西宮市議会 1985-12-19
昭和60年12月(第16回)定例会−12月19日-06号
21番 阪 本 信 弘 君 46番 中 西 甚 七 君
22番 橋 本 完 君 47番 谷 口 徳 二 君
23番 明 石 和 子 君 48番 前 田 東 君
欠 席 議 員
36番 草 加 義 直 君 38番 半 田 幸 雄 君
説明のため出席した者の職氏名
市 長 八 木 米 次 君 建 設 局 長 高 橋 徳 衛 君
助 役 馬 場 順 三 君 土 木 局 長 中 西 勇 君
助 役 三 村 幸 治 君
中央病院事務局長 中 本 康 隆 君
収 入 役 白 井 利 治 君 消 防 局 長 北 中 正 一 君
市 長 室 長 田 村 光 弘 君
水道事業管理者 前 田 一 男 君
企 画 局 長 小 林 了 君
水道局総務部長 鎌 田 勉 君
総 務 局 長 元 田 五 郎 君
選挙管理委員長 辰 馬 宇 一 君
行 政 課 長 吉 村 孝 治 君
農業委員会会長 田 中 三 男 君
財 政 局 長 中 村 哲 也 君
代表監査委 員 岸 昭 君
財 政 課 長 熊取谷 隆 司 君 監 査 委 員 植 田 八 郎 君
同和対策局 長 枡 本 繁 昭 君 教 育 委 員 長 小 野 勝 雄 君
市 民 局 長 松 村 暢 之 君 教 育 長 小 林 久 盛 君
福 祉 局 長 川 崎 正 君 教 育 次 長 岡 野 健 治 君
環境衛生局 長 仲 東 璋 君 教 育 次 長 田 中 良 美 君
職務のため議場に出席した
事務局職員
事 務 局 長 河 村 吉 庸 君 書 記 長 田 臣 弘 君
次 長 大 西 功 君 書 記 市 栄 正 樹 君
議 事 課 長 天 野 禎 夫 君 書 記 青 木 豊 和 君
議 事 係 長 津 田 博 利 君 速 記 書 記 西 岡 衛 君
調 査 係 長 川 南 宏 君 速 記 書 記 原 田 順 子 君
(午後1時05分 開議)
○議長(
園田秀雄君) ただいまより定例会第6日目の会議を開きます。
現在までの出席議員は46名であります。
本日の
会議録署名議員に、会議規則第113条の規定により、22番 橋本完君、27番 河崎靖君、以上両君を指名いたします。
本日の議事日程は、お手元に配付いたしました日程表のとおりであります。
これより日程に従い議事を進めます。
まず、日程第1 認定第12号を議題といたします。
本決算に対する委員長の報告を求めます。
決算特別委員長 生瀬悦子君。
(登 壇)
◆28番(生瀬悦子君)
決算特別委員長報告。
ただいまから
決算特別委員会の審査経過及び結果の概要を御報告申し上げます。
本委員会は、去る12月11日開催の本会議におきまして、認定第12号昭和59年度西宮市
一般会計および
特別会計歳入歳出決算認定の件を審査するため、議長を除く全議員を委員として設置されたものであります。
同日、本会議終了後、直ちに委員会を招集し、正副委員長の互選並びに審査方法を協議いたしました結果、委員長に不肖私を、副委員長に木下猛君、田中章博君、玉置肇君、武田元宏君をそれぞれ互選し、審査方法は、慣例に基づき、
常任委員会単位の所管及び委員を同じくする総務、文教、民生、
建設水道の4分科会を設置し、審査することに決したのであります。
分科会の運営は、かねての申し合わせに従い、副委員長が
所管分科会の主査を兼ね、
常任委員会副委員長にそれぞれの分科会副主査をお願いすることになりました。
その後、16日より3日間にわたり分科会を開催し、審査を行いましたところ、18日に各
分科会主査より付託区分の審査を終了したとの報告を受けたのであります。
そして、本日、12月19日、
決算特別委員会を招集し、各
分科会主査報告を受け、討論、採決を行いましたところ、賛成多数をもって認定すべきものと決した次第でございます。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切ります。
討論の通告を受けておりますので、西村義男君の発言を許します。
(登 壇)
◆25番(西村義男君) ただいま上程中の認定第12
号決算認定の件について、反対の立場から
共産党市会議員団を代表して討論を行います。
まず初めに、61年度より向こう10年間の
総合計画が策定され、その基本構想がこの議会でも論議されてきたところであります。また、この
総合計画の実施計画的な内容を含んでおります西宮
市行財政運営改善計画、いわゆる行革大綱も策定をされ、これを強行的に実施をしようとしております。このいずれの計画も、今政府がしゃにむに進めております臨調、行革の押しつけを受け入れ、地方におけるにせ行革の具体化を図ろうとするものであり、断じて容認するわけにはまいりません。特に市の
行財政運営改善計画は、政府主導の
行革大綱そのものであり、議会の議決事項ではないものの、議会での審議も行わず、行政が一方的に策定したことは、反市民的な内容とともに、その非民主的な運営を厳しく批判をしなければなりません。
とりわけ、私は、この場で指摘をしておきたいことは、この
行財政運営改善計画、我が党議員団は、策定をするまでに議会での審議を提案をいたしましたけれども、しかし、与党の各党派は、行政と同じ立場に立ち、その必要なしと議会審議に反対の立場をとられました。このことは、行政に対する
チェック機関としての役割を、かつ議会の審議権をみずから放棄しようとする姿勢であり、重大な問題を残しているということもここで明らかにしておきたいと思います。
さて、
総合計画も
行財政運営改善計画も、そのいずれの計画内容も、
受益者負担論を導入し、使用料、手数料など
公共料金の一斉値上げ、福祉、教育など各施策の大幅な切り下げ、
事務事業の
民間委託による
住民サービスの低下等々、
市民生活をさらに厳しくする内容を打ち出しております。そして、その最大理由に市の財政問題を挙げて、財政逼迫の折からやむを得ない措置だと合理化をしようといたしております。
私は、これらの問題と関連をさせながら、59年度の決算の特徴点、問題点についてただいまから指摘をしてまいりたいと思います。
まず、
一般会計で見ると、歳入は887億9,500万円、歳出は855億8,100万円、差し引き22億1,400万円の黒字決算となっているが、翌年度への
繰越明許充当財源が8億5,900万円あり、実質の収支は13億5,500万円、しかし、単年度だけの収支を見ると、58年から59年に繰り越した財源18億2,300万円が含まれているので、4億6,800万円の赤字決算だと説明をされております。財政事情は一段と厳しさを増している、こう当局は強調しておりますけれども、確かに決算数字はそうなっておりますが、その中身をよく見るならば、昭和59年度中に
財政調整基金11億9,000万円、
公共施設整備基金が
一般会計分だけで2億4,000万円、合わせて14億3,000万円の貯金があるということも同時に明らかにしておきたいと思います。
次に、
一般会計歳入で見ると、前年対比で3.6%の減額になっております。これは、前年が
総合福祉センター、新図書館、
深津小学校・中学校の整備など
投資事業が大きく膨らんでいたためであり、59年度の減額は当然だと思われるのであります。
歳入全体に占める一般財源は594億6,700万円、その比率は66.97%を占めております。その一般財源の大きな比重を占める市税は529億4,100万円、前年対比で105.2%の伸びとなっております。同時に、市民税は300億3,200万円、103.9%、
個人市民税は257億5,300万円、101.1%となっております。確かに伸び率は落ちておりますけれども、これは、前年の伸び率が市税で110.6%、
個人市民税が110.1%と、大きく伸び過ぎていたためであり、また、この年には所得の減税、住民税の減税が若干行われたことが影響しており、伸び率は落ちておりますけれども、
税額そのものは全国の類似都市、また阪神間の各都市に比べてもずば抜けて高いということは明白であります。市民の税負担はますます高く、高負担になっているということもここで指摘をしておきたいと思います。
一方、分担金及び負担金の中の
保育所措置費負担金は104.8%、6億5,600万円と、措置人員が大幅に落ち込んでいるにもかかわらず、大きく伸びております。これは、10年連続の
保育料値上げが影響してきており、同時に、
老人保護費負担金は、なんと前年より12.3%の伸び、3,300万円と、これまた
老人ホームの
保護者負担が大幅に引き上げられ、これが大幅な増額につながっていることは事実であります。
こういう内容を見ましても、市民の負担、特に弱者に対しての高負担が決算には顕著にあらわれているということを私はここで改めて明らかにしておきたいと思います。
さて、このような市民の負担をした財源をどのような仕事に使ったのか、歳出の内容に触れてみたいと思います。
性質的分析で見てみますと、まず、
消費的経費は483億4,700万、109.1%の伸びとなっております。
消費的経費の中には人件費、物件費が大きな比重を占めておりますが、これは、職員の退職者が予想以上に大きかったことが人件費の伸びを示す要因となっております。
物件費は127億3,200万円、107.7%の伸びとなっております。この中には委託料が含まれており、これは33億6,900万円、109.6%の大幅な伸びとなっております。コスト面でのメリットを前面に出し、
事務事業の
民間委託の方向が急激に強まっておりますが、このことが
住民サービス、住民福祉の向上につながらないことは、
総合福祉センターの運営や学童保育の運営実態を見ても明白であります。特に、多くの
事務事業を委託をしております
社会福祉協議会は、法人資格を有しているとはいえ、もともと事業の運営に責任を持てる体制にないことは強調するまでもありません。早急な改善が望まれると思います。
その他、扶助費107.3%、補助費107.6%の伸びを示しておりますが、これらの内容は、現行施策の拡充や新規施策の新たな取り組みは全くと言っていいほど行っておらず、とても市民が負担をした財源を市民のために使っているとは言えないと思います。
次に、
投資的事業について触れてみたいと思います。
投資的経費は189億3,200万、前年から比べると25.7%の減額であります。特に
補助事業は116億2,300万円と36.8%の落ち込みであります。これは、さきにも述べました、前年度に
総合福祉センターの建設や新図書館、教育施設の整備等々の事業が大きかったための落ち込みでありますけれども、これからも、国の動向を見れば、生活関連の
公共事業の抑制が打ち出されており、補助絡みの
投資事業の増額は多くを望めません。59年度決算状況を踏まえて、
投資事業の選択、特に単独事業の取り組みを、市民要求も踏まえながら大胆に取り組んでいくべきことを強く要求をいたします。
その他の問題について触れておきたいと思います。
まず、一つは、歳入で、自衛隊員の
募集事務費の委託金であります。
額の大小にかかわらず、この委託金は
日米安保条約の強化を目指して、軍国主義、軍事大国につながっていく非常に危険な事務であります。
平和非核都市宣言を行った精神を生かして、きっぱりとこの事務の返還を国に要求すべきであり、これは反対をいたします。
二つ目は、市の
行財政懇話会の関係の経費について反対をしておきます。
さきにも述べましたように、
市行財政運営改善計画は、この懇話会の答申、意見に基づいて策定されたものであります。
まず、一つの問題は、
懇話会メンバーの人選であります。9名の委員で構成をされておりますが、その圧倒的な委員は、現体制擁護を積極的に推進をする人物で占められており、とても公正に行財政を判断できるとは言いがたいと思います。数少ない
労働側委員も、その人選にまで行政が口出しをするなど、民主的な構成、運営とはとても評価できません。
二つ目の問題は、答申内容も
市民生活の実態を正確にとらえていなく、
公共料金の値上げ、各施策の切り下げ等々を積極的に提案するなど、そのほとんどが市民の声を代表する内容とはなっていないのであります。
以上の理由により反対をいたします。
三つ目の問題は、山手幹線を初め
幹線道路づくりに関連をする歳入歳出の問題であります。これは、車公害、環境問題からいっても好ましくありません。生活関連の道路整備に充当するよう強く要望しておきます。
四つ目は、
盲人ガイドヘルパー事業を西宮市
視力障害者協会に委託をし、その予算119万9,000円が、執行率69.1%、不用額は37万円にも上っております。障害者の行動が非常に制限される中で、
国際障害者年、社会への全面参加と平等を実現をしていくためにも、その行動の自由を奪うような予算執行は大きな問題があります。当局の反省を促したいと思います。五つ目は、下水道の
受益者負担金の問題です。
この
制度そのものに問題があり、従来からこれは問題ありと主張してきております。その歳入部分には賛同できません。
次に、
住宅供給公社委託事業の中での、住宅家賃が大幅に引き上げられた、これは、
市営住宅の事実上の値上げの問題でありました
割り増し家賃制度とともに、この供給公社の
家賃値上げが、他の
公共料金や、また、来年4月より
市営住宅の
家賃値上げが実施をされようとしておりますけれども、これらに与えた影響は少なくありません。民間住宅の家賃にも連動する公営住宅の値上げは慎重にしなければならないと思います。
以上、昭和59年度決算の特徴、問題点に触れてきましたけれども、財政配分は決して市民の立場に立った内容とは言えないと思います。市長は、去る3月議会で我が党議員団の代表質問に対しまして次のように答弁をいたしております。「地方自治の本旨についてでございますが、一定の地域を国からある程度独立した自治団体として、その事務を地域の住民の参加と意思に基づいて処理することである、こんなことを私は地方自治の基本であると思っています。憲法が地方自治を保障するのは、それが国の民主政治の基礎を固めるために不可欠な制度と考えておるからだと思うのでございます。もとより私も地方自治体の長でございますので、自治権の擁護の必要性は痛感をしております」、このように地方自治の本旨を明確に述べられ、自治権の擁護を訴えられております。これが市長の本心ならば、
行財政運営改善計画に見られるような市民の福祉、教育の切り下げ、
公共料金の一斉値上げ等々は行うべきではないと考えます。財政状況のバロメーターとも言われる経常的な収支比率は78.1%、地方債の元利償還、つまり公債費の比率は11.1%、どこのだれが、どこから見ても、本市の財政状況は悪いとは言えないと思います。
59年度の決算を踏まえて、今作業が進められております61年度の予算編成は、地方自治の本旨を踏み外すことのないよう、かつ市民の暮らしに貢献できる内容になるよう、強く私は要求をいたしまして、
共産党市会議員団を代表しての59年度決算に対する討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、47番 谷口徳二君の発言を許します。
(登 壇)
◆47番(谷口徳二君) 昭和59年度決算認定に当たり、新風会、民社クラブ、政友会、民政会の4派を代表いたしまして、賛成の立場から意見を述べさせていただきます。
昭和59年度の当初予算は、前年度比わずか0.8%増の緊縮予算を組んでおりましたが、決算を見ましても、歳入の根幹をなします市税収入の伸びが前年度比5.2%の増にとどまるなどの厳しい状況の中で、
総合福祉センター、教育文化センターの建設に代表されます懸案事業の遂行により、市民福祉の向上のための努力を払われたことは、全体といたしまして十分に評価に値するものではないかと考えます。
予算に盛り込まれました主な事業について見ていきますと、
総合福祉センターの建設続行、神原市民館の新設等のコミュニティー施設の整備、北消防署山口出張所の新設、教育文化センターの建設続行、鳴尾体育館の新設、
市営住宅では、
上ケ原八番町及び東鳴尾町1丁目住宅の完成と上田東町ほかの住宅の建設に着手、また、改良住宅では、6号棟、3号棟の完成、26号棟の建設に着手し、義務教育施設では、安井小、用海小、南甲子園小、段上小、浜脇中、深津中等で校舎、体育館、給食室、運動場などの整備、苦楽園口駅ほかの駐輪場の整備、山手幹線ほかの街路整備、北山等の公園整備、及び鳴尾浜浄化センターの建設続行や甲子園口分区の面整備等の
下水道事業の進捗などの多くの事業が実施されており、改良住宅の建設等の事業については、一部事業費の繰り越しを行っておりますが、全体としては順調に実行されており、厳しい状況のもととしては、必要財源の確保の努力も相まって、効率的な行政運営がなされたと考えるところでございます。
以上のような事業を執行された本年度の決算から財政状況を見ていきますと、まず、一般・特別会計を合わせました実質収支額は23億871万円の黒字を計上し、財政基金に11億9,007万円を積み立てたため、59年度末現在高も71億2,980万円となっており、将来の財政運営のための備えを固めつつあります。
また、財政運営の指標のうちで、経常収支比率は78.1%と、前年度より1.1%悪化しておりますが、これは主に定年退職制度の施行によるものであり、また、公債費比率につきましては11.1%であり、前年度より0.5%改善されております。
一方、今後の財政運営に目を向けますと、最重点的課題となりますでしょう下水道の整備や市街地再開発事業などの多額の財源を必要とする大型の事業が控えている反面、60年度に実施されました国庫補助金のカットが61年度も継続されるおそれがあり、また、市税収入の伸びの鈍化や収益事業収入の減少が見込まれる等の非常に厳しい状況があらわれております。
このような状況の中では、従来の行財政運営のあり方にこだわらずに、行財政の簡素化や民間活力の導入などの新しい視点も取り入れ、行財政運営の確かな方向を見定めた上、今後に予想される懸案事業遂行のために、必要な努力を惜しまずに、大胆かつ細心に邁進されることを希望いたします。
最後に、61年度を初年度とする新
総合計画が策定されておりますが、この
総合計画も現
総合計画と同様に、毎年の予算において計画の実現のための諸事業が盛り込まれていき、決算によってその成果が明らかになるわけでありまして、予算の執行及び決算の時点まで十分努力を続けられることを希望いたしたいわけでございます。
初めに述べましたように、59年度決算につきましては、基本的に賛成の立場でありますが、昭和60年度の財政状況並びに将来の情勢を見通すとき、内外の財政環境は決して楽観視を許されないことは明らかでありますので、一層心を引き締め、長期的視点に立って効率的な行財政運営に努力を傾注されるよう強く要望して、私の賛成意見といたします。
終わります。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 通告による討論は終わりました。
ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り、採決は起立により行います。
上程中の決算は、ただいまの委員長の報告のとおり認定することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
園田秀雄君) 起立多数であります。よって、ただいま採決いたしました認定第12号は認定することと決しました。
次に、日程第2 議案第350号ほか5件を一括して議題といたします。
各案に対する委員長の報告を求めます。
まず、総務常任委員長 木下猛君。
◆15番(木下猛君) 総務常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定の件、議案第351号西宮市
職員退職手当支給条例の一部を改正する
条例制定の件、以上2件につきましては、去る12月12日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、議案第350号については賛成多数をもって、議案第351号については異議なく原案を承認すべきものと決しました。
以上でございます。
○議長(
園田秀雄君) 次に、文教常任委員長 田中章博君。
◆12番(田中章博君) 文教常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第352号
西宮市立学校教育職員の退職手当に関する条例等の一部を改正する
条例制定の件、議案第353号西宮市
奨学基金設置条例の一部を改正する
条例制定の件、以上2件につきましては、去る12月12日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、民生常任委員長 玉置肇君。
◆32番(玉置肇君) 民生常任
委員長報告。
ただいま上程中の議案第354号
西宮市立地区市民館条例の一部を改正する
条例制定の件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、
建設水道常任委員長 武田元宏君。
◆2番(武田元宏君)
建設水道常任
委員長報告。
ただいま上程中の議案第355号西宮市
自転車駐車場の設置および管理に関する条例の一部を改正する
条例制定の件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。
以上、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切り討論に入ります。
討論の通告を受けておりますので、宇野良一君の発言を許します。
(登 壇)
◆1番(宇野良一君) 共産党議員団は、議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定の件に反対いたします。
この
総合計画は、基本構想、基本計画、実施計画の三つから成り、基本計画は10年間、実施計画は3年ごとのローリングで修正していくものであり、それぞれ切り離すことのできない一体のものであり、
総合計画の中でも述べておりますように、長期的な都市づくりを目指す方向を策定するものでありますけれども、
市民生活とのかかわりで、市政を将来にわたってどう進めるのか、非常に重要なものと言わなければなりません。
ところが、この内容を見ますと、幾つかにわたり賛成しがたい大きな問題があります。
まず、基本的な問題として、新
総合計画案は政府の臨調路線に基づく行革の内容が全体を貫いているということであります。我が党は、行政改革については、むだを省き、簡素で清潔、民主的な行政の確立を目指す方向で進めるべきだと考えております。しかし、今、政府のもとで進められている臨調、行革は、国民の願う真の行政改革の内容ではなく、アメリカと財界の要求に沿って日米軍事同盟体制国家づくりを目指し、国会を超えて国策を決定するという反動的なもので、国民の暮らしにとって、決してプラスになるどころか、その中身は、行革の名で社会保障、教育の切り捨て、中小企業、農業への歳出カット、また、地方財源の圧縮など、国民生活を圧迫し、国民の購買力の低下を招き、消費不況を激しくするものであり、国民の長い運動でかち取った福祉、教育など、民主的な諸制度に全面的に攻撃を加えておるものであります。そして一方では、西側の一員として、防衛力の強化のために行革を軍事拡大の道具にし、そして、地方行革大綱の押しつけにも見られるように、地方自治の本旨に反する地方への介入、干渉を一段と強める、これが政府の行革の中身であります。
このことにつきまして、市長は、政府の地方行革大綱の押しつけに対して──我が党も質問をいたしました。市長の答弁としては、地方自治の本旨に基づき自主的な立場を貫く意味の答弁をされたのであります。それに対して、さきの9月議会でも、私も質問の中で一今も決算で我が党の西村議員が批判いたしましたように、具体的な施策の中を見ると、結局地方行革大綱に従うものがあるではないかと批判をいたしました。まさに今回の
総合計画の具体的な方針というのは、本
総合計画の実施計画的な内容を含む
市行財政運営改善計画と相まちまして、行政みずからが地方自治権の放棄をしようとしているものであり、地方行革大綱の方向に沿って作成されているということを指摘をするものであります。そして、政府の軍事拡大のための臨調、行革路線を踏襲するというこの方向は、本市の
平和非核都市宣言のスローガンが泣くものだと言わなければなりません。
以上を前提にいたしまして、幾つかの問題点を指摘したいと思います。
第1に、
総合計画では、
受益者負担論が一段と強調され、使用料、手数料を初め各種
公共料金の値上げを一斉に行うことが示唆され、既に先日の議会においても、
市営住宅の値上げで1億5,000万円もの負担を市民に新たに覆いかぶせていこうということも出されているのであります。
総務常任委員会での質疑の中でも明らかになったように、財政上から見た観点で、受益に対する応分の負担をという、こういう論理はあっても、
市民生活に対する、そのことについての検討の有無についてはどうかという、こういう私の質疑についても、これに対する明確な答弁を聞くことはできませんでした。まさに
市民生活無視の
総合計画と言わなければなりません。
第2に、市民年金、医療助成、国保の給付等々、施策の見直し、切り下げの内容が随所に見られ、市民のための
総合計画として現行施策の拡充、独自制度の新設など、積極的なものが見られません。
第3に、
事務事業の
民間委託を一層推進する内容です。このことは、公共福祉と
住民サービスという本来の行政責任をあいまいにし、財政、経済面だけから見た安上がり行政を目指すものでしかありません。事実、財政フレームでの総事業費との比較で見ますと、コミュニティー、福祉、医療、三つの部門で10年間の総事業費が38億9,400万円、総事業費の1%に対して、先端産業誘致のための西宮地区埋立地用地取得では260億、6.9%と、財政的にも整合性を欠くとも言うべき内容は、福祉の町づくり、生涯福祉、バラエティーに富む福祉と、飾りのスローガンはあっても、その中身は、結局、市民福祉についてはボランティアと市民負担で進める安上がり行政を目指していこうというものでしかありません。
第4に、教育でも、情報化社会論、教育の現代化論、国際化社会論などの言葉が出てきますが、いずれも政府、財界が唱えるものであり、そのねらいというのは、大企業への奉仕のための人づくりであり、軍国主義復活に向けての人づくりがねらいであります。教育の人間形成、人格形成とはかけ離れ、今日、いじめ、体罰、暴力、教育の荒廃が叫ばれる中で、この解決に全力を注ぎ、そしてその背景にある管理教育一辺倒にこそメスを入れるべきであり、憲法、教育基本法を中心に据え、民主的平和教育こそ計画の中心に据えるべきだと思います。
第5に、都市活力と潤いの問題として、今の
総合計画の反省材料として、市街地整備を強力に進めるための再開発の計画がありますが、その中身の施行主体、財政面、施設の利用目的等、明確ではなく、キーテナント施設の売買等、大手企業の利潤追求の手段となるのではないか、開発規制の緩和が起こるのではないかなど、結局、住民犠牲のこれまでの再開発事業と同じ道をたどるのではないでしょうか。当局は、権利者と十分話し合いを行うと言っておりますけれども、結局、力のある権利者が利益を得るというのがこれまでの例であります。また、商業振興の面に触れますと、埋立地用地取得に、さきに述べたように260億円もの大規模の財源が投じられる、先端技術産業の誘致で果たして産業の振興にどうつながるのか、これも不明確であります。同じことは、再開発事業でも、魅力ある集積を目指して商・営業者の振興を図ると答えておりますけれども、一方で、市内全域にわたる中小零細業者の振興をどうしていくのか、例えば、市内各市場の衰退傾向に対してどう振興策を講じるのか、こういうことについて触れることがないのであります。結局、活力というものが、企業サイドに偏った部分のみの活力を生み出そうという、こういうものでしかありません。
第6に、市民が何より願っている
下水道事業を初めとして、公園整備、住宅など、
市民生活に直接かかわりのある事業実施を、市民の期待にこたえて、財政フレームでの10年間で確保するという、一般財源を根拠にしたこの事業計画について、現在の
総合計画の到達状況を見ても、新計画で掲げた事業を計画どおり達成することに大きな疑問があると言わざるを得ません。
第7に、以上述べた基本的な問題点の背景に、この
総合計画の策定の過程における問題があります。いわゆる市民のための
総合計画となっているのかどうかということであります。市長は、市民意識調査の実施や28回の市民会議を開くなど、市民参加に取り組んだと答えられています。果たしてこれがどこまでその意見が反映されているのかということにも疑問もありますが、何よりも、
総合計画案を資料として市民に配布し、きめ細かく市民参加の集会も組織する、自由に意見を言ってもらう、こういう取り組みをしてはどうかという9月議会における我が党の小牧議員の提案に対して、ついにこたえることはされておりません。そのとおりのことが行われていたならば、この計画の中身は大きく変わっていたに違いありません。市民参加については、委員会で私も提起いたしました。この計画について、今後も市民参加を組織して、自由に論議してもらい、手直しをしていく気はないか、こういう問いに対しまして、広報広聴活動で知らせていきたいという答弁が出てまいりました。いわゆるこの計画をいかに美しく飾ったものとして市民に周知させるかということしかないのであります。また、行政の専門性とアマチュアリズムという対比も答弁の中で出されてまいりました。素人の市民にはわからないという、こういう発想の考え方が根底にあることが、こういう答弁の中からもうかがえました。ここには市民のための
総合計画、市民参加の町づくりという観点はすっぽりと抜け落ちているのであります。
同様のことは、審議会委員の委嘱のあり方にも見られます。初めに述べました臨調、行革の国の路線を先取りして進めた実績ある県の元副知事が委員に任命されていること自体、既に初めから市当局の
総合計画がどのような観点、立場からつくられようとしているかは明瞭であります。さらにまた、
総合計画の中でも中心的な施策として、そして財政的にもウエートの高い再開発事業に直接利害のかかわり合いのある企業の代表者が、単に経営者協会の推薦ということで無条件で審議会委員に加わる、こういうことに至っては、当局が審議会委員のあり方について一体どんな基準を持っているのか疑わざるを得ません。果たしてこれで公正な立場で西宮市の10年間にわたる都市づくりのあり方を論議できるのかどうか、強く指摘をするものであります。
以上、述べましたような問題点を指摘いたしまして、この新
総合計画の
基本構想制定の件には、共産党議員団は反対するものであります。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、48番 前田東君の発言を許します。
(登 壇)
◆48番(前田東君) 民政会と政友会を代表いたしまして、ただいま上程中の議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定の件について賛成の立場から意見を申し上げます。
去る38年に我が西宮市が文教住宅都市を宣言いたしまして以来、この宣言に盛り込まれた理念は、本市における都市づくりの基本目標として広く定着していることは、皆さんも御承知のとおりであります。この基本目標は、今後の長期的な都市づくりの方向を考えるに当たりましても、変わることなく引き継がれ、さらに発展させるべきものと思うのであります。
しかしながら、世の中は私どもの想像をはるかに超える速さで大きな変わりようを見せていることを考えるとき、今後の我が西宮市の町づくりには、新たな状況に対応する新しい内容がつけ加えられなければならないのは当然のことであります。
このような観点から基本構想の内容を見てまいりますときに、評価すべき幾つかの点が取り上げられようかと思うのであります。
まず、都市づくりの基本目標として、従来からの文教住宅都市建設の理念を継承したことに加えて、まさに今後の市政において不可欠とされる活力と潤いある都市づくりの方向を基本的な目標として掲げられたことであります。第2には、この目標の実現のために、都市の核づくりを打ち立て、将来を展望した都市構造の高度化を目指していることであります。第3点目は、都市活力の向上と今後の我が西宮市の発展にとって大変重要な位置を占める経済的基盤の確立を目指して、新しい時代に対応する産業の振興を打ち出していることであります。第4には、文教住宅都市づくりをかけ声だけに終わらせないため、文化的環境の整備と市民文化の育成を6本の柱の一つに掲げられていることであります。第5には、こうした新しい特徴となる要素とともに、市民の生活を守るための諸施策においても今後の社会情勢に対応する方向が打ち出され、生涯福祉と生涯教育の確立を追求される姿勢が示されていることであります。
しかし、今日のような流動的な社会において、あるいは将来に向かって、どのような賢明な人間が考えたことでありましても、決して完全なものではなかったと言われる日もあるわけでございます。したがって、この基本構想に対しまして、いろいろな意見があるのも私は当然かと思うのであります。基本構想の内容、それぞれ不十分と思われる点も決してないわけではありません。
以上、述べましたように、積極的な姿勢と方向性を評価し、基本構想の内容に賛意を表するものであります。基本構想の初めにも書かれておりますように、西宮市という都市の市民であることを誇りに思いながら、本市のよさを損なうことなく後世へ引き継いでいきたいと願っている多くの市民の声を真剣に受けとめ、今日からの行政施策の中に具体化され、どこよりも住みよい都市実現に向けて市政が進められることを期待し、賛成の意見といたします。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、8番 蜂谷倫基君の発言を許します。
(登 壇)(拍 手)
◆8番(蜂谷倫基君) 新風会議員各位のお許しをいただき、新風会を代表して、ただいま上程中の議案第350号につきまして、賛成の立場から意見を申し述べさせていただきます。
現
総合計画の基本理念である文教住宅都市を基調とする個性ある町づくりの理念は、昭和38年の文教住宅都市宣言以来、一貫した本市の町づくりの基本目標として、市民各層の広い支持を得、本市の町づくりの中に定着してまいったと考えるものであります。そして、この理念は、今後の21世紀を展望した長期的な町づくりのあり方を考える上でも引き継がれ、さらにその内容を豊かにしながら発展させなければならないものであります。
今日、私たちは、時代の大きな曲がり角に立っていると言われておりますが、都市動向の変化を初め、
高齢化社会、価値観多様化社会等々といった新たな社会状況を、私たちの英知でいかにこれを克服するかということであります。我が西宮市の町づくりには、このような新しい社会状況に対応する新たな視点が必要なことは当然であります。文教住宅都市の理念も、このことによってさらに充実したものになるのであります。
基本構想をこのような視点から検討いたしますと、評価すべき幾つかの点を取り上げることができます。すなわち、文教住宅都市建設の理念を継承しながら、そこに今後の社会状況の変化に対応するために本市が取り組まなければならない活力と潤いのある都市づくりの方向が基本目標とされていることであります。この目標実現に向けて都市の魅力づくりのための諸施策が挙げられているのであります。市街地整備としては、都市再開発等の手法による複眼の都市核の整備は、今後の本市の発展のためにも重要な施策であります。また、本市の個性と伝統を生かした都市景観の形成も、都市の魅力づくりに不町欠と思うものであります。臨海地域の発展に対する夢のある目標が示されておりますが、臨海地域を本市が積極的に都市の活性化のために活用しようとする姿勢は高く評価すべきものと思います。都市の魅力づくりとして、住みよい快適な環境の保障も大切であり、下水道整備の取り組みにおいて、昭和75年完成という明確な目標が示されていることは、積極的な姿勢を評価するものであります。
次に、都市の経済基盤である産業の振興についても、新しい時代に対応する産業の高度化を促進する姿勢が打ち出されております。雇用の促進等も含めて、都市活力を高めるための新しい視点として評価すべきものであります。幸せな
市民生活を築くための福祉施策におきましては、生涯福祉、地域福祉の実現に向けての方向が示されており、婦人の社会的地位の向上が施策の柱とされていることが、また、豊かな心と創造性をはぐくむ教育施策におきましては、教育的社会の実現に向けての生涯教育の確立など、今後教育と福祉の施策の展開の中で必要となる広い視点を示していることは、評価できるものと思うのであります。
次に、今後、余暇時間の増大と長寿化の中で大切な文化活動、そしてスポーツの振興は、潤いのある都市づくりの中で大きな役割を担うものであり、これに対する地域文化の振興、市民スポーツの振興が打ち出されていることであります。これらの施策を効果的に実現していくために、市政の運営の原点として、市民を主体とする市政運営の推進方向が明確に示されていることであります。
以上、私たちが基本構想の特徴として評価すべきであると考える幾つかの点を述べましたが、個々の内容につきましては、それぞれ不十分と考えるところもないわけではありません。しかしながら、私たちは、この基本構想が持つ新しい時代に対応しようとする積極的な姿勢を評価し、その内容に賛意を表するものであります。
都市づくりの主体は1人1人の市民であり、我が町を魅力に富み豊かで誇りに思うことができる町にはぐくむことが市民の願いでもあります。新しい時代の到来の中で、この構想が市民の願いにこたえ、現実の行政施策において具現化されるように期待を込めて、賛成の意見を述べる次第であります。
終わります。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、4番 嶋田克興君の発言を許します。
(登 壇)
◆4番(嶋田克興君) 私は、議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定の件について、賛成する立場で、日本社会党議員団の意見を申し上げます。
まず、このたび膨大な調査資料に基づく新
総合計画をまとめられました市当局、職員の皆様方に敬意を表したいと思います。
私たち社会党議員団は、新
総合計画を慎重に論議、検討を行ってまいりました。そして、新
総合計画審議会の中でも多くの意見の提起を行ってきたところであります。特に、基本計画に対しては、問題点を提起して、市当局の姿勢をただすとともに、補強意見や具体的政策を提起し、また、対案を示すなど、積極的な論議を行ってまいりました。
ただいま提案されております西宮市新
総合計画・基本構想のみについては何ら批判するようなことはなく、私たちの理念と考え方と一致するものであります。しかし、これが基本計画になりますと、いろんな点で問題があり、私たちの考えとは一致できないものがあることは、明確に指摘をしておかねばなりません。基本計画を抜きにして基本構想を語ることができないのも当然でありますが、このたびの議案は基本構想のみであることを認識し、基本計両での問題点等については、基本構想を賛成する立場で問題の提起を行い、改善等について強く要望を行っておきたいと考えております。そして、今後の取り扱いの中で、実施計画、条例の改正、予算の提案などの過程で私たちの要望を取り入れていただき、
市民生活に負担が増大しないよう、また、生活環境の改善、向上させる立場で対処していただくことを要望いたします。
要望する内容については、まず、自民党政府が推し進めております行財政改革などによって自治体の自立、独自性を侵害される危機と、財政面での自治体への負担が強化されること、また、本来国の事業と実施すべきものを自治体に押しつけていくことに対する問題意識と対策が示されていない。これは、各種の補助金制度のあり方、国民健康保険制度、生活保護世帯への負担増や市単独事業の実施による政府のペナルティー措置などの問題に対して、自治体の自立、独自性を守り、
市民生活を守る立場の基本姿勢が明らかにされていないのであります。
さらに、国民健康保険制度についてでありますが、制度の改善を国に要請すると言いながら、国の医療保険制度改革の動向を見ながら世帯主8割給付について検討するとなっていることは、今日に至るまで、国民健康保険審議会等で8割給付を守るとの姿勢を主張されてきたことから、大きな問題であることを指摘しておかなければなりません。
さらに、費用の負担による受益者負担についても、
行財政運営改善計画に明記されていることを注目し、実施計画の策定において、また、条例改正の段において、再検討、改善をされないまま
行財政運営改善計画の考えのままで実施しようとするならば、認めることはできないとの立場を明らかにするものであります。
最後に、人口問題についてでありますが、特に北部地域は、計画では現在の人口より約3倍の計画人口になると言われています。このように人口増がある地域に対しての公共施設等の設置が不十分であると思います。特に、医療や保健センターなどの市民の健康を守る施策が全く考えられていないことについては問題であり、審議会の中でも、その必要性については、医師会代表からも、市からの要請があれば積極的に協力するとの発言もあったことを十分に踏まえ、今後具体的に検討していただくことを要望いたします。
以上の問題提起と要望事項について改善されることを強く要望いたしまして、議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定についての意見といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、18番 西川彰一君の発言を許します。
(登 壇)(拍 手)
◆18番(西川彰一君) ただいま上程中の議案第350号西宮市新
総合計画・
基本構想制定の件について、民社クラブとして賛成の立場から要望、意見を申し上げます。
新
総合計画は、21世紀を展望した文教住宅都市を基調とする個性的な都市の建設を基本目標とし、活力と潤いのある都市を目指しての町づくりの指針を示すものであり、新
総合計画の基本構想を高く評価し、作成に当たられた各関係の皆様方に深く敬意を表するとともに、感謝を申し上げます。
新
総合計画は、長期的な計画であり、財政面、施策執行面で大胆な行政力が必要と考え、実施計画の作成に当たり、次のような要望、意見を申し上げます。
まず、施策の実施に当たっては、市長を初め幹部職員の強いリーダーシップを望むところであります。また、事業総額3,780億円に及ぶ財源確保に関して、補助金も多く見込めない段階で、収入確保に努め、適正な受益者負担等についても、不均衡のないよう配慮を加え、さらに、支出に関して、特に重点施策、例えば当市の重点課題である
下水道事業に関して、最高の施策として受けとめ促進すること、また、都市計画道路、駅前再開発などについても、必須条件をにらみ、重点的に取り組む姿勢を示していただく等であります。さらに、西宮市として個性ある町づくり、福祉のさらにの充実、また、自主財源の拡大に連なる産業施策についても、永遠の課題にならないよう、積極的な推進の施策を打ち出し、当市百年の計を確立し、個性の時代にふさわしい西宮市として、市民の潤いと豊かな暮らしが全市民的なものになることを切望いたすものであります。
今後提案される実施計画は、基本構想に盛られている6項目にわたる施策の大綱の具体的な施策であり、市民の意見を広く取り入れ、これまで述べてまいりました要望、意見を十二分に吟味されて、よりよい案が推進されることを強く要望するとともに、私たち民社クラブも新
総合計画推進に最大の協力を惜しまないことを申し上げまして、賛成の討論といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 通告による討論は終わりました。
ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
採決は議事の都合により2回に分けて行います。
まず、上程中の6件のうち、議案第350号を除く5件の採決を行います。
各案につきましては、先ほどの委員長の報告のとおり決することにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、ただいま採決いたしました5件は原案どおり可決されました。
次に、議案第350号について起立により採決を行います。
本案につきましては、先ほどの委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
園田秀雄君) 起立多数であります。よって、ただいま採決いたしました議案第350号は原案どおり可決されました。
次に、日程第3 議案第356号を議題といたします。
本案に対する委員長の報告を求めます。
建設水道常任委員長 武田元宏君。
◆2番(武田元宏君)
建設水道常任
委員長報告。
ただいま上程中の議案第356号西宮市
下水道条例の一部を改正する
条例制定の件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに、慎重に審査いたしました結果、賛成多数をもって原案を承認すべきものと決しました。
以上、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、本案に対しましては、片岡保夫君ほか7名の議員より修正の動議が提出されておりますので、これを原案とあわせて議題といたします。
この際、発議者を代表して片岡保夫君の提案説明を求めます。
(登 壇)
◆16番(片岡保夫君) 社会党議員団は、ただいま上程中の議案第356号に対しまして修正案を提出いたします。
代表して私の方から提案内容並びに理由について申し上げます。
まず、修正案の内容でありますけれども、第26条第1項第1号の表を当局案に対し変えるということで、変更の部分についてのみ申し上げますと、その他の汚水の10立方メートル以下、これが当局原案510円に対して310円、それから、10立方メートルを超え30立方メートル以下の分、これが当局の60円に対しまして40円、30立方メートルを超え50立方メートル以下の分、これが当局の65円に対しまして45円、50立方メートルを超え100立方メートル以下の分、これが当局の75円に対しまして50円、次に、100立方メートルを超え200立方メートル以下の分、当局案の80円に対して55円、表による筒所としては以上5カ所であります。
次に、修正の理由を申し上げます。
第1点は、一般排水月200立方メートル以下の資本費分2分の1を新たに使用料に算人する当局原案は、下水道の公共性を否定し、いたずらに受益者負担の考え方を導入、拡大しようとするものであり容認できないこと、第2点といたしまして、当局原案では値上げ幅が余りにも大きく市民の負担増を招くこと、主には以上の理由でありますが、若干補足説明をさせていただきます。
まず、第1点についてでありますけれども、私たちは、基本的といいますか、原則的には、この資本費分について使用料の算定根拠、要件に含むということについては反対であります。そういう意味から、今回新たにこの資本費分を、いわゆる一般市民層にまで拡大してくるという今度の当局の原案については、その拡大というよりも、考え方によりましては、制度自体の大きな改悪とも言える非常に重要な内容を持ったものである、こういうふうに考えております。いわゆる安易な受益者負担ということで物事を処理していく、必要経費を全部受益者に持ってもらうというような考え方を推し進めるということは、全く行政の苦労も要らないわけで、突き詰めて言いますと、自治体の存在さえも否定しかねない、こういう意味におきまして、私たちとしては、少なくとも基幹的な施設や、あるいは共有的施設については、これは市の責任においてつくられるべきである、こういう考え方を持っているわけであります。
また、議論の中で、まだ設置されていない市民との不公平ということが、当局の見解の中に、大きな今回の改定の要因として説明がされておりましたけれども、以上申し上げました考え方からいたしまして、確かに現在しかれているところとしかれていないところの、このしかれていないところに対する遺憾さというものはありますけれども、いずれは全市に特別な場合を除いては布設されるわけでありますから、私どもはこの不公平論は当たらない、こういうふうに思っております。むしろ、そういう資本費の部分を、今は2分の1でありますけれども、当局の見解を推し進めますと、やがて100%になる可能性も十分に推察をされましたし、そのことを理解させることの方が難しい、こういうふうに判断をしております。
それから、第2点目でありますけれども、そういう論拠になってきますので、おのずから額が上がってくるということで、当局の説明にもありますように、今回の当局の平均改定率は51.4%、一般平均家庭、いわゆる月に25立方メートル、ここのポイントをとりますと、実に79.6%という、まさに大幅な改定でありまして、これが果たして市民を説得できるような改定幅であるかどうか、これも今回の改定の非常に大きな問題点であり、我が党として修正案を出そうということに至った理由であります。私たちの提案でまいりますと、平均改定率は21.04%、一般平均家庭の改定率は15.9%、こういうことでございます。
私たちは、この種
公共料金については、改定を全く否定するものではありませんけれども、できるだけ低く抑えていくというのが正しいあり方であると思っておりますし、さっき述べましたような、これが100%、あるいは今後の推移等を考えますと、膨大な使用料になる危惧もあるわけでありまして、今回の改定については到底容認することはできないということであります。
しかし、なお、現行の算定方法も、全く妥当であるとは思っておりませんけれども、その点につきましては、現実配慮も加味いたしまして、この新たな導入部分についてのみ修正する、つまり、現行制度における伸び分については、現実配慮を加味してやむを得ない、こういう判断に至ったわけでございます。
それから、社会党案と当局案でまいりますと、使用料の見込みの差でありますけれども、3カ年で約12億強の差が出ますけれども、当局原案においても一定の市費の持ち出しということはあり得るわけでございまして、この額については、現実的にも可能な額、差ではなかろうか、こういうふうに考えております。
以上、議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、提案説明にさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 修正案の説明は終わりましたが、委員長の報告並びに修正案に質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切り討論に入ります。
討論の通告を受けておりますので、まず、橋本完君の発言を許します。
(登 壇)(拍 手)
◆22番(橋本完君) ただいま提案中の議案第356号西宮市
下水道条例の一部を改正する
条例制定の件、すなわち下水道使用料の改定につき、お許しを得て民政会、政友会、新風会の保守3派を代表し、修正に反対し、当局案に賛成する立場で意見を申し述べます。
下水道は、申すまでもなく、環境の向上と都市の健全な発達及び公衆衛生に寄与し、あわせて公共用水域の水質保全に欠かすことのできない、都市にとって重要な施設であり、文化のバロメーターとさえ言われているものであります。
本市の場合は、昭和40年度から本格的な下水道整備に着手されてまいりましたが、途中において、処理場の設置をめぐり長期間の停滞があったため、近隣都市に比較し大幅に事業がおくれ、現在の普及率はわずか42%にすぎず、下水道ができていない北部地区住民は、環境の悪化に苦しみ、浸水に悩まされた上、いまだにくみ取りといった前近代的な仕組みを余儀なくされるか、または多額の費用を投じて浄化槽を設け、年間多くの経費負担を強いられており、下水道が整備されている地区の人たちとは、かなりな相違があるのは御存じのとおりであります。また、下水道ができていない地域の人たちでも、ひたすらこれの完成を夢みて税負担を続けてきており、当局の計画では、全市に下水道が完成するのは昭和75年度になるとされており、我々の目の黒いうちにできるのかどうかを考えると、市民はすべて法のもとには平等であり、公正でなければならぬという考えが募るばかりであります。
このことから、下水道を使用している人たちで必要な経費の、いわゆる受益者負担をすることは、当然の義務と考えざるを得ないのであります。当局の説明によれば、昭和60年度だけでも約7億円以上の赤字となり、このままの料金では、昭和61年度から63年度までの3カ年で、毎年平均約11億3,000万の赤字となり、これをそのまま
一般会計、すなわち税金で賄うことは不公平であり、このため下水の処理に必要な経費としての資本費、すなわち汚水の処理に要する施設の起債償還元利金を、一般市民の家庭に2分の1の負担をしてもらうとしても、なおかつ3カ年間に必要な経費約74億5,000万に対し、約61億5,000万円の収入しかなく、値上げを行ったとしてもなお13億円もの一般市税の負担が必要であると当局は計算しているのであります。
値上げの結果、標準家庭で月25トンの水を使う場合、1カ月の料金は1,410円で、これは浄化槽を使っている家庭の維持管理費よりかなり安いものであります。市民の税負担はやはり公平平等なものでなければなりません。下水道の受益者が適正で必要な受益者負担をすることは必然のことであります。
この意味から、今回の下水道使用料金の改定は、資本費を一部負担しても妥当なものであると判断するものであります。しかし、現状の下水道のおくれを考えるとき、議会においても既に行ってまいりました
下水道事業促進協議会、これを通してさらに強く中央に働きかけ、同時に、行政としても、市長以下担当職員が一丸となって効率的な下水道の普及に全力を挙げられることを強く要望して、市長与党、民政会、政友会、新風会、保守3派としての当局案賛成の意見といたします。
以上であります。
御清聴まことにありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、43番 楽野信行君の発言を許します。
(登 壇)
◆43番(楽野信行君) 議案第356号につきまして、公明党議員団は修正案及び原案に反対いたします。
以下、その理由を申し述べます。
今回の使用料の改定は、61年4月1日より、新たに資本費を月200立米以下の水量に対して、その2分の1の額を算入し、使用料の平均改定率を51.4%、一般平均家庭月25立米の改定率は実に79.6%にも達し、私たち公明党議員団は、この改定が直接一般市民の家庭生活に大きな影響をもたらすものだけに、当局に必要とする資料の提出を求め、より慎重な調査検討をしようとしてまいりました。しかしながら、当局は、私どもが特に請求いたしました資料のうち、ポンプ場に関する資料がようやく提出されたのみで、使用料原価の積算に欠かすことのできない管渠費、処理場費、公債の発行と償還金の内訳明細等については、委員会最終日まで提出されることなく終わったのでございます。
したがって、私どもは、さらに必要な資料を当局に求め、より慎重な審議を経て市民の納得する結論を見出すべきであるという立場から、今期定例会中にあえて早急な結論を出さず、閉会中に委員会を開き、精力的に審議を継続することを主張したのでございますが、残念ながら委員各位の賛同を得るに至りませんでした。しかしながら、私どもは、今もこの議案については、慎重な上にもより慎重な審議を経て、整合性のある、一般市民が納得する結論が出ているものとは言いがたい、そういう考えからここに修正案、原案ともに反対の立場を明らかにするものでございます。
以上でございます。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、18番 西川彰一君の発言を許します。
(登 壇)(拍 手)
◆18番(西川彰一君) ただいま上程中の議案第356号西宮市
下水道条例の一部を改正する
条例制定の件について、民社クラブは本条例に賛成し、修正案に反対する立場から意見を申し述べます。
この改正
条例制定の件は、本市の下水道使用料の昭和61年度から63年度の3カ年の財政収支計画に基づき、平均51.4%の改定をしようとするものであります。改定する理由として、3年間での汚水維持管理費の増大と資本費、すなわち汚水処理施設に係る建設起債償還金の増大があり、これは汚水処理経費として下水道使用料で賄うべきものでありますが、現行使用料では、この3年間の収支計画においては、御承知のとおり、総額で約33億9,000万円、1カ年平均約11億3,000万円もの不足が生じ、これを
一般会計である市税でもって補てんすることは、今後において市財政の硬直化の改善など本市の財政運営に大きな影響を及ぼすことが懸念されるし、また、下水道使用者に対する受益者負担の見地等から、今後の下水道整備に万全を期するため、下水道使用者の99.3%を占める月200トン以下の使用者全部に対して資本費分の2分の1を負担してもらい汚水処理経費の安定的な収入を図る提案であります。
月25トンの水を使用する標準家庭での1カ月の下水道使用料が、大変高額の79.6%アップの1,410円となり、受益者負担が原則とは言いながら、下水道利用者にとっては大変な負担増であると言わなければなりません。しかし、近隣他都市の現在の下水道使用料との比較や、既に資本費を導入している阪神各市の比較、下水道未整備地域の家庭浄化槽の維持管理費、また、この改定において得られる増収は3カ年で約20億8,800万円でありますが、なお約13億円もの不足が生じる等々から考え合わせた場合、そして、本市の文教住宅都市を基調とする今後の町づくりという観点から判断しても、今回の改定案について、不満ながら市民の大多数の理解と同意が得られるものと考えています。
本市の下水道整備は、新処理場の用地問題から長年にわたる停滞を余儀なくされていましたが、市長の努力によりこれを解決し、甲子園浜埋立事業も再開され、これから本腰を入れて下水道整備に取り組むべき時期であります。しかも、下水道整備には巨額な経費と長年月が必要であります。最初の地域と最後に予定されている地域とでは、まさに30年間の開きが生じ、やむを得ないとしても、市民の不満、不公平の声が存在することも事実であります。以上、るる申し上げましたが、今こそ西宮市民の1人1人がその痛みを分け合って下水道整備に取り組むときであると考えております。この意味からしても、当局の原案はやむを得ないものと判断し、民社クラブとしては条例改正に賛成するものであります。
当局におかれても、本条例改正の内容を市民が理解できるよう万全のPRを行うとともに、今後とも適切な下水道維持管理を行うとともに、本市の下水道整備に全力を傾注し、市民の期待にこたえるため、信念と実行力を持って下水道行政を推進されることを強く要望して、賛成意見といたします。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、25番 西村義男君の発言を許します。
(登 壇)
◆25番(西村義男君) ただいま上程中の議案第356号西宮市
下水道条例の一部を改正する
条例制定の件について、
委員長報告に反対、修正案にも賛成できないという立場から、共産党議員団を代表して討論を行います。
本条例案については、下水道の使用料を来年4月から平均して1.5倍、月10トンから25トンを使用する一般家庭については1.8倍から1.9倍、特に一般家庭の月25トン使用する家庭については月785円から1,410円と、大幅に値上げを行おうとする内容であります。
八木市政になってから5年余り、その間、市の
公共料金は数え切れないほど値上げをされてきましたが、今回のように一気に下水使用料を2倍近くにも引き上げるという事例は、私はかつて経験をしたことがありません。行政改革という名のもとに社会保障や教育の制度を軒並み切り下げられ、厳しい生活を強いられております市民に対して、これに追い打ちをかける暴挙だと言わなければなりません。
当局の説明によりますと、値上げの理由として、一つは、
下水道事業は建設が長期にわたり、かつ建設費用も莫大な額を要する、さらに、建設財源のうち地方債が46%を占め、この元利償還が事業経営を圧迫する要因となっている、二つ目に、これまで財源の不足は
一般会計より繰り入れてきたが、市の財源そのものが硬直化をしており、これまでのような繰り入れは難しい、三つに、現在、下水道普及率は四十数%の地域であり、不足財源を税金から補てんすることは、未整備地域の市民との均衡を欠き、不公正が拡大する、こういうように言っております。
そして、一般家庭の使用料を約2倍にも値上げをする根拠として、下水道の維持管理費、つまり人件費、物件費に要する経費に加えて、新たに月200トンまでの水を使う家庭に資本費、つまり地方債の元利償還に要する経費の2分の1を使用料の中に算定をし、積算をした、こういう説明をしております。しかし、この使用料算定の根拠が、市民の立場から言えば何ら合理性がないということは、これまで本会議、
常任委員会でも論議をされてきたとおりであります。そもそも公共下水道は、すべての市民を対象に整備をしなければならない
公共事業であり、当初の下水道計画では、昭和60年度までに、つまり本年度までに全市普及を掲げていたのは周知のことであります。これがおくれにおくれ、新マスタープランでは昭和75年までに完成の計画となっております。このように全市民を対象とした事業について、当局の言う
受益者負担論を取り入れることは全く間違いであります。とりわけ、未整備地域の市民との均衡を欠く等々の理由は全く説明にならず、下水道整備がおくれた行政責任を市民に転嫁をする何ものでもございません。
以上、明らかにしてきましたように、全市民を対象とした下水道使用料は、基本的には市民の納めている税金で賄うべき性格のものであります。しかし、現実に使用料が市民から徴収をされている現状、これを無視をすることもできないとすれば、
市民生活の実態から見て、最低限度の使用料としなければなりません。現行月25トン使用する一般家庭で月に785円徴収をされており、これ以上の値上げは行うべきではなく、また、根拠もないということを私は主張したいと思うのであります。
また、修正案は、使用料の算定に資本費を入れるべきではないとして、維持管理経費を算定すれば、平均して21.04%の値上げに抑えられるとしております。しかし、その考え方は、維持管理経費は使用料として市民から徴収するのはやむを得ない、この立場をとっており、人件費、物件費が上がれば使用料も自動的に値上がりになる考え方になっております。上げ幅が下がるからといって、この内容に直ちに賛同することはできません。
次に、市の財源が思うように伸びず硬直化をしつつあるとの論法に一言意見を言いたいと思います。
59年度の決算を見ても、一般財源、つまり市民が納めた税金、市税を中心とした財源が約600億円、
一般会計の歳入に占める割合は約67%となっております。この額につきましては、全国の類似都市、阪神間の各市に比べましても群を抜いて高い水準を維持しております。このような状況は、これまではもとより、これからもこの傾向が続いていくということは、マスタープランの財政フレームの資料の中でも明らかにされております。経常収支比率は78.1%、公債費比率は11.1%、一般的に言って、財源が硬直化をしていると言える状況ではありません。市民が納めた税金を市民のために有効に使う、当たり前のことであります。他の
公共料金、物価にも大きな影響を与える下水道の使用料を、これ以上値上げをする根拠は全くないと思うのであります。市の財源を有効に使ってこそ
市民生活は守られます。
議員各位におかれましては、現行使用料の約2倍値上げという
市民生活破壊の内容の原案や、自動値上げに通じる修正案の内容ではなく、財源的にも、地方自治の原則からいっても、当然、本条例案には反対の立場、つまり
委員長報告に反対をし、修正案にも賛成できないという立場をとっていただきたいということを要望して、共産党議員団の討論といたします。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 通告による討論は終わりました。
ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
まず、議員提出修正案を起立により採決いたします。
議員提出修正案のとおり修正することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
園田秀雄君) 起立少数であります。よって、ただいま採決いたしました議員提出修正案は否決されました。
次に、議案第356号原案について起立により採決を行います。
本案につきましては、先ほどの委員長の報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
(賛成者起立)
○議長(
園田秀雄君) 起立少数であります。よって、ただいま採決いたしました議案第356号は否決されました。
次に、日程第4 議案第357号ほか11件を一括して議題といたします。
各案に対する委員長の報告を求めます。
まず、総務常任委員長 木下猛君。
◆15番(木下猛君) 総務常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第357号昭和60年度西宮市
一般会計補正予算(第5号)のうち本委員会所管科目、議案第366号昭和60年度西宮市
鳴尾外財産区
特別会計補正予算(第1号)、議案第367号昭和60年度西宮市
集合支払費特別会計補正予算(第1号)、以上3件につきましては、去る12月12日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。
以上でございます。
○議長(
園田秀雄君) 次に、文教常任委員長 田中章博君。
◆12番(田中章博君) 文教常任
委員長報告。
ただいま上程中の議案第357号昭和60年度西宮市
一般会計補正予算(第5号)のうち本委員会所管科目につきましては、去る12月12日開催の委員会において、慎重に審査いたしました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、民生常任委員長 玉置肇君。
◆32番(玉置肇君) 民生常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第357号昭和60年度西宮市
一般会計補正予算(第5号)のうち本委員会所管科目、議案第358号昭和60年度西宮市
国民健康保険特別会計補正予算(第3号)、議案第359号昭和60年度西宮市
食肉センター特別会計補正予算(第1号)、議案第360号昭和60年度西宮市
農業共済事業特別会計補正予算(第2号)、議案第365号昭和60年度西宮市
老人保健医療事業特別会計補正予算(第2号)、以上5件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、
建設水道常任委員長 武田元宏君。
◆2番(武田元宏君)
建設水道常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第357号昭和60年度西宮市
一般会計補正予算(第5号)のうち本委員会所管科目、議案第361号昭和60年度西宮市
下水道事業特別会計補正予算(第2号)、議案第362号昭和60年度西宮市
住宅費特別会計補正予算(第1号)、議案第363号昭和60年度西宮市兵庫県
住宅供給公社委託事業特別会計補正予算(第1号)、議案第364号昭和60年度西宮市公共用地買取事業
特別会計補正予算(第1号)、議案第376号昭和60年度西宮市
下水道事業特別会計補正予算(第3号)、以上6件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切り討論に入ります。
上程中の各案に御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
上程中の各案は、ただいまの委員長の報告のとおり決することにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、ただいま採決いたしました議案第357号ほか11件は原案どおり可決されました。
次に、日程第5 議案第368号ほか8件を一括して議題といたします。
各案に対する委員長の報告を求めます。
まず、民生常任委員長 玉置肇君。
◆32番(玉置肇君) 民生常任
委員長報告。
ただいま上程中の報告第57号処分報告の件〔昭和60年度
西宮市立中央病院事業会計補正予算(第1号)専決処分〕につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに、慎重に審査いたしました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、
建設水道常任委員長 武田元宏君。
◆2番(武田元宏君)
建設水道常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第368号
市道路線認定の件(西第1227号線ほか1路線)、議案第369号
市道路線変更の件(西第423号線ほか2路線)、議案第370号議決変更の件(
名塩新住宅市街地開発事業に関連する
道路事業の直接施行同意)、議案第371号
工事請負契約締結の件(昭和60年度
上ケ原八番町団地第2種
中層耐火公営住宅新築工事)、議案第372号
工事請負契約締結の件(昭和60年度
上ケ原八番町団地第1種・第2種
中層耐火公営住宅新築工事)、議案第373号
工事請負契約変更の件〔
公共下水道新設(九番町幹線)工事〕、議案第377号
工事請負契約締結の件(
仮称北山山荘新築工事)、報告第58号処分報告の件(和解の
件専決処分)、以上8件につきましては、去る12月12日以来開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切り討論に入ります。
上程中の各案に御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
上程中の各案は、ただいまの委員長の報告のとおり決することにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、ただいま採決いたしました議案7件は原案どおり可決、報告2件は承認されました。
次に、日程第6 議案第390号を議題といたします。
当局の提案説明を求めます。
市長。
(登 壇)
◎市長(八木米次君) 議案第390号
公平委員会委員の選任について同意を求める件につき提案理由を御説明申し上げます。
来る2月18日付をもちまして任期満了となる野本冨一君の後任には、引き続き同君を適任と認め、再任するに当たり市議会の同意を得るために提案する次第であります。
何とぞ御同意賜りますようお願い申し上げます。
以上であります。
○議長(
園田秀雄君) 説明は終わりましたが、本案に対する質疑、討論並びに
常任委員会の審査については、これを省略することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、さよう決しました。
これより採決に入ります。
上程中の議案第390号は、これを原案どおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、議案第390号は同意することと決しました。次に、日程第7 議案第391号を議題といたします。
当局の提案説明を求めます。
市長。
(登 壇)
◎市長(八木米次君) 議案第391号
人権擁護委員の
候補者推薦の件について提案理由を御説明申し上げます。
来る1月14日付をもって任期満了となる荒川義子君の後任候補には、高島進子君を適任と認め、推薦するに当たり市議会の意見を求めるため提案する次第であります。
何とぞ御同意賜りますようお願い申し上げます。
よろしくお願いします。
○議長(
園田秀雄君) 説明は終わりましたが、本案に対する質疑、討論並びに
常任委員会の審査については、これを省略することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、さよう決しました。
これより採決に入ります。
上程中の議案第391号は、これを原案どおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、議案第391号は同意することと決しました。次に、日程第8 意見書案第43号ほか1件を一括して議題といたします。
各案に対する提出者の説明を求めます。
まず、田中章博君。
(登 壇)
◆12番(田中章博君) ただいま上程中の意見書案第43号
義務教育費国庫負担制度の堅持を求める
意見書提出の件の提案に当たりまして、僣越ながら提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。
なお、文案朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。
(意見書案朗読)
以上であります。
議員各位におかれましては、何とぞ本案に御賛同賜りますようお願い申し上げまして、提案説明といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、玉置肇君。
(登 壇)
◆32番(玉置肇君) ただいま上程中の意見書案第44号
使用済み乾電池等適正処理困難物の
抜本的対策を求める
意見書提出の件の提案に当たり、僣越ながら提出者を代表して私から提案説明をさせていただきます。
文案朗読をもって提案説明にかえさせていただきます。
(意見書案朗読)
以上であります。
議員各位におかれましては、何とぞ本案に御賛同賜りますようお願いいたしまして、提案説明といたします。
○議長(園田秀雄君) 説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
上程中の各案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
お諮りいたします。
上程中の意見書案2件については、会議規則第33条第2項の規定により、委員会の付託を省略することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、さよう決しました。
これより討論に入ります。
上程中の各案に御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
上程中の意見書案2件は、これを原案どおり決することに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、意見書案2件は原案どおり可決されました。なお、ただいま可決されました意見書の取り扱いにつきましては、正副議長に一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、さよう決しました。
次に、日程第9 請第109号を議題といたします。
本請願に対する委員長の報告を求めます。
文教常任委員長 田中章博君。
◆12番(田中章博君) 文教常任
委員長報告。
ただいま上程中の請第109号
北夙川地区体育館建設についての請願につきましては、去る12月12日開催の委員会において、紹介議員の出席を求め、慎重に審査いたしました結果、請願の趣旨を妥当と認め採択すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑並びに御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑、討論を打ち切り採決に入ります。
上程中の請第109号は、ただいまの委員長の報告のとおり採択することにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、ただいま採決いたしました請第109号は採択とすることに決しました。
次に、日程第10 請第107号ほか1件を一括して議題といたします。
各請願につきましては、先ほど意見書が可決されたことにより、既に請願の趣旨が達せられたものと認めます。
よって、上程中の請願2件は、採択されたものとみなすことにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、請第107号ほか1件の請願は採択されたものとみなされました。
次に、日程第11 陳情審査結果報告の件を議題といたします。
陳情第46号ほか1件の陳情につきましては、担当
常任委員会において御審査を願っておりましたところ、担当常任委員長より議長に対し、お手元に配付いたしておりますとおりの審査結果報告が提出されましたので、この際、御報告をいたします。
次に、日程第12 議案第378号ほか11件を一括して議題といたします。
当局の提案説明を求めます。
◎助役(馬場順三君) 提案理由を御説明申し上げます。
議案第378号西宮市一般職員の給与に関する条例の一部を改正する
条例制定の件は、本年度の一般職の給与改定につきましては、本年7月に本市は給与水準及び退職手当に関し、国の個別の助言指導団体に指定される等極めて厳しい状況にあること等を総合的に勘案の結果、昇給期間を延伸し、給料の上げ幅を抑制し、本年5月1日にさかのぼって実施するため提案した次第であります。
給料につきましては、来年4月から普通昇給の昇給期間を三月延伸するとともに、給料の改定率につきましても、国の改定率5.53%に対し、4.93%と、0.6%減率し、延伸措置とあわせてラスパイレス指数で約1ポイントの抑制を図りました。また、諸手当につきましては、おおむね国に準じた改定を行います。この結果、本市一般職の給与水準は、本年5月1日で1万6,441円、5.76%上昇し、30万1,976円となります。
今回の改定措置に伴う所要経費につきましては、昭和60年度において、水道局を除く全職員で約12億円となり、給与改定現計予算計上額を差し引き、不足分約10億円及び年末期末勤勉手当、年度末期末手当の不足分と合わせて合計約12億7,000万円を本日補正計上いたしております。
議案第379号から議案第385号までの7議案は、
一般会計及び6特別会計の補正予算でありまして、職員の給与改定等に伴う人件費の追加であります。
追加額は、
一般会計11億1,751万6,000円、特別会計6,147万8,000円、合計11億7,899万4,000円であります。
なお、
一般会計の所要額の財源は、市税11億911万6,000円、諸収入840万円を充当いたしました。
議案第386号市立中央病院事業会計の補正予算は、給与改定等に伴う給与費8,896万1,000円を追加補正し、収益的支出合計を40億5,577万5,000円とするものであります。
議案第387号水道事業会計の補正予算は、給与改定等に伴う職員給与費の追加によるもので、収益的収入及び支出において、水道事業費で6,537万4,000円を追加し71億1,777万9,000円に、資本的支出で2,021万円を追加し22億2,456万4,000円にそれぞれ補正するものであります。
次に、議案第388号工業用水道事業会計の補正予算は、給与改定等に伴う職員給与費の追加によるもので、収益的収入及び支出において、工業用水道事業費で966万3,000円を追加し7億245万7,000円に補正するものであります。
議案第389号
工事請負契約変更の件は、第14回、6月定例会において議決を得ました
公共下水道新設(仁川、段上幹線)工事について、工事の施行途上において当初予期せぬ大石が多数存在し、当初の指定工法では施工困難な状況となり、工法変更のため工事費の増額が必要となったため、工事請負契約金額3億円を3億3,443万円に変更し、西宮市池田町、株式会社新井組と契約するに当たり提案した次第であります。
以上の12議案につきまして、何とぞ御協賛賜りますようお願い申し上げます。
以上で提案説明を終わります。
○議長(
園田秀雄君) 説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
上程中の各案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
上程中の各案は担当
常任委員会に付託して御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、議案第378号ほか11件は担当
常任委員会に付託いたします。
付託区分は日程表のとおりであります。
ここで、
常任委員会開催のため、暫時休憩いたします。
(午後3時12分 休憩)
───────────
(午後4時18分 開議)
○議長(
園田秀雄君) ただいまより休憩前に引き続き会議を開きます。
この際、申し上げます。
休憩中、総務並びに
建設水道常任委員長より、付託事件の審査を終了した旨の報告を受けております。
これより各案に対する委員長の報告を求めます。
まず、総務常任委員長 木下猛君。
◆15番(木下猛君) 総務常任
委員長報告。
ただいま上程中の、議案第378号西宮市一般職員の給与に関する条例の一部を改正する
条例制定の件、議案第379号昭和60年度西宮市
一般会計補正予算(第6号)、議案第380号昭和60年度西宮市
国民健康保険特別会計補正予算(第4号)、議案第381号昭和60年度西宮市
食肉センター特別会計補正予算(第2号)、議案第382号昭和60年度西宮市
農業共済事業特別会計補正予算(第3号)、議案第383号昭和60年度西宮市
下水道事業特別会計補正予算(第4号)、議案第384号昭和60年度西宮市
住宅費特別会計補正予算(第2号)、議案第385号昭和60年度西宮市兵庫県
住宅供給公社委託事業特別会計補正予算(第2号)、議案第386号昭和60年度
西宮市立中央病院事業会計補正予算(第2号)、議案第387号昭和60年度西宮市
水道事業会計補正予算(第2号)、議案第388号昭和60年度西宮市工業用
水道事業会計補正予算(第2号)、以上11件につきましては、先ほど開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取するとともに、提出された関係資料をもとに、慎重に審査いたしました結果、いずれも異議なく原案を承認すべきものと決しました。
以上、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 次に、
建設水道常任委員長 武田元宏君。
◆2番(武田元宏君)
建設水道常任
委員長報告。
ただいま上程中の議案第389号
工事請負契約変更の件〔
公共下水道新設(仁川、段上幹線)工事〕につきましては、本日開催の委員会において、当局から詳細なる説明を聴取し、慎重に審査いたしました結果、異議なく原案を承認すべきものと決しました。
議員各位の御賛同をお願い申し上げまして、
委員長報告といたします。
○議長(
園田秀雄君) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告について質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、質疑を打ち切り討論に入ります。
上程中の各案に御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) なければ、討論を打ち切り採決に入ります。
上程中の各案は、ただいまの委員長の報告のとおり決することにして御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、ただいま採決いたしました議案第378号ほか11件は原案どおり可決されました。
次に、日程第13
総務常任委員会の
所管事務調査の件ほか7件を一括して議題といたします。
各件につきましては、それぞれ担当の委員会において調査を願っておりますが、各担当の委員長より、今期定例会中に調査を終了する見込みがないため、閉会中の継続審査とされたい旨の申し出がありました。
よって、お諮りいたします。
上程中の8件は、閉会中の継続審査とすることに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、上程中の8件は閉会中の継続審査と決しました。
ここで、先般、全国市議会議長会豪州・ニュージーランド行政視察団団員として、及び第9回米国都市行政管理事情調査団団員として海外派遣されました諸君を代表して、2名の議員より視察の報告を行いたい旨の申し出がありますので、この際、発言を許します。
まず、玉置肇君。
(登 壇)
◆32番(玉置肇君) 皆様、大変のお疲れのところ、まことに恐縮でございますが、議長のお許しを得まして、海外視察の報告をさせていただきたいと思います。
私たち、同僚の松岡和昭、田中道子、宮本紀美子の各議員と私の4人は、去る10月8日から12日間、オーストラリア、ニュージーランドの海外視察を行ってまいりました。
詳細につきましては、後日、印刷物にて皆様のお手元にお届けいたしたいと思います。御一読くださいますようお願い申し上げます。本日は概略のみ報告させていただきます。
私たちが参加いたしましたのは、全国市議会議長会が主催いたしました豪州・ニュージーランド行政視察団で、総勢65人がA、B、2班に分かれて行動いたしました。私たち4人はB班に所属し、東北、中部、西日本の各地の市議会議員28名が一緒でございました。
訪問先は、オーストラリアのシドニー、ブリスベーン、ニュージーランドのオークランド、クライストチャーチ、ウェリントンの2カ国、5都市でございました。私たちが想像していた以上に両国と日本の関係、特に経済上の結びつきが深いことに驚かされました。オーストラリア、ニュージーランドはともに太平洋を隔てた隣国で、これからは太平洋の時代と言われ、ますます交流が深まっていくのではと実感いたしました。
まず、オーストラリアのシドニーでは、世界3大美港の一つと言われる港湾施設や、郊外の小学校、ブリスベーンでは市議会へ公式訪問とコアラ保護区のローン・パイン動物園を視察、また、ニュージーランドのオークランドでは国会議事堂、博物館、クライストチャーチの博物館、カンタベリー大学、首都ウェリントンでは市議会公式訪問と障害者福祉施設、
老人ホーム等の視察などを行ってまいりました。中でも、ブリスベーン市の市議会訪問は、予定をはるかにオーバーして延々2時間半にわたり白熱した意見の交換となりました。余りの熱心さに、当地の市並びに市議会関係者も、こんな熱心な視察団は初めてと、わざわざティーブレイクをとり、再度議場に入るという一幕もございました。さらに、ニュージーランドのクライストチャーチは、イギリス以外で最もイギリス的と言われる町で、豊かな緑の合間を流れるエーボン川、広く美しいイギリス式公園、よく手入れの行き届いた家庭の前庭など、ガーデンシティーの別名もむべなるかなと感じ入るところ大でございました。そこでは、余暇の80%をスポーツに、20%が隣人とのおしゃべりに過ごすと言われるとおり、午後5時を過ぎると、公園をジョギング、テニス、ソフトボールと、それこそ一斉にスポーツの汗を流す姿は健康的であり、余暇時間の増大に対応しようとする我々にとっても、ある種の羨望さえ抱くほどでございました。
ともあれ、今かの地は夏であり、こちらは冬であります。地理的条件が違うように、風習、社会制度、考え方、価値観なども違います。視察、体験してまいりましたことが直ちにそのまま当西宮市に取り入れられることは、困難な面もあるとしても、国外から日本を眺め、この西宮を見直す機会が与えられましたことは、今後、市議会議員として市政全般にわたって種々の課題に取り組むに当たり、大いに参考になるものと確信いたしております。
最後に、このたびの視察に対しまして、正副議長初め先輩、同僚議員の方々、市長、教育長ほか議会事務局の皆様方から温かい御助言、御配慮を賜りましたことに対し、深く感謝申し上げまして、報告を終わらせていただきたいと思います。
どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 次に、余百保次郎君。
(登 壇)
◆41番(余百保次郎君) お疲れのところ、重ねてでまことに恐縮ですが、私ども、このたび東京都立大学名誉教授の磯村英一研究室の企画による第9回米国都市行政管理事情調査団に参加、視察してまいりましたので、簡単にその報告をさせていただきます。
本調査団に本議会より参加いたしましたのは、敬称は略させていただきますが、樽井正雄、前田東、嶋田克興、楽野信行、越智一雄、田中章博、中前勲、そして私の計8名の議員でございます。
視察日程は、去る10月29日から11月14日までの17日間、米国、カナダの2カ国にわたるものでありましたが、まず、ニューヨークからボルチモア、そしてワシントンD.C.、そしてカナダへ飛び、トロントを視察し、再び米国に再入国し、シカゴ、ヒューストン、サンフランシスコ、ロサンゼルスを経て、最後に姉妹都市スポーケン市と、合計9市を訪れてまいりました。
視察の内容については、後日詳しい報告書をお配りいたしますが、そのあらましを申し上げますと、ニューヨークでは青少年非行対策、ボルチモアはインナーハーバーの再開発、トロントでは広域行政と福祉、シカゴは防災体制、ヒューストンではNASAの見学と広域上下水供給処理、サンフランシスコはBARTと呼ばれる都市内交通システム、スポーケンでは市議会運営など、おのおのその詳しい説明を受け、また、諸施設の実態を見てまいりました。
特に印象に残ったのは、ボルチモア市におけるハーバー開発が、単に港湾機能の整備改善にとどまらず、その背後地の都市再開発のあり方を含めての大規模なもので、斬新な都市再開発戦略に基づいているという点であります。今後の西宮にとっても大いに参考になったと思っております。また、サンフランシスコでは、車社会の先輩アメリカといえども、ますます交通渋滞が増大し、今なお解消されない実態があり、むしろ都市部における大量交通輸送機関に対するいろんな要望が高まっているようであります。
最後の訪問地スポーケン市では、市、民間挙げての大いなる歓待を受けました。特に、姉妹都市協会主催の夕食会では、チェイス市長や市議会議員、さらに行政当局を初めシアトルの総領事も出席しての盛大なものとなりました。スポーケン市各界の方々とより友好を深めることができました。また、スポーケン滞在中は、2回にわたり当地のテレビ局の取材を受け、即日放映されるということもありまして、両市の友好親善をさらに深めるという目的は十分果たすことができたと自負しております。
詳細につきましては、先ほども申し上げましたとおり、後日各位に報告書をお配りさせていただきます。御一読いただきますようお願い申し上げます。
なお、このたびの視察に際しまして、市長、正副議長初め議員各位の皆様方には、何かと御配慮をいただきましたことを厚く御礼申し上げまして、報告といたします。
まことにありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 以上で本日の議事日程は全部終了し、今期定例会の会議に付議された事件はすべて議了いたしました。
よって、お諮りいたします。
今期定例会の会期は明20日までと議決いたしておりますが、会議規則第6条の規定により、本日をもって閉会いたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
園田秀雄君) 御異議を認めません。よって、今期定例会は本日をもって閉会することに決しました。
閉会に際し、市長のあいさつがございます。
(登 壇)
◎市長(八木米次君) 閉会に当たりまして一言ごあいさつ申し上げます。
議員の皆様におかれましては、去る2日開会以来、本日まで連日にわたり、年末何かと御多忙の中にかかわりませず、昭和59年度
一般会計および
特別会計歳入歳出決算認定の件を初め、提案いたしました諸議案につきまして、慎重なる御審議を賜り、厚く御礼を申し上げます。
下水道条例の一部を改正する
条例制定の件につきましては、市議会の厳しい御批判をいただいたわけでございますが、
下水道事業推進の重要性にかんがみ、再度よく内容等を検討の上、改めて市議会に御理解と御協力を賜るようにいたしたいと存じます。
その他の諸議案につきましては、それぞれ御協賛を賜りありがとうございました。
審議の過程におきまして皆様方からいただきました御意見や御要望につきましては、今後十分に配慮いたしまして、御期待に沿うよう努力いたす存念でございます。
特に、本議会におきましては、今後10年間の市政の羅針盤ともなる新
総合計画・基本構想を御承認を賜りまして、この構想が目指す活力と潤いのある町の実現に向けて、新年度より皆様方の協力を得ながら、新たなる決意のもとに全身全霊を傾けて取り組んでまいる覚悟でございます。今後とも一層の御指導をお願いいたします。
本年も余すところ旬日となりましたが、議員の皆様におかれましては、御自愛の上、ますます御健勝にて御活躍賜らんことをお祈り申し上げます。
終わりになりましたが、この1年間、議員の皆様方、市民の皆様方並びに報道関係の方々から寄せられました御厚情に対しまして、改めて心から御礼を申し上げますとともに、御家族ともどもめでたく新年を迎えられますよう祈念いたしまして、閉会のごあさいつといたします。
ありがとうございました。(拍手)
○議長(
園田秀雄君) 60年最後の定例会を閉じるに当たりまして、私からも一言ごあいさつを申し上げます。
議員各位には、年末何かと御多用中のところにかかわりませず、本会議、委員会を通じ、終始熱心に御審議を賜りまして、ここに無事閉会の運びとなりましたことにつき、衷心より感謝を申し上げます。
市制60周年の記念すべき年を、各位の御努力によりまして、懸案の事業であった
総合福祉センターや教育文化センター等の開館を見たほか、中国紹興市との友好都市提携の締結など、内外に及び市政にとって節目の年ともなりました。私どもも心新たにし、ますます本市の発展に努力いたしたいと思うものでございます。
どうか議員各位におかれましても、一層健康に御留意され、御家族ともどもお元気に幸ある新年をお迎えになりますよう心から祈念する次第であります。
最後になりましたが、市当局並びに行政委員会の各位、報道関係者の皆さん方の御労苦、御協力に深甚なる謝意を表し、簡単ではございますが、私のごあいさつといたします。
これをもって本日の会議を閉じ、今期定例会を閉会いたします。
御協力ありがとうございました。
(午後4時37分 閉会)...