◎森田
文化振興課長
アニメツーリズムは、
アニメや漫画の作品の舞台となった土地や建物などを訪れる旅行のことで、
聖地巡礼とも呼ばれており、クールジャパンの視点でも注目されている。本県では、榛名山や
渋川市街地などが舞台となって登場する「
頭文字(
イニシャル)D」が話題となった。また、
一般社団法人アニメツーリズム協会が国内外の
アニメファンからの投票に基づき選出した2019年版「訪れてみたい日本の
アニメ聖地88選、宇宙よりも遠い場所」として館林市が選定された。他県では、映画「君の名は。」の岐阜県飛騨市など、漫画や
アニメに登場する舞台や
作家ゆかりの地を
地域振興に活用して多くの
観光客が訪れた事例もある。
本県においても、地域の
活性化、
観光振興への活用が期待できるので、
市町村の取組などの情報を収集したいと考えている。過去には高崎市美術館が
漫画展を県のフェスタに合わせて開催したことで
PR面で
相乗効果を発揮できたこともあり、
群馬DCに向けてどのような取組ができるか
検討していきたい。
◆
金子渡 委員
話にあったが、渋川市で「
頭文字(
イニシャル)D」の
イベントをすると、北海道から九州までのナンバーの車両が多く集まる。好きな人々にとって、こうした
イベントは移動してでも参加したいものとなっている。
日本郵政と連携して切手も発行しているが、その売れ行きもすごい。ぜひとも、
アニメ芸術を観光と結びつけていけるように
観光部局と連携して、更に取り組んでいただくことを要望する。
◆
小川晶 委員
最初に
県民会館の
駐車場の件で伺いたい。大
ホールが2,000席、小
ホールも500席近くある中で
駐車場が300〜400台程度であると、
利用者にとって
駐車場問題は大きいものだと思う。これまで
公共交通機関や
周辺駐車場を
利用している人はいると思うが、渋滞に巻き込まれて目的の会議やコンサートに間に合わない状況が多々生じていると思う。
先程の話では、とりあえずは
公共交通機関の
利用を促進したいとのことで、どれだけ移行できるかを検討していきたいとのことだったが、その
検討や検証はどのように行う予定なのか。
◎森田
文化振興課長
公共交通利用促進について、これまで
上毛電鉄への
補助等を行ってきたが、なかなか
実効性が上がらなかった。今回、これまでの
公共交通利用促進策に加え、9月の松竹大歌舞伎では前橋駅及び
中央前橋駅から
県民会館までの
無料路線バスを運行する
社会実験を
県土整備部交通政策課と協力して実施することとしている。
◆
小川晶 委員
9月の
社会実験の結果、
利用が多ければ、駅からの
無料バスの便数を増やすなどの
検討をしていくということか。
◎森田
文化振興課長
社会実験で効果が上がれば、便数を増やすことなどを働きかけていきたい。
◆
小川晶 委員
来年から
県民会館の改修期間に入るため、来年以降は検証等の業務が止まってしまう恐れがある。改修後に同様の事態が発生しないよう進めていただきたいと思うが、
駐車場問題の検証から改善に向けた取組やスケジュールはどうか。
◎森田
文化振興課長
はっきりしたスケジュールは話せないが、改修後、
県民会館を
利用しやすくなった、アクセスも良くなったと言われるよう取り組んでまいりたい。
◆
小川晶 委員
以前から出ている話題だと思う。高崎アリーナでは、城南球場の立体
駐車場からシャトルバスを出している。どこに
駐車場を確保して、どうやってそこから移動させるのかについても、
県民会館の
利用の一環としてぜひ
検討いただきたい。あと2年ぐらいの間にいい形で進めていただきたい。
続いて、婦人相談員の関係で伺いたい。
一般質問でも要望したが、相談員の手当拡充については国で予算がついており、県の相談員にも研修を受けて要件に該当する人がいるので、しっかりと財政課へ要望していただきたい。この事業により、どれだけ手当に反映されたのかを国で調査する話も聞いているので、しっかりと対応いただきたい。
本日は婦人相談員の勤務形態について伺いたい。電話相談を夜8時まで受け、勤務時間も夜8時までとなっているが、相談終了後に報告書を作成、整理するため、勤務終了時間を過ぎてしまうことがあると聞いている。相談時間と勤務時間が同じことに無理があると思うが、その改善についてどのように考えるか。
◎松本
人権男女共同参画室長
現在、女性相談センターの婦人相談員は週29時間勤務の中で7人が早番、中番、遅番のローテーションを交代で組み、平日は午前9時から午後8時まで、土日祝日は午前10時から午後5時まで相談業務等にあたっている。7人全員が週5日勤務であるため、急な休暇で他の相談員に交代を依頼しにくいなどの話を聞いている。就業時間間際の電話相談については、包括外部監査を受け、人事課から非常勤嘱託の勤務への対応について通知が出ており、女性相談センターでは所内で勤務時間管理の徹底を改めて周知し、昨年度から勤務時間内に業務を終了するよう取り組んでいる。また、会議など事前に分かっている場合には、嘱託要領に基づき勤務時間の変更等も行っている。
婦人相談員が能力を十分に発揮でき、働きやすい勤務体制などについて、実情をよく確認し、関係部局とよく
検討したい。
◆
小川晶 委員
なるべく8時を超えないように取り組んでいただいていることは分かるが、実際は8時を過ぎることも起こっていると思う。以前、電話相談は8時まで、勤務は8時15分までということがあったと思う。そのように時間をずらした方がスムーズに仕事ができると思うが、そうした対応はできないのか。
◎松本
人権男女共同参画室長
来年度から会計年度任用職員が採用されることを踏まえ、相談員の業務内容や勤務時間について精査し、関係部局につなぎ、
検討してまいりたい。
◆
小川晶 委員
該当するケースが発生することは勤務時間だけを見ても判ることなので、きちんと課題を調査し、改善に向けた取組をしていただきたい。毎回言っているが、相談員は1年の嘱託職員であるため、何か意見すると次の年は採用されないかもしれないといった不安があると思う。働きやすい環境
整備は本課の方で様子を見ながら取り組んでいただきたい。
続いて、再犯防止推進計画について伺いたい。昨年策定し、本年4月から取り組んでいると思うが、県内の再犯の状況はどうなっているのか。また、今後、この計画をどのように推進していくのか。
◎松本
人権男女共同参画室長
本県における刑法犯認知件数は、平成16年をピークに平成17年以降減少し、平成30年は12,201件と戦後最少となった。その一方で、刑法犯検挙人員に占める再犯者の人員の比率(再犯者率)は、45%程度で推移しており、平成30年は44.1%であった。
再犯防止推進計画については、今後、刑事司法機関、庁内関係課、更生保護団体及び民間団体等による「再犯防止・立ち直り支援ネットワーク会議(仮称)」を設置し、立ち直り支援に関わる情報交換や課題の検討を行う。特に、就労や住居などの重要な問題は、個別に分科会を設置して
検討していきたい。このほか、啓発映画の上映や講演会、「社会を明るくする運動」内閣総理大臣メッセージ伝達式においてパネル展示を行うなど、理解促進を図っていく。
◆
小川晶 委員
罪を犯す原因はそれぞれあると思うが、高齢者の生活困窮が原因となっている犯罪、障害が原因になっている犯罪などは
市町村の福祉につないでいく必要があると思う。依存症が原因の犯罪であれば医療の窓口につなぐことが考えられる。現在、色々な支援メニューはあるものの、そこにつながっていない人々にどう対応していくかが本計画の要点だと思う。対象者は多いと思うので、対象者になるべく早く支援の手をさしのべられる進め方をしてほしい。
先程
説明のあったネットワーク会議はいつ頃設置するのか。
◎松本
人権男女共同参画室長
計画策定時に協力いただいた団体を中心に連絡を取り、7月をめどに設置準備を進めている。
◆
小川晶 委員
ぜひ、早急に立ち上げていただき、関係団体の意見を聞いて進めてほしい。
最後に、犯罪被害者等支援について、他の県や
市町村で条例を制定しているところが増えてきていると思うが、他県の状況や条例の
必要性についてどう考えるか伺いたい。
◎松本
人権男女共同参画室長
全国の都道府県で犯罪被害者支援条例を制定しているのは、北海道、宮城県、秋田県など14道県である。県では、群馬県犯罪被害者等基本計画を策定し、被害者が立ち直り、安心して暮らしていけるよう
市町村や警察、民間支援団体と連携して、犯罪被害者支援に取り組んでいる。平成29年3月に策定した第3次計画では、主な被害分野ごとに関係機関が連携して、時点に応じた適切な施策を推進していくこと等が盛り込まれている。まずは、この計画上の施策を着実に実施し、犯罪被害者への支援が一層推進されるようしっかりと取り組んでいきたい。
◆
小川晶 委員
ここ2、3年で計画策定している県が増えてきており、理由があって条例制定している県は多いと思う。関係する犯罪被害者等支援団体から条例制定について意見は出ていないか。
◎松本
人権男女共同参画室長
条例制定の意見は直接受けていない。ただ、毎月、警察とすてっぷぐんまと県の3者でワーキング等情報交換を行っており、条例制定のメリットなどちょっとした話題が出たことはある。
◆
小川晶 委員
すてっぷぐんまでは、自ら条例制定の
必要性についての要請活動を
市町村に対して行っているとの話を聞いている。3者で話をする際、県での条例制定の
必要性など、もう少し踏み込んで話をしてほしい。因みに、再犯防止計画では12市での計画策定を目標にしているが、犯罪被害者支援で
市町村に向けての目標は無いのか。
◎松本
人権男女共同参画室長
県の計画の中で、
市町村に向けての計画策定推進について特に定めていない。
◆
小川晶 委員
方向性は全く異なるが、とても大切な2つの計画だと思うので、
県内市町村にもしっかりと浸透できるような取組をしてほしい。
△休憩
○
大和勲 委員長
暫時休憩いたします。午後1時から再開いたします。
(午前12時00分休憩)
(午後1時00分再開)
△再開
○
大和勲 委員長
それでは、休憩前に引き続き質疑を続行します。
◆
亀山貴史 委員
プロ
スポーツ支援について伺いたい。群馬県にとって3球団は貴重な財産だと考えている。その中でプロ
スポーツ支援における基本的な考え方、支援の目的について伺いたい。
◎高原
スポーツ振興課長
県内プロ
スポーツの支援については、ザスパクサツ群馬、群馬ダイヤモンドペガサス、群馬クレインサンダーズの各チームとも
スポーツを通じて子どもの夢を育み、地域の
活性化につながる面もあると思っている。各球団とも群馬県のPRに資すると認識している。これまで県では、
施設使用料等の減額や試合日程等の情報発信など支援を行ってきた。
ただ、基本的にはプロ
スポーツであるため、各球団が試合に勝つことで人気を高め、ファンを増やしていってほしいと考えている。できる限り県として支援してきたというスタンスである。
◆
亀山貴史 委員
プロ
スポーツチームが地域と関わりを持っていくことが、健康寿命を高めることや生涯
スポーツを推進していく上で大切になると考えている。そんな中、地域との関わりについて具体的な取組等があれば伺いたい。
◎高原
スポーツ振興課長
各チームとも、子どもを対象にしたサッカー、野球などの教室の開催や、県が実施する薬物の撲滅などの事業への選手の出演など、地域に溶け込む努力をやってくれていると思っている。
◆
亀山貴史 委員
ジュニア世代の育成に関して、9年後の
国体に向け、県からプロ
スポーツチームに働きかけるような取組を行うよう要望したい。
◆
福重隆浩 委員
上毛かるたの活用事業について伺いたい。上毛かるたは最近、雑誌やテレビで取り上げられるなど全国的に注目されている。昨年秋には歴史博物館において、「上毛かるたの世界」という企画展も開催され、自身も見てきた。群馬の名所旧跡や偉人にスポットライトを当てており、群馬のアイデンティティー創出に欠かせない重要なアイテムだと考えている。
上毛かるたを広く県民に知らしめていくことは大事だと思う。資料には毎年
競技会が開催されていると記されている。ネットの情報によれば
競技人口は約9万人で、県大会には289人が参加となっていた。この
競技人口の裾野は広がっているのか。それとも、人口減少により減っているのか伺いたい。
◎森田
文化振興課長
細かな調査は行っていないが、少子化の影響により、
競技人口は減っていると考える。
◆
福重隆浩 委員
県大会
参加者は学校単位で選出されるため、それほど変化は無いと思うが、
競技人口は減っているような気がする。というのも、同時期に意見の異なる保護者から話を聞く機会があったからである。一つは、こうした県大会や予選会が地域や学校で行われるが、育成会に加入していないと予選会等に参加できないというもの。その保護者は子どもが育成会に加入していなかったことから、子どもの意向を踏まえて育成会に加入せずに試合に出られるようにしてほしいという相談であった。
他方、育成会の関係者からは、育成会加入率が年々低下しており、育成会加入率の向上に向けた取組を
県議会でも
検討してほしいとの相談があった。
こうした意見について関係者と協議したが、なかなか難しい問題であった。今後、関係者を集めて議論していく必要があるのではないかと考えている。子どもたちが上毛かるたに触れる機会をつくることは文化振興課でも重要な取組だと思うが、どう考えているのか。
◎森田
文化振興課長
上毛かるたに触れる機会を多く持ってもらうため、平成21年度に副読本を発行し、小学4年生用としてすべての小学校に配布している。また、平成22年度には上毛かるたの観光ガイドブックを発行し、販売している。色々な形で家庭において上毛かるたを楽しんでいただきたいと考える。
◆
福重隆浩 委員
学校関係者に副読本について聞いてみると、なかなか授業で使う時間がないとのことであった。学校現場で活用されていないこと等を考慮すると、
子ども達が上毛かるたに接する機会が減少してきていると思う。地域の育成会で練習したくても、読み札を読む指導者が少なく、練習できにくいという話も聞く。
子ども達が上毛かるたを通して、群馬に対する愛着や群馬の偉人に対する敬意を持ち続けてもらうことは非常に大事だと思っている。教育
委員会との連携が必要かも知れないが、学校現場での対応や地域で上毛かるたに触れあう機会について当局として考えていくべきではないかと思うがどうか。
◎森田
文化振興課長
学校、地域、家庭などで子どもたちが上毛かるたに触れる機会を増やせるよう、教育
委員会とも連携して取り組んでいきたいと考えている。
◆
福重隆浩 委員
要望になるが、一番の問題は
競技会を育成会連合会が主催している状況下で、育成会と上毛かるたの関係をどう考えれば多くの子どもが
競技会へ参加できるのかという点である。教育
委員会を巻き込んで関係者で協議いただき、関係者が納得できる結論を出してほしい。
◆
今泉健司 副
委員長
e
スポーツの取組について伺いたい。
スポーツなのかゲームなのか判断が難しいという面があり、県内の取組はそれほど多くないとは思うが、現状はどのような取組をしているか。何か情報があれば、教えてほしい。
◎森田
文化振興課長
e
スポーツは
スポーツなのか文化なのか見解が分かれることもあり、
現時点では文化振興課で所管している。現在、色々な取組が茨城
国体に向けて動き出しており、そうした活動の中で県の後援などを行っている。
◆
今泉健司 副
委員長
今年初めて
国体で
競技会が開催され、昨年にはアジア選手権で日本が優勝した種目もあったと思うので、市場は大きくなると思われる。裾野を広げる取組を充実してほしいと思うがどうか。
◎森田
文化振興課長
先日、後援依頼を受けた大会で
参加者を尋ねたところ、4名ぐらいとのことだった。未だ裾野は狭いが、今後は裾野が広がるよう大会の
チラシ等を関係
施設で配布するなどPRしていきたい。
◆
今泉健司 副
委員長
海外では億単位を稼げる大会も開催されており、後進になるほど裾野を広げることは難しくなる。すぐに対応することは難しいかもしれないが、
スポーツであることを認識いただくことが大切だと思う。私たちも普及するよう努力するので、ご尽力を
お願いしたい。
○
大和勲 委員長
以上で質疑を終結いたします。
△
付託議案の討論・採決
○
大和勲 委員長
これより
付託議案の採決に入ります。議案の採決に先立ち、討論される
委員は挙手願います。
(「なし」の声あり)
討論がありませんので、本
委員会に付託された議案のうち、
生活文化スポーツ部関係の議案について採決いたします。まず、第80
号議案について、これを原案のとおり可決することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。よって、第80
号議案は原案のとおり可決することに決定いたしました。
次に、承第2号について、これを原案のとおり承認することに賛成の
委員は挙手願います。
(挙手全員)
挙手全員であります。よって、承第2号は原案のとおり承認することに決定いたしました。
△基本計画の議決等に関する条例に基づく計画の
説明
○
大和勲 委員長
次に、基本計画の議決等に関する条例に基づく計画等について、
執行部より
説明願います。
◎山本
県民生活課長
(資料6「個別計画等体系/計画等一覧」により
説明)
○
大和勲 委員長
以上で
説明は終わりました。
なお、ただいま
説明のありました計画については、部の生活分野における最上位計画であることから、質疑を経て令和2年の第1回定例会での議決を目指すこととなりますので、ご承知おき願います。
△散会
○
大和勲 委員長
以上で、
生活文化スポーツ部関係の審査を終了いたします。次の
委員会は、明日、4日午前10時から再開し、こども未来部、健康福祉部、病院局関係の審査を行います。
本日はこれにて散会いたします。
(午後1時18分散会)
委員会記録署名
委員
厚生文化常任委員会
委員長 大和 勲...