茨城県議会 1998-09-11
平成10年環境商工常任委員会 本文 開催日: 1998-09-11
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時35分開議
◯山口(伸)委員長 それでは,ただいまから,
環境商工委員会を開会いたします。
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2 ◯山口(伸)委員長 本日の
委員会記録署名委員を指名いたします。
市原委員と武藤委員にお願いします。
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3 ◯山口(伸)委員長 次に,本日の審査日程について申し上げます。
審査は,本日1日とし,初めに,生活環境部,次に,商工労働部及び
地方労働委員会の順に進めてまいりたいと存じます。
それでは,
生活環境部関係の審査を行います。
本委員会に付託されております
生活環境部関係の案件は,第 110号議案中
生活環境部関係及び第125号議案であります。
これより,執行部の説明を求めます。
長嶺生活環境部長。
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◯長嶺生活環境部長 議案の説明に先立ちまして,御報告を申し上げたいと思います。
まず,今回の那珂川の水害についてでございます。
8月27日から30日の大雨によりまして,2度にわたりまして那珂川の増水がございまして,多大な被害が発生いたしました。
山口(伸)委員長さんを初めといたしまして
環境商工委員会の委員の皆様には,8月29日に
県災害対策本部を訪問され,被害状況を聴取いただくとともに,被災地を御視察,調査いただきました。
また,
災害対策本部訪問に際しましては,本部員,事務局員に対しまして激励をいただきまして,改めて御礼を申し上げたいと存じます。
さて,被害の状況でございますが,5名の方が負傷いたしましたほか,7市町村で 705.6ヘクタールが冠水いたしまして,延べ 1,046世帯の家屋に浸水の被害がございました。被害の総額は,9月3日現在,28億9,600万円に上っております。
道路では,26カ所で通行どめになりましたほか,2カ所で橋が流されるという被害もございました。
県では,那珂川の水位が警戒水位を超えた8月27日17時から警戒体制に入りまして,28日12時には県対策本部を設置いたしまして,消防,水防関係,警察,自衛隊等の関係機関が一丸となりまして災害対策を進めてまいったところでございます。
生活環境部につきましては,
県災害対策本部の設置,運営のほかに,災害廃棄物の処理につきまして関係市町村の指導などを行い,また,栃木県からの牛の漂着もありましたので,その処分を実施するなどいたしました。
特に今回の災害では,那珂川上流地域からのごみが本県の東海村から波崎町の海岸 123キロメートルにわたって大量に漂着いたしました。漂着したごみの量はおよそ2万 3,000トンに上っておりまして,この処理に要する市町村の負担は高額なものとなっております。
県といたしましては,災害復旧に関しまして,9月4日に,河川改修など計6項目にわたりまして関係省庁に対しまして要望を行ったところでございますが,このうち生活環境部の関連では,海岸に漂着したごみの処理に要する費用につきまして,国の補助が受けられますよう,厚生省に対しまして要望しているところでございます。
そして,今回の災害に対する応急対策につきまして一段落を見ましたので,
県災害対策本部を9月4日正午に廃止し,8日間にわたっての本部の職務が終了したところでございます。
後ほど,水害の状況につきましては消防防災課長から,海岸に漂着したごみの状況につきましては
廃棄物対策課長から詳しく説明させますので,よろしくお願い申し上げます。
次に,城取清掃工場周辺の環境中のダイオキシンの濃度調査についてでございますが,6月4日に摂南大学の宮田教授により,住民の血液中のダイオキシンの濃度の調査結果が
日本環境化学会の討論会で発表されたことに関連いたしまして,前回の委員会では,再度,早期に環境中の
ダイオキシン濃度の調査を実施したいと申し上げましたが,7月から8月にかけまして,城取清掃工場周辺の土壌,水質,底質の調査を地元住民の立ち会いのもとに実施したところでございます。
この県の調査につきましては,10月中に結果が判明する予定でございますので,まとまり次第,地元住民の方を初めといたしまして,広く公表してまいりたいと考えております。
また,国でも,緊急全国一斉調査の
重点モニタリング調査地域といたしまして位置づけまして,8月から清掃工場周辺の土壌,大気,水質などの調査を実施しているところでございます。
次に,放射性廃棄物の管理問題についてでございます。
去る6月25日,動燃東海事業所の放射能を含まない廃棄物を保管しているピットにおいて,プルトニウムに汚染された瓶が発見されました。その後,このピット内の廃棄物を焼却した灰の中からも微量のプルトニウムが検出され,さらに,過去にこの焼却灰の一部が事業所の外に搬出されていたことが判明いたしました。
県では,関係市町村とともに,原子力安全協定に基づく立入検査を行いまして,安全管理体制等の改善措置の要求を行ったところでございます。
動燃では,この改善措置要求に基づきまして各種調査を行い,これまでに,混入した原因は,作業員のミスに加え,検査が不十分であったこと,事業所の外に搬出された焼却灰の中のプルトニウムの濃度は一般の土壌中と同じレベルで,環境や人体に与える影響は無視できる程度であること,県内に搬出された焼却灰の量は約10トンで,高温溶融処理され,安定な形で管理されていることなどが明らかになりました。
動燃では,引き続き,調査を継続いたしまして,廃棄物の管理の改善措置などについて検討を行っていくとしております。
今後,県といたしましては,動燃の調査結果や改善措置について確認を行いまして,適切に対処してまいりたいと考えております。
次に,
原子力防災対策についてでございます。
昨年3月11日の動燃事故を踏まえまして,
原子力防災対策の一層の充実強化を図るため,昨年8月に学識経験者や防災機関の関係者で構成する
原子力防災対策委員会を設置いたしまして,実効性のある防災計画のあり方について検討をいただいてまいりましたが,去る8月20日に座長から知事に
原子力防災対策の充実強化に関する報告書が提出されております。
県といたしましては,この報告書を踏まえまして,今年度に,現在の
原子力防災計画の見直しを行いまして,関連マニュアルを整備いたしまして,実効性のある計画にしてまいりたいと考えておるところでございます。
次に,
環境影響評価制度の見直しについてでございます。
現行制度の見直しに当たりましての基本的な考え方につきましては,去る6月2日,茨城県環境審議会に諮問したところでございます。
審議会におきましては,詳細な検討を行うため小委員会を設けまして,対象事業の種類やその規模,住民の関与のあり方などにつきまして検討が行われているところでありまして,去る9月8日には,小委員会から現在までの検討状況が審議会に報告されたところでございます。
今後,小委員会では,10月中に最終的な検討結果を取りまとめ,11月に予定されております審議会に報告することとしておりまして,これを受けまして審議会の答申がなされる見込みとなっております。
それでは,今回提出いたしております議案につきましての御説明を申し上げたいと存じます。
第 110号議案でございますが,平成10年度
一般会計補正予算(第2号)中
生活環境部関係についてでございます。
議案書の1)の5ページをお開きいただきたいと存じます。
生活環境部関係の歳出についてでございますが,生活環境費といたしまして38億 8,397万3,000円の増額補正をお願いしてございます。
主なものといたしましては,新
大洗水族館整備に要する経費36億 1,170万円,ダイオキシン類の測定体制の整備に要する経費1億8,200万円でございます。
次に,8ページをお開きいただきたいと存じます。
債務負担行為でございますけれども,新
大洗水族館建設工事契約につきまして,新たに82億9,000万円の債務負担行為を行おうとするものでございます。
次に,地方債の補正でございますが,10ページをお開きいただきたいと思います。
一番下の欄でございますが,
ダイオキシン類分析測定機器等整備事業につきましては,新たに1億2,200万円の限度額を設定しようとするものでございます。
次に,11ページ中ほどから少し下の欄,新
大洗水族館整備事業につきましては36億 1,100万円の増額をしようとするものでございます。
次に,条例その他でございますが,45ページをお開きいただきたいと思います。
第 125号議案でございますが,茨城県特定非
営利活動促進法施行条例でございますが,これは,特定非営利活動促進法の制定に伴いまして,法人設立の認証の時期など必要な事項を定めようとするものでございます。
以上,概要を御説明申し上げましたが,詳細につきましては関係課長から説明させますので,よろしくお願い申し上げます。
5 ◯山口(伸)委員長 次に,
飯田消防防災課長。
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◯飯田消防防災課長 それでは,お手元にお配りしてあります
環境商工委員会資料の1ページをお開き願いたいと思います。
今回の大雨による茨城県の被害の状況について説明をさせていただきます。
被害の状況でございましたが,先ほど部長が御説明したとおりでございます。また,61年との災害の比較表がございますので,そこのところで説明をさせていただきたいと思います。
2番の主な対策状況でございます。
これは,災害対策本部が応急的な処置をした。県庁の災害対策本部の中で,それぞれ総務部とか生活環境部がございますが,その中で主な応急的な処置をした内容について記載してございます。
特に生活環境部門でございますけれども,市町村,消防本部に対する情報の提供,気象情報とか洪水情報,そういうものは常日ごろからやっておりまして,特に今回は市町村の災害対策の本部の設置状況とか被害の状況,そういうものを対策本部で情報を収集したということでございます。
また,関係各課とございますけれども,災害対策本部を所掌してございますので,その中で関係各課との調整を行った。
また,自衛隊の災害出動がございます。それの事務がございますので,災害派遣出動の事務を行ったということでございます。
また,災害の廃棄物処理とか,漂着物については後ほど
廃棄物対策課長の方から御説明を申し上げます。
次に,2ページをお開き願います。
茨城県の災害対策本部の主な対応状況でございます。
災害対策本部は,
災害対策基本法という法律がございまして,それに基づきまして設置をしております。この設置の基準としましては,台風とか地震など大きな災害が来て被害が起こる,また,起こるおそれがある場合に設置する応急的な本部でございます。その中の一連の動きを時系列的に記載したものでございます。
災害対策本部の設置は28日の12時でございますけれども,その前に,関係30課によります連絡会議を開きまして,情報の伝達,また,対応,そういうものを事前に協議をしてございます。
そして,一段落がしました9月4日に災害対策本部を解散してございます。これは,市町村の災害対策本部とか警戒本部,水戸などで26市町村が本部等をつくりました。最後に水戸が9月3日の16時30分に災害対策本部を廃止しておりますので,それと同時に県の方も廃止をしたというようなことでございます。
被災者等に対する救済措置の広報でございますが,お手元の方にまた別紙でこういう形で入ってございます。これは,9月12日でございますが,県内の罹災市町村36市町村,53万世帯に対しまして新聞の折り込みで広報する内容でございます。36市町村につきましては,那珂川流域を中心にしまして,家屋の被害があったところ,農業被害があったところ,そういうものを中心にこのチラシを配りたいというようなことでございます。
次のページをお開き願いたいと思います。3ページでございます。
この表は,前回の那珂川の洪水,昭和61年8月5日にあった洪水でございます。それとの比較表でございます。61年の災害のときには台風でございまして,那珂川流域だけでなくて県内全域に被害があったわけでございます。その中で特に那珂川流域についてピックアップしている内容でございます。
人的被害についても,前回は死者がありましたけれども,今回はなかったということでございます。
負傷者の状況はここに書いてあるとおりでございまして,家屋の被害についても,前回は那珂川流域で4,000棟でございますけれども,今回は1,000棟ということで,約4分の1ということでございます。
参考のところに書いてございますが,被害が少なかった理由としましては,一つは,那珂川の水戸の根本町のところでございますけれども,右岸堤防が完成していたというようなこと,あとは左岸で住家の移転が進んでいたというようなこと,もう一つは,県内の降水量が少なかったというようなことで,前回に比べて被害が少なかったと思っております。
以上のような状況でございます。
次の4ページでございます。
主な被害額でございますけれども,28億 9,600万円の被害の内訳でございます。現在,調査中でございまして,正確な数字ではございませんが,前回の被害でございますけれども,61年の被害が675億3,400万円というようなことでございます。
なお,廃棄物処理については,後ほど,
廃棄物対策課長の方から御説明を申し上げます。
次の5ページでございます。
5ページにつきましては,那珂川の野口,これは,御前山村のところに観測所がございます。そこと水戸の水府橋,プラザホテルの対岸でございますけれども,右岸のところに観測点がございます。そこのところの比較表でございます。それぞれのピーク時を書いてございます。28日と30日のピークの時間とそのときの水位でございます。
そして,野口と水府橋の関係でございますが,上流の野口,これは,距離的には約38キロメートルでございますが,5時間ほどで水府橋がピークになるというようなことでございまして,野口の水位から水府橋,また,水戸周辺の水位を推しはかって対策をとるという一つの参考になる,いい資料だと思っております。
次に,表でございますけれども,これは,那珂川の流域の表でございます。前回の流域面積,要するに浸水面積と,赤く書いてあるところが今回の流域でございます。比較した面積でございます。
以上が概要でございますけれども,説明を終わらせていただきます。
7 ◯山口(伸)委員長 次に,
森田廃棄物対策課長。
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◯森田廃棄物対策課長 それでは,今回の水害等に伴います海岸漂着ごみの状況について,別刷りの資料がございますので,それに基づきまして御説明をさせていただきます。
私どもの廃棄物対策課がこのような災害等の場合に最も心配しておりますのは,一つには,市町村及び民間の
廃棄物処理施設等が被害に遭ってストップいたしまして,市民生活に支障を来すというようなこと,さらには,
廃棄物処理施設の被害により,場内にありました廃棄物が流出して二次災害を引き起こすこと,この2つが主な心配事でございまして,さらには,仮に災害等が発生した場合に,後処理といたしまして,いわゆる災害廃棄物の処理方法並びにその処理経費などについての財源措置などを速やかに図るための準備をするというのが次善のことでございますけれども,今回は予想外のことが2つほどございまして,一つは,牛の問題でございまして,さらには,海岸に多量に漂着したごみの問題でございます。
この資料の3ページをちょっとごらんいただきたいと思いますが,これは,ひたちなか市姥の懐に漂着した牛でございますけれども,牛につきましては,大体1頭が 500キログラムから 600キログラムという重さがございまして,人力では処理するのがなかなか困難である。また,こういう海岸に漂着したものはよろしいのでございますけれども,いわゆる岩礁にひっかかっているものとか,テトラポットの中にひっかかっているものとか,いろいろございまして,かなりその処理に困難を来したわけでございます。全体で,栃木県下で 322頭が流出いたしまして,このうち生き残ったものが 170頭,死亡したものが78頭,現在も74頭が行方不明の状況でございます。
本県には32頭が漂着しまして,そのうち桂村等で生存しているものが7頭発見されまして,これについては既に栃木県の飼い主等に返却されておりますけれども,残り25頭が死亡ということで,これの処理につきましては,化製場に引き渡したものが16頭,さらに,埋却処分という形で,いわゆる埋めたものが7頭,それから,回収できないうちに行方不明になったものが2頭というようなところでございます。
なお,この牛の処分につきましては,1頭当たり約20万円程度かかる見込みでございますけれども,全額栃木県で負担するとの申し出がありますので,費用については地元の負担はなく処理できることとなっております。
次に,海岸漂着ごみの状況について御説明申し上げます。
この資料の1ページに一覧表がございますので,そちらをごらんいただきたいと思います。
先ほど部長からの説明にもありましたように,このとおり東海村から波崎町に至る沿岸9市町村,123キロメートルの海岸線に2万3,000トン近くのごみが漂着しております。この数字は,9月2日現在で概算で集計したものでございますので,今後,これは大幅にふえるのではないかという見込みでございます。ちなみに,先日,大洗町で,全部ではございませんけれども,ごみを集めてダンプカーで運んだんですけれども,そのときに 1,000台以上というような実績がございますので,何しろ 123キロメートルでございますので,処理費用につきましても,ここに約6億 2,585万円という概算の額が出ておりますが,恐らくこれを大幅に上回るんではないかという見込みでございます。今後,この撤去処分に要する費用が大きな課題になってくるんではないかということでございます。
次に,7ページ,8ページあたりをちょっとごらんいただきたいと思いますが,この辺のところが一番漂着ごみの状況をよくあらわしているものでございまして,ごらんのように,7ページは大貫海岸でございますし,8ページは玉田海岸でございますが,このようにいわゆる流木,ドラム缶などを初めとしまして,ありとあらゆるごみが漂着しております。
従来,水害等により排出された生活系のごみ,例えば水戸あたりでは,床上浸水等でありますと,ぬれれた畳であるとか,家具であるとか,そういうものが大量にごみとして出るわけでございますけれども,これにつきましては,
災害廃棄物処理事業費という国の制度がございまして,その対象とされて,処理費用の2分の1の国庫補助があったわけでございますけれども,海岸に漂着したこのようなごみにつきましては,その処理責任が明確になっておりませんで,従来,やむを得ず地元市町村が費用負担をして処理をしていたというような実態があったわけでございます。
しかしながら,今回のように膨大な,しかもその大部分が栃木県から流れてきたと推測されるごみについてまで沿岸市町村にその負担を負わせるということは非常にこれはひどいのではないかというようなことでございまして,県といたしましても,この海岸漂着ごみについて国庫補助の対象とするように国に働きかけております。去る9月4日には,副知事をキャップに要望活動を行ったところでございます。
現在,国におきましては,厚生省を中心に,本県の要望を受けまして,関係省庁と調整を行っている状況でございますので,県といたしましても,今後とも強く国に働きかけるなど,あらゆる手段を講じて市町村の負担軽減に努めてまいりたいと,かように考えております。
私どもの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
9 ◯山口(伸)委員長 次に,
川井生活環境部参事兼生活文化課長。
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◯川井生活環境部参事兼生活文化課長 それでは,
生活文化課関係について御説明申し上げます。
補正予算と条例について御説明申し上げます。
まず,補正予算でございます。議案概要説明書3)の17ページをお開き願います。
文化推進費の
文化振興対策費36億 1,170万円でございますが,これは,新
大洗水族館建設のための補正でございます。今年度は,主に建物本体工事,電気や空調などの建築の設備工事,また,水槽ろ過の水処理設備工事を発注いたしまして着工する予定でございます。
財源といたしましては,県債が36億1,100万円,一般財源70万円でございます。
なお,新
大洗水族館関係では,このほか,先ほど部長から御説明申し上げましたけれども,債務負担行為が82億9,000万円ほどございます。
次に,新大洗水族館の概要について御説明いたします。
お手元に配付いたしました先ほどの委員会資料の7ページをごらんください。
まず,1の整備の基本方針でございます。「茨城の海と自然・世界の海と地球環境」を基本テーマに,子供から大人まで楽しみながら学び,考えることのできる,また,交流できる場として整備する方針でございます。
このため,水槽の展示に加えまして,教育普及活動,あるいは研究活動を強化いたしまして,水族館と博物館が複合した
海洋ミュージアム施設として整備する考えでございます。
2の施設概要でございますけれども,建設地は大洗町の現在の水族館敷地に建設いたします。現在の水族館を営業しながら建設いたしますので,新水族館本体は現在より北側の那珂川寄りに建設いたしまして,その後,旧水族館を取り壊して,南側一帯を駐車場といたす予定でございます。
敷地面積でございますけれども,現在の敷地を南側に約 1.7ヘクタールほど拡張いたしまして,新水族館の敷地面積は全体で5.8ヘクタール,5万8,693平米となります。
駐車場規模は,大型バスが20台,一般乗用車が 772台の規模でございます。これは,1日8,000人の入館者に対応できる規模となってございます。
なお,これ以上混雑する場合は,河川敷等の臨時駐車場等を利用することとしてございます。
建物構造は,鉄筋コンクリートづくり,地上5階建てで,一部展望室が7階建てになってございます。
延べ床面積は1万8,540平米でございます。これは,現水族館の2.3倍,全国の水族館と比較いたしますと,延べ床面積では5番目の規模になります。
展示水槽は59水槽でございまして,最も大きな水槽は 1,300トンございます。これは,高さ8メートル,横幅14メートルといった大水槽になるわけでございます。現水族館の最大水槽というのは180トンでございますので,これの7倍となる予定でございます。
展示水槽の総水量は4,100トンでございます。現水族館の2.6倍になりまして,これは全国で6番目の規模になります。
展示生物は,590種類,9万2,000点でございます。
建築工事費でございますけれども,約150億円でございます。
3の展示の概要でございます。主な展示水槽といたしましては,資料のとおりでございます。先ほど申し上げました大水槽,これは,黒潮と親潮がぶつかり合う茨城の潮目の海を再現した1万3,000トンの大水槽でございます。
そのほか,新水族館で特に力を入れている魚種でございますサメの水槽,あるいは飼育が難しいと言われておりますマンボウの水槽などが新水族館を代表するものでございます。
さらに,イルカプールはこれまでのプールの約2倍,1,100 トンのプールといたしました。イルカの生態,あるいはその能力を紹介したり,イルカと一緒に泳いでいただく,こうしたイルカとの交流にも力を入れていく予定でございます。
(3)の水槽以外の主な展示につきましては,主なものを御説明申し上げます。
一つとして,海の生きもの科学館でございます。海の生命と人と地球環境というテーマで,地球環境と生きものの不思議な生態を科学的に展示するコーナーでございます。
もう一つはこども水族館でございます。子供が楽しく遊びながら生物のことを勉強していただくところでございまして,生物に触れたり,あるいはその観察実験をしたり,また,水族館職員による講義,説明,こうしたことを行うコーナーでございます。
整備スケジュールでございますけれども,平成11年2月までに建設工事の入札を行いまして,3月の議会で工事請負契約の御承認をいただいた後,建設に着手する予定でございます。本体工事,あるいはその既存施設の撤去工事,外構工事を含めまして,全体で35カ月の工事期間を必要といたしますので,開館はワールドカップや,あるいは高校総体のある年でございます平成14年3月を予定してございます。
目標入館数でございますけれども,年間100万人を目標としてございます。
以上が,新水族館整備に係る補正関係でございます。
次に,条例の制定関係を御説明申し上げます。
議案1)の45ページをお開きいただきたいと存じます。
第 125号議案茨城県特定非鋭利活動促進法施行条例でございます。これが条例そのものでございますけれども,御説明はこのほかにお手元にお配りしました今の委員会資料であわせて行いたいと存じます。
説明が前後いたしますけれども,まず,資料10ページをごらんください。
まず,特定非営利活動促進法の制定の背景,それから,法律の制定につきまして御説明申し上げます。
去る平成7年1月に,阪神・淡路大震災が起きましたけれども,この際に,全国的なボランティア活動,あるいは国際的な協力・支援が積極的に行われまして,こうした団体の活動が注目されたことは記憶に新しいところでございます。
しかし,これらの団体が,その多くが任意団体という形で活動していたわけでございますので,そうした団体は,契約,あるいは銀行口座の開設,あるいは事務所など不動産の登記などが代表者個人の名義で行われておったわけでございます。こうした関係で,社会的な信用が得にくいという障害がございまして,その対策を早急に行うよう各方面から要請されていたところでございます。
そこで,このような要請にこたえるべく,ボランティア活動を初めとする社会貢献活動の活性化を促進するために,このような活動を行う団体に,簡便な手続で法人格を付与することを目的といたしまして,平成10年3月19日に特定非営利活動促進法,いわゆるNPO法が成立いたしまして,本年の12月1日から施行される予定となってございます。
次に,条例について御説明いたします。
8ページにお戻りください。
条例制定の目的でございますけれども,今,御説明しましたように,特定非営利活動促進法──NPO法が制定されたのを受けまして,特定非営利活動法人の設立の手続を定めようとするものでございます。
次に,2の対象となる団体の活動の内容でございますが,法人格を取得しようとする団体は,組織や役員数などの一定の要件を備えた団体で,活動の内容が12の分野──ここに書いてございますけれども,医療や福祉,まちづくり,環境の保全,災害救援,こうした12の分野にわたるものであれば,認証という簡便な手続で法人格を取得することができます。
次に,9ページの方をお開き願います。
条例の主な内容でございます。
今回制定しようとします条例では,法律の施行に必要な法人の設立,あるいは運営にかかわる手続を定めるものでございまして,主な内容といたしましては,ここに記載してございますように,法人設立の際の認証申請に関する事項,あるいは定款の変更に関する事項,事業報告等に関する事項のほか,解散,合併に関することでございます。その他各種の届け出の申請書の様式などが規則へ委任してございます。
次に,法人取得のメリットでございますけれども,こうした法人格を取得いたしますと,契約,あるいは財産の取得・管理,あるいは銀行口座の開設,不動産の登記,こうした際に法人の名義でできることになりますので,また,社会的な信用が得やすいということでございます。
続きまして,法人設立までの事務の流れでございます。法人設立の申請の受け付けは本年の12月1日から始まります。申請書を受理いたしますと,2カ月間,公告・縦覧いたします。これは,その間に市民の方に情報を公開し,市民によるチェックを行うための制度でございます。その後,原則といたしまして,2カ月以内に審査を行いまして,認証,不認証の決定をいたします。ここでの審査は,基本的に書面による審査となります。法人の設立認証がなされますと,法務局に登記を行います。この法律では,登記が法人の設立要件となってございます。
最後に,施行期日についてでございますけれども,法律と同一の本年12月1日でございます。
以上で,生活文化課の説明を終わりにいたします。よろしく御審議願います。
11 ◯山口(伸)委員長 次に,坂本原子力安全対策課長。
12 ◯坂本原子力安全対策課長 それでは,原子力安全対策課関係の補正予算について御説明を申し上げます。
お手元の議案概要説明資料3)の17ページをごらんいただきたいと思います。
中ほどに原子力安全対策費5,973万5,000円の増額補正をお願いしてございます。
内容でございますが,放射線監視費といたしまして4,146万3,000円でございます。これは,今年度,東海,大洗地区の放射線の監視を拡充するというようなことで,放射線の監視局,それから,それらの測定データを表示する局等の増設をすることとしてございますが,これらの局に導入をいたします表示装置,あるいはこの表示装置を操作しますコンピューター等の機器等が,最近,大変性能のよいものが開発されてまいりましたので,これらを導入し,効率的な測定,あるいは表示ということができるように変更するための増額でございます。
次の原子力環境対策費1,827万2,000円でございます。これは,今年度,県内全世帯を対象に原子力広報紙の特集号を発行いたしまして,新聞折り込みにより配布をしようとするものでございます。
広報の内容といたしましては,県が行ってございます事故,あるいは施設装置等の故障等のときの安全確認の体制でございますとか,あるいは放射線の監視体制,原子力の防災対策などをわかりやすく解説をいたしまして,原子力に対する県民の理解を深めようとするものでございます。
以上でございます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
13 ◯山口(伸)委員長 次に,青木環境対策課長。
14 ◯青木環境対策課長 続きまして,環境対策課関係の補正予算について御説明申し上げます。
資料は,同じ概要書の17ページの一番下欄をごらん願いたいと思います。
環境対策費につきましては,歳出で1億9,526万9,000円の増額,歳入では,国庫支出金6,526万9,000円,諸収入800万円,県債1億2,200万円の増額補正をお願いするものでございます。
18ページをお開き願います。
事業内容について御説明いたします。
公害防止対策費76万 9,000円の増額でございますが,これは,環境庁が今年度行います環境ホルモン全国一斉調査事業のうち一部を受託しようとするものでございます。これは,新規事業でございます。
次の特殊公害対策費 800万円の増額でございます。この事業につきましては,高速輸送機関等対策費でございます。この事業は,新東京国際空港周辺対策交付金で賄っている事業でございます。これの増額がございましたので,この増額を利用いたしまして,老朽化した騒音測定装置の更新を行おうとするものでございます。
次に,大気保全対策費でございます。備考欄にございますように,2つの事業にかかわります補正をお願いするものでございます。
まず,ダイオキシン類環境保全対策費1億 8,200万円の増額でございます。ただいま部長が御説明いたしましたとおり,ダイオキシン等化学物質にかかわります環境モニタリング体制の強化を図るため,県みずから分析測定できるよう,公害技術センターに超微量のダイオキシンを分析するための測定装置を導入するとともに,ダイオキシンを安全に取り扱うために部屋を改造し,分析室を整備しようとするものでございます。
次のオゾン層保護対策費 350万円の増額でございます。県では,平成9年度にフロン分解装置を導入し,フロン破壊処理を行っておりますが,この装置を用いまして,環境庁が行うフロン破壊モデル実証事業を受託しようとするものでございます。
次に,水質保全対策費でございます。涸沼水質浄化対策費 100万円の増額でございます。涸沼水質の浄化につきましては,科学技術庁の補助金を受けまして,これは,特別電源所在県科学技術振興補助事業補助金でございます。この補助金を受けまして,浄化手法に関する研究を行っております補助金の追加がありましたので,必要な調査を追加し,実施しようとするものでございます。
以上,よろしく御審議のほどお願いいたします。
15 ◯山口(伸)委員長 次に,矢口霞ヶ浦対策課長。
16 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 引き続きまして,霞ヶ浦対策課関係の補正予算について御説明申し上げます。
資料3)の18ページをそのままごらんください。
霞ヶ浦対策費の中の霞ヶ浦水質保全対策費1,726万9,000円でございます。財源は全額国庫支出金でございます。これは,備考欄に書いてございますように,霞ヶ浦流域エコシステム研究開発事業費でございます。
この事業は,科学技術庁の制度を活用しまして,平成7年度から9年度にかけて行いました神奈川県などとの共同研究の成果が評価されまして,第2期の本県の研究テーマとして,平成10年度から3カ年計画の研究が認められたものでございます。
霞ヶ浦の水質浄化につきましては,県政の重要課題でございますが,霞ヶ浦への汚濁負荷を削減するためには,排水処理技術の高度化に加えまして,一方では,また,生活排水などに含まれるCOD,窒素,燐を回収して,資源として有効利用する資源循環を基調とした社会を実現する必要もございます。
今回の第2期の研究では,共同研究の中で,ほかの機関で研究してございます,開発しておる窒素,燐を効率的に除去するコンパクトタイプの浄化槽の導入や,浄化槽汚泥の農耕地への有効利用など種々の対策を取り入れた場合の水質改善の効果について,コストも含めて評価する手法を開発するとともに,その手法を用いて,地域に最適な浄化対策のメニューを提案することとしております。
よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
17 ◯山口(伸)委員長 執行部において説明漏れはありませんか。
川井生活環境部参事兼生活文化課長。
18
◯川井生活環境部参事兼生活文化課長 先ほど大洗水族館の概要を申し上げた際に,私の方で潮目の海の大水槽1,300トンを1万3,000トンと読み間違えましたので,1,300 トンに訂正いたします。
19 ◯山口(伸)委員長 ほかにありませんか。──。
ないようですので,以上で,執行部の説明を終了いたします。
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20 ◯山口(伸)委員長 これより,質疑を行います。
関委員。
21 ◯関委員
長嶺生活環境部長と坂本原子力安全対策課長の説明を聞いて,それに対してちょっと意見と皆さんの考えを伺いたいんですが,基本的には,原子力安全対策課長が,PRのために広報紙をつくるというその中身の説明があったわけでありますが,その中身に対して,私は大変に不備だと思います。
原子力の安全性について,県が非常に神経質に対応を考えて注意することは大変結構なんですけれども,そもそも安全管理をするということは方法論であって目的論ではない。我が県が,あるいは国が原子力の平和利用を進めるということは,日本のエネルギーを解決する上で大変必要だからこれを進めるので,その方法論として安全性の問題がある。ところが,ここ二,三年の発言を聞いていると,安全性それ自体が目的であって,原子力の平和利用を進めるという意思は全くない。だったらば原子力の施設を全部やめてもらったらいい。そういうことの基本が理解されていない。
そして,生活環境部長がおっしゃったように,確かに灰の処分は不適切であった。だけど,部長が最後に言ったように,あれは環境基準に全く影響を及ぼさない程度の放射能の含有量であるという説明があった。全くそのとおりで,あの灰の上に皆さんが10年寝ていても何も影響ありません。自然放射能より低いんですから。そういうものが問題になること自体が問題だ。
そして,あれが廃棄物にされる時代には,ああいう低レベルの廃棄物はガイガーカウンターに捕まらなかったです。したがって,一般廃棄物と同じように処理されてもよかった段階の処理なんです。それは,現在は非常に精密な,高度な計測器があるためにそれらがたまたま捕まる。そうすると,それがえらい問題になる。こういうことが続いたら,原子力の今の発電所を処分しますけれども,そういうものの処理・処分が全くできなくなる。
もう一つ,行政の不勉強なところが一つあるんだけれども,産業廃棄物の処理・処分は生活環境部の所管だ。国の方は環境庁だ。科学技術庁には産業廃棄物を処理・処分する権能も権限もないんです。しかし,環境庁の方は全く原子力の廃棄物の処理・処分に対して全く発言もしないし方法論もない。これは行政の怠慢だ。
したがって,産業廃棄物としての放射能廃棄物の処理・処分についての明確な法律基準が全くないんです。したがって判断する基準もない。だから,マスコミが危険だと言えば県民はみんな危険だと思う。あそこのあれだけの放射能が捨てられ,廃棄物が処理・処分され,ここ30年,東海村の自然放射能よりもふえたためしは全くないんです。この地域の放射能がふえたのは中国で核実験をやったときの1日か2日後だ。西南の風がすうっと来て,中国のほこりが落ちたときにこの県の放射能がふえたことがあります。それ以上にはふえたことがないんです。その放射能がふえたことに対しては全くだれも発言をしていない。こういう姿勢は県民に対して危険性をあおるだけであって,不安を募らせるだけであって,何らの効果がない。もう少し科学的に裏づけられた説明をしなければいけない。
だから,生活環境部長が先ほど言ったように,放射能の処理・処分について間違いがあったとか不適切だとか言ったけれども,最後に申し上げた言葉が本当は前半に出なければならない。あの事故については全く県民にも自然放射能にも関係ありませんでしたということが出てこなければならない。そうすれば,県民は,ああそんなものかと安心するはずなんです。そこら辺の原子力に取り組む姿勢が全くなくなった。
日本の原子力を東海村が引き込んだときには,我々は非常に不安もあったし勉強もした。どのくらいのレベルになればいいのか,そのときには茨城県なんかよりも鳥取県や何かに行ったら2倍も3倍も自然放射能があるんです。あの辺になったら茨城県はてんやわんやの大騒ぎをする。だけども,そちらの方は自然放射能がそれだけあるんだから。そういうことを十分考えて処理しなければならないし,世界にはもっと放射能の高い地域が幾つもあるんです。そういうことも考えたら,我々がここに施設があるために,若干の事故があるために大変危険だというような言い方は当たらない。しかし,管理そのものがうまくいかなければいけないから,管理体制や処理・処分の仕方について厳重な抗議をすることは結構だ。だけど,その中身についても明確な判断をする必要がある。
したがって,今,原子力安全対策課長が言っているように,県の取り組み姿勢,安全性,それが云々ということを言ったけれども,それより以前に問題は,茨城県がなぜ原子力施設を容認してやらせているのか,その必要性は何なのかということを前段で国民に御理解をいただかなければ次の問題は何もならない。安全性のために銭だけ出すんだったらやめた方がいい。そういうことなんですね。そこら辺のことを橋本知事とも十分に考えてください。知事それ自体,まだ皆さんのレクチャーが足りない。だから,発言の中で,私にとってはまだ不十分だと思っている。
以上のように私は考えているので,ちょっと意見を聞きたい。
22 ◯坂本原子力安全対策課長 今,関委員から大変貴重な御意見をいただきました。私ども,今,委員からおっしゃられましたとおり,原子力の利用という前提に立っていろいろな施策を展開しておるところでございます。そういった意味で,私どもが実施する広報も,県民に正しい原子力についての理解を得るということが重要でございますので,そういった意味で,正しい理解を得るために必要ないろいろな要素についてわかりやすい解説をして理解を深めていこうというような趣旨で従来も実施しておりましたけれども,今後,さらに気を引き締めて対応していくようにしたいと考えております。
23 ◯関委員 婦人会の集まりに私が行ったときに,原子力の平和利用なり原子力について反対しないのはインテリでないよと言ったら大騒ぎになりました。そのときに,皆さんのエネルギーの電気の3分の1が原子力で賄われておることを知っておりますかと聞いたら,その連中の大半は知らない。そして,もし原子力の発電をやめるんだったら3割電力カットできますかと言ったら,それは困る。ではやっぱり必要なんだね。日本のエネルギーを確保するのには最終的には原子力の発電は大変必要なんだ。それではやっぱりもう少し原子力の理解を深めて御協力申し上げた方がいいですねという話になった。そういう一連の動きが必要なんです。その上に立って物事を考えていかないとならないですね。だから,我々が施設と一体になって安全性を確保して平和利用を進めようという空気がないとならないんですね。その辺を僕は申し上げたかったんです。
24 ◯山口(伸)委員長 答弁は。
25 ◯関委員 いいよ。部長,何かあるか。
26
◯長嶺生活環境部長 ただいまの御意見はごもっともなことでございまして,現実に電力は35%前後原子力に頼っている現状でございますから,それを否定することは現実の問題としてあり得ないということだと思いますけれども,ただ,それにつきまして,平和利用の観点から,それから,安全性の観点から,安全性についても確保していくべきだという御意見もあることもまたいろいろありまして,ただいま御説明申し上げましたことは,国の検討委員会で申し上げた順序に従いまして申し上げましたものですから,安全性のところがちょっと最後になったと思うんですけれども,今後とも原子力の平和利用といったものは常時やっておりますが,ただ,問題となるときは,何か事故みたいなものがあったようなときにぱっと出るものですから,そういうときには安全性ということが優先的なことになるもので,もう少し平常時に原子力の大切さ,現状の問題,そういったものを訴えていきたいと思っております。貴重な御意見,ありがとうございました。
27 ◯山口(伸)委員長 ほかに──。
市原委員。
28 ◯市原委員 2点ほど質問させていただきます。
まず,1点は,さきの集中豪雨のために起こりました那珂川の大変な水害についてお伺いしたいわけですが,61年にやはり台風10号のために起こったその比較がここに出ているわけですけれども,漂着ごみの量であるとかいろいろなものが出ているんですが,前回の漂着ごみの量というのはここには出ていませんでしたか。今回の漂着のごみの量は出ていたと思うんですが,前回の漂着ごみは余り出てなかったと思うんですが,その辺はいかがなんでしょうか。
29
◯森田廃棄物対策課長 前回は今回ほど漂着ごみが少なかったということもございましたが,それと,現在,廃棄物の処理関係は非常にやかましくなっておりまして,従来は,多少のごみは海岸で燃してしまったというようなことで,余りお金もかからなくて済んだというような状況です。ただ,前回に比較しまして,今回,大幅に量がふえているということは事実でございます。
30 ◯市原委員 今回は,私,台風が来て,茨城県の那珂川周辺に大変な雨量があったというよりも,どちらかというと,栃木県の方に一気にばっと降って,そちらの洪水がまた下の方に流れてきたというような意識で,茨城県では,当初,これほどの水害が起こるとは予測してなかったような気がするんですが,その辺はどうなんでしょう。
31
◯飯田消防防災課長 おっしゃるとおり,今回の場合には,栃木県の那須町で 1,200ミリ相当のものが3日間の短時間に降った。年間雨量の3分の2ぐらいのものが降ったというようなことで,上流に集中的に降った。それに対して茨城県内,特に水戸ですと 110ミリぐらいということで,県内の雨量は少なかった。61年のときは水戸は 300ミリ近くだったと思いますけれども,61年の場合は,上流に降ったと同時に県内全域に降ったということで,那珂川とか小貝川全域でそういうはんらんがあったというようなことでございます。今回は,幸いにもそういうことで上流だけだったものですから,前回に比べて被害が少なかったというようなことだと思っております。
以上です。
32 ◯市原委員 当初の災害に対する見通しといいますか,ですから,直接的な被害よりもよその県の被害が茨城県に波及してきたような,同じ水害でもちょっと今までとは若干異なるような災害の形だと思うんですけれども,ただ川というのは,これは1県だけではなくて,大きな川は何県にもまたがってあるわけですから,こういう形の災害というのは当然今までもあっただろうし,これからも十分予測されると思うんです。
そこで,これと同じような災害といいますか,その災害が主に起こったところよりも上流だとか他地域に起こったものが,ほかの県に,いろいろな意味で,漂流ごみが非常に多くて,そのために非常に問題が出たとか,浸水が多くなったとか,そういうものがあったら教えてもらいたいということと,先ほどごみを処分するための費用を国に補助金を出してほしいというような話がありましたけれども,そういう場合に,他の地域では今までどういう処置をしていた,要するに他県とのかかわりをどういうふうに持ったのか,費用の弁償といいますか,そういうものを事例があったら教えてもらいたいんですが。
33
◯森田廃棄物対策課長 このような水害の場合のごみについて,他県での事例というのは,実は,調べましたけれども,ございません。ただ,これまで,日本海で材木運搬船が事故を起こしまして大量に材木が漂着した事件,それから,北海道で大量に昆布が漂着しまして,これが腐敗をして悪臭を放った事例と,こういうのが2件ほどありまして,この場合,材木の場合は国庫補助の対象にはならなかったんですけれども,昆布の方については,時点が違うせいもございますけれども,災害補助の対象になっておりまして,ですから,私どもの方としては,今回,昆布の例と同じようにやってほしいということで要望しているところでございます。
34 ◯市原委員 そうすると,今の課長のお話からすると,比較的特異な水害の例だというふうに理解してよろしいのでしょうかね。
災害時の防災活動体制整備費というのが当初ついているわけですけれども,実際,その内容というのは,例えばこういうときに災害対策本部を設置したりいろいろなことをするためにそういうものを充当していると思うんですが,そういう整備費といいますか,緊急時のそういう防災費というのはどこから出しているのかちょっと伺いたいんですけど。
35
◯飯田消防防災課長 緊急時というようなことになれば,災害対策本部の運営費,そういうことにつきましては,予算的には補正予算で取るというようなことになります。今回の場合ですと,本部の運営費として200万円ほど計上する予定になっております。
以上でございます。
36 ◯市原委員 それから,非常に特異的な災害の形だということもありまして,これからいろいろ今までの情報などを集積して,今後の対策であるとか,予防であるとか,そういうものがつくられると思うんですが,過去の経験も踏まえて,これからの予防といいますか,そういうものをある程度考えられているようでしたらお聞かせ願いたいんですが。
37
◯飯田消防防災課長 災害,いろいろございますけれども,風水害,あと地震等がございます。やはり自然が相手でありますので,我々としては,災害が起こったときにいかに立ち上がりを早くするとか,それは応急面でございます。その前に,予防面としましては,要するに,河川の場合ですと,河川改修の問題とか,水防団の日ごろの充実とか,そういうようなことになると思います。また,災害救助関係になりますと,県西総合公園に,平成9年の5月ですけれども,防災拠点というようなものをつくっておりまして,備蓄倉庫を持って災害に備えておく。そういうようないろいろな面で予防的なことをしております。
38 ◯市原委員 今のお話ですと,まだまとまった,きちんとした考え方というのはちょっとないように,一般的ないわゆる災害に対する予防というか,そういうものだけだと思ってちょっと伺ったんですけれども,今回の場合,先ほどお話ししましたように,通常の水害とは若干異なるようなところがあり,また,他地域にも余り類がないような,そういう災害でもあるということですから,県においても,今後,先ほど申しましたように,河川というのは一地域だけではなくていろいろな地域にまたがって,こういうことがまた起こらないとも限らないし,通常の災害より突発的といいますか,割と自分のところはそんなに被害がなかったけれどもよその被害をもらってしまったということもあるんで,ひとつその辺はきちんとした今後の対応策のまとまったものをぜひとも出していただきたいということと,先ほどお話ししましたように,他県とのかかわりも当然これから大事になってくる。緊急時のお互いに防災の協定みたいなものも当然あるだろうと思うし,その費用負担みたいなものも当然あると思うんです。その辺の考え方を,今後はこれを一つの事例にしていただいて,考えていただきたいと思っています。これに関しては答弁は結構です。
それから,もう一つですけれども,先日,新聞で,茨城県に県外からごみの不法投棄が相も変わらず大分多いということで,関東では一番多いというようなのをちょっと新聞で読んだ記憶があるんですが,大体今は茨城県内に他県から不法投棄というのはわかっているだけでどのくらいあるんでしょうか。
39
◯森田廃棄物対策課長 関東近県の中ではやはりうちの県が圧倒的に多うございまして,たしか平成4年が一番多かったんでございますけれども,大体千葉県が茨城県よりちょっと少ないぐらいで,あとは栃木県,群馬県というのは本県の半分以下でございますので,ですから,やはり地理的な条件がかなりあるのかなと。例えば,県西の方,特に猿島地域あたりの方に行きますと平地林が多いとか,それから,割と平たん地で,夜なんか人目につかないような場所が多いということで,そういう地理的な条件があるのかなと。
40 ◯市原委員 数は。
41
◯森田廃棄物対策課長 平成4年が 269件ございまして,それが若干減ってきまして,平成8年は152件まで減ったんです。ところが,平成9年にまた174件ということで増加に転じておりまして,この辺のところが,今年度,WASTE・クリーンアップということでいろいろ大作戦をやっております。その動機になっているところでございます。
42 ◯市原委員 多分そうかなと思ったんですけれども,本年度でしたか,監視員をボランティアの方を大分要請したり,それから,県警本部から担当を設けたりということでやっているんですが,その辺,新しくいろいろそういう対策を踏まえた割には余り効果が出ていないかなと思うんですが,それに対していかがでしょう。
43
◯森田廃棄物対策課長 今年度,新たにボランティア監視員を委嘱いたしまして,現在, 150 名が活動をしておるわけでございますが,私ども,こういう方々には,発見次第,不法投棄 110番に直接つながるテレホンカード等を渡しておりまして,6月に若干WASTE・クリーンアップの中間取りまとめをやったんですけれども,この時点で,実は,そういう通報件数は昨年1年間に匹敵するものが第1四半期の3カ月だけで出てきておりますので,それなりに効果は上がっていると思います。
44 ◯市原委員 ボランティアの監視員の方なんですが,その活動範囲,例えば,これは真っ昼間,ごみを山積みにしてわざわざ運んでくる人はほとんどいないと思うんです。夜,こっそり人目を忍んでさっと運んできて,その辺にばさっと捨てていってしまうというような感じだと思うんですが,そういう意味からすると,24時間,かなり監視体制をきつくしないとなかなか防げないのかなと思うんですが,監視員の活動範囲,時間的なものだとかそういうものも含めて。
45
◯森田廃棄物対策課長 これはボランティアでございますので,直接行動はやらないでくださいと。ですから,例えば阻止活動や何かというのは,とにかくそういう不法行為をやる業者でございますので,危ないですから直接接触はやらないでくださいということを基本にしておりまして,ですから,特に各市町村ごとに二,三名ずつ広範囲に配置しておりますので,ですから,中にはパトロールなんかやってくれている方もおりますし,これはいろいろボランティアの意識も異なるものですから,熱心にやっていただく方もおりますし,それから,見かけたときに通報してくれるという方もおります。ただ,報酬を出していないものですから,夜までやってくださいとはなかなか言えないものですから,そのような夜間のパトロールとかそういうものについては,近く,警備会社に委託をしまして,特定の危ない場所についてはその警備会社対応にしたいということで,今,手続を進めているところでございます。
46 ◯市原委員 今,話を聞きますと,例えば,高速道路の近くだとか,運びやすいところは,今,携帯電話など持って連絡し合いながら,人目を忍んで穴を掘って,ばっと一晩のうちに捨てて埋めてしまうというような,もうそのぐらいまで業者の人は大変な機動力を持ってどこか捨て場所を探しているというふうにも聞いているんですが,そういった中で,茨城県というのは当然東京からも非常に近いと。それから,高速道路などもあると。比較的捨てやすい状況がそろっているのかなと思うんです。
そういう中で,ちょっと私が伺いたかったのは,確かに非常に広範囲なんで,行政の方で全部そういうものに目を光らせるというのは非常に難しいとは思うんですが,ただ,今もお話ししましたように,大体人目を忍んでやることなので,夜であるとか,人が余り活動しないような時期を当然ねらってやるんで,それを無償のボランティアだけで防ごうというところに若干の無理があるのかなと私は思うんです。今,今度から一般のガードマンの業者を入れて,ある程度費用を払ってもやるという話を伺って,今後は多少違うと思うんですが,今度はいろいろな開発などでそういう不法投棄のごみが出てきたときに,それを今度処分するであろうとか,いろいろな環境汚染だとか,そういうものを考えれば,ある程度のお金をかけて,きちんとした対策を練るということが私は必要なのかと思っています。
47
◯森田廃棄物対策課長 市原委員のおっしゃるとおりでございまして,これは,とにかく悪質業者がふえておりますので,これに対して目を光らせることはもちろん大事でございますし,さらには,不法投棄されたものを撤去させると,これが非常に重要になってくるわけでございますが,これが,個人の土地に捨てられたものに対して,基本的にはその所有者の管理責任がなっていないというような面もありますし,また,そういう廃棄れたものを税金を使って片づけるというのも,業者にまた利するようなこともございますので,法律上は代執行制度がございますのでやれるんですけれども,なるべくそういうことをやらないで,警察と行政がタイアップしながら,片方で行政指導,片方でおどかしという両面作戦で撤去をさせておりますので,今年度も結構撤去実績が上がっておりますので,なるべくならば税金を使わないでやっていきたいというように思っております。
48 ◯山口(伸)委員長 横田(修)委員。
49 ◯横田(修)委員 関連なんですけれども,私ども,先般,産業廃棄物の問題で,行方の麻生町から陳情がなされたわけでございますけれども,そのとき伺っておりますと,今まで産廃の安定3品目ということで投棄をしてきたと。しかし,そういう中で,当初の予定よりもかさ上げをしたい。そして,その中でたくさんいろいろなものを投棄しているというようなことで,ボランティアの監視員ということもしておるわけですけれども,なかなか大変だ。特にこの前問題がありましたのは,下に住んでいる魚が何回も死んでしまうというようなことで,これは安定3品目ではないんではないかということで,県の方にもいろいろな対応法を求めてきたけれども,なかなかいい結果が得られない。特に今,地元では,地下水,あるいは地下水から河川に流れ出る水を週に1回,あるいは週に2回というように採取して,そして,それの検査を何とか県の方にしていただけないかなということで陳情に来たわけですが,県の方はなかなか予算がないと。それから,まだそういう対応もできないのではないかというふうな心配があるということで来たわけでございますけれども,その辺の状況については,今後の取り組みと申しましょうか,それから,また,今,産廃の方でどんな対応をするんだろうか,お伺いいたします。
50
◯森田廃棄物対策課長 今,横田(修)委員の方からお話がありましたのは麻生地区の最終処分場,これは安定型の処分場でございますけれども,道路の面までかさ上げをしたいというような要望が業者の方から来ておりまして,私どもで,今,それは事前審査の段階でございますが,先日,地域の住民の方,今回参られたのは下流域の方々でございますけれども,特にそこから排水が白く濁るとか,そういう話がございまして,これについては,今,業者に対して分析を指示しているところでございます。
それから,この処分場の構内には2カ所ほど観測井戸がございますけれども,こちらについては定期的に業者の方で検査をしております。そちらは特に問題はなさそうな状況でございます。
それから,基本的には,地域住民の方々は,今までさんざん我慢していたのでかさ上げは認めないでほしいというようなことで陳情に参られたわけでございますけれども,私どもの事前審査要綱というのがございまして,基本的には地域住民の方の同意とかそういうものを要件としておりますので,それがそろわない限りは許可はしませんよというお話はしております。
51 ◯横田(修)委員 私が聞いているのは,それより一歩進んで,下流の地域住民の皆さんが非常に不安を感じていると。特に魚が一挙に何十匹,何百匹というのが浮き上がりますと,これは安定3品目ではないんだろうと。そういうときに,地元の皆さんは週に1回ぐらい定期的に,私ども,くんで,そして,何かそういう施設があれば,その場所に定期的に持っていって,そして,そういうものを調べてほしいという切ない願いがあるわけです。そういう対応については,今後,どんな取り組みをするんですか。
52 ◯青木環境対策課長 河川のそういったような有害物質関係によります汚染というのは,これは看過できない問題でございますので,具体的な地点等をどういう地点かよく聞き取りまして,私どもの方の試験研究機関,公害技術センターで直ちに調査をしてまいりたいと,このように思っています。
53 ◯横田(修)委員 地域住民の代表の皆さんに言わせますと,その産業廃棄物の置いてあるすぐ下の河川がそういう状態になったということですから,そうすれば,地域住民の皆さんは,取りに来てもらうのは大変だから,週に1回も届けますよと。そして,我々は生活環境を自分たちの手で何とかいい環境にしていきたいという願いがあるものですから,では,しつこいようですけれど,その地域住民の皆さんがそれを試験管なりそういう指導の中でくんで,週に1回ずつでも届ければ,データ的なものを例えば1年間自動的に調べるとか,そういうものもしていただくことができるわけですね。それから,その費用についてはどこで負担するんですか。
54 ◯青木環境対策課長 広く処分場の環境ということで,これは,大きい河川ばかりではございませんので,周辺の小さい沢水とかそういうところも含めまして,やはり周辺環境でございますので,そういうところも含めまして実態の調査を行いたいと思います。
また,具体的な手続の問題,今,委員から質問があったサンプリングの方法とか,どういう項目をやるかとか,回数とか,そういう問題につきましては廃棄物対策課とよく協議しまして,地元の方の考えを聞きまして,必要な回数,必要な項目を実施するように努めてまいります。
55 ◯横田(修)委員 費用分担の方は,一番大事なものですから。
56 ◯青木環境対策課長 こういったような公害に関します事案というんですか,そういったような問題が起こってきた場合は,当然,我々が対処するべき問題でございますので,費用を住民の方にお願いするということではありません。
57 ◯横田(修)委員 よろしくお願いします。
58 ◯山口(伸)委員長 田中委員。
59 ◯田中委員 関連でございます。
猿島町はごみが多い。まさにそのとおりでございまして,猿島町出身がおったものですから申し上げますけど,実は,私も半年ぐらい前に山を掃除したらトラック2台ぐらいのごみが出てきまして,冷蔵庫,テレビ,本当にそれを処理するだけで産廃業者に5万円ぐらいかかったわけでございまして,何とかポイ捨て禁止運動の条例を前からお願いしているんですけど,ポイ捨てというのはたばこの吸い殻から始まりまして,空き缶,それから冷蔵庫,すべて含めまして,茨城県もこれからどんどん文化県でありますから,その辺の条例をつくってもらいたいなというふうに思うのも一つでございますが,条例の問題,この辺がどうなっているのか,市町村によって格差が非常にあると聞いておりますが,質問したいと存じます。よろしくお願いします。
60
◯森田廃棄物対策課長 ごみの散乱防止という観点から,実は,私ども,条例準則をつくりまして市町村指導を行っているわけでございますが,現在のところ,県内の85市町村中21市町村しか条例が制定されておりませんで,委員のところの猿島町も確かに条例はございません。基本的には,そういう場所等が地域によってかなり違いますので,捨てられやすいところとそうでないところがあると思うんですけれども,できるだけそういうものを整備し,特に罰則つきの条例をつくっているところもたくさんございますので,その辺のところで指導していきたいと思っております。
61 ◯田中委員 あれは軽井沢ですか,今,非常によくなりまして,あそこも道路っ縁に条例ができましたよと表現がございまして,観光地は特にそういうごみ捨ての問題はいやがると思います。集客能力が減るということですから,ぜひ茨城県も県を中心にこの条例をうちの町にも指導してください。町長が言うことを聞かなければ僕だって言いますから,ぜひお願いします。県統一して条例をつくり,罰則というのは,罰金は無理でしょうけど,何らかの方法でやるということをお願いしたいと思います。
それから,もう1点,今回の防災関係のあれ,
飯田消防防災課長にお聞きしたいんですが,ヘリコプターとか防災無線,阪神・淡路大震災から,この4年間の間にいろいろな装備をしましたよね。今回,いろいろなものを完備して,この効果はいかがだったんですか。実際,ヘリコプターも出動したということがここに書いてあったんですけど,ひとつその辺をお聞きしたいと思います。
62
◯飯田消防防災課長 今,ヘリコプターの活動状況等について御質問がありましたけれども,一つは,27日ですが,那須町の水原地区というところですけれども,孤立した住民の方がいたということで,応援出動をしております。資料のとおり,そこで13名,群馬県と茨城県と地元の栃木県のヘリで救出したというようなことでございます。
その後,本県も洪水というようなことですので,ヘリの基地がつくばにありますので,水戸一高に待機をさせておりました。幸いにも人命救助については,2件ほど途中で出動の要請がありましたけれども,いずれも地上から救出したということでそのまま帰隊したわけですけれども,その後のピークが先ほどの資料のように2つございまして,28日のときには水戸一高に待機したと。29日はそうでもなくなりまして,また30日というようなことで,また雨なんかが降っていまして,1日置いておきますと飛べなくなるというようなことで,消防学校のいわゆる車庫から車を出しまして,そこを臨時の駐機場にしまして待機をしていたというようなことでございます。幸いにも,30日もそういう人命救出はなかったということで,今回はいわゆる空中からの救助というようなことで,実際は栃木県ですけれども,非常に心強いと申しますか,そういうような防災ヘリの活用ができたと思っております。
また,一連の防災行政無線等でございますけれども,県の防災無線につきましては,防災無線だけでなくて,今,河川情報システムとか,河川情報センターというのがございまして,61年以降,河川の情報については建設省等からそういう情報が流れてきますので,それを今回も非常に活用させてもらったというようなことでございます。
特に61年と比較しまして,災害対策本部で非常によかったなと思いますのは,そういう情報機器類,ファクスが整備されたとか,市町村においても防災無線が整備されているとか,そういうもので非常に伝達がスムーズにいったと思っております。
また,皆さん方にも災害対策本部に来ていただいたときに見ていただきました県警のヘリが上空からヘリテレで瞬時にわかりますので,災害対策にも非常に役立ったと思っております。
以上でございます。
63 ◯田中委員 今,各市町村で防災関係の無線設置とかいろいろやっていますけど,どうかこの辺はさらに,どんなことが起こるかわからないので,御努力のほどよろしくお願いします。
以上です。ありがとうございました。
64 ◯山口(伸)委員長 暫時休憩いたします。
なお,会議の再開は午後1時といたします。
午後0時5分休憩
───────────────────────────────
午後1時開議
65 ◯山口(伸)委員長 それでは,会議を再開したいと思います。
質疑をお願いいたします。
青山委員。
66 ◯青山委員 霞ヶ浦環境センターについてちょっとお伺いいたします。
2定の一般質問において霞ヶ浦環境センターの整備について部長にお伺いしたんですけれども,そのときに,平成10年度は平成8年度の基本構想を踏まえて基本計画を策定するということを回答してもらったわけでございますが,その後の進捗状況についてお尋ねしたいと思います。
67 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 霞ヶ浦環境センターにつきましては,湖沼に関する幅広い調査研究や技術開発,それから,環境学習,市民活動の支援といったものを複合的に機能させまして,霞ヶ浦の水質浄化,あるいは新しい環境を創造することに取り組むための総合的拠点として整備することとしているところでございます。
現在,県庁内で関係する各課でワーキングチーム,部会をつくりまして,例えば,研究調査についてどういった内容,どのレベル,あるいはどの程度の施設というような形で調査研究なり環境学習なり,あるいは市民団体の支援なりというのを検討しているところでございます。基本的に,今年度中に事務的に詰めまして,さらに学識経験者等の御意見を伺いまして,基本計画を策定していきたいと考えております。
68 ◯青山委員 では,まだ具体的にどういう金額で,どういうあれでというのは全然まだ具体的には決まっていないという状況ですよね。それでは,そういうセンターみたいなものは,例えば,よく霞ヶ浦と琵琶湖ということで比較されるんですけども,琵琶湖についてはそういう同じような施設というのはあるんですかね。
69 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 琵琶湖には滋賀県立の琵琶湖研究所という研究機関がございまして,琵琶湖の生態系,あるいは水環境,水質浄化も含めまして,そういった研究をしてございます。これは,場所は市街地にございまして,琵琶湖に接しておるところでございますけれども,いわゆる多目的広場というのは残念ながらないということもございまして,専ら室内といいますか,研究所内での研究を中心に行っているということでございます。そういった点からいいますと,地域の住民の皆様とはちょっと距離があるのかなという感じでいるところでございます。
霞ヶ浦環境センターにつきましては,水質浄化とか新しい環境創造といったものをしていく上では,当然,地域住民の皆さん方の理解とか御協力とか連携というのが必要になってくるということがございますので,センターではそういった多目的広場等もつくりまして,親しみやすい,開かれた施設づくりといったものも検討していきたいというふうに考えております。
70 ◯青山委員 霞ヶ浦と琵琶湖というのは当然違います。歴史とか風土とかその特色とか,そういうので真似しろとは言わないんですけれども,独自の霞ヶ浦に合ったようなあれをつくってもらいたいと思うんです。
また,琵琶湖の場合,ちょっと聞いたんですけれども,県が管理をしているということを聞いたんです。霞ヶ浦は建設省だと。そういう場合に,今のセンターみたいなものが県独自でつくったのか,それとも建設省のあれがあるのか,そういうのまでちょっと教えてもらいたいと思うんですけれども。
71 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 委員御指摘のとおり,琵琶湖については滋賀県が管理しておりまして,霞ヶ浦は建設省が管理しているということでございます。制度的には,機関委任事務ということで,琵琶湖については,本来,建設省が管理すべきを滋賀県に委任している。かつて霞ヶ浦も,実は機関委任事務ということで茨城県の方が管理しておりました。霞ヶ浦の総合開発事業が盛んになる前,昭和40年ぐらいまではたしか茨城県が管理しておりまして,総合開発事業が建設省が事業主体となって行うということで建設省の方が管理することになったわけでございます。
管理者の仕事でございますけれども,これは,いわゆる治水ということで,災害関係が中心になるわけでございます。そういうことで,霞ヶ浦については建設省の方が災害対策等を行っている。琵琶湖については滋賀県が行うという形になるわけでございます。
湖では,霞ヶ浦の場合でいいますと,水質保全の問題というのが当然重要な問題であるわけでございますが,これにつきましては水質汚濁防止法というのがございまして,知事の責務ということで規程されておりまして,そういったことから,県の方で霞ヶ浦の湖沼水質保全計画を定めまして各種の施策を展開しているということでございます。
霞ヶ浦環境センターでございますが,これにつきましては,先ほど来申し上げておりますように,霞ヶ浦に取り組む総合的拠点という考え方でいるわけでございます。そういうことで,流域は,市町村もあれば,国もあれば,県もいろいろな意味で事業が絡んでくるということでございます。そういうことで,環境センターの基本構想策定時点から建設省の方にも御参加いただいて協議していただいている,協力してもらっているということでございまして,今後も,建設省には事業参加という形も含めまして,協力,連携を図っていきたいというふうに考えております。
72 ◯青山委員 今の琵琶湖のあれは滋賀県単独のあれでセンターをつくったんですか,それとも建設省のあれで,その辺……。
73 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 県立の琵琶湖研究所でございます。今回の霞ヶ浦環境センターも茨城県立の環境センターということで考えております。
74 ◯青山委員 県立のあれで,茨城県独自でこれはつくるのか,それとも管理が一応は建設省にお願いしてあるんだから,建設省から一応は支援というか,そういう引っ張るあれはないんですかね。
75 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 今,私どもの環境センターもいわゆる湖に沿って湖岸沿いにという考え方で考えているわけでございまして,例えば,湖の中で何か事業をやるという形で,その中に散策路をつくってもらうとか,水生植物の植生浄化の施設をつくってもらうとか,そういう形で,あるいは船が泊まる,要するに船だまりといいますか,桟橋とか,場合によってはそういう形での御協力をお願いするということで,湖の中を中心にして建設省さんの方には御協力をお願いしたいというふうに考えているところでございます。
76 ◯青山委員 今回,補正予算ということで,一応幾らかの予算がつくのかなという気でいたんですけれども,今,ちょうど財政的に非常に厳しい状況ですからなかなか言えないんですけど,これは,選挙のときに知事が公約というか,この前,下妻でも知事が公約したということで,私どもの環境センターはほかのものよりあれは優先してやりますよということで公約でやっているので,何としてもこれは早く実現してもらいたい。そして,霞ヶ浦の流域の住民にとっては,霞ヶ浦というのは,工業用水や水道用水や農業用水のほかに,心のふるさととして湖というのを愛しているわけでございます。そういう中において,今,私どもの住んでいる土浦がちょっと地盤沈下しておる。そういう中で,環境センターができることによってアクセス道路ができたりいろいろな面があって,経済的な波及効果がどんどんできてくると思うんです。そういう意味で,なるべく早くお願いをしておきたいと思うんです。よろしくお願いします。
77 ◯矢口霞ヶ浦対策課長 財政状況,御案内のとおり大変厳しい中でございます。担当課としては精いっぱい努力していきたいというふうに考えております。
78 ◯山口(伸)委員長 白田委員。
79 ◯白田委員 先ほどから各委員の先生方から災害についてお話がありましたけれども,先ほどの話の中でも,牛の場合は,流れてきたものに対しては栃木県で責任を持って対処していく。流木の場合は栃木県から流れてきたものだと見られるけれども,各市町村が対応すると。そういう中で,今後,国の方に何らかの援助を仰ぐというお話がございました。そして,これから,その対策としては,栃木県ともいろいろな形で協議をして,今後,こういう特異なことでありましたけれども,またないとは限らないわけでありますし,栃木県と話をしていくという話がありました。
実は,一般産業廃棄物でもあれなんですが,一般産業廃棄物は各市町村でもできるだけ自分の町の一番外れとか,あるいは汚いところとか,そういうようなところにつくっている傾向があります。そして,これを各県に例えますと,そういったもので栃木県側で,地名を詳しく言いますと,協和町の反対側で県境に対しまして処分場がございます。その処分場の際に,その認可に対しては茨城県は全然かかわってないのでしょうか。そこをお聞きいたします。
80
◯森田廃棄物対策課長 廃掃法につきましても機関委任事務でございまして,その地域を管轄する知事に委任されておりますので,栃木県の中のものに関しては事前の話はございません。
81 ◯白田委員 例えば,その中身の許認可をする際に対しまして,栃木県と茨城県の認可の重さというか,基準は同じなのですか,それとも茨城県の方が厳しくて栃木県の方が低いのですか。その点をお願いします。
82
◯森田廃棄物対策課長 茨城県の方が厳しいというふうに思っております。例えば,本県の場合,最終処分場,それから,そういう処理施設の場合,境界から 300メートル以内の居住者については同意をいただいておりますし,また,隣接地主についても同意をいただいておりますが,栃木県の場合はそういう同意という制度はございませんで,たしか,聞いているところによりますと,500 メートルの範囲の自治会と協定を締結するというような指導をしているようでございます。ですから,そういう同意というのは栃木県はございませんので,立地に関しては茨城県の方が厳しい指導をしているということでございます。
83 ◯白田委員 そういう中で,茨城県では栃木県の方で何を起こしても基準とは違いますから余り関知できないと,そういうような難しい状態にあるわけですが,こういうものに対しましては,これからぜひ栃木県とそういうような形で,きちんとした協議会とかそういうものを正式に申し入れて,要望して,栃木県ばかりではないですけれども,隣接する千葉県,あるいは東京都,埼玉県とそういった形で,そういう協議会を設けていただいて,そういった面をぜひ同じようにということで解決をしてほしいと思います。
また,実は,私が,今,協和町の件に対して言いますと,私も見てきましたけれども,本当にすぐ隣接であります。そうすると,これも話ですけれども,すぐ脇にまた土を取った跡が相当あいております。そこも,今,許認可の申請をしようとしているといううわさを聞いております。そういうところにたまった水が栃木県側に流すのではなくて,茨城県の方に流したい,そういうことを現にしている実例があります。そういうことが現に起こっている以上,栃木県側に強く申し入れをしていただきまして,県としての対応をしていただきたい。どこでもこのような場合,水の問題で騒ぎますけれど,特に協和町では現に町民が飲む飲料水に井戸を掘っているところであります。このため,事が大きくならないうちに,今のうち,正式な形で協議会を設けていただきたいと思うんですが,部長,いかがでしょう。
84
◯長嶺生活環境部長 確かにおっしゃるとおりでありまして,下流の方の方がいろいろ塚をとって影響を受けるということで,うちの県の場合も,県境と申しますと,茨城県の方にもそういうようなことで,逆に福島県の方に影響をしている業者もいると思います。そんなことでありますが,最近,法も変わりまして,いろいろ意見を聞くような制度もできてきましたので,栃木県の方でぜひ茨城県の方からも意見を聞いてほしいというようなことを,協議会などを設けまして,そういったことで意見を聞きながら,それから対応を考えていくような場を設けてやっていきたいと思っております。
85 ◯白田委員 今,逆もあるという話でしたけれども,特に茨城県は県西地区を初め協和,岩瀬,笠間,七会,ずっと福島県まで特に廃棄物を捨てられやすい,あるいはそういう許認可が割と得やすいようなところが互いにあるわけであります。ぜひそういう協議会,あるいは互いに条例を設けてもいいと思うんですけれども,きちんとした形で互いの各県と打ち合わせをこれから先やっていただきたいと,ぜひお願いをしたいと思います。
また,先ほど田中委員からもいろいろな形でごみが捨てられていくと。そして,ボランティアの方にいろいろと御協力を願っているというお話がありましたけれども,私の方の県南,県西地区は特にそうだと思うんですが,はっきり言えば,私たちの地元では,所沢の車が来たらみんなこれは不法投棄に間違いないと言われるぐらい埼玉県の方の所沢の車が多いです。そして,実際には,最初は山とか細かいところに捨てていたのが現状でありますけれども,今はもう農地にばたっと落していったり,あるいは農道にそのまま置いていったり,朝行ってみたらドラム缶が何本も並んでいたと,そういうようなことがたくさんあるわけです。そういう方法を取り締まるのには,今の基準ではもうとてもとても根本から変えていかないと私はいけないような気がします。
それには,まず,この生活環境部だけではどうにもなりませんで,とにかく警察も1人当たりの対応人数が 750何人ということで厳しいものがありますけれども,そういうどうしても必要なものに対しましては,これからきちんとした形で横の連絡をとっていただいて,人員の対策に対しましても,私は知事に提言したり,そういうことを生活環境部自体で警察とともに取り締まっていただきたい。
そして,そういう中でよく話すんですが,なんでそういう危ない思いをしてもみんな捨てるかというと,簡単です。お金になるからやるわけです。1台捕まっても刑が軽いわけです。例えば,罰金5万円以下とか,あるいは1週間の拘留とか,せいぜいその程度でありまして,1台持ってくればトン当たり20万円とか30万円とか,そういうものまで廃棄物であるわけです。だから,そういうやり方をこれから根本からぜひ生活環境部で見直していただいて,もう一度そういうものをしっかりとした形で茨城県民のためにつくっていただきたいと思うわけですけれども,せっかくですから,長島次長から御意見をちょうだいします。
86 ◯長島生活環境部次長 白田委員の御質問にお答えを申し上げたいと思いますけれども,産業廃棄物の不法投棄の問題につきましては,県政の重要な課題といたしまして,本年度,WASTE・クリーンアップ大作戦という形で,県警ともども私ども行政が考えられる可能な限りの範囲内での施策に取り組んでございます。
御案内のように,行政権限としては行政指導の範囲しかございません。取り締まり権限というのはやはり警察でございます。こういう中で,県警との連携をより以上やりながら,茨城県に入ったら必ず捕まるというような感じの徹底した取り締まりを行っていただくよう,県警とも相談しながら,今後とも県民の快適な環境を守るために一生懸命努めてまいりたいと考えております。
87 ◯白田委員 どうもありがとうございます。ぜひ廃棄物の対策に対しましては今まで以上に,根底からきちんとした形の見直しをしていただきまして,警察ともどもこれから新しいもの,強いものをぜひつくっていただきたいと思います。
また,1番目に質問しました県境について,これは,各市町村は,茨城県内ですと同意をもらったりという形でやるわけですけれども,こちらに権限がないからただお茶を濁す程度の話だと。そういうことでは非常に困るわけであります。これはお互いに栃木県でもそういうことがあるし,福島県でもあるし,あるいは埼玉県でも出てくるわけです。だから,そういうことをぜひきちんと基本的なものからこれから協議をしていただいて,そういったものを今まで以上に強いものにしていただいて,根本から変えていただきたいと。そして,ぜひこの地域のために県の方で頑張っていただきたいと。
先ほどから,長島さんからも話がありましたけれども,行政の力はここまでだということであきらめないで,ぜひそういうものをより強いものをこれから目指してつくっていただくようお願い申し上げまして,終わります。
88
◯長嶺生活環境部長 先ほどの県境の件ですが,早速,県西総合事務所の担当課の方に命じまして,栃木県の所管する役所がありますから,そこと折衝を持たせるようにさせます。
89 ◯白田委員 合庁同士はそれでぜひお願いしたいんですが,ぜひ県としてそういう協議会をつくるとか,そういうものを私はつくっていただきたいと。私ども,ここに長谷川(修)委員がいますけれども,一緒に野球をやったりいろいろな形で,議会の方はきちんとした形でコミュニケーションはとっておりますから,この間,ちょっとマスコミでたたかれましたけれども,そういうことで,県の方でもぜひ県単位でそういうことを起こしていただきたい。お願いします。
90
◯長嶺生活環境部長 県単位の件でございますが,群馬県,埼玉県,栃木県ということで,既に設置いたしまして,そういったようなごみの対策につきまして協議することとしてまして,もう2回ほどいろいろやっておりますので,そういった中でもまた論議してまいります。
91 ◯山口(伸)委員長 武藤委員。
92 ◯武藤委員 3点ほど質問させていただきます。
先日,一般質問でもNPOについてちょっと質問させていただきましたが,その際に,部長の方より,支援については,今後,学識経験者,また,NPO関係の方から御意見を伺いながらということの答弁をちょうだいをいたしました。具体的にどのような形を想定されているか,もう少し具体的に,あれば,教えていただきたいということであります。
93
◯川井生活環境部参事兼生活文化課長 NPOに対する具体的な支援策について,一般質問の方で,部長の方から,今後検討してまいるという御答弁申し上げましたけれども,その支援のあり方については,私ども,どのような形でやるかというのは,現在,このような形というふうにまだ決まってはございません。ただ,先ほど申したように,学識経験者とかNPO関係者,こういった方たちはもちろんでございますけれども,そのほか,NPO活動に近いボランティア活動をやっている方というのはたくさん各所にございますので,当然,福祉関係なんかの社会福祉協議会的なところとか,あるいは青年会議所等もございますので,そういった各界各層の方々から御意見をちょうだいしたいと思っています。
その形としては,委員会形式にするか,もっと自由な懇談会形式にするかとか,いろいろな方式があると思いますので,その辺について,どのような形がいいのか,詰めてまいりたいというふうに考えています。
94 ◯武藤委員 大変好ましいというか,そういう方向というのは私も賛成をいたします。できればボランティアとかNPOの方々が使う側でありますので,半分以上はそういう方々が発言ができるような構成をぜひお願いをしたいということを希望したいと思います。
それと,実際に12月1日から施行されて,2カ月縦覧で,2カ月のうちに認可をする,しないという話をするわけですので,最も早いと2月1日か何日か後,おそくても4月1日には第1号がもしも一発目に出れば,できるわけなんです。そうすると,来年の予算を考えると,来年の段階から何がしか支援ということをできれば考えていただくとありがたいというふうに思っています。具体的には,今,委員会,懇談会をつくっていくということですので,余り大きなものを最初から予算化してやること自体は,私はNPOの支援センターという位置づけから言うと,余りいいことではないかもしれないと思っていまして,一緒に育つという感覚の方が正しいのかなというふうに思っておるんですが,設立に事務手続とかそういうことをするような人がいて,そういうことをしてくれる場所は最低限欲しいなというのがNPOの方と話しているとあるんです。具体的にどのNPOに貸すとかそういうことではなくて,そこへ行って,場合によってはNPOの情報交換をするときに,そういう事務手続みたいなことをそこの担当者にやってもらうと,いろいろな意味で交流や情報交換みたいなことがやりやすいというような話も聞いておりますので,できれば本当に担当者と,もう一人ぐらいのレベルと場所,部屋みたいなものを1カ所でもいいから,そういうものを来年の予算の中に入れていただけるとありがたいなということで,これは希望でございます。もしも何かあればお返事をいただきたいと思いますけれども。
95
◯川井生活環境部参事兼生活文化課長 確かにNPOに対する支援のあり方というのは,一つは情報の提供です。特に立ち上げのときにいろいろな各地の情報等も必要でございますので,そういった情報の提供,あるいは委員がおっしゃった場の提供といったことというのは大変交流の場としてもふさわしいと思いますので,そうしたことについて我々も念頭に置きながらそういったことに努力していきたいと思っております。
96 ◯武藤委員 ありがとうございました。
続いて,2点目ですが,NPOも若干絡むかもしれませんが,災害の関係で,災害ボランティアということで,最近,話題になってきておりまして,登録制にするというような場所も何カ所が出ているというような話を伺っております。茨城県では,災害ボランティアということに対してどういうふうなことを今考えられているか,もしくは実際に実施されているか,お伺いをさせていただきたいと思うんです。
97
◯飯田消防防災課長 今,防災ボランティアについての御質問でございますけれども,所轄としましては,ボランティア関係につきましては社会福祉課でやっております。そういう中で,今回の水害でどういうボランティア活動をしたかと申しますと,一つは,市町村の社協,または県のボランティアというところが2つございまして,現在,防災ボランティアとして登録されていますのは1,142名というようなことだそうです。
そして,活動につきましては,住民から,例えば,いわゆる水害のあったところの家の後片づけとか,そういうところで要請があった場合には,市の社協を通しまして派遣しているというようなことがございました。
そういう中で,派遣人数,これは水戸市の場合だけでございますけれども,独居老人宅に派遣したとか,あとは,水戸市内の避難所におきまして毛布とか食事の配布をしたとか,そういうような内容でございます。そして,全体で11カ所,56人の方が活動しているというようなことでございます。
98 ◯武藤委員 ありがとうございました。防災ボランティアというと,一般の方々ということも大切なんですが,特に専門家の方々の手が必要であるということがどうしても災害時には起こるだろう。特にお医者さんとか,それから,建設関係だといわゆる重機関係ですか,そういうようなところであるとか,あとどういうのがあるかちょっとわかりませんが,そういういわゆる専門家の方については,災害ボランティアとしてはどういうような形になっているか,わかれば教えていただきたいんですが。
99
◯飯田消防防災課長 ボランティアにつきましては,今おっしゃったような専門ボランティアと,また,一般ボランティアというふうに分かれると思います。そして,専門ボランティアにつきましては,ちょっと私の方は,今回,どういう活動をしたかは把握しておりませんけれども,それぞれ市なら市の災害対策本部で同じように取り扱っていると思っております。もちろん持っている専門知識がございますので,そこと相談の上に活動してもらうというようなことにはなるかとは思っております。
100 ◯武藤委員 一般のボランティアの方はいわゆる社会福祉協議会とかそちらの窓口というのがいいのかもしれませんが,専門家の方の窓口は,そちらもあけておくことは必要でしょうけれども,消防防災課としても,できれば把握されて,連動して動かれた方が多分よろしいのかなというふうな感じもいたしますので,その辺,御検討いただければと思いますが。
101
◯飯田消防防災課長 今,県の消防防災課としましては,要するに,災害が来たときの迅速な初動体制と全体的に調整するとか,そういうものの仕事でございます。そして,それぞれの中で,建設業ですと土木部の所管とか,そういうようなことがありますし,なおかつ全体的なボランティア活動につきましては社会福祉課が所掌しているということですので,今からの話ですけれど,どこがどのように取り扱うのが一番いいのか,そういうものは社会福祉課等と協議していきたいと思っております。
102 ◯武藤委員 ありがとうございました。
3つ目として,若干,提案型になるんですが,きょうの出てくる話題が大分水に関することなんですが,災害とかいろいろなイメージが水にはつきまとっているわけですが,一方ではかなり水というのは人間に対して非常に安らぎを与える。霞ヶ浦なんかはそういうイメージをこれから大切にしようということなんだろうと思うんですけれども,環境問題をこれから解決するときに,県民の方の協力というのはどうしても必要だというのは皆さんも認識されているかと思いますが,例えば,大好きいばらき県民会議とかいろいろな運動を今起こされているわけですが,いま一つ具体的に何をするんだというイメージが県民の側にイメージできない状況にどうもあるような気がしてならないんです。そういった意味では,もう少し具体的なイメージを県民の人がイメージできる,それから,実際に自分が運動とか何か参加できるみたいなことを,これからそういうものを県として打ち出すということは,環境を考えていくときにとても大切なんではないかなというふうに思っています。私は,環境だけではなくて,将来的にはそれが産業とか観光のイメージにもつながっていくと思うので,いろいろなところでそれをPRしようかなと思っているんですが,一応こちらは環境なので,環境の意識づくりという意味で,水のきれいな茨城というような形の,具体的な水をテーマにして県民の日と一緒にしていく。例えば,水の名所を各市町村でつくる,それから,それぞれのここの水はきれいにしようとか,それぞれ各市町村レベルぐらいでここの水はきれいにしようみたいなことをするとか,よくわかりませんけど,そういう水ということを具体的にテーマにしてアピールをしていくことによっていろいろな運動ができていく,展開の仕方が非常にわかりやすくなるというふうに思っているんです。
最終的には企画部とかそちらの方の所管なのかもしれませんが,できればそういった環境問題を県民に広く広めるという意味合いから,生活環境部からそういうものを投げかけていくというようなこともいいのではないかなというふうに思います。
とりあえず,例えば建物が必る話ではありませんので,そんなにお金がすぐ必る話でもないと思いますので,できれば来年ぐらいからそんなことをいろいろな部局と相談をされて,そんなものの展開を図られたらいいんではないかなというふうに思っているんですが,とりあえず環境政策課長に考え方を伺いたいと思います。
103 ◯益子環境政策課長 ただいま武藤委員の方から水にというような絞った御質問でございますが,私ども環境政策課といたしましては,もちろん水ということにも着眼は置いておりますが,全体的な環境に対する意識を広めてもらおうというようなことで,幼稚園生から高校生まで対象にしまして,幼稚園に対しましては,ことし,環境絵本,自治体では初めてつくったものでございますが,絵本を出したり,あるいは小学生に対しては自然環境読本といたしまして,5年生を対象に茨城県の自然のよさをうたった本を配布するとか,あるいは中学生には,平成6年度ですが,漫画本なんですが,これは市販でも大変売れて,売り切れているような状態の本でございますが,そういうものを配ったりして,子供たちにはそういう面で意識を小さいうちから持っていただこうというようなことでやっております。
それと,大人の方に対しましては,エコ・カレッジというものを昨年度からやっておりまして,企業の方,それと一般の県民の方と分けてエコ・カレッジを昨年度から実施しまして,50名,50名というようなことで実際卒業生が出まして,その方の中に現実的に取手や真壁とかでもう既に環境活動を始めていただいているというようなことがあります。
それと,我が部ではございませんが,女性青少年課の方で,武藤委員が過去に入られて部会長をやっていただきましたが,青年懇話会とか,あるいは女性の海外派遣のハーモニーフライトとか,そういうところで環境問題ということにも取り組んでいただいております。あるいは広報課の女性フォーラムにおいても環境部門というのをつくりまして,そこで女性の方々に環境問題についてやっていただくというようなことでございます。
環境学習というようなことで,みずから学んでいただこうというようなことでお願いしているわけでございますが,教育委員会では自然博物館を岩井の方につくりまして,ここにおきまして自然観察会などを開くなどして環境学習をやっていただくというようなことです。
水のお話でございますが,私でもの課といたしましても,こどもエコ・クラブというのがございまして,これは,子供たちの環境団体でございますが,県内に約60ほど,1,000 名ほどの会員がございますが,この子供たちが,例えば十王町でホタルが住めるような川をつくろうとか,ホタルの観察会をやったり,あるいはことしの8月でございますが,麻生の少年自然の家で2泊3日でキャンプをやりまして,そのとき潮来町のジャランボプロジェクトの協力を得まして,いわゆる潮来のところの川にアサザを植えようということで,子供たちに実際にアサザを植えて,将来,水がよってそれがきれいになるんでよというようなことで,実際,私どもの課としても水問題に取り組んでおりますが,霞ヶ浦環境のために霞ヶ浦対策課がございますが,そちらの方でも霞ヶ浦浄化のために県民に参加していただこうということでいろいろイベントをやってございます。
そのようなことをしながら,すぐにどうのこうのということにはならないかもしれませんが,時間をかけて,私どもとしてはそういう卒業生とか何かとうまくネットワークを組みながら,県民全体として,将来的には環境問題に理解のある県民が一人でも多くなるようにというようなことで,現在,取り組んでおります。
104 ◯武藤委員 いろいろなところで意識づけをされていることは私も伺っておりますし,それは大変すばらしいことだというふうに思っております。ただ,意識を持った人が,それを一歩越えて,運動とか実際の行動に移すというのはなかなか大変なところもあるんです。そうしたときに,例えば一つのイベントであるとか,そういう具体的なターゲットがあると一歩踏み出しやすいということがあると思うんです。私は水でなくても構わないと思っているんですが,ただ茨城という場所を見たときは,どこでも多分水ならばテーマになるからみんながやりやすいということでとりあえず言ってみたんですけれども,大人の人もある意味では参加できるような,子供さんもそうだし,今,子供さんは環境問題をやっていても親御さんはなかなかそこまでいけないというのが実情だと思うんですけど,そういう親御さんもある意味では一緒にやれるようなことを,日本人は横並び気質ですから,どこでもやっているよというと,それも一歩踏み出しやすい条件になるというふうに思っていまして,そういった意味で,今やっていることを否定しているのではなくて,動きやすい仕掛けの仕方として,そういう仕掛けをした方が多分いろいろな方がやれるんではないかなと。例えば,いろいろな広報紙を使って名所をみんなから集めてみたり,そこの名所のところの水のきれいさはどうなっているんだろうということをみんなで調べてみたりとか,何か具体的に第一歩が入りやすくすることが大切なんではないかなというふうに思っていて,提案をさせていただいたところなので,ぜひ御検討いただければというふうに思います。できれば部長の御所見をいただきたいと思います。
105
◯長嶺生活環境部長 確かに難しい問題でありまして,例えば,きれいな水と申しましても,その水自体をとらえてどうするかということではなくて,そのきれいな水をまた求めるには山があったり,森があったり,川があったり,海があったり,大気があったり,土壌があったり,その循環の中できれいな水が出てくるわけでありまして,だから,その1こまをとらえて,自然の場合にこれだけということはないわけで,大気の場合でも土壌の場合でも同じでありまして,その循環の中で人と自然がバランスよく循環していく,そういったことになっていかなければならないわけでありますが,それはそういうことでありますが,そういったことを総合的にわからせるために,一つの手法として,水だったら水,大気なら大気,花だったら花ということにとらえて何かうまくできないかということだろうと思うんですが,それは大事なことでありまして,そういう自然の大切さをわからせるために方法がどういうのがいいのか,そういったことも参考にしてやってみたいと考えております。
106 ◯武藤委員 最後に,県民の人というか,一般の人の感覚というのは,わかっていても動けないとか,わかっていてもということというのははすごくいっぱいあると思うんです。今までは行政というのはそこは余り関係なくということで進んできたのかもしれませんが,これから間違いなく,わかってはいるけど動けないとか,何だかよくわからないというような人たちにどうやって協力してもらうかというのはとても大切なテーマだというふうに思っているので,そういう仕掛けのやり方の研究をぜひしていただけるといいなというふうに思っています。これはこちらの部だけではないんだと思っているんですが,そういった意味では生活環境部というのは一番県民の人と近いところですから,そういった意味で,一緒にしていくための仕掛けを行政として何ができるのかということをぜひ研究して,できれば取り組んでいただきたいということで,要望だけ最後にさせていただきます。
107 ◯山口(伸)委員長 長谷川(修)委員。
108 ◯長谷川(修)委員 先ほどから各委員の方より今回の大雨による災害についていろいろ御質問があったところであります。資料なんかを拝見しますと,61年の災害時と比べてよくわかりますし,そういう面ではいい資料を出していただいたなというふうに思っているわけでありますけれども,今,一番求められているのは,一刻も早い対策ということでありまして,これについては,先ほど課長のお話を拝見していますと,今,定例議会中でもありますし,追加補正ということもあるのかなというふうに思っておりまして,早急な対策がなされるかなというふうに考えているところであります。
今回,もう一つ,いろいろあちこちで聞いてまいりますのは,12年前の教訓が生かされたのか,12年前の教訓が本当に生きたのかというのがいろいろなところで聞いてくるわけでありまして,その前例に沿って行政としてはいろいろ対策を立てて,そして,県民の財産と命を守るというふうにやるべきだろうと思いますけれども,今回は総合的に防災という観点から,総括的で結構ですから,61年のときと比べて,防災体制が,先ほど一部ハードがよくなったというふうなお話が課長からありましたけれども,総合的に見て,61年のときの教訓が生かされたのか,それをお伺いをしたいと思います。
109
◯飯田消防防災課長 61年との比較と,また,61年水害に対しての教訓は生かされたのかというような御質問だと思いますが,その場合に,一つだけ,河川ですけれども,那珂川の管理は,1級河川で建設省直轄河川でございます。基本的には河川管理者は建設省でありまして,ですから,そこの治水等については建設省が責任を持つと。それに対して,もし水害等についてはどう対処するかというと,河川管理者である建設省と,水防管理者というのが水防法で決まっております。そして,それは市町村長でもあるわけです。ですから,ある一定の水が来て,その水際防御というのは地元の消防機関,水防団ということで対処をしたわけでございます。
そういっても,そういう中で被害が出ているということも事実でありますし,それについては全体の河川改修の中で対処していくというようなことで,もう既に国の方にも要望しているということでございます。
そういう中で,それでは県の災害対策本部はどういうふうにして61年の教訓を生かされているのかと申しますと,一つは61年の災害と,もう一つは平成7年度の阪神・淡路の震災がございました。そういうことで,いち早くそういうことからの大切さというのは,県の場合ですと,市町村も同じですけれども,災害対策本部,災害が起こった後,いかに行政機関が総合力を挙げて対策を立てるかということでございます。それには災害対策本部の設置をして,いわゆる県庁の中ですと,知事がトップになって,関係部長が集まって,総合的な対策をするということで,今回は災害対策本部をいち早く立ち上げたと思っております。
そういう中で,では,日ごろからどういうことをしていたかというと,災害対策本部をつくるために,これも12年前のことですので,一つは,毎年,いわゆる事務局の設置訓練を行っている。あと,事務局員については,各部の主任企画員等に対して名前も指定しまして,あなたは本部の事務局員ということでポケットベルを持たせたり,そういうことをしております。
また,もう一つは,61年の災害から,要するに情報システムというものが非常に発達したと。先ほど言ったNTTファクスにしろ,河川情報システムにしろ,気象庁の情報,それは衛星の方から台風の状況とかわかるということで,そういうものがいち早く手に入るものですから対策も立てやすくなっているというようなこと,そういう中で,消防機関も広域応援協定,茨城県の中ですと,もし何かあれば全部が出動できるような体制になっていると。もちろん消防機関ですと,県境にあるところの隣接の消防本部同士もそういうものになっている。先ほど言ったように,あとヘリコプターの場合ですと全国協定で動けるようになっております。特にそういう中で,茨城県,群馬県,隣接の県とは協定を結んで活躍しているというようなことでございます。要するに,支援基地としての位置づけ,大きな災害があったときに後方支援基地として常日ごろから物資を備蓄しておいて,そして被災地に運ぶというような,それが後方支援基地ですけれども,拠点基地として県西に平成9年5月にオープンしたというようなことです。
それは県の行政でございますけれども,もう一つは,防災の基本というのは,やはり自分の身は自分で守るとか,自分の地域は自分たちで守るというのが基本でございます。そういうことで自主防災組織を,今,県としては力を入れているということでございます。県下で大体 1,750組織で,人数的には41万の人が加入しているというようなことで,そういうものも力を入れているというようなことでございます。
また,新しい県庁舎ができますと,そこには災害対策本部,今は議事堂の大会議室に臨時的に設けますけれども,今度はそういう場所を6階に設けてありまして,すぐさま対応できるというようなことにしております。特にハード面はそういうことで整備をしているところでございます。
あともう一つ,61年のずっと前ですけれども,要するに,現場においては,水害の場合には特に人海作戦が必要だということで,今回の災害でも,消防機関,特に消防団の活躍が目覚ましかったというようなことがございますので,引き続き,消防団の強化・維持に対しては力を入れていきたいと思っております。
以上でございます。
110 ◯長谷川(修)委員 地下の大会議室におじゃましますと,100 人ぐらいの方が常時おられまして,そして,お話を伺うと,30人ぐらいの方は夜も徹夜でおやりになるということをお伺いいたしました。大変皆さん方には御苦労さまでございましたと感謝申し上げますとともに,あとは,今,課長がいろいろお話なさった消防団の話とか,それから,直接現場に乗るのは市町村,その市町村の話とか,いろいろ聞いて,防災面では年々充実をされていっていると思いますけれども,今度新しく県庁舎ができる。そして,情報面も含めてハード面ではますます充実をする。それを生かすのも,それはソフト面,そして,また今回の教訓を次の方につないでいって,ソフト面での充実を決して忘れることなく,市町村の話も,消防団の話も,生の声をよく聞いていただいて,また反映をして,万が一の場合にお備えをいただきたいと思っております。大変本当に御苦労さまでございました。
あともう一つなんですが,昨日,議会で意見書を可決をいたしました。その中で,第8号,北朝鮮によるミサイル発射に関する意見書,これは私も挙手をいたしまして賛成をいたしました。この意見書が出て,国際交流面で支障が出るのかどうか,課長に伺いたいと思います。
111 ◯前野国際交流課長 国際交流の面といいますと,通常は政治的なものとか思想的なものというのをできるだけ排除をして,友好交流という視点から交流を進めていくという形で通常進めております。したがいまして,今回のことにつきましても,原則としては,従来どおりの交流を続けてまいりたいというふうに考えております。
112 ◯長谷川(修)委員 大変意見書の内容のとおりだと私は思って賛成をさせていただきました。反対討論なんかもありましたけれども,そのとおりだと思いますけれども,ただ,ここで私が申し上げたいのは,これはあくまでも国と国との問題でありまして,そして,それに対して,県議会として意見を開陳をする。そして,国に届けるというものであります。ただ,朝鮮から来られて在日の方がいらっしゃいます。我々は単に由々しき事態,または強い怒りを持ってというふうなことを感じまして,そして,国に対する抗議の意を表することができるわけですけれども,一番悩んでおられるのは,複雑な思いをしておられるのは在日の方々だというふうに思っております。日本の法律を守って,そして,日本で暮らしをされていて,その皆さん方が,例えば子供さんなんかは朝鮮学校へ通っておられる。そういうことがある。そうすると,例えばこういうふうな事態が起きてくる場合には,一部の人にはよからぬ感情を持つ人がいらっしゃると思います。国際交流という面では,国に対してこのようにはっきり意思表示をすることも必要でありますし,もう一つは,例えば身近な人に我々の気持ちを素直に伝えて,そして,その方を通じて国のあるべき姿について意見を間接的に伝えるのも,これは,国際交流の大事なことではないかなというふうに思っておりますので,そういう面について御努力をいただいて,これはなかなか難しいとは思うんですけれども,これからも国際交流というものはお願いをしたいということで御要望させていただいて,質問を終わりにさせていただきます。
113 ◯山口(伸)委員長 ほかに質疑はございませんか。
横田(修)委員。
114 ◯横田(修)委員 先ほども長谷川(修)委員からも今回の大雨による被害の問題につきましてるるお話があったわけでございますけれども,まさに今回の被害につきましては,
長嶺生活環境部長を本部長といたしまして,皆様方が大変素早く,そして,パーフェクトで対応していただきましたことに対しまして心から敬意を表する次第でございます。特に私どもも28日はいち早く山口(伸)委員長,この委員会,さらには農林水産委員会ということで現地調査もしてきたわけでございまして,今,るる皆さんからお話を承っておりますと,今回の被害,特に昭和61年度と比較しながら,皆さんがいろいろな対応をしてくれておるわけでございますけれども,ただ,私は一言皆さんにお願いを申し上げたいのは,今までの61年度のいろいろな評価,そして,今度の評価,そういうものは私は定着してはいけないなと。今回は災害であるけれども,三度このような災害が起きたときには,私は災害ではないな,むしろ人災だなというふうに感じて,先般,現地調査をしてきた思いがあるわけでございまして,特に12年前からいろいろな角度で努力をしてきたわけですけれども,これは茨城県ばかりではなくて,国も,あるいは地元の市町村もいろいろな対応が全部パーフェクトにできなかったという反省もあるわけでございまして,そういう反省の上に立って,私は,今回,本部長を務められた生活環境部長には,今後,三度このようなことが起きないように,総合的なプロジェクトを組みまして,そして,国もその中に一緒に引き入れまして,そして,しっかりした今後の対応をしなければいけないのかなと。例えば,土木部にしてみれば,河川の周辺の道路であるとか,あるいは生活環境であるとか,いろいろなものの対応を今後長期計画の中で素早く対応しなければいけない。あるいは宅地の問題などにつきましても,建築指導課におきまして,少しかさ上げをしなければ認めないとか,あるいはいろいろな指導方法があるのではないかなと。あるいは,また,農林水産部にしても,作物についても作況をつくるとか,何か被害が最小限にとどめられるような方策もあるのかなと。あるいは農地部にしても,土地改良につきましても,いろいろな角度で知恵を使いながらそういう対応をしていかなければいけないのかなと。そういう総合的な対応の結果が三度引き起こさない。万が一引き起こしたとしても,今の科学の時代ですから,排水の問題とかいろいろなものを対応すれば未然に対応することとができるのかなと。特に今回の災害は栃木県の大雨による災害なわけでございまして,これは,人的にいろいろな角度で努力すれば恐らく被害が生じなかったかもしれないわけでございまして,そういう問題をトータル的に,今,生活環境部長が今後の方策として何か新しい発想と申しましょうか,そういう中で考えておられれば。特に私が要望したいのは,総合的な県全体,あるいは市町村も含めて,国も含めて,そういう大きい発想の中の展開が必要かなと思うんですが,その辺についてお伺いいたします。
115
◯長嶺生活環境部長 このたびの災害と61年8月5日の比較などいろいろ論議されましたけれども,61年以前の災害と申しますと,大きなものでは,昭和22年の災害がございます。61年の場合は50年ぶりの災害だと言われました。そういったことですから,いろいろ被害がありましても,忘れたころにということであれだったと思いますが,今回は12年ぶりということで,忘れないうちに来られたということで,茨城県は自然災害が少ないということでずっと言われてきましたけれども,それはそうでございますけれども,ただ,たまには予想しないこともあるんだということでありまして,今回,このような水害を見まして,私どももまた現実に訓練をやっておりますけれども,訓練と違う展開もありまして,いろいろ改善していかなくてはならない面もあります。そういったことを踏まえながら,来年度,また新庁舎ができまして,先ほど消防防災課長が申し上げましたが,震度7に対応できる県庁舎になっておりまして,阪神・淡路の平成7年1月17日以後できた県庁舎では日本で初めてでありまして,日本一の耐震性のある庁舎であります。そこに6階に防災センターというのがありまして,衛星通信,それから,地上局,地上がだめでも衛星から来る。いろいろなことができるようになっております。そういったことで,ハード面は充実されますが,ただ,河川面等につきましては,管理面も違いまして,堤防などにつきましても思うようにいかない面もあるかもしれませんけれども,できるだけそういったこともやっていただきまして,我々は我々といたしましてさらなる努力をいたしまして,訓練を積んだり,いろいろな組織を生かしながら,金のない中で関係者が努力すれば短時間にできることでありますので,これを機会に,日本一防災県と申しますか,茨城づくりをしてまいりたいと思っておりまして,早速,来年度の予算に反映するようなことで検討してまいりたいと思っております。
116 ◯横田(修)委員 最後になりますけれども,まさに私は,今,部長さんから言われた以上に,各土木部なり,あるいは農林水産部,あるいは農地局,あるいはいろいろな関係部局が一体となりまして,そして,中心になりまして,将来,同じような地域に同じような災害が起きないように対処すべきだなと思っておりますから,ぜひひとつ来年度は部長を中心に,水戸地区に同じ被害が起きないように最善の努力をしていただきたいなということを要望いたしまして,終わります。ありがとうございました。
117 ◯山口(伸)委員長 以上で,質疑を終了いたします。
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118 ◯山口(伸)委員長 これより,採決を行います。
採決は一括して行います。
第110号議案中
生活環境部関係及び第125号議案について,可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
119 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
次に,請願の審査を行います。
本委員会に付託されました
生活環境部関係の請願は,継続1件,新規1件であります。
お手元に請願調査表を配付しておりますので,御参照いただきたいと存じます。
なお,審査の参考上,必要あるものについては執行部の説明を求めたいと存じますが,これに異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
120 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
それでは,9年第6号動燃再処理工場の閉鎖と原子力行政の見直しを求める請願の審査を行います。
121 ◯山口(伸)委員長 本件については,いかが取り計らいましょうか。
〔「継続」と呼ぶ者あり〕
122 ◯山口(伸)委員長 継続との声がありましたが,9年第6号について継続審査することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
123 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,本件は継続審査と決しました。
次に,10年第13号アメリカの軍事介入に日本を自動参戦させる「周辺事態法」などの制定に反対する意見書提出を求める請願の審査を行います。
124 ◯山口(伸)委員長 本件については,執行部の説明を求めます。
川井生活環境部参事兼生活文化課長。
125
◯川井生活環境部参事兼生活文化課長 御説明申し上げます。
周辺事態安全確保法案は,平成9年9月24日に日米両国が合意しました日米防衛協力のための指針新ガイドラインの実効性を確保するための関連法案でございます。
周辺事態に際しまして,我が国の平和及び安全を確保するための法律案,いわゆる周辺事態安全確保法案と自衛隊法案改正案の2法案及び日米物品役務相互提供協定改正案が平成10年4月28日に閣議決定し,国会に提出され,現在,継続審査となってございます。
この法案の第9条の中で,国以外のものに対する協力等を規定してございます。
まず,第9条第1項では,関係行政機関の長は,法令及び基本計画に従い,地方公共団体の長に対し,その有する権限の行使について必要な協力を求めることができるとしております。
この規定は,国が地方公共団体の長に対しまして,その有する権限の行使について必要な協力,例えば,自治体が管理する港湾,空港,病院等の使用協力,こういった協力を求めることができるものでございまして,地方公共団体に対する一般的な協力義務について定めたもので,地方公共団体に対して強制するものではございません。
また,この協力要請にこたえなかったことに対して,制裁的な措置がとられることはございません。
また,第2項につきましては,前項に定めるもののほか,関係行政機関の長は,法令及び基本計画に従い,国以外のもの──特に民間人でございますけれども──に対し必要な協力を依頼することができるということでございまして,この規定は,国以外のもの,ですから,先ほど言いました民間,企業,私人,こういったものに対しまして,協力,例えば物品とか役務の提供などが考えられますけれども,その協力依頼について定めたものでございます。義務を課するものではなく,いずれも協力依頼にこたえなかったことに対しまして,制裁的な措置がとられることはございません。
新ガイドラインに関係するこれらの法案につきましては,国の安全保障や外交の基本的な政策にかかわるものでございますが,周辺事態が生じた場合には,先ほど申し上げました地方公共団体等への協力を求めることが規定されていますので,平成10年4月27日に渉外関係主要都道府県知事連絡協議会,いわゆる渉外知事会でございますけれども,ここが法案等に関する具体的な情報を的確に提供されるとともに,これらの法案の検討に当たって事前に地方公共団体の意見を十分聴取し,その意見を尊重するように緊急要請したところでございます。
また,平成10年7月24日に,全国知事会においても同様の要請を行っております。
なお,つけ加えますと,渉外知事会として要請しました後,周辺事態安全確保法案に関しまして,5月29日に,渉外知事会では,関係省庁の意見を聞く会を開催し,意見交換を行ってございます。
さらに,8月2日には,渉外知事会の定期総会におきまして,やはり関係省庁を招きまして,そこで周辺事態安全確保法案に関する意見交換会をしております。
以上でございます。
126 ◯山口(伸)委員長 説明をいただきました本件については,いかが取り計らいましょうか。
〔「不採択」と呼ぶ者あり〕
127 ◯山口(伸)委員長 不採択との声がありましたが,10年第13号については,不採択とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
128 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,本件は不採択と決しました。
続いて,お諮りいたします。
継続審査と決しました請願につきましては,閉会中の継続審査に付されたい旨,議長に申し出ることにしたいと存じますが,これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
129 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
───────────────────────────────
130 ◯山口(伸)委員長 以上で,
生活環境部関係の審査を終了いたします。
御苦労さまでございました。
暫時休憩いたします。
なお,会議の再開は,2時25分といたします。
午後2時12分休憩
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午後2時26分開議
131 ◯山口(伸)委員長 休憩前に引き続き,委員会を再開いたします。
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132 ◯山口(伸)委員長 まず,第2回定例会以降,商工労働部の出席説明者が変更となっておりますので,変更となりました出席説明者の紹介を,畠山商工労働部長からお願いいたします。
133 ◯畠山商工労働部長 それでは,商工労働部の出席説明者に異動がございましたので,紹介をさせていただきます。
9月1日付で職業安定課長に就任しました荒牧でございます。
134 ◯山口(伸)委員長 次に,本委員会に付託されております商工労働部関係の案件は,第 110号議案中商工労働部関係及び第113号議案であります。
なお,
地方労働委員会関係の案件はありませんので,所管事務調査となります。
これらを一括して議題といたします。
これより,執行部の説明を求めます。
なお,説明は簡潔にお願いいたします。
畠山商工労働部長。
135 ◯畠山商工労働部長 議案の説明に先立ちまして,まず,このたびの集中豪雨で被災した中小企業の対策につきまして御報告を申し上げます。
今回の災害により,水戸市を中心に 150以上の商店,そして工場などが浸水の被害に遭われました。心からお見舞を申し上げる次第でございます。
商工労働部といたしましては,今回,被災されました中小企業の皆様を支援するため,中小企業緊急対策融資につきまして,融資金利を2.3%から2.0%に引き下げますとともに, 0.5%の保証料補助を行うなど,融資条件の緩和などを図り,被災中小企業の復旧に必要な資金調達の円滑化を図ったところでございます。
また,各信用組合など関係金融機関に対しまして,金融上の特例措置を講ずるよう要請いたしました。
さらに,県内10カ所に設置しております中小企業特別相談窓口を活用いたしまして,被災中小企業からの各種相談に迅速かつ的確に対応することとしたところでございます。
続きまして,最近の経済情勢につきまして御説明を申し上げます。
御案内のとおり,最近の我が国の経済は大変厳しい状況が続いておりまして,去る8日に公表されました経済企画庁の9月の月例経済報告におきましても,個人消費や住宅建設などの最終需要が低調なため,生産は減少傾向にあり,雇用情勢は依然として厳しく,金融市場などで経済の先行きに対する不透明感が高まっており,景気は低迷状態が長引き,極めて厳しい状況にあるとされております。
次に,本県の経済状況でございますが,お手元の資料1ページの茨城県主要経済指標の推移をごらんいただきたいと存じます。
まず,一番上の生産関連の状況ですが,6月の鉱工業生産指数は対前年同月比 2.1%減と,3カ月連続で前年割れとなり,企業の生産活動は鈍化の動きが続いております。
次に,消費関連でございますが,6月の大型店売上高は対前年同月比 5.6%減と,15カ月連続の前年割れとなっております。
また,7月の乗用車販売登録台数も2カ月連続で前年水準を下回っており,個人消費の低迷が続いております。
次に,投資関連ですが,7月の新築住宅着工戸数について見ますと,対前年同月比19.1%減と,1カ月後には再び大きく落ち込んでおります。
次に,表の一番下の段の労働関連でございますが,7月の有効求人倍率は0.62倍と,2カ月続きまして過去最低値を更新しております。
また,雇用保険受給者,いわゆる失業者数につきましても1万 9,275人と過去最高値を更新しており,大変厳しい状況となっております。
以上のように,主要経済指標によりますと,本県の景気の状況は,個人消費と住宅投資に回復の兆しが見られず,企業が減産を継続しているほか,雇用が一段と悪化するなど,引き続き低迷しており,特に中小企業の経営環境は一段と厳しさを増していると考えております。
こうした状況を踏まえまして,商工労働部といたしましては,今回の補正予算によりまして,中小企業金融対策の一層の充実や雇用対策の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。
3ページの資料2をごらんいただきたいと存じます。
厳しい経営状況を反映し,倒産企業が高水準で発生している状況にかんがみまして,県内企業への連鎖倒産を未然に防止するため,連鎖倒産防止等緊急融資を新たに創設することといたしました。その内容は,パワーアップ融資を下回る金利を設定しますとともに,50億円の融資額を設けることとしたところでございます。
さらに,売り上げ減少が続いている企業を対象とした中小企業パワーアップ融資につきましては,融資枠を当初の100億円から150億円に,また,年末期のボーナス等で資金需要の増加が見込まれます年末融資につきましても融資枠を拡大することといたしました。
また,中小企業の信用補完機能を強化し,資金調達の円滑化を図りますために,国の総合経済対策と協調いたしまして,茨城県信用保証協会に対する出捐金を増額補正させていただきたいというふうに考えております。
次に,4ページをお開きいただきたいと思います。
現下の厳しい雇用失業情勢に対応するため,新たに,緊急雇用対策といたしまして,県内1万 6,000事業所に対する求人の要請,求人意向アンケート調査を行いますほか,国と合わせまして,県内すべてのハローワークに緊急求人開拓推進員を配置し,従来に増して求人の確保,掘り起こしに努めてまいることとしております。
このほか,事業主と求職者の合同面接会の開催回数もふやすなど,雇用の促進と安定に努めてまいりたいというふうに考えております。
また,つくば国際会議場が来年6月にオープンいたしますことから,宿泊需要の増加に対応するため,3のその他の支援策の(1)にございますとおり,漫遊空間いばらきづくり融資資金貸付金の融資枠の拡大を図ることといたしました。
このほか,県の予算は経由しませんが,資料の5ページにございますような事業が実施されることになっております。
今後とも,国の対応にも十分留意しつつ,景気の動向を的確に見きわめながら,中小企業の実情に即した適切な支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
続きまして,前回の委員会以降の事務事業の中から,主要な事項を2点ほど御報告させていただきます。
まず,受注・販路拡大エキスパート設置事業についてでございます。
厳しい経営環境の中で,新製品や新技術の開発に取り組み,新分野への進出を目指す中小企業を支援するため,去る7月1日,県企業立地推進東京本部内に新たに開設いたしました茨城県中小企業受注・販路支援センターに,商社,メーカーのOB2名を配置いたしまして,業務を開始いたしたところでございます。今後は,エキスパートの専門的知識や人的なネットワークを有効に活用いたしまして,県内中小企業の首都圏におけます受注拡大,販路の開拓を積極的に支援してまいります。
次に,中心市街地活性化支援調整会議についてでございます。
空洞化の進行が懸念される中心市街地の活性化対策を,総合的,一体的に推進することを目的としました中心市街地活性化法が去る7月24日に施行されたところでございますが,県といたしましては,総務部,商工労働部,土木部の関係12の課からなる中心市街地活性化支援調整会議を同月の29日に設置いたしまして,市町村に対しての県庁内の支援体制を整えたところでございます。今後は,この会議を有効に活用いたしまして,基本計画の作成を初めとする市町村の取り組みが円滑かつ効果的に実施されますよう,積極的に支援してまいりたいというふうに考えております。
それでは,本委員会に付託されております案件につきまして御説明を申し上げます。
議案書1)の5ページをお開きいただきたいと存じます。
第 110号議案平成10年度茨城県
一般会計補正予算(第2号)の第1表歳入歳出予算補正の歳出の部でございます。
商工労働部関係は,左端の欄の下から2段目の7款労働費でございまして,補正額は 5,805万2,000円の増でございます。
内訳といたしましては,2項職業能力開発費が4,426万3,000円の増,3項職業安定費が1,378万9,000円の増でございます。
次に,6ページでございますが,左端の欄の上から2段目の9款商工費が111億9,325万6,000円の増でございます。
内訳といたしましては,1項商工政策費が 102億5,400万円の増,2項商業流通費が2,925万6,000円の増,4項観光物産費が9億1,000万円の増でございます。
なお,資料には記載がございませんけれども,以上,合計いたしました商工労働部関係の
一般会計補正予算額の合計は112億5,130万8,000円の増でございます。
次に,8ページをお開きいただきたいと存じます。
一般会計補正予算の第2表債務負担行為補正でございます。
まず,新規分といたしまして,上から2段目に2億 1,900万円を限度額とする連鎖倒産防止等緊急融資損失補償がございます。
右側の9ページに目を移していただきまして,中小企業パワーアップ融資損失補償でございますが,限度額をごらんのとおり8億7,500万円に変更しようとするものでございます。
次に,11ページをお開きいただきたいと存じます。
一般会計補正予算の第3表地方債補正でございます。
上から2段目の信用保証協会基本財産出えん金につきましては,今回の補正予算に伴いまして,財源の一部に地方債を充てようとするものでございます。
次に,特別会計でございますが,18ページをお開きいただきたいと存じます。
第 113号議案平成10年度茨城県中小企業近代化資金特別会計補正予算(第1号)でございます。
右側の19ページの第1表歳入歳出予算補正についてでございますが,歳入,歳出とも4億1,488万3,000円を増額いたしまして,補正後の予算額を45億290万9,000円とするものでございます。
以上でございますが,詳細につきましては担当課長からそれぞれ説明をいたします。どうぞよろしく御審議のほどをお願いいたします。
136 ◯山口(伸)委員長 次に,内田商工労働部参事兼商工政策課長。
137 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 それでは,商工政策課の関係につきまして御説明をさせていただきたいと思います。
まず,3)の議案概要説明書29ページをお開きいただきたいと思います。
商工政策費でございますが,備考の欄の創造的企業創出支援事業費につきまして 3,300万円の歳入補正をしようとするものでございます。
内容といたしましては,先ほど部長の方からありました特別会計の方の中小企業近代化資金特別会計からの繰り入れでございます。これは,どういうことかといいますと,財団法人科学技術振興財団の方に創造的企業創出支援事業に係る高度化資金を1億円貸し付けてございましたが,それの繰り上げ償還がございまして,その貸付金の財源といたしまして,3分の1に当たる 3,300万円が一般会計の方から繰り出しておりましたものですから,今回,繰り上げ償還に伴いまして,一般会計の方に繰り入れが生じたということでございます。
次に,信用組合等指導費でございますが,こちらについても,備考の欄,信用保証協会基本財産出えん金につきまして2億 5,700万円を増額補正させていただこうというものでございます。これは,国の経済対策の一環といたしまして,信用保証協会基本財産出捐に対する補助金が補正増をされました。これに伴いまして,県といたしましては,茨城県信用保証協会が県内中小企業の保証需要に十分にこたえられるように出捐金を増額しようとするものでございます。
次に,商工金融対策費でございますが,こちらも恐れ入りますが備考の欄をごらんいただきまして,中小企業融資資金貸付金でございます。この中には,連鎖倒産防止等緊急融資の創設,それから,中小企業パワーアップ融資及び年末融資の融資枠の拡大に伴う補正増が含まれてございます。
まず,ここに書いてございませんが,内訳として,今申し上げました連鎖倒産防止等緊急融資でございますが,これは,我が国の厳しい経済状況を反映いたしまして,先ほど部長の説明の中にもございましたが,企業倒産が多発しているというふうな現状の中で,県内の中小企業の連鎖倒産というものをぜひとも未然に防止したいというふうなことのために,今回,新たに設けさせていただきたいと思っているものでございます。
融資枠は50億円を予定してございます。
それから,次に,中小企業パワーアップ融資でございますが,中小企業を取り巻く経営環境というのは依然として厳しい状況にございますので,資金需要も旺盛なことから,資金枠を100億円から150億円に拡大させていただこうというものでございます。
次に,年末融資でございますが,中小企業が従業員に支払うボーナスなど季節的な資金需要にこたえるために,当初,融資枠を40億円というふうに設定したわけでございますが,中元融資の資金需要状況からいたしまして,今回,300億8,000万円に拡大しようというふうなものでございます。
これら制度融資におきましては,融資金利を引き下げるために,県が貸し付け実行している金融機関に信用保証協会を通じまして預託をしております。それが,この備考欄にございます中小企業融資資金貸付金という金額になりまして,今の3つの制度のトータルが99億9,700万円になるというふうなことでございます。
次に,同じ備考の欄で中小企業近代化資金特別会計への繰り出しでございますが,こちらの方は中小企業近代化資金特別会計の高度化資金貸付費におきまして,やはり貸し付け先から貸付金の一部繰り上げ償還がありましたものですから,これに特別会計からの繰入金がありますので,それを特定財源として1億849万5,000円を増額するものでございます。
恐れ入りますが,102ページをお開きいただきたいと思います。
中小企業近代化資金特別会計のうち高度化資金貸付費につきまして,先ほど部長の方の説明でもございましたが,4億1,488万3,000円を増額補正しようというものでございますが,中身といたしましては,先ほどちょっと言いましたが,繰り上げ償還に伴うものでございまして,高度化資金の貸し付け先でありました笠間市稲田石材団地協同組合外2団体から貸付金の一部を繰り上げ償還したいというふうな申し出がございました。この繰り上げ償還に伴いまして,中小企業事業団よりの借入金の繰り上げ償還及び県の一般会計から貸し付けてありました繰出金に充当するというふうなことで,合計で4億1,488万3,000円を増額させていただこうということでございます。そして,それによりまして,それぞれに繰り上げ償還を実施していきたいというふうなことでございます。
備考欄の一般会計への繰出額1億4,149万5,000円は,先に御説明申し上げました一般会計の商工振興費と商工金融対策費の特定財源の欄の繰入金の計というふうになってございます。
次に,恐れ入りますが,議案書1)をお開きいただきたいと思います。
その8ページをお開きいただきます。
先ほど部長の方からも説明がございましたが,第2表債務負担行為の補正,新規分でございます。
連鎖倒産防止等緊急融資損失補償限度額の設定でございます。これは,連鎖倒産防止等緊急融資につきましては,信用保証協会の保証つきというふうなことになってございまして,信用保証協会に代位弁済というふうにものが生じた場合に,その負担軽減を図るために損失補償をしまして,それの補てんをするというふうなための債務負担行為でございます。
次に,9ページにお移りいただきたいと思います。
こちらも先ほど部長からありましたように,パワーアップの資金の損失補償額の限度額の変更でございます。これにつきましても,ただいま言いましたようなことで,信用保証協会に損失が発生した場合に,それの県分としての補償分という形で5億 8,350万円から8億 7,500万円に債務補償額を変更させていただきたいというふうなことでございます。
以上,商工政策課の補正予算でございますが,よろしくお願いしたいと思います。
138 ◯山口(伸)委員長 次に,小室商業流通課長。
139 ◯小室商業流通課長 それでは,商業流通課関係について御説明を申し上げます。
3)の概要説明書29ページをお開きいただきたいと思います。
29ページの一番下の段をごらんいただきたいと思います。
商業指導対策費の中小企業振興公社基本財産出えん金の 3,000万円についてでございます。
これにつきましては,平成9年3月の県議会出資団体調査特別委員会の御報告を踏まえまして,財団法人茨城県アメニティマート振興財団を平成10年9月30日をもちまして解散をいたしまして,事業を茨城県中小企業振興公社に統合することにいたしておりますけれども,この解散,統合に伴いまして,当財団の残余財産のうち基本財産の 3,000万円につきまして,県が一たん寄附で受け入れまして,その後,県から中小企業振興公社に出捐をしようとするものでございます。
次のページの30ページになります。
一番上の流通対策費の運輸事業振興費440万4,000円の減額でございます。
この事業は,国において設けられております運輸事業振興助成交付金要綱に基づきまして,軽油引取税収入額のうち,バス,トラックの軽油使用料の割合に応じまして,毎年,相当額を茨城県のバス協会,それから,トラック協会に対しまして助成するものでございます。これにつきましては,当初予算編成時には,まだ10年度の算定に用いる軽油使用料の割合が定まっていなかったため,このほど国から通知がありましたので,確定し,再計算をした結果,440万円を減額をすることになったものでございます。
次に,商工団体指導費 336万円でございます。これは,国の総合経済対策関連事業の一つでございますけれども,商工会や商工会議所における情報化対応を促進するために,パソコン等の情報設備を導入する場合,配線等のために床工事を行う費用に対しまして,小規模事業指導助成事業費として助成を行うものでございます。水戸,石岡,土浦の3商工会議所が事業実施を予定をいたしております。
以上,商業流通課計といたしまして2,925万6,000円の増額補正をお願いするものでございます。よろしくお願いをいたします。
140 ◯山口(伸)委員長 次に,山越観光物産課長。
141 ◯山越観光物産課長 続きまして,観光物産課の補正予算について御説明申し上げます。
同じ概要説明書の同じページ,30ページの中ほどでございますが,観光物産課の観光施設整備費につきまして9億 1,000万円の増額補正をお願いしているところでございます。これは,備考の欄にありますとおり,漫遊空間いばらきづくり融資資金貸付金に係るものでございます。
御案内のとおり,来年の6月につくば国際会議場のオープンが予定されているところでございます。これに伴う国際会議への参加者やスタッフ等の宿泊需要の増加に対応するため,つくば市内の宿泊事業者が計画するホテルの新築や増改築事業に対しまして資金面からの支援を行うために,この融資枠の拡大をお願いするものでございます。
予算額は9億 1,000万円となっておりますが,金融機関との協調融資でございますので,融資枠といたしましては27億3,000万円ということになります。
この融資制度は,大規模融資分が限度額10億円,年金利 2.4%,一般融資が限度額2億円,年金利 2.8%ということになっておりますので,これにより,つくば市内の宿泊需要の増加に対応できるものと期待しているところでございます。
以上で,説明を終わらせていただきますが,よろしく御審議のほどお願いいたします。
142 ◯山口(伸)委員長 次に,石川職業能力開発課長。
143 ◯石川職業能力開発課長 続きまして,職業能力開発課の補正予算につきまして御説明申し上げます。
同じく議案概要説明書3)の30ページの備考欄をごらんいただきたいと思います。
まず,新規学卒者訓練費563万2,000円の増額補正でございますが,これは,非常勤嘱託職員の人件費でございます。
次に,31ページをごらんください。
職業転換能力開発費680万1,000円及び就職支援能力開発事業費79万 9,000円の増額補正でございますが,これは,国の総合経済対策に雇用対策として盛り込まれました緊急雇用開発プログラムにより事業を拡充するものでございます。
具体的には,職業転換能力開発費につきましては,オフィスビジネス科,OA事務科,造園科の訓練を,就職支援能力開発事業費につきましては,グリーンサービス科,造園科の訓練を,それぞれ定員を増加して実施しようとするものでございます。
次に,産業技術専門学院施設整備費でございます。国補と県単がございますが,県単で予算化していた工事が国の補助を受けられることになりましたので,県単を617万4,000円減額補正し,国補を363万円増額補正するものでございます。
次に,民間企業能力開発推進事業費59万 3,000円の増額補正でございますが,これは,職業能力開発推進者への指導等に要する国の委託費の確定によるものでございます。
最後に,生涯職業能力開発等事業費3,298万2,000円の増額補正でございますが,緊急雇用開発プログラムにより,事業主が行う職業訓練に係る経費を助成する生涯能力開発給付金の助成率の引き上げに伴うものでございます。
以上,職業能力開発課の補正予算の総額は4,426万3,000円の増額となります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
144 ◯山口(伸)委員長 次に,荒牧職業安定課長。
145 ◯荒牧職業安定課長 次に,職業安定課が所管いたします部分について御説明したいと思います。
同じく資料の3)の32ページの一番上を見ていただきますと,そこに緊急雇用対策事業費といたしまして1,378万9,000円ほど計上させております。
この内容については,先ほど部長から御説明がありましたように,有効求人倍率が過去最低の0.62倍という状況にありまして,こうした厳しい雇用環境を改善していくという観点から,今回,緊急雇用対策として盛り込んだものでございます。
内容といたしましては,まず,求人開拓による求人の確保,それから,雇用機会の場を提供することによって雇用の安定を図るということを主眼といたしまして,まず,従業員5人以上の1万 6,000事業所に知事名により求人要請文を送付することといたしております。
それから,2点目といたしましては,今申しました知事名要請文とあわせまして,求人の意向を確認するためのアンケート調査を実施しようということでございます。
それから,3点目でございますが,求人開拓意向調査,今申しましたとおり,それに基づきまして求人ありというふうに確認された事業所を中心といたしまして,事業所を訪問いたしまして,求人の開拓,掘り起こしを行うために求人開拓推進員の配置を予定しております。規模的には,県内8カ所のハローワークに8名の配置を予定しておりまして,これで国の事業費と合わせましてすべてのハローワークに求人開拓推進員の配置をお願いすることとなります。
それから,4点目でございますが,一般求職者と,それから,新規高卒の未就職者を対象といたしまして,県央,県西,それから,鹿行の3ブロックにおきまして合同面接会を開催することとしております。これに県北の高度技能活用ライブラリー事業,それから,県南の特定地域就職支援事業の合同面接会と合わせまして,県で合わせて5つのブロックでの面接会の開催となります。
これらの事業を推進いたしまして,雇用機会の安定等を図っていきたいと考えておりますので,この増額補正についてよろしくお願いいたします。
146 ◯山口(伸)委員長 ほかに説明漏れはございませんか。
内田商工労働部参事兼商工政策課長。
147 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 商工政策課の合計を御説明いたしませんで,大変失礼いたしました。
3)の29ページでございますが,商工政策課計といたしまして,今回補正していただきます歳出額102億5,400万円,特定財源についてはそこに記載のようでございまして,一般財源は,先ほどの特別会計からの繰り入れがございますので,△1億5,133万8,000円となります。
大変申しわけございませんでした。
148 ◯山口(伸)委員長 以上で,執行部説明を終わります。
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149 ◯山口(伸)委員長 これより,質疑を行います。
市原委員。
150 ◯市原委員 それでは,中小企業特別相談窓口というのが昨年できたというふうに伺っているんですが,その中で,県の方では,そこにいろいろな相談が 700件以上寄せられたというような話があるんですが,大体その内容はどういうものが多いんでしょうか。
151 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 昨年,おかげさまで,今,市原委員の方からありましたように,中小企業特別相談窓口というふうなものを12月4日に設けさせていただきまして,それ以来,私の手元にございますのは9月4日現在でございますが,全体で 739件のいろいろな御相談がございました。そのうち金融関係というのが 342件,それから,受注関係が237件,その他経営相談,それから,今回の水害等の御相談もございまして,739件というふうな形になってございます。
金融の部分がおおむね半分を占めているというふうなことで,今回の補正等につきましても,こういうふうなものを背景にしまして考えていきたいということになってきたというふうに認識しております。
152 ◯市原委員 金融がそのうちの半分ということなんですが,具体的に,金融でも,今,俗に貸し渋りなどということがよく言われているんですが,そういうものはどのぐらいあったんでしょうかね。
153 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 金融というふうな中に,いろいろな言い方はあるのかもわかりませんが,私の方で聞いております中身といたしましては,貸し渋りということは言葉上では余りありませんで,融資を受けたいというような形の中,また,あるところに御相談に行ったんだけど,金融機関が余りよく相談に乗ってくれないと,そういうふうなことでの御相談を受けた部分がありまして,これは,考え方によって,今,お笑いになっていましたように,貸し渋りという話になるのかもしれませんが,私たちもそうなんですが,金融機関に借りに行くときに,最初に行ってぱっとうまく乗ってくれないと,そこでしおれてしまうんですね。相談の窓口に,こういうふうなところに行ったんだけど,余りうまく話に乗ってくれなかったと。相談窓口に来たときに,では,こんなふうなところもありますよとか,例えばの話,県の制度ですね。それから,6月,7月と国の金融機関がいろいろと融資枠等を広げてきましたので,そういうふうなことを御案内するというふうな中で,今聞いているところでいきますと,そういうふうな形で相談に来た方たちは,大半がその後のあれはなくて,大体借りられているようでございます。そういう意味で,貸し渋りというふうな形の言葉ではなくて,金融相談というふうな形です。
今回,貸し渋り対策というふうなことを意識しまして,貸し渋りに対して別な項目,今,お笑いになったような形かもしれませんが,金融相談に来たというふうなときに,改めて貸し渋りというふうな感じのものがあるんでしょうかというふうなものを聞くような形のものを相談の一つの項目として設けさせていただきました。それは何かといいますと,今回,今,御説明いたしましたように,連鎖倒産防止等という形も含めまして,パワーアップ融資につきましても,おかげさまで大変好評でございまして,融資が好評というのは,おかげさまということもないのかもわかりませんが,そういうのがありますものですから,県としましては,融資に対する姿勢,それから,枠について十分に対応を考えていると。
それから,もう一つありました信用保証協会への基本財産の出捐というふうなものの対応をした。それで,この上に改めて金融相談の一つ踏み込んだ中で,貸し渋りというふうなものが発生しているとするならば,これはちょっと金融機関に対しても,県としても何らかの形で御指導していかなくてはならないだろうというふうなことで,相談窓口の中に項目として貸し渋り対策についての要項を加えさせていただくというようなことをやりながら,今後,特別相談窓口というものの存在をよりアピールしていきたいなというふうに考えております。
154 ◯市原委員 今の説明だと何となくわかったようなわからないような,そういう話なんですけれども,今の話の中で,貸し渋りという具体的な名前を使っていないけれども,相談に行ったらなかなかいい返事がこなかったと。これは立派な貸し渋りだと私は思うんですけれども。
県が,今回,信用保証協会の出捐金をふやしたとか,そういうものを大幅にふやしたわけです。これは,当然,新聞にも書いてありますけれども,貸し渋りの兆しが十分見えていると。今,課長からお話があったように,こういう融資制度が非常に好調だと。好調だというのは,要するに,銀行からすんなり借りられればそんなに問題はない。こういうものに集まるということは,一つは銀行一般の金融機関がなかなかそういう融資に気軽に応じてくれないというような一つのあらわれだと思うんですが,違いますでしょうか。
155 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 今,委員の御質問のあれで,やはり貸す方と借りる方との意識差というのもあるんだと思うんです。借りたいと思って行くときには,やはりどこかでちょっと一歩引いている感じがあるんではないかなというふうに思っているんです。今言いましたような形で,新聞等でいくと貸し渋りという言葉が出ておりますが,借りに行く方たちからすると,最初にどれだけ話に乗ってくれるかなというふうなところが一つあるんではないかなと。今までも,通常ですと,運転資金なんかで毎月定例的に借りているような人も,片方で返していくというふうな人がいるわけです。そういう人であるならば,通常,借りている人が借りているように行くんですから,そういうところで,よく新聞で言っていますように,先月まではある一定額貸してくれたのに,今月行ったら貸してくれませんよという話ですと貸し渋りというふうな感覚をとるのかもしれませんが,制度融資なんかにありますように,運転資金として今まで余り借りてなかったけれども,5%対3カ月ぐらいのもので落ちてきたとか,そのほかのもので運転資金を改めて借りたいというふうな人の場合ですと,最初に行って貸し渋りという感覚よりは,どこに行ったらいいのかなというのが一つ,それから,どういう金融機関に行ったらいいかなというふうなのが一つ,それから,行ってみたところが,ちょっと自分たちの借り方についてのものがわからないというふうな中での問題,そういう中で,せっかく設けさせていただいたものですから,そこに相談に来たところのものを結果的に追跡しますと,いろいろと紹介をしたり,こういうふうなところがありますよと,県の制度はこういうのがありますよというふうなことを説明する中で,結果的にお借りいただいているような結果をいただいているということでございます。
156 ◯市原委員 要は,ただいま言ったように,お金を借りたいという需要はあるわけです。当然,窓口に対してこれだけの相談件数があるわけですから,お金を借りたいと。それについて,なかなかすぐに借りられないと,どういう融資制度だとか,どういうところで借りたらいいだろうと,そういう相談はあるというわけですよね。それは,だから,商工政策課の方で貸し渋りとしてとらえたくないというものでもあれば別にそれでも構わないんですけども,実際は,正直言って,資金融資を受けたいという希望があって,すぐ見つからなくて相談に来るケースが一番多いわけです。今のお話だと,私はそういうふうに受けたんですが,詳しい件数はわかんないでしょうけれども,その中で,例えば一般の金融機関から借りられなくて,例えば県のこういう融資制度を,公のものを使うというのは大体どのぐらいの割合があるんでしょうかね。
157 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 大体県内の融資残高というのは……。
158 ◯市原委員 割合で結構です。
159 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 大体そういう意味ですと1%です。県内の金融機関が貸し付けている残高というのは約8兆円あります。
160 ◯市原委員 件数。大体で結構です。要するに,相談窓口に来た中で,お金を借りたくて借りられない人で,その中で,県のこういう融資制度を実際使われた人がどのぐらいの割合いますかということを伺っているんです。大ざっぱで結構です。そこから後につなげるわけですよね。ただ相談に乗りっぱなしということではないわけですよね。
161 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 ちょっとデータとしてないんですが,申しわけありませんが,件数については後ほど。
162 ◯市原委員 では,後で結構です。
通常,相談に来るわけですから,お金を借りたくて来るわけです。その後に何らかの,例えば県の融資制度を紹介するとか,ほかの金融機関を紹介するとか,それに相談に乗るわけですよね。その中で,例えば,県の今言ったように,こういうものを実際利用できる。そういう人が多いから,当然,出捐金もかさ上げして対象になる窓口をふやすわけですよね。ということは,さっきの話に戻りますけれども,要するに,貸し渋りだという言葉を使う使わないは別にしても,民間の金融機関の対応が非常に悪いといいますか,従前に比べてなかなかお金をすんなり貸してもらえないというのが当然基本にはあるわけでしょう。でなかったら県のこういう融資制度をかさ上げして窓口を広げたり額をふやしたりしないわけですよね。する必要はないわけですよね。余り細かい数字は要らないですよ。
163 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 今の感覚の中で,私の認識の中では,通常言われている不況ということが,先日も新聞に載っておりましたが,最長の期間を過ごしてきているというふうな中で,通常的に金融機関から借りていた人以外に,通常だと借りなかったような人たちも,何らか運転資金が少しショートしたというふうな形で,借りたいというふうな形のものがこの2年,3年の中で,累積の中でふえてきているんではないかなというふうに思っているんです。それでことしもこういう形でパワーアップ融資に対する需要が多いということは,徐々にそういうふうな期間の長さで,今まで金融機関に借りるという形で行かなかった人も借り入れをしなければならなくなってきているのかなというふうな感じで,ですから,今,委員おっしゃるように,それを貸し渋りというふうに第一義的にとるか,それとも,今言ったように,この相談の中で来ていますものは,そういう意味で,県の制度融資のことを知りたいとか,景気対策のいろいろな融資があるようだけれどもどういうものがあるかとかいうふうなものが大半だったというふうなことでお答えさせていただきたいんですが,よろしいでしょうか。
164 ◯市原委員 実際,私が聞いている範囲の中でも,通常ですと,運転資金の一部で,先ほど課長が言われましたように,今までですと特別これといった手続をしなくても,銀行が運転資金の一部で,ショートで幾らでも貸してくれたというものがあるわけですけれども,それを今度は保証人をつけろであるとか,こういう裏保証をしろだとか,いろいろ条件をつけてくるわけです。そうすると,これは,単に次の仕事が入ってくれば返済できて,それで今まで十分銀行が対応してくれたものが,今度は対応してくれないと。今言ったように,裏保証をつけろとかいろいろなことが出てくるわけです。当然,今度はすぐ借りられないというような,そういう積み重ねがどんどんどんどんふえてきている。そういう事情もあると思うんです。それは貸し渋りと言えば貸し渋りだし,あえて言葉をそういうものを使う必要がなければそれでも構いませんけれども,実際,そういうものが相談窓口にふえてきたということ自体は,全体的に銀行の融資に対する考え方が非常に渋くなってきたという一つのあらわれであり,県が今回こういうものを大幅にふやしたということもそういうことだと思うんですけれども,基本的には,今回,いろいろ中小企業向けにこういう融資制度をつくっていただいたということは非常にいいことだと思いますし,ただ,これをやったからといって問題がすぐ解決できるか。それから,今言ったように,割と長期の貸し付け融資制度というものであればいいんですが,今言ったように,例えば,2カ月,3カ月後に金が入ってくるんだけど,その間のつなぎ運転資金といいますか,そういうものがだんだんだんだんふえてきてなかなかできないということだと,ちょっと使いにくい面も少しあるのかなというところもあると思うんですよ。ですから,基本的には,例えば,県の方が民間の金融機関に,もっと金を出せと直接的に言うことはできないでしょうけれども,そういう考え方を民間金融機関とも,県はかなりの金融機関に対してはいろいろな意味でかかわりを多く持っているわけですから,そういうものをもう少しリーズナブルに使えるような,政策というのは非常に難しいでしょうけれども,そういう考え方も徹底させていただくというのも一つ必要なんではないかなと思って質問させていただいたわけですので,それで結構です。
それから,もう一つ,今,徳川慶喜関連の事業でかなり実績を上げられているということは伺っておるんですが,最近,余り話を聞かなくなってしまったので,徳川慶喜展示館の実績であるとか,そういうものについてちょっとお話を伺いたいんですけど。
165 ◯山越観光物産課長 展示館につきましては,入館者数で申し上げますと,きのうまでで89万 5,863人ということで,想定よりかなりいいペースで人が来ているという状況です。ペースで言いますと,ただ6月までが平均で1日3,000人~4,000人のペースで来ていたんですが,7月になりましてちょっとトーンダウンをしました。8月は平均で1日当たり 1,780人ということでかなり落ちているんですが,これは,後半の災害の関係で 1,000人を切る日にちがふえてしまったのでそうなっております。ただ,9月になってからまた少しペースが上がりまして,平均で 2,500人ぐらい来ていただいておりますので,展示館につきましては,10月の終わりか11月には目標の100万人は達成できるというふうに思っております。
166 ◯市原委員 予想以上に徳川慶喜効果というのは非常にあって,茨城県全体というよりもこの地域の観光が非常に好調になったと思うんですが,ただ,長くやっているうちにだんだんだんだん入客数もちょっと少なくなってきたり,多少飽きるのかなと。これは,ずっと一生徳川慶喜をやっているわけではないので,展示館というのはこの期間が終わると取り壊しをするという話を聞いたんですが,あれはどうなんでしょう。
167 ◯山越観光物産課長 当初の予定どおり,来年の3月いっぱいで展示館は終わりにしまして取り壊しする予定でございます。
168 ◯市原委員 そうしますと,慶喜がなくなると入込客数もまたぐっともとへ戻って寂しくなってしまうような気もするんですけれども,これだけ長期間にわたり徳川慶喜展示館が観光スポットになって脚光を浴びたわけで,その辺のものを,展示館を壊しても何か後に続けるようなものはこれから考えていかれるんでしょうか。
169 ◯山越観光物産課長 おっしゃるとおり,慶喜の効果というのは大河ドラマとともに来たものですから,ドラマが終わって過ぎてしまえばややトーンダウンしてしまうのは間違いないことなので,それに対応するためというか,何かしなければならないということで,今,知恵を絞っている状況でございます。
170 ◯市原委員 これはまだ多少期間があるのでこれからの課題だと思いますけれども,観光というのは何か一つトピックがあるものがあると,それでばっと入客数であるとかそういうものはふえると思うんですが,また,それを当て込んで,その周辺の方々が仕事を手広くされたり,いろいろな意味で,それに乗っかってやっていきますと,それが今度は潮が引くように引いた後,今度はそのギャップといいますか,その格差が非常に大きいものがあると思うので,逆にリバウンドといいますか,反動みたいなものがかえって足を引っ張るようなこともあると私は思うんですが,こういういい観光スポットができて,今度はそれが終わった後,そういうリバウンドが来ないように,県の方でも指導していただくとか,新しいものを考えていただくとか,そういうものをよろしくお願いしたいと思います。
171 ◯山口(伸)委員長 武藤委員。
172 ◯武藤委員 関連があるので質問をさせていただきますが,大河ドラマの件で,うわさで聞いている話なんですが,再来年,もう一度徳川さんを取り上げるという話を実はちょっと聞いております。これがどの程度,全くうわさなのか,本当なのか,その辺について,言える程度で結構ですので,お答えいただけると。
173 ◯山越観光物産課長 平成12年になるんですが,NHKの大河ドラマが今度「葵三代」ということで,徳川の三代,家康さんからの三代,秀忠,家光という人が主人公になるドラマが展開されるということはNHKの方も発表しておりますし,うちの方も聞いているところです。ただ,脚本がまだなので,実際にどういう流れになるかというのはまだ全然見えないんですが,うちの方といたしましても,水戸徳川家とこの三代の方というのはそれなりのつながりがございますし,特に水戸黄門さんなんかは三代将軍の家光公から名前を受けているとか,いろいろなエピソードもございますので,どうにかドラマの中で取り上げていただきたいなという希望はございます。
慶喜の関係の事業を展開している中でも,こういう機運に乗って観光振興するというのは非常に効果的だというのはだんだんわかってきておりますので,この際にも,ノウハウを生かした何かの展開ができないかというふうに思っております。
174 ◯武藤委員 ぜひ機運の盛り上げというために,いろいろなところで,今やっているいろいろなネットワークをそのままうまく生かしながら,来てしまってからでは間に合わないというのがあるので,来る前にどれだけ仕掛けをするかということだと思いますので,ぜひ頑張っていただきたいなと。
今伺っていて思ったんですけど,慶喜展示館も,単に終わってしまうんだったらずっとやっていてもしょうがないのかなと思ったんですが,もしも再来年あるのであれば,これは一つのスポットなんではないかなと今ふと思ったんです。徳川さんのという話なので,だったらもうあと1年半ぐらいですから,そのぐらい延ばすというのは考えてもいいんではないかと。僕も最初は,いつまでも置いておいてもだめなのかなというのは賛成だったんですけど,再来年だったらちょっとそれはもったいないかもしれないなとふと思いました。ぜひそれはもう一度考えられたらいいんではないかなとふと思いましたけれども,一応提案です。その件は答えが出ないでしょうから結構ですけど。
この前,中心市街地の活性化の話を聞かせていただいている中で,今,商店街だけを取り上げて活性化させるのは非常に難しいと。結局は街全体をどういうふうにするかという計画があって,それに従ってどうやるのかということだという話を課長さんとちょっとしたんですが,その点でいくと,実は,商工労働部というのは大変難しいといつも思っていて,さっきから貸し渋りだと,だから融資枠をある程度はやるけど,それを無限に貸せないわけです。どうやって支援していいのかというのは非常にいつも難しいなと思って私は見ているんですけれども,商工労働部として一番大事なことは,県全体をどういうふうにつくっていくのかといったことにならざるを得ない,そういう感があります。そういう意味で言うと,他の企画部とバッティングする面を含めて,先に商工労働部から仕掛けをしていくことが今の時代では必要なんだろうなと思っています。観光の方では,茨城というと,どちらかと言えば徳川さん系のイメージが少ししますけども,一応茨城県全体でそういうふうな漫遊空間いばらきづくり,デストネーションキャンペーンで体験をするみたいなことを基盤で全体イメージをつくろうとしているようでありますが,さっきは違う意味からそういうイメージづくりというのを生活環境部の方にも言ったんですが,商工労働部としても,茨城県全体のイメージであるとかそういうものの仕組みをつくっていくことをやらないと,ある意味で商工の人たちを助けることができないんではないかなというところもちょっと考えているんです。
さっき生活環境部の方で,実は,いわゆる環境問題に対応するために水のイメージを打ち出して,県民みんなで運動したらいいんではないのという話をさせていただいたんですが,実は,商工の観点から言っても,例えば,水がきれいですよみたいなイメージを確定をさせていくということによって,いろいろな意味での効果があったりするかなというふうに思っているんです。特に観光なんかは,例えば,当然,海水浴の世界であるとか,そんなところで影響が出ると思いますけど,それ以外でも,商売をする世界でもそういうイメージづくりというのは非常に大事になってくる時代なんではないかなというふうに思っています。
例えば,長野県に行って,先端技術が来るとかいって,水と空気がきれいですというけども,本当にどれぐらい調べて水と空気がきれいなんだか私はよくわかりませんけれども,かなりイメージでつくられている部分が多分あるんではないかなと。一回そのイメージをつくられて集積をし始めてしまえばこっちのもので,あとはどんどん勝手に来るよというところが多分あろうと思うんです。つくばであるとか,かなりいいイメージのところには,つくばの周りにはどんどんどんどんそういう集積がしてきたのも実際あるわけですから,そういうことを考えると,茨城県全体でそういうイメージであるとか,実際にそのイメージに合致する施策とか施設みたいなものを足並みをそろえてつくっていくことが,茨城県全体に対する経済的な波及効果というのが相当あるんではないかなというふうにちょっと思っています。
その辺について,それは企画部だよという話なのかもしれませんが,商工労働部としてはどういうふうに考えていくのかなというようなことを,ちょっと難しいかもしれませんが,部長と次長にお伺いできればと思います。
175 ◯畠山商工労働部長 イメージづくりという分掌事務からいうと,断定しているわけではないですけど,企画部が日ごろ努力してくれていることは事実でございます。本県の場合に,確かに県から発信するイメージと受けるイメージがぴったりのようなイメージを立ち上げられればいいんですけれども,本県の場合に,いろいろな意味で,今,委員がおっしゃったような,本当にきれいな水もありますし,緑もまた豊かでありますし,それから,農業も工業もそれなりの奮闘をしているというような段階にあって,本県の場合には多種多様な要素を持っておりますから,一つの統一したイメージというのは,これだというのはなかなか難しい側面はあるのかなというふうには思います。つくれないという意味ではなくて,今の時点でこれがキャッチフレーズだということがなかなか難しいというのが現状かなと思います。
そして,今,委員がおっしゃっていただきましたけれども,商工労働部に限って言えば,水戸黄門ということで知名度が高いし,それから,漫遊というようなことで,茨城県にはいろいろな見る場所,聞く場所,味わう場所があるから回ってくださいという意味合いを込めて,商工労働部サイドでのイメージアップというんですか,対県外に発信するものとしてのこういうキャッチフレーズ,キャッチコピーということで進めておるわけでございます。
それから,先ほどお話が出ましたけど,県外の人から見れば,つくばというところは確かに工業団地の方にも冠されている工業団地が5つも6つもあるというようなことで,あれは一つのイメージというんですか,対外に発信したものとしては,万博等もありましたけど,成功した事例かなと。ただ地域が特化されているという見方からすると,特化されていますので,県全体となるとまだ統一ということではなかなか難しいというのか,県民の皆さん方の合意というのか,今すぐ得られるかなという気はいたします。
176 ◯村田商工労働部次長 イメージというのは非常に難しくて,埼玉県が幾らやっても,ださい,埼玉,ださいと思われてしまって,相当やっていてもだめなような感じもいたしますし,それと同じで,茨城というと何となく茨城1号とか芋くさいとか,そんな感じで,そんなふうに言われてしまうんで,これを変えるというのは非常に難しい部分があるんだと思います。ただ,実際に来てもらって茨城を見てもらって,ああ違うんだなということを位置づけるというのは非常にいいもので,今回の徳川慶喜の関係で県内を歩いてもらうということは,再認識をして茨城を見てもらうという意味ではすごくいいなという感じを持っていまして,こういう時期をとらえて,本当は茨城ってこんなにいいんだよということを見せる必要が,全庁を挙げてやることが必要なんだろうと,私はそういうふうに考えております。
177 ◯武藤委員 さっきも話したんですが,今まで行政というのは一方的に自分たちがこうやっているんだからこれでいいんだということがあったんですけど,これからはそうではなくて,アピールをどういうふうにするのかというのがかなりポイントになりそうな時代ですので,ぜひそういうアピールの仕方をどうするのかというのも,茨城の人というのは中身さえよければいいんだと,中がよければ,来てみてやってみてもらえばいいんだというのがすごくありすぎのような気がして,いかにそこにきれいな衣をつけるのかというのも少しはやった方がいいのかなというのが全体的にありますので,ぜひそういったことを研究していただければということで,よろしくお願いします。
178 ◯山口(伸)委員長 関委員。
179 ◯関委員 簡単に2つばかり。
全く行政の皆さんと考えが違うかもしれないんだけれども,アメリカと日本の企業の違いだけれども,アメリカに行って,会社の竣工式なり記念式典に行きますと,銀行屋が一番後ろにいますよ。受付の手伝いしていますよ。日本では金融機関がお客さんになって一番上に座るよ。全く違う。向こうは企業に対してサービスするということなんだ。その違いの最大の原因は,日本の企業は銀行が貸してくれなければあしたつぶれるんですね。アメリカはつぶれないんですよ。日本のトヨタと同じだ。銀行の借り入れがものすごく少ない。という理由は,ほとんどの会社が自己資金で賄っている。それは資本金だ。だから必要があれば資本金を没収する。資本金の集まらない会社はつぶれるんですね。したがって,日本も,今,個人はみんな金を持っているんだから,企業が私の企業でなくて,企業というものは公共性があるんだから,公共性を発揮しながら,自分自身が資金を集めて株式をつくって,自己資金を募るということが一番大事なんですね。それが企業の体質を強くする最大限の問題なんで,中小企業に依頼して,零細企業も含めて,自己資本を充実しなさいよというキャンペーンをすることが僕は一番大事だと思っているんです。そうすれば,企業も社会的な責任を持ってくるから一生懸命やる。だからアメリカは株主が強い。だから,アメリカへ行って社長と話したら,株主配当ができなかったら,あした,私は首ですよと言いますよ。だから,あそこでは株主配当ができない企業は存在価値はないんです。そういうふうな企業の指導する,そういう姿勢が必要だなという感じが私はするんです。そういう指導をどうして一貫してやらないのかな。
最近,土木がそういうふうなことをやり始めました。企業の格づけをするときに,今までは受注高だけでやったけれども,今は受注高は余り見ません。どういう技術者がいるか,機械を持っているか,自己資本が幾らあるか,利益がどれだけ出ているかということが今は中心になってきた。それは,その企業の体質を見るわけです。そういうふうになってくれば企業もみずから考えるようになる。だから,今,小さい建設屋さんも自己資本を 3,000万円を5,000万円にしようよ,5,000万円を1億円にしようよというふうになってきた。そういうふうな指導をすることは大事だ。金を貸すことばかり一生懸命考えるんでなくて,やったらどうかなと思うんだけれども,どなたか考えがあったら聞かせてください。
180 ◯畠山商工労働部長 委員が今おっしゃったように,確かにアメリカの社会がそういう先進国であるというようなことなのかもしれませんけど,日本の場合には,どうしても株主を余り大事にしていないという面もあるのかもしれませんし,個々人の投資というのもまだ浸透していないというようなことで,そういう意味では,今のお話がありましたけれども,アメリカの場合には,企業が資本家に対する視線というのか,向く姿勢やら,日本とはまた違うようなことを感じてはおります。
そうした中で,本県なんかの場合,店頭公開をする企業が育ってほしいとかいうようなことで,ベンチャー企業も育ってほしいというようなことでやってはいるんですけれども,アメリカのスケールに比べれば,日本の場合は,そういう点ではまだまだ弱いという現状は否めないというふうには認識いたします。
181 ◯関委員 今,公開と言ったよね。公開するのはやっぱり自分の企業と思うから,そこまではまだ割り切れないんで,やっぱり身内でもいいと思うんですよ。そういうふうな形で資本をふやしたらどうか。
もう一つ言えることは,アメリカでも外国でもそうだけども,多くは土地と建物に金貸しませんよ。その人に貸すんですよ。貸し方は,その企業に貸すんですよ。だから,貸すのに,おまえのところ,担保は幾らあるなんて聞きませんよ。ここはみんな担保だ。無担保無保証といったら大したもんだといって,それも県が保証するから貸すんで,そうではなくて,向こうは担保は取りませんよ。関宗長に金を貸すんなら,おまえ,1億円の仕事するなら貸してやるよ。だけど,おまえが死んだら返せないな。だから1億円の保険に入るよ。だからアメリカの保険会社はあれだけ膨大になっているんですよ。だから保険に入れてみんな金貸す。皆さんが家を建てるのと同じだ。勤めに行っていれば返せるんだから担保なくても貸すよ。だけど保険に入れよとなりますね。夫婦で保険に入れさせられる。それと同じ形ですよ。そういうふうに人間とその会社それ自体が尊重されるようなシステムをつくっていくということが大事なんですね。そういうふうに私は思うんだけど,それはどうですかね。
182 ◯畠山商工労働部長 確かに企業と個人というのは,つき合いというんですか,そういう関係が構築されればそれにこしたことないと思うんですけど,日本の場合には,まだまだ育ってきた風土というんでしょうか,その面が大変難しい。通産の行政の中でもそういうものは,これからアメリカ,西欧に互してやっていくためには,そういう企業の力をつけるためには,個人の投資家がどんどん投資をして会社を盛り上げてくれるということ,それにこしたことはないと思うんですけど,なかなか難しい土壌というのが,今まで育ってきた経緯があるのではないのかなと。私の方からこうした方がいいというあれはちょっと披瀝できないのは残念ですが。
183 ◯関委員 このことはこれでやめます。
それから,今の観光に関連して,慶喜展に関連して,私,2つばかり感じているんだけれども,水戸黄門というのをあれだけテレビでやっても太田を中心とする観光はふえません。それは,一つは,受け皿がないからです。企業は,東京の近鉄でもどこでも宣伝するときには大型バスが10台,20台行って,それをあっせんして,そしてバックマージンが入らなければ彼らの観光コースに乗らないから,そういうものの受け入れ体制がないんですね。弁当を100 食もらうのでもなかなか大変だ。そういうふうではなかなか一つの観光ルートに乗っかってこないんで,そういうふうな育成の仕方が大事ですね。太田では大変力を入れてあのところに駐車場をつくったり建物をつくりましたが,あれだってちゃちだから,5台か3台行ったらいっぱいなんだから。そういうふうな形では観光のルートに乗らない。そういうふうな今の大型化に対応できる観光施設というのかな,そういうキャパシティをつくらなければだめだなという感じがするんです。観光会社はみんな1台幾らでバックマージンもらって出しているわけだから,それがないところには観光屋もバスを出さないんですよね。そういうことを考えたらどうかなということを痛切に感じます。それは一つ。
もう一つ,それは,これだけ徳川慶喜展をやって徳川さんを売り物にしても,本当の徳川家との関連がうまくいっていないのよ。私,二,三日前に東京の徳川さんに電話してみた。出てこいよと言ったら,このごろ行きませんよという返事だ。本当のところ,どうもその辺がうまくいっていない。桜山とうちの公園と全く関係がないんですよ。それから,こっちの西山荘と瑞竜とも関係ないんですよ。瑞竜は,徳川さんに言ったらこう言いますよ。余りこんなことこっちに言ってはいけないんだけども,私の家の個人的なお墓ですから,見せ物ではありませんよ。だから,実は来てもらいたくないんですよ,こういうのが答えですよ。今までの答えだ。だけど最近はせがれさんが変わってきた。私は,茨城の観光にも,茨城の経済発展にも御協力申し上げますと言った。先代の圀斉さんはそうではなかった。その奥さんの頼子さんもそういうかたくなな考えがあったけど,最近,私は電話で話したら,大変わかってきて,そのうち水戸に行って飯食うかねなんていう話になった。
だから,私は,その辺のコネクションをよくしたらいいんではないかと思うんです。出てきたら,本物が来て,ありがとうございますというのが本当だと思うんです。その辺のところも観光をやっていくときの我々の配慮かなと,こう思うんです。そんなこと,実際にはやっていらっしゃるのかもしれませんよ。私はよくわかりませんが,私の感触の中で申し上げたわけでありますから,その2つ,ちょっと……。
184 ◯山越観光物産課長 1つ目の,キャパを拡充するということに関しましては,観光物産課としても課題意識は持っておりまして,ただみずから整備するというわけにはいかないということなので,主に温泉施設なんかもやっているんですが,ドライブイン関係につきましても,融資制度というので対応したいということで,最近はどうも温泉施設の方が上がってくるところが多いんですが,ドライブインについてもぜひそういう形でやらせていただきたいと思っております。
それから,水戸徳川さんとの関連なんですが,実は,今回の慶喜の関係もあり,何度かお会いしていますし,あと,土日に徳川博物館の方に来られているんで,そのときにいろいろ案件があれば御挨拶に行っておりますので,その辺はどうにかなっているのではないかと思っております。
185 ◯山口(伸)委員長 長谷川(修)委員。
186 ◯長谷川(修)委員 昨日,一般質問をさせていただきまして,商工労働部長から御答弁をいただきました。その内容について,若干,委員会で質問をさせていただきたいんですが,先ほどの市原委員からもお話がありましたように,大変厳しい状態で,その認識については,商工労働部の皆さん方,一致しているところだというふうに思っております。
そこで求められるのが,結局,融資ということで,きのうの部長の御答弁にもありましたように,連鎖倒産の関連の制度を設けたり,商工労働部の皆さん方一丸となっていろいろ腐心をされてその対策に乗り出しておられるというふうに考えるところでありますけれども,実際問題の話となると,これは,自由経済の中において,お互いの間でお金を借りたり貸したりということなんで,行政としての入って行き方,または立ち入り方というのが難しいんではないかなというふうに思っています。
ただ,このままいきますと大変な事態になってくるということで,私の地元でも,大変名門と言われたところが倒産をしたといいますか,そこからのものが焦げついて,典型的な連鎖倒産というふうに考えてもいいと思いますけれども,そういうふうな事態になっているということであれば,現実に私の目の前にそういう事実が突きつけられたということであれば,本当に由々しき事態だというふうに思っておりまして,何とかきのうの部長の一般質問での御答弁を即実行に移していただきたいというふうに思うところであります。
そこで,融資につきましては,融資そのものもありますけれども,時間的に急ぐ場合の対応がふえてまいる。そういう中において,きのう,部長の御答弁であれば,迅速性についても努力をされるというふうな趣旨の御答弁があったやに伺います。具体論を聞きたいと思います。
187 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 ただいまお話がありました倒産関連の今回設けさせていただいた制度融資の中でいきますと,通常ですと,商工会等の認定という話が不可欠なんでございますが,今回の連鎖倒産,それから,不況業種の指定に伴うものにつきましては,市町村長からの認定を持って商工会等に御相談すれば,商工会を通して,認定というような作業なしで金融機関の方につなぐというようなことをやっていきたい。ただし,商工会,商工会議所は経由するというふうなことはついてございますが。
それと,今ございました,最終的には借り入れという話になってまいりますと,信用保証協会等の処理日数というふうなものがあるんでございますが,これは,それぞれ借り入れ者と,それから,実際に事務を背負っている人たちの認識差はあるかと思いますが,現在のところでいきますと,4分の3ぐらいの件数は大体3日以内で終わっている。ちょっと長い,4~5日かかるというのが15%前後かなというような形で,処理の迅速化というふうなものについては,制度的な面でも,それから,実際の事務的な処理の面でも努力をしていただいている,また,している,我々の方でもそういう指導をしているというふうなことでございます。
188 ◯長谷川(修)委員 今,連鎖倒産防止の融資についても,課長の方からるる御説明いただきましたけれども,今,これが補正予算の議案審議になっている。そして,これが議会の議決を経てからというふうになりますと,いつごろからこれは実施をされるんですか。
189 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 今いただきましたように,21日が最終日でございまして,御議決いただきましたら,早速,商工会,商工会議所,事前にもある程度は流してはございますけれども,詳細なものはまだ行きませんものですから,即説明会そのほかをやりまして進めていきたいと。今考えていますのは,そういうふうな中で少しでも必要なものがあるならば,10月1日をもって,極端に言うならば,貸し付けができるようなものも考えていけたらというふうに。ただ,その周知徹底等がうまくいくことが前提なんでございますが,今までの中で,おかげさまで,パワーアップ融資についても商工会等で大分取り上げていただいてございますので,そういう事務的処理等についてはスムーズにいくのではないかというふうに期待しておりますし,それから,信用保証協会等におきましても,そういうものに対する対応については十分考えていただいているようでございますし,我々の方でも申し入れてございますので,そういう形でいければというふうに思っておりまして,10月1日を目指していきたいと思っております。
190 ◯長谷川(修)委員 かなり前向きに取り組みをいただいているという熱意が,今,伝わってまいりました。
そこで,信用保証協会の基本財産の出捐,今回の補正でもその基本財産をふやすということで提案をいただいておりますけれども,融資の際,お金を借りたいというときに,やはりそのポイントとなるのが信用保証協会の御判断になってくる。そういう中においては,基本財産をふやして,基本財産をふやすということは,いわゆる会社で言いますと資本金をふやすということに当たるわけで,自分の体力をつけるという面ではかなりそれが広範囲にわたって波及効果が出てくるというやに私は推測をしております。
そういう中において,今回の具体的にどのような波及効果があるのか。これは,事前にいろいろお話を伺いますと,いろいろ難しい面があるんですけれども,今の茨城県の保証というのが全国的に見てどのレベルにあって,これが今回の出捐金の増額によってどのぐらいになるんだ,そうすれば,結局,今,融資を受けられなくて困っていらっしゃる方,また,今,必要としている人がどのぐらいに効果が及ぶんだ,そういうものがわかったら教えてもらいたいんですが。
191 ◯内田商工労働部参事兼商工政策課長 ただいまございました信用保証協会の基本財産については御理解いただきまして,ありがとうございます。
そういう中で,今,本県の信用保証協会の保証というのは,先ほど来言っていますパワーアップ融資を8年度から設けさせていただいたものですから,非常に信用保証協会の件数としてもふえてきております。
ちなみに,10年度の7月末あたりで保証残高が 4,700億円を超えてございます。そういう中で,保証の伸び率でございますけれども,全国が対前年で2%ぐらいの伸びでございますが,本県の場合は12.5%の伸びというふうなことできております。今回の基本財産というふうなもの,当初に乗せていただいたものと合わせますと3億円というふうなことになるんでございますが,昨年は補正も加えまして2億 5,000万円やはり基本財産の方に出捐させていただきました。そういうふうな中で,パワーアップ融資等についてのものも積極的に保証が進んだのかなというふうに思っております。
ちなみに,保証の中で,先ほど関委員の方からもありましたけれども,無担保の保証という部分というのは,今の時点で52.7%ぐらいにいきまして,半分以上が無担保という中での保証を実行できるようになってきているというようなものも,こういうふうなものの積み上げの結果かなというふうに理解してございます。
192 ◯長谷川(修)委員 今,融資についていろいろお伺いいたしましたけれども,一般質問で部長にお伺いをして,そして,今,委員会で課長にお伺いをして,そして,商工労働部として極めて現在の状況を深刻に受けとめられて,前向きになっていただいているというのが理解できるところであります。
ただ,今,制度ができた段階,制度をつくりつつある段階,これが実際使われるというのはこれからでございますので,ひとつ早急に,しかも実効性の高いものということで,引き続いての御努力をお願いを申し上げる次第でございます。
もう1点は,これも一般質問で,雇用の点から,ハローワークのことについて触れさせていただきましたけれども,有効求人倍率が厳しい数字になってから,ハローワークが大変窓口が混雑しております。そして,これは,何も私がおります日立市だけではなくて,水戸に来ても同じような現象を見ますし,さらには,県内だけではなくて全国的にもそうではないかなというふうに考えております。
きのうの一般質問の部長の御答弁ですと,そこら辺の認識は一致している。今,いわゆる県民の方がどういうふうに見るかといいますと,行政がどういうふうに対応してくれているのか。それも,要は,なかなか動かないというのが県民の見方の中にあって,迅速に対応されているのか。例えば,この異常な事態であれば,一つは,きのう,御答弁をいただきましたけれども,わざわざ窓口に行かなくても済む,そういうことをまたそういう人たちに周知徹底をするというのも一つですし,ましてや,何もハローワークだけでそういうものをやる必要もない。ほかのところでやってもいいわけですし,そして,これだけの車社会になりますと,臨時の駐車場を設置するというのも一つですし,私ががっかりするのは,日立市のハローワークで,ここに駐車してはいけませんというのがどーんとあるわけです。日立市のハローワークはできたばかりなんです。そういうふうないわゆる行政側の考え方に対して,もっとほかに迅速な対応ができるんではないかなというふうに私は思います。そこら辺をまた皆さんが見ている。ましてや,みんな,困ってきている。みんな,困ってきてハローワークに来ているわけですから,そこら辺を十分くみ取って対応をしていただきたい。御努力いただいていることはわかるんですけれども,その考え方がちょっと我々の考え方と違うんではないかなというふうに思っております。
193 ◯荒牧職業安定課長 ただいま数々御指摘あられた点については,まさに私も同感するところが非常に大きいところでございまして,雇用失業情勢,この二,三年で急激に悪化いたしまして,有効求人倍率につきましても,先ほど述べましたように,0.62倍というふうに,県として最悪の数字ということになっておりまして,雇用の数字というのは,他の指標に比べて遅効指数と呼ばれているように,他の景気状況が改善しないとなかなか雇用の面でも厳しさは変わらないという状況にかんがみますと,ますますハローワークを中心とした求職者に対するサービスということは重要ではないかというふうに思っているところでございます。
先日,部長も御答弁いたしましたように,まず,ハローワークの方に行かなくてもいろいろなサービスが受けられるものとして,テレホンサービスとかそうしたものを活用するというのが第1点,それから,第2点といたしましては,そもそも構内の掲示板等を活用しまして迅速にまず情報を見られる体制というものを整えていきたいというふうにも思っておりますし,それから,先ほど御指摘いたしたように,付属機関として,例えばパートでございましたらパートバンク等ございまして,パートバンクに行けばパートの求人情報が得られるというようなことについて,若干,まだなかなかこの広報周知が行き届いていない面もでございますので,そうした点に努めていきたいと思っております。
それから,もう1点,駐車場の問題につきましては,駐車場というのは,急激にわっと有効求人倍率が悪化して,雇用失業情勢が悪化したということもございまして,十分な確保ができていないという面も,正直申し上げて,あると思うんですけれども,これらの点につきましても,さまざま働きかけ,あるいは場所の確保等に努めてまいりたいと考えております。
194 ◯長谷川(修)委員 9月1日に着任されたばかりだと伺っております。荒牧課長に同じような認識ということで,私も極めてうれしい限りでございますけれども,同じような認識であれば,多分,年代もそれほど離れていないと思っておりまして,見る視点は恐らく一緒ではないかなと思っております。今おっしゃっていただいたようなことで,ぜひとも前向きに取り組んでいただきますようお願いを申し上げまして,質問を終わります。
195 ◯山口(伸)委員長 ほかに質疑はございますか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
196 ◯山口(伸)委員長 ないようですので,以上で,質疑を終了いたします。
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197 ◯山口(伸)委員長 これより,採決を行います。
採決は一括して行います。
第110号議案中商工労働部関係及び第113号議案について,原案のとおり可決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
198 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
次に,請願の審査を行います。
本委員会に付託されました商工労働部関係の請願は,新規1件であります。
お手元に請願調査表を配付してありますので,御参照いただきたいと思います。
なお,審査の参考上,必要あるものについては執行部の説明を求めたいと存じますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
199 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
それでは,10年第17号景気回復と雇用確保のための緊急経済対策・雇用対策の実施を求める請願の審査を行います。
200 ◯山口(伸)委員長 本件については,いかが取り計らいましょうか。
〔「採択」と呼ぶ者あり〕
201 ◯山口(伸)委員長 採択との声がありましたが,10年第17号について採択とすることに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
202 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,本件は採択と決しました。
ただいま採択と決しました請願は,政府関係機関に意見書の提出を求めております。よって,本請願の願意に基づいた意見書を本委員会委員全員により発議することにしたいと存じますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
203 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
意見書案文の作成はいかがいたしましょうか。
〔「委員長一任」と呼ぶ者あり〕
204 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,委員長一任と決しました。
ここで,暫時休憩いたします。
午後4時休憩
───────────────────────────────
午後4時1分開議
205 ◯山口(伸)委員長 休憩前に引き続き,委員会を再開いたします。
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206 ◯山口(伸)委員長 先ほど委員長が作成することになった意見書案文につきましては,ただいまお手元に配付しました案文でいかがでしょうか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
207 ◯山口(伸)委員長 なお,後ほど,発議書に御署名いただきたいと存じますので,委員会終了後も在席のほどお願いいたします。
以上で,商工労働部及び
地方労働委員会関係の審査を終了いたします。
次に,閉会中所管事務調査事項の決定を行います。
本件については,お手元に配付してありますとおり8項目とし,議長にその旨を申し出ることとしたいと思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
208 ◯山口(伸)委員長 御異議なしと認め,そのように決しました。
以上で,本日,予定いたしました案件はすべて終了いたしました。
なお,本委員会の審査結果報告書等の案文につきましては,委員長に御一任願いたいと思いますが,これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
───────────────────────────────
209 ◯山口(伸)委員長 これをもちまして,委員会を閉会いたします。
本日は,大変御苦労さまでございました。
午後4時3分閉会
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