西宮市議会 1982-12-10
昭和57年12月(第19回)定例会-12月10日-05号
説明のため出席した者の職氏名
市 長 八 木 米 次 君 建 設 局 長 西 村 盛 広 君
助 役 馬 場 順 三 君 土 木 局 長 伊 藤 明 利 君
助 役 三 村 幸 治 君
中央病院事務局長 松 村 暢 之 君
収 入 役 白 井 利 治 君 消 防 局 長 北 中 正 一 君
企 画 局 長 中 本 康 隆 君
水道事業管理者 前 田 一 男 君
総 務 局 長 元 田 五 郎 君
水道局総務部長 鎌 田 勉 君
行 政 課 長 吉 村 孝 治 君
選挙管理委員長 小 川 正 男 君
財 政 局 長 中 村 哲 也 君
代表監査 委 員 岸 昭 君
財 政 課 長 北 福 宏 行 君 教 育 委 員 長 小 野 勝 雄 君
同和対策 局 長 小 田 日出夫 君 教 育 長 小 林 久 盛 君
市 民 局 長 仲 東 璋 君 教 育 次 長 藤 田 敏 朗 君
福 祉 局 長 川 崎 正 君 教 育 次 長 岡 野 健 治 君
衛 生 局 長 小 林 了 君
職務のため議場に出席した
事務局職員
事 務 局 長 加 藤 和 丕 君 書 記 長 田 臣 弘 君
庶 務 課 長 大 西 功 君 書 記 市 栄 正 樹 君
議 事 課 長 天 野 禎 夫 君 書 記 青 木 豊 和 君
議 事 係 長 野 口 修 君 速 記 書 記 西 岡 衛 君
書 記 津 田 博 利 君
(午前10時10分 開議)
○議長(
岡本佐久次君) ただいまより定例会第5日目の会議を開きます。
現在までの
出席議員は41名であります。
本日は、越智一雄君、宮本克俊君から病気のため欠席、余百保次郎君から所用のため午前中欠席、塚田誠二君から所用のため遅参、以上の
通り届け出を受けております。
本日の
会議録署名議員に、
会議規則第113条の規定により、28番
生瀬悦子君、44番 草加義直君、以上両君を指名いたします。
本日の
議事日程はお手元に配付いたしました日程表の通りであります。
これより日程に従い議事を進めます。
日程第1、これより昨日に引き続き
一般質問を行ないます。
順序により発言を許します。
31番
幸田竜一君。
(登 壇)(拍 手)
◆31番(
幸田竜一君) おはようございます。連日お疲れのところ、私が最後でありますので、しばらくの間御清聴くださいますようお願いをいたします。
ただいまより
公明党議員団を代表して順序により
一般質問を行ないます。
前にも申し上げましたように、私は
言語障害者でありますので、非常にお聞き苦しいと思いますが、ごしんぼういただきたいと思います。
さて、私は今期限りで定年退任をいたしますので、おそらくこれが最後の質問になると思いますので、少しくどいようなお説教じみたことを言うかもしれませんが、御了承いただきたいと存じます。昨年、議会での答弁用語についていやみを言ったことがありますが、34年初当選以来数十回、200件近い提案やら質問をしてきましたが、そのうち、検討するとその場逃れの答弁で終わっているのが大半で、実現したものは数少ない。議会を去るに臨んで、検討すると答えたものを拾い出して、24年間ゆっくり検討された結果どうなったかを聞いて、納得して議場を去りたいと思って(拍手)調べてみましたが、答弁された方の大半は退職されて、現職の人はほとんどおらない。私が長く議会におり過ぎたのか、それとも役所の定年が早過ぎるのかわからないですが、もうそんなやぼったいことを言うても時代も違うているので、年をとって憎まれ口をたたくよりおとなしく去った方がいいと思いましたので、やめましたからどうぞ御安心ください。(笑声)
まず第1番に、入札に関してであります。
私の友人である会社の役員をしております方が、先日電話で余りにもひどい元請落札に対する怒りの声をぶちまけてきました。それは西宮市の
学校関係の仕事で、
落札価格の30%天引きで工事をやれと言ってきたということであります。詳しく聞きたいと言ったら、そのうちお伺いしますと言ってそのままになりました。私も忘れておりました。つい先日電話をしてきましたので、あの件はどうなったのかと聞きましたところ、業界全体が不景気でもあり、工員を遊ばすわけにはいかないので、涙を飲んで引き受けましたとのことであります。どうせ損をしてまでやる業者はいないと思われます。手抜きをするか悪い材料を使うかで、結局損をするのは西宮市だということになります。この原稿を書いているときに小さな
土建業者が来まして、アホなやつがおると怒っておりました。どんなことかと聞きましたら、
入札予定価格が2500万円もあるのに1900万円で落札した、ろくな仕事はできませんぜと言って帰りました。一体こんなことがあっていいのだろうか。また、こんな実態を当局は知っているのか。また、調査したことがあるのか。西宮市にもスコップ一つ持たない
請負業者がいるとよく聞きますが、これと全く変わらないと思います。ピンはね元請業者をどのようにチェックしているのか、お伺いしたいのであります。
最近、各地の市役所やわが兵庫県でも、検査に手心を加えたり贈収賄につながる不祥事件が相次いで起こっております。こういうこともその原因の一つになるのではないかと思います。入札が終わったら事足れりとするのではなく、落札後の工事や作業の行方をチェックする機関を設ける必要があるのではなかろうかと思いますが、担当の方の御答弁を願います。
質問の第2は、
市営葬祭場の設置についてであります。
この問題は53年6月、奥市長の時代にも提案したので、市長は覚えておられると思いますが、提案した翌日業者から強い圧力を受けました。が、あえて私は市民のために訴えます。去年でしたか、
生瀬議員も同趣旨のことを質問されたが、またかというのではなく、みな同じようなことを言うということは、市民の要求度が高いということで、早く実現せよということにほかならないのであります。前にも申し上げましたが、戦前はみな家が広く、ふすまをはずせば大広間となり、冠婚葬祭は各家庭でできたが、いまは時代も違いますが、小さな葬式でも家ではできない。高くても無理をしてやむなく会館を利用している状態であります。高くても出せる人はいいのですが、金持ちより貧乏人の方が多いのです。市長はお金持ちだからそんなことはお考えにならないだろうが、私は貧乏人だから、私を含めてその人たちのために1日も早く便利で安く利用しやすい
市営葬祭場をつくっていただきたいことをお願いする次第であります。近ごろお寺も金もうけのために会場をつくって貸しておりますが、宗旨によってはきらう人があります。今津にはりっぱな会館があります。寺院の経営で寺の境内にありますが、入り口も別で会場だけでも借りられるので、何宗でも使えるが料金が高いと聞いております。私の家の近くにお葬式に貸してもらえる会場があります。
冷暖房つきで比較的値段も安く、小さなお葬式なら十分使える。あるとき福祉局の人が、行旅病者が亡くなってお葬式をしなければならぬがどっか安い会場はありませんかと聞いてきたので、教えてあげました。また、一般の方からもよく聞かれますので、教えてあげて喜ばれております。遠方の人でもずいぶん便利のいいところにありますので、利用されて喜ばれております。近ごろの
公営住宅や
マンションは、間数だけは多くても10人の人をもてなす広い部屋はありません。私の娘も千里の
マンションの4LDKにおりますけれども、兄弟全部が食事をする間はありません。私の住んでいる
ウサギ小屋も4LDKよりも広く使い勝手がいいですが、親子兄弟全部が寄って食事をすることはできません。8畳と言うても畳数が8枚あるだけで本間6畳より狭い。婚礼の場合は予定がつくので、予算に合わせて適当な会場を探せるが、葬式は予期せずやってくる。老人や病人を抱えている人はみな一様に心配しておられる。
市営住宅の集会所が19カ所ありますが、葬祭等に使える会場は
甲子園九番町と上ケ原七番町と四番町、この3カ所ぐらいしかないと思います。12月1日、事務局の方と一緒に見にいきましたが、だれに聞いてもどこに鍵の所持者がいるのかわからず、中へは入れなかったのですが、どれもみな独立施設でりっぱなものです。ところが運営細則があって多目的に使えない。
団地居住者の葬式には使えるが他には貸してもらえない。法の定めにより補助金をもらっているのでいろいろ支障があるのかもしれませんが、もう少し柔軟な考え方で大ぜいの市民が利用できるようにできないものだろうか。同じ集会所でも
甲子園九番町のは多目的に使用できますので、みな喜んでおられます。貸した金で自治会が利用すればいいと思います。愛の市政を標榜される市長は、西宮のどこから来ても便利なところに安く借りられる
市営葬祭場を、多くの貧しい人のためにつくられる考えはありませんか。浜松市にも川崎市にも余り便利なところではありませんが、りっぱな葬祭場があります。よろしくお願いをいたします。
第3は、
老人問題専門の相談員を設置していただきたいということであります。
日本ではいまや
老人人口は年々増加の一途をたどり大きな社会問題となりつつあります。
厚生省人口問題研究所の調査によりますと、昭和56年11月の推計で65歳以上が約1090万人、全人口の9.27%を占め、20年後の昭和77年には2000万人となり、全人口の16%をこすだろうと推計されております。わが西宮市でも55年国勢調査では65歳以上の人が3万1729人で
全市人口の7.7%だったのが、2年後の57年10月1日現在では1632人ふえて率も0.6%の増となっております。また、全世界の学者間で安楽死問題についていろいろと論議されているようでありますが、生命尊重の立場からも、人道上、宗教上からも許されないことだと反対する人の立場もわからぬではありませんが、私は、この人たちは家族にそんな人がいないから言うのであって、10年間も寝た
切り老人を抱えている人、難病で治る見込みのない人、植物人間になった人、これらの方のいる家庭は悲惨で陰うつであります。この方たちから見れば賛成者の意見もわかるような気がします。一口に老人問題と言いましてもいろいろありますが、私が24年間の
議員生活の中で相談を受けたものを二、三御参考に供したいと思います。老人として一番大きな悩みは、いまは元気でも万一病気になったときどうするか。お金のある人はいいが余り余裕のない人が一番困るのであります。またこんな人が多いのであります。老人が入院すると必ずつき添いを要求される。これがまた高く、1日8000円から1万円かかります。このことについて
中央病院で聞いてみますと、
完全看護というのは昔のことで、いまは
基準看護という言葉を使っておりますが、つき添い婦はつかないものらしいのです。私の母も本年96歳で、3年前市内のある病院へ入りました。看護婦さんがこの人には直ちにつき添い婦が必要ですと、1日9000円取られる。つい最近また違う病院に入院いたしておりますが、2人部屋で半強制的につき添いがつき、1日7000円の割合で支払っております。何分96歳にもなっているので見るからに汚らしい、それに下の世話までしてもらうのだから文句は言えませんが、こうなると果たして長生きすることが幸せなのかどうか疑問に思います。だれしも健康を願わないものはありませんが、年をとると病気になったときのことを痛切に感じます。御利益があるのかないのかわかりませんが、お年寄りがぽっくりさんにお参りする気持ちがよくわかります。自分の娘や嫁がいてもそれぞれお家の事情で家族がつき添えない、金はないという人が多いのであります。寝た
切り老人がいて家族の人が介護が大変で心身ともに疲れ果てどうしたらいいかという相談もあります。中高年で奥さんに先立たれ困っている人については、去年
結婚相談所をつくってもらいまして、その結果、婦人会の担当の方に聞いてみますと、12月1日現在で年間約2000人の相談があるそうであります。
登録者数は現在男が500名、女370名だそうです。最高は60歳の御婦人だそうであります。次は財産の処理問題であります。財産があるが子がなく親類の者たちがねらっているがやりたくない、どうしたらいいかという相談を受けたことが5回あります。それぞれ弁護士とも相談して市に寄付するなり法定の手続をするように言いましたが、私が議員になったころ、大槻君もよく知っていると思いますが、
西浜ていさんという人が莫大な遺産を市に寄付されました。その
処理委員会のようなものができて、私もその一員として会合に加わったことを覚えております。その間の事情も覚えておりますが、氏の名誉のために申しませんが、時価にして約40億円ぐらいになるのではないでしょうか。西浜さんの御寄贈に対して、西浜という名をつけていま残っているのは、津門西口町の
西浜公園というのがあります。多少事情は異なってもこんな人はたくさんおるのです。また、ある人の紹介で、いま70歳ぐらいになられる御婦人で、生涯食うに困らぬだけの蓄えはあるが、身寄りがないので葬式だけをしてくれと頼まれました。私が生きている間はいいけれども死んだら知らんよと言ってあるのですけれども、死後、現金、預金等の処分方法についてはちゃんとしておきなさいよ、そのときには市役所の人なり警察につき合ってもらうけれども、私が人にとやかく言われるようなことはないようにと言ってあります。また、今津のある人は、実母だが嫁との折り合いが悪く見かねるので、もったいない話であり親不孝かもしれないが、金は幾らかかってもいいからどっか預かってもらえないかと相談を受けて、ある施設に入れてあげた。いまは一家が平和を取り戻し明るくなったと喜んでいる人もあります。その他もろもろの相談が持ち込まれる。多少の相違はあっても皆さんも受けられると思います。二、三年前まで福祉事務所の相談員に磯本さんという方がおられました。温厚な方で年も取っておられましたが、相談しやすい方だったと私は思います、内部的にはどうだったかわかりませんが。このほか老人の抱えている問題は種々雑多であります。そこで、大して経費がかかるわけではないので、西宮市約3万3000人の老人のために老人の老人専門の相談員を置く意思があるかどうか、市長にお伺いしたいのであります。
4番目は、昼休みの窓口業務に関してでありますが、この問題は、過去何人かの議員から要求のありましたことは、皆さんよく御存じの通りであります。私も昭和38年3月、ときの田島市長に提案しました。田島市長は、自分も必要性を痛感しているが、組合との関係もあるので、よく相談して実現に努力すると、田島市長にしては特に丁寧に答弁しておられます。第2回目は41年12月、ときの辰馬市長時代にも同じ趣旨のことを聞いたが、ときの人事局長、日昔さんも、人事課と市民課とよく相談して早急実施に向かって努力すると言ったが、何も解決しないまま退職されました。今年9月、今西議員も同趣旨のことを言われたが、植田総務局長は、余りやる気のないようなその場逃れの答弁で退職されました。この問題はごたごたと内容を説明するには及びません。要は市当局が本当にやる気があるのかどうかということと、市職との折衝はどういう点で実現できないのか、はっきりしてもらいたいと思います。市職も賃上げやボーナス闘争はなかなか熱心にやりますが、事市民のために便宜を図るということには、一向に真剣に考えているとは思えない。一体市民に奉仕する公僕とはどういうことなのかわかっているのかと言いたいのであります。去る11月15日の庁内ニュースの中に、「初心に帰り再考を 信頼される公務員とは」と題してなかなかりっぱな論文が掲載されております。みんなが、このような精神であればもっと早く解決しているはずであります。言うはやすく行なうはかたしという言葉がありますけれども、全くその通りで、りっぱなことを言うよりもまず実行だと思います。私は、言うことは実行しています。私が38年に言って、組合と交渉すると言って20年になります。そのとき生まれた子供でも成人に達している。あれから市長も4代目です。交渉中だとか検討するとかという言葉はもう聞きあきました。その場逃れの答弁でお茶を濁すのではなく、私の議員としての質問はこれが最後になると思いますので、20年間どう検討し、どのような組合との折衝で、いまここまで来ている、この点だけが問題として残っている、いつから実現できるかということを確約してもらいたいと思います。今西君の質問に対する市長の10月1日実施予定からすでに60日を経過している。新しい総務局長から交渉の経過と決意、市長のはっきりした態度をお聞かせ願いたいと思います。いずれにしても懸案事項はきれいに片づけて新年を迎えようじゃないですか。
質問の第5、市の施設の有料化についてであります。
いまごろこんなことを言うておりますと、どっかからどなられそうでありますが、市の施設だからといって何でも無料にするという考えは改めていいのではなかろうかと思います。
その一つは、市役所前のガレージ、南北合わせて約100台車が入ります。2時間に1回転するとしても1日4回、2時間100円としても1日4万円、月23日使うとして92万円、年間約1100万円の収入が見込まれます。これは、役所が開いているときは無料でありますが、市民会館で行事をする場合、17時30分から22時30分まで南北合わせて借りると1万7000円、朝の8時半から夕方の5時半まで借りると3万7000円取っております。いまは非常に回転率が悪いようですけれども、金を取るとなったら回転率もよくなると思います。
その2は、鳴尾浜海釣り公園、これも無料であります。長さというか釣り場が300mあり、お天気のいい日はすき間もないくらい利用されているという話であります。私も先日東部総合処理センターの上から見たのですが、その日は風の強い日で白波が立っておりましたが、十数人のマニアが釣っておりました。これも管理者がいないので、弁当の残り、えさの残り、ジュースの空きかん、果物類の残りが腐って悪臭を放つので、たまりかねて清掃工場から人を派遣してときどき清掃している現状であります。これも料金を取ってその金で管理をすればみな気持ちよく遊べる。日本人の悪いくせで公衆道徳などさっぱりでありまして、自分さえよければあとのことは考えない、困ったものです。ちょっと調べてもらったのですが、尼崎の海釣り公園は定員200名で4時間以内大人1人800円、子供400円、追加1時間につき200円を徴収しております。駐車場は1台400円。市の職員が2名常駐し、施設管理協会が3名、計5名で管理しているようであります。西宮も財政の裕福な時代ならともかく、管理にも金がかかる、施設にも金がかかるのだから、ある程度料金を取ってもいいのではないかと思います。1人1日200円取っても300人入れば1日6万円入る勘定になります。時期的な問題もありますが、年間500万円ぐらいは見込まれると思います。聞くところによりますと、屋台店ができているとか、これもいまのうちに何とかしておかないと定着して権利金云々という問題が起きるかもしれません。
第3は、
中央病院の駐車場、先日医療問題調査特別委員会で
中央病院に参り聞いたのでありますが、駐車場に置いてある車は通院または見舞い客ばかりかどうか1日がかりで調査してみたところ、朝早く乗ってきてさっさとどっかへ行ってしまう、また夕方5時ごろになるとさっとあらわれて車に乗って帰る、こういうことで昨年10月から有料化に踏み切ったという話でありました。ナンバー1からナンバー3までの駐車場で、一般用が91台、職員用が38台で、一般は1回100円で、職員は月ぎめ2000円で、半年間で一般344万円、職員分50万円、月平均65万円の収入を得ております。多少の変動はあるかもしれませんが、年間約800万円の金が入る勘定であります。赤字経営の病院に少しでもと、病院側が考えつかれたものとして敬意を表したいと思います。これは自動式で、満車でなければ遮断機が上がり、出るときは料金を入れれば遮断機が上がるようになっており、人手は要りません。満車のときには表示が出るようになっておりまして、私たちが行ったときにもナンバー1の駐車場は満車になっておりました。
第4は、ごみの中から出る使用可能なものの処分についてであります。最近は生活物資も豊富になり、使い捨ての時代になり、私のような年寄りで戦中戦後を通じ物不足で困った体験者は一様にもったいないということが先になり、古くなって使えないようなものまで残しておいて捨てられております。先日も寒くなったので長そでシャツを出すように言ったところ、捜しても見当たらない、そんなばかなことはない、この4月まで着ていたのにと言ったところが、娘が古くなったから捨てました。全くあきれてものが言えませんが、これ時代かなと思ってあきらめているのですが、万事がこの調子です。清掃工場ではごみとして持ち込まれたものの中で再利用可能なものを残しておき、毎年1回、8階の展示場で公開抽選で市民に無料提供して喜ばれております。ことしは市民祭りにも一部出ておりましたが、私が行った午後4時ごろには全部契約済みでありました。また、この件につきまして、東部総合処理センターでは、玄関ホールにおきましても再利用可能な応接セット等が常時展示されており、見学者等からの申し入れに応じて提供されております。昨年10月から現在までの実績では、市民には120点、学校その他の施設に75点が提供されております。これに対する志として3万2480円の寄付金が入っております。私も夏冷房が切れると暑いので卓上扇風機を頼んでおきましたところ、先日届きました。これであります。よく回ります。大枚500円の寄付をしておきました。これなども経費がかかるのですから、何も無料にすることはない、適当な価格をつけて売ればいいと思うのです。無料だと何だか気が引けて、昔からただほど高いものはないと言われます。その売上金は青い鳥基金に寄付するもよし、清掃工場で働く人たちの厚生事業に使うのもよし、有効に使えばいいと思うのであります。市は金を使うことは非常に上手ですけれども、もうけることは一向に考えない。これは、再利用可能なものを残しておくのも大変だし、場所も要ります。市役所の1階のロビーの一角に1坪ほどのコーナーを設けて常設展示即売し、売れたら次は何日何を展示すると書いておけば、欲しい人は必ずやってくる。
以上、4点お金の入ることを申し上げましたので、それぞれどう考えているか、御答弁を願いたいと思います。
次は、図書館建設についてであります。
図書館建設については目下文教常任委員会で審査中のようですが、新聞によると決定したようでもあり、委員さんの話によると不承不承内諾を与えたということらしいですが、私は門外漢で発言権はないかもしれませんが、議員の1人として発言させてもらいます。
市立
中央病院は50年に完成し、その年の12月定例会で、あんな市の東の端につくって乗り物はどうするのだ、千葉県旭市は人口3万の小さい都市でありますけれども、循環バスを無料でサービスして近郷町村から客を集め黒字経営でありました、その例を引き専用バスの運転をせよと迫ったが、ときの阪下局長は陸運事務所の許可云々とやる気のない返事でありました。阪急門戸厄神駅から歩いて15分、北口から伊丹行きの定期便が1時間に1回、これの増便、中津浜線の新設を阪急に交渉せよと言いましたが、開業当時と何ら変わっていない、病院へ行く人に健常者はおりません。まちの中央からでも片道500円のタクシー代がかかる、往復1000円であります。このことについて当時の新聞は大きく取り上げましたが、私の調べたところによりますと、交渉した跡はないように思います。退職した人の悪口は言いたくありませんが、未決のままで定年退職されて余りにも不親切であり無責任であると思います。新図書館がもし川添町に決定するとしたら新
中央病院よりも多少ましかもしれませんが、ほぼ似かよった条件になると思います。狭いとかいろいろ条件の悪い川添町に決めなきゃならぬことはないと思います。市内中央部の比較的便利なところに土地はあります。交換してもらえるという交渉の余地は残されております。旧労働会館を高層化して利用するという方もあります。やがて埋め立てが完成すれば阪神バスの車庫も埋立地に移転するという話も聞いております。この席では申し上げられませんが、この付近、西宮の一等場所にすばらしい広い土地があります。図書館がいまないのなら仕方がありませんが、少々ぐらい使い勝手は悪くてもあるのですから、何も半年や1年おくれたからといってどうということはないと思います。せっかく市民の血税を使って新築するのだし、また、年間12万2000人もの利用者のためにも便利のいいところを探すべきだと思います。
中央病院の二の舞を踏まないように十分な配慮を願いたいと思います。
次に、これに関連して資料館構想と教育委員会の姿勢についてお伺いしたいと思います。
去る7日付の朝日新聞の全国版トップにこういった記事が出ておりました。7段抜き、「神戸にでっかい贈り物」という大見出しで報道されたことは、皆さん御存じの通りであります。これは、古地図のコレクションとしては質、量ともに日本一という貴重な資料が神戸市立博物館に寄贈されました。寄贈された方は西宮市羽衣町にお住まいの日本海事史学会会長の南波松太郎さんという方で、氏が六十余年にわたって私財をなげうって収集された、その所蔵品約4000点、時価にして七、八億円と言われております。博物館に贈れば散逸せず、何でも東京に集中されるので、上方に残り、社会にも役立つと米寿を記念して手放したとあります。私の提案で資料館もできるようになり、いまでも私は地方へ出張すると各地の資料館を歩いて調査し、資料を集めております。昨日、元市の偉い人だった某氏より電話があり、朝日新聞を見たか、西宮の人が神戸市へこんな貴重な資料が流れてしまう、実に残念だ、あんたは資料館ができると喜んでいるけれども、こんなことだけではあかんで、広く市民に呼びかけて資料の流出を防がないといけないと言われました。私は、一昨年、和歌山県立博物館を訪れ、西宮に資料館をつくる計画があるので参考になることがあったら教えてほしいと言いましたら、三つほど貴重な御意見を聞いて早速市長に伝えたはずです。建物がいかにりっぱでも内容が貧弱では話にならない。私は、数年前、故灘儀議員の紹介で越木岩の旧家から貴重な資料を数多く寄贈していただきました。教育委員会は、資料館はどんなものにしようと考えているのか、文化課の片手間でやっているようではろくなものはできないと思います。早く独立させて専門家を置き収集にかからねばおそ過ぎると思います。奥市長との話で設立することが決定して文化課は何点ぐらい収集し、どんなものを収集したのか、御説明を願いたいと思います。私もがらくたばかり将来の西宮の子供のためにと数百点を買い集めて、資料館ができれば幸田がらくたコレクションコーナーでもつくってもらって全部市に寄付しようとせっせと集めております。その一部をここへ持ってまいりました。これはエリオッティという松ですが、去年ポートピアに来られたブラジルの使節団からもらったものであります。これは昨年来られましたブラジル、ロンドリーナ市の中司さんという自動車会社の社長さんからいただいたものです。これはロンドリーナの市長さんから訪問記念にいただいたものであります。これは私がスポーケンに行ったときに、ときのロジャース市長からもらった純銀のナイフであります。これは昨年行なわれました神戸のポートピア博を記念した純銀のメダルであります。これはスポーケンに行きましたときに、高校の教授で非常にきれいな字を書くハルピンという女の方ですが、どうやらこれはお札をはさむものらしいです。純銀のワンダラーのものです。これはポートアイランド協会が発行した純銀のメダルであります。これは九谷焼の光仙という方の作品であります。こういった瀬戸物だけでも約300点ぐらいあります。まだあります。これは世界の切手でありますが、十数冊のストックブックになっております。乗り物とか動物とかいろいろなものがありまして、それを区分して置いております。そういったものを私のがらくたコレクションとして、私が死にましてもおそらく息子はこんながらくたほってまえということで、ほりそうなので、一応市に寄付したいとせっせと毎日のように集めております。また、私の知り合いの人で、これも夙川の人らしいのですが、いま60円切手の図柄になっている本物の鐘と有名な日本刀がある、ほかへ売って散逸するのが忍びない、何とか市で買ってもらえないかという相談を受けました。だれだったか忘れましたが、教育委員会の幹部の人に話をしましたところ、「何ぼほどしますのやろか」ということで、金のことばかりが先になって資料を集めようとする意欲が見られない、こんな姿勢で資料が集まるはずがない、寄付してくれるのを待っているようではだめ、金を出さずに文化財に指定するだけならあほでもできる。市長さんは、すぐにあれは担当は教育委員会ですと逃げられるのですが、担当は教育委員会でも市長みずからが陣頭に立って、今度資料館をつくるので資料を提供してもらいたい、広く市民に呼びかけたら南波さんのような方、また違った種類のものが集まるのではないかと思います。私は、魚津市に行きまして資料館を見てきました。西宮ではできませんが、田舎ですと有線放送があります。その有線放送で市長が資料館をつくるので資料を提出してもらいたいと呼びかけたところ、数百点が集まった、過疎になった小学校に山積みしてある、もし西宮でつくられるなら上げますよ、市役所から正式の申し出があれば市民も了解すると思いますので、いつでも取りにきてくださいと言われました。私は手づくりの店をつくるのにも約2年がかりで全国を歩き資料を集めた、ある議員から出しゃばり過ぎるという陰口を聞きましたが、何をやるにも一種の気違いにならないとできません。休まずおくれず働かずという役人根性では何ができるか、この老人でも朝はだれよりも早く、だれよりもおそく私は帰っております。私事では遊んでおりません。議員である間は何かお役に立つことを念願して働き続けております。教育長の構想と市長の意向を承りたいのであります。
次は、理科の実験と体得教育についてであります。
本年5月初めに、控え室前のフラワーポットが遊んでいるので、それを利用して大豆をまきました。そのまま北海道へ視察旅行に2週間ほど出かけて、その間事務局の方にお願いして水だけかけてもらっておりました。カラスにやられるのではないかと案じて帰ってきましたが、完全に芽をふいておりました。それから朝夕水かけをしているうちに成長して薄いやせこけた実がつきました。これなら枝豆パーティーができると喜んでおりましたところ、ある日事務局の女の子が、下から見ると青い葉が一直線に並んできれいですよ、来庁者からあの緑は何ですかと聞かれたので、枝豆を試験的に植えているのですよと言うたところ、こんなところに枝豆ができるのですかと言ったとかいうのです。私も下へ降りてながめてみましたが、下からでは何の木だか判別できませんが、美しい緑がずらりと並んですばらしい景観であります。ある日ある社の記者が、何ぞええ話おまへんかと言って入ってきました。居合わせた楽野君が、そんなかたいことよりも幸田さんの植えている枝豆が大分大きくなったので枝豆パーティーでもやろうと言っているのやと言いましたところ、枝豆てどれやということになりまして、幸田さんちょっとそこ動かんと待っとってな、カメラをとってくるからということで、早速四、五枚パチパチ写しまして、控え室で原稿を書いて、多分あすの朝刊に載ると思いますと言って帰りました。皆さん御存じのように、翌8月11日付の新聞で大きく写真入りで報道されました。大分実もふくらんで喜んでおりましたところ、9月初めの10号台風で、3階のとっぱなにあるために風当たりが強く、葉はちぎれて見る影もない姿となりました。農業委員会の吉井会長に見てもらいました。うちは種代を4000円もかけてまいたのに全滅や、これやったら上できや、早く引けということで、葉をちぎって枝豆だけにして約2㎏ほど福祉へ寄付いたしました。残り二、三人の方に上げて食べてもらいました。私も持ち帰って食べてみましたが、まあまあというところでありました。このフラワーポットは、元市長辰馬さんが49年にヨーロッパに行かれて、各建物の窓から美しく咲き誇ったゼラニウムに魅せられ、帰国後早速これを控え室前の一番端に植えられたのですが、よく見られるとわかりますように、ポットの上には建物の外観上の体裁からか飾り屋根がついておりまして、雨も夜露も受けられません。御存じのように、動物も植物もすべて夜露によって蘇生すると言われます。植木屋はよく知っていたはずなのに金もうけだということで知らぬふりをして植えたのだと思います。その年は少し花がつき、翌年は大分成長して美しい花が咲きましたが、天の恵みが得られず年々枯死、2年ほど前まで辛うじて生き残りがありましたが、ついに辰馬さんの発想も夢と消えました。この花はさし木が簡単で、私も大分さし木をして育て大ぜいの方に上げて喜ばれましたが、温暖な気候を好むらしく、2年ほど前の寒波ですっかり根絶えてしまいました。どうも私の話は前置きが長過ぎてお説教じみていけませんが、持ち時間が多過ぎるのでこういうことになりましたが、あしからず御了承いただきたいと思います。
さて、本論に入りますが、この大豆を市内の小中学校の子供たちの手によって運動場の端にでもまかせ、双葉からだんだん成長していく姿を観察、体得させることも理科の実験としていいことではないかと思います。理科というかどうかわかりませんけれども。私も百姓の子ですから、子供のころあぜ豆といってたんぼのあぜにまいたことを思い出し、田植えのころだったと思ってやってみたのですが、実に簡単に育ちました。秋になって実ると枝豆として食べるもよし、完全な大豆になるまで見届け収穫すればなおよしです。先日テレビで田植えから稲の収穫まで、子供たちが日ごろ何げなく食べている米に対する再認識といったようなテーマで楽しい記録映画を放映しておりました。私の知人で親子3代医学博士の息子がおりますが、京城時代の同僚で、あるとき私のところへ来て小声で、幸田さん、ジャガイモは木になるのですか根にはえるのですかと聞いたことがあります。近ごろの都会育ちの子供は何にも知らない。ことしの西宮の教育祭に特別講師として招いたNHKの名アナウンサーであります鈴木健二氏は話の中で、頭で受けたことはすぐ忘れるが体で覚えたことは忘れない、たとえば子供のときに自転車に乗れば大人になってからでも乗れるということを言いましたが、全くその通りで、私も3年生のころあぜ豆をまいたことが、60年もたって今日でもつくり方、肥料の有無ぐらいは覚えております。土は自然のままに万物を育てる力を持っております。みずからの手で大地に種をまき、双葉からだんだん成長していく姿、雨と夜露の自然の恩恵を受けて成長していく姿を体得することが情操教育の一環ともなり、ある意味においては青少年の非行化防止に役立つのではなかろうかと思います。たかが枝豆ぐらいで飛びついた記者の気持ちもわかるような気がいたします。世の中はそれほどすさんでおり、科学文明がもたらす味気ない日常生活となっております。なるほど殺人や大きな事故や贈収賄も人目を引くかもしれませんが、大衆はこんな心のなごむようなことに飢えているのではないでしょうか。また、月曜日夜8時から放映されております水戸黄門というのがありますが、これも筋書きの決まったたわいのないドラマではありますが、どっか人間味があり、心のなごむあたたかい、そして終わりの明るさが人の心を引くのではないでしょうか。近ごろ大豆など余り食べない、せいぜい節分の豆まきに使うぐらいで、豆腐は何からつくられるのか、ぜんざいの小豆がどこでとれるのかも知らない子供たちに、手近で比較的簡単にできる大豆、小豆づくりを体験させるのもまんざら無意味ではないと思います。ちなみに大豆も小豆も肥料はほとんどやらないやせ地で十分成長いたします。教育長はこのことをどう思われますか、お伺いしたいのであります。
今度はごみに関連する問題であります。
昭和49年3月14日の本会議で、
一般質問において、オイルショック直後の物価高騰、物不足に対処するべく、西宮市においても暮らしの総点検運動と銘打って、同年1月26日推進運動協議会が発足し、七つの実践項目を掲げて広く市民に呼びかけたのですが、その一つにごみの減量運動というのがあり、それに関連して私はごみの中の資源再利用ということで、欧米で実用化しているこの種の機械を導入して再利用を図れと、延々2時間にわたって力説し質疑応答を繰り返したのであります。ときの衛生局長橘さんは、性格であったのか、君子危きに近寄らずといった感じで、余り乗り気ではなかった。ところが、私の力説に、松浦助役は積極的に推進すると答弁されたのであります。その後、住友商事を介して神崎製紙の社長にお会いし、処理センターの技師2名とともに工場見学をして、故紙再生に関していろいろお聞きしてまいりました。このことについて森下環境施設部長に聞いてみますと、46年ころより内部では研究を進めていたようでありますが、私の提言に力を得たといいますか、松浦助役の指示もあって、54年、東部清掃工場内に破砕選別施設建設に着手し、55年5月1日、総工費6億2000万円をかけて完成いたしました。ガラス、鉄類、アルミ、鉛、銅、しんちゅう、砲金、これなどは非鉄金属と言いますが、これらを回収、資源化が実現したわけであります。私もその後再資源化に熱心に取り組んでいる四国の善通寺市、千葉県我孫子市、広島市等を視察して、書類とともにそれぞれの特徴、見習うべき点を逐一議会に報告するとともに、ときの衛生局長に話しておきました。当西宮市も破砕機による選別の結果、資源回収については、ガラス、アルミかん、非鉄金属類は西宮再資源事業協同組合に委託し、売上金の16%を市に納入させ、鉄くず類は市が直接販売し全額収納されております。他都市では市民の協力によって回収されているところが多く、全額自治会に還元しているところもありますが、西宮のように住民意識に乏しいまちでは協力が得られず、市独自で回収しておりますので、全額市の収入になっております。先日の市政ニュースにも発表されておりましたが、この選別収入が55年度約2100万円、56年度は2倍の4100万円となっており、57年度ではさらにこれを上回るものと予想されるということであります。いまこれらの収入は会計室で雑入として収納されているようでありますが、ここまでなるには東部総合処理センターの部課長以下職員の方々の並み並みならぬ努力があったと思います。何かの機会に表彰してあげていただきたいと思います。信賞必罰という言葉がありますが、一度は失敗があったとしてもそれはそれで罰しているのですから、認めてあげてほしいと思います。
一方、東部清掃工場には3基の焼却炉があり、常時2基が稼働しております。これから発生する蒸気量は1時間当たり約12t、隣接する業務第3課の冷暖房用に一部と、さらに一部をかねてつの工場に㎏当たり1000円で売却しております。残り約12t、1日にしますと300t近くの蒸気が空中に放散されております。省エネのやかましい折からもったいない限りであります。この蒸気を新しく発生させるとすると、t当たり燃料費だけでも約7000円かかるということでありまして、毎日約210万円の貴重な資源がむだに放散されている現状であります。付近にイカリソースと富士昆布と需要はあるようですが、道路課の方で、法律の改正によって地下を通さなければいかぬと言うておるそうですが、事実そうなのかどうか。
そこで、先日調査のために東部総合処理センターへ約3時間行っていろいろな方にお会いして聞いてみましたが、付近はりっぱな植樹が整備されて、近く隣接地約2万坪が鳴尾浜臨海公園として計画されているようでありますが、この工場に市民の見学者が年間約6000人あるそうであります。訪れた人たちは異口同音に、大変参考になりました、これから私たちも気をつけてごみを出すようにいたします、と言われるそうです。庁内放送でもときどきごみの出し方について市民の協力を求めており、市政ニュースでも続けてごみ問題を取り上げております。お説教じみたことを申し上げ、おしかりを受けるかもしれませんが、来年は選挙であります。選挙運動を兼ねてせいぜい市民の方を工場に御案内いただき認識させることが大事ではないかと思います。古い言葉ですが、百聞は一見にしかずということがあります。よろしく御協力のほどを、衛生局長になりかわりましてお願いしておきます。
さて、本論に戻りまして、私の質問の核心はこれからであります。時間があり過ぎるので前置きが長くなりましたが、余剰蒸気の利用方法として温水プールが考えられますが、最近甲子園浜に私設プールができたようなのでこれもだめです。この熱を利用して熱帯植物園をつくることが望ましいのではないかという声もありましたので、去る11月15日、雨の中を加西市にあります県立フラワーセンターに行って調べてきました。和田主任研究員の御案内で約3時間にわたって見せていただきました。このセンターは熱帯植物が中心で、広さ1700㎡が中心園で、102科、約2000種類の植物が植えられており、名も知らない珍しい、美しい花がいまを盛りと咲いており、県下の菊花展も開かれておりました。この保温は重油で温水を通しておりました。当日は雨でしたが、多数の見学者が詰めかけ、西宮の上田の婦人会の方も行っておられました。年間有料見学者が46万人あるそうです。その収入は約1億5000万円に達するということでありました。公営の施設でこんな収入のあるところは珍しいのではないかと思います。西宮市にはこれという施設もなく、最近できた白鹿記念酒造博物館か大谷記念美術館ぐらいで、他市から視察に来られても案内するところがない状態であります。そこでこの余熱を利用して熱帯植物園をつくってはという提案であります。もしできたら、ごみ工場見学を兼ねて熱帯植物園が見られるということになれば、見学者も多くなり、小中学生の社会科の生きた教材にもなり、近隣都市の見学者も相当見込まれるのであります。西宮市の新名所ともなり、大げさな言い方をすれば外貨の獲得にもなると思うのであります。また、帰りの車の中で考えたのでありますが、ワニとかへビとか、余り場所も要らないので、熱帯動物も飼ってみたらおもしろいのではないかと思います。最低どれくらいの建物が必要かと聞きましたところ、600ないし1000㎡もあればと言われました。鉄骨総ガラス張りで坪40万円ぐらいでできるのではないでしょうかということです。300坪のものをつくるとして約1億2000万円。収容植物は、とらぬタヌキの皮算用でありますけれども、市長から坂井知事にお願いすれば格安で分譲してもらえると思います。いま再生資源の販売収入が年間4000万円、これを別途会計として積み立てておけば、新しく予算を組まなくても、来年度から着工しても完成までに十分賄えると思います。貴重なエネルギーの有効利用で西宮の新名所ともなり、ある意味では教育資料館ともなる熱帯植物園をつくる意思ありや否やをお伺いしたいのであります。しいて言えば、私の提案によって得た収益で、私の24年間の
議員生活最後のこの提案、置きみやげに一発回答で色よいお返事をいただきたいと思います。
最後に、市道認定についてであります。
これは、けさ請願が出ました。一ケ谷町の
市営住宅前の道路は、この
市営住宅建設に際して、将来延長して幹線道路、バス道路と接続し、市の認定道路とするという計画のもとにつくられたのであります。その後隣接してセントポリア
マンションが建設され、このとき市へ道路用地の提供があり、
市営住宅前道路と接続し、公道から公道へ通ずるようになり、公道としての要件が整ったのであります。しかしながら、この
マンション建設のとき地区住民との話し合いがつかず、両道路の境界部分にブロックでバリケードがされております。そのため道路認定がされず、無料駐車場のような形で利用されており、特に夜間、日曜日は両側に多くの車が駐車し、大型車の進入とか緊急時の車の出入りができない状態になっております。道路として認定されていないため警察の取り締まりもできないのであります。地域住民は早急にこのバリケードを取り除き市道として認定してほしいという要望を何度も市へ提出しておりますが、何の対策もなされておりません。この道路は現状から見てもすぐ市道として認定できるものと思います。この点についてどう考えるか、御答弁を願いたいのであります。
はなはだ長時間ありがとうございました。(拍手)
◎財政局長(中村哲也君) 第1点の入札に関する御質問からお答え申し上げます。
まず、落札金額に関する問題、いわゆるダンピングをめぐる議論でございますが、御承知の通り、競争入札の中で業者の企業努力に基づく適正な価格競争によりまして、予定価格の範囲内で1番低い価格を入札したものが落札することが競争入札制度の仕組みとなっておりますが、こうした中で最低制限価格を設けまして、それ以下では落札させない等の方法によりまして、いわゆるダンピング等による工事の質の低下を防ぐ措置等を講じてきているところであります。今後ともこの線でダンピングを防いでいきたいと思いますので、御了解いただきたいと思います。
次に、元請、下請の関係についてでありますが、御承知のように、業者間の下請契約につきましては、元請業者と下請業者双方の合意に基づく契約というものでございます。そうした中で、御指摘のように、いわゆるピンはねもしくは一括下請等の不適正な下請がなされることは、問題があることでありますので、市としましては、受注業者に対しまして契約時に文書で下請業者選定に当たっての留意事項を手渡しまして、関係法令等、中でも特に53年12月に建設省が制定しました元請、下請関係合理化指導要綱の遵守等について常々注意を喚起しているところでございます。これらの問題につきましては、先ほども申し上げましたように、業者間における契約でありまして、何よりもまず業者の自覚に待つことが一番必要であると考えます。市としましてどのような対策を講じていくかという問題でございますが、御承知のように、業者の認可権は県にございます。そうした中で市としましては、契約時に下請を行なう等の場合には下請届けを提出させ、書面でのチェック等もやっておりますが、元請と下請間の契約の金銭的な中身にまではタッチしがたいような状況でもあります。そうした中でなかなか有効な実情調査なりチェックの手段を持ち得ない悩みも抱えております。そうした中で市としましても、今後より効果的な取り組みについていろいろ研究していく必要があるということを痛感しておりますが、なお不十分であることを反省いたしているところであります。今後関係部局と連携して一そう努力していきたいと存じますので、御了承賜わりたいと存じます。
次に、5点目の施設の有料化に関する御質問の中で、第1点の市役所前の来庁者駐車場に関する御質問に対しましてお答え申し上げます。
有料化に関しまして貴重な御意見をいただいたわけでありますが、市役所前来庁者駐車場につきましては、近隣各市の状況も調査しましたところ、大部分は現在無料の取り扱いをしているところであります。そうした中で最近宝塚市など一部の市では管理費用の一部でも負担をしてもらおうという観点から有料制にしてきておりますけれども、その市におきましても来庁者の大半が何らかの公共的な目的を持ちまして来庁している実情にかんがみまして、一定時間までは無料とする状況でございます。そうした中で西宮市における本庁前の駐車場をどうするかという問題でございますが、この点に関しましては昨日橋本議員の方からの御質問もありましてお答えしましたように、この場所は児童公園として都市計画決定がされている公園敷を現在暫定的に駐車場として利用しているという状況にあります。こうした中で55年10月に開かれました市の都市計画審議会等におきましては、公園として本来の整備を速やかに行なうべしという強い意見が数人の委員から出されている状況にもあります。また、55年3月の市議会予算特別委員会総務分科会におきましては、有料化の適否につきまして賛否両面からの種々の御意見をいただいているところでもあります。こうした中で現在の公園敷のままの場所で直ちに有料の公共駐車場としての設備を施しながら本格的使用することは、公園整備計画に逆行する感じを与えかねないおそれもありますし、慎重な取り扱いをさしていただきたいというふうに考えているところであります。昨日もお答えしましたように、公園と駐車場の立体的利用ということにつきましても、種々研究し、県とも協議してみた経緯はありますが、都市計画の上では児童公園と駐車場との立体的利用は許可されないというふうな壁がございます。こうした中で市役所来庁者の駐車場問題につきましては、御指摘を待つまでもなく速やかに処理、解決すべき課題であるというふうに考えておりますので、庁舎周辺整備計画を立てていく中で、立体駐車場化の問題等も関連させながら、有料化の問題もあわせて研究さしていただきたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
◎衛生局長(小林了君) 2番目の
市営葬祭場設置の問題についてお答えいたします。
この問題につきましては、かねてから市議会においてたびたび御質問を受けているところでございますが、いまだに整備方針が見出せないまま現在に至っております点、まことに心苦しい次第でございます。しかし、このことはまたこの問題の対応が大変むずかしいことを示しているのでございますが、市としましては、
市営葬祭場の整備という強い要望にこたえていくには、やはり施設や経費の効率的な活用、あるいは立地条件などの点から見まして、葬儀専用の葬祭場を建設するというのでなく、葬儀にも使用できる集会所を整備していくという方が現実的ではないかと考えるわけでございます。既存の市あるいは地域で設置している集会所の中には、御質問にもありましたように、葬儀に利用されているものもありますが、管理及び運営上の問題等からだれもが葬儀に使えないところもまだまだございます。現在、庁内の関係部局で地域施設の整備と運営のあり方について総合的に検討しております。その内容について申し上げますと、地域施設の整備基準、施設の複合化、多目的利用、あるいは既存施設の活用、管理、運営方法などについての調査研究でございますが、この場を活用しまして地域施設が葬儀にも利用できないかということを検討するとともに、既存の満池谷の斎場の取り扱いにつきましても研究し、方針を見出してまいりたいと存じますので、なお検討の時間をいただきたいと存ずる次第でございます。
次に、第5点目の施設の有料化の再資源利用の関係でございます。これにつきましてお答えを申し上げます。
ごみの再利用につきましては、ただいまの御質問にございましたように、環境衛生週間の際に本庁舎8階で展示の上、展示品を希望者に無料で差し上げていることや、東部総合処理センターにおいて常時展示し、見学者等の希望者に提供しておるところでございますが、料金の徴収、有料化ということになりますと、家具等古物販売業者との関係、あるいは品質、性能など販売物の手入れの問題等が生じてまいります。したがいまして、現在では傍らに募金箱を設け、志を受けて、これを青い鳥福祉基金に入れておる次第でございます。ごみ処理の担当者といたしましては、ごみは破砕、焼却し残渣を埋め立てるわけですから、持ち帰り再利用いただくことによりまして処理費、埋め立て料等も助かり、さらに資源のリサイクルについての認識を深めてもらえるということで、その目的を果たしていると考えている次第でございます。
市役所1階ロビーに常時展示をする、すなわち常設展示ということにつきましては、本庁舎1階の広さの関係からの展示場所の問題、それから管理、運営の面から種々研究を要しますので、当面は東部総合処理センターでの展示を続けてまいりたいと存じます。よろしく御了承のほどをお願いしたいと思います。
◎建設局長(西村盛広君) 2番目の市営葬儀のうち
市営住宅集会所の利用についてお答えいたします。
市営住宅集会所の一般開放につきましては、すでに過去の議会におきましても御指摘を賜わり、各団地集会所運営委員会に対しその趣旨の周知徹底を図ってまいっているところでございます。これは昨年の調査でございますが、
市営住宅入居者以外の方が
市営住宅集会所を利用されました回数は、年間延べ735件で、全利用件数の28.5%となっております。今後とも引き続き葬儀のための利用も含め一般開放を促進する方向で啓発を図ってまいりたいと思います。また、集会所の利用について鍵等の保管者がわからないといったことのないよう、この際改めて入居者への周知徹底措置を講ずることとしたいと考えております。
次に、5番目の施設の有料化のうち鳴尾浜海釣り広場の御質問についてお答えいたします。
海釣り広場は、御承知の通り、本年10月1日付で東洋建設より用地の提供を受けまして、トイレ、駐車場等の便益施設や救命用のブイ、ボートなどの救命施設を整備し、10月20日にオープンしたものでございます。釣り場の延長は、御指摘のように、300mで、日曜日にはぎっしり釣り客が押し寄せ、したがって発生するごみの量も相当多量に出ております。現在、海釣り広場の運営、管理はスポーツセンターに委託しておりますが、週1回月曜日に清掃とごみ収集を行なっているところでございます。ただ、ごみの中にはえさや釣り上げた魚などがまじって異様なにおいを放っており、処理に苦慮しているところでございます。現在、釣り場に可燃と不燃と分けて二つセットにしたごみ箱を12個、駐車場付近に4個、計16個のごみ箱を設置し、また啓発用の看板も設置してマナー向上を呼びかけております。有料化につきましては、管理施設の設置、人員の問題等、検討事項が相当ありますので、来年の夏、1年間の利用状況を見た上で、清掃等に多額の出費が必要となる場合は有料化を進める考えでございます。なお、屋台の問題につきましては、海釣り広場内ではございませんが、道路上にライトバンが1台営業しておりまして、巡回の際立ちのくように説得しているところでございますが、御指摘のように、将来に問題を残さないよう早く対処したいと考えております。
以上でございます。
◎福祉局長(川崎正君) 老人問題相談員設置についてお答えをいたします。
老人は長い人生経験の中から豊富な知識をお持ちではありますが、高齢とともに家庭における老人の立場は弱く、いろいろな悩み、不安を奥深く持たれることが多いのも事実であります。老人の相談につきましては、本市では、法律的な面は市民相談室で取り扱いまして、その他の老人からの相談全般については老人所管のケースワーカー4名で現在のところ対応をしているところでございまして、電話等による相談には直接現地に赴くことも多く、その内容も複雑多岐にわたっておるのが実情でございます。したがいまして、現在は行動力のある若年の職員で対応いたしておりますが、逆に若い者には本音といいますか、それを話しにくいという声も出ているようであります。したがいまして、今後にかけましては、対象者の増も予測されますし、相談内容も多様化してくることも十分に考えられますので、より適切な配慮を加えてまいりたい、このように考えておりますので、御了解を賜わりたいと思います。
◎総務局長(元田五郎君) 4番目の御質問の昼休み時間中の窓口開設の件、いわゆる昼窓の件につきましては、永年の懸案事項でありますにもかかわらず、今日に至るまで実現を見ていないことにつきましては、まことに遺憾に存じ、この場をかりまして深くおわび申し上げたいと存じます。
さて、御質問の第1点は、これまで何を検討してきたかということでございます。
これまでの本議会でも御答弁申し上げましたように、特定の窓口のみでなく全庁的に窓口全般の問題として検討を加える必要があること、さらには職員の勤務体制上の問題、すなわち交代制の場合の交代要員で処理できる業務の限界等業務遂行上の諸問題、それから小人数の職場においてどういうふうに対応するか、次に時期、時節において繁閑の差が非常に大きい職場においてはどのようにして対応していくか、窓口部門以外の職場の対応をどういうふうにするか、さらには交代者の休憩場所の確保等々の問題がございます。さらには、職員にとりましては勤務条件にかかわる問題でもございまして、実施に当たりましてはこれらの課題を解決する必要がございます。市といたしましては、これまで、ただいま申し上げましたような課題等につきまして種々調査研究を重ねてまいった次第でございます。しかしながら、実施に向けての具体化は、本年度に入りまして経営会議の中で検討委員会を設けるなどして鋭意研究を加えてまいりました結果、その具体的方針について成案を得ましたので、本年8月25日、関係組合に対しましてことしの10月1日から実施することについて申し入れを行なったような次第でございます。組合といたしましては、市の申し入れ内容について種々問題があり、方針を決定する時間を要する、いろいろ組織討議するにつきましては時間を要すること等を理由として、10月1日までに結論を出すことは不可能である旨の意向表明がございました。これに対しまして、市といたしましては、なお強く組合の理解を求めたものでございますけれども、残念ながら同日までに合意を得るには至らなかったような次第でございます。したがいまして、10月1日実施という線につきましては、一応延期することとし、その後も1日も早い時期に実施できるよう強く申し入れを行なっているところでございます。
次に、現在、組合との交渉で何が問題になってできないのかという御質問でございますけれども、いろいろと意見は出ておりますけれども、やはりこういった問題は組合組織としてまとめる必要がございます。したがいまして、組合としては、現時点で市が提案している内容について問題点を集約し、方針を打ち出すまでに至っていないのが実情でございます。以上のような状況の中で、組合に対しましては、1日も早い時期から実施することについて申し入れを行ない、10月1日以後も数次にわたり意見交換を行ない、その場におきまして、本問題は市としても目下の最大急務の一つである、実施について強い意向を再三再四伝えているところでございます。遺憾ながら現時点において合意を見るには至っておりませんが、組合としてもこれまでの組織討議を積極的に進めまして、近々その方針を集約する旨の意向に接しております。
次に、実施時期を確約せよとの御意見でございますけれども、組合との協議については、ただいま申し上げたような状況でございます。今後とも鋭意協議を重ね早急に実施するよう最大限の努力を傾注してまいりたいと存じておる次第でございます。先ほど来申し上げておりますように、現在、正常な形で本問題について組合と交渉中でございますので、現時点で実施時期をいつと明確にお答えすることはできませんが、市としては1日も早く実現する決意でおりますので、この点御了解賜わりまして、いましばらくお時間をいただきますようお願い申し上げまして、御答弁にかえさせていただきます。
◎教育長(小林久盛君) 図書館の建設位置の問題とそれにかかわります資料館の2点について御答弁を申し上げます。
先生御指摘の、
中央病院との比較において新図書館建設位置が適当かどうかという御質問であったように思います。
これにつきましては、新図書館建設調査委員会が55年度から発足をしまして、56年3月に用地その他若干のことも含めまして報告書を作成しております。その報告書の中で位置の問題が議論をされているわけでございます。まず、現在の市有地で本庁の管轄地域内で比較的交通の便利のよいところはどこか、もう一つは、建物を高層化しなくてもよい広さがあるのかどうか、こういうことを中心にしながら検討を進めてまいりまして、そうして御存じのように、旧武徳殿跡あるいは夙川病院跡の2点に集約しまして調査を進めてまいったわけでございますが、両面を比較いたしますと、特に床面積の問題もございます。たとえば六湛寺の方ですと約2000㎡、川添町の方ですと4000㎡ぐらいの差があるわけです。なお、駐車、駐輪場等を若干とろうとしますと、この両者を比較しますときにやっぱり夙川病院跡の方がいいのではないかというようなことで意見が集約されまして、文教常任委員会にも報告をしながら、この位置を決定さしていただいたようなわけであります。しかし、先生御指摘になりました諸点について私たちも十分検討したところでございますが、仮に阪神電鉄を利用するといたしますと香櫨園から約400mで大体4分でございます。阪神バスで阪神西宮駅から参りますと約7分かかります。バスストップからは約1分間ほどで来れる。阪急電鉄の方から行きますと、夙川駅から約1200mで十二、三分かかるのではないかというふうなことなどをいろいろ検討いたしました中で、市域の中で先生のおっしゃっていただきましたような問題を検討しながらまいりますと、これがベストではないけれども、現時点で選定し得るベターな場所ではないかということで、ここに決定さしていただいたようなわけでございます。そういう点からしますと、現在のこの庁舎に隣接しております図書館ということから若干遠くなるわけでございまして、遠隔地の市民の方には若干御不便をかける点があるのは、これは今後私たちが検討しております分館だとか分室だとかいうような地域図書館整備計画の中でも検討していかなきゃいけませんし、なおそれでカバーできない面につきましては、現在やっております自動車文庫、ブックモービルというのも加味してまいりたい、そういうふうにいたしまして、いわゆる図書館サービスシステムという図書館全体、中央館を置きまして、その周辺に分館、分室等を置きまして、それでカバーできないところをブックモービルでカバーしまして、図書館活動サービスシステムとして将来は考えていきたいというふうに考えておりますので、先生から幾つか大事な問題御指摘いただいたわけですけれども、そういった不安や問題点はできるだけそういったシステムの中でカバーをしてまいりたいというような考え方を持っておりますので、ひとつ御理解を賜わりたい、こういうふうに思います。
なお、もう1点の資料館の構想でございますけれども、先ほど南波氏の私蔵しておりました古地図の行方についての問題点を指摘されながら、大変貴重な考え方並びに非常に厳しい、あたたかい御忠告を得て感謝をしているわけでございますが、現時点で資料館の構想がどうなっているかという御質問等もございましたので、それにお答えをしながら私たちの考え方を御理解いただきたいというふうに思うわけでございます。
この資料館は、現在は郷土西宮の歴史と民俗と教育、自然ということに関する資料の収集保管、調査研究、展示ということを軸にして考えております。収集保管、調査研究、展示ということを通しまして、いわゆる市民の皆さんの教養の向上だとか、あるいは教育、学術研究等に資するというのが基本的な私たちの考え方でございます。したがって、そのためには、資料館としての事業が四つございます。一つは毎日展示をしている常設展、それから特別展がございます。それから、さらに調査研究と啓発事業がございますし、資料の収集保管という四つの機能を持つわけでございますが、まず、常設展につきましては、西宮の歴史というメーンテーマを掲げまして、原始、古代から現代に至るまでの、主として郷土の歩みの実物資料、模型、写真パネル、そういうもので常設の展示をしたい、こういうふうに思っております。それから、特別展示につきましては、現代社会の移り変わりと思潮の流れというものがございますから、どういう特別展示をするかということについては、その時点その時点で展示会を開催するに当たっての意見を、市民の皆さんからも聞き、議員の皆さんと御相談しなければいけないわけですが、現在のところは年に一、二回は開催をしてみたい、こういうふうに思っています。なお、調査研究、啓発活動等につきましては、講座だとか講演会だとか、あるいは各種の啓発資料の発行等をやっていきたい、こういうふうに考えております。4番目の、いわゆる資料の収集保管ということにつきましては、埋蔵文化財もございますし、民俗文化財もございますし、教育資料もございます。主として私たちは郷土西宮に関する資料の収集というものを軸にしながら、多くの皆さんから寄贈、寄託も受けて保管してまいりたいというふうな構想を持っております。そこで、いろいろな御指摘があったわけでございますけれども、私たちが準備いたしておりますのを若干つけ加えさしていただいた方が御理解いただけると思いますので、つけ加えさしていただきますと、この4月から文化課の中に教育会館の資料室を一体化し、そして専門職員として学芸員を1名配置いたしました。そうして若干の組織上の強化を図ったわけでございます。ことしの6月からはどういう常設展示計画を持つべきかということで、専門家の意見を承ろうと思いまして、常設展示計画推進の委員会というものを持ちました。これは黒川古文化研究所長でございます武藤先生、神戸大学の教授でございます八木先生、それから現在は県立歴史博物館の館長でもあり、国の文化財審議会の委員もしております和田邦平先生、それから自然関係につきまして苦楽園中学の近藤先生、それから文化課の嘱託であります東先生の6名の方に常設展示の検討委員をお願いいたしまして、そうしてこの方向性を見つけてまいったようなわけでございます。
なお、次に御質問ございました、資料の収集状況でございますが、いま私たちが手元に持っておりますのは、大きなものだけ申し上げますと、名塩の紙すき道具というもの、市民の生活の変遷を示す民具でございますが、約2900点ございます。それから明治の教科書その他教育資料が約5万4000点ほどございます。それから西宮市内で出てまいりました弥生、古墳時代の考古資料というのが1700点ございまして、これらの資料の分析、整理をいま精力的にやっておるところでございます。しかし、この資料の収集というのは、先生御指摘のように大変大事な問題でございまして、これは常設展示、特別展示あわせまして、収集は計画的にやってまいりたいというふうに思っているわけでございます。しかしながら、何といいましてもこういう文化性の高い西宮の地域社会ですから、先生御指摘のように、私蔵しておられる皆さん方もあるというふうにも考えておりますので、そういった皆さん方の協力や情報を提供していただくような形で、収集協力員制度というものを来年度から持つことができないのだろうかというふうに、いま検討している最中でございます。なお、協力員制度が発足する以前に、私たちが発掘をしながら、寄託交渉を進めているものに、生瀬の宿場駅関係のものを浄橋寺からいただくような交渉をしております。それから、酒づくり、特に経済史、文化史上の資料でございますけれども、鳴尾の辰馬氏からの寄託を受ける交渉を進めております。それから、御存じの今津大観楼という有名な私塾がございました。これも飯田さんから寄託を受けるような交渉をいたしております。それから、西宮市の文化、教育のために、重大な歴史の一ポイントであります名塩の蘭学塾がございまして、この資料も覚前さん、亥野さんから寄託を受けるような交渉をいまやっているところでございます。しかしいずれにいたしましても、これから先の収集活動、保管、保存というのが大事でございますし、中でも収集品に対する文化的な評価の問題がございまして、これは専門家の皆さんの意見を相当聞きながら計画的にやっていかなきゃいけないのじゃないかというふうにも考えております。いま発足をしたばかりでして、一番大事な収集という問題があるわけで、先生から厳しいしかもあたたかい御指摘をいただきましたので、その先生の御意思を体しながら資料館構想をさらに具体的に進めてまいりたいと思っておりますので、御理解を賜わりたい、こういうふうに思っておりますし、市長先頭にということもございましたが、いずれにいたしましても、これは図書館と併設の機能を持った資料館でございますので、図書館を利用し、資料館を利用し、しかも展示場を利用しながら、市民の皆さんが文化、教養を高め、愛郷心といいますか、西宮を愛する気持ちをこの一画で育ててまいりたいというふうに考えておりますので、十全の御理解を賜わりたい、こう思います。
以上でございます。
◎教育次長(藤田敏朗君) 理科の実験と体得教育ということについてお答えいたしたいと思います。
近ごろの都会育ちの子供は知らないことが多い、それから、自然の恵みが万物を育てる力となっていることを体でわからせたい、こういうふうに先生おっしゃってくださいました。その通りでございます。小学校や中学校におきまして校庭で大豆などの栽培を子供たちに行なわせて、そして理科の実験観察、体験学習、また情操教育として役立たせる、そういうことは非常に意義の深いことだというふうに思います。最近、都心部で生活する子供たちにとりましては、自分たちが毎日食物として接している野菜だとかまた穀物がどのようにして栽培されているかということについて、またどのように成育するかということについて、実際に見る機会にはほとんど恵まれていない、こういう状態でございます。したがいまして、やはり学校教育活動の中で植物を栽培したり動物を飼育したりするということ、このことは教科の学習、または特別活動の分野で非常に大切なことになっております。理科の学習内容の中には、小学校では、植物の種をまいたり球根を植えたりしまして、その発芽から生育、開花、結実の様子をつぶさに観察して水や日光や空気や温度や昆虫、そういった自然物や自然現象とのかかわり、そういうものを体験的、実験的に学習するということが学習指導要領の中に定められておりまして、市内の大抵の学校では理科の教科書にありますアサガオ、ヒマワリ、へチマ、ジャガイモ、マメ、カボチャなどの栽培を学校の花壇や学級園、校庭の一隅などを使って行なっております。中学校におきましても、植物とその生活、生物の体の仕組み、そういった学習内容を、直接経験を重視して、自然を調べる、そういう力をつける、そういうことや、また基本的概念形成のためにそういうことを指導するというふうに規定されております。したがいまして、勤労体験や奉仕作業、そういう意味も込めまして園芸、農作、そういうことをさせている学校もございます。いま申し上げましたのは、校地や校庭を使っての場合ですけれども、それだけではなしに学校農園の適地を校外に求めまして農業体験を行なわせている学校も市内にございます。昨年度から市及び教育委員会が地主の御好意によりまして、また農協の協力で休耕農地を借り受けまして、そして
学童農園を開いております。それらを含めまして校外でしているのが数校ございまして、ジャガイモ、サツマイモ、大豆、トウモロコシ、レンゲ、アブラナ、カボチャなどなど栽培をしております。新しい教育課程の中でゆとりの時間というのがございますけれども、そういうものを活用して体を使い、経験をし、体得していく学習活動ということをやらなきゃいけない、その価値を十分認めております。現状から申しまして、そうは言いましてもまだまだ全部の学校で十分な取り組みができているとは申せません。先生の御指摘になりましたような、理科の実験観察、体得学習活動、情操や道徳性を育てるという意味を込めたこのような教育活動というものは、どこの学校でも努力はいたしておりますけれども、今後とも御質問の趣旨にありますようなことを十分参考にしまして、学校ともども研究をしていきたい、こういうふうに考えております。
以上です。
◎市長(八木米次君) 幸田議員さんにお答えをいたしたいと思います。
市長が陣頭に立って資料の収集について市民に呼びかけよ、こういうことでございますが、これは大切なことだと思うのであります。西宮市内に住んでおられる方で西宮市に資料を置かないで他へお持ちになる、これも一つの方法かと思いますが、お説のように、できれば市内在住の方の大切な資料というものは西宮市にとどめておくということが大切だと考えるのであります。これは一つの例でございますが、先ほどのお話のような貴重な何百点かの地図と同じように、昭和の初めから戦後にかけて深沢 要という人が津門大箇町に住んでおられたのでございますが、この人は日本のこけしを平安朝の時分から集められて1200点、評価すれば数億円あるいはそれ以上のものだと言われておるような資料なんでございます。これがちょうど20年ほど前に西宮から仙台に近い鳴子町に持っていかれたのであります。そのときに、すでに故人になられましたから申し上げますが、飯野 一先生が教育長であったわけであります。深沢 要先生が故人になられて、それをどこで荷づくりされたかというと、いまある図書館で荷づくりして鳴子町に持っていかれたということなんであります。私、ちょうど議長を仰せつかっておりましたときに、当時の岸事務局長とともに仙台の行政視察をしたときに、西宮と関連があるというので鳴子町に行ってきたのであります。そのときに向こうに高橋さんという熱心なこけしの研究家がおられました。この深沢さんという方はこけしだけではなしに立杭の研究もやっておられる方であり、鳴子町にりっぱな歌碑が立っておるのであります。この人は津門で亡くなられて、しかも満池谷に碑があるのに、この人の資料が西宮にほとんどないというような状態なんであります。でありまして、鳴子町には日本こけし児童館というのがありまして、ここへは文人墨客がずいぶんと参っておりますし、観光の方がずいぶんと行っておるわけであります。特に有名な方が行かれますと必ずこけし館に寄られるというほどのものであります。私も一緒に見てきたのでございますが、なかなかすばらしいものであり、ずいぶんと観光バスもとまっております。まちから離れた一つの丘をこけし館として占領しておるというようなすばらしいものになっております。これがなぜ西宮に残せなかったかと思って、私も実は残念がって帰ってきたのでございます。何としても残っておるものを西宮に残しておきたいというので、津門の有力な方と相談をしておったのでございますが、この人もすでに故人になられたわけでございます。そんなことで、お説のように、西宮にあるものでこれは資料としてどうしても残しておきたいというものは、そのとき速やかに遺族の方にお願いしておかないことには、やはりいいものは専門家はよく知っておりますので、そのために先ほど教育長からも答弁がございましたが、西宮にはこういった大学の先生たちですばらしい研究家がたくさんおられますから、こういった方の力も借りてこれからやっていきたい、このように思うのでございます。市の職員といいましても、この道の専門家というのは長年の勉強も必要でございますし、人員というものも限界がございますので、やはり私は、この際市の力の及ばない点は大学の先生たちに力を借りなくちゃいかぬのじゃないか、このように思います。なお、答弁が長くなるのでございますが、名塩の資料におきましても、関西学院に持っていかれたり、飯野先生が持っていかれたり、慶応義塾に持っていかれたり、あるいはまた名塩の藩札というのは黒川古文化研究所にほとんど収集されておる、地元にないというのが現状であります。でありますので、こういう問題については、お説のように、これから大いに市長も教育委員会とも協力できることにつきましては協力をしなくちゃいかぬのじゃないかと思っております。西宮にはかつて、日本で森のことなればおれに任せろというような、森林科学研究所の所長であり、東大の先生であり、岡山大学の先生であった近藤 助という方が元の甲子園ホテルの近くに住んでおられたわけであります。この方は農林省で技官とまでなられたのでありますが、ほかの友人たちは政界に出たが、この人は森のことだけで日本じゅうはおろかフィリピン、東南アジア、それから南米、北米すべて歩いて森の研究をされた方であります。で、あの方の持っておられるところの森林科学の問題については、遺族の方にお願いして西宮に残したなればと思うのであります。ちょうど副議長の川崎さんが秘書の当時に、私も一緒に行ってお願いをしたという点もございますので、こういう点については力をあわせてやっていきたい、このように考えております。
次に、一発答弁というように言われておるわけでございますが、鳴尾浜の臨海公園の整備でございます。
熱帯植物園をつくってはどうかというお説でございます。いままでいろいろと余熱を使っての構想があったわけでございますが、ただいまのお説も大変興味のある、夢のあるお説ではないか、このように思うのであります。この問題につきましては、スポーツ公園的利用、子供の国、温水プールなどいろいろあったわけでございます。やはりこれを実現するには1億2000万円だけでいけないというような点もあるのじゃないかと思うのであります。なおほかに相当な費用も要るのじゃないか、それからまた交通の便というような問題も考える必要があるのじゃないか、こんなことを考えているわけでございます。あそこに奄美の森というような小さいものもございます。そういった点においても研究の余地は十分あると思います。催し物ができるホールを備えた温室ということも考えられるわけでございます。大変貴重な提案でございますので、今後の計画の中で調査してまいりたい、このように考えております。よろしく御了承賜わりますようにお願い申し上げます。
以上でございます。
◎土木局長(伊藤明利君) まず、ごみ問題のうち余熱の配送パイプは道路の地下を通さぬといけないのかという御質問にお答えいたします。
余熱の配水パイプのような地下埋設物につきましては、やはり道路の地下を通すのが原則でございます。しかしながら、道路を横断する部分などで道路交通上または安全上などから差しさわりがないというものにつきましては、上空占用も可能でございます。
次に、市道についての御質問にお答えいたします。
一ケ谷町所在のセントポリア
マンション進入路につきましては、トーメン株式会社の
マンション開発により新設されたもので、昭和55年3月28日、開発行為の完了公告によりまして用地の権原及び管理とも本市に帰属し、土木局におきまして公共土木施設として保有している現況でございます。また、当該進入路に接続しております北側
市営住宅内道路とは一体のものとして整備されており、
市営住宅内道路が移管されますと市道として認定できるわけでございますが、その移管につきまして
市営住宅居住者の反対がありまして、現在その解決に住宅管理課が努力しておりますので、住民との問題が解決した後、移管、引き継ぎを受ければ市道認定は可能でございます。
また、不法駐車の排除につきましては、市道認定後公安委員会に要請し、道路交通法に基づく駐車禁止、取り締まり措置を講じたいと考えております。
以上でございます。
○議長(
岡本佐久次君) これで一応答弁は終わりました。
再質問は午後に譲り休憩いたします。
なお、再開は午後1時15分の予定でありますので、よろしくお願いいたします。
(午後零時10分 休憩)
───────────
(午後2時23分 開議)
○議長(
岡本佐久次君) 予定より開議がおくれましたことをまずもっておわび申し上げます。
これより幸田君の再質問から
一般質問を続行いたします。
◆31番(
幸田竜一君) まず、入札の問題ですが、私の言っているのは、これは民間の人のやることで干渉できないかもしれないけれども、3割も天引きしてやったら材料が悪くなるか手間を省くかしなかったらいかぬ、そうなると手心を加えてもらうために贈収賄などが起こる危険があるということです。だから、そこまでできないかもしれないけれども、落札後どうなっていったかということも追及してやっていく必要があるのじゃないかと思うのです。
それから、
市営葬祭場ですが、現在、上ケ原と甲子園は一般に使えるということですか。もし使えるとすれば、市政ニュースで一般の方も使えますということを言うてやってほしい。そうでないとわからぬと思います。それから、いまいろいろ会館があるのですけれども、便所だとか炊事場があって下はほとんど使えない。2階しか広間はないのですが、2階なんかやりにくい。香櫨園会館というのがありますけれども、あれも2階しか使えない。これからつくる建物は、多目的に使えるように階下を広間にしたらいいと思います。便所なんか2階でかまわない。そういうことをぜひひとつ考えていただきたいと思います。
それから、老人問題のことですが、私が50歳代のころには青年と言えば20歳代の人と思った。ところが年寄ってきますと40ぐらいでも青年に見える。そうすると、はなはだ失礼かもしれませんけれども、われわれから見ますと、何この若造がという気になるのです。ケースワーカーなどいろいろ相談するところもありますけれども、年寄りの深い悩みなんかは若い人に話したくないと思う。これからみな定年でやめていかれるわけですから、そういう人で市役所の中のシステムがよくわかった方が担当されたらいいのじゃないかと思う。きのうどなたかおっしゃったように、市を退職した人の救済ということにもなるのじゃないかと思うのです。非常にいろいろ悩みを持っている人が多いのですから、そういうことも十分考慮に入れてやってもらいたいと思います。
次に、昼休み業務の問題ですが、これは20年間検討されたとは思えぬような答弁なのでどうも納得がいかない。どこがネックなのかということです。市長は、もし組合が聞かなきゃ市長権限でやれということを言えないのですか。温厚に余りけんかせずにいこうということはわかるけれども、20年間やってまだ解決つかぬというのはどういうことなんです。組合はやる気があるのかやらぬと言うのか。故灘儀議員がそのことを怒っとった、そのときに一ぺん聞いたと思うのです。これはぜひともやっていただきたい、お願いしておきます。
それから、市の施設の有料化、市役所前の駐車場ですが、公園敷というのはわかっているのです。しかし、現に
中央病院がやって、半年間で540万円も上げておる。いつ公園になるのか知らぬけれども、その間でも取ったらいいのです。その取り方についてはあなたの方で検討すればいいのです。うまくやれば1000万円の金になるのです。使うことには一生懸命になるけれども、取る方は一向に考えない。
それから、釣り場ですが、これも早くやらないと、もうすぐあそこに店ができて、ヤクザなんかがかんでどうにもならぬようになりますよ。
それから、再生物の問題ですけれども、市役所の中に遊んでいるところがたくさんある、地下でもどこでもいいのです。そういうことをやろうと思えばやれるはずなんです。
それから、図書館建設については、もう決まったということですか、川添町に。先ほどは市の所有地ということを言われましたけれども、市の所有地じゃなくても市内に持っている人と市の持っている土地と交換する方法というものはあるはずです。その余地は残されていると思うのです。
それから、資料館については、いい答弁をしていただきましたのですが、いま言われた資料館に入れるいろいろな資料については、ほとんどが東さんが集めたものです。資料館ができるというようになって文化課として集めたものはどれくらいあってどういうものがあるのかということを聞いている。私でもあれができるということになって、神戸女学院から明治の初年のアメリカ製の大きな金庫をもらってきたりいろいろしましたが、そういうことで文化課の中にひっつけておくのじゃなくて別に設ける方がいいのじゃないか。それは私が和歌山の県立博物館の館長さんにも聞いてきました、そういう専門家を置いてやらなきゃだめだ。それから、現在教育資料室に唐箕がありますが、雨に打たれて相当傷みかけております。ああいうのも保存するように考えないと、せっかくあの中にあっても湿気とかいろいろなもので傷みが早い、そういうものを防止するためにも早くやらなければならぬと思います。
それから、藤田次長のお話ですが、やるようなやらぬような話でしたけれども、別に広い場所が要るわけではない。運動場のすみでもできるわけです。種代も高くつくわけではありません。私があそこへまいたのは300円ほどの種代でしたが、その半分以上残りました。ですから、1校2000円もあれば十分いけるのじゃないか。毎日生徒が出てきても楽しみになりますし、ぜひひとつ実施してもらいたいと思います。
それから、市長に熱帯植物園については一発回答でとお願いしたのですけれども、余りいい返事ではなかったように思うのです。きのうから2人の方でしたか、夢のある政治ということが言われておりました。これも夢の一つだと私は思うのです。フラワーセンターでは年間有料入場者が46万人、入場料だけで1億5000万円、その主たるものは熱帯植物園です。そこにありますランのようなものもたくさん売ってます。それも全部そこでできたものです。そういうことでやるという気があるのかどうかはっきりしていただきたいと思います。
それから、蒸気を売る問題ですが、隣の工場が欲しいというのですけれども、土木局の方で地下でなければだめだと言われて、工事費だけで1億5000万円もかかるのでやめたということになったらしいですが、課長に聞いてみると、そんなことは言ってないということなんです。三原でしたかの石油工場なんか川をこえて隣の村までいっている。それも危険な石油製品ですが、許可になっている。どこだったかまちの真ん中を通ってますよ。蒸気はそんなに危険なものではない。防備さえすればよいということであればいま直ちに売れるわけですから、もったいない。
それから、先ほどの市道認定ですが、局長はあの状態を御存じですか、どうもわかってないような気がするのだけれども。これは
建設水道常任委員会に付託されると思いますけれども、一ぺん現場を見ていただければ、早急に認定しなきゃいかぬということになると思います。いま反対している理由は、私詳しいことわかりませんけれども、認定されると駐車場がなくなるので、何かにこじつけて反対しているのだと思います。通過道路になるとか何とかいうことはないのです、横に大きな道路が通っているのですから。
それと、この道路に関連して局長に言っておきましたけれども、札場筋の歩道は淡路の洲本の一番広い市道よりも広いのです。そのために私、この間朝来がけに殺されかけた。あの「潤」という喫茶店の横手に入れるようになっている。大和銀行のところを回る車だったのですが、歩道へ乗り上げて、信号で止まっている車を避けて、歩道から西へ行った。ゆうべも帰りに調べてみますと、阪神電車から鳴尾御影線までに5台駐車していた。みんな喫茶店やパチンコ屋へ入っている。それから、その向こうの商店街までに6台駐車していました。最近はあつかましくなったというか、さくでもしないとしまいにけが人が出ますわ。広い歩道もありがたいけれども、やがて人殺し歩道になると思います。
◎財政局長(中村哲也君) 第1点の入札に関する問題でございますが、大幅な天引きの下請契約については工事の質を低下させるのではないかという御指摘でございます。
御指摘のように、そういうふうな事実があるとすれば決して好ましいことではないと思います。現在、工事検査課等も設けて工事の中間検査あるいは竣工検査等をやって工事の質のチェックはいたしてきておりますが、今後そういう検査機構等もフルに活用しながら、同時に庁内の関係部局、すなわち建設、土木、
同和対策、財政局等で、横の連携組織でもって、入札制度等業者との契約にかかる諸問題についての改善方策を研究する組織を内部で持っております。そうしたものの中で下請契約の改善等についての指導を今後どのように強めていくかということにつきまして取り組んでまいりたいと思いますので、御了承願いたいと思います。
それから、公共施設の有料化に関する中で、庁舎前の来庁者駐車場の有料化に関するものでございますが、現時点で私どもとしましては、
中央病院の事例もありますけれども、市役所への来庁者駐車場につきましては、阪神間の大部分の都市におきましても現在無料できておる関係もありますし、その上に都市計画公園敷であるというどうしても支障が出てくる問題もありますので、近い将来での庁舎周辺整備計画の中で立体化計画なんかを練る中で、一般来庁者に対しては一定時間無料、それをこえた時間について有料というふうな方法等も含めまして、一生懸命研究した上、何らかの収入措置等も考えさしていただきたいというふうに思います。橋本議員の御意見等も重ね合わせながら研究課題ということにさしていただきたいと思いますので、よろしく御了承願います。
◎建設局長(西村盛広君) 市営葬儀場に関連して
市営住宅集会所についてお答え申し上げます。
昭和53年からの
市営住宅の建設に伴う
市営住宅集会所につきましては、地域住民に一般開放すべくできるだけ公道に面したところに現在建築を進めているところでございます。広く一般開放に即すように処してまいりたいと思います。
それから、御指摘の、葬儀場に使える
市営住宅集会所につきましては、市政ニュース等によりましてPRに努めたい、このように思いますので、御了解願いたいと思います。
◎衛生局長(小林了君) 今後つくる建物についての御注文でございますが、この問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、庁内関係部局で地域施設の整備と運営のあり方について総合的に検討しておりますので、その中で研究をさしていただきたいと存じます。
それから、再生物の1階展示の問題でございますが、この問題につきましても貴重な御提言としてわれわれ受けとめてまいりたいと存じますので、よろしく御了承をお願いします。
◎総務局長(元田五郎君) 昼休み中の窓口開設の件について、市長権限でできないのかという再質問にお答え申し上げたいと存じます。
本問題につきましては、問題の性質上できるだけ組合との円満な合意のもとに実施したいと希望しておるものでございます。しかしながら、今後の労使の話し合い、協議の進み方ぐあいによっては市としての方針により一定の決断をして実施せざるを得ない場合もある、こういうふうに考えております。しかしながら、冒頭申し上げましたように、極力そのような事態は避け、合意に向けていま一そうの努力をして、1日も早く本問題が解決するよう努力してまいりたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
◎教育長(小林久盛君) 図書館の建設場所でございますけれども、先ほど御答弁申し上げましたように、新図書館建設調査委員会の方が1年有余にわたって調査をいたしまして、どういう場所にどういう構想で建てるのかという結論を出しまして、その後文教常任委員会の方にも報告をさしていただきまして、そして現在の時点では大体あの場所に建設をしていきたい、こういうふうに考えておりますので、御理解を賜わりたい、こういうふうに思っております。
なお、もう一つの資料の収集のことですが、幸田先生、一番大事なのが資料だということで、終始私たちの方に対する御質問や忠告をいただいているわけですが、確かに大きな問題は、資料収集はこれからだと思います。しかし、東先生が集められました教育資料も5万4000点ほどあるわけですが、これも教育資料館にあったものが即教育資料だということになると、教育的な面から見れば教育資料だけれども、一般から見れば民俗文化資料だということも言えないことはないわけでございまして、いずれにしましてもそういう問題がございますが、文化課で集めた資料ということになりますと、従来から西宮の中にございます紙すきの道具だとか、あるいは甲山出土の銅戈、これは学問的に非常に価値の高いものでございますが、そういうものだとか、西田公園から発掘したものとか、西宮神社の境内から出たものだとか、そういう発掘品等が1200点ほどございます。いろいろ古いもの、新しいもの、収集が簡易なものと収集がむずかしいものとがございます。そういった点ではまだ私たちの方も十分だとは言えませんので、実は先ほど申し上げましたように、常設展示計画が大体固まりましたので、ごく早い時期に常設展示計画を発表したい、いろいろな発表の仕方がありますが、新聞発表それから市政ニュースの発表というようなことをやりまして、来年度の収集の協力員もさることながら、早急にこの収集活動に入りたい、こういうふうに思っておりますので、御了解いただきたいと思います。
◎市長(八木米次君) 処理センターの余熱利用の植物園の提案でございますが、やる気があるのかどうかということでございます。
先ほども答弁申し上げましたが、余熱利用という点につきましては、スポーツ公園的な利用の要請も出ておるわけでございます。そういったことを総合いたしましてこれから判断をしていきたい、こういうふうに思うのでございます。いずれ総合計画をつくりまして貴重な提案として考えていきたい、このように思っているわけでございます。よろしく御了承願いたいと思います。
◎土木局長(伊藤明利君) 管類の占用につきましては、地下に埋設するのが原則でございますけれども、本市の道路占用許可基準に関する規程の中に、横断部分等につきましては交通上、安全上支障がないというときには上空の占用が可能でございますので、今後そういう地域の状況、それから構造等も見ながら配慮していきたい、こういうふうに考えております。
それから、セントポリア
マンションの道路の問題でございますけれども、これにつきましては、さきに御答弁申し上げましたように、
市営住宅居住者等の反対もあって、その解決に住宅管理課の方が努力しておりますので、建設局と連携してこの問題解決に当たっていきたい、かように考えております。
それから、札場筋線など歩道の広いところに駐車が多く危険じゃないかという御指摘でございますが、これにつきましては、早急にその状況も調べ、警察等の協力も仰ぎながら、道路側で物理的に可能なものについての検討をさしていただきたい、こういうふうに思いますので、御了承賜わりたいと思います。
◆31番(
幸田竜一君) 市道の認定についてはわかりました。
札場筋のことについても早急にやっていただきたいと思います。
それから、もう一ぺん局長にだめを押しておきますが、あの辺は道路の横断といっても道がついているだけであって、向こうは浜ですから人なんかほとんど通らない、通らないからといってどうでもいいというわけにはいきませんでしょうけれども、ある程度の防護をすればできるということですね。
それから、市長、あそこを運動云々と言われましたけれども、非常に広いのです。5万㎡ほどあるのです。熱帯植物園へ入れるまでに苗から育てるところが要るようですけれども、それにしても2000坪もあれば十分だと思うのです。先ほど申し上げたように、あてにしていなかった金が年間四、五千万円入るのですから、来年から着工したとしても5年ぐらいしたらできるわけです。新しい予算を組む必要もない、その金をこっちへ回せばいいわけです、浮いている金ですから。そういうことでひとつ夢のあるものをやっていただきたいと思います。
それから、藤田次長の答弁が抜けておったと思うのですが、答弁願いたいと思います。
それから、昼休みの問題は、もちろん円満な解決方法が望ましいと思いますけれども、ボーナス闘争のときなどには夜中までやるのですから、それぐらいの意欲が組合にあってもいいと思います。普通の時間中だけではなしにそれぐらいの熱意があってもよさそうなものです。そういうときの闘争だけに打ち込まずにこういう市民のためになることをやれということです。そういうことをもうちょっと力を入れてやっていただきたいと思います。
それから、老人問題については、市長にもお願いしておきますが、ヘルパーとかそんなんじゃなしに、別に正職員でなくてもいいのですから、ある程度年のいった方ということも考えていただきたいと思います。
それから、資料の問題ですが、これは、いまあります教育会館の裏のプレハブにも貴重な資料が大分入っているのですが、あの辺で一ぺん火事でも起こったらあれ全部パアですよ。だからどっかいいとこを早急に見つけないと、一ぺん焼けてしまったら、長年かかって集めた資料がふいになってしまいますので、そういうことも十分に考えてやっていただきたいと思います。
藤田次長の件だけ御答弁をいただきたいと思います。
◎教育次長(藤田敏朗君) 特に枝豆ということに限定なさっての貴重な御提言かと思います。各学校においてそれぞれ作物の種類の違いということはございますけれども、御趣旨の点についてはその方向で努力をしているわけでございます。なお、枝豆ということに限って校長会等ともひとつ協議をしてみたい、こういうふうに思います。
◆31番(
幸田竜一君) 大変長らく御清聴いただきましてありがとうございました。これで
一般質問を終わります。(拍手)
○議長(
岡本佐久次君) これをもって
一般質問を終了いたします。
次に、日程第2 認定第16号を議題といたします。
本決算に対する提案説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
上程中の本案に対し質疑はありませんか。
37番。
◆37番(大槻弥之助君) 一、二点質問をしておきたいと思います。
国の臨調、にせ行革の路線が私たち県民あるいは市民に厳しくのしかかってくる、そういう中で軍事費だけが突出をするという施策は、国民生活を圧迫しておるからこそ、景気の冷え込みという問題になって、今年度6兆3000億円の歳入欠陥を生ずるだろう、こういうことが予測されているわけです。そういう中で私たち来年度の予算編成が一番気になるわけでありますけれども、県は県なりに県税の大幅な減収を見込まれておるわけですけれども、国の歳入欠陥、あるいはこの決算から西宮市は来年度の市税収入の伸びを一体どの程度見込んでいくのか。市税収入が大幅に減少するということになったならば一体どういう対策をこの決算の中から考えていくのか。
県は58年度の予算編成に当たってこういう言い方をしております。県、市町村、個人間の経費の負担区分の適正化を図る、国庫支出金に伴う超過負担を解消する、補助金については積極的に整理統廃合する、こういうような考え方を来年度予算編成で前面に打ち出してきておるわけです。そうすると、たとえば鳴尾浜のスポーツセンターをつくってもらった用地費は自治体負担になった。あるいは現在県の諸施策の中で市が超過負担をしておる部分がずいぶんあると思う。県は超過負担を解消するということで一そう自治体の上にかぶせてくる、県政に対する従属を要求してくるだろう。市長の考え方として今後も県が言ってきたならば鳴尾浜の総合スポーツセンターのように、言うなら彼らの合理化のために西宮市民の貴重な財源を出すという考え方を持って臨まれるのか、あるいは補助金や県支出金を減してくることに対して、一体県に対してどういう姿勢を示すのか、国に対してどういう姿勢を示すのかということが非常に問題になると思うので、その辺はっきりしておいていただきたいと思います。
◎財政局長(中村哲也君) お答えいたします。
56年度の決算におきまして、御指摘のように、市税収入の伸びが前年度比9.8%にとどまっております。これは、それまで2けた台の伸びを示したものが56年度において1けた台の伸びに落ち込み、さらに57年度、現年度の状況におきましても9.8をさらに落ち込むだろう、伸び悩みが出るだろうという予測の中で、景気の低迷、あるいは国の行革に伴う歳出抑制対策が58年度以降の経済にも悪影響を及ぼすということは、必至でございますので、市税収入についても多くの伸びは期待できないという状況であります。したがいまして、それにかわるべき財源ということになりますと、一方では国、県の補助金、起債等についての獲得努力をさらにする必要がありますけれども、歳出面におきましては、経常経費等の歳出抑制という面を市自体としても努力していく必要があるわけでございます。過般の予算編成方針におきましても、経常経費につきましては原則として前年度並みに抑えるというふうなきつい方針を出しておるような状況でございます。
そうした中で国、県との関係の問題でございますが、これにつきましては、国に対しましては、かねてより全国市長会等におきましても、国の行革あるいは財政再建のしわ寄せを地方自治体に及ぼすことのないようにということで、共通して問題提起をして取り組んできております。どのような効果を発揮し得るかということにつきましては、かなり強い相手のある関係でありますので、明確なことは申しかねますけれども、今後とも市長会等を通じて努力してまいりたい、このように考えます。
それから、県との関係におきましては、これまでも県の方から医療費関係につきまして県、市共同制度の負担率の修正等の動きが出てきた事例もあります。そうした中で県下の市長会、助役会等を通じまして、県の方針の修正等を求めてきたような事例もありますし、今後ともいろいろな面での努力をしていきたい、このように考えますので、御了承願いたいと思います。
◎市長(八木米次君) 県の言う通りになるのか、あるいは国の言う通りになるのか、こういうことでございますが、例に出ましたスポーツセンターの問題につきましても、あのスポーツセンターは市民に役立ち得る、あるいはまた最寄りの市であるだけに最もその利用度が高い、こういう判断に立っておるのでございます。なおまた、その内容なり運営につきましても、議会でいろいろと貴重な意見も賜わっておりますので、そのことについては県に話を上げております。その点ひとつ御了承賜わりたいのでございまして、県が言うてきたからよろしい、そういう形をとっていかない考えでございます。言うべきことは言うていくというように考えております。
なお、このような事例が今後起こればどうかということでございますが、何さま御承知のように市の財源も大変な時代でございますので、そうはいかない、このように考えておるのでございます。
なお、新年度におきましては、すでに議会においても申し上げておりますように、福祉センター、いろいろ論議のございます新図書館など大型事業の着工の運びにもなっております。なおまた、下水道事業あるいはまた住宅改良事業など財源の上において大変な努力が必要であろうか、このように考えております。想像していただけますように、マスタープランで計画しておりますところの事業を実施していくためにも、新年度には蓄積しておる積み立ての活用さえも考えなくちゃいけない事情でないか、このようにも考えております。極力その点にらみ合わして財源を有効かつ重点的に活用していきたい、このように考えております。よろしく御了承賜わりたいと思います。
◆37番(大槻弥之助君) いまの財政局長の答弁からすると、来年度の市税収入の見込みというのは非常に厳しいということだと思うのです。厳しいということは歳出を相当削減しなきゃならぬ、今年度同様あるいはそれ以下に抑えないとやれないということなんだけれども、そうするとどういうところへ財源の配分を適正化しようというような考え方を持っているのか。たとえば国は福祉と教育について大幅に切り下げる、来年度、私学助成金なんか大幅に減ってきますね。だから、現在予算編成が進みつつあるのだけれども、西宮市としてどこにしわ寄せを持っていこうという考え方を持っているのか、その点お答え願いたいと思います。
それから、県はこう言っているわけです。国の支出金が削減された場合は地方にその負担が転嫁されるので、これについては国に対して毅然たる態度をとって受け入れるなと知事は出している。そうすると、西宮市も県の支出金あるいは県費負担にかかわる分がいろいろあると思うのですが、県が国に対してそういう態度をとれというならば西宮市も毅然たる態度がとれると思う。県は国に対してそういう態度をとるけれども、西宮市は県の言うことは御無理ごもっともで仕方がないからある程度はやむを得ない、こういうような理解の仕方をするのか。いま市長の答弁を聞いておってもどうもその辺が弱い感じがするのだけれども、その点どう理解したらいいのか。
それから、県は来年度歳入が減ってくるから使用料、手数料その他のものについては適正化を図れ、値上げせい、こういう指示をしているわけです。そうすると、西宮市はそういう面は県にならって、公共料金は適正な方向へやっていこう、言うなら住民サービスは低下さして公共料金は値上げいたしましょう、こういう考え方はないでしょうね。だからその辺もはっきりしてもらいたいと思います。
◎財政局長(中村哲也君) お答えいたします。
来年度の財政見通しが非常に厳しいということにつきましては先ほど申し上げたわけであります。ただいま市長が申し上げましたように、歳出面では大型事業、図書館、総合福祉センター等が建設年次に入る関係もありますので増大してくる、市税収入等財政収入面が伸び悩んでおるということで、ダブルの面で財政状況は厳しい状況になると思います。そうした中で単年度における収支均衡を本年度までのような状況で維持できるかどうかもむずかしいような状況も場合によっては出てくることも懸念されるわけでございます。まだ明確な形で何をどうするかということは申し上げかねる段階でありますけれども、そうした場合には、財政調整基金等これまでお許しを得て蓄積努力してきたものの一部を取り崩さぜるを得ないというふうな状況も出るやもしれないというふうな状況でございます。そこで、政府予算についていろいろ御指摘ありましたけれども、国の状況と違いまして、西宮市の各部局でやっております施策、事業につきましては、ニードの軽重はあるにせよいずれも市民福祉のための施設、事業の財源でありますので、それらの軽重を判断して切り詰めることはなかなかむずかしいというふうな気もいたします。そこら辺をどういうふうに今度の予算編成の中で答えを出していくかがこれから先の課題であろうというふうに考えております。現時点ではその答えについて申し上げかねる段階でありますので、御了承願いたいと思います。
それから、県等の方針とのからみで国に対してどういうものを申し入れるかという問題でございますが、西宮市という自治体の行政を維持する財源としましては、市税収入等の一般財源といいますか自己財源のほかに、国、県の補助金、起債等、依存財源に依存すべき割合がかなり高い面がありますので、強い姿勢だけで物事をすべて解決できない問題もあろうかと思います。ケース・バイ・ケースによりまして、国、県に対してものを申すときにつきましては、市長会等を通じて申しながら、同時に必要な補助、起債等は確保に努めるというふうな、2面の努力が要るというふうなことも御理解願いたいと思います。
3点目の問題でございますが、使用料、手数料の適正化につきましては、本年度予算編成方針の中でも適正化を図るべきものは適正化を図って収入の確保に努めてほしいという指示をしておるわけでございますが、使用料、手数料につきましては、慎重な検討を経て改定を行なっていきたい、このように考えますので、御了承願いたいと思います。
○議長(
岡本佐久次君) ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
この際おはかりいたします。
上程中の認定第16号は議長を除く全員をもって構成する決算特別委員会を設置の上、これに付託いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、上程中の認定第16号は議長を除く全員をもって構成する決算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
いま1点おはかりいたします。
ただいま設置いたしました決算特別委員会の副委員長の定数は、委員会条例第6条第1項ただし書きの規定により、これを4名といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、決算特別委員会の副委員長の定数は4名と決しました。
次に、日程第3 議案第535号外5件を一括して議題といたします。各案に対する提案説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
上程中の各案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
上程中の各案は担当常任委員会に付託して御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、議案第535号外5件は担当常任委員会に付託いたします。
付託区分は日程表の通りであります。
次に、日程第4 議案第541号外11件を一括して議題といたします。
各案に対する提案説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
上程中の各案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
上程中の各案は担当常任委員会に付託して御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、議案第541号外11件は担当常任委員会に付託いたします。
付託区分は日程表の通りであります。
次に、日程第5 議案第553号外2件を一括して議題といたします。
各案に対する提案説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
上程中の各案に対し質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
上程中の各案は担当常任委員会に付託して御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、議案第553号外2件は担当常任委員会に付託いたします。
付託区分は日程表の通りであります。
次に、日程第6 報告第75号を議題といたします。
本報告に対する提案説明はすでに聴取いたしておりますので、これより質疑、討論に入ります。
上程中の本報告に対し質疑並びに御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 発言がなければ、本報告はこれをもって終わります。
次に、日程第7 議案第556号外16件を一括して議題といたします。
当局の提案説明を求めます。
馬場助役。
◎助役(馬場順三君) 提案理由を御説明申し上げます。
なお、追加提案いたします案件は、条例の一部改正案3件、予算案13件、
工事請負契約締結案1件、計17件であります。説明に際しましては、議案番号のみ申し上げ、事件名は省略いたしますので、よろしくお願いいたします。
議案第556号は、
一般会計補正予算で、歳入歳出予算総額に、2億9234万3000円を追加し、歳入歳出総額をそれぞれ791億4309万2000円とするもので、補正額の主な内訳は、職員の期末勤勉手当支給にかかる給与費2億9315万4000円を追加するものであります。この財源といたしましては、市税2億9040万8000円、諸収入193万5000円を充当いたします。
議案第557号から議案第562号までの6議案は、国民健康保険特別会計外5特別会計の補正予算でありまして、いずれの会計も職員の期末勤勉手当支給にかかる給与費の補正増で、6特別会計の合計で歳入歳出予算総額をそれぞれ1689万5000円追加するものであります。
この財源といたしましては、
一般会計からの繰入金22万9000円、繰越金等1666万6000円を充当いたします。
議案第563号は、西宮市立
中央病院事業会計の補正予算でありまして、職員の期末勤勉手当支給にかかる給与費2711万1000円を追加補正し、収益的支出合計を36億5679万5000円とするものであります。
議案第564号は、水道事業会計の補正予算でありまして、職員の期末勤勉手当支給にかかる給与費の追加によるもので、収益的収入及び支出において水道事業費を62億2478万1000円に、資本的収入及び支出において資本的支出を21億3377万8000円にそれぞれ補正するものであります。
議案第565号は、工業用水道事業会計の補正予算でありまして、職員の期末勤勉手当支給にかかる給与費の追加によるもので、収益的収入及び支出において工業用水道事業費を5億4854万円に補正するものであります。
議案第566号芦原第1
地区改良住宅第4期(6号棟)新築
工事請負契約締結の件は、去る11月30日入札を実施した結果、西宮市高松町、株式会社奥村組西宮営業所が11億4000万円で落札しましたので、以上の契約を締結するに当たり提案した次第であります。
議案第567号は、老人保健法が昭和58年2月から施行されることに伴い、同法第33条の規定により、医療に関する経理は特別会計で処理する必要があるため、新たに特別会計を設置するものであります。
議案第568号は、老人保健法の制定に伴う国民健康保険法及び条例準則の改正に準じて
国民健康保険条例の一部を改正するものであり、保険料の賦課総額については、老人保健法の規定による拠出金のうち国庫負担金を控除した額を従来の賦課総額に合算するほか、老人保健法の規定による医療を受けることができる者については国民健康保険の一部負担金の適用対象者から除外するとともに、その他所要の改正を行なうものであります。
議案第569号は、このたびの老人保健法の制定による老人医療費一部負担金制度の実施に伴い、老人保健法と本市
医療費助成条例に基づく老人医療費受給者との間の均衡を図る必要から医療費助成の範囲について所要の改正を行なうものであります。
議案第570号は、老人保健医療事業特別会計にかかる昭和57年度の所要経費として歳入歳出予算総額をそれぞれ9億1541万9000円計上するものであります。
議案第571号及び議案第572号は、老人保健法の施行に伴い、老人医療費の支給等に関連する
一般会計及び国民健康保険特別会計について、それぞれ所要の予算措置として2会計の合計4億4438万3000円の歳入歳出を減額するものであります。
以上17件につきまして、何とぞ御協賛賜わりますようお願い申し上げます。
以上、提案説明を終わります。
○議長(
岡本佐久次君) 説明は終わりました。
これより質疑に入ります。
質疑の通告を受けておりますので、まず順序により木下猛君の発言を許します。
◆15番(木下猛君) ただいま上程されました議案のうち老人保健法関連の案件について質問いたします。
この中で特に老人障害者に関する問題ですが、これまでの制度では64歳までは市の手で医療費助成が行なわれ、65歳以上は国の措置が行なわれていたという状況であったものが、今回老人保健法によって65歳以上のすべての老人に一部負担が課せられるという状況が生じたわけです。これは、年が寄ればお金が要るようになるという非常に矛盾したものであるということは、当局も御承知のことだと思うのですが、このことについて、老人保健法が8月に公布されておりますが、このことを当局として知ったのはいつなのか、その後何らかの検討が行なわれたかどうか、その経過について明らかにしてほしいと思います。
もう1点、この矛盾は決してこのまま放置できるものではないと思うわけでございます。障害者団体も請願を提出するようでありますが、これについて、市長は担当者と協議された上で何らかの意思表示をしていく必要があるだろうと思います。その用意があるかどうか、2点質問いたします。
◎福祉局長(川崎正君) まず、前段の御質問でございますけれども、老人保健法が制定され、58年2月から実施されるということが制度化された時点で、障害者の福祉医療との間に矛盾が生ずるということは承知いたしておりますので、時期はいつかと言われますと申し上げかねるわけでございますけれども、それについて内部でどのように対応していくかということは十分検討してまいっております。その結果、先般来の
一般質問で申し上げておりますように、県との整合性を図る意味で市独自の見解、施策については県の態度待ち、こういうふうなことをお答え申し上げておるわけでございます。
以上でございます。
◎市長(八木米次君) ただいま担当局長の方から答弁いたしましたが、先般の松田議員の
一般質問のときにも答弁を申し上げております。確かに、指摘されておりますように、高齢に加えて障害という二重のハンディがあるわけでございます。なお、この対策につきましては、県がどのような対策を講ずるかということを見ておるわけであります。それによりまして市としての方針を決定していきたいということを前にも申し上げておるわけでございます。このことに対して私も矛盾を感じておるのは事実でございます。今日の答弁としては、さきに松田議員に答弁をしておりますように、この程度でお許し賜わりたいのでございます。
以上でございます。
◆15番(木下猛君) 川崎福祉局長は、公布のときからこのことは知っておられて協議をしてきたということですが、いつといつどの機関で市として協議をされたのか明らかにしてほしい。
それと、市長にもっとはっきりした答弁を求めたいと思うわけですが、この事実に直面して自治体の長として何らの意思表示もできない、しないということはどういうことなのかという気持ちがいたします。当然こういうことに直面した場合、市長としても何らかの対応をせざるを得ないことなんです。64歳までは無料でそれから金が要るという、逆になってしまうわけですから。それに対して何も言わぬ、県の措置を待っておる、これだけではちょっと自治体の長としてお粗末じゃないか、何らかの意思表示をしていただきたい。議会も、請願が出ておりますから、議会の意思というものがまとまるのではないかと思います。そういう段階にきておるわけです。議会もおくれた対応になっていると思いますけれども、われわれとしてもこのことに気づいて、対応しなければならないと思うわけです。予想されるのは、いままでの措置、1級、2級は県が半分負担ですか、3級、4級は市単独負担ですか、そういう形がそのまま延長されるのではないかというふうに思うわけですけれども、そういうことも含めて、市長は担当者と協議の上、何らかの意思表示をしなければならないのじゃないか。そういう意味でもいつどの機関で協議、検討をされたのか。先に川崎局長の方から答弁をお願いいたします。
◎福祉局長(川崎正君) どの機関でいつ検討してきたかという御質問でございますけれども、これは、内部で、関係部局でもってそれぞれ対応してまいってきておりますので、いつということについてはちょっとお答えしかねますので、御了解をいただきたいと思います。
◎市長(八木米次君) 自治体の長として、県のやり方を待ってやるというのではなくもっとはっきりしろ、こういうことだと思うのでございますが、私が冒頭に申し上げておりますように、障害者に対するところの、あるいは高齢と障害という二重のハンディがある、こういうことについて、このままでは大変矛盾があるということを認めておるのであります。認めておればこれに対する対応をどうするかという返事をしなければいかぬのですが、先ほど来言っておりますように、私は県の出方を見ておるのでありまして、このまま放っておくとも放っておかないとも言っておるわけじゃございませんが、矛盾を感じており、木下議員あるいは松田議員の御意見もございましたが、そういう意見について私は決して反論をしておるのじゃございません。ただ、県のやり方を見ておるのだからいましばらく待ってくれ、市長として自主的に判断していきたいということを申し上げてまいっておるのであります。よろしくお願いいたします。
◆15番(木下猛君) 非常に自主性がない。余り言いたくないのですが、市長の言われる愛の市政、これを貫いて市民の立場で判断していただくということが必要なのではないかと思うのです。そういう意味で、福祉局の方で検討されて、2月1日から困ったことになる、矛盾したことが生じるということを市長に進言されたのはいつですか。その結果、市長としてとられた措置、これは県を待っておこうということになったのか、何か言わないかぬということになったのか、その辺ちょっと答えてください。
◎市長(八木米次君) いつどこでどのようにということについては、私いま詳しく書いたもの持っておりませんが、もとよりこういう問題について県から書類がくる、国から書類がくる、報道がある、いろいろな点がございます。あるいは御承知のように、私ども経営会議をやっておりますから、経営会議の席上でも担当局長から出てくるわけであります。その際にこういう問題についての検討も加えておるわけでございます。市長としての考え方も言っておるわけでございます。別に担当局長からこういう意見具申があってさすればこのようにやろうという最終的な結果は得ておりませんが、ある程度の方向づけはしておるわけでございますが、なお県の関係があるからここでは言明できないとるる申し上げておるところでございまして、決して放っておくということを言っておるわけじゃございません。研究もしておるわけでございますから、その点よろしく御了承賜わりたいと思います。
なお、そういうた詳しい手法なりプロセスについては担当の助役から答弁申し上げます。よろしくお願いします。
◎助役(三村幸治君) 市長からも御答弁があったわけでございますけれども、この問題については、先ほど来の
一般質問あるいはただいまの質疑におきまして、県との整合性ということを強く申し上げておるわけでございます。自治体としてなぜ率先して先に決めないか、こういうことでございますけれども、やはりこの問題は国、県の制度に上乗せしておる制度でございます。したがいまして、市が先走ってやるよりも、県のやり方を見ながら、それに対して市の方で考えていく、こういうような考えでおるわけでございます。よろしく御了承願いたいと思います。
それから、協議の問題でございますけれども、この問題につきましては、私、10月に就任いたしましてから何回か協議を重ねてきております。
◆15番(木下猛君) 県のやり方を見ていくことについては、関連がある以上当然のことですから、それは否定しません。しかし、これに対して市としての意思をまとめて、あるいは県ということになれば関係市と歩調を合わすということもあるでしょうから、そういうことをいままでにやっておかなきゃならなかったのではないかと思うのです。
もう一つは、2月から施行されるということになりますと、県が何らかの措置をとろうとすれば、関係議案をそれまでの県議会に提案していかなければならぬのじゃないかと思うのですが、県はいつごろこれに対する方針を出そうとしているのか、その点掌握しておられるのかどうか、再度答弁願いたいと思います。
◎福祉局長(川崎正君) 障害者医療助成に関する県の態度決定でございますけれども、何らかの方針が近々に打ち出されるものというふうに期待をしております。
◆15番(木下猛君) 市長に要請しておきたいのですが、市としての見解をまとめて市長としての意思表示を県なり国に対してやっていただきたいと思います。検討して対処していただくようにお願いしておきます。
これで終わります。
○議長(
岡本佐久次君) 次に、余百保次郎君。
◆17番(余百保次郎君) 私も、この老人保健法の施行に伴う老人医療の一部負担に関連してお伺いいたします。
老人障害者については、いま木下議員もるる話されまして、市長部局の考えなりも聞いたわけですが、重ねて確認のためにもう一度お聞きしておきます。
私は、老人障害者だけじゃなしに一般老人の一部負担についても、お年寄りの負担というのは額の大小、このぐらいだからいいのだということじゃなしに、かつて福祉の心を主張した奥市長、それを継承する八木市長として、計算づくめの、予算があるとかないとかいうことで福祉の行政を決めつけるのじゃなしに、心がどこまで届いているかということの正念場はこういう場合の市長の姿勢に出てくるものだろう、このように思うわけであります。といいますのは、私は、現金を50万円持っている1人のお年寄りが、身寄りがなくて、高原サナトリウムで、紙おむつの代金を取られるのが苦痛で苦痛で、それを払うぐらいならおむつは要らぬ、50万円持っておれば紙おむつ代ぐらいは出せるのだけれども、持っているお金は私の死に金だという執念でやっておられるお年寄りがとうとう亡くなられた経緯を見ておりまして、やはり人生たそがれになって、自分自身がよけいにお金を払わなければならなくなったということは、金額の大小より心に対する痛手というものがかなりあるだろう、それに対する市の行政がどこまで行き届くかというのが福祉の心を体した行政である、このように思うのです。先ほど大槻議員から、来年度予算について、あるいは今年度の決算見込み等から見て、税収は余り期待できない、また歳入等も減が予想されるような状況にある、それで当局も非常に苦慮しておるというふうな話もありました。ところが今回の国の老人医療に対する本人負担の増を何とか市の方でカバーしようとすると、これは当然歳出の増加を期待しなければ、県なり国なりの措置に対する上乗せの行政はできなくなる。この辺の矛盾は、県の措置がどこまで出るか、それによって整合性を持たせたいという気持ちはよくわかるのですけれども、やはり財政再建に入り克服していく間、非常に市民に負担増をかけてきたことも事実です。私は奥市長に、あなたがこれだけ財政再建のために補助金を切り下げ、使用料を値上げするということをやったが、財政が黒字になったらあなたはどのように福祉に還元するつもりなのかという質問をしたことがあるのです。具体的な返事はなかったけれども、ともかく財政が黒字になったら福祉はよくするのやと言って奥市長は死んだのです。それから以降目覚ましく福祉行政が回復したとか前進したとかいうのは知らない。先ほどから市長は、苦しい中で放っておきゃせぬ、何とか考えているのやけれども、県の措置が出るまでは言われぬのやという言い方があります。これもわからぬではないですけれども、少なくとも市長の腹の中には、財政を切り詰める中でも老人障害者あるいは一般老人の一部負担については市独自で減免措置をやろうという意思だけは持っているのや、こういうことなのかどうか、これだけはひとつ聞いておきたいと思います。できればこの議案を審査する委員会の中でも、そういう方向での論議が交わされることを期待してお聞きしておきたいと思っているのですが、その辺の答弁をお願いしたいと思います。
◎助役(三村幸治君) お尋ねの減免措置の問題でございますけれども、国の省令でございますか、これがまだ出ておりませんので、減免措置というのは明らかになっておらないわけでございます。それが出た上で考えていきたい、このように思います。
◆17番(余百保次郎君) 国の減免措置の細則等について出てないことは十分わきまえた上で市長の姿勢を聞いているわけです。当然具体的には国の措置なりあるいはそういった減免措置の枠決めというものが明らかになった時点で出てくることもやむを得ないと思いますけれども、市長は福祉を守り切るのだということで、国なり県なりの枠にさらに上積みをしてできるだけお年寄りの負担というものを軽減する方向で努力するのだ、こういう気持ちがあるのかないのかということを聞いているのですから、市長答弁してください。
◎助役(三村幸治君) 現行の福祉施策としての制度があるわけでございます。これにつきましては所得制限というふうな問題があるわけでございます。これにつきましては新年度の施策の中において検討してまいりたい、このように考えております。
○議長(
岡本佐久次君) 余百議員は、最終的に市長の政治姿勢を問うておられると思うのです。これひとつ明快にお答えいただきたいと思います。(「休憩や」「提案し直せ」と呼ぶ者あり)
◎市長(八木米次君) 提案説明を終わったところでございます。前の市長も黒字になったらできるだけ福祉を後退させないという言明をしてきておるところでございますが、福祉を守るという点については私も同じ考え方でございます。今日こういう提案をしております。そしてなお県なり国のあり方というものが、まだ細部にわたって明確でない点もございますが、市は市として福祉を考えていくという点においては、先ほども木下議員、あるいは松田議員に対しても申し上げておりますように、財政の大変急なときでもございますし、あらしの吹いておる状態でございます。でありますので、障害者の問題、あるいはまた高齢障害者の問題についても、私といたしましては、市としてできることはさしていただくが、今日のところどのようにするかということについての言明はしがたい、この程度でお許しいただきたいのであります。
なお、どのようにするかということにつきましては、十分議会の皆さん方の御意見を徴しながら決していきたい、このように考えておりますので、よろしく御了承賜わりたいと思います。
◆17番(余百保次郎君) 私はいまこの席上でここをこないせいあないせいということを迫っているわけでも何でもないわけです。ただ、そういった一部負担で苦しむ人たちを救済するということが市長の姿勢の中にあるなら、先ほども木下議員から、いつからおまえらそのこと考えているのやと言わんばかりに具体的に経過について迫られたけれども、明確な答えも出てないから、はたから聞いているとこの問題本当に真剣に考えているのかな、そういう印象を受けたから私はあえて市長の決意を聞いたわけです。だから、いまはそういう県との整合性とか国との整合性の問題があって決めにくいにしても、せめて新年度の施策の中にはそういうものを含めた予算を編成するよう努力するのだ、こういう姿勢を市長に期待しておるからお聞きしておるわけです。これ以上迫ってみてもこれ以上の話は出ないだろうと思いますけれども、われわれ公明党としましては、老人医療の一部負担によって弱者が困ってくるということについては処していかなきゃいけない、本当に困っている人と困ってない人については現実的な柔軟な対応をすべきであって、予算がないからとか、国の制度がこないなっとるからとか、そういうことではなくして、それに対応するあたたかい行政というものを市長に期待してお伺いしたわけですから、ひとつそういうことを体して今後の委員会審査に応じてもらいたい、このことを要望して私の質疑は終わります。
○議長(
岡本佐久次君) 通告による質疑は終わりました。
ほかにありませんか。
25番。
◆25番(西村義男君) ただいま上程されております諸議案のうち、議案第567号に関連をするいわゆる老人保健法関連の問題、それから議案第556号
一般会計補正予算でありますが、職員の給与、人件費に関係する問題について質問をいたしたいと思います。
この二つの質問に入ります前に、関連をしながら市長の基本的な姿勢について聞いておきたいと思います。
市長の行政方針や議会における答弁については、主観的にも客観的にも一貫性がなくてはならない、このように思います。時期や場所、質問者によって軽々しくその内容が変わってくるということは、決して許されるものではありません。それは、市長はもちろんのこと、執行部、幹部職員の言動や発言も当然のことであると思います。このことを前提にして幾つかの問題、事例を取り上げながら、市長にその見解、釈明を求めたいと思います。
一つは、去る9月の市会、
一般質問で、わが党の小牧議員の質問に答えて、市長はこういう答弁をなさっております。市の取り組んでいる65歳以上の老人医療無料化制度は10年以上も定着しており、容易に廃止すべきではない、こういう答弁をしながら、その結論は12月議会まで待ってほしい、こういうふうに答えております。ところが今回の提案をされておりますこの諸議案では老人医療無料化制度を容易に廃止してしまった内容になっているのであります。一体これはどういうことなのか、これがまず一つであります。
それから、
学童保育の問題ですが、先日の本会議で、この本会議において新たな見解を出していきたい、こういうように答弁をされました。しかし、いまだにその新たな見解は示されておりません。9月議会では、12月までには行政としての結論を出したい、こういうことを議会に約束しております。その12月がくるといましばらく待ってほしい、こういうことでは、私たちは市長を一体信用していいのかどうか、こういうところまで発展をしていかなければならないと思います。さらに、この
学童保育の問題では、市の方はいままでこういうふうに言ってきました。新協会は全く任意の団体であり、地域の団体が自主的に設立してきたものだ。ところが最近は、市が指導し協議をしながら設立をした団体である、こういうふうに変わってきております。その違いを先般の
学童保育父母の会連絡協議会から追及されて、福祉事務所長はその団体に謝罪文を提出する、こういう約束をしております。これらについてはどういうことなのか、釈明を求めるものであります。
三つ目に、去る3月の本会議におきまして、市長は、臨調答申の内容は地方の理念がない、残念だ、こういう趣旨の答弁を行ない、臨調の批判のような見解を示されました。ところが臨調の具体的なあらわれである老人医療の無料化問題はさっさと有料化にしてしまう、さらに、この冬の市職労との一時金交渉において市の幹部は、臨調の指導があるので国基準以上の上積みはできない、こういう発言をして議会答弁と違うということで紛糾をしております。これは一体どうしたことか。
まずこれらの見解を伺って次の質問に移りたいと思います。
◎福祉局長(川崎正君) 御質問の第1番目の、この議会に老人保健法がらみの議案を提出していることが、65歳から69歳までのいわゆる上乗せ、市の単独事業を廃止しておるというふうにおっしゃっておりますけれども、それは廃止しておりませんので、御認識いただきたいと思います。廃止せずに実施を継続しておる中で、70歳以上については老人保健法で一部負担金が徴収されるのに、65歳から69歳までの市の制度については一部負担が徴収されないという矛盾が生じます。確かに臨調の中ではそういった上乗せ制度は廃止すべきであるということが言われております。しかし、それは廃止せずに継続して実施するという中において、70歳以上の方々との不均衡の調整を図る意味で一部負担金を市の単独事業にも導入する、こういう趣旨の提案を申し上げておる、こういうことでございますので、この点御理解いただきたいと思います。
2点目の
学童保育の問題でございます。
新協会の設立に当たっては協会側が勝手にこしらえたのだということに対する父母の会での所長の問題でございますけれども、この内容につきましては、昨年の9月ごろだったと思うのですが、
学童保育の内容について新聞報道がなされたことがあります。そのときに新協会の理事長の談話も新聞で報道されておりました。その内容を全く知らない、そういうた意味のことを父母の会の役員の方に申し上げたということが事実でございまして、行政が全くかかわりのないところでそういったものが設立されたというような意味のことではございませんので、この点も御理解いただきたいと思います。
私の方から御答弁申し上げることは以上でございます。
◎助役(三村幸治君)
学童保育の問題について、先般の本会議におきまして、市長が改めてお答えする、こういうお答えをいたしておるわけでございますが、なお条件整備、調整をいたしております。したがいまして、いましばらく御猶予をお願いいたしたい、このように思います。
◎総務局長(元田五郎君) 一番最後に御指摘になりました臨調の問題でございますけれども、確かに一時金の交渉のときに、臨調の指導も含めて国、県の指導が厳しくなったという発言が交渉メンバーの中でございました。即座に組合側からの、市長も認めてない臨調を交渉メンバーが認めたのかというような御指摘がございましたので、確かに非常に誤解を招く表現でございますので、この意味は臨調の答申もあって国、県の指導がいよいよ厳しくなっておるのだということに訂正した経緯がございまして、その場で臨調答申を全面的に認めたというような事実はございません。
しかしながら、組合のレポートには一部そういった意味のことが書かれておりましたけれども、それについては、私自身はむしろ不本意でございまして、きわめて遺憾なことだと思っております。しかしながら、いずれにいたしましてもそういった紛らわしい発言でもって臨調を認めたかのような発言を交渉の場で与えたということに対しては、私の交渉指揮のまずさによるものでございますので、その点については私からおわび申し上げたいと思います。
◆25番(西村義男君) 1回目の質問で3点の問題を出したのですが、これは私の主観的な見解だけではなしに、会議録を用意して、それに基づいて質問を展開しているのです。あなたたちの答弁は、共産党や市職労がすべて誤解をしている、勘違いをしているということですけれども、そういう見解こそ絶対許せない内容であると思います。その問題はさておいて、さらに私は先に進めていきたいと思います。
私たち共産党議員団は、いままで一貫して行政の自主性、とりわけ市長の自主性という問題を言ってまいりました。市長、あなたが市長になって2年たつわけです。この間にいろいろな問題が持ち上がりました。議会、行政も大変混乱した時期もあったと思います。その最大の問題は市長の自主性の問題であったと私たちは考えております。たとえば助役、教育委員の選任問題、職員の人事等について、私は、多くの会派の同僚議員とともに、公正、民主の行政、とりわけ市長の自主独立の姿勢を追及し奮闘してきたところであります。そのかいがあって一定の正常化の方向が出ているということは喜ばしいことであると思います。ところが先ほどの木下議員、公明党の余百議員とのやりとりの中で、この自主性、独立性ということで、私は、大変危惧を抱く問題があったという点で指摘をしていきたいと思います。地方自治の本旨というのは、私が言うまでもなく、国に対しても、また県に対しても、地方、また市の自主性、独立性という問題が最大の問題だと思うわけであります。この自主性、独立性を一貫して基本として追求していかない限り、私は、行政も議会も混乱をしてしまう、こういうことが言えるというふうに思うわけであります。あなたの行政方針や議会答弁は、本会議や委員会でのやりとりを聞きましても全く信用できない、こういうことが余りにも多いということが言えると思います。言行一致ということわざがありますけれども、これは先ほど言いました
学童保育の問題、また老人医療の問題、やはり約束をしたことは必ず実行するという姿勢がなければ、私は、行政も、そして議会の円滑な運営もできないだろうということが言えると思います。本来私は議会運営委員会の副委員長の立場でありますから、議会の円滑な運営に協力をし、なるだけ早く円滑に議会が終わるように努力をしなければならない。ところが市長の答弁ややりとりの中では議会を円滑に進めるという基本姿勢に欠けている、そういう点で幾つかの問題を指摘しているわけです。こういうことを前提にして、私は、市長に猛反省を促しながら、具体的な質問に入っていきたいと思います。
まず、議案556号の関係です。
これは、一時金等の不足分約6億3000万円を補正追加する内容であります。市長は昨日の
一般質問で、片岡議員の人勧に対する市長の考え方はどうか、こういう質問に対して、人勧は尊重されるべきと考えている、こういうふうに答えられたのであります。尊重されるというのであれば、市職労の賃金引き上げ要求には誠意を持ってこたえる、自主交渉で早期解決を図らなければならないのは当然であります。組合の要求等を見ると、最低でも人勧の4.58%の引き上げを主張しているようであります。仮にこの4.58%の賃金の引き上げの場合に、まず一つの質問は、それに必要な財源はどれくらいかかるのか、二つ目に、その財源確保はできているかどうか、またその見通しは、三つ目に、これからの予算上の措置、手続はどういうふうになさるのか、この点でお答えをいただきたいと思います。
次に、老人医療の問題ですが、いまいろいろやりとりがございました。余百議員から、一部減免の措置をとったらどうか、こういう趣旨の質問もあったわけですけれども、私は、一部減免というようなことではなしに、いままでの老人医療の無料化制度を継続していくべきだ、こういう立場から幾つかの質問をしたいと思います。
今回提案されている関連議案の内容は、老人保健法に基づく70歳以上はもちろん、福祉医療関係の65歳から69歳の老人もすべて一部負担、有料化するという内容であります。70歳以上の老人医療費は国保会計から特別会計に移行される、こういう内容であります。そうすると国保会計における財源の減額はどれくらいになるのか、その減額した部分の取り扱いについてはどのようにしていこうとしているのか、これが一つ目の問題です。
二つ目の問題は、65歳以上一部負担金をすべて市の財源で補うということになれば一体どれくらいの費用がかかるのか。
三つ目は、老人保健法で決められている医療以外の事業、特にヘルス事業について市の方では具体的にどのような計画を持って臨もうとしておられるのか、この点をお答えいただきたい。
◎総務局長(元田五郎君) 昨日の片岡議員の御質問にも御答弁申し上げまして、非常に困難な状況であるということは申し上げましたけれども、仮に人勧並みの4.58%の財源としては、きわめてラフな数字でございますけれども、およそ9億5000万円が必要でございます。当初予算には給与改定財源として1%分を計上しております。これが約1億9000万円ございますので、仮に4.58%とすれば、それを差し引きまして、7億五、六千万円必要じゃないか、こういうふうに考えております。
以上でございます。
◎市民局長(仲東璋君) 「提案事件表(追2)」の44-5ページに書いておりますけれども、これは、来年2月からの実施に伴います老人保健法に関連いたします
一般会計からの繰入金の減額でございまして、3434万円、これは2カ月分でございますから、平年度に直しますと2億600万円程度になろうかというふうに考えております。
なお、取り扱いにつきましては、後ほどまた答弁があろうかと思いますけれども、新たな保健事業等の財源に充てるのが順当ではないかというふうに考えております。
以上です。
◎福祉局長(川崎正君) 65歳以上の一部負担金の額でございますけれども、一応約2億2900万円と試算いたしております。
以上でございます。
◎衛生局長(小林了君) ヘルス事業にどのように取り組むかということでございますが、老人保健法では医療以外の保健事業といたしまして健康手帳の交付、健康教育、健康相談、健康診査、機能訓練、訪問指導を挙げております。したがいまして、これらの事業につきましては、一部すでに実施しておるものもございますが、現在のところ、衛生局におきましてはいわゆる64歳未満の市民を対象とした保健事業、福祉局におきまして65歳以上の老人対象の保健事業をやっておりますので、今後新年度に向けてこれらどういうふうに組み合わせて考えていくか、関係局と十分に調整を進めてまいりたい、こういうように考えております。
◎財政局長(中村哲也君) 第1点目のうち給与改定に対する財源措置でございますが、本年度の給与改定に関する財源措置については、給与改定の中身について総務局の方で御答弁いたしているところでありますので、現時点で申し上げられる段階でありませんので、御了承願いたいと思います。
それから、国民健康保険等の財源軽減との関係でございますが、先ほど市民局長からお答えしました通り、国保自体としましては、現在の試算では一般財源繰り入れが年間2億600万円軽減されるという見通しでございますが、今回お願いしておりますように、老人保健法の施行に伴う老人医療関係におきましては、年間で約6900万円の増加という見通しが立っております。そうした中で差し引きすれば1億3700万円の市費の軽減という、一応の計算になりますけれども、先ほど衛生局長から申し上げましたように、老人保健法の施行に伴いまして、医療の面だけでなくて保健事業を拡充すべきという問題がありますので、それらの財源等につきまして相当な費用を必要とするというふうに考えております。したがいまして、国民健康保険への繰り入れが減ることが即一般財源の負担軽減につながるというものではありませんので、御了承願いたいと思います。
◆25番(西村義男君) 基本的な問題については答弁をいただいたので、あと委員会等で慎重な審議をやっていただきたいというふうに思うのですが、最後に、要望と1点だけ質問をしておきたいと思います。
老人医療費の関係ですけれども、先ほど言いましたように、国保の方から言えば約2億円の減額になってくる、新たな特別会計等での出費が6900万円、そうすると1億3700万円、ざっと大まかに言ってもこれだけの金額が浮いてくる、これは保健事業、ヘルス事業等に回していきたいということでありますけれども、新たな財源が2億2900万円あれば65歳以上すべていままで通りやれるという計算も出てきているわけなんです。そうすると市の持ち出しはそんなに多くないと思うのです。十分やっていける老人医療の無料化だと思うのです。そういう点で一部の減免という方向ではなしに、いままでの無料制度を継続するという方向でやっていける内容であり、財源等にも十分ゆとりがあるという点から、常任委員会では十分論議を掘り下げてほしい、これは要望です。
それから、質問ですけれども、人勧の問題です。
いま財政局長の答弁によると、財源問題については答弁ができないということですね。4.58%と仮定をしても、当初で1%の計上、それを差し引きいたしますと7億5000万円ほど、そうすると、この7億5000万円を一体どうするのかということがいま答弁できないということは一体何でしょうか。市長は自主性ということをしきりに言うのです。同時に県や国との整合性ということも言っているのです。とりわけ人勧は国家公務員に対するものなんです。地方公務員については地方公務員法に基づいて労使が自主的に交渉して決めなさいという規定があるわけです。それに基づいて市職労等から要求が出ていま団交を開いている、こういうことになっていると思うのです。そうすると、国が人勧を実施するかしないか、これも一つの大きな参考になると思うのですが、仮に国がこれを実施した場合に市は一体どうするのか、その財源を含めて検討しておかなければならぬと思います。一歩譲って国の方が人勧を実施しないということになっても、だからといって市の方は賃上げをしないということにはならないと思うのです。そうすると、いずれにしても財源問題はいまから十分検討しておかなければならないと思うのです。いままでのやりとりを聞いておりますと、市税の伸びも思うようにいかない、こういうこともあるのですが、あと補正は3月なんです。3月までに7億円、8億円の財源が市税その他で賄えるような動き、伸びになっているのかどうか、これが一つの質問です。
それから、仮にそういうことができない場合には、財政調整基金等の積み立てから取り崩してもこの賃金引き上げの財源は確保していくのだという気持ちがあるのかどうか。
以上、2点伺っておきたいと思います。
◎財政局長(中村哲也君) お答えいたします。
給与改定に関する財源について現段階ではお答えできないと申し上げましたのは、給与改定を最終的にやるかやらないかという問題を含めまして、方針を決めるのには市としてのまた総合的な判断が要ると思います。そうした中で財源のことのみ、つまり財政面のみが給与改定を律する中身でなくて、むしろ給与の決め方の問題であるとか、水準、内容にかかわる問題が基本になろうかというふうに私ども考えております。そうした中であえて財政見通しを申し上げますならば、先ほど来申し上げておりますように、歳入面での見通しにつきましては、必ずしも市税収入の順調な伸びが期待できない点もありますし、起債等におきましても当初予定しておる通り確保できるかどうか、困難な面が出てくるのじゃないかという心配も持っております。歳出面につきましては、義務教育施設、小学校の買い戻し予算等の財源も必要でありますし、また、今回組合と交渉している高齢退職制度の改正に伴う希望退職等が出てまいりますとかなりの額の財源も要るだろうというふうなことになります。決して財政見通し明るい状況ではありません。そうした中で、給与改定に関する方針が決まりますれば、そういう状況をにらみ合わして財政措置につきましてもいろいろな対応を図っていかなければならないというふうに考えております。しかしながら、現段階においては給与改定の方針について最終結論が出てないわけでございますので、財源措置についてお答えいたしかねるということを申し上げております。御了承願いたいと思います。
◆25番(西村義男君) 財政局長の答弁は非常に無責任な答弁です。私はそれで納得できないのですが、これは、わが党の議員が総務常任委員会におりますので、そこで十分やっていただきたいと思います。
最後に、市長に指摘をしておきたいのですが、暮れの一時金の闘争の内容というのは、私なりに一定の評価をしているのです。一定の評価というのは額だとかその内容ではないのです。国の指導が大変厳しい時期に、市長として、西宮市として、従来のいろいろな問題等も勘案しながら、国の基準を上回るような回答があって市職労、水道労組と妥結して円満に解決した、こういう点、私は一定の評価をしているのです。だから今回の給与の引き上げ問題、人勧等ともからんだ問題ですけれども、そういうまさに自主性を発揮してひとつ円満な解決に努力をしてほしい、こういう要望をして終わります。
◆48番(前田東君) ただいま上程されております諸議案は老人保健法に関連するものでございます。私は、この条例の今後の取り扱いについてどう考えておられるのかという点についてお尋ねしたいと思います。
先ほどからの市長答弁の中で一番苦しい答弁をされておるのは、県の方がどう出てくるか、それを見きわめた上で、国の方としても特例法とかいうのは出していないわけでございますが、問題になるのは、65歳から69歳までの有料の問題、あるいは今日まで無料であったところの身体障害者、そういう方々に対する特例法が必ず出てくるであろうと私は思うのでございます。そこで、国の法律が2月1日ですから、この条例も2月1日から施行するということがうたってあるわけです。しかし、そういう方々に対して国、県がどういう措置をとるのかということによって、この条例が一部改正されていかないかぬと思います。そうしました場合に、次の議会は2月末からか3月にあるわけですけれども、2月1日から実施しその間にそういう方々が生じた場合、たとえば全額免除しなければならない方が生じた場合は、条例にない予算の支出ということを考えなければならないわけです。その辺はどういう見通しを立てておられるのかという点をお尋ねしておきたいと思います。
◎福祉局長(川崎正君) お答えいたします。
お尋ねの障害者医療制度につきましては、条例事項ではございません。現在、県は1、2級だけを対象にしております。市は3級と4級の入院という制度の拡大を図っておりますので、その辺は県の対応が明らかになれば整合性を図って別途定めることができるということでございますので、条例にうたう必要はございません。御理解いただきたいと思います。
◆37番(大槻弥之助君) 先ほどの西村議員に対する川崎局長の答弁が正確でない。本会議における答弁というものは事実に基づいて言わぬといかぬと思う。
学童保育の問題についてあなた方が市民に謝罪をしたのは、
学童保育については市の行政施策として、9月段階から積極的に働きかけて、そうして昭和57年度予算に組み込んできたものだ。野村君は6月ごろからいろいろ準備をして、そして9月に正式に市の施策として取り入れていったわけでしょう。そういうことをあの席上、父母の方々が黒板に書いて、そうしてこれに間違いありませんねということで念を押されて、間違いありませんと、それではこれは全く市民を欺瞞するものではないか、そのとき私も言ったと思う。これは市民だけじゃなしに議会も偽っているじゃないか。市の施策でやったのじゃなしに、任意の団体が勝手に集まって勝手にやったのだという言い方を委員会でもやってた。だとするならば、いまの西村議員に対する答弁は間違っていると思う。だからこそあの新しい協会から、おれらは市がやれ言ったからやったんやないかというような2通の文書が出ているわけでしょう。そのいずれも共通しているのは、市当局が働きかけて施策としてやらしながら、おれたちにいいかげんな態度をとっているのはけしからぬということでしょう。いまの答弁聞いているとどうも話が違っているので、事実は事実としてきちんと述べてもらわないと困る。その辺言っておかぬとあなたの言ったやつが記録になって、そしてまた委員会でも、私の方は知りませんでしたのやということでやられたのでは困る。どうせこの議会で論議になることは必至ですから、私は、この間の確認事項とは違うということだけ言っておかなきゃいかぬ。それはそれでよろしい。
福祉局長に1点聞いておきたいのは、今回の12月の補正で生活保護費が2億8922万2000円も追加されている、これだけ大きな追加をするということは、生活保護者が急速にふえているということを意味するものだと思うのです。私の聞くところによると、ことしに入ってから三百数十世帯ふえているというようなことですけれども、これらの生活保護世帯が急速にふえているのはどこにどういう原因があるのか。言うなら、西宮市に雇用を確保する場がないからこんなに急激にふえてきているのか。私は、生活保護というのは決していい施策ではない、むしろ労働をすることによって本当にその人たちが自立更生をしていくような市の諸施策がとられなければならないと思うのです。福祉局として急速にふえておる生活保護世帯についてどのように分析しておるのか、まずお聞きしたいと思います。
◎福祉局長(川崎正君) 生保のふえておる原因といいますのは、やはり今日の社会経済情勢、不況ということも原因でしょうし、老人世帯が増加しておるといった面もありましょうし、権利意識の芽生えというようなこともあるのかもしれません。実数がこれだけ増加しておって、その原因というお尋ねですけれども、大変むずかしい問題で、事実の問題でございますので、それをどうとらまえてどう御答弁申し上げていいのか、ちょっとその辺御容赦いただきたいと思うのです。とにかくこれだけの申請があって保護世帯がふえておるということは事実でございますので、それに伴う予算をお願いしておるということしか御答弁申し上げられませんので、申しわけございませんけれども、この辺で御理解いただきたいと思います。
◆37番(大槻弥之助君) 私は、いまのあなたの答弁では納得できないのです。なぜなら、老人や病人の世帯がふえているのならわかるのだけれども、非常に若い世帯がふえているという事実もあなた方お認めになるだろうと思う。この中には全く労働意欲を失っている、一つ例をとってみたら、子供4人と夫婦2人で生活保護を受けたら20万円をオーバーするのです、標準世帯の計算でやって。そうすると、いま西宮の公共職業安定所で職業紹介を受けた場合、無技能者の平均の給与というのは十二、三万円、多くて15万円ぐらいです。だとするならば、1カ月就労して十二、三万円や十四、五万円もらっておったのでは、3食昼寝つきの方がよっぽどましだということで、ずいぶん問題がふえてきていると思う。私は何も特定の問題を言っているのではないのです。そういう中でいま北九州で問題になったり、あるいは全国各地で問題になっているような事実はないか、暴力団関係者だとかそれに類似するところの人たちの問題が福祉事務所の中にもありはしないか。ずいぶんケースワーカーの中でも問題になっている点があるだろうと思う。これは市民からもずいぶん投書があったり連絡があったりして、あなた方の方でも一定の対策を考えなければならないような事態はありませんか。だから私はいまわざと意地悪く原因は何かと聞いたのです。あなた方、本当のことを言わない。私は、そういうことは福祉だけと違うと思う。私は、市長に対しても暴力に対しては毅然たる態度をとれということを言ったことがある。調達関係でも、調達課長今度かわって、前の課長ほんまに伸び伸びとしているやろと思う。だから、あなた方の態度の中にそういうことを温存しているのではないか。これは市民の中からずいぶん批判がある。年寄りで働けなかったら、あるいは病人の世帯なら話はわかる。私もたくさん例を知っているからこれ以上言おうとは思いませんけれども、的確に見直しをやる必要がある。労働意欲を持つのじゃなしに、社会からダニのように言われている、そういう暴力行為に類似するようなことを業としている人に生活保護を与えていくということは正しくないと思う。だから、これははっきりと対処してもらわなければならないのじゃないか。また、労働意欲を失った人たちには一体どう行政指導するかという問題だと思うのです。私たち、失業対策事業というのは決して能率がいいとは思っておりません。しかし、一定の労働をし、労働の対価として賃金を受け取るというのが本当に人間のたてまえなんです。そういう点から見ても、よく中高年の問題等を他の会派の方々も言われるのだけれども、具体的に自立更生する施策をとる考え方があるのか。あるいは市独自でもそういうことをやっていかなかったら、生活保護はもっとふえていくだろう、こう思うので、これは市長から明確にお答え願いたい。
◎助役(馬場順三君) 御指摘いただきました件につきましては、いろいろ御指摘のようなことも、これは、私、想像でございますが、あるのではないかと思いますし、特に調達関係につきまして前からそういった御指摘もあるわけでございまして、市といたしましても今後こういった問題には毅然とした態度をとらなければならない、このように思っております。
なお、こういった労働意欲を失った方に対する行政指導といいますか、雇用問題を含めまして、先般来議会で議論になっておりますけれども、市としてもかなり重要な問題であると考えますので、今後関係部局とよく調整いたしまして対処してまいりたい、このように考えます。
以上でございます。
○議長(
岡本佐久次君) ほかにありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) なければ、これをもって質疑を打ち切ります。
上程中の各案は担当常任委員会に付託して御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 御異議を認めません。よって、議案第556号外16件は担当常任委員会に付託いたします。
付託区分は日程表の通りであります。
次に、日程第8
報告監第14号外3件を一括して議題といたします。
各報告につきましては本市監査委員よりすでにお手元に配付いたしております通り報告があったものであります。
各報告に対し質疑並びに御意見はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○議長(
岡本佐久次君) 発言がなければ、各報告はこれをもって終わります。
以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。
各常任委員会並びに決算特別委員会の審査日程は本日から12月20日までの予定でありますので、この間各委員会におかれては付託諸議案の審査を終了されるようお願いいたします。
本日はこれをもって散会いたします。
(午後4時37分 散会)...