御答弁にはお述べになるものの実績はまだまだ足りないのではないかという現状認識をいたしておりますので、このことにつきましても進めていただきたいということを要望し、お伺いを今後も重ね、注目をしてまいります。 また、スタジアムにつきましては、あらゆることがこれからということを昨日からの御答弁をお伺いいたしておりましても理解いたしているところでございますけれども、かつてスーパーアリーナ構想が出ましたときには、防災のことも申し上げましたし、巨額な税金の使い方と人口減社会のことを申し上げてまいりましたが、そうしたことの観点に加え、今回ランニングコストまでを含めて先手を打とうと、そういうことをしっかりとよくよく御留意いただきたいと、そういう観点でお伺いをいたしました。 どこにつくるかも全く決まっていないところでございますが、一つには、緑地から桜島を臨む景観はみんなのものであって、特定の方、特定の施設のためにあるものではございません。プライスレスと言ってよかろうというふうに思いますし、あれこそが本市が目指しておられる世界基準の観光地域づくりの主要素であろうというふうに考えておりますので、そのことも踏まえまして、つくられますお話の場等でもきっちりと、必要なものをつくることをむやみやたらに反対はいたしませんが、よくよくお考えいただき、箱物行政、二十一世紀に向けて、二十一世紀にもうなっておりますけれども、進めていただきたいとそのように考えます。 次に、貧困の世代間連鎖の現状認識とその解消と予防に向けて今回もお伺いいたしてまいります。 このことは子ども食堂や無料学習の支援だけでは、支援そのものも現在とても希薄でございますけれども、それだけではとても足りない子供がいる世帯の貧困につきまして、栄養確保と健康の維持管理、そして学力の定着、さらには過去二十年間を省察した雇用政策等のフル活用と総計後期案の二十八ページの雇用の目標の達成などにつきまして、森市長が当選翌日の報道で、この十二年間、四回目の当選で初めてお述べになりました貧困の連鎖の解消に全力といったことのためにも実態把握の必要やその着手時期についてお示しをいただきたいと思います。 二点目、そもそもの学習支援と子ども食堂の現状は今日時点どのようになっているのか。 また、それらの支援課題としては、それぞれの実施箇所の大幅増と余剰食料の直接提供などの有効活用、さらには食堂来場者への保険等の危機管理、そして、市教委と一千三十五人の民生委員・児童委員の皆様によるきめ細かい具体の個別周知やそれぞれの始め方講座など明確なものが多いわけでございますが、いつから何を支援していかれるお考えかお示しをください。 また、その解消に全力と明言なさるからには、過去二十年間の貧困世帯倍増という日本社会の状況を考慮し、対応策のために就職氷河期世代、長期ひきこもりの方々、ロストジェネレーションなどと呼ばれます失われた二十年間と称される時期に卒業や就職、結婚、子育てなどのライフステージさなかにある市民の実態と政策ニーズの早期把握が不可欠ではないかと考えますが、当局のお考えはいかがでしょうか、お示しをください。 五点目、間もなくスタートいたしますかごしま子ども調査、県による貧困の実態調査は、これまでにこの場で何度も御指摘申し上げてまいりました栄養の確保や口腔の衛生、本市では歯科検診で未処置歯が二〇%程度ずっと放置をされている状況が続いておりますけれども、そうしたことの改善を含め健康の維持管理や学力定着の対策の実施を初めとし、ほかにどのような政策に反映していかれるお考えをお持ちか。 以上、御答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 貧困の実態把握について生活保護関係で申し上げますと、受給者の幼少期等における生活保護歴につきましては把握していないところでございまして、また、実態調査につきましてはプライバシーにかかわることから考えていないところでございます。 学習支援事業につきましては、本年七月から二カ所の会場で毎週土曜日の午後に、夏休みは水曜日の午後も加えて実施しており、十一月末までの実施回数、参加申込者、延べ参加者人数を順に申し上げますと、中央地区、二十五回、四十四人、二百六十二人、谷山地区、二十三回、二十三人、九十五人、合計で四十八回、六十七人、三百五十七人となっております。 学習支援事業は本年度から実施した事業でありますことから、今後実施箇所などを検証したいと考えております。また、事業の実施に当たり、中学校校長会教育委員会の支援員、民生委員・児童委員等への説明を行っており、今後とも継続的に周知を続けてまいりたいと考えております。 子ども食堂につきましては、本年六月に森の玉里子ども食堂が開設されたのを初めとして、現在四つの団体が運営されており、それぞれ工夫を凝らし、独自性も加えながら活動されておられるようでございます。 民生委員・児童委員に対しては、子ども食堂の活動を説明し、周知の協力をお願いしているところですが、今後も引き続き機会を捉えてお願いしてまいりたいと考えております。また、子ども食堂主催者や今後、子ども食堂を始めたい方に対しましては、情報提供や意見交換等を行ってまいりたいと考えております。 貧困の問題につきましては、生活就労相談を行う中でその実態やニーズの把握に努めるとともに、支援が必要な市民の方々に対する施策を推進し、貧困の世代間連鎖の解消や予防に取り組んでまいりたいと考えております。 県のかごしま子ども調査につきましては今後実施されるとのことですので、現時点でその内容は明らかにされておりませんが、施策への反映については公表される結果を踏まえて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 教育委員会におきましても、学校への周知について関係部局と連携を図りながら適切な対応に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 保護につきましては十年来お伺いしているようなことをきょうも伺ったわけでございますけれども、そのころはそういったことを調べるとなりますと、当局の方に、全部紙をめくらなければならなくて抽出も難しいですねと言われたことがございますが、そのころに比べれば相当電子データになっているようでございますが、今回も世代間連鎖につきましては、現状の把握、現実把握を全く着手なさらない、そういうことでございます。市長のお言葉、どのように具体化なされていかれるおつもりでしょうか。また、その具体を裏づけるデータや定義をどのように御用意なさっていかれるおつもりでしょうか。実態がしっかりわかっていないことには予算のつけようもないかというふうに考えますので、ぜひ実態を抽出で構いませんので、しっかりとしていただきたいと思います。何も公表を求めているということよりも、やるかやらないかということをお伺いいたしております。 例えば、名古屋市では、今年度、学習支援を六十八会場で八百人というキャパで実施をいたしておりまして、応募が一千三百人いらしたそうでございます。来年度からはその多さを反映し、保護者の方々からの御意見も勘案されて消防署の会議室で実施をされていかれるそうでございますが、日本には若者政策を総合的に行う省庁がいまだにございません。しかしながら、そういったことをなぞらえておられるような御答弁をお伺いいたしましたけれども、そういうことでは四回目の当選にして初めておっしゃった貧困の連鎖を解消していきたいということはなかなか実現が難しいのではないかなというふうに考えますので、具体はある程度明確に定まって見えておりましたので、そういったことに対して実効のある森市政四期目での貧困対策を心より要望いたしまして、次の質問に入ります。 第五次総計の後期の案で施策が完全にゼロとなっております原発につきまして、原発のない社会を一日も早く実現したいと願う立場からお伺いいたしてまいります。 原発のない社会に向けた森市政四期目の具体策と原発事故想定の危機管理について、一点目、三・一一以降、国内で初めての恥ずかしい再稼働をしてしまった川内原発の今回の一号機の再稼働につきまして、市民の生命と健康と財産に対する責任を森市長はどのようにお考えなのかお示しをください。 また、これはヨウ素剤でございますけれども、最近はゼリーの開発もようやく終わりまして、乳幼児向けのゼリーの配布も始まっていかれる状況にあるようでございますが、原発事故に備えた極めて安価な国産のヨウ素剤等の全市民への配布の早期実現の必要性がやはり高まっていると。鹿児島は何かというと川内原発がニュースに上るわけでございますが、このニーズの高まりは着実なものであろうかと考えますが、当局の御見解をお示しください。 三点目、温暖化、気候変動の対策としてはなかなか当局の施策は実現できていない状況がございますけれども、そうした中におきまして、原発のない地域経済、経済社会を実現して持続可能なものとするためにそのエネルギー社会をつくるための産業振興をどのように考えていらっしゃるのか、御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇]
    ◎市長(森博幸君) のぐち英一郎議員にお答えをいたします。 川内原発一号機につきましては、今月八日に原子炉を起動し、十一日に発電を再開したところで、九州電力におかれましては、今後とも徹底した安全対策を行っていただきたいと考えております。 私はこれまで申し上げてきましたとおり、住民の安全を確保することが最優先されるべきであり、今後とも、市民の生命、身体及び財産を守るべく原子力災害対策に取り組んでまいりたいと考えております。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 安定ヨウ素剤の配布につきましては、国の原子力災害対策指針の中で原子力規制委員会がその必要性を判断することとしていることから、本市におきましては国の指針に従って対応したいと考えているところでございます。 以上でございます。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 環境ビジネスは温暖化対策に寄与するとともに、経済を牽引する成長産業であることから、本市では、環境配慮促進資金を設け、中小企業者の環境対応車の導入などに対し融資を行っておりますほか、産学官で構成する新産業創出研究会において環境負荷軽減のビジネスに取り組む事業者に対し、アドバイザーによる相談対応や共同研究開発等への助成などの支援を行っているところでございます。今後とも関係機関と連携を図りながら、環境ビジネスへの支援を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 森市長に、今後五年間のまちづくりの基本計画の案の中でも具体の施策がゼロの原発についてお答えをいただきました。御答弁によりますと、住民の安全確保を最優先にお考えでいらっしゃるということ、市民の生命、身体及び財産を守るべく原子力災害対策に取り組んでいきたいとのことでございますが、守れないなというふうなことを前提に私は考えておりますので、ヨウ素剤のことも再三にわたって御提案を申し上げているところでございますが、これは言い続けて詰め将棋のように一歩一歩実現が必要かなと思っておりますので、きょうの市長のお言葉を受けて、また粘り強く取り組んでまいりたいと思います。 産業振興につきましては、今後ともと、先ほどの教育長ではございませんけれども、お述べになりましたけれども、なかなか言いがたい現状にあるなというふうに私は実際のデータを見て感じております。最近、行政の皆様は何かというと文書に、PDCA、PDCA、PDCAと、PDCAばっかり書かれておられますけれども、ぜひ、それこそこのことにつきましては、PDCAサイクルに基づかれまして検証と改善と拡充を具体で実効性のあるものを確実にお進めいただきますよう要望いたしまして、機会改めお伺いいたしてまいります。 次に、男女平等とSOGI、ソギとも呼ばれますけれども、最近、ヨーロッパ等ではLGBTにかわる表現として使われておりますけれども、セクシャルオリエンテーションアンドジェンダーアイデンティティー、性指向と性の自己同一性の尊重と配慮ということにつきまして、森市政四期目のスタートということで、一点のみお伺いいたします。 男女平等とSOGIへの尊重と合理的な配慮の実現に対する現状の認識、どのようになっているものかということと、今後四年間どのように森市政のもとで取り組んでいかれるおつもりか、当局のお考えをお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 男女平等につきましては、昨年度の市民意識調査で、男性は仕事、女性は家庭と思う市民の割合が五年前より一〇%以上改善している一方、男性のほうが女性より優遇されているという結果も出ておりますことから、今後も女性活躍やワークライフバランスの推進などさまざまな取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、SOGIにつきましては、性的指向などを理由として困難な状況に置かれている人々に対しては人権尊重の観点から配慮が必要であり、今後も人権教育・啓発を推進する中で取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 御答弁をいただきました。 男女平等、SOGIの実現にはともに絶えざる努力が必要でございますし、まだまだその平等というには、また、しっかりとした尊重や配慮が実現されているという観点から市政の運営を見ますと、努力が必要であるというふうに私も考えるところでございます。御答弁の反映が二〇二〇年に向けるこの四年間、いろいろなお客様をお迎えすることにもなるであろう森市政の四期目で、どのような本気度を具体化されていかれるものか、来年も注目をし、お伺いいたしてまいります。 次に、マイコプラズマ等の感染拡大の予防についてお伺いいたします。 一点目、近年の小中高生の感染者数の推移についてお示しをください。 二点目、金銭的な理由から病院を控えている感染者や感染に無自覚・無意識な感染者の登校通学を考慮したマスク等の無償提供など予防策の実施の必要性とそのコストの試算についてどのようになっているものかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 平成二十八年四月から十一月末までの市立小・中・高等学校の児童生徒のマイコプラズマ感染者は四百四十人となっており、昨年同時期の百九人と比較して三百三十一人増加しております。 マイコプラズマ感染症やインフルエンザなど飛沫感染の感染症の予防についてはマスク着用が効果的であり、学校でせきやくしゃみをしているにもかかわらずマスクをしていない場合は保健室等で配布するなど個別に対応しております。市立小・中・高等学校の全児童生徒約五万一千人に対し、感染症の流行期である十二月から三月まで毎日配布した場合、不織布製マスク一枚五円として試算しますと、約二千万円の費用がかかることになります。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 教育長に御答弁をいただきました。 飛沫感染の病気の類いですね、くしゃみやせきをしている場合には、している時点でもう感染しているということになろうかと思いますけれども、現状の対応は適切というふうに理解するところでございますが、しかしながら、感染者の数にしては大変、四倍の状況を迎えておりまして、ことしが異常に、あるいはオリンピックの年にはマイコプラズマは非常に発生するというようなことも世間では言われていたりするようでございますけれども、きょうこういうことを伺いましたのは、何かと言いますと、医療費の財政圧迫のことが話題になったり、健康保険料のことが何かとニュースや紙面等を騒がせるわけでございますけれども、事細かな積み重ねでそういったものを抑制することの取り組みが実効が出ればなという観点からお伺いいたしました。 毎日全員にということはなかなかかと思いますけれども、今後も適切な対応をしている場合には、そうですね、何かもう少しチェックの体制等を拡充していただければ、来年あるいは四年後の感染者の拡大はある程度抑えられるのではないかと考えますので、御検討をどうぞよろしくお願いいたします。 次に、鹿児島銀行本店別館(第百四十七国立銀行本店)につきまして、登録有形文化財の取り壊し経過と石造建築活用などの今後の文化財行政につきましてお伺いいたしてまいります。 もう今取り壊しが始まろうとして防音のスクリーンといいますか、厚い布で本体が囲われておりますけれども、今回、築九十八年を超える銀行別館の解体をめぐるやりとりの文書記録が一切存在しない理由というものはどういうものか。また、こういうような業務をしていて本市の文化財行政は大丈夫かと私も大変心配になって今回お伺いいたしますが、早期の是正を求めます。御見解をお示しください。 また、照国神社と県立博物館のすぐそばにある鹿児島県立博物館考古資料館(興業館)を含む石造建築など石文化の有効活用で先日はオープンハウスというイベントも開催され、大変すばらしいイベントであったなというふうに拝見しておりますけれども、そういったことにも学びながら、景観重視の認識と感覚が反映される文化財行政にお取り組みをいただきたいと思いますが、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 鹿児島銀行本店別館の解体に係る手続につきましては、鹿児島銀行から現状変更届が本年六月に提出され、七月に文化庁が受理しており、法令等に基づき適切に行われております。現状変更に係る事前の相談等の文書につきましては、通常文書で行うものではないことからございませんが、経過は記録しており、今後も適切に対応してまいりたいと考えております。 次に、本市には旧鹿児島刑務所正門や寺山炭窯跡、西田橋など鹿児島の石の文化を代表する貴重な石造建造物が残っておりますことから、今後もこれらの周知・広報に努めるとともに、関係部局や関係団体と連携を図りながら、史跡めぐり等のイベントを支援するなど文化財の保護と活用に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) 教育長に御答弁をいただきました。 西田橋のこともお触れになりましたけれども、教育長に何度もこのような言い返しをいたして申しわけありませんけれども、この問題は今後もということではないのではないかなというふうに私は考えて今回お伺いいたしました。 御答弁では、本年、二〇一六年六月からのお話を言及なされたわけでございますけれども、本件の始まりは平成二十五年十月二十九日であります。そこからの当局の初動対応、次のやりとりの経過の記録は翌年の九月三日、約一年間、何もなされていなかった。その期間の影響は極めて大きいと私は考えて、今回お伺いいたしました。今後もではございません。いろいろと事細かに、また、場合によってはしっかりと話し合いにかけていかなければ、登録ですからということで全く歯どめのないような状況を感じるところでございます。相談があってから約一年間も何もしないはなしではないかなというふうに考えます。 本市は世界基準の観光地域づくりということをスタートしていかれるお考えのようでございますけれども、興業館のことも含め、石文化の保護と活用という観点では、先ほど教育長もお述べになりました西田橋の拓本が明日の夜までは県民交流センターでも公開されておりますし、ぜひいろいろな観点で、どこにでもあるような街並みをつくるのではなく、本市の独自性をしっかりと、そういった観点からの石文化の捉え直し、また拓本の公開は初めてではございませんので、議場の皆様も西田橋の拓本は何回も見ているという方々ばかりでございましょうけれども、一度もないという方がもし当局の皆様の中におられましたらぜひごらんいただき、改めて石文化の保護と活用という観点をしっかりと捉えていくことも観光に重要で、資するということを御理解いただきたいと、そのように考えます。石文化のことにつきまして、また文化財行政につきましては、今後もではないということを御指摘申し上げ、またの機会にお伺いをいたしてまいります。 次に、市立美術館における模写と撮影の許可と照明と壁紙の時代性を反映する更新につきまして、大分県立美術館におけます進撃の巨人展で深めた考察をもとにお伺いをいたしてまいります。 一点目、模写と撮影を可能にした場合の来館者への効果とその実現性についてどのようにお考えかお示しをください。 二点目、今後、大河ドラマ、明治維新百五十年、二〇二〇年の国体など、県内外、国内外からのお客様がふえることを想定した国外や国内他都市での状況の把握と反映をなされていただきたいというふうに考えますが、当局の御見解をお示しください。 また、展示空間の照明と壁紙はふやすことも減らすことも時によっては必要と考えますが、質量の改善とそういった工事予算が厳しければ補完策の一つとして布や紙を使っていくことも必要ではないかというふうに、ことしは作品展に相当足を運んでじっくりと見させていただいておりますけれども、感じるところでございますが、これは私の主観でございますので、当局におかれましてはどのようにお考えになるか、御見解をお示しください。 また、五次総の後期の基本計画案で市立美術館の存在感が大変乏しいところでございますけれども、なぜこのように乏しいのか、その理由。また、どういうお考えで基本計画案には市立美術館の存在感を反映しているのかお示しをください。 以上、御答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 美術館で作品の模写や写真撮影を可能にした場合、鑑賞の楽しみ方の幅を広げる効果もあると考えられます。しかし、写真撮影については、当館では近代作家の作品を多く展示していることによる著作権保護や鑑賞マナーの課題があります。模写については、画材の制約や他の観覧者への配慮などが必要と考えております。 美術館における模写と写真撮影については、中核市では一定の条件のもと、模写は約五一%、撮影は約三二%の美術館が許可しております。国外の美術館については詳細は把握しておりませんが、著作権のない作品を展示する美術館などではフラッシュを禁止の上で撮影を許可しているようでございます。当館では模写については他の多くの中核市と同じく鉛筆のみの条件つきで許可しております。撮影につきましては、先ほど申し上げましたように著作権保護等の問題もあり許可しておりませんが、今後、他都市の状況にも注意を払いながら研究してまいりたいと考えております。 次に、展示空間の照明につきましては、作品保護のために照度を制限しておりますが、機器の更新など展示環境の改善に努めているところでございます。また、壁紙につきましては、今後、部分的に布や紙を用いることについて研究してまいりたいと考えております。 次に、第五次鹿児島市総合計画後期基本計画案で美術館に関する施策は、まなび文化政策の基本施策三、市民文化の創造において、市民が文化芸術を身近に鑑賞できる機会の充実を図る、文化施設等を積極的に利活用できるようにするの中に含まれております。美術館について直接的な記述はございませんが、これらは他の文化施設と総括して表現しているからでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 美術館は建設費が二十三億円、美術品の購入に今回かつてあったような購入議案は出ておりませんけれども、これまでに三十七億円費やしております。年間のランニングコスト政務調査課に調べていただきますと一千七百万円直近ではかかっているようでございますが、こうした巨額を使いながら、基本計画案では影の薄い、そして本年、新館長をお迎えになられました美術館につきましてるるお答えをいただきました。 各市の状況把握等もお答えになられましたけれども、模写が条件つきで許可ということを一体市民の何人の方が、市民の何%が知っているでしょうか。照度の制限についてもお触れになりましたけれども、私が先日、松本市の作品展にお伺いした際は制限というよりも明る過ぎるぐらい明るいなという印象を受けたところでございます。東京都は二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックを勘案し、都立の美術館や博物館でフラッシュなしの写真撮影を解禁する方針ということを先ごろの議会で答弁をいたしております。文化、芸術、デザインの行政に傾注することは冒頭お伺いいたしました主権者教育と並ぶほどの重要性を持つのではないかなと、時代状況を考えますと考えるところでございます。今後を期待し、見守ってまいります。 次に、特別職の値上げ議案と非正規職員並びに指定管理者の雇用者所得につきましてお伺いいたしてまいります。 一点目、果たして今、特別職の値上げをしなければならないのでしょうか。どのようなお考えなのかお示しをください。 二点目、今回の値上げ対象は本市勤労者の中でそれぞれどのような所得階層に位置をするのか。百万円単位の区分でお示しをください。 三点目、本市で最多の所得階層と実態を踏まえた最多層の可処分所得は何円か、十年前と五年前との比較。 また、特別職の期末手当も報酬審議会で議論するようにすべきではないかとの議会側からのこれまでの指摘を踏まえた当局の内部議論の有無がどのようになっているものかお示しをください。 また、議員とそれ以外を分ける値上げ議案の提出をぜひしていただければこちら側の判断もよりしやすいということをこれまでに申し上げてきておりますけれども、そのことは不可能なのか。改めて、あえてお伺いをいたします。 お答えください。 また、特別職報酬等審議会条例の改正が早期実施されることは時代状況を勘案いたしますと必要ではないかと私は考えますが、当局の御見解をお示しください。 さらに、臨時・非常勤職員と比べるとただでさえ格差がある中で、今回なぜ正規職員の方々だけの値上げをされるのか。早期の改定の必要性についてどのような認識をお持ちかお示しをください。 次に、官製ワーキングプアについてはこの場でもいろいろやりとりなされているところでございますけれども、改めてお伺いします。 官製ワーキングプアとは何であると当局は御認識、御見解をお持ちかお示しをください。 次に、今回の二十八施設の指定管理者の関連議案におけます選定過程において、雇用者の所得状況と官製ワーキングプアをつくらない、ふやさないための取り組みの経過はどのようにあったものかお示しをください。 次に、臨時・非常勤職員の賃金改定を春闘相場に合わせるのか、物価上昇率に合わせるのか、人事院勧告に合わせるのか、慣習を確立する必要性があるのではないかと考えますが、当局の御見解をお示しください。 以上、御答弁願います。 ◎総務局長(松永範芳君) お答えいたします。 このたびの特別職の期末手当につきましては、これまでと同様、民間給与との均衡を図ることを基本とする人事院勧告に基づく国の指定職職員に準じて改定しようとするものでございます。 市長や企業管理者、議員など特別職の年収につきましては、平成二十八年度の個人市民税の課税状況等の調べをもとにしますと、給与収入金額一千万円を超え二千万円以下の区分にいずれも位置づけられ、その区分における納税義務者は約六千人でございます。なお、その区分の百万円単位のデータはございません。 お触れになられた可処分所得につきましては算出できないところでございますが、ただいま申し上げました課税状況等の調べをもとにしますと、納税義務者数の最も多い給与収入金額の区分はいずれの年度も三百万円を超え五百万円以下で、その数は十八年度が約六万二千人、二十三年度が約六万三千人、二十八年度が約六万八千人でございます。 特別職報酬等審議会は、議員報酬、市長の給料等の額について審議するため設置するとされており、期末手当は対象としていないことから、これまでと同様、人事院勧告に基づく国の指定職職員に準じて改定することとしたところでございます。なお、本年度は新たに特別職報酬等庁内調査連絡会を設置し、給料水準等の現状把握や審議会のあり方等について協議しているところでございます。 このたびの議案は特別職の職員の給与に関する条例など三つの条例を改正するものであり、改正理由が同じであることからこれまでと同様、一括して提案したところでございますが、それぞれの条例ごとに提案することも可能でございます。 条例改正についてでございますが、本市の特別職報酬等審議会は期末手当を審議対象としていないところでございます。このことはほとんどの中核市と同じ対応であり、条例改正については現時点では考えていないところでございます。 職員の給与改定につきましては、これまで人勧準拠を基本とし、増額並びに減額の改定を行ってきております。臨時職員の賃金につきましては平成二十八年度は引き上げており、またこれまで職員の給与が引き下げとなった場合も据え置くなどの配慮をしてきております。なお、二十七年度と二十八年度は期末手当を引き上げたところでございます。また、非常勤職員につきましては、臨時職員と同様に期末手当相当の謝金を引き上げるとともに、本年度から通勤費用相当分の費用弁償を支給するなど処遇改善に努めてきているところでございます。 臨時職員の賃金や非常勤職員の報酬につきましては、これまで職員の給与改定や他都市の状況等を参考にしながら必要な改定を行ってきており、今後とも同様の対応をしてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) お答えいたします。 お述べになられたワーキングプアの定義につきましては把握していないところでございます。 次に、指定管理者の選定過程におきまして雇用者の所得状況については把握しておりませんが、従業員の労働条件については事業計画書の中で法令違反がないか確認をいたしております。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁をいただきました。 きょうは二〇一六年の十二月でございますけれども、今なぜ本市の特別職の値上げを人勧だけをよりどころにおいてしなければならないのでしょうかということでお伺いいたしました。 官製ワーキングプアに関連いたしましては全く調べることなく御答弁をいただきましたが、何のための事前の通告なのかなと。お調べをいただいてお答えいただきたかったところでございますが、また、議員の値上げを別にすることも今回もなさらなかったところでございます。 きょうは一点だけ、本年八月に設置をし、既に三回開催されております連絡会のことをお答えいただきました。まさしく詰め将棋であるなというふうにこのことについては思うところでございますが、人勧よりも本市のリアルを直視すれば、特別職の待遇を下げるタイミングも大いにあり得ると私は考えております。例えば今回、二十代の方は市長選、大変投票率が低かったわけでございますけれども、こうしたことも全て連関をして応答性がある市政がなされているのか。若い人たちのあり方、働きたい、あるいは働いている状況等をしっかりと見ているのか、彼らを信じて未来を一緒につくっていこうという気持ちがあるのか。そういうことが一つ一つこうした議案にも連関して表に出てきておりますし、そうしたことの応答性のなさが市政に対する無関心を招いているのではないか、そのように考えるところでございます。もっとリアルをしっかりと見ていただき、委員会は私は総務消防委員会でございますので、また委員会の場所等でもお伺いをいたしてまいります。 最後の項目に入ります。 ことし三月、六月、九月の議会の中で本市のために大いに資するのではないかなと御提案、言葉を重ねてまいりましたディーン・フジオカさんと原口先生がゲスト出演なさいます来年二月四日のイベントに関連いたしまして、きょうはこのようにチラシも出力して持ってきたところでございますけれども、お伺いしてまいります。 このイベント、市長は参加なさるのでしょうか。私はもちろん、ファンの方々を配慮して申し込みを一切するつもりはございませんが、市長は参加なさるのか、いかがでしょうか。 二点目、本会議での提案とほぼ同じ、佐野プロデューサーさんがいらっしゃるということ以外はほぼ同じと言っても過言ではないような本会議の提案そっくりのこのイベントに当局の関与、どのようなものでしょうか。 三点目、ファンの方々から八百人の無料参加ではキャパが足りない、有料でいいから二部入れかえ構成や市役所のイニシアチブで市民向けのイベントの開催のリクエストをぜひしていただきたいということが寄せられておりますが、検討できないものか御見解をお示しください。 また、ディーンさんにビデオメッセージをお寄せいただいた三千八百万円の生誕地にお越しをいただいたり、市民のひろば表紙対談をなさるなど、ビデオメッセージでは、来年はぜひ伺わせていただきますと御本人はおっしゃっておられましたので、それ以降のアプローチをなさっていないのであれば、今回ぜひ多忙極まるディーンさんにいろいろお願いなさってみてはいかがでしょうか。もし、本市主体のアプローチを既になさっていればその具体もお示しをください。 さらに、大手検索会社の大賞を受賞なさったディーンさんのメッセージを文字以外も全て公開をいただきたいと考えますが、いかがでしょうか、御見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お述べになられたイベントへの参加につきましては、今後、本市へ案内をいただきましたら、日程等の状況等も踏まえ、市長が参加するかどうかを含め検討してまいりたいと考えております。 今回のイベントにつきましては、県が独自に企画され、開催されることになったもので、これまで本市は特に関与していないところでございます。 このイベントは県が主催するものであり、定員等の開催内容につきましては既に決定され、募集も開始されているところでございます。なお、本市としては、このイベントに関連して独自にイベントを開催することは現時点では考えていないところでございますが、協力できることがあれば協力したいと考えております。 お述べになられたことにつきましては、例えば五代友厚誕生地にお寄りいただくことができないかなど、今回のイベントを主催される県に話をしてみたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 お触れのビデオメッセージについては改めて確認したところ、完成式典での公開のみに限定しているとのことでございます。 以上でございます。   [のぐち英一郎議員 登壇] ◆(のぐち英一郎議員) それぞれ御答弁いただきました。 このイベント、公表されましたのが五日でございますが、はがきだけの申し込み、はがき一枚に二名まで申し込めるところでございますが、何と既に八日時点で五百七十二通が届いているそうでございまして、市役所が何かお手伝いする必要性は余りないようでございます。いいのか悪いのかと言えば、残念かなという気もいたしますが、アプローチも何もなさっておられないようで、そのことはとても残念でございます。 本市が作成いたしました世界基準の観光地域づくりによる地域再生計画、これは二億四千六百万円費やしていかれるものでございますけれども、この中に、国に出している文書でございますが、この質問に関連いたしまして、またきょう私がお伺いいたしました数々の項目に通底いたします記述、このようにございます。「本市には魅力的な雇用の場が少ないことが若い世代の大都市圏流出の一因となっている。観光について一部の取り組みにおける連携はあるが、観光産業、関連産業をつなぎ、地域が一体となるための仕組みが不十分であり、官民ともにおのおのの守備範囲で点として動いているため、域外の消費需要の獲得に向けた効果的な事業展開ができていない」、何ともすばらしい的確な現状分析であります。今回のこの二月四日のイベントには県と世界文化遺産に表向き、表にも大きく出ておりますけれども、協働がなされておきながら、このトレンド感のある閉鎖空間でのイベントには蚊帳の外とはもう何とも言えず残念であります。 ボランティアメッセージのお言葉を受けたアプローチがないことも残念でございますし、これまでにも多くの監視・監査政策を重ねてまいりましたが、ぜひ改めて当局の皆さんにはここで聞いたことを聞きっ放し、言われっ放しではなく、二元代表の定義も人生の先輩である皆々様にはいま一度ぜひ御認識をいただきまして、現状認識があるだけではない、活気のあふれる市政の展開をしていただきたいというふうに考えるところでございます。 ぜひ、森市長におかれましては、この二月四日には、もちろん森市長ですからお申し込みをなさる必要性はないでしょうし、また当局関係の職員の皆様にも、もう間もなく「西郷どん」のキャスティングが発表になるでしょう。彼はキャスティングされるかもしれません。また、明治維新百五十年に向けてというタイミングもございます。今回の関与の乏しさは実に何とも残念でございますが、関係職員の皆々様におかれましても、市長だけではなく、市長と関係職員の皆々様、ぜひ御出席をいただきまして、大河ドラマや維新百五十年のタイミングに向けた活気のある市政の展開、世界基準の観光地域づくりということで、歴史と景観、本市の誇りでございますので、ぜひこのことを生かせる展開のためにも二月四日はぜひ城山観光ホテルにお出かけをいただきたいと、そのことを強く要望いたしまして、通告に基づく私の個人質問を全て終了いたします。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、のぐち英一郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、長田徳太郎議員。   [長田徳太郎議員 登壇](拍手) ◆(長田徳太郎議員) 平成二十八年第四回定例会に当たり、自民党新政会の一員として個人質疑を行います。 一部重複する点がありますことを御了承いただきたいと思います。 初めに、このたびの市長選において森市長がめでたく当選されましたことを心からお祝い申し上げます。新たな決意で四期目をスタートされた森市政が鹿児島市の輝かしい未来に向け、力強くチャレンジされることを大いに期待するところでございます。 さて、本年、イギリスのEU離脱決定やアメリカ大統領選でのトランプ氏の勝利は世界中に衝撃を与え、期待と不安が交錯する中、これから新たな時代が始まることを私たちに予感させる大きな出来事でありました。市長が選挙戦で訴えてこられたとおり、これからの四年間は鹿児島市のまちの姿が大きく変貌を遂げていく、まさに新たな時代の幕あけとなる重要な時期を迎えます。 さきに公表された二十七年国勢調査の確定値では、本市人口が調査開始以来初の減少に転じたところであり、人口減少が一段と進む中、地方創生を着実に推進していくことも喫緊の課題であります。さらに、鹿児島の歴史に残る明治維新百五十周年事業や「燃ゆる感動かごしま国体」の開催、まちづくりにおいては、天文館地区や鹿児島中央駅周辺における再開発など大きなプロジェクトが予定されています。 森市長におかれましては、市議会とも真摯な協議を重ね、そしてこれまで築いてこられた豊富な経験と幅広い人脈を最大限に生かし、リーダーシップを発揮され、本市のさらなる発展のために尽力されますことをお願いし、以下、順次質問をいたしてまいります。 まず初めに、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。 一点目、今回の市長選挙における選挙結果及び投票率について。 二点目、これまでの三期十二年の実績に対する見解について。 三点目、四期目に向けての抱負と決意について。 以上、一括答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 長田徳太郎議員にお答えいたします。 今回投票率が二五%と、四人に三人の方が投票に参加していただけなかったことにつきましては大変残念に思っております。要因につきましては、市民の皆様方の市政に対する関心が薄れ、政治離れがあったこと、もう一つには、対立候補の出馬表明が告示の約三週間前だったことにより市長選の盛り上がりに欠けたこと、また、投票日の当日があいにくの天候であったこと、そういうことなどの要因もあろうかと思いますが、私は、市政に対する市民の関心が十分に高まらず、投票参加に結びつかなかったこともその要因の一つであると考えており、このことを真摯に受けとめ、今後さらに対話と協働を深め、市民目線に立ったきめ細かな施策を展開するとともに、さまざまな機会を捉え積極的な市政情報の発信に努めるなど、市民の皆様方に市政をより身近に感じていただく努力を続けていかなければならないと考えております。 私は、市長就任以来、「市民が主役の鹿児島市の実現」を基本理念に、本市の限りない発展と市民福祉の向上のために、持てる力を最大限に発揮し、積極的に各種施策を推進してまいりました。私としましては、三期を通じてマニフェストに掲げた項目を含め各種施策についておおむね順調に進めることができたものと考えており、市民の皆様からも一定の評価をいただけたのではないかと考えております。 私は今回の選挙で、「確かな実績 あふれる情熱 愛する鹿児島の未来に向けて全力投球・チャレンジ」をスローガンに、分野横断的に施策を展開する「次代のまちづくり・ひとづくり・しごとづくりにチャレンジ」の三つの重点施策を含む七十五項目のマニフェストを掲げました。 これは本市が大きな転換期を迎える中、郷土鹿児島の輝かしい未来に向け、市民の皆様が生涯にわたって生き生きと暮らせる世界に冠たる豊かさ実感都市としてさらに飛躍していくためにそれぞれの施策の着実な推進に全力を傾注してまいりたいという決意、そして、常に変化を恐れず挑戦、チャレンジする姿勢を持ち続けてまいりたいという私の強い思いを込めたものでございます。これからの四年間、私は、心の豊かさ、都市の豊かさ、自然の豊かさの実現を基軸に、市民の皆様方が真に豊かさを実感できるまちづくりを目指して、三期十二年の経験、知識、豊富な人的ネットワークを生かし、市政に対する情熱と信念を持って市政運営に努めてまいりたいと考えております。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 市長から四期目の決意について答弁をいただきました。 市長は、原点は市民が主役とのスローガンを打ち出しておりますが、型にはまったありきたりの行政では乗り越えられない課題が山積しています。市民の本音に耳を傾け、市民に寄り添い、市民目線で行政を進めるための組織づくりが必要なのではないかと思います。そのためには職員の意識改革も必要です。職員が市民の願いや課題を自分のこととして捉え、地方分権時代の多様なニーズに応えていくという強い気概を持つことが求められています。改めて原点は市民が主役の持つ言葉の重みに思いをはせながら、四期に向けての行政を進めていただくことを要望いたします。 次に、マニフェストに関してお伺いをいたします。 現在二十九年度予算の編成中でありますので、現時点の考え方をお答えいただきたいと思います。 一点目、路面電車観光路線の新設について、市長は、本年九月議会において、県との連携をより一層深めながら早期実現に向けて全力で取り組んでいきたいと答弁されていますが、今後この事業にどのように取り組まれるのか、改めてお聞かせください。加えて、三反園知事と協議をされる御予定はあるかお聞かせ願います。 二点目、鹿児島中央駅周辺の再開発では、今後ますます鹿児島の陸の玄関にふさわしい魅力ある都市空間を形成していくことが重要と考えます。マニフェストにある中央駅周辺での南国鹿児島らしい緑の都市空間の演出についての考え方もあわせてお聞かせください。 以上、一括答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 路面電車観光路線の新設につきましては、本市のまちづくりにとって大変重要な地区である鹿児島港本港区の特性をさらに生かすため、私の四期目のマニフェストにも掲げたところでございます。今後、県の施設整備の方針が明確になった時点で基本計画の策定に着手したいと考えておりますが、本年度中に関係機関による連絡会議を設置し、ルート案の整理・検討や協力体制の構築等に取り組んでまいりたいと考えております。また、三反園知事とはさまざまな機会に意見交換を行っているところであり、今後もしっかりと連携をしてまいりたいと考えております。 鹿児島中央駅周辺は陸の玄関口として、市民はもとより、観光客などさまざまな人々が集まる重要な交流拠点であり、平成三十年は、明治維新百五十周年を迎え、大河ドラマ「西郷どん」の放映も決定しているほか、鹿児島国体の三十二年開催が内定するなど、国内外から多くの選手や観光客をお迎えすることとなります。 そのようなことから、同駅周辺にハイビスカスやブラシノキなど色とりどりの花木や草花を植栽することで、四季を通じて南国鹿児島を感じることができる魅力ある緑の都市空間を演出し、市民との協働により、花と緑によるおもてなしを進めてまいりたいと考えております。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 路面電車のウオーターフロントへの路線実現につきましては、去る十二月一日の県議会の代表質問の中で、三反園知事は、「鹿児島港本港区エリアの整備に当たりましては、観光客の移動手段やPRの面からも路面電車観光路線は重要な要素と考えており、今後とも市とは緊密に連携をとりながら取り組んでまいりたい」と明言されています。市長におかれましては、御足労ではありますが、再度、三反園知事に会談の申し入れをしていただくよう要望いたします。また、国際観光都市かごしまにふさわしい魅力ある都市デザインに考慮し、陸の玄関口である鹿児島中央駅周辺におきましては、南国鹿児島らしい特色のある緑の都市空間が実現されることを期待いたします。 さらに、地方創生に関してお伺いをいたします。 一点目、本格的な人口減少局面を迎える中、交流人口の拡大により地域経済の活性化を図るため、鹿児島ならではの地域特性を生かし、観光・コンベンションをさらに振興させていくための展望について。 二点目、中心市街地は入り込み観光客数は増加していますが、一方、歩行者通行量は減少傾向にあります。そこで、中心市街地における商業・業務機能の集積の展望について。 三点目、少子化対策として、未婚化・晩婚化への対応、また、子育て世代のニーズを踏まえた具体的な施策について。 以上、一括答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 少子化対策といたしましては、ライフデザインセミナーや出会い・ふれあい企業対抗運動会の開催など若者への意識啓発を図りながら、結婚を希望される方に対して支援を行ってまいります。また、保育所や児童クラブの待機児童の解消に努めるほか、こども医療費助成制度の窓口負担解消の実現を目指すなど、これまで以上に結婚・出産・子育てしやすい環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 中心市街地におきましては、現在、民間主導による千日町・中央町の市街地再開発事業が進捗しているほか、地元商店街等によるまちの活性化に向けた各種取り組みへの支援や情報関連産業やコールセンター等の企業立地なども推進しているところであり、今後とも官民一体となって取り組むことにより、商業・業務機能の集積がさらに進んでいくものと考えております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お答えいたします。 観光・コンベンションをさらに振興するための展望についてでございますが、今後さらに地域の多彩な観光資源の魅力向上や誘致・受け入れ体制のさらなる充実、観光客のニーズを踏まえた戦略的な情報発信を行うとともに、NHK大河ドラマ「西郷どん」と連携した取り組みなどを積極的に展開してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) それぞれ答弁をいただきました。 これまでの経済成長の恩恵が少ない地方都市では地方創生の戦略を成功に導いてこそ元気を取り戻すことができるものと考えております。当局とされては実効性のある取り組みをされるよう要請いたします。 少子化対策については、子育てに関する施策が進められることにより、安心して子供を生み育てる環境が整っていると感じる市民がこれまで以上にふえていくことを期待いたします。 新たな質問に入ります。 児童虐待についてお伺いをいたします。 一点目、児童虐待の定義と発生の要因について。 二点目、虐待から子供を守るため、親権を最長二年間停止する仕組みがあります。児童虐待の防止に関する直接的な法令としてどのような法令があり、その中で市町村の役割はどのように規定されているのか。また、児童虐待の防止につきましては、虐待のサインを見逃さないため、地域や関係機関との連携を密にすることが重要であります。これまでの防止対策と児童虐待が発生した場合の対応と具体的な手順について。 三点目、児童虐待の防止の早期対応や関係機関との連携で効果を上げた事例と、加えて、早い段階から通報や相談を直視することで悲惨な事件に至らなかった事例が全国各地で多々あったと思いますが、本市の見解をお示しいただきたいのであります。 以上、一括答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 児童虐待は、身体的虐待、性的虐待、ネグレクト、心理的虐待の四種類に定義されており、発生の主な要因につきましては、育児に対する不安やストレス、身近に援助者がいないことや生活の困窮などがあるものと考えております。 児童虐待防止に関する法令といたしましては、児童福祉法及び児童虐待の防止等に関する法律があり、市町村の役割といたしましては、子育て家庭の相談に応じること、必要な調査・指導を行うこと、虐待通告の受理、安全確認などがございます。児童虐待防止対策といたしましては、こんにちは赤ちゃん事業や育児支援家庭訪問事業などの母子保健指導や各種相談、見守りなどに取り組んでおります。また、虐待通告があった場合は、関係機関と連携しながら情報収集を行い、家庭訪問などで安全確認を行っております。なお、保護が必要な場合は児童相談所が一時保護を行っているところでございます。 効果を上げた事例としては、これまで子育てに不安を抱えた母親からの深刻な相談に対しケース会議を開き、保健センターの訪問指導や関係機関との情報共有などを行い、虐待の未然防止につながったものなどがございます。今後さらに関係機関との緊密な連携や支援強化に取り組み、児童虐待の防止に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 児童虐待防止法においては、虐待されていると思われる子供を発見した場合、速やかに通告するよう全ての人に義務づけられております。しかし、そのような虐待の芽を発見する機会がふえたとしても適切な対応ができなければ手おくれとなり、意味はないのであります。今後ともこの視点を忘れずに、早期発見・早期支援に努めるよう強く要望をいたします。 次に、本市における児童相談所の設置についてお伺いをいたします。 一点目、改正された児童福祉法等の概要について。 二点目、過去三年間の県中央児童相談所への相談件数と、そのうち本市分の件数、また本市受け付け分の相談件数。 三点目、平成二十七年度の本市分の虐待相談件数に対する認定件数及びその内訳について。 四点目、本市はこのような状況を踏まえ、今後、児童相談所の設置に向けてどのように取り組まれるのか。 以上、一括答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 児童福祉法等の一部改正につきましては、児童虐待について発生予防から自立支援まで一連の対策のさらなる強化等を図るため、児童福祉法の理念を明確化するとともに、市町村及び児童相談所の体制の強化、里親委託の推進等について所要の措置が講じられたところでございます。この改正により、本市の設置する要保護児童対策地域協議会の調整機関に専門職を配置することが義務づけられ、法施行後五年を目途に中核市や特別区に児童相談所が設置できるよう、国が支援措置を講ずることとされたところでございます。 県中央児童相談所の相談件数につきまして、平成二十五年度から二十七年度までを順に申し上げますと、二百三十八、二百三十、三百四十九件となっております。そのうち本市分につきましては、百二、百十七、百九十四件となっております。また、本市が受け付けた相談件数は同様に百五十二、百七十、百九十八件となっております。 二十七年度の本市分の認定件数は、県中央児童相談所分も含めまして二百四件で、その内訳は、心理的虐待八十件、ネグレクト六十三件、身体的虐待六十件、性的虐待一件となっております。 児童相談所の設置につきましては、中核市市長会が財源確保、専門人材の育成・確保、国や都道府県等との役割の明確化等、継続的かつ安定的な支援措置が具体的に示されるよう強く要望しているところであり、本市といたしましても国の支援措置の動向を注視しつつ検討を進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 森市長のマニフェストの中にもあるように、児童虐待防止などの体制強化のため、児童相談所の新設に向けて早急に取り組まれることを期待いたします。 次に、児童クラブにおける待機児童の現状と解消に向けての取り組みについてお伺いをいたします。 一点目、市が設置する児童クラブの直近のクラブ数と利用児童数、待機児童数について。 二点目、今回、児童クラブの施設整備事業費が補正予算に計上されていますが、その経緯について。 三点目、今回、専用施設を新たに五クラブ整備することとなっていますが、五クラブを選定した理由について。 四点目、今回の補正予算での整備により新設の五クラブでどの程度の定員枠が確保できるのか。 五点目、今後の待機児童解消に向けての取り組みについて。 以上、一括答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 本年八月一日現在の児童クラブ数は百十七クラブ、利用児童数は五千三百十九人、待機児童数は百三十六人となっております。 次に、今回の補正予算計上の経緯でございますが、本年八月、国のニッポン一億総活躍プランに基づき、児童クラブの整備を前倒しするため、本年度の子ども・子育て支援整備交付金の国庫補助率がかさ上げされ、専用施設の整備を行う場合の負担割合を現行の国・県・市ともに三分の一から国が三分の二、県と市を六分の一とすることが示されたところでございます。これに伴い、県の補助金の執行残を活用できる見込みとなったため、今後整備予定の箇所の一部を今回の補正予算に計上したところでございます。 次に、五クラブの選定理由といたしましては、現在、待機児童が生じている校区であること、児童数の増等により余裕教室の活用が困難であること、設置場所について関係者と協議が調っていることなどでございます。 定員枠につきましては、今回の整備により二百六十人程度確保できる見込みでございます。 今後におきましては、現在の待機児童の状況や今後の児童数の見込みなどを分析しながら整備を進めるとともに、民間による設置なども活用する中で平成三十一年度の待機児童解消を目指してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 局長から答弁をいただきました。 今後とも待機児童解消に向けて積極的に取り組まれることを要望しておきます。 次に、西谷山小校区における待機児童対策についてお尋ねいたします。 西谷山小校区においては、六月補正において学校敷地内への第二・第三児童クラブの整備費を計上されるなど待機児童の解消に向けて積極的に取り組まれていますが、今年度の取り組みについての進捗状況と解消に向けての今後の取り組みについてお示しください。 以上、一括答弁願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 西谷山小校区につきましては、本年四月から校区公民館での先行実施により第二児童クラブを開設したところであり、第二・第三児童クラブの整備に関しては十一月に本体工事等の契約を行ったところでございます。 今後につきましては、平成二十九年四月の開所に向け建設を進めるとともに、運営委員会において支援員を確保していただくなど地域と連携を図りながら準備を進めてまいります。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 西谷山小校区における第二・第三児童クラブの整備につきましては、平成二十九年四月の開所に向け準備を進めているとのことでございますので、引き続き待機児童の解消に向けての取り組みに期待をいたします。 新たな質問に入ります。 NHK大河ドラマ「西郷どん」についてお伺いをいたします。 鹿児島を舞台とした大河ドラマは、平成二年に放映された司馬遼太郎原作の「翔ぶが如く」が最初であり、西郷隆盛と大久保利通を主人公に幕末の動乱期が舞台となり、その年は入り込み観光客が八百万人を超え過去最高となりました。平成二十年には「篤姫」が放映され、放映回数を重ねるごとに視聴率が上昇し、人気ドラマとして定着し、指宿市を中心に多くの観光客が鹿児島を訪れたことは記憶に新しいところであります。そして、今回の「西郷どん」が平成三十年に放映される予定であります。 そこでお伺いいたします。 一点目、市長は大河ドラマ「西郷どん」の放映に関してどのようなことを期待されるのか。観光、経済、修学旅行の誘致、教育などにどのように結びつけていかれるのか。 二点目、ロケのスケジュールについて。 三点目、ロケ地の協力及び支援についての見解。 四点目、放映前から放映後までの切れ目のない支援体制をつくるために、県、各自治体、各種団体との連携について。 五点目、「西郷どん」のPR効果を最大に上げるための方策。 六点目、地元鹿児島でのロケにふさわしい効果的なエキストラの活用について。 以上、一括答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 大河ドラマ「西郷どん」が明治維新百五十年という大きな節目の年に放映されますことは本市の観光の魅力の発信にもつながり、多くの観光客に訪れていただけるものと期待しているところでございます。 このようなことから、県や関係団体等と連携をし、観光客の誘致や受け入れ体制の充実に積極的に取り組み、地域経済の活性化を図ってまいりたいと考えております。また、これを機に、本市の青少年に郷土に対する誇りと愛着の心を醸成し、次代を担う青少年の育成につなげてまいりたいと考えております。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 大河ドラマ「西郷どん」は、平成二十九年夏に撮影が開始されるとのことでございますが、具体的なスケジュールにつきましてはまだ示されていないところでございます。 次に、大河ドラマ「篤姫」の際には、県及び関係団体等と協力し支援を行ってきたところであり、「西郷どん」につきましても、ロケ地の協力要請があった場合には、県及び関係団体等と協力し、積極的に支援を行ってまいりたいと考えております。 次に、関係団体等との連携についてでございますが、ロケ地の情報提供や撮影の支援、情報発信など、県、各自治体、関係団体等と連携しながら、放映前から放映後までの切れ目のない支援を行ってまいりたいと考えております。 次に、PR効果を最大に上げるための方策についてでございますが、県、関係団体等と連携しながら、旅行商品の造成や土産品の開発、おもてなしの充実など、「西郷どん」を生かして積極的に本市のPRにつなげてまいりたいと考えております。 次に、「篤姫」の際には、多くの市民にエキストラやボランティアとして御協力をいただいており、今回も要請があった際にはぜひとも多くの市民の方々に御協力いただきたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 市長並びに関係局長から御答弁をいただきました。 今の子供は、明治維新や西郷隆盛、大久保利通といった薩摩の偉人たちについてどれだけのことを知っているのでしょうか。今回の大河ドラマ「西郷どん」は、薩摩の歴史を伝え、観光かごしまの魅力をさらにアピールする絶好の機会だと考えます。 例えば、森市長がエキストラとして出演をされ、役者さんや市民との共演を通し話題を提供すれば鹿児島のロケは大成功です。そして高視聴率を獲得できるのは間違いなし。森市長、いかがでしょうか。私の夢は大きく膨らむばかりであります。 それでは、新たに教育行政についてお伺いをいたします。 本市の教育振興基本計画におきましては、教育分野における目指すべき姿を明らかにし、この計画に基づいた取り組みが進められております。 そこで一点目、目指すべき姿と施策の関連図は、地域の教育力を向上させる根幹となっていた郷中教育に一言も触れられていません。その理由をお聞かせください。それはここに持ってきたんですが、鹿児島市教育振興基本計画ですね、その理由をお聞かせいただきたい。 二点目、負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるななど、郷中教育の精神を教育振興基本計画に取り込む考えはないものか。教育長の御見解をお聞かせ願いたいのであります。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 教育振興基本計画におきましては郷中教育という言葉は使っておりませんが、郷土の偉人を題材とした漫画教材の作成や青少年教育施設等での仲間づくりや新・郷中教育推進事業など異年齢集団による体験活動の充実により伝統や文化を重んじ、人としての生き方等を学ぶ教育を推進しており、郷中教育の精神を盛り込んだ施策を展開しているところでございます。 今後とも施策の推進に当たりましては、郷中教育の精神を生かした取り組みの充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 教育長から教育振興基本計画と郷中教育について答弁をいただきました。 新・郷中教育推進事業では、小学校一年生から六年生までの子供を中心に市内の小学校の施設を活用しながら、指導員から宿題や勉強等を学んでいることも十分承知しております。しかし、私がお尋ねしたいことは、本県に伝わるすばらしい郷中教育の精神を実際に本市の教育振興基本計画等に位置づけ、それぞれの学校の教育現場で発達段階を踏まえながら具体的に取り組むことの必要性を当局はどのように考えているかということであります。 また、教育長は、郷中教育の精神を生かした取り組みの充実に努めるとお答えになっておられます。それならば、お触れになった郷中教育という文言を本計画に明記されるのは当然のことではありませんか。教育長に再答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 郷中教育の文言を計画に盛り込むことにつきましては、次期計画の策定の際に検討してみたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 郷中教育の文言に関しましては次期計画の策定の際に検討されるということでございますので、見守ってまいりたいと思います。 さらに、校訓としての負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなの教えについてお尋ねいたします。 一点目、山下小学校におきましては、この負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなの教えを校訓としております。この教えを校訓としている小中学校が何校あるのか。 二点目、中洲小学校におきましては、負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなの教えを学校のホームページなどで紹介しています。このように、この教えを校訓以外の方法で紹介している小中学校が何校あるのか。 三点目、今後、負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなの教えを校訓として取り組むお考えはないか、教育長にお伺いをいたします。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 三つの教えを校訓としておりますのは山下小学校の一校のみです。 そのほかに現在把握しているところでは、西谷山小学校や清水中学校など十四校がホームページや掲示物等で紹介しております。 校訓は、学校、保護者、地域の願いが込められたものであり、長い期間受け継がれてきております。三つの教えにつきましては道徳的に大切な内容を含んでおりますが、校訓は、教育方針や歴史・伝統等を考慮して各学校が独自に定めているものと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなを校訓としている学校を挙げていただきました。私の西谷山小校区も掲げているということでございましたので、よかったなと思います。 小中学校におきまして、この教えを校訓として、あるいはそれと同等の方法で繰り返し唱和することで、おのれにかつ強い意思、誠実に生きる態度、人への優しさを学べば、いじめがいかに卑怯であるかをみずから感じ取ることができるものと考えます。ぜひ御検討されるよう強く要望いたします。 引き続き、教育行政について伺ってまいります。 先般、第二回市議会定例会において、杉元教育長は教育理念として、教育とは、教え教えられ、育て育てられるという人間関係の相互作用で成り立つ。大人は子供の可能性を信じ謙虚な気持ちで接することが重要であり、子供の可能性を開き、広げる最大の要素は感動であると答弁されておられます。そこで、この感動を感じる感性を高めるために日々の読書並びに作文の機会を多く持つことが効果的だと考えますが、そのことへの評価をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 読書活動につきましては、各学校で朝読書など実施されております。その成果として、本市は全国調査等での読書好きの児童生徒の割合や一人当たりの読書冊数が全国平均を上回っているところでございます。また、作文におきましては、全ての小中学校が県作文コンクール等に応募し、入賞などを果たしているところでございます。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 「感動は人生の窓を開く」、郷土の誇る児童文学作家、椋 鳩十先生の言葉であります。子供の可能性を信じ、地道な日々の実践が国語力を磨き、花開いていくことを期待いたします。 次に、学校図書室の学校図書館司書の業務、研修の内容についてお伺いをいたします。 学校の司書職員の業務として、子供の読書力を向上させるためどのような方策に取り組んでいるのか。あわせて、学校の司書職員に対しどのような研修をしているのか。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 学校図書館司書は、司書教諭等と連携し、読み聞かせやブックトーク等の読書イベントを実施するとともに、児童生徒が読書に興味を持つように図書館だよりの発行などを行っております。また、教育委員会では読書指導のあり方や学校図書館における新聞の活用法の研修や外部講師による講話を行うなど、年四回学校図書館司書研修会を実施しております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 小学校の低学年から読書に親しみ、自分の世界を広げ、将来有為な人材として活躍できる人材を育成できるのではないかと考えます。また、読書後の感想文などそのときの心情を文章にすることは、児童生徒が自分の心を見つめ直し、思いやりや感謝の心、行動することの大切さなどを学ぶよい機会になり、パーソナリティーの形成に必ず役に立つことでしょう。 新たな質問に入ります。 児童生徒が安心安全で楽しい学校生活を送ることは保護者はもちろんのこと国民全体の願いであります。しかしながら、高齢者の運転する軽トラックが集団登校中の児童の列に突っ込み、小学一年生の男子が死亡するなど痛ましい事故が全国各地で多発しております。そこで、児童生徒の学校内あるいは通学途上での事故の発生状況について順次伺ってまいります。 一点目、市内小中学校における過去五年間の災害報告件数と支払われた災害共済給付総額について。 二点目、各学校長が職員とともに児童生徒の安全に配慮することになりますが、具体的にどのような安全対策をとられているのか、特徴的なものがあればお示しください。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市の市立小中学校における過去五年間の災害報告件数は、平成二十三年度から順に申し上げますと、三千六百十五、三千五百、四千十六、三千八百五十六、三千七百五十七件で、五年間に日本スポーツ振興センターから支払われた災害共済給付の総額は二億七千四百二万三千九百五十一円となっております。 次に、本市の全ての市立小中学校では、毎年度、学校安全計画を策定し、教科や特別活動等における安全教育及び学校生活における安全指導を行うとともに、施設整備や通学路の安全点検などの安全管理を行っております。また、事件・事故や災害発生時に迅速に児童生徒の安全を確保できるよう、緊急時の対応マニュアルを整備しております。さらに、各小学校区では、スクールガード等が通学路で見守り活動を実施し、登下校時の安全確保に努めております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 愛する我が子への関心はいつの時代も変わりません。これらの安全対策により安心して我が子を学校に送り届けることができるものと思います。 次に、不登校対策についてお伺いをいたします。 本年十月二十七日、文部科学省は、全国の小学生の不登校が昨年より一千七百十七人増の二万七千五百八十一人となり過去最多を更新したこと、また、中学生も一千三百九十五人増の九万八千四百二十八人であるとの発表がありました。県教育委員会は、本市においても不登校の児童生徒が増加傾向にあり、学業や進路選択などに対する不安や無気力が主な要因であるとの分析でありました。 そこで、お伺いをいたします。 一点目、不登校に対する基本的な考え方と具体的な取り組みについて。 二点目、当局には不登校対策検討委員会が設置されていますが、過去三年間のメンバーと開催回数並びに話し合われた具体的な内容と取り組み。 三点目、不登校の対策について、小学校、中学校ごとの児童生徒が安心して学校に通える魅力ある学校づくりに取り組んでいる事例。 四点目、学校における指導体制や教職員の資質向上についての具体的な取り組み。 五点目、今後、教職員OB、保護者や関係機関の代表で構成する規模の大きい不登校対策検討委員会の設置の必要性について、しかとお答えいただきたいのであります。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 不登校はどの児童生徒にも起こり得ることとして捉え、その要因や背景が多様、複雑であることを踏まえ、学校の支援の充実や家庭、関係機関と連携した対応を行うことが基本であると考えております。現在、不登校児童生徒に対しましては、一人一人の実態に応じた個別支援計画に基づき教職員が組織的に対応するとともに、スクールカウンセラー及び臨床心理相談員による相談活動や適応指導教室で学校復帰に向けた学習支援等を行っているところでございます。 次に、不登校対策検討委員会は、教育部長、関係課長の七人で構成され、毎年六回開催し、本市の不登校の現状や課題につきまして適応指導教室や市教育相談室等で対応している事例を取り上げて協議するなど教育相談業務の充実に努めているところでございます。 次に、児童生徒が安心して学校に通えるように、小学校におきましては、児童間の意図的な交流により人間関係づくりを進める構成的グループエンカウンター等を学級や学年で実施している例がございます。また、中学校におきましては、入学前の体験授業や部活動見学等を実施している例がございます。 次に、学校におきましては、個別支援計画案をもとに対応策を協議するとともに、スクールカウンセラー等の専門家からの助言も得ながらチームによる支援の充実に努めております。また、教職員の資質向上を図るため、学校におきましては、スクールカウンセラーや臨床心理士、大学教授等による校内研修や事例研究会を実施し、教育委員会におきましては、望ましい人間関係づくりの演習やカウンセリングの基本的な技法に関する研修会等を開催しているところでございます。 次に、専門家や教職員OB等に助言をいただくことは重要なことであると考えておりますことから、不登校対策検討委員会で専門家等の知見が生かされるよう今後検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 教育長より答弁をいただきました。 私は、指導や取り組みに大きな温度差があるのではないかと疑問を持っております。多くの保護者から、子供が不登校で困っている、学校に相談しても積極的に動いてくれないといったことや、校長先生が子供や保護者に対し怠けているのではないかといった心ない発言をすることがあると聞きます。不登校で悩む子供や保護者に対し、行政や学校側が親身に相談を受け、温かく寄り添う姿勢こそが大事であります。 また、いじめや不登校の対策につきましては市民全体で取り組むために、その委員会の構成として、教職員OBや保護者に加え、心理、福祉等の専門家などを含めるべきだと考えます。 森市長、ぜひ実現に向けて御検討くださるよう要望を申し上げておきます。そして、学校に行きたくても行けない不登校の子供が一人でも多く学校に復帰できることを願っております。 さて、杉元教育長が本市の教育長に就任され八カ月が過ぎました。 そこで一点目、現在の教育長の率直な感想と課題について。 二点目、これまで計画的に各学校の訪問を実施されたと思いますが、教育長が実際に感じられたそれぞれの小学校、中学校、高校の印象と具体的な指導内容についてお聞かせください。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市は、小・中・高等学校合わせて児童生徒約五万一千人が在籍し、県都である鹿児島市の教育行政を担う責任を痛感しております。教育の分野は、学校教育のほか、社会教育、文化財、市民体育等多岐にわたっており、多くの課題がありますが、郷土に誇りを持ち、これからの時代に必要な生きる力を養い、心身ともにたくましく学び続ける子供たちの育成のため着実に取り組んでまいりたいと考えております。 次に、これまでの学校訪問では、授業を参観したり、学校行事に参加したりしました。小学校では、先生からの質問に競うように手を挙げ答えるなど元気いっぱいに授業に取り組む姿、中学校では、しっかりとした挨拶を行うなど落ち着いた雰囲気の学校生活、高等学校では、進路目標に向かって多様な学習内容に真剣に取り組む様子などが印象に残っております。また、校長に対しましては、不登校、いじめ問題、学力向上への対応、教職員の服務規律の徹底等について指導を行っているところでございます。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 教育長から丁寧な御答弁をありがとうございました。 各学校の印象もわかりました。また、教育長としての指導内容も理解いたしました。管理職やそれぞれの教職員一人一人がそれらの指導や助言を真摯に受けとめ、教育に専念することが大事であると思います。 さらにお伺いいたします。 前教育長の石踊先生は、本市教育長を十年九カ月の長きにわたって務められました。この間、九州地区市教育長協議会の会長や全国都市教育長協議会の会長などさまざまな要職を務められ、本市・本県はもちろんのこと、全国の教育界において多大な功績を残されました。私はそのすばらしい行政手腕を高く評価している一人でもあります。十年九カ月という就任期間がその指導力と行政手腕の高さを物語っています。 そこで、教育長は、前石踊教育長の功績と行政手腕をどのように理解し、評価されているのか。それをどのように本市の教育行政に生かそうとされているのか。あわせてお聞かせください。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 石踊前教育長は、約十一年間にわたり本市教育行政に携わってこられ、この間、教育委員長及び教育委員の方々とともに全力で教育行政に取り組まれ、合併後の教育行政の一体化、鹿児島玉龍中高一貫教育校の設置などに尽力され、本市の教育行政の発展に寄与されたものと考えております。今後とも本市の教育行政の充実が図られるよう、私なりに努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 前教育長の功績や行政手腕について高く評価されていることがわかりました。石踊前教育長が退任される本年三月末、地元新聞のインタビューの中で、子供や教員に伝えたいこととして、児童生徒は将来を見据え、視野を広く持ってほしい。先生には厳教慈育という言葉を贈りたい。厳しく教え、愛情を持って育てるという意味だ。子供のよいところを引き出し、夢を持たせる教育を心がけてほしいと述べておられます。これに関しては私も全く同感であります。今後も夢を持たせる教育をぜひ推進されることを心から願っております。 この質問の最後に、教育長就任八カ月が過ぎた現時点で、本市教育行政の最重要課題をどのように捉えているのか。また、その課題に対して具体的にどのように取り組まれるのかお聞かせ願いたいのであります。 以上、一括答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市においては、今後もいじめ、不登校対策、学力向上、ふるさと教育の推進等について引き続き重点的に取り組む必要があると考えております。また、具体的な取り組みとしましては、教育相談事業の充実、児童生徒の体験活動の工夫・充実、教職員の指導力向上を含めた資質向上等に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 教育長より答弁をいただきました。 ぜひ、最重要課題の解決に向けて、教育長としての行政手腕と指導力が発揮されることを期待いたします。 次に、谷山第二、第三地区の土地区画整理事業及び交通問題についてお伺いをいたします。 一点目、谷山第二地区土地区画整理事業について現在の状況、また今後の取り組みについて。 二点目、慈眼寺駅前広場の整備の概要及び今後のスケジュールについて。 三点目、谷山第三地区土地区画整理事業について現在の取り組み状況と仮換地の指定状況及び建物移転の予定時期について。 四点目、昨年三月のたわわタウンオープン以来、付近の交通量や歩行者の増加が見られます。たわわタウン付近の交差点において渋滞対策としてどのような対応がこれまでなされているのか。さらに、県道小山田谷山線の稲森病院付近の交差点において現在検討されている信号機設置に向けた取り組み状況について。 以上、一括答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 谷山第二地区は、平成二十九年度の工事概成に向け、陣之平や岩下橋付近の区画道路や宅地整地の工事を進めており、JRの仮線、仮駅舎を撤去後に仮線影響部分の道路や宅地の整備を行うこととしております。 慈眼寺駅前広場には、身体障害者用車両一台分とタクシーを含む一般車五台分の乗降スペースを設けるとともに、周辺環境や新駅舎と調和のとれた植栽の配置やベンチなどの設置を予定しております。今後、鉄道高架下に自転車等駐車場の整備を行った後、工事に着手することとしております。 谷山第三地区は、建物調査を行うとともに、地区の南東側から仮換地指定に向けた手続を進めており、十一月末現在の仮換地指定率はおよそ三%でございます。建物移転は水路工事に影響する建物から計画的に行う必要があると考えておりますが、対象地権者との仮換地に関する個別協議が調っていないため、時期については現時点でお示しできないところでございます。 たわわタウン付近では、谷山駅周辺地区や谷山第三地区の土地区画整理事業などに取り組んでおり、県公安委員会においても周辺道路に車両感知器を増設し、さらに効果的な交通処理ができるよう信号を制御しているとのことでございます。県道小山田谷山線への信号機設置については、現在、県において年度内を目標として歩行者だまりの設置に向けて取り組んでおり、それらの進捗を踏まえ、県公安委員会において設置の検討がなされるとのことでございます。 以上でございます。   [長田徳太郎議員 登壇] ◆(長田徳太郎議員) 答弁をいただきました。 谷山第二地区の早期完成に向けて今後とも取り組まれるよう要望いたします。 平成二十九年度には慈眼寺駅前広場の整備がされ、利用者の駅利用がますます便利になることを期待いたします。そして、一日でも早く谷山第三地区の仮換地指定がスムーズに進み、区画整理事業の推進が図られるよう要望しておきます。 また、たわわタウンの周辺道路の交通渋滞対策については車両感知器を早速増設するなど対応していることがわかりました。また、稲森病院付近交差点の信号機の設置につきましてはできるだけ早く実現するよう要請を申し上げておきます。 終わりに、これまで各面にわたり、市長並びに当局の皆さんと質疑を交わしてまいりました。いずれにしてもこれからの市長任期の四年間は、都市間競争の激化、人口減少社会への対応など多くの課題が山積しております。ゆえに、市民の行政需要が増大する中、職員の皆様の御苦労も多いことと思います。加えて、行政と議会は車の両輪として常に緊張感を持って対応しなければなりません。これまで以上に市民から信頼され、市民に寄り添う議会を目指してまいりたいと思います。 これで、私の個人質疑の全てを終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、長田徳太郎議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 前十一時 五十分 休 憩            ─────────────────              午 後 零時五十九分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、大園盛仁議員。   [大園盛仁議員 登壇](拍手) ◆(大園盛仁議員) 私は、市民サイドの市政を目指す立場から、市政の諸課題について個人質問を行います。 森市長におかれては、今回四期目の当選を果たされました。今後四年間、健康に十分留意され、鹿児島市の首長として市民福祉の向上と本市発展のために御努力くださいますようお願いいたします。 質問に入ります。 まず、森市長の政治姿勢について伺います。 一点目、小池東京都知事は、当選後、中央卸売市場移転や東京オリンピック・パラリンピック会場見直しに精力的に取り組んでこられ、豊洲市場の盛り土問題では、中央卸売市場の元市場長らに減給の懲戒処分を行い、みずからにも給与の減額処分を科すようであります。五輪会場見直しの予算削減等を行い、毅然としたそのリーダーシップには目をみはるものがあります。 そこで、このように目的を持って大胆に物事に取り組む小池東京都知事の政治姿勢に対する森市長の所見と見習う事柄等についてお聞かせください。 二点目、職員の意識改革についての市長の考え方、姿勢については前回の質問でお聞きしておりますが、地域主権、地方創生に鑑み、首長として職員の意識改革と人材育成に日ごろからどのように具体的に取り組んでいるのかお聞かせください。 三点目、国民年金、厚生年金等が伸び悩み、市民生活や本市財政も厳しい中で、特別職や職員の期末手当や給料を人事院勧告等に沿って引き上げる議案が今回も上程されています。このように市民生活や財政状況を顧みず前例踏襲主義で人事院勧告等に準じて引き上げることが妥当と考えるものかお聞かせください。 四点目、私は、景気・雇用対策で即座に効果があるのは公共工事と思っておりますが、予算がなくなったとの声をよく聞きます。まず、職員の人件費を引き上げるより公共工事の拡大こそが当面の雇用・景気対策に有効ではないでしょうか。 そこで、公共工事が地域経済に及ぼす波及効果についてのお考えと、景気・雇用対策に対する新産業の創出や地域産業の育成、企業誘致等の具体策についてお聞かせください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 大園盛仁議員にお答えいたします。 小池東京都知事は、都民ファーストを標榜され、本年八月の就任当初から築地市場移転に関する問題や東京オリンピック・パラリンピックに係る経費、会場の見直しなど、喫緊の課題に精力的に取り組まれていると思っております。地域の自立的な発展と住民福祉の向上のため全力を傾けることは、全ての自治体の長に共通する重要な責務であると考えております。 人口減少社会の到来など地方自治体を取り巻く行財政環境がますます厳しくなる中で、地方創生に積極的に対応し、本市が将来にわたって地域の活力を維持していくためには、職員一人一人が常に向上心と探究心を持つとともにチャレンジ精神を発揮し、柔軟かつ大胆な発想で施策に取り組むことが重要であると考えております。このようなことから、私は、みずからが講師となる研修や年度初めの挨拶など、機会を捉えて市政運営についての考えや思いを直接職員に伝えるとともに、国等への派遣や他都市との人事交流を初め、民間の経営戦略などを学ぶための専門研修等を通して職員の資質、能力の一層の向上を図ってきているところでございます。 私は、特別職を含め職員の給与制度や水準につきましては、納税者である住民の方々の理解が得られるとともに、社会一般の情勢に適応したものでなければならないと考えております。このようなことから、職員につきましては、民間給与との均衡を図るための人事院勧告に準拠した対応を基本とし、また、私を初め市議会議員など特別職の給料、報酬等につきましてはこれまで特別職報酬等審議会の答申に基づくとともに、期末手当につきましては人事院勧告に基づく国の指定職職員に準じた対応としているところでございます。 ◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。 公共工事につきましては、建設資材の需要増や工事従事者の雇用、それらに伴う消費拡大などの経済効果があるものと考えております。 次に、景気・雇用対策の具体策としまして、新産業の創出については健康などの分野における企業間・産学間等の事業化支援やクリエーティブ産業の育成支援と集積促進、地域産業の育成については中小企業者の新商品開発や販路開拓への支援、企業立地については立地企業の新規雇用に対する助成や優遇税制の整備などを行っております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 森市長には小池都知事に見習うことがないようですが、市道たんたど葛山線での幹部職員の不祥事に対する対処と都の元中央卸売市場長らに対する厳正な処分と比較してお考えになっていただきたいものです。 また、市民生活や本市の財政状況を直視され、人勧に準拠した対応は控えるべきであることは申しておきます。───────────────────────────────────────────────森市長には今後とも毅然とした公正・公平な市政運営をお願いしておきます。 景気・雇用対策の面では、これまで以上の取り組みを要望しておきます。 次に、明治維新と観光産業振興策等に関して伺います。 「西郷どん」放映が決まり、本市の観光産業にとっては大きな追い風となってくるのは間違いありません。四年後に開催される東京オリンピック・パラリンピックや鹿児島国体の開催にしてもしかりであります。今後四年間をいかにして乗り切り、観光産業を確固たるものにできるかで鹿児島市の将来が決まると言っても過言ではありません。 そこで、まず、観光客の現状及びNHK大河ドラマ「翔ぶが如く」、「篤姫」と「西郷どん」を比較しての課題、対策について伺います。 一点目、それぞれの放映年間における入り込み観光客数と本市が想定する「西郷どん」放映時の目標数と目標設定の考え方についてお示しください。 二点目、それぞれが放映された当時と現在を比較し、時代背景や交通環境等の相違についてお示しください。 三点目、観光客増やおもてなし等について市民や職員に広くアイデアを募り市民全体で観光振興の機運を盛り上げるべきではと考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お答えいたします。 大河ドラマ「翔ぶが如く」が放映された平成二年の入り込み観光客数は八百二十一万五千人で、「篤姫」が放映された二十年は、九百二万一千人となっております。なお、「西郷どん」が放映される三十年の目標数につきましては、設定することは考えていないところでございます。 次に、「翔ぶが如く」が放映された二年はバブル景気と言われた時期で、「篤姫」が放映された二十年は九月にリーマンショックが起こった時期であり、現在はその後の長引く経済不況から脱し、緩やかな回復基調が続いているところでございます。また、「篤姫」放映時は、九州新幹線は部分開業で、その後二十三年に全線開業し、現在LCCの就航や海外路線の増便など交通環境は大幅に向上しているところでございます。 次に、お述べになられたことにつきましては、第三期観光未来戦略におきましてパブリックコメントを実施し、広く市民からの御意見を募集したほか、わたしの提言や職員提案で提出されたアイデアを検討するなど取り組んでいるところでございます。今後とも引き続きこのような取り組みを行ってまいりたいと考えているところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 三十年の目標設定は考えていないとのことでしたが、これまでどおり来ただけという対処では何にもなりません。チャンスを確実に物にしなければなりません。述べられたとおり、交通環境等が大幅に向上していることを踏まえ目標設定し、日ごろから市民にも意識の高揚を求めていく必要があることだけは申しておきます。 次に、国と本市における外国人観光客の現状と目標値の設定、課題について伺います。 一点目、国と本市における外国人観光客の現状と目標数についてお示しください。 二点目、「西郷どん」放映やオリンピックを見据えた外国人観光客増への取り組みと考え方についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 国の二十七年の訪日外国人旅行者数は一千九百七十四万人で、三十二年までに四千万人とする目標を掲げておられます。課題は、ホテル等の宿泊施設の不足やWi─Fi環境の充実など受け入れ環境の整備等でございます。本市の二十七年の外国人宿泊観光客数は十九万五千人で過去最高を更新しており、第五次総合計画の後期基本計画案では三十三年の目標値を三十万人としたところでございます。課題は、歴史・文化や自然等の観光資源の磨き上げや広域連携による新たな観光ルートの創出、受け入れ環境の整備などがあると考えております。 次に、「西郷どん」の放映や三十二年の鹿児島国体、東京オリンピック・パラリンピックを本市観光振興の絶好の機会と捉え、自然、食、歴史・文化など地域の特性を生かした魅力づくりを進めるとともに積極的な観光プロモーション等を行い、海外からの誘客に取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 国際観光都市として発展していく潜在可能性を大いに秘めた本市ですので、国の施策等に順応され、答弁どおりの施策での御努力をお願いしておきます。 次に、赤崎 勇工学博士のノーベル物理学賞受賞と観光名所への青色LED利用等に関して伺います。 一点目、赤崎 勇工学博士は西郷隆盛の敬天愛人の精神を生涯の支柱とされていると仄聞していますが、その背景についてどのように把握されているかお示しください。 二点目、鹿児島中央ロータリークラブが寄贈した宝山ホール前の赤崎 勇工学博士受賞記念碑に彫ってある博士の言葉についてお示しください。 三点目、鹿児島県出身のノーベル賞受賞者数についてお示しください。 四点目、本市観光施設や道路への青色LEDのおおよその普及状況についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 本市の観光施設のライトアップは、ファンタスティックイルミネーション事業等で設置したものを除きLED化しております。色彩は白色と電球色となっております。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 道路照明灯にLEDを使用する場合は、国のLED道路・トンネル照明導入ガイドラインにおいて白色LEDを使用するよう示されていることから、本市も同様に運用しております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 報道等によりますと、敬天愛人は赤崎 勇博士の母校である大龍小学校の校訓であるほか、南洲神社の清掃活動等の中で西郷南洲翁の教えに触れられ、こうしたことを通して敬天愛人の精神を大切にしておられるようでございます。 次に、受賞記念碑には「本当にやりたい事をやりとげるあきらめない心を」という言葉が刻まれております。 次に、鹿児島県出身のノーベル賞受賞者は、赤崎 勇博士お一人でございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 赤崎博士たちの研究で青色が出そろい、LEDが完成したわけですので、青色は安心感を与える色であり、本市の観光戦略としてLEDの中でも青色を推進することが赤崎博士をたたえ、話題を提供することになります。本県で唯一のノーベル賞受賞者である赤崎博士の青色LEDの普及については、他の部局を含めもっと意を用いていただくよう要望しておきます。 また、観光産業は、心に残る話題づくりと情報発信力が大切であります。赤崎博士は、鹿児島一中に行かず、西郷さんを敬い南洲会のある鹿児島二中に入学され、南洲墓地の清掃に精を出されたとも仄聞していますが、赤崎博士たちの功績を一過性に終わらせないで、心に残る話題として後世に残す取り組みは観光振興にも大きく貢献すると思います。 そこで、西郷銅像前等、本市の観光名所に青色の濃い青色LEDを利用し、西郷さんを敬い成功した博士としてもっと観光客や市民にアピールすべきと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) ライトアップの色彩は市民からの御意見をもとに多くの議論を重ねたものであり、現在のところ変更は考えていないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 赤崎博士たちをたたえることで西郷さんも本市も光ってくる要素を含んでいながら、それを生かす工夫、姿勢が感じられません。ノーベル賞受賞以前に議論され、設置された現在のLEDです。本市の観光を売り込む企画として再度検討されるとともに、あらゆる企画や情報発信力の強化を要望しておきます。 次に、維新ふるさと館周辺と照国神社・西郷銅像周辺駐車場の現状と課題について伺います。 日ごろから照国神社・西郷銅像周辺の駐車場の不足については、よく指摘されるところですが、特に大型バスの駐車場がなく、西郷銅像前を徐行するバスの中からカメラのシャッターを押す外国人の姿がたびたびあると仄聞します。維新ふるさと館周辺も駐車場不足が指摘されています。 そこで、維新ふるさと館周辺と照国神社・西郷銅像周辺駐車場の現状に対する満足度、評価についてお聞かせください。 また、照国神社・西郷銅像周辺の大型バスの駐車場はどのようになっているのかお示しください。 そして、維新ふるさと館周辺と照国神社・西郷銅像周辺のそれぞれに駐車場増設の必要性については、どのような認識かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 維新ふるさと館周辺には同館専用駐車場のほか、観光交流センターにバスや普通車の駐車場を設けており、現在のところ必要な台数は確保されているものと考えており、また訪れる観光客の方々からも便利であるとの声をいただいております。 西郷銅像周辺にはセラ602を初め、民間の普通車駐車場があり、利用されておりますが、観光バスの駐車スペースは不足する状況が生じており、確保についての要望もあることから、今後、県や関係機関等と連携を図りながら、その確保について検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 通常の対応と異なった事柄が想定されます。駐車場がなく観光客に悪いイメージを与えては何にもなりません。観光客の駐車場については万全の対策で対応すべきであります。 そこで、県と協議して照国公園と県環境保健センター跡地の活用及び黎明館隣の敬天閣跡地を購入しての活用も模索すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お述べになった場所等の活用も含め県や関係機関等と連携して検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 検討していくとのことでしたので、御努力をお願いしておきます。 次に、薩摩維新ふるさと博と南洲橋補修工事の現状と課題について伺います。 明治維新発祥の地と言える加治屋町の甲突川沿いの高見橋から高麗橋まで、本市は歴史ロード“維新ふるさとの道”を整備し、回遊性に富んだまちづくりに取り組んできましたが、にぎわいを加速させる願いを込めて、以下伺います。 一点目、薩摩維新ふるさと博の目的と本年の開催時期、開催期間及び過去三年の入場者数についてお示しください。 二点目、人通りの多い左岸の出店をなくした理由についてお示しください。 三点目、昨年度、予算化された南洲橋補修工事ですが、いまだに完成していません。南洲橋補修工事の進捗状況と完成時期についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 薩摩維新ふるさと博は、明治維新150年カウントダウン事業の一環として幕末・維新期の薩摩の雰囲気を肌で感じることができるイベントとして二十六年度から開催しており、本年度は十月二十三日から十一月六日までの十五日間開催いたしました。来場者数を二十六年度から順に申し上げますと、十二万八千二百六十一人、十五万五千二百八十一人、七万七千九十二人となっております。 次に、これまで飲食ブースは高見橋から維新ふるさと館の左岸側で土・日・祝日を中心に営業しておりましたが、本年度はイベントができるステージを含め一体的に配置でき、人が集まりやすい右岸側に移したところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 補修工事は十一月上旬に着手し、現在、仮設足場の設置を終えたところであり、今後、塗装塗りかえや木部材取りかえなどを行い、来年三月十日に完成する予定でございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 右岸側に移したため来場者が減ってきております。高見橋は観光客の往来が盛んな場所であり、右岸だけでなく左岸の歴史ロード“維新ふるさとの道”に沿って市民や観光客を招き入れるような工夫が大事と思われます。薩摩維新ふるさと博がこれまで以上ににぎわいをもたらすよう御努力を要望しておきます。 次に、児童生徒の本市への修学旅行の現状と課題について伺います。 一点目、児童生徒の修学旅行による本市への学校数、児童生徒数の推移と傾向について、過去二十年を五年ごとにお示しください。 二点目、来鹿する児童生徒の修学旅行生はどのような地域から来られるのか。その特徴について、小学校、中学校、高校を地域別にお示しください。 三点目、修学旅行誘致活動の所管課と取り組み状況並びに交渉相手方は先方の教育委員会か学校別か明らかにしてください。 四点目、明治維新百五十年を見据えこれまで以上の取り組みが必要と考えますが、具体的に取り組む方針と施策についてどのように考えておられるのかお聞かせください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 修学旅行で本市に宿泊した学校数、児童生徒数の順に七年から五年ごとに申し上げますと、七年、百七十一校、一万七千四百十三人、十二年、百七十三校、一万七千四百三十人、十七年、二百四十六校、二万三千二百四十三人、二十二年、二百五十九校、二万五千九十二人、二十七年、三百七十六校、三万八千二百七人となっており、増加傾向にあります。 次に、来鹿した修学旅行生の特徴は、小学校では九州地区からのバス利用が多く、中学校では北部九州と関西地区からの新幹線利用が、高校では関東地区からの航空機利用が多いようでございます。 次に、修学旅行の誘致活動は観光プロモーション課が中心となって行っており、直接各学校や地元の旅行会社等に対して鹿児島県教育旅行受入対策協議会等と連携しながら誘致セールスを行っております。 次に、今後の取り組みにつきましては、明治維新百五十年や「西郷どん」が絶好の機会となることから、積極的に誘致セールスを行うとともに、まち歩き等のボランティアガイドの育成や活用を図るなど、受け入れ体制の充実に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 修学旅行の学校数、児童生徒数は増加傾向にありますので、当局や関係団体の一層の取り組み、御努力を要望しておきます。 次に、本市に宿泊する観光客数の現状と課題、対策について伺います。 一点目、本市に宿泊する観光客数の推移について、過去十年を五年ごとにお示しください。 二点目、宿泊客の集客力を高める施策として現在どのように取り組んでいるかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 本市の宿泊観光客数について、十七年から五年ごとに申し上げますと、十七年二百五十四万一千人、二十二年二百八十六万二千人、二十七年三百四十一万人となっております。 次に、本市の宿泊観光客数をふやし、滞在日数の増につなげる取り組みとして、かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会、天文館ミリオネーション、鹿児島マラソンなどの魅力あるイベント等を実施するとともに、官民一体となって国内外における観光プロモーションを実施するなど、積極的に誘致を進めているところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 それぞれ御努力され、成果があることがわかりました。 そこで、明治維新百五十年を見据え、市民と観光客が触れ合えるようなイベントを数多く企画する必要もあります。長渕コンサートやディナーショー、西郷さんに関する文化講演会等の企画を行政みずからも取り組み、民間にも働きかけるべきと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 観光の魅力の一つは訪れた土地での地元の人々との出会いや触れ合いを通じた交流であり、その体験が感動を生み、また再び本市を訪れたいという動機づけになるものと考えており、おもてなしの充実や食、歴史・文化等の魅力あるイベントの開催など、県や関係団体等と連携して取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 関係団体と連携され、引き続き一層の御努力をお願いしておきます。 次に、鹿児島観光コンベンション協会の現状と課題について伺います。 一点目、鹿児島観光コンベンション協会の役割についてお示しください。 二点目、鹿児島観光コンベンション協会の移転時期、移転場所、移転理由についてお示しください。 三点目、協会への負担金、補助金の推移について、過去十年を五年ごとにお示しください。 四点目、協会はコンベンション誘致について目標値を掲げて取り組んでいるものかお示しください。 五点目、過去三年において協会が主体的に取り組んで誘致したコンベンション件数と主な名称についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 鹿児島観光コンベンション協会は、本市及び本県の有する文化的、社会的、経済的特性を生かし観光客やコンベンションの誘致等に関する事業を行い、本市及び関係地域における観光とコンベンションの振興を図り、国際相互理解の増進や地域経済の活性化などに寄与することを目的に設置されております。 次に、協会の移転は、観光客や市民、観光関連事業者が訪れやすい場所に事務所を移し協会の機能強化を図ることを目的としており、移転時期、場所については現在検討中でございます。 次に、協会への負担金、補助金の順に十七年度から五年ごとに申し上げますと、十七年度、一千二百二十九万二千五百九十四円、四千三百三十六万三千円、二十二年度、一千四百十万六千二十九円、九千三百六十一万五千百九十九円、二十七年度、九百四十四万三千九円、一億一千四百五十四万八百六十一円となっております。 次に、本市で開催された百名以上の各種大会・会議等は、二十三年度の二百十二件が過去最高であり、これを目標数値に掲げ誘致に取り組んでいるところでございます。 過去三年に協会が主体になり誘致した件数は、二十五年度十八件、二十六年度二十件、二十七年度十三件で、主なものは、日本東洋医学会学術総会、日本生態学会大会、日本薬剤師会学術大会、宇宙科学技術連合講演会、全日本少年サッカー大会決勝大会などがございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 それなりの成果があることがわかりました。今後とも答弁のとおり関係機関と連携され、一層の御努力をお願いしておきます。 次に、西郷南洲顕彰会の役割と現状、課題について伺います。 一点目、西郷南洲顕彰会の役割と顕彰活動状況についてお示しください。 二点目、西郷南洲顕彰館の委託料の推移について、過去十年を五年ごとにお示しください。 三点目、西郷南洲顕彰館利用者の推移について、過去三年間と「翔ぶが如く」、「篤姫」放映時とあわせてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 公益財団法人西郷南洲顕彰会は、その定款によりますと、西郷南洲翁を中心とする明治維新の先覚者の遺徳偉業を顕彰するとともに、精神的遺産を後世に継承することを目的としており、遺訓学習会の開催や西郷どんの遠行の実施、機関誌の発行等の活動を行っております。 次に、委託料につきましては、五年ごとの平均額で申し上げますと、平成十八年度から二十二年度が約一千六百八十万円、二十三年度から二十七年度が約一千七百九十万円でございます。 次に、過去三年間の入館者数につきましては、平成二十五年度が約一万四千人、二十六、二十七年度がそれぞれ約一万三千人となっております。また、「翔ぶが如く」が放映されました二年度は約五万一千人、「篤姫」が放映されました二十年度は約二万九千人でございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました 「翔ぶが如く」以上の入館者が予想されますので、館のあらゆる面からの充実と世のため人のために動いた当時の方々の精神的遺産を継承する取り組みの強化を要望しておきます。 次に、西郷南洲翁遺訓集発行の経緯についてお示しください。 また、記念誌として発行してきた西郷南洲翁遺訓集の発行状況について、発行年度、発行部数、今後の発行の考え方についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 西郷南洲顕彰会によりますと、同会が発行した西郷南洲翁遺訓は、南洲翁没後百年の記念事業として昭和五十一年度に十三万部が発行され、その後、版を重ね、平成十三年度には増補版が発行されておりますが、これまでの総発行部数は把握できないとのことでございます。 なお、現在のところ、今後の発行予定はないとのことでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました この遺訓集は鶴岡市の西郷さんを敬愛される個人の方が努力され編集されたものがそもそもの基本となっているようです。発行予定はないとのことでしたが、それでよいでしょうか。西郷さんの精神的遺産を継承する唯一の遺訓集です。西郷さん没後百四十年の節目にも当たり「西郷どん」も放映されます。顕彰会に当初より少ないながらもせめて五万部の発行と販売をお願いし、観光振興に結びつけるべきであることは申しておきます。 次に、本市が所管する観光地や公園におけるトイレの現状、課題に関して伺います。 一点目、昨年、政府が実施した日本トイレ大賞の目的、概要についてお示しください。 二点目、本市の所管する観光地や街区公園、近隣公園における洋式・和式トイレの割合とそれぞれの設置基準、トイレットペーパーを置かない理由についてお示しください。 三点目、中央公園と五代友厚誕生地におけるトイレの現状と評価についてお聞かせください。 四点目、観光地や公園のトイレに対する市民の意見・要望等はこれまでなかったものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎環境局長(山口順一君) お答えいたします。 日本トイレ大賞は、国において暮らしの質の向上のため、快適なトイレをふやす取り組みの一環として平成二十七年度に実施されたものであり、トイレに関する空間部門と活動部門の二部門で特にすぐれた二十八事例が表彰されております。 以上でございます。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 本市の観光地のトイレは、改修の際に洋式化を進めることを基本に多目的トイレを含む九六%の施設に洋式トイレを設置しております。また、トイレットペーパーは全てに設置しているところでございます。 次に、観光地のトイレに対する意見・要望等としては、トイレットペーパーの補充に関するものがあったところでございます。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 公園のトイレについては、一千平方メートル以上の公園に設置することとしておりますが、大便器を複数設置する場合は一つを洋式としており、現在、近隣公園のおよそ八九%、街区公園のおよそ二五%に洋式トイレを設置しているところでございます。トイレットペーパーについては、いたずらや放火、盗難など防犯上の課題があることから原則として備えつけておりませんが、指定管理者が管理する施設や観光地である城山公園、キャンプ場施設のある公園などには備えつけております。 中央公園と五代友厚誕生地についてはいずれも洋式トイレを設置しており、適切な管理のもとに御利用いただいているものと考えております。なお、どちらにもトイレットペーパーは備えつけていないところでございます。 市民からの意見・要望等には、トイレの新設やバリアフリー化のほか、トイレットペーパーの備えつけなどがございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました 中央公園と五代友厚誕生地は私の調査ミスで多目的トイレがあることで対応ができていることで理解しましたが、この二カ所にはおもてなしの意味からもトイレットペーパーの設置は必要であります。設置を強く要望しておきます。 そこで、日本トイレ大賞の趣旨を踏まえ、高齢者への配慮と国際観光都市にふさわしく全て洋式トイレにすべきではないのかお示しください。 答弁願います。
    観光交流局長(圖師俊彦君) 観光地のトイレにつきましては、国内外から訪れる観光客の方々が安心快適に利用していただけるよう、引き続き洋式トイレ化を図ってまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 公園内のトイレの洋式化については、利用者のニーズ等を踏まえ検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました それぞれ検討していくとのことでしたので御努力をお願いしておきます。 次に、鹿児島中央駅東口バスターミナルの乗り場の現状と課題等について伺います。 これについては、この六月議会に請願第一号鹿児島中央駅東口バスターミナルの乗り場再編についてが提出され、総務消防委員会でるる質疑が交わされ、先月の審査では不採択となっておりますが、本市の玄関口としてのまちづくりや市民サービス、観光振興等に及ぼす影響を考えた場合、前向きに検討すべき案件であると考えますので、以下伺います。 一点目、本ターミナル乗り場の現状の問題点に対する当局の評価、認識についてお示しください。 二点目、過去に苦労して現在の乗り場配置になったとしても十年以上経過しながら市民や観光客にわかりにくい現状を黙認してよいと考えるか、これまでの行政対応はどうだったのかお示しください。 三点目、これまで県バス協会とバス事業者の中で乗り場の再編について検討されたことはないものかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) お答えいたします。 鹿児島中央駅東口のバス乗り場につきましては、二十三のバースに到着便を除き一日約二千三百便の路線バスが乗り入れており、日常的に利用されていない方にとりましては戸惑う面もあろうかと考えております。 バスターミナルの案内につきましては、本市や県公共交通総合案内システム運営協議会において案内板の設置などを行っているところでございます。バスターミナルに関するさまざまな御意見については県バス協会等関係機関にお伝えしてきたところでございます。 バス乗り場の再編につきましては、カゴシマシティビュー等の乗り場を移設したなどの事例があるようでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 戸惑う方々が余りにも多いことから質問しております。当局も問題意識は共有すべきであります。 観光に対する都市間競争の厳しい中、「西郷どん」放映や鹿児島国体を見据え、公益とまちづくりの面から早期の再編改善に向けて行政として本市交通政策課なりが窓口となって真剣に働きかけるべきではないのか、見解をお聞かせください。 答弁願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) バス乗り場の配置につきましては、県バス協会やバス事業者間で協議・調整されるものと考えており、今後は案内機能のより一層の強化等について関係機関と協議・検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 委員会で否決された請願については、断定的な文章で議会になじまなかったようですが、市民である請願者が観光ボランティアとして苦労して調査研究された再編図であります。これをたたき台に検討していただき、行政として市長名の文書を携える等して、危機感を持って真剣に関係機関に働きかけるべきであることは申しておきます。 次に、郷中教育と新・郷中教育推進事業の比較及び教育現場と子供たちの現状、課題に関して伺います。 かつて教育県と言われた本県が学力において低迷し、世界の中でも我が国はおくれをとってきております。教育は正しい心を育ませ、目的を持って学力向上に導くことが大事であります。 そこで伺います。 まず、薩摩藩の郷中教育の特徴と成果について、どのように捉えているかお示しください。 また、郷中教育は薩摩藩の至るところで行われていたところですが、特に明治維新の偉人が、西郷、大久保、大山元帥、東郷元帥、山本権兵衛等が加治屋町に集中しております。この集中した要因をどのように分析されているかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 郷中教育は、青少年が異年齢集団の中で切磋琢磨しながら年少者に対する思いやり、連帯感等の資質を育み、人としての生き方等を学ぶものとされております。 加治屋町からは明治維新で活躍した偉人が多く輩出されております。これはこの地域で育った西郷隆盛、大久保利通らが郷中教育の中心となって後輩たちの指導・育成を行った成果ではないかと言われております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 指導者と先輩方の役割がいかに大事かがわかる典型的な例であり、学校教育にしても、新・郷中教育にしても、子供たちの目線に立って教師や保護者、指導者等関係者が一丸となって当たらなければ相応の成果が出ないと思われます。 そこでまず、本県、本市における子供たちの学力の推移について、他県と中核市で比較した過去十年をおおむね五年ごとにお示しください。 学力が低下してきた要因と対策についてもあわせてお示しください。 また、本市における子供たちの犯罪・非行の現状について、過去三年間を種別ごとにお示しください。 また、子供たちにやる気と感動を与える教育で現在の教育現場で行っている事柄、効果等についてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 全国学力・学習状況調査の平均正答率を過去十年をおおむね五年ごとに本市を中核市及び全国と比較しますと、十九年度は本市は総じて中核市、全国を上回っております。二十四年度は抽出調査のため中核市のデータはありませんが、全国と比べますと中学校数学の活用に関する問題以外は上回っております。二十八年度は中核市と比較しますと、中学校国語の知識及び活用に関する問題と中学校数学の知識に関する問題以外は上回っております。また、全国と比べますと、中学校国語の知識及び活用に関する問題以外は全て上回っております。 このように教科等によって傾向はさまざまですが、学力が低下する要因としましては、教員の授業力、家庭での学習、社会環境の変化等が考えられます。授業力向上の対策の一つとしまして、国語、数学を専門とする市と県の指導主事が連携して取り組む授業づくりなどがございます。 次に、市内三警察署の統計によりますと、本市で刑法を犯し検挙または補導された二十歳未満の人数を二十五年から二十七年まで順次申し上げますと、二百六十三、二百三十、二百四人でございます。そのうち窃盗犯や暴力、傷害等の粗暴犯が多く、その人数を順次申し上げますと、窃盗犯は、百七十九、百三十二、百三十五人、粗暴犯は、二十五、五十八、四十二人でございます。 次に、子供たちにやる気と感動を与える教育につきましては、各学校が基礎的な知識・技能を身につけさせる活動を初め、問題解決的な授業を行うことで児童生徒がわかる楽しさやできた喜びを味わうことができていると考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 社会環境の変化は他都市も一緒でありますので、人権や勉強する目的、物事の善悪を判別できる豊かな心を育てる教育の推進を今後とも強く要望しておきます。 また、学力低下の要因に教員の授業力、家庭学習も挙げられましたが、教育の目的がしっかりと先生方や保護者、子供たちに理解されているでしょうか。教育現場では授業も大切ですが、日ごろから先生自身の体験や自分が感動した先人たちの生き方を紹介しながら人としての道義を教えることが大切ではないでしょうか。まずは先生方のやる気と子供たちを正しく導く教師の職責感、責任感の醸成が大事と思われます。 そこで、先生方のやる気醸成に向けての取り組みと考え方についてどのような見解かお聞かせください。 また、郷中教育の基本は、負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなと認識していますが、物事の価値観が変わっても、豊かな心を育て目標を持って正しく生きるような教育を行うのは、いつの時代も一緒であります。そこで、その目当てとするものがなくてはならないと考えます。まずは保護者や指導者も子供目線に立って子供たちと共有するスローガンが必要ではないでしょうか。本市の新・郷中教育推進事業の推移とスローガン設定の必要性についての考え方をお示しください。 また、現在を一緒に生きておられるノーベル賞受賞者である赤崎 勇博士を副読本等で取り上げ、子供たちにその生き方を紹介することも大切と考えますが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 管理職として教職員の意欲をさらに高めるためには、日常の教育活動を観察し、場面に応じて指導や承認を行うことが大切だと考えております。また、個人面談を通じて職責感や意欲を高めるよう指導しているところでございます。 次に、本市の新・郷中教育推進事業で開設しております放課後子ども教室の数を二十六年度から二十八年度につきまして順次申し上げますと、十、十五、三十教室となっております。スローガンにつきましては、その必要性も含めて今後研究してみたいと考えております。 次に、鹿児島市ではこれまでに副読本としまして平田靭負や西郷隆盛を漫画教材に取り上げてまいりましたが、赤崎 勇博士につきましては今のところ考えていないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました 青少年の健全な育成に向けて、まずは先生方や指導者の方々がしっかりその目的を認識していただくような取り組みを要望しておきます。 赤崎博士については、将来にわたってその功績と生き方が教材に資するような対策を要望しておきます。 また、新・郷中教育も学校別ないしは学校の中でも参加しない子供たち等の実態があっては平等な教育とは言えません。総合教育会議等で協議していただき、本来の郷中教育の目的である健全な精神を養う教育が全ての学校で展開できるような体制づくりを強く要望しておきます。 次に、小中学校におけるトイレの現状、課題に関して伺います。 教育委員会では、小学校に入学した新一年生を初め、子供たちにとって和式トイレの及ぼす影響を考えたことがあるでしょうか。ほとんどの家庭が洋式になっており、戸惑う子供たちがいることと私は推察します。学習環境以前の問題であることから伺います。 小中学校における洋式・和式トイレの割合とそれぞれの設置基準についてお示しください。 また、トイレに対する保護者や子供たちの意見・要望等はどうなのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 小中学校におけるトイレの割合につきましては、平成二十八年四月一日現在、小学校が洋式三二・七%、和式六七・三%、中学校が洋式二九・七%、和式七〇・三%でございます。文科省によりますトイレに関する設置割合の基準は示されていないところでございます。 トイレに対する意見や要望としましては、器具の破損や詰まりといったトラブルの解消や洋式化を含むトイレ環境の改善などがございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 先ほどのトイレ大賞の目的も踏まえ、教育環境への配慮から利用する子供たちの立場で全て洋式トイレにすべきと考えますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 小中学校のトイレにつきましては洋式化を進めてきているところでございますが、洋式トイレの便座の共有を嫌う子供たちがいるといった理由等から、現在のところ、学校の全てのトイレを洋式化する考え方は持っていないところでございます。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 学校でのトイレの洋式化については、せめて現在の割合が逆転するように御努力を要望しておきます。 次に、松元小学校の環境整備と課題について伺います。 松元小学校内には鹿児島市道から道路形態を残したまま学校内に里道が入り込んでおります。新築中の屋内運動場・プール前を通る未利用の里道は、子供たちの安全と学校管理の面から問題があります。そこで、当局はどのような認識かお示しください。これまでの対応状況もあわせてお示しください。 また、早急に里道を廃止し、教育委員会に登記して部外者が容易に侵入できないよう安全対策を講じるべきですが、見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 新築中の屋内運動場・プール前を通る里道につきましては、里道と校庭の間には高低差があり、児童が屋内運動場・プールを利用する際は校庭と建物の二階部分をつないでいる渡り廊下を通行することから、現状で安全上の支障はないものと考えております。 次に、里道の用途を廃止し、学校用地とすることにつきましては、今後、JR九州等関係機関と協議したいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 JR等関係機関と協議していくとのことですので、答弁をよしとしますが、早急な取り組みを要望しておきます。 次に、農業振興の現状と課題に関して伺います。 農村の課題等についてはこれまで質問してきているところですが、当局には地方創生は農村の活性化なくして成就できないとの考えをもっと強く持っていただきたいものです。農道一つとっても予算がないとのことで、十年以上も据え置かれている実態もあります。 そこで伺います。 一点目、農業土木関係予算の推移と課題について、過去十年を五年ごとにお示しください。 二点目、イノシシやアナグマ等の有害鳥獣被害対策に関しては、これまで多くの同僚議員から質疑が交わされておりますが、一向に改善に向かわず、むしろ市内全域で被害が高まっている現状があります。そこで、有害鳥獣被害対策事業費と電気柵設置費の推移を過去三年についてお示しください。また、その財源と課題についてもお示しください。 三点目、この十月、郡山の農家の方から水田のぬかるみでコンバインが利用できないので見てほしいとの電話があり、駆けつけたところ、三反以上の水田の半分がコンバインを利用できない状況でした。上下隣の農家の水田も同じ状態のようです。そこで、基盤整備をしながらぬかるみでトラクターやコンバインが利用できない要因をどのように分析しているのか対策とあわせてお示しください。 以上、答弁願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 農業土木関係予算の推移につきましては、平成十八年度十一億五千九百四十七万円、二十三年度七億五千八百四十五万円、二十八年度五億四千八百五十一万円となっており、地域の要望に応じた予算確保を行うとともに、効率的な事業の執行に努めているところでございます。 次に、有害鳥獣被害対策事業費を平成二十五年度から二十七年度まで順に申し上げますと、一千八百九万三百九十二、二千三百八十五万八千四十四、三千四百三十万三千九百十二円でございます。次に電気柵設置費の推移を順に申し上げますと、九百八十六万五千、一千五百七十五万一千、一千百二十二万一千円でございます。電気柵につきましては市単独事業でございますが、二十七年度から捕獲に係る活動経費について国の事業も活用しているところでございます。また、有害鳥獣の捕獲や電気柵等による被害防止に加え、地域ぐるみでの取り組みを推進し、総合的な対策を図ることが課題となっております。 次に、水田のぬかるみの要因としましては、基盤整備後の経年による排水不良等が考えられることから、現地調査を行い、耕作者と協議しながらどのような方策があるか検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 農業土木関係予算が年々少なくなっているようです。有害鳥獣被害対策については狩猟期間を通年間を視野に県と協議され、取り組みの強化を要望しておきます。 基盤整備を終えた水田のぬかるみについてはよく調査をされ、農家の立場に立って善処されるよう要望しておきます。 市街化区域の市街地再開発や都市拠点整備事業、区画整理事業に比較すれば農村に対する予算は微々たる現状があります。農村の活性化なくして地方創生はあり得ません。そこで、有害鳥獣被害対策を含め農村・農業の環境整備にはもっと十分な予算を確保すべきではないのかと思いますが、見解をお示しください。 答弁願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 農村・農業の環境整備等につきましては、今後とも地域の要望を取りまとめ、検討を行うなど、必要な事業を予算に反映させてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 農村の活性化には前例踏襲主義でない事業も必要であります。私も調査研究していきますが、当局も他都市の政策等を研究され、環境整備の充実に善処されるよう要望しておきます。 次に、道路冠水や床下浸水被害の現状と課題に関して伺います。 この十月、吉野町の市民から馬口場川が浸水し毎回困っているとの電話があり、ゲリラ豪雨の中伺ったところ、あと少しで床下浸水に至るところでしたが、雨がやみ、難を逃れました。その市民は上からの浸水を防ぐため、コンパネを置き、敷地のブロックを三カ所壊し、畑に流れるようにしていました。当該地に至るまでの吉野町の市道は道路が冠水し、ごみステーションからのごみが一緒になって流れ、さんざんな状況でした。 そこで伺います。 平成二十七年度に道路冠水や床下浸水被害が起きた主な地域と特徴についてお示しください。 また、それらに対する対応、対策についてもお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お触れのような状況は、吉野、原良、田上、坂之上などで確認しております。特徴としては、短時間に強い雨が降ったときに河川や水路等の水位が急激に上昇し、一時的に道路冠水などが発生することでございます。 また、これらの地域については、現地調査などを踏まえ浸水等の解消に向けた対策に取り組んでおります。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) 答弁を伺いました。 被害が起きないような十分な対策を要望しておきます。 次に、磯海水浴場に散乱している流木の問題について伺います。 先日、市民の方から、磯海水浴場に散乱している流木について問い合わせがあり、現地に伺ってみると、なぜこれまで放置しているものか疑問に思うことでした。 これがその写真です。磯海水浴場の端から端まで同じ状態であります。 そこで、以下伺います。 一点目、台風十六号により漂着している流木は再度高潮等で沖に流されフェリーやボート等に危害を与える懸念はないのかお示しください。 二点目、本市にある他の海水浴場も同じ状態が見受けられるのかお示しください。 三点目、仙巌園を訪れる観光客に与えるイメージダウンへの懸念はどうなのかお示しください。 四点目、対応する本市の所管課と今後の対応についてはどうなのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 磯海水浴場の流木は、周辺住民などの自主的な活動により波打ち際より陸側に集積されていることから、再度沖に流される可能性は低いと考えております。 また、本市の海水浴場のうち、桜島地区のレインボービーチには流木はございませんが、同地区の西道海水浴場と喜入地区の生見海水浴場では流木があることを確認しております。 仙巌園を訪れた観光客などからは流木に関する苦情等は寄せられておりませんが、景観にも配慮し、所管課の河川港湾課において年内に処分することとしております。 以上でございます。   [大園盛仁議員 登壇] ◆(大園盛仁議員) それぞれ答弁を伺いました。 放置してある流木への対策、認識は共通しておりますので、このような場合、今後とも早期の撤去がなされるよう要望しておきます。 最後に、郷中教育の理念である、負けるな、うそを言うな、弱い者をいじめるなは、私たちの大人社会でも大事にしなければならない問題であります。強い者になびき、長いものに巻かれ、見て見ぬふりをする風土があらゆる組織でもあります。こんな社会を変えなければ、郷土だけでなく日本の明るい未来はないことを申し上げ、私の個人質問を全て終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、大園盛仁議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) 次は、中島蔵人議員。   [中島蔵人議員 登壇](拍手) ◆(中島蔵人議員) 平成二十八年第四回市議会定例会に当たり、私は、自民維新の会の一人として質疑を交わしてまいります。 なお、質疑の関係上、一部割愛することがありますことを御了承願います。 まず、本市の観光関連施策の今後の展開と再開発地域との連携した取り組みについてお伺いいたします。 市長は、先月行われた市長選において、愛する鹿児島の未来に向け三つの重点施策の一つに次代のまちづくりを掲げました。世界に誇り得る豊かな地域資源に恵まれた東アジアに近接する陸・海・空の交通結節点であり、新幹線の南の発着点である本市にとって、観光及び中心市街地で進行する大規模再開発事業をいかに有機的に絡め関係施策を推進していくかが本市発展と成長の大きな鍵となることと思います。世界や日本の観光動向を踏まえ、成長する世界の旅行市場を本市の活力として世界が訪れたくなる鹿児島づくりに向けた取り組みが今こそ求められております。 そこで、アジアの中でも、特に注目したい香港からの観光客の増加を踏まえた施策の展開についてお伺いいたします。 第一点、近年の香港からの観光客増加の要因。 第二点、他国からの来訪客との宿泊数、買い物等の内容、消費額等の違い。 第三点、今後、香港からの誘客のためにいかなる戦略を考えておられるのか。 以上、一括答弁を願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) お答えいたします。 香港からの観光客の増加要因は、香港航空による増便や香港エクスプレスによる新規路線就航によりツアー客や個人旅行客が増加していることでございます。 また、日本政策投資銀行の外国人旅行者の意向調査によりますと、香港の方は自由に周遊する旅行や食の魅力を体験したい人が多く、訪日経験者では百貨店やスーパーマーケットで買い物をした人が多いようでございます。 次に、誘客戦略としては、香港からの観光客は個人旅行客が多いことから、JR九州が発行する外国人観光客向けの南九州レールパスや本市の外国人向け共通利用券のウエルカムキュートを活用した旅行商品の造成などが効果的であると考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 香港からの誘客策について、需要に即した旅行商品の造成はもとより、今後はインバウンド、アウトバウンド双方向での交流促進や現地における訪日プロモーション基盤の強化など鹿児島オリジナルの魅力を国内外に発信し、世界基準の観光地づくりを目指すことが求められております。今はまだ素案の段階ですが、第三期観光未来戦略を着実に実施するための調整機能を備えた組織や観光など、特定の分野や地域情報等を紹介、案内する施設の設置など、インバウンド新時代に向けたさらなる戦略的な取り組みを期待いたします。 次に、大河ドラマ「西郷どん」などを生かした観光施策と対応についてお伺いいたします。 第一点、軍人、政治家としての西郷像に加えて人間・西郷像が描かれる中で歴史に関心の薄い若者層向けの観光施策の展開の考え方。 第二点、西郷にかかわる新しい観光名所、座禅石や生誕地、西郷家墓地等のクローズアップ及び設置箇所の検討。 第三点、当時西郷が好んで食していた特産品の開発についてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 大河ドラマ「西郷どん」は、勇気と実行力で時代を切り開く、愛にあふれたリーダー西郷隆盛を女性の視点で描くとのことであり、これまで歴史に関心が薄かった若い方々も含め多くの方々にごらんいただけるのではないかと考えておりますので、大河ドラマのPRとともにこれを活用したイベントの開催など、若い方々にも興味を持ってもらえるような取り組みも検討してまいりたいと考えております。 次に、西郷さんにゆかりのある場所につきましては市内に多く存在しており、これまで余り取り上げられてこなかった場所も含め今後ホームページ等で紹介し、観光資源として活用を図ってまいりたいと考えております。 次に、西郷さんは大の甘党であり、また豚骨を好んで食していたという記録もあるようでございます。今後、大河ドラマ放映に向けて民間においてもこれをビジネスチャンスとして捉え、新たな特産品の開発に取り組んでいただきたいと考えているところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 大河ドラマは再来年の放映予定ですが、来年には撮影が始まるので悠長なことを言ってはおられないと思います。対応は急がなければなりません。本市にとって経済効果が大いに期待されるわけですので、もっと積極的な姿勢で対応いただきますよう要望しておきます。 引き続きお伺いいたします。 第一点、これまで生かされていない大久保利通をクローズアップし、維新の両翼として活躍した大久保利通像を生かした観光施策について。 第二点、本市の観光でこれまでクローズアップされていない明治維新の隠れた功労者、薩摩藩英国留学生、薩摩の海外貿易の立て役者の豪商たちなどに光を当てる施策についてお示しください。 答弁を願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 大久保利通は「西郷どん」の中でも登場し、西郷さんとの交流も描かれるものと考えておりますので、今後、明治維新150年カウントダウン事業や大河ドラマを活用したイベントの開催などの中でクローズアップしてまいりたいと考えております。 次に、薩摩藩英国留学生は、明治維新150年カウントダウン事業の二十七年度のテーマとして取り上げ、功績等について紹介したところでございます。また、県が明治維新百五十周年記念事業として発行した「明治維新と郷土の人々」の中では、商人など明治維新の隠れた功労者にも着目し、まとめられております。今後、明治維新百五十年に向けて県とも連携を図りながら西郷さん以外の人物もイベント等の中で取り上げ、周知を図る取り組みを検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 鹿児島オリジナルの歴史・文化の活用として明治維新の原動力となった、これまでクローズアップされていない薩摩藩の先人たちの知恵と情熱を伝えストーリーづくりを行うことは、維新のふるさと鹿児島市をさらに印象づけることができると思います。新たな観光客の発掘につながる取り組みを大いに期待いたします。 次に、市内の再開発地域(中央駅周辺、天文館地区、旧交通局跡地、鹿児島港本港区などの大規模再開発構想)における観光客を初めとする交流人口の確実な増加策及び環境整備についてお伺いいたします。 再開発事業完成前後を比較して、第一点、想定する交流人口の比較。 第二点、交流人口増加に伴う現況の交通網の問題点、課題、対策についてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎企画財政局長(秋野博臣君) お答えいたします。 旧交通局跡地及び鹿児島港本港区では民間や県において整備が検討されている段階であり、交流人口の比較については困難でございますが、施設の整備により交流人口の増加が期待できるものと考えております。 次に、交流人口増加に伴う交通網の課題等につきましては、主要なターミナルからの二次交通の充実や中心市街地へのアクセス性、回遊性の向上により、来街しやすく気軽にまち歩きを楽しめる交通環境の整備を進める必要があると考えております。対策といたしましては、各公共交通機関が有機的に連携し、ネットワークとして機能するよう路面電車観光路線の新設を初め、本市公共交通ビジョンに掲げた各種施策について関係事業者等と一体となって取り組んでまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 鹿児島中央駅周辺及び天文館地区では、市街地再開発事業による商業施設やホテルなどの整備が検討されている段階であり、交流人口の比較についてははっきりと見通せないところでございますが、施設の整備により交流人口の増加が期待できるものと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 各地区で展開される新たな集客拠点としての大規模再開発事業は今後まちの顔として定着していくことになり、観光・商業・交流によるにぎわいあふれる中心市街地の発展に貢献することはもとより、間違いなく交流人口の増加につながります。路面電車観光路線の新設など、第五次総合計画案や総合戦略、素案として示された観光未来戦略に位置づけられた関係のあらゆる施策を着実に実施し、また、あわせて交流人口増加に伴う課題解決に向け関係事業者と一体となった取り組みを要望しておきます。 次に、天文館再開発地区のたどってきた歴史・文化を掘り起こし、観光に活用する方策についてお聞かせください。 第一点、天文館再開発地区における観光客向けの天文観測ゾーンの設置について。 第二点、県外客に知名度のある天文館という歴史・文化をイメージさせるブランドの活用についてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎観光交流局長(圖師俊彦君) 天文館は県外の方にも知名度があり、飲食店が集まるなど本市の重要な観光エリアとなっております。お述べになられた天文観測ゾーンにつきましては特に考えはございませんが、天文館地区は本市観光の重要な地区でもあり、今後とも歴史・文化的な背景を国内外に情報発信してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 鹿児島と言えば天文館、天文館と言えば鹿児島市、知名度があり、広告費をかけずとも言わずと知れた厳然たるつながりがそこに存在するのであります。天文館という名称の由来に興味を抱く人はたくさんいると思います。天文観測ゾーンの設置が新たな観光の目玉となることは明らかであります。歴史・文化的な背景を国内外に情報発信する上からも検討方を要望いたしておきます。 次に、災害時の避難策など防災関連についてお伺いいたします。 本年八月、岩手県岩泉町の高齢者施設の入居者九人が水害から逃げおくれて犠牲になったことはまだ記憶に新しいところであります。その際に岩泉町役場は、避難情報の後で避難勧告情報をある地区に対して出していなかったことを知り、早目の避難の大切さを改めて実感したそうであります。このことから、自主避難により早目の避難行動を起こすことが桜島爆発による災害を想定する際に重要と考えております。 なお、市町村によっては災害発生の早い段階で自主避難所をみずから開設し、自主避難者を受け入れるところを広報しているようであります。本市も同様な対応を行う必要性を感じます。 災害発生時を想定した避難所開設に伴う自主避難の現状と問題点についてお伺いいたします。 まず、直近五カ年の自主避難の実施状況について、第一点、地域防災計画に定める避難行動要支援者の自主避難実施状況での避難者数、避難所数。 第二点、避難行動要支援者以外の独居高齢者などの自主避難実施状況の避難者数、避難所数について。 以上、答弁を願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。 避難所の開設時におきましては避難者名簿を作成しておりますが、避難行動要支援者であるかないか等の確認は行っていないところであり、それらの避難者数、避難所数は把握していないところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 避難所開設時におきましては、避難者名簿は作成しておりますが、避難行動要支援者であるかないかの確認は行っておらず、避難者数、避難所数は把握していないとの答弁であり、極めて問題であります。 引き続きお伺いいたします。 第一点、本市の自主避難希望者への避難所開設情報伝達の現状。 第二点、行政や自治組織、自治防災組織から自主避難希望者へ避難所開設情報を伝達している他都市の状況。 第三点、自主避難に続き、避難勧告等が想定される災害の場合、自主避難が重要な意味を持つことを踏まえて、本市の自主避難のあり方の見直しの見解についてお示しください。 答弁を願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 台風などの災害が迫った際は、正確な気象情報に基づき、危険を感じた場合はみずからの判断で迅速に自分の身を守る行動をとることが大切であり、このことについては市政出前トークや地区別防災研修会などの機会を通じて周知に努めてきておりますが、今後とも市民の意識向上に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 避難所の開設情報についてはホームページや安心ネットワーク一一九を通じたメールの配信などでお知らせしており、自主避難を希望する市民から問い合わせがあった際には開設状況などをお知らせしております。 なお、他都市の状況については把握していないところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 自主避難とは、当然各個人が最小単位であり、次に家族単位、さらに周囲の居住者とのコミュニティーと拡大し、避難することになります。その際の連携を機会あるごとに繰り返し学習しなければ、いざというときに役に立たないのは当然でしょう。そのための訓練、学習を促すことをぜひ怠らないようお願いしておきたいと思います。自主避難を希望する市民に対して今後きめ細かな安心できる対応方を研究していただきたいと要望しておきます。 また、台風など災害が迫り危険を感じた場合は、みずからの判断で迅速に自分の身を守る行動及び避難することが大切ですが、その判断ができ得ぬ方々が多いのではないでしょうか。災害対応に市民の皆さんが不安なく安心して取り組める環境を整えることを強く要望しておきます。 次に、本市の福祉避難所等の状況についてお伺いいたします。 福祉避難所の設備・人的体制の基準とそれを満たす本市の避難所の状況についてお聞かせください。 第一点、設備・人的体制基準。 第二点、本市の設置状況と配置の考え方。 第三点、これまでの福祉避難所開設事例と避難者からの利用上の課題についてお示しください。 答弁を願います。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 福祉避難所の基準につきましては、国のガイドラインの中で施設における要配慮者の安全性、避難スペース及び支援人員の人的体制などについて示されているところでございます。 福祉避難所につきましては、高齢者福祉センターなど七施設のほか、市老人福祉施設協議会、市知的障害施設連絡協議会の協力協定施設として六十施設があり、災害発生時の協力要請に対応可能な施設を福祉避難所として開設することとしております。 本市においては、これまで福祉避難所を開設した事例はないところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 福祉避難所につきましては、高齢者福祉センターなど七施設のほか、市老人福祉施設協議会、市知的障害施設連絡協議会の協力協定施設として六十施設あるとのことであります。 これまで福祉避難所を開設したことはないとのことでありますが、今後、市民に災害避難所として事あるごとに市の広報紙などで周知徹底されるよう要望しておきます。 引き続きお伺いいたします。 第一点、桜島噴火に伴う津波発生等を想定した場合、標高の低い地域に立地する本市の福祉避難所の危険性と課題。 第二点、現状の福祉避難所に加えて、二次災害を受けない適地に設置する考え方。 第三点、民間の福祉避難所としての活用策の考え方についてお示しください。 答弁を願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 本市が指定する七カ所の福祉避難所と協力協定施設の六十施設は県の調査で示された津波浸水想定区域に入っておりませんが、開設する際には施設や経路の安全性を確認する必要があると考えております。 福祉避難所の追加については、今後、他都市の設置状況も調査してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎健康福祉局長(上之園彰君) 民間の福祉避難所としての活用につきましては、現在、協力協定を締結している二団体を含め拡充に向けて検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 最小限度、津波発生等を想定した対策が必要と思われますので、入念な事前の対応方を要望しておきます。 さらに、福祉避難所については、今後、他都市の設置状況等も調査していただき、民間の福祉避難所につきましても協力協定の締結の拡充に向けて検討していただきますよう要望しておきます。 次に、本市のメンタルヘルス対策についてお伺いいたします。 本市職員及び教職員にとりまして業務負担の増大や大きく変わる環境の変化などで心を病まれ、職場や教育現場を離れられる方々がふえる傾向にあることは知られておりますが、ストレスに起因する疾病によって治療を余儀なくされる方もおられます。 そこでお伺いいたします。 第一点、市長事務部局教育委員会におけるメンタルヘルス不調による休職者等の直近五年間の推移。 第二点、これまでの具体的な対策についてお示しください。 答弁を願います。 ◎総務局長(松永範芳君) お答えいたします。 行政委員会を含む市長事務部局においてメンタルへルス不調による病気休暇取得者及び休職者数を平成二十三年度から二十七年度まで順に申し上げますと、四十一、六十二、五十一、四十七、六十五人となっております。 メンタルヘルス対策としましては、嘱託医による精神保健相談やストレス対処法に関する講演会等の実施のほか、円滑な職場復帰を目的とした試し出勤などに取り組んできているところでございます。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 教育委員会の県費負担教職員の過去五年間のメンタルヘルス不調による病気休暇取得者及び休職者数を二十三年度から二十七年度まで順に申し上げますと、三十七、二十二、二十、十一、十五人でございます。 次に、メンタルヘルス対策につきましては、心の健康に関する校内研修の実施や各種相談窓口の利用、早期の専門医受診の勧めのほか、円滑な職場復帰を目的とした試し出勤等に取り組んでいるところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) メンタルヘルス対策の答弁をいただきました。 今後においてはストレスチェックの分析と活用を図り、メンタルヘルス不調予防のための職場改善の取り組みとして管理監督者と職員への教育研修、情報提供やパワーハラスメント対策を推進することなど、また、ストレスのリスクを特定評価するリスクアセスメントのような新たな手法の検討に加えて職場での相談体制の充実に努めるなど、誰もが安心して健康に働くことができる職場の実現に向けてさらに意を用いて取り組んでいただきたいと思います。 次に、第一点、市長事務部局、四企業、教育委員会のストレスチェック制度の実施内容とその結果について。 第二点、今後の対応についてそれぞれお示しください。 答弁を願います。 ◎総務局長(松永範芳君) 市長事務部局と企業につきましては、私のほうで一括して答弁させていただきます。 ストレスチェック制度は、職員に対し年一回、心理的な負担の程度を把握するための検査を委託して実施し、ストレスが高いと判定された職員には本人の安全衛生担当課への申し出により医師が面接などを行うものでございます。受検率につきましては、市長事務部局の検査を受けた職員は二千八百人、九八・七%、また検査を実施中である船舶局を除く三企業では合計で一千九百八十三人、九八・五%でございます。 今後の対応といたしましては、医師面接をした内容等により早期の治療等につなげるとともに、必要に応じて適切な就業上の措置や職場環境の改善を図ることとしております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 学校に勤務する職員を対象に検査を委託して実施し、ストレスが高いと判定された職員には本人の校長への申し出により医師が面接指導を行うこととしております。受検者数は二千四百三十八人、受検率は六七・三%となっております。 今後の対応としましては、医師の面接指導の内容が校長に送付され、必要に応じて適切な就業上の措置や職場環境の改善を図ることとしております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 本件については改めて今後の対応に期待し、そして心身ともに健全な職員による職務遂行に期待をいたしておきます。 次に、防犯カメラ関連についてお伺いをいたします。 安全で安心して暮らせる犯罪のない地域社会の実現を目的として、犯罪抑止に有効なハード整備である防犯カメラの設置・導入の動きが全国の市町村や自治会、商店街などに広がりを見せております。市民総ぐるみで犯罪防止活動を進め、さらに市と地域、関係団体などが連携して地域における犯罪の取り組みを強化していくことが求められていることに鑑み、順次お伺いいたします。 第一点、安心安全まちづくり推進会議提言後の取り組み。 第二点、学校、警察、商店街、町内会等の関係者からの防犯カメラに関する要望。 第三点、防犯カメラの設置状況。 第四点、本市が直接設置または必要とする団体等への設置支援の検討についてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 学識経験者や関係機関の代表者等で構成する安心安全まちづくり推進会議からは、防犯カメラは地域がその実情に応じて主体的に設置することが基本であり、何らかの支援について議論を進めていく必要があるとの御提言をいただいており、今年度、他都市の状況を調査したところでございます。 防犯カメラの設置に関する要望につきましては、鹿児島三地区防犯連絡協議会などから設置の促進等についての要望をいただいております。 市による防犯カメラの直接設置につきましては、安心安全まちづくり推進会議から監視社会への懸念を引き起こす可能性があるなどの御提言をいただいており、慎重に検討する必要があると考えております。また、町内会等による防犯カメラ設置への支援につきましては、同会議からの設置に関する提言や他都市の事例を参考に現在検討を進めているところでございます。 以上でございます。 ◎産業局長(山下正昭君) 商店街等の設置状況についてお答えいたします。 国の補助金を活用して防犯カメラを設置した商店街等は十一団体、設置台数は各団体の自己負担分も含めて百八十七台あり、補助金の名称は、中小企業庁の平成二十四年度及び二十五年度の補正予算事業として実施された商店街まちづくり事業費補助金で、補助率は三分の二以内でございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 防犯カメラ関連について、安心安全まちづくり推進会議の提言や鹿児島三地区防犯連絡協議会などの要望を踏まえ、他都市の事例を参考に検討を進めていただいていると大変前向きな答弁でありました。地域の自主的な防犯活動を補完し、犯罪の起こりにくい安全なまちづくりに向けた地域の自主的な取り組みを支援するため、地域に設置する防犯カメラの設置費用の一部補助制度について、できるだけ早く、速やかに、新たに設けていただくことを強く要望しておきます。 次に、自転車に関する交通安全対策についてお伺いいたします。 第一点、本市の中学校で自転車通学を容認している学校数と許可された生徒数及び事故の状況や指導対策。 第二点、他都市の状況を踏まえた自転車通学の児童生徒に対する保険加入の義務化に向けた条例制定等の考えについてお示しください。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 平成二十八年五月一日現在、本市の市立中学校において自転車通学を許可している学校は十校で、対象の生徒は四百七十人でございます。本年度十一月末時点では、自転車通学時の交通事故の報告は受けておりません。自転車通学を許可している学校におきましては、自転車通学に係る規定を定め、ブレーキやライト、ベル等の自転車の整備、ヘルメットや蛍光たすき等の自転車乗車時に身につけるもの、二人乗りや並列走行の禁止、一旦停止の厳守等、交通ルールやマナーについて指導しております。 次に、保険加入の義務化につきましては、他都市の状況は把握していないところでございますが、今般の県議会において骨子案が公表されました自転車の安全利用に関する条例(仮称)の中で自転車利用者に損害賠償保険の加入を義務づける内容が盛り込まれていることなどから、今後、県の動向を注視してまいります。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 自転車が関係する交通事故について、直近のデータによると本県では、自転車対自転車及び自転車対歩行者の死亡事故は発生していないものの、自転車が関係する交通事故は七百十六件で、交通事故の八・五%を占め、死者四人、負傷者六百九十人となっております。 なお、他県では自転車運転者が加害者として高額な損害賠償責任を負う交通事故も発生しているようであります。 今般、答弁にありました県議会で示された自転車の安全利用に関する条例(仮称)など動向を注視し、自転車の安全利用に関する施策を総合的に展開していただくことを要望しておきます。 次に、防災対策関連についてお伺いいたします。 本市は、複合災害を想定した避難方法等をまとめた地域防災計画の火山災害対策編をことし八月に策定して、本年度中に長期避難対策を盛り込み、防災計画の実効性を高めようとしております。 そこで、以下お伺いいたします。 第一点、十一月に実施された夜間の桜島火山爆発総合防災訓練の状況、課題、今後の取り組み。 第二点、各種団体や企業との防災災害に関する協定の締結状況と今後の取り組み及び鹿児島市自主防災組織の助成金の活用を含めての状況と今後の取り組みについてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 十一月の島内避難訓練につきましては、昨年のレベル四対応を教訓に策定した地域防災計画火山災害対策編を踏まえる中で、噴石や火砕流などの重大な被害が想定される有村、古里東、塩屋ケ元の三地区を対象に夜間の避難を想定して実施したものでございます。今回の訓練は順調に行われましたが、住民から暗さへの不安の声もあり、照明資機材や避難誘導員の確保など避難体制の強化も必要と考えております。今後、家庭や地域で懐中電灯を常備するとともに、夜間における避難経路の確認など、自助・共助の啓発を行うほか、街灯の設置について関係部局と協議してまいりたいと考えております。 本市では、大規模災害時等に必要な対応が円滑に実施できるよう他の自治体や民間企業・団体と物資の供給や応急対策などに関する協定を締結しており、今後も必要に応じて協定を締結し、災害対応の強化を図ってまいりたいと考えております。また、自主防災組織につきましては、二十七年度末現在、五百九十五団体で、活動助成金の交付実績は二百八十件となっております。今後も助成金を活用するなど地域のさらなる防災力向上に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 引き続きお伺いいたします。 次に、熊本地震を踏まえた九州市長会防災部会と九州地方知事会に関連してお伺いいたします。 第一点、熊本地震を踏まえた九州市長会防災部会における協議内容と今後の取り組み。 第二点、九州地方知事会における熊本地震に係る広域応援の検証状況と九州市長会のかかわりについて答弁をお願いします。 ◎市民局長(中薗正人君) 九州市長会防災部会では、四月の熊本地震を踏まえ、災害時相互支援体制をさらに効果的なものにするため、特に被災市が混乱する発災直後の迅速な支援を基本に、被災市の要請を待たないプッシュ型の支援体制を目指し、各市の具体的な役割などについて詳細を協議していくこととしております。 九州地方知事会では、熊本地震の際の人的支援や物的支援、避難者支援などの項目ごとに検証・評価を行い、本年十月二十四日に中間報告をまとめております。この中間報告でも述べられておりますが、災害時は九州地方知事会や中核市市長会、指定都市市長会などさまざまな枠組みでの支援が行われることから、九州市長会としては、これらの団体との役割分担について事前に明確化できるよう検討を進めているところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 熊本地震を踏まえ、災害時総合支援体制については九州市長会の会長としてこれまで実績を積まれてこられた森市長がリーダーシップを発揮され、国の先例となるような新機軸の対策を提案されますよう実行されますことを期待しておきます。 次に、宇宙と本市のかかわりについてお伺いいたします。 先日、九日の夜、無人補給機こうのとり六号機を載せたH─ⅡBロケット六号機の打ち上げに際し、私も胸を弾ませ、中央港区からの光の軌跡を追いかけ、感動に浸ることでありました。「こうのとり」は、今回、国際宇宙ステーションに種子島の水六百リットルや食料、新型バッテリーなどを運搬しました。ISS(国際宇宙ステーション)では、既に多くの日本の技術が使われており、機能に大きく貢献しているようであります。今回の打ち上げは、まさに輝かしい成果であり、日本の誇りであります。ますます宇宙を近くに感じるところであります。 そこで、宇宙と本市のかかわりについてお伺いいたします。 第一点、本市とJAXA宇宙教育センターと宇宙教育活動に関する協定の締結内容とこれまでの取り組みと成果。 第二点、かごしまスペースフェスタの取り組み内容と成果及び種子島宇宙センター等との交流・取り組みについてお示しください。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市教育委員会とJAXAは、平成二十二年一月に宇宙教育活動に関する協定を締結しております。この協定では、学校教育支援活動及び社会教育支援活動等を推進していくこととしております。これまでの取り組みとしまして、JAXAと連携した授業のほか、講演会や教育機関職員等を対象とした研修会を開催し、児童生徒を含めた市民の宇宙への関心を深め、科学的な物の見方を培っております。 次に、かごしまスペースフェスタにつきましては県主催のイベントで、二十八年度は宇宙飛行士の星出彰彦さんの講演会やJAXAタウンミーティングなどが行われたところでございます。このイベントの開催により県民の宇宙開発に対する理解と関心が深められたと伺っております。また、種子島宇宙センター等との交流・取り組みは行っていないところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 本市教育委員会とJAXAは、宇宙教育活動に関する協定を締結して学校教育支援活動など学校におけるJAXAと連携した授業のほか、研修会、児童生徒や市民の宇宙への関心を深め、科学的な物の見方を培っておられるとのことであります。しかしながら、児童生徒を初め、市民の方は余り認識がないのが実情ではないかと推察いたします。細かくお聞きはいたしませんが、県内に二つの宇宙センターがあり、宇宙に一番近い県として発射ロケットを身近に見られるこの環境であり、宇宙に対する周知・啓発の取り組みを積極的に取り組んでいただきますよう要望しておきます。 引き続き、宇宙に関連してお伺いいたします。 第一点、本市の宇宙に対する取り組みと、どのような見解をお持ちかお示しください。 第二点、小中学校の児童生徒の好奇心や想像力を高めていく上で学校教育での宇宙に関する教育。 第三点、科学館での人工衛星など宇宙に関する展示・体験などの現状と今後の取り組みについてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 本市の宇宙に対する取り組みとしましては、JAXAと連携した授業の実施や科学館における展示物の設置、また、錦江湾公園の電波望遠鏡や宇宙学習室の活用などがございます。このような取り組みにより子供たちの宇宙に関する興味・関心を高めようとするものでございます。 次に、JAXAと連携した授業としまして、二十七年度、小学校四校、中学校一校においてJAXAの講師を招き、太陽系や宇宙ステーション、月の位置や満ち欠けの様子などの映像等を使った宇宙に関する授業を行っております。 次に、科学館におきましては、プラネタリウムを使った星や宇宙に関する番組上映を行っているほか、小惑星探査機はやぶさの操作を体験できるシミュレーターなどを設置しております。今後も引き続き、魅力ある番組の上映に努めるとともに、宇宙に関する講演会等を開催してまいります。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 市民の宇宙に関する興味・関心が高まっているとのことであります。しかし、それは発射ロケットに関することで、市民にもっと身近に宇宙を感じていただくことやJAXAと連携した授業も小中学校二十七年度でわずか五校であります。今後は多くの市民に興味を持っていただく施設の拡充や充実、宇宙学習、さらに科学館での宇宙特別展の開催、学校授業の取り組みなどを積極的に取り組んでいただきますよう要望しておきます。 最後に、宇宙開発関連産業の誘致や施設の導入についての見解と今後の取り組みについてお聞かせください。 答弁を願います。 ◎産業局長(山下正昭君) 宇宙開発は裾野の広い関連産業を持つ総合産業として今後も成長が期待されるものと考えております。県は、関連企業の立地や県内製造業との取引可能性について情報収集に努めるとしていることから、本市といたしましては、今後とも県と情報交換を行いながら企業立地に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ◎教育長(杉元羊一君) 新たな施設の設置につきましては考えておりませんが、科学館において、ソフト面も含め宇宙への関心がより高まるよう努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 県と連携をとりながら企業誘致に向けては取り組んでいただくとのこと、積極的な取り組みに期待をしておきます。 そして、今月の九日、こうのとり六号機の発射は、夜間二十二時二十六分過ぎの打ち上げにもかかわらず、鴨池港や中央港区周辺で桜島の方角を見守る市民がたくさん見受けられました。この現象は、市民が宇宙に興味を持つことを如実に物語っているように思われます。今月二十日、内之浦でのイプシロンロケット二号機打ち上げにも同様な光景が見られることであろうと思います。もっと身近なところでパブリックビューイング等のイベントが開催できないか検討方を要望しておきます。 次に、市立少年自然の家についてお伺いいたします。 第一点、施設の利用状況及び最も利用者の多かった年とその人数、また直近三カ年の利用者の推移。 第二点、県内にある国・県・市が運営する青少年教育施設の数と主な活動内容及び平成二十七年度の利用者の状況。 第三点、少年自然の家の特色と利用者増に向けてのこれまでの取り組みについてお示しください。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 少年自然の家は、小中学校やあいご会、スポーツ少年団等の宿泊学習や自然体験活動等で利用されております。昭和六十一年度が八万四千九百二十八人で最も利用者数が多く、直近三年間につきましては平成二十五年度から順に申し上げますと、四万五千百四十八、四万六千百七十一、四万六千二百三十七人でございます。 次に、県内に類似施設が七施設あり、少年自然の家と同様に小中学校の宿泊学習等で利用されております。平成二十七年度における各施設の利用者数は、国立大隅青少年自然の家七万二千六百八人、県立青少年研修センター七万五千八百五十九人、県立南薩少年自然の家六万五百八十八人、県立霧島自然ふれあいセンター三万九千七百二十六人、県立奄美少年自然の家二万四千三百六十五人、薩摩川内市立少年自然の家三万九千四百七十三人、出水市青年の家一万六千五百人となっております。 次に、少年自然の家の特色といたしましては、自然遊歩道や寺山炭窯跡を活用したオリエンテーリングやハイキング、広大な農園での栽培・収穫体験等がございます。これまでPTA等各種団体の会合における利用案内、ホームページ等を活用した広報活動の充実に努めるとともに、創作活動の工夫等、魅力ある研修プログラムの開発に取り組んできたところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 利用者増に向けての取り組みをさらに努力されますことを期待しておきます。 引き続きお伺いいたします。 第一点、児童生徒以外で教育委員会が適当と認めた団体の利用事例及び県内の他の施設での利用者範囲について。 第二点、規則改正等に対する見解と今後の利用増に向けての取り組み。 第三点、大規模改修に対する見解についてお示しください。 答弁を願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 児童生徒以外では大学や専門学校等の団体が野外活動やレクリエーション、自主研修等で利用しております。他の施設の利用対象者につきましては、県立霧島自然ふれあいセンターと出水市青年の家は児童生徒と成人となっており、他の五施設は児童生徒等の利用に支障のない範囲で成人の利用を認めているところでございます。 次に、少年自然の家では、これまで活動の目的や内容を確認の上、児童生徒の利用に支障のない範囲で成人の利用を認めており、規則改正について現時点では考えていないところでございます。今後は、新たな研修プログラムの開発や主催事業の工夫・充実とともに、成人の利用条件についての周知にも努めてまいりたいと考えております。 次に、施設の大規模改修や整備につきましては、引き続き、関係部局と連携しながら検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 少子化問題が声高に叫ばれる中、自然の家の運用規定についてはもう少し柔軟な対応を行うことにより一般の方も利用可能として頻度が高くなるように取り組んでいただければと思います。例えば、婚活パーティー開催や人前結婚式や披露宴の開催など、一般市民の企画によるイベント開催にも会場を提供できるような見直しも必要ではないかと考えます。関係者の前向きな検討を期待いたしておきます。 次に、都市基盤河川脇田川改修事業についてお伺いいたします。 都市基盤河川脇田川改修工事につきましては、平成二年度から宇宿中間地区土地区画整理事業と整合を図りながら市が事業主体となり年次的に整備が進められてきております。 そこでお伺いいたします。 第一点、事業の進捗状況。 第二点、今後のスケジュール。 第三点、宇宿中間地区土地区画整理事業区域より上流部の整備についてお示しください。 答弁を願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) 当該事業の平成二十七年度末現在の進捗率は事業費ベースで八六%となっております。本年度は、脇田浜橋下流の護岸整備などの工事を行っており、貯木橋が年度内に完了する予定でございます。 今後も引き続き、事業計画に基づき護岸整備や河床掘削などを進めることとしております。 また、土地区画整理事業施行区域より上流部については、現在、県と方針について協議を行っているところでございます。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 いよいよ都市基盤河川脇田川改修事業の中で二十三橋梁の最後の橋梁となる貯木橋が今年度で終了いたします。護岸整備の一部を残し下流からの河床掘削工事に着手をされていくわけですが、計画予定よりも大幅におくれております。一刻も早く着手されますよう、そして完成を期待して促進方をお願いいたしておきます。 次に、南新町の急傾斜地崩壊対策事業の状況と今後の取り組みについてお伺いいたします。 答弁を願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お触れの事業については、本年十月に県が整備を完了したところでございます。また、隣接する急傾斜地については県市合同調査において事業実施が可能と判断されたことから、今後は地権者の同意が得られ次第、用地測量を行うなど、事業導入に向けた手続等を進めてまいります。 以上でございます。   [中島蔵人議員 登壇] ◆(中島蔵人議員) 答弁をいただきました。 南新町の急傾斜地崩壊対策事業については、今現在進んでいるわけですけれども、彦四郎川周辺、そしてまた今現在の崩壊事業工事関係の周辺地域での今後のことを考えますと、一刻も早く南新町の崩壊対策事業については完成のめどをつけていただきますように強く要望を申し上げて、私の全ての個人質疑を終わらせていただきます。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、中島蔵人議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) ここで、しばらく休憩いたします。              午 後 二時五十九分 休 憩            ─────────────────              午 後 三時二十九分 開 議 ○議長(上門秀彦君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。 次は、園山えり議員。   [園山えり議員 登壇](拍手) ◆(園山えり議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。 まず初めに、九州電力川内原発についてお聞きいたします。 十二月八日、九電は、川内原発一号機の定期検査を終えたとして再稼働いたしました。新規制基準に適合後の再稼働は川内原発が全国で初めてで、定期検査後再稼働するのも川内原発が全国で初めてとなりました。十一月二十三日には、ストップ川内原発!三・一一鹿児島集会実行委員会の呼びかけで、全国集会が鹿児島市で開催され、二千人の市民が川内原発を二度と動かさないと声を上げ、私もその一人として市街地をパレードしてまいりました。十二月に入り、県庁や川内原発のゲート前では、連日、再稼働に反対する集会が繰り広げられています。私は命と暮らしを脅かす原発は今すぐ廃炉を決断し、再生可能エネルギーへの転換を目指す立場で、以下質問をいたします。 まず、全国の原発や川内原発をめぐる現状について市長の見解をお伺いいたします。 質問の一点目、十一月二十二日早朝、福島県沖において発生した地震により、震度五という大きな揺れが福島を含む東北を襲いました。この地震で福島第二原発の三号機では、冷却プールの水面が激しく波打ついわゆるスロッシング現象が起き、使用済み核燃料を冷やすためのポンプが自動停止するトラブルが発生しました。敦賀原発二号機では、放射性物質を含んだ一次冷却水が作業員にかかる事故が起き、福島第一原発三号機では、溶けた核燃料を冷却する注水が停止したなど、原発をめぐるトラブルが相次いでいます。この状況をどう認識しておられるのかお示しください。 質問の二点目、九電は当初申請していた免震重要棟から耐震構造に変更いたしました。十一月三十日に原子力規制委員会はこの変更を適合としましたが、同委員会の姿勢も住民の安全をないがしろにしたもので、容認できるものではありません。再稼働前の住民説明会で九電は、免震重要棟をつくるので安心してくださいと説明を繰り返してきましたが、住民との信頼を裏切る行為であり、住民の皆さんの不安も大きくなっています。そのことについての見解をお示しください。 質問の三点目、新知事は、原子力問題検討委員会を県庁内に恒久的に設置すると公約し、開会中の第四回県議会に同検討委員会の関連予算案を提案しました。知事の提案理由説明において、原子力発電の安全性の確認、避難計画の検証など原発に関する諸課題について、技術的、専門的見地から意見・助言をいただく原子力工学や地震学、放射線防護、防災関係などの有識者による検討委員会を設置することとし、九州電力から提出される特別点検の結果報告について、この検討委員会において、検証、確認していただき、その結論を踏まえた上で、どのような対応が必要か総合的に判断すると述べています。この検討委員会についてどのような評価をしておられるのか。また、九電は同委員会の審査を待たずに再稼働しましたが、どのような見解かお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 原発に関しましては、住民の安全性を確保することが最優先されるべきであると考えており、お述べになられたトラブルでは人為的ミスもあったようでございますので、原子力事業者におかれましては、徹底した安全対策を行っていただきたいと考えております。 今回の緊急時対策所における免震構造から耐震構造への変更につきまして、九州電力によりますと、耐震構造でも免震構造と同等の安全性の確保は可能で、また、耐震構造のほうが早期に運用を開始でき、安全性の向上につながるため見直しを行ったとのことであり、原子力事業者として、さらなる安全対策の充実に努めていただきたいと考えております。 県の原子力問題検討委員会の設置につきましては、知事が県民の安心安全の観点から、原発に対する不安感を払拭するために掲げられたものであると考えております。県によりますと、安全性、避難計画などの観点で検討するものであり、今回の稼働のために設置するものではないとのことでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 原発を運転するのもマンパワーであり、その中でお述べになられた人為的ミスやトラブルが起きるのは当たり前のことです。先日、地元紙に原発事故で被害にあった浪江町の馬場町長が、再稼働は万一の時、家族がバラバラになる覚悟をと語られたと紹介されていました。まだ安全神話にすがっていないか、福島は鹿児島にそう問いかけている気がするという社説でした。まさに私たちが問いかけられていると思います。 九電は、免震重要棟について県議会で「最後のとりで」と表現し、二〇一六年三月末までに建設すると何度も説明してきました。福島原発事故では、免震重要棟があったからこそ、大惨事といえども何とか職員がとどまり、最前線の拠点として対応することができました。あの事故から学ぶべき教訓を事前に何の説明もなく変更するというのは、住民の命を預かっている公の企業としての責任や自覚が余りにもなさ過ぎます。当局の、九電の一方的な言いわけをうのみにするこのような姿勢では市民の安全を守ることはできません。検討委員会については、一日も早い同委員会の設置を望む声が高まっています。知事は、専門的見地から安全性に問題があるとなった場合、九電に対し対応をとるという姿勢であることから、九電は検討委員会の審査を待つべきだったということを申し上げておきます。 質問の四点目、市長は、福島原発事故も収束しておらず、トラブルも続いている原発問題について、この不安に応えるためにも、市長選挙で正面から訴え公約を掲げるべきではなかったでしょうか。市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 園山えり議員にお答えをいたします。 原発につきましては、これまでも申し上げてきましたとおり、再生可能エネルギーにより必要な電力が確保されるまでの間、できる限りの節電に努め、市民の日常生活や経済・産業活動に深刻な影響が出ない時点で可能な限り原発への依存を抑えていくべきであると考えており、四期目のマニフェストでも掲げたように、安定的な電力の供給に向けた再生可能エネルギーや省エネルギー技術の利用・導入に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 川内原発から三十キロから六十キロ圏内に市民のほとんどが暮らす本市で、市長は率先して住民の不安の声に応え、市民の信任を得るべきではなかったでしょうか。私どもは、市長選で原発は直ちに廃炉にし実効性ある避難計画の見直しと安定ヨウ素剤の配布などを正面から掲げた市民の市政をつくる会の桂田みち子候補を支援いたしましたが、掲げた公約実現のためにも全力を尽くす決意を申し上げます。 次に、原子力安全協定についてお伺いいたします。 質問の一点目、鹿児島県と薩摩川内市が九電と結んでいる安全協定について、協定では原発周辺住民の安全の確保と環境保全に必要がある場合、県が原発の立入調査ができるとなっており、九電は適切な措置を求められた場合、誠意を持って措置すると定めています。本年、第三回県議会におきまして、我が党議員の質問に対し、県当局は、「適切な措置の中には原発の停止も含まれていると考えている」との認識を示されました。本市と九電の安全協定の前文には、県と薩摩川内市が締結している安全協定書を尊重の上、協定を締結すると示されています。本市も県と同じ認識に立たれるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 県議会における答弁に関しましては、県が九州電力と締結している安全協定書に関する県の考えを示したものであると考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきましたが、同じ認識であるかという質問には答えていただけませんでした。 本市の協定には、県の安全協定を尊重すると示されています。今回、新たに適切な措置に原発の停止も含まれると県が認識を示した以上、同じ認識に立つべきです。そのことを指摘いたします。 質問の二点目、本市を含む六市町、鹿児島市、出水市、日置市、姶良市、さつま町、長島町の安全協定と、いちき串木野市、阿久根市の安全協定の違いとそれぞれ締結に至った経緯をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 安全協定につきましては、平成二十四年七月に本市を含む六市町で九州電力に申し入れを行い、同年十二月二十七日に締結しております。いちき串木野市、阿久根市については、二十キロ圏内にあることなど、置かれた状況が異なるとして、二十五年三月二十六日に六市町とは別に安全協定を締結しております。 それぞれの協定の異なる点については、本市が防災対策に関する県の立入検査に同行できることに対し、両市は県が実施する全ての立入検査に同行できる点やその立入検査の結果、必要があると認めた場合には、県を通じて適切な措置を講ずるよう求めることができる点などがございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 いちき串木野市と阿久根市の協定書は、適切な措置が含まれ、県を通じて適切な措置を講ずるよう求めることができるとなっています。六十万市民の命を預かる市長は、市民の安全が確認できなければどんな場合でも明確な停止を含む適切な措置を要請できるよう盛り込むべきと考えますが、市長の見解をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 本市の安全協定は、福島第一原発事故の被害が広範囲に及んだことを踏まえ、県内市町村を代表する県の協定とは別に住民の安全確保や防災対策の充実を図るために締結したものであり、措置の要請については立地自治体である鹿児島県及び薩摩川内市が責任を持って対応されるべきものと考えております。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 市長も今お述べになられたように、福島原発事故は大変広範に及び立地自治体だけの被害におさまっていないことが明らかです。今なお、八万四千人の方々が避難生活を強いられています。三十キロ圏内の市長として、県や薩摩川内市任せではなく、当事者意識をもっと自覚していただき、九電との安全協定を一層充実していく立場に立っていただきたいのです。明確な停止を含む適切な措置を盛り込んでいただくよう強く要請いたしまして、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 LGBTを初めとする性的マイノリティーの支援についてお伺いいたします。 差別や偏見をなくそうと十二月四日から十日は人権週間でした。性的マイノリティーをめぐっては、当事者が公表しなければ事態が表面化しないために、最後のマイノリティーと言われてきました。私もきょう、レインボーフラッグと言われるバッジをつけておりますが、これは多様性をあらわす虹をモチーフとしてつくられたもので、LGBTの象徴として世界中で掲げられているものです。 この間、報道などでLGBTという言葉をよく耳にするようになりました。二〇一五年四月からは、渋谷区で同居する同性を結婚に相当するカップルとみなして証明書を発行し、区営住宅の入居申し込みや医療機関などでの便宜を図ることなどを明記したパートナーシップ条例が施行されるなど人権問題という認識が高まりつつあります。とはいえ、昨年八月、東京の一橋大学の法科大学院の男子学生が友人にゲイであることをSNS、いわゆるソーシャルネットワークサービスで暴露され、学内で飛び降り自殺するという大変痛ましい事件も起きています。まだまだ偏見や差別がある中で、私もLGBTのことについて深く理解し、この社会に生きる仲間としてその尊厳がしっかり守られる社会をつくっていきたい、その思いで質問をさせていただきます。 質問の一点目、LGBTとは何か、まずその定義をお示しください。 質問の二点目、人口に占める割合と本市の推定人数をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) LGBTとは、一般的にLが女性の同性愛者、Gが男性の同性愛者、Bが両性愛者、Tが性同一性障害で、それぞれの頭文字をとり性的少数者を指しております。 民間会社が平成二十七年四月に全国の約七万人を対象に行った調査によりますと、全体に占める割合は七・六%であったと言われておりますが、本市における推定人数については把握できていないところでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 LGBTは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字をとったものですが、最近では、LGBTQといってクエスチョンのQ、つまり自分の性別がわからない状態のこともあるようです。これだけでも多様な性があることがわかります。推定人数は把握しておられないようですが、人口の七・六%というのは十三人に一人に上ります。これは左ききの人やAB型の人の割合にも匹敵する数字だと言われており、大変身近に性的マイノリティーの当事者が存在していることがわかります。 次に、本市のLGBT支援についてお伺いいたします。 質問の一点目、本市における人権問題としての位置づけと取り組みをお示しください。 質問の二点目、相談窓口や相談員の体制、相談件数とその内容。 質問の三点目、今後どのような課題があると認識しておられるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 本市人権教育・啓発基本計画のその他の人権問題の中で、性的指向や性同一性障害者の人権問題に対して人権教育・啓発を推進し、それらに関する知識や理解を深めるとともに、一人一人の人権が尊重されるよう努めることとしております。 次に、相談窓口や相談員の体制等については、私のほうで一括してお答えいたします。 本庁・各支所において、人権擁護委員等による人権全般についての人権相談を行っているほか、保健所では、医師または相談員による精神保健福祉相談において、性同一性障害などの相談を行っております。人権相談においては、性的少数者に係る相談は平成二十七年度以降寄せられておりませんが、精神保健福祉相談においては、性同一性障害についての相談が二十七年度は十一件あり、治療ができる病院や自助グループについての相談があったところでございます。 今後の課題としましては、性的少数者が安心して暮らせるよう、また、性的少数者に対する差別や偏見をなくしていくために、さらに取り組みを進めていく必要があると考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 本市の人権教育・啓発基本計画では、その他の人権問題として一くくりにされているようですが、女性や子供などと同じように一つの項目に位置づけ、支援していく必要があります。 また、相談窓口については、まだ基本的な本市での位置づけが弱いため、性同一性障害のみにとどまっており、相談窓口の周知徹底や専門の相談員の配置など、相談しやすい体制をしっかりつくる必要があります。第五次総合計画後期基本計画案に対するパブリックコメントの中にも、「人権問題の一つ、理解を促す課題の一つにLGBTによる人権が掲げられていないのは納得がいかない。性的マイノリティーに関する人権について考え、その理解を促すことは、いじめや自殺、不登校などを未然に防ぐことにもつながる」との意見があったことからも、早急にその位置づけと体制づくりをしていただくよう要請いたします。 先日、私は当事者の方々のお話を聞く機会が鹿児島大学でありました。その方は、鹿児島県の出身で女性に生まれましたが、自認する性は男性で、幼いころから自分の性に違和感を持ち、学生時代制服を着ることが苦痛だったこと、周りの人に打ち明けるまで自分を偽って毎日苦しかったことを話してくださいました。今は性転換手術をし、戸籍を男性に変更し、男性として仕事もしながら暮らしておられます。その方は、まずこの問題を知ってほしい、そしてできることから始めてほしいと訴えておられました。 そこで質問の四点目、当事者が利用しやすいトイレマークの導入や気軽に相談できるホームページの改善などについてです。先日、鹿児島大学にお伺いしたとき、レインボーフラッグの上に「みんなのトイレ」と書かれたマークを目にしました。男性、女性、障害者と枠を決めるのではなく、誰でも使えますよというメッセージが伝わってきて大変温かい気持ちになりました。本市でも多くの予算を使わなくても、鹿児島大学の取り組みのように、みんなが使えるトイレですというわかりやすい表示をしてみてはいかがでしょうか。 また、性同一性障害の相談窓口について、本市のホームページを見ますと、「「性同一性障害」専用の相談機関ではありませんが、お話をお伺いしております」とだけ書いてあります。このようなことも踏まえて、すぐにでもできる改善点など、今後取り組む必要性について当局の見解をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎市民局長(中薗正人君) 私のほうで一括してお答えいたします。 本市が所管する施設においては、誰もが利用できる多目的トイレを設置しているところでありますので、そのわかりやすい表記や設置場所の周知に努めてまいりたいと考えております。 また、保健所において精神保健福祉相談の一つとして性同一性障害の相談を行っておりますが、市民の方が相談しやすいようホームページの内容についても検討してまいります。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 検討していただけるとのことでしたので、ぜひ一刻も早い改善を要請いたします。 次に、平成二十七年四月三十日付で出されました文科省の「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」の学校現場における取り組みについてお聞きいたします。 質問の一点目、通知の内容はどのようなものかお示しください。 質問の二点目、この通知が出されて一年以上がたちましたが、学校現場としてはどのような対応がなされたものか。また、実際に寄せられた相談があればお示しください。 質問の三点目、今後の課題をどのように認識されておられるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。 文部科学省の通知内容は、性同一性障害やいわゆる性的マイノリティーとされる児童生徒に対する相談体制を充実し、本人や保護者の意向に配慮するとともに、必要に応じて医療機関と連携するなど、きめ細かな対応を求めたものでございます。 この通知以降、相談は寄せられておりませんが、今後、学校等に相談があった場合には、適切な対応等を行ってまいります。 課題としましては、本人が安心して学校生活を送れるよう教職員等の理解を促し、いじめや差別を許さない生徒指導、人権教育等を推進することであると考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇]
    ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 本当は相談したくても相談できない児童や生徒がいるのではないかと推測されます。不安や悩みを抱える当事者の児童生徒が安心して学校生活を送れるよう環境づくりが求められていると思います。 質問の四点目、性的マイノリティーへの偏見をなくそうと平成二十九年度から高校の教科書にLGBTが初めて登場することになりました。自分らしい性のあり方や多様な生き方についての本格的な教育が学校現場でも始まるところです。 そこで、教員への徹底はどう図っていくのか。また、学校現場での今後の取り組みをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 教育委員会としましては、文部科学省の通知や教科書の記載を踏まえ、職員会議や研修等で教職員への周知や理解を図るとともに、校内での相談体制を充実するなど、今後とも管理職研修会等を通じて指導してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 本市の本格的な取り組みが一刻も早く開始されるよう要望いたしますとともに、性的マイノリティーの尊厳が守られる鹿児島市に向けて、引き続き取り組んでいくことを申し上げまして、この質問を終わります。 新しい質問に入ります。 経済格差が広がり、子供の貧困が深刻な社会問題となっている今、一日も早い就学援助制度の充実を図る立場から、本年第三回定例会に引き続き伺ってまいります。 私は、第三回定例会におきまして、本市では七月支給になっている入学準備金を三月支給にしていただきたいと強く求めたところです。文部科学省も児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給できるよう十分配慮するようにと指導しており、九州各地で補正予算を組んで三月支給が実施されていることもわかりました。 そこで、質問の一点目、市長は入学準備金を入学前に支給すると公約されましたが、その理由をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、これまでも「子育てをするなら鹿児島市」の実現に向けてさまざまな面から取り組んできたところでございますが、保護者の経済的負担の軽減をさらに進めるために、新入学学用品費の入学前支給をマニフェストの項目の一つとして掲げたところでございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 入学前にはランドセルや制服、体育服を初めたくさんのお金が必要です。本市では児童生徒の四人に一人が就学援助制度を利用していることからも、保護者の経済的負担のより一層の軽減に努めることが求められています。 次に、他都市の実施状況についてお伺いいたします。 質問の一点目、中核市で入学準備金の入学前支給を実施している自治体、また、実施予定の自治体をお示しください。 質問の二点目、前倒しして支給する自治体はその場合の財源と予算額をどのように見込むのかをお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 中核市四十七市のうち現時点で実施済みの市は三市で、今後実施を予定している市は五市でございます。 実施している市では、財源は一般財源で支給対象見込み者数と支給単価から所要額を見込んでいるようでございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 私も政務調査課を通じて調べたところ、中核市においては、二十九年度からの実施とそれ以降にも実施予定の自治体が七市ありましたので、答弁いただいたものと合わせて十五市は三月支給を実施、または支給予定であることがわかりました。 次に、本市の状況についてお伺いいたします。 質問の一点目、本市の入学準備金の支給対象の人数と支給額を小学校、中学校それぞれ直近のものをお示しください。 質問の二点目、本市が来年三月に支給する場合、新入学生の見込み人数と予算をどう見込むのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 平成二十八年度に支給した新入学児童生徒学用品費等の現時点の支給人数、支給額を申し上げますと、小学校、一千四百三十五人、二千九百三十七万四千四百五十円、中学校、一千二百九十一人、三千四十万三千五十円となっております。 本市で二十九年三月に新入学児童生徒学用品費等を支給すると仮定した場合の支給人数、予算額を申し上げますと、小学校、約一千四百六十人、約三千万円、中学校、約一千三百八十人、約三千二百四十万円と見込まれます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 入学準備金を必要とする新入学の児童生徒が、小中合わせて二千八百四十人いることが明らかになりました。また、三月支給を実施する場合、初年度は小学校、中学校合わせて約六千万円あれば実現可能だということも明らかになりました。貧困が深刻になる中で、子供たちが安心して入学できるように、ぜひ来年の三月から支給を実施するべきと考えます。 次に、私は前回、三月支給を実施するに当たっての課題などをお伺いいたしました。 そこで、入学準備金の支給対象となっていた児童生徒のうち、市外へ転出した小学校一年生と中学校一年生の人数をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) 平成二十八年度に新入学児童生徒学用品費等を支給した者のうち、七月までに市外へ転出した人数は、小学一年生二人、中学一年生三人となっております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 小学校、中学校ともそれぞれわずか二、三人しか転出していないのであれば、これは何とか対応できるのではないでしょうか。政務調査課を通じた調査によりますと、高槻市のように、入学準備金の支給後に転出した場合でも返還を求めていない自治体もあります。 質問の四点目、他都市もさまざまな困難を乗り越え入学前支給を実現しています。来年の四月に入学予定の新一年生を対象に、来年の三月支給を実施するべきと考えますが、市長の見解を伺います。 以上、答弁願います。 ◎教育長(杉元羊一君) この件につきましては、私のほうで答弁をいたします。 実施時期につきましては、システム改修など準備が必要なことから、二十九年三月から実施することは困難でございます。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 市長ではなく教育長に答弁いただきました。 私ども市議団は、今年度から入学前支給を求めてまいりましたし、市民の会の候補も公約に掲げてきましたので大変残念です。少なくとも既に就学援助を利用している小学校六年生については、来年の三月支給は十分可能なのではないでしょうか。就学援助制度の重要な役割を踏まえて、保護者が入学準備金を立てかえなくて済むよう、来年の二月認定、三月支給の実施をするべきではないでしょうか。そのことを強く求めまして、この質問を終わります。 次の質問は、田上小学校周辺での土地区画整理事業の検討についてお伺いいたします。 まず初めに、市長が田上小学校周辺での土地区画整理事業の検討を公約された理由をお示しください。 以上、答弁願います。   [市長 森 博幸君 登壇] ◎市長(森博幸君) 私は、これからの人口減少や少子高齢化の急速な進行に適応した機能的で快適な生活環境を実現するためには、それぞれの地域の特性に応じた良好な生活環境づくりなど、質の高い機能的な都市空間を形成することが肝要であると考えております。 そのため、田上小学校周辺においても、さまざまな課題を改善し、便利で快適な住環境を創出するため土地区画整理事業の検討を進めることといたしたところでございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 同地区については、市民から生活環境においての切実な要望も寄せられており、面的整備による抜本的な改善が求められることから、私どもも検討が始まることを評価したいと思います。 私もこの田上小学校周辺の住民の方から、側溝の整備をしてほしいという相談を受けてまいりました。現地を確認しましたところ、わずか二メートルほどの道には側溝がなく、行き場のない水が道路の上を走るという状況です。水はけが悪いのでコケが生えて滑りやすい上、悪臭などにも悩まされているということでした。生活道路ですから、子供やお年寄りは滑って大変危険だということもお聞きしています。また、この道路は里道であるため、住民の方々が法定外公共物等整備の申請をしたところ、一年間で二件ほどしか予算が出ないことから、あと五年はかかると言われ、その順番を待っておられる状況です。このような現状を踏まえ、田上小学校周辺の特徴と課題についてお伺いいたします。 質問の一点目、第五次総合計画後期基本計画案で示されている同地区の課題をお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。 後期基本計画案では、同地区は生活環境の改善及び治水対策が課題となっております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 生活環境の改善、治水対策が課題であるとのことですが、小学校周辺では新川から逆流した水と山手のほうからあふれてきた水で道路が冠水し、浸水被害が出るなど深刻な状況となっています。 次に、質問の二点目、生活環境の改善について同地区の道路等の状況と市民から寄せられている相談。 質問の三点目、治水対策について当局が把握しておられる新川や大雨による主な浸水被害と課題、また、住民からの相談とその特徴をお示しください。あわせて、側溝の整備や新川の河川改修など今後の対策についてもお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) お触れの地域は狭隘な道路が多く、一部が新川の護岸高より低い状況にございます。住民からは、大雨時に新川の水位が上昇し道路側溝への逆流により、道路が一部冠水するとの相談が寄せられております。 治水上の課題は、河川改修が完了していないことでございます。当地域の治水対策としては、県が新川の改修に取り組んでいるほか、本市においても田上小上流域において調整池の改良や個人住宅への雨水貯留施設等の設置助成などに取り組んでおります。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 当局が述べられた現状を踏まえて、面的整備による抜本的な対策が急がれます。 最後に、土地区画整理事業についてお聞きいたします。 質問の一点目、田上地区においては、面的整備について議会などでもるる議論がなされてきたと思いますが、これまでの議会での議論や市民からの意見や要望をお示しください。 質問の二点目、同地区の整備手法の検討に当たって地域住民の意見をどのように反映されるのか、当局の基本姿勢をお示しください。 質問の三点目、今後のスケジュールについて、一刻も早く住民の皆さんの安心して暮らしたいという願いに応えるためにも、早急に検討、具体化を進めていただきたいと考えますが、ほかの土地区画整理事業の進捗との関連性はどうなるのかお示しください。 以上、答弁願います。 ◎建設局長(鮫島健二郎君) これまで議会では、過去、事業化に至らなかった経緯や新川改修、県道拡幅など計画策定上の課題、事業化の手順などについて質疑が交わされております。また、市民の方々からは、土地区画整理事業の早期着工や公園整備などの要望が寄せられております。 検討に当たっては、住民参加によるまちづくりを進めるために、地域住民の意見等を聴取しながら、地域が抱えている問題やそれに対応したまちづくりの方向性の整理などに取り組んでまいりたいと考えております。 現在、計画中も含め八地区で土地区画整理事業を進めていることから、これらの地区の進捗状況や残事業量などを勘案しながら、事業化の時期を検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。   [園山えり議員 登壇] ◆(園山えり議員) 答弁いただきました。 住民参加によるまちづくりを進めるために、地域住民の意見を聴取されるということを確認いたしました。 ぜひその立場で地域の皆さんがこれまで長年抱えてきた浸水被害や防災の面からも安心して暮らせるよう私どもも事業の検討状況を注視し、今後も議論をさせていただくことを申し上げまして、私の全ての質問を終わります。 ○議長(上門秀彦君) 以上で、園山えり議員の個人質疑を終了いたします。(拍手) △延会 ○議長(上門秀彦君) ここでお諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ、明日に延会いたしたいと思いますが、御異議ありませんか。   [「異議なし」と呼ぶ者あり] ○議長(上門秀彦君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 なお、明日は、午前十時から会議を開きます。 本日は、これにて延会いたします。              午 後 四時 十二分 延 会            ─────────────────地方自治法第百二十三条第二項の規定により署名する。         市議会議長  上 門 秀 彦         市議会議員  瀬戸山 つよし         市議会議員  松 尾 まこと...