意見書案第2号 30人以下
学級実現、
義務教育費国庫負担制度拡充を求める
意見書について、加島
淳議員。
(加島 淳君 登壇)
○9番(加島 淳君) ただいま議題となっております
意見書案第2号 30人以下
学級実現、
義務教育費国庫負担制度拡充を求める
意見書について、
提出者を代表して
提案理由の説明を申し上げます。
意見書の中にもありますように、日本は
OECD諸国に比べて1
学級あたり児童生徒数や教員1人当たりの
児童生徒数が多くなっています。一人一人の子供に丁寧な対応を行うためには、1クラスの
学級規模を引き下げる必要があります。
文部科学省が実施した今後の
学級編制及び
教職員定数に関する国民からの
意見募集では、約6割が小・中学校の望ましい
学級規模として26人から30人を上げています。このように
保護者も30人以下学級を望んでいることは明らかであります。
また、新しい
学習指導要領が本格的に始まり、
授業時数や
指導内容が増加するとともに、
暴力行為や不登校、
いじめ等、
生徒指導面の課題が深刻化し、障害のある
児童生徒や
日本語指導など、特別な支援を必要とする子供が顕著にふえています。
将来を担い、社会の
基盤づくりにつながる
子供たちへの教育は極めて重要です。未来への
先行投資として、子供や若者の学びを切れ目なく支援し、
人材育成、創出から雇用、就業の拡大につなげる必要があります。
こうした観点から、1つには少
人数学級を推進すること。具体的な
学級規模は
OECD諸国並みの豊かな
教育環境を整備するため、30人以下学級とすること。
2つには教育の
機会均等と水準の
維持向上を図るため、
義務教育費国庫負担制度の堅持とともに、
国負担割合を2分の1に復元すること。
以上、2点を国に対し強く要望するものであります。
何とぞ
議員各位のご賛同を賜りますようお願い申し上げ、
意見書案第2号の
提案説明といたします。
○議長(
井上日吉君) 以上で
提案理由の説明は終わりました。
この際、お諮りいたします。
意見書案第2号につきましては、議事の順序を省略し、直ちに表決に入りたいと思います。
これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶものあり)
○議長(
井上日吉君) ご異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
これより
意見書案第2号を採決いたします。
本案は、原案のとおり決定することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶものあり)
○議長(
井上日吉君) ご異議なしと認めます。
よって、本案は、原案のとおり可決されました。
ただいま可決されました
意見書の取り扱いにつきましては、議長に一任いただきたいと思いますが、これにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶものあり)
○議長(
井上日吉君) ご異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
〜日程第5 各
常任委員会並びに
議会運営委員会の
所管事務調査申出書〜
○議長(
井上日吉君) 次に、日程第5、各
常任委員会並びに
議会運営委員会の
所管事務調査に関する件について、それぞれの
委員長より、
会議規則第98条第1項及び第2項の規定により、お手元に配付いたしております一覧表のとおり、閉会中の
継続調査をいたしたい旨の
申し出がありました。
お諮りいたします。
各
常任委員長並びに
議会運営委員長より
申し出のとおり、それぞれ閉会中の
継続調査に付すことに決定してご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶものあり)
○議長(
井上日吉君) ご異議なしと認めます。
よって、各
常任委員長並び議会運営委員長より
申し出のとおり、それぞれ閉会中の
継続調査に付すことに決定しました。
〜閉 会 宣 告〜
○議長(
井上日吉君) これにて本会議に付議された案件の審議は全部終了いたしました。
よって、
今期定例会はこれにて閉会いたします。
〜
議長あいさつ〜
○議長(
井上日吉君) 閉会に当たり、一言ご
あいさつを申し上げます。
今期定例会は27日間にわたり、終始慎重にご審議いただき、ここに全議案を滞りなく議了し、閉会の運びとなりましたことは、市政のためにまことにご同慶にたえません。ここに
議員各位のご精励に対し、深く敬意をあらわす次第であります。
今後とも
議会機能充実のため、開かれた議会を目指し、議会の活性化、円滑な
議会運営に皆様方の一層のご指導、ご協力のほどよろしくお願いを申し上げる次第であります。
また、市長を初め、市当局におかれましては、真摯なる態度で審議にご協力をいただき、感謝いたすとともに、その過程で述べられました
議員各位の
意見等につきましては、今後の
市政執行に十分反映されますよう希望するものであります。
さて、いよいよ本年も残すところあとわずかとなり、寒さも一段と厳しさを増してこようとしておりますが、
議員各位並びに市長を初め、当局の皆様におかれましては、健やかによき新春をお迎えくださるよう心から祈念いたしまして、閉会のご
あいさつといたします。どうもありがとうございました。
それでは、市長より閉会に当たり発言の
申し出がございますので、お受けいたします。
市長。
〜
市長あいさつ〜
○市長(蓬莱 務君) 第376回
市議会定例会の閉会に当たりまして、
一言お礼かたがたご
あいさつを申し上げます。
先月30日の開会以来、
議員各位には上程いたしておりました各案件につきまして、慎重にご審議をいただき、いずれも原案のとおり可決、ご決定を賜りました。心から厚く御礼を申し上げます。
さて、
今期定例会におきましても
一般質問を通じまして、
議員各位からさまざまな視点で貴重なご意見や、あるいはまたご提言をいただきました。ここで再度、総括をさせていただきたいと思います。
まず、
小野東小学校の建てかえについてでありますが、
先ほど常任委員会等でご審議をいただいたわけでありますけれども、
小野東小学校は一部でコンクリートがはがれ、鉄筋がむき出しになるなど、外観上、老朽化が進んでおりましたので、建てかえを行い、地域のコミュニティーの場としても生かせる、そのような将来を見越した、そのような校舎にしたいという熱い思いを持って進めてまいりました。
必ずや一日も早く
改築計画を進めてまいると、こんなことを私はずっと信じてまいりましたし、どうすれば1年でも早くできるかということだけを念頭に置いておりました。
しかしながら、24年度を迎えるに当たりまして、この23年度にそれぞれプロの建築士さん等によりまして、事前にやらなければならないいわゆる1万点を100点とした
耐力度調査というのをやりましたんですが、喜んでいいのか悲しんでいいのかということで、ベースが4,500点以下ということだった場合に改築が適用されるわけでありますけど、ほとんどが6,000から7,000以上ということで、非常にいい結果が出たということです。
建築をしてからご承知のとおり30年強でありますから、考えてみれば当たり前のことで、通常の我々の家でも35年ぐらいで建てかえするなんていうのは通常はあり得ない話だと。市民も住民もそして
学校側も我々も、やっぱりそのような少し
既成概念が先行し過ぎまして、これはとにもかくにもすべての行政のいわゆる
業務執行に責任を持つ市長の
判断ミスと、私はこれは認めなきゃいかんと思っております。
しかし、結果的にはそれだけ安心な拠点であったということだけは事実でありますので、ある意味でははっきりわかったということで、私は一方ではそういう評価もいたしております。
そんな中ではありましたけれども、
改築基準以上の
耐力度が見込めるという報告を最終的に受けまして、
補助事業としての改築は当面できないと。そうすると、約束は26年度完成ということで当初は進めておったわけであります。
そういうことでありますが、このまま行きますと
全額市費で、市の費用で改築を実施するという、いわゆる
単独事業ということになるということでご説明申し上げましたけど、そうしますと、いわゆる学校の法定耐用年数は47年でございますんで、どうしてもそれ以上たってから、耐用年数が来たからさっと建てかえるということは現実にはないわけでありますから。そうすると15年から20年先の建てかえまで待つのか、それとも期待を持って待っていらっしゃる子供さんたちとか、あるいは地域の人たちにとったとき、現実にコンクリートがはがれてむき出しになってるじゃないかというようなこと等々を考える中で、改修を行うのかどうすべきかということを、ことしの秋先以降、来年度の予算の選定のときにいろいろ苦慮いたしておりました。
そういう中で
子供たちの安全・安心はやっぱり最優先すべきであるという、そういう決断をいたしまして、そのときにたまたま国の第3次
補正予算というのが新たに発表になりまして、それを文科省等といろいろ話をしますと、通常でいけば、簡単に言いますと、市の負担がもし平成24年度からだと70%を市が負担して、30%は国が持ってくれると、これが普通の学校の改築なんですね。それが市の負担の70%が18%でよいという結果になった。ただし、25年にずれたときは、もし第4次補正が出るか、あるいは25年度の予算でまたそれが継続されるというように文科省は見ておりますけど、仮に出なかったとしても通常のいわゆる大
規模改修の予算というふうになってきますと、それはいわゆる30%近くは見てくれるいうことですから、総加重平均しても、費用対効果から見ても、あるいはスピード感を持って安全な拠点をつくるというような観点からも、これはやはりやるべきであると、そういうことで議会の議員の皆さん方にも十分な説明をさせていただいたり、あるいは教育
委員会を通じて
保護者の皆さん方にもご意見を聞いたり、あるいは教育
委員会、あるいは改築のための
委員会の方々に、正直に当たり前のことを当たり前のように説明をさせていただきました。結果として実施年度を前倒ししての
耐震補強と大
規模改修を同時に行うと。そして1年前倒しにして平成25年度に完成させるということになったということであります。
その結果、その
補正予算に係る追加議案の、先ほど承認をいただいたところであります。
小野東小学校もいろいろ混沌といたしましたけれども、何としても25年に完成させるということで、小野市全部の学校がこの北播磨の中でも最も安全・安心な拠点になるという事実は事実でございますので、その点十分に皆さん方からも市民の方に説明をしていただきたいと思いますし、そして大
規模改修というのは単に改修ではなくて、今のリフォーム技術というのは非常に進歩いたしておりますので、必ずや皆さんに喜んでいただけるような拠点になると思います。と同時に、可能な限りバリアフリーとか、あるいは改修できるところのアイデアというものは十分取り入れていきたいと、このように考えておりますので、ご理解を賜りたいと思うところであります。
次に、不育症についてであります。
これは私どもは大変勉強不足でございましたんですけども、今新聞紙上等でも全国でこの動きがやっと動き出したということは、先般の報道の中でも取り上げておられました。そして同時にこの不育症に対する費用というのは非常に個人負担が大きいと。同時に非常に大きな悩みを持っていらっしゃるということがいろいろわかってまいりました。
そういう中で、費用対効果はどうか、小野市の実態は一体どうなっているのかということを十分見きわめた上ではありますけれども、まさに後手から先手管理を実践して、新聞紙上で言われたからとか、あるいはそうらしいなということじゃなくて、小野市は主体性を持ってこのことに対して、実施している不妊症に対する助成と同様のもので、つまり私は背中と腹との関係だと、こういう話をさせていただきましたけども、それが適切な言葉かどうかはお許し願いたいと思いますが、要するにセットになって効果が出せると。そしてその個人の負担というのも軽減することができると。住むならやっぱり小野と言う以上は、これを進めていくためにも小野市として補助ができるかどうかということを前向きに検討して考えるということを表明させていただきましたけども、既に平成24年度の予算の中にこれを組み込むという方向で現在進んでおることをお伝えさせていただきたいと考えておりますので、十分ご理解を賜りたいと思います。
次に、TPP参加と農業等の対策についてでありますが、TPP参加交渉につきましては、国会でも与野党ともに賛否両論の議論が渦巻く混沌とした状態でありますことは、今もってなお変わらない。むしろことしの大きなというよりも、日本のこれから先をどう見据えるかという意味では、大変大きな課題であります。
そういう中で、国のほうはTPP交渉参加に向けて関係国との協議に入るという意向がありました。この協議に入るに対していろいろ議論が出ました。協議に入るというのは参加するということやないかと、抜き差しならんところまできてるやないかという人と、協議に入るんだから、国益を考えて協議に入るんや、何が悪いと、そういうようにいろいろあるところでありますけれども、私は国家というものについては、憶することなく交渉の座に着くべきと。そして言うべきことは言うんやというのが私の持論であり、日本というのはそんなにやわいもんではないと。もっと誇れる日本にするためにも言うべきことは言うという、どんな政権であろうとも土俵に上がらないということ自体が、これはやっぱり私はどうかと思うのでその旨を申し上げました。
特にこの農業の問題がいろいろあるわけでありますけれども、基本的には憶することなく交渉の座に着いて言うべきこと言うべきである。反対論者が叫ぶほど日本の農業はもろくはないとの信念を持っているということを申し上げました。
参加するには同時に現9カ国の同意が先決であり、加えて日本とカナダがまた入ってくるわけでありますから、まだまだこれからどうなっていくかわかりません。加えてその協定の締結にまでこぎつけるには、ここはやっぱり10年近くはかかるわけです。10年いうたら、昔から考えたら30年以上の歴史の変化があるわけですよ。何が起こるやわからん。そういう状況でありますので、今ここで、来年に向かってTPPがどっちに向いているかということをやっぱり洞察力という見抜く力が国民にあるのか、政治家にあるのか、そこが問われているということだと私は思っております。
先ほど申し上げましたけども、この9カ国で同意が先決ということからしますと、締結にいこうというにはまだまだやっぱり不透明なのかなと、こう思うところであります。
このTPP参加交渉というのは農業だけの問題ではないということは先ほど申し上げましたけれども、医療の問題とか、日本のいわゆる本当に世界に冠たる保険といった多くのことが議論されております。日本はGDP世界第3位の先進国として、世界の舞台に立って堂々と議論を行い、その中で国益を考えていくべきであると考えておるところであります。
つけ加えていうならば、申し上げましたが、3つのプラスのKが日本を救うとも申し上げました。すなわち1つは希望であり、夢であるというKであります。こんなときにこそ日本は必ずや3度目の大きな試練の中で希望を持てる、そのような日本のKであり、2つには創意工夫のKであって、私は司馬遼太郎の本が好きですけども、最近テレビでもやっておられます。あの坂の上の雲のあの人たち、あれだけの意気込みで生きられるだろうか、今の日本人がと。私はそんなことを思いながら、ちょっと市長、やや右寄りではないかなんていう人がおるんですけども、右も左もそんなことはどちらでもよろしい。やはり日本人の心とは何ぞやと。そういう人たちがあって、今日、我が国があるということで、そういう面ではこの工夫のK、創意工夫をするという当たり前のことがやれれば、必ずや乗り切れると。
そして信念というか気迫を持ってやるというKであります。堂々と世界と渡り合って闘える日本であるという、そのようなポジティブシンキングが重要であろうかと。その3つのKが必ず日本を救うことであろうと、私はそんな思いであります。
次に、北播磨総合医療センターを中心にした新たなまちづくりでありますが、北播磨総合医療センターの建設が、いよいよ始まりました。それからほんまに来るんやろかというてた兵庫青野原病院も移転をしてきます。そして新都市中央線の整備が今進められております。やっとコンクリートが今引かれようとしております。あれが三木へつながっていって、三木、神戸の人たちがあそこを通って小野市へ入ってくる日ももうすぐであり、加えてそこへ小野と加古川をわずか12分か15分で結ぶ東播磨南北道路の整備もいよいよ都市計画決定へ持っていくところであります。
それぞれ室山地区の人、それから樫山町、それから池尻の方々とも直接話をさせていただいて、市長に任せてほしいと、そういう話をしました。必ずやそのかわりに国土交通省と話をして、あそこの今やっております広島地区の築堤と加えて室山地区の築堤を完成させるということと同時に、その新都市中央線と東播磨南北道路が結びつけば、小野市のさらなる活性化への道路網が整備されるということでありますので、そうすることによって加古川方面の方たちが、あるいは姫路方面の方、あるいは神戸方面の方が小野市へ来られることも非常に便利な形になると、こう思っているところであります。
三木市長との間での約束でありますクリーンセンターの横の道の連絡道路の整備、必ずややり遂げていただきたいと。この約束は前の三木の加古市長との間での約束事であったわけでありますんで、これは何としてでもそれを完成させていただくと。夢あるまちづくりを積極的に推進してまいりたいと、こう思うところであります。
次に、アフタースクールの充実でありますが、近年の少子化傾向によりまして周辺自治体では学校の統廃合などが課題となっている中で、小野市の就学児童者数は一定数を保っております。といいますのは、小野市の場合は大島土地区画整理事業、そして王子地区の土地区画整理事業、あるいは民間の土地区画整理、あるいは住宅開発等々、新しい人たちが小野市に今住みつこうとしております。結果として
子供たちがふえております。
その中で、一番大きな小野小学校の中に今までは空き教室ということをしておりましたけれども、本格的なきちっとした、そのようなアフタースクールの拠点というものをつくるということを明言させていただきました。将来それはコミュニティーの場としても活用をされ、そして災害時においてはそこに避難できる場所でもあるという多機能を備えた、そのようないわゆるアフタースクールとして新たな出発をしたいと思います。
大体このアフタースクールというのは、どちらかといいますと空き教室をちょっと使ってやってるという話でありますが、ハードだけでなくて、その中における
人材育成も含めまして、アフタースクールの本来あるべき姿にチャレンジする拠点として、初めてそれに取り組むということであります。課題は非常に大きいことは事実でありますが、その点も含めて建設をしていきたいと思っております。
次に、9月の台風時の対応と被害発生現場の復旧状況についてでありますけれども、最近の雨の降り方についても私は説明させていただきました。かつてないような地球温暖化が原因と言われておりますけれども、私はそれは今まで信じてませんでしたけども、明らかに集中的に降る雨というのは変わってるということを、私は最近になってから本当に認識をするようになりました。今まではたまたま雨がよく降った年だと、こう思っておりましたけども、たまたまではない。データベース的に見ても明快に集中的に豪雨が降るという。
そうすると、従来型のいわゆる防災戦略ではだめだということを実は示唆されているということであります。ゆえに、いろんな面で工夫を凝らしていかなきゃならないということであります。
そういった意味において、防災対策というものにつきましては、1つには過去の経験に頼るなと。一方で経験こそ教訓なりということも大事でありますけども、過去の経験に頼った結果がこんなはずではなかったという、そのような悲惨な災害を繰り返しているのが実情であります。
2つ目には、いわゆる自分だけは大丈夫という正常化バイアスにはかかるなということが1つ。それから3つ目には、地域の状況をよく知ってほしいということで、地域コミュニティーの再生、地域力をどう高めるか。そして防災対策ともリンケージする。実は今までの防災対策の評論家が言ってたような時代からは脱皮しなければ、小野市だけではなくて、防災のさらなる進化はあり得ないと、こういうふうな反省のもとにそのような対策をとる必要がある。
つまり今までつくり上げてきた防災というのは、ある意味では全く役に立たないという念頭のもとに、それが想定外でなくて、想定どおりであったということに私はなると、こう思っとるところであります。その点、皆さん方とともにこのことについていろいろ議論を進め、そして地域コミュニティーを再生し、いかにして地域力を高めるか、ということは向こう三軒両隣、どうやって地域を再構築するか。これがすべてに優先する。これは介護もしかり、防災もしかり、そして多くの犯罪防止等も含めまして、この地域力ということに対してもう1回我々は新規に考えなきゃならないだろうと、こう思うところであります。
小野市のPR政策についてであります。
現在の広報おのとホームページによる情報発信も引き続き行いながらも、それらの従来型の観光戦略にはない多面的な角度から小野市を発信するための戦略会議をつくろうということを具体的に申し上げました。
それはどういうことか。観光大使の検討も必要だということでありました。まさにそのとおりやと。私もあちこち出張したり、いろいろ行きますけれども、やっぱり最後は小野市ってどこと、こうなるわけでございます。西脇工業が駅伝で優勝したその隣と言おうか思うたらことし優勝できなかったんでちょっと説明しにくいんですけども、要するに現実にはそういうことになっています。
そういうことが非常に残念やと思うところでありますので、この戦略会議の中でだれもが発想し得ないような小野情報発信力ということを私はかなりいろんなことを申し上げました。何を言うとんねん、この市長はというように皆さんは思われたかもしれませんが、大体言うとることは当たるんです。1つでもええから必ず実行するということ、まずはやってみるということも私は大事なことやろうと。いや、それは難しいよ、いや、それは無理だということばっかり言うとっても仕方がないわけでありまして、そのためにいろんな案も必要であろうと思います。
おの恋ブランドの確立の戦略、これも次のご質問でありましたけれども、小野市を愛するがゆえの質問でありました。小野市ブランドをおの恋として全般的にマネジメントさせるための専門組織をつくる前に、どうすれば既存の組織を使ってもっと活性化できるのかを考える必要があるというぐあいに、私は逆説的に申し上げました。
本当は議員のご指摘のとおり、専門組織をつくって観光おの恋というものをベースにして、すべておの恋、もうここに、おの恋ブランドいうて議場に書くぐらいの、そのかわり皆さんはもうおの恋ブランドいうバッジ、全部議員バッジを外していただいてつけていただくとか、車には全部おの恋というて、皆さんが乗っておられる私用車にもおの恋のバッジを張って走ってもらうと。別に選挙活動やっとるわけではありません。職員全員の車におの恋ブランドのステッカーを張ると。というようなことを今ここで2秒ほど前に考えたんですけれども、例えばそれぐらいの、どこへ行ってもおの恋ブランドが走ってるというような形にさせるために、頭を切りかえる意識改革があって、そしてどう行動するかということを、私たちはこれをつくり上げていかなけりゃならんと思います。
こういうことは今までは行政の中では最も不得意とするところでありました。それゆえに、何としても柔軟な思考でぜひとも頑張っていきたいなという、今回はこの小野市のPRとおの恋ブランドの2つのご質問に対して、勇気をいただきました。もう一度小野市の情報発信のために何をなすべきかいうことを考える機会だったと、こう思うところであります。
そのためには全体を見ることができるオールマイティーな能力を有する人材も求められておるということも事実であります。ただ単に思いつきだけでブランド力が増せるほど、そんな単純なことでは私はないと思っております。
しかし一方では、小野市のよさにも気づいてくださいということをしつこく申し上げました。自然があり、災害も少なく、教育機関も多数整備され、さらには車で1時間もあれば神戸や大阪へもいけるという地の利もあり、そして小野市を離れた者だからこそ言える小野市のよさにもっと気づいてほしいと。ある面ではポジティブにそれをとらえることが重要であるとも申し上げました。
引き続きおの恋ブランドにつきまして、どのようにすれば全国にPRできるのかを検討してまいりたいと思うと同時に、そんなにPRしたいのかという気持ちと、何か私は非常に複雑な思いを何回も繰り返しているんですけど。なぜかいうたら、人々の価値観が変わってきたということですよ。人々の価値観の多様性をどう見るか。多様な価値観をどう認め合うか、社会をどうつくっていくかということであります。
そういう意味で矛盾しながらお話をさせていただいております。しかし、小野ってどこ。何としてもこれを何とかしたいという思いは同じであるということで、最後は結局これが言いたかっただけでございますけれども、皆さんにひとつご理解を賜りたいと。
以上が主なものでありましたが、いずれにいたしましても、これらのご
意見等の趣旨を真摯に受けとめまして、さらに住みよい小野市のまちづくりのために生かしてまいる所存であります。
さて、年の瀬も押し迫り、ことしも残すところあと5日となってまいりました。ことしは東日本大震災、原発事故という未曾有の大災害が発生したほか、9月には2つの台風による記録的な大雨による被害やタイでの大洪水、さらには先日のフィリピンでの台風など、災害が相次いでおります。
ことし1年の世相を漢字1字であらわすことしの漢字は、これらの災害で家族や仲間、地域のつながりの大切さが再認識されまして、またなでしこジャパンのチームワークのよさなど、人と人とのつながりの大切さが見直されたことを反映して、「絆」という字が選ばれております。
私は、10年前から地域コミュニティーの再戦略、再構築こそが次の時代を背負うということを言い続けてまいりました。ある面では今ごろになってきずなかと。むしろ逆にそう思うわけであります。
つまり、地域がどうリンケージしていくかということを先ほど来言っておりますが、これは何も今に始まったことじゃないんですということを申し上げてきて、間違いはなかったと、こんな思いであります。
平成7年の阪神・淡路大震災のあった年には震災の「震」、震えるという字が、そして平成16年のあの台風被害があった年には震災のいわゆる「災」、災いという字が選ばれておりました。ことしのこの「絆」はこれらの大災害があったということを単にあらわすのではなくて、人と人とのつながりによって大災害を乗り越えていこうとする、まさにこのポジティブな思いのこもった、さらにはこれからの地域再生の課題を示す文字でもあります。
小野市におきましても、今年度から自治会館などを利用した地域づくり活動に対する支援制度であります高齢者等地域活動拠点づくり事業を新たに創設し、自治会への助成を開始いたしておるところであります。
これらのまちの活性化や防災力を高めるためにも、地域のきずなが不可欠であり、地域力、市民力の向上に向けた新たな取り組みにチャレンジをしておるところであります。
この高齢者等地域活動拠点づくり、特に高齢者の人たちは声を出して、歌を歌うというのは、カラオケというのは非常にいいということは私はあちこちで聞いています。65歳以上のカラオケ大会をやるとか、小野市主催の70歳以上のカラオケ大会をやるとか、最高齢の90歳のカラオケ大会をやるとか、それに対して市が敬老会のお祝いじゃなくて、それに優勝した人にお祝いをするとか、それとか90歳、80歳ぐらいの人たちに若かりしころの写真展、昔と今がどう違うって2枚そろえて出すことによって、どれが最も皆が共感を受けるのかとか。要するに何がよろしかったかといったら、あのころは元気だった、でも今も元気や。この中に違いを確認することによって、お年寄りっていうのは元気になるんですよ。これは前にも申し上げたけど、スウェーデンで経験してきたことですけど、特別養護老人ホームやその他へ行きますと、全部、部屋のところに張ってある写真というのは、最も自分が輝いておったときの写真が全部ドアに張ってあります。中へ入りますとしわしわのおじいちゃん、おばあちゃんだけども。でもその前にぱちっと張ってある写真というのは、テニスをやってる非常にすばらしいときの写真でした。なぜか、聞いたんです。この写真を思い出すたびに自分は元気を自分でもらうんだと。これが北欧のいわゆる特別養護老人ホームのドアのスタイルです。日本にはそれがないから、私は青山荘へ行ってそれやれって言い出してから、青山荘へ行きますとこのごろ若いころの写真とかいろいろ載ってますよ。ちょっとしたことなんですよ。大したお金は使わないんですけどね。そういうような発想もぜひ皆さんとともに構築できていけばなと、こう思うところであります。
この高齢者等地域活動拠点づくりをいかにしてどう機能して、どう成果を出していくか。これは気長に見なけりゃいかんと思います。そういう中で大いなるチャレンジだと思っているところであります。
一方、自然災害だけではなくて、歴史的な円高と長引くデフレ、ギリシャでの債務問題に端を発するヨーロッパでの金融危機に加えまして、人口減少と少子高齢化の同時の進行、あるいは地域コミュニティーの希薄化、厳しさを増していく財政事情など、まさにこれまで経験したことのない、いわゆる先例なき時代を迎えております。
恐らく来年度、円高は進み、かつユーロが維持できるかどうかということだって出てくるかもしれません。基軸通貨は円になるかもしれません。中国の元と日本の円の円・元決済とか。ドル建ての契約なんてひょっとしたらなくなるかもしれませんし、ユーロは崩壊してユーロ契約はなくなる。ユーロの札束をたくさん持ってる人はパアになっちゃうというようなことだってあり得るかもしれませんよ。
ちょっと前ですよ。1ユーロが160円ぐらいだったときは。今100円そこそこです。1ドルが90円いうてちょっと前だった。今75円、もう次は65円や。でも買うものはむちゃくちゃ安くなるわけですな。輸入はむちゃくちゃ安くなるわけですから、それをやっぱりメリットとして生かすという大きな戦略へ転換が求められてると。円高はある意味では違う意味でのチャンスととらえていくと。
あのタイの洪水で、400以上の日本の会社がタイにあるということだって、知った人は多分初めてやと思いました。あんな規模じゃないんですよ、今やあちこちにある日本の企業というのは。そういうようなことを現実を直視しながら、やっぱりグローバルスタンダードで考えていくと、ちょっと出張、はい、きょうは北京から帰ってきました、あしたはヨーロッパへ行って、その帰りにお土産買って、ロシアへ行って、そして東京へ寄って、こっち帰ってきますと。これが当たり前の世界が私はもう来ていると、こういうふうに思います。
そういう中でいかにしてこの時代を乗り切っていくかということをともに考えたいと、こう思うところであります。
官民を問わず、変化のうねりというのは絶えず自己変革をし続けなければ、生き残っていくことはできないということは言うまでもありません。何回も申し上げておりますけれども、まさに今まではこうであったという前例を踏襲することなかれと。かくあらねばならんという固定観念にとらわれることなかれと。絶えずゼロベースの発想でチャレンジし続けることが何よりも重要であると、ずっと言い続けて13年たちました。
でもそのとおり動いているんですよ、現実は。大阪都構想だって前例を踏襲しないということでどう動くかです。しかし、その次のステップがあるかもしれませんよ。それこそが本当の意味での固定観念にとらわれない新しい時代かもしれません。まだその先駆けと言って過言ではありません。
大きな流れとか情勢をしっかり見きわめて、物事の本質を見抜く、その見抜く力、「洞察力」と目指す目標を達成するために行動につなげて、新しい価値観を生み出していくという「構想力」と、そしてそれらを実行に移すための「決断力」を持って、見える成果をしっかり出そうとする強い意思とスピード感のある行動力とその成果が求められているのであります。
私は市長就任以来、市役所は市内最大のサービス産業の拠点と位置づけて、行政も経営ととらえて、より高度でより高品質なサービスをいかに低コストで提供するか。一貫した理念で行政経営を進めてまいりました。その行財政改革の効果は12年間で195億円になっております。その内訳は、公共工事の絶対に不正は許さないという名のもとに、15項目にわたる入札制度改革で126億円。競争のないところに健全な企業は育たない。随分批判は受けました。しかし、好むと好まざるとにかかわらず、競争のないところ、甘えの構造の中で健全な企業は育たないということだけは事実なんです。厳しさだけではなくて、温かみを持ってどうすれば新しい事業を開拓していけるかという名のもとに、あの未曾有の大事件から15項目にわたる入札制度改革というものを実行してきたわけであります。
加えて人事面では、理屈に合わない手当の廃止、成果と報酬が連動しない社会だから、成果と報酬が連動するような給与制度への導入。今、民主党が少し言ってるけど、結局ようやらんでしょう。給与制度の導入なんていうのは当然当たり前のことであって。それはもう与野党一致してやらなきゃいかん話であります。一生懸命頑張る人まで給料減らすんかと。みんな一律減らすんかって、そりゃないでしょうということなんで、やっぱりめり張りをつけてそういう給与体系を私は構築すべきであると、こう思うところであります。
一律20%カットとか7%カットとか、そういうことではなくて、しっかりと成果を出し得る人、しない人と、やっぱりできるだけ加点主義で、褒めてとらせよということで、どうやったらモチベーションが上がるかいう、そういう環境づくりをすることが一番大事だと。
小野市の場合は平成11年からの12年間で約100人、正式には99名でありますけど、100人の職員が減りました。少数精鋭による業務の遂行による総人件費の削減効果で58億円であります。今回、賞与が支給されました。小野市は平均的には高いです。しかし、北播磨5市の中では総額では最も安いんです。それを十分ご理解ください。
本当に職員は今や闘う集団となって頑張っているということを、私は誇りに思うところであります。社長として最も大事なことは、いかにして人材を育成するかということであり、見える成果をきちっと出すことであろうと。そしてモチベーションをどうやって上げるか。どうすればやる気が出るか。給料カット、少なくとも私がおる間は絶対に給与カットはしない。これだけは皆さんの前で明言をしていきたいと思うところであります。
事務費では所期の目的を達成した事業やイベントの廃止縮小、関連団体への負担金の見直し、予算の執行削減などで11億円の削減効果を生み出しております。
このように全部で約200億円、それが小野市の財政を支えているのは事実であります。これにより現在の財政状況は、市民1人当たりの借金が少ない方から県内では一番であります。預金は多い方から8番目となっております。中でも次世代が負担すべき借金の指標である将来の負担比率、これはマイナス18.9%と県内で最も良好な数値であり、まさに将来にツケを回さない健全な財政運営を行っております。
参考までに振り返って国の今の状況っていうのは、皆さんも既にご承知のとおりでありますけれども、この24日に財務省が発表いたしました。来年の予算のこともあるわけですけど、過去最高の予算を組んだわけでありますが、国と地方の借金、これを合計したいわゆる長期債務残高、つまり借金の残高でありますけれども、これが2012年末に937兆円、これを約1,000兆円と言っているわけですけれども、937兆円。去年、2011年度と比べて約34兆円ふえとるんですよ。税金が42兆円しか入ってこないんですよ。そして2012年末に937兆円。それをもって1,000兆円という。過去最大になると。これは先進国の中でも最悪の水準であります。
いわゆる国内の総生産、GDPでいいますと約2倍ということであります。2倍というのはどういうことかいうと、正式に言うと195%という数字であります。GDP、国内総生産に対して195%。じゃあ、イタリアは128%。今厳しいと言われている米国は103.6%いうことでありますから、アメリカと日本と比べてみてもアメリカは今グアムへの移転をどうこうするっていうのは財政が非常に厳しくなってきたから言っているんですけども、借金からいうたらまだ日本の半分というような状態です。
これから見ると、国債の残高ですね。国債で発行して皆さんの借金を延ばしているわけですけども、この12月末の国債の残高というのが708兆円。約800兆円って言われますけど。708兆円です。税収が、先ほど言いましたように、約42.3兆円でありますから、約17年分に当たるわけですね。そういう想定規模になると。国民1人当たり約554万円の借金を抱えているということです。それよりも大変なのは、平成12年の利払い、利息ですな。利息約9兆8,000億なんですよ。1日で、約269億円。2日で500億円。小野市の予算をぱあっと2日間で超えてまうような、利息だけでふえてるわけですよ。利息です。もしこれが小野市がこういう状態だったらどうしますか。もう全員ここにおる者は、全部やめないかんだけで済みませんよ。
つまり、毎日利息だけで約270億円がふえとるという事実、借金が1,000兆円を超えるという事実。国内総生産の実に2倍になっているというこの借金。何を申し上げたいか。平成24年度以降、来年度以降、たまたまふえてはおりませんけれども、
交付税が落ちないということに今なっておりますけども、ひょっとして
交付税をもし減らされたとしたら、小野市の財政は大転換をしなきゃならないということになります。
ですから、私は何をもたもたしているんやと。景気が落ちるというのは一時的なもんであって、消費税は15%、法人税は25%。だからタイでも今度は今400社ですけども、もう800社になりますよ。ベトナムなんか800社が1,000社になりますよ。
それでそういうような時代を考えていくと、我々もそれを想定して今後の事業展開を行け行けどんどんでいいんでしょうかねということを考えながらやっていかないかんということを実は申し上げたかっただけであります。小野市は決して裕福ではありません。財政はたまたまこういう結果ではありますが、あすどうなるかわからない。こんな思いでもって皆さんとともにこの財政の状況を十分にご理解をいただきたいと思います。
こういう厳しい状況でありましたけれども、来年のえとはたつであります。引き続き健全な財政を堅持しながらも、小野市の20年、30年先を見据えた施策を積極的に展開をして、市民の暮らし、市政ともども、竜が天を高く上るがごとく、魅力ある小野市を創造していくためのチャレンジを続けてまいりたいと、こう考えておるところでありますので、
議員各位のより一層のご理解と、そしてご協力を賜りますようお願い申し上げるところであります。
課題はたくさんあります。KDDIの跡地をどう戦略をするのか。それから統合病院の経営をどう軌道に乗せていくのか。青野原病院と統合病院の連携をどうしていくのか。それから白雲谷温泉ゆぴか、確かに今、預金は持っておりますけど、少しマンネリ化したやつの再戦略をどうしていくのか。セレモニーホールをどう活用してやっていくのか。警察署の用地、最終的にいつやるのか。工業団地の新たな開発はどの時期に決断しなきゃならないのか。消防の拠点を新しくつくりかえるというのはどこにやるのか。そしてこの庁舎をどこに建てかえるんやと。こういう課題を抱えながら、もう本当に混沌とした中で、私たちは絶えずその次の次の次を読んで、詰め将棋じゃありませんけども、先を読んだ者が勝ち、そういう小野市の行政経営を今後も進めてまいりたいと思いますので、大変脱線はしましたけども、ことし最後に腹引き締めて皆さんにご
あいさつをさせていただきました。
新たな課題をどう来年克服するか、これを楽しみに皆さんとともに輝かしい新年を迎えていただくことを祈念いたしまして、閉会のくどくどしい
あいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
○議長(
井上日吉君) これをもって本会議を閉会いたします。お疲れさまでした。よいお年を迎えてください。
閉会 午後 3時18分...