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  1. 滋賀県議会 2019-05-24
    令和 元年 5月24日環境・農水常任委員会−05月24日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    令和 元年 5月24日環境・農水常任委員会−05月24日-01号令和 元年 5月24日環境・農水常任委員会              環境・農水常任委員会 会議要録                                開会 13時07分 1 開催日時      令和元年5月24日(金)                                閉会 16時33分                         (休憩 14時58分〜15時13分) 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    角田委員長、加藤副委員長             井狩委員、杉本委員、駒井委員、中村委員、             周防委員、奥村委員、成田委員 4 出席した説明員   石河琵琶湖環境部長西川農政水産部長および関係職員 5 事務局職員     林主査、茂森主任主事 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  13時07分 《琵琶湖環境部所管分》 1 令和元年度琵琶湖環境部の主要施策について (1)当局説明  石河琵琶湖環境部長高木琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆中村才次郎 委員  9ページの国立環境研究所連携推進事業について、国立環境研究所琵琶湖分室が出来て、もう2年余りたつと思うのですけれども、琵琶湖環境科学研究センターと連携をして、どのような成果が上がっているのか、具体的に余り知られていないと思うのです。啓発をどうしていかれるのかお聞かせください。  それから、41ページのニホンジカ効果的捕獲促進事業の説明の中で、先進的な捕獲という言葉を使われましたが、先進的な捕獲について具体的に教えてください。 ◎中村 環境政策課長  国立環境研究所琵琶湖分室につきましては、大きく2つあります。1つは共同研究という形で、新たな水質管理の手法や、水草の適正管理、在来魚介類にぎわい回復に資する研究等を実施すること、もう一つは、研究成果等水環境ビジネス琵琶湖漁業の活性化、そして琵琶湖の保全・再生につなげて、産学官金の連携につなげていくというこの2つがあります。  現在、研究をしておりますので、1つは生態系に配慮したTOC、配慮した水質管理手法、これは現在進行中ですので、最終的にはTOCを、水質をはかる1つの指標としてもっていければと考えております。  そして水草の適正管理も、どういう状況が一番適正なのか、さらに、在来魚介類の回復に関する共同研究で、どういった水質が望ましいのかを基礎研究レベルでしているのですけれども、具体的にその研究がどういう形でつながっていくのかということにつきましては、水環境ビジネス推進フォーラムの中で、研究技術部会を設けています。この中で、例えば琵琶湖漁業の振興につながる技術開発としてウルトラファインバブルという、酸素を泡の状態にして、長距離でも魚を運べるような状況にして、琵琶湖漁業の振興につなげていくという具体の出口を今、考えているところです。  もう一つは、アジア向けの技術開発として、微生物等を用いた排水処理で、立命館大学の先生と共同研究をしており、具体的には、ベトナムに技術を輸出できないかという研究等を進めているところです。 ◎北川 自然環境保全課鳥獣対策室長  もう1点のニホンジカ効果的捕獲促進事業の内容について、お答えします。  今年度、幾つか新しい手法を試みようと考えております。  まず1つ目は、首くくりわなといったもので、通常、くくりわなというと、足をつかまえるようなものですけれども、木にバケツをつるして、その中に餌を入れます。鹿がバケツの中の餌を食べたところを、首を固定するようなくくりわなです。これは通常のくくりわなと違って、雄鹿は角がありますので、バケツの中の餌が食べにくいことから、雌鹿を優先的に捕獲できる手法ですので、捕獲数の増加というよりは、ニホンジカをこれ以上増加させない、少し頭数を押さえたいという思いで試す手法です。  もう1点は、ICTを使った箱わなです。箱わなはおりのような状態のものです。中に入って餌を食べると入り口が閉まって、捕獲できるものですけれども、カメラを設置して、鹿が入った状況を遠くで確認しながら、捕獲をする、しないを判断します。例えば、1頭のときにはやめて、2頭、3頭入ってきたところをまとめて捕獲するとか、おりの見回りの経費を削減する効果が考えられます。  もう1点は、足をくくる、くくりわなですけれども、通常は、鹿が通るようなところにわなを仕掛けるのですけれども、逆に、餌をまきながらおびき寄せて、くくりわなで捕まえるといった手法です。通常、けもの道や鹿の行動がよくわかっている、経験がある方でないとなかなかくくりわなはできないのですけれども、餌づけをすることで、経験が浅い方でも取り組める内容になっています。特に和歌山県の国有林で成果が上がっているとお伺いしましたので、滋賀県でも試してみて、もし効果があれば導入していきたいと考えています。  現在、この3点を試してみることを考えております。 ◆中村才次郎 委員  わなのことはよくわかりました。  国立環境研究所琵琶湖分室の研究ですけれども、その研究成果は県民の皆様にもっとわかってもらえるように、どういう発信の方法を考えておられるのですか。 ◎中村 環境政策課長  具体的にはホームページ等での発信です。それから、琵琶湖環境科学研究センターとの共同研究の中でセミナー等がありまして、その中で研究成果等を発信していきます。さらには、先ほど申し上げました、水ビジネス推進フォーラムの中でフォーラムを開催していまして、共同研究から技術開発につなげるという部分についての発信を行っています。もう少し県民の皆さんの目に触れるようにということですので、発信の仕方等をさらに工夫をしてまいりたいと思っています。 ◆中村才次郎 委員  その水ビジネスは大分進んでいるのですか。利益が上がっているという部分はどうなのでしょうか。 ◎中村 環境政策課長  例えば具体的な技術開発ですと、先ほど申し上げました、ウルトラファインバブルが実用化の一つとして見えてきているかと思っています。これが具体に、実用化、それからビジネスになりますと、これからもう一踏ん張りしていかないといけない状況だと思っています。 ◆駒井千代 委員  確認も含めて2点お願いします。  1点目ですけれども、毎年開催されるマザーレイクフォーラムの中で、マザーレイクフォーラムに携わる人のネットワークがあると思うのですけれども、もう一つ昨年度の後半に、琵琶湖サポーターズ・ネットワークをつくられて、2つの関係性を、どうされているのか確認させてください。  もう1点は、プラスチックごみの件について、琵琶湖に流れる研究事業は今年度進めていただくのですけれども、海外へのプラスチックごみの廃棄、販売が制限される中で、一般ごみは市町の管轄ですが、県内で、プラスチックごみがそれぞれの市によって、どのように処理されているのですか。産業廃棄物としてのプラスチックはどのようになっているのですか。その前段を受けて、循環社会推進課の管轄かもしれませんが、その辺も含めて滋賀県としてのビジョンが今後必要になってくると思うのですけれども、その点についての見解をお伺いしたいと思います。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  琵琶湖サポーターズ・ネットワークにつきましては、いわゆる琵琶湖保全再生計画の中で生かすことと守ることの好循環ということで、従来、マザーレイクフォーラムがどちらかというと県民の皆さん、NPOを含めて進めてきた中で、企業の皆さんに呼びかけると同時に企業活動の中で、もう少しNPOの皆さんや、県民の皆さんとつながりたいという御意見がありましたので、マッチングという面で、NPOの活動だけでは、なかなかつながり切れない、あるいは企業の側から見てもどのNPOとつながったらいいのかよくわからないという部分もあるということです。滋賀県として琵琶湖保全再生課であずかっておりますけれども、行政が間に入ってつなぐことで、双方にとって信頼性のある形でマッチングが進んでいくと考えております。改めて申し上げますと、企業の皆さんとNPOをつなぐという観点からの新たなサポーターズ・ネットワークを進めておりますので、マザーレイクフォーラムと参加されている方が重なる部分もありますけれども、うまくマッチングしていくことを念頭に置いてつくったものですので、双方が相乗作用によって活性化していくように、これからも進めてまいりたいと考えております。 ◎三橋 循環社会推進課長  プラスチックごみの関係ですけれども、まず、事業系のプラスチックごみにつきましては産業廃棄物になります。一般の家庭から出るものについては一般廃棄物として、市町は総括的にやっています。そのうち、産業廃棄物は委員がおっしゃるとおり、今、中国等の輸入規制により、国内的には幾分保管量がふえているとか、処分の逼迫状況があると言われております。  ただ、県内につきましては我々が聞いている範囲では、産業廃棄物に関して大きな動きはないのですけれども、全国的にはそういう状況ですので、引き続き、その状況を受けて対応をしてまいります。また、一般廃棄物の家庭系のごみにつきましては、容器包装リサイクル法に基づき、分別をしっかりとして、汚れたものは汚れを落として、きれいな容器包装のプラスチックごみは、容器包装リサイクル法の枠組みに基づいて、リサイクルを進める仕組みになっておりますので、市町ともども、引き続き対応していきたいと思っております。  いずれにしても3R、要はプラスチックごみは、つくる段階で、できるだけ少なくしていただき、つくったものは繰り返し使っていただく、やむなく、繰り返し使っていただいた後、残るものは適正にリサイクルして、3Rを進めることにより、プラスチックごみ全体の総量を減らす形で、県としてはいろいろな部分でかかわっていき、廃プラスチックは、できるだけ少なくなるように対応していきたいと思っております。 ◆駒井千代 委員  最初のメンバーの件ですけれども、要は、サポーターズ・ネットワークは企業が今、環境の課題に対して企業としてどのようにビジネスチャンスとして捉えていくかという、SDGsの経済と社会との循環の中で、きちんとした事業として回っていく形にしていきたいというニーズに応えている関係でよろしいですか。  マザーレイクフォーラムの企業のコーナーで検討することは、これまでもされていたと思うのですけれども、どちらかというと、その取り組みに対しての発表が情報共有する場で、さらにサポーターズ・ネットワークがコアな部分ということでよろしいですか。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  駒井委員がおっしゃったような視点ももちろんありますし、マザーレイクフォーラムに参加いただいたこともあるかと思いますが、企業は一つの組織体ですので、どちらかというと個人というかNPOで、それぞれができることをコミットメントする場ですので、企業が参加いただくことで、その企業の組織に呼びかければ、今おっしゃったように、企業の本来業務としてのビジネスにつながる部分と、例えば従業員の皆さんや家族であるとか、企業がお持ちの組織の力を生かして、さらに幅広く琵琶湖保全の取り組みに対して、お力をいただけるのではないかということで、どちらも思いは同じですけれども、企業、あるいは大学でも組織の力を生かした上で、より多くの方に琵琶湖のサポーターになっていただきたいという趣旨です。 ◆駒井千代 委員  わかりました。  もう一つのプラスチックごみの件ですけれども、きれいにリユースすることが、まずは大事なことですが、リサイクルに当たっては、水できれいに浄化するのに負荷が強い場合は一般廃棄物として、燃焼に回っているものもあります。物によっては、かなり汚れていますので、そういった意味も含めて、今、プラスチック製品そのものをどうするのかという議論がある中で全体の状況をきめ細かに、産業廃棄物も含めて状況をもう少し見ていただきたいと思いますので、最後は意見で申し上げさせていただきます。 ◆成田政隆 委員  関連で少しお伺いしたいのですが、関西広域連合ではマイボトル運動という形でされていると思うのですけれども、マイバッグマイボトルによるレジ袋やペットボトル等の削減に向けて、県としてどれぐらい取り組みを進めておられるのかをお伺いしたいのと、散在性ごみの中でプラスチックの割合が一体どれぐらいあるか把握されているのか、2点お伺いしたいと思います。 ◎三橋 循環社会推進課長  まず、2点目を先に答えたいと思いますけれども、散在性のごみについて、平成26年度に琵琶湖岸で調べたところ、99%が木や竹でした。残り1%のうちの約3分の1がプラスチックごみでした。プラスチックは見た目はもう少し目立つかもしれませんけれども、重量ベースですので、こういった状況です。  それから、1点目のマイボトルマイバッグ、それから、県が進めておりますレジ袋の削減、これは事業者と県民団体と行政が協定を結び、レジ袋の削減に取り組んでいただいております。お店では配布を辞退いただく取り組み、あるいは、そこまで至りませんけれども、啓発や呼びかけをしますという取り組みを平成25年度から進めており、全国的にも先進的な取り組みかと思っております。これをやったからどれだけ削減できたかということは、なかなか難しいのですけれども、関西広域連合で進めていますマイバッグマイボトル運動も含めて、象徴的な取り組みとして進めておりまして、今後もより一層進めていきたいと思っております。 ◆成田政隆 委員  散在性ごみの関係は、木くず等は自然発生的な部分もたくさんあると思うので、実際に今、琵琶湖岸で発生するごみ自体は、滋賀県内で発生されているものでもありますので、ポイ捨て等を禁止する普及啓発をもっと促進していかなければなりませんし、マイクロプラスチックの問題も散在性ごみから出てくるものも多数あると思います。やはり根源を断ち切るための取り組みをさらに進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  マイボトルマイバッグ等もあるのですけれども、今、セブン−イレブンではペットボトルリサイクルするとnanacoポイントがたまるという取り組みを一部進めておられます。セブン−イレブンと包括的連携協定もされていますので、滋賀県でもっと促進していただきたいと思います。  それから、現在、スーパー各店舗では、レジ袋を有料販売されているのですけれども、ドラッグストアやコンビニなどへ、さらに一歩前へ進めるべき取り組みを県として率先していただいてこそ、取り組みが進んでいくと思いますので、ぜひともそういった取り組みも全体的にやりながら、散在性の部分も含めてプラスチックごみの軽減に向けて、取り組みを進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◎三橋 循環社会推進課長  セブン−イレブンにつきましては現在、包括的連携協定で申しますと、啓発までいかずに、呼びかけにとどまっている状況があります。県は政府提案でも、全国ネットでされている部分については、ぜひ国から、本部に投げかけていただきたいという投げかけもいたしておりますし、昨今の国際的な海洋ごみの問題は国内でも大変大きく報道されておりますので、こういった社会の状況変化を踏まえて県としてもそれを追い風として取り組みを強めていきたいと思っております。 ◆奥村芳正 委員  琵琶湖保全再生法が制定されて久しいのですが、今年度、国に対して、琵琶湖の保全に対してどのような働きかけ、要望を重点的に行うのか、お聞かせください。  その中で、昨今問題になっておりますマイクロプラスチック対策等について、我々も一般質問で、県民や事業者に対する規制をかけてはどうかということまでも提案を含めてさせていただきました。今後、呼びかけるという部分で、それでよいのか、もっと力強い発信の仕方があるのではないかと思うのですが、いかがですか。  それから、22ページの災害廃棄物処理体制強化事業ですけれども、昨年の台風21号等でも数多くのビニールハウス群が倒壊して、ビニールハウスをお持ちの農家の方から、破れたビニールをどのように処理したらいいかと聞かれました。  幸いにも市で、一定のところに集積して、市で処分しましょうという回答もいただいて取り組ませていただいたのですが、今後、災害廃棄物の中の位置づけとして、どのようなものを考えておられて、市町との連携の中で取り組んでいく考えがあるのか、教えてください。  次に、28ページの下水道の不明水対策ですが、取り組んでいただいて久しいのですけれども、今年度、発生源対策が不可欠ということで、モデル工事による技術展開を行うとあるのですが、それは具体的にどういう内容で取り組まれるのか、教えてください。  そして、36ページの全国植樹祭は、数年後に迫っていますけれども、これに対する取り組みは、十分理解させていただいているのですが、やはり県民総ぐるみとうたっている以上、県民の皆さんをいかに巻き込んでいくのですか。  あるいは、地元だけで終わるのではなく、この事業を子供からお年寄りまで、いろいろな分野で理解していただいて、歓迎してこれからの森林政策につなげていかないといけないことを考えますと、いかに取り組みをお考えか、教えてください。  最後に、「やまの健康」推進事業、我々も具体的な取り組みを期待しながら認めさせていただいています。放置林や耕作放棄地の顕在化等に対して、一体的に取り組む構想という言葉はわかるのですけれども、具体的に、どこの地域に当てはめてやっていこうと考えておられるのか教えてください。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  最初に、琵琶湖保全再生に関する国への要望ですが、去る21日、22日にも知事、副知事以下、国に要望してまいりました。基本的に従来要望してまいりました項目は、琵琶湖保全再生計画に基づく事業全体が国においても進められていくように、さらには、琵琶湖保全再生推進協議会という大臣レベルの協議会がありますので、そういった場を開催していただき、国の施策を進めていくようにというものです。具体には、水草や、侵略的外来生物等に対する財政的な支援、「やまの健康」の面も含めて林野庁、あるいは水産庁も含めて、さまざまな省庁に要望を進めているところです。  次のプラスチックごみの対策とも関連しますけれども、国に対してもプラスチックの対策について、先ほども全国的なチェーン店の本部に対するレジ袋等の削減に対して要望をしておりますが、合わせて環境省に対しては、プラスチックごみ、あるいはマイクロプラスチックについては、環境への影響、生態系への影響、人体への影響もわかっていない部分がありますので、どこまで施策を進めていくのかという判断をするに当たり、知見を十分に積み上げていただき、環境リスクを評価していただけるように要望しています。  同時に、滋賀県はどうするのかということは、奥村委員から、以前より御指摘をいただいているところですけれども、従来の取り組みを進めていくと同時に、先ほど循環社会推進課長からマザーレイクフォーラムサポーターズ・ネットワークによる協定に基づく取り組みを申し上げましたが、従来の滋賀県らしい、自主的で前向きな取り組みをいかに進めていくのかということを一歩進めてまいります。あわせて規制につきましては先ほどありましたように、どこまで制約できるのか、その見きわめのためにも知見を積み上げていく必要があると考えておりまして、これらを総合的に判断しながら、具体の対策につなげてまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いしたいと思います。 ◎三橋 循環社会推進課長  2点目の災害廃棄物の関係ですけれども、まず、草津市の農業用ビニールハウスの件につきましては、災害の場合、通常、農業関係の災害対策とか、農業共済関係での対応になるのですけれども、今回の例に出していただいた件は、ビニールハウスが倒壊して散乱していることによって生活環境に支障があるということで、市町が処理される場合には、国で災害廃棄物対象の補助金があり、それによって対応されたところです。私どもは、以降もこの補助金を使い、生活環境に支障が生じた場合に市町の実施される対応につきまして、国との調整等をやっていきたいと思っております。  あと、災害廃棄物対策の前半につきましては、県では平成29年度に、災害廃棄物の処理計画をつくりまして、以降、市町におかれましても、市町単位の処理計画が必要ですので、その策定に向けて情報提供や検証もやっております。  それから、昨年度から市町職員や処理事業者団体等も入っていただいて、県ともども災害廃棄物処理の訓練を始めております。実際に災害が起こった際の想定に基づき、体制の構築や、連絡体制の実際の動き方について訓練をしており、今年度も含めて続けていきたいと思っております。  災害廃棄物に関して、市町では仮置き場が大きな課題ですので、場所の候補を選定いただくわけですけれども、国の土地、あるいは県の土地につきましても、協力できるところは協力していきたいということで、県の災害廃棄物処理体制の充実、強化に努めていきますとともに、実際、事が起こった場合については補助金も含めて、国との調整もやりながら進めていきたいと思っております。 ◎田本 下水道課長  下水道の不明水対策についてお尋ねをいただきました。  委員御指摘のとおり、不明水は、平成25年、平成29年の台風で大きな下水被害がありまして、その後、この問題がクローズアップされてきました。  この不明水対策におきましては、幾つか課題があると認識しております。  1つは、滋賀県は、下水のエリアが大変広いので、流域下水道に接続いただいている流域関連の公共下水道の管理者、いわゆる市町の皆様としっかりと連携しなければいけない中で、問題がクローズアップされてきたのは比較的近年ですので、なかなかノウハウも限られているところが大きな課題だと思っております。  もう一つ、今申し上げましたように、エリアが大変広いので、いかに効率的に、問題の大きなところから優先的に進められるかということが課題としてあると考えております。  そういった中で今回、新しく事業として立ち上げた、不明水の対策事業におきましては2カ年を予定しています。まず今年度ですが、県で効率的なエリアの絞り込みについての調査を行いたいと考えております。  その中で、不明水がたくさん入ってきているのではないかという、モデル的な箇所を数カ所、選定したいと考えております。  2年目になる来年度ですが、幾つか選んだモデル地区において、実際に県が不明水の対策工事を行います。例えば、原因が誤接続であれば、その誤接続を解消するような工事を、老朽化した施設が原因であれば、老朽化した施設の工事を実際に行い、得られた調査の成果、工事の成果を市町の皆様に、最終的には水平展開することで、市町の皆様との連携の中でその対策を効果的に進めていければと考えているところです。 ◎池田 全国植樹祭推進室長  全国植樹祭について質問いただきました。  まず、全国植樹祭ですけれども、式典会場のみならず、地理的に広く展開したいと思っております。また、時間的にも一過性のみならず、2年前の今から事業を展開して、県民総ぐるみで進めていきたいと思っております。  具体的には、当日ですけれども、式典行事をリアルタイムに共有できる大型ビジョン等を用いたサテライト会場を設置したり、準備段階として、19市町の協力を得ながら、県内各地で植樹イベントなどを開催したいと思っております。県民の誰もが植樹祭に参加できるような機会をつくっていきたいと思っております。  また、植樹祭で使用する苗木ですけれども、県内の企業、また、団体の方などに育ててもらう苗木のホームステイや、小学校へのスクールステイに取り組んでいきたいと思っております。
     会場や沿道に花を飾る木製プランターをつくるのですけれども、こういったプランターケースの作成などを子供たちに取り組んでもらい、準備段階からかかわっていただけるように思っております。  また、琵琶湖と密接な関係を持つ森林ですので、下流府県の子供たちにも参加していただこうと思っております。具体的には、子ども水源の森サミットを開催しまして、下流圏域のPRなどをして、琵琶湖とその水源となる森林を上下流連携で守り育てるという機運を醸成したいと思っております。 ◎廣瀬 森林政策課長  ただいまの池田室長の答弁にプラスして、19市町によるビワイチ・リレー植樹や、緑の少年団や林業研究グループの育成もあわせて行います。  また、後程、詳細説明をいたします、伐る!から始める「びわこ令和の森づくり」プロジェクトをあわせてやることにより、県民総ぐるみによる協働の森づくりの啓発事業を進めてまいりたいと思っております。  もう1点、御質問いただきました「やまの健康」の推進は、どこの地域でやるのかということです。  県下広く、あまねくやるのは大変難しい状況ですので、モデル地域を設定して、そのモデル地域での取り組みを支援していきたいと思っております。モデル地域の数は、今年度2地域を募集します。そして、来年度3地域を募集しますが、まず、モデル地域の中には山村振興法で言う振興山村地域はもとより、広く中山間地域を核にします。そして、この中山間地域の中で目指すところの経済的な循環は小さなものですので、ぜひとも都市部を連携するような形で、このモデル地域の中に組み入れていただく提案をしていただいて、県は支援して進めていきたいと考えております。 ◆奥村芳正 委員  マイクロプラスチックは、いろいろなデータがそろっていないとか、詳細がまだわかり切っていないと答弁いただいているところですけれども、やはりこの時期に我々が先陣を切って取り組む、琵琶湖に対して規制をかけていく、これは県民だけでなく事業者に対しても、大きなPRをして、率先してやっていくのだということを、条例制定も待ったなしで取り組むべきだと思っています。これは、粉石けん運動で琵琶湖の環境保全に努めた滋賀県、琵琶湖を抱えている滋賀県では、やはり最重点でスピード感を持って取り組んでいただけたらと思いますので、改めて要望をさせていただきたいと思います。  また、不明水対策について、効果的な絞り込み手法を検討するのではなく、もしわかっているのであれば、決め打ちで率先して取り組んでいかないといけないと思います。調査するだけして決め打ちするのではなくて、不明水は確実に発生しているわけですから、積極的に取り組んでいただけたらと思います。具体は、私にはわかりませんけれども、しっかりと取り組みを強化していただきたいと思っております。  そして、全国植樹祭も近づいてまいりました。今の答弁で私も、19市町と一緒にリレー方式で植樹もしていこう、子供たちにも花を植える作業も手伝っていただきながらやっていこうという取り組みは十分理解します。その後に控えております国民スポーツ大会に向けても、そのプランターを生かして、花いっぱい運動につなげていけるように、植樹祭を契機に、県民総ぐるみでやったのだということを、全国から訪れる方にもPRできるような体制も、あわせ持って取り組んでいただきたいという思いで今伺ったところです。引き続き積極的にスピード感を持って、各部署で取り組んでいただけたらと思います。 ◆周防清二 委員  39ページの侵略的外来水生植物戦略的防除推進事業ですけれども、今後2年で管理可能という説明がありましたが、管理可能とはどういう意味を指しているのか、少し教えてください。  ニホンザルも含めて鳥獣害の防止を担われる射撃、猟師の育成について、どこにも書いていないので、どういう状況か、2点お伺いできればと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  まず1点目の侵略的外来水生植物対策です。  オオバナミズキンバイ対策につきましては、今、基本的には琵琶湖の水面に張り出している群落を、水草刈り取り船等を使って機械の力で駆除して、駆除した後、残っていますと再生しますので、巡回監視をする中で、再生してきたら、その都度取ることで徐々に面積を減らしてきております。  管理可能な状態といいますのは、年度当初から、そういった水草刈り取り船を使った大規模な機械駆除が不要な状況で、基本的には琵琶湖全体を巡回監視と、見回りをする中で、植物による影響が十分に抑えられている状態に持っていきたい、そういった状態を管理可能な状態と言っておりまして、今後2年程度で達成したいと考えております。  そして、2点目の獣害対策の担い手の育成ですけれども、主に県内の獣害対策につきましては、県の猟友会の会員の皆様に熱心に取り組んでいただいております。その中でも、猟友会の会員も高齢化が進んでおり、今までもやってきておりますけれども、例えば、射撃技能の訓練があります。これは、射撃場に行かれて、打つ訓練をされるのですけれども、そういったことへの補助や、最近少しずつ若い狩猟者の方がふえてきているのですが、技術の継承をしていかないと、若い人が育っていかないということで、銃の射撃技能や、わなの捕獲技能を若い人に伝えていただくための講座を開いたり、現地で、どういうところにわなを仕掛けるといいかといった講習を今年度も予定しております。こういった事業を含めて、新しく入ってこられた猟友会の方々の技能の向上をやっていきたいと考えております。 ◆周防清二 委員  今おっしゃった、侵略的外来水生植物の関係で、今あるものは大規模な作業をしなくても管理できるような状況という話でしたが、新たに違うところで発生しているところの管理は、きちんとされているのかどうかというのがまず1点。  それから、今、どの程度、若い人が猟友会に参加されているのですか。充足しているのか、あるいは、人がふえているのか、少し確認させていただきたいと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  1点目のオオバナミズキンバイ対策です。毎年度、琵琶湖の全周、それから琵琶湖に流入する河川や内湖につきまして生育箇所を全て調査しております。その結果、全体の面積は、最初の説明にもありましたとおり、3年連続で順調に減少をしております。  琵琶湖全体の状況を説明させていただきますと、琵琶湖の南湖につきましては、かなり群落も減り、面積も減ってきております。一方で、ヨシ帯に絡んでいる群落や、南湖の湖岸の石組み護岸に入り込んでいる群落は、なかなか機械でも取り尽くすのが難しいところですけれども、こういったところが残っておりまして、南湖の課題だと考えております。  北湖につきましては、比較的、南湖と比べますと生育面積は少なかったのですけれども、昨年度末には少し面積がふえている状況です。それぞれの生育箇所ごとの生育状況は把握しておりますので、今年度の事業の中では、特に北湖で面積がふえているところ、新たに生育が見つかったところについて、早期に、防除に取りかかることで影響を抑えようとしているところです。  2点目の若い猟友会の会員の増加の状況ですけれども、今、猟友会の会員は、滋賀県で1,000人ぐらいです。このうち6割近くが60歳前後の高齢の方です。高齢の方も年をとってやめられる方も少しいらっしゃいますけれども、基本的に会員数自体は大きく変わっていませんので、やめられる方の人数だけ、比較的若い20代、30代の人が、年間数十人のレベルですけれども、入ってきていらっしゃる状況です。こういった若い方への技能継承を積極的に進めていきたいと思っております。 ◆井狩辰也 委員  14ページの一番下、水質評価指標としてのTOCですけれども、詳細と、いつ導入するのか、現段階でどのように考えていらっしゃるのか、教えてください。 ◎三和 琵琶湖環境部技監  現在の環境基準がCOD、化学的酸素要求量という水に含まれている有機物が分解するのに、どれぐらい酸素を必要とするのかという指標です。これは有機物そのものをはかっているわけではなくて、酸素の消費量をはかっているということで、例えば、今、水質も問題ですけれども、生物生態系の循環が問題になっている中で、より我々の問題意識に沿った指標、正確な物質循環という面で見ると、TOCのほうがより的確に、それらを把握することができるだろうということで、TOCに関する調査といいますか、指標の検討を進めてきております。  一方で、CODは比較的簡単にはかれる、あるいは、これまでずっと工場排水の規制といったものをCODでやってきたこともありまして、全国一律の基準でもありますし、これを変えることは、環境省が所管する法律でもありまして、難しい面もあると思います。  そんな中で、滋賀県として取り組める部分を少しずつやってきて、わかってきたこともあります。御質問の件については、例えば、湖沼水質保全計画を5年ごとに見直しをしております。来年度が湖沼水質保全計画の今の5カ年計画の改定時期ですので、これらの考え方を、整理したいと考えているのがまず1点です。  同時に、たちまちTOC、あるいは、それ以外のCODがほかの指標になるかということについては、環境省の知見もいただきながら、どういう形で導入することができるのか、十分に合意がとれているわけではなくて、環境省も十分に御理解いただいている部分もありますので、検討を進めながら、湖沼水質保全計画の取りまとめのときに、整理をしてみたいと考えております。 ◆井狩辰也 委員  指標が変わったら、政策も変わってくると思うのです。現場の方の声を聞いていますと、現場の琵琶湖の水質を、透明度などは上がっているかもわからないですけれども、琵琶湖の健康という意味では、CODが本当にその指標で合っているのかということを、よく聞きますので、現場の声と指標が合うような形でぜひお願いしたいと思っています。いろいろな要素があると思うのですけれども、農業濁水もかかってくるとよく聞きますので、指標が変われば政策も変わりますので、ぜひそのあたり早急にまとめていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。 2 令和元年度中に策定、変更が予定されている計画等について  (仮称)「やまの健康」構想について (1)当局説明  高木琵琶湖環境部次長、廣瀬森林政策課長 (2)質疑、意見等 ◆成田政隆 委員  1点教えていただきたいのですが、琵琶湖森林づくり基本計画と、この(仮称)「やまの健康」構想との上位、下位はどのようなお考えか、まずお伺いしたいと思います。 ◎廣瀬 森林政策課長  明確な上位、下位はありません。(仮称)「やまの健康」構想自体がムーブメントの指針という位置づけで考えておりますので、まず、基本的には基本構想があって、その中に森林づくりの一環として、山村の活性化も位置づけております。  また、この(仮称)「やまの健康」構想自体は、森林づくりだけにかかわらず、広く山村の振興、あるいは、経済的な循環についても構想の中に位置づけていこうと思いますので、森林づくりから、はみ出してくる部分が大きいと考えております。 ◆成田政隆 委員  3ページ目の図式で、「森林の整備、林業の振興と山村の活性化の一体的な推進」からの矢印ではない気がするのです。やはり大きな部分の中での(仮称)「やまの健康」構想だと思うので、細かい施策の1つの項目から出てくる矢印でなく、もっと大きな部分での位置づけとしてやっていただいたほうが、本来の(仮称)「やまの健康」構想としての立ち位置という部分や、全庁的な形で取り組みを進めていく上でも大きな役割を担っていくと思います。滋賀県基本構想があって、滋賀県環境総合計画であったり、琵琶湖森林づくり基本計画、また、下位だったら生物多様性しが戦略など、いろいろな形で構想、計画、戦略といった文言がちりばめられている中で、しっかりと整理していかなければ、せっかくつくったものが埋没してしまい、中途半端になってしまうと思います。(仮称)「やまの健康」構想だったら上に上げる形で、他部局との連携の中でやって、その中で琵琶湖森林づくり基本計画との位置づけも、しっかりとタッグを組みながら、前に進めていくような図式にしていただくほうがよりわかりやすいですし、滋賀県としても、しっかりと「やまの健康」を推進していくことが見えてくると思いますので、そのあたり再度工夫していただきたいと思います。  この(仮称)「やまの健康」構想の上に出ている見出しも、「やまの健康」ムーブメントの指針、県民とビジョンの共有を図ることで、指針、ビジョン、そして構想と、何か似たような言葉がまざり合って、逆にわかりにくくしていると思いますので、もう少し明確な形で、言葉を統一しながら発信するほうが、よりイメージが湧きやすいと思います。そのあたりの工夫をしながら、全庁挙げてやっていくことを明確に示していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◎廣瀬 森林政策課長  そのように滋賀県基本構想や滋賀県環境総合計画の流れの中で生まれてきているものでもありますし、具体的に、(仮称)「やまの健康」構想としておりますので、策定する中で、そういった工夫をしながら整理をしていきたいと思いますので、よろしくお願いします。 3 平成29年度包括外部監査の結果および意見に対するその後の措置状況について (1)当局説明  高木琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等  なし 4 伐る!から始める「びわこ令和の森づくり」プロジェクトについて (1)当局説明  廣瀬森林政策課長 (2)質疑、意見等 ◆成田政隆 委員  「伐る!から始める」ということなのですが、林業就業者数が年々厳しくなってきている状況で、林業にかかわる方々にも、しっかりと着目しながら、また、林業就業者数をふやすための取り組みも、ぜひとも注目してやっていただきたいと思っています。とりわけ森林環境譲与税の譲与基準の中で、林業就業者数も大きくかかわってくる部分もありますので、そういった観点からも、「伐る!から始める」という原点の大切な役割を持っていただいている方々のためにも、もう少しそういったところへの配慮なり、また、盛り上げ方も、しっかりと位置づけていただきたいと思いますが、そのあたりどのようにお考えか、お伺いしたいと思います。 ◎廣瀬 森林政策課長  今どんどん森林が育ってきて、伐採適期に来ておりますので、今後ともその伐採量をふやしていくということ、それから、ここ近年やはり風倒木などの気象災害がふえておりますので、そういった事業に対応できる人材を、今年度から始まる市町を主体とする放置林対策を進めていこうと思いますと、現在の240名ほどの従事者では足りませんので、まずは今年度譲与税を活用しまして、フォレストアカデミーという新しい人材育成機関を設置します。その中では既就業者の生産性を高める取り組みを行います。  2点目は、新規就業者を確保して、この方たちは、林業だけではなくて、滋賀県の農山村に暮らしていただけるような、そんなことも学んでいただける滋賀らしい取り組みを考えていきたいと思っております。  今後、放置林対策を市町が進めていく上で、そういった山を、見立てをしたり、どういう整備をしたらいいかという知見を持った技術者が不足しておりますので、市町の職員もこのフォレストアカデミーの中で、養成をしながら今後の対応をしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ◆成田政隆 委員  さまざまな取り組みをされようとしておられるからこそ、しっかりとそういったものを組み込んで、文章にも入れていただきながらやっていただくと、より安心になると思います。  どうしても「伐る」という行為は、専門家でなければできない部分です。子供たちは、植樹や、さまざまな部分で、簡単なところは協力いただけるかもしれませんが、やはり大きな木を切っていくとなると、林業の就業者でなければできない部分であると思いますので、文面の中にも明確に入れていただきたいと思いますので、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。 5 第72回全国植樹祭の開催準備状況について (1)当局説明  池田全国植樹祭推進室長 (2)質疑、意見等 ◆中村才次郎 委員  皇后陛下がお手植えされるヒノキについては、少花粉ヒノキは、無理だったのですか。 ◎上野 森林保全課長  少花粉については、スギは現在、育成されておりますけれども、少花粉ヒノキの種子については現在育成中で、まだ採種に至らないということで、この段階で、お手植えの対象にできないという検討になっております。 休憩宣告  14時58分 再開宣告  15時13分 《農政水産部所管分》 6 令和元年度農政水産部の主要施策について (1)当局説明  西川農政水産部長、宇野農政水産部次長 (2)質疑、意見等 ◆駒井千代 委員  昨年ですか、みずかがみが特Aを逃したということで今年度、コシヒカリ、環境こだわり米とあわせて特Aを狙うというお話が部長からあったのですが、みずかがみの認知度は非常に上がってきているので、今後、近江米全体の運動促進をする中で、県内に30種ほど米の品種があるのは、バランスといいますか、全体の底上げ的に言うと、近江米というときはそれぞれの特徴もわからないですし、その辺を踏まえて食べ比べで言うのですか。どのようにされていくのですか。  大津だと、はなふじ米などいろいろと出されていて、取り組みもあるはずです。そうした全体の底上げの中で、今度どうしていくのかをもう一度、確認しておきたいと思います。  もう1点が、オーガニックですけれども、以前、議会の質問でも出たことがあったかと思うのですが、やはり土の質をどうするかということで、以前から耕畜連携に取り組んでいただいているのですが、どれぐらいの割合で、そういったものを使われているのですか。  お茶のところで、今度の共同試験研究事業費をスマート農業の件で出されていますが、この辺で環境こだわり米にするとどうしても、窒素、リンを添加しないためにその土壌が少し、うまみ的なものが弱くなるのではないかという意見もあって、土壌の質をどのように評価していくのかということをもっと出していくべきだと思うのですが、その辺のところをどう捉えていらっしゃるのか、お聞かせください。 ◎若井 農業経営課長  近江米の生産の今後の方向につきまして説明します。  滋賀県で作付品種が、今、一番多いのはコシヒカリになります。その後、キヌヒカリ、日本晴、秋の詩、みずかがみ、この5品種で8割以上を占める状況です。  平成30年3月になりますけれども、県と団体で組織している近江米振興協会で、近江米生産・流通ビジョンを作成いたしました。平成30年から米政策が新しく入りまして、やはり需要に応じた米づくりを進めていかなければならないということで、マーケットインを重視した米づくりを進めていくために関係者一丸となってつくったものです。  業務用米も非常に需要が多いのですが、従来から良品質を目指してきたコシヒカリ、みずかがみにつきましては、引き続き一般の家庭用米として、特に、みずかがみにつきましては需要が多いので、拡大をしていく方向で進めていきたいと考えております。キヌヒカリ、秋の詩、日本晴につきましては、一定の環境こだわりや、特定の契約がある部分は除き、業務用で多収を目指して、低コストでつくっていこうという大きな方向性を示しながら、主には県内なり京阪神をターゲットにして、作付を進めていきます。大きな方向性は、こういう形で今後進めていきたいと思いますけれども、米の情勢は、毎年変わっていきますので、需要を非常に注視しながら取り組んでいきたいと思っております。 ◎平井 食のブランド推進課長  オーガニックを進めることで、土づくりをおっしゃっていただいているかと思いますけれども、土づくりにつきましては、農業で非常に大事なものだと認識をしております。堆肥をどんどん入れたらいいというものではありません。環境こだわり農業を進めるに当たって、やはり一反にどれだけということを滋賀県は決めており、最大で2トンぐらいです。それ以上入れると、かえって窒素過多になります。  土づくりという観点で土質改善をするのに、そういう形で入れていただいていることで、どれぐらいの割合かというのは、実は、つかめていないのですけれども、環境こだわり農業の直接支払いの中で、堆肥施用という形で助成金を支払っている面積がありまして、それが550ヘクタールです。そういうデータがあるだけで、それ以外にも堆肥の投入がされている部分はあるかと思います。  もう一つ、お茶の話がありましたが、確かにお茶については、窒素をつぎ込んでアミノ酸を高めて、うまみを出すということですけれども、かなり流れていることがあり、できるだけ抑える形で、窒素の吸収効率を上げるような形の施肥方法を試験研究で出しております。そういう形で窒素を抑えながら、吸収効率を上げることによって対応していくという取り組みをしているところです。 ◆駒井千代 委員  米の件に関しては、私も議会質問で多収米などの話もさせていただいたので、しっかりとマーケットインにしていただくこともあるのですけれども、地方創生との関係で、大きなビジョンの中でいうと農村地域において、または一部のそういった、観光地として訪れていただくときに、やはりその場でとれる特徴的な食を楽しんでいただく中でいうと、ニッチなところ、もうけるところもありますので、いろいろな視点からのブランド化という意味でも、広く視点を持っていただきたいということでお伺いさせていただきました。  オーガニックの件に関しては、耕畜連携もそうですし、昨年度、水草を利用したものがようやく事業化をされて、まだまだコスト面には課題があろうかと思うのですけれども、今年度は下水道でバイオマスの検討がなされるので、幅広く、土壌についても今後注目されるかと思います。いろいろな形で農政水産部が取り組んでくれるかどうかが課題となっているというお話もありますので、その辺は一体となって行っていただきたいです。最後は意見です。
    ◆杉本敏隆 委員  ニゴロブナですけれども、以前から比べたら全然いませんが、最近、少しずつ資源が回復してきています。フナずし講習会も各地で開催されて、需要が広がってきているのですが、ことしは、極端にとれていないのです。この予算を見ていても、毎年900万尾近く放流されているのに、なぜことしは、これだけ不漁になっているのか、説明ができたらしてください。 ◎二宮 水産課長  近年、ニゴロブナ全体は漁獲量の増加傾向があったと認識しているのですが、去年も思ったよりとれませんでした。そして、ことしも、同様の状況が続いているところですが、我々水産の立場からは、漁獲されるのが2歳から4歳ぐらいの魚になるのですが、その魚がちょうど生まれたときの資源レベルが、調べている限りでは低いレベルで、それが影響して、この不漁が続いているのではないかと思っているところです。  そして、資源レベルがそのとき低かった理由は、放流の効果は当然あるのですが、実は、放流しただけではなくて、それがまた大きくなって戻ってきて産卵する、そういう再生産のところがどうしてもその期間は、どうも効果的ではなかったのではないかと分析しているところです。その原因として、例えば外来魚のことや、産卵・繁殖上の水ヨシ帯の状況、そういったものがよくなかったのかもしれないと思っているのですが、その辺はもっと分析していかなければならないと思っております。 ◆杉本敏隆 委員  漁師に話を聞くと、雄が多い、もう一つは体形が非常に大きいということです。一般に鮒ずしで食べるには扱いにくい大きさの魚が多いという話があるのだけれども、そこら辺の関係はどうなのですか。 ◎二宮 水産課長  雄が多いことに関しては、今までの調査の中で、実は雌であるのですが、生育がおくれたりして、卵が少ないと雄扱いになってしまっている場合も確認しているところです。そういった成長の影響があるのかもしれません。  それから、非常に大きいものが目立つということですが、2歳、3歳、4歳、そういうレベルのニゴロブナが非常に少ない分、それ以前のニゴロブナが生き残って、成長してとられる状況もあるのではないかと見ているところです。 ◆周防清二 委員  2点ほどお伺いいたします。  まず1点は、13ページです。獣害対策と合わせた栽培作物の検討と書いてあるのですけれども、検討だけなのですか。ことしから何か具体的な、栽培をする取り組みがあるのかどうかということが1点です。  もう1点は、19ページの「びわ湖のめぐみ」食文化継承事業ですけれども、全校でされるわけではないと思うのですが、試験的にされるのか、具体的な内容を教えてください。 ◎若井 農業経営課長  獣害対策集落活性化事業ですけれども、栽培作物の検討と書いていますのは、この事業を2年間でやっていこうと思っております。1年目につきましては、地域の中で獣害に遭いにくいもの、また、それぞれの地域に合った作物は、どういうものがいいのか、まず選定してもらうという意味での検討です。そこで決まったものを、作付をして2年目以降、収穫をしてもらう流れで考えています。 ◎二宮 水産課長  びわ湖のめぐみ魅力体感事業についてです。  もともと魚離れが進んでいる中、さらに、県民の方々と琵琶湖の魚がつながる機会が非常に少ないので、まずは、いつどこで食べられるかといった具体的な情報を集めて、それを観光協会、商工会、地域の方々にお知らせをして、ネットワークを使ってもらって、情報を常に発信できるようなことができないかと考えております。  そして、子供たちが大きくなったら、琵琶湖の魚をいっぱい食べてもらうためにも非常に大事な時期でもありますし、琵琶湖のおいしい旬の魚を食べてもらう取り組みを、今年度もしっかりと続けてまいりたいと思っています。 ◆周防清二 委員  今のびわ湖のめぐみ魅力体感事業は、学校給食で提供されますが、全校に配るのですか。  手挙げ方式なのかわかりませんけれども、何校くらいで実施するのか、どういう流れでされるのかを聞きたいのです。 ◎二宮 水産課長  失礼いたしました。この事業は、小学校を中心に、学校給食をされている学校全てを対象としております。全体で9万食ぐらいを想定しております。魚種につきましては、それぞれ旬の魚を考えているところです。 ◎若井 農業経営課長  先ほど、事業期間を2年間と申し上げましたけれども、3年間の間違いでした。1年目に地域の選定や作物の検討をやっていただいて、2年目、3年目で実際に作付をしていただくという3カ年の事業で考えております。 ◆周防清二 委員  獣害対策の栽培作物ですけれども、何カ所とか、1カ所当たり幾らとか、決まっているのですか。 ◎若井 農業経営課長  この事業は、「やまの健康」プロジェクトの一環で考えているもので、今年度やまの健康のモデル地区の中で、さらに獣害に悩んでおられるところを選定して、集落単位くらいになると思うのですけれども、今年度は2地区、選定したいと思っております。1カ所当たり補助金で30万円を予定しております。 ◆井狩辰也 委員  9ページの新規就農者確保事業費ですけれども、両方とも50歳になっているのですが、45歳ではなかったですか。それから、新規就農者がどれぐらいふえているか、わかればお願いします。 ◎伊地智 農業経営課地域農業戦略室長  次世代人材投資事業は、昨年度までは45歳未満でしたけれども、今年度から50歳未満に変更になりました。  それから、近年の新規就農者の就農の状況ですけれども、ここ5年ほどは県下で、毎年約100名の新規就農者が就農していただいている状況です。 ◆井狩辰也 委員  新規就農者は、稲作が多いのですか。また、米以外にも就農はありますか。 ◎伊地智 農業経営課地域農業戦略室長  大体100名と申し上げましたけれども、その内訳は、自営就農といいまして、自分でハウスを建てて、農業をされる方が40名程度、残りの60名程度は就職就農で、大きな農業法人に就農される方が大半です。  今、品目別の人数がわかりませんけれども、就職就農は、どちらかというと稲作関係の農業法人に就農される場合が多いと思いますし、自営就農の場合には小さな面積でも農業として経営が成り立つとなると野菜関係が多くなっています。 7 令和元年度中に策定、変更が予定されている計画等について (1)当局説明  宇野農政水産部次長 (2)質疑、意見等  なし 8 平成29年度包括外部監査の結果および意見に対するその後の措置状況について (1)当局説明  宇野農政水産部次長 (2)質疑、意見等  なし 9 アユの漁獲と資源状況について (1)当局説明  二宮水産課長 (2)質疑、意見等 ○加藤誠一 副委員長  太っている、小さい、痩せているとか、魚群を見ると、アユそのものの視点でしか、データはないのですね。  去年、おととしの台風で、エリがかなりやられて、補助制度も使われにくいと言われていました。琵琶湖のエリの状況が前のままなのか、今、4つあるエリのうち、2つしか使っていないという話を聞きました。  できましたら琵琶湖内のエリの状況について、昔どれだけあったエリが、今どれだけ使われているかも含めて、やはり魚をとるエリ、ヤナなど現場の状況を一遍調べてもらったほうがよいのではないでしょうか。  もしわかっていたら、エリの過去とことしの状況を教えてください。 ◎二宮 水産課長  確かに委員おっしゃるとおり、操業をされているエリの数が減っていることは、我々としても認識しております。  例えば、一番エリが活発に行われますのは、シーズンスタートの12月です。ことしも、40統ほどのエリでスタートしたと聞いているのですが、例えば、二、三年前でしたら、70統ぐらいあったと聞いておりますし、もっとアユが盛んだった平成の初めでしたら、恐らく90統ぐらいのエリが操業されていたのではないかと思います。非常に減っていることも事実です。 ○加藤誠一 副委員長  資源状況を聞いていますと、最後のまとめで、40ミリメートル以上の個体が少ないとか、プランクトンのことを書いていますけれども、そもそもエリが少ないという話によって、魚群が減っていることもあると、水産行政でエリを復活するための政策や、そういう方向も考えていかなければいけないのではないかと、改めて思いました。これは意見ですが、もしお考えがあったらお願いします。 ◎二宮 水産課長  そういった御意見を踏まえながら、資源をふやさないといけないということも当然ベースにはあります。また、漁業として、とったものが売れて、経営がきちんと成り立っていくことも含めて、漁業振興を図っていかなければならないと思っております。 ◆杉本敏隆 委員  きょう県庁のホームページを見たのだけれども、周回コースの魚探調査の結果は、1月しか出ていません。毎月、月の中ごろ必ず調査をやっているはずなので、きちんと出すべきではないのですか。 ◎二宮 水産課長  最新の情報を出す必要があると思っています。年によって、少し異常な値が出たときは、ある程度、その原因の分析も踏まえて出さないといけない時も、もしかしたらあるのかもしれないのですが、基本的に、結果は、出たらお知らせするのが基本だと思っております。 ◆杉本敏隆 委員  資料でいうと、5月の魚探数が424群になっているのですが、この424群は小群に換算した数値だと思うのですけれども、大群と中群はどのぐらいあったのかという数値は、出せますか。 ◎二宮 水産課長  魚探データの結果です。手元にある水産試験場からもらっているデータをみると、5月の魚群調査の結果は、大群が10群、中群が33群、小群が202群で、大群、中群をそれぞれ小群に換算すると、全体小群値が424群になるということです。 10 平成30年度外来魚駆除量の減少について (1)当局説明  二宮水産課長 (2)質疑、意見等 ◆杉本敏隆 委員  これは結局、何で外来魚が減ったのか、わからないという報告ですか。 ◎二宮 水産課長  まず、本当にいなくなったのか、いや、そうではなくて、分布比が変わったのかということを報告させていただきました。  要因については、今検討しているところですが、これまでの調べの結果の中では、やはり平成30年度、平成29年度も、特に外来魚を多くとる南湖で、水草が非常に少なかったことが大きな影響を与えているのではないかと思っているところです。有識者からの御意見なども聞かせていただきながら、その辺の特定をしっかり努めてまいりたいと思っているところです。 ◆杉本敏隆 委員  結局、ブルーギルが減った原因は、はっきりしないということで、これは、データ分析を進めて明らかにするという内容だけれども、どういうデータを分析するつもりですか。 ◎二宮 水産課長  先ほど申し上げましたとおり、水草との関係を疑っていることで、これまでの水草の生息量の状況、そしてブルーギルの駆除の量、こういったものの相関関係を見ていくというところです。また海外、北米などの報告では、ブルーギルと水草の関係は非常にあるだろう、水草が多いほうがブルーギルが多いという既存の研究報告もありますので、そういったものと照らし合わせながら、しっかりと分析してまいりたいと思っています。 ◆杉本敏隆 委員  これは私見ですけれども、琵琶湖そのものが、魚が総体的にふえていません。減っているというか、育ちにくくなっていることが背景にあるのではないかと思います。  今、アユの解禁は12月1日です。12月1日にエリが一斉に操業を始めるけれども、以前は12月1日というと、アユはもちろんたくさんとれて、アユだけではなく、その周りにいる外来魚、それから主要魚種でないハスの子、ウグイの子、ワカサギなど、そういう魚がエリの中にいっぱいとれたのです。去年の12月1日、幾つか見に行きましたけれども、ほとんどいませんでした。外来魚もいなければ、ほかの雑魚もいないという状況が去年もことしも続いているということは、琵琶湖全体として、我々は栽培漁業とかでホンモロコ、ニゴロブナ、あるいは、アユは人工河川で、増殖の事業をやっているけれども、そうでない魚は、かなり減っているのではないかと思えるのです。  外来魚も、そういう影響で減っている可能性があるのではないかと思うのだけれども、そういうところまで分析しないと、なかなかはっきりとしないのではないでしょうか。 ◎二宮 水産課長  魚そのものが減ってきているということですが、我々も現場の漁師からそういう声をたくさん耳にしておりますし、さまざまな放流事業や、取り組みをしている割には、魚がなかなかふえてこないことも確かに認識しているところです。  アユも含めてですが、アユそのものの生態的なこと、また放流や、そういう増殖的なことだけではなくて、琵琶湖そのものの餌環境や、もっと広い視野で、なぜ魚がなかなかふえてこないのかを明らかにしていく必要があると思っております。  例えば県としても、在来魚のにぎわい復活は非常に大きな課題で、これまでから琵琶湖環境研究推進機構という枠組みもありまして、水産試験場だけではなく、琵琶湖環境科学研究センター、また、もっと広いさまざまな学識のある人からの御意見なども伺いながら進めているところですので、まさに、もっと広い意味で琵琶湖の健康なり、琵琶湖の魚を育てる環境をしっかりと考えていかなければならないと思っております。 11 委員会の運営方針等について (1)質疑、意見等  なし (2)運営方針   「行政調査、県民参画委員会等による多面的な調査研究を実施し、活発な議論を行うとともに、必要に応じて政策提言を行うよう努める」と決定された。 (3)重点審議事項   「琵琶湖をとりまく環境の保全および循環共生型社会の実現について」、「「やまの健康」の推進について」、「力強い農林水産業の確立と活力ある農山漁村づくりについて」の3項目が重点審議事項として位置づけられた。 閉会宣告  16時33分
     県政記者傍聴:朝日、中日、京都、読売  一般傍聴  :なし...