明石市議会 2017-06-16
平成29年第1回定例会 6月議会 (第2日 6月16日)
11番 中 西 礼 皇
12番 大 西 洋 紀
13番 永 井 俊 作
14番 佐々木 敏
15番 絹 川 和 之
16番 宮 坂 祐 太
17番 千 住 啓 介
18番 辰 巳 浩 司
19番 三 好 宏
20番 穐 原 成 人
21番 辻 本 達 也
22番 山 崎 雄 史
23番 深 山 昌 明
24番 坂 口 光 男
25番 井 藤 圭 湍
26番 尾 仲 利 治
27番 松 井 久美子
28番 梅 田 宏 希
29番 遠 藤 恒 司
30番 出 雲 晶 三
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〇欠席議員
な し
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〇
出席説明員(19名)
市長 泉 房 穂
副市長 和 田 満
副市長 森 本 哲 雄
教育長 公 家 裕
公営企業管理者 大 西 一 正
理事(
総合安全対策担当)
木 下 千敏志
理事(
更生支援担当) 青 山 純
理事(技術担当) 福 田 成 男
政策局長 宮 脇 俊 夫
総務局長 岸 本 智 洋
市民生活局長 永 野 潔
福祉局長 野 村 信 一
都市局長 東 俊 夫
教育委員会事務局長 北 條 英 幸
広報部長 違 口 哲 也
総合安全対策部長 山 本 徹
総務部長 中 島 真
環境部長 石 角 義 行
消防長 山 本 浩 造
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〇
出席事務局員(5名)
事務局長 和 気 小百合
事務局次長兼総務課長 西 海 由 昌
議事課長 杉 町 純 子
議事課係長 藤 田 和 明
総務課係長 石 川 智 也
◎会議
午前10時 開議
○議長(三好 宏) ただいまから、休会中の本市第1回定例会を再開いたします。
これより本日の会議を開きます。
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◎議案第46号から同第54号まで
一括上程
○議長(三好 宏) 議案第46号から同第54号までの議案9件、
一括上程議題に供します。
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◎質疑及び
一般質問
○議長(三好 宏) それでは、これより全議案に対する質疑及び
一般質問に入ります。
通告を受けておりますので、順次発言を許します。
宮坂祐太議員、発言を許します。
○議員(
宮坂祐太)登壇 おはようございます。民主連合の
宮坂祐太でございます。発言通告に従い、
事業所税について質問いたします。
人口や企業の大都市及びその周辺地区への集中が顕著となる中で、昭和50年に創設された
事業所税は、
地方税法第701条の30において、
指定都市等は、
都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるため、
事業所税を課するものとすると規定されており、我が国において、大都市やそれに準ずる都市か否かによって、課税の有無が分かれる唯一の税目です。
事業所税を課税する都市は、同法第701条の31の1において、いわゆる
政令指定都市及び東京23区、
首都圏整備法第2条第3項の規定に基づく東京近郊の3市、
近畿圏整備法第2条第3項の規定に基づく大阪近郊の尼崎市、西宮市、芦屋市を含む5市、そして人口30万人以上の政令で指定する市と規定されています。この人口30万人以上か否かを判断する指標については、
地方税法並びに
地方税法施行令において、
国勢調査人口と
住民基本台帳人口の2種類が採用されています。本市において直近の
国勢調査人口は30万人に到達するまで余裕があるものの、
住民基本台帳人口は30万人への到達が喫緊の課題になっています。
住民基本台帳人口については、
地方税法施行令の規定に基づき、直近の1月1日現在の数を採用することになっていますが、本市の各年1月1日現在の
住民基本台帳人口は、平成24年1月1日以降、同年10月1日から
外国人住民を
住民基本台帳に含むことになった特殊要因を差し引いても、年間約450人から750人のペースで毎年増加を続けており、本年1月1日現在の
住民基本台帳人口は29万8,751人と、30万人の大台突破が目前に迫っています。
平成27年12月に策定された明石市
人口ビジョンにおいても、ピークの平成32年まで短期的には人口増と推計していることから、
住民基本台帳人口が一時的であれ30万人以上となり、本市が
事業所税課税団体として指定される可能性が高まっていると言えます。ちなみに一時的という表現を用いたのは、将来的には
人口減少に転ずるのは避けられないであろうという推測に加えて、人口が30万人を超えて、一旦は
事業所税課税団体に指定されながら、その後の
人口減少によって30万人を割り込み、
事業所税課税団体としての指定を取り消された青森市の事例も踏まえたものです。いずれにせよ本市の人口に関する現状認識に基づき、今回の
一般質問では
事業所税について取り上げますが、
事業所税についての記載がある一部資料には、企業が恒常的な税負担を嫌って、
事業所税が課税されない
周辺市町村へ移転するといったぐあいに、地域経済への影響について言及がなされています。今後、実際に本市の
住民基本台帳人口が30万人を突破し、
事業所税を課税することが決定した段階においては、
先行実施自治体で前例がある軽減措置という論点も含め、機会を捉えて幅広い議論を行っていきたいと思いますが、さきに述べたとおり、現時点ではあくまでも可能性が高まっているという段階であり、議論の最初の出発点として今回は論点を絞って、以下の3点についてお伺いいたします。
1点目、
事業所税に対する市の認識についてお伺いいたします。総務省の資料では、
事業所税の意義について、人口30万人以上の都市等が
都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるため、都市の
行政サービスと所在する
事業所等との
受益関係に着目して、
事業所等において事業を行うものに対して課する目的税であると唱えています。そのような総務省の姿勢に対し
経済産業省は、遅くとも平成25年度以降、
税制改正要望の中で、企業の担税力や経営状況にかかわらず課税される結果、不合理であるとの指摘がある。また、資本金が1億円を超える企業においては、
課税標準が重複している
外形標準課税に加えて、さらに過剰な負担であるとの指摘がある。こうした指摘を念頭に置きつつ、
事業所税の制度創設時の目的を再確認した上で、本制度が本当に存在意義を有するか、速やかに検証することが求められると主張し、
事業所税のあり方の検討を行うよう要望しています。
ここで言及されている
事業所税の制度創設時の目的とは、人口や企業の集中に伴う
財政需要の増加により、大都市等においては他の市町村と比較して
都市環境の整備費が増大することから、大都市等に所在する事業所において事業を行う者に、一定の負担を求めようとしたことを指しているものと思われます。すなわち、
事業所税をめぐっては、
行政サービスと
事業活動の
受益関係という大きな論点が存在いたします。あわせて人口30万人以上という要件についても、
事業所税について議論をする上で大きなポイントとなります。本市が平成30年4月1日の移行を予定している中核市について、皆様ご承知のとおり、かつては人口30万人以上が要件となっていました。同じく
事業所税についても、人口30万人以上が要件であることから、本来的に中核市と
事業所税との間に相関関係は存在しないものの、実質的には中核市と
事業所税とが密接的にかかわっている。さらに言えば、中核市移行によってさまざまな権限が移譲されることに伴い、
事業所税という形で税財源もおりてくるという共通理解があったものと思われます。そのような中、皆様ご承知のとおり
地方自治法の改正が行われ、中核市と特例市の制度統合により、中核市移行要件の緩和が行われました。その一方で、
事業所税の要件については改められることなく、人口30万人以上という基準が引き続き残っています。そこで、今申し上げた
行政サービスと
事業活動の
受益関係や、中核市移行に伴う権限移譲という2つの論点も踏まえながら、
事業所税に対する市の認識についてお伺いいたします。
次に、2点目として、
事業所税課税団体となった場合の市財政への影響について、お伺いいたします。
明石市議会ホームページの
会議録検索システムで閲覧ができる平成11年5月
臨時市議会以降、本市議会において
事業所税というフレーズは何度か登場していますが、いずれも
事業所税を真正面からテーマとして取り扱ったものではありません。しかし、過去には人口についての議論の中で、
事業所税を課税することに伴う新たな財源の確保についての試算が答弁において示される場面がありました。規模の大小は別にして、本市にとって一定程度、税収増につながることは間違いありません。しかしながら、その使途については、
地方税法第701条の73において規定があり、
都市環境の整備及び改善という大きなくくりの中で9項目、多岐にわたる事業が列記されているものの、一定の制約があることは事実です。加えて、私は過去に消費税率の引き上げに伴う
地方消費税交付金の増額について質問をしたことがありますが、その際、
地方交付税の算定に係る
基準財政需要額と
基準財政収入額が連動して増減するという趣旨の答弁がありました。私が今回の質問に際して収集した
事業所税に関する一部資料においても、
地方交付税の減額要素となる旨の記載があります。そこで、
地方税法で規定されている
事業所税の使途や
地方交付税の交付額との関係も踏まえ、本市が
事業所税課税団体となった場合の市財政への影響について、お伺いいたします。
最後に3点目として、
事業所税課税団体への指定に備えた検討状況についてお伺いいたします。
私は、過去に
コンパクトシティ・プラス・ネットワークについて、本
会議一般質問で2回取り上げるなど、将来の
人口減少を見据えた備えの必要性について訴えてきました。そのような私が、
人口増加を念頭に置いた
事業所税の質問を行うことは矛盾しているのではないかと思われる方も中にはおられるかもしれません。しかしながら、将来を見据えた非常に長いスパンを捉えた
人口減少の議論と、短期的、一時的な
人口増加に伴う対応策の議論は分けて考えるべきであり、
地方税法及び
地方税法施行令の規定に基づき、ある年の1月1日現在の一瞬でも、
住民基本台帳人口が30万人以上となれば、
事業所税課税団体として総務省から指定され、同年7月以降に決算期を迎えた事業所から、順次、課税を開始していかなければならないということであれば、当然、その事態を想定した検討を進めていく必要があります。1月から7月までの半年間という限られた時間的猶予の中で、市内の事業所の理解を得ることができるのかという懸念がありますし、ここ最近で新たに
事業所税課税団体となった市は、総務省の資料によると、平成22年以降、全国で5市ありますが、これらの市には全て
市町村合併による5年間の経過措置があったことから、
課税開始までの半年間でどのように取り組めばいいのか、他市の前例が少ないのではないかという懸念もあります。特に事業所の理解に関しては、広域的に事業を展開され、既に神戸市や姫路市などで実際に
事業所税を納めている事業所であれば、比較的理解を得やすいかもしれませんが、明石市内のみで事業を展開されている場合や、広域的に事業を展開されていても、
事業所税が課税されない市町村でのみ事業を展開されている場合だと、新たな税負担の発生に際し、青天の霹靂、寝耳に水といった事態に陥りかねません。
事業所税課税団体への指定に備えて、現在のうちから市として十分な検討を進めていく必要があると思いますが、市の見解をお伺いいたします。
以上3点、私の質問の趣旨をよくお酌み取りいただきまして、的確なご答弁をいただきますようよろしくお願いをいたします。
○議長(三好 宏)
岸本総務局長。
○
総務局長(岸本智洋)登壇 おはようございます、
総務局長でございます。
事業所税についてのご質問に、順次お答えをさせていただきます。
まず1点目、
事業所税に対する本市の認識についてでございますが、そもそも
事業所税とは、都市の
行政サービスと所在する
事業所等との
受益関係に着目して、人口30万人以上の都市等が、
都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるため、
事業所等において事業を行う者に対して課税する、法に定められた目的税でございます。本市では、これからも、住みたい、住み続けたいと思われるまちを目指して、総合戦略に掲げた
トリプルスリーの実現に向け、積極的な施策展開を進めており、あわせて平成30年度の中核市移行に伴う
財政需要が増す中、新たな財源を確保できるということは、市民はもとより事業者にとりましても、より良質な
行政サービスの提供につながるものと認識しております。
次に、2点目、
事業所税課税団体となった場合の市財政への影響についてでございますが、既に課税している自治体を参考として試算したころ、税収としては約10億円の規模になろうかと考えております。ただ、税収の75%相当分の
地方交付税が減額されるため、実収入額は約2億5,000万円程度になるものと想定しております。また、税収の使い道としましては、
地方税法第701条の73に規定されており、具体的には人口や企業が集中することに伴って必要となる道路、公園、上下水道、
廃棄物処理施設、学校、図書館などの
教育文化施設、病院、保育所などの
医療福祉施設などの整備等に充てることとされております。本市におきましては、平成27年度の決算では、
一般財源ベースでこれらの事業に要する経費は100億円程度となっておりますので、これらの事業に充てることになるものと考えております。
最後に3点目、
事業所税課税団体への指定に備えた検討状況についてでございますが、ご案内のとおり、本市が
課税団体に指定される人口要件は、1月1日現在30万人以上となった場合でございます。具体的には
国勢調査による推計人口または
住民基本台帳人口のいずれかが、その年の1月1日現在30万人以上になっておれば、市としての裁量の余地なく総務省から
課税団体として指定され、同年7月1日以降に決算を迎える事業者から課税を開始することになります。人口の増減という不確定な要素はございますが、本市といたしましては、最近の
人口増加の状況を踏まえますと、平成30年1月1日には、
住民基本台帳人口が30万人を超えているという確実性が高まってまいりましたことから、平成30年に
課税団体に指定されることを想定して、早急に人員体制の整備等を含め、遺漏のないよう準備を進めてまいりたいと考えております。その際、課税対象となりますのは、市内の全ての事業所の
合計床面積が1,000平方メートルを超える規模で事業を行う事業者、または市内の全ての事業所の
合計従業員数が100名を超える規模で事業を行う事業者でございます。また、課税額は、その事業を行うのが法人の場合、
事業年度終了の日現在の
事業所床面積に1平方メートル当たり600円を乗じたものが資産割となり、そして事業年度中に支払われた
従業者給与総額に0.25%を乗じたものが従業者割となり、これらを合計したものを納めていただくことになります。
つきましては、
課税開始までに納税いただく事業者の皆様には、
事業所税の内容について十分説明していきたいと考えております。そのためにも、既に課税しておられる都市を十分調査した上で、さまざまな広報手段を検討してまいります。そして、
課税団体として指定された場合は、それらの広報手段を活用し、また関係団体と連携しつつ、丁寧な説明を行うとともに、これらの準備につきましても遺漏のないよう進めてまいりたいと考えております。よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏)
宮坂議員。
○議員(
宮坂祐太) ご答弁の中で、たしか平成30年1月1日には
住民基本台帳人口が30万人を超えてくる確実性が高まったというご表現を用いられたかと思いますけれども、平成30年には
課税団体に指定されるであろうと、そして、そのために早急に人員体制の整備を行うなどの準備をしていきたいという、非常に踏み込んだご答弁が示されたなという印象を受けております。私の認識といたしましては、平成31年の1月1日に
住民基本台帳人口が30万人を超えてくるのは、今のペースが続けば、まず間違いないだろうと、そういった推測のもとに、今回の質問として取り上げさせていただきましたけれども、平成30年で超えてくるかどうかについては微妙だなと、ちょっと不透明だなという、そういった思いがありました。ただ、今、平成30年には確実に超えてくるだろうというご答弁がありましたので、その前提のもとに、まずちょっとお伺いをしますが、平成30年には超えてくる、
課税団体に指定されるであろうという、その確実性が高まっているという中において、総務省のほうと何か具体的な協議をされているのかどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(三好 宏)
岸本総務局長。
○
総務局長(岸本智洋)
総務局長でございます。
総務省とのやりとりというご質問ですけれども、
人口動態につきましては、兵庫県のほうで毎月把握をされております。ただ、現在のところ、それ以外のやりとりは特にはございません。今後、総務省からの情報提供や準備状況に関する照会等が、県を通じて行われるのであろうというふうに聞いております。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂)
宮坂議員からの
事業所税に関するご質問でございます。極めて重要な大きなテーマでございますので、こういった機会にぜひ市民の皆さんにもお伝えしておくべきと思い、少し補足のご答弁を申し上げます。
宮坂議員ご指摘のとおり、現在の明石市の
人口状況を見ますと、いわゆる
国勢調査の人口だけじゃなくて、
住民基本台帳の人口の、どちらかが30万人を超えればということなんですね。このあたりは市民の皆さんにもお伝えしなければいけないと思うんです。いわゆる
国勢調査をして、実際住んでいる人数という面からすると
国勢調査の人口であり、基本的に明石市としても人口はそれでお伝えをしております。他方、住民票を置いている、ないしはいわゆる外国籍の方も含めた形の対応の中で
住民基本台帳というのはつくられますので、当然ずれは生じます。明石市の場合には、
住民基本台帳のほうが大きい数字になっております。ここでまず1つ目のポイントは、いわゆる市民の皆さんにお伝えしている人口は、これまでえてして
国勢調査の人口を中心にしておりましたが、この
事業所税については、
国勢調査人口と、そして
住民基本台帳の人口の、いずれか人数の多いほうを基準にするというルールになっておりますので、これはそういうルールですので、明石市が判断できるわけではなくて、いずれかが30万人を超えればということでございます。まず、これが大前提です。
2つ目に、
人口動態なんですが、ことしの1月1日時点では、まだ30万人に達するまでに
住民基本台帳の人口からしても、残り1,249人という状況でございましたので、これまで明石市、
人口増加とお伝えはしておりますけれども、実質的な増加としては、平成25年度が456人、平成26年度も505人、平成27年が496人と、大体500人ぐらいだったんですね。昨年はふえまして747人も増加となりましたが、いずれにしても3年かかるぐらいの増加の感じでしたので、さすがにすぐにということまでは正直言いまして、そこまで認識をしていなかったのが正直なところでございます。ところが、ことしに入りまして
人口増加は加速をしてきておりまして、ことしに入って既に1,035人の人口増に、昨日時点で半年を経ずして1,000人を超えてきております。例年は大体1月、2月、3月は人口減が一般的でございますので、通常この時期というのは、大体とんとんぐらいで、この後に人口がふえてくるという傾向が一般的でありますが、もう既に1,000人を超えている状況でございます。昨日付の人口を前提にしますと、
住民基本台帳が30万人を超えるまでに残り214人でございます。あと6カ月半ことし残っております。既に5カ月半で1,000人を超えてきておる状況でございますので、来年の1月1日時点で、いわゆる
住民基本台帳の人口が30万人を超えてくる可能性は極めて高いと、現時点では私としては判断をしておるところでございます。
そういった観点から、早急に
事業所税についての対応をする必要があると強く認識をし、きょうご質問いただきましたが、早急に全庁挙げてといいますか、しっかりとした体制をとっていく必要があると思っております。ご案内のとおりでございますけど、神戸市、姫路市、尼崎市、西宮市は当然のことながら
事業所税は既に実施されております。明石市が来年4月に中核市に移行するわけでございますが、ある意味、結果的にそれと歩調を合わせる形となりますけども、
事業所税につきましては次年度に
事業所税という形がスタートする可能性が極めて高まってきているという認識をしておるところでございます。
以上でございます。
○議長(三好 宏)
宮坂議員。
○議員(
宮坂祐太) ただいま市長のほうから、具体的な根拠を例に出されながら、平成30年1月1日に、
住民基本台帳人口が30万人を超えてくる確実性についての具体的なお話をいただきました。そして、それを受けて早急に全庁挙げてしっかりとした体制を組んでということもおっしゃっていただきました。あわせて前段の
総務局長のご答弁において、これから平成30年ということの中で、総務省と直接というよりかは、県を介してこれからやりとりをしていくということになるという趣旨のご答弁だったと思いますけれども、県のほうと緊密に連携を図って、混乱を生じないように、そこはしっかりと市長の強いリーダーシップも発揮していただきながら、取り組みを進めていっていただければなと思っております。
そしてその上で、また加えて何点か再質問で確認をさせていただきたいんですけれども、
総務局長の1回目のご答弁の中で、30万人を超えてくれば、市としては裁量の余地がなく
課税団体に指定されてというような趣旨のご答弁がございました。小項目2において、税収の75%相当が交付税から引かれてしまうということがありましたので、そのことが実質的な市としての裁量権を国によって奪われてしまっている、そうした見方もできようかと思います。ただ、あくまでも最初のご答弁で
総務局長がおっしゃった裁量権というのは、法的解釈からそういった裁量がないということをおっしゃったんだとは思うんですけれども、ただ1点確認をしておきたいのは、総務省から
課税団体として指定される、そのことによって明石市が
事業所税を課すことの法的整合性が全て満たされるのかというと、そうではないんじゃないかと。例えば、市税条例の改正とか、そういった課税に際しての法的整合性を満たすための手続は必要なんじゃないかなという、そういった気がいたすんですけれども、見解をお伺いしたいと思います。
○議長(三好 宏)
岸本総務局長。
○
総務局長(岸本智洋)
総務局長でございます。
事業所税につきましては、先ほど申し上げましたとおり、
地方税法の第701条の30に、
指定都市等は、
都市環境の整備及び改善に関する事業に要する費用に充てるため、
事業所税を課するものとすると規定されておりまして、該当する都市の課税が義務づけられております。このことから市の裁量の余地はないということでございます。ただ、必要な手続といたしましては、
地方税法の第3条第1項により、地方税の賦課徴収については条例によらなければならないということとされておりますので、議員ご指摘のとおり、課税に際しましては
事業所税の内容を反映させるため、明石市市税条例の改正が必要となろうかと考えております。
○議長(三好 宏)
宮坂議員。
○議員(
宮坂祐太) 次に、ご答弁の中で課税対象についての言及がありました。床面積が1,000平方メートル以上、または従業員の数が100人以上ということでありますけれども、例えば床面積1,000平方メートル以上ということに関して言えば、市の資産税課のほうで、恐らく基礎的なデータは持っているんだろうなと、そういった推測はできるわけでありますし、従業員数100人以上につきましても、私、過去に
一般質問もさせていただきましたけれども、個人住民税の特別徴収の関係がありますので、こちらも市民税課のほうで基礎となるデータは持っているんだろうなと、そういった推測はできようかと思います。平成30年という具体的なそういう日時も示されている中において、こういった既に持っている基礎的なデータをいかにして活用を図って、課税対象の的確な把握、精度の高いそういった把握に努めていくのか、その観点についてお伺いをしたいと思います。
○議長(三好 宏)
岸本総務局長。
○
総務局長(岸本智洋)
総務局長でございます。
まさにお見込みのとおりでございまして、課税対象の把握につきましては、床面積は資産税課が保有する家屋データ、従業員数につきましては、市民税課が保有する住民税課税のための事業所データを活用することになります。
事業所税は申告納付ということになりますので、その申告内容の確認などにこれらのデータを有効に活用して、課税対象の適切な把握に努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(三好 宏)
宮坂議員。
○議員(
宮坂祐太) もう1点、課税対象に関して質問をさせていただきたいんですけれども、私も既に
事業所税を課税されております他市の資料をいろいろ見ておりまして、ちょうど群馬県の前橋市の資料に行き着いたんですけれども、非常に細かく詳細に事業所向けのQ&Aという形で発行されておりまして、非常にわかりやすい資料となっておりますが、その資料を見ましても、課税対象の線引きが非常に複雑であるなと、そういった印象を受けております。一例を申し上げますと、屋外の平面駐車場であれば対象外だけれども、立体駐車場だと対象に含まれるとか、ほかにも従業員の数とか給料に関しても、本当に枚挙にいとまがありませんが、非常に複雑な線引きとなっております。今のご答弁、直近のご答弁で、申告納付であるということのご発言もありましたので、もちろん最終的には事業所の皆様方に、こういった非常に複雑な仕組みについて理解をしていただかなければならないのはもちろんのことなんですが、その前段階として、まずは市役所の中の関係部署において、いかにしてこの複雑な仕組みを、その理解の共有化ができるか、これが非常に重要なポイントになってこようかと思います。平成30年という具体的なそういう日時もこのたび明らかになった中で、いかにしてこうした庁内における理解を深めていくのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(三好 宏)
岸本総務局長。
○
総務局長(岸本智洋)
総務局長でございます。
事業所税の課税対象につきましては、ご発言のとおりその線引きが非常に複雑で、またさまざまな特例措置が法に定められております。その適用に当たりましては、法の規定を十分に理解することが必要であると考えております。まずは既に課税をしておられる他の自治体を十分に調査して、理解を深めるというところから取り組みを進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) 補足のご説明を改めてお伝えしたいんですが、税金ですので、本当にある意味、新しい税金がかかる話ですので、本当に早急に、丁寧にご説明申し上げながら、しっかり理解をいただく必要があると思います。今、話は申告ですので、申告をいただくという話でございますが、やはり納得といいますか、ご理解いただかないとというのが大前提ですので、余り制度を複雑というよりは、私としては非常に市民の皆さんに対してわかりやすい説明をまずしたほうがいいと思っています。私の理解からしますと、間違っていたら後で訂正を願いたいですが、私の理解としては、人口30万人を超える一定の規模のところで事業を営むところにつきましては、恐縮ではございますが、新たな税金として
事業所税をお納めいただくと。しかし、全ての事業所ではなくて、いわゆる事業所の面積が1,000平米でございますので、1,000平米というとかなり大きな、30メートル掛ける40メートルで1,200平米ですから、そういう意味ではかなり、一定規模の事業所でありますので、小さな事業所はまず入りませんし、従業員は100人ですので、100人雇っている企業ということになりますので、少人数でやってるところは基本的に当たりませんので、そのいずれかですね。広いところ、面積が広く1,000平米以上でやってるか、従業員を100人雇っているか、そのどちらかに当たる事業所については、ぜひご理解をということになろうかと思います。
今、議員ご指摘のとおり複雑というのは、1,000平米をどういうふうに、駐車場を入れる、入れないとか、従業員にカウントするかどうかという論点がありますので、その点についてはしっかりと該当しそうなといいますか、ところにしっかりと詳細についてもご説明していく必要があると思うんですけど、いわゆる誤解でですね、全ての事業所、少人数でやっている家族経営にもかかるとかですね、もう本当にこじんまりやってるところまでかかるというような誤解が生じると、かえって混乱を招きますので、早い段階で
事業所税の大枠について、しっかりお伝えをするということは早急に始めたいと考えております。いずれにしても、もう本当に税金をお納めいただく話ですので、しっかりとご理解をしていただくような形で、しっかり対応してまいりたいと考えております。
○議長(三好 宏) 次に、千住啓介議員、発言を許します。
○議員(千住啓介)登壇 皆さん、おはようございます。真誠会の千住啓介でございます。会派を代表いたしまして質問いたします。市長を初め理事者の皆様におかれましては、市民の福祉の向上という大原則のもとでの建設的な答弁をよろしくお願いいたします。
まずは、市民の生命と財産を守る施策についてお伺いします。
我々政治家としての一番の大目的は、国民の生命と財産を守ることであると考えております。北朝鮮は先月の29日に弾道ミサイルを発射させ、日本の排他的経済水域に着弾させました。このように何度も国際社会のたび重なる警告を無視して挑発を続けております。断じて容認できないことであり、世界平和を希求する国際社会への意思を無視する暴挙であります。ここに強く抗議するものであります。このような緊迫する北東アジア情勢に鑑みて、国民保護法に基づく国民保護計画をいま一度行政内で確認し、的確な情報を市民により正確に、また迅速に伝え、有事に備えるべきではないでしょうか。絶対にあってはならないのですが、万が一実際に有事が起こり、ミサイルが明石方面に向かってきているとなったときの対応は十分なのでしょうか。そのときには市が第一線となり、市民、国民の保護に努めなくてはなりません。十分なる備えをしても足らないぐらいであります。また、国よりJ−ALERTを使用した緊急情報が送信されますが、その存在、そのときの避難方法を市民に周知徹底するべきであると考えます。全市民の命を守るためにも、国民保護計画の概要、避難方法等も含めて、市の見解をお聞きいたします。
次に、豊かな人間性を育む教育環境の充実についてお伺いします。
明石市教育大綱の基本目標は、ふるさと明石から未来にはばたくであります。これは、子どもの一人一人の個性や能力を尊重しながら、公共性を育み、目標に向かってたくましく心豊かに生きていけるよう、確かな学力、豊かな心、健やかな体、いわゆる知・徳・体のバランスのとれた力を持った子どもを育てていくということであり、その子たちに未来の明石、日本を担ってもらうということであります。この目標を達成できるように、明石市教育振興基本計画、あかし教育プランがあります。このプランの基本方針に、一人一人に応じたきめ細やかな教育の充実とあります。子どもたちはそれぞれに違います。家庭環境、得意、不得意、できる、できない、また性格も違います。多様な個性や能力の全てに対応していかなくてはなりません。その対処法として、特効薬はないかもしれませんが、諦めずに確実に行っていく必要がございます。その一つの手法として、夏休み期間の有効利用があるのではないでしょうか。来年度中には全ての学校教室に空調設備が設置されます。これは我が会派が長年にわたって提言、議論、そして予算確保を行ってきた施策であります。このことにより気候に左右されず、安定した授業計画が組めるものであり、これを有効利用し、それぞれの子どもに合った課題解決策としての学力向上のために役立てるべきであると考えます。補習授業や科学、そして伝統文化に触れるような、そんな特別授業もできるのではないでしょうか。
次に、体力であります。食生活の不規則、ストレス、体力の低下等、生きる力の基盤となる心身の健康にかかわる問題が表面化してきています。子どもたちの運動に親しむ資質や能力を育て、体力の向上を図るとともに、健康で安全な生活を送ることのできる能力、態度、習慣を育てることが大切であると考えます。近年の体力テストの集計結果から、県、全国平均値より低い数字が出ております。明石の子どもは体力が低下傾向にあるのではないかと疑問視するような声も聞いております。心身の健康の源である体力の向上を図る手だてを行わなければならないのではないでしょうか。
次に、豊かな心、徳力を育める教育の充実に取り組まなければなりません。生きていく上で最も大切なのは徳力であると認識しております。知識、学識、またすぐれた体力、これをどう社会のために生かし、自分の尊厳を高めていくかを決めていくのは自分の心、すなわち徳力であります。この豊かな心を明石の子どもたちに学んでいただく充実した教育環境を整えなければなりません。来年度から道徳が教科化されます。そして、今年度は教科書が選定されます。ちょうどきょうから各社の教科書が教育センター内で閲覧できるものとも聞いております。教科になったからといって、これで全てが賄えるものでもなく、よい教科書、またよい指導方法、そして教える先生の人間性も大切なものとなってきます。体験学習や全ての学校行事を含めて、しっかりと教えていかなくてはなりません。当然ながら、学校教育だけでそのことが育めるわけでもありません。やはり、それぞれの家庭における家庭教育の充実が必要なのではないでしょうか。あかし教育プランにも、家庭は子どもたちが人格を形成する最も基本的な場ですと明記されています。その続きに、地域ぐるみで子どもの育ちや子育てをする家庭を支える取り組みを進めますとも明記しております。家庭教育は、子どもが社会に適応し活躍するために必要な基本的な力を家庭で育む教育のことです。言うまでもなく子どもたちの基本的な力を育む教育は、学校教育だけで成り立つものではありません。家庭教育が大変重要であると考えます。この家庭教育支援をしっかりと取り組むべきではないでしょうか。そして、安心して学ぶ環境も整えていかなくてはなりません。各学校に随時、監視カメラを設置し、防犯にも努めておりますが、警備、防犯体制は整っているのでしょうか。こどもを核としたまちづくりを推進している明石市だからこそ、全ての教育が充実したものであり、明石の子ども全てが豊かな人間性を育み、幸福な社会の一員として羽ばたいていける教育環境の充実について、見解をお伺いいたします。
次に、3項目め、まちの魅力向上による景気回復で財政健全化を目指すことについて、2点質問をいたします。
まずは、人口増を目指す公共投資についてであります。日本の景気は確実に向上しています。日経平均株価が前の政権時代より1万円以上も値を上げ、1万9,000円台になり、また有効求人倍率も0.4台から1.4に上昇し、景気は確実によくなっております。この好景気をさらに活性化させ、誰もが景気回復を感じれる真のデフレ脱却へとつなげていかなくてはならないと考えております。国の景気対策だけに頼るのではなく、国のアベノミクスと地方の独自の施策も合わせての対策が、真の地方創生になるものであります。さて、景気の気は気持ちの気であります。よい潮目のときに、さらによいものを行えば、気分も高揚し活気づくのではないでしょうか。B−1グランプリの優勝、県内最大数での人口の増加等で、全国的に注目されている今だからこそ、住みたい、住み続けたいと思える新たなまちづくりへの投資を行うべきと考えます。明石には景気高揚につながる可能性がまだまだあります。砂利揚げ場廃止に伴う明石港の再整備、新庁舎建設、西部地域の広大な調整区域活用など、まだまだたくさん可能性はあります。
一例である明石港の再整備です。砂利揚げ場廃止が迫る中、県と市がしっかりとした連携をとりながら、明石のまちづくりを考えなくてはなりません。我が会派は、それぞれの機会において、
井戸敏三兵庫県知事と政策協議を行ってまいりました。その折、明石港(仮称)瀬戸内海クルーズの寄港地として、新たな観光施策としてインバウンドを取り込むインパクトのある施策も提言をしておるところでございます。県との連携をしっかりと図り、明石の魅力を存分に生かした公共投資を行うべきであります。今あるまちを、さらに魅力あるものに磨き輝かせる。また、新たなまちをつくり、そこに人を呼び込む、そして景気も高揚し、活気あふれる明石へとつながり、好循環を生み出すものと考えますが、本市の見解をお聞かせください。
次に、多くの人が明石に行きたいと思える施策についてです。経済を活性化し、景気を高揚させるには多くの流動人口をふやすことが必要となってきます。B−1グランプリ西日本大会2017や市制100周年記念事業、明石城築城400周年事業など、多くの方に明石へ来ていただくことが期待できる事業が予定されております。これを好機とし、徹底したおもてなしを行い、リピーターへとつなげる必要があります。この好機を明石の元気につなげるべく、景気高揚につながる観光施策を積極的に行うべきと考えます。また、市民の方にも改めて明石っていいよねと再度感じていただくような機会にしていただきたく考えます。行政がどれだけ広報を頑張ったとしても、30万人の市民全員が、明石っていいところだよねと広報したほうが、その効果はよきものになります。そして、何よりも重要なのが安心・安全という観点です。多くの人が来るということは、リスクも伴います。事故等は絶対にあってはいけません。徹底した安全管理が必要であり、主催者は当然ながら、参加していただく来場者にも喜びや成功はみんなで協力してつくるものなんだ、安心・安全は他人に与えてもらうものではなく、一人一人が協力しながらつくっていくものなんだという、そんな意識も持ってもらうことも必要ではないでしょうか。まちの魅力を向上させ、景気の高揚または人口の増加につなげ、そこからくる税収の安定から、本当の財政健全化を目指すべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
○議長(三好 宏) 木下理事。
○理事(
総合安全対策担当)(木下千敏志)登壇
総合安全対策担当理事です。
ご質問第1項目めの、市民の生命と財産を守る施策についてお答えします。
新聞、テレビ等での報道にございますように、北朝鮮でのミサイル発射が続いており、市民の皆様の関心も高まっております。日本への武力攻撃事態等への対応は、武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律、いわゆる国民保護法に基づき、国が主体となって国民の生命、財産を守る措置を講じることになりますが、市においては国の指示に基づき、警報の伝達や避難指示の伝達、避難誘導などの措置を担うこととなっております。弾道ミサイルは発射から10分足らずで日本に到達するため、まずはいかに迅速に市民の皆様へ情報提供を行うかが重要になります。このため、弾道ミサイルが日本に落下する可能性がある場合には、国から全国瞬時警報システム、いわゆるJ−ALERTを通じて緊急情報が発信され、市で緊急情報を受信しますと、小中学校や公民館などに設置されている防災行政無線が自動的に起動し、国民保護に係るサイレン音が鳴った後、緊急放送を実施いたします。また、同時に市のメール配信サービス、防災ネットあかしでも、自動的に緊急放送を配信いたします。さらに緊急放送後の続報につきましても、市ホームページや防災ネットあかし等に加え、広報車等も活用し、継続して必要な情報を発信できる体制をとってまいります。加えて、今ご説明したような手段で情報が伝達されることや、弾道ミサイルの飛来時にどのような避難行動をとるべきかを、日ごろから市民の皆様にお伝えしていくことが重要であると認識しております。市では、国の通達等を踏まえ、弾道ミサイル落下時の行動について、市のホームページ並びに広報あかし、6月1日号でございますが、に掲載し、市民の皆様へ広く情報提供を行っているところであります。
具体的な避難の方法につきましては、屋外にいる場合はできる限り頑丈な建物や地下に避難をすること。近くに建物がない場合は物陰に身を隠すか地面に伏せて頭部を守ること。屋内にいる場合は、窓から離れるか、窓のない部屋に移動していただくこと。これをお伝えをしております。さらに有事の際には、市組織や関係機関が連携して避難誘導や救援、避難所の支援などを行う事態が考えられますので、本年4月25日には庁内局部長会議において、緊急時の庁内体制について改めて確認を行うとともに、5月31日には、昨今の国際情勢を受けて、明石市国民保護協議会を開催し、関係機関との情報共有並びに連携強化の取り組みを進めております。
市では、今後も緊張感を持って、また市民の皆様にいたずらに緊張感をあおることのないよう、国、県等からの情報収集に努めるとともに、ホームページや広報紙等への掲載や出前講座の機会を捉えて、市民の皆様へ適切な情報提供を行ってまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)登壇
教育委員会事務局長でございます。
私からは、2項目めの豊かな人間性を育む教育環境の充実についてお答えいたします。
まず、学力面についてでございますが、子どもたちのよりよい教育環境整備の一環として、市議会のご協力を得て、現在、空調設備の整備を進めているところでございます。中学校では空調設備の活用により、学校から喜びの声を聞いているところでございます。本年度から、中学校については夏季休業期間の短縮を行いますが、あわせまして、例年各中学校で行われている学力補充教室についても充実が図られるよう、各学校へ働きかけてまいります。また、例えば夏季休業中に自主学習の場として子どもたちに教室を開放するなど、学校現場に活用の工夫を促したいと考えております。なお、平成30年度以降の夏季休業期間の短縮につきましては、平成29年度の実施状況を検証し、次期学習指導要領の完全実施に向けて、授業実施日数を拡充する方向で検討してまいります。
次に、体力についてでございますが、本市の小中学生の体力、運動能力が全国平均値を下回る傾向が続いていることから、しっかり子どもたちの体力づくりに取り組む必要があります。体力、運動能力の向上には日ごろの体育授業等で、子どもたちに体を動かすことの楽しさを味わわせ、運動好きな子どもを育てていくことが大切です。平成28年度に実施しました体力・運動能力調査結果では、走力に改善傾向が見られましたが、今年度につきましては、特に新体力テストの実施に向けまして、次の3点について取り組みを進めているところでございます。1点目としまして、あかしっ子元気・体力アップ推進事業実行委員会に、新たに学識経験者を委員として加え、本市の児童生徒の体力、運動能力調査の結果を分析し、体育指導や運動遊びの推進方策について検証していきたいと考えております。2点目としまして、新体力テスト実施において、各調査項目について指導上の留意点を再確認するとともに、実施ポイントをまとめた映像資料を作成し、その活用を図ってまいります。3点目としまして、各学校が重点的に取り組んだ内容や指導方法について実践交流し、日々の体育学習や体力テストに生かしてまいります。このような取り組みを進めていく中で、各種目への子どもの挑戦意欲を高め、子どもたちの持っている運動能力をしっかり引き出してまいりたいと考えております。
次に、道徳の教科化についてでございますが、平成27年3月、学校教育法施行規則、次期学習指導要領の一部が改正されまして、道徳が特別の教科道徳と新たに位置づけられることになりました。小学校では来年度、中学校では平成31年度より新たに導入される検定教科書が、全ての子どもに配付され使用されることとなります。今年度は移行措置期間にあり、特別の教科である道徳についての研修を初め、年間指導計画に基づく実践を積むよう、再度指導してまいります。カリキュラムについては、改訂学習指導要領をもとに、育てたい子ども像を明らかにした全体計画及び年間指導計画を作成し、各学校において子どもたちに考え、議論する道徳の授業が展開できるよう取り組んでまいります。そして、次に教員の指導力の向上につきましては、市教育委員会では道徳教育の研究校を指定し、大学教授など講師の指導を受けながら、公開授業を中心として研究発表会を行うなど、指導方法や学級づくりの充実に向けて取り組みを進めてまいります。また、県の主催する全県研修や教育事務所ごとの研修会へ積極的に参加し、特別の教科道徳についての内容をしっかり理解するとともに、これからの道徳教育の授業のあり方について研修しております。こうしたことを受け、道徳教育推進教師が中心となり、各校の道徳の時間の充実、指導改善を図ることができるよう指導してまいります。
次に、家庭教育支援についてでございますが、第2期あかし教育プランでは、基本的な方策の1つとして、子ども、家庭への支援を掲げ、家庭は子どもが人格を形成する最も基本的な場であり、地域ぐるみで子どもの育ちや子育てする家庭を支える取り組みを進めることとしており、基本的生活習慣の確立、子育て支援の推進、放課後の子どもの居場所づくり、子どもの虐待・非行の防止につきまして、実施する主な施策を定めております。文部科学省が設置と活動を推進している家庭教育支援チームでは、子育て経験者、教員OB、PTAや民生児童委員など、地域の多様な人材により構成されるチームが、保護者が安心して家庭教育を行えるように、学校、地域や福祉関係機関等とも連携しつつ、身近な地域において保護者への支援活動を行おうとする取り組みでございます。活動内容につきましては、家庭訪問による相談支援、親子の交流の場の提供や家庭教育について学ぶ機会の提供など、地域の実情や保護者からのニーズ、チームの構成メンバーの専門性などに応じて、さまざまな取り組みが行われていると伺っております。明石市におきましては、家庭教育支援チームを活用した取り組みについては、現在実施しておりませんが、今後、他都市の事例などを参考にしながら、調査・研究してまいりたいと考えております。
最後に、監視カメラによる防犯体制についてでございますが、学校警備員につきましては、全国的に子どもたちが被害者となる事件が相次いで発生する中、本市におきましては、平成18年度から全小学校へ警備員の2名配置をしてまいりました。こうした中、より効果的で効率的に学校の安全を確保するため、警備員を1名体制とする一方で、防犯カメラを小学校及び幼稚園の全校門に設置する新たな安全対策事業を進めてまいりました。平成26年度からモデル事業を実施し、安全面、費用面から検証を行った結果、防犯カメラの稼働が不審者の侵入等の犯罪に対して抑止力となっていることや、監視機能が向上するなどの効果が認められました。また、これを契機として、教職員の安全意識が向上したほか、地域の見守り活動と学校の連携・協力についても進展が見られました。これらモデル校での検証を踏まえ、新たな学校安全対策事業を平成28年度から2カ年で実施することとし、今年度の2学期からの全校実施に向けて、現在、各小学校で機器の設置を進めているところでございます。これまでのところ、学校園においては、地域の方々の熱心な見守り活動と相まって、犯罪の抑止が図られてきたものと認識しているところでございます。今後とも警備員と防犯カメラによる学校園における安全対策に加え、スクールガードや保護者等との連携による地域の見守り活動の推進、子どもがみずからの安全を守るための教育、防犯教室の開催、保護者への意識啓発、教職員への防犯訓練の実施、子どもの安全を守る地域連絡会議の開催、不審者情報のメール配信など、総合的に子どもの安全を確保してまいりたいと考えております。よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂)登壇 私のほうからは、千住議員ご質問の3項目めの総論部分について答弁申し上げ、詳細につきましてはそれぞれの局長、部長のほうから答弁申し上げたいと思います。
千住議員のほうからは、人口増、さらなる人口増に向けての公共投資の問題であるとか、さらなる明石の魅力発信などについてのご関心だろうと理解しております。まず、前提として、今の明石の状況は本当にありがたい状況でありますが、これにつきましては本当に議会の皆様と、また市民と一緒になって、明石のまち一丸となった取り組みの成果だと認識しております。例えば幾つか例を挙げますと、B−1グランプリの日本一につきましても、まさに予算をお認めいただき、そして市民の皆さんと一緒にやったからこそ、日本一をかち取れたと思っておりますし、昨日、記者会見で申し上げましたが、ホームドアの設置につきましても、まさに明石のまちが一丸となって取り組んだ成果だと思っております。これからもしっかりと議会の皆様としっかりと情報共有をしながら、市民の皆さんと一緒によりよき明石をつくっていきたい、これは基本認識でございます。
続きまして、現状についても少しご説明申し上げたいと思います。今の明石の状況をわかりやすく言いますと、4つのV字回復状況だと説明をしております。来る人、すなわち交流人口もふえております。住む人、すなわち定住人口もふえております。そして、生まれくる赤ちゃん、出生数もふえております。そして、お金、税収のほうもV字回復状況だと理解をしております。まず、1つ目の交流人口ですが、議員のほうからもお話がございましたが、中心市街地の活性化の中で、まさに見違える姿となりまして、6階、5階、4階、2階を含めまして、非常に好評でありまして、多くの方々がお越しいただいております。実際上、昨年に比べて4割、中心市街地の交流人口がふえたというふうに調査結果も出ているところであり、本当に喜んでおります。
2つ目の定住人口でございます。先ほど、
宮坂議員のほうでも少しご答弁申し上げましたが、速報値も含めて非常に重要なテーマですのでお伝えしたいと思います。昨日の6月15日の届け出時点の数値でございますが、先ほど
宮坂議員のほうには
住民基本台帳の数字のほうのご説明を申し上げました。
住民基本台帳の数字でいきますと、昨日届け出までで29万9,786人でございますので、あと214人で30万人に到達する状況となってまいりました。続きまして、国調人口、
国勢調査のほうの人口ですが、これも昨日届け出時点で29万5,220人でございまして、これは明石市の過去最高の数字が29万5,476人、これが過去の一番多かったときの数字でございますので、あと256人で明石市として、まさに過去最高の人口数になろうかということでありまして、これまで人口のV字回復といいながら、一部、Vという字にしては、ちょっとVと言えないんじゃないかと、Jぐらいじゃないかというご指摘もいただいておりましたが、まさに過去最高を更新しつつありますので、形の上でもV字回復と言って差し支えがないような
人口動態になってきたかと認識をしております。続いて出生数もおかげさまで、一昨年、昨年と赤ちゃんの数はふえ続けておるところでございます。最後に税収につきましても、5年前に比べまして個人市民税において約5億円の増収、そして地価の上昇に伴う形もありまして、固定資産税が5年前に比べて10億円、都市計画税が約2億円という形で、この3つだけでも17億円税収増となっている状況でありまして、非常にありがたく思っております。
これからでありますが、これからの大きな方向性は、来年の4月に中核市に移行し、その翌年には児童相談所の設置、そして100周年を迎えるわけでありますが、まだまだ明石市としてはできることは数多くあると思っております。先ほど
宮坂議員のほうから、いっとき30万人を超えるという表現がありましたが、私としてはいっときではなくて、安定的に30万人を維持していくことも可能ではないかと思い始めているところでありまして、そのためにも議員ご指摘のように、明石にはまだまださまざまな可能性がありますので、いろいろ知恵を絞りながら、ある意味、さらに住んでいただくような場所の確保という観点からも、いろいろ知恵を絞れる余地は高まってきたと認識をしているところでございまして、引き続き議員の皆様方とともに、しっかりいいまち明石づくりをしていきたいと思いますので、ご理解申し上げたいと思います。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 宮脇政策局長。
○政策局長(宮脇俊夫)登壇 政策局長でございます。
ご質問の3項目め、まちの魅力向上による景気回復で財政健全化を目指すことについての1点目、人口増を目指す公共投資につきましてお答え申し上げます。
本市におきましては、住みたい、住み続けたいまちを目指し、こどもを核としたまちづくりを最重点に位置づけ、他の自治体の一歩も二歩も先行く施策を積極的に展開させていただいております。とりわけ、子どもは社会で支えるもの、子どもはまちの未来との考えのもと、中学生までの医療費の完全無料化では年間約12億円、第2子以降の保育料完全無料化では約8億円の市負担が生じておりますが、まちの将来に向けた投資として、継続して実施をさせていただいているところでございます。また、平成27年度に明石市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、人口30万人、赤ちゃんの出生数3,000人、本の貸し出し冊数300万冊の
トリプルスリーを掲げ、
人口増加と地域活性化への取り組みを一層加速させているところでございます。
総合戦略の計画期間のいまだ半ばでございますが、先ほど市長より4つのV字回復についてありましたように、人口の増加は大きく拡大傾向にございます。それに伴い市税収入も着実にふえております。重点施策や新たな事業展開の財源確保に寄与しており、人件費等の経費節減等とあわせ、引き続き健全財政を維持しつつ、積極的な施策展開に努めてまいりたいと考えております。とりわけ先ほどもございましたが、来年度には中核市に移行いたします。兵庫県より保健所を初め福祉環境分野など、市民生活や経済活動に直結する2,000に及ぶ事務の移譲を受け、市民サービスの充実と質の向上を初め、地域総合支援センターの設置、そして平成31年度の児童相談所の開設など、子どもを初め高齢者、障害者など、全ての方に優しい住みよいまちづくりに一層取り組みを進めてまいります。一方で、
人口増加の受け皿、まちのにぎわいや活性化につながる都市基盤整備にも着実な取り組みを進めてまいります。まず、中心市街地におきましては、明石駅前再開発ビルが完成し、核となる市民図書館やこども広場等の公共施設、商業、飲食店や医療モールのオープン、駅前広場の全面リニューアル、歩行者デッキの整備などにより、明石駅の歩行通行量はこれまで1日約1万9,000人であったところ、整備後は約2万8,000人へと、約4割増加しておるなど、にぎわいが格段に向上しております。また、それとともに再開発ビルの住宅棟となる市内初の34階建て216戸のタワーマンションは即日完売となっております。なお、再開発事業による経済波及効果につきましては、既にご報告させていただいておりますが、ビル建設や駅前広場等の公共工事によるイニシャル効果は約430億円、飲食・商業などによる経済活動によるランニング効果は年間約33億円と試算させていただいております。
再開発事業に続きまして、引き続く形で現在、明石港東外港地区の再開発が、事業主体である兵庫県において進められようとしております。昨年10月再開発計画検討委員会が設置され、本年秋ごろの取りまとめをめどに、これまで3回開催されております。明石市からは福田理事と私が委員として参加させていただいておりますが、港の再開発に当たりましては、中心市街地のさらなる活性化はもとより、海のまち、魚のまちといった明石らしさを生かした計画づくり、住みたいまち、人に優しいまちという明石のまちのコンセプトに沿った計画づくりをといった意見を出させていただいております。これまでの委員会では、中心市街地の南の拠点、回遊性及びにぎわいの創出を基本的な方向性とし、港本来の機能を生かした海上周遊、海上交通機能の強化を初め、明石の特産を活用したにぎわい空間の形成、観光客の滞在、滞留拠点の創出などの土地利用案が示されております。本年秋ごろをめどに、土地利用案はもとより、導入機能の配置例や事業手法等まで含めた形で計画が取りまとめられる予定となっております。本市といたしましては、計画の取りまとめに向けまして、中心市街地はもとより、明石のまち全体の活性化とにぎわいづくりに資する再開発となるよう、引き続き兵庫県と十分な連携を図ってまいります。なお、明石港に隣接する市役所庁舎につきましては、本年度より市議会におきまして新庁舎整備検討特別委員会が設置され、これからのあり方につきまして議論を進めていただくこととなりますが、ご議論の動向もよく踏まえながら、明石港の再開発の計画づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、西明石地区におきまして、地域課題の解決とさらなる活性化のため、旧国鉄清算事業団用地につきまして、民間との共同開発を基本とし、市民サービスの充実と地域交流拠点の整備に向け、本格的な事業化への取り組みを進めてまいりたいと考えております。また、大久保地区におきましては、JT特機事業部跡地につきまして、近々、来週20日にはJTより公有地の拡大に関する法律に基づき、本市に対し買い取り協議の申し出が行われる予定と聞いております。本市としましては、地域拠点としての総仕上げということはもとより、人口増とまちの活性化を目指す本市のまちづくりを一層進めるため、この機を逃さず、JT跡地の取得に向け、買い取り協議に応じてまいりたいと考えております。さらに魚住地区や二見地区につきましても、市内全域の均衡ある発展に向け、それぞれの地域特性やポテンシャルを十分に踏まえながら、このたび組織改正で新たに設置いたしました政策局の都市開発室を中心に、市街化区域のあり方等、都市計画上の課題も含め、地域の活性化に向けた検討を進めてまいります。本市といたしましては、今後ともソフト、ハード両面におきまして、積極的な政策展開を図り、人口の増加、まちの活性化を実現し、そしてそれらによる市税収入等の増による財源を一層確保し、さらなる施策展開を図るというまちづくりの好循環の維持、拡大に努めてまいりたいと考えております。また、こうした取り組みの中、地元事業者の育成等には十分留意しつつ、市内経済の好循環の拡大にもしっかりつなげてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 違口広報部長。
○広報部長(違口哲也)登壇 広報部長でございます。
ご質問の3項目め、まちの魅力向上による景気回復で財政健全化を目指すことについての2点目、多くの人が明石に行きたいと思える施策についてお答えいたします。
本市では、シティセールスの観点から、交流人口の増加を目指して多くの方に明石に足を運んでいただき、明石の魅力を実感していただける機会の創出に取り組んでいるところでございます。そうした中で、議員からありましたように、本年11月25日、26日に、明石公園で2017西日本B−1グランプリin明石を開催することになりました。B−1グランプリは国内最大級のまちおこしイベントとして知られており、最近の支部大会の来場者数は、昨年11月、大分県の佐伯市で開催された西日本大会で約9万8,000人となっております。明石大会では、会場が明石駅前という絶好のアクセスにあることから、さらに多くの方が来場されると予想しており、多くの方に明石の魅力を実感していただける絶好の機会であると捉えております。当日は、各種ボランティアを初め、市を挙げたおもてなしに加え、小学生による明石の魅力を発信するメッセージカードの会場内での掲示や、各ブース間を楽しく回遊していただける仕掛けづくりなどにより、子どもを初め高齢者、障害者など、誰もが明石で楽しく過ごすことができ、1人でも多くの方に、明石にまた来たいと思っていただけるような優しいB−1を目指していきたいと考えております。また、一過性のイベントにするのではなく、参加した市民には取り組みを通じて明石への愛着と誇りを育んでいただき、来るべき市制施行100周年、明石城築城400周年に向けた機運を盛り上げるきっかけにしていきたいと考えております。さらにB−1グランプリ会場だけではなく、中心市街地への回遊を高めることで、観光面、経済面での波及効果を高めていきたいと考えているところでございます。取り組みの一例といたしましては、市民広場、魚の棚、アスピア明石等において併催イベントを検討しておりまして、各イベント会場や観光スポットを結ぶスタンプラリーの実施など、回遊性を高める仕掛けづくりに取り組んでいきたいと考えております。あわせて大会のチケットを大会当日に加えて大会後も一定期間商店街等で使用することができるよう、取り組みを進めておりまして、関係者の皆様のご協力をいただきながら、経済面での相乗効果も図っていきたいと考えております。一方で実施に当たっては、来場される方誰もが安全に安心して参加することができるイベントとすることが大前提であるということは言うまでもありません。今後、警察を初め関係機関としっかりと協議を行い、万全の警備体制を構築するとともに、事故は絶対に起こさないという強い覚悟で臨んでいきたいと考えております。兵庫県を初め関係機関や市内関係団体などとしっかりタッグを組み、来場者にもご協力を呼びかけながら、安全安心で優しいにぎわいのあるB−1グランプリをともにつくり上げたいと考えております。よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議員(三好 宏) 千住議員。
○議員(千住啓介) それぞれご答弁をいただきました。再質問をさせていただきたいと思います。
まず、国民の生命と財産を守る国民保護についてであります。理事を防衛省、自衛官出身の方から市にお迎えをして、しっかりとこの経験をしっかり生かしながら、本当に生命と財産、国民を守っていこう、市民を守っていこうという、そんな施策をしっかり、こういうときだからこそ緊張感を持ってやっていかなくちゃならないと思っております。
そこで、もし万が一何かあったときに、ないとは思うんですけどもあったときに、市民の方がJ−ALERT、存在すらもまだ市民はわかっていない方もいるんではないかなと感じておりますので、そのあたりの広報を、もう少し私はやるべきであるのかなと思っておりますので、そのあたり見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○議長(三好 宏) 木下理事。
○理事(
総合安全対策担当)(木下千敏志)
総合安全対策担当理事でございます。
おっしゃるとおりJ−ALERTにつきましては、ホームページ等、あるいは新聞、テレビ等で広報されているとおりでございます。まだ一部の方においては、よくご承知のない方もいらっしゃるかもしれませんが、引き続き現在のホームページあるいはさまざまな広報媒体を使いまして、広報をしてまいりたいというふうに考えております。また、市のほうでは、出前講座、あるいは防災訓練等、そのほか、まちづくり協議会でありますとか、多くの地域の方と協議をする、あるいは連携をするという機会がございますので、その際におきましても、しっかりとそういったところを広報してまいりたいというふうに思っております。
以上であります。
○議員(三好 宏) 千住議員。
○議員(千住啓介) しっかりと行っていっていただきたいなと思います。
次に、教育について質問をさせていただきたいと思います。それぞれご答弁をいただきました。子どもを中心としたまちづくりを推進する明石市だからこそ、教育というものをしっかりとやっていき、明石で子どもを育てれば、産み育てれば、本当に立派な大人になっていくんだというイメージを、今もそういうふうなイメージはあるんですが、さらに加速させていかなくてはならないなと思うんです。学校教育、私、今、先生方、学校の現場では、本当にさまざまな課題に努力しながら、子どもたちに向き合っていただいている、このことに関しましては心より敬意を表したいなと思うところでございますが、ただ学校教育だけで本当にそれがうまくいくかというたら、そうではない。やはり家庭教育も必要ではないのかなと思うんです。そこで、家庭教育について、明石市も教育プラン、先ほど私、申し上げましたが、教育プランにしっかりと書かれております。家庭は子どもたちが人格を形成する最も基本的な場です。地域ぐるみで子どもの育ちや子育てをする、家庭を支える取り組みを進める。しっかりアクションプランに基づくそういうことも書いているんですけれども、アクションプランに基づく点検シートにおいてというところ、3月議会でも報告がなされたんですが、子ども、家庭への支援の重点的な取り組みとしてどのようなことがされているのかということで、放課後児童クラブの評価がされておりました。放課後児童クラブは私は必要であると思います。これだけ待機児童がある中で、そういうふうなニーズがあるというのも感じておりますので、それをおろそかにしろというわけではないんですけれども、確かに放課後児童クラブも重点的な取り組みであるとは思うんですが、家庭教育支援、家庭への支援というのが、これだけのようにも考えられるんじゃないかなと。まだまだ足りないのではないのかなと思うんですが、家庭教育が重要であると認識しているのであれば、支援策をもっと充実させていくにはどのようにすればいいのか、その見解を教育長、お聞かせいただけないでしょうか。
○議員(三好 宏) 公家教育長。
○教育長(公家 裕) 教育長でございます。
ご指摘のように、教育は家庭教育というのは非常に子どもにとって基盤となるところであります。そういった家庭としっかり連携していくというのは、今、取り組みを始めてます地域とともにある学校という、地域の人材を、学校が地域と一緒に育てていくということが基本になろうかと思います。そういう面では、家庭への支援をどうしていくかというのは、先ほど市長のほうからも1つ、国からの提示のあったそういった取り組みがありますので、そのことを明石としてどう取り入れていけるのかということについては、しっかりと検討していきたいなというふうに思っております。
地域でいろいろお支えいただいている活動がありますので、そういった活動もしっかり今後、持続的に継続してやっていけるように、学校としてどうかかわっていけるのかということも踏まえて、取り組みを進めていきたいと、このように考えております。
以上でございます。
○議員(三好 宏) 千住議員。
○議員(千住啓介) コミュニティ・スクール等も検討し、実施に向けてしている中でございますので、地域の方々にさらなる負担となると、負担という言い方がいいのか、なるといけないので、そこをしっかりさまざまな機会を通じてやっていっていただきたいなと思うのと、今後、親になるであろうという、そんな親への学びというか、親の意識というのも、そういった観点からもやっていくべきではないのかなと感じておりますので、そこはしっかりとやっていただきたいと思っております。
また、お茶の水大学のある教授の調査結果によりますと、家庭教育、家庭の環境と子どもの学力が比例していると、そんな事例もございます。また、明石市としても、早寝・早起き・朝ご飯の運動を進めていくというふうなことも書いておりますので、そのあたりをしっかり進めているのか、今の現状をお聞かせいただければなと思います。よろしくお願いします。
○議員(三好 宏) 公家教育長。
○教育長(公家 裕) 教育長でございます。
いわゆる学力と生活習慣といったあたりのところで、相関関係が見られるというのは、学力テストの状況を見ましても、かなりの関連性があるということでございます。そういう面では、各家庭に望ましい、子どもにとってよりよい生活習慣、あるいは学習習慣を身につけていくことが望ましいということについては、さまざまな機会、それから学校からのリーフレット等を通じてやってきているところでございます。今後ともいろんな機会を通じて、こういったデータとともに、子どもの生活環境についてよりよく進められるように働きかけていきたいと、このように考えております。
以上でございます。
○議員(三好 宏) 千住議員。
○議員(千住啓介) しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
次に、教育に関して、子どもたちが安心して安全な環境で学ぶという観点から、お聞きいたします。今、答弁がございました。今、各学校に警備員を1人体制と防犯カメラへ移行して、しっかり防犯に努めているという答弁でありましたが、絶対あってはならないんですけども、万が一学校で事件等が起これば、その第一義的責任者は一体誰なのか、それを確認させてください。
○議員(三好 宏) 公家教育長。
○教育長(公家 裕) 教育長でございます。
当面、まず取り組まねばならないのは、学校の教職員が避難誘導とか、あるいは子どもを守る行動をとるということはありますが、そのときの実質的にそういった実害が及ぶというようなことについては、教育委員会なり市のほうの責任ということになるところでございます。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) 千住議員からのご質問ですが、裁判になれば被告は市長でございます。ある意味、市長が全ての最終責任を負う立場でありまして、教育委員会とともにしっかりと子どもの安全を守る立場だとお伝えしたいと思います。
○議員(三好 宏) 千住議員。
○議員(千住啓介) しっかりと子どもの安心を守っていただきたいと思います。
次に、景気回復についての3項目めの質問をさせていただきたいと思います。さまざまな本当に具体的な話があり、今後、明石がさらに活気づくのではないのかなと、そのような答弁でありました。そんな中、これから大きな公共投資が行われようとしております。過去にもまた大きな、集中した公共投資が行われてきました。その中で、本当に市内業者の育成につながってたのかなと、つながったこともあったのかなと、その公共投資をするに当たって、本当に市内業者の育成につながるような、そのような施策等ができていたのかなと。せっかくの景気回復策として公共投資を行うのであれば、市内業者育成につながるような入札制度であったり、管理体制制度も含めて検討するべきと考えておりますが、見解をお聞かせいただけますでしょうか。
○議長(三好 宏) 森本副市長。
○副市長(森本哲雄) 副市長の森本でございます。
公共事業、これまでからも市内業者で可能なものは、できるだけ市内業者に限定した発注を行うなどの優先策をとっております。地元業者の活性化、また育成は大変重要なテーマだと思っておりますので、これからも引き続き入札制度、またそのほか育成等、しっかり取り組んでまいりたいというふうに考えております。
以上です。
○議長(三好 宏) それでは、この際、暫時休憩をいたします。
再開は、午後0時40分といたします。
午前11時32分 休憩
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午後 0時40分 再開
○議長(三好 宏) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
梅田宏希議員、発言を許します。
○議員(梅田宏希)登壇 質問通告に従い、3項目質問いたします。
まず、1項目めとして、教員が担うべき業務に専念できる環境確保について質問いたします。
1点目に、教職員の働き方を改善することについてですが、文部科学省は4月28日に、公立小中学校の教員勤務実態調査の2016年度速報値を公表しました。前回、10年前の調査と比較しますと、教諭、教頭、校長等の全職員で勤務時間がふえております。例えば教諭の場合、平日1日当たり平均勤務時間が、小学校で11時間15分、中学校で11時間32分、副校長、教頭の場合は小、中ともに12時間を超えております。1カ月の時間外勤務が80時間を超える教員が小学校で33.5%、中学校では57.7%となっています。ちまたでは教頭先生はセブンイレブンと言われ、午前7時から午後11時勤務を意味しておりまして、過酷な勤務実態が明らかになりました。業務の改善を行うには、まず教員の働き方の価値観の転換が必要であり、管理職がリーダーシップを発揮して、教職員の意識を改革し、心身ともに健康な職場づくりが必要であります。教育委員会の見解をお聞きしたいと思います。
2点目に、子どもと向き合う時間確保の方策について質問いたします。文科省の実態調査から見えてきたことは、教員の長時間勤務を改善し、子どもと向き合う時間を確保するためには、まずICT化をさらに進め、統合型校務支援システムの導入を検討することが必要だと思います。文科省が設置した次世代の学校指導体制にふさわしい教職員の在り方と業務改善のためのタスクフォース報告によりますと、ある自治体では統合型校務支援システムを導入した結果、学校における各種調査の作成、集計、指導要録や週案、通知表の作成、出席管理、成績処理などの事務業務が大幅に効率化され、掲示板機能等のグループウエアの活用により、打ち合わせの短縮、合理化につながっているなどの効果が報告されています。そして、このシステムの導入により、教頭1人当たり年間229.8時間、クラス担任をしている教諭1人当たり224.1時間の業務が軽減されたと報告されています。本市は、統合型校務支援システムについて、平成26年度に校務の情報化推進委員会報告をまとめましたが、その後は何のアクションもありません。教員と子どもが向き合える時間を確保するために、ぜひとも必要であり、再度、情報化推進委員会を立ち上げて、真摯に検討していただきたいと思います。また、土日の部活動の指導時間が10年前より延びております。長時間勤務の大きな要因となっています。前回も問題になっていましたが、改善されておりません。部活動指導員を学校スタッフに位置づけるなど、教員をサポートする体制づくりが有効であると考えます。本来の業務に専念できる環境確保のために、学校現場にできることは限られており、教育委員会が学校現場を支援するためのイニシアチブを発揮することが大事であります。お考えをお答えください。
次に、2項目めとして、就学援助における国の補助金要綱の改正について質問いたします。
就学援助における国の補助金要綱の改正についてですが、文部科学省は要保護児童生徒援助費補助金要綱を、平成29年3月31日付で改正し、補助金の支給対象者に就学予定者を新たに加えました。このことにより、新入学学用品費の前倒し支給が可能になり、支給単価も倍増しました。今回の改正には背景があります。本年3月10日に行われた衆議院文部科学委員会において、公明党の富田茂之委員が、要保護児童生徒援助費補助金について、次のように質問いたしました。例えば、この児童または生徒、学齢児童または学齢生徒という条項に加えて、例えば小学校等入学予定者という文言を加えて国庫補助の対象とすることによって、補助が必要な時期に就学援助がきちんと実施されるようにすべきというふうに考えます。要保護児童生徒援助費補助金の交付要綱を改正することによって、今のように入学予定者というような文言を加えることによって可能と思いますが、いかがでしょうか。これに対して義家副大臣は、要保護児童生徒援助費補助金の交付要綱を改正することにより、国の補助対象とすることを事務方としても現在検討しておりますが、速やかに行ってまいりたいというふうに決意しておりますと答弁しました。この答弁を受けて、文部科学省から県に3月31日の通知となり、4月5日の県教育委員会から市教育委員会へ事務連絡となったところであります。一方、準要保護児童生徒については、平成17年度に行われた国の三位一体改革によりまして、国の補助を廃止し、税源移譲、地方財政措置を行い、各市町村が単独で実施することになっております。市の取り組みをお答えください。
最後に3項目めとして、ふるさと納税について質問いたします。
1点目に、平成28年度の実績に対する見解についてでありますが、平成28年度に本市のふるさと納税を見直し、施策応援型のふるさと納税、明石まちづくり応援プラン8として再スタートをしました。1年目の実績に対する評価と課題についてお聞きしたいと思います。
2点目に、ふるさと納税の充実についてですが、本市のふるさと納税は見直しにより、平成27年度の109件から、平成28年度は461件に増加しており、一定の評価をいたしますが、総務省では平成27年度に控除限度額の引き上げなどの制度拡充をしていまして、さらに各自治体も創意工夫に努めています。県下29市12町の自治体41団体の平成28年1月1日から12月31日までの受け入れ状況を見ますと、件数で本市は37位、寄附金額は36位であります。県下で件数、寄附金ともに1位は洲本市でありますが、返礼品が218種類、還元率は50%台が多く、中には90%の還元率の返礼品もあります。ふるさと納税の使い道は大きく3事業のみですから、完全な返礼型であろうと思います。本市のふるさと納税の考えとは違い、参考にはなりません。参考になるのは芦屋市ではないかと思います。対前年度比で件数が2倍、寄附金額が5倍の伸び率で、還元率は最大で32%です。事業は15事業、返礼品は48種類です。施策応援型であり、返礼品も適当に充実していると思われます。平成28年3月の本会議で市長は、早急にそのメニューをしっかりと位置づけまして、かつしっかりシティセールスの観点からも、明石の特産物、いろいろ知恵を絞りながらしっかり位置づけてまいりたいと思っておりますと答弁されました。そして昨年6月に、施策応援型として新たに使い道を選べる8つのプランを用意したことにより、件数は前年度比で4倍に伸びました。課題は返礼品が1種類しかなく、1万円の寄附で3,000円相当です。2万円以上のふるさと納税でも返礼品はこの1種類1点のみで、本市の事業プランに賛同してリピーターになる魅力に欠けるのではないかと思います。
総務省は本年4月から、華美な謝礼を慎むように言っていますが、それは寄附に対する還元率が平均30%以上であり、中には80%以上と大変に華美な謝礼があることから、30%以下を求めています。本市の場合は、平成27年度にふるさと納税の収納実績は109件、607万5,000円であります。一方、明石市民が市外にふるさと納税を行ったことにより市民税が1億4,000万円減少しております。減少額のうち4分の3を
地方交付税で補填しますと、実質3,400万円の減収となり、明石市にいただいたふるさと納税と差し引きで約2,800万円のマイナスであり、市の予想では平成28年度はこれ以上のマイナスになるとのことであります。せめて収支バランスがマイナスにならないところまで充実することは必要だと思います。総務省が示す意義を踏まえて、本市の今後の取り組みについてお答えください。
以上。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)登壇
教育委員会事務局長でございます。
私からは、ご質問の1項目めと2項目めについて答弁させていただきます。
まず、1項目めの教員が本来の業務に専念できる環境確保について、順次お答えいたします。
1点目の、教員の働き方を改善することについてでございますが、近年、学校においては社会の進展に伴い、さまざまな対応が求められるようになり、教員の業務も増加しております。教科学習や生徒指導、特別支援教育の推進などの充実の深化を図っていかなければなりませんが、多様化する事務処理も増加、多岐にわたり、時間的、精神的負担など、全国的な課題として対応が求められているところでございます。教育委員会におきましては、管理職の目標管理面談の項目に教職員の勤務時間の適正化を入れ、取り組み進捗状況を把握するとともに、推進を図るよう指導しているところでございます。特に仕事の進め方の見直しや教職員の意識を改革するために、ノー残業デー、ノー部活デー、ノー会議デーの実施を推奨する一方、業務の効率化を図るためのマニュアル、学校ルールブックの作成に取り組んでおります。また、市内2小学校を学校業務改善中心校に指定し、管理職が教職員一人一人の出退勤時間を明確に把握するために記録簿の記入を全教職員に習慣化させたり、毎週の定時退勤日時を設定し、中学校区で連携して実施するなど、教職員の業務改善や意識改革の取り組みを進め、2校の取り組み内容について全校へ情報発信しているところでございます。
次に、2点目の子どもと向き合う時間を確保する方策についてでございますが、先ほど申し上げましたような状況におきまして、さらに業務改善を進めるために、平成26年度に教育委員会事務局各課と学校現場の教員で構成した、明石市立小・中・特別支援学校の校務の情報化推進委員会を立ち上げ、統合型校務支援システムについて検討し、教員が児童生徒の状況の的確かつ迅速な把握や事務処理などの軽減を図ることなどにより、児童生徒と向き合う時間を確保し、教育活動を充実させることにつながるなど、効果について検討してきました。しかしながら、初期投資費用やそれ以降の運用に係る経費、情報セキュリティー対策等、ハード、ソフト面での課題も大きいことから、まずは子どもに直接かかわる緊急性の高い事業を優先したところでございます。近年、教職員の勤務時間についてさまざまな問題が指摘される中、統合型校務支援型システムの導入が一層求められる状況にあると認識しております。このシステムについては、業務の効率化が図られることで、教職員が児童生徒と向き合う時間を確保することができることはもとより、児童生徒の学習活動等の情報を蓄積、共有することができ、教員の児童生徒指導の改善による教育内容の充実や授業研究や授業改善にかける時間の確保を図ることができるなど、期待できる効果が挙げられます。そこで、今年度は実効性のある統合型校務支援システムについて研究するためのプロジェクトチームを、教育委員会事務局内に早急に立ち上げ、先進地を訪問するなど、導入による児童生徒と向き合う時間の増加状況や業務の効率化などをしっかりと把握し、導入に向けた具体的検討を進めてまいりたいと考えております。
また、中学校の部活動指導における平成29年度の外部指導者の委嘱状況は、運動部は10校で24名、文化部は5校で8名となっております。その他、県教育委員会の運動部活動活性化推進事業の外部指導者を、申請のございました3校に配置しております。部活動指導員の配置は、部活動に係る教員の指導時間や専門的指導などについて有効であると考えており、市内の中学校の部活動指導者の状況をなおよく把握した上で、各中学校のニーズに合った部活動指導員の位置づけや活用方法について検討してまいります。教員が本来担うべき業務に専念できる環境確保のために、教育委員会として学校現場を支援するために、イニシアチブを発揮して取り組んでまいります。
次に、2項目めの就学援助における国の補助金要綱の改正についてお答えいたします。
国は要保護児童生徒援助費補助金及び特別支援教育就学奨励費補助金交付要綱を、ことし3月31日付で改正しております。この要綱は、要保護者、つまり生活保護受給者で、教育扶助を受けていない者に対して、市が就学援助を行う場合には、援助額の2分の1を補助するというものでございまして、その単価について小学校は2万470円から4万600円、中学校は2万3,550円から4万7,400円へと増額されております。これを受けまして、本市が単独で実施しております準要保護者に対する就学援助につきましても、国と同様、平成29年度における新入学学用品費の支給額を、小学校では4万600円、中学校では4万7,400円と増額いたしております。
次に、前倒し支給についてでございますが、教育委員会といたしましても、その必要性は十分に認識しておりますので、課題等を整理しながら、先行事例を参考として前向きに検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 違口広報部長。
○広報部長(違口哲也)登壇 広報部長でございます。
3項目めのふるさと納税についてのご質問に、まとめてお答えさせていただきます。
ふるさと納税につきましては、出身地や愛着のある地域への思いを税制上で後押しするとともに、都市部と過疎地などの税収の地域間格差を緩和するため、平成20年度に創設された制度でございます。近年、各自治体で返礼品に工夫を凝らした取り組みが進められており、全国で人気を博しているところでございます。本市では、昨年6月にシティセールスの観点から制度のリニューアルを行いました。寄附者が応援したい自治体やその使い道を選べるという制度本来の趣旨に沿った形で、明石の特色あるまちづくりを応援してもらえるよう、新たに使い道を選べる8つのプランを設定するとともに、1万円以上の寄附者には節度ある範囲で寄附者へお礼の気持ちを込めて明石らしさを感じていただける産品を、本物のタコつぼに詰め合わせた、あかし玉手箱を送付させていただいているところでございます。その結果、平成28年度における明石市のふるさと納税の収納実績は、件数で452件、金額で647万3,000円と、前年度に比べますと、納税額は大きく増加しておりませんが、件数は4倍以上となっており、明石市を応援してくださる方がふえたことにおいては、一定の効果があったと評価しております。
一方で、平成27年度中に市民が他市にふるさと納税を行ったことによる市税の減収額は、議員からご指摘ありましたように
地方交付税で補填される金額を考慮しますと、実質約2,800万円のマイナスになっており、平成28年度につきましても、まだ数字は出ておりませんが、引き続き市税の減収額が寄附額を上回る見込みであることから、より効果的な取り組みを模索していかなければならないと認識いたしております。
このような中、返礼品競争が過熱し、通常の納税額が大幅に減少する自治体があらわれるなど、制度の趣旨を逸脱しているとの指摘があり、本年4月には総務省から、返礼品については寄附額の3割を上限とするよう要請が出されております。
今後の取り組みでございますが、他市の取り組みも参考にしながら、1人でも多くの皆様から明石のまちづくりへの共感や賛同を得られるよう、より訴求性を高めた応援メニューへと見直しを検討していくとともに、返礼品につきましても総務省の要請を踏まえて、現行のあかし玉手箱の中身の見直しや地場産品の活用、寄附金額に応じた返礼品の提供など、幅広い選択肢から、より魅力的で効果的なものとなるよう、知恵を絞っていきたいと考えております。よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) ご答弁それぞれありがとうございました。再質問なり意見なりを申し上げます。まず、教員が担うべき業務に専念できる環境確保についてですが、質問通告を見たんだと思うんですが、実はきのう定年退職した校長先生からメールをいただきました。校務支援システムの導入についての内容でございました。一部紹介しますと、平成26年度に校長会として、教育委員会に強く要望しておりましたが、他市の状況を見てからと、予算がとれないなどの理由で、いまだに実現に至っていない状況です。校務支援システムは児童生徒の資料となるデータ、家庭環境、身体状況、学力、特性、特徴的な出来事等、随時蓄積し、小中学校で同じシステムを利用することにより、小学校1年生から中学校3年生まで継続的に一貫した、よりきめ細かな指導ができるシステムだと思っています。現在は成績、生徒指導記録、家庭環境調査、保健資料(持病等も含む)等が書類でばらばらに存在するため、ある個人を把握するためにそれぞれの資料を繰らなければなりません。しかし、それらを総合的に管理する校務支援システムがあれば、すぐに個人を総合的に把握でき、しかも以前の指導記録も蓄積されるため、指導や成長の過程も把握することができますと。校務支援システムは教員の負担軽減として取り上げられることも多いのですが、私は、効果的に活用することにより、子どもたちの指導に生かせるシステムであると思っています。ITの急速な進展の中で、教育現場でも新しい技術を有効に活用することにより、時間的負担を軽減しつつも、より大きな効果を生み出す方法を積極的に取り入れていくことが大事だと思っています。このような内容でした。まさに本市の学校現場の切実な声ではないかなと、このように思っております。
先ほど答弁いただきました中で、早速にプロジェクトチームを立ち上げて校務支援システムが、本当に子どもと先生が向き合うツールになるのかということを検討していきますというふうに言われましたが、もう再度の質問なんですけど、立ち上げる時期とか、どんな構成で立ち上げるのかということについて、お答え願えますか。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)
教育委員会事務局長でございます。
平成26年に一度検討はしておるんですが、改めまして校務支援システムもたくさんのメーカー等から出ておりますので、メリット、デメリット、あるいは使いやすさ、明石の実情に合ったもの等をいろいろ研究していきたいと思っております。一度入れますと長期間使うということになりますので、具体的にいつからということまでは申し上げるのは、今は難しいんですが、まずはしっかりと検証していきたいというふうに考えております。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) 導入の時期は別にして、プロジェクトチームを立ち上げるというのはどのぐらいの時期ですか。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)
教育委員会事務局長でございます。
早急に立ち上げるということでございますので、この夏にでも立ち上げる予定でございます。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) ありがとうございました。1つは、今回の調査をもとにした意見です。教育行政学が専門の東北大学の大学院、青木教授が、教員の働き方改革はどうあるべきかという問いに対して、学校現場に情報の共有や引き継ぎがない点が問題であると。ICT化をトップダウンで進めるべきだと。教員は個人商店ではないと。組織の中でプロとして仕事をしている以上は、若手、ベテランに関係なく、一体となって業務改善に取り組む必要があると、このように答えておりました。早急に検証するということですので、よろしくお願いをいたします。
次に、2点目ですが、就学援助における国の補助金要綱の改正についてですが、再質問いたします。小学校入学よりも多くの準備の金額がかかる中学だけでも先行して前倒しで支給すべきと思うんですが、そのためには本年度中に補正予算の措置をしなければ、3月なり2月なりには間に合いませんが、そのあたりの予算措置についてのお考えはいかがですか。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)
教育委員会事務局長でございます。
中学校は小学校に比べまして入学に際しての家庭負担が非常に大きいということは、十分認識しております。そのため、保護者の負担軽減に少しでも資するという点から、来年4月に中学校に入学する方に対する新入学学用品費を、入学前の小学校6年生の3月ごろに、入学準備金という形で前倒し支給できるように、鋭意進めてまいりたいと考えております。その中で必要があれば、また補正予算をお願いすることになるかと思います。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) 中学校についてはそういうことでやるということですので、今年度の末ですので、また予算措置をしっかりとしていかなければできませんので、よろしくお願いいたします。
あと、残るは小学校1年生の入学に関する就学援助なんですけど、これお聞きすると、申請の手間が二重にかかって、保護者の所得の把握が難しいということですけど、先進地もありますし、今回の法改正、要綱改正で、全国の市町村が取り組むことになっておりますので、これ実現をするところもあると思うんですね。できれば、この準要保護児童生徒の1年生の入学だけが前倒しにできないという状態になりますので、これができれば実現する方向で頑張っていただきたいと思うんですけど、どうでしょうか、その可能性について。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)
教育委員会事務局長でございます。
小学校入学に際しての入学準備金でございますが、先進地の事例等を参考にしまして、保護者に対する申請の煩わしさ等をできるだけ少なくするような形で、課題の解消に向けて早急に考えていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) よろしくお願いいたします。何か知恵を出すなり、全国の市町村で前倒しができる可能性の仕組みがあるかもしれませんので、よく研究していただきたいと思います。
それから3点目のふるさと納税なんですけど、明石市のホームページを見ますと、事業の8プランが書かれておりますけど、その中にキャンペーンをやった、当たってビックリ!明石焼きキャンペーンとか、それから6月中のダブルチャンスというのがまだ載ってまして、消し線だけが入って、終了しましたという項目が載ってまして、それで思ったんですけども、施策応援型の8プランの中身ですね、これをずっと見ていくと簡略に、簡潔に書いているんですけど、詳しくはもう1つのバナーがありまして、そこをクリックしてくださいと。クリックすると、動画も入って明石市の取り組み、市長がずっとおっしゃっているような取り組みがさっと出てくるんですね。ところが、ふるさと納税をしようという人たちは、各市のホームページから入っていくんではなくて、ふるさとチョイスのホームページから入っていくんですね。そうすると、明石の施策応援の8プランの取り組みについて、もうすごく簡略に書いてますので、これもったいないなと。ですから、ふるさとチョイスに載せる8プランについても、明石がやってることで保育園の支援については書いてますが、中学3年生まで医療費無料とは書いてないんですね。ああいうところも、もう1つリニューアルし直して、わかりやすく、明石市のプランに賛同していただけるような内容に充実すべきではないかと。また、何か新しい事業で全国にアピールしたいというのがあれば、それも入れて、もう終了になったものは、終了しました、残念ですみたいなものはもう消して、新しいまたキャンペーンなりを入れるとかしたらいかがと思いますけど、いかがですか。
○議長(三好 宏) 違口広報部長。
○広報部長(違口哲也) 広報部長でございます。
ふるさと納税のキャンペーンとか、そのあたりの広報の仕方の件につきましては、現状、議員ご指摘のとおり、その辺、せっかく納税していただこうとした方に対して不十分な点があるかというふうに認識しております。今後、実際に納税いただいたお金をどういったことに使ったかとか、その辺の結果も含めて、リニューアルに合わせてきっちりとPRするとともに、また制度のPRにつきましても、より多くの広報をしながら、PRにも努めていきたいというふうに感じております。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) よろしくお願いします。もう1点ですけど、返礼品のことですが、あかし玉手箱の1点のみで、1万円でも3,000円相当と聞いてます。2万円をしたらどうなるんですかというと、このあかし玉手箱1個だけと。大体1万円で3割の返礼ですよね、3,000円ですから。2万円しても3,000円、10万円しても3,000円、1点。そういうような返礼品ですので、華美になる必要はないんですけども、3割以下でもっと考えていただきたいと思うんですね。全国の名産品を紹介しているホームページがありますが、そこで明石市ということでクリックをしますと、明石の名産はたくさんありますと。明石ダイに始まり明石ダコ、アナゴ、イカナゴ、くぎ煮、明石ノリ、明石焼、明石焼銅鍋、地酒の銘酒、魚の棚にはときめきがいっぱいというふうに書いておりますが、市長がいつもおっしゃるように、明石ブランドを全国に発信する、世界に発信するとおっしゃってるんですね。また前回の答弁にもありましたが、返礼品は華美になる必要はないんですけども、3割程度以下で、この明石のブランドをアピールするということを、さきの答弁は大ざっぱな答弁でしたけども、そのあたりの考え方はいかがですか。市長、最後に何かお考えでもあれば。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) ふるさと納税に関する再度のご質問であります。まず、非常に関心も高いテーマであり、議会のほうからもよくご質問いただきますし、市民からもよく、私自身も聞かれるテーマでありまして、昨年度、一定の変更を試みて、いただける数につきましては4倍の方から応援をいただける形になったところですが、いろいろ課題はまだあると認識をしております。
そういった中で、ふるさと納税につきましては、非常に市長会などでもよく議論に出まして、意見は真っ二つでございます。一方の意見の市長の方は、ふるさと納税はもっと自由度を増して、場合によっては返礼8割、9割でもいいじゃないかというような方もおられます。違う立場の方は、そもそもふるさと納税の制度の本来の趣旨を逸脱している状況なので、これはもうやめるべきだという意見の方も、結構、市長は多うございます。すなわち税金というものは、本来、ちゃんとご理解いただき、納得いただいてお納めいただくものが、結局それがカタログショッピングのような形で、本来のあるべき税金が、結局、返礼によってその部分の額は減りますので、全体を見ますと、非常に税収の低下につながる面が非常にありますので、制度としては悩ましいテーマだと思っております。
そういった中で、私の認識としては、本来の制度の趣旨をしっかり踏まえつつ、明石はいっぱいたからものがありますので、それをしっかり発信していくという観点がいいと考えております。そういった観点からは、今、議員のほうからもお話がございましたが、返礼品のあり方につきまして、今、本当に1セットになってますので、それにつきましては当然、検討の余地はあると思っておりますし、またふるさと納税に限らず、明石のたからものをしっかりブランド化して、ふるさと納税でなくてもしっかりと買っていただけるような、そういったブランド化ということもしっかり視野に入れながらやっていったほうが、中長期的には位置づくのではないかと。私の予想というのは外れるかもしれませんけども、ふるさと納税については、かなり批判も強うございますし、国のほうも一旦今、3割という形で出てますけど、今後どうなるかもわからない状況でございます。ふるさと納税のカタログショッピング的な要素に依拠したようなブランド化では、もしその制度が変わってしまうと立ち行かなくなりかねませんので、そうではなくて、ふるさと納税のみにこだわることなく、明石のたからものをしっかりと本来の価格で買っていただけるようなことも視野に入れながら、しっかり明石のたからものに磨きをかけ、発信をしていきたいと思います。
いずれにしても、きょうご指摘いただいたように、ホームページの発信の仕方などにつきまして、非常に不十分な点があったことはおっしゃるとおりだと思いますので、早急にできることは見直していきたいと考えております。
以上です。
○議長(三好 宏) 梅田議員。
○議員(梅田宏希) ありがとうございました。ふるさとチョイスの中を見ますと、明石にふるさと納税をしてくれなくても、あっこういうものが明石にはあるのかと、明石はこんな事業をしているのかということを知っていただく意味も、非常に大きな発信ツールになると思いますので、今後、充実をしていただきたいなと思います。
以上です。
○議長(三好 宏) 次に、永井俊作議員、発言を許します。
○議員(永井俊作)登壇 未来市民の永井俊作でございます。4項目、事前通告しておりますので、順次質問をさせていただきたいと思います。
まず、若者の自殺対策についてであります。
2016年の自殺者数は2万1,897人で、7年連続減少傾向ですが、世界保健機構によりますと、10万人当たりの我が国の自殺者数は19.5人で、先進国7カ国中、断トツの1位であり、他国の2倍から3倍です。そのため政府は、自殺対策基本法を抜本改正いたしまして、全ての都道府県と市区町村に自殺対策の計画づくりを義務づけいたしました。2015年の15歳から39歳までの死因の第1位は自殺になっています。しかも、その自殺の割合が二十歳から24歳が50.8%、25歳から29歳が49.5%、30歳から34歳が39%で、いずれも第2位の不慮の事故死の2倍から3倍になっています。つまり、世界で最も若者が生きにくい先進国となっているのです。その自殺の理由は、経済的問題や過労、そして過労等による精神疾患などが大きなウエートを占めています。その背景に長時間労働やパワハラ、そして契約社員などの非正規労働者の増加があると考えられます。さらに問題なのは、精神疾患を発症する人々がふえていることです。うつ病や不安神経症など、精神疾患は人々の命を容易に絶たせてしまいます。周囲の人々も、精神疾患に対する理解に乏しいこともあり、なぜあの人は働かないのだろうと懐疑のまなざしを向けることも、命を絶つ遠因になっているそうです。過度のストレスを若者に与えない、精神疾患を発症させる要因を解消する、精神疾患が発症した後も支援対策を十分に行う環境など、早急に実施する必要があります。政府の指針では、自殺を心理的に追い込まれた末の死と位置づけ、相談や支援体制の整備、精神疾患の適切な治療などを打ち出しています。
明石市の対策等について3点お尋ねをいたします。
1、明石の自殺者の現状について。
2、相談や支援体制について。
3、精神保健対策について。
2項目め、明石市地域防災計画についてお尋ねをいたします。
熊本地震は、市役所等の公共施設の耐震化や福祉避難所の確保、そして車中泊避難など、多くの課題を我々に指し示しています。熊本地震は、1年前の4月14日夜、震度7の揺れが襲い、そのわずか2日後に再び震度7の本震という、隣接した2つの断層帯が連動した連動型地震と考えられています。さらに、震度1以上の余震は約4,300回、マグニチュード3.5以上でも339回の余震が相次いだ群発地震でもありました。益城町では、本震の揺れがおさまったと思い自宅に戻った多くの住民が、2度目の本震で住宅が倒壊し、亡くなりました。熊本地震は、中央構造線で初めての直下型地震でありましたが、震源地が熊本から阿蘇へ、大分へ、そして八代に広がり、日本列島が活動期に入り、地震の連鎖が始まったのではと言われています。次に危ないのは愛媛と鹿児島でないかと指摘をされています。その愛媛県には伊方原発があり、次の原発事故への連鎖が危惧をされています。また、全国からボランティアや他府県の自治体職員が応援に駆けつけましたが、職員も被災をして、人員不足ということで、指揮系統もなかなか機能しなかったそうです。さらに仮設住宅は本来の仮設4,000戸と、民間借り上げ仮設約1万戸を確保できましたが、肝心の災害復興住宅の整備は検討、そして計画段階が3自治体にとどまっています。また、国が主導した平成の大合併と行政のスリム化が進み、行政能力が低下をした中での大震災だったため、避難所運営にも支障が発生し、車中泊者などの対策並びに被害状況の全体像の把握もできない状況が続きました。一方、人口7,000人の西原村は、国や県の支援が機能するのに3日程度かかると事前に予測をし、自治区ごとに看護師や保健師の連絡網を作成、さらに区長などのリーダーによる防災訓練や避難所の管理・運営を準備していました。震災時にこの自治区ごとの準備が地域力を発揮し、避難所の運営や高齢者の介護などに当たり、翌日から給食調理員を中心にボランティアなどが炊き出しを始めたそうです。そこで5点お尋ねをいたします。
1、従来の本震と余震との発想でなく、連動型地震、群発地震対策として、南海トラフ巨大地震と中央構造線断層地震、山崎断層地震が連動した場合の対策や啓発が必要であると考えるが、いかがでしょうか。
2、自治組織の市民力の活用について2点お伺いします。明石市防災会議の女性委員をふやし、女性力を生かす方策をまとめるべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、避難所の管理や運営を市民が担う体制づくりを目指すべきではないでしょうか。
3、災害ボランティアセンターを事前に立ち上げ、被災場所や被災状況を想定してマニュアルを作成し、指揮、指導ができるように準備をしておくべきではないでしょうか。
4、災害仮設住宅及び災害復興住宅の用地の確保や建築確認申請の作成など、建築準備を事前に進めておくべきではないでしょうか。
5、原発事故対策についてでありますが、高浜原発や大飯原発で事故が発生した場合、関西広域連合のガイドラインに基づいて、約9,000人の宮津市の市民を受け入れることになっておりますが、放射性物質の除染や受け入れ避難所の管理・運営について、どのように対応するのかを、地域防災計画で明確にすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
3項目め、いじめ対策について。
仙台市と茨城県取手市で中学生が自殺をいたしましたが、当初それぞれの教育委員会は、いじめはないと公表していました。文科省から重大事態との指導を受けた直後、一転していじめを認め謝罪いたしました。仙台市の中学2年の男子生徒は、人間以下と悪口を言われたり、ズボンを下げられたり、いじめを受けたと担任に訴えていましたが、学校は生徒の悪口の言い合いと判断して、いじめとして捉えようとしませんでした。その上、女性教師がうるさいとの理由で、その生徒の口に粘着テープを張り、男性教師は、居眠りをしていたその生徒の後頭部をたたいたそうです。体罰としても大きな問題がありますが、それ以上に生徒と一緒になりいじめに加担し、生徒の人権を軽視するということは許されないと思います。取手市の中学校3年生の女子生徒は、いじめられたくないと日記に書き残していましたが、市教委が設置した第三者調査委員会は、重大事態やいじめに該当しないと議決していました。いじめ防止対策推進法は、自殺などにつながりかねないいじめを重大事態と位置づけ、教育委員会と学校に調査を課しています。いじめはどこでも起こり、対応を誤れば子どもの命にかかわる重大な問題です。その認識を共有し、いじめ重大事態の基準の明確化や調査方法の指針を確立しなければなりません。以下、4点お尋ねをいたします。
1、何がいじめに該当すると考えているのか、認識を聞かせてください。
2、子どもたちや保護者、地域の人々が気づき発見したいじめを、どのような方法で把握しようとしているのか聞かせてください。
3、未然防止対策として、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーを増員し、保護者や地域と連携し、相談しやすい環境づくりが不可欠と思いますが、取り組みを聞かせてください。
4、教師間の情報の共有と取り組み並びに子どもたちや保護者とともにいじめ解消の重要性を認識し、再発防止をどのように取り組んでいるのか聞かせてください。
4項目め、受動喫煙防止と駅前喫煙所について。
厚生労働省によりますと、受動喫煙を受けている者の健康に悪影響を与えるリスクは高いことが科学的に明らかになっており、肺がんは1.3倍、虚血性心疾患は1.2倍、脳卒中1.3倍、乳幼児突然死症候群4.7倍となっていて、少なくとも年間約1万5,000人が受動喫煙を受けなければ、がん等で死亡せずに済んだと推計をされています。このため我が国では、受動喫煙による健康への悪影響をなくし、国民や労働者の健康の増進を図る観点から、健康増進法及び労働安全衛生法により、多数の者が利用する施設の管理者や事業者は、受動喫煙を防止するための措置を講ずるよう努めることとされています。また、国際的に見ても我が国は、たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約の締結国として、国民の健康を保護するために受動喫煙の防止を推進することが求められています。特に子どもや妊産婦の受動喫煙の防止を訴えています。明石市は、駅前の歩きたばこの禁止や分煙に積極的に取り組んできました。しかしながら、駅前の喫煙所の設置について苦情を聞いているわけでありますが、明石駅前広場で信号待ちをしているときや、再開発ビルのエスカレーター乗り場付近で、たばこの煙やにおいがするときがある。喫煙所の出入り口が広過ぎるのではないか、フェンスが低過ぎるのではないかなど、受動喫煙の防止を求められています。そこで2点お伺いいたします。
1、受動喫煙防止について認識を聞きたい。
2、明石駅前に設置されている喫煙所の受動喫煙防止対策について聞きたい。
以上です。
○議長(三好 宏) 永野
市民生活局長。
○
市民生活局長(永野 潔)登壇
市民生活局長でございます。
ご質問第1項目めの若者の自殺対策について、順次、お答えをいたします。
まず、1点目の本市の自殺者の現状についてでございますが、
人口動態統計によりますと、本市における自殺者数は、この3年間減少傾向にありますが、平成28年におきましては45人となっております。人口10万人当たりの自殺者数で見ると、国は16.95人、兵庫県は16.53人、本市は15.10人であり、国、県と比較しますと若干低い率となっております。また、男女別割合では、男性78%、女性は22%。年代別割合では、30歳代までが24%、40歳代が18%、50歳代が27%、60歳代と70歳代がともに15.5%となっております。自殺の要因といたしましては、健康問題が49%と最も多く、次に家庭問題、経済的問題、ともに16%と続いております。
次に、2点目の本市の相談・支援体制についてでございますが、自殺対策は、自殺が個人的な問題としてのみ捉えられるべきものではなく、その背景にさまざまな社会的な要因があることを踏まえ、各地域の特性に合わせた取り組みを行うことが必要だとされています。本市におきましては、とうとい市民の命が失われることがないように、心の悩みを抱える市民に対して、こころのケア相談を毎月開設し、必要に応じて訪問等により、相談者に寄り添った対応を行うとともに、うつ予防や心の健康づくりについての理解を深められるよう、地域での出前講座や啓発活動を実施しているところでございます。また、自殺はその多くが防ぐことのできる社会的な課題であると言われており、身近で悩んでいる方に、できるだけ早く手を差し伸べることが重要です。そこで、家庭や地域において、心の悩みを持つ人に気づき、話を聞いて、適切な支援につなぐ役割を持つ人材を養成するために、民生児童委員や地域のボランティアを対象に、自殺予防ゲートキーパー研修を実施し、心身の問題を抱えている方の早期発見、早期対応ができるよう、取り組んでいるところでございます。
次に、3点目の、本市の精神保健対策についてでございますが、本市では来年度の中核市移行による市の保健所開設に当たり、県の精神保健業務が市に移譲されます。自殺者の現状として、自殺者にはうつ病などの何らかの精神疾患を有する者もあり、精神保健対策と自殺対策は一体的に推進していく必要があると認識しております。現在、県では明石健康福祉事務所において、自殺未遂者等、自殺の可能性の高いとされるハイリスク者支援を初めとし、救急病院や精神科病院との連絡会、また精神科医、警察、市の関係部署等が加わった精神保健医療福祉対策協議会の開催などを通じて、精神障害者が地域で安心して暮らせるよう、支援体制の構築を推進しているところでございます。来年度から市が保健所機能を持つことで、地域住民に密着した従来の市の保健業務と、専門性の高い保健所業務の一元化を図る中で、地域住民や地域の関係機関とのかかわりの深い基礎自治体としての特性を生かし、ネットワークの強化を図るなど、自殺対策を含めた精神保健対策のさらなる充実に努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 山本
総合安全対策部長。
○
総合安全対策部長(山本 徹)登壇
総合安全対策部長でございます。
私からは、2項目めの明石市地域防災計画についてのご質問に、順次お答えいたします。
まず、1点目の連動型地震、群発地震対策についてでございますが、本市の地域防災計画では、南海トラフ沿いで発生する海溝型巨大地震と、活断層に起因する内陸直下型地震の2つの地震に対し被害想定をしております。加えて、平成28年熊本地震を教訓といたしまして、海溝型及び内陸直下型の両方の地震が短期間に連続して発生する可能性があることを想定して、計画を見直したところでございます。具体的な対策といたしましては、屋外や車中避難を行っている方への支援方針を追記したほか、外部からの応援を受け入れるための受援体制も検討することとしております。また、県と連携した緊急輸送ネットワークの形成と、民間施設を含めた輸送拠点とする内容を地域防災計画に追記するなど、熊本地震の教訓も本市にとって重要な課題として、その対策を取り入れてまいります。これらの新たな課題や教訓と、その対策などにつきましては、市のホームページや各種の広報媒体を通じて情報発信をするとともに、市が実施している出前講座などでも啓発をしてまいります。
次に、2点目の自治組織における市民力の活用についてでございますが、1つ目の明石市防災会議の女性委員についてにつきましては、男女共同参画の視点や東日本大震災での避難所での女性への配慮が取り上げられたことを受けまして、本市の地域防災計画を見直す上で、女性の視点や意見を反映するために、現在、防災会議の委員総数29名のうち3名の方が女性委員となってございます。その比率は約10%となっております。参考といたしまして、県内各市の女性委員の平均比率は約8%となってございます。今後も防災対策に女性の視点や意見などができるだけ多く反映できるよう努めてまいります。
続きまして、2つ目の避難所の管理・運営を市民が担う体制づくりをでございますが、その重要性は十分認識しております。現在、全小学校区で自主防災組織が立ち上がっており、災害時における市民力として、地域が実施しているさまざまな防災訓練を通じて、市民力の向上に努めていただいているところでございます。市民による避難所管理・運営につきましては、総合安全対策室がリードしながら、関係局部とも連携し、今後の訓練活動などを通じて取り組んでまいります。
次に、3点目の災害ボランティアセンターの事前立ち上げについてでございますが、本市では震度5弱以上の地震や河川の氾濫などによる重大な被害が発生した場合は、災害ボランティア活動の拠点として、明石市社会福祉協議会が災害ボランティアセンターを設置することとなってございます。明石市社会福祉協議会では、災害ボランティアセンター立ち上げマニュアルを作成し、ボランティアセンターの設置、組織体制、活動内容、手順等について整理をしているほか、災害ボランティア事前登録制度により、事前に登録しているボランティアの方に対しまして研修を実施して、災害ボランティアの活動を円滑に図るよう準備をしております。また、昨年の熊本地震の際には、兵庫県社会福祉協議会の要請を受けまして、明石市社会福祉協議会から熊本県西原村に職員を派遣いたしまして、災害ボランティアセンターの運営や西原村の社会福祉協議会の業務にかかわることで、本市が被災した場合の対応につきましても経験を積んでいるところでございます。しかしながら、過去の大規模災害で課題となりました、発災直後からボランティアが殺到するなどの混乱も予想されることから、市と明石市社会福祉協議会の協力体制を進めるとともに、災害発生時の災害ボランティアセンターの円滑な運営体制づくりに努めてまいります。
次に、4点目の災害仮設住宅、復興住宅の建築準備についての1つ目、現段階から災害仮設住宅及び復興住宅の用地の確保についてでございますが、熊本地震では仮設住宅の用地確保に苦労したことがマスコミ等で伝えられております。本市における仮設住宅の建設場所につきましては、市有地等の公有地を基本に、被災者が長期にわたり居住することも考えながら、保健衛生、交通、教育などの立地条件を勘案しながら選定することにしております。具体的には、さきの兵庫県南部地震と同様に、市や県が管理する公園などを活用することとしております。また、2つ目の建築確認申請書の事前作成につきましては、建築基準法上、仮設住宅は公益上必要で、災害復興上、急を要する建物になってございますので、建築確認申請書は不要となってございます。
最後に、5点目の原発事故対策についてでございますが、原発事故の際、避難者の放射性物質の除染につきましては、事故が発生した原子力発電所の30キロメートル境界周辺の中継所におきまして、避難退域時の検査といたしまして放射線の測定、必要により除染を行い、その検査受付証を携行して避難することとなっております。本市におきましても、書類の確認、検査受付証がない場合の対応などにつきましても、現在、協議を進めているところでございます。また、受け入れ避難所の管理・運営につきましても、兵庫県がマニュアルの作成を検討しておりますので、その動向を注視しながら、本市の対応を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏) 北條
教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(北條英幸)登壇
教育委員会事務局長でございます。
3項目めの、明石市のいじめ対策について、順次、お答えいたします。
1点目の、いじめの認識についてでございますが、平成25年施行のいじめ防止対策推進法の中で、いじめの重大事態とは、いじめにより当該学校に在籍する児童等の生命、心身または財産に重大な被害が生じる疑いがあると認めるとき。また、いじめにより当該学校に在籍する児童等が相当の期間、学校を欠席することを余儀なくされている疑いがあると認めるときとされております。教育委員会といたしましても、重大事態とは事実関係が確定した段階のことを言うのではなく、その疑いが生じた段階ですぐに対応を開始しなければならないとの認識であり、このことにつきましては各学校に対しても周知しているところでございます。
次に、2点目のいじめの調査方法についてでございますが、現在、市内小中学校において、学期に1度、合計年3回、いじめに関するアンケート調査を全児童生徒対象に行っております。また、小学校においては連絡帳、中学校においては生活ノートといったもののほか、家庭へ配付しておりますいじめチェックリストやネットトラブルについての啓発により、子どもや保護者からのいじめを含む悩みや心配事を把握するよう努めているところでございます。いじめにつきましては、子どもや保護者のみならず、地域の方々の小さな気づきから状況が把握できるといった場合もあり、例えばスクールガードの方々から、登下校の際の子どもたちの気になる様子を情報提供いただくといったこともございます。
次に、3点目のいじめの未然防止対策についてでございますが、いじめの未然防止を図るため、教職員は子どもたちの心の居場所となるような学級づくりを大切に、日々教育活動を行っております。加えて、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーといった専門職の活用を進めており、教職員や保護者に情報提供を行うことで、専門職への相談につながりやすい体制の充実を図っております。また、市民相談室では、いじめ体罰総合相談窓口として子どもたちからの相談を受け付けており、学校では兵庫県が実施しております24時間相談が可能な、子供SOSダイヤルの連絡先が掲載されたカードの配付を行っております。そして、何よりも子どもたち自身の中に、いじめは絶対に許さない、仲間のSOSのサインを見逃さない、いじめに加担することはもとより、傍観者にもならないといった意識を醸成することが重要であるといった観点から、毎年夏休みに市内各小中学校の代表者が集まり、いじめストップあかしこども会議を開催しているところでございます。各学校では、例えば子どもたち自身が考案した、いじめを許さないオリジナルヒーロー、ナイナイファイブによる校内での啓発活動や、いじめ撲滅日めくりカレンダーの作成など、子どもたちの発案が生かされた取り組みが広がってきているところでございます。また、11月をいじめ防止月間と位置づけ、広く市民を対象とした、いじめストップあかし実践発表会の開催や、保護者に対するネットいじめ防止についての専門家による研修会の実施といった、さまざまな啓発活動を行っております。ネットによるものなど、把握が困難となる傾向もあることから、より現状に即した教職員研修や情報収集等により、子どもの様子を捉える教職員の観察力を高めることや、子どもが悩みを相談しやすい環境づくり、地域からの情報の受信力の向上などを一層図っていく必要があると考えております。
最後に、4点目のいじめの解消と再発防止についてでございますが、いじめを認知した際には、まずは被害者、加害者を初めとした関係者から聞き取りを行い、正確な状況を把握するとともに、特定の教職員のみが問題を抱え込むことなく、管理職及びスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーといった専門の職員を加えたチームとして、その解決に向けて取り組んでいるところでございます。再発防止についてでございますが、学校において把握したいじめについては、学校のいじめ対策委員会の中で情報を共有し、その後の指導につなげております。加害者、被害者を含め、関係した子どもたちの様子を見守り、必要に応じてカウンセリングの実施、保護者への連絡を行っております。また、道徳の授業でいじめについて考えるなどの取り組みも行っているところでございます。そのような学校の取り組みに加え、例えばこども食堂やスポーツクラブ21、スクールガードといった地域の取り組みや活動と連携し、子ども一人一人が自己存在感を確かに実感でき、お互いが信頼、尊重し合えるような人間関係をつくっていくことにより、いじめの再発防止につなげていくことが大切だと考えております。教育委員会といたしましても、そういった体制の充実に努めてまいりたいと考えているところでございます。よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 石角環境部長。
○環境部長(石角義行)登壇 環境部長でございます。
私のほうからは、ご質問第4項目めの受動喫煙防止について、順次お答え申し上げます。
まず、1点目の受動喫煙の現状についてでございますが、健康増進の総合的な推進に関する基本的事項を定めた健康増進法において、多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、他人のたばこの煙を吸わされる受動喫煙を防止するために、必要な措置を講ずるように努めなければならないとしております。たばこの煙には、ニコチンなど多くの有害物質が含まれておりますが、喫煙者がフィルターを通して直接吸い込む主流煙よりも、火のついた部分から立ち上る副流煙のほうが有害物質の含まれる量ははるかに多いため、周囲の人の健康にまで悪影響を及ぼすことが科学的に証明されております。このようなことから、明石市においては新あかし健康プラン21の中で、たばこが体に与える影響を正しく理解するとの重点目標を設定し、受動喫煙防止のための意識啓発に取り組んでいるところでございますが、今後も市民が快適に生活できるよう、積極的に取り組みを推進していく予定でございます。
次に、2点目の明石駅前に設置されている喫煙所について、お答えいたします。本市では、たばこを吸う人にとっても、吸わない人にとっても安全で快適な駅前環境の実現を目指し、JR主要駅周辺に喫煙防止・マナーアップ区域を設定し、区域内に喫煙所を設置することにより、人混みでの喫煙や歩きたばこの火によるやけどなどの被害を防ぐとともに、たばこのポイ捨て防止に努めているところです。明石駅周辺の喫煙所につきましては、平成25年度に3カ所を設置したもので、駅前周辺の歩きたばこやポイ捨てについては大きく改善されております。3カ所のうちパピオスあかしエスカレーター前の喫煙所につきましては、明石駅前再開発に伴いまして形状等を変更するとともに、面積を広くし再設置したものでございます。市民の皆様から、たばこの煙やにおい、施設の形状等についてご意見をいただいていることも認識しているところでございます。本市としましては、今後とも啓発パトロールを継続的に行い、喫煙者のマナー向上にも努め、安全で快適な駅前環境の実現を目指すとともに、既存施設のあり方等についても方策を検討してまいりますので、よろしくご理解賜りますようお願いいたします。
○議長(三好 宏) 永井議員。
○議員(永井俊作) 2回目の質問並びに意見を申し上げたいと思います。
まず、自殺対策についてでありますけども、若者の就労、非常に難しい状況にある若者はたくさんいるわけですけども、その対策は本当に重要だというふうに思います。ハローワークも若者就労支援、頑張っているんですけども、長時間労働対策とかパワハラ対策、十分ではないのではないかというふうに思います。市の生活福祉課の就労支援と連携をして、総合相談の形で生活支援並びに就労支援を続ける。さらには、就労後も見守りと地域の居場所づくりなど、ネットワークをつくっていくような自殺対策計画づくりが必要だと思いますが、お考えを聞かせてください。
○議長(三好 宏) 永野
市民生活局長。
○
市民生活局長(永野 潔)
市民生活局長でございます。
自殺の原因につきましては、先ほど申し上げました健康問題がトップということになっておりますが、複合的に経済問題、家庭問題等さまざまな問題が絡み合っているというふうに言われております。経済・雇用の関係につきましては、現在も自殺対策の現状につきましては、保健・医療・福祉の関係者とか警察や消防、また労働関係部局で構成されております自殺対策連絡協議会というところで協議を行っております。今後につきましては、経済・雇用問題に関しましては、先ほどもありましたが、就労の窓口であります公共職業安定所、それと市の生活困窮者の相談窓口である生活再建支援窓口等々ともより連携をしながら、悩んでいる方々の早期発見、早期支援につながるように努めてまいりたいと考えております。
○議長(三好 宏) 永井議員。
○議員(永井俊作) 早急に自殺対策計画づくりに着手をしていただきたいと思います。それと、高校の中途退学者とか、ひきこもりに対しての取り組みというのが、どこの自治体もこれからという状況なんですけども、そういったことについても計画の中に盛り込んでいただくよう、意見を申し上げておきたいというふうに思います。
次に、地域防災計画についてなんですけども、木下理事が明石に来ていただきましたので、木下理事に答弁していただきたいと思いますけども。現状なんですけども、やはり職員が減らされまして、震災対策、兵庫県南部地震、いわゆる阪神・淡路大震災のときのような対応というのができないんじゃないかということで、1つ問題がございます。南海トラフ大地震の場合には、かなり広域的な被害を受けるわけですから、避難生活が長期化をするということなり、周囲からの応援というのは非常に厳しいんじゃないかという2点を押さえての話なんですけども。先ほど質問をいたしました、いわゆる地域の方とか、避難をされている方が避難所などをしっかり運営なり管理をしていくという準備をどうつくっていくかということですね。一応それについてマニュアル化というのを図ろうとされていると聞いているんですけども、やはりそれにかかわる地域の住民の人たちが、地域の特性なども考えながらつくるということが必要だと思うんですけども、そこらお考えを聞かせてください。
○議長(三好 宏) 木下理事。
○理事(
総合安全対策担当)(木下千敏志)
総合安全対策担当理事です。
2つご質問があったかと思いますが、答弁を申し上げたいと思います。まず、地域の中での避難所運営を担っていただくように、市としてうまくリードしていくというようなお話ですが、これは全く議員のおっしゃるとおりだというふうに考えておりまして、今それぞれの地域の中で、自治会を中心としまして防災訓練でありますとか、防災の協議会でありますとか、そういったところで地域の方が一生懸命つくっていただいております。そういった中で総合安全対策室としましても、避難所運営に関するマニュアルのようなものを、今、一生懸命つくっているところでありますが、それを地域の中に、地域の方のところにいろいろご案内をして、その中で避難所運営というのを地域の方にも担っていただけるように持っていきたいというふうに考えています。ただ、熊本地震でも東日本大震災でもございましたが、避難されている方は家が全壊したり、あるいは大事な方を亡くしたりというような方が集まってこられる場所であります。そういう方のお気持ちをよく酌み取りながら、避難所運営のあり方、避難所運営の進め方といったものについても、地域の方とお話ししながら、慎重に進めてまいりたいというふうに考えております。マニュアルでつくりますと、そのようにしなさい、このようになっとるからこのようにしていきなさいというふうな、どうしてもそういうふうなところの風潮が出てまいりますが、住民の方々の被災したその気持ちをしっかりと受けとめながら、進めていくことが大事かなというふうに思っております。
また、人がどうしても広域になったときに少ないということではありますが、これも議員のおっしゃるとおりであります。南海トラフ大地震が起こったときに3連動になるか2連動になるのか、東海だけで終わるのかというのは、それはわからないところではあるんですが、最悪の事態を考えたときには、東海から東南海まで、南海まで全てのところが被災するわけでありまして、そうするとどうしても人的には、日本全体の人的には少ないというようなところで、九州、北海道から応援を求めるというような形になろうかというふうに考えます。
そういった中で今、明石市役所の中では明確に受援計画というのを、別の計画としてまだ策定はしておりません。その必要性はあって、概要は、構想はしっかりしておって、どのようにしましょうというようなところはあるんですが、その辺のところまではしっかりとまだ明文化はされておりませんので、応援ですね、そして受援、その計画につきましても、今、しっかり煮詰めているところであります。いずれにしましても、大きな災害が起こりましたときには、今、1市だけで対応できるというような、そういう代物ではありません。多くの方々のお力をおかりしてというような形になります。警察、消防、自衛隊はもちろんそうですが、そのほかにも他の県、市町村、それから関係機関の方々、多くの方に、そのような方々に応援を求めて、そして受援をして、受け入れるというようなことが必要になります。先ほどのおっしゃったボランティアにつきましても、まさにその中の1つだというふうに思っております。そういった手続事項をきちっと市の中でつくりまして、今後の地震に対応をしっかりとしてまいりたいと思います。ご指摘ありがとうございました。
○議長(三好 宏) 永井議員。
○議員(永井俊作) 西原村では、先ほど質問のときに言いましたけども、保健師さんとか、そういった人たち、いわゆる地域の人材をしっかり登録してたんですね。そういうことについても意見を申し上げておきたいと思います。
あと仮設住宅等ですけども、仮設住宅はそれなりに1年ぐらいでどの地震でも対応できてるんですけども、肝心の復興住宅が全然対応できてない。それをどうするかということなんですけども、やはりもう大きな地震が数十年の先には来るということがわかっているわけですから、やはり仮設住宅と同じように、公園が主体になるかどうかわかりませんけども、もう用地を、復興住宅のための用地を確保しておく。しっかり確認申請をつくってて、いざとなると業者にぱっと発注できるような仕組みというのをつくっておく必要があるんじゃないかと。というのは、東日本大震災ももう6年目に入ってるんですけども、全然そういう復興住宅というのが、もう本当にこれからという地域も結構あるんですね。そこらを含めて、その反省に立って行うべきだというふうに思うんですけども、そこらお考えがあれば聞かせてください。
○議長(三好 宏) 東都市局長。
○都市局長(東 俊夫) 都市局長でございます。
災害復興住宅についてのご質問でございますので、私のほうから答弁申し上げます。災害公営住宅、復興住宅につきましては、その災害の状況によりまして、被災状況によりまして、その必要戸数であったり、また場所であったりということも十分に見定めた上で建設を進めていくということになると考えております。したがいまして、平成7年の兵庫県南部地震のときも、応急仮設住宅の確保と並行いたしまして、その年の3月から3カ年で300戸という目標を立てて建設事業に着手をし、おおむね2年間で4カ所、297戸の災害市営住宅を建設したところでございます。今後、また大きな災害が起こりましたときにも同様に、まずは災害応急仮設住宅の確保に十分に取り組み、それと並行いたしまして、またその災害復興住宅の整備について、その要否も含めまして、しっかり状況を見きわめながら建設していきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 永井議員。
○議員(永井俊作) 兵庫南部地震の際とか、そのときに明石は3,000人しか、いわゆる仮設住宅に入居しなかったんです。もうその規模では済まない大災害が来るわけですから、そのためにどんな準備をしていくかということは、なかなか難しいですけども、しっかりもうちょっと広い視野で対応していただくというふうに、意見を申し上げておきたいと思います。
次に、原発事故なんですけども、京都府の宮津市の市民、約2万人いらして、明石と加古川と高砂の3市に避難をしてくるということで、そのうちの9,000人が明石ということなんですけども、県のマニュアルということではなくて、やはり話をしているというのも聞いているんですけども、宮津市と話をするということと、加古川、高砂を含めて、しっかり連携をしておくということが必要じゃないかなというふうに思うんです。それが1点と、もう1つは、やはり先ほど理事のほうからありましたけども、連動した震災なり事故ということになりますと、もう明石市民だけしか避難所で受け入れられない、ですから9,000人も無理だということも当然あるわけですから、そこらを宮津市のほうと話をするかということなり、じゃあ加古川のほうでもっと受け入れられるのというような話もしていく必要があるんじゃなかろうかと思いますけども、そこらどうなんでしょうか。
○議長(三好 宏) 山本
総合安全対策部長。
○
総合安全対策部長(山本 徹)
総合安全対策部長でございます。
まず、1点目に、宮津市民の受け入れに対する事前協議でございますが、原子力の避難につきましては、関西広域連合のガイドラインができております。その中で、ただガイドラインができているだけじゃなしに、県がリードをとりまして、現在、避難元の宮津市、それと明石市、加古川市、高砂市と、継続的に意見交換なり協議も実施しているところでございます。その中で、より具体にどのようにして受け入れるか等の議論もしておりますので、ご理解賜りますようお願いします。
それと、2つ目の当然、連動地震等、原発事故が連続して発生した場合、当然、明石市も被害を受けますので、実は9,000人受け入れられるかというご質問だと思いますが、当然、明石市が被災した場合は、その半分なり、減るなりという形になると思いますが、それにつきましても関西広域連合に、まずは明石市から兵庫県に被災状況の連絡を入れて、その結果で関西広域連合が、明石がだめなら他府県や他市におきまして、被害がないところに受け入れをするという、今それも調整をしているところでございますので、ご理解賜りますようにお願いいたします。
○議長(三好 宏) 永井議員。
○議員(永井俊作) 私は、南海トラフ大地震の際には、伊方原発が危ないんじゃないと非常に危惧をしておりますけども、それは別にして、原発事故対策がね、地域防災計画の中で余り書かれてないような気がしてるんですけど、そこらぜひとも、今やりとりした内容を含めて、しっかり書き入れることによって情報の共有化をしていただくように意見を申し上げて、質問を終わります。
○議長(三好 宏) それでは、この際、暫時休憩をいたします。
再開は、午後2時30分といたします。
午後 2時08分 休憩
−−
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午後 2時30分 再開
○議長(三好 宏) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。
寺井吉広議員、発言を許します。
○議員(寺井吉広)登壇 真誠会の寺井吉広でございます。それでは、発言通告に従いまして、4項目質問をいたします。ご答弁よろしくお願いいたします。
1項目めの、ギャンブル依存症対策について3点お聞きします。カジノを含む統合型リゾート整備推進法案、いわゆるIR推進法案が、昨年の臨時国会最終日に可決成立しました。大型ホテルや商業施設、会議場などが一体となった大型複合施設です。これらの整備による設備投資で新たな雇用が生まれ、多くの訪日外国人観光客を呼び込むことで、地域経済の活性化が期待されています。しかし、カジノ解禁については賛否両論があります。ギャンブル依存症への懸念です。厚生労働省によれば、日本のギャンブル依存症の疑いのある人は、成人の4.8%で536万人、現在カジノがあるアメリカでは1.58%、香港では1.8%、韓国では0.8%と比較しても、日本はカジノがないにもかかわらず、ギャンブル依存症の有病率は異常な高さです。IR推進法案により、カジノが解禁となれば、ギャンブル依存症が日本中に蔓延している状況の中、さらに傷を広げることになると心配の声があります。日本のギャンブル依存症の8割はパチンコが原因と言われています。パチンコは客が直接現金のやりとりをせず、その間に景品交換等の商取引を挟む3点方式であることから、賭博ではない合法の遊技場とされています。明石市内においても駅前や商店街、郊外にもパチンコ店か存在しています。世界ではパチンコという私営賭博のような施設はまちじゅうに存在しません。カジノ解禁を議論していけば、パチンコのほか競馬、競輪、競艇などのギャンブル依存症の問題も避けて通れません。今回のIR推進法案が成立したからといって、即座にカジノができるわけではありませんが、詳細な手順とルールを定めた実施法案の中に、新たにギャンブル依存症対策を進めることとあります。ギャンブル依存症は世界保健機関WHOの国際疾病分類の病的賭博とあり、病気です。ギャンブルに起因した犯罪や多重債務、家庭崩壊、自殺などの発生も危惧されています。
そこで1点目、ギャンブル依存症の現状についてであります。IR推進法案が昨年の臨時国会で成立しましたが、ギャンブル依存症に対する本市の現状認識をお聞かせください。
2点目は、ギャンブル依存症の今後の対策についてであります。政府はアルコールやギャンブルなど、各種依存症の対策強化費用として、平成29年度予算に前年度の5倍に当たる約5億円を計上しています。本市の対策はどのように考えていますか、お聞かせください。
3点目は、民間団体との連携についであります。大阪府にカジノが誘致される可能性が高くなっていますが、誘致されれば近隣である明石市でも多くのギャンブル依存症に罹患する人がふえると考えます。カジノができてから対策を講じるのでは遅過ぎます。市内においても、既にギャンブル依存症の人、または疑わしい人がおられるのは間違いありません。依存症の正しい理解を広めるための啓発を実施し、民間団体と連携しながら予防教育を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。当局の見解を求めます。
次に、2項目めの更生支援についてお聞きします。
軽度の知的障害者や認知症高齢者が万引き等の軽犯罪を繰り返し、逮捕される事案が増加傾向にあると聞いています。これらの方々が再犯に及ぶのは、社会的に孤立し、必要な支援を受けることができていないことが原因であると考えます。本市では、今年度、担当部署を設置され、本格的な支援を始められたところでありますが、市内にはこのような支援対象者はどのくらい存在すると見込んでいるのでしょうか。また、現状を踏まえて、本市ではどのような対策を考えているのでしょうか、お聞かせください。
次に、3項目めの認知症対策についてお聞きします。
日本は、世界で一番の長寿国になりましたが、それと引きかえにふえたのが認知症と言われています。今後の高齢化の進展に伴い、これまで以上に認知症の人がふえていくことが予測されることや、高齢化に伴う認知症の増加への対応が世界共通の課題となっていることを受け、国は認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会を実現するために、認知症施策推進総合戦略である新オレンジプランを平成27年に公表しました。また、先月には地域包括システムを強化する介護保険法の改正が可決され、その中で新オレンジプランの基本的な考え方を、制度上、明確化しているところであり、認知症は国、県、市町村がそれぞれの役割を果たしながら、一体となって取り組む社会全体の問題であります。現在、高齢者65歳以上の約7人に1人が認知症と言われているところです。また、高齢化の進展に伴い、団塊の世代が全て75歳以上となる2025年、平成37年には、認知症の人は約5人に1人と推測されております。2025年まであと10年もありません。認知症対策は喫緊の課題であるのではないでしょうか。そこで、来年に中核市移行を予定している本市として、認知症施策についてどう取り組んでいくのかをお聞かせください。
次に、4項目めの障害者の就労支援強化について2点お聞きします。
障害者が地域における自立と社会参加をさらに推進するためには、働きたい意欲や技術を持った方が就労できるようにするための支援が求められています。障害者雇用施策の推進により、障害者の雇用機会は以前より拡大していると考えられますが、現在の経済状況や社会情勢等から、障害者雇用の状況はまだまだ厳しい状況にあります。ハローワークや明石市障害者就労・生活支援センターあくと及び企業と連携し、一般就労の受け入れ先の確保や、一般就労への移行支援体制の強化が必要とされています。
そこで1点目、就労支援強化についてであります。平成25年9月に厚生労働省が公表した統計調査によりますと、全国では障害者総数約788万人、そのうち雇用施策対象者が約324万人となっています。そのような中、特別支援学校から一般企業への就職が約28.8%となっている一方で、障害福祉サービスから一般企業への就職は年間1%から4%にとどまっています。また、民間企業の雇用状況は、平成28年6月1日現在、雇用障害者総数約47.4万人と過去最高を更新しているものの、実雇用率1.92%、法定雇用率達成企業割合48.8%といった状況です。したがって、障害者総合支援法に基づき策定し、平成29年度が最終年度となる明石市障害福祉計画(第4期)の就労支援の目標を達成するためには、より一層の就労支援強化が必要であると考えられます。取り組みについてお聞かせください。
2点目、障害者雇用の今後についてであります。改正障害者雇用促進法が施行され、平成28年4月から全ての事業者に障害者差別の禁止と合理的配慮の提供が義務づけられて1年が経過しました。新たに平成30年4月からは、法定雇用率の算定式に精神障害者も加わり、障害者雇用率については国及び地方公共団体並びに特殊法人は、現在の2.3%から2.5%に引き上げられます。これからも行政は、積極的に障害者を雇用していく必要があると考えます。本市の今後の方針はどうなっているのでしょうか、お聞かせください。
以上4項目、明確なご答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(三好 宏) 永野
市民生活局長。
○
市民生活局長(永野 潔)登壇
市民生活局長でございます。
私からは、1項目め、ギャンブル依存症対策についてお答えいたします。
まず、1点目のギャンブル依存症の現状についてでございますが、依存症とは、ある物事に異常なほど執着し、それがないと身体的、精神的な平常を保てなくなる状態でございます。アルコール依存症や薬物依存症のような物質に対するもの、親子や友達への依存など、人間関係に対するものがございますが、ギャンブル依存症は行為に対するものとして分類されており、病的賭博と言われ、生活に支障を来すにもかかわらずギャンブルをやめることができない状態となるため、近年大きな社会問題になっています。また、国が平成25年度に行った実態調査において、ギャンブル等依存症が疑われるものが成人の4.8%、全国で536万人と推計されており、これを単純に明石の人口に当てはめると、約1万1,700人という数字になります。ギャンブル依存症などの依存症は、自分の意思に反して気持ちのコントロールがきかず、家庭内の不和や多重債務、さらには犯罪など重大な社会的問題につながるおそれが出てまいります。しかしながら、適切な治療をすれば回復する病気であることから、家族や周囲の人が依存症に対する理解を深め、早期に適切な相談や支援につなげていくことが重要であると認識しております。
2点目の、ギャンブル依存症の今後の対策についてですが、国では今年度、治療拠点としての依存症の専門医療機関の指定、相談拠点をふやすための依存症相談員の配置や支援者に対する研修、家族支援を充実するなどの対策が予定されているところです。また、県では、現在、健康福祉事務所が相談窓口になるとともに、兵庫県精神保健福祉センターが依存症患者や家族等に対する個別相談や、家族教室、支援者の対応能力向上のための研修会や技術指導を実施しております。本市におきましては、平成30年の中核市移行に伴い、依存症を含めた精神保健に係る業務が移譲されるため、現在準備を進めているところでございます。ギャンブル依存症を含めた精神保健業務を実施するには、より専門的な知識が必要であり、兵庫県こころのケアセンター等において実施している研修受講等により、保健師など相談対応職員の専門の相談対応能力の向上を図っているところでございます。
3点目の、民間団体との連携についてでございますが、ギャンブル依存症などの依存症は、誰もがかかり得る身近な病気であり、適切な治療をすれば回復する病気であることを、全ての市民に広く啓発するためには、患者会、家族会、支援団体などの民間団体との連携が欠かせないものと考えております。これらの連携による相談窓口の周知とともに、民生児童委員を初めとする福祉関係者や精神医療機関などの専門機関とも連携を密にし、ギャンブルを含めた依存症の早期発見、早期支援を行っていきたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏) 野村福祉局長。
○福祉局長(野村信一)登壇 福祉局長でございます。
2項目めから4項目めまでを、私からお答えさせていただきます。
まず、2項目めの更生支援についてでございます。罪に問われた人や罪を償われた人も地域に帰れば地域の一員であります。本市では、こうした人が自分の力だけでは地域で自立した生活が困難で支援が必要な場合には、
行政サービスにつなぐなどして、安定した生活を送ってもらい、また健康な人は就職につなぐなどして、将来的には納税者となり地域の支え手となってもらうことで、再犯防止、地域における犯罪減少による安全・安心のまちづくりを目指してまいりたいと考えております。
本市の更生支援におきましては、取り組み方針といたしまして障害福祉や介護サービス、あるいは生活保護等の福祉サービスにつなぐことで、地域生活を取り戻せるための行政による福祉的支援、そして地域生活を安定させるために仕事や作業等についていただくための関係機関との連携による就労支援、さらには地域で安心して暮らしていけるために、行政と民生児童委員を初めとした地域関係者の皆様とが手を携えて見守り等を行う地域的支援、この3つの支援を基本に置き、取り組んでまいります。喫緊の課題といたしまして、障害や高齢により支援を要する人が罪を犯したという事情で、一旦、社会との関係が途絶えること等により、福祉的な支援を受けることが困難になり、社会的に孤立して再犯傾向が高くなっていることは認められているところでございます。このため本市では、まず昨年度から障害や高齢により、支援を要する人に対する更生支援の取り組みを試行的に始め、今年度は法務省から2名の職員派遣を受け、本格的に支援施策を推進するための体制強化を図ったところでございます。支援対象には、現に療育手帳を取得している知的障害者や、要介護認定を受けておられる認知症高齢者のみならず、手帳取得や要介護認定に至ってない人もあることから、その人数を正確に把握することは困難でございますが、むしろそのような福祉サービスを受けるに至っていない人こそ、必要な支援を行っていく必要があると考えております。昨年度のモデル事業におきましても、現に12名の人が相談または支援対象となりました結果からも、支援を必要とする人は少なくないものと考えております。
次に、現状を踏まえての取り組み状況でございますが、まずは警察、検察庁、刑務所等の司法機関と福祉行政を担当する基礎自治体がつながらないことには、支援が円滑に進まないことから、昨年度、司法関係機関と本市、さらには各種支援の実施にかかわる関係機関の連携を図るための、明石市更生支援ネットワーク会議を立ち上げました。その上で、実際の支援策として、検察庁や警察等と連携し、捜査や裁判段階で不起訴、起訴猶予、執行猶予等で実刑にならず社会に戻ってくる人に対する更生支援、いわゆる入り口支援と呼ばれている支援を中心に行っております。このような実践的支援とともに、市民に対する理解の促進を図るための市民向けのフェアを開催したほか、更生支援を特集した広報あかしを発行いたしました。
このような昨年度の実績を踏まえての今後の対応でございますが、昨年12月、再犯の防止等の推進に関する法律が成立、施行されています。この法律では、罪を犯した人が社会において孤立することなく、再び社会を構成する一員となり、社会に復帰することができるよう、国と地方自治体の相互の連携はもとより、民間団体、その他関係者との緊密な連携協力の確保に努めつつ、国だけではなく地方公共団体においても地域の状況に応じた施策を策定、実施するものとされております。このため、本年度はこの法律の趣旨や、国が示す計画等も勘案しながら、自治体として支援を安定的かつ継続的に実施する仕組みづくりについて、検討を行ってまいります。また、昨年度からの入り口支援の充実に加えまして、刑務所からの出所者に対する更生支援、いわゆる出口支援についても、刑務所等の関係機関と連携しながら取り組んでいるところでございます。あわせまして、市民の皆様の一層の理解を深めるため、再犯防止推進法に規定する再犯防止啓発月間が7月であることに鑑みまして、昨日付で更生支援をわかりやすく特集をいたしました広報あかしを発行し、さらに7月1日にはあかし更生支援フェアを開催することとしております。本市には警察署、検察庁、裁判所、刑務所と一連の関連施設があり、近隣にも更生関連施設が数カ所あるという地理的な特性を有していることもあり、国等からも先駆的な取り組みに期待が寄せられているところでございます。今後も関係機関、団体等との連携のもと、そして何より市民、地域の皆様のご理解、ご協力をいただく中で、より有効な支援方策を検討してまいります。
次に、3項目めの認知症対策についてでございますが、高齢化の進展に伴い、認知症は全国的な社会問題となり、65歳以上の7人に1人、約15%が何らかの認知症症状を有していると言われております。本市に置きかえますと、1万人以上に上ると推測をしており、今後もさらに増加をすると見込んでいるところでございます。これらの状況を踏まえまして、認知症対策は特に重要なテーマであり、本市では、認知症になっても長く住んでおられる地域で安心して引き続き安全に暮らしていただくことができることを主眼に置きまして、取り組んでいるところでございます。
これまで本市におきましては、認知症の方やご家族に対しまして、地域で温かく見守っていただく認知症サポーターの養成や、徘回行動のある認知症の方を介護されている家庭への居場所検索端末機の貸与、あるいは認知症傾向のあるひとり暮らしの方への火災防止のための電磁調理器や火災警報器等といった給付事業に加えまして、平成27年度には総合福祉センター内に認知症総合相談窓口を開設し、9月を認知症啓発月間と定め、街頭での啓発キャンペーンのほか、認知症を予防するための講座や家族介護支援講座などを実施いたしました。また、昨年、平成28年度には、認知症の早期発見に向け、早い段階で保健師や社会福祉士など、複数の専門職が家庭を訪問し、本人や家族に適切な支援を行う認知症初期集中支援チームの活動を開始するとともに、認知症の進行状態に合わせた医療・介護サービスをお示しするガイドブックを作成したところであります。さらに、今年度9月からは、認知症の方やその家族、地域住民の皆さん等が気軽に集い、お菓子やお茶を楽しみながら、医療・介護・福祉の専門職のアドバイスを受けるなど、認知症の人やその家族同士、あるいは地域の人と交流する集いの場であります認知症カフェをふやしていけるよう、認知症カフェを自主的に運営や開設しようとする取り組みに対して助成を行い、地域ぐるみで支える仕組みづくりを支援してまいります。認知症は早期に発見し、早期に対応することで進行をおくらせたり、症状を軽くしたりすることが可能になると言われておりますので、今後、市といたしましては、予防や早期発見に加えまして、少しでも家族の介護負担を軽減できるような具体的な取り組みについて、認知症の方やその家族を支援できるよう、鋭意検討してまいります。認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域で安心して暮らせることができるよう、取り組んでまいります。
最後、4項目めの障害者就労支援についての1点目、就労支援の強化についてでございますが、本市の障害者施策の基本方針を定める明石市第4次障害者計画では、地域で安心して生き生きと暮らせる自立と共生の社会の実現を基本理念とし、自己の能力を最大限に発揮し、自立した生活を目指すことを目標の1つに掲げ、生きがいの持てる社会参加としての就労に関する支援に努めることとしております。現在、市内には一般企業などへの就労を希望する人に、一定期間就労に必要な知識や能力向上のための訓練を行う就労移行支援事業所が8カ所ございます。また、一般企業での就労が困難な人に、働く場や居場所を提供し、能力の向上に必要な訓練を行う就労継続支援事業所が46カ所ございます。いずれもそれらの事業所は年々増加をしている状況でございます。このような現状の中、市では障害者就労を支援するため、平成21年に明石市障害者就労・生活支援センターあくとを設置し、専門の相談員が面接練習や履歴書の書き方などの支援を行うほか、職業訓練の紹介、ハローワークへの同行など、就職活動に関するさまざまな支援を行っております。さらに、就労につながった人が働き続けられるように、相談員が企業を訪問し、相談に応じた助言等による職場定着支援も行っているところでございます。
現在、あくとには約270名の方が登録されており、平成28年度の相談や支援の延べ件数は約2,900件、障害者を雇用する企業への支援の延べ件数は約450件、そして就職に至った件数は27件となっており、この数字につきましても、いずれも年々増加をしているところでございます。また、障害者就労を考える障害者就労啓発セミナーを開催するなど、障害のある人が生き生きと働き、安心して暮らせる生活に視点を置いた取り組みも行われているところでございます。加えまして、障害者総合支援法で規定されております障害者団体、保健・医療・福祉に係る関係団体及び行政機関で構成する明石市地域自立支援協議会におきましても、しごと部会を設置しており、そこでは事業所が製作する自主製品の販路拡大や、製品づくりのスキルアップに向けた関係機関のネットワークづくりなどの活動が行われております。こうした官民協働による取り組みが進められる中、平成27年度からの3年間を計画期間とする第4期明石市障害福祉計画におきまして、福祉施設等から一般就労への1年間の移行者数について、計画の最終年度に当たる本年度までの目標値を、各年20人と設定しておりますが、これにつきましては平成27年度には既に達成をしており、現在、集計中の平成28年度分についても達成の見込みとなっております。本市では、昨年4月から障害者配慮条例が施行され、障害のある人もない人も、ともに安心して生き生きと暮らせるまちづくりを目指しているところでございますが、障害のある人が社会の支え手として働くこと、また障害のある人が働ける場所をみんなで広げていくことは、そうしたまちづくりのためにも大変重要な意義を持つもので、今後も障害のある人の就労支援に積極的に取り組んでまいります。
次に、2点目の障害者雇用の今後についてでございますが、市の障害者雇用につきましても、共生社会の実現に向けた重要な行政課題の1つと認識しており、本市は先導的な役割を担うべく、基礎自治体として法定雇用率の遵守はもとより、障害の種別、程度等にかかわりなく、できる限り門戸を広げた形で採用試験を実施し、雇用することにより、障害のある人の自立と社会参加のさらなる促進に努めていかなければならないと考えているところでございます。そのため、平成25年度に、本市で初めてとなる障害のある人を対象とした採用試験を実施して5名を採用し、平成27年度には身体のみならず知的、精神障害者、発達障害者並びに難病患者などにも受験資格を拡大した採用試験を行い、2名を採用したところでございます。これらの取り組みにより、現時点での本市の障害者雇用率は法定雇用率が2.3%のところ、約2.6%となっております。
今後の動向でございますが、来年度から法定雇用率の対象者といたしまして、身体及び知的障害者に精神障害者が加わり、国及び地方公共団体等では法定雇用率が2.5%に引き上げられる予定とされております。本市におきましては、こうした国の動向をしっかりと踏まえるとともに、法定雇用率のみに捉われることなく、引き続き障害のある人に対してできるだけ幅広く門戸を広げた積極的かつ計画的な採用に取り組んでいく考えでございまして、本年度におきましても採用試験を実施する予定でございます。
以上、よろしくご理解賜りますようお願い申し上げます。
○議長(三好 宏) 寺井議員。
○議員(寺井吉広) それぞれご答弁いただきまして、再質問させていただきます。
1項目めのギャンブル依存症対策についてでありますけども、この質問は平成28年3月議会で、依存症対策についてということで、その中で触れさせていただきまして、その後、昨年、国会でこのIR推進法案の議論の中でよく取り上げられ、またマスコミでもよく取り上げられるようになりました。ただ、この問題は先ほど推計では明石でも1万1,700人ですか、というふうに、やはりもう最近の問題ではなく、以前からの大きな問題だと考えられます。ギャンブル依存症というのは、ギャンブル施設があるからなるのではなくて、適切な金額や、その適切な時間、それができないというようなことで、やはりこれからそういう方が、この明石市内にもたくさんおられるということで、ギャンブル依存症は病気でございます。やはり、患者となってしまったギャンブル依存症に苦しむ人を救うには、少しでも早く専門的な支援が必要であろうと思いまして、そういう意味では、本人、家族、それ以外でもやはりその専門的な支援がわかるように、市民全体にやはりそういう形で啓発をもっと進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(三好 宏) 永野
市民生活局長。
○
市民生活局長(永野 潔)
市民生活局長でございます。
ギャンブル依存症に対する再度の質問でございますけども、確かに議員から再質問がございましたように、ギャンブル依存症自体が病気であると、これは適切に治療すれば回復できるものであるということの認識も、まだ一般的には低いじゃないかなというふうに思ってます。今回、国のほうが5.3億円ですか、の額で依存症対策、全体のギャンブルに限らないわけですけど、これについての対策として予算をつけておられます。これについては、全国の拠点機関というところを充実したり、都道府県とか政令市にある精神保健福祉センター、これも専門的な部分でありまして、こういった専門機関に、例えば保健所を来年から市のほうでやるわけですけども、のほうの職員が研修に訪れたり、そこのほうからの情報をいろいろいただいた中で、いろんな啓発も含めて相談体制を充実していこうというものでございます。そういった中で、やはり第1次的には、やはり啓発というのが非常に重要であるというふうに我々も認識しておりますので、市の保健所に移行するに当たりまして、最も市民に近い市がこれをやっていくわけでありますから、今まで以上に啓発、市民にこの情報が届くような対策、そういったことを進めていきたいというふうに思っております。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) 寺井議員からのご質問、それぞれ各項目、まさに時代状況に即したタイムリーなご質問ばかりでありますが、とりわけこのギャンブル依存症は非常にホットなテーマでありますし、明石市にとりましても次年度4月に中核市移行になりますと、保健所機能を有します。そうなりますと、このテーマにつきましてもしっかり取り組める体制に近づきつつありますので、既に局長が啓発についての答弁を申し上げましたが、やはり早期の支援策、相談対策の確立を含めて、しっかりとやっていくべきテーマだと思っております。とりわけ私自身も市長になる前から、弁護士時代に、ギャンブル関係で本当に不幸な犯罪であるとか、家庭の大変なトラブルであるとかということを、数多く見聞きし、本当に心を痛めてまいりましたので、ギャンブルというテーマをその人だけの責任にしたところで解決しませんし、とりわけ大変なのは家族、親族も、本当に皆さん巻き込まれてしまって、ギャンブルの結果、本当に家族や地域も含めて壊れていくようなことも、本当に実感してまいりましたので、明石市としてもしっかりと取り組むテーマだと認識しております。
○議長(三好 宏) 寺井議員。
○議員(寺井吉広) 市長からありましたように、やはり来年から明石は中核市を目指すという中で、保健所も設置するということで、今現在は精神保健福祉センターがかなめになるということで聞いておりますけども、まだほかの自治体とか、やはり全国の状況を聞いておりますと、その支援の仕方もなかなか今難しいというか、わからないというか、ような状況でございます。いろんなところの情報を集めていただいて、これから中核市となる明石にとりましては、こういった疑いのある人、ギャンブル依存症の人が明石市内にもたくさんおられるということ、この現実を見据えて、やはり進めていただきたいなということで。それと同時に、家族会であったり、家族の自助グループとも十分連携を深めながら、次の項目にありますけども、入り口支援、出口支援、そういった形で進めていただきたいなと思います。
それでは、2項目の更生支援のほうなんですけども、取り組み状況や、その施策の方向性は十分理解できました。今後、施策のさらなる発展に向けて、来年度以降、さらに計画等があれば教えていただきたいんですが。
○議長(三好 宏) 野村福祉局長。
○福祉局長(野村信一) 福祉局長でございます。
来年度以降のさらなる取り組みでございますが、罪を犯した人の更生支援、それから犯罪防止は、地域での見守りなどの地域的支援が強く必要であると考えております。その視点で本市では、来年度から市内6カ所に地域総合支援センターを設置していく予定にしておりますが、そこでは高齢者、障害者、子どもの相談支援を行っていくんですけれども、この更生支援につきましても、この地域総合支援センターで地域の窓口として初期対応を行いたいというふうに考えております。
また、この地域での初期対応という窓口とともに、それらの地域の窓口を統括するセンター的な機能についても当然必要となってくると思いますので、その設置についても検討をしてまいりたいというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 寺井議員。
○議員(寺井吉広) 相談窓口の強化という部分は非常に望ましいなとは思います。今の答弁を聞いて思いましたけども、やはりその判断能力の低下による犯罪が多いということでありまして、やっぱりこういった方々の権利擁護の面からも、市民後見人による支援が有効かなと考えます。例えば、日常生活であったり、これからの災害時の支援であったりということで、十分期待ができるかなと。そんな中で、本市には後見支援センターが設置されておりまして、センターとの連携強化をさらに図っていただきたいなと思います。そうして、今年度から出口支援のモデル事業を開始するということでしたけども、やはり欠かせないのが就労支援だと思います。それで、就労のためには市内の企業の理解や、雇用が進むような取り組みが必要であろうと思いますけれども、何かその関連するような取り組みはお考えでしょうか。
○議長(三好 宏) 野村福祉局長。
○福祉局長(野村信一) 福祉局長でございます。
就労への取り組みについてでございますが、先ほども申し上げましたが、就労というのはご本人が生活の安定を図る上でも非常に大切でありますし、また地域にとりましても犯罪防止という、非常に大きな効果もございます。また、ひいては納税者として地域の支え手となっていただければ、まちの活気にもつながるものだというふうに思っております。そうした観点から、今年度から具体的に就労支援、この更生支援に限らず、さきに申し上げた障害者就労も合わせてですけれども、力を入れていきたいなというふうに思っております。
更生支援の就労につきましては、昨年度から構築を進めておりますネットワークを活用して、関係機関との連携を強化していくことが、まず第一というふうに思いますけれども、実際に就労の実効性を高めるということを考えた場合に、例えば企業等に何らかのインセンティブが働く方策についても、研究をしていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) 少し補足の説明を申し上げます。働ける人はしっかりと仕事につないで働いていただいて、市からすると、もしそれが明石市民であれば納税者となっていただくのが一番よくて、しっかり働いて稼いでもらって、犯罪を犯さないのが一番望ましいと思っております。こういった観点、非常に国のほうも大きな動きになってきております。今、答弁申し上げましたけど、法律も新たにできましたし、さまざまな、例えば日本財団という団体なども非常にこのテーマを重要視しておりまして、さまざまな支援をしておられます。
そういった中で、例えば一例を挙げますと、お好み焼き屋さんの千房という会社などは、積極的にそういった刑務所を出る方を、刑務所の中で面談をされて、実際、就職して働いていただくことを実践しておられますし、どんどん広がっているように聞いております。そういった関係のさまざまなとこからも、少しお話もいただいておりますので、民間とちゃんと調整をして、市からすれば、マッチングして、しっかり働いていただいて、犯罪を犯さずに納税者になっていただくのが一番望ましいことでありますので、できることは順々ですけども、丁寧にやっていきたいと思っております。
○議長(三好 宏) 寺井議員。
○議員(寺井吉広) それでは、よろしくお願いしたいんですけども、今年度、法務省から青山理事をお迎えして、やはり推進体制の強化を図っております。青山理事にお尋ねしますけども、取り組みに向けて、さらなる充実に向けた抱負等があれば、お聞かせ願いたいんですけども。
○議長(三好 宏) 青山理事。
○理事(
更生支援担当)(青山 純)
更生支援担当理事の青山でございます。
私、この3月までは法務省の矯正関係、具体的には刑務所等の受刑者等の処遇の関係の仕事をしておりました。4月1日付で本市の職員として更生支援の仕事を担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
私としては、特に法務省から派遣されてきた立場であることに十分な思いをいたしまして、特に法務本省との連携、それからあと国の各機関等との連携の一層の強化、円滑化に努めたいと考えております。また、更生支援の取り組みの策定、実施等の実務面においても、法務省時代の経験も必要に応じて生かしつつ、適正に進めて、安全・安心なまちづくりの一層の推進に努めてまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○議長(三好 宏) 寺井議員。
○議員(寺井吉広) 明石がそういう意味では、この更生支援についてやはり全国的にも非常に注目されているかと思います。先導的な市として、これからも注目され、そして更生の、本当に支援ができるようなまちづくりをお願いしたいなと思います。
最後に、この3項目めの認知症対策についてであります。昨日の夕刊を見ておりますと、昨年1年間で、認知症の方で行方不明になった方が、警察の届け出で前年比26%増の約1万5,000人おられたということでありまして、びっくりしたんですけども。やはり、認知症の方というのは、明石市内でも、先ほど最初の答弁ありましたように1万人以上ということでございます。これからさらにふえていくだろうということでありまして、最後、市長にちょっとお尋ねしたいんですけども、市政のキーワードに高齢者というようなことを加えたところでありますけども、この認知症をテーマにした市長の考え方があればお聞かせいただいて、質問を終わりたいと思います。
○議長(三好 宏) 泉市長。
○市長(泉 房穂) 認知症に関するご質問でございます。もう議員ご指摘のとおりでございまして、認知症というテーマは、もう今の時代、そしてこれから時代にとって非常に最重点的なテーマだと強く認識しております。それは明石にとっても同様でございます。とりわけ認知症につきましては、ご本人のまさに尊厳に大変かかわると思います。もし自分がと考えたときもそうですが、自分なりには一生懸命やってるつもりなのに、それまでの自分と違った自分に気づき始める。しかしながら、それをなかなか認められないという状況の中で、本人自身は相当苦悶、苦闘されるテーマだと思いますし、また周りの家族もなかなか気づきにくかったり、気づいたとしても、なかなかそれを他人に相談しにくいというテーマでもありまして、これは本当に社会的にしっかりと本人の尊厳を保ちつつ、家族の負担をしっかり軽減していく、そういった意味からして、しっかりまちを挙げて取り組むべき最重点課題だと強く認識しております。
国のほうもそういった方向づけをしていただいておりますが、具体的に特効薬的な案が今すぐに出るほどの簡単なテーマではございません。しかしながら、明石市としては、最重点課題の1つとして位置づけて、しっかり検討し、なし得る具体策から順次取り組んでいきたいと。そのためには一定の予算も伴う形も含めたことは、例えば次年度予算あたりからしっかりと取り組めればと考えている次第でございます。
○議長(三好 宏) 以上をもちまして本日の会議を閉じます。
次の本会議は、6月19日の午前10時から再開し、全議案に対する質疑及び
一般質問を続行いたします。
本日はこれにて散会いたします。
ご苦労さまでございました。
午後3時16分 散会...