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  1. 滋賀県議会 2018-05-16
    平成30年 5月16日環境・農水常任委員会−05月16日-01号


    取得元: 滋賀県議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-14
    平成30年 5月16日環境・農水常任委員会−05月16日-01号平成30年 5月16日環境・農水常任委員会              環境・農水常任委員会 会議要録                                開会 9時05分 1 開催日時      平成30年5月16日(水)                                閉会 12時44分                         (休憩 10時40分〜10時46分) 2 開催場所      第三委員会室 3 出席した委員    竹村委員長、杉本副委員長             加藤委員海東委員田中委員冨波委員、             高木委員佐野委員九里委員 4 出席した説明員   廣脇琵琶湖環境部長高橋農政水産部長および関係職員 5 事務局職員     林主査、内田副主幹 6 会議に付した事件  別紙次第書のとおり
    7 配付した参考資料  別紙のとおり 8 議事の経過概要   別紙のとおり                  議事の経過概要 開会宣告  9時05分 《琵琶湖環境部所管分》 1 平成30年度琵琶湖環境部主要施策について (1)当局説明  廣脇琵琶湖環境部長石河琵琶湖環境部次長 (2)質疑、意見等 ◆佐野高典 委員  琵琶湖を「守る」、「活かす」、「支える」という取り組みをしていくのは大いに結構です。侵略的外来水生植物について、駆除によって面積が8万平方メートルほどに減ってきたという説明でありました。特に、この侵略的外来水生植物は1回きっちり駆除すると、水草と違って、次の年から生えてこない傾向が各地で見られますが、特に、矢橋中間水路、大津市の山ノ下湾等、南湖を中心にそれぞれオオバナミズキンバイやナガエツルノゲイトウが発生しています。  そういう中で、県としては、広がらないようにくいを打ったり、遮光シートをして光に当てないことで効果があるとか、いろいろな実験、取り組みもされてきたように思いますが、何が一番効果的な除去につながるのかという点をお聞きします。  2点目に「びわ湖の日」について、去年から特別委員会でも、さまざまな議論がありました。ことしも1,500万円を予算に上げていただいています。7月1日の「びわ湖の日」を中心に県民の皆さんに広く認識を持っていただくことは、大いに結構なことですけれども、湖辺域に住んでいる県民と、中山間部に住んでいる県民では、「びわ湖の日」に関する県民意識に温度差があると思います。  「びわ湖の日」について何回も議論をしてきたのですが、どのような取り組みをしようとして1,500万円の予算を計上しているのか、聞かせてください。  3点目に、先ほど予算の説明の中で烏丸半島下物ビオトープにぎわい創生事業をやっていきますということでしたが、2,600万円余りの予算が計上されています。博物館を重点的にしていくのか、あるいは下物半島から津田江湾辺りの湖辺域を生かそうとしているのか。一方ではビワイチといって、公園の中に自転車道をつくるような取り組みを他部局ではしていますが、具体的にどういうにぎわい創生をしていこうとしているのか、聞かせていただけますか。 ◎安田 自然環境保全課長  まず、1点目のオオバナミズキンバイにつきましては、平成29年度末の面積が8万平方メートルで、平成28年度末が13万平方メートルでしたので、約5万平方メートル減らすことができました。これは機械駆除人力駆除によりまして、大きな面積を駆除したことと、少しでも根っこや茎の断片が残っていますと、再生をしてしまう非常に強い繁殖力がございますので、駆除をした後に定期的に巡回、監視をしております。特に夏場の成長期には大体2週間に1回ぐらいですが、駆除したところの見回りをして少しでも再生の兆しが見られればそのときに駆除をします。この駆除と、巡回、監視の組み合わせによりまして、効果的にその面積を減らせることがわかってまいりました。  面積は減ったわけですけれども、委員、御指摘のように矢橋中間水路ですとか、山ノ下湾にはまだ群落が残っています。この矢橋中間水路につきましては今年度の事業で駆除を開始しておりまして、約2万平方メートルほど矢橋中間水路に群落がありますけれども、4月の中旬から駆除に取りかかっています。  また、残っている群落についての効果的な手法ということで、1つはもちろん駆除と巡回、監視なのですけれども、それ以外にも例えば群落の流出を抑えるための流出防止フェンスを設置したり、平成28年度には遮光シートで、光合成を抑えるような取り組みも試行的にやらせていただきました。流出防止フェンスにつきましては、台風で増水したとき、その群落が流れ出るのを抑える効果がありまして、昨年度、山ノ下湾に延長して設置しました。  一方、遮光シートは、オオバナミズキンバイが乗り越えて成長してしまうので、湖面上で効果的に生育を抑えるのは難しいと思っております。今後は、例えば石組み護岸や陸に上がった群落等で効果があるのか考えていきたいと思っております。また、それ以外のさまざまな防除の手法、例えば、農薬や除草剤など薬剤を使った防除が効果的なのか、滋賀県立大学や県の事業で行っております水草等対策技術開発支援事業の中で、民間の提案を受けて昨年度支援をしましたが、民間の協力も得て、どういうやり方が効果的なのかをしっかりと検証し、事業に生かして、3年程度で琵琶湖全体を管理可能な状態にしたいと考えております。 ◎中村 琵琶湖保全再生課長  「びわ湖の日」につきまして、今年度は、7月1日だけではなく、7月1日の「びわ湖の日」を起点として8月11日の山の日までを、重点期間として設定をいたします。これまで「びわ湖の日」につきましては、やはり琵琶湖周辺取り組みに焦点を当ててきましたが、今年度は8月11日が山の日なので森、川、里、湖のつながりを意識しながら、重点期間の中で活動を実施してまいりたいと思っています。「この夏!びわ活!」というキャッチフレーズを設定して、その展開をしてまいりたいと思っております。  具体的には、湖から山、山から湖という双方向の交流を図っていく必要があろうかと思いますので、まずは琵琶湖周辺の活動の情報、イベントの情報、あるいは山での活動の情報、イベントの情報などをまとめたガイドブックを作成しまして、教育委員会と連携をいたしまして、県内の小学生、中学生にお渡しさせていただき、この中で琵琶湖へのいざない、山へのいざないを図っていきたいと思っております。  さらには、そういった活動を広報していくことで、琵琶湖、山、琵琶湖周辺で活動していただいている方の活動を発表する活動発表会、あるいは交流会を6月の後半に実施しまして、相互連携を図りながら展開してまいりたいと考えております。  こういったことを通じまして、山にも、「びわ湖の日」の認知度を上げていくことを展開してまいりたいと考えています。 ◎白井 琵琶湖政策課長  3点目の下物ビオトープの件でございます。周辺の施設等との連携を主眼に置いておりまして、ヨシのビオトープでは琵琶湖博物館との連携により、実際のヨシの現場、実体験ができる場につなげます。  もう1つは、烏丸半島の消滅したハスですけれども、ビオトープの中で再現して、草津市立水生植物公園みずの森と連携して憩いの場をつくります。  最後3点目の道の駅は、サイクルステーションに認定されています。子供たちが遊ぶ泥んこ池のためにシャワーがあるのですが、そのシャワーをサイクリストに使っていただくことで、道の駅と連携して、集客していきたいと考えております。 ◆佐野高典 委員  わかりました。侵略的外来水生植物は、矢橋の中間水路でも2万平方メートル減らしたことは結構なことですが、昔、当委員会に所属していたときに初めて守山玉津中間水路侵略的外来水生植物が芽生えてきました。当時は人間が水路へ入って、駆除していました。5センチ程度の茎が残っていても繁殖してきますので、岸へ上げて乾燥させて、シートをかけて、丁寧に飛ばないようにやってくれていました。恐らくこの中間水路も重機でしていると思いますが、切れ端や残った茎が飛んで、流れて、また発生しているという点もあるとは思いますけれども、その辺を慎重にやってもらうことが大事かなと思います。  もう1点は下物ビオトープで今、ハスの再生について言っていますが、赤野井湾のハスの再生は、草津市がいろんな取り組みをやっています。県もハスの再生をしながらにぎわい創生をしていこうということでしたが、ハスそのものが、草津市は観光面や、いろいろな方面からやってくれと、一時群生していた当時は新守山川から北の守山区域については、ハスを除去してくれというように漁師によって違いました。  ハスの群生を必ずしもいいと思わない人もいますが、県の考え方をもう一遍、聞かせてもらえますか。 ◎安田 自然環境保全課長  オオバナミズキンバイの駆除のやり方についてです。御指摘のとおり、今は主に大きな群落を水草刈り取り船等の重機で駆除をしておりまして、機械でとることによって、ちぎれてしまうものが出るのは事実です。これがまた新たな群落のもとにならないように、今、作業に当たっては、琵琶湖の流れの下流側に、作業をするたびに流出防止フェンスを張って、下流に流れないようにすることと、機械駆除とあわせて必ず人力での駆除も、湖岸には人が張りついて、とり残しを丁寧にとることを組み合わせてやっております。  また、作業終了後には湖に浮いているオオバナミズキンバイの断片を網等ですくって、作業が新たな拡散の源にならないよう作業をしております。 ◎小松 琵琶湖環境部理事  ハスは、1回生えて、冬になったら枯れて、腐敗します。2年前にハスが消えたときに潜らせてもらいましたが、アオコも出ていて、泥も結構汚く、硝酸態の窒素が少なく、アンモニア態の窒素が泥にあり、酸欠となり水を停滞させましたので、ハスは、水を悪くすると思っております。  ただし、琵琶湖保全再生法ができて、「守る」だけではなくて、「活かす」「支える」という考え方が出てきまして、ハスがもともと生えていたときは数万人が見に来て、琵琶湖は多様な価値があるのだとわかっていただいて、琵琶湖のファンになってくれる方々も結構おられました。  そういう意味で琵琶湖の保全を考えますと、ハスも一定役割があると思っておりまして、湖沼計画赤野井湾流出水対策とあります。ハスが守山側に生えてくると水質汚濁になるのではないかという懸念があって、何とかしてくれないかという話があったので、県も守山の新守山川から入ってくるところにつきまして、刈らせていただいています。再生ができた今となっては、一定再生するという草津市の思いもありますので、草津と守山と一緒になって、何とか、もう一回再生できないかという話し合いの場も持っております。  県として、実際に何かやれるのかを考えまして、下物ビオトープの中に、4つ池がありますが、その一角に消えてしまったハスを植えて、もう一回再生させて、せっかく来た人たちにも、消えたハスをそこで見ていただき、それでまた琵琶湖の価値につなげていただくことを今計画しているところです。 ◆高木健三 委員  1点だけお伺いします。50ページの自然公園施設等適正管理についてですけれども、琵琶湖は烏丸半島から近江八幡市の岡山園地まではきれいですが、そこから急に何もされていません。何もしていない自然が自然公園では、適正管理になっていないと私は思っています。烏丸半島もきれいになっている中で、岡山園地につきましても、やはりビワイチの関係もありまして、もう少し自然そのままの状態ではなくて、適正管理とうたっているのですから、管理をもう少ししっかりとしていただきたいと思っています。これにつきましては、本会議の質問等もされておりますけれども、なかなか進行していないのが実態ですので、その辺の考え方を教えてください。  それから、自転車のビワイチのマークです。部署が違うかもしれませんが、マークにつきましても若干問題もありますけれども、あれだけビワイチビワイチと言っている中では、管理をしっかりとこれからやっていただきたいと思っています。その辺の考え方を聞かせていただきたいと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  琵琶湖の湖岸には、岡山園地も含めまして、都市公園自然公園があります。自然公園も特に北湖を中心に、何カ所か整備をさせていただいております。その中でも岡山園地は、南湖からビワイチをされる方にとってちょうど上がっていって近江八幡に入って、山を越えておりたところにある園地ですけれども、そういった意味では多くの方の利用があります。  そこの管理につきましては、南側にトイレの区画がありまして、このあたりにつきましてはトイレ、それから園地の管理ということで、近江八幡市とも協力をしながら、また地元の自治会や老人会の方々の協力も得ながら管理をしているところです。  また、それよりも北にも幾つか区画がありますけれども、ここにつきましては県が年に何度か草刈りをして、できるだけ琵琶湖への見通しがよくなるように、刈り払いなどもボランティアの方々の協力を得ながらやっているところです。  また、一層の利用促進ということで、この岡山園地は、立地も非常にいいところですので、琵琶湖の活用という面でもビワイチの推進という意味でも、どういう活用のあり方があるのかをしっかり考えないといけないと思っておりますし、また、その管理につきましても、昨年も議会で御質問いただきましたけれども、トイレ自体が、通年あけられていなくて9月から11月だけオープンということで、利用者の方々に御不便をおかけしておりましたので、ことしの1月から3月の3カ月間、試行的にあけさせていただいて、その利用実態等を調べさせていただきました。  やはり、人の利用がありますと、ごみの問題等がございまして、管理していただいている地元との関係で、どこまでオープンにするのがいいのかということも、近江八幡市や地元の自治会とも話をしながら、できるだけその利用を多くするという観点で、管理と利用をしっかり進めていきたいと考えております。 ◆高木健三 委員  今、言われていることはよくわかるのですけれども、老人会とか、市にほとんど任せ切りで、県はほとんど何もしていないと聞いています。もっと県が積極的にリードしていただきたいと思っています。その辺、もう一遍お願いします。 ◎安田 自然環境保全課長  御指摘のとおりです。もちろん南側の部分について、近江八幡市に管理をお願いしているわけですが、それ以外の区画も含めて岡山園地の利活用を、もっとしっかり捉えさせていただいて、検討して、管理ができるように取り組んでまいりたいと思います。 ◆海東英和 委員  何遍かここでも話題になったオオキンケイギクとかについてはちゃんとメニューがあるのかが1点。  それから、かばたで有名になった針江という集落から琵琶湖に流れ出る針江大川で、バイパスから下だけ冬場に水草が一切なくなるのです。前にも申し上げたことがあって、バイパスの融雪剤に問題があるのではないかと言いましたが、濃度とかの関係でそれはあるとは言えないとお答えいただいているのです。毎年、冬明けの春の川掃除に行くとびっくりするほど藻がないので、地元も最初は楽でいいと言っていたのですけれど、このごろこれではおかしいというので、この年度末ぐらいに地元の自治会と重要文化的景観の役員らが話して、ちょっとおかしいのではないかと声を上げ始めておられます。  こういうことも琵琶湖環境部でちゃんと取り合ってほしいのと、逆に、これがオオバナミズキンバイの駆除に役に立たないのかなと。囲い込んで、塩分の濃度を上げたら、例えばなくなってしまうということもあるのではないかと思って、琵琶湖で起こるさまざまなことをお手本にしながら、オオバナミズキンバイの駆除を進めていただく必要があるのではないでしょうか。  ここ2年は減ってきたというけれど、その前は予算をちゃんと割かなかったからふえたわけです。これは行政の失態なのですけれど、投入すべきときに見誤って予算を割けなかったので、野放しでふえ、困ったわけです。  だから、この予算の投入と比例して面積が減るのは余りにも知恵がないので、単位面積当たり何か向上しているのかどうか、新しい技術がちゃんと生かされているのかどうかも、ちゃんと報告をいただきたいと思います。これから考えていただくことではありますけれど、コメントをいただけたらと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  まず、1点目のオオキンケイギク等、その他の外来生物対策です。メニューはあるのかという御質問ですけれども、琵琶湖環境部の予算の概要の51ページに当課の予算がありまして、この中で4 外来生物防除対策事業がございます。430万円の予算です。これは、外来生物について県民への普及啓発等を行ったり、県民等が行う防除に対して支援を行うものです。ここ数年は実際にはボランティア等オオバナミズキンバイの防除を、されるときのゴム手袋とか、胴長靴を貸与するために使わせていただくことが多いのですが、オオバナミズキンバイだけではなくて、一般的な外来生物普及啓発に使う予算として使わせていただいております。  実際に、オオキンケイギクについて何をやっているかということで、これまでにもお答えをさせていただいたかもしれませんけれども、県のホームページですとか、チラシを配布することで、いろいろなところで道路沿いとか、場合によっては御家庭で植えられてしまうこともありますので、そういったことがないよう特定外来生物ですというチラシを使わせていただいて、普及啓発に努めていきます。  あとは、その防除に当たっては基本的にはそれぞれの土地等の管理者に対して、必要な助言等を行って、これ以上の広がりがないようにやらせていただいております。  また、オオバナミズキンバイの関係で、針江での藻がなくなっていることについて、その原因は我々も詳しく承知をしておりませんけれども、一般的に塩分が植物に対して、効くというのはありまして、オオバナミズキンバイにも例えば、その塩分を注射してみてはどうかといったような案もあります。それをやってみて、どれぐらい効果があるかは、これからまた考えていきたいと思います。  また、駆除に当たっての面積当たりの効果につきましては、改めて常任委員会オオバナミズキンバイ対策について、御報告させていただこうと思いますので、そのときに御指摘の点も踏まえた説明ができるように考えたいと思います。 ◆海東英和 委員  常任委員会の場で、オオキンケイギク等の面積が減っているのか、きちんと報告をしてほしいと思います。私は野放しのままで広がっていると見ています。だから、もっと具体的な対策や啓発をするほうがいいのではないかというのが1つ。  この間、湖岸道路の植樹帯で、根上がりして見に来てもらいました。今まで、県が植栽などでも、行政の経費を使って行政政策として外来種の植物を植えてきました。本来日本の植物でないものをよかれと思って植えてきたので、外来種をどんどん植えてきています。琵琶湖環境部から、生物とか、そういう観点からもう一遍、県庁全体に対して、基本的に外来種を持ち込まないようにという政策をしっかりするのがいいのではないかと思います。このことについて御検討をいただきたい。  最後に、針江大川の琵琶湖に出る手前に大きな中島というエリアがあるのですけれど、そこは1級河川になりますと県が言っていて、今まで、今森光彦さんの映像などで、和船がつながって係留されている景色が、里山の水と琵琶湖との関係のシンボルのような景色で皆さんに愛されてきました。でも、河川の保全から1級河川だから、船を撤去しなさいという一方的な命令が強くおりてきて、地元は今理解を求めようとしているのですけれど、これは県としての統一見解なのかどうか私は問いかけたいので、御検討いただきたいと思います。 ◎安田 自然環境保全課長  前半のオオキンケイギクの対策ですけれども、今、県全体でどれぐらい繁茂しているのかという面積は承知をしておりませんが、次回以降、外来種対策の報告をさせていただくときにオオキンケイギクについても触れさせていただきたいと思います。  それから、県でいろいろな工事をするときに、外来種を植えているのではないかということについて、例えば土木工事におきましても、最近は生物環境アドバイザーの方たちに、どういったものを植えるのがいいのかのアドバイスをいただきながら、基本的には在来種を植える方向で政策としては転換をしてきておりますけれども、かつてそうでなかったころに外来種が植えられたことがあるのも事実だと思います。  生物に対して、庁内全体の意識の向上は、県でも生物多様性しが戦略をつくってやっておりますけれども、どうしても他部局との連携が薄いという御指摘を、昨年度中間評価をしたときにいただいていますので、その点については、この戦略を推進する中で庁内の連携をしっかりやっていきたいと思います。 ◆冨波義明 委員  3点です。  1点目は、クリーンセンター滋賀のことについて、大きな転換期にあるのかどうか、現状と今後の方向性です。以前いろいろと費用対効果のことですとか、さまざまな面で課題がありましたが、1つの転換期を迎えているのかどうかという点でお願いします。  2点目、森林の所有権や、所有者の把握は、森林政策課の所管になるのでしょうか。森林政策課で掌握されているのでしたら、その現状あるいは特に日本中で問題になっております外国人の所有の問題の現状がどうなっているのかをお教えください。  3点目は、先ほど「びわ湖の日」の取り組みについて御回答がありましたが、知事がおっしゃっていましたように、「びわ湖の日」を休日扱いにしたらどうかという問題があると思います。今年度は7月1日が日曜日ですから、問題ないのですけれども、経済界の反応ですとか、あるいは教育関係には大きな問題ですので、その辺の状況がどのようになるのか、簡単で結構ですので、よろしくお願いいたします。 ◎三橋 循環社会推進課長  クリーンセンター滋賀の関係ですけれども、循環社会推進課が所管しておりまして、このセンターは、甲賀市に平成20年度に開業いたしまして、当初、想定していた搬入量がなかなか確保できずに経営が苦しい状況ではありましたけれども、平成23年度に単年度の収支が黒字に転換いたしまして、その後、2期の拡張工事も経まして、近年は大分搬入量もふえてきておりまして、平成27年度には累積の赤字も解消しております。  一方で、このクリーンセンターにつきましては、地元の甲賀市ですとか、地元の区と開業から15年間ということで約束をしていただいておりますので、平成35年度が埋め立て期限と予定をしております。平成30年度に入りまして、埋め立て期限まで年数も限られてきましたので、今年度、県の予算で計上して、一度、外部委託でさまざまなデータを整理したいと思っております。今の搬入量あるいはその前段となります産業廃棄物全体の量ですとか、産業廃棄物の場合、事業所の責任でどこの処分場に持っていってもよいわけなので、府県をまたがるような移動もありますし、そういった移動の量、それと近隣の最終処分場の動向など、そのあたりのデータ整理を1年間かけてさせていただきたいと思っております。  あわせまして、関係者、排出事業者側、あるいは処分側、あるいは学識経験者によります検討の場を設けまして、今ほど申しましたデータも活用しながら、さまざまな意見をいただき、今年度で一定内容につきまして整理をさせていただいて、できれば来年度、早期に県としての考え方を示せる形で進めていきたいと思っております。今ほど申しました検討につきましては、この委員会で適宜また報告をさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 ◎廣瀬 森林政策課長  森林政策課で森林所有者の把握をしております。  もう1点、外国資本による土地取引の有無ですけれども、本県では滋賀県水源森林地域保全条例を施行いたしまして、水源森林地域での土地取引は事前に届け出をいただくことになっております。  そこで、適正な土地利用のための配慮をしていただきたい事項でありますとか、既存の法令等の手続につきまして、助言、勧告を行っております。平成28年1月1日以降、この届け出制度を施行しておりますけれども、外国資本による土地取引は発生しておりませんし、その目的不明な取引を含めました不適正な土地取引と考える事例も本県では発生しておりません。 ◎島戸 環境政策課長  「びわ湖の日」の休日化について御回答させていただきます。もともとこの取り組みに関しましては、県民の皆様が琵琶湖に関心を持っていただいたり、かかわっていただくことを目的といたしまして議論をしていったところです。ただ、昨年度、世論調査の中でも、半数の方が賛成される一方で3割の方から反対のお声もいただいています。たちまち休日化を目指すというよりも、県民の皆様が一人でも多く琵琶湖にかかわっていただく、関心を持っていただく取り組みが大事かなと思っております。  今年度はそういうところに重点を置いて取り組みを進めてまいりたいと考えております。 2 平成30年度中に策定、変更が予定されている計画等について、滋賀県環境総合計画(第五次)の策定について (1)当局説明  石河琵琶湖環境部次長、島戸環境政策課長 (2)質疑、意見等
    ◆九里学 委員  最初の環境総合計画が立てられてから22年、23年経ってきて、最初に説明いただいたこの冊子の、平成9年から今年度第4次が終わる中で、大きな基本目標はそれぞれあるのですが、この大きな計画目標の基本的な方向性の中で、今まで1次から新総合計画第3次まで、ずっと滋賀という文字が入っていたのですが、第4次は「めぐみ豊かな環境といのちの共感を育む社会の実現」ということで、大きな方向性としての部分で滋賀という文字がないと。それぞれ分野別には平仮名、漢字、あるいは湖沼、琵琶湖などありますが、大きな枠組みの中で、こういう文字がないのは審議会や県民政策コメントなどで、そうなったのですか。私の思いとしては、何でこの4次に入らないのかと、できれば第5次計画の中で、やはりSDGsなどを先駆けてやっている県ですので、全国的に環境県という旗もあるので、総合的かつ計画的な段階のこういうものについては、滋賀なり、琵琶湖という文字を入れていただけたらと思います。第4次に入っていない経過と私の意見についてのコメントをいただけたらと思っています。 ◎島戸 環境政策課長  どういう経緯があったかは私も承知しておりませんけども、今、委員から御指摘がありましたところは非常に大事な点かと思っております。私どもは当然滋賀県の環境総合計画を策定していきたいと思っておりますし、御意見を頂戴したいと思っております。 ◆九里学 委員  県のものですので、これは一番旗印というか、先ほども言ったみたいに総合的な計画の一番のものなので、分野別にあるのはいいけれども、基本目標として掲げるのは必要ではないかなと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 3 平成28年度包括外部監査の結果および意見に対するその後の措置状況について (1)当局説明  島戸環境政策課長 (2)質疑、意見等 ◆海東英和 委員  9ページの右側で、水族資料収集・飼育管理業務委託契約について、バイカル湖に詳しいと言われている業者が優位であるということで契約したのは、不適切であるという指摘で、右側の説明でバイカル湖の固有種の展示後、約2年が経過し、飼育のノウハウが積み上げられてきたと書いてありますが、看板で来てくれたバイカルアザラシのうち1頭がかわいそうな死に方をしました。表にもほとんど出られずに、そのつがいから仲間はずれになって、このままではこのアザラシがだめだと思ったら、もとのところへ返してやるとか、生き物を扱う業務にある人として、みすみすストレスで衰弱して死んでいくのを琵琶湖博物館は、手を出さなかった。  このことは博物館として大変恥ずべきことではないかと思います。そのことについて、この監査の指摘は言っていないものの、その説明にバイカルアザラシも含めて2年のノウハウを蓄積してきてと言っていることを、県庁の担当として、この報告でよしとしたことについて、どう思いますか。 ◎島戸 環境政策課長  確かに、非常に飼育の難しい種族であることは聞いております。本来博物館で展示している生き物を、飼育できていなかったことに関しましては非常に残念であると思っております。  今回の監査の意見に関しましては、こういう措置状況で御報告をいただいておりますけれども、委員から御指摘いただきました件につきましても、決してよしとしているわけではもちろんございません。監査に関しましては、現在博物館におきまして、具体的な調査、検討となっていると報告を受けております。 ◆海東英和 委員  このことについて、県として、いわゆる事務方として、現場に行って、何か確認をされたり、教訓はつかまれましたか。組織的な問題だと思います。 ◎島戸 環境政策課長  原因等につきまして、詳細に現場を見て確認したわけではありませんけれども、組織といたしまして非常に重大な問題であると考えております。 4 平成29年度包括外部監査の結果および意見に対する概要報告について (1)当局説明  島戸環境政策課長、廣瀬農林政策課長 (2)質疑、意見等  なし 5 第72回植樹祭の開催準備状況について (1)当局説明  廣瀬森林政策課長 (2)質疑、意見等 ○杉本敏隆 副委員長  前回、43年前だと思いますが、植樹祭を開かれています。今回もまた植樹祭を開くということで、開催する意味について、前回と今回でどう違うのか教えていただけますか。 ◎廣瀬 森林政策課長  前回、昭和50年に植樹祭を開催いたしまして、植樹祭を契機に、水と緑に対する県民意識がより一層高まったものと認識しておりまして、大変意義深い行事であったと評価をしております。  そして、次回2021年の大会は、基本、琵琶湖森林づくり基本計画を平成32年度まで実施するとしておりますけれども、第3次の基本計画の新たな出発年度です。そういった位置づけもありますし、この琵琶湖を育む滋賀の森林づくりという視点で、これを県内外に示す絶好の機会だと思っております。この植樹祭が県民参加の機運をさらに盛り上げる機会になると考えております。 ○杉本敏隆 副委員長  大体、この行事にどのぐらいの予算を見ておられるのか、お尋ねします。 ◎廣瀬 森林政策課長  開催経費につきましては、現在、検討をしている最中ですけれども、次回の開催規模は5,000人程度を想定しております。開催規模に金額が比例する傾向にありますが、式典の企画等により、大きく変動をするため、現段階では未定です。ただ、この基本構想の中に開催の方針としまして、経費の節減に努めることを明記しております。費用対効果も考えながら、必要最小限の経費で準備を進めてまいりたいと考えております。 ◆冨波義明 委員  この大会ですけれども、ことしのお正月の野洲市の新春奉賀会で、野洲市長が堂々と希望が丘に決まりましたと、皆さんに公表されましたが、このたび甲賀に決まったので私もお叱りをいただきました。私も知らなかったのですけれども、何かそういういきさつがあったのですか。一旦決まって、変わったとか、いいかげんなことは言わないと思いますけれども、その辺がどうだったのか真実だけ端的にお願いします。ないならないで結構です。 ◎廣瀬 森林政策課長  そのようなお話はないと考えておりますけれども、実際に、この候補地を選定したプロセスを少し御説明いたしますと、3点ございます。 1点目は会場の面積要件です。開催規模に見合った面積があるかということ、2点目は、会場として使いやすいかどうか。例えばアクセスの問題でありますとか、会場整備に要する経費です。  3点目は、これが森林、林業とのかかわりでありますとか、開催準備のために半年ほど占用しなければいけないという条件、そういったものを全て考慮いたしまして、選考した結果、甲賀市の鹿深夢の森になったわけです。 ◆冨波義明 委員  はい、ありがとうございました。 ◆田中松太郎 委員  1点だけ、意見なのですけれども、開催理念の中にも森林、琵琶湖、あるいは人の暮らしのかかわりを再認識しということで掲げていただいておりますが、先ほど佐野委員もお話しされましたけれども、甲賀市の中山間地に住んでおりますと、琵琶湖と遠く離れておりますので、なかなか琵琶湖を意識しづらいというか、余り、意識がないのが現状なのです。せっかく今回こうして甲賀市で開催いただく中で、やはり植樹祭ですから、当然森林がテーマですけれども、しっかりと琵琶湖をイメージできるような、琵琶湖とのつながりをしっかり再認識できるようなロゴマークであるとか、そういった部分をより意識しやすいような工夫をぜひお願いします。 ◎廣瀬 森林政策課長  今、御意見いただきましたように、滋賀県ならではの植樹祭にしていきたいと考えておりますので、ぜひともその琵琶湖と水源の森林との関係がよくわかるよう考えていきたいと思っております。 休憩宣告  10時40分 再開宣告  10時46分 《農政水産部所管分》 6 平成30年度農政水産部の主要施策について (1)当局説明  高橋農政水産部長、西川農政水産部次長 (2)当局説明  質疑、意見等 ◆佐野高典 委員  世界農業遺産プロジェクトについて、聞いてから大分の年月がたちますが、農業遺産に登録していく目標年次はいつでしたか。今、申請であったり、農林水産省専門委員による審査への対応などと書いてありますが、農業遺産の申請に向けて何か支障があるのか。その辺の経緯を教えてください。  それから、18ページに流通対策を水産課で上げてくれています。これは今後のPRをやってもらう必要があると思いますが、農業も漁業も、豊作貧乏、豊漁貧乏というように、とれたらとれたで値段が下がります。今、食生活が変わってきて、魚離れは顕著に出ています。その辺にメスを入れてもらうことは結構なことですが、「びわ湖のめぐみ」おもてなし食堂をやっていくのは、具体的にどの辺でどういう食堂をしていこうとしているのか、その2点だけお教えください。 ◎富家 農政課長  世界農業遺産について1点目のスケジュールですが、国の受け付けは2年に1回行われます。今、我々が目指しておりますのは、ことしの6月20日が締め切りの募集期間に向けて動いています。今年度2月に、日本農業遺産の認定が行われると聞いております。あわせまして、その日本農業遺産に認められ、認定された中から、全部ではなくて、その中から絞り込まれて世界に向けてまた申請をします。世界農業遺産の審査につきましては、平成31年度に行われて、平成31年度中に発表がされると見込んでおります。  2点目の何か支障があるのかについてですが、現時点では、この6月20日の申請に向けて大きな支障があるとか、そういうことはございません。今、関係機関、専門家、学識経験者等から、いろいろアドバイスをいただきながら、申請に向けた最後の磨き上げを行っています。 ◎澤田 農政水産部技監  2点目の「びわ湖のめぐみ」おもてなし食堂事業の具体です。この事業は平成29年度に琵琶湖八珍食堂という形でスタートさせていただいています。平成29年度は琵琶湖周辺の4カ所、大津市、守山市、長浜市、高島市のホテルの琵琶湖の見えるレストランをメーン会場といたしまして、琵琶湖八珍を提供していただいて、シェフからいろいろなお話もしていただきます。  それとあわせまして、県内各地の琵琶湖八珍を取り扱っていただいている登録店舗が現在193店舗ございます。そのフェア期間にあわせまして、各登録店舗も連動して新しいメニューの開発であるとか、提供をしていただきます。こういったことをあわせたものがこの事業でして、今年度もメーン会場といたしましては、県内4カ所程度を考えています。ことしは、びわ湖のめぐみということで、琵琶湖八珍以外にも、セタシジミなども含めて普及していきたいと考えておりますけれども、この琵琶湖の食材、湖魚は、すばらしいものだと体感していただくために、琵琶湖の景色が見えるところでの提供をメーンといたしましてそれに合わせて登録店舗も同時開催していただくことで考えております。ことしもまだ具体な場所は決まっておりませんけれども、メーン会場4カ所程度を想定して、また、あわせまして県内の琵琶湖八珍の登録店舗も連動してフェアを開催するということで考えております。 ◆佐野高典 委員  農業遺産ですが、大分前からいろいろと本会議場でも部長答弁がありましたけれども、今聞いていると、ことしの6月20日に申請して、まずは日本農業遺産に認めてもらわないといけない。平成31年度になりますが、そこで世界農業遺産登録が認められるかどうかと、こういうスケジュールを言っています。日本農業遺産は、都道府県単位で申請をしているのですか。  今、日本農業遺産に認定されたのは、何カ所ぐらいありますか。 ◎富家 農政課長  まず、申請の単位ですけれども、必ずしも都道府県単位ではありません。市と市が連携をして申請自体は協議会がすることになっておりますので、3つぐらいの市が集まって協議会が申請をしているところもありますし、逆に県域レベルで申請をしているところはないと理解をしております。  今、日本で世界農業遺産に認められているものは11あります。日本農業遺産につきましては、新しく農林水産省で制度化されたもので、前回が1回目でした。そのときは日本遺産としては8カ所認定されました。ちなみに申請は18あったと聞いております。その中から、日本農業遺産として8地域が選ばれ、さらにそこから3つの地域が世界農業遺産に申請をされ、時期は多少ずれますが、3つとも世界農業遺産に認定をされたのが直近の状況です。 7 平成30年度中に策定、変更が予定されている計画等について (1)当局説明  西川農政水産部次長 (2)質疑、意見等  なし 8 滋賀県都市農業振興計画の策定について (1)当局説明  富家農政課長 (2)質疑、意見等 ◆加藤誠一 委員  一番後ろに栗東、草津ぐらいまでのイメージがありまして、計画の対象地域が市街化区域内の農地およびその周辺ですけれど、まず、このエリア内で何戸ぐらいの農家が対象になるのかと、ちょっとイメージがわからないのが1つ。  もう一つ農家のアンケートの中に農地を守りたい、あるいはもう放したい人が拮抗していますけれども、これは都市計画の見直しが何年かありますが、市町がどう考えるかがあります。そこら辺との関係が非常に密接に関係する計画というイメージを持っていまして、これから具体的にもうちょっと肉づけされて今度6月ぐらいには計画、素案が出てくるので、またしっかり読ませてもらおうと思いますが、市町は、このことに対してアンケートはありましたけれども、どんなイメージを持っていたか、教えてください。 ◎富家 農政課長  3点、御質問をいただきました。  まず、戸数につきましては、今正確な数字を持ち合わせておりません。まず、面積で捉えて、どのぐらいあるかということで、その戸数につきましては、できる限りいろんなアプローチをして、把握をしたいと思っております。  2点目の市町がどう捉えているかですが、生産緑地制度をしかれている市町は今ないという状況です。やはり市街化区域は、もともと宅地化を推進するエリアですので、強く農地を守っていくことを打ち出されているところはないのかなと理解をしております。三大都市圏以外にも生産緑地制度をしいておられる府県はありますので、そこまで滋賀県はいっていないことを汲みますと、そこまではないのかと思います。  ただ、現実的にはその中で農業を営まれている方々もおられますし、また、市民農園も行政あるいは公が主体でやられているところも、県内に数は少ないですけれども、幾つかございますので、法の趣旨あるいはこういった計画の趣旨は積極的にお知らせをしていきたいと思いますし、もう1点、都市計画との関連が大きいのではないかということはそのとおりであると思っております。  生産緑地自体がどちらかというと都市計画部局が持たれていることで、我々も県の土木交通部と一緒になって、その生産緑地について、年1回は、制度の説明をさせていただいておりますけれども、今般こういう計画をつくるということで、そういった計画の趣旨あるいは法の趣旨等も今後はしっかりと伝えていきたいと思っております。 ◆海東英和 委員  4ページの4つ囲みのある、4つ目の都市農業の理解促進、鳴子の米プロジェクトがありますが、これは都市農業とは違って、ラムサールでガンがよくおりる田んぼに、ふんをするから、ガンの生息地を守るということで、旅館の人やらがそこの米は高く買いましょうという仕組みがあるわけで、都市農業に当たらないと思います。一層のこと京都の京野菜とかの、市街地の中で野菜をつくって京都で高く売っている事例のほうが滋賀県の農家は理解しやすいのではないかなと思いますが、御検討いただけますか。 ◎富家 農政課長  はい、御指摘をいただきまして、十分踏まえて今後資料等の作成をしたいと思います。今回、この事例を挙げたのは御指摘のとおりですが、CSAの事例として何か、一番進んでいるものはないかということで、ここに挙げた経緯もありますが、御指摘の点、踏まえて資料をつくっていきたいと思います。 9 滋賀県環境こだわり農業推進基本計画の改定について (1)当局説明  平井食のブランド推進課長 (2)質疑、意見等 ◆高木健三 委員  環境こだわり米をつくることは非常にありがたい、結構なことなのですけれども、環境こだわり米をつくろうと思ったら、かなりの労力が要るわけです。スタートから非常にいろいろ厳しい中で一生懸命頑張っておられるけれども、その単価を、もっと差別化してやらないとなかなか推進できないのではないかなと思っています。そういう中で県独自のプラスアルファを考えていただくほうがよいのではないかと思っています。  もう1つは、オーガニック農業ですけれども、確かに無農薬で非常にいいのですが、予算が750万円と言っています。本当にそう思ったら、そう簡単にいかないのです。肥料も、何もやらないわけですから、草も根までとらないといけないとか、そんな中で750万円をつけた中で、本当に一体何をするのかよくわかってこないのですけれども、その辺の方向を、言っていただければありがたいと思っています。 ◎平井 食のブランド推進課長  まず、県独自の支援ですが、今のところ国で環境直接支払という助成金があります。これは基本的には掛かり増し経費ということで、4,000円から8,000円までの助成がありますので、そういったものを活用しながら進めてまいりたいと思っているところです。  それから、本年度の750万円の予算の内容ですけれども、これは基本的には3点考えています。1点目は生産者への技術の普及啓発です。先ほど申し上げましたように、水稲の場合は除草が肝でございます。除草は手取り除草ではとても労力がかかりますので、機械を活用しながら除草できないかということで、昨今、6条、8条刈りの機械除草の機械ができています。そういったものを各地域、農家に普及をさせていただきたいです。  2点目は、販路拡大です。これは近江米振興協会で、一応商談会等をしながら、検討チームをつくって、販路開拓に努めてまいりたいと思っています。
     それから、3点目として、ブランド力、ブランド化を進めるということで、一つの産地として売り込みにいこうと、今、個別販売ですので、産地としてまとまった販売をしていく中で、オーガニック米について、新ブランドという形で名称ができないかでありますとか、パッケージデザインでありますとか、PRのパンフレット、チラシ、こういったものを、今年度中に検討をして、作成をしてまいりたいと思っています。 ◆高木健三 委員  環境こだわり直接支払金は4,000円とか、8,000円とかですけども、もっともっとやっていかないと、4,000円ぐらいでは、本当に苦労されています。県独自の予算化は、必要だと思いますので、頑張っていただきたいと思います。 ◎平井 食のブランド推進課長  県独自の措置につきましては、今、販売に力を入れてまいりたいと思っておりまして、予算につきましては、そういった滋賀の環境こだわり農業、こだわり米のPRを進めるということで、できる限り付加価値をつけて販売できるような形で推進をしてまいりたいと考えています。 ◆九里学 委員  事業概要の説明でもありましたが、オーガニックの部分が非常に新たなチャレンジで、キーワードになると思いますが、農産物にせよ、今言っていただいたお米にせよ、お茶にせよ、あるいはそういう栽培方法にせよ、オーガニックという言葉をこうやって出すのはよいことなのですが、生産者、流通業者、あるいは消費者、一般県民の方にどれだけ知ってもらって、広めてもらって、定着化するかが非常に肝になると私は思います。計画年度が未定なので、実際今まで、研修会なり、いろんなところでやられていて、生産者、消費者、流通業者の人にいろいろ説明されていて、反応はどうですか。現時点で結構です。まだまだ今年度は始まったところですが、19市町の担当の方々の反応がどんな感じか教えてもらえますか。 ◎平井 食のブランド推進課長  まず、1点目、農家なり、消費者等の反応についてです。これはアンケートの範囲ですけれども、高く売れるならつくってみたいという感じがあるのかなと思いますが、いかんせん難しいと。実際に有機米をつくっておられる方に聞いていると、やはり3年目ぐらいで草が相当繁茂してきて、草に負けて収量もどんと下がるということで、その辺の課題を解決するのがまず必要かなと思っています。  そういったことで、草対策を一番に今上げています。流通も、通常の価格の2倍ぐらいだったら買ってもいいというアンケート結果が出ておりますので、そういう意味ではどんどん買うとか、どんどんふやしてというイメージではないのですけれども、着実にふやして、結びつきをつけていければ売れるものではないかと思っています。  それから、市町の反応ですが、まだ市町の方々と深くコミュニケーションをとらせていただいたことはありません。各市町の中でも高島市もそうですが、認証をしたりといった取り組みを進めておられる市町もありますので、これについては、今後、市町の方々とコミュニケーションをとりながら進めてまいりたいと考えております。 ◆九里学 委員  今度7月から審議会をしていただいて、意見を聴取していただきます。オーガニックは時間がかかると思いますけれども、実際にスタートしていかないといけませんし、それを広めて定着するまでに、いろいろな宣伝なり、広報なりしていかないと、片仮名はなかなか難しいので懸念しています。3回の意見聴取の中で意見が出てくると思いますけれど、お願いしたいと思います。 ◎平井 食のブランド推進課長  委員の御意見を参考にさせていただきながら、今後そういう形で進めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 ◆加藤誠一 委員  この改定の目的の中身になってほしいと思いながらですけれど、質問というより提案です。この改定の目的は、琵琶湖等の環境保全、それと安全、安心な農産物の供給へとつなげる、まさにこれだと思います。  ところが、中間論点整理を見ると、今までの環境こだわり農業の取り組み面積の維持、拡大ですけれども、地域特認取組は、琵琶湖を守るためにやってきたはずです。琵琶湖は国民的資産と言われるのだったら、地域特認取組をしっかり国に求めるという方向は、絶対必要だと思います。それが1つ。  それと、この環境こだわりの深化でオーガニックは、もったいないと思います。環境こだわり農業の中に、有機農業で、化学肥料を使わないのは、農薬も使わない非常に付加価値の高い農産物が埋もれてしまう気がするのです。  皆さん方は環境こだわりの深化というけれども、ここに書いたように、生産者から見たら、消費者は安全、安心な農産物は消費者ニーズがあると。だから、コストが高くても農家がつくって消費者へ届けるのは、有機農業です。それが多分、今までつくった有機農業の推進に関する法律の県の計画には、そういう視点で書いてあるはずです。  それを今回統合してしまうのでしょう。普通の環境こだわり農業の中に、うずもれてしまう気がするのです。あえて一歩譲って、単なる環境こだわりではなくて、有機を入れるのだったら、環境と安全にこだわるというイメージの打ち出し方をしないと、単なる環境こだわりの名前のままだったらマイナスのイメージを持たれる方がいるのではないかと思いました。  中間地点なのですが、私はこだわるなら今までの環境、安心こだわりというぐらいに、もっと深化すると言いながら、名前は深化していない。中身はオーガニック農業もやって、環境こだわりだと言っていますから。  中身が深化をしているなら、名前も深化して、消費者サイドから見て、付加価値が高くなったという打ち出し方をしないといけないのかなというイメージを持ちましたので、参考にしていただければと思います。答えは結構です。 ◆海東英和 委員  私も今、加藤委員がおっしゃった環境こだわりについての国の扱いが変わってくるこの中で、滋賀県の環境こだわりをやってきた農家の方たちに対する明解な政策をはっきり出すべきというのは、去年の常任委員会から続いている意見ですので、しっかり考えていただきたいと思います。  環境こだわり農業は、ある意味では琵琶湖を健康にとか、農家も努力して除草剤を減らそうとかですが、このオーガニック、有機栽培はオリンピックアスリートをつくるような話ですから、同じ線上にないのではないかという考え方もあると思います。  農業現場を知っていたら、この計画は物すごく机上の空論というか、10年で面積が4倍になるわけですよね。現状、一昨年ですけど、有機農業をやっている農家がどれだけあるかと、担当の方に聞いたら43軒と言われました。43軒の農家が有機をやっているのは、例えば生協と契約しているとか、自分の人生の中で特別なこだわりと哲学を持ってやっている人たちばかりで、儲かるからやってみようという人たちはほとんどいないですよね。  それをこういうように深化とか、普遍化する形で有機栽培をみんなでやりましょうということでは、そこに越えられない溝か壁がきっとあると思っていて、滋賀県は環境こだわり農業をやってきたから、有機栽培の農家の比率も高いから、いわゆる新しい看板まで有機栽培やオーガニックというのは、とっても安易な気がします。十分にこの計画づくりの中で、本当にこの現場の問題をしっかりと見据えて、心理とか、マインドの問題はすごく大きいと思います。  ドイツとかだったら農業政策をつくるのでも、心理学者を入れたりします。農家の心理が変わらないとそんなことはできないし、3年目の困難なときに諦める可能性は当然あるわけで、それも含めた慎重で確実な未来を見据えた計画になるように今現在示しているこの計画から、変更があってもいいと思います。実現の目標数値が下がってもいいと思いますので、魂の入ったものにしていただくように期待をしたいと思います。 ◎平井 食のブランド推進課長  御指摘いただいたとおり、有機農業は非常に難しいです。実際、県の今現在あります、有機農業基本計画は非常に消極的な計画になっていまして、自主的な取り組みを応援する程度で、県が進めるような計画に実はなっていません。  そういう中で、一歩前進して進めるという方向をこの中に盛り込んでいきたいのが1つの考え方です。おっしゃっていただいているように哲学であるとか、心理、これはまさにそのとおりですけれども、ただ、今やろうとしている水稲、お茶については、実際に取り組みが広がろうとしている面もありますので、こういったものについて機械化もできる可能性もありますので、頑張って取り組んでまいりたいと思います。御指摘いただいた御意見を十分踏まえながら、進めてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。 10 平成28年度包括外部監査の結果および意見に対するその後の措置状況について (1)当局説明  西川農政水産部次長 (2)質疑、意見等  なし 11 平成29年度包括外部監査の結果および意見に対する概要報告について (1)当局説明  西川農政水産部次長 (2)質疑、意見等  なし 12 世界農業遺産認定に向けた取組について (1)当局説明  富家農政課長 (2)質疑、意見等 ◆海東英和 委員  昨年度、世界農業遺産のところも視察に行きました。この日本農業遺産、世界農業遺産になることによって、農家は全然よくならない。お米も別に高く売れないし、本当に農業遺産は農家に役に立つのかを、何度も投げかけておられたのです。  それについてちゃんと回答もないままに、どんどん会議もつくって進んでいくこと、それから、最後の会議のときに、この農業遺産にかかわる地図を示したときに、この地図の広い面積についても無理があるのではないかという議論がこの委員会でありました。それについても明解な確認事項として、こういうふうにして進みますという回答がないままに、年度越えで曖昧になるのはよくないと思います。  私は、ラムサールの役員をしていたのですけど、ラムサールは琵琶湖がメーンになるので、関係市町に絶えず相談ばかりですが、よそは特定の地域がはっきりとしているので、活動とか、支援がしやすいのです。でも、これは滋賀県の特徴で、滋賀県全域とか、琵琶湖のエリア全体で、実際は活用とか、PRとかが難しいジレンマにまた陥っていく可能性があると思います。  だから、これまでのそういう経験も見据えた中で、その辺をちゃんと回答していただいた上で進んでいただきたいと思いますが、どうでしょうか。 ◎富家 農政課長  これまでの委員会でいろいろ御指摘をいただいております。まず、農家の方々にプラスになるのかを常々御指摘をいただいている点です。答えかどうかは、その2のところにある認定の効果は一般的に言われていることですし、実際にそれらが発現しているかどうかも、先行事例があります。そういったところにもお聞きしながら、滋賀県とはやはりエリアも、大きさも違いますので、そのまま全てすぐに当てはまるとは思いませんが、少なくともやり方によって、農産品の売り上げが上がっている事例もお聞きしておりますので、そういったことにつなげられるように、アクションプランも説明させていただきましたけれども、同時並行的に考えていっている状況です。  また、エリアにつきましては前回の議論の中で、特に森林の部分の指摘をいただいたと理解しております。琵琶湖の水源を涵養する森林という意味では、むしろこういった薄い色で示している部分だけではなくて、山全体が琵琶湖を涵養しているのではないかといった御指摘であったかと思います。  その点につきましても実際に営みということで、人が主体的にその森林保全の活動に取り組んでいるエリアを今回の申請地域として訴えていきます。これはいろいろ専門家の方々と議論をしていく中で、エリアをどうするかという御指導もいただいております。やはり人が積極的に携わっていることが1つのアピールポイントにもなるということで、御指摘もいただいているところですが、特に、森林の活動については、周辺の方、あるいは企業等が積極的に参画しているエリアをできる限りプロットして、落とし込んでいきたいと考えているところです。 ◆海東英和 委員  前回の委員からの重要な発言は大切にしてほしいと思いますし、これからもこんなに広いエリアで関係市町とか、農家の会議をしたら、結局、事務手間にとられてはなかなか進まないことが心配されるので、本当によかったと喜ぶ人をふやしてほしいと思います。 ◎富家 農政課長  今、事務局を滋賀県が担っている形をとっておりますが、申請自体はやはり協議会で行っていくことで、多様な主体が了解のもと、あるいは理解のもと進めていくと認識をしておりますので、御指摘の点はしっかりと踏まえていきたいと思います。 13 キャトル・ステーション事業の進捗状況等について (1)当局説明  渡辺畜産課長 (2)質疑、意見等  なし 14 アユの漁獲と資源状況について (1)当局説明  澤田農政水産部技監 (2)質疑、意見等 ◆佐野高典 委員  平成28年12月からのアユの採捕量も史上最低だという要因がきょうまで影響をしました。だから、平年の3分の1程度であることは明白に出ているわけで、水産試験場も言っているように後期、これからのアユ漁がことしもかなり厳しいです。そこで昨年はいろいろな原因があったのですけれども、天然河川は、数が平年の2.2%では、人工河川へ放流していっても天然素養には勝てないわけです。  不漁の影響は、何年間かは年魚といえども続くはずです。そうすると人工河川へのテコ入れでもしていかないことには、放流のアユでも、全国シェアにおいて、これだけ不漁が続いてくると、人工アユの栽培であるとか、県外利用者もいろいろ知恵を絞ってきます。  そうなってはいけないから安定したアユの供給を、もっと全国的にもPRをしていかないと、滋賀県のアユが当てにならないとなってきたら、値段そのものにも応えてくるのですから、きちんとその辺を踏まえて、人工河川の放流であったり、あるいは昔みたいな天然河川への放流も視野に入れながら、資源回復を図っていくべきだろうと思います。時間も経過していますから、その辺、頭に入れながらやってください。 ◎澤田 農政水産部技監  昨年、天然産卵自体が、もう少しあろうかと当初は踏んでいたのですけれども、ふたをあけてみると、実際なかったという状況です。これは余りにも成長が悪くて産卵期に成熟しなかったことが1つの原因として推測されているところです。  また、今年度につきましては、人工河川で平年に比べて追加をした形で新魚の放流をして、資源の回復を図っていきたいと考えているところです。また今後の漁獲状況、資源状況を注視しながら、しっかりと検討していきたいと考えております。また、アユの漁獲が少なくなることによりまして、全国に出荷されております琵琶湖産アユのシェアがまた落ちるという懸念もされますので、今年度一定回復したことも踏まえて、全国内水面漁連の機関誌などを通じて琵琶湖のアユは回復しつつありますといった明るい情報も県外、全国に発信させていただきながら、湖産アユの需要の確保に努めているところです。今後もこのような取り組みをしっかりと努めてまいりたいと思いますので、また、御支援をよろしくお願いします。 ◆佐野高典 委員  それで結構ですが、行政は常に、予測がこういうことではずれて少なかった、残念ながら去年のアユはこうだった、ことしのアユも不漁が続くであろうというようなことを簡単に言うけれども、そこで営みをしている漁業者にとっては、死活問題ですから、その辺は腰を据えて対応してくれないと生活がかかっているのだから、しっかりとわきまえてやっていただきたいと思います。要望にしておきます。 15 委員会の運営方針等について (1)質疑、意見等  なし (2)運営方針   「行政調査、県民参画委員会等による多面的な調査研究を実施し、活発な議論を行うとともに、必要に応じて政策提言を行うよう努める」と決定された。 (3)重点審議事項   「滋賀県環境総合計画(第五次)の策定について」、「滋賀県産農林水産物のさらなる生産・流通・販売促進に向けた取り組みについて」の2項目が重点審議事項として位置づけられた。 閉会宣告  12時44分  県政記者傍聴:中日、NHK、京都、毎日  一般傍聴  :なし...