• "司書教諭"(/)
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  1. 滋賀県議会 2023-12-15
    令和 5年12月15日教育・文化スポーツ常任委員会-12月15日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-17
    令和 5年12月15日教育・文化スポーツ常任委員会-12月15日-01号令和 5年12月15日教育・文化スポーツ常任委員会           教育・文化スポーツ常任委員会 会議要録                                開会 9時59分 1 開催日時      令和5年12月15日(金)                                閉会 14時51分                         (休憩 10時19分~10時21分)                         (休憩 11時29分~11時29分)                         (休憩 11時57分~12時59分)                         (休憩 13時23分~13時24分) 2 開催場所      第五委員会室 3 出席した委員    河井委員長、村上副委員長             田中(英)委員、野田委員、中山委員、清水(ひ)委員、             白井委員、目片委員、九里委員 4 出席した説明員   福永教育長および関係職員
    5 事務局職員     井上主査、吉田主任主事 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり 7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  9時59分 《教育委員会所管分》 1 議第156号 指定管理者の指定につき議決を求めることについて(滋賀県立長浜ドーム宿泊研修館に限る。)) (1)当局説明  廣瀬生涯学習課長 (2)質疑、意見等 ◆中山和行 委員  我が会派の節木議員が一般質問をして、教育長から法的には瑕疵がないと答弁がありました。しかし、県民の感情として、現職の県議会議員の方が理事長になっていることで、何らかの疑念を持たれるおそれはないのでしょうか。今、国会でも政治と金の問題等いろいろと言われている中、幾ら法的には大丈夫であってもいかがなものかと思います。指定管理期間が5年間ありますし、しかも委託料が5,800万円ほどの結構な金額です。その辺りについて今後指定管理者になる場合には配慮していく必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  今回、指定管理者の指定に当たっては、広く申請者を公募し、外部委員により構成される指定管理者選定委員会においてしっかりと審査、検討の上、議案として議会に上程しておりますので、公平性が担保されていると考えております。どうか御理解をお願いしたいと思います。 ◆中山和行 委員  団体自体についてはいろいろな実績もあり、私もいいと思いますが、詳しくは分かりませんけれども、歴代理事長には現職の県議会議員や国会議員がなっているようです。もちろんその団体自体の問題もあるのかもしれませんし、もうこれはこういう形で決まっているようなので仕方ないですが、今後ぜひとも考えていただきたいと思います。  あわせて、本日目片委員がおられないのですが、当事者の方がその辺について配慮してもらうとよかったのではないかと思っております。意見です。 ◆九里学 委員  御本人は退席されていますが、事務的な部分の瑕疵については特に問題はないと思っています。  ただ、昨日も滋賀県立スポーツ会館指定管理者の案件で、私や清水委員等が話をさせてもらいましたし、中山委員からも言及がありましたけれども、審査の配点や選定基準、特に審査がこういう配点でこういう内容でこのようになったということが具体的、客観的に書かれた資料が出ていました。今日は、その辺について出ていませんが、どうなっているのか教えてください。 ○河井昭成 委員長  資料1にあると思います。 ◆九里学 委員  書いてありません。資料1が具体的な審査内容だということは、単に行政サイドから言っているだけの話です。昨日のことを言っても仕方ありませんが、行政サイドからの説明というよりも、外部委員として審査をされた方々が、こういう形でここを評価したというような内容が、資料1には出ていません。 ◎廣瀬 生涯学習課長  私の説明が簡単すぎて申し訳ございませんでした。資料1を御覧いただきまして、2ページ目に選定基準1、2、3のそれぞれに対する配点、選定委員の点数があります。3ページ以降に配点の割合、点数等も書いておりまして、このような形で選定していただいております。 ◆九里学 委員  私の言い方が悪いのかもしれませんが、行政サイドの審査内容がこういう形ですということはよく分かりますが、採点をした側からの選定の理由等がつかみにくいと思います。 ○河井昭成 委員長  資料1の2ページ目の下段にある選定理由ないしは指定管理者選定委員会の概要、委員からの意見は簡単にではありますが書いてあるのではないでしょうか。 ◆九里学 委員  それは分かっています。それが聞きたいのではありません。  なぜこんなことを申し上げるかというと、私も今回いろいろと勉強させていただいて、事務手続的には問題はないと思っています。しかしながら、指定管理期間が令和6年から令和11年3月31日までの5年間です。この期間中には、統一地方選挙も実際にあるわけで、現職である県議会議員に施設が貸し出される可能性があります。そういうところで、政治的な利用やそういう各種選挙の部分で懸念をしているわけです。そこについてはどう思われますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  会議室等の貸出しについては、もちろん予約等を受けておりますし、その場合にどういう方であるか確認を取ってやっていただいているので、おっしゃられるような使い方に関する懸念はないものと思っております。 ◆九里学 委員  それは少し違うと思います。この施設は選挙時に選挙管理委員会が予約して押さえられるような施設ですから、行政サイドとはすみ分けがないとおかしいと思うので、今こういう発言をさせていただいています。そこについてはどう思われますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  私の理解が足りていないのですが、選挙管理委員会からこの施設の利用についての理解を得る必要があるということかと思います。 ◆九里学 委員  そういうことではありません。私が心配しているのは、指定管理者として指定を受けようとしている団体の理事長としてトップに立つ方が、現職の県議会議員だということで、あってはならないことですが、その貸し館施設政治的利用がなされないかということです。懸念はそこだけです。  その貸し館施設を、指定管理者の会社の理事長で現職の県議会議員の方が、政治利用や選挙目的で利用するために借りられる場合、何かしらの配慮等そういうことのないようにしてくださいという話をさせてもらっています。そこは行政サイドではなく、選挙管理委員会が公平、中立の立場で利用予約を判断されると考えています。ですから、そういう理解でいいのか、そういうこともきちんと含んで選定されていますかと聞いています。それ以外のことは言っていません。 ◎廣瀬 生涯学習課長  分かっておらず理解不足でした。貸し館に関しましては、もちろん館のほうで利用予約を取る際に、もしそういう懸念があれば生涯学習課に必ず相談をするようにと申し伝えて、そういうことがないようにしつつ、万が一心配な点がありましたらすぐに選挙管理委員会とも連携が取れるようにしていきたいと思います。 ◆九里学 委員  そういう話ではなく、一旦指定管理者が決まってしまったら、簡単に止められません。指定管理期間中に御本人や統一地方選挙等の各種選挙がある場合に、貸し館利用目的で貸し出すなどそういうような懸念のないようにしてくださいと言っています。これは別に今回の滋賀県立長浜ドームだけの話ではありません。これからこういう事例が出てくるときに、そこは選挙管理委員会の部分と、決められた指定管理の部分は本来別々なので、切り分けてやってもらわないといけません。今回たまたまそこが同一人物なので、そういう配慮等をしないでくださいという話です。 ◎廣瀬 生涯学習課長  十分に気をつけて対応するようにいたします。 ◆清水ひとみ 委員  資料1の2ページ、提示額一覧表について、2者の提示額に1,500万円以上の大きな開きがあります。指定管理制度自体の課題でもありますが、非常に価格の競争となり、とにかく入札価格を下げることに必死になって実際の運営が物すごく大変だという声が聞こえています。今回は入札価格の高いほうに決められたということで異論はないですが、それにしても入札価格の幅が大きいので、この差額はこの理由にあるように主として人件費だという捉え方でいいのか、お聞きしたいと思います。 ◎廣瀬 生涯学習課長  委員御指摘のとおり、人件費の部分でかなり大きい差がありました。選定されなかった株式会社Rentは、正職員は1人で、あとは学生等のアルバイトであるということと、実際担当される人もまだ決まっていない中でサービスをしていただくことがいかがなものかという懸念が選定委員会で示されたところです。それ以外に、点検費用について、事前の見学に来られなかったこともあり、その辺りの理解度について、選定委員会から懸念が出ました。 ◆清水ひとみ 委員  今の説明では、事前の見学も来られなかった企業だということと、選定基準の5番が0点だということで、びっくりしています。私は選定基準の6番がすごく大切だと思っていて、特に危機管理対策について、子供もたくさん利用される施設ですので、選ばれた一般財団法人滋賀県青年会館にしてもそうですが、もしかしたらまた次のどこかで滋賀県に応募される企業かもしれないということで、もう失格だと切るのではなく、最後まできちんと指導してくださっているのか、その点についてお聞かせいただけますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  その点については、いずれの者に対しても御応募いただいたことに対して結果を通知しております。このもう一社のほうは、できたばかりの若い会社で、もちろん今後に期待を持っていると選定委員もおっしゃっておられましたので、こちらとしてもまた今後とも御活躍を期待するとお答えしました。 ◆野田武宏 委員  株式会社Rentの情報について、改めて資料で頂くことはできますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  一般的な情報でしたら可能です。 ◆野田武宏 委員  資料1の5ページにあるような団体概要書が、一般財団法人滋賀県青年会館にはあると思いますが、同じような資料がもしあれば、また改めて頂ければと思います。先ほど新しい企業だという説明でしたが、ホームページ等で見てもあまり情報が出てこなかったので、選定する際の一つの資料として、その団体の概要を恐らくお持ちでしょうから、また頂ければと思います。 ◎廣瀬 生涯学習課長  後ほどになりますが、対応させていただきます。 (3)採決  賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。 休憩宣告  10時19分 再開宣告  10時21分 2 議第132号 令和5年度滋賀県一般会計補正予算(第5号)のうち教育委員会所管部分について   議第146号 滋賀県公立学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例案について (1)当局説明  村井教育委員会事務局教育次長有田教職員課長 (2)質疑、意見等  なし (3)採決  議第132号 賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。        議題146号 全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 3 議第161号 令和5年度滋賀県一般会計補正予算(第6号)のうち教育委員会所管部分について (1)当局説明  村井教育委員会事務局教育次長 (2)質疑、意見等 ◆中山和行 委員  スクールカウンセラーについてお聞きします。今年スクールカウンセラーは244時間増ということと、スクールソーシャルワーカーは344時間増ということで御答弁されましたが、具体的な人数が割り当てられると思いますけれども、その時間数を増やしたことによって1人当たりどれだけ給料が上がるのでしょうか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  まずスクールカウンセラーの状況については、市町の要望を聞きながら実施させていただいております。各学校にばらつきはありますが、4時間から36時間というところで、20校に配置をさせていただいている現状です。スクールソーシャルワーカーについても、各市町の要望に基づき配置をしておりまして、こちらも8時間から42時間とばらつきはありますが、23校に配置している状況です。 ◆中山和行 委員  職員が二十数名ということですが、具体的な金額として、給料が上がるということについてどれくらいばらつきがあるのでしょうか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  スクールカウンセラースクールソーシャルワーカーの単価がありまして、今申し上げた時数分にそれぞれ単価を掛け合わせた総額が、実際に頂いていただくお金になります。 ◆中山和行 委員  具体的にどれくらいになるのかは分からないのですか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  スクールカウンセラーが5,000円ぐらいで、スクールソーシャルワーカーが3,600円ぐらいという単価の中で運用しています。 ◆清水ひとみ 委員  資料4の2ページ、県立学校トイレ整備事業についてお伺いします。前倒しで実施していただくことは非常に喜ばしいことだと思っています。ただ、工事時期について、今までは夏休みに一斉にしていただいていたと思いますが、前倒しになるということで、工事時期の設定がいつ頃になるか教えてください。
    ◎會田 教育総務課長  県立学校トイレ整備事業の工事時期ですが、今委員御指摘のとおり、これまでから音の出る工事につきましては、基本的に夏休みに行って生徒への影響を最小限にとどめるように配慮しています。今回、補正予算で前倒しをお願いしている3校についても、同様に実際の工事は、音が出て非常に生徒に影響が大きい工事なので、夏休みにさせていただきたいと考えております。 ◆清水ひとみ 委員  そうすると、予算上で前倒しにはなりましたが、実質的には2学期ぐらいから使っていただけるということでよろしいですか。 ◎會田 教育総務課長  先ほどの説明にもありましたが、補正の関係で国の交付決定が2月ぐらいになるということです。2月ぐらいに交付決定を受けた後に、入札手続等に入ることになりますので、契約できるのは恐らく年度を越えてからになります。そういったことを考えると、工事の完成時期は、2学期の終わりぐらいになると思います。その辺りについては契約後に受注工事業者との調整もありますが、大体そのような時期になると想定しております。 ◆白井幸則 委員  清水委員の関連です。特別支援学校の児童生徒の男女比率がちょうど2対1ぐらいで、女子が1で男子が2という形で、男の子が女の子の2倍います。前にも申し上げましたが、今回のトイレの改修で、数の配慮などを反映されるのでしょうか。 ◎會田 教育総務課長  男女比の御質問につきましては、以前より委員から御指摘を受けているところで、今回の工事におきましては、どのような男女比で、どのような便器の数がいいのか学校とも十分に相談させていただきながら設計させていただいております。 ◆白井幸則 委員  女の子が1に対して男の子はそのちょうど倍ぐらいです。その辺りについてしっかりと頭に入れて配慮してください。  先日、草津養護学校に行かせていただきました。青山地区の民生児童委員が学校の見学に来てくださったときに御用意していただいた会議室を使いました。民生児童委員12名ほどと地域の社会福祉事業所の方2名が来られて会議しているときに、何か話し声が聞こえると思って見てみると、前と後ろに扉があって、後ろのほうの扉に針金か番線かを引っ張ってブルーシートのようなものがかけてありました。あれは何をしているのかと聞いたら、更衣室に使っているということでした。ほかに場所がなかったのでたまたま仕切りに使っているようです。今回の予算は、パーティション等に対応する予算なのでしょうか。 ◎會田 教育総務課長  トイレについては、そのトイレ全体の中の改修を考えておりまして、その仕切り等につきましても改修等を考えています。 ◎左谷 特別支援教育課長  資料4の4ページ、特別支援学校設備整備費について、特別支援学校における性被害防止対策に係る支援として、委員御指摘のようなパーティションや簡易扉、簡易更衣室など、そういったものの整備内容も含まれています。 ◆白井幸則 委員  今言ったように、学校に更衣室がなかったので、ブルーシートのようなもので仕切りをしているという状況は特別支援学校で結構あるのでしょうか。例えば今の予算の根拠にあった性被害防止対策という観点でみても、物すごく簡易なことで先生たちの意識はこの辺りに向いていないように思います。見えなかったらそれでよい、声も音も全部丸聞こえのような程度の仕切りでも大丈夫といった感じです。でもせっかくこういった予算があって対応できるのであれば、これ以外の場所にもそういう観点で見て、ここもあそこも、ふだんこういうことをしているけれども、ここも気をつけないといけないというところがあれば、併せて啓発をしながら、また学校へも聞き取りをしながら、必要な場所を追加してほしいと思いますが、その辺りについてもう一度お願いします。 ◎左谷 特別支援教育課長  今おっしゃっていただいたような観点について、もちろんふだんからこの性被害について、今ちまたでもかなり言われているところです。そういった人権の観点も含めて、今回の様々なパーティションやカメラなども内容に含まれておりますので、その意義も十分に伝えながら学校とやりとりさせていただきたいと思います。 ◆野田武宏 委員  以前にもお聞きしましたが、県立学校ICT環境整備事業について調査するとありますが、現時点でネットワーク環境がどのようになっているのか把握されていないのですか。 ◎鎌田 教育総務課教育ICT化推進室長  現時点でのネットワーク環境については把握しております。特に学校単位で通信料は問題ないということは把握しておりますが、毎年全ての学校へ訪問をする中で、数校からたまにネットワークが遅くなるというお声も聞いておりますので、詳細を調べれば、ネットワークに何らかの問題があるのかもしれないと思います。ただ、今でも授業はできていますので、問題があればそれを少しでも接続が早くなるように改善点を見つけて改善しますし、ネットワーク以外の問題、例えば使っているソフトウエア、特に学校独自で出しているようなものが何か悪さをしていることもありますので、詳細な調査をして、より生徒が快適に通信できるように、そういったお声を聞いている学校に絞って調査をさせていただきたいと思います。ただ、ほとんどの学校はもう全く問題ないと確認しております。 ◆野田武宏 委員  一つは、そういう声がいつ頃からあったのか分かりませんが、当初そのネットワーク環境を整備したときにヒアリングをするような仕組みが用意されていなかったのかということです。もう一つは、それはネットワーク環境のせいではないかもしれないという今の説明ですが、例えばそれはアプリの問題なのか、それともデバイスの問題なのか分からないですけれども、そういう問題が起きたときに、現場としてまずどこにそれを上げるような仕組みになっているのかを教えてください。 ◎鎌田 教育総務課教育ICT化推進室長  実際に学校を回ったときにそういった声を聞きますので、例えば少しネットワークがつながりにくくなれば、具体的にそれが起こった教室や時間、何を使っていたかを教えてくださったらすぐに対応しますと言って回っています。しかし、実際にそういった具体的な声はなかなか上がってこないのが現状です。少し感覚的に言われているということもありますが、一方でそういった声があるので今回調べるということです。  また、当初から測定しておりますが、当初から3学年そろってこれぐらい使うであろう通信量については、文部科学省の基準と比べても多めにみていまして、全て測定して、実際にその範囲内でできています。我々も把握していますし、実際学校で使っておられるのを確認するために年に1回全ての学校を必ず訪問して、実情の聞き取りもさせていただいています。もちろん何か問題があったらすぐに連絡が入る体制になっておりますが、実際、具体的な声がなかなか上がってこないのが現状です。実際使いだしたことで分かったことについて例を申しますと、ベースについてMicrosoft Teamsと、ロイロノート・スクールという、二本柱が出ておりますが、Microsoft Teamsはもともとビジネスモデルをベースにしていたものを教育現場に転用しているので、学校現場で使うにしては重たいのではないかという声を聞きました。実はこれについてMicrosoft社に改善を申し入れまして、この1月から3月にかけて改善されたモデルへのバージョンアップがされます。これはおそらくネットワークに起因する問題ではありませんが、ネットワークが遅いという声が来ても、具体的なことを聞こうと思うとやはり現場に行ってお伺いしないと分からないので、年に1回学校を回るということは必ずさせていただこうと思っております。 ◆野田武宏 委員  今のお話で一つ気になったのは、結局学校現場でそれに対応できるような人材がいないという認識で問題ないですか。 ◎鎌田 教育総務課教育ICT化推進室長  情報リーダーの先生とお話しするとすぐに分かりますが、そこから管理職を通じてとなりますと、そこで情報が曖昧になることがあります。管理職の方も詳しい方とそうではない方がおられますので、できるだけ我々が学校に行って、各情報リーダーの先生とお話をして、そういった情報を直接吸い上げるような形で進めています。 (3)採決  全員一致で原案のとおり可決すべきものと決した。 4 議第160号 第4期滋賀県教育振興基本計画の策定につき議決を求めることについて (1)当局説明  會田教育総務課長 (2)質疑、意見等 ◆中山和行 委員  資料5の裏のページの柱Ⅱに、教職員を支え、教育力を高めるという記載があります。働き方改革として、教員の持ち時間数の短縮などいろいろな政策がありますが、一般質問等の教育長の答弁で、正規職員を増やしていきたいと再三言われております。非常にありがたいと思いますが、この計画の中にそれが文言として入ってこないものでしょうか。答弁していただいていることはそれで分かりますが、それがきちんとした文章となれば県下の教員の目にも触れますし、正規職員を本当に増やしてもらえるということも現場に伝わると思うので、それを盛り込んではいかがでしょうか。 ◎有田 教職員課長  教職員の人材確保では、働き方改革の関係で優秀な人材を確保するという記載がありますし、その中で前回の委員会でもお示しをさせていただきました臨時講師の確保についても、臨時講師を確保するためには教員の持ち時間の短縮をしていくといった記載もありました。あわせて定年延長の場面も活用しながら、着実に正規の教員を増やしていくということで計画を持って進めております。 ◆中山和行 委員  そういうことを説明されるけれども、文言としては入らないということでしょうか。 ◎有田 教職員課長  教育人材の確保という項目も立ててお示ししております。その中でその意味も含めたものとしてすでにお示しさせていただいているものと考えております。 ◆目片信悟 委員  2点お伺いします。計画策定の背景の中の(2)に第3期計画の成果と課題を挙げていただいていますが、課題ばかりが書いてあるようにお見受けします。どれが成果なのでしょうか。また、この課題も含めて、第2期の課題は第3期でどれだけクリアにされたか等、その辺りの連続性について御説明いただきたい。  2点目として、全体的な方向性の(3)滋賀に学ぶ教育という記載について、昨日の委員会でも申し上げましたが、びわ湖検定というのが以前に実施されていて、それで滋賀県のことをいろいろと掘り下げてもらっていましたが、それも今は廃止されていますので、次は近江検定をつくって、県民の皆さんにいろいろ滋賀県のことを知ってもらうというような取組はどうかという投げかけをさせていただきました。  この計画で、滋賀に学ぶ教育と銘打って自然、歴史、文化、滋賀の恵みといったこの近江の心に学ぶと書いてあるので、時間的に、カリキュラム的にどうなのかは分かりませんが、逆にそういった取組が小学校や中学校でできればより一層深められていくのではないでしょうか。それがうみのこの学習目的と同様に環境学習という名目でシガリズムというのを深めていこうとされているのであれば、そういった近江検定のような取組があると、大人になってからも滋賀県には自然や歴史、文化の恵みがあるという理解が深まって、なおかつそれを発信してもらえるのではないかと思いますが、その辺りの考え方についてお聞かせください。 ◎會田 教育総務課長  まず1点目の第3期計画の課題と成果についてですが、課題、成果それぞれ柱ごとに掲げさせていただいております。例えば、一つ目の柱の中で、確かな学力を育むというところにおいては、授業の理解度が向上しているということが成果としてアンケート等で現れてきていると承知しております。ただ一方で、引き続き基礎的、基本的な知識や技能の習得が必要であるという課題もあり、そういった課題も踏まえて、今回の計画の中ではしっかりと取組を進めていきたいと考えております。また例えば、特別支援教育の推進においては、個別指導計画の策定が一定浸透してきたという成果がありますが、これを今後どう活用していくかが大事になってきますので、その辺りを課題としてさらに取り組んでいきたいと考えております。  また、第2期計画から第3期計画への連続性というところですが、第3期計画におきましても、第1期計画以来掲げております、未来を拓く心豊かでたくましい人づくりを基本目標として掲げながら取組を進めてきたところでして、特に第3期計画におきましては、SDGsの視点もしっかり取り入れ、そうした取組を進めてきました。 ◆目片信悟 委員  そういうことではなく、1期より2期、2期より3期、3期より4期と、挙がった課題に対してそれをどうクリアにしていったのか、次の期でできた新しい課題をどのように解決するのか、そういった流れを作ってほしいということを申し上げました。 ◎澤 幼小中教育課長  2点目の滋賀に学ぶ教育についてですが、現在、小中学校ではこの近江の心について道徳の時間の中で先人に学ぶということで、何人かの偉人に関して学ぶ機会があります。また、総合的な学習の時間でふるさと学習ということで、滋賀県のことをしっかりと学びながら、今後の滋賀県についてどういうことができるのかということを学ぶ機会もあります。今、委員御指摘のような近江検定は、大変面白いいいアイデアだと思いますし、例えば子供たちが近江検定の問題を作るなど、そういった取組も面白いのではないかと思いましたので、また学校等に紹介していきたいと思います。 ◆目片信悟 委員  成果、課題というこのサイクルについて、数値的な指標も必要だと思いますので、課題を挙げたのであればそれがどう改善したということを一目瞭然とまでは言いませんが、できるだけ分かりやすくしていけるように考えていただきたいと思います。  また、滋賀に学ぶ教育について、例えば家の近所に杉浦重剛という人物がいたことを小学校で教えてもらったのを今でも覚えています。また、中学校でも中江藤樹の物語を聞いた覚えがあります。やはり小さいときに教えてもらうと結構頭に残ったり心に残ったりするので、ぜひともその辺りを推進していただくようによろしくお願いしたいと思います。意見です。 ◆中山和行 委員  柱Ⅱの(3)①にインクルーシブ教育システムの構築がうたわれていますが、先日の県外視察でも独立行政法人国立特別支援教育総合研究所に行き、話を聞く機会がありました。現時点で、具体的な進捗状況がどうなっているのかお聞きしたいと思います。 ◎左谷 特別支援教育課長  現行の滋賀県教育振興基本計画におけるインクルーシブ教育が、どの辺りまで振興しているかについてですが、個別の指導計画や、個別の教育支援計画の作成について進捗管理をしてきました。その辺りについて、一定どの学校でも特別な教育的支援の必要な子供に対する両計画の作成率が上がってきており、教育振興基本計画の中でも掲げている目標値をおおむね達成することができているという現状です。ただ、それぞれ作成はしているけれども、その中身について、どのように保護者とその計画を使って将来のことを考えているかであったり、どれだけ引き継ぎをきっちりした上でそういう計画を作成しているかであったりについてはまだまだ課題があると認識しております。  今後、第4期滋賀県教育振興基本計画(案)においても、そういった作成している内容をどのように活用できているかについて見ていきたいと考えております。  また、個別の事業について、例えば令和4年度から始めた副籍制度について、地域の小学校に在籍している子供が特別支援学校にも籍を置くといった取組についても、昨年度よりも希望される方が増えてきていますが、その内容について、ただ場を共有しているだけではなく、きっちりと目的が達成できているかというところも見ながら制度の検討を進めているところです。 ◆中山和行 委員  個別計画はもうどこの学校でも進んでいると思います。それは分かりますが、具体的なインクルーシブ教育ということになると、大阪府豊中市で行われているようなインクルーシブ教育の事例がどういう形態で行われているのか大体分かりますか。 ○河井昭成 委員長  中山委員、簡潔に説明できませんか。 ◆中山和行 委員  具体的にとうたってありますが、滋賀県内で本当の意味でのインクルーシブ教育はまだできていないと思います。どこの学校がやっているのか私も現場を離れているので分かりませんが、もし本当にやるということであれば、もう少し具体性のある書き方になるのではないかと思います。 ◎左谷 特別支援教育課長  先ほど申しました副籍制度につきましても、やはりまず障害のある子もない子も同じ場で共に学ぶという経験をしながらお互いを理解するといった取組を通して、いわゆる共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムが進んでいくものだと思います。こういった副籍制度の取組については、これから進めていきたいと思っておりますし、これまでも高等養護学校や高等特別支援学校高等部分教室を県立高等学校の中に設置してきました。そういった中で、日常生活や部活動等を通して、共に障害のある子と障害のない子が一緒に活動するような取組も進んできておりますので、今後より一層進めていくことで、インクルーシブ教育システムの推進につながると思っております。 ◆中山和行 委員  交流学習とインクルーシブ教育は別だと思います。滋賀県ではこの第4期滋賀県教育振興基本計画においてインクルーシブ教育として名前が挙がっているので、具体的に障害を持った子供が普通学級でもう学ぶ方向で考えられておられると理解していますが、そうではないのですか。 ◎左谷 特別支援教育課長  今申し上げましたような各種取組であったり、個々の小学校、中学校、高等学校での障害児特別支援教育の理解が進むような各種研修であったり、コーディネーターを通した様々な学習であったり、障害のある子もない子も通常学級で共に学ぶようなことが、今はまだまだ理解等が進んでいないという声をよく聞きます。そういったところについては引き続き今までもこれからも進めていきたいと考えております。 ◆田中英樹 委員  今概要版で説明していただいていますが、全体の計画そのもののファイルはどこにありますか。 ◎會田 教育総務課長  計画の本編については、議案書として議案書別冊のほうで提出させていただいております。 ◆田中英樹 委員  前回、10月6日の委員会で報告していただいていると思いますが、その経過を見ていますと、今日の議案の提案が11月29日にされて、今いろいろと皆さんが質問されていますが、その概要版で比較すると、大きく変更になっていないように思います。前回の委員会の意見を踏まえて、何か変更されたところを明らかにしていただきたいと思います。何もなければないで結構ですが、その辺りについての対応をどのようにされているのかお聞きしたいと思います。 ◎會田 教育総務課長  前回の10月6日からの説明と今回の最終計画案との変更点ですが、内容としては、前回から変更はありません。 ◆田中英樹 委員  変更点はなかったということです。今回も新たに各委員から御質問が出ていますが、私個人としてはおおむねこれで良いと思っていますし、前回見せてもらって、今回もその答弁をしていただいて結構なのですが、その辺りの説明を最初にしておいてもらわないと、今のような話がずっと続いていく気がします。その辺りについてまた今後気を付けていただければと思います。 ◎會田 教育総務課長  今後の説明においては、今委員から頂きましたアドバイスも真摯に受け止めながら説明を進めてまいりたいと思います。 ○村上元庸 副委員長  たくましい人づくりや生きる力を育むということは本当に大事なことだと思います。人生いいときはいいのですが、どん底に落ちるときもあるわけですから、そのときにたくましい心を育てることは非常に大事だと思います。特に小学校でいじめが問題になると思いますが、今いじめ対策として、愛情を持って取り組むことであったり、いじめたらいけませんということであったり、いじめるほうを抑えるような方向の対策はよくやっていただいていると思いますが、いじめられて、苦しい目にあったときにはどうしたらいいのかという方向の教育もあってもいいと思います。我々人類は、ずっと昔から敵とぶつかったときには、戦うか逃げるか辛抱するかとしてきたと思いますが、例えばいじめられたら戦って殴り合うということだけでなく、やはり逃げることも一つですし、辛抱することも一つです。そういうようなことは、豊かな心とは少し違うと思います。強い心、今はレジリエンスや胆力というのでしょうか、そういういじめられたときの対処の仕方や心の持ち方が、今回の計画に入っていないように思いますが、その辺りはどうでしょうか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  文言等に入れていない部分もあるかもしれませんが、子供たちの生きる力を育む上で、子供たちが人とどう接していくか等、ソーシャルスキル的なところを学ぶ機会は非常に重要だと思っています。ただ、いじめに特化してということではなく、やはり集団生活でどのように育まれなければならないのか、また子供たちが自ら学んでいけるのかというところが非常に重要ですので、いろいろな形で学校等でも指導していただくような方向を含めて計画を作らせていただいていると認識しています。 ○村上元庸 副委員長  生きる、強い、たくましいではなくて、強い心をどこかで育ててもらえるように考えてもらいたいと思います。強い心です。いじめられても自殺をしてはいけないということ等、例えば授業でなくてもホームルームや朝の5分間でもいいので、先生がいじめられたら向かっていくことであったり、いじめられても辛抱することであったり、死んだらいけないということであったり、そういうような強い心を育ててもらうことも計画に入れてもらいたいと思いました。意見です。 ◎阪東 人権教育課長  自尊感情の育成というところがありますが、自尊感情というのは自分自身をかけがえのない存在と感じる心で、いじめや差別を跳ね返す力につながっていくと考えています。そういう意味でも自尊感情の育成は、しなやかでたくましい心にもつながると感じておりますので、その育成を図っていきたいと考えております。
    ○村上元庸 副委員長  その辺のことが子供にもっと単純に分かるような言葉のほうがいいと思います。 ◆白井幸則 委員  村上副委員長の関連です。柱Ⅰの夢と生きる力を育むというところで、(1)に知・徳・体を育むと記載されています。私たちもそうですが、厳しいとき、つらいとき、苦しいときそれに負けないということも大切ですし、案外そういったときは辛抱してやっていけるというのが何か本能的に我々に宿っているように思います。でも逆に調子がいいとき、うまくいったとき、あるいは権力を持ったとき、力をつけたとき、このようなときに傲慢になったり、権力をかざしたり、そういったときに多くの人が退転していってしまいます。そのため調子がよくても、うまくいっていても、謙虚な気持ちを忘れずに、両極端な話になろうかと思いますが、一方の極端なところを頑張れる、もう一方もおごらずにやっていけるという、この両極端があるということ、片方だけではないということも徳の部分になろうかと思います。しっかりと子供たちに対して、小さいうちから養ってほしいと思います。意見としてお願いします。 ◆野田武宏 委員  根本的なところについて、2009年にもともとの計画が始まっていると思いますが、もしこの計画を策定しなければどうなりますか。答弁として教育基本法に基づいて作らなければいけない義務があるといったものを求めているわけではなく、作らなかった場合どういう事態が起きるのか聞かせていただきたいという趣旨です。どういうときにこの計画が省みられて、この計画に規定されているからこのように活動していくといったことを知りたいと思いますので、もし、これがなくなったらどうなるのかについて教えていただきたいと思います。 ◎福永 教育長  この教育振興基本計画は滋賀県の教育に携わる者が共有する一つの方向性を示したものだと考えておりまして、全ての教育に携わる教職員をはじめ、多くの方が、滋賀県はこの方向で頑張っていくということを共有するためのものです。これがないと皆さんがどちらの方向を向いて取り組めばいいのかが分からなくなるのではないでしょうか。県の責任としてそれをしっかり示すことが大切だと認識しております。 (3)採決  賛成多数で原案のとおり可決すべきものと決した。 休憩宣告  11時29分 再開宣告  11時29分 5 しがの学びと居場所の保障プラン(原案)について (1)当局説明  谷村幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長 (2)質疑、意見等 ◆中山和行 委員  教育支援センターは、市町の教育委員会の中につくられるという理解でよろしいでしょうか。また、校内教育支援センターという名称となっているので、例えば、特別に外部の方にも入っていただくようなものなのか、その辺りを伺います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  教育支援センターについては、市町の教育委員会の中に設置されるものと考えておりますので、各市町立教育支援センターといった形になろうかと思っております。  また校内教育支援センターについては、従前から別室というような状況がありまして、その名称の表現が国も校内教育支援センターとなりましたので、今回その表現に合わせております。内容については、やはりその場所が子供の居場所になったり、相談場所になったり、そういった役割が考えられているので、委員御指摘のように、例えばスクールカウンセラー等の外部の方に入っていただけるようなことも含めて想定しています。 ◆中山和行 委員  私の認識としては、校内教育支援センターというのは、別室といった何か場所を指すようなものではなく、ケース会議のような場面の委員会であると理解していましたが、そうではないということですか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  先ほど申し上げたような別室というイメージで捉えていただけたらと思います。 ◆中山和行 委員  別室から校内教育支援センターへ名称が変わっただけということでしょうか。 ◎福永 教育長  校内教育支援センターとはどういうものなのかについて、文部科学省による定義があります。学校には行けるけれども自分のクラスには入れないときや、少し気持ちを落ち着かせリラックスしたいときに利用ができる学校内の空き教室を活用した支援部屋のことを校内教育支援センターと呼んで取組を進めるということです。 ◆中山和行 委員  要するに、今までで言う別室として理解しました。 ◆清水ひとみ 委員  2点伺います。まず1点目について、資料6の4ページの支援に当たり重視する視点の一番目に、子供の小さなSOSを見逃さずチームで支援しますという記載があります。非常に大切なことだと思いますが、このチームづくりについてどのように考えておられますか。単にスクールカウンセラーが入られることが解決方法ではないと思いますし、ここが一番重要なところだと思いますので、どのようにお考えか聞かせてください。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  チーム学校というものがあり、学校が主体となってスクールカウンセラー等の専門的な方が入っていただくようなケース会議等は御承知おきいただいていると思いますが、先ほど御報告させていただいたように、学校が主体となるだけではなく、いろいろな関係者が子供たちを支援できるような体制づくりを考えております。当然学校も参加しますが、いろいろな主体がいろいろなケース会議を持ったり、いろいろな情報を交換したりできるような仕組みを今後検討しながら進めていく必要があると考えております。 ◆清水ひとみ 委員  今後検討するということですが、いろいろなパターンがあると思います。学校の負担にならないように、また先生が一人で悩まれることがないように、この点はくれぐれもお願いしたいと思います。  もう一点伺います。資料6の4ページの3点目に、学校をみんなが安心して学べる場所にするという記載があります。本当にそのとおりだと思いますが、その二つ目に障害の有無や国籍言語等の違いにかかわらずという記載があって、今回、一般質問でも取り上げさせていただいた、学校として認可されていないところを居場所としている外国人の子供について、子ども・青少年局の皆さんも非常によく関わっていただいていますけれども、私は一番の課題は、しっかりとした担当課がないということだと思っています。第一義的には国際課が窓口だと思いますが、それならばそこに人員の手当をしていただきたいですし、教育委員会や文部科学省の枠からは完璧に外れる子供たちですけれども、だからといって滋賀県にたくさんいらっしゃるブラジル人の子供をはじめ、これから非常に増えてくると予想されるベトナム人の子供や中国人の子供等、いろいろな方に外国人材として滋賀県のこれからを頼まなくてはいけないと思います。そういう子供たちにしっかりとした教育を受けてもらう責任を持つところで、教育委員会は一番の相談窓口になってくださると思いますが、まずそういった人たちが困ったときに、一番に教育委員会に電話をするのか、子ども・青少年局に電話をするのか、国際課に電話をするのか、そういった担当部局がどこなのかについて御意見を頂きたいと思います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  委員御指摘のことについて、非常に重要なことだと認識しております。いろいろな会議体であったり今後の報告をさせていただく場であったり、そういう場において外国籍の子供等についてプランの中でそれをどう反映させるのかという御意見を頂いております。基本的にこのプランは不登校の子供たちを対象としておりますが、同様にその子供たちへの支援がどうすれば可能になるか等も検討していく必要があると考えておりますので、今後全庁をあげて進めていきたいと考えております。 ◆野田武宏 委員  令和9年度までのスケジュールが資料6の7ページに載っていますが、最終的に目指すところは、支援をし続けることではなくて、どうやったらこの支援が不要になっていくのかというところだと思います。この今起きている問題に対する対処療法だけではなく、根源的になぜこういう不登校が起きているのか、増えているのかという問題に対処する点については特に記載が見受けられません。そういった根源的な対策について、このプランとは別のところで何かお持ちだという理解でよろしいか伺います。  また、同じ資料6の7ページの中に、メタバースに関する実証実験などを含むと記載されていますが、これは既存のサービスでメタバースを利用するというイメージをされているのか、それとも県独自のメタバースを用意するというイメージなのでしょうか。もし後者だとしたら、なぜ令和7年度まで時間をかけているのでしょうか。その2点について教えていただければと思います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  支援の部分と根本的な解決の部分について御質問を頂きました。やはりこの不登校の状態になった原因について分析をしていく必要があると思っていますので、聞き取り調査の対象範囲をどうするのか等、実態調査も含めて実施していきたいと考えております。  メタバースについては、具体的にどういった形でどのように行うか、今は計画段階で模索中ですので、今後、実際にされている先進的な事例等も見ながら、本県として取り組める状況を考えていきたいと思っております。スケジュールのイメージ案では令和7年度末まで矢印が伸びていますが、今後いろいろな関係者や市町と協議しながら、この辺りについては前倒しで実施できるように進めていければと考えております。 ◆野田武宏 委員  メタバースに関してはかなり不透明な部分が多いと思います。イメージとしては、仮想空間に不登校の子供が行って、一体誰が相手をするのでしょうか。担任の先生なのか、それともクラスのみんなも来るのかなど、このプランに載せるにしては、今の御答弁だとあまりにも不明確過ぎて、全くオンライン学習の支援というところに届かないのではないでしょうか。もう少し具体的なところが見えるような御答弁をしていただければと思います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  子供たちがメタバース空間に集まった状況で、どういった方に指導や支援をしていただくのかイメージを持ちながらやっておりますが、実際に今ここで全て御説明できる状況にはありません。大変申し訳ございませんが、本県のメタバースの中身等については、令和6年度から進めていきたいと考えておりますので、そのような形で御理解いただければと思います。 ○村上元庸 副委員長  ある市長がフリースクールに関して触れた途端いろいろ報道等で問題視されましたので、言葉には気をつけないといけないところですが、子供は成長して我々の次の時代をつないでくれる本当に大切な宝物です。子供たちが立派な大人になり一般社会人として社会を築いてくれるようにと、そういう期待をして我々は子供たちを学校に託しています。学校というのは、単に勉強をさせるだけでなく、そういう社会人としての社会性等を身につけさせる場でもあると思います。ですから、不登校で学校に行かないのも勉強だと言うのではなくて、学校に行くことで社会人として骨身に染み、社会人ということを勉強できると私は思っていますし、憲法89条にも書いてあるところです。  資料6には、例としてフリースクールに対する補助ではなく、不登校の保護者等に個人助成を実施すると記載されていますが、そういった方針をお考えなのでしょうか。まずは、不登校を減らすことに全力を集中するべきではないでしょうか。フリースクールについてはまだ定義もされていませんし、国の見解もはっきりしていません。それにもかかわらず不登校の保護者等に個人助成するというのは、もう少し議論をする時間があってもいいのではないかと思いますが、どうでしょうか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  委員御指摘のとおり、フリースクールに通う子供の保護者等に対する個人助成については、今後、議会や市町関係者の意見を伺いつつ、来年度に向けて具体化を図ってまいりたいと考えております。市町の意見等も聞いていく中で、また今後も委員会で御意見を賜りながら、進め方についても検討してまいりたいと思っております。 ○村上元庸 副委員長  県がこのように走っていくと、市町でもまだ対応してないところがあったり、賛成していないところがあったりすると思いますし、フリースクールの全体像がまだはっきりしていない中で、無理やり何かしないといけないような雰囲気になっていくのではないでしょうか。こういうようなことを野放図にやってしまうと、例えば塾に行っている子供にもお金をあげるために親に補助金を出したり、スポーツクラブに行っている子供にも、お金が要るので親に補助金を出したり、いろいろなところで理屈が合わなくなってくると思います。実際に障害や病気により学校に行けない子供には特別養護学校等がありますが、フリースクールはそれとは少し感じが違うので、もう少し県民全体でコンセンサスが得られるまでしっかりと議論をしてからにしてもらいたいと思いますが、これについて何かあれば御意見をください。 ◎福永 教育長  フリースクールに関して、不登校状態にある子供への支援をどうしていくのかについて様々な御意見があります。私たちがまず一番考えなければならないのは、学校教育を充実することによって多くの子供たちが学校で学べるようにしっかりと取り組んでいくということで、従前からそのように考えてきました。  もっとも、学校に行きづらい子供が実際にいるというこの現実を見据えて、その子供たちの支援をどうしていくのか、特にその子にとって今年の学びは今年しかありませんので、そのことを踏まえて、スピード感も持ちながら考えていくことが大切だと思っております。フリースクールに子供を通わせていらっしゃる保護者は一定の負担をされていますので、この負担に対して既に支援をしていただいている県内市町もあります。また、全国的に見れば、他の都道府県においても一定の支援をしている都道府県もあると把握しております。そういった状況を見ながら、滋賀県としてどのように取り組んでいけばいいのか、しっかりと丁寧に議論をしなければならないと考えておりますので、今副委員長から頂いた御意見もしっかり踏まえながら、今後知事をはじめ、副知事や関係部局長ともしっかりと話をし、市町の御意見も聞いて検討を進めてまいりたいと思っております。 ◆田中英樹 委員  先ほど憲法89条の話が出てきましたが、資料6の6ページ、上から2番目の他の自治体の状況について、以下のような取組が実施されていると取組事例が記載されています。これについて、どこの市町でどういうようなことを実施されているのか、副委員長からもありましたとおり、市町によって温度差がかなりあると思いますので、その辺りを整理した資料をこの後出していただけますか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  準備させていただき、また御提示させていただきます。 ◆田中英樹 委員  資料6の6ページ、憲法89条を踏まえたフリースクールとの連携・協働について、その3つ目で、知事も定例記者会見において、しがの学びと居場所の保障プランにおいてしっかり整理して盛り込んでいかなければならないということをおっしゃっていたと思いますし、先日の海東議員の一般質問に対する答弁もそうでしたが、このプランが非常に大事になってくると思います。  もっとも、憲法89条以外の観点で、フリースクールと県がどのように連携や協働していけるのかという点も大事ですので、今後は、ここに記載の考え方だけではなく、ほかの考え方もしっかりとこのプランにおいて膨らませて御説明いただきたいと思います。意見です。 休憩宣告  11時57分 再開宣告  12時59分 6 学校部活動の地域連携および地域クラブ活動への移行に向けた方針(原案)について (1)当局説明  青木保健体育課長 (2)質疑、意見等 ◆中山和行 委員  今年度は8市町で実証事業をされ、来年度から各地域の実情に応じてできるところから推進していくという御説明でしたが、具体的にはモデル校のような形をとらずに、全て市長の判断に任せていくという方針ですか。 ◎青木 保健体育課長  委員御指摘のとおり今年度は8市町で実証事業の取組をしておりまして、来年度はもう少し市町の意向を聞きながら、実証事業をより増やして実施する予定です。モデル校については各市町の状況に応じて設定されているところもありますし、現段階では協議会等を立ち上げて検討しているところもあると聞いております。市町の判断に一任するわけではなく、県も助言や参考となる先行モデル等を示しながら進めたいと考えております。 ◆中山和行 委員  具体的に協議会等を設置されて進めておられる市町について教えてください。 ◎青木 保健体育課長  市町の状況を整理したものを後ほど御提供させていただきたいと思います。 ◆中山和行 委員  もう1点伺いますが、県に総括コーディネーターを置かれるということですけれども、これはどちらに置かれるのでしょうか。 ◎青木 保健体育課長  教育委員会の保健体育課内に置かれています。会計年度任用職員という雇用形態で、1名を総括コーディネーターとして地域との連携を図ったり情報提供を行ったりすることを活動の目的として、今年度11月から設置しております。 ◆九里学 委員  本日の説明には4課の皆さんが来ていただいていますが、今回これを策定し、本日この常任委員会に報告するに当たって、その4課はどういう連携や分担をされたのか教えてください。 ◎青木 保健体育課長  役割分担については、生徒の活動には運動、スポーツの活動と、文化芸術活動がありますので、運動、スポーツについては保健体育課とスポーツ課が、文化芸術活動については幼小中教育課と文化芸術振興課が担当しております。また、学校での活動と地域での活動がありますので、生徒を送り出す側というような形で、学校関係については教育委員会で、地域での活動についてはスポーツ課と文化芸術振興課で、指導者や受け皿団体との連携を担当されており、今後も取り組んでいく予定です。 ◆九里学 委員  なぜそんなこと聞いたかというと、今回の方針は、国のガイドラインに沿って各都道府県において実施していかないといけないわけですが、例えば日本大学のアメフト部の問題や、レスリング等の分野でオリンピックの強化対象選手と指導者との関係の問題が、新聞報道等をされています。いわゆる指導者のクオリティとクオンティティの両面がありますが、特にクオリティの部分で、今まで滋賀県内の教員による指導から、教員以外の外部指導者を地域クラブ等に招くことで、資料7の8ページから9ページに書いているような、暴言や暴力、行き過ぎた指導、ハラスメント等の行為が起きないか懸念しています。滋賀県が国のガイドラインを超えて実施すること自体はよいのですが、その点が気になっていますので、そういう問題が出ないのか確認します。また、今年度から研修等をしていただいているとのことですが、第三者によるチェックはされていますでしょうか。 ◎西島 スポーツ課長  指導者について、これまで中学校の部活動で活躍された方は教員として関わっていただきましたが、地域クラブ等においても、教員の方が地域の一員として活躍されることを期待しているところです。そこで一定、技術も含め、質のある安定化を考えております。またそれ以外には、県内の大学、例えばびわこ成蹊スポーツ大学や立命館大学スポーツ科学部等、学術機関との連携を視野に入れながら、大学生を指導者の一部に組み入れることを考えておりまして、大学においても指導者養成講座を設置することを検討しているところです。技術面だけではなく、中学生と接するという面について、しっかりとその質を担保できるように連携していく方針を確認しています。また、外部指導者に入っていただく際も同様に、各大学にそういった方も受け入れてもらえるようにして、しっかりと質を確保できるように考えています。  第三者によるチェックについて、どこがスタートするか分かっていない部分がありますので、現時点で明確に答えることはできませんが、委員の御指摘を踏まえて、今後その先も併せて考えていきたいと思います。 ◎萩原 文化芸術振興課長  地域の受け皿になる文化芸術団体の指導者について、今、委員御指摘のような、指導者に協力していただきたい内容について課題があると把握しております。当課としては今後受け皿となる団体の意向調査などをした上で、そうした部分について研修や指導者の質の担保をしっかりと確保していただける仕組みを検討したいと考えております。 ◆九里学 委員  なぜ今の素案の段階でこのようなことを申し上げるかというと、今日このように4課が一つのプロジェクトを組んで素案をつくられることは非常にすばらしいことだと思います。ただ、国がこのように地方にガイドラインを示す段階で、スポーツが勝負事である以上勝利至上主義、これは文化芸術もそうですが、そういう部分に、悪い意味ではなく力を入れてこられて、また都道府県としてもそのように力を入れていかないといけない部分があります。一方で、いわゆる人間形成の部分、子供たちの将来に向かって人間形成をしていくように指導しようという指導者が、教員以外へ移行することによって、非常にでこぼことなるのではないか、バランスが崩れていくのではないかと懸念しております。  もちろん、中学校や高等学校について特色があり魅力ある学校を創っていこうという動きもありますので、そこと同時に外部指導者をきちんと確保していかなければならないのですが、やはりそういった外部指導者による体罰の問題やハラスメントの問題について、現場はどうなっているのかチェックするものが必要だと思います。今までのように指導者が教員であれば、そういったコンプライアンスの部分も一定理解されていると思いますが、外部指導者等がそうであるとは限りませんので、そういう教育面の研修を受けておられないとなかなか厳しいと思います。そのために今年度からこういう研修等をしていただいているので、ぜひチェック機能が行き届くようにしていただきたいと思います。せっかく4課がこうしてプロジェクトを組んでおられるので、ぜひその辺りをお願いしたいと思います。
    ◎西島 スポーツ課長  今、委員御指摘のとおり、地域に移行する中で、中学生にとって今までとは状況が大分変わるため、学生にとって悪い方向に行かないようにしっかりその指導者の質も含めて考えてまいりたいと思います。 ◆清水ひとみ 委員  中学生にとって自分のやりたいスポーツができることは非常にすばらしいことだと思いますが、心配するのは子供の交流が非常に広がるという点です。今の中学生は塾の利用も多いですから、塾を通じて自分の学校以外の生徒と交流もありますが、今までの旧の形態の部活動では、顧問の先生と担任がしっかり連携を取りながら子供に関われるという物すごくいい形がありました。今後、地域移行するということで、教師が現職というのが働き方改革と言われている中でいかがなものかと思いますが、この学校へのフィードバックの在り方として、地域でいろいろな活動をして、各大会も合同チームで参加されます。一方で学校側に顧問制度を残すということなので、学校の先生が必ずその大会についていかなければならないのか等、そこの兼ね合いは今後どうしていかれるのでしょうか。またモデル校で実証事業をされたところはそういうことをどのようにされているのか教えてください。 ◎青木 保健体育課長  学校と地域との連携の課題についての御質問と理解しました。関係者による連携体制の構築については、地域を見る人や指導者と、学校とが連携し情報共有をする取組が大事であると考えております。子供たちがしっかりと望むスポーツや文化芸術活動をするとともに、人間的にもしっかり成長してもらえるように、どのような形がいいのかについては地域ごとに工夫し考えていただきながら取り組んでいただきたいと考えております。県としても何か先行的によい事例があれば紹介させていただいて、子供たちのためになるように取り組みたいと考えております。 ○河井昭成 委員長  部活動の地域移行ということで、部活動は今まで教育の一部のような扱いだったと思いますが、この位置づけは今後変わるのか変わらないのか教えてください。これについては丁寧な議論をしたほうがいいと思いますし、今すぐ結論を出していただかなくていいと思います。部活動は教育の一部という側面を持っていたはずですので、今後どのように位置づけされるのかについての議論はされているのでしょうか。  また、できるところから取組を推進していくということですが、できないところはいつかできるようになるのかという視点はありますでしょうか。できるところからやるというのが当たり前のように見えますが、本当はできないところを支えてこそではないかという思いがあります。大津市でも人口の多い地区はできますが、少ない地区はどうするのかという議論をこれから先にしなければならないので、地域移行が難しいところがあるのではないか、そこをどう支えるのかということこそが肝であると感じます。ここについて見解をお願いします。 ◎青木 保健体育課長  1点目の部活動の位置づけについて、まず、現在の部活動は学校教育活動の中にありますが、その部活動が地域に移行するというわけではなく、新たな地域クラブ活動ができたということですので、地域クラブ活動は学校教育活動ではなく、社会教育的な位置づけになります。学校教育としての部活動が地域に行くということではなく、全く新たに地域の活動として子供たちが活動することになるという整理です。  それから2点目の地域移行ができないところはどうなのかという点ですが、まずはこの7年間を改革推進期間として様々な実証事業等が行われます。国でも地域で取り組まれたものを一旦検証して、ガイドラインの見直し等に反映するという考えだと聞いておりますが、今、委員御指摘のように、地域によっては移行が難しく、従来の学校での部活動のみというようなこともありえます。学校の部活動もあり地域クラブ等もあるといった、生徒がその地域で望む部活動や文化芸術活動ができることが大事だと思いますので、地域移行ができるかという観点よりも、子供たちが望む部活ができるということを主眼に、進捗状況も見ながら考えていくべきものと思います。最終的な結論として、完全に地域移行しなければならないということにもなっていないので、子供を中心に考えていきたいと思います。 ○河井昭成 委員長  清水委員からも御指摘がありましたが、地域移行にはいい面や期待できる効果も大きいと思います。しかし、地域移行が難しいところもまだまだ残るだろうと思うので、子供にとってどうなのか、そこをぜひ大切にしながら、私たちも議論に参加していきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。 ◆目片信悟 委員  地域に移行したときの経済的負担はどうなっているのでしょうか。この総合型で地域に移行していくのは結構ですが、そこへ受け入れる側が学校教育の範疇から外れた場合に、今各種クラブチーム等もいろいろな問題が起こっています。また、地域連携による複数校の合同チームが、中学校主体の合同チームならばいいのですが、今地域クラブチームもそういった大会に多く参加していると聞いています。そういう場合の保護者の金銭的負担はどうなってくるのかについて、議論は以前にありましたか。地域移行したときにどうなっていくのかというイメージが湧かないので、教えてください。 ◎西島 スポーツ課長  現段階では全てが決まっているわけではありませんが、総合型から見ますと、委員御指摘のとおり、総合型を運営していく中で指導者に対して、謝金が必要ですし、場所の確保の面でも一定の費用負担をお願いする必要があると思っています。  ただ一方で、特に先ほど青木課長からも申し上げましたように、従来の部活動でする学校、外部指導員を入れる学校、地域移行する学校、いろいろありまして、その中でどういう制度設計が一番平等になるのか、子供の希望だけで地域移行するわけではない学校も出てきますので、そういったことも含めて、しっかりと我々も考えなければいけないとの認識で制度を検討しております。 ○河井昭成 委員長  先ほど私は教育活動の中の位置づけを問いましたが、費用の負担も含めて、引き続き併存しているときにどう扱うのか、丁寧に議論する必要があると思うのでよろしくお願いします。 休憩宣告  13時23分 再開宣告  13時24分 7 令和5年度第3回・第4回滋賀県総合教育会議の結果について (1)当局説明  會田教育総務課長 (2)質疑、意見等  なし 8 滋賀県立高等学校入学者選抜方法等改善協議会について (1)当局説明  横井高校教育課長 (2)質疑、意見等  なし 9 「第Ⅲ期学ぶ力向上滋賀プラン」素案について (1)当局説明  澤幼小中教育課長 (2)質疑、意見等  なし 10 令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果について (1)当局説明  谷村幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長 (2)質疑、意見等 ◆清水ひとみ 委員  最近の滋賀県の子供の傾向について、現職教員の見解をお聞きしたいと思います。以前は、子供たちに少し元気がなく、もう少し覇気があったほうがいいのではないかと心配していましたが、最近この暴力行為が過去最多と言われていまして、程度の差はあろうかと思いますけれども、子供の様子について、どのように捉えておられるか教えてください。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  暴力行為件数の増加等についてですが、非常に細かなところから積極的に把握、認知することが浸透してきていることもあり、件数の増加につながっているものと考えております。委員御指摘の子供の元気さについては、できるだけ子供たちが安心して元気に過ごせるような学校をつくっていくことが教員の目指すべき目標だと思っておりますので、学校として環境をつくることが必要だと捉えておりますし、そういったことを含めて学校の現場において対応してくださると思っています。子供の状況として、できるだけそういう元気さ等が表面に出てくるような状況にしたいと思っております。 ◆清水ひとみ 委員  元気さ等が表に出るようにとおっしゃいましたが、まさに同感です。ただ、例えば自分で失敗をして後悔をし、大人になったときにそれがしっかり生かされていくように、学校はある意味で失敗する場所でなければならないと思います。ですが最近先生方も守りにいってしまって、失敗をするチャンスが奪われているような気がしてなりません。今の暴力行為にしても、決してあってはいけないですが、それによって本当に人を傷つけたことに対する自分の心の痛みや、本当の意味での反省につながるとも思います。重大事態というようなところに至ってはいけませんが、こういうことに先生たちが恐れずにしっかり対応できるような支援を今後もぜひともお願いしたいと思います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  子供たちが安心して過ごせる場所ということで、やはり学校が発信したり保護者等と連携したり、そういったことがうまくいくと子供の安心につながると思いますので、信頼される学校づくりを目指すところから始めるべきだと考えています。今後ともそういったことについて、学校等とも連携しながら進めていきたいと思っております。 ◆清水ひとみ 委員  もう1点伺いますが、高校生の中途退学も増加しているということで、以前からも発達障害との関連で、高校の特別支援学級等において様々な配慮が必要なのではないかという声をたくさん聞いています。いろいろと特化した学校もありますが、やはりその中で私立の高校や中高一貫教育に関しても、高校生になってついて行けなくなったということを聞きますので、そういう高校生への配慮について、考えをお聞かせいただきたいと思います。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  各学校において中学校から高校への進路指導の中で、できるだけそれぞれの生徒に見合った高校を選ぶことを中心にしていくこともありますが、高等学校においても、例えば特別支援コーディネーター等、そういった方々が巡回等をしながら個々の子供の様子を把握し、できるだけ高校生活がスムーズにいくように進めているところだと認識しています。 ◎嬉野 教育委員会事務局教育次長  私の経験の話になりますが、私は県立高校の教員でして、例えば私が勤めていた学校は、発達障害や不登校ぎみの子が集まってくる学校でしたので、案外コミュニティのようなものができていて、その中で居心地よくやっているというケースもありました。今後、高校の魅力化を進めていく中で、多様な学びに重点を置くことで魅力化ができないかというような検討や、委員御指摘のような、非常に生きづらさを感じて不登校ぎみになっている子が学ぶところであったり、発達障害の子供が学びやすい環境であったり、そういった視点で検討をしております。その中で様々な御意見を頂きながら、より魅力的な学校を創っていきたいと考えております。 ◆中山和行 委員  最近、暴力事件が増えてきているということで、かつては穏やかな学校だと評判だったところでも、結構増えてきているという話を幾つも耳にします。かつて、例えば甲南高校など重点校に教員が加配される制度がありましたが、暴力事件が増加しているような学校に対しての加配は、今どのようになっていますか。 ◎有田 教職員課長  個々の状況に応じて、学校等あるいは市町教育委員会とも連携しながら状況を把握し、配置等を考えていきたいと思っております。 ◆中山和行 委員  加配をされる方向で検討されると理解してよろしいですか。 ◎有田 教職員課長  限られた人材ですので、個々の状況に応じて優先度を勘案しながら適切に対応してまいりたいと思っております。 ◆中山和行 委員  本当に大変な状況の学校にとって、何が一番ありがたいかと言えば、やはり教員数が増えることです。連日家庭訪問に行く状況であっても、教員数が増えれば行きやすくなります。もちろん限られた教員数で回していかなければならず、どこでも加配するわけにはいかないと思いますが、本当に困っている大変な状況の学校に、人員を手厚く加配していただけるようによろしくお願いします。 ◆目片信悟 委員  資料11の2ページから3ページの中途退学について、中途退学率が全国平均より低い理由は、生徒に寄り添い、粘り強く指導や支援を行った成果であるという分析がされていますが、今年度の中途退学率は去年より上がっており、この分析はいかがなものかと思います。また、中途退学者が増加した理由は不登校生徒の増加も要因として考えられるという分析もありますが、果たしてそういう部分が本当に要因なのか疑問であり、分析としてはいかがなものかと思います。  また、資料11の3ページの自殺について、前年度よりも3名増えています。その結果、分析したけれども不明なことが多く分析が難しいとなると、では次そういった命をどう守ったらいいのかという議論のときに、何も分析出来ないのではないでしょうか。答弁は結構ですが、こういった未熟な分析では、今後の対策も見えてこないということについて、よく胸にとどめておいてください。 ○村上元庸 副委員長  資料11の3ページ、生徒指導上の諸課題全般への対応について、6点対応の方向性が示されていますが、どれが一番大事と思っておられますか。また、毎年調査されていますが、来年度はどれぐらいの目標にするといったものがあれば教えてください。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  項目については、どれを一番大事に考えているというよりも、それぞれの項目において困っている子供がいる状況があると認識していますので、全ての項目において対応を考えていきたいと思っています。目標値の設定まではしておりませんが、前年度よりもよくなる状況をつくっていきたいと思っております。 ○村上元庸 副委員長  よいことで過去最多であれば喜ばしいのですが、ほとんどの項目で悪い方で過去最多であり、見ていて心苦しくなります。諸課題に対して対応できる時間も能力も資源も限度がありますので、6つ全部で対応を考えたいという御答弁でしたが、一番大事な命を守る自殺対策に注力するなど、一定のメリハリをつけて対応しなければならないのではないでしょうか。来年は絶対自殺の数をゼロにするなど、強い気持ちを持って取り組んでいただきたいと思います。子供の自殺はみんなが不幸になりますので、自殺対策にもっと力を入れていただきたいと思います。  また、いろいろな対策や取組について記載されていますが、これだけ取組をしていても悪くなっているので、取組の仕方が悪いのか、もしくは取組の量が足りないのか、いずれかに問題があると思います。コロナ禍による影響もあったかとは思いますが、なぜ悪くなっていっているのかについてもう真剣に考えていただかないと、いつまでも同じことをしていても自殺数は減りません。本気で対策に取り組んでください。  もう一つは、不登校についていろいろと対策を練っていただいていると思いますが、実際の効果、例えば1週間休んだ10人の生徒にこういう対策や取組をしたところ、そのうちの5人は戻ってきた、といった対策とその効果について、数字で教えていただきたいと思います。その上で、目標値として今年は5人の不登校生徒に戻ってきてもらえたが、来年は8人にしたいといった形で、何か対策をやっていますと口でいうだけでなく、数字上の根拠も示さなければ効果は出ないと思うので、その辺りについてお願いします。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  委員御指摘のとおり、自殺という項目は本当に命に直結している部分ですので、その辺りを中心とした対策になると思います。ただ、ほかの項目についても例えば暴力行為が激しかったため自殺した場合など、項目が重複するものもありますので、全体を見ながら対策を進める必要があると思っております。また、委員御指摘の中でいろいろな取組をする上で、それなりの成果が出るようにする必要がありますので、今打ち出している対策については進めながら、その時々の検証等も行い、さらに効果的なことがあればその部分も取り込んで進めていけるようにしたいと思っております。委員御指摘の不登校対策として、対策の結果復帰している状況等を踏まえながら、効果のある取組等については学校、市町等で共有するなど進めていければと思っております。 ○村上元庸 副委員長  今お聞きしたのは、不登校に対する取組の中での効果はどうだったかということです。その効果を数値で出せませんか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  不登校の子供たちに対する状況について、登校指導等を行った結果、登校できるようになったという割合は、令和3年度と令和4年度を比較しても差異はありませんが、約54%です。今後この数字が上がるようにしていきたいと思っております。 ○村上元庸 副委員長  もっと上がるようにお願いしたいと思います。  先ほどの説明では、この数年で教師の数が減っているのでしょうか。教師の数が減ったため、こういう自殺や暴力行為が増えているのであれば、教師の数を増やすことが一つの対策になると思いますが、教師の数は変わっていないのであれば、教師の数を増やすことが直接的な対策にはなりません。データ的に言えば教師の数が多い方がいいに決まっていますが、教師の数が減ったから悪い方向になっているのか、その辺りはどうでしょうか。 ◎有田 教職員課長  教師の数については、基本的に法律に基づき配置をしていますので、生徒数によって教師の必要数が変わってきます。そういう意味で、教師の増減というのは基本的にはないものと考えております。 ○村上元庸 副委員長  そうであるならば、対策の量ではなく質の問題ということになってきます。ぜひ対策の質を高められるように頑張っていただいて、効果をもっと出せるようにお願いしたいと思います。 ◆野田武宏 委員  各項目の分析について、具体的にはどういう方法で分析をしているのか教えていただけますか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  この調査自体は各市町に調査を依頼して、各学校から集約したものをまとめさせてもらっています。それぞれ学校等の分析であったり、そして各市町での分析であったり、複数の視点を交えて、総合的に分析させていただいております。 ◆野田武宏 委員  学校等の分析が上がってきて、それをさらに分析するということですか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  それぞれ学校の調査項目等によれば、個々の子供の状況により近いものが出てきますので、そういったことを総合的に見て傾向等を見ながら分析をしております。 ◆野田武宏 委員  それでは、それぞれの学校から自殺の理由に関しては分析することが難しいと上がってきたので分析することは難しいという結論になったという認識ですか。それ以上深掘りしなかったということで問題ないですか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  自殺の背景の分析については、個々のケースにおいてその原因等が分かりづらいということもあり、分析がなかなか難しいと結論付けさせていただいております。
    ◆野田武宏 委員  そんなことで分析をしていると言えるのでしょうか。その辺りはもう少ししっかりと分析をしたほうがいいのではないでしょうか。 ◎谷村 幼小中教育課生徒指導いじめ対策支援室長  本調査においては、この自殺の理由を確認しておりませんが、個々の事案についてはそういった状況も多く、分析することが難しいというようにさせてもらっております。 ◆野田武宏 委員  ではこの分析をやめたほうがいいのではないでしょうか。時間の無駄になると思います。 ◎福永 教育長  本調査については、暴力、不貞行為、いじめ、不登校、中途退学、そして自殺の6項目を調査しています。報告書ではそれぞれの項目を縦に並べておりますので、同じスタイルで報告をしたほうがいいということで、自殺についても分析欄を設けておりますが、今申し上げましたように、本調査では自殺の要因までを調査対象にしておりませんので、当然分析することは難しいです。今後この報告書を作成する際に、十分見直し等も含めて検討したいと思います。 11 第5次滋賀県子ども読書活動推進計画(素案)について (1)当局説明  廣瀬生涯学習課長 (2)質疑、意見等 ◆清水ひとみ 委員  大いに期待している取組ですので、頑張っていただきたいと思います。学校図書館における学校司書の全校配置を目指されていて、これは我々がずっと訴え続けてきたことですので、非常に喜ばしく思います。いきなり学校司書を全校配置するのは財政的なこともあって難しいと思いますが、本県では、一人一人の居場所ということに非常に重点的に取り組もうとしているので、学校図書館こそが子供の居場所の一つであり、心の保健室となる役割があると思っています。その上で、具体的に提案をさせていただきたいのが、学校司書を全校配置するその前段階として、学校図書館サポーターといったものを、例えばPTAの方にお願いする等、いつ行っても誰かがいてくれるという形で、安心できる学校図書館をぜひ目指していただきたいと思います。滋賀県独自の取組として学校図書館サポーターといったものを作るときに研修等をしていただくことで、たくさんの司書の方が県立図書館にきてくださるので、そういった方に知見を生かしていただきたいと思います。  とにかく子供が登校したときに一番に図書館に行けるような、また放課後家に帰る前にワンクッション置いて学校の図書館に寄れるような、そんな環境をぜひこの計画の下で早急に作っていただきたいと願っています。御意見ください。 ◎廣瀬 生涯学習課長  委員御指摘の学校司書の配置ですが、まず学校司書という特別な資格ではありませんが、現時点でもサポーターとしてボランティアの方が入っていただいている事例もありますので、そういった好事例を横展開していきたいと考えております。またそういうサポーターの方がもう少し本についての知識を得たいと思ったときに研修等でそこを補えるような取組を、来年度の中でやっていきたいと考えております。 ◆清水ひとみ 委員  もう一点懸念するのは、一時保健室がかなり荒れた時期がありました。この学校図書館を充実させていく上で、居場所があるというその考え方は非常に大事ですが、逆に授業に出たくないからという、違う使い方をされても困るので、その意味で、ボランティアというよりも図書館サポーターというきちんとした明確な基準をもっていただきたいですし、そういったサポーターの方に必要な研修を受けていただき、ただ単にお手伝いではなく子供の心を耕す読書活動を共に推進していただけるようにしてもらいたいと思います。いかがでしょうか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  おっしゃっていただいた研修については、来年度考えたいと思っており、いろいろ具体的なことも検討しておりますので、その中でぜひ活用していけたらと思います。 ◆白井幸則 委員  サブタイトルの~滋賀ならではの「こども としょかん」を目指して~について、滋賀ならではのということはどういう意味を指すのでしょうか。かえって分かりにくくしてしまう可能性もありますので、滋賀ならではという点について明確に説明してください。 ◎廣瀬 生涯学習課長  現時点で滋賀ならではというのは、例えば今までの滋賀県が積み上げてきた図書館のネットワーク等をいうと考えておりましたが、委員御指摘のように、例えば滋賀県丸ごと「こども としょかん」といった言い方にしたほうがいいのかもしれないので、そこも含めてこれから最終的に詰めてまいりたいと考えております。 ◆白井幸則 委員  第二案を今聞いてしまいましたが、このサブタイトルがずばり的を射たような言葉にすると、みんなが腑に落ちると思いますので、なるほどこういうものを目指すのかと分かりやすくしてもらったほうが全部の計画が生きてくると思います。この部分の表現は第二案も含めてまた御検討ください。 ◎廣瀬 生涯学習課長  思わず第二案を言ってしまいました。あくまでまだいろいろ考えることがあると思いますので、本体も含めてきちんと考えて詰めていきたいと思います。 ◆九里学 委員  白井委員と同じようなことを言おうと思っていて、先に同じことを言われてしまいましたが、滋賀ならではというのはネガティブに捉えられる場合もありますし、より大きな意味で捉えられる場合もあります。もう少し分かりやすい表現にしたほうがいいと思います。  今定例会議では、代表質問も含めて5人が「こども としょかん」に関して質問をされ、それだけ県民の皆さんの関心が高い部分でもあります。今日は幼小中教育課や生涯学習課の方だけではなく、県立図書館の方も出席されておりますが、図書館の関係者の方や子ども・青少年局の方、子ども未来戦略室の方など、別に説明員でなくともこういう場に来ていただき、この場でこういう話をされているということを知っていただきたいと思います。私自身も今回一般質問で「こども としょかん」について聞かせていただいて、いろいろ現場にも行かせていただきましたが、率直に申し上げて非常に現場の方々の思いや意見について、もっとこのようにしてほしいという現場の声と、この常任委員会で説明されている説明員の方々との温度差を物すごく感じました。これだけ議員も県民も注視、注目している部分については、説明員でなくても常任委員会の場に来て傍聴していただき、それを現場にフィードバックしていただくということが非常に大事だと思います。その辺りについてぜひお願いしたいと思います。 ◎廣瀬 生涯学習課長  今日も来ていただいておりますが、これまでからもいろいろと協議会を設けておりまして、そこで幼少中教育課や子ども・青少年局の方にも参加していただき、またワーキング等も作って議論しているところです。それでもやはり考え方にも違いがありますので、できるだけ密に連絡を取ってやっていきたいと思います。 ◆田中英樹 委員  清水委員の学校司書についての関連で、学校司書はもちろんのこと、司書の資格がなくてもサポーターとして関与されているということでした。もちろん今の図書館に対する子供の居場所づくりについては賛同しておりますが、実際に私の持っている感覚でいうと、学校司書というのは、図書館にいつもいらっしゃって、そこに子供が行って、どんな本を読みたいのか、子供の読書活動を支えることが主な仕事だと思っていますし、それによって子供がふだん読まない本でも、学校司書のアドバイスによって読むことができるようになることが、学校司書の一番の仕事であると思っています。そういった中において、県が今後目指している学校司書の設置における考えをお聞きしたいと思います。 ◎廣瀬 生涯学習課長  子供が勧めてもらった本で世界を広げるというのは本当にすばらしいことですし、そういうふうになればいいと思っております。一方で、なかなか本に親しんでいなかった子供であっても図書室もしくは図書館に居場所を見出してもらいたいとも思っております。その辺りどうしても学校の実情によるところもあるかと思いますので、先ほど清水委員のおっしゃっていただいた研修なども考えております。そこでは例えば図書室や図書館に行きにくい子供の特質の話や、実際にそういった子供が図書館に来た場合に、紹介する本に関する司書の専門性の話について、併せて研修ができればと思っております。そういう研修を受けていただいた方が、学校司書やサポーターとして図書館に入っていただければありがたいと思っております。 ◆田中英樹 委員  おっしゃることは分かりますが、例えば司書の資格を持っていて本の紹介等に携わることと、子供の居場所づくりとして、子供の悩みやケアの部分にも対応できることとは、また違う能力、資格だと思います。その辺りについてはどのように考えていますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  おっしゃるとおりでして、その辺りは学校司書と司書教諭、もしくは図書館担当の先生が学校にいらっしゃるので、例えばこの子供はこういう特徴があるため、特にこういうところを見てあげてほしいというように、しっかりと連携してやっていただけるところかと思っております。 ◆田中英樹 委員  その辺りは各学校にお任せするということでよろしいですか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  小中学校は、市立や町立であっても、県から研修する機会もありますので、いろいろな事例等をお示ししながらやっていきたいと思っております。 ◆田中英樹 委員  司書教諭の話も出ましたが、教諭自身が担任クラスを持って授業等をされている中で、なかなか図書館や図書室での指導まで手が回らないだろうということで、学校司書が存在するのではないでしょうか。基本目標に記載されている、すべての子供がいつでもどこでも楽しく読書ができる環境づくりを念頭に置いて考えると、やはり読書に関することを第一に考えていただきたいです。違う側面としていろいろな図書館の機能があるというのは私も理解しますが、第一義的には読書に関することが本質かと思いますので、その辺りについてもう一回御答弁いただけますか。 ◎廣瀬 生涯学習課長  もちろん居場所や居心地のよさを図書館に求める子供もいますが、委員御指摘のように図書館は本を読んでいただく場所だと思います。学校司書の方には子供たちに本を紹介してもらい、また本を読まない子でもそれを読んでもらうというような環境づくりをしていただくことが第一義だと思っております。 ◆清水ひとみ 委員  私の発言が誤解を招いているような気がしましたので、一言申し上げさせていただきます。  居場所としての図書館という言い方は、決してそこにカウンセリングを求めるものではありません。学校司書の方はあくまでその本を紹介し、本の並べ方や、展示によって子供たちに喜んでもらえるようにしたり、この時期の学習に必要な本のコーナーを作ることであったり、そういった役割が必要なわけであって、子供にとっての居場所というのは、あくまで本を読むことによって自分と同じような体験をしている人がいることを感じてもらい、この本のこの一文に勇気をもらったといった意味で、私は心の保健室という言い方もしながら居場所としての学校図書館と言っています。 ◎嬉野 教育委員会事務局教育次長  一昨日、竜王西小学校の図書館に行かせてもらいました。毎日4時間の配置で、町内の竜王小学校や竜王西小学校、竜王中学校も全部そういう形で配置をされているそうです。そこにおられる司書のお話を聞いていると、教員の方全員に1冊以上、楽しい、いい本を紹介してもらって、それを購入するという取組をしていたり、ボランティアが頻繁に来られて、その地域の昔話や伝承を絵本にする活動をしていたり、県立図書館から学期ごとに学級文庫用として1クラス40冊のセットを組んでもらって、それを取り寄せているというような取組をされていたり、いろいろな工夫をされていました。261人の規模の学校で、年間1万冊以上の貸出しがあるということで、ほかの学校と比べるのはよくないのですが、物すごくいい取組をされているので、そういうことを横展開することが非常に大事だと思いました。  また、子供の居場所の話もあり、滋賀県で2番目にグラウンドが広い小学校だそうで、昼休みになればそのグラウンドに遊びに行く子もいれば、図書館で静かに過ごす子もいました。視察した午前10時半には中間休み中に5人ぐらい子供が来て本を見ていましたので、やはり図書館を居場所にしている子もいるということを改めて確認できました。  先ほど委員御指摘のようなカウンセリングではないですが、そこで時間を過ごすという子もいますので、そういう意味での図書館の在り方は物すごくいいと思って見させてもらいました。いろいろな成功事例やよい事例については県内で共有したいと思いますが、そもそも司書の方がおられない市町もありますので、そういうものを広げていければと思い知見を持ち帰らせていただきました。 ◆中山和行 委員  今の次長のお話を聞いていると、学校司書や図書館の役割というのは本当に大きいと改めて思いました。先日、岩崎議員が一般質問されたときに、週1回以上図書館に関わっている司書が在籍する県内の小中学校は80%弱くらいしかないということで本当に驚きました。約20%は週1回も関わっていないということです。しかも、週5日間ある中で、毎日そこに勤務しておられるのは、小学校で7校、中学校で4校ということで、全県で小学校は200校以上、中学校も100校以上あるのにわずかそれだけしか関わっておられない現状があります。  先ほど清水委員もおっしゃいましたが、本当に図書館で心が満たされる、本当にそこに居場所を求めるという子供たちも実際たくさんいるわけで、そこに司書がおられてその方が果たされる役割は非常に大きいと思います。この推進計画の中で、学校司書を配置している学校数の割合を指標として設定することが目標になっていますが、これでは指標として目標の割合を設定さえすればよいということになりかねません。ここでは、数値目標を設定してもらって、実際にどれだけできたのか、またできなかったのかを検証していなければ意味はなく、やりますと概要に書くだけでは、ただの資料中の文言で終わってしまうのではないかと非常に危惧しています。ぜひ数値目標の設定まで踏み込んで取り組んでいただきますようお願いします。 ◎廣瀬 生涯学習課長  配置割合については、地方交付税の財政措置ということで、市町が国から受けた交付税によって設置していただいていますので、司書の設置状況に軽重がついてしまいます。ただ、今回いわゆる首長会議において、「こども としょかん」事業でそういう司書を置いていただきたいという取組についてお話したところ、前向きに考えていただいた市町もありました。  「こども としょかん」にセンター機能等も置きますので、そこで市町の方々に丁寧に説明をしながら、ぜひこのように交渉をしてみてもらえませんかというような、具体的なお願いの仕方も含めて御説明をしていきたいと思っております。 12 教職員の懲戒処分について (1)当局説明  有田教職員課長 (2)質疑、意見等  なし 13 一般所管事項について ◆清水ひとみ 委員  夜間中学についてお聞きします。先月、有識者会議が行われましたが、傍聴に行けませんでした。教育委員会のホームページにも内容が載っておらず、公表されていないのかと少し残念に思いますが、このときの内容について概略で構いませんので教えてください。 ◎畑 幼小中教育課夜間中学開設準備室長  有識者会議の概要につきましてはただいま議事録をまとめておりまして、近々、湖南市のホームページに掲載をさせていただく予定です。当日の内容については、先進地視察の報告として、茨城県常総市の水海道中学校の状況や、湖南市が考えておられる学校の基本計画についてお示しをいただきまして、その中で委員の方から意見を頂戴した次第です。 ◆清水ひとみ 委員  委員の方からは、非常に前向きないい会合だったとお聞きしていますので、引き続きどうぞよろしくお願いをいたします。  また明日、いよいよシンポジウムが開催されますが、申込み状況が物すごく心配です。現状はいかがでしょうか。教えてください。 ◎畑 幼小中教育課夜間中学開設準備室長  様々な方の御協力等により、事前の申込者数は115名となっています。 ◆清水ひとみ 委員  それで定員は満たされていますでしょうか。 ◎畑 幼小中教育課夜間中学開設準備室長  定員を100名としておりますので、充足しております。 ◆清水ひとみ 委員  また明日しっかりと聞かせていただきます。 ◆中山和行 委員  本会議において、正規職員と同時に臨時講師がなかなか確保できていないといった一般質問があったかと思いますが、その中で臨時免許のことが話題になりました。そのときの教育長の御答弁で、臨時免許を活用して臨時講師を確保するといった御答弁があったかと思いますが、そのことについて確認をしたいと思います。 ◎有田 教職員課長  臨時免許証の需要についての御質問かと思いますが、基本的には臨時ということでして、他に有効な普通免許を合理的な範囲で採用することができない場合で、かつ各都道府県の教育委員会が必要と判断した場合に免許を交付するというものです。具体的には、臨時講師が確保できていないというような中で、例えば一つの例として、中学校の理科の教員が確保できない場合において、例えば高校の免許は持っているけれども中学校は持っていないという方について、通常であれば当然免許がないということなので中学校の理科を教えることはできませんが、いろいろな学校で教えた経験があったり、校長先生の推薦があったり、そういう事情があれば、県の教育委員会で判断をして臨時免許を交付する手続ができるという制度になっております。  これについて、各市町の教育委員会、あるいは校長先生等にこういう制度があるということを広く周知していきたいということと、教育の質を担保しながら臨時講師の確保に努めてまいりたいということで答弁させていただいたところです。 ◆中山和行 委員  今の答弁で納得しました。言葉が悪いですが、臨時免許を発行して、教員不足をしのいでいこうというような印象を持ちましたので、そうではなくて、あくまでも臨時的、期限限定的な措置であるということでお願いしたいと思います。  それからもう一つ、ラーケーションについての教育長の考えを伺いたいと思います。 ◎福永 教育長  ラーケーションについては、本年、愛知県において具体的に実施されました。そのときに出た子供たち、保護者、それから学校現場のお声をしっかりと集めて、分析をして、子供たちや保護者、教職員にとってラーケーションがどういうものでどういう影響があるのか、またどういう効果があるのかしっかりと検討をしていきたいと思っております。ただ、一つの手法として、全国知事会では休み方改革について検討されております。これは子供たちの休み方だけではなく大人の休み方にも関係してくると思います。大人が休めないと子供だけ休んでも意味をなさない制度でもありますので、その点も含めて検討をしていきたいと思っております。  一般質問の中にも、2025年に国スポ・障スポ大会や大阪・関西万博もありますので、そちらの機会も捉えて、それに対応する一つの方策としてどうすればいいのかも含めて検討をしていきたいと思っております。 ◆中山和行 委員  ラーケーションについて、知事が非常に前向きな姿勢で答弁されましたが、それに対して教育長が今のような答弁をされて、私は教育長の考えが非常に思慮深いような印象を持ちました。  もともと、子供を休ませてどこかに行くということではなく、働いている大人が土日まで仕事をしていかないと子供を連れていけないということで、だったらそこをもっと休みやすい平日のところで親が休めるような形にしていくというのが本来の姿であると思います。それを子供が自由に休んでそれを出席日数にするというのはやはりおかしいと思います。例えば土日の前の金曜日に、集中的に休ませて、常に3連休を造り続けるなど、そういうことも発生する可能性があるのではないでしょうか。また、35人学級のうち、半数ぐらいがラーケーションで休んだときにはどうするのでしょうか。金曜日に半分ぐらい子供たちが休んでしまったら、授業が進まないという事態になりかねません。まだ全国的に数例しかやっておらず、本当にそれを検証しながらメリットとデメリットを慎重に考えていかなければならないと思います。  万博もそうですが、何か全国に先走ってやるという知事の姿勢は非常に軽過ぎると思ったので、ぜひとも教育長の方針でやっていただきたいと思います。 ◎福永 教育長  子供の状況も、また子供の御家庭の状況も様々です。ラーケーションのような仕組みがあれば、お父さん、お母さんと一緒に、学びの場や博物館、美術館、スポーツ施設などに行けるという子供もいれば、委員御指摘のように大人が休んだらうまくいくような御家庭の子供もいると思います。そういう様々な要素をしっかりと分析しながら、丁寧に議論して取り組むべき課題であると認識をしております。
    14 委員長報告について    委員長に一任された。 閉会宣告  14時51分  県政記者傍聴:京都  一般傍聴  :なし...