佐賀県議会 2022-02-09
令和4年2月定例会(第9日) 本文
私は、
県民ネットワーク会派を代表して、議第一
号議案、
議員定数条例の
改正案に賛成の立場から
討論いたします。
議会制民主主義において、
議会の最大の
役割は議事であり、熟議を尽くすことにあります。
県民の多様な意見や要望を丁寧に酌み取り、県政に反映させるという
議員の責務を果たし、
議会の
権能維持のためには十分な
定数が必要であると認識しております。それゆえ、
定数改正については熟考を要し、特に削減に関しては慎重であるべきと考えます。
しかしながら、
佐賀県議会の現状を鑑みると、来年の
改選期については、前回の
定数削減から十二年が経過することになります。また、前回、
定数を
見直した際に基礎となった
国勢調査と最新の
令和二年
国勢調査の
確報値を比較すると、
佐賀県の
人口は五万四千九百二十七人減少していることになります。これは、現在、
議員一人当たりの
県民数が二万一千三百五十三人であることを踏まえると、看過できない
人口減少数であると受け止めております。
以上のことを踏まえ、
選挙区及び
定数検討委員会の論議を深める過程において、会派としては、今回最小限の
定数削減はやむを得ないとの判断に至りました。
今後も
人口の
減少傾向が続くことが予想されますが、
議会の
機能維持のためには安易な
定数削減に偏ることなく、状況に応じては全体的な
選挙区の
見直し等も含めて慎重な検討を継続していくことが必要だと思います。そのことを申し添えた上で、本
議員定数条例の
改正案に賛成の意を表する
討論といたします。(
拍手)
13 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 以上をもちまして、
討論を終了し採決に入ります。
○ 採 決
14 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 議第一
号議案を採決します。
これは、
佐賀県議会議員の
定数並びに
選挙区及び各
選挙区において
選挙すべき
議員の数に関する
条例の一部
改正についての
議案であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
15 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者多数と認めます。よって、議第一
号議案は原案のとおり可決されました。
○ 討 論
16 ◎
議長(
藤木卓一郎君) これより甲第二
号議案について
討論に入ります。
討論の通告があっておりますので、発言を許可いたします。
17 ◎
武藤明美君(
拍手)登壇=
日本共産党の
武藤明美でございます。
私は、甲第二
号議案「
令和四年度
佐賀県
一般会計予算」に反対の立場から
討論を行います。
今
議会、
佐賀県においては過去
最大規模とされる
歳入歳出五千七百十億五千八百万円の当初予算の
提案がございました。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のための
医療提供確保や
ワクチン接種検査体制整備、いわゆる
ワクチン検査パッケージやエッセンシャルワーカーの
処遇改善事業、
事業者支援、生活・
暮らしの
支援などが盛り込まれ、防災・減災の対策も含まれているため、
最大規模になっていると思われます。
コロナ禍においてのこういった
支援は当然であり、一層強めていかなければならないと思っております。
さて、このほかに
視覚障害のある方を中心とした「みんなの森(仮称)」をはじめとした
視覚障害者情報・
交流センター「あい さが」の活用など、支え合う、人に優しい社会を目指すとされたことや、
医療用かつら、
乳房補整具への補助など新しい
提案もされており歓迎いたします。
また、
令和四年度から国の少
人数学級が
小学校三年生までを対象にするために、県が独自に
小学校四年生を少
人数学級にする予算もあり評価いたします。
かねてから要望の声があった
鳥栖地域の
特別支援学校を整備していく予算も盛り込まれているということと、
県立学校四十四校の
トイレに
生理用品が配備されることなど、
県民要求を反映されての前進が見られることをうれしく思っております。
県立学校の
トイレ改修、校舎、
体育施設関係の整備が進むことも歓迎いたします。
佐賀県に移住、定住などで新しく生活される
人たちのための「さが
暮らしスタート支援事業」などの目新しい工夫もあるものの、
ひとり親家庭や
重度心身障害者の
医療費助成制度がいまだに
償還払いになっていることは、該当する方、御家族にとって大きな負担が続くことになります。これを早く
現物給付にしていただくことを求めます。
また、国保の問題でいえば、子供の均等割について、国が新年度から五割を負担するという新たな
スタートを切りました。では、残りの五割をどうしていくのか。それは、県や市町の判断に委ねられています。国保世帯の負担を軽減するためにも、この応分の負担を県や市町に求めたいと思います。
本予算案は、河川開発における直轄事業負担金があります。これはダム群連携事業という名の下に小石原川ダムをはじめ、福岡や大分の直轄事業に
佐賀県が受益地として位置づけられ、負担をさせられているものです。福岡県に水を供給するための仕組みとしての事業であり、以前から筑後川水開発計画の一環です。私たち
日本共産党は、以前からこの負担に反対を表明しております。
また、新幹線長崎ルートについても、鹿島、太良方面の長崎本線沿線を犠牲にしてまで新幹線は必要ないと主張してきました。
佐賀駅からわずか数分しか短縮しないのに、
佐賀県の負担があまりにも大き過ぎます。いわば長崎県にとっての長崎新幹線にほかなりません。
フリーゲージトレインにおける疑問点を以前に質問してきましたが、大丈夫だと言ってきたJRや国は、今度はそれが問題点となってフリーゲージトレインを断念してフル規格へ乗り換えさせようと誘導していくやり方、この事業が始まったときから懸念していたことでした。整備新幹線事業をあたかも
佐賀県が望んでいるがごとく装って、負担金ばかりが押しつけられる結果になっています。長崎新幹線とその負担金については、きっぱり反対を表明いたします。
なお、この九月に暫定開業されるとのことですが、それに伴って長崎本線の上下分離経営方式が始まります。それについては、沿線住民の皆さんの利便性が低下しないよう努力していただくこともお願いいたします。
さらに言えば、国民スポーツ大会に向けて、また、全国障害者スポーツ大会に向けて、アリーナを含むサンライズパークの建設が進められておりますが、国スポ・全障スポの成功は願っているものの、今後の建設費の高騰が心配されます。アリーナの規模についてはこれまでも
異議を唱えてきました。一方、着々と建設が進む中でせっかく完成するのであれば有効に
県民参加型の利活用もと願っている声も寄せられております。
そのこともお伝えしながら、以上、
令和四年度の
佐賀県
一般会計予算に反対の立場での
討論を終わります。(
拍手)
18 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 以上をもちまして、
討論を終了し採決に入ります。
○ 採 決
19 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 甲第二
号議案を採決します。
これは、
令和四年度
一般会計予算についての
議案であります。
甲第二
号議案についての委員長の報告は可決であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
20 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者多数と認めます。よって、甲第二
号議案は原案のとおり可決されました。
次に、ただいま議決いたしました
議案を除く他の
議案について
討論に入りますが、
討論の通告はあっておりませんので、
討論なしと認めます。よって、
討論を終了し直ちに採決に入ります。
まず、甲第七
号議案、甲第十三
号議案及び甲第十七
号議案、以上三件の
議案を一括して採決します。
これは、
令和四年度財政調整積立金特別会計予算、
令和四年度公債管理特別会計予算、
令和四年度国民健康保険事業特別会計予算についての
議案であります。
以上三件の
議案についての委員長の報告は可決であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
21 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者多数と認めます。よって、以上の三件の
議案はいずれも原案のとおり可決されました。
次に、乙第三
号議案、乙第五
号議案及び乙第六
号議案、及び乙第十
号議案、以上四件の
議案を一括して採決します。
これは、手数料
条例の一部
改正、個人番号の利用及び
特定個人情報の提供に関する
条例の一部
改正、
県立学校職員及び市町立学校県費負担教職員
定数条例の一部
改正、地域農業改良普及センター
条例の一部
改正についての
議案であります。
以上四件の
議案についての委員長の報告は可決であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
22 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者多数と認めます。よって、以上四件の
議案はいずれも原案のとおり可決されました。
次に、甲第三
号議案から甲第六
号議案まで四件、甲第八
号議案から甲第十二
号議案まで五件、甲第十四
号議案から甲第十六
号議案まで三件、及び甲第十八
号議案、以上十三件の
議案を一括して採決します。
以上十三件の
議案についての委員長の報告は可決であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
23 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 全員起立と認めます。よって、以上十三件の
議案はいずれも原案のとおり可決されました。
次に、乙第一
号議案、乙第二
号議案、乙第四
号議案、乙第七
号議案から乙第九
号議案まで三件、乙第十一
号議案から乙第十七
号議案まで七件及び乙第二十九
号議案、以上十四件の
議案を一括して採決します。
以上、十四件の
議案についての委員長の報告は可決であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
24 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 全員起立と認めます。よって、以上十四件の
議案はいずれも原案のとおり可決されました。
次に、乙第三十
号議案を採決します。
これは、人事委員会委員の選任についての
議案であります。
乙第三十
号議案についての委員長の報告は同意であります。
本案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
25 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 全員起立と認めます。よって、乙第三十
号議案は同意することに決定いたしました。
次に、請第一号請願について
討論に入りますが、
討論の通告はあっておりませんので
討論なしと認めます。よって、
討論を終了し直ちに採決に入ります。
請第一号請願を採決します。
これは、県庁舎敷地内などへの分煙環境整備に関する請願書であります。
本請願についての委員長の報告は採択であります。
本請願に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
26 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 全員起立と認めます。よって、請第一号請願は採択することに決定いたしました。
お諮りいたします。
ただいま採択されました請第一号請願につきましては、知事に送付し、後日、その処理の経過及び結果の報告を求めることといたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
27 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
○ 意 見 書 案 提 出
28 ◎
議長(
藤木卓一郎君) ただいま
議長の手元に意見書案が四件提出されました。
これは、いずれも皆様のお手元に配付いたしておりますとおりのものでございます。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
29 意第一号
有明海
佐賀県海域西南部でのノリ大凶作に対する対策を求める意
見書(案)
有明海は、世界でもまれに見る特異な環境を有し、豊かな自然環境に恵まれており、希少生物を含め多種多様な魚介類が生息している。また、日本一のノリ養殖漁場を形成するなど、漁業者を始め
県民にとって豊穣の海であり、
佐賀県では十八年連続ノリ養殖日本一を達成している。
しかし一方で、有明海は内湾性海域であるため自然環境や人為的な影響を受けやすく、今漁期の有明海
佐賀県海域西南部では、プランクトンの異常増殖による赤潮が続き、さらに雨量が少なかったことで川の栄養分が海に流れ込まず、今漁期ノリ養殖については、シーズン最初の秋芽ノリから黄色く変色して満足に育たず、かつてないような大凶作となっている。
よって、同海域では、通常二月末まで続くノリの摘採が一月中旬に終了せざるを得なかった漁場もあり、さらにはこの数年間ノリ漁期中に赤潮が続いていることで、ノリが不作となり、貝類も不漁もしくは休漁が続き、漁獲量も年々減少しており、同海域の漁業者は廃業を検討せざるを得ない状況となっている。
このような状況のなか、
令和三年十二月に有明海
佐賀県海域西南部の漁業者が農林水産省に対してオンラインで被害状況を報告し、「有明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律」に基づく
支援を求めたところである。
今日のノリ不作の原因を早急に究明し、総合的な対策を講じるとともに関係漁業者への
支援策を実施する必要がある。
よって、国会及び政府におかれては、有明海が豊かで良好な漁場として恒久的に維持できるよう、次の事項について万全の措置を講じていただくよう強く要望する。
記
一、今漁期の有明海
佐賀県海域西南部でのノリ大凶作の事態を受け、「有
明海及び八代海等を再生するための特別措置に関する法律」第二十二
条の規定に基づき、赤潮等により著しく漁業被害を受けた漁業者の損
失補填等の救済措置を講じること。
また、漁業者の事業継続が可能となるような次年度の事業再建のた
めの
支援に努めること。
二、有明海
佐賀県海域西南部のノリ不作の原因究明とそのメカニズムを
解明し、漁業者が将来にわたり安定したノリ養殖業に従事できるよう
にすること。
右、
地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和四年三月 日
佐賀県議会
衆議院
議長 細 田 博 之 様
参議院
議長 山 東 昭 子 様
内閣総理大臣 岸 田 文 雄 様
農林水産大臣 金 子 原二郎 様
環境大臣 山 口 壮 様
右、意見書案を提出する。
令和四年三月十八日
提 出 者
留 守 茂 幸 石 井 秀 夫
武 藤 明 美 木 原 奉 文
稲 富 正 敏 中 倉 政 義
藤 木 卓一郎 石 倉 秀 郷
土 井 敏 行 大 場 芳 博
岡 口 重 文 原 田 寿 雄
徳 光 清 孝 宮 原 真 一
坂 口 祐 樹 藤 崎 輝 樹
向 門 慶 人 八 谷 克 幸
定 松 一 生 川 崎 常 博
江 口 善 紀 古 賀 陽 三
池 田 正 恭 野 田 勝 人
中 本 正 一 西久保 弘 克
木 村 雄 一 井 上 祐 輔
弘 川 貴 紀 冨 田 幸 樹
古 賀 和 浩 中 村 圭 一
一ノ瀬 裕 子 古 川 裕 紀
下 田 寛 田 中 秀 和
桃 崎 祐 介
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
30 意第二号
厚生労働省の年金額〇・四%引き下げ決定に反対する意見書(案)
本年一月二十一日、厚生労働省は、二〇二二年度の年金支給額を、名目手取り賃金変動率が
マイナスで、物価変動率を下回っているとして、昨年度から実施された「新年金改定ルール」により〇・四%引き下げると発表した。
オミクロン株による爆発的な感染拡大と医療崩壊の危機という厳しい現実の中で、苦難を強いられている多くの高齢者の生活実態を無視した岸田政権の年金減額決定に、断固抗議するものである。
厚生労働省が公表した物価変動率は
マイナス〇・二%、賃金変動率は
マイナス〇・四%であった。二〇一六年十二月に強行可決された「年金制度改革関連法」で、「賃金変動率が物価変動率を下回る場合は、賃金変動率に合わせて改定する」とした年金額改定の改悪ルールを昨年四月から実施しているために、賃金変動率に合わせて〇・四%減額したものである。
加えて、賃金・物価による改定率が
マイナスであるため、マクロ経済スライドによる「調整」という名の年金引き下げは実施せず、
マイナス〇・三%は翌年度以降に繰り越すことになった。(
マイナス〇・三%は、二〇二一年度のキャリーオーバー分
マイナス〇・一%+二〇二二年度のキャリーオーバー
マイナス〇・二%の合計である。)
これも「年金制度改革関連法」で導入され、すでに実施されている「未調整」分のキャリーオーバーで、実施可能な時は何年分でも繰り越し・合算して減額する際限のない年金引き下げのルールが敷かれている。
医療・介護の保険料・消費税率が上がり続け、最近の灯油の高騰、食料品の価格上昇、反対意見も多い後期高齢者の医療費の負担増など、高齢者の生活は厳しさをより増している。
コロナ禍の下、高齢者に厳しい生活を強いることは許されることではない。年金引き下げの決定を撤回するとともに、高齢者が安心して暮らせる年金制度の構築を強く求めるものである。
右、
地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和四年三月 日
佐賀県議会
衆議院
議長 細 田 博 之 様
参議院
議長 山 東 昭 子 様
内閣総理大臣 岸 田 文 雄 様
厚生労働大臣 後 藤 茂 之 様
右、意見書案を提出する。
令和四年三月十八日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
31 意第三号
補聴器購入への国補助を求める意見書(案)
難聴者、中途失聴者は聞こえが不自由であるため、社会参加に消極的になると言われており、三十デシベルを超えたら補聴器が必要になるとも言われている。うつ病や認知症予防のためにも補聴器の早期装用は必要である。
しかし補聴器が高価で買えないとして、購入を諦めることもあり、そうなるとさらに家に引きこもりがちになりやすいと、心配されている。
全国的には補聴器購入に際し、自治体が購入費の助成を行なっているところも増えてきている。
国として、高齢者や難聴児者の社会参加のためにも補聴器購入への自治体の努力を
支援し、購入費補助制度の創設をしていただくことを求めるものである。
右、
地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和四年三月 日
佐賀県議会
衆議院
議長 細 田 博 之 様
参議院
議長 山 東 昭 子 様
内閣総理大臣 岸 田 文 雄 様
厚生労働大臣 後 藤 茂 之 様
右、意見書案を提出する。
令和四年三月十八日
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
32 意第四号
後期高齢者の医療費窓口負担割合の
見直し中止を求める意見書
(案)
二〇二一年六月四日の参議院本会議で、一定の所得がある後期高齢者の医療費窓口負担割合を二割に引き上げる「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を
改正する法律」が可決された。この法律が施行されると、二〇二二年十月から課税所得が二十八万円以上かつ年収二百万円以上の人、三百七十万人(後期高齢者医療制度加入者の約二〇%)が二割負担となる。
国会審議の中で、1)二割負担導入による現役世代の負担軽減効果はわずか月額約三十円であること、2)
コロナ禍の今、精神的にも経済的にも疲弊している中での高齢者への負担増は受診控えを招くことが、各種調査でも明らかになっているにもかかわらず、政府は、「健康悪化には結びつかない」としていること、3)国会審議を経ずに二割負担の対象者を政令によって広げることができること、等々多くの問題点が明らかになった。
コロナ禍でただでさえ高齢者の受診費が増え続けている中、必要な医療が受けられなくなることを前提にした負担増は、高齢者のいのち・健康・人権の侵害である。応能負担を窓口一部負担に求めるのではなく、富裕層や大企業に求めるべきである。強制加入の社会保険では、必要な給付は、保険料だけでなく、公的負担と事業主負担で保証すべきである。先進国では、医療費の窓口負担は無料が当たり前になっている。
後期高齢者医療における医療費窓口負担割合の
見直しは、高齢者の
暮らしといのち、健康、人権を守るうえで大きな影響を及ぼす。よって、後期高齢者医療における窓口負担の
見直しは中止するべきである。
右、
地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。
令和四年三月 日
佐賀県議会
衆議院
議長 細 田 博 之 様
参議院
議長 山 東 昭 子 様
内閣総理大臣 岸 田 文 雄 様
厚生労働大臣 後 藤 茂 之 様
右、意見書案を提出する。
令和四年三月十八日
提 出 者
武 藤 明 美 井 上 祐 輔
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
○ 意 見 書 案 上 程
33 ◎
議長(
藤木卓一郎君) お諮りいたします。
意第一号意見書案から意第四号意見書案まで、以上四件の意見書案を本日の日程に追加して議題といたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
34 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、以上四件の意見書案を本日の日程に追加して議題といたします。
お諮りいたします。
意第一号意見書案につきましては、
議員全員の提出によるもので、内容も判明いたしておりますので、
提出者の説明及び
委員会付託を省略いたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
35 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
これより意第一号意見書案について
討論に入りますが、
討論の通告はあっておりませんので、
討論なしと認めます。よって、
討論を終了し直ちに採決に入ります。
○ 採 決
36 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 意第一号意見書案を採決します。
これは、有明海
佐賀県海域西南部でのノリ大凶作に対する対策を求める意見書案であります。
本意見書案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
37 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 全員起立と認めます。よって、意第一号意見書案は可決されました。
○ 提 出 者 説 明
38 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 次に、意第二号意見書案及び意第三号意見書案につきまして、
提出者の説明を求めます。
39 ◎井上祐輔君(
拍手)登壇=皆さんおはようございます。
日本共産党の井上祐輔です。
提出者を代表し、二件の意見書について一括して
提出者の説明を行います。
まず、意第二号「厚生労働省の年金額〇・四%引き下げ決定に反対する意見書(案)」についてです。
厚生労働省は、本年一月二十一日、二〇二二年度の公的年金額を改定し、二十一年度から〇・四%引き下げると発表しました。
コロナ禍の中、引下げは二年連続です。この十年間で見れば、安倍、菅、岸田首相の下で公的年金額は実質六・七%も削減される事態になります。食品や電気代など物価が急上昇し、ガソリン代なども値上がりが続いています。このような中での年金額の削減は、年金が大きな収入源である多くの高齢者にとって生活の悪化に拍車をかけることは容易に想像できるのではないでしょうか。年金削減を中止し、高齢者が安心して暮らせる年金制度の構築を、この声が上がっています。
これまで政府は、年金額を実質削減し続ける制度改悪と運用を推進しています。
コロナ禍、物価上昇、この状況下で政府は新たに年金受給者へ一律五千円の給付をと言い出しましたが、これもたった一度きりです。参議院
選挙前のばらまき政策と批判されています。そうであるならば、年金の引下げを行うのでなく、年金引下げの中止こそ今求められているのではないかと思います。
この意見書案は、年金の引下げは中止を、このことを国に対して求めるものであり、
議員の皆さんの賛同を心から呼びかけるものです。
次に、意第三号「補聴器購入への国補助を求める意見書(案)」についてです。
佐賀県では、「
佐賀県手話言語と聞こえの共生社会づくり
条例」を制定し、私自身も
条例制定後のパレードに参加をしたり、生まれつき聞こえに障害を持つ母親の声をこの議場でも取り上げてまいりました。
現在、補聴器の購入に際して、県でも身体障害者手帳の交付対象とならない軽度、中度の難聴児に対する言語の習得や、教育等における健全な発達
支援を目的とした購入費の助成が拡充をされ取組が進んでいます。
一方、高齢者については、年を重ねるごとに聞こえづらくなる加齢性難聴が大きな問題となっています。
難聴の有病率を年代別に見ると、六十五歳を過ぎた段階で男性で四割、女性で三割と急激に増加をし、八十歳以上では八割に達すると言われています。そのことによってコミュニケーションの低下や日常生活でも社会参加が乏しくなり、うつ病や認知症の危険因子になることも指摘をされています。国が公的助成を行わない中で、その必要性を認識した自治体独自の取組も広がりつつあります。
国は、高齢者の活躍と、旗振りはしますが、それ以前に多くの方が悩みとして持つ加齢性難聴への対応、補聴器購入について障害者施策の枠ではなく、医療の観点から購入費助成を考える必要があるのではないでしょうか。
この意見書は、国として、高齢者や難聴児・者の社会参加のためにも、補聴器購入の自治体の努力を
支援し、購入費補助制度の創設を求めるものであり、皆さんの賛同をお願いいたします。
以上二件の意見書について
提出者の説明を終わります。(
拍手)
40 ◎
議長(
藤木卓一郎君) これより意第二号意見書案及び意第三号意見書案について質疑に入りますが、質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
41 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 質疑なしと認めます。よって、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。
意第二号意見書案及び意第三号意見書案につきましては、
委員会付託を省略いたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
42 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、意第二号意見書案及び意第三号意見書案につきましては、
委員会付託を省略することに決定いたしました。
これより意第二号意見書案及び意第三号意見書案について
討論に入りますが、
討論の通告はあっておりませんので、
討論なしと認めます。よって、
討論を終了し直ちに採決に入ります。
○ 採 決
43 ◎
議長(
藤木卓一郎君) まず、意第二号意見書案を採決します。
これは、厚生労働省の年金額〇・四%引き下げ決定に反対する意見書案であります。
本意見書案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
44 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者少数と認めます。よって、意第二号意見書案は否決されました。
次に、意第三号意見書案を採決します。
これは、補聴器購入への国補助を求める意見書案であります。
本意見書案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
45 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者少数と認めます。よって、意第三号意見書案は否決されました。
お諮りいたします。
意第四号意見書案につきましては、
提出者の説明を省略いたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
46 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、意第四号意見書案につきましては、
提出者の説明を省略することに決定いたしました。
これより意第四号意見書案について質疑に入りますが、質疑はございませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
47 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 質疑なしと認めます。よって、質疑を終了いたします。
お諮りいたします。
意第四号意見書案につきましては、
委員会付託を省略いたしたいと思いますが、これに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
48 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、意第四号意見書案につきましては、
委員会付託を省略することに決定いたしました。
これより意第四号意見書案について
討論に入りますが、
討論の通告はあっておりませんので、
討論なしと認めます。よって、
討論を終了し直ちに採決に入ります。
意第四号意見書案を採決します。
これは、後期高齢者の医療費窓口負担割合
見直し中止を求める意見書案であります。
本意見書案に賛成の方の起立を求めます。
〔
賛成者起立〕
49 ◎
議長(
藤木卓一郎君)
起立者少数と認めます。よって、意第四号意見書案は否決されました。
○ 継 続 審 査
50 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 次に、会議規則第七十条の規定によりまして、お手元に配付いたしております申出書のとおり、各委員長から
議長宛て、それぞれ閉会中の継続審査申出がありました。
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令和四年三月九日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
総務常任委員長 岡 口 重 文 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 ・財政確立について
・政策の企画・調整について
・危機管理・報道行政について
・総務行政一般事項について
・警察行政について
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月九日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
文教厚生常任委員長 古 賀 陽 三 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 ・
県民環境行政について
・健康福祉行政について
・男女参画・子育て行政について
・教育の振興について
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月九日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
農林水産商工常任委員長 川 崎 常 博 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 ・産業労働行政について
・農林水産行政について
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月九日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
地域交流・県土整備常任委員長 向 門 慶 人 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 ・地域交流行政について
・文化・スポーツ交流行政について
・県土整備行政について
・災害対策について
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月十八日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
議会運営委員長 宮 原 真 一 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 ・
議会の運営に関する件
・
議会の会議規則、委員会に関する
条例等に関する件
・
議長の諮問に関する件
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月十四日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
新型コロナウイルス感染症対策等特別委員長 中 倉 政 義 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 新型コロナウイルス感染症、及びワクチン接種等の諸対策並
びにその影響による経済対策等の調査に関する件
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
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令和四年三月十五日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
佐賀空港・有明海問題対策等特別委員長 土 井 敏 行 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 自衛隊による
佐賀空港使用等、及び有明海の海洋環境の保全
等に関する諸問題の調査に関する件
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
令和四年三月十六日
佐賀県議会議長 藤 木 卓一郎 様
新幹線問題対策等特別委員長 木 原 奉 文 印
閉 会 中 継 続 審 査 申 出 書
本委員会は、審査中の事件について左記により閉会中もなお継続審査を要するものと決定したから会議規則第七十条の規定により申し出ます。
記
一、事件 九州新幹線、新幹線停車駅周辺整備、及び並行在来線、在来
線に関する諸問題の調査に関する件
二、理由 内容及びその重大性よりしてなお審査検討を要するため
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
51 ◎
議長(
藤木卓一郎君) お諮りいたします。
各委員長からの申出のとおり、閉会中の継続審査に付することに御
異議ございませんか。
〔「
異議なし」と呼ぶ者あり〕
52 ◎
議長(
藤木卓一郎君) 御
異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
以上をもちまして、今期定例
県議会の全日程を終了いたしました。
ただいままでに議決されました各
議案について、数字または字句等に誤りがありました場合は、会議規則第四十二条の規定によりまして、適宜
議長の手元において訂正することに御承認を願っておきます。
○ 閉 会
53 ◎
議長(
藤木卓一郎君) これをもちまして、
令和四年二月定例
県議会を閉会いたします。お疲れさまでございました。
午前十一時四十一分 閉会
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