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令和 5年 3月 定例会-03月02日-03号

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  1. 八戸市議会 2023-03-02
    令和 5年 3月 定例会-03月02日-03号


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    令和 5年 3月 定例会-03月02日-03号令和 5年 3月 定例会         令和5年3月八戸市議会定例会会議録(第3号)         ────────────────────── 議事日程第3号  令和5年3月2日(木曜日)午前10時開議 第1 一般質問(継続)  ────────────────────  本日の会議に付した事件 議事日程に同じ  ──────────────────── 出席議員(32名)        1番     山之内 悠君        2番     間 盛仁 君        3番     高橋正人 君        4番     中村益則 君
           5番     吉田洸龍 君        6番     髙橋貴之 君        7番     田名部裕美君        8番     久保しょう君        9番     久保百恵 君        10番     岡田 英 君        11番     日當正男 君        12番     高山元延 君        13番     三浦博司 君        14番     上条幸哉 君        15番     苫米地あつ子君        16番     田端文明 君        17番     夏坂 修 君        18番     工藤悠平 君        19番     藤川優里 君        20番     小屋敷 孝君        21番     森園秀一 君        22番     壬生八十博君        23番     豊田美好 君        24番     松橋 知 君        25番     寺地則行 君        26番     冷水 保 君        27番     伊藤圓子 君        28番     山名文世 君        29番     立花敬之 君        30番     坂本美洋 君        31番     五戸定博 君        32番     吉田淳一 君   -------------------- 欠席議員(なし)   -------------------- 地方自治法第121条による出席者    市長         熊谷雄一 君    副市長        佐々木郁夫君    副市長        石田慎一郎君    教育長        伊藤博章 君    病院事業管理者    三浦一章 君    総合政策部長     中村行宏 君    まちづくり文化スポーツ部長               前田 晃 君    総務部長       岩瀧大介 君    福祉部長       池田和彦 君    健康部長       秋山直仁 君    市民防災部長     磯嶋美徳 君    建設部長       八木田満彦君    都市整備部長     佐々木勝弘君    教育部長       石亀純悦 君    市民病院事務局長   松田大平 君    選挙管理委員会委員長 早狩博規 君    水産事務所長     茨島 隆 君   -------------------- 出席事務局職員    事務局長       田中一美    次長兼議事調査課長  榊原正克    副参事(議事調査グループリーダー)               山道隆央    主幹         八木橋昌平    主査         安藤俊一    主事         石橋梨乃  ────────────────────   午前10時00分 開議 ○議長(寺地則行 君)これより本日の会議を開きます。  ──────────────────── △日程第1 一般質問 ○議長(寺地則行 君)日程第1一般質問を行います。  順次質問を許します。   --------------------   8番 久保しょう君質問 ○議長(寺地則行 君)8番久保しょう議員の質問を許します。久保しょう議員。  〔8番久保しょう君登壇〕(拍手) ◆8番(久保しょう 君)おはようございます。日本共産党久保しょうです。通告に従って、2023年3月八戸市議会定例会において、日本共産党の一員として、市長並びに理事者各位に質問いたします。  さて、今、物価高騰から暮らしと経済を立て直すためには、住民の暮らしと福祉をよくするという自治体の本来の仕事を進めることが求められています。地方自治体の一番の役割は住民の暮らしと福祉をよくするということです。物価高騰で暮らしと経営が大きな打撃を受け、地域経済の疲弊が深刻になっているときだからこそ、この仕事に全力で取り組まなければなりません。そのためには行政の推進力となる正規職員の確保が欠かせません。  そこで、初めに、市職員の人員増について質問いたします。  地方自治体が多様化や複雑化する中で、重要な役割を担う地方公共団体の体制が危機的な状況となっています。総務省の調査によると、2022年4月1日現在の地方公共団体の総職員数は280万人です。うち、都道府県が143万人、市町村等が136万人となっています。全体の総職員数はピーク時から48万人も減少しており、一般行政職員数は93万人と、全体の約3割にとどまっています。  全国的にコロナ感染症対応のために、市町村などでは、他部局の職員が福祉関係の業務を兼務しているケースもあると聞いています。長引くコロナ禍で兼務体制が恒常化し、実質的に減っている部局もあります。さらに、近年多発している自然災害も、職員の本来業務を圧迫する新たな要因となっています。職員は、相当な業務量を抱えながらも、時間外労働の抑制という使命も抱えており、管理職などにあっては職員一人一人の労務管理の徹底が厳しく求められています。総務省の2021年度の地方公務員の平均時間外勤務は月12.4時間となっていますが、全ての残業が適切に反映されているものではありません。限られた職員の中では、住民サービスの実行には時間外労働や休日出勤で対応ができにくいそういう問題があり、地方自治体が脆弱な体制であっては、地域行政や地域のコミュニティー機能の維持はますます難しくなっています。このような状況の改善には職員の大幅な増員が欠かせません。当市でも、コロナ禍対応や自然災害に備えた職員体制の構築が求められています。  そこで、今後どのように正規職員の増員を図る考えなのか質問します。  次に、会計年度任用職員の待遇改善について質問します。  市は年々、窓口業務を中心に正規職員から会計年度任用職員に置き換え、正規職員を削減し、会計年度任用職員で補う職場が増えています。今では、全職員の中に占める会計年度任用職員の割合は4割に達するほどであり、会計年度任用職員なしには、市の行政を推し進めることができないという現状にあります。  我が国の労働力の低下を招いている元凶は、このような会計年度任用職員を増加させる施策を推し進める国の政策にあります。根本にある正規職員と会計年度任用職員との賃金格差を埋めるためには、国の施策を変えなければなりません。しかし、いつまでも国の政策変更を待っていることはできません。自治体が国より率先して取り組み、会計年度任用職員の生活水準を高めていくしかありません。会計年度任用職員の年収は200万円以下となっています。官製ワーキングプアをなくすためにも、正規職員と会計年度任用職員の賃金の格差是正を率先して取り組むことは欠かせません。そのためにも、政府が実施する予定である会計年度任用職員の収入の増額対策としての勤勉手当の支給を、早ければ2024年から適用するとの報道があります。  そこで、市として、国の勤勉手当支給の勧告に先行して、今年から会計年度任用職員に勤勉手当を支給す考えはないか質問します。  次に、市職員のジェンダー平等の取組について質問します。  近年、ジェンダー平等が当たり前な社会の構築が求められております。市の取組にもジェンダー平等の視点が求められていますが、市の職員の女性の管理職の割合を高める取組はどうなっているのでしょうか。現在、市の職員の男女の割合は、女性の占める割合37%となっています。その中で、班長職以上の女性職員が占める割合は、班長級で男女比で示された割合と同じ37%です。また、課長補佐級では27%、課長級では25%、次長級では3%で1人、部長級で6%の1人だけです。  世界では、議員や会社役員などの女性の割合をあらかじめ一定数に定めて、積極的に起用する制度であるクオーター制を実施している国も増えています。この制度は、女性の社会進出を後押しするだけではなく、男女とも働きやすい社会をつくるきっかけにもなっています。クオーター制までとはいかなくても、女性の割合を高める取組を市も取り入れる必要があります。女性の力を行政に生かせる状況をつくり出すことが求められています。行政能力を発揮できる環境をつくり出すチャンスを生かしていくことが、これからの市政にも求められています。積極的にジェンダー平等を進める立場からも、女性の占める割合に応じた課長級以上の女性の割合にしていくべきではないでしょうか。  以上のことから、女性の課長級以上の割合を長期的に高めていく考えはないか質問します。  次に、発達障がい児への支援について質問します。  全国的にも就学前の発達障がい児の現状としては、小学校の1クラスには、3人程度の割合で発達障がいと思われる児童がいると言われています。発達障がいの児童をどのように学習させていくのかは、教師にとっても大変大きな課題となっています。  そこで、近年、発達障がい児に対する早期の治療により、改善が見られることが取り組まれています。子どもの保護者は、他の子どもと比べて発育、発達の遅れがあるのではないかと心配する方が増えています。発育、成長のスピードはまちまちでありますが、保護者からすれば、少しの発育の遅れでも不安を覚えます。発達障がい児との日常は、保護者にとって将来への不安が大きく、悩みを抱えている保護者の不安解消が大きな課題となっています。発達障がい児の相談は、どこに相談をしたらいいのか分からないなどの悩みが寄せられています。市として相談体制等についてしっかりとした広報活動が求められており、様々な発育の悩みに応える体制を整える必要があります。  そこで、市として発達障がい児への支援対策の取組について質問します。
     ①として、市として発達障がい児の早期の発見対策について質問しますが、発達障がい児の治療では、早期に発見をし、早期に治療を開始することが必要であることから、早期の発見対策を図る考えはないか質問します。  ②として、専門職の活用促進について質問します。三重苦を克服し、障がいを持つ人々の救援のために生涯をささげたヘレン・ケラーさんも、幼少期にはサリバン先生との出会い、そういう指導があったからこそ、人間として生きていくことができたのではないでしょうか。そんな大事な出会いを多くするためにも、発達障がい児への対応として、専門職の増員を図る考えはないか質問します。  次に、保育士支援について質問します。  現在の国の保育園の職員配置基準はあまりにも低いのが現状です。保育士配置基準は、1歳児、2歳児が56年間全く変わりがありません。また、4歳児、5歳児は75年前とこれも全く変わっていません。この現状は今の保育環境の実態に合わない配置基準であり、3歳児、4歳児、5歳児では、経済協力開発機構の調査国、地域で最低だとも指摘をされています。  子育て施策に異次元と位置づける岸田政権に対し、異次元というが、低次元過ぎるとの評価を受けています。保育士からは、今の配置基準では命と安全を守ることができないという切実な声が寄せられています。保育現場では、保育の長時間化などで仕事量も増える中、子どもに目が行き届かず、心も体も疲れ切っている現場の実態が切実であります。保育士の配置基準の改善がどうしても必要だと指摘をされています。  子ども一人一人の乳幼児期の発達を保障する専門性の高い保育士を増やす必要があるとも言われており、今は崖っぷち保育だが、本当は健全で充実した乳幼児期を保障したいと、配置基準の早急な改善が求められています。しかし、政府は、保育士の配置基準の改善は重要な課題と述べつつも、不十分な政府の政策を繰り返すだけで終わっています。保育所内での虐待や通園バスの置き去り死亡事故などが続く中、子どもたちにもう1人保育士をとの思いを国に届ける必要性が生まれています。  地方自治体での深刻な保育士不足の現状の背景には、小泉政権以来、営利だけを追求する新自由主義を推進してきた自民党政治があるからです。認可保育所の増設ではなく、企業参入の規制緩和、諸外国と比べ低い最低基準、保育士の専門性や経験を軽視した処遇など、様々な問題が多々あると指摘をされています。保育の質や子どもの成長、発達の権利を置き去りにしてきた政府の諸施策の抜本的な見直しが求められています。保育士の配置基準と処遇改善などのためには、保育の予算を増やせの声を大きく広げていくことが求められています。  また、保育士の待遇改善には、給与だけではなく、療養休暇や夏季休暇などが取れる職場にすること、現状の保育士配置基準ではトラブルが起きてしまいます。保育士の増員を位置づけてほしいなどの声が上がっています。子育てを女性の自己責任にしてきたという背景もあります。また、保育士の給与は他の業種に比べて月10万円も低いと言われている中で、園児の対応に毎日追われており、労働過重が指摘をされています。改善は緊急性を要しています。  そこで、①として、保育士の配置基準を見直すよう国に要望する考えはないか質問します。  ②として、国の配置基準を超える保育士の増員を実施している保育施設に対して、市としての支援をする考えを持つべきではないでしょうか。保育士を増やすことは、そのことにより保育環境の改善が図られ、子どもの安全や安心、環境改善につながります。今の基準では安心した保育所運営が困難なことは、会計検査院も認めていることです。既に現場では、子どもの命を守り、育ちを保障するために、それ以上の保育士を配置しています。そこに国がきちんと補助を出すこと、そして基準を引き上げることがどうしても必要です。地域でも配置基準を超える保育士を増やして対応している施設に対し、市の支援をする考えがないか質問します。  最後に、八戸市魚菜小売市場の振興促進について質問します。  昨年の12月1日にリニューアルオープンをした魚菜小売市場は、多くの市民や観光客から長く待ち望まれていました。オープンを契機として、今後の魚菜小売市場を中心とした湊地区の振興発展には、観光客や買物客が訪れやすい環境整備がどうしても必要であります。しかし、そのような方々からは、駐車場はないのですかという問合せが多くあります。訪れる観光客や買物客をお迎えするためには、なくてはならないものが駐車場です。車社会においては、これらを解消する対策が喫緊の課題です。これを改善しなければ前進が見えてきません。  そこで、次の2点について質問します。  ①として、魚菜小売市場に観光客や買物客の確保を目的とした駐車場を確保することは振興促進にとって欠かせないものとなっており、そこで、魚菜小売市場に訪れる方の駐車場を確保する考えはないか。魚菜小売市場の振興発展にどうしても駐車場は欠かせません。仮に駐車場を数台分確保した場合の予算額とすれば月数万円であり、年間でも数十万円の予算があれば、来場者の駐車場を確保できます。市は、これまで企業誘致については何十億円もつぎ込んできていますが、魚菜小売市場の発展につながる来場者用の駐車場の確保に、たった数十万円の予算化ができないのでしょうか。企業誘致には莫大な予算を費やしているのであれば、地元の魚菜小売市場にも、もっと光をともす施策を実施すべきではないでしょうか。  そこで、魚菜小売市場で買物をする方々のために近くにある民間の駐車場を借り上げて、来場者用の駐車場を確保する考えがないか質問します。  次に②として、魚菜小売市場の来場者の把握について質問します。  今後、八戸市魚菜小売市場の振興に向けた取組として、ポスターやチラシ、こういうものが作成されていく。全国的なPR活動を進めて、観光客や買物客を増やす。そういう来場者の増加の促進を図る上でも、来場者がどのぐらい来ているのかの把握は欠かせないものです。12月1日のオープン後からの魚菜小売市場への来場者数の推移について質問をし、壇上からの質問を終わります。  〔8番久保しょう君降壇〕(拍手) ○議長(寺地則行 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)おはようございます。久保しょう議員にお答え申し上げます。  まず、正規職員の増員についての御質問ですが、市では、行政サービスの安定的な提供を図るため、毎年度、各部署における事業内容や業務量を把握した上で、必要な職員数の確保と、想定される行政需要に適切に対応するための職員配置を行っております。  また、今般の新型コロナウイルスの感染拡大など、予期せぬ事案の発生により、特定の部署において業務量が増大した場合には、必要に応じて他部署からの応援等により対応するとともに、会計年度任用職員の増員や民間企業からの派遣職員の活用、外部への業務委託など、様々な手段を講じて行政サービスの提供に影響が生じないように努めてまいりました。  そのような中、令和5年度は、当市が抱える様々な行政課題に対し、迅速かつ的確に対応することで、さらなる住民福祉の増進を図るため、大規模な機構改革を行うこととしており、あわせて新規事業の実施等により、業務量の増加が見込まれる部署があることから、組織全体として職員数を増やす予定としております。  今後も当市を取り巻く環境は、長引く新型コロナウイルス感染症の影響や、国際情勢を背景とする物価高騰等により、依然として不安定な状況が続くことが想定されることから、引き続き、安定的な行政サービスの提供を図るため、持続可能な組織体制の確立と必要な人員確保に努めてまいります。  私からは以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○議長(寺地則行 君)総務部長。 ◎総務部長(岩瀧大介 君)私からは、1の(2)会計年度任用職員への勤勉手当の支給についてからお答え申し上げます。  まず、会計年度任用職員制度は、臨時、非常勤職員の適正な任用と処遇を確保する観点から、地方公務員法及び地方自治法の改正により、令和2年度より導入された制度であります。また、会計年度任用職員に係る主な手当のうち、期末手当については支給対象でありますが、勤勉手当については、パートタイム職員への支給が地方自治法上認められておらず、フルタイム職員への支給についても、法律上は支給可能でありますが、総務省の通知において、支給しないことを基本としており、当市におきましても、それらを踏まえ、勤勉手当は支給対象外としているところであります。  そのような中、総務省では、原則、国の非常勤職員に勤勉手当が支給されていることや、制度導入以降、ほぼ全ての地方自治体会計年度任用職員に期末手当が支給されていることなどを踏まえ、パートタイム勤務会計年度任用職員への勤勉手当の支給を可能とする地方自治法の改正案を今通常国会に提出するとともに、フルタイム勤務会計年度任用職員についても、支給可能とするよう通知を改正することとしており、今後、令和6年度からの各自治体における勤勉手当の支給開始に向け、国の動きが本格化する見込みであります。  議員御質問の今年から勤勉手当を支給することにつきましては、会計年度任用職員制度が国の法律に基づく統一的な制度であり、加えて、今後、具体的な法改正や通知の改正が見込まれる中、勤勉手当の性質上、人事評価の整理が必要なことや、市の財政負担の増加への対応が必要なことなど、制度導入までに一定の時間を要するものと認識しており、今年から支給することは難しいものと考えております。  市といたしましては、会計年度任用職員への勤勉手当の支給は、待遇改善により、新たな人材の確保や業務に対する意欲の向上といった効果が期待されるとともに、市全体の行政サービスの向上に資するものと考えており、今後の国の動向を十分に注視しながら、関係条例の改正や関連制度の整備と合わせて、円滑に支給できるよう適切に対応してまいります。  次に、ジェンダー平等についてお答え申し上げます。  市では、国が定める女性の職業生活における活躍の推進に関する法律、いわゆる女性活躍推進法に基づき、平成28年3月に広域事務組合を含む計画として、女性職員の活躍の推進に関する特定事業主行動計画を策定するとともに、令和3年3月には、令和7年度までを計画期間とする新たな計画を策定し、女性職員の活躍を推進しております。  当計画では、課長級以上の管理職に占める女性職員の割合を令和7年度までに17%以上とする目標を掲げておりますが、策定した年度を含む過去3年間の割合は、令和2年度が13.4%、令和3年度が15.2%、令和4年度が18.6%と推移しており、今年度は目標値を超えている状況にあります。これらの課長級以上の管理職に占める女性職員の割合につきましては、年度ごとに退職者の状況や、勤務年数、年齢等を考慮した昇任者数が異なるなど、様々な要因により変動するものでありますが、市といたしましても、女性管理職の割合を増やすことは、多様性のある働きやすい職場の形成や、女性の視点を生かした施策の充実に加え、市全体の行政サービスの向上につながるため大変重要であると考えております。  引き続き、今年度と同水準の割合を維持しながら、性別にとらわれない事務分担や外部研修機関等への積極的な派遣など、男女の区別なく職員が必要な知識や経験を得られる機会の確保を図るとともに、女性職員における将来的な管理職への登用を見据えた人員配置を行うなど、さらなる女性管理職の割合向上に向けて各取組を着実に進めてまいります。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)久保しょう議員。 ◆8番(久保しょう 君)それでは、市職員の人員増強について、それぞれ意見、要望をさせていただきたいと思います。  当市でも市民は、長引くコロナ禍や、さらにはロシアのウクライナ侵略で、物価高騰、円安、灯油の高騰で生活も経済も疲弊をしています。そのような中で、山積する戦略課題克服や、新たな機構改革に伴う職員の増員が求められています。さらに、今後、市民や地域の中小事業者並びに介護施設や病院、保育所などへの積極的な公的支援が強く求められています。そのためにも、市として強力な支援策を講ずるためにも、正規職員の増員がどうしても必要です。そこが重要な要となっています。将来にわたって市民サービスの低下をさせないためにも、また、職員の過重労働にならないようにするためにも、正規職員の増員が必要であることから、職員の増員を強く求めて、この項目を終わります。  次に、会計年度任用職員の勤勉手当についての意見、要望ですけれども、会計年度任用職員と正規職員との賃金格差、これを是正しなければ、官製ワーキングプアをなくすことはできません。会計年度任用職員が生活していけない、そういう賃金を市が支給しているとすれば、市が市民生活を圧迫して、暮らしにくい社会を構成するという最悪な環境を行政が担うという現状ではないでしょうか。このような状況を変えるためにも大幅な賃金の改善が必要です。政府が人事院勧告勤勉手当支給の勧告をした場合は、速やかに支給をして、会計年度任用職員の賃金格差を改善するとともに、待遇の改善、これを強く要望して終わります。  次に、市職員のジェンダー平等の取組について意見、要望をします。  ジェンダー平等の推進には、管理職において女性の割合を高めていくことが肝心です。女性の占める割合の目標を超えることが最大の課題ですが、市でもジェンダー平等の観点から、女性の活躍できる職場の構築が求められています。市が率先してジェンダー平等を進める、そして市内全体のジェンダー平等促進につながっていくことになります。そのためにも、市が主導する様々な戦略会議に占める女性の割合を増やしていくことを進めていくことが求められているのではないでしょうか。このことからも、あらゆる場面での女性の占める割合を高めることに積極的に取り組むことを強く要望し、この質問項目を終わります。 ○議長(寺地則行 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。健康部長。 ◎健康部長(秋山直仁 君)それではまず、発達障がい児の早期発見の対策についてお答え申し上げます。  当市では、母子保健法に基づいて実施している1歳6か月児健康診査及び3歳児健康診査を発達障がい児の早期発見につなげる重要な機会と捉え、発達に関する問診票等を用いて、発達障がいの疑いのある幼児の早期発見に努めております。こうした健診において、言葉や行動の発達に遅れが認められた場合には、精神発達精密健康診査や医療機関の受診を促し、子どもの発達の特性を確認し、保護者に適切な関わり方についての支援を行っております。また、経過観察が必要な幼児については、健診からおおむね半年後に電話等で保護者に直接発達状況を確認しております。  さらに、子どもの発達に不安を抱える保護者を対象とした発達相談を実施し、専門職が遊びを通して言葉や行動を観察しながら相談に応じております。こうした子どもの発達相談については、広報やわが家の健康カレンダー、妊娠出産子育てガイド、ホームページなどで周知しているところであります。また、教育保育施設に対しては、通園している子どもの保護者に健診や発達相談の周知を依頼するとともに、子どもの発達に不安を抱える保護者に対して、市への相談を助言していただくようお願いしております。  このように、幼児健診や発達相談を通して発達障がい児の早期発見、支援ができるように、医療機関や福祉、教育機関と連携して切れ目のない支援をしております。今後も、発達障がい児の早期発見、支援に向け、これらの取組を継続するとともに、広く市民に知っていただけるよう、周知方法を工夫してまいりたいと考えております。  次に、発達障がい児の早期発見における専門職の活用についてお答え申し上げます。  1歳6か月児健康診査及び3歳児健康診査においては、小児科、耳鼻科、歯科の医師や歯科衛生士、保健師、看護師、栄養士、臨床心理士が携わっております。また、言葉や聞こえ、発達において心配な子の相談については、青森県立八戸聾学校の教諭や児童発達支援センターの言語聴覚士が子どもの発達を確認し、保護者の相談に応じております。  先ほど申し述べました発達相談においては、児童発達支援センターの発達障がい支援員に加え、理学療法士や作業療法士、子育て支援センターの保育士、さらにこども支援センターの幼児相談員やことばの教室の経験を有する元教諭が相談対応に当たっております。このように、多種多様な専門職が連携し、その専門性を生かし、保護者に寄り添いながら発達障がい児の早期発見に努めております。今後も、各種専門職の協力を得ながら、発達障がい児の早期発見や相談対応に取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)久保しょう議員。 ◆8番(久保しょう 君)それでは、発達障がい児への支援についての意見、要望をさせていただきます。  今後も就学前の発達障がい児が増えていく、そういう状況ではないでしょうか。発達障がいを早期に発見して対応すれば、小学校などでも一緒に学びの場を共有することが可能であり、教職員の負担も軽減できます。市としても、発達障がい児に対して、どこに相談すればいいのか分からないなどへの対応を迅速に進めることが求められています。  発達障がい児も人間です。障がいがあっても1人の人間です。自分たちのことは自分で決めていこうとするピープルファースト運動が進んでいます。どのような障がいがあっても、誰もが1人の人間として生きていくことを望んでいます。障がい児の発達や発育に関する専門職を増やし、対応をしっかりと取り組むとともに、子どもたちが1人の人間として当たり前に生活をしていける、そういうためにも市として継続的に専門職の増員を図っていくことを強く要望して、この質問項目を終わります。 ○議長(寺地則行 君)以上で発言事項2は終わります。  次に、発言事項3について答弁願います。福祉部長。 ◎福祉部長(池田和彦 君)それではまず、保育士の国の配置基準の見直しについてお答え申し上げます。  保育士配置の最低基準は、厚生労働省令、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等により、保育士1人当たりの児童数が、ゼロ歳児は3人、1、2歳児は6人、3歳児は20人、4、5歳児は30人と定められており、さらに3歳児については基準を上回る保育士を配置した場合には、給付費の加算が実施されております。  一方、全国各地の保育現場においては、虐待や痛ましい事故が見受けられ、保育士不足や業務の多忙による余裕のなさが原因の1つであると考えられているところであり、早急に子どもたちの安全に気を配ることができる体制を整備する必要があると認識しております。国においては、来年度から4、5歳児についても、基準を上回る保育士を配置した場合には給付費の加算を実施することとしておりますが、対象が大規模な保育所に限られていることから、当市内で該当する施設はない状況でございます。  市といたしましては、保育士配置基準の見直しは、地域による格差をなくすためにも、国の責任で必要な財源を確保し、措置されることが望ましいと考えておりますことから、全国知事会、全国市長会を通じて国に要望してまいりたいと考えております。  次に、保育士配置の支援についてお答え申し上げます。  保育士の配置基準につきましては、現在の国の基準では園児に対する十分な対応ができず、安全な保育環境が維持できないとして、全国の保育現場から見直しを求める声が上がっていると報じられております。市内においても、保育環境維持のため、基準を超えて職員を配置している保育施設もあり、施設の労働環境の改善は重要な課題であると認識しております。  現在、当市におきましては、国の配置基準を超えて保育士を増員している施設に対する支援制度、これはございませんが、保育士の負担軽減のため、国の補助事業を活用して代替職員等の人件費補助を実施しているところでございます。具体的には、1人当たりの業務負担を減らすため、保育士のサポート役となる保育補助者を雇用した場合や、出産や傷病のため保育士が長期間休暇を必要とする場合に、施設に対し人件費を助成しており、令和3年度の実績では、7施設7人、補助金額が約500万円となっております。  議員御提案の国の基準を超えて保育士を配置している施設に対する支援につきましては、保育士の労働環境の改善や子どもの安全確保に直結する有効な施策であると認識しております。市といたしましては、地域格差なく質の高い保育を保障するためには、国の責任において必要な財源を確保することが望ましいと考えており、配置基準の見直しとも併せて国の動向把握に努めながら対応してまいります。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)久保しょう議員。 ◆8番(久保しょう 君)それでは、保育士支援についての意見、要望をします。  長年、国の保育士の配置基準が変わっていないということは、子どもたちにとっては大変不幸なことなのではないでしょうか。発育や発達にとても貴重な時間である保育に予算をしっかりと確保してもらう。そして、もう1人保育士の配置をという子どもたちの安心安全な保育を確保することが強く求められています。今般の定例会にも保育士配置基準の見直しを求める意見書を八戸市議会としても国会及び政府に対し、保育士の確保と保育士の配置基準の見直しとともに、必要な財源確保を求めています。保育士を増員するための配置基準の見直し、市としても強く国に要望することを強く望むところでございます。保育士を増やすための対応を積極的に進める保育施設に対しての応援支援を強く要望して、この質問項目を終わります。 ○議長(寺地則行 君)以上で発言事項3は終わります。  次に、発言事項4について答弁願います。水産事務所長。 ◎水産事務所長(茨島隆 君)私からは、八戸市魚菜小売市場の振興対策について、2点の御質問にお答え申し上げます。  まず、八戸市魚菜小売市場専用の駐車場の確保についてでありますが、魚菜小売市場は、リニューアルオープン後も多くの市民や観光客が訪れ、買物や食事を楽しんでいただいており、来場者の皆様から、新しくなり明るくなった、以前に比べて暖かいなど御意見が寄せられ、大変好評を得ているものと認識しております。  議員御提案の魚菜小売市場専用の駐車場についてですが、車を利用して魚菜小売市場や周辺の市場に来場されるお客様から問合せがあった際には、陸奥湊駅前通りにある民間の駐車場を御案内しております。今後は、陸奥湊駅通り地区まちづくり協議会やみちのくみなと未来株式会社と魚菜小売市場を核とした陸奥湊駅前北口エリアの再整備を進めていく中で、陸奥湊エリアにおける駐車場の在り方について研究してまいります。  次に、来場者の把握についてお答え申し上げます。  魚菜小売市場の来場者は、魚菜小売市場の改修工事に伴い、出入口に入場者をセンサーでカウントする装置を設置し把握しており、リニューアルオープン後の来場者は、12月は4万2206人、1月は1万9035人、2月は21日までで1万5541人となっております。  魚菜小売市場は12月1日にリニューアルオープンしましたが、当日の様子は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、観光案内アプリ等で取り上げられ、また、オープン後も青森県内外の様々なメディアからの取材を受けるなどPRに努めております。今後、来場者数の推移やニーズの把握に努めながら、八戸市魚菜商業協同組合をはじめまちづくり関係団体と連携し、魚菜小売市場をPRしていきたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)久保しょう議員。 ◆8番(久保しょう 君)それでは、八戸市魚菜小売市場の振興促進についての意見、要望をします。  魚菜小売市場は、昭和28年――1953年9月10日、戦後の引揚者及び路上販売者の救済のために完成した施設です。開設から70年を経過しております。当初は159人が入居して商売をしていたと言われています。その後、昭和42年――1967年に鉄筋コンクリート2階建ての店舗に改築され、近代的な市場となりました。当時は高度成長期に当たり、市民の購買力が高まり、大いににぎわいを見せていました。新鮮、安価な供給が活発となり、マスコミにも取材され、観光化されるなどしましたが、最近では魚の不漁や入居者の高齢化により入居者も減っています。そのような現状を少しでも改善するためには、買物客の専用駐車場の確保が欠かせません。  市民の台所として長く親しまれている魚菜小売市場にとって、湊町のシンボル的施設であり、多くの観光客や買物客が集まる場所となっています。今の現状を打開するためにも、新たな魚菜小売市場をつくり出していくことしかありません。魚菜小売市場については、行政からの支援を受けて全国的なPRをすることで、さらなる購買力を高めて、八戸に多くの来場者を迎えることができます。魚菜小売市場は観光資源として、八戸市の観光や経済の振興の一端を担っています。その振興策としての駐車場が確保されていることが大きな鍵を握るものです。陸奥湊駅周辺の民間の駐車場を借り上げて駐車場を確保する、こういうことが必要です。そのためにも、市が積極的に民間の駐車場を確保して、来場者の増員を図っていく、これを強く要望します。  次に、来場者の把握についてです。要望ですが、魚菜小売市場に人を呼び込む振興策として、節目節目に様々なイベントを実施して来場者を楽しませる企画、これを実現できないでしょうか。例えば、1万人目の入場者の方に記念品を贈呈する、そういう記念行事を企画する。そして、ほかにも魚菜小売市場を活用したイベントとして、今年行った1月27日、28日には、みちのくみなと未来株式会社が主催して、陸奥湊エリアの魅力を再発見みんなとむつみなとまち歩きまんぷくモニターツアーがありました。魚菜小売市場の周辺の観光資源を八戸さんぽマイスターのメンバーが説明して、好評を得たといっています。八戸さんぽマイスターの皆さんも湊町の魅力を肌で感じ、多くの来場者を迎えようと頑張っています。3月12日からは舘鼻岸壁の朝市や山手通りの朝市も始まります。グレットタワーやみなっ知や新井田川の屋形船、湊小学校の湊たんけん買い物ウォークも楽しい企画です。これらの企画を一緒になって陸奥湊駅通り地区まちづくり協議会、連合町内会などの団体と協力しながら、魚菜小売市場を盛り上げていく機運を高めるためにも、今後も市として積極的に後押しをするように強く求めて、全ての質問項目を終わります。 ○議長(寺地則行 君)以上で8番久保しょう議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前10時45分 休憩   --------------------   午前11時00分 再開 ○議長(寺地則行 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   19番 藤川優里君質問 ○議長(寺地則行 君)19番藤川優里議員の質問を許します。藤川議員。
     〔19番藤川優里君登壇〕(拍手) ◆19番(藤川優里 君)おはようございます。自由民主・市民クラブの一員として、早速質問に入らせていただきます。  初めに、中心市街地活性化について伺います。  昨日、我が会派の立花会長の代表質問で伺った八戸市中心市街地まちづくビジョン2023、そしてこのビジョンの方向性に基づき、来年度から策定に取り組む第4期八戸市中心市街地活性化基本計画に期待を寄せながら、以下質問をさせていただきます。  まず初めに、中心市街地の再開発について伺います。  最近の中心市街地の動きとして、十三日町の旧チーノや六日町の岩徳ビル、そして八日町番町地区の再開発計画があります。  1点目として、これらの計画の経緯と現在の状況を教えてください。  次に、大学の中心市街地移転について伺います。  最近、テレビで仙台市の東北学院大学のCMを目にすることがあります。聞くところによると、仙台市の中心部に新しいキャンパスを整備し、仙台市郊外の泉区と仙台市に隣接する多賀城市に分散していたキャンパスを統合する大学アーバンキャンパス計画により、今年の4月には開設される予定とのことで、このような大学キャンパスの都心移転は、地元の人材や企業と連携した教育活動の実施、利便性の向上等による入学希望者の増などを目的に、近年、全国各地で広がっているとのことです。  まちづくりビジョンのアンケート結果では、多様な学びや交流、若い世代が楽しめる場所などの声が寄せられており、中心市街地に大学などが立地することは、これらの声に応える1つの方策だと考えます。当市におきましても、八戸学院大学や八戸工業大学等の大学がありますが、いずれも郊外に立地しております。もし八戸市の中心市街地に大学のキャンパスの一部でも移転してきたら、その波及効果は大きなものがあると考えますが、市長は、大学等、高等教育機関の中心市街地立地による活性化について、その影響をどのように考えるか、御所見をお示し願います。  次に、子どもファースト事業について、まず私立幼稚園のエアコン整備について伺います。  令和3年から3か年にわたり進められている小中学校へのエアコンの導入も順調に進み、子どもたちが多くの時間を過ごす学校の環境が過ごしやすいものになることに安堵しているところであります。そういった中で今回は、体温調節機能もまだ未熟な、いわゆる幼児について、その中でも私立幼稚園のエアコン整備について伺います。  国の制度で潤沢に守られている認定こども園に比べ、文部科学省所管であった幼稚園は様々な要因で施設整備が十分にされていない現状があります。古くからの施設も多く、エアコン導入には大規模改修が必要なケースもあることで、限られた金額での感染症対策等の補助金がエアコン整備に使われにくかったとも伺いました。しかしながら、まだ体調の変化に自分で気づくことができない、また、体調が悪いことを上手に伝えることができない幼児が過ごす場所において、命に関わるエアコン整備が置き去りにされるのはいかがかと考えます。私立幼稚園ですので、園の方針や園と保護者との協議を経ての申請制になるとは思いますが、私立幼稚園のエアコン整備について市長の御所見を伺います。  次に、子どもの衛生対策について伺います。  感染症対策への意識の高まりから手洗いの重要性が再認識され、我々が手を洗う回数は明らかに増え、指と指の間まで、手の甲も爪の間も、そして手首まで丁寧に丁寧に洗うようになりました。  さて、あるメーカーが2021年に行った公衆トイレでの手洗いに関する調査によると、寒い季節にトイレで手を洗うとき、冷たい水しか出なかった場合、約半数の人がしっかり洗えていないと感じ、84%の人がその理由を水が冷たかったと答えました。加えて、手首まで洗うことができていない人が78%、石けんを使っていない人は半数近くいて、冷たい水ではしっかり手を洗わなかった人の約70%が、温かい水だったらしっかり手を洗えたと回答しました。  手洗い時には30秒以上流水で流すことが推奨されていますが、八戸圏域水道企業団によると、当市の冬場の水道の水温は2度から3度、人間は水温10度の中では30分ほどで命に関わる状態になると言われる中で、それを圧倒的に下回る冷水で1日に何度も手を洗うことが求められております。そういった小中学生の状況をほっておけないと立ち上がった青森県内を含む幾つか自治体では、温水による手洗いの設備の導入が進んでおりますが、当市の小中学校での手洗い場への温水設備導入について御所見を伺います。  次に、いわゆる手洗い場に手が届かない幼児が自分で手を洗えるための設備について伺います。  手洗いが必要なのはどの世代も同じで、何かに触れる際、きれいか汚いかという概念に左右されず、本能のままに何でも触る乳幼児の手をきれいに保つことは思いのほか大変です。外出先で手を洗おうとすると、今の季節なら、とりあえず自分の手を急いで洗い、もこつく子どものコートを無理やり腕まくりし、冷たい水で手を洗われることを察し、逃げ回る子どもを捕まえて、既に疲れ果てた40代の全身の筋肉を使って小脇に抱え、取れたてぴちぴちのマグロのごとく、全身で体をひねり暴れる子どもを抱えながら、もう片方の手で水道の蛇口をひねり、水が冷たくて叫び暴れる子どもの手を申し訳ないと思いつつ水でぬらし、片手でどうにか石けんを泡立てて、それでもなおスタミナが切れることなくぴちぴち暴れ続ける子どもの手を、指と指の間まで、手の甲も爪の間も、そして手首まで丁寧に丁寧に洗えるわけがないわけで、それでもどうにか石けんのぬるぬるが取れるまで流して、手を拭いて、腕まくりを戻し、この戦いで飛び散った水を床まで拭いてというのを繰り返す日々。せめて子どもを抱えなくても手を洗えるような踏み台をまずは庁舎から設置していただきたいと考えるのですが、庁舎の子どもが出入りするようなフロアの手洗い場に踏み台を設置していただくことについて御所見を伺います。  次に、公共交通について伺います。  乗合バスの輸送人員は長らく減少傾向にあり、コロナ前の2019年、大都市圏でも4割が赤字、その他地域に至っては9割が赤字と言われておりましたが、全国の路線バスの2020年から2021年度の営業収支が推定3759億円の赤字となり、新型コロナウイルス感染拡大前の10年分の損失に相当することが分かりました。そのような状況は当市でも例外ではない中、様々な方策をもって路線の維持に御尽力いただいている担当職員の皆様の、それぞれのお立場でのたゆまぬ御努力に感謝を申し上げます。  昨年には待望の八戸圏域地域連携ICカード、ハチカの運用が始まり、バスに乗ると、学生はもちろん、高齢の方々も慣れた様子でハチカを使い、スムーズに乗降車されている様子を拝見することができます。ハチカの導入から2月26日で1年となりましたが、ハチカの導入後の状況と今後の活用方策について伺います。  最後に、デジタル化による地域活動の活性化と持続可能性について伺います。  町内会の課題は複合的で、関係者の御尽力に支えられながらも、加入率の低下、役員の担い手不足、高齢化、近所付き合いの希薄化など、旧態依然とした課題も一向に解決は見られないまま、コロナ禍によりその動きが加速化しました。地域活動のデジタル化は、地域活動の活性化とともに、持続可能なものにするための大きなカンフル剤となることが期待されるもので、いつかは導入するものとして準備をするべき時期にあると考えます。  そこで、地域活動の活性化と持続可能性を高めるためのデジタル化の推進について御所見を伺います。  以上、壇上からの質問とさせていただきます。  〔19番藤川優里君降壇〕(拍手) ○議長(寺地則行 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)藤川議員にお答え申し上げます。  まず、中心市街地の再開発事業についての御質問ですが、旧チーノはちのへは、昨年2月、株式会社フージャースコーポレーションが、マンション2棟、飲食、物販、ホテルを併設した複合商業ビル、立体駐車場を整備する計画を公表いたしました。その後、事業着手され、現在は整備内容のより詳細な検討を進めているほか、現地では建物及び地盤の調査を行っており、今月から既存建物の解体工事に着手する予定であると報告を受けております。市といたしましては、中心街ストリートデザインビジョンとの整合も含め、再開発事業について事業者と協議を重ねておりますが、より具体的な整備案について、適宜公表されるよう取り計らってまいります。  次に、六日町の商業ビルであるいわとくパルコですが、昨年11月に株式会社田名部組が土地及び建物の取得と開発をする方針が新聞報道であり、今年1月には市に対しても直接方針が伝えられたところであります。現在は正式な所有権移転に向けて手続を進めており、並行して開発の構想について検討を進めていると伺っております。  最後に、八日町番町地区ですが、美術館の整備を契機として、地区の地権者による市街地再整備に向けた機運が高まり、市もオブザーバーとして参加する中、自主的な勉強会を重ね、令和2年8月には八日町番町地区まちづくり事業準備会が設立されました。令和3年度は、株式会社まちづくり八戸が、市の補助事業により、当該地区のまちづくりに関する可能性調査を実施したところであり、調査に基づく構想では、地区内の空き家や古い建物を解体し、新たに商業とオフィスを兼ねたビルや、番町と八日町とを結び、回遊動線となる通路の整備などが将来像として描かれたところであります。  また、同年10月には、関係する地権者を会員とした八戸市八日町・番町地区優良建築物等整備事業準備会が設立され、これまで再整備構想の事業化に向け、整備内容や規模、事業費等に関する協議を継続してまいりました。しかしながら、新型コロナウイルスの影響に加え、資材価格の高騰が続いていることから、事業準備会において、再整備の方針は変わらないものの、改めて整備内容の検討と事業費の精査が必要になったと伺っております。  次に、中心市街地への大学等の立地についてお答え申し上げます。  八戸工業大学をはじめとした4つの市内高等教育機関は、中心市街地から離れた場所に立地していることから、これらの学生がふだんのキャンパスライフにおいて、中心市街地を利用する環境にはないものと認識しております。  このような中、令和3年11月には、八戸学院大学及び同短期大学のサテライトキャンパス、八戸学院まちなかラボが八戸市美術館内に、また昨年4月には、八戸工業大学のサテライトキャンパスばんらぼが番町に設置され、公開講座等に学生も参加しているほか、10月には、八戸工業大学の創立50周年を記念するまちなか学園祭が市庁前広場と美術館を主な会場として開催され、多くの学生でにぎわったところであります。  一方、全国に目を向けますと、東北学院大学が本年4月に、それまで分散していたキャンパスを統合し、仙台市の都心部に移転することを公表するなど、各地方の大学でも、少子化社会における学生確保の観点から、中心市街地へのキャンパス移転といった都心回帰の動きが見られております。  議員お尋ねの中心市街地への大学等の立地については、ふだんから学生や教師がまちなかで活動する状況を生み、飲食や買物に伴う経済効果にとどまらず、学生による若者文化の活性化や、まちづくりの担い手としての活躍、人材交流の促進によるイノベーションなど、様々な面で都市の新陳代謝につながる効果があるものと考えられます。  また、八戸市中心市街地まちづくりビジョンで示した人が主役のまちづくりには、学びという活動を通し、人が主役になる観点が含まれており、同じく活力ある経済と社会づくりにも寄与することが期待されるなど、大学等の立地による中心市街地活性化への効果は高いものと考えております。先ほど申し上げましたとおり、複数のサテライトキャンパスが既に設置されておりますが、中心街での若者の活動の機会がさらに増えていくよう、今後も市内高等教育機関との連携を図ってまいります。  次に、私立幼稚園のエアコン整備についてお答え申し上げます。  未就学児は体温調節機能が未熟であるため、いずれの幼稚園でも子どもたちが熱中症にならないよう対策を講じていることと承知しております。そのような中で、エアコンの設置は熱中症対策の1つとして非常に効果的であると考えております。当市では、市内の学校法人が設置する私立幼稚園及び認定こども園に対し、幼児教育の振興に要する経費について補助する私立幼稚園補助金を設けております。  具体的には、教材、教育備品の購入や施設設備の整備等に要する経費について、1園当たり30万円に園児1人当たり2000円を加えた金額を上限として補助しております。園児室へのエアコンの設置も補助対象としておりますことから、毎年数園がこの補助金を活用してエアコンを設置しております。今後も引き続き御活用いただけるよう、可能な限り私立幼稚園補助金を継続してまいります。  私からは以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○議長(寺地則行 君)教育部長。 ◎教育部長(石亀純悦 君)私からは小中学校手洗い場への温水の導入についてお答え申し上げます。  市教育委員会では、文部科学省が定める学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルである学校の新しい生活様式の中で示されている、日常生活を営む上での基本的生活様式にのっとり、児童生徒に小まめな手洗い、手指消毒を指導してまいりました。現在、市内小中学校の手洗い場においては、一部多目的トイレを除き、温水設備は導入されておらず、感染症対策の一環として、手洗いの頻度が増加する冬場の手洗いは、児童生徒にとって必ずしも快適な環境ではないと認識しております。  議員御提言の温水設備の導入により手洗いの冷たさが改善され、感染症対策も一層進むものと思われますが、設置工事費及び電気料金も含めたメンテナンス費用など、様々な経費が想定されます。学校施設の改善は児童生徒の学習環境を整える上で重要な課題であることから、今後は他都市の動向を注視しながら研究してまいります。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)総務部長。 ◎総務部長(岩瀧大介 君)私からは自分で手を洗えるための踏み台の導入についてお答え申し上げます。  市では、子どもが自分で手を洗うことができるよう、市庁本館、別館のトイレにおいて、標準的な手洗い場に比べ低く設計された子ども用手洗い場の整備を進めており、現在、市庁本館1階東側トイレに整備しております。一方で、その整備に当たりましては、トイレの老朽化に伴う改修工事と一体で実施しているため、その他のフロアにおけるトイレへの子ども用手洗い場の設置につきましては、今後の改修計画等を踏まえながら順次整備していくこととしており、整備完了までには時間を要するところであります。  議員御提案の踏み台の設置につきましては、子どもが手洗いをする場合に、保護者が子どもを抱きかかえることが不要となるなど、保護者の負担軽減が図られるとともに、子どもが保護者の助けを借りずに自分で手洗いができることで、子どもの自立心を育むことにつながるなど、子ども用手洗い場の設置と同様の効果が期待されるものと認識しております。市といたしましては、まずは市庁本館、別館の各フロアにおいて、子どもを連れて来庁される方が多く見込まれるフロアのトイレを対象に踏み台を設置し、設置後の利用状況等を踏まえ、他のフロアのトイレや他の公共施設への設置に向け検討してまいります。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)都市整備部長。 ◎都市整備部長佐々木勝弘 君)私からは八戸圏域地域連携ICカードについてお答えを申し上げます。  地域連携ICカードハチカは、八戸圏域を運行する八戸市営バス、南部バスの乗車時に利用できるほか、バス定期券や八戸市高齢者・障がい者バス特別乗車証として、また、市営バス、南部バス共通1日乗車券としても利用することができます。また、南部町においては、ハチカに南部町エリア定期を設定しますと、町内の路線バスとコミュニティバスが無料になるサービスを実施するなど、地域独自のサービスも展開をしております。さらに、Suica機能として電子マネーも利用できるなど、様々なサービスが1枚で利用可能な交通系ICカードで、八戸圏域では昨年2月26日にサービスを開始したところであります。  ハチカ導入後の状況でありますが、まず発行枚数については、本年1月末現在、3万1359枚となっており、そのうち、1万4406枚が高齢者等バス特別乗車証でありますが、特別乗車証は2月末で全てハチカへの切り替えが終了していることから、さらに発行枚数は増えております。また、本年1月のバス車内におけるハチカやSuica等のICカードの利用率は約75%となるなど、この1年でICカードの普及、利用が進んでいる状況となっております。  ハチカの導入効果といたしましては、まずバス利用者にとっては、整理券を取る必要がなく、小銭の準備や両替が不要になり、運賃の支払いがスムーズになったこと、一方、バス事業者にとっては、ハチカ等の利用により得られる詳細な乗降データを把握することで、ダイヤの見直しに活用できることが大きな効果であると考えております。  次に、ハチカの今後の活用方策についてでありますが、先月17日から新たにはちのへAI(アイ)中心街・バス活性化プロジェクトの一環として、文化・スポーツ施設など、市内15の公共施設にキャッシュレス決済システムを設置し、その利用者が当該施設で利用可能なポイントをハチカで受け取れるはちのへポイント付与サービスを開始し、市内の回遊性の向上や、ハチカ及びバス路線の利用促進を図っているところであります。さらには、今年度末に策定予定の八戸圏域地域公共交通計画にも、新たな施策として各種データの利活用による分析・検証を位置づけているところであり、今後は、ハチカ等の利用で得られる乗降データや中心街の人流データなどを活用し、より詳細なデータ分析に基づいたバス路線の見直しやダイヤ調整等を行うことで、より一層バス利用者の増加や利便性向上を図ってまいります。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)総合政策部長。 ◎総合政策部長(中村行宏 君)私からはデジタル化による地域活動の活性化と持続可能性についてお答えを申し上げます。  昨年4月に総務省が公表いたしました地域コミュニティに関する研究会報告書では、地域活動のデジタル化は、地域住民間の情報共有等を効率化し、地域活動における事務負担を軽減するとともに、多様化する住民ニーズに対応した新たなサービスや価値の提供を可能とするものであるとしており、オンライン会議や電子回覧板を導入した町内会の事例が示されております。  一方、当市におきましても、今年度、八戸市連合町内会連絡協議会が町内会の若手や実務担当者をメンバーとして設置いたしました町内会のあり方に関する研究会におきまして、SNSによる情報共有や電子回覧板の導入などにより、町内会の情報が入手しやすくなり、より多くの方々の町内会活動への参加が期待されるという意見が出されております。  地域活動のデジタル化は、インターネット環境の整備、導入、維持管理に係るコストや、運営するための人材の確保などの課題があるものの、電子マネーによる町内会費の支払いや電子回覧板による情報伝達、ホームページやSNSによる情報発信などにより、運営面においては役員等の労力の削減が見込まれるほか、仕事で時間が不規則な方や日中御自宅にいない共働き世帯においては、都合の良い時間に町内会費を納入することや、町内会の情報を得ることが可能となるなど、利便性が向上することで、若い世代をはじめとする多様な方々の町内会活動への参加が期待されます。  市といたしましては、本年2月に策定いたしました八戸市デジタル推進計画において、地域社会のデジタル化を推進することとしており、町内会活動のデジタル化についても支援してまいりたいと考えておりますが、町内会は会員の自主的な意思に基づき活動する団体でありますことから、まずは町内会活動のデジタル化による効果や課題について情報共有を図ってまいりたいと考えております。あわせて、令和5年度中に町内会におけるデジタル化に関する環境や意識を調査し、その結果を踏まえ、八戸市連合町内会連絡協議会とともに、デジタル化の推進に向けた方策を検討してまいります。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)藤川議員。 ◆19番(藤川優里 君)各般にわたりまして御答弁をありがとうございます。順次意見を申し上げます。  まず、八日町番町地区の再開発につきましては、計画では、八日町のバス停から美術館に向け通り抜けできる歩道の整備も計画されていて、地区内にある酒蔵を生かせば、まちなか観光の目玉にもなると思われます。現在の社会経済情勢だと、再開発ビルの入居者がなかなか決まらないのも致し方ないのかもしれないんですけれども、地元の地権者の皆さんがまちづくりを進めようと再開発準備会を組織して、そして調査費として自前で500万円も負担されたと伺いました。こういう動きはしっかりと応援していただきたいと思いますので、何とか再開発を成功、実現させて、美術館に隣接した地域が生まれ変わるように、市としても積極的な支援をしていただき、力を合わせて推し進めていただきたいと思います。お願いします。  次に、中心市街地への大学の立地についてですが、市長の御認識のとおり、実現すれば、まちなかに数百人の若者が毎日通学してくることになり、中心街の活性化について大きなインパクトになることは間違いないと思います。  大学の中心市街地移転の全国的な事例で申し上げますと、広島大学は2023年から法学部を中心に移転して、若手の弁護士や観光庁の職員を招いて、仕事についてマン・ツー・マンに近い形で話す機会を設けて、法曹界や行政で働く人との交流を増やして、学生がキャリアプランを描きやすくなるということです。次に大阪公立大学、ものづくりが盛んな東大阪市までアクセスがいい場所にキャンパスを新設して、企業と協力した事業展開、授業、インターンシップをはじめ様々なイノベーションに取り組むとのことです。そして、先ほど御答弁にありました東北学院大学、新キャンパスの目玉が1階に設ける未来の扉センターということで、学生だけではなく、一般の方々の出入りも可能で、市民講座にも利用して、働く方がお仕事を終えた後に勉強に通える体制を整えるということです。また、地域の課題と直接向き合う経験が学生の成長につながるということで、子ども食堂を設けたり、災害時には市内外の避難者を受け入れる、そういう想定をされているということです。  駿大予備校によりますと、学歴よりも大学で何を学んだかが重要視される昨今において、在学中に打ち込んだ経験が厳しい時代を生き抜く糧になると助言しておりまして、当市の中心街もこれを意識することによって、ともに成長することによって、そういった環境をつくることができると思います。  加えまして、リクルート進学総研によると、利便性の向上だけではなくて、プラスアルファの価値をいかに提示できるかが重要視されており、当市でも企業の皆様とまちづくりを担われている皆様、もちろん熊谷市長、あと職員の方、特に若手職員の方とか、私たち議員もその一翼を担うことができるのではないかと思います。その一翼を担ってプラスアルファを創出することができると思います。  先ほど答弁いただいた八日町の再開発についても、整備内容の再検討を行うというお話でした。もし八日町に大学等が立地することになれば、もう考えるだけで楽しい。フレッシュな若者に中心市街地を楽しんでもらえる、若者たちが中心市街地で過ごすことを日常にしてもらえる、それは八戸市の悲願だと思います。ぜひその方向で推し進めていただきたいと強く御要望申し上げます。  いずれ、一口に大学の移転といいましても、多くの時間とお金がかかることですが、今後、機会をつくって、関係者の皆様の方々と意見交換をしながら、可能性を探っていっていただきたいと思いますし、大学側とどのような学部、人材が理想的なマッチングなのかも御協議いただきたいと思います。  また、今回のまちづくりビジョンに大学という言葉を探したんですけれども、見つけられなくて、ありましたか。学びという表現の中に混ぜ込んだのかとも思ったんですけれども、ちょっと分かりにくい。既に中心街での活動があって、地域の資源である大学の記述はあったほうがいいかと考えています。10年程度先までのまちづくりの方向性ということですから、まずはビジョンの中に大学等の活用について記述していただいて、近い将来、まちなかへの大学立地に向けた動きをしていただくとか、立地していただくことを期待するものです。  あと、中心街のマンションに住んでいる小さいお子さんがいる御家族ですけれども、小学校進学のタイミングで引っ越しを考えていらっしゃる。小中学校の学区割りをしていると思うんですけれども、そのあたり中心街で子育てをしていくビジョンが見えにくいとか、若い御家族世帯が長く暮らしていくための方向性というのが不透明というか、不安みたいなので、市としての方針、そのあたりも示されたらいかがか、よろしくお願いいたします。  続いて、私立幼稚園のエアコン設備の導入と温水の導入につきましては、思っていたとおりの答弁でしたけれども、必要性については認識をいただいていると思います。さきに提案されています要望、予算、補助金のタイミングとか、あと命に関わるという観点での優先順位、御都合もあると思いますが、私からもこれは繰り返し取り上げさせていただきたいと思います。  まずエアコンについてですが、補助金は、制度改正とともに軒並み廃止にした自治体もある中、継続していただいておりまして感謝を申し上げます。ただ、年度ごとに使い切らなければいけないものなので、その点が大規模改修が必要な場合、使いにくい現状があるのではないかと思います。  豊川市の事例を申し上げますと、ガバメントクラウドファンディング――ふるさとチョイスにて、未来を担う子どもたちへ。エアコン設置率23%の保育環境を改善したい!と銘打ち、目標金額300万円で寄附を募りました。結果は達成率157%の470万円超。豊川市からのメッセージは、特別なプレゼントというよりも、普通の保育環境を提供したいという思いと、クラウドファンディングの対象にはしましたが、達成率にかかわらず、事業は実施するという力強いメッセージが書かれておりました。  暑さで影響を受けるのが意外と給食だそうです。その年齢にはよくある、家では食べないけれども、幼稚園では友達につられて食べてしまう、そういう傾向の子も多くて、園での給食が栄養補給のメインになっている子もいる。その中で、苛酷な夏の暑さで食欲が減退する、幼稚園児には思っている以上に大きいと認識をしていただきたい。また、エアコンが設置されている部屋に多くの園児を集めることによって、熱気により余計に暑くなったり、落ち着いた環境を保つことが困難になるということです。  近年の夏の異常な暑さについては言うまでもありませんが、その中で先生方の誠実さと御経験を信頼して園に通わせていただくわけで、通う中でまた信頼を重ねながら、それでもなお、親としては心配事がなくなるということはないんです。昨年も登園バスでの置き去り事故が発生。詳しく申し上げませんけれども、亡くなられた女児の親御さんが朝、満杯に水筒にお水を入れてあげたと報道がありました。本当に息苦しい中、懸命に生きようとしたんだと思います。  私も毎朝、娘が保育園に持っていく水筒に水を入れてあげるんですけれども、水筒の蓋を開けながら、水を注ぎながら、数か月たった真冬になっても、今でも私、毎日思い出します。周りの親御さんでもそういう方は結構いらっしゃるんです。私立幼稚園のことですし、バスの事件と幼稚園のエアコンとなるとまた違う話ではありますけれども、命の重さを考えて、命を守るという前では全てが正当化されるべきだと思います。この問題には向き合っていただきたいと思います。  次に、小中学校の温水の導入についてです。黒石市では、温水で手洗いができるようになって、子どもたちが進んで手洗いをするようになって大変好評だと。新潟県の妙高市では、児童数が多い小学校、冷え込みが厳しい地区の小学校でまず入れて、残りは次年度ということです。次に仙台市では、議員から一般質問があり、その答弁で、費用の課題や学校現場にそういったものが必要かとなると厳しいという冷たい答弁が繰り返され、他の議員からも、ええ、という声が上がって、議場がざわついたらしいんですけれども、それでも市長からの再々答弁では、冬場の水は冷たいと、そういった姿勢は見せつつも、かわいそうだけれども、我慢させるしかない。冷たい水での手洗いだけに冷たい答弁に終始したとやゆする記事が載っておりました。  また、涙ぐましいお話を耳にしたんですけれども、掃除の際、冷たい水をバケツにくんで雑巾を絞る。冷たい水が嫌だから、朝学校に来ると、バケツに水をためて、掃除の時間までバケツをひなたに置いて、少しでもましにしよう。しかも、そのために朝早く学校に来る。何かの罰か修業なのではないか、おしんの時代ではないんですから、その辺もどうにかしていただきたいと思います。  そして、コロナは5類になっても手は洗うので、引き続きこの問題は考えていただきたい。実際、設備投資にかかるお金はすぐ捻出できるようなものではないと理解しておりますけれども、他の関連設備の更新の際、一体として導入していただくとか、適した補助金を探し当てていただき、当市の子どもを温かく包んでいただきたいと思います。  次に公共交通ですが、各種データの利活用はこれから本格化していくんだと思います。この中で、このような路線があるならバスを利用してみようと、マイカー利用者にも思っていただけるような路線も模索していただきたいと考えています。  例えば、先日の白山台で開催された公民館サロンでもリクエストのありました中心街で乗換えが不要な市民病院行きのバス。市民病院にかかる方の多くは、バスを乗り継いで病院に行くのはつらいと思いますので、必要があれば、データ分析をしながら、市民病院、八戸赤十字病院、青森労災病院も含め、医療機関に通いやすい、病院特別快速のような快速便の導入も、データを利用して必要と思われる各地域への配備を御検討いただきたいとお願いを申し上げます。  また、深刻なのが運転手の人材不足と伺っております。現状不足していることに加えて、4月から、トラック、バス、タクシーの運転手の長時間勤務による過労対策として、25年ぶりの大幅な改正、見直しが行われます。これによって適切な労働環境は安全な運行に直結しますので、当市としては、しっかりその体制を整えなければいけませんし、その一方で、事業者は人手不足解消のための短時間勤務など、柔軟な働きやすい環境整備を行う必要も出てくると思います。  平成28年9月の一般質問で申し上げましたが、八戸市公共交通網形成計画では、平成28年からの7年間、人材確保事業が用意されていまして、ただ、バス運転手の職場見学等のPRのための事業で、私からは就業形態や報酬の充実をお願いしておりました。当時の田名部副市長から、そのあたりは当然考慮していかなければならないと御答弁をいただいておりますので、いま一度お願いを申し上げます。  最後に、地域活動へのデジタル化導入ですが、市として必要性を感じて進めていく方向であるという認識と受け止めました。調査の際は、現在地域活動に関わっている方だけではなくて、いわゆる無関心層、消極的層にも、そういった観点から、その理由やどうしたら参加していただけるかという案を出していただくその機会をつくっていただけるようにお願いをします。次回、私が質問させていただくときには、その進捗をお聞かせいただけることを楽しみにしております。  以上です。 ○議長(寺地則行 君)以上で19番藤川優里議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午前11時42分 休憩   --------------------
      午後1時00分 再開 ○副議長(松橋知 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   17番 夏坂修君質問 ○副議長(松橋知 君)17番夏坂修議員の質問を許します。夏坂議員。  〔17番夏坂修君登壇〕(拍手) ◆17番(夏坂修 君)公明党の夏坂修でございます。令和5年3月定例会に当たり、公明党の一員として、市長並びに関係理事者に質問をいたします。  最初は八戸駅前東口広場の再整備について伺います。  昨年12月1日、東北新幹線八戸駅開業から20周年を迎え、3日、4日に行われた記念イベントには多くの市民が訪れ、八戸駅周辺はお祝いムードに包まれました。八戸駅は、北奥羽地域と八戸市の玄関口として、また広域的な公共交通結節点として、人的交流の重要拠点となっていることは論をまつまでもありません。とりわけ東北新幹線八戸駅開業以降は、ビジネス客や観光客などの利用増に並行して、その利便性を生かしたにぎわいと交流の場の機能がより求められてきており、今後も官民が連携して、駅周辺地域の健全で活力あるまちづくりを進めていく必要があると考えます。  開発が進むまちとしての発展性や将来性を考慮すれば、駅西地区にスポットが当てられるのは当然のことであり、一方、これまで公共交通の結節点として、また人的交流の重要拠点として、八戸市のメインの玄関口の役割を担ってきた駅前東口広場については、市内外から訪れる利用者の利便性の向上を図る上で、様々な課題があることは、従来より指摘されてきたところであります。例えば、バスと一般車両の交錯、短時間駐車場へ入庫待ちの車両が道路にはみ出す等の安全面の問題、タクシーの待機スペースが過大である、バリアフリー対策が不十分等々が、東北新幹線開業後20年の積年の課題として浮き彫りになっているようであります。  東口広場のこうした課題と改善の方向性については、平成27年3月に策定された八戸駅前広場整備基本計画に反映されているところでありますが、新たに八戸駅前東口の再整備を進めるための基本計画の策定に向け、一昨年の10月から検討委員会で検討が進められてきたところであります。  そこで伺いますが、1点目に八戸駅前東口広場の整備方針を検討する上での現状及び課題について、2点目に基本計画の検討内容について、3点目に計画策定及び整備に向けたスケジュールについて、それぞれお示しいただければと思います。  次は道路行政について、1点目に都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線について伺います。  地方生活圏中心都市間の連携や交通拠点のアクセス強化を支援する上で、主要な幹線道路の整備は住民ニーズの高い重要な事業であります。とりわけ都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線は、東北縦貫自動車道八戸線の八戸北インターチェンジ、八戸インターチェンジを経由し、重要港湾八戸港に至る幹線道路で、各種交通結節点を連結し物流を支えるとともに、津波災害時の避難路となる重要路線と位置づけられ、また、市民生活の利便性向上や産業の活性化につながることからも、早期の完成が期待されているところであります。  これまで全体延長約21キロメートルのうち約16.3キロメートルが供用済みであり、現在は、尻内工区、天久岱2期工区、市川町2期工区において街路、また道路事業が進められております。尻内工区については、JR八戸駅から高速道路のインターチェンジや八戸港までが環状道路でつながることで、港湾や交通拠点へのアクセスが大きく向上し、また天久岱2期工区においては、現在整備中の八戸北インター第2工業団地へのアクセスや利便性が飛躍的に向上することで、企業立地の進展にも期待が持たれているところであります。同環状線の整備促進については、これまでも最重点要望の1つとして、県に対し事業要望を行っていただいてきたところでありますが、同環状線について、尻内工区、天久岱2期工区それぞれの工事の進捗について、また、今後の工事スケジュールについてお伺いしたいと思います。  2点目は通学路等区画線設置事業について伺います。  全国で登下校中の児童生徒が死傷する事故が相次いだことをきっかけとして、当市においては、通学路の安全確保に向けた継続的な取組を行うため、八戸市通学路交通安全プログラムを平成26年度に策定し、これまで3年ごとに通学路における危険箇所の合同点検を実施していただいております。令和3年6月には、千葉県八街市において、下校中の児童の列にトラックが突っ込み、5人が死傷する痛ましい事故が発生したことを受け、通学路等における交通安全を一層確実に確保するため、文部科学省、国土交通省及び警察庁が連携し、全国の公立小学校の通学路の合同点検を令和3年9月から実施し、合同点検により抽出された対策が必要な箇所における交通安全対策が順次実施されているところであります。  通学路の安全対策については、これまで会派として市長に要望書の提出や、一般質問で要望させていただき、令和3年9月定例会の一般質問では、通学路の外側線の点検及び引き直しの要望をいたしたところであります。今般、来年度予算案に新たな通学路の安全対策の取組として、通学路等区画線設置事業が盛り込まれましたが、そこで、同事業の概要と今後の進め方についてお示しいただければと思います。  3点目は道路修繕工事における施工時期の平準化について伺います。  公共工事においては通常、予算の単年度主義に基づき、年度ごとの予算により事業執行を行っていることから、年度初めに工事量が少なくなる一方、年度の半ばから後半にかけて工事量が多くなる傾向にあります。工事量の繁閑に大きな差が生じることで、工事の閑散期である4月から6月においては、仕事が不足し、公共工事の従事者の処遇に悪影響が出る可能性が懸念される一方、繁忙期である1月から3月においては、仕事量が増大することにより、公共工事の従事者の長時間労働や休暇取得への支障などにつながります。  そのため、施工時期の平準化を図ることにより、年度内の工事量の繁閑の差をできるだけ小さくし、年間を通した工事量を安定させることで、受注者としては、人材、資機材の実働日数の向上による経営の健全化や労働者の処遇改善が図られ、従業員の長時間労働の是正や休日の確保につながる。また、発注者としては、入札不調、不落対策、担い手の確保、また行政として、地域の社会資本の品質の確保につながるなどの効果が期待されます。  当市においては、冬期間における凍上により路面状況が悪化する春先に、毎年舗装の補修要望が数多く寄せられる中、車両及び歩行者の通行に支障のない安全な道路環境を年間を通じて維持していく必要があると考えます。現在、当市の道路補修工事については、限りある道路予算の中で、債務負担行為を設定するなどして施工時期の平準化に努めながら、市民の道路の安全安心な交通の確保に取り組んでいただいているものと認識しております。  そこで伺いますが、道路修繕工事における施工時期の平準化の取組内容と、その効果についてお伺いいたします。  最後は空き家対策について伺います。  総務省の調査によると、国内の空き家は2018年時点で849万戸あり、住宅の総数に占める割合は13.6%に上り、このうち、居住目的のない空き家は349万戸で、20年前からほぼ倍増し、2030年には470万戸まで増加する見通しとのことであります。2015年に全面施行された空家等対策特別措置法により、倒壊のおそれがある空き家を自治体が特定空家と規定し、除却の代執行などが可能となりましたが、今後、居住目的のない空き家が増える見通しであることを踏まえ、発生そのものを防ぐ対策の充実強化が欠かせなくなるものと考えます。  当市においては空き家率が15.4%と、全国、また青森県の数字より高くなっており、高齢者人口及びひとり暮らし世帯の増加により、空き家のさらなる増加が懸念されているところであります。こうした中、八戸市空き家等の適正管理に関する条例を平成25年10月に施行し、平成31年3月には、はちのへ空き家ずかんを開設するなど、空き家の適切な管理や利活用の促進に取り組んでこられ、令和3年3月には、空き家対策を総合的かつ計画的に進めるための八戸市空家等対策計画を策定し、庁内各課、また、地域や民間団体とも連携した施策に力を入れておられることに改めて敬意を表するものであります。  そこで伺いますが、1点目に八戸市空家等対策計画について、アとして計画のこれまでの進捗状況について、イとして管理不全空き家への対応について、ウとして計画の今後の見直しについて、それぞれお示し願います。  空き家対策では利活用を促進し、いかに空き家の発生を抑制するかが重要な施策になります。当市では、平成30年に八戸市あんしん空き家流通促進事業補助金を創設し、これまで空き家の流通促進のための支援メニューを段階的に拡充するなど、空き家の利活用、また、流通につながる取組を推進してこられたと思いますが、今後空き家の増加が予想される中にあっては、状況を鑑みながら、同補助金の拡充を図っていく必要があると考えます。  そこで、2点目に同補助金について、アとして概要とこれまでの実績について、イとして今後の拡充の考えについて、お伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔17番夏坂修君降壇〕(拍手) ○副議長(松橋知 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)夏坂議員にお答え申し上げます。  まず、八戸駅東口広場の現状と課題についての御質問ですが、八戸駅前東口広場は、ユートリー開業の平成4年度にバスプールなどの拡張工事、平成14年度には新幹線開業に合わせた一部整備を行い現在の形になっております。現在の東口広場は、駅に向かって左側にバスプールと駐車場、右側にタクシープール及び自家用車での送迎用スペースが配置され、中央部分は、交差点に直結するバス及び駐車場の出入口と駅前のコミュニティ広場になっております。平成26年度には西口広場の整備が具体化したため、駅全体の利便性向上を目的とした機能の再配置について、課題整理や整備方針の検討が必要になったことから検討委員会を設置し、八戸駅前広場整備基本計画を策定しております。  当計画において、東口広場の課題として、まず駐車場の台数が15台程度と少ないため、入庫待ち車両が交差点部分にあふれ交通の妨げになるとともに、バスプール内への進入や出入口でのバスとの接触事故も発生するなどの問題がありました。また、駐車場と自家用車での送迎用スペースが離れているため分かりにくいこと、待機タクシーの台数に対して、タクシープールが過大であることのほか、安全な歩行者動線の確保や、バリアフリー対応が不十分であるなどの課題が挙げられております。  しかしながら、当時は西口広場の整備方針の検討が急務であり、東口広場の具体的な改善の方向性については、関係事業者等と意見交換を継続してまいりましたが、平成31年3月に西口広場の整備が完了したこと、さらには東口広場の交通結節点としての機能の重要性が増してきたことから、令和3年度に改めて検討委員会を設置し、これら課題の解決に向けた東口広場再整備の検討を再開したものであります。  次に、現在策定中の八戸駅前東口広場整備基本計画の検討内容についてお答え申し上げます。  まず、令和3年度は、平成26年度に策定した基本計画における課題を整理し、委員からの意見を取りまとめ、安全性の確保、利便性とアクセス性の向上、駅前広場としての集合性の向上、現代的な仕様へのアップデート、既存施設の利活用と連携といった5つの視点から整備方針の方向性をまとめております。  令和4年度は、この方向性に基づき、駅に向かって広場の左側をバスエリア、右側をタクシー、自家用車エリア、中央を広場空間の3つのエリアに分け、バス、タクシー、自家用車の走行動線を考慮した計画平面図を描き、検討委員会に諮り、基本計画をまとめたところであります。  基本計画の内容ですが、バスエリアにつきましては、駐車場を廃止し、出入口を交差点から離し、ユートリー側へ1か所に集約した上でバス専用空間としております。また、路線バスの方面別バス乗り場の維持や観光バス乗降場の位置変更、さらにはユートリーの1階をバス待合所にし、バスナビゲーションシステムを導入することとしております。  右側のタクシー、自家用車エリアにつきましては、タクシーと自家用車を共存させ、エリア内のタクシープールは、56台分から36台分に縮小して配置し、その外側に送迎用の自家用車の周回スペースを確保し、出入口を1か所に集約するとともに、屋根つきの身体障がい者等乗降用優先スペースを新たに設置し、バリアフリーにも対応することとしております。  中央の広場空間につきましては、現在の車両出入口を廃止し、広場スペースを拡張することで、各種イベントの実施や憩いの場としての活用の幅を広げ、さらには駅周辺の案内につきましては、分かりやすく統一性のあるサインとし、デジタルサイネージの導入も検討することとしております。  次に、計画策定及び整備に向けたスケジュールについてお答え申し上げます。  基本計画の策定につきましては、先月20日に行われた第6回検討委員会の内容を踏まえて、現在、最終調整を行っており、3月下旬の策定を予定しております。また、整備に向けたスケジュールにつきましては、整備には相当の費用が見込まれることから、国の補助が必要不可欠と考えており、令和5年度は、事業化に向けて、国県と協議を進めてまいります。財源にめどがつき次第、実施設計を行い、その後、整備に着手することになりますが、広場の一部を供用しながら段階的に整備する予定としているため、複数年を要するものと見込んでおります。市といたしましては、JR東日本やバス、タクシー事業者、警察、道路管理者等の関係機関と十分な協議を行い、利用者の利便性を低下させることのないよう、最大限配慮しながら整備を実施したいと考えております。  次に、2、道路行政についての(2)通学路等区画線設置事業についてお答え申し上げます。  ここ数年、全国各地で通学路において、子どもたちが犠牲になる痛ましい事故が後を絶たず、令和元年5月の滋賀県大津市、令和3年6月の千葉県八街市で発生した事故は記憶に新しいところであります。国では、特に令和3年6月の5名が死傷した事故は、見通しのよい直線道路下の通学路で起きた驚くべきことであったことから、同年7月9日付の通学路における交通安全の更なる確保についての通知において、国土交通省、文部科学省、警察庁が連携し、交通安全を一層確保するための合同点検を実施するよう求めております。  当市では、この国からの通知を受けまして、通学路等における交通安全を一層確実に確保するため、同年9月に八戸警察署、市教育委員会及び学校関係者、国、県、市の道路管理者が連携し、市内の公立小学校の通学路の合同点検を行い、この結果を基に、今年度から路側帯のカラー化等の安全対策を実施しているところであります。  こうした中、市長との公民館サロンや市内各地域から、通学路の路側帯だけではなく、車道の白線等の路面標示が車両の通行等により消えたり薄くなっており、その引き直しを求める声が寄せられるようになりました。このため、昨年8月に市職員による市内68小中学校周辺の白線等の路面標示の現状を点検した結果、53校において白線等の路面標示が消えたり薄くなっていることを確認いたしました。このことから、令和5年度の新規事業として、市内の小中学校周辺の通学路における白線等の路面標示について、優先的に引き直しを実施する通学路等区画線設置事業を創設することといたしました。  今後の進め方につきましては、登下校時の児童や生徒の交通安全をなお一層確保するため、令和3年9月の合同点検と同様に、八戸警察署、市教育委員会及び学校関係者、市道路管理者が連携し、緊急性の高い箇所から順次事業を展開してまいります。  私からは以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○副議長(松橋知 君)建設部長。 ◎建設部長(八木田満彦 君)私からは、都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線についてと、道路修繕工事における施工時期の平準化についての2点の御質問にお答え申し上げます。  まず、都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線についてですが、この道路は、市内の築港街から市街地を迂回し、市川町に至る当市の骨格を成す外環状道路として位置づけられている重要な路線であります。全体延長約21キロメートルのうち、昨年度までに約16.3キロメートルが供用済みであり、現在は、尻内工区である国道104号の松園町交差点から国道454号の合同庁舎前交差点までの約1.3キロメートル区間と、天久岱2期工区である八戸北インター工業団地南側の交差点から国道454号のえんぶりっぢ北側交差点までの約2.5キロメートル区間、合わせて約3.8キロメートル区間の整備工事が青森県により進められております。  議員御質問の尻内工区の今年度の進捗状況については、用地買収、橋梁部を除く道路の地盤改良工及び橋梁下部工の工事を進めており、今年度末の進捗率は事業費ベースで約76%となる見込みであります。また、天久岱工区の今年度の進捗状況につきましては、1期分1.0キロメートルが整備済みであり、現在は残りの2期分の用地買収、道路改良工事を進めており、今年度末の進捗率は約75%となる見込みであります。  次に、今後のスケジュールですが、尻内工区については、来年度も引き続き用地買収を進めるとともに、橋梁下部工及び地盤改良工の工事を進める予定であり、また、天久岱2期工区についても引き続き用地買収を進めるとともに、道路改良工事を進める予定であります。県によりますと、両工区とも完成時期は未定ではあるものの、早期の完成に向けて事業の進捗を図っていくとのことでありました。市といたしましては、全線がつながることでその効果が最大限発揮されることから、今後も県に対し、都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線の早期整備について要望してまいります。  次に、道路修繕工事における施工時期の平準化についてお答え申し上げます。  道路修繕工事は、舗装の経年劣化等によるひび割れや陥没を元の状態に戻す工事のことであり、損傷が発見された場合には、道路利用者の安全安心な通行を確保するため、早期の対応が求められております。このため、当市の令和5年度当初予算における道路修繕工事費等は約13億7000万円を計上しておりますが、このうち、令和4年度中に前倒し発注を可能とする債務負担行為は9億6000万円を設定しており、春先の凍上などによる舗装の損傷に対して速やかに対応するとともに、4月から6月の工事稼働の閑散時期解消を図り、施工時期の平準化にも努めているところであります。  施工時期の平準化による効果としましては、年間を通じた工事量の安定による工事に従事する者の処遇改善や、人材、資材、機材などの効率的な活用促進による建設業者の経営健全化等に寄与し、ひいては公共工事の品質確保につながるものと認識しております。このことから、舗装の劣化等による事故を未然に防ぎ、道路利用者の安全な道路環境を維持していくため、今後も引き続き道路修繕の早期対応、施工時期の平準化を図ってまいります。  私からは以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)都市整備部長。 ◎都市整備部長佐々木勝弘 君)私からは空き家対策についてお答えを申し上げます。  まず、八戸市空家等対策計画の進捗状況についてでありますが、ここ数年、人口減少や少子高齢化の進行、住居に対する社会的ニーズの変化に伴い、長期間にわたり使用されていない空き家が全国的に増加しております。当市においても同様に空き家が増加傾向にあることから、適切な管理と有効活用に関する施策を総合的かつ計画的に進めることを目的として、令和3年3月に八戸市空家等対策計画を策定いたしました。  計画においては、進捗状況を把握、評価するため、3つの成果指標を設定しております。いずれも令和5年1月末日時点の実績値でございますが、1つ目の指標である適切な管理が行われていない空き家に関して寄せられた相談のうち、解決に至った件数は、目標値81件に対し149件、2つ目の利活用可能な空き家の情報を提供する空き家バンクへの登録件数は、目標値57件に対し38件、3つ目の空き家バンクに登録された空き家の利活用件数につきましては、目標値27件に対し31件となっており、既に目標値を上回る指標もあるなど、計画はおおむね順調に進捗しているものと考えております。  この要因といたしましては、所有者に対し粘り強く適切な管理を促したことや、平成31年に開設した空き家ポータルサイト、はちのへ空き家ずかんにおいて、所有者と利活用希望者のマッチングを支援する空き家バンク事業などが徐々に浸透してきているものと分析をしております。市といたしましては、引き続き、空き家の発生予防や適切な管理、さらには利活用の促進などについて、各種啓発やPRを積極的かつ効果的に行ってまいりたいと考えております。  次に、管理不全空き家への対応についてお答えを申し上げます。  適切な管理が行われていない空き家、いわゆる管理不全空き家は、保安、衛生、景観等の面で周辺の生活環境へ悪影響を及ぼす可能性があることから、八戸市空家等対策計画では、基本方針の1つに管理不全な空家等への対応を掲げ、このような空き家の所有者に対し、改善が図られるよう必要な情報提供や助言を行うこととしております。  また、空き家に関する相談のうち、管理不全な空き家に関する相談が最も多く、全体の約8割を占めており、倒壊のおそれがある、雨どいや屋根に設置しているアンテナが落下するおそれがある、敷地内の草木が繁茂しているなど、多岐にわたる相談内容となっております。相談を受理した際は、現地調査を行うとともに、当該空き家の所有者、管理者の特定を行い、空き家が周辺の生活環境に影響を及ぼしている状況をお伝えし、修繕など必要な対応について助言を行うほか、強風などにより周辺住民等に危険が迫っている場合は、消防本部と連携し未然防止に努めております。  空き家の適切な管理は、あくまで所有者等が自らの責任において行うものでありますが、市といたしましては、市民の生命、身体または財産を保護し、良好な生活環境と安全安心な暮らしを守る責務の下、引き続き管理不全な空き家の改善、解消に取り組んでまいります。  次に、計画の今後の見直しについてお答え申し上げます。  八戸市空家等対策計画は、期間が令和5年度で満了となることから、今後見直し作業を予定しております。見直しに当たっては、まず当市の空き家の現状を的確に捉えるため、新たな空き家戸数を把握するために必要な関連経費を新年度予算に計上しており、その結果や現計画の進捗状況を踏まえ、さらには国の動向や他都市の状況などを参考にしながら、計画の見直しを進めてまいりたいと考えております。その後、八戸市空家等対策会議や八戸市空家等対策庁内検討委員会から御意見をいただくとともに、パブリックコメントを実施した上で案を確定させ、令和5年度内の策定、公表を予定しております。  次に、八戸市あんしん空き家流通促進事業補助金についてお答えを申し上げます。  まず、概要及び実績についてでありますが、この補助金は、空き家の流通促進による既存住宅ストックの活用と、空き家の発生を抑制することを目的に平成30年に創設したものであり、空き家の売買や保存、管理に当たり必要となる経費に対し支援するものであります。その内容につきましては、随時見直しを行いながら実施しており、八戸市空き家バンクに登録された空き家の売買が成立した際に、仲介した不動産業者に支払う取引仲介手数料や、所有権移転登記に関する費用など、現時点で7つの補助メニューがございます。特に今年度からは、市街地の高密度化を図るため、八戸市空き家バンクに登録された市街化区域内に立地する空き家のリフォーム、リノベーションに関する支援を新たに追加しております。  次に、補助金の実績についてでありますが、今年度は200万円の予算額に対し、15件、計187万円の申請がございました。主なものといたしましては、リフォーム、リノベーションに関する工事費用への補助が4件、120万円、不動産業者に支払う取引仲介手数料への補助が11件、55万円となっております。市といたしましては、市民のニーズを的確に把握するとともに、国庫補助金を活用しながら支援を継続し、空き家の利活用促進に努めてまいりたいと考えております。  次に、補助金の今後の拡充の考えについてお答えを申し上げます。  これまでの補助制度は、利活用を前提とした空き家のみを対象としておりましたが、空き家に関する啓発活動を行ってきた中で、近年、特に解体に関する相談が増えてきております。このため、周辺住民にとって安全安心な住環境の形成を目的に、空き家の解体に関する支援を計画し、新年度予算に関連経費を計上しております。制度の概要でありますが、所定の条件に合致した場合、利活用が困難で危険な空き家の解体に要する費用の5分の4について、上限20万円の範囲で国庫補助金を活用しながら支援するものであります。令和5年度は補助件数を10件と想定しておりますが、対象となる方に利用していただけるよう、制度の周知に万全を期してまいります。  私からは以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)夏坂議員。 ◆17番(夏坂修 君)詳細にわたり御答弁いただき、誠にありがとうございます。  それでは、先に1点再質問をさせていただきます。  八戸駅前東口広場の再整備についてでございますが、答弁でございました東口広場の課題の1つであります短時間駐車場についてですけれども、種々検討の結果、廃止をする方向になったということでございます。これまでバスとの接触事故があったり、また、駐車場への待機車両が交差点にはみ出すなどの事例があったことから、安全性を重視したやむを得ない判断かと思っておりますが、駅やユートリーを利用する際に近くに止めることができたのが止められなくなることの影響は、これは大きいものがあると思います。  そこで、廃止とするに至った背景、廃止になることの影響、また、代替の駐車場などについて、検討委員会での意見を踏まえてお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。 ○副議長(松橋知 君)都市整備部長。 ◎都市整備部長佐々木勝弘 君)夏坂議員の再質問にお答えを申し上げます。  東口駐車場の廃止に至った背景等についての御質問でございますが、東口駐車場は、先ほど市長から答弁申し上げましたとおり、満車時に待機車両が交差点まではみ出す、あるいは出口付近で路線バスと接触事故を起こす、そういった問題がありましたことから、まずは現在の場所から駅に向かって右側のタクシープール側への移設を検討したところであります。しかしながら、検討した結果、こちら側でも同様の問題が起き得る、そういう可能性があるということに至ったため、廃止という方向で検討が進められたところでございます。  検討委員会では、安全第一で廃止やむなしとの意見が多かったものの、少ない台数でも利便性を考慮して駐車場を残すべきとの意見もありました。最終的には廃止後の対応、具体的には、早い段階から市民への周知、ユートリー駐車場の活用、西口駐車場への案内誘導、近隣道路の路上駐車対策等々をしっかり進めるという前提で、廃止する方針で意見がまとまったところであります。市といたしましては、今後は、これら対応につきまして、関係機関と協議しながら検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)夏坂議員。 ◆17番(夏坂修 君)再質問へも答弁いただきましてありがとうございます。  短時間駐車場の廃止については市民からも様々な意見があると思います。丁寧な周知を含めて、先ほどの答弁でもございました利用者の利便性を低下させることがないよう、最大限配慮していただければと思っております。  基本計画そのものは、今月下旬には策定に至るということでございます。実際に整備に着手する時期は、国や県とも協議をして、財源のめどが立ってからということでございます。整備そのものも複数年を要するということですので、なるべく早期に財源確保のめどをつけて整備に着手できるよう、関係機関とも協議を進めていただきたいと思います。  都市計画道路3・3・8号白銀市川環状線については、尻内工区、天久岱工区それぞれの進捗率が事業費ベースで76%、75%ということでございました。数字を聞けば、見た目より進んでいるような印象がございます。尻内工区は橋梁工事、また、天久岱工区は高架道路の工事を抱えて、今後も両工区とも大がかりな工事を控えておりますので、答弁でもあったとおり、完成時期が見通せないのはやむを得ないと思いますけれども、今後の工事についても、安全対策を徹底してもらうように、特に尻内工区については西園小学校のすぐ脇を通る工事が行われておりますので、児童生徒の登校時の安全対策を含めて、県とも連携し、くれぐれも十分な配慮をお願いできればと思います。  通学路等の区画線設置事業についてですけれども、通学路の安全対策の一環で、通学路に引かれている白線、外側線が薄くなったり、消えたりしているところを引き直す事業を新規の事業として来年度から、聞きますと、3年かけて行っていくとのことでございます。この事業については地域からの要望があった。また、私も令和3年9月の定例会で、一般質問で外側線の引き直しの要望をさせていただきました。また、歩道の整備については、市長も政策公約で掲げていることも、今回の予算措置につながったのかと思っております。早速の対応に改めて感謝を申し上げたいと思います。  通学路の外側線の引き直しについては、これまでも担当課に個別に要望して対応していただいておりましたけれども、新年度から緊急性の高いところから計画的に実施していくとのことでございます。児童生徒のみならず、地域の歩行者の安全確保のためにも効果的な対策となるよう要望いたします。  空き家対策についてでございます。答弁で、空き家の相談や利活用などの当市の空家等対策計画が順調に推移をしているとのことでございました。私も市内を回っておりますと、特に今、市内全域を回っているんですけれども、空き家が非常に目につきます。特に市内でも郊外に非常に空き家が多いというのを最近感じていまして、近くの方に聞きますと、ついこの間出ていかれて空き家になったんだというのがかなりありまして、日に日に空き家というのも増えているような状況になっているのかと思っております。そういったところもございまして、ぜひともさらに踏み込んだ空き家対策というのはやっていく必要があるのかと思っています。
     1つ参考に、全国の自治体の中には、ふるさと納税の返礼品に空き家の定期的な管理を提供しているところがございます。例えば山形市では、ふるさと空家・空地見守りサービスと銘打って、1万5000円の寄附で年1回の見守りを行うサービスを提供しているようです。当市の空き家対策への参考にしていただければと思っております。  いずれにしても、空き家問題はこれからの住宅政策の一丁目一番地になるのではないかと思います。市長も政策公約に空き家対策は大事だということで公約に掲げておられますので、ぜひとも全庁挙げて、今後増えるであろう空き家対策について、今後も積極的に取り組んでいただくことを要望させていただきます。  最後に、今年度で退職を迎えられる理事者、また職員の皆様に対し、これまでの市勢発展に尽力されたことにつきまして改めて敬意と感謝を申し上げ、私の質問とさせていただきます。 ○副議長(松橋知 君)以上で17番夏坂修議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後1時45分 休憩   --------------------   午後2時00分 再開 ○副議長(松橋知 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   1番 山之内悠君質問 ○副議長(松橋知 君)1番山之内悠議員の質問を許します。山之内議員。  〔1番山之内悠君登壇〕(拍手) ◆1番(山之内悠 君)令和5年3月定例会に当たり、自由民主・市民クラブの一員として質問させていただきます。  まず、先日行われました未来へつなぐ八戸国体では、多くの関係者の御尽力のおかげで成功裏に終えることができました。関わっていただきました全ての皆様へ感謝申し上げます。  私がコーチとして帯同したアイスホッケー少年男子では、準決勝、決勝ともに1300名を超えるほどの声援をいただき、準優勝という成績を収めることができました。地元八戸であの大観衆の中で、青森県の誇りを胸に全力で戦った経験は、選手たちにとって大きな経験となり、郷土愛を強く感じる出来事であったと思います。  また、各会場にて地域の皆様のボランティアにより振る舞われたせんべい汁などのおもてなしは、他県の選手へ八戸の食文化をアピールするだけでなく、八戸の心温まるおもてなしの心も大いに伝わり、また八戸に来たいと思っていただけただろうと感じております。そういう意味でも、市民力を結集して運営された国体であったと思います。  さて、国体に関連して、発言事項1、フラット八戸についてであります。  1月29日の地元紙で、フラット八戸、フラットじゃないという見出しで記事が掲載されました。掲載されているコメントの中では、中央が盛り上がっている感じや波打っている感じがするというインストラクターや選手のコメントのほかに、日頃からフラット八戸を利用している地元の指導者は、変なところで加速したり減速したりしてタイミングがずれるというコメントをしておりました。このことに関しては、昨年8月の時点で市内競技団体からの御指摘をいただき、私からも担当課へ対応を依頼しておりました。つきまして、フラット八戸のアイスアリーナの中央部と周縁部の高低差に対する市の対応について伺います。  次に、発言事項2、障がい者福祉について、(1)選挙支援カードの導入について伺います。  令和3年12月定例会において、障がいがあってもなくても、安心して投票できる環境づくりに努めていただくことを御要望申し上げましたが、その後、案内板にルビを振っていただいたり、実際に適切な合理的配慮の下、代理投票により知的に障がいがある方が無事に投票することができたり、適切に対応いただいていることに感謝申し上げます。  今回は選挙支援カードについて伺います。令和4年12月3日に、八戸市手をつなぐ育成会が主催し、研修会が開催されました。八戸市議会民生常任委員会の委員の皆様及び市職員もともに参加し、勉強してまいりました。その際に紹介されていたのが選挙支援カードでありました。ぜひ八戸市でも取り入れてほしいと思い、今回質問させていただきました。  そこで、選挙支援カード導入についてお伺いいたしますが、昨日の中村議員の質問への答弁と重複する場合は割愛されて構いません。  次に、(2)(仮称)障がいがあってもなくても共に暮らす八戸市づくり条例の制定について伺います。  2月22日の新聞紙面に、内閣府が2022年に実施した障害者に関する世論調査の結果が掲載されておりました。障がいを理由とした差別や偏見があると思うか尋ねると、ある、もしくはある程度はあるとの回答が計88.5%に上ったということであります。また、障害者差別解消法が2016年に施行し、2021年に改正され、現在、民間企業にも合理的配慮が義務づけられておりますが、この障害者差別解消法の法律を知っていると答えた人は24%で、知らないというのが74.6%を占め、法律自体認知されていないことが浮き彫りとなりました。このように、依然として障がいや障がい者への理解が十分に広がっていない現状があるということであります。  八戸市では、障害者計画の基本理念を障がいのある人もない人も互いに人格と個性を尊重し合う共生社会の実現と定めております。また、3月定例会開会日の市長からの提案理由説明の中でも、障がいの有無などにかかわらず、誰もが活躍できる地域社会の実現をうたっております。そういった共生社会の実現を目指し取り組んでいく姿勢を示す意味でも、条例制定の意義は大いにあると私は思います。令和3年12月の一般質問の再質問でも同様の質問をしておりますが、その後の経過と今後についてお伺いいたします。  次に、発言事項3として、八戸市中学校体育大会へのクラブチーム参加について伺います。  まず、私が今任期をスタートした4年前から、この部活動改革に関しては一貫して取り組んできた内容であります。子どもたちに多様な選択肢を与え、適切なスポーツ文化活動の環境を整備することと、教員の働き方をよりよいものにするためにも、部活動改革は避けて通れない最も核となる事項であります。  教育委員会としましては、令和4年12月に八戸市における中学生の地域スポーツ・文化活動の在り方について、狙いや課題、スケジュール、また、令和5年度は土日も含めて学校主体で運営実施する旨を伝える文書が出されました。そのスケジュールを見ると、令和5年度に予算計上されている(仮称)八戸市地域スポーツ・文化活動検討協議会を設置し、令和6年度に新たなスポーツ文化活動環境の案を提示し、その後、市で計画の決定、そして令和7年度から移行可能な団体種目等から順次移行という流れになっております。  国では、令和5年度から移行をスタートし、順次移行を進める考えを示しておりましたので、それを期待していた教員からは、期待していたのに、まだ2年待たないといけないのかという落胆の声や、どうせ八戸はやる気ないんでしょうなど、諦めの声も私の耳に届いております。しっかりと議論する必要はありますので、スケジュールに沿ってしっかり進めていただきたいと思いますが、もっと早く議論をスタートすることはできたのではないのでしょうか。  部活動が地域移行することは予想できたことですし、私も一般質問の中でそういった体制を構築するように要望しておりました。青森県全体の動きとしては、全国規模で比べると、動きが遅い感じがします。しかし、その中でも、むつ市は、早期に方向性を定め、約1億5000万円の予算を計上し、令和5年4月からむつかつをスタートします。弘前市でも、土日祝の部活動は、教員以外の部活動指導員や部活動アシスタントが担当する方針を示しております。  令和4年12月には、スポーツ庁から学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインが出されました。現在、八戸市立中学校では、学校以外のクラブチームでの活動や習い事等をしている生徒については、個々の生徒が多様な活動を継続できるように配慮することとしています。すなわち、学校外のクラブチーム等に所属している場合は、部活動に加入しなくてもよいという運用が継続しております。しかし、今回のガイドラインの中では、生徒の意思に反して強制的に加入させることがないようにと記載されております。  令和4年9月の一般質問でも私は指摘しており、その後の12月のガイドラインでも明確に示されておりますが、いまだに任意加入にしない理由は何かあるのでしょうか。学校以外のクラブチーム等に所属しているという条件づけは不適切であり、早急に運用を見直すべきだと思います。スピード感のある対応をお願いいたします。  また、令和4年度包括外部監査結果報告書では、中学校体育連盟の負担金500円を全校生徒から一律徴収している点を指摘されております。この件に関しては令和5年度から運用方法を見直すということを伺っております。また、生徒会費として全生徒から1800円を徴収しているうち、83.3%が部活動費として支出されているとのことで、学校における私費会計の取扱いについても検討が必要であると指摘されています。  また、八戸市では、令和5年度は学校が主体となり、運営実施する方針を示しておりますが、スポーツ庁が示したガイドラインの中では、必ずしも教師が直接休日の指導や大会等の引率に従事しない体制を構築することと記載されておりますので、部活動指導員に限らず、外部指導者が配置されている部活動に関しても、外部指導者が引率をすることができるように、引率ルールの改定をお願いいたします。  以上述べたように、部活動に関しては大きな転換期であり、さきに述べた事柄以外にも、全員顧問制度の問題や全校生徒が参加する開会式の取扱い、バスを借り上げての全校応援など、多くの検討事項があります。先送りせず、しっかり議論し、部活動改革の歩を確実に進めていただきたいと思っております。  さて、前段が長くなりましたが、今回は八戸市中学校体育大会ヘクラブチームが参加できるかどうか伺います。  この件に関しては、まず日本中学校体育連盟は、令和5年度から地域のスポーツ団体等の活動に参加する中学生の全国中学校体育大会への参加を承認することを決定しております。また、青森県中学校体育連盟では、地域クラブの参加を可とし、3月31日までに申請書を提出し、申請することとなっております。令和5年度スタートまで1か月を切っておりますが、いまだに八戸市中学校体育連盟の方向性が明確に示されていないことから、どのようになるのかをお伺いいたします。  次に、発言事項4として、教員の働き方改革について伺います。  市議会議員として議席をいただいてからの4年間、本当にしつこいように働き方改革について取り上げてきました。1期目の任期の終盤に差しかかり、この働き方改革が進んでいるのかどうか、私なりにも自分自身の取組が適切だったのかどうか検証したいと考えております。  そこで、時間外在校等時間、不足教員数、休職、病気休暇数、それぞれの過去3年間の推移をお示しください。また、そのデータについての教育委員会としての所見をお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。  〔1番山之内悠君降壇〕(拍手) ○副議長(松橋知 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)山之内議員にお答え申し上げます。  フラット八戸のアイスアリーナの中央部と周縁部の高低差に対する市の対応についての御質問ですが、フラット八戸は、運営主体のクロススポーツマーケティング株式会社の年間営業想定時間約7000時間のうち、2500時間を1億1000万円で市が借り上げ、アイスホッケーやフィギュアスケート競技団体の練習や大会、小学生等の授業、さらには市民の皆様の利用のために貸出ししており、今年度の1月末日までの利用率は約96%となっております。  氷の高低差があることにつきましては、昨年8月に市内競技団体から御指摘をいただき、運営会社から整氷業務を受託しているエスプロモ株式会社に確認したところ、周縁部と比較し、中央部の氷が盛り上がっており、整氷技術だけでは対応できなくなっているとのことであり、その時点で運営会社に対し市から改善を申入れしております。クロススポーツマーケティング株式会社では、原因を調査するとともに、当面は、エスプロモ株式会社と協力し、氷の高低差を可能な限りなくするよう、整氷により対応しながら開場しており、市としては、利用者の安全が確保されていることを確認し、市民の皆様に貸出ししているところであります。  フラット八戸は、民設民営の施設ではあるものの、多くの利用があり、また、国民体育大会冬季大会等の全国大会が開催される当市のアイスアリーナの1つでありますことから、氷の状態が今後の市民の皆様の利用、さらには全国大会等の開催に支障を来すことのないよう引き続き注視し、必要に応じ、運営会社に対して改善を申し入れてまいります。  以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)御答弁ありがとうございました。  フラット八戸は、八戸駅西口のまちづくりにおいて中核となる建物として位置づけられており、御答弁いただいたとおり、八戸市が1億1000万円で2500時間を借り上げており、また、市有地を無償で貸与しております。これは、アイスホッケーやフィギュアスケートの練習場所しての役割だけでなく、国体等の大会が開催されたり、フィギュアスケートのアイスショーが開催されたり、このフラット八戸が核となり、他県からも人が集まり、八戸市や駅西地域が活性化されることが期待されているということは言うまでもありません。  利用者の安全が確保されることは当然でありますが、大会やアイスショーの招致、また、大会運営等に支障が出ないか危惧しているところであります。実際に昨年、日本スケート連盟の全国規模の大会を企画運営している担当者の方がフラット八戸を視察しております。その際、リボンビジョンや音響等のエンターテインメント性を高く評価されておりました。しかし、現在の氷の状態であれば、実施は難しいと判断されております。このような事例もございます。  私も常日頃からフラット八戸を利用しておりますが、昨年夏から比べて改善されている印象はありません。私の経験上、外気温が暖かくなる春以降は、適切な氷の維持が難しくなってくる傾向があります。八戸市としましては、より一層注視しながら、引き続きクロススポーツマーケティング株式会社と協議していただきますよう要望しまして、この項目の質問を終わります。 ○副議長(松橋知 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。選挙管理委員会委員長。 ◎選挙管理委員会委員長(早狩博規 君)私からは、障がい者福祉についてのうちの1点目の選挙支援カードの導入についてでございますが、お許しをいただきましたので、答弁は割愛させていただきます。  私からは以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)福祉部長。 ◎福祉部長(池田和彦 君)私からは、2、障がい者福祉についての(2)(仮称)障がいがあってもなくても共に暮らす八戸市づくり条例の制定についてお答え申し上げます。  平成28年4月に施行された障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律では、障がいのある人もない人もお互いの人格や個性を認め合いながら、共に生きる社会の実現を目的としております。さらに、国の行政機関や地方自治体、また事業者においても、障がいのある人に対して、正当な理由なく、障がいを理由として差別する不当な差別的取扱いの禁止と、障がいのある人から何らかの配慮を求める意思の表明があった場合に、負担になり過ぎない範囲での合理的配慮の提供が求められております。  この法律の施行を背景として、自治体における障がい者差別の解消に関する条例の制定が進み、内閣府が調査したところによると、令和3年4月1日現在、全国約1800団体のうち141団体が条例を制定しており、1年前の調査結果と比較して、新たに15団体が条例を制定したところであります。このような中、市といたしましては、まずは市民への差別解消についての意識啓発を行うほか、民間事業者が過度な負担を強いられることがないよう、法の趣旨について周知を行うことで機運の醸成を図り、障がい者差別の解消につなげてまいりたいと考えております。  また、議員御提案の条例の制定は、社会全体において障がいのある人への理解が深められ、さらに差別をなくす取組を一層推進するものと認識しております。このようなことから、今後、年齢や性別、障がいの有無などにかかわらず、誰もが活躍できる地域社会の実現に向けて取り組むとともに、条例の制定についても他都市の状況を調査し検討してまいります。  私からは以上です。 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)まず、(1)選挙支援カードの導入について意見、要望申し上げます。  まずもって、短い期間にかかわらず、コミュニケーションボードの導入まで準備いただいたことに感謝申し上げます。ありがとうございます。  そして、今後はコミュニケーションボードが広く認知され、有効に活用し、投票行動へと直接的につながるためにも、このコミュニケーションボードの周知が重要になってくるかと思います。広報はちのへヘの掲載に加え、障がい福祉課と連携し、市内の障がい福祉事業所ヘメール等で周知し、コミュニケーションボードを有効に活用いただくように依頼いただくよう要望いたします。また、投票所においても適切に活用されるように、現場で実務を担う方々への説明等も確実に行っていただきますように、併せて御要望申し上げます。  次に、(2)条例制定についてでありますが、前向きな御答弁ありがとうございました。健常者にとって、障がいがある方々の視点から物事を捉えることは簡単ではなく、障がい者としての視点が抜け落ちることがあります。実際に令和元年にオープンしたYSアリーナにはユニバーサルシートが設置されてなく、障がい者が困った事例がありました。私が問題だと感じたことは、そういったユニバーサルシートというものがあって、様々な障がいの種類によって、ユニバーサルシートを必要とする方々がいるという認識が、施設を整備する際にも施設を維持管理する方々、そして私も含めて、その認識が誰一人なかったということであります。  これは1つの事例にすぎず、障がい者への配慮が欠落することはよくあることで、障がいへの理解が進まない限り、今後も障がい者の生きづらさや生活のしづらさは減っていかないと考えます。障がいの特性や障がい者への理解を促進するためにも、啓発活動をさらに推進すること、これから建設が計画されている新体育館の設計の際には、障がい者への配慮を盛り込んでいただくなど、共生社会の実現には一歩一歩歩みを進める必要があります。そのためにも条例制定を契機に、共生社会実現へ向けてより一層取組が推進されることが期待されるところであります。条例制定に向けては前向きに御検討いただきますように御要望申し上げ、この項目の質問を終わります。 ○副議長(松橋知 君)以上で発言事項2は終わります。  次に、発言事項3について答弁願います。教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは八戸市中学校体育大会へのクラブチーム参加についてお答え申し上げます。  議員御案内のように、日本中学校体育連盟では、令和5年度全国中学校体育大会における地域スポーツ団体等の大会参加を認めることとしており、これを受け、東北中学校体育連盟においても、地域スポーツ団体等の参加を可能としております。青森県中学校体育連盟では、令和5年2月1日、地域クラブの参加については、県下共通で、主として個人種目は地区大会からエントリーを可能とする一方、団体種目については県大会からのエントリーとする内容の要綱を示したところであります。このような取扱いとした理由は、参加する地域クラブ数を見通すことが難しく、団体種目においては、大会期間中に日程を消化すること等運営面での困難が予想されること、また、地区をまたいで編成されるチームが多いと考えられるためであると伺っております。  このことから、八戸市中学校体育連盟においても、青森県中学校体育連盟の方針を受け、個人種目のみ八戸市中学校体育大会へ地域クラブの参加が可能となるとのことであります。市教育委員会といたしましては、休日の中学校部活動の地域移行に関する協議の状況も見据えながら、生徒の大会参加の機会が確保されるよう、八戸市中学校体育連盟との連携に努めてまいります。  私からは以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)御答弁ありがとうございました。1点再質問いたします。  八戸市中学校体育大会へは、個人種目のみ参加は認められるが、団体での参加は認められないということでありました。県中学校体育連盟への出場をかける予選が市中学校体育連盟であるとすれば、そこにクラブチームが入らないとなると、県中学校体育連盟への出場権利を得る予選の段階で、部活動とクラブとの間で不公平感が生じると思います。また、現行の青森県立高校の入試制度では、部活動の実績として県大会に出場していれば何点、県大会優勝であれば何点など、加点をつけることができるようになっており、そういう制度がある限り、予選の平等性が保たれなければ、そういった点も、有利不利の差が出てきてしまいます。  そこで、再質問として、県大会へ出場するための予選段階で不公平感が生じるおそれがあるが、その点についてどのように対応するのかお伺いいたします。 ○副議長(松橋知 君)教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)再質問についてお答え申し上げます。  現在、青森県中学校体育大会の運営方法等については、参加を希望する地域クラブによる予選会をあらかじめ実施すること等について、各競技団体に検討を依頼している段階であると伺っております。また、当面の間、地域クラブ等学校以外の団体の参加が流動的と考えられることから、青森県中学校体育連盟では、毎年度参加条件等の見直しを図っていくこととしていることも伺っております。市教育委員会といたしましては、大会の運営方法等に関する今後の検討状況を注視するとともに、今後も八戸市中学校体育連盟との連絡を密にし、大会への参加方法により、生徒に不公平感が生じないよう働きかけてまいります。  以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)詳細にわたり県中学校体育連盟等の問合せをしていただきまして、誠にありがとうございました。  地域クラブだけで予選会を実施すること等について、各競技団体に検討を依頼している段階であるということですが、県中学校体育連盟の予選大会を各競技団体が実施運営するというのが、私自身はどうも何かおかしいような気がします。県中学校体育連盟の予選は、県中学校体育連盟が、もしくは市中学校体育連盟が実施するのが筋だと私は考えます。また、サッカーに関して関係者から聞くところによると、県中学校体育連盟に出場できるクラブチームは県で1チームだけという方針のようです。どのくらいの参加希望チームがあるか定かではありませんが、その点がはっきりしない段階から1チームに限定しているようです。競い合うこともなく、最初から1チームと門戸を狭めて制限をかけることは、果たして公平なやり方なのでしょうか。  様々なハードルがあるのであろうと推察されますが、生徒たちにとって公平公正な参加機会が確保できるように、競技構造を変えることができるのは我々大人であり、その責任があります。中学校体育連盟だから、クラブだからと枠をつくっているのは我々大人であり、中学生にとっては、部活だろうとクラブだろうと、同じ中学生に変わりありません。毎年、運用の方法は見直すとのことですが、この問題は部活動の地域移行とセットで考えなければならない事柄ですので、令和5年度設置予定の検討協議会の中でも議論いただき、教育委員会としましても、中学校体育連盟の役員をやっている校長先生や教員の皆様と情報共有を綿密に行い、生徒ファーストな運用方法になるように働きかけしていただきますように御要望申し上げ、この項目の質問を終わります。 ○副議長(松橋知 君)以上で発言事項3は終わります。  次に、発言事項4について答弁願います。教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、教員の時間外在校等時間、不足教員数、休職、病気休暇数に対する所見についてお答え申し上げます。  まず、令和2年度から令和4年度にかけての教員の時間外在校等時間、教員の不足数、病気休暇取得者及び休職者の推移は次のとおりでございます。  小学校の時間外在校等時間の1か月当たりの平均は、令和2年度が24時間30分、令和3年度が35時間36分、令和4年度が1月末現在で34時間49分となっており、中学校は、令和2年度が27時間15分、令和3年度が48時間6分、令和4年度が49時間50分となっております。
     教員の不足数について、年度当初の未配置数は、小学校で、令和2年度が3人、令和3年度が6人、令和4年度が14人であり、中学校では過去3年間、年度当初における未配置はございません。  小中学校における30日を超える病気休暇取得者数については、令和2年度が18人、令和3年度が22人、令和4年度が30人となっており、休職者数については、令和2年度が7人、令和3年度が10人、令和4年度が5人となっております。  時間外在校等時間については、多くの学校で校務の効率化や業務の見直しを進めているところであり、小学校ではある程度の成果が上がっているものと捉えておりますが、中学校では、部活動の指導に係る時間等が超過勤務の原因の1つとなっており、来年度以降の部活動の地域移行の議論を通して改善を図っていくことが重要であると考えております。  教員不足については、年度当初の未配置に加え、病気休暇、休職等取得者の増加傾向及び待機講師が極端に少ない現状が続いており、教員の負担感や多忙感が増しているものと捉えております。  最後に、病気休暇取得者及び休職者数については、働き方改革を進め、業務改善に取り組むことに加え、教員の定期健康診断の結果や本人の自覚症状を的確に捉え、体調不良が認められる場合は、早期受診、早期治療を促すことが肝要であると考えております。  市教育委員会といたしましては、各学校や県教育委員会と連携しながら、時間外在校等時間の縮減、教員不足の解消に向けた努力を粘り強く続けるとともに、教員の健康保持に努めてまいります。  以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)細かいデータまで調査いただきましてありがとうございます。  若い世代からの教員離れが進み、青森県の2023年度教員採用試験の小学校の倍率は1.4倍で、前年度から0.5倍も下がりました。青森県教育委員会もペーパーティーチャーヘの説明会を開催したり、様々な手だてを講じ、対策に乗り出しているところではありますが、教員が不足している状態があるという、昔では考えられなかった状態が今の日本の教育業界の実態であります。  答弁いただいたとおり、八戸市でもここ数年、教員の不足数が増えてきているようですが、答弁の中では、令和4年度、年度当初小学校14名、中学校はなしということでしたけれども、令和4年6月定例会の苫米地議員への答弁では、本年度始業日時点での小学校17人、中学校3人、合わせて20人が未配置となっておりましたと答弁されていますので、年度当初と始業日というのが何月何日を指しているかが定かではないんですが、ただ、中学校において1年を通じて不足がないということではないので、市民の皆様にも伝わるように申し添えておきます。  また、今年の小学校の採用試験の倍率から見ると、講師登録をして、講師として働くために待機する教員数が例年より少ないことが予想され、4月当初から教員が不足する心配もあります。年度当初から不足している状態であると、年度途中にけがや病気に加え、産休・育休でお休みになる教員や、退職する教員が出ると、状況はさらに悪化し、ますます多忙感が増すことになります。  今回の質問で、このように細かい数字をお示しいただいたのは、働き方改革の取組の効果が出ているのかどうなのか、検証する必要があると考えたからです。客観的データでなければ、その効果を検証することはできません。例えば、八戸圏域連携中枢都市圏の連携事業に関しては、全78事業で、それぞれ令和8年までの目標値及びその成果指標が示され、定例会の際の特別委員会では実績値を示し、日々進捗状況を検証し、目標達成に向けて取り組んでおります。教育委員会として、校務支援システムを導入したり、毎週水曜日をノー残業デーとすることや、学校閉庁日を設定していることなど、対策を講じてきておりますが、そもそもその方策によって効果が現れているのかどうかの検証はされてきたのでしょうか。  そこで、再質問としまして、働き方改革を検証する物差しとなる指標は何か、また、その指標での具体的目標値があればお示しください。 ○副議長(松橋知 君)教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)再質問についてお答え申し上げます。  市教育委員会では、令和2年度に八戸市立小中学校教育職員の働き方改革推進に関する指針を策定しており、時間外在校等時間の1か月の上限を原則として45時間と定め、それを指標としております。指標達成のために、本指針に基づき市立小中学校教育職員の業務量の適切な管理を行い、必要に応じ校長及び当該職員に対して改善に向けた助言を行っております。市教育委員会では、働き方改革を推進することで、教職員が意欲と能力を最大限に発揮し、健康でやりがいを持ち、子どもたちに効果的な教育活動を行うことにより、本市教育のさらなる充実につなげることを目指しております。  以上でございます。 ○副議長(松橋知 君)山之内議員。 ◆1番(山之内悠 君)御答弁ありがとうございました。意見、要望を申し上げます。  市教育委員会では、指針で示しているように、教員の時間外在校等時間の上限時間について、月45時間、年360時間以下が目標であり、時間外在校等時間が指標であるという答弁でありました。ということは、結果論でありますが、小学校は目標達成、中学校は横ばい傾向にあるから、大きく改善はされていないという検証結果になると思います。  小学校は目標達成となってしまいますが、私の意見としましては、ノー残業デーや学校閉庁日の設定で業務量が減ることはありません。たとえ時間外在校等時間は減っても、持ち帰り仕事が増えていれば、見せかけだけの働き方改革ということになります。その点から、果たして時間外在校等時間が指標として妥当なのかどうかも検証が必要だと思います。アンケート調査で、教育現場で働く教員の生の声を収集、集計し、指標とすることも1つの方法だと思います。ぜひ検討いただくように要望いたします。  また、病気休暇取得者及び休職者数の対応に関しましては、業務改善に尽きると思います。教員の健康診断の結果や体調不良などの自覚症状を早期に把握し、受診、治療を促すというのは体調不良になってからの対応であって、体調が悪くならないように、職場環境整備がまず重要であるということは言うまでもありません。  過労死という言葉があるように、働き過ぎることで人は死に至ります。がん、心臓病、脳卒中は生活習慣病です。適切な生活習慣を送れない労働環境であれば、生活習慣病になりやすくなるということは中学生も学習している内容です。産前休暇は6週間前ですが、多くの業務やストレスを抱える状況であれば、切迫早産の危険性から安静にしなければならい状況にもなります。精神疾患、がん、病気、産休、育休、どのような理由だとしても、労働環境の影響は排除できないと考えます。  今回、3つの数値データを具体的にお聞きしましたが、ある1つの指標をもって働き方改革への効果を可視化することはなかなか難しいのではないかと思います。その他多くの要因が絡み合って、総じて今このような状況になっているということだと考えます。  そこで、提案、要望になりますが、今のこの危機的状態に鑑み、働き方改革推進委員会もしくは働き方改革進推室のような働き方改革を推進、検証する組織を構築し、より危機感をもって取り組む体制を整備するのはどうでしょうか。  問題となる事柄には、背景があり、目指す姿があり、その目指す姿を目指して、どのような方策を講じるのか。そして、その結果をどのように図り、どのように検証するのかというPDCAサイクルは民間企業では当たり前にやることであります。そのためには、教育委員会として大きなビジョンを掲げて推し進める必要があるのではないかと考えます。教育委員会として、学校訪問の際に指導助言して、実際の取組は学校長の裁量に預けている今の状況では、今後改善されるのでしょうか。  今回の答弁から、今までの取組では大きな改善はされないということが示されました。2021年の公立学校で精神疾患を理由に休職、病気休暇を取得した人は過去最多でありました。特に若い教員の割合が高いことが調査結果で分かっております。八戸市の病気休暇取得数は年代別の集計ではないですが、増加傾向にあります。また、20代、30代の若手教員で、家業を継ぐためや結婚による転居のため、また、他の自治体で教員をやるためなど、理由は様々だと思いますが、退職をする若手教員の方もいるようです。  時代の変化により学校現場は大きく変わり、働く教員の考え方も多様化するなど、何か新たな手だてを講じなければ改善は見込めないことは明白であり、何かを変えなければ、毎年毎年、教員は減り続け、適切な教育環境を維持することはできなくなります。今のままで教育の質を保つことはできるのか。いま一度考える必要があると思います。何より最終的に直接的影響を受けるのは子どもたちであります。  私の息子がお世話になった20代の若い先生はとても優秀な先生でした。教室は整理整頓され、規律のある生活、規律のある授業ができており、何より児童のみんなから愛されていました。この先生なら大丈夫と安心しておりましたが、その先生は今お休みしております。理由は分かりません。しかし、優秀な人材が教育現場を離れているということは事実です。この教育現場が危機的状況だと認識し、誰かが本気で動かなければ何も変わりません。国がどうにかする、県がどうにかするという他責の考えはやめ、自分たちの問題であると認識し、八戸市教育委員会として本気で取り組む姿勢を示していただきますことを強く要望いたします。  最後に、今年で退職されます理事者並びに職員の皆様に対し、心から感謝を申し上げ、全ての質問を終わります。 ○副議長(松橋知 君)以上で1番山之内悠議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後2時41分 休憩   --------------------   午後3時00分 再開 ○議長(寺地則行 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   7番 田名部裕美君質問 ○議長(寺地則行 君)7番田名部裕美議員の質問を許します。田名部議員。  〔7番田名部裕美君登壇〕(拍手) ◆7番(田名部裕美 君)きずなクラブの田名部裕美です。今任期中、最後の本会議に当たり、きずなクラブの一員として、市長並びに関係理事者に通告のとおり質問をしてまいります。  昨日は高等学校の卒業式でありました。今日とは違い、卒業生の門出を祝福するような晴れやかな天気に恵まれ、初めてマスクを外し、素顔で涙を流したり、笑顔で写真に写る姿が朝のテレビでも見られました。今年の卒業生は、入学から3年間、行事や大会の中止で制限をされ続け、そのときにしか経験することのできなかった青春を奪われ、悔しい思いや悲しい思いをたくさんしたことと思います。政治ももっと若い世代に目を向けていかなければなりませんし、私も若者が明るい未来を描けるような支援策に引き続き取り組んでまいります。  さて、先般、2023年の末来共創推進戦略が発表されましたが、これまでも市議会全体で要望をしていた子ども医療費の所得制限が撤廃されたこと、そのほかにも随所に子どもファーストの新事業が掲げられており、私の任期中に、熊谷市政において、親の所得に関係なく全ての子どもに優しいまちづくりが始動されたことは、議員として大変喜びを感じているところでもあります。  少子化は30年前から国難とも言われておりましたが、出生数80万人を切ったところで危機感を感じ、やっと国でもこども家庭庁が創設され、異次元の少子化対策が掲げられております。異次元という壮大な表現ではなくても、まずは自治体で推し進めていることを国主導で取り組むなど、社会全体で子どもを育てる構築を進めていただきたいです。  さて、新年度では、1歳までの乳児健診の無償化や新生児スクリーニングや股関節脱臼検診も助成をしていくということで、赤ちゃん誕生後から乳児期には手厚いサービスが受けられることになります。一方で、少子化が進み、小中学校の在学者は過去最低を更新しているにもかかわらず、3年にも及ぶコロナ禍の影響により、不登校児童生徒が過去最多の24万人であり、12月定例会での教育長の御答弁によれば、1000人当たりの当市の不登校生徒は25.9人と、県、全国同様に増加をしているということです。私の周りでも、我が子が学校に行けなくなり、親としての責任を感じ、悩み苦しんでいる保護者が多数おり、改めて不登校生徒が多くいることを実感しております。  市では、こども支援センターを設置し、電話や来所相談、就学前からの指導や検査の実施、不登校支援や適応支援をしております。また、学校現場でもスクールカウンセラーが月に数回来校し、保護者や生徒が相談をできる体制を整えております。  不登校は子どものSOSの1つで、原因は複雑多様化しており、新しい環境に不適応を起こし、腹痛や頭痛、不安、緊張などの症状が出る適応障がいや、知的障がいがなくても、対人、接触が苦手な発達障がいや鬱病、ネットやゲーム依存にあるそうです。子どもの体に様々な症状が現れたときに、保護者はかかりつけの小児科を受診します。小児科でも治らない場合は耳鼻科など、あらゆる専門医を受診し、原因を突き止めます。しかし、身体的には問題がなく、それが心の病ではと診断された場合は、児童思春期外来などのように、より専門的な医療が必要となります。先日の地元紙によれば、県内でも児童思春期外来などの医師は少なく、受診まで半年待ちの状況だということです。  そこで、当市において、発達障がい症例や児童思春期の心の問題に対応する児童精神科の現状について伺います。  次に、5歳児健診の導入についてです。  文部科学省の調査で、学習や行動面で著しい困難を示す発達障がいの可能性がある児童生徒は、小中学校の通常学級に8.8%いると推計され、35人学級では1クラス3人程度の想定になります。通常、市では、1歳半健診、3歳児健診、就学時健診を行っておりますが、3歳児健診では気づきにくい軽度の発達障がいは、5歳頃に現れやすいと言われております。5歳児の年中では、3歳児健診までは特に問題が指摘されなかったにもかかわらず、保育所や幼稚園で集団生活を行う中で、落ち着きがないことや指示を受けられないなど、問題行動を指摘されることがあります。  そこで、早期発見で未来ある子どもたちを支援するために、スクリーニングアンケートから二次検査へと進む5歳児健診の導入について伺います。  次に、こども支援センターと医療の連携状況についてです。  こども支援センターは、幼稚園や保育園、小中学校と密に連携し、学校では循環指導などもしながら、その子に合わせた相談体制や支援を行っております。こども支援センターの組織図を見ますと、所長、副所長、の下部組織に教育相談アドバイザー(精神科医)と臨床心理士と記載があります。前段で申し述べましたとおり、不登校の原因となる心理的な要因や発達障がいなどでは、相談だけではなく、医療的な支援も必要な場合があります。  そこで、こども支援センターと医療の連携状況について伺います。  次に、高校生の支援についてです。  受験勉強を頑張り、志望校に入学をしても、学力面や対人関係などで心のバランスを崩し、適応障がいからの不登校となり、退学をしたというお子さんのお話をよく聞きます。公立高校は30日以上休むと、留年や退学という選択をしなければならず、高校が義務教育でないこともあり、生徒の自主性を重んじてか、教師があまり熱心に相談に乗ってくれないという状況もあるようです。さらに、昨年の子どもの自殺が過去最多の512人と発表され、そのうち高校生が312人と最も多いことに大変なショックを受けました。このように、高校生は県立高校や私立高校に在学していることもあり、当市の子どもであっても、市の支援を受けられない状況にあり、こども支援センターも中学生までの支援と限られるため、卒業と同時に、支援を打ち切られてしまう実態があるそうです。  そこで、当市の高校生の支援状況について伺います。  第2に、高齢者福祉、特別養護老人ホームについて伺います。  特別養護老人ホームは一般の有料老人ホームと比べて費用が安く、みとりにも対応していることから、入居を希望する方が多い傾向にあります。2015年度から厚生労働省は、特別養護老人ホームヘの入居を原則要介護3以上とすると条件の厳格化が行われましたが、それでも入居希望者はカバーできておりません。厚生労働省は、3、4年ごとに全国の待機高齢者数を調査し、2019年でその数は29.2万人となっており、依然として多くの待機高齢者が存在していることが分かっています。私の知人にも父親がひとり暮らしで認知症を患い、特別養護老人ホームを申し込んでいるが、なかなか入所できず、仕事を辞めることも考えていると切実な御相談がありました。  そこで、質問のアとして、現在の特別養護老人ホームの現状と、入所を待つ待機高齢者数について伺います。  また、一般的に要介護状態となって特別養護老人ホームへの入居を希望するのは75歳以上の高齢者であり、いわゆる団塊の世代が75歳以上になるのは2025年頃、そして2040年には高齢者人口がピークになると言われております。市では3年ごとにその実態調査を踏まえ高齢者福祉計画を策定しており、来年度は1年をかけて第9期の高齢者福祉計画を策定します。  そこで、イとして、介護人材不足という課題もある中、特別養護老人ホームを希望する高齢者が増加することを踏まえ、施設の拡充等、将来をどのように見通しているのか、お伺いをいたします。  以上、壇上より質問を終わります。  〔7番田名部裕美君降壇〕(拍手) ○議長(寺地則行 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)田名部議員にお答え申し上げます。  まず、市内の児童精神科に係る医療提供体制の現状についての御質問ですが、現在、市内において精神科を標榜する医療機関は14医療機関となっております。しかしながら、いずれの医療機関も子どもを主な対象患者とする児童精神科を標榜するものではないことなどを踏まえますと、当市における子どもを対象とした精神科医療の提供体制は、決して十分とは言えない状況がうかがえます。  そのような中、八戸市立市民病院では、児童思春期外来として中学生と高校生を対象に、精神科の医師2名体制で年間約150名の患者を診察しており、新規患者数は1か月当たり10名程度となっております。また、これとは別に、他院から紹介された小学生以下の患者についても診察を行っておりますが、精神科自体の患者数が多いため、緊急性があるもの以外は診察まで約半年間かかっている状況であります。  次に、5歳児健診の導入の考えについてお答え申し上げます。  当市では、母子保健法に基づき、1歳6か月児健康診査、3歳児健康診査を実施しております。3歳児健康診査において、言葉の発達や情緒行動面の発達に遅れや心配があるお子さんについては、その後も継続して発達確認を行いながら、保護者へ家庭での関わり方の助言のほか、保護者が抱える不安に寄り添い、必要に応じて、3歳から5歳児を対象とした発達相談や精神発達精密健康診査の受診へつなげております。さらに、3歳児健康診査において、発達が心配なお子さんについては5歳の発達確認を実施しており、個別面談や家庭訪問等でお子さんの発達確認のほか、保護者の心配や不安を把握し、就学に向けて早期支援ができるように努めております。  5歳児健診の実施については、発達障がいの早期発見に結びつくと認識しておりますが、健診の実施のためには、医師の確保や健診後の受皿の体制整備等が重要であり、医師会等関係機関との協力が必要となります。県内では、弘前市が弘前大学と協力して5歳児発達健診を実施しており、弘前大学医学部附属病院の小児科医、精神科医、臨床心理士、作業療法士等、多くの専門職が携わっております。今後につきましては、5歳児発達健診を実施している弘前市や他自治体の取組を研究してまいります。  私からは以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○議長(寺地則行 君)教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは、(3)、(4)の2点についてお答え申し上げます。  最初に、こども支援センターと医療の連携状況についてお答え申し上げます。  八戸市こども支援センターは、幼児、児童生徒に関わる相談窓口の1つであります。子育てや子どもの発達、不登校等について、電話や来所、訪問等による教育相談を実施しております。当センターに寄せられる相談内容は、年々複雑化、多様化しており、当センターだけでの解決が難しく、他機関との連携が必要なケースが増えております。  相談者の中には医療受診を希望しているケースもございますが、市内の精神医療機関は新規患者の受入れが難しい状況が続いていると伺っております。このような場合、病院へのアプローチを続けてもらいつつ、当センターでは、教育相談の中で本人、保護者の悩みを聞いたり、子どもへの関わりを保護者と一緒に考えたりしながら、相談者を支えております。また、市内の小児科を受診して当センターを紹介されたケースや、既に医療機関を受診しているケースについては、主治医の見立てに沿って本人や保護者と相談活動を行うほか、必要に応じて主治医と情報共有を図るなどの対応をしております。当センターといたしましては、引き続き、医療機関とも連携しながら、相談者に寄り添った相談活動を続けてまいります。  次に、高校生の支援についてお答え申し上げます。  文部科学省令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査によりますと、全国の高等学校における不登校生徒数は5万985人であり、1000人当たりの不登校生徒数は16.9人となります。本県における1000人当たりの不登校生徒数は11.5人で、増加傾向にあります。  高校生の支援については青森県教育委員会が主に行っております。その1つとして、青森県総合学校教育センター内に、こころの教育相談センターを設置し、不登校状態にある八戸市内の高校生を含めた県内全域の児童生徒に対し、将来的な社会的自立を目的とした指導及び支援を行っております。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)田名部議員。 ◆7番(田名部裕美 君)それぞれ御答弁をいただきましてありがとうございます。  先に1点、特別な支援を必要とする子どもを持つ保護者のサポートについて再質問をさせていただきます。  12月定例会でも我が会派の吉田洸龍議員も、発達障がい児の早期発見、早期療育支援をすることの重要さを伝えておりまして、また、保護者も相談場所や子どもへの対応に戸惑いを感じていたとお話ししております。発達障がいのある子どもの親は、乳幼児期や児童期は発達の遅れや偏りへの気づきからの相談の開始、そして受診からの診断、学校生活への適応と向かう時期であり、支援ニーズも多様になります。また、子どもの障がいや不登校に悩み鬱状態になることや、家庭内不和が生じ、それが子どものストレスになることも悪循環に陥るとも言われております。  ペアレント・トレーニングは親の養育スキルの向上やストレスの軽減、子どもの適応的な行動の獲得や問題行動の改善に効果があるプログラムとなっております。そして、厚生労働省は2018年から、声のかけ方や対応の仕方を実習でより具体的に学ぶペアレント・トレーニングやペアレント・プログラムを実施する市町村に補助を開始しておりまして、2020年度には512に拡大をしております。  そこで、発達障がい児を育てる保護者のサポートとして、八戸市医師会からも要望があると言われておりますペアレント・トレーニングやペアレント・プログラムについて伺います。 ○議長(寺地則行 君)健康部長。 ◎健康部長(秋山直仁 君)ペアレント・プログラムやペアレント・トレーニングの実施についてお答え申し上げます。  まず、ペアレント・プログラムでございますが、子育てに難しさを感じる保護者が、子どもの行動の捉え方や関わり方を学んで、楽しく子育てに臨む自信を身につけることを目的としたものとされております。当市では、幼児の発達相談において、臨床心理士や保健師がペアレント・プログラムの要素を取り入れた講話を行っております。保護者に対して、子どもの行動特性を理解できるように、好ましい行動を増やす方法や怒りと上手に付き合う方法などをアドバイスし、子育てにおける困難感を軽減するための相談支援を行っております。令和3年度でございますが、発達相談に参加した126人の保護者に対して、延べ245回実施してございます。  また、ペアレント・トレーニングでございますが、発達障がい児の親が自分の子どもの行動を理解したり、発達障がいの特性を踏まえた褒め方や叱り方を学んだりすることで、よりよい親子関係を築くことを支援するものとされております。  当市こども支援センターでは、教育相談で来所している保護者への支援の1つとして、ペアレント・トレーニングの要素を取り入れた親の関わり方を学ぶ活動を実施してございます。今年度は、効果的な褒め方や親自身の感情をコントロールする方法などをテーマに取り上げ、年6回実施し、4家族が参加したところでございます。具体的には、効果的な褒め方をテーマとしたグループワークで、褒め言葉や頑張り表などの活用について学んで、それを家庭で実践し、次回活動の際に振り返りを行っております。参加した保護者からは、言葉だけではなく、ポイントカードや頑張り表も褒める方法として効果があったなどの感想が聞かれ、よりよい親子関係を築くことにつながったと考えてございます。今後も、関係部署の連携を図るとともに、職員の研修受講などにより資質向上を図りながら、支援の充実を行ってまいりたいと考えております。
     私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)田名部議員。 ◆7番(田名部裕美 君)御答弁ありがとうございます。  不安を抱える保護者たちは実際に取り組んでいらっしゃるようであります。御答弁にありました弘前市では、発達障がいを持つ保護者だけではなく、保育士や教員にも広く募集をされておりました。市内の放課後児童クラブにも発達障がいのお子さんが通われているという現状もありまして、作業療法士が訪問してくださるクラブもあり、必要な支援の仕方をアドバイスしてくださっているようであります。ぜひ子どもに関わる全ての方に広く周知をしていただきまして、ペアレント・プログラムの研修を要望いたします。  また、この現状について2点市長に再々質問をさせていただきたいと思います。  今回、子どもの心の支援についてという大きな枠で質問をいたしました。不登校や発達障がいの児童生徒を扱うのは教育委員会所管のこども支援センター、そして5歳児までの幼児期は健康部のすくすく親子健康課、発達障がい児は福祉部の障がい福祉課、そして高校生は県の所管であり、市ではどこの課も把握をしていないという状況でありまして、全ての部局で分かれており、従来の縦割り体制で、健康、教育、福祉、保健の横断的な情報共有がなされていないのではと感じました。  今回、こども健康部が新たに新設をされまして、こども未来課や子育て支援課が1つの部局となり、子どもとしての横の連携が期待されるところであります。子どもの心の支援に関しましても、ネウボラ同様に、切れ目なく18歳まで包括的にサポートをすることが必要と考えますが、それに対しましての市長の御所見をお伺いしたいと思います。  そしてまた、どの項目の御答弁に対しましても、医師の確保や市内の精神科医療機関では提供体制が十分ではなく、医療へつなげることができていないという現状であります。全国的にも精神科医は不足をしているという状況、そしてまた、市内においても発達障がいを診てくださる小児科も少ないという状況は理解をしております。その一方で、不登校や発達障がいで悩んでいる子どもや保護者がどんどん増えているのに対し、医療を受けたくても受けられないという現状であります。児童精神科では、診療報酬の点数がつかないなどの理由で、精神疾患を発症してからでないと診てもらいにくいという現状もあるようです。  私といたしましては、市としては相談の体制は十分にしていらっしゃると受け止めております。ただ、相談だけでは救えないことが増えてきております。そこで、子どもファーストを掲げてくださっていらっしゃる当市で、子どもの心の発達支援に医療の受皿のない状況について、行政として今後どのように取り組んでいくのか、市長の御所見をお伺いいたしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(寺地則行 君)市長。 ◎市長(熊谷雄一 君)田名部議員の再々質問にお答え申し上げます。  まず、子どもの心の支援についてでありますけれども、新しくできる部、一体化はするんですが、教育委員会はまた別になりますので、それでも教育委員会とも連携を取りやすいような体制を考えていきたいと思っております。まずそれを1点先に申し上げます。  それから、まず高校生の件でありますけれども、高校生について相談があったときに、県のほうにお任せをしているという実情に対して、いろいろ御意見をお持ちだと思います。市といたしましては、聞き取りの段階ですけれども、相談を伺った上で、こころの教育相談センターにつないでいたり、それから県の相談支援窓口でドアーズというのがあるんですが、私も何回か訪れたことはあるんですけれども、そういう関係機関につないだりということはしているということです。ただ、それでも不十分だということだと思いますので、今後とも県や関係機関と連携を図りながら、県がやっているということではありますけれども、八戸市の高校生でありますので、対応について現状を把握した上で研究してまいりたいと思います。  それから、医療の受皿が少ないということに対しましての御意見と御質問だったと思います。県でも、地域の実情に応じて分野ごとの医療計画を作成して、取組を図っているんですが、全国的に精神科を受診している患者数が増加傾向にあるということ、それからちょっと調べたんですが、児童思春期外来の中核を担う日本児童青年精神医学会、ここの認定医数が昨年の6月現在で全国で443人だそうです。ということを踏まえますと、当市において、子どもを対象とした精神科医療の提供体制を早急に拡充するということはなかなか難しい状況であろうかと思います。したがいまして、今もう既に取組をしていることではありますが、医療機関のみならず、子どもを取り巻く関係機関、こども支援センターもそうでありますし、民間のNPOもあると思います。養護学校、県の機関等々と連携しながら、より取組を進めていく必要があるのではないかと思っております。  いずれにいたしましても、先ほど壇上で議員がおっしゃった全ての子どもに優しいまちづくり、社会全体で支援をしていくというのは、まさに私が申し上げている子どもファーストのキーワードでありますので、その理念に基づいて子どもの心の支援についても取組を進めていきたいと考えております。  私からは以上です。 ○議長(寺地則行 君)以上で発言事項1は終わります。  次に、発言事項2について答弁願います。市民防災部長。 ◎市民防災部長(磯嶋美徳 君)発言事項2、高齢者福祉につきまして私からお答え申し上げます。  まず、特別養護老人ホームの現状と待機高齢者についてお答え申し上げます。  当市の現状でございますが、定員30人以上の特別養護老人ホームが9施設、定員575人、定員29人以下の地域密着型特別養護老人ホームが8施設、定員203人、合計17施設、778人となっております。このうち、定員9人の地域密着型特別養護老人ホーム1施設につきましては、十分な職員を確保できず、休止しております。  次に、待機高齢者、いわゆる入所待機者の状況についてでございますが、高齢者福祉計画策定の基礎資料とするため、3年ごとに2種類の調査を実施しております。  1つ目は、県が各施設への入所申込者を取りまとめ、市町村が重複申込者等を除いた実人数の絞り込みを行う入所申込者状況調査で、直近の人数といたしまして令和4年4月1日現在で827人となっており、前回、平成31年4月1日の926人から99人減少しております。このうち、特別養護老人ホーム新規入所の原則である要介護3から5で、在宅の方が229人と、前回調査の213人から16人増加しております。  2つ目は、在宅で介護サービスを利用している方のうち、特別養護老人ホームへの入所を真に必要とされる方を把握するため、担当する介護支援専門員を対象に実施した在宅生活改善調査で、令和2年2月1日現在での待機者数は107人、このうち緊急性の高い方は41人となっております。  次に、将来の見通しについてお答え申し上げます。  特別養護老人ホーム等の介護施設は、3年ごとに策定する八戸市高齢者福祉計画において整備内容を定めており、令和3年度から令和5年度までの第8期計画では、特別養護老人ホームは30床の増床を予定しております。また、第8期計画策定の際は、国が示す基本指針の中で、いわゆる団塊ジュニアの世代が65歳以上となり、高齢者人口がピークを迎える2040年の見込みについて、国が構築する地域包括ケア見える化システムを使用して試算することが求められており、特別養護老人ホームの必要床数は1093床と算出しております。この必要床数は、計画を策定した令和2年度までの要介護認定者数と介護給付費を基に試算しているため、今後の実績値の推移や介護予防の推進等によっても変動していくものと考えております。  介護保険制度は、高齢者人口が増加し、就労人口が減少していく中で、制度を維持していくための見直しが重ねられてきており、令和6年度からの第9期以降の計画についても、制度改正の内容と実態調査の結果を踏まえて、施設整備の内容を検討してまいります。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)田名部議員。 ◆7番(田名部裕美 君)御答弁ありがとうございます。  高齢者福祉について2点再質問をさせていただきます。  現在でも100名を超える方が特別養護老人ホームへの入所を待っている状態だということで、在宅で介護されている方々は、老老介護や認知症同士の介護、または御家族が交代で介護をしている状況なのだろうと予想がされます。また、入所まで時間を要するため、ショートサービスを利用しながら、御家族の負担を軽減しているお話も伺います。今でさえこういった状況がある中、団塊の世代が75歳以上になり、国民の4人に1人が後期高齢者になる2025年問題はもう間近に迫っております。  そこで質問であります。2025年の過渡期から、先ほど御答弁いただきました高齢人口がピークである2040年にかけて必要床数が1093床と試算をされておりますが、第9期高齢者福祉計画である2025年には、必要床数はどのように試算をされているのか、また、もう1点の質問として、その試算や実態調査の結果を踏まえ、この107名の待機者、また、これから増加していくであろう待機高齢者をどのように改善させていくのか、お伺いをいたします。 ○議長(寺地則行 君)市民防災部長。 ◎市民防災部長(磯嶋美徳 君)お答え申し上げます。  先ほど答弁の中で申しました107人という数字でございますが、これは令和2年2月1日現在の数字ということで、第7期高齢者福祉計画の途中の数字ということになってございます。この調査を実施した後に、第7期高齢者福祉計画の中で予定していた2施設が開設をいたしまして、そこの定員が58人ございました。また、2月1日以前の1年間の中で、在宅から既存の施設へ入所をされた方が89人、これを合わせますと147人ということになります。この数字が107人という数字を上回っておりましたので、これらの施設で対応可能であろうという判断をしたところでございます。そうしたことで、第8期高齢者福祉計画では、新規事業所の開設を見送ったということになっております。また、現在、令和6年度からの第9期高齢者福祉計画に向けた調査を実施しておりまして、その調査結果を踏まえて整備内容を今後検討してまいりたいと考えております。  もう1点、必要床数の推移的なお話でございましたけれども、第8期高齢者福祉計画では、団塊世代が75歳以上となる2025年についても、特別養護老人ホームの必要床数を試算しておりまして、このときは898床を算出しております。898床が2040年には1093床になるということでございます。この試算の参考としております国立社会保障・人口問題研究所の日本の地域別将来推計人口によりますと、当市の高齢者人口につきましても、2040年に7万4704人とピークを迎えて、その後減少に転じると見込まれておりますことから、特別養護老人ホームの必要数も同様に推移していくものと考えております。今後の施設整備に当たりましては、このような中長期的な必要数の推移というのも念頭に入れることが必要かと考えているところでございます。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)田名部議員。 ◆7番(田名部裕美 君)御答弁をありがとうございます。  第8期で見送った中でも、まだ待機者数がいて、皆さんお困りだという現状も踏まえて、介護人材の問題ですとか介護保険の問題ですとか、様々な課題があるとは思いますけれども、寄り添った支援をお願いしたいと思います。  そして、特別養護老人ホームは、特に御家族に迷惑をかけたくない方、そして現役世代で働く御家族のためにも、人生を最終段階まで過ごす場所として、これからなくてはならない場所であります。介護人材不足、そして少子化による支える世代の減少、または介護保険の問題、介護を取り巻く環境は一層厳しくなることが予想されます。  そんな中でも、介護施設では離職を避けるために女性活躍推進企業としてえるぼし認定を受けるなど、女性の働きやすさにも取り組んでいるところも多く、それぞれ人材確保に御努力をされております。処遇改善のことが言われておりますが、国県主導で処遇改善に努めていただきつつ、そして介護人材を大切にし、今元気な高齢者の皆さんには、地域活動をしつつ、健康寿命の延伸にそれぞれ努めていただきたいと思います。  年末、田名部匡代参議院議員も、御両親の介護で大変御苦労をされたということで、介護施設の方に大変感謝をしておりました。誰もが親の介護や自分が通る道であるこの介護問題を自分事としまして、必要な方が施設に入れるようになることを切に願っております。  最後になりますが、今年度で御退職をされます理事者の皆様に、これまでの市政への御尽力に敬意を表しますとともに、私に対しましても御指導いただきましたことに感謝を申し上げまして、全ての質問を終了いたします。 ○議長(寺地則行 君)以上で7番田名部裕美議員の質問を終わります。  この際、暫時休憩いたします。   午後3時39分 休憩   --------------------   午後3時55分 再開 ○議長(寺地則行 君)休憩前に引き続き、会議を開きます。  一般質問を続行いたします。   --------------------   14番 上条幸哉君質問 ○議長(寺地則行 君)14番上条幸哉議員の質問を許します。上条議員。  〔14番上条幸哉君登壇〕(拍手) ◆14番(上条幸哉 君)皆様、お疲れさまでございます。本日最後の質問者となります。どうかよろしくお願いいたします。  それでは、質問の機会をいただきましたことに感謝を申し上げ、質問に入ってまいります。初めに、若干の所感を述べさせていただきます。  県内で計画されていた国内最大級の陸上風力発電計画の規模が半減されることになったことが地元紙で報じられております。当初の計画は、青森市など6市町にまたがる東京ドーム3700個分の広大な区域に、世界遺産、白神山地と並ぶ八甲田山系のブナ林を伐採して、最大150基の風車を建てるという計画でありました。地元の首長や議会から反対の声が続出し、定例会見に立たれた三村知事が、再生可能エネルギーなら何をやってもいいのかと声を荒らげられたことが全国に報道されておりました。こうした状況を背景に、事業者のユーラスエナジーホールディングスが、風車の設置数を当初の計画の120基から150基を、最大71基まで半減させることを決定したのであります。  風力発電の場合、風車を陸上の強い風が起こる場所に設置しなければならず、一定の電力を確保するためには、自然度の高い森林を大規模に伐採することになるため、今回のように、地元の財産である美しい森林や景観をも壊すことになる傾向があります。これは太陽光発電のソーラーパネルについても同様であり、特に山の尾根に沿った森林伐採は、地滑り等の災害や水質汚濁の原因となっており、再生可能エネルギーによって現状の巨大な消費電力をカバーすることの困難さを伝えております。  さて、時あたかもロシア・ウクライナ戦争等により、エネルギー価格の高騰が伝えられております。電力大手各社は収益を悪化させており、東北電力を含む7社が4月以降の家庭向け電気料金の3割以上の値上げを決定しております。月7000円支払う家庭は約1万円を支払うことになり、年間では3万6000円もの支出増となります。各種燃料や食料品が総じて高騰する中、家庭経済には大きな痛手となります。  そうした中にあって、値上げ申請を見送ったのが全国で2社、関西電力と九州電力であります。両社に共通するのは稼働する原子力発電所を持っているということであります。私は昨年、そのうちの1つである九州電力の原子力発電所を視察する機会をいただきました。もともと再生可能エネルギーの取組を学びたく選んだ訪問先だったのですが、たまたま時間が合い、併せて稼働する原子力発電所を訪ねることができたのであります。そこで印象的だったのが、原子力発電所が取り組む厳格な防災対策でありました。東日本大震災を教訓とする二重、三重、四重の防災安全策は、他国の技術者が、今、世界で最も安全な原子力発電政策を実施しているのは日本だろうと口々に驚かれるようであります。  エネルギー自給率がG7の中でも極端に低い日本であります。エネルギー安全保障の観点からも、原子力発電を含めたエネルギー政策についてタブーなしで経済面、環境面、安全面から率直な議論が展開されることを期待するものであります。  以上申し上げまして、質問に入らせていただきます。  質問の第1点目は医療行政についてであります。  これまで県への重点事業要望事項の中で継続して訴えてきたのが、地域間格差のない医療の確保でありました。しかし、繰り返し訴えてきたにもかかわらず、なかなか県に受け入れられることはなく、本年、とうとう市としての重点要望事項からこの項目を取り下げるに至ったわけであります。  これまでの県の説明は、簡単に言うなら、医療行政における県と市の役割の違いでありました。県と市の地域医療に果たす役割は異なるもので、県は県の役割があり、市に対しては支援する立場にないというものであります。しかし、御案内のとおり、昨年、県は、青森市との新病院建設と共同運営を決定したのであります。つまり、県がこれまで拒んできた市との連携に踏み出したわけであります。そこで、八戸市としても、県との新たな連携の在り方を探り、その連携を訴えるべきときだと考えます。  そこで質問でございますが、1点目として、地域間格差のない医療の確保実現は八戸市としての悲願であり、その実現を目指していくべきものと考えますが、この点についてこれまでの経緯と市長の御所見を伺います。  2点目として、これからの県との地域医療における連携の在り方について、市長はどのようにお考えか、御所見を伺います。  質問の第2は教育行政についてであります。  教育改革という言葉がございます。私は、これまで教育改革を語る際は、現場に即し、現場の実際の課題を直視しなければ、本当の改革にはならないと訴えてまいりました。国主導で行われてきた教育改革の中には、現場の状況や課題の認識が十分ではないのではないかと思われることもあり、ややもすれば、その改革が教育現場に新たな不安や課題を生じさせることもあったようであります。  そのような現状を踏まえ、誰より子どもたちのために教育改革は、現場本位で行われるべきだと訴えてまいりました。過去に伊藤教育長にこのような趣旨の意見を申し上げた際、学校現場の一線で御苦労されている教職員を取り巻く環境を少しでもよいものにしていくことが、御自身に課せられた責務だと考えていると力強く相づちを打っていただいたことを思い出します。そのような観点から、今回は2点に絞って質問させていただきます。  まず1点目は、第2期八戸圏域連携中枢都市圏ビジョンの連携事業に追加される教職員研修連携事業についてであります。  八戸圏域連携中枢都市圏の取組については、都市圏を構成される近隣の町村から、八戸市が行政の様々な領野でリーダーシップを発揮することを求められており、市として各分野でその取組を展開していただいているところであります。そのような中、教育の分野でも、近隣町村の教員の方々のニーズに応える形で、このような踏み出しをされることは大変意義深く、これを評価するものであります。  そこで質問でございますが、この教職員研修連携事業をスタートすることになった経緯と目的、そして概要についてお教え願います。  教育行政に関してもう1点は、特別支援教育アシスト事業の特別支援アシスタントについてであります。  同事業は、学習や集団への適応が難しい生徒や児童に対して、個々のニーズに応じた支援を行うことを目的として始まったものであります。これまで県が行っていたスクールサポーター制度を、事業主体である県が僅か2年でその取組を終了することとしたため、現場から制度存続を求める強い声が上がり、当時、私も事業継続をお願いしたものでございますが、教育長や市長の御判断があって、市単独の事業として始まった制度であります。  さて、このようにして、平成19年――2007年に7名からスタートした同制度でございますが、現場からの増員の要望に応え人数を増やし、その内容を充実してこられています。  そこで質問でございます。特別支援アシスタントについて、これは現場から大変喜ばれている制度ですが、スタートから15年がたった今、その現状と、どのような課題があるのかお伺いします。  さらに、現場の先生方を中心に同支援アシスタントの増員を求める声がございます。さきに述べたとおり、この制度はもともと県が始め、終了した制度であります。この際、県に対して支援を求める考えはないか御所見を伺い、この場からの質問を終わります。  〔14番上条幸哉君降壇〕(拍手) ○議長(寺地則行 君)市長。  〔市長熊谷雄一君登壇〕 ◎市長(熊谷雄一 君)上条議員にお答え申し上げます。  まず、地域間格差のない医療の実現についての御質問ですが、当市においては、地域の公立病院及び中核病院への財政支援や、県立がんセンターの整備について、長年にわたり県への最重点事業として要望してまいりました。しかし、これまで県の処理方針においては一貫して具体的な進展がなく、実現可能性が極めて低いと考えられたことから、地域の中核病院への支援の在り方、県へのアプローチの方法等を検討してまいりました。  そのような中、青森県立中央病院と青森市民病院の将来の在り方について検討を行ってきた県と青森市から、共同経営による統合病院を新築整備する旨の基本方針が昨年2月に発表されました。これらを踏まえ、令和5年度の新規重点事業として、新設される病院については、統合を契機にさらなる機能強化を図っていただき、八戸市立市民病院をはじめとする当地域の医療機関とも連携を図りつつ、地域医療への支援の充実を図るよう、従来の要望内容に代え、地域医療への支援の充実として県への要望を行っております。  次に、これからの県との連携の在り方についてお答え申し上げます。  先ほど申し上げました青森県立中央病院と青森市民病院の統合により新設される病院については、検討に当たって設置された協議会の提言において、留意事項の1つとして、地域医療の支援が掲げられております。統合後においても、県内唯一の県立総合病院としての役割、責務をしっかりと引き継いでいただき、全県を対象とした高度、専門、政策医療の拠点として、八戸市立市民病院をはじめとする当地域の医療機関とも連携を図りながら、その役割を果たしていくことが強く期待されるものであります。  昨年8月に取りまとめられました共同経営・統合新病院に係る基本的事項においては、地域医療支援の項目において、青森地域保健医療圏はもとより、県全域の地域医療を積極的に支援するとされております。今後、詳細な検討が進められ、具体的な内容が示されるものと考えておりますが、その動向を注視しつつ、八戸市立市民病院をはじめとする地域の医療機関との連携や支援について、各医療機関の意見も伺いながら、機会を捉えて県に対して働きかけてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。  〔市長熊谷雄一君降壇〕 ○議長(寺地則行 君)教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)私からは教育行政についての2点についてお答え申し上げます。  最初に、教職員研修連携事業についてお答え申し上げます。  まず、これまでの経緯についてでございますが、市教育委員会では、平成29年の中核市移行後、教職員研修において、全国的に定評のある講師を招聘するなど、内容の充実を図ってまいりました。そのような中、令和2年度に八戸圏域の町村より教職員研修の連携について要望が寄せられ、圏域町村の担当者と研修講座の内容や周知の方法について検討してまいりました。そして、令和3年度には4講座、令和4年度には12講座を試行し、令和5年度から本格実施する予定でございます。  次に、本事業の目的でございますが、八戸圏域全体の教職員の教育力向上であります。圏域町村の教職員にとっては、研修機会の確保につながること、本市の教職員にとっては、圏域町村の教職員と交流を図り、見識を深められることがメリットと考えます。試行期間の研修に参加した圏域町村の教員からは、研修機会が増えた、現代の教育課題を的確に捉えたよい内容の研修だったなどの感想が寄せられております。本格実施となる令和5年度には、連携する講座として、よりよい集団づくりについて学ぶ学級づくり研修講座など、計13講座を計画しております。市教育委員会といたしましては、今後も教職員研修の連携の在り方について圏域町村と協議しながら、本事業を推進してまいります。
     次に、特別支援アシスタントについてお答え申し上げます。  当市では、学校を支援する市独自の事業の1つとして、特別支援教育アシスト事業を実施しております。この事業では、LD、ADHD等を含め、学習や集団適応が難しい児童生徒に対し、個々のニーズに応じた支援を行うことを目的に、各学校の要望に基づいて特別支援アシスタントを配置しております。  今年度も要望のあった小中学校に対して、4月から特別支援アシスタントを70名配置しております。さらに、1学期の児童生徒の様子を見て、新たに配置の要望があった学校に対して、2学期から10名追加配置し、合計80名で支援に当たってまいりました。配置された学校からは、特別支援アシスタントのサポートによって安全面の配慮がなされ、児童生徒が多くの活動に参加できるようになった、学習意欲が向上した、学級全体の落ち着きにつながったという声に加え、教員の負担軽減につながっているとも伺っております。  特別な配慮を必要とする児童生徒の障がい特性は多様化しており、様々な児童生徒に対応できるよう、特別支援アシスタントの専門性を高め、支援の質を向上させていくことが課題であると捉えております。そのため、年3回の必須研修のほか、教員対象の研修に参加できるようにするなど、研修の充実を図り、専門性の向上に努めてまいりました。  議員御承知のように、本事業は、平成17年、平成18年度に県教育委員会が実施したスクールサポーター事業が終了し、学校現場において有効な支援につながっていたことから、平成19年度以降は市単独事業として実施してまいりました。現時点では、県に対して財政支援等を求める考えはございませんが、特別な配慮を必要とする児童生徒に対し、効果が見られていること、教員の負担軽減につながっていることから、今後も市として本事業を継続していきたいと考えております。  私からは以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)上条議員。 ◆14番(上条幸哉 君)市長、そして教育長、御答弁、誠にありがとうございました。幾つか要望を申し上げながら、市長に1点、そして教育長に1点、再質問をさせていただきます。  まず、教育行政のほうから参りたいと思います。  教職員研修連携事業についてということで御答弁をいただきましたが、近隣の町村から、教員の方々を含めて要望があったということで、伺うところでは、皆さん、本来は青森市のほうに行かれるんだそうです。それをもし可能であれば三戸圏域、あるいは上北郡も含めて、八戸で受けたいという要望があったということで、非常に好評を博していると伝え聞いております。近隣の教員のニーズを受け止めていただいて、対応いただいたということで、これは大変結構なことだと思います。これはぜひ継続してお願いをいたしたいと思います。  八戸圏域連携中枢都市圏の事業につきましては、ややもすると、何か八戸が律するそういう制度ではないのかと、前々から近隣の町村長の中から御意見をいただくこともありますので、そうではないということで、八戸がリーダーシップを取って、様々な分野に取り組んでいるということ、その1つとして、教育においても、このような形で取り組んでいただくというのは大変結構なことだと思いますので、引き続きよろしくお願いいたしたいと存じます。  続きまして、特別支援アシスタントでございます。県に支援を求める考えはありませんかと伺いました。県が始めて、僅か2年でその制度を終了したということで、なぜそれを終了することになったかは、私は確認したことはございませんけれども、恐らく当時、もろもろの財政引き締めの折で、財政上の理由が主だったのではないかと思います。しかしながら、もし現場のニーズを十分に県の関係者の方々が理解しておられたら、これは本来やめてはいけない事業だったのではないかということで、現場から非常に強いこれを継続する声があって、その趣旨を継承する形で市独自の制度を立ち上げたということだったと思います。  この制度について、私個人的に他の市町村の関係者から、これは羨ましいと言われることがございます。八戸市の特別支援アシスタントに当たるものをぜひ自分のところでも本当はやりたいんだ。やってもらえたら助かるんだということで、これは教育長もかねてから言われていることでございますけれども、現場で一番求められるのは人です。人がいてくれるということが一番助かるんだということを言われますので、そういう意味では、他の市町村からもこれを羨む声がございます。  そういうことと、もう1つ、壇上でも申し上げましたけれども、市内からは、これは増員を求める声がずっとあります。他の議員の方々もたびたび取り上げられているとおりでございます。そういう意味で、7名から始めて、今70名。2学期にはプラス10で80名配置していただいているということで、これは当初からすれば、非常に大きな事業になってきていると思いますけれども、ぜひそういうことで、これを増員していただきたいというニーズもあることを踏まえて、県の教員の体制づくりで、現場の教職員の体制づくりとなると、基本的には県が主体的にやられるわけですので、教員の研修であったり、指導ということも、県の教育委員会が中心となりながら、各市町村の教育委員会とも連携してやっている。この図式がありますので、そういう意味では、現場のニーズというものを認識していただいて、私は、県に対して一定の支援を求めていくということがあっていいのではないのかと思いますので、ぜひこの点も御検討いただきたいと思います。  さて、教育長に再質問させていただきます。壇上で現場本位の教育改革と申しましたけれども、教育長がこれまで市の単独事業として、マイブック推進事業であるとか、あるいは学校図書館支援事業であるとか、さらにはこども支援センターの開所等、市独自の単独事業として実現してこられています。これらはどれも現場のニーズがありながら、学校単独ではできないことで、教育委員会が受けて対応して差し上げる必要がある事業だということで、八戸市の単独事業として、こういったものが非常に目玉として取組がなされてきたわけですけれども、これらの取組について何か教育長の思いといいますか、御所見がございましたら、一言いただきたいと思います。後ほどまた教えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  項目、医療行政についてお話をさせていただきたいと思います。市長も答弁ありがとうございました。  昨年の6月にも同趣旨の質問をさせていただきました。今回、私の中で、これは改めて取り上げなければいけない。取り上げるときだと思った理由は2つございます。  1点目は、先ほど来お話が出ておりますように、青森市民病院と青森県立中央病院が合併をすることが決まった。共同運営することが決まったんだということです。県は県としての使命がある。市町立病院とはちょっと違うんだということで、市町立病院は市町立病院の使命を果たしていただくんだというお答えでずっときているわけですけれども、これが新たな時代に踏み出したということが言えると思うんです。別物だと言っていた青森市民病院と一緒になるということで、今までにない大変大きな踏み出しがあっているわけでございます。  そういう意味では、では、八戸市としてはどうなのかということです。八戸市に対してはどんなふうに考えるのか。あるいは、これは八戸に限ったものではないと思うんです。他の市町立病院とは違うと言っていたものが踏み出しがあったわけですので、この点をどう考えるのかというところです。今このタイミングでもう一度確認する必要があるであろうと考えたということが1点です。  もう1つは、青森県知事選の候補者の名前が挙がり始めていて、20年の長きにわたって長期政権、頑張っておいでになった三村知事がお辞めになることを宣言しておられるということで、新たな県政における時代が始まろうとしているわけです。そういう意味では、このタイミングで改めて県南に責任を持っている者として、しっかりと言うべきことを言うタイミングなのではないのかと考えております。  これまで県による様々な投資が県庁所在地の青森市に偏重しているということを八戸市として非常に長きにわたって、20年にも30年にもわたって、繰り返しこれは言われてきていることは市長も御存じだと思います。そういう意味では、これからの県政、あるいは市政との関わりがどんなふうになっていくのかというこのタイミングにあって、八戸市としてはこんな考えでいるんだということを発信するべきときだと思うんです。  県庁所在地ではない八戸市が、先ほど八戸圏域連携中枢都市圏の話もいたしましたけれども、広域に責任を持っている。三戸郡はもちろんですし、上北郡も含めて、もっと言うと、岩手県北も含めて、この地域の広域の皆さんの幸福に責任を持っているんだということです。そういう思いで今まで歴代の市長は取り組んでいただいておりますし、熊谷市長も全く同じだと思うんです。私どももそのような気概を持っております。その意味では、決して一人八戸、八戸だけがよかれということではなくて、県南の地域、今回は医療ということでフォーカスしておりますけれども、地域医療をどうするのかというところです。  お名前が挙がっているお一方は、御自身の保健医療圏域に住む方々に対して、質の高い医療を提供できると繰り返し発言されて、知事がそれを補足しますということで、○○圏域はもとより、全県を対象とした高度専門政策医療の拠点としての役割を果たしていきますと、たびたびフォローするという場面がございました。ちょっと大丈夫かという気が、私はするんです。そういう意味では、市長も県政に長く携わられて、様々なネットワークをお持ちであると思いますので、あるいは市長同士のお付き合いというのもあると思いますので、この機会にぜひ言うべきことは言っていかないといけないと思うんです。そういう意味で再質問をさせていただきたいと思います。  今申し上げたように、1つには、青森県立中央病院と青森市民病院が合併するというタイミングであるということ、そして知事選を前に、様々な情報が報道されておりますけれども、今まさに八戸市としてのスタンス、八戸市としての考え方をきっちり発信すべきときであると考えます。この点について市長のお考えをお伺いしたいと思います。  教育長から先にお言葉をいただいてよろしいでしょうか。 ○議長(寺地則行 君)教育長。 ◎教育長(伊藤博章 君)再質問へお答え申し上げます。  私は、これまで一貫して命最優先を教育行政の基底に据えてまいりました。学校は、児童生徒の命を預かる場所として、児童生徒の命、身体の安全を確保した上で、質の高い教育を保障する場であると考えております。児童生徒が安心して生活や学習ができる環境を整備することは、教育行政を担う者として最も重要な責務であると常日頃考えております。御質問がございましたアシスト事業についても、市単独で継続しているというのも同様の思いからであります。  今グローバル化の進展や絶え間ない技術革新等による社会構造の変化に伴い、家庭環境を含め児童生徒を取り巻く状況はますます多様化しております。こうした中にあっても、命最優先の教育を堅持しつつ、児童生徒一人一人に誠実に向き合い、寄り添いながら、心に灯をともすような教育を展開することが肝要であると考えております。  以上でございます。 ○議長(寺地則行 君)市長。 ◎市長(熊谷雄一 君)上条議員の再質問、県への働きかけ、今後の進め方についての再質問にお答え申し上げます。  まず、県の医療行政が今までにない踏み出し方というのは、私もそのように受け止めております。それと、当市の医療につきまして、市内のみならず、八戸圏域全体の医療を担うものでありまして、県との適切な連携、支援があってしかるべきものと考えております。  先ほど壇上でも申し上げたとおりに、従来の地域間格差のない医療の実現に関する要望内容、働きかけでは平行線のままでありました。どの要望に関しましても、継続して要望を続けるということも大切なことではありますが、視点と手法を変えることも必要だと考えていましたところ、県と青森市の共同経営の基本方針が示されたのを機会に、要望内容を変えたことも壇上で申し上げたとおりであります。以前も申し上げましたが、県への要望につきましては実を取っていきたいと考えております。そのために、年に1回のこの要望時期だけではなくて、日頃からのやり取りが大事であるということも考えております。  また、これも以前に申し上げましたが、この問題につきましては、県議会議員のときに代表質問でも取り上げておりまして、問題意識は強く持っております。壇上で詳細な検討が進められ、具体的な内容の提示などの動向を見ながら、各医療機関の意見を聞くと答弁をいたしましたが、議員の御指摘と、また日常のやり取りが重要であるという点を踏まえまして、地域の医療が抱える各種課題から求められる連携や支援について、市内の主な医療機関の御意見を伺う場を近々設けてまいります。その上で、新たな県立病院に求める地域医療への支援について、当地域の意見を整理した上で、状況に応じた内容で継続して県に働きかけてまいります。本日は医療行政ということでこういう答弁になりますが、県に対しましては言うべきことはきちんと言い続けてまいります。  私からは以上です。 ○議長(寺地則行 君)上条議員。 ◆14番(上条幸哉 君)市長、教育長、誠にありがとうございました。  まず教育長ですけれども、私は、教育長とのやり取りの中で忘れられない話が1つございまして、中学校2年生のときのお話を教育長がされたことがあって、自分は教員を目指すようなそういう子どもではなかった。正直、そんな優秀な子ではなかったんだ。ところが、非常にすばらしい先生に出会って、いつも厳しい言葉、優しい言葉を自分にかけてくださった。その先生と接するうちに、ああ、自分もこんなふうになりたい。この先生のように何か日の当たらないようなところにいる子どもを助けてあげたい。そんな気持ちで教員を目指すようになったというお話をいただいて、非常に感動したことを覚えております。  恐らく直接子どもと関わりたいということを望んで、多くの方が教職員を目指すわけでありまして、最初から自分が教育長になりたいと思って教員を目指す方なんか1人もいないんだと思います。そういう意味では、行政というある意味では管理部門、間接部門に入って、直接子どもと交わるところではないところから、現場の先生方を支援されるということは、本当に大変な仕事であろうと思います。格好いい体験談もあると思いますけれども、そういうことではなくて、むしろ御苦労されたこと、失敗されたことを、私ども議員も含めて、どうか、ぜひこれからも御指導いただければと思います。お願いをしておきます。  医療行政でございますけれども、市長、なかなか面倒なことを質問して申し訳ないです。これは誰か言わなければいけないと思うんです。このタイミングで、長年の八戸市の立場というものがありますので、八戸市がどんな市かというところを、先ほど申しましたように、一人八戸市だけがよければいいという考えで我々はおりませんので、県南、県北も含めて責任を負いながら、さあ、どうしてこの地域がよくなっていくか。特に医療行政については、ドクターヘリもございますし、ドクターカーもございます。県に先んじてこんな取組をしながら、地域に責任を持ってきているわけでございます。  いろいろ申し上げましたけれども、分かりやすい言い方をすると、青森市民を県のお金で面倒を見て、八戸市民を八戸市のお金で面倒を見ることにはならないようにということです。本当にシンプルな話だと思います。県には県の役割がありますし、市には市の役割がある。そのとおりだと思います。だからこそ、応分の責任の分担というのもありますし、我々なりの責任の果たし方があるんだと思います。  そういう意味で、先ほど市長からお話がありましたけれども、実を取っていきたいということで、前にもお話をいただきましたが、要望するときだけぽんと出すのではなくて、日頃からコミュニケーションしながら、きっちりと伝えるべきを伝えていくということをお話しいただきました。まさにこれは長く県政に携わってこられた熊谷市長でなければできないことだと思いますし、また、お隣の副知事を経験された佐々木副市長においても、これは同じことが言えるんだと思います。ぜひそのあたりのネットワークを使っていただいて、堂々と言うべきことを言っていただきたい。私は今そういうときなのではないのかと思いますので、以上要望いたしておきます。よろしくお願いいたします。  さて、年度末は別れの季節です。市民のために長年にわたり御尽力いただいてこられた職員の皆様、私の尊敬する先輩方もおられます。心から感謝を申し上げたいと存じます。今後もまた御指導くださるようお願い申し上げる次第です。  そしてまた、春は新しい時代の始まりのときでもあります。来る新たな年度が市民にとって、子どもたちにとってすばらしい年の始まりになりますように心から祈念申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(寺地則行 君)以上で14番上条幸哉議員の質問を終わります。  これをもって本日の日程は全部終了いたしました。  明日も午前10時に会議を開きます。  ────────────────────   散 会 ○議長(寺地則行 君)本日はこれにて散会いたします。   午後4時35分 散会...