茨城県議会 1998-09-11
平成10年文教治安常任委員会 本文 開催日: 1998-09-11
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時31分開議
◯久保田委員長 ただいまから,文教治安委員会を開会いたします。
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2 ◯久保田委員長 本日の
委員会記録署名委員を指名いたします。
桜井委員と海野委員にお願いします。
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3 ◯久保田委員長 次に,本定例会における本委員会の審査日程について申し上げます。
さきに御通知申し上げましたとおり,本日1日とし,警察本部,教育庁の順で行うことにいたしたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。
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4 ◯久保田委員長 議事に入るに先立ち,8月27日付で警察本部長がかわりましたので,ごあいさつをお願いいたします。
堀本部長。
5 ◯堀警察本部長 去る8月27日付で本県の警察本部長を命ぜられました堀でございます。前任の千葉本部長同様よろしくお願いいたします。
歴史的にも,薩摩藩から参りましたが,水戸藩の古い歴史,伝統もあり,さらには千葉,東京,あるいは多くの県と県境を接して,首都圏の一角として激しい変貌を遂げております当県で勤務させていただきますこと,大変うれしく思っております。また,既に答弁等でも出ておりますように,警察官の負担率や交通事故の発生数も非常に多い,極めて治安的には重要な責任を持っている県だと思っておりますので,誠心誠意一生懸命頑張りたいと思っておりますので,よろしくお願いいたします。
特に,委員長初め,本委員会の委員各位におかれましては,常日ごろから警察運営の各般にわたりまして多大の御支援をいただいておりまして,この席をかりまして厚く御礼を申し上げます。引き続きよろしくお願いいたします。
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6 ◯久保田委員長 それでは,これより議事に入ります。
警察本部関係の審査を行います。
本委員会に付託されました案件のうち,警察本部関係は,第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号)中警察本部関係,第 138
号議案工事請負契約の締結について及び報告第8号別記2ないし別記5和解についての3件であります。これら案件を一括して議題といたします。
これより執行部の説明を求めます。
初めに,堀警察本部長。
7 ◯堀警察本部長 私からは,まず,今回の第3回定例県議会に警察本部として提案しております議案の概要について御説明申し上げます。
初めに,お手元の資料1 綴,平成10年第3回
茨城県議会定例会議案の79ページをお開きください。
第 138号議案の工事請負契約の締結についてでありますが,これは本年度当初予算で御承認ただいております
特定交通安全施設整備費及び
交通安全施設整備費のうち,
本部交通管制センターを新警察本部庁舎へ移転するために,
交通管制センター中央装置等設置工事,移転工事を,
オムロン株式会社東京本社と工事請負契約を締結しようとするものであります。
次は,85ページをお開き願います。
専決処分の報告でございますが,報告第8号別記2から5の和解につきましては,4件であります。
その1は,平成5年11月30日に水戸警察署管内におきまして発生した同署所属の公用車との交通事故の和解にかかわるものであります。その2は,平成9年2月3日に水戸警察署管内において発生しました同署所属の公用車との交通事故の和解にかかわるものであります。その3及び4は,平成9年11月15日に
つくば中央警察署管内において発生しました同署所属の公用車との交通事故の和解にかかわるものでございます。
続きまして,平成10年度9月補正予算の概要について御説明いたします。
お手元の資料3 綴,平成10年第3回
茨城県議会定例会議案概要説明書の99ページをお開き願います。
予算案の内容ですが,警察本部費 8,896万 5,000円は,
事務合理化推進費として警察本部の汎用電子計算機を新本部庁舎へ移転するための経費であります。
刑事警察費 300万円は,科学捜査推進費として,
写真検索ファイルシステムの
プログラム改編費であります。
交通指導取締費 2,140万 4,000円は,
特定交通施設整備費として,国補事業による
交通管制センター端末機器整備及び信号機の改良を
交通安全施設維持管理費として,平成10年度の
交通管制センター端末機器整備に伴う
通信専用回線使用料の補正をするための経費であります。
以上,補正予算の歳出予算総額は,1億 1,336万 9,000円でございます。
なお,警察本部計の欄の特定財源 1,388万 6,000円の内容は,いずれも
特定交通安全施設整備に伴う国庫補助金 588万 6,000円及び県債 800万円でございます。また,一般財源は, 9,948万 3,000円を計上しております。
以上が,平成10年度9月補正予算の議案概要でございます。よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。
引き続きまして,当面の警察運営上の最重要課題につきまして,4点申し上げさせていただきたいと思います。詳細につきましては,引き続き担当部長から説明させますので,私からは要点のみを御説明申し上げさせていただきたいと思います。
まず,第1は,
少年非行防止活動の推進についてであります。
少年非行の情勢は,少年人口は減少しているにかかわらず,刑法犯を犯した少年の検挙人員が高い状態で持続しておる,いわゆる高原状態にあるほか,
覚せい剤乱用少年がさらに低年齢化しているということ,さらには女子少年の性の逸脱行為も増加傾向にあるということで,ピークを数えますと,戦後第4の上昇期にあると言われておりまして,非常に憂慮すべき状況にあります。
このような厳しい少年非行をめぐる情勢に対するために「強くやさしい少年警察」,厳しく検挙すべきはし,また他方,育成のために優しく少年の未来を考えて扱うべきは扱うと,これをきちんと使い分けようという意味の「強くやさしい少年警察」,この運営を基本として総合的な対策を推進してまいりたいと考えております。
特に,少年の育成を援助するための専門組織として,仮称でありますが,
少年サポートセンターを設置して,少年の補導活動や被害を受けた少年への支援活動を強める,少年の福祉を害する犯罪の取り締まりの強化及び関係機関・団体と連携して少年の不良行為を助長するような大人の営業や有害情報,そういった少年を取り巻く社会環境をきれいにしていくということ,さらには,警察の情報発信機能を生かして,家庭や地域や学校へ具体的な働きかけを強めていく,こういったことの活動を積極的に推進いたしまして,少年の非行防止活動をさらに進めてまいりたいと考えております。
第2は,組織犯罪対策の強化についてであります。
組織犯罪と申しますと,やはり外国人の組織的な犯罪と暴力団組織の犯罪となっておりますが,その1つは,
外国人組織犯罪対策の強化であります。
本県の来日外国人の犯罪は,年々増加傾向にあります。特に平成9年には最高となったのでありますが,昨年来の犯罪の内容を見ますと,千葉,群馬,山口の各県警察と合同で検挙いたしました中国人組織による密入国事件,県西,県南地域での大がかりなイラン人組織による
覚せい剤密売事件,タイ人及び日本人のブローカーによる集団密入国・大量向精神薬輸入・売春事件,牛久市の貴金属店における
イラン人グループによる窃盗事件,水戸市の高級ブランド品店における中国人5人組による出店荒らし事件といったように,来日外国人の組織的犯罪が横行しているのであります。また,本年1月に警視庁が,蛇頭や暴力団の手引きで北茨城市大津港など本県の海岸から 300人余りを密入国させている事件を検挙いたしました。さらに,本年6月に摘発した石岡市内のタイ人らによる地下銀行事件,30億円の金をタイに違法に送金しておったという事件を検挙いたしております。
こうした
来日外国人組織犯罪は,県民や社会に対する脅威でありまして,県警といたしましては,部門の枠を超えての
外国人組織犯罪特別捜査体制を整備すること,集団密入国の防止と容疑車両の発見のための
捜査支援システムを整備すること,入国管理局や税関等の他機関と連携を強化すること,また,捜査員の
国際犯罪捜査能力,通訳要員の語学力の向上を図ること,これらが急務であると考えております。
組織犯罪対策の2つ目は,暴力団総合対策の強化であります。
御承知のように,県内の暴力団は, 121組織,約 1,400名を把握いたしておりますが,このうち松葉会が53%を占めております。本年は,地元暴力団である松葉会小島一家とつくば市に進出してきました山口組との間における対立抗争事件,あるいは金融不良債権絡みの犯罪が増加いたしておりまして,7月末現在, 404人を検挙いたしております。けん銃の押収や暴力団の違法行為の中止命令の発出等を含めまして多角的な取り締まりを推進し,暴力団の総合対策を組織の総力を挙げて実施してまいりたいと考えております。
第3は,けん銃対策の強化であります。
全国的には,暴力団の対立抗争による発砲事件が続発し,また現金輸送車等をねらった強盗事件が多発し,大変厳しい状況にあります。県内におきましても,昨年,一昨年と鎮静化してはおりましたが,本年に入りまして,暴力団が関与した発砲事件が,既に12件発生いたしております。
他方,これに対するけん銃の押収摘発状況でありますが,この数年,押収量は残念ながら減少しておりましたが,本年は暴力団の武器庫を摘発いたしまして,暴力団が組織的に準備管理している武器庫を捜索等で摘発いたしまして,一斉に13丁押収するということで,それを含めて,既に昨年の押収量を現時点で上回る22丁を押収いたしております。
ただ,これで多いというわけではありませんので,まだまだこの何十倍,何百倍というものが,県下には恐らく暴力団が保管していると思われますので,引き続き県警が総力を挙げて,暴力団が組織的に管理する武器庫及び密輸・密売事犯等組織の中枢に及ぶ事件の摘発を強力に行いまして,けん銃の所持使用を許さない社会環境をつくるためにも,茨城県
銃器対策推進本部を中心とした広報活動を含めて,積極的に推進してまいりたいと考えております。
第4は,交通死亡事故の抑止についてであります。
本年は,飲酒運転の追放,最高速度違反の抑止及びシートベルトの完全着用,並びに高齢者の交通事故防止,4点を重点に取り組んでおります。
8月末現在の交通事故死者は 215人,昨年に比べますと53人の大幅な減少を見ております。しかしながら,酒酔い運転が原因での交通死亡事故の発生割合は,全国平均の約4倍ということで非常に高くなっております。また,依然として,四輪車運転中に死亡した死者数の分析によれば,その8割がシートベルトを着用していないということで,県民の交通安全意識の低さが極めて顕著にあらわれております。
警察といたしましては,引き続き酒と速度とシートベルト,そして高齢者対策,これに重点を指向した交通安全教育と指導取り締まり,また交通安全施設の整備充実などを推進しまして,
交通死亡事故防止のために努めてまいりたいと考えております。
最後に,お騒がせいたしております毒物混入事犯の対応についてであります。
毒物混入事件は,本年7月15日和歌山県内で発生したカレーライスへの砒素混入事件以来,類似事件が,新潟県を初め長野県等で発生いたしております。当県におきましては,青酸化合物及び砒素等の毒物混入事件の発生は見ておりませんが,先ごろ,常陸太田市と水戸市内で洗剤等の異物混入事件が発生いたしました。迅速な初動捜査と徹底した早期検挙を県下の所属に指示いたしまして,県民の不安を早期に解消するようにということで努力してまいりました。
このうち常陸太田市事件につきましては,後ほど刑事部長に報告させますが,本人の自作自演ということで,昨日逮捕いたしたところであります。
これを含めまして,非常に届け出等も多い状況でありますので,県衛生部などとの連携によりまして,
スーパーマーケット協会等に対しまして
有毒物等混入事犯の
再発防止対策会議を開催するなどして,警察部内はもちろんのこと,部外の関係機関とも連携した防止対策を徹底しているところであります。
以上,数点につきまして,当面の問題につきまして御報告申し上げましたが,県民が枕を高くして眠れるように警察全職員が身を挺して頑張るということを合い言葉に,引き続き茨城県の治安維持のために努力してまいりたいと思っておりますので,議員各位の引き続きましての御指導と御鞭撻を切にお願い申し上げまして,説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。
8 ◯久保田委員長 次に,
平山生活安全部長。
9
◯平山生活安全部長 それでは,生活安全部関係について御説明いたします。
第1は,少年非行の現状と対策についてであります。
県内の少年非行の現状でありますけれども,平成10年7月現在の刑法犯少年の検挙補導人員は 1,677人で,昨年同期に比べて, 217人,パーセンテージにいたしますと11.5%,わずかに減少しておりますけれども,成人を含む刑法犯総検挙人員数でいきますと, 3,229人に占める割合が51.9%と,依然として過半数を超えております。
また,
覚せい剤乱用少年につきましては,17人を検挙しておりまして,昨年と同数でありますけれども,女子中学生2人が検挙されるなど,少年への覚せい剤汚染が依然として拡大している状況であります。
一方,性にかかわる福祉犯の被害少年の補導は82人で,昨年同期に比較して8人,パーセンテージでいきますと10.8%でありますけれども,増加しております。このうち
テレホンクラブ利用による被害女子は34人で,昨年同期に比べて19人減少しております。しかし,被害女子のうち22名が中学生となっており,被害少女の低年齢化がうかがえるところであります。
7月までの数字を見ますと,少年非行が沈静化しているかのようにも見えますけれども,依然として高原状態にあることには変わりがないのであります。御承知のように,6月には,つくば市内で少年7名がテレホンクラブを利用して呼び出した会社員などを襲い,殴る,けるの暴行を加え現金を強奪するという強盗致傷事件が発生し,検挙されるなど,少年非行の現状は,極めて厳しい状況にあると認識しております。
これらの非行少年を検挙補導してみますと,軽微な犯罪を犯すという段階を経ずに,不良行為から直接重大な非行に手を染めるケースが見られること,家庭の側に問題意識が欠けていることなどが,大きく浮き彫りになっております。また,一方では,現実に重大な非行の前兆となり得る不良行為等に対し適切な対応がとれずに非行に至っている事案も,認められるところであります。
警察は,街頭補導活動や事件捜査活動などを通して,少年の不良行為等を認知し得る立場にありますので,関係機関・団体などとの連携を強化して,問題行動少年や犯罪被害少年などの支援,少年相談業務の充実,あるいは地域,学校,家庭への情報提供活動などを行う,いわゆる
少年サポートセンター的なものを構築する必要があろうかと考えております。
第2は,
覚せい剤等薬物事犯の検挙状況についてであります。
覚せい剤と薬物事犯をめぐる情勢は,全国的には3年連続増加し,今や戦後第3次の覚せい剤乱用期を呈しておりまして,これは,大変大きな表現にはなりますけれども,地球規模の世界的な薬物乱用状況の一環をなすものではないかと位置づけております。
これら薬物事犯は,暴力団が暴利と組織を背景に密輸・密売に根強く関与し,組織的犯罪最大の資金源となっている。また,一方,不良来日外国人が密売組織をつくり,街頭で無差別販売していることなどが要因に挙げられるところであります。
本県における本年7月末の検挙状況は,検挙件数 372件,人員で 276人,押収量が24.483キログラムということで,押収量の中には,4月22日茨城県,栃木県,福岡県警3県合同捜査で,これまで茨城県警史上にはありませんでしたけれども,大量覚せい剤24キログラム押収が含まれているものであります。
このような情勢を踏まえまして,巧妙化する密売方法に的確に対処し,暴力団及び不良外国人の密売組織の徹底取り締まり,あるいは中高校生を中心に薬物乱用の危険性を啓発し,青少年の薬物乱用阻止,密輸を水際で食いとめる対策の推進などを重点に,推進していく所存であります。
第3は,けん銃摘発の推進についてであります。
まず,けん銃発砲事件の発生状況でありますけれども,県内におきましては,平成9年中3件発生し,暴力団を対象としたものが1件,一般市民を対象としたものが2件で,2人が死亡しております。本年は,これまでに,ちょっと細かくなりますけれども,つくば市内における
暴力団最高顧問等に対する殺人未遂事件,土浦市内での
山口組組員射殺事件,日立市内焼却炉で発見された殺人・死体遺棄事件,東茨城郡小川町における兄弟げんかによる殺人未遂事件,真壁町における
暴力団組員射殺事件など,殺人事件3件,殺人未遂2件が発生したほか,対立抗争によると見られる暴力団事務所等への発砲事件が7件,計12件が発生しており,いずれも暴力団関係者によるもので,けん銃が人の殺害という行為そのものに使用されている状況にあります。
全国的に見ましても,昨年8月の
暴力団山口組幹部射殺事件以降の一連の発砲事件や現金輸送車をねらったけん銃使用の強盗事件等が多発しており,本年も,前年同期比で増加傾向にあります。
次に,けん銃の摘発状況でありますが,県内におきましては,平成9年は,暴力団松葉会及び国粋会の武器庫を摘発するなどして16丁を押収し,13名を検挙しております。16丁のうち,暴力団からの押収が12丁,暴力団以外の者から4丁であり,押収したけん銃のすべてが外国製で,密輸されたものと思われるわけであります。
本年は,先ほどの警察本部長の説明とも一部重複いたしますけれども,県警の重点目標ということで重ねて御説明したいと思いますが,住吉会系暴力団の武器庫を摘発し,一挙に13丁押収するなど,これまでに22丁押収し,15人を検挙しております。このうち,暴力団からは20丁,全体の90.9%,約91%になりますが,これを押収しております。
県内における暴力団勢力として 1,400人余りを把握しておりますけれども,過去のけん銃発砲事件やけん銃押収の状況から見ましても,暴力団によって多数のけん銃が隠匿所持されていることは明らかであります。暴力団が組織的に管理するところの武器庫や密輸・密売事犯等の取り締まりの徹底を図るとともに,県民に対する広報啓発活動を推進し,銃器犯罪を暴圧してまいりたいと考えております。
第4は,既にマスコミ等で報道していただいておりますので御承知かと思いますけれども,WASTE・
クリーンアップ茨城大作戦の推進状況であります。
最近の産業廃棄物処理に係る問題といたしまして,排出量が年々増加している,ごみの減量化が進んでいない,最終処分場が不足しているなどの状況から,不法投棄事犯等が,地域住民の平穏かつ安全な日常生活に不安を与えている状況にあります。
このようなことから,警察といたしまして,不法投棄事犯のより一層の排除強化を図るべく,県,市町村と連携を図りながら,本年4月からWASTE・
クリーンアップ茨城大作戦と称してこれを推進し,期間中の7月末現在の検挙状況は,不法投棄無
許可処分業違反等により,47件,57名──うち逮捕が23名に至っておりますけれども──を検挙しております。
主な検挙事犯といたしましては,新聞報道でもありましたけれども,猿島町における野焼きによる長期無許可処分とか,龍ケ崎市,牛久市内の暴力団関与の
焼却灰連続不法投棄,あるいは真壁町を中心とした右翼標榜団体の関与する
建設廃材不法投棄,あるいは新利根町の食品製造業者による
野菜くず大量不法投棄などを検挙しております。
その特徴といたしましては,3点ほど挙げられるのでありますけれども,排出源が関東近県,首都圏であり,投棄場所が県南県西,鹿行方面に集中していることが,1点挙げられます。さらに,被疑者の逃亡,否認,帳簿等の改ざん,隠匿,破棄などの証拠隠滅が巧みになされているということであります。3点は,処分場不足のため違反もやむを得ない,簡単に利益が上がるなど,いわゆる罪悪感が非常に希薄であるということがうかがえるところでありまして,この種の犯罪が,ますます広域化,複雑化,悪質化しているということがうかがえるところであります。
このような情勢を踏まえまして,暴力団,無許可業者等の関与する事犯,行政指導を無視して敢行する事犯,あるいは長期にわたり広域的かつ大規模な事犯を最重点に,引き続き強い姿勢で取り締まりを推進していく所存であります。
第5は,最後になりますけれども,地域安全活動の推進についてであります。
社会の安全は,みずからの安全はみずから守るとの各自の自衛防犯力を基本としつつ,社会を構成するすべての人,組織,団体,企業が互いに強力し合った,いわゆる共同防犯力を高めていく必要があるわけであります。
警察といたしましては,交番や駐在所を中心に警察活動を強化することはもちろん,職域防犯組織や各種の
ボランティア組織などと連携を図りながら,ただいま申し上げました共同防犯力を高めるための諸施策の推進を図っております。
その1つは,
セーフティ・マイタウンチーム事業の推進であります。本事業は,本県独自の施策として平成8年度から3カ年計画で推進しておりまして,これまで,防犯協会の附置機関として警察署単位に7チームを結成いたしました。本年度は,笠間,高萩,麻生の3警察署に結成準備中でありますけれども,同チームは,地域の安全を確保するために地域住民によって構成された自主防犯組織でありまして,犯罪や事故に結びつく危険箇所のパトロールや施設の点検,少年の非行防止活動,地域安全に関する提言等の活動を行っておるところであります。
警察といたしましては,地域の共同防犯力を強化するため,本事業の県内27署への拡大整備と,住民の自主活動の活発化,定着化が図られるように積極的に支援指導してまいりたいと考えております。
その2つは,高齢者SOSネットワーク事業の推進であります。高齢化社会の進展に伴いまして,痴呆症により歩き回るお年寄りが増加し,歩き回っている間に凍死,溺死,あるいは交通事故に遭うケースも増加しております。これらに対処するため,中心的都市である水戸,日立,土浦警察署管内において,市町村や消防,タクシー業,コンビニ,あるいはガソリンスタンドなどとの間にファクスネットワークシステムを構築して,10月あたりをめどに運用を開始して,高齢者等の早期発見と被害の未然防止を図ってまいる計画を進めておるところであります。
その3つは,金融機関に対する防犯対策の推進でありますけれども,金融機関を対象とした強盗事件につきましては,昨年は全国で 117件,本県は6件の発生でありましたが,本年に入りましても全国的に多発傾向にありまして,7月末現在の発生は 113件で,前年同期に比べ65件と大幅に増加しております。本県でも既に9件発生し,このうち5件が郵便局を対象にしたものであり,4月には特定局の局長さんが強盗犯人に刃物で刺され命を奪われるなどの痛ましい事件も発生しております。
金融機関に対する防犯対策として,警察本部と県金融機関防犯連絡会連合会が連携して,防犯対策会議を開催して,防犯体制や防犯設備の強化等について確認しております。また,8月に,県金融機関防犯連合会と共同して,強盗事件の予防対策や事件発生時の措置を具体的に示した金融機関強盗対策ビデオを作成いたしました。本ビデオは,金融機関において今後の防犯対策に活用を図っていきたいと考えております。
警察署においても,金融機関に対する立ち寄り警戒や店舗周辺でのミニ検問,防犯指導を強化するとともに,防犯対策会議,強盗対応模擬訓練等を実施して,金融機関対象の犯罪の予防に努めているところであります。
今後とも,安全で安心できる地域社会の実現のため,地域安全活動が活発かつ継続的に展開されるよう,関係機関と連携を密にするとともに,各種ボランティア団体に対する積極的な支援促進をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
10 ◯久保田委員長 ここで暫時休憩をいたします。
午前11時7分休憩
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午前11時9分開議
11 ◯久保田委員長 委員会を再開いたします。
次に,白田刑事部長。
12 ◯白田刑事部長 刑事部関係につきまして,4点ほど御説明申し上げます。
第1は,悪質・重要犯罪等の検挙状況について御説明申し上げます。
県内における昨年中の刑法犯の認知件数は3万 7,000件を超えまして,過去最高であったわけでありますが,本年7月末現在でも,前年同期を 1,000件以上上回る2万 843件,依然として増加傾向にあります。このまま推移しますと,年末には4万件に迫る厳しい情勢が続いているわけでございます。
中でも,殺人,強盗等の重要犯罪の認知件数は,平成9年中,前年対比約13%の増加であったわけであります。本年7月末現在におきましても,前年同期に比べて,わずかではございますが,さらに増加しているところであります。
本年の顕著な傾向としまして,現在の経済情勢等を反映しまして,一獲千金をねらう強盗事件が激増しているところであります。本年1月末現在,強盗事件の認知件数は,前年同期に比べ13件増加の57件発生しております。
特に,ただいま生活安全部長から御説明ありましたように,阿見町実穀郵便局における強盗殺人事件のような金融機関対象強盗事件が,この時期で既に昨年1年間の6件を4件上回ります10件発生するとともに,コンビニエンスストア対象やパチンコ景品買取所対象の強盗事件が続発しているところであります。
なお,最も凶悪で重要な捜査本部事件につきましては,前回御説明いたしました以降,山口組系暴力団幹部らによる東京都内の会社社長被害の監禁致死事件につきまして,警視庁との合同捜査本部を設置しましたため,既に,平成9年中の設置件数7件と同数になっているところであります。
このような厳しい情勢の中,これら悪質事件に対する捜査を最優先させて取り組んでおりますが,本年7月末までの重要犯罪の検挙は昨年を上回っております。また,捜査本部事件も,昨年発生の2件の検挙を含めまして7件検挙しているところであります。
さらに,侵入盗や自動車盗の重要窃盗犯の認知件数も,前年同期に比べまして 400件以上も増加しているところであります。その検挙につきましては,凶悪犯罪の多発という困難な情勢の中,7月末における検挙件数は増加しております。
一方,重要知能犯につきましては,年初から江戸崎町議長選挙をめぐる贈収賄事件,友部町や旭村における首長選挙違反を検挙しているところでありますが,潜在化しているこの種事案につきましては,今後,厳しい態度で臨む方針としております。
第2は,暴力団犯罪の検挙状況でございます。
暴力団の情勢及び対策につきましては,先ほど本部長から説明ありましたとおりでございますが,つくば市を中心に発生しました松葉会小島一家と山口組との対立抗争事件に見られますように,今後,山口組の県内進出による利権及び縄張り争い等事犯の発生が憂慮されるところであります。県内居住の山口組系暴力団員は,周辺者を含めて 170人前後と見ておるわけでございますが,その組織及び活動実態は非常に潜在化しておりまして,これを解明するための情報収集活動が重要な課題でございます。
また,山口組関連では,先般,同組関連の組事務所を捜索しましたところ,県内の紳士服専門店における多額盗難事件──これはひたちなか市で3月30日発生しているわけでございます──ここでの大量の被害品が組事務所から発見されまして,押収されております。外国人等組織窃盗団等との相互利用関係が見られておりまして,暴力団が窃盗などにも触手を伸ばしてきているなど,資金源獲得のためにはあらゆる犯罪をなりふり構わず敢行していることがうかがえるところでございます。
このような情勢下,県警察としましては,金融不良債権関連事犯等,企業の経済活動に絡む知能暴力事犯の取り締まりの推進,暴力団に係るけん銃摘発の推進,それから暴力団等外国人犯罪組織等の連携及び対立動向等に係る視察の強化など,実態把握の推進等に重点を指向しました取り締まりを引き続き推進しているところでございます。
この結果,住吉会系フロント企業社長らによる,県内では初めてでございました破産法違反事件,それから稲川会系暴力団組長らによるけん銃使用の金融業者殺害事件──12年前の事件でございました──水戸市内居住の山口組系暴力団組長らによる会社社長被害の監禁致死事件等を検挙するなど,本年7月末現在で,暴力団関係者 400人を検挙するとともに,20丁のけん銃を押収しているところであります。
今後も,民間団体における暴力排除機運の醸成等も含めまして,取り締まりに全力を注いでまいりたいと願っております。
第3は,来日外国人犯罪の推進状況についてでございます。
来日外国人対策につきましては,刑事部門のみならず警察各部門にかかわることから,部門の枠を超えた対応が重要でありますため,本県におきましては,前にも御説明申し上げておりますが,昨年8月以来,来日外国人犯罪対策プロジェクト制度を独自に導入しまして,本部と警察署,さらには法務省入局管理局を初め関係機関との連携と支援のもとに,雇用事犯,売春事犯のほか,不法滞在者の摘発等を繰り返し実施しているところでございます。
これまでに,プロジェクトによる取り締まりは23回実施しておりますが,暴力団関係や日本人の経営者らを含めまして 680人を摘発しております。
この中には,昨年10月,これまで最高の 104人を摘発しました鹿島警察署での風俗関係浄化作戦,本年6月の石岡警察署でのタイ雑貨店を舞台とする地下銀行で送金等の摘発等がありました。この結果,凶悪事件の発生に鎮静化傾向が見られるなど,一応の効果は上げているところでございます。
しかし,貴金属店や衣料品店等を対象とする多額窃盗事件,組織的な背景がうかがわれる中国人による 500ウォン硬貨使用の自動販売機荒らし事件,それからイラン人とフィリピン人が絡んだ大がかりな覚せい剤密売事犯等,事件・事故が相変わらず発生しておるほか,大津港等県内の海岸からも中国人の集団密入国が判明するなど,来日外国人による犯罪は,組織化,巧妙化している状況であります。
特に中国人犯罪組織は,殺人,強盗,誘拐,窃盗を初めとしまして,あらゆる犯罪を敢行しておりますので,来日外国人の実態把握と犯罪組織の実態解明と事件検挙の推進など,引き続き各種対策を推進してまいる所存でございます。
最後に,先ほど本部長から説明ありましたが,毒物混入事犯対策でございます。
発生状況につきましては,事件としましては,御案内の2件ということでございますが,昨日,そのうちの1件の太田市内におきますコンビニの事件につきまして,被疑者を逮捕しております。これはいわゆる狂言と判明しまして,信用棄損による業務妨害という罪名で逮捕したところです。被疑者は,電話とか電気もとめられている状態でございまして,非常に生活が荒れておりまして,自暴自棄になりまして,世間を騒がすために敢行したと供述をしておるわけでございます。
この種事案は模倣性が高いわけでありまして,今後の発生は予断を許さない状況でございます。
また,この種事件の捜査は,愉快犯的要素が極めて高いことや被害者や被害場所との関連が薄いことなどから,捜査には相当の期間を要するということで困難があるわけでございますが,事件が事件を生む悪循環を断ち切るために,昼夜を問わない鑑定体制,初動捜査の徹底を図るとともに,本部と警察署が連携した強力な捜査を推進しまして,早期検挙を図るべく最善をつくしておるところでございます。
これら事件対策につきましては,既に通達等をもって署に対しまして基本方針等の徹底を図っているところでありますが,事件認知時の捜査マニュアルとか毒物等による中毒症状に係る教養資料等を作成しまして各署に示しましたり,劇毒物の販売使用業者,並びにコンビニ店頭の実態把握と管理者対策,コンビニ店と販売業者に対する協力要請,並びに警察官による巡回指導,それから保健所,病院等各種医療施設との連携及び通報体制の整備等を,県下警察署に対しまして毒物混入事犯対策会議等で指示をしまして,この種事案の防止と検挙を図ることとしております。
以上,大変厳しい情勢を御理解いただきまして,さらなる御支援をお願い申し上げます。
13 ◯久保田委員長 次に,高畑交通部長。
14 ◯高畑交通部長 続きまして,交通部関係について御説明をいたします。
ただいま本部長の説明でも触れられましたが,本年は,交通死亡事故抑止対策といたしまして,飲酒運転の追放,最高速度違反の抑止,シートベルトの完全着用及び高齢者の交通事故防止を重点としたセーフティ・いばらき・チャレンジ98と称しまして,年間を通じた活動を強力に推進をしております。あわせて,季節ごとの交通事故実態を踏まえた期間対策を実施しているところでございます。
最も新しい,きのう現在の県内の交通事故による死者でございますが,平成に入りまして最も少ない 228人でございまして,昨年同期に比べますと,マイナス50人というところでございます。大幅減少を見ております。本年実施中の各種施策の一定の成果が出ているものと考えております。
しかしながら,全国的に見てみますと,死者数ではワースト第9位ということでございまして,依然として厳しい情勢にあるわけであります。したがいまして,県民の皆様が安全で安心できる地域社会を実現させるため,当面,次の施策を推進してまいります。
第1は,交通死亡事故抑止オータム作戦の推進であります。
秋の作戦ということでございますが,これから秋の深まりとともに日没が早くなってまいりますが,薄暮時には,退勤時間とも重なって交通量が増加してまいりますし,周りが見えにくい時間帯でありますから,歩行者と自転車の発見おくれによる交通事故や行楽に伴う交通事故が一層増加することも予想されますので,9月10日から9月30日までの間を交通死亡事故抑止オータム作戦と称しまして,各市町村,関係機関・団体との連携を一層強化した各種対策に取り組んでいるところでございます。
対策の主なものは,薄暮時を中心に,主要幹線道路にパトカーをできるだけ多く出動させてのパトロールの強化と街頭での指導の強化,それからライトの早目点灯の指導,反射材の利用促進の指導等でございます。
高齢者対策といたしましては,敬老の日を中心に催される各種行事等において,参加者に交通事故防止を直接訴えるほか,高齢運転者が実際に車を運転して学習いたしますシルバーナイトスクールの開催,それから自転車の安全な乗り方等参加体験型の交通安全教室を数多く実施して,交通安全意識の浸透を図るよう努めてまいります。
それから,ことしの新たな試みでございますけれども,本年8月末現在の高齢者の死者は62人でございますが,そのうちの5割が自転車乗用中と歩行中で,しかも自宅付近で交通事故に遭遇しているという実態がありましたので,そういう事態を踏まえまして,道路交通の場で冷やり,はっとしたみずからの体験を地図にあらわし,交通危険箇所を知ってもらって交通事故防止を一緒に考えていただく,冷やり地図というものの作成事業を開始したところでございます。
また,9月21日から30日までの間実施される秋の全国交通安全運動についてでありますが,ただいま御説明いたしました交通死亡事故抑止オータム作戦と連動させまして,高齢者の交通事故防止,シートベルトの着用の徹底,それから飲酒運転や速度の出し過ぎによる交通事故の防止を重点に,強力に推進してまいります。
第2は,交通指導取り締まりについてでございます。
交通指導取り締まりは,交通の秩序を確立し,安全で安心できる交通環境の実現を図る上で重要不可欠な警察活動であります。警察といたしましては,交通死亡事故を抑止し,悲惨な交通事故から県民を守るため,交通死亡事故の最大要因となっております飲酒運転,最高速度違反,それからシートベルト装着義務違反を重点に指向した取り締まりを推進中であり,10月を本年2回目の飲酒運転最高速度違反指導取り締まり強化月間と設定をいたしまして,警察の総力を挙げまして指導取り締まり活動を推進することとしております。
暴走族取り締まりにつきましては,6月中を暴走族取り締まり強化期間と定めまして,全県的に強力な取り締まりを展開したところでありますが,本年7月末現在の県内の暴走族の実態を見てみますと,小規模グループによるゲリラ的な爆音暴走族が頻繁に出没しており,夜間の平穏な県民生活を侵害している状況にございます。
また,つくば市におきましては,本年の4月ですけれども,おやじ狩りなどと言われる暴走族グループによる強盗事件が発生するなど,その行動は,ますます悪質,凶悪化している状況にございます。
こうした現状に対しまして,警察といたしましては,総合的な暴走族対策を推進した結果,集団暴走行為としての共同危険行為等の禁止違反で86人を検挙し,車両 182台を押収しております。
また,6月から8月上旬にかけましては,つくば市の東新井地区及び大洗町のマリンタワー付近におきまして,ハント族取り締まりを強力に実施してまいりました。その結果,水戸,つくば中央両警察署におきまして通行禁止違反等の交通違反約 600件を検挙するなど,ハント族の排除活動を強力に推進しているところでございます。
なお,八郷町の朝日峠等のローリング族対策等につきましては,地元住民の皆様からの意見要望等の聴取や町役場と数回にわたる協議を実施した結果,県内では初めてでありますけれども,四輪車を対象とした深夜の通行禁止,それから道路に凸面を施したハンプ塗装によりローリング走行ができない対策を講じております。
暴走族対策につきましては,今後とも先制的な取り締まりを実施していくとともに,関係機関・団体等と連携を図りながら,検挙,解体を図ってまいりたいと考えております。
第3は,総合的な道路交通環境整備についてであります。
本年度は,交通安全施設等整備事業七箇年計画の3年目としまして,各種交通安全施設の整備,交通環境の変化に対応した交通規制等を推進しているところでございます。
特に,交通死亡事故の抑止を図るための対策といたしまして,信号機を初めとした交通安全施設の早期整備,それから交通事故の発生が予測される路線,交差点等の交通危険箇所に対する先行的な交通規制,それに道路管理者と連携をした交通危険箇所の改善等を重点的に推進しております。
その結果,本年7月末ですけれども,信号機は,年間設置数のおよそ68%に当たる90基を設置いたしました。また,夜間事故防止を図るため推進中のアッとナイト運動では,道路照明 617灯,自発光式チャッターバーなど 245個を設置いたしました。それに,はみ出し事故を抑止するための中央線のワイド化,66.5キロメートル,そして出会い頭事故を抑止するための先行的な一時停止規制 359カ所等を,それぞれ整備したところであります。
一方,道路管理者と連携した交通危険箇所の共同点検につきましては,本年8月に県内の36カ所について実施したところであります。また,地域住民が直接参加する交通安全総点検を,秋の全国交通安全運動に合わせてひたちなか市と龍ケ崎市の2市において実施することとしております。
これらの点検結果を踏まえ,危険要因の除去や解消を図り,交通実態に即した交通安全施設整備を初めとする総合的な道路交通環境の整備を,道路管理者と一体となって強力に推進をしてまいります。
以上でありますが,ただいま御説明申し上げました各種対策を強力に推進をいたしまして,交通死亡事故をなお一層大幅に減少するように努力をしてまいりたいと思います。よろしくお願いします。
15 ◯久保田委員長 以上で執行部側の説明聴取を終了いたしますが,説明漏れはございませんか。──。
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16 ◯久保田委員長 ないようですので,これから質疑を行います。
質疑がありましたら,お願いいたします。
今橋委員。
17 ◯今橋委員 今回の本会議における質疑応答の中にもございましたけれども,茨城県の警察官の方が,他県に比べて大変重い責任を,特に定員面で負っているというお話ございましたけれども,他県との比較,そして他県においてはどういう対応のもとにその補充対策を具体的にしているのかどうか,その辺をまずお聞きしたいと思います。
18 ◯鶴谷警務部長 政令の定数から申しますと,本県は 3,889名で,全国第13位でありますが,警察官1人当たりの負担人口が 767人,全国第2位と。第1位が埼玉県の 790名,全国平均が 562名でありますので,全国平均よりも 105名ほど当県の負担は重いということであります。
これに対しまして,他府県では,条例によりまして巡視員の身分切りかえというものをやっているところが33県,そのほかに,警視庁では東京都の条例で 800名を増員するなど,全体で 4,096名を,政令定数以外に条例で増員をするなどの措置をとっております。
以上です。
19 ◯今橋委員 全国の平均 562人ということで,平均にするとすれば現行よりも何人ぐらい茨城県では必要でございますか。
20 ◯鶴谷警務部長 全国の平均が 562名で当県が 767名ですので,先ほど申し上げましたけれども, 205名ほど重いということで,当県としては, 5,000人程度の警察官があって初めて全国の平均程度の警察力を担えるということでございます。
21 ◯今橋委員 具体的に,他県において,そういう対策が33県で行われているということでございますけれども,これは県の方からそういう条例の改定の働きかけをした格好でできているのか,それとも議会側の方からそういう取り組みが行われて具体化されているのか,その辺についてはどのようになっておりますか。
22 ◯鶴谷警務部長 他府県におきましては,警察当局から知事部局等への要望とあわせて,議会等からの要望書も出しております。
当県におきましても,平成7年の第1回の定例県議会の文教治安委員会で決議がされておりまして,3月20日に当時の海野委員長が知事及び警察本部長へ要望書の提出を行っております。
ただ,いまだに実現できていないということで大変申しわけなく思っておりまして,このたび,当県と負担が一番重い埼玉県,2県の公安委員長が上京いたしまして,警察庁長官及び自治大臣に会って陳情しておりますので,参考までにそのときの会話を御紹介申し上げます。
まず,警察庁長官からは,警察法施行令で定めております各県の警察官の定数につきましては,国の方では,各県の治安維持を行っていく上でこれだけは必要だと考える最低基準を示したものであると。そのように国会で元長官等も答弁をしておりますので,したがって,警察官の増員については,国への要望だけではなくて,自分の県でも県当局に対して努力をしてほしいと。
それと,両委員長から,要望としまして,治安は一たび低下すると取り戻せないと。行財政改革が厳しいといっても,経済を支えているのは治安であると。日本の治安がどうなってもよいのですかと。県単で増員をした県に自治省は起債とか地方交付税の点で締めつけをしているようですけれども,せめてそういうことはしないようにしてもらいたいと。これは自治大臣に対して要望いたしまして,自治大臣からは,私もおっしゃることに同感でありますと。そういったことを重く受けとめて,私自身も検討したいと。それから,県単による増員につきましては,地方が必要に迫られてやることに対して自治省が締めつけをするということは地方自治の本旨に反すると。そういうことのないように支援をしたいということで,9月3日に両県の委員長が自治大臣等と会っております。
ちなみに,埼玉県では, 151人の巡視員を県単で切りかえたほかに,本年も県単で62人の警察官を事実上増員をしたということでありまして,こういった埼玉県の実例や,あるいは自治省及び警察庁のトップの方の御意見,これらを参考にして,当県といたしましても,県当局の御理解を得て,巡視員の切りかえと県単での増員,これを速やかに実施したいということで努力していきたいと考えております。
以上です。
23 ◯今橋委員 既にそういう申し入れ等が行われて,県議会としても決議をしているということで,皆さんから言わせれば,多分に,これは国の問題であるにしても独自に県として対応ができるのではないかという思いを持っていると思いますので,この件に関しましては,ぜひとも委員長等で,具体的に実現に向けてどういう対応が必要なのか取り計らっていただければありがたいと思います。よろしくお願いします。
もう1つ,先ほど外国人の組織犯罪の話がございました。非常に憂慮すべきこととは思いますけれども,現在,日本における不法就労という格好で滞在している外国人というものは,ある意味では実態がつかめないぐらい自分たちの周りに存在していると思うんです。そういった人たちが全部組織犯罪の対象者ということで見ることについては,私はある意味では非常に問題があると思います。
ただ,この厳しい経済環境の中におきまして,雇用の面において,極めて彼らが今後不安定な状態になることを考えますと,何らかの格好でそういう人たちが犯罪の方向に走らなくてもいいような,いわゆる駆け込み寺なり,身元保証人なり,あるいは身元引受人なり,何か救済措置みたいなものがないと,はっきり言って,イコール全部犯罪予備軍だという格好の対応では,多分仕切れないのではないかと思いますので,この件に関しまして,ぜひともそういう方向に走らなくても済むような何らかの対応策について御検討をいただきたいという要望を申し上げて,終わりにします。
24 ◯久保田委員長 青木委員。
25 ◯青木委員 今橋委員の質問に関連してお伺いをしたいと思うのでありますが,先ほど警務部長がおっしゃったとおり,平成7年に文教治安委員会の全員一致の要望として,知事と警察本部長に対しまして,交通巡視員の警察官切りかえということをお願いしたのであります。
当時の正副委員長が,当時の総務部長であります御園慎一郎部長に申し上げたところ,文治は県を敵にするのかという激しい口調で断られたという事実があります。したがいまして,これは政治的な問題として処理していただかなければならないということで,山口武平会長の出動をお願いいたしまして,交通巡視員の警察官切りかえということがようやくその1年後にスタートいたしまして,昨年,初めて5名が警察官として身分の切りかえができたという状況にあるわけでございます。
交通巡視員を警察官に切りかえるということは,せんだっての本会議における本部長の答弁でもありましたが,これは私は極めて重要なことだと思うのであります。
ということは,私はことし監査委員を拝命いたしておりますので,警察署の監査にも参っております。境警察署に参りまして根本署長さんから説明を受けた際に,強姦事件の検挙をしたかという私がお尋ねいたしましたところ,検挙したということでございましたが,被害者の被害調書を作成するのは,男子警察官では非常に難しいと。その被害の悲しみに心を閉ざしている女性から積極的な聴取ができるようにするのは,やはり女性の立場で婦人警察官に頼らざるを得ないという考えを持っていますと。
また,水海道警察署を尋ねたときには,強姦事件があって1人を逮捕したと。それは大変結構なことだとお話したのでございましたが,廣原水海道署長いわく,青木さん大変残念なんですと。何ですかと聞きましたら,その被害少女が自宅に帰るまでの距離は約2キロメートルあったそうでございます。その間,少なくとも10数人の人が泣き声を上げながら自宅に帰るその人を見かけたはずだそうですが,1人としてお姉ちゃんどうしたんだという声をかけてくれた人はいなかったと,全く人の世の情け,人情というものが紙のごとく薄くなったということで,憤りを私に訴えておりました。しかし,これも婦人警察官の努力によりまして供述調書を作成し,立件できたというお話でございましたので,この婦人警察官の役割は極めて大きいと思います。
昨年でしたか,そちらにいらっしゃる海老沢さんが古河署長の際も,実は女子中学生が渡良瀬川の堤防で3人の男性から輪姦されたと。やはりその供述調書の作成は,婦人警察官を煩わせて閉ざされた心を開いて優しく調べることによって立件できたと。こういう状況でございますので,ぜひこれからも交通指導員の警察官への切りかえ措置を積極的に取り組んでいただきたいと思うのでありますが,そのスケジュール等についてはどのようにお考えになっておりますか,お聞かせをいただければ幸いです。
26 ◯鶴谷警務部長 既に,平成7年から,このことにつきましては何回も県の知事部局へ要望しておりまして,今回も,当県の公安委員長が上京するということで,大変異例な事態でございますが,加えて本部長からも,この問題について文教治安委員会だけではなくて本会議でも議論してもらおうということで,ぜひことしこそはこれを実現したいということで,喫緊の課題と考えております。
以上です。
27 ◯青木委員 大変財政状況等から厳しいわけでございますが,本日警察関係の予算を説明聴取いたしましたところ,こんなに分厚い説明書3 でございますが,警察関係はわずかに1ページしかないんですね。私は大変残念だと思うのであります。
〔「1ページどころじゃない,半ページです」と呼ぶ者あり〕
28 ◯青木委員 半ページですね,まことに残念だと思うのであります。先般,文教治安委員会で京都府を視察した際に,あちらでお聞きいたしましたところ,京都府では,一般会計の中に警察費の占める割合は10%ということでございまして,茨城県は当初予算では,多分4.数%……。
29 ◯堀警察本部長 当初は 5.2でしたね。補正後が 4.9です。
30 ◯青木委員 ということでございますから,他県と比較して,警察費というのは私は少ないんじゃないかと思うんです。これは警察当局だけにお骨折りをいただくということも,いろいろな事情はあろうかと存じますから,先ほど今橋委員がおっしゃったように私どもも協力して,事態の打開に努めてまいりたいと思っております。
せんだっての本会議における本部長の答弁,あるいは本日のお話等で,安心して眠れる社会をつくりたいというお話でございまして,大変意を強うした次第でございます。せんだっての本会議で本部長さんが真摯な真剣な取り組む姿勢のお話を承り,改めて感動を深くした次第でございます。
とりわけ,私が,今,胸に残っております答弁の中で,厳しい姿勢で警察運営に当たるという表現の中で,人と車の共生という問題の答弁をした際に,実にアドリブを含めた答弁をいたしておりまして,なかなかすばらしい答弁だなとお聞きいたしましたが,やはり強くて優しい警察官を育ててくださるようにお願いを申し上げます。
以上です。
31 ◯堀警察本部長 今の点,非常に大きい問題でございますので一言だけ,スケジュールというものはまだございませんので,一言だけ目算,心構えを申しておきますと,もとより警察官の定員というものは国の法によって定められ,国の予算によって,支弁といいますか,県単もございますけれども,基本的には国の法によって……茨城が10万人も警察官を置くわけにはまいりませんので,基準というものは法によって定められていると。
しかし,そうはいっても,県ごとに治安が悪くなったり,人口急増したり,高速道路できたりで,いろいろ県ごとの格差が随分出てまいります。そこを,法律の基準の枠をはみ出ない限りで,ある程度県の自主的な増減の判断というものがあっていいんじゃないかというのが,警察庁の考えでございますし,私どももそう思っております。
そういう意味で,ちょうどいい機会でございますので,先ほど委員のお話ありましたように,婦人交通巡視員は逮捕権も職務質問権限もないということで,交通の違法駐車ぐらいしかできないということで,この数を,茨城の場合は 4,000人ぐらいの警察官と50人ぐらいの巡視員がおりますので,この 4,000人の警察官を 4,050人ぐらいにふやして,ちょうど交通巡視員を婦人警察官にすればちょうどいいじゃないかと。やや便法でございますけれども,各県にお願いして,平成7年ごろにはまだ10県ぐらいしかそういうところまではみ出ておりませんでしたけれども,現在では,35を超える県がその方法で,わずかなりとも県の独自の努力で交通巡視員を警察官に切りかえようと,その分を事実上県の警察官の定員をふやしていこうと。ただ,事務吏員はふえませんので,トータルとしては一般職の給料が公安職の給料に変わるぐらいで,そんなにどでかい数ではないのでございます。しかし,1つそれを認めると,警察がほかの要求も出してきたり,ほかの各機関が同じような要求を出してくると大変だと,歯どめをかけなければいかんということで,多分,自治省が厳しい縛りをかけているんだと,私は推測いたしております。
自治省,つまり東京,霞が関に近い県ほどその縛りは大変なようでございますけれども,埼玉のようにとてもそんなことを言っちゃおれんという大変な情勢を反映して,思い切って知事の御決断で,あるいは県議会のということで,ああいう 100という数でふえております。当県においても,そういう情勢ではないかと考えております。
ただ,この問題は,まだまだ私どものアピールが不足しておった点があろうかと,率直に思っております。警察官は死んでもやるべきことはやれと言いますけれども,そのかわり言うべきことも言えと,私は,着任以来感じておりますし,そう申しております。
もう1つは,知事以下,県の部局,予算査定,その他の人々に対しても,警察の本当の必死な努力はまだ伝わっていないと。まだ数がいるんじゃないか,まだ休んでいるのがいるじゃないか,遊んでいるのがいるじゃないかと言われることは非常につらいものでございますから,引き続き事件を解決しながら,必死の努力をしながら,それを示しながら,他県の例も参考にしながら,こういう形でのわずかな増員をお願いするということをやってまいりたいと思っておりますので,本委員会委員各位におかれましてもよろしくお願いしたい。私どもも,腹を決めて進んでいきたいと思っておりますので,よろしくお願いいたしたいと思っております。
32 ◯青木委員 ありがとうございました。
33 ◯久保田委員長 海野委員。
34 ◯海野委員 ただいま今橋委員,青木委員,あるいは本部長から話が出ましたように,ちょうど平成7年の当委員会で,私が委員長を務めておったものですから,改めて私どものふがいなさを感じ入りながら,実はあのときの副委員長が,この間参議院に行きました久野先生だったわけでございますけれども,改めて反省をしながら,その後の県の対応の仕方,相変わらずなかなかかたいわけでございます。
私は,警察官の側に立って物を言うのではなくて,やはり県民の側で,これほど茨城県が急テンポで発展している,発展していると同時に事件・事故が多発しているという状況下の中で,青木委員や今橋委員ともども,あるいは県議会のほとんどの方々ともども,県内の警察官の少なさ,あるいはふだんの社会の混乱の解決のために,なお一層我々自身も警察官増員のために努力しなくちゃならないなということを常々思っているわけでございます。青木委員,今橋委員おっしゃるようなことで我々も頑張りたいと思いますので,警察官の皆様方にも,まさに不眠不休で事故,事件対策に踏ん張っているわけでございますけれども,それぞれなお一層の御努力もお願いをしたいと思うわけでございます。
また,立ったついでに質問もさせていただきたいと思います。
先ほど高畑交通部長の方から,相変わらずワースト第9位,昨年内の交通事故死者マイナス50人ということでございますけれども,茨城県の道路網にも大きな問題点があるのではないかと思うわけでございます。反面,県内における警察官の機動的,効率的な交通整理が欠ける部分があるのではないのかなと。
過日京都に行ったときに,京都の交通管制センターを見させていただきました。それぞれ要所要所にすばらしいカメラが設置され,瞬時にして府内一円わかるわけでございます。特に朝夕混雑するところ,あるいはどこでどういう交通事故が起きているということがわかるわけでございます。
来年,新庁舎の方に警察本部が移るわけでございますけれども,その複雑化している交通事情の中で,ああいった交通管制センターがどういう形で我が茨城県に実現できるのか,我々も期待しているし,多分,県民の皆様方もそういった強い願望を持っているのではないかと思うわけでございます。交通事故をなくする,あるいは事故死者数を減らす,あるいは交通の流れをよりスムーズに体系的にするためにも,ぜひとも必要だと思うわけでございますけれども,その交通管制センター,設置できると思うのでございますけれども,その設置の概要,あるいは事業予算規模等につきまして,わかれば御説明お願いしたいと思います。
35 ◯高畑交通部長 新交通管制センターにつきましては,警察庁舎が今度向こうへ移りますので,それに合わせて整備するわけでございますが,本庁舎の3階に設けることになっております。
新センターのシステムは,映像表示部を取り入れた交通状況の標示板と,交通管制卓といいまして管制するテーブル,それから役割ごとに分かれた各種コンピューター等で構成されまして,高速度ネットワークで結合されております。機能といたしましては,きめ細かな交通情報収集,情報の提供という機能,それからバス優先制御と信号特殊制御機能の増加,システムの運用管理の一元化等でございます。
現在,全国的に進めておりますけれども,新交通管制システムでUTMSというシステムがあるのですけれども,この構想に十分対応できるように大きくレベルアップしたシステムとなっております。
その期待される効果といたしましては,交通管制センターの整備目的であります交通事故の防止,交通渋滞の緩和,交通公害の防止に一層の効果が上がるということに加えまして,交通管制システムとしまして,交通情報提供の充実,広範囲な交通管理,警察署活動への支援が可能となるというわけでございます。
システム効果,機能というものは今申し上げたとおりでございますが,その整備費につきましては,担当が会計課なものですから,会計課長の方から説明をいたしますので,お願いをいたします。
36 ◯市村会計課長 管制センターを新庁舎に移設をいたします経費につきまして,御説明申し上げます。
管制センターを新庁舎に移設をいたしますのに,現在ありますものを向こうへ移すという作業と,新庁舎の中に移すに当たりまして機能を充実させる,新たな機能を加えるという2つの作業がございます。その2つについて,それぞれ予算化し,契約を済ませたところでございますが,管制センターを向こうに移すことにつきましては,一般競争入札で去る8月7日に契約済みになっておりますが,9億 8,700万円かけております。それから,新たに整備するという観点で中央装置等の設置という名目で契約をしておりますのも,同じように一般競争入札で同日で済ませまして,6億 8,775万円かけております。
37 ◯海野委員 大変すばらしい機能を兼ね備えたものですが,これを県民にどうPRし,あるいはその中で交通安全や制御動作や,こういう警察活動をしているだという研修室といいますか,こういったものの整備は,例えば京都なんかはすばらしい勉強室があったり見学コースがあったりしたわけですけれども,それについてはどういう予定になっておりますか。
38 ◯高山交通部参事官兼交通規制課長 新庁舎における管制センターは3階にございまして,4階にそれを見学できるスペースが設けてございます。これは,交通管制センターばかりでなく交通指令室と合わせて見られるようになっております。また,説明室なども設置されるようになっております。
以上であります。
39 ◯海野委員 次に,先ほど刑法犯の話が出まして,大変な外国人の犯罪,特にこのごろは中国人が新聞等をにぎわしているわけでございます。中国人の犯罪イコール密入国ということにつながっているようで,過日も,新聞によりますと,新潟の方で船の中に中国人が入っていたと,あるいは亡くなっている方もいたと。その船の過去の寄港地なんかを見ると,茨城にも寄っているという新聞報道があったわけでございますけれども,現在,県内におけるこういった密航者といいますか,あるいは密入国者,どれぐらい把握しているのかについて,わかる範囲,しゃべれる範囲で結構でございますので,お知らせを願えればと思います。
40 ◯三宅警備部長 現在,本県における密入国者と申しますか,実際には,先ほど説明ありましたように,大津港または鹿島で密航した事犯というものが報道されているわけですが,残念ながら本県自体で検挙したという事例はございません。
ただ,ある程度の人数は,この港から入りまして,東京,その周辺に行っているのではないかと思っております。
41 ◯海野委員 これらに対する特別な対策といいますか,彼らは,漁船を使ったり特別な貨物船を使ったり,いろいろ知恵を絞り,日本の警察,法の目をくぐり抜けてやって来ておりますけれども,それらの対策というのは具体的にとっておられますか。
42 ◯三宅警備部長 本県につきましては,海岸線が約 180キロメートルと長い距離にわたっておりまして,当然,密航事犯も考えられることでありますので,昨年の7月に,この水際対策といたしまして,沿岸を管轄する7警察署に,海上保安庁,漁協,各種関係業者等の御協力をいただきまして沿岸警戒協力会を設置いたした次第であります。
この各種関係業者と申しますと,例えばタクシーとかJR,レンタカー業者,あるいはホテル旅館関係者,消防署などでございます。これらの協力会に対しましては,洋上での不審船の発見とか,あるいは駅,バス停,宿泊施設等で不審な外国人が蝟集している状況を見ましたらすぐに速報を依頼する,あるいは不審外国人による交通機関の利用,レンタカーの借り上げといった状況を見ましたら速報してもらうと,そういったものをお願いしているわけであります。
あわせて,ことしの6月に,集団密航防止のためにこの沿岸7署におきまして統一キャンペーンを行いまして,漁協関係者あるいは地区住民にチラシを配りましたり,あるいはパネル等の展示をいたしまして啓発活動を行うということをやっております。
今後とも,これまでの実態にかんがみまして,パトロールを強化いたしますとともに,今申しました協力会との緊密な連携を図りまして,それに署員の指導教養を徹底いたしまして,今後,密航事案の防止といいますか,早期発見に努めてまいりたいと思っております。
43 ◯海野委員 よろしくお願いします。
以上です。
44 ◯久保田委員長 本澤委員。
45 ◯本澤委員 時間も大分たっているようですので,簡単に単刀直入に御質問させていただきます。
新本部長の就任について,過日の本会議,本日の委員会でも,これからの警察行政について,県民が安心して枕を高くして生活できる環境をつくっていきたいという心強いお話を聞いて,これからの警察行政に期待を寄せるものであります。よろしくお願いいたします。
続いて,先ほど来,今橋委員なり青木委員から,警察官の人数と,県単でも増員できるんだという話を聞いておりましたが,警察官の割合が本県と埼玉県は,全国平均からいっても警察官1人当たりの持ち人数が相当過重だということで,2つの県の公安委員長が警察庁長官並びに自治省あたりに陳情してその要望を伝えたところが,余りいい返事が来ないということで,警察官の任務もきついと思いますが,これに伴って,私は自治消防にタッチしておりますが,警察官と消防人員は訓練と機能整備をやって月給をもらう,その方が一番いいんだと私はいつも思っていることであります。
だが,私がここでお聞きしたいのは,全国的に有名になった地下鉄サリン事件,この問題等で全国民が恐怖のどん底に追い込まれました。そして,あのような裁判なり逮捕者が出て,今,裁判をやっているようでありますが,一時的には,あのオウム真理教の組織もこれでおさまったのかなと,山梨県の上九一色村のも解体してこれでおさまるかなと思って安心しておったのでありますけれども,その後,私の地元の鹿島郡の旭村に転居してきて,現在生活しております。そして,地区住民が,このようなことが発展してはならない,警戒しようということで,地域住民が三,四人ずつ交代で毎晩,監視というか,警戒をしておるという状況で,現在,4地区の順番が回ってきまして,日夜そういうことの警戒で疲労こんぱいしております。そういう状態で,地区住民も安心して寝ていられない,と同時にそういう警戒をしておるので,その家業にも支障を来しているというのが現状であります。
そこで,警察の方でも,恐らくや鉾田署並びに本部の警備課といいますか,地域安全課といいますか,この方からも応援に行って警戒警備をしているとは思いますけれども,少ない警察官の中でそのような余分な仕事が出ておるわけです。これも,国が破防法を通過させて徹底的にやれば,このようなことはやらなくてもそれを鎮圧することができると思います。
最近,きょうの読売新聞を拝見してきましたけれども,今度は福島県にいた三女が旭村に来ているようだと,これがオウムの本拠地になるのではないかという記事を拝見しまして,けさ方,その地域の代表者に連絡をとってどのような状況なんだと聞きましたら,全く困ったんだと,4地域の方々に骨を折ってもらって今やっているんだと,警察の方でもやっているようだけれども何とかならないかということを言われてまいりました。
これは私は,破防法が通過すればまた再起するようなことはないと思いますが,うっかりしていると,またもとのもくあみになって再起するのではないかという住民の不安があります。また,国民もそのように警戒すると思います。これ旭村1カ所ばかりでなく,全国に点在してあのような大組織がまた復活したらば困ると思いますので,この警戒体制,警備において,国家的見地で警察官を配置して,警察官が10人でも20人でも張りつくような,国家予算を茨城県に持ってきてそのような体系警備をしたらどうかと考えておりますので,本部長さんの御所見を拝聴したいのですが。
46 ◯堀警察本部長 かつてのオウムの大変な犯罪,それに伴う検挙活動あるいは裁判を含めまして,まだまだのど元が熱く過ぎておらない段階に,この県下におきましてそういった拠点と思われるものができているということは,県民,また町民,村民の皆さん方の不安はまことに大きいと思っております。これにつきましても,法といろいろな規則等の許す限りにおきまして,私ども,できるだけの視察と取り締まりを進めてまいりたいと思っております。
ただ,これを直ちに増員というわけにはまいりません。これに対する警察の取り組みをさらに改めて見直しまして,住民の方の不安がないような厳重な警戒その他を行いまして,それの事実でもって,さらに県や国へも増員という要求の1つに加えてやってまいりたいと思っております。とりあえず村民の方の不安のないように,よく連携いたしまして,説明できる点は説明し,また伺う点で取り入れるべき点があれば取り入れて,警戒その他警察活動を十全に行っていきたいとおりますので,引き続きよろしくお願いいたします。
47 ◯本澤委員 今,増員ということは急激にできないという御答弁もちょうだいしましたが,確かにそうかもしれませんが,これは国に責任があるのですから,現在の警察の体系でオウムの警戒もやれというのは警察官に負担をかけます。現在の警察官の皆さんに負担をかけますから,私はそういう形で予算を国が責任を持って,国民の生活の安全のために,茨城県なら茨城県,その根拠地のある地域に重点的に配置するのが当然ではないかなと思いますので,今後ともよろしくお願いをいたします。
そして,委員長さん,これは破防法が通っていないからやろうらがのぼせてきているんだから,国で責任があるんだから,委員会でもその要望を出して,警察官があそこへ5人なり8人なり毎晩行っていたのでは人数が足りないんだから,その人数の補充もできるように,本部長も頑張ると言っているんだから,委員会としても頑張っていただくように要望しておきます。
48 ◯久保田委員長 中田副委員長。
49 ◯中田副委員長 関連でお聞きしたいのですが,県西の三和町の方にもオウムの団体が進出してきているということを聞いたわけでございますが,茨城県全体ではどういう活動を今しておるのか,わかる範囲で結構ですから,教えてください。
50 ◯三宅警備部長 県下のオウム関係の活動状況でございますが,まず水戸の活動拠点でございますが,水戸市内のマンションを拠点といたしまして約20人が活動しております。時折このマンションで修行会を開いたり,あるいは県内各地で数種類の勧誘ビラを配布している状況が見られるところであります。
また,先ほどお話に出ました旭村の施設につきましては,御承知かと思いますが,平成8年11月に松本智津夫の子供ら,その養育係等が転入してきた実態であります。この松本智津夫の子供から,昨年の7月に旭村役場に対しまして,東京拘置所に在監中の松本智津夫の転入届が提出されました。役場としましてはこれを不受理としたわけですが,これに対しまして,オウム側が県に処分の取り消しを求める審査請求を行っていたわけでありますが,県は,ことし3月に,これを棄却する決定を下したところであります。そしてまた,最近,福島県のいわき市におりました長女が旭村に入っていますことが確認されております。
次に,三和町の状況でございますが,現在,自動車部品加工会社が閉鎖状態になっているんですが,そこを借り上げまして,工場内に印刷機械と見られるものを設置しましたり,あるいは排出処理につきまして浄化設備の設置工事等をしているなど,どうも印刷関連の工場としての稼働に向けてその準備を行っている様子がうかがえるところであります。しかし,まだ実際の稼働には至っておりません。
以上でございます。
51 ◯久保田委員長 鈴木(孝)委員。
52 ◯鈴木(孝)委員 私の方からは,3点ほど簡略にお伺いしたいと思います。
まず,今回の那珂川の増水によるはんらんの状況の中で,県警本部の各警察官の皆さんの踏ん張りというか,御努力に対して,本当に水戸市民,県を代表としてというか,御礼を申し上げたいと思います。5分置きに,増水がどうなっているか,一生懸命ごらんになっていた皆さんの様子,私も海岸にいまして,改めて敬意を表するわけでございます。
避難勧告が出ておりまして,27日の朝3時ぐらいに出ていた避難勧告が,途中で指示になってくるわけでございますが,かなりの方が,行政から発せられる避難勧告ないしは指示に対して応じなかったという状況が,一部テレビでも報道されております。
そのことについて,例えば警察としては,こういった勧告なり指示に対してはそれぞれどういう対応をおとりになっているのか,あるいは行政との連携状況等を御説明いただければ,まずお願いしたいと思います。
53 ◯三宅警備部長 今回の那珂川はんらんにつきましては,当然,那珂川でのはんらんというものが予想されましたので,事前にいろいろ関係機関との連携,情報収集に当たっていたわけですが,避難勧告,指示につきましても,それが発令されますと,直ちに県下の警察署にそれを流しまして,警戒しているパトカー等から住民へ,しかるべき措置の伝達を行った次第でございます。
54 ◯鈴木(孝)委員 二度床上浸水になった,かなり危険な状況になった……幸い家屋は流れるようなことはなかったのですけれども,救命ボートで行かないと救出できなかったという方が今回も出たわけですが,かなり早目に勧告ないしは指示が出ていたにもかかわらず,そういう状況が残念ながら出たわけでございます。
例えば消防の皆さんが全力尽くして地域に入られているときに,どうしても言うことをお聞きにならない方というか,本当に危ないのがわかっている状況の場合,今後,堤防等,あるいは逆水門といいますか,水門等でそういったものがなくなるのが一番最善でございますけれども,当面,那珂川だけではない,そういった避難勧告,指示に対しての対応ということから,消防の皆さんが前面に出てやっていらっしゃる状況があろうか思うんですが,警察の方のスタンスといいますか,そういったものはどこにあるのか,どういった状況になっているのか,もう少しわかるようにお話しいただけないでしょうか。
55 ◯三宅警備部長 今回の件につきましては,避難勧告あるいは避難の指示等も,いずれも強制力はございませんで,あくまでも被災者の任意的な判断で行いますので,警察が行きまして強制力で退避させるということはできないわけでございます。
ただ,そうは言いましても,災害となれば本人たちの生命身体にかかわることでございますので,説得するとか,いろいろな形で対応はしてまいった次第であります。
56 ◯久保田委員長 時間の関係上,要点のみお願い申し上げます。
鈴木(孝)委員。
57 ◯鈴木(孝)委員 要するに,そういった場合,生命の危機もあるわけでございますので,しっかり事前に救出できるようにするために,消防あるいは行政等の連携を,警察も……別に逮捕するわけじゃありませんでしょうから,警察の皆さんがお見えになれば少しは決意も変わるという状況もあろうかと思いますので,ぜひお願いしたいと思います。
もう1つ申し上げたいのは,先ほど交通部長の方からお話ありましたが,高齢者の対策で,今,紅葉マークという形の若葉マークの高齢者版みたいなのがありますけれども,それについてかなり貼付されている方も出ていると思うんですが,いろいろな意味で高齢者は運動能力が低下されているという状況があろうと思います。
先ほど御説明伺いましたら,シルバーナイトスクールを初め,そういういろいろな取り組みをなさっていると。その中で,あらかじめ参加体験型のそういう学習をされた方であれば,自分がどれだけ……被害者ばかりでなくて,加害者になる場合も残念ながらあるわけでございます。そういった点で,高齢者の対策については,より一層の配慮というか,御自分が年相応の状況になっているということを御自身が認識される必要があると思うんです。そういった点で,いろいろな対策を練られているところだと思いますが,まずは紅葉マークの貼付状況と,それに対して,今後,それを通じて高齢者の安全対策をどうお考えになるのか,簡潔で結構ですけれども,改めてお聞きしたいと思います。
58 ◯高畑交通部長 高齢者の交通事故防止につきましては,先ほどの説明でも詳しく申し上げましたが,そのほかに,薄暮時間から夜間時間帯に,自動車教習所において実際の運転を通じて学びとってもらうシルバーナイトスクールというものを推進しております。また,ゲートボール会場なんかで,高齢者の集まる箇所に警察官が出向いて,出前式の安全教育などを推進しております。それから,関係団体の協力を得て,高齢者宅を訪問しての個別的な交通安全の推進,それから先ほども申し上げました冷やり地図というものを作成して,高齢者みずから考えてもらうという対策を進めておるところでございます。
そういう教育を通じて,今,委員から御質問のございました紅葉マーク,こういうものが義務づけられていて自動車を乗るときはつけるんだよということも,広く指導しているということでございます。
そのマークの貼付状況ですけれども,細かい数字につきましては,本年4月中に運転免許更新のため警察署を訪れた75歳以上の高齢運転免許保有者 304名を対象に調査をしたところ,標示をしている者が80人,26.3%,標示をしていない者が73.7%ということでございます。これは4月現在ということですので,なお一層こういったものの標示を積極的に教育をしていきたいと考えております。
59 ◯鈴木(孝)委員 1つの高齢者の交通安全対策の象徴的なものとしての紅葉マークでございますので,今,調査していただいた結果の御報告がありましたけれども,この紅葉マークを,できれば簡単につけられる磁石式とか,いろいろありますが,そういったものが簡単に手に入るような施策を……自治体によっては,無料でコンビニエンスストア等で差し上げているというところも伺っております。紅葉マークの徹底ができるように,交通部長初め関係部署の皆さんに,ぜひお骨折りがいただけないかなということでございます。
最後,もう1点だけ簡単に,申しわけありません。
現在,婦人警察官,先ほど本部長も婦人警察官という表現をされました。警察白書では,既に女性警官という表現を使っております。それで,私ども茨城県全体の行政の中でも,既に女性という表現をしておるのですが,労働省等も,ことしの春の婦人週間は,既に女性週間となっております。
それで,本県における今までの婦人警察官の採用等のパンフレットにおける状況はどうなのか,そういう正式な呼称を変えるおつもりがあるのかどうか,その辺をお聞きします。
60 ◯鶴谷警務部長 婦人警察官の呼称につきましては,労働省の方も婦人局を女性局へ変えると。そういった経緯を踏まえまして,警察庁におきましても,これは時代の推移ということて,警察白書等公的な文書では,女性の警察官という呼称を採用しております。
当県におきましても,公的には女性の警察官あるいは女性警察官という呼称をしていきたいと思いますが,婦人警察官につきましては,長年一般的に使用されておりまして,婦警さんという呼称で親しみを持って呼ばれているということで,警察庁におきましても,婦人警察官と呼ばれることを否定するつもりは毛頭ないということでございまして,今年度の採用パンフレットは,引き続き婦人警察官の採用という表記をしております。
全国的にも,多くの県で,依然婦人警察官と表記しているのが実情でありまして,今後,この種のパンフレットについての呼称をどうするかということは,そういった全国の推移等を見ながら慎重に検討したいと考えております。
以上です。
61 ◯鈴木(孝)委員 今,高学歴,あるいは高齢結婚といいますか,あるいは結婚しないという女性が多いわけです。ですから,女性という呼称をそういった観点から行政全体で着せかえているときだと思うので,県警本部総体としてそういう流れはきっちり置かれて,婦警さんという言葉は,呼ぶときに残っていてもいいんじゃないかとは思うんですけれども,正式文書としてきっちりそういう流れに沿っていただければなと,要望でございます。よろしくお願いします。
62 ◯久保田委員長 桜井委員。
63 ◯桜井委員 大分時間が超過していますので,できるだけ短くやりたいと思います。質問でなく要望に切りかえてやります。
まず,少年非行事件が,日本の歴史の中で第4波の少年非行時代だと言われているわけでございますが,少年非行の原因がどこにあるのか。一人っ子症候群だとか,我慢することができないとか,そしてまた親が子供に対してきちっとしたしつけをしていないという状況の中で起こるのだろうと思いますが,今,少年犯罪の中で,1つの方向性として民事訴訟の方にこれを切りかえていくと。これは私は大いに時代的にすばらしいものだと。
子供に対して責任を,民法 712条に未成年の刑事責任が掲げておりますが,その責任を弁識するに足りない能力のない場合においては, 714条において法定保護者が責任を負わなきゃならないと,民法上掲げている。民法で民事事件で一番難しい問題は挙証問題でございますが,特に 714条に関しては被害者側の親の方に挙証を転嫁しているという,訴訟事件としては非常にやりやすい法体系を日本の青少年問題に関しては掲げているのではないかなと思うわけでございます。子供たちに,事件を起こしたらば必ず責任を負うんだという自覚と,親御さんに対しても,きちっとした保護またはしつけをしなければ法律上責任を負うんだという,少年犯罪に対する1つのマニュアルというか,方向性に関して,責任の問題をいつも抜きにして日本の少年犯罪は論じられているところに,1つの歯どめがきかない気がしますので,今後,民事訴訟との関連における少年非行問題という方向にもっていっていただきたいということを,まず第1点として,これは質問したかったのですが,時間がないので要望に変えますので,ひとつよろしくお願いしたいと思います。
第2点は,けさのチャンネルを見ると,毎朝何をやっているかというと,和歌山市園部地区における砒素化合物の毒入りカレー事件というのを毎朝やっている。その中にAという人間が出てきて保険金詐欺事件にまで発展しているとか,けさのテレビによると犬が何匹その前に殺されて,タヌキまで2匹殺されたとかどうのこうの,毎朝やっている。この間少年事件が起きると,日本全国に少年犯罪が波及していく。ぱっと新しいインパクトが生まれると,その問題はすぐ忘れてしまったように,少年犯罪ではなくて今度は毒入りで,コンビニエンスストアの中に毒が入ってきたとか,マスメディアに支配される日本民族というのは,こんなにも……マスコミも,またおもしろおかしくどんどん書く。経済が支配され,政治が支配され,犯罪までマスメディアに増長されているのかなと私も思うわけでございます。
また,けさの新聞によると,長野県においては,異物過敏症といって,高校3年生がボトル飲んだら3人とも倒れるか何かして運ばれるとか,13件も長野県警においては,実際は何でもないんですよ。そういう現象が起きていると。日本はどうなっちゃっているのかなと考えるわけですが……。
開かれた警察という言葉よく聞くのですが,記者会見で微に入り細に入り,警察がおもしろおかしく,あの辺にも一つ原因があるのかなと。それをまた非常に拡大解釈したり,いかにインパクトを我々視聴者に与えるかということでマスメディアはどんどん進んでいく。そのことが,何となしに犯罪を増長して新しい波及効果を生む。犯罪が一つの流行のようになっていっちゃう。こういうマスメディアと警察行政の今後の方向というのは,本部長どう考えているのか。非常に難しい問題だろうと思うが,開かれた警察という民主警察の反面と,その開かれ過ぎたことにおける,こういう犯罪がどんどん全国に波及していく,リンクされた関連性に対して警察本部長はどう考えているのか,まずその1点,難しい質問でございますが……。
64 ◯堀警察本部長 非常に難しい問題でございますが,2つの問題で私どもは頭を痛めております。
1つは,調査報道という形で,AさんかBさんかCさんか知りませんが,浮上した人を警察より先に取材という形で当たり,それを新聞やテレビ等で報道されると,警察としては,任意で事情を聞いていく段階で,容疑者にするか参考人か,どうやって聞いていこうかという段階に先回りしてそれを報道され,しかも報道によるとこうだけれども警察は何やっているんだという形で,非常に強制捜査ができるだけではございません。任意捜査で,また殺人事件なのか事故なのか,そういう段階からマスコミが非常に早く報道されますので,その報道の自由との兼ね合いが,私ども一番現実的には難しい問題であり,恐らく和歌山,あるいは各県も,その辺の捜査は苦労しているかと思っております。
もう1つは,いろいろな事実がどんどん出てまいりますので,それに対する先入観というものが出て,場合によっては冤罪事件,無罪事件を……静かに捜査できるならば真相究明できたものを,被疑者を含めて参考人,あるいは一般の国民,県民の判断がやや狂うという危険性もあろうかと思います。しかし,基本的には日本は民主主義の国でありますし,報道取材の自由というものは,憲法でも,あるいは各種法令でも認められておるわけでありまして,また,私どもは任意捜査と強制捜査がそれぞれ刑事訴訟法等によって認められておりますので,そこの現実の衝突をどうするかという問題は,これは答えのない応用問題でございます。和歌山県警は,一生懸命そういう中で苦労して,いずれきちんとした納得できる結論を出すと,私どもは確信いたしております。
茨城でそういうものが起これば,そういう中で報道の自由というのを最大限守りつつ,警察は捜査を遂げなきゃいかんと,具体的な応用問題として 4,000職員がそれを一生懸命やってくれると,それをきちんと刑事部長初め私どもで指揮していきたいと思っておりますので,やや抽象的でございますが,そういう決意と位置づけということで答弁にかえさせていただきたいと思っております。
65 ◯桜井委員 栃木県の事件,ちょっと今記憶にないのですが,逮捕したらこれは無罪だと。本部長が謝罪して,また逮捕したらまた無罪だったとかという事件が1カ月ぐらいの間にありましたが,ああいうのを見ると,マスコミとやらマスメディアがどんどん早くて,警察もそういうマスコミよりも早く逮捕して何とかしなきゃならないという1つのあせりか何かで,こういう強制捜査とか秘密裏に物事をやらなきゃならない問題がこんなにオープニングにされてしまって,大変な事件にもかかわらず英雄が生まれたような形でぎゃあぎゃあ次から次といくような今の社会的風潮の中で,刑事訴訟法の中における人格の尊厳,被疑者の尊厳とかそういうこともさることながら,地についた捜査がなかなか難しい状況なのかなと考えるわけでございます。
それによる波及効果,テレビのマスコミの方々に対しても,少年犯罪があんなに波及してしまったというところは,神戸のあの事件とかその他もろもろの事件,また黒磯の教師のああいう事件とか……ところが,今,何かが落っこったように各学校の中で静かさを取り戻しつつありますが,マスコミの持つ責任というものを自覚して,今後,捜査の中でやってもらわなきゃ大変だなと考えるわけであります。
そういう中で,私のところへよく相談に来ることが,今,日本の国は個人で物を考える時代ではないと。教育問題も高齢福祉の問題も,1つのコミュニティー,地域で物を考えようと。心のつながりのある,ぬくもりのある地域をつくって,地域で教育もすべて考える時代でなければならないという方向です。
秋は子供会のいろいろな行事があるのですが,この間の山形県の3万人の芋煮大会においても,警察のあれだけの警備,大変な金がかかったと思うんですが,いろいろなところで子供会というものが一生懸命運動会その他いろいろなことをやろうとしているのですが,いつも問題になるのは,毒入りカレー事件の波及効果として,そういう問題が大丈夫だろうかと,そういう不安感を感じて茨城県民は子供会の運営とか何かをしているわけですが,この問題に対する警備体制とか指導はどういう形でしているのかお伺いし,これで終わりにします。
それから,最初に言い忘れましたが,高畑交通部長初め,交通関係者の朝日峠の暴走族,ローリング族,そしてまた風返峠の道路の封鎖に伴って,この間何人もお礼に来ましたが,こんなに土曜日の夜,金曜日の夜,木曜日の夜が静かだったのかと,20年来私は知りませんでしたと,ただ毎晩お祭りのように土曜日の夜は暴走族が全面ぴたっととまちゃったことが,何となく気が抜けたような寂しさを逆に感じますというようなことを言ってきましたが,本当に迅速なる対応に対し,心から感謝を申し上げます。
そういうことで,今後の警備体制についてどういう姿勢でいるのかを聞いて,終わりにしたいと思います。
66
◯平山生活安全部長 一般防犯的な,犯罪の抑止機能の啓発活動としては,生活安全部の方から各27警察署に,和歌山の事件直後,既に通達を出しておりまして,あらゆる管内の印刷物だとか,当然,学校教育の関係の方にも行っております。
その結果ちょっと確認しましたら,ある水戸市内の中学校ですけれども,具体的に先生の方から,警察の方と合わせて指示がありましたということで家庭の方まで入ってきているようなところが確認されました。
また,先ほどお祭りみたいなイベントの話もありましたけれども,地域部門,警察官の制服を来ている制服部門,それと私どの生活安全課というのが警察署にありますけれども,そこと連携をとりながら,そのイベントとの実態把握活動もやっておりまして,場合によっては制服がパトロールする,あるいはパトカーが立ち寄りをする,あるいは主催者と警察との具体的なやり方の問題,どんなイベントでどんな規模でいつからいつまでやってどんなものが出るのかという具体的な横の連携を図ってほしいと。もちろん県内には警備業界等もありまして,その辺の自主警戒等も一部お願いしている部分もあったりして展開しております。しばらくこの活動は続くかと思います。
67 ◯久保田委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
68 ◯久保田委員長 ないようですので,以上で質疑を終了いたします。
───────────────────────────
69 ◯久保田委員長 これより付託案件について採決をいたします。
採決は一括して行います。
第 110号議案中警察本部関係,第 138号議案及び報告第8号別記2ないし別記5について,原案どおり可決または承認することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
70 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,原案のとおり可決または承認することに決しました。
───────────────────────────
71 ◯久保田委員長 次に,請願の審査を行います。
警察本部関係の請願は,継続1件であります。
お手元に請願調査表を配付しておきましたので,御参照願います。
それでは,8年第26号北茨城警察署設置に関する請願について御審議願います。
72 ◯久保田委員長 本件につきましてはいかが取り扱いますか。
御意見ありましたら,お願いいたします。
〔「継続」と呼ぶ者あり〕
73 ◯久保田委員長 継続審査との声がありますので,本件については継続審査とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
74 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,継続審査とすることに決しました。
続いて,お諮りいたします。ただいま継続審査と決しました本件につきましては,閉会中の継続審査に付されたい旨議長に申し出ることにしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
75 ◯久保田委員長 御異議なし認め,そのように決しました。
以上で,本委員会に付託されました警察本部関係の審査は終了いたしました。ご苦労さまでございました。
それでは,ここで暫時休憩いたします。
再開は午後1時20分といたします。よろしくお願いします。
午後0時44分休憩
───────────────────────
午後1時20分開議
76 ◯久保田委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
それでは,これより教育庁関係の審査を行います。
本委員会に付託されました案件のうち教育庁関係は,第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号)中教育庁関係,第 129号議案茨城県県立学校設置条例の一部を改正する条例,第 137
号議案工事請負契約の締結についての3件であります。これら案件を一括して議題といたします。
これより執行部の説明を求めます。
初めに,川俣教育長。
77 ◯川俣教育長 久保田委員長,中田副委員長初め,委員の皆様には,本県教育振興のため特段の御尽力を賜り,厚く御礼申し上げます。
ただいまから,今議会に提案しております教育関係議案の説明を申し上げるわけですが,それに先立ちまして,何件か御報告を申し上げたいと思います。
まず,8月下旬の記録的な大雨により,県内でも水戸市,ひたちなか市など那珂川流域市町村に多大な被害が発生したところでございます。被害に遭われました方々に対しまして,心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
県教育委員会では,今回の災害に当たりまして,夜間や休日にも職員の5分の1を配置する体制で臨みまして,児童生徒及び教職員の負傷状況や学校等の関係施設の災害状況の調査及び対応への指示など,災害対策に努めたところでございます。
教育関係の被害状況としましては,幸いなことに児童生徒や教職員等への人的被害はございませんでしたし,水害の発生が夏休みの最後の期間中だったこともあり,授業等への影響もほとんどございませんでした。しかし,災害により教科書の紛失や,汚れたり破損したり等の被害を受けた児童生徒がおりましたので,それに対しましては,県の負担や,あるいは教科書発行会社の善意等によりまして,新しい教科書を速やかに無償で補給し,授業に支障が生じないよう措置したところでございます。
なお,県立水海道第二高等学校の鬼怒川の河川敷にあります第二運動場及び自然博物館の菅生沼ふれあいの橋が冠水いたしましたが,これらにつきましては,いずれも冠水を予測してつくられているものでございまして,水が引いた後,直ちに原状回復のための措置をとったところでございます。
次に,本会議の質問で取り上げられました学校給食に使用するポリカーボネイト製食器からの内分泌攪乱物質,いわゆる環境ホルモンのビスフェノールAの溶出についてでございます。
内分泌攪乱物質のメカニズムにつきましては,国において現在研究中でございます。まだ,その結果は出ておりません。しかしながら,本県の学校給食においては,全国的に見ましても高い使用状況であることから,教育庁内に食器に関する研究会というものを設けまして,幼稚園,社会教育施設等の食器の使用状況等を調査するなど,情報の収集を行っているところでございます。
次に,児童生徒の不登校についてでございますが,国におきまして,平成9年度の公立小中学校長期欠席等に関する調査結果がまとまり,発表されたところでございますが,それによりますと,30日以上の小中学校の不登校児童生徒数は,10万人を超す状況まで至っておるということでございます。
本県の不登校児童生徒数は,小学校で 591人,中学校で 2,725人でございまして,全国と同様年々増加しておりますし,なおかつその不登校率が全国より高いということでございまして,極めて深刻に受けとめておるところでございます。
県といたしましては,不登校対応の実践事例集の作成配布とか,適応指導教室の設置促進及び保護者に対します理解啓発用のリーフレットの配布など,従来の対策に加えまして,本年度からは,各教育事務所や教育研修センターで設けております相談窓口の相談時間の延長を行いましたり,また,不登校児童生徒への自然体験,社会体験等を実施して学校への復帰を早めるなどの新たな対策に取り組んでいるところでございます。
次に,今後の県立高等学校のあり方について御審議いただきます茨城県高等学校審議会についてでございますが,去る8月11日に第1回の総会を開催したところでございます。教育関係団体の代表者,学識経験者,それに産業経済関係団体の代表者など35人の方々に委員をお願いし,生徒減少期における県立高等学校の質的充実を図るための学校の適正配置,適正規模及び社会変化等に対応した学校,学科のあり方,その2つについて,本年度と来年度の2カ年にわたり御審議いただくこととしているところでございます。
次に,来年度の県立高等学校の生徒募集でございますが,中学校卒業予定者の減少に伴いまして,11の学校において各1学級ずつ,11学級を減ずるとしたところでございます。各高等学校の募集定員につきましては,11月下旬に発表すべく準備を進めておるところでございます。
次に,笠松運動公園内への室内水泳プール・アイススケート場の整備についてでございます。御承知のとおり,インターハイを目途に整備しようということで進めておるところでございます。
このほど基本設計がまとまりましたので,お手元に資料をお配りしてございます。それの図面の方を見ていただきたいと思いますが,笠松運動公園基本設計平面図と書いてありますが,真ん中に赤い線がございます。その上が既存の運動公園でございまして,赤線より下の部分が拡張して整備を進めようというところでございます。その拡張部分の一番下の方に,屋内水泳プール・アイススケート場の位置が記されてございます。
その次の図面を見ていただきたいのですが,これが外観のイメージパースでございます。この図面の中央にあります2つの施設がプールとアイススケート場でございまして,向かって左側,大きい方がメーンアリーナ,右側の小さい方がサブアリーナでございます。全体両方足しますと,1万 6,700平米でございます。
メーンアリーナの方にプールがあるわけでございますが,可動床,プールの床が上がるようになっておりまして,春と夏のシーズンには水泳プールとして,秋から冬にかけましてはアイススケートのリンクとして使用するということで,併用として考えております。
サブアリーナのサブプールでございますが,これも50メートルプールでございます。年間利用が可能でございまして,その中も一部可動床などを設置して,使いやすいようにしておるところでございます。
また,メーンアリーナ,サブアリーナともに,自然採光が入るように,それぞれ両面向かって,大きい方ですと左側の方──川じゃないですが,調整池でございますが──に面した方が窓になっております。ガラスです。それから,こちらはごらんになれますが,サブアリーナの方も外側は窓になっている,ガラスになっているということで,採光の配慮をしております。それから,サブアリーナの方は,上に明かりとりの窓があるようになっております。
次に,全国高等学校総合体育大会,いわゆるインターハイでございますが,本年は,香川県を中心とする四国4県で去る8月1日から23日まで行われたところでございます。本県勢では,成績について申し上げますと,水泳の女子飛び込み学校対抗の部で県立水戸第三高等学校が,また同じく個人女子高飛び込みの部で同校の荒井伴子選手が優勝しました。また,レスリングの男子団体の部で霞ケ浦高等学校が優勝,クラス別では,76キログラム級で同校の小幡邦彦選手が優勝するなど,顕著な成績をおさめてきたところでございます。
次に,リトルリーグ関係でございますが,米国のペンシルベニア州ウイリアムズポートで開催されておりました,リトルリーグ野球ワールドシリーズでございます。先月,日本を含む極東地区6カ国を代表して,この大会に本県の鹿島リーグが出場いたしました。そして,日本で22年ぶりの決勝進出を果たし,準優勝という快挙をなし遂げたわけでございます。
ちなみに,優勝は米国の東部チームでございました。
最後に,芸術・文化の関係でございます。天心記念茨城賞についてでございますが,お手元に2枚のこういうものが配付してあろうかと思います。1枚目の方が,第4回天心記念茨城賞ということで,それをひっくり返していただきますと,今回の受賞作品でこういうものがございます。
この第4回天心記念茨城賞についてでございますけれども,去る9月1日に東京都美術館で開催されております再興美術院展の会場におきまして,お手元にお配りしてございます資料のとおり,日本美術院招待作家でございます小谷津雅美さんという方の作品でございます「終宴」に決定いたしたところでございます。
なお,この再興第83回の院展でございますが,東京の院展が終了しますと,全国に巡回展を行います。12カ所で行う予定になっておりますが,本県においても,初めてこの院展の巡回展が天心記念五浦美術館を会場として開かれます。期日は,来年の3月11日から28日までの期間,開催されるものでございます。ぜひごらんいただきたいと存じます。
また,天心記念五浦美術館の入場関係でございますが,御承知のとおり昨年11月8日に開館いたしましたが,開館以来 200日目に当たります本年の去る7月7日に,入館者数30万人を達成したところでございます。これは,ほかの館と比べまして,過去5年間に開館しました公立の美術館の中で最も短期間に30万人を達成したという記録でございます。これからも,1人でも多くの県民の皆さんに親しんでいただける美術館となるよう努めてまいりたいと考えております。
それでは,本日お願いしております議案の方の説明に入らせていただきたいと思います。
お手元の議案1 をお願いしたいと思います。
目次をごらん願います。教育委員会でお願いしております議案は,一番上の第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号),それから真ん中より下の方になります第 129号議案茨城県県立学校設置条例の一部を改正する条例,それから下の方にございます第 137
号議案工事請負契約の締結について,以上予算案1件,条例1件,条例以外の議案1件の計3件でございます。
それでは,恐れ入ります,1ページをごらんいただきたいと思います。
第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号)でございます。続きまして,6ページに移らせていただきます。下の方に,12款教育費がございます。歳出でございますが,補正額は13億 5,753万 7,000円の増となっております。内訳としましては,そこに書いてあります1項の教育総務費から次のページの7項保健体育費まででございまして,補正の増減額はそこに記載のとおりでございますので,ごらん願いたいと思います。
次に,11ページに移らせていただきます。第3表地方債補正の中身でございます。
まず,11ページの上から14行目,中ほどで高校整備事業,それから下から2番目の臨時高校整備事業が教育委員会関係でございまして,補正額は,それぞれそこに記載のとおりでございます。
なお,今回の補正予算の内容につきまして,概略御説明申し上げますと,まず経済対策がございます。その関連経費といたしましては,おおよそ8億 9,000万円余の予算でございます。
主なものといたしましては,県立高等学校の体育館改築を前倒しで整備する体育館改修費,それから,県内公立中学校に心の教室相談員を配置し,その活用と効果について実践的に調査研究を行う生徒指導相互推進費などでございます。
その経済対策関連以外の経費でございますけれども,4億 6,000万円余をお願いしてございます。
主なものといたしましては,私立学校運営費等に助成する私立高等学校等経常費補助,それから,県庁跡地の暫定利用のため県議会議事堂を図書館として活用させていただく図書館整備事業などでございます。
予算につきまして概要を御説明申し上げましたが,議案の詳細につきましては関係課室長から説明申し上げますので,御審議のほどよろしくお願いいたします。
78 ◯久保田委員長 次に,武類総務課長。
79 ◯武類総務課長 それでは,総務課関係について御説明いたします。
議案概要説明書3 の95ページをお開き願いたいと思います。
上から,私学振興費の補正でございますが,備考欄の私立高等学校等経常費補助ほか3つの補助事業がございますが,これらはすべて児童生徒数を算定基礎としております。人数が,今年5月1日を基準日とする学校基本調査によりまして人数が確定しましたので,これに伴う増額補正でございます。
補正の内訳でございますが,備考欄をごらん願いたいと思います。まず私立高等学校等経常費補助でございますが,これは私立の幼稚園及び小中高等学校に在籍する幼児,児童生徒数の確定によるものでございまして,補正額は3億 8,605万円でございます。
次の私立幼稚園特殊教育補助でございますが,これは障害を持つ幼児の在籍数の確定によるもので,補正額は 2,090万円でございます。
次の県私立幼稚園連合会補助でございますが,これは学校法人立以外の幼稚園に在籍する幼児数の確定によるもので,補正額は25万 4,000円でございます。
次の学校法人立専修学校運営費補助でございますが,これは学校法人立専修学校に在籍する生徒数の確定によるもので,補正額は87万 5,000円でございます。
以上,総務課合計といたしまして4億 807万 9,000円の増,内訳でございますが,特定財源が 5,238万 1,000円の増,一般財源が3億 5,569万 8,000円の増でございます。
総務課関係は以上でございます。よろしく審議願いたいと思います。
80 ◯久保田委員長 次に,大森財務課長。
81 ◯大森財務課長 それでは,財務課関係につきまして御説明申し上げます。
議案概要説明書3 の同じく95ページをお開き願います。
下から2行目に記載しております小学校費 2,485万 6,000円の減,中学校費 2,485万 9,000円の増,次の96ページで,高等学校総務費 902万 3,000円の減となっておりますが,いずれも研修旅費などの所要額の確定に伴いましての旅費の内容補正でございます。
次の高等学校建設費8億13万 8,000円の増でございますが,内訳といたしましては,最初の体育施設整備費6億 6,846万 9,000円の増は,国の総合経済対策の一環としまして,江戸崎高等学校の体育館改修工事が国庫補助事業に採択をされましたことに伴いまして,工事の一部を前倒しで行うための補正でございます。
次の校舎等整備費1億 3,166万 9,000円の増でございますが,国の総合経済対策に呼応しまして,藤代高等学校と岩井高等学校の部室を前倒し整備するための補正でございます。
次に,盲ろう学校費 288万 2,000円の増,養護学校費 3,029万 4,000円の増でございますが,備考欄にあります旅費につきましては,先ほど申し上げました小学校費などと同様に,研修旅費などの所要額の確定に伴う旅費の内容補正でございます。
また,養護学校費の就学奨励費につきましては,支給対象人員,それに国庫補助単価の確定によるものでございます。
財務課計といたしましては,予算額で8億 2,423万 4,000円の増,特定財源で5億 7,761万 2,000円の増,一般財源2億 4,662万 2,000円の増でございます。
以上が,財務課関係の補正予算の概要でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
82 ◯久保田委員長 次に,児嶋生涯学習課長。
83 ◯児嶋生涯学習課長 生涯学習課関係につきまして御説明申し上げます。
同じく,議案概要説明書3 の97ページでございます。
上から3行目,社会教育施設費 2,537万 9,000円の増でございますが,県庁跡地の暫定利用のため,県議会議事堂を図書館に転用するために要する補正でございます。
内容といたしましては,議事堂の図書館整備に係る改修工事の基本設計を本年度実施し,平成13年度オープンを目途に県立図書館としての機能向上とサービスの充実を図ろうとするものでございます。
以上が,生涯学習課関係でございます。よろしくお願いいたします。
84 ◯久保田委員長 次に,坂本保健体育課長。
85 ◯坂本保健体育課長 引き続きまして,保健体育課関係につきまして御説明申し上げます。
議案概要説明書3 の同じ97ページの中段でございます。保健給食振興費の学校保健費 210万円の増でございますが,国の補正予算に伴い事業化いたしました,心の教室コンピューター設置活用調査研究事業費の内示に伴う補正でございます。これは国からの委託事業でございまして,中学校3校の保健室にコンピューターを設置し,保健教育に関する資料や教材等を収集するなど,コンピューターをどのように活用していくか,3 カ年にわたり調査研究する事業でございます。
以上,保健体育課関係の説明を終わらせていただきます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
86 ◯久保田委員長 次に,北島参事兼指導課長。
87 ◯北島参事兼指導課長 続きまして,指導課関係お願い申し上げます。
97ページの中ほどからでございます。
今回の補正は,教育指導費のうち現職教育費に係る補正でございまして, 9,774万 5,000円を増額しようとするものでございます。ここに記載はございませんが,内容が2つございまして,1つが,スクールカウンセラー活用調査研究,これは国の事業ですが,調査研究に係る1校当たりの委託単価の変更に伴う 144万円の増額でございます。
もう1つが,国の補正予算に伴いまして事業化しました心の教室相談員活用調査研究,これの実施に伴う委託費 8,862万円の増額でございます。この心の教室相談員活用調査研究では,公立中学校において,生徒が悩みなどを気軽に相談し,話すことができ,ストレスを和らげることのできる第三者的存在となり得る方を相談員として配置しまして,その活用方策や効果について調査研究を行うものでございます。
次に,心の居場所づくり総合推進事業費 3,650万円の増額は,国から委託を受けまして,不登校児童生徒の学校復帰を図る上で効果が大きいとされる自然体験や社会体験のあり方について調査研究を行うものでありまして,龍ケ崎市と古河市において実施を予定しております。
恐れ入りますが,次の……失礼しました。心の居場所づくり総合推進費 365万円でございます。訂正させていただきます。間違いました。申しわけございません。
次,98ページお願いいたします。
各種教育推進費 403万 5,000円でございますが,これは国の補正予算に伴い国から委託を受けまして,登校拒否児童生徒の学校復帰を援助するための施設であります適応指導教室にマルチメディアの利用環境を整備しまして,その活用を通して得られる効果等について研究を行うものでございまして,つくば市が設置する適応指導教室での実施を予定しております。
指導課関係は以上でございます。よろしく御審議のほどお願いします。
88 ◯久保田委員長 次に,小林特殊教育室長。
89 ◯小林特殊教育室長 続きまして,特殊教育関係の議案について御説明をいたします。
恐れ入りますが,議案1 の55ページをお開き願います。
第 129号議案茨城県県立学校設置条例の一部を改正する条例についてでございます。改正の内容でありますが,茨城県立水戸高等養護学校の設置に伴い,名称と位置を規定するためのものでございます。
校名をつけるに当たりましては,地名では歴史的な名称等いろいろな面から検討し,また他県の高等養護学校の名称等を参考にしながら,最終的には,高等養護学校の所在地であります地名水戸を入れまして,茨城県立水戸高等養護学校と名称をつけたわけでございます。
なお,開校は,平成11年の4月になります。
以上,特殊教育関係の議案でございます。よろしくお願いいたします。
90 ◯久保田委員長 次に,大森財務課長。
91 ◯大森財務課長 それでは,同じく,議案1 の77ページをお開き願います。
第 137
号議案工事請負契約の締結についてでございます。これは,県立水戸第一高等学校管理・特別教室棟改築工事を,日立市幸町3丁目3番6号,株式会社山形工務店,代表取締役山形晴一と6億 2,286万円で工事請負契約を締結するものでございます。
以上で,第 137号議案の説明を終わらせていただきます。よろしくお願いします。
92 ◯久保田委員長 以上で,執行部から説明聴取を終了いたしますが,説明漏れはございませんか。──。
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93 ◯久保田委員長 ないようですので,これより質疑を行います。
質疑などがありましたら,お願いをいたします。
黒部委員。
94 ◯黒部委員 8月に入って,県の学校適正規模その他につきまして,学校教育審議会に諮問をしているということでございますが,そのような形の中で,どういう……メンバーは前と同じかどうか,それらについて伺います。
95 ◯稲葉高校教育課長 御質問は高等学校審議会ということで,委員のお話ありましたように,8月11日に第3期の高等学校審議会の第1回総会ということで今年度スタートいたしました。
諮問事項につきまして申し上げますと,1つは,生徒減少期における県立高等学校の質的充実を図るための学校の適正規模,適正配置について,2つ,社会の変化や生徒の能力,適性等の多様化に対応する学校・学科のあり方について,この2つの内容でございます。
審議会の開催期間は,平成10年度,11年度と2カ年。実質8月スタートですので,1年と七,八カ月という予定でおります。実際の開催予定は,総会及び実質的な審議をしていただく部会を含めまして10数回を予定しております。
なお,諮問事項の1につきましては,上半期といいますか,10年度末には中間まとめとして御報告をいただき,11年度末,すなわち12年の3月には,2つの諮問事項について合わせた答申をいただく予定になっております。
また,審議会のメンバーにつきましては,先ほど第3期と申し上げましたけれども,高等学校審議会の第1期と申し上げますのは,昭和62年から平成元年度までに実施したのが第1期,その前には高等学校編成審議会とか産業教育審議会等ございまして,それが合わせて高等学校審議会ということで統一されたものでございます。第2期は,平成5年度,6年度で,この際は全日制の単位制高校とか総合学科について審議をしていただきました。メンバーにつきましては,審議会の規則によりまして35名以内ということで,今回,35名の委員に委嘱並びに任命という形でお願いしております。
内訳といいますか,委員の選出母体といいますか,産業経済関係の代表者,先ほど教育長のあいさつにもありましたように,教育関係団体の代表者が6名,行政機関の職員が3名,学識経験者が20名,この学識経験者には,県議会の方にお願いしまして,4人の議員の方々に委員として参加してもらっております。
以上,概要でございます。
96 ◯黒部委員 そうすると,適正規模,配置ということになると,ここ2年間ぐらいの小中学校の生徒の数が移行がわかっているわけですね。そういうことも踏まえて再編ということで,今すぐということではなくて,それをどうやっていくかということが重点になるわけですか。
97 ◯稲葉高校教育課長 これから,進行は部会長──茨大の菊池学部長にお願いしておりますけれども──にお任せするわけですが,事務局といたしましては,この諮問の理由としまして,生徒減少傾向が極めて大きい状況にある中で,高等学校の生徒……黒部委員の方からお話ありましたように,当然,小学校の生徒が各学年順次減っていく状況にある,ひいては高等学校の生徒が減ってくるという中で,県立学校の学級減を実施して生徒減少に対応してきているわけでございますが,その傾向が,平均しますと,平成元年度の中学校卒業者約4万 9,000人をピークに,少なくとも平成17年度,18年度までの傾向を見ますと,平均,毎年約 1,000人の中卒者の減という傾向がございまして,これに学級減で対応していきますと,まずは間違いなく,本県の 111校の学校規模が平均的に極めて小さくなっていくと。
例えば小規模校の3学級とか4学級の学校を学級減しますと,2,1とかということも考えられるし,現在ある8学級,9学級,10学級の学校も小さくしていかざるを得ないと。そういう県全体の県立学校の規模縮小が予想されております。
そういうことから, 111校の今後の適正規模学級数はどのくらいが適切であるかとか,あるいはひいては適正配置についても検討の話題に出るのではないかと考えております。
98 ◯黒部委員 先ほど教育長から話がありましたとおり,11年度の生徒募集,学級減についても,今のところは学級減で対処していると。しかし,この審議会に諮って,場合によっては統廃合という形まで出てくるのではないかと思いますが,その結果を見てからでしょうし,もう1つ,中央教育審議会におきましては,教育の中身の問題でいろいろ論争されておりますので,そういうものを含めて審議会でやっていくということが大切かと思います。
そして,今後のことでございますが,例えば県北地方の場合には廃止されたり統合されていくということがあったり,あとは中高一貫教育ということも言われておりましたが,中高一貫教育というものは余りうまくいきそうもないという答弁がこの前あったような感じがしたのですけれども,そういう点も含めてのいろいろ審議がなされるということでございますか。
99 ◯稲葉高校教育課長 黒部委員御指摘のとおりでございます。
100 ◯黒部委員 確かに, 111校になって,野球なんかでも何校から何チームの中で出ているということになると,茨城もかなり人口的にふえて,一時は 100以上の高校になったというわけでございますが,ただ南北の格差が大き過ぎるということで,そうはいいましても,まだ県南地方はふえる可能性はあると。しかし,県北地方は少なくなってくる可能性が十分だということも踏まえた場合に,それをどうしていくかということが,私ども大きな関心事でございますので,そういう点も含めながら,答申を得て,段階においては議会等ともいろいろ……審議中ではあるわけでございますが,その審議の途中においても報告しながら,どういうふうにすべきかという形の中で論議をしていただきたいと思います。
それについては……。
101 ◯稲葉高校教育課長 審議会の進行運営につきましては,事務局といたしましては,他県でも,このような形での審議会の進行,あるいはその審議会の答申を受けた上での教育委員会の別組織での検討の形で進められているということで,そういう情報も部会の方に提供しながら,部会の審議については自由闊達な御意見をいただきまして答申をいただいて,それに基づいて教育委員会で改めて検討するにしても,いろいろ各界からの御意見をちょうだいしながら,慎重に取り組んでいきたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
102 ◯黒部委員 特に地方の地域,また古い高校等もあるわけでございまして,その学校,会長じゃないけれども,寮制にすれば解消することもあるというような……。
例えば水農等は,今,非常に進学希望者が多くなっているわけでございまして,農業学校少なくなったんですけれども,水農に関しましては競争は激しいのです。それは寮制ということもありますので,そういうとらえ方もあるということで,いろいろな角度で検討をしていただきたいと思います。その問題はよろしくお願いいたします。
もう1つ,ちょっと聞きたいんですけれども,小中学校の授業に,スポーツインストラクターや調理師とか陶芸家,こういう民間……これは市町村で募っているということですけれども,実態はどうなっているか,お聞きしたいと思います。
103 ◯大鳥居義務教育課長 これにつきましては,社会人による学習支援事業ということで,本年度から小中学校でやらせていただいております。
従来,教職員の場合は,免許を持っていて,その免許の教科を指導するということが原則でありました。この支援事業につきましては,免許を持たないのですけれども,多様な教育活動を展開するために,学校外から幅広い経験を持った,すぐれた知識技能を有する社会人を迎え入れ,学校教育の多様化への対応とその活性化を図るということで始めております。
104 ◯黒部委員 現在,何校かやっているのですか。
105 ◯大鳥居義務教育課長 8月1日現在でございますけれども,小学校が23校,中学校が9校,計32校ほどで,人数にいたしますと,小学校が34人,中学校が24人の58人で,時間でございますが……先ほど申し落としましたけれども,これにつきましては非常勤講師ということで時間単位で採用しているものでございまして,現在, 1,196時間ほど採用したものがございます。
8月1日現在実施しているということではなくて,8月1日現在の計画数,年内の計画数でございます。
106 ◯黒部委員 実質やっているところの報告で,こういう成果が上がりそうだと。ことしの8月からですか。そうすると,まだ正確というわけにはいかない,実際……。
107 ◯大鳥居義務教育課長 実施したものは現在1校ほどございまして,これは7月に小学校で水泳指導ということで,インストラクターをしている方を採用しております。
なお,今後,9月以降,今のような計画で実施するということで考えております。
108 ◯久保田委員長 今橋委員。
109 ◯今橋委員 先ほど五浦の美術館の新しい受賞者のお話お聞きしましたけれども,この審査委員の中心が平山先生だと思うんですが,茨城県の近代美術館あるいは五浦美術館におきまして,平山先生の作品は具体的に幾つか持っておられるのですか。
110 ◯小野瀬文化課長 現在のところ,平山先生の作品は所蔵してございません。
111 ◯今橋委員 今,いろいろな面で過去の展覧会なんかで評価されている方見ますと,やはりそれなりにその時期を風靡した方が高い評価を受けて,また多くの来館者の注目を浴びていると思うんですけれども,現在,茨城県と平山先生の関係というのは,あの美術館つくるときから極めて深いつながりのもとにあの美術館ができ,なおかつ審査委員長の立場で平山先生がかかわっている現状において,本県の美術館,美術品の収蔵の中に,平山先生の作品が今もって1点もないというのは,ある意味では美術館の収集に関しての方針があって,それで平山先生の作品は意識的にそのレールに乗らないから入れないのか,それとも買おうと思っても買うことができないのか,その辺はどうでしょうか。
112 ◯小野瀬文化課長 平山先生の方には,今お話し申し上げましたとおり作品は所蔵してございませんが,開館記念に当たりましてそういった制作などをお願いしたりしているところなんですが,大変に先生のお仕事の方がお忙しい状況にありまして,なかなか円滑に進んでいない現状でございます。
113 ◯今橋委員 ぜひとも他県から比べて,取手のキャンパスもあることに合わせて,茨城県と平山先生の関係というのは,審議会の委員長とかいろいろな意味でかかわりの深い先生だと思いますので,そういう格好の使い方だけではなくて,きちんと先生の作品が茨城県で収集されるということにつきましては,非常に大事な対応じゃないかと思いますので,ぜひとも予算づけもひっくるめて,この件につきましては計画的な作品収集を強くお願いしたいと思います。
続いて,笠間のアート館に関してお伺いしたいと思いますが,今もって仮称のアート館でこの事業は進めておられるわけですか。
114 ◯小野瀬文化課長 現在のところ,名称は,(仮称)アート館で進めさせていただいております。
115 ◯今橋委員 陶芸部門等で非常に注目を浴びている事業だと思いますので,ある意味で公募もひっくるめて,このアート館について,いつまでも仮称という格好ではなくて対応された方がいいんじゃないかと思います。
また,下館の美術館なんかに比べますと,茨城県の近代美術館は陶芸関係の収集内容が極めて貧弱じゃないかという感じがするのですけれども,このアート館の開設に合わせまして,特別に予算措置等を考えながら作品収集をやられておりますか。
116 ◯小野瀬文化課長 現在のところ,平成12年の春に開館を目標にしてございますが,それに向けまして,計画的に今年度から作品収集に努めてございます。
なお,前回の委員会のときにお答えしましたように,できるだけ立派な方の作品を集め,情報発信できるようなすばらしい陶芸の美術館にしたいと考えております。
117 ◯今橋委員 次に,笠松運動公園の屋内プール,メーンアリーナについてお聞きしたいと思います。
このサブプールに関しましては,部分的な可動床ということになっているようですけれども,今回つくる50メートルの25メートルという極めて大きなプールは,つくる目的は,もちろんインターハイが目の前にあるということはわかりますけれども,インターハイが終わってしまった後,県民の皆さんはどういう格好で使うプールの整備を考えていますか。
118 ◯久保田委員長 大和田全国高校総体準備室長。
119 ◯大和田全国高校総体準備室長 笠松で現在計画しておりますプールでございますが,これについては,今,委員からお話がございましたように,インターハイのプール会場ということで整備しておるわけでございます。目的としましては,平成14年度のインターハイと合わせまして,全国大会が可能なプールということで進めておるわけでございます。
なお,メーンプールについては,先ほど教育長の説明にもございましたが,アイススケートということで兼用施設として整備してまいります。
将来的には,本県の競技スポーツと生涯スポーツの振興に資するということで進めてまいりたいと思います。基本的な役割としましては,繰り返しになりますが,全国大会のビッグイベントが開催できる施設,それから競技スポーツの振興,県民の生涯スポーツの振興という形で運営してまいりたいと思っております。
120 ◯今橋委員 実際,私も20数年間プールの指導やっておりまして,練習をする人たちがコースを使う場合には,基本的に何キロ何十分という時間をエンドレスに泳ぐ関係がございまして,大体1コースに3人とか4人という人たちが入ると,それでそのコースは押さえられちゃうんです。ですから,10コースですから,30人とか40人の人たちが30分,1時間使うということはあり得ると思うんですけれども,ある意味でこの50メートルのプール,これだけの面積のものを……もう1つは,子供プールがない場合には,子供たちとか家族とかが使える状態というのは非常に大事だと思うんです。
それで,可動床と言いましたけれども,これは冬スケートに使うから上がったり下がったりするのであって,50メートルプールの前後の25メートルが,今言った児童とか子供とか泳ぐ方に合わせてコースごとに動くような状態になっているのかどうか,お聞きしたいと思います。
121 ◯大和田全国高校総体準備室長 メーンプールとサブプールと,2つ,50メートルプールができるわけでございますが,サブプールの方につきましては,一部可動床ということで,幼児などもできるような形で進めております。サブプールの方は,単水路コースというのですか,25メートルコースが区分けできるようなプールと,あるいは板飛び込みのできるような部分もということで,いろいろな種目に対応できるような施設と考えております。
122 ◯今橋委員 例えば年間を通して飛び込みをやるという場合には,基本的には下で子供たちが泳ぐということは絶対にあり得ないと思いますから,そう考えますと,目的が,確かにインターハイというものがあって,しかもその室関係の皆さんがつくっている事業ですから,それはそれなりの機能を持ったものでなければいけないと思いますけれども,年間を通して,しかも重油とかで温水にするようなときに,1年間を通してだれがどんな格好で使うのかというと,私は,やはり住民の皆さんとか,あるいは子供たちとか家族の人たちが使える状態になって初めて意味のある施設になると思うんです。
そういう面では,この50メートルプールの方につきましても,例えば10コースのうち4コースとか5コースは,今言った遠距離を泳ぐトレーニングの人たち,あとの半分については子供たちや家族が生涯スポーツとか健康スポーツのような格好で使えるという状況でないと,基本的に危なくて子供たちは近寄れない。そして,大変なお金がかかるプールを特定の人たちがいつも毎日使うような格好で占有されるという状態が十分に考えられますので,この件に関しましては,施設をつくるところからきちんと,運営あるいは使用状況を考えてやっていただきたいと要望いたします。よろしくお願いいたします。
123 ◯久保田委員長 海野委員。
124 ◯海野委員 この22町歩の拡張についてお尋ねをしたいと思います。
まず,現在,用地はどのくらい確保できているのか,進捗状況につきましてお尋ねいたします。
125 ◯大和田全国高校総体準備室長 現在の用地の取得状態でございますが,地権者総数 146名ございますが,そのうち 140名,率にいたしまして95.9%となっております。面積においても,96.7%の取得状況でございます。
126 ◯海野委員 そこで,高校総体ここをメーンに行われるわけですけれども,この南側に面して,通称県道瓜連馬渡線ですか,この方に面して屋内プールができ,そして聞くところによると管理棟なんかもこっちにもってくるんだという話でございますけれども,メーンの入り口というのはこっちになってくるんですかね。
127 ◯大和田全国高校総体準備室長 入り口としましては,図面で見ますと下側になりますが,県道瓜連馬渡線のところにプールに入る部分がございます。それと,通称マラソン道路ということで,右ですか,こちらに第4駐車場というのが表示されておるかと思うんですが,こちらの方も駐車場として利用できるようになっております。ただ,プールとしましては,瓜連馬渡線の方から入るところがプールの入り口と考えてございます。
128 ◯海野委員 今,今橋委員からも,このプールの問題についていろいろ話出ましたけれども,プールは,年間運営管理費というのはどれくらいかるものなんですかね。それが1つです。
それから,このプール,ふだんは県民に対して開放するんでしょうけれども,有料なのか,多分有料だと思うんですけれども,有料だとすればどれぐらいの料金体系でもっていこうとしているのか,お尋ねしたいと思います。
129 ◯大和田全国高校総体準備室長 運営管理費につきましては,まだ正確な数字は出ていない状況でございますが,おおよそ3億 5,000万円ほど見込んでおります。
それから,施設の利用についての料金体系ですが,これらについては,今後,他県の施設などを調査しながら本県のプールの利用料を定めていきたいと考えております。
130 ◯海野委員 わかりました。なるべく安く,広く多く利用できるように設定を願いたいと思います。
あと,今の県道瓜連馬渡線の方からのプールへの進入路,今でもこの県道瓜連馬渡線非常に混雑しているんですね。6国の方は4車線になっているわけでございますけれども,この通称マラソン道路,それからこの瓜連馬渡線,どっちも片側1車線ずつ,2車線の十文字になっておりまして,この辺が非常に朝夕今でも混雑している。そこに,また総体が仮に入ってくるとするならば,この時期,あるいはまたふだんでも,こういったものが新たに加わってくることによって,より一層の交通混雑が予想されると。だとすれば,その抜本的な解決にはならないにしても,とりあえず県道瓜連馬渡線の6国の孫目の十文字から通称マラソン道路とのこの間,せめてこれだけを4車線にするように,これは土木委員会ではありませんからお尋ねするわけではないんですけれども,せめてこの間4車線にするように土木部とよく話を詰めてほしい。そうしないと,これはにっちもさっちもいかない。この期間はなお一層それを感じるし,ふだんでも非常に混雑しているということを踏まえて,土木の方とよく相談してほしいとお願いをするものでございます。
それと,全く別なんでございますけれども,実はきのう,小林特殊教育室長ともども,教育長,知事のところに,この10月からニュージーランドで行われますパラリンピックに日本代表として出場する友部東養護学校の吉田君を案内して,そこで改めて感じたり知ったりすることからお尋ねするわけでございますけれども,ことしの春先にはパラリンピックの冬季大会があると。それから,この10月17日からは,知的障害者のゆうあいピックが我が茨城県笠松運動公園を中心に開かれるということでございまして,現在,その養護学校等に,スポーツの指導員といいますか,あるいはスポーツを直接指導できるような,携わることができるような先生というのは,いろいろな養護学校あるわけでございますけれども,どれぐらい現況張りついているのか,お尋ねしたいと思います。
131 ◯小林特殊教育室長 養護学校のスポーツに関する指導員の件でございますけれども,養護学校では,現在,保健体育の教員免許状を有している者が89名おります。これは全部教員でございます。この先生方が,それぞれゆうあいピックの大会の選手に出る児童生徒の指導に当たっております。
ちなみに,ゆうあいピックに出る特殊教育諸学校の児童生徒でございますけれども,全体で 115人がエントリーをしております。種目としては,陸上とか水泳等,ほか10種目等ございます。
以上でございます。
132 ◯海野委員 89名が,それぞれ養護学校で指導に当たっているということでございますけれども,それはそれで行っていると思うんですけれども,反面,養護学校の数に合わせての指導員の先生の数から比較すると,非常に少ないんじゃないのかなということを感じるわけでございます。今,障害者のスポーツというものの必要性,大切さは,本当に社会的なニーズということでございます。あるいはまた,障害者がスポーツを通してより生き生きと生きられるような,あるいはふだんの学園生活が楽しめるようなことがより大切かと思うわけでございます。そういった観点から見ると,スポーツのハード部分,施設等の整備が,いま一つ欠けているような部分があるのではないのかなと。
例えばきのうの子供でいえば,プールにしても,町場の民間のプールに行って一生懸命努力研さんしている,指導を受けているということを聞くと,別に各養護学校にプールを全部つくれという意味ではないにしても,それなりの施設の充実ということも大切じゃないかと思うわけでございます。その辺のところどういう認識でいるのか,これは財務課長さんかな……。
133 ◯大森財務課長 養護学校へのプールの設置ということでございますが,現状では,整備済みの学校は7校ということになっておりまして,確かに少ない状況になっております。
プールをつくるには,何と申しましても,まずは敷地,校地の問題がございます。現在の養護学校などにつきましては,大部分が敷地的に狭隘の状況の中で設置されておりまして,なかなか直ちに整備していくということは難しい状況にあります。
実際に,授業などにつきましては,そういう状況から,公的な他の施設,市町村のプールとか,あるいは校内での組立式でということでございますので,委員おっしゃられておりますような泳ぐ目的のプールにはちょっとなじまないわけでございますが,そういう公的な施設などで授業を行うということでございまして,プールの設置状況は少ない状況にあります。
134 ◯海野委員 要望で終わりますけれども,例えば今度の常澄なんかの高等養護学校,多分プールはできるんじゃないかと期待しておりますけれども,高等養護学校という名がつく,せめてそういう高等養護学校には,普通の養護学校も含めてございますけれども,とにかく子供たちがスポーツする喜びを感じることができるように,ハード,ソフト両面から十二分に整備してほしいなとということをあえて教育長にもお願い申し上げまして,質問を終わります。
135 ◯久保田委員長 本澤委員。
136 ◯本澤委員 それでは質問させていただきますが,先ほど来から,インターハイに伴う笠松運動公園の新設化,改修工事の問題等が出ております。大変立派な体育施設ができて,インターハイをやるにしても恥ずかしくない施設ができ,その後の利用方法等も考慮しての設計であること,本当に喜ばしく思っております。
それに伴って,インターハイに来るお客さんが,過日の本会議で,つくば市の国際会議場ができるとともに宿泊施設とか観光宿泊者の施設はどうなっているんだという質問もありましたけれども,インターハイのときに,選手諸君,また随行員,それに伴う父兄,あらゆる方が来県されると思います。これに対しての宿泊関係についてどのような考えを持っているのか,まずお伺いいたします。
137 ◯大和田全国高校総体準備室長 宿泊関係についてでございますが,準備室といたしましては,これから高校総体に伴う茨城県の準備委員会を設けまして,その中で,専門的に宿泊についての検討委員会を設けるわけでございます。選手,役員として本県に来県される方は,約6万名と伺っております。
したがって,その方々が,インターハイは8月1日から約20日間行われますので,その間それぞれ茨城県内の各市町村へ宿泊するわけでございます。現在,県内の宿泊者数については5万 7,000人ほどとつかんでおるわけですが,日程等の調整などを含めまして,宿泊については,これから具体的に検討していくという状況でございます。
138 ◯本澤委員 今,数字的に聞き漏らした点があったかと思いますけれども,実は茨城県の環境衛生同業組合という組合があるんです。この方から,2002年のインターハイとワールドカップが同時で行われる年が来て大変なお客さんが来られると。また,望んでいるし,期待もしていると。その中で,現在の宿泊施設では,いろいろお客さんが来ても満足できるような施設が茨城県には数多くないということで,業界の中から,この機会を得てお客さんを迎えるにその施設の改善をしたいということで,県の方でどうにか考えてくれないかという要望というか,お話がありまして,観光協会の方と県の観光物産課関係等々と,また今の担当室長,教育庁の方と横の連絡をとって,環境衛生同業組合から要望が出ると思いますので,これを前向きに検討していただいて,そして来県された方々の不満がないような施設整備ができる可能性を持つような協力体制をとっていただきたい。
現在,徳川慶喜公のドラマに関して来県者が多いようでありますが,日帰りの方でなく,宿泊観光を目的として誘致しようじゃないかというのが,この茨城県の観光協会の方針でもありますので,どうかその点をお含みおいてよく検討していただきたい。これをお願いしておきます。
続いて,お尋ねいたします。先ほど来,水戸一高の施設について工事請負契約の提案がありました。原則的には私は賛成であります。だが,このことについて,この施設は新規に建てたのか,それとも建てかえたのか,そこのところをちょっとお伺いしたいと思います。
139 ◯大森財務課長 今度の水戸第一高等学校の改築工事は,従来ありました校舎を建てかえるものでございます。
既に,1期工事という形で半分ほどは終わっておりますが,残りの部分のものでございます。
140 ◯本澤委員 では,既存の建物が老朽化したから建てかえるという形ですね。
141 ◯大森財務課長 はい。
142 ◯本澤委員 それで,現在,県南地区,県西地区といいますか,直下型地震の範囲に入っている地域,エリアにおいて,学校の地震耐震に対する補強工事,それからいろいろな施設の整備をしているようでありますけれども,この施設整備はどの程度まで進んでおりますか。
143 ◯大森財務課長 いわゆる南関東直下地震対策指定地域内の整備状況でございますが,全体では,現在の計画では,校舎,体育館で13万 9,069平米と,ちょっと平米で申して失礼でございますが,そういう数字の整備を15年度までにしたいと考えておりますが,現在,9年度までで5万 6,000平米ほどでございまして,本年度は1万 6,000平米ほどの整備をしたいという考えでございます。
そういうことからしますと,残りますのが,現時点では6万 7,000平米ほどになろうかと思って,工事を進めております。
144 ◯本澤委員 私は数字に余り強くないから,何万平米と言われてもちょっとわかりませんが,現在改築する対象になっている学校が何校で,何棟あるか,そのうちの何%ができて,まだ何%が残っているんだと,それを完了させるのには何年までかかるんだという方法で説明をしていただかないと,大学出じゃないんだ,私は。数字に弱いんだよ。だから,実質的に言ってくれなきゃ理解に苦しむんだよ。それはそれでいいよ。
だから,今のところ,あと何年ぐらいかかるんだ。
145 ◯大森財務課長 現在のスケジュールからいきますと,15年度には終わりにさせたいという計画です。
146 ◯本澤委員 15年度には終わりにさせたいと。なるべく早く……これは予算も税金の関係でいろいろ大変だろうけれども,公共施設,特に学校教育は公共施設だから,いつ何のときに地震が来て子供らがけがするかわかりません。1年でも1時間でも早くやってください。
それというのは,今それを関連して聞くのは,水戸の一高が老朽校舎だからやったと。これは大いに結構なんだ。だけれども,実は県東地区にも老朽校舎はあるんだよ。耐用年数が来ていて改築しなきゃならないという校舎があるんですよ。だが,県南地区,県西地区の地震地域に優先的に予算を配分して,これができるまで待ってくれという話を聞いているので,私ら県東地区は待っていたんです。ところが,水戸の一高は何で早くやったんだ。おれは口が悪いから,知事がいるから早くやっちゃったなんて言ったらとんでもないよ。知事は茨城県全体の知事なんだから。どういうことでこれやったのか。
147 ◯大森財務課長 老朽校舎の改築の対象校を見ていく上では,当然のことではございますが,現在の校舎の建築年度の古いもの,そのほかに,同じ古い中でも老朽度合いというもの,結果的には30数年たちますと差も出ております。
例えば内外壁の亀裂とかの出ぐあいというものも勘案いたしましたり,それから老朽改築をする時期にある学校の他の事業,例えば産業教育関係の施設をつくるということとか,あるいは県内各高等学校の配置されております地域バランスということも見ながら,建築する学校を決めてきておるわけでございます。
大前提としましては,建築年度の古いものからということでございます。
148 ◯本澤委員 そういうことでやっているんだと思いますが,実は私は,県南地区のそういう校舎を早くやって,そしてそれ以外の県内の学校の施設整備を十二分に早急にやっていただきたいというのが,私の本音であります。
それというのは,先ほども,最近は生徒数が減っている,学級数も減らさなきゃならないと,こういう時代に,県立高校よりも私立高校の方が施設整備がよくなっている,教育環境の整備がよくなっている。そうすると,子供らは,そういう教育施設の充実したところ,先生がいい悪いは言いませんが,教育の仕方の上手な先生,こういうところへみんな子供らが行っちゃうんですよ。県立高校の校舎,教育施設整備がおくれていくと,県立高校は,生徒数が減っていくのに追い打ちをかけられちゃう。そうしますと,高校教育課長が心配しているように,学級数を減らしても,将来は統合するような羽目にならないとも限らない。ですから,老朽校舎になってきたところは,教育施設の充実をして私立高校に負けないような教育施設整備をしてもらいたい。
これは私立高校云々,県立高校云々じゃなく,地域の子供らを教育する場は,私立高校も県立高校も同じで競争するのはいいんだ。ただ,施設整備においては,その施設とか教え方がいい先生がいるところへ子供らがみんな寄っていっちゃうんです。すると,片方が空っぽになっちゃう。そういうことのないように,県立高校も磁石の力をよくして子供を引きつけるように,施設整備の充実を十二分に検討してもらいたい。
実は,こういう昔の話があるんです。現在の清真学園が,岩上知事さんが理事長になって建て始まったころ,鹿島高校の県立高校が木造校舎だったんです。清真学園が立派な施設整備になるのに,県立高校が木造校舎では生徒が集まらないじゃないかと,永久校舎に建てかえたらどうだといういろいろな議会での話があったことを私は記憶している。そして,私立高校が立派になったらば,県立高校もやらなきゃならないだろうと。実は,そのころは10年しかたっていなかったんだ,鹿島高校は木造建築で。まだ耐久年数があるから待ってくれという県の方の予算措置でそういう話があったらしいけれども,清真学園が立派になって鹿島高校がぼろでは,鹿島高校へ入る子供がいなくなるから急いでやってもらいたいと,鹿行2郡の県議団が陳情したり要望してでき上がった。でき上がったら,住友金属関係の新住民と言ったら怒られるけれども,その関係の会社の和歌山と山形,向こうの秋田の方から来られた家族の子供さんの教育の場が欲しいということでそれができ上がったわけですが,そうしたら途端に,鹿島高校は統計的に,先生おわかりかもしれないが,昔の高校の水準よりも上がって今入っている子供は多いと思います。それは,施設整備を充実させて,生徒一人一人が,施設整備がいいと,先生の能力はどうでも,あの先生についていけば教え方が上手だからあそこの学校へ行こうという気持ちでみんな集まってきている。
それと同時に,学科の問題もありますが,部活の問題もそうですよ。部活の問題も,野球とか卓球とか庭球とかバスケット,いろいろあります。そうすると,教える先生が上手な学校へはみんな集まる。ところが,最近は,言っちゃ何だけれども,県立高校の先生は,ペーパーテストでのけられちゃって実技のことを重点に余り置かないんじゃないかと思うんだ。そういう関係で,実技のいい,教え方の上手な先生方がみんな私立高校へ行っちゃうんです。だから,私立高校の選手が抜群に成績がよくなって,茨城県の代表でみんな行かれちゃう。県立高校の生徒は,体育で県代表で行くのは少なくなってきた。
これは飛躍しますが,教員採用のときでも,ペーパーテストばかりでなく,実技の面も目を開いて,そしてこの人間は頭の程度は80点ぐらいかもしれないが,人間性もいい,技術も優秀だから,こっちの85点の生徒より人間性がいいからこの人を採用して県内の生徒の教育に当たらせようじゃないかという形でやっていただければと,私は思うわけであります。これは教育長の考えを聞いて終わります。
149 ◯川俣教育長 教員の採用の方法についての御質問でございますが,一般質問で飯塚議員からもそういう御質問を受けました。そのときの飯塚議員の御主張も,人間本位,人間性重視の採用の方に移行していったらどうかという趣旨の御質問でございまして,私も基本的にはそういう方向にいかざるを得ないだろうと,いかざるを得ないという言い方はよくありませんが,いくのが望ましいのではないかと考えております。
ですから,今の試験制度でも,あのとき本会議場で御説明しましたけれども,当然ながら,作文とか面接とかでその人をよく見ようということをやっております。その見方も,我々行政に携わっている者だけでは不安なので,民間の方の人事担当者等も入ってもらって,よく見ようという方向にもってきております。人間性をはかるという意味で,作文と面接等も当然ながら評価しております。ある程度点数化みたいなことをやっておりますが,そのウエートを今後高めるかどうか。例えば学科のペーパーテストの点数と面接や作文の点数のウエートをどうするかということも,かなりこれから検討しなきゃならないだろうということで,答弁としましては,今後,試験の内容のやり方,それから評価の仕方,どう点数化するかとか,そういうことを改善していくような検討したいということで御答弁申し上げましたので,今の委員の御指摘のようなことも踏まえながら,今後検討していきたいと思っております。
150 ◯本澤委員 今,教育長さんが,私の話に耳を傾けていただいて,いろいろ共鳴して,今後そういうふうにやっていきたいという話を聞いて安心しましたが,教育長さんはこの前本会議で,学校教育の子供の不登校の問題を解決するには,学校へ喜んで子供が来るような雰囲気にもっていきたいという意味で答弁を聞いたつもりです。まさしくそのとおりでなければいかんと。
実は,小学校の1年生から3年生ぐらいまでの子供は,子供を抱擁する先生だと,あの先生だからと言って,朝の御飯食べる前からかばん背負って,学校へ行くんだ,学校へ行くんだと言っている子供があるんだそうですよ。それを聞いて,いかに先生の影響が大きいか。
だから,先ほども言ったペーパーテストばかりでなく,子供に対する愛情がある先生を,特に小中学校の先生には目を開いてやっていただきたいなと,このようにお願いをして終わります。ありがとうございました。
151 ◯久保田委員長 鈴木(孝)委員。
152 ◯鈴木(孝)委員 私の方からは4点,まず,この6月で閉会しました通常国会における中で,学校教育法が大幅改正されているわけでございます。
それで,先ほどの黒部委員の御質問とも若干関連しておりますが,この学校教育法が大改正になった中で,第1条から改正されているわけですが,中等教育学校という新しい種類の学校が規定されているわけでございます。この中等教育学校の設立趣旨といいますか,あるいはこういうものを法律で定めて制度として設立していこうということになった背景,そういったものについて茨城県教育委員会はどのような認識を持っていらっしゃるのか,この点をまずお聞きしたいと思います。
153 ◯稲葉高校教育課長 中教審答申のまとめ,私どもも同じように解釈させてもらったことですけれども,いわゆる中高一貫教育の最大の趣旨は,ゆとりのある学校生活を可能にするということであろうかと思います。
その中高一貫教育,鈴木(孝)委員おっしゃいました中等教育学校の利点としましては,入学者選抜の影響を受けない,ゆとりのある安定的な学校生活ができる,それから現在の中学校と高等学校合わせて6年間の期間がございますので,計画的,継続的な一貫した効果的な教育が展開できると。また,継続的な生徒把握による個性の伸長,すぐれた才能の発見,さらには異年齢集団の活動による社会性や豊かな人間性の育成,こういうことが期待できると。そういうところが,いわゆる中高一貫教育のねらうところではないかと考えております。
154 ◯鈴木(孝)委員 ねらいとか目的ではなくて,なぜ中等教育学校を制度的に法定したのかということでございます。背景を……。
155 ◯稲葉高校教育課長 正確さは欠けるかと思いますが,昨今の教育を取り巻く環境の中で,小学校,中学校,高等学校,学校制度を含めまして,その生徒の姿に関するいろいろな課題が生じている中で,学校制度そのものの修正というか,そういう必要性を国の方でも認めたというか,考えたところが,その趣旨ではないかと考えております。
156 ◯鈴木(孝)委員 その中身は,国の方はどういう説明をしているのかということが一つあると思うんです。今,政権取っていらっしゃるのは自由民主党さんですよ。新進党とか公明ではないわけです。新進党は解党されました。これは非常に大事な点なんですよ。
先ほど黒部委員が難しいとか簡単におっしゃった中高一貫校,今までは中高一貫校と言っていたのですが,中等教育学校ですからね,これからは。それ何だと言わないようにしていただきたい,これが基礎知識でございます。
基本的に,この中等教育学校は,高校教育が成り立っていないからつくったんですよ。何を言っているんですか。これが一番。だって,いわゆる教育困難校,教育底辺校,こういったものをなくしたいと。次々と学校やめちゃっているじゃないですか。何千人やめたら気が済むんですか。今どんどんやめているんですよ。2次募集したって, 800人の定数あっても,合格している人は 834人中 528人じゃないですか。集まらないんですよ。志願倍率0.39,9年度の実績です。ひどい状況なんです。何とか高校をよみがえさなきゃいけないと。
私だって無理だと思いますよ,大変なお金はかかるし,難儀中の難儀です。無理だから先送りにしようとか,無理だから考えないでおこうとか,国はそういう方針じゃないわけでしょう。少なくとも私どもがもし政権持っていてそういう文部省の方針が出ていたら,一生懸命努力しますよ。茨城県は全国一強いじゃないですか,自民党の県会議員さん。その中で,何で時期尚早……では,時期尚早というのは,中高一貫校,中等教育学校,どこで議論して結論出したんですか,言ってください。
157 ◯黒部委員 さっき私が言ったのは,検討をするということを言って,そしてまだできていないでしょう。中高一貫教育,去年話が出たんだね。それに対して,難しいとは言わないだろうけれども,答申案まだできていないんです。
158 ◯鈴木(孝)委員 議事録見てください,さっき記録していたんだから。
159 ◯稲葉高校教育課長 私が黒部委員の御質問に対しまして,委員おっしゃるとおりでございますとお答えした中に,黒部委員の中高一貫のお話があったかと思いますが,私の方では,中高一貫教育については時期尚早であるということを,積極的にそのとおりでございますということではなくて,審議会の動きの中でそういうことが検討されていくのかなということで,そのとおりでございますとお答えしたところであります。
さて,中高一貫教育,中等教育学校と学校教育法の改正中で位置づけがなされておるわけですけれども,従来の考え方からすれば中高一貫教育ということで,それに対する取り組みが本県では遅いのではないかという御指摘かと思います。
まさしく全国におきましては,宮崎県の方で既に導入している学校も数年前にございます。ただ,全国のほとんどの県におきましては,国の指定によります推進協力校,いわゆる実験校を設置した研究事業に約半数の都府県あるいは政令指定都市が平成10年度からスタートしたところでございまして,本県も10年度の半ば,半ばをやや過ぎておりますが,10月ごろにはその指定事業,すなわち研究校を設定しまして,本県における中高一貫校のあり方について,指定校の中学校,高等学校両者によって今後の課題等を研究していく準備を,今,進めて煮詰めているところでございます。
以上でございます。
160 ◯鈴木(孝)委員 ですから,これは8月11日に県の高校審議会の御審議,第1回目行われているわけですが,これについては非常に大事な視点はあるわけですよ。おっしゃるように,高校の統廃合,スクラップ・アンド・ビルドが焦点になってくるであろうという見通しも,間違っているとは思わないんです。そのことは正しいわけですが,今,高等教育というもの自体が,こういった新しい学校を国を挙げて取り組もうとなさっている中で,本県もそういった検討をする場をきっちり設けていく,あるいは研究校を指定なさったんだったら,それをきっちりどういう状況でやっていきたいということを皆さんに御報告なさるべきだと思うんですよ。
今,初めて研究校の話が出ましたけれども,昨年の6月,7月ごろから文部省は,この中高一貫校の研究校の指定について,各県で準備ができたところから手を挙げてくださいという式のものがあったわけです。検討の場が,高校教育課なのか義務教育課なのかという議論があるわけですが,最終的には高校を卒業したような状況になるわけですから,やはり高校教育課でもいいと思いますけれども,その部署としてきっちり取り組んでいただきたいというのが,私の質問の趣旨でございます。
それで,今回の高校審議会の統廃合を中心とした議論自体は自体として,こちらの県立中等教育学校の設立が可能なのかどうか,この議論はもっときっちり本格的な取り組みを始めるべきだと思います。
例えば,ちょっと悪い話し方で恐縮ですが,サイン,コサインがわからなくても,中等普通教育学校を終われば,後期の方は,いわゆる今の高校段階の方は,好きな総合学科なり単位制のような形の選択性を持たせて,興味のある,関心が大いに持てるような授業科目の展開,そういったものも準備しなきゃいけないわけです。だからこそ,総合学科の試みというのが,今こそ生きてくるんだと思うんです。
高校の授業,昔はわからないまま聞いていた,今まではそういう状況だったけれども,これからは中等教育学校における後期高等普通学校においては,そういう魅力ある授業の展開が見られるようになった,あるいは見られそうだという検討も,急いでやるべきだということが国の制度化した背景の真意だと,私はそう思っておるわけです。
ですから,茨城県だけがそういうことについて発信しなくていいということはないと思うんです。今言われたことで10月からスタートなされば,十分私は遅くないと思いますので,ぜひ頑張っていただきたいなと思うわけでございます。
161 ◯稲葉高校教育課長 ありがとうございました。それでは,私,先ほど黒部委員からの御質問に対しましての答弁の中で,あるいは自分なりにその表現が適切でない部分があったかと思いまして,今,高等学校審議会の諮問等について考え直しているところでございますが,高等学校審議会の諮問文及びその諮問の説明において,私どもから学校の適正規模,適正配置についてというところで,統廃合ということを具体的に申し上げたことはございません。昭和62年が本県の高等学校の建設の最後の年でありまして,その前の10年間に約20校が建設され,質的,量的拡大を図ってきた後,質的充実を図るために,この生徒減少傾向をマイナスに見るのなではなくプラス志向で見ていきたいという発想を持って,諮問事項の1を設定したところでございます。ただ,部会の審議の中でいろいろな御意見はいただけると思いますけれども,統廃合が前提の諮問ではないということを,ここで私の方から申し上げさせていただきたいと思います。
なお,中高一貫教育の推進に係る実践研究事業,これは文部省の指定事業でございますが,先ほどできれば10月ごろにはということでお話し申し上げましたけれども,やや具体的に申し上げれば,中学校と高等学校を指定校としまして指定して,そして中高一貫教育研究会議というものを設定して,そこに研究を依頼した内容を研究討議していくと,そういう場を設けて2年間の研究を行うという事業でございます。平成10年,11年ということで,今年度中には県内で取り組んでいく。具体的に煮詰まりましたらば,何らかの形で御報告させていただきたいと思います。
以上でございます。ありがとうございました。
162 ◯鈴木(孝)委員 2005年までに 7,000人の減というのは,本当に深刻に受けとめていらっしゃると思うんですよね。そういうことで,適正配置,適正規模について十分議論することについては否定するものではありませんが,その結果出るものは,やはり統廃合ということが,どうしても検討の次の段階としてあり得るわけでございます。そのことは,今,議論しませんけれども,とにかく中等教育学校について,基礎知識として,法制化されたんだという事実を重く受けとめて,1つの国策として,茨城県教育委員会挙げての御努力をお願いしたいと思うんです。
2番目は,先ほど来御説明がございました心の教室相談員にかかわる質問でございますが,いわゆるスクールカウンセラーのいる学校,そしてスクールカウンセラーのいない学校,あるいは適応教室のある自治体,ない自治体ということで,いろいろまだ一様ではありませんが,小中学生等の心のケアを図ろう,あるいは学校に出て来れない場合はその場に出てきたことをもって出席にかえる場をつくりたいというような御努力については,本当に敬意を払うわけでございますが,この心の教室相談員,今回いかにも急に出てきたというイメージが,私にはちょっと……うれしい意味でのびっくりと言ったら言い過ぎかもしれませんが,そういうちょっと驚きがあるわけです。なぜ今急にというのが。
それはいいとして,とにかく今回は,調査研究ということで国から委託されたというお話でございます。でも,国のための調査研究する生徒がいるというわけではありませんから,舞台は本県の中学校なわけです。そういうことで,私ども茨城県の教育委員会として,このような事業の継続を今後どのようにお考えになって国から委託を受けるのかというところをちょっと御説明いただければと思います。
163 ◯北島参事兼指導課長 御質問の心の教室相談員は,確かにことし急に出てきた,特に年度当初ではなくて後期になって出てきたことでございますが,不登校者だけではなしに,いろいろな形で,生育期ですから,悩みを持っている子供たちの話し相手になって,いろいろなストレスや何かの解消を図っていけるようなということで設置されたものでございます。活用調査研究でございますので,その成果を見て,継続的にやっていくかどうかについて考えていきたいと思います。
164 ◯鈴木(孝)委員 その予算については,大体 8,900万円ぐらいでしたかね。これは半期分,10月から3月まででそのぐらいですね。ということは,概算で1億 6,000万円以上の事業だということになるわけでしょうかね。
そうすると,こういったものを国から委託を今回受けてやって,3月になって,はい終わりましたということに,極端な場合,なり得ることもあるということなんでしょうかね。
逆に言うと,1億 6,000万円ほどのお金でこういった事業が今後成り立つのであれば,また国がある程度のお金も出すということであれば,何か継続できないかなということで,急ではある話だけれども,内容的には前からぜひつくっていただきたいと私どもも予算要望していた内容に符合するわけでございますので,これを継続できないのかなという思いがあるんです。
継続にかけては,やはり調査研究を待ってということなのでしょうか。3月まで待てということになると,4月からいきなりなくなるということもあるということなんでしょうかね。そこら辺をちょっと確認したいのですけれども。
165 ◯北島参事兼指導課長 ただいまの御質問に関しましては,あくまでも国の動向という部分がどうしても主体になってございますので,そちらの方の動きを見きわめながら進めていきたいと考えております。
166 ◯鈴木(孝)委員 これは要望を込めながら申し上げるのですが,以前,青少年健全育成調査特別委員会でも申し上げたんですが,いわゆる児童相談所の業務の中で,既に児童相談所も懸命にやっているわけです。これと同趣旨の事業について。それで,大学生による派遣ということで,メンタルフレンドの皆さんも一生懸命それに取り組んでいるという状況が一方にございます。
したがいまして,福祉と見るのか,あるいは教育として見るのかという議論ではなくて,こういう相談員あるいはメンタルフレンドの体験談,そういった実践報告会みたいなものを行政がやっているんだということを県民に訴えていく,そういうことがあれば,私らも相談できるなという方たちもお困りの方の中にふえてくると思うんですよ。ですから,マスコミの皆さんにも御協力いただきながら,そういった一大キャンペーンではないけれども,教育委員会福祉部の児童福祉課等が中心になってそういったイベントをできないかどうか,それをもって好評だったからやれという世論が,国の動向だけでなくて,私どもの自主性として,あるいは県民世論の盛り上がりとしてやっていってもいいんじゃないかというのが,要望を含めての話なんですが,その点御意見あれば,いかがでしょうか。
167 ◯北島参事兼指導課長 調査活用でございますので,やりっ放しということは調査の部類に入りませんから,その結果については,いろいろな形の報告を見て検討していくことになると思います。
168 ◯鈴木(孝)委員 そういった催し,今後,ぜひ教育委員会と福祉部の方で検討やっていただけないでしょうかね。教育長いかがですか。
169 ◯川俣教育長 1つのケースとしてお話ありましたけれども,現在,青少年健全育成の特別委員会を設置していただきまして,いろいろな検討をしていただいております。そういう議論の中で,これから県がとるべき施策についても,幾つか話が出てきているように私は承知しております。そういうことですから,議会の報告書の方向性なり,あるいは県民世論の方向をどうもっていったらいいかという意見を踏まえながら,来年以降の青少年健全育成についてのいろいろな施策論をこれから考えていきたいということで,その中の1つとして検討していきたいと思います。
それから,先ほど心の教室相談員の話出ましたけれども,実は国の方では,人のソフトの面だけではなくて,ハード面の心の教室という教室の設置についても,補助制度で今年度補正でやったわけでございます。それがハードの面で景気対策になると。そういうハードのものを用意しておいて,そこに心の相談員を置くわけですから,それが決して単年度──これは私見でございますが──で消えるものとは私は理解しておりませんで,何年かはその調査研究ということで継続されると考えております。
170 ◯鈴木(孝)委員 あと,24時間体制になればということで,教育研修センターですか,チャイルドラインの実施も国の方からの話があるようでございますが,そういったいろいろなレベルのカウンセリング事業,あるいは学校復帰事業というか,そういったものを充実していただければなと思っております。
3番目でございますが,これは1点,多目的学習館の設置ということでございます。先ほどもお話ございましたが,最終的な今の計画段階では,何校ぐらいこういう多目的学習館,昔ブライトホールと言いましたかね,それだと思うんですが,最終的な目標数今ありましたら……。
171 ◯大森財務課長 多目的学習館の事業といたしましては,平成6年度から始めたものでございます。2つの学校ずつ今年度まで整備いたしますと10校になりますけれども,当時もくろんだ計画としては,この10校ということになるわけでございます。
172 ◯鈴木(孝)委員 10校だけ……。
8月に行われた企画調整課中心の総合計画審議会の参考資料の中では,平成11年までに28校とか,これは違うんですか。9年度現在で達成率14.4%,これはどういうことですか。
173 ◯大森財務課長 いわゆる多目的学習館と称しているものにつきまして,平成6年度からの部分につきましてお答えいたしましたが,平成2年からのブライトホール整備事業──今の多目的学習館整備事業の前身の部分でございます──まで含めたものかと思っております。
174 ◯鈴木(孝)委員 今回の県立図書館については,ある意味では人のにぎわいも非常に意識しながら,それを視野に入れながら議論しなきゃいけないというところがあるので,いわゆるカラス部隊と図書館の人は言うのですけれども,学生服を着た人が席を全部独占しちゃうというのがあるんですよ。本来は,県立図書館も市立図書館も,利用する人が中心になって席を利用していただきたいという図書館側の事情があって,本来高校生は自分の家か学校で勉強しろということになりかねない状況があるのです。県立図書館にも学習館はむしろあってもいいと思うんですけれども,そういうにぎわいというのがなくなっちゃいますから。
だから,それはいいと思うんですけれども,この多目的学習館というのを今後もっと増設していくおつもりがあるのかないのか。スポーツ施設の充実というのは非常に大事なんですけれども,この多目的学習館は,おうちでなかなか勉強できない人も多いし,立派な豪邸にお住まいの高校生もそういうところで勉強したいという事情もあるし,いろいろな意味で図書館がそういう形で専用されないためにも,勉強が好きな人が多いというか,好きな人は余りいないけれども,要するに進学率の高いところというか,そういう学校ぐらいはあってもいいのかなと。別に,低いところがなくていいということではありません,もちろん。
そういう形の施設が,高等学校の一般の教育の施設として必要な必置なものだという意識が醸成されていけばいいんじゃないかなという思いがあるんですけれども,多目的学習館ないしはブライトホールのお考えは,今後ずっと継続されるおつもりがあるのかないのか,これもちょっと聞きたいのです。
175 ◯大森財務課長 確かに,この多目的学習館,利用状況などから申し上げましても,数字がただいま用意してありませんが,非常に利用されていると聞いております。各学校とも,こういうものはもちろん欲しいという意向もございます。当初の計画に固執するわけではないにいたしましても,当面の計画といたしまして,本年度で終了ということ,また一方,そういう現場の状況なども考え合わせまして,実際のところ……。
一方,ちょっとずれますけれども,宿泊学習もできるというセミナーハウス,そちらが中心というか,そういうものがない学校,あるいは更新していかなきゃならない学校につきまして整備をしております。
そういう2つの事業との兼ね合いを見ながら,どうしていったらいいのか,現在,課レベルで検討をしておる状況でございます。
176 ◯鈴木(孝)委員 ただ,今,お話の中で委員の先生からも御指摘ありましたように,改修工事を入れて教室をうまく有効利用していくというやり方が,県立図書館が議会棟に入るように,そういう有効利用というか,リフォームするという発想も視野に入れて,ぜひ今後そういう勉強の場を保障していただきたいなと。
山がちの山岳,あるいはちょっと交通の不便な高校に行っても,サテライトで予備校の授業も自分で意欲的に聞こうと思えば聞けるとか,鉾田の方でそういう喜びの声を聞いたのですけれども,そういうことをぜひ取り組みとして今後ともお願いしたいと思います。
最後にちょっとシリアスな話を。これは県内の私立の話でございますが,県立高校の合格発表があった後にどうなっているかということでございます。まず,県立高校は1次と2次があるわけですが,1次試験が終わって県立高校受かっていれば,私立高校の入学料,授業料,施設設備費等は払わなくていいということは,今,おおよそ達成されたのでしょうか。まず,そこからお聞きしていきたいと思います。
177 ◯住谷総務課私学振興室長 ただいまの御質問の件ですけれども,本県の私立の高校の入学手続の時期でございますけれども,私立学校につきましては,県立の入学願書受け付け前に合格発表するというのが一般県民に定着しており,現実的に今年度につきましても,合格発表が県立の場合3月11日が合格発表で,私立の入学手続は3月13日まで待つというのが現状でございます。合格発表を待って入学手続を行ってもらうと。
178 ◯鈴木(孝)委員 だから,1次の県立高校合格者は,県立高校へ行きたいという場合は,私立受かっていても払わなくていいということですか。払わなくていいのは,何と何を払わなくていいのですかね。受験料はしょうがないですよね。
179 ◯住谷総務課私学振興室長 払わなくていいということではなくて,3月11日県立学校を合格して,県立学校へ行く場合には納めなくていいわけです。合格発表の結果,県立高校落ちたという方につきましては,3月13日,2日間ぐらい余裕期間持っていますけれども,県立高校不合格になった方だけ入学手続をしてもらうと。
180 ◯鈴木(孝)委員 だから,県立高校を受かった人は,そこの県立高校に行こうと思うなら払わなくていいんですかと聞いているんです。
181 ◯住谷総務課私学振興室長 そのとおりです。
182 ◯鈴木(孝)委員 その背景は,例えば私がお願いして資料を集めた中で指摘されているのは,文部省の私立大学の各学校法人理事長あての局長通知でございますが,当該大学の授業を受けない者から授業料を徴収し,また当該大学の施設設備を利用しない者から施設設備費等を徴収する結果となるようなことは,容易に国民の納得を得られないところでありますと,こういう理由だと。文部省の方は大学を直轄してやっていますから,県の教育委員会もおおよそそういう趣旨で徹底されたんだと思うんです,今おっしゃったことは。
ところが,県立高校2次募集というのがまだあるんです。実は,2次募集にチャレンジなさる方は,募集人員 2,000人以上の中で 800人以上いるわけです。合格者は 500人。ということは,2回受けても 300人の人は落っこっているんです。この人は今どういう状況になっているのか,県の方の御認識を伺いたいんです。
ですから, 300人は2次も不合格だった,それで私立は受かっている,手続は私立の方に……ごめんなさい,県立に2次で受かった 500人,この 500人は落ちた人ではないですから,この受かった人は払わなきゃいけないのかどうかということです。
183 ◯住谷総務課私学振興室長 入学手続等につきましては,学校法人が,その年度の所要経費等を含めて,理事会の決議を経まして,学校納付金の額,時期につきましてそれぞれの学校法人が決定するわけでございます。そういうことで,私立学校に納めた入学金につきましては,事情のいかんを問わず返還しないというのが通例でございまして,ほとんどの学校は返還していないということです。
184 ◯鈴木(孝)委員 返還を聞いているのではなくて,2回目は受かったという人は,1次の人が私立高校に払わなくて済むように,払わなくて済んでいますかと聞いているんです。
185 ◯住谷総務課私学振興室長 2次の結果までは待っていないという状況でございます。
186 ◯鈴木(孝)委員 この額は少なくないと思うので, 100万円未満ではあると思うんですけれども,それにしても何十万というお金になる場合もあります。したがって,2週間前ぐらいを一つのスパンにして,入学式から2週間以内に入っているようなものまでは言っていないんですよ,文部省も。ですから,こういう通知に準用するということであれば,県としてはこのことを徹底してもらいたいと思うんですよ,来年度は。数年かかるんだったら,数年かかってでも。そういうシグナルを出していただきたいんです。
できればそういう徴収は,1次でもやめたんだから2次でも間に合うように,合格できる可能性が現に 500人にはあったわけですから。そういうことをお願いしたいのですが,御指導していただくようなことがあれば,その見通しを伺いたいんです。
187 ◯住谷総務課私学振興室長 入学手続につきましては,2次募集の結果発表の時期ございますけれども,私立学校につきましては,入学式までの受け入れ準備等の期間を考慮して決めているわけでございますけれども,非常に入学までの期間が短いという問題がございますので,最終的には各学校の判断にゆだねるということになるかと思います。
ただいま委員お話しのように,現在は返還しないという方法をとっておりますけれども,県民感情から申しますと,確かに,施設を使わないものについても施設料を徴収されるという部分がございますので,納得いかない部分があるかと思います。これにつきましては,学校訪問のときに理事長さん,校長さんとお話し申し上げているのですけれども,入学金は別として,入学金以外の部分について,例えば2次でそちらへ行ったという方がございました場合に,その返還,あるいは免除するということができないかどうか,学校訪問のときに各学校お話しているわけです。
いずれにしましても,これは私立高校全体に係ることでございますので,私立高校の集まりであります私学協会の方とも御相談して,今後検討していきたいと思っております。
188 ◯鈴木(孝)委員 ありがとうございます。
189 ◯久保田委員長 桜井委員。
190 ◯桜井委員 私立学校の件,鈴木(孝)委員の関連で質問させていただきます。
今,私立高等学校では,第1回目に単願と併願というのをやっていると思うんです。単願というのは,A高校,うちの学校ならうちの学校だけ受ける,そして合格する,そして何月何日に1週間以内に……最初からその学校しか受けないんだと。
ただし,県立高校と併願をするという場合においては,合格発表しても一切手続は……うちの場合は,県立高校の発表した後3月23日が入学確認日と,その時点をもってお金を払った人だけが入学と。そして,茨城県の2次募集は4月近くにあるんじゃないかと思うんですが,各私立高校においては,大体3月23日ぐらいにその年が体制ができると思います。それに伴う先生の確保等,すべてのことを終了して入学に備えるだろうと思います。その後,4月になって県立高校に移るというと,私の経験ではそういう状況ないですが,こんなことを言っちゃ何ですが,私立高校をやめて県立高校の2次募集へ行くという比率は,ほとんど私の知っている範囲ではないですが,そういうケースは今まで私の経験ではないです。
しかし,私立高校は,3月23日をもって,こういう体制でやりますというすべての設備やハード,ソフトを終了して,その子が来るものと思って待っていたところが,1週間後には違う県立高校に行ったから金返せというのは,契約違反のような,多分,契約においてお金を返すわけにはいきませんという最終的な形で,その上で入学確認を……万が一,家庭の事情で経済的に負担が厳しいので県立高校を受けますから留保してくださいとか,そういうことであれば,当然これは留保すると思いますが,それもしないで,契約して,ファイナルですよと言っていながら,1週間後にほかの学校を受けちゃって金返せというのは,今の私立の学校制度の中では無理なような気がします。
しかし,それは当事者間の協議の場ですから,そういう話があれば,当然,各高校は実際的にそういうことは留保してやるだろうと思います。そういう信義の上に教育も成り立っているのであって,終わりだからだめですという機械的なことはしないだろうと思いますので,私学も公立も,あくまでも主役は子供であるから,そういうことをやっていくべきだろうと私は考えております。
191 ◯久保田委員長 今橋委員。
192 ◯今橋委員 今の件に意見ですけれども,もし私学が3月23日が入学確認日というハードルを決めているとすれば,1次試験が終わった後,その前に2次試験を行って,それで3月23日には間違いなく対応ができるということも,公立の高校側の検討の中に入れておいていただければと思います。
193 ◯久保田委員長 ほかにありませんか。
稲葉課長。
194 ◯稲葉高校教育課長 県立高等学校の入学者選抜の日程についてでございますが,特に,今,鈴木(孝)委員の方からお話がありましたようなことを意識した日程の調整ではありませんけれども,平成10年度入学者選抜,つまり今の1年生がこの3月に受けたときから,2次試験の日程を早めまして,合格者発表が春休みに入る前に済むような形をとりまして,これは中学校にとっても高等学校にとっても好評といいますか,春休みまでかかっていると非常に事務が後に響くということで,来春もそのような形を実施するよう……ちょっと私カレンダー持っておりませんが,多分3月20日か21日には2次試験の結果が発表されると,そういう日程が,昨年,ことしが2回目という形で組まれる予定でおります。
以上でございます。
195 ◯鈴木(孝)委員 3月11日に1次は終わったわけですね。で,直ちに2次はやられて,すぐ募集発表があったわけです。だから,23日以前に,県立高校に入った人が 500人いるわけです。その中で,私立も受かった人は,それは何人かわかりませんよ。私のところに相談があった方は,現にそれでお金を払っているわけですよ,払わなきゃいかんですからね。そのことを申し上げているわけです。ですから,1次のように払わなくて済むような状況を,1次募集はそういうことをやっているわけですから,2次募集も,まだ十分時間はあるわけですから。
4月7日の入学式から2週間前というと23日です。おっしゃるとおり,春休み前に2週間は,やはり入学者を決定していかなきゃいけませんから,それは準備しなきゃいけませんけれども,そこを申し上げているわけです。
196 ◯久保田委員長 桜井委員。
197 ◯桜井委員 23日というのは,全体的に茨城県の私立高校が全部23日では……私が関連している学校は23日だったと記憶しているわけです。すべての私立が同じではありません。
198 ◯久保田委員長 ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
199 ◯久保田委員長 ないようですので,以上で質疑を終了いたします。
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200 ◯久保田委員長 それでは,これより付託案件について採決をいたします。
採決は一括して行います。
第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号)中教育庁関係,第 129号議案,第 137号議案について,原案どおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
201 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,本件は原案どおり可決することに決しました。
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202 ◯久保田委員長 次に,請願の審査を行います。
教育庁関係の請願は,継続2件,新規1件であります。
お手元に請願調査表を配付しておきましたので,御参照願います。
なお,審査の参考上必要ある場合は,執行部の意見を求めたいと思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
203 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
初めに,7年第26号茨城朝鮮初中高級学校への総合的な助成措置を要望する請願を審査願います。
204 ◯久保田委員長 本件についてはいかが取り扱いますか。
御意見等がありましたら,お願いをいたします。
〔「継続」と呼ぶ者あり〕
205 ◯久保田委員長 継続審査の声がありますので,本件については継続審査とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
206 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,継続審査とすることに決しました。
次に,8年第10号現行学習指導要領の見直しを求める意見書採択についての請願を審査願います。
207 ◯久保田委員長 本件についてはいかが取り扱いますか。
御意見などありましたら,お願いいたします。
〔「継続」と呼ぶ者あり〕
208 ◯久保田委員長 継続審査の声がありますので,本件については継続審査とすることに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
209 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,継続審査とすることに決しました。
次に,10年第16号ゆたかな教育を実現するための義務教育費国庫負担制度の堅持を求める請願を審査願います。
210 ◯久保田委員長 本件については,義務教育費国庫負担制度に関する執行部の意見を求めます。
大森財務課長。
211 ◯大森財務課長 それでは,義務教育費国庫負担制度につきまして御説明いたします。
小中学校の教職員の給与等につきましては,市町村立学校教職員給与負担法によりまして,都道府県の負担とされております。さらに,義務教育国庫負担法によりまして,その実支出額の2分の1が国庫負担とされております。
近年,大蔵省におきまして,事務職員と学校栄養職員の人件費を一般財源化しようとの検討が加えられております。これが10年度で対象外となった場合には,影響額といたしましては,約34億円ほど県費の負担増となります。
これらの職員は,教員とともに,学校として欠くことのできないものでございまして,県といたしましても,現行制度の堅持について,全国知事会,都道府県教育長協議会などの関係団体を通じ,国に対して要望してまいりました。
なお,平成9年10月に茨城県議会議長名で,内閣総理大臣,大蔵大臣,文部大臣,それから総務庁長官あてに意見書を提出しているところでございます。
以上でございます。
212 ◯久保田委員長 本件についてはいかが取り扱いますか。
御意見がありましたら,お願いいたします。
〔「採択」と呼ぶ者あり〕
213 ◯久保田委員長 採択との声がありますので,本件は採択とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
214 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,採択することに決しました。
次に,お諮りいたします。ただいま継続審査と決しました7年第26号,8年第10号につきましては,閉会中の継続審査に付されたい旨議長に申し出ることにしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
215 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
続いて,お諮りいたします。ただいま採択といたしました10年第16号につきましては,関係機関に対し意見書等の発議を求めております。よって,本請願の願意に基づいた意見書を本委員会委員により発議することとしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
216 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
意見書案文は,いかがいたしましょうか。
〔「委員長一任」と呼ぶ者あり〕
217 ◯久保田委員長 委員長一任とのことですので,委員長が案文を作成することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
218 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
ここで暫時休憩いたします。
午後3時42分休憩
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午後3時43分開議
219 ◯久保田委員長 休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
先ほど委員長が作成することになりました意見書案文につきましては,ただいまお手元へ配付しました案文でいかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
220 ◯久保田委員長 異議なしと認め,本案文により発議することに決しました。
なお,後ほど発議書に御署名をいただきたいと存じますので,委員会終了後も暫時在席のほどお願いいたします。
以上で,本委員会に付託されました教育庁関係の審査は終了いたしました。
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221 ◯久保田委員長 次に,閉会中における所管事務調査事項を議題といたします。
本件につきましては,お手元に配付しました一覧表の項目のとおりといたしたいと存じますが,御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
222 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,さよう決しました。
本件につきましては,さらに閉会中調査を継続することとし,議長にその旨を申し出ることにしたいと思いますが,御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
223 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,さよう決しました。
以上をもちまして,本委員会に付託されました案件の審査は全部終了いたしました。
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224 ◯久保田委員長 なお,本委員会の審査結果報告書等の案文につきましては,委員長に御一任願いたい思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
225 ◯久保田委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
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226 ◯久保田委員長 以上で,委員会を閉会いたします。
長時間御苦労さまでした。
午後3時45分閉会
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