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  1. 神戸市議会 2003-02-17
    開催日:2003-02-17 平成15年第1回定例市会(第1日) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時0分開会)  (横山議長登壇) ◯議長(横山道弘君) おはようございます。平成15年第1回定例市会を開会するに当たり,一言ごあいさつを申し上げます。  阪神・淡路大震災から丸8年が経過しましたが,現在の神戸市政を取り巻く環境は,震災と長引く不況により,極めて深刻な状況にございます。  こうした中で開かれる本定例市会には,総額2兆 268億円に上る平成15年度当初予算をはじめ,市民生活に関連のある多くの重要な議案が提出されております。  これらの議案の内容につきましては,後ほど市長から詳細に説明がございますが,議会といたしましては,市民の抱える暮らしの不安を解消し,一日も早い完全復興をなし遂げ,さらには新たな飛躍のため,魅力あふれる元気な神戸のまちづくりを目指して,あらゆる角度から検討を加えていかなければならないと存じます。  ご承知のとおり本市会は4年間の任期を締めくくる最後の定例市会でもあります。議員各位におかれましては,健康に留意をいただき,市民の代表として議会の機能を十分に発揮し,慎重なご審議を賜りますようお願いを申し上げまして,開会のごあいさつといたします。  (横山議長議長席に着く) 2 ◯議長(横山道弘君) これより平成15年第1回定例市会を開会いたします。  ただいまより本日の会議を開きます。  最初に,市長のごあいさつがございます。矢田市長。  (市長矢田立郎君登壇) 3 ◯市長(矢田立郎君) 平成15年第1回定例市会の開会に当たりまして,一言ごあいさつを申し上げます。  本定例市会には,平成15年度予算案をはじめとしまして,多数の議案をご提案申し上げております。  新年度の予算案につきましては,後ほど詳しくご説明申し上げますが,我が国の経済・雇用環境が依然として厳しい中で,市民の暮らしを守ることを第1に全力で取り組むとともに,市民の皆さんと力を合わせ,人が生き,人が育ち,人が集う,安心して元気に暮らせるまち神戸を目指して,最大限の努力を傾注し,編成をした予算案でございます。  議員各位におかれましては,十分なご理解・ご協力を賜りまして,ご審議のほどよろしくお願いを申し上げます。  以上,簡単でございますが,開会のごあいさつといたします。ありがとうございました。 4 ◯議長(横山道弘君) 市長のごあいさつは終わりました。  次に,諸般の報告を申し上げます。  まず,去る12月20日の本会議において可決されました「パートタイム労働に関連するILO条約の早期批准等に関する意見書」ほか4件の意見書は,いずれも関係方面に提出しておきましたので,ご了承願います。
    5 ◯議長(横山道弘君) 次に,市長より「議会の委任に基づく市長専決処分の報告」が,また包括外部監査人より「包括外部監査の結果に関する報告及び意見」がそれぞれ提出されましたので,いずれもお手元に送付いたしておきましたから,ご了承願います。 6 ◯議長(横山道弘君) 次に,本日受理いたしました請願は4件でありまして,お手元に配付いたしております請願文書表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に審査方を付託いたします。 7 ◯議長(横山道弘君) 以上,報告を終わります。  これより議事に入ります。  日程によりまして,日程第1 会期決定の件を議題に供します。 8 ◯議長(横山道弘君) お諮りいたします。  本定例市会の会期は,本日から3月20日までの32日間といたしたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 9 ◯議長(横山道弘君) ご異議がないと認めます。  それでは,さよう決定いたしました。 10 ◯議長(横山道弘君) 次に,日程第2 予算第1号議案より日程第63 第36号議案に至る平成15年度神戸市各会計予算並びに関連議案,合計62議案,一括議題に供します。  この際申し上げます。  ただいま議題に供しました諸議案中,第4号議案及び第5号議案について,地方公務員法第5条第2項の規定に基づき,人事委員会の意見を照会いたしましたところ,同委員会より,議案の内容に異議ない旨の回答が参っておりますので,ご報告いたしておきます。 11 ◯議長(横山道弘君) これより当局の説明を求めます。  まず,矢田市長。  (市長矢田立郎君登壇) 12 ◯市長(矢田立郎君) 平成15年度予算案並びにこれに関連する諸議案について,市会のご審議をお願いするに当たり,市政運営の基本的な考え方について所信を申し述べますとともに,予算の大綱をご説明申し上げ,議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。  この平成15年度予算「市民とともに創る神戸」は,私が市長に就任してから編成した2回目の予算であります。これから1カ月間,議会のご審議を通じて十分なご意見をいただきますようお願い申し上げます。  私は,これまでの1年余りの間,みずからが立てた所信と施政方針を実現させるため,まちかどトークや政策提言会議などを通じて,多くの市民の皆様からさまざまなご意見やご提案をお聞きし,「安心して元気にくらせるまち」を目指して早急に取り組むべきものから実行に移してきました。  また,これらの取り組みの中で,多くの市民の,多くの皆さんの神戸のまちに対する愛着と誇り,そしてこのまちをもっとよくしたいという熱い思いに接し,市民とともに歩み,まちをつくらなければならないという決意を新たにいたしました。  そのため平成15年度においても引き続き,市民の皆さんと力を合わせ,次世代の未来のために21世紀の神戸の礎を築くとともに,「安心して元気にくらせるまち」の実現を目指し,施政方針である「市民とともに創る神戸」の具体化に向けて,平成15年度予算を編成いたしました。  さて,我が国の経済・雇用環境は依然厳しい状況が続いております。株価の低迷,地価の下落をはじめ,デフレスパイラル状況が進行する中で,米国などの世界経済は不透明であり,経済回復には相当の期間を要するものと考えられます。  一方本市の財政も,震災に伴う財政需要に加えて,現在の経済情勢を反映した極めて深刻な状況が続いています。財政の基盤である市税収入は,長引く不況により減収が続くとともに,平成15年度には固定資産税の評価替えなどの要因が重なり,平成元年度ころの水準である約 2,500億円にまで落ち込むことが見込まれます。  また,震災復興事業に伴う多額の市債発行により,起債制限比率は26%を超えるとともに,社会保障費や医療費も増嵩し,財政構造の硬直化が一層進んでいます。  しかし,このような状況においても,急激な時代の変化や一日も早い完全復興,そして福祉と環境,地域経済と雇用,教育と文化,そしてまちづくり・防災・子育てなど,多岐にわたる市政課題に迅速かつ柔軟に対応しなければなりません。  私は,昨年2月に財政再生緊急宣言を行い,これを受けて行財政改善懇談会で財政再生に向けた緊急対応方策を検討していただき,昨秋には取り組むべき方策の報告を受けました。  平成15年度予算編成においては,この報告を踏まえ,経常的な事務事業について,時代の変化に応じて有効に機能するよう,市民本位とゼロベースの視点に立ち,抜本的に総点検を行いました。  その上で物件費や投資的経費の抑制,公債基金からの借り入れや財産収入などの確保に努めるとともに,定数削減の取り組みに加えて職員給与を削減するなど,可能な限りの財源対策を行いました。そして,捻出した財源を,市民生活に身近な福祉・環境・教育・経済などの分野に重点的かつ効率的に配分いたしました。  また,この予算編成の過程において,平成11年度より5カ年計画で進めてきた新行政システムの確立に向けた取り組みは,所期の目標の達成のめどがつきました。今後は中長期的に持続可能な行財政システムを構築するため,行政経営品質の向上を目指し,市民本位・補完性・情報公開の3つの視点に立ったゼロベースからの改革に抜本的に取り組んでまいります。  特に行政組織や個々の職員の意識,仕事の進め方など,組織風土の変革を進めるとともに,常に状況把握と検証に努め,平成17年度まで改革を敢行いたします。  また,健全な財政運営に向けた中期的な目標として,平成20年度には起債制限比率が20%を下回るよう市債発行を抑制するとともに,外郭団体については,経営評価委員制度により,課題のある団体の対策の検討を行うなど,時代の変化に対応したシステムの確立のため,総力を挙げて取り組んでまいります。  さて,今から8年前,震災により神戸のまちが壊滅し,たくさんの人々の命が失われました。また,市民の誇りであった美しい神戸のまちは一瞬にして瓦れきの山に埋もれました。しかし,国内外からの絶大なるご支援を得て,災害救助活動や復旧作業に明け暮れた人々の,ともに助け合う心の輪が大きく広がりました。この互いに助け合う心の輪と地域の力こそが,今までの復興の原動力でありました。  私は,震災から8年が経過した今,復興の過程で培われた市民の皆さんの取り組みを風化させることなく,神戸の貴重な資産としてはぐくみ,生かし,以前にも増して美しいまち神戸をつくることがまちづくりの原点であり,新たな神戸の魅力を創出する基本であるとの思いを強くいたしております。  21世紀の知識創造社会においては,世界の人材が集うことが重要です。そのためには人材が育つ環境,特に研究開発に適したフィールドとまちが持つ住みやすさ,ホスピタリティー,活力,まちの美しさが求められます。また,人々が集い,訪れる集客観光都市の魅力においても同様にホスピタリティーやまちの美しさが欠かせません。  私は,全市民の心に共通するテーマとして,「市民が誇れる美しいまち神戸」を掲げ,全市民が心を1つにして取り組むことを提唱したいと思います。  そのため平成15年度は,美しいまちづくりのための市民の活動を積極的に支援するとともに,美しいまち神戸を創出する取り組みを通じて,活力ある元気なまちの実現を目指し,全力を尽くしてまいります。  平成15年度予算は,以上のような考え方に基づき,私が目指します「5つの都市像」を政策の柱として編成いたしました。第1は,1人1人の「市民が主役のまち」,第2は,人と環境にやさしい「安心してくらせる環境福祉のまち」,第3は,子供たちが「伸びやかに育つ教育のまち」,第4は,だれもが生きがいを感じる「魅力ある文化のまち」,第5は,働く人の能力と知恵が生きる「元気な産業のまち」であります。  予算編成の結果,平成15年度の予算規模は,  一般会計で    8,039億 1,200万円  特別会計で 1兆 2,229億 4,100万円  全会計で  2兆  268億 5,300万円となっております。  それでは,平成15年度予算の主な施策をご説明申し上げます。  経済成長時代から一変し,時代が大きく変貌しつつある今こそ,地域のつながりをはぐくみ,市民が主体となった地域の仕組みをつくるとともに,市政への市民参画を進め,1人1人の「市民が主役のまち」を実現させなければなりません。  そのため,市民の知恵と力,そして地域の力を最大限に発揮させる協働と参画の仕組みの1つとして,市民参画条例の策定を目指します。  また,ネットワーク市民の知恵としてのまちかどトークや政策提言会議を引き続き開催するとともに,外国人市民会議を設置し,外国人市民の市政への参画を推進してまいります。  さらに,市民の声をデータベース化することにより,苦情・要望への対応の迅速化を図り,市民の声をより施策に反映させるよう努めてまいります。  男女共同参画社会を実現するため,神戸市男女共同参画の推進に関する条例を制定するとともに,人権侵害などの相談を受け付ける苦情処理制度を創設するなど,施策の展開を図ってまいります。  地域を重視する観点に立ち,地域のつながりや地域の力が最大限発揮できる仕組みをつくり,地域特性に応じた市民ニーズによりきめ細かく対応するため,区長の裁量予算を倍増いたします。  また,地域間の交流や情報の交換のための支援を行い,市民主体の総合的な地域づくりを一層進めてまいります。  さらに,戸籍のOA化に着手し,待ち時間の短縮を図るなど,市民サービスの向上に努めてまいります。  知の情報源として,特に産業面での技術支援など,多様な機能と公共的役割が期待される大学と連携する知的ネットワークの形成を進め,知識創造型の市民社会を構築いたします。  そのため,情報交換の場として市内25の大学などと連携した学長との懇談会を引き続き開催するとともに,医療産業都市構想において産学官民が連携し,医療産業都市構想研究会の体制強化や起業化支援などの施策展開を図ります。  特に大学や産業支援機関などと連携し,技術による経営革新を目指す中小企業などを対象に,神戸独自のプログラムにより開催されるセミナーへの支援,中小企業や起業家の事業化プランなどの具体化への支援を行うマーケティング・事業化支援事業を展開するほか,技術の高度化や競争力の強化を図る産学連携ネットワーク事業を行うなど,神戸ブレインセンターの形成を目指します。  学校教育においては,教育系大学の学生などによる小・中学生の学習などの支援を行うスクールサポーター制度を導入するとともに,生涯学習の分野では生涯学習ニーズに合わせた公開講座や,生涯学習支援センターでの大学教授による講座の開催などを行ってまいります。  復興計画が平成16年度に最終年度を迎えるに当たり,これまでの復興過程を振り返り,震災の教訓や復興の達成状況を検証し,その結果を国内外に情報発信するとともに,これからのまちづくりに継承・発展させてまいります。  また,神戸 21世紀・復興記念事業で芽生えた市民活動を継続発展させるため,パートナーシップ事業やインフィオラータこうべなど市民活動への支援や情報の発信を行ってまいります。  市政の基本は市民福祉の向上にあります。そのため高齢者・障害者・子供・女性が互いに助け合い,支え合いながら,地域で安心して暮らせるまちを目指し,人と環境にやさしい「安心してくらせる環境福祉のまち」の実現に向けて,引き続き最優先で取り組んでまいります。  まず,増大・多様化する保健・福祉ニーズに柔軟かつ的確に対応することを目指し,こうべの市民福祉総合計画2010を着実に推進し,地域でともに支え合う自立支援のまちづくりを進めてまいります。  市民福祉の推進では,ふれあいのまちづくり協議会活動の活性化を図るとともに,防災福祉コミュニティエコタウンまちづくりと連携し,総合的な地域活動支援を進めてまいります。  また,施設サービス利用者の権利擁護とサービスの質的向上を図るため,利用者のニーズを適切に施設側に反映させる施設あんしんサポーター制度を新たに設けます。  さらに,すべての市民の自立生活を支援するこうベユニバーサルデザインのまちづくりを推進するほか,交通バリアフリー基本構想の具体化として,駅舎やその周辺でのエレベーター設置,民間バスや市営バスのノンステップ化,道路の段差解消や三宮駅南のデッキ整備などを行います。このほか,無年金者福祉給付金を拡充し,生活支援を充実してまいります。  高齢者福祉では,介護保険制度をより円滑に実施するため,保険料や利用料の減免を拡充するとともに,特別養護老人ホーム介護老人保健施設を計画的に整備します。  また,痴呆性高齢者対策として,関係機関のネットワーク化を図り,専門的な総合相談窓口を設置するほか,痴呆性高齢者グループホームの整備を進めてまいります。  障害者福祉では,平成15年度から始まる支援費制度を円滑に実施するため,ホームヘルプサービスなど居宅サービスの充実を図ります。  特に重度障害児ガイドヘルプ障害児デイサービス及び通所施設における日帰り利用を新たに実施するほか,制度移行支援として知的障害者施設利用者デイサービス事業者などに対して経過措置を講じてまいります。  また,障害者の地域における自立支援として,身体及び知的障害者地域生活支援センター,及び24時間対応できる相談窓口を拡充するほか,区役所での手話奉仕員の派遣を拡充し,相談体制の充実を図ります。  このほか,小規模通所訓練施設助成重症心身障害児通園事業の拡充,総合療育センターで実施している自閉症児対策の充実を行ってまいります。  精神障害者社会復帰施策としては,入院患者の自立支援となる福祉ホームを開設するとともに,通所授産施設を拡充いたします。  また,身体障害者知的障害者精神障害者全市的就労拠点として,障害者就業生活支援センターを設置いたします。  なお,市単独で実施しております重度障害者福祉年金は,限られた財源を有効活用するため,これらの障害者福祉施策の充実を図るための財源として振りかえることといたします。  保健・健康に関しましては,市民主体の健康づくりを支援する健康こうべ21の推進や,夜間・休日健診を行うなど住民健診の充実を図ります。  さらに,世界最先端の医療を市民が受けられるよう,医療産業都市構想を進めるとともに,中央市民病院では女性専用外来の開設による患者サービスの充実を図るほか,引き続き今後のあり方に関する基本構想の調査を行ってまいります。  市民が誇れる美しいまち神戸をつくるため,美しいまち推進のための協働プロジェクトを実施し,課題の抽出や解決策の検討を行うとともに,ポイ捨て厳禁・喫煙エリアの設定や事業者への自主的な美化活動の要請など啓発活動を実施いたします。  また,市民の美化活動に対して一層の支援を行い,地域の力で道路や公園の日常的な管理を行う仕組みづくりに取り組むほか,学校が連携して駅周辺の清掃活動などを行う,美しい地域にする活動などを通じて,子供たちの美化の心をはぐくみます。  また,接遇マナーの向上などを推進する,おもてなし運動の展開,文化・観光などの最新情報を発信する,おもてなしネットの構築,さらには観光案内表示,道路や民間施設などの多言語化表示の推進により,ホスピタリティーの向上を図ります。  このほか,落書きの撲滅,道路上の違法広告物や放置自転車の撤去,幹線道路の美化などに全力で取り組んでまいります。安全で快適な住まいづくりを推進するために,安定的な宅地の供給に努めるとともに,幅広い住宅関連情報を総合的に提供するなど,すまいの安心支援センターの機能をさらに強化してまいります。  市営住宅については,マネジメント計画に基づき計画的な再編・改善を進める一方で,障害者向け住戸を計画的に整備していくとともに,ボランティアによる地域サービスの拠点とするなど,福祉的活用を進めてまいります。  復興のまちづくりについては,一日も早い完全復興を目指して着実に事業を進め,復興土地区画整理事業については,換地処分を順次進めてまいります。  また,復興市街地再開発事業については,六甲道駅南地区でのすべてのビル建設を完了するほか,新長田駅南地区において新たに3棟のビル建設に着手し,商業復興のめどをつけてまいります。  21世紀を担う次世代のために,神戸の恵まれた自然環境と美しくゆとりある都市空間をいつまでも維持することを目指し,市民・事業者・行政がそれぞれの責任と役割を自覚し,環境への負荷が少ないまちづくりを進めていかなければなりません。  そこで,リサイクルや省エネなど環境負荷の少ない生活を地域で実践するエコタウンまちづくりをさらに推進し,地域の力による循環型社会の構築を図ります。  また,家庭系ごみの4分別収集については,全市展開に向けて実施地域の拡大を図ります。さらに,中小企業などの環境保全への取り組みを促進するため,神戸市独自の環境マネジメントシステム審査登録制度──神戸EMSを創設します。  このほか,地球温暖化対策として,温室効果ガスの排出抑制のため,市民による地球温暖化防止活動を育成する全市キャンペーンを実施いたします。  六甲山の緑は,市民とともにつくる都市林──こうべの森として 100年先の世代に引き継いでいかなければなりません。そのため,これからの 100年を見据えた市民参加による森づくりやグリーンベルト事業を積極的に進めてまいります。  また,水と緑豊かな都市環境を創造するため,市民や事業者の協力を得ながら緑化・飾花を行うグリーンコウベ作戦を推進するとともに,学校や公園に雨水貯留槽を設置し,雨水を散水や防火用水として利用いたします。さらに,歴史的建造物などのライトアップを推進し,都市景観の形成に取り組みます。  市民が安心して暮らせるまちの実現を目指し,危機管理に関する情報通信システムの一元化に向けた調査を行います。また,北消防署北神分署を開設するとともに,救急救命士の処置拡大を実施するためメディカルコントロール体制を拡充するなど,消防・救急体制の充実に取り組んでまいります。  さらに引き続き,電線共同溝や水道大容量送水管,災害に強い下水道システムなど,ライフラインネットワークの構築を進めるほか,神戸震災復興記念公園については,市民参画を図りながら実施設計を行ってまいります。  子供たちの笑顔は神戸の将来を照らす明かりであり,全市民の活力の源です。このため子供たちが「伸びやかに育つ教育のまち」の実現のための施策については,特に意を用いました。  まず,子育て支援の充実として,保育所待機児童の解消に向け,平成14年度補正予算とあわせて保育所を新たに7カ所整備するなど,約 800人の受入枠を拡大いたします。また,保育サービスの多様なニーズに対応するため,延長保育を全園で実施するとともに,一時保育を拡充いたします。  また,引き続き児童館や学童保育コーナーの整備を行うとともに,六甲道児童館で夜間・休日開放を行い,中・高校生の居場所づくりを進めてまいります。  さらに,児童虐待防止対策として,子育て支援室と関係機関などとの連携を強化し,親子グループ療法や保護者向けカウンセリングを実施するとともに,4カ月健診の充実やすべての第1子に対する新生児訪問などを行います。  このほか,休日昼間の小児科救急体制をさらに充実するとともに,幼稚園の3歳児就園を促進させるため,私立幼稚園就園奨励助成金を引き上げるなど,安心して子供を産み育てられる子育て支援のまちづくりを全力で推進をいたします。  学校週5日制の実施をはじめとして教育を取り巻く環境が急速に変化する中で,21世紀の神戸の教育は規範意識の低下や不登校の増加など,困難な問題に直面しています。そのため,3つの柱による学校が取り組むべき行動計画を新たに実施をいたします。  第1は,わかる授業・楽しい学校として,学校での朝の学習や夏休みの学習を支援するわかる授業応援,授業に地域の人材を活用する地域チューター制度などの事業を進めてまいります。  第2は,家庭・地域・学校の連携として,中学校区を単位に小学校や地域の連携を図る,まっすぐ育て9年プランの展開などにより,子供たちの健全育成に努めます。  第3は,情報を発信する学校として,地域の人が学校経営に意見を述べる,みんなの学校推進委員の実施校を拡大するほか,中学生が地域へ情報発信を行うKOBEこども情報局などを実施いたします。  さらに,IT化に対応した教育の情報化を充実させるため,引き続き教育用コンピュータの整備を推進するほか,学校の老朽改築や外壁・トイレ改修などを計画的に進めてまいります。  盲・養護学校では,職場体験活動などを行うトライやる・ウィークを新たに実施するとともに,特別な教育的支援を必要とする児童・生徒に対する支援として,大学院生などを教育補助者として配置する学校数を拡充し,指導の充実を図ります。  さらに,特色ある市立高校づくりとして,既存の工業高校を再構築した総合型の新工業高校の開設準備を進めるとともに,市立高校改革に向けた検討を行ってまいります。  また,青少年の健全な育成の機会を提供するために,青少年の居場所づくりの推進や青少年問題協議会の充実を行うとともに,NPOと連携して相談体制を充実します。
     このほか,ストリートスポーツ広場の整備や中学校における昼食対策を進めてまいります。  神戸は明治開港以来,日本の文化をはぐくみ発信する拠点となってきました。21世紀においても夢と魅力ある文化をはぐくみ,発信し続け,暮らしと心に憩いと安らぎ,そして潤いをもたらすため,だれもが生きがいを感じる,「魅力ある文化のまち」の実現を目指してまいります。  今後の文化の基本理念とする神戸文化憲章の策定に向けて,神戸の人・まち・物語などの文化資源の発掘調査や市民・芸術家の意見収集を行います。また,アートサポーターズ倶楽部を設置し,文化交流会や講演会などを実施いたします。  さらに,関西地区大学の宿泊研修施設を転活用した神戸セミナーハウスを開設いたします。  博物館では,大英博物館の至宝展など海外の大型特別展を開催するとともに,小磯記念美術館では小磯良平生誕 100年記念展を開催いたします。  生涯学習の分野では,各図書館における一層の図書利用を促進し,市民サービスの向上を図るため,どこの図書館でも貸出・返却ができる返却フリーシステムを導入いたします。  また,神戸の特性を生かした文化財,歴史的遺産の保護・保存・活用に努めてまいります。  だれもが気軽にスポーツを楽しみ健康づくりができるまち,神戸アスリートタウンの実現を目指して,神戸総合型地域スポーツクラブ事業を計画的に推進いたします。  また,ワールドカップの会場となった神戸ウイングスタジアムの本格供用を開始するほか,国際スポーツイベントの誘致に努めてまいります。  さらに,全国のトップアスリートが参加する神戸全日本女子ハーフマラソン大会を引き続き実施するとともに,平成18年度の国民体育大会開催に向けた準備を進めてまいります。  集客・観光の分野では,海・山・まち・温泉という神戸の豊富な観光資源を生かし,全国から神戸への観光客誘致促進活動を行う神戸デスティネーションキャンペーンを新たに展開いたします。  また,まちかど観光ステーションの拡大や神戸ウェルカムカードの導入などにより,観光客の受入体制の強化を進めるほか,神戸まつりや神戸ルミナリエを継続して開催し,にぎわいづくりと集客を図ってまいります。  有馬温泉では,金の湯・銀の湯・有馬の工房などを一体運営することにより,利用者サービスの向上を図るとともに,温泉の長期安定的な湯量確保のための調査などを行います。  都心地域のにぎわいを増し,歩きたくなるまちを実現するために,歩行者天国として神戸フリーウォークを実験的に実施するとともに,市民参画による花と緑の回廊づくりを展開し,花にあふれた楽しい歩行環境を整備いたします。  また,市営バスでのノーマイカーデーフリーチケットの発売などを通じて,都心の交通混雑緩和と環境対策を進めるほか,都心活性化プランの策定を行うなど,都心地域の再生とにぎわいづくりを図ってまいります。  インナー地域の活性化については,地下鉄海岸線沿線の企業と合同で研究会を開催し,施策の総合調整を行うとともに,遊休施設を暫定活用し,市民が身近に芸術に触れることができる芸術家の創作活動拠点として兵庫津NEOアルチザン工房を開設するほか,中央卸売市場本場の再整備をPFI事業として進めてまいります。  国際交流では,天津友好都市提携30周年及びバルセロナ姉妹都市提携10周年を記念して交流事業を実施するとともに,旧神戸移住センターの保存・活用に努めるほか,民間団体による在住外国人支援事業を推進するための助成を行ってまいります。  神戸経済の完全復興と新たな飛躍は都市活力の源泉となり,21世紀のあらゆる行政サービスや市民活動の基盤となります。そのため施策の選択と集中を行い,効率的・効果的な実施により総合的な成果を得ることを目指し,働く人の能力と知恵が生きる,「元気な産業のまちづくり」に引き続き全力を尽くしてまいります。  依然として極めて深刻な雇用情勢に対しては,2万人の雇用の実現に向け,神戸経済の復興と新生のための施策を粘り強く進めるとともに,緊急的な雇用・就業対策として緊急地域雇用事業を実施いたします。  また,先端医療産業特区と国際みなと経済特区とを合わせた神戸経済特区の実現を目指し,特区における規制緩和と神戸起業ゾーンにおける優遇措置などとの相乗効果,さらには上海・長江交易促進プロジェクトの推進などにより,成長分野・集客型産業並びに外国・外資系企業や医療関連企業の誘致を強力に促進いたします。  さらに,21世紀の知の居留地を目指し,知恵と知識が集まる神戸ブレインセンターの形成を図るとともに,医療・福祉,レスキュー分野でのロボットテクノロジーの研究開発を一層推進し,中小企業の物づくり技術の高度化を図ります。  商業の活性化については,神戸の個性を強化して組織的・戦略的な事業展開を検討する都心商業戦略会議を設置するとともに,地域活性化と商業活性化を促進させる地域商業ステップアップ支援事業を実施するほか,プランを公募し,事業化を支援する神戸版コミュニティビジネス構築に対する支援を行ってまいります。  地域産業の分野では,神戸ファッション都市宣言30周年記念事業の実施などを通じて神戸の地域産業の情報発信を行うとともに,神戸ファッション美術館については,再構築に向けた委員会を設置し,今後のあるべき姿,有効な活用方策について検討を行います。  中小企業対策としては,中小企業融資制度において,資金調達の円滑化や雇用の拡大など,セーフティーネットの強化のためのさらなる制度改正を行うとともに,販路開拓のための支援や中小企業振興センターの相談体制の充実を図ります。  さらに,新事業分野進出企業などに対する専門家派遣を行い,企業の経営革新を支援いたします。  神戸医療産業都市構想については,今年度中に先端医療センターの全施設,発生・再生科学総合研究センターの全研究棟,及び神戸臨床研究情報センターが完成し,新年度には起業化支援施設の完成を目指すなど,中核施設などが次々と本格稼動をいたします。  また,起業化支援のための各種事業を,産学官民の連携により総合的に実施するとともに,市内中小企業が行う医療機器の開発に対する支援体制を強化し,医療関連産業の集積と神戸の産業構造の転換を進めてまいります。  なお,平成14年度の国の補正予算により,神戸大学の先端バイオテクノロジー関連研究・人材育成の拠点の整備が決定し,当構想のすべての中核施設機能が集積することとなりました。  引き続き,日本初のライフサイエンスのスーパークラスター形成を目指して全力を尽くしてまいります。  農政の分野では,農業の多様な担い手の育成を図るとともに,未舗装農道の整備などにより農業生産基盤を整備してまいります。また,神戸の食と農のブランドづくりと流通・販路拡大などの戦略的取り組みを構築するため,神戸アグリブランド創造支援事業を実施いたします。  神戸港の再生は震災復興の大きな眼目であり,物流だけではなく,人や情報などが行き交いする活力ある港をつくり上げなければなりません。そこで,次世代高規格コンテナターミナルを目指したスーパー中枢港湾の実現に向けて全力で取り組むとともに,国際みなと経済特区の実現により,港勢を震災前の水準以上に回復及び拡大させることを目指します。  また,港湾施設使用料の減額により神戸港のトータルコストの一層の削減を図るとともに,港湾物流のIT化を図る港湾物流情報プラットホームのシステム開発を行うほか,民間人材による一層のポートセールスの強化や企業誘致を進めてまいります。  神戸空港については,21世紀に不可欠な都市基盤として,平成17年度の開港を目指し,引き続き建設を進めるとともに,積極的にエアポートセールス活動に取り組んでまいります。  利便性の高い総合的な交通ネットワークを整備するため,都心とポートアイランド,そして神戸空港島を結ぶ神戸新交通ポートアイランド線延伸事業を進めるほか,新たに垂水妙法寺線や有馬山口線などの整備に着手し,市民生活の利便性の向上を図ってまいります。  神戸国際マルチメディア文化都市構想を推進するため,ケーブル情報通信基盤の整備により市内の情報通信環境を向上させる神戸IXの設置に対して支援を行ってまいります。  市民が主役のまちを市民とともにつくるためには,市民の皆さんの市政に対する信頼が最も大切です。しかし,昨年は職員の不祥事が相次ぎ,市民の皆さんに大きな失望を与えてしまいました。  今後は,市民の皆さんとともに職員一丸となって取り組んできた震災直後の気持ちを思い出すとともに,職員1人1人がいま1度,仕事の目的を問い直し,市民サービスの向上を常に心がけることにより,市民に信頼される誠実で清潔な市政が実現できるよう,組織風土を変革していかなければなりません。  また,市政が直面する諸課題に対しては,常に挑戦する姿勢を崩さず,たゆまざる努力を傾注し,困難を乗り越える強い信念を持って,市民感覚を大切にした市民本位の市政運営を図ってまいります。  そして,今後とも議員の皆さん,市民の皆さん,そして県・市協力し,一体となって,市民が誇れる美しいまち神戸をつくり,神戸のまちを活力ある元気なまちにしてまいります。  以上,平成15年度予算案を提案するに当たりまして,私の市政に対します所信の一端と,主な施策につきましてご説明を申し上げました。  何とぞよろしくご審議を賜りますようお願い申し上げます。(拍手) 13 ◯議長(横山道弘君) 次に,岡田行財政局長。  (行財政局長岡田耕作君登壇) 14 ◯行財政局長(岡田耕作君) 引き続きまして,平成15年度予算案及び関連議案につきまして,一括ご説明申し上げます。  まず,予算案につきましては,お手元の予算書「平成15年度神戸市各会計予算」によりご説明申し上げます。  1ページをお開きください。  予算第1号議案一般会計の予算総額は,歳入・歳出それぞれ 8,039億 1,200万円となっております。各款ごとの事業の概要,債務負担行為及び市債につきましては,後ほどご説明申し上げます。  次に,一時借入金は,限度額を 900億円と定めるものでございます。  歳出予算の流用は,人件費の予算について同一の款内の相互流用ができるよう定めるものでございます。  それでは,2ページの第1表歳入歳出予算の歳入からご説明申し上げます。  第1款市税では,市民税,固定資産税などで 2,508億 9,800万円を計上いたしております。  第2款地方譲与税では,自動車重量譲与税など51億 9,400万円を,  第3款利子割交付金では,23億 4,200万円を,  第4款地方消費税交付金では, 133億 2,000万円を,  第5款ゴルフ場利用税交付金では,5億 9,100万円を,それぞれ交付見込額として計上いたしております。  第6款特別地方消費税交付金は,存目でございます。  第7款自動車取得税交付金では,24億 4,700万円を,  第8款軽油引取税交付金では,68億 1,600万円を,  第9款地方特例交付金では,86億円を,  第10款地方交付税では, 1,127億円を,  第11款交通安全対策特別交付金では,5億 9,700万円を,それぞれ交付見込額として計上いたしております。  第12款分担金及負担金では,都市計画費負担金など53億 3,500万円を,  第13款使用料及手数料では,土木使用料など 186億 9,400万円を,  第14款国庫支出金では,民生費負担金など 929億 2,100万円を,  第15款県支出金では,民生費補助など 124億 7,800万円を,  第16款財産収入では,財産売払収入など 229億 2,500万円を,  第17款寄附金では,3億 5,900万円を,  第18款繰入金では,特別会計からの繰り入れや基金の取り崩しなどによる繰り入れを合わせて 279億 3,300万円を,それぞれ計上いたしております。  第19款繰越金は,存目でございます。  第20款諸収入では,貸付金元利収入など 1,613億 7,100万円を計上いたしております。  第21款市債では,土木債など 583億 8,700万円を予定いたしております。  以上,一般会計の歳入合計は 8,039億 1,200万円となっております。  次に,5ページの歳出につきましてご説明申し上げます。  第1款議会費では,議会運営費など20億 8,100万円を計上いたしております。  第2款総務費では,秘書室,企画調整局,行財政局等の事務費及び区役所等の一般管理費並びに市税の賦課徴収に要する経費のほか,選挙管理委員会,人事委員会,監査委員の委員費及び運営費,区役所等庁舎整備費など合わせて 543億 9,800万円を計上いたしております。  第3款市民費では,市民文化,広聴等に要する経費及び文化ホールなど各種会館の運営費などで85億 9,400万円を,  第4款民生費では,生活保護費,児童・心身障害者・高齢者等に対する福祉費などのほか,特別養護老人ホームの建設費補助など民生施設整備費を合わせて 1,689億 3,300万円を,  第5款衛生費では,衛生総務費,公衆衛生費などで 169億 1,300万円を,  第6款環境費では,廃棄物処理費,環境施設整備費などで 315億 9,200万円を,それぞれ計上いたしております。  第7款商工費では,中小企業融資など商工振興費及び貿易観光費で 664億 500万円を,  第8款農政費では,生産振興費,農林土木費などで 144億 1,800万円を,  第9款土木費では,道路橋梁,公園,河川などの管理費及び整備費などを合わせて 367億 6,500万円を,  第10款都市計画費では,復興区画整理事業費,街路築造費などで 304億 4,300万円を,それぞれ計上いたしております。  第11款住宅費では,住環境整備費,建築指導費など合わせて 139億 2,700万円を,  第12款消防費では,消防署の維持管理経費などで 170億 1,200万円を,  第13款教育費では,市立学校園,看護大学及び外国語大学の運営費,学校建設費のほか,社会教育費,体育保健費などを合わせて 893億 1,300万円を,それぞれ計上いたしております。  第14款災害復旧費では,災害対策費などで 500万円を計上いたしております。  第15款諸支出金では,市場事業費など各会計に対する繰出金のほか,公債基金積立金など合わせて 2,524億 500万円を計上し,  第16款予備費では,7億円を計上いたしております。  以上,一般会計歳出合計は 8,039億 1,200万円でございます。  次に,8ページ,第2表債務負担行為では,神戸新交通株式会社資金貸付損失補償など39件につきまして,それぞれ債務保証,損失補償または債務──恐れ入ります。それぞれ債務負担,損失補償または債務保証をしようとするものでございます。  続きまして,10ページ,第3表市債では,保健衛生施設整備事業など24件につきまして,限度額及び借入条件などを定めようとするものでございます。  以上で一般会計の説明を終わります。  引き続き,特別会計につきましてご説明申し上げます。  11ページをお開き願います。  予算第2号議案市場事業費では,本場及び東部市場の運営費,施設整備費など合わせて32億 8,900万円を計上し,債務負担行為では本場再整備事業など2件を計上いたしております。  次に,15ページ,予算第3号議案食肉センター事業費では,運営費などで10億 8,900万円を計上いたしております。  次に,17ページ,予算第4号議案国民健康保険事業費では,保険給付費,老人保健拠出金などで 1,303億 7,000万円を計上いたしております。  次に,19ページ,予算第5号議案老人保健医療事業費では,医療諸費で 1,285億 6,100万円を計上いたしております。  次に,21ページ,予算第6号議案勤労者福祉共済事業費では,共済事業運営費などで6億 3,000万円を計上し,債務負担行為では福利厚生資金貸付のための損失補償を計上いたしております。
     次に,23ページ,予算第7号議案農業共済事業費では,農作物共済費,家畜共済費などで3億 7,300万円を計上いたしております。  次に,25ページ,予算第8号議案母子寡婦福祉資金貸付事業費では,母子家庭あるいは寡婦に対する修学資金,住宅資金などの資金貸付に係る経費として2億 5,600万円を計上いたしております。  次に,27ページ,予算第9号議案宅地造成事業費では,消費税納付額として 700万円を計上いたしております。  次に,29ページ,予算第10号議案土地先行取得事業費では,公債費への繰出金で1億 4,700万円を計上いたしております。  次に,31ページ,予算第11号議案駐車場事業費では,運営費などで20億 4,100万円を計上いたしております。  次に,33ページ,予算第12号議案農業集落排水事業費では,施設整備費,運営費などで16億 5,000万円を計上いたしております。  次に,37ページ,予算第13号議案海岸環境整備事業費では,マリンピア神戸建設費などで30億 2,300万円を計上いたしております。  次に,39ページ,予算第14号議案市街地再開発事業費では,復興市街地再開発事業などで 565億 4,600万円を計上し,債務負担行為では新長田駅南地区復興市街地再開発事業など2件を計上いたしております。  次に,43ページ,予算第15号議案市営住宅事業費では,市営住宅の建設費及び管理費で 287億 2,100万円を計上し,債務負担行為では既設住宅改善事業など2件を計上いたしております。  次に,47ページ,予算第16号議案介護保険事業費では,保険給付費などで 640億 2,800万円を計上いたしております。  次に,51ページ,予算第17号議案空港整備事業費では,空港整備事業などで96億 6,100万円を計上いたしております。  次に,53ページ,予算第18号議案公債費は,整理会計でございまして,歳入では各会計及び公債基金からの公債償還のための繰入金など 3,990億 5,600万円を計上し,歳出では公債元利償還金,公債諸費,一時借入金利子などを同額計上いたしております。  続きまして,企業会計につきましてご説明申し上げます。  55ページ,予算第19号議案下水道事業会計では,第2条で下水処理量など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では下水処理場の維持管理費など 354億 4,600万円を計上し,収入では下水道使用料などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など 320億 5,200万円を計上し,その財源として企業債などを予定いたしております。  第5条以下では,債務負担行為,企業債,一時借入金の限度額を定めております。  なお,この第5条の債務負担行為以下につきましては,各会計それぞれ計上いたしておりますが,以後これに関する説明は省略をさせていただきます。  次に,59ページ,予算第20号議案港湾事業会計では,第2条で岸壁などの業務の予定量を定め,第3条収益的支出では港湾管理事業費など 230億 1,200万円を計上し,収入では賃貸料などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など 406億 3,100万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,63ページ,予算第21号議案新都市整備事業会計では,第2条で土地処分量など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では土地売却原価など 251億 8,700万円を計上し,収入では土地売却収益などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など 616億 5,500万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,67ページ,予算第22号議案病院事業会計では,第2条で各病院の患者数など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では中央市民病院等の運営費など 366億 6,200万円を計上し,収入では入院収益などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など28億 9,000万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,71ページ,予算第23号議案自動車事業会計では,第2条で運転車両数など業務の予定量を定め,第3条収益的支出ではバスの運転に要する経費など 198億 8,800万円を計上し,収入では運輸収入などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など29億 5,200万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,75ページ,予算第24号議案高速鉄道事業会計では,第2条で運転車両数など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では,高速鉄道の運転経費など 325億 800万円を計上し,収入では運輸収入などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,高速鉄道建設費など 167億 2,900万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,79ページ,予算第25号議案水道事業会計では,第2条で総配水量など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では水道施設の維持管理費など 404億 7,900万円を計上し,収入では給水収益などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費など 209億 7,000万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  次に,83ページ,予算第26号議案工業用水道事業会計では,第2条で総配水量など業務の予定量を定め,第3条収益的支出では工業用水道施設の維持管理費など14億 200万円を計上し,収入では給水収益などを予定いたしております。  第4条資本的支出では,建設改良費などで10億 1,400万円を計上し,その財源といたしましては企業債などを予定いたしております。  引き続きまして,平成15年度提出議案についてご説明申し上げます。  「第1回定例市会提出議案(平成15年度関連)」の1ページをお開きください。  まず,第1号議案神戸臨床研究情報センター条例の件は,神戸臨床研究情報センターを設置しようとするものであります。  次に,9ページ,第2号議案全国自治宝くじ事務協議会へのさいたま市の加入及びこれに伴う全国自治宝くじ事務協議会規約の一部の変更の件は,全国自治宝くじ事務協議会を設ける地方公共団体にさいたま市を加えようとするものであります。  13ページ,第3号議案神戸市職員定数条例の一部を改正する条例の件は,事務事業の増減に伴い,職員定数を前年度に比べて 238人削減し,1万 8,174人にしようとするものであります。  15ページ,第4号議案特別職の職員で常勤のものの給与に関する条例及び神戸市職員退職手当金条例の一部を改正する条例の件は,市長等の退職手当等に関する規定を整理しようとするものであります。  23ページ,第5号議案神戸市職員に対する期末手当等の支給に関する条例の特例に関する条例の一部を改正する条例の件は,市長等の期末手当の減額を継続しようとするものであります。  27ページ,第6号議案神戸市公債条例の一部を改正する条例の件は,他の地方公共団体とともに発行する共同発行債の規定を創設しようとするものであります。  31ページ,第7号議案神戸市手数料条例の一部を改正する条例の件は,住民基本台帳カード発行手数料の新設等をしようとするものであります。  37ページ,第8号議案神戸市男女共同参画の推進に関する条例の件は,男女共同参画社会づくりを総合的かつ計画的に推進するため条例を制定しようとするものであります。  45ページ,第9号議案神戸市立神戸セミナーハウス条例の件は,神戸セミナーハウスを設置しようとするものであります。  53ページ,第10号議案神戸市立有馬温泉観光交流センター条例の件は,有馬温泉観光交流センターを設置しようとするものであります。  59ページ,第11号議案神戸市有馬温泉の館条例の一部を改正する条例の件及び63ページ,第12号議案神戸市立太閤の湯殿館条例の一部を改正する条例の件は,金の湯・銀の湯及び太閤の湯殿館に利用料金制を導入しようとするものであります。  69ページ,第13号議案神戸市立知的障害者援護施設条例の件及び79ページ,第14号議案神戸市立身体障害者更生援護施設条例の件並びに91ページ,第15号議案神戸市立在宅障害者福祉センター条例の一部を改正する条例の件は,いずれも支援費制度の実施に伴い,障害者福祉施設の利用に関して必要な事項を定めようとするものであります。  95ページ,第16号議案神戸市心身障害者保険扶養基金条例を廃止する条例の件は,心身障害者保険扶養基金を廃止しようとするものであります。  97ページ,第17号議案神戸市重度障害者福祉年金条例を廃止する条例の件は,重度障害者福祉年金制度を廃止しようとするものであります。  99ページ,第18号議案神戸市しあわせの村条例の一部を改正する条例の件は,しあわせの村総合センターにホール等の施設を追加しようとするものであります。   105ページ,第19号議案神戸市ふれあいのまちづくり条例の一部を改正する条例の件は,住吉地域福祉センター等を設置しようとするものであります。   111ページ,第20号議案神戸市立児童福祉施設条例の一部を改正する条例の件は,有野児童館及び桂木児童館を設置しようとするものであります。   113ページ,第21号議案老人医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の件は,医療費の助成を受けることができる者の範囲を変更しようとするものであります。   115ページ,第22号議案神戸市心身障害者扶養共済制度条例の一部を改正する条例の件は,社会福祉・医療事業団が独立行政法人に移行することに伴い,条例を改正しようとするものであります。   119ページ,第23号議案神戸市立学校の授業料等に関する条例の一部を改正する条例の件は,看護大学大学院の科目等履修生等の授業料等を新設しようとするものであります。   123ページ,第24号議案神戸市環境保全基金条例の一部を改正する条例の件は,繰替運用に関する規定を整備しようとするものであります。   125ページ,第25号議案神戸起業ゾーンの設定及び当該ゾーンにおける支援措置に関する条例の一部を改正する条例の件は,神戸国際経済ゾーンに関する規定の創設等をしようとするものであります。   135ページ,第26号議案神戸市農業集落排水処理施設条例の一部を改正する条例の件は,勝雄農業集落排水処理施設を設置しようとするものであります。   137ページ,第27号議案神戸市道路公社が定款変更の認可申請をすることに同意する件は,神戸市道路公社が基本財産の額を増加するため国土交通大臣の認可を受けるに先立ち,本市に同意を求めてまいりましたので,これに同意しようとするものであります。   143ページ,第28号議案神戸市水路等の占用に関する条例の件は,水路等の占用許可に関して必要な事項を定めようとするものであります。   149ページ,第29号議案神戸市自転車等の放置の防止及び自転車駐車場の整備に関する条例の一部を改正する条例の件は,板宿駅前自転車駐車場を拡張しようとするものであります。   151ページ,第30号議案神戸市下水道条例の一部を改正する条例の件は,排水設備の工事を行う者に対する指定等を行政処分として位置づけようとするものであります。   171ページ,第31号議案都市計画法施行令第31条ただし書の規定に基づく開発区域の面積等を定める条例の件は,政令の改正に伴い,開発行為の規模等を定めようとするものであります。   173ページ,第32号議案神戸市営住宅条例の一部を改正する条例の件は,再開発住宅等への応能応益家賃の適用等をしようとするものであります。   187ページ,第33号議案神戸市港湾施設条例の一部を改正する条例の件は,港湾施設使用料を減額改定しようとするものであります。   197ページ,第34号議案平成15年度に係る包括外部監査契約締結の件は,平成15年度に係る包括外部監査を橘 和良氏と契約しようとするものであります。   203ページ,第35号議案神戸市国民健康保険条例等の一部を改正する条例の件は,政令の改正等に伴い,保険料の算定基準等を改定しようとするものであります。   213ページ,第36号議案神戸市介護保険条例の一部を改正する条例の件は,保険料の改定等をしようとするものであります。  以上で予算案及び関連議案の説明を終わらせていただきます。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 15 ◯議長(横山道弘君) 以上で当局の説明は終わりました。  この際,お諮りいたします。  本件に関する審議は,本日はこの程度にとどめたいと存じますが,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 16 ◯議長(横山道弘君) ご異議がないと認めます。  それでは,本件に関する審議は,本日はこの程度にとどめます。 17 ◯議長(横山道弘君) 次に,日程第64 予算第31号議案より日程第73 第97号議案に至る10議案,一括議題に供します。 18 ◯議長(横山道弘君) これより順次,関係局長の説明を求めます。  まず,岡田行財政局長。 19 ◯行財政局長(岡田耕作君) ただいまご上程になりました諸議案中,予算第31号議案から予算第37号議案に至る7議案,第96号議案及び第97号議案,以上合計9議案につきまして,一括ご説明申し上げます。  まず,予算第31号議案一般会計補正予算からご説明申し上げます。  このたびの補正予算は,国の補正予算に対応し,平成15年度当初予算とあわせて復興事業の一層の推進と福祉・教育など諸施策の充実を図るため編成を行ったものでございます。  それでは,「平成14年度神戸市各会計補正予算」の2ページをお開きください。  歳入からご説明申し上げます。  第10款地方交付税では,7億 2,000万円を,  第12款分担金及負担金では,都市計画費負担金などで2億 9,200万円を,それぞれ追加いたしております。  第14款国庫支出金では, 165億 7,400万円を,  第15款県支出金では,1億 5,100万円を,それぞれ補助事業の認証決定などに伴い追加いたしております。  第16款財産収入では,財産売払収入で4億 6,400万円を追加し,  第20款諸収入では,受託事業収入などで4億 9,400万円を追加いたしております。  第21款市債では,市債の許可見込額 169億 1,700万円を追加いたしております。  以上,一般会計の歳入補正額は 356億 1,500万円の追加となっております。  次に,3ページ,歳出につきましてご説明申し上げます。  第2款総務費では,補助事業の認証決定に伴い 300万円を,  第4款民生費では,生活保護費などで22億 1,100万円を,それぞれ追加いたしております。  第6款環境費では,19億 9,000万円を,  第7款商工費では, 2,000万円を,  第8款農政費では,1億 4,100万円を,  第9款土木費では,17億 1,300万円を,  第10款都市計画費では, 252億 9,100万円を,  第12款消防費では,3億 3,900万円を,  4ページに参りまして,第13款教育費では,37億 9,400万円を,それぞれ補助事業の認証決定などに伴い追加いたしております。
     第15款諸支出金では,市営住宅事業費などに対する繰出金で1億 1,000万円を追加いたしております。  以上,一般会計の歳出補正額は 356億 1,500万円の追加となっております。  次に,5ページ,第2表債務負担行為補正では,農村総合整備統合補助事業につきまして,債務負担行為の追加をしようとするものでございます。  次に,第3表市債補正では,環境工場建設事業など9件につきまして,限度額を補正しようとするものでございます。  以上で一般会計の説明を終わります。  次に,特別会計に移りまして,7ページ,予算第32号議案市街地再開発事業費補正予算では,歳出におきまして,補助事業の認証決定に伴い16億 6,200万円を追加し,歳入では,国庫支出金,市債などで同額を追加し,第2表市債補正では,市街地再開発事業につきまして,限度額を補正しようとするものでございます。  次に,11ページ,予算第33号議案市営住宅事業費補正予算では,歳出におきまして,補助事業の認定決定などに伴い6億 3,400万円を追加し,歳入では,国庫支出金,市債などで同額を追加し,第2表市債補正では,市営住宅管理事業につきまして,限度額を補正しようとするものでございます。  次に,15ページ,予算第34号議案空港整備事業費補正予算では,歳出におきまして,補助事業の認証決定に伴い13億円を追加し,歳入では,国庫支出金,市債で同額を追加し,第2表市債補正では,空港整備事業につきまして,限度額を補正しようとするものでございます。  次に,企業会計に移りまして,19ページ,予算第35号議案下水道事業会計補正予算では,第3条資本的支出におきまして,建設改良費で30億 8,400万円を追加し,収入では,企業債及び国庫支出金などの増を予定いたしております。  次に,23ページ,予算第36号議案港湾事業会計補正予算では,第3条資本的支出におきまして,建設改良費で1億 5,600万円を追加し,収入では,企業債及び国庫支出金の増を予定いたしております。  次に,25ページ,予算第37号議案新都市整備事業会計補正予算では,第2条収益的支出におきまして,受託工事費で13億円を追加し,収入では,同額の受託工事収益の増を予定いたしております。  以上,各会計補正予算につきましてご説明申し上げました。  引き続きまして,「第1回定例市会提出議案(平成14年度関連)」の23ページをお開きください。  第96号議案神戸新交通ポートアイランド線延伸事業空港連絡橋上部工製作工事その1請負契約締結の件は,関係業者13者による入札の結果,18億 5,850万円で川崎重工業株式会社が落札,  次に,25ページ,第97号議案神戸新交通ポートアイランド線延伸事業空港連絡橋上部工製作工事その2請負契約締結の件は,関係業者13者による入札の結果,14億 1,750万円で三菱重工業株式会社が落札いたしましたので,それぞれこれらと契約しようとするものであります。  以上,何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 20 ◯議長(横山道弘君) 次に,安藤建設局長。 21 ◯建設局長(安藤嘉茂君) ただいまご上程になっております諸議案中,第95号議案市道路線認定及び廃止の件につきまして,ご説明を申し上げます。  9ページをお開きください。  本件は,開発行為により築造された道路,寄附及び移管を受ける道路,区画整理及び土地改良事業等により築造された道路を認定し,機能及び形態がともに喪失した等の理由により道路を廃止するものであります。  何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 22 ◯議長(横山道弘君) 以上で関係局長の説明は終わりました。  本件に関し,質疑の通告もありませんので,本件は,お手元に配付いたしております議案付託表のとおり,それぞれ所管の常任委員会に審査方を付託いたします。 23 ◯議長(横山道弘君) 次に,日程第74 「請願の審査結果について」を議題に供します。 24 ◯議長(横山道弘君) これより委員会審査の経過並びに結果について,委員長の報告を求めます。  文教経済委員会委員長崎元祐治君。  (11番崎元祐治君登壇) 25 ◯11番(崎元祐治君) ただいま議題となりました請願のうち,本委員会所管分の請願第 171号並びに請願第 179号について,一括ご報告申し上げます。  まず,請願第 171号は,神戸市奨学金の支給において,支給基準に達していながら受給できなかった応募者全員に対し今すぐ奨学金を支給するとともに,来年度以降も申請を行い,支給基準に達している応募者全員に奨学金の支給を行うことを求める趣旨であります。  次に,請願第 179号は,同じく神戸市奨学金の支給において,経済的に修学困難な生徒が安心して高校へ通えるよう,来年度においても現行制度を維持し,予算を確保するとともに,県とも協議・連携して,教育を受ける機会を保障することを求める趣旨であります。  委員会は審査の結果,神戸市奨学金は給与制度であり,また予算額・支給人員など他の政令指定都市の制度と比較して極めて高い水準にあること,また当局からは,現行制度の維持と予算確保に努力していく方針が示されたことから,さらに本市だけで支給基準に達している応募者全員に奨学金を支給することは,厳しい財政状況において過大な負担となることから,県の奨学金制度の活用など,今後は県とも連携して,経済的に修学困難な生徒の教育を受ける権利を保障していくべきであるとの判断から,請願第 171号については不採択とすべきであり,また請願第 179号については採択とすべきものと決定いたしました。  以上,報告を終わります。 26 ◯議長(横山道弘君) 報告は終わりました。  委員長の報告に関し,ご質疑はございませんか。  (「なし」の声あり) 27 ◯議長(横山道弘君) ご質疑がなければ,これより討論の通告がありますので,発言を許可いたします。  30番本岡節子君。  (30番本岡節子君登壇)(拍手) 28 ◯30番(本岡節子君) 私は,日本共産党議員団を代表して,請願第 171号神戸市奨学金の充実に関する請願の採択を求めて討論を行います。  神戸市奨学金は,神戸市内に居住する高校生等のうち,経済的な理由で修学が困難な生徒に支給するもので,支給額は月額公立高校 7,000円,私立高校1万 4,000円,所得基準は生活保護基準の1.05倍までの世帯となっています。ところが,2001年度以降,受給資格者であっても,予算の枠を超えたとして奨学金が受けられない生徒が生まれています。  一昨年の決算特別委員会総括質疑で我が党の津田議員が,こうした事態を是正するよう求めたのに対し,矢田市長は,現状についてよく調べてみたいと,改善する意向を示しました。ところが,2001年度予算で増額しなかったため,また奨学金を受けることができない生徒を生んでしまいました。市長の責任が問われるものです。  こうした経過があり,昨年の11月27日の本会議で,市長はようやく制度維持と予算の重点配分を約束しました。  さて,請願第 171号神戸市奨学金の充実に関する請願は,親のリストラ・倒産など不況や震災が高校生活にも影響しています,高校生に教育を受ける権利を保障するために,支給基準に達している応募者すべてに奨学金の支給を求めますという趣旨です。  昨年12月議会に提出されたこの請願は,12月16日の文教経済委員会で審議されました。私たち日本共産党議員団は,神戸市奨学金はすぐれた制度,経済的に困難な家庭の生徒にも教育を保障するもの,請願を採択して基準内の応募者に奨学金を支給すべきだと,採択を主張いたしました。  しかし,与党議員は,充実してほしいが,無制限というわけにはいかない,今すぐというのは無理だ,趣旨は理解するが,政策的に今後検討したいなどとして,当日の委員会では結論を出さず,継続審議にしてしまいました。  その後,請願第 179号神戸市奨学金の予算確保等を求める請願が突如提出されました。この請願の趣旨は,15年度においても現行制度を維持し,予算を確保するとともに,県とも協議・連携して,教育を受ける機会を保障することというものです。  これを受けて,2月4日文教経済常任委員会で2件の請願審査が行われ,与党議員の多数によって請願第 171号は不採択とされてしまいました。その理由として与党委員は,市財政が厳しい中,今すぐ全員給付は無理,趣旨は理解できるが難しい,他の政令市と比べてもよい制度だなどとしています。  また,教育長は,基準内の応募者すべてに奨学金を支給するには約1億円必要だと,額が大きいかのような発言を行いました。しかし,1億円あれば,基準内の高校生等が安心して学べるのです。何十億,何百億というむだ遣いがあります。1億円程度の予算がなぜ捻出できないのでしょうか。  2001年度は,基準内でありながら 380人が受給できませんでした。2002年度は,同じく 328人が受給できていません。修学に支障を来すような事態を行政がつくり出しています。  私たち日本共産党議員団は,所得基準内でも受けることができない生徒ができているという今の事態を改善するために,まず予算をふやすことが必要だと考えます。既にこの春の進路もほぼ決まりかけています。今すぐの対応が必要なのです。  深刻な不況が続くこんなとき,子供たちに教育を受ける権利を保障する大切な施策である奨学金制度は,拡充することこそ求められているのです。両請願は,いずれも奨学金の充実を求めるものです。なぜ両請願とも採択をしないのか,理解に苦しみます。  議員の皆様に,請願第 171号を請願第 179号とともに採択していただきますようお願いを申し上げ,討論を終わります。(拍手) 29 ◯議長(横山道弘君) 討論は終わりました。  これより順次お諮りをいたします。  まず,請願第 171号についてお諮りをいたします。  本件を採択することに賛成の方の起立を求めます。  (賛成者起立) 30 ◯議長(横山道弘君) 起立少数であります。  よって,本件は不採択と決定いたしました。 31 ◯議長(横山道弘君) 次に,請願第 179号についてお諮りいたします。  本件は,委員長の報告どおり決しまして,ご異議ございませんか。  (「異議なし」の声あり) 32 ◯議長(横山道弘君) ご異議がないと認めます。  よって,本件は,委員長の報告どおり採択することに決定いたしました。 33 ◯議長(横山道弘君) なお,この際申し上げます。  ただいま採択いたしました請願第 179号は,地方自治法第 125条の規定に基づき,当局に送付することといたします。 34 ◯議長(横山道弘君) 以上で本日の日程は全部終了いたしました。  この際申し上げます。  次回本会議は,来る2月21日午前10時より開きます。  なお,ただいま在席の各位には,文書による開催通知は省略させていただきますから,さようご了承願います。  本日はこれをもって散会いたします。   (午前11時31分散会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, All Rights Reserved. No reproduction or republication without written permission. ↑ ページの先頭へ...