群馬県議会 2020-02-17
令和 2年 第1回 定例会-02月17日-01号
令和 2年 第1回
定例会-02月17日-01号令和 2年 第1回
定例会
午前10時30分開演
◎
吉澤幸夫 議会事務局長 ただいまから、令和2年第1回
定例会の開会に先立ち、
群馬交響楽団による
議場演奏を行います。なお、
演奏曲目につきましては、お手元に配付してあります資料の最終頁に御紹介しております。
指揮者は
大井剛史さんです。それでは、よろしくお願いいたします。(拍手)
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ヨハン・シュトラウスⅡ世/喜歌劇《
こうもり》序曲を演奏(拍手)
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大井剛史 指揮者 皆様、おはようございます。今日はこのような場所で演奏させていただけますこと、大変うれしく、また名誉に思っております。ひとときの間ではありますが、どうぞ音楽をごゆっくりとお楽しみください。本日の演奏、あらためてご紹介するまでもないとは思いますが、群馬県の宝、
群馬交響楽団です。大きな拍手をお願いいたします。(拍手)そして私は本日の指揮とお話を務めさせていただきます
大井剛史と申します。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)
ただいま演奏いたしましたのは、
ヨハン・シュトラウスⅡ世が書いたオペレッタ《
こうもり》の序曲でございました。この物語の
主人公アイゼンシュタインは、朝までパーティーで飲めや歌えやの大騒ぎをして、朝になると実はそこに大変な仕掛けがあって、朝になると大変な目に遭うというおもしろおかしな話ですけど、皆様におかれましては健やかな朝をお迎えになられているでしょうか。
群馬交響楽団は今年で創立75周年を迎えます。戦後の
歴史そのものと言っていいと思います。群馬県の多くの力に支えられ、また支持をいただきまして今日があるわけでございます。現在は日本を代表する
指揮者小林研一郎先生、私の師匠の師匠でもありますが、
ミュージックアドバイザーを務めていらっしゃいます。
小林先生は今年で生誕80周年、80歳でございますが、私より体力があります。
そして次に演奏しますのは、今年生誕250年を迎えた
作曲家ベートーヴェンの最も有名な曲と言ってもいいと思いますが、
交響曲第5番「運命」の第1楽章です。
群馬交響楽団の活動の大きな柱の一つに
移動音楽教室と言いまして、
県内各地の様々な学校やホールを訪れて小学生、中学生、高校生などに音楽を聴いていただくという素晴らしい授業がございますけど、その定番と言っていい曲でもあります。それではその「運命」の第1楽章をお聴きください。
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ベートーヴェン/
交響曲 第5番 ハ短調 作品67「運命」第1楽章を演奏(拍手)
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大井剛史 指揮者 今日のこの
コンサートのように指揮をしながらお話をさせていだだく機会というのはしばしばあるのですが、この曲の後にお話しするのはいつもちょっと大変なんです。そのくらい集中力とエネルギーを使う曲です。さて人間の感情というものは、今の「運命」に描かれたように強く、強い音量で声高に主張するものだけが強いとは言えないと思います。次に演奏する曲は今の曲とがらりと雰囲気が変わりまして、イギリスの
作曲家エルガーが書きました「愛の挨拶」という曲ですが、この曲は簡単に言うと静かな曲です。しかし、だからといって感情が弱い曲では全然ありませんで、当時の婚約者に送った作品なんですけれど、そこには
エルガーの今の
ベートーヴェンの作品とは性質が違うかもしれませんが、その内面の強さにおいては、今の
ベートーヴェンの作品に勝るとも劣らない感情の強さが中に秘められた曲だと思います。
エルガーはその後無事にこの曲を送った相手と結婚できましたので、もし別れていたら破って捨てていたかもしれないのですけど、この美しい曲が後世に残りました。それでは「愛の挨拶」をお聴きください。
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エドワルド・
エルガー/愛の挨拶 作品12を演奏(拍手)
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大井剛史 指揮者 ありがとうございます。次の曲がはやくも最後の曲となってしまいましたが、本日最後に演奏します曲は、
ヨハン・シュトラウスⅠ世、先ほどの《
こうもり》を書いたそのお父さんが書きました、
ラデツキー行進曲です。この作品はウィーン・フィルの
ニューイヤーコンサートが毎年、お正月の夜にテレビで放映されますが、その
コンサートでも
アンコールの定番でして、
指揮者の合図に合わせてお客様も手拍子をするという曲でございます。群響の
コンサートでも
アンコールの定番でございまして、つい先日も伊勢崎市の小学生、
群馬交響楽団の
コンサートで私が指揮させていただいて、小学生が本当に手拍子をしてくれていつも楽しい時間を過ごすのですけど、今日は
是非皆様に手拍子でご参加いただきたいと思っております。本日はありがとうございます。
群馬交響楽団、本当に日本の宝だと思いますのでこれからも是非よろしくお願いいたします。本日は本当にありがとうございました。(拍手)
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また、若手医師の確保や医師の偏在解消に取り組む、ドクターズカムホームプロジェクトの推進や、健康寿命の延伸に向けた健康ポイント制度の導入検討に取り組むとともに、児童虐待への対応を強化するため、他県よりも一歩踏み込んだ形での児童虐待防止条例の制定を目指してまいります。
2つ目は、「群馬県の魅力とブランド、ライフスタイルの構築と発信」です。
ぐんまちゃんを世界に売り込むプロモーションツールとして、アニメーション動画を製作、配信し、ぐんまちゃんのブランド力を強化してまいります。
トップ外交の展開では、覚書を締結しているベトナムにおいて、先ほど演奏していただきました
群馬交響楽団の公演等を行い、これまでの経済・人材交流のほか、文化交流にも踏み込んでまいります。
また、中国への農畜産物輸出解禁も視野に入れながら、県産農畜産物の海外での販路開拓を進めるため、トップセールスを行います。
観光誘客・インバウンド推進では、個人旅行客に対応するため、中国のSNSであるウェイボーなどと連携し、デジタル媒体によるプロモーションや、ITを活用した受入れ環境の整備を実施いたします。
この1月に取りまとめた多文化共生・共創「群馬モデル」を推進するための取組も行ってまいります。外国人材の円滑な受入れのため、ベトナムでの合同企業説明会や、外国人雇用全般に係る企業相談などを行います。新たな「多文化共生県ぐんま」を実現するため、外国人児童・生徒への教育環境の整備などにも取り組んでまいります。また、共に創る共創により、日本人・外国人住民が共に輝くため、外国人の県内定住や起業の支援を行います。
3つ目の柱は、「共創とデータ活用による新しいリソースの創出」です。
これからの公共は、行政だけではなく、民間企業や教育機関、NPOなど、多様な主体と共に進めていかなければなりません。ICT等による地域課題解決に向け、民間の知恵や資金を活用して実証事業を実施し、県、市町村や民間企業等と共にイノベーションを創発してまいります。
加えて、いわゆるエピソードベースではない、科学的なデータに基づく行政の推進を心がけていきたいと考えています。
動画・放送スタジオでは、県政情報や県の魅力を伝える動画を職員が中心となって、ローコストかつスピーディーに制作、配信し、インターネットを中心とした情報発信を大幅に強化してまいります。
4月に群馬コンベンションセンター(Gメッセ群馬)が開所します。オープニングイベントを開催し、県内外に周知するとともに、施設を核として、コンベンション産業の振興に取り組んでまいります。
G-アナライズ&PRでは、健康をキーワードに県産農畜産物の成分分析を行い、その成果を消費者に発信することで販売促進につなげ、消費者の反応を生産現場に活かしていくサイクルをつくりたいと考えております。
最後は、「財政の健全性の確保」です。
県民の幸福度を向上させるために必要な取組を進めるとともに、災害時に万全の対応ができるようにしておくためには、財政の健全性の確保は極めて重要です。そのため、熟慮断行の方針に基づき、時代の変化や費用対効果、他県との比較や役割分担等の観点から、242件の見直しを行い、約13億6,000万円の歳出を削減いたしました。その結果、災害発生時等の緊急的な財政出動への備えとして重要な
財政調整基金の残高については、
令和元年度当初予算編成時点の残高を37億円上回る52億円確保いたしました。
また、投資的経費を抑制し、臨時財政対策債や減収補てん債を除く県債については、発行額は164億円、県債残高は4億円、それぞれ削減し、財政の健全性にも配慮した予算編成を行いました。
知事就任後、最初の当初予算編成において、財政の健全性の確保に向けた一歩を何とか踏み出すことができました。しかしながら、取組は始まったばかりです。事業の見直しや、県有施設のあり方見直しについて、引き続き検討を進め、さらなる財政の健全性の確保に努めてまいります。
以上、当初予算の重点施策について御説明を申し上げましたが、こうした施策を強力に推進するため、組織も大幅に再編をさせていただきます。
まず、新・群馬の創造に向けた取組の司令塔として、政策立案や情報発信、トップセールスなどを強力に推進するため、知事戦略部を新設いたします。
次に、ぐんま暮らしのブランド化により移住促進を図るとともに、文化、スポーツにより活力ある地域づくりを推進するため、地域創生部を新設します。
さらに、児童虐待対策とDV対策の連携を強化するなど、安全で質の高い県民生活と子育て環境を実現するため、生活こども部を新設いたします。
このほか、経済活性化の起爆剤となる新たなコンテンツを発掘、育成し、国内外へ戦略的に売り込むため、産業経済部に戦略セールス局を新設いたします。
また、
ぐんま5つのゼロ宣言の実現に向けて、地球温暖化対策、災害に備えたエネルギー政策、循環型社会の構築を強力に推進するため、環境部門の組織を強化いたします。
新たな組織体制によって、新たなプライドを醸成し、そして、県民の幸福度を向上させることで、さらに輝く新・群馬をつくってまいりたいと思います。
続いて、特別会計については、母子父子寡婦福祉資金貸付金会計など11件を、企業会計については、流域下水道事業会計など7件を提出しております。
事件議案は42件提出をさせていただいています。第16号議案は、
公文書の適正な
管理並びに特定歴史
公文書等の適切な保存及び利用について定めようとするものです。第17号議案は、令和10年度の国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会の開催に向けて、財政負担の平準化を図るための基金を設置しようとするものです。第19号議案は、流域下水道事業に地方公営企業
法を適用するとともに、必要な事項を定めようとするものです。第21号議案は、知事部局に知事戦略部を設置するなどの組織改正を行おうとするものです。
続いて、
令和元年度関係について、予算関係では14件を提出しております。このうち、一般会計補正予算案については、国の補正予算に伴い、防災、減災に係る公共事業の増額など、所要の補正を行うものです。また、地方創生拠点整備交付金事業を活用し、県庁舎32階を、多様な人々が常に集まり、交流することで、次々に新しいリソースが生まれ、発信される空間にしていくため、カフェやイノベーションエリアを備えた場所に整備いたします。
事件議案としては、群馬コンベンションセンター太陽光発電所を設置しようとするものなど、23件を提出しております。
以上、重点的な施策について御説明を申し上げました。
今回の予算編成に当たりましては、各部局の意見を丁寧に聴き、若手職員の意見も吸い上げるなど、非常に多くの時間を費やし、濃密な議論を重ねてまいりました。知事である私はもちろんのこと、両副知事を含む県庁幹部、一致協力して、タイムリーな政策決定を心がけ、スピーディーな作業を積み重ねてまいりました。県職員の皆さんにも、これまでの思考回路、いわゆるマインドセットを変えて、全面協力していただきました。今後も引き続き、新たな時代に対応した施策を検討し、ひとつひとつの事業を見直し、群馬県の未来に責任を持った、スピード感ある県政の展開を図ってまいりたいと思います。同時に、こうした新しい仕事の文化を県庁内に創り上げたいと考えております。
今年は、群馬県が飛躍するきっかけとなる新たな舞台装置ができる1年だと考えています。4月には高崎にGメッセ群馬が開所し、県庁32階の動画・放送スタジオも稼働を始めます。また、永年の悲願であった八ッ場ダムの運用、群馬デスティネーションキャンペーンも始まります。10月には、群馬県全体を動かす基本方針として、おおむね20年後を見据えた長期のビジョンと、今後重点的に取り組む具体的な政策を体系化した10年の基本計画から成る新たな
総合計画を策定いたします。
令和2年も全身全霊で知事の仕事に取り組んでまいる覚悟ですが、行政の力だけでは県民の幸福度を向上させることはできません。新しい群馬の創造のために、引き続き県議会並びに県民の皆様方の御支援と御協力を賜りますよう、心からお願い申し上げます。
県議会の開会に当たり、
県政推進に当たっての所信の一端を申し述べるとともに、議案の大要について御説明申し上げました。
何とぞ慎重御審議のうえ、御議決くださいますようお願い申し上げます。
○
狩野浩志 議長 知事の提案説明は終わりました。
議案の末尾に報第1号の報告書が記載されておりますので、御一覧願います。
● 意見の聴取
○
狩野浩志 議長 ただいま上程された議案のうち、第14号、第22号及び第41号の各議案につきましては、地方公務員
法第5条第2項の規定により、人事
委員会に意見の聴取を行います。
また、第14号及び第15号の各議案につきましては、地方自治
法第243条の2第2項及び地方独立行政法人
法第19条の2第5項並びに地方自治
法等の一部を改正する法律附則第2条第7項及び第4条第6項の規定により、
監査委員に意見の聴取を行います。
また、第21号議案につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第23条第2項及び第55条第4項の規定により、教育
委員会に意見の聴取を行います。
● 請願の常任
委員会付託
○
狩野浩志 議長 次に、2月10日までに受理した請願は、お手元に配付の請願文書表のとおり、所管の常任
委員会に付託いたします。
なお、2月10日までに受理した陳情は、お手元に配付の陳情書参考送付一覧表のとおり、所管の常任
委員会に参考送付いたします。
● 休会の議決
○
狩野浩志 議長 お諮りいたします。
明18日から20日までの3日間は議案調査のため本会議を休会にいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○
狩野浩志 議長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
以上をもって本日の日程は終了いたしました。
次の本会議は、2月21日午前10時から再開し、党(会)派代表により上程議案に対する質疑及び一般質問を行います。
● 散 会
○
狩野浩志 議長 本日はこれにて散会いたします。
午前11時31分散会...