◯辻スポーツ局副
局長 もう少し丁寧に分析しなければならないと思っておりますが、将来的に活躍しようとする
選手は、
競技環境を第一に考えています。
施設もそうですし、自分の力を高めてくれる
指導者がいるかどうかが、
学校選択の一つの大きな要因ではないかと思っています。
我々としましても、
教育委員会とも連携して
県内の
強化拠点校に優秀な
指導者が配置されるよう、また
強化拠点校につきましては、外部からの
指導者の派遣などにも取り組んでおりますので、
県内の
学校で
競技環境が整うように、これからも努めてまいりたいと考えております。
◆
岩佐弘明 委員 トップアスリートを目指す
選手や、
日本一になる、海外に出ようとする
選手からすれば、
滋賀県内では
施設や
指導者が物足りないという
あかしです。
◯辻スポーツ局副
局長 確かにそういう要因も一つあると思っています。
◆
岩佐弘明 委員 強化拠点校が
国体などの大会でどのような
成績をおさめるかで、いい
成績をおさめたら、
指導者や
環境が整っている
あかしになります。
今回、
近江高校が頑張って、
硬式野球で優勝というすばらしい
成績をおさめられたので、
近江高校に行きたいという子が集まってくると思います。
だから、
国体に向けて
県内に進学してもらおうと思えば、今の段階から
強化拠点校がいい
成績をおさめられる
環境をつくらなければいけないと思います。
外部指導者を呼んできたからいいということではなく、
成績がよくなければ評価されないです。行政は評価していても、
子供たちや
保護者は評価しないわけですから、しっかりと取り組んでいただきたいと思います。
福井県は
国体でいい
成績をおさめられたので、10年間ぐらいずっといい
選手が育ちます。
国体が終わったら違う県に勤められるかもしれないですが、大半の方は
福井県内にとどまられるので、そういう方
たちの
指導を受けたい、一緒に
競技をしたいということで
レベルが上がります。
国体で上位を目指す、
総合優勝を目指すということは、
国体限りの話ではなくて、その先につながります。
レガシーというと建物をつくって、その建物をどう使うのかということもありますが、
競技力向上や
スポーツ振興のための
レガシーになります。
そういう視点で、
子供たちが
滋賀県で
競技をしたいと言えるような
環境をつくっていただきたいと思います。
◯浅見県民生活部長 一生懸命にやっている
子供たちが、自分の能力を発揮する、高められる
環境を求めて
県外に出て行くことはとめられないかもしれません。
我々としては、
県外に行くことをとめるのではなくて、
滋賀県にもしっかりとした
環境があることを理解してもらうために、
強化拠点校で
競技力の
向上に取り組んでまいりたいと思います。また、
九里委員がおっしゃったような栗東の民間の方々の
取り組みも拝見させていただき、コミュニケーションを重ねてしっかりと取り組ませていただきたいと思います。また、
教育委員会や
健康医療福祉部とも連携して、
競技力向上のベースとなる
県民の
体力づくり、
機運醸成に心を砕いてまいりたいと思います。
国体がゴールではなくて、
県民の
健康づくり、
体力づくり、
スポーツで元気な
滋賀をつくるという
目標がその向こうにあることを踏まえて、しっかりと取り組んでいきたいと思います。
◆
岩佐弘明 委員 進学にも一定のルールがあるようですので、その辺も研究していただいて、
滋賀県で育った
子供たちが、
滋賀県の
高校や大学に進んで、そこから世界に羽ばたいていただけるようにお願いしたいと思います。
◆
井阪尚司 委員 県行政が
学校教育の中で特色のある
取り組みをしようということでやっているのが、うみのこ、やまのこ、
たんぼのこです。
うみのこは
環境をテーマにしていて、やまのこは
環境もありますが、資源を生かすこと、
たんぼのこは食が重要なポイントだったと思います。
また、最近言われてきたのがホールのこで、
文化芸術を通して美と心を養う、心豊かな人になろうということですが、「
スポーツのこ」がないです。
このことは
スポーツ局から言っていただくのが一番いいと思うのですが、一生懸命に
選手を養成して突出した子をつくるということで「
スポーツのこ」を提案すると
教育委員会が
拒否反応を示すので、
健康づくりや、
健康づくりを通じた
仲間づくりといったことで提案してはどうでしょうか。
◯大野スポーツ局交流推進室長 資料の7ページをごらんいただきますと、
子供たちに
トップレベルの
スポーツを観戦していただき、将来の夢や希望を育んでいただくため、
本県を本拠地とする、
滋賀レイクスターズや
MIOびわこ滋賀といったチームの試合を観戦していただく
取り組みをしているところです。
◆
井阪尚司 委員 教育委員会の中に「
スポーツのこ」という概念が入っているかどうかです。いろいろな事業があることはいいのですが、
教育の
仕組みの概念がしっかりと言えるのは
スポーツ局かと思うのですが。
◯辻スポーツ局副
局長 国スポを契機とした
競技力強化という観点でみると、
小学校5年生を対象に
滋賀レイキッズの
取り組みを行っています。この事業は、あくまでも
学校教育ではないのですが、
学校を通じて生徒に呼びかけて、
スポーツに自信がある
子供に参加いただいており、毎年400名くらいの応募があります。
国スポを目指した
競技力の
向上ということで、そのような
取り組みも行っておりまして、
学校の先生方には認識していただいていると思っております。
滋賀レイキッズの
取り組みでは、
ボート、カヌー、ウエイトリフティング、
ホッケーといった
滋賀県が得意とする
種目を体験していただいてから
競技に取り組むということで、
スポーツの進路を決定するような事業です。
第2期
滋賀県
スポーツ推進計画の資料の6ページに写真を載せていますが、これは最初の
体力測定の様子です。反復横跳び、ボール投げ、垂直跳びなど、4
種目ほど測定しまして、その中で
成績のいい子を集めて
競技を体験していただくということです。
ことしで5年目になるのですが、
滋賀レイキッズの1期生の子がアーチェリーでことしの
国体に出ました。中
学校3年生ですけれども、
高校生にまじって
競技に出ており、
成果を出し始めている事業です。
◆
井阪尚司 委員 私が言ったのはそういうことではないのです。
学校現場に行ったら、
部活動の好きな先生や、
体育の好きな先生はどんどんやるのですが、冷ややかに見ている人もあります。
そうではなくて、
保育所、
幼稚園、
小学校、中
学校、高等
学校の中で、
スポーツを通して
健康づくりをする、
仲間づくりをするという概念をつくって、
滋賀県の
教育に位置づけたらどうかと思います。
今がチャンスで、
教育委員会や
健康医療福祉部ができるとは思えないので、
スポーツ局にその気概があるかどうかだと思います。
◆
岩佐弘明 委員 滋賀レイキッズの話で、四、五百人が参加しているということですが、割合でいうとわずかです。以前も質問したのですが、アスリートを発掘するだけでなく、自分の
体力を試す、腕試しに出てみるということも含めて、少なくとも2割から3割の
子供たちが参加できるようにしてはどうかと思います。そうすると
開催場所はどうするのかという話が出るけれども、参加人数をふやす働きかけはしたのですか。
この事業は、次世代のアスリートを発掘するだけの
取り組みとするのではなく、
子供たちに
スポーツを身近に感じてもらって、自分の能力を測定してもらう
機会にしていかなければならないと思います。
四、五百人というのは直近の人数だと思うのですが、1回目から5回目までの参加人数は、300人から500人ではないですか。1学年で1万人くらいいるわけで、せめて1割はという話をしていたのですが、その辺はどうですか。
◯辻スポーツ局副
局長 滋賀レイキッズの人数が誤っておりました。4期生までの集計がありますので申し上げます。1期生が503人、2期生が330人、3期生が294人、4期生が262人で、5期生の資料がないのですが262人よりも多かったと記憶しています。
この事業はそもそも
競技力向上対策としてやらせていただいております。その中で多くの
子供に参加していただくと優秀な子が多く集まるのではということで、
学校を通じて声をかけさせていただき、なるべく多くの
子供を集めたいということで取り組んでまいりました。
第一回は500名ほど集まったのですが、参加者が減少傾向にあります。
委員がおっしゃったように、多くの子を集めることも
強化の一つだと思いますので、今後も人数をふやせるように工夫をしてまいりたいと考えております。
◆
岩佐弘明 委員 またしっかりと御検討いただきますよう、よろしくお願いします。
◆藤井三恵子
委員 全国と対比して県の調査をされていますが、
子供の
体力が上がったからいいというものではないと思います。
子供たちがおかれている
状況として、放課後は塾に追われて、11時近くまで駅の周辺を歩いている
子供がいます。
そういう中で
体力づくりが求められていると思うのですが、そういう
機会や場を保証していくために、日常が問われていると思います。
不備のある部分は改善していただきたいと思うのですが、その点の分析をしないといけないです。次の推進計画にもつながるので、そのあたりをどのようにするのか、
学校に全部押しつけてはだめだと思います。
読書の時間を確保したら、次は
体力が落ちているから時間をつくれという押しつけではいけないと思います。
2点目は
指導者の件ですが、先日
種目ごとに
強化拠点校の先生方のお話をうかがって、本当に御苦労いただいていると思います。これから進学されるお子さんも含めて、この先生がいるから行きたいという事例を広げていくことも大事かと思います。臨時職員の外部
指導員は期間が1年間ということもあるので、正規職員の
指導者を置いて、つなげていくのが本来の
教育で、
指導者を育成することも大事かと思っています。
また、大学生の総合型
クラブへの参画については、学生が
指導したり、一緒に活動しているところがあると思うのですが、達成率が余りよくないので、今後どのようにされていくのでしょうか。
◯湯木保健体育課長 学校の自主性は非常に大事でして、その中でしていただいております。
学校にかかわることとしては、チャレンジランキングもそうですが、健やか
タイムという一定の
運動時間を確保する
取り組みをさせていただいております。
学校によりいろいろな事情がありますので、いろいろな形で取り組んでいただいていますが、無理なく
運動習慣を高めていくことが大事かと思います。
新学習
指導要領の中でも、保健分野と
体育の関連性は言われておりまして、そういう意味でも
授業は大事です。
授業の中で保健や
運動の大切さを教えながら、
運動に対する
子供たちの意欲を高めていく
取り組みをすることも非常に大事かと考えております。
それから、
外部指導者の件ですが、全ての教員が専門の技術、経験を持っているわけではありませんので、今、
学校現場では
外部指導者に
部活動の
指導をしていただいており、ボランティアを含めますと200人ほどに
指導していただいています。そういった方々に入っていただくことにより、
子供たちの
指導だけではなくて、顧問の教員が
指導者からいろいろと学ぶことができますので、外部から入っていただくことは非常に大事で、それが教員の資質
向上にもつながると考えております。
学校の顧問の支援については、そのような形で引き続き続けてまいりたいと考えております。
◯辻スポーツ局副
局長 優秀な
指導者の方がおられることは
強化拠点校にとって非常に重要だと思っております。
我々としましても、
教育委員会と連携しながら、教員の
スポーツ特別選考を実施しております。
スポーツで全国
レベルの
成績を残された方、
指導者として優秀な方を特別選考という形で採用するということで、
教育委員会と連携をしながら取り組んでいます。
◯大野スポーツ局交流推進室長 大学生の参画ですが、例えばボランティアで
総合型スポーツクラブに参加したり、
指導者とつながりのある学生が
総合型スポーツクラブに参加される事例がありますが、幅広く学生が参加できなかったことが、今回の指標を達成できなかった原因と分析しております。今後につきましては、幅広く
情報提供をして、大学生に積極的に参加をしていただいて、
スポーツクラブの活性化につなげたいと考えております。
◆藤井三恵子
委員 一巡目の
国体は、
体育の振興、
競技力の
向上ということで
成果が出ましたが、二巡目の
国体は各都道府県の戦いのような感じで、優勝するために全国からすごい方を集めて、場当たり的に
点数が高くなることが過去にありました。東京都に勝たなければならないということではなくて、
滋賀県民の健康維持や
体力向上につなげるために
強化することを中心に考えていただきたいと思います。立派な
施設をつくったけれども維持が大変ということではなくて、熱心に
練習されているところに補助をする、支援されている方にもう少し手厚い予算を組むという方向につなげていただきたいと思います。
2
スポーツ(身体活動)を通じた
健康づくりについて
(1)
当局説明 大野スポーツ局交流推進室長
(2)質疑、
意見等
◆有村國俊
委員 スポーツをしていない理由が、「仕事が忙しくて時間がないから」「
機会がないから」「
運動・
スポーツをしたいと思わないから」ということで、
やる気があればできると思います。
スポーツはしていないと回答した
人たちに、いかにして
スポーツを通じた
健康づくりに取り組んでもらうかという課題に対する
対策が記載されていますが、自分で意識改革をするという視点がないので、
スポーツに対する意識改革について踏み込んでいただければと思います。
それから、健康寿命推進課の資料ですけれども、
運動をしていない理由を年代別に見ると、65歳以上の約35%の方が病気や身体上の理由のため
運動していないということで、意思があってもできない方
たちに対する
対策をどのようにするかが最も大切かと思います。
例えば簡単な筋肉トレーニングをする、そういった意識改革を喚起する
施策を入れていただければと思います。マインド的に最も大切なのはその点で、そのサポートをいかにできるかが大事なポイントだと思います。
◯大野スポーツ局交流推進室長 働き盛り世代など、
スポーツをする意識を持っておられない方につきましては、
スポーツはハードルが高いということもあるかと思います。例えば、軽い
運動や散歩なども
スポーツであることを理解していただけるよう、PRもしていきたいと思います。また、さまざまな
スポーツの魅力を発信したいと思いますし、
総合型スポーツクラブで気楽に取り組める
プログラムを提供していただけるように取り組んでまいりたいと考えております。
◯岡野健康寿命推進課長 病気や身体上の理由がある高齢者の方についても、
運動は
健康管理上も大変重要だと認識しております。
実際に、健康診断などでリスクが認められた方については、積極的に保健
指導をすることを方針として示しています。御本人の意思も大事ですので、保健活動上の行動変容を促す、高齢者の場合は立ち話をするということでも結構なのですが、その意識づけが重要だと思っています。
そういう意味で、10分でもできることから、自発的な活動が広がることが望ましいと思っております。既に先進的にしておられる事例もありますから、そういったものを
市町からヒアリングをして横展開をすることも考えたいと思います。さまざまな
関係者が集まる場をセットして、
皆さんの知恵をいただきながら、
運動をするための意識づけがどのようにしてできるか、コ・クリエーション事業という形で今年度からしており、そういった事業も通じて
県民の意識づけに取り組んでいきたいと思っております。
◆
九里学 委員 三日月知事になってから県庁で朝にラジオ体操をしていますが、
スポーツ局は全員しているのですか。
◯大野スポーツ局交流推進室長 はい。ほぼ全員しております。
◆
九里学 委員 やっている所属と、余りやっていない所属があると思うのですが、すばらしいと思います。県庁はたまたまラジオ体操ですが、身近なところからこういった
取り組みをしていただけると、全
県民に広まると思いますので、よろしくお願いします。
閉会宣告 11時48分
県政記者傍聴:京都
一般傍聴 :なし...