宝塚市議会 2009-12-17
平成21年第 5回定例会−12月17日-06号
平成21年第 5回定例会−12月17日-06号平成21年第 5回定例会
平成21年第5回
宝塚市議会(定例会)会議録(第6日)
1.開 議 平成21年12月17日(木) 午前10時31分
閉 会 同 日 午後 0時09分
2.出席議員(25名)
1番 井 上 きよし 15番 大 島 淡紅子
2番 村 上 正 明 16番 たぶち 静 子
3番 多 田 浩一郎 17番 深 尾 博 和
5番 梶 川 みさお 18番 伊 福 義 治
6番 田 中 こ う 19番 近 石 武 夫
7番 金 岡 静 夫 20番 小 山 哲 史
8番 寺 本 早 苗 21番 藤 岡 和 枝
9番 北 野 聡 子 22番 江 原 和 明
10番 山 本 敬 子 23番 石 倉 加代子
11番 中 野 正 24番 北 山 照 昭
12番 三 宅 浩 二 25番 となき 正 勝
13番 浜 崎 史 孝 26番 草 野 義 雄
新型インフルエンザに伴う
学校給食会補助金の内容についてなどがありました。
採決の結果、議案第108号は、全員一致で可決されました。
次に、議案第109号から、議案第113号までの5件を一括して審査しました。
議案第109号平成21年度宝塚市
特別会計国民健康保険事業費補正予算(第3号)は、
歳入歳出をそれぞれ225万9千円減額し、214億2,684万1千円とするもので、補正の内容は、
徴収事業滞納整理システムの契約確定によるものです。
議案第110号平成21年度宝塚市
特別会計農業共済事業費補正予算(第1号)は、
歳入歳出をそれぞれ85万2千円追加し、7,025万2千円とするもので、補正の内容は、台風18号被害による
園芸施設共済金支払いによるものです。
議案第111号平成21年度宝塚市
特別会計介護保険事業費補正予算(第2号)は、
歳入歳出をそれぞれ1億7,422万円追加し、116億9,771万8千円とするもので、補正の内容は、前年度
実質収支黒字額の
介護給付費準備基金への
積み立て等によるものです。
議案第112号平成21年度宝塚市
特別会計公共用地先行取得事業費補正予算(第1号)は、
歳入歳出をそれぞれ7億7,279万5千円追加し、29億5,759万5千円とするもので、補正の内容は、
土地開発公社から購入した当該用地が、明確な事業目的がないまま、短期的な売却や貸し付け、事業化などの有効活用を想定し、1年間の借り入れをしていたが、まだ活用のめどが立たず、さらに1年の借り入れをしようとよるものです。
議案第113号平成21年度宝塚市
特別会計後期高齢者医療事業費補正予算(第1号)は、
歳入歳出をそれぞれ4,888万円追加し、25億2,838万円とするもので、補正の内容は、前年度繰越金が確定したことによるものです。
委員から、
介護給付費準備基金積立金の残高と今後の
執行計画等について質疑がありました。
採決の結果、議案第109号から議案第112号までについては全員一致で可決、議案第113号については賛成多数で可決されました。
次に、議案第126号から議案第131号までの6件を一括して審査しました。
議案第126号平成21年度宝塚市
一般会計補正予算(第8号)は、
歳入歳出をそれぞれ3,109万3千円減額し、713億6,404万3千円とするもので、補正の内容は、
緊急雇用就業機会創出事業費の追加計上によるものと、平成21年度の
人事院勧告に基づき人件費を減額しようとするもので、あわせて人件費の補正に伴い、
特別会計への繰出金を増減しようとするものです。
また、議案第127号から議案第131号までは、それぞれ人件費の
特別会計ごとの補正で、議案第127号平成21年度宝塚市
特別会計国民健康保険事業費補正予算(第4号)は、
歳入歳出をそれぞれ383万円減額し、214億2,301万1千円とするもの、議案第128号平成21年度宝塚市
特別会計国民健康保険診療施設費補正予算(第1号)は、
歳入歳出をそれぞれ14万2千円追加し、1億1,904万2千円とするもの、議案第129号平成21年度宝塚市
特別会計農業共済事業費補正予算(第2号)は、
歳入歳出をそれぞれ20万6千円追加し、7,045万8千円とするもの、議案第130号平成21年度宝塚市
特別会計介護保険事業費補正予算(第3号)は、
歳入歳出をそれぞれ953万8千円減額し、116億8,818万円とするもの、議案第131号平成21年度宝塚市
特別会計後期高齢者医療事業費補正予算(第2号)は、
歳入歳出をそれぞれ1,067万2千円追加し、25億3,905万2千円とするものです。
委員から、人件費が減少しているのに増額補正となっている
特別会計がある理由について、
社会保険料が増額となっている理由について、
緊急雇用就業機会創出事業の業務のうち、補助業務の考え方についてなどの質疑がありました。
採決の結果、議案第126号から議案第131号までは、全員一致で可決されました。
次に、議案第123
号阪神広域行政圏協議会規約の廃止に関する協議についてです。
本案は、
広域行政圏計画策定による国の支援措置の廃止や、
広域行政策定要綱の廃止、課題を同じくする市町間で
事業共同化が進んでいることなどから、協議会の存在意義が薄れ、21年度末で廃止する方針で進めることとなったものです。
委員から、今後の精算処理や、有意義な事業の継続について質疑がありました。
採決の結果、議案第123号は全員一致で可決されました。
次に、請願第46
号所得税法第56条の廃止についての
意見書提出を求める請願についてであります。
本請願は、所得税法第56条で「配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に参入しない」と定められているため、
家族従事者の働き分が給料として経費に認められていないという仕組みを改善するため、中小企業の自家労賃を必要経費として認めることについて、政府への
意見書提出を請願するもので、平成21年9月定例会に提出され、継続審査となっていたものです。
各委員から、主に紹介議員に対して、次のような質疑がありました。
憲法14条、また憲法24条に違反する人権問題という根拠について。
また、青色申告と白色申告の二通りの制度に分かれている趣旨について。
青色申告の税徴収の効率化や納税の公平な確保を定め、脱法行為を防止するという趣旨に対する見解について。
国民健康保険税、保育所への入所などに関する影響について。
国会や
税理士会等の意見表明の状況についてなどであります。賛成、反対の各討論がありました。
採決の結果、請願第46号は、賛成少数で不採択となりました。
最後に、議案第115号については、12月8日、15日の2度にわたり、審査を行いました。
本件は、平成23年度を初年度とする第5次
総合計画を策定するに当たり、新たに宝塚市
総合計画審議会を設置するため、条例を一部改正しようとするものです。
各委員から、主に次のような質疑がありました。
総合計画検討市民開議の構成、今までの活動状況及び今後の
スケジュールについて、また審議会の審議の
スケジュールについて。
審議会への諮問の範囲として、
地方自治法に定める議決案件である基本構想以外に、
前期基本計画部分は含めるかについて。
議会へ上程する場合に、議決案件である基本構想と
基本計画部分をどのように関係させるのかについて。
現行の
総合計画の総括をどのように行ったか。
検討市民会議の委員がそのまま審議会の委員となるが、今回新規に委員となる者との認識の差が生じることについて。
議会の中で、審議会への議員の参画のあり方について議論してきた。議案には、
議会議員があるが、その人数の根拠と議員に何を期待するのかについて。
当局は、議会、
特別委員会での審議会への議員の参画のあり方、議論について承知しているのか。
本件については、
議会議員の人数を12人から8名とし、全体を56人以内とする修正案と、
議会議員の人数を12人からゼロとし、全体を48人以内とする修正案が提出されました。
修正案に対し、次のような質疑がありました。
提案者に対し、議会改革の中で、
地方自治法第96条第2項の議決事項に基本計画を含めることを想定しているが、減数とはいえ残すことは、今後議決案件にしないことを意味するのか。また、長の専権事項に大きく関係する事案について、議員が修正案を出すことについてなどであります。
採決の結果、
議会議員の人数を12人から8名とし、全体を56人以内とする修正案について、賛成多数で可決、修正案を除く原案について、全会一致で可決されました。
以上、
総務常任委員会の
委員長報告を終わります。
○
村上正明 議長
委員長報告は終わりました。
ただいまから質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で質疑を終結します。
(「議長、動議」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 8番
寺本議員。
◆8番(
寺本早苗議員) 議案第115
号執行機関の
附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について、修正案の提出を求めます。
本議案は、第5次
総合計画の策定に向けての調査、審議に関する事務を目的に、
議会議員12人、
知識経験者または市町が適当と認める者25人以内、市内の
公共的団体等の代表者18人以内、公募による市民5人で構成する宝塚市
総合計画審議会を設置するものですが、これを
知識経験者または市長が適当と認める者25人以内、市内の
公共的団体等の代表者18人以内、公募による市民9人とし、
議会議員を選出しない計48人以内とする修正案を提出したいと思います。
○
村上正明 議長 ただいま、
寺本議員から、議案第115
号執行機関の
附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の制定について、動議による修正案の提出がありました。その内容は、ただいま配付しました内容のとおりであります。
この動議の成立には、会議規則第17条の規定により所定の賛成者が必要です。
賛成者の数を諮ります。
本動議の提出に賛成の議員の起立をお願いします。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立10名。寺本議員から提出された動議は、所定の賛成者がありますので、成立をしました。
これより動議による修正案を議題とします。
寺本議員から提出されました修正案に対する質疑を行います。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で質疑を終結します。
これよりただいまの議案第115号に対する修正案及び
委員長報告でなされた各議案並びに請願について、一括討論に入ります。
(「議長、議事進行」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 はい、江原議員。
◆22番(
江原和明議員) 先ほどのは、動議が確定しているかどうかのことの提案ですから、動議が出て修正案が出たわけですから、提案理由の説明を求めていただきたいと思います。
○
村上正明 議長 それでは、8番
寺本議員、提案理由の説明をお願いします。
◆8番(
寺本早苗議員) それでは、提案者を代表しまして、議案第115
号執行機関の
附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例案について、修正案の提案理由を説明させていただきます。
本議案は、第5次
総合計画の策定に向けての調査、審議に関する事務を目的に、
議会議員12人、
知識経験者または市長が適当と認める者25人以内、市内の
公共的団体等の代表者18人以内、公募による市民5人で構成する宝塚市
総合計画審議会を設置するものです。
審議会等に議会の議員が参加することの是非については、
議会改革特別委員会で議論し、議会として法令に定められたもの以外に5つの審議会を残し、議員を選出しない方針を決めました。
二元代表制の求める長と議会の役割分担と、
相互牽制作用をきちんと果たすためには、議員が長の附属機関に入り込むのは好ましくない上、政策形成に市民の声を反映させるという当初の役割は
市民公募委員制によって必要がなくなってきたからと考えます。今回、新たに設置される
総合計画審議会についても同様に考えるべきではないでしょうか。
これについて、大きく2点提起したいことがございます。
議員が入る理由についてですが、当局からの御説明では、市民と、議員と、皆さんで一緒になって審議していただきたいということでありましたが、さきに申し述べたとおりでございます。また、議員の中からは、重要な案件だけに慎重に市民とともに
政策立案過程に参加したいというお話がありますが、
市民参加条例制定から既に六、七年が経過し、十分に市民が議論し、政策形成に関与できる力が蓄積されたものと思います。ここは、ひとつ市民を信頼すべきではないでしょうか。
もう1点は、分権時代の議会のあり方として、行政の
チェック機関としての責任を明確化することが求められており、このことから
地方自治法第96条第2項により、独自に議決案件を追加して議会の守備範囲を拡大するとともに、責任を明確化する動きが議会改革の柱の1つになってきております。多くの先進地において、
総合計画は新たに議決事項とするものの代表格とされております。
我が
宝塚市議会においても、
総合計画を基本構想のみならず基本計画まで議決案件にしようという提案が既になされているのであり、私は、こちらのほうを議会の役割として充実させていきたいと考えるものであります。
残る5つの審議会については、今後議論していく予定でありますが、
総合計画については10年に一度、今回限りのチャンスです。ほかのものとは違います。議員が参加して、基本構想、前期基本計画まで議論するというのでは事前審査になりかねず、疑問があります。議員が参加して議決事項にも追加すればよいという意見もありますが、それではいかにも筋が通らず、密室では、議会というところでは運用されたとしても市民に説明がつきません。
ここは、ひとつ10年に一度の機会として、慎重な御判断をお願いしまして、提案理由の説明とさせていただきます。
○
村上正明 議長 提案理由の説明が終わりました。
寺本議員外から提出されました修正案に対する質疑を再度行います。
質疑ありませんか。
(「ありません」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で質疑を終結いたします。
これよりただいまの議案第115号に対する修正案及び
委員長報告でなされた各議案並びに請願について、一括討論に入ります。
討論はありませんか。
25番となき議員。
◆25番(となき正勝議員) 請願第46
号所得税法第56条の廃止についての
意見書提出を求める請願につきまして、日本共産党宝塚市会議員団を代表して賛成討論を行います。
中小業者は、地域経済の担い手として日本経済の発展に貢献してきました。その中小零細業者を支えている家族従業者の働き分は、税法上、配偶者とその親族が事業に従事したとき、対価の支払いは必要経費に参入しないと、所得税法第56条で定められているために賃金が必要経費として認められません。配偶者は86万円、家族は50万円のわずかな控除が所得とみなされるために、社会的にも経済的にも全く自立ができません。また、社会保障など他施策でも不利益となることもあります。法のもとの平等、両性の平等を定めた憲法にも違反する人権問題です。
青色申告にすれば、家族従業者の給料を経費とすることができますが、青色と白色の双方に家族従業者の給料を経費として認めた上で、事務料を勘案した青色申告特別控除といった他の控除があるというのであればまだ理解は得られますが、給料を認めない、労働の事実が認められないというのは平等とは言えず、到底納得できるものではありません。家族従業者の労働の事実を青色か白色かという事務的な違いで税法上差別する制度、所得税法第56条は廃止することが必要です。
これらのことから、全国でも国への意見書が130自治体から出され、税の専門家である税理士会のうち、9つの税理士会も廃止を求める声を上げております。国会への所得税法第56条の廃止を求める請願については、全国で72万筆が集まっております。
ドイツ、フランス、アメリカなど、世界の主要国では、自家労賃を必要経費として認め、家族従業者の人格、人権、労働を正当に評価しています。これが世界の流れであり、当然のことです。日本でも、税法上も民法、労働法や、社会保障上でも家族従業者の人権保障の基礎をつくるためにも、所得税法第56条は廃止すべきです。
以上、賛成討論とします。
○
村上正明 議長 ほかに討論はありませんか。
(「ありません」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で討論を終結します。
ただいまから、議案第113号平成21年度宝塚市
特別会計後期高齢者医療事業費補正予算(第1号)を採決します。
本件に対する委員長の報告は、原案のとおり可決することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり可決することに賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立全員です。したがって、本件は委員長の報告のとおり可決することに決定しました。
次に、議案第115
号執行機関の
附属機関設置に関する条例の一部を改正する条例の制定についてを採決します。
まず、
寺本議員外2名から提出された修正案について採決します。
本修正案について賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立少数です。したがって、本修正案は否決することに決定しました。
修正案が否決されましたので、これより
委員長報告について採決を行います。
本件に対する委員長の報告は、お手元に配付の
総務常任委員会修正案のとおり、原案第1条の改正規定を修正し、修正部分を除く原案をそれぞれ可決することが適当とするものです。まず、委員会で可決された修正案を採決します。
本件は、委員会の修正案のとおり可決することに賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立多数であります。
したがって、委員会の修正案は可決することに決定しました。
次に、ただいま修正可決しました部分を除く原案について採決いたします。
お諮りします。
修正可決した部分を除くその他の部分を原案のとおり可決することに賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立全員。
したがって、修正可決した部分を除くその他の部分を原案のとおり可決することに決定しました。
次に、議案第108号から議案第112号まで、議案第123号及び議案第126号から議案第131号までの以上12件を一括して採決します。
本件に対する委員長の報告は、いずれも原案のとおり可決することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり認定することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本件は委員長の報告のとおり可決することに決定しました。
次に、請願第46
号所得税法第56条の廃止についての
意見書提出を求める請願を採決します。
本件に対する委員長の報告は、不採択とすることが適当とするものですが、採択についてをお諮りします。
本請願を採択することに賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立少数です。
したがって、本請願は委員長の報告のとおり不採択とすることに決定しました。
日程第2、議案第114号、議案第119号、議案第120号、議案第122号を一括して議題とします。
△───── 日程第2 ─────
……………………………………………
議案第114号 平成21年度宝塚市病院事業会計補正予算(第1号)
議案第119号 宝塚市後期高齢者医療に関する条例及び宝塚市介護保険条例の一部を改正する条例の制定について
議案第120号 宝塚市父子家庭支援手当支給条例の制定について
議案第122号 公の施設の指定管理者の指定について
議案第132号 財産(教育用コンピュータ機器一式)の取得について
(文教生活常任委員会付託)
……………………………………………
○
村上正明 議長 本件については、さきに文教生活常任委員会に付託して審査が終わっていますので、委員長の報告を求めます。
16番たぶち文教生活常任委員会委員長。
◎16番(たぶち静子議員) 文教生活常任委員会の
委員長報告を行います。
まず、議案第114号平成21年度宝塚市病院事業会計補正予算(第1号)についてです。
本議案は、患者数及び診療単価が計画を下回り、収入が伸び悩む状況にあることから、年度内に支出する経費の支払い時期に運転資金の不足に対応するため、一時借入金の限度額を10億円から15億円に増額しようとするものです。
まず、病院の経営環境は確かに厳しいが、医師確保による診療報酬の増額など経営は上向きの状態にあり、一時借入金の限度額増額は、赤字補てんを目的とした救済策ではない。社会保険支払基金などの診療報酬の支払いが後払いであることによる資金繰りのためのものであり、市行政は市立病院を支援すべきである。ただし、支出面では市内最大の病院であるスケールメリットを生かし、薬剤購入単価の減額交渉など経費節減に努めるよう求めたいとの意見がありました。
次に、病院の借入金には中長期的なものと短期的なものがある。短期的な一時借入金の限度額増額の補正は、市立病院の経営に対する市民の不安をあおることにつながる。一時借入金を返済するために新たに一時借入金を必要とするなら、資金調達のあり方を見直す必要があるとの指摘があり、市も、市立病院も、一時借入金はある程度の余裕を持った運営が必要と考えているとのことです。
次に、議案第119号宝塚市後期高齢者医療に関する条例及び宝塚市介護保険条例の一部を改正する条例の制定についてです。
本議案は、社会保険の保険料等に係る延滞金を軽減するための厚生年金保険法等の一部を改正する法律が施行されることに伴い、宝塚市が徴収する後期高齢者医療保険料及び介護保険料についても同様に納期限後3カ月間、延滞金を軽減しようとするものです。
まず、保険料を分納している方の延滞金の取り扱いについてただしたところ、介護保険についてはもともと保険料が低く延滞金が発生することは少ないとのことですが、保険料を分納されている方については、介護保険、後期高齢者医療ともに保険料本体の納付を優先し、延滞金については減免するとのことです。
なお、今回の改正は、国の
社会保険料に関する延滞金の取り扱いの変更によるものであり、根拠が地方税法におかれている
国民健康保険税については、改正の対象にはならないとのことです。
次に、議案第120号宝塚市父子家庭支援手当支給条例の制定についてです。
本議案は、国の児童扶養手当制度が母子家庭のみを支給対象としていることから、市として母子家庭と同じ状況におかれている父子家庭に対しても児童扶養手当と同等の手当を支給しようとするものです。
まず、住民登録がなくても居住事実があれば支給対象にするべきではないかとただしたところ、児童扶養手当制度に倣い、住民登録がなされていることを条件とした。本市独自の制度であり、他市に登録されている方を対象とすることは考えていないとのことです。
次に、他の自治体における本制度の実施状況についてただしたところ、児童扶養手当制度と同じ支給条件で実施しているのは全国で11市。兵庫県では初めて。支給条件の異なる制度で実施しているのは全国で61市とのことです。
次に、対象者数と必要な予算についてただしたところ、児童扶養手当制度に倣って制度設計しており、対象者数は50名程度、予算総額は2,500万円程度とのことです。
次に、市独自の制度であるなら、児童扶養手当制度の対象から除外されている祖父や祖母なども規則の運用により支給対象とできるのではとただしたところ、祖父や祖母も児童扶養手当制度の対象となっているが、年金を受給している方は除外されている。規則の内容については十分検討するとのことです。それに対し、国に基準を合わせるのではなく、市の独自性が発揮されるようにしていただきたいとのことです。
次に、議案第122号公の施設の指定管理者の指定についてです。
本議案は、平成22年4月に開設する宝塚市立こども館について、平成22年4月1日から27年3月31日までの間の指定管理者として、第6ブロック子ども館協議会を選定しようとするものです。
まず、今回第6ブロックに設置される3つの子ども館には、同じ施設内に指定管理者が管理する子ども館と地域が管理する地域施設が同居する館がある。市から指定管理料を受け取る施設と市の財政支援を受けない施設が同居してうまく運営できるのかとただしたところ、光熱水費はそれぞれ子メーターなどによる経費案分で対応する。地域施設については、他施設でも費用は支給していない。また、地域施設は、県民交流ひろば事業を活用して建設し、運営補助を受けているとのことです。それに対し、県の事業は5年間という期限つきであり、経過後の対応について検討していく必要があるとの指摘がありました。
次に、児童館の運営は、社会福祉協議会、地元が設立した運営組織と民間福祉団体の3形態に分類される。児童館の運営は子どもたちを指導する人材が命であり、団体によって児童館の水準に差が生じていくのではとただしたところ、大半の指導者は、教員や保育士の免許を有している。子ども館がオープンする来年4月までに研修を実施する。他の児童館とも交流を図るなど、少なくとも他の児童館の水準にまでは引き上げたいとのことです。それに対し、運営形態の違う各ブロックの児童館がばらばらのまま存在するのではなく、市は各児童館が互いに交流する場や研修によるスキルアップを図り、児童館全体として底上げを図る取り組みを行うよう指摘がありました。
次に、議案第132号財産(教育用コンピュータ機器一式)の取得についてです。
本議案は、宝塚市立小学校、中学校及び特別支援学校に、校務用コンピューター並びに教育用コンピューター計2,078台及び周辺機器一式を取得しようとするものです。
まず、今回導入する機器の内容について確認したところ、教員1人に1台のコンピューターと生徒の教育用コンピューター及びプリンターやデータ保存機器などの周辺機器で、コンピューターはワープロ及び表計算ソフトが導入された最新のモデルでの提案を受けているとのことです。
なお、別途プロポーザルを行い、校務支援ソフトを導入するとのことです。
次に、業者の選定について行ったプロポーザルの方法についてただしたところ、仕様書をつくる段階から教育委員会、情報政策課を含む校務用コンピュータ検討委員会を設置して取り組み、検討委員会の委員のうち、6名を含む9名の委員でプロポーザル評価審査検討会を設置した。事務局としては、14の評価項目の設定と見積価格や他市での業務実績の有無など機械的に判断のできる項目についての評価を行い、セキュリティー面や導入・設置、運用面などについてはプロポーザル評価審査検討会において書面に基づく審査及び質疑を行った。なお、価格面を200点満点、プロポーザルを200点満点の計400点での評価を行ったとのことです。
次に、校務支援ソフトの導入も含めた導入
スケジュールについて確認したところ、1月中旬から各校への機器設置を開始し、2月末までに完了する計画。校務支援ソフトについては、12月中旬にはプロポーザルの公募をしたいと考えている。ソフトは、インターネットを使用して運用するもので、導入についてはセンターサーバーでの作業のみでよいとのことです。
また、テレワークを利用した在宅校務支援ソフトの運用を初め、個人情報の漏えいなどのリスクについての検討を行ったかただしたところ、8月の臨時議会での補正予算可決後、検討委員会を4回開催し、在宅での使用は限定的に扱うべきであり、原則個人情報は持ち帰らないことなどの議論があったとのことです。
ほかに、無線LANのセキュリティーに関して、運用体制に関してなどの質疑や子どもたちによい影響を与えるものとしていただきたいとの意見がありました。
採決の結果、議案第114号、第119号、第120号、第122号及び第132号の以上5件は、すべて全員一致で可決されました。
以上で文教生活常任委員会の
委員長報告を終わります。
○
村上正明 議長 委員長の報告は終わりました。
ただいまから質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で質疑を終結します。
ただいまから討論に入ります。
討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で討論を終結します。
ただいまから議案第114号、議案第119号、議案第120号、議案第122号及び議案第132号の以上5件を一括して採決します。
本件に対する委員長の報告は、原案のとおり可決することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり可決することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本件は委員長の報告のとおり可決することに決定しました。
日程第3、議案第121号、議案第124号、請願第50号及び請願第51号の以上4件を一括して議題とします。
△───── 日程第3 ─────
……………………………………………
議案第121号 宝塚市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定について
議案第124号 町の設定及び字の区域の変更について
請願第50号 小林駅周辺整備の早期実現を求める請願
請願第51号 新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願
(産業建設常任委員会付託)
……………………………………………
○
村上正明 議長 本件については、さきに産業建設常任委員会に付託をして審査が終わっていますので、委員長の報告を求めます。
19番近石産業建設常任委員会委員長。
◎19番(近石武夫議員) 12月10日に開催しました産業建設常任委員会の
委員長報告を行います。
まず、議案第121号宝塚市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部を改正する条例の制定についてです。
本件は、野上地区及び新寿楽荘・武庫山南地区における地区計画の都市計画決定にあわせて、地区整備計画で定められたもののうち、特に重要な建築物の敷地または用途に関する事項等の制限を建築基準法第68条の2の規定に基づき、当該地区計画区域内における建築物の制限として追加するため、本条例の一部を改正しようとするものです。
この改正内容に対し、広い敷地を売却する際、土地の細分化に関して種々の意見がありました。
採決の結果、本議案は全員一致により可決されました。
次に、議案第124号町の設定及び字の区域の変更についてです。
本件は、切畑字長尾山の一部を花屋敷緑ガ丘とする町の設定及び字の区域の変更を行うため、
地方自治法第260条第1項の規定により議会の議決を求めるものです。
採決の結果、本議案は全員一致により可決されました。
次に、請願第50号小林駅周辺整備の早期実現を求める請願です。
本件は、地元から長年要望が上がっている阪急小林駅前広場及びロータリー、進入路等の改修など、周辺整備の早期実現を求めるもので、次の2項目について請願するものです。
小林駅前にタクシーや自動車の送り迎えが可能なロータリーの設置を早期に実現していただくこと。
阪急電鉄に対し、改札口の追加または変更を含めて協議を行うこと。
まず、駅前周辺の整備を行うことによって通行の流れが変わって、駅前の商店街の人通りが少なくなるのではないかとの懸念に対しては、その点は商店街も気にしているところではあるが、それよりまず乗降客の減少に歯どめをかけたいとのことです。また、駅前は飲食店等、夜間に営業する店舗の集積地でもあるが、道が狭く、ロータリーもないため、送迎タクシーを呼ぶのは大変との意見もあり、地元の共通の思いとして駅前の整備を望んでいるとのことです。
次に、駅前整備にかかる経費の試算についてただしたところ、駅前広場を、フラワーガーデン跡地をそのまま借り受けて整備するとすれば約3千万円から5千万円かかる。また、駅前広場にあわせて改札口の移設やその他駅施設の改良等も必要となり、これに約5億。さらに、周辺道路改良や交差点改良等で2億円程度ということであります。これに対する財源として、できるだけ一般財源からの支出を抑えるため、国の補助金ほか中央競馬会の寄附金、起債等を検討したいとのことです。
このように、駅周辺整備については種々の事業が関連しており、複数年度の事業となるが、請願者の思いとしては、まずは地元の長年の課題である駅前の整備を求めるものであると紹介議員から説明がありました。
採決の結果、本請願は全員一致により採択されました。
次に、請願第51号新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願についてです。
本件は、新名神高速道路にかかわるスマートインターチェンジの設置及びそこに至る道路の整備を求めるものです。
まず、スマートインターチェンジの設置場所等ですが、西日本高速道路株式会社が計画しておりますサービスエリアに設置を想定しているものであり、既存の県道からアクセス道路を経てサービスエリアに至るというものです。
次に、スマートインターの位置づけについては、地域の活性化に貢献し、利便性を高めることを考えている。利用想定は現在のところ1日540台程度で、ゴルフ場利用者の利用も見込まれるとのことです。
次に、スマートインター設置に係る市の負担に対する考えですが、現時点で事業費の詳細は出ていないが、基本的な考え方として、県道整備は県で、アクセス道路は高速道路会社が整備した上でETC設置位置までの道路整備と案内看板を市で行うとのことです。
この件に関しては、紹介議員からスマートインター設置は地元である市の意向が大事であり、他地区を視察した事例でいえば、サービスエリア設置後、後づけでスマートインターをつくった場合、莫大な費用が発生するとの説明がありました。また、これに関連して市としての最終判断はいつまでに行わなければならないか説明を求めたところ、今年度中に一定の方向性が出されれば手戻りは発生しないとのことです。
次に、環境面への影響について説明を求めたところ、インターチェンジの出入り等環境面への懸念はあるが、西谷の農産物の販路拡大、医療面での安心・安全の確保等、インターチェンジができる便益との比較検討で考えていく必要があり、市としても全市民に説明責任を果たしていくべきとの答弁が紹介議員からありました。
採決の結果、本請願は賛成多数により採択されました。
以上で産業報告常任委員会の
委員長報告を終わります。
○
村上正明 議長 委員長の報告は終わりました。
ただいまから質疑に入ります。
質疑はありませんか。
5番梶川議員。
◆5番(梶川みさお議員) それでは、ただいまの
委員長報告のうち、請願第51号新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願について質問をいたします。
最初に、今回の請願は西谷地区自治会連合会会長外各地区の自治会長など、西谷地域を代表する方々からの切実な願いと受けとめています。また、西谷地域にサービスエリアができ、スマートインターが設置されることで、西谷産農産物の販売流通の拡大や雇用の創出を期待されていることも認識しています。しかし、現時点では、スマートインターができたとしても地域の活性化や農業振興がどこまで望めるのか、地元の利便性がどこまで向上するのか、そして市の財政負担がどれぐらい必要なのかが不明確であり、請願への賛否を判断する材料が余りにも少な過ぎると思います。
そこで、5点について質問いたします。
1点目、新名神高速道路及びサービスエリア設置の進捗状況については詳しく報告されていなかったのですが、道路特定財源の一般財源化の問題や暫定税率の廃止問題が大きく影響してくると思います。新名神高速道路とサービスエリア設置の進捗と道路特定財源等の問題についての議論はありましたか。
2つ目、スマートインター設置により地域の活性化や利便性が高まること、また西谷の農産物の販売拡大、医療面での安全・安心の確保などの効果があるような報告がされましたが、果たしてどこまでの効果があるのか大変疑問です。そこで、この波及効果についてどのような議論がありましたか。
3つ目、スマートインター設置により環境や交通量の影響については、インターチェンジの出入り等環境面への懸念はあるがとだけ報告されましたが、どのような影響があるのか議論をされましたか。
4つ目、スマートインター設置に係る市の負担に対する考え方ですが、現時点での事業費の詳細は出ていないが、ETC設置位置までの道路整備と案内看板を市で行うと報告されましたが、市の負担額が不明確であり、さらにスマートインター完成後アクセス道路はどこが管理するのかなど不明な状況です。将来も含めて市の財政負担のことについて議論はありましたか。
5つ目、新名神高速道路が高コスト道路で、用地買収費が高く、その地域で行う市のその他の公共事業にも影響が出るのではないかと危惧されますが、こうした問題は議論になりましたか。
以上5点について答弁をお願いいたします。
○
村上正明 議長 近石議員。
◆19番(近石武夫議員) それでは、梶川議員の御質問にお答えしたいと思います。
まず、1点目の、道路特定財源の一般財源化あるいは暫定税率との関連があるか、そういった議論があったかということなんですが、この件については、議論は、質疑はありませんでした。
それと、進捗状況でありますけれども、これは当局から説明がありましたけれども、宝塚市域では平成18年から20年に地元自治会と高速道路株式会社が設計協議確認書を締結したと。そして、工事用道路については平成20年3月に着手して、本体工事については川下川橋工事をことしの7月に着手しておると、県下3市1町の中では本市が一番進んでおると、こういった報告がされております。
スマートインターの地域の活性化、利便性の点でありますけれども、これにつきましては、これの波及効果の点については議論がされておりません。一方、農産物の販路拡大については、サービスエリアで販売を行うことによって宝塚ブランドとして周知を図れるのではないかと、またそのことによって西谷でおりて買い物をしようというふうなことになるのだろうということは、紹介議員から答弁がありました。
医療での安心・安全の確保の答弁についてはありませんでした。
次に、スマートインター設置によって環境や交通量の影響についてということでありますけれども、この紹介議員からは利用者も多く見込まれることから周辺への環境問題ありますが、費用対便益の問題や西谷地域等全市的な利用という部分での議論を今後行っていく必要はあるというふうな答弁がありました。
それと、市の負担額が不明確、いわゆる市の財政負担、これにつきましては
委員長報告の中でも言っておりますけれども、ETC設置位置までの道路整備と案内看板は、これは市が負担するということは明確にされておりますけれども、その他につきましては今後これが実現する場合、サービスエリア計画とあわせて高速道路株式会社と協議したいということです。ですから、基本的には、市が想定しているのは
委員長報告にあった内容です。
それと、新名神道路の高コストの問題でありますけれども、この点については、議論はされておりません。
大体、以上ですけれども、よろしいですか。
○
村上正明 議長 5番梶川議員。
◆5番(梶川みさお議員) 今、委員長の答弁お聞きしまして、特に市の財政負担、今後、さっき言いましたけれども、アクセス道路の管理についてまだ明確にされていませんし、それ以外に加西でありました最初市の負担でないというアクセス道路について市の負担になっていることとかそういう例がありますので、決定してから市の負担がふやされていくということは十分予想されます。特に、とにかく年度内にやらな莫大な費用かかるというふうに言われていましたけれども、やっぱり、私は、空き家問題の教訓からももっと十分な議論をして、拙速な判断は避けるべきと思います。十分な調査と検証が必要やということを私は考えております、考えを申し上げまして、質問を終わります。
○
村上正明 議長 ほかに質疑ありませんか。
(「ありません」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で質疑を終結します。
(「議長、動議」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 26番草野議員。
◆26番(草野義雄議員) 私は、以下に述べる理由を付しまして、請願第51号を産業建設常任委員会に再付託し、閉会中の審査事件とすることを求める動議を提出いたします。
提出理由を述べます。
御承知のとおり、西谷のインターチェンジの設置問題は、西谷地域はもとより宝塚市全体のまちづくりという点からも大きな問題であるということは言うまでもありません。しかも、このインターチェンジは宝塚北部新都市開発問題とも連動しております。現に、ことし9月の県議会で民主党議員の宝塚北部新都市開発問題についての質問に対して、兵庫県は次のように答弁をいたしております。「宝塚新都市計画の具体化には現在事業中の新名神高速道路の進捗状況でございますとか、そこでのインターチェンジが設置されるかどうか、あるいはそういったものが完成後の波及効果をどのようにもたらすか、こういったことを十分見きわめる必要があると考えております。したがって、そのような見きわめが可能となった段階におきまして、社会経済情勢を勘案しながら御指摘のような土地利用な可能性も含めまして検討してまいりたいと考えております」。これが、県の考え方です。社会情勢等を十分勘案しながら検討していく、これが県の姿勢です。
一方、国の問題を考えてみますと、これまでの高速道路建設にかかった30兆円を超える借金、この返済問題を抱えておりまして、高速道路無料化の問題や道路特定財源の一般財源化の問題、そして道路特定財源の暫定税率の廃止という問題も絡んでおりまして、新名神高速道路そのものの今後どうなるか、先行きが非常に不透明な状況というのが現状ではないでしょうか。
宝塚市の財政も非常に厳しいと議員の皆さんはだれもが口にされます。ことし10月に公表されました宝塚市の財政見通しでも、平成25年度までの5カ年で一般財源だけで約40億円の財源不足が予測をされております。そして、国の来年度予算編成も一体どうなるのか不透明な中で、宝塚市の来年度予算編成もどうしてよいかわからないというのが実情だと思います。昨日の講演会でも、地方一括交付金がどうなるかわからない、こういう報告もございました。こういう状況の中で、先に結論ありきというような対応を
宝塚市議会が行ってよいものかどうか、これが大きな問題だと考えます。
国の対応、県の対応が不透明な中で、インターチェンジ並びにそこに至る道路の事業主体や事業計画及び事業費の詳細が出ておらず、完成後の波及効果がどんなものか、また環境や交通量などへの影響、厳しい市財政への影響などを十分に見きわめる材料が余りにも少ないというのが現状ではないでしょうか。今後の社会情勢の推移、これを十分勘案して検討し、適切に対応していく必要があると思います。そして、これだけ大きな課題であるにもかかわらず、委員会でわずか実質審査1時間20分、取り扱い協議も入れまして約2時間程度の協議でもって表決に付して結論を出すというのは、余りにも拙速過ぎるのではないでしょうか。
以上の理由を付しまして、請願第51号につきましては、再度、産業建設常任委員会に付託をしていただき、閉会中の審査事件としていただくことを求める動議を提出いたします。
○
村上正明 議長 ただいま草野議員から請願第51号新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願について、産業建設常任委員会に再付託するため閉会中の審査事件とすることを求める動議が提出されました。
この動議の成立には、会議規則第17条の規定により所定の賛成者が必要です。
賛成者の数を諮ります。
本動議の提出に賛成の議員の起立をお願いします。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立7名。
草野議員から提出された動議は、所定の賛成者がありますので、成立しました。
これより本動議を議題といたします。
お諮りします。
請願第51号を産業建設常任委員会に再付託するため閉会中の審査事件とすることを求める動議について、賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立少数です。
したがって本動議は否決されました。
ただいまから討論に入ります。
討論はありませんか。
10番山本議員。
◆10番(山本敬子議員) 自民党議員団の山本敬子です。
請願第51号に対して、紹介議員といたしまして、新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願の賛成討論をさせていただきます。
このスマートインターチェンジ設置に関しましては、もともと以前からの住民の強い願いをもって、長期にわたりましてNEXCO西日本と県への宝塚市からの要望を続けてきたものです。地域住民の声として、宝塚市西谷地域を新名神高速道路が開通の折には、目前に立派な高速道路が通ったところでそこへの乗りおりができなければただの迷惑な車両通過の道路でしかない。地域格差をなくし、西谷の発展のためにも何とかインターチェンジの設置をしてほしいとの声で、簡易インターでもいいからとスマートインターの要望となっているのだと以前から聞いております。
宝塚市は、兵庫新名神高速道路建設促進期成同盟会の会長市ともなっています。先日13日の日曜日には、池田におきまして、新名神高速道路高槻神戸間の起工式がとり行われ、宝塚市長もくわ入れ式に参加をされました。NEXCO西日本からの説明によりますと、高槻神戸間のインターチェンジは高槻茨木間11.3キロ、茨木箕面間8.1キロ、箕面川西間は5.6キロだということです。そして、宝塚のかかわります川西神戸間は18キロメートル近くにもなり、これはかなりの長距離となっております。既に、川西市側への説明会におきましては、NEXCO西日本から川西には多くの施設予定が示されたということを聞いております。宝塚市への施設要求についても宝塚市行政側から多くの要望を上げていただきたいと思っております。
このたび、新市長からの立ちどまってという突然の予期しなかった発言は、地域住民の戸惑いと今後への不安を感じさせるものでした。このスマートインター設置請願には、西谷住民のみならず市内南部からの要望も大変に多いところです。何とか早急な対応をお願いしたいという必死の思いをわかっていただきたいという、そんな強い思いで今回の本請願が提出をされました。
新名神高速道路には、たくさんの市民の希望と期待がかかっているのです。そして、西谷地域には、地域雇用の安定は西谷住民の大変な悲願でございます。多くの若者の定住化を待つ西谷地域は、Uターンのみならず将来におきましてはIターンをも待っておりまして、少子高齢化対策には必須の課題となっております。西谷の小・中学校の1クラスは20人を切って、大変深刻な問題となってまいります。農業の後継者問題の解決糸口も探っているところです。インターチェンジ設置ともなれば、その便宜性から若者の定住化には大いに貢献をいたします。
インターの利便性には、地域の大切な農業などの流通及び活性化にも期待がかかっております。この期待を担っております宝塚サービスエリアとインターチェンジには、地域の顔ともなる西谷の森公園、夢プラザ、自然の家、牡丹園、ダリア園等への集客の誘致にも多大な影響を与えます。インター設置となれば、地域内の県用地の宝塚新都市計画の今後の利用につきましても可能性が大きくなるわけです。
このインター設置は、西谷地域だけでなく宝塚市全体にもかかわる、そして市外、県外への波及も大きいものがあります。NEXCO西日本からのお話の中には、環境面での計らいも多く聞かれました。地球温暖化の防止に取り組みます、循環型社会への形成に取り組みます、沿道環境の保全と改善に取り組みます、こうした環境への配慮もうたわれておりました。
以前、他の議員からの一般質問の中にもありましたように、後世の市民から100年後の悔いを残さないためにもこのスマートインターチェンジの設置請願に関しまして、皆様の賛同をいただきたいと思っております。今年度中の決定をお願いしたく、以上をもちまして賛成の討論とさせていただきます。
○
村上正明 議長 ほかに討論はありませんか。
(「なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 以上で討論を終結します。
ただいまから議案第121号及び議案第124号の以上2件を一括して採決します。
本件に対する委員長の報告は、原案のとおり可決することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり可決することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本件は委員長の報告のとおり可決することに決定しました。
次に、請願第51号新名神高速道路スマートインターチェンジ設置に関する請願を採決します。
本件に対する委員長の報告は、採択することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり採択することに賛成する議員の起立を求めます。
(
賛成者起立)
○
村上正明 議長 起立全員です。
本請願は委員長の報告のとおり採択することに決定しました。
次に、請願第50号小林駅周辺整備の早期実現を求める請願を採決します。
本件に対する委員長の報告は、採択することが適当とするものです。
本件は、委員長の報告のとおり採択することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本請願は委員長の報告のとおり採択することに決定しました。
日程第4、請願第44号別居・離婚後の親子の面会交流に関する法整備と支援を求める請願を議題といたします。
△───── 日程第4 ─────
……………………………………………
請願第44号 別居・離婚後の親子の面会交流に関する法整備と支援を求める請願
(
総務常任委員会付託)
……………………………………………
○
村上正明 議長 お諮りします。
本請願は
総務常任委員会委員長から、目下委員会において審査中の事件につき、会議規則第76条の規定により閉会中の継続審査としたいとの申し出がありました。委員長の申し出のとおり、閉会中の継続審査とすることに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、委員長の申し出のとおり、閉会中の継続審査とすることに決定しました。
日程第5、諮問第3号から諮問第5号までの以上3件を一括して議題とします。
△───── 日程第5 ─────
……………………………………………
諮問第3号 人権擁護委員の候補者推薦につき意見を求めることについて
諮問第4号 人権擁護委員の候補者推薦につき意見を求めることについて
諮問第5号 人権擁護委員の候補者推薦につき意見を求めることについて
……………………………………………
○
村上正明 議長 本件については、既に提案理由の説明を終えております。
お諮りします。
本件については、質疑、委員会付託及び討論を省略して直ちに採決したいと思います。これに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
これより諮問第3号から諮問第5号までの以上3件を一括して採決します。
お諮りします。
本件は、適任とする意見を付することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本件は適任とする意見を付することに決定しました。
次に、お諮りします。
意見書案第50号及び意見書案第51号の以上2件を一括して日程に追加し、議題としたいと思います。これに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
意見書案第50号及び意見書案第51号は、お手元に配付しているとおりであります。これを日程に追加し、議題とします。
△─────
日程追加分 ─────
……………………………………………
意見書案第50号
緊急経済対策の早期実施を求める意見書(案)の提出について
意見書案第51号 日米間におけるFTA(
自由貿易協定)に関する意見書(案)の提出について
……………………………………………
○
村上正明 議長 お諮りします。
本件については、提案理由の説明、質疑及び討論を省略して直ちに採決したいと思います。これに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、そのように決定しました。
これより意見書案第50号及び意見書案第51号の以上2件を一括して採決します。
本件は原案のとおり可決することに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、本件は原案のとおり可決することに決定しました。
───── 閉 会 ─────
○
村上正明 議長 お諮りします。
今期定例会に付議された案件の審議はすべて終了しました。したがって、会議規則第7条の規定により、本日で閉会したいと思います。これに異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
村上正明 議長 異議なしと認めます。
したがって、今期定例会は本日で閉会することに決定しました。
なお、閉会に先立って、中川市長からあいさつしたいとの申し出がありますので、これを許可します。
─── 市長あいさつ・諸報告 ───
○
村上正明 議長 中川市長。
◎中川智子 市長 平成21年第5回
宝塚市議会定例会の閉会に当たりまして、一言ごあいさつを申し上げます。
今回の定例市議会に御提案申し上げました諸案件につきましては、いずれも慎重な御審議をいただき、それぞれ御決定をいただきまして、まことにありがとうございました。
委員長報告での御指摘、また本会議及び各委員会で議員各位からいただきました御意見、御要望等につきましては、今後市政の執行に当たりまして、その運営の適正化を図ってまいりますので、何とぞなお一層の御協力を賜りますようお願いを申し上げます。
さて、私は、本年4月19日に市長の任につかせていただきました。間もなく、市長就任8カ月になりますが、初めての市長経験で、本当に目が回るような忙しさの中、その責任の重さや、またやりがいを心に刻みつつ、市民の皆様や議員の皆様、そして職員と、本当に多くの皆様方に支えられながら、今日までやってくることができました。心からお礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。
就任後、私が優先的に取り組みましたことは、やはり二代続いた市長の不祥事によって失われた市政への信頼を取り戻すことでした。一度傷ついた信頼を取り戻すことは容易なことではありませんが、5月に立ち上げました前市長の不法行為に関する調査専門委員会では、原因の究明と再発防止策を検討いただいております。本年3月までには最終報告がまとまりますが、8月の中間報告では、前市長個人の資質に大きな原因があったとしながらも組織内の風土にも問題があったと指摘されております。
このため、私は、できるだけたくさんの職員との対話を心がけ、風通しのいい職場環境づくりに努めておりますが、専門委員会の提言も参考に、クリーンな宝塚市政の構築に今後も懸命に努力してまいります。
また、就任早々の4月末以降、大きく社会問題化いたしました
新型インフルエンザでは、学校、保育所の休校やイベントの中止など、行政活動の自粛といったこれまでの危機管理とは異なった新たな対応に日々追われましたが、大勢の人々の生命や健康を脅かす感染症という新たな危機に直面し、今後の危機管理のあり方を見直す貴重な体験になりました。
現在、小康状態にあるとはいえ、予断を許さない状況はまだまだ続いてまいります。いつでも、しっかりと対応ができる体制で臨んでいきたいと考えております。
また、市立病院の経営改善も私の大きな取り組みの1つですが、市立病院はこの
新型インフルエンザの対応でも重要な役割を担い、まさにいざというときの命綱として、その存在意義を発揮いたしました。懸案の1つの医師の確保につきましても就任以降5名が増員されるなど一定の成果を上げることができましたが、まだまだ厳しい状況は続いております。今後も、病院と連携しながら健全化に向けてた取り組みを支えてまいります。
また、そのほかにもアピアの再生問題や財政の健全化など、本市が抱える課題は山積しております。くしくも本年は、国においても国民の変わりたい、変わってほしいという期待を受け、新しい政権が誕生したように、私たちのまちでも新しいまちづくりに取り組む絶好のチャンスにしなければならないと考えております。
先日、若手職員を中心とした20人によるプロジェクトチーム「チームたからづか」を発足させました。職員たちの自由で柔軟な発想をもとに、夢と希望に満ち、元気で生き生きと、活気あふれるまちづくりに、私もともに全力で取り組んでいきたいと考えています。
また、市長として初めての予算編成にも当たりますが、子どもたちの教育や人に優しいまちづくりなど、私のまちづくりへの思いを予算案に反映させるように本腰を入れて、精いっぱい取り組んでまいります。
最後になりましたが、議員各位におかれましては、本年の市政運営に多大な御尽力と御協力を賜り、心から感謝を申し上げますと同時に、新しい年のますますの御発展と御多幸を祈念いたしまして、閉会のごあいさつといたします。
また、報道機関の皆様方には、この1年間市政報道に関し、格段の御協力をいただきましたことをこの場をおかりいたしまして心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。
○
村上正明 議長 以上で平成21年第5回
宝塚市議会定例会を閉会します。お疲れさんでした。
── 閉 会 午後0時09分 ──
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
宝塚市議会議長 村 上 正 明
宝塚市議会副議長 石 倉 加代子
宝塚市議会議員 梶 川 みさお
宝塚市議会議員 田 中 こ う...