• "石巻市道湊"(/)
ツイート シェア
  1. 宮城県議会 2018-06-01
    06月18日-01号


    取得元: 宮城県議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-18
    平成30年  6月 定例会(第364回)          第三百六十四回宮城県議会(定例会)会議録                              (第一号)平成三十年六月十八日(月曜日)  午後一時開議  午後一時二十三分散会      議長                     中島源陽君      副議長                    只野九十九君出席議員(五十八名)        第一番                  大内真理君        第二番                  角野達也君        第三番                  内藤隆司君        第四番                  高橋 啓君        第五番                  遠藤伸幸君        第六番                  村上久仁君        第七番                  高橋宗也君        第八番                  庄田圭佑君        第九番                  深谷晃祐君        第十番                  中嶋 廉君       第十一番                  福島かずえ君       第十二番                  天下みゆき君       第十三番                  三浦一敏君       第十四番                  佐々木功悦君       第十五番                  境 恒春君       第十六番                  太田稔郎君       第十七番                  横山のぼる君       第十八番                  遠藤隼人君       第十九番                  渡辺勝幸君       第二十番                  横山隆光君      第二十一番                  佐々木賢司君      第二十三番                  熊谷義彦君      第二十四番                  渡辺忠悦君      第二十五番                  遠藤いく子君      第二十六番                  すどう 哲君      第二十七番                  吉川寛康君      第二十八番                  伊藤和博君      第二十九番                  守屋守武君       第三十番                  長谷川 敦君      第三十一番                  佐々木幸士君      第三十二番                  村上智行君      第三十三番                  細川雄一君      第三十四番                  高橋伸二君      第三十五番                  菊地恵一君      第三十六番                  只野九十九君      第三十七番                  佐々木喜藏君      第三十八番                  石川光次郎君      第三十九番                  佐藤光樹君       第四十番                  岸田清実君      第四十一番                  菅間 進君      第四十二番                  坂下 賢君      第四十三番                  ゆさみゆき君      第四十四番                  藤原のりすけ君      第四十五番                  坂下やすこ君      第四十六番                  庄子賢一君      第四十七番                  中島源陽君      第四十八番                  本木忠一君      第四十九番                  中山耕一君       第五十番                  長谷川洋一君      第五十一番                  安部 孝君      第五十二番                  齋藤正美君      第五十三番                  安藤俊威君      第五十四番                  畠山和純君      第五十五番                  仁田和廣君      第五十六番                  藤倉知格君      第五十七番                  相沢光哉君      第五十八番                  中沢幸男君      第五十九番                  渡辺和喜君欠員(一名)      第二十二番-----------------------------------説明のため出席した者      知事                     村井嘉浩君      副知事                    河端章好君      副知事                    佐野好昭君      公営企業管理者                遠藤信哉君      総務部長                   伊東昭代君      震災復興・企画部長              江口哲郎君      環境生活部長                 後藤康宏君      保健福祉部長                 渡辺達美君      経済商工観光部長               吉田祐幸君      農林水産部長                 武藤伸子君      土木部長                   櫻井雅之君      会計管理者兼出納局長             増子友一君      総務部参事兼秘書課長             武内浩行君      総務部財政課長                清水裕之君    教育委員会      教育長                    高橋 仁君      教育次長                   高橋剛彦君    選挙管理委員会      委員長                    伊東則夫君      事務局長                   伊藤正弘君    人事委員会      委員長                    小川竹男君      事務局長                   青木直之君    公安委員会      委員長                    山口哲男君      警察本部長                  高須一弘君      総務部長                   渡邊政明君    労働委員会      事務局長                   正木 毅君    監査委員      委員                     成田由加里君      事務局長                   吉田 計君-----------------------------------    議会事務局      局長                     峯浦康宏君      次長兼総務課長                伊藤吉隆君      議事課長                   佐々木康栄君      政務調査課長                 佐々木信一君      総務課副参事兼課長補佐            山内好尋君      議事課副参事兼課長補佐            千葉良信君      政務調査課副参事兼課長補佐          相澤亮子君      議事課長補佐(班長)             二上秀幸君      議事課主任主査                渡辺祐司君-----------------------------------    議事日程 第一号                平成三十年六月十八日(月)午後一時開議第一 会議録署名議員の指名第二 会期の決定について第三 議第百五十一号議案 観光振興財源検討会議条例第四 議第百五十二号議案 手数料条例の一部を改正する条例第五 議第百五十三号議案 宮城県県税条例等の一部を改正する条例第六 議第百五十四号議案 特定非営利活動法人に対する県税の課税免除に関する条例の一部を改正する条例第七 議第百五十五号議案 地方活力向上地域における県税の特例に関する条例の一部を改正する条例第八 議第百五十六号議案 病院及び診療所の人員及び施設に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例の一部を改正する条例第九 議第百五十七号議案 指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例第十 議第百五十八号議案 指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例第十一 議第百五十九号議案 職業能力開発校条例の一部を改正する条例第十二 議第百六十号議案 農業大学校条例の一部を改正する条例第十三 議第百六十一号議案 国営土地改良事業負担金等徴収条例の一部を改正する条例第十四 議第百六十二号議案 水産技術総合センター使用料条例の一部を改正する条例第十五 議第百六十三号議案 県立学校条例の一部を改正する条例第十六 議第百六十四号議案  農村地域工業等導入地区における県税の課税免除に関する条例を廃止する条例第十七 議第百六十五号議案 財産の取得について(放射性物質濃度測定装置大気モニタ等)一式)第十八 議第百六十六号議案 工事委託契約の締結について(一般国道三百九十八号女川浜等道路改築工事)第十九 議第百六十七号議案 工事委託契約の締結について(主要地方道築館登米線佐沼道路改築工事)第二十 議第百六十八号議案 工事請負契約の締結について(女川オフサイトセンター(仮称)災害復旧工事)第二十一 議第百六十九号議案 工事請負契約の締結について(伊里前漁港防潮堤等災害復旧工事)第二十二 議第百七十号議案 工事請負契約の締結について(石巻漁港防波堤災害復旧工事(その五))第二十三 議第百七十一号議案 工事請負契約の締結について(主要地方道塩釜亘理線亘理大橋橋梁耐震補強(下部工)工事(その四))第二十四 議第百七十二号議案 工事請負契約の締結について(女川町道女川出島線出島大橋(仮称)新設工事)第二十五 議第百七十三号議案 工事請負契約の締結について(追波沢川護岸等災害復旧工事)第二十六 議第百七十四号議案 工事請負契約の締結について(水門・陸閘(港湾)遠隔監視制御設備工事)第二十七 議第百七十五号議案 工事請負契約の締結について(都市計画道路門脇流留線魚道路改築工事(その二))第二十八 議第百七十六号議案 工事請負契約の締結について(都市計画道路矢本門脇線明神道路等改築工事)第二十九 議第百七十七号議案 工事請負変更契約の締結について(寄磯漁港防波堤災害復旧及び改築工事)第三十 議第百七十八号議案 工事請負変更契約の締結について(中島川等護岸等災害復旧工事)第三十一 議第百七十九号議案 工事請負変更契約の締結について(五間堀川護岸等災害復旧工事(その十一))第三十二 議第百八十号議案 工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港塩釜港区道路災害復旧及び防潮堤建設工事)第三十三 議第百八十一号議案 工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港松島港区胸壁等災害復旧及び建設工事)第三十四 議第百八十二号議案 工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十一))第三十五 議第百八十三号議案 工事請負変更契約の締結について(宮城県石巻北高等学校校舎等改築工事)第三十六 議第百八十四号議案 専決処分の承認を求めることについて(宮城県県税条例の一部を改正する条例)第三十七 議第百八十五号議案 専決処分の承認を求めることについて(上告の提起及び上告受理の申立て)第三十八 議第百八十六号議案 専決処分の承認を求めることについて(平成二十九年度宮城県一般会計補正予算)第三十九 報告第百二十二号 平成二十九年度宮城県歳出予算の繰越使用について第四十 報告第百二十三号 専決処分の報告について(主要地方道築館登米線後沢本線橋(仮称)新設(上部工)工事の委託契約の変更)第四十一 報告第百二十四号 専決処分の報告について(結核医療提供施設新築工事の請負契約の変更)第四十二 報告第百二十五号 専決処分の報告について(西花釜工区区画整理工事の請負契約の変更)第四十三 報告第百二十六号 専決処分の報告について(閖上漁港広浦橋架換(下部工)工事の請負契約の変更)第四十四 報告第百二十七号 専決処分の報告について(主要地方道女川牡鹿線小乗浜トンネル(仮称)工事の請負契約の変更)第四十五 報告第百二十八号 専決処分の報告について(一般県道石巻女川線浦宿橋(仮称)新設(下部工)工事の請負契約の変更)第四十六 報告第百二十九号 専決処分の報告について(一般県道高城停車場線松島橋等災害復旧工事の請負契約の変更)第四十七 報告第百三十号 専決処分の報告について(一般国道三百九十八号西内海橋災害復旧工事の請負契約の変更)第四十八 報告第百三十一号 専決処分の報告について(一般県道石巻雄勝線八幡道路災害復旧工事の請負契約の変更)第四十九 報告第百三十二号 専決処分の報告について(石巻市道湊町四丁目門脇町五丁目線鎮守大橋(仮称)新設(下部工)工事(その二)の請負契約の変更)第五十 報告第百三十三号 専決処分の報告について(戸倉地区海岸等護岸等災害復旧工事の請負契約の変更)第五十一 報告第百三十四号 専決処分の報告について(定川護岸等災害復旧工事(その五)の請負契約の変更)第五十二 報告第百三十五号 専決処分の報告について(大島地区海岸護岸等災害復旧工事(その二)の請負契約の変更)第五十三 報告第百三十六号 専決処分の報告について(南貞山運河(七北田川水系)等護岸等災害復旧工事の請負契約の変更)第五十四 報告第百三十七号 専決処分の報告について(定川護岸等災害復旧工事(その六)の請負契約の変更)第五十五 報告第百三十八号 専決処分の報告について(東名運河水門等災害復旧工事の請負契約の変更)第五十六 報告第百三十九号 専決処分の報告について(七北田川護岸等災害復旧工事(その五)の請負契約の変更)第五十七 報告第百四十号 専決処分の報告について(横須賀地区海岸護岸等災害復旧工事(その三)の請負契約の変更)第五十八 報告第百四十一号 専決処分の報告について(皿貝川等護岸等災害復旧及び新築工事の請負契約の変更)第五十九 報告第百四十二号 専決処分の報告について(仙台塩釜港塩釜港区物揚場等災害復旧及び防潮堤建設工事の請負契約の変更)第六十 報告第百四十三号 専決処分の報告について(気仙沼港防潮堤等災害復旧工事の請負契約の変更)第六十一 報告第百四十四号 専決処分の報告について(気仙沼港防潮堤災害復旧工事の請負契約の変更)第六十二 報告第百四十五号 専決処分の報告について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十三)の請負契約の変更)第六十三 報告第百四十六号 専決処分の報告について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十四)の請負契約の変更)第六十四 報告第百四十七号 専決処分の報告について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十五)の請負契約の変更)第六十五 報告第百四十八号 専決処分の報告について(宮城県農業高等学校用地造成工事の請負契約の変更)第六十六 報告第百四十九号 専決処分の報告について(宮城県石巻北高等学校校舎等改築工事の請負契約の変更)第六十七 報告第百五十号 専決処分の報告について(和解及び損害賠償の額の決定)第六十八 報告第百五十一号 専決処分の報告について(県営住宅等明渡請求等に係る訴えの提起)第六十九 報告第百五十二号 専決処分の報告について(交通事故に係る和解及び損害賠償の額の決定)-----------------------------------    会議に付した事件一 日程第一 会議録署名議員の指名二 日程第二 会期の決定について三 日程第三ないし日程第六十九 議第百五十一号議案ないし議第百八十六号議案及び 報告第百二十二号ないし報告第百五十二号----------------------------------- △開会(午後一時) ○議長(中島源陽君) 第三百六十四回宮城県議会を開会いたします。----------------------------------- △開議 ○議長(中島源陽君) これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配布のとおりであります。-----------------------------------会議録署名議員の指名 ○議長(中島源陽君) 日程第一、会議録署名議員の指名を行います。 会議録署名議員に、五十一番安部孝君、五十二番齋藤正美君を指名いたします。----------------------------------- △議長発言 ○議長(中島源陽君) この際、一言申し上げます。 既に皆様御承知のとおり、先の平昌冬季オリンピックにおきまして見事に金メダルを獲得され、フィギュアスケート男子では六十六年ぶりとなる連覇を果たされた羽生結弦選手国民栄誉賞が授与されることが決定されました。 個人での受賞が歴代最年少となる快挙に加え、本県出身者として初の国民栄誉賞受賞は、東日本大震災からの復旧・復興に向かう私たち宮城県民に更なる勇気と感動を与えてくれました。 羽生選手の御功績に敬意を表するとともに、心からお祝いを申し上げます。----------------------------------- △諸報告 ○議長(中島源陽君) 御報告いたします。 先般の人事異動により新たに任命いたしました議会事務局職員を紹介いたします。    議会事務局長                 峯浦康宏君    議事課長                   佐々木康栄君    政務調査課長                 佐々木信一君    総務課副参事兼課長補佐            山内好尋君    政務調査課副参事兼課長補佐          相澤亮子君 以上で、紹介を終わります。 地方自治法第二百四十三条の三第二項の規定により、お手元に配布のとおり、宮城県土地開発公社等の平成二十九年度事業報告書及び決算書並びに平成三十年度事業計画書及び予算書の提出がありました。 附属機関の設置及び構成員の選任等の状況、平成二十八年度流域水循環計画に基づく施策の実施状況、ものづくり産業の振興施策に関する平成二十九年度事業の実施状況及び平成三十年度の主な取組、平成二十九年度多文化共生社会の形成の推進に関して講じた施策についてそれぞれ提出がありました。 地方自治法第百二十一条の規定により、お手元に配布のとおり、議場出席者の通知がありました。 ここで、議場出席者中の新任者を御紹介いたします。    副知事                    佐野好昭君    総務部長                   伊東昭代君    震災復興・企画部長              江口哲郎君    教育次長                   高橋剛彦君    公安委員会委員長               山口哲男君    警察本部総務部長               渡邊政明君 以上で、紹介を終わります。……………………………………………………………………………………………    議場出席者名簿             第三百六十四回県議会(平成三十年六月定例会)    知事                     村井嘉浩    副知事                    河端章好    副知事                    佐野好昭    公営企業管理者                遠藤信哉    総務部長                   伊東昭代    震災復興・企画部長              江口哲郎    環境生活部長                 後藤康宏    保健福祉部長                 渡辺達美    経済商工観光部長               吉田祐幸    農林水産部長                 武藤伸子    土木部長                   櫻井雅之    会計管理者兼出納局長             増子友一    総務部参事兼秘書課長             武内浩行    総務部財政課長                清水裕之  教育委員会    教育長                    高橋 仁    教育次長                   高橋剛彦  選挙管理委員会    委員長                    伊東則夫    事務局長                   伊藤正弘  人事委員会    委員長                    小川竹男    事務局長                   青木直之  公安委員会    委員長                    山口哲男    警察本部長                  高須一弘    総務部長                   渡邊政明  労働委員会    事務局長                   正木 毅  監査委員    委員                     成田由加里    事務局長                   吉田 計----------------------------------- △会期の決定 ○議長(中島源陽君) 日程第二、会期の決定についてを議題といたします。 お諮りいたします。 今回の会期は、本日から七月四日までの十七日間といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(中島源陽君) 御異議なしと認めます。 よって、会期は十七日間と決定いたしました。----------------------------------- △議第百五十一号議案ないし議第百八十六号議案 △報告第百二十二号ないし報告第百五十二号 ○議長(中島源陽君) 日程第三ないし日程第六十九、議第百五十一号議案ないし議第百八十六号議案及び報告第百二十二号ないし報告第百五十二号を一括して議題といたします。 知事から提案理由の説明を求めます。知事村井嘉浩君。    〔知事 村井嘉浩君登壇〕 ◎知事(村井嘉浩君) 本日、ここに第三百六十四回宮城県議会が開会され、提出議案を御審議いただくに当たり、最近の県政の動きと議案の概要を御説明申し上げます。 説明に先立ち、先日、平昌オリンピック男子フィギュアスケート競技において、六十六年ぶりの二大会連続金メダルを獲得した羽生結弦選手に、国民栄誉賞が授与されることが発表されました。本県出身者として初めての受賞に加え、個人での歴代最年少受賞はまさに快挙であり、羽生さんと関係者の皆様に心からのお祝いを申し上げます。四月に開催いたしました祝賀パレードでは、爽やかな晴天のもと、十万人を超える観衆が集まり、羽生さんの偉業を県民挙げて讃えることができました。今回の受賞は、被災された方々を初め、県民全体へ更なる勇気と希望をもたらす輝かしい出来事であり、創造的な復興の総仕上げに向け、これ以上ない後押しをいただいたものと深く感謝を申し上げるとともに、みずからを奮い立たせております。 それでは、御説明いたします。 初めに、平成三十三年度以降を見据えた復興事業に対する国の支援策への対応についてであります。震災に係る国の手厚い支援制度は、復興・創生期間の終期である平成三十二年度まで継続される見通しでありますが、その後の支援策は、現時点では明確になっておりません。先日、私は、国の復興推進委員会において、災害復旧事業の完遂、沿岸部のものづくり産業再生、被災者の心のケア、児童生徒へのきめ細かな対応など、真の復興に向けた国の継続的な支援の必要性を強く訴えてまいりました。引き続き、様々な機会を捉えて、他の被災自治体とも連携し、国に対して被災地の厳しい現状を訴えるとともに、必要な支援が確保されるよう積極的に働きかけを行ってまいりたいと考えております。県といたしましても、平成三十三年度以降の復興事業のあり方や必要な財源を更に整理し、県の基金残高等も踏まえながら、将来的な事業の規模や期間について、精査・検討を進めてまいります。 次に、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取り組み状況についてであります。 沿岸部の被災地においては、ハード面の復興は着実に進んでおり、今年度中に全ての災害公営住宅が完成し、防災集団移転促進事業も全地区で住宅等が建築できる状況となる見込みであるほか、公共土木施設等の復旧・復興事業もおおむね順調に進捗しております。 また、三月には、三陸縦貫自動車道の大谷海岸から気仙沼中央インターチェンジ間が開通いたしました。部分開通とはいえ、気仙沼市まで延伸されたことは、復興の最終段階に向けた大きな一歩であると考えております。 一方で、いまだ四千人を超える方々が不自由な仮設住宅での暮らしを余儀なくされており、復興の進捗度合いが、住まいや地域コミュニティーなどの生活環境、被災者の心のケアを初めとした健康問題などにも大きな影響を与えているのが現状であります。被災地が抱える問題には地域ごとに違いが生じてきており、真の復興に向け、地域の課題へのよりきめ細かな対応が求められております。 このような中、震災復興計画の最終ステージである発展期の初年度を迎え、私は、創造的な復興の総仕上げに向け、全身全霊でラストスパートをかけてまいりたいと考えております。そのためには、国や市町村等との連携が不可欠であり、しっかりと意見交換を行い、手と手を携えながらともに困難な課題にチャレンジしてまいる所存でありますので、議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げます。 次世代放射光施設につきましては、国のパートナー公募に対し、一般財団法人光科学イノベーションセンターを代表とする仙台市、東北大学などとの連名による提案書を提出し、これまでヒアリングや現地調査などの審査に対応してまいりました。今回、整備が計画される次世代放射光施設は、諸外国と互角に競争するための先端性と安全性を兼ね備えた世界レベルの性能を有することとなります。仙台市の青葉山地区に施設が建設されれば、国内外の研究者が本県を訪れることになるほか、研究施設や企業の集積が進み、リサーチコンプレックス形成によるイノベーションの創出が大いに期待されます。この新たな施設が、我が国の科学技術、産業技術の発展に貢献し、地元産業への波及や理工系学生の県内定着、雇用創出など、県内経済の更なる活性化につながるよう共同提案者との連携を深めてまいります。 上水道、工業用水道、下水道三事業の一体化につきましては、官民共同で運営する「みやぎ型管理運営方式」の事業概要を公表するとともに、事業の対象となる各施設について、現地見学会を開催いたしました。今回の運営スキームは、民間事業者のノウハウを生かすコンセッション方式により、効率化や維持管理コスト削減を目指す全国初の試みであり、県は三事業の事業者として既存施設の所有権を有したまま、水道用水・工業用水の供給や汚水の処理、設備投資を行う民間事業者と運営権契約を締結することとなります。国の水道法改正の状況が懸念されますが、今後、事業者の募集・選定に向け準備を進めてまいります。 民営化から間もなく二年が経過いたします仙台空港につきましては、昨年度の利用者数実績の速報値が、国内線・国際線の合計で三百四十三万人余りと過去最高を記録いたしました。これは、昨年、格安航空会社のピーチ・アビエーションが、仙台空港を拠点として台北線と札幌線を新設したことなどによる効果があらわれたものと認識しております。四月からは、フジドリームエアラインズの出雲線も新設され、この秋には新たな搭乗施設である「ピア棟」も完成する予定であり、今後、仙台空港利用者の一層の増加が期待されます。私としても、トップセールスを更に進め、仙台空港の利便性を高めることにより交流人口の拡大に注力してまいる所存であります。 また、放射性物質による汚染廃棄物につきましては、仙南圏域と黒川圏域において、八千ベクレル以下の汚染廃棄物の試験焼却が始まりました。長く続いた一時保管状態の解消に向け具体的な取り組みが開始されたことは、大きな前進と考えております。今後、石巻圏域と大崎圏域でも試験焼却に向けた取り組みが進んでいくものと考えており、試験焼却が円滑かつ安全に行われるよう、引き続き国と協力して関係市町村等の取り組みを支援しながら処理の促進を図ってまいります。 次に、地方創生についてであります。 三月に発表された国立社会保障・人口問題研究所の推計では、本県の人口は、二〇四五年には、約百八十一万人となり、高齢化率は四割を超えるものとされております。特に東日本大震災で大きな被害を受けた沿岸部の市町において、人口減、高齢化が顕著に進むと予想されております。 本県では、宮城県地方創生総合戦略において、二〇六〇年の目標人口を百八十四万人に設定するとともに、急激な人口減少に歯止めをかけるべく、様々な施策を講じているところであります。今回の推計は、総合戦略を策定した時点より更に人口減少、高齢化が進む見込みとなっており、被災した沿岸部を中心に地方創生の推進が待ったなしの状況にあるものと改めて認識しております。 私は、総合戦略を、宮城の将来ビジョンと震災復興計画を進めていく上でのエンジンであると捉えております。この総合戦略に基づき、安定した雇用の創出、移住・定住の推進、子育て支援の充実などの施策を推し進めることにより、次世代を担う子供たちに活力と安らぎに満ちた宮城を託すことこそ、自身に課せられた大きな使命であると強い思いを抱いているところであります。そのためには、基礎自治体である市町村との連携が何より重要であり、県民一人一人が幸福を実感し、安心して暮らせる宮城の実現に向けて、より効果的な施策を検討し、ともに力を合わせて地方創生の推進を図ってまいります。 次に、働き方改革についてであります。 長時間労働の是正による労働生産性の向上や女性、高齢者を初めとした働き手の増加を進める働き方改革は、少子高齢化により生産年齢人口が急速に減少している我が国において、持続可能な成熟した社会を実現する一つの切り札と考えられます。 先月、「日本創生のための将来世代応援知事同盟サミット」が、東北地方で初めて本県で開催され、私を含む十二県の知事等が一堂に会し、「しごとの創生」と「働き方改革」をテーマに熱い議論を交わしました。また、十月に、女性の活躍や働き方改革について話し合う全国フォーラム、「WIT二〇一八宮城」を本県で開催することとしております。このような様々なフォーラムの開催などを通じて、一人一人が多様な場で活躍できる社会づくりを目指し、魅力ある働き方と女性の活躍を進める動きを、ここ宮城から全国に発信してまいりたいと考えているところであります。働き方を変えることにより社会を変えていくという考え方が、県全体に波及することを目指し、本県においても、全庁を挙げて働き方改革を推し進めてまいります。 最近の景気動向につきましては、一月から三月期の実質国内総生産が二年三か月ぶりのマイナス成長を示したものの、政府の月例経済報告によれば、個人消費は持ち直し、設備投資も増加しているなど、景気は緩やかに回復しており、雇用・所得環境の改善が続く中で回復基調の継続が期待されております。 本県におきましては、生産に関しては、このところ弱含みであるものの高水準を維持しており、また、雇用情勢も改善していることから、基調としては緩やかに回復しているところであります。 一方、住宅投資や公共投資に減少の動きもあり、個人消費についても、持ち直しに向けた動きに足踏みが見られ、被災された方々を含めた県民一人一人が、実感として景気回復の波を享受できる段階までには至っていないものと認識しているところであります。 こうした経済状況において、「再生期から発展期へ ジャンプアップ予算」と名付けました今年度の当初予算につきましては、引き続き被災者の生活再建や心の復興、地域経済の再生などを最優先として、次代を担う子供たちへの支援や医療・介護の充実、交流人口の拡大等に取り組むべく鋭意執行に努めております。 観光振興につきましては、昨年の観光客入り込み数及び宿泊者数がともに過去最高となり、国民的男性アイドルグループの御支援をいただいている今年の通年型観光キャンペーンにおきましても、動画の閲覧数が公開からおよそ二週間で二百五十万回を超え、ガイドブックの配布数も約十万部となるなど、上々の滑り出しを見せ手応えを感じているところであります。 今後、通年型観光キャンペーンによる国内誘客に加え、仙台・松島復興観光拠点都市圏DMOを中心とした外国人観光客受け入れ体制の構築や、気仙沼市、東松島市で整備が進んでいる宮城オルレなどの魅力あるコンテンツの開発、仙台空港を初めとした交通拠点の機能向上とストレスフリー観光の実現などの取り組みを進め、国内外の交流人口拡大を図ってまいります。 この秋に本格デビューを迎えます米の新品種「だて正夢」につきましては、食味や食感など、他のブランド米との差別化を図るプロモーションを様々な機会を捉え展開していくことにより、県内及び首都圏を中心とした販路拡大に努めることとしております。また、先月、新たに本県の基幹種雄牛として選抜された「茂福久」号は、牛肉の霜降り度を示す脂肪交雑が国内歴代最高の成績をおさめ、県産肉用牛の一層の肉質向上に貢献することが期待されます。このようなブランド確立に向けた取り組みによって、県産品の認知度向上を図るなど農林水産業の振興に力を尽くしてまいります。 このほか東京二〇二〇オリンピック聖火リレーに先立ち、岩手・宮城・福島の被災三県において、ギリシャで採火した火を「復興の火」として展示する方針が大会組織委員会から発表されました。被災地での展示が実現されれば、「復興五輪」の名にふさわしく、被災された方々の心に未来に向けた希望の光をともすこととなり、非常に意義深いものと考えております。先月には、国際オリンピック委員会において、「ひとめぼれスタジアム宮城」がサッカー競技の会場に承認されたところであり、大会の成功に向け競技開催自治体としての役割をしっかりと果たせるよう計画的に準備を進めてまいります。 なお、今年度当初予算は、震災復興計画の推進と宮城の将来ビジョンの実現に向けた取り組みに最大限配慮し、通年予算として年間所要額を計上したところであります。当面は現計予算の計画的かつ効率的な執行と歳入の確保に努めることとし、追加需要に対応する補正予算につきましては、復旧・復興事業の進捗状況を踏まえ、県税、地方交付税などの見通しがつく九月以降に、財源確保の状況を勘案しながら措置してまいりたいと考えております。 今回御審議をお願いいたします提出議案は、条例議案十四件、条例外議案二十二件でありますが、そのうち主なものについて概要を御説明申し上げます。 まず、条例議案でありますが、議第百五十一号議案は、観光振興施策を実施するための財源のあり方に関する重要事項を審議する検討会議を設置しようとするもの、議第百五十三号議案は、地方税法の改正に伴い、個人県民税の非課税範囲の変更や県たばこ税の税率引き上げなど県税条例等の一部を改正しようとするものであります。また、議第百五十六号議案は、療養病床を介護老人保健施設や介護医療院に転換した場合の既存病床数の算定についての経過措置を定めようとするもの、議第百五十九号議案、議第百六十号議案及び議第百六十三号議案は、東日本大震災により被害を受けた者が職業能力開発校、農業大学校及び県立学校に入学する際の入学金等の免除の期間を延長しようとするものであります。 次に、条例外議案でありますが、議第百六十五号議案は、財産の取得について、議第百六十六号議案及び議第百六十七号議案は、工事委託契約の締結について、議第百六十八号議案ないし議第百七十六号議案は、工事請負契約の締結について、議第百七十七号議案ないし議第百八十三号議案は、工事請負変更契約の締結についてそれぞれ議会の議決を受けようとするものであります。また、議第百八十四号議案は、地方税法の改正に伴う県税条例の一部改正について、議第百八十五号議案は、石巻市立大川小学校国家賠償等請求控訴事件に係る上告の提起及び上告受理の申立てについて、議第百八十六号議案は、平成二十九年度宮城県一般会計予算の補正についてそれぞれ専決処分を行いましたので、その承認をお願いしようとするものであります。 以上をもちまして、提出議案に係る概要の説明を終わりますが、何とぞ慎重に御審議を賜りまして可決されますようお願い申し上げます。 ○議長(中島源陽君) ただいま議題となっております各号議案中、議第百六十六号議案ないし議第百七十一号議案、議第百七十三号議案ないし議第百七十六号議案及び議第百七十八号議案ないし議第百八十二号議案についての質疑に入ります。 質疑はありませんか。--質疑なしと認めます。 議第百六十六号議案ないし議第百七十一号議案、議第百七十三号議案ないし議第百七十六号議案及び議第百七十八号議案ないし議第百八十二号議案については、お手元に配布の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。……………………………………………………………………………………………    議案付託表      第三百六十四回宮城県議会(六月定例会)平成三十年六月十八日議案番号件名提出年月日委員会議第百六十六号議案工事委託契約の締結について(一般国道三百九十八号女川浜等道路改築工事)三〇・六・一八建設企業議第百六十七号議案工事委託契約の締結について(主要地方道築館登米線佐沼道路改築工事)同建設企業議第百六十八号議案工事請負契約の締結について(女川オフサイトセンター(仮称)災害復旧工事)同環境生活農林水産議第百六十九号議案工事請負契約の締結について(伊里前漁港防潮堤等災害復旧工事)同環境生活農林水産議第百七十号議案工事請負契約の締結について(石巻漁港防波堤災害復旧工事(その五))同環境生活農林水産議第百七十一号議案工事請負契約の締結について(主要地方道塩釜亘理線亘理大橋橋梁耐震補強(下部工)工事(その四))同建設企業議第百七十三号議案工事請負契約の締結について(追波沢川護岸等災害復旧工事)同建設企業議第百七十四号議案工事請負契約の締結について(水門・陸閘(港湾)遠隔監視制御設備工事)同建設企業議第百七十五号議案工事請負契約の締結について(都市計画道路門脇流留線魚道路改築工事(その二))同建設企業議第百七十六号議案工事請負契約の締結について(都市計画道路矢本門脇線明神道路等改築工事)同建設企業議第百七十八号議案工事請負変更契約の締結について(中島川等護岸等災害復旧工事)同建設企業議第百七十九号議案工事請負変更契約の締結について(五間堀川護岸等災害復旧工事(その十一))同建設企業議第百八十号議案工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港塩釜港区道路災害復旧及び防潮堤建設工事)同建設企業議第百八十一号議案工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港松島港区胸壁等災害復旧及び建設工事)同建設企業議第百八十二号議案工事請負変更契約の締結について(仙台塩釜港石巻港区防潮堤建設工事(その十一))同建設企業----------------------------------- △散会
    ○議長(中島源陽君) 以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。 六月十九日の議事日程は、追って配布いたします。 本日は、これをもって散会いたします。    午後一時二十三分散会...