令和 3年 12月定例会(第4回) 令和3年第4回
石狩市議会定例会会議録(第2号) 令和3年12月7日(火曜日)午前10時00分開議─────────────────────────────────────────────── ◎議事日程 日程第 1
会議録署名議員の指名 日程第 2
一般質問─────────────────── ◎本日の会議に付議した事件 日程第 1
会議録署名議員の指名 日程第 2
一般質問─────────────────── ◎出席議員(19名) 議長 15番
花田和彦 副議長 9番 片平一義 1番 加納洋明 2番
阿部裕美子 3番 遠藤典子 4番 三崎伸子 6番
蜂谷三雄 7番
神代知花子 8番 天野真樹 10番 米林渙昭 11番 上村 賢 12番 大野幹恭 13番 金谷 聡 14番 佐藤俊浩 16番 山田敏人 17番 加藤泰博 18番 髙田静夫 19番 伊藤一治 20番
日下部勝義─────────────────── ◎欠席議員(1名) 5番
松本喜久枝─────────────────── ◎
出席説明員 市長 加藤龍幸 副市長 鎌田英暢 教育長
佐々木隆哉 監査委員 百井宏己
農業委員会会長 須藤義春
選挙管理委員会委員長 白井 俊 総務部長・ 及川浩史
選挙管理委員会事務局長(併) 総務部・ 市園博行
危機対策担当部長・
保健福祉部次長 (
新型コロナウイルス 感染症対策担当)(扱)
企画経済部長 小鷹雅晴
企画経済部・ 本間孝之
産業振興担当部長・
農業委員会事務局長(併)
企画経済部次長 中西章司 (企画担当)
企画経済部次長 佐々木一真 (
企業連携推進担当) 財政部長・ 蛯谷学俊 (兼)
会計管理者 環境市民部長 松儀倫也
保健福祉部長 大塚隆宣
保健福祉部・ 上田 均
健康推進担当部長 保健福祉部次長 伊藤学志 (
子ども政策担当)
建設水道部長 佐藤祐典
建設水道部・ 高野省輝
水道担当部長 生涯
学習部長 安崎克仁 生涯
学習部理事・ 西田正人 生涯
学習部次長 (
社会教育担当)(扱)・ (兼)
市民図書館館長 生涯
学習部次長 石橋浩明 (
教育指導担当)
厚田支所長 東 信也
浜益支所長 畠中伸久
監査事務局長 松田 裕─────────────────── ◎
議会事務局職員出席者 議会事務局長 丸山孝志 次長 近藤和磨 主査 工藤一也 書記
武田ほのか─────────────────────────────────────────────── 午前10時00分 開議───────────────────
△開議宣告
○議長(
花田和彦) これより、本日の会議を開きます。───────────────────
△議事日程
○議長(
花田和彦) 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりです。───────────────────
△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(
花田和彦) 日程第1
会議録署名議員の指名を議題といたします。
会議録署名議員は、
石狩市議会会議規則第81条の規定により、 7番 神 代 知花子 議員 16番 山 田 敏 人 議員を指名いたします。───────────────────
△諸般の報告
○議長(
花田和彦) この際、諸般の報告をいたします。 11月30日に開催されました
厚生常任委員会及び
議会改革推進特別委員会において、正副委員長の選任が、また、
建設文教常任委員会及び
議会運営委員会において、委員長の選任がそれぞれ行われ、その結果が議長の手元にまいりましたので、報告をいたします。
厚生常任委員長に12番
大野幹恭議員、副委員長に17番
加藤泰博議員、
議会改革推進特別委員長に2番
阿部裕美子議員、副委員長に18番
髙田静夫議員、
建設文教常任委員長に18番
髙田静夫議員、
議会運営委員長に11番
上村賢議員、以上のとおり、選任された旨の報告がありました。 諸般の報告を終わります。───────────────────
△日程第2
一般質問
○議長(
花田和彦) 日程第2
一般質問。 予定の順序に従い、順次質問を許可いたします。 初めに、6番
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄)
日本共産党、
蜂谷三雄でございます。 花田新議長、初めての質問ということで、誠心な気持ちも含めて質問してまいりたいと思っております。 最初に、今年度産米価下落問題への支援について伺います。
新型コロナウイルス感染症の影響は、国の
基幹的産業である農業分野にも深刻な影を落としています。主食米である米価は、北海道の主力品種ななつぼしの今年度産価格が一俵11,000円、JA石狩はプラス500円ということになっておりますが、昨年比2,200円もの下落であります。 特に、浜益・厚田では胴割れによる2等米の割合が多いことも深刻でございまして、さらに、2020年産米は、道内5万トンも在庫を抱えていると伝えられております。品種により1万円を切る全国的な低価格であり、例年の年末の追加払いが見込めないなど、とりわけ作付面積の大きい農家ほど影響は深刻であります。 この下落の影響の大きさは、
コロナ対策として、2021年産は、全国で6.7万ヘクタール、36万トンもの減反を行った結果の価格であるということであります。 そして、来年産米もさらに下落は避けられない様相であり、北海道の米作の危機感を、農家のみならず、
地域生産団体や自治体を含めて共有し必要な対策を時期を失せず講じることが求められているのではないでしょうか。 国は、
周年供給事業15万トンの特別枠で、飲食店や
こども食堂などに供給するとしておりますが、
周年供給事業は1年後に古米として販売する米の保管料などを国が補助するものであります。 2020年産米は37万トンが事業にのっており、15万トンの特別枠は37万トンの内数でありまして、また、本年10月時点で2020年産米60万トンが古米として残っており、15万トンの特別枠では焼け石に水との関係者の嘆きの声も残念ながら聞こえてまいります。 この間の国が推進した需要に応じた生産・販売の政策、これは突き詰めれば
米作生産調整に自己責任を農家に求め、一方で、国内消費と関係のない
ミニマムアクセス米77万トンもの輸入は輸出大
企業支援そのものであり、新自由主義の農家版とも言えるものです。
先進主要国は、主な農産物への価格と、
所得保障システムが国の
食料安全保障政策としてしっかり定着しております。 以上、申し上げ、
コロナ緊急対策として、以下、3点について国に強力に求める考えについて伺います。 第1点は、
コロナ禍の需要減少という特別な環境での過剰在庫が発生していることに鑑み、
過剰在庫米を政府が緊急に買い入れて需給環境を改善し
米価下落対策を強力に求めること。 2点目、政府が
買上げた米を、市場から隔離して、
生活困窮者や学生支援など、命をつなぐ
コロナ緊急対策として行うよう求めること。 3番目、
ミニマムアクセス米は、日本国の災害対策として、せめて
乳製品並みに輸入量の減量調整を行うよう求めること。以上の対応についてお伺いいたします。 次に、石狩市としての独自の取組として、
石狩市内農家へ農業をこれからも継続のための資金融資に対する支援についてどのようにお考えか伺っておきたいと思います。 二つ目は、市内の
需要喚起策を現時点においてどうお考えなのか伺っておきたいと思います。 以上であります。
○議長(
花田和彦)
本間産業振興担当部長。
◎
企画経済部・
産業振興担当部長・
農業委員会事務局長(併)(本間孝之) 私から米価下落問題に関する御質問にお答えいたします。 初めに、米の
過剰在庫対策についてでありますが、国では、令和2年産米37万トンのうち、15万トンを
新型コロナウイルスの影響による
需要減相当量として特別枠を設け、今後、長期間にわたる保管料等の支援策などを講じるとされております。 次に、
生活困窮者や学生への支援についてでありますが、先ほどの特別枠15万トンには、
販売促進等支援が含まれており、具体的には、生活弱者(
こども食堂など)への支援や中食・外食に対する
販売促進支援が含まれております。 これら
米価下落対策に関わる米政策の見直しにつきましては、これまでも市長会を通じて国へ要請しているほか、
全国農業協同組合中央会においても、米の需給対策、備蓄米の運用改善を含め、国へ要請しているところでございます。 今後におきましても、国の動向を注視しながら、要請など必要な措置を講じてまいりたいと存じます。 次に、
ミニマムアクセス米の
輸入量調整についてでありますが、ガット・
ウルグアイ・ラウンド農業合意において、
包括的関税化の原則とともに、米の輸入に対し数百%の関税をかけて
国産米生産を保護する代わりとして、最低限の輸入機会を提供することとされており、
国内生産量に関わりなく一定量の輸入が
国際ルールとして定められております。
ミニマムアクセス米の用途としましては、価格などの面で国産米では十分に対応し難い用途、例えば、みそですとか、焼酎とかの加工食品の原料、そういったものを中心に販売されておりまして、国では輸入を受入れた際、導入に伴う転作の強化は行わず、生産調整についても国産米の需給状況のみをベースに
生産数量目標を算定するとされ、米価下落への影響は極めて少ないものと認識しております。 また、国際的に合意したルールに基づく措置であることから、本市といたしましては、今後の動向を注視してまいりたいと存じます。 次に、農家への資金融資についてでございますが、国は、
新型コロナウイルス感染症による影響を考慮し、農業者などの
経営支援策として、5年間は実質無利子で貸付けが受けられる
農林漁業セーフティネット資金制度を新たに創設したところであり、市としては、こうした制度を活用いただき、安定した農業経営につなげていただくことが重要と考えておりまして、JAいしかりや
JA北石狩を通じて農家の皆様に制度の周知について依頼しているところでございます。 最後に、市内における米の
需要喚起策についてでありますが、JAいしかりでは、本年10月より石狩産米の販売強化に向け、地元市場とれのさとに職員1名を増員し、
市内飲食店や小売店へ石狩産米の営業強化を図っているほか、定期的に行う石狩産米ななつぼしの特売や、
防災備蓄用おにぎりなどの新たな加工品の開発を行うなど、石狩産米の消費拡大に向けた取組が行われているところでございます。 また、本市におきましても、昨年より
ひとり親家庭へ向けた支援策として、石狩産米の配布を行っているほか、
ふるさと納税の返礼品として広くPRすることで、消費拡大を後押ししてまいりたいと考えてございます。 以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 再質問させていただきます。 まず、一つ、国に対する要請については、質問項目について随時行っていきたいということですので、これについては了解いたしますが、
ミニマムアクセス米に対する捉え方がちょっと違うのではないかということを私からも指摘しながら申し上げておきたいと思うのですが、これは、ガット・
ウルグアイ・ラウンドによってこの
ミニマムアクセス米の輸入が決まりました。 これの背景はどうなのか、詳しく私は申し上げませんが、どこに背景があるかと、確かに国際協定ではあるけれども、他の産業との
関わり抜きに
ミニマム米というのはあり得ないのです。だから私は最初に申し上げたところです。 現在、コロナの災害というのは、これは人類が予定しなかった影響が、日本の農業に、しかも主食米を生産している米農家にこのような影響が出てきたときに、この77万トンの輸入というのは果たして妥当なのかどうかと、逆に言えば、国際社会の中で、国の地位と権利を低下させはしないかと、そう私は思っておりまして、地方の首長が地域の基幹産業を守るために声を発するというのは自然な声ではないでしょうか。 それほど今回の米価の下落問題、あるいは、米余りという問題については、地域の問題であると同時に、国全体に関わる農業の今後の継続を左右する国難でもあると私は思っているのです。 この国難に対して、あるいは、地域における基幹産業のこのような困難に対して、やはり、地方の首長としてしっかりとした声を上げることが必要なのではないでしょうか。 併せて申し上げておきますけれど、1995年度というのは、ガット・
ウルグアイ・ラウンドで
ミニマム米の輸入が始まった、この年の北海道の農家戸数に比べて現在どれだけ減っているかというと、43%です。僅か3万4,913戸にまで激減しています、
農業センサスによれば。 北海道の主産業として今後とも維持できるかどうかというのは、本当に私は厳しいと思っておりまして、そのことも含めて再質問とさせていただきますが、その他、市内の需要喚起については、るる述べられました。了解をいたしますが、
コロナ禍における困窮者が非常に増えている、こういう人たちに対する市内の米の使用の仕方といいますか、喚起の仕方といいますか、需要を地域内において増やしていくということについては、さらなるご努力をいただきたいということを申し上げて、再質問といたします。 以上です。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) 重ねての御質問に私からお答えいたします。
ミニマムアクセス米の件でありますが、
先ほど担当部長からの答弁にもありましたが、このことは、国際的に合意したルールに基づく措置であり、また、価格などの面につきましては、国産米では十分に対応しがたい用途に限定されていることもあり、そういった面では、主食用米として
国産米価格の下支えが図られている一面もあると考えております。 ただ、いずれにいたしましても、今後の動向を注視してまいりたいと存じます。 また、農家数の減少、これは本市のみならず、我が国全体、また、北海道内においても同様の社会の情勢でありますが、そのことについては、やはり、農業というものは、国土保全の観点から我が国のためにも十分果たすべき役割というのは大きいものですから、私どもとしては、少しでも農家数の減少を歯止めするように、
新規就農者に対する対応などについて適切に対応していきたいと思っておりますし、また、需要喚起につきましては、先ほど部長からも答弁させていただきましたが、本市としても、様々な形でできる限りの努力はしたいと思っておりますし、JAいしかりにおいても、とれのさとにおいてイベントを設ることによって石狩産のお米が随分売れたというニュースも聞き及んでおりますので、市としても、果たさなければいけない役割というものは十分果たしていきたいとに思っております。 私から以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 最後に、一つだけ申し上げておきたいと思います。 乳製品については、これは国際協定の中でも
コロナ対策として輸入量は減らしています。こういうように柔軟な対応をしている部分もあるのです。 米だけ頑固にということではなくて、必要なときにはやはりきちんとした地方からの発信をいただきたいということを申し上げておきたいと思います。 次に、
高校生奨学給付金制度について伺います。
コロナ禍のもとで様々な社会の矛盾が顕在化してきており、それは日本のこれからの社会の在り方を考える上でたくさんの示唆を得る機会にもなったと考えております。 とりわけ、家庭の貧困が子どもの将来にも連鎖するという問題は、国や、自治体も含めた大きな社会問題であります。子どもは、将来の地域や国を担う宝であることは、誰もが思うところでございますし、家庭環境に左右されることなく無限な可能性を全ての子どもが享受し成長することは、社会的なコンセンサスが確立されてきた政策でもあり、そのために一層の充実が強く求められているのではないでしょうか。 石狩市は、高校生に対して
奨学金支給事業を昭和49年に制定をしており、
給付金規模は別にしても一定の所得水準に満たない家庭への奨学を促し支援する役割を果たしてきました。 しかし、その対象が曖昧な上に、最も困難な
生活保護世帯の子どもが
生業扶助受給を理由として対象にならないことは、国や道の制度とリンクさせながら、
生活保護世帯に対しては、国や道の制度設計と真逆の理由で除外するということは、合理性を欠くものではないかと改善を度々求めてまいりました。 そこで、今年度においてどのような検討を行ってきたか、実施についての見通しについても併せてお伺いいたします。 以上です。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) ただいまの御質問に私からお答えいたします。 高校生の奨学金につきましては、経済的に就学が困難な生徒に対し、毎年、申請に基づき奨学金を支給しているところでございます。
生活保護受給世帯には、
生活保護制度の
生業扶助に
高校就学費として教材費や
学習支援費などの必要経費が支給されているほか、北海道の
高校生等奨学給付金として奨学金が受給可能となっております。
生活保護世帯以外にも
就学援助受給世帯や
ワーキングプア等、その他家庭における様々な理由により経済的に困窮している世帯はあり、本市としては、北海道の
奨学給付金と役割分担し、そういった世帯をターゲットにしておりますので、その点、御理解を賜りたいと存じます。 以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) これまで度々様々な場面で質問してまいりました。 それで、この
制度そのものは、
先ほど答弁にあったように、北海道の
高校生奨学給付金制度とリンクさせる、その結果として、住民税の所得割非課税の範囲は、北海道の制度の適用を受けるとなっています。 この適用を受けたものについては、石狩市の規模からして実質的な支給はありません。 所得割が非課税の標準的な収入というのは国も示していますけれど、約270万円です、年間。 ここの対象になる人というのは、どういう人が対象になるのだろうか。つまりどういうことかといいますと、今の石狩市の制度上は、所得割がかからない人は、北海道の給付金を受けることができる。 一方で、
生活保護世帯というのは、どのような生活実態でしょうか。
生業扶助というのは、どういうものを表すのか。年間の金額というのは、そう大きいものではありません。
生活保護世帯を外して貧困の連鎖を断ち切るか。今、ここのところは、社会的な合意を得てきている問題ではないですか。家計の経済的な貧困に対していろいろな手を差し伸べる一つとして、石狩の制度を活用して何が問題なのでしょうか。 そこにどうして寄り添えないのか。 しかも、あえて言いますけれども、国も北海道も何を条件にしているかというと、今、部長がおっしゃった
生業扶助を受けていることを条件に給付金を出す、真逆ではないですか、それではということを申し上げ、将来の石狩の
子どもたちに対する問題ですから、大変大きい課題でもあるのです。 教育長なり、市長なり、これをどう今後していく考えか、改善を改めて求めておきたいと思いますがいかがでしょうか。
○議長(
花田和彦)
佐々木教育長。
◎教育長(
佐々木隆哉) 重ねての御質問にお答えいたします。 本市の奨学金、人生の選択の時期として非常に大事な時期である高校時代にしっかりと勉学に打ち込めるようにするということで支援しているところでございます。 もとより、この限られた財源をどういうふうに使っていくかを常に考えていかなければならないものでございます。 その点で、例えば、実際に誰が困っているのか。それを踏まえた上で、
基礎自治体として、どこをどういうふうにカバーしていけばいいのか、あるいは、ほかの制度との調整、そして、社会情勢や
近隣自治体の動向といったようなものを総合的に考えながら、不断にこういったような検討は続けていかなければならないものだと考えてございます。 その中で、ただいま議員が御指摘されたような観点というのもあろうかと思いますし、また、例えば、
生活保護で不足なのであれば、それは一義的には国が措置すべきではないかといったような議論も出てくると思います。 そういったようなものを総合的に勘案しながら、この先もよりよい制度に向けて検討を続けてまいりたいと考えてございます。 以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 石狩の
生活保護世帯の子どもについて、国が措置することだと、何たる答弁か。 石狩のこの地域で生まれ、あるいは流入してきて、ここで育っている
子どもたち、それは国がやることだと、それでは、石狩の子育てに対する責任というのはどこに行ってしまうのか、これがまず一つ。 それから、もう一つは、
生活保護世帯の
子どもたちを対象にしないで、それでは誰が対象になるかという明確にお答えにならない。この基準が、条例上も、あるいは、規則上もそのことが明確になってないのです。だから明確にすべきなのです。 それは、何を担保にするかというと、公平性です。誰が見ても、こういう基準なのだということが分かる。これを抜きにして
子どもたちに対する貧困対策、貧困の連鎖を断ち切る一つの制度として石狩市が行ってきたことのこれからの継続性ということを考えたときに、
生活保護世帯も当然その視野に今後入れていくお考えなのかどうか、改めて伺っておきたいと思います。 以上です。
○議長(
花田和彦)
佐々木教育長。
◎教育長(
佐々木隆哉) 再度の御質問でございます。
生活保護法だから国がやれということは何たることだという御指摘でございます。 最初に申し上げましたが、限られた財源をどういうふうに使うのがいいかという議論なわけでございます。 その中でいろいろな優先順位を考えていかなければならないということを私は申し上げたつもりでございます。 また、基準についてでございますが、奨学生の選考に際しましては、収入基準だけでは世帯における経済的な困難性というものを必ずしも的確に把握できないのではないかということで選考基準をつくってございまして、成績ですとか、人物に対する性行、さらには家族数ですとか、自宅外からの通学などの家計に関する事項、これらを学校長や民生委員、
学識経験者などの
奨学審議委員会において十分に検討していただくということで、公正性を担保しているというところでございます。 以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) この件については、3回になりますから、要請しておきますが、限られた財源というのは、どこの範疇まで言うのか。これせいぜい300万円、400万円未満だと、年間。 これは限られた財源なのですか、そのような石狩市の財政規模ですか。 本当に石狩市の中等教育に対する支援としてはそんなに大きいものではない。これが倍になったとしても、将来返ってくるのではないですか、石狩市にという思いです。 これは、これからの在り方として申し上げますが、基準は明確にすべきです。 所得割を払っている世帯が対象になっている、この基準からいって。
生活保護世帯については、所得割がかかるのですか、それだけの収入があるのですか。 そこら辺の公平性というのは、今議会でも強く申し上げておきたいと思うのです。 これで3回目になるから答弁はできないだろうけれど、今、お答えになったことの矛盾をよく考えてください。私の言っていることがどういう意味を持って組立てられているか、よくお考えいただきたいと思っております。 次に、来年度の国保税の見通しと税方式の国保税の減免について伺います。 度重ねて国民健康保険問題を質問するのは、市民の健康と命に直結する自治体が運営する健康保険制度だからであります。付け加えるならば、加入者の多くは自営業者や非正規労働者、退職者、無職で占められているのもこの保険制度の特徴である一方で、保険税負担が他の健康保険よりもはるかに重い仕組みになっているからであります。 国は、国保が抱える矛盾を認めながらも、国保の広域化政策を推進し、来年は5年目を迎えます。 しかし、一般会計繰入れを抑制することを条件としていたことから、本市はその繰入れを大幅に減らし、初年度と2年目は連続保険税引上げを行っております。さらに、一昨年度、昨年度、そして本年度は一般会計繰入れを行っておりません。結果は、保険税引上げが主な要因で広域化後、連続黒字決算となってきました。 この間、市民団体からは保険税引下げを求める要請も重ねて行われてまいりました。 そこで、北海道は、当初、広域化後6年で保険税を平準化するとしていたこともあり、来年度の国保事業に対して、以前の前期高齢者交付金の後年度交付分及び激変緩和などを含め、北海道への納付金や税率などの仮係数が示されていると思います。 また、国の就学前子ども均等割半額の実施年を踏まえた来年度の国保税については、現段階でどのように検討されているでしょうか。 次に、国保税の賦課に当たっての根本的な問題として2点伺います。 以前にも若干触れてございますが、税法上15歳以下の子どもには課税ができないし、控除の対象にもなりません。したがって、均等割といえども結果的には課税される仕組みは根本的に見直す時期にあることへの認識について伺います。 二つ目、住民税非課税世帯への国保税の賦課課税は、税方式を採用していることからも、国保税には税法上大きな矛盾が根底にはあるのではないでしょうか。 課税の根拠についても合わせて伺っておきたいと思います。 以上です。
○議長(
花田和彦) 上田
健康推進担当部長。
◎
保健福祉部・
健康推進担当部長(上田均) ただいまの御質問に私からお答え申し上げます。 初めに、来年度の国保税の見通しについてでありますが、本年11月に仮係数による令和4年度国保事業納付金の試算結果が北海道より示されたところであり、納付金は、15億2,700万円、それに伴う国保税の必要額は11億9,800万円、対する国保税の推計額を11億9,700万円とした結果、国保税収入として100万円が不足する状況となってございます。 不足額が僅かでありますことから、現時点において、令和4年度は、国保税の改定を行わない見込みでおりますが、仮係数の試算であることを御承知おきいただきたいと存じます。 次に、15歳未満の均等割課税についてでございます。 国民健康保険税は、地方税法に規定されており、同法第703条の4第4項では標準基礎課税については、所得割に合わせて被保険者均等割総額を合計するものとされ、その被保険者について、15歳未満の適用を除外する旨の規定はないことから、法に則して賦課しているところであります。 最後に、住民税非課税世帯への課税についてでありますが、同じく地方税法に規定されている市町村住民税とは異なり、国保税は、住民のうち、国保に加入している被保険者に限定された保険給付との相対的な対価関係により賦課徴収するという、医療保険制度を維持するための目的税として制度設計されておりますことから、市町村住民税の賦課方式による課税・非課税と、国保税の賦課方式は、異なるものとして規定されているものと理解してございます。 以上でございます。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 子どもへの均等割課税、あるいは非課税世帯の課税、国保税の課税、このことについては、それぞれ国民健康保険法によって規定されているのは私も十分に分かっております、その上で課税されていると。 しかし、このことが法律的にどこまで通用するのかという問題は、別問題です。 例えば、非課税世帯の課税について、これは法定減免の対象になります、国保税は。 これを突き詰めていけば、
生活保護世帯でも対象になるのです。実際に課税しているのは、
生活保護水準以下の収入であったとしても法定減免は受けているけれども、課税はされている、このことを1970年代の秋田市で住民から法的な訴訟がありました。 その結果どうだったかといいますと、住民税の非課税世帯で課税される妥当性、この提訴事件で、当時、賦課していた秋田市長は、当然、裁判で争いました。 法律に基づく課税であると、今、上田部長が答弁したとおりです。 しかし、このことは裁判所においては認めなかったのです。地方裁判所も高等裁判所も認めなかった。 上告で争うことを当時の市長は、諦めて和解をしています。 和解した結果どうなるかというと、
生活保護基準以下の世帯については、課税しないということを決めました。 これは、秋田県の中では、かなりの市町村がそういう在り方を行っております。 したがって、今後、国民健康保険税の課税の仕方については、いろいろな視点からの検討が必要になってきているということを、とりわけ、今年度から国が子どもに対する均等割課税については半額にするという決定も行いました。 私は、これは単なる子育て支援策ということよりも、現在の税制との関係が強いのではないかという考えで受け止めておりましたが、現在、広域化されていることからも、明日からするとはならないでしょうから、今後の在り方として問題提起をしておきたいと思いますし、今後、そのような視点での検討はなされる考えがあるかどうか、再び、質問させていただきたいと思います。 以上です。
○議長(
花田和彦) 上田
健康推進担当部長。
◎
保健福祉部・
健康推進担当部長(上田均) 重ねての御質問に私からお答えさせていただきます。 ただいま国保税の賦課の制度についての御指摘をるるいただきました。 子どもの均等割については、新年度から国で制度の見直しなど、御指摘のような部分で改善が図られるところもございます。 今後の検討ということで、今、具体にどの点をどのようにという考えは持ち合わせてございませんが、今後、国保制度の広域化が4年、5年を経過する中で、将来、持続可能な制度という中での広域化が進められているところです。 その中で、また、課題というものが出てきた際には、国は、また当然検討されるものと考えてございます。 私から以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 次に、進みます。 地球温暖化・気候変動対策について伺います。 限られた時間の中で、全てに触れることはできませんが、今議会ではその大枠において質問したいと思います。 地球温暖化による気候変動は、科学者が共通して指摘しているように、自然災害を世界各地で引起しており、日本も例外ではありません。 IPCCによれば、産業革命前と比較し、地球の平均気温は1.1℃上昇していると報告しています。COP26で確認された1.5℃以内に抑えるために2030年目標と2050年カーボンニュートラルの達成は全ての国に課せられている課題であります。 その達成に向けて世界はこれまでの社会構造の変革、持続可能性、生活の質の向上、公平性、貧困の克服、いわゆるSDGsに大きく動き出しています。 電力発電のCO2排出抑制の効果的で多様なソースの活用と併せて産業構造の大変革が求められ、生産活動、経済活動、社会活動の変化と同時に人の価値観変革も必要不可欠な時代となっています。 その認識について、まず、最初に伺います。 石狩市は、ゼロカーボンシティを宣言し、地球温暖化対策推進計画を策定していますが、地元企業の責務の観点が弱いと同時に、全体の達成に向けた具体化が見えてきません。 一方で、大多数は外からの民間企業によって陸上風力発電が大型から小型まで市内各所に開発され、さらに聚富・望来の陸上や大規模洋上風力開発も計画されております。 地元企業や市民を置き去りにした利益追求優先の単なる再エネ企業任せという発想ではこの課題は一歩も目標に進めません。 前段申し上げた視点からどのような工程と目標を、多様な意識を持つ市民と協力・共同し共有しながら進められるか伺います。 その場合、省エネの推進と資源リサイクル、フードロス、あるいは公共交通網、関係住民の合意を前提としたエネルギーの地産地消、これのエリア分け等々は重要な視点であります。その着実な実施でこそ地域経済の新しい発展が展望できます。 そのためにも、現状の科学的な分析も重要であり、その一つとして、現時点での市内の電力供給量は、消費量を圧倒的に上回っていると考えますが、その把握は最低限必要であります。特に再エネ現行発電量の把握はなされているでしょうか。 さらに、地域からの脱炭素は、市町村の壁を越えた広域エリアの枠組みでの実施も現実的で効果が期待できることから、さっぽろ連携中枢都市圏構想においての位置づけについても伺っておきたいと思います。 以上です。
○議長(
花田和彦) 松儀
環境市民部長。
◎
環境市民部長(松儀倫也) ただいまの御質問にお答えいたします。 初めに、脱炭素に向けた本市の認識についてですが、本年11月13日に閉幕したCOP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)において、世界の平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力を追求すること、また、そのために二酸化炭素の排出量を、今世紀半ばまでには実質0にするという目標がグラスゴー気候合意として採択されました。 これに先立ち、国では本年10月パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略を閣議決定し、2050年カーボンニュートラルの実現に向けたあらゆる分野における力強い成長を生み出す鍵として地球温暖化対策の方向性を示しております。 昨年、ゼロカーボンシティ宣言を行った本市といたしましても、この世界的な高い目標の達成に向けて、市民・事業者の皆様の御協力をいただきながら、脱炭素化に向けてさらなる取組を進めていく必要性を再認識したところであります。 次に、脱炭素化に向けた取組の工程と目標についてですが、本市は、今年3月に地球温暖化対策推進計画(区域施策編)を策定しました。この計画は、10年間の目標とCO2排出削減に向けての施策方針、取組方針を示しており、CO2削減に向けて、市民、事業者とのパートナーシップにより進めることを掲げております。 具体的には、地域再エネの最大限の活用によるエネルギーの地産地活や、公共施設への再エネ導入の検討などを進めておりますが、それらの取組と同時に、地球温暖化、気候変動問題への機運醸成やライフスタイルの転換など、市民、事業者が積極的に脱炭素行動へと動き出すための周知、情報発信などに取り組んでまいります。 また、市内の電力消費量につきましては、CO2排出量を推計するための資料として把握しており、市内の再エネの発電出力はおよそ48メガワットであります。 最後に、さっぽろ連携中枢都市圏における取組状況についてですが、再生エネの圏域内拡大導入に係る検討、地域公共交通の維持向上に向けた取組の推進などを位置づけており、地域経済の発展にも資する取組を進めております。 引き続き環境問題の解決と経済発展の両立に取り組んでまいります。 以上であります。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 再質問いたします。 当別町議会は、石狩市議会で否決した同じ住民陳情書、聚富・望来・西当別等風力発電開発に反対する陳情書を全会一致で採択をしています。 その後、どういう動きがあったかというと、中国資本やゼネコンの当別町訪問があったと、いわゆる、石狩市もこれについては同じだろうと思っておりますが、住民に根差せない再エネ利権集団のバックを許しているのです。 231号線沿いの原野は異常な高値で転売され、中央資本を巻き込んで土地投機が起きている。 大規模洋上風力発電では、札束でほっぺたをたたいていると聞かされております。 地域の環境を搾取して利権を追求する、これは、持続可能性とは無縁な企業活動と私は思っているのです。再エネに名を借りた国が進める再エネ利益集団の実態であります。 これを市としてどう考えられているのでしょうか。 それぞれ地域資源を持っている。この地域資源が地域の中でしっかりと地産地消として活用される、あるいは環境がしっかりと守られる。そこに住む人々がより豊かな暮らしができる。これに関わって地元の企業が事業活動を通じて収益を上げていく、この仕組みが持続可能性なのです。 このことなしに、東京に本社を置く、多くの企業がそれぞれ土地の買占めを行ったり、あるいは投機を行ったり、あるいは建設を後押ししたり、こういうような事業の将来に持続性は見出せません。 そのことも指摘をしておきつつ、これは、市長としてどう考えられるのでしょうか。ゼロカーボンシティを宣言されました。その中で、このような動きもありますが、いかがでしょうか。 次に、3月に策定した石狩市地球温暖化対策推進計画は、その後のCO2削減目標の変化もあり、事業者目標が曖昧であります。 この計画を知らない事業者や市民も多くいるのではないでしょうか。 目標のバージョンアップと同時に、事業者・市民への周知は不可欠と考えます。 環境省の支援プログラムを見てみますと、そのことが明らかです。 第1に、この支援プログラム、温室効果ガス排出量の見える化支援、それから、実現に向けたシナリオ等検討支援、実現に向けた合意形成支援、市民との認識の共有や合意と協働を重視したメニューを環境省ですら用意していることも指摘しておきたいと思います。 その上で、市民の意識調査の実施と、具体的な目標に向かった行動を市民共通の認識にまで高めて合意を図りながら、協働でどう達成していくかということについて伺っておきたいと思います。 そのことを再質問といたします。 以上です。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) 重ねての御質問のうち、1点目について私からお答えいたします。 再生エネルギーの導入というものは、CO2削減の最重要政策の一つとして、これは言わずもがなですけれども、国が進めており、
基礎自治体としても国の方向性と同じくして再エネ導入の推進を図る必要があると考えております。 また、地域がそれぞれの地域資源を持続的循環型で利用して、自立分散型の社会を形成し、相互に連携することによって脱炭素で持続的な社会を目指す地球循環共生圏というアプローチが持続可能な開発目標SDGsの達成や、パリ協定のもとでの温室効果ガスのゼロエミッションを目指す取組として有効であると考えております。 本市におきましては、再生エネルギーのポテンシャルというものが豊富にありますことから、それを活用してエネルギーの地産地活や、付加ビジネスなどの新たな産業の創設など、再生エネルギーというものをキーとして、様々な分野へのCO2削減と地域への経済効果が生み出されるものと期待されているところであります。 生活環境、また、自然環境などに関しましては、事業を実施するに当たり、それぞれが環境にどのような影響を及ぼすのかを調査・予測・評価がなされ、また、地元住民の意見を聞くなど、環境保全の観点から、よりよい事業計画をつくり上げるためにも環境アセスメントの手続がございますので、やみくもに再エネ事業施設が乱立して、環境を破壊するようなことはないものと認識しております。 いずれにいたしましても、再生エネルギーと共存をしながら、ゼロカーボンを目指し、同時に、地域の経済成長にも貢献する取組を進めることは、
基礎自治体として国際社会の一員としての責務だと考えております。 私から以上であります。 2点目につきましては、担当部長からお答え申し上げます。
○議長(
花田和彦) 松儀
環境市民部長。
◎
環境市民部長(松儀倫也) 再度の御質問にお答えいたします。 温室効果ガス排出量を大幅に減らし、脱炭素社会を実現するためには、私たち一人一人が、暮らし、働き方を見詰め直し、自主的に環境負荷の低い行動を選択し、実践する行動変容がより重要であると考えております。 行動変容を促すために、10月から回覧版を活用した周知を始めておりますほか、広報11月号でも脱炭素に取り組む意義、また、省エネ行動を促す内容につきまして2ページにわたり特集をしてまいりました。 今後は、御指摘のありました本体計画に基づく出前講座の開催ですとか、また、すぐに始められる省エネ、ごみの減量化の取組など、市民に直接周知できる手法を用いてまいりたいと考えます。 また、環境教育を拡充するなど、脱炭素に向けて行動変容を市役所から始め、広めてまいりたいと考えております。 また、意識調査につきましては、まだ情報の周知が緒に就いたばかりですので、それがある程度、実施した後、検討してまいりたいと考えております。 私から以上です。
○議長(
花田和彦)
蜂谷三雄議員。
◆6番(
蜂谷三雄) 先ほど、当別町議会の結論について、それをあえて申し上げたか、地方自治体によって、様々、再エネに対する捉え方というのは違う、そこに自治権の発揮があるのです。 国が、石狩市における再エネポテンシャルがあるから、企業が無制限に進出してくる。このことで本当に石狩市が果たしていいのだろうか。 その一方で、市民の環境、あるいは生活圏、これが脅かされる。 このことにしっかり目を向けなければ、持続可能なCO2削減の社会というのはでき上がらないということも申し上げておきたいと思いますし、部長の答弁の中でも、これから市民に対する意識調査を行うということの答弁がございましたけれども、2030年もう間近です。そういうことを考えると、一刻も早い実施を求めておきたいと思います。 時間が来ましたので、以上で終わりたいと思います。 再度、いかがでしょうか。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) 再度の御質問にお答えします。 急ぎでお話しされて、何が明確な質問か、自分としては理解できなかったのですが、
基礎自治体それぞれの考えがある。 ただ、議会が承認したことを私どもがそれについて意見を述べることができないのは、既に質問者も御承知かと思います。 それから、先ほどもご答弁申し上げましたが、環境アセスメント手続というのは、地元住民の意見を聞くのは環境保全の観点からのものだと私自身は認識していますので、再エネ施設が乱立することによって環境を破壊するようなことはないものという認識は十分持っております。 また、市民との意識調査についてでありますが、先ほど部長から答弁を申し上げましたが、様々な形の周知を、まず住民には今まさに現在進行形で行っておりますけれども、そのことを十分行った上で、その後の調査というものも検討しなければいけないと思っております。 私から以上です。
○議長(
花田和彦) 以上で、6番
蜂谷三雄議員の質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午前11時00分 休憩─────────────────── 午前11時11分 再開
○議長(
花田和彦) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。 次に、3番遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) 3番、公明党、遠藤典子です。 通告に従い、順に質問いたします。 初めに、弱視の早期発見のため、屈折検査機器導入に関し、その後の進捗状況について伺います。 令和3年第1回定例市議会において、3歳児健診に屈折検査機器導入を求めました。 3歳児健診で早期に発見できれば、矯正眼鏡の着用と弱視訓練などによって就学前までに治癒できるとされており、視力を正常に保つことは、子どもの健全な発育に重要不可欠なことです。 近年では、この屈折検査機器を導入する自治体も増えております。 本市においても、子どもの将来に関わる視覚異常の早期発見・早期治療は大変重要なこととして、導入の検討を進めると答弁をいただいておりました。 早い時期での導入が必要と考えますので、その後のお考えを伺います。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) ただいまの御質問にお答えいたします。 子どもの日常生活に大きな影響を及ぼす視力の異常は、早い段階で検知し、治療を開始することで改善が図られる可能性が高いと承知しております。 特に屈折検査機器を用いることにより、これまでの検査方法を上回る効果が認められており、御質問にもありましたように、既に導入している自治体から、運用に関する情報収集を行うとともに、実際に機器の確認をするなど取り組んでまいりました。 国におきましては、令和4年度の母子保健対策強化事業において、市町村が屈折検査機器を整備する際の補助制度を始めると聞き及んでおりますことから、市といたしましては、この補助制度を活用しながら、未来を担う
子どもたちが等しく健やかに成長できるよう、効果的な健診の実施に努めてまいりたいと存じます。 私からは、以上です。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) ただいま答弁いただきまして、補助制度を使って令和4年度の導入ということで承知していいのでしょうか。 いよいよ早期発見の道筋ができたことに心より感謝いたします。 ここで1点、再質問させていただきます。 来年度から検査開始に当たり、令和3年度に3歳児健診を終了している4歳児、就学時健診を受ける前の5歳児の希望者に検査を行う機会を与えることはできないでしょうか。 就学時健診を受けるまでに4歳児は2年、5歳児は1年あります。3歳児健診のとき、自宅で行う簡易検査では見逃され、就学時健診で発見されるケースが多いのです。 屈折検査機器を導入するのですから、早期発見のために最大限活用するお考えについてお伺いいたします。
○議長(
花田和彦) 上田
健康推進担当部長。
◎
保健福祉部・
健康推進担当部長(上田均) 重ねての御質問に私からお答え申し上げます。 3歳児健診で実施する視覚検査において、異常が疑われる際は、健診を担当する医師の診断に基づき、眼科の受診を勧奨しております。 定期健診以外で実施する検査については、その結果に医師の診断が伴わないということを御理解いただいた上で、検査を希望されるお子様には、対応してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) 今のご答弁は、多分、医師が不在でもそこで検査して、それでよければ希望者がということで理解させていただきました。 その方法も確かにあると思います。 検査機器というのは、誰でもできることなのですけれど、異常が発生した場合に眼科に紹介するということでは医師がいなければできないことは理解しております。 その方法と、もう一つは、3歳児健診のときに医師がいますので、希望者が、3歳児健診が終わった最後に屈折検査機器を使って検査を行う。 そこで異常があった場合には、そこに医師がいますので、しっかりと紹介していただくという方法もあるのではないかと思いますので、ぜひその辺検討していただいて、よいお答えが出ることを期待して、この質問は終わります。 次に、相談しやすい体制づくりに向けた取組について伺います。 最初に、いかなる相談でも1カ所で受けるという、断らない相談窓口の設置についてお考えを伺います。 昨年6月に可決された改正社会福祉法は、介護、ひきこもり、貧困、子育てなど、複合的な課題を抱える家庭に対し、一括して相談に応じる断らない相談窓口を設置した市町村を、財政面で支援するというもので、本年4月から施行されています。 厚生労働省によると、支援を必要とする人の60%は問題を二つ以上、34%は三つ以上抱えているとされています。 近年は、人口減少など社会構造の変化に加え、個人の価値観の変化、人間関係の希薄化などにより、いわゆる8050問題や社会的孤立、介護と育児を同時に担うダブルケア、就職氷河期世代やひきこもり問題など、制度・分野を超えた複合的な問題が浮かび上がってきています。 そして、この
コロナ禍により問題が一層深刻化しています。 現行の相談体制では、それぞれ担当課が分かれており、一人で幾つもの窓口を回る縦割りの現実では、相談者の負担も大きく、ましてや担当者間での情報共有が十分に行われなければ必要な支援に行き届かないことにもつながります。 私自身、この
コロナ禍で寄せられる相談内容は複雑化していると感じています。 既存の相談体制は継続しながらも、複合的な家庭の問題を抱える方や、既存の取組では対応できない狭間のニーズにも応えられる総合窓口として、断らない相談窓口があれば、ワンストップで継続的な伴走支援ができ、問題解決まで寄り添うシステムとして期待できます。 自治体の先進事例は、まだ少ないようですが、その中でも先駆けて設置した茨城県東海村の取組を紹介します。 発端は、支援が必要でも自分が行かないと始まらない旧来の体制の弊害、また、どこの窓口で受けるか微妙な相談や、助けてと言えない人への支援などの課題があり、既に5年前から断らない・ワンストップの総合相談窓口を社会福祉協議会に設置しています。 相談を受ける相談支援包括化推進員ら7人で担当し、地域づくり専門員、また、関係機関とも連携・検討し、既存のサービスがなければ新しい仕組みをつくって解決に導いています。 東海村は早くから、ワンストップで包括的支援の必要性を認識し連携体制を構築していました。村として規模は小さいながらも、ここから学ぶことは大きいと考えます。 断らない相談窓口、この事業は、市町村の任意事業でありますが、本市もぜひ取り組んでいただきたいと思います。 次に、相談窓口が多岐にわたっている課題として、どこに相談したらいいのか分からないとの声や、困りごと、悩みごとはあるものの、具体的な相談にまで行き着いていない方もいらっしゃいます。 断らない相談窓口がすぐスタートできるのなら、この課題はクリアできますが、まずは今の状況を改善し、相談しやすい方法を検討することが望まれますので、お考えを伺います。 一つとして、相談窓口に特化した相談窓口一覧のリーフレット作成と配布です。 愛知県豊田市では、市内の各種相談窓口として、福祉関係、教育関係、仕事や法律関係など全てが網羅され、具体的な相談内容も簡潔に記載されているためどこに行ったらいいのかが分かりやすい形でリーフレットになっています。 本市でも石狩市暮らしサポートブックが各戸配布されていますが、市全体の情報なので相談窓口は探しづらいように思います。 広報にも市の相談窓口は掲載されていますが、一部なので、複数の悩みを抱えている方は、一目で分かる形のほうが相談に結びやすくなると思います。 二つ目として、総合案内の設置です。 過去に廃止された総合届出案内は、利用頻度が多くなかったかもしれませんが、初めて来られる方や、不慣れな方は戸惑うことが多く、何でも聞ける総合案内があったらどんなに便利でしょうか。 市役所に訪れた市民が、気持ちよく安心できる体制でサービスを受けられる。このことは、市長のおっしゃるおもてなしの心そのものだと思います。 以上のことから、市民に寄り添った相談しやすい体制づくりのため、1点目、相談窓口を一本化する断らない相談窓口の設置について、2点目、相談窓口に特化した相談窓口一覧リーフレットの作成と配布について、3点目、過去にあった総合届出案内が廃止された理由と、今後、総合案内を設置することについて、以上、3点についてお考えを伺います。
○議長(
花田和彦) 大塚
保健福祉部長。
◎
保健福祉部長(大塚隆宣) ただいまの御質問のうち、私からは、断らない相談窓口についてお答えさせていただきたいと存じます。 令和3年4月に施行されました改正社会福祉法の重層的支援体制整備事業では、御質問にもございましたが、8050問題、介護、子育て、困窮などといった複合的な問題に対して、市町村が行うことができる事業として一元的な相談窓口の設置が示されております。 このような相談窓口の重要性については承知いたしております。 また、この事業の目的は、新しい支援制度というよりは、属性を問わない包括的な支援を円滑に進め、市民の支援をしていくための事業と認識しているところでもございます。 複合的な問題を抱えておられる方は、年々増加しているという実感もございます。 市としましては、現在、本庁舎とりんくると位置的な関係もございますことから、窓口におきましては、窓口の専門職員を配置し、相談内容に応じてスムーズに関係課へつなぐことや、ケースに応じて関係団体が連携し、情報を共有し対応しているところでございますので、その体制を維持しつつも、常に体制の最適化というものに心がけてまいりたいと考えてございます。 いずれにいたしましても、法改正を機に、先ほど御質問の中にもありましたような、先進的な取組なども見えてくると思いますので、市といたしましても、今後においても調査・研究を進めてまいりたいと考えております。 私からは、以上でございます。
○議長(
花田和彦) 及川総務部長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) ただいまの御質問のうち、私からは、相談窓口に関するリーフレットと総合案内についてお答えしたいと存じます。 初めに、相談窓口に関するリーフレットの作成についてでありますが、本市が作成しております市民からの相談窓口に関するリーフレットの例といたしましては、石狩市暮らしサポートブックにおいて、暮らし、あるいはライフステージといった切り口でそれぞれサービスや相談場所、そして、連絡先などを総合的に掲載しておりますし、
保健福祉部門に関しては、様々なサービスを網羅した保健福祉窓口早わかり表を作成しているところでございます。 さらに、各窓口では、個別のサービスの内容を分かりやすく解説したリーフレットを備えるなど、市民の皆様がスムーズに手続を行えるように配慮してございます。 これらのリーフレットにつきましては、これまでも、窓口などにおける市民ニーズを把握した上で作成しているところでございますが、今後におきましても、更新時などに検証を加え、必要に応じて改善してまいりたいと考えております。 次に、総合案内についてでございますが、本市においては、平成13年に庁舎1階に総合届出案内を設置いたしまして、最初は嘱託職員を配置したところでございます。 当初は、常時の配置でございましたが、利用頻度が少ないなどの理由から、次第に混み合う時間帯のみの配置となり、さらには、平成30年度からは、ロビーにおける庁舎案内表示や、あるいはリーフレットを充実させたことに加え、費用対効果などの観点から、総合案内に特化した人員を配置していないところでございます。 現在は、困っていると身受けられる来庁者の方には、職員が積極的に声かけをして、担当部署につなぐことで対応していることもございまして、再開を望む声は寄せられていないところでございます。 総合案内の必要性につきましては、認識はしておりますが、これまでの経緯を踏まえて現在の対応方法となってございまして、現時点では従前の形に戻すことは考えていないところでございます。 私から以上です。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) それぞれご答弁いただきました。 1点目の断らない相談窓口に関しては、必要性を御理解いただいているけれども、ますます、今後、確かに増えてくると思いますが、この仕組みづくりにもかなりの時間を要するものと思いますので、ここをスタートとして、ぜひ取り組んでいただきたいと要望いたします。 そして、2点目のリーフレットに関しましては、それぞれに確かにサポートブック、それから早分かり表などと、それぞれ個別には確かにあるのですけれども、一目で分かるような一覧ということを私は求めたつもりです。 できればそれをホームページに一覧として表示していただいて、分かりやすい形にしていただくとか、ホームページも開けない方もいらっしゃいますので、その一覧になったものを、例えば、地域住民の実情を知っている民生委員さんにもリーフレットのような形で配布していただいて、活用していただくのもいいかと思います。 とにかく、あっち見てこっち見てではなくて、一覧になっていて、こういうような悩みがあるときにはここへ行けばいいのだという、各分野のあらゆるものが集約された相談の一覧ということを望んで質問いたしましたので、今後、このことを要望いたしますので、検討していただければと思います。 3点目の総合案内が廃止された理由は分かりました。 現在は、必要性はさほど感じられないというご答弁をいただきました。 現実、私も過去にちょっと分からないことがあるので聞きたいのだけれどというときに、市民課の届出の窓口に行って手がすくまで待っていて、そして、そこで、多分、何か手続のことだったと思うのですけれども、そこで尋ねたということもありますし、中には分からない方が、そこの窓口に行って、手のすくのを待って聞いているという方とか、それから、庁舎案内と表示されている前で書類を持って立ちながら、ずっと眺めている方がいらっしゃったということも聞いておりますので、中には、どこに行ったらいいのか分からないという方はいらっしゃると思うのです。 市民サービスとしては、やはり、どこかに行くとどんなことでも尋ねることができる窓口があるのと、ないのとでは、全然違いがあると思います。 その件に関して、あそこは設置しないのだけれども、もっとほかの方法は考えられないだろうかということに関して、再質問させていただきます。 1点目として、既存の総合届出案内、せっかくあそこにあのようなつくりものがあるので、あそこを活用して、専門の職員ではなく、多分、費用対効果の上であそこに1人置くということではなく、交代制にして、例えば、中でパソコンの作業をしながらでも尋ねられたときには手を止めて対応するという方法もあるかと思うのですけれど、あそこに誰かがいるから尋ねることができるという場所として、二つ目としては、来客の多い市民課の届出窓口1番、カウンターの一部を総合案内と表示して、あそこには窓口職員がいらっしゃいますので、いつでも気軽に尋ねることができるコーナーを設置するという方法もあるのではないかと考えました。 これが駄目なら次にどのような方法があるだろうかということで、市民サービスを低下させないためにいろいろな手法を考えていただきたいと思いますので、今、提案しました2点について、どのようにお考えになるかお伺いいたします。
○議長(
花田和彦) 及川総務部長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) 重ねての御質問に私からお答えいたします。 総合案内の必要性を感じていないと私は申し上げたつもりはなく、市としましては、現在の形が最終的な形であると必ずしも考えているわけではないことを御理解いただきたいと存じます。 今後も、市民サービスの在り方につきましては、社会情勢の変化を踏まえつつ、サービスの質、グレードと費用のバランスを考えながら常に見直しが必要だと考えております。 また、この総合案内については、将来的には、例えば、デジタル化社会にふさわしい新たな案内方法も出てくるのではないかと考えておりまして、今後もそういった新しい変化に対応した市民サービスの在り方について、ただいま議員から御提案のございました点も含めて、研究に努めてまいりたいと考えております。 私から以上です。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) ご答弁いただきました。 総合案内の必要性がないとは考えていらっしゃらないということですので、今後、市民のニーズに応えるためにどういう形でやっていけるかということを考えていただきながら、検討課題としていただきたいと思います。 この質問は、これで終わります。 次に、デジタル格差解消に向けた無料のスマホ教室の取組について伺います。 総務省は、60歳以上の5割近くに当たる約2,000万人がスマホを利用できないと見込んでいます。 デジタル社会の恩恵を受けられるよう、デジタル活用支援推進事業として実施が始まり、実施主体に選択された団体に対しては、人件費や機器の費用などを補助し、2025年までの5年間でスマホ教室などに1,000万人の参加を目指しています。 現在、全国の携帯ショップやシルバー人材センターなどに委託し、9月末までに5万3,000人が受講しており、高齢者らに親切に教える無料のスマホ教室が各地で好評を呼んでおります。 東京都の羽村市では、シルバー人材センターが主催し、講習会は3日間で計5時間から6時間。対象は60歳以上の市民で、5人の受講者に対し3人の講師を配置し、講師は全員、総務省の研修を経てデジタル活用支援員の認証を受けたシルバー人材センターの会員とのことです。 また、大阪豊能町でも、スマホを持っているものの使える機能を活用し切れずに悩んでいる町民ら30人が参加し、携帯ショップの店員を講師に10月に3回行われ、好評を博したということです。 本市でも、10月22日にシニア向けスマートフォン教室が無料開催されておりますが、これは、石狩市消費生活センター主催で、昨年も開催されており、KDDIの認定講師により基本操作や不当請求対策を学ぶ教室です。 その継続は必要としても、今回、総務省が発表したデジタル活用支援推進事業としての無料スマホ教室を実施し、デジタル格差解消に向けどのように進めていくのでしょうか。 本市のチャットボットを見ても機能は進化し、デジタル化はどんどん進んでいます。不具合箇所の道路通報に加え、公園通報も可能となり、通報済みの箇所にはアイコンが表示されるようになりました。 オンライン申請もでき、ますます便利になったことに加え、生活に必要な多くの情報も得ることができます。 そして、今は、マイナポイントを活用しようと関心を集めていますが、便利になった反面、取り残され恩恵を受けられない懸念もあります。 今年6月の第2回市議会定例会でも、市民の声を受け、講習会や出前講座の開催を要望いたしましたが、そのときから見ると全国での取組が急加速し、広がりを見せております。 本市でも、来年1月に無料のスマホ教室を開催すると聞きましたが、私のところにはまだ回覧が回ってきていません。 しかし、本市でもスタートしたということですので、この事業の計画についてお示しください。
○議長(
花田和彦) 及川総務部長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) ただいまの御質問にお答えいたします。 今後、自治体DXをさらに推進していくためには、デジタル格差の解消も併せて進めていかなければならないものと考えてございます。 このため、本市では、来年1月、市内コミュニティセンター2カ所で、計4回、市民を対象としたスマートフォンの基本操作などを学ぶ、無料の教室を開催することとし、先月、町内会の回覧を通じて開催の周知を図ったところでございます。 本市といたしましては、全ての市民がデジタル社会の利便性を実感できるよう、人に優しいデジタル化の実現に向け、引き続き民間事業者の活用も含めて、取組を進めてまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) ご答弁をいただきました。 1月から実施されるということです。 スマホの基本操作から始まる方や応用へ学びたい方など、多分、望むスキルにはかなりの幅があるように思います。 本来なら段階的なクラス分け講習会が理想ですが、アンケートも取ることもお聞きしましたので、その結果を見ながら効果的な方法を用いて、多くの方が参加できるよう、スピード感を持って進めていただきたいと思います。 ここで1点だけ、要望いたします。 なかなかスマホの操作というのは使いなれないと覚えないのです。家でも操作できるよう、写真での手順説明書を作成して、来た方には差し上げていただきたいと思います。 帰ると、多分、忘れてしまいますので、家で何回も練習しないと使えないと思いますので、ぜひ写真のついた、ここを押したらこうなった、ここをこうというような手順書を作成して差し上げていただけたらと要望いたします。 この質問は、終わりとさせていただきます。 次に、デジタル障害者手帳の活用について伺います。 障害者手帳をお持ちの方のお母様から御相談をいただいておりました。 20年くらい使っている療育手帳がぼろぼろになってしまった。写真も昔のままだし、カード化にならないのだろうかというのが初めての御相談でした。 厚生労働省によると、2019年4月の省令改正で、自治体判断で発行が可能になりました。 しかし、石狩市の場合は、北海道が発行主体者となるため市独自でのカード化はできないのです。 その後、御相談者は、新しい手帳に取り替えてもらったのだけれど、バスや地下鉄に乗ったり、施設を利用するときにも出すからもっと使いやすくならないだろうかというお話でした。 そのような中、最近、デジタル障害者手帳の情報を知りました。 埼玉県鴻巣市では、今月から導入され、そのほかに大阪府など62区市町村に広がっています。 このデジタル障害者手帳は、株式会社ミライロが2019年に発表した無料アプリミライロIDを使うものです。 破れたり、破損したりしやすい紙様式の手帳を、バスや地下鉄などの交通機関や公共施設利用などの福祉サービスを受けるときにカバンから出して開いて見せるより、スマホアプリ画面を見せるほうが簡単な上、手帳所有者の心理的負担も軽減されるのではないでしょうか。 スマホ画面を提示する行為は、今や日常どこでも見られる行為なのですから。 このアプリは、全国で3,000社を超える事業者が確認書類として採用しており、飲食店で使えるクーポンの提供や、障がい種別に応じた生活に役立つ情報の配信なども実施しています。 今年の3月から全国のJRや私鉄で使用可能となっており、前デジタル改革担当大臣も利用範囲を広げるようにしたいとコメントされていました。 今後、どんどん活用範囲が広がり、利用しやすいシステムに進化していくと予想されます。 本市でも幅広く活用すべきと思いますので、そのお考えをお伺いいたします。
○議長(
花田和彦) 大塚
保健福祉部長。
◎
保健福祉部長(大塚隆宣) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。 令和元年7月より運用が開始されておりますミライロIDにつきましては、障害者手帳等の情報をスマホのアプリで管理できるもので、画面の提示によりまして、施設や公共機関などで割引制度を受けることができることから、現在、注目されているアプリだと承知しているところでございます。 メリットといたしましては、障害者手帳の情報が提示しやすく、また、事業者の確認もスムーズになるため、障がいのある方の外出支援につながるものであると考えてございます。 道内では、まだまだ導入されている事業者は少ない状況にはありますが、航空会社やJR、博物館、美術館、動物園など利用できる場所は増加をしてきておりまして、市としましても、障がいのある方の利便性の向上にもつながることから、障害者手帳のお持ちの方に御紹介してまいりたいと考えてございます。 以上でございます。
○議長(
花田和彦) 遠藤典子議員。
◆3番(遠藤典子) ご答弁いただきました。 多分、本市では、活用範囲もかなり限られているものだと思いますけれども、今後、全国で活用が広がり便利になっていくと期待されますので、推移を見ながら活用を検討していただきたいことを要望して、全ての質問を終わります。
○議長(
花田和彦) 以上で、3番遠藤典子議員の質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午前11時45分 休憩─────────────────── 午後 1時00分 再開
○議長(
花田和彦) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。 次に、14番佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 14番、石政会、佐藤俊浩でございます。 質問に先立ちまして、石狩市内のワクチン接種が12月6日現在で84%を超え、希望する市民のほとんどが接種を完了し、感染者も抑えられています。これも、市民皆様一人一人の行動やワクチン接種に御理解と御協力によるものと同時に、行政が早くから担当課を設置して対応し、そして、市内医療機関をはじめとする関係各位の御尽力と市との綿密な連携によるものと思います。心より感謝申し上げます。また、長きにわたり
新型コロナウイルス感染症と戦ってきた医療従事者をはじめ、エッセンシャルワーカーの皆様に敬意を表するとともに、改めて感謝を申し上げます。 それでは、通告順に従い質問してまいります。 関係部署に関しましては、明瞭かつ前向きな答弁を期待いたします。 一つ目に、市内認定こども園と小学校の連携についてお伺いします。 市内認定こども園は、幼児の遊びを中心とした楽しい集団生活の中で豊かな体験をし、好奇心を育み、健康な心と体を育てることにより、人格形成の基礎を培う大切な場所であります。近年はいじめや虐待、また核家族化など、子育てをする環境が著しく変わっていく中で、就学前教育に対する保護者の期待の中には、家庭では体験できない集団形成を育むことを期待されています。 先般、改訂された幼保連携型認定こども園教育・保育要領、また、小学校学習指導要領において柱となっている生きる力を育み、スタートカリキュラムを実施していく中で、
子どもたちが自分で考え、正しく判断し行動していくことを身につけ、自立に向けて歩んでいきます。 就学前の全ての子どもが、小学校に向けて円滑に接続し、安定した教育環境の中で生活を行っていくためには、小学校とのさらなる連携が大切になると考えますが、石狩市における認定こども園と小学校の連携の現状と連携の問題点について伺います。
○議長(
花田和彦)
佐々木教育長。
◎教育長(
佐々木隆哉) ただいまの御質問にお答えいたします。 幼保小の連携強化につきましては、幼稚園教育要領、あるいは学校教育法などにおきまして、子どもの学びの連続性の確保、あるいは心身の発達に応じた体系的な教育を組織的に行うというように示されているところでございます。 本市といたしましても、幼児教育施設と小学校との連携につきましては、石狩市連携教育推進方針というものを毎年度策定いたしまして、これに基づいて、認定こども園などで子どもが育んできた力を小学校教育に円滑に接続させるために、入学前の丁寧な引継ぎや事前の交流、あるいは、入学当初の時間割や授業を工夫して、徐々に学校生活に慣れてもらうためのスタートカリキュラムの実施に努めてきているところでございます。 一方、学校現場からは、通学区域の
子どもたちは、市内外の様々な園に就園しておりまして、複数の園との連携が必要になるということで、日程調整も非常に大変だというような声も聞いているところでございます。 そういうことで、今年度は、初めて幼保小が一堂に会して交流を行う連携会議の開催を予定しているところであります。 文科相は、幼児教育スタートプランの重点に幼保小の架け橋プログラムを掲げるなど、私どもとしても連携の重要性がますます増していることは十分認識しておりますので、幼保小が互いに幼児期の終わりまでに育ってほしい10の姿を共有しながら、今後、連携の対象を職員や教職員に広げ、相互の行事だけではなく、授業参観も通しながら、現行のスタートカリキュラムを効果的に見直すような仕組みが構築できるようさらなる連携を進めてまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 連携が重要であると認識しているということで、意見は一致していると思います。 小学校に入学した児童が集団生活になじめない小一プロブレムが最近問題視されていることから、小学校生活へスムーズに移行できるよう連携をとり、小学校入学までに日常生活の基礎を培うことがやはり大切と考えます。 連携することにより、幼児期から学校で必要な教育を始める、例えば、小学校に入ってからゲームやスマホの使い方や時間の管理をするよりも、幼児期から啓発することや、幼児期の保護者の積極的な参加を小学校でも継続的に参加できる環境づくりなど、教育以外のところで早くから連携することのメリットは大いにあると考えます。 そして、こういった取組が、子育て世代に評価されることにより若い子育て世代が移住してきたり、定住する一つの要素になると思います。 認定こども園と小学校が日常的な連携をしていただけるよう強く要望して終わります。 次に、市内の公園についてお伺いいたします。 まず、公園の分類について若干整理させていただくと、公園といっても機能や規模により幾つかに分類されています。例えば、災害時の避難場所、避難路、延焼防止、復旧・復興の拠点となる防災公園や、また、中心市街地のにぎわいの場となったり、地域の歴史的・自然的資源を利用した観光振興の拠点となる公園など、いろいろあります。 その中で近隣公園があります。近隣公園とは、主として近隣に居住する方が利用することを目的とする公園で、誘致距離500メートルの範囲内で、面積2ヘクタールを標準として配置する公園であり、子育て世代からお年寄りまで幅広い年齢層が触れ合える市民の活動の場や憩いの場であります。 市内には大型複合遊具がある紅南公園、池や野球場のある紅葉山公園、テニスコートがある花川南公園などがあります。 また、街区公園があり、街区公園とは、地区の実情に合わせ、児童の遊戯、運動等の利用、高齢者の運動、憩いの場の利用に配慮し、遊戯施設、広場、休養施設を最も身近な公園としての機能を発揮できるよう配置した公園です。 花畔地区では最も近い近隣公園は若葉公園であり、徒歩で出向くには厳しく、車で行かなければなりません。そこで、市としては花畔地区の近隣公園に対する考えを伺います。 また、街区公園については、憩い・休憩の場として残しながら、利用者の少ない公園では遊具を取り外し、利用者の多い公園との集約化や再整備に必要なことだと思います。 今後の街区公園の在り方について、どのような考えなのか伺います。
○議長(
花田和彦) 佐藤
建設水道部長。
◎
建設水道部長(佐藤祐典) ただいまの御質問にお答えいたします。 初めに、花畔地区の近隣公園についてお答えいたします。 花畔地区には、近隣公園の位置づけはございませんが、図書館の近くには、バーベキューコーナーを備えたサスイシリの森や、普通河川樽川沿いにはベンチやあずまやといった休憩施設、さらには、国の施設でありますが、茨戸川沿いには遊歩道や修景護岸などが整備されております。 これらにより、この地区には水と緑地が一体となった大きな空間が形成されており、子育て世代からお年寄りまで幅広い年齢層が利用できる市民の憩いの場であると認識しております。 次に、街区公園についてお答えいたします。 現在は、地区・近隣公園も合わせ、長寿命化計画において、老朽化した公園施設の改築・更新事業を優先して実施しておりますが、街区公園だけでなく、大きな公園も含めた公園の在り方につきましては、公園施設の有効活用を図る観点からも集約化や再整備などの事業も必要であると考えております。 今後につきましては、都市整備の方向性を示す石狩市都市整備骨格方針でもその必要性について認識しているところであり、維持管理の効率化も含め、公園の利用状況に配慮しつつ、地域ニーズに合った計画的な公園のリニューアルを研究してまいりたいと考えております。 以上でございます。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 先に公園施設の考え方につきましては、了承いたしました。しっかりと研究していただくことを要望します。 また、花畔地区の公園ですが、地区特有の施設があることは分かりました。しかし、
子どもたちが茨戸川沿いの遊歩道や護岸で遊ぶにはとても危険だと考えます。また、樽川沿いの休憩施設ですが、市民が集まり憩いの場となっているとは思いません。 健康寿命の伸長や社会的な孤独への対応が関心を集める中で、日常の運動やコミュニケーションの場となる身近で地域住民が集まれるような近隣公園を、花畔地区とは言いませんが、歩いて行ける地区にぜひとも整備していただくことを要望して終わります。 次に、一般洋上海域における洋上風力発電事業についてお伺いいたします。 石狩市は、昨年2020年12月に2050年ゼロカーボンシティを目指すことを宣言しました。それから約1年が過ぎ、石狩市沖については、風力発電に適した有望な海域がある旨を道を通じて国に情報提供を行いましたが、国による風況調査の実施や法定協議会が設置される有望な区域の一歩手前の一定の準備段階に進んでいる区域と整理されました。そこで確認を含め、何点かお伺いいたします。 1点目は、有望な区域とはならずに一定の準備段階に進んでいる区域と整理されたのは、何が課題となっているのか伺います。 2点目として、その課題の解消が図られないことには、次回の情報提供を行っても同じ結果になると思われますが、課題解消に向けて、現在、石狩市としてどのような取組を行っているのか伺います。 最後に、洋上風力発電事業の実施に当たっては、風車の建設やメンテナンスに必要な港湾の整備が必要となると考えますが、現在、石狩湾新港の港湾区域内では、既に風力発電事業が進められており、また、将来、石狩市沖の一般海域で風力発電事業が実施されることとなった場合、石狩湾新港を拠点港として整備する必要があると思いますが、そのような考えがあるのか伺います。
○議長(
花田和彦) 佐々木
企画経済部次長。
◎
企画経済部次長(
企業連携推進担当)(
佐々木一真) ただいまの御質問にお答えいたします。 海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律、いわゆる再エネ海域利用法に基づく促進区域の指定に当たりましては、議員からの御指摘のとおり、本年3月、北海道から国に対し石狩市沖が有望な海域である旨、情報提供がなされたところでございますが、本年9月に国から公表された結果は、一定の準備段階に進んでいる区域として整理されたところでございます。 促進区域に至るには、その前段となる有望な区域にまずは選定される必要がございますが、この有望な区域とはならずに、準備区域とされた理由について、道を通じて国に確認したところ、二つあり、一つは系統の確保を図ること、もう一つが利害関係者の特定と調整を図ることとのことでございました。 1点目の系統の確保を図るに当たっては、現在、国が中心となり、系統側である北海道電力ネットワークなど、関係機関と系統空き容量の有効活用や、大規模蓄電池の設置などといった様々な方策を検討していると聞き及んでおりますことから、機会あるごとにその取組が実現するよう強く求めてまいりたいと存じます。 また、利害関係者の特定と調整を図るに当たりましては、想定しております有望な海域内で操業を行っております地元漁協のみならず、その近隣で操業している漁協なども利害関係者に含むものとして、現在、関係する自治体などと協議を始めたところでございます。 次に、拠点港についての御尋ねでございますが、洋上における風力発電施設の整備に当たりましては、この風車等の組立てや資機材を保管するためのヤード、組立てられた風車等を積み出す岸壁が必要となります。また、施設が稼働しますと、作業員の輸送や部品の調達などといった保守運転作業等が長期にわたって行われることとなります。 石狩湾新港がその拠点となることにより、石狩市沖のみならず、日本海側で計画するほかの海域におきましても活用が可能となりますことから、港湾の利用拡大につながるものとして大いに期待が寄せられるところであり、促進区域への指定と併せ、新港の拠点港化に向けた取組を石狩商工会議所など、関係団体と連携しながら進めてまいりたいと考えております。 私からは、以上です。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 状況については承知いたしました。 そこで再質問させていただきます。 太平洋側の室蘭市では、市内の関係機関や団体が連携し、室蘭港のポテンシャルを国内外にアピールし、洋上風力発電事業の誘致と拠点港化による産業の活性化を図ることを目的に、産学官による協議会を設立して活動を繰り広げているようです。このような組織を石狩市でも設立し、洋上風力発電施設の誘致をより強めて推し進めていく必要があると考えますが、市としてはそのような考えがないのか、改めて伺います。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) 重ねての御質問にお答えいたします。 脱炭素化に大きく寄与して地域への経済波及効果が非常に大きく、裾野が広い産業である洋上風力発電施設を本市沖に誘致し、石狩湾新港をその建設とメンテナンスに利用する拠点港化に向けた取組を進めることは、重要なことと認識しております。 このような取組をより一層進めるため、市内の関係する団体などが連携した組織を設立すべきという要望が、先般、石狩商工会議所からありました。 このような関係団体などによる組織化に向けた取組を現在進めているところであります。 今後は、関係省庁などに対する要望活動などを通じて、促進区域指定や拠点港化に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。 私から以上です。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 洋上風力発電事業の促進区域として、石狩市沖が指定されれば、関連する事業等で一定程度の雇用の確保が見込まれること、新たな産業の振興につながること、観光スポットとなること、そして、市に自主財源が確保されることが考えられ、大きな経済波及効果が期待されます。 また、ゼロカーボンシティを宣言している本市としても、再生可能エネルギーを導入することにより目標に向けた一歩となると考えます。 拠点港につきましても、同様な効果が期待できます。既に拠点港として機能している北九州港は7、8年も準備を重ねています。港がある本市の優位性を最大限活用して、洋上風力発電事業と拠点港誘致はぜひとも一緒に考えていただくことを要望して終わります。 次に、企業誘致についてお伺いいたします。 石狩市は、道央札幌圏に位置し、石狩湾新港地域という北海道の長期的かつ飛躍的発展を先導する港と、3,000ヘクタールという広大な後背地を有しており、今後の物資需要の増大に対処するとともに、日本海沿岸地域及び北方圏諸国との経済交流の拠点としての役割を担っております。 企業誘致を進める上で大変有利な立地条件であると考えており、進出される企業も開発当初の製造業・物流業から、近年では、再生可能エネルギーを含めた様々なエネルギー関連企業、また、ホテルやコストコのような商業、交流など、新しい機能が地域に加わってきております。 これら産業の多様化が進んできており、市民の皆様からも石狩湾新港地域への期待が高まっていると考えております。 これは、雇用の創出はもとより、税収の増加も期待され、地域経済の活性化に大きな効果があるものと思います。 しかし、企業誘致を進めるためには、様々な問題点や課題を整理しながら業務を進める必要があります。特に、都市計画につきましては、何度か議会でもお聞きしているところですが、現在の状況と具体的な方向性の考えがあるのかお伺いいたします。
○議長(
花田和彦) 小鷹
企画経済部長。
◎
企画経済部長(小鷹雅晴) ただいまの御質問につきまして、私からお答え申し上げます。 近年の石狩湾新港地域への企業進出は堅調に推移してございまして、御質問にありましたように、物流や製造といった分野だけではなく、エネルギーや商業、情報業など、進出企業の業種が多岐にわたっている状況などから、多様な業種が集積する産業空間としてのさらなる成長に期待を寄せているところでございます。 他方、近年の国内の産業等の動向を俯瞰しますと、
新型コロナウイルス感染症の影響がある中、グリーン、デジタル、人工知能などの新しい時代の種が芽吹き始めていることから、今後、大きな変革が進むことが見込まれています。 当該地域においても、このような産業動向に適時適切に対応していくために、時代に対応したアップデートが必要であると考えてございます。 また、近年における当該地域への新たな要請でございます交流機能につきましては、地域の新たな価値の創出につながるものと考えてでございます。 これらのことから、当該地区における土地利用計画上の多様な業種への対応や、新たな交流機能の位置づけにつきましては、石狩湾新港地域開発連絡協議会での検討を経まして、北海道が策定する石狩湾新港地域土地利用計画の改訂案に盛り込まれたところでございます。 今後は、この改訂案を本市の都市計画に反映させるため、引き続き関係者と協議してまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 状況については承知いたしました。 今、石狩市域の土地の価格が上昇傾向にあるという点や、今回の国勢調査の人口推移を見ても、石狩市の北海道での役割というものも見えてきていると思います。 また、石狩市内や石狩湾新港地域の優位性と存在感を上げる好機と捉えて、スピード感はしっかりと持たなければならないと思います。 それ以上に、企業の皆様の進出イメージに沿った土地利用の考え方、あるいは事業スピードにも市として対応が必要だと思います。 さらには、近い将来、いや10年後のまちの姿をしっかりと考えて進めていく必要があります。 これに関して市の考え方を伺います。
○議長(
花田和彦) 小鷹
企画経済部長。
◎
企画経済部長(小鷹雅晴) 重ねての御質問にお答え申し上げます。 札幌圏に位置する石狩湾新港地域は、国内有数の都市圏の人材供給力など、優位性にすぐれ、近年では再エネの地産地活の推進により産業空間としての高い注目を集めているところでございます。 さらに、先日報道でも多く取上げられ、市長にも視察していただきました新港地域での無人自動配送ロボットの実証事業では、地域内の立地企業から問合せも多くあり、高い関心をいただいてございます。 現下の日本、あるいは世界が産業構造の変革期、いわゆるパラダイムシフトにある今、時代の要請に合わせ、その基盤である産業空間も即応しながら、変化という進化をしていく必要があると考えてございます。 今後とも当該地域が持続的に成長し続けていけるよう、様々な新しい挑戦に意欲的、かつスピード感を持って取り組んでいく考えでございます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 既に物流分野でなく、エネルギーや情報産業など、多様な業種が集積する産業空間となっており、さらに成長していくことを期待します。 今後は、石狩市民にもさらに関心を持っていただき、今の
子どもたちがこれから発展する石狩に誇りを持ち、いずれこの石狩市で就労したり、子育てだったり、住みなれた石狩で生活できる環境を整えていただくことを期待して、次の質問に移ります。 飲食店における感染防止対策の認証の申請についてお伺いいたします。 この認証制度は、道が行っている第三者認証制度で、感染防止対策に必要な事項について取組状況を確認し、対策が実施されている場合に認証する制度で、各店舗における感染対策を第三者のチェックを受けることでより確実な取組にするとともに、飲食店を利用するお客様に感染対策をアピールすることができ、安心して飲食ができるという事業者と利用者双方にメリットがある制度です。 そこで、石狩市内の飲食店は、
新型コロナウイルス感染症の影響を受けていると考えますが、これまでの状況を伺います。 また、
市内飲食店の店舗数と認証を受けた店舗数を伺います。
○議長(
花田和彦)
本間産業振興担当部長。
◎
企画経済部・
産業振興担当部長・
農業委員会事務局長(併)(本間孝之) ただいまの御質問にお答えいたします。 本市におきましては、本年5月から9月にかけて、緊急事態措置やまん延防止等重点措置の対象地域となり、飲食店等に酒類やカラオケ設備の提供停止、休業・時短営業が要請され、対象事業者に支援金の支給を行ってきたところであり、11月末現在の支援金の支給状況は、142店舗に対し、総額で約5億3,000万円を支給してございます。 このような中、北海道では飲食店における感染防止対策の徹底強化を図るため、消毒の呼びかけや従業員の検温、間仕切りの設置、換気など、飲食店における感染対策を第三者のチェックを受けることでより確実な取組にするための認証制度を9月から開始し、石狩市内の飲食店に対しましては、10月15日から申請受付を開始したところでございます。 市では、
市内飲食店約200店舗に対し、これまで2度にわたりまして当該制度の周知文書を郵送したほか、ホームページでの周知も行っており、認証された店舗数は、12月1日現在で45店舗となってございます。 なお、11月19日付で新たに決定された国の
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針では、今後、感染拡大の傾向が見られた場合の飲食店などに対する営業時間や酒類提供の制限に関し、都道府県知事の判断により、第三者認証を取得した飲食店の制限を緩和できる旨が示されたところでございます。 飲食店においては、年末年始の利用客の増加が今後見込まれることから、この認証制度を活用し、感染リスク低減に取り組んでいただくよう、引き続き制度の周知を行っていくとともに、利用者に対しましても認証店の周知を行ってまいりたいと存じます。 以上でございます。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 状況につきましては、支援金を申請した142店舗に対して総額5億3,000万円ということで、しっかりと支援しているところは評価いたします。今後も準備段階である事業復活支援金などの支援策がありますので、しっかり準備してコロナの影響を受けている事業者に支援が行き届くよう要望いたします。 認証店につきましては、市内200店舗中45店舗ということでしたが、答弁にもありますように、年末年始の利用客の増加が見込まれます。 また、国の基本的対処方針で、今後、感染拡大の傾向が見られた場合に、飲食店に対する営業時間や酒類提供の制限を緩和の要件にもなるということなので、そのことを飲食店に周知していただくとともに、利用者にもしっかり認証店について周知していただくことを要望して終わります。 次に、
新型コロナウイルス感染症予防接種証明書についてお伺いいたします。 冒頭でも言いましたが、石狩市内のワクチン接種状況は、市内医療機関をはじめとする関係各位の御尽力と市との綿密な連携により、接種を希望する市民が確実に接種を受けられる体制を確保されてきたことは、大いに評価いたします。 こうしたワクチン接種とともに、市民一人一人が感染対策を徹底してきたことで、
新型コロナウイルスの感染者数は、本市においても下火になっているものと感じております。 しかしながら、専門家の意見では、冬の感染拡大が懸念されているなど、感染リスクが一定程度ある中では、引き続き感染対策の徹底が極めて重要であることを強く認識するところです。 こうした中、政府はアフターコロナに向けた出口戦略の一つとして、ワクチン接種率の向上や感染防止対策の推進と併せ、社会経済活動の正常化に向けて、
新型コロナウイルス感染症予防接種証明書の国内での積極的な活用策の検討を進めており、また、自治体独自証明書の発行により、経済支援、行動規制の緩和に活用している事例も聞いております。このワクチン接種証明書では、接種する人としない人の間に何らかの格差が生まれてくることも課題として取り沙汰されておりますが、同時に、長引く
コロナ禍でどのように経済を回復させていくか、ワクチン接種証明書の国内活用は、経済回復の鍵として期待されております。 そこで2点お伺いします。 1点目として、現時点において、市内でのワクチン接種証明書の活用により、どのような地域経済支援策が想定されていますか。 また、市独自の活用策は考えておりますか伺います。 2点目は、ワクチン接種証明書の発行に当たっては、スマートフォンなどによるデジタル化も検討されておりますが、直接窓口での発行を希望される市民も一定程度いらっしゃると思います。このことから、発行業務はかなりの業務量になってくるものと考えますが、市としてどのような体制で発行に当たるのか、現在の検討状況を伺います。
○議長(
花田和彦) 鎌田副市長。
◎副市長(鎌田英暢) ただいまの御質問に私からお答えいたします。 初めに、ワクチン接種に係る地域経済の支援策についてでございますが、これまでのワクチン接種証明書は、国外での利用を想定し、海外渡航を目的とする方に限定して発行されておりましたが、現在、国内で利用する方にもワクチン接種記録システムを活用して発行できるよう、今月中旬をめどに国において準備が進められているところでございます。 この証明書は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等において制限されるイベントの収容人数や、飲食店の利用人数を緩和するワクチン・検査パッケージ制度の適用など、民間が提供するサービスなどにおいての活用が想定されておりますので、国や北海道の動向を注視しながら地域経済支援などの具体的な活用方法を今後検討してまいりたいと考えてございます。 次に、証明書の発行体制でございますが、現在、市民からの問合せに対応するコールセンターの運営をはじめ、臨時の受付や交付の窓口設置など、発行体制について検討を進めているところでありますので、今後、円滑に証明書が発行できるように体制の確保に努めてまいりたいと考えてございます。 私から以上です。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 地域経済支援ではなく、飲食店が感染防止対策の一つとしてワクチン接種証明書を提示することで接種証明書を活用するとのことでしたが、現時点では、希望する市民がほぼ接種を終えています。今後は3回目の接種も予定されています。感染状況や副反応などで3回目の接種をしない方も出てくることも考えられます。今後に向けて、3回目を接種した方々へのワクチン接種証明書と合わせた地域経済支援策や、市独自の活用をしていただくことを要望します。 それとは別に、昨日から試行ではありますが、さっぽろPASS-CODE事業が始まりました。札幌市だけでなく、石狩市を含むさっぽろ連携中枢都市圏ということなので、石狩市も感染防止対策と社会経済活動の両立に向けるといった事業にもしっかり対応していただくことを重ねて要望いたします。 また、ワクチン接種証明書の発行につきましては、国内で利用する方に国が今月中旬をめどに準備を進めているということなので、市としてもそれに合わせて準備をしっかりしていただくことを要望して終わります。 次に、石狩市の公共施設のWi-Fi環境整備についてお伺いいたします。 我が国が抱える様々な課題、例えば地域経済の活性化、社会保障費の増大、大規模災害対策などに対応するため、社会の様々な分野におけるICTの効果的な利活用が不可欠です。その中でもインターネット環境の向上として公衆無線LANの整備が急がれています。公衆無線LANを整備することにより、各種申請・窓口業務への活用ができ、それにより公共施設の利用率が上がったり、行政サービスの住民満足度が上がるなど、住民サービスの向上が大きく期待できます。 また、防災・減災の観点から、災害時であっても効果的な通信を行うことができます。広範囲をモニタリングすることができるので、災害の詳細・状況を把握すると同時に、各地域に応じた柔軟な対応が可能になります。 観光に当たっては、ポータルサイトや提供するアプリを効果的に活用し、地域の観光情報などを提供し、観光客が人気スポットなどを把握する手助けになります。 そこで、公衆無線LANについてお伺いしますが、現在、公衆無線LANの整備がされている公共施設はあるのでしょうか。 また、今後、公共施設の公衆無線LANの整備の考え方を伺います。
○議長(
花田和彦) 及川総務部長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) ただいまの御質問にお答えいたします。 昨今、スマートフォンの普及が進み、多くの方が外出先でインターネットを利用する機会が増えてございます。 このような中、公共施設の公衆無線LANにつきましては、国が目指すデジタル社会において、必要かつ重要なインフラとなっていくものと考えております。 本市といたしましては、これまでも市民図書館、観光センター、道の駅石狩など、一部の公共施設で整備を行ってきておりますが、今後においても計画的な整備に向け、施設利用者のニーズや利便性、費用対効果などを踏まえ、対象施設をリストアップするとともに、セキュリティ対策や、利用者認証の手法など具体的な検討を進めてまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 一部の公共施設では導入されているということ、また、計画的な整備に向けて検討していくということなので、住民サービスの向上はもちろんですが、災害・減災の観点からも災害時避難所となる小中学校の体育館はGIGAスクール構想で既に整備が整っております。 一方で、花川北コミュニティセンターも避難所となっていますが、環境がまだです。そういったことも考えていただきながら、順序立てをしっかり検討していただくことを要望して終わります。 次に、持続可能な公共交通について何点かお伺いいたします。 人口減少が進む中、バスをはじめとする公共交通サービスの需要の縮小や経営の悪化、乗務員不足の深刻化などにより地域公共交通の維持及び確保が厳しくなっています。 また、高齢者の運転免許証の返納が年々増加しているなど、受皿としての移動手段を確保することがますます重要な課題になっています。 平成28年から導入したデマンド型交通である浜益・厚田間乗合自動車は、浜益区における高齢社会や住民ニーズを反映し、区民の生活利便性を向上することを目的として、区内全域における交通網の構築及び路線バスとの接続を基本コンセプトに、持続可能な公共交通システムとして運行しております。 平成30年に実施した乗合自動車に関するアンケート調査では、乗合自動車に求めることとして、60%の方が土日、祝日にも予約ができることを挙げており、急な用事ができても利用ができないといった声が少なくありません。住み慣れた地域で引き続き安心して生活できるよう、ニーズに応じた乗合自動車のサービス向上について、市の考えを伺います。 また、石狩市地域公共交通網形成計画に基づいた公共交通空白地における地域住民との意見交換会は、感染拡大防止の観点から現在までできていない状況と聞いておりますが、今後に向けた考えをお伺いします。
○議長(
花田和彦) 小鷹
企画経済部長。
◎
企画経済部長(小鷹雅晴) ただいまの御質問に私からお答え申し上げます。 初めに、乗合自動車のサービス向上についてでございますが、高齢化の進行により、高齢者が運転免許証返納した後も利用できる持続可能な移動手段の確保が重要であると認識してございます。 浜益区内の移動と、札幌方面とのバスを接続する浜益・厚田間乗合自動車につきましては、道の駅石狩あいろーど厚田にバス待合スペースを設置し、スムーズな乗り継ぎ環境の整備に努めているところでございます。 また、土曜、日曜、祝日の利用を望むアンケート調査の結果などを踏まえ、利用実態や市民ニーズを的確に捉え、交通サービスを見直すこととしてございます。 まちの持続に向けた利便性の高い公共交通網の形成を目指し、あらゆる世代の方が利用しやすい移動環境の向上に今後とも取り組んでまいりたいと考えてございます。 次に、公共交通空白地における地域住民との意見交換会についてでございますが、石狩市地域公共交通網形成計画に基づき、公共交通空白地の解消を図るため、令和元年及び令和2年に生振地区における地域住民との意見交換会を計画してございましたけれども、
新型コロナウイルスの感染拡大により、これまで意見交換会を延期してきたところでございます。 このたび、
新型コロナウイルスの感染状況に一定の落ち着きがみられたことから、11月25日に第1回生振地区における公共交通空白地に係る意見交換会を開催したところでございます。 これには、町内会長など10名の方々に参加をいただき、参加者からは、免許を返納した後の移動手段の確保であったりとか、ドアツードアのように利便性の高い移動手段の確保といった要望が出されたところでございます。 今後におきましては、今年度中に第2回目の意見交換会の開催を予定してございまして、地域の皆様の意見を反映し、持続可能で地域の実情に合った交通サービスの確保に努めてまいりたいと考えてございます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 石狩市の全体の高齢化率は、33.9%であるのに対して、浜益区は約58%と特に高い水準であります。自宅前から目的地まで運行する浜益区のデマンドバスは、高齢者などの交通弱者の生活の足として持続可能な公共交通です。また、アンケート調査から既に3年が経過しています。年月とともに、意見や要望も変わってきていると思います。今後とも、区民のニーズにスピード感を持ってしっかり答えていただくことを要望いたします。 また、公共交通空白地につきましても、1回目が終わって、今後、もう1回あるということなのですけれども、今後の意見交換会を踏まえてしっかり対応していただくことを要望して、次の質問に移ります。 選挙事務について、このたび10月に行われた衆議院選挙の総括を含め何点かお伺いいたします。 選挙管理業務は、議会民主主義の根幹となるものです。議会制民主主義が本当に民主主義として機能するためには、代表者つまり議員の構成が民意を正しく反映したものでなくてはなりません。 したがって、市民の意思を可能な限り反映できるような選挙制度、そして、管理運営が求められます。つまり、低い投票率では民意を正しく反映しているとは言えません。 そこで、選挙管理委員会としては、このたびの衆議院選挙において、人口減や選挙立会人、投票事務従事者の確保の問題などから、投票所が減った市内厚田区と浜益区において、道内で初めて公用車を活用した移動期日前投票所の運用をしました。多様な投票機会の確保として、報道やマスコミなどで多く取上げられました。選挙管理委員会は、低い投票率を社会情勢として仕方のないことだと決して諦めていないということで評価をするところであります。 そこで、今回の移動期日前投票所導入の効果と、さらには投票機会の確保に向けた取組などがあるのか伺います。
○議長(
花田和彦) 及川
選挙管理委員会事務局長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) ただいまの御質問についてお答えいたします。 初めに、移動期日前投票所の導入効果についてでありますが、厚田区及び浜益区の両区におきましては、高齢化や人口減少などにより、投票管理者や投票立会人等の確保が困難となっている実情を踏まえ、今般の衆議院議員総選挙から、合計15カ所の投票所を9カ所に統合するとともに、投票機会を確保する観点から移動期日前投票所を導入したところでございます。 移動期日前投票所の利用状況につきましては、両区の合計で80人となってございまして、地域における投票方法の一つとして、利便性の確保につながったものと認識しているところでございます。 また、両区における期日前投票の実績を比較いたしますと、前回、平成29年10月の衆議院議員総選挙の際の期日前投票の投票者数が418人であったのに対しまして、今回は、移動期日前投票所での投票者数を含め、440人と若干増加しており、投票機会の確保に一定程度の効果があったものと推察しているところでございます。 次に、今後の取組についてでありますが、少子高齢化や人口減少に対応しながら、これまでの選挙啓発や投票方法に加え、時代や世代にマッチした手法について、国の方針や他自治体の取組状況を参考にしながら、創意・工夫し、引き続き投票機会の確保と投票率の向上に努めてまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 今回は投票機会を確保する観点から導入し、一定程度の効果があったということですが、実際は、実施されて1カ月程度しか経っていないということもあるので、今後しっかりと検証していただき、また、投票率の低い地域や世代にも投票機会を確保することを促していただくことを要望して終わります。 最後に、小児科医院の誘致についてお伺いします。 今年の第3回石狩市議会定例会で我が党の同僚議員が質問しましたが、現時点において具体的な交渉を進めている状況にありますと市長から答弁をいただき、小児科医院の誘致施策が着実に実行されているとともに、市民が安心して子育てを行える環境づくりに向けて大変期待される事業であると評価しているところです。 しかしながら、
新型コロナウイルス感染症対策では、ワクチン接種の新たな対象として、5歳から11歳の子どもへの接種が検討されているなど、現在、市内で1カ所の小児科医院への負担など、ワクチン接種の体制確保そのものへの影響も心配されるところであり、これら子育て環境の充実とともに、
子どもたちのワクチン接種を円滑に進めるためにも、新たな小児科医院開設の重要性は、ますます高まっているものと考えます。この小児科医院の誘致に関しまして、新たな動き、開設のめどなど、その後の進捗状況を伺います。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) ただいまの御質問にお答えいたします。 市内における将来にわたっての小児医療体制の確保は、喫緊の課題でありますことから、本年度、小児科を誘致するための助成制度を創設して、医療関係の新聞に広告を掲載するなど、周知に努めてまいりました。 こうした中、本年7月に道外の医療機関に勤務する小児科の医師から問合せがあり、市内の小児医療に関する情報提供などを行い、先月、正式に助成を希望する旨の申請書が提出されました。 その事業計画では、樽川地区において、来年9月の開院を目指し、現在、その準備が鋭意進められており、本市としても、引き続きしっかり対応してまいりたいと存じます。 私から以上であります。
○議長(
花田和彦) 佐藤俊浩議員。
◆14番(佐藤俊浩) 樽川地区に来年の9月開業に向けて具体的な状況にあるということですので、このことは子育て世代の方々に喜ばしいことであると同時に、石狩市のまちづくり、あるいは石狩市の価値そのものを上げていくものだと思いますので、しっかりと今後も進めていっていただきたいと思います。 また、市としても各種申請関係を含め、開業に向けてしっかりとサポートをお願い申し上げます。 そして、開業後には、地域にそして、市民に愛される病院になることを祈念いたしまして、私の全ての質問を終わります。
○議長(
花田和彦) 以上で、14番佐藤俊浩議員の質問を終わります。 暫時休憩いたします。 午後 1時55分 休憩─────────────────── 午後 2時08分 再開
○議長(
花田和彦) 休憩前に引き続き、会議を再開いたします。 次に、13番金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) 13番、改革市民会議、金谷聡です。 通告順に従って、質問してまいります。 まず、初めに、石狩産農産物及び水産物のブランド化について、2点質問してまいります。 一つ目、その地域の特産品の知名度を上げ販売数を伸ばすためには、他産地との差別化を図るためブランド化が大変有効であると言えます。 例えば、札幌産のたまねぎ「札幌黄」、旭川市の隣町である当麻町産の西瓜「でんすけすいか」、道南知内町産のニラ「北の華」などがそのよい例です。 石狩市で言えば、八幡町高岡産のミニトマト「いしかりDE CHU!!」、厚田産の豚肉「望来豚」、浜益産の牛肉「浜益牛」などがありますが、その他の農産物や水産物、例えば、ブロッコリー、グリーンアスパラ、スイートコーン、長イモ、シャコ、ホッキ、厚田産のタコ、浜益産のホタテ等、石狩の誇る特産品をブランド化し、さらなる販売増を目指す考えはないか伺います。 二つ目、石狩市といえば石狩鍋を連想する日本人は多く、石狩市はサケのまちとしての認知度が高いと言えます。 江戸時代の宝暦年間には石狩でのサケの漁獲量は185万尾を数え、全道の3分の1に達するほどであったと言われています。ところが近年はオホーツク海沿岸や道東地区に大きく水をあけられており、国内での主産地の座からは程遠いのが現状です。また、近年、北海道に限らず日本全国的にサケ・マスの漁獲量が大幅に減少してきており、地球温暖化による海水温の上昇がその原因ではないかとの分析もあります。 近年、本州を中心に養殖サーモンの事業化例が相次いでおり、天然サケ・マス資源に恵まれた北海道では養殖事業が立ち遅れていましたが、今年度から3カ年計画で道南の木古内町にてサクラマスの養殖実証実験が開始されることになりました。 今年度は、石狩市のサケは豊漁だったと聞いていますが、ここ数年継続して見受けられるサケの漁獲量減少傾向を踏まえ、生産量確保のため養殖に取り組むべきと考えますが、市ではどのような戦略をお持ちか伺います。
○議長(
花田和彦) 加藤市長。
◎市長(加藤龍幸) ただいまの御質問のうち、1点目についてお答えいたします。 本市では、その気候風土や地域性を生かし、生産者や産業団体の努力により様々な農水産物が生産されております。これらの農水産物は、主に市場に出荷されるほか、とれのさとや港朝市などの直売所でも販売されており、鮮度や生産者の顔が見える安心感など、地元石狩産として消費者ニーズに応えております。 また、北海道が中小企業による地域産業資源を活用した事業活動を推進するため実施した地域産業資源の登録では、本市におきましては、農水産物の流通実績や知名度などから、ミニトマト、サツマイモ、トウモロコシ、ビーツなど、水産物ではサケやニシンを登録しており、石狩の特産品として認知度向上に努めてきたところであります。 さらには、農業者と市民との協働により試験栽培からスタートした落花生は、地域の新たな特産品として定着をみせているほか、浜益におきましては、水揚げ直後の船上で特に選別したニシンが活〆として出荷されるなど、生産者や産業団体によるブランド化に向けた取組が進められております。 市といたしましても、引き続き生産者や産業団体と連携し、特産品の生産性や品質の向上、販売促進や販路拡大、PRなどを通じてブランド化に向け総合的に推進してまいりたいと考えております。 そのほかの質問につきましては、担当部長から答弁いたします。
○議長(
花田和彦)
本間産業振興担当部長。
◎
企画経済部・
産業振興担当部長・
農業委員会事務局長(併)(本間孝之) 私からは、サケの養殖についてお答えいたします。 サケは、本市の漁業をはじめ、全道的にも大変重要な魚種であり、人工ふ化放流事業に支えられています。 平成28年度からの全道的な不漁傾向の中、本市におきましても、平成30年に水揚量が634トンまで落ち込んだものの、令和2年には2,020トン、今年度は速報値で約2,800トンと水揚の伸びが見られる状況でございます。 サケの資源量確保に向けては、人工ふ化放流事業の実施機関である公益社団法人北海道さけ・ます増殖業協会において良質卵の確保や放流技術の向上などに取り組まれているほか、減耗対策の一つとして、石狩湾漁協も浜益川と厚田川で稚魚の2次飼育を実施し、健康な稚魚の育成と適期放流に取り組まれているところでございます。 サケ漁は、経営規模も大きく、効率的かつ安定的な資源管理のため人工ふ化放流事業が進められており、サケ資源の維持・確保の基本と考えられます。 一方、サーモン養殖につきましては、全国的な広がりを見せており、道内におきましてもサクラマスなどの試験養殖の取組が行われていることは承知してございますが、これらの養殖につきましては、事業化に向け養殖技術の確立や、高コストといった課題もあるやにうかがっておりますので、当面は、今後の動向を注視しつつ、石狩湾漁業協同組合とともに情報収集に努めてまいりたいと存じます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) まず、1点目、特産品のブランド化について、おおむね状況を理解いたしました。 石狩には本当にたくさんの胸を張れる品質の特産品があると思います。 さらなる販売促進のため、官民が連携し知恵を絞って対応していく必要があると考えます。 今後の展開に期待しています。 2点目、サケ・マスの養殖事業についてですけれども、先ほどの答弁にもありましたように、去年、そして今年度、本当に感謝なことにたくさんの漁獲量が確保できたとのことでが、最近ニュースの報道でもありますように、プランクトンの異常発生による赤潮発生、また、海底火山噴火による軽石の被害拡大など、事前に想定することが難しいような事態も起きているのが現状です。 今のところ漁獲量が確保できているからといって、また、それがこの先も続いていく保証は一つもありません。今から長期的、また、戦略的視点に立って準備を進め、研究・検討を重ねていく必要があると思います。 この点につきましても、今後の展開に期待しています。 それでは、2番目の質問に移ります。 地域通貨を活用した地域活性化について、SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーたちによって決められました国際社会共通の目標です。既に当市を含む全国の地方自治体においても、これらの目標に沿った様々な取組がなされています。 中でも、神奈川県小田原市においては、「まちのコイン」というアプリを活用し、人と人、地域と人、地域をよくしたい想いがつながるイベントへの参加や行動すると、「おだちん」という名称の地域通貨を得ることができ、たまったポイントは、その地域ならではの特別な体験などに使うことができるというSDGs体感事業が行われており、話題になっています。 現在、約3,500人の市民と100を超えるスポットが参加しており、直近12週間の総流通額は約150万ポイントとなっています。 例えば、ごみ拾いイベントに参加したり、謎解きイベントに参加したり、アンケートに答えたり、観光スポットに車ではなく自転車で訪れたりするとポイントを得ることができ、地域の参加店舗で使うことができるという取組です。 石狩市においても、地元店舗や企業に広く参加を呼びかけ、厚田や浜益を含めて全市が一体となる取組を行ってはいかがでしょうか。 アプリを活用することにより事業のデジタル化が図れますし、若い世代の市民の参加と盛り上がりも期待できます。 市の考えを伺います。
○議長(
花田和彦)
本間産業振興担当部長。
◎
企画経済部・
産業振興担当部長・
農業委員会事務局長(併)(本間孝之) ただいまの御質問にお答えいたします。 地域通貨は、特定の地域内でモノやサービスと交換するために使用できる通貨として地域経済の活性化や社会的な交流の促進など、様々な目的を持って取り組まれているもので、本市におきましても、石狩ハイスタンプ会が類似した取組を行っており、買物の際のスタンプシールの付与に加えて、石狩市社会福祉協議会と連携し、ボランティア活動に参加した方に対しスタンプシールを付与するなどの取組が行われてございます。
新型コロナウイルス感染症の影響から感染拡大もあり、まもなく2年がたとうとしておりますが、これまで当たり前のように行われてきた各種イベントや地域活動が長期間にわたり行われていないなど、地域コミュニティの維持、活性化に影響が出ておりますが、当面は、石狩ハイスタンプ会の現状の取組を支援してまいりたいと考えてございます。 また、御提言のあった地域活性化に向けた地域通貨の導入につきましては、デジタル化の推進に向けたマイナンバーカードの活用など、今後の社会情勢の変化などを十分見極めてまいりたいと存じます。 私からは、以上です。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) ハイスタンプカードの取組は、もちろん私も存じ上げています。 こういった取組は、民間の方が主体となって進めていくべき活動だということも理解しております。 ただ、全市一体となった機運を醸成するために行政が旗振り役となって官民が連携した取組を進めていくことも、時には必要になってくるのではないでしょうか。 また、現状、ハイスタンプカードは、アナログ的といいますか、実際に紙のシールを台紙に張って集めるというスタイルで行われていると承知しています。 より若い世代の市民の参加を促し、盛り上がりを醸成していくためにも、ぜひこういったデジタル技術の活用も視野に入れて検討を重ねていっていただきたいと期待しています。 次の質問に移ります。 プラスチックごみ削減の取組について、先ほどの質問で触れたSDGs(持続可能な開発目標)の一つである海の豊かさを守ろうという目標に関連して、プラスチックごみによる海洋汚染の深刻さが近年注目されており、対応が求められています。 消費者庁の発表によると、日本では年間約940万トンのプラスチックごみが排出されており、容器包装・コンテナといった工場やオフィスから出る産業廃棄物が426万トンを占めています。そのうち、容器包装リサイクル法に基づき回収されるものは104万トンにとどまっています。 プラスチックごみの削減に対しては、製品を生産する企業側の削減努力や商品を選択・購入し消費する消費者の意識向上、ごみ分別への協力等が欠かせませんが、回収された後のプラスチックのさらなる有効活用を図ることは自治体に課された命題であると言えます。 物流で商品を運ぶときに使用されるパレットの再生プラスチックを活用して生産できる製品に生まれ変わらせ、廃棄処分されるプラスチックごみの減量を図ることが望ましいと考えますが、市の見解を伺います。
○議長(
花田和彦) 松儀
環境市民部長。
◎
環境市民部長(松儀倫也) ただいまの御質問にお答えいたします。 プラスチックごみ削減につきましては、石狩市環境基本計画における資源循環の施策方針に位置づけており、減量化の推進とリサイクルの継続的な展開は早期に取り組むべき課題であると認識しております。 プラスチックごみを材料リサイクルするためには、異物の除去、洗浄、破砕などの処理過程があり、円滑に処理するためには、プラスチックの分別を形状ごとにするか、あるいは成分ごとにするかの検討が必要となります。 また、収集、回収したごみの選別、洗浄、破砕施設の規模、再生プラスチック製品の製造工場への搬送及び引取り費用など、様々な課題もございます。 プラスチックごみをリサイクルするためには、これらの課題解決と分別及び回収方法の変更も考えられますことから、市民周知等の時間的な猶予をいただきながら取り組んでまいりたいと考えております。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) プラスチックごみ削減への取組に対しては、前向きな答弁をいただけたと思います。 廃棄されたプラスチックが資源として十分有効活用され、廃棄処分されるごみが減量されるような取組が、この石狩市においても根づいていくよう期待しています。 次の質問に移ります。 行政のデジタル化に関わる公文書電子化について、2点伺います。 1点目、令和3年9月にデジタル庁が創設され、新しい国立公文書館が開館する予定の2026年度をめどに、公文書の作成から移管まで全て電子化する目標が政府から示されています。公文書を電子化すれば、紙媒体に比べ整理する手間が省け、業務が効率的になります。また、情報公開請求を受けた際も文書を探しやすくなり、紛失を防ぐこともできるほか、紙媒体に比べ保管場所も大幅に節約することができます。 本市における公文書電子化の進捗状況について伺います。 2点目、今後、作成される公文書の電子化のほかに、過去に作成された紙媒体としての資料を電子化するメリットも小さくありません。例えば、歴史的価値のある古文書や古地図を電子化すれば、閲覧時に損傷させるおそれがなくなりますし、文字が小さく読みにくい箇所があったとしても自由に拡大してじっくり確認することができます。 歴史的価値を有する資料を電子化することに対しての市の考えを伺います。
○議長(
花田和彦) 及川総務部長。
◎総務部長・
選挙管理委員会事務局長(併)(及川浩史) ただいまの御質問のうち、私からは、公文書の電子化についてお答えいたします。 公文書の電子化につきましては、文書管理の省力化が図られ業務の効率化に資すること、オンラインによる業務が容易になり、テレワークなどの働き方改革に資すること、情報公開請求の際に該当資料の検索がオンラインにより可能となり、市民の利便性が向上することなどが想定されるところでございます。 他方、公文書の電子化は、公文書の作成から廃棄までの一連のプロセスだけでなく、既存文書など、文書管理事務の全般に影響が及ぶこと、また、改ざん防止や機密保持対策のほか、市民手続の電子化や電子決裁との連動も不可欠な検討要素であると考えてございます。 このようなことから、現状といたしましては、公文書電子化に向け導入が必須となるシステムの検討に着手したところでありますが、引き続き国の動向を注視し、他自治体の取組状況など、情報収集に努め、段階的に進めていくことが必要であると考えてございます。 以上であります。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) 私からは、古文書等の電子化についてお答えいたします。 市教委では、これまで石狩市に関する古文書や古地図などを収集、保管し、地域研究資料、展示資料として活用しております。 これらの古文書類は、保存、研究などの面で利点が多いことから、必要に応じて電子化を進めているところでございます。 こうした電子化した資料の公開につきましては、手法などについて、今後、検討してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) まず、1点目、公文書の電子化について、概要、おおむね理解いたしました。 2026年度をめどにということで、国で進められるということですけれども、今は2021年、あと5年あると思えば十分長いような気もしますが、気づけばあっという間に時が過ぎていたということも十分予想できます。 時間に余裕のあるうちからしっかり検討していただき、問題のないよう導入していただけますよう期待しています。 そして、2番目、古文書や古地図の電子化についてですけれども、段階的に電子化が進められているとのこと、とても喜ばしく思います。 私も一市民として、その電子化された古地図を1日も早く閲覧できることを楽しみに待っています。 次の質問に移ります。 市内縄文遺跡の整備・活用について。 令和3年7月に北海道・北東北の縄文遺跡群が世界文化遺産に登録されたことは記憶に新しいところです。遺産を構成する17の遺跡のうち、北海道には、函館市、洞爺湖町、伊達市、千歳市に合計6遺跡が存在しています。実際に足を運べる距離にある縄文遺跡を自分の目で見て回りたいという道民も少なからず存在します。 一方、我らが石狩市にも縄文遺跡が数多く存在しています。中でも石狩紅葉山49号遺跡では、縄文時代中期(約4000年前)の川の跡から、日本最古のサケを捕獲するための施設が発見されており、全国的に見ても大変貴重な遺跡であると言えます。 世界文化遺産登録を機に縄文遺跡への興味関心が高まっている今こそ、市内に存在する縄文遺跡を市民や観光客が見学しやすいよう整備すべきではないでしょうか。 また、市内小学校で地域の学びに用いられている3、4年生社会科副読本いしかりに、石狩でも縄文時代からサケ漁を営む生活があったことや、石狩紅葉山49号遺跡のように大変貴重な遺跡が発見されたことなどを紹介し、地元石狩により一層の愛着と誇りを持つ石狩PRIDE育成を図るべきと考えますが、市の見解を伺います。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) ただいまの御質問にお答えいたします。 市内には約200カ所の遺跡の登録があり、中でも縄文時代のサケ漁で使われた施設や道具が発見された紅葉山49号遺跡や、続縄文時代の漆塗りの弓が発見されました紅葉山33号遺跡は、特に注目度の高い遺跡でございます。 紅葉山33号遺跡については、発掘調査が行われた花川南公園に遺跡の概要についての解説板が設置されておりますが、他の遺跡については、ほとんどが個人所有の土地であることなど、こうした解説板の設置については難しいのが現状となっております。 そのため、発掘された遺跡資料については、いしかり砂丘の風資料館で展示をしているほか、市のホームページで情報提供を行っているところです。 また、小学校の社会科副読本では、石狩の遺跡から縄文時代の暮らしの跡が発見されたと取り上げる程度でございますが、学びを深めるため、実際に資料館を訪れる学校も多くございます。 紅葉山49号遺跡をはじめとする市内の遺跡については、本市の歴史に関わる重要な資料であり、市内の小中学校に対しては、要望に応じて出土資料のミニ展示や地域学習での出前講座も行っているところであります。 これまでも、砂丘の風資料館は、旅行会社が企画する遺跡めぐりツアーに組み込まれるなど、市外の方も来館されておりますので、今後とも多くの方に御覧いただけるよう工夫してまいりたいと考えております。 以上です。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) 実際、遺跡が発掘された現地は、民間の方の所有する土地が多いとのこと、また、そのことにより整備というのが現実的にはなかなか困難であるという事情を理解いたしました。 ただ、
先ほど答弁にもあったように、砂丘の風資料館にて紅葉山49号遺跡からの出土品を展示していただいたり、また、必要に応じて地域や学校での出張展示を行っているということでしたけれども、例えば、さらなる市民への周知のため、道の駅あいろーど厚田2階の展示スペースですとか、市民図書館の1階ロビーですとか、市役所1階のロビーですとか、そういったスペースを用いて市民向けに展示を行っていただく考えはあるかどうか、再質問させていただきます。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) 重ねての御質問にお答えいたします。 ただいま御提案あったように、市内に所在する遺跡の重要性を市民の皆様に御理解いただくことは、非常に大事なことだと認識しております。 会場の規模、あるいは、ほかの展示も勘案しながら取り組んでいきたいと考えております。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) 先ほど提案したような展示に取り組んでいただけるとのこと、大変うれしく思います。 ぜひ、展示が実現した際には、私も必ず見に行かせていただきたいと思います。 次の質問に移ります。 旧石狩小学校円形校舎を活用した資料館開設について、現在、石狩市内には、砂丘の風資料館や道の駅石狩あいろーど厚田内の展示スペース、浜益郷土資料館といった石狩市の歴史に関連した資料を展示する施設がありますが、それぞれ展示スペースに限りがあり、石狩の歴史の中のほんの一部分にテーマを絞って展示しているのが現状です。 そこで、以前、石狩小学校校舎利活用検討委員会から提言がありましたように、石狩市の農業、酪農、漁業、生活の歴史、幕末、アイヌの関係を含めた歴史を児童生徒や市民が総合的に学ぶことができるよう、旧石狩小学校円形校舎を活用した資料館開設について、市の考えを伺います。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) ただいまの御質問にお答えいたします。 旧石狩小学校の利活用につきましては、今年7月から旧校長室において石狩小学校の歴史に関する展示を整備し、10月末まで円形校舎の一般公開を行いました。
新型コロナウイルス感染拡大により9月は公開中止となりましたが、400名近い見学者に訪れていただいたところでございます。 令和元年6月に石狩小学校校舎利活用検討委員会から博物館的な施設としての活用という趣旨の意見書をいただいておりますので、砂丘の風資料館との役割分担を基本に、旧石狩市域の自然、歴史、文化を扱うことを基本に取り進めてまいります。 市教委といたしましては、この提言を最大限尊重しながら進めたいと考えておりますが、現段階では具体的な内容を明らかにすることができないことを御理解いただきたいと存じます。 以上です。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) 旧石狩小学校円形校舎の利活用に関して、利活用検討委員会の提言を最大限に尊重して取り組んでいただけるとのこと、感謝です。 ただ、具体的な取組時期などについては、現時点でお答えできないということなのですけれども、恐らく、資料館として整備するには、まとまった財源が必要になるからではないかと個人的に思うところであります。 例えば、その財源の手当について、一つの案として、
ふるさと納税の中の寄附をいただいたお金を活用する施策の1項目として、円形校舎を活用した資料館の整備という項目を追加していただいて、
ふるさと納税の寄附金を活用していくとか、もしくは最近多くなってきた取組ですけれども、クラウドファンディングの制度を利用して資金を調達するとか、さらにはもし理解のあるスポンサー企業があれば、スポンサー企業を募って、資料館としての整備を進めていくとか、そういったやり方があるのではないかと個人的には思うところですけれども、そういった方法を活用して整備を進めていく考えがあるかどうか、お伺いいたします。
○議長(
花田和彦) 安崎生涯
学習部長。
◎生涯
学習部長(安崎克仁) 重ねての御質問にお答えいたします。 ただいま御提言がありましたように、広く財源を求めていくということは大事な視点であると認識しております。 まずは、活用内容の精査を進めるとともに、それに伴う財源確保に向けた様々な手法を研究してまいりたいと存じます。 以上です。
○議長(
花田和彦) 金谷聡議員。
◆13番(金谷聡) 旧石狩小学校の円形校舎は、道内に現存する最古のコンクリート製円形校舎であると言われています。 そういった歴史的価値のある円形校舎が、今後しっかりと保存され、また、有効活用されていくことを一市民として期待しています。 以上で、私の全質問を終わります。
○議長(
花田和彦) 以上で、13番金谷聡議員の質問を終わります。───────────────────
△散会宣告
○議長(
花田和彦) 以上で、本日の日程は、全て終了いたしました。 本日は、これをもちまして散会いたします。 午後 2時47分 散会...