平成11年第3回定例会−09月10日-03号平成11年第3回定例会
出 席 議 員 (45人)
1番 宮 本 吉 秀 24番 八 木 高 明
2番 杉 本 博 昭 25番 竹 中 隆 一
3番 今 里 朱 美 26番 北 野 久 夫
4番 今 栄 進 一 27番 清 水 利 昭
5番 増 本 勝 彦 28番 山 田 敏 夫
6番 吉 沢 昌 彦 29番 福 本 正 明
7番 八 木 隆次郎 30番 大 倉 俊 已
8番 松 葉 正 晴 31番 小 椋 庄 司
9番 宮 下 和 也 32番 西 村 智 夫
10番 山 崎 陽 介 33番 藤 岡 亮 子
11番 谷 川 真由美 34番 丸 尾 勝
12番 藤 田 洋 子 35番 山 本 道 人
13番 大 脇 和 代 36番 松 浦 貢
14番 藤 本 洋 37番 水 野 守 弘
15番 木 村 達 夫 38番 赤 松 昌 弘
16番 安 田 佳 子 39番 山 下 昌 司
6番
吉沢昌彦議員。
◆
吉沢昌彦 議員 (登壇)
久しぶりの登壇でございますので、よろしくお願いいたします。
政治は力、力は数ということでございますけれども、我々議員に一番市民が何を望んでいるかといいますと、議員の資質を高めることが最条件であると思いますので、
先輩議員のご指導のほどをお願いいたしまして、通告に基づき質問させていただきます。
まず教育問題でございます。
今、教育については、私たちが過去、不登校の児童・生徒、また、
保健室登校という言葉がございましたけれども、現在、我々がどうしてこんなことが、なぜこういう事件がというような学級崩壊とか、学校崩壊とかいう問題が取りざたされております。そこで、私は、今の
教育委員会の機構を改革して、本当に今の学校がどうあるべきかということを提案したいのでございます。
堀川市長になりまして、この2期目は、助役を3人制にし、自分のカラーを出すということで
機構改革を行いました。当然、私は、
教育委員会の
機構改革もあると非常に期待しておったのでございますが、そのままの状態でございます。我々が21世紀を担う子供をどのように育てていくのか、また、どのように期待しなければならないのかということでありますので、ぜひ
教育委員会をこの際、
機構改革に向けてご検討願いたいと思うのであります。
それは、学校の問題の部分と、そして、文学館とか、あるいは美術館とかいういわゆる箱物とを分けて、
教育委員会の管轄は、本当の学校だけを真剣にこの際取り組んでいただいて、そして、何が何でも姫路市の
子供たちがすくすくと成長するような、本当に真剣な態度でもって学校だけのことを
教育委員会がやる、そして、箱物はまた別なところでやる。教育長が、美術館の企画展とか、あるいは、また、文学館の企画展などに出席してテープを切ったり、また、あいさつをするのは結構ですけれども、そのような時間を今後は、学校に訪問するとか、学校の現実を見るとか、本当に学校だけを真剣にやらなければ改革はできないのじゃないかなと。
最近、特に目につくのが、高校生ぐらいの子供が、コンビニの前でしゃがんで食べ物を食べたり、飲み物を飲んだりする姿を見かけるのでございます。また、先般、JR東口の北の方からの道路と新興書房から下った東側の接点で、道路に十数人の高校生がしゃがんでおりました。本当に普通の高校生なのです。服装もかっちりしておりますし、髪の毛も黒々しておりますし、だれが見ても普通の高校生がしゃがみ込んでおるのです。このような若者がしゃがみ込むのが多くなるとその民族は滅びると言われております。どうか、21世紀を担う
子供たちのどのようにあるべきか、
教育委員会の課せられた大きな問題じゃなかろうかと思いますので、
教育委員会の
機構改革をぜひ実現していただくようぜひともお願いして、回答を求めます。
次に、前も私、高校の体育科を新設してはどうかというご質問をさせていただきました。中学校の先生方がせっかくいい選手を育てても、姫路市に受け皿がないために県外へ出てしまう、あるいは姫路から出てしまうということを多く聞いております。先般も、社高校の石田という選手が、110メートルハードルで全国優勝いたしました。この石田選手は、姫路の選手だそうです。だそうですじゃなくて、私が住んでおります白浜の出身の子供さんなのです。また、網干あるいは灘が非常に相撲が盛んです。県下でもかなりの成績をおさめておりますが、姫路市に受け皿がないために
市川高校、あるいは
報徳高校に進学せざるを得ないと、こういうふうな状況でございます。
全国的に有名な
船橋市立高校には、2クラスの体育科がございます。また、都大路を走る、非常に私も楽しみにしております
高校駅伝、この大会に必ずと言っていいほど
西京高校という山口県の代表のランナーが出ます。ここは
男女アベックの出場でございます。ここにも1クラスの体育科がございます。どちらも
公立高校でございますので、受験のいわゆる受け入れも難しいのではございますが、
船橋市立高校は、全県下から募集をしておるそうでございます。普通科、商業科は船橋市に在住しておる者しか受験の資格がないそうですけれども、体育科においては、県下から優秀な生徒を募集をしておるそうでございますので、姫路市においても、どこかの高校にせめて1クラスの体育科を新設して、推薦入学でこういった中学校で育てていただいた優秀な
スポーツ選手の受け皿として入学をさせてはいかがなものかと思い、特に要望して、
教育委員会の英断を期待するものでございます。
教育問題の3点目でございますが、
男子小学先生の募集についてのお尋ねをいたします。現在、小学校の男性の先生、あるいは女性の先生方の比率が、大体3対7だそうでございます。中学校で大体五分五分というか、少し女性の先生が多い学校もあるそうですが、大体五分五分だと聞いております。なぜ、私が、男性の先生をもう少し募集していただきたいかというのは、学校の行事には、やはり支障を来しておるのが現状でございます。また、先般ある父兄に尋ねましたら、ことしは非常にうれしいと、なぜうれしいのかと聞きますと、男性の先生に受け持ちをしてもらった、だから非常にうれしいのだと、こういった回答を聞きまして非常に驚いたのでございますが、いずれにいたしましても、せめて五分五分のような募集をお願いしたいのでございます。もちろん採用は県であることは十分知ってはおりますが、やはり姫路市から、地方から県を動かして、県から国を動かすような施策がなければ地方の発展はないものだと思います。どうか職員の、男性の先生をもう少し採っていただいて、学校の行事にも支障の起こらないようによろしくお願いいたします。
第2点目は、ごみ問題についてお尋ねいたします。
ご承知のように本市においては、昭和55年から
分別収集が始まりまして、他の都市に先駆けまして
分別収集が始まりました。昭和3年には8種分別、また昨年からは10種分別として、非常にごみについては進んでおるなと、こういう感じを受けていたのではございますが、少し停滞した感も否めません。
先般、NHKのテレビで、栃木県の南部にあります野木町の「ごみは宝だ
ダイオキシンゼロ」というテレビが流れておりました。そこは、人口わずか8,000人少しだと思うのですが、東京から約2時間の場所だそうでございます。ここでは、なぜごみが宝か、
ダイオキシンがゼロかということを申しますと、家庭から出る生ごみを新聞紙に包みまして、そして、町が出しておる紙袋を購入いたしまして、それに入れてステーションに出すそうでございます。現在95%の確率でもって生ごみが堆肥として処分され、その堆肥が各家庭に無料で配られているそうでございます。そして、信州大学においてのこのごみの堆肥の実験もされ、非常に作物がよく育つと、そういうこともテレビで流れておりました。また、
可燃ごみについては燃料化して、とにかくごみはつくらないのだ、だから埋め立ても要らないのだと、こういうことでございました。
姫路市は早くからごみの分別を行っておりますので、もう少しどこか、いわゆる
モデル地区でもつくって、こういうことに着手しておれば、昨日の細野さんの答弁においても、
最終処分地がもっともっと延命できたでありましょうし、苦しい答弁じゃなかったのじゃなかろうかなと。何か聞いておりましても、奥歯に物の挟まったような答弁ではなかったかなと、このようにも感じておるのでございます。本当に毎年ふえ続けておるごみ、本当に行政が頭の痛い問題ではあると思うのですが、職員を派遣して一度野木町を見学されてもいいのではないかな、できるところは十分まねをして、姫路市も取り入れたらなということでございます。
次に、
リサイクル商品の奨励化についてご質問いたします。ご承知のように
リサイクル商品は、現在、
古紙業者が非常に、集めてきたけれども、持っていく場所がない、紙屋さんが取ってくれないという現状でございます。
古紙業者の作業場に行けば、新聞を束ねた四角にしたものが山積みされております。置く場所がないぐらい山積みされております。ということは、やはり古紙がだぶついておるのでございます。
なぜかと申しますと、需要と供給の
アンバランスがそこに発生しているのじゃなかろうかな。我々名刺を交換しますと、この名刺は古紙を使用しておりますというのを時々いただくわけなのですけれども、もっともっと、例えば、
トイレットペーパー、あるいはリコピーの用紙とか、そういったものをもっと行政だけじゃなくて事業所にPRをして、古紙をたくさん使ってもらって循環をしていかなければ、
古紙業者に、まだまだ今市が払っている補助金を増額しなければならない、こういう現象も起こるのじゃなかろうかな、このように感ずるわけでございます。議長、あるいは市長さんにもお願いしたいのですが、議長会、また市長会においても、このようなことをアピールしながら、古紙を、あるいは
リサイクル商品を使おうじゃないかということを声を大にして言っていただきたいのでございます。
昨年から姫路市も、ある地域で
ペットボトルの回収を行いました。ことしからは全市的に行っていると思うのですけれども、この
ペットボトルの
リサイクルは、皆様ご承知のように、こういった衣服になるわけなのです。ごみ展に行きましても、あるメーカーが飾っております。
ペットボトルの商品であると。本当に手触りも変わらないのではありますが、ただ、やはり、本来なら
リサイクル商品は単価が安いはずなのですけれども、
トイレットペーパーにいたしましても、ほかの用紙にいたしましても、また、その
ペットボトルでつくった作業着にいたしましても、若干高いのじゃなかろうかなというような感じがいたします。やはり、それは、需要と供給の
アンバランスで、
リサイクルがうまく潤滑していないからだと、このように思うのです。
リサイクル商品が本当に安ければ、もっともっと消費も伸びるのじゃないかなと、このように考えるわけでございますので、どうか家庭におきましても
リサイクル商品、いわゆるコアレスの使用を呼びかけたり、あるいは
リサイクル商品の作業着が、市役所のみならず各事業所で使えるような奨励を起こすべきじゃないかな、このように考えるわけでございます。
次に、防災についてお尋ねいたします。
忘れもいたしません。4年前、阪神・淡路の大震災がございました。ご承知のように
赤松議員さんの息子さんも犠牲になっております。そして、今、姫路にも
山崎断層を抱えて、必ずや、必ずや地震が起こると、こういうふうに言っている学者もおります。ただ、悔しいのは、いつ、どれぐらいの規模で起こるかと、一番知りたいところが教えてもらえないのが残念なのですけれども、その神戸の地震、そういうことを踏まえて姫路市も防災に取り組んだと思うわけでございます。
ついせんだってもトルコで大きな地震が起きて、2万名余りの方が亡くなっておるという報道が毎日のように起こっております。
山崎断層が、神戸のような直下型が起これば、この地域で約20万人の被害が出ると、そういうことも言われておるのでございます。
そこで、私は、
特別委員会でも、命と財産を守ってもらうべきこの防災については、もう少し
特別委員会でも残してやるべきじゃないかという考えもあったのですが、いやいや防災はもう終わったということでございましたので、防災についてどのような対応が本市でなされているのかお聞かせ願いたいのであります。
まず
備蓄基地でございます。どの辺まで進んでおり、そして、どのような地震が起きても姫路市は大丈夫なのだ、市民の皆様に迷惑かけないと、ここまで本当にできておるのかどうかお聞かせいただきたいのであります。
次に、水についてお尋ねいたします。震災が起きた神戸を見ましても、まず水を一番に要求したのでございます。先般もあるところに行きましたら、井戸水のところに、「この水は災害用の水に協力します」というこれぐらいのプレートがかかっておりました。ああ、こういう形で井戸のある方は協力していただいているのだなということを初めて知ったわけなのですけれども、このような井戸水が姫路市でどれぐらいご協力いただいておるのか、また、この水は、伺うところによりますと、飲み水には、飲料水には使えないということでございますが、飲料水の確保、こういうものもどうなっておるのかお聞かせ願いたいのでございます。
それから、質問にはないのですけれども、防災のこういった物質面のものは非常に力をいただいておりますが、精神面において、例えば、地域のコミュニティーの問題とか、いろんな問題もあろうかと思うのですけれども、これからは、そういった精神面の方にも取り組んでいただきたいと、このようにも考えております。
最後に、
白浜地域の諸問題についてお尋ねいたします。
昭和63年より工事の始まりました
松原用水路3号についてでございます。昭和63年ですから、もう11年、12年近くになるわけなのですけれども、この用水路がいまだに完成しなくて使えない状態でございます。白浜の駅周辺、また、北の方に区画ができまして、ほとんど田んぼがなくなったぐらい住宅がふえております。昔であれば田んぼが水を吸っていただいたのですけれども、ほとんど今、コンクリートが多くなっておりますので、雨が降っても水を吸っていただけない。そして、また、この北は旧の村よりも1メートル低いのでございます。ちょっと雨が降れば浸水をする場所なのです。何年か前も、少し雨が降ったときに、
白浜付近の国道、また、北がつかり、国道の近所の商店主は、あわてて、自分の家に店に、水が少し入りかけたので、国道へ走っていって国道のマンホールをあけて、そこに道路から流れている水を流しておったのでございます。私は、それを見まして、もし車が、軽四輪でも入れば事故が起きると、危ないじゃないかと言ったのですが、じゃ家の商品が水浸しになったらどうしてくれるのだと、こういうふうなことでございます。
この
松原用水路は、あと残っておる区間が、国道250号線と山陽電車をまたがなきゃいけない、あるいはその下を通さなきゃいけないということでございます。今、道路がその上を行くのか、あるいは下を行くのか、平面を行くのかということで地元といろいろ協議をしておるようですが、また一部用地買収もできないので、工事がとまっておるということも聞いておりますが、何しろ少しの大雨が降れば白浜町の半分以上が浸水するという状況でございますので、今白浜町民は、一日も早いこの用水路の完成を待っておるのでございます。当局の、いつごろ完成するのかお聞かせ願いたいと思います。
次に、
校区公民館についてお尋ねいたします。姫路市は、生涯教育を重点的に各小学校区に
校区公民館を整備してまいりました。あと数校で完了だと聞いております。白浜町におきましても、公民館はあるのではございますが、白浜町が建てたいわゆる旧態依然としたような、ただ集会に使えるだけというふうな公民館なのでございます。昨年か一昨年から、町を挙げての要望も提出し、また町でも、この土地がいいのじゃなかろうかということで現在交渉を進めておるように聞いておりますが、この
校区公民館におきましても、生涯教育の場であるということは十分認識しておりますが、先ほど申しました地域の防災の拠点としての、これからはそういったことも考えていただいた
校区公民館のできれば建設を要望するのであります。いつごろから着手し、いつごろに完成するのかお聞かせください。
次に、
市営住宅のことについてお尋ねいたします。南に
市営住宅がございました。これは、木造の
市営住宅がかなり古くなっておりまして、当時、住民は、建設反対だということで、姫路市が説明に行っても、反対の一点張りで建設できなかったのではありますが、老朽がひどくなったため建てかえてほしいという要望が町民の間から起こりまして、平成5年より着手いたしまして、5年からたしか5、6、7だったと思うのですが、42戸建てていただきました。それから、平成8年から9年までで111戸の建設をしていただきました。当初381戸を木造跡地に建てる計画を聞いておりましたので、あと残りが228戸の建設を市が計画しておると思います。
我々議員、私だけじゃなく皆さんもそうだと思うのですけれども、何とか
市営住宅に入居できないかと、このような電話がよくかかってまいります。どうか一日も早い、財源の問題もあるでしょうけれども、残りの228戸についての具体的な計画があればお聞かせいただきたいと思います。
最後になりましたけれども、
屋台会館についてお尋ねいたします。この
屋台会館につきましては、平成6年の本会議でも質問いたしました。余り当時の
戸谷市長さんからはいい返事がいただけなかったのでありますが、
堀川市長さんが4年間、各校区をお回りになりまして、「市長と語る会」で白浜におきまして要望いたしましたら、わかったと、何とかといういい返事をいただいておるやに聞いております。しかしながら、どのようになっておるのか、我々の耳には入ってこないのでございます。本当にやる気があるのかどうかお聞かせ願って、第1問の質問を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。
○
竹中隆一 議長
堀川市長。
◎
堀川和洋 市長 (登壇)
吉沢議員のご質問中、
備蓄倉庫の状況と水の確保についてお答えいたします。
まず
備蓄倉庫の整備についてでありますが、
備蓄物資の集中的な管理と災害時における計画的な配給を目的として、河川による物流の分断を想定するとともに、人口分布を勘案し、4カ所に整備することといたしております。平成8年度は津田公園、平成9年度は
大津茂公民館、平成10年度には
中地スポーツセンターの計3カ所に建設いたしました。本年度は、
市中央北部の安室公園に建設し、整備を完了することといたしております。
備蓄食糧につきましても、平成8年度から4年計画で備蓄を進めており、本年度中に12万食の備蓄を完了いたします。
ご指摘の
備蓄食糧が不足した場合でありますが、本年6月4日に締結した災害時における食糧と物資の確保及び物資輸送にかかわる協力協定により、スーパー、コンビニエンスストア、農協関係、百貨店などに食糧、
生活必需品等の供給をお願いするほか、中核市、西播磨、
榊原侯ゆかりの都市、
姉妹都市などとの広域的な
相互応援協定により、物資を調達することといたしております。
防災資機材につきましても、防災倉庫とあわせて、平成8年度から平成10年度までの3年間で、全小学校区への配備を完了いたしたところであります。平常時は地元消防団で管理していただき、災害時には自主防災会や消防団等が救出・救助や初期消火活動に使用することとなっております。
水の確保につきましては、阪神・淡路大震災の被災地では、水道管の破損などにより生活用水が不足したことを教訓にして、小・中学校等のプールの水を活用するほか、災害時に市内の井戸水を生活用水として有効に活用できるよう災害時市民解放井戸登録制度を平成10年度に創設し、その登録の促進に努めているところであります。現在559件の登録があり、今後も市民の皆様のご協力を得て登録の促進を進め、災害時における生活用水の確保に努めてまいりたいと考えております。
災害時の飲料水の確保につきましては、上水道の水源地、排水池等の活用を基本として、それらの施設から遠く飲料水が不足する地区には、飲料水兼用耐震用貯水槽を整備することといたしております。現在までに4カ所で整備済みであり、今年度は高浜小学校、来年度は市南東部に設置して整備を終える予定であります。
きめ細かな給水体制を確立するため、昨年度から避難所である小・中学校の既存受水槽から容易に取水できるよう受水槽の改修を実施しており、平成12年度に整備を完了する予定であります。このほか、平成12年度の供用開始を目指して建設が進められております神谷ダムは、約1,600万トンの有効水量を有することになっており、渇水時のみならず災害時の水の確保にも役立つものと期待しております。今後も安全で安心して暮らせるまちづくりに向けて、あらゆる災害を想定した総合的な防災対策を進めてまいりたいと考えております。
○
竹中隆一 議長
森田助役。
◎森田雅文 助役 (登壇)
吉沢議員のご質問中、私からは、白浜地区の諸問題についてのうち松原排水路、
市営住宅建設、
屋台会館建設の3点につきましてお答え申し上げます。
まず松原排水路3号につきましては、山陽電鉄白浜の宮駅周辺及び北側の白浜町神田、寺家地区の浸水被害を防止するため新設の河川として整備を行っております。63年度より事業に着手し、整備予定延長約1,200メートルのうち、平成10年度までに山陽電鉄北側の市道白浜147号線から国道250号線までの約100メートルを残しまして整備が完了しております。この未整備区間につきましては、都市計画道路北原線の用地買収の進捗にあわせまして、一日も早く完了させるよう努力してまいりたいと考えております。
なお、山陽電鉄白浜の宮駅より西の国道250号の雨水排水につきましても、暫定的に歩道下に暗渠を敷設し松原排水路3号に接続されており、浸水被害の軽減に努めておるところでございます。
次に、市営白浜南住宅の建てかえについてでございますが、全体計画といたしまして381戸の建設を予定しておりまして、第1期工事として、平成5年度から7年度にかけまして、鉄筋コンクリート造7階建て1棟42戸を建設し、また、第2期工事として、平成8年度及び平成9年度の2カ年事業でコンクリート造7階建て1棟、8階建て2棟の計111戸を建設しております。なお、この中には、シルバーハウジング32戸を含んでおります。
今後の白浜南住宅の建てかえスケジュールといたしましては、第3期工事といたしまして、平成12年度及び13年度の2カ年事業で鉄筋コンクリート造7階建て2棟、84戸の建設を予定してございます。第4期以降の残りの工事につきましては、経済情勢及び本市の財政状況には非常に厳しいものはございますが、事業費の確保に努め、早期に白浜南住宅の建てかえ事業の完了を目指してまいりたいと考えております。
次に、
屋台会館建設についてでございます。屋台につきましては、それ自体が多くの装飾品や構造にさまざまな職人のわざが結集した伝統に培われた芸術品とも言え、全国に誇れる姫路の祭り文化の資源として保存、顕彰していくことは意義あることと考えております。
お尋ねの
屋台会館の建設につきましては、地元からの用地提供などの協力が得られれば、全市的な視点で検討していきたいと考えております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
高岡教育長。
◎高岡保宏 教育長 (登壇)
私からは、1番の教育問題についての3点と、4番の
白浜地域の諸問題のうち(2)の
校区公民館についてお答えをいたします。
まず
機構改革についてでございますが、地方自治法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定によりまして、
教育委員会の所掌事務は、学校その他の教育機関を管理し、学校の組織編成、教育課程、教科書その他の教材の取り扱い、及び教職員の身分取り扱いに関する事務を行い、並びに社会教育その他教育、学術及び文化に関することとなっております。国におきましても、近年は、学社連携から学社融合へと変化をしておりまして、学校教育と社会教育が互いに補完をし合い、次代を担う
子供たちの健全育成に取り組むという姿勢を強めております。
社会問題化しております学校における諸問題に取り組むため、もっと学校教育に重点を置いた組織にできないかというご意見でございますが、これらの問題は、社会全体でとらえる必要がございまして、学校教育のみで解決できることではないと考えております。地域、学校、家庭の三者が連携協力をしまして課題解決に当たり、学校教育から社会教育へとつながる生涯学習システム全体で検討することが肝要であると考えますので、ご理解を賜りたいと思います。
次に、ご指摘の市立の高等学校に体育科を新設をしてはどうかという問題でございますが、議員ご指摘の他校の先進校の事例もいろいろ見てきました。その事例を見たときに、生徒の卒業後の進路の非常に厳しい状況も、あるいは適切な指導者の確保といったたくさんの課題があるように思われます。また、体育科の新設には、特別な体育館、グラウンド、さらに、宿泊施設等の設備が必要となりまして、現在の市立3校の敷地では、こうした設備の増設が困難であり、また、設置に伴う経費が膨大になる等大きな課題がございます。したがって、体育科の新設につきましては、長期的な課題であると考え、慎重に検討していきたいと思います。
現在、各高校におきましては、体育系のクラブ活動がそれぞれ活発に行われており、そうした活動を一層充実させながら特色化を推進したいと考えておりますので、ご理解を賜りたく思います。
次に、小学校の男性の教員の増員についてでございますが、児童の心身の発達におきまして小学校の6年間は、一生の中でもその月日以上に非常に大きな成長を遂げる時期であると考えております。また、1年間の授業等の教育活動の大部分を1人の教師がかかわっていることが多く、小学校における担任が児童に与える影響は大変大きいというふうに認識をいたしております。それだけに、小学校6年間のうちに受け持つ担任は、男性あり、女性あり、また、ベテラン教師、フレッシュな教師といったようにバラエティーに富むことが望ましいと考えております。平成11年度におきまして小学校の男女比率は、男性27.9%であります。また、全教員の平均年齢は43.2歳となっておりまして、教員の高齢化も進んでおります。
市教委といたしましては、このような現状を踏まえまして、複数教師が指導を行うチームティーチング、一部教科担任制、交換授業を導入して、できるだけ多くの教師が児童にかかわる試みを行っているところでございます。今後は、学校現場の要望も考慮しまして、より質の高い教育に情熱を燃やす教師の確保にも努力してまいりたいと考えております。
次に、白浜地区の諸問題の
校区公民館についてでございますが、姫路市立白浜公民館は、地元からの要望に基づいてその計画を進めております。用地の取得につきましては、現在、姫路市土地開発公社によって鋭意進めているところでございますが、その取得が順調に進みますと、来年4月から実施計画、9月には入札、そして、翌3月には完成を見、姫路市立公民館条例の改正を終えまして、4月1日に開館の運びとなります。
防災拠点の要素を加味した公民館というご指摘でございますが、公民館が災害時における避難所となることにかんがみまして、平成8年度から、生活用水確保のため5ないし8トンの地下貯水槽を備えた形で、建物は従来からの基準に基づき鉄筋コンクリート造り2階建て、延べ床面積370平方メートルで整備を進めております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
神吉
環境局長。
◎神吉佑昌
環境局長 (登壇)
私からは、第2項目めのごみ問題についての2点についてお答え申し上げます。
ごみの肥料化、燃料化は、ごみが資源として生まれ変わるということで、ごみの減量化、再資源化に大変有効な手段であると認識してございます。
まず生ごみの肥料化についてでありますが、本市におきまして、市全体での生ごみの肥料化を行おうとした場合には、残飯、また、野菜くず、果物くず、いろいろな品目の分別、生ごみとして堆肥化できるものの分別に非常に努力が必要であると考えてございます。また、一般家庭でも、排出に対しまして、水切りでありますとか、肥料化にそぐわないものの除去等いろんな問題が出てくるだろうというふうに考えております。非常な制約もあることも事実でございます。
以前にも本議会で、姫路で発生する廃棄物については姫路の土に返すべきというご意見もちょうだいいたしまして、庁内で検討委員会等を設けまして取り組んでいる状況でございます。現在は、まだその施設の建設等には至ってございませんが、一部公園部では、不要の大きな木をチップ化しておりますし、園芸センターでは、動物園の動物のふん尿の堆肥化を進めているところでございます。
また、一般家庭系の生ごみにつきましては、昨日、安田議員のご質問にお答え申し上げましたように、生ごみ処理機のモニター制度の結果等を踏まえまして検討してまいりたいと思います。
いろんな課題、状況等も山積してございますので、なお一層の研究、取り組みを進めてまいりたいと考えてございます。
次に、
可燃ごみの燃料化についてでありますが、議員お示しのとおり、栃木県の野木町を初めといたしまして、全国各地で多くの公共団体が固型燃料化、RDF化を進めているところでございます。ある資料によりますと、10年7月現在の数量で申しますと、13カ所が既に稼働してございます。また、同数が建設中、また計画中ということでございます。現在では30を超える箇所が稼働または建設計画中であろうと想像してございます。
可燃ごみを燃料化し、良質な燃料として有効利用を図ることは、それにそぐわない缶、瓶等の不燃物が混入していない徹底した分別が不可欠でありますし、さらに、成分がごみということでありますから、利用先の燃焼施設における
ダイオキシンを初めとします排ガス対策などの環境対策が非常に重要不可欠な要素となってございます。利用施設が非常に限定されるため、安定した利用施設の確保が大きな課題となってございます。このような状況、また、多くの課題を踏まえまして、ごみの減量化、再資源を図る上で、
可燃ごみの肥料化、燃料化につきましては、慎重に検討してまいりたいと考えてございます。
2点目の
リサイクル品の奨励についてでございますが、ごみ問題におきますもう一つの重要な視点が、議員お示しの
リサイクル品、再生品の利用の拡大でございます。この
リサイクル品の普及拡大のためには、まず市が率先垂範いたしまして取り組みを行うとともに、多くの市民の方々にも積極的に利用していただくよう啓蒙、啓発が非常に大切であると認識してございます。
まず姫路市役所庁内での取り組みについてでありますが、紙類の購入、また、印刷物の発注等におきましては、原則といたしまして古紙配合率70から80%の再生紙を使用するよういたしております。今後も、価格、また、供給等を考慮しながら、古紙含有率のより高い再生紙を使用するように進めてまいりたいと考えてございます。
また、種々の文房具類につきましては、
リサイクル用品として発売されております32品目を単価契約物品といたしまして指定してございます。そして、購入しておりますが、今後も環境に配慮した製品が新たに販売された場合には、単価契約物品として指定し、購入に努めてまいりたいと考えてございます。
今年度も、私ども美化部でも、作業担当職員に対しまして、使用済み
ペットボトルから再生した繊維を用いた作業服等の導入も図ってございます。こういった輪を市役所庁内はもちろん一般市民にも広めてまいりたいと、このように考えてございます。
次に、市民等の取り組みの活性化についてでございますが、全国的なグリーン購入ネットワークや、また、兵庫県下では環境にやさしい買い物運動など、環境への負荷の少ない買い物運動を展開しておりますし、姫路市におきましても、ごみ
リサイクル展や地域環境フェア等で環境に優しい商品の展示・紹介を行っております。また、市の消費者協会などにも協力を得まして、今後も多くの機会を通じてより多くの市民に理解されるように啓発に努めまして、再生利用された
リサイクル品の利用促進に努めてまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
6番
吉沢昌彦議員。
◆
吉沢昌彦 議員
教育長に再度お尋ねいたします。
教育というのは、なるほど社会教育もあり、生涯教育もあり、学校教育もあり、また、学校教育の中でも地域、あるいは家庭、学校と一体にならなければならないことは十分承知しておるのではございますけれども、現在の
子供たちの様子を見て、果たしてこのまま成長していって任せられるのだろうか、あるいは非常に時代が違ったといえ我々の時代の感覚と非常にずれがある。
先ほども申しましたように、なぜ学級崩壊が起き、学校崩壊が起きておるのだと、こういうことを考えて、私は、ひとつこの際、学校だけの
教育委員会はここだけでひとつ取り組んでみようじゃないかと、そういうことでご質問したのでございますので、法律は法律といたしまして、やはり地方から変えていかないと、国を動かさないとだめだ、そういう時期に来ておるのじゃなかろうかなという考えでございます。本当に将来を非常に心配するだけに、今
機構改革してやらないと、本当に手おくれになってしまってからでは、ますます傷が深くなってやると、時間もかかるし、費用もかかるし、マイナス面ばかりになるのじゃなかろうかなと、そのように思うわけです。
それから、体育科につきまして、グラウンド等とかいろいろあると思うのですけれども、室内でできる競技もたくさんあるんです。そして、もう少しで県で優勝に届くところまでの学校もあるわけなんです。もう少し力を入れれば県で優勝し、また、国体にも姫路の選手を送ったり、そういうことの実態をもう少し把握していただいて、何とか1クラスでもつくっていただければ、なるほどその後の進路につきましての難しい面もあると思うのですけれども、こういう社会情勢ですから、一流企業が倒産するような時代ですから、あるいは運動部が休部する時代ですから、その先も不安だということもわかるのですけれども、私たち学校へ行っても、体育系の、あるいはクラブ活動に入っている方は必ずあいさつしてくれます。ところが、何も入っていない生徒は素通りなんですよね。それだけに、やはりそういった違いも出てきておりますし、そういう面からしましても、姫路市から発信できる何かあるはずなんです。何もグラウンドに限らなくても、室内競技もたくさんあるわけですから、今の設備で少し力を入れれば、あるいは中学校でやっている優秀な選手もおるわけなんですよ。そういうものを待っておるんです、高校の方は。ところが、少し偏差値の数字が低いために県外へ出ていくという実態もあるわけなんですね。そういうことで、何とか姫路市から発信できる運動部もあるんじゃなかろうかなということで、再度お尋ねいたします。お願いいたします。
○
竹中隆一 議長
高岡教育長。
◎高岡保宏 教育長
先ほどの議員の質問でございますけれども、いわゆる
機構改革をやって、現在のそういった社会問題について緊急に対応せよという、そういう趣旨だと思うわけですけれども、議員ご指摘のように、なるほど今の現状は本当に目に余るものがございますし、心を痛めるそういう事象がたくさん発生しております。したがいまして、今取り組んでおりますのは、まず
機構改革もさることながら、とにかくそういう起こっている現象をまず鎮静化して、そして、それを重点的に指導していくという、そういうことで、特に今回、先ほど議員のご質問にも学級崩壊のところでお答えしましたように、学校の設定指針というものの中に、そういった問題に緊急に当たるというようなことを具体的にこうするのだという形で、いろいろ私どもの指導主事もたくさん抱えておりますものですから、そういう指導主事が、それぞれ各学校に張りつきながら指導も行っております。
機構としましては、そんなにとりたてて学校教育がおろそかになっていくという機構じゃございませんので、今の機構で、私は、十分そういった面についての対応もできるのではないかというふうに考えております。
それから、2点目の高校の問題につきましては、これは、なるほどいろんなそういう意見もありますし、現に議員のご指摘のように優秀な運動能力を持った者が他校へ行っているという事実もたくさん私も知っております。しかし、最近の方向としましては、普通科志望というのが非常に多い面が一方ではあるわけです。一方で、議員もご指摘のように、いわゆる高校の特色化というものを出さなくてはいけない。今回の高校のいわゆる長期構想の県の方から示しておりますものは、いわゆる高校に特色化を持たせろと、そして、いわゆる高校改革がそういう柱で進まないかぬと、そういうことも、施設整備の問題も含めて今進んでおります。
そういう中で、現に今ご指摘のように体育科をさらに充実するためには、まず今の現状で十分大丈夫なものではないかということですが、全くそのとおりでございまして、市内28校の中でも、たくさんの生徒たちがクラブ活動に従事をし、そして、あの学校のあのクラブ、あの先生がおるからあのクラブに入りたいのだと、そういう者もたくさん現にございます。市立3校にも、実は、そういう部分もございまして、一生懸命目指して頑張っている者もございますので、そういった面を大いに積極的に応援をしていきたいというふうに考えておりまして、現に、今の市立3校の校長も、そういった面での指導も力を入れたいということを言っておりますので、大いに応援をしていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
1番 宮本吉秀議員。
◆宮本吉秀 議員 (登壇)
通告に従いまして質問いたします。
ことしの4月の統一地方選挙で姫路市議会に席をいただきまして初めての質問でございますので、これからの市の行政にとっての基本方針について二、三質問させていただきたいと思います。
あと1年余りでいよいよ21世紀を迎えるわけでありますが、現在、姫路市を含め国、地方とも非常に厳しい財政状況の中にあります。また、今後の財政の大幅な拡大も期待できない状況の中で、限られた予算で効率的に行政の目的を達成するためには、施策の選別と、そして、集中を考えていかなければならないと思います。すなわち、教育といった、また、福祉といった必要不可欠な施策と、余裕のある財政状況の中で考えるべき事業、そして、また、過剰じゃないかと思われるサービスなど、行政の行うサービスと事業を市の財政状況の今後の見通しも踏まえた上で選別し直す必要があります。また、さまざまな施設を整備するにしても、あちらこちらに分散するよりも、関連施設などを集中する方がより効率的だということをまず念頭に置いて、地域のバランスを考えた施設整備を考えていかなければならないと考えております。
そこで1問目は、まず行財政運営の基本的な方針についてお尋ねいたします。例えば、厳しい財政状況の中で、姫路の市立の、それも市の中心部に特別養護老人ホームをというお考えもあるようですが、民間でできることは、まず民間に任せるべきだというのが行政の基本ではないかと思っております。
また、入所型の施設を考えるとき、必要とする人が入れない状況であり、民間施設での増床が期待できない状況にあるならば公立で整備することも考えなければなりませんが、利用者により便利にという要請につきましては、財政状況等を十分に検討する必要があるのではないかと考えております。特にデイサービスなどの通所型施設と違いまして、入所型の施設の場合、静かで空気のよい市の郊外にあったとしても、それほど不都合を生じる距離とも思えません。民間での受け皿が十分に期待できる状況で、市の財政状況なども考えますと、地価の高い都心部に公立の特別養護老人ホームをつくる必要性は薄いのではないかと考えております。都心部にあっては、都心部に集中しております医療施設の活用を考えるべきではないかと考えておりますが、この点に関しまして当局の方針をお伺いしたいと思います。
また、姫路市は、田寺にすばらしい老人大学を持っておりますが、その分校を希望する声につきまして、当局のお考えをお伺いしたいと思います。
分校をつくるためには、校舎の建設や駐車場の整備、職員の増員などの投資が必要ですが、その効果として、約10数分の通学時間の短縮が考えられますが、その反面、講師陣の分散による教育機関としての機能の低下や、講座によっては2校間を移動しなければならないというような、かえって時間のかかるようなことも考えられます。もし同じ投資をするならば、分校を考えるよりも、他都市に誇れる大学として、また、西播磨の生涯教育の拠点となる大学として、現在の老人大学の施設や講座、講師陣をより充実させるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
財政が本来的に問われるのは、支出がいかに住民の需要を充足しているかだと思います。行政水準の確保と向上の観点を抜きにした行財政改革は全く意味のないことです。収支の均衡や財政構造の弾力性の確保も、住民により高いサービスを提供するための手段であって、それ自体が目的ではありません。すなわち、よい財政とは、余剰の多い少ないではなく、財政支出が住民の需要に対応していかに充足しているかだと思います。言いかえれば、財政運営の効率化とは、行政相互の調整を図り、管理費を節減し、住民福祉に直接つながる行政経費の総量をふやすことだと思っております。施策の必要性、投資効果、財政状況などを十分に検討して、姫路のまちの将来像を見据えた焦点を絞った市政を期待しておりますが、当局におかれましても、このことは常に念頭に置いて行財政改革に取り組んでおられることと思います。行政相互の調整について、いわゆるバブル景気のときと比べまして、昨今の厳しい財政状況の中で、既に見直された事業と、あるいは施策と、見直す必要があると考えている施策を具体的に挙げながら当局の基本的な方針をお聞かせください。
そして、現在の厳しい財政状況の中でも、理想から後退することなく、長期的に、かつ、集中的に整備を進めていただきたい事業の一つにキャスティ21があります。
姫路市は、JR姫路駅の高架事業に関連して、「平成の築城」と言われていますJR姫路駅周辺の再開発事業、キャスティ21を推し進めていますが、歴史のある姫路城とともに未来の姫路に残す特色のあるまちづくりができる機会は、この機会を逃して二度とないのではないかと思います。歴史的な評価を受けている建造物の多くが、指導者の強いリーダーシップのもとにつくられていることも考え合わせまして、キャスティ21が50年後、そして、100年後の市民の評価に耐えるものとなりますように、
堀川市長の強いリーダーシップを期待しております。
今のところ高架事業の進捗状況は、国の予算も、景気対策のために前倒しで執行されていることもあり、順調に進んでいるようですが、キャスティ21を含めた姫路駅周辺の整備事業の現況と、そして、当局の基本的な方針、今後の見通しについてお伺いいたします。
また、これと関連して、姫路市がさまざまな施策を遂行するに当たって、国や県との連携や、そして、予算の確保が不可欠であります。そして、また、国や県の施策や予算の見通しを持つことは、複合的で長期的な事業計画を立案、推進していくことで大変重要なことであります。当局におかれましては、必要な予算などをより確実に獲得するために、また、その見通しを得るために日々努力をされていることと思いますが、具体的にどういった方法で努力されているのかお聞かせください。
県や政令指定都市では、例えば、国の予算や情報を得るために東京に出先の事務所を設置して効果を上げているようです。姫路市も、平成9年に東京宿泊所に事務所機能を追加しておられますが、中核都市として、東京事務所の場所の検討も含めまして、職員の配置、その他機能をより充実させることも有効な方策だと思われますが、どのようにお考えですか。
2問目に入ります。姫路市の独自の施策の立案と推進についてお伺いいたします。
国は、全国に地域的な格差のない国土的な基盤整備を進めてまいりました。これは、ある程度全国画一的にならざるを得ないところでありますが、今日、国土的な基盤整備がほぼ行き渡ったことに加えて、画一的な地域づくりの弊害などが指摘されるようになり、それぞれの地方の地理的、経済的、歴史的、文化的な違いなどの現実的な実情にあわせて、特色のある独自のまちづくりが求められるようになってまいりました。地方分権推進法が制定されたこともあり、近隣の広範囲の自治体との連携や、福祉・教育・都市基盤の整備、産業の育成などに特色のある施策の立案や、より効率的で効果的な行財政運営など、今後の地方行政の取り組むべき課題は多いと思いますが、中でも、私は、福祉と教育こそ、それぞれの自治体の特色を出す大きな舞台だと考えております。
福祉や教育において、国や県の施策に配慮の足らないと感じるところがあったならば、ただ国や県の手当てを待っているのではなく、足りないところを積極的に補い、みずから手本を示しつつ国や県にその充実を働きかけていくべきだと考えております。安易に予算を理由に思考を停止してしまうのではなく、何が理想かを常に考え、これに取り組み、一歩でも半歩でも前に進む努力を怠ってはならないと思います。
この観点から、次の2点をお伺いいたします。
まず子育ての支援策についてお伺いします。自分が育てた子供が親の面倒を見てきました昔と違いまして、子供の世代全体で親の世代全体を支える世代間扶養の時代となってまいりました現在では、子供を育てた人も、そうでない人も、皆が同じようにその子供の恩恵にあずかることになる時代であります。このことを考えますと、子供を持つことの喜びによっていやされるとはいえ、現実問題として、養育費や教育費といった経済的な負担、そして、子供のけがや病気の心配、思春期の子供との接し方など精神的な負担、そして、生活を子供中心にせざるを得ない時間的な制約など、将来社会を支える
子供たちを育てるのに、子を持つ親だけにこれらの子育ての負担を負わせるのはいかがなものかと考えております。文字どおり社会の宝である
子供たちを社会全体の負担で育てていくべきだという考え方は、自然な考え方だと思います。親の経済的負担の軽減、子育てに関する相談窓口の設置や情報提供、保育サービスの充実など、もっと積極的に取り組むべき課題だと思いますが、この点につきまして当局はいかがお考えでしょうか。
若い人たちが暮らしやすく、そして、集まりやすいまちづくりは、
堀川市長の基本的な施策の一つだと思いますし、また、若い人たちが集まるということは、最も有効な地域の高齢化対策の一つでもあります。その視点からも、当然、姫路市においても独自の魅力のある子育て支援施策を充実させようとお考えだと思いますが、具体的にお聞かせください。
次に、2点目ですが、健康で文化的な最低限度の生活を確保することが福祉の目的と言いますが、憲法の生存権を持ち出すまでもなく、社会的弱者の救済、すなわち、困っている人を助けることが福祉の基本的な理念だと思います。そして、困っている度合いによって、どこまで支援をしていくかが住民の意識、生活水準、予算などの諸条件によって行政の判断にゆだねられるところであります。
私は、自分の努力ではどうすることもできない人、努力すれば克服できますが、それを求めることが非常に過酷だと思われる人への支援は、まず第一に考えるべきだと思います。この意味で、障害者への福祉は優先的に取り扱われなければならないと考えております。ノーマライゼーションの理念のもと、施設の整備のほか、生活環境の整備、自立の支援、啓蒙活動など取り組むべき課題はたくさんあると思いますが、人として生きていくには、食べ物以上に大切だと言われる教育の場にあっては、最大限の努力をしていただきたいと思っております。
障害を抱えながら頑張っている
子供たちに、せめて教育だけでも他の
子供たちと同じように受けさせてあげたいと懸命に頑張っておられるお母さん方を見ていますと、子供に教育を受けさせるのに親にこれほどの負担をかけるべきではないと思います。せめて学校に介助職員を配置して、障害を持つ
子供たちが少しでも安心して教育を受けられる環境を整備していただきたいと思います。教員の配置に関しましては、県の方針もあるでしょうが、市の臨時職員等で考えるなどの改善の余地はないのでしょうか、お聞かせください。
特色のある地方行政を可能とするためには、法律上の自主的な行政機能が認められるだけでなく、自主的で弾力的な財政基盤の確保が必要です。一般に地方財政は、歳出においては人件費、扶助費、公債費といった義務的経費が高く、国庫補助を伴う事業や機関委任事務の処理に要する経費といった必ずしも自主的運営に基づくものとは言えないものが多く、また、歳入においても、自主財源の比率が低いこともあり、財政運営の面で弾力性を欠きやすく、国の行政及び財政上の施策の影響を受けることが多いなど、特色のある施策の立案と推進には、事実上、多様な制約が存在することは承知しておりますが、当局の方針をお聞かせください。
以上で第1問終わります。
○
竹中隆一 議長
堀川市長。
◎
堀川和洋 市長 (登壇)
宮本議員のご質問中、効率的で効果的な行財政運営についてのうち、国、県の予算獲得と東京事務所の機能強化についてお答えいたします。
県の予算獲得につきましては、日ごろから情報交換を行い、知事、県幹部に対し、私を初め市幹部による要望を行うとともに、地元選出県議会議員に対し要望会を実施するなど、予算獲得に努めているところであり、本年度も10月に県議会議員要望、11月に県知事要望を行う予定であります。
国の予算獲得につきましては、国との人事交流による人脈や東京事務所を通じて情報収集に努め、適宜関係省庁に陳情、要望等を行っているところであります。各省庁の概算要求の前に地元選出国会議員や関係省庁に対して要望するとともに、広域的に重要な施策につきましては、西播磨市町長会、播磨地方拠点都市推進協議会でも重ねて要望しているところであり、本年度においては、7月21日に国会議員要望、翌22日に省庁要望を行ったところであります。今後も、情報収集と要望活動等を積極的に行い、財源の確保に努めてまいりたいと考えております。
東京事務所の機能強化についてでありますが、本市におきましては、東京出張所に課長級の職員を1人配置して事務所機能を持たせており、国会議員や省庁との連絡調整、情報及び資料収集、要望活動の日程や場所の調整のほか、各種会議への出席、市広報刊行物、資料の関係機関への配付等の事務を行っているところであります。今後は、現在の体制や活動の課題を十分に分析した上で、他の中核市の東京事務所の設置状況やその機能を参考にして、中核市にふさわしい事務所機能、それに伴う組織づくりについて検討してまいりたいと考えております。
ご指摘の立地場所についても、他都市の東京事務所が集中している場所が情報収集等の活動に最も適していることに加えて、東京出張所の借地契約期間が平成12年12月末で満了となることから、出張所のあり方とあわせて検討してまいりたいと考えております。
○
竹中隆一 議長
信澤
総務局長。
◎信澤祥平
総務局長 (登壇)
ご質問中、私からは、1番の効率的で効果的な行政運営についての(1)施策・事業・サービスの見直しについてのうち、施策・事業の見直しについてご答弁申し上げます。
議員ご指摘のとおり、21世紀を迎えるに当たって、現在、地方行財政を取り巻く環境は非常に厳しいものがあり、地方自治体は、新しい時代に対応した簡素で効率的な行財政運営が求められております。
本市におきましては、平成11年度予算編成において、経常的な市単独事業で1,000万円以上の170事業を選定し、公共性、優先度、公平性等の10項目の点検指標を定めて評価いたしました。その結果約4億円の経費節減となり、うち4,000万円を20事業に活用いたしております。
また、10年度は、施策を取り巻く社会経済環境や住民要望の変化などにより、施策の価値または効果が低下していると認められるものや、施策が長期間停滞または停滞するおそれがあるものなどについて、その原因、背景、影響等を総合的に検証する施策の再評価を行いましたが、国庫補助事業については、学識経験者等で構成される懇話会から、都市公園、河川事業等の19の対象公共事業すべてが継続が妥当との意見をいただいているところでございます。また、市単独事業についても再評価を行い、九つの対象事業のうち、姫路市土地区画整理精算金基金及び姫路市ふるさと創生基金の2件を廃止いたしました。
このようにして見直した事業以外の施策・事業につきましても、日常業務、予算編成等を通じて毎年見直しを行っているところでございます。
今後とも、引き続きこれらの事務事業の点検、再評価を通して、事業の徹底した見直しや優先順位の厳しい選択を行い、限られた財源の重点配分、経費支出の効率化を図りながら、21世紀の本市の将来像を見据えた市政運営に努める所存でございますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
高原
健康福祉局長。
◎高原義久
健康福祉局長 (登壇)
私からは、ご質問中の1の(1)施策・事業・サービスの見直しについての中の特別養護老人ホーム関係分と、2の(1)子育て支援についてお答え申し上げます。
まず(1)の施策・事業・サービスの見直しの中の特別養護老人ホーム関係分についてでありますが、平成12年4月からスタートする介護保険制度では、老人保健施設、療養型病床群も、特別養護老人ホームとともに介護・療養型入所施設として介護保険給付の適用を受けることになってございます。ご指摘のとおり、中央部では、特別養護老人ホームのベッド数は100床で、市全体の14%を占めているのに比べ、老人保健施設のベッド数は38%、療養型病床群のベッド数は32%を占めており、老人保健施設や療養型病床群が集中しております。
都心部での公立の特別養護老人ホームの整備の件でございますが、昨年11月の姫路市社会福祉審議会の答申を受け、特別養護老人ホーム、老人保健施設、療養型病床群を合わせた介護・療養型入所施設の地域的なバランスに配慮して整備を進めることとしており、整備地域については、これらの施設が極めて少ない地域での整備を優先させることにいたしております。
特別養護老人ホームの整備方法につきましては、効率的な行財政運営を確保する観点から、民間による建設を助成することを優先させたいと考えており、中央部で整備する場合でも、同様に対応してまいりたいと考えてございます。
次に2の(1)の子育て支援についてでありますが、子供をどう育てていくかは、まず第一義的に保護者が責任を負うものであり、社会が直接その領域に踏み込むことは極めて困難であります。しかしながら、一方で子育ては社会と密接にかかわる事柄であり、次代を担う
子供たちの健全な育成を社会全体で支えていくべきだというお考えには共感いたします。現実に子育てに係る保護者の負担は、心理面でも、経済面でも、相当なものがあり、安心して子供を産み、育てやすい環境づくりを総合的に進める必要があります。このため国、地方では、さまざまな子育て支援に係る施策、事業を展開しているところでございます。
このような中で、本市は、多様な保育サービスへの需要に対し、これまで延長保育や一時保育事業を県内他市に先駆けて積極的に実施してまいりました。また、平成10年3月には、姫路市子育て支援計画を策定し、地域子育て支援センターの拡充、保育時間の延長促進、乳児保育や乳幼児健康支援デイサービス事業の拡充、さらに、市の独自の事業として、子供の悩み相談のフリーダイヤル化と受付時間の延長、星の子館のなかよしホールの増設、地域子育て支援センターでの体験保育事業などにも取り組んでおります。また、この計画の中では、子供総合情報センターの設置や、ファミリーサポートセンターの創設も予定いたしております。
今後も、本市の実情に応じて子育て支援施策の充実、推進に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
牛尾
都市整備局長。
◎牛尾正喜
都市整備局長 (登壇)
私からは、ご質問中、1番目の効率的で効果的な行財政運営についてのうち、1項目の施策・事業・サービスの見直しについてのうちのキャスティ21についてお答え申し上げます。
キャスティ21計画につきましては、姫路駅周辺地区の鉄道高架事業により発生する広大な貨物ヤード跡地等を活用するため、昭和63年に交通体系から土地利用計画まで幅広い内容の総合整備計画の承認を建設大臣より受けましたが、その後、社会経済情勢等の著しい変化に伴い、新たな社会ニーズへの適合と長期的ビジョンに基づいた計画とする必要から、平成10年8月にキャスティ21計画懇話会を設置しまして、計画内容の見直し作業を開始いたしました。
その後、本年7月に第2回懇話会が開催され、計画地区のコンセプトと導入施設イメージ、総合的な交通動線、イベントゾーンの整備方針等につきまして、中間取りまとめ案として議論していただきました。今後、さらに部会で検討を重ね、本年度末を目途に懇話会の提言を受ける予定になってございます。
懇話会報告後における実施に向けた具体的な検討につきましては、まちづくりの総合性、一貫性、長期性の観点から、地区計画制度等の活用により適時適切な施設展開と、播磨の玄関口にふさわしい土地利用を図り得るように公共と民間のそれぞれの役割分担のもと、力を合わせ、将来の市民、播磨圏域住民に胸を張って残し得るまちの創造に向かって邁進する所存でございますので、よろしくお願いいたします。
また、鉄道高架事業につきましては、兵庫県が事業主体となり進めておりまして、東部高架区間につきまして、JR山陽本線の高架切りかえが完了し、現在、内々環状東線より姫路駅部の高架橋工事を推進している状況でございまして、平成10年度末の事業費ベースの進捗率は約46%となってございます。
姫路駅周辺土地区画整理事業につきましては、鉄道高架事業における東部高架区間の完成により、3本の都市計画道路が鉄道と立体交差した安全な道路として開通するなど、鉄道高架事業の進捗とあわせ事業を推進いたしております。
また、区画整理区域外の関連街路の整備につきましては、平成9年度に新幹線以南の都市計画道路下寺町線の整備をほぼ終え、現在、内々環状東線、内々環状西線においても、用地買収を進めておるところでございます。
なお、鉄道高架事業、姫路駅周辺土地区画整理事業、関連街路整備事業の各事業につきましては、平成14年度末のJR山陽本線の高架切りかえに向け鋭意事業を推進しているところでございますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
高岡教育長。
◎高岡保宏 教育長 (登壇)
私からは、ご質問中、老人大学校についてと、2番の介助職員の配置につきましてお答えをいたします。
まず老人大学校は、高齢者に学習の場を提供し、その生きがいと社会参加の確保を図るため昭和45年に手柄山で開校し、大学課程の6学科で授業を実施してまいりました。そして、昭和53年に1学科を新設、7学科となり、昭和56年には、田寺東の現在地に移転し、大学院課程の新設等その充実に努めてまいった結果、現在では、大学課程、大学院課程とも7学科編成で、6学年の大学校になっております。
平成11年度の入学状況を見ますと、大学では市内外から536人が入学され、また、大学院では386人の方々が入学され、現在、合わせて総学生数は2,765人となっております。文字どおり生涯学習の一つの学習拠点として多くの方々に利用されております。今後も、魅力ある大学運営を目指し、学生の皆さんにとって利用しやすく、親しみの持てる安全で快適な施設整備に努めるとともに、時代のニーズに合った講座の開設など、その充実に努めてまいりたいと考えております。
次に、介助職員の配置についてでございますが、障害のある児童・生徒の育成につきましては、
教育委員会としましても、保護者の気持ちを十分に配慮しながら推進してまいりました。議員のご質問にあるように、保護者の負担が少しでも軽減できればと考え、障害児学級の新設や増設により、よりきめ細かな指導の配慮ができるよう教育環境の整備に努めております。
幸いここ数年、保護者の方々の障害児教育や障害児学級への期待も高まり、平成5年度には43学級だった障害児学級も、平成11年度には79学級となり、さらに、本年度初めて軽度障害児対象に「通級による指導」教室の設置も1教室実現しております。しかしながら、地域の障害児学級で教育が受けられるようになったからといっても、保護者の中には、家にいても不安や心配を感じ教室をのぞく方もあったり、また、学校行事、特に水泳指導のときには、学校からの協力依頼などがあって、その指導に付き添ったりしている場合もございます。
こうした保護者の心理的な、あるいは時間的な負担などに対して、何とか学校で安心して生活できるような特別な配慮をしていかなければならないと考えているところでございます。特にその必要度の高いものから、保護者の負担を少しでも軽減する方向で検討したいと考えております。
また、このことは、障害児学級に限らずますます重度、重複化しております書写養護学校についても、同じく十分検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
7番 八木隆次郎議員。
◆八木隆次郎 議員 (登壇)
通告に基づきまして、以下9項目について質問をさせていただきます。
昨日からの諸
先輩議員の質問と重複する部分もあるかと存じますが、ご理解の上、よろしくお願い申し上げます。
まず1項目めは、障害者福祉の充実についてお尋ねします。先ほどもお話がありましたように、姫路市内にある養護学校、障害児学級は、県立の聾学校が1カ所、市立の肢体不自由養護学校が1カ所、県立の知的障害養護学校が1カ所あります。また、市立の小・中学校には障害児学級を79学級、内訳は小学校が54、中学校25学級が設置されておりますが、このうちの書写養護学校についてお尋ねをしたいと思います。
1点目でありますが、重度心身障害児・障害者施設についてお伺いします。
現在、姫路市には重症心身障害児施設が未設置であります。未設置であるがゆえ、例えば、突然の母親の入院等により短期の入所が必要になった
子供たちは、遠方への施設、三田市のさくら療育園や、国立療養所兵庫中央病院でありますとか、西宮の砂子療育園、小野市の国立青野原病院等への入所を余儀なくされております。医療的なケアを常時必要とする
子供たちもおり、保護者の方や家族の皆さんの精神面での負担はもとより、送迎面での負担も大きなものと存じます。いわゆる福祉行政の谷間と申しましょうか、兵庫県第2位の市になぜこういった施設がないのか、不思議でなりません。
現在の姫路市障害者福祉計画の中には、この重症心身障害児・障害者の施設整備は盛り込まれておりませんが、今、策定中の新総合計画の中に、ぜひにでも整備計画を盛り込むべきと考えます。また、国会での見通しにおいても、社会福祉事業法など8法の改正により、平成15年4月からは、児童短期入所にかかわる事務は、都道府県から市町村に移譲することとなっております。そういうことも踏まえましても、市としても早急にでも施設整備計画に着手すべきと考えますが、当局としてどのように考えておられるのかをお聞かせ願いたいと思います。
また、完成までの応急処置としては、他の養護施設、病院等を弾力的に短期入所施設として利用できるようにすべきと思うわけでありますが、ご所見をお聞かせ願いたいと思います。
2点目として、重度重複障害者を対象とした通所型施設についてお伺いします。
これも利用されようとしている人数に対しては、施設数が少ない現状であります。この書写養護学校の卒業生の進路でありますが、障害の程度がもう少し軽ければ、障害者雇用支援センターの活用や、姫路市総合福祉通園センター等の利用も可能なのでありますが、これも実際問題としては、卒業生のニーズにこたえられるものではありません。学校教育を終えた
子供たちの生活の場は家庭が中心とならざるを得ない状況ですし、障害が重度で重複している
子供たちにとって、在宅になるということは、毎日の生活のリズムを失い、生命への営みさえも危機にさらされることにもなりかねません。
在校生の60%以上が卒業後の進路先としてデイサービスセンターを希望しておりますが、3カ所のうちの1カ所は重度重複者用の施設になっていませんし、毎年の卒業生の増加に伴い、残る2カ所のデイサービスセンターの利用可能な日数や時間も取り合いになったりし、減少しつつある現状でございます。市内の交通の便のよいところに毎日希望する
子供たちが通所できるような通所型施設を、今後の重度重複障害児・障害者の増加を念頭に置いて早期に新設することが必要と思いますが、いかがでしょうか。
3点目として、この重度心身障害児・障害者の一時保護施設についてお聞きします。
昼間の一時保護施設ですが、現在は総合福祉通園センター内の障害者やすらぎルームを設置されておるのでありますが、土曜、日曜、祝日等の利用は、現在のところ利用できません。平日での閉園時間は、従来は5時までであったものを9時までと時間延長され、職員の方も可能な限りこの保護者に対して支援をしたり、時間延長をされているようですが、残念ながらこのような状況の中においても、障害のある子供を介助していただける人がいなかったために、その兄弟の子供を病院に連れていくことができず、手おくれになって死亡してしまったという例も聞いております。
他市では24時間体制での一時保護受付も実施されているところもありますし、一時保護施設の時間延長並びに休日対応については、必要不可欠な問題であると考えます。やすらぎルーム以外の施設、例えば保育所や児童センター等の利用も考えるべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。当局のお考えをお聞かせください。
4点目として、書写養護学校の通学バスの現状と問題点についてお尋ねします。
現在、書写養護学校は、3台のスクールバスで市内の生徒の送迎をしております。広範囲の姫路市を3台でカバーしても、1台当たりの乗車時間は1時間20分から1時間30分かかっております。往復で3時間乗っている生徒もいるわけです。この
子供たちは自由に体を動かすことが困難な生徒であり、長時間の乗車は体の変形をも助長させます。1台のスクールバスの増車ができますと、すべてのバスが約1時間で登下校できます。折からの市交通局の減車、減員の処置対応の人員や車を回すことも可能であると思いますが、当局のお考えをお聞かせください。
第2項は、姫路市における環境管理の国際規格ISO14001の取得に向けた取り組みについてお尋ねします。
姫路市役所内ではエコオフィスプラン、つまり資源の有効利用、省エネルギー等の取り組みについて具体的な目標や行動を掲げ、職員が実践することにより、各職場での環境に配慮した行動の定着化を図っておられます。プロジェクトが推進され、各種の環境マネジメントが実施されておりますことについてもよく存じております。
ご存じのとおりISO14001認証取得に当たっては施策や対策の結果ではなく、その取り組み方やプロセスが認定審査対象となります。また、その認証に当たっては、外部機関が審査するため客観的に評価を得ることができ、評価に信頼性があり、かつ国際認定として内外に認められます。全国自治体の間でも、この環境管理の国際規格であるISO14001の認証取得を目指す動きが活発になってきていることは、当局もご承知のことと思います。
次に、公的施設の非行防止整備状況についてでありますが、公的施設は市民の文化・教育・健康などの向上の場として利用されている施設でございますが、残念ながら一部公的施設で薬物乱用の温床となり、窓ガラスを割られ、シンナー吸引をした形跡があったと報告もございます。こういった施設に対しましては、重点的に警察のパトロールを依頼したり、地域の少年補導委員、防犯委員の方々等関係者の協力を得て巡回補導を強化し、非行防止に努めているところでございます。
また、学校教育の中で、薬物に対する正しい知識を教え、薬物に手を出さない健全な青少年の育成に努めているところでございます。
次に、公営施設の南向き建設基準設定についてのうち、学校施設につきましてはご指摘のような学校もありますが、ほとんどの学校では南向きに建設されております。今後学校の建設着工に当たりましては、敷地の形状、広さ、日影規制の問題などもありますが、南向きを基準とした考え方で学校施設の整備に努めていきたいと思っております。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
神吉
環境局長。
◎神吉佑昌
環境局長 (登壇)
八木議員ご質問のうち、私からは第2項目めのISO14001認定取得についてお答え申し上げます。
ご質問の他市の環境ISO14001認定取得の動向と、市の現状につきましては、平成11年6月現在で全国3,300余りの地方公共団体のうちで17カ所が既に認証取得しておりまして、そのうち市関係は上越市を含めまして4市でございます。また、県下では兵庫県庁、神戸市を含めまして、数自治体が取得に向かった取り組みをしているとの情報を得てございます。
姫路市におきましては、議員ご指摘のとおり本年4月に率先行動計画としての姫路市役所エコオフィスプランを定めました。平成13年を最終年次といたしまして、この5月から環境ISOの同様の手法によりまして、環境への負荷の削減を目標にして、市の施設の電気使用量、水道使用量や燃料使用量の削減目標値を設定いたしました。庁内挙げて職員一人一人が職場におきまして、また、業務を通じまして、日常的に配慮すべき項目を定め、その実践の緒に着いたところでございます。
今後の対処方法といたしましては、なお一層計画の浸透・推進を図るために、庁内各課に配置しております推進員499名ございますが、こういった推進員の研修、また、職員一人一人の意識の定着、今年度前期の取り組み状況のチェック、各職場での問題点の解析、こういったことを行いまして、市役所も一事業体といたしまして、環境負荷の低減に向け、環境ISOの理念を生かして積極的に取り組んでいく所存でございます。
環境ISO14001の取得につきましては、まず、ただいまスタートいたしましたエコオフィスプランに掲げる目標値の達成と、職員一人一人が環境負荷にいかに低減に向けた意識を持つか、また行動をとるか、こういったことを身につけるように組織を挙げまして、努力してまいりたいと思います。
取得につきましては、他市の状況、情報等を取得しながら研究してまいりたいと考えてございます。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
信澤
総務局長。
◎信澤祥平
総務局長 (登壇)
ご質問中、私からは3番の姫路市の第2次行政改革の実施状況についての2点についてお答えいたします。
まず、(1)番目の経費節減成果、約6億円の使い道についてですが、平成11年度の予算では、事務事業点検評価モデルによる事業の見直しや内部管理経費の節減に努めた結果、当初の目標を上回る約6億2,700万円の節減が達成されましたが、このうち約4,000万円につきましては20の事業に活用し事業の充実を図っておりますが、さらに施設の延命、有効活用を図るため、施設の維持補修経費や介護保険事業を初めとする福祉施設の充実を図る事業に重点配分を行うなど、市民サービスの向上に努め、また、市制施行110周年という節目の年を迎え、市民が主体となって実施するウェルカム21イベントなど活気あふれるまちづくり事業経費にも配慮を行ったところでございますので、よろしくお願いいたします。
次に、市職員の提案規定並びに表彰規定についてでございますが、職員提案制度は職員の行政推進のための知恵や工夫を発掘し、それを自由な提案として生かすことにより、市民サービスの向上や事務の改善、組織の活性化を図るとともに、職員一人一人が問題意識を持って仕事に取り組むための意欲や研究心を向上させ、能力開発を行うための制度でございます。
本市におきましては、昭和42年度に職員提案規定を設置し、その趣旨に基づいて多くの成果を上げてまいりました。この制度の運用におきましては、職員が随時提案できるよう庁内2カ所にアイデアポストを常時設置し、毎年8月を提案強調月間として提案制度を事務管理代理等を通じて全職員にPRするほか、新入職員研修や新任係長研修時などに積極的な参加を促しております。
応募された提案につきましては、関係課の意見を聞いた後、関係課長からなる事務改善委員会の幹事会及び助役を委員長とする同委員会において審査され、優秀な提案については褒賞を授与するとともに、表彰も行っております。
これまでにも、この制度の運用により市政情報センターの設置とか、粗大ごみ集積場のスプレー缶穴あけ機の配備、浄水場発生汚泥の有効利用などの施策が実現したところでございます。
第2次行政改革実施計画策定時におきましても、行政改革関連事項について職員提案の募集を行いましたほか、第2次行政改革実施計画に盛り込まれた44項目の施策や実施計画以外に、局別で取り組むことにしています92項目の施策のように、各職場におきましても、常に職員の積極的な発想により施策提案や事務改善が活発に行われ、今回の行政改革の実績に反映されているものと考えております。
また、議員ご指摘の審査回数につきましては、提案の応募状況等により柔軟に対応していきたいと考えております。
今後ともこの提案制度をより積極的に運用し、行政改革大綱に掲げた市民サービスの向上と行政運営の効率化に一層努めてまいる所存でございます。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
三木
都市局長。
◎三木繁治
都市局長 (登壇)
私からは、ご質問中、7番、公営施設の南向き建築基準設定について、南向きを基本とした建築基準を設定すべきの、ア 公営住宅についてお答え申し上げます。
本市の
市営住宅の建設は、姫路市公共賃貸住宅再生マスタープランに基づき、老朽化した木造及び簡易耐火構造の
市営住宅の建てかえ事業で推進いたしております。従来から建てかえ団地の配置計画につきましては、原則的に南向き住戸を基本とした考え方で建てかえ事業を推進してまいりましたが、ご指摘のように、一部の団地では敷地の形状などにより南向きでない住戸配置となっている住宅もございます。
今後とも、団地の建てかえに伴う配置計画を作成する場合には、南向き住戸配置を基準とする考え方を持ちながら、団地の敷地の形状、広さ、用途地域、建てかえの方法などを勘案し、あわせて敷地周辺の状況や住宅の日照などを考慮に入れ、それぞれの団地ごとに最善の配置計画となるように計画を作成してまいりたいと考えております。よろしくご理解願います。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
山本
産業局長。
◎山本義信
産業局長 (登壇)
ご質問中、私からは9番目の市、北西部まちづくりについてのうち、1点目の美術工芸館を含む書写山ろくの工芸村構想について、ご答弁を申し上げます。
書写山ろくの整備につきましては、平成6年に策定しました書写の里整備構想、議員お示しの工芸村構想を引き継いだものと承知しておりますが、この構想を具体化するために、まず山ろくにおいて山麓公園の整備や案内板を設置し、平成6年に書写の里・美術工芸館の整備をいたしました。
山上に至るアクセスといたしましては、ロープウエーを大型化するとともに、ロープウエー山上駅周辺では展望広場や山上公園を整備し、案内板も設置をいたしております。また、山上におきましては、平成9年に上水道を布設するとともに、昨年には公衆用のトイレを設置する等、観光地としての整備を図ってまいりました。
山上駅から円教寺に至るルートにつきましては、馬車道や登山道沿道への植栽なども行いましたが、この地域はできるだけ美しい自然をそのまま残していくべきであると、このように考えております。
今後は、これら山ろく、山上で整備されました施設を十分活用していくために、円教寺の固有の伝統行事や新緑まつり、もみじまつりなどのイベントを積極的に展開するとともに広くPRにも努めまして、また、各施設の管理者が相互に、さらに十分連携を図りながら一体となって、観光客や市民の皆さんが何度でも訪れてみたいと、このように思えるような魅力のある観光地づくりを目指していきたいと、このように考えてございます。よろしくご理解いただきたいと思います。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
野本
建設局長。
◎野本博
建設局長 (登壇)
私からは、9番目の市、北西部まちづくりについてのうち、(2)点目の書写東公園の早期実現をについてお答え申し上げます。
書写東公園は、昭和42年3月に面積約4.5ヘクタールの地区公園として都市計画決定され、昭和59年3月にその一部である面積約0.83ヘクタールを供用開始し、現在に至っております。将来の事業実施が予定されている公園の一つでもあります。
さて、現在姫路市では4カ所の近隣公園、具体的に申しますと、小川、小坂、垣内、付城公園でございます。3カ所の地区公園、袋尻、津田、網干南公園、4カ所の総合公園、手柄山中央、桜山、運河、姫路公園を国庫補助事業として整備中でありますが、これらの公園はいずれも面積が大きく、膨大な事業費がかかりますので、完成までにはいましばらくの期間が必要かと思います。
ご要望の書写東公園の整備につきましては、整備中のこれらの公園の進捗状況や地域のバランスも勘案しながら、よく検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
以上でございます。
○
竹中隆一 議長
9番 宮下和也議員。
◆宮下和也 議員 (登壇)
それでは、通告に従いまして質問をいたします。十分な質疑、質問の要領を身につけていませんが、私なりに勉強してきた質問でありますので、この点を十分に配慮していただきまして、ご答弁いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず初めに、不妊治療患者に対する支援についてお尋ねいたします。
今、急激な出生率の低下が続いている日本は、世界に類のない少子・高齢化社会に突入しつつあるのは、私のみならず、本日お集まりの
堀川市長を初め、
先輩議員の皆様も認識されていることと思います。少子・高齢化が進むことにより、従来の社会構造では対応できないことや、今後我が国にもたらす影響や課題、対策など、マスコミ等により毎日のように報じられ、国民的な関心事となっています。
この少子化という問題を、ただ出生率が低くなったとか、子供の姿を見かけなくなったという感覚で使うことが多いのですが、昨年の合計特殊出生率は1.38で、史上最低との報道がなされておりました。現在の人口を維持させていくのには、出生率が2.07なければいけないと言われているのを見てもわかるように、一組の夫婦が2人以上の子供をつくらないと、人口は2007年をピークに減少に転じ、50年先には現在の人口の半分になると言われております。
このような少子化をもたらした原因を見てみますと、女性の晩婚化が挙げられております。結婚に対する魅力がなくなってきた、女性の社会進出と経済力の向上、独身生活の自由等々、いろいろと理由はあるのですが、結局は出産が可能な年代の女性のライフスタイルが変わってきたためのように思います。
しかし、一方では、周りの方々から祝福され、幸せな結婚生活をスタートしたにもかかわらず、子宝に恵まれないという夫婦もあるように伺っております。ここに、そのような不妊に悩むご夫婦の一例を紹介させていただきたいと思います。
その夫婦はともに39歳で、結婚12年目を迎えるのですが、1年たっても子供ができない、2年たっても子供ができない、これは変だということで、近所の産婦人科へ夫婦で通院されたそうであります。
いろいろと診察を受けたそうで、その結果、婦人の方に原因があるとのことでしたが、子宝に恵まれたい思いから約10年間不妊治療に通われました。AIH法(人工授精)から始まり、IVF法(体外受精)まであらゆる治療を行い、兵庫県内はもとより遠くは九州にまで治療に行ったこともあったと言われておりました。が、年齢的な理由から、子宝に恵まれることなく治療を断念したと申しておられました。
今、申し上げた話はまだいい方の例であって、不妊治療は自由診療であるために保険適用がきかず、その治療費はかなり高額な治療費になると聞いており、経済的な余裕がなければ長く続けられないのが現実であります。
先日の新聞に、厚生省は現在28万5,000組の夫婦が不妊治療を受けていると公表した上で、来年4月に不妊専門相談センターを全国に設置すると発表しておりました。患者にとっては大変喜ばれるサービスと思われ、その成果に期待するものであります。
本市におきましても、妊産婦相談窓口を開設し対応されていますが、肉体的・精神的苦痛の上に経済的な負担を抱え、不妊治療を現在も続けておられる夫婦に対して、支援の一環として、保健所か医師会に専門の相談センターの設置を検討していただけないでしょうか。当局のお考えをお示しください。
第2点目に、結核患者の診療体制についてお尋ねいたします。
我が国では、結核は戦前から戦後にかけて日本人の死因の第1位を占め、国民病と呼ばれてまいりました。しかし、戦後の混乱期から立ち直り、急激な生活水準の向上や医学・医療の進歩により、以前に比べてその数は大きく改善されてまいりました。新たに発病した人は、昭和34年を最後に減り続けてまいりましたが、平成9年の新登録患者数が4万2,715人と、前年より243人の増加となり、かかる事態を重く見た厚生省が結核緊急事態宣言を7月26日に発表したのは記憶に新しいところであります。
一方、世界に目を転じてみますと、世界人口の3分の1に当たる約17億人が結核に感染し、毎年約800万人ずつ増加し続けており、その死亡者は年間約300万人にも及び、WHO(世界保健機関)は1993年に結核の非常事態宣言を発表し、世界的な結核拡大に警告を発しております。現在でも、日本では年間約2,700人が本症でとうとい命が奪われているのが現実であり、かつては年間数万人から10万人以上が死んだと言われる国民病に逆戻りするのか、今がその分岐点と言われております。
特に、患者数においては西高東低と言われ、近畿地方を中心に特に多く見られ、平成9年の人口10万人当たりの発病者の上位3位までが大阪、兵庫、和歌山の順で、結核に対する認識の甘さだけでは済まない状況であると言えるのではないでしょうか。
本市におきましても、本年6月1日現在で566名の方が結核患者と登録されており、罹患率も平成6年から平成10年の平均を見てみましても、全国の33.9に対し43.6と高い数値を示しているのも事実でございます。このような現状を踏まえ、予防対策の強化に、また登録された566名の患者の健康管理や治療にどのように取り組んでいかれるのかお聞かせください。
また、先日、新聞にこのような見出しで記事が出ておりました。「集団感染、起きやすく」と、本年1月、高知県内の中学校で起きた集団感染の経過を報告したもので、発病者19人、予防服薬を受けている人は150人を超す大規模な集団感染の記事でありました。
集団感染は全国でも年々増加しているとの報告もなされており、特に免疫力の低下するお年寄りの多い特別養護老人ホームや、小・中学校などでのちょっとした油断や診断のおくれが引き金になると言われております。
そこで、お尋ねいたします。本市におきましては、入院処置が可能な医療機関は1カ所であり、結核病床は18床とお聞きしておりますが、このような集団感染が発生したときにどのようにして対応されるのでしょうか。当局の考えをお示しください。
次に、雇用対策についてお尋ねいたします。
戦後最悪と言ってもよい不況下で、今、雇用問題は極めて憂慮される状況になってきております。政府発表の完全失業率も間もなく5%台に乗るのも時間の問題とも見られております。兵庫県におきましても、雇用情勢は深刻な状況に追い込まれており、6月発表の有効求人倍率が0.33倍となっており、全国でも3番目の倍率の低さとなっております。
私の知り合いの中にも、会社がつぶれた、リストラに遭い職をなくしたというようなことをよく耳にする機会がふえたように思うわけでございます。
これらの憂慮される状況を変えるため、先ごろ政府より緊急雇用対策の一環として決定した2,000億円の緊急地域雇用特別交付金が交付されております。兵庫県に配分された緊急地域特別交付金は85億円と伺っております。同交付金は、失業者の増大に対する応急の処置として、職を失った人が安定した就業先を得られるまでの一時的な雇用就業機会を創出することを目的としたものであります。また、同交付金を財源として直接、新規雇用、就業を生み出す事業を実施できるほか、民間企業やNPOに事業を委託できるとの内容になっております。
そこで、お尋ねしたいのでありますが、本市に配分される同交付金をどのように活用されるのか、また具体策を考えておられるのか、そのお考えをお聞かせください。
次に、市民サービスの向上についてお尋ねします。
第1点目は、各種申請書の代筆業務についてであります。本市におきましては、市民サービスの向上を図るために各種情報機器を駆使され、市民サービスの向上に努めてこられました。昭和55年4月の新庁舎開庁から始まり、本年4月まであらゆる手を尽くしていただきました。模写電送装置の導入から始まり、住民票漢字電送ラインサービス、印鑑証明のイメージ化オンラインサービス、住民票・印鑑登録証明・外国人登録証明書の自動交付、また、本年4月にはファクシミリ乾式複写機複合機に更新され、広く市民に活用され、大変喜ばれております。
しかしながら、先日、私のところへ、あるひとり暮らしのお年寄りの方から電話をいただきました。その電話の内容は、役所へ行き、申請書の用紙をもらい、書き込もうとしたが、その書き方がわからずに、せっかく役所に行ったのに、何もせずに帰ってきたという内容でございました。
業務の効率化、スピード化を推進してきたつけがお年寄りに回ってきたような気がいたします。役所または出先機関に申請書を出しに来られた方が何もせずに帰ってしまうようなことがなくなるように、プライバシーの保護という点もあろうかと思いますが、窓口において代筆業務を行ってはいかがでしょうか。当局のご所見をお聞かせください。
第2点目は、本庁総合受付のあり方についてであります。
先日、視察で山梨県甲府市へ行かせていただきました。市役所へ入った途端に、すばらしい光景が目に飛び込んでまいりました。それは女子職員1名と男性職員2名が来庁してきた市民に対応しており、その身ぶり手ぶりを見ておりますと、その用件はどこへ行けばよいというような内容だったように思いました。その方も満足げな顔で立ち去っていかれました。
本市におきましても、大変に広い庁舎でございます。来庁してきた市民の方が、自分でどこへ行けばその用件が済むのかわからないというようなことが多々あるのではないでしょうか。例えば、提案でありますが、現在の1階総合案内を見直して、もっと市民が相談しやすいような明るく広い受付づくりや、幹部職員が輪番するロビーマネジャーを配置されてはいかがでございましょうか。そのお考えをお聞かせください。
次に、イベントPRについてであります。
姫路市青山の宿泊型児童館「星の子館」が今年度より高齢者にも対象を広げ、
子供たちの遊び相手になってもらうため、同館で開催している乳幼児クラブと合流をする計画であります。こうした宿泊イベントの目的は、児童の自然体験や親子の交流を目的に実施しているのでありますが、それ以上に子育てに関心のある60歳以上の高齢者に「星の子館」に泊まってもらい、世代を超えた交流を実現し、豊かな人生経験を生かして子育てのポイントを披露することにあります。
しかし、第1回目の開催を7月に予定しておりましたが、応募者がゼロでイベントの実施ができなかったことが9月1日付で新聞報道がありました。まことに残念なことであります。同館の関係者も、核家族が進む中、高齢者の方々に子育てに悩む父母に対してアドバイスをしていただけることや、孫と同居できないお年寄りに対して楽しいひとときを過ごせればと言っておられました。私は、何としてもこの企画を成功していただきたいと願うものであります。
第1回目は、高齢者の応募がゼロという形になってしまいましたが、宿泊金額が高かったり、PR不足が考えられるのですが、今後どのようなPRを図ろうとしているのか、お尋ねいたします。
私の提案でありますが、市の公用車の活用も考えられます。例えば、車にPRのステッカーを張ることも考えられるし、自治会・老人会に対しチラシを配布するとかいろいろ考えられますが、お聞かせください。
次に、エコオフィスプランについてお尋ねいたします。
姫路市は、西播磨の中心都市として都会の顔を持った反面、緑豊かな自然が多く残されております。これらのすぐれた自然環境を将来に守り伝えていくことは、現代に生きる私たちの責務であり、そのためには48万市民の具体的な行動により、社会の中のさまざまな活動を環境への負荷の少ないものに変えていく必要に迫られております。身近な生活環境から地球環境まで複雑多様化している今日の環境問題に的確に対応し、取り組みを進めていくことが必要となってきております。地球温暖化やオゾン層の破壊、
ダイオキシン問題等さまざまな課題が山積みされているのが現状です。
本市におきましても、直面する環境問題に対して占める位置が極めて大きいことを自覚し、率先垂範の姿勢を示され、資源の有効利用、省エネルギー等の具体的な行動目標を掲げた姫路市役所エコオフィスプランを策定し、5月1日より実施されております。
その内容を見てみますと、二酸化炭素の削減や施設から排出される廃棄物量の削減など5項目からなる取り組み事項と具体的な数値目標を設定し、67項目からなる日常業務における配慮項目を掲げ、目的の達成に向けて努力されております。
そこで、お伺いいたしますが、同プランが実施されてまだわずか4カ月間ではありますが、その成果はどのようになっているのでしょうか、お示しください。
また、67の日常配慮項目の中に低公害車の導入、トイレの擬音装置の設置、井戸水・雨水の利用など7項目の検討項目が入っているのですが、現在の状況をお聞かせください。
次に、蒲田地区の諸問題についてお尋ねいたします。第1点目は、市道八幡301についてご質問いたします。昭和61年度に蒲田地区より事業着手した本市道は、平成6年度に295メートルが完成したまま、本事業はストップしております。東側部分の接続道路の整備がおくれているためと思われるのですが、下手野一丁目に建設予定の日赤病院が完成しますと、その周辺道路は大変な渋滞が予想されており、荒川、町坪方面へ抜ける本市道の役割はますます重要になり、その整備は急を要すると思われますが、今後の事業計画はどのようになっているのでしょうか、お聞かせください。
また、このたびJR英賀保駅周辺の土地区画整理事業の都市計画決定がなされておりますが、今後の整備計画をあわせてお聞かせください。
次に、山陽新幹線コンクリート片落下についてであります。
姫路市広畑区西蒲田のJR山陽新幹線高架橋で、コンクリート片の落下は地上約5メートルの橋脚の上端部であります。落下場所は近くの企業の駐車場になっており、その現場付近は民家やアパートが建ち並ぶ住宅街で、人通りの多いところでもあります。